【戦国無双】三成「左近」左近「へい」 (122)



三「左近、俺は勝ちたいのだ」

左「ま、解ってますよ」

三「頼りにしている」


三「左近、ありがとう」

左「お安い御用ですって」


三「左近、気持ちいい」

左「痒いところはもうありませんかい?」

三「ああ」


兼「………」


 

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兼「三成よ…お前最近ちょっと左近に甘えすぎじゃないか?」

三「何を言う兼続。家臣をどう扱おうと俺の自由だ」

左「いいんですよ、兼続さん」

兼「とりあえず私と会話する時くらい左近の膝から降りたらどうだ」

三「何を言う兼続。心細くなったらどうしてくれる」

左「いいんですよ、兼続さん」

兼「甘えすぎとか言う次元じゃない」



三「」グギュルルルル

左「団子です、殿」

三「うまいな」

兼「あーんはよせ。膝から降りろ。武士だろうお前は」

三「武士でも寂しくなる時だってあるだろう」

兼「胸張って言うな」

左「まあまあ、兼続さん。殿は難しい年頃なんですよ」

兼「子育て感覚で主君を扱うな左近」



三「何だ、やけに絡むな羨ましいのか兼続」

兼「いいなとかそんな話じゃないだろ馬鹿かお前」

三「…馬鹿だと?俺が?ばかはおま…え…



う、あああああああああああ!!!」

兼「なんだ、どうした三成!」

左「ちょ、兼続さんダメですって。殿馬鹿って言われると清正さん方思い出して幼児帰りしちゃうんで」

兼「豆腐メンタルどころの話じゃないぞ!いくらなんでも甘やかしすぎだ!こんなことでは三成が自立出来ないぞ左近!」

左「まあ自覚がない訳じゃないんですがね…可哀想じゃないですか…」

兼「お前のそれは優しい虐待と言うのだ。いいな左近。しばらくお前は上杉に来い。これじゃいつまで経っても左近離れ出来んぞ」

み「あうー!だあっ!」ボンッ

兼「コラ三成!爆弾を仕掛けるんじゃない!右足に致命傷だ!!」

左「…まあ、仕方ないです。こればっかりは兼続さんが正論だ。殿、しばらくお別れですね」

み「だぶー?」


 


兼「待て、先に三成を元に戻してからだ」

左「3日おんぶしてないとダメなんですがそれからでよろしいんで?」

兼「…お前」

み「しね」ビーム

兼「心臓を狙うな!!何なんださっきから!無邪気な殺意に鳥肌が立つだろう!!」

左「はぁい殿ー。だいいちだいまんだいきちですよーいい言葉ですねー」

み「きゃっきゃっ」

兼「しかもお前さっき喋っただろ!おい!三成!貴様!」


 




――――――――――――――――――――――



三「左近がいなくなってしばらくの時が経った」

三「案外俺は平気なものだ」

三「これで左近離れもうまくいっただろう。なあ、兼続」

兼「言いたいことはそれだけか三成」

三「ああ」

兼「しね。氏ねじゃなくて死ね」

三「いきなり口が悪いな」

兼「一時間も経ってないのにそんな戯れ言を抜かすからだ阿呆」

三「充分だろう」

兼「あ?」

三「」

幸「これはこれは!三成殿に兼続殿!お久しぶりです!」

兼「おお幸村、久しぶりだな。お前もこの根性無しに何か言ってやれ」

幸「えっ」

三「俺のどこを見て根性がないと言うのだ」

兼「今までの態度のどこに根性が見えると言うのだ」

幸「ちょ、ちょっとちょっと待ってください…いきなり穏やかじゃないですね。何があったかお聞かせ願えますか?」

兼「うむ」


 

 



カクカクシカジカシカクイムーヴ




幸「―――……なるほど、臣下離れが出来ないと。確かに左近殿は優秀な御仁ですからね」

兼「優秀すぎるのも如何なものだとも思うしというか優秀とかそういう次元の甘え方じゃないんだ」

三「失敬な奴だ」

幸「しかし現場を見てみないことには何とも言えませんな」

三「!!!だな!だよな!よし兼続、俺は不本意だが幸村もそう言ってることだしな!?」

幸「ああなるほど」

兼「な」

三「シット!!」


 



幸「まあいろいろありましたから…それに主君がそれほどまでに頼りにしてくれるということは臣下からしてみれば名誉あることでしょうし」

兼「臣下がいないとそわそわする主に仕えたいのかお前は」

幸「ぐうの音も出ません」

三「もっと頑張れよ幸村」

幸「」イラッ

兼「とにかく駄目だ。まだ一刻も経ってないうちに会いたがる時点で離れられてない。頭おかしいだろお前。私だって謙信公離れしたのだ、三成、お前にも出来る」

三「貴様のは片思いだろう」

兼「義に基づいて貴様を殺す」

幸「そこに義はありません兼続殿、あるのは完全に私怨です」


 


三「全く…俺がどういうメンタルを持っていようが貴様らには関係ないだろう」

幸「いえ、そんなことはありません。友を心配するのは当然のことです」

三「…鬱陶しいものだな」

兼「そういうことだ三成。もう少し頑張ってみろ」

三「……そこまで言うのなら仕方ないな。付き合ってやる」

兼「お前の為にやっているのだ」

幸「頑張ってくださいね」

三「頑張れという言葉は人を追い詰めるぞ」

兼「お前は追い詰められ過ぎだ」


 


兼「全く、豊臣はどういう教育をしていたのだ」

幸「まあまあ…三成殿は繊細な方ですから…」

兼「それが駄目だと言っている」

幸「ははは…」

く「ゆっきむら様ぁ!」ピョン

幸「!!!」

兼「?」

く「夕餉の準備が出来ましたぜぃ!」

幸「あ、ああ解った帰ろう。早く帰ろう。速やかに帰るとしよう」

兼「どうしたんだ幸村。尋常じゃない汗だぞ」

く「あ、本当だ。幸村様、少し屈んでもらえますか?はい、綺麗になりましたよー!」

兼(素直に屈んでいる)

幸「や、やめないか!!私は子供ではない!!」

兼(今素直に屈んだろお前)

く「えっ!?そんな、いつも何も言わないじゃないですか!」

兼「幸村」

幸「あ、いえこれは、その」

く「ゆ、幸村様?」

兼「お前もか」

く「?」

幸「ハッハー!それでは兼続殿!また会いましょうぞ!!」パカラッパカラッパカラッ

く「ちょ、幸村様ぁー!どうしたんですかぁあー!?」シュンッ

兼「…何かどうでもよくなってきたな」



 







―――――――




左「………殿は大丈夫ですかねェ」

左「また幼児帰りしてないといいんですが」

左「…そういや、角が少し欠けちまってましたねぇ。新しいものを用意しなきゃ」

左「…そろそろ枝毛も切ってやらないと…」


謙「笑止」

兼「……」

左「殿は大丈夫ですかねェ…」

兼「…………」




 





三「む、服が破れた。左こ……


さあ、こんな服脱ぎ捨てるとするか」


兼「三成。もういい」

三「…だが、まだ半日も経っていない」

兼「いや、急に無理をさせすぎた。どんな者でも心の寄りどころは必要だということが解った気がする。……すまなかったな」

三「左近…」

兼「お前」

三「あっ」


 

 

兼「…まあいい。少しずつでもいいから自立出来るように努力するのだぞ」

三「えらそうに」

兼「喧しい」

三「兼続よ」

兼「なんだ」

三「……何はともあれ…俺を想ってやってくれたことだ。…感謝は、している」

兼「……三成」

三「……兼続」

兼「三成……」

三「かねつ





み「あばばばばばばばー!!!」チュドーン

兼「限界だったのか貴様!!やめ!!やめろ!!!虎視眈々と頭部に狙いを定めるのをやめろおおおオオオオオオオオオオオオ!!!」









 

終わりです。ありがとうございました。
みちゅなりペロペロ。


龍が如くの人?

いいね乙

つぎ、ガラシャと光秀で

>>17
です。読んで頂けてたとは…ありがとうございます。
ギアスもちょくちょく書いてます。

>>18


孫「なあ光秀」

光「何ですか」

孫「……そろそろ、子離れしないか」

光「何を言いますか」

ガ「父上、だんご」

光「では、あーんしましょうか。美味しいですか?ガラシャ」

ガ「あーん。だんごはうまいのー」

光「私は充分に子離れ出来ていると思いますが」

孫「…」






孫「それで、このままじゃガラシャがダメになるってんで光秀とガラシャを引き離したんだが…」

慶「へェ。お前さんも物好きだねェ」

孫「んなこたぁ解っちゃいるが、未来の女神がみすみす駄目人間になっちまうのが許せないタチでね」

慶「なるほどなぁ。で、引き離した結果があれかい」

孫「……ああ」


光「信長様、御髪が乱れていますよ」

信「是非も、なし」

光「私に直させていただけますか」

信「滅せよ、寝癖を、な」

光「はっ」


光「信長様、夕餉の御時間です」

信「是非も、なし」

光「あーんさせていただけますか」

信「あー…、ん。と、な」アーン

光「如何でしょうか、信長様」

信「美味、よな」




慶「………ありゃァこわいなあ」

孫「信長……」


 




慶「光秀光秀、ちょっとこい」

光「何なんですか一体」

孫「お前誰でもいいのか」

光「そんな訳ないでしょう。ガラシャを早く私の元へ返して下さい。心配で心配で昨日ごっそり髪が抜けました」

孫「あのなあ…」

光「ハゲたらどうしてくれるんですか。責任とれるんですかあなた達」

慶「俺の髪から鬘でも作るか」

孫「よかったな光秀。黒髪から地肌を痛めず金髪に大変身だ」

光「責任の取り方を聞いているんじゃありません、ガラシャを……!」

慶「でもなあ。嬢ちゃんなら普通に生きてるぜェ?」

孫「大体メンタル強いからなあ」

光「でも!まだ!あの子は子供なんですよ!」





慶「ガッハッハ、こりゃ無駄だな孫一!光秀の奴折れねェわ!」

孫「またまた、そんなに言うならガラシャの様子でも見てみるかい光秀」

光「様子見なんていりません私にあの子を返して下さい」

孫「駄目だこりゃ」

ガ「父上!」バッ

孫「あ、コラ!ガラシャ!」

光「ガラシャァアアアアア!!!」

ガ「父上、わらわは父上の元には帰りませぬ!」

光「」

孫「えっ」

光「な、何を言ってるんですか…ガラシャ、聞き間違いですよねええ、そうです私のガラシャはそんなこと言わないガラシャガラシャガラシャガラシャ」

孫「こえーよ」

ガ「父上は粘着し過ぎで気持ち悪いのじゃ!だから独り立ちする!」

光「」

孫(急にどうしたんだガラシャ…)

光「」

慶「俺の髪にしがみつかないでくれるかい」


 








ガ(?)「うん、光秀は慶次と行ったね」

孫「あなたは…」

ね「おねねさんだよ!」ボンッ

孫「ああ、なるほど。おねねさんでしたか」

ね「余計なことしちゃったかな?」

孫「いや正直助かりましたよ…」

ね「親の気持ちは理解出来るんだけどねえ…光秀のそれはちょっと異常だしねぇ」

孫「ええ、あのままではガラシャが性悪わがまま女に成長しちまう。それでも魅力的でしょうがね」

ね「ぶれないねえあんたも」

孫「ええ、おねねさんの美しさと同様にね」

ね「やだよ!お世辞言っちゃってさ!!それより、どうすんだいこれから。うちの人にも話しておこうか?」

孫「ちなみにガラシャは今どこに?」

ね「三成のとこだよ、安心でしょ?」

孫「あ…いやあ…どうですかねえ…」

ね「三成はいい子だよ?」

孫(いかんせん頭はキレるが豆腐メンタルって話もよく聞くからなあ彼は)


 




ガ「角じゃなー」

三「やめろ、触るな」

ガ「いいのう、これ。わらわもほしい」

左「少しつけさせてあげたらどうです、殿」

ガ「角かわいいのじゃー」

三「うるさい、絶対に嫌だ」

ガ「むう…三成はケチじゃの」

三「……駄目なものは駄目だ。大体俺は子供が嫌いなのだ」

左「またまた。殿も子供みたいなモンじゃないですか」

ガ「三成はガキじゃな!わらわと一緒!」

三「一緒にするな馬鹿共が」

ガ「左近、三成はガキじゃのー。わらわの方がオトナじゃのー」

左「ええそうですねぇ。角も貸してくれない意地悪な子供ですねぇ」

三「……貴様等……」






ね「ね、安心だろ?」

孫(すごくほのぼのしている…)



光「」



孫(やっぱ光秀のメンタル鍛えねえとなあ)



 




光「」

孫「…みっちゃん!」

光「何ですか、私は貝になりたい」

孫「お前…突っ込んでくれよ」

光「お寒い呼び方しないでください。これでいいですか。私はホタテ貝になる」

孫「あのなあ…」

光「子を持たぬ貴方には私の気持ちは解らない。やっぱりあさりでいい、充分だ」

孫「全く…本当に意固地な御仁だ。実はね、ここだけの話。あの時あんたに暴言吐いたガラシャは偽物だった」

光「!ですよね!?ええ、私は信じてましたよ彼女を!」

孫「でもな、ガラシャもそりゃ最初は寂しそうにしてたが(嘘)今は預かって貰った先にも気に入られてうまくやってんぞ」

光「…」

孫「アイツいい子に育ったんだよ。あんたの子育ては成功したんだ」

孫「あとはガラシャを信用して離れて見守る愛情ってのも大事なんじゃないか?」

光「………」

光「ええ、そう…ですね」

孫「…」

光「解りました。これからは多少気をつけます」

孫「本音は?」

光「とりあえず話を合わせてガラシャに会いたい」

孫「お前」

光「あっ」





―――――――――――――――――――――――





孫「駄目だアイツ」

ね「まあ、父親だしねぇ…もともとが面倒見もいい子だし行き過ぎちゃうのも仕方ないんじゃないかい?」

孫「…そういうもんですかね」

ね「どうだかね。私は光秀じゃないから」

孫「うーん…」

ね「難しい問題なんだよ。ほら、多分あれ光秀だね」

孫「!?光秀!」

ね「すごいねぇ、壁に刀を突き刺して登ってるねぇ。武士の誇りってなんだったのかねぇ」

孫「コラ光秀ェエエエェエエエェエエエ!!!」ダッ

光「やべッ!逃げろ!」ダッ


ね「………」

ね「………うんうん!やっぱり男の子は元気が一番だね!」

ね「…うん!」

三「大きな声出さないでくださいおねね様」

ガ「」スースー

ね「あ、ごめんよ」

三「……」

ガ「みつなり、つの…よこせ…」スースー

三(クソガキが…)ニコ…

ね「」ニコニコ




  




孫「大概にしようぜ光秀さんよ」

光「……ッ」

ね「光秀、おいで」

光「ねね殿…」

ね「ほら」


三「」スースー

ガ「」スースー


光「ガラシャが…」

ね「離れがたいのはたっくさん子どもたちのいるあたしも解るよ。でもさ、ガラシャちゃんには色んな世界も見せてあげたいと思わないかい?」

ね「孫一がガラシャちゃんとダチになった時のようにさ?」

光「……ねね、殿…」

ね「ま、あたしも人のことは言えないんだけどねえ。三成かわいいから。あ、もちろん清正や正則もね!」

光「……」

孫「どうだい光秀。少しは考えが変わったか?」

光「解っています、そんなこと」

光「……けれど今しかないんです。私には、今しか」

光「というわけなんで」ダッ

ガ「!」

孫「あ!!!」

ね「光秀がガラシャを抱いて!」

孫「逃げた!」

光「ぐうの音も出ない程の正論といえど私は納得しませんよ!!!フハハハハ!!!」ダッ




孫「」

ね「」

孫「………流石明智光秀……意志が固い………」

ね「…………本物だねえ……」





 




三「………」

三「なんだ、ガラシャ。起こさなかっ………ガラシャ?」

三「左近!」

左「へい」

三「アイツはどうした」

左「今朝方光秀さんが迎えにいらしたようですよ」

三「」

左「…寂しいんですかい?」ニヤニヤ

三「……バカを言うな。清々する」

三「………清々、する」

左(ここまで分かりやすい人も珍しいですね)






ガ「約束も守れない父上はわらわの尊敬する父上ではないっ」

光「」

ガ「…でも父上が寂しがってくれてちょっとだけ嬉しかったのじゃ」

光「ガラシャ…!」

ガ「孫一にちゃんと謝ること、約束じゃぞ父上!」

光「解りました愛してますガラシャァアアアア!!」

ガ「わらわも、父上大好きなのじゃ!」





 

また終わりです…要望頂けたので調子のりくさりやってみました。
もし他にもあればまたどうぞ。
ありがとうございました。

乙です!
次は三成正則清正の三バカ期待しちゃうなチラッチラッ

>>32



三成「……」

清正「……」

正則「あン?何だ何だてめェら辛気くせぇ顔しやがって。バカが余計バカに見えんぞバカ共」

三成「……喚くなバカ。真剣勝負だ」

正則「真剣だと!!?やめろや、俺までおねね様に説教されちまうだろォが!!」

清正「バカが、真剣の意味が違う」

正則「ハァ?」


三成清正「オセロだ」

正則「……おせろ?なんだそりゃ?」



 




三成「……左近、説明してや…」

清正「お前まだ家臣離れ出来てないのか。相変わらずのバカだな。左近なら今はいないぞ」

三成「知っている。単なる癖だ…揚げ足をとるなバカ」

清正「事実しか言ってない」

正則「いいから早く教えろよなバカ二匹」

三成清正「お前に言われたくない」

正則「クッソォ、こういう時だけ息合わせやがってよー…」イライラ

三成「……仕方あるまい。俺が教えてやる。二度は言わんからすぐ覚えろ」

正則「一度ありゃ充分だ!!さっさと説明しやがれ!!」

清正「また無茶なことを言う…」



 




正則「なんだ、簡単じゃねえか。てめェの兵で相手を挟みゃ討ち取ったりってやつだろ。要は」

三成「……まあ端的に言えばそういうことだな。本当に一回で理解するとは見直したよバカ」

清正「今キリのいいところだ。お前もやってみるか?」

三成「貴様、俺が有利になった途端に」

清正「何のことだか」

正則「よっゆー!吠え面かいても知らねーぜ?頭でっかちよぉ」

三成「……頭でっかちに有利な遊びだということを教えてやるよこのマジモンバカ」

正則「マジモンバカだぁあ!!?クッソォ何かすっげえ腹立つ!」

三成「貴様のレベルに合わせてやったんだよ。さあ早くしろ。先攻は譲ってやる」

清正「さっさと挟めバカ」


 




三成「弱い敵将だな」

正則「うぐぐぐぐぐ」

清正「流石は頭でっかち。初心者のバカ相手に容赦ないな」

正則「…清正の言うとおり四隅はとったってのによぉ…」

三成「とらせてやったんだよバカ」

清正「しかし見事なまでに後攻(白)一色だな、四隅を除き」

正則「クッソォ…もう一度だ三成!」

清正「バーカ。次は俺だ。見てろ、こっちの偉そうな方のバカを今黙らせてやる」

三成「やれるもんならやってみろこの達観バカ」


 



三成「……流石に手強いな、さっきの単純猛攻バカと比べれば」

清正「比べずとも苦戦してるだろう意固地なバカだな」

正則「いい勝負じゃねえか…何だってんだチクショー」

ね「おや、みんな何してんだい?」

清正「おねね様…」

三成「今、真剣勝負の最中です。女の入る世界ではありませんのであちらへ行っていてくださいおねね様」

ね「むぅ、そう言われると余計気になるねッ!まだまだあんた達には負けないよ?」

正則「おねね様ァあいつ凹ましてやってくださいよぉ」

ね「なんだいこれは」

三成「……オセロですが」

清正「決まりは簡単なものです、おねね様も如何です?」

三成「貴様はまた……」

清正「仕方ないだろう、右列をとられたことなど全く関係ないぞ」

三成「……」


 



ねね「ううん、難しいねえ…正則はすぐに覚えたのかい?すごいじゃないか」

正則「おねね様までそんなコト言っちゃうんすかぁ!?ひでぇや!!」

ねね「アッハッハ、ごめんごめん。悪いんだけどもう一度説明してくれるかい、三成」

三成「仕方ないですね」

清正「おねね様、こんな屁理屈バカに教わるより俺が説明した方が早いと思います」

三成「うるさい黙れ意固地バカ。お前の方がよっぽど意固地なんだよ」

ねね「二人とも仲良しだねぇ」

正則「ですよねー」ニヤニヤ

三成「……貴女の目は腐ってるんですか。あとそこの単純バカも」

清正「おねね様、勘弁してください」



 




三成「……」

左近「お、まだやってたんですか。オセロ」

三成「……ああ、左近。帰ったか」

正則「よかったなぁ、三成。保護者がいなくてピーピー泣くことももう無いぜ?」ニヤニヤ

清正「嬉しそうな顔は自重しとけよ?また兼続に左近取り上げられるぞ」ニヤニヤ

ねね「おかえり左近。あんたもおせろできるんだねえ。あたしにはサッパリだよ」

左近「慣れりゃ難しいもんでもありませんよ。まずはやってみる事が大事なんじゃあないですかね」

左近「あ、殿。そこ取れますよ」

三成「……!」

清正「あっ」

三成「俺の勝ちだな」

清正「汚ぇな俺の番だったのに」

三成「勝手に中断させたお前が悪い」

左近「おやおや邪魔しちゃいましたかね」

三成「いや、よくやった。そろそろこのバカに無双乱舞をお見舞いしそうになっていたところだ」

清正「そんな瀬戸際だったのかよ、根に持つなあ根暗バカは」

三成「……バカバカうるさいぞバカ。それしか言えないのか」

清正「お前に言われたくないな」

正則「お前も言ってンじゃねぇの」

左近「あんたら三人共ずっとバカとしか言ってませんって」

ねね「うんうん、いいねぇ。みんな仲良しが一番だよ」

三成「……おねね様……」

ねね「おっと、これは気に入らなかったんだっけね?それじゃあ私はちょっと出かけてくるよ。おせろもよく解らなかったしねえ」

清正「そうですか、まあまた今度実際にやってみましょう。おねね様」

ねね「そうだね!負けないよ?」

正則「望むトコってやつですよォ!おねね様ぁ!」


 




三成「結局、俺に勝てる奴はいないようだな」

清正「左近がいなきゃ解らなかったろ。実質俺の勝ちみたいなもんだ」

正則「俺ァまだ慣れてねーんだから仕方ねえだろォ?アァ?」

三成「よく鳴く犬程弱いというがお前らは一体どうなんだろうな」

左近「ま、俺に勝てる人はいないでしょうがね」

三成「……やるか?」

左近「いやいや、泣かれたらかないませんからやめときますよ」

三成「バカかお前は」

清正「いやぁどうだかな?」

三成「……」フイ

正則「お、根暗バカがスネたぞォ?みちゅなりたーん元気出してぇー」

三成「……気持ち悪い。やめろ」

左近「まあまあお二方、その辺で。後で大変なのは俺なんですからね」

正則「わりぃわりぃ。ちょづいちまったな」

清正「意固地は本当に手がかかる」

三成「……バカ共が…」

左近「さてこないだの光秀さんとこのお嬢さんがいらしてますが殿、どうします?」

三成「……面倒だが仕方ないな…相手をしてやるか」

正則「…」

左近「…」

清正「……意固地」

三成「うるさい」



アカン、オチを見失った。とりあえずこんなんで一旦終了。グダグダなもんしか出来ませんがまた何か頂けたら続けていきたいと思います。ありがとうございました。



幸村とくのいちの日常を見たいな~

乙乙!

>>22
よくある娘が心配でおろおろする光秀を想定したのにどうしてこうなったwwwwww

次は
風魔小太郎さんで
お願いします

>>44>>45



幸村「………」

くのいち「お、風魔の旦那じゃないですか!偶然だねっ」

風魔「……ククク…幸村…」

幸村「貴様、何をしにきた」

風魔「北条からの使いよ…風に怯えるか…道理よ」

幸村「何言ってんだお前」

くのいち「にゃはー。喧嘩はしないの、幸村様っ!あ、ねえ風魔の旦那もお腹空いてません?今ねーお館様が狩ってきた猪を捌いてるとこなんすよ!」

風魔「……」

幸村「お主、このような者を誘っても」

風魔「……風である前に…我は人であったようだ……ククク…」

幸村「」

風魔「……馳走になる」

くのいち「おまかせあれっ!」


 



くのいち「じゃあ私はお館様にご報告して参りますね、幸村様っ」

幸村「えっ、いや私が行こう。お主は客人をお相手して…」

くのいち「まあまあまあまあ!ゆっくり座っててくださいな!私が行った方が早いでしょ?それとも私に駆けっこで勝てるって言うんですかぁ?」

幸村「……うっ、そ…そうだな」

風魔「……ククク…」



 




風魔「……」

幸村「……」

風魔「……」

幸村「……」

風魔「……」

幸村「……………………………」

風魔「……」



幸村(耐えらんない)


 



幸村「そ、それで風魔殿…。北条からの使いというのは」

風魔「……」つスッ

幸村「……これは」

風魔「……土産よ」

幸村「………あ、ああ。かたじけない。これは…」

風魔「……西洋の菓子。風もまた…それを好む……」

幸村「ああ…では、お館様に献上後風魔殿にも振る舞いましょう」

風魔「……」パァ

幸村(嬉しいのか…)

風魔「……」ジィ

幸村「腹が…減っているのですか」

風魔「……風が人の子に陥る瞬間……興味深くはないか」

幸村「ど、どうでしょうね……」

風魔「……」シュン

幸村(くのいちィイイイ早くきてぇええええこの子腹ペコだぁああああ)


 



くのいち「お待たせしました!」鍋

風魔「……」

幸村(や…やっと来てくれた…)

くのいち「お館様の許可も頂いたしさあ、風魔の旦那!くのいち特製牡丹鍋、たらふく食べちゃってくだせえ!」

風魔「……」パァアア

幸村「…いただこう」

くのいち「あ、はい幸村様。ちゃんと人参はよけてますからねー」

幸村「うむ」

風魔「……ククク…美味…」


 




幸村「……む」

くのいち「あ、やだ幸村様。こぼれてますよ」

幸村「すまない」

風魔「……」

風魔「……」ポロ

くのいち「ほらほら、幸村様!人参は無理でも椎茸は食べましょうね?」

幸村「く……我が身に試練が……ッ」

風魔「……」

風魔「……」ポロ

くのいち「幸村様!もうちょい!ごくんと行っちゃいましょう!それ食べられたら猪肉入れてあげますからね!」

幸村「うぐう…ッ」

風魔「……おい」

くのいち「ん?どうしました風魔の旦那?」

風魔「……」

くのいち「あ、取りづらいですか?鍋そちらに寄せましょうね」

風魔「……」シュン

幸村「ふぐぅううう」チラ

くのいち「幸村様ー見てますよー捨てちゃダメですよーん」




幸村「ごくん」

くのいち「さっすが幸村様!はい、どうぞ!お肉です!」

幸村「はぁーはぁーはぁーお主…許さんからな……」

くのいち「あれ?食べないならこれは風魔の旦那に」ポチャ

風魔「!」パァアア

幸村「ああっ」

くのいち「おいしいですか?旦那」

風魔「……」コク

幸村「畜生」


 



くのいち「はあ、お腹いっぱいですね」

幸村「少し食べ過ぎたな」

風魔「……風もまた、風に戻る」

くのいち「ああ、食後の運動ですねぃっ!お相手しましょうか?」

風魔「……ククク…混沌を望むか…」

くのいち「負けませんよ?」

幸村「私も参戦しよう」

風魔「……いや、やはり…やめておこう…風は去る…」

くのいち「あれ?そうですか?」

幸村「もうお帰りになられるか。お館様もそろそろ来られるというのに」

風魔「……」シュン

くのいち「行っちゃいましたね…まあそれが旦那らしいっちゃらしいですよね」

幸村「…それもそうだな」

くのいち「じゃあ幸村様、私と遊びましょうよ」

幸村「ああ、そうしよう」

くのいち「手加減は無用です!いきますよー!」

幸村「いざ!!」





 







北条「おう風魔。無事届けたか?」

風魔「……ククク…愚問よ…」

北条「ありがとよ。……?なんだ?やけに顔色がいいじゃねえか。何かあったんかい?」

風魔「……ククク…」シュン

北条「……相変わらず訳の解らんやつだ」

甲斐姫「お館様!あたしの分のお菓子は!?」

北条「あ」

甲斐姫「んもう…!」

北条「わかったわかった…また買ってきてやるから大人しくしとけ」

甲斐姫「何で暴れるつもり前提なんですかぁ!!」

北条「ハッハッハ」

甲斐姫「もォー!!!」





 

おっしまい。ありがとうございました。書くペース遅過ぎて申し訳ありません。
またリクエスト随時募集中です。

乙!
次は政宗みたいです!オネシャスッ

>>56-57


綾御前「謙信?」

謙信「は、姉上。」

綾御前「彼方にいるのは独眼竜…伊達政宗、ですね?」

謙信「如何にも。気性の荒い者と聞きます。姉上あまり近寄らぬ方がよろしいかと」

謙信「………姉上?」





綾御前「こんにちは独眼竜」

政宗「なんだ貴様は」



 



綾御前「ここは上杉の領地…世に混乱が訪れようとこの場に用もなく立ち入る者は許しませんよ?」

政宗「…馬鹿めが。そのようなこと貴様のような女に言われる筋合いはないわ」

綾御前「………」

政宗「…………」ダラダラダラダラ

綾御前「…………あなた」

政宗「………ッ!」

綾御前「迷子なのですね」

政宗「……っ馬鹿め!この独眼竜が道に迷うただと!?上杉を落としにきたに決まっておろう!!!」

綾御前「兵も持たずに?」

政宗「…う、上杉如き…我が身ひとつでじゅうぶ」

綾御前「」クスクスクス

政宗「わ、笑うな!馬鹿めが!!!」

綾御前「大きな口を叩きますわね」

政宗「儂は独眼竜、伊達政宗じゃ、当然だろう」

綾御前「ならば私は身の危険を感じ、助けを呼ぶとしましょうか」

政宗「」

綾御前「ただの迷子ならば…送り届けてあげても、吝かではないのにね」クスクスクス

政宗「きさ」

綾御前「謙信んんんんンンンン!!!!」

政宗「迷子だァアアアアアアアア!!!!」

綾御前「最初から素直にそういえばいいのです。さあ、案内して差し上げましょう」

政宗「ぐぬううううう」


 



綾御前「政宗はいくつになりましたか?」

政宗「儂は子供ではない、歳など聞くな」

綾御前「子供が一人でこのような時間に出歩くなど、あってはならぬことですよ」

政宗「貴様話を聞く気がないな」

綾御前「え?如何致しましたか?」

政宗「……わざとじゃろうな」

綾御前「わざとじゃないと思ってらっしゃるのかしら」

政宗「」

綾御前「フフ…行きましょう、先は長いですよ」

政宗(たすけて)


 





綾御前「~♪」

政宗「……この辺りは道が悪いな」

綾御前「ええ、獣道ですからね」

政宗「………」

綾御前「怖いのですか?」

政宗「馬鹿を言うな。儂に怖いものなどあり得るものか」

綾御前「…………そうですか」

政宗「そうだ」

綾御前「じゃあ彼方に整備した道があるのですがここで構わないという訳ですね。流石独眼竜」

政宗「貴様…本物の性悪だな…」

綾御前「お返事が聞こえませんね」

政宗「………ッ構わん!!儂はこの道を選んだ!!この道で行く!!!!」

綾御前「では私は彼方に」

政宗「怖いです」

綾御前「さあ行きましょうか」クスクスクス

政宗「ひぎぃいいいい」



 




綾御前「政宗、あなたはいつからさ迷っているのです?」

政宗「さ迷っ…さ迷っていた訳ではない。道を探して歩いておったのだ」

綾御前「あっ…そう」

政宗「」

綾御前「………」スタスタスタスタ

政宗「……今朝からだ」

綾御前「あらあら…もう日も明けるというのに…それじゃあさぞ空腹なことでしょう」

政宗「!……あ、ああ」

綾御前「あっ………そう」

政宗「それやめてくれ、心が折れる」

綾御前「あら……まだ折れてなかったのですね。流石独眼竜」

政宗「………」

綾御前「」クスクスクス


 




綾御前「……」

政宗「……」

綾御前「……」

政宗「………………」

綾御前「………………」

政宗「なあ」

綾御前「……どうしました?」

政宗「……………まだ着かぬのか」

綾御前「そうですね、もう一寸程です。我慢なさい」

政宗「………」

綾御前「………」

政宗「………」

綾御前「……」

政宗(……もう、着いてもいい頃合いなのに)

綾御前「……」

政宗「なあ」

綾御前「…どうしました?」

政宗「まだ」

綾御前「まだです」

政宗「………」

綾御前「」クスクスクス

政宗「………………」



 





綾御前「」モシャモシャ

政宗「…!」

綾御前「あら?どうしました、政宗」

政宗「…何でもないわ。」

綾御前「団子、美味しいですよ」

政宗「………」ギュルルルル

綾御前「あらあら…大きな腹の虫が巣くっている様で」

政宗「………………」

綾御前「政宗」

政宗「………何じゃ」

綾御前「欲しいのですか?」

政宗「いらん。施しは受けぬ」

綾御前「道案内は施しとは言わぬ、と…奥州の常識は我らとは少し違うようですね…」クスクスクス

政宗「……ッ」

綾御前「お食べなさい」

政宗「……かた…じけない」

綾御前「あら?先程の団子が最後だったようですわね」

政宗「」

綾御前「」クスクスクス


 




謙信「姉上……」

綾御前「あら、謙信」

謙信「お戯れを…探しましたぞ」

綾御前「ウフフ…つい可愛い玩具を見つけてしまいまして……」

謙信「……一晩城の周りを歩いて、一体何をしていたのです」

綾御前「ウフフフフフ…」

政宗「」

綾御前「政宗、お手」

政宗「」ピョコ

綾御前「」クスクスクス

謙信「………………………愉悦」

綾御前「ええ、とても」

政宗「」





政宗「」

綾御前「おすわり」

政宗「ワン」



 

おわり。ありがとうございました。ぶっちゃけ綾御前未使用Cなんでテンパって口調滅茶苦茶、すみません。
引き続き募集中です。何か頂けたら嬉しいです。

おつ!
異色コンビだったなwww
うーん…稲姫かな!

>>67


稲姫「…………」

忠勝「……」

稲姫「…………………」

忠勝「稲よ」

稲姫「はい、父上」

忠勝「気が散るのだが」

稲姫「失礼致しました…では下がります。」

忠勝「いや、別に構わん。ただこちらを見続けるのはやめろ」

稲姫「お断りです」

忠勝「えっ」

稲姫「例えば下がりましても稲は父上を見続けます」

忠勝「えっ」


 




忠勝「ど…どうしたと言うのだ稲…何故いきなり…」

稲姫「稲はもう子供ではありません。稲の行動は稲が決めます」

忠勝「いやそれは構わんのだが…」

稲姫「ならば問題はありませんね、さあ瞑想を続けてくださいませ」

忠勝(反抗期…か…?)


 



忠勝「……と、いうことがあったのだ。これをどう思う」

蘭丸「左様でございますか……蘭には少しだけ稲殿のお気持ち、理解出来るやもしれません」

忠勝「なに?」

蘭丸「稲殿は忠勝殿を尊敬して止まないのでありましょう。蘭もひたすらに信長様と光秀様を見つめ続けております」

忠勝「そうであったか……稲め。だが瞑想中は勘弁してほしいものだな」

蘭丸「……忠勝殿」

忠勝「ん?」

蘭丸「あ、いえ」

稲姫「………………」ギロリ

蘭丸「ら、蘭は信長様の元へと戻ります。話途中に大変申し訳ありませぬがよろしいでしょうか」

忠勝「む、ああ。呼び止めてすまなかったな」

蘭丸「いえ、それでは…失礼致します」

蘭丸(こっわ)


 




忠勝(……そう言えば普段意識しておらなかったが)

忠勝(気を張り巡らせると必ず……)

忠勝「………稲」

稲姫「!!!」サッ

忠勝「湯浴み中だぞ、稲」

稲姫「稲は父上のお背中、流しとうございます」

忠勝「……いや、いい」

稲姫「お断りです」

忠勝「えっ」

稲姫「例えば下がりましても稲はどんな手段を用いてでも父上のお背中を流します」

忠勝「」



忠勝「娘が、怖い」


 




 どんな時でも――――


忠勝「………稲」

稲姫「はっ」

忠勝「ここは厠だ…」

稲姫「存じております」



 如何なる時でも――――――


忠勝「稲…」

稲姫「はっ」

忠勝「眠りたいのだが」

稲姫「添い寝いたし」

忠勝「」ピシャッ





忠勝「あいつちょっと異常だ」

忠勝「……しかし、気を張り巡らさねば気配に気付かぬとは……拙者にヤキが回ったのか、稲の腕が上がったのか……」

忠勝「…………稲」

稲姫「はい父上」

忠勝「…………………」



 稲姫の腕が上がったということで無理矢理納得し、忠勝は隠居した。




 




忠勝「……稲は、元気にしておるのだろうか」

忠勝「……ツっ」

忠勝「…………フッ。小刀で指を切るとは拙者も老いぼれたものだ」

忠勝「――――稲」

稲姫「はい、父上」

忠勝「働け」





 

アカン、どんどん短くなってる。
終わりです、ありがとうございました。
まだまだ募集中であります。OROCHIもプレイ済みですので三國無双からもお待ちしております。

おおー乙です!
三國無双だったら練師と孫権かなー

脳内映像は鄧艾で再生

乙乙。

義元公、オネシャス!

>>76



練師「孫権様」テテテ

孫権「おお、練師。どうした」

練師「……えっと、孫権様は…お料理、出来ますの?」

孫権「すまんが、私もあまり得意ではないな。必要に迫られて何度か経験はあるが」

練師「孫権様……私に、お料理を教えて頂けないでしょうか」

孫権「…人の話を聞こうな、練師」



 




孫権「しかし何故急に料理を」

練師「…姫様に、私の料理を食べてみたいと言われまして」

孫権「いや尚香も経験がないと言えば無理は言わないだろう。」

練師「……つい」

孫権「…ああ」

練師「だって、姫様に練師は何でも出来てすごいわねなんてあんなクッソ可愛い笑顔で言われてしまいましたら…!」

孫権「それはつい見栄を張るな…!」

練師「……」

孫権「……」


 ガシッ


練師「孫権様なら解って頂けると思いましたわ、頑張りましょう。うまくいった暁には私と連名で料理をお出ししますわ」

孫権「うまくいかなかったら?」

練師「孫権様のお名前でお出ししますわ」

孫権「……」

練師「……」

 ガシッ


孫権「がんばろう」

練師「ええ」



 



練師「まずは材料の調達ですわね」

孫権「狩りならば任せておけ」

練師「私も負けませんよ」



 猪 10頭
 兎 10羽

孫権「…」

練師「…」

孫権「…こんなにいらなかったな」

練師「ええ、山の神様ごめんなさい」

孫権「それに練師。兎肉は病人食には良いが味は不味いと聞くぞ」

練師「えっ」

孫権「…仕方あるまい、とりあえず兎は半分父上の枕元に置いておこう。誰かが気付いて調理するだろう」

練師「痛まないといいですが」

孫権「まあ大丈夫だろう。失礼致します、父上」

練師「ごめんなさいね兎さん…」

孫権「…よし、兎を顔周りに並べ終わったな」

練師「すごくモフモフですわ。あ、けれど気付いた時に驚かれるといけませんね。置き手紙を置いておきましょう」

孫権「練師は気がきくなあ」

練師「それもまた今朝姫様のあのクッソ天使な笑顔で言われちゃいましたわ…!」

孫権「それは勃起だな…!」

練師「ええ、勃起ですわ…!」



練師「……」

孫権「……」

練師「猪はどうしましょう」

孫権「大喬は主婦だ、きっと喜ぶ」

練師「ええ、精々一頭で充分ですし孫策様廷前に並べておきましょうか」

孫権「しかしこんなに入らんな」

練師「縦に二列に並べれば」

孫権「練師はかしこいなあ」

練師「それは先日姫様にあのクッソヴィーナスな笑顔で言われちゃいまして…!」

孫権「それは拝むな…!」

練師「ありがたやありがたや…!」


 




練師「では作業に取りかかりましょう、孫権様」

孫権「しかし何から始めればよいのだ?私にはあまり経験がないから猪など捌けんぞ」

練師「……」

練師「猪はやめておきましょうか」

孫権「流石に惨殺するだけしといて一頭も補食しないのは畜生だぞ練師」

練師「そうですわね…しかしどうしましょう。例の資料に載っていればよいのですが…」

孫権「いや、蔵の書物には精々虎の捌き方程度しか載っていないだろうな」

練師「虎なんてこの辺りじゃ狩れませんものね………………ん?」

孫権「…いや…そう、言えば…」

練師孫権「…」



 




諸葛亮「……それで遠路はるばる私共の元に」

月英「孔明様、理解が追いつきませぬ」

諸葛亮「安心なさい月英、私もです」

練師「虎をください」

孫権「一頭でいいのだ。金ならば出す」

月英「我が軍の虎戦車に値段をつけろ、というのですね?」

諸葛亮「……フフ、呉もなりふり構っていられな」

練師「あ、いえ。それ固そうですし」

孫権「肉質がちょっと」

諸葛亮「……」

月英「……………?」



 



練師「結局この固い虎しかいただけませんでしたね……」

孫権「これ、叩いたらいい音がするぞ。うまいのだろうかこの肉は」

練師「あまり美味しそうな感じはしませんわね」

孫権「…そうだなあ」

練師「あと、この虎。足がないんですよね」

孫権「…あーあ…何で借りる時に確認しなかったのか…」

練師「この虎は寒がりだったのか、布を被せられてまして…」

孫権「…足が車輪な生き物は流石に規格外だな…」


 





練師「……堅い」

孫権「…堅いな」

練師「包丁が入りませんわ」

孫権「…そうだな」

練師「このままでは姫様のご褒美クッソマーベラスな笑顔が見られない」

孫権「ここか!」

虎戦車「」

練師「ああッ」

孫権「…しまっ」

練師「………………孫権様……」

孫権「…すまない」

練師「材料集めもままならない…やはり私のような者に料理なんて女性らしいことは出来ないのですね」

孫権「…練師…」

練師「よいのです孫権様。この混沌の乱世で一時でも夢を見られた。それだけで練師は幸せです」

孫権「…」


 




尚香「あら練師、権兄様!」

練師「姫様」

孫権「尚香……」

尚香「点心があるの、食べない?」

練師「いえ、私は」

尚香「昨日星彩と一緒に作ったの。星彩ってすごいわね、ああ見えてとても料理が上手なのよ」

練師「」

孫権「しょ、尚香…練師はだな」

尚香「練師?元気ないわね、どうかしたの?」

練師「」

孫権「…」

尚香「練師、沢山食べたら元気が出るわ!さあ食べて!」

練師「」

孫権「もうやめて!練師のライフはとっくに0よ!」

尚香「ほら練師!もう!無理にでも食べさせてやるわ!ほら!あーんしなさい!」

練師「あーん」

孫権「」

尚香「もっともっと食べなさい!元気出るから!はいあーん」

練師「ウフフフフフフフあーん」

孫権(ずるい)

尚香「よかった、練師…元気出たみたいね。じゃあ私、玄徳様と約束があるから!行ってくるわね二人とも」

練師「ええ」ポー

孫権「今なら妬みで人を殺せる」






練師「孫権様、私料理が出来なくても構いませんわ」

孫権「ああそうだな、尚香の料理が一番だ」



 

終わりです。引き続き鍾会と艾で始めますがまだまだ募集中です。ありがとうございました。

>>77-78


鍾会「艾殿……」

艾「なんだ、鍾会殿」

鍾会「…何故私の部屋にいるのですか」

艾「ああ、ここは鍾会殿の部屋か。」

鍾会「この私の寝首をかこうと?隠れもしないとはいい度胸ですね、返り討ちにしてくれますよ」

艾「ああそれもいいかもしれぬな」

鍾会「えっ」



 



艾「いやもうそんな嫌われるならやっちゃおうかなって」

鍾会「えっ、あ、いや…えっ?」

艾「だって鍾会殿いっつも自分だけに冷たいし」

鍾会「いやまあ、やりづらいなとは常日頃思ってはいますけど」

艾「うん、知ってる」

鍾会「ええええ……」

艾「まあ別にそんなつもりでここにいた訳ではないのだが」

鍾会「!では、一体何故」

艾「それにしても暑い」

鍾会「」


 

 


鍾会(なんなんだこの状況は)

艾「茶を入れた。鍾会殿、どうだ」

鍾会「ここ私の部屋なんですが」

艾「そうだな」

鍾会「いただきます」

艾「ああ、我ながらうまく淹れられたと思う」

鍾会「……うまい」

艾「だろう」

鍾会「…それで艾殿は何故ここに」

艾「そういえば先日書いた地図が好評なのだ、鍾会殿も見てくれるか」

鍾会「」


 




艾「どうだ」

鍾会「ええ、相変わらず見事なものですね」

艾「ありがとう」

鍾会「ええ」

艾「……」

鍾会「……」

艾「茶は」

鍾会「あ、いただきます」

艾「ああ」

鍾会「しかしここは私の部屋ですので、次は私に淹れさせてもらいますよ」

艾「…ああ!」

鍾会「…あなたに借りを作るのは御免ですからね」

艾「…ああ」

鍾会「どうぞ」

艾「まっず」

鍾会「」

艾「あっ」


 



鍾会(本当に何しに来たんだこのオッサン)

艾「鍾会殿、先日光秀殿と呑んだ時に食したつまみが実にうまくてな」

鍾会「…そうですか。興味ありませんね」

艾「それを柿…なんといったか。柿の種が正体らしい。甘辛くて実にうまかった」

鍾会(だからなんだよ)

艾「その時のつまみが何故か今ここに」

鍾会「私は決まった人間の作ったものしか受け付けないのですよ。英才教育を受けてきたものでね」

艾「………そうか」シュン

鍾会(何を企んでいるのだ)


 

誰彼かまわず出雲に連れ帰ろうとする阿国さんの珍道中も見たいなって



鍾会「一体何なんですか」

艾「………いや、何でもない。今日はこれで帰るとしよう」

鍾会「……はあ?」

艾「いつか、鍾会殿と仲良しになってみせるからな。それまで努力は惜しまない」

鍾会「ハァ!?」

艾「さらばだ!!」

鍾会「」





鍾会「…………………」

鍾会「……まじかよ」

鍾会「あの男、色んなことを盛大に間違えている。仲良くなるつもりないだろ」

鍾会(ていうか仲良くなりたくもないし。何言ってんだあいつ)







鍾会「……また来るのだろうか」

鍾会「次こそはうまいと言わせてやる。………そうでなければ…私のプライドが許さんからな!ああ!」

鍾会(いい茶葉を仕入れておかねば)



 

終わりです。ありがとうございました。鍾会たんきゃわわわわ。
引き続き大募集です。次は義元公で始めます。

>>79


元親「相変わらず見事に蹴鞠るな」

義元「の」

元親「ああ、素晴らしい。さすがは義元だ」

義元「の、の」

元親「ん?ああ、光秀か」

光秀「…こ、こんにちは。元親殿」

元親「今、義元と共に蹴鞠っておったのよ。どうだ。貴様も蹴鞠の跳ねる旋律を楽しもうではないか」

光秀「はあ」

義元「の…」

元親「何?光秀は怖い?信長の軍勢にいた者は信用できないと言うのか。いやしかし光秀は友だ。いい奴だぞ」

義元「の」

元親「そうだ、食わず嫌いはよくないな。あの悪評高い彼のあけびよんじゅうはちも聞いてみれば美しい音を奏でていた。人間とはそういうものよ」

光秀「あの、そろそろ突っ込んでよろしいでしょうか」

ガラシャ「の!」

義元「の!」


 



元親「なんだ光秀。藪から棒に」

光秀「いや、もう人間やめてんじゃねーかと思いまして」

元親「貴様が何を言っているのか全く理解が出来ぬぞ」

光秀「ああ、なるほど日本語は理解出来ないのですねってバカ!」

元親「?」

光秀「………あの、私には先程から義元公は一言も言葉を発していないように見えるのですが」

元親「何を言っている。こんなにも雄弁に語っているではないか」

義元「の…」

元親「元気を出せ義元。酷い事を言ってやるな光秀…信長の元にいた貴様とも蹴鞠で仲良くなろうと義元は頑張っていたというのに」

光秀「理不尽過ぎる」

ガラシャ「の!面白いのー!の!」

義元「の!の!」

元親「貴様の娘もまた蹴鞠によって和を受け入れた……光秀、歩み寄る時ではないのか」

光秀「人の娘になんて事させるんですか。彼女は人間ですよ」

ガラシャ「?」

元親「光秀…貴様…」

義元「の……」シュン


 



光秀「何か私が鬼畜みたいな扱いされてるのには納得がいきません」

元親「鬼畜ではないか。歩み寄ろうとしている者に暴言を吐くなぞ、人のすることではない」

義元「の」

元親「…そうだな義元…すまない。さあ光秀。義元もこう言っていることだし許してやる。蹴鞠をしようじゃないか」

光秀「どう言ってんだコンチクショウ」

義元「の、の、の」

ガラシャ「父上、義元が一緒に遊ぼうといっておる。わらわを離してくださいませぬか」

光秀「既に感染してるじゃないですか、勘弁してください。帰りますよガラシャ」

ガラシャ「父上がおかしくなってしまった」

元親「大丈夫だガラシャよ。今に治る。光秀は友だ。見捨てはせん」

義元「の」

光秀「え?ナニコレ?私なの?私がおかしいの?」


 



義元「の」

元親「なに?しかし義元…今の光秀と二人きりは危険だと思うが」

光秀「ちょっと待って嫌な予感がする」

義元「の!」

元親「………そうか……。貴様がそう言うのであれば…」

ガラシャ「義元…」

光秀「」

元親「では光秀、義元と二人で話してみろ」

ガラシャ「父上、わらわと元親はあちらで待っておりまする。仲良くするのじゃぞ」

光秀「」




光秀「」

義元「の」



 



元親「しかし光秀をからかうのは楽しいな」

ガラシャ「元親も悪いやつよのー」

元親「いや、義元もあそこまで悪ノリしてくれるとは思わなかったな」

ガラシャ「まあわらわも少しやりすぎてしまったのじゃー。父上怒るかのう」

元親「さすがに怒るだろうな。まあ光秀の事だ。しっかり謝れば許してくれるだろうよ」

ガラシャ「うむ、そうじゃな」

元親「そろそろ義元もネタバラシした頃だろう。戻るとしようか」

ガラシャ「うむ」


 




光秀「の」

義元「の」

光秀「の、の、の」

義元「の!」

光秀「の…」

義元「の」

元親「えっ」

ガラシャ「えっ」

義元「の」

元親「ふははは、悪ふざけはもう終いにしよう。光秀すまなかったな。先程までのは遊びだ」

義元「の」ケマーリ

光秀「の」ケマーリケマーリ

ガラシャ「わらわをからかおうとしておるのじゃな父上。その手にはのりませぬ!」

光秀「の」ケマーリ

ガラシャ「ち、父上?」

元親「光秀…?」

光秀「の」

義元「の」


 



元親「…光秀」

光秀「の?」

ガラシャ「ち、父上…?申し訳ございません、調子にのりすぎたのじゃ…」

光秀「のー、のー」

義元「のー」

光秀「の」ニコッ

元親「よ、義元も…いい加減にしないか?すまなかった。団子にしよう」

義元「の」ニコッ

光秀「の」ニコッ

元親「」

ガラシャ「」


 




光秀「……反省したようですね」

元親「すみませんでした」

ガラシャ「すみませんでした」

義元「摩呂は光秀殿とも蹴鞠って仲良うなれたし、嬉しいの、の」

光秀「ええ、この二人の悪ふざけにお付き合いさせてしまい申し訳ございません」

光秀「しかしガラシャ。貴女も父を騙すとは成長しましたね。賢い子に育ってくれて私は嬉しいです。元親殿はそのまま正座」

ガラシャ「父上!」

元親「あれ?」

光秀「ガラシャ、では帰りますよ。元親殿はそのまま正座」

元親「ま、待て光秀…いつまで」

光秀「そのまま正座」

元親「…わかった」

義元「約束通り、三日三晩は、見張っておくから安心してたもれ」

光秀「かたじけない」

元親「えっ」

ガラシャ「元親!また遊びにくるからのー!」

光秀「それでは」








元親「義元」

義元「の」

元親「」

義元「の」

元親(温厚な人間程怒ると怖い。なるほど、勉強になったな)

義元「の」ニコッ

元親「」


 

おしまい、だの。次は阿国さんの珍道中です。ありがとうございました。
まだまだリクエスト募集しております。

>>96



阿国「最近えらい退屈どすなあ」

阿国「慶次様も連れ帰るのに難儀したけど今やうちの掌の上やし」

阿国「誰かええ人探しにいかなあきまへんなあ」



(誰を連れ帰るか、リクエストがあればお願いします。無ければこのまま続けます。)



みつなり「あうー」

左近「ああ殿、髪を引っ張らないでくれませんか」

みつなり「うー」

兼続「やめろ三成。扇をこちらに向けるんじゃない」

阿国「三成様に兼続様に左近様やあらしまへんか。まとめていらしてくれはるやなんて…感激どす」

みつなり「ぅう」

左近「ああ阿国さん。すみませんねぇ、道に迷っちまいまして」

兼続「やめろ三成。扇を畳め。今すぐにだ」

みつなり「あー」

阿国「にしても三成様はどないしはりましたん?えらいかいらしくなってもうて」

兼続「俺を執拗に狙う三成が可愛くみえるのか阿国」

阿国「やぁん、兼続様がうちの名前呼んでくれはったぁ」

兼続「」

みつなり「あう!」

左近「もう丸三日経つのでそろそろ元に戻ると思いますよ。それまで生き延びてください兼続さん」

阿国「やぁ、戻ってしまうん?こんなにかいらしいんに」

左近「あ」

みつなり「あう」

阿国「ほなこのみつなり様はうちがいただきますえー!」

左近「ああ…殿、幸せにしてもらうんですよ…」

兼続「言ってる場合か!連れ戻せ!」


 



みつなり「うーあお、あおん」

阿国「ウフフかいらしなあ…みつなり様、うちが一生介護したりますえ…」

みつなり「う?」

幸村「」

みつなり「あー」

阿国「あらぁ、幸村様やない」

幸村「み、三成殿…今は治療中ではなかったのですか?」

みつなり「あーう、う」

阿国「幸村様、心配あらしまへん。みつなり様はうちが責任持って出雲で手取り足取り腰取り面倒見ますえ」

幸村「えっ、いえそれは」

阿国「しゃあないなあ、ほんなら幸村様もうちと一緒に出雲に住にましょ」

幸村「いえ、私は結構です」

阿国「やぁん、いけず」

幸村「阿国殿、三成…いえみつなり殿は左近殿と共にいれば治療出来ると聞いておりますので…出来れば速やかに左近殿のお背に戻してあげ」

阿国「こんなにかいらしいんならそのまんまでもよろしおす。それとも幸村様が代わりにゆきむら様になってくれはりますの?」

幸村「いやちょっと本当に何言ってるのかよく」

阿国「ウフフ、幸村様はどないしたら精神がへし折れるんやろなあ」

幸村「」

みつなり「あばばばば」ガクブル

 



阿国「あら?幸村様?」

幸村「」

みつなり「あう」

阿国「やぁ、あれくらいで気ぃ失ってしもて。かいらしなあ…。ほな幸村様も出雲に住にましょ」

みつなり「あー!あー!」

阿国「ウフフ、みつなり様。うちの傘は玩具やあらしまへん。触ったらあきまへんえ」

阿国「いわしますえ」

みつなり「」

阿国「お二人だけでもうちは幸せやけども…あきまへんなぁ、女っちゅうのは欲張りさんやから」

阿国「さあ、次はどうしましょ」


 



阿国「どんどんたかくもっとたかく~」

みつなり「う?」

阿国「おうたどす、みつなり様も歌いはりますの?」

みつなり「あっ!うぅ」

阿国「ウフフ、おじょうずおじょうず」

幸村「」ズルズルズルズル

阿国「あらぁ、幸村様が削れてしもた。荷車か馬がどこぞにあればよろしいんに」

阿国「…と。うちの日頃の行い。神さんも見てくれてはるんやねえ」




関羽「いやしかし今日は暑いな」

赤兎「ヒヒン」


 




阿国「関羽様ぁ」

関羽「む、やあこれはこれは阿国殿ではありませぬか。如何なされた」

赤兎「ヒン」

阿国「いいえぇ。関羽様の立派なお髭につい見とれてしもて」

関羽「…悪い気はしませんな。普段から気をかけております故」

赤兎「ヒヒヒヒンン」

阿国「ほんま立派なお髭やわぁ。うちも欲しなるくらい」

関羽「ハッハッハ。阿国殿に髭が生えているなぞ、想像できませんなあ」

阿国「せやろぉ、うちにはお髭は一生手に入らんものなんどす」

阿国「せやから関羽様ぁ、うちのモノになってくれはります?」

関羽「ハッハッハ。阿国殿程の美しい女性にそう言われるとは、拙者もまだ捨てたものではないですな」

赤兎「ヒッヒン」

阿国「あぁん。うちは本気どす。関羽様なら真剣に考えくれはる思うてたのに」

関羽「え?」

赤兎「ヒン?」


 



阿国「敵将、いわしました」

関羽「」

阿国「よいしょ…あぁ、関羽様ほんま綺麗なお髭。傷が付かんようにせなあきまへんな」

阿国「ほな赤兎馬様、うちを乗せてくれはります?」

赤兎「ヒヒン…」

阿国「えぇ子」

みつなり「あうぅ」

阿国「ウフフ、みつなり様に関羽様に幸村様…こないに出雲までついてきてくれはるやなんてうちも隅におけまへんな」

阿国「幸村様はお怪我をされとる、赤兎馬様。幸村様をお背に」

赤兎「ヒヒン」

阿国「みつなり様はうちの背に」

みつなり「あう」

阿国「しもた、関羽様はどないしよ」

阿国「……」

阿国「とりあえずは、隠しときましょか。あそこの岩陰に……よっと、ちょっと土をかけますえ」

阿国「お髭についたら大変。にぎりの葉を下に敷いて…」

阿国「これでええ。関羽様、ちょっとだけここで待っといてくださいね」

阿国「ほな、行きましょか。赤兎馬様」

赤兎「ヒ、ヒン」


 



阿国「~♪」

みつなり「うぅ?」

阿国「ええ天気どすなあ」

みつなり「う」

光秀「ガラシャ、裾が捲れていますよ」

ガラシャ「父上、これはこういうおしゃれというものらしいのじゃ。孫一がそう言うておった」

光秀「そうですか、それはポアしておかないといけませんね」

ガラシャ「ぽあ?」

光秀「何でもありませんよ。さあ、それはみっともないから直しましょう」

ガラシャ「はいなのじゃ」



阿国「」ニタァァアアアアア

みつなり「」ジョロロロロ


 




阿国「おきばりやす」

みつなり「!」シャキーン

みつなり「うあ!」


ボボンッ



光秀「」

ガラシャ「ち、父上!?なにごとじゃ!急に爆弾が!」

阿国「どないしはりましたん?」

ガラシャ「ああ阿国!父上!父上の下半身に致命的ダメージじゃ!」

阿国「あらぁ、そらあきまへんな…ガラシャ様、一人じゃ不安やあらしまへん?うちと一緒にお医者様探しにいきましょ」

ガラシャ「そうじゃな!父上、大丈夫です、きっとようなる!」

光秀「」

阿国「ウフフ…」

みつなり「もうおわりか、よわいてきしょうだったな」

阿国「さあ、いきましょか」

ガラシャ「…?さあ、父上!阿国がたすけてくれるそうじゃ!足元をしつれいするぞ!」

光秀「」ズルズルズルズルズルズルズルズル


 




光秀「……!」ハッ

光秀「痛い!」

ガラシャ「父上!」

光秀「な、何事ですかこれは」

阿国「あぁん、あの爆発でもう目が覚めはるやなんて…やっぱり光秀様はお強くいてはるんやねぇ」

ガラシャ「そうじゃ、ガラシャの父上はすごいのじゃ!」

光秀「こ、これは…三成殿では…幸村殿まで」

光秀「阿国さん…あなたは」

阿国「あらぁ?どないしはりました?」ニッコリ

光秀「………い、いえ。何でもありません」

阿国「さあ、光秀様と幸村様のお怪我を見てくれはる方を探しにいきまひょ」

ガラシャ「三成、わらわにまた角を貸してくれるか?」

みつなり「やー」

 




半兵衛「お、阿国さんじゃん。あーあー、いっぱい怪我人連れちゃって」

阿国「ウフフ、半兵衛様。不幸な事故ちゅうのは続くもんどすえ?」

半兵衛「こわやこわや…。そんじゃ、俺も事故に合う前に家に帰るとしますかね」

みつなり「う?」

半兵衛「あらら、三成さんまでそーなっちゃってんの。左近さんったらまーた達観して三成さんほったらかしにしちゃったのね」

阿国「やぁん、勘の鋭いお方。半兵衛様、うちと出雲に住にまへんか?」

半兵衛「いやいや遠慮しとく…って言うと、幸村さん達みたいになっちゃいそうだしなあ。とりあえず光秀さんの医者探しくらいなら手伝うよ」

阿国「あぁんいけず」

ガラシャ「何の話じゃ?」

半兵衛「オトナの話だよガラシャさん。お父上の怪我、俺も協力したげるよ」




みつなり「うぅー」

半兵衛「隙を見て左近さんのとこに返してあげるからそれまで我慢だよ三成さん」

みつなり「う」


 




半兵衛「しかし赤兎馬までどうやって手に入れたのさ阿国さん」

阿国「ウフフ、関羽様にもうちと出雲に住ぬ約束しとるんどす」

半兵衛「ああ、いわしちゃったのね」

阿国「ウフフ、関羽様もうちの舞に釘付けどすえ」

半兵衛「なるほどねえ。俺もやっちゃう?」

阿国「うちの舞、簡単には見られるもんやあらしまへんえ」

みつなり「うゆ」

ガラシャ「さっきから難しい話ばっかりじゃ…わらわにはよくわからぬ」

光秀「……ガラシャ、帰ったら父と世間をお勉強しましょう」

ガラシャ「!ほんとか父上!」

みつなり「あう」

光秀「無事に帰れたらいいですね…」

赤兎「ヒヒン…(何だこの集団…)」


 

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