幼女「わたしといっしょに天界にきて!」(156)
男「誰だおまえ?」
幼女「あたしは幼女。天界からおにいちゃんをむかえにきたよ!」
男「なんで俺なの」
幼女「そ、それはあたしがおにいちゃんのことを好きになったから…」
男「はあぁぁぁああ!?」
幼女「だからおにいちゃんを天界につれていきたいの」
男「いやいやちょっと待って。俺は聞きたいことがある」
幼女「? なぁに?」
男「まず一つ。なんで俺なの?」
幼女「そ…それはね、前からおにいちゃんのこと気になってて」
男「うんうん」
幼女「それで…毎日おにいちゃんのこと影でみつめてたらどんどん好きになっちゃって」
幼女「つまりその…そういうことです」
幼女「おにいちゃんに、あたしのこと、いっぱいいっぱい知ってもらいたいの」
男「なっ」
幼女「だからお願いっ、あたしといっしょに天界にきて!」がばっ
男「わっ、ちょ、こらっ」
幼女「おにいちゃん大好き…!」ぎうう
男「わ、わかったわかった。わかったから俺から離れろ!」
幼女「あっ、ごめんなさい」
男「わっとと…。…ったく、いきなり抱きついたりすんなよ」
幼女「あぅぅ」
男「……」
幼女「……」
男(それにしても)
男(いきなり現れて天界に来いって、こいつもしかしててんす?)
男(いや、それともかなり危険な電波?)
幼女「///」もじもじ
男(…には見えないなぁ。じゃあやっぱりてんすなのかな)
男「うーむ…」
幼女「あ、あの」
男「んあ?なんだい?」
幼女「えと。それで、あたしといっしょに天界にきてくれるの?」
男「待った。俺はまだ状況を把握できてない」
幼女「あぅ」
男「えー、要するにお前さんは俺が好きってことなんだよね?」
幼女「…!」こくこく
男「それで。幼女、だっけ?お前さんは俺に自分のことをいっぱい知って貰いたいと」
幼女「うん、うん!」
男「それはそれでいいとして、どうしてわざわざ天界に行くしかないのさ」
幼女「えっと、それは…」
男「それは?」
幼女「お、お父様におにいちゃんを会わせて…色々と準備をしないと」
男「…」
男「じゅんび……それってもしかして」
幼女「///」こくり
男「いやいやムリムリ、結婚なんて絶対に無理」
幼女「ど、どうして!?」
男「どうしても何もお前まだ幼い少女だろ!」
幼女「おにいちゃんと一緒ならどんな『試練』だってのりこえられるもんっ」
男「そういう事言ってんじゃない、俺は法の話をしてんだ法のぉ!」
幼女「むこうにもほうりつはあるけどあたしは大神の娘だからすっとばせるもん!」
男「大神ってアレですか一番偉い創造主ですか?」
幼女「うんっ」
男「ますます遠慮させて頂きます」びしっ
幼女「だめっ、おにいちゃんはあたしといっしょに天界にいくの!」がしっ
男「こら、放せ!」
幼女「いやっ、ぜったいにぜったいに放さないから!」
男「いやだ…俺はまだ天に召されたくない!」ジタバタ
幼女「死んだりしないよ、むしろ天界にいる間は不老不死だよ…っ」
男「不死になんてなったら寂しい思いするって手塚治虫が言ってた!」
幼女「それなら外界でしんこんせいかつを送ればだいじょうぶっ…」
男「いやだ、夫になんてなりたくない…乙事主さま!」ジタバタ
幼女「……」
幼女「うぅ…だいじょうぶだからいっしょにきてってばぁ!」ウワーン
幼女「うえぇぇぇん!」
男「!?」びくっ
幼女「えう…ヒッグ。あたしはおにいちゃんのこと、いっぱいいっぱい好きなのにぃ」
男「お、おい」
幼女「こんなにいっしょうけんめいにこくはくしてるのに。それなのにぃ…!」
男「わ、わかったわかった。わかったから大声で泣くな。あんまり泣かれると大家が」
幼女「それなのにおにいちゃんはあたしのことなんてどうでもいい人なんだぁ!」ビエーン
男(くっ…いきなり告白されたと思ったら今度は号泣)
幼女「うわぁぁぁぁぁん…!」エンエン
男「ず、頭痛がひどい…小雪さんバファリン」
幼女「ひっぐ…えっぐ、うぇえぇぇぇ…!」
ピンポーン
男「チャイム…?」
幼女「えうっ…えぅぅぅ」えぐえぐ
男(……まさか)
大家「もしもしー?男さん一体だれを泣かしてるんですー?」
男「げっ、やっぱり大家のおばさんだ…」
幼女「ばかぁ…おにいちゃんのばかぁ…!」エンエン
男「おい幼女、こんなところ見られたらまずいから一旦泣き止んで…」
大家「もしもしー?男さん、アンタまさか誘拐でもして来たんじゃないでしょうねぇー」ドンドン
男「あー違いますよおばさん、これエロゲーの音ですよー」
大家「エロ鯨ねぇ」
男「鯨じゃねぇよ!エロい鯨って何だよババァ!」
大家「なんだか良く分からないからちょっと出てきなさいよー」ドカッ バキッ
男「くそっ…やばいどうしよう」
幼女「ふぇぇぇ…」
男「今のこの状況を見られたら間違いなく通報されちゃうお」
幼女「ひっく…ヒック」ポロポロ
男「どうする、どうする俺!」
巫女「……」ぬっ
巫女「あのー…なにやらお困りの樣ですが…」
男「あ、あんたは…!?」
巫女「申し遅れました。私幼女さまの世話役を仰せつかっております巫女と申します」
男「み…みこ?幼女の世話役?」
巫女「ええ。私は今で言う江戸時代に病死したのですが、今では世話役としての日々を過ごしています」
男「へぇー、そんなこともあるんですねーすごいや」
巫女「はい。とても不思議ですよね~」
男「そうですねぇ…ってそうじゃない!」
男「巫女さん、何だかよくわからんが良かったら手を貸して下さい。今物凄くピンチなんです」
巫女「ええ、どうやらその様ですね。私で良ければ是非とも」
男「あ、ありがとう」
巫女「困ったときはお互い様です。それで、私はどうすれば良いのでしょうか?」
男「え…えと、とりあえず幼女のお母さんを演じてください」
巫女「え?それはまたなにゆえ?」
男「いいから、ちょっとこっちに…!」
巫女「きゃっ」
@@@
大家「ちょっとー男さーん?何とか言ったらどうなんですかぁ?通報しますよぉ?」ドガン バカン
ガチャ
男「いやーすいません大家さん。ちょっとね、嫁と話し込んでおりましてね」
巫女「……」←嫁
大家「嫁ぇ?アンタにそんなひといたっけぇ?」
男「ええいますよ、ほらここに」
バーン
巫女「あ…あが、え、ええと…」
巫女「え、ええと…その、、」
大家「?」
男(巫女さん、ここは夫婦仲がいい感じを演出して…!)
