さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【前編】タキシードの物語 (533)


連スレ立て規制の基準がわからないので投稿テスト。説明は>>2以降

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1379748631

スレ立てできたようだ。

このスレはPCトラブルによりグダグダになった
さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」
美樹さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371814313/)

および

さやか「終曲!!バイオリン仮面」
さやか「終曲!!バイオリン仮面!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1376002781/)

の1から8話までの内容をリメイクした物です。
9-13話のリメイクは別スレで行います。

そっ閉じするかどうかのラインはリンク先の文章を触って判断してください。

「旧作リメイクはいいからおまけシナリオを再開してくれ」という方は

さやか「休息!!バイオリン仮面」
さやか「休息!!バイオリン仮面」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379724248/)
こちらまでお願いします。


叛逆のネタバレ無し。まどか☆マギカのアニメおよび劇場版+スピンオフ+作者の趣味で構成されてます


気づいたらあたしは荒れ狂う海のど真ん中の船の中にいた


兵士「王子ーッ!」


兵士「大変だ!王子が海に投げ出された!」



王子「ぐっ・・・あっぷ・・!!」


ザバァンザッパァアアン


さやか「王子様・・・って、恭介!?」


キュゥべえ「事態は一刻・・・いや一国をあらそうよ。剣士サヤキャ」


さやか「キュゥべえ!?」


キュゥべえ「僕は知ってるよ。君が王子に秘めてる内なる想いを」

キュゥべえ「彼を助けて恩人になるチャンスじゃないか」


キュゥべえ「だから僕と契約して魔法少女になってよ!」

さやか「!!」

さやか「馬鹿にしないでよ!あたしは王子の恩人になりたいから助けるわけじゃない!」


さやか「でも・・・でも・・・」



王子「もう・・・駄目だ・・・沈む・・・」


ゴポゴポ・・・


さやか「恭介!!」


さやか「キュゥべえ!!恭介を助ける力を!あたしを・・・あたしにどんな荒波でも泳げる力をちょうだい!」



キュゥべえ「契約は成立だ」


ピカーッ

さやか「こ・・・この姿は!?人魚!?」


キュゥべえ「君の願いがその姿を望んだのさ」

キュゥべえ「変身した君はありとあらゆる海を泳ぐ能力を手に入れたのさ」



さやか「恭介待ってて!今助ける!!」


ザップン!



がしっ



さやか「領地であるあの島まで泳ぎきれば・・・!!」

王子(薄れる意識の中)「に・・・人魚・・・!?」


~~~


さやか「恭介・・・」

さやか「よかった・・・水は飲み込んでないみたいだね・・・」


王子「ん・・」

さやか「やばい!目が覚めちゃう!」

さやか「今あたしの姿を見られるわけにはいかない、とりあえず海へ!」


ザバァン!


???「あ・・・あのお方は・・・」

~城内~

♪~♪~♪


王子「どうだい?僕のバイオリンは」

隣国をお姫様「すばらしいですわ・・・この曲を・・・わたくしのために弾いてくださるのね」



さやか「・・・」


家臣「陸に打ち上げられた王子様を助けたのがきっかけで仲良くなったんだって」

家臣「元々親同士が決めた仲だったけど、これならうまくいきそうだな」



さやか「それ違うよ・・・」


助けたのはあたし・・・

なのに・・・


さやか「あたし・・・嫌な子だ・・・」



監視塔「!!あ・・・あの大群は!」

家臣「大変だ!敵国が!敵国が全勢力を持って攻めてきたぞ!」


さやか「なんだって!?」


姫「そ・・・そんな!」


王子「婚礼の儀が決まってこれからっていう時に・・・」


さやか「・・・」


さやか「出るよ!サヤキャ部隊、最前線で指揮をとる!」


王子「サヤキャ!?」


さやか「安心して王子様!あたしがアンタの幸せを守るから!」


さやか(そう・・・これでいいんだ)

さやか(あたしと王子様は幼馴染・・・それ以上にはなれない・・・だって王子様と家臣じゃ・・・)


~~~


????「こっぴどくやられたね。剣士さん・・・あなたもうすぐ死ぬよ」

さやか「あなたは・・・?」


????「私の一部になってよ。そうすれば許せない事・・・なんだって壊せるんだ」

????「私はあらゆる呪いの集合体。自分のことを好きになってくれない王子のことなんか呪っちゃえばいいんだよ」


さやか「あたしは・・・あいつを・・・」



~~~

ガタァン!!


次に気がついたのはベッドの下で古い漫画の様にさかさまで転げ落ちた時


さやか「うぇ!?」


さやか「夢落ち~!?」


オチも古かった


OPバイオリン版「ルミナス」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19650889

タイトル:九曲!!バイオリン仮面【前編】タキシードの物語





さやか「あたしまどかの事言えないわ~」

まどか「どうしたの?何かあったの?」


さやか「妙な夢を見たんだよね」

仁美「どんな夢を・・・ですか?」



さやか「聞いても笑わないでね・・・」


~~~


仁美「まぁ!それではまるでさやかさんが上条君を想う人魚姫みたいですわね!」


さやか「ちょっと!恭介とはそんなんじゃないって!」

さやか「それに・・・あたし人魚姫って柄じゃないし」


まどか「そうだよね、やっぱりさやかちゃんはいつも笑顔でいるのが似合ってるよ!」


さやか「ところがいつまでも笑ってるわけにもいかなくなったんだよね・・・」

さやか「恭介の怪我・・・かなり重いみたいなんだ・・・今日にでも深刻な宣告を受けるかもしれないんだ」


仁美「・・・」


まどか「さやかちゃん・・・」


さやか「でもあたしが行ってあげないと!ほぼ毎日お見舞いに来れるのはあたしだけだし!」

まどか「やっぱりさやかちゃん、上条君のこと大好きなんだね」


さやか「だーかーらー!違うって言ってるでしょ!」


仁美「・・・」


さやか「あ、そうだ、二人もたまには来てよ!あいつもいつもとは違う刺激があったほうが暇がつぶせると思うんだ」


仁美「私は・・・習い事があるますので・・・ご遠慮させていただきますわ」

まどか「私は別に構わないよ!」


さやか「ありがとまどか!それじゃあ行こっ」


さやか「じゃあね仁美、またねー」


仁美「ええ・・・ごきげんよう・・・」



さやか「・・・」

さやか「仁美・・・なんだか様子が変だったな・・・」

さやか「恭介の名前が出るたびに意識してた気がする・・・」


さやか「・・・」



さやか「あの夢の中で・・・王子の恭介とくっついたお姫様・・・仁美に似てたけど・・・」


さやか「まさか・・・ね」



まどか「さやかちゃーん!病院、行くんでしょ?置いて行っちゃうよ!」


さやか「ああ、ごめんまどか!今行くよ!」


まどか「あれ?上条君に会えなかったの?」

さやか「なんか都合が悪いんだってさ。せっかく来てやったのに失礼しちゃう」


キュゥべえ「二人とも、病院の壁を見て!」

まどかさやか「!!」


さやか「これは・・・」


キュゥべえ「グリーフシードだ!孵化しかかってる!」


さやか「まどか!マミさんを連れてきて!あたしはコイツを見張ってる!」



~~~


そしてあたしはグリーフシードを見張るため結界の奥へ、
マミさんも遅れてやってきた


マミさんがこちらに向かう途中あの感じ悪い転校生がかち合ったらしい。
なんでも転校生は一方的に手を引けと諭したらしい



ほむら「今回の魔女はあなたでは勝てない。美樹さやかとキュゥべえの安全は保障するわ、手を引いて」


マミ「信用すると思って?」


シュルシュル!!


ぎゅっ


ほむら「リボンで拘束された!!バ・・・バカ!こんな事やってる場合じゃ・・・」


マミ「拘束する刹那、変身したわね。でも無駄よ。さあ、行きましょう鹿目さん」


まどか「は・・・はい・・・」


スタスタ



ほむら「盾の中に・・・手を入れれば・・・日本刀かなにかで・・・拘束を・・・」

ゴソゴソ・・・・


ガシッ(硬い感触)



ほむら「日本刀だわ!これでリボンを切断できる!」


ズボッ



ほむら「え・・・?」


???「日本刀では無い!」

???「それは、私のバイオリンだ」


ほむら「え・・・?え・・・?え・・・?(誰!?)」


???「そして先ほど君が手を突っ込んだのは盾の中では無く、私のタキシードの社会の窓だ」


ほむら「いやあああああああああああ!!!!チャックが全開になってる!?
そして私の手を入れてる!?へ・・・変態いいいいいい!!!!!!!!!!!!!?」


バイオリン仮面「私の名前はバイオリン仮面!ほむらさん、
君と同じく一人の少女を助けるためにやってきた「魔法使い」!」



ほむら「・・・!!?・・・
(こ、こいつ・・・私がまどかを助けるためにループを繰り返してる事を 知ってるの!?)

ほむら(そもそも一体何者!?)


ほむら(イレギュラーな登場人物自体は珍しくない・・・問題は魔法少女でもないこいつから魔翌力を感じることなのよ)


ほむら(魔法使い・・・バイオリン仮面・・・)


ほむら(銀髪のストレートヘアー、タキシード、怪しげなハットとマント
・・・そして・・・頭部にバイオリンが印刷された黒いマスク・・・年齢は・・・わかり辛い・・・)

ほむら(10~30代・・・マスクに覆われてない目の部分だけじゃ判断できないわ)



バイオリン仮面「動かないでくれ、ほむらさん。今助ける!」

バイオリン仮面「シルバー・ストリングス!!」


シュパッ


ほむら(銀色の弦が・・・巴マミの拘束魔法を切り裂いた・・・これが・・・彼の固有魔法!?)


ほむら「あ・・・あなたは一体何者なの?私と同じってどういう意味・・・?」


バイオリン仮面「君と私は良く似てるって事さ」


バイオリン仮面「ホラ、きみがその盾に物量を無視してなんでも収納できるように私の社会の窓も
四次元空間となってるのさ!」

ジィィィー↓


ほむら「・・・・!!」


ほむら「い、いちいちチャックを下げないで!!
同じ原理だってそこからバイオリンが出てきた事から分かったから!」


バイオリン仮面「おっとこんな事をしてる場合じゃない。さあ行こう。 巴さんが危ないんだろ?」


ほむら「え!?」


ほむら(なぜその事を・・・)

魔力

ほむら(こいつ・・・巴マミをも知ってる? そして、危機に陥ってることも・・・)

ほむら(ますますわからない。時間軸ごとにイレギュラー・・・それは敵対したり
ギャグでごり押そうとしたり、下心があったりで・・・お茶を濁すキャラばかりだった)

ほむら(この世界で出会った彼は・・・私の運命を変えてくれるの・・・?)


バイオリン仮面「とうっ!」


ビュンッ!


ほむら「待って!」

ほむら「・・・は・・・速い!筋力を魔力強化した私が
追いつけないほどに・・・そうか・・・彼も身体強化を」


ほむら「男性の筋力に魔法の力・・・いいとこ取りね。何者かはわからないけど・・・巴マミを
助けたがってたし、とりあえずは味方と見ていいわね 」


ほむら「・・・」


ほむら「バイオリン・・・置いていったわね。もって行ってあげましょう」

~お菓子の魔女結界最深部 ~


マミ「ティロ・フィナーレ!!」ドンッ!


シュルシュルシュル・・・ギュッ


さやか「やったぁ!」


お菓子の魔女「・・・・・」モゴモゴモゴモゴ


ベロン!!




マミ「えっ?」




ガブリ


まどか「はっ・・・!?」


さやか「魔女の体から・・・新しい魔女が出てマミさんに噛み付いて・・・」


まどか「マミさあああああん!!!」


ガツガツガツ・・・・

お菓子の魔女「?」

お菓子の魔女「ナンダコレ・・・オイシクナイゾ・・・カタイ・・・」


バキンバキンバキン


バイオリン仮面「巴マミの頭部ではない!」

バイオリン仮面「それは私のバイオリンケースだ」


まどさや「!?」

マミ「あれ・・・?私・・・無傷なの・・?たしか魔女に食べられそうになって・・・ 」

マミ「ひゃっ!?あ・・あなた一体誰ですか!? 」


マミ(タキシードの男性に・・・お・・・お姫様抱っこされてる・・・!?)ドキドキ



まどか「マ・・・マミさん!」


さやか「よ・・・よかった・・・無事だったんだ!ってか、アイツ誰!?」


バイオリン仮面「私の名はバイオリン仮面!!」チラッ


さやか(・・・?あたしの方を見た?)


バイオリン仮面「一人の少女を救うため、魔法少女たちをサポートするためにやってきた「魔法使い」!!」


バァーン!!



さやか「バイオリン仮面・・・!? 」

マミ「魔法使い・・・?魔法少女とは違うのかしら・・・?」


マミ(彼が本当の魔法使いなら・・・この状況はいつかノートに書いたあのシチュエーションに似てるわ)ドキドキ


マミ「ちょ、ちょっとキュゥべえ!?どこにいるの?彼のこと説明して!」


さやか「アレ?そういえばアイツどこいった?」


お菓子の魔女「グヌヌヌヌ・・・アタシノショクジノジャマヲシテ・・・・

お菓子の魔女「GAAAAAAAAA!!!」


ズオオオオオオォォォォォ!!


さやか「危ない!マミさんを抱えた仮面の男ごと噛み砕く気だ!」

バイオリン仮面「・・・」

ひょいっ

バクン!

バクンバクンバクンバクンバクン!

ひょいひょいひょいひょいひょいっ


さやか「マミさんを抱えたままかろうじてよけてる!
でも辛そう!マミさんが重いって意味じゃないけど!」


まどか「だんだんとよける速さが遅くなってるよあれじゃいつかやられちゃう!
マミさんが重いって意味じゃないけど!」


バイオリン仮面(・・・・巴さんを抱えながら勝てる相手じゃないな。
巴さんが重いって意味じゃないけど)


バイオリン仮面「巴さん、鹿目さんとさやかをつれて安全な場所へ避難してくれ」

バイオリン仮面「この魔女は私と遅れてくるほむらさんとで倒す」


さやか「ほむら・・・!?転校生が・・・こっちに向かってきてるって!?」


バイオリン仮面「さぁ、早く!」

マミ「そ・・それが・・・一度拘束した魔女から、別の本体が出てくるなんて
初めての経験で・・・その・・・ショックで腰が抜けて・・・動けないの・・・」


バイオリン仮面「!?」

お菓子「GAU!」

バクンッ

チッ


まどか「あ、危ない!」

さやか「攻撃がかすった!マミさん!バイオリン仮面から下りて反撃してよ!!」


バイオリン仮面「・・・仕方ないな」

ジィーッ↓


まどか「きゃあああぁ!?下のチャックを下ろした!?」


さやか「あ、あの野郎!ナニをするつもりだ!?」

バイオリン仮面「さぁ、巴さん。僕の社会の窓に入るんだ!大丈夫!
中は四次元空間だから無理やり突っ込めば体は全部入る!」

グイグイ


マミ「きゃあああああああああああああ!?
な・・・ナニしてるんですか!!やめて!!変態!変態!変態!!」

ジタバタ


さやか「マ・・・マミさんの顔を股間に押し付けようとしている!?
こんな非常時にナニをしてるんだ!」


バイオリン仮面「さあ!さあ!怖がってないで、大丈夫。
中は意外と快適だよ!冷暖房も完備してある!すぐに気持ちよくなれるさ!さあ!」

グイグイグイ


マミ「だめええええええええええええ!!!!!!!
そ・・・そんなモノ押し付けないでええええええええ」


ジタバタジタバタ

ズポッ

まどか「マミさあああああああん!!」

さやか「頭が・・・頭だけ社会の窓にすっぽり入った!!」

さやか「そしてそれ以上入らないように必死に抵抗している!」


マミ「いやああああ!!やめて!離して!
ど・・・どうしてなの!?頭が抜けない!?」

グイグイ


バイオリン仮面「頭だけ入ったか・・・やはり、このまま戦おう。
巴さん!そのまま中にある長いモノを咥えて!」



マミ「え!?」

まどか「え!?」



さやか「な・・・長いモノ?」
ドキドキ

マミ「な・・・ナニをくわえさせるつもりですか!?そんなの無理に決まってるじゃない!
は・・・早く離してええええええええええ!!」
ジタバタ


バイオリン仮面「その社会の窓は私が許可しなければ出し入れ不可の仕組みなんだ。
腕を出したかったら私の言うとおりにしてくれ」


マミ「い、言うとおりにすれば頭を離してくれるんですね?」

バイオリン仮面「このバイオリン仮面、嘘はつかない!」


さやか「・・・・」じぃーっ

まどか「こんなの絶対おかしいよ!」じぃーっ


お菓子の魔女「・・・・」じぃーっ


マミ「・・・・・///」カァアアアアアアア


ゴソゴソ・・・ぱくっ


マミ「んっ・・・咥え・・・ました・・・」


バイオリン仮面「あぁ・・・次はそれを引っ張り出してくれ・・・」


マミ「・・・・・・///」

マミ「も・・・もう、どうにでもナーレ!!」


マミ「えいっ!!」


ベロンッ!!


まどか「きゃっ」

さやか「な・・・なんて長さなの・・・!?」


お菓子の魔女「・・・ゴクリ」

バイオリン仮面「残念さやか、これはバイオリンの弓だ!!」


まどさやマミシャル「え?」


ほむら「・・・・!!お・・追いついた!」

ほむら「仮面の男!これを!」

ポイッ

ガシッ



バイオリン仮面「私のバイオイリン!聞くが良い!」

てす

バイオリン仮面「一曲!!「人魚姫の祈り」!」

~♪~♪♪~


マミ「この状況で・・バ・・・バイオリンを弾き始めた・・・!?」


♪~♪~♪


まどか「あれ?変態的行動からは想像もつかないようなうまさだよ!」


♪~♪~♪


さやか「でも・・・悲しい曲・・・」

さやか(このこみ上げてくる感じは・・・何?・・・懐かしさが・・・
まるで・・・アイツの演奏を初めて聞いたときの・・・)


さやか(あたしは・・・この曲を聞いたことがある・・・!?)


♪~♪~♪


ほむら「・・・アイツとバイオリンが何かあると思って本能的にバイオリンを渡したら・・・
まさか、ここまで素晴らしい演奏をするなんて・・・」

ポロッポロッ


ほむら「この演奏に魔力は使用してないのに・・・こんなにも人の心を動かすなんて・・・」

ほむら「何故か・・・涙が止まらない・・・」


ほむら「ハッ!いけない!魔女がそばにいるのに!」


♪~♪~♪


お菓子の魔女「・・・・グスン」


ほむら「え?」

お菓子の魔女「アォン!オォン!」ポロッポロッポロッ


ほむら「そ・・・そんな!?魔女が涙を流すなんて・・・」

ほむら「げ・・幻惑の魔法の類じゃない・・・これは紛れも無く「演奏してるだけ」なのに・・・
どうして!?」


バイオリン仮面「ほむらさん!今だ!」


ほむら「!!」ハッ


ほむら「・・・・そりゃっ」ポイッ


お菓子の魔女「オォン・・・オォン!」


ポロポロポロ・・・


パクン

お菓子の魔女「・・・・?」

ゴクリ



ほむら「それは、私の爆弾よ」




ちゅどぉぉぉぉぉん!!


お菓子の魔女「NOOOOOOOOOOOOOO!!」



しゅわしゅわ~



カランカラン・・・・・


まどか「あ・・・グリーフシード」

さやか「結界が・・・解けていく・・・」


マミ「私たち・・・助かったの・・・?」
↓ぺたん


バイオリン仮面「すまない・・・私の演奏では・・・君達を元にもどすことはできないんだ
・・・せめて安らかに・・・」ボソッ



ほむら「・・・・!?」


ほむら(いま、なんと言った!?「元に戻せない」!?・・・ナニを知っている?)

ほむら(この男・・・魔法少女がいずれ魔女になることを知っている!?)



バイオリン仮面「さやか、鹿目さん。ケガは無いかい?」

さやか「あ・・・うん」


さやか(あたしとほむらは名前で呼ぶ・・・一体なんなんだ・・)


バイオリン仮面「立てるかい?巴さん。」


マミ「こ・・・来ないで!!」ジタバタ


バイオリン仮面「どうしたんだ!?まさかどこかケガしてるのかい?」


ほむら「社会の窓が・・・開いてるわよ・・・」カァッ///


バイオリン仮面「おっと。私としたことが」ジーッ↑



さやか「おい転校生!」

ほむら「なにかしら?」

さやか「えっとその・・・マミさんを・・・助けに来てくれたの?」


ほむら「結果的にはそうなっただけよ。でも私は一度巴マミに「退け」と言ったわ。
助けることを提案したのはそこの変態よ。」


さやか「あっ!そうだ。おい変態!お前は一体何者だ!?」


バイオリン仮面「うぐっ・・(ズキッ)あ・・・相変わらずさやかはキツいね」


まどか(さやかちゃんが変態といったら・・・傷ついた!?)


さやか「相変わらず?あたしのこと昔から知ってるような口聞くな!」

さやか「マミさんを助けてくれたことは感謝するけど、お前は転校生より怪しいぞ。
何者か話してもらうわよ!!」


バイオリン仮面「私の名はバイオリン仮面と言ったはずだ。それ以上のことは「今」は話せない。」

バイオリン仮面「魔法使い」・・・その役割は魔法少女のサポート。
私にはこの町の魔法少女を団結させるという使命がある」


さやか「「今」は・・?まぁそれはいいや。魔法少女を団結させるのはなんのために?」

バイオリン仮面「もうじき・・・この町に「ワルプルギスの夜」という強力な魔女が現れる」


マミほむら「!?」

さやか「ピルプルゲルの黄昏・・・?ごめんもう一回言って」


まどか「ほ・・・ほむらちゃん?すごい驚いた顔してるけど・・・どうしたの?」


ほむら「・・・!?」


ほむら(ワルプルギスのことまで知ってる・・・!?)

ほむら(ま・・ますます何者なの!?
ここ数日の私達の動きをストーキングしただけじゃ今日の巴マミの危機は知ることはできても
ワルプルギス襲来・・・未来の情報までは入手できない!)

マミ「・・・・ワルプルギスの夜・・・あの「黒い向かい風」がこの町に・・・?」キリッ

さやか「マ・・・マミさん?おーい。
何の話ですか?・・・診察受けていきます?」


まどか「わかりやすく説明してくれたらそれはとっても嬉しいなって」


ほむら「近いうちにこの町に魔法少女一人では勝てない伝説で語られてる大型魔女がやってくる。」


さやか「転校生?」


ほむら「そいつを倒すために、巴マミと私が手を取り合うべきだとバイオリン仮面は言いたいらしいわ」

マミ「あ・・・暁美さん?・・・あなたはこの仮面の人の言うことを信じるの?
ワルプルギスの夜の出現を予測できた話なんて聞いたことは無いわ」


ほむら「信じる信じないの話じゃなくて、知ってるの」

ほむら「知らないのは私しか知りえないその情報をこの男が何故知っているのかよ。
ワルプルギスの夜は来る。確かな情報はこれだけよ」


マミ「私を・・・2人がかりで陥れようとしてるって事は・・・」


ほむら「信じないのなら勝手になさい。私も出来ればあなたとも
すれ違いたくない。だけど協力が得られないのなら一人でも戦う。それだけよ」


マミ「・・・」



バイオリン仮面「さ、それより今は巴さんを家まで運ばなきゃ。見たところ
腰が抜けてるのは治ってないみたいだね。」


マミ「ええ・・・おかしいわね・・一応基礎的な回復魔法は習得してるのに・・・
さっきからぜんぜん腰が動かないの」


さやか「・・・歳?」

まどか「さ、さやかちゃ」

バイオリン仮面「さやか!」ビシッ

さやか「いてっ!なにすんだコンニャロー!!」


まどか(わ・・・私より早くさやかちゃんにツッコミを入れた・・・!?)


ほむら「おそらく・・・精神的な問題ね。生死をかけた戦いに文字通り首の皮一枚で繋がった。
そのトラウマが治った腰を治らなかった事にしている」


マミ「私が、魔女を怖がってるとでも?」



さやか(生死をかけた戦い・・・動かなくなった腰・・・)


まどか「さやかちゃん?なんかすっごいエロオヤジみたいな表情になってるよ!」

さやか「はっ!しまった!あんな戦いの後だから何もかもイヤらしく見える、聞こえる、憧れる!」

まどか「憧れてるだけじゃ手に入らないよ。(上条君の事)」


バイオリン仮面「さやかは放っておいて大丈夫として、巴さん。やはり私が家まで運ぼう」

ダキッ

マミ「きゃっ・・・ま、またお姫様抱っこ・・・///」

さやか「むっ!」イラッ



マミ「・・・・チャ・・・チャックさえ下ろさなければ紳士な方ですのね」ドキドキ

マミ(やっぱり・・・あのシチュエーションに似てるわ・・・)



さやか「エ、エロい手でマミさんに触れるなああああああ!!」

バシッ


マミ「きゃっ!」

バイオリン仮面「ちょ・・・ちょっとさやか!?」

さやか「はぁー、はぁー、なんかムカつく!
あ・・・あんたはどうせマミさんの体に触るのが目的なんでしょ!」

バイオリン仮面「違うよさやか。だけど・・・わかったから・・・私からは巴さんに極力触れない。
というわけで巴さん。悪いけどさやかがヤキモチ妬いちゃうから誰か他の人に頼んでくれないか?」


マミ「えっ・・・ええ」


マミ(ちょ・・・ちょっと残念。とか思ってるのかしら私は・・・)

マミ(それよりも・・・出会って間もない美樹さんがこんなにも私を慕ってくれるなんて・・・
嫉妬してくれるなんて、そっちの方が嬉しいわ!)


まどか(今のは・・・マミさんに触れるな!ってヤキモチには見えなかったけど・・・むしろ・・・)


ほむら「なら、私が運ぶわ」

さやか「ほむっ・・・転校生!?」

ほむら「途中で言い直すのならいっそ呼び捨てにして頂戴」

ほむら「あなた達一般人じゃ二人でも抱えきれないでしょう。魔法少女の事は魔法少女に任せて。」

ヒョイ


マミ「あ・・・暁美さん?」


ほむら「言ったでしょ?できればあなたとは戦いたくない。すれ違いたくないってね」


ほむら「あなたが戦線復帰するまで、私が面倒を見てあげる。そして敵意が無いことを
わかってくれるのなら、ワルプルギス討伐に付き合ってもらうわ」

マミ「あ・・・あの・・その・・ありがとう・・・」


ほむら「お礼ならバイオリン仮面に言いなさい
私一人じゃあなたに警戒されたまま進展も無かったかもしれないから」

まどか「あ・・・そうだ、グリーフシード!マミさん、ほむらちゃん、グリーフシード取り忘れてるよ!」


ほむら「私はいらないわ。今日の戦果はバイオリン仮面のおかげよ。
バイオリン仮面、あなたが拾いなさい。」



バイオリン仮面「私も要らない。というか必要としない。
私達「魔法使い」は魔力の回復にまた別の物を使うのだから」


ほむら「・・・?別の物?」

バイオリン仮面「そう。他の物。意外と君達の身近にある物をつかって私は溜まったものを取り除く」


ほむら「なら・・・それが何か言いなさい。私が用意できるものなら今回のお礼も兼ねて
持ってきてあげるわ。」

バイオリン仮面「正面からおねだりすると断られる物なんだ」


マミ「?」
ほむら「?」

さやか「まさか」

まどか「さやかちゃん、わかるの?」

さやか「あくまで予測、確証が無いからここでは言わない。」


バイオリン仮面「だから、今回の件で君達が少なくとも感謝をしているのであれば、
君達から「それ」が突然無くなる事を許してほしい」

バイオリン仮面「そしてどうか、その行為に目をつぶってほしい」



バイオリン仮面「では、さらばだ!また会おう。魔法少女たち!」バッ

マミ「行ってしまったわ。バイオリン仮面さん。援姦の断りに導かれて・・・」

さやか「マママ・・・マミさん!?ナニいってるんすか!?マジで診察受けていきましょうよ!」


マミ「ハッ!い、いけない。私もバイオリン仮面のせいでえっちな事に興味を持ち始めてる!?」


さやか「母性あふれるマミさんをも思春期女子中学生に変えてしまうとは・・・
バイオリン仮面・・・一体何者なの?」

まどか「マミさんはまだ女子中学生だよ!」

まどか「それとさやかちゃん・・・バイオリン仮面の正体がわからないってそれ本気で言ってるの?」


さやか「え?」

まどか「なんとなく、予想がついたの。でも確証が無いからまだいえないの」

まどか「ここでいう正体っていうのは、ヒーローの変身前・・・つまり普段ナニしてる人かって事なんだけど」


まどか「その憶測の正体の人が・・・さやかちゃんにとっての重要な人物だから・・・」


さやか「あたしにとっても身近な人!?あれだけ変態そうなのって・・・中沢?」


ほむら「なら、私も彼についてわかった事があるわ」

ほむら「ここでいう「わかった」とは彼が何故ワルプルギスについて知っていたかの
可能性を考えた上での憶測よ」


さやか「あ、そういう事でいいのならあたしもわかった事あるよ」


さやか「アイツの魔力浄化にナニが必要かっていう事をアイツの会話からある程度予想できた!」


マミ「えっと・・・わ・・私はその・・・彼の素性・・・ナニも掴めなかったわ・・・
危うく、ナニを咥えさせられそうにはなったけど・・・」


さやか「はーい。マミさーん。病院は目の前ですよー」

マミ「ねぇ、それならお互い予測できたことを情報交換しない?
私は情報の代わりに自宅を提供するわ。彼が本当に信用できる人物か話し合いましょう」


さやか「あぁ~、いいっすね~ソレ」


ほむら「ごめんなさい。私は巴マミ以外にはまだ話せないわ」

まどか「私も、もう暗いから今からお邪魔したらお泊りになっちゃうから・・・
私、お泊りは事前に言っておかなきゃいけないの」


ほむら「私の推理を話すのはバイオリン仮面の正体を探る以前に私の正体を話すことになるの」


ほむら「それほど私と彼には共通点があるのよ。
今はまだその事を同じ魔法少女である巴マミ以外には言えないわ。」

マミ「あ、暁美さん・・・私には話してくれるの?」

ほむら「一人ぼっちがさみしいってだけでしょ?あなた」

ほむら「心配しなくても今日は一緒にいてあげるわ。
それに、あなたの信用を得るために私もある程度自分の事を話さなきゃいけないし」


ほむら「・・・美樹さん、ごめんなさい。あなたが私を警戒してる事はわかってるけど、
今はあなたや鹿目さんにまで私の正体を知られるわけにはいかないの」


ほむら「今日は、鹿目さんのそばにいてあげてくれないかしら?」



さやか「呼び捨てでいいよ、ほむら。うんうん。今はそれで良いんじゃない?」

さやか「ほむらは今日、マミさんを助けてくれた。
そして近いうちにやってくる魔女からあたしたちを守ろうとしてくれてる」

さやか「それだけ解ってるのなら無理にあたしがほむらを詮索する必要は無いよ」


ほむら「さやか・・・」


さやか「それに、隠し事を隠してるって事を隠さずに言ってくれたこと。それが嬉しかった」

さやか「いつかは話してくれる話なんでしょ?だったら今は聞かないであげるよ」


さやか「だから、結果的にアンタがその気が無かったとしても関係ないよ。改めて言わせて!」


さやか「助けてくれて、ありがと」



ほむら「さやか・・・こちらこそ、ありがとう・・・ふふっ」


一同「?」

ほむら「あっ・・・ごめんなさい。なんだか懐かしくて」

ほむら「私も、以前はこうして魔法少女の仲間達と談笑してたものよ」

ほむら「その中にさやかのように思い込みが激しいけど、味方のときはとっても心強い子がいて・・・」


さやか「思い込みが激しいって言うなー!!」


まどか「ほむらちゃん、その仲間の人たちは今どうしてる・・・あっ・・(察し」



さやか「そっか・・・ほむらもつらい目にあってきたんだね・・・」

マミ「大切な仲間や友達が死んでいくところを・・・何度も見てきたのね」


ほむら「ええそうよ。数えるのも諦めるほどね」

ほむら(他の誰でもないあなた達のことよとは言えないわね)

まどか「じゃあ、さやかちゃんは私の家でお泊りだね。」

さやか「いきなり行って大丈夫かな?」

まどか「さやかちゃんなら大丈夫!きっとママもパパもタツヤも大歓迎だよ!」


ほむら「・・・」じー

さやか「おや?」



ほむら「じゃあ、私達はここで、今日は2人ずつ情報交換をしましょう。
まどかはさやかと。私はマミとそれぞれ話し合う。いいわね。」


まどさや「はーい。」


さやか「ほむらもマミさんもいつかお泊り会しよう!きっと、もっと楽しいはずだから!」


ほむら「・・・さやか?」

さやか「ナニ驚いた顔してんのさ!あたし達はもう友達だよ!」

さやか「あんたの感じ悪い態度も今まで悲しい目にあってきたのなら納得だし」

さやか「ほむらへの考え方を改めたよ。あたしはほむらの味方だから!」


さやか「ほむらがまどかの家に泊まりたそうな顔してるから、提案したんだけど、そうじゃなかった?」


ほむら「いいえ、あなたって鋭いわ」


ほむら「そうね。まどかさえ良ければいつかお邪魔したいわね。もちろん、さやかの家にも」


まどか「うん!私もほむらちゃんの事もっと知りたいな」


まどか「それと、マミさん・・・ごめんなさい。私やっぱり、魔法少女になるのは・・・」


マミ「うん。解ってる。こんなみっともない姿見せちゃったものね」

マミ「死にかけた姿を目の当たりにしたのだからしょうがないわ・・・
私も今は暁美さんの意見に賛成よ・・・あなた達は魔法少女になるべきじゃ無い」


さやか「あたしは・・・まだ迷ってるかな・・・叶えたい願いがあるから。」


さやか「キュゥべえ!あんたはどうするの?「魔法使い」って何のことかを知ってるのなら
教えて欲しいんだけど・・・」


マミ「いないわね。呼んだらすぐ来るはずなのに・・・さっきから一体どこに?」


~~~


キュゥべえ「「魔法使い」・・・この星がその概念を持つのはまだまだ先だと思ってたけど・・・」

キュゥべえ「バイオリン仮面・・・余計なことをしてくれたね。加えて、母星からの指示・・・
ボクはうかつに動けない」


キュゥべえ「でも一応抵抗はさせてもらうよ。
君達が向かってるその未来は僕にとって望ましいモノでは無いからね」


赤い髪の少女「よおキュゥべえ。見滝原に呼び出して何の用だよ?」

とりあえず一話分のストーリーまで。二話以降の再編集はまた後日。

次の朝

さやか「おはよ仁美」

仁美「おはようございますさやかさん」


仁美「あれ?昨日まどかさんの家でお泊りしたのでは?
まどかさんの姿が見当たりませんが・・・ご一緒に家を出られたのでは無いのですか?」


さやか「まどかなら、恭介のお見舞いだよ」

仁美「えっ!?」

~昨晩~

まどか「バ、バイオリン仮面の魔力回復アイテムが
女性の下着ってさやかちゃん!そんなわけないでしょ!」

さやか「まどかこそ!バイオリン仮面の正体が恭介ですって!?絶対ありえないわよ!
共通点バイオリンしかないじゃない!」


まどか「じゃあ、明日の朝、私が上条君のお見舞いに行って探ってみる。
ついでにトラップも仕掛けてみるよ!」

さやか「トラップ?」

まどか「さやかちゃんの推理が正しければバイオリン仮面は女性の下着を求めてるんでしょ?」

まどか「上条君の病室にわざとらしく下着を置いていくの。もし下着を上条君が盗めば
さやかちゃんは自分が勃てた推理にしたがってバイオリン仮面が上条君だって認めなきゃいけない。どう?」


さやか「ほぉ・・・面白いじゃんまどか。その勝負受けて勃つよ。
恭介をあんな変態と同一視したこと、絶対謝ってもらうからね!」


さやか「でもなんで朝なの?」

まどか「放課後はさやかちゃんがお見舞いに行くの。それで結果がわかるでしょ?
さやかちゃんが行った時に下着を隠し持ってた場合完全な黒って事。たとえそれが白パンティだとしても。」

さやか「なるほど」

~回想終了~

さやか「簡単に言えばあたしとまどかはある勝負をしてる。
まずはまどかから恭介に接触して気持ちを探ってみるって事」

さやか「だからまどか、今日はちょっと遅れてくるって。
親御さんや早乙女先生も了承済みだよ」


仁美「さささささ、さやかさん!?そ、それって!まさか・・・」

さやか「仁美?ナニ焦ってるの?」

仁美「さ、さやかさんってほんとバカ!!なんでライバルに塩を送るようなマネを!?
そ、そんなの先に行った人が有利なだけじゃないですか!」


仁美「そんな・・・さやかさんや私だけでは無くまどかさんまで・・・
上条君のことをお慕いしていたなんて・・・」


さやか「え!?」

仁美「こ、こうしちゃいられないですわ!私もいざ戦場へ!」ダッ!!

さやか「仁美!?か、カバン置いていってるよー!」

さやか「・・・」


さやか「今の発言・・・まさか仁美、恭介のこと・・・」

さやか「・・・・出遅れたかな・・・あたしも行くべきだったのかな?

さやか「でも、まどかもいるのに仁美とあたしで修羅場るってのはどうかねぇ。
恭介も、気が滅入ってそれどころじゃない所をわざわざ騒ぐっていうのは・・・」

さやか「・・・」


さやか「そんなの、言い訳じゃん・・・なにかに理由をつけて逃げてきただけじゃん」

さやか「いままでも・・・そしてこれからも・・・?」

さやか「・・・」

さやか「もしも、仁美と恭介が付き合うことになったら・・・あたしは、願わなくて済むのかな・・・
昨日のマミさんみたいに、死にかけてまで戦うことは無い・・・のかな?」

さやか「だってそうだよね・・・あたしが恭介を助けた結果・・・
仁美に取られちゃうんだから・・・」


さやか「・・・・それって、恭介のためじゃないじゃん・・・」

さやか「あたし、腕を治したアイツに自分の事好きになってもらいたいだけじゃん・・・」

さやか「今はっきりわかった。あたし、恭介に夢を叶えて欲しいだけじゃないんだ・・・
恩人になりたかったんだ・・・マミさんの言ってた事、今なら理解できるよ・・・」


さやか「あたし、嫌な子だ・・・」


さやか「今日は学校に行こう。仁美とどうなったかは、お見舞いのときに聞けばいいよね・・・」

~朝のホームルーム~

モブA「鹿目さんと美樹さんと志筑さんと暁美さんが来てませーん」

早乙女和子「暁美さんは欠席です。鹿目さんは連絡を受けてます」

和子「鹿目さんは上条君のお見舞いに寄ってから登校するそうです。
後の二人は、遅刻ですね・・・」


中沢「・・・!?え?鹿目さん?美樹がじゃなくて、鹿目さんが上条のお見舞いに?」



さやか「すみません考え事してたら遅くなりました。」

早乙女「おはようございます美樹さん(怒)志筑さんは一緒じゃないんですか?」

さやか「あの・・・サボリです。無断で恭・・・上条君のお見舞いに行きました」

スッ(仁美のカバン)


一同「!?」ザワッ


中沢「あ、あの優等生、お嬢様キャラの志筑さんが・・・サボってまで上条のお見舞いに!?」

中沢「しかも・・・一番そういう事やらかしそうな美樹がちゃんと登校してる!?
い、一体上条の周りでナニが起きているんだ・・・?」


さやか(アレ?そういえばほむらも居ない・・・)

~病院~

恭介「・・・・」

恭介「朝は良い。お見舞いに誰も来ないから・・・」

恭介「もうこの世にいる価値が無くなった僕を・・・
誰にも見せなくて済む・・・この世界から、逃げていられる」



ガチャ


恭介「さやか?わざわざ朝に来るんだね、君は。」

パサッ

恭介「その紙袋は・・・そうか、またCDを買ってきたのか・・・?
手が二度と動かなくなった僕へ・・・嫌がらせをしに来たのかい?」

恭介「自分が弾けもしない曲を聞かせて!ありもしない未来に、将来に期待させるだけさせといて!
結局僕をいじめてるだけじゃないか!」


恭介「出て行け!出て行ってくれ!さやか!」


バシッ


まどか「きゃあっ!!」


恭介「・・・!?」

恭介「かかかかか・・・鹿目さん!?」


まどか「ご・・・ごめんなさい・・・怒らせるつもりは無かったんだけど、
さやかちゃんの代わりにお見舞いに来ちゃった。」


まどか「迷惑・・・だったかな・・・?」

まどか「上条君も朝は誰も来なくてヒマでしょ?だからさやかちゃんと相談して決めたの!
これからは交代交代で朝と放課後にお見舞いしてあげようって。」


恭介「・・・ごめん鹿目さん・・・つくづく自分が嫌になるよ・・・」

恭介「もし今日来てたのがさやかだったら八つ当たりも辞さなかった・・・
そして、その事に謝りもしなかったっただろうって・・・」

恭介「ところで、その紙袋は?」


まどか「お見舞いの品じゃなくてごめんなさい。実は家の洗濯機が壊れちゃって・・・
この後クリーニング屋さんに寄るつもりなの」

まどか「昨日さやかちゃんがうちに泊まったからさやかちゃんの下着も一緒だよ(強調)」


恭介「そっか・・・かっこ悪い勘違いだね・・・僕はまたさやかがCDを買ってきたのかと・・・」


まどか「・・・・あの・・・聞くつもりはなかったんだけど・・・さっき言った事・・・
左手・・・治らないの?」

恭介「・・・」


まどか「ご、ごめんなさい・・・」


恭介「僕の腕はもう、二度と動かない・・・」

恭介「諦めろって・・・「今の」医学じゃ無理だって・・・
ハッキリ言われたのさ・・・」

恭介「昨日の夕方・・・それを宣告された・・・」

恭介「その後さやかが面会に来てくれたみたいだけど・・・拒絶するしかなかった・・・」

まどか「・・・」

まどか(昨日の夕方・・・バイオリン仮面が現れた時、
上条君はずっとここに居た・・・やっぱり違う・・・)


恭介「さやかも・・・幻滅するよね。」

まどか「えっ?」

恭介「あの子はいつも僕のバイオリンを聞きに来てくれたからね。
聞けなくなったらガッカリするだろうって」

まどか「それは・・・確かに残念とは思うだろうけど・・・」


恭介「それに・・・鹿目さんを、さやかと間違えて八つ当たりするような男だし・・・」

まどか「上条君?」

恭介「情けない話だけどね・・・宣告を受けたあと・・・僕は死ぬことばかり考えてたんだ・・・」

まどか「か・・・上条君!!」


恭介「あれ・・・なんでこんな事・・・鹿目さんに言うんだろ・・・鹿目さんはまた、さやかとは
違った話しやすさがあるのかな・・・こんな事さやかにだって言えやしないのに・・・」

ポロポロ・・・


まどか(男の子の・・・本気の涙・・・)

恭介「ねぇ、鹿目さん・・・バイオリンの弾けなくなった僕に、この世界を生きていく資格はあるのかな?」

恭介「他人には、可笑しい話に聞こえるかもしれないけど、僕にはそれが全てだったんだ・・・
この先、バイオリンの弾けなくなった僕に・・・価値を見出してくれる人なんて・・いるのかな・・・」


まどか(・・・)


まどか(さやかちゃん、ゴメン!)


ギュッ


恭介「!?・・・かかかかかか、鹿目さん!?」

恭介(そっと包み込むどころじゃなくて・・・真剣に抱きついてきた!?)



まどか「上条君、そのままでいいから聞いて。」

恭介「はははは・・・はい!!」

まどか「私・・・バイオリンの事なんてわからないから、
上条君がどれだけ苦しいかわかってあげられないよ・・・」


まどか「でも解らないからこそ、バイオリンが弾けないことに悲観する上条君を
可笑しいとも思わない」


まどか「それに・・・さやかちゃんは、さやかちゃんだけは絶対に上条君に
幻滅したりしないよ」


まどか「上条君が死ねば、両親だけじゃなく、クラスメイトのみんな、
特にさやかちゃんが・・・悲しむよ」


まどか「上条君が死んでも私はさやかちゃんほど悲しんであげられないから・・・」

まどか「でも、さやかちゃんを悲しませる事だけはしないで・・・」


まどか「自分の事がわからなくなったのなら、さやかちゃんに聞いてみて・・・
きっと、さやかちゃんはバイオリンが弾けない上条君も暖かく迎えてくれるから・・・

まどか「ずっと長い間、上条君の傍にいたのだから」


まどか「さやかちゃんにも言えないことがあれば、私に相談してくれてもいいから・・・」

まどか「小学5年生の頃・・・さやかちゃんと初めて同じクラスになれて・・・」

まどか「いじめられてたわたしを・・・精一杯守ってくれたんだよ」


まどか「きっと大丈夫だよ・・・さやかちゃんならきっと・・・あの時のわたしにしてくれたように
上条君を勇気付けてくれる」


まどか「そんなさやかちゃんの事が・・・わたしは大好きだから・・・」

まどか「だから・・・さやかちゃんを悲しませるようなことだけは・・・
絶対・・・やめて・・・お願いだから・・・」


まどか「ううっ・・・」

ポロポロ・・・


恭介「か、鹿目さん!?」アタフタ

~学校→(通話中)←巴部屋~

さやか「ほむら、あんたナニしてんのよ。」

ほむら「まだマミの部屋に居るわ。思ったより深刻で、一日勃った今でも歩けないらしいの。」


ほむら「それに、動けないとこを他の魔法少女に狙われたら巴さんでもヤられるわ。
元よりマミが復帰できるまで私も学校を休むつもりだったのよ」


さやか「他の魔法少女・・・縄張りとグリーフシードだけが目当てのヤツ?
マミさんの家を知れるわけ無いから、考えすぎじゃね?」


ほむら「・・・・厄介なヤツがいるのよ。この家を知っててこの町を狙ってる者がね・・・
そいつを確認するまで、私はここから離れられないわ」


さやか「なにそいつ?感じ悪っ」


さやか「じゃあ、あたしが物資とか持っていこうか?
マミさんにつきっきりって言っても、買い物にも行かないわけにはいかないでしょ?」


ほむら「そうね・・・お願いできるかしら」

さやか「オッケー。まかせて!必要なものメールで送りなよ」


ほむら「・・・ありがとう・・・マミが呼んでるから一旦切るわよ」


ピッ


マミ「ま・・・まさか佐倉さんの事まで知ってるなんて、昨日の話は本当のようね・・・」

ほむら「時間遡行・・・これで実証できたかしら?」


マミ「そして、あなたの推理ではバイオリン仮面・・・彼もまたその能力を有してると・・・」

ほむら「でなければ説明がつかないわ。何故彼が、ワルプルギスの夜の襲来を知っているのかを」

ほむら「当面の苦労は、この状態だと魔女を狩りにいけない事・・・、
何故かキュゥべえが呼び出しに応じない事かしら」


ほむら(使用済みグリーフシードの処理ができない・・・)


マミ「もうあんなヤツ知らないわ!私が殺されそうになったときも、姿を隠していたんだもの!」

ほむら「私がアイツを信用してない訳、少しは解ってくれた様ね」

~学校~

ピッ

さやか「ふぅ・・・あ、まどかからメールが来てる。」


まどか(メール)「件名:クラスのみんなには、ナイショだよ!


本文:さやかちゃん、ゴメン!上条君があまりにもいたたまれなかったから・・つい・・・
上条君の事、抱いちゃった!」


さやか「・・・」



さやか「まどかあああああああああああああああああああああああああああああ!?」

プルルルルル・・・

さやか「・・・」ゴゴゴゴゴ


ピッ

まどか「あっさやかちゃん!」

さやか「まどか・・・アンタなんてことしてくれたのよ!」

さやか「きょきょきょきょきょ・・・・恭介を
だだだだだだだ・・・抱いた!?やったのか!?やっちまったのか!?」

さやか「攻めたのか!?攻められたのか!?
上なのか!?下なのか!?前なのか!?後ろなのか!?」


さやか「ひ・・・仁美じゃなかった・・・意外な伏兵は・・・ここにいたのかあああ!」

まどか(ひとみちゃん?)

まどか「だからごめんって言ってるじゃん。
上条君泣き出しちゃったから、仕方なくハグしたの」


さやか「ハハハハ・・・ハグゥ~!?」

さやか「ちゅ・・・中立位なのか!?な・・・なんなんだそのプレイは!?
うううううらやまけしから~ん!!・・・・ってハグ?」

まどか「そう。ハグ」



さやか「・・・」


さやか「ああ・・・抱くって・・・そっちの・・・」

まどか「そっちじゃないほうの抱くってナニかな?さやかちゃん?言ってごらん?」
ニヤニヤ


さやか「ううううう、うるさい!紛らわしいメール送ってきやがって!
あんたもバイオリン仮面に毒されてきてるわよ!」


まどか「そうかもしれないね。
いつもの私だったらハグの方の抱くでも無理だったもん」

まどか「上条君をなだめるためとはいえちょっとアグレッシブになりすぎちゃった」


さやか「ハグの方!?まどか~それはハグじゃない方があるってことだよね~
言ってごらん?」ニヤニヤ


まどか「あ、ごめんこの会話上条君にも聞こえてるよ。まだ病室なの!
花瓶のお水を入れ替えてるからハンズフリーだよ!」


恭介「ははは・・・さやかと結婚する人は毎晩大変そうだね・・・///」


さやか「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」


まどか「私のほうが上手だね、さやかちゃん!」

まどか「でも、勝負は負けちゃった。」

さやか「え?」

まどか「上条君の腕・・・もう治らないみたいなの。だから・・・」


さやか「!?・・・ごめん。その話は、恭介の聞こえないところで」

~~~


まどか「・・・ってな訳なの。だから・・・バイオリン仮面が上条君って事は絶対無いよ。
だって昨日、上条君は病院にずっといたし、バイオリン仮面は・・・左手を動かしてたし」


さやか「だから言ったでしょ・・・
じゃなくて、今はそれよりも・・・恭介の腕が治らないって・・・」

まどか「昨日さやかちゃん、面会できなかったでしょ?あの時すでに宣告されてたみたい。
今の医学じゃ絶対無理だって。バイオリンは諦めてくれって・・・」

さやか「恭介が泣いたのって、それが原因だったんだね・・・」

まどか「ごめんね・・・さやかちゃんだったらハグの方の抱くでも・・・
嫌がるのはわかってたけど、まず上条君を落ち着かせる必要があったから・・・」


さやか「アンタは今にも飛び降りそうなアイツを止めてくれたんでしょ?
そこに下心が無いことはわかってるっての」


さやか「ってか・・・なんであたしが嫌がるのよ。恭介の彼女でも無いのに・・・」

まどか「こういう大変なときだからこそ素直になりなよさやかちゃん・・・
上条君のこと好きなのはバレバレだよ・・・」


さやか「うーん・・・まぁ、あれだけ取り乱したところ話しちゃったからね・・・
よし!まどかには認めてやろう!」

さやか「んでもって恭介は鈍感だからアレでも気づいてない!」



まどか「それでね・・・放課後来るさやかちゃんは、絶対CDとか持ってこないで。
私が落ち着かせたけど、すっごい敏感になってるから。

まどか「バイオリンが弾けなくなった自分なんて・・・って思ってるみたいだから、
それを否定できるのは・・・さやかちゃんしかいないから」

まどか「さやかちゃんだけが・・・上条君の新しい道しるべだから・・・」


さやか「・・・それは多分・・・あたしじゃなくても大丈夫」

さやか「もうすぐそっちに仁美が来るはずなんだ。恭介に告白しに」


まどか「えっ?」

テスト

まどか「ひ・・・仁美ちゃんが!?なななな・・・なんで?まだ学校終わってないよ!?」

さやか「あの仁美が家の人や先生に怒られてでも押し通す事なんだよ」

さやか(というか、まだ着いてないの遅くね?)

さやか「仁美はまどかが恭介に告白するものと勘違いしたんだ。だから、覚悟を決めて伝えるはず。」


まどか「さ、さやかちゃんはそれでいいの!?わ、私ならさやかちゃんが来るまで、
仁美ちゃんに告白するのはやめてって言えるよ!上条君が・・・仁美ちゃんと付き合うようになってもいいの!?」


さやか「よくないよ。嫌だよ。でもそれ以上に自分が透けて見えたんだ。
私が契約したがってた理由、覚えてるよね?」


まどか「上条君の手を治す事?」


さやか「昨日マミさんがヤられそうになって戦うのが怖くなった。そして、
もし仁美と恭介が付き合うことになったら、それを願わずに済む。って考えちゃった」

さやか「そしたら結局、あいつのためとか言っておきながら自分が感謝されたいだけだったんだって気づけた。」

まどか「さやかちゃん・・・」

さやか「誰よりもアイツの夢のことを考えてたつもりで、アイツの指が動かないこの状況を喜んでる自分に気づいた。
毎日お見舞いに行ってるのがあたしだけって状況に甘えてた。そしてそれがずっと続くことさえ望んでた」

さやか「そんな自分が卑しいから、恭介のそばにいる資格なんか・・・無い気がしてきて・・・」


まどか「そんなこと・・・無い・・・」


さやか「だから、なんの疚しさも無い仁美がちゃんと告白したいって言ってるのなら、
それを応援こそすれ、邪魔することなんて出来ないよ。」

まどか「そんなの・・・駄目だよ・・・さやかちゃん・・・
なんで・・・私・・・仁美ちゃんもさやかちゃんも納得行く形で・・・真剣に考えて欲しいだけなのに・・・」

まどか「なんでさやかちゃんだけが辛い役割を被ろうとしてるの・・・?うっ・・・」

さやか「・・・まどかはやっぱり優しいね・・・他人のために泣けるんだもん」

さやか「あたしが泣くとしたら仁美も恭介を好きだと知らないで勝手に契約した後、
自分のバカさ加減に気づいたときとかだろうね。だから・・・」



さやか「ありえない事だとは思うけど、仁美がフラれたらその時こそ恭介の事真剣に考えてくれないかな?」

まどか「さやかちゃん・・・!?」


さやか「あたしは完全に降りるよ。今はまどかや仁美との、そしてほむらやマミさんとの友情の方が
大事なんだ。一般人のあたしでもほむら達のサポートくらいはできるから。」

まどか「さやかちゃん!さやかちゃん!」

さやか「早く学校来なよ、まどか。3時間目には絶対来るって親と先生に約束したんでしょ?」


ピッ

まどか「さやかちゃあん!!!!!」

まどか「うっ・・うっ・・・どうして・・・?どうしてこうなるの・・・?」

まどか「さやかちゃんが考えてるいやらしさなんて・・・
まだまだ純粋な物なのに・・・どうして・・・・」



さやか「ふぅ・・・世話の焼ける親友だな・・・3人とも。」

さやか「親友・・・か。」

さやか「うん、親友だよ。アイツはあたしの親友で・・・アイツを好きになったのもあたしの親友。」

さやか(昨日見た・・・夢のとおりになっちゃったね・・・)


さやか「おめでとう恭介。これからはきっと・・・事故の事なんかチャラになるほど素敵な日々が・・・」

さやか「って・・・アレ?」



さやか「トラップの下着・・・置いたままじゃね?」

さやか「もしも告白にきた仁美が恭介の病室の下着に気づいたらどうなる?
まどかやあたしの物が混じった下着を・・・」

さやか「仁美は・・・幻滅する・・・?そして、それをあたしも望んでいる・・・?」


さやか「いやいやいやいや、それ以前の問題だよ!仁美にフラれることが問題なんじゃなくて、
恭介があたしとまどかの下着を所持していることが問題なんだ!」


さやか「恐らく・・・そう誤解された日には・・・死ぬ。恭介が・・・社会的に・・・」

さやか「仁美も思い込みが激しいから・・・ナースコールなり警察なり呼ばれて・・・
結果的に学校にも知れ渡る・・・」


さやか「・・・でも、恭介が「それは鹿目さんの忘れ物で中身は見てなかった」と言えば
どうにでもなる話だよね。実際袋から出したり、手に取ったりしなければいいだけの話だし・・・」


さやか「でも、恭介が絶対に下着に手を出さない保証なんてあるのかな?

さやか「恭介みたいな鈍感バイオリン一筋馬鹿でも、
一応男の子だし・・・目の前にえっちな物があったら・・・興味を持っちゃうかも・・・」


さやか「ああ!もう!男子との猥談にもっと積極的に絡むべきだった!
基準が解らないよ。中学生男子の標準的なエロスが!」


中沢「おーい、美樹ーいつまで屋上に居るんだ?授業始まるぞー」


さやか「中沢!いいとことに来た!ちょっと意見を聞かせて!」


中沢「へ?」


さやか「もしも・・・もしもだよ・・・
誰も見てないところ、手の届く場所に、女子の下着があったら、どうする?」


中沢「!?」

中沢「かかかかかか、金ならないぞ!」

さやか「アンタに売るわけじゃないわ!
ってか、金があればあたしの下着買うのかよ・・・」


中沢「値段にもよる・・・ただでくれるのならもちろんもらう。」

さやか「変態!・・・っていうかあたしの下着欲しがるヤツなんかいたんだ。」


中沢「ナニを言ってるんだ美樹?」


中沢「お前、意外に男子人気高いぞ。エロい意味でも、良い意味でも含めてな。」


さやか「え?」

中沢「今まで志筑さんに人気が集まってるように見えたのは
単に彼氏がいないからだけであって」

さやか「・・・」

中沢「それと同じくらいお前のファンもいた。
まぁ、実際は上条と付き合うようになるんだろうと思って諦めるヤツが多かったけど」


中沢「お前は自分のこと男っぽいとか思ってるかもしれないけど・・・それは話やすいって事の裏返しだし」

中沢「下手に気を使ってしゃべらなきゃならない女子よりよっぽどポイント高いし」

中沢「ナニよりスタイルいいし・・・オカz・・・じゃなくて・・・色んな意味で人気が高い」



さやか「そうだったんだ・・・あたしも隅におけないねぇ!・・・」

さやか(もっと自信を持って恭介に接してればよかったかな・・・)

中沢「鹿目さんも鹿目さんで、隠れファンがいたし」

中沢「だから今、俺たち彼女欲しい系男子は戦国時代に突入している。
鹿目さん志筑さんが上条の元に行き、お前は何故かあきらめモード」


中沢「鹿目志筑派はただひたすら落ち込み、美樹派は二つの派閥に分かれた。
すなわち「鹿目さんか志筑さんを上条とくっつけて俺が美樹さんの彼氏になる!」派と
「本当に美樹さんの幸せを願うのなら上条と結ばれるべきだ!」派にな。」


さやか「その派閥争いうんぬんはまぁ後で聞くとして・・・仁美は当然で、
あたしやまどかも十分人気が高いってこと?」

中沢「簡単に言えばそう」


さやか「じゃあ・・・一般的な男子は、あたしやまどかの下着欲しがったりするのかな?」

中沢「なぜ下着の話題に転覆するか解らないけど、欲しいんじゃないかな。」


さやか「実は、恭介の病室に・・・下着を置き忘れてて・・・」

中沢「!!」


さやか「恭介が間違いを犯せば・・・仁美に見られてしまう可能性も・・・」



中沢「い、いかん!それはいかんぞ!俺が恭介の勃ち場なら間違いなく下着を握る!
美樹!は・・・はやく病院に行くんだ!そうなった時弁解できるのはもはやお前だけしか居ない!」

さやか「や、やっぱり行かなきゃだよね・・・」


さやか「でも・・・今から行ったら、もし間違いを犯さなかった場合、仁美とくっついた恭介を目の当たりに
しなきゃいけないのよね・・・」


中沢「大丈夫だ!間違いを犯す可能性のほうが高い!ヒントは俺!
っていうか、そんなこと気にしてる場合じゃねーだろ!警察沙汰になりかねねーから早く行ってやれよ!」

さやか「じ・・・時間が足りないよおおお」


中沢「・・・使え!チャリの鍵だ!」

さやか「な・・・中沢!?」



中沢「気休め程度にしかならないだろうけど、それが俺の気持ちだ」


中沢「俺は美樹ファン穏健派。
つまり、美樹を彼女にしたいとは思ってるができれば上条とくっついてほしい側の人間だったんだ!」

バァーン


さやか「な、なんだってー!!」

中沢「だから、気にするな。そして、上条と志筑さんがくっついてたとしても、
俺が・・・俺たちが居る!俺たち美樹ファンはな・・・いつでもお前のすべりどめ彼氏になる覚悟は
出来ている!だから思いっきり伝えて来い!」

中沢「たとえ上条がお前を見捨てたとしても、俺たちはお前を見捨てやしない!」


さやか「中沢・・・あんた、なんかカッコイイよ。
自分に正直に生きてる・・・その生き様がね」

さやか「だから、あたしのすべりどめなんて考えんな!
あたしは恭介以外を好きにならないし、あんた達も早くいい人を見つけたほうがいい」


さやか「それじゃ、行ってくる。自転車、ありがたく使わせてもらうね!」


和子「お待ちなさい」

さやか「さ、早乙女先生!?」

和子「どこへ行くつもりですか美樹さん?授業が始まりますよ?」


さやか「間に合わなくなる前に・・・きょ、恭介に伝えるべき言葉があるんです!」

さやか「だ・・・だから授業には参加できません!ごめんなさい!」


さやか(男子にイヤらしい目で見られてたってのは嫌だけど・・・
そのおかげで自分に自信が持てた・・・だから迷わない!)


さやか(たとえ間に合わなくても・・・あたしは気持ちを伝えるんだ!)


和子「・・・すがすがしいくらい正直に言うのね。少しは嘘や言い訳をしなさい。」

さやか「さ、早乙女先生?」

和子「私も女の子ですからね・・・わからなくは無いのよ。そういうの」

さやか「だから、試したの。もしさやかちゃんが適当に学校を抜け出す言い訳を言ったのなら、
縛ってでも授業を受けさせただろうって。」


さやか「えっと・・・(女の子?)」

和子「でも、さやかちゃんは正直に話してくれました・・・」

和子「二度と来ることの無い中学二年生の今日という時間を・・・
ただがむしゃらに前をみて生きようとしているわ」



和子「さやかちゃんの今日という時間に比べれば、34歳の私が生きる今日は・・・
35歳の時に訪れる今日とあまり変わらないかもしれません・・・」

和子「だから・・・後悔したくないなら行きなさい。後で
志筑さんと一緒に、たっっっっくさん叱ってあげますからね!!」


さやか「和子先生!ありがと・・・ありがと・・・あたし、絶対伝えるから・・・
たとえフラれたとしても、絶対後悔しないから!」


中沢「美樹・・・がんばれよ!」


和子「ところで中沢くん・・・男子の方も何人か病院付近に向かったようですが・・・」

中沢「ギクッ!」


和子「これは・・・中沢君の言うところの美樹さんファン過激派・・・
つまりはさやかちゃんをモノにしたいと考える男子の仕業と見ていいですよね?」


中沢「えっとそれは・・・その・・」


和子「だったら・・・さやかちゃんファン代表の中沢君にはいない人の分まで
みっちり指導しないといけませんねぇ・・・」


中沢「・・・!!」汗ダラダラ


和子「緊張しなくていいのよ・・・中沢君・・・君と上条君はお気に入りなのよ
いない生徒と上条君の分まで・・・いっぱい指名してあげますから・・・」


中沢「た・・・たすけ・・・」

~駐輪場~

さやか「中沢のチャリは・・・あったアレだ!」


さやか「よぉし・・・飛ばすわよ!ってあれっ?サドル?ハンドル?どこいった?」


????「中沢の自転車ではない・・・」


バイオリン仮面「それは、私という名の駄馬だ!!」ダバァーン!!!!


さやか「バ・・・バイオリン仮面!?・・・の上に乗ってるあたし!?い、いつの間にィーッ!?」


バイオリン仮面「さぁ、さやか。これがアクセルだ」ドラムスティック(右)


さやか「え?」


バイオリン仮面「これがブレーキだ。(ドラムスティック左)後はわかるな?」



さやか「・・・ま、まさか・・・」

バイオリン仮面「それで思いっきり私の尻をひっぱたくのだ!それだけでこの駄馬は
ものすごいスピードで走らせていただきます!」ハァハァ



さやか「ほんとにほんとにほんとにほんとにほんとにほんとに
変態だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

パシン!パシン!

バイオリン仮面「あふん!おふん!」

ゴオオオオオオオオオオ!!

さやか「す・・・すごい、あまりにも馬鹿馬鹿しい走り方だけど・・・なんてスピードなの!?
こ、これなら仁美にも追いつける!」


バイオリン仮面「ば・・・馬鹿ではございません!駄馬とお呼びください!あぉん♪」



通行人「やだちょっと・・・なに?あれ?」

通行人「四つんばいのまま女の子を乗せて・・・走ってる!?そして叩かれてよがってる!?」


祖母「懐かしいわね・・・昔をおもいだすわね?お爺ちゃん?」

祖父「こらこら、ゆまの前でそんな事・・・あの時は私たちも若かったからな・・・」


ゆま「おじいちゃん達もおうまさんごっこ好きなんだ。じゃあ帰ったら一緒にやろ?
そういう遊びしたこと無かったから、憧れてるんだ!」

さやか「めっちゃ見られてる・・・まぁ、そうなるわな・・・・」

バイオリン仮面「人目を気にして、今一番大切な行動を無為にする気かい!?」

さやか「まさか!あたし今、とっても充実してる。後で恥ずかしい行動だったと
思う時がきても後悔の無いように今を生きる!ただそれだけよ!」


パシンパシン!

バイオリン仮面「いいスナップだ!君には魔法少女としての因果とは違う意味で
女王の素質がある!」ハァハァ



男子生徒A「まってくれ!美樹さん!」

男子生徒B「俺たち、ずっと美樹のことが好きだったんだ!」

男子生徒C「ここは行かせない!上条なんかに君を渡してたまるか!」


さやか「!?前方に男子生徒多数!?あ、あぶない!このままじゃブレーキをかけたところで・・・
ぶつかってしまう!」

バイオリン仮面「ならば痛みを快感に変えてやるまでだ!」



バイオリン仮面「二足歩行モード!」

ジャキィン


バイオリン仮面「さやか、今度は普通に抱っこで私の背中にしがみついてくれ!」

さやか「わっ・・・ちょ・・い、意外に広い背中してるね・・・」

さやか(そして何故か、とても懐かしい感じが・・・)ドキドキ


ギュッ


バイオリン仮面「四次元に通じる股間のソレ!(ようこそ!)」ジーッ↓


バイオリン仮面「いでよ!バイオリン!そして、二曲!!「イニシャル:SM」!!」


♪~♪~♪


男子生徒「!?あれ・・・なんだか気分が・・・」

♪~♪~♪


男子生徒「と、とっても不思議な気分・・・」

男子生徒「僕たちは今無性に・・・・」

男子生徒「「「い・・・痛い目にあいたいッ!!」」」ダバァーン!!


バイオリン仮面「お望みとあらば!」


ドドドドドドド(ラグビーの走り)


男子生徒「!!」


ズドオオオオオオオオン



男子生徒達「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!」


ドゴッ ドゴッ ドゴッ (床に刺さる男子生徒たち) 


ゆま「ひっ!だ・・・大丈夫ですか!!」

祖父「ゆま、そいつらに近寄っちゃ駄目だ!」


男子生徒「///す・・・すんごぉい良いのぉ・・・
最後は放置プレイれすかぁ~まままま、ますます好きになっちゃうなぁ女王さやか様・・・」


ピクンピクン


ゆま「ひいいいいいいいいいい!?」

~病院前~

さやか「つ、着いた!」


バイオリン仮面「うっ・・・ぐふっ・・・」ガクガク

さやか「バ・・・バイオリン仮面!?」


バイオリン仮面「こ・・・こっちを見ないで、そのまま前を進んでくれさやか・・・
い、今の僕の姿を・・・君に見られたくない・・・」しゅう~

バイオリン仮面「変身が解けかけてるんだ・・・正体を・・・素顔を見られたくない・・・」

さやか「く・・・口調も変わった・・・それが、あなた本人のしゃべりかたなの?」


バイオリン仮面「僕がバイオリン仮面に変身できるのは一日一回だけなんだ・・・
しかも、魔法少女以上に大量の魔力を消費する・・・僕がしてやれるのはここまでなんだ・・・」

バイオリン仮面「 さぁ・・・君は君の未来を掴むんだ・・・」


さやか「わかった。行ってくる。バイオリン仮面・・・ありがとね」


~病室~

恭介「・・・」


紙袋「・・・」


紙袋「あ・け・てっ☆」(幻聴)



恭介「・・・・・・」ゴクリ

恭介「・・・・!?な、なにを考えてるんだ僕は・・・
さやかや・・・鹿目さんの下着でナニをどうするつもりだ? 」


恭介「昨日までの僕なら人生に悲観してこんな事考えてる余裕は無かったはずなのに・・・
冷静な考えを取り戻したら・・・コレか・・・」

恭介「中学生男子としての本能が、僕の絶望を塗り替えて・・・し、支配してしまう・・・」


