京子(ど、どうしろってんだよ…)

京子(正直何とも言えないな…)

京子(ほ、他の奴らもどうせ…)

ｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘ

京子(み、みんなすごいスピードで書いてる！？)

～船見結衣の解答～

生物学的に有能な遺伝子が後の世に残せる事が分かっている以上、私はこのような技術が発展し、将来実用化される事に賛成である。
倫理的観点から見た場合には多くの反対意見が出るだろうが、人類の将来のためには是非反対意見を排除したうえで研究を進めていただきたいと思う。
また、世界に多くいるであろう、自身の子供を望むレズビアンの願いがようやく叶うのであり、彼女らのためにもこの研究は早期のうちに実用化へと進むべきである。
我々は一秒たりとて時間を無駄にする事は出来ない。

～教師のコメント～

根拠が明確に示されており、とても読みやすい文章となっていますが、もう少し穏便な考えでも良いのではないかと思います。また、最後の行の『我々は一秒たりとて時間を無駄にする事は出来ない。』の部分が個人的に気になるので、放課後に職員室へ来て下さい。

～池田千歳の解答～

レズビアンに栄光あれ
(この解答は血液で記述されていた)


～教師のコメント～

とりあえず鉄分はしっかり摂取して下さい。というより、普段から出血多量で倒れる事が多いので、一度耳鼻科の検診をお勧めします。

～池田千鶴の解答～

レズビアンに栄光あれ
(この解答は透明な液体で記述されていた)


～教師のコメント～

あなたたちは双子にしてはあまり似ていないと思っていたのですが先生の思い違いだったようです。
とりあえず消化器科の検診をお勧めします。

～杉浦綾乃の解答～

私は決して彼女の子供が欲しい訳ではありま


～教師のコメント～

テスト中に池田さん達とほぼ同じタイミングで倒れましたが大丈夫でしょうか。生徒会の仕事でストレスが溜まっていないか先生は心配です。

ちょっと時間空ける
保守をお願いします

京子(み、みんな解答書いてるな…)

京子(…もしかして答え書いてないの、私だけ！？)

京子(い、いや、そんな訳ないよな、そんな訳…)

京子(そういえばさっき綾乃と千歳が保健室に連れて行かれたけど大丈夫かな…後でお見舞いに行ってこよう)

京子(…この問題って二年生にしか出題されてないのかな？)

京子(あかりやちなつちゃんなら何て答えるんだろう？)

～大室櫻子の解答～

わたしは、あまりさん成ではありません、その理由は、男の人にも生まれてきた理由があるとおもうからです。


～教師のコメント～

まともな解答と思ってホッとしましたが、もう少し明確な理由を述べる事、習った漢字はしっかり使う事を心がけて下さい。
それから、テストの点数があまりに酷いので後で職員室へ来て下さい。親御さんも呼んであります。

～古谷向日葵の解答～

私はどちらとも言えません。
確かにレズビアンにとっては朗報かもしれませんが、その他のいわゆる普通の女性達はどうなるのでしょう。このような技術が進みすぎる事によって、普通の男性を愛する女性達が社会的に疎外されてしまう事を私は懸念しています。
レズビアンと普通の女性達が共存出来るような明確な案が何かあるのであれば、私はこの研究に賛成です。

(消しゴムで消した跡がある。「もちろん賛成です、女性同士が子供を作る事の何が悪いのでしょうか。私自身もさーちゃんこと櫻子との」)

～教師のコメント～

この問題の多くの解答の中ではかなり優秀ですね。社会的な問題もしっかり考えて書いてあることも評価出来ます。ただ、生物学の観点からも書いて欲しかったですね。より多くの視点から物事を見つめることで、自分自身を高めていくことが出来ます。

～赤座あかりの解答～

私はこの研究に賛成です。
レズビアンの人達は恐らく、社会的に疎外されているんじゃないかといつも気にしているんじゃないかと思います。そのような人達が子供を持つことは、一般的な人生を送ることに一歩近づくことになるのではないでしょうか。
また、生命の神秘がまた一つ解き明かされることにも個人的に興味があるので、研究者の方々はこの研究を頑張ってほしいと思います。

～教師のコメント～

非常によくできた解答で、先生はとても感心しています。社会的迫害を受けている人々を気遣う姿勢にもとても好感が持てます。ただ、少しシャープペンの文字が薄いので、もう少し濃く書くことをお勧めします。

～吉川ちなつの解答～

無論、賛成です。
このような研究がなされていたことに驚くとともに、非常に感動しています。国民の税金がこの研究に費やされ、子供が欲しくても作る事の出来ない人達の笑顔となる日を心より願います。

(以下、空白欄に得体の知れない何かが書かれていた。)

～教師のコメント～

生徒の解答を見て気を失う経験はこれが初めてです。
あなたの芸術の才能に関しては職員室でよく話題となって恐れられていますが、まさかこれ程のものとは思いませんでした。
色々と話をしたいので、後ほど職員室へ来て下さい。

～松本りせの解答～

この技術は既に一般化されて人体での使用がされているものとばかり思っていたのですが…


～教師のコメント～

あなたは一体何を知っているんですか。西垣先生と私と三人で一度話をしましょう。

～歳納京子の解答～

(空白)


～教師のコメント～

あなたが空白で提出してくれて安心しました。恐らく何を書いてもあなたに何かしらの被害が訪れると思うので…。
先生から言えることは、周囲との人間関係には気をつけて下さい。

～ごらく部～

京子「いやー、中間テストも終わって、やっとのんびり出来るぜー」ｺﾞﾛｰﾝ

あかり「京子ちゃんいつも一夜漬けだから年中のんびりしっぱなしじゃないの？」

京子「あっ、そうか」

あかり「全くもう…」

結衣「ごめん、遅れた」ｶﾞﾗｯ

京子「おー結衣、職員室でどんな話されたの？」

結衣「んー…何かテストの解答にちょっと問題があったらしい」

京子「へー」ｺﾞﾛﾝ

結衣「何が悪かったのかさっぱり分からなかった」

京子「そっかー」ﾀﾞﾙﾝ

あかり「確かちなつちゃんも同じような内容で呼び出されてたような…」

京子「ちなつちゃんもか…」

ちなつ「すみませーん、遅くなりましたー」ｶﾞﾗｯ

結衣「あ、ちなつちゃん」

ちなつ「ちょっと聞いて下さいよ！記述問題の下の方にちょっと絵を描いただけなのに呼び出し食らったなんておかしいと思いませんか！？」ﾌﾟﾝｽｶ

(((それは多分先生が正しいと思う…)))

あかり「で、でも何で絵なんて描いたの？」

ちなつ「ちょっと図があった方が分かりやすいかなー、って思ったんだ」

あかり(図を描くような記述問題なんてあったっけな…？)

結衣「あっ、そうだ京子」

京子「んー？」

結衣「国語のテストの最後の問題、何て書いた？」

京子「うーん…確か白紙だったかな」

ちなつ「京子先輩が白紙提出ですか！？」

あかり「どんな問題だったんだろうね」

結衣「ふーん…」

京子「まっ、正直よく分かんなかったし」

結衣「そっか」

京子「うん」

京子「よっしゃ、夏コミに向けて今日から同人誌バリバリ描くぞー！」

結衣「頑張れよ、西京極ラム子先生」

京子「おうっ！目指せ壁サークルっ！！」

あかり「頑張ってね、京子ちゃん！」

ちなつ「はぁ…テストが終わって、やっと日常が戻って来ますね…」

結衣「ああ、そうだね…」

京子「…やっぱ、日常っていいね」

あかり「うん…日常が、一番だねっ！」


おわり

いかん無理矢理まとめた感じになってしまった…面白いオチを期待していた人はすみません