巫女(夫婦仲ですか?ええと、ええと…!)
巫女「わ…」
巫女「私達は子供がいるほど仲が良い夫婦でございます!」
巫女「あ…」
男「」
大家「」
巫女「……」
巫女「ドサッ」
男「という訳で泣いてるのはうちの娘でしたさようなら!」ばたん
がちゃ
男「……」ガシッ
巫女「」ズルズル
男「……」ばたん
大家「」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
@@@
男「……」
幼女「ひっぐ…えっぐ…」メソメソ
巫女「私、もうお嫁に行けません…」ぐすっ
男「あ、あの…なんかすいませんでした。無理難題を押し付けて」
巫女「いえ…私の方こそ意味不明なことを…」
男「と、とりあえず二人とも泣き止んで」
・
・
・
男「ほら、幼女」
幼女「わーいジュースだぁ、おにいちゃんありがとう!」
男「…すっかり機嫌良くなったなおい;」
巫女「ふふっ、微笑ましい限りです」
男「だね。で、お前さんたちはいつ帰ってくれるんだい」
巫女「男さんに幼女さまのお婿さまになって頂くまでは帰りません」キリッ
男「やっぱりそれかよ…」
幼女「ねぇ、おにいちゃんいいでしょ?あたしがぜったいに幸せにしてみせるから」
男「それは基本オトコの台詞だろう」
幼女「うぅー、あたしだってがんばればできるはずだもん」
男「頑張りだけではどうにもできない物事ってのが世の中にはだな」くどくど
巫女「…もうっ、男さんは幼女さまのどこが不満だと言うのですかっ」
男「いや、別にそういうわけじゃ」
巫女「お顔立ちは整っていますし、お心も大変豊かです。まさに容姿端麗才色兼備、清廉潔白です!」
幼女「えへへ。そんなにほめられると照れちゃう…」
男「あー」
男「…んまぁ、たしかにそうだけれどもさ。それとこれとは」
幼女「!」
巫女「!」
幼女「み、巫女さんきいた!?」
巫女「はいっ、聞きました!男さんが受け入れてくれましたよ!」
男「は、はい…?」
ワーイ ヤッター ケコーンケテーイ!
男「あ、いや。さっきのはそうだねーって思っただけd」
幼女「そう、そうなのね、あたしとおつきあいしてくれるのね!」
男「いや違」
巫女「さっそく上にいる天女さんに連絡しましょう!」
男「だから違うっつうのぉおぉおおおぉ!!」
巫女「もしもし、天女さんですか?わたくし巫女です」
天女『あー?なんだ巫女か。急になんの用だ?』
男「だから待」
幼女「あのね天女さん、あたしね、おにいちゃんといっしょに過ごすことになったの!」
天女『な…なんだと?』
幼女「それでね、今からそっちにおにいちゃん連れてくからむかえにきてほしいの」
天女『っえー、わたしは今釣りの真っ最中なんだがぁー』
巫女「何が釣りですか、それどころではではございません!」
幼女「ねぇお願い。天女さんむかえにきてよぉ」
男「……」
男「あのー…誰だか知りませんがこなくていいんですけどー」
天女『かぁーしゃぁねえなぁ。分かったよ、行く』
男「来るのかよ!」
巫女「あぁ、お心遣い感謝致します」ぺこぺこ
幼女「うわーいやったぁー!」
巫女「あ、移動の釣り糸は三人分でお願いしますね。それでは」
ピッ
巫女「…コホン」
巫女「それでは男さん、一旦お外へ出るとしましょう」
男「」ズルズル
幼女「おにいちゃ~ん♪」べったり
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
おそと
男「」チーン
幼女「んー、はやくつりいと垂れてこないかなー」
男「…釣り糸って何すか。これから釣り行って愛のおまつりとか言う気ですか」
巫女「釣り糸とは天界に行く手段のことです。上の人に釣り上げてもらうのですよ」
男「…はぁ?」???
幼女「でも、なかなか垂れてこないね」
巫女「新しい竿を取りに行っているのでしょう。暫くは待つしかありませんね」
幼女「うーんそうかー。なら巫女さん、糸が来るまでしりとりしよ」
巫女「それはいい案ですね。私やります」
男「……やらん」絶望
幼女「うーん、残念。それじゃあいくよ?しりとり!」
巫女「理学療法士です」
幼女「えぇぇ…??」
巫女「ふふっ、しりとりのコツは非常用の言葉を使って相手を混乱させることにあります」
幼女「ず、ずるい。あたしそんなことばしらない…」
巫女「もう一つは言葉を選ばないことです。片端から言葉を集めるのです」
幼女「うぅー、あたしも何か巫女さんの知らない難しいことばを…」
巫女「ふふふふふふふ」
男「そうだ誘拐だ…これは手の込んだ立派な犯罪だ」ブツブツ
幼女「し…し…親戚!」
巫女「気象予報士です」
幼女「えーまた『し』?えーと」
幼女「症状!」
巫女「宇宙飛行士です」
幼女「うぅ、またなの?えーと…」
幼女「じ、譲歩!」
巫女「…」
幼女「へへん、あたしからこんな難しい言葉が出るとはおもわn」
巫女「保育士です」
幼女「うがー!」
幼女「し…し…し…難しい『し』…」
巫女「それでは私の思うつぼです。簡単な言葉でも」
幼女「いいの、がんばるの!」
男「はぁ…」どんより
つつー
男「ん?なんだこれ」
男「金色の糸…?」
巫女「あっ、もう天女さんが上から垂らしてくれたようですね」
幼女「し…し…」
男「これって…」
巫女「私達は天界に行くときこれで移動します」
男「え?でもどうやって?」
巫女「その糸は天女さんの所まで繋がっています。三回引くと天女さんが引き上げてくれますよ」
男「三回って…」ピンピンピンッ
グイッ
男「うわああああぁぁっぁぁぁぁぁ…!…」キラーン
天界
天女「お、きたきた」
天女「よいしょっと」グイ
男「うわっ!?」ドシャ
天女「…ふむ、でかいのが釣れたな」
男「ゲホッゲホッ、ここは…」
天女「お前が幼女の婿になるという男か?」
男「え…?え?どうなってんだ?つかここどこ?」
天女「天界だ。人間は誰でも来れるってわけじゃないんだからから感謝しろ」
男「あ、ありがとうございます…?」
ピンピンピンッ
天女「おっ、そういえばもう二人いたっけな」
男「ふえ?」
天女「幼女と堅物の巫女だよ。それっ」
グイ
幼女「よいしょっと!」スタッ
巫女「きゃあっ!」グシャッ
男「あ、幼女。それに巫女さん」
幼女「おにいちゃーん」トテテ
男「うわっ、こら抱きつくなって」
巫女「あいたたた…おしりが」
天女「巫女、いい加減この着地に慣れろ。何百年ここに勤めている」
巫女「その様なことを申されましても生前にこのようなカラクリなど…いたた」
天女「はいシップ」
巫女「ありがとうございます。頂きます」
男「なんか成り行きでこんな所に来ちゃったけど、大丈夫かなぁ」ポリポリ
天女「安心しろ。別にお前を取って喰いやしない」
幼女「天女さん、おにいちゃん食べちゃダメー!」
巫女「幼女さま。例えですよ、例え」
幼女「え?」
男「それがほんとだといいっすけど…」
天女「何を真に受けている。さあこっちだ、付いて来い」
テクテク
天女「……」スタスタ
幼女「~♪」
男「…あのー、巫女さん」
巫女「はい、なんでしょう?」
男「えっと、俺たちってどこに連れてかれてるんすか」
巫女「私達は大神さまの神殿に向けて歩いています」
男「大神ってまさか幼女が言ってた…」
巫女「はい、幼女さまのお父上のことです」
男「」
幼女「お父様はちょっとこわいけどやさしいんだよー」
男(『こ わ い』)
男「だめだ、俺帰る」クルリ
幼女「ふぇ?」
ガシッ!
天女「待て何処へ行く」
男「あっいやっ、ちょっとお手洗いに」
天女「黙 れ」
男「…すいませんでした」
@@@
天女「さあ着いたぞ」
男「……なんすかこの大部屋」
巫女「ここは大神さまの御座す大広間にございます」
男「げげっ…」
巫女「ですが、今は居られないようですね」
男「ほっ…」
幼女「お父様ーっ、あたしの好きな人つれてきたよーっ」
男「バカ呼ぶな叫ぶな報告するなぁぁぁ!」
幼女「もがが」
しーーん
巫女「……」
男「……」
天女「…どうやら今はいないようだな」
幼女「あれーおっかしいなぁ。つれてこいっていったのはお父様のほうなのに」
巫女「ご公務をなさっているのでは?」
男「ま、まあどっちでもいいさ。俺にとってはいない方が…」
ズズズズズズズ…
男「? なんか地響きが聞こえる…」
幼女「あっ、ほんとだ…」
巫女「しかもだんだん大きくなっていっている様です…」
天女「ほう」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴ…!
