【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい9 (1000)

安価やコンマで、剣と魔法な世界で主人公が姫と結ばれる為に頑張りましょう
亀更新、深くは考えていない行き当たりのため、途中で色々変わってしまうかもしれませんがご容赦を

1スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい - SSまとめ速報
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2スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい2 - SSまとめ速報
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3スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい3 - SSまとめ速報
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5スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい5 - SSまとめ速報
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7スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい7 - SSまとめ速報
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8スレ目:【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい8 - SSまとめ速報
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素晴らしい支援絵の数々:https://twitter.com/geu9la026k
※スレ主ではなく、別の方による支援絵です

~簡単な舞台解説~

剣と魔法のよくあるRPGな世界の大陸の一つ
三つの大国が大陸を統べていましたが……


【公国】:大公エルクラッド
広大な領地を貴族達が治める国
自国の発展に力を注いでおり、使えそうなものはなんでも使う主義
この性質により民を含めて異国民にも寛容な者が多い
幅広い種類の道具を取り扱い、商業に力を注いでいる

1スレ目開幕から怒涛のコンマを叩きだし、一躍世界の覇者となった
現在各地に展開している公国兵の多くは傭兵や賊である
六将上位三人は捕縛、暴走、一人職務真面目と様々な結果に


【鉄国】:鉄国王フリーデシルト
屈強な戦士の多い無骨な国
規模はまだ公国より下だが、鉱物や魔道を組み合わせ急速発展中
独自の工学文明により、高い技術力と戦力を保有
世界全体の工学発展を謳い、鉄工業に余念がない

1スレ目開幕から公国の奇襲により壊滅するという憂き目に……
しかし国王と騎士団長が揃って偶数ゾロ目を叩きだし生還するという意地を見せる
森国との連携を正式に決定し、陽動作戦の主体を務める


【森国】:森国王カタリナ
深い森の中にある神秘の国
自然の恵みに感謝し、他国には無い魔法を操れる者が多い
人と異なる外見の者達も住む影響か、少々閉鎖的
変わらぬ安寧を良しとし、林業や農業が発展している

1スレ目から鉄国同様にコンマが荒ぶり、公国の奇襲により文字通りの大炎上
しかし国王が次々に荒ぶり、公国の隠し玉の一体を粉砕し逆襲の機会を狙う
鉄国との連携を正式に決定し、自国は防御を固めている最中

~主人公や姫の簡易紹介~

【ジーク】レベル300
生きることと食べることに執着を持つフリーの傭兵。21歳
このスレの主人公。頑張って姫と結ばれたいけど、正直今はまず生き延びることが大事
鉄国姫リアローズとは幼少期から出会っており、十年ぶりに互いの想いを自覚した。
過去に公国姫セレスティアの命も救っており、四姫中三人の危機を救っていることになる
その筋肉美は姫達を興奮させる素晴らしいものであった
・夜レベル100
・料理レベル100
・酔いやすさ27
・乗馬レベル95
・清掃レベル31
・お洒落レベル79
・歌唱レベル56
・細工レベル15

【リアローズ】レベル258
鉄国の姫。18歳
メカクレで基本は大人しい。お人形大好きの優しい子
苦難の果てに、ついに祖国を取り戻した
変装時は傭兵シェリルと名乗り、ジークを援護する
リーチェの想いを知っても一切の嫉妬をしない広い心の持ち主でもあった
その心の広さは、公国姫セレスティアを助けることにも繋がった
彼女が考案したジークの為の薄着は、自分を含め多くの人を惑わすことに
・好感度164
・夜レベル48
・料理レベル90
・酔いやすさ94
・人形作成レベル100
・鍛冶レベル100
・装飾レベル100
・乗馬レベル6
・お洒落レベル100
・清掃レベル2

【リュノ】レベル199
森国の姫。17歳だが奇跡のようなツルペタちっぱい
ぼんやり優しげな見た目とは裏腹に探究心が強い行動派
戦闘能力は妹に劣るが、拠点作成と防衛に凄まじい才能を開花させる
妹リーチェが心配のあまり、父ソウキに拠点防衛を任せてジーク達に合流
変装時は傭兵ノエルと名乗り、その長髪を生かして髪型も好きに変えられる。
姫の中ではジークの筋肉美にも少し耐性がある。お互い裸になった経験があるのだから
・好感度117
・酔いやすさ96
・夜レベル84
・料理レベル78
・龍知識99
・乗馬レベル61
・お洒落レベル63

【リーチェ】レベル306
森国のもう一人の姫。16歳
真面目で礼儀正しい妖精姫。羽の出し入れは自由自在
森国でジークに助けられて以後、彼と行動を共にすることに
変装時は傭兵ルーチュと名乗り、ジークを援護する
嫌な場面を見ることが多いが、脅威の鋼メンタルを手に入れた強き姫
裁縫は苦手でも魔法の才能でジークの服の強化に貢献した
・好感度172
・夜レベル34
・料理レベル82
・酔いやすさ14
・乗馬レベル6
・お洒落レベル83
・歌唱レベル71

【セレスティア】レベル171
公国の姫。18歳。呪術に侵されていた大人しい金髪美少女
ひたすら愛しい人を求める乙女であるが、愛する人以外はどうでもいい思考だった
リアローズとリーチェを追い詰めるが、彼女達の想いの強さの前に敗北。その後浄化された
以後は生来の大人しさを取り戻すが、過去の行いに悩まされることもしばしば
リアローズから贈られたシャリオのケープはお気に入り
呪術を一度失っても相変わらずコンマ運が強い姫である
・好感度159
・夜レベル100
・酔いやすさ1
・料理レベル25
・お洒落レベル42
・乗馬レベル20
・竜操レベル52
・清掃レベル2

【ユージーン】レベル94
元・セレスティア直属の傭兵。25歳
見た目はヘラヘラした金髪糸目の男
情報を持ち帰ることに特化した傭兵だったが、ひょんなことからジークと遭遇
帰還用のワイバーンを倒されお縄となり、説得の末にジーク達に寝返る
実は現時点で登場人物中最も料理の腕が壊滅している
ようやく料理下手仲間が生まれたかと思えばまさかの大公様でどうしようもない
・夜レベル11
・酔いやすさ36
・料理レベル壊滅
・乗馬レベル91
・歌唱レベル54

【イアン】レベル219
鉄国騎士団の長。30歳
壊滅した鉄国からリアローズを逃がし、ジークに託した
ほぼ死亡確定の状況からゾロ目により一矢を報いつつ生存
その後無事にジークとリアローズとの合流を果たす
傭兵団一の巨乳趣味であることが発覚すると同時に、温泉でミナの嬌声を聞いてしまう
公子クリスとは色々と話が合いそうである
・夜レベル91
・酔いやすさ40
・料理レベル61
・乗馬レベル74

【ミナ】レベル192(消耗時は2)
鉄国のシスター。子供体型だが20歳
優しく献身的で礼儀正しい、シスターの模範
瀕死のイアンの命を救ったが、その後は逆にイアンに庇われながら旅をしていた
実は希少な回復魔法の使い手ではあるが、最大魔力は控えめ
その為、自分の体力を削って他者を癒していたことが判明した
鉄国奪還後の姫達との交流でイアンを意識するようになってしまう
旅と地道な鍛錬の結果、無茶をしなければワイバーンとも戦えそうな域まで逞しくなりました
・夜レベル68
・酔いやすさ39
・料理レベル41
・乗馬レベル100
・お洒落レベル76

【マリリン】レベル240
元・公国六将の一人。見た目はまさにアイドルだが22歳の男である
誰がどう見てもイロモノ、大公エルクラッドからは視界にも入れたくない程嫌われていたが……
実は内面はすごくまともな感性の持ち主であり、公国将ネーロ以外の上層部の全員に敵意か殺意を持つほど
耐えきれなくなり公国を飛び出し、やがてジーク達と出会い行動を共にすることに
リアローズの手で愛用の拡声器を強化改造中。どんな仕上がりになるかな?
・夜レベル36
・料理レベル50
・乗馬レベル71
・酔いやすさ24
・お洒落レベル74

※詳しいキャラ設定や他の登場人物は前スレにて


~その他解説・留意事項など~

・このスレは参加して下さる皆さんのおかげで成り立ちます
・頻繁にコンマ判定や安価が飛びます
・コンマ判定は連取有。安価や多数決の時は連取無効となります
・質問には答えられる範囲で答えます
・判定内容により、高コンマがよかったり低コンマがよかったりと変化します
・多数決時以外のゾロ目は、ボーナスがつくことが多いです↓

『奇数ゾロ目』
良結果判定。しかし判定内容次第では最悪の結果になることもあります

『偶数ゾロ目』
基本は良結果判定。しかし敵のレベルアップ判定、国の損害判定など極一部ではマイナスになることも

『コンマ00』
ハイパークリティカル。どんな判定内容であれ主人公にとっての確定最良結果となります


※コンマ結果は全て運です。誰かを責めたりせずに楽しみましょう。自分を責めるのもやめましょう
 ここが一番大事です

※狙えても運任せのコンマで楽しんで頂きたいです。仮に狙うにしても心の中でだけ思って発言は控えてください


・メイン級キャラクターは、その都度安価募集。のちに多数決で採用キャラを決めたりします
・敵、サブキャラクターは私が拾えそうなものを勝手に拾うことがあります
・多数決が同票の場合、コンマ判定。コンマ合計値が多いものを採用します(ゾロ目優先)
・キャラクターはあまりに設定が細かすぎると私が処理しきれない可能性が高いです。ご了承ください
・どんな強いキャラクターも、基本は複数の敵に囲まれると負けてしまいます
・諸事情につき、竜の力を持つキャラクターの登場は難しいです
・展開巻き戻しはありません
・本編、雑談時問わずゾロ目が3つ連続で出た場合はゾロ目チケットを進呈(所持上限は5枚)

※このスレは姫と結ばれることを目的としているため、主人公のハーレム化はまず無理です。ご了承ください

※展開によっては姫含むキャラクターの凌辱や死亡もあります。こちらもご了承ください

~キャラクターシートテンプレ~

【名前】
【年齢】
【性別】
【所属】
【外見】
【使用武器】
【性格】
【その他備考】

※このシートを元にしますが、フレーバー判定等で設定が増えることもあります


~自由行動基本表~


所持アイテム

『ゾロ目チケット』×4(上限5)
『リアローズハンマー』
『連絡用信号弾』
『鉄鉱石』×4


【○○での行動での行動】2/2
1:仲間との交流(好感度アップ、安価イベントなど。内容や交流対象の指定も可能。ジーク抜き姫同士なども可能)
2:鍛錬
※団体鍛錬(味方全体のレベル上げ。各コンマ一桁+4のレベルアップ)
※共同鍛錬(2人を選択しレベル上げ。コンマ一桁レベルアップ+スキルチャンスがあればスキル獲得処理)
・ジークを相手にした場合、もう一人はさらに+5の補正を得る
※個別鍛錬(一人で影の特訓レベルアップ。コンマ一桁×2+スキル獲得難易度緩和)

3:調査(辺りを調べる。一定確率で情報やアイテムを入手。場所によってはマイナスイベントもあり)

4:傭兵団の仕事(街でのみ実行可能。コンマ二桁判定でランダムな仕事をこなし、情報や道具を入手。危険はあるが見返りもある)

ネーロの諦観(前スレより)

85>25

※基準値を上回った為、余計な抵抗はせず

――


ネーロ「……あなたには……関係ありません……」

バレット「図星ってことか?」

ネーロ「……」

バレット「……なら、尚更だな」

バレット「公国がどんな国かってのはよく知らないけどさ」

バレット「上が容赦無い奴らだってのはわかる」

ネーロ「ち、ちが……」

バレット「違わねえよ。鉄国も森国も焼いておいて、そんなことは言わせねえぞ?」

ネーロ「……」グ…

バレット「それに将軍職のお前すら、殺されかけているんだからな」

バレット「そうそう、将軍と言えばマリリンも――」



ネーロ「マリリンさん!?」ガバ!



バレット「うおっ!?」

ネーロ「マリリンさんは――げほっ!?」

バレット「大人しくしてろよなぁ!?」ドキドキ…

バレット「鉄国は回復魔法が特に希少だから、無茶したら本当に死んじまうぞ!」

ネーロ「う……」

バレット「……大人しくしてりゃ、俺も変なことはしねぇよ」

バレット「ちゃんと治療したら、マリリンのことも話してやる」

バレット「だから、さ……」

ネーロ「……」スッ…

バレット「そう、それでいいんだ」

バレット「それじゃ、ちょっと揺れるが父さんとこにひとっ走りするか!」

ネーロ「とう……さん?」

バレット「ああ」





バレット「――鉄国王フリーデシルト! 俺の自慢の父さんだ!」




ネーロ「!!??」ガーン!


ネーロ(エルクラッド様……)

ネーロ(私は、あなた様の命を果たせないかもしれません……)



……

――

――

……


【鉄国・医務室】



ネーロ「う……」

ネーロ(ここは……)キョロ…


ベリィ「……目が覚めましたか?」


ネーロ「あなたは……」

バレット「おう、目ぇ醒めたか!」

バレット「急に喋らなくなるから死んじまったかと――」

ベリィ「……バレット。怪我人の前ですよ」

ベリィ「もう少し、声を抑えなさい」ハァ…

バレット「ちぇ、わかったよ母さん……」

ネーロ(母さん……先程の言葉と合わせると……)

ベリィ「気分はいかがですか?」

ベリィ「急なことでしたので、まだ傷の回復には時間がかかるとは思います」

バレット「教会からシスター達も呼んでやったんだぜ?」

ベリィ「バレット」

バレット「はーい……」

ベリィ「満足な手当が出来ないこと、どうかご容赦を」ペコリ

ネーロ「い……いえ……」

ネーロ「あの、どうして……私は、公国の将であり……」

ベリィ「バレットより聞き及んでいます」

ベリィ「ですがたとえ敵だからといって、治療もせずに放置などできる筈もないでしょう?」

ベリィ「流石に、転移魔法を使われては困りますので特殊な手枷はつけさせて頂きましたけど」

ネーロ「……!」ジャラ…

ベリィ「それ以外は、自由です。まずはどうか安静にして、治癒につとめるべきかと思いますが……」

ネーロ「自由……とても、敵国の捕虜に対する態度では……」

ベリィ「そうでしょうか? あの人であれば、手枷さえもつけないかもしれないのだけれど――」



ガチャ



フリーデシルト「僕のこと呼んだかなー?」


ネーロ(鉄国王フリーデシルト……本当に……!)



……

――

イベント途中ですが今日はここまで
ネーロは保護であると同時に捕虜でもあるので、この後少し尋問のようなやりとりもあります
切り札の一人がこういう形で無力化されるのは想定していませんでしたが、公国ではゼルガーの負担がさらに増えそうです
鉄国とネーロのやりとりの後は一度公国ターンに移行します

本日もありがとうございました!

こんばんはー
遅くなりましたがネーロパートからぼちぼち再開です

……


フリーデシルト「さてさて、公国六将のネーロ……でいいのかな?」

ネーロ「……はい」

フリーデシルト「うーん、人の事は言えないけど小さい子が将軍なんだねぇ」

バレット「父さん、甘く見ない方がいい。母さんの道具で転移魔法は多分封じているとは思うけど……」

ベリィ「まだ試作段階……破損する可能性もあります」

バレット「いざって時は、俺が撃つけどな」ジャキ!

フリーデシルト「バレット、それはしまっていいよ」

バレット「だ、だけど……」

フリーデシルト「……」ジィ…

ネーロ「……」

フリーデシルト「……君はこれから、どうなると思う?」

ネーロ「私に死なれては困る……吐かせるために拷問ですか?」

ネーロ「生憎と、私は確かに六将に名を連ねはしていいますが……」

ネーロ「転移魔法以外には何の取り柄も無い、価値の無い存在です」

ネーロ「当然、エルクラッド様からは重要なことは何一つ教えられることもなく……」

ネーロ「ただ移動に便利なだけの駒に過ぎないのです」

バレット「……それは嘘だよな?」

ネーロ「……!」

バレット「あのゼルガーって奴はお前を確かに守ってた」

バレット「多分、あいつが一番強い将軍だろ? そんな奴がわざわざ鉄国に来ておきながら、何もしていない」

バレット「……お前の警護役も兼ねていたんじゃないか?」

ネーロ「……っ」

ベリィ「護衛に最大戦力をつけるともなれば……」

フリーデシルト「その対象の価値は相当だと大公は認識していることになるね」

ネーロ「……そんなことは、ありません」


フリーデシルト「まあいいよ。君が公国でどのくらいの立ち位置だったかなんてことは、今は重要じゃない」

ネーロ「え?」

フリーデシルト「拷問もしないよ。そもそもその怪我は君が思っている以上に深いしね」

ベリィ「かなり鋭利な刃物で刺されたのね……しかも、その後に抉られている……」

バレット「かなり『殺す気』を感じるよなぁ……」

フリーデシルト「何故、公国将の君がそんな傷を負った状態で鉄国にいたのか?」

フリーデシルト「これくらいは答えてくれると嬉しいんだけどなぁ」

ネーロ「……任務に失敗しただけです。ただそれだけのことで――」





フリーデシルト「――少しは素直になってくれないと、マリリン将軍の話もできないよー?」




ネーロ「っ!?」ガタ!

バレット「お前、わかりやすい奴だな……」

ネーロ「やっぱり、マリリンさんは……!」

ベリィ「ええ。私の服を楽しみにしてくれていました……」

バレット「まあ、そんな服も公国軍がほとんど持っていったけどな」ムス…

ネーロ「……っ」

フリーデシルト「……君は、似ているな」

ネーロ「?」

フリーデシルト「公国の姫、セレスティアにだよ」

ネーロ「……!?」

フリーデシルト「……あの子は、今回の戦争をとても悔やんでいた」

ネーロ「……!」

フリーデシルト「そして、君の目もそれと同じ……迷いと後悔を感じる」

ネーロ「後悔など……!」

ネーロ「私はエルクラッド様の駒です! エルクラッド様の命を果たす為だけに存在するのです!」

フリーデシルト「……本当に、似ている」

フリーデシルト「セレスティアもジークに御執心のようだったけど、君にとっては大公エルクラッドなのかな?」

ネーロ「なっ……! 違います、私はあの人のように邪な目でエルクラッド様を見たことなど……!」

フリーデシルト「セレスティアもそうだと思うよ。命を救ってくれた恩人に強い感情を向けてしまうことは仕方がない」

ネーロ「どうしてそこまであの人のことを……」

フリーデシルト「ん? 本人から聞いたからだよ。その言い振りだと、君もこれは知っているのか」

ネーロ「……」

フリーデシルト「……それじゃあ、呪いのことはどうかな?」

ネーロ「な……!?」

フリーデシルト「うーん、成程。これも知っているってことは君はかなり特殊な立ち位置の人間ってことになるねぇ」

フリーデシルト「公国にいながらセレスティアの呪いのことを知るのはかなり難しい」

フリーデシルト「クリス君も知らなかったんだから、大公が誰かに吹いて回ることはしないだろう」

ネーロ(クリス君……!?)

フリーデシルト「そもそも、自分の娘が呪術の使い手だなんて広めたら、大公の地位も少し危ないかもしれないしね」

ネーロ「……、エルクラッド様の地位は、その程度では揺らぎません」

ベリィ「……近年の大公の政策についていくことができない」

ベリィ「公国から御忍びでこられたとある貴族の方の言葉です。たとえ少数でも、そう思われる方もいたのですよ……?」

ネーロ「それは……」

フリーデシルト「どんな政策でも、反対や賛成にわかれるのは当然だよ。だって僕らは人間なんだもん」

フリーデシルト「そして呪いの件は、仮に大公が気にしなくても周りの貴族が気にする。だから表沙汰にはならない……」

フリーデシルト「でも、君はこれを知っていた」

フリーデシルト「考えられるのは二つ」

フリーデシルト「本当に大公から極秘に教えられていた。これなら君は本当に大公のお気に入りだ」

フリーデシルト「君を人質にするか、死なない程度の拷問も視野に入ってくるかも……?」

ネーロ「……っ」ゾク…

フリーデシルト「そして、もう一つ」

フリーデシルト「セレスティアと親密だという銀の龍から聞かされた」

ネーロ「……!!!」

フリーデシルト「これなら君は大公ではなく銀龍に認められたことになる」




フリーデシルト「――つまり、君が護衛もつけずに鉄国にやってきたのは公国の仲間にも明かせない極秘のもの」

フリーデシルト「――セレスティアに関わる何かなんじゃないかな?」




ネーロ「っ……」

ネーロ(見透かされている……)

ネーロ(この口ぶり、やはりセレスティア姫はここにいて……)

ネーロ(公国を、エルクラッド様の情報も売っていた……?)

ネーロ(私は……)

ネーロ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロォ!?(白目吐血)
いやこの場合フリーデシルトの豪運なのかな……

ネーロの黙秘

コンマ66

66


偶数ゾロ目:もうここで正直に

※黙秘どころかぶっちゃけ

※残る判定も自動突破です

――


ネーロ(……いえ、先程のフリーデシルト王の言葉通りなら……)

ネーロ(――セレスティア姫は、悔やんでいた)

ネーロ(この、戦争を……公国の利になる戦争を)

ネーロ(……以前のエルクラッド様ならば選ばなかったであろう道を……)

ネーロ(元々、あの人は身勝手で、エルクラッド様に……公国に興味をもっていなかった)

ネーロ(知りえる情報なんて微々たるもの……)

ネーロ(彼女は本心でただ、鉄国に……?)

ネーロ(エルクラッド様が逃げるように言われていたのは、もしかして……)

ネーロ「……」



ネーロ「……その、通りです」



鉄国王家「「!!」」

ネーロ(……殺せた筈の私を生かし、捕虜としての待遇も破格)

ネーロ(傷の痛みが引いていることを鑑みると、高価な薬まで使われている……)

ネーロ(本当に、この人達はすぐに私をどうにかするつもりはないようです)

ネーロ(……十分に、対話余地がある。それならば、今すべきことはエルクラッド様の為に……)

ネーロ「……セレスティア姫の呪術が解かれたことを聞いた時は、驚きました」

ネーロ「あれが呪術だと言うことも、それを解呪できたということも……」

ネーロ(……エルクラッド様のあのお言葉だけは、流石に伝えられない……)

ネーロ(私自身、理解しきれていないから……)

ネーロ「……私はセレスティア姫の母君……アルテミシア様の元に報告に向かいました」

ネーロ「そして頂いた任務こそが、セレスティア姫の様子を見てくる……というものだったのです」

フリーデシルト「なるほどねぇ……」

ベリィ「……我が子を想う、母親の心配。とてもよくわかります……」

バレット「う……け、けどよ、大公エルクラッドの方はどうなんだ?」

ネーロ「……公国の利にならないあの人を、エルクラッド様は嫌っておられました」

バレット「……」

バレット「じゃあ、お前が刺されたのはその任務を邪魔したい奴がいるからか?」

ネーロ「……極秘の任務でしたから。傍から見れば、鉄国に亡命した裏切りの将です」

フリーデシルト「……既に鉄国内に、確認も取らずに将をさせるような存在に侵入されているってことか」

バレット「け、けどよ、俺やみんなでかなり警戒して練り歩いてたけど怪しい公国兵は……」

ベリィ「……リアローズ達の話にあった、過激派の将軍の手の者かもしれませんね」

フリーデシルト「ベルゲ将軍だっけ? 流石に野放しにはできないね」

ネーロ「あ、あなた達は一体どこまで……?」

フリーデシルト「それはこっちの台詞かな。君はどこまで知っているんだい?」

フリーデシルト「まだまだ、隠し事がありそうだけど」

ネーロ「……」

フリーデシルト「その気持ちはわかるよ。僕らは公国にとっては敵の総大将なわけだからね」




フリーデシルト「――それなら、探しているらしいマリリン将軍とセレスティアになら話せるのかな?」




ネーロ「!?」

フリーデシルト「……ちゃんとした治療も兼ねて、森国に送った方がいいかな?」

ネーロ「な、何故ここで森国の名を? いえ、送るとはまさか……」

ベリィ「……」ハラハラ…

フリーデシルト「……大丈夫だ、ベリィ」

フリーデシルト「彼女達なら、きっとこの子相手でもやってくれるさ」

バレット「父さんが決めたことなら従うけどさ……」

バレット「あいつらは、俺の大切な友達なんだからな? 何かあったら俺泣きながら乱射する自信あるからな!?」

ネーロ「は、話が見えてこないのですが……」

フリーデシルト「すぐにわかるよ」

フリーデシルト「ただ、かなり手の内を見せているんだ」

フリーデシルト「やっぱり少しは君の方から情報は欲しいところだね」

ネーロ「……どんな拷問をされようとも、私は吐きません」

ネーロ「私が嫌うのは、エルクラッド様の利にならない人や事象です」

ネーロ「その私が、エルクラッド様の利にならない情報を口にするわけがないでしょう?」

フリーデシルト「はは、そりゃそうか」

ネーロ「……」

ネーロ「…………」

ネーロ「ただ……一つ」

フリーデシルト「何かな?」

ネーロ「……あなた達は、傭兵を集め……本当に私達公国と戦うつもりなのですか?」

フリーデシルト「……そのつもりだよ? そうでなきゃ、お触れなんて出さないよ」

ネーロ「そう、ですか……」

フリーデシルト「……公国が負けることが怖いかい?」

ネーロ「……いえ。私からあなた達に言えることは、本当に一つだけです」







ネーロ「――辛い目に遭いたくなければ、早期降伏を勧めます」

ネーロ「――それが、あなた達の為なのです……」




フリーデシルト「……」


……

――

――

……


【公国・大公の間】



エルクラッド「……何?」

ゼルガー「どうやら、鉄国の動きが活発になっているのは事実のようです」

ゼルガー「我らが公国と同じく、傭兵を募っているそうで……」

ゼルガー「一度壊滅した鉄国が多くの傭兵を雇うだけの資金が残っているとは考えにくい」

ゼルガー「ですので、どう足掻いても公国の戦力を上回ることはないと思われます」

エルクラッド「ふむ……」

ゼルガー「集まったとして、それは公国で武勲を上げる自信の無い者達でしょう」

ゼルガー「警戒すべき傭兵、ソニアの動向には注意しておりますが、こちらも鉄国に与したという報せはありません」

ゼルガー「総合的に見て、大きな脅威とは感じませんが……」

エルクラッド「……ゼルガーよ」

ゼルガー「はっ!」

エルクラッド「……」


――
※エルクラッドの『運命歪執』発動


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

@

貼り付いて10秒足らずで即取りしてる人いつもいるな

鉄国への戦力と海外成果


1鉄国殲滅レベル

85(……二度と立ち上がれなくしてやろう)>75

※基準値を上回った為、攻撃激化!

2海外制圧(大陸)の成果(前回の大成功により判定軟化)

25>04

※速攻制圧ならず。流石に相手も抗う

※これにより……

――


エルクラッド「……以前沈めた『外』の者共が、抗ってきたのだったな?」

ゼルガー「はっ。我が軍に被害はでておりませんが……」

ゼルガー「潮の流れを、敵の方が熟知しているようですね」

ゼルガー「こちらが攻めあぐねているところを、砲撃したり逃げおおせたり……」

ゼルガー「こちらも海上戦をさらに学ばねば、大陸本土の制圧には今しばらく……」

エルクラッド「つくづく、一筋縄ではいかんな……」

エルクラッド「ゼルガーよ……急くことはない……」

エルクラッド「一度はお前の策で砕いた連中……勝てぬ相手ではないのだ……」

ゼルガー「はっ!」

エルクラッド「公国は『外』の力を得なければならない……」





エルクラッド「――今更『内』の搾り取った鉄になど、用は無い……!」




ゼルガー「!!」

エルクラッド「ゼルガーよ……『外』を十全に攻める為にも……」

エルクラッド「――鉄国を今一度滅ぼすのだ……!」

ゼルガー「承知致しました! すぐに……!」バッ!



……



――

※公国の標的が鉄国により絞られました

※ジーク及び海外の狙われ率が低下しました

――

――

……


【公国への道】



ドドドドドド!




鉄国騎馬兵1「そろそろ、公国領か?」

鉄国騎馬兵2「ああ……」

鉄国騎馬兵3「気をつけろ、公国と我らでは兵力差があり過ぎる」

鉄国騎馬兵4「我らが為すべきことは、出来る限り公国に近づき、情勢を探ること……」

鉄国騎馬兵5「仮に見つかったとしても、我ら少数ならば戦功目当ての者も減るだろう」



鉄国騎馬兵達「「全ては、陛下の為に……!」」



ドドドドドドド!






バチバチバチィ!





鉄国騎馬兵達「「こ、この音は……!?」」






ワイバーン「ガアアアアアアアァァァァァァ!!!」ゴオオォォォ!




――『高空からの閃雷』発動――



鉄国騎馬兵達「「!!!」」

鉄国騎馬兵1「――総員、構えろ!」バッ!

鉄国騎馬兵達「「おおっ!」」ババババ!



★『対飛竜兵装』
雷属性攻撃の攻撃を受けた時、劣勢判定値を2減少させる




――



『高空からの閃雷』威力2

『対飛竜兵装』減少2

2-2= 0


――



――『高空からの閃雷』を無効化



シュウゥゥゥゥ…



ワイバーン「……!?」



鉄国騎馬兵2「や、やった……!」

鉄国騎馬兵3「流石はベリィ様の考案なされた盾だ……!」

鉄国騎馬兵4「試作段階でこの防御力……! これならば!」

鉄国騎馬兵5「ああ、いけるぞ!」



ワイバーン「……」グギギギ!

――




ポラリス「――だから、人間は愚かだというのだ」




――

ワイバーン「」ブチッ!



――『薙ぎ払う龍尾』発動

★『薙ぎ払う龍尾』
戦闘時常時補正+10
敵対象が複数の場合、自身の基礎レベルを(敵人数-1)×50上昇させる


鉄国騎馬軍:レベル44×5=220


ワイバーン:レベル200+4×50=400


補正差……-180





ワイバーン「グガアアアアアアアアアア!!!」ギュオン!



鉄国騎馬兵達「「え――?」




ズガアアァァァ!


鉄国騎馬兵1「」ドチャ…

鉄国騎馬兵2「」グシャ…


鉄国騎馬兵3「ひ、ひぃ!?」


――『抉り抜く翼爪』発動


鉄国騎馬兵3「あ゛」グシュ…



ブオン!


鉄国騎馬兵4「」グチャグチャ…

鉄国騎馬兵5「」バラバラ…



ワイバーン「グオオオオオオオオオオオオオン!」バサァ!





ポラリス「……愚かな人間を薙いだ程度で勝ち誇るな、恥知らずめ」

ポラリス「人間共が大公を相手に奮起すると聞き少しは期待したのだがな……」ハァ…





ポラリス「――これでは、我が愉しむ暇も無いぞ?」




……

――

……イベント途中ですが、今日はここまで

なんだか楽勝そうとか思われている方もいらっしゃるようですが……

『公国の主力はワイバーン』

ということを失念してはいけません……
(海外停滞で兵の練度が止まっても、こちらは基礎値が高いのです)

ネーロは良結果でしたが、続く判定はまた後日
本日もありがとうございました!

>>41
陽動や斥候役が虐殺されたらジーク達の前に国が落ちそうなんだけど
判定が発生しないことにはチケットも使えないし

>>44
毎回その手の指摘はされるけど何だかんだで救済諸々で杞憂に終わってるのもあるかなって今思った
このスレの性質上見せしめで国滅ぼすわけにもいかないのが難しいところね

こんばんはー

>>44
>>45
負け続けると鉄国→森国の順に滅びます
陽動が弱すぎると判断されると裏のジーク達の行動も感づかれます

遅くなりましたゆるゆる進めていきます
とりあえず今後の公国ターン以外に挟まれる遭遇戦をやれればと思います

――嘶く飛竜

――その叫びを、鉄国の者達が聞くことは無い



――


鉄国兵「へ、陛下……先発隊からの連絡が……」

フリーデシルト「……そう、か」

ネーロ「……」

ネーロ(……エルクラッド様が、あの飛竜を再度差し向けてきたら……)


――


――しかし、報告が途絶えれば勇敢な騎馬兵達が散ったことは察せてしまう

――そもそも、鉄国にとって飛竜は空からの雷撃の印象があまりにも強すぎた

――兵だけでなく、国としての機能さえ麻痺してしまう雷

――それを警戒するのは、当然のことだろう


――


神父「妙な胸騒ぎがします……神よ、どうかお守りください」

シスター1「ミナは大丈夫でしょうか……?」

シスター2「王都の方も慌ただしいみたいですけど……」

シスター3「公国との戦争がさらに激しくなるの……?」

シスター4「神父様、あの飛竜に備えて私達も毒矢の用意をした方がよいのでは?」


――


――飛竜の雷撃をまともに浴びれば死ぬ

――運よく生き延びた者は、そこから飛竜が本気を出すことを知っている

――かつて鉄国姫リアローズの護衛であった近衛騎士団の者達

――虚弱な同僚の為に、死力で立ち向かったシスター達

――飛竜の本当の恐ろしさを知る者は、意外と少ないのが実情

――知っていたとして、それに抗えるかもまた別問題だ


――それでも……


――立ち止まる余裕はない


――公国がより強大な力を手に入れる前に


――六将と帝龍が倒れ、確実に戦力は低下している今を狙うしかない


――森国の士気が下がっているのであれば、自分達が動くしかない


――王が認めた傭兵団の消耗を抑え、公国を叩くためにも





――そして鉄国王フリーデシルトの名の元に、公国への宣戦布告が正式に行われる




――『我が国から奪ったものを、返してもらおうか!』



――勇ましい王の姿に民は期待と不安が入り混じった想いを抱く

――見てくれや普段の行いはともかく、彼が王であるということに不満を抱くものは鉄国にはいなかった

――決して考え無しで動く王ではない。傭兵達も集まり、兵の士気も高い。発起には悪くない状況

――しかし、刻み込まれた悪夢

――鉄国が焼け落ちていくあの日を知る者達は、公国への恐怖を捨てきれずにいた



――公国からの宣戦布告は、無かった


――だが兵の動きが再び陸に向けられ、飛竜が飛び立ったのは確かな事実

――公国にとって、これは先の戦争の延長線……残党処理に過ぎない

――二度と立ち上がれないほどに、今度こそ完膚なきまで徹底的に




――大陸の二大国の戦争は、さらに苛烈さを増していく……




……

――

――

……


【鉄国・???】



フリーデシルト「……」

ベリィ「あなた、本当によかったのですか?」

フリーデシルト「ネーロを森国に送ったことかい?」

ベリィ「はい。あの地下の転移陣は、鉄国にとっても森国にとっても、今や生命線……」

ベリィ「あの子の瞳は、僅かに揺らいでいましたけれど……」

フリーデシルト「……強い想いのある目だったね。あれじゃあこっちにつけなんて提案はまず通らない」

フリーデシルト「でもどうあれ彼女が公国を離れているということは、僕らにとってそれだけで大きな利だ」

ベリィ「確かに、転移されないのでしたら鉄国の外壁強化に集中もできます」

ベリィ「ですが……」

フリーデシルト「……苦しい戦いなのはわかっているさ。僕もいずれ、出ることになるかもしれない」

ベリィ「……」

フリーデシルト「でも、きっと彼らならやってくれる」

フリーデシルト「それに、もしかしたらあのネーロにも……ほんの少しでも可能性があるなら、試してみたいんだ」

ベリィ「……」フゥ…

ベリィ「……装備品の改良を進めてきます」

フリーデシルト「ごめんよ。どこかで区切りがついたら、バレットと一緒に羽を伸ばしにいこうね」



フリーデシルト(……区切りがつくか、わからないんだけれどね)

フリーデシルト(……君達を、民を守る為なら、僕は……)




バレット「……父さん……」コソコソ…

バレット「俺も、俺に出来ることをやらないとな……!」



……

――

――


――そして飛竜と騎馬兵が衝突した場所とは異なる地で


――今また、連合軍と公国軍が衝突しようとしていた……



――


――『連合軍と公国軍の遭遇戦』――


※鉄国が陽動として、公国の注意をひきつけます

※勝利することでさらに注意をひきつけ、森国とジーク達への攻撃が緩みます

※敗北することで鉄国本土が攻められる危険性が高まり、やがてジーク達へも攻撃が飛びます

※戦況によりイベントも発生します

※森国の協力により遭遇戦は森で行われることが多く、帝龍の出現は現時点ではありません

※連合軍と公国軍でそれぞれコンマを取り、対応するグループでの戦闘となります


――

【遭遇戦】(現在値0)
特殊判定
↓1~2コンマ二桁

1公国軍
01~33:公国兵
34~66:ベルゲ隊
67~99:ワイバーン

コンマ61
34~66:ベルゲ隊

2連合軍
コンマ22

22

ゾロ目:ミリア隊

※援軍によばれて早々に出張です(白目)

――


【公国・ベルゲの研究室】


ベルゲ「そうですか、鉄国が……」

ゼルガー「はい。フリーデシルト王の名で、正式に公国への宣戦布告がなされました」

ベルゲ「愚か、実に愚かだ……」ククク…

ベルゲ「公国に勝てると、本気で思っているのでしょうか?」

ゼルガー「はかりかねますね。ただ、フリーデシルトは侮れない相手であるのは間違いありません」

ゼルガー「かの者の性格であれば、今しばらくは守勢に動くと思ったのですが……読み違えてしまいました」

ベルゲ「クククク……! それは奴らが下等な存在だからこそですよゼルガー将軍」

ベルゲ「奴らには知能も策も無い。少し国を取り戻したからと、酔っているだけのこと……」

ベルゲ「既に、こんなこともあろうかと我が試作部隊も出ております故……心配なさる必要はありません」

ゼルガー「……エルクラッド様の了承も得ずに、出兵を独断で?」

ベルゲ「これも公国を想ってのことです……何卒、ご理解頂きたい」

ゼルガー「……」



ベルゲ(くく……勿論、公国の為に本隊はまだ出しません。しかし、家畜共相手であればあれでも十分……!)



ゼルガー「……報告は以上です。失礼致します」スタスタ…


……

――

――


【公国への森道】


ザザザザ…!


ミリア「皆さん、気をつけてください」

ミリア「公国軍はどこから現れるかわかりません」

ミリア「私達がまずすべきことは『公国兵の練度の確認』です」

ミリア「フリーデシルト様は、ここから改めて部隊の編成や策をお考えになられるようですので……」

ミリア「まずはとにかく『生きて情報を持ちかえる』これが大切です!」

鉄国兵達「「はっ!」」




鉄国兵1「いやぁ、最初はあんな少女が部隊長で大丈夫かと不安だったもんだが……」

鉄国兵2「森国の将軍だっていうから驚きだな。俺達よりも遥かに強いし……」

鉄国兵3「イアン団長と比べるとちょっと安心感は減っちゃうけど……」

鉄国兵4「団長にはない、大きな武器がある……!」



ミリア「上空からの攻撃を警戒して、こっちの道を進んでいきましょう」スイスイ!

ミリア「ここは飛び越えて……あ、この樹からなら先が見渡せるかも!」ピョン!


ミリア胸「」タプン!

ミリアミニスカ「」チラチラ!


鉄国兵達((これは士気とは違うものも昂ぶっちゃいそうだ!///))ハァハァ…



ミリア「あれ? 皆さんどうしたんです?」クル

鉄国兵達「「いえなんでも!?」」バッ!

ミリア「?」

ミリア「……む!」

ザワ…


ザワ…




ミリア「……構えてください!」チャキ!

鉄国兵達「「!!」」ババッ!


鉄国兵1「大丈夫だ……! 今の俺達なら……!」グッ!


――

★『奪還の高士気』
公国軍との戦闘時、常時補正+20

――


鉄国兵2「ああ……!」ジャキ!

鉄国兵3「それに、今は森国の将軍だって一緒なんだ!」バッ!

鉄国兵4「力を合わせて、公国の奴らの鼻を圧し折ってやりましょう!」ダン!

ミリア「あ、危なくなったら逃げることも大事ですからね!?」ワタワタ


ザワザワ…


鉄国兵1「さあ、きやがれ……!」



ガサァ!


鉄国兵?「……」

森国兵?「……」

公国兵?「……」




ミリア「え!?」

鉄国兵2「嘘、だろ……? お前、生きていたのか!?」フラ…

鉄国兵3「ま、待て!」ガシィ!

鉄国兵2「な、何をする!? あいつが生きていたんだぞ!?」

鉄国兵4「忘れたのか! 公国の将軍は捕虜さえ利用するという話を!」ガシィ!

ミリア「……あの服装は森国のものです。そして奥の人は公国兵……」

ミリア「つまり……」

鉄国兵達「「……」」ゴクリ…

ゴゴゴ…





鉄国兵?「――偉大なるベルゲ様の敵に死を!」バッ!

森国兵?「――偉大なるベルゲ様の敵に死を!」バッ!

公国兵?「――殺す、奪う、公国の為にぃ!」バッ!




鉄国兵2「く、くそおおおおぉぉぉぉぉぉ!」

ミリア「やっぱり……!」


【連合軍】
ミリア:レベル199
鉄国兵:レベル44×4人



VS


【ベルゲ隊】
ベルゲ鉄兵:レベル25
ベルゲ森兵:レベル20
ベルゲ公兵:レベル50



――戦闘開始!!!




ミリア「たああああぁぁぁぁぁ!」ヒュオン!


★『迅風の剛弓』★
風属性。戦闘時、常時補正+10。
戦闘開始時と敵の耐久値が1になった時、最速で成功率70の奇襲とは異なる特殊攻撃を行う
戦闘開始時:敵のスキル発動を許さず耐久値を1減らす
耐久減少時:成功した場合、敵の逃走判定及び死亡時発動スキルを消滅させ撃破する



↓1コンマ二桁30以上で先制射撃

コンマ24…失敗!



ヒュオン!


鉄国兵1「は、速い!?」


公国兵?「――カアアアァァァァァ!」ダァン!


ミリア「なっ……!?」

ミリア(かわされた……! いや、それよりも今の動きは……!?)



ボコ…ボコボコ…!



ベルゲ龍兵「――リュウガネコニマケルワケガナイ……!」フシュウゥゥゥ…


鉄国兵達「「!?」」

ミリア「な、なんですか、その姿は……」タラリ…


ベルゲ龍兵「フハァ……」


――

★『ベルゲ龍兵・弱』
公国指定スキルを無効化し、戦闘時、基礎レベルを170増加させ、
水帝の一部力を使用可能とする

――


ボコボコォ!


ベルゲ鉄兵「漲る……漲るぞおおおぉぉぉぉ!」ムキムキィ!

ベルゲ森兵「ベルゲ様のおかげで、こんなに素晴らしい力をぉぉぉぉ!」ムキムキィ!


――

★『ベルゲ鉄兵・弱』
鉄国指定スキルを無効化し、戦闘時、基礎レベルを110増加させる
さらに敵に鉄国所属の者がいる時、全体に常時-30の補正を与える

★『ベルゲ森兵・弱』
森国指定スキルを無効化し、戦闘時、基礎レベルを110増加させる
さらに敵に森国所属の者がいる時、全体に常時-30の補正を与える

――


鉄国兵2「そんな……なんで、こんな……!」

ミリア「っ……! 立ち上がって! このことは、絶対に伝えないといけません!」




――戦闘続行!!!

【戦場・森奥】

鉄森連合軍:レベル総計199+44×4=375
【攻撃状態】
耐久値:2+1
『猫の生命力』1

回避:1
スウェイダガー1

ミリア:合計補正…170
『森を駆ける覇者』+100
『絶対支援射撃』+50
『迅風の剛弓』+10
『スウェイダガー』+10

鉄国兵:合計補正…20
『奪還の高士気』+20

弱体補正…-30
『ベルゲ鉄兵・弱』…30


ベルゲ隊:レベル総計135+130+220=485
【攻撃状態】

ベルゲ龍兵:合計補正…60
『濁流波』+30+30
★『濁流波』
戦闘時、常時補正+30
戦場が森ならばさらに+30、水場なら+50を加える

レベル差…-110
スキル補正差+100

補正…-10


コンマ60以上で優勢
コンマ59以下で劣勢
↓1コンマ二桁

コンマ98

――連合軍優勢!



ベルゲ鉄兵「ふしゃああああああぁぁぁ!」バッ!


鉄国兵1「……許せ!」バッ!


ガキィン!


鉄国兵2「……許せない、公国……!」ギリィ…!

鉄国兵3「ああ! だ、だがこの力は……!?」ググ…



ベルゲ森兵「ふおおおおぉぉぉぉぉ!」ドガァ!


鉄国兵4「くそ、上半身だけ異様に強化されてやがんのか!?」



ミリア「……」タタタタタ!


ベルゲ龍兵「ム……!?」キョロキョロ


ミリア「――そこぉ!」バシュバシュ!


ドスドス!


ベルゲ龍兵「グオオオオオ!」シュゥゥゥ…!


ミリア「よし……っ!?」


――『生命の水』発動――

『生命の水』
劣勢判定を一度だけ回復させる


――劣勢判定を無効化



ベルゲ龍兵「コノテイド……!」

ミリア「くっ……!」


コンマ60以上で優勢
コンマ59以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ65

――連合軍優勢!



ベルゲ森兵「ふほおおぉおぉぉ!」ブオン!


鉄国兵4「っお!? 駄目だ、地力じゃとても敵わない……!」


鉄国兵2「おい、こっちに来てくれ……!」ググググ!

ベルゲ鉄兵「ふしゅううううう!」ググググ!

鉄国兵3「もう、こいつは……!」

鉄国兵1「俺達の手で、終わらせてやるしかない……!」


ミリア(皆さん……!)


ベルゲ龍兵「ルアアアアアア!」ブオン!

ミリア「ふっ!」ガキィン!

ミリア「でえぇぇぇぇい!」ズパアァ!


ベルゲ龍兵「ガアアアアァァ!?」ブシャアア!


ミリア(通った! だけど……!)



★『水龍の片鱗』
このスキルを持つ限り、受けられる劣勢回数を3にし、
補正差が50以上であったとしても25まで軽減し戦闘を行う
また水属性の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させる



ベルゲ龍兵「グオオォォォ!」ギロリ!


ミリア(ただの公国兵よりも、頑丈だ……!)



コンマ60以上で優勢
コンマ59以下で劣勢
↓1コンマ二桁

コンマ17

――連合軍劣勢!



バキィン!


鉄国兵1「うわああぁぁぁぁ!」ドシャァ!


ミリア「!!」バッ!



ベルゲ龍兵「――スキアリィィィィィィィ!」ギュバ!


ミリア「っ!」


★『スウェイダガー』
戦闘時、常時補正+10。劣勢判定を一度だけ回避する
さらに以後の劣勢時、コンマ一桁が0の時、劣勢判定を回避する


――劣勢判定を無効化


ミリア「っと!」ヒラリ…

ベルゲ龍兵「グオ!?」スカッ…


鉄国兵3「こ、こちらは大丈夫です! ミリア殿は、その一番大きな兵を!」グググ!

ミリア「は、はい!」


コンマ60以上で優勢
コンマ59以下で劣勢
↓1コンマ二桁

コンマ12

――連合軍劣勢!



ドガァ! バキィ!


鉄国兵4「ぐは……!」


ミリア(だ、駄目……後ろが、気になって……)


ベルゲ龍兵「……」スウウゥゥゥ…


ベルゲ龍兵「カアアァァァァ!」ゴパアア!


ミリア「っ!? 水弾……!」バッ!


ドゴォォォ!


ミリア「かは……っ!?」

ミリア(な、なんて威力……! 森国兵でも、こんな練度の水弾は……!)

ベルゲ龍兵「……」ニヤリ…!

ミリア「ま、負けません……!」

コンマ60以上で優勢
コンマ59以下で劣勢
↓1コンマ二桁

コンマ74

――連合軍優勢!



ミリア(私が頑張らないと、鉄国の皆さんが……!)



鉄国兵2「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!」ドガァ!


ベルゲ鉄兵「う、……お……?」グラァ…


鉄国兵2「……お前は、前から足下が留守になること多かったよな……!」



ベルゲ森兵「ぬぼおぁ!?」ベシャ!


鉄国兵1「こ、こいつも脚は然程強化されていないみたいだ!」



ベルゲ龍兵「……ムシケラガアラガイヤガッテ!」


ミリア「ムシケラなんかじゃ、ありません!」ギリギリ!

ベルゲ龍兵「シマ……ッ!?」

ミリア「でりゃあぁ!」ドパン!

ベルゲ龍兵「ガハアアァァァァ!?」ブシャアアア!

ミリア(――好機!)


――『迅風の剛弓』発動――

↓1コンマ二桁30以上で命中

コンマ33

※ゾロ目による確定優勢+戦後ボーナス発生!

――


ベルゲ龍兵「ベ、ベルゲサマニホウコク――」



ミリア「――させるかぁ!」シュパン!



ドゴオオォォォ!



ベルゲ龍兵「ア――?」


ベルゲ龍兵「」ビクンビクン…


ベルゲ鉄兵&森兵「「!?」」


鉄国兵達「「いまだっ!!!」」

ミリア「挟撃しますっ!」



ズガアアァァ!



ベルゲ鉄兵「……あり……が……」ドシャ…

ベルゲ森兵「これ……で……」ドシャ…


鉄国兵達「「……」」

ミリア「……」

鉄国兵1「俺達の、勝ち……なのでしょうか?」

ミリア「ええ……」


――勝利!!!

――

……


鉄国兵1「ミリア殿、本当にありがとうございました……!」

鉄国兵3「ミリア殿がいなければ、俺達は……」

鉄国兵4「為すすべなく、殺されていた……」ブル…

鉄国兵2「あいつを止めてやることも、できなかったでしょう」

ミリア「いえ、私こそ皆さんがいなければ……押し負けていました」

ミリア「共に戦ってくれる人がいてこそ、私も全力を出せる気がしますし……」

ミリア「それに、あの鉄国の人は……」

鉄国兵2「……俺達が止めたことで、あいつは陛下や姫様を襲わずに済んだ」

鉄国兵2「それはきっと、あいつの救いになった筈です」

鉄国兵1「ええ。最後に……礼を言ってくれているように聞こえました」

鉄国兵3「俺もです」

鉄国兵4「森国の兵も……きっと、ミリア殿に感謝していますよ」

ミリア「皆さん……ありがとうございます」

ミリア「……本当は、この方達をもっとしっかり弔うべきですけど……」

ミリア「人を造り変えたり、龍の力を持ちだしたり……いくらなんでも異常過ぎます」

ミリア「すぐに、報告に戻らないと!」

鉄国兵達「「あ、あのー……」」

ミリア「はい?」

鉄国兵達「「その前に、少しだけ休憩を……」」

ミリア「ああああ!? すみません、もちろんです!」ワタワタ

鉄国兵1「ミリア殿も、休まれた方がいいかと……」

ミリア「い、いえ大丈夫! 私はちょっと水弾を受けただけですので!」


ミリア服「」ヌレスケー…


鉄国兵達((それのせいで俺達余計に立てなくなっているんです……!///))


――

ボーナス判定
↓1~2コンマ二桁

ベルゲ隊戦ボーナス。コンマ一桁1/2+10レベルアップ

1ミリア

コンマ22

22

レベル199+10+10+★スキル獲得(ゾロ目ボーナス)
=219

2鉄国兵

コンマ27
レベル44+4+10
=58


――

ミリア実質三回ゾロ目って……(白目)
ミリア隊でも補正負けしていたのは少々予定外でしたが、勝利してゾロ目もでれば上々でしょう
また勝利したことによりゼルガーの警戒も強まりますが、フリーデシルトも対抗策は考えます
遭遇戦終了により、この後再びジーク達の森国での行動後、いよいよ公国に向けて発つ感じになります

本日もありがとうございました!

兵士のレベル上がったの大きいな。これでとりあえずノーマル公国兵には勝てそう
ミリアいないと2/3で負け確のワイバーンやベルゲ隊にぶち当たる問題はあるけど
ところで質問なんだけど、自由安価イベントでもし~時このキャラが負けてエロい目に会ってたらとかのifイベントも可能だったりする?

こんばんはー

>>100
状況次第で判定表が変わることもあるので、一概には言えませんが
まだ連合軍側が敗北する可能性の方が高い状態ですね

IFイベントというか、夢オチと言う手法なら以前とらせてもらったことがありますので、
もし来たら断ることはできないですね

遅くなりましたが次の自由行動まで行ければ

――

……

【森国・転移陣前】


シュイン!


ネーロ「なっ……本当に、森国への転移陣が……」

ネーロ(鉄国の人は魔法の才を得にくいといいます)

ネーロ(ですがこの陣は非常に安定している。複数人で何度使用しても問題の無い構造……)

ネーロ(間違いなく、森国の産物。戦争前から、二国は水面下で……?)

鉄国兵「……このことは、陛下や極一部の者しか知らない」

鉄国兵「陛下の信を、裏切ることは許されんぞ」

ネーロ「……私が信じ、従うのはエルクラッド様だけです。確約はできません」

ネーロ「ですが、魔力を封じられた私はただの非力な小娘に過ぎません」

ネーロ「このことをエルクラッド様にお伝えしたくても、できないのが現状。ご安心ください……」

鉄国兵「……」

ネーロ「……」

ネーロ「……何故です?」

鉄国兵「……何の話だ?」

ネーロ「私は公国の将。転移の魔法だけはそれなりに扱えます」

ネーロ「この拘束具をどうにかできれば、すぐにでも公国に戻れます」

ネーロ「憎き公国将が、服従の意思を示さない危険な存在が、無力な背中を晒しているのですよ?」

ネーロ「その槍で、串刺しにしてしまおうとは思わないのですか?」

鉄国兵「陛下の命にそのようなことはない。それに、たとえ敵将とはいえ無抵抗の者を後ろから襲うなど人としてあるまじき行為だ」

ネーロ「……あなた達は少し、そう。馬鹿正直過ぎますね」

ネーロ「公国の正規兵はまだ騎士の心が残っているかもしれません。ですが、前線の兵や残る将は……」

鉄国兵「……我々を案ずるというのか?」

ネーロ「いいえ。ただ思ったことを口にしたまでです。エルクラッド様の望みこそが、私の望みです」

鉄国兵「そうか。ならばフリーデシルト様の望みこそが、我らの望みだ」

鉄国兵「陛下がお前をここに案内してもいいと判断されたのであれば、私はそれを忠実に遂行するまでだ」

ネーロ「……」


……

――

――

……

【森国・地下拠点】



ガヤガヤ…



ネーロ「まさか、森国が地下でこれほどまでに……」

ネーロ(エルクラッド様も、ゼルガー将軍も把握なされていない……)

ネーロ(お伝えできれば……でも、もし……)

鉄国兵「……」キョロキョロ…

ネーロ「どうされたのです?」

鉄国兵「いや、陛下より存在は知らされていたのだが……」

鉄国兵「実際に足を踏み入れるのは私も初めてでな」

ネーロ「ち、地理に疎い人を案内役につけたのですか!?」

ネーロ「フリーデシルト王、やはり温い方なのでは……?」

鉄国兵「あのお方の全てが厳格ではないことは認めよう」

鉄国兵「しかしあのお方は先を見ておられる。この程度は問題ないということだろう」



ガヤガヤ…



鉄国兵「あちらの方が賑やかだな。お前の傷の回復ができる術士もいるに違いない」

ネーロ「わ、私の怪我よりもマリリンさんとセレスティア姫のことを――」






ズドオオオオオォォォォォォォン……!!!






鉄国兵「!?」ビクゥ!

ネーロ「な、なんですか今の音は……!?」



……

――

……




シュウゥゥゥゥゥゥ…




セレスティア「――やりましたね!」グッ!

リュノ「我ながら、やり過ぎてしまった感が強いですけど……」

リーチェ「ジークさんへの想いを込めた、私達の一撃……」

リアローズ「ほ、本番はもっと強く撃つんだよね……?」

セレスティア「ええ。ジーク様を想う私達の前には、いかなる障壁も意味をなさないことでしょう」


――


※四姫は連携奥義を完成させた!!!

★★★四姫連携奥義『想姫覇星弾』★★★
重大な決戦時、一度だけ使用可能。射程100
戦闘開始直後、敵に確定で全属性の8劣勢を与える(奇襲とは異なる)
このスキル発動時、敵の通常防御、回避、回復スキル全てを無効化し、肩代わりの盾を無条件で破壊する
さらに★防御、回避、回復、カウンター、戦闘復帰、耐久上昇 などの相手スキルの
発動を許さずにその耐久値を削り取り、軽減効果を無視して貫通分の劣勢を与える
この際に敵スキル耐久値を全て削った場合は、補正付加効果も無効化する


――



セレスティア「……ですが、実戦利用はここぞと言う時だけにしておきましょう」

セレスティア「撃つとしたら帝龍以上の相手。とても、今のように皆さんで集まって長時間想いと魔力を練り上げることはできません」

リーチェ「そう、ですね……その間、私達は隙だらけになってしまいますから」

リュノ「最初から薄々感づいてはいましたけど、やっぱり……?」

セレスティア「はい。この一撃を『溜めずに瞬時に撃てれば、どんな敵であれ不意をつけます』」

セレスティア「つまりこの想いの結晶を……『あらかじめフラネッタの核に内包させておく』のです」

リアローズ「……」ドキドキ…

フラネッタ「……」ドキドキ…

リアローズ「……多分、込められるのは一回分だけ」

リアローズ「それに、こんな凄い力を撃ったら反動も凄いから……フラネッタも二回目は撃てないかも……」

リュノ「いくら強力とはいえ、フラネッタが壊れてしまっては意味がありませんからねぇ」

リーチェ「私達の一度きりの切り札を、フラネッタが隠し持っておいてくれるという考えでよろしいでしょうか?」

フラネッタ「……!」ガシン!

リアローズ「……! フラネッタも、やる気になってくれたみたい」

セレスティア「ありがとうございます。それでは――」




ネーロ「――セ、セレスティア姫!? それに、あなた達は……!?」




セレスティア「ネ、ネーロ!? どうしてあなたがここにいるのです!?」

姫一同「「!?」」



……

――

……



ユージーン「朝っぱらからなんか凄い音で起こされたと思ったら……」

ユージーン「これは流石に、予期してないお客さんだよ全く」



マリリン「ネーロちゃん!? 無事――じゃないぃ!?」

ネーロ「マ、マリリンさん……本当に……」

マリリン「ちょっと!? 誰なのネーロちゃんに怪我させたの!? お前かぁ!?」クワッ!

鉄国兵「ひいぃ!? わ、私ではありません!? だ、団長ぉ!?」チラ

イアン「落ち着くのだマリリン。鉄国騎士の名にかけて、たとえ相手が敵将であっても……」

イアン「ろくな治療もせぬまま、連れ歩きさらし者になどはせぬ」

イアン「これは恐らく、傷が深く……森国の回復魔法を陛下が頼られたのではなかろうか?」

鉄国兵「は、はいその通りです! 森国王代理のソウキ様には既にご連絡済みとのことなのですが……」

リュノ「あー、ごめんなさい。お父さんまた薬の研究に没頭し始めちゃって」

リーチェ「ちょっと行き違いがあったかもしれません……」

マリリン「連絡があってもなくてもいいよ! ネーロちゃんの傷が深いって……」オロオロ…

ミナ「す、すぐに治療します!?」ワタワタ

ネーロ「だ、大丈夫ですマリリンさん。確かに、少し危ないところではありましたが……」

ネーロ「鉄国のバレット王子に見つけられ……治療と共に捕縛され、今に至ります」

リアローズ「お、お兄ちゃんが……?」

ネーロ「……やはり、あなたは鉄国の王女リアローズ……」

リアローズ「は、はい……」

ネーロ「それにそちらの方は先程お父さんと……」

リュノ「ええ。私は森国のリュノ。こっちは妹のリーチェ」

リーチェ「まさか、こんな風に再会するとは夢にも思いませんでした」

ネーロ「……そこに、セレスティア姫ですか。三国の姫が揃ってこのような場所にいるなど……」

セレスティア「……ネーロ、まずは以前の非礼を詫びなければいけませんね」

ネーロ「構いません。……非礼があったのは、私もです」

セレスティア「え?」

ネーロ「……シャリオさん、そしてアルテミシア様からあなたの呪術の件を伺いました」

セレスティア「……! そうでしたか……」

セレスティア「あ、二人とアネットは元気にされていましたか?」

ネーロ「……シャリオさんとアネットさんは変わらない様子でした」

ネーロ「アルテミシア様は……あなたが呪術を失ったことを知った時は、少しお元気になられた様子でしたね」

セレスティア「よかった……」ホッ…

セレスティア「……あなたがここに来たのも、それが関係しているのですか?」

ネーロ「……そうなのかもしれませんし、違うかもしれません」

セレスティア「どういう意味ですか?」

ネーロ「……」

ネーロ「……先日、私は成金の金髪の男、ポラリスという存在に強襲されました」

ジーク傭兵団「「!!?」」

ネーロ「黄金の光が私を貫こうとしたその時に、エルクラッド様が庇ってください事なきを得ましたが……」

ネーロ「その直前、エルクラッド様が仰ったのです」



ネーロ「――セレスティアと共に逃げろ、と……」



ジーク傭兵団「「!!??」」

ネーロ「……驚くのも、無理はありません」

ネーロ「ですが私は確かにその言葉を聞いた。私の知る、あの頃のエルクラッド様の声だった……」

ネーロ「アルテミシア様も、おそらくそれがエルクラッド様の本音であると……」

セレスティア「……」

セレスティア「……そう、お父様がそんなことを……」

セレスティア「……でも、ごめんなさいネーロ」

セレスティア「――私はもう、逃げるわけにはいかないのです」

セレスティア「お父様も、如何な理由があろうとも各地に甚大な被害を与えすぎました」

セレスティア「……私は、ジーク様達と共に公国を止めなくてはなりません」

セレスティア「それが、私にできるせめてもの償いですから」

ネーロ「……」


……

――

――


ジーク「……まさか、公国の将ネーロが捕縛されていたとはな」

ジーク「大公エルクラッドの言葉も気になるが……」

マリリン「あのエルクラッドがそんなこと言うなんて信じられないなぁ……」

ユージーン「同感だな。あの人は冷静冷徹って感じがぴったりというか」

ユージーン「ま、何にせよ俺達にとってはかなりいい状況だ」

ユージーン「何しろ公国はネーロちゃんって強力な将を欠いた状態」

ユージーン「これなら転移攻撃で鉄国が苦戦することもないし、こいつが気に病み続けることもないしな」

マリリン「確かにフリーデシルト様なら、ネーロちゃんをそこまで悪くは扱わないと思うけど……」

マリリン「わざわざ森国に送る必要がある程の怪我だなんて、心配だよぉ……」

ジーク「……」

ジーク(公国将ネーロ……)

ジーク(聞きたいことは山程あるが、ここで下手に何かを聞かされては決心が鈍る者も出てくるか?)

ジーク(鉄国の陽動作戦は既に始まっているという……)

ジーク(俺達も、もうすぐここを発つ。今は何をすべきだ……?)


――

【森国拠点での行動・最終】1/2

1:仲間との交流(好感度アップ、安価イベントなど。内容や交流対象の指定も可能。ジーク抜き姫同士なども可能)

2:鍛錬
※団体鍛錬(味方全体のレベル上げ。各コンマ一桁+4のレベルアップ)
※共同鍛錬(2人を選択しレベル上げ。コンマ一桁レベルアップ+スキル獲得処理。ジークと共に鍛錬時は+5)
※個別鍛錬(一人で影の特訓レベルアップ。コンマ一桁×2+スキル獲得難易度緩和)
マリリン(40)ミナ(???)
・ネーロが先に捕縛された為、マリリンのイベントスキル消滅
・姫達の連携が先に完成した為、ジークスキル強化は後日強制イベントとして挟まれます

3:調査(辺りを調べる。一定確率で情報やアイテムを入手。場所によってはマイナスイベントもあり)

×:傭兵団の仕事(街でのみ実行可能。コンマ二桁判定でランダムな仕事をこなし、情報や道具を入手。危険はあるが見返りもある)

5:森国兵・鉄国兵を扱く(自分達ではなく兵を鍛える。コンマ一桁+4のレベルアップ)

※エーテル、クリス、ユリーカ、親衛隊ズ、ソウキ、ネーロとの交流も可能

しばらくしたら多数決安価(↓1~5。時間内で埋まらなければその時点のもので決行)

それでは……
自由行動多数決
↓1~5コンマ二桁

えーと、まとめると

・ジーク傭兵団全体でネーロを詰問する感じにしつつ
・実際のところは親睦会でもあり
・公国の重要なこともネーロのプライベートも聞き出しつつ
・お酒も飲ませちゃおう

という具合で大丈夫かな?
これは流石のネーロも予期してなさそうというか、酔いやすさ判定次第では……
少々お待ちください

1・公国将包囲網

――


マリリン「……ねぇ、ジーク~♪」ソワソワ…

ジーク「……そんな猫撫で声を出さなくても、言いたいことはわかる」

ユージーン「お前、ネーロちゃんのことよく気にしてるもんなぁ……」

ユージーン「まあ、確かに可愛いもんな」

ユージーン「俺も嫌われてなきゃ……あー、でも胸が大きすぎる――」

マリリン「ネーロちゃんを変な目で見たら蹴るよー?」ニコニコ

ユージーン「み、みてねぇって……」ドキドキ…

ユージーン「むしろ大将やおっさんの方が――」ハッ…



ユージーン「――クリス様の方が変な目で見てたんじゃねの!?」



マリリン「い、いやそれはないと思うなぁ。あの真面目なクリス様だよ?」

ジーク「ああ。あのクリスが普段からそんな真似をしていたとは考えにくい」

ユージーン「くそっ、また信頼度の差かよぉ……!」

ユージーン「しかし、どうするよ? いずれは耳にするとは思うがクリス様達にも伝えておくか?」

マリリン「んー、今は止めておいた方がいいかも?」

マリリン「さっきの様子からして、ネーロちゃんもまだ状況の把握はしきれていないだろうし」

マリリン「クリス様とユリーカ様は特に、エルクラッドの言葉の真意で混乱しちゃうかも」

ジーク「俺達も耳を疑ったからな。まずは俺達で少し様子をみるということか……」

マリリン「そういうこと♪ 流石ジークは話がわかるね♪」キュルン!

ユージーン「そういうことなら、アレの用意もしないとなぁ……」

ユージーン「さ、頼んだぜ大将!」ポン!

ジーク「な、何の用意だ?」

ユージーン「予想外の公国の情報の塊を捕まえた! そいつはまず普通にやっても口は割らない!」

ユージーン「とくればぁ……?」

ジーク「……俺に、お前の時と同じく料理を作れと?」

ユージーン「そういうこった。あ、酒もな!」ソワソワ

マリリン「ユージーンいいこと言ったねぇ! ネーロちゃんには尋問よりそっちの方が似合ってるもん♪」

マリリン「公国にいたネーロちゃんは心身疲れている筈! 傭兵団流包囲作戦を所望します団長殿♪」キュルルン!

ジーク「……」

ジーク(尋問……なのか?)


……

――

――

……


【森国・とある一室】


ネーロ「えっ……と……?」


ジーク「……」

豪華な食事「……」ドン!

ジーク「……」チラ…

イアン「……これより、公国将ネーロの尋問を始めたいと思う」チラ…

ジーク「ああ……」

ネーロ(尋問……わかってはいたましたが、やはり)

ネーロ(雰囲気が鋭い。この二人は戦慣れしていて、そういった知識も多く持つのでしょう)

ネーロ(さしずめこの美味しそうなお料理は、情報を吐き出せば食べさせてやるという類の――)

ジーク「腹が減っていれば、好きに食べてくれ。量は多めに作ったからな」

ネーロ(……!? そんな、捕虜にここまで豪勢な食事を振る舞うなどありえない……!)

ネーロ(そ、それに今この人……作ったと言ったのですか? え? この人が???)



セレスティア「ジ、ジーク様のお料理を朝からこんなに食べられるだなんて幸せです……♪」ヒョイヒョイ



ネーロ「そして真っ先にあなたが食べるんですかっ!?」ガターン!

セレスティア「だ、だってジーク様のお料理は……」ゴニョゴニョ…

ネーロ「し、信じられません。エルクラッド様の娘でありながらなんと浅ましい……?」チラ…

ユージーン「まーまーネーロちゃん、騙されたと思って食ってみなって!」

マリリン「美味しいよ~♪」

ネーロ「く……!」

ネーロ(マリリンさんまで……しかし、もしかすると食事に何か薬が仕込まれているとか……)

ジーク「……混ぜ物を疑っているのか」

ネーロ「……!」

ジーク「……たとえお前が、俺の最も憎い敵であってもそれはしないと誓おう」

ジーク「そんな手は、俺が最も忌み嫌うものだ」

ネーロ「……」

ミナ「お、美味しいですよ……? 血を流し過ぎたのであれば、体力も取り戻さないと……」

ミナ「美味しいご飯は、心も身体も満たしてくれますよ?」

ネーロ「……」

ネーロ「……いただき、ます」パク…




ネーロ(―――ッ!? わ、私が作るものよりも遥かにっ!?)ガーン!


ネーロ「……」ポロ…

ユージーン(俺にはわかる……あれは、舌は堕ちたな……!)グッ!


……

――

――

……


ネーロ(こ、こんな尋問は想定外です……)

ネーロ(貴族達でも確実に唸るであろう最上級の料理……)

ネーロ(いえ、同席しているのが各国の姫君であれば当然……)

ネーロ(いやいや、そもそも捕虜の尋問の場に各国の姫が揃っていること自体がおかしくて?)グルグル…


セレスティア「ネーロの混乱がよく伝わってきます……」

リアローズ「その気持ち、よくわかるかも……?」

リュノ「そりゃそうですよ。美味しいご飯食べながら尋問だなんて聞いた事ありませんもん」モグモグ


ネーロ(だ、駄目です! この空気に呑まれては!)ブンブン!

ネーロ(贅沢を味あわせて揺さぶり堕とす策に決まっています! エルクラッド様、私は……)


ソッ…


ネーロ「!?」ビク!

リーチェ「あ、ごめんなさい。ご飯を食べながらで大丈夫ですよ?」

リーチェ「お腹に傷を負っておられるようなので、回復魔法を……」パアアァァ!

ミナ「あ、私もそうするつもりだったのに……つい///」パアァァァ!

ネーロ「あ……」

ネーロ(あたた、かい……)

ネーロ(まだズキズキするお腹の痛みが、どんどん無くなっていく……)

ネーロ(こ、今度は完治の恩を着せて私からエルクラッド様の情報を聞き出そうと……?)



マリリン「ふふー♪」ニコニコ



ネーロ(……違う)

ネーロ(マリリンさんのあの顔は、もっと別のことを考えている顔……)

ネーロ(一体、何が目的なのですか……?)

ユージーン「相変わらず大将の料理は美味いなぁ」モグモグ

ユージーン「どうよネーロちゃん。この俺をも堕とした料理の味は?」ニヤニヤ

ネーロ「……美味しいことは認めましょう」

ネーロ「……ですが、私はあなたとは違います。エルクラッド様を裏切ることなどありません」

ネーロ「……傷の治療も、ありがとうございます」

ネーロ「ですが、それでも……私があなた達にお話することは何もありません」

ネーロ「エルクラッド様のお言