~~~


下着さやか「恭介ぇ・・たまにはCDじゃなくて、こういうサービスはどうかな?」

恭介「ささささ、さやか!?な・・なにをしてるんだ?」


まどか「上条君・・・」

恭介「鹿目さん!さ、さやかを止めてくれ!」

まどか「言ったよね。さやかちゃんを悲しませないでって。
今、上条君はさやかちゃんと間違いを犯しそうになってるんだよね?」シュルッ


恭介「かかかっか・・・鹿目さん!?」


下着まどか「そうなる前に、私が受け止めてあげる・・・もういい・・もういいんだよ上条君・・
もう我慢する必要なんて無い!(断言)」

~~~

恭介「・・・!?し、下着が僕に幻覚と幻聴を訴えかけてきてる!?」


さやか(本物)「駄目よ恭介!あたしが・・・あたしが行くまで・・・
そいつの言葉に・・・耳を貸しちゃ・・だめええええええええええええええええ!!」

さやか「恭介!」


ガチャッ


恭介「さ佐々ささささっしゃあかあさkしゃかsっしゃあ・・・さやか!!」

恭介「なななんあななんあなななん・・・なんでここに!?」



そしてその手には、紙袋が握られていた。



さやか「お・・遅かった・・・」

さやか「いや、下着を取り出していないから・・・セーフ!?」


恭介「なんで!?なんで!?なんでだよ!!
きょきょきょきょ・・今日は放課後に来るって行ったじゃないか!」

恭介「ががががが・・・学校をサボってまできききき・・・来てもらっても嬉しくないよ!
そそそそそそそ・・そんなのは優しさじゃなくて・・・サボりたい理由じゃないか!」



さやか「落ち着け。恭介」


さやか「・・・・・・」


さやか「見た?」


恭介「ナ、ナニをだい?」

さやか「紙袋の中」


恭介「い、いいや・・・」


さやか「・・・」

恭介「・・・」



さやか「何色だった?」

恭介「縞々では無かった。」


恭介「あっ・・・」


さやか「・・・」


恭介「・・・」

恭介「ごめん、今のなし。」


さやか「うん」

恭介「「縞々では無かった」じゃなくて「縞々が良かった」・・・?」

さやか「うん」

恭介「さやかは縞々が似合いそう・・・?」

さやか「うん」


恭介「縞々を履いてみる気は、ないか?」

さやか「うん」

さやか「見てるよね」


恭介「見てない」


恭介「だって僕が見たかったのは縞々だもん」


さやか「見てるよね」


恭介「見たいものが見れなかったらそれは見てないも同然なんじゃないかな」

さやか「うん」



さやか「見てるよね」

恭介「さやかの胸が意外に大きかったという正の事実と
縞パンがなかったという負の事実で差し引き0だから・・・」

さやか「うん」

恭介「ノーカンでいいんじゃないかな」

さやか「だめ」


恭介「さやかのブラを見てテンションあがった後に縞パンが無いことに気づいたんだ」

さやか「うん」

恭介「だから、後味的にはむしろマイナスで・・・」

さやか「うん」


恭介「美味しいものの後に、味気が無い物を食べたような感覚なんだ。」

さやか「焼肉の後のガムって考えればその順番別におかしくないよね。」


恭介「縞パンがない事に気づいた後にさやかのブラを見ていたのなら、
僕も見たという事実を認めよう」


さやか「見つけた順番はどうでもいいのよ」

さやか「見たよね」




恭介「はい・・・」

さやか「・・・」

恭介「・・・」


恭さや「「ごめんなさい!」」


恭介「え?」

さやか「か、簡単に言うとね、恭介にさぐりを入れるためにワザと置いた部分もあるんだ」


恭介「え・・・」

さやか「きょ、恭介くらいマジメなヤツだったら、引っかからないと思って安心してた部分もあった」

さやか「で、でも中沢に確認をとったんだ。
そしたら「いくら恭介でもその状況は誘惑されちゃうかもしれない」って」



恭介「あ、あの野郎」


さやか「だから、恭介はナニも悪くないよ!ちょっと興味を持って袋を開けちゃったとしても、
それが普通なんだから!」


バッ


恭介「僕の言い分を認めつつもしっかり没収するんだね。」

さやか「恭介、この事は黙っててあげるから。
あたしが悪かったの。恭介を試すような真似して・・・ゴメンね?」


恭介「なんだかよくわからないけど・・・僕がやった事はちょっとした間違いだった
ってさやかは考えてくれるのかな?」

さやか「考えるもナニも、恭介が下着を握りやすい状況に誘導したのはあたしだもん」


さやか「本当にゴメンなさい!」


恭介「いいよ。謝らなきゃいけないのは僕のほうだ。
見苦しいところを見せてしまって、本当にゴメン!」↓


さやか「だからさ、恭介」

恭介「うん?」



さやか「シーツの下に隠してる、あたしのブラ、返してもらえるかな?」




恭介「・・・うん」

さやか「・・・でもまぁ、まどかの下着に手を出さなかったところは褒めてあげるよ。
よくぞ耐え抜いた!まどかの下着でナニしようってのならあたしがぶっ飛ばしてたよ! 」

さやか「まどかを悲しませるヤツ
(およびあたし以外に欲情する恭介)はあたしがゆるさ~ん!!」


恭介「・・・ やっぱり、さやかと鹿目さん仲良いね。」

さやか「え?」

恭介「鹿目さんにも言われたんだ。さやかを悲しませないでくれって」


恭介「泣かれて頼まれた。だから・・・今の僕は、左手のこと・・・
冷静に考えられるようになったんだ」

さやか「恭介・・・」


恭介「鹿目さんから聞いたんだろ?僕の腕はもう二度と動かない。バイオリンは諦めろって言われたのさ」


さやか「うん・・・聞いた」



恭介「そんな僕の左手でも、形さえ残っていれば紙袋から物を取り出すくらいには出来たんだ。」

さやか「今さらっと自白しましたね」

恭介「日常生活には支障をきたさないらしいし・・・さやかや鹿目さんみたいに
こんな僕でも心配してくれる人がいるって思ったら・・・ 」

恭介「もしかしたら僕が悲観していることは大した事じゃないんじゃないかって・・・
バイオリンが・・・弾けなくなることくらい・・・」ポロポロ・・・


さやか「・・・」

さやか「無理しなくていいよ恭介・・・本当はまだ悲しいんでしょ? 焦らずに傷を癒していこ?
あたしも一緒に祈ってあげるから。恭介の心へ・・・癒しの祈りを」


恭介「ありがとう・・・さやか・・・君は・・・
君のブラにしっかり触れたこんな左手のために・・・祈ってくれるんだね」

恭介「アレ?・・・ちょっとまて・・・会話を戻してみよう・・・」

さやか「うん」


恭介「さやかが仕掛けたって事は・・・
わざわざ縞パンやさやブラの話を持ち出してまで無駄に見苦しく弁解することもなかったんだ」


さやか「そだよ」

さやか「ま・・・まぁ///恭介の趣向は・・・ちゃんと覚えておいてあげるとして 」

さやか(恭介は縞パン好き・・ね・・・///)

恭介「忘れてよ・・///」



さやか「まどかが縞パン履くのは駄目なの?」

恭介「有りだとは思うけど・・・やっぱりさやかの方が似合うんじゃないかな?」

さやか「へ・・・へぇ・・・」

さやか(や、やっぱり・・・あたし、見込みアリ!?動機がかなりアレだけど・・・)


恭介「実は声が聞こえたんだ・・・下着から、さやかと鹿目さんの「声」が」



さやか「は?」

恭介「バイオリンを弾いてるときにもあったんだ・・・」

恭介「人生や演奏で行き詰った時、バイオリンから聞こえてくる「声」に傾ける。
すると自然と道は開いていった」


さやか「それの対比が下着っていうのもすごいね」


恭介「下着だけのさやかと鹿目さんが語りかけてきたんだ」

さやか「それは啓示ではなく妄想」


恭介「はじめはさやかと鹿目さん両方の声に耳を傾けるつもりだった。」

さやか「はぁ・・・」


恭介(わかりやすく言えば・・・どうせ幻想の世界なのだから
さやかと鹿目さん両方を相手してしまおうと言う意味だ)


恭介「でも次第に僕の妄想の世界をさやかが支配していった。」

さやか「妄想だと認め・・・え!?」


恭介「気づいたらさやかの事ばかり考えてた」


さやか「きょきょきょきょ・・・恭介!?」

恭介「そして自然にさやブラを独り占めしたいと行動に出していた」


さやか「最後の最後で台無しだよ!」

恭介「鹿目さんの言われて気づいたことなんだ。
バイオリンを弾けなくなって悲観したとしても、さやかだけは見放さないだろうって」

さやか「もちろんだよ」


恭介「もし間違いを犯していたのなら今、シーツの下は」


さやか「もろちんだよ!!」

恭介「僕に何があっても絶対に助けてくれた親友。それはさやかだけだったんだ」

さやか「・・・」

恭介「それを思い出したら、さやかの事でいっぱいになった。
こんなに素晴らしい友達が心配してくれてるんだ」

恭介「だから・・・僕もいつまでも落ち込んでられないって」

さやか「・・・違うよ・・・」

恭介「入院中は変な気を使わせてゴメンね。これからはもっと前向きに」

さやか「それは違うよ恭介ぇ・・・えっ・・・」ポロ・・・

恭介「さ、さやか!?なぜ泣き出すんだ・・・!?」


さやか「あたしにとっての恭介は・・・友達じゃない・・・」
ポロポロ・・・

とりあえず100レス。続きは後日

さやか「あたしだって恭介に助けられたときもあった・・・
小学校の時、足の挫いたあたしをおんぶしてくれたよね・・・」


さやか「あの時は頼りなかったはずの恭介の背中がとても温かくてとても広く感じて・・・」

さやか「でも・・・きっかけはもっと前・・・」

さやか「幼稚園の頃まだ「きょうすけくん」と「さやかちゃん」と呼び合ってた頃」

さやか「初めて招待してくれたコンクールで恭介の演奏を聞いたとき」

さやか「幼稚園生~小学生バイオリニストにオリジナル曲を弾かせるって言う無茶振りコンクールだったけど」


さやか「「きょうすけくん」が作った「祈り」をテーマにした曲・・・それを聞いた時から今まで」


さやか「それは・・・押し隠そうとすればするほど大きくなるもの・・・はちきれそうになるもの」

恭介(おっぱいかな)

さやか「この世界で・・・他の誰よりも」




さやか「恭介が」



さやか「好き」


恭介「・・・」




さやか「大好き」


恭介「!?」

恭介「・・・」

恭介(今、僕はナニを聞いたんだろう)

恭介(この感動に似た情景を僕は知っている)

恭介(自分が納得のいく演奏が出来たとき、そしてそれが他者にも伝わったとき)


恭介(第一に自分だけでも納得できる演奏を目指していても、他人から認められる事はやっぱり嬉しかった)

恭介(自分以外の誰かからの好意がただ、心地よくて)

恭介(そして、今・・・誰よりも僕のそばに長く居てくれ、心配してくれていた幼馴染が・・・
友達としてではなく、一人の異性として好きだと言ってくれている)


恭介(「大好き」)


恭介(そのシンプルな言葉がただ、嬉しくて心地よくて)





恭介「さ・・・やか・・・」
ウルッ


さやか「きょ・・・恭介!?」

さやか「ちょ、ちょっと恭介!?なんで泣いてんのよ!?
そんなに迷惑だったのかよ!?失礼すぎるでしょ!!」


恭介「違うんださやか・・・感動の波が一気に押し寄せてきたんだ。
今までさやかと積み重ねてきた日々の数だけ、それも累乗効果で・・・
こんなに嬉しいことは他に無いよ・・・」

さやか「嬉・・しい?」


恭介「うん。CDのお土産よりも綺麗な花よりも何よりも嬉しい。
さやか以外の人に言われてもここまで感動する事は出来なかっただろうって。」


さやか(そっか・・・あたし・・・)

恭介「今この瞬間だけを切り取っていつまでも・・・繰り返していたい」

さやか「そ、そこまで感動してくれたんだ・・・」


恭介「でも・・・なんで?君は僕のバイオリンを聞いて好きになったんだろ?
なんで今の僕のことも好きだといってくれるんだい?」

さやか「たしかに・・・きっかけはバイオリンだよ・・・」

さやか「でも、関係ないよ。人を好きになるってそういう事。きっかけはあっても理由なんか無い。
後はその気持ちが大きくなり続けるだけだよ」

恭介(やっぱりおっぱいと似てる)

さやか「だから、何度でも言うよ。あたしは恭介が好き。」

さやか「バイオリンがすべてだったっていう恭介の気持ちも大事にしたい。
だから・・・支えたい。いつまでも一緒にいたい。
それを失って、傷ついて、壊れそうな心を・・・左手を・・・癒したい。」


さやか「大好きだよ。」


恭介「・・・・・・」


恭介「さやか・・・僕は・・・」

恭介「僕も・・・君より前からもっていた感情・・・」

恭介「それを・・・恋愛感情だと言えるかもしれない」


さやか「え?」


恭介「覚えているかい?君は幼稚園の先生が読んでくれた人魚姫の物語で泣き出してしまったんだ。」


さやか「え?え?そ、そんなことあったかな?」

恭介「何故王子様を助けた人魚が報われなかったのか」

恭介「声を失ってまで人間になる覚悟をした人魚姫の最期がなぜ、
「王子様にはすでに婚約者がいたのです」なのか、
なぜ王子様に知られることなく泡にならなければならなかったのか。」


恭介「君はそれを訴えて泣き散らしてた」

さやか「あ、あははははは・・・そんなことしてたんだ・・・あたし・・・は、恥ずかしいね」


恭介「だから僕は考えたんだ。最期は人魚姫が王子様を結ばれるストーリーを。
人魚姫の祈りを知った後・・・王子様が心身ともにたくましいヒーローになって
もう一度だけ同じ時間を繰り返して人魚姫の祈りに応えるストーリーを」


恭介「そうしたイメージからできた曲が初めて君をコンクールに招待した時に聞かせたあの曲だったんだ。」


さやか「え・・・?」

恭介「最初はただ、さやかに・・・「さやかちゃん」に元気になってほしかったんだと思う。」


さやか「きょ・・・恭介・・・それって・・・」

恭介「そうだよ、さやかの言う、きっかけって奴だよ。」

恭介「あの時は・・・恋心よりももっと純粋な気持ちだったと思う。」


恭介「まだ他の男子達と体格の差がでる時期じゃないからね。僕も将来
たくましいヒーローになれると信じていた」

恭介「表ではプロバイオリニスト、裏では仮面をつけて戦う
変身形態ヒーロー。あの頃の男の子なら誰でも憧れる願望を、僕も持っていた」



恭介「さやかを守れると信じていた」


さやか「恭介・・・」ウルッ

恭介「でも、時がたつにつれて自分はバイオリン以外は全然駄目だと思い知らされた。
僕が小さい頃憧れてたヒーローとはまったく違うイメージの自分になっていった」


恭介「それでも、バイオリンだけは全てだったから弾き続けた」

恭介「一方で僕が守りたかったお姫様はどちらかというと王子様のイメージへと成長していったけど」

さやか「恭介?」イラッ


恭介「華奢な僕はさやかに守られてばかりで、いつしかヒーローになるのを諦めて」

恭介「僕の中での意識はさやかをお姫様から同性の親友へと変えてしまったけれども」


さやか「恭介エエエエエエエエエエエ!!」(怒り泣き)

恭介「さやかに異性として好きだと言われて・・・自覚したんだ」

恭介「僕があの時さやかを助けたいって思った気持ちも・・・もしかしたら
あの時から異性としてさやかを好きだったんじゃないかって」


恭介「再びさやかは思い出させてくれた。下着のトラップが卑怯かつ絶妙すぎた。
ブラジャーを独り占めしたいと思ったのは・・・多分そういう事だろう」

恭介「さやかを女性として意識している。それも、独り占めしたいほどに」



恭介「僕はさやかが好きだ」

さやか「きょ・・・恭介ええ・・・」ポロポロ(うれし泣き)


恭介「そうやっていろいろな表情を見せてくれてる所が好きだ。
お姫様だったり。王子様だったりする所が。」


恭介「違う。思い出したと言った方が良い。」



恭介「さやかの事がずっと好きだった。」


恭介「さやかが僕のことを好きになってくれた時よりも前から」





恭介「僕も大好きだよ」

さやか「恭介・・・・きょうすけぇ・・・」

ギュッ

恭介「10年近く気づけなくて・・・ごめんね、「さやかちゃん」。」

さやか「ううん。いいの。あだし・・・こんなに幸せでいいのかな?「きょうすけくん」・・・」

恭介「僕も今最高に嬉しい。バイオリンよりも確かなこと。今はっきりわかった」

恭介「自分を粗末にしない。無力だと思わない。バイオリンが弾けなくなったこの体でも・・・
さやかだけは絶対守ってみせる。幸せにしてみせる。その方法がまだ漠然としてるけど」



さやか(あたし・・・ただ伝えるだけでよかったんだ)

さやか(恭介が一番喜ぶこと・・・CDを持ってきたり、魔法少女として契約して、
腕を治してあげることだと思っていた。恭介本人に確認をとったわけでもないのに、
そう思い込んでいた)


さやか(でも違った。恭介はあたしの気持ちが嬉しいといってくれた。何より勝ると言ってくれた)

さやか(だから・・・はっきり解ったんだ。仮に仁美に先を越されて恭介が仁美を受け入れたとしても、
それはあたしが嫌われた訳じゃないって)


さやか(真剣に自分を愛してくれる人のその気持ちが嬉しいと)

さやか(ちょっとえっちな事にも興味もった恭介だけど、
素直な性格の恭介は自分を真剣に愛してくれる人の気持ちに感動してくれる人なんだと)

さやか(そりゃ、恭介だって誰でもいいって訳じゃない。
「ただ、なんとなく格好よさそうな人だから」という理由で恭介に告白した女の子も何人かいた。
恭介はそのなんとなくを読み取ってそういう人たちを断ってきたのも知っている)

さやか(仁美は違ってた。お嬢様教育を受けてきた仁美にとって、
授業をサボった事が家の人にバレたら家族会議にもなるだろう)

さやか(その仁美が後で叱られることなどお構い無しに告白すると行動したんだ。
しかも、まどかが先に告白したという思い込みの前提で)




さやか(まどかが先に恭介とくっついてたとしてもフラれる覚悟で伝えに来たんだ。
仁美は仁美で真剣に恭介の事を考えている)

さやか(ここまで恭介と通じ合った今でも、先に告白されてたら仁美に取られちゃってたと思う)

さやか(ありがとね仁美・・・
あたし、仁美のおかげで素直になれた。自分の本当の願いに気づけた)

さやか(契約する前に仁美の気持ちに気付けて良かった)


さやか(・・・・・・さっきから仁美仁美って繰り返してるけど・・・)


さやか「仁美はどこだあああああああああああああああああああああああああああ!?」ハッ




恭介「さ・・・さやか!?いきなりどうしたんだ?」

さやか「仁美!!仁美が病院に来てるはずなんだ!いくらあたしの駄馬が速くても
まだ仁美が来てないのは遅すぎる!」

さやか「恭介、仁美に会わなかった!?」


恭介「(駄馬?)ううん。見てないよ。志筑さん学校休んでまで検査を受けに来たのかい?」

さやか「恭介に会いに来る予定だったんだよ。な・・・なにか事件に巻き込まれたんじゃ・・・」


恭介(志筑さんが僕に?何の用だろう?)

恭介「大げさだなさやか。
志筑さんも予定がつかなくなったんだろう。というか授業中だよね?まだ」



さやか「違うの!絶対仁美はここにくる理由があったの。
今恭介にそれを話すわけにはいけないけど・・・あたしにはわかるの!」


さやか「も・・・もしかして・・・恭介、ちょとごめん電話かけさせてもらうよ」

~巴部屋~

マミ「あら・・・美樹さんから電話だわ」

マミ「もしもし?」

さやか「唐突だけどマミさん!今すぐ聞きたいことがあるんですけど・・・」


さやか「恋愛で悩みを抱える女の子って、(魔女に)狙われやすくなりますか!?」

マミ「え・・・?」

ほむら「・・・!?」

さやか「い、今病室で・・・きょ、恭介と一緒に居るんですけど・・・仁美が居ないの・・・
もしかして巻き込まれたんじゃないかって・・・」

マミ「お、落ち着いて美樹さん。まるで状況がわからないけわ・・・
だけど答えると恋愛だけじゃなくて悩みを抱える人々は皆、魔女の口付けを受けやすくなる」


さやか「やっぱり!!だとしたら絶対仁美が巻き込まれてるよ!お願いマミさん!ひ、仁美を助けてよ!」


マミ「だ、だから落ち着きなさい。こちらからは状況がつかめないのよ!
だってまだ授業中でしょ?その・・・彼の病室になぜあなたとその仁美さんって子が
一緒に居なくちゃいけないのか状況がまったく掴めないのよ!」


ほむら「さやか、聞こえるかしら。ほむらよ」

さやか「ほむら!聞いてたんだね!ええっと・・・状況ってのがちょっと説明困難で・・・」


ほむら「いいわ。だいたい予測できるもの。
あなたと志筑仁美になにかあって、授業をサボってでもあなた達二人は上条恭介に
愛の告白をする予定になった。そういう事でしょ?」


マミ「あああああああ、愛の告白~!?///」ポッ


さやか「え・・・?な、なんでほむらがそこまで知ってるのよ・・・
あたしの事はともかく・・・仁美の気持ちまで・・・」

ほむら「あなたも告白する決心をつけて病室に来たのはいいけど、
いつまで経っても志筑仁美が来ないから魔女に魅入られたのではないかという事ね」


さやか「うん・・・大体あってるよ。経緯を説明したら駄馬が出てきたりでちょっとややこしいんだけどね・・・」


ほむら(駄馬?それよりも・・・美樹さやかがこれ程早く覚悟を決めたループは初めてじゃないかしら。
バイオリン仮面の影響で皆、性の方向にアグレッシブになってるの?)



ほむら「だったら、あなたの考えすぎよ。あなたが告白した瞬間を実は聞いてて敵わないと思って
身を引いたんじゃないかしら?」

さやか「す、少なくとも仁美にはあたしと同時に病室に到着するくらいの余裕はあったんだ!
あたしの方が後から追いかけたから。」


ほむら「なら何故あなたが先に病室に着けるの?」

さやか「だから、それは駄馬を・・・」


ほむら「いいわ、聞かないであげる。その代わり私が何故ここまで事情通なのかも
今はまだ聞かないでくれると助かるわ。」


さやか「わかった。約束するよ!だから・・・お願いほむら・・・仁美を探して!」



ほむら「・・・・・」

ほむら「いいかしらさやか。怒らずに聞いて欲しいの。」

ほむら「志筑仁美を見捨てることも出来るのよ。」




さやか「!?」

ほむら「さっきも言ったように、何故私が事情通なのかは省いて聞きなさい」

さやか「・・・・う、うん」


ほむら「志筑仁美にはあなたとはまた違った「空気の読めなさ」があるわ。
「したたかさ」と言い換えても過言ではない程の」

さやか「・・・具体的には?」


ほむら「あなたがバレンタインの日に上条恭介に告白するつもりで
チョコを持って呼び出したりする。すると志筑仁美は偶然を装って近づいてきてこんなことを言うでしょう」

ほむら「「まぁ!上条君、さやかさん、奇遇ですわね。こんなところでお会いできるなんて、感激ですわ。
あ、そうだわたくし、上条君にお渡しする物があったの~」と」


さやか「・・・」



さやか「具体的すぎィ!」

さやか「なんでアンタがあたし以上に仁美の事を知ってるのか・・・は聞かない約束だったね。
続けて」

ほむら「今回あなたと上条恭介が早めにくっついたのはいい傾向よ。でもね・・・」


ほむら「それで志筑仁美が諦めると思う?」





さやか「え・・・」

ほむら「もちろん、あなたと上条恭介の絆を疑うわけじゃないわ」


ほむら「でも、あなただってこの先何かに悩んで落ち込んで、彼に話しかけるのも億劫になる
事があるかもしれない」

さやか「ありえないって!!」


ほむら「そんな所を志筑仁美に狙われたら?
あなたが彼と喧嘩したら「さやかさん以外の誰かに取られるくらいなら私が!」
っていういざという時の行動力が彼女にはあるのよ」


さやか「行動力は今回の件で身に染みてわかったけど・・・」


ほむら「それに魔女に襲われてるというのもあなたの憶測に過ぎないわ」


ほむら「私は他の魔法少女に巴さんが狙われる危険性もあるから
ここを出来れば離れたくないともあなたに説明している」

ほむら「だから、仮にここを動かないで志筑仁美が魔女に
襲われたとしたとしてもあなたに非なんか無いわ」



さやか「え・・・?」

ほむら「なんならこの電話自体聞かなかったことにしてあげてもいい」


さやか「ちょ・・・ちょっとほむら!? ナニ言ってるのさ!?」


ほむら「自分にとっての幸せが何か、もう一度考えて・・・」


さやか「だからって!!仁美を犠牲にするのは間違ってる!!
ほむら!!あんた・・あんたやっぱり・・・」


マミ「あ・・・暁美さん・・・?あ・・・あなたの事、
少しは信用できる相手だと思ったけど・・・その考え方は・・・」



ほむら「・・・ハッ!?」

ほむら「ごめんなさい。ちょっと神経を張りすぎていたみたい」

マミさやか「・・・」

ほむら「忘れて」


さやか「ほむら・・・?」


ほむら「忘れて。私が間違ったことを言ったわ。
でも志筑仁美では無く、魔女か使い魔の反応を探しに行く。これでいいかしら」

さやか「そ、それでいいよ。魔女も使い魔もいないんなら仁美が巻き込まれたって事は無いだろうし・・・」

ほむら「じゃあ家を空けるわ。マミ・・・少しの間だけ一人になるけど、いいかしら?」


マミ「・・・・え・・ええ。佐倉さんだって、私が戦線離脱したって情報をすぐ知るとは
限らないから・・・大丈夫だとは思うけど・・・」

マミ「何より・・・あんな別れ方しちゃったけど・・・彼女が私に危害を加えるような子では無いと・・
今でも信じていたいの」


ほむら「さやか、あなたは彼のそばに居てあげて。私一人で魔力反応がないか探ってみるわ」


さやか「い、いや。あたしも探すよ!仁美に何かあったら絶対後悔するから!」


ほむら「そう・・・なら無茶は絶対しないで。結界や使い魔を見つけたらまず私に連絡して。
そして何より・・・アイツに言い寄られても契約しては駄目よ」

ほむら「あなた自身のためにも・・・彼のためにもならないから」



さやか「う・・・うん。解ってるよ。じゃ、切るよ」

ピッ




ほむら「・・・」

マミ「暁美さん・・・」

ほむら「ごめんなさい・・・私の事、また少し疑い始めてるかしら?」


マミ「今はいいわ・・・早く、魔女が居ないか探しに行ってあげて」



ほむら「ええ・・・」

ほむら(・・・今回は久しぶりに協力を得られそうだったからつい緩んでしまったわ・・・)


ほむら(まどかを救うために・・・別の時間軸で何回もまどか以外の誰かを犠牲にしてきたこと・・・
それを繰り返すうちに何も感じなくなって・・・他人にもその考え方を押し付けてしまった)

ほむら(私と違って・・・この時間軸の彼女達には次など無いのに・・・
愛する知人を失ってしまえば、それまでなのに・・・)


ほむら(バイオリン仮面・・・彼がもし私と同じ「繰り返している者」ならば
私の気の緩みや苦しみを理解してくれるのだろうか・・・?)


ほむら(あなたは一体・・・何度繰り返したの?)



(着信音)


ピッ

ほむら「まどか!?」

まどか「びょ、病院の帰り道で仁美ちゃんと出会ったの!
わたし仁美ちゃんに話があったからついていったの。病院へ向かうものだと思ってたから・・・」


まどか「そしたら全然違う方向に行っちゃって・・・「どこ行くつもりなの!?」って聞いたら
「ここよりももっともっと素晴らしい場所ですわ」って・・・うつろな目で言うの・・・」


まどか「閉め切った工場に、同じ様な目の人たちがたくさん居て・・・
やっぱりおかしいと思って仁美ちゃんに問いつめたら・・・
仁美ちゃんの首筋に・・・魔女の口付けを見つけたの・・・」

ほむら「!!」



まどか「おねがいほむらちゃん・・・仁美ちゃんを・・・助けて!!」


ほむら「ええ!わかったわ。まどか、深追いしないで、
あなたはいざというとき自分だけでも助かることを考えて!」ピッ


マミ「・・・・魔女がいたの?」


ほむら「ええ、それも志筑仁美が魅入られてるみたい」


マミ「!!」

ほむら「今回は確実に私のミスだわ。私がもっと早くさやかの言い分を聞いてれば、
こんな事には・・・!」


マミ「は、早くいってあげて!せっかく美樹さんが幸せを掴もうとしてるのに、
間違いが起これば美樹さん、絶対に自分の責任だと背負い込んでしまうわ!」


ほむら「まどかも志筑仁美も絶対助ける。それでさっきの失言を忘れてくれるかしら?」

マミ「・・・解ったわ。
くれぐれも焦りも油断もしないで・・・そしてあなたも絶対無事でいて。」


ほむら「ええ」

ガチャッ


ダダダダダダ・・・・



ほむら「まどかッ!!」


マミ「・・・」

~巴部屋を覗ける場所~


赤い髪の少女「イレギュラーとやらがマミん家から出て行ったね。
マミとサシになるなら今がチャンスだ」


赤い髪の少女「正義感の塊だったアンタが何故そんな怪しいやつと一緒にいるか、聞かせてもらうよ」




赤い髪の少女「腑抜けた理由を言いやがったら・・・今度こそ・・・!」


今日は2話の内容まで。3話は後日

自分で言うのもなんですがだんだん文章がうまくなってるので、ほぼコピペだけですむのは楽でいいですね

赤い髪の少女「巴マミとサシになるなら今だね。」


キュゥべえ「佐倉杏子(さくらきょうこ)・・・
本当にマミと事を構える気かい?かつて君達は師弟関係だったろう?」

杏子「場合によってはそうなるね。っつか、お前がけしかけたんじゃねぇか。
あたしはまだマミを潰しちまうとは一言も言ってないぜ?」


キュゥべえ「確かに、マミはあの二人のイレギュラーを信用しきっている。
加えてマミは魔女との戦いで精神的傷害を受けて一時離脱」

キュゥべえ「見滝原は現状暁美ほむらとバイオリン仮面という
二人の得体の知れない変わり者が統治する事態となった」


キュゥべえ「だから気に入らなければ好きにしていい。そう示唆したのは僕だけどね。」


杏子「バイオリン仮面ね、魔法少女でもないのに魔法が使える厄介なヤツなんだろ?
何者なんだい?そいつ」

キュゥべえ「魔法使いさ」


杏子「まんまじゃねーか!だからその魔法使いって一体なんの事だっての!?」

キュゥべえ「魔法使いは魔法使いさ。それ以上の事実は無いし詳細は口止めされている」

杏子「誰にだよ?」


キュゥべえ「言えない。2つとも知らないんじゃない。言う事を禁じられている」

キュゥべえ「今僕たちはバイオリン仮面の正体を調査中だ。
なにか解れば君達にも魔法使いが何か教えるつもりだ」


杏子「ふーん・・・ま、アタシはマミほどアンタの事好きじゃないからね。
アンタが隠し事してようがしてまいがどうでもいいよ」

杏子「それよりマミだ。新しい仲間とやらはマミの家にお泊りしちまうほど信用できるヤツなのかい?」


杏子「魔女だけ叩けばいいっていうアタシのやり方を否定したくせに、自分は
寂しいからって得体の知れないやつに心を許しちまうなんてねぇ・・・」


杏子「もし腑抜けた理由で暁美ほむらってヤツとつるんでるならあたしはもう容赦しない。
正義の魔法少女なんて甘い理想だったって認めさせてアンタを潰してやるさ。」


杏子「それが・・・かつて憧れたアンタに対する、せめてものけじめだからさ・・・!!」

~病院~

さやか「恭介、ゴメン!仁美がもしかしたら大変な事件に巻き込まれてるかもしれないんだ!
あたし、探してくる!」


恭介「うん。友情を大事にするさやかも好きだよ。だから待てるよ、さやかが戻ってくるまで。」

さやか「///・・・バ・・・バカッ!!こんな時にノロけてる場合じゃないのよ!
本当に仁美の命が危ないかもしれないんだよ!」



ガチャッ



さやか「仁美・・・!!」


ドンッ

さやか「きゃあっ!す・・・すいません大丈夫ですか?あ、あたし急いでるんで・・・」


サングラスのイケメン「さやか!どうしてそんなに慌ててるんだ?
恭介とはどうなったんだ?」

さやか「・・・?え?なんであたしの名前を?どこかでお会いしました?」

サングラスのイケメン「あ、そっか。変身前の姿で会うのは初めてだよね。
バイオリン仮面だよ。素顔はまだ秘密だけど、これが変身前なのさ。」


さやか「・・・」


チラッチラッ

(サングラスのスーツ着た長身イケメン)

(爽やかな銀髪ストレートヘアー)

(爽やかな笑顔・・・20代くらい?)




さやか「ええええええええええええええええええええ!?」

さやか「あああああああ、あなたが・・・バイオリン仮面なの?」

サングラスのイケメン「そうだよ。イメージ違ったかな?」


さやか「違いすぎるわよ!なんであんな変態からこんな爽やかな大人のお兄さんが出てくるのよ!!」ドキドキ

サングラスのイケメン「バイオリン仮面は変態的潜在能力を引き出すヒーローでもあるからね。
その力の源はあのマスクに隠されてるのさ。」

さやか「そ、それよりも・・・バ、バイオリン仮面!仁美が・・仁美が大変かもしれないのよ!」


モブ患者「バイオリン仮面?」ヒソヒソ

看護士「あの娘・・・患者じゃないみたいだけど・・・これから入院するのかしら・・・」ヒソヒソ


さやか「あっ・・・(恥」

サングラスのイケメン「変身前の僕をバイオリン仮面と呼ぶのはいただけないね。」


サングラスのイケメン「本名も知られたくない。なにか偽名を考えなくては・・・
「竜崎」みたいにさりげないかっこよさがある偽名・・・」




サングラスのイケメン「そうだ!氷室!変身前の僕のことはとりあえず、「氷室」って呼んでよ!」

さやか「氷室・・・さん?」ドキドキ

氷室「なんだいさやか。バイオリン仮面の時みたいに呼び捨てでもいいのに。もしかして
大人の男性って意識しちゃったかな?相変わらず可愛いな~さやかは」ニヤニヤ


さやか「なっ・・・!!してないわよ!相変わらずってまた昔から知ってるような口聞いて!
あ・・あたしを口説こうと思っても無駄だからね!ついさっき恭介が「大好き」だって言ってくれたもん!
あたしも大好きだからぜったいぜったいぜったい離れ離れにならないもん!!」

氷室「そ、それは本当かいさやか?そうか。恭介からOKの返事をもらえたんだね。
おめでとうさやか。そして・・・ありがとう。」


さやか「なんでアンタがお礼を言うのよ・・・」


氷室「さて、偽名も決まったし・・・属性チェンジしますか。」

さやか「属性チェンジ?なにそれ」

氷室「ただのイメチェンさ。そこまで気にする必要は無い。」ブゥーン・・・

さやか「わっ・・・髪の色が・・水色に変わった?」

さやか「こ・・・これも魔法の力なの?」

氷室「どちらかというと技術だね。氷のイメージから水色にしてみたけど、似合うかい?」


さやか「あたしと髪の色・・お・・お揃いになったね・・・///」ドキドキ

氷室「そ・・・そうだね///」ドキドキ

さやか「ってほんとバカーッ!!なんであたし恭介と結ばれた直後に
他の男の人にときめいてんのよおおおおおおおお!?」ガクガク


さやか「っつーかそれどころじゃないのよ氷室さん!
仁美が・・・仁美が大変なのよ!氷室さんも仁美を探してよ!
あ・・あんた魔法少女と同じ力があるんでしょ!!」



氷室「残念だけど、それはできない」

さやか「え・・・?どういう事・・?」


氷室「言ったはずだよ。僕がバイオリン仮面に変身できるのは
一日一回だけだとね。今日は魔女退治じゃなくて青春パートで変身してしまった」

氷室「しかも魔法少女より不便なのは、変身を解くと魔女も使い魔もキュゥべえも認識できなくなる」

氷室「素質を持った少女以下の存在になるのさ」


さやか「そ・・・そうだったんだ・・・」


氷室「だから今の状態の僕が魔女探索にいけば足を引っ張るだけさ。
むしろ結界に取り込まれる可能性のほうが高い」


さやか「じゃ、じゃあやっぱり、あたしだけでも行くよ!
仁美が心配なんだ!!」

氷室「無理しないで!仁美さんが口付けに捕らわれてたら、
絶対自分では追わずにほむらさんに連絡するんだ!」


さやか「わかってるよ!それじゃあね。氷室さん!今日は色々ありがとう!」ダッ


氷室「・・・」

氷室「友人を大切にするところも・・・相変わらずだな・・・」


氷室「さてと・・・」


~病室~

恭介「さやかにお礼をしてあげたいけど、今の僕に何が出来るかな?」

恭介「バイオリンが弾けない僕だけど、作曲くらいはできるから・・・」

恭介「でも、パソコンに打ち込んだ音声を聞かせるだけじゃ、やっぱり味気ないよね」



恭介「・・・・あれだけさやかが心配してくれたのに・・・僕はまだ
腕が治ることを望んでしまっているのかな・・・」



ガチャッ



氷室「上条・・・恭介君だね。ちょっと入らせてもらうよ」

恭介「!?ど、どちら様ですか?」

恭介「そ、その髪の色・・・さやかの親戚の方ですか?」

氷室「いや、さやかの知り合いであることは間違いないけど、どちらかといえば君に近い」

恭介「え?」


氷室「僕の名前は氷室。君と同じバイオリニストさ」

恭介「そ、そうなんですか・・・どちらかと言えばロックミュージシャンみたいな
雰囲気ですけど・・・ボーカリストだったり、ギタリストだったり。」


恭介「その氷室さんが・・・どうして僕のお見舞いに?」

氷室「・・・君の事を昔から知ってるだけさ。君がバイオリンを弾き始めた頃から、ずっと傍に居た。」

恭介「え・・・!?」


氷室「事故の件・・・残念だったね・・・」

恭介「・・・」

恭介「でも・・・もう良いんです。今の僕には、ずっと僕のことを想ってくれる
大切な人が出来ましたから。」

恭介「さやかが傍に居てくれる。今はその喜びのほうが大きいです。それは・・・
残念だ、無念だって気持ちはまだ有りますけど・・・
さやかがいれば・・・いつかは癒える傷ですから・・・」


氷室「・・・そう悲観することも無いさ。バイオリンや音楽に関してもね。」

恭介「・・・?」

氷室「・・・・」


スッ(バイオリン)


恭介「(ズキッ)・・・・それが・・・あなたのバイオリン・・・ですか?」

氷室「やっぱりまだ、バイオリンを見るのは心が痛むかい?」



恭介「い・・・いえ・・・大丈夫です。」

氷室「君にとって大変な時期だろうけど、まずは僕の演奏を聞いて欲しい。」

氷室「曲目は・・・「人魚姫の祈り」」

恭介「!!そ、その曲名は・・・!!」



氷室「・・・」


♪~♪~♪

♪~♪~♪

恭介「ま・・・間違いない・・・この曲は・・・」

♪~♪~♪

恭介「僕がコンクールでさやかに聞かせてあげた・・・あの曲だ・・・」

♪~♪~♪

恭介「で、でもなんでこんな悲しいアレンジにしたんだろう・・・本来この曲は・・・」

♪~♪~♪




恭介「す・・・すごいよ氷室さん!な、なんて素晴らしい演奏なんだ!
まるで僕が目指してた未来の自分・・・理想像そのものだよ!」

氷室「・・・気に入ってくれたようだね。」



恭介「でも、なんであなたがこの曲を知ってるんです?
ずっと僕のそばに居た・・・ってことはまさかあなたの正体は・・・」

氷室「・・・」

150レスまで。残りは後日

恭介「あのコンクール会場に居た審査員の方かなにかですか!?」

氷室「・・・」

氷室「まぁ、コンクールの関係者ではあったけどね。」


恭介「すごいや!氷室さんがあのころ僕がさやかに聞かせるためだけに作った
拙い曲を完成品にしてくれたんだ!」

恭介「でも・・・なんで悲しい曲にしちゃったんですか?
この曲は人魚姫と王子様が結ばれるストーリーをイメージしてたのに・・・
これじゃまるで・・・」

氷室「そう。失恋の曲だ」

氷室「だからこの曲のままさやかに聞かせてもあの時の曲だとは気付かなかったよ」

恭介「それは・・・そうでしょうね」


氷室「だけど、君なら・・・この曲を本当の「祈り」に変えることが出来る」


恭介「・・・どういう事です?」

氷室「僕は・・・大切な人を失ったんだ。
君にとってのさやかを・・・正確には・・・その想いに気付きもせず
お互いすれ違って・・・最後はその人は何も言わずにこの世を去った」

恭介「・・・・そんなことが・・・」

氷室「大切な人を大切だと気付けず・・・傷つけて、追い詰めて・・・
だから・・・僕はこの曲を悲しいものにしか出来なかった。」

恭介「・・・」

氷室「でも、君なら・・・この曲を完成させられる!!
避けようの無い嘆きも悲しみも・・・君なら覆せる」

恭介「え・・・?」


氷室「だから僕と結託して、作曲家になってよ!」

恭介「えっ・・・?いや・・その・・いきなりそんなこと言われても・・・」


氷室「もちろん、これは選択肢の一つに過ぎない」

氷室「君は望めば何者にだってなれる。なぜなら僕よりも「若さ」があるからね」

氷室「さっき君は僕の事を「ロックミュージシャン」っぽいといったけど、なんなら君が目指してみるのもいい。」

氷室「知っているかい?ボーカリストとしての発声練習はバイオリンに通じるところがあるんだ。」

氷室「だから中沢あたりとボーイズバンドを組んでみるのもいいさ」


氷室「子供のころ憧れたたくましいヒーローを目指して体を鍛えるのもいいだろう
14歳・・・いや、20歳から鍛えなおしても遅くは無いほどだし」


氷室「というより、君は今まで14歳にしては生き急ぎすぎていた。そうは思わないか?」

恭介「そうですね・・・さやかが好きだといってくれて・・・少し落ち着いて
視野を見渡せば・・・確かにそうだったかもしれません。」


恭介「僕にはまだまだ無数の未来が残っている・・・そう思うのも悪くないかもしれませんね」


氷室「そうだ。君の未来は何通りも存在するんだ」

氷室「男だからといって働かなくちゃいけないというのも固定観念だ。
鹿目さんのお父さんみたいに専業主夫を目指すのも悪くない」

氷室「さやかが働く場合きっと、声優とか似合うと思うんだ」


恭介「それはちょっと同感ですね」

氷室「それでももし、バイオリンを弾きたくなったのなら、僕を頼って欲しい。」

恭介「え・・・?」


氷室「君がこの先作るさやかとの素晴らしい未来、素晴らしい楽曲を僕は弾いてみたい」

氷室「僕が君の・・・腕になるよ」


恭介「・・・!?」

恭介「なぜ・・・なぜあなたは見ず知らずの僕に・・・そんな事を言ってくれるんです?」

氷室「見ず知らずじゃないさ。言っただろ?君を昔から知っていると」

氷室「君の未来に賭けている、きまぐれな投資家だと思ってくれていいさ」


氷室「君は何者にだってなれる。音楽だって・・・諦める必要なんて無い」


恭介「ひ・・・氷室さん・・ううっ・・」ポロッ

恭介「あ・・・すいません。でも・・・涙が止まらないや・・・
今日は・・・泣いてばっかりだな・・・失った物だってあったはずなのに・・・」

恭介「新しく得たものが・・・多すぎて・・・感動がとまらない・・・
でも泣き止まなきゃ・・・男なのに」


氷室「いや、君はそれでいい。泣きたいときは泣けばいい。」

氷室「自分を大切に想ってくれる人の気持ちにやっと気付いたときに・・・
何も出来なかった自分が情けなさ過ぎて・・・涙さえ出なかった僕のような人間にはなっちゃいけない」

恭介「ひ・・・氷室さん?」


氷室「いいか恭介。君だけは絶対・・・「僕」になってはいけない」


恭介「氷室さん・・・ちょっと意味が解らないですけど・・・
僕なりに今の発言がどういう意味か考えてみます」


恭介「さっそくだけど氷室さん、少し頼まれてくれませんか?」


氷室「うむ。なんだい?」

~廃工場~

仁美「さぁ、悟りを開くための、神聖な儀式が始まりますわ~」

モブ「・・・」


モブ「おぉぉおおお・・・」


ゾロゾロ・・・

危険薬品「小五」+危険薬品「ロリ」 ドボドボ・・・


まどか「やめて!悟りなんて開けないよ!仁美ちゃん!危ないからやめて!
仁美ちゃんのために・・・さやかちゃん達が心配してくれてるのに!!」


仁美「私のため・・・?」ピクッ


仁美「私のためってどういう事ですか!この泥棒猫がッ!!」


ボグッ(腹パン)


まどか「ひ・・・仁美ちゃぁん・・・!?」ピクピク

仁美「まどかさん・・・私、まどかさんやさやかさんに秘密にしていたことがございますのよ・・・」

仁美「おそらく、叶わないであろう恋・・・私、上条恭介君の事をお慕いしてしまいましたの・・・」

まどか「ゴホッ・・・ゲホッ・・・ひ・・・仁美ちゃん?」


仁美「私、諦めるつもりでいましたのに・・・さやかさんがいつまで経っても自分の気持ちと向き合わないから、
恭介君がいつか・・・別の誰かに取られるんじゃないかと心配になりましたの」

仁美「だから私決めましたの。さやかさん以外の誰かに取られるくらいなら、
私が上条君を捕まえておこうかと・・・それがさやかさんや上条君本人のためにならなくても・・・
他の誰かにさらわれてしまうより・・・マシでしたから・・・」


仁美「ですけど、まどかさん!あなたはそんな私の悩みも知らずに上条君を取ってしまった!
・・・本当に・・・困った子猫ちゃんですこと!」


まどか「ひ・・・仁美ちゃん・・・それ・・・違うよ・・・
わたしはただ、お見舞いに行っただけだよ・・・」

仁美「もう、よろしいですわ。悟りへの回廊は今開かれました。
あの聖なる液体が混じりあい、充満するとき・・・私たちは悩みなど存在しない世界へと導かれるのですから」


まどか「やめて・・・仁美ちゃん・・・逃げて・・・
ほむらちゃん・・・マミさん・・・さやかちゃん・・・」


まどか「助けて・・・」

パキィィィィン!! 


仁美「!?」




ほむら「・・・・まどかッ!!」



まどか「ほ・・・ほむらちゃ・・」


モブ「・・・儀式が・・・」

モブ「・・・窓ガラスを・・・割りやがった・・・」


モブ「許さない」

仁美「許さない」

モブ「許さない許さない許さない許さない許さない」



ザッザッザッ・・・・

ほむら「まどかッ!!」


ギュッ


まどか「ほ・・・ほむらちゃん・・来てくれたんだね・・・」ガクッ

ほむら「!?まどか・・・?まさか・・・気体を吸ってしまったの!?まどかッ!?」


ほむら「やむを得ないわね・・・」ちゅっ


ちゅうううううううううううううううううう


ズキューン

ほむら「ぷはっ」

まどか「!?ウェッ!ウェッ!」ゲホゲホ

まどか「ほ・・・ほむらちゃん?今・・・ナニしたの?」

ほむら「良かった・・意識を取り戻してくれたのね・・・」


ほむら「早く逃げなさい!また気絶されると庇いきれないわ。
口付けを受けた人たちは私が引き付けるから!」

まどか「ほ・・・ほむらちゃん、仁美ちゃんを、仁美ちゃんを助けて!」


ほむら「ええ、解ってるわ。約束したもの。必ず助ける!だから早く逃げて!」


まどか「うん!」ダッ


ほむら「さてと・・・」

ほむら「そこよっ!!」ドンッ(ハンドガン)

???「アハハハ・・・アハハハ・・・」


ハコの魔女「アハハハ!アハ、アハッ・・!!」

しゅううううううう

仁美「・・・」

モブ「・・・」


ドサッドサッドサッ


ほむら「口付けは解けたわね・・・後は・・・」

ハコの魔女「キャハハハ・・・!アハハハハ!」


ほむら「逃がさないわよ!・・・ハッ?」

ほむら「・・・・・」

まどか(仁美ちゃんを助けて!)

さやか(だからって、仁美を犠牲にするのは間違ってる!)

マミ(暁美さん・・・その考え方は・・・)

ほむら「・・・・・」

(仁美をお姫様抱っこ)


ほむら「・・・逃げられたわね・・・」

~屋外~

まどか「ほむらちゃん!ひ、仁美ちゃんも一緒だ!」

ほむら「まどか・・・」

まどか「仁美ちゃん・・・仁美ちゃんは、無事なの?」


ほむら「ええ。気絶してるだけ、先程のあなたのように、呼吸してないわけでもないわ」

まどか「えっ!?わ、わたし呼吸してなかったの!?」

ほむら「してなかったわ。有害な気体を少し奥のほうまで吸い込んだみたいで・・・」


まどか「じゃあわたし・・・どうやって意識を・・・や、やっぱりほむらちゃん・・・
あの唇の感触は・・・」

ほむら「///!!ややや・・・やむを得なかったよ!あ、あなたが戸惑うと解っていたけれど・・・
その・・・あの・・・人工呼吸を少々・・・ほ、本当に危ない状態だったんだから!」


まどか「じ・・・じんこうこきゅ・・あ・・・あぅ・・」ぷしゅ~

ほむら「ごごごご・・ごめんなさい!結果的に・・・初めてを奪ってしまって・・・
ま、まどかだって困惑するよね?初めてが・・・お、女の子同士なんて・・・」


まどか「う、ううん・・・だだだだ・・・大丈夫。お、女の子同士だから・・ノーカンだよ!
ほほほ・・ほむらちゃんはわたしを助けようとしてくれただけだよ!
ほむらちゃんがわたしに気を使う必要なんて無いの!だから、お互い気にしないでいようよ!」


ほむら「ま・・・まどか・・・」

ほむら「///・・・それより、さやかに連絡しなさい。志筑さんを探してあてもなく
走り回ってるはずだから。」


まどか「う・・・うん。」


さやか「まどか!ほむら!仁美!」

ほむら「さやか・・・」

まどか「さやかちゃん!」


ほむら「ごめんなさい、さやか・・・志筑さんは助けられたけど、魔女は逃がしてしまったわ。」

さやか「・・・・・」

ほむら「あなたの予想通り、志筑さんが狙われていた・・にも関わらず私の対処が遅れたのは・・・」

ギュッ


ほむら「さ・・やか・・・?」

さやか「それでいいんだよ・・・魔女が倒せたかどうかよりも・・・
ありがとう・・・ありがとうほむら・・・仁美を、助けてくれたんだね・・・」

まどか「ありがとう・・・ほむらちゃん。」

ガバッ


ほむら「・・・まどか・・・さやか・・・」ギュッ

~病室~

氷室「うん。素晴らしいサプライズプレゼントだと思うよ!
きっとさやかも喜ぶよ!」

恭介「本当は自分で演奏してあげたかったんだけどね・・・」

氷室「いつかは聞かせられるさ。君の腕は将来きっと治るから。」


恭介「僕の腕が・・・治る?」

氷室「今の医学では無理でも絶対に治るときが来る。10年後の未来かもしれない。
でもいいじゃないか。さやか達に聞かせたいだけなら、それでも」

恭介「さやか・・・達?」


氷室「僕は10年後君とさやかとの間に設ける子供の事も含めて言ったんだよ。
いいじゃないか、24歳、楽聖です。きっと君ならいいお父さんに・・・」

恭介「ひっ・・・氷室さん!ナニ言ってるんですか!!そそそ、そんな
子供だなんて、結婚なんて!ま、まだ考えるのは早すぎますよ!!」


氷室「予想通りの反応いや、知っている反応というべきかな。
若いね~。本当はさやかをしっかり女性として意識してるくせに。」


氷室「さて、僕はここで失礼させてもらうよ。サプライズの打ち合わせはまた後日連絡しよう。」

ガサッ


恭介「おい、ちょっと待て」




恭介「なんで下着が入った紙袋を持って帰ろうとしてるんだ?」

氷室「・・・欲しいからね。」

恭介「欲しいかどうかで言われたら僕だって欲しいよ。」

氷室「溜まった穢れを取り除くのに必要なんだ。」

恭介「溜まってるかどうかで言われたら僕だって溜まってるよ。」

氷室「死活問題なんだ」



恭介「死ぬか生きるかで言われたら・・・僕だってイきたいよ?」

氷室「もらっていくよ。多分さやかも盗られることは想定内だと思ってるし。」

恭介「ふざけるな」

氷室「僕から下着を奪い返すとして、君の足は今動くかい?」

恭介「それは・・・まだ動かないけど・・・」

氷室「なら持ってイっても抵抗できないよね?」


恭介「せめて・・・せめてさやかのブラジャーは置いてってよ!」

氷室「いや、そこは一番重要だろ。」


氷室恭介「「だって縞パンが無いんだから!」」



恭介「え・・・!?」

氷室「僕も縞パンが大好きだ。でも叶わないならせめてさやブラだけは奪取する。」

氷室「君も言ったじゃないか。新たに得るものと失うものがあるって。
君は今さやブラを失ったとして、得たものすべてをドブに捨てるのかい?」


恭介「それとこれとは話が違う!返せよ!それは・・・それはさやかの物だ・・・!
僕のブラジャーにならないなら・・・せめて本人に返すんだ!」


恭介「お前なんかに奪われてたまるか!返せって言ってるだろ!」


氷室「また会おう恭介。電話番号を置いていく」


ガチャッ


恭介「くそっ・・・なんだったんだよアイツは・・・
僕に希望を与えるつもりか、絶望を与えるつもりか・・・」


恭介「病室から・・・さやかの匂いがするものが・・・消えた・・・」


恭介「さやかぁ・・・早く帰ってきてよ・・・顔が見たいよ・・・」ポロポロ・・・

ほむら「警察に通報しておいたから工場に残された人達は大丈夫でしょう。
でも志筑さんだけはこちらで預かっておいたほうが良いわ。」

さやか「なんで?」


ほむら「授業中抜け出してまで集団自殺に参加してたなんて、大騒ぎよ。
志筑さんは上条恭介の病室にいたことにする。さやかは目覚め次第口裏を合わせておいて」

さやか「目覚め次第って・・・仁美をどこに置いていくのさ」

ほむら「そうね。マミの部屋が妥当かしらね。あなた達も来て頂戴」


さやか「えっ!?これからまた恭介の病室に戻るつもりだったのに・・・」

まどか「わたしも・・・3時間目には戻る約束だったから早く学校に戻らなくちゃ・・・
もう4時間目からしか間に合わないけど、また叱られる材料が増えちゃうよぉ・・・」


ほむら「だったら、冴えた手があるわ。志筑さんは上条恭介に告白したけど、
先にさやかが告白していてフラれた事にする。私たちは振られた彼女を慰めていた。
そういう事にしておけば、ある程度言い訳が効くわ」


ほむら「もちろん、志筑さんには後日ちゃんと告白した上で
上条恭介に断ってもらう。これで嘘はついてないと堂々と言えるわ」

まどか「・・・なんだか仁美ちゃん、踏んだり蹴ったりだね・・・
魔女に巻き込まれた後に、成功しない告白をしなきゃいけないだなんて・・・」

さやか「好きな人と先に結ばれた相手が慰めに来てるって
それどんな嫌がらせだよ・・・逆の立場だったらあたし耐えられないんですけど・・・」


ほむら「仕方ないわよ。上条恭介に二股できる器量が無い限り、
必ずどちらかが不幸になるしかないのよ。それに、さやかが説明しなければ誰がするの?」



さやか「恭介が二人いたら済む話なんだよな。いっそそういう願いで・・・のあっ!?」

ボグッ(腹パン)

ほむら「冗談でもそういう事は言わないで頂戴。志筑さんには相手が取られても諦めないかもしれない
したたかさがあるけど、あなたはどうかしら?きっと魔女のように絶望を撒き散らすに違いないわ。」

ほむら「だから、今つかめる幸せは掴んでおきなさい。そして、絶対離しては駄目よ。」


ほむら「・・・」


さやか「うう・・・ほむらもバイオリン仮面もなんなんだよー!!
あたしの事見透かしてるような言い方しちゃってさ!!」

さやか「まどか!付き合いの長いアンタがフォロー入れないでナニ黙ってるのさ!」


まどか「ごめんさやかちゃん。わたしも・・・さやかちゃんの場合振られたら
すっごい落ち込んだままになると思う。逆に仁美ちゃんは、案外立ち直り早そうで・・・」


さやか「ムキーッ!いいもん!今はあたしの味方は恭介だけでも!
きっとアイツあたしが来れないって知ったら泣き喚くにきまってるもん!
涙でシーツを湿らしてるの!」


まどか「上条君に限ってそんなこと無いと思うけど・・・」


ほむら「・・・」

ほむら「・・・」

まどか「ほむらちゃん?どうしたの?」

ほむら「あっ・・・いえ。なんでもないわ。」


ほむら(今ある幸せを絶対離すな・・・か。自分に言い聞かせてるような物ね・・・)

ほむら(まどかやさやかが私の事を信じてくれるその気持ちが心地よくて・・・)

ほむら(できれば、もうやり直したくない・・・この時間軸こそ、本懐を遂げたい・・・)



~巴部屋~

マミ「佐倉さん・・・?」

杏子「久しぶりだね先輩。ちょっと面貸しな・・・話がある」

さやか「マミさーん?勝手に入りますよー?」

ほむら「寝てるのかしら?合鍵を持ってるから開けるわ。」

ガチャ

まどか「・・・?誰も居ない・・・」


ほむら「!!・・・ッしまった!松葉杖が無い!」

さやか「勝手に出かけたの?でもどこに?」

ほむら「用事事はすべて私に任せろといってあるのに・・・
まさか・・・佐倉杏子がもう動いているというの!?いつもより早いわ!」

まどか「ほむらちゃん?」


さやか「佐倉杏子?だれそれ?」

~見滝原市都合よく誰も来ない場所~


杏子「松葉杖がなければ歩けない、か。
文字通り腰抜かしたってのはキュゥべえの報告で聞いてるよ」

杏子「ベテランのアンタが一体、どんな怖い目にあったっていうんだか」

マミ「一日で聞きつけてそのまま行動に移すなんてね・・・」

杏子「髪も巻いてないし、服も寝巻きもままだし。
はたからみたらただのオバさんだ。正義の魔法少女とやらはどこにいったのやら」


マミ「(オバ・・・)このままじゃ学校に行けないからこれでいいのよ。
挑発するだけが目的なら、帰りなさい。用件は何かしら?」


杏子「あんたが今組んでる暁美ほむらってヤツが気になってね」

マミ「なら、本人を訪ねると良いわ。それとも、あなたは
私が仲介しなければ知らない人とお話もできないような困ったお子様なのかしら?」

杏子「な・・・!相変わらずいけすかねぇ奴だな・・・」


杏子「あたしがわかんねぇのはアンタがなんであんな得体の知れない奴と組んでるかって事だ」

マミ「得体の知れない・・・?」


杏子「キュゥべえもアイツと契約した覚えは無いっていうぜ?」

マミ「それについては答えが出てるわ。昨日動けない私の世話をするため、
暁美さんが泊まってくれたの。キュゥべえがなぜ覚えてないか、納得できる理由を聞かせてもらったわ」

杏子「(やっぱり泊めたのか)・・・なんだよ、その理由って?」

マミ「今の貴方に教える義理は無いわ。」

杏子「むっ」


杏子「じゃあ質問を変えてやる。なぜ組んでるか話しな。またあんたの勝手な
正義感を押し付けるつもりかい?それともただ寂しいだけか?」

マミ「そのどちらでもないわ。協力体制をとっているだけ。
確かに暁美さんの事は少しは信用できる相手と思えてきたけど、
まだ隠していることがありそうだし・・・」


杏子「協力?一人じゃ狩りきれない魔女でも出たのかよ。」

マミ「これから来るのよ。この町にワルプルギスの夜が」


杏子「なん・・・だと・・・!?」

マミ「だから暁美さんが正体を隠しているかどうかなんて関係ないのよ。
ワルプルギスの夜を倒すことが先決なんだから」

杏子「それも嘘の可能性があんだろ。アイツがアンタをハメようとしてたら?」


マミ「彼女は・・・訳有って未来の情報を知ることが出来るのよ。
あなたの存在も知っていたわ。だからワルプルギスの襲来も事実よ」

杏子「・・・だとしたらその未来予知とやらは嘘だな。そして奴には裏がある」


マミ「え?」

杏子「今ここであたしがアンタに危害を加えることをアイツは予知できてない!
予知できてたとしても助けに来ていない!」


キュイン!(変身の光)


マミ「・・・やっぱりやり合う気で呼び出したのね・・・
あなたの事はまだ信じていたかったけど!」キュイン!


杏子「そんな体でナニが出来るんだい?お友達が来るまでの時間稼ぎならさせないよ」

マミ「いいえ、する必要は無いわ。聞き分けの無い後輩をしつけるくらい、これで十分よ」

杏子「認めちまえば命までは取らないでやるぜ?素直に暁美ほむらに騙されてましたってな」


マミ「未来予知ではないわ。彼女の力は・・・だからこの状況を予測できなくてもおかしくは無いの」


杏子「だったらなんなんだよ!なんで会ったことのないあたしの事を知ってるんだよ!
それともあたしの事ちょっと調べたくらいでわかる情報にアンタが踊らされてるだけなんじゃねーのかよ!!」

マミ「踊らされててワルプルギスの夜が嘘ならそれに越したことは無いわ。
だって襲来が無ければそれは平穏だって事だから。」

杏子「どこまでもお人よしだな・・・だが、アンタは変わっちまったよ。」


杏子「よく知りもしない相手に心を許しちまうなんてね!」


ブンブン!


(杏子、槍を振り回す。マミ、足が動かないのでリボンをバネ状にしてその反動で避ける)

(以下それの応酬)

杏子「アンタはやっぱり正義の魔法少女なんかじゃない!寂しがって
話し相手が欲しいだけのただの構ってちゃんだよ!!」

杏子「相手が同じ魔法少女なら誰だって構いやしないのさ!そうやって
あたしにした時みたいに偽りの優しさで傷つけるのがオチさ!!」


杏子「この縄張りはアタシのもんだ!アンタもアイツも仮面の男も追い出して、
グリーフシードを独占してやる!」


杏子「ふぅ・・・その体でよく避けるね。それだけはさすがといったところかな」


マミ「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」

杏子「来なよ。昔世話になったよしみで一発撃たせてやる」


マミ「!!」


杏子「でも撃てなかったり外したりしたら、終わりだと思ったほうがいいぜ?
寂しいだけで暁美ほむらとつるんでましたって言わせるまで攻撃し続ける」

杏子「最後は直々にとどめを刺す。それがあたしがかつて憧れたアンタに対するせめてもの礼儀さ」

杏子「一人の寂しがり屋じゃなく、正義の魔法少女として死なせてやる。だから撃ってみなよ。
撃てるものならね・・・!!」


マミ「・・・あまりナメないでもらいたいわね・・・」チャッ

(照準をあわせるマミ)

足腰が動かなくなったマミさんの直立はリボンを松葉杖代わりにしてると思えば。


マミ「・・・」


杏子(マミさんはどこをとってもあたしの理想なんだ)

杏子(みんなの幸せを守る、それがあたしの願いなんだ)

杏子(あたしとマミさんの戦う理由は同じだよね?)

杏子(これからもよろしく!)


杏子「・・・」


杏子(これからは魔女一本に絞ろうよ?)

杏子(この力は自分だけのものにする)

杏子(こんな相棒幻滅だろ?)

杏子(これからはあたしのやりかたで戦うよ)

杏子「遅いッ!」ビュン


マミ「はっ!?」


(松葉杖リボンを切断)ザギュッ


ドサッ(支えが無くなり倒れるマミ)


杏子「ブッ潰れちまいな!先輩!!」



~~~


マミの部屋で眠る仁美「・・・」

さやか「仁美・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」


タッタッタッ・・・


ほむら「お願い、早まったことをしないで、佐倉杏子!無事でいて、巴マミ!」

3話の内容まで。続きは後日。ここまで旧のテキストまんまですが、
間違いなく細部は変更するのでもうすこしお待ちを

マミ(私の腰が治らないのは・・・精神的な問題だと暁美さんは言った・・・)

マミ(私が恐れているのは・・・魔女との戦い・・・?いいえ、戦いそのものを
恐れている・・・?)

マミ(それも違うわ。私が恐れているのは・・・戦いじゃない・・・)

マミ(私にとって・・・本当に恐ろしいことは・・)


マミ(私が今気になっている、あの人ならこの状況をどう戦うだろう?)

マミ(佐倉さんも私も傷つかずに済む。そんな方法を彼なら考え付くかもしれない・・・)



マミ(・・・やってみる価値はありそうね。)


カチャッ

杏子(銃口を地面に向けた!?一体何のつもりだ!?)


マミ「ティーロ!」バフッ!!

杏子「うわっ!!」

杏子「くそっ!!煙幕か!だがその体で逃げ切れるとでも・・・!?」

ダダダッ・・

杏子「・・・」

杏子「ふーん。どうやらなにが原因か知らないけど、トラウマは乗り越えたみたいだね」


マミ「・・・」(しっかり両の足で直立するマミ)


杏子「完全復活ってわけかい?じゃあ第2ラウンド、始めるよ!」

杏子「くそ!!マミの奴うまく逃げたか。」

杏子「まぁいいさ。いくらでも仕掛けられるからね。今日のところは引き下がってやるよ」


ぐぅ~


杏子「・・・」

杏子「腹減ったな」



杏子「あんまんでも食うか」


ほかほか

杏子「うおっ、うまそう。」

杏子「いただきま~す」


ガブッ


杏子「あれ?なんか変だぞこのあんまん、弾力がありすぎて噛み切れない」


マミ「あんまんでは無い!!」


マミ「それは私のおっぱいよ」

バァァァアアン!!


杏子「!?マ、マミ!!」


マミ「あ・あっ・・・佐倉さん・・・歯を立てちゃぁ・・駄目ぇ・・・」ビクンビクン


杏子「ナニやってんだ!?お前はあああああああああああ!?」

マミ「お願い・・・あのころの佐倉さんのように・・・優しくし・・てっ」

杏子「お、おいマミ!離せ!む、胸が口に・・・」フガフガ


通行人A「なんだなんだ」ザワザワ

通行人B「寝姿の女性が別の女の子に乳を押し付けてる!?」

通行人C「あっ・・・(察し)そういう仕事ね。」

キリカ「ズ、ズルイ!私だって織莉子とそんな事したこと無いのに!!」


杏子「見るな、見るなーッ!!」


杏子「だああああああああああ!!(恥)
わかったよ!とりあえずこっち来い!!話合いでやってやる!」


マミ「佐倉さん・・・」

路地裏

杏子「ふぅ・・・とりあえず休戦してアンタの言い分を聞いてやる。
ワルプルギスの夜が来るってのは本当かい?」


マミ「ええ。ほぼ間違いないわ。暁美さんから聞いた話でしかないけど」

杏子「んで、あの暁美ほむらって奴と組んでるのは、
そいつを倒すためだけで他意は無いってか。」


マミ「他意・・・ね。」

マミ「本当はあなたが言ったとおりかもしれないわね」


杏子「あ?」

200まで。残りは後日

マミ「寂しくて暁美さんを受け入れた。その面もあるかもしれない」

杏子「へぇ、やっぱアンタ誰でも良かったわけだ」


マミ「それだけは違うわ。」

マミ「あなたの事ははあなたの事でずっと心配だったわ」

杏子「な・・・!?今度はあたしを仲間に引き込む気かい?」

杏子「言ったはずだよ。あたしはアンタみたいな正義の味方にはなれないって」

マミ「正義の味方なんかじゃ無いわ」


マミ「独りぼっちになるのが怖くて・・・無理してお姉さんぶってた・・・
私はただの、寂しがり屋の一人の少女よ。あなたの言う通りね」


杏子「!?」

マミ「魔女と戦ったとき、私は死にかけたわ。頭から食べられそうになったの」

マミ「死への恐怖が、私の体を動けなくしたと思ってたけど・・・本当に怖がってたことは死の先にあった」

マミ「それは孤独」

マミ「自分だけがひとりぼっちの闇の世界へと取り込まれる感覚・・・
あの瞬間それがはっきり解った。」

マミ「私は孤独を恐れている・・・でもそれは、私だけじゃなくて誰もが抱えてるものだと思ったの」


マミ「私以外の誰かにも、一人ぼっちなんかにさせちゃいけないって思ったら・・・
自然に体が動いたわ。」


杏子「・・・誰だよそれ・・・」

マミ「あの状況で誰?ってとぼけるのも凄いわね」

マミ「佐倉さんだって独りぼっちになる必要なんか無いわ」

マミ「あなたを悪い人になんかさせちゃいけない。
誰かの命を奪ってしまったらきっとあなたは後戻りできなくなる」

マミ「私をもう一度奮い立たせたのは正義の心なんかじゃないわ。
一人でも多くの、そして自分の孤独を救おうとしてる。単なる自己満足に過ぎないの」

マミ「もちろん親が魔女の手にかかれば明日を孤独で生きる子供達。
それを救うって考えれば正義の味方とも言えなくは無いけどね」


マミ「佐倉さんを助けたい。一人ぼっちにさせない。
そして、私のためにも・・・また一緒に、そばにいてほしい」

マミ「そこに正義があるかどうかなんて、後回しよ」


杏子「・・・」

杏子「それがアンタの本心だとして・・・えらくベラベラとしゃべるんだな。」

マミ「最近出会ったとある人の影響よ。その人は自分の欲望に正直に行動する人で・・・」

マミ「その人ならどうするだろうって思ったら、まずあなたに素直な気持ちを伝えることが大事だと気付けたわ」


杏子「・・・」


マミ「お願い、力を貸してくれないかしら。3人・・・いいえ、バイオリン仮面を含めて4人が協力すれば
ワルプルギスの夜を倒せる確率はそれだけ上がるわ」

マミ「その上でこの町を縄張りにするのならすればいい、私の事が気に入らなければいつでも
仕掛けに来ると良いわ」

杏子「・・・考えさせてもらうよ。とりあえず今日のところは引き下がってやる」

杏子「勘違いするなよ。また気にいらねぇ行動をとりやがったらいつでも潰しに行くからな」


マミ「佐倉さん・・・」


タッタッタッ

ほむら「巴さ!・・・・ん?」


~巴部屋~



さやか「マミさん!ぶ、無事だったの!?」

マミ「ええ、それどころかホラ、完全復活よ。」(もう何も怖くないのポーズ)

ほむら「パジャマのままそれをやるとなかなかシュールね」

まどか「でも、佐倉って人と戦ってたんじゃ?」

ほむら「!そういえばそうよ。佐倉杏子はあなたに危害を加えに来たわけではなかったのね。」


マミ「だから、彼女には腰のリハビリに付き合ってもらってたのよ。
佐倉さん相変わらずテクニシャンだから。おかげで腰から下が絶好調よ」


ほむら「・・・ナニがなんだか。」

さやか(腰のリハビリ・・・突き合う・・・テクニシャン)

さやか(腰から下が絶好調・・・ハッ!!)


さやか「佐倉杏子って・・・マミさんの、その・・・恋人か何か?」


マミ「ふぇっ!?」

まどか「ん」


まどか「言うまでも無く、いやらしい意味じゃないからね。さやかちゃん。」

さやか「い、いや違うよまどか!別に変なこと考えてないって!!
さ、さやかちゃんは天使!人魚姫!いやらしくなんかないぞー。」


まどか「上条君とそんな事してみたいってさやかちゃんが思ってたとしても、
わたしは幻滅しないよ。むしろ、仁美ちゃんのためにも絶対上条君を手放しちゃ駄目だよ。」



さやか「仁美のためにも?」

まどか「仁美ちゃん、すごい悩んでたの・・・
さやかちゃん以外の人に上条君が取られるのが我慢できないって」

さやか「・・・仁美・・・」


まどか「だから、あのままさやかちゃんがナニも行動をとらなかった場合
私が行くしかないって思ってて・・・切羽詰ってたらしいの」


まどか「仁美ちゃんは仁美ちゃんで・・・ものすごく思いつめて、悩んで・・・」

まどか「だから、仁美ちゃんのためにも・・・上条君をしっかり支えてあげてね。さやかちゃん」



さやか「そっか・・・そうだったんだね・・・」

さやか「魔女の口付けを受けちゃうほどに、仁美は悩んでた。
だから無駄にしないよ。仁美の悩みも。あたしは・・・たとえどんなことがあっても
恭介のそばに居て、アイツを支え続ける。」


まどか「うん!」

ほむら「じゃあ、改めてお祝いの言葉を言わせてもらうわ。」

マミ「あなたの勇気がもたらした幸福よ。一生の自慢にしなさい。」


まどかほむらマミ仁美「上条恭介君とのカップル成立おめでとう!!」


さやか「くぅ~wありがとう!」

さやか「って、なんで仁美が!?」

仁美「さやかさん、おめでとうございます」


まどか「目が覚めてたんだね。」

さやか「仁美・・・ごめん」

仁美「・・・何を謝る事があるのです?」


さやか「仁美に先に告白されたら・・とても敵わないって思ってさ。
だから・・・あたしが先に伝えたよ。恭介の事ずっと好きだったから」

さやか「仁美が先に伝えるか、二人一緒に告白してたらまた違った結果になっていたのかも。
って思うとさ、あたしが抜け駆けしたみたいに思えてきて・・・それで、ごめん」


仁美「それはお互い様ですわ。
それに、今回に限っては多分私が先に告白しても敗北してたでしょうし・・・」


さやか「・・・どういう事さ?」

仁美「簡単な話です。さやかさんが恭介君の心を射止めるには
ほんのちょっぴり女性的な所をアピールすればよかったのですから」

仁美「そういう意味では・・・下着のトラップ、お見事でした」


仁美「好きな人の前で中々素直になれないさやかさんが・・・
言葉を介さずそれをアピールするには・・・無言で下着を差し出す・・・
こんな冴えた手は他にありませんから・・・」

さやか「あ・・・ほむらがマミさんを迎えに言ってる時のあたしとまどかの会話・・・」

まどか「その時もうすでに意識はあったんだねー↓」

仁美「ええ。狸寝入りさせてもらいました」てへ


仁美「さやかさん・・・恋する乙女には大きく二種類に分かれるのはご存知ですか?」


さやか「・・・?何ソレ?」

仁美「相手の事に盲目になってしまうタイプと相手の事をなんとなくわかってしまうタイプ」

仁美「さやかさんは前者、私は後者ですわ」


さやか「う・・・まぁあたしの事は否定は出来ないけどさ・・・」


さやか「仁美は恭介のなにが解ったって言うのさ」


仁美「・・・秘めた想い。でしょうか・・・」


仁美「きっと上条君にはさやかさんが好きだという深層心理がありましたけど、
それを思い出さないまま自然にさやかさんを意識しなくなってしまったと、
彼を見ているうちになんとなく解ってしまったんです。」

さやか「・・・当たってる。
恭介は・・・あたしに告白された後、思い出したって言ってた」


仁美「私が勝てるとしたらそれを上条君が思い出す前に先手で動くことでしたけど・・・」

仁美「今回は下着のトラップを敷かれてましたから、先手をすでに取られてたんです」


仁美「ですから、私が先に告白しても勝ち目など無かった。そう思います」

仁美「別に下着でなくとも、ほんのちょっぴりさやかさんが大胆になるだけで、
恭介君の心はさやかさんに捕まれたまま離れないものになったでしょう」


仁美「例えば、強引に唇を奪ってみせたり。」

さやか「!!ちょ、ちょっと仁美!?///」

仁美「自然なパンチラやちょっと胸を触らせてあげるとかでも、簡単に落ちたでしょうね。」

仁美「さやかさん・・・とっても魅力的(意味深)ですもの」


さやか「ひ・・・仁美が壊れた!!」

仁美「ですから、完全敗北ですわ。でもさやかさん、私諦めたわけではないですの」

仁美「さやかさん以外の誰かが上条君を奪うくらいなら、私が奪いますからね」

仁美「さやかさんはしっかり彼を捕まえておいてください。」


さやか「お・・・おぉう、くぅ~、こりゃうかつに恭介と喧嘩なんかできないね・・・」


さやか(そして・・・ほむらの言ってることも当たってたな・・・
本当にあたしが恭介を手放したら全力で奪いに来るよ・・・)


仁美「あらためて祝福させてもらいます。おめでとう。さやかさん」


仁美「ところでここはどなたの家でしょう?私、病院に向かったところまでは覚えてますのに・・・」

ほむら「私が説明するわ」

ほむら「ここは通称巴部屋。そちらの3年生の先輩の巴マミさんが一人暮らしをしているマンションよ」

マミ「そんな通称名乗った覚えは無いわ。相撲部屋みたいな呼び方やめてくれるかしら?」

仁美「あっ、どうも初めまして。志筑仁美と申します」

マミ「巴マミよ。よろしくね」


ほむら「おそらく明日、幻覚か催眠による集団自殺未遂という認識でニュースが発表される」

ほむら「志筑さん。あなたは訳あってその人たちに巻き込まれていたのよ」


仁美「・・・それは・・・怖い話ですわね」

ほむら「だからあなたの身柄だけはここで保護させてもらったわ。
授業を抜け出してまで集団自殺なんて、叱られるだけじゃすまないわ」

ほむら「おそらくこの先、危険な人という認識になるでしょうね」

ほむら「あなたは集団自殺があった時間帯には上条恭介の病室に
さやかと一緒にいた・・・という事にして欲しいの」

ほむら「もちろん、集団幻覚に巻き込まれたことが不安なら後日精密検査を受けると良いわ」


仁美「・・・私はそれで構いませんわ。お気遣いいただいて、ありがとうございます」

ほむら「もっと言えば・・・上条恭介に告白したという事実が欲しいから後日改めて
病室を伺ってほしいのだけれど・・・」

仁美「!」

さやか「ほむら・・・やっぱりそれだけはよそうよ。仁美にとって傷を深くするような事は・・」


仁美「いいえ。やらせていただきますわ」

さやか「・・・仁美!?」

仁美「上条君の口からハッキリとさやかさんが好きだと聞かなければ諦めがつかないですもの。」

仁美「もしかしたら上条君がノロけてさらに
さやかさんとの絆を見せ付けられる結果になるかもしれませんが・・・」


仁美「それが、さやかさんが上条君を好きだと知っていながら
慕ってしまった私の、けじめだと思いますから・・・」

さやか「仁美・・・やっぱあんた強いよ。あたしなんかよりよっぽど。
あたしが勝者でいいのかな。って時々思うよ。」

仁美「コホン・・・それに・・・」

仁美「恭介君に私の気持ちを知ってもらうことで、いつか逆転の目が出るかもしれませんし」

さやか「うぇ!?」


仁美「告白は失敗しても友達から始めていただければ、
恭介君に擦り寄る他の女の子たちから彼を守ることも出来ます」


さやか「やっぱ仁美は仁美だな。したたかさというかすごい根性だよアンタ・・・」

まどか「わたしも、あらためて上条君に挨拶していいかな?
友達としてもっと上条君と仲良くなってみたいの」

マミ「あらあら、美樹さんの彼氏はモテる子なのね。」

さやか「なんか複雑だよ。喜んでいいのか焦ればいいのか。
「あたしの彼氏はこんなにかっこいいんだぞー」って自慢していいのか。」


ほむら「焦ってるほうがあなたらしいわ。
上条恭介の前で自爆して恥を晒してしまうところが見てみたいわ。」

さやか「ほむら!!このっ!このやろう!!」グリグリ

ほむら「ちょ、さやか!やめ・・やめなさい・・!ヘッドロックは・・」

ほむら「・・・!!さやか、あなた巴さんに負けずとも劣らないモノを持っているわね。」ムニュムニュ

さやか「ほむら!?」

ほむら「これが上条恭介のモノになってしまうって考えたら・・・
少し悔しい気持ちになるわ。男の好きにさせるなんてもったいない」ムニュムニュ

さやか「なななな・・なんでそこで恭介が出てくるのよ!触らせるわけないじゃない!・・・・・まだ(小声)」

まどか「さやかちゃんにセクハラできるなんて、相当レベル高いよほむらちゃん!」


マミ「あらあら、みんな仲が良いのね。マミ姉さん一人は寂しいわ。」

仁美「でしたら、私とお近づきになりませんこと?」

マミ「いいわね。」



さやか「そうだ!今日もお泊まり会しようよ!今日は仁美も一緒にさ!」

まどか「そういえば、もう放課後の時間帯だね」

仁美「完全にサボってしまいましたわ。家の者がなんて言うか・・・」

さやか「そういう事、だからこのまま学校終わった体(てい)でお泊まり会に以降ってことで!」


ほむら「・・・昨日宿泊会をした当初の目的を忘れてないかしら」

さやか「情報交換でしょ?わかってるって、そっちもなんとかやるって。」

まどか「今日はみんないっぺんに泊まるの?それとも別々?
前もって言ってないからわたしは許可が出るかわからないよ。」

まどか「だから誰か泊まるならまたわたしの家だと思うけど」


まどか「あっ、というか家に電話しづらいな・・・今日のこと多分怒られちゃう・・」

ほむら「なら、私が一緒に謝って行ってあげるわ。」

さやか「じゃあ、まどほむペア決定だね!」


まどか「えっ?わたしと、ほむらちゃん?が、わたしの家に泊まるの?」

ほむら「ささささ、さやか!あ、あなたは来ないの!?」


さやか「昨日と違う組み合わせのほうが面白いじゃん。」

ほむら「でも、鹿目家とお付き合いのあるあなたと違って・・わ、私なんかがいきなり行って
泊めてくれるかしら?」アタフタ


まどか「それよりもまず今日のことパパとママが許してくれるかだよ・・・」

さやか「なんなの?あんた達。まだお互いの距離感つかめなくてまごついてる感じ?」

さやか「これを機会に親友になっちゃえばいいんだよ!転校生の歓迎会だって言えば
まどかの両親なら許してくれそうだけどなー」


まどか「ち、違うの。そうじゃなくてね、」

ほむら「先ほどちょっとした事故があって・・・そのお互いふたりきりだと
意識しすぎて顔をあわせづらいというか・・・///」

さやか「なんだそれ?」

仁美「なるほど・・・そういう事ですか。」ニヤリ


さやか「仁美はマミさんと親睦を深めたいって言ってるからあたしは仁美とマミさんについていくよ。」

仁美「お二人の邪魔しちゃ悪いですものね。」ニヤニヤ

まどほむ「///」


さやか「あたし達は誰ん家泊まる?」

マミ「私の家はいつでもOKよ。」

仁美「学校をサボってさえいなければ、私の家にご招待したいのですが・・・
ふぅ・・・心が重くて私家に電話する気にもなれませんわ。」

さやか「え!?それってつまり無断外泊するって事?
やめなよ仁美!!連絡なし朝帰りはマジでまずいって!」


仁美「・・・ええ。わかってます。ですがこれを機会にすこし
家庭に逆らってみるのもいいかもしれないと思ってるんです。」

さやか「おぉう・・・不良だねアンタ・・・」

さやか「だったらアタシの家かな。アタシの母さん、そういう仲介はうまいんだ。」

さやか「あたしもいっぱい怒られるかもしれないけど、
仁美の家に母さんから連絡してくれるように頼んでみるよ!」



仁美「さやかさん・・・ありがとうございます・・・」

マミ「美樹さん家でお泊り・・・楽しみだわ。」


さやか「じゃあ家に連絡だね。」

仁美「その前に上条君に今日はもう病室に行けないと伝えるべきなのでは?」


さやか「あ」

さやか「恭介ゴメン!やっぱり仁美が事件に巻き込まれてたみたいなんだ!」

さやか「だから今日は仁美についていたいんだ・・・病室に戻るって言ったけど・・ゴメン。」

さやか「えっ・・?えっ・・・あ、うん。うん。」

さやか「それじゃあね恭介。明日の朝また来てあげるから。」ピッ


仁美「どうでした?」

さやか「なんかムカつく・・・あたしがいなくても平気みたい。
機嫌がすごいいいらしいの。」

仁美「離れていても通じ合えるという事では無いでしょうか?」


さやか「あの受け答えはそんな感じじゃなかったけどな・・・
まぁ明日は絶対来て欲しいっていってたから信じてやるけどー」


さやか「それと、まどかゴメン!例の紙袋、仮面のアイツにやっぱり取られたみたい。」

まどか「仮面・・・あっ(察し)」

まどか「さやかちゃんの予想通りアレが必要だったってこと?」

さやか「そうみたい」


仁美「仮面のアイツ・・・誰ですの?」

さやか「ああ、いやぁ、こっちの話。じゃ、行こ。」

~病室:恭介発電所~

恭介「新たに得るものと失うもの・・・」

恭介「さやブラを失った僕に氷室さんが残していった新しく得るもの・・・」


恭介「それはボイスレコーダーだった。」ピッ

さやか(レコーダー)『恭介・・・大好きだよ』

恭介「繰り返したいと思っていた時間が・・・今この手に・・・録音してくれてたんだね。
ありがとう氷室さん。」


恭介「さすがにこれを何回も聞いてるところをさやかに見られるのは恥ずかしすぎるよね。」

恭介「だから今日は一人で構わない。もう少しだけ余韻に浸っていたいからね。」ピッ

さやか(レコーダー)『大好きだよ』


恭介「・・・」



恭介「素晴らしい。」



恭介「だけど一つ気になるのはこのレコーダーに印刷された製造年月・・・」


「2031年」


恭介「・・・なんの冗談だろう・・・それともこういう名前のブランドなのかな・・」


恭介「今から20年後・・・だよね。」

~夕刻~

巴部屋:無人

美樹ハウス;さやか 仁美 マミ

まど家:まどか ほむら

ほむほーむ:無人

佐倉杏会:杏子

恭介発電所:恭介


そして、町のどこかに・・・氷室。そのまた別のどこかにキュゥべえ。

~まど家~

まどか「ママ、パパ、ごめんなさい。わたし、学校サボっちゃいました。」

ほむら「私が振り回したような物です。ごめんなさい。」


詢子「和子から話は聞いてるよ。素直に謝ったから大目に見てやるよ。」

詢子「さやかちゃんと仁美ちゃんのために頑張ったんだってな。
まどかくらいの年にしかできないやんちゃってヤツさ」


詢子「まどかもアタシの中の人・・・もとい若いころに似てきたのかねえ。」ナデナデ


まどか「あの・・ママ?」

詢子「暁美・・・ほむらちゃんだっけ?転校生の。泊まっていくんだろ?
先に風呂に入っちゃいな。」


ほむら「あ、いえ・・その・・・でも先日美樹さんも泊まっていったのに、その・・迷惑では・・・」


詢子「なに言ってんだ。タツヤの遊び相手が増えるのなら、あたしらはいつでも歓迎するさ。」

詢子「それに、いろいろな話、恭介くんがどちらを選んだかとか興味ある。今夜は寝かさないぞー。」

詢子「なんなら徹夜でおしゃべりすっか。明日私も会社休むからさ。」


まどか「それはさすがに・・・わたし達、明日はちゃんと学校行かなきゃだし・・・」

~美樹ハウス~

さやかーちゃん「えらく中途半端な時間に帰ってくるのねあんた。
また恭介君とこ?」

さやか「ああ、ううん。学校サボったから。」

さやかーちゃん「ふーんそうなんだ。あたしは知らないよ。あんたがどこに高校にも行けなくなっても。
仁美ちゃんやまどかちゃんと同じ見滝原高校に行きたいなら、ちゃんとやりなよ。」


さやかーちゃん「ところで、仁美ちゃんと・・・そちらの、お姉さんは誰だ?なんでうちに?」


さやかーちゃん「えっ!?中学生!?」

~説明中~

仁美「まさか、本当に私の家の者を説得してしまうなんて・・・」

マミ「本当に親子って感じね。話しやすいところとかよく似てるわ。」

さやか「恭介と両思いになったって報告したら、赤飯炊こうとしたのは飛躍しすぎだけどね」


さやかーちゃん「この歳でおばあちゃんかー」

さやか「おい」


~佐倉杏会~

杏子「なーんか、マミのヤツ楽しそうだったな。今日もあの家に誰か集めてんのかな・・・」

杏子「あの頃はマミとあたしだけだったのにな・・・」


杏子「くそ、面白くねー。」ガンッ!


杏子「・・・また後でちょっかいかけてやるか。」


~氷室の一室~

氷室「フォオオオオオオオオ!!」

シュウウウ・・・


氷室「よし、浄化は完了だ。」

氷室「やっぱりさやかの下着が一番僕のソウルジェムと相性がいいらしい。」

氷室「浄化用にさやブラを使用した・・・さやパンは実践用にとっておくか。」

氷室「まどパン、まどブラはどうしよう。浄化用に取っておくのも有りだけど、本人に返したほうがいいかな?」


氷室「ほむらさんへのお土産、という選択肢もありだな。」



~とある場所のキュゥべえ~

キュゥべえ「それぞれの夜・・・か。」

キュゥべえ「バイオリン仮面の正体もわかりかけてきた。
僕は僕の仕事をするだけさ。」

~まど家風呂~

ちゃぽん

ほむら「ふぅ・・・」

ほむら「そういえば今日は・・・志筑さんの元へ、巴さんの元へと走りっぱなしだったわね。」


ほむら「疲れた体に・・・いつもとは違う他人のお風呂・・・気持ち良いわ。」


まどか「ほむらちゃーん?入るよ?」

ほむら「・・・!?まどかッ!?」ザバッ↑

ほむら「あ・・・」↓ズブズブ


まどか「ママがお客様の背中ぐらい流してあげなさいって。」

ほむら「えっと・・・それはつまり・・ま、まどかの前で裸を見せないといけないわけよね・・・」

まどか「そうだね。///」

まどか「まだ・・・あの事意識してるの?大丈夫だよ!女の子同士なんだから。」


ほむら「それもそうね・・・じゃあ・・・お願いできるかしら・・・」ザバッ↑

ほむら(事故的にとは言え・・・私はまどかの唇を奪ってしまった・・・・)

ほむら(かつてないほど私の鼓動は高鳴っているけれど・・・
まどかの方からもう意識していないと言われたとき・・・私は少し残念に思ってしまった・・・)

ほむら(まどかを助けたいと思ったとき・・・その気持ちは友情から来るものだと思っていたけれど・・)


ほむら(もしかしたら私は・・・まどかに・・・)


まどか「ほむらちゃんのお肌すべすべー」ナデナデ

ほむら「ひゃうっ!ま・・・まどか!?」


まどか「それじゃ、湯船に戻って。わたしは自分の体を洗うから。」

ほむら「いいえ、私にさせて頂戴。まどかも私の体を洗ってくれたもの、
私が洗わない道理は無いわ。」

まどか「そっか。じゃあ洗いっこだね。おねがいしていいかな?」


ほむら(・・・何かに理由をつけて・・・私はまどかに触れている。我ながら卑怯ね)

ほむら(まどかを助けたいと思って繰り返した数だけ・・・他のまどかを犠牲にしてきたのに・・・)

ほむら(まどかだけじゃない・・・マミ、さやか、杏子・・・)

ほむら(心が通じ合えそうなこの世界でも・・・失敗すればまた繰り返さなければいけないのかしら)


ほむら「嫌よ・・・」ボソッ

まどか「ほ、ほむらちゃん?」


ほむら「もう・・・繰り返すのは・・・嫌・・・」ポロッポロ・・・

まどか「ほむらちゃん!?」

まどか「すぅ・・・すぅ・・・」

ほむら「ま・・まどかの寝姿が目の前に・・・」ドキドキ


まどか「ほ・・むらちゃ・・ん」

ほむら「まどかが・・・寝言で私の事を・・・」



まどか「わたし・・・魔女には・・・なりたくない・・・」

ほむら「!?」


まどか「う・・うえっ!?」ガバッ


まどか「なに・・・?今の・・・?」ハァハァ


ほむら「ま・・ど・・か・・・?」


ほむら「まどか!?どうしたのまどか!?」

ほむら「すごい汗よ!まどか!ねえ!」




まどか「また・・・ほむらちゃんが出てくる夢を見た・・・」

まどか「生生しくて・・・肌触りがあって・・・夢じゃない・・・
きっとどこかで・・・経験してきた・・・「何か」が見えたの・・」


まどか「ねぇほむらちゃん・・・もしかして、
時間を繰り返して助けたい友達って・・・わたしの事?」

ほむら「!!・・・そ・・それは・・・」


まどか「じゃあもう一つ・・・こっちだけはちゃんと答えて欲しいことなんだけど・・・」



まどか「魔法少女は・・・魔女・・・になるの?」

~早朝の見滝原銭湯~


杏子「いつもは忍び込むけど、今日はちゃんと金を払ってやるか。盗んだ金だけどな。邪魔するぜー」



マミ「・・・佐倉さん?」

杏子「げ」


杏子「な、なんでまた会うんだよ!!マミがなんでここにいるんだよ!!」

さやか「3人だとウチの風呂が狭いからに決まってんじゃん。」

杏子「そ、そうなのか・・・って誰だよ!!」


さやか「あんたこそ!!」


マミ「えっと・・・彼女が佐倉杏子さんよ。志筑さんは話にも聞いてないと思うから、
隣町の私の後輩っていう認識で良いわ。」

さやか「!?マミさんの腰のリハビリに付き合った子か!!」

さやか「いやーありがとう、ありがとう!最初話を聞いたときは悪い子かと思ったけど、
うちのマミがお世話になりあした!!おかげで体も治って、胸もこんなに立派に・・・」


マミ「胸は関係ないわよね・・・」ピクピク

杏子「おい、軽々しく手を握るな!マミ!なんなんだよコイツは!?
馴れ馴れしいぞ!後輩の教育くらいちゃんとしろっつーの!!」


仁美「さすがさやかさん。私と初対面の時もこんな感じでしたわ。」

マミ「一時休戦は今日いっぱい有効かしら?」

杏子「・・・ああ、あたしから言い出したことだからな・・・そういう事にしてやんにょ」

さやか「にょ?」

杏子「うるせー!!噛んだだけだ!いちいち突っ込むんじゃねー!」

パシッ(タオル)

さやか「にょーっ!!」


さやか「あたし、美樹さやか。よろしくね。」

杏子「このタイミングで自己紹介かよ!!」

さやか「お、あんたもツッコミとかいけちゃうクチ?」

仁美「そうですわね。さやかさんに近しい物を感じます。」


さや杏「「あたしはこんなに騒がしくねー!!」」


仁美「出会ったばかりで息もピッタリですわね」ニヤニヤ

マミ「おいで佐倉さん。洗ってあげる」

杏子「な!?ふっざけんな!!あ、あれであたしが昔に戻ったと思ったら大間違いだ!!」

杏子「言っただろ!また気に入らないことしたらぶっ潰すって!!
今だって後輩連れてなあなあでよろしくやってるじゃねーか!!」

杏子「休戦中じゃなかったらとっくに戦闘だ!のぼせあがってるんじゃねー!」


さやか「銭湯だし、のぼせあがりもするよ?」

杏子「だああああああ!!うぜえ!超うぜえ!!なんだコイツ!なんだコイツ!!」


杏子「こんなのでも傍にいてくれるだけ嬉しいってかアンタ!!いったいどんだけ・・・」

さやか「さっきから話聞いてたらあれだね。」




さやか「要するにアンタ、マミさんの事が大好きなんだね。」


杏子「----ッ!?」

さやか「独り占めしたいんでしょ?」ズバッ

さやか「詳しいことは聞いてないけど昔師弟関係だったんでしょ?」

さやか「昔はマミさんの理解者が自分だけだったから独り占めできたけど・・・」

さやか「今になってあたし達みたいなマミさんの友達ができたのが悔しいんだ。」


杏子「な・・なななな・・・・」カタカタ


さやか「だから悪の(魔法)少女のフリしてマミさんにちょっかいを掛けようとした。
縄張り狙いだとか心にも無いことを言って、マミさんの気を引こうとしたんだね?」


仁美「・・・師弟関係?なんのでしょう?」


マミ「(魔法)少女としての戦いの・・・としか今はいえないわ」

仁美「まぁ!手料理かなにかですわね!」


仁美「この町はたしかに良い食材であふれてますからね。「縄張り」という喩えも納得ですわ。」

さやか「師弟関係が崩れても心のどこかでマミさんの正義感を理解できるのはあたしだけだー
って考えがあったんだ。だから新しく仲間が出来たマミさんが許せなかった。」

さやか「うんうん。解るよー。あたしも恭介とすれ違ってたままだったら
そうなってたかもしれなかったし。なんであんたの彼女が仁美なのよ!!ってなってたかもしれない」

さやか「何よりマミさんの一番(大事な体の部品)が食べられてたら、
あんたと敵対してたかもしれない。」


仁美「巴さんの一番・・・の得意料理ですか・・・確かに私たちが先に頂いちゃったら
昔のお友達は嫉妬しますわね。」


杏子「だああああ!!ちげーちげー!!ぜってーちげーよ!!」

杏子「あたしは本気でマミを殺(と)りに来たんだ!!」

さやか「うん。マミさんを取るって口に出してるよね。」

杏子「うぜええええええ!じゃあ殺(や)る!だ!!これで聞き間違えようがねーだろ!」



仁美「そ・・・そんな・・・女の子同士で・・ヤるだなんて・・・
禁断の恋の形が・・・ついに最終進化を・・・」

杏子「こいつも残念なヤツかよ!!」


仁美「志筑仁美ですわ。」


杏子「ウザッ」

仁美「ということは先ほどの一番とは料理ではなく巴さんの初めてを私たちが
頂いたら・・・という話になってしまいますが・・」ハァハァ

仁美「わたくし共は基本ノーマルですから巴さんに思いを伝えるのならどうぞお先に。」

杏子「~~///ッ!?」ザバッ


杏子「帰る!!教育がなってねーマミの後輩の子守なんかまっぴらだ!!」

マミ「ちょっと・・・佐倉さん!?」

さやか「行っちゃった・・・」


仁美「ちょっと洗礼がキツすぎましたかね。」


さやか「あれ?戻ってきた」

杏子「・・・」ちょこん


杏子「体、洗ってないことに気付いた。タダでしてくれるっていうのなら・・・
もらってやる。あたしがお前を利用してる可能性だって有るんだからな。
さっさと・・・しやがれ。マミ・・・さん(小声)」

マミ「♪~♪~♪」ゴシゴシ

杏子「・・・///」

杏子「マミ・・・また大きくなったよな」ボソッ

マミ「ふぇっ!?」


さやか「え、昔より(胸囲が)幅広くなってるって事・・?」

さやか(と・・・言う事は・・・あたしもマミさんと同じ中学三年生になれば、
今のマミさんくらいになる可能性が!?きょ、恭介に教えなきゃ!)ドキドキ

さやか(ってあたし、ナニ考えてるの!?純だよ!純な付き合いをするんだよ!
恭介を元のさわやかイケメンに戻すためにも過度なサービスは禁止だよ!)


さやか(ああ、でも教えたい・・・じゃなくて・・・
恭介との絆を絶対に離れない物にするためにこの身体をすべて恭介に・・・
ってどこかで考えてるんだ!!だ、駄目だよあたし。ま、まだ中学生なのに!!)


仁美(ぐぬぬ・・・わたしも小さいほうではないのに・・・あれだけはあれだけは・・
お金だけでは買えない物・・・あれがあれば上条君ももしかして・・・)


マミ(胸の事・・・と好意的に受け取りたいけど・・・
そういえば佐倉さんとお風呂に入ったことなんて無かったし・・・)


マミ(暁美さんが言った巴部屋・・・という表現・・・もしかして私・・・太った?
いいえ、どちらかと言えば、ぽっちゃりしてるのかしら?)

杏子(さっきあたしは・・・アレに挟まれてたんだよな・・・)

杏子(マミの体温が直に伝わってきて・・・あのまま眠れたらどんなに幸せだろうって思ってしまった。)

杏子(くそっ・・・あたしはやっぱり素直じゃないだけなのか?マミと仲直りしてーのか?)

杏子(アレ?そういえばあたし肝心な事わすれてた)


杏子「おいマミ!あたしのあんまんどこにやったんだよ!!」

マミ「えっ!?」ビクン


杏子「とぼけるんじゃねーよ!アンタ、あたしが食おうとしたあんまん押しのけて
胸を押し付けてきたじゃねーか!「まるでよりきろうとする相撲取りみたいに」!!」

マミ「うっ・・・」グサッ

杏子「すりかえたあんまんをどこにやったかって話だよ!」

マミ「あ、あの時は・・・私も小腹が空いてたから・・・その・・・」

杏子「・・・この・・・食いしん坊め!」

マミ「うっ・・うっ・・・」グサッグサッ

マミ「う・・・うわああああん!!」ポロポロ

杏子「な・・・マミ!?」

さやか「ちょっと!マミさん!?」


マミ「太ってないもん!太ってないもん!」

仁美「え、ええ、太ってませんわ。太ってませんわ。
だから落ち着いてください、巴さん!!」アタフタ



杏子「・・・イメージ狂いすぎだぜ先輩・・・」

~脱衣所~

マミ「ぐすん」

さやか「駄目だよ杏子、女の子に対して太ってる発言は」

杏子「言ってねー!!マミのヤツが変な意味にばっかり捉えるからだ!」

仁美「一応、形だけでも謝れてみてはいかがですか?」

杏子「ふっざけん・・」

マミ「ぐすん」


杏子「あのな・・マミ・・・」

マミ「なに?」

杏子「ご、ごめんなさ-」

マミ「ん?」ニッコリ



杏子「だああああ!?嘘泣きじゃねえええか!あっぶねええええ!」

杏子「やっぱり今のなし!よく考えれば交戦中だから馴れ合う義理とかねーし!!」

マミ「謝ってくれないの?」ぐすん

杏子「謝らねーよ。」

マミ「ひどいわ!昔はもっと素直な子だったのに!佐倉さんなんて、嫌いよ!!」


杏子「うっ!」ズキッ

さやか「ほら、嫌いだって言われて傷ついてるじゃん、あんた。」

さやか「本当はマミさんに昔のことも含めて謝りに見滝原に来たんじゃないの?」

杏子「それだけはちげーよ。」

杏子「また仲間内でなぁなぁでやってるなら、自分の考えの甘さを思い知らせに来ただけさ」


さやか「それを世間ではやきもちと言うのだよ、杏子ちゃん!!」ムニュムニュ

杏子「わあっ!?何しやがる!!胸をもむな!」

さやか「可愛いやつめ。この、この!」

杏子「離せ、この・・・おい、マミ!やめさせろ!」


マミ(あら?魔法少女の力なら無理やりひきはがすこともできるんじゃ無くて?)

杏子(それもそうだけど、アンタの連れだろ!アンタがちゃんと教育しとくべき問題だろ!
初対面でこれはねーよ、さすがに!)

仁美「こ・・これは、さやかさんとまどかさんの時にも行われた目と目で通じ合う関係!?」

仁美「加えて、女の子同士の親密なスキンシップ、素晴らしいですわ!」

仁美「女の子同士の禁断の恋の形が5角形にも6角形にもなるのですわね!」


さやか「よし、このさやかちゃんが杏子の友達になってやろう。」

杏子「は?」

さやか「杏子がマミさんに素直になるための相談役」

杏子「いらねーよ!」

さやか「じゃあ、杏子とマミさんが仲直りするための仲介役だ!」

杏子「言い方が変わっただけじゃねーか!」

さやか「じゃあ、杏子の弟子だ。」

杏子「は?」


さやか「あたし素質持ちなんだよ?もし契約したらあんたの仲間になってやってもいいかも。
この町を縄張りにしたいのなら戦力は必要だよね?」

杏子「必要だけどいらねー。あたしは馴れ合いたくないっつってるじゃん。」

さやか「ふーん。でも、あたしは諦めないよ。杏子につきまとっていつか本音ってやつを
聞かせてもらうからね!」


杏子「あああ!!もう、勝手にしろ!!調子狂うぜこいつ・・・」

さやか「じゃあ、あたし達もう友達だね!よろしく!」

杏子「・・・はいはい。それでいいよ、もう・・・まったく・・・」


マミ「ふふふっ」

杏子「・・・」

マミ「そうだ佐倉さん。はい、私の家のカギ。」

杏子「・・・なんのつもりだよ?」

マミ「寝るだけなら自由に使って構わないわ。今日もお泊まり会をするから、どうせ留守になるもの。」

マミ「食材に手をつけてもいいけど、
ほどほどにね。私がいるときまたもっとおいしい物を作ってあげるから。」


杏子「・・・」

杏子「ふん、よこせよ」ガシッ


マミ「佐倉さん・・・」

杏子「勘違いすんなよ。ただでもらえるもんはもらってやるってだけの話さ。
冷蔵庫の中のモン、全部食われても後悔するんじゃねーぞ。」


さやか「じゃあ、ここでお別れだね。バイバイ杏子。悪いことすんなよー」

仁美「ごきげんよう。また会えるといいですわね。」

マミ「佐倉さん、またいつでもいらっしゃい。稽古でも食事でもなんでも歓迎するわ。」


杏子「・・・」

杏子「バカなやつ、アタシはホテルに忍び込むのが面倒だからカギ受け取っただけなのに。」

杏子「食材だけじゃなく、金目のもん盗られてもしらねーぞ・・・だから・・・」






杏子「早く家に戻って来いよな」ボソッ

~~~

ワルプルギスの夜「アハハハハ・・・ウフフフ・・」ボロボロ・・・


まどか「ほむらちゃんも・・・死んじゃったの・・・?」


QB「ワルプルギスの夜と相打ち・・・一個人の魔法少女としては前例の無い戦果だよ
暁美ほむら」


QB「マミが死んで、さやかが魔女になり杏子が運命を共にした」


QB「そして今、暁美ほむらもまた、破滅の運命に身をゆだねた」


QB「正確には力を使い果たし、絶望し魔女化する直前、自分の手でジェムを砕いた。」


QB「そうそう、死の直前君宛にことづけがあってね。」


QB「「あなただけでも逃げて。絶対生きて、私の戦いを無駄にしないで」だそうだ。」


まどか「~~ッ!!」ポロポロ

まどか「キュゥべえ、わたし・・・契約するよ・・・
ほむらちゃんは怒るかもしれないけど・・・ほむらちゃんたちが犠牲になったのに・・・
わたしだけが生きてるなんて・・・嫌だよ・・・」


まどか「希望も絶望も一緒に背負ってあげられる・・・それが、本当の友達だと思うから・・」



まどか「だから私の願いは・・・」



まどか「今まで犠牲になったこの町の魔法少女を・・・生き返らせて欲しい」


QB「残念だけど今の君の素質では無理だ。一人生き返らせるのに精一杯だ」


まどか「!?」

まどか「ねぇ・・・どういう事?キュゥべえ言ったよね・・・?
わたしなら・・・どんな願い事も叶えられるって・・・
宇宙の法則を捻じ曲げる事だって出来るって・・」


キュゥべえ「君にも説明したとおり、君のかつての膨大な因果は暁美ほむらが
何度も時間を繰り返してきたことによる副作用だった。」


キュゥべえ「だが、暁美ほむらが時間を戻せるのは最初の時間軸の世界で僕と契約した
時刻までに限定されている。」


キュゥべえ「その特異点を過ぎた今・・・つまり暁美ほむらが時間遡行の能力をなくした今、
この時間軸は他の平行世界の干渉を受けない独立した未来へと向かい始めた。」


キュゥべえ「加えてワルプルギスの夜を倒し、君も契約していない。
暁美ほむらの本懐は成し遂げられたといっても過言ではない。」


キュゥべえ「簡単に言えば、「鹿目まどかの安否」という目的で暁美ほむらが
平行世界から束ねた因果が全て消失したのさ。」

キュゥべえ「君は因果の特異点では無くなった。」


キュゥべえ「もう、並の素質しかないんだよ。君には・・・」

キュゥべえ「だから、僕ももう無理強いしてでも君と契約したいとは思わない。」


キュゥべえ「それでも僕と契約したいというのなら、誰を蘇生させるか慎重に選んだほうがいい。」

キュゥべえ「もう一度言おう。今の君の素質ではたった一人しか蘇生できない。」


まどか「そ・・んな・・・」ポロポロ・・・

キュゥべえ「決まったかい?」

まどか「わたしが・・・生き返らせて欲しいのは・・・」


???「ここは・・・私・・・生きているの・・?」

まどか「???ちゃん!」


???「ま・・・ど・・か・・・」

???「!?」


???「まどか!!どうして?どうして魔法少女に!!」


まどか「???ちゃんを、ひとりぼっちにしたくなかったの。
ごめんね・・・でも・・これからはずっと一緒だから・・・」

~~~


まどか「やっぱり・・・???ちゃんみたいにうまくはいかないね・・・」ピシピシ

???「まどかッ!」


まどか「わたし・・・絶望なんかしてないよ・・・だって契約してから・・・
???ちゃんがずっとそばに居てくれたんだもん・・・すっごく、すっごく
楽しかった・・・」


まどか「でも・・・もう終わりだね・・・今の魔女・・・強かったね・・・」

まどか「今ならあの時の???ちゃんの気持ち・・わかるよ・・・
自分の命を犠牲にして、わたしを助けようとした訳が・・・」


まどか「生き返らせたりしちゃって・・・ごめんね・・・
また・・・???ちゃんを独りぼっちにさせちゃうんだね・・・」

???「まどかッ!?いや・・・いやよ・・・二度と・・二度とあなたを失いたくない!」

???「私もいく!死ぬときも一緒よ!まどか!」


まどか「だめ。」

まどか「わたしだけわがまま言って・・ズルイよね・・・でも言ったでしょ?
あの時の???ちゃんの気持ちがわかったって・・・」


まどか「あなたに生きていて欲しいの・・・???ちゃんと過ごした日々で・・伝わったの・・
覚えていなくても・・・何度も泣いて、傷だらけになりながらそれでもわたしを救おうとしてくれた・・・
???ちゃんの意志が・・・」

まどか「???ちゃんは・・わたしの最高のともだち・・」


???「まどかッ!!!」


まどか「だから・・・???ちゃんには、
わたしが守りたかった物・・・代わりに守ってあげてくれないかなって・・・」

???「約束するわ!だから・・・だから・・・お願い・・・いかないで・・
わたしを・・・置いていかないで・・・」


まどか「わたし・・・魔女にはなりたくない・・・だから、頼まれてくれるよね?」

???「・・・」ウン


まどか「なんだか・・・前にもこんな事頼んだ気がするね・・・」


まどか「ありがとう・・・大好きだよ・・・ほむらちゃん・・・」

~現実世界まど家~



まどか「ほむらちゃんは私のために・・・時間を繰り返して・・・」


まどか「私はほむらちゃんのために・・・魔法少女になって・・・
そして魔女になる・・・そんな夢を見たの・・」

ほむら「!?」


まどか「ほむらちゃん、答えて!」

まどか「ほむらちゃんが助けたい友達ってわたし?」

まどか「・・・魔法少女はいずれ・・・」



まどか「魔女になるの?」

まどか「・・・」モグモグ

ほむら「・・・」モグモグ


詢子「・・・あんた達・・・喧嘩でもしたの?」

まどか「うぇっ!?」ビクッ


ほむら「そ、そういう訳では無いです。わ、私がちょっと
まどかを困らせてしまって・・・」


まどか「わたしはもう平気だよ!ほむらちゃんも気にしないで!」


詢子「ならいいんだけどね・・・」

~通学路~

まどか「・・・」

ほむら「・・・」

ほむら(・・・まどかの夢の中のインキュベーターは・・・
繰り返すほどに・・・まどかの因果が高くなる・・・と言った。)

ほむら(確かに繰り返すほどに・・・まどかの素質は高くなっていった・・・)

ほむら(私のループが・・・原因で・・・)


まどか「・・・」

ほむら「今日は・・・さやか達は上条君のところに寄ってから学校に来るのよね?」

まどか「えっ!?」

ほむら「なら、今日は2人きりで登校ね。もっと他愛の無い話をしましょう。」

まどか「そ、そうだね。わたしが見たのはただの夢だった!ただの夢だったんだよ・・・」


ほむら(マミが死に・・・さやかが契約、魔女化そして杏子と心中・・・)

ほむら(まるで・・・あの時バイオリン仮面が現れてなかったら起こりえる最悪のシナリオね。)

ほむら(バイオリン仮面が現れなかった未来もある・・・そういう事なの?)


~病室:恭介発電所~

恭介「・・・」ソワソワ


さやか「やっほー恭介。要望どおり来てやったぞー」

恭介「さやか!!」


さやか「昨日は戻れなくてごめんね。あのあと仁美達を家に泊めて---」

ギュッ

さやか「・・・きょきょきょきょ・・・きょうすけえええ!?///」


恭介「本物だ・・・本物のさやかだよ・・・本物のさやかのぬくもりだ~。ふふふっ・・・」

恭介「声だけ聞いてたら少しは落ち着くと思ったんだけどね・・・
やっぱり本物はそれ以上だよ!愛おしいよ、さやか!」


さやか「///あのね・・・恭介・・・話は最後まで・・・聞いてね・・」

さやか「仁美達を泊めたから・・・今日は一緒に来てもらったの・・・」



仁美「///・・・見せ付けてくれますわね・・・」

マミ「///・・初めまして・・上条君。3年の巴マミよ・・・」



恭介「!?」

恭介「あ・・・あ・・・///」カ~ッ↑



恭介「いやあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

さやか「恭介・・・落ち着いた?」

恭介「うん・・・取り乱してごめんね・・。」


仁美「本当は、二人きりにしてあげたかったのですが・・・私たち
2人それぞれ恭介君に用があって来ましたの。」

マミ「私もよ。初対面だけど・・・どうしても上条君に聞いてみたいことがあって。」


恭介「こ、光栄だなあ・・・さやかの友達までもが、僕のこと気にかけてくれるなんて」


さやか「ひ、仁美?あんた本当に大丈夫なの?逃げ出したって誰も文句言わないよ!?」

仁美「さやかさんとは違うといったでしょ?
ちゃんと自分の気持ちに決着をつけるためにも、伝えますわ。」


仁美「上条恭介君・・・実はわたくし・・・以前よりあなたの事をお慕いしておりました。」


恭介「・・・・」


恭介「はい?」

仁美「好きです。という意味ですわ。異性として・・・」


恭介「いや・・あの・・その・・・」


恭介「さやか!これは一体・・・!?」


さやか「目をそらさないで!男ならちゃんと返事なさい!」


仁美「もうよろしいですわ・・・
どうしても諦め切れなくて・・・あなたの口からちゃんと
さやかさんが好きと聞きたかったけれど・・・先ほどのやり取りで・・
わたしには入る余地が無いと悟りましたから・・・」


仁美「では・・ごきげんよう。
さやかさんを・・・大切にしてあげてくださいね・・・」


恭介「ちょ、ちょっと待った志筑さん!ぼ、僕の返事はまだ終わってない!」


仁美マミ「え!?」


さやか(え、なにこれ?付き合って一日であたしがフラれるフラグ!?)

恭介「いや・・・返事というより・・・危なかったというべきかな・・・」

恭介「もう少し・・・僕が自分の気持ちに気付くのが遅かったら・・・
多分志筑さんにOKを出してたと思う・・・」

恭介「そして・・・さやかの気持ちに気付かずに、
「志筑さんと付き合います」という事をノロケて報告していたってね。」


恭介「ほんの・・2日前までは僕の中でのさやかは・・・
本当に家族のような存在だったんだ・・・母親だったり、姉だったり妹だったり・・・」


恭介「だから・・・「こんな僕でも彼女が出来ました」と報告すれば・・・
さやかは安心してくれるんじゃないかって勝手に思ってて・・・」

恭介「実際はそんな事すれば、さやかがただ傷つくだけなのも知らずに・・・
そう行動していたと思う。」


さやか「恭介・・・」

恭介「自分で言うのもなんだけど、僕は無神経な人間だという自覚もあるし・・・」

恭介「志筑さんへのプレゼント何がいい?って相談をさやかにしていたと思う。」

恭介「だから・・・僕が言える返事は・・・ありがとう。かな・・・」


恭介「志筑さんは・・・さやかが僕に告白できるまで待っててくれたんだね?」


仁美「えっ・・?いや・・それは・・誤解ですわ・・むしろ私は・・・抜け駆けしようと・・」


恭介「結果的にその行動に触発されてさやかが勇気を出してくれたとすれば、
さやかを助けたことになるよね?だから志筑さんの真意は聞かないよ。」


恭介「だから、ありがとうなんだ。さやかを傷つけずにいてくれてありがとう。
さやかの親友でいてくれてありがとう。」


恭介「そして、僕も・・・さやかを傷つけずに済んだ。
だから・・・ありがとう・・・」


恭介「志筑さんに告白してもらって・・・よりさやかを大切だと実感できた。
だから・・・ありがとう・・しか言えないんだ。」


仁美「・・・」


仁美「うっ・・・ううっ・・」ポロポロ・・・


さやか「仁美!?」

マミ「志筑さん!?」

仁美「ひどいですわ・・・恭介君・・・私を傷つけないように、
優しい言葉をかけてるようで・・・その内容はさやかさんの事ばかりじゃないですか!」


恭介「あ」

さやか「あ・・・ってアンタ、自覚なかったの・・?」


恭介「僕ってホント、無神経」


仁美「自分の事を絶対好きにならない人に恋している・・・
これが・・・本当の失恋というものですのね・・・今、ハッキリと実感しました。」

仁美「でも・・・告白して良かったですわ。」


仁美「恭介君の胸中も伺わずに・・・
私にもチャンスがあると思い込むほど辛いものは無いですもの・・・」

仁美「ですから・・・私から言える言葉も・・・ありがとうなのかもしれませんね・・・」


恭介「志筑さん・・・」

仁美「さやかさんを、傷つけないでいてくれてありがとう。
抜け駆けしようとした私なんかに・・・気をかけてくれてありがとう。」

仁美「そして・・・きっぱり諦めさせてくれて・・・ありがとう・・・ですわ」


恭介「志筑さん・・・あなたは強い。
だから・・・さやかがいないと折れてしまう僕なんかのそばにいてはいけないよ・・・」

仁美「それも結局はさやかさんが好きだというノロケですわ。」


恭介「あ」

さやか「恭介・・・あんたマジで無神経すぎ・・・
よっしゃ、ビンタや!仁美を泣かせやがってこの、この!」


恭介「なんでビンタやねん!ちょっと・・さやかやめてよ・・・」


マミ「本当に仲がいいのね・・・羨ましいわ。」

マミ(志筑さんと美樹さんの・・・美樹さんと上条君の絆が・・・それぞれね。)


仁美「では私はこれで・・・さやかさんは一時間目を休まれるらしいので・・・
おふたりでごゆっくり・・・(意味深)」


さやか「またねー。恭介は無神経なこと言わないようにきっちり調教(意味深)しとくからさ!」


恭介「ところで・・・3年の巴先輩って・・・さやか部活でも始めるのかい?」


さやか「先輩つーか、まぁ友達だね。」サラッ


マミ「み・・・美樹さん」キュン

さやか「ちょっとだけ試してみたいことがあってね、来てもらったんだ。」

恭介「試す?ナニを?」


マミ「左手、握らせてもらうわね」ギュッ


恭介(ボクをかあああああああああ!!
他の女の子に惚れないように試すってかあああああ!?)

マミ「私はちょっとした魔法が使えるのだけれど・・・
といってもおまじない程度に捉えてくれて欲しいんだけれど・・・」

恭介「・・はぁ・・」

恭介(魅惑の魔法とかじゃなくて良かった・・・)


マミ「過度な期待はしないでね・・・
あなたの左手・・・治せるかどうか・・試させてね・・」

(回復魔法の光)


さやか(・・・恭介には・・・見えてないよね・・?)


恭介「・・・すごい!皮膚の外傷がみるみる治っていく!」

恭介(本当に魔法が使えるのかこの人は!?)

恭介(良かった・・・僕が巴さんに惚れないか試そうとしてるわけじゃなかったんだね。)


マミ「さぁ、上条君・・・私の手を握り返してみて。」

恭介「うっ・・・ぐっ・・・」

恭介「ふぅ・・・」


恭介「はぁはぁ・・・」

恭介「残念ですけど・・・動きません。感覚も・・・無いままです。」


マミ「そう・・・」


さやか「・・・ごめん恭介・・・期待させるだけさせて・・・でも、
試してみたかったんだ。」

恭介「・・・」


恭介「いいよ。さやかが僕を思ってやってくれたことだ。それに・・・」


恭介「僕の演奏が聞きたいのなら・・・聞かせてあげられるんだよ。」

さやか「え?」


恭介「そろそろかな・・・?」

恭介「巴さんもさぁ・・・屋上・・・で演るんですけど、聞いてかない?僕のバイオリン。」

さやか「え?」

マミ「ど、どういう事・・!?だってあなたの左手は・・・」


恭介「さやかはもちろん来てくれるよね?」

さやか「もちろん!って・・・まだ状況が掴めてないけど・・・」


マミ「私も・・・一限目サボって付き合おうかしら・・・実はまだちょっと上条君に用事があるし・・」

さやか(・・・マミさんの恭介への用事って何だろう・・・?)


恭介「よし!決定だね。じゃあさやか、車椅子押して屋上までお願い」

さやか「う・・うん!」

~屋上~


氷室「やぁ、さやか、恭介・・・それと・・・巴さんも一緒か・・・」


さやか「ひ、氷室さん!?」

マミ「え?誰?」

さやか「バイオリン仮面!これが変身前の素顔なんすよ!(小声)」


マミ「ええええええええ!?バ、バイオリン仮面!?///」


マミ(ど・・・どうしましょう・・・こんな所で会うなんて思って無かったわ・・)ドキドキ

恭介の父「やあ。さやかちゃん、久しぶり。」

さやか「おじ様・・・ご無沙汰してます。」


恭介の父「私の事はお義父さんって呼んで欲しいなぁ。
小さい頃じゃれあう二人を見た時からの私の夢だったんだよ。さやかちゃんを娘にするのは。」

恭介の母「ほんとよね・・・結婚はいつになるのかしら・・・
やっと元のさやに納まったって感じよね。」


さやか「さやかちゃんだけに?ってやかましいわ!///
気が早すぎますよ!あたしたち・・まだそんな・・・結婚なんて・・・」

恭介「父さん・・・母さん・・・///さやかが困ってるからやめてあげてよ、それより・・・」


父「ああ・・・挨拶の次は、バイオリンだ・・・」スッ

さやか「(ズキッ)そ・・それは・・・恭介の・・バイオリン!?」

父「お前からは処分してくれと頼まれたが・・・本当に持ってきて良かったんだね?」

恭介「うん・・・僕はもう・・・自分の事故・・そしてバイオリン・・・
なによりさやかの気持ちから・・・逃げたりはしないって、決めたから・・・」

さやか「きょ・・・きょうすけぇ・・///」

父「それじゃ氷室さん・・・お願いします。」


氷室「父さん・・・そして、恭介、バイオリン・・お借りします・・・」


さやか「え?」

マミ「ひ・・・氷室さんが弾くの?」


恭介「さやかに聞いて欲しい。さやかに初めて聞かせたあの曲を・・・
昨日徹夜して書き直した。」


恭介「氷室さんのじゃない・・・上条恭介の・・・「人魚姫の祈り」だ。」


氷室「・・・」♪~♪~♪

♪~♪~♪

マミ「・・・あの時・・結界で聞いた物と似てる・・・けど全然違うわ・・」

♪~♪~♪

さやか「・・・優しさと力強さのイメージ・・・そうだ・・これはあの時・・・」

~幼稚園回想~

さやか「うう・・うぇぇぇええ・・」グスグス・・

きょうすけ「どうしたの?さやかちゃん?」


さやか「にんぎょひめさん・・・かわいそうだよぉ・・」

きょうすけ「そっか・・・さやかちゃんは、にんぎょひめさんに、しあわせになってほしいんだね。」


きょうすけ「よし!おれにまかせろ!」


きょうすけ「○○○○○かめん、さんじょう!」


園児A「はぁ?なんだそのヒーロー?きいたことねーよ。」

きょうすけ「それはそうだよ、だっておれがかんがえた、ヒーローだもん!」

園児B「なんだそれ、だっせー。ちょうよわそー」


きょうすけ「うるさい!さやかちゃんをいじめるやつはこうだ!」

きょうすけ「ひっさつ!ええと・・・ええと・・・」


園児A「なんだよ?なにかするんじゃなかったのか?」

きょうすけ「バ、バイオリンだ!バイオリンがないと、ひっさつわざはでないんだ!」

きょうすけ「でも、ようちえんにもってくるのは きんしだから、ちからがだせないんだ!」


きょうすけ「バイオリンがあれば・・・おまえらなんかバイオリンビームで・・・」

園児B「だいたいおまえばっかり、さやかちゃんとはなしてて、なまいきなんだよ!」ポカッ

きょうすけ「や、やったなー!くそー!キックだ!バイオリンキーック!」

園児A「ふたりにかつつもりか?おもしれーじゃん。この!この!」ポカポカッ



さやか「やめてえええええ!!きょうすけくんをいじめないでええええ!!」


きょうすけ「さ、さやかちゃん!」

園児A園児B「!!」


さやか「ぼうりょくふるうひとは・・・きらいだよ!」


園児AB「さ・・さやかちゃん」ガーン


さやか「きょうすけくん・・・ごめんね・・でもあたし・・わかったよ・・・」

さやか「あたし・・・つよくなるから・・・いつまでもきょうすけくんにまもられてばっかりじゃ、ないから・・・」


きょうすけ「はははは・・かっこわるいとこみられちゃったな・・・」


きょうすけ「そうだ!さやかちゃん、こんどコンクールにきてくれないかな?」

さやか「こんくーる?」

きょうすけ「ぼくがえんそうきかせてあげるよ!きっとげんきがでるよ!」

さやか「ありがとう・・・おかあさんにたのんで・・ぜったいいくね!」


きょうすけ「いいよ、チケットあげるよただで!ぜったいみにきてね!」

~コンクール当日~


きょうすけ「25ばん、かみじょうきょうすけ・・・きょくは・・・」

きょうすけ「にんぎょひめのいのり」


♪~♪~♪


審査員「!?」ザワッ・・

審査員A「お、おいどういう事だ!?課題曲と違うぞ!?」

審査員B「人魚姫の祈りという曲・・知ってるか?」

審査員C「い、いや・・・知らない・・・」


審査員A「こ・・・この歳でこの曲を自分で作曲!?素晴らしい才能だ・・・
し・・しかし・・審査は審査だ・・・規約にそって行わねば・・・」


♪~♪・・・ピタッ


さやか「・・・・」

さやか「す・・すごい・・」パチパチパチパチ


観客「わあああああああああ」パチパチパチパチパチ

観客「すげええええ!?な、なんだこれ!?本当に子供か!?」パチパチパチパチ

観客「いいぞおおおおおお!!」パチパチパチパチパチ


審査員B「そういうコンクールじゃねーから!騒ぐようなノリじゃねーから!
あくまで幼稚園生バイオリニストの育成のため課題曲を弾かせるコンクールだから!!」



審査員A「25番・・・上条恭介君だね?」

きょうすけ「はい!」

審査員B「残念だけど・・・採点できないよ・・・課題曲じゃなかったからね・・・」

審査員C「君の才能は素晴らしいが・・・ルールを守れないのならどうしようもないよ・・・
今度課題曲の場で自作曲を弾くようなことがあればウチが主催するコンクールはすべて
参加を断らせてもらうからね」


きょうすけ「は・・・はい」しょぼん


~~~

さやか「きょうすけくーん!」

きょうすけ「さやかちゃん・・・」


さやか「しんさいんのひとたちに、よばれてたみたいだけど、どうしたの?」

きょうすけ「ええと・・・それはね・・・」

きょうすけ「そ、そう!いっぱいほめられた!かな・・・」

さやか「そうだよね!あんなすごいきょく、つくれるんだもん!
おとなたちもほめないわけないよね!」


きょうすけ「でも、ぼくすごすぎるからなー。おとなたち、
100てんじゃたりないって、ぼくにてんすうつけずにかえっちゃった。」

さやか「そうなんだ・・・きょうすけくん・・・かわいそう・・・」


きょうすけ「それよりさやかちゃんだよ!どうだった?ぼくのえんそう?」

さやか「すごかった!」


きょうすけ「なんてんかな?なんてんかな?」ワクワク


さやか「うーんとね・・・」

さやか「38点!」

きょうすけ「さ・・・さんじゅうはってん~!?」ガーン

きょうすけ「そ・・それはてきびしすぎるよ・・・さやかちゃん・・・」


さやか「ちがうのー!100てんよりうえなんだよこのすうじは!
ママがおしえてくれたの!ちゃんといみがあるんだよ!!」


きょうすけ「ははは・・・みちはけわしいね・・・ぼく・・もっとがんばらなきゃだね・・・」

きょうすけ「さやかちゃんは・・・もっとよろこんでくれるとおもってたのに・・・」

さやか「ちがうよーきょうすけくん!すっごいよかったんだよ!おちこまないでよ!」

きょうすけ「それは・・ほんとう?」

さやか「ほんとうだよ!どうやってあのきょくつくったか、きかせてよ!」


きょうすけ「じゃあ、またちがうひに、ぼくのいえにきてよ!
このきょくがどうやってできたか、きかせたりないくらい、いっぱいりゆうがあるんだ!」


さやか「うん!」

~上条邸~

さやか「○○○○○かめん?・・・いったいなにものなの?」

きょうすけ「ぼくがかんがえたヒーローだよ!
そのしゅだいうたが、「にんぎょひめのいのり」なんだ!」


さやか「そうなんだ。しょうたいはだれなの?」

きょうすけ「おうじさまだよ!いちどにんぎょひめと、はなればなれになったおうじさまが
おなじじかんを、もういちどだけやりなおすのさ!」


きょうすけ「そして、さいごは、にんぎょひめとおうじさまがけっこんするんだ!」


さやか「すごーい。にんぎょひめさん・・・ゆめがかなったんだね!」


きょうすけ「へへっ。またわらってくれたね!やっぱりさやかちゃんはそっちのほうが・・・」

きょうすけ「か・・かわ・・・」

さやか「きょうすけくん?」


きょうすけ「な・・・なんでもない!!よーし、またひいちゃうぞー。」

♪~♪~♪

~回想終了~


さやか「きょうすけくん・・・嘘ばっかり・・・幼稚園児にオリジナル曲弾かせるなんて・・・
そんなコンクールあるわけないじゃん・・・」ポロポロ・・


恭介「そうだよ・・・ただ君の笑顔を取り戻したくて・・・見栄を張っていたんだ・・・
オリジナルのコンクールだったと・・後から嘘をついていたっけ・・」


恭介「こんどはどうかな?何点くらいかな・・・?さやかちゃん?」


さやか「点数なんか・・・つけられないよ・・・
こんどはあたしが・・・100点じゃ足りないくらい満たされてるもん・・・」


さやか「でもごめんね・・・恭介・・・腕を治してあげられなくて・・・ごめんね・・・
あたしがあの頃と変わらない・・・怖がりで弱虫なばっかりに・・・」ポロポロ・・・


マミ「美樹さん・・・」


さやか「本当は自分の腕で・・・あたしに聞かせたかったんだよね・・・」


さやか「あたしが・・・聞きたいって言ったから・・本当は弾けないことが辛くても・・・無理して・・・」


恭介「何を言ってるんだい?さやか?」




恭介「僕は紛れも無く、「自分の腕」で演奏したじゃないか。」


さやか「!!」


氷室「そうだ。まぎれもなくこれは「恭介の腕」だ」

恭介「これからは氷室さんが、僕の腕になってくれる・・・だからもう、
さやかが気を使う必要なんか無いよ。」


恭介「入院中は色々持ってきてくれてありがとう。僕はこんなお礼しか出来ないけど・・・」

さやか「うん・・うん・・・これは・・・恭介の曲だよ・・・
あの時聞いた・・・恭介の曲だよ・・・」


さやか「あたし今・・・最高に幸せだよ・・・」


さやか「マミさん・・・あたしの願い事・・・叶ったよ・・」

マミ「私はここにいるわよ!?なぜ空を見上げて言うの!?」


さやか「契約なんか・・・する訳ない。」


マミ「人を故人みたいに扱わないで!こっち見て話して!」



~病室:恭介発電所~

恭介「巴さん・・・」

氷室「僕たちに質問ってなんの事だい?」


さやか(マミさんが恭介に用があると言ったときは
もしかしてマミさんも恭介を・・・って思ったけど・・・)

さやか(氷室さんも呼び出してる時点で違うよね。ちょっとホッとした。)


マミ「あの・・ですね・・・客観的に・・・一般男子目線から聞かせて欲しいんですけれど・・」モジモジ


マミ「私の身体・・・どう思います?」


氷室恭介「「え?」」


さやか(えええええええ!?ちょ、ちょっとマミさん、それは・・・
3人、いや・・・あたしをいれて4人でのお誘い!?大胆すぎるでしょあんた!)



恭介「「いや・・あの・・その・・すごくおおき・・」」


マミ「太って・・・無いですよね・・」ウルウル


氷室恭介「「はい?」」


さやか「あ・・・マミさん・・・まだ気にしてたんすね。」

マミ「ごめんなさい・・・変なことを聞いて・・・」

マミ「でも、なんだかそういうイメージを持たれてるようで・・・気になって聞いてみたの。」


マミ「そうね・・・美樹さんと比べて太ってるか太ってないかだけでも教えてくれないかしら?」


恭介「あのですね・・・それは・・・」


恭介(どどどど、どうしよう!?そんなことないです!すっごいスタイルもいいし可愛いよ!
って言いたいけど、それはさやかがいる前で他の女の子を褒めるって事だよ!!
ぼ、僕には出来ないよ!どうするんだ・・・どう発言すればいいんだ!?)チラッ


さやか(ええい、恭介!こっちを見るな!アンタ、男でしょ!女の子を泣かせないために
気の利いた一言でもいってあげなさいよ!!)


氷室「ふむ、それは・・・内面的なキャラクターのイメージの違いだね。」


恭介さやか「「え?」」


マミ「内面的な・・・キャラクター?」

氷室「逆にさやかが巴さんほどセクシーキャラのイメージが無いのはそういう事だ。」

氷室「二人の間に誤差はあれど、スタイルの差は無いといっても過言ではない。」

さやか「誤差!?主に胸か!?胸って言いたいのかこのやろー!!」ぷるん

恭介「落ち着いてさやか、誤差って言ってるじゃないか。」


恭介(やっぱり、さやかのも・・大きい・・)ドキドキ


氷室「さやかはやんちゃ娘。巴さんはお母さんお姉さんのイメージ。これは・・双方自覚してるかな?」

マミ「お・・お母さん・・」

さやか「はいはい、どうせおてんば人魚ですよ。」


氷室「活発なイメージがある子とお母さんのイメージがある子。
抱きしめる前にどちらがやわらかそうかといえば、後者だ。」


氷室「さやかはさやかで、実は「こんなに女の子らしかったのか」っていう萌えポイントもあるけどね。」

さやか「あの・・その・ありがと。」ドキドキ


さやか(やっぱり・・・なんか、氷室さんの言う事・・心にくる物があるんだよな・・・
恭介のこと好きなはずなのに・・おかしいな・・)

氷室「やがて、この「お母さん」のイメージが勝手に暴走して巴さん本人とは別のベクトルに
向かっていく。」

氷室「つまり、一般的なお母さんのイメージ。ふくよかな女性だ。」


氷室「これが先ほどの「やわらかそう」なイメージと同一してしまい・・・
いつのまにか・・・「巴さん」=「ふくよかな女性」のイメージになってしまうんだ。」


マミ「そ・・・そうだったんですか・・・」


氷室「もっと言えば・・・そこまで胸が大きいのなら・・身体ももっと太っていなければ
おかしいはずっていう先入観も含まれるからね。」


マミ「胸・・・が原因の一つでもあるのね・・複雑だわ・・・」

さやか(あれ?マミさん・・・?セクハラスルーしてますよー)


氷室「結論から言えば、太っていない。
胸が大きいのにちゃんとくびれてるのはおかしいとさえ言えるレベルでセクシー、エロいっ!」


マミ「ええええ///いや・・あの・・その・・・」

マミ「あ・・ありがとうございます・・・」

さやか(ありがとうじゃないよ!セクハラだよ!あんた氷室さんに落ちかけてるじゃんかよ!)


氷室「そして、実は巴さん並にセクシーなさやかはもっと評価されるべき。」

さやか「ななななな・・・///・・・あ、あたしがマミさんと同じくらい!?
バ、バカ言ってんじゃないの!!褒めたってナニもしてあげられないわよ!」


さやか(あたしもかよ・・・あたしもセクハラが褒め言葉に感じるほど氷室さんに
落ちかけてる・・・きょ・・恭介、このときめきを止めて・・・)

さやか(恭介が一言、「さやかの身体は僕のものだ!」って言ってくれるだけでいいのよ!
それだけで、あたしはもう何も怖くないのに・・・)


恭介「うっ・・」ポタッポタッ(鼻血) 
さやか「恭介!?」

さやか「ほら、恭介・・・じっとしてて」フキフキ

恭介「・・・ごめんさやか・・・改めてさやかを意識したら・・・
興奮しちゃって・・」


恭介「作曲するのに大変で・・・ちゃんと処理して無かったから・・・」

さやか「鼻血を?」

恭介「あ・・・もういいです。詮索しないで。」


マミ「それじゃあ・・・最後に一つだけ聞かせてください。」

氷室「ナニかな?」

マミ「私と美樹さん・・・氷室さんの好みに近いのはどちらですか?」ドキドキ


さやか「え」

さやか(マ、マミさん!?それ、完全に氷室さんのこと遠まわしに好きだって言ってるじゃん!)


さやか(あああああ!氷室さんを見つめる目が完全に乙女だよ!ちょっと前のあたしだよ!)

さやか(頼んだよ、氷室さん!さっきみたいに気の利いた答えをいってあげてよ!
ここは嘘でもマミさんと答える場面だよ!!)



氷室「どちらかと言えばさやかだね」キッパリ


マミ「」



さやか(おおおおおおおおおおい!?空気よんでくれえええええええええ!!)


さやか(な、なんだよコイツ!?無神経かつ鈍感だよ!!なんて事してくれたんだ!
迷い無くあたしだって答えやがった!!)


さやか(この感覚・・・覚えがある!恭介!!まさしく氷室さんの無神経さと鈍感さは
恭介の物なんだよ!!)


さやか(・・・あたしも・・・氷室さんを好きかもって想ったのは・・・
恭介に似てたから・・・なんだね・・・ちょっと安心したよ・・・)



マミ「うっ・・うっ・・」ポロポロ・・・


さやか(・・・こっちは、深刻だけど・・・)

マミ「・・・」しょぼん

さやか「お、落ち着いてねマミさん・・・あくまで好みの問題だから・・」

さやか「それに・・・あたしが氷室さんを好きになるって事はありえないから・・・
(揺れかけた原因もわかったし・・・)」

さやか「マミさんの努力次第で・・どうにでもなるんだよ!」


さやか「そもそも、氷室さんが早乙女先生みたいに見た目若いだけで30超えてたらどうするのさ!
大学生くらいならギリギリだけど、20歳の差は大きいって!」


マミ「それでも・・・氷室さんのこと、バイオリン仮面のこと、ちょっと素敵な人だなという想いは、変わらないわ。」


さやか「そ、そうだ!きょ、恭介!こっちがあたしの弁当。
こっちがマミさんの弁当。食べてみたいのはどっち?」


恭介「え?」

さやか「ちなみに、マミさんは昨日あたしの家に泊まった!
同じ食材で純粋に料理の腕の差が出るお弁当です!!」


恭介「正直に言うと・・・巴さんのお弁当のほうがおいしそうだな。」


マミ「!?」


さやか「マミさん!わかった?こういう事!男が答える回答なんて、
いつでも気まぐれで付き合ってる女の子でも裏切るときがあるの!」


さやか「本当に氷室さんが好きなら、その場その場の受け答えに惑わされてちゃ駄目!
相手の心を芯で捉える覚悟がなきゃ。」


マミ「み・・美樹さん、あ・・・ありがとう・・・少し勇気が出たわ。」


さやか「そして、恭介には悪いけど、マミさんのお弁当じゃなくてあたしが作ったやつ、
食べてってね。」コトッ


恭介「え・・・?」

さやか「なによ、やっぱり嫌だった?」


恭介「そ、そんなはず無いだろ!わざわざ僕の分まで作ってくれてたなんて、嬉しいに決まってるじゃないか!」


恭介「早速いただくよ。徹夜してたから病院食はたべそこねてて・・・」カパッ


さやか「そ・・そうなんだ・・・」

マミ「・・・そろそろお邪魔かもね・・私も・・学校へ行くわ。」


さやか「マミさん・・・またね。あたしはもう少し恭介の面倒みてくよ。」

マミ「ええ。学校で会いましょう・・それとももっと遅くなるかしら?」


さやか「マ、マミさん!!///からかうなら、はやく出てってよ!」

バタン


恭介「ごちそうさま」

さやか「はやっ!!もうちょっと味わって食べてよー。感想とか聞きたかったのにー」

さやか(もっといえば・・・「あーん」とか・・・)


恭介「ごめんごめん。言っただろ?ずっと曲を書いていたって。本当言うと早くなにか
食べたくてしょうがなかったんだ。」

さやか「うん。食いっぷりとか見てると・・・そこはさすがに男の子だねって思うよ。」


さやか「それで、どうだった?感想聞かせてよ!」

恭介「うーん・・・正直いうと・・38点なんだよね。」


さやか「うぉおい!手厳しいなオイ!」

さやか「・・・まぁでも・・・料理に関して言えば・・・正直に言ってくれたほうがいいのかな・・」


恭介「もっと正直に言えばさやかが作ってくれるだけで嬉しいんだよ。味なんてどっちでもいい。」

さやか「きょ・・・きょうすけ・・・///」

恭介「それでも・・・さやかが上手くなりたいのならいつでも味見させてもらうよ。」

恭介「とはいっても・・・将来的に僕が料理することになるかもしれないんだけどね・・・」


さやか「なんで?」

恭介「バイオリンで食っていく道は諦めたからね。
もしかしたらさやかに働いてもらって専業主夫になるかもしれない。」

恭介「さやかの分の食事も僕が作る事になるかもしれないんだよ」


さやか「あのね・・・///恭介・・それ・・・」

さやか「結婚する前提での話になってるよね・・・///」


恭介「あ」


恭介「ごめん・・・また、無神経だったかな・・・」


さやか「ううん・・すっごい嬉しい。」

さやか「でも言わせて・・・恭介の・・・バカ・・・///」

その日の夜


店員「いらっしゃいませー」

杏子「あんまんだ。今残ってる分全部もらうぜ」キョロキョロ

店員「?4つで420円です」

杏子(マミのヤツはいないな・・・さやかや仁美のおっぱいも
十分あんまんに擬態できる大きさだけど・・・安心していいかな。)


杏子「500円で払うぜ。ちょっと待ってな」ガサゴソ

杏子「あれ?なんだこの財布?こんなに奥行きあったっけ?」


???「財布では無い!!」


バイオリン仮面「君が手を入れてるそれは、私の社会の窓だ!!」ダバァアアアアアン!!


杏子「うわあああああああああああああ!?」

店員「!?レジに人が寝そべっている!?な、なんなんだコイツはああああああ!?」

バイオリン仮面「私の名は、バイオリン仮面!!」

杏子「バ・・・バイオリン仮面!?そうか、あんたが噂のイレギュラーってヤツか!!」


杏子「ってイレギュラーすぎんだろ!!」ズコーッ


店員「け・・・警察・・いや、病院に連絡だ!!」

バイオリン仮面「待ちたまえ。すぐに出て行く。私はこの子が買う分のお金を払いに来たんだ。」ゴソゴソ

杏子「へ、変なところから出そうとしてるんじゃねーよ!!それに余計なお世話だ!」

杏子「ほらよ!500円!釣りはもういらねーぜ!!」


店員「お客さん!それ500円じゃないよ!」

杏子「え?」

バイオリン仮面「それは、私の社会の窓から出したギターピックだ!」

ギターピック「・・・」ほかほか


バイオリン仮面「生温かいだろ?」

杏子「うぎゃああああああ!!き・・きったねえええええええ!!!!!」ペシッ


バイオリン仮面「すまんが君、500円玉が奥のほうに入っててね。私の股間からひっぱりだしてくれないか?」

店員「は・・・はぁ!?」


~~~

店員「ご、ご来店ありがとうございました~」

店員「またのお越しを・・・」


店員「待てません。」

バイオリン仮面「さぁ、佐倉杏子。受け取るがいい。それが君のあんまんだ」

杏子「あ・・・あんまんの温かさが変な意味に感じるぜ・・・」


杏子「それより財布だ!あたしの財布をどこにやった!?」

バイオリン仮面「聞くまでも無いと思うがね」ジィー↓


杏子「ズ、ズボンの中!?そ、そんなところに入れてんじゃねーよ!!」

バイオリン仮面「君に手を差し伸べる勇気があるのならいつでもWELCOM!(ようこそ!)」



杏子「ふっざけんな!!」

バイオリン仮面「どうせ盗んだ金だろう?生活費が欲しかったら私の話を聞くがいい。」


杏子「はあ!?」

バイオリン仮面「佐倉杏子、私の事はパパと呼べ!」

~帰り道~

杏子「あ、使い魔」

使い魔「ブーン、ブーン!!」

バイオリン仮面「戦わないのか?」

杏子「グリーフシード落とさないやつ相手に戦うなんてゴメンだね。
アンタも手を出すのなら容赦しないよ。適当に人を食わせて魔女にするのさ。」


バイオリン仮面「・・・やはり君はそういう考え方なのか・・・」

バイオリン仮面「私は戦わせてもらうよ。使い魔でも人を殺傷できる能力は十分あるからね。
ほうっておけない。」

バイオリン仮面「だが、私一人では使い魔すら倒す力を持ち合わせてないんだ。
私の力は魔女たちの動きを止めてる間に他の魔法少女にとどめを刺してもらうものだから。」


杏子「だったら、なおさら見逃すしか無いんじゃねーの?
あたしは使い魔を倒すのに力を貸しはしないよ」

バイオリン仮面「そうだろうな・・・ならば、仕方ない・・・」


バイオリン仮面「・・・」ゴソゴソ

杏子「紙袋?ナニが入ってるんだ?」

バイオリン仮面「むん!」バッ


杏子「水色の・・・布!?なんだアレ?」

バイオリン仮面「チェンジ・マスク!!」ピカッ

杏子「水色の布を顔に被った!?でもマスクは変わってないぞ、
バイオリンがプリントされた黒の生地のままだ」


バイオリン仮面「さやか・・・力を貸してくれ」

バイオリン仮面「フォオオオオオオオオオ!!」

杏子「!!剣を繰り出した?これがヤツの固有魔法!?」

バイオリン仮面「喰らえ使い魔!スパークエッジ!!」

杏子「ちょっと、ちょっと!ナニしてんのさ!!」ヘンシン!


ガキィン!!(衝突する槍と剣)


バイオリン仮面「!?」

杏子「言っただろ?容赦しないってな。アイツは逃がすんだよ、あたしが決めたことに口を出すのなら、
アンタをパパって呼ぶ話も無しにさせてもらうぜ」

~巴部屋~

杏子「ただいまっと。」

バイオリン仮面「お邪魔します」

杏子「言っとくけど、話を聞いてやるためだけに部屋に入れたんだからな。
マミの部屋でナニもすんじゃねーぞ。そうでなくとも男を部屋に入れたなんて知ったら
アイツは卒倒すると思うからな。」

バイオリン仮面(あの使い魔が出た区域は他の魔法少女もいる・・・
あの使い魔が狩られてることを願うしかないな。)


杏子「それで・・?パパと呼べってのはどういう話だよ?」

バイオリン仮面「簡単な話だ。ワルプルギス討伐に向けて、君は私に協力する。
その代わりに私から衣食住すべてを提供してやろうという事だ。」


杏子「その話、本当だろうな?」

バイオリン仮面「もう盗みをしないと誓うのならね。」

杏子「そうか・・・パパっていうのはいわゆる養父の意味かい。
いいぜ、本当の話なら協力してやる。だけどあたしがいい子ちゃんになった訳じゃないからな。」


杏子「わざわざ盗みに行くのが面倒だから施しをくれる者にノッてやってるだけさ。」

バイオリン仮面「それでも構わないさ。君が盗みをしなくなる結果には変わらないからね」

杏子「・・・マミと同等のお人よしかい?アンタ。」


バイオリン仮面「さて、財布を返そうか。当分の生活費を入れておいた。
元々のお金は強奪した物だから警察に届ける。問題ないね?」

杏子「だ!か!ら!財布が生温かいっつーの!くれた金でソッコー新しい財布買うからな!」

バイオリン仮面「それとだ杏子、ワルプルギス討伐までの特訓は私が見てやるからな。」

杏子「はぁ!?特訓?必要ねーよ。あたしはマミと別れても一人で生き延びて来たんだ。
あたしの実力が疑わしいのなら実戦で証明してやるぜ?」


バイオリン仮面「だが、君はとある能力を失ったはずだ。」


杏子「!!」


バイオリン仮面「それを取り戻さなければ、いくら体術が素晴らしくても
余計なダメージを受けることは必至だろう。」

杏子「あんな力・・・いらない・・・もう欲しくも無い・・・」

バイオリン仮面「なぜだ?」

杏子「・・・あんたに言う義理はねーよ。」


バイオリン仮面「協力関係を築くために・・・もう少し素直になってもらわなければ困るのだが・・・」

バイオリン仮面「仕方ない・・・聞き出すとしよう!」バッ

杏子「バイオリン!?そんなものどうするつもりだ!?」


バイオリン仮面「3曲!!「萌えか?そこが萌えなのか?」」♪~♪~♪


杏子「おい!?うるせーぞ!ここはマンションだってわ・・すれ・・た・・か・・」

♪~♪~♪

杏子(!?口が・・・思い通りに動かない?いや・・違う・・・勝手に動く・・・!?)

杏子「あたしが・・・能力を手放した理由は・・・」

~~~

バイオリン仮面「そんな事があったのか・・・ほむらさんに聞いた話では股聞きだったから、
いまいち詳細が解らなかったよ」

♪~♪~♪

杏子「本当はあたしは・・・マミさんに会いに来ただけだったんだ。」

杏子「それで、もしマミさんが変わらずに優しい笑顔のまま迎えてくれたら・・・ごめんねって言いたくて・・」

杏子「でも・・・あの頃あたしがいた場所に・・・
マミさんの優しさに魅せられた他のヤツがいるって思ったら・・・なんだか寂しくて・・・悔しくて・・・」


杏子「本当は素直に謝れば・・・マミさんなら許してくれるって知ってる・・・でも、
その優しさがかえってあたしを苦しめるんだ・・・」

杏子「だって・・・あたしが・・・あたし自身を許してないから・・・」

杏子「家族を死なせたあたしは・・・本当は誰からも許されちゃいけないんだ・・・
でも、マミさんはそんなあたしに優しくしようとする・・・それがたまらなく痛い。」


杏子「だから・・・マミさんを攻撃した・・・マミさんさえあたしを悪の魔法少女だと
罵ってくれれば、何もかも自業自得にできる気がして・・・あの頃のあたしを正当化できる気がした。」

杏子「でも本当は・・・違うんだ・・・マミさんはあたしにとって残された最後の家族なんだ。」

杏子「本当はマミさんに否定されることが解決方法じゃないってことも頭では理解できてる・・・
マミさんが友達としてじゃなく・・・家族としてアタシを迎えてくれたとき・・・
あたしは・・・あの時の事を自分で許せる気がするんだ。」


杏子「マミさんはあたしにとっての姉さんだ。でも・・・家族を救えなかったあたしに・・・
またあの暖かさに甘える資格なんか無い気がして・・・」

♪~♪・・・ピタッ


杏子「ハッ!?」


杏子「て、てめえ!?ナニしやがった!!な、なんでアタシの口から・・・デタラメばかり言わせやがるんだ!!」

バイオリン仮面「デタラメでは無い!」



バイオリン仮面「それは君の本心だ!!」


杏子「なん・・・だと・・・?」

バイオリン仮面「3曲!!「萌えか?そこが萌えなのか?」この曲の効果対象は
人間および魔法少女!能力は「萌え」部分=「デレ」の部分!つまり「本音」を聞き出す!」



バイオリン仮面「これでわかっただろう?君が能力を取り戻すには
あの頃の自分自身を許す必要がある。」

杏子「認めねー!認めねーぞ!そんなの!なにがあたしの本心だ!今のは違う!!」

杏子「それに、自分を許すことなんてもっと認めない!あたしのせいだ!
あたしの勝手な祈りのせいで家族が死んだんだぞ!」


杏子「マミにだって・・・今さら素直になんかなれない・・・あたしは・・
あたしは・・・」


バイオリン仮面「素直になんてならなくてもいいさ。」

杏子「!?」


杏子「へぇ・・・あたしの本心とやらを自白させた割には意外な説法だね。
あたしはてっきり素直になっちまえとでも言うのかと思ったよ。」

バイオリン仮面「必ずしも嘘が悪いこととは言わないさ。
相手を傷つけないための優しい嘘だってある。」


バイオリン仮面「君が町を出て行くときに巴さんに言った言葉も、
彼女をこれ以上傷つけないための嘘だと言える。」

バイオリン仮面「ただ、自分を大切に思ってくれた人に対して、
優しい嘘も素直な気持ちも言えなかった私のようにはなってはいけない。」


杏子「・・・あんたも家族か誰かを・・・失ったクチかい?」

バイオリン仮面「誰かを傷つけないための嘘ならいくらついても構わない。
だが杏子・・・君の嘘は、自分自身を傷つけている。」

杏子「・・・あんたにナニがわかるんだよ。って、本心聞き出したんだっけ」


バイオリン仮面「巴さんに素直になれないならなれないなりの謝り方があるさ。
だから照れる必要も気負う必要も無い。」


バイオリン仮面「そして・・・いつか優しい嘘・・・つまり幻惑魔法が
必要になるときが必ず来る。」


バイオリン仮面「その時こそ君は能力を取り戻すだろう。
何故なら君の祈りもまた、優しい嘘から始まったのだから。」


バイオリン仮面「では、また会おう杏子。明日以降の寝床は見滝原ホテルのロビーで決めよう。」ゴソッ


杏子「おい、ちょっと待て」




杏子「なんで、マミの下着を大量に持ち帰ろうとしてるんだ?」

バイオリン仮面「欲しいからね」

杏子「欲しいか欲しくないかで言えば、あたしも欲しいぞ」

バイオリン仮面「えっ?」

杏子「うん?」


バイオリン仮面「なるほど、君は巴さんの下着が欲しいのか。その心情こそが
実は巴さんを慕っているという何よりの証拠に・・・」

杏子「本当は新品がいいけどな。替えの下着がいつまでもあるわけじゃないから
盗ってもいいっつーなら、マミのでも盗ってくぜ」


バイオリン仮面「・・・君は・・・巴マミの使用済み下着だから欲しいというわけでは無いのかい?」

杏子「は?なにそれ?訳わかんねー。新品ならまだしもお古だぜ?
おさがりなんて事情が無ければゴメンだね。」

バイオリン仮面「そこに価値があるのだよ、佐倉君。」

杏子「それがわけわかんねーんだって!」


杏子「つーか、あんた男だろ?女物の下着なんか履いてどうすんのさ?
女装趣味でもあるのかい?」

バイオリン仮面「それは私とはまた違ったタイプの魔法使いだね。」


バイオリン仮面「まてよ・・・杏子、君は・・・他人に下着を譲るという行為に抵抗を覚えないタイプなのか?」

杏子「あ?代わりにナニかくれるっつーのなら問題ないぜ。金だったり食いモンだったり。
使用済みなんかもらってナニが嬉しいのかはわけわかんねーけどな。」

バイオリン仮面「じゃあ単純に私が用意した新品の下着と交換するというのは?」

杏子「いいんじゃねーの?」

バイオリン仮面「素晴らしい。君は最高の永久機関だよ・・・佐倉杏子。」


杏子「・・・?わけわかんねぇ。とりあえずマミの下着置いてけよ。
あたしがナニ言われるかわかんねーからな。」

杏子「ナニに使うかわからねーけど、使用済みの下着が欲しいなら
あたしのをやる。その代わり新品をもってこいよ。」


バイオリン仮面「了解だよ、杏子。でもマミブラの方は君には無い輝きがあるんだ。
一枚くらい持っていっても・・・」


杏子「大きさって言いたいのか・・・?殺すぞ・・・」

次の日の朝、巴部屋


杏子「もう学校が始まってる時間だっつーのに、マミのやつ帰ってこねー。」


杏子「ちょっといたずらしてやるか。」

杏子「マミの予備の制服。借りるぜ。」


杏子「バイオリン仮面のいう事も一理あるからな。
幻惑の魔法を取り戻すためのステップその1だ」


杏子「よし、学校へ行くか。」


~学校~

杏子「ここが、マミの通ってる中学か・・・」


教師A「そこの君、待ちなさい、ウチの生徒かね?」

杏子「は?見りゃわかんだろ?」

教師A「なぜ私服を着ているんだ?」

杏子「!!」


杏子「わ、わるい先生、あたし、トイレだ!!」

教師A「あっ!こら!待て!」


~女子トイレ~


杏子「ふぅ・・・服装をごまかす程度の幻惑もできねーのか・・・」

杏子「小物から幻惑してみるか・・・というわけでマミの制服が役に立つぜ」


~着替え中~

杏子「さすがにマミの制服は胸が余るね・・・ってやかましいわ!!」


杏子「さて、徘徊スタートだ。」


杏子「♪~♪~♪」


島袋先生「ちょっと待つさーそこの女子。授業中に何してる?」

杏子「ああ、ちょっとトイレに寄ってたんだ」


島袋「それより、君、うちの生徒じゃないよな?」

杏子「・・・なんでだ?制服着てるだろ?」


島袋「オレの頭には女子生徒全員の顔がインプットされてるのさー
証明したいのなら生徒手帳をみせなさい」


杏子「チッ、ほらよ!」スッ


島袋「って、これ板チョコじゃねーか!!」


杏子「くそっ!これも駄目か!」ダッ


島袋「ちょっと待って!個人的に気に入ったんだ。
お小遣いあげるからちょっと放課後付きあうのさー。」


島袋「リーダー的テクニックでひーひー言わせたい!」

杏子「うるせーバカ!世紀末に帰れ!」


島袋「捕獲レベル高そうなのさー諦めるのさー」パキッ

島袋「あ、チョコうまい。」

杏子「マミのヤツいるかい?」

3年女子「まだ来てないみたい。昨日も一時間目欠席だったから、ちょっと心配かな。」


杏子「心配?」

3年女子「巴さん・・・一人暮らしが大変で私たちとはあまりしゃべってくれないけど、
本当はみんな仲良くしたいのよ。」

3年女子B「勉強も出来るし家事もできるし、巴さん。色々教えてもらいたいよね。」


3年男子「加えてあのスタイルの良さだよ!お近づきになりたくない訳ないじゃん!」

3年女子C「エロ思考の男子は消えろ!巴さんの後輩が怯えてるでしょ!」


杏子「・・・あたしが何年生かも設定してないのに後輩扱いかよ・・・
やっぱ胸か。」

杏子(怯えてるのはマミのやつだよ、自分からもっと関わっていきゃいいのに・・・)


杏子(・・・マミに友達がたくさん出来たら・・やっぱり寂しいのかな・・・あたしは・・・)


杏子「じゃあ、先に暁美ほむらってヤツに会っていくか」

~学校の屋上~

ほむら「・・・まどか・・・他言しないと誓えるのなら・・・以前の質問に答えてあげるわ・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」

ほむら「私が時間を巻き戻してたのは・・・まどかを救うため・・それで間違いないわ・・・」


まどか「救うっていうのは・・具体的にどういう事?」

ほむら「約束した世界のまどかは・・・魔法少女の真実を知らずに契約してしまった。」


ほむら「まどかがキュゥべえに騙される事。それを防ぐことが私の目標。」

まどか「キュゥべえが・・・何か隠しているの?」


ほむら「ええ。聞かれない限りアイツは答えない。」


ほむら「魔法少女の魂はソウルジェムに固定されてしまうこと。
そのソウルジェムはグリーフシードとなっていずれ魔女を産むこと。」


まどか「!!・・・そんな・・・ひどすぎるよ・・・・
ほむらちゃんも・・・マミさんも・・・いずれ魔女になるの・・・?」


ほむら「その時に生じる感情の爆発をエネルギーにしてるのがキュゥべえ。
宇宙のためにという名目でね。正式名称は・・・インキュベーター。」




杏子「おい・・・今の話・・・どういう事だ!?」


ほむら「!?」

まどか「だ、誰!?」

ほむら(佐倉杏子!?な・・・何故校内に!?)

ほむら(そして・・・なぜ気づけなかった!?)


杏子「マミが来るまでやることがねーから屋上にいたんだ。人の気配がしたから、
幻惑で壁のフリができるか試してみた。」


杏子「アンタ達が気付かなかったとこを見ると、どうやら成功のようだね。」

杏子(軽いヤツなら・・・使える。そして、実戦にはそれで十分だ)

(変身の光)

まどか「ま・・・魔法少女・・!?」


杏子「暁美ほむらってのはアンタだろ?あの時マミの家にいた」


ほむら「くっ・・!」

(変身の光)

杏子「何も言わずに死ぬか半殺しにぼこられてからしゃべるか、好きなほうを選びな。」ブンブンブン!!


まどか「やめて!二人とも!!ま、まずは話し合ってよ!」


杏子「話し合い?さっきの事が本当なら、こいつは事実を知ったうえで何故こう平然としてられるんだよ。
何かたくらんでる証拠さ。」


杏子「動けなくしてから吐かせるのが得策なのさ!」バッ


まどか「やめて!!」




さやか「きょーこっ♪」乳ムニュッ


杏子「にゃああああああああ!?」




ほむら「!?」

まどか「さ・・・さやかちゃん?」

ほむら「・・・」

(変身解除)

杏子「・・・」

(変身解除)


さやか「なんだー杏子も来てたんだ。おっ、制服似合うね・・・
でも胸がちょっとぶかぶかだね・・・」

さやか「わかった、マミさんのだ!」


杏子「ああああ、うるせー!何しにきやがった、さやか!!」

さやか「あたし、ここの生徒だよ。学校に来るのは当たり前じゃん。」

さやか「とはいっても、もう昼休みになっちゃったけどね・・・
だから、お昼ご飯!まどか達探してここに来た。」


マミ「あら、みんなここに居たのね。佐倉さん・・?
そう・・・忍び込んできたのね・・・もう!」


まどか「マミさん!」

杏子「マミ・・・」


杏子「・・・」キッ(睨み)


ほむら『マミやさやかに知られたくない。
後で必ず説明してあげるから、今は聞かなかったことにして。』

杏子『チッ』

マミ「みんなで食べましょう。佐倉さんは・・・お弁当持ってきた?」

杏子「ふん。」ドサドサ

さやか「あんたコレ、全部お菓子じゃん!」

杏子「悪いかよ。」


マミ「しょうがないわね・・・私のお弁当食べなさい。」

杏子「お、思惑通り。マミならそういうと思ってたぜ。
何か食えないかと思って学校に来たんだよなー実は。」

マミ「なら私はこっちのお菓子をいただくわ。パンが無ければというやつね。」

杏子「これもあたしのだ!」

さやか「両方食う気かよ!」


マミ「しょうがないわね・・・ダイエットも兼ねて・・・」

さやか「だから太ってませんって!!」


まどか「あの・・・マミさん?」

マミ「あっ・・・ごめんなさい・・・そういえば鹿目さんと暁美さんは
はじめましてだったよね?」


マミ「暁美さんは・・・ある意味はじめましてじゃないかもしれないけど・・・」

杏子(いや、会ったことねーぞ。こんなヤツ・・・)

マミ「こちらは隣町で魔法少女をやってる佐倉杏子さん。
元々私の一番弟子で・・・」

杏子「その話はするな!今は関係ねーだろ。今は!」


マミ「こちらは暁美ほむらさんと鹿目まどかさん。
暁美さんは魔法少女。鹿目さんは素質持ちだけど契約はしてないわ。」

まどか「えっと・・あの・・・よろしく・・・でいいのかな・・・?」


さやか「そういや、あんたらなんで変身してたの?」


ほむら「・・・」

杏子「・・・」

まどか「つ・・使い魔がいたの!」

杏子ほむら「!?」

さやか「え」


まどか「たまたま、ほむらちゃんと佐倉さんがいるこの場所で・・・使い魔が現れて・・・」

まどか「たまたま退治しようと一緒に変身して・・・鉢合わせて・・」


まどか「ほむらちゃんと佐倉さんがお互いに驚いてる間に使い魔は逃げちゃったけど・・・」


マミ「そうなの?おかしいわね・・・校内に使い魔が現れたらまず私は解るはずだけど・・・」

まどか「き、きっと・・・弱い使い魔だったんですよ!」


マミ「それに・・・佐倉さん・・・あなた使い魔は狩らない主義だったんじゃないの?」

まどか「えっ・・・そうなの・・?」

さやか「な・・・!?」


杏子「・・・」


ほむら『まどかが言ったことにつじつまを合わせて!佐倉杏子』


ほむら『・・・お願い。あなたは割り切れるかもしれないけど・・・
魔法少女の事実をマミが知れば、おそらく彼女は壊れてしまうわ。』


ほむら『必ず後で説明する。だから-』


杏子「ん。あぁ、まぁ・・その・・実はだな・・・」


杏子「マミに返事をしにきたんだ。例のワルプルギスの件について・・・」

マミ「返事?」

杏子「力をかせっつっただろ、ワルプルギスの夜を倒すために」

マミ「協力してくれるの?」

杏子「使い魔を狩ろうとしたその行動が返事だと思ってくれ。
とりあえずここ一ヶ月はそっちのやり方に従ってやる。」


マミ「あ・・・ありがとう・・・本当にありがとう・・佐倉さん!」

杏子「・・・」

杏子(さっきのこいつらの話が事実なら・・・マミのこの笑顔は・・・)


さやか「ちょ、ちょっとねえ!今のどういう事さ!
あ、あんた使い魔見逃したりしてたの!?」


杏子「だああああ!うるせー!お前が出てくると全部ややこしくなるんだよ!
もうしてねー!これからワルプルギスまで、
マミの方針に従ってやるっていってんだからもういいだろ!」

杏子「ただし、条件はアイツのグリーフシードをあたしに無条件で譲ること、
ワルプルギスを倒した後、縄張りを譲ること」


マミ「私は・・構わないわ。暁美さんは?」

ほむら「問題ないわ。私はワルプルギスさえ倒せれば後はどうでもいいもの。」


まどか「・・・」


杏子「そして、全部終わった後はマミのマンションはあたしが住む」


マミ「!!」

さやか「な・・・なんだと~!?」


さやか「あ、あんた!マミさんにこの町からでていけって言いたいの!?」

マミ「か・・・構わないわ!!」

さやか「マミさん!?」


杏子「よし、交渉成立だ。これからワルプルギスまで、あんた達の正義の味方ごっこに協力してやんよ」

マミ「言ったでしょ?正義の味方なんかじゃないわ。」


さやか「え?マミさん・・・ナニいってんのさ?」


マミ「いい機会だから言わせてもらうわね・・私は正義の味方なんかじゃないわ。
ただ・・・『ごっこ』は間違えてないわね・・・孤独が嫌だっただけよ。」

マミ「誰かの前でかっこつけてただけなのよ。
仲間を集める手段が・・・たまたま正義の味方の行動に似ていただけ。」


マミ「だから・・・今は何よりも佐倉さんが帰ってきてくれて嬉しい。
そばにいてくれるだけで・・・楽しい。」

杏子「フン」

さやか「マミさん・・・」


マミ「美樹さんも契約しようと考えるのなら、私に対するイメージを
洗いなおすことからオススメするわ。でなければ勝手な理想像に押しつぶされるだけだから。」

マミ「あとは・・・この町の魔法少女という言い方は可笑しいのかもしれないけど、バイオリン仮面だけね。」

マミ「4人もいればきっとワルプルギスの夜を倒せるわ!
・・・佐倉さんにバイオリン仮面を会わせたいのだけれど、どうすればいいのかしら?」


杏子「もう会ったよ」

さやか「え?」


杏子「あたしに住むところと食うものをくれるみたいなんだ。その代わりワルプルギスの事、
手を貸せって言う取引でな。」

杏子「今日もホテルで待ち合わせだ」


さやか「ホテル!?ちょ・・・ちょっと!それアンタいかがわしい事したりされたりって無いでしょうね!?」


杏子「いかがわしい事!?具体的になんのことだよ?」

まどか「あわわ・・・・///」

マミ「さ・・佐倉さん・・・バイオリン仮面に・・・その・・身体を触られたりしてないかって事よ。
な・・・なにか変な要求はされてない!?」


杏子「あるかよ。ただあたしに修行をつけたいとか言ってたから、不可抗力で触れることはあるかもな。」


さやか「ほっ・・・なんだ・・・純粋に杏子の寝床を心配してるだけか・・」


杏子「後は・・・あたしのパンツを毎日回収するとは言ってたな」


一同「!!」


杏子「自分の事を『パパ』と呼ばせようとしてたり。」



さやか「・・・」








さやか「援交だあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

~ホテル見滝原~

杏子「おーい、バイオリン野郎ーどこだー、来てやったぞー!」


まどか「・・・」


~回想~

さやか「あんたそれ、絶対騙されてる!行っちゃ駄目!」

マミ「そうよ!寝床も食事も用意する!
下着も私のをバイオリン仮面に渡すわ!!」

杏子「ふざけんな!あたしがせっかくアイツが盗っていこうとするのを止めさせたのに!」


杏子「なにより、マミ!あんたと二人きりになるのは・・まだ、辛いんだよ・・」

さやか「だったらあたしも行くよ!言ったでしょ!あんたがマミさんと
仲直りするための友達になるって!」

さやか「あんたがちゃんとマミさんと向き合えるまで、あたしが心配してあげる。
だから、バイオリン仮面がアンタに変なことしないか監視する!」


杏子「駄目だ。あたしとマミの事情に一般人を巻きこまねー。」

杏子「あたしとバイオリン仮面との事情はもっと関係ねー」



マミ「じゃあせめて誰か一人あなたのそばにつけさせて!
心配でたまらないわ!そんな取引!」


杏子「いいっつってるのに・・・まぁ・・・どうしてもって言うのなら・・」

~回想終了~


まどか「佐倉さん・・・なんでわたしなの?」


杏子「杏子。呼び捨てで呼んでくれ。あんたやさやかと同い歳だから。」

杏子「マミは問題外だし・・・さやかもウザイ。
暁美ほむらは・・・信用ならねーし、消去法だ。」


まどか「・・・またこういう事になるかもしれないから、
帰るのが遅くなったり泊りがけでも心配しないでって家には言ってるけど・・・」

杏子「あんた、さやかのお友達なんだろ?
アイツの友達続けられるってお人好しじゃん?」

杏子「アイツ、初対面のあたしにずーずーしいし、おせっかいだし。」

杏子「だから、内緒話するにはあんたみたいなのが気楽なんだよ。」


まどか「内緒話?」


杏子「さっき屋上で暁美ほむらとしてた話だよ」

杏子「魔法少女が魔女になる。あんた信じるかい?」


まどか「・・・信じちゃうかな・・・ほむらちゃん・・・嘘はつかないし」

まどか「何より・・夢を見たの。わたしがほむらちゃんのために契約して・・
魔女になる夢を・・・」


まどか「ううん。もっとはっきりとした・・
夢を使って別の未来を経験したって言っても良かった・・・」

まどか「その夢の中で魔女になったさやかちゃんのために杏子ちゃんが
いっしょに結界の中で最期までいるんだよ。」


まどか「杏子ちゃん、さやかちゃんとすぐ仲良くなっちゃったから、
さやかちゃんのためにそうするだろうなって思ったら、
あの話も嘘じゃないと思えて。」


杏子「ハァ!?あたしとさやかが仲いいだって!?バカいってんじゃねーよ!」

まどか「ふふっ・・・ごまかしきれないよ。さやかちゃんと話してるときの杏子ちゃん、
年齢以上に幼く見えるの。とっても可愛いよ!」

まどか「マミさんと話すときはもっとかな。」




杏子「このやろ・・///」

まどか「ほむらちゃんからも漠然と『この町を縄張りにしようと企む子』としか聞いてなかったから、
どんな人だろうと思ったけど、全然そんなこと無かった。」

まどか「強がってみせても、わかるんだ。杏子ちゃん、マミさんやさやかちゃんのこと
ちゃんと心配してるんだなって。」

まどか「・・・だから・・・」


まどか「さやかちゃんが杏子ちゃんがマミさんに素直になるための友達なら、
わたしは杏子ちゃんがさやかちゃんに素直になるための秘密の友達だね!」


杏子「はぁ!?」



まどか「意地張ってれば友達が逃げてくと思ったら大間違いだよ。
これなら、どんどん友達増えていっちゃうよ。」


杏子「ほんと、変なヤツだな。あんたもさやかも。」


杏子「話、戻そうぜ。暁美ほむらがいってた話、アンタは信じるんだよな?」

まどか「うん」

杏子「だとしたら、安心だ。
これで魔法少女になろうとするヤツが一人減ったって事だからな。」


まどか「・・・」


杏子「え、なにその表情。あの話が本当だと信じて、なおかつ
魔法少女になろうとしてるの、あんた?」

まどか「ちょっと、考えちゃう。」


杏子「おい・・・どういう事だよ・・」

まどか「さっき夢を見たって言ったでしょ?
もしあれが本当なら・・・わたしにはすごい才能があるらしいの」

まどか「でも、その才能は・・・
ワルプルギスの夜を越えると無くなってしまう物らしいの」


杏子「なんだそりゃ?どういう意味だ?」


まどか「それはまだ秘密。ほむらちゃんの事情にも関わってくるし」

まどか「だから・・・魔法少女が魔女になる悲劇を食い止めるために・・・
ワルプルギスを倒す前に・・・とんでもない願いが叶っちゃううちに
契約するのも・・・アリかなって。」



まどか「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたいとか・・・」



杏子「ふーん・・・おっとりしてるようで、覚悟決めるときは決めるんだね。アンタ。」

杏子「どっちにしろ、魔法少女になんてならないほうがいいさ。
その話は暁美ほむらの話が正確なものだと確認してから考えな。」


氷室「やぁ、ここにいたんだね。佐倉さん。・・・鹿目さんも一緒か。」


杏子「・・・誰だあんた?」

氷室「バイオリン仮面だよ。これが素顔だ。サングラスだけどね。」

氷室「偽名は氷室。よろしく」

~~~

氷室「二人が驚くリアクションは省略させてもらうよ。
それより佐倉さん、僕も滞在するここのホテルが
君がワルプルギスの夜と戦うまでの根城だ。構わないね?」


杏子「おお。何度か忍び込んだことあったけど、ここはいいホテルだ。」

氷室「僕と一緒の部屋に入るかい?それとも、あらためて個室を取るかい?」


杏子「どっちでもいい-」
まどか「個室とろう!杏子ちゃん!!駄目だよ!男の人と一緒なんて危ないよ!

まどか「そ、それと・・・バイオリン仮面さん・・・いえ氷室さん!
杏子ちゃんの下着取るのやめて!!純な杏子ちゃんを騙して、
ナニを企んでるの!?」

氷室「申し訳ないけど、それだけは聞けないよ。」


氷室「一度見せてあげたほうがいいだろうね。僕のソウルジェムが
浄化されるところを。」


氷室「二つ部屋を取ろう。僕も別の偽名をまた使う。」

シュイン!

杏子「わっ!髪が赤くなった!?」

氷室「君と髪の色を合わせたほうが疑いをもたれにくい。」



フロント「こちらに、保護者様とお子様の名前をお書きください。」

杏子「親子って設定で部屋を取るのか。」

氷室「な?パパって呼んだほうが都合がいいだろ?」


フロント「新しく部屋を借りられるのは氷室あんすけ様と娘さんの
氷室杏子さんでまちがいないですね?」


杏子「あんすけ?変な偽名だな。」

氷室「フロントが読み方を間違えただけさ。」


~氷室の個室~

氷室「さて・・・君たちには僕の浄化行為を見てもらおうか。」

氷室「これが僕たち「魔法使い」のソウルジェムだ」スッ

まどか「わっ・・・魔法少女の物より大きい!」

杏子「いなりずしみたいな形だな」


氷室「そして、これの浄化に使用するのは、セクシーすぎない
ごく普通の使用済み下着だ」

杏子「ピンクのブラ?どこから持ってきたそんなもの?」


まどか「///・・・わ、わたしの・・・だよそれ・・・
やっぱり、バイオリン仮面が持ってたんだねー↓」


氷室「下着をソウルジェムに擦り付ける。すると・・・」

シュゥウウウ・・・

杏子「ソウルジェムの黒い穢れが・・・まどブラに移った!?」


まどか「わ・・わたしのブラジャーが・・・真っ黒になっちゃった・・・!!
まるで大人の下着だよ!」


氷室「そう・・・穢れを吸い取った少女(の下着)は大人(の下着)になる。
これが・・・魔法使いのソウルジェムの真相だ。」

杏子「へー」


まどか「なにかの比喩なの?それ」


氷室「・・・本当に純だね。君たちは」


氷室「これでわかっただろ?君たちの下着が必要な訳が。
やましい気持ちはこれっぽっちも無く、ただ浄化のために欲しいんだよ。」


杏子「そういう事ならしゃーねーな。文字通り一肌脱いでやるか。」

まどか「納得しちゃ駄目!まだまだツッコミどころはたくさんあるよ!!」

~病室:恭介発電所~


恭介「中途半端な時間に眠たくなってきたな。やっぱり、徹夜したせいか。」

恭介「寝る前にナニかしようかな?」

恭介「放課後もさやかが来るって行ってたから・・・うかつな事は出来ないね。」


恭介「あれを聞きながら眠りに落ちよう。それが・・・今の僕が
うかつな事以外で至福を得られる最高の時間だ。」

ピッ


恭介「心が安らぐ・・・」

恭介「すぅ・・・」


ガチャッ

さやか「恭介♪」


さやか「寝てる・・・しょうがないなー。コイツは。」

さやか「徹夜で作曲してたからしょうがないか・・・」

さやか「あたしのために・・・ね・・・きゃー♪もう!恭介ったらー!」


さやか「ナニか聞きながら寝てるね・・・イヤホン借りるよ。あたしにも聞かせて」


さやか(ボイスレコーダー)「大好きだよ・・・」


さやか「きょきょきょきょ・・・きょうすけぇ!?///」


さやか「あ、あの時のあたしの告白!!なんてもの繰り返し聞いてるのよ!!」

さやか「あ~もう!///バカ!バカ!バカバカ!!バカバカバカバカバカバカ!!」



さやか「・・・恭介のバカ・・・」

さやか「何度でも・・あたしが直接言ってあげるのに・・」


恭介「すぅ、すぅ・・・」

さやか「・・・本当に・・寝てるのかな~?」


さやか「関係ないよね。じゃあ改めて・・」



さやか「大好きだよ・・・恭介」






恭介「!」ピクンッ


さやか「え!?ナニ今の?」

さやか「このボイスレコーダー・・・2031年製って書かれてる・・」

さやか「やっぱり・・・バイオリン仮面が・・・未来人!?」


~病院受付前~

マミ「あら、早かったのね」

さやか「恭介のヤツ、疲れて寝ちゃっててさ。」

ほむら「私たちを放置してずっと一緒にいてもよかったのに。」ニヤリ


さやか「ほむら!」


マミ「ねぇ!今日は誰の家でお泊り会する?」ソワソワ

さやか「マミさんノリノリだな、オイ!使命は!?魔法少女の使命は!?」

ほむら「もちろんパトロールはするわ。工場で逃がしてしまった魔女は間違いなく生きているし・・」


ほむら「その上で今日は私の家に招待するわ。」

さやか「ほむらのノってきた!?」

ほむら「もちろん、ワクワクはしてるわ。」


ほむら「でも、情報交換も大事よ。今日は私の核心に迫る話を二人にしてあげる。」

ほむら(ワルプルギスの夜までにお泊り会を繰り返す・・・こんな単純なことで
結束と情報交換が出来るなんてね・・・今まで気付かなかったのは盲点だわ。)


マミ「そうね、私も美樹さんに一つ忠告があるから、暁美さんの家でじっくりと話合いましょう。」



~街中~

マミ「あれは・・・」

ほむら「使い魔ね。」

マミ「暁美さんが工場でしとめそこなった魔女の使い魔かしら?」

ほむら「おそらく違うわ。私が対峙したのは精神に訴える能力を持っていた。」

ほむら「単純に人間を捕食する能力しかもってなさそうね。さっさと撃ち落しましょう。」


使い魔「ぶーん!ぶー・・」ドサッ


マミ「・・・まったく音がしなかったわ」

ほむら「サイレンサーよ」

さやか「本物の銃火器!?魔法はどこいった!?」



~ほむほーむ~

さやか「なんだこの部屋・・・?」

マミ「すごい数の・・ホログラム・・・」


ほむら「さて・・・どこから話しましょうか・・・」

ほむら「私が時間を繰り返してきてるというのは・・・二人とも漠然とは聞いてるみたいね。」


さやか「お、おう」

マミ「美樹さんには私から話したわ。」


ほむら「実は違う時間軸で・・・私はあなた達とすでに出会っている。」

さやマミ「!!」



ほむら「時間を繰り返すとはそういう事よ。ワルプルギスの夜までに・・・
何度もあなた達は何らかの形で死亡している。」

ほむら「その際、さやかは契約するケースが多かった。
死亡する原因は上条恭介との不仲」


さやか「そんな・・・」


ほむら「その呪われた連鎖を断ち切るのが私の目的。
本当に私が救いたい人物は・・・」

~氷室の個室~

杏子「そうだ、あんたは知ってるか?」

氷室「何をだい?」

杏子「魔法少女が魔女になる。暁美ほむらがそういっていた。
ソウルジェムが魔法少女の本体とも言ってたけど、こっちの問題のほうが重大だ。」


氷室「!!」


杏子「アンタはそれが本当かどうか知っているかい?」


氷室「・・・」

氷室「後ほどちゃんと説明する。君は今幻術の魔法を取り戻すことに集中してくれ」


杏子「あんたもか・・・チッ、しょうがねーな。」


杏子「まどか、あたしの部屋行こうぜ。」

まどか「えっ・・・わたし帰ろうとしてたのに・・」

杏子「なんだよー泊まっていけよ。家には事情通してあるんだろ?」

まどか「それはそうだけど・・・」


杏子「それに・・あんた、あたしがさやかと仲良くなるための友達になってくれるんだろ?」

まどか「あ・・うん。」

杏子「だったらちょっと付き合え。」


杏子「さやかと仲良くなること・・・それがマミとちゃんと向き合うために必要な一歩だと思うから。」

杏子「マミと向き合うことはあたしにとっては思い出したくない事故と向き合う意味でもある。」


杏子(そうしたら・・いつかあたしはあの時のあたしを許せるのかな・・・)


まどか「そっか。そういう事か・・・だったらわたし、力になるよ!」



氷室「明日は朝から特訓を開始する。今日はよく休むように。」

杏子「女子のおしゃべりはとまらねーぜ?まぁ、睡眠不足は魔力で補うから安心しな。」

~ほむほーむ~

マミ「そ・・そんな事が・・・」

さやか「まどかを助けるために・・・ほむら・・アンタ・・」


ほむら(魔女化だけ伏せて何とか説明できたわね。でも、いつかは
話さなければならない事・・・)

ほむら(だったら先に・・・)


ほむら「巴さん・・・私たち魔法少女のソウルジェム・・・
これの重大性は解る?」

マミ「な、何を今更・・・ソウルジェムがなければ変身も魔法も使えないわ・・・」


ほむら「それだけじゃない。文字通り「魂」なのよ。」

ほむら「さやか、私のソウルジェムを持って100メートル以上外へ出て、
そこからまた私の家に戻ってきて。私の手にソウルジェムを戻して」


さやか「う、うん・・・」

~~~

さやか「そんな・・・」

マミ「この身体が・・・ただの抜け殻・・・」


マミ「いいえ・・死体・・ゾンビ・・・」


ほむら(上条恭介と恋仲になり、この事実を知った今、さやかの契約はほぼ100%ありえない。)

ほむら(そして・・・)

ほむら「これよりも衝撃的な事実がソウルジェムには隠されている。」


マミ「え!?」

ほむら「今から受け入れる覚悟をしておいて、巴さん。今は魔法少女の身体が抜け殻という事実に向き合うのに
精一杯でしょうから。」


ほむら「佐倉杏子も含めた場で、いずれちゃんと話をする。今はまだその時ではないわ。」


マミ「ええ・・・解ったわ・・・」フラッ

さやか「マミさん!顔が・・・真っ青ですよ!」

マミ「だ・・・大丈夫・・落ち着いたわ・・・」

マミ「・・・も・・・元よりあの時尽きてた命だもの・・・」

マミ「今の私には守りたい人達がいる。そばにいてほしい人達がいる。」


マミ「佐倉さん、暁美さん、美樹さん、鹿目さん。」

マミ「会話は無かったけど・・・学校のクラスメイトたち・・・そして・・・
親の帰り・・・子の帰りを待つ人達・・・」

マミ「私が魔法少女になりたてのとき・・・見捨ててしまった命のためにも・・・」


マミ「私は・・・魔法少女を続けるわ。」

ほむら「巴さん・・・ありがとう・・・」


マミ「だから・・・今の話を踏まえた上で・・・
美樹さんにきちんと言っておかないといけないことがあります。」

さやか「そういえばそんな事言ってたね。何ですか?」




マミ「美樹さん、あなた・・・やっぱり、契約のこと・・・今でも少し迷ってるでしょ?」

さやか「!!」


ほむら「!?」

さやか「いやぁ・・まぁ・・・ほむらの今の話を聞くまでは・・・でしたけど・・・」

マミ「今でも。よ」

さやか「・・・」


さやか「はい・・・」


ほむら「さやか!何を考えているの!?正気!?」

ほむら「あなたの幸せは上条恭介と添い遂げることでは無いの!?彼の腕を治したところで、
あなたが自分の身体のことを割り切れなければ、きっと・・・それは崩れてしまうわ。」


ほむら「魔法少女になってはだめよ・・・あなたのために・・・彼のために・・・」

ほむら「何より・・・そんなことをすれば・・・まどかだって悲しむわ・・・」


さやか「ほむら言ったよね・・・別の世界で契約したあたしは・・・
恭介と仁美がくっついた所を見て自滅するって・・・」


さやか「今・・・恭介がちゃんとあたしを見てくれてるこの状況なら・・・
きっとくじけない気がするんだ。恭介さえいればいい。悔しいけど正義なんかじゃなく、
それがあたしの本当の願い。」


さやか「それに・・・魔法少女が人間じゃないって認めるってことは・・・
あたしがマミさんやほむらを否定することにも繋がるから・・・」


さやか「ほむらもマミさんも・・・人間だよ。杏子だって・・・
だって笑い合えたじゃん。フザけあったり・・・今知ったソウルジェムの事実に・・・
悲しんだりすることも出来る。」


さやか「ほむら達をゾンビだなんて言うやつがいたら、あたしがぶっ飛ばしてやる!」

さやか「魂の在り方が変わっただけの人間だよ。暖かいぬくもりが・・・たしかにそこにある。」


マミ「美樹さん・・・」

ほむら「さやか・・・」

さやか「恭介が一番大事。でも、ほむら達との友情も・・・今は同じくらい大事に思えてきて・・・」

さやか「少しでも戦力になるのなら・・・あたしはそれに応えたい。」


さやか「恭介があたしにしてくれたように・・・あたしも恭介の気持ちに応えたい。」

さやか「杏子も強がっているようで・・・マミさんの優しさに応えようとしている・・・」

さやか「ほむらは・・・まどかとの約束を果たそうとしている・・・」

さやか「あたしだって・・・誰かの愛情や友情に応えたい・・・」


さやか「そう思ったら・・・たとえどんな困難が待っていても・・・
魔法少女になるのが・・・みんなの気持ちに応える道だと思って・・・」


マミ「・・・自分で自分の願いをハッキリさせたのね。正義の味方じゃなくて、
自分の望み・・・自分が守りたいもの・・・それをハッキリさせてるのなら・・・良いわ。」


マミ「私が再び戦う理由も正義なんかじゃない。美樹さんにそれが理解できるのなら・・・
もう誰にもそれを非難できる資格なんて無いのかもしれないわね・・・」


ほむら「私は絶対反対よ、さやか。まだソウルジェムには秘密があるといったでしょう?」

ほむら「約束してさやか!!私に少しでも友情を感じているのなら・・・
ソウルジェムのもう一つの秘密を話すまで・・・絶対契約しないで!!」


ほむら「それを知らずに契約すれば・・・あなたはきっと後悔するから・・・」

さやか「ほむら・・・」


ほむら「お願い・・・まどかだけじゃない・・・今は私も・・・あなたが何も知らずに
契約してしまう事が・・・魔法少女に引き込んでしまう事が・・・悲しい・・・そう思ってしまう」

ほむら「少なくともこの時間軸では・・・あなたも私の大切な友人の一人よ・・・
頼むから・・・自分を粗末にしないで・・・」


さやか「・・・」


さやか「わかったよほむら・・・あんたの話を聞くまで、あんたが話してくれるまで、
とりあえず契約のことは考えないようにする。」


ほむら「さやか・・・約束よ。」

さやか「うん。絶対破らないよ。」


さやか「ところで・・・恭介の病室でバイオリン仮面・・・氷室さんが残していったと
思う私物に書かれていた年が・・・」


ほむら「2031年!?」

マミ「やっぱり・・・未来人だったのね・・・今から20年後までに・・・
一体どんなことが起こるというの・・・!?」

~杏子の部屋~

杏子「まどか!さやかを呼び出せねーか?」

まどか「さやかちゃんに素直に相談するんだね?」


杏子「いちいちうっせー。///お前はもう寝ろよ。」

 
~ほむほーむ~

さやか「あ、まどかからだ」

さやか「もしもし?」


杏子「・・・よぉ・・・」

さやか「・・・もしかして、杏子?何の用?」


杏子「本当にあたしの友達になってくれるのか?」

さやか「あたしはもう友達のつもりだったけど?」


杏子「・・・じゃあホテル見滝原に来てくれ。
マミやまどかに聞かれちゃ恥ずかしい話がある。」

さやか「いいよ。今から行ってあげるね。夜はほむらの家に戻らなきゃだし。」


~~~

さやか「おまたせ」

杏子「まどかは部屋に置いたままだ。お前にしか言わねーから、良く聞けよ。」



杏子「マミの前で素直になる必要なんか無いって言ってくれるやつがいた。
だから・・・マミ以外には素直に話す。」

杏子「絶対マミには言うなよ!めちゃくちゃはずかしいんだからな!!」

さやか「任せなさい!秘密は守るよ!」




杏子「あたしは・・・マミの事が好きだ。本当は・・・心配でたまらない・・・」



さやか「ほぅほぅ・・・だいぶ素直になったじゃん」



杏子「アイツにお前らみたいな友達が出来て・・・嫉妬してたことを認める。」



杏子「でも、あたしの気持ちは・・・友達以上の気持ちなんだ。」

杏子「わかるだろ?それをなんて言うかを・・・」



さやか「・・・」






さやか「えええええええええええええええええ!?」

杏子(家族・・・だなんて言えやしないよな。)


杏子「家に帰ったらただいまって言ってくれるような・・
そんな絆を・・マミに求めていた。」


さやか「ああ・・そうなんだ・・(同棲愛!?)」


杏子「あんただってわかるだろ?まどかから聞いた恭介とか言う彼氏・・・
気が早いって否定するかもしれないけど・・・
あたしにとってのマミが・・・あんたにとっての恭介なんだ。」


杏子(いずれ夫婦になる仲なら・・・家族と言えなくは無いしな・・・)


さやか「お・・・おお・・・おおおおお・・・・」


さやか「わかるよー・・・友達よりも大事な人・・・あたしにとっての恭介ぇー(棒読み)」


杏子「あたしにとってのマミ」



さやか「あたしらはまだ同棲してないし、同性じゃないけどね・・・
でもいつか・・・同姓になりたいなー・・・」


杏子「そんな絆さえあれば、安心なんだ。あいつの周りに友達が出来ても、いつでも繋がってると感じられる」

さやか(繋ぐ!?女の子同士で・・・どうやって?)


杏子「そりゃ、あいつに彼氏とか出来たら、やっぱりちょっと悔しいかもしれないけど。」

さやか(それは当たり前だよ!むしろマミさんの事愛しちゃったのなら、他に恋人作らせんなよ!!)



杏子「多分マミのやつもそうなんだ。
あたしから素直になりさえすれば、いつでも(家族のように)受け入れてくれる。」



さやか「お・・・おお・・・おおおお・・・」






さやか「おおッ!?」

杏子「でも・・・やっぱり眩しすぎて駄目だな。
暗闇を歩いてきたあたしには・・・マミの笑顔が・・・眩しすぎる。」


杏子「あたしは・・・昔・・・勝手な願いで大切な人を亡くしたんだ。
そのせいで・・・マミとも喧嘩別れした。」

さやか(その大切な人は異性!?同性!?)


杏子「その後(腹の)隙間をうめるためいろんな悪い遊びもしてきたし。」

さやか(ダメ!同性間でも異性間でも愛が無きゃそんなことしちゃダメ!!)



杏子「今更あたしの大切な人になってくれなんて・・・言えるわけねーよ。」


さやか(・・・)


さやか(これは・・・本物ですね・・たまげたなぁ・・・)



さやか(そして・・・マ・・・マミさんが・・・女の子OKな人だったなんて・・・)


さやか(他人に胸を揉まれると大きくなるという都市伝説があるけど・・・
ま、まさか・・・マミさんの胸は・・・いままでマミさんを通り過ぎて行った人達が・・・)


さやか(そういえば・・・杏子と出会うまで・・・色々な魔法少女を同じ志に誘おうとしたって
言ってたけど・・・)


さやか(そっちの意味なのか!?そっちの意味なのかあああああああ!?)


さやか(杏子がやっとであえた初めての仲間ってそういう意味なのかあああああ!?)


さやか(ああああああ、、、もおおおおおおおおおお!!!)







さやか「どうせいっちゅうねんッ!!」ちゅどおおおん


杏子「うぉおッ!?」ビクッ

さやか(落ち着け・・・FOOLになれさやかちゃん・・・って誰がバカだ!)


さやか(愛は無限に有限・・・とかどっかのだれかが言っていた気がする・・・)


さやか(つまり・・・愛は有限に無限でも有り得るんだ・・・)

さやか(何がいいたいかというと・・・結局愛の形なんて人それぞれだよね!って事!)


さやか(女の子同士!結構じゃないか!マミさんは魅力的だ!惚れないほうがおかしい!!)

さやか(杏子は間違っちゃいない!うん。女の子同士は正義!異性交遊も正義!)


さやか(男の子同士は・・・申し訳ないけど中沢に恭介を取られちゃうよぉ・・・な展開になるからNG)


さやか(あたしだって、もし恭介が女の子だとしても、好きになってたもん。
恭介だから、好きになったってハッキリ言える!!)

さやか(そしたら恭介じゃないよね・・・きょ・・・恭子ちゃん!?恭子ちゃん可愛いよ!恭子ちゃん!!)


さやか(恭子ちゃん・・・キョウコちゃん・・・杏子ちゃん!?)


さやか(美樹さやかは・・・恭介が好き・・・恭子が好き・・・杏子が好き!?)



さやか「あ、ああああ、あたしも・・・杏子が好きだあああああああッ!!」ガバッ



杏子「うおおおおおおおお!?な、なんなんだ一体!?」

~杏子、一家心中まで説明~

さやか(ああ・・願いで失った大切な人は家族って意味ね。)

さやか(でもマミさんに向ける大切な人の思いは・・・恋心で間違いなさそうだね・・・)

さやか(マミさんと家族になりたい・・・つまり、結婚願望がある・・・と。)




さやか「ふぅ・・・とりあえず同性って事を無しにして相談に乗ってあげる。」

杏子(同棲しちゃ駄目なのか)


さやか「結局・・・杏子が自分を許すしか無いんじゃないかな。」

杏子「やっぱりか・・・バイオリン仮面にも言われたぜ・・・」


杏子「あたしさえ願い方を間違えなければ・・・って思うと・・こればっかりはな・・・」

さやか「難しいよね・・・」

杏子「自業自得って言い方も・・・結局は自分に罪を感じて生きているだけだしなー」

さやか「いっそ、新しい信仰を持ってみるのもいいかもしれないよね。」

杏子「どういう事だ?」


さやか「その心中があった日・・・お父さんはきっと立ち直ろうとしていたんだよ。
でも・・・魔女か使い魔につけこまれて衝動的に自殺した・・・もしそうだとしたら、
杏子のせいじゃないよね。」

杏子「そんな都合のいい話があるか。大体それが事実だとしてももう証明しようがねーだろ」


さやか「お父さんが自分の意思で心中しようとしたかどうか、ってのももう証明しようが無いよね?」

杏子「・・・そういえば、そうなのかな・・・」


さやか「そうだよ。どうせ意地を張るのならさ、もっと自分に都合のいいように何でも信じてみようよ!」

さやか「杏子が信じてるのは家族と過ごした暖かい日々?それとも・・・悲観した後の絶望?」


さやか「杏子の信じるとおりに生きていけばいい。杏子が信じる正義を・・・貫けばいい。
誰も・・それを非難できる権利なんて無い。」

さやか「そんな奴がいたらあたしが、許さない。」


杏子「さやか・・・」

杏子「あんたの方が・・・よっぽど新しい信仰を広めていくのに・・・向いてるのかもな。」


さやか「なーんちゃって。こういう考え方ができるようになったのは・・・つい最近なんだけどね。」

さやか「ここ3日ほどで、あたしは自分の欲望、自分の願いについて見つめなおす機会があったんだ。」


さやか「それまでは・・・ただ漠然と魔法少女もマミさんの事も正義の味方だと思ってた。」

さやか「自分の欲望を押し殺して・・・ただ見返りをくれない人、気付いてくれない人のために戦う。
それがカッコイイと思ってた。正しいことだと信じてた。正しくなかったとしても・・・
魔法少女はそうあるべきだと思い込んでた。」


さやか「でも・・・わかったんだ・・・たとえ魔法少女になってもならなくても・・・
結局人は・・・自分一人の願いを叶える事しか出来ないって・・・
それさえ出来ない人もいるって。」


さやか「だから・・・あたしは自分の願いに素直になる道を選んだ・・・
正義よりも・・・世界よりも・・・恭介が大事。契約する前にそれに気付けた。」


さやか「たった一つ信じることを貫き通せばいい。そう思えたのなら、
あたしが杏子の生き方を否定することなんて出来やしないんだよ。」


さやか「それに気付かずに契約してたら多分・・・杏子と戦ってたと思う。」


さやか「他人に意地張っても構わないよ。他人に嘘をついたって構わない。」


さやか「でも・・・自分には素直に生きてみてもいいんじゃないかな?
悲しい過去も・・・いくらでも都合のいいように信じることもできるんだし。」


杏子「さやか・・・」


さやか「きっとマミさんだってそうだよ。」

さやか「正義よりも守りたいものが・・・たまたまあたし達やこの町の人達だっただけ。
正義の味方に近い位置に・・・マミさんの願いがあっただけ。」


さやか「きっとマミさんも・・・杏子を助けるためだったら、正義も世界も裏切ってみせる・・・そう思うよ。」


杏子「・・・」


杏子「マミにも・・・そう言われた・・・」

杏子「なによりも・・・自分のために・・・私の傍にいてくれってマミに言われた。」


杏子「その気持ちが・・・すごく嬉しかった・・・」

杏子「本当はもう一度・・・マミさんを・・・信じたい・・・」ポロポロ


さやか「杏子!?」


杏子「マミさんの傍で・・一緒に戦いたい・・・支え合いたい・・・」

杏子「マミさんにゴメンねって謝りたい・・・」


杏子「マミさんの手料理を食べたり・・・ダッセー必殺技叫ばされたり・・時には喧嘩したり・・・」

杏子「マミさんだけじゃない・・・さやか達にも囲まれながら・・・暖かい日々を過ごしていきたい。」


杏子「あの日失った光・・・それが・・・あたしの本当の願い・・・本当の祈り・・・」


杏子「あたしが最初に願ったときもそうだったっけ。ただ・・・家族の幸せを願ってたんだ。」



さやか「杏子・・・」



さやか「あ、あたしは・・・もう杏子の友達だからね!絶対杏子の傍を離れたりしないから!!」




杏子「・・・あんがとよ・・・」



杏子「じゃあ友達として、約束してくれ。今日のことは絶対マミに言わないって。」


杏子「約束を破ったらその・・アレだ・・・・絶交だ。」


杏子「もう友達なんだからな、あたしと口聞きたかったらちゃんと守れよ。
あたしは絶交になっても構わないんだけどな!」



さやか「今更とってつけたようにツンデレキャラかよ・・・萌えか。杏子のそんなところが萌えなのか。」


さやか「杏子の友情は、さやかちゃんがキッチリ徴収しましたからね!!」

~朝~

~ホテル地下駐車場~

バイオリン仮面「・・・素直に特訓を受けるとはね・・・もう少し駄々をこねると思っていたけど・・・」

杏子「うるせー。あたしの気が変わらないうちにさっさと始めな。」


杏子(順序が逆かもしれない・・・でも幻惑の魔法を取り戻すことは・・・あの日のあたしを許す事・・・
受け入れることに繋がる・・・)

杏子(そして・・・マミと向き合うことに繋がる。)


杏子(ちゃんとマミと向き合うんだ・・・さやかがそう背中を押してくれたから・・・
そのさやかと向き合えるようになったのは・・・まどかのおかげ・・・


杏子(だから・・・まどかとさやかの友情に応えるためにも・・・あたしは・・・)



バイオリン仮面「では・・・佐倉さんの能力を取り戻すための特訓を・・・開始する・・・」


バイオリン仮面「まずは5曲!!「伝えられなかった世界(おもい)」!」♪~♪~♪


杏子「!!景色がゆがんでいく・・・!?こ・・・これって・・・魔女結界・・・だよな!?」

バイオリン仮面「どんどん行くぞ!!6曲!!「クラリッサ」!!」♪~♪~♪


使い魔(バックダンサー)達「ウヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」




杏子「な・・・!?つ・・・使い魔を召喚した!?」


杏子「なんなんだ!アンタ本当にナニもんなんだ!?」




バイオリン仮面「さぁ佐倉杏子・・・使い魔を全て倒して見せろ!!」

杏子「そんなことかい。わかりやすい特訓方法でいいねぇ・・・」


バイオリン仮面「ただし、条件は使い魔に自分の身体を触れさせない事だ!
ダメージはもちろん、ガードも失格!!」

杏子「な・・・!?」




使い魔(バックダンサー)達「あひゃはyはやはやはやひゃあああ」うじゃうじゃ・・・


杏子(この数の使い魔相手に・・・無傷で・・!?)


~杏子の部屋~


まどか「う・・ん・・・朝か・・・」

まどか「杏子ちゃん・・・先に部屋を出たんだ。氷室さんと・・・特訓に出かけたんだね。」


まどか「わたしは学校にいく用意しなくちゃ。えっと・・・」

まどか「あれ?なんだろう。ドアのところに・・・手紙が。」

まどか「氷室さんからだ・・・」

氷室(手紙)「鹿目さん、僕と佐倉さんは特訓に出かける。
君は朝食をすませて学校へ行ってくれ」


氷室(手紙)「それと・・・君は夢を見ただろ?あれは僕の4曲目の能力なんだ。
僕が生きてきた別の未来の映像を対象者に見せることができる。」


氷室(手紙)「僕の正体は・・・20年後からやってきた未来人だ。
未来を変えるためにこの時代へやってきた。」


氷室(手紙)「つまり・・・君の見た夢は・・紛れも無い事実なんだ。
その未来で君は・・・魔法少女に関する重要な秘密を知ったかもしれない。」


氷室(手紙)「できることなら・・・まだ誰にも言わないで欲しい。
とくに巴さんには・・・いずれ・・・ほむらさんも踏まえた場でちゃんと説明するから・・」


氷室(手紙)「君にだけ映像を見せたのにはちゃんと意図がある。
どうか・・・僕を信用して秘密を話すのは待ってて欲しい。」


まどか「・・・」


まどか「あの夢が・・・本当にあった別の未来・・・すべて・・事実・・・」


まどか「ほむらちゃん・・・やっぱりほむらちゃんは・・・」

~通学路~

マミ「ねぇ美樹さん・・・なんだか妙に距離を感じるのだけれど・・・」


さやか「えっ!?き・・気のせいですって!!
恋人ならまだしも、友達ならこれくらいが普通ですって!」ビクビク


ほむら「その割りにまるで守ってもらいたいかのように私にベッタリね、さやか。
もしかしてそっちの趣味かしら?」


さやか「今はそういう冗談はやめて!!マジでやめてよ!」

さやか(マミさんがガチなんだよおおお)


ほむら「あら、残念ね。あなたとなら構わないとちょっと思っていたのよ」


さやか「ほむらもかよ!!ノンケはあたしだけか!!」

ほむら「冗談よ。」


マミ「えっ?私だってそっちの気は無いわよ?おかしな美樹さん。」


さやか(恭介より先にあたしの純潔奪われちゃうよおおお)



幼女「あ、女王様だ!!」

さやか「え?」

幼女「ねぇ!女王様でしょ!あの時街であった女王さまだよね!」

さやか「も・・・もしかしてあの時のアレ・・・見てた子・・?」


マミ「美樹さん?その子は?」

ほむら「(私も・・・どこかで会った事がある?)・・・女王とはどういう意味かしら?」


幼女「お馬さんに乗ってる人!!でも、ちょうきょうしでも、きしでも無いそれは、女王さまだって、
おじいちゃんとおばあちゃんが教えてくれたの!」


マミほむら「!!」



マミ「み・・・美樹さん・・///」


ほむら「あ・・・あなた・・・上条君と・・・もうそんなプレイを・・・」


さやか「してねーよ!!あたしが乗ったのはバイオリン仮面だ!!」

ほむら「!!・・・お・・・大人を服従させてしまう素質があるのなら・・間違いなくあなたは女王よ。」


さやか「成り行きで乗っただけ!そうしないと病院まで間に合わなかったから!!」


マミ「え・・ええ。美樹さん・・・病院にいったほうがいいわ。むしろ何故その時診てもらわなかったの?」


さやか「だあああああああ!!ややこしい!移動手段としてだよ!わかりやすく言えば
あたしがバイオリン仮面に担がれてたの!誤解を生むような絵図に見えたって意味を含めて!!」



幼女「お姉ちゃんは・・・女王さまじゃ無いの?」


さやか「悪いけど違うよ。」


さやか「でも・・・将来を誓い合った王子様はいるけどね~。キャッ!もう!言わせないでよ~」


さやか「このおませちゃん!さやか姫が打ち首にしてくれるぞ~」つんつん

幼女「きゃっ・・ははは・・このおねえちゃん面白~い。」


さやか「今日は一人?お爺ちゃんとお婆ちゃんは?」


???「ゆまちゃん・・・ここにいたのね。」

ほむら「!!・・・お・・・大人を服従させてしまう素質があるのなら・・間違いなくあなたは女王よ。」


さやか「成り行きで乗っただけ!そうしないと病院まで間に合わなかったから!!」


マミ「え・・ええ。美樹さん・・・病院にいったほうがいいわ。むしろ何故その時診てもらわなかったの?」


さやか「だあああああああ!!ややこしい!移動手段としてだよ!わかりやすく言えば
あたしがバイオリン仮面に担がれてたの!誤解を生むような絵図に見えたって意味を含めて!!」



幼女「お姉ちゃんは・・・女王さまじゃ無いの?」


さやか「悪いけど違うよ。」


さやか「でも・・・将来を誓い合った王子様はいるけどね~。キャッ!もう!言わせないでよ~」


さやか「このおませちゃん!さやか姫が打ち首にしてくれるぞ~」つんつん

幼女「きゃっ・・ははは・・このおねえちゃん面白~い。」


さやか「今日は一人?お爺ちゃんとお婆ちゃんは?」


???「ゆまちゃん・・・ここにいたのね。」

ゆま「ママ!」


さやか「え?ママ?そっか。今日はお母さんと一緒なんだ。」


ゆま「お爺ちゃんとお婆ちゃんとはぐれた後ママに会ったの。」

ゆま「叱られると思ったけど、とっても優しくしてくれるんだよ!」


さやか「ちょっと待て、叱られる要素があったか?今の会話」

ほむら(・・・)


ほむら(なに?この違和感は・・・)

母親「もう行きましょうゆまちゃん。お姉ちゃん達に
さよならとお礼を言いなさい。」


ゆま「じゃあねーおねえちゃんたち!遊んでくれてありがとう!」


さやか「あたしの名はさやかだ。また会おうな!ゆまちゃん!」



ゆま「ねぇママ。どこに連れて行くの?おじいちゃん達のとこ、
戻らなくて大丈夫かな?」


母親「お義父さんたちには私から言っておくわ。ゆまちゃんと
一緒に・・・是非行ってみたい場所があるのよ。」







母親「ここよりも・・・もっともっと素敵な世界よ。」


~朝~


~病室:さやかがしょっちゅうお見舞いに来るから言うほど稼動してなかった恭介発電所~


さやか「退院・・・?」


恭介「ああ、松葉杖がいるけど・・・今日から復帰だ。一緒に学校へ行こう。」

恭介父「リハビリを頑張った恭介もそうだが、奇跡的な回復力だと言っていた。まるで
魔法でもかけられたみたいに。」


さやか(マミさんの・・・魔法かな・・・まったくの無駄骨じゃなかったんだ・・・)


恭介母「おそらく、愛の力ね」

さやか「お・・・お母さん!?やめてください!そんなんじゃ無いですって!」

さやか(マミさんと恭介の!?それともあたしと恭介の!?)


さやか母「おやおや~?さやかちゃんのお母さんはこっちですよ~。
なんで上条君のおかあさんをそう呼ぶのかな~?」


さやか父「上条さんとは家族のような付き合いでしたが・・・これで本当の家族になるわけですな!」


恭介父「くぅ~wありがとうございます!さやかちゃんがいなかったらウチの愚息は・・・」


さやか「って、なんであたしの両親が!?」

さやか母「え?家族の退院に親が祝うのは当然じゃんか。」

さやか父「恭介君はもう、私達の息子でもあるわけだしな。」


さやか「だから、気が早いって!あ、あたしたちはそんな・・・
恭介だって・・・迷惑だよ・・そんな事言われちゃ・・・」


恭介「迷惑なんかじゃ・・・無い!」


さやか「きょ・・・恭介?」

恭介「近い将来・・・さやかと家族になれたら・・・それはきっと素敵な事だって・・・
僕は・・・僕は本気で思っている。」

さやか「恭介・・・」


恭介「もちろん、バイオリニストの道は諦めたから・・・
平凡な仕事に就くかもしれない。家がいくら裕福でもいつかは自立しなきゃいけないし・・・」


恭介「でも・・・いつかきっと治る時が来る・・・僕にはそれを信じることが出来る。」


恭介「その時は平凡な家庭で・・・さやかと・・・子供達の間に聞かせてあげるんだ・・・
僕のバイオリンを・・・そんな平凡な幸せが・・・今の僕の望みさ。」


恭介「もちろん、音楽の道だって諦めたわけじゃない。
大人になるまでまだ時間はある。何者にだってなれる。必死に喰らいついてやるさ。」


恭介「だから・・・その・・・さやかさえ・・僕といつまでも一緒にいてくれるなら・・・」





恭介「大人になったら・・・その・・・け・・・結婚してください・・・///
絶対に・・・さやかだけは・・・世界を裏切ってでも幸せにしてみせるから・・・」





さやか「きょ・・・恭介・・・」ポロポロ・・・


さやか「う・・うわあああああん!!」



さやか母「・・・なんだか、からかいに来たあたしたちの方がよっぽど子供だったね・・・」

さやか父「上条さん、今日はお互い仕事有給とって一杯やりませんか?」

恭介母「賛成です。あなた、ほら、二人の邪魔になるから行きましょう。」


恭介父「恭介・・・お前はいつのまにか・・・大人になってたんだな・・・」


恭介父「氷室さん・・・か。良い先輩を持ったな恭介。」

恭介父「私も・・・あの人は他人に思えない。まるで、もう一人息子が出来たみたいだよ。」

病室のTV:

「警察は已然として行方がつかめない千歳ゆまちゃんを---」

ホテルのロビー


グラサン黒髪美人「・・・」


杏子「ぜぇぜぇ・・・キッツイぜ・・・幻惑が使えない事がこんなにも苦戦するとは思わなかった・・・」

杏子「マミと別れて・・・むしろあの時より強くなった気でいたのに・・・」


氷室「君が強いのはあくまで一対一の時だろう?もしくは大した数の使い魔を持たない魔女だ。」

氷室「ワルプルギスは無尽蔵に使い魔を召喚できる魔女だ。それに対抗するため、
仲間を守るためにも幻術は必要だ。」


氷室「再開は4時間後だ。昼食はちゃんと済ますように。」


杏子「・・・はぁ・・はぁ・・」


グラサン黒髪美人「・・・見つけたわ・・・」

通学路

恭介「あっ」フラッ(左側に転びそうになる)

さやか「恭介!」


恭介「ごめん、さやか・・・やっぱり・・左手は力が入らないや・・」

さやか「・・・」ギュッ


恭介「さ・・さやか・・///」

さやか「あたしが・・・恭介の左手になってあげる・・・ずっと・・・ずっとこうして・・・支えていく・・」

~待ち合わせ場所~

まどか「さやかちゃん遅いね。」

ほむら「まどか、メールは確認した?」


仁美「・・・上条君の退院が・・急に決まったようですわ。」

仁美「行きましょう。お二方。きっとさやかさんと恭介君は・・・」


まどか「仁美ちゃん・・・」

仁美「わたくしにはもう・・・関係ありませんもの・・・」

~~~

恭介「ねぇさやか・・・氷室さんの正体ってなんだと思う?」

さやか「・・・未来人かな・・・」


恭介「僕もそれは思ったんだ。でも・・・20年後の未来にしてはあのレコーダーは
小型化しただけでさほど進化してなかった。」


恭介「だから20年後の未来にタイムマシンがあるとは思えない。」

さやか(そっか・・・魔法じゃなくて未来の技術でこの時代に来たって考え方もあるんだ・・・)


恭介「もしくは・・・タイムマシンは存在してるけど・・・極一部の限られた人間にしか
乗ることが許されないとかね。氷室さんくらいバイオリンが上手ければ・・・
未来の世界政府に認められた人間の一人になれるかもしれないし・・・」


さやか「・・・結構SF思考なんだね・・・恭介」


恭介「もちろんさ。仮面のヒーローも魔法少女も大好きだよ!」


さやか「えっ!?」

さやか「・・・」


さやか「恭介・・・もしもだよ?もし、あたしが・・・魔法少女だったら・・どうする?」


恭介「僕の彼女が魔法少女!?な・・・なんて素晴らしい響きなんだ・・・」

さやか「そっか・・・嬉んでくれるんだ・・・(意外な趣味・・・じゃあ・・・恭介のために・・・)」

恭介「でもね・・・」

恭介「僕の大切な人が・・・何かと命がけで戦うのは好ましくない。」

さやか「恭介・・・」


恭介「生きた心地がしないよ・・・さやかがいつ居なくなるかわからないなんて・・・」

恭介「だから戦うのなら僕も一緒だ。仮面をつけてサポートに駆けつけるさ。」


さやか「現実でそれやってもバレバレだよ!って突っ込まれそうだけどね。
昔の美少女戦士アニメで主人公の彼氏がバレバレの変装してたのには笑ったわ。」


恭介「さやかの家には昔からの魔法少女アニメがいっぱいあるんだね。」


さやか「サリーちゃんからそろえてるよ。お母さんがハマってたんだ。」


恭介「僕も観てみたいな」

さやか「え~?彼女の家に行く理由がアニメ観たいからって、それ、色気無さ過ぎない?」


恭介「・・・建前かも知れないよ。僕だって男の子なんだ。」

さやか「きょ・・恭介・・あの・・・その・・・それは・・・///」

恭介「なんだっけ・・・幼稚園の頃僕が考えたヒーロー。
何仮面っていったっけな・・・」

さやか(自分からふっておいて話題を変えた!?)

さやか「あたしも覚えてないよ!」イラッ

恭介「家に戻ったら整理してみようかな。きっと、さやかに読んであげた
手作りの拙い絵本があったはず。」


~ホームルーム~

早乙女(以下和子)「今日は上条君が復学します。皆さん、
彼も大変だと思いますが助けてあげてくださいね。」


中沢「俺たちがするまでも無いよな~」ニヤニヤ

男子生徒「美樹も遅れてるしな~」ニヤニヤ

男子生徒「二人の邪魔しちゃうのもな~」ニヤニヤ


ガラッ

さやか「先生ごめんなさい。遅れました」

恭介「途中バランスを崩しちゃって・・・」



一同「うおおおおおおおお!?」


中沢「美樹・・・上条・・・そ・・・それはくっつき過ぎじゃね?」

さやか「しょ、しょうがないでしょ!」

中沢「いや・・・そのだな・・・美樹の大きさでそんなにくっつくと・・・」


恭介「た・・たしかに左腕の感覚がある部分に・・・やわらかい物が・・・」

さやか「恭スケベ!!」



恭介「・・・」

さやか「・・・」




中沢「って!くっついたままかよ!」


さやか「だって・・・しょうがないじゃん・・・急に離すと恭介倒れるかもしれないし・・・」


中沢「・・・はいはい。よ~くわかりました。茶化そうとしてた俺らが子供でしたよ。」

仁美「ここまで見せ付けられると・・・いっそ微笑ましいですわ」

~~~


和子「ひどいわ上条君・・・先生の気持ちをほっといて美樹さんとそんな関係にまで・・・」


恭介「うぉい!?あくまで教師としての気持ちですよね!?
やめてください。中沢が悲しみますよ!」


恭介「まぁ・・・僕が今30代で・・・さやかにフラれて後が無い状態でしたら、
先生とってのは・・・アリかもしれませんね。」

和子「そこに愛はあるの?」


恭介「どちらでもいいんじゃないかと。お互いそうなら相手なんて選んでられませんよ。」

恭介「惰性で一緒になっても愛が芽生える事だってあるんじゃないかな?」


~ホテル見滝原杏子の部屋~


杏子「昼の特訓・・・だりーな。」



~あっという間に昼休み~


~屋上~

さやか「マミさん!」

マミ「あら、来たのね。」

仁美「巴さん、ご無沙汰してます。」

恭介「巴さんのおまじない、効きました。ありがとうございます。」


杏子「ホテルの飯飽きた。マミ、弁当よこせ」


さやか「杏子!?」

杏子「おっすさやか、そいつが恭介か。」

恭介「さやか?この娘は?」


杏子「佐倉杏子。まどかとさやかの、まぁ、友達だ・・・」

マミ「あら、佐倉さん・・・私は?」


さやか「かぞー」
杏子「言うな!絶交だぞ!」


恭介「へぇー。同学年にこんな子いたっけな?」

さやか「それ、マミさんの制服だよ。忍び込んできたんだ。」

恭介「僕は上条恭介。よろしくね、佐倉さん。」


杏子「何度もノロケ話は聞いてるぜ?さやかの彼氏だってな。どこまで仲良くなったんだい?」

さやか「杏子!」

杏子「さっきのお返しさ」


仁美「志筑仁美です。覚えてますか?」

杏子「!?ク・・・クラリッサ!?」ビクビクッ


杏子「\うめぇ/」


さやか「マミさんにお弁当もらうくらいならもうデレちゃえばいいのに。」

マミ「そういえば、氷室さんと一緒にいなくていいの?お昼も特訓じゃ・・・」


杏子「・・・サボった。」


さやか「え!?」


~地下駐車場~

氷室「放置プレイか・・・たまにはいいかもね。」

氷室「よ~し、放課後の特訓はパパ、変身しちゃうぞ~」



~屋上~


マミ「美樹さん・・・今朝のニュース見た?」

さやか「ニュース?」

恭介「この近くで幼女誘拐事件があったらしいんだ。」

仁美「千歳ゆまちゃん・・・私とおなじ緑色の髪をした子ですわ。
最近失踪者が多い気がしますし・・・悲しい結末にならなければ良いんですけど・・・」


さやか「ゆま・・・緑の髪ってまさか!?」


マミ「そう、あの時出会ったあの子よ。4日前から行方がわからないらしいわ」


さやか「ゆまちゃんが・・・行方不明!?」


さやか「でも・・・4日前っていえば・・・お母さんと一緒にいたじゃないですか!」


さやか『まさか、あの後すぐに・・・二人とも魔女の口付けを・・・』

マミ『それについては少しおかしなところがあるの。ゆまちゃんの家庭は・・・』


さやか『なん・・だって・・・』



杏子「おい、まどかと・・・暁美ほむらはどうした?」

さやか「二人なら、中庭で食べてるよ。なんか意味深に二人だけで話がしたいって言ってたし」

~中庭~

まどか「・・・」

ほむら「・・・」


まどか「こうやって・・・二人で話をするのはあの日泊まってから以来だよね・・・」

ほむら「二人だけの話って・・・何かしら?」


まどか「氷室さんが言ったの。わたしが見た夢は・・・別の未来でありえた事実だって。」

ほむら「・・・そう。」

まどか「最初はほむらちゃんに説明されても・・・いまいち理解できなかったけど・・・
ほむらちゃんは・・・わたしを助けるために・・・同じ時間を繰り返した来たのよね?」


ほむら「そうよ・・・あなたとの約束を守る。それが・・・私の道標だから。」

まどか「ほむらちゃんにとって・・・
今のわたしと約束を交わした世界のわたしは・・・別の人・・・になっちゃうのかな?」


ほむら「・・・別の人よ。」

ほむら「でも・・・その人と同じくらい・・・今のあなたも大事。」


ほむら「少し弱音を吐いたことがあったわよね?もう繰り返したくないって。あれは私の本当の気持ちよ。」

ほむら「この世界で・・・全てを終わらせる。何に代えてもあなたを守ってみせる。」


ほむら「ワルプルギスの夜を・・・倒すわ。」


まどか「その後で・・・ほむらちゃんはどうなってもいいって思ってるよね?」


ほむら「!!」


ほむら「それは・・・」

まどか「わたしとの約束を守るために・・・ほむらちゃんがどうなっても良いなんて嫌だよ・・・」

まどか「そんなことして守られた約束なんて・・・嬉しくない。」

まどか「今のわたしにとっても・・・ほむらちゃんは大事な友達なんだよ・・・」


ほむら「まどか・・・」


まどか「だから・・・わたし考えたんだ・・・「キュゥべえに騙される前の馬鹿なわたしを助けて」
って約束が・・・本当にどういう意味かを・・・」


まどか「もしも・・・契約のリスクを全て知った上で契約するのなら・・・
それは「騙されている」事には・・・ならないんじゃないかって・・・」

ほむら「・・・!!駄目よまどか!契約なんて考えちゃ駄目!
言ったでしょ?人間じゃなくなるんだよ?いずれ・・・魔女になるんだよ・・?」


ほむら「約束も大事だけど・・・あなたには・・・平凡なままでいて欲しいの・・・
普通の人間のまま・・・大好きな人達に囲まれて・・・」


まどか「今のわたしは・・・ほむらちゃんも大好きな人だよ。」

ほむら「・・・!!」


まどか「だから・・・ほむらちゃんだけが犠牲になるなんて・・・間違ってるから・・・
わたしだけじゃない・・・ワルプルギスの夜を倒せた後で・・・ほむらちゃんがいなくなったりしたら、
さやかちゃん達だって・・・きっと悲しむから。」


まどか「だから・・・どうしようも無くなったときは・・・わたし、契約するよ。」

ほむら「まどか!?やめて!!」


まどか「解らないの・・・ワルプルギスを倒した後・・・本当にほむらちゃん、マミさん、杏子ちゃんが
幸せになれるかどうか・・・」

まどか「魔女になる現実を・・・先送りにしてるだけじゃ・・・いずれ不幸しか生み出さないから・・・」


まどか「もちろん、わたしの事を大事にしてくれてるほむらちゃんの気持ちも無駄にしたくない。」

まどか「だから・・・ギリギリまで悩むよ・・・本当にこれでいいのかどうか・・・」


まどか「どうしようも無くなったときは・・・わたし・・・こう願うんだ。」

まどか「わたしの素質はワルプルギスを越えると平凡な物に戻ってしまう。
そうなる前に・・・」


まどか「全ての魔女を生まれる前に消し去りたい」


ほむら「・・・」




ほむら(さやかだけでなく・・・ま・・・まさか・・・まどかまで契約を考えていたなんて)


ほむら(結束を強めるのは・・・諸刃の剣だった・・・まどかやさやかは
自分の願いを叶えると同時に「他人のために」願いを叶えようとする・・・)


ほむら(ワルプルギスを越える戦力があっても・・・魔女化問題を先送りにしていたら・・・
まどかは契約してしまう・・・一体どうすれば・・・)


杏子「よぉまどか、元気かい?」


ほむら「!?」

まどか「杏子・・・ちゃん・・・?」

ほむら「佐倉杏子・・・なぜあなたがここに・・・」


杏子「あたしは友達に会いに来ただけだ。」

杏子「まどかはあたしの友達でもあるんだ。なんだかしらねーが、悲しませんなよ。」

ほむら「余計なお世話よ。あなたはただワルプルギス当日だけ力を貸してくれればいい。」


杏子「相変わらずだな・・・未だに魔法少女が魔女になるって話は詳しく教えられないってか?」

ほむら「できることなら・・・ワルプルギスを越えるまで。」


杏子「それじゃ遅すぎる。決戦当日前にマミにでも漏れてみろ。アイツ、きっと戦意を無くすぞ。」

杏子「そうなる前に事情通のお前から話してやるのが義理なんじゃねーのか?」


ほむら「戦意を無くすくらいなら可愛いものだわ。きっと巴さんは・・・」

杏子「なんだよ?マミがどうなるってんだ?」

ほむら「いいえ・・・あなたには関係ないわ。」

杏子「・・・」グイッ

まどか「杏子ちゃん!やめて!」

ほむら「離しなさい。」


杏子「そうやって一人で背負い込んで何様のつもりだ!?
お前は信用ならねーけどな・・・お前はさやかやマミやまどかの友達でもあるんだよ・・・」


杏子「なんでテメェを心配してくれるやつの気持ちに応えられないんだよ・・・」

杏子「いいよ・・・いずれ話すのなら構わねー。だけどな・・・
アンタが執拗に事実を隠す理由が大したことじゃなったらぶっ飛ばす。」


杏子「話すのが遅れてマミが壊れちまってもぶっ飛ばす。」


杏子「アンタを待ってやるのはさやか達の友達だからだ。
アタシを裏切るのは同時にさやか達を裏切ることだと思え。」


ほむら「・・・」


ほむら「わかったわ・・・肝に銘じておくわ。」


杏子「・・・」バッ

まどか「ほっ・・・」


杏子「ふぅ・・・そうだまどか、放課後空いてるかい?」

放課後

~ホテルへと向かう道~

杏子「・・・」

恭介「・・・」

まどか「・・・」


杏子「なんだこの組み合わせ?」

恭介「さやかが、どうしても今日は一緒にいられないっていうから氷室さんにあずけるんだって。」

まどか「わたしは・・・万が一恭介君が杏子ちゃんに手を出した時止める役だって。わけわかんないよね・・・」


杏子「お前の彼女おかしい。」

恭介「それだけ二人を信用してるんじゃないかな?」


杏子「さやかの奴でしゃばりやがって・・・恭介まで預けるなんてナニ考えてるんだか・・・
まどかに、昼の氷室との特訓サボって気まずいから一緒に来て欲しいって言っただけなのに・・・」

恭介「氷室さんと特訓!?君もバイオリンを弾くのかい?」キラキラ


杏子「うぉい!?しれっと手を握るな!天然の女たらしかお前!?
あたしのとこの教えじゃ浮気は重罪だぞ!」


まどか「恭介君!今の撮ったよ!さやかちゃんに送信しちゃおっかな~」


恭介「ごめん、それだけは勘弁してください。」


杏子「まったく・・・あんた、本気でさやかを好きなのか?」

恭介「誰より好きだよ」


杏子「お・・おおう。迷い無く言ったな・・・それでいいんだ」

杏子(こっちが恥ずかしくなるな・・・///こういうバカ正直な奴は・・・)


恭介「さやかがいなければ僕はとっくに果てていたさ・・・まだまだ何でも出来ることに気付かずにね。」

恭介「今では・・・この動かない左手が・・・さやかとの絆だ。」

恭介「あれだけ治ることを望んでいたはずなのに・・・愛おしいんだ・・・
この左手が・・・この動かない左手の先で・・・
いつでもさやかが手を握り返してくれるような気がして・・・」


恭介「離れた今でも・・・さやかの温もりだけは左手で感じることが出来る・・・かな」


恭介「あれ?二人とも顔が真っ赤だけど・・・」


まどか「きゅぅ・・///」

杏子「どや・・・って顔すんな・・///」



恭介「そんなに恥ずかしいこと言ったかな?」



杏子「無自覚な奴だな・・・いい意味でも悪い意味でも。」

~市内~

さやか「ゆまちゃんの事・・・使い魔か魔女の仕業と見て間違いないよね」

ほむら「十中八九そうでしょう・・・4日もたってるんじゃもう絶望的だけど・・・」

マミ「でも・・・放っておけないわ・・・あんなに・・・あんなに優しそうなお母さんがまさか・・」


さやか「結果を見るまで・・・あたしは諦めたくない!」

さやか「あたしにとっては・・・ちょっと遊んだだけでも・・・大事な友達なんだ」


ほむら「そうね・・・あなたのそんな所・・・嫌いじゃないわよ」

マミ「警察が見つけられなかったから、ゆまちゃんをというよりは、
魔女探索に力をいれたほうが良いわね。ゆまちゃんも、魔女に囚われたものと仮定すれば・・・
あるいは居場所を・・・」


ほむら「さやか、くれぐれも結果内に飛び込まないで。あなたは一般人なのだから。
私かマミに・・・連絡なさい」

さやか「ありがとう、ほむら・・・マミさん・・・」


マミ「成果が無ければ2時間後ここで落ち合いましょう。それまでは・・・結界を探してみましょう。」


さやか「捜索・・・開始・・・ひとまず解散!」バッ

~ホテル~

~氷室の一室~


恭介「氷室さんが戻ってくる前に一曲書いてみようかな。」


恭介「でも、特訓てなんだろうね?音楽の事なら僕も見学したかったのに・・・」

恭介「まぁ今はいいよね。さぁ、曲を書いて氷室さんに褒めてもらうぞ~」


~ホテル地下~


バイオリン仮面「・・・佐倉杏子・・・昼の特訓をサボった理由を教えてもらおうか」

杏子「・・・最近さやか達に会ってなかったから・・・その・・・昼食だって・・・
ホテルのレストランより・・・マミの手料理のほうが・・・あったかいっつーか・・・なんというか・・・」


まどか「氷室さん!わたしが杏子ちゃんを誘ったんです!ご、ごめんなさい!
わたしも・・・杏子ちゃんに会いたかったから!」

杏子「まどか!あたしを庇う必要なんて・・・」


バイオリン仮面「・・・いいだろう・・・もう教えることは教えたつもりだ。
後はきっかけさえあれば・・・いつでも幻術は取り戻せる。特訓を再開するぞ」


杏子「おう・・・よろしく・・・」


杏子「なんてな!!」ザシュッ(槍で顔を攻撃)


まどか「!?きょ・・・杏子ちゃん!?」


杏子「心配すんな!マスクを裂いただけさ!前から氷室に一矢報いたくてたまらなかったんだ!
悪いけどまどか、アンタを囮にさせてもらったよ!」


杏子「教えを請うにしても相手の態度ってモンが有るからな!素顔くらいは見せてもらうよ!」


まどか「これが・・・バイオリン仮面・・・氷室さんの・・素顔・・・!?」


バイオリン仮面「・・・お・・お二人さんよ・・・」ゆらっ

バイオリン仮面「諸君らは、マスクマンが通常のマスクの上につける オーバーマスクというものをご存知かな?」


まどか「!?切り裂かれたマスクの下に・・またマスクが!?」

杏子「しまった!!二重に着けてやがったのか!!」


バイオリン仮面「私は、オーバーブルマの下に・・・ 」



杏子「え?」


まどか「お・・・オーバーブルマ?」




バイオリン仮面「オーバーブルマの下に・・・ メインパンティを着けているのだーッ!!」
ダバァアアアアアン!!







まどか「」

杏子「」






パンティに刺繍された文字:SAYAKA







まどか「」

杏子「」















杏子「変態だああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(CV:ビュティ)」

バイオリン仮面「落ち着いたかい?」

杏子「落ち着けるか!とうかもうオチてるんだから、話しかけるな!この場面終われ!」


まどか「何故・・・さやかちゃんのパンティを顔にかぶってるんですか!」


バイオリン仮面「それが・・・私たち「魔法使い」の変身条件だからだよ。」

バイオリン仮面「私たち30代以上男性のうち・・・とある条件のを満たした者が
女性のパンティーを身に着ける事によって「魔法使い」として発現するんだ。」

バイオリン仮面「だから、やましい気持ちなどこれっぽっちもない。
変身と浄化のために・・・君たちの下着が必要なんだ。」


バイオリン仮面「私には正体を隠す必要があった。だから顔にパンティを被らせてもらった。
それだけの話さ。」


まどか「お・・・オーバーマスクは・・・見滝原中学のブルマの改造ですか?」


バイオリン仮面「そうさ。こちらは新品でも構わない。」

バイオリン仮面「バイオリンのシンボルが欲しかった。
だからバイオリンのイラストをブルマに印刷した物を着用している。」


スッ



杏子「股間から予備のオーバーマスクが!?」


バイオリン仮面「特訓再開だ。朝の特訓は人形を使ったが、今は変身しているので、
本物の使い魔を召喚する!」♪~♪~♪


使い魔(バックダンサー)達「アヒャヒャhyハyヒャヒャ!」ウジャウジャ


まどか「ひ・・・仁美ちゃん!?」

杏子「やっぱり、まどかも似てるって思うよな?」


バイオリン仮面「おさらいだ。まずは幻覚は使わなくて構わない。
そいつらの精神攻撃に耐えて見せろ!」

使い魔「うおおおおおおおん!」(精神攻撃:泣く)


まどか「きゃっ・・なに?この泣き声・・・すごく・・・気持ち悪い!」

バイオリン仮面「その声に負けたとき、佐倉杏子、君は一時的に攻撃不能になる!」


杏子「もう・・・聞きなれた・・・ぜっ!!」ブン!


使い魔「あぎゃああああ」シュウ・・・



バイオリン仮面「見事だ。これで君は・・・狂化、攻撃不能、幻覚、睡眠の効果を持つ精神攻撃に耐性が出来た。」


バイオリン仮面「さぁ、次は一対多の模擬戦だ。こればかりは幻覚が使えなくては攻撃をかわしきれないぞ!」


使い魔たち「あひゃはやああひゃはやは・・」ゾロゾロ・・・

杏子「さあ・・・そいつはどうかな?」


杏子「断罪の磔柱!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨ドドド・・・

まどか「じ・・・地面から無数の槍が!?」


ザシュッザシュッザシュッザシュッ


使い魔達「おぎゃあああああ!」しゅうう・・・



まどか「す・・すごい・・・あれだけの数の敵を・・・一回で全部倒しちゃった・・・」


バイオリン仮面「・・・」

シャアア・・・(結界解除)


杏子「お、特訓を中断したって事は免許皆伝かい?」


杏子「見たか?幻術なんて無くても、敵を倒せるんだ。
それが複数でもな。」


バイオリン仮面「・・・」


バイオリン仮面「ソウルジェムを・・・見せてみろ。」

杏子「ちっ・・・」


バイオリン仮面「やっぱり・・・今のワザで穢れを溜め込んだじゃないか。」


バイオリン仮面「幻惑の魔法なら・・・幻術に気を取らしてる隙に一体ずつ
潰していける。極小の魔力消費で戦えるんだ。物理的なダメージも・・・軽減できる。」


杏子「やっぱり・・・いらねーよ・・・幻惑は・・・」

バイオリン仮面「たまたま今のは勝てただけだ!現実のワルプルギスの使い魔の数は・・・」


杏子「いらない。」

バイオリン仮面「自分だけじゃない。味方の魔法少女の分身を作り出せれば、
仲間だって守れるんだ。」


バイオリン仮面「君には本当に・・・守りたい仲間が・・・いないのか?」


杏子「いるよ。家族のように・・・大切にしたい奴たちが居る。」

杏子「でも・・・やっぱり家族を殺しちまった幻術の力なんかで・・・そいつ等を守るのは・・・何か違う。」


杏子「あれに頼らなくても・・・あたしの大事な人達くらいはなんとか守って見せるさ。」

バイオリン仮面「守れなかったとき・・・後悔する・・・力を取り戻しておけば良かったと。」


杏子「足りない分は命で補うさ。家族を守れるのならな。」

バイオリン仮面「君もその家族の一員なら、命を投げ出すようなマネはやめろと言ってるんだ!!」


杏子「・・・」

バイオリン仮面「すまない・・・説教じみてしまった・・」


バイオリン仮面「今日はもう・・・終了しよう。あしたの早朝また・・・特訓を再開する。」


杏子「ふん。」



まどか「氷室さん・・・」


バイオリン仮面「鹿目さん、きみならわかるだろう?未来の映像を見てきた君なら・・・
佐倉杏子が本当は・・・心優しい子だという事に。」


バイオリン仮面「さやかと・・・彼女は最期を共にした未来。」

バイオリン仮面「自分の信じるもののためなら・・・彼女は命さえ投げ出そうとする。」


バイオリン仮面「家族を失った罪を・・・命をすり減らす事で贖罪になると思っているんだ。」


バイオリン仮面「おそらく今日は・・・佐倉さんは部屋に戻らないだろう。」


バイオリン仮面「恭介と君を家まで送ろう。今日は解散したほうがいい。

バイオリン仮面「あれ?わたしの電話が見当たらないぞ」


~市内~

さやか「どうだった?」


ほむら「駄目ね・・・魔女どころか使い魔さえ見当たらない。」


マミ「見落としてるとしたら・・・一度魔女が現れた場所かしら・・・」

ほむら「ハコの魔女を逃がした・・・あの工場かしら・・・確かに盲点かもね」


マミ「!電話だわ!氷室さんから?」


マミ「もしもし?」



杏子「・・・よぉ・・マミ先輩。」


マミ「佐倉さん!?」

杏子「魔女を見つけた。廃工場に口付けをうけた連中を集めてる」

ほむら「!や・・・やはり元の場所に・・・」

さやか「杏子!その中に・・・ゆまちゃんは!?緑色の髪をした小さな女の子はいる?」


杏子「ああ、いるぜ。まだ生きてる。母親とベッタリだが、おそらく母親が口付けを受けている。」


マミさやほむら「!!」

杏子「のんきなもんだよな。これから集団自殺に付き合わされるとも知らずに・・・
いつもの優しい母親と変わらないつもりでいるらしい。」


マミ「ち・・違うわ佐倉さん・・・その子の母親は・・・」

ほむら「杏子!その魔女の性質がわかる?精神に訴えるような能力を持ってないかしら?」


杏子「そんなもん、結界にまだ突入してねーからわかるはずないだろ?」

杏子「ただし、これだけは言える。あの魔女はあたしが見逃しちまった使い魔が成長したヤツだ。
ぶーんぶーんとかうるさく唸ってたやつがな。」


マミさやほむら「え・・・?」


杏子「魔力の波動が同じだ。間違いない。自分でやっちまった事の落とし前をつける意味でも、
あたし一人でやらせてもらうぜ?」


マミ「ま・・待って佐倉さん!お願い!!私がそこに行くまで・・・」

杏子「なんだよマミ。一緒に戦ってきたあたしの実力を疑う気かい?」

杏子「今更あたしが魔女一匹に負けるはずがねーだろ?違うか?」


ほむら「そういう意味じゃない!」


杏子「本当は・・・また憧れてるんだ。目に留まる人達くらい助けられる・・・
正義の魔法少女ってヤツにな・・・」

杏子「あんたに電話したのは、
もしあたしがしくじるような事があれば後始末を頼むぜって意味さ。」


マミ「佐倉さん・・・お願い・・・冗談でもそんな事言わないで・・・」

杏子「大丈夫。こんな普通の魔女相手に死にはしねーよ。」


杏子「ま、それでこいつら・・・母親と娘だけは絶対に助けて見せるからさ。」

杏子「もちろん魔女もぶっつぶした上でな。そしたらさ・・・」


杏子「あんたに・・・あたしの・・・本当の気持ちを伝えるよ・・・マミ・・・さん・・・」ピッ


マミ「佐倉さん!?佐倉さん!?」


さやか「まずい・・・何も知らずにあの親子を助けちゃったら・・・きっと・・・」


ほむら「佐倉杏子は・・・後悔・・・いえ・・絶望するわ」

ほむら(そうなれば・・・杏子は・・・)

マミ「行きましょう、ここからなら全速力で行けば結界が展開する前に間に合うかもしれない!」

マミ「佐倉さんを・・・一人ぼっちにさせちゃいけないわ!」

さやか「うん!」

ほむら「ええ。」



ダキューン!


さやほむマミ「!?」

一般人「ざわざわ・・・」


ほむら「銃声・・・!?こ、こんな街中で一体誰が!?」

マミ「私たちを狙った!?だ・・・誰なの!?」


グラサン黒髪美人「そこから先は・・・行かせないわ。」


さやか「・・・!?だ・・・誰だお前は!?」


グラサン黒髪美人「時空管理局・・・「鹿目ほむら」・・・」


ほむら「!?・・・「鹿目」・・・!?」

マミ「ほ・・・ほむらって・・・」


さやか「時空管理局?」


グラサン黒髪美人「あなたには・・・タイムパトロールと言ったほうが解りやすいでしょうね。
美樹さやか。」

さやか「あ・・・あたしの名前を!?」


鹿目「そちらのほむらと紛らわしいのなら、私の事は「鹿目」と呼べばいい。
「鹿目ほむら」という名前だけの情報で私の正体を連想するのも自由よ。」


鹿目「どうせすぐに・・・お別れになるのだから・・・!」


シュイン!(変身の光)


マミさやほむら「ま・・・魔法少女!?」

鹿目「ホム・・・リリー!」

ヴォン・・・


マミ「こ・・これは・・魔女結界!?」

ほむら「・・・!?ど・・・どういう事なの!?魔法少女のまま・・・
魔女結界を繰り出せるなんて話は・・・聞いたことは・・・」


鹿目「20年後の未来では・・・上位の魔法少女と魔法使いは・・・
魔女結界を作る術を身につけている。」


さやか「20年後!?」


鹿目「人目につかずに・・戦闘するのなら便利でしょう?」ダッ


ほむマミ「!!」

シュイン!シュイン!(変身の光)

~外~

一般人「・・・街中で・・・発砲したヤツが・・消えた!?」

一般人「まわりにいた女子中学生も巻き込んだみたいだ」


一般人「一体どうなってやがるんだ!?」

鹿目「・・・」

パラパラッ

さやか「なに!?豆を巻いているの!?」


マミ「豆じゃないわ・・・なんだかどんどん大きくなってるみたい。」

ほむら「距離をとって!二人とも!手榴弾よ!」


さやマミ「!!」


ドッグオォォン!!!


さやか「げほっ・・・げほっ・・げほっ・・・」


マミ「だ・・・大丈夫!?美樹さん!」

さやか「うん・・・マミさん・・・ありがとう」



鹿目「その様子・・・美樹さやかはどうやら未契約のようね・・・」

鹿目「3対1を想定していたから・・・これは思いのほか有利に立てそうね・・」


さやか「な・・・何者だお前は・・・!?なんで・・あたし達を攻撃するんだ・・・」


鹿目「言ったでしょう?時空管理局・・・タイムパトロールだとね・・・」

鹿目「あなた達も感づいてるはずよ・・・あなた達がバイオリン仮面と呼んでる人物が・・・
20年後からやってきた未来人だと。」


鹿目「彼がタイムマシンでこの時代にやってきたことによって生じる歴史のズレを
修正することが私たちの仕事。」


ほむら「タイム・・・マシン・・・?氷室がこの時代に来た方法は魔術の類では・・・無かったのね・・・」


鹿目「20年後の未来では・・・ここにいる3人は暁美ほむらを除いてすでに死亡している。」

さやマミ「!!」


鹿目「正確には・・・もっと前。ワルプルギスの夜が来るより前に・・・あなた達二人は事切れている」


鹿目「だから・・・さよならよ。」スッ


さやか「今度は・・・プラモデル!?」

マミ「また・・・形状が大きく変化していくわ!」


ほむら「対艦ミサイルよ!よけきれないから魔力壁でさやかを守って!!」


ドドドド・・・ドドドド・・・

鹿目「・・・佐倉杏子は・・・このまま魔女結界に突入させればいい。」

鹿目「ふいうちを喰らって・・・力尽きるか・・・それとも絶望を生み出すかして・・・
抜け殻になる可能性が高い。それが管理局の見地。」


マミ「はぁ・・・はぁ・・はぁ・・」

ほむら「ひゅぅ・・・ひゅう・・」

さやか「ほむら・・・マミさん・・・」


鹿目「あなた達の後は・・・鹿目まどかを殺せば修正は完了する。
「ズレ」が少ない今なら・・・
この時間軸を別世界として・・・切り離さずに済む。」


さやかマミほむら「!!」


鹿目「もちろん・・・20年後の未来にワルプルギスはいないわ。
だから・・・ワルプルギスの討伐という面だけでは・・管理局は全面協力するわ。」


ほむら「ふざけないで・・・!!そんな理由で・・・まどかを・・・殺されるわけにはいかない・・・」


ほむら「まどかだけじゃない・・・さやかもマミも・・・杏子も・・・誰一人・・・
死なせない・・!!」


マミ「暁美さん・・・」

さやか「ほむら・・・」



鹿目「今度こそ・・・5人でワルプルギスの夜を越えるというのなら・・・覚悟を見せなさい。
ワルプルギスより前に・・・「私」を殺す覚悟を決めなさい、暁美・・・ほむら・・・!!」


ゴゴゴゴゴゴ・・・

さやか「今度は魔法だよ!鹿目の背中から・・・黒い光が・・・!!」


マミ「これは・・・侵食する・・・黒き翼と名づけるべきかしら?
な・・・なんていう途方もない魔力!!」


ほむら「くっ・・・!!」

ほむら(まどかを・・・さやか達を守るために・・・)


ほむら(今一度・・・鬼になるしかない!正体がわからないままだけど・・・
鹿目を・・・このイレギュラーを始末する!!)





ほむら(時間停止!!)カチッ


シ・・・-・・ン・・・



さやか「」

マミ「」

鹿目「・・・」

ほむら「ミニミ(機関銃)!!」ドドドド・・・


(時が止まった世界で銃弾が鹿目に当たる寸前で止まる)


ほむら「時間停止・・・解除・・・5秒前・・・」

ほむら「4・・3・・」


鹿目「・・・」グググ・・・


ほむら「!?」


パァアアアアアアアア!!


ほむら「黒き翼が・・光を・・・!?」


しゅうう・・・・・

ほむら「銃弾を全部・・・溶かした!?ありえないわ・・・!!止まった世界の中を・・動けるなんて・・・」


ほむら「鹿目は・・!?鹿目はどこに・・・!?」



パッ(ほむらの目の前に現れる鹿目。サングラスを外している)





ほむら「あ・・・あなたは・・・!!」

鹿目「かつて私も時間操作の魔法を持っていた。だから・・・止まった時の中に入門できた。」


鹿目「私は・・・20年後の未来のあなたよ・・・時間操作の魔法は・・・私には通用しない。」


鹿目「ミニミの正しい使い方を教えてあげる。0距離で撃ち込めば・・・たとえ相手が魔法少女でも・・・
手足をズタボロにできるのよ」


ドドド ドドド ドドド ドドド

(止まったときの中、両手両足それぞれに機関銃を乱射する鹿目)


鹿目「時間停止解除1秒前・・・」



鹿目「ゼロ」



パキィーン


ほむら「あ・・きゃあああああっ・・・あああああああああああ!!!!!!」

どぴゅうっ(噴水のように手足それぞれから流れる血)


さやか「ほ・・ほむら!!」


マミ「なにが・・・どうなっているの・・・?いつのまにか・・・暁美さんが・・やられている!?」

鹿目「20年後にあなたが生きているという事は・・・裏を返せば今はあなたを殺せないという事。」

鹿目「ダルマになって転がってなさい。他の4人全員を始末した後、管理局で治療させてあげる。」


さやか「鹿目・・・お前は・・・」

さやか「!?」


マミ「そ・・・その顔は・・」


さやか「ほ・・・ほむら・・・!?」


マミ「・・・暁美さん・・・」


鹿目「・・・その通りよ。20年後の・・・暁美ほむらよ。」


さやか「なんで・・・なんで・・・未来のほむらが・・・邪魔するんだよ!!
まどかを・・・まどかを助けたいんじゃないのか!!」


鹿目「それが私の仕事だからよ。」

鹿目「私にも・・・立場という物がある。守りたいものもある。だから・・・
改変された後が・・・幸せな未来でも・・・修正するしかないの。」カチャッ



鹿目「さよなら。巴マミ。次はあなたよ」


さやか「キュゥべえ!?キュゥべえ!?どこ・・?どこにいるの!?出てきてよ」

さやか「今すぐ契約するよ!!あたしは・・・あたしは・・・」


さやか「ほむらとマミさんを助ける力が欲しいんだ!だから!!」



ほむら「駄目よ・・さやか・・・契約しては・・・そんな事しなくても・・・」



さやか「あたしを・・・魔法少女にしてーッ!!」

~~廃工場~


杏子「・・・」


幼女「ねぇママ・・・ここ・・・ガソリン臭くてやだよ・・・
おじいちゃん達のところ・・戻りたいな・・・」


モブ「・・・」トプトプ・・・


杏子「・・・火を放つつもりか・・・
嫌なこと思い出させやがる・・・あの時と同じだ・・・」

杏子「・・・マミ・・・」


モブ「・・・」ライター着火


杏子「させるか!!」バキッ


モブ「ぎゃあああ!!!」


杏子「わりーな!幻惑が使えねーから少々手荒になるぜ!
折れた腕はマミにでも治してもらえ!」


ズズズズズ・・・


杏子「やっと・・・結界の登場かい。」


母親「さあ・・・「いいところ」にたどり着いたわよ・・・ゆま・・・」

ゆま「何?ここ?変な落書きがいっぱーい・・・」



杏子「しまった!あの親子が巻き込まれた!!」

~落書きの魔女結界~


杏子「見失った・・・くそ・・!」


杏子「でも・・・あまり広い結界じゃないみたいだね・・・
とっとと本体の魔女を潰してマミのところへ帰るよ。」

使い魔「ぶっぶー!」

使い魔「ぶーん!ぶーん!」


杏子「使い魔のうちに・・・あたしが倒しておけばあの親子も巻き込まれずに済んだんだ・・・」


杏子「だから・・・けじめをつけるよ・・・あの親子だけは・・絶対助ける。」

杏子「魔女に関わらなければ・・・幸せなままでいられる家族を・・・壊させやしない・・・!」


杏子「打突!」ザシュッ


使い魔「ぶぎゃああ・・」しゅうう・・



杏子「・・・ここが・・・最深部か・・」


ガチャッ



落書きの魔女「ウフフフ・・・ウフフ・・アハハハ・・・」



ALBERTINE デェン!(魔女文字)



杏子「ふん、雑魚だね。」

杏子「マミのヤツは・・・なんの心配をしてたんだか・・・あたしがこんなヤツに
遅れをとるわけ無いじゃん。」ブンブンブン!


落書きの魔女「ウフフフ・・アハッハ・・」

落書きの魔女「・・・」ピタッ


杏子「・・・?なんだ?」


落書きの魔女「う・・・」

落書きの魔女「うおおおおおおおおおん!!うおおおおおおおん!!」


キィィイイイイン・・・・


杏子「ち・・・これは・・・氷室の使い魔と同じ「泣く」攻撃!?」

落書きの魔女「うおおおん!!うおおおおおおおん!!」


杏子「でも・・・対策済みだよ!今のアタシには状態異常は効かないんだよ!」

杏子(氷室との特訓、無駄じゃなかったんだな・・・)


杏子「魔女に与える鉄槌をくらいな!!」


ドンッ!!


グシャッ


落書きの魔女「うおお・・・ん・・アハ・・アハハ・・・」


シュウウウ・・・・


(結界解除)


杏子「ほら見ろ、楽勝じゃねーか。」


母親「う・・ん・・」

幼女「ママ・・?」


杏子「親子も無事だったみたいだな。」


パシッ
杏子「さてと、グリーフシードも手に入れたし・・・一服
(ロッキー)すっか!」



ぬっ


杏子「・・・!?」ぞわっ


ハコの魔女「・・・」




ドスッ

杏子「が・・・・!?」




杏子「も・・・もう一体・・・隠れてやがったのか・・・」



ドサッ

杏子「ははは・・・腹に穴が開いちまった・・・
これが本当のお腹がすいたってやつかな・・・」


杏子「最期の最期で・・・しくじっちまったな・・でも・・・
マミたちが来てくれれば安心だ・・・」

杏子「あたしの・・・命が尽きるその前に・・・あの親子だけは・・・」


ゆま「お姉ちゃん!!大丈夫!?お姉ちゃん!?」


ズズズ・・・

杏子「おい!アンタ!!結界が広がりきる前にガキ連れて逃げろ!!」


母親「あれ・・?あたしは・・・何をしてたんだ・・・?」

ゆま「ママ!!」

母親「ゆ・・・ま・・・」


杏子「さっさと逃げろ!また結界に囚われたいのか!!」


ズズズズ・・・・ズン!!


母親「なんだ・・・ここは・・・?」

ゆま「さっきの落書きと同じ・・・いやな感じがするよ・・・」


使い魔「ヒャヒャヒャヒャ・・・」フワフワ・・・


幼女「ひっ・・・!!」

母親「そういう事か・・・ゆま・・・そういう事なんだね?」

杏子(結界に・・・また囚われた・・・!マミ達を待ってる時間は無いな・・・)


杏子(命を燃やして・・・こいつらを倒すしかないな・・・
へへ・・・実はまだそういうワザが一つ・・あんだよね・・・)


杏子(頼むよ神様・・・一度くらい・・・幸せな夢ってヤツを・・
見させてもらうよ・・・)







母親「全部お前のせいなんだね!?ゆまあああああああああああ!!!」


バキッ!


幼女「きゃあっ!」






杏子「!?」

母親「この疫病神が!!お義父さんとこに逃げたと思ったら!
またあたしの前にノコノコ現れて!厄を振りまくんだね!!このクソガキがああっ」

バキッバキッバキッ


ゆま「痛い!痛い!やめて!やめてよママ!!」

ゆま「なんで・・・?なんでなの?
お爺ちゃん達とはぐれたわたしと出会ったとき、優しいママだったのに!?」


ゆま「やりなおそうって言ってくれたのに!!ママと一緒に色々なところに
お泊りしたこの3日間・・・すごい楽しかったんだよ!?」


ゆま「お爺ちゃんたちも優しいけど・・・本当はやり直せるなら・・・
わたしママの傍にいたいんだよ!!だからやめてよママ!!優しいママに戻ってよ!!」


母親「うるさい!!うるさい!!こんなわけの解らない場所に放り出されたのも、
妙な化け物が周りに居るのも・・・全部お前のせいだ!!お前さえお前さえいなければ!!」


ドカッドカッ


使い魔「ヒャヒャヒャ・・?」


母親「役立たずのバカガキだと思ったけど・・・
初めてあたしを喜ばせることが出来るかもよ?ゆまぁ・・・」ゆらり・・・


ゆま「マ・・ママ・・?」

母親「さぁ、化け物ども!食うならバカガキの方にしな!その代わり、あたしは逃げさせてもらうよ!!」

(片手で頭を掴んで持ち上げる図)


杏子「!?」


ゆま「いや!やめて!ママ!!離して!!」


ゆま「もう・・・ママの事・・・お電話で悪く言ったりしないから・・・
お爺ちゃん達じゃなくて・・・ママの傍にいるから・・・ママの言う事聞くから!
役立たずになんかならないから・・・!!」


ゆま「優しいママに戻ってよ!!また・・・手を繋いでよ・・・」



母親「ほうら・・こっちだ化け物・・こいつを食ったら・・・あたしを解放する・・いいな?」

使い魔「ッヒャ?」


杏子「よ・・・よしやがれ!!」ダッ



ドンッ








・・・バクンッ・・・

杏子「・・・!」

幼女「ママ・・・?」



母親「あ・・あふん・・・」


使い魔「ヒャヒャヒャ・・・」ゴリッボリッ


使い魔「ペッ」


コロコロ・・・


(骨)

ゆま「ママ!ママーッ!!」


杏子「や・・・やっちまった・・・!!いや・・・それよりも・・」



ハコの魔女「アハハハ・・・」フワフワ・・


ゆま「おっきなテレビ・・・ママの姿が映ってるよ・・・」


ゆま「いや・・・そんなの・・・見せないで・・・
ママが優しくしてくれたから・・忘れてたのに・・・やめてよ!!」





ゆま「わたしがママにぶたれるところをみせないでーッ!!」



ハコの魔女TVの母親「この役立たず!!」バキッバキッ

「お灸をすえないとね・・・ゆまぁ・・」ジュゥ・・


「なにも出来ないんだよお前は・・・」



杏子(そっか・・・そういう事だったんだ・・)ドサッ

杏子(魔女に口付けを受けたほうが・・・優しい母親で・・・
本物の母親が・・・虐待していたなんて・・・こんな事もあるんだね・・・)


杏子(結局・・・また・・・不幸にさせちゃった・・・
あたしの・・・勝手な願いが・・・この子を不幸にしたんだ。)


杏子(あのまま・・・ウソでもいいから・・・優しい母親のまま・・・
一緒に死なせてやれれば・・・幸せな気持ちのままこの子は逝けたのかな・・・)


杏子(もう・・いいや・・・)

ドクンッ・・・


杏子(・・・あたしの中で・・・何かが生まれそうだよ・・・)

トクン・・トクン・・

杏子(ああ・・・そうか・・・とっくに聞いてたっけ・・・)


杏子(今なら・・・ほむらの話を理解できるよ・・・)



杏子(絶望した魔法少女は・・・魔女を産む・・・そうだったよな・・・)


杏子(心地良いんだ・・・怖いくらいに・・・これが・・・魔法少女にとっての死・・・)


杏子(魔女への・・・生まれ変わり・・・)


杏子(マミさん・・・最後に一言だけ・・・謝りたかったよ・・・)


杏子(さやか・・・まどか・・・友達になってくれてありがとうって・・・まだ言ってないよな)


杏子(ほむら・・・あんたとは分かり合えないままだったね・・・)


杏子(目を閉じてしまおう・・・魔女になった自分の姿が・・・なんとなく見えるよ・・)


Ophelia デン!(魔女文字)

マミ「私のために・・・傍に居てくれないかしら」

まどか「杏子ちゃん!さやかちゃんと一緒だと楽しいでしょ?」

恭介「佐倉さんには、さやかに近いものを感じるよ。」




さやか「ねぇ・・・杏子・・・」




さやか「自分の都合のいいようになんでも信じてみようよ!」




バイオリン仮面「優しい嘘が必要なときがきっと来る。」


バイオリン仮面「なぜなら君が願った奇跡もまた・・・優しい嘘から始まったからだ」


バイオリン仮面「君はとっくに・・・気付いているはずさ・・・」


バイオリン仮面「君のお父さんが・・・成し遂げようとした事が・・・」



杏子「!!」(目を開く杏子)

幼女「ママ・・・ママ・・・」


ハコの魔女「ヒャヒャハーッ」ふわふわ・・・


杏子「ふ・・ふざけるな・・・」グググ・・・


杏子「こんなのが・・・真実で・・・現実であってたまるか・・・!!」

杏子「あたしは・・・絶対認めない!人を不幸にする真実なら・・・目を背けたっていい!!」


杏子「こんなくだらねーのが真実だっていうのなら・・・壊してやる!変えてやる!!」


杏子「あたしは・・・あたしは今、信仰(うそ)が欲しい・・・!!」


杏子「こいつを・・・この子を幸せにするための・・・信仰(うそ)が欲しい!!」


杏子「だから・・・父さん、母さん、モモ!!あんた達を失わせた・・・あの力(うそ)が欲しい!!」



杏子「後でウソつきだといわれても構わない!!嫌われたり、罵られたりしても構わない!
だから・・・だからあたしは・・・」


杏子「あたしが願った幻惑(うそ)を・・・もう一度祈る!!」




・・・





ピカッ

ゆま「ママ・・・」

ハコの魔女「ヒャヒャヒャ・・ヒャッ!?」


ゴキイッ


ハコの魔女「ぷきゃああああああ!!」ジタバタジタバタ



ゆま「ママ!!」


槍を持った母親「ゆまから離れろ!!あたしの姿を騙った魔女め!!」ブンブンブンッ


ゆま「ママ!ママ!やっぱり・・・優しいママだ!助けに来てくれたんだね!!」


母親「・・・離れてなゆま。あんただけは・・・絶対助ける!!」


ハコの魔女「ぶぎゃああああ!!」ダッ

ザシュッ

ゆま「ママーッ!!」



母親「残念、そっちは偽者さ!!」


ハコの魔女「!?」



母親「お前の元が・・・魔法少女でも同情しない・・・言い訳する暇も与えない・・・」


母親「だから・・・食・ら・え・・・・!!」





母親「最後の審判!!」





ザシュシュシュシュッ



ハコの魔女「ぷみゃあああああああああ!!!!」しゅうう・・・・




母親「判決はすでに降りた。お前に・・・発言権は無い。」



~(結界解除)~


ゆま「ママ!」たったったっ

母親「ゆま!」ギュッ


ゆま「ママぁ・・・怖かった・・・怖かったよぉ・・・」ポロポロ・・・

母親「久しぶりだねゆま・・・大きくなったな・・・」

ゆま「久しぶり・・・?」


母親「ああ・・・魔女に姿を奪われて・・・何年もずっと閉じ込められてたんだ。でも、
もう大丈夫だ。」

母親「怖かっただろ?あたしの姿をした魔女が・・・毎日お前にいじわるしてたはずさ・・・」


母親「でも、安心しな!ママのニセモノは、全部倒した!ニセモノのビデオを流す
テレビの魔女も、あたしが全部やっつけた!!」


母親「だから・・・ゆまはもう・・・ママがいなくても平気さ。」


ゆま「ママ・・・?」


母親「今のあたしは・・・魔法少女なんだ・・・ママの姿を奪ったやつみたいに・・・
悪い魔女をやっつける・・・正義の味方なんだ。」


母親「今もどこかで・・・ゆまみたいに泣いてる子供がいる。
だから・・・助けに行くんだ。魔女からこの町を守るんだ。」

母親「だから・・・ゆまは・・・おじいちゃん達と仲良くやりな。」


ゆま「や・・・やだよ・・せっかく・・ママと一緒になれたと思ったのに・・・
優しいママが・・・戻ってきてくれたと思ったのに・・・」


ゆま「また離れ離れになるなんて絶対ヤダ!!」

母親「・・・ゆま・・・大好きだよ。」ギュッ

ゆま「ママ・・・」

母親「あたしだって・・・ゆまを離したくない・・・
だから・・・駄目なんだ・・・行かなきゃ・・・それが・・・魔法少女だから・・・」


母親「約束する・・・おっきな魔女を倒したら・・・
いつか・・・帰ってきてこうしてまた・・・抱きしめてやる。」


母親「そしたらまた・・・一緒に住もう。だから・・・それまでは・・・
さよならなんだ・・・」


ゆま「ママ・・・」

ゆま「・・・?」


ゆま「・・・!!」


ゆま「うんわかった!わたし・・・いつまでも待ってるよ!
いい子にして待ってる!大人になっても、ずっとずっとママのこと・・・待ち続けるよ・・」ポロポロ


母親「ゆま・・・工場を出たら・・・警察に連絡して、保護してもらえ。」

母親「それできっと・・・おじいちゃんたちも・・・迎えに来るからさ・・・」


ゆま「うん!・・・それじゃあね・・・ママ・・・」

母親「・・・」

ッ(幻惑解除)

杏子「ごめんな・・・守れない約束・・・しちゃったよ・・・でも・・・悪いことじゃないはずさ・・・」

杏子「これで・・・これでよかったんだよな・・・父さん・・・」


杏子「父さんは・・・何も大量の信者が欲しかったわけじゃない・・・」

杏子「自分の信仰に・・・耳を傾けてくれる人達に・・・かすかな幸せを届けたかったんだね・・」


杏子「やっと・・・父さんの気持ちが・・・解ったよ・・・あたしに怒ったわけもわかった・・・」


杏子「でも・・・あたしは・・・この力を手放さないよ。誰かを幸せに・・・できたんだ。」


杏子「気付くのがすこし・・・遅すぎたかな・・・」ドサッ


(薄れゆく意識の中車から降りてくる3人の影を見る杏子)


???「・・・さん!」

???「・・ウコ・・ちゃん!」

???「・・クラ・・・ウコ!!」







バタン!

チュンチュン・・・


~佐倉杏会~


♪~♪~♪


杏子「・・・」ムクッ


氷室「気付いたようだね・・・」


杏子「氷室・・・ずっと・・・バイオリンを弾いてくれてたのか・・・?」


氷室「7曲!!「時さえあれば解け合えた心」(通常演奏)」

氷室「8時間じっくり演奏を聞かせれば、
対象者の体力はもちろんソウルジェムも回復できる作用を持っている!」


氷室「もちろん、君を心配していたのは僕だけじゃない。」


氷室「あれを見てごらん。」


(毛布にくるまって眠るまどか)

(毛布をまどかにゆずって雑魚寝する恭介)


杏子「まどか・・・恭介・・・」


杏子「そして・・・あんたは・・・8時間も演奏してくれたわけか・・・」

氷室「迷惑だったかい?」


杏子「いや・・・心地よかったよ・・・」




杏子「だから・・・かな・・・」

杏子「演奏したこの場所も関係あるかもしれない・・・けど・・・夢を見たんだ・・・」

氷室「夢・・か。この曲にそんな効果は無いはずだけど・・・」


杏子「幸せだった頃の・・・家族が・・・父さんと母さんと妹・・・モモがいた。」

杏子「あたしだけは・・・今と同じ年齢だった。でも・・・父さんたちは・・・
あの時と同じように・・・あたしに笑ってくれた。暖かく迎えてくれた。」


杏子「相手からの言葉は・・・まったく聞こえない無音の夢だった。
あたしが・・・申し訳なさそうにしてても・・・ただ・・・暖かく微笑むんだ。」


杏子「あの時の事・・・許されてるのかどうか聞いても、何も返してこない。
ただ・・・微笑んであたしを・・・抱きしめてくれた。」


杏子「その時ふと思ったんだ・・とっくの昔にあたしは許されてたか・・・
父さんたちは初めからあたしをうらんじゃいなかったんじゃないかって・・・」


杏子「なぁ、氷室・・・あたしは・・あたしは・・・」ポロ…


氷室「君が逃がした使い魔だが・・・二件、同じ姿の使い魔を退治したことを確認した。」

氷室「一つ目は使い魔が逃げた夜、君たちとは面識のない白い魔法少女がこれを撃破」


氷室「二つ目は巴さんとほむらさんが発見した使い魔が同じ特徴を持っていた。
これももちろん、撃破されている」


氷室「君が逃がした使い魔が、魔女になって人を襲ったと思って悩むのも、
君が魔女の本体を倒しただけと思うのも自由だ。」


杏子「あたし・・・もう一度・・・信じていいのかな・・・家族の絆を・・・
家族に許されたって・・・信じていいのかな・・・」ポロポロ・・・




氷室「・・・」







氷室「・・・君が信じたい物を・・・信じればいい。」






~VS鹿目ほむら結界内~


鹿目「次は貴方よ、巴マミ」

マミ「レガーレ!(拘束魔法)」


シュルシュルッ

グッ


ほむら「縛った!奴が未来の私自身だと言うのなら・・・
こうなってしまっては、拘束を破る手段は無いはず!」


ほむら「マミ!そのまま撃って!躊躇しちゃ駄目!」

ほむら「奴はまどか達だけじゃなく杏子も殺そうとしているわ!
守りたい者のためにも・・撃って!」


マミ「ええ、解ってるわ・・・自身の身を守るためにも・・・初めて
同じ魔法少女を手にかけるわ。」

マミ「私たちは・・・氷室さんと一緒に・・・私たちの未来を勝ち取るの。
だから・・・撃たせてもらうわ・・鹿目ほむらさん・・・」


鹿目「・・・」


サクッ サクッ サクッ


マミほむさや「!?」

マミ「た・・体内から無数のナイフが実体化して・・そのまま拘束を切り裂いた!?」

ほむら「バ・・・カな・・・これも未来の進んだ魔法だというの!?」


鹿目「魔法ではないわ。隠していただけ。今の私は服装のいたるところに圧縮した武器を隠し持っているの」

鹿目「これが未来の技術・・・盾に手を入れなくてもいいという点では、少女時代よりも優れているわよ」


マミ「ティロ!フィナ-」
鹿目「魔法少女同士の戦いでワザ名を叫ぶのはいただけないわ。」シュッ


マミ「!?消えた!」

鹿目「自分より圧倒的に速い相手なら簡単に対処されてしまう。」

(砲口に原寸化した鉄球を詰め込む鹿目)


鹿目「なにより、ハッキリ言ってダサイ」


ほむら「マミ、駄目!着火しては・・・!」


マミ「え・・・?」


カッ(暴発する砲台)



ドゴォォォォ!!

マミ「きゃああああああ!!」


キュゥべえ「契約するかい?美樹さやか」しれっ

ほむら鹿目「「インキュベーター!!」」

さやか「キュ・・・キュゥべえ?」

キュゥべえ「契約するかと聞いているんだ、美樹さやか」

さやか「あ、あんた一体今までどこに居たのさ!?呼び出しても来なかったくせに!」

キュゥべえ「バイオリン仮面、氷室について調査していた」

キュゥべえ「そして、時空管理局まで動いてるとなれば・・・答えは容易に導き出せる」


キュゥべえ「だから、本来の行動をとってるまでさ、契約を必要としている子が居れば現れる。
ただそれだけだ」


鹿目「・・・魔女結界を張っているのだけれど・・・忍び込んでくるなんて、
この時代のあなたたちにそんな能力があったかしらね?」

キュゥべえ「この時代じゃありえない技術や魔術を持ち込んだのは
氷室と君が先じゃないか」


キュゥべえ「だから、ぼくもそういう対応をさせてもらった。
本来ぼくたちインキュベーターは魔女結界にも自由に入れる能力があるからね。」

キュゥべえ「不都合なら聞かれるまで不可能なフリをするまでの話。魔女自体が
ぼくたちがこの星に持ち込んだ物だから容易い」


マミさや「!?」


マミ「ちょ・・・ちょっとキュゥべえ!?何言ってるの・・・!?」

マミ「魔女を持ち込んだのが・・・あなた達ですって・・・?どういうことなの・・!?」


キュゥべえ「さて、どういう事だろうね。それよりも美樹さやかだ」


キュゥべえ「この状況を覆すには君が魔法少女になるしかないね。」


キュゥべえ「魔法少女の真相に近づいてもなお、君には守りたいものがあるのだろう?」


さやか「うん、そうだよ!あたしは・・・ほむら達を失いたくは無い!」

さやか「キュゥべえ!あたしは・・・魔法少女になる!覚悟を決めたよ!」


さやか「あたしの願いは・・・」

さやか「強い魔法少女になりたい!ほむら達を守るための・・・強力な回復魔法の使い手になりたい!!」


マミほむ「!!」

ほむら「だ・・・駄目よ・・・魔法少女になるだけでなく・・・彼のための願いを・・・放棄しては・・・」


ほむら「その先には・・・絶望しかないないわ・・・絶望したら・・・あなたは・・・」

さやか「うん。わかってる・・・さっきの話でなんとなく・・・絶望した魔法少女がどうなるか・・わかったよ・・・」

さやか「そりゃ・・・こんな状況じゃなかったら・・・恭介のために願ってたと思うけど・・・」


さやか「それでも・・・なお助けたい人達がいるんだ・・・だから・・・」


キュゥべえ「上条恭介のために願いを使えば、並の魔法少女にしかならない君が・・・
戦闘力の底上げのため契約したいというのなら、僕も大歓迎さ」

キュゥべえ「強い魔法少女からは強い魔女が生まれる。
その時回収できるエネルギーは実に魅力的だからね」


マミ「・・!?キュゥべえ・・・?なにを・・・なにを言っているの?」


キュゥべえ「いいよ。その願い・・・聞き届ける。君を魔法少女に・・・」




ほむら「待ちなさい!さやか!鹿目ほむら!!こっちを見なさい!!」

鹿目「!!」

さやか「!?」


キュゥべえ「こ・・これは・・・」


ほむら「そこから・・・2人とも余計なことをしないで・・・さもなければ・・・撃つわよ・・・」

鹿目「自分自身を?銃口を自分のこめかみに当てて・・・どういうつもり?
千切れそうな腕を即興で無理やり再生させて・・・自分を人質にできるとおもったの?」


ほむら「ええ・・・できるわよ・・・何故なら・・あなたは・・・未来の私だから・・・」

ほむら「ここで私が死ぬという事は・・・あなたの過去を無くすという事・・・
あなたを消滅させらると思うわ・・・」


鹿目「・・・本気で言ってるのかしら?いくつもの並行世界を行き来したあなたが・・・
本気でそれを思ってるのかしら?」


鹿目「過去の平行世界へ行くという事は・・・今ある世界を捨てるという事よ。
平行世界でまどかを救えても、あなたが元々いた世界のまどかが生き返ることは無いのよ」


鹿目「それと同じで、あなたがいまここで自殺しても未来の私が消えることはありえないわ。」


ほむら「いいえ・・・殺せるわ。」

ほむら「魔法による時間遡行ではなく・・・タイムマシンでこの時代に来たと・・・
あなたはたしかに口にしたわ。時間操作の魔法も失ったと・・・」

鹿目「それが?」


ほむら「20年後の未来に・・・私は生きている・・・だから私だけは殺せないとも言った」

鹿目「そうね・・・」


ほむら「修正が利く今なら・・・この世界を別の時間軸として切り離さなくてもいいとも言った」

鹿目「だから?」


ほむら「ズレが少ない今・・・あなたがいた未来と・・・この過去は繋がっている・・・
だから・・・私を殺せば・・・あなたも死ぬのよ・・・」


鹿目「根拠は?私がいた未来とこの過去が、同じ世界だと思う根拠は?」


ほむら「バイオリン仮面・・・氷室と・・・上条恭介の関連性・・・!!」

さやか「な・・・?ほむら!!一体どういうことさ・・・?」


ほむら「バイオリン仮面氷室は・・・バイオリンの名手・・・そして・・かつての上条恭介も・・・」

ほむら「氷室がこの時代に来た目的が・・・魔法少女だけでなく・・・上条恭介を絶望から救う事だとしたら・・・」


ほむら「自分がいた未来でも・・・そしてタイムマシンで戻る過去でも・・・
上条恭介は・・・バイオリニストでなければならない・・・」


ほむら「事実・・・氷室は上条恭介に・・・「自分が腕になる」と・・・上条恭介を救い出した」


ほむら「たまたま・・・タイムマシンで戻った時間軸で・・・上条恭介がギタリストだったという
マヌケな結果を・・・踏むわけにはいかない」


ほむら「でも・・・私の魔法では・・・それがありえた・・・
時間軸ごとに・・・ギタリストだったりバイオリニストであったりしたわ・・・」

ほむら「バイオリンでもギターでもない楽器の名手だったこともあった・・・」


ほむら「だから・・・私の魔法による時間遡行と・・・貴方達のタイムマシンは・・・
まったく別のものだと確信できる・・・」

ほむら「私の魔法は・・・今ある世界を放棄して・・・別の平行世界へと移動する物・・・
タイムマシンとは・・・同一の時間軸の過去と未来を・・・行き来するための物」


鹿目「・・・」




ほむら「違ったかしら?鹿目・・・ほむらさん・・・?」

鹿目「ええ、正解よ。この時間と・・・私がいた未来は繋がっている」


鹿目「それでも・・・あなたが[ピーーー]ば私も消滅するとは限らないわよ?」


ほむら「それでも・・・撃ってみせるわ・・・」

ほむら「あなたは断じて・・・私じゃない!!」


ほむら「決められた運命だからって・・・まどかを[ピーーー]の!?
私は・・・それに逆らい続けたんじゃないの・・・!?」


ほむら「あなたのような人間になるくらいなら・・・今ここで死んだほうがマシよ・・・」


鹿目「・・・」

スッ(懐に手を入れる)


ほむら「動かないで!!」


鹿目「戦意は無いわ・・・」

さやか「!?新しいサングラスを取り出した!?」

マミ「一体どうするつもり?」


鹿目「・・・」


鹿目のサングラス「ハイ、チーズ!」パシャッ





さやマミほむ「・・・」

鹿目「・・・送信。」


さやか「は?」


鹿目「鹿目です。高町隊長をお願い。」

マミ「あのサングラスが・・・通信機器になっているの!?」


鹿目「隊長・・・過去の私・・・暁美ほむらに自分自身を人質に取られました。」


さやマミほむ「!?」


鹿目「ええ・・・うかつな事は・・・私から「暁美ほむら」とは名乗ってません。」

鹿目「奴らから先に・・・気付きました。その後開き直って「暁美ほむら」と名乗りましたが・・・」


鹿目「追い込みも・・・全力全開でかけています。送信画像をご覧ください。
手足が千切れかけても・・・最後まで諦めない連中です。これ以上干渉すれば・・・私自身の命が危ない」


鹿目「もうこの過去は・・・別の時間軸として切り離してしまった方が得策だと思いますが・・・」


鹿目「はい・・・この時間軸は私が生きてきた世界です。
できることなら・・・私に全権を指揮させていただきたいと・・・」


鹿目「ありがとうございます・・・」

ピッ(通信解除)


鹿目「あなた達の勝ちよ・・・暁美ほむら。別の未来へ歩ませてあげる。
自分達だけでどこまでやれるか、試してみなさい」




マミ「え・・・!?」


さやか「・・・鹿目ほむら・・・もしかしてアンタって・・・話がわかる人!?」


ほむら「・・・あなた・・・最初からそのつもりで・・・」


鹿目「なんのことかしら?私の正体にたどりついたのはあなた達の推理でしょう?」

ほむら「私が・・・私自身を人質にとるため・・・ワザとヒントになるような事ばかりを・・・
言っていたように見えたのだけれど・・・」


鹿目「なんのことかしら?」


さやか「ち・・・近づくな!」

鹿目「あせらないで。治療してあげるのよ。このままだと失血で過去の自分が死ぬと言えば、
上も下も納得させられるわ」


鹿目「といっても・・・再構築のほうが早いかしらね・・・」

鹿目「暁美ほむら・・・ありったけの魔翌力で修復なさい。
穢れは・・・こちらが用意したグリーフシードを使わせてあげる」


ほむら「・・・助かるわね・・・う・・んっ・・・」


シュウウ・・・


さやか「すごい・・・千切れかけた手足が・・・再生していく・・・」

マミ「否が応でも・・・自分をゾンビだと認めざるを得ないわね・・・」


鹿目「では、グリーフシードを・・・」


シュウ・・・


キラッ


キュゥべえ「戦わないのかい?なら・・・美樹さやかの契約は取ることが出来なさそうだね。」


鹿目「使用済みグリーフシードでも食べてなさい」ポイッ

キュゥべえ「きゅっぷい」ゴックン


鹿目「ホムリリー・・・結界解除・・・」


しゅわ~

ほむら「魔女結界が・・・解けていく・・・」


マミ「ホムリリー・・・それが・・・魔女結界操作の呪文なの?」

鹿目「魔法少女によって呪文は異なるわ。」


鹿目「それぞれの内にある「絶望」と向き合うことがそれを可能とする。」


さやか「どこへ行くの?」


鹿目「言ったでしょ?あなた達で未来を掴み取りなさいとね。
修正が受け入れられないなら、管理局がワルプルギス討伐に力を貸すという話も無しよ」

鹿目「私は敵ではないけど味方でも無いの。できることならこの時代に干渉したくない」


鹿目「あなた達が氷室と呼んでる男に伝えておいて。鹿目ほむらが来たと・・・
近いうちに・・・審問をうけることになるとね。」

さやか「・・・鹿目ほむら・・・」

マミ「行ってしまったわね・・・」


ほむら「なぜ・・・鹿目姓を名乗っていたのかしら・・・」

さやか「20年後の未来で・・・女の子同士で結婚が可能になるとか?」

ほむら「ま・・・まどかが・・・わたしの・・・お嫁さんに!?」ドキドキ

さやか「いや、お婿さんだろ。基本、夫の姓を名乗るものだから」


さやか「あっ!つーかあの未来のほむら!あたしを上条さやかとは呼ばなかった!
どういう事なの!!すぐ別れちゃうって事!?」ムキーッ


マミ「暁美さんがまんざらでも無いのはほっといて・・・
未来の世界で鹿目さん・・・紛らわしいわね・・・まどかさんは・・・死んでいるって・・・」

さやか「あ・・そっか・・・そういえばあたしも死んでるって言ってたっけ。
あたしもまどかも・・・結婚どころじゃないよね」


ほむら「なら・・・鹿目家の養子になったと考えていいでしょうね。それよりも・・・」



さやか「杏子!!杏子を助けに行かないと!!」


マミ「ちょっと待って・・・空が明るいわ・・・」

ほむら「・・・!?なんてこと?結界内で・・・8時間近く拘束されていたことになっている!!」


さやマミ「!?」

ほむら「おそらく・・・あの結界が本来とは違う時間の流れをしているという事・・・
一体何のために・・・そんな効果を・・・!?」


マミ「佐倉さんは・・・佐倉さんは・・・無事なの!?」オロオロ


さやか「電話!!氷室さんの電話を杏子が持ち出したはず!!かけて!いますぐかけて!!」


マミ「ぇえええ・・」バタバタ

さやか「いいよ!あたしが電話かけるよ!!」


プルルル・・・


???「もしもし?」

さやか「氷室さん!?」


恭介「いや・・・恭介だけど。さやかかい?」


さやか「!?」

やっぱSagaで。
>>428

鹿目「ええ、正解よ。この時間と・・・私がいた未来は繋がっている」


鹿目「それでも・・・あなたが死ねば私も消滅するとは限らないわよ?」


ほむら「それでも・・・撃ってみせるわ・・・」

ほむら「あなたは断じて・・・私じゃない!!」


ほむら「決められた運命だからって・・・まどかを殺すの!?
私は・・・それに逆らい続けたんじゃないの・・・!?」


ほむら「あなたのような人間になるくらいなら・・・今ここで死んだほうがマシよ・・・」


鹿目「・・・」

スッ(懐に手を入れる)


ほむら「動かないで!!」


鹿目「戦意は無いわ・・・」

さやか「恭介!?なんで?なんで杏子が持ち出した氷室さんの電話を恭介が持ってるの!?」


恭介「一晩佐倉さんと一緒だったからね」

さやか「!?」


ほむら「な・・・!?」


マミ「あ・・・あわわわわ・・・さ・・・佐倉さんが・・・上条君と・・・」


さやか「ど・・・どういう事だああああ!?恭介!!きょきょきょ・・・杏子と・・・
一晩一緒だったって!?」


恭介「・・・?言葉どおりの意味だよ」


さやか「恭介・・・あんたまさか・・・まさか・・・杏子と・・・」


ほむら「落ち着いてさやか!今までのパターンを考えて!!」

ほむら「大体があなたの勘違いだったでしょう?杏子がそばにいるからといって、
いかがわしい行為に発展したとは限らないわ・・・」


ほむら「いい?落ち着くのよさやか。上条君・・・すぐそばに・・・杏子はいるかしら?」

恭介「いるよ。ぐっすり寝ている」


さやか「寝ている・・・だって!?フーッ!フーッ!フーッ!」

マミ「とりあえず・・・魔女にやられた線は消えたのね・・・」

さやか「魔女じゃなくて・・・恭介に・・」
ほむら「杏子がどういう状況で寝ているか・・・具体的に説明してもらえるかしら・・・?」

恭介「・・・えっと・・・」




恭介「服がところどころ裂けてるけど・・・(氷室さんの演奏で)心は満たされている・・・かな?」

マミさやほむ「・・・」




マミ「さ・・・佐倉さん・・・服を着たまま無理やりされて・・・快楽に目覚めたの・・・?
そ・・・そんな不潔な子だったなんて・・・」


ほむら「左手が使えない一般人に魔法少女がいいようにされてる時点で最初から
受け入れてるような物よ!」

ほむら「あ・・・」


さやか「ふふふ・・・あははは本当だ・・・救いが無いよ・・・」


さやか「でも・・・あと一回だけ恭介を信じてあげる・・・杏子の口からナニしてたか聞きたいな・・・」
ユラユラ

さやか「ねぇ恭介・・・杏子に代わってよ・・・でないとあたし・・・」


杏子「なんだよ・・・気持ちよく二度寝してたのに・・・」

恭介「さやかからだよ、電話に出てくれないか?」


恭介「よっぽど佐倉さんのことが心配なんだね。さやかにいい友達が出来て僕も嬉しい」

杏子「うるせ・・・///ほら、電話よこしな」


杏子「おっす、さやか何の用だい?」

さやか「あんた・・・恭介と一晩いっしょだったって本当?」

杏子「・・・本当だよ?」

さやか「・・・」プルプルプル


ほむら「大丈夫よさやか・・・まだ、あわてるような情報では・・・無いわ」

マミ「さ・・・佐倉さん!あ・・・あなたナニされたの!?ねぇ、無事だといってよ!ねえ!」


杏子(無事?・・・そっか、魔女と戦ってたんだっけあたし・・・)





杏子「ああ、問題ないぜ。(魔女が)生まれそうだったけど、多分大丈夫だと思う」




さやマミほむ「!?」

ほむら「・・・希望は・・・無いのね・・・」

マミ「佐倉さんの純潔が・・・しかも・・・つけないで、奪われるなんて・・・」

さやか「・・・杏子・・・今どこにいるか教えて・・・」


杏子「教会だよ」




ほむマミ「すでに将来を誓い合っとるーッ!!」




さやか「今すぐ・・・行くね・・・」ピッ

さやか「・・・」

マミ「・・・」

ほむら「・・・」


さやか「中に・・・誰も居ませんよ」
ほむら「それだけはやめなさい」

~佐倉杏会~

恭介「さやか達、なんだって?」

杏子「・・・こっちに来るんだって。学校はどうしたんだよ」


恭介「今週は土日休みだよ。やっぱりお互いに心配なんだね。微笑ましいよ」

杏子「・・・」

杏子「あのさ・・・恭介・・・」


杏子「もしも・・・さやかに会う前に・・・あたしと出会ってたらどうなってたかな?」

恭介「・・・?どういう意味だい?」

杏子「・・・わかりやすく言えば・・・さやかの代わりにあたしが幼馴染だったらって事」


恭介「・・・どうだろうね・・・さやかと同じように、好きになってたんじゃないかな・・・」

杏子「いい加減なやつだな・・・お前・・・さやかに言うぞ」


恭介「佐倉さんはさやかに通じる物があるからって意味だけどね」

恭介「さやかを好きだと自覚して初めて気付いた、僕の好みの話さ」


杏子「さやかより先に出会ってたら・・・あたしを好きになってたかも・・・か・・・」

杏子「なんか・・・ちょっぴり悔しいな・・・」


杏子「そんでもって・・・ちょっぴり嬉しい・・・」

杏子「最後はやっぱり・・・断られたような気がして・・・ちょっぴり悲しい・・・」




さやか「恭介ええええええええええええええええ!

杏子おおおおおおおおおおおおおおおお!!」バタン!!

杏子「チッ」


さやか「ああああ!明らかに今嫌な顔した!!イチャついてるんだから邪魔すんなって顔した!!」


さやか「ねええええ!!恭介!?本当にどういう事なの!?ああああ、あたしより先に杏子と・・・」


まどか「・・・さやかちゃん・・・?」

さやか「まどかまで!?」

氷室「うるさいな・・・徹夜だったんだから・・・寝かせてくれよ・・・」


さやか「ひむろおおおおおおっく!?」

さやか「人数どころか男も女も関係ないのか!!きょ・・・きょうすけ・・・あんたどこまで・・・」


さやか「どこまで見境無いのよ!このおおおおお!!なんで、あたしは先に御呼ばれされないの!?
なんでなのよ・・・もおおおおお!!」


恭介「ん。多分、さやかが考えるような事実は無いから・・・落ち着こうね?」


(マミとほむらも到着後、魔法少女のことは隠しつつ説明)

さやか「取り乱してすいませんでした・・・」

ほむら「まったくよ。そそっかしいったら無いわね」

マミ「年頃だから色々な物がいやらしく見えるし興味があるのは解るけれど
先輩として、落ち着き方を教えるべきでしょうか、美樹さん?」


さやか「アンタらも顔赤らめて恭介と杏子の発言を意味深に捉えてただろ!」


マミ「な・・・なんのことかしら?私は先輩として・・・男の子と一晩一緒だった
佐倉さんを心配しただけ・・・///」

ほむら「私は・・・上条君が・・・「杏子を満足させたぜ」って意味深に言うから・・///」


恭介「満足げに眠っているとはいったけどね。僕が満足させたとは言ってないよ」


杏子「・・・?まどか、こいつらがナニを勘違いしたかわかるかい?」

まどか「解るけど・・・口に出せないよ・・・こういうのは・・・杏子ちゃんが
自分で意味が解るようにならないと・・・///」


氷室「みんな、若いなぁ・・・思春期だなぁ・・・」

さやか「あんたのせいだよ!みんなアンタに感化されてるんだよ!」

まどか「さやかちゃんは前からちょっとエッチなとこあったけどね」

さやか「くぉの~!まどか、この!」ムニュムニュ

まどか「やだちょっと、さやかちゃん!そういう所がオヤジっぽいんだよ!やめて!」


さやか「恭介もフォロー入れてよ!さやかちゃんは純粋なんだってみんなの前で言ってよ!」

恭介「ごめん。ちょっと自信もてない」

さやか「恭介!?くぉの~!恭介、この!」

さやか「・・・あ」




杏子「男と女でそれをする場合、さやかはナニを触るんだい?(純)」

さやか「・・・///」

恭介「・・・///」


さやか「恭介・・・その・・ゴメン・・・」

恭介「恥じらいを感じて、手を止めただけさやかはまだ純粋だよ・・・
僕のほうこそ・・・煽るようなことしてゴメン・・・」


さやか「えっと・・・とりあえず今は・・・ぎゅっとするだけでいいかな?」

恭介「う・・うん///」

ぎゅっ


マミまどほむ「きゃああああ///だ・・大胆!」


杏子「あああああ!うぜえええ!!!超うぜええええええ!!!勝手にあたしの家に入ってきて
いちゃついてんじゃねええよおおおおお!!!」


杏子「大体お前ら、ナニしにきやがった!」


ほむら「そうだったわね・・・氷室、あなたに訪問者が来たのよ・・・」

~魔法少女の事情を知らない恭介はさやかと一緒(意味深)に帰宅(意味深)させ、
改めてほむらの話を聞く氷室~


氷室「そうか・・・鹿目ほむらさんが・・・この時代に・・・」

まどか「鹿目・・・?ほむらって・・・」

ほむら「そう、未来のわたしよ。なぜか鹿目姓を名乗ってるかは謎よ」


まどか「そ・・そうなんだ・・・」


まどか(・・・///ほむらちゃんと、家族になれたとしたら素敵だなってちょっと思っちゃった)



杏子「あたしは、氷室も未来人だって聞かされてなかったから新鮮だったな。
そういえば、変身してない時の特訓で出した縮小できる使い魔の動きを真似る人形も、
未来の技術って奴か。」


氷室「だとしたら・・・・お別れが近いかもしれない」


まどマミ杏ほむ「え?」




氷室「僕だってこの時代にずっと住んでいたいけどね・・・
ワルプルギスを倒した後に審問されるのなら大目に見られたかもしれないけど・・・
管理局が気付くのが少し早かった。」

氷室「鹿目ほむらさんは・・・基本的に話がわかる人だけど・・・
どうしても上の目をごまかすために・・・なにかしら行動をとる必要がある。」


氷室「管理局の調査が早かった。そして僕を見つけてしまった。
鹿目ほむらさんは不本意ながらも僕を取り締まろうとするだろう」


氷室「審問を受けると・・・ワルプルギスの夜までに戻れるかどうか解らなくなる。
開放されてもワルプルギスの夜討伐・・・つまり歴史的要因改変に手を貸すなと言われる可能性もある。」


氷室「かといって僕が審問を拒否すれば、鹿目ほむらさんの上の者が指揮を代わり、
強制的な「修正」の措置が下るだろう」


氷室「結局は鹿目ほむらさんの指揮にあるうちに、僕が出頭した方が良いのさ。
そして・・・その後はいつ帰ってこられるか・・・解らなくなるけどね・・・」


まどか「そんな・・・氷室さん・・・今までわたしたちによくしてくれたのに・・・」

氷室「恭介には・・・希望を与えるだけ与えて・・・逃げ出した事になるかもね・・・
いつ戻れるか解らないんじゃ、アイツの「腕」になれない・・・」



杏子「そんな事で落ち込むやわなタマじゃねーよ。恭介は。」

杏子「さやかがそばについている限り、絶対大丈夫だ。あたしが保証する」

氷室「・・・そうか」


杏子「あいつさ・・・ああ見えて結構根性ある気がするんだよね・・・
出会って間もないあたしのために一晩中看病してくれたりさ・・・///」


マミ(え・・・佐倉さん?)

ほむら(・・・落ちかけてるわね・・・)


氷室「・・・さやかが傍に居るから・・・か。人は・・・変われるもんだな・・・」

杏子「そ。だからさ、アンタは胸を張ってもとの時代に帰りなよ。」

杏子「そりゃ・・・一週間近く世話してくれた「パパ」だから・・・
寂しくないって事は・・・無いけど・・・」



ほむら(・・・こっちにも落ちかけてる・・・)


マミ(ま・・・まさか佐倉さんがライバルになるなんて・・・でも私も・・・
脈が無いってわかってながらも、氷室さんの事まだちょっと・・・素敵だなって思ってるのに・・・)


杏子「あんたからはすでに色々な事を教わってきた。だから・・・大丈夫。
3人もベテラン魔法少女が居ればワルプルギスなんて楽勝だって!」

杏子「それに・・・あたしは・・・あの力を・・・」


氷室「・・・!!まさか、取り戻せたのかい!?」


マミ「佐倉さん・・・取り戻せたってナニを?」


杏子「へへ、秘密だよ!近いうちにマミが驚くヤツを見せてやんよ!」


氷室「そうか・・・知らないうちに・・・君たちくらいの年齢の子は急に大人になる物なんだね・・・」


氷室「だとすれば・・・もう教えることも無いだろう・・・ワルプルギスの夜までに・・・
想定外の事が起こりえない限り・・・僕の役目は終わったといっていい」

氷室「だから・・・出頭する前に・・・改めて全てを話そうと思う。
20年後の未来までに起こった出来事・・・そして・・・20年後の魔法少女システムの事を」


氷室「さやかも踏まえた上で明日、ほむらさんの家に集合してくれ」


ほむら「!?待ちなさい、なぜ私の家なの?」

氷室「君からも告白すべき事があるだろう?魔法少女の真実を」


ほむら「・・・ついでに言ってしまえというわけね・・・いいわ。私の家に来て」

ほむら「あそこには・・・私が生きてきた様々な時間軸の資料が置いてある・・・
確かに説得性を持たせるのならあの家で一緒に見てもらったほうがてっとり早いでしょうね」


氷室「ありがとう。助かるよ。」


氷室「君が話してくれるのなら・・・僕も・・・そして「彼」も・・・話を理解させやすく出来るしね」


ほむら「・・・彼?」

~さやかの部屋~

さやか「まずウチさぁ・・・両親でかけてるんだけど・・・お茶でも飲んでいかない?」

恭介「い・・頂いていこうかな・・・///」


~~~

さやか「お待たせ!アイスティーしか無かったけど、いいかな?」

恭介「あ・・・うん・・」

さやか「固くなってるよ、恭介?」

恭介「え・・いや・・そんな事は・・・」

恭介「あるかな・・・女の子の部屋に入るのは初めてで・・・緊張してる」


さやか「そっか・・・小さい頃からに付き合いだけど・・・恭介を入れたことなかったっけ」

さやか「初めてがあたしの部屋って、光栄だな~」


恭介「な・・・なんか今日は大胆だね・・・(セクシー、エロいっ)」

さやか「あたしの勘違いだから良かったけど・・・杏子や仁美に取られるのなら・・・あたし・・」

恭介「ささささ・・・さやか・・!?」


ほむら「・・・」


さやか「って、なんでほむらが!?」

ほむら「・・・続けて頂戴」

さやか「できるか!!」


ほむら「明日、重要な説明をするわ。私の家に集合して。氷室も全てを話すと言っているわ」

さやか「氷室さんが・・・?」


ほむら「今夜は楽しみなさい。伝えることは伝えたから、帰ってあげる」

さやか「・・・知人に知られた上でハメ外せるか!」

恭介「・・・明日は・・・氷室さんの所にいくんだね・・・」

さやか「・・・や、やきもち!?あのね・・・恭介、これは違うんだよ」


恭介「さやか・・・」



チュッ





さやか「・・・きょ・・きょうすけ・・・・///」


恭介「僕も同じ気持ちだよ・・・さやかを誰にも渡したくない・・・」

恭介「でも時々・・・僕よりもバイオリンを弾ける氷室さんの方が・・・
さやかにふさわしいんじゃないかって思うときがあるよ・・・」

恭介「この腕が動くのなら・・・氷室さんをいつか越えたいって思う。
師匠でもあり・・・ライバルなんだあの人は・・・」


恭介「さやかのためだけに・・・氷室さんよりも良い演奏を・・・聞かせてあげたい・・・」


さやか「恭介・・・」


ぎゅっ



さやか「いいよ・・・」

恭介「さ・・・や・・か・・?」


さやか「恭介が不安なら・・・あたしの全部・・・恭介にあげる」

さやか「二度とはなれない絆が欲しいのなら・・・あたし・・・」


~ほむほーむ~


ほむら「あなたが私の家に泊まりたいだなんて、珍しいわね」


杏子「・・・あんたが言ってたこと・・・信じる気になったんだ。」

杏子「否が応でも・・・自分の中の魔女が見えたんだ・・・昨日の戦いで・・・」

杏子「それよりも・・・マミたちより一足先に「資料」ってやつ見せてくれねーか?」


杏子「試してみたい新必殺技に多分必要な情報なんだ」

ほむら「しん・・・ひっさつわざ・・・?」プッ


杏子「なんだよ!悪いかよ!!」


ほむら「いいえ。やっぱり貴方達・・・師弟だと思うわ・・・」クスクス

まど家にはマミ、まどかでお泊り会をし、


翌日・・・ほむほーむ



ほむら「さやか・・・昨日はお楽しみだったかしら」


さやか「・・・あ・・うん・・・」

まどか「あれ・・・?」

マミ「真っ赤な顔して否定すると思ったら・・・」


さやか「心が通じ合ってる者同士だと・・・
案外いやらしい後味はない物だと思うよ、あたしは」


ほむら「!?何かを悟った!?ま・・・まさか本当に・・・」

杏子「なんの話しかわからねーけど、早く進めようぜ。」


氷室「まだだ・・・彼がまだ来ていない」

杏子「彼?」


キュゥべえ「待たせたね、氷室」ひょこっ

ほむら「・・・!?インキュベーター!!」


氷室「警戒しないでほむらさん・・・僕が呼んだんだ」

氷室「彼もいないと話が理解しづらい。これで全員だ。この7人で話し合いは行われる」


杏子「揃ったのなら、まず先に・・・あたしからマミに話をさせてくれるかい?」

マミ「なにかしら・・・?」


杏子「約束しただろ?無事帰ってこれたら・・・あたしの本当の気持ちをマミに伝えるって」


杏子「これが本当のあたしの気持ちってヤツさ」ガバッ


マミ「さ・・・佐倉さん!?腕を私の首のうしろに組んで、一体ナニを・・・!?」

杏子「マミさん、ずっとあたし・・・謝りたかったんだ」


まどさやほむ「!?」


杏子「あの時はごめんねマミさん・・・それから・・・」

杏子「マミさん・・・大好き。んっ・・・」チュッ




マミ「さ・・・佐倉さ・・・ん・・・!?」ぷしゅぅ・・・



ほむら「きょ・・杏子とマミが・・・!?」

さやか「キス・・・しちゃった・・・」


まどか「マ・・マミさん!気を確かに!女の子同士だからノーカンだよ!
わたしだってほむらちゃんと・・・」

ほむら「まどか!それは言わないで・・・!!」


マミ「あ・・・あうあぅ・・」パクパク


杏子「・・・///」



???「デレデレ杏子ちゃんかと思ったかい?」

マミ「・・!?」

もう一人の杏子「残念、そっちはニセモノでした!」


まどか「・・・あ!」

さやか「杏子が・・・もう一人!?」


氷室「幻惑の魔法・・・やはり復活していたんだね」


2人の杏子「昨日の魔女戦で取り戻したんだ。
この魔法を使って、誰かを幸せにできるってもう一度信じたら、自然に力が漲った」

(手を取り合ってくるくると回る2人の杏子)


杏子「幻惑解除っと・・・」しゅう・・・

さやか(ん!?)


マミ「び・・・びっくりした・・・私にキスをした佐倉さんは・・・
ロッソ・ファンタズマの方だったのね・・・」

まどか「ロッソ・・・ファンタズマ?」

ほむら「つっこんでは駄目。あなたもあっち側に引き込まれるわ」


杏子「でも・・・謝りたかったって気持ちは本当だよ。」

杏子「マミの優しさに甘えて・・・何度もわがままを言って・・・
なのに最後には裏切ってあんたの傍から離れた」

杏子「心にも無いこと言って・・・あんたを・・・自分を傷つけた」

杏子「マミはどんな時でも味方でいてくれたのに・・・
お互い傷つかないために離れるしかないって思い込んでいた・・・」


杏子「・・・でももうそんなのはやめだ」

杏子「あたしは・・・あたしが願った奇跡を・・・自分で否定したりしない」


杏子「二度と家族を・・・失いたくない・・・」

マミ「え・・・」

杏子「あんたの事だよ・・・マミさん」


杏子「二回・・・あたしは絶望に飲まれかけたんだ・・・」


杏子「一度目は心中があった日・・・本当の家族とは違うけど・・・
姉のように優しくしてくれる人が居る・・・それがあたしの心を繋ぎとめてくれた」


杏子「二度目はおととい・・・あんた達は事情をしってたみたいだが・・・
虐待していた母親とその娘を助けちまった時・・・」

杏子「もう一度信じようとした物が崩れるとき・・・またマミの声を聞いた」


杏子「正義のためじゃなく・・・自分のために傍に居てくれって言葉が嬉しかった・・・」


マミ「佐倉さん・・・」


杏子「家族だけじゃない・・・友達の声も聞こえたっけ。
さやか・・・まどか・・・恭介・・・それに、氷室の声も」

ほむら「泊めてあげたのに・・・私は友達ではないのね・・」


杏子「・・・あの時の話だ。今は嫌いじゃないけど好きじゃないって所かな」


杏子「その声があたしを絶望から救い出した。だから
もう一度・・・あたしは家族を・・・友達を守るために戦うよ」

杏子「あたしにとってのマミは、姉さんなんだ。」


杏子「また・・・アンタの傍に・・・居させてくれねーかな?
今度は先輩後輩じゃなくて・・・家族としてお願いするよ」


マミ「佐倉さん・・・」ポロポロ


マミ「そんなこと・・・嬉しいに決まってるじゃない・・・
私だってずっと・・・あなたの事心配してたから・・・」


杏子「まだ嬉し泣きは早いぜ?マミに・・・見せたいものがあるんだ。
みんなも外に出てくれ」


~いったん外~

杏子「・・・せーのッ!!」


ズラーッ


まどか「!!今度は・・・杏子ちゃんだけでなく・・・大勢の魔法少女の幻影!?」

マミ「す・・・すごい・・・ロッソの時よりも・・・増えてる・・・
ざっと30はいるのかしら?」


さやか「マミさんとほむらの幻影が加わっただけじゃない!魔法少女姿のあたしとまどかもいるよ!」

ほむら「・・・今までのループで数えるほどしか出てこなかった魔法少女の幻影もいるわね・・・
昨日資料が見たいといったのはこういうわけだったのね」


杏子「・・・大体7種類くらいなら魔法少女の幻影を大量に並べられるようになった」

マミ「これはもう・・・ロッソ(赤)ではなく・・・虹ね。」


さやか「赤・・・青・・・ピンク・・・紫・・・黄色・・・黒・・白・・・緑・・・正確には8色だね。」

さやか「緑の魔法少女はゆまちゃんのイメージか・・・仁美でも良かったんじゃないの?」


杏子「だからさ・・・もうロッソ・ファンタズマじゃないだろ?」モジモジ


マミ「・・・?」

杏子「仲直りのしるしに・・・マミに・・・このワザの名前・・・つけてもらいたくてさ・・・
急遽新必殺技を考えてみました!」(屈託の無い笑顔)



マミ「あ・・あうっ」ズキューン




まどか「なにやら撃ち抜かれたような擬音が聞こえたよ!」


さやか「マミさん・・・これは完全に杏子に落ちたな・・・」



マミ(なによ・・・なによこの子・・・可愛すぎるわ・・!!)

マミ(わざわざ私に・・・必殺技の名前をつけてもらいたくて新しい事を考えるなんて・・・)


マミ(できない・・・この子と再び争うことなんて・・・わたしには出来ない・・・)

マミ(この子を憎むことなんてできない・・・
この子のためなら・・・正義も・・・世界も裏切ってみせる・・・)


ぎゅっ


杏子「マミ・・・さん・・・?」

マミ「もう二度と・・・あなたを離さない・・・!!」

マミ「もう二度と・・・あなたから離れない・・・!!」


マミ「無理に誰かの前でかっこつけたりもしない・・・今度はちゃんと・・・
お互いに足りないところを素直に認め合いましょう・・・」


杏子「マミ・・・」


マミ「「アルコバレーノ・ファンタズマ」・・・虹色の幻影・・・これが新しい必殺技名よ」


杏子「・・・相変わらずのセンスだな・・・」

マミ「気に入ったかしら?ちゃんと叫んでね。」

杏子「気に入る気に入らないよりも・・・確かな感情は・・・「懐かしい」かな・・・」

杏子「遠回りだったし・・・意地張ってばかりだったけど・・・
やっと・・・心安らぐ場所に来れた気がする・・・自分の居場所を見つけた気がする」


マミ「だとしたら・・・私が言えることは・・・これだけでいいわね・・・」

杏子「?」







マミ「お帰りなさい」








マミ「あなたはたった一人の・・・私の、最後の家族・・・」

杏子「・・・!!」


杏子「マミ・・・さん・・!」ポロッ

マミ「なぁに?」

杏子「マ・・・ミ・・さん!!」ポロポロ・・・

マミ「ちゃんと聞こえてるわよ?」

杏子「マミさん!!ごめんね・・・ごめんね・・・」ポロポロポロ


マミ「許すことなんか何も無い」

マミ「だって最初から恨んでないもの」



杏子「わああああああああああ!!」ボロボロ・・


杏子「会いたかった!ずっと・・・会いたかったのに・・・・」


杏子「こうしてまた・・・優しさに甘えたかった・・!!そばに居て欲しかった!!」


杏子「なのになんで・・なんであたしは・・・マミさんを傷つけて・・・なんで・・・!?」


マミ「気にしなくていいわ。私はとっくに気付いていたから・・・」


マミ「あなたがあの時の優しい佐倉さんのまま・・・何一つ変わって無かったって事にね」



杏子「大好きだよ、マミさん・・・もう絶対に・・あんたを一人にしたりはしないから・・・」


マミ「うん・・・うん・・・」ポロポロ・・・



さやか「杏子・・・良かったね・・・」グスッ

まどか「マミさん・・・本当に・・・もう一人ぼっちじゃないんだね・・・」


キュゥべえ「家族が増えるよ!やったねマミちゃん!」
さやか「おい、やめろ淫獣」


さやか「・・・」


ほむら「・・・」プルプル



さやか「あれれ、ほむら~もしかしてあんたも泣いてるの~?」

ほむら「泣くわよ!悪いかしら!?私だって・・・家族と会ってないもの・・・」

まどか「もう何年くらい・・・?」

ほむら「言わせないで!数えるのも諦めるほどよ!」


さやか「そっか・・・ほむらは累計で言えばもう相当長い間・・・家族に会ってないんだね・・・」


ほむら「ええ・・・でもいつか帰ってみせるわ・・・彼女達と違って・・・私は失ったわけではないもの」


さやか「それはそうと、泣いてるほむらって新鮮だね」

ほむら「・・・!!ほ、ほうっておいて頂戴・・・」


まどか「わたしと二人きりの時は良く泣くんだけどね」

ほむら「まどか!!」

さやか「ほほぅ・・・これは有力情報を・・・あたしもとうとう、嫁をほむらに任せるときが来たのかな?」


まどか「恭介君がいるのにナニ言ってるのよさやかちゃん・・・」

ほむら(!?お・・・女の子同士だというところにはツッコミを入れていない!?
この流れは・・・もしかして・・・)


ほむら「まどか・・・私・・・あなたが大好きよ」

さやか「うぉっ!ど直球で来た!?」


まどか「わたしもだよ。ほむらちゃん」

さやか「真芯で捉えた!?」


ほむら「ううん。友情じゃないわ。愛として貴方が好き」

さやか「変化球だよ!バッターまどか、どう出る!?」


まどか「それでもわたしは構わないよ」


さやか「打ったーッ!!ぐんぐん伸びて客席へーッ!!」




さやか「ほむらという名の打球、ほーむらんっ!!」


まどか「さやかちゃん、マジメな話するから黙っててね。
上条君とイチャついてる時、同じことされたいのかな?」





さやか「・・・すいませんでしたぁッ!!」

まどか「ほむらちゃんが過去を繰り返してわたしを助けるために頑張ってたって聞いて・・・
すっごい胸が張り裂けそうになった。ほむらちゃんが生きてきた時間を解ってあげたくてもできないのが・・・
悔しかった」

まどか「でも・・・そんなわたしでもなにか出来ないかって思ったら応える事だと気付いたの」

まどか「だから・・・応えるよ。ほむらちゃんがわたしに抱いてる気持ちが友情でも愛情でも」


ほむら「まどか・・・!!」

まどか「でも・・・将来的にちゃんと男の人を好きになってくれたほうが、嬉しいかな」

ほむら「あ・・う・・・」グサッ


まどか「それまではずっと一緒!ちゃんとほむらちゃんに好きな人が出来るまで、傍に居てあげる」

ほむら「じゃ・・・じゃあ、私が永遠にまどか以外を好きにならないなら、ずっと傍に居てくれるの!?」

まどか「構わないけど・・・わたしたちまだ中学生だからね・・・移ろいやすいよ?」


まどか「ほむらちゃんだって心変わりする事があるかもしれない。
でも、それまでは一番大切な人になってあげる」

まどか「だから・・・ほむらちゃんも・・・自分を粗末にしちゃ駄目だよ?」


まどか「ワルプルギスの夜と刺し違えてでもっていうのは駄目だよ?」

まどか「ワルプルギスを倒せた後、絶望に負けるのも駄目」

まどか「わたしが無事でも・・・ほむらちゃんがいなくなったら悲しいよ・・・」


まどか「だから・・・魔法少女が・・・絶望に負けない世界を目指そうよ!
ほむらちゃんも、必死に運命に逆らってみようよ」


まどか(それでも・・・魔法少女が魔女になる結末を変えられないのなら・・・わたしは・・・)


まどか「この5人で・・・ちゃんと帰ろう。みんな無事で帰ろうよ」

まどか「約束・・・できるかな?ほむらちゃん?」


ほむら「約束するわ・・・自分自身も・・・あなたも・・・絶対に悲しませはしないから・・」


まどか「うん!」



まどほむ「イチャイチャ」マミ杏「イチャイチャ」


さやか「・・・」

氷室「もういいかな?君たち・・・ほむらさんの家に戻ろう・・・ただでさえ長引きそうな説明が・・・
後回しにされると・・・」


さやか「あたし帰っていい?あたしも恭介とイチャつきたい・・・」


氷室「唐突だけど、僕独身なんだよね・・・この光景はきつい・・・」

キュゥべえ「ナニをいってるんだい?僕たち3人いるから、後一組カップリングができるじゃないか」


さやか「あたしには恭介がいるから・・・」


キュゥべえ「なら僕と氷室か・・・」

氷室「キュゥべえ、こっちおいで」

キュゥべえ「きゅっぷい」ぴょん♪


氷室「あったかいね・・・」ぎゅっ






氷室「って誰得やねんッ」ガンッ



キュゥべえ「きゅううう・・・」ガンガンガンッ!



さやか「はやく戻ろうよ・・・人が集まってくるよ・・・」

~ほむホーム~


ほむら「さて・・・マミには教えたけど・・・
まずは魔法少女の本体がソウルジェムという所からおさらいしようかしら?」


杏子「その必要は無いわ」ドヤッ

ほむら「誰の真似かしら?」イラッ


杏子「魔女にふいうちをくらって腹に穴が開いた。でも・・・
魔力を込めれば修復できた。自分が人間じゃないって思っちまったけどさ・・・」

杏子「それで・・・救える命があったんだ。だから・・・あたしはこの身体になったことを後悔してないよ」


ほむら「ソウルジェムが本体・・・なら・・・それが濁り切ったとき私たちはどうなると思う?」

ほむら「キュゥべえに聞いても、「魔法が使えなくなる」とか「魔法少女としての命を終える」
という漠然とした返答しかなかったでしょ?」


ほむら「とは言っても・・・もうマミ以外は気付いてるみたいだけど・・・」


マミ「何なの・・?ナニが・・どうなるって言うの・・・?」


ほむら「少女は成長すると女になる。それを魔法少女で当てはめてみなさい」



マミ「・・・魔女・・・?私たち・・・魔法少女の成長は・・・魔女としての転生って言いたいの?」



キュゥべえ「訂正するほど間違ってないね」


マミ「!!」

マミ「キュゥべえまで・・・そんな・・・」


マミ「私たち・・・魔法少女はいずれ魔女になる存在・・・そして・・・元々は仲間だった者達を・・・
食い物にして生きている存在・・・だと・・・言うの・・・」


ほむら「かつて私は・・・いくつもの並行世界をめぐり・・・あなた達が魔女になるところを何度も見てきた」

スクリーンに投影される魔女画像)


ほむら「まどか」 Kriemhild_Gretchen 

ほむら「さやか」 Oktavia von Seckendorff 

ほむら「マミ」  Candeloro

ほむら「杏子」  Ophelia


マミ「あ・・・ああ・・」

さやか「・・・」

まどか「ひどい・・・」


マミ「キュゥべえ・・・あなたは一体何のために・・・こんな事を・・・」

キュゥべえ「君たちが魔女を孵化するときに生じる莫大な感情エネルギーが欲しいんだ」

キュゥべえ「僕の正式名称はインキュベーター。
マミが好みそうな表現だと「孵卵器」にそのルビを書けばなんとなくわかるだろう」


キュゥべえ「魔女になって、宇宙のためのエネルギーに・・・なろっ♪(直球)」


マミ「・・・ソウルジェムが・・・ソウルジェムが魔女を産むのなら・・・」


ほむら(・・・!?マズイ・・!!アレが来る・・・!!)

シュイン(変身)


シュルシュルッ

杏子「お・・おいマミ・・・!?」


マミ「みんな死ぬしか・・・・」


マミ「・・・」

杏子(仲直りのしるしに・・・マミに・・・このワザの名前・・・つけてもらいたくてさ・・・)

杏子(大好きだよ、マミさん・・・もう絶対に・・あんたを一人にしたりはしないから・・・)


マミ「うっ・・・うっ・・」

カラァン


シュルシュル(拘束解除)


マミ「撃てない・・・撃てるわけ無いじゃない!」


マミ「でも私・・・魔女になりたくない・・・魔女を倒したくない・・・魔法少女も・・殺せない・・・」


マミ「どうすればいいの・・・?どうすればよかったの・・・?」

マミ「あの時・・・素直に死んでれば・・・傷つかずに・・傷つけもせずに・・・済んだの・・・?」


杏子「それだけは絶対違う!!」

杏子「あたしとマミが出会ってなかったら・・・あたしはとっくに魔女になってたんだ!」

杏子「マミが・・・マミが死んでれば良かったなんて絶対無い!絶対みとめねー!!」

杏子「頼むよ・・・あたしのためにも・・・生きてくれ・・・傍に居てくれるって約束したじゃんか・・・」



マミ「佐倉さん・・・うっ・・うっ・・・」ぎゅっ


マミ「わああああ!!うわあああああああああああ!!」ポロポロ・・・・

まどか(マミさん・・・)

まどか(やっぱり・・・魔女のいない世界を作るには・・・わたしが・・・)


ほむら「マミ・・・月並みな言い方しかできないけど・・・ワルプルギスの夜が現れれば・・・
数千人規模で被害が起こる。あなたが倒した魔女・・・元魔法少女達よりも多くの屍が積まれるわ」

ほむら「守るのよ・・・あなたによって救われた命・・・これからも・・・あなたによって救われる命・・・
私達が戦いをやめてしまえば・・・それが全て失われる」


ほむら「きっと魔女になった魔法少女達も・・・そんな事望んでないわ・・・」


氷室「人間の世界も・・・人間が人間を裁く。犯罪者になった人間は・・・罪を償う。」

氷室「魔女は・・・魔法少女によって倒されることが贖罪になるんだ・・・
それも・・・殺人犯相手なら・・・同情しちゃいけない・・・警察の立場なら人間だってそうする」


さやか「そうだよ!マミさんが助けてくれなかったら、あの時まどかとあたしだって、死んでたかもしれないんだ」

マミ「でも・・・私・・・ずっと・・正しいことをしてきたと思っていたのに・・・
いままで倒した魔女は・・・元々わたし達と同じ・・」


氷室「だったら・・・正義の味方じゃなくてもいいさ・・・」


マミ「え・・・?」


杏子「だな・・・マミは考えすぎるところがある。
正義の味方じゃなくていいって自分で言いだしたのはマミなのに・・・」

杏子「目を背けたい真実があってもいい。自分の心をごまかしてもいい」

杏子「そんなもんで誰かが不幸になるのなら・・・正義なんていらねー。
あの親子を見てそう思った」

杏子「だからマミ・・・あたしからアンタに言える信仰はただ一つだけだ」

杏子「あたしが弟子だった時の約束・・・一緒にワルプルギスと戦おうって・・・覚えてるかい?」


杏子「それだけ信じろ。後のことは・・・後で考えろ」


杏子「交わした約束を守る。それだけでいい。だからあたしのためにも、一緒に戦ってくれ」

杏子「あたしはいつでも・・・あんたの傍に居るからさ・・・」


マミ「佐倉さん・・・」


氷室「珍しいことじゃないさ・・・大人になるまでに・・・
時には自分に嘘をついたり、卑怯な手段で正当化したりするのはね・・・」

氷室「かといって、そればかりに浸ってしまえば・・・死んだように生きる大人になるけどね・・・」


氷室「だから・・・死にながら生きる道を選んだ。僕たち魔法使いの身体も・・・
基本的には君たちと同じ抜け殻さ。」


氷室「たった一つ・・・守りたい物があった。僕はそれを取り戻すために・・・この時代に来た」

氷室「魔法少女と魔法使いは・・・大人でも子供でも無い存在かもしれない。
悪でも正義でもないかもしれない・・・
自分の純粋な願いのために・・・そのどちらにもなれるヤツが・・・生き延びる」


氷室「君が自分の生きる意味を見失いつつあるのなら
今は・・・さやか達のためにも・・・生き延びることだけでも考えて欲しい」


氷室「生きてさえいればきっと、生きることの意味を・・・見つけることが出来るから・・・」


マミ「氷室さん・・・」




ほむら「私も同じよ、マミ・・・」

ほむら「まどかを救い出すために・・・何度も手を汚してきた。
魔女に襲われる人達を助けもしたけど・・・別の世界であなた達を犠牲にすることもしてきた」


ほむら「今の私は・・・救うべき相手がまどかからまどか達に代わっただけにすぎない」


ほむら「あなた達に危害を加える者がいるのなら・・・例えそれが元々魔法少女だった者でも戦う。それだけよ」


さやか「前も言ったけど、あたしは・・・恭介の傍にいる事が願いだったからね」

さやか「恭介が魔女に襲われたら・・・迷い無く契約すると思う。
相手が元々魔法少女だったとしても・・・戦うよ」


さやか「正義の味方になりたかったけど・・・本当の願いはそうじゃなかった・・・
だから・・・契約前に・・・恭介に気持ちを伝える事が大事だと気付けた」

さやか「もちろん、マミさんも今のアタシにとって大事な人。だから・・・絶対魔女になんかさせない」

さやか「だから今のあたしは・・・
恭介やマミさん達を守るためなら・・・ズルい事だってできちゃう・・・かな・・・
自分や他人を犠牲にしない範囲でなら・・・そうする」


まどか(自分の願い・・・自分の守りたいもの・・・)


まどか(わたしが・・・すべての魔女の消滅を願えば・・・魔法少女達に救いが生まれるかもしれないけど・・・)

まどか(それは・・・わたしが本当に望んでることなのかな・・・わたしを大切にしてくれる人達を・・・
置き去りにしてるだけじゃないかな・・・)


まどか(願えば・・・ほむらちゃん達とも離れ離れになる気がする・・・たとえ
魔女が生まれなくなった世界でも・・・ほむらちゃんを悲しませることになる・・・)


まどか(それが正しいかどうかじゃなくて・・・魔法少女の一人として・・・叶えたい願い・・・
みんなそれに真剣に向き合おうとしている)


まどか(わたし・・・また迷っちゃった・・・)



マミ「みんな・・・」

マミ「ありがとう・・・もう大丈夫よ・・・」


マミ「そうね・・・私も正義の味方というよりは・・・
誰かと誰かの絆を繋ぎとめる・・・そんな魔法少女になりたかった・・・かもね・・・」

マミ「それでいて、自分も粗末にしたりしない。自分もひとりぼっちになっちゃいけない・・・」

マミ「それが私の・・・本当の願い・・・私は・・・あなた達を繋ぎとめる事が・・・できてたかしら?」

マミ「氷室さんが・・・全てリードしていた気もするけど・・・」


さやか「ナニいってるんですか!?マミさんがいなかったら
あたしもまどかも、杏子とこんなに早く友達になれてなかったって!」

まどか「きっとすれ違いや衝突があったかもしれない。すぐにわかりあえたのはマミさんのおかげですよ!」


ほむら「あなたがまどかとさやかに魔法少女のことをわかりやすく説明していなかったら・・・
私もただの電波さんとして認識されてたでしょうね。どうにも口下手で困っているのよ」


杏子「クラスのやつらも心配してたぜ?本当はマミの悩みとか聞いてやれる仲になりたいってな」

杏子「忘れるなよマミ。人と人を繋ぐってのはそういう事だ。自分が消えてもいいって思うのなら・・・
最初からそんな事望んじゃいけない。それは・・・責任をとっているようでただの逃げさ」


杏子「累計で言えばほむらだが・・・アンタはこの中で一番早く魔法少女になった」


杏子「アンタの優しさに魅かれてあたしたちは集まった。そしてこれからも・・・
それに救われる人達がいる。」



杏子「アンタがいなけりゃ・・・この5人は始まってもいなかったのさ」



杏子「折れそうなときは・・・いつでもあたしたちが背中を貸してやるからさ」



氷室「君たちくらいの年頃の子が・・・一生懸命自分で悩んで見つけた答え・・・
それはどんな物にも勝る宝石になる」


氷室「それが本当の意味でのソウルジェムかもしれない。
君たちの輝きや魂の在り方なんて・・・・誰かに決められるものじゃない、
自分で考え抜いて・・・手に入れる物なんだ」


マミ「そうよね・・・そうなんだよね・・・私・・・戦うわ・・・これからも・・・皆を繋ぐために・・・」


マミ「それを壊そうとするのなら・・・たとえ正義が相手でも戦える・・・そう気付けたから・・・」




氷室「答えを・・・自分で見つけ出したんだね・・・」




氷室「ならば、安心だ。ここで、嬉しい知らせを一つ伝えよう」





氷室「君たちは魔女にならずに済むかもしれない。」

氷室「なぜなら20年後の魔法少女というのはそういう物だからだ。
魔女になる前に普通の人間に戻りたいのならば、戻ることが出来る」


マミ「え?」

杏子「・・・どういう事だよ・・・おい・・・」

ほむら「・・・それも・・・20年後の技術というわけ!?」


マミ「なら・・・どうして早く教えてくれなかったんですか?」


氷室「言っただろ?自分で答えを見つけ出して欲しかったってな。」

氷室「最初からこの情報を教えたら、君たちはただ浮かれる。自分や他人の大切さに気付かないまま
あっさりと戦死するだろうってね」




ほむら「それは・・・わかるかもね・・・」チラッ

マミ「なによ!私はどんなときでも油断なんかしないわよ!」




氷室「まずは順を追わせてもらう。この話には・・・インキュベーターも深く関わりがあるからね」

キュゥべえ「今こそ話そう・・・魔法使いのこと・・・これからの僕の対応を」

氷室「まずは近いうちにおこる歴史からだ。」

氷室「僕が干渉しない本来の歴史では・・・ほむらさんを除く4人全ての魔法少女が死亡している」


氷室「だから・・・ワルプルギスの夜と戦ったのはほむらさん一人だけだ」

さやか「結果は?」

氷室「相打ち。そして・・・死亡したほむらさんを生き返らせるために鹿目さんが契約する」


まどか(やっぱり・・・あの時の夢と一緒・・・)


氷室「ワルプルギスの夜を倒したときのほむらさんの戦い方だけど・・・
君たちは彼女の武器がなにか知っているかい?」


マミ「・・・魔力で具現化した銃では無いの?」

ほむら「あれは・・・実物よ。他にもお菓子の魔女を倒した爆弾等も・・・軍の基地から拝借しているわ」


マミまどさやあん「!?」


氷室「派手すぎるワルプルギスとの死闘の果てに政府は気付いた。あちこちに散らばった兵器の残骸から・・・
「盗み出して」「なにか」と戦った「誰か」がいたことに」


氷室「調査をすすめるうちに政府は・・・魔法少女とインキュベーターの存在を突き止めた」

氷室「そして政府は・・・インキュベーターと積極的にコンタクトをとりはじめた」


氷室「いわゆる取引を人類とインキュベーターは交わすようになる。
絶望以外の感情エネルギーも差し出す代わりに・・・インキュベーターの技術を取り入れたいとね」


氷室「そうして・・・20年で急速に発展していったのが未来の地球なんだ。」


氷室「極一部の者はタイムマシンに乗ることも許された」


ほむら「・・・氷室・・・あなたは・・・やはりタイムマシンで・・・この時代に来たのね・・・」



氷室「その過程で魔法少女システムも改変されるようになる。世界が・・・魔法少女の存在を認識するように
なったからね・・・魔法少女の待遇を人間らしく作り変えるようにインキュベーターに交渉する」


キュゥべえ「とは言っても、元々僕たちのマニュアルにあるんだよ。
僕たちが干渉する星々で自分達の存在が広く世界に認識されたとき、その世界ではこうシステムを変えろってね」

キュゥべえ「まずは本題の・・・魔法少女として契約してしまった後に人間に戻りたい時の措置だが・・・」


杏子「戻せるのかよ!?」

キュゥべえ「あくまで、僕たちと一つ上の交渉をしてる星に対する待遇だよ。
今の君たちでは本来「前例は無いね」ととぼけることしか許されてない事例さ」


キュゥべえ「僕たちの技術で確かに君たちを元の人間の身体に戻してあげることが出来る」


キュゥべえ「ただし、これを無差別に認めてしまうわけにはいかない。なぜなら魔女が孵化する時の絶望エネルギーも
ある程度回収しなければ、魔法少女を人間に戻すエネルギーの余裕も生まれないからね」


キュゥべえ「ある程度の魔法少女達はきちんと魔女にしなければいけない。かといってこちらが
還元希望者への対応を怠れば、魔法少女を志願する者も減ってしまう」

キュゥべえ「そこで、引退制を導入する。20歳以上の魔法少女は・・・いつでも魔法少女をやめることが
できるようになる。もちろんその際、元の身体にもどしてあげるよ」


マミほむあん「!!」


マミ「20歳まで生き延びれば・・・元の身体に戻れるの・・・?」


キュゥべえ「こうすれば、契約した魔法少女は必死で生き延びようとするだろう?
その結果20歳前に力尽きる者はより強力な魔女を生み出す。より大量のエネルギーを回収できる」


キュゥべえ「君たち人類にとっても得な取引だと思うけどね」


杏子「えげつねぇ・・・希望を与えてるようでえげつねーぞお前ら・・・」

杏子「結局差し引きゼロじゃねーか・・・人間に戻れる魔法少女がいる反面・・・
より強力な魔女がそこらへんに発生することになるんだからな・・・」


キュゥべえ「そしてもう一つ・・・君たちを元に戻す方法はあるけど・・・
君たちはその条件を満たしてないから話しても無駄だね」


杏子「なんだよ・・・教えろよ。おい、氷室。あんたは知ってるのか?」


氷室「知ってるけど、教えられないね・・・それを言ってしまえば、
鹿目さんやさやかが安易に契約する可能性があるから」


キュゥべえ「さて・・・魔法使いの正体についてだが・・・」

キュゥべえ「これは・・・魔法少女に・・・
女性にだけ戦わせる事にその星の人々が責任の感じてしまうから生まれた措置なんだ」


キュゥべえ「男でも魔法少女と同じ力を持つことが出来る。こうすれば・・・
引退した魔法少女の穴を埋める意味でも魔女退治に効率がいい循環が生まれる」


キュゥべえ「もちろん、魔法使いも力尽くとき君たちの魔女にあたる「魔導帝(まどうてい)」という怪物を生み出す
その時のエネルギーも、きっちり頂いてるけどね」


キュゥべえ「わかりやすく言えば、僕たちと対等な(大嘘)交渉をしてる世界では
魔女と魔導帝を退治するのが・・・魔法少女と魔法使いの主な仕事なんだよ」


キュゥべえ「魔法使いに契約できる男性も限られたものにする。
30歳以上独身かつ「ある条件」を満たした者のみ、魔法使いの契約は許される」


杏子「ある条件?なんだよ氷室、教えろよ」

氷室「ごめん、それも勘弁してよ・・・女の子の前でそれバレるのは男にとって相当キツイ事なんだ・・・」


さやか「あっ・・・(察し)」


マミ「でもなんで・・・30歳男子なの?」

キュゥべえ「恋愛に発展させたくないからさ。同じ境遇で戦う歳が近い男女だと、
比較的カップルができやすくなってしまう。そうなったら・・・絶望せずに20まで生きる可能性が高くなる」


キュゥべえ「マミのノートにもあったじゃないか。同い年の魔法少年がマミを助けて
その後友達を経て恋愛に発展するストーリーが」

キュゥべえ「アレは僕たち搾取側からすれば、相当な赤字に該当する。だから・・・
男女で契約できる条件を分けるべきなのさ」

マミ「きゅきゅきゅきゅ・・・キュゥべえ!あ・・あれ・・見たの!?見られてたの!?
駄目よ!!その先は・・・言わないで・・・!!」


さやか「マ・・・マミさんの恋愛仮想ノート!?き・・・聞きたい!
キュゥべえ!その続きは?どんな感じの男の子がマミさんを助けるの?」


キュゥべえ「あ・・・あなたはクラス一モテるけどなぜか彼女が居ない○○君!?
あ・・・あなたも・・・魔女と戦う戦士だったの?」

キュゥべえ「そういう君は巴さん!?そうか・・・君みたいな素敵な子に友達も彼氏も居なかったのは、
僕と同じ使命を背負った戦士だったからなんだね?ずっと孤独に戦い続けたんだね」


キュゥべえ「僕・・・ずっと巴さんと話がしたいと思ってた・・・でも・・
魔法少年だから・・・使命のために生きる事がすべてだと思ってたから・・・」

キュゥべえ「私も・・・同じ境遇の仲間がいてくれて嬉しい。これからは一緒に・・・」


マミ「やめてええええええええええ!!!私を今魔女にさせるつもり!?
お願いキュゥべえ!そこから先は言わないでえええええ!!」


キュゥべえ「いくぞ!協力技「ティロ・マリターレ」!」

キュゥべえ「ちゅどーん」

キュゥべえ「ふぅ・・・マミ、やったね。息もばっちりだ」

キュゥべえ「でも・・・このワザ・・・ただ一緒に放出系魔法してるだけだよね?
そもそもティロ・マリターレってどういう意味なんだ?」

キュゥべえ「もう!ちゃんと勉強しなさいって言ったでしょ!」

キュゥべえ「やだよ、マミと一言でも多く話していたいんだ。だからマミから教えてくれないか?」

キュゥべえ「○○君のバカ・・・絶対私から言うもんですか・・・教えてなんかあげないんだから・・・」

キュゥべえ「結婚の祝砲って意味なんて・・・言えるわけないよね。かっこ心の声」



まどさや杏子ほむ「・・・///」かぁあああ・・・





マミ「あ・・あうああうあうあう・・・あうあう・・・」ぶしゅぅ・・・


マミ「いや・・・いやあああああああ!!!」


マミ「魔女になった私が見える・・・・!誰か・・・早くグリーフシードを!」




Candeloro デェン!(魔女文字)

さやか「マミさん!気をしっかり!ホラ、あたしも恥ずかしいテキストもって来たよ!」

さやか「絶対半分は女子会みたいなノリになるって解ってたから、持ってきたの!
ほら、幼稚園の頃と最近恭介に渡そうと思ったけど渡せなかったラブレター!」


杏子「マミ!あたしで良ければティロ・マリターレやってやるからさ!」


ほむら「ディスプレイを見なさい、メガネ三つ編みの頃の私よ!
この頃は私もあなたにあこがれて散々恥ずかしいことをしていたわ!」


まどか「マミさん!恥ずかしさも共有だよ!!わたしも新作ノート持ってきました!」



マミ「うっ・・うっ・・・」しゅうう・・


キュゥべえ「グリーフシードを一つ無駄に消化したね」

氷室「いや・・・これで耐性はついたさ」


キュゥべえ「まだまだノートはある。
マミを魔女にする頃合だと判断したら、また今みたいに読み上げさせてもらうさ」


氷室「相変わらず手段を選ばないんだね君たちは」

キュゥべえ「そのためなら感情をこもった読み上げさえ辞さない」


キュゥべえ「説明を続けさせてもらうよ」


キュゥべえ「魔法使いと魔法少女との最大の違いはかなえる願いだ」

キュゥべえ「魔法少女ほど素質が無いから、魔法使いの契約の願いは
全員「せめて魔法少女と同等に戦える力が欲しい」に固定される」


氷室「そうでなければ僕もとっくに、助けたかった大事な人を生き返らせる祈りをしている」

キュゥべえ「そして・・・魔法使いにおける「引退」は「卒業」といい代えることができる」


キュゥべえ「30歳以上かつ「ある条件」この「ある条件」を克服することを君たち
人類は「卒業」とよんでいる」

キュゥべえ「卒業することが魔法使いを元の人間に戻してあげられる条件だ」


さやか「・・・魔法少女システム関係ないよね、それ。
リアルの世界で頑張ることが引退条件ってえげつねーわ・・・」

氷室「君たちが・・・魔女にならずに・・・人間にも戻れる未来を手に入れる条件は、
ワルプルギスとひたすら派手に戦う事だ。」


氷室「目撃者が多ければ多いほど、僕がやってきた未来に早く近づけるからね」

キュゥべえ「だけど・・・僕はそれを快く思ってないよ」


マミ「え・・・?」


キュゥべえ「君たちをまだまだ家畜同然の扱いをしていたい。
地球から得られるエネルギーを独り占めしたい。」

キュゥべえ「それが君たちの言う、正しいかどうか関係無しに僕がやりとげたい事、
守りたい事なんだ」

キュゥべえ「だから・・・僕も未来を変えるために動くよ。
氷室がやって来た未来も・・・僕から言わせれば悲惨な結末だ。一方的に搾取できる相手が減るからね」


キュゥべえ「僕たちインキュベーターの勝利条件は・・・ワルプルギスの日・・・もしくは
それまでに君たちを全滅させる事だ。一般人になるべく知られずにね」


さやか「言い切ったな・・・」


キュゥべえ「だから僕はもうまどかもさやかも勧誘しないよ。
ワルプルギス相手に派手にやれる魔法少女が増えると不利だからね」


ほむら(・・・!?)



ほむら(あのインキュベーターが・・・さやかはまだしも・・・まどかとの契約を諦めた!?)


ほむら(長期的に見れば・・・このままの環境でエネルギーを独占するのが得策だと判断したのね・・・)


ほむら(ようやく・・・肩の荷がおりるのね・・・後はワルプルギスの夜さえ倒せれば・・・)


ほむら(まどかと・・・普通の人間として・・笑い合える未来が手に入る・・・)



まどか「でもなんで・・・その事を正直に話す気になったの?」

キュゥべえ「それが・・・僕と氷室との相互取引だからさ」

まどか「相互取引・・・?」


氷室「僕がやってきた未来の情報をインキュベーターに公開する
その代わりに僕の説明に説得力を持たせるためにインキュベーターからも
一つ上の領域の魔法少女システムを公開するとね」


キュゥべえ「君たちは僕を敵対視するだろうけど・・・基本的に
君たちの敵でも味方でも無いからね・・・」


キュゥべえ「使い終わったグリーフシードの回収および大人の下着の回収は
僕を頼らなければどうにもならないだろ?」


マミ「大人の・・・下着?」

氷室「僕たちはソウルジェムを・・・魔導帝を生み出すブリーフシードに変えないために・・・
女性の下着を使って穢れを取り除くんだ」


さやか(聞き間違い?グリーフじゃなくてブリーフって言った?)


氷室「そして、穢れを吸った女性の下着は・・・大人の下着へと変わる」

氷室「この黒い下着は・・・もともとそれぞれピンクと水色だったものだ」

スッ


さやか「あたしのブラ!」

まどか「わたしのも!」

ほむら(まどかの・・・黒ブラ!?)ドキドキ


氷室「こいつの回収だけは・・・インキュベーターを頼らなければいけない。」


ほむら「そ・・・そんな事しなくても・・・普通に下着として活用すればいいんじゃないかしら?」

氷室「・・・身につけた女性が魔女になる」


ほむら「そ・・そうなのね・・・」がっくり



氷室「でも・・・いいかもしれない。「自分の中の魔女」と向き合うために・・・
魔女結界展開呪文を身につけるために・・・」



氷室「今ここで・・・まど黒ブラを着けてみるかい?ほむらさん?」



まどか「えっ」


ほむら「ほむっ!?」

氷室「君たちは鹿目ほむらさんと戦ったんだろ?彼女も結界展開呪文を使ってきたはずさ」

氷室「絶望して、自分が魔女になる一歩寸前で自意識を戻す。それができた魔法少女は、
結界展開呪文を使えるようになるのさ」


杏子「じゃあ・・・あたしにも、魔女結界が使えるのか!?」

マミ「・・・さっき私も自分の中の魔女を見たわ・・・私にも使えるのね・・・」

マミ(ちょっとこういう能力って素敵かも・・・闇落ちを乗り越えた主人公が
その闇を操る能力なんて・・・)ワクワク



氷室「一般人を自分の魔女結界に隔離して守ることや、魔法少女同士戦わなければならなくなった時に
この魔法は便利だから是非覚えて欲しいんだけど・・・」


氷室「この家には資料が無い。自分が魔女になった姿は・・・ほむらさんだけは見ることが出来ない」

氷室「つまり・・・ほむらさんが自分の中の魔女を認識するためには、まど黒ブラを身につけるしかない」


氷室「やってみるかい?ほむらさん・・・より強く守るための力が必要ならば・・・
黒ブラの穢れで・・・魔女化寸前まで自分を追い込むしかない」


まどか「そんな!危険すぎるよ!ほむらちゃんが魔女になったらわたし・・・」


ほむら「いいえ、まどか。やらせて・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」


ほむら「もっと強くならないと・・・鹿目ほむらに・・・自分自身にも勝てなかったもの・・・」


ほむら「私は・・・自分自身に勝ちたい・・・そのためにも・・・」

ほむら「まどかを・・・守るためにも・・・私は・・・私は・・」


ほむら「自分の中の「魔女」を・・・克服してみせる!!」ガバッ




まどか「ほむらちゃん!」


まどか「・・・頑張って!自分に負けないで、ほむらちゃん!」


さやか「いや・・・顔にかぶる意味あったか?」





ほむら「フォオオオオオオオオオオオオオ!!!」


ビシッビシッ  ・・・ビキィッ・・・

ほむら「・・・ここが・・・私の中の・・・絶望・・・」

此岸の魔女「あなたは私」


Homulilly デェン!(魔女文字)


此岸の魔女「あなたがいくら頑張っても・・・あなたが友達になったまどかは戻らないわよ」

ほむら「わかっているわ・・・」


此岸の魔女「ならば何故・・・私を受け入れないの・・?楽になってしまえばいいのに・・・」

ほむら「好きだからよ・・・あの時のまどかも・・・今のまどかも・・・」


ほむら「さやかが教えてくれた・・・人を好きになるのに・・・
それを守りたいと思う気持ちに・・・理由なんかいらないって・・・だから・・・くじけない」


ほむら「何よりも今・・・絶望よりも・・・まどかの下着に包まれている・・・その幸福が私を満たすの・・・」



ほむら「さぁ・・・ホムリリー、私に力を貸しなさい」


ほむら「私は・・・例え魔女になろうと・・・悪になろうと・・変態になろうとも・・・」


ほむら「まどかを・・・守る!これからもずっと!!」



カッ




ほむら「ぶはあっ・・はぁっ・・・はぁっ・・はぁっ・・・」


まどか「ほむらちゃん!」

氷室「どうやら・・・乗り越えたようだね」

さやか「感動したいけど絵図のせいで出来ない・・・」



キュゥべえ「じゃあ、大人の下着を回収しよう」

キュゥべえ「きゅっぷい」あむあむ


杏子「え?背中じゃなくて口のほうで食うのかよ!?」


マミ「・・・キュゥべえが単なるド変態に見えるわ」

キュゥべえ「ワルプルギスまでのぼくの君たちに対する対応は、
グリーフシードの回収およびまどかとさやかの勧誘の一時停止だ」


キュゥべえ「そして、氷室がこの時間軸にいる場合に限り、
君たちには未来の対応と同じ事をさせてもらう」

キュゥべえ「つまり、黒下着の回収・・・及び魔法少女と魔法使いが人間に戻るための措置」


杏子「っつっても、20歳にならなきゃ、元に戻れないんだろ?
ワルプルギスまでの約一週間で歳をとれるわけねーじゃん」


マミ「そうね・・・知り合いに20歳魔法少女が居たら教えてあげるんだけど・・・」

さやか「マミさんのボディで20未満ってのもおかしな話ですけどね」


マミ「美樹さん・・・あなたと上条君のケーキ入刀の時は
ウェディング・スパークエッジと叫んでもらおうかしら?」


さやか「あ・・マジですいません、それだけは・・・」


キュゥべえ「ワルプルギスの後は通常営業に戻るよ。
だから、人間に戻る未来を勝ち取るためには、まずワルプルギスを倒さないとね」



氷室「全て・・・説明できたかな・・・そろそろ時間だ」


さやか「時間?」




鹿目(グラサン未来ほむ(グラほむ))「話はまとまったかしら・・・かみじょ・・・コホン、氷室」



ほむら「鹿目ほむら・・・!?」

まどか「この人が・・・未来のほむらちゃん・・?」

杏子「・・・確かに雰囲気は大人になったけど・・・」


鹿目「・・・何かしら?」スラーッ↓


ほむら「あなたは断じて私じゃない!20年後なら成長してもいい箇所が、成長してないじゃない!!」

鹿目「事実よ。受け入れなさい」



鹿目「20年後の私は既婚者で夫とちゃんと子作りにも励んでいるわ。
もちろん・・・胸も触らせてあげてる」

鹿目「それでも・・・何度やっても結果は変わらなかった。だから
好きな人にもまれれば大きくなるという話は都市伝説よ」


鹿目「ちょうどタイムリーな話題で中の人斉藤千和さんが結婚するらしいから、
私が彼と結婚したのも斉藤さんと同じ32歳、二年前という事にしましょう」



杏子「・・・まさか、あんたの夫って氷室じゃねーだろうな?」ギロッ

マミ「佐倉さん、違うわよ!氷室さん独身っていったじゃない!」


さやか(独身・・・そして・・・コホン、)


氷室「・・・出頭しなければならないようだね・・・」



一同「えっ・・・」


鹿目「ごめんなさい・・・あなた達のためになるべく引き伸ばす努力はしたわ・・・」


鹿目「早いと言われるのはわかっている・・・でも、管理局は・・・早急に氷室の身柄を確保しろと
発令をしたわ」


鹿目「あなた達・・・大人がいなくなるのは不安だろうと思うけど・・・氷室とお別れよ」


一同「!!」


マミ「そ・・・そんな・・・」

杏子「ウソ・・・だろ・・・」



鹿目「本来・・・氷室はいないはずの人間よ・・・あなた達だって氷室がいなければ・・・
ワルプルギスの夜は自分達だけで越えなきゃいけない問題のはず」


鹿目「勝ち取ってみなさい。大人の力に頼らずに・・・」

鹿目「私もかつて、あなた達だった・・・だからわかるの。あなた達子供が・・・一番何を嫌がるのかもね・・・」


鹿目「子供が一番嫌がること・・・それは・・・子供扱いされる事だと私は知っている」



鹿目「だから・・・お別れなのよ・・・一人前の大人として・・・信頼して、あなた達にこの時代を託すのよ」

氷室「ほむらさん・・・僕の心残りは、もう無いよ・・・この子達ならきっと・・・
僕たちが生きてきた未来よりも素敵な未来へと進んでいける」


さやか「氷室さん・・・」ポロッ


氷室「さやか、恭介に伝えてくれないか?約束をやぶってしまってすまないって」

氷室「でも・・・恭介の腕を治す技術はあと10年以内に必ず開発される。それだけは信じて欲しいと」

氷室「絶対に・・・自分もさやかも諦めるな・・・とね」


さやか「氷室さんッ!」ガバッ


氷室「それと・・・例の幼稚園の頃と最近書いた2通の恭介へのラブレター、
本人に渡してくれ・・・」

氷室「僕の生きてきた時代の恭介は、ひどく後悔していた。
さやかが死んだ後にそれを見つけて・・・
なんでさやかの気持ちに気付いてやれなかったんだろうって」


さやか「うん・・うん・・・渡すよ・・・何度でもあたしは・・・
恭介に大好きだっていってあげるんだ・・・」



まどか「氷室さん・・・」


氷室「鹿目さん・・・さやかの親友でいてくれて・・・ありがとう」

氷室「君に見せた夢の意図は・・・絶対に友達を悲しませる願いだけはしてはいけないという事だ」

氷室「これからも・・・さやかの・・・そしてほむらさん達の傍にいてあげてくれ・・・」

氷室「君は無力なんかじゃない・・・誰かの傍にいてあげること・・・それは誰にでも出来るようで
誰にでも出来ることじゃない」

氷室「君がいることで救われる人達がいる。それを忘れないで」


まどか「うん。解ってるよ・・・わたし、ほむらちゃん達と離れない。ずっと、手を繋いでいたい」ガバッ

マミ「氷室さん・・・私・・・氷室さんの事・・・」


氷室「そこから先は口に出してはいけないよ。君が余計に悲しくなるだけだ」

氷室「わかっていたさ・・・君の気持ちは・・・昔は僕は鈍感な男だったけどね」


氷室「今では鈍感なフリをしてかわす術を身につけた。大人ってズルいだろ?」

氷室「君はひとりぼっちなんかじゃない・・・
少しズルくなって使命も青春も楽しもうとする気概さえあれば、、なんでも手に入ったんだ」

氷室「僕の生きてきた時代では、巴さんが亡くなった後隠れファンの人達が嘆いているのも見てきた」


氷室「町のアイドルスカウトマンが何度か君に接触を試みようとしていた事も後からわかった」

氷室「家族も、友達も、恋人も・・・巴さんくらい素敵な人だったらこれから手に入れられる」

氷室「だから・・・巴さんにはズルさを身につけて欲しい。嫌なことに対する大人のかわし方を身につけて、
これからは一人ぼっちじゃない青春を楽しんで欲しい」


氷室「その過程で君は気付くはずさ。世界を広く見渡せば氷室よりも素敵な男性はいくらでもこの世に居るってね」

氷室「それでも、君の気持ちが変わらなかったときは・・・僕もきちんとした返事を出すよ」


マミ「氷室さん・・・私は・・・あなたにも・・・ひとりぼっちになって欲しくない・・・」ガバッ



杏子「ふん・・・」


氷室「杏子・・・すまなかったな・・・」

杏子「ナニがだよ?」

氷室「僕の計画では・・・本気でパパになるつもりだったんだ」

氷室「君をさやか達と同じ学校に通わせてやりたかった」


杏子「別にかまわねーよ。今はマミが家族になってくれるからな」


氷室「君がつく信仰(うそ)が僕は大好きだ。どんなに乱暴な言葉で隠そうが、君の優しさが隠しきれてない」

杏子「うるせーな・・・お前も恭介と同じ無自覚の恥ずかしいヤツだな・・・///」

氷室「これからも・・・素直な気持ちと優しい嘘を使い分けて誰かを幸せにしてやってくれ」

氷室「君の家族も・・・きっともう幸せな気持ちで見守ってるに違いないから・・・」


杏子「あたしは・・・もう自分の正義が信じ通せればそれでいいよ」


杏子「あたしの家族が自殺した理由は魔女の仕業だった」

杏子「あたしが逃がした使い魔はとっくに始末されたいた」

杏子「娘を虐待している母親はニセモノだった。それでいい」


杏子「最後に一言・・・あんたのことをパパって呼んでやる。でもこれを
本音と捉えるかは・・・完全にあんたの信仰だから・・・無理強いはしない」


ガバッ


杏子「色々ありがとな・・・パパ・・・感謝の気持ちは・・・
たとえ離れ離れになっても・・・変わらないから・・」

ほむら「氷室・・・」


氷室「・・・ほむらさん・・・実はね・・・さやか達を助けるというのは・・・
君との友情がなくなってしまうという事なんだ・・・」

ほむら「え・・・?」


鹿目「恋人同士ではないけど・・・未来で私と氷室は親友と呼べる間柄になっているの」

氷室「もしもう一度だけ過去に戻れたら、さやか達を救い出す方法等を色々話してるうちに仲良くなったんだ」

氷室「さやか達が無事ならば・・・この時代の僕は君とのつながりが無くなってしまうんだ」

氷室「それだけは悲しい。君と僕が親友同士でなくなった時間軸を作り出してしまったことが・・・悲しい」


ほむら「・・・さやか以外の子は基本苗字なのに・・・私を名前で呼んでいたのはそのためだったのね・・・」

ほむら「この時代のあなたがどこの誰かもわからないのに・・・対処しようが無いわね」


ほむら「でも・・・これだけは言える・・・」


ほむら「この時代のあなたじゃない「バイオリン仮面/氷室」と名乗る人物と・・・
鹿目ほむらとも違う「暁美ほむら」は・・・」ポロポロ・・・


ガバッ


ほむら「間違いなく・・・とてもよく似た志を持った・・・親友だった・・・戦友だったと・・・」


ポロポロ・・・



さやか「氷室さぁん・・・」

まどか「氷室さん・・・」

マミ「氷室さん・・・」

杏子「氷室・・・」

ほむら「うっ・・うっ・・・氷室・・・」



さやまどマミあんほむ「お別れなんていやだよ!!バイオリン仮面!!」




氷室「・・・まるでヒーローショーに参加してる男児だね・・・」


氷室「僕だって・・・この時代に戻りたい・・・でもどうなるか解らない・・・」


氷室「希望のある時間軸を作り出したとはいえ・・・僕は時空犯罪者だからね・・・」


氷室「最後に・・・みんな、大好きだよ・・・」


氷室「君たちは僕にとって・・・娘であり生徒だ」


氷室「バイオリンがなければ・・・僕は教師になりたいと願っただろうね」


鹿目「私もできるかぎり氷室の罪が軽くなるように努力してみるわ・・・
彼がこの時代に住めるようになれるように努力してみるつもり・・・」


鹿目「それでも・・・大人の世界にはどうしようもないこともあるから・・・」

~帰り道~

さやか「行っちゃったね、氷室さん」

杏子「そうだな・・・」


さやか「ところでさ杏子、あんたマミさんにキスした自分を幻術だっていったけどさ、」

さやか「アレって、キスしたほうが本物で後から現れた杏子が幻術でも、成り立つよね?」


杏子「!?」


杏子「ふっざけんな!///だ、だれが・・・マミにキスなんかしてやるんだ!!
お前の考えすぎだバーカ!!キスしたほうが幻術なんだよ!!」


さやか「あたし、二人の杏子がくるくる回ってるときニセモノだった方を良く見てたの。
見失わないように・・・そしたら、キスしてたほうが残って後から現れた本物だと思ってた杏子が消えたんだよ」


杏子「そ・・それはお前の・・見間違いだ・・・あたしはマミにキスなんかしてねー・・・・」


杏子「だいたい・・・口同士じゃなったし。ほっぺにはしたけど・・・だから親愛の一つだ」

杏子「まどかの母親も・・・タツヤのほっぺにしょっちゅうキスしてるっていってたから・・・」

杏子「仲のいい家族なら・・・それが普通なんだろ?今のあたしは・・・
別にマミの顔にキスくらいしてやってもいいと思うけど・・・」


さやか「そうやってごまかしてる時点でキスしてるんだけどなー。
幻だったらどこにキスしようが勝手じゃん・・・」


杏子「あ・・・」


杏子「もういいや・・・お前が信じるほうでいいよ。これも信仰だ。信じる信じないは勝手にやってくれ」



さやか「じゃあ、キスした方で!」

杏子「クッソうぜえ」


さやか「それはそうと、今日うち来る?氷室さん行っちゃったから明日からホテル借りるの苦労するよ?
保護者いないから」


杏子「いや・・・まとめて宿泊費払ったから後2日くらい使えるはずさ。
荷物もホテルに置きっぱなしだから整理のためにも今日はやめとく」


杏子「つーか、今日は恭介のとこ行かなくていいのかよ!」

さやか「あ・・・あの・・・ちょっと恥ずかしいんだよね・・・その・・・
顔を合わすと・・・火が出そうなくらい・・・」



さやか「しちゃったから・・・」



杏子「キスを・・・か。まったく・・・人の事キス魔みたいに言っといて・・・・」

杏子「じゃあ、あたしが行ってやるかな。っつーか寝床も恭介の家に泊まればよくね?」


さやか「は!?」



さやか「ななな・・・なんでそうなるのよ!」

杏子「さやかが行かねーんだろ?だったら恭介の家に行くのはあたしの勝手じゃねーか」


杏子「恭介のヤツ、さやかに会えない欲求不満をあたしにぶつけてくるかもな」ニヤニヤ

さやか「きょ・・・杏子!?あ・・あんたまさか・・・恭介のこと・・・」


杏子「だとしたらどうする?あたしが恭介の事好きで、さやかと付き合ってるとかキスした
とか関係無しにガンガン行くぜって宣言したら、あんたはどう出るんだい?」


さやか「ほ・・・本気なの・・・!?」

杏子「信仰だ。さやかにとってあたしが嘘ついてるか本音を言ってるか都合のいいほうを選べ」

杏子「そして、その判断が間違ってた時でも後悔しない様に行動してみな?
だとすれば今やるべきことは・・・わかるよな?」


さやか「・・・恭介の所に行く・・・」



杏子「よし、行ってこい。しっかりしやがれよお前ら・・・喧嘩したわけでもないのに
恥ずかしいからで会わないでどうすんだよ・・・」



さやか「ありがとね・・・杏子・・・」



杏子「あ?」

さやか「その信仰が嘘でも本当でも・・・あんたはあたしの心配をしてくれてる、
だからあたしの前で口に出して言ってくれたんだ」


杏子「さぁ・・・どうかな?」


さやか「毎日会ってるようで実はちょくちょく穴が開いてるんだよね・・・
今日だって氷室さんに会うっていったら寂しそうにしてたし・・・だから、今からでも恭介に会う」


杏子「それでいい。行ってやれ。」


さやか「じゃあね杏子!恭介が落ち着いたら、その時こそちゃんと家に招待するからさ!」


杏子「おう、楽しみにしてるぜ、しっかり恭介を離すんじゃねーぞ・・・」



杏子「・・・」




杏子「じゃないと・・・あたしも・・・諦めがつかないからさ・・・」

~上条邸~

さやか「・・・もうこの家から・・・バイオリンの音が聞こえることは無いんだね・・・
やっぱり・・・ちょっと寂しいな・・・」


(チャイム音)


上条父「はい」

さやか「あ・・・あの・・おじ様・・・美樹です・・・恭介君と話をさせてください・・・」


上条父「そんな頼み方じゃいやだよ」プツッ



さやか「は・・・!?」

(チャイム音)

上条父「はい」

さやか「えっと・・・おじ様・・・あたしなにか失礼なこと言いました?言葉遣い間違ってました?」


上条父「むしろなれなれしくして欲しいんだけどね」

さやか「え・・・?」




さやか「・・・おっさん?」




上条父「・・・」プツン




さやか「ああ、ごめんなさい!じゃあ・・・お兄さん!?」

上条父「お世辞を言えって意味じゃないんだよ」



さやか「(氷室さんと杏子の例があるから・・・)パパ・・・?」


上条父「近い!」



さやか「(ああ・・・そういう事か・・・)」


さやか「お・・・お義父さん・・・」


上条父「きたああああ!!ブッヒヒイイイイイイン!!!!」



さやか「義娘のさやかです・・・夫の恭介をお願いします・・・///」


上条父「ポウッ!」


上条父「恭介、さやかちゃんが来たよー。門を開けて迎えてあげなさい」ドバドバ



恭介「・・・///父さん・・・とりあえず、鼻血を拭こう・・・」

さやか「親公認の仲ってのも考えもんだね・・・」

~恭介の部屋~

恭介「・・・来てくれたんだ・・・」


さやか「・・・う・・ん・・・」


恭介「昨日・・・あ・・・あんな事しちゃった後だと・・ちょっと恥ずかしいね・・・」

さやか「恭介ってば・・・意外と強引なんだもん・・・」

恭介「無防備に男を部屋に上げるさやかが悪いよ・・・」


さやか「今日も・・・する?」

恭介「う・・・うん・・」


チュッ


~~~


恭介「そうか・・・氷室さんは急にもとの時代に帰ることになっちゃったんだ・・・」

さやか「あんまり驚かないんだね、氷室さんが未来人だって事に」


恭介「予想はしてたからね。色々不思議な人だったから・・・
彼の正体がどんな人でも驚きはしないよ」

さやか(魔法少女のことも・・・いつか恭介に話せば受け入れてくれるのかな・・・)


恭介「前もってわかってたら・・・今までのお礼に家に招待したのに・・」


さやか「やっぱり・・・自分の代わりにバイオリン弾いてくれる人がいなくなるって・・・
悔しい?」

恭介「それは・・・残念だとは思うけど・・・氷室さんばかりに依存してられないし・・・」


恭介「少し早い卒業が来たんだと思うよ・・・僕自身も油断してた。
氷室さんがいつまでも傍に居てくれるものだと思ってた」

恭介「でも・・・氷室さんに学んだことは・・・絶対に変わらないから・・・」


恭介「昨日まで当たり前だったものが無くなる事もある。
左手だったり・・・氷室さんだったり・・・それを学べた」


恭介「でも・・・さやかだけは絶対無くしたくない。そう自覚できたから・・・
当たり前にいてくれる君と・・・いつまでも一緒である当たり前を大事にしていたいから・・・」

さやか「恭介・・・」



恭介「僕は僕で新しくパートナーになるバイオリニストを探すよ・・・
見つからなかったら作曲家でも音楽講師でもなんでも目指すさ」

恭介「少し味気ないけど・・・新曲を聞くかい?パソコンにすでに打ち込んであるんだ」


さやか「うん!」


♪~♪~♪

さやか(機械に打ち込んだ音だけで・・・こういうのを作れる恭介は・・やっぱりすごいよ・・・)


恭介「今回のはどうだった?正直に言って欲しいな」

さやか「ちょっとだけ辛口で言うね・・・」


さやか「明らかに氷室さんの影響を受けてる曲が何曲かあるけど・・・
同時に恭介の曲の良さをなくしている気がする」


さやか「氷室さんを知らない人は、オリジナルだと思うけど・・・
わかる人にはわかっちゃうと思う・・・誰かの真似だって・・・」


さやか「恭介は氷室さんじゃないんだから、もっと自分らしいところで勝負したほうがいいよ」

さやか「氷室さんっぽくない曲は・・・普通に凄いと思うから・・・」


さやか(こんな所で・・・立ち止まらせるのが惜しいくらいに・・・)


恭介「・・・やっぱりわかっちゃうか・・・」

恭介「でも・・・氷室さんみたいな悲しい曲を作れる人にも・・・憧れてるんだ」


恭介「あの人は・・・絶対越えなきゃいけない目標だったから。
そしてこれからも・・・」


さやか「だったら、恭介らしさで越えよう!あたし、氷室さんの曲も好きだけど・・・
恭介の曲のほうがもっと好きだから!」


恭介「ありがとうさやか・・・でもしばらくは・・・氷室さんの影がちらつくと思う。
それほどまでに・・・彼は僕に影響を与えすぎた人だったから・・・」


さやか「心配要らないよ!あたしは、恭介の良さをいつまでも覚えてるから!
恭介が自分を見失いそうになる時も・・・いつでも傍に居るからね!」


氷室(あと10年もたてば・・・恭介の腕を治す医術がきっと開発される)


さやか「・・・」


さやか「恭介・・・あたしからもプレゼント。・・・この手紙・・・読んでみてくれない?」


恭介「2通?」



さやか「付き合った後でこういうのも照れくさいんだけどさ・・・
恭介に告白する前に渡せずにいたラブレターなんだ・・・」


さやか「一つは幼稚園のころ書いた物、もう一つは事故前に書いた物」


さやか「ちょっと変わった趣向なんだ。2つ一緒で・・・どっちかが欠けてもラブレターとして
成立しないんだ」


恭介「それは・・・意味深だね・・・
およそ10年後に書いた物と幼稚園の頃書いた物が・・・繋がった手紙だなんて・・・」


恭介「読むよ・・・音読してもいいかい?」

さやか「駄目!恥ずかしすぎるから!」

恭介「そういう反応されると、ますます声に出したくなる・・・さやか可愛いよ」

さやか「恭介の・・・いじわる・・・」

~恭介黙読中~

さやか(今度はどんな反応してくれるんだろうね、また感動で涙を流してくれるのかな?)

さやか(それとも感極まって一線を越えちゃったり!?あーん、もう恭介のえっちー♪)

さやか(改めて恭介のほうからもプロポーズされたり!?やっぱり何度言っても言われても良いもんだよねー)


恭介「さやか・・・」

さやか「なぁに?」






恭介「すごい、面白いよこれ」






さやか「は!?」

恭介「なるほど・・・2つで一つか・・・こういう見せ方もあるんだね・・・
いや・・・実に面白い」

さやか「えっ・・ちょっと・・・恭介?ねぇ?」


恭介「静かに!これがヒントになって、新しい曲が出来そうなんだ!」

恭介「これをこうして・・・あれをこうすれば・・・」


恭介「なんてことだ!また新しい見せ方の曲が出来てしまった!」


恭介「すごいよさやか!完璧じゃないか!まさかラブレターから新曲のヒントが
生み出せるなんて・・・予想以上だよ!」


恭介「ありがとうさやか!さっそく明日にでも聞かせてあげるからね!」


さやか「・・・」



さやか「恭介の・・・恭介の・・・」プルプル



さやか「大馬鹿やろおおおおおおおッ!」バチン


恭介「バッハ!」ドサッ




さやか「ちっとも変わってないじゃないアンタ!バイオリン弾いてた頃と!」

さやか(バイオリンが弾けない恭介はあたしだけを見てくれるって思ってたけど・・
全然違った!こいつなんにも変わっちゃいない!)


さやか「あたしの・・・あたしの恋心はね・・・新曲を生み出すための道具じゃないのよバカ!」

恭介「さやか・・・ナニを怒っているんだい?
君は自分が編み出したこの2通のラブレターの魅せ方の素晴らしさを自覚していないのかい?」


さやか「ちょっとそこに立って恭介・・・」


さやか「スパークエッジ!(チョップ)」


恭介「モーツァルト!」がくっ



さやか「うわああん!お義父さーん!お義母さーん!」ガチャッ

~夕食時~

さやか「・・・」むすっ


恭介父「それは恭介が悪い」

恭介母「悪いわね」


恭介「・・・ごめんなさい・・・」


さやか「いいよもう・・・恭介が無神経なのは今に始まったことじゃないから・・・」

さやか「待ってあげるから・・・」


さやか「恭介がちゃんと女心をわかるようになる時まで・・・待っててあげるから」


さやか「氷室さんのように・・・鈍感を装っててもちゃんと相手の気持ちに気付いてあげられる大人になるまで・・・」

恭介「氷室さんのように・・・か」


さやか(結局・・・長い道のりになるって事は・・・変わらないんだね・・・)

さやか(ちゃんと待っててあげる・・・そして・・・後押ししてあげる・・・)


さやか「でも結局は・・・恭介が好きって事だから・・・」

さやか「これから・・・喧嘩したときに思わず嫌いとかよそよそしくしちゃう事もあるかもしれないけど・・・」


さやか「それだけは変わらないから・・・あたしのこと・・・信じてね?」

さやか「これからも・・・ずっと好きだから・・」


恭介「あ・・うん・・///」


~~2日後~~


マミ「魔女結界を発見したわ」ワクワク

ほむら「よりによってこの日に・・・なのね・・・」


杏子「ちょーうぜえ・・・」



マミ「今日は皆で決めた必殺技を叫ぶ日よ!さぁ、張り切っていきましょう!」

~影の魔女結界~


ゆらゆら・・


影の魔女「・・・」


Elsamaria デェン!(魔女文字)


マミ「佐倉さん!」

杏子「あるこばれーの・・・」
マミ「もっと感情を込めて!!」


杏子「必殺!アルコバレーノ・ファンタズマ!!」


ズラーッ


さやか(幻影)「さぁ、魔法少女さやかちゃんの登場だよ!」

まどか(幻影)「わたしにまかせて!」


幼女の魔法少女(幻影)「キョーコを守る!」

黒い魔法少女(幻影)「愛は・・無限に有限だ!」

白い魔法少女(幻影)「救世を成し遂げます」


マミ「中和せよ!魔女結界!キャンデロロ!!」


じゅわ~


ほむら(魔女結界内で魔女結界呪文を使えば・・・相手の結界を相殺できる・・・
そしてさらに魔女結界呪文を使える魔法少女が居れば・・・)


ほむら「・・・侵食せよ」
マミ「暁美さん!」


ほむら「侵食せよ!魔女結界!ホムリリー!!」


グワッ


ほむら(敵の魔女を・・・自分の結界内にとりこむことも・・可能!)


マミ「結界魔法:ホムリリー 本体:暁美ほむら
展開範囲B(スゴイ)外部からの防御力C(並)相手への攻撃性D(ニガテ)」


杏子「解説まで始める気かよ!!」

マミ「結界特有効果:有り」

マミ「未来からきた自分自身、鹿目ほむらの同一名の結界魔法からヒントを得た結界効果。
鹿目ほむらの物と同じく、時間の流れが異なる空間を作り出す。ただし性質は真逆」

マミ「結果外の時間1時間あたりが結界内の8時間に相当する。これにより、外の世界の時間を消費せずに
魔女討伐が可能になる。」


ほむら「他にも応用はあるけど・・・今はこれで十分よ・・・!」


杏子「いくぜマミ、ほむら、幻影ども!ワルプルギス戦を想定して、大技で決めるんだ!」


ほむら「ええ」(危険物第四類)

マミ「わかってるわ!」(無数のマスケット)


杏子「ふしゅぅ・・」(槍の巨大化)


さやか「大技っていっても、わかんないよ。こちとらまだ初心者なんだし」

杏子「うるせーな、じゃあとりあえずブッ叩いとけ!」


まどか「えっと・・その・・・パニエロケットでいいかな?」

ほむら「まどか・・・・可愛すぎるわ・・・」


杏子「おい、それ幻影だぞ」


幼女の魔法少女「・・・」(イメージが足りないので基礎的な打撃の構え)

白い魔法少女「・・・」(イメージが足りてないので基礎的な放出魔法の構え)

黒い魔法少女「・・・」(イメージが足りてないので基礎的な斬撃の構え)

影の魔女「・・・!?」

影の魔女「嘘やん・・・なんか知らないうちに・・・めっちゃ囲まれてるし・・・」

影の魔女「しかもめっちゃ力溜めてる・・・一人相手にここまでするの?」


影の魔女「嘘やん・・・リンチですやん。」

影の魔女「ワルプルギスさんの身体の一部になるスカウト、早めに判子押しとったらよかったなぁ・・・」



杏子「最後の審判!」

マミ「パロットラ・マギカ・エドゥ・インフィニータ!!」

ほむら「タンクローリーだッ!」

まどか「パニエロケット!」

さやか「未完成スパークエッジ!って、近接ワザの最中に撃つなよ!おっかねーなぁ!!」


幼女「打撃!」

白「放出!」

黒「斬撃!」





ちゅどどどどどどどどどーん

ほむら「ホムリリー・・・結界解除・・・」

マミ「キャンデロロ・・・結界解除・・・」

杏子「あるこばれーのふぁんたずま・・・解除・・・」


しゅうう・・・

杏子「くぅ~疲れたなぁ、相当魔力の無駄遣いだったんじゃねーか?」


マミ「でも、相手はあのワルプルギスよ。一気に魔力を放出する感覚にだって慣れておかないといけないわ」

さやか「あたしも遠距離の必殺技とか、覚えたほうがいいのかな?」

ほむら「いいえ。ワルプルギスの夜まで時間が無いわ。長所である回復魔法と
唯一の高火力、スパークエッジの完成に力を注ぎなさい」


杏子「それじゃあらためて・・・」


杏子マミほむらさやか「お疲れ様でした!ワルプルギスの夜までよろしく!」





杏子「・・・・」





杏子「おい・・・・」

ほむら「なんでさやかが・・・」

マミ「幻惑じゃないの・・・?佐倉さん・・・」



さやか「やだなぁマミさん、本物のさやかちゃんですよ!
心境の変化ってヤツでして・・・」





杏子「な・・ナニを見てきたんだお前は!?なんで・・・なんで魔法少女になんかなりやがった!!」


杏子「魔法少女の肉体はどうなるか・・・ソウルジェムがにごりきったらどうなるか・・・
全部説明を聞いてきたはずだろ!?なんで・・・なんで契約しやがった!?」


さやか「見てきたからこそなろうと思ったんだよ。絶対に絶望に負けない自信があった。
20歳まで生き延びてやるって意地があったから・・・」

さやか「ほむらがやられた時から思ってたんだよね。皆が苦手な回復系の専門になりたいって」


さやか「あ、ちなみに強くなりたいって願っても神経にまで蝕んだ恭介の傷が治せる
程の魔法少女にはなれなかったみたい」

さやか「だから、本来の願いを叶えたよ。ちょっと初期状態じゃ弱いかもしれないけど・・・
ご指導よろしくね!先輩達!」


ほむら「さやか・・・まさか・・・そんな・・・」


ほむら「インキュベーター!!出てきなさい!これは・・・これはどういう事か説明して!!」



キュゥべえ「見ての通りだよ?美樹さやかは魔法少女になった。それだけさ」

ほむら「そこじゃ無いわ!あなた・・・まどかとさやかとは契約しないってたじゃない・・・
なぜ・・・なぜ、さやかが・・・?」

ほむら「まさか・・・貴方・・・嘘を吐く術を身につけたとでも言うの!?」


キュゥべえ「もう一度僕が言った言葉を復唱してごらん」


ほむら「あなたは・・・確かにこう言ったわ・・・」


ほむら「「まどかとさやかを勧誘しない」と・・・契約しても自分達が不利になるだけだからと!」


ほむら「ハッ!?」


キュゥべえ「うん。確かに「勧誘」はしてないね・・・」

キュゥべえ「さやか本人が希望したんだ。契約したいとね」


キュゥべえ「不利になる状況でも契約を拒否する権利が僕たちインキュベーターに無いだけさ」


キュゥべえ「「勧誘しない」という条件に「契約できない」という条件は含まれていないだろ?」


キュゥべえ「4人も魔法少女が居たんじゃワルプルギスはひとたまりも無いね・・・
これは・・・僕たちインキュベーターにとっては相当不利になった。」

キュゥべえ「「不利になった」だけで僕たちの行動は変わらない。
「不利にならないよう最大限努力する」とも言っていない。計算があるない関わらず
契約を必要としてる子は契約させる。それだけだ」


ほむら「そんな・・・そんな・・・」ドシャッ

マミ「美樹さん・・・」


さやか「やだなぁ、そんな顔しないでよ、マミさんもほむらも!」


さやか「今のあたしは、戦うことの恐怖よりみんなと同じ立場になれた喜びのほうが大きいんだから!」


杏子「ふっざけんじゃねえ!!」ガシッ


さやか「杏子・・・」


杏子「恭介の・・・腕を治したのか・・・」


さやか「そうだよ」


杏子「お前は・・・アイツの・・・アイツの何を見てきたんだよ・・・」



恭介(今ではこの動かない左手が、さやかとの絆だ)



杏子「バカヤロウ・・・・バカヤロウ・・・」


さやか「恭介ってば結局無神経で鈍感なところがあるからさ。」


さやか「だから、アイツが女心を解るときまで待ってやるって決めたんだ。
20歳くらいまで待ってやるくらいがちょうどいいって思ってさ」


ほむら(・・・氷室・・・戻ってきて・・・助けて・・・)

ほむら(私たち・・・大人になれた気がしていた・・・心を通じ合わせて・・・
何事にも立ち向かえるようになっていた気がしていた・・・)


ほむら(私には・・・この想定外の事態を・・・どう対処していいかわからない・・・)


ほむら(助けて氷室・・・私・・・わからないの・・・とても嫌な予感がするの・・・)

ほむら(どうしていいかわからない・・・誰か・・・助けて・・・)



~上条邸~


恭介「・・・」ぐっぐっ


恭介「なんで・・・」



恭介「おかしいな・・・なんで急に治るんだ・・・?」



恭介「あれだけ動くのを望んでたはずなのに・・・なんでだろう・・・」









恭介「冷めたい気がする・・・僕の左手」

まどか「さやかちゃんが契約してからちょうど一週間が経とうとしていたその日、暴風とともにそれは現れました」

まどか「最大、最強の魔女」


まどか「あれが・・・ワルプルギスの夜・・・」


まどか「キュゥべえは不安を煽ってくるものだと思いましたが、」

キュゥべえ「まともにぶつかり合えばワルプルギスの夜は間違いなく倒される。4人の中の1人も欠ける事無く」


まどか「そう・・・断言しました」


まどか「だからこそ、色々な不安が拭えません」

~ワルプルギス出現10分前~


杏子「よく耐えたなさやか、この「一ヶ月」の修行であんたは飛躍的な上昇を見せた」

さやか「杏子・・・もう怒って無いんだね、あたしが勝手に契約したこと」

杏子「まぁ最初は絶対仲直りしてやんねーって思ったけど・・・なっちまったもんは仕方ないさ」


杏子「人のための祈りなんてくだらねーって前のあたしなら言ってたと思うけど・・・
もうあんたにあたしが願った奇跡も話しちまったからな」

杏子「恭介を守ることだけ、その事だけに好き勝手に生きるのなら安心だ。
魔法少女なんて正義の味方でもなんでも無いって事を理解してからの契約だったから、なんぼかマシさ」


マミ「美樹さん・・・あなたの伸び具合は佐倉さん同等の才能を感じるわ」

マミ「暁美さんが経験してきた時間軸では一週間ほどで戦死、魔女化していたけども・・・
単純に経験が足りなかっただけよ」


マミ「今の貴方は足手まといなんかじゃない。私たち以上に頼りになる一人前の魔法少女よ」


ほむら「結界魔法ホムリリー・・・時間の流れが外部よりも遅い空間・・・」


ほむら「その応用で私たちは外の世界の一週間を一ヶ月まで引き伸ばした」

ほむら「主な目的は結界内でさやかの特訓・・・それも・・・下手に新しい物を覚えさせずに
回復魔法とスパークエッジの完成に努めた」


ほむら「私たちが弱いせいでさやかに契約させてしまったものよ・・・
だから今度は全力でさやかを・・・守るわ」


さやか「ありがとほむら!でも、契約はあたしが自分の意思で決めたことだから!」

さやか「自分の身は自分で守るよ!そのために、一週間みっちり修行したんだから!」


ほむら(不安は杞憂だったのかしら)


マミ(この一週間で美樹さん・・・比べ物にならないくらい強くなったけど・・・)

マミ(途中、鬼気迫りすぎて怖いものがあった・・・ソウルジェムを限界まで濁らせて特訓を申し出たこともあった)


マミ(悪いことが起こる前触れで無ければいいのだけど・・・)

ほむら「来るわよ・・・」

















ワルプルギス「アハハハハ・・・ウフフフフ・・・」



???? デェン!(魔女文字)

杏子「ワルプルギスの夜にも幻術は利くかな?」

ほむら「例外なく有効なはずよ」

マミ「元気良くお願いします♪」

さやか「あたしの分身、ちょっと胸増量で!」


杏子「見得はらなきゃいけないのはマミやさやかじゃなくてほむらだろ?」

ほむら「杏子・・・ワルプルギスより先に撃たれたい?」


杏子「はいはい。それじゃ・・・いっちょやったるか」


杏子「アルコバレーノ・ファンタズマ!!」


ズラーッ


ワルプルギス「アハハハハ・・・ハッ!?」


さやか「へいへい!敵さんびびってる!」

ほむら「浮かれないでさやか、まずは一気に魔力を放出せずに様子見で戦うの」


ほむら「ワルプルギスの夜の強さはループごとにバラつきがある。
幻惑に紛れて適当に応酬しながらそれを見極めるわ」


ほむら「まどか(素質:並)をやむなく加えて5人がかりでも勝てない時もあった。
もしヤツがそのループのワルプルギス並に強力ならば、作戦を変えるわ」


杏子「まぁ、コイツが過去最強のワルプルギスだとしても、あたしたちはやんなきゃいけないんだけど・・なっ」

ザシュッ

さやか「うおりゅあああああああ!」


ザシュッ


マミ「二人の斬撃が決まった!今よ!!」


ほむら「対戦車砲!」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」


ドッグォン!!!

ワルプルギス「アハハハ・・・アハハーッ!!」


(両手を振り回して分身たちを一掃するワルプルギス)


杏子「さて・・・ほむらの支持通り一発殴った後、退いて分身に相手させてるけど・・・
あの攻防でヤツの強さがわかったかい?」


ほむら「ええ」

ほむら「5人がかりで勝てないワルプルギスの戦闘力を6とするなら・・・
ヤツは2.5といったところね」


マミ「魔法少女3人でなんとか勝てるレベルという事は・・・」

さやか「さやかちゃんも加わってるから、確実に勝てる相手という事だね!」


ほむら「でも油断しないで。私たちの身体がもう死んでいるということは、
防御がおろそかになるという事・・・再構成に魔力を消費させない意味でも、
自分が壊れやすい人間の体の体(てい)で行くわよ」


さやか「なにかあったらあたしが回復してやんよ!」

杏子「今度は7割の力でやるぜ。一気に叩けるのならもうそのまま倒しちまおう」

ほむら「問題ないわ」


使い魔「キャハハハーッ」

杏子「ローザ(桃)・ファンタズマ!幻影ども!使い魔をひきつけろ!」


まどか達(幻影)「こっちだよ!」

使い魔「キャハーッ」フラフラ・・


杏子「幻影が使い魔を相手するから・・・本体に構わず突っ込んでいける・・・
氷室・・・あんたとの特訓、マジで役に立ったよ・・・」


杏子「最後の審判!」

マミ「ボンバルダメント!」

ほむら「タンクローリーだッ!!」


ドゴゴゴゴゴ・・・

ワルプルギス「アハハハ・・?ウ・・フフフ・・・!?」フラッ


ほむら「フラついてる!?や・・・やはり並のワルプルギス!これは・・・勝機だわ!」


さやか「悪いね先輩達!おいしいとこもらっちゃうよ!!」


さやか「これでとどめだあああ!!スパークエッ・・・」



キラッ





ヒュォオオオオオ・・・・





杏子「さやかああああああああああ!!」





マミ「体制を立て直して佐倉さん!次が来るわ!!」


ほむら「なんて・・・高圧力なレーザー・・・甘かった・・・相手はあくまで・・・」


ほむら「最強・・・ワルプルギスの夜・・・」

~さやかが吹っ飛ばされた先の瓦礫の山~


さやか「いててて・・・」


キュゥべえ「こっぴどくやられたようだね」

さやか「ん。まぁ油断してたことは認めるよ」


さやか「ところで、何しに来たの?」

キュゥべえ「君を魔女にしに来た」

さやか「直球だね。でもアンタの思い通りになんかさせないよ」


さやか「ちょっとそっちに千切れた足無い?こっちに放り投げて欲しいんだけど・・・」

キュゥべえ「これかい?」ポイッ


さやか「サンキュ。」


さやか「よっしゃくっついた、便利だね魔法少女」


さやか「じゃあねキュゥべえ、あたし戻らなきゃ(使命感)」

キュゥべえ「魔法少女の体にも随分吹っ切りがつけたようだね」


さやか「まぁ、杏子達と違ってあたしはわかってて契約したしね」

キュゥべえ「是非君に魔女になって欲しいんだけどな・・・」


さやか「なんで?」

キュゥべえ「このままだと君たちがワルプルギスに勝ってしまうからさ」


キュゥべえ「ワルプルギスは倒される。もはや嘘を吐くまでも無い。だから・・・」

キュゥべえ「ほむら達は誰一人魔女になることなく、ワルプルギスの日を迎えたと思いこんでいる」

キュゥべえ「だから今日なのさ。ワルプルギス当日に誰かが魔女になればほむらにとっても想定外を与えられる」


キュゥべえ「魔女になった君を助けようとして、ワルプルギスにやられる。それが理想の形だ」


さやか「それ、口に出しちゃう?勝てるってとこごまかせば焦って私たちが自滅する可能性もあるのに」




キュゥべえ「この緊迫した状況だとマミのノート読み上げも意味が無いだろうね」

キュゥべえ「だから魔女化させるなら君だ」


さやか「無駄だよ。あたしは全部わかってて契約したんだ。魔女にはならないよ」


キュゥべえ「そうかい?」






キュゥべえ「君は今・・・上条恭介と不仲なんじゃないのかい?」






さやか「・・・」

~避難所~



まどか「なんで・・・なんで・・・上条君が・・・仁美ちゃんと一緒にいるの・・・?」



仁美「さやかさん・・・どちらへ行かれたのでしょう・・・」

恭介「さやかなら大丈夫だと思う・・・多分他の避難所で誰かを励ましてるに違いないよ」

仁美「思う・・・?多分・・・?随分とあやふやなことをおっしゃいますのね」

恭介「ちょっと色々あってね・・・さやかと顔をあわせづらいんだ・・・」

恭介「まともに話をしなくなって・・・3日ほど経つ」


まどか「上条君!仁美ちゃん!」

恭介「・・・鹿目さん・・・」

仁美「まどかさん・・・」



まどか「ぐ・・・偶然だね!仁美ちゃんと上条くんもこの避難所だったんだ!」

恭介「鹿目さん・・・さやかはどこに・・・」

恭介「いや・・・なんでもない」

まどか「恭介君・・・?」


仁美「なにかご用ですか?」

まどか「あのね・・・せっかく会えたんだし、避難所にいる間は3人一緒に行動しないかなって・・・」


恭介「僕は構わないよ」

仁美「私も・・・と言いたいところですが・・・まどかさん、家族の方達が心配するのでは?」


まどか「あ・・後でちゃんと連絡入れるよ!今は・・・」



タツヤ「うわあああああん、ねーちゃ、どこ~」

まどか「タツヤ!?」

知久「まどか、ここに居たのか。駄目じゃないか、タツヤを泣かせちゃ。
ホラ、ママの所へ戻ろう」


仁美「私たちの事は心配せずに戻ってください。タツヤ君を悲しませないで」


まどか「あ・・・あのね・・・仁美ちゃん・・・さやかちゃんは・・・」


仁美「2、3・・・質問したらもう私も家族の下へ戻ります・・・だから今は二人きりにさせて下さい」



まどか(仁美ちゃん・・・)

知久「さ、まどか。それぞれの事情があるんだから友達に迷惑をかけてはいけないよ。
僕達も戻らなきゃ」



まどか(氷室さん・・・)

まどか(とても・・・嫌な予感がするの・・・ワルプルギスの夜には・・・勝てるはずなのに・・・)


まどか(バイオリン仮面・・・助けて・・・)

~一週間前(影の魔女撃破日)~


さやか「恭介!」


恭介「さ・・やか・・・」

恭介「・・・動くんだ・・・何が起こったかわからないけど・・・僕の左手が・・」


さやか「良かった・・・本当に良かった・・・」

さやか「早速だけど弾いてみようよ、バイオリン!」


恭介「うん・・・」


♪~♪~♪


さやか「え・・・?」


さやか「きょ・・恭介?なんで・・・氷室さんの曲を・・・?」


恭介「やっぱり・・・彼には遠く及ばないや・・・」カタッ


さやか「恭介?な・・・なんでやめちゃうの?せっかく弾ける様になったのに・・・」


恭介「・・・すまないけどさやか・・・色々な事が起こりすぎて・・・頭の整理がつかないんだ」

恭介「今日はもう休むよ・・・君も帰ってくれないか?」


さやか「恭介・・・」


恭介「ゴメン・・・一人になりたいんだ・・・」



~帰路~


さやか「そうだよね・・・いきなり治ったんだから恭介だってとまどうよね・・・」


さやか「恭介・・・がんばってね・・・あんたはこんな所で10年もくすぶってちゃ駄目な
凄いヤツなんだから・・・」

2日目


~上条邸~

さやか「恭介ー。迎えに来たよー」

恭介父「さやかちゃん!?恭介ならもう出たよ?」


さやか「え・・・?」

恭介父「私はてっきり、さやかちゃんと待ち合わせるものだと思ってたけど・・・」



~音楽室~

♪~♪~♪


恭介「・・・」


さやか「恭介・・・また氷室さんの曲を弾いてる・・・」

さやか「でも・・・練習に熱が戻ってきたのは間違いないよね!
早朝で音楽室を借りるためにあたしより先に学校に行ったのなら、よしとするよ!」


ガララッ

さやか「がんばってるじゃん、恭介」


恭介「さやか!?」カラァン

さやか「ホラ、続けてよ!昨日は恭介がもうバイオリン弾く気が無いんじゃないかって心配したけどさ
自分からやりだすんだから、まだ情熱は失って無いって事だよね!」


恭介「出て行ってくれ」

さやか「恭介・・・?」


恭介「君に聞かれると・・・集中できない・・・」


さやか「・・・!?」


さやか「そっか・・・そうだよね・・・あたし・・・うるさかったよね・・・」


恭介「ゴメン・・・そういう意味じゃないんだ・・・」

恭介「僕も・・・奇跡が起こったのなら・・・もっと上手くならなくちゃって思うだけだから・・・」


恭介「さやかがそこにいると・・・弾けない理由があるんだ・・・だから・・・今はごめん・・・」


さやか「ううん!気にして無いよ!ごめんね恭介、練習の邪魔しちゃって!」

~教室~


まどか「さやかちゃん・・・泣いてるの・・・?」

さやか「違うよ、ただの寝不足」

仁美「寝不足!?ま・・・まさか恭介君と一夜を・・・」


さやか「そうなんだよ~。恭介のヤツ寝かせてくれなくてさ~」

さやか「ってなんでやねん!あたしたちはまだ中学生だよ!!」

まどか「さやかちゃん・・・?」


ガラガラッ


恭介「・・・」

さやか「恭介・・・」


中沢「あれ?バイオリン持ってる?上条?お前・・・左手の怪我・・・」

恭介「思ったより・・・大したこと無かったみたいなんだ・・・急に治った」


仁美「良かったですわねさやかさん!愛の力ですわ!完全に私が入り込む余地なんて無かったのですね!」

さやか「ああ・・うん・・・」

仁美「嬉しくありませんの?」


まどか「さやかちゃん・・・まさか・・・」

~昼休み~


ほむら「・・・というわけよまどか。さやかは魔法少女の契約を交わした」

杏子「・・・」

マミ「鹿目さん、なにも心配要らないわ!元々ワルプルギスは今の私たちなら勝てる相手ですし、
ちゃんと美樹さんは守る余裕はあるわ」

ほむら「私のせいよ。私が・・・頼りないところを見せたばっかりに・・・」


さやか「ほむら!それは違うよ!」

さやか「確かに氷室さんは10年後恭介の腕が治せるって言ったけど・・・
恭介は絶対に立ち止まっちゃいけない凄い才能の持ち主だって思ったから契約したの!」


ほむら「それでも・・・責任を感じずにはいられない・・」

ほむら「さやか・・・上条君との予定・・・なるべく早く切り上げてもらえるかしら?
放課後・・・特訓をしたいの。」


ほむら「少しズルい手だけど・・・時間をたっぷりつかってあなたを一人前にするわ」

~放課後~

恭介「ごめん、さやか・・・実はバイオリンの講師を待たせてるんだ。
今日はすぐにでも帰りたいから・・・別々に帰路についてくれるかい?」


さやか「なんだ、ちょうどよかったよ。あたしもほむら達にお茶会誘われてるんだ!」

さやか「頑張ってね恭介!あたし、いつまでも待っててあげるから!」


恭介「そうだね・・・しばらくデートはやめにしてバイオリンに集中させてくれると嬉しいかな」

恭介邸


恭介「香月先生・・・お願いします」

香月「怪我が治って一発目のレッスンだからね、まずは軽くいってみよう
はい。安部マリア、二人だけでやらないか♪」


♪~♪~♪

香月「恭介君?」


香月「それ・・・安部マリアじゃないよね」


恭介「・・・」

♪~♪~♪


香月「しかも・・・なによそれ?」


香月「どうみても病み上がりの人間が弾くものじゃないわ!その曲の楽譜はあるの!?
見せなさい!!」


香月「・・・なによコレ・・・」


恭介「香月先生・・・僕がそれを弾けるようになるまで・・・何年かかります?」


香月「正気の沙汰じゃないわよ!こんなもの・・・世界にいる誰も弾けないわよ!」

恭介「氷室っていうバイオリニストをご存知ですか?」


恭介「その人は・・・弾いて見せたんです。しかも・・・速度を崩さず・・・見事な音色で・・・」


恭介「教えてください香月先生・・・僕がそれを弾けるようになるまで・・何年かかりますか?」


香月「30年経っても無理ね。あたしが教えられることじゃないわ」


恭介「そうですか・・・だったら・・・」

~夕食時~

恭介父「恭介・・・香月先生にもう来なくてもいいと言ったのはどういう訳なんだ!?」


恭介「言葉の通りの意味だよ・・・僕の師匠は・・・後にも先にも氷室さんだけだった。
それを再確認できただけの話さ」

恭介「これからは僕1人で練習するよ・・・大人の教えなんていらない」


恭介父「恭介・・・感謝の気持ちを忘れた者は・・・何をやってもうまくいかないぞ・・・」


恭介「だったら!!氷室さんくらいうまい人を連れてきてよ!!」ガタッ


恭介父「恭介・・・」

恭介「手がかりは・・・僕の記憶だけなんだ!!録音した物じゃ・・・あの感動は出せない・・・!!」


恭介「香月先生も知らないっていってた!僕達があった特徴の・・・氷室というバイオリニストはいないって言ったんだ!」

恭介「氷室さんは・・・未来から来たバイオリニスト・・・だったらこの時代ではまだ僕と同じくらいの子供の可能性がある」


恭介「だから・・・越えなきゃ・・・スタートラインが同じ・・・今のうちにいっぱい練習しなきゃ・・・
あの曲を弾けるのは・・・氷室さんだけじゃないって・・・解らせなきゃ・・・」


恭介「20年後の未来人なのに・・・30年経っても無理だって言われたんだ・・・でも・・・諦めたくない・・・」


恭介「じゃないとさやかは・・・笑ってくれないよ・・・」


恭介「さやかが言ったんだ・・・氷室さんみたいな素敵な男性になってくれって・・・だから・・・越えなきゃ・・・」
フラフラ・・・


恭介父「恭介!待ちなさい!」

しゅわ~(結界解除)~


さやか「ぜぇっ、ぜぇっ」

さやか「8時間ぶっ続けって・・・新人いびり!?」

ほむら「外の時計を見なさい」


さやか「うおっ!?一時間しか経ってない!?」

ほむら「この調子でワルプルギスまでに徹底的にあなたを鍛えるわ」

ほむら「私の弱さがあなたを巻き込んでしまったのなら、
あたなたが一人前になるまで私が責任を取る」


マミ「そうね・・・私も協力するわ」

杏子「・・・」


さやか「あ・・・でもこの方法だと恭介の体感時間よりもあたしの方が
恭介に会えない時間が長く感じちゃうってことだよね・・・」


ほむら「会えるときに思いっきり甘えればいいじゃない。遠慮しない仲になったんだから」

さやか「そうでもないんだよね・・・恭介がバイオリンの練習に集中したいって言ったから」

ほむら「さやか・・・?」


さやか「大丈夫だよ、あたしは待つためにも契約したんだ」

~3日目~

恭介「ぐっ・・ふぅっ・・・」

ギギギ・・・

カラァン


さやか「恭介!!」

恭介「さやか・・・聞いていたのかい・・・
ごめんね・・・下手な演奏聞かせて・・・」


さやか「おじ様が恭介の様子がおかしいって言うから・・・無断で家に来ちゃった・・
不眠不休でバイオリンを弾いてるって・・・」


さやか「それよりなんで・・・なんで無理に氷室さんの曲を弾こうとするのさ!?」

さやか「恭介は恭介だよ!良い所がいっぱいあるのに・・・なんで氷室さんを追うようなことばっかり・・・」


恭介「バイオリンが弾けるようになってわかったんだ・・・僕と氷室さんの・・・決定的な才能の差に・・・」

さやか「え・・・?」

恭介「氷室さんほど・・・素晴らしい曲は書けない」

恭介「演奏者としても・・・彼より劣っている」

さやか「氷室さんの方が練習してきたんだから当然でしょ!!」

さやか「きっと恭介だって・・・氷室さんの年齢になる頃には・・・もっと素晴らしい奏者になってるはず・・・」


恭介「さやかにはわからないよ!!自分でも解るし・・・先生達にも言われたさ!」

恭介「氷室さんの楽譜を見せたんだ・・・そしたらこれを作れるのも弾けるのも・・・本当の天才だって」


恭介「彼の過去に何があったか知らないけど・・・よほどのことが無い限り僕に
あそこまで悲しさに訴える曲はできやしないって・・・」

恭介「30年経っても無理だって言われたよ・・・」


さやか「恭介・・・」

さやか「まだ復帰してから3日目じゃ・・・」
恭介「本当ははじめて氷室さんの演奏を聞いたときからわかっていた」


恭介「僕の手がたとえ治っても彼に勝てる日は来ないだろうって」

恭介「だから・・・治らない手にどこかほっとしていたんだ・・・
このままバイオリンが弾けないままなら・・・彼との差を感じなくて済むって」

恭介「作曲家になるのも・・・もし駄目な演奏をしたら奏者のせいにできるからって・・思ってたからかもしれない」

恭介「さやかは僕の曲がいいっていってくれたけど・・・それも怪しくなってきた・・・
今の僕の心で・・・僕らしさを取り戻したいい曲なんて・・・書けない」


さやか「恭介・・・」

恭介「動かなくなった手が・・・女神様が僕とさやかを繋ぐために与えてくれた希望にさえ感じていたのに・・・」

恭介「今では・・・動いた手が・・・魔女がもたらした絶望にさえ思えてくる・・・」


さやか「え・・・?」ピシッ


恭介「こんな挫折を味わうくらいなら・・・手なんて動かないほうが良かった!!」


さやか「きょ・・う・・・すけ・・・」ビシッパシッ


さやか「・・・」

さやか「あのね・・・恭介・・・」


さやか「あたし・・・恭介が落ち込んでるのは・・・一時的なものだと思ってるから・・・」

さやか「恭介くらいすごいヤツだったら・・・きっと簡単に乗り越えられると思ってるから・・・」


さやか「だから・・・しばらく恭介をそっとしておきたいの・・・
ほむら達と・・・やらなくちゃいけない事もできたし・・・」


恭介「さやか・・・」

恭介「そうだね・・・ごめん・・・僕がふがいないばかりに・・・」

恭介「今の僕がさやかと会っても・・・お互いに傷つけるだけだと思うから・・・」


恭介「しばらく一人になろう。今の僕たちに必要なのは・・・冷静に考える時間だと思うから・・・」



さやか「うん・・・」

ザーッ



恭介父「雨降ってるね・・・送っていこうか?」

さやか「構いません・・・一人で帰ります・・・」

恭介父「じゃあ傘を貸そう。次に来るときに返してくれたらいいさ」

さやか「それも結構です・・・」


さやか「次・・・いつ来れるかわかりませんから・・・」

恭介父「さやかちゃん!?さやかちゃん!?」


さやか「・・・」バシャバシャ



さやか「言えなかった!あたし・・・辛そうな恭介に「だったらバイオリン弾かなくていい」って言えなかった!」


さやか「だってあたしの願いを自分で否定することになっちゃうもん!言えるわけないじゃない・・・!」


さやか「恭介に限ってそんな事ないとおもってた!弾けるようになってから・・・絶望するなんて・・・」

さやか「氷室さんはあたしたちを助けもしたけど・・・恭介に越えられない壁を見せ付けもしたんだ・・・!」

さやか「バカだよあたし・・・ほむらが何度も教えてくれたのに・・・また同じ願いを叶えて・・・救いようが無いよ・・・!!」

~ワルプルギス前日~

ほむら「今日の訓練は終わりよさやか。いよいよ本番を残すのみとなったわ。」


さやか「うん・・・」


さやか(あたしの体感時間だと・・・学校以外では恭介と一ヶ月会ってないことになるんだ・・・)

さやか(会いたいよ・・・・恭介・・・)

~現在~


さやか「不仲なのは否定しないよ」

さやか「でもそれは男女が付き合っていく途中で一度や二度あるものだと思うから」

さやか「それをネタにあたしを魔女に煽ろうってのなら通用しない」


(着信音)


マミ「美樹さん!?無事なの?いまどこかしら?」

さやか「すいません、テレパシー圏外まですっ飛ばされちゃって・・・」

マミ「私達もダメージを受けたの・・・そこから回復できるかしら」

さやか「やってみます・・・」


さやか「はっ!!」


ポウッ(3つの回復波動)


さやか「いっけえええええええ!!」


キュイーン


さやか「マミさん!」


マミ「届いたわ!ありがとう!遠距離からでも回復できるようになったなんて、
あなたの回復の才能は本当に突出しているわ」

さやか「マミさんたちの指導のおかげです・・・あたしもそちらに戻りますから!!」

ピッ

キュゥべえ「マミたちは君と上条恭介の不仲を知らないようだね」

さやか「気を使わせるのも悪いから言って無いだけだよ」

さやか「お互い特訓に集中したいからしばらく
デートは中止ってお互いで決めたって言ったら納得してくれたし」


さやか「あたしは絶望しないよ。それじゃあねキュゥべえ」



キュゥべえ「絶望するのは君じゃない。上条恭介だ」



さやか「!?」

キュゥべえ「彼は氷室という壁を前に立ち止まっている」

キュゥべえ「越えなきゃいけないという使命感に押しつぶされてバイオリンを弾かなくなることもありえる」


キュゥべえ「それだけに依存していた人間がそれにおいてどうしようもない差を味わうとき
人は挫折し・・・絶望する」

キュゥべえ「上条恭介はこれからバイオリニストの道も諦めてただ何者にもなれずに無気力に生きていくのさ」


さやか「恭介は・・・恭介はそんなに弱い人間じゃない!」

さやか「あたしに誓ってくれたんだ!音楽は諦めても・・・
普通の仕事に就いて、あたしと平凡な家庭を築いていこうって」


キュゥべえ「それはあくまでバイオリンが弾けない場合さ」

キュゥべえ「今の彼は弾けるのに・・・氷室を越えられないから弾きたくないと思っている」

キュゥべえ「弾けるのに弾かない。その自己嫌悪が彼を絶望させる」


キュゥべえ「君だって・・・彼にもう弾かなくていいとは言わなかっただろ?」

キュゥべえ「君が押し付けたんだ。氷室より上手くなってくれって」


さやか「そんな・・・」

キュゥべえ「芸術の道において一度挫折した者が立ち直るのは困難だ」

キュゥべえ「自殺だってありえる。芸術の道を歩んできた者たちでそうなってしまったケースも珍しくない」


キュゥべえ「生きていたとしても・・・何事にも喜びを示さず無気力になるだろう」

キュゥべえ「音楽に関するもの全てが嫌になってるはずさ。今の彼は作曲家の道さえ諦めかけてる」


キュゥべえ「とどめをさしたのは君だ」



さやか「嘘よ・・・嘘よそんなこと・・・あたしは・・・あたしはただ・・・」


さやか「苦しませるつもりなんてなかったのに・・・」


キュゥべえ「今から見せる映像は僕たちインキュベーターによるシミュレーションだ」


キュゥべえ「上条恭介が沈む様をみせるのもいいけど・・・君にはこちらの方が効果的だろうね」


キュゥべえ「すなわち・・・手を治してない方の・・・幸せな未来を」



さやか「やめて・・・」



さやか「やめてえええええええええええええええええ!!」



カッ

恭介「さやか、やったよ。魔法少女あおい☆マギカのBGM作曲の依頼だ」

さやか「本当!?実はあたしも・・・そのアニメでエリってキャラの仕事とったんだよね」

恭介「本当かい?夫婦で仕事できるなんて・・・なんて幸せなんだ!」


さやか「少しずつ・・・恭介の仕事が認められてるんだね・・・あたし嬉しいよ・・・」

恭介「すまないさやか・・・僕が音楽の道を諦められないばかりに・・・君に声優の仕事をさせてしまって・・・」


さやか「声優はあたしが好きでなった仕事だよ!恭介は気にしないで!」

恭介「さやか・・・本当に感謝してる・・・君が支えてくれたから僕は・・・」

さやか「ねぇ恭介・・・今でも・・・左手治したいと思う?」


恭介「もう・・・そんな気はおきないよ」

恭介「氷室さんの言った通り医学は進歩した。バカ高い手術料も・・・父さんたちは出してくれるといっている」

恭介「でも・・・もういいんだ。僕たちの未来は・・・僕たち二人だけで作っていくんだって・・・
いつまでも氷室さんや・・・父さんたちに甘えるわけにはいかない、そう気付けたから」


恭介「変と思うかもしれないけど・・・嬉しいんだ・・・左手を失った代わりに得たもの全てが・・・」

恭介「この動かない左手が・・・引き合わせてくれた・・・バイオリンの仮面で取り繕ってた僕を・・・素直にさせてくれた」


恭介「この左手でも・・・さやかに触れて未来が変わったんだ。だから・・・治さないほうがいい」

恭介「感覚が無い左手だからこそ・・・唯一感じられるさやかの温度を大切にしたいと気付けたから」

恭介「さやかと僕の絆だよ。だから今は・・・高いお金を払ってまで治そうとは思わない」


さやか「恭介・・・」ぎゅっ

恭介「君さえ僕の味方なら・・・君さえ失わずにいれたら・・・
もうバイオリンの仮面なんて着ける必要ないんだ。ヒーローになんて・・・ならなくていい」


恭介「君一人だけは絶対まもり抜いて見せるから」


さやか「これからは・・あたし一人じゃないよ」

さやか「あたしね・・・子供が出来たの」

恭介「・・・!やったよさやか・・!!」

恭介「でも・・・幸せにしてあげられるかな・・・僕の仕事だって・・・いつ観衆に見捨てられるかわからないものだし・・・」


さやか「きっと大丈夫!これから恭介は認められていくよ!」

さやか「今までだって諦めずにいたからこそ、仕事が入るようになったんだから!」


恭介「女の子なら・・・恭子?」

さやか「それは、杏子が顔真っ赤にして怒りそうだから勘弁してあげてよ・・・」


恭介「ははっ・・そうだね。」

さやか「ふふっ・・・」




パキィィィィィン!!

さやか「あ・・・ああ・・・・」


さやか「あたしが・・・壊したの・・・?手を治したばっかりに・・・恭介に挫折を味あわせたの・・・?」

さやか「平凡だけど幸せになれる未来を・・・あたしが壊してしまったの・・・?」



キュゥべえ「魔女化寸前だ」

キュゥべえ「駄目押しにもう一つビジョンを。これはこれからすぐに起こりえる未来さ」



~~

仁美「私は・・・押し付けませんわ。あなたにバイオリンを・・・」

仁美「さやかさんと違って・・・あなたを好きになったきっかけはバイオリンではありませんもの」


恭介「志筑さん・・・」

仁美「もしも・・・私を選んでくださるのなら・・・手を握ってください」

仁美「でも忘れないで・・・私たちはさやかさんを裏切って・・・
もう二度と後戻りできなくなることに・・・」


恭介「もう僕は・・・弾かなくていいのかな・・」

仁美「はい・・・楽になさってください」


恭介「志筑さ・・・いや・・・」


恭介「仁美さん・・・」


仁美「恭介さん・・・///」


~~



ピシピシ・・・パリィ・・・

キュゥべえ「グリーフシード・・・生まれたね」


さやか「あたし・・・割り切ったつもりなのに・・・」

さやか「この体のこと・・・魔女になること・・・」


さやか「魔法少女は・・・正義の味方なんかじゃないこと・・・」

さやか「何が大切で・・・何を守りたったか・・・ちゃんとわかってたはずなのに・・・」

さやか「あたしは・・・恭介の味方でいさえすればいいって思ってたのに・・・」


さやか「恭介に与えた希望が・・・絶望になっちゃった・・・」

さやか「結局あたしは・・・恭介一人の味方にも・・・なれなかった・・・」


さやか「その傍も・・・仁美にとられちゃった・・・バイオリンなんて弾けなくていいって・・・
言ってあげられるだけの・・・自分の間違いを認める勇気が無かったから・・・」




さやか「あたしって・・・ほんとバカ・・・!」




グゴォオオオオオオオッ

~ワルプルギス地点~

ワルプルギス「アハハハ・・・!?ウフ・・?」ボロボロ・・・


杏子「自己修復が・・・間に合わなくなってるのか・・・」


杏子「いけるぞ!倒せる!やっぱり4人だと圧倒的だな!!」


マミ「美樹さんの回復が決め手だったわ!彼女いなければ3人でも勝てたかどうかわからなかった」


ほむら「長かった・・・ついに私は・・・まどかとの未来を・・・手に入れられるのね・・・」



杏子「最後だマミ!・・・協力ワザ・・・やってやるよ・・・」

マミ「佐倉さん・・・ティロ・マリターレよ・・・お願いできるかしら・・・」


ほむら「10連タンクローリー・・・スタンバイ!!」


杏子マミ「ティロ!マリター・・」



キュゴオオオオッ


ほむマミあん「!?」

杏子「な・・・なんだ・・・!?あの魔力の柱は・・・!?」


マミ「あそこは・・・美樹さんが飛ばされた方角!?
美樹さんが・・・新しく現れた魔女と戦っているとでもいうの?」


ほむら「そんな・・・ありえない・・・あの波動は・・・」


ほむら「なぜなの・・・上条恭介と両思いになった今・・・さやかが絶望することなんて・・・ありえないのに・・・」



マミ「!?」

杏子「どういう事だよ・・・おい・・・」




ほむら「美樹さやかが・・・魔女になった・・・」

ED;ヴァイオリン版「Magia」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm14293357?ref=search_key_video


~後編へ続く~

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月11日 (木) 07:54:53   ID: Hr8yC3rZ

おいおい、このssもかよ…
荒らし全然おさまらんな

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