幼女「わっわっ!じめんが揺れてる!」
巫女「こっ…これはもしかして…!」
天女「ああ…。大神のおっさんの怒りの振動だ」
男「」
『幼女、好いている者を連れてきたというのは真か』
グラグラグラッ
巫女「きゃあっ!」グシャッ
男「な…なんか声が部屋全体から聞こえて来るぞ」グラグラ
幼女「これ、お父様の声だ…」
男「ええっ!」
天女「どうやら大神のおっさんが御降臨なすったようだなーあーこわい」
男「なんでケロッとしてんだこの人!」
『幼女…真かと聞いている!』
男「あわばばば」ガクガク
幼女「え…えと。ま、まことです!」
『な…なんと……!』
グゴゴゴゴゴゴッ
巫女「ひぇぇ」
天女「ふん、何を今更。幼女から話を聞いて連れてこいって言ったのはおっさんだろうが」
『やかましい!茶々を入れるな天女!』
天女「おーおー怖や怖や。全く一体何様のおつもりやら」
男(神様だと思う)
男「じゃなくて!天女さん、この状況で煽るのはやばいですって!」
巫女「男さんの言う通りです、お止めください…!」
天女「大丈夫だ。おっさんは男をどうにかしたりはしないだろう。多分」
男「な…なんでそんなことが分かるんですかっ」
天女「んまぁ見てなって」
天女「おい大神のおっさん、声じゃなくて実際に出てきて話したらどうなんだ」
『何じゃと?』
天女「だから。こっちに出てきてその目で男っつう人物を見ろって言ってんだよ」
『ほう、私に指図するか。天女よ』
天女「指図じゃなくて提案だよ。ったく頑固かつ面倒くさいおっさんだな」
『…分かった。いいだろう。今からそちらに赴く』
天女「へぇ、物分りいいじゃないか」
男「……」
@@@
大神「…来たぞ」ズーン
幼女「あっ、お父様!」
大神「ウム」
男「お…お父様でかい…」
天女「身長は学校の黒板の横幅くらいの大きさだ」
巫女「例えがよくわかりませんが、そのくらいですよね」
天女「まあいい。おい、こいつが幼女の連れてきた男ってやつだぞジイさん」
大神「むむっ…」
幼女「あのねお父様。おにいちゃんはね、とってもいいひとなの」
大神「ほう…」ジロリ
男「ど、どうもはじめまして男です。好きなモノはバナナです」
幼女「あ、あたしもバナナー!」
大神「……………」
男「……」
大神「ふむ、バナナか。あれうまいよな」
男「!? え、ええ。うまいです」
大神「うむうむ」
巫女(…あら?なんだか滑り出しは順調ですね…)
天女(だからいったろ。大丈夫だって)
大神「うーむうむ、うんうん」
男「……」
幼女「お、お父様?あの…おにいちゃん、どう?」
大神「んー」
男「……」
大神「…まあ、いいんじゃないか?派手すぎず、かといって地味でも無い」
幼女「…!」
男「へ」
大神「初めはどんなチャラ男かと思ったが…その様な要素は何処にもないようだしな」
大神「いいだろう。お前たちの正式な交際を認める」
幼女「ほ…ほんとに!?」
大神「うむ。ほんとに」
幼女「やったぁー!おにいちゃーん!」ばふっ
男「……」ぼーぜん
天女「男、よかったな」
男「あ…?あ、ああ……はい」
巫女「あぁ幼女さま。それに男さん、ほんとうにおめでとうございます…!」
男「へ?あ…あぁ、ありがとうございます」
巫女「ああぁ…わたくし、頭の天辺からつま先まで万々歳にございます!」くるくる
天女「だが巫女。わたしたちはいつまでもヘラヘラ喜んではいられないぞ」
巫女「おほんっ。わ、わかっています」
男「」ボーゼン
幼女「ねえねえ、二人ともどうしたの?」
巫女「幼女さま、私達はこれからお二人のお祝いの準備をしなくてはならないのです」
幼女「じゅんび…?お祝いの?」
天女「そうだ。これがまー色々と面倒くさいわけ」
幼女「それなら、お手伝いしようか?」
天女「いんや。お前ら二人は部屋の隅っこで待ってろ」
巫女「早めに済ませますので」
幼女「ふんふふんふふ~ん♪」
男「……」呆
巫女「天使と死神のお偉方、それから閻魔様や公務員の鬼さんに祝いの知らせを」
天女「おいそこの者。天界人の年寄りどもにも電報打っとけ」
巫女「それからヨーロッパの神々にもこれをお伝え下さい」
天女「アフリカの奴らには歌と踊りをしてもらうよう要請しろ」
天女「おい清掃班、急いで装飾班を組織してなんとか宴に間に合わせろ。おい聞いてんのかこら」
ワー ギャー シゴトダー イソゲー
男(…なんか、後戻りできなくなってきちゃったぞ)
巫女「ではでは男さん、さっそく次へ参りましょう」
男「次って…今度は一体何をするつもりなの…」
巫女「なにをとぼけたことを申しているのです。お酒の席へ参るのですよ」
男「エエェ…いやだ」
巫女「なりません!男さんには幼女さまと共に宴の華になってもらわねば!」
男「いやだっ、いやだっ!もうあなた達の強制連行はゴメンだァァ!」
巫女「強制連行…?何の事かはわかりませんがさっそく参りましょうっ」
男「ぐえぇぇ…」ズルズル
翌朝
男「…………」ぺそっ
幼女(ひ、ひからびてる…)
男「うえっ…ギモチワルィ」
幼女「おにいちゃん、だいじょうぶ?」
男「あぁ幼女か、おはよう。俺は大丈夫だよ」
幼女「よかった…おにいちゃん、昨日むりやりおさけをのまされてたからしんぱいで」
(お酒の場では男はおよそ人間の扱いは受けなかったようです)
男「あはは、心配してくれてたのか。ありがとう」
幼女「うん」
幼女「あ、あのっ」
男「ん、なんだ?」
幼女「えと…おにいちゃんは、これでよかった?」
男「? なにが」
幼女「ほら、おにいちゃんを半ば強引につれてきちゃって、それでよかったのかなって…」
男「?」
幼女「あのね。昨日はおにいちゃんをつれてこられて、一日中うれしかったの。だけど」
幼女「でも、いまさらになってよかったのかなってふあんに思うの」
男「まあ、半ば強引にじゃなくて完全に強制的連行だったけどね」
幼女「あぅぅ…ごめんなさい」
男「別にいいよ。気にしなくても」
幼女「え?」
男「初めは無理なこと言う奴らだなあとは思ったけど、一緒にいて案外悪くないなぁってちょこっとは
思ったし」
幼女「…ほんとに?」
男「ほんとに」
男「大神さんは案外ケロッとお付き合い認めちゃうし。天界は変な人達ばかりだ」
男「俺の周りにはそういう個性的な人達がいなかったから、かえって新鮮で楽しいよ」
幼女「…あのーおにいちゃん。それってほめてるの?」
男「ほんのちょっとだけ褒めてるかも」
幼女「あたしはちょっとだけでもうれしいよ」
男「幼女はこれだけでも嬉しいの?」
幼女「うんっ」
男「変なヤツー」
幼女「それがたのしいおにいちゃんもへんなやつぅ~」
男「んだとこら」
幼女「うわーい、おにいちゃんがおこったぁー!」
男「おいこら待ちやがれこの誘拐首謀者!」
----ふすまのむこう----
巫女「ああぁ…良い…凄く良いですよお二人ともぉ…」キュンキュン
天女「お前はものすごくキモい」
巫女「なにをっ。天女さんはお二人の仲睦まじい姿を見て何もお思いにならないのですかっ」
天女「彼らは微笑ましい。だがお前は痛ましい、苦笑ものだとわたしは感じたうん」
巫女「天女さぁん…私はですね、前々からですね、貴女のその傍若無人な態度をですね」
天女「あーはいはい。堅物の巫女は家に帰ってく○して寝ろ」
巫女「な…なななな……っ!」
天女「どうした巫女ぉ?穢らわしいものは相変わらず苦手かこの潔癖症め」
巫女「当たり前ですっ!それ以前にですね、おなごがそのような穢らわしく不浄な言葉を口から」
天女「うるせー。男だろうが女だろうがいうのは簡単だ」
巫女「では天女さんはどんなものでも恐るるに足らずでいられると!?」
天女「いられるね。例えどんなものであろうともわたしの敵では無い」
巫女「へぇそうですか。天女さんには弱点がないと仰せですかぁ~」
天女「な…なんだその含みのある思わせぶりな言い回しは」
巫女「ふふっ…私は知っています。天女さんが唯一恐れ、極力避けるものを」
天女「な…なんだと言うんだ」
巫女「ふふふふふふ…なんでしょうねぇ」
天女「い…言いやがれこの!」
巫女「えーどうしましょおー」
天女『お前ホントは何も知らないんだろ!?』
巫女『さぁ~どうでしょ~?』
男「…なんかふすまのむこうが騒々しいな」
幼女「あ、ほんとだね」
男「幼女、ちょっと開けてみようか」
幼女「うん」
男「…あのー、どなたですか」スッ
巫女天女「………」
巫女「…あ、あ、ど、どうもー」
天女「…ちっ」
男「何してんすか二人とも」
巫女「お二人をのぞk…御迎えに来たのですよ」
天女「いや違うね。こいつはお前らのことを影から」
巫女「ギュムッ」
天女「うをっ!」
男「?」
幼女「天女さんなぁに?」
巫女「なっな何でもございませんよ~」
巫女「それよりも!今日もやらなくてはならない事柄がたくさんあります」
幼女「わーい」
男「エェェェェ…挨拶に宴の次は一体…」
巫女「おほんっ。えー、本日の日程は」
幼女「うんうん」
男「…」
巫女「男さんの家への挨拶です!」
男「はぁぁぁっ!?」
巫女「何を驚いているのです。ごくごく自然の流れだと思いますが」
天女「うんうん」
男「いやっ、ちょっ、えええええ」
幼女「ねぇねぇ巫女さん、今日はおにいちゃんのおうちにいけるってことだよね?」
巫女「はい。幼女さまも男さんのおうちの方にきちんと挨拶しましょうね」
幼女「うん!あたしがんばる!」
男「ちょえっ、頑張るな、頑張るなぁ!」
天女「お前はさっきから何をそんなに嫌がってるんだ。理解しかねる」
巫女「そうです。おめでたいことなのですから遠慮は一切要りませんよ」
男「いや、遠慮じゃなくてその、うちにはちょっとたちの悪いのがいるんでー」
巫女「質の悪い?暴力的な方ということでしょうか?」
男「え、ええ。まぁそんなもんです。だから来ないほうがー」
天女「暴力的かー。その事なら心配は無用だなー」
男「え?」
天女「なぜなら道中お前らの身の安全を確保する護衛がいるからな」
男「護衛?」
天女「そう、護衛だ」
巫女「先程呼んだばかりなのでもうじき来られると思いますが…」
トントン
天女「お。噂をすればなんとやらだな」
天女「おい、入っていいぞ」
スッ
少女「……失礼します」
幼女「あっ、少女ちゃんだ!こんにちはー」
少女「…久しぶり、幼女ちゃん。今日も元気だね」
幼女「そうなの。あたしすごくドキドキワクワクしてるの!」
男「…あの、彼女は?」
巫女「大神さま直属の大神護衛神軍第863中隊中隊長補佐の少女准尉です」
巫女「彼女の手にかかればどんなにたちの悪い方でもあっという間にねじ伏せられます」
男「へ、へぇー…」
男(まずい…。うちに来させないようにする口実を失ってしまった)
男(俺はアイツがいるから極力家に帰りたくないんだよぉ…)
少女「…初めまして。大神軍第863中隊所属の少女准尉です」
男「…あっ、はい。どうもこんちは」
巫女「少女ちゃんは今日一日私達の護衛を担当して下さいますよ」
男「護衛って…。そんな大げさな」
天女「大神の娘の大事な大事なイベントだ。これくらい当然だろう」
少女「安心して。不穏な輩等がいたら直ちに処理する」
男「あはぁぁ……」
天女「言っとくがこいつに生半可な言葉は通用しないからな」
幼女「少女ちゃん、その軍刀さわらせてー」
少女「いいよ、はい」シュリンッ
巫女「ななななりませんっ!」
天女「そろそろ時間だぞ。少女も来たことだしお前ら早く行ってこい」
巫女「あっとそうですね。それでは男さんのご実家に参りましょうか」
幼女「うんっ」
少女「はい」シュビッ
男「あれ、天女さんは今回行かないんすか?」
天女「ああ。今日はここでお留守番だ。わたしも色々と雑務があるんだよ」
男「へーえ」
幼女「さあおにいちゃん、はやくおうちへ行こー」グイ
男「わっとと…こら引っ張るな!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
外界 男の実家周辺
幼女「巫女さん、おにいちゃんの家、わかるの?」
巫女「はい。男さんのおうちは事前に私が調べておきました。もうだいぶ近いですよ」
少女「…」
男「あぁ…俺の実家に挨拶とかやめたほうがいいっすよ」
巫女「いいえ、そんなことはないはずです」
男「あるんですって。もう一度言いますけどうちにはたちの悪い妹が…」
幼女「えっ、おにいちゃんに妹がいるの!?」
男「あれ、いってなかった?」
幼女「いってないいってない、はつみみだよ!」
少女「いくつ離れてるの」
男「俺の年より3つ下だ。今は高校3年生だな」
男「親は海外にいるから、一人暮らしだよ」
巫女「ふむ、男さんの妹さんですか。きっと優しい方なのでしょうね」
男「…いや無い。それは絶対に無い」
幼女「えー、おにいちゃんの妹やさしくないの?」
男「ああ。優しいとかそういうんじゃなくて色々とぶっ飛んでるんだ」
少女「…暴れるようであればわたしが善処する」
男「ほんとかい?ぜひそうして欲しいんだけれど…」
少女「うん。まかせて」シュリンッ
巫女「少女ちゃん、その物騒な金属を仕舞って下さい…」
巫女「では。そうして欲しいということは男さんに会うと暴れるということなのでしょうか?」
男「そうなんです。妹のやつ、俺の顔を見ると突然別人になって…」ガクガク
男「すごい形相になって…飛び掛ってくるんです」
男「だから俺は家には極力近づきたくないんすよ…」
巫女(妹「愚兄が…今こそ此処で貴様の命を絶ってくれるわぁぁぁ!」)
巫女「そ…そんな…」
幼女「…こわいよぉ…」
少女「………………」
少女(燃えてきた…)
男の実家
巫女「そ、そうこうしているうちに男さんのご実家に到着してしまいましたね…」
男「くっ…ついにに来てしまったか。魔王が住むこの魔城に…」
幼女「ふぇぇ…」
少女「………………」コォォォ
幼女「なんか少女ちゃんこわいよぉ…」
巫女「士気を高めておられるようです…」ゴクリ
男「い、いいぞ…!すごく頼りになる感じだ…!」
巫女「大神護衛神軍は男女関係なく全力で殴られますからね…訓練も一番厳しいです」
男「…つまりものすごく強いと。これはなんとかなるかもしれない!」
少女「…準備は完了した。何時でもオーケー」
幼女「でも、あいてはぶきをもっているかもしれないよ…?」
少女「そうだとしたら無理にでもそれを鹵獲する」
幼女「ろ、かく…?」??
巫女「そ…それでは呼び鈴を鳴らします」
男「ええ、お願いします」
巫女「…えいっ」
ピンポーン
妹『はーい、どなたですかー』
幼女「…声はふつうのおんなのこの声だね」
巫女「ええ、私が想像していたのとはだいぶ違うようです」
少女「油断しちゃダメ。死ぬ」
男「少女ちゃんの言う通りだ。あいつの外見に騙されてはいけない」
妹『もしもしー?うーん、もしかしてピンポンダッシュされたかな?』
巫女(それでも男さんの言っていたものとはだいぶ違うと思いますが…)
幼女「……」ふるふる
少女「男さん、呼びかけに応答して。出てきたところをねじ伏せる」
男「わ、わかった。それじゃあ、行くぞ…」
少女「コクリ」
妹『おーいピンポンダッシュの犯人さーん』
男「い…妹?俺だ、男だ。今帰ったぞ…」
妹『……!!!!』
ガチャ…
妹「…お兄ちゃん」
幼女「」ガクブル
少女「………………」
男「妹…」
妹「…」フルフル
妹「お……お…」
妹「おにいちゃあああぁぁあぁぁぁぁあああぁあああああぁぁんっっ!!」
少女「!?」
幼女「!?」
巫女「!」
妹「おにいひゃん…まってたよ…。ずっと、ずっと!」
妹「あの日…お兄ちゃんがこの家を出ていった時から……くひひ」
男「……」
妹「お兄ちゃんは、あの日のこと覚えてる…?」
男「俺が家を出ていった日のことか?」
妹「そうだよ。あの日あたしがどれだけ悲しんだか、お兄ちゃんは知る由もないよね…」
妹「…信じられないよ。あたしに黙って勝手に家を出ていくなんて」
男「まだいってんのか。何度も言うけど俺はお前が嫌で家を出ていったわけじゃ…」
妹「嘘だッ!!」バリィィンッ!
妹「お兄ちゃんはわたしに何の相談もしないで…わたしから隠して引越しの準備をして!」
妹「それで当日にいきなりさらっと引っ越すって言ったあと、何も言わずに勝手に家を出ていった!」
男「…」
妹「信じられない…!信じられない信じられない信じられないっ!」
妹「わたしがお兄ちゃんに甘えるのがそんなにいけないことなのっ!?ねえ!ねえ!?」
男「あの日以来のお前の甘え方は狂ってるとしか…」
妹「狂う?そりゃ狂うよ!大好きな大好きなお兄ちゃんがそばにいないんだから!!」
男「…お前の甘え方は尋常じゃないんだ。俺が家を出ていった時から。判ってくれ」
妹「黙れ!!!」
幼女「ビクッ」
巫女「」バッターン
少女「…!巫女さん…!」
妹「ふ…ふふ、ふふふふふふふふ」
男「……!」
妹「でもそれはもういいの…うふふふ」
男「? どういうことだ」
妹「……お兄ちゃんは今、ここに居る」
妹「数年間逢いたくて逢いたくて仕方がなかったお兄ちゃんが今…私の目の前に…」ジュルリ
男「なっ」
妹「ハァ…ハァッ、ハァハァッ…!今まで出来なかった分…たっぷり甘えてやるぅ…!」フラッ
男「!」
妹「お兄ちゃん…おにいひゃああぁぁああぁあああぁっぁああああああぁんん!!!」
妹「今日という今日はぜったいにぜったいににがさなぁあぁあああいい!」ズドドドド
男「うわああ来たぁぁ!」
少女「…今だ!」ダッ
ブンッ
妹「ビュオッ!」
少女「なっ……!?」
幼女「…きえた!」
妹「おにいひゃんはむかひからあますぎんのおおぉぉおおぉおおおおお!!」がしっ
少女「! しまった!」
妹「くひひ、つかまえたぁぁ…」はぁはぁ
男「!?」
妹「あぁああぁああ…おにいひゃんいい匂い…おにいひゃんんん…!」クンカクンカ
男「やっ、、やめろ妹!」
妹「いやぁ…。公衆の面前だろうとも、あたしはやめないぃ…」ペロペロ
男「ぎえぇぇ…」
妹「さあおにいひゃん?あたしといっしょに今ここであんなコトやこんなことをしちゃお?」
男「いっ…いやですむりです勘弁です!」
妹「イヤよイヤよも好きのうちなのぉ?」はぁはぁ
男「イヤよイヤよはとにかくイヤに決まってんだろ愚妹がああ!」
妹「あぁぁすごいっ!おにいひゃんのその困り切った顔があたしを突沸させるのおぉおお!」ビクンビクン
幼女「ふぁぁ…」
少女「わたしたちは、見ちゃダメ」
男「え、ええい!デキの悪い妹だ、少女ちゃん!今だ妹の背後から殺れ!」
少女「!…うんっ」バッ
ドスッ
妹「!?」
妹「お…おにいひゃん…」
妹「どう……して…」
がくっ
妹「」
巫女「」チーン
少女「…ふぅ」
男「た、助かった」
妹「ぁ…ぁぅ」
幼女「お、おにいちゃんの妹ちゃん、死んじゃったの…?」
少女「…ううん、死んでない。気絶してるだけ」
幼女「ほっ…。よかったぁ…」
男「妹よ、俺に夢中になっていたのが運の尽きだったな」
少女「それで、どうするの。この二人」
妹「」
巫女「」
男「とりあえず家の中に引きずっていこう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
@@@
妹「はい幼女ちゃん、紅茶できたよ」
幼女「わぁ、ありがとう!」
妹「うふふっ、それと少女ちゃんにはリクエストされたコーラね」
少女「…ありがと」
妹「巫女さんは玄米茶だったよね?どうぞ」
巫女「はい。頂きます」
妹「えっへっへ~。みんな我が家の如く振舞っていいんだからね~」
幼女「ほんと?じゃあ、きょうから妹おねえちゃんって、よんでいい?」
妹「ぜんぜんオーケーだよ!なんてったって今日から家族になっちゃうんだからぁ~♪」ルンルン
男(適応がはやい)
妹「おっ、お兄ちゃんはどうするの?コーヒーなの?お、おお、お茶なのっ!?」
男「そんなにキョドるなよって。普通にしてろ普通に」
妹「う、うるさい!まったく、こっちは先刻から気持ちを抑えるのに必死なんだからねっ」
男「気持ちじゃなくて性欲だろうて」
妹「性欲と好意は紙一重なんだよ!?」
男「あーはいはい、発情期発情期ワロリンヌ~」
妹「あはぁぁっ…そのわたしへの無関心ぶりが最高に興奮するのぉぉ……」キュンキュン
少女(…とても兄妹の会話とはおもえない)
男「それでだな妹」
妹「ん、なぁに?」
男「えっと…つまり、俺と幼女は夫婦関係となったわけだ」
幼女「おにいちゃん…///」
妹「うん。それは巫女さんが話してくれたから飲み込みました」
男「そ、そうか。まあそれならいいんだけど…さ」
妹「んもう、さっきからなんなの。言いたいことあるならさっさと言ってよ」
男「だからその…つまり。俺が聞きたいのは」
妹「なによ」
男「…お前はこの三人のこと、全然驚かないのかってことなんだ」
妹「は?」
幼女「ふぇ?」
少女「…?」
巫女「私達に驚く要素なんてあるでしょうか?」
男「あるよ!天界人だろ!?」
男「巫女さんと少女ちゃんはともかく、幼女は神様の娘なんだぞ!?」
妹「そうだね、うん」
男「つまり俺は神様と結婚するってことなんだぞ!」
妹「それってすごいよね。お兄ちゃんおめでとう!」
男「加えてお前も無関係ではなく、既に幼女にとっておばの立場にあるということを知れ!」
男「お前も神の一族の一環であるということもだ!」
男「それについて妹、お前はどうなんだ!」
妹「神様云々はどうでもいいし、幼女ちゃんはあたしのことおねえちゃんっていってるし」
妹「おばってよばれなきゃあとは何でもいいよあたしは。神様でも何でも」
幼女「お、おねえちゃん…!」
少女「…それってつまり」
巫女「男さんと幼女さまの正式なお付き合いを認めるということなのでしょうか…!?」
男「どうなんだ妹!?」
妹「うん、いいよ。お兄ちゃんが決めた相手だからね」
幼女「や…や、やっ…」
幼女巫女「いやったーーーっ!!」
少女「…万歳っ、ばんざぁい…!」
男「」
巫女「あぁ。ついに、ついに幼女さまの願いがいまここに成就しましたよ!」
幼女「うん、うん!ありがとう巫女さん、少女ちゃん!おにいちゃんだいすき!」ばふっ
少女「巫女さん、幼女ちゃんと大神さまに万歳三唱しよう!」
巫女「そうですね、せーの」
巫女少女「ばんざーいっ、ばんざーいっ、ばんざーいっ!」
男「」
男「妹…。別にってお前…いいよってお前…」
妹「あれ、ひょっとしてあたしなんかいけないことした?」
男「ああ、お前のお陰で引き返せなくなったよ…ハハッ」
妹「はぁ~?何言ってんのか全然わかんないんだけど」
男「まだ…まだ何とかなる見込みがあったんだよ」
男「結婚はできないけどお友達としてなら皆さんと…とかがさ」
妹「いーじゃんいーじゃん別に。大規模な家庭で面白そうだw」ぽん
男「おもしろくないんだよきょうせいれんこうなんだよぉおおぉお!」
巫女「さあ少女ちゃん、我々も再び忙しくなりますよ!」
少女「うん。さっそく準備しなきゃ」
男「…はい?」
幼女「じゅんびって、いったい何をじゅんびするの?」
巫女「またまた、お二人とも何をそんなに恥ずかしがって居られるのです~」
少女「…両家の承諾が得られたその次のステップと言ったら」
巫女「そう…」
巫女「結婚式です!」
男幼女「はぇぇええええ!?」
男「み、巫女さんそれは…っ」
幼女「そ…それは、その…まだ…」もじもじ
巫女「いいえ、お二人がまだと言えども世間は待ってはくれません」
少女「またまた各地の神様たちをお招きするしかないの」
幼女「そ、そんな…っ。あたしまだ心の準備が…」
男「ええっと…そうだ。今回はあちこちの神様を呼ばなくてもいいんじゃないっすかね?」
巫女「それはなりません!日本国周辺を司る我々の天辺のお方の結婚式ですよ?」
少女「…穏便な結婚式ができるはずない。各地の神々が集まってどんちゃん騒ぎ」
男「そ、そんな…。また訳の分からない言葉が飛び交う中でお酒を流し込まれるのか…?」ガクガク
幼女「はぅぅ、おにいちゃんとけっこんしきかぁ…」ぽや~ん
@@@
巫女「あっ、もしもし天女さんですか?朗報です!」
天女『あぁん?何度も言ってんだろプライベート満喫中に電話よこすな』
巫女「また釣りですかっ!もうあなたって人は本当に緊張感の無い傍若無人で横暴かつ自由奔放な」
少女「あ、もしもし部下?あのね、悪いんだけどね、将軍閣下に特別にお取次ぎして欲しいの」
部下『ハッ、少々お待ち下さい少女准尉殿』
妹「いいね、いいね!世界が動いているこの感じ!」
男「何を人ごとのように…はぁぁ」
幼女「ふふっ、よかったらおねえちゃんもパーティーに来る?」
妹「えっ本当に?いくいく天界行くー!」
男「なっ、お前まで来んのかよ」
妹「いいじゃない。あたしだってもう無関係じゃないんでしょ?」
男「あぁー…まあそうだな」
妹「ならおっけー♪さぁあっちでジュースいっぱい飲んじゃうぞ~」
幼女「飲んじゃうぞ~!」
妹幼女「おーーー!」
男「はぁ……」
男(…なんか最近ため息が多くなってる気がする)
巫女「とにかく大神さまにしっかりとお伝えしておいてくださいねっ」ピッ
巫女「ふう。さあさあ皆さん、そろそろ終了のお時間ですよ」
少女「…はやく天界に戻って、たくさんのことをしないといけないよ」
幼女「うん。急がないといけないね」
男「うっ…仕方ない、ここまでくりゃヤケだ。なんだって飲んでやる」
妹「おぉーいいねお兄ちゃん。たっくましーい」
巫女「ふふっ、その意気ですよ男さん」
幼女「おにいちゃんもがんばろ。あたしもいっしょにがんばるから」
男「そうだな。俺も久しぶりに重い腰を上げる」
少女「それはとてもとてもいいことだよ」
巫女「そしてそれはとてもとても気持ちの良いことです」
幼女「よーし!それじゃあみんなで天界に…」
みんな「行きましょー!」
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・・・・・
/⌒ヽ ( ̄ ̄, ̄ ̄ ̄)
(ヽ´ω`)(_____)
( つつ
(_⌒ヽ
...... ,)ノ `J
ファサァ・・・
/⌒ヽ
(ヽ´ω`) ))
/つ( ̄`ヽO_ノ⌒ヽ
ノ )# # \ ))
レ \ヽ :: ノ:::: )
(( (___,,.;:--''"´``'‐'
/⌒ヽ
(ヽ´ω`) <ありがとうだお…
/ _ノ⌒⌒⌒`~、_
ε( ̄⊂人 //⌒ キ ノ #ヽ)
⊂ニニニニニニニニニニニニニニ⊃
みんなありがとう。昨晩は限界になってムリに手を引いた
続き、まだまだ書くぞ
もし落ちたら似たような名前でまた立てるからそれまで待っててくれ
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