男「女体化…」友「うん?」(384)

友「…transsexual fiction。もしくはtranssexual fantasy」

男「…なんだって?」

友「…何って…。今君女体化って言わなかった?」

男「言った」

友「異性への性転換を扱うフィクションをtranssexual fictionって言うんだよ」

男「へー、友は物知りだな」

友「TSFって聞いたことないかい?」

男「おお、男が女になるヤツだよな」

友「…違うよ。女が男になるヤツも含むよ」

男「…うん?」

友「TSFは『T』rans『S』exual 『F』ictionの頭文字を取った略称だよ」

男「あ、そうなの?」

友「そうなのって…まんまじゃないか。T・S・F」スッ スッ

男「…あー!そっかそっか!」

友「男くんの間違った認識をまた一つ改めたね」

男「でもよくあるだろ。略称は知ってても何の略かは分からないっての」

友「僕はないかな…。放って置くと気持ち悪いからね」

男「あー、友だもんな」ハハッ

友「…その括り方、いつも思うけど横暴だよね」フッ

男「あ、悪い…」

友「まぁ君なら構わないけど」ニコニコ

男「…じゃぁ何故言ったし…」

友「それで?」

男「…ん?」

友「何で女体化とか口走ったの?」

男「あー、それな」

友「これが教室なら正直かなりのレベルで変態扱いだよ」

男「…確かに。屋上で良かった」ホッ

友「僕も若干引いてるしね」



男「………え」サーッ

友「……焦った?」フフッ

男「からかうなよ!超焦ったわ!」

男「うら!幼馴染!起きろ!」ペチペチ

友「まだ寝かしといてもいいんじゃないのかい?下校時間にはまだ時間あるし」

男「いや、俺の足がそろそろヤバい。足の先端の感覚がほぼないもの」

友「まぁいつものことじゃないか」ハハッ

男「あー…これ絶対ビリビリするよコレ…ビリビリ避けられないよコレ…」

友「…幼馴染さん、起きる気配ないね」

男「おいコラ!膝から手を離せ!起きろ!ビリビリだから!」ユサユサ

幼馴染「ん…くふぅ…ぜったいに…ひじゃを…わたさにゃ…にゃふぅ…」zzz

男「お前実は起きてるだろ!?」

友「…いやこれは本気で寝てるよ。眼球運動が激しい、レム睡眠に見られる兆候だよ」マジマジ

男「…いや友も目蓋めくって分析してないでさ…」

―帰り道

幼馴染「……」ブスーッ

男「いつまで膨れてるんだよお前は…」

友「いやぁそれは仕方ないんじゃないかな…」

幼馴染「…いくらあたしが起きないからってさ」プクーッ

男「その頬つついてもいいか?」

友「火に油を注がない」

幼馴染「普通寝てる乙女の口塞ぐ!?」ガオー

男「だってよー。叩いても揺すっても起きないんだもんよ。なぁ?」

友「…こっちに同意を求められても困るんだけどね」ヤレヤレ

幼馴染「大体、女の子が寝てると来たらキスで目覚めるのが相場でしょうがよー。どんだけベクトル逆なのよー」プンスカプン

男「何?して良かったのか?」

幼馴染「……最っ低。寝てる乙女襲うとかこのケダモノ。いえローカスト。近寄らないで」ススーッ

友「…流石に眠姦の趣味までは僕もフォローしきれないね」

男「…何でっ…!何で冗談で流してくれないんだよ…!」ガクリ

――

友「ただいまー」

友妹「あ、友兄ちゃんおっかえりー」

友「…甘い匂いがするね」スンスン

友妹「え”っ!?…い、いやぁ気のせいだよー」アハハー

友「…そう。また僕のプリン食べられたかと思ったよ」

友妹「え?プリンもあったの?」

友「…『も』か。勿論、プリンなんかないよ」ニコニコ

友妹「へ…?ああっ!?しまったー!!」

友「僕のモンブラン…美味しかったかい?」ゴゴゴゴ

友妹「ちっ、違うの!モンブランが!あの子が『私を食べて!』って自己主張してたからいけないの!だから私は悪くな」

―――
――


ギャァァァァァ…

―――

友妹「うぅ…まだ頭がズキズキするよ…」サスサス

友母「つまみ食いするからでしょ。自業自得よ」ハァ

友妹「でも女の子の顔目掛けてアイアンクローはないよ!」

友父「でもお兄ちゃん細身だしなぁ。そこまで痛がるのは大袈裟だろう」ハッハッハ

友「そうそう大袈裟だよ。そこまで力込めてないもの」フフッ

友妹「…絶対ウソだよ。全身全霊の力を込めて私の顔破壊しに来てたもの…」ブツブツ

友「…何か文句でもあるのかな?」ニコニコ

友妹「いえ!別に何でもないです!」バッ

友母「とにかく、あなたは同じものを明日買ってきなさい」

友妹「…はい…買ってきます…」シュン

友「それじゃごちそうさま」カタン

友母「はいお粗末さま。後でコーヒー淹れるから降りてらっしゃい」

友「うん。ありがと母さん」

―――

―――

友「42っ…43っ…44っ…45っ…」フッ フッ フッ

友「46っ…47っ…48っ…49っ…50っ!!」フッ フッ フッ !

友「ふぅ…今日はこれくらいでいいか…」

友「後は風呂に入って…いや待てよ」

――

コンコン

友妹『はぁーい。開いてるよー』

ガチャッ

友妹「ってうわぁ!お兄ちゃん!?」ババッ

友「…いや、もう何もしないよ」

友妹「その顔にはダマされないよ!私にトドメを刺しに来たんだね!」ジリジリ

友「…違うよ。友妹は風呂入ったのかを聞きに来ただけ」

友妹「へ?お風呂?お風呂はまだ入ってないよ」

友「そう。じゃぁ先に入りなよ」

友妹「うーん…。でも今ゲームすごくいいところだから。私は後でいいよ」

友「…そうすると僕が先に入ることになるけど…いいのかい?」

友妹「?…いいって何が?」

友「…まぁ友妹がいいならそれでいいけど。ほどほどにね」

友妹「うん!キリのいいところでやめるから大丈夫!」ニカッ

パタン

友(あれはやめないだろうね…。うん)

友(はて…。そろそろ友妹も僕の後に風呂に入るの嫌がる時期かな、とも思ってたんだけど…)

友(…僕が気にし過ぎなのか、それとも友妹が気にしなさ過ぎなのか…)

友(……まぁいいか。さっさと風呂に入って寝ようかな)

―――

―――

パチン

モフン

友(宿題、予習に復習、筋トレ、録画予約…今日するべき事は全部やったよね…)

友(目覚ましもセットしたし…我ながら万全…)モフリ


友(………フフッ)

友(そう言えば今日男くんおかしかったなぁ…)

友(突然女体化とか呟きだして…それから狼狽えたり…)

友(それで幼馴染さんにいつもみたいに振り回されて…)

友(本当に見てて…飽きない人達だよ…)

友(明日もきっと男くんや幼馴染さんが何かやらかすだろうし…)

友(…そうだ。明日男くんをからかうのにTSFモノの本でも買って行こうかな…)

友(一体どんな反応をしてくれるんだろう…フフッ)

友(………)

友(………)

友(…こんな何でもない幸せな時間が…ずっと続けばいいのにな…)

友(………)

友(………)

友(………)///

友(…うん。らしくないよね。猛烈に恥ずかしくなってきた…早く寝よう…うん)///

友(…おやすみ)

―――

―――
――


?『…なさ………なさい……』

友(…何だろう……知らない人の声がする……)

?『…起きなさい………人の子よ……』

友(…起きる…?……何故……眠いのに……)

?『…起きなさい………人の子よ……』

友(……まだ眠いって事は……いつもの起きる時間じゃないよね……)

?『…起きるのです……できるだけ早く………』

友(…じゃぁ…寝よう……)zzz

?『…起きた方がいいですよ………さぁ、早く……!』

友(………)zzz

?『…起きなさ……ッ!?えっ!何!?ガチで二度寝してるの!?』ガビーン

?『起きなさ…いやもう起きろ!ほら!早く!せめて目を開けろ!』ユサユサ

友「ん……うぅ…」

?『起きた!ん”ん”っ…コホン。よく目覚めましたね…人の子y』

友「………」スゥ

?『…ッフェイントかよっ!頼む!普通ここまでされたら厨二心くすぐられて起きるだろ!ねぇ!』ユサユサ

友「……なんだよもう…」ガシッ

?『なっ…私を掴むとはなかなかやるn…痛い痛い痛いあだだだだだだ』ヒィー

友「……」ギリギリギリ

?『マジで痛い!確実に顔が変形してるって!ギブギブギブギブ!』タップタップ

友「…ん……ふぁ?」シパシパ

?『…ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ………何なんだよ……。超痛ぇ……ありえない…何故私が……』グスングスン

友「……え?…誰?」ショボショボ

?『…あ!……ウォッホン。目覚めたかな?青年よ……』キリッ

友「……ここは…」キョロキョロ

?『…驚くのも無理はない。ここは』

友「…察するに天界」

?『え!?…そ、その通りだ…そして私は……』

友「…恐らく神さま」

神『ええっ!?…あ、はい神さまですけど…違う!…そう私こそが神だ……』

友「…………」ジーッ

神『…………』キリッ

友「…………」ジーーーッ

神『…………』キリリッ

友「…うん、夢だな」

神『……え?』

神『…いや私ホントに神で』

友「…しかし我が夢ながらなんと安直な…」

神『あ、安直?』

友「真っ白な髭に真っ白な髪。それで真っ白なローブに…杖?」ジロジロ

神『え?え?』

友「物凄くありきたりな創造主のイメージか。僕って発想が意外に貧相だったのか…」

神『あ、ありきたりッ!?ひ、貧相ッ!?』

友「…それで雲の上…か…。うーん、何てテンプレートなんだろう…」フカフカ

神『…………………』ズーン

友「……さて、じゃぁ寝直そうっと」ゴロリ

神『……………は、はぁ!?』

友「………」スゥ

神『ま、待てっ!あれだけボロクソ言って寝直すとか!ないわ!起きろ!』ユサユサ

友「…うるさいなぁ」チッ

神『し、舌打ちっ!?私に舌打ちッ!?』

友「…でもそうだな。これだけ自己主張してくるって事は…」

神『あ!何?話聞く感じになった?聞いちゃう?私の話聞いちゃう感じ?』

友「僕の潜在意識でこういった強い願望が隠れてるのかもしれないね」フム

神『……まだ私夢扱いなのかよ……まだそのラインなのかよ……』ガクリ

友「起きた時覚えてられるかはさておき、向かい合っておくのは得策かも」

神『………』

友「じゃぁ面倒くさくて眠いし僕の潜在意識の癖に生意気だけれど話を聞いてあげるよ」ニコニコ

神『…あ、あれ?何で私がこんな憐憫の眼差しで見られてるの?え…嘘…ありえない…』

友「…やれやれ。じゃぁ仮にあなたを神さまだとしましょう」

神(仮)『か、仮…。…あぁでもさっきより前進したからいいのか…。あ、そこ妥協しちゃうとか神として色々…』

友「まず見た目とこのロケーションが凡庸なのでどこか嘘臭いんですよ」

神(仮)『…ええー……これ結構万人受けするスタイルだったんだけどな…』

友「後は神さま自身の威厳が足りてなくて…信憑性に欠けますね」

神(仮)『…あの寝ぼけ眼から繰り出されたアイアンクローで全てが台無しにされたよ…』トホホ

友「まぁそれはさておき。…話って何ですか?」

神(仮)『あ、そうそう重要な話があって君をここに……そう、ここに呼んだのです…』キリッ

友「あ、それもういいですから」

神(仮)『…ええー…残された数少ない威厳要素が…』

友「元々なさそうですし」

神(仮)『し、辛辣っ…!』

友「親しくもない人には、特に」ニコッ

神(仮)『はぁー…まぁいいか。まぁいいのか?ええっと…まぁ大事な話があって来たわけで』

友「ほう」

神(仮)『…そう、私はなんと!願いをかなえに来たんだよ!』バーン

友「はい」

神(仮)『……』

友「……」

神(仮)『…嘘でもいいから少しは驚いて欲しかった…』ガクリ

…ゴゴゴゴゴゴゴゴ

友「…この音は?」

神(仮)『…ん?』

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

神(仮)『ああー!嘘!?時間切れ!?いやまぁそりゃ時間もなくなるわ!』カッ

友「…すごい…。天が裂けてゆく…」

神(仮)『あ、うんそう。結構演出には凝ってみたよ。地球創世さながらの…』

メキメキメキッ バリッビキキキキキッ

神(仮)『違う違う!時間ないんだった!もう君が目覚める時間で…』

友「あぁ。短い時間ですけれど最後にいいものが見れました」

神(仮)『へっへー。でしょ?私の渾身の……って初めて感心したのが演出とか複雑な気分だわ…』ズーン

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

神(仮)『か、駆け足になっちゃったけど!朝起き――ら君の―――ッが―――――だからっ!』

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

友「―轟音で―――えないん――けど!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

神(仮)『――ッら!――ッ体が―――こになっているって―――が――――ね!も――言っ―――ッね!』

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

友「―――ッ!――――ッ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……パキーン

――――
――

――――

ピピピピッ ピピピピッ

友「………」

ピピピピッ ピピピピッ

友「………」カチッ

友「………」

友(……ひどい夢…だったな…)

友「………」

友「………」ムクッ

友(…トイレ)

スタスタスタ

ガチャッ

パタンッ

友(……眠い…)モゾモゾ

友(……夢を覚えているって事は…眠りが浅い時で…うん…)モゾモゾ

友(…駄目だ…頭が働かない……)スカッ

友(…さっさと顔を洗ってしまおう…)スカッ

スカッ

友(………うん?)スカッ

友(………………)

グイッ チラッ

友(………………)ペタペタ

友(……おや…?ないな…)

友(参ったな…ないと…立ったままできない…)

友(…ああ。座ればいいのか…)

友(………)ペタン

友(………)

友(…何だろう…微かに違和感が……)

友(…今何か…決定的な見落としをしたような……)

友(………)

友(……!?)

バッ!

グイッ! チラッ

友「なっ……!な、なっ………!?」




『――――――――――――ッ ――――――――――――――――ッ!!』

ガチャッ!

友妹「この絹を裂くような男らしからぬ悲鳴はお兄ちゃん!?」

ガチャッ!

友母「なっ、何かしら!?二階からお兄ちゃんの悲鳴がっ!?」
友父「なんだっていい!微妙に距離感が掴めない微妙な年頃の息子に近付けるチャンスだ!」

ダダダダダッ

友妹「あ!母さん母さん!!トイレからお兄ちゃんの悲鳴がっ!」

友母「勿論聞こえたわ!びっくりした時にだけ聞けるお兄ちゃんのレアな悲鳴が!」

ドンドンドンッ!

友父「息子よ!無事か!何があった!生きてるなら返事をしろー!」

友妹「お兄ちゃん!どうしたの!?詰まったの!?溢れそうなの!?」

友母「大丈夫よ!どんな汚れだってワイドハイターならきっと何とかしてくれるわ!」

友『ない…ないんだ………』

友父「…ない?ないって紙か!紙がないのかっ!」

友妹「た、大変だー!確かにそれはトイレから一歩も動けないよ!」

友母「紙ね!今取ってくるわ!」

友『……あるものが……ないんだ……どこにも…』

友父「あるものがない……!?カッポンか!カッポンがないのか!」

友妹「やっぱり溢れそうだったんだね!決壊寸前だったんだね!」

友母「カッポンね!今取ってくるわ!」

友『…僕……一体どうしたら……』グスッ

友父「……あ、あの息子が……泣いている…だと…!?」

友妹「か、母さん!お兄ちゃんがクールなお兄ちゃんが!」

友母「カメラね!今取ってくるわ!」

――――――

――――――

友「………」

友父「……話をまとめると…」

友母「……お兄ちゃんが…」

友妹「……お姉ちゃんになっちゃった…」

友「………」

友父「……それで母さん」

友母「…何でしょう?」

友父「…確かなのか」

友母「…ええ、確かです」

友父「…友妹も」

友妹「…うん、間違いないよ」

友父「…そうか」

友「………」ボー

友父「…ところで母さん」

友母「…はい、何でしょう」

友父「…真偽を確かめる為に2人、確認したわけだが」

友妹「…うん、最初は高度なドッキリかと思ったよ」

友父「…より信憑性を高める為にだな」

友母「…はい」

友父「…私も確認をs」

ボグッ

友父「ゲハァッ!…い、いや待つんだ母さん!」

友母「…はい」

友父「二人共同時に幻覚を見たという可能性g」

ズドッ

友父「ゲハァッッ!!…ち、違う!やましい意味でなくt」

ドゴァッ

ドサッ

友父「………」シーン

友「………」ボー

友母「…ねぇ、友くん。何か心当たりはないの?」

友妹「そ、そうそう!何か拾い食いしたとか!」

友「………」フルフル

友母「そうねぇ、何か怪しい薬とか飲まなかった?」

友「………」フルフル

友妹「黒ずくめの男達の取引現場とかに近づかなかった?」

友「………」フルフル

友母「…そうなると病気、になるのかしら…」

友妹「でも聞いた事ないよ。女の子になっちゃう病気なんて…」

友母「…そうね、後でお医者さんに聞いてみましょう」

友妹「あ!神社でお祓いとかはどうだろう!」

友母「…お祓い、そうね…」

友妹「ひょっとしたらそーいう悪霊が悪さしてるかもしれないし!」

友妹「それにほら!困った時の『神』頼みって、言うでしょ!」

友「」ビクン

友「……そうか」

友「…神か…!」

友妹「あ!お兄ちゃん!大丈夫?立てる?」

友「…見つけたぞ…!犯人を…!」

友妹「犯人!?やっぱりアポトキシンでパイカルな感じだったんだね!」

友「…次に会ったらただじゃ………んっ」ピクン

友「…くっ……」モゾッ

友妹「?お兄ちゃん?」

友「…い、いや……何でもないよ…」モジッ

友母「やっぱりどこか体調が…」

友「…えぇーと……その…ちょっと用事を思い出しただけだよ、うん。じゃっ」アトズサリッ

ピコーン!

友妹「!」
友母「!」

ガッ!

友「わっ!?か、母さん?友妹?…その、わりと急ぎの用事だから後で…」モジモジッ

友妹「…お兄ちゃん」ニコォ

友母「…友くん」ニコォ

友妹・友妹「「トイレね!」」

友「ち、違う!いや違わないけどっ!というか分かってるなら離してよ!」モジモジッ

妹が・・・二人だとっ!?

>>42
ごめん…。疲れてるな

友「…くっ……」モゾッ

友妹「?お兄ちゃん?」

友「…い、いや……何でもないよ…」モジッ

友母「やっぱりどこか体調が…」

友「…えぇーと……その…ちょっと用事を思い出しただけだよ、うん。じゃっ」アトズサリッ

ピコーン!

友妹「!」
友母「!」

ガッ!

友「わっ!?か、母さん?友妹?…その、わりと急ぎの用事だから後で…」モジモジッ

友妹「…お兄ちゃん」ニコォ

友母「…友くん」ニコォ

友妹・友母「「トイレね!」」

友「ち、違う!いや違わないけどっ!というか分かってるなら離してよ!」モジモジッ

友妹「今朝のどたばたで結局終わってなかったんだねー」

友母「それどころじゃなかったものねぇ」

友「そ、そう!だから…もうそろそろ限界だから…ッ!離して…くだ…さいッ!」モジモジッ!

友妹「何言ってるのお兄ちゃん?」

友母「そうよ。あなたは今日初めて女の子になったのよ」

友妹「言わばお兄ちゃんと言うお姉ちゃんは今日生まれたばかりなんだよ」

友母「そして生まれたばかりの我が娘を世話するのは家族としての義務…いえ愛よ!」

友妹「家族に遠慮はいらないんだよ…」ガシッ

友母「そう…あなたはただ私達に身を委ねればいいの…」ガシッ

友「……………………まさか二人ともトイレに行く気…じゃないよ…ね?」

友妹「行くよ」
友母「行くわよ」

友「そ、即答!?だ、大丈夫だから!1人でできるから!」モジモジッ

友妹「昨日まで男の子だったんだから」
友母「素直に従いなさい。さっ、行きましょう」

ズルズル

友「何でそんな息がぴったりなんだよ2人共!離っ…う”っ…くぅぅ…」ギュゥゥゥ

友妹「お兄ちゃん、女の子はね。男の子と比べると小さい方は我慢が利かないんだよ」

友母「暴れたりして力が入っちゃったらもっと大変よ?…ねぇ?」

友「…や…やだ!…恥ずかし…い…よぉ…!ううっ…!」モジジッ

友妹「お兄ちゃん大丈夫、何も恥ずかしい事はないよ…」

友母「そうそう。母娘なんだから何も恥ずかしくないのよ友くん…」

友「ま、まだ僕は…っ女の子になった事に心のっ…整理がっ…!」モジッ!

友妹「大自然の摂理は心の整理は待ってくれないよー」

友母「粗相するよりいいでしょう?さ、もう観念なさい」

友「…い、嫌だー!僕は1人で――」

―ガチャッ バタン

ドンッ!ドンドンッ!
ドンッ…
トン…




イヤァァァァァァァァ…………








チョロロロロロロ……




――――

――――

友「………」ゲッソリ

友妹「ねぇお兄ちゃん聞いてる?拭かないとかぶれちゃうんだよ?」

友母「そうそう。男の子みたいに振ればいいってものじゃないのよ」

友「…分かった。もう観念するよ。学校から帰って来たらちゃんと聞くから…」

友妹「…ってお兄ちゃん学校行くの!?」

友母「今日は休んだ方がいいんじゃないかしら…」

友「…原因は思い当たる節があるし…。ここで休んだら負けた気がして悔しいというか…」

友妹・友母「???」

友「まぁ、とにかく行くよ。アイロン掛けてあるワイシャツってリビング?」

友母「ええ。多分一緒に靴下もそこにあるわ」

友「うん、ありがとう」

友母「あ!でも大変!」

友「…ひょっとしてまだ乾いてないとか?」

友母「あなたの下着がトランクスしかないの!」

友「………」ハァ

――――

テクテク

友(………)

友(…いまいち実感が湧かないけれど…)

友(女体化してしまったのは夢ではないらしい…)

友(一度友妹にもつねってもらったけど(何故か乳首)痛かったし…。)

友(…は、排泄の時は……リアルさ通り越して生々しかったし…)

友(やはり夢ではなく現実…か…)

テクテク

友(………股間がスースーするな…)

―通学路

男「お!友ー!おはよーさん!」

友「あ、ああ。おはよう男くん。相変わらず朝は元気だね」

男「この冬の肌がピリピリする感じがなー。偉くテンション上がるんだよ」

友「…普通は寒くて誰もが縮こまる季節だよ」フフッ

男「あ!笑ったな!俺が寒さを感じないバカってことか!このー!」ブンッ

…スカッ

男「…あ?…あれ?」

友「…あっ…と」

男「友…今避け」

友「ごめん。今日ちょっと体調が芳しくなくてね…」

男「あー…そうか。そりゃ悪かった。ごめんな」

友「いや、男くんが謝る必要はないよ」

男「うん、でも謝っとくわ。ごめん」

友「………」

男「………」

テクテク

男「…それで熱とかあるのか?」

友「…熱はないね。単に体調不良だから気にしないでおくれよ」

男「…そうか。つらかったら休めよ?友はよく無理するからさ…」

友「………うん。そうなったらそうさせてもらうよ。ありがとう」

男「?何がありがとう?」

友「気遣いに、だよ」

男「…ハハッ、面倒くさいヤツ」

友「…何を今更」フフッ

ぉーぃ

男「そういや1時限目自習だってさ」

友「…へぇ?何故今男くんが知っているんだい?」

ぅぉーい!!

男「いや陸上部の友達が朝練ごふぅッ!」ドゴァッ!

幼馴染「人が遠くから呼んでるのに無視するな!手を振ってるあたしがバカみたいだろうが!」

男「…手を振ってるお前に反応するのがバカみたいだから無視してたんだよ…!気付け…!」サスサス

幼馴染「あ!友くんおはよう!」

友「おはよう。…幼馴染さんは朝から元気だね」

幼馴染「何かさー、この冬の空気が張り詰めてピーンとした感じ?みたいなのがねー。あたしのモチベをガンッガンッ上げるんだよ!」

友「…そう」フフッ

幼馴染「ん?何で笑ってるの?」

友「いや、どこかで同じことを言ってた人がいたから…つい、ね」チラッ

男「………」フンッ

幼馴染「へーそうなの。ま、いいや。それはともかく友くん!あたし課題まだ終わってないんだよ!」

友「…それで?」

ドゲザッ!
幼馴染「できれば今日中に出したいからお願いします友先生!」

友「…うん、教えるだけだったら勿論引き受けるよ」

ガバッ
幼馴染「本当!?ありがと!!いやー毎度毎度友先生に頼りっぱ…な…し……………」ジーッ

友「…ん?幼馴染さんどうしたの?」

幼馴染「…ねぇ。友くんって洗顔料変えた?」マジマジ

友「…いや、変えてないよ」

幼馴染「…香水とかつけてる?」スンスン

友「ちょ、ちょっと幼馴染さん距離近くないかな…」

幼馴染「ああ!ごめんごめん!…うう”~ん」

男「痛ちち…幼馴染どったの?」

幼馴染「…う”ーん…友くんからイメチェンの気配がするんだよ」

友「!」

男「イメチェン?でも友はいつも通りの顔だろ。ほら」

友「あはは…」ダラダラ

幼馴染「肌艶が良くなっているような気がするし…匂いもいつもと違うような…」

男「匂い?」スンスン

友「ちょ!男くんまで何を!」

男「…あ、悪い」

幼馴染「どうだった?いつも違う感じしない?」

男「ごく普通の制汗剤の香りだなぁ」

幼馴染「じゃぁあたしの勘違いか…」

男「…あ、でもいつもよりちょっと甘いような感じがあったかな」

友「!」

幼馴染「でしょ!あたしもどっかで嗅いだ事ある香りだからきっと何かの香水なのよ!」

友「い、いや香水なんか…」

男「…俺を出しぬいてオシャレ戦士になろうとしたのか!うぬれ卑怯者め~!」ワキワキ

幼馴染「友くんが本気になれば学園の1杯や2杯の女子はイチコロだよ!及ばずながら力添えさせてもらうわ!」キラキラ

友「…ま、待って!二人共色々待ってよ!」

男「いーや、待たないね」ワキワキ

幼馴染「無駄よ友くん。男は友くんと横に並んでるだけで常日頃比較されてコンプレックスの塊なんだから」

男「そうだぞ。やれ月とすっぽんだ、ちょうちんにつりがねだと周りからさんざん言われてるんだ」ワキワキ

幼馴染「中性的な整った顔立ちにルックス。クールな物腰に加えて頭脳明晰とくれば…」

男「そう、俺が男性的な魅力で勝てる要素は元々ない…って何を言わせるんだお前は!」

幼馴染「えー、自分で言った癖に…。…自覚はあったんだ」

男「…うん。…くっ、ともかく!友の弱点はオシャレに無頓着ぐらいしかなかったと言うのに!」

幼馴染「ついに隙の生じぬ完全体へと変貌を遂げようとしているってわけなのね!」

男「ふふふ…友には悪いが朝っぱらからくすぐりの刑に処す!」シャキーン

友「く、くすぐりっ!?」

男「友は脇が弱点だったよなぁ…へっへっへ」ワキワキ

友「うぅ、くすぐりだけは…って僕がくすぐられる理由が何一つ分からないよ!」

男「世のモテない男子を敵に回した罪だ!よって判決はくすぐりの刑!」ワキワキッ

友「理不尽にも程があるよっ!幼馴染さん!この滅茶苦茶言ってる男くんを止め」

幼馴染「…ごめん。面白そうだから…じゃなくて非力なあたしじゃ止めることはできないわ…」ヨヨヨ

友「さっき飛び蹴りした君がそれを言うの!?」

幼馴染「くっ!なんて事なの!あたしには見ていることしかできないなんて…!(棒」

友「お、鬼ぃぃぃぃ!」

男「覚悟ッ!」ブワッ

友「ひっ」ビクッ



男「………」

友「……え?」

男「…なぁ友」

友「な、何だい?」ビクビク

男「…つりがねってなんだ…?」

友「…え?え?」

男「いやさ、ちょうちんにつりがねって言われたんだけど…」

友「…うん」
  チョウチン
男「提灯は分かるけど、つりがねってなんだろうなぁ、とふと思ってさ」

      ツリガネ
友「え、と。釣鐘って言うのは青銅から鋳造して作られる鐘のことを言うんだよ」

男「…鐘」

友「そう。どこまで釣鐘と呼ぶかは結構曖昧なんだけど、一般的にはお寺にある鐘の事さ」

男「あー!あのゴーンて突く奴か!」

友「その通り。だからさっきのことわざは…提灯も釣鐘も釣り下げて使うけれど」

男「…重さがまるで違うから釣り合わない、と」

友「ご名答。そこから不釣合いな物事全般に使われるようになったってわけ」

男「へー、流石友。物知りだなぁ」

友「たまたま知ってただけだよ」フフッ

男「あ!じゃぁ釣鐘型のおっぱいってのはっ!」

友「…そこに食いつくのが実に男くんらしいけど…そうだよ」

男「やっぱりか!…あの形が…うん、確かに言われてみれば…似ている…」ブツブツ

友「…釣鐘のように大きく整った乳房の事を俗にそう呼」

男「…と解説している友隙ありぃ!!」ガバッ

友「わぁ!?ちょっ、ちょっと男くんずるいぞってうあっ」ビクッ

男「ふっふっふ…胸の説明の時にジェスチャーまで入れたのがマズかったな…。脇がガラ空きだったぜ!」コショコショ

友「う…ふっ…男くんの罠にっ…あはっ…僕がか、かかるなんひゃっ、あはは!」

男「うーりうーり」コショコショ

友「あははは!ちょっ、駄目っ…!ははっ!無…理!あはははは!」

男「ここか!ここが一番弱いのかー!」コショコショ

友「あはっ!もっ…もうっ…限界っ…んふっ…うぅ…やめっあっ…ふっ…く…っ!」ビクッ

男「………」コショコショ

幼馴染「………」ジーッ

友「んぅっ……あっ……ひっ…ひゃっ……ぁん…くぅ…んんんっ!」ビクビクッ

男(…あ…あれ?何か…俺が想像してた展開と違うっつーか…)

男(確かいつもの友だと途中で…)

《 友『…くっ!男くん…!い…いい加減にしろー!』ドカーン 》

男(で…幼馴染は大爆笑。ガンダッシュで逃げる俺。鬼気迫る勢いで俺を追う友…)

男(ある意味お馴染みとも言える黄金の流れのはずだったのに…)

友「あ…ふ…ぅあっ……ひぁっ…だ…めぇ…ふぁ…っ…あぅ…」ビクンッ

男(!?友の口の端からよ、よだれが出てる…!頬も紅潮してるし目も潤んでっ…!)

男(なんつーか…色気、いや艶っぽい…?…!ああそうか!エロいんだ!とてつもなく!)

男(…ハァ!?エロい!?アホかぁぁぁぁぁぁ!!友は男だぞ!俺はノーマルだ!変態じゃない!)

男(…あぁ…でも……我慢する友ってすごくそそるかもしれな…ってアホかぁぁぁぁ!そそるって何だよバカ!)

男(あああああ!どうしてこうなった!?どうしてこうなった!?)

男(ちくしょう…!だけどもう…!止め時が分からないわぁ!くそぁ!)

コショコショ

男「…………」ゴクリ

幼馴染(…あ…あるぇー?何か、その、アレよ。あたしが想像してた展開と違うというか…)

友「はぁっ…はぁ…はぁ…も…やめ…て…おねが…あ”ッ…ンッ…!」ビクンッ

幼馴染(な、何々?何なのアレ!?男はくすぐってたんだよね!?でもあれってまるで…そのっ…!)

幼馴染(…いやいやいやそれはない。それはないわよ。今も脇を男が一心不乱にくすぐってるだけだし…)

幼馴染(…わー…でも男の目付き尋常じゃないな…男というより雄、いや獣っぽいよ…)

幼馴染(…そ、そもそもだよ!友くんも嫌なら振り解けばいいんだよ!男らしく!)

友「…ひぅ…えあっ…あっ……ふ…う…ぁあ………あ”ぁ……ッ」ビクンビクン

幼馴染(あぁぁぁぁぁ!どう見ても嫌がってるように見えないよ!体を許しちゃってるよ!)

幼馴染(え、何?嫌がってないって事は合意なの?合意の上なの!?)

幼馴染(あ…あたしが知らない間に…二人は…二人は出来てたってことなのォ!?)ガァーン

幼馴染(じゃ、じゃぁ今日の男のくすぐりまでのくだりは全て台本で…)

幼馴染(! あたしは羞恥プレイを盛り上げる為ただのギャラリーってこと!?)

幼馴染(嘘でしょ……もしかしてあたし達3人が仲良くやってきた今までのアレやコレやの影で…)

《 男『…やれやれ、さっきは危なかったな』キュピーン 》

《 友『お、男くんが幼馴染さんの前で無茶するから…バカ』/// 》

幼馴染(…なんてことになっていたっていうのぉぉ!?)

幼馴染(学生BLとか萌ゆるっ!…っな訳ないでしょうがぁ!うぅ…男と関係なければ万々歳なのにぃ…)

幼馴染(だいたい、男も男よ…。よりによって友くんを選ぶなんて…)

幼馴染(そりゃぁスタイルもいいし女顔だし性格も…まぁ身内にはいいし男と親しいけれど…)

幼馴染(同性だよっ!?身近で済ますなら1人お手軽なのがここにいますってんだ!)グォォォ

幼馴染(…………ってことは…あたしの魅力…そうかぁ…友くんに負けたんだね…あはは…)

幼馴染(…あたし……とんだピエロだよ………こんなことなら…さっさと告白しておけば良かったな…)

男「………」コショコショ

幼馴染(あぁ…男が…あたしではない…そう、友くんに愛撫をしている…)

幼馴染(それをただただ見つめる事しかできないあたし…)

幼馴染(惨めだな…。目を背けることすらも逃げに思えて、ここから動けないんだもの…)

幼馴染(あたし…ずっと男のこと好きだったのになぁ…それこそ…初めて会った時からずっと…)

幼馴染(先延ばし先延ばしにしてたらこうなっちゃった…自業自得…だよね…ふふふ)

友「…あ”ぁー…あ”う”っ…う”ぅッ…はぁ…はぁ、っひぅッ!」ビクッビクビクンッ

幼馴染(……それに…あの二人を眺めてたら…何だか…お腹がポカポカしてきちゃった)

幼馴染(…あたし変態なのかなぁ……あの二人を見てると胸がとても苦しくなるんだけど…)

幼馴染(同時に強く快感を感じるの…。胸の奥の…黒くてドロドロした部分……)

幼馴染(それがジクジクと傷んで…お腹に快感と血を集めていく…)

男「………」コショコショ

幼馴染(…男……これはあたしに対する罰でもあるんだね…。うん…あたし…最後まで見届けてみせるよ…)

ヌチャァ

幼馴染「………」ゴクリ

友(だ…駄目だ…。振り解こうにも…手足に力がまったく入らない…っ)

友(かと言って言葉で止めようとしても…、口を開ければ…情けない声が出るばかりで…っ)

友(体が全然…僕の思い通りに動かない……ただ…っ!くすぐられてるだけなのに…っ!)

友(おかしいよ…いつもの僕なら男くんの拘束から逃れるのは…訳ないことなのに…)

友(それに…さっきから目の奥で火花みたいのがチカチカして…そのせいでぼーっとしてきて…)

友(熱い…熱いよ…頭の芯が熱っぽくてクラクラするよ……)

友(気のせいか胸の先端まで熱くなってきたような…すごくジンジンするし…)

友(…ああ…なんだっけか…どこかで読んだ気がするなぁ……)

友(『人がこそばゆいと感じる場所は将来、性感帯になりやすい』とかそんなの…)

友(これ…今なんだか…気持ちいいから…ってことは僕の性感帯は脇だったのかぁ…)

友(うぅ…腰がダルくなって…立つのもつらく…なってきた…けど気持ちいいし…別に…いいか…)

友(…………)

友(ハッ!)

友(い、いいわけないだろ!思いだせ僕!僕は男性!元だけど男性!そして男くんは男性!)

友(お互いにそんな趣味はないし、これ以上は色々マズい!考えたくはないが僕の下着がかなりマズい!)

友(そうだ。こういう時に焦ってはダメだ。基本に忠実に、まず状況把握をしよう)

友(僕はくすぐられて行動不能。そして男くんは背後から僕の脇をくすぐっている…)

友(……そう……僕の…脇をくすぐって………)

友(!? 違う違う!そうじゃなくて!)

友(くすぐっているからっ…そのっ…………男くんが…僕を……くすぐっている…から……)

友(…も、もしあのくすぐっている男くんの手が…ぼ、僕の胸に来たら…)

友(…どうなっちゃうんだろう…。もっと…もっと今よりすごいことに…なるのかな……)

友(…脇だけでこれだったら…今ジンジンしててつらい…胸の先端をめちゃくちゃにされちゃったら……)

友(…僕は…僕は……)

幼馴染「………」ジーッ

友(!…………そうだ!そうだよ!)

友(自分のことで精一杯で周りが見えなくなっていたけど……幼馴染さんがいるじゃないか!)

友(呼んだり手招きは無理だけど…視線を向ける位なら…今の僕にだって…っ!)

友「ん…え”うっ!……ふっ……はぁっ……はぁ……」ジーッ

幼馴染「………」ジーッ

友(…え……何で…幼馴染さん…僕たちを見てるだけなんだ…?)

友(…と…止めて…幼馴染さんなら簡単に…男くんを止められるでしょう…)

幼馴染「………」ジーッ

友(僕…を…見てる?)

友(止めないで……僕を見てる…)

友(…幼馴染さん…今まで見た事ないような……表情を…)

友(…怒り?…悲しみ?…それは分からない…分からないけれど……)

友(…幼馴染さんが…この…僕の恥ずかしい姿を…見ている…)

友(…恥も外聞もなく情けない声で啼いている僕を……)

友(……見ないで……お願いっ……!お願いだからっ…!見ないで……っ!)

幼馴染「………」ジーッ

友(…でも……どうしてなんだ……どうして……っ)

友(こんな情けない姿を見られて…惨めなだけなのに…っ。それなのに…っ)

友(…さ…さっきより……もっと…眼の奥で…火花……が………っ)ビクンッ

ひょっとして…
寝る時に『今日はここまでです』とか書いた方が良い?

そうしてくれたら有難い

>>77
了解
筆遅くてすまん

―――

委員長「くぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」ドドドド

男「!」ピタッ

幼馴染「!」ハッ

委員長「ぁあんた達はぁッ!私に何ッ…回ッ…注意されたらッ!気が済むのよぉッ!」ドドドド

男「………」ボーッ

幼馴染「ぁぅ…ってぇ!や、やばっ…!委員長だよ!」

男「………」ボーッ

幼馴染「ほ、ほら男!ボーッとしてないで防御するなり撤退するなりしないと!」

委員長「度重なる友くんへの狼藉ッ!今日と言う今日は…絶っ…~~~~~~~~~~~対に!許さないッ!!」

男「………」ボーッ

幼馴染「早くしないと私達のお尻が大変なことに!…ああもう世話の焼ける…!」ガシッ

ダッ

幼馴染「ごめん!友くん!後で男と土下座でも何でもするからーーーーーーー!!」ダダダダ…

委員長「おのれ万年悪戯コンビ共!なんて逃げ足の早さなの!」

友「はぁ……はぁ………」

委員長「捕まえたら先割れ竹刀でお尻百烈拳を食らわせようと思ったのに…。…いいわ。逃げたから倍の二百烈拳ね…」ブンッ!ブンッ!

友「はぁ……はぁ………」

委員長「…でも友くんも友くんだよ!」

クルッ!

委員長「嫌なら嫌ってキチンと言わないとあの…山…猿共……は…………」ピタッ

友「はぁ……はぁ………ぁ…」ピクン

委員長「」

委員長(な……な………なななななッ…)

委員長(何このスーパーどエロデラックスな友くんはぁぁぁぁ!?)

委員長(ほのかに朱の差した頬!汗ばんだ額に乱れた前髪がピトッ!)

委員長(焦点の合わない切れ長の瞳!乱れた胸元のカッターシャツから覗く鎖骨!)

委員長(匂い立つ色気…いえむしろフェロモンそのもの!お、男の人でもこんな表情になるんだ…ゴクリ)

委員長(元々女の子っぽい顔してると思ってたけどこうなると何かもう性別を超えた…)

友「うっ……」フラリ

委員長「!」

委員長(バカバカバカ!私のバカァ!じっくり観察しとる場合かぁぁぁぁ!)

委員長(そう!私は委員長!今は友くんを助けるのが何よりも急務!)

待ってたよー支援

>>82
待ってたとか泣ける…ありです

委員長「…友くん、大丈夫?」

友「ぅ……ぁ…い、委員長?」

委員長「友くんをこんなになるまで痛めつけるなんて…」

友「………! そうだ僕…僕はさっきまで…」///

委員長「…許せない。許せないわ…」ゴゴゴゴ

友「うぅ、恥ずかし……え?」

委員長「…悪戯と言えど度を超えればそれは暴力よ。…いつか反省してくれると信じていた私がバカだったようね」ゴゴゴゴ

友「い、委員長?」

委員長「あの二人を放置して友くんを窮地に追い込んだ事…お詫びするわ友くん」

友「窮地?一体何の…」

委員長「私が本気を出さないのをいいことにエスカレートした二人には必ず地獄を見せてあげる…!」

友「…二人ってひょっとして男くんと幼馴染さんのこと?」

委員長「そう…二度と使うまいと封印した禁断の秘技…釘バットでお尻百裂拳でね!」バァン!

友「委員長…頼むから会話のキャッチボールを…」

委員長「キャッチボール?流石の私でもあの二人をキャッチボールで痛めつけるのはできないわ」

友「何で痛めつける方向に…」

委員長「1人なら何とか…いえ、そうよ。演劇部の大道具係に頼んで投石機を制作して貰えばあるいは…」ブツブツ

友「…委員長」ポン

委員長(ほひゃぅ!?とととと友くんの手が!手が肩に!?まさかフラグ!?どこで立ったの!?)ワタワタ

友「こっちを見て、ね?先走っちゃうのが委員長の悪い癖」

委員長(あひゃぅ!?こ、これは男くんor幼馴染さんにしか発動した事のない『めっ!』だぁぁぁ!食らってみて初めて分かる破壊力だわ!は、鼻血出そう!)ガクガク

友「………」ジーッ

委員長(…あ…もうダメ…そんな優しく見つめられたら…もう死ぬ。校内の友くんファンクラブの皆…シングルナンバーですらないけれど…友くんの腕の中で…逝きます…)ガクガク

友「…うん、落ち着いた?えっとね説明すると長くなるけどさっきは」

委員長「…あふん」ガクリ

友「い、委員長!?いきなりどうしたの!?」

―――

友「…委員長、大丈夫?」

委員長「…不覚、私とした事が…。介抱するべき友くんに介抱されるとは…」

友「いや僕も大分落ち着いたしね。…まだちょっと足元ふらつくけれど」

委員長「…さっきの話は本当なの?」

友「ああ。今日は僕がたまたま体調が悪かっただけで…うん、委員長、その鼻のティッシュやっぱり取ろうよ」

委員長「ダメよ。これは予防なの。最終防衛ラインなのよ」フガフガ

友「…でも女の子が鼻にティッシュを詰めちゃマズいよ。委員長可愛いんだから」

委員長「カッ!カワッ!?…う”……ほらダメよ!詰めてないと不意打ちに対応できないじゃない!」

友「不意打ち?」

委員長「わ、私の事はどうでもいいの!ほらさ、さっきの!…二人をかばってもし嘘をついてるんだったら…」

友「違うよ。本当に本当」

委員長「…そう。ならいいわ。良くないけど。友くんに免じて二人には先割れ竹刀で留めてあげる」ブンッ!ブンッ!

友「…程々にね?」

委員長「それじゃそろそろ行きましょう。鞄持ってあげる」

友「まさか。委員長に持たせるわけにはいかないよ」

委員長「…膝がまだ少し笑ってるのに?苦しい時に助けを求めるのは決して恥じゃないわ」

友「…ふふ、そうだね。流石委員長。じゃぁ…お言葉に甘えて」

委員長「…タダとは言ってないんだから。そ、そうね…元気になったら私の分を倍の時間持ってもにゃ…」

友「…もにゃ」

委員長「わ、悪いッ!?べ、別に友くんに要求するのに緊張して噛んだとかそういうのじゃないにょ!ないんだかにゃ!」

友「じゃぁ、一週間」

委員長「にゃ?」

友「一週間委員長の鞄持ってあげるよ」

委員長「………チェリャァッ!!」ドゴォ

友「い、委員長何してるの!?」

委員長「…いえ、何でもないわ。夢かもしれないと思って一切加減せずに自分の顔を殴っただけだから」

友「…もうちょっと穏便な方法はなかったのかい?」

今日はここまで

――教室

幼馴染「…いーい?何にせよ今朝はあたし達、やりすぎたわ」

男「…ああ」

幼馴染「やった男は当然として…見ていて止めなかったあたしも同罪」

男「いや、幼馴染は」

幼馴染「同じだよ。あんたが暴走する前にあたしが制止すれば済んだことだもの」

男「………」

幼馴染「見ていて止めなかったなら共犯。だから同罪」

男「…分かった」

幼馴染「放課後、いえ時間が空くなら昼休みでもいいから…二人で謝りに行こう?」

男「…そうだな。土下座して、誠心誠意、友に謝るよ」

幼馴染「………」

幼馴染「……ねぇ」

男「ん?」

幼馴染「その、さっきの話とは全然関係ないんだけどさ…」

男「おう」

幼馴染「…あんたさぁ…私に隠してること、ない?」チラッ

男「隠してること?」

幼馴染「…うん。あたしに内緒だとか、秘密みたいなもの」

男「うーん…。それってどこまでのラインで?」

幼馴染「…わりと、深く。…男に関わることで」

男「俺に深く関わることで、かつ内緒で秘密…」ウーム

幼馴染「………」ドキドキ

男「あ!」ピコーン

幼馴染「! やっぱりあるのね!」

男「まぁ…あるにはあるけど…幼馴染はそれを知りたい…のか?」ヒソヒソ

幼馴染「う”っ…本当は聞きたくないけど…でないとあたしは納得できないの!」ヒソヒソ

男「…分かった」

幼馴染「…聞かせてくれるのね」

男「こんな話をするのは…幼馴染が初めてだと思う」

幼馴染「…大っぴらに話すような内容じゃないから当然じゃない?」

男「ああ。ただ幼馴染が納得できない、とまで言ったんだ。話すよ」

幼馴染「…ええ。お願い。あたしはただ納得したいだけ。納得しないと前に進めないの」

男「…俺は」ヒソ

幼馴染「…うん」ゴクリ

男「…その…」

幼馴染「………」

男「…口が、口が好きなんだ」///

幼馴染「…うん……………………んん?」

男「…細かく言うと唇とか…」

幼馴染「………」

男「歯とか舌とか…そういったもの全て含めて口が好きで…」

幼馴染「………」

男「口元を見てるだけで…その…下品だけど…俺…」///

幼馴染「………」

男「ふぅ……勿論喋ってる時もいいけど…やっぱり極めつけは食事中だと思うんだ」

幼馴染「……ねぇ」

男「こう、何かを咀嚼してる姿、状態がすごく…ソソるというか…」

幼馴染「…もしもし」

男「口を閉じてても聞こえるあの粘性のある音なんかはもう最高で…って何?」

幼馴染「…あんたは一体何の話をしとるのかね?」

男「何って…お前が聞きたいって言うから今…」

幼馴染「…ちょいまち。あたしが聞きたかったのはあんたが秘密にしていることで…」

男「うん。だからお前に秘密にしてることってアレだろ?俺の『性癖』だろ?」

幼馴染「セッ!?せっ、性癖!?」///

男「バカ声がデカい!」

幼馴染「!…っとぉ」

男「俺に深く関わることで、更に幼馴染が知らない秘密…と来たらもう性癖だな、と」

幼馴染「何でよりによって性癖なのよ!」

男「いや、お前との付き合いも長いからお互い知らない事の方が少ないぐらいでさ」

幼馴染「…そ、そりゃぁまぁ…」

男「だったら後はもう性癖しか」

幼馴染「何度も連呼するな!ゲシュほにゃらら崩壊するから!」

男「…性癖じゃなかったのか?」

幼馴染「当たり前でしょ!大体そんな事聞くのにあたしが追い詰められた体で聞くわけないじゃない!」

男「…追い詰められた?」

幼馴染「ああもううるさい黙れ!真面目に聞く体勢になって損した!」

男「ちょっと待て」

幼馴染「なによ!」

男「俺だけ性癖暴露して不公平だろ。幼馴染のも聞かせろよ」

幼馴染「ハァ!?あんたが勝手に暴露した…っていうかあたし延々と頼んでもない猥談されてたんだぞ!」

男「いや頼んだだろ」

幼馴染「それは!そんなんと違う…危なくてスウィーツな感じの秘密が聞けると思ったからであって…」

男「かなり危ないしスウィーツな感じだと自負している」

幼馴染「いい加減話を性癖にもっていくのをやめろォ!」

男「それで幼馴染の性癖はどんなの?」

幼馴染「まだ聞いてくるのかコイツは…!大体何でそんな純真な瞳でそんな変態な質問を…!」

男「…ああなるほど」ポン

幼馴染「…何勝手に納得してるの」

男「ここで口に出すのがはばかられるようなスンゴイ性癖なのか」

幼馴染「バッ…バカヤローー!そんな訳あるかーー!」

男「…否定するところが益々怪しい…。安心しろよ。他言はしない」

幼馴染「その残念な人を見るような目付きをやめろォ!」ガオー

ワイワイギャーギャー


A(…平和だねぇ)

B(あ、いつもより若干幼馴染さんの頬が赤いね)

C(大方、無意識に男くんが幼馴染さんを褒めたとか、そんなんだよきっと)

D(まぁ、ともかくだよ)

クラスメイト一同《あいつら…一体いつ『くっつく』んだよ》ハァ x n

今日はここまで
読んでくれた人、ありです

ガララッ

委員長「おはよう」

男「あ」

幼馴染「げ」

委員長「…挨拶は人として最低限の礼儀よ」

男「お…おはよう委員長」

幼馴染「お、おはろー…アハハハ…」

委員長「おはよう男くん、幼馴染さん」ペコリ

男「え……と…委員長」

委員長「…何かしら?」

男「…その頬どうしたの?」

幼馴染「うん、びっくりする程腫れてるけど」

委員長「う”…これは、その…アレよ。蚊に刺されたの」

幼馴染「蚊!?」

男「蚊に刺されてそんなになるの!?」

委員長「す、すごい大きさの蚊だったのよ…そ、そうね…大型犬サイズはあったわ」

幼馴染「で、デケぇ…」

男「じゃぁその鼻にティッシュ詰めてるのは…」

委員長「こ、これは…刺された反動で5リットルくらい鼻血が出たから…応急処置よ!」

幼馴染「何それコワイ…」

男「帰りに野球部行ってバットを借りてこようぜ」

委員長(良かった…この二人がバカで…)ホッ

―――

幼馴染「…いんちょー」

委員長「…いんちょーではなく委員長。何?」

幼馴染「その…朝のことなんだけど…怒ってないの?」

委員長「勿論、まだ怒ってますよ」ゴゴゴゴ

幼馴染「げっ!じゃぁやっぱりお尻を…!」バッ

委員長「…怒ってはいますが、お仕置きは無しです」

幼馴染「へ?………どうして?」

委員長「して欲しいんですか?」

幼馴染「いやいやいやいや!できればのーさんきゅーで!」

委員長「友くんに『二人を責めないで欲しい』と言われたからです」

幼馴染「そう、友くんが…」

委員長「言われなかったらあなた達二人は…二度と椅子に座れないお尻になるところでした」

幼馴染「………」ゾゾーッ

男「………」キョロキョロ

委員長「だから二人共後で友くんに感謝することね。…当然だけど謝罪が先よ」

幼馴染「するする!100回だってするよ!だよね男!」

男「…で、肝心の友はどこに?」

委員長「…友くんならまだ体調が戻らないらしくて…直接保健室に行ったわ」

男「…そう、か」フゥ

委員長「…落ち込んだ顔は謝りに行く時まで取って置きなさい。今そんな顔したって本人に誠意は届かないんだから」

男「…そうだよな。ありがと委員長」ニコッ

委員長「…男くんにお礼を言われる筋合いはないわ。あくまで一般論を述べただけだから」///

幼馴染「…照れとる」ムーッ

担任「おはよーさん。ほい席つけー」

ガタガタガタッ

担任「じゃぁ委員長、号令よろしく」

委員長「―――― ――」

――――――
―――


幼馴染(あーあ…結局男と友くんとの関係は聞けずじまいだったなー)

幼馴染(代わりに…せ、性癖なんてトンデモないもん聞かされるし…)

幼馴染(……でも…そうだね。よく考えたらこんなところで喋るわけないか)

幼馴染(アブノーマルな話なんだから…あたしと男だけとかで話さないとねー)

幼馴染(…ああ…だから性癖を話題にしてあたしを上手くはぐらかしたのか)

幼馴染(…男のことバカだと思ってたけど…意外と頭が回るんだな…)

男「へぇっくし!」ズビシュッ

幼馴染(…そうか。おかげで重要なヒントは手に入ったのか)

幼馴染(そう。あいつが口フェチの変態だって事が分かったのは大きい)

幼馴染(確か…男性から見て女性の気になる部分は大きく分けて『胸』『尻』『脚』の3つだってお母さんが言ってた)

幼馴染(その3つのどれでもなく口を選択したということは……即ち!!)

幼馴染(男が相手のお口で…い、嫌らしいことをさせたいという願望を持っているってことだ!)バァーン!

幼馴染(た、確かに口だったらお互い愛し合える訳だし…女性より穴が少ない分フルに使うべきというか…)///

幼馴染(…じゃない!そ、それはともかくとして!『口』を選択した以上性別は問わないことが明白だよ!)

幼馴染(…うーん…これで二人がデキているかもしれないって疑惑が更に強まってしまった…)

幼馴染(…でも待てよ…逆に考えれば口の相性次第であたしにもチャンスがあるかもしれないってことじゃない!)

幼馴染(そうと分かれば唇に信じられない位メンソレータムを塗ってツヤツヤにして…)

幼馴染(歯は電動歯ブラシを2刀流にしてピカピカに、舌はさくらんぼの茎結びの特訓でスキルアップしよう!)

今日はここまで
読んでくれた人、ありです

>>107
口調が他作品とごっちゃになってたので修正します

―――

幼馴染「…いんちょー」

委員長「…いんちょーではなく委員長。何?」

幼馴染「その…朝のことなんだけど…怒ってないの?」

委員長「勿論、まだ怒ってるに決まってるじゃない」ゴゴゴゴ

幼馴染「げっ!じゃぁやっぱりお尻を…!」バッ

委員長「…怒ってはいるけど…お仕置きはなしね」

幼馴染「へ?………どうして?」

委員長「して欲しいんだったらいくらでも…」パキパキッ

幼馴染「いやいやいやいや!できればのーさんきゅーで!」

委員長「友くんに『二人を責めないで欲しい』と言われたからよ」

幼馴染「そう、友くんが…」

委員長「言われなかったらあなた達二人は…二度と椅子に座れない体になっていたかも」ニヤリ

幼馴染「………」ゾゾーッ

男「………」キョロキョロ

委員長「だから二人共後で友くんに感謝することね。…当然だけど謝罪が先よ」

幼馴染「するする!100回だってするよ!だよね男!」

男「…で、肝心の友はどこに?」

委員長「…友くんならまだ体調が戻らないらしくて…直接保健室に行ったわ」

男「…そう、か」フゥ

委員長「…落ち込んだ顔は謝りに行く時まで取って置きなさい。今そんな顔したって本人に誠意は届かないんだから」

男「…そうだよな。ありがと委員長」ニコッ

委員長「…男くんにお礼を言われる筋合いはないわ。あくまで一般論を述べただけだから」///

幼馴染「…照れとる」ムーッ

担任「おはよーさん。ほい席つけー」

ガタガタガタッ

担任「じゃぁ委員長、号令よろしく」

委員長「―――― ――」

――――――
―――


幼馴染(あーあ…結局男と友くんとの関係は聞けずじまいだったなー)

幼馴染(代わりに…せ、性癖なんてトンデモないもん聞かされるし…)

幼馴染(……でも…そうだね。よく考えたらこんなところで喋るわけないか)

幼馴染(アブノーマルな話なんだから…あたしと男だけとかで話さないとねー)

幼馴染(…ああ…だから性癖を話題にしてあたしを上手くはぐらかしたのか)

幼馴染(…男のことバカだと思ってたけど…意外と頭が回るんだな…)

男「へぇっくし!」ズビシュッ

幼馴染(…そうか。おかげで重要なヒントは手に入ったのか)

幼馴染(そう。あいつが口フェチの変態だって事が分かったのは大きい)

幼馴染(確か…男性から見て女性の気になる部分は大きく分けて『胸』『尻』『脚』の3つだってお母さんが言ってた)

幼馴染(その3つのどれでもなく口を選択したということは……即ち!!)

幼馴染(男が相手のお口で…い、嫌らしいことをさせたいという願望を持っているってことだ!)バァーン!

幼馴染(た、確かに口だったらお互い愛し合える訳だし…女性より穴が少ない分フルに使うべきというか…)///

幼馴染(…じゃない!そ、それはともかくとして!『口』を選択した以上性別は問わないことが明白だよ!)

幼馴染(…うーん…これで二人がデキているかもしれないって疑惑が更に強まってしまった…)

幼馴染(…でも待てよ…逆に考えれば口の相性次第であたしにもチャンスがあるかもしれないってことじゃない!)

幼馴染(そうと分かれば唇に信じられない位メンソレータムを塗ってツヤツヤにして…)

幼馴染(歯は電動歯ブラシを2刀流にしてピカピカに、舌はさくらんぼの茎結びの特訓でスキルアップしよう!)

―保健室

保険医「熱は…ないみたいね。疲労からくる軽い貧血といったところね」

友「それじゃぁ僕は教室に」

保険医「ダメよ。顔色が良くなるまではここで寝てなさい」

友「…分かりました」

保険医「そうそうプロの言う事におとなしく従っておきなさい」

友「?この紙は?」

保険医「ああそれケータイの番号よ。先生も他に仕事とかあってつきっきりって訳にもいかないから。何かあったらそれで呼んでね」

友「わざわざありがとうございます」

保険医「いーの、いーの気にしないで。さ、早く寝た寝た」

モフモフ

コテン

友「………」スー

保険医「…よっぽど疲れてたのね。…さぁってと、職員会議に行ってきますかぁ!」

友「………」ムニャムニャ

――――――
――――
――


?『…なさい……なさい……友よ……』

友(…どこかで聞いたような…声がする…)

?『…起きなさい…起きなさい…友よ…』

友(! 間違いない!この声は!)ガバッ

友「…………」キョロキョロ

友(ここは…どこだ?朝の時と場所が違う…)

友(どこもかしこも真っ暗で、遠近感がまったく掴めない…)

友(光がないのに自分の姿がハッキリ見えるのも謎だし…)

ピカー!

?『…目覚めたようですね…友よ…』ビカー

友(くっ…すごい光が…!…眩しすぎる…!)

?『私は朝の話の続きをしに…またここへと戻って参りました…』

友(よし…目が…少し慣れてきた。ならこのまま全力でダッシュして…!)ダダダダッ

ヒュッ

?『きっと貴女が困ってあ痛ぁぁぁぁ!!』ズシャー

友「………」パキポキッ

?『…タックルからのマウントポジション、実に見事であった…だが暴力は良くな痛ぁぁぁぁぁぁ!!』ギチギチ

友「………」ギリギリ

?『か、顔がっ!潰れちゃうっ!一体何を食べたらそんな握力がっ!ギブギブギブギブ!』タップ タップ

友「………」ギリギリ

―――

?「おー痛ちちちち…」

友「………」

?「まだ指が食い込んでるような気がするよ…」サスサス

友「………」

神「あ……えーと…その……怒ってる…よ…ね?」

友「…怒ってないように見えますか?」

神「…見えないです、はい…」

友「…その姿」

神「へ?コレ?」フリフリ

友「…服装でなく中身です」

神「私の女神バージョンのことだね!どうよコレ!かなりの美人だと自負しているんだけど!」クルクル

友「………」

神「…調子に乗りました…ごめんなさい…」

神「いや、聖人バージョンが不評だったからこっちだったら受けが良さそうかなー、と…」

友「そういう小賢しいところが逆に僕の怒りを買ってます」

神「マジですか…。折角場所も模様替えしたのに…」

友「あと男神なのか女神なのかハッキリしてください」

神「生まれたのが随分前だからもうどっちだったか思い出せなくて…」

友「まぁそんな事はどうでもいいですけど」

神「どうでもいいんだ…」

友「…聞きたい事が山程あるんです。素直に答えれば良し。さもなくば…」パキパキッ

神「素直に話すから握力に訴えるのはマジで勘弁してください!」

友「まず、状況をまとめます」

神「は、はい」

友「あなたは神で、奇跡を扱える」

神「小さなものから、大きなものまで手広くやってます、はい」

友「あなたは昨日の夜から朝にかけて奇跡を使った」

神「間違いなく使いました、はい」

友「その奇跡の内容は僕を『女体化』すること」

神「まさにその通りで、はい」

友「そして今まで述べたことは空想や絵空事ではなく…真実だということ」

神「中途半端な奇跡はしないがモットーでして。今回も完璧に仕上げましたよ、はい」

友「…………何 故」

神「はい?」

友「何!故!僕を女の子にしたんだぁぁぁぁぁぁ!!」ドカーン!

神「わぁっ、と、友さんが爆発したぁぁぁぁ!!」ヒィー

友「落ち着いていられるかぁ!昨日まで僕は普通の生活を特に不満もなく暮らしてたんだぞ!」

友「その日常が突然奪われた!落ち着けるはずないだろうっ!」

友「いいか!あんたのせいで僕は今日トンデモナイ恥をかいたんだ!」

友「公衆の面前で情けない声をあげて腰砕けになるわ!その一部始終を親友達には見られるわ!」

友「更には体調不良になって保健室のお世話になる始末!」

友「出れなかった分の授業のノートは男くんに借りようにも朝の事があって気まずくて借りられないし!」

友「同じ理由で幼馴染さんのノートも借りられない!」

友「ノートどころか2人との距離感すら今は行方不明だよ!どんな顔して会ったらいいか分からないよ!」

友「それも…これも…!全部僕が女体化しなければ起こらなかったことだよ…!」

友「そう、女体化さえしなければ起こらなかったんだ……皆いつも通り幸せな日常を享受していたはずなんだ…!」

友「…そう…だから戻せ…!僕を元に戻せ…!そうすれば全て元通りになる…!」ゴゴゴゴ

神「待って!たんま!とりあえず落ち着いて落ち着いて!」ドードー

友「…ごめん、少し取り乱した」

神「…少し?」

友「コホン…僕の要求はシンプルだ。この女体化した体を…元の男の体に戻して欲しい」

神「…つまり女体化を取り消して、全てを元に戻して欲しい、と?」

友「奇跡を取り扱ってるくらいだから、取り消すくらい造作もないはずだよね?」

神「勿論。一度行った奇跡には復元ポイントがあるからね。そこからなら一発だよ」

友「良かった。じゃぁ早速だけど僕の体を元に戻して欲しい」

神「うん、元には戻せるけど…無理だよ」

友「そうか。一時はどうなるかと思ったけど……………今無理って言ったのかい?」

神「うん、無理」

友「…そうか」パキパキッ

神「違う違う違う!話を最後まで聞いて!聞けば納得するって!」

神「奇跡の取り消しは、願い事を願った張本人にしかできないんだよ」

友「…つまり本人が取り消す意思を表示して初めて取り消しが成立する、と」

神「そう。だから君が取り消したくても本人がそう思わないと無理って訳なんだ」

友「…………確か最初に現れた時に『願いをかなえにきた』って言ってたような気が…」

神「誰の、とは言ってないよ。そもそも君は女体化願望ある?」

友「…ないよ」

神「でしょ?今回の奇跡は君ではない誰かによって願われたものなんだ」

友「…ということは…僕の女体化を願う人間がいて…それを神が叶えたってこと?」

神「ぴんぽーん!その通り!物分かりが良くて助かるよー」

友「…で、それは誰かな?」

神「ここからはクライアントとの守秘義務が発生するから云々かんぬんだよ!」

友「…それは残念だね」パキポキッ

神「やめろォ!笑顔で指を鳴らすのをやめろォ!」

今日はここまで
読んでくれた人ありです

性別変わってんのに気付かれないってスゲーなwww

>>129
胸があるのね

友「………」ジリッ

神「こ、こればっかりはダメ!絶対言っちゃダメなの!」

友「………」ジリッ

神「私が定めたルールには神である私でさえ逆らえない…!おお我ながらなんて恐ろしい…!」

友「………」ジリジリッ

神「む、無理だってば物理的にも因果律的にもどうしようもなくって…」

友「………」パキポキッ

神「くっ…!例え私が握力に屈しても…第二第三の私なら…私なら何とかしてくれる…!」

友「…ふむ」

神「そう私は腐っても神!絶対に握力なんかに負けたりしない!!」キリッ

友「本当にダメなのか」

神「やっぱり握力には勝てなかっ…え?」キョトン

神「え…い、今の脅しだった…とか?」

友「ええ。脅して吐いてくれるなら一番それが早そうだし」

神「脅しには見えなかったよ…軽く2,3世紀は寿命縮んだかも…。私寿命ないけど…」

友「神さまであるあなたにどうしようもないと言うなら残された方法は…」

神「私にどうにかさせるのは無理だからね」

友「…奇跡を願った人を見つけて取り消させる」

神「良かった…握力関係ない…。…でも随分簡単に言うね」

友「誰かは知らないけれどその人物は僕の女体化という奇跡を願った。…つまり僕を知っていなければ願うはずがない」

神「ほうほうなるほど」

友「恨みか怨恨か、あるいは悪戯でそう願ったのかは分からない。でも犯人は僕の行動範囲の中にいるのは間違いない」

神「は、犯人て…」

友「…人の性別を変えておいて罪がないとは言わせない…取り消させた後、その人には何らかの形で償いを…」ゴゴゴゴゴ

神「…絶対握力に物を言わせた償いだソレ…」ブルブル

友「とりあえず真っ先に思い当たる節が家族に2人程いるので…まずはそこから」

神「あー…やたら順応性の高かった君の母親と妹さんだね…」

友「…幸い、僕の体は女体化したと言っても外見に劇的な変化は見られない」

神「………」ポリポリ

友「下半身がスースーして落ち着かないのと…後は肌がやたらもちもちぷにぷにしてる以外は別段これと言って変わってないし…」

神「…あのー…」

友「これなら僕が女体化した事に気付かれずに捜査し、犯人をとっちめる事も可能だろう」

神「…そのですね…」

友「調べなきゃいけない範囲もそこまで広く…何?」

神「そのぅ…まことに申し上げにくいのですが…」モジモジ

友「?」

神「近い内…その…でっぱります…」

友「でっぱる?」

神「…はい。わりと、かなり、いえ事によってはスンゴイでっぱるかも…」

友「…でっぱるって……その…僕の…ココ?戻してくれるとか?わりと不便だからありがたいかm」

神「あーそういう『両方あった方がイイジャナイ!』的な需要も結構あるみたいですけどそうではなくて…」

友「?」

神「…いやまぁそれは置いといて…。そんな下ではなくてですね…もっと上です」↑

友「………」ススッ↑

神「もっと…もっと上です」↑

友「………」スススッ↑

神「あー…そこ…いやもうちょい上……あ!そこですそこ!まさにその部分!」

友「……ココ?」

神「…そこです」

友「………」

神「………」

友「…ココって…胸だけど…」

神「…胸ですね…ええ…」

友「………」

神「………」

友「…ま、まさか…!いやそんな…!」ドドドドドド

神「………」

友「…でっぱるって…む、胸が膨らむって言うのかァッ!?」ドドドドドド

神「…E x a c t l y(そのとおりでございます)」ズバァンッ


友「」

神「今はまだ絶壁…むしろえぐれてるとさえ言えるけど」

友「」

神「私のもたらした奇跡によって近日中にはこう…ククッと…もにゅもにゅって感じで…」

友「…だって…今は何とも……」

神「徐々に変えてかないと体が驚いちゃうからね…。女性の二次性徴を極めて短期間で行うと認識してもらえば…」

友「…あ!でも僕が変化した後が貧乳なら何の問題もッ…!」

神「………」ヘロリ

友「何故目をそらす!」

神「…それには普段の友さんの生活が深~く関わっていてですね…」

友「…ど、どういうことだっ!?」

神「えっとぉ…友さんってゲームとかってやったりする?」

友「…男くんと話題共有できる位には…わりと満遍なく…」

神「RPGで分かりやすく例えるなら…人は皆努力するとEXP、経験値が手に入るんだよ」

友「…それを貯めればレベルが上がる、と」

神「厳密には各々が鍛えたいスキル、技能や体力が上がるってところかな」

友「そ、それで?」

神「…確認したところ君のステータスはどれも非常に高い」

友「…どうも」

神「天性のものもあるけれど…ほとんどは努力して手に入れた尊いものだ」

友「…一体それと何の関係が…」

神「君の…『健康』の為に積み上げた経験値が、それに大きく関わっている」

友「健康…?」

神「そうだな…例えば…」

神「早朝、夕方、就寝前の計3回。欠かさずにトレーニング」

神「特に上半身は腹筋、胸筋、背筋を中心に念入りに鍛える」

神「一日三食きっちり食べる。母親が料理好きなのも手伝って栄養バランスは一般家庭の水準以上」

神「食べ物に好き嫌いはなく、鳥のささみや納豆と言った良質のタンパク質を多く含むものを好む」

神「就寝・起床は常に規則正しく、体内でホルモンが作られる時間には熟睡している」

友「…よくまぁそこまで調べたね。概ねその通りだけど」

神「言わばこの健康は『男』として貯め続けた経験値なんだ。だから…」

友「…女になった今、経験値の再振り分けが起こる、と?」

神「まさに、その通り!」

神「そうなると普通の運動は豊胸トレーニングの代わりを果たし」

友「ほ、豊胸!?」

神「食べないでもなく、食べ過ぎるでもない食生活が健康な女性の躰を作り」

友「…腹八分目が丁度いいから…」

神「良質の高タンパクをバランス良く取ることで胸の肉の元が完成」

友「いや僕はただ好きなだけで他意は…」

神「女性ホルモンを効率良く体に取り入れることができる生活習慣によって豊胸は加速され…」

友「加速…加速ッ!?」

神「結果。君は手に入れる…垂れず、ハリがあり、柔らかく…女性ならば誰もが嫉妬するようなおっぱいを!」

友「いらなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!胸大きくなっちゃったら外も出れなくなっちゃうだろォ!?」

神「私の見立てによれば…D、いやEか…。努力の数値の高さを考えると、Fは固いかもしれない…!」

今日はここまで
読んでくれた人、ありです

>>129
胸が大きくなってなかったのでバレてないです。

>>130
まだないです。これからです。

友「いい!いらない!一万歩譲って女体化は許しても…いややっぱり許さないけど貧乳で…貧乳でいいから!」

神「まぁあくまで私の予想。素質、もしくは遺伝が強く影響するからそれほど大きくならないかもしれないし…」

友「予想で僕の精神を掻き乱さないでくれよ!まぁ確かに努力でどうにかなるラインってのもあるしね…」

神「君の母親や妹さんのサイズが参考になるんじゃない?」

友「母さんや妹…」

神「………」

友「………」

神「…ひょっとして」

友「…大きい、かも」

神「…平均より…ちょっと?」

友「…かなり」

神「………」

友「…ま、まぁ予想だしね!僕だけ隔世遺伝でド貧乳って事もありえるし!」

神「…そ、そうそう未来なんて私でも予知できないしね!可能性は無限大ってね!」

テレテテッテ テッテー♪

友「な、何!?やたら聞き覚えのある効果音が…」

神「おお!噂をすれば!」

友「…嫌な予感がする…まさかこれって…」

神「お察しの通りレベルアップタイムだよ!」

友「やっぱりか…」

神「この効果音が鳴り響いた時!君は経験値に応じて相応しい体を手に入れるんだよ!」

友「よ、よりによって学校にいる時に…!」

――――

コンコンッ

幼馴染「こ、こんちゃーす…」

………

幼馴染「…あれ。誰もいないのかな…」

幼馴染「あ!ひょっとして友くん、具合悪くて早退したとかあるかも…」

ガロロッ

幼馴染「失礼しまーす…」

友「うーん…」ムニャムニャ

幼馴染「先生は…いないのか。友くんはと…お、いたいた」

友「………」スースー

幼馴染「…ひょっとして朝から寝たままなのかな…。うう…益々罪悪感が…」

幼馴染「…でも参ったなー」ポリポリ

幼馴染「とにかく早く謝ろうと思って来たけど」

友「…ううーん」ムニャムニャ

幼馴染「寝てるんじゃどうしようもないよね…」

幼馴染「起こすのも悪いし…まぁ起きるの待ちますかねぇ」

幼馴染「後から男も来るだろうし…」

幼馴染「………」

友「………」スースー

幼馴染「………」ジーッ

幼馴染「…それにしても…うん」ジロジロ

友「ううん…」シナッ

幼馴染「…なんつー色っぽい寝姿なんだ友くん…」

幼馴染「友くんファンクラブの人が見たらもう最期までどうにかなっちゃう感じだよね」

幼馴染「くっ…!あたし負けてない…よね!?最低限女だし!流石にこの色気には勝てるはず!」

友「…ふみゅ」ムニャムニャ

幼馴染「…ああ。勝てないよ…せいぜい勝てるとしたらバストの大きさとかだよちくしょう…」

幼馴染「………」

幼馴染「………」

幼馴染「男性相手にバストで勝ち誇ってるとか敗北者以外の何者でもないわー…」ガクリ

友「…れべ…る…」ムニャムニャ

幼馴染「ん?」

――――

『友 の レ ベ ル が 2 に あ が っ た !』

神「いよいよワクワク☆ドキドキの成長値発表だね」

友「僕がワクワクなんてするはずないだろ!…ううー頼む…貧乳貧乳つるぺたつるぺた…」ブツブツ

ピロリン♪

『 む ね の お お き さ が ち ょ っ と あ が っ た !』

神「おお。やっぱり胸だったね」

友「い、いきなりFとか空母級のバケモノになったりしないよね!?」

神「大丈夫大丈夫。第一『ちょっと』って言ってるし問題ないって」

『………』

神「最初の成長はその一箇所だけみたいだったね。まだレベル2だしこんなものでしょ」

友「…一箇所で充分だよ…まったくもう…」プルンッ

神「………」

友「………」

神「…そ、それ…その胸…」

友「………」フルッ

神「軽く見積もって……B?」

友「…ねぇ神さまとやら」

神「…はい」

友「『ちょっと』って『ちょっと』のことだよね?」ハハッ

神「まさにその『ちょっと』の事だとは思いますが、はい」

友「…こ…れ…は…ッ!『ちょっと』で済む大きさかなぁッ!?」ゴゴゴゴゴ

神「確かに『ちょっと』と言うには余りに大きい気がす……ハッ!」

神「違う!これは考えようによっては『ちょっと』で合っているはずだ!」

友「これのどこが一体『ちょっと』だと…ッ!」フルッ

神「つまり!この『ちょっと』はあくまで君の胸の最終的な大きさから見た時、『ちょっと』の量でしかない!って事なんだよ!」

友「…何…だと…」

神「君の経験値の振り分けが終わった時に現れる…君の真の姿。その胸が巨大なスイカメロン的なアレだったとすれば…」

友「…この胸が『ちょっと』でも理屈が合う、と…?」

神「うん…」

友「………」

神「………」

友「ッ!大きくなるのは…ッ!やっぱり確定的に明らかじゃないか…ッ!」ダンッダンッ!

神「時間の問題と言ったところだね…」

―――

幼馴染「今何か友くんが寝言を言ったような…」

友「………」スースー

幼馴染「…むー、気のせいか」

友「…う……くっ!…」ジタジタ

幼馴染「わ!友くんうなされてる!ていうか苦しそう!」

友「…は……ぁぅ…!」ググッ

幼馴染「うわー!これは流石に起こした方が良さそう!友くん友くん!起きて!」ユサユサ

友「…おっ……ぱ…い…」

幼馴染「へぁ?お、おっぱい?」



フルルンッ ポインッ

幼馴染「」



友「ふぅ……」スースー

今日はここまで
間空いちゃってごめんなさい

―――

友「保健室…そうか保健室だから何とかなるかもしれない」ブツブツ

神「…あ!」ピキーン

友「包帯を胸にぐるぐる巻きつけて簡易サラシにすれば…」ブツブツ

神「きんきゅーじたいですよー」

友「その上でダボつき気味の体操着を着てさらに制服を着れば…」ブツブツ

神「きんきゅーですきんきゅー」チョイチョイ

友「何!?今胸が膨らんだ以上に緊急なことなんてあると思う!?」

神「その膨らんだ胸を幼馴染さんに目撃されてます!」

友「」

―――

幼馴染「…え?」

幼馴染「え?嘘…え?」

幼馴染「あ、あたしの目が確かなら…」

幼馴染「今…友くんの『胸』が…膨らんだような…」

幼馴染「………」

幼馴染「いやいやいやいや!」ブンブンブン

幼馴染「そんな非科学的な事起こるはずが…ハッ!」

幼馴染「まさかこれは友くんなりのドッキリ!?」

幼馴染「そう…そうじゃなきゃ説明つかないもんね!」

幼馴染「そうかそうか!ついに友くんもイタズラにイタズラで返すようになったのか!」

幼馴染「膨らむ詰め物とはお姉さん一本取られたなー」

幼馴染「…ははーん。それであたし達を驚かせる為に待ってる内に…」

幼馴染「ついうとうとと寝てしまった訳だ」コクコク

幼馴染「しかし詰めが甘いぞ友くん!」

幼馴染「イタズラは相手の反応を楽しんでなんぼのもんだよ!」

幼馴染「自分が寝てる内にあたしが驚いてちゃ意味がないぞー!」ビシィ

友「…ぅ…」

幼馴染「…どうやら苦しんでたのもその詰め物が苦しかったせいみたいだね」

幼馴染「さっさと取って楽にしてあげないと」スッ

フヨンッ

幼馴染「………」

幼馴染「……え?」

幼馴染「…う、嘘…」

幼馴染「今の感触…まるで…本物みたいな…」

友「ぅぅん…」モゾッ

フルンッ

幼馴染「うわぁ…あたしより…おっきい……」

幼馴染「…ハッ!」

幼馴染「比べとる場合かー!」ビシィ

幼馴染「何!?何!?どういうことなの!?もし本物だったら、でもそんなのって…」

友「ん…」

幼馴染「………ああもぅ!友くん御免!」バッ

プチ…プチ…プチッ…


フルルンッ



幼馴染「…ガ、ガチでおっぱいだ…。と、友くんに…胸が…ある……?」

―保健室前 廊下

~♪

委員長(ふふ。今日は朝から色々あったけど…すごくハッピーな日だわ!)

委員長(………)

委員長(ダメね。よく考えたら友くんがイタズラされてたんだからハッピーだなんて言っちゃ…)


友『一週間委員長の鞄持ってあげるよ』エコー


委員長(はぁう!やっぱりダメ!友くんごめんなさい…私いけない女の子だわ…!)

委員長(本当は良くないけれど…あの2人にはGJと言わざるを得ないかもね…)

委員長(ああどうしようニヤニヤが止まらない…でもこんな所人に見られたら何て言われるか…)

委員長(! そうだ!歯ぁ食いしばって全身に力を込めればニヤニヤを抑えこめる!)


委員長「…ッ!」ギリィッ

E「ひっ!」ビクッ

F「委員長…今日も鬼神の如き表情で巡回…。マジぱないッス…」ブルブル

委員長(筋肉の各部位、これを捻じりに戻りを拮抗させて…全身の筋繊維を一気に駆動!)

委員長(これなら私のだらしない表情も間違いなく抑え込める…!名案だわ!)

委員長(………)テクテク

委員長(今日の朝の一件で友くんと私の距離は縮まった…はず!)

委員長(何事に置いてもタイミングを逸する事が一番恐ろしいこと…)

委員長(なら!今この時こそ!友くんと更に距離を縮める好機!)

委員長(一週間鞄を持ってくれる約束だけでも充分すぎる程幸せだけど…)

委員長(その現状に甘えることなく!友くんの体調を気遣うことによって更に親しくなってみせるわ!)グッ

委員長(さぁそうとなれば善は急げよ!いざ保健室!)ツカツカ

委員長(………)

委員長(…保健室…何か…甘美な響き…。た、確か没収した男子生徒のアレな本にもそういうシチュエーションが…)///

委員長(…ま、まぁ流石にいきなりそんな幸せパンチなイベントは起こらないでしょうけど…)///


幼馴染『――る――ァァ!』


委員長(!)

委員長(何!?今の叫び声は幼馴染さん!?)ダッ

委員長(! まさか朝反省したように見せかけておいて…)

委員長(弱った友くんを襲撃する気!?)

委員長(…何て汚い手を…ッ!)ギリッ

委員長(…いいわ。だったら私も手段は選ばない)

委員長(背後から近寄って一撃で仕留めてあげるわ…)

委員長(…扉は…開いたままね。…恐らく先生も不在)

委員長(鍵を掛けておけば邪魔が入るのを防げたのにね)スッ

委員長(もう謝っても許してなんてあげないんだから…ッ!)ソー…

チラッ

委員長(…思った通り背中がガラ……空…き………)


幼馴染「………」ジーッ

友「………」


委員長「」

委員長「………」

委員長「…そんな…」



男「っかしーな……お。丁度良かった委員長。幼馴染が見つからなくてさ」


委員長「!」

委員長「うっ…く!」ダッ!

タッタッタッタッタ…

男「へ?い、委員長…?」

男「…今」

男「泣いてた…?」

男(………)

男(…今の委員長の様子はタダ事じゃなかったな)

男(………)

男(…とりあえず追いかけよう)

男(階段の方へ駆けて行ったから…教室?)

男(…いや、違うな)

男(恐らく…)ダッ

タッタッタッタッ

―――

友「」

神「タイミング悪かったですねぇ」

友「」

神「男くんと一緒にくると思ってたんですけど」

友「ハッ!…タ、タイミングが悪いで済むかぁぁぁぁ!」

神「いや本当に。奇跡的なタイミングでレベルアップしましたよ」

友「うああ…しまった…。随分と長いこと呆けてたような気がする…」ワタワタ

神「真っ白になって棒立ちしてましたものね」

友「と、ともかく何だっていい!早く起きないと!」

神「え。いやまだ私の話が…」

友「後で!!」ゴゴゴゴゴ

神「オッケェイ!私が指パッチンをすると一気にあなたは目覚めます!」キュピーン

友「分かった!やれ!」

パッチーィン!

―――

―――

友「…ッは!」ガバッ

幼馴染「わああああああああああ!」

友「お、幼馴染さん!これは違うん」

フヤヨンッ

友「え」

幼馴染「あ」

友「わぁっ!?な、何で!?僕の胸がはだけて…」ギュッ

幼馴染「あああ!ち、違うの!シャツのボタンはずしたのはあたしで」

友「あっ…幼馴染さんその…こ、こっち見ないで…」///

幼馴染「どわぁぁぁ!ご、ごめん!ほんとごめん!」グルッ

友「………」

幼馴染「……違ぁぁぁう!」

友「えっ?じゃぁ誰がシャツを…」

幼馴染「ボタンをはずしたのはあたし!そうじゃなくて…」

クルッ

幼馴染「友くんに『おっぱい』があるって事が問題なのよォォォォ!」ズバァァン

友「幼馴染さんこ、声が大きすぎ!」

幼馴染「あ、それはごめん…」

友「………」

幼馴染「どういう事か…話して、貰えるかな?」

友「………」

幼馴染「あたし達は幼稚園からの付き合いだから分かる」

幼馴染「友くんは男だったはずだよ」

幼馴染「だとすれば、今の友くんのその『胸』の説明がつかないの」

友「………」

幼馴染「…もし話したくないことならもうこれ以上聞かないし」

友「話しても…信じてもらえるかどうか…」

幼馴染「聞く!ちゃんと聞くし!あたしは信じるよ!」

友「………」

友(…そうだね。幼馴染さんだもんね)

友(これからこの体で生活が長く続くかもしれないなら…)

友(事情を知っている親友がいた方がいいかもしれない…)

友(それなら…ちょっと恥ずかしいけど…!)

友「…幼馴染さん。君を信用して頼みがある」

幼馴染「分かった!で、どんな頼み?」

友「…その…だね…。ぼ、僕の股間に…手、手を当てて欲しいんだ」

幼馴染「合点承知!股間に手だね!そんなの朝飯前ってええええええ!?!?」

友「………」///

幼馴染「こ、股間に手ってそれ…。だってそこにいわゆるそびえ立つ感じのアレが…」

友「そ、それが一番手っ取り早いんだ…お願いするよ…」ペコリ


幼馴染「う”ーーー…えぇい!もうままよ!そりゃぁ!」ペタッ

幼馴染(う”ー超恥ずかしいよ…。丁度ここって男性の棒と玉的なモノがあって…)ペタペタ

幼馴染(………)ペタペタ

幼馴染(……アレ…?何も……ない?)ペタペタ

幼馴染(それじゃまるで…まるで友くんは…)ペタペタ

幼馴染「友くんは女の子ってことに…」ペタペタ

友「///」コクコク

幼馴染「ええ!?何で!?だって男だったのに今は女って…えぇ!?」

友「えっとね、こういう事があって…」

――――
――


――
――――

幼馴染「………」

友「信じられないかもしれないけど…今話したことが僕の身に起こったことなんだ」

幼馴染「つまり、神さまが友くんの性別を変えてしまった、と」

友「う、うん」

幼馴染「………」

友「…やっぱり信じられないよね。無理もな」

幼馴染「いや信じるよ」

友「信じるの!? 僕が言うのも何だけど傍から見たら僕完全にとち狂ってる人なんだよ!?」

幼馴染「それでも、信じるよ」

友「何で…そこまで…」

幼馴染「友くんの眼が真剣だったから」

友「…それだけで?」

幼馴染「それで充分だよ」ニコッ

友「……う…」グス

幼馴染「と、突然どうしたの!?」

友「いや…僕、急にこんな体になっちゃって…やっぱり不安で…」グス

幼馴染「大丈夫。友くんは友くんだよ。役に立つかは分からないけど…あたし達がついてるから」ヨシヨシ

友「…達?」グス

幼馴染「そうあたし達!あたしと男なら勿論口は固いしさ」

友「あ、でも…」

幼馴染「それに男はね、普段はダメダメだけど…誰かのピンチの時はすっごい便りになるんだからッ!」フンスッ

友「ごめん幼馴染さん…」

幼馴染「へ?」

友「その…僕の体が女の子になったことは…男くんには伏せておいて欲しいんだ」

幼馴染「何で?きっと男なら友くんの力になってくれるはずだよ?」

友「…何故なんだろうね。協力してくれる人が増えれば助かると頭では理解しているつもりなんだけど…」



幼馴染「…そう。まぁ確かによく考えたらアイツバカだしね。分かった。アイツには伝えないよ」

友「…わがままを聞いてもらってごめんね」

幼馴染「まま、いいってことよ!」

友「………」

友(本当に何故なんだろう…僕が僕自身を見失っているだけなのか…それとも…)

(ズキンッ)

友(……?)

今日はここまで
読んでくれた人ありです

―――

シュルシュルシュル…

幼馴染「にしても…へっへっへ」マキマキ

友「…どうしたの?」

幼馴染「いや~友くんの泣き顔なんて随分レアなもの見ちゃったなー、と」ニヤニヤ

友「あ、あれは…」///

幼馴染「はい動かない!じっとしてる」ギュッ ギュッ

友「…はい」

幼馴染「ひょっとして…あたしの前で泣いたの初めてじゃない?」マキマキ

友「…初めてではないと思うけど」

幼馴染「そう?友くんが泣いたなんて事なんてあったっけかなぁ…」ギュッギュッギュッ!

友「う”…僕が泣いた、泣か、ないの話は、いい、よ」ギチッ ギチッ

幼馴染「ほい出来上がり!幼馴染特製簡易包帯サラシ~♪」

友「…ちょっと締め過ぎじゃないかな?」

幼馴染「でもそうでもしないと隠し切れないよ?」

友「…いや、何か途中からやたら締め付けがキツくなってきたような…」

幼馴染「気のせいだよ。まさかあたしより大きくて嫉妬してる訳じゃあるまいし」ゴゴゴゴゴ

友「ぜ、全然キツくないね!むしろ丁度いいかも」

友「おかげで教室に戻れそうだよ」

幼馴染「それは何より!あ…昼休み終わる前にあたしも1つ言っておく事があるんだ」

友「? 何かな?」

幼馴染「友くんだけが秘密を知られてるのが不公平だからさ、あたしの秘密も教えようと思って」

友「別にそんなの気にしなくたって…」

幼馴染「いーのいーの。あたしが納得できないだけだしさ。ギブアンドテイクっての?しないとね」

友「…分かった。それで?」

幼馴染「んとね、あたし実は―」

ガロロッ

保険医「ごっめーん!長い間席はずしちゃって!」

幼馴染「あー…」

友「………」

保険医「サッカーの授業でヒートアップしちゃった生徒達を片っ端からイソジン地獄に叩きこんでたら時間がもうエラい事になっててさー」

友「いつもご苦労様です」

保険医「友くんは私がいない間平気だった?何かまだどこか優れないとかある?」

友「いえ、大丈夫ですよ。この分なら午後の授業には出れると思います」

保険医「あんまり無理しないでね。また体調が悪くなるようなら早退も……考えた方が……」パチクリ

幼馴染「………」

保険医「………」ジーッ


幼馴染「…へっ?あ、あたしですか?何でしょう?」


ペコポン!

保険医「……はっ、はぁ~ん。そういう事か…」

幼馴染「?」

保険医「いやー先生空気読めなくてごめんねー。失敗したなー…もうちょい遅めに帰ってくるべきだったなー…」

幼馴染「く、空気?」

友「え?」

保険医「いやね、2人の青春全開なストロベリータイムを邪魔して悪かったなーと。先生大反省」テヘペロ

友「………」

幼馴染「………」

友・幼馴染「!」

友「…あ!違います違います!全然そういうのではなくてですね…!」

幼馴染「そ、そうです!あたしはただ友くんに伝えなきゃいけないことがあってですね!」

保険医「ほほう…『伝える』…何をかなぁ…」ニヤニヤ

幼馴染「誤解です!えーとですね…どっから話せばその…」ワタワタ

友「言えば言うほどもつれるから黙ってるのが正解だよ」ハァ

―――

男「視聴覚室に資料室もいなかったしな…後人がいなさそうな場所ってぇと…」

『教師の許可なく立ち入りを禁ず』

男「…ここしかないよな」

男「鍵は…やっぱり。開いてる」

ガチャン ギィィィィ

男「………」

男「委員長見ーっけ」

委員長「………」

委員長「…ここは立ち入り禁止よ男くん」

男「委員長だって入っちゃマズいんじゃない?」

委員長「私は…私はクラスの風紀の乱れが屋上にまで及んでないか確認しに来ただけだから!」

男「…流石にその理由は苦しいんじゃ…」

委員長「本当だから…ほっといてよ…」

男「放っておけないよ。特に目が真っ赤な委員長は尚更ね」

委員長「! こ、これは…ッ!その…ッ!」

男「俺で良ければ相談に乗るよ?」





委員長「………誰にも言わない?」

男「言わないよ。俺の全財産賭けて誓ったっていい」

委員長「…どうせ大した金額じゃない癖に」

男「うわひど!そりゃ常時金欠だけど俺の生命線には違いないから!」


委員長「………」ジーッ

男「…えっと…」

委員長「…ふふっ」

男「ええーっと?」

委員長「男くんって不思議な人ね」

男「…そうかな」

委員長「…うん、あなたの周りにいつも人が集まるのも納得だわ」

男「…それは委員長買い被り過ぎ」

委員長「友くんや、幼馴染さんが……あなたといつも一緒にいるのも……」


委員長「友くんと、幼馴染さん…か…」

委員長「…ね?男くん私の話、聞いてくれる?」

男「勿論。…力になれるかはちょっと分からないけど」

委員長「これから話すことはね、決してあなたも無関係って訳じゃないの」

男「へ?」

委員長「…むしろ私よりあなたに大きく関わってくる話、かな」

男「…委員長より…俺?」


委員長「…私ね。友くんの体調が気になって保健室に行ったの」

男「…うん。保健室前に委員長いたもんな」

委員長「…ううん、そうね。体調が気になってって言うのは嘘」

男「ん?」

委員長「本当はこれを機にね。…友くんとお近づきになりたかったの」

男「?…友だちにって事か?だったら委員長はとっくに」

委員長「それより…もっと深く…かな」

男「…」

委員長「…」///

男「ええ!?じゃ、じゃぁ委員長って友のことがっ…!」

委員長「こ、声が大きいよ男くん!」

男「ご、ごめんっ!」

委員長「………」

男「…委員長が友のことを…」

委員長「…それで保健室に寄ったの」

男「…委員長が…」


委員長「…そしたら、さ。見ちゃったんだ…私」

男「へ?…見たって一体…」



委員長「幼馴染さんと…友くんが…見つめ合ってるところを…」

男「」

男「」

男「」

男「ハッ!」

男「待って委員長!それなんていうか…見つめ合ってただけで他意はないとかそういうのじゃ…」

委員長「…私もそう思ったけれど…ね」

男「…思っ『た』?」

委員長「その…幼馴染さんが…友くんの……」

男「と、友の!?」

委員長「友くんの胸元を…は、はだけさせてたのよ…」

男「」

委員長「友くんも…抵抗してなかったから…そ、そのつもりだろうし…」

男「…ま、待って…って事は…って事は…!」

委員長「…うん。男くんが考えている通り、あの2人は深い仲…つまり『彼氏彼女』の関係だったみたい…」

男「」

委員長「その、保険医さんもいなかったみたいだし、多分狙って2人きりになったんじゃないかしら…」

男「と、友と…お、幼馴染が…こ、恋人同士…」

委員長「だからあなたにも関係あるって話したのよ。…あなた知ってた?」

男「いや…全然気付かなかった…うん…」

男「…そっかー…あの2人…そうだったんだ…」

委員長「…ひょっとして話さない方が良かった?」

男「いや、話してくれてかえって良かったよ」

委員長「…その割には随分とショックを受けてるみたいだけど」

男「…ショックというか驚いたってのが正直な感想。…後は悪いことしたなってのが、うん」

委員長「どういう意味?」

男「ほら、俺が主導で大体あの2人呼んで色々遊んだりしてたからさ」

男「…実はあの2人で過ごしたい時間を削ってたかと思うと…ちょっと申し訳なくて」

委員長「…そう」

男「! …それじゃぁ委員長は…」

委員長「そ。私はそれでショック受けて…泣いちゃった」

男「………」

委員長「…告白もしない内に私の初恋終了ってね」

男「委員長…」

委員長「勝手に好きになって…勝手にフラれて、それで勝手に落ち込むんだもの…バカみたいでしょ」

男「…そんなことは」

委員長「…そんなことはないって?」

男「…ごめん。俺が言っても説得力ないよな」

委員長「…男くんってホントに優しいんだね」

トサッ

男「い、委員長…?」

委員長「ごめんね。今だけその優しさに甘えても…いいかな」

男「…うん」

委員長「うっ…ぐすっ…」



委員長「――――――ッ!―――――!」

男「…」ナデ

――――
――

――――

男「…落ち着いた?」ナデ

委員長「…あなたのシャツがグショグショになっちゃったけど」グス

男「ああそんなのは気にしなくていいよ。ほっとけば乾くし」ナデ

委員長「…大分落ち着いたわ。だから…その…」

男「ん?」ナデリ

委員長「あ、頭を撫でるのをやめても…大丈夫、だから」///

男「………」ナデリ

男「うゎぉぅわぁあ!」バッ

男「ごごごごごごめんなさい!気がついたら手が勝手に…!」バッ

男「ダイレクトなセクハラマジすいませんでしたー!」

委員長「…いえ不快というよりむしろ…心地良かったから。平気よ」

男「そ…そう?」

委員長「え、ええ…」

男「………」///

委員長「………」///

男「…あの、さ…委員長」

委員長「…何かな?」

男「俺いろいろ考えたんだ。これからの事」

委員長「…うん」

男「…それで聞いておきたいんだけど…でも今聞くのはアレか…」ポリポリ

委員長「いいよ。…言って」

男「…じゃぁ言うね。…委員長はまだ友のこと…好き?」

委員長「…………まだ心の中がざわついて…うまく整理できてないけれど…」

委員長「…うん、友くんのことはケリが付いたかな」

委員長「男くんが頭を撫で続けてくれたおかげかもね」

男「いや、俺は別に、うん」///

委員長「元々がアイドルに対する憧れみたいな気持ちだったからかもね…。ファンクラブも入ってたし」

委員長「私がそれを恋だと思って間違って認識してたのかも…」

男「でも本当に恋だったかもしれないんじゃ…」

委員長「でもね、奪い返そうとかそういうんじゃなくて…お似合いの人がいるなら一緒にいた方がいいって…今はそう思えるし」

男「…委員長」

委員長「だから2人が彼氏彼女なら私は応援してあげたいな。…今すぐはちょっと無理かもしれないけどね」

男「…俺も」

委員長「ん?」

男「俺もそう思ってさ。2人が付き合ってるなら…なるべく2人の時間が取れるように気を使うようにしようかな、とか」

委員長「そうだね。向こうからはそういうのって言い出しにくいものだろうし」

男「折角カップルになれたんだし…友人として祝福してやりたいじゃん?何かさ」

委員長「…本当に男くんはお人好しだね」

男「…委員長こそ失恋して間もないのに…その、タフだし」

委員長「………」

男「………」

委員長「…ふふっ」

男「…ははっ」

男「…それじゃぁ戻ろうか。もう大分授業食い込んじゃってるけどさ」

委員長「あの…待って」

男「ん、何?」

委員長「その…またこうやって会わない?二人きりで…」

男「うん、いいよ。それ位おやすい御用だ」ニッ

委員長「じゃ、じゃぁそうね。放課後とかどうかしら?」///

男「………」ウーン

委員長「…え…駄目、かな…?」

男「…いやそうじゃなくてさ。2人で集まる時にどこだったら人目を気にしないで済むかな、と」

委員長「ひ、人目を!?」///

男「うちのクラスやたらカップルに対する監視の目が厳しいからさ」

委員長(そう言えば男くんと幼馴染さんがいつくっつくかのトトカルチョもやってたもんね)

委員長(…ダークホース登場で賭けが成立しなくなるって知ったら皆どんな顔するんだろ)

男「だから委員長が俺と噂にならないようにするには…」

委員長「わ、私は別に…噂になっても…」モジモジ

男「へ?」

委員長「こ、この屋上でいいんじゃないかしら!鍵は生徒で私しか持っていないし!」

男「なるほど。それは確かに人目は避けられるね」

委員長「『男くんを生徒指導する為』と言う大義名分を通せば万が一バレても白を切り通せるわ!」

男「さっすが委員長!頭がキレッキレだなー!」

委員長「…あぁもうこんな時間…早く教室に戻りましょう」

男「うん。念のため時間ずらして行くよ」

委員長「…そうね。ちゃんと午後の授業出なさいよ。このままサボるのは許さないんだから」

男「…ふふっ」

委員長「な、何よ突然笑って!…やっぱり男くんが失礼な人には変わりな―」

男「いや、いつもの委員長に戻ったな。と思ってさ」

委員長「わ、悪い!?」

男「ううん。そうやって凛々しい方が…泣いてるよりずっと素敵だなって。そう思っただけ」

委員長「スッ…///」ボッ

男「じゃぁ俺先に行ってるから。ちょっと間空けて委員長来てね」

バタンッ

ガチャッ

男「あ!それとまた放課後ね!じゃっ!」

バタンッ

委員長「///」

―――

―――

テクテク…

男(そうか…。友は…幼馴染と…付き合ってたのか…)

ズキ

男(俺はあれだけ近くに居て…1つも分からなかった…)

ズキン

男(ひょっとして…ある時期から俺はずっと邪魔者だったんじゃないだろうか…)

ズキッズキン

男(…そして幸せな知らせのはずなのに…何でこんなに胸が痛むのだろう…)

ズキンッ ズキンッ

男(分からない…何に…俺は傷ついているんだ…分からない…)

―――

―教室

男「…あ、よ、よう」

委員長「み、皆さんこんにちわ」

友「…こんにちわ」

幼馴染「ここここんちゃっす」

男「………」

委員長「………」

友「………」

幼馴染「………」

男「その…なんだ、俺のイタズラのせいで体調悪くなって、ごめん。いやごめんなさい」ペコリ

幼馴染「あ、あたしも調子に乗ってました!ごめんなさい!」

友「うん、いやもういいよ二人共。僕も休んでこの通り普通に授業受けれるし」

委員長「2人共反省したみたいだし、今日は特別に私が裁くのは無しにしてあげるわ」

男・幼馴染「「よ、良かったー…」」


先生「ほい授業始めるぞー。席つけーい」

 男 (…とりあえず見た感じ友も幼馴染も自然に喋ってたな。)
   (ってことはまだ後ろめたい事には及んでないのだろうか)

委員長(2人共普通ね。…愛しあう2人が求め合うのはいいんだけど…)
   (場所をわきまえて貰わないと困るわ。後でそれとなく注意しないとね)

 友 (とりあえず包帯サラシのおかげで誰にもバレてない。)
   (さっきの距離が一番心配だったからそれを乗り越えられたんだからこの先も平気だろう)

幼馴染(…友くんのサラシはOKと。後は放課後あたしの秘密を友くんに打ち明けて…)
   (そしてそしてそれから男への告白計画を何とか…!)

今更すぎる抜け補完。何故見落としたし…
>>3 と >>4の間。ごめんなさい。

男「いやな、世の中女体化が溢れてるな…と」

友「…確かに、溢れてるね」

男「戦国武将やら歴史の偉人やら、果ては無機物に至るまで女体化だろ」

友「ふむ、節操ないね」

男「んで正直、何でも女体化ってのはいただけないなと」

友「ほうほう」

男「で、あえて今女体化に異を唱えたいなと思ったわけだ」

友「…流行に流されない俺カッコ良い、みたいな?」

男「友!お前はいつも穿った見方をしすぎ!」バッ

?「んんっ!…にゃにを…むにゃ…にゅふぅ…」zzz

友「…幼馴染さん起きちゃったかな?」

男「…いや、これくらいで起きるタマじゃないだろ」

―――

委員長「起立」

ガタガタガタ

委員長「礼」

アリガトーゴザイマシタ!

ワイワイ ガヤガヤ

男「うっし。そいじゃ帰りますか」

友「…ごめん。今日はちょっと用事があって帰れないや」

男「あ…そうなんだ。珍しいな」

幼馴染「ごっめーん!それもこれもあたしのせいなんだよー。このまま行くと確実に赤点まっしぐらだからさー」

友「そう。問題集とか参考書とかオススメなのないかって聞かれてね」

幼馴染「そしたら友くんが直接本屋で見繕ってくれるって言うからね。お言葉に甘えちゃったわけですよ!」

男「…友が選ぶなら間違いないな。…じゃー…俺先帰るね。また明日ー」フリフリ

幼馴染「中間あたしのが上だったら何か奢れよー!」

アアイイゼー キタイシナイデマットクワー ジャナー…



幼馴染「…ごめんね友くん。何か嘘までつかせちゃってさ」

友「いいよそれくらい。それに嘘にはならないしね」

幼馴染「へ?」

友「まず幼馴染さんの話を聞いた上で本屋に行けば嘘にはならないでしょ?」

幼馴染「いやあたしは今成績とかはどうでも良くて…」

友「………」ニコニコ

幼馴染「使える問題集、参考書お願いします先生…」

友「よろしい」

―――

男「………」テクテク

キイタヨー xxガサージツハxxデー

男「………」テクテク

ペースオチテルゾー! ファイッ

男「………」テクテク

オトコクーン マッテヨー

男「………」テクテク

コラー! ヒトガヨンデルンダカラヘンジクライシナサイ!

男「…あ。委員長」

委員長「大声出して呼んでるんだから反応しなさいよ」ハァハァ

男「ごめん。気付かなくて。…ぼーっとしてた」

委員長「道路は危ないんだからしゃんとしなさい」フン

委員長「…それで、いつも2人はどうしたの?」キョロキョロ

男「何か幼馴染の勉強の用だとかで一緒に帰ったよ」

委員長「…友くんと幼馴染さんが?」

男「そ」

委員長「…そう」

男「…だから今日は俺1人で帰ってた」

委員長「………声くらい」

男「ん?」

委員長「私に声くらいかけなさいよ。1人で帰るのはその…味気ないでしょ」

男「…そうだね。じゃぁ今度からそうする」

委員長「…遠慮なんかしないでよね」

男「…しないよ。…1人より2人の方が、やっぱりいいし」

委員長「…なら、いいのだけれど」

男「………」

委員長「………」

男「………」

委員長「…ねぇ」

男「! 隠れて!」グイッ

委員長「へ…?わっ」

友「――― ――」
幼馴染「――!―――!」


男「………」

委員長「…あれって友くんと幼馴染さんじゃない?」

男「…だね」

委員長「…私達、隠れる必要あった?」

男「友が気使ってさ。俺達まで輪に加えちゃうだろ?」

委員長「…言われてみれば友くんはそうしかねないわね」

友「――?」
幼馴染「――――!――― ――!」


男「………」

委員長「…ねぇ、その、確認しておきたいんだけど」

男「…何?」

委員長「2人は教科書とかを買うのに本屋に寄るはずだったのよね?」

男「…だね」

委員長「でもこっちの道、本屋と反対方向よ?」

男「………」

委員長「…これは行き先確認した方がいいんじゃない?」

男「…2人のプライバシーがあるからそれは…」

委員長「…でも昼間学校でその…してたってことはだよ?」

委員長「もっと違う場所でエクストリームな事をしてるかもしれなくて…」

男「………」

委員長「それが万が一誰かの目に触れて退学なんて事になったら…」

男「…そう、だね」

男「…あくまで尾いていくのは場所だけだよ?」

委員長「私もそれ以上干渉するつもりはないわ。ただあの2人を学園から失う事が」

男「うん。分かってる。…俺も同じ気持ちだ」

―――

友「――」
幼馴染「―――?」


男(ここは…公園、か)ボソボソ

委員長(ま、まさか公園でエクストリームな事を…!?)ボソボソ

男(…委員長ってさ)

委員長(何?)

男(わりとムッツリだったんだね)クス

委員長(バッ!ぅぅ…余計なお世話よ!)///

―――

友「―― ―――――」
幼馴染「――」


男(…普通に会話してるだけだね)

委員長(私達が危惧していたような事はなかった、と)

男(…もういいでしょ。これ以上は悪いよ)

委員長(そうね。撤退しましょう)

男(収穫はそうだな。委員長がムッツリだってのが発覚したところかな)

委員長(それは忘れなさいッ!物理的に忘れさせるわよッ!)ゴゴゴゴ

男(冗談だよ冗談。むしろ委員長の知らない一面を見れて良かったって)

委員長(…いつかこっちも弱味握ってやり返してあげるわ!)

男(あはは、首を洗って待ってるよ)

幼馴染「―――」


委員長(! あっ待って!男くん伏せて!)

男(何なに?どうしたの?)

委員長(幼馴染さんが急に立ち上がったの!)

男(! ひょっとしてバレた!?)

委員長(分からないわ!…あ!でもどんどんこっちに来る!)

男(…自業自得だな。腹括ろう委員長)

委員長(…まさか幼馴染さんに腹を括らせられる日が来るとはね。…分かったわ)

更新遅れてすみません。
夜落とします。

クルッ

幼馴染「ずっとね…」

男(! セーフ!適当に歩きまわっただけっぽい)

委員長(…余計な覚悟を決めちゃったじゃない。緊張して損した)

スーッ…

幼馴染「好きだったのッッッ!!!」

男「」

委員長「」

幼馴染「…へへっ…ついに言っちゃったよ」テレテレ

テクテク…

男(………)

委員長(………)

男(………)

委員長(……男くん、あの…)

男(…とりあえずここを離れよう委員長)

委員長(…あ、うん…)

―――

テクテク

男「………」

委員長「………」

男「………」

委員長「…よく考えたらさ」

男「………」

委員長「あの二人ってば順番間違ってるよね!」

委員長「告白とその…順序逆よね普通!」

男「………」

委員長「…その…」

男「………」

委員長「…ごめんなさい」

男「…え?」

委員長「その…今私空気読めてないから」

男「…! 違う違う!委員長は関係ないって!」

委員長「でもさっきからずっと上の空って言うかぼーっとしてるし…」

男「…うん、まぁね。ちょっとした自己嫌悪かな」

委員長「…自己嫌悪?」

男「…俺こそ空気読めてなかったなって」

委員長「………」

男「あいつらとは小学生からの付き合いでさ」

男「…ホント、何やるんでもずっと一緒だった」

男「それこそ3人一緒じゃなかった時間がないくらいに」

委員長「………」

男「昼間も言ったけど…いつも俺が二人を連れ回してたから…」

委員長「…うん」

男「あいつらがまともに告白できる時間も俺が奪ってたのかな、とか考えてたら…」

委員長「………」

男「…ちょっとね」

委員長「男くん…でも…」

男「…今日だって問題集買いに行くー、なんて嘘つかせちゃったし」

委員長「…!」

男「それって自然な関係じゃないなー、って…うん」

―――

男「それじゃ」

委員長「…うん」

男「また明日」

委員長「………」

男「………」テクテク



委員長「…お、男くん!!」

クルッ

男「ん?」

委員長「…あ…」

委員長「………」

委員長「……ま、また明日ね!遅刻しないでよ!」

男「…おう」ビッ

抜けた

>>238の続き

委員長「………」

男「…俺こそ、なんかごめん」

委員長「い、いえ別に…」

男「………」

委員長「………」

男「…委員長悪い、今日は俺帰るよ」

委員長「…え」

男「…なんかこのままだと委員長に色々変な空気押し付けちゃいそうだから」

委員長「わ、私は構わないわよ…別に…」

男「…ありがとう」

―――

男「それじゃ」

委員長「…うん」

男「また明日」

委員長「………」

男「………」テクテク



委員長「…お、男くん!!」

クルッ

男「ん?」

委員長「…あ…」

委員長「………」

委員長「……ま、また明日ね!遅刻しないでよ!」

男「…おう」ビッ

―――

男「ただいまー」



男「…おかえりー、っと」

トッ トッ トッ トッ

ガチャッ バタン

…ドサッ

男「………」



スチャッ

プ プ プ プ…

―――

To:友
bcc:

sb:
何か言いにくい事とかあったら言えよ

―――

…プププ

男「………」ンー

プ プププ…

―――

To:友
bcc:

sb:
何か言いにくい事と■

―――

プ…





男「………」フゥ…



ププ ププププププ…

―――

To:友
bcc:幼馴染

sb:友先生お願いしやす!

いい参考書買えた?良さげだったら教えてよ。
あいつに中間負けたくないからさ!

―――

ププ プププ

男「…送信、と」プ

ゴロ


男「………」


男「…風呂…洗うか」

スック

ガチャッ

トッ トッ トッ トッ…

――2時間前 教室

幼馴染「いやーごめんごめん遅れちゃって!待った?」

友「いや、全然」パタン

幼馴染「…どうせ友くんの事だから待ってても『待ったー』とか言わない癖に」

友「そうだね。言わないかな」

幼馴染「友くんはもうちょっとワガママになってもいい気がするなー」

友「まぁまぁ」

幼馴染「ん。そいじゃ行こうか」

友「…まだ場所も聞いてないんだけど」

幼馴染「んー?友くんもよく知ってる場所だよ」

友「僕が…知ってる?」

―――

テクテク

友「…こっちの方って僕らがあまり来ないエリアじゃない?」

幼馴染「まー今はそうかな」

友「今は?」

幼馴染「昔はわりとあたし達のテリトリーだったからね」

友「…少し読めてきた気がするな」

幼馴染「ほほう、流石に聡明な友くんだねぇ。男だったら微塵も気付かないとこだよ」

友「流石に男くんでも…いや、そうか。彼なら気付かないかも」フフ

幼馴染「でっしょー!ぜ~~ったい気づかないって!」

幼馴染「それに」

テレテテッテ テッテー♪

友「」ビクッ

幼馴染「おりょ?」

テレテテッテ テッテー♪

テレテテッテ テッテー♪

友「」ビクビクッ

幼馴染「…友くんケータイ鳴ってるよ」

友「ケ、ケータイ!?」バッ

【着信:神】

友「………」ピキキッ

プッ

神『お!はろーはろー聞こえてますかー友ち』

プッ

友「着・信・拒・否…と」プップップッ

幼馴染「へー友くんが着メロつけてるなんて珍しいね。誰から?」

友「いや、知らない人だよ」ニコッ

幼馴染「ん?それってどーいう」

テレテテッテ テッテー♪

友「!?」

幼馴染「わっ!何々!?あたしのケータイ!?」

幼馴染「こんなの設定してなかったと思うんだけどなー…」プッ

友「幼馴染さんそれに出ちゃ駄目」

神『いきなり切るなんてひどいじゃない友ちゃーん』

友「………」ガクリ

幼馴染「…ひょっとしてこの人が昼間話してた…」

神『そーだよ!神さまだよ!』

幼馴染「すっご!本当に神さまなんだ!」

神『全知全能の神とは私だ!神の手にかかれば着メロ変えるのもアドレス帳を拝借するのもお手』

プッ

友「着・信・拒・否…と」ププッ

幼馴染「あー…まだあたし神さまと話してたかったのに…」

友「あ れ は 元 凶 。分かるね?」ゴゴゴゴ

幼馴染「よくわかりますですはい」

テレテテッテ テッテー♪

友「………」

テレテテッテ テッテー♪

幼馴染「………」

友「…もしもし」

神『だからいきなり切るのやめて!結構傷つくから私ッ!』

友「だったら勝手にアドレス交換してもないのに掛けてこないでください。不審者ですよ」

神『そもそも友ちゃんの為を思って神さまはTELしてきたんだよー?』

友「僕の為を思って…だぁ?」

神『…そんなクソ怖い声色出さないで。ほら、友ちゃんと会えるの夢の中限定でしょ?』

友「…それはまぁ」

神『それだと不便だから昼間はケータイとか使うと便利かなーって思ってさ』

友「…だったら紛らわしい着メロにするな!心臓が軽く伸縮したんだぞこっちは!」

神『神さまって一発で分かってもらえる必要があったから仕方なく…』

友「はぁ…とりあえず今幼馴染さんと大事な話があるから…。後でいい?」

神『おっけぃ。全然後回しで無問題よ!あ、それと』

プッ

友「じゃぁ行こうか」ニコッ

幼馴染「う、うん」コクコク

――公園

友「…やっぱりここだったか」

幼馴染「そう、ここは昔私たちが遊びに遊び倒した公園だよ」

友「良かった想い出と悪かった想い出が半々の場所だ」

幼馴染「悪い?そんなのあったっけ?」

友「…覚えてないなら別にいいよ」

幼馴染「…あ!」ペコポン!

友「…まさか覚えてたんじゃ…」

幼馴染「お医者さんごっこを友くんが嫌がって、それを男がふん捕まえてあたしが友くんのズボンを―」

友「ストップ!ストーーーップ!」

幼馴染「ひひひ。そうですなぁ色々ありましたなぁ…」ウンウン

友「…ふぅ」

幼馴染「…でもさ。それも含めてあたしにとってはいい想い出なんだ」

友「…僕を辱めた想い出がかい?」

幼馴染「あれも男やあたしなりの仲良くなるスキンシップでさ。…実際仲良くはなれたでしょ?」

友「…少なくともあれからは自分の言いたいことは言えるようになったよ」

幼馴染「ん。だからあたしはなんとなくここへ来るんだー」

友「…幼馴染さんにとっての、パワースポットなのかもね」

幼馴染「あーそれかも!今もその絆がつながってるんだなーって思うと力が湧いてくるもの!」

友「…そうか。もうそんなに経つのか…」

幼馴染「………」

友「………」

友「…?どうしたの?」

幼馴染「ごめん。完全に脱線してたわ」ポリポリ

友「確かに本来の目的からは脱線してるね」

モジモジ

幼馴染「それでね…その…秘密の話…あたしの秘密の話なんだけどさ…」

友「…繰り返し言うようで悪いけど、別に言わなくてもいいんだからね?」

幼馴染「ううん!これは言うって決めてきたから!片方だけ秘密を知ってるなんて絶対フェアじゃないもん!」

友「…そう。じゃぁ…ちゃんと僕は聞くよ」

幼馴染「えっとね…その…ね?あたしは…あたしは…!」

友「………」

幼馴染「…う”ーー!駄目だっ!ちょっと歩きながらにする!」

友「あ、歩き?」

幼馴染「止まってるから恥ずかしいんだよこれ!きっと歩きながらだったらすんなりいくはず!」

友「う、うん」

スーーッ ハーーーーッ……

スーーッ ハーーーーッ……

幼馴染「ッ!」キッ

テクテク

幼馴染「あたし、幼馴染は、男がっ!!!ずっとずっとずーーっと!!!」

友(男、くんのこと…?)チクリ

テクテク

幼馴染「それこそ出会った頃からずっと!」

テクテク

幼馴染「…ずっとね…」

スーーッ

幼馴染「好きだったのッッッ!!!」

友「」

幼馴染「…へへっ…ついに言っちゃったよ」テレテレ



ガササッ

タッタッタッ

幼馴染「ど、どうよ!これがあたしの最大の秘密なの!」

友「あ、ああ…」


幼馴染「…あ、あれれ…?ひょっとして友くんにはとっくにバレてた…とか?」

友「いや違う!そういうのじゃないんだ。ただ単に驚いちゃって…声が出なかっただけだよ」

幼馴染「そ、そう。そうなんだ。まぁ驚くよね普通。あたしみたいな男女みたいなのが恋愛~だなんてさ」

友「そうかな?健康的な魅力に溢れてるし、幼馴染さんが知らないだけで…ファンも実際多いんだよ?」

幼馴染「まぁたまたうまい事言っちゃってこのこのー」ウリウリ

友「いやホントの話さ。僕がここで嘘ついてどんなメリットがあるの?」

幼馴染「あ、ホ、ホント…なんだ…。そうか…もしそれがホントなら…」

幼馴染「…あいつも少しはあたしのことを…女の子として意識してくれてるのかな…なんてっ!」ハハッ

友「…だといいよね」チクリ

友「………」

幼馴染「…何かごめんね」

友「…唐突に何に謝ってるんだい幼馴染さんは?」

幼馴染「いや、私の秘密よか…友くんの方がよっぽど大変な秘密でしょ?」

友「…そうかな?」

幼馴染「だから私の秘密を暴露したとしてもそれは吊り合ってないわけで…」

友「……人に」

幼馴染「…ん?」

友「……人に自分の意中の人を話すってことは、同時に自分の弱点をさらけ出してるってことになる」

友「『自分はこの人が好きです』って情報が心ない人に知られたらね」

友「いい結末が訪れるはずなんてないから」

幼馴染「………」

友「幼馴染さんが僕にそれを教えてくれたって事は、言い換えれば僕に信用をくれた事になる」

友「この人なら大丈夫。この人なら安心だ。ってね」

友「…だからね」

友「今回の事で釣り合わないなんてないんだよ」

友「僕は幼馴染さんなら大丈夫と思って、この女体化の件を話した」

友「幼馴染さんは僕なら話しても大丈夫だと思って、自分の大好きな思い人を告白した」



友「…ならさ。それでいいと…思わない?」

幼馴染「……うん、そうだね。あたしもそう思う」

幼馴染「ふふ。それに同時に友くんって友人を持ったことを誇りに思うよ」

友「それを言いたいのはむしろ僕の方だよ。…友だちでいてくれてありがとう」

幼馴染「それはむしろこっちが…って…これいつまでも続いちゃうなー」アハハ

友「でしょ?だからここで終わり。友だちでいてくれて、本当に…ありがとう」

幼馴染「うわー!言い逃げとか卑怯だなー!流石友くん学園一の知将だね!」

友「…それ言われると僕が気分を害するの…知ってるよね?」

幼馴染「うん知ってるー」ニヤニヤ

友「…まったくもう」ヤレヤレ

幼馴染「あ、じゃぁさー」

友「…ん?」

幼馴染「友くんが気になってる娘とかはいないの?」

友「…それに僕が答えるとでも?」フフッ

幼馴染「友だちのよしみで…とか?」チラッ

友「…ふーむ…」

幼馴染「どうしても嫌だったら別に」

友「いない」

幼馴染「へ?」

友「…いないんだ。特に誰も」

幼馴染「…友くんの理想が高すぎて?」

友「その『理想』があれば良かったんだけどね…」

幼馴染「え……まさか本当にないの?」

友「分からないんだ。その…交際したくなる程異性に執着するってことが」

幼馴染「………」

友「今の男くんや幼馴染さんと一緒にいる以上に…」

友「充実した時間が過ごせるようには思えないんだよ」

幼馴染「でもほらかわいい娘とかいるでしょ?スタイルが良かったり、性格が良かったり…」

友「…いるよ。確かに僕に声を掛けてきた娘はまぁ…いたよ?」

幼馴染「ほら!だったら付き合ってみればいいじゃない!ひょっとしたら…」

友「付き合って『みたら』なんて失礼な事はできないよ。それに…」

幼馴染「…それに?」

友「…皆僕を見てなかったからね」

幼馴染「見て…ない…?」

友「そう。比較的整った両親譲りの顔立ちや、八方美人で優しくする性格、成績優秀な部分は見てくれててもさ」

友「僕自身を見てる人がいなかったんだ」

幼馴染「………」

友「それは時間をかけて徐々に理解を深めていくものだから…」

友「それを求めてしまうのは酷なんだろうけれど…」

友「今、男くん達や幼馴染さん達との時間を割いてまですることなのかな…って考えたら、ね」

幼馴染「…そう。…友くんは今、満たされてるんだね」

友「…その通りだね。…まぁこの体を除いて、だけど」

幼馴染「でもね、友くん!」ビッ

友「何かな?」

幼馴染「もし友くんが本気の恋を…そういう運命的な相手を見つけちゃったらだよ?」

友「…そしたら?」

幼馴染「それこそ他の事なんて一切手につかない位夢中になっちゃうんだからっ!」

友「それは体験談?」フフ

幼馴染「そ、そう!体験談!だから今友くんは出会ってないだけだって…うん!」

友「…もしかしたら一生出会わないかも?」

幼馴染「だからこそだよ!もし見つけたら猛烈にアタック!人生は一度きり!命短し恋せよ乙女だよ!」

友「…僕男なんだけど」タハハ

幼馴染「今乙女だから丁度いいじゃないっ…ねっ!」

友「…何も丁度良くないけれど…」ポリポリ

友「うん、分かった。そういう人が現れたら積極的になってみるよ」

幼馴染「約束だよ。乙女と乙女の約束だからね!」

友「だから僕は男だってば…」フフッ

幼馴染「さて、あたしの話はこれでおしまいっ」

幼馴染「…あー恥ずかしい。頬がぽっぽしてるよもう…」

友「いいんじゃないかな。頬が赤い女の子って可愛いと思うけど」

幼馴染「………」

幼馴染「……ねぇ友くん」ジトー

友「何だい?」

幼馴染「そんな発言、しょっちゅうしてたりするの?」

友「…ん?」

幼馴染「…だから、か、可愛い、だとかさ」

友「んー…しょっちゅうって訳じゃないけどね」

友「全ての物事には正当な評価を下すべきだと思ってるから…」

友「可愛いものには可愛いって言うべきだと思うんだ」

幼馴染「………ッ」///

友「…何か気分を害したかな?」

幼馴染「…べ~つ~に~?ただ友くんは危険な人だなって思っただけ~」

友「き、危険?」

幼馴染「うん、天然危険物」

友「て、天然!?」

幼馴染「まぁそれはいいや。…悪い気はしないしね」

テレテテッテ テッテー♪

友「………」

幼馴染「あ」

テレテテッテ テッテー♪

友「………」

幼馴染「と、友くん…出ないの?」

テレテテッテ テッテー♪

プッ

友「…もしもし」

神『あ、話終わった?』

友「…覗き見してるんですか。気持ち悪い」

神『違うよ!友ちゃんは神を一体なんだと思ってるんだ!』

友「………」

神『…あれ?』

友「………」

神『もしもーし?聞こえてますかー?』

友「…聞きたい事がたった今出来ました」

神『良かった、また電話切られたのかと…』

友「神さま、あなたは万能ですか?」

神『…それはYes/Noで答えなきゃいけない質問?』

友「………」

神『Noかな』

友「…ふむ」

神『友ちゃん達からすれば万能に見えるかもしれないけどねー』

友「例えば、人の心の中を見たりとかは?」

神『No。できないよ。非常識だしね』

友「…人のケータイの番号を勝手に探し当てるのは?」

神『Yes。Ok。何しろ善意だから!』

友「何かに干渉して事象を捻じ曲げるのは?」

神『No。私は基本的には見てるだけ』

友「…で唯一の例外が」

神『Yes。願い事だよ。ピュアな人の願いは叶えるべきさ!』

友「…ピュア、ね」

神『質問終わり?じゃぁ私からの』
プッ

幼馴染「…あ、あれ?いいの友くん。まだ何か神さま喋ってたけど」

友「…聞きたいことは聞けたしね。じゃぁ行こうか」

幼馴染「…ほへ?」

友「参考書に問題集。話が終わったら行くって約束だったでしょ?」

幼馴染「うぅ…できれば忘れてて欲しかったよ…」

友「記憶力はそれなりにある方だと自負してるよ」

幼馴染「えぇぇ…それなりってどんな意味だったっけ…」

トボトボ

―――

ウロウロ

委員長「…………ッ」

キョロキョロ

委員長「…やっぱり急になんて失礼、よね…」

グルグル

委員長「でも…」

~~~

男『…俺こそ空気読めてなかったなって』

~~~

委員長「…ッ」キュゥ

委員長「男くんのあんな顔見たら…」

委員長「…~~~ッ」

委員長「え、えいっ!」

ピンポーン♪

―――

男「………」

ガッシュ…ガッシュ…

キュッ…キュッ

『ピンポーン♪』

男「…ん?」

男「…母さん宅急便でも頼んでたのかな」

男「ほいほーい、と」

スタスタスタ

ピッ

男「はい」

『あ、あのっ…男くんと同じクラスの委員長と申しますがっ…』

男「あれ?委員長?」

『あっ…男くん?』

―――

男「はい、粗茶ですが」

委員長「…ありがとう」スッ

フー…

コクン

委員長「わ」

男「あれ、熱かった?」

委員長「ううん、すごく美味しい」

男「そう。なら良かった」

委員長「…ちょっとびっくりしただけ」

男「びっくり?」

委員長「男くんがこんなに美味しいお茶淹れられることが」

男「大袈裟だな委員長は」ハハ

委員長「別にお世辞じゃないわよ?」

男「そうだなぁ…」

男「…単純に淹れた回数が多いから、かな」

委員長「………」

委員長「それって……」

男「………」スッ

コクン

男「……ふぅ」

委員長「あのっ」

男「…ん?」

委員長「…ごめんなさいっ」バッ

男「わっ、い、委員長?」

委員長「急に押しかけて来てっ…本当にごめんなさいっ」

男「い、いや、委員長顔上げてよ…」

委員長「男くん、一人になりたかったんだよね…私分かってるのに…」グス

男「………」

委員長「でも…帰り際の男くんの顔を思い出したら私っ…」グス

男「委員長…」

委員長「あなたのあんな顔…今まで見たことなくて…」グス

男「………」サス…

委員長「だっていつも悪ふざけする時も何をする時も男くんは笑顔で…」グス

男「………」サス… サス…

委員長「それを思ったら私っ、胸が苦しくなって、それで…」グス

男「…うん」サス… サス…

委員長「何も考えないであなたの家に来ちゃったの…だからっ!…ごめん…なさいっ」グスッ

男「…謝らなくていいよ委員長、ね?」

委員長「…ごめん、なさい…」グス

男「ああは言ったけどさ。…実際風呂掃除してる時、虚しかったのなんのって…」

委員長「…うん」

男「委員長が来てくれて、単純に嬉しかったよ。だってうちに委員長が来たのなんて初めてだしさ」

委員長「…そういえばそう、ね」

男「だから謝らなくていいよ委員長」

委員長「………」

委員長「……あなたに伝えたい事があるの、思い出したわ」

男「…何かな?」

委員長「男くんは常に皆が、楽しく過ごせるように行動してきた」

委員長「…だから…っ混乱しててうまく言えないけれど…」

委員長「男くんはっ、男くんのままで良いと、思うの、私はっ」

委員長「だから!自己嫌悪になる必要なんて――」

ギュッ

委員長「っへ?」

男「…委員長」

委員長「あのっ、抱き…抱きっ!?」

男「…ありがとう」ジワ…

委員長「…うんっ…うんっ!」グスッ

ギュー


ム"ーーーーッ ム"ーーーーッ

―――

ガチャッ

幼馴染「ただいまー」

友「お邪魔します」

幼馴染「と言っても家誰もいないんだけどねー」

友「なら勉強するにはうってつけじゃないか」

幼馴染「…そこは親がいないから好き放題ゲームできるとかじゃないの?」

友「ハァ…そうやってサボろうとしてたから、僕はついてきたんだよ?」

幼馴染「だってあたし参考書と問題集をガチで買わされただけでHPカツカツになってるんだよ!?」

友「それは問題だな。早く問題集を解いて経験値を稼ぎ、最大HPを伸ばさないと大変だ」

幼馴染「ま、マジでやる気なんですか友くん…?」ブルブル

友「今日は予習復習やるまで幼馴染さん解放しないから、そのつもりで」ニッコリ

幼馴染「あ、悪魔ァァァ!」

―――

友「お菓子と飲み物はこれでいいかな。…うん?」

チカッ チカッ

友「メールが来てるね。…誰からだろうか」

幼馴染「…あ。そういえば神さま以降消音にしちゃったから…あたしも来てるかな」

パクンッ
パクンッ

友「男くんからだ」
幼馴染「あー!男からだー!」

友「…これ、わざわざ僕宛のメールが幼馴染さんに届くように設定してるね」

幼馴染「私たちが一緒にいるの分かって出してきたんだから…これは『振り』だねっ」

友「ふぅむ…どう返した方が面白くなるか…」

幼馴染「ここはあえて友くんがスルーしてあたしが返信すれば面白いんじゃない?」

友「ああ、俗に言う『お前には聞いてねぇよ!』という風にか。いいんじゃないかな?」

幼馴染「ようし、それなら思いっきりバカにした感じで…」プププッ プププププ…

幼馴染「 送 信 !」プッ

幼馴染「フッフッフ…どう返してくるかな男よ…」ワクワク

友「お手並み拝見ってところだね」


『…ーーーーッ …ーーー…』


幼馴染「…あれ?」

友「…どうしたの?」


『ム"ーー… …ーーーーッ』


幼馴染「あ!やっぱり!」

友「幼馴染さん?」

幼馴染「えっとね…男は自分の部屋にいるかもしれない」

友「え…まさか…ケータイの振動が聞こえたの?」

幼馴染「まぁ壁薄いし、家はほぼ密着してるから…生活音がわりと、ね?」エヘヘ

幼馴染「!」ニヤァ

友「…何なの、その新しいイタズラ思いつきましたって顔は」

幼馴染「流石友くん鋭いですなー」

幼馴染「いやね、あいつが真剣にメールを返信しようとしてるところをほら、この部屋から写メでパシャリと」

友「………」ジトーッ

幼馴染「そんな目で見ないでよっ。別に驚いた顔を撮りたいだけであってそーいうんじゃないんだよっ」

友「ハァ…まぁいいか。…僕がイタズラ側に回るのは滅多にないし。ただ悪用はしないようにね」

幼馴染「合点承知の助。では声を抑えてそろりそろりと…」コソコソ

友「………」コソコソ

幼馴染「…到着しました。ここが男の部屋が丸見えになるスポットになります」ボソボソ

友「…何故匍匐前進で来る必要があったの?」ボソボソ

幼馴染「あちらからも丸見えなので警戒する為ですっ。よってそーっとそーっと機を伺う訳で…」ソーッ



幼馴染「…え」


友「…どうしたの幼馴染さん」チョンチョン

幼馴染「」

友「?…一体何が見えて…」ソーッ


友「…え」


友「」
幼馴染「」

友「あれは……男くんと……」

幼馴染「」

友「………委員長……さん……?」

幼馴染「」

友「だ、抱き合ってる……よ、ね……」

幼馴染「」

友「……幼馴染さん?」チラッ

幼馴染「」ツー

友「わっ!?」

幼馴染「」ダバー

友「と、とりあえず座ろう。ね?」ポン

幼馴染「」ヘタリ

友「……うん」

幼馴染「…………」グス

友「…………」ポンポン

幼馴染「………ッ」ヒグッ

友「…………」ナデ

幼馴染「……ッ……ッ」ヒック

友「…………」ナデリ

幼馴染「…~~~~ッ、~~~~ッ」

友「…………」ナデ

友「…………」ツー

友(!?)

友(何で僕が泣いているんだ!?)

友(幼馴染さんからのもらい泣き?)

友(あまりにショッキングだったから?)

友(そもそも何故ショックを受ける必要がある?)

友(だって……喜ばしいことじゃないか……男くんに彼女が……出来る事は……)

友(それなのに何故……こんなに……僕は……)

――――

友(あの後、結局僕は泣き続ける幼馴染さんを撫でる事しかできなかった)

友(彼女の心中を察するならば……かける言葉など見つかるはずもなかったから)

友「…………」

ピンポーン♪

『はい!』

友「あ、朝早くすいません、幼馴染さんは――」

『あらぁ友くん!ごめんねぇ、わざわざ迎えに来てもらっちゃって。今すぐ出ると思うわ!』

友「はい、ありがとうございます」

友「…………」

ガチャッ

幼馴染「いやいやお待たせ、友くんおはよー!」

友「……おはよう幼馴染さん」

幼馴染「ほいじゃ早速学校行きましょうか。ね!」

友「あ……」チラッ


友「……うん、そうだね。行こうか」

幼馴染「ほーい、れっつらごー!」

――――

男「…………」

シャッ

ガチャッ バタン

トッ トッ トッ トッ…

男「それじゃ、いってきます」

母「あら。あんたもタイミング悪いわね」

男「……ん?」

母「もうちょっと早ければ、幼馴染ちゃん、友くんと一緒に出れたのにねぇ」

男「…………」

母「ほんのちょっと前よ?走れば追いつけるかもし――」

男「――いってきます」

ガチャッ バタン

母「……いってらっしゃい。急ぐなら最初から急げばいいのにねぇあの子は」パタパタ

男「……ふーー……寒」

男「……行くか」

委員長「お、おはよう!男くん!」

男「え……委員長!?」

委員長「ま、まだまだ寒いねー。暖かくなってもいい時期なのにね」

男「……どうして……」

委員長「あ!突然来たのが迷惑なら私は行くから――」

男「ありがとう」

委員長「……あ……うん」

男「……いつも通り出てたら、委員長待ちぼうけくらってたかもしれないのにさ」

委員長「ううん。私はこの時間で合ってると思ってた」

男「……?」

委員長「男くんならあのニ人を先に行かせるんじゃないかなって、さ。何となくだけど」

男「……そう」ポリ

委員長「そうだ!一人で登校するのも寂しいでしょ?」

委員長「男くんさえ良かったら私が毎朝迎えに行くというのはどうかしら?」

男「……いや、いいよ」

委員長「……ゴメン。調子にのっちゃって……そりゃ一人で登校したい時だってあるもんね……」

男「ん?違う違う」

委員長「……違う?」

男「委員長に迎えに来てもらうのもなんだし、俺が迎えに行くよ」

委員長「……え?」

男「……委員長が迷惑でなければ、だけど」

委員長「……いい、わよ。別に」

男「うん。じゃぁそうしよっか」

テク テク テク …
 テク テク テク …

委員長「…………ありがと」///

男「……うん、俺も……ありがと、委員長」

支援
他に書いてるのが気になります

>>306
勇者「結界魔法『カクゲー』」
妹「おほぅ…。やはり寒い冬はお兄ちゃんに限る…」 兄「………」
の2本。書き上げて投下してる訳ではないので色々不安定。

――――

幼馴染「昨日見たアメフトの試合がさー物凄い熱くてさー」

友「接戦だったの?」

幼馴染「ううん。完全にワンサイドゲームなんだけどね」

幼馴染「でも負けてる方のチームがさ、何か全力でプレイしてるんだよ」

友「逆転を狙ってあきらめてないんだね。それはカッコいい」

幼馴染「いや、もう勝てないのは皆分かってるんだよ」

幼馴染「どうやっても相手に時間使われて負ける事分かってるんだけど……」

幼馴染「それでも全力でプレイしてるんだ。1ヤードでも前に、って感じの意気込みでさ」

友「……すごいな。負けると分かっていても全力を尽くすのか」

幼馴染「ね?それってそう簡単にできる事じゃないからさー」

幼馴染「うんうん、やっぱり昨日は感動したなぁ……」

テクテク

友「……幼馴染さん?」

幼馴染「うん……うん……そうだよなぁ……」

幼馴染「あ、ごめんごめん。何だって?」

友「……いや、呼んだだけだよ」

幼馴染「…………」

友「…………」

幼馴染「……ねぇ」

友「……なにかな」

幼馴染「……聞かないんだ?」

友「…………」

幼馴染「昨日のこと」

友「……僕からは聞かないよ」

幼馴染「…………」

友「本人が喋りたいなら勿論聞くけれども……」

友「本人に喋るつもりがないのに、話せと強要するようなことはしないよ」

幼馴染「……そう」

友「……うん」

幼馴染「じゃぁ、聞いてくれる?」

友「……いいのかい?」

幼馴染「うん。あたしね……決めたんだ」

幼馴染「昨日色々あって……泣いて、落ち込んで、枕にサバ折りとかしたりして……混乱してたんだけど」

幼馴染「何となくTVつけたらアメフトの中継をやっててさ」

幼馴染「動く気力もなかったからずっと見てたんだー」

幼馴染「そしたらさ、さっきみたいな試合展開でさ、すっごい感動したんだよ」

友「…………」

幼馴染「……つまりね、何が言いたいかというとだね?」

友「……うん」

幼馴染「……あたし、男に告白してみよう、と思った訳でして、はい」

友「……それは……」

幼馴染「もちろん言いたい事は分かるよ。男と委員長が付き合ってるなら、まぁフられるのは目に見えてるよ?」

幼馴染「でもね、このまま言わないまま時が過ぎたら、あたしきっと後悔すと思うんだ」

幼馴染「だから告白するんだ。……やらずに後悔するなら、ほら。やって後悔した方がいいって言うしさ」

友「……応援するよ」チクリ

幼馴染「……ありがとう。実は今足がガクガクなんだよね」ハハ

友「な、何で!?」

幼馴染「いや、告白すると決めたら緊張してきちゃってもう……」

友「まだ告白でもないのに足ガクガクだと……本番の時大丈夫かい?」

幼馴染「だ、大丈夫だと思う。多分」

幼馴染「……あ……それで友くん、お願いが――」

友「――『うまく行くようにお手伝い』して欲しい。って事じゃないの?」

幼馴染「あ、当たりです……」

友「ある程度は手伝うけど。肝心な所は自分でやるんだよ?」

幼馴染「そのつもりです!はい!」

友「…………」

幼馴染「ん?どうしたの友くん?」

友「君はたくましいな、と……ふとね」

幼馴染「ただバカなだけだよ。友くんはすぐ人を買い被るんだからもぅ」

友「……昨日、君が泣いていたあの場所で」

友「僕にはどうする事もできなかった」

友「慰めようにも、そんな経験をしていない人間が慰められるわけもなく……」

友「ただ一緒にいる事しか出来なかった」

友「……本当に、自分の無力さで胸が痛かった。……昨日は申し訳なかった」ペコリ

幼馴染「謝られるなんてトンデモないよ!」

幼馴染「ああいう自分がバラバラになりそうな時はね、ただ一緒に居てくれるだけで全然違うんだから」

幼馴染「実際友くんのナデナデのおかげで、自暴自棄にならずに済んだ訳だしさ」

友「そ、そうかい?」

幼馴染「そう!友くんはあの場において最良の選択を取ったんだから、もっと胸張っていいんだよ!」

友「……胸を?」

幼馴染「そう胸を!こうグッと押し出す感じでアピールを……」

友「……何か目的が違うような気がするから、遠慮させてもらうね」

幼馴染「あり?バレちった?結構イケると思ってたのになぁ……」

幼馴染「…………」

幼馴染「……とにかく、ありがとね友くん」

幼馴染「……本当にあたし、助かったから……」

幼馴染「……もう一度立ち上がれたのは、君のおかげだから……」

幼馴染「……ありがとう」

友「……どう致しまして」

友「幼馴染さんの健闘を祈るよ」

幼馴染「うん。さぱっと後腐れなくやるから!あたし!」タタタッ


ホイジャ キョウ トウバン ダカラー ! サキ イッテルネー !

友「……いってらっしゃい」ヒラヒラ

ホーイ!

友「ふむ……幼馴染さんは……」

友「強いなぁ……本当に……強いよね……」

友「…………」

友「そうだ。僕は僕のやるべきことをやらないと……」

――――

ガララッ

幼馴染「……あ」

男「……お」



友「…………」
幼馴染「…………」

男「…………」
委員長「…………」

友「……今日は委員長と一緒に登校してきたんだ?」

男「あぁ、途中で一緒に会ってな。……幼馴染と一緒に学校へ来たのか?」

友「ああ。来る途中で会って、それでね」

男「……一緒だな」

友「……一緒だね」

男「…………」

友「…………」

友「……じゃぁ授業あるし、席に戻るね」

男「……そうだな。ああそうだ、委員長」

委員長「…………」

幼馴染「…………」


男「委員長?」

委員長「あ、ご、ごめん!何かな男くん」

男「課題で少し分からないところがあってさ――」


幼馴染「……友くん」

幼馴染「あたし、大丈夫かな?普通の顔ちゃんとできてるよね?」

友「……多少はしょうがないと思うよ」

友「ただどちらかと言えば、男くんがやりにくそうに見えたよう気もするけど」

幼馴染「そっか……。あ、そうそう放課後予定空いてるかな友くん」

友「空いてるよ。空いてなくても空けるけどね」ハハ

幼馴染「……お願いしたいことが、ありまして、はい」

――――

幼馴染『明日、男を呼んで告白しようと思うんだ』

友『……うん』

幼馴染『で、友くんにも来て欲しいっていうお願い』

友『ぼ、僕?告白する場所に第三者がいるのは――』

幼馴染『……玉砕した時、正直あたし何するか分からないから』

幼馴染『もしあたしが何かしそうだったら、その……』

友『分かったよ』

幼馴染『ありがと、友くん』

~~~~

友「……僕がいなくても、幼馴染さんならやり通せると思うけど」

テレテテッテ テッテー♪

友「……うるさい。もう寝るからわざわざ電話しなくたって――」スチャッ

<<着信なし>>

友「…………」

テレテテッテ テッテー♪

プッ

友「もしもし!」

神『あ、友ちゃんにお知らせが』

友「遅い!レベルアップ音より遅い!この役立たず!」

神『ひでぇ!でもお察しの通りレベルアップの時間です!』

友「……今度は一体何がどうなるんだ……」

『友 の レ ベ ル が 193 に あ が っ た !』

友「」

神『すごい。一気に191も上がるなんて……』

友「待て。色々待ってくれ。レベル。レベルキャップはいくつなんだ」

神『人の可能性は無限……故にレベルキャップも』

友『SEからして99でしょ!?それに193ってどんな恐ろしいことに――』

『 む ね の お お き さ が か な り あ が っ た !』

『 お し り が き ゅ っ と き れ あ が っ た !』

――――

『 む ね の お お き さ が と ど ま る こ と を し ら な い !』

『 の ど の お く が せ い か ん た い に な っ た !』

『 む だ げ が じ げ ん の か な た へ き え さ っ た !』

『 お っ ぱ い の ほ う そ く が み だ れ る !』

友「」

――――

神「192回分の強化。箇所によってはカンスト」

友「うぅ……」シクシク

神「まさに神が与えたもうた肉体を手に入れた友ちゃんこんばんわ」

友「これもう、サラシとかでどうにかできるレベル超えちゃったよ……」

神「私がオリュンポス系の神々だったら間違いなくアウトなレベルだね」

友「……そんなわけで、もう疲れたから寝たいんだけど」

神「ど、どうぞ」

友「……うん。おやすみ……」

――――

友(……ん……)

友(ここ……どこだろ……)

友(……幼稚園……?)

友(誰か、泣いてる……?)

友(ああ、あれは……小さい時の僕か……)

友(何で泣いてるんだっけ……何か、とても悲しいことだった気がするけど)

友(……!)

友(あれは男くん?何か僕に……話しかけてる……)

友(……僕が、泣き止んだ……)

友(男くんは僕に何を……)

友(何か、すごく大事な……話だった気がする……僕にとっても、あと……)

友(……あれは幼馴染さん?)

友(男くんが、僕と幼馴染さんに、何かを――)

――――

――――

チュンチュン

友「……夢か」

友「……随分と懐かしい夢を見たな」

友「小さかったから、やっぱり細部が……」

友「…………」

友「……そうだとするなら……いや、でも……」

友「……もし僕の予想通りなら、すべての辻褄は合う」

友「……犯人と動機も」

友「…………」

友「だが……それで本当に決着がつくのか……」

友「真に決着をつけるべきは――」

――――

男「委員長」

委員長「あ!男くん!どうしたの?」

男「……幼馴染に呼び出されたんだ」

委員長「そ、それって……」

男「多分友と幼馴染のカップルについて、話してくれるんだ思う」

委員長「そう……だよね。きっと……」

男「それで、その」

委員長「?」

男「良ければ、委員長さえ良ければなんだが」

委員長「私が?」

男「その……付き合わないか俺たち」

委員長「…………」

男「だ、ダメか!?それならもうこれは忘れて――」

委員長「……嬉しい」

男「ほ、ほんとか!?じゃ、じゃぁそれって――」

委員長「OKだよ、男くん。でもね、本当は私から言おうと思ってたの」

男「委員長……が?」

委員長「私も友くんとのごたごたがあって……色々不安定だし」

委員長「今、このタイミングで言うべきか迷ってた……」

委員長「でも、男くんの優しさに触れて、私が嬉しいって感じたことは嘘じゃないって……そう、確信できたんだ」

委員長「私は、男くんが好き。男くんが大好きよ」

男「俺もつらい時に俺を気遣ってくれた委員長のことが――」

男「好きだ。どうか俺と付き合って欲しい」

委員長「……もちろん。嬉しい、男くんの口からその言葉が聞けるなんて……」

男「……それでさ、向こうが告白してくるなら、その――」

委員長「何となく分かったわ。今日の告白の意味も。こっちもカップル報告して――」

男・委員長『お互いに幸せになろう』

委員長「ってことをしたいのね」

男「ああ。できれば皆が祝福してくれるのが一番だからさ」

――――

幼馴染「へへっ。ごめんね、わざわざ屋上にまで呼び出しちゃったりしてさ」

男「別にいいさ。多分だけど……教室じゃ言いにくい事なんだろ?」

幼馴染「……うん」

男「……その、友と一緒じゃなくていいのか?」

幼馴染「え?……その、友くんならあっちにいるんだけど……」

男「へ?あいつ今日学校休んでなかったか?」

――――

ポツーン

友「…………」

――――

男「……い、いた。それにしても何故あんなに遠くに……」

幼馴染「近寄ると隠し切れないと言いますか何と言いますか、ちょっと複雑な事情がありまして」アハハ…

男「そ、そうなのか。まぁ、そうだな。いるなら別にいいんだ」

幼馴染「……んー?」

男「どうかしたのか?」

幼馴染「いやさ。友くんがいる事に疑問を抱くのは分かるけど……」

幼馴染「何故友くんがいて男が納得するの?」

男「何でって……その方が良くないか?」

幼馴染「え、えー?いや、あたしはそれでいいけど……まぁ、いいか」

幼馴染「…………」

男「…………」

幼馴染「……え、えっとね」

幼馴染「男に、伝えたい事があるんだよ」

男「……そうか。なんとなくそんな気はしてたよ」

幼馴染「え”っ!?ど、どういう事!?」

男「ん?」

幼馴染「……ひょっとしてバレてる、とか?」

男「……多分、ちょっとぐらいは俺も把握してるんじゃないかな」

幼馴染「マ、マジですか!?」

幼馴染「ぐあっ、想定外すぎる!え、ちょっと待って!それってどういう……あーーっ!すごい混乱してきた!」グルグル

男「お、おい幼馴染!落ち着け!」

幼馴染「ハッ!……そ、そうだね。一旦落ち着こう。深呼吸しよう」

スー…ハァァァ…

幼馴染「…………」

男「……落ち着いたか?」

幼馴染「……アレだよ」

男「アレ?」

幼馴染「そうだよ。……どの道やる事変わんないんだよ……」ブツブツ

男「……幼馴染?」

幼馴染「あたし、決めたんだからッ!」

男「お、おお?」

バッ

幼馴染「男!聞いて欲しい事があるの!」

男「お、おう!」ビクッ

幼馴染「……あたしね、今の環境がすごく心地良くてね。このままこんな幸せな時間が続けばいいなって、ずっと思ってたの」

幼馴染「男も、友くんも、委員長も、みんながいて、わいわいする日常っていうのかな?それが続けばいいなー、ってさ」

男「…………」

幼馴染「……だから、ね?あたしがもし、ずっと自分の心に秘めていた思い、気持ちとかを言ったらさ……」

幼馴染「この幸せな場所が無くなっちゃうじゃないかな、って怖かったんだ……」

男「幼馴染……」

幼馴染「……でもさ、それって違うな……って分かったんだよ」

男「違う?」

幼馴染「そう。あたしはね、それを理由に逃げていただけだったんだよ」

男「…………」

幼馴染「だからもう逃げない。言うよ。……例え、それがもう間に合わない事だとしても」グッ

男「……間に合わ、ない?」

幼馴染「あたしはッ!」

男「…………」ジーッ

幼馴染「あ、あたしはッッ!///」

ググッ―


幼馴染「――ぁあたしはァッッ!」



男「……ああ」





幼馴染「男のっ、事っ、がっ……だぁぁぁぁぁい好きなのぉぉッ!!!///」




男「……ああ……――ッはあ"あああああああっ!?」

ガチャンッ ズシャァァァ

委員長「あ痛っ!――ッじゃなくてはああああああああっ!?」

幼馴染「ぜぇはぁ、ぜぇは……って委員長!?な何でこここにいるのッ!?」ワタワタ

男「委員長盛大にズッコけたけど……ッじゃない!その前に幼馴染!今何て――」
幼馴染「男、はぁ!?ってリアクション結構傷付くよ……それに委員長はどうして――」
委員長「あなた男くんが好きって一体どういう事なの!?だってあなた保健室で――」

友「落ち着いてみんな。一斉に喋っても混乱を招くだけだ」

男「そ、そうだな友。…………何で後ろ向きで話すんだ?」

友「委員長は何故ここに?」

委員長「私は男くんと一緒に報告したいことが――いやいやそれよりも幼馴染さんどういうことなの!」

幼馴染「ど、どういうことって……何が?」

委員長「聞き間違いじゃなければ今……男くんのこと、好きって……」

幼馴染「……す、好きだよ///」モジモジ

男「ちょ……!?いやいや待った待った!幼馴染って友のことが好きなんだよな?」

幼馴染「へ?友くん?」

委員長「そ、そうよ!あなたが公園に友くんに告白してたの私たち見てたんだから!」

友「……公園?どういうことだい?」

男「……あ。それは、その……」

幼馴染「あたしが好きなのは男だよっ!ずっと昔から大好きだったんだからっ!///」

委員長「どういうこと!?だって2人はとっくに付き合ってて……その、もう、深い仲というか……///」

友「深い仲?……それを言うならむしろ君たちの方じゃないのか?」

男「俺たち?」

幼馴染「……そうだよ。あたしと見ちゃったんだからっ」

友「不躾だとは思うけどね。僕も見てしまったんだ、幼馴染さんと一緒にね」

委員長「見たって……一体何をですか?」

友「……2人が、抱き合っているところをね」

幼馴染「…………」ズーン

男「……抱き合……あーっ!」

委員長「あ、あの時!?え、だって男くんの部屋は私たちだけだったし――」

男「それなんだけど委員長。俺の部屋、幼馴染の部屋からは丸見えなんだよ」

委員長「……つまり友くんと幼馴染さんが幼馴染の部屋にいたから私たちを……ん?」

男「友と幼馴染は同じ部屋にいたのか?」

友「幼馴染さんの勉強の為に上がらせてもらってたんだ」

男「ええと、それが口実で2人会ってた……ってこと?」

幼馴染「ち、違う違うそんなんじゃないよ!」

委員長「それにそう!抱きあう云々で言うならあなたたちだってスンゴイこと学校でやってたじゃない!///」

男「あ……そう、だな。確かに」ポリポリ

友「僕たちがスンゴイ、こと?」

委員長「私は今も覚えてるわよ。余りにも衝撃的過ぎて忘れられないんだから……」

幼馴染「あたし学校で変なことなんてしてなかったと思うけど……」

委員長「あなた、その、ほっ保健室で……い、イヤらしいことしてたでしょ!///」

友「イヤらしい?」

委員長「友くんの体に、う、馬乗りになって、い、衣服をはだけさせて、それからか、顔を――」

友「そ、それは違う!」
幼馴染「そ、それは友くんのむもごっ」モゴムゴ

友「それはまったくの誤解なんだ!僕もそんなつもりではないし、幼馴染さんだってそんなことはしていない!」

幼馴染「そうだよ!あの時はああしないと、その、友くんが大変だったから側にいたんだよ!」

委員長「じゃぁ私の勘違いで、イヤらしいことをしてたワケではなかった、と?」

友「神に誓って……いや、自分を産んでくれた両親に誓って何もしていないよ」

男「でも、その、学校で仲良くなる行為?はしてなくても、2人は付き合ってるんだろ?」

幼馴染「えーっ!?何でそうなるの!?」

委員長「……もう流石に隠しておけないから言うけど、あなたたち2人をある1日だけ尾けてたの」

友「……僕らを?」

男「ああ。参考書を買うのに、何故か本屋と反対の道へ歩き出したのを見てさ……その、なんだ」

男「2人は付き合ってるんじゃないか、って考えたんだよ」

幼馴染「えぇ~!?なんで!?なんでそうなるの!?」

男「俺は俺で、もし友と幼馴染が付き合ってたとしたら、2人の時間をいつも潰してたことになるだろ?」

友「……まぁ、その仮定が正しければの話だけど」

男「だから表立ってカップルになれないのは俺のせいじゃないかな、って思ってさ」

委員長「男くん……」

男「失礼だとは思うけど2人をその時だけ尾けさせてもらったんだよ」

友「……それで公園か」

幼馴染「……あ」

友「ん?」

男「それで草むらに隠れて様子を窺ってたら……」

委員長「そう、幼馴染さんが告白モードに入って……」

男「それで大音量で『好きだったのッッッ!!!』って友に幼馴染が叫んで……」

幼馴染「ちっ、違う違う違う!それは友くんに言ったんじゃないよ!」

友「離れていて、肝心の部分が聞こえなかったんだろうね」

男「……って事は……」

幼馴染「……う、うん。もちろん、男の事が、だよ?」

男「そ、そう、なのか」

幼馴染「……うん。そう、なの」

男「……うん、その、なんだ」

幼馴染「…………」チラチラ

委員長「――ッじゃなーい!そうじゃなくってぇ!」クワッ

幼馴染「わわっ!?なな何何委員長!?」

委員長「幼馴染さんが男くんの事が好きだってことは分かったわ!」

幼馴染「……うん、大好きだよ」

男「あっ、お、おう」

委員長「でも私だって男くんの事すっ、好きなんだから!///」

幼馴染「……う”」
友「……やはりか」

幼馴染「でっ、でもでも委員長いつも男に怒ったり暴力振るったりしてたじゃん!」

委員長「ぐっ」

幼馴染「ってか委員長は友くんの事好きだったんじゃないの!」

委員長「んなっ、何故それを幼馴染さんが知ってるのッ!?」

友「……え」

委員長「くっ……ええ、そうよ。この際だから白状するわ。私、カッコ良くて易しい――FCまである友くんに憧れてたの」

幼馴染「ほら!だったら――」

委員長「でもね。それは好きとは違う感情だったって、今はハッキリ分かるの」

幼馴染「……え?」

委員長「結局勘違いだったけれど、あなたと友くんが抱き合ってるのを見て……私すごくショックを受けて……」

委員長「告白もせずに私の恋が終わっちゃったんだ、って……落ち込んでたの」

委員長「そんな時、男くんは私を慰めてくれたの。私の心の支えになってくれたの!」

男「委員長……」

委員長「暖かった。嬉しかった。男くんの優しさが、ゆっくり頭を撫でてくれる大きな手が」

幼馴染「確かに男は優し――頭を撫でるッ!?ナデナデとかあたし10年近くもしてもらってないのにっ!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月29日 (日) 17:27:03   ID: vJdF63iK

はよ

2 :  SS好きの774さん   2013年10月01日 (火) 21:15:56   ID: UREuHJET

え?完結?続きあるだろこの終わり方だと。え?俺が見逃がしてるだけ?

3 :  SS好きの774さん   2013年10月13日 (日) 01:38:33   ID: TY54cuk_

それはないべーw

4 :  SS好きの774さん   2013年10月15日 (火) 00:46:05   ID: YccCPmiW

これはずるいwww

5 :  SS好きの774さん   2013年10月26日 (土) 15:57:43   ID: wpjQlcsg

続きはよ

6 :  SS好きの774さん   2013年11月18日 (月) 12:18:44   ID: ecqhPRK2

打ち切りかよ、萎える終わり方だな、オイ

7 :  SS好きの774さん   2013年11月23日 (土) 21:43:15   ID: 5XOA3TU8

ずる!!!
わくわくしていたのに裏切られた、、、

8 :  SS好きの774さん   2014年04月09日 (水) 13:08:40   ID: dUg9V7lp

なんやこれ続編ないと許されんぞこれはぁ

9 :  SS好きの774さん   2014年08月03日 (日) 23:42:40   ID: 4cINy045

続きをはよ

10 :  SS好きの774さん   2015年03月22日 (日) 17:39:41   ID: TYdg1YOh

続き....無いのか...?

11 :  SS好きの774さん   2015年11月21日 (土) 22:56:10   ID: jD4zyrhS

失踪かな?続き来てー

12 :  SS好きの774さん   2015年12月16日 (水) 01:38:51   ID: mLqPnfvn

続きプリーズ

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