☆注意☆
・新劇のネタバレを含みます
・直ぐに終わります。まさにSSです
・舞台は例の半分に割れた月のしたです
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383654334
ほむら(だとしてもここは、かつてあの子が守ろうとした場所なんだ)
ほむら(それを、覚えてる)
ほむら(決して、忘れたりしない)
ほむら(だから私は、戦い続ける)
--------------------
---------------------------------------
ほむら「はっ!?」バッ
ほむら「…」
ほむら「…うっかりしてたわ…」
ほむら「紅茶をのみながら寝てしまうなんて」
ほむら「…」
そう、私はあの日まどかの一部を取り込んだ
他ならぬまどかのために
ほむら「…」
--------------------
まどか「ほむらちゃん、ごめんね。私、魔法少女になる」
まどか「私、やっとわかったの。叶えたい願いごと見つけたの。だからそのために、この命を使うね」
まどか「ごめん。ホントにごめん。これまでずっと、ずっとずっと、ほむらちゃんに守られて、望まれてきたから、今の私があるんだと思う」
まどか「ホントにごめん」
まどか「そんな私が、やっと見つけ出した答えなの、信じて」
まどか「絶対に、今日までのほむらちゃんを無駄にしたりしないか
ら」
--------------------
ほむら「…」
ほむら「私は…」
ほむら「…」
私は、本当に
ほむら「…」
--------------------
まどか「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」
まどか「神様でも何でもいい」
まどか「今日まで魔女と戦ってきたみんなを、希望を信じた魔法少女を、私は泣かせたくない。最後まで笑顔でいてほしい」
まどか「それを邪魔するルールなんて、壊してみせる、変えてみせる」
まどか「これが私の祈り、私の願い」
まどか「さあ!叶えてよ、インキュベーター!!」
--------------------
ほむら「…ッ…」
私は、止めるべきだった
どんなことをしてでもまどかを魔法少女になんて、概念になんてしてはいけなかった
だから、正しい
この世界は正しいんだ
絶対に正しい
ほむら「…」
--------------------
まどか「今の私にはね、過去と未来の全てが見えるの。かつてあった宇宙も、いつかあり得るかもしれない宇宙も、みんな」
まどか「だからね、全部わかったよ。いくつもの時間で、ほむらちゃんが、私のためにがんばってくれたこと、何もかも」
まどか「何度も泣いて、傷だらけになりながら、それでも私のために」
まどか「ずっと気づけなくてごめん…ごめんね」
まどか「今の私になったから、本当のあなたを知ることができた。私には、こんなにも大切な友達がいてくれたんだって。だから嬉しいよ」
まどか「ほむらちゃん、ありがとう」
まどか「あなたは私の、最高の友達だったんだね」
まどか「一人じゃないよ」
まどか「みんな、みんないつまでも私と一緒だよ」
まどか「これからの私はね、いつでもどこにでもいるの。だから見えなくても聞こえなくても、私はほむらちゃんの傍にいるよ」
まどか「ううん。諦めるのはまだ早いよ。ほむらちゃんはこんな場所まで付いて来てくれたんだもん」
まどか「だから、元の世界に戻っても、もしかしたら私のこと、忘れずにいてくれるかも」
まどか「大丈夫、きっと大丈夫。信じようよ」
まどか「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」
まどか「きっとほんの少しなら、本当の奇跡があるかもしれない。そうでしょ?」
まどか「ごめんね。私、みんなを迎えに行かないと」
まどか「いつかまた、もう一度ほむらちゃんとも会えるから。それまでは、ほんのちょっとだけお別れだね」
--------------------
ほむら「…」
もはやソウルジェムとも言えない 自分の魂を取り出して、月明かりに照らした
ほむら「… 」
キラキラと割れた月光が映すその石は、もはや魔法少女のそれではなく、魔女が生み出すグリーフシードのようにも見えた
ほむら「…魔法少女は夢と希望を叶える…」
かつてあの子が口にした言葉を吐き出す
ほむら「…わたしは…」
ほむら「…わたしは、悪魔」
そう、悪魔
親友の気持ちをも裏切る悪魔
わたしは悪魔でならなければならない
ーーたとえまどかを敵としても
--------------------
まどか「あなた達の祈りを、絶望で終わらせたりしない」
まどか「あなた達は、誰も呪わない、祟らない。因果はすべて、私が受け止める。だからお願い、最後まで、自分を信じて」
--------------------
ほむら「…っ」
ねえ、
ねえまどか
ほむら「……私を、」
私を
ほむら「……」
それは悪魔の目から放たれてはいけない
それは悪魔の口から放たれてはいけない
それは悪魔の心から放たれてはいけない
ーー割れた月は淡い光を放つ
神や天使、はたまた悪魔が助けにくるわけでもない。
まどかが笑顔で手を差し伸べてくる事もない。
ただ、淡い月光が地上を照らすだけ
だれにわかってもらう必要もない
たとえ、まどかであっても
悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようのない世界だけれど
私はこの世界を守り通す
それを、覚えてる
決して、忘れたりしない
それがたとえまどかや、自分自身だとしても
それでも私は、戦い続ける
~おしまい~
~終わり~
ー ー @ ー ー
|-fin- -end- -完-|
ーーーーーーー
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません