冬馬「ここが765プロの事務所か……」(101)
冬馬(まったく、どうしてこの天ヶ瀬冬馬が……)
冬馬「あのへっぽこプロデューサーに書類と案の説明をしに行かないといけねえんだ……」
冬馬(…………まぁJupiterがまた頂点に立つためだ、雑用でもなんでもしてやるさ)
冬馬(そして着いた訳だが……ここが765プロの事務所なのか?)
冬馬「…………おいおい、とても売れてるアイドルが居る事務所とは思えねえぞ」
冬馬「…………」
冬馬「ま、階段昇るか……」
カツ カツ ・ ・ ・
冬馬「……本当に765プロダクションなのか?」
冬馬「………………」
冬馬「ファンを騙すためのフェイクとかじゃねえだろうな……」キョロキョロ
冬馬「……」
コンコン
冬馬「すいませーん」
・ ・ ・
冬馬「居ねえのか……?いや、事務員の一人くらい居るだろ」
冬馬「すいませーん!!」
ガチャッ
小鳥「はーい、遅くなってすいませ~ん」
小鳥「って!jupiterの……阿那賀瀬冬馬君!!」
冬馬「天ヶ瀬冬馬だって言ってんだろ!!どうして765プロの奴らは名前を覚えねえんだよ!?」
小鳥「ささ、お茶どうぞ!さっきはごめんね~」ピヨッ
冬馬「アイドルの名前ぐらい覚えろっての……それで、あのへっぽこプロデューサーは居ないのか?」
小鳥「へっぽこプロデューサー?」
冬馬「あの男のプロデューサーだ……居るだろ?」
小鳥「あー、プロデューサーさんは居ないですね……渡す物なら預かっておきますけど……」
冬馬「いや……それが書類の他にも色々説明しないといけねえんだよ」
小鳥「そうですか~!それじゃあ、帰って来るまでゆっくりしててくださいね♪」
冬馬「あぁ、できるだけ邪魔しないようにする……」
小鳥「そんな気を遣わなくても良いですよ~、一人で寂しかった所だし……ぴよ」
冬馬「一人……?事務員増やさねえのか?」
小鳥「それが高木社長がですね、黒井社長の罠にはまっちゃったらしくて……財政難なんです」
冬馬「黒井のおっさん、まだそんな事してるのか……」
小鳥「ま、そういうわけだから当分増やせないんですよね……」
冬馬「でも765プロには売れてるアイドルがもう何十人も居るだろ?」
小鳥「そうですけど、うーん……なんていうか、今の人員でしっくり来ちゃってるんですよね……」
冬馬「へぇー……ま、俺は知ったこっちゃねえけどな」
小鳥(美形男子のツンツンキター!!!!!!!!!) ブフォッ
冬馬「ブフッ!ゲホッゲホッ!おい!急に鼻血出すなよ!今ティッシュ持ってくるから動くな!」
小鳥「ずいまぜーん……そこの机の上に置いてあります~……」ピヨッ
冬馬「……落ち着いたか?」
小鳥「ばい゙……」
冬馬「はぁ……雑誌読んで待っててもいいか?一つくらい置いてあるだろ」
小鳥「あ、そこの棚に765プロ関連の雑誌しか無いですが、置いてありますよ」
冬馬「えーっと……これか……」
小鳥「そんな雑誌より、私と話しましょうよ……?」
冬馬「……あそこの電話、光ってるけどいいのかよ?」
小鳥「ぴよっ!?……はい!こちら765プロです!」
冬馬(……こんな事務所がよく売れっ子アイドルを育てられたな)
―
――
――――
小鳥「はい、はい……そうですか……」
冬馬「……」ペラッ
ガチャッ
亜美「ピヨちゃ~ん!ただいマンモス→!」
真美「ピヨちゃん!ただいマンボウ→!」
冬馬(こいつらは確か……双海亜美と双海真美か)
亜美「……おやおや?どうして961プロから抜けたあまとうが?」
真美「んっふっふ~、どうしてここにあまとうが?」
冬馬「あのへっぽこプロデューサーに用があるんだよ」
亜美「兄ちゃんに用なんだ→」
真美「兄ちゃん今お仕事行ってるよ→」
冬馬(へっぽこプロデューサーで通じたのか……)
冬馬「……あぁ、あの事務員に聞いたっつーの」
真美「ナイス!ピヨちゃんですな→」
亜美「あまとう暇なら亜美達と一緒にゲームやろうよ?」
真美「そうだよ→!コントローラー4つあるから出来ますぞ?」
冬馬「はっ!誰がテメーらみてぇなガキと遊ぶか!!俺は忙しいんだよ!!」
小鳥(雑誌読んで寛いでるのに忙しいって無理あるわよね…プフッ…)プルプル
ブォオン ピーケサンダ!ワァォ!!
冬馬「くそっ!テメー短髪チビ!ネスは反則だろ!?」
亜美「んっふっふ~、飛ばされやすいカービィなんて選ぶからだよ~」
冬馬「あ!おい長髪チビ!ボム兵を俺の居る所に投げんじゃねえ!」
真美「ごっめ→ん!手が滑ったよ→☆」
亜美「あまとうよわ→い!このままだと罰ゲームだよ→!」
冬馬「くっそぉおおおおお!!765プロの奴なんかに絶対負けねえからなぁ!!」カチャカチャカチャ!!
亜美「そんな事言ってられるのも今のうちだよね~」
小鳥「……ふふ、なんだか微笑ましいわね」
冬馬「俺が負けた……こんな糞ガキ共に……」
亜美「いっえ→い!亜美1位ー!」
真美「真美は2位だYO→」
冬馬「負けは負けだ……罰ゲームってのはなにすればいいんだよ?」
冬馬「トイレ掃除でも事務所の掃除でもなんでも来やがれ……」
亜美「真美→、なにさせる?」
真美「亜美が考えていいよ~」
亜美「…………んっふっふ~、あまとうちょっと待ってて→」
冬馬「あん?」
亜美「じゃ→ん!このゴージャスセレブプリンを食べるのが罰ゲーム!」
真美「ほぉ→……なるほどねぇ」
冬馬「はぁ?それが罰ゲームなのか?中に変なもん入れたりしてねえだろうな……」
亜美「なんもしてないよ→!亜美が一口食べようか?」
冬馬「……いや、いい……それを食べりゃいいんだな?」
亜美「うん!はいどうぞ→!」
冬馬「……ま、お前らが食べろって決めた罰ゲームなら有難く食べさせてもらうぜ」
亜美「それじゃー亜美達新しいゲーム買いに行ってくるねー!」
真美「ばいばいあまとう→!」
ガチャッ
冬馬「……」ペリッ
冬馬「いただきます……っと」
冬馬「…………」パクッ
冬馬「普通にうめえな……」パクッパクッ
冬馬「……これのどこが罰ゲームなんだよ」パクパクパク
ガチャッ
あずさ「あら……?あなたは確か、961プロの……」
冬馬「お前は竜宮小町の三浦あずさ……」
冬馬「もう961プロとは縁を切った、あんな卑怯なやり方してるとは思わなかったからな」
あずさ「あらあら、そうだったの……まぁゆっくりしていってね?それで、ちょっと聞きたいんだけれど」
冬馬「あ?」ペロリ
あずさ「そのプリン……もしかして、私のプリンじゃないですよね……?」
冬馬「…………」
冬馬「…………もしかして、これあんたのプリンなのか?」
あずさ「…………」ゴゴゴゴゴゴ……
冬馬「あ…いや……違うからな!!これはチビ共から貰って……!」
あずさ「言い訳は、それだけですか?」ニコッ
冬馬「す、すぐに買ってくる!!」
ガチャッ
あずさ「あらあら、買ってきてなんて私頼んでないのに……」
―
――
――――
冬馬「ほら、これでいいだろ?」
あずさ「あら!ゴージャスセレブプリンDXを買って来てくれたの?」
冬馬「勝手に食べたお詫びだ……あのチビ共、絶対許さねえ……」
あずさ「それじゃ、遠慮せずに頂こうかしら♪」
冬馬「はぁ……よいしょ」
冬馬「……」ペラッ
あずさ「あ~ん、すごいおいしいわ~」
冬馬「……」ペラッ
あずさ「………ん、ごちそうさまでした」
冬馬「……」ペラッ
あずさ「ふふっ、冬馬君」
冬馬「君付けで呼ぶんじゃねえ」
あずさ「唇の横にプリンが付いてますよ、店員さんに笑われなかったんですか?」
ヒョイ パクッ
冬馬「なっ……なにしやがる!!」
あずさ「……?プリンを取ってあげただけだけど……もしかして、嫌だった……?」ウルウル
冬馬「あ、いや……嫌とかじゃなくて……あぁ、くそ!なんでもねえよ……」
あずさ「それじゃー私、そろそろ行きますね」
小鳥「はーい、お仕事いってらっしゃいー」ヒラヒラ
冬馬「……」ペラッ
あずさ「冬馬君、さようなら」
冬馬「……」
あずさ「冬馬君……」ウルウル
冬馬「……さようなら……」
冬馬(こいつと一緒だとどうも調子が狂うぜ……)
―
―――
―――――
冬馬「……まだ帰って来ないのか?」
小鳥「んー……スケジュール表見る限り、今日は遅いですね~」
冬馬「はぁ……プロデューサーが来る時間になったらまた来るとするか」
小鳥「え!?そんなのダメですよ!!」
冬馬「あぁ?なんでだよ?」
小鳥「だって……だって……!」
冬馬「?」
小鳥「私が寂しいじゃないですか~!!」
冬馬「そんなもん知るかっ!!」
小鳥「ひどいです~、こんなか弱い女の子を一人にさせるなんて……ぴよ」
冬馬「テメーはもう女の子って年齢じゃねえだろ!!」
ガチャッ
やよい「うっうー!小鳥さーん!ただいまもどりましたー!」
小鳥「あ、やよいちゃん!おかえり~」
やよい「あれ?あなたは確か……東間ヶ瀬東馬さん?」
冬馬「天ヶ瀬冬馬だ!『ヶ』と『馬』しか合ってねえんだよ!!」
やよい「ご、ごめんなさーい!私、まだ漢字わからなくて……」
冬馬「あ、いや……すまねえ、そういえば何歳なんだ?」
やよい「今年で14歳になりまーす!!」
冬馬「中学2年か……俺は小学生かと思ったが……」
やよい「ひどいですー……」
ごめん瀬も合ってた
あと天ヶ瀬さんのSSって需要無いのな……
冬馬「……」ペラッ
やよい「……あ!冬馬さん、暇ならちょっとお願いしてもいいですか?」
冬馬「……なんだよ?」
やよい「実は卵の特売がスーパーでやってるんですけど、一緒に買いに行ってくれませんかー……?」
冬馬「売れっ子アイドルが特売なんて、随分と庶民的だな」
やよい「うっうー!アイドルだって特売を利用するんですー!」
冬馬「断る、俺はお前らをライバル視してんだよ」
冬馬「仲良し子良しなんてやってられるか」ペラッ
小鳥(スマ○ラで遊んでた人が今更何を……)
やよい「そ、そうですか……じゃあ、仕方ありませんね……今日のご飯はバター醤油だけです」
冬馬「………………」
―デパート―
冬馬「おい……スーパーじゃなかったのかよ?」
やよい「こっちの方が11円安かったんですよー!」
冬馬「はぁ……Jupiterの天ヶ瀬冬馬と765プロの高槻やよいがデパートでショッピングか」
やよい「さぁ、どんどん買いますよー!」
冬馬「卵の特売ってのは、どこでやってんだ?」
やよい「卵の特売はまだ時間があるので、まずはもやしを買いましょーう!」
冬馬「もやし……?」
やよい「着いてきてくださいー!」
冬馬「おい……こんな大量に買うのか?」
やよい「うっうー!そうですよー!」
ドサドサドサ……
冬馬「………………」
やよい「よーし!後は卵の特売の所へ行きましょー!」
冬馬「で、どこでやってんだ?」
やよい「ここを真っ直ぐ行って、突き当りを右ですねー」
『えぇー、お客様にお知らせ致します。ただいまより、卵の特売を始めようと思います』
冬馬「って!もう始まるじゃねえか!!」
ワイワイ ガヤガヤ !!
やよい「ひ、人がいっぱい居ますー……」
冬馬「……………」
冬馬(このチビがあの人混みの中に入ったら、絶対怪我するだろうな……)
やよい「よ、よし、行きますよー……」
冬馬「……お前はここで待ってろ」
やよい「え?」
冬馬「俺が2個持ってくる……絶対入ってくるんじゃねえぞ!!」
やよい「あ、冬馬さーん!!」
―
――
――――
冬馬「はぁ……!はぁ……!地獄だった……・!」
やよい「だ、大丈夫ですかー?」
冬馬「ゲホッ……ほら!卵だ……」
やよい「うっうー!すごいですー!本当に持ってきてくれるなんて!」
やよい「冬馬さん、ハイタッ~チ!!」
冬馬「…………」
パチッ
やよい「それじゃあレジに並びましょーう!」
冬馬(…………なにやってんだ、俺は)
ガチャッ
小鳥「あ、おかえりなさい!」
冬馬「あのチビを家まで送ってきて戻ったが……まだ帰ってねえのか」
小鳥「そうですね、忙しそうでしたし……」
冬馬「どこほっつき歩いてんだ、あのへっぽこプロデューサー……」
小鳥「まぁまぁ、そこに座って一緒に雑誌でも読みましょうよ♪」
冬馬「雑誌は読むが、一緒には読まねえからな」
小鳥「あぁん、ひどいです……」ピヨッ
冬馬「はぁ……もう少しで3冊目の雑誌が読み終わるぞ……」
小鳥「いいもん……私は事務員…お仕事に励みます…ピヨ」
ガチャッ
真「はー……今日も疲れたね」
春香「そうだね、でもどんどん仕事増えてるし頑張らないと!」
真「あれ……って、お前!」
冬馬「お前は確か……男女」
真「お、男女とか言うな!僕の名前は菊地真だ!!」
春香「鬼ヶ島羅刹さん?」
冬馬「……もう突っ込まねえからな」
小鳥「天ヶ瀬冬馬君ですよ~」
春香「あ、あはは!!わ、忘れてた訳じゃないんだよ……?」
真「それで、どうして961プロの奴がここに居るんだよ!?」
冬馬「961プロとはもう縁を切った、今は違う事務所だ」
真「え?」
―
――
――――
真「そ、そんな事が……」
春香「私は知ってたけどね」
冬馬「今はもう一度お前らを実力で潰すために、小さい事務所でアイドルしてるって訳だ」ペラッ
真「そうだったんだ……ごめん」
冬馬「あん?なんで謝るんだよ、むしろこっちが謝るべきだろ……」
冬馬「すまねえ、あの時は悪かったな」
真「あ、うん……僕の方こそごめん……」
春香「でも、どうして私達の事務所に?」
冬馬「へっぽこプロデューサーに用があるんだよ」
冬馬「はぁ……一体、いつ帰ってきやがるんだ……?」
真「プロデューサーか……いつ帰って来るんだろう」
春香「あ、これ良かったら食べてよ!私が焼いたクッキーなんだけど……」
冬馬「……」ゴクリ
冬馬「あ、甘い物は苦手なんだよ……それに、俺はライバルから施しを受ける訳には…」
春香「でも、この間メロンソーダ飲んでたよね?」
冬馬「うぐ…じゃあ毒味だ……毒味ということで頼む……」
冬馬「普通にうめえな……毒は入ってねえ……」ボリボリ
春香「毒なんて入れないよ……」
真「春香のお菓子はすごいおいしいんだ」ボリボリ
春香「ふふっ、良かった」
小鳥「わ、私の分は…」
冬馬「……ごちそうさまでした」
真「いやー、春香のお菓子はやっぱり絶品だったね!」
春香「も、もう!褒めすぎだよ!」
小鳥「……ぴよ」
真「それじゃー、僕は出掛けるよ」
春香「私も行ってきます!」
小鳥「いってらっしゃいー……ピヨッ」
真「冬馬さんもまたね!」
冬馬「……頂点に立つのはこの俺だ!油断してるとすぐに立たせてもらうからな!!」
真「望むところだよ!」
春香「ふふっ、合同ライブとか出来たらいいね」
ガチャッ
小鳥(ツンデレ萌え……)
―
――
――――
冬馬「……」ペラッ
小鳥「……はい、はい……あー、スケジュールの方が……」
ガチャッ
美希「あふぅ~、今日も疲れたの……」
冬馬(……星井美希)
冬馬「……」ペラッ
美希「ミキ、そこで寝たいからどいてほしいな」
冬馬「……先に座ってたのは俺だ」
美希「でもそのソファ、ミキが買って事務所に置いたソファだよ?」
冬馬(……)←結局退いた
美希「それで、どうしてJupiterの…」
冬馬「天ヶ瀬冬馬だからな?」
美希「うん、知ってた……よ?」
冬馬「……………」ペラッ
美希「あふぅ……なんで765プロに居るのかな?」
冬馬「また説明するのか……」
美希「?」
―
――
―――――
美希「へぇー、そんなことがあったんだ」
冬馬「すまねえな、迷惑掛けて」
美希「んー、ミキはもう怒ってないけど……」
冬馬「そうかよ…………」ペラッ
美希「……」ジーッ
冬馬「…………なんだよ?人の顔ジーッと見やがって」
美希「なんでもなーい、それよりこんな所でなにしてるの?」
冬馬「あぁ、へっぽこプロデューサー……あの男のプロデューサーを待ってんだよ」
美希「ハニーの事?」
冬馬「ハニー?」
美希「うん、ハニーだよ?」
冬馬「お前、あのプロデューサーの事をハニーって呼んでるのか?」
美希「うん、ハニーはミキのハニーだからね?」
冬馬「狙ってねえよ……」ペラッ
美希「むー……信用できないの」
冬馬「はぁ……ホモじゃねえんだから……」ペラッ
美希「……冬馬君、だっけ?今はなにしてるの?」
冬馬「小さい事務所で、いつかは頂点に立つ為に頑張ってんだよ」
美希「へぇー……偉いね」
ナデナデ
冬馬「……おい」
美希「?」
美希「ていうか冬馬君はミキと少し被ってると思うな」
冬馬「あん?お前とどこが被ってんだよ?」
美希「アホ毛」
冬馬「……これはアホ毛じゃねえ!自分で立たせてんだよ!!」
小鳥(立たせてたんだ……可愛い)
美希「むー、ミキのライバルが増えたの」
冬馬「はん、テメーなんてすぐに追い越してやる」
美希「頑張るといいの……」
美希「あふぅ……zzZ」
冬馬「……………」
美希「zzZ」
冬馬「ったく、風邪引くっつーの……」
パサッ
小鳥「……あら、優しいんですね」
冬馬「俺が追いつく前に先に倒れられちゃ困るからな」
小鳥「ふふっ、そうですね」
小鳥(ツンデレ萌え!!)ブフッ
冬馬「……おい、また鼻血出てるぞ事務員」
小鳥「はぅ……ティッシュ取ってください」
―
――
――――
美希「zZZ」
冬馬「……もう日が暮れてきたな」ペラッ
ガチャッ
伊織「この伊織ちゃんが、帰ったわよ!」
冬馬「……」ペラッ
伊織「なっ!?あんた961プロの…戦場ヶ原冬馬!!」
冬馬「天ヶ瀬だ!!お前らどうして名前を覚えられねえんだよ!?」
伊織「ハッ!そんな分かりづらい名前にしたから悪いんじゃない!?」
冬馬「なんだとこのフラッシュおでこ!!」
伊織「こ、この伊織ちゃんに向かってフラッシュおでこですって!?」
美希「あふぅ……あ、デコちゃんおかえり」
伊織「だからデコちゃんって言うな!!」
伊織「そんなことより、どうしてアンタがここの765事務所に居るのよ?」
冬馬「はぁ……」
―
―――
――――――
伊織「へぇー、そんな事があったのね」
冬馬「あぁ……」ペラッ
伊織「ま、同情くらいならしてあげるわ」
冬馬「別にいらねえよ……あの時は悪かったな」
冬馬「知らなかったとはいえ、黒井のおっさんが裏であんな事してたなんてな…」
伊織「……ふん」
冬馬「……」ペラッ
伊織「………………」
冬馬「…………」ペラッ
しゃーらり しゃらり お嬢様 ~ ♪
冬馬「おわぁ!?」ビクッ
伊織「……なに?あんた貴音のファンなの?」
冬馬(翔太か北斗の野郎……!俺が765プロの事務所に行くと知ってて……)
ごめんしゃなりだった
曲名は『きゅんっ!ヴァンパイアガール』だ
件名:チャオ☆
本文:
『俺たちもう帰るから、
事務所寄るなら事務員に言いなよ』
冬馬「あの野郎……!」
伊織「まさかあんた、これを口実に貴音と仲良くなろうとしてるんじゃないでしょうね……!」
冬馬「そんな事するかっ!!」
伊織「変態!変態!!ド変態!!」
冬馬「だから違うって言ってんだ……はぁ、もういいや……」
伊織「……にひひ♪」
ガチャッ
貴音「ただいまもどりました……」
貴音「……あら?あなたは確か、Jupiterの…あなこんだとまとさん?」
冬馬「……もう突っ込まねえぞ、突っ込まねえからな!!」
冬馬「つーか、アナコンダトマトってそんな名前居る訳ねえだろ!!!」
小鳥(あ、突っ込んだ……)
貴音「申し訳ございません……人様の名前を間違えるなんて、とても失礼な事を…」
冬馬「天ヶ瀬冬馬だ、次から間違えるなよ……」ペラッ
貴音「………そうですか」
伊織「貴音、この冬馬って奴貴音の曲を着信音にしてたわよ」
冬馬「だからあれは北斗が勝手に……!」
貴音「まぁ……それはそれは、誠に嬉しい限りでございます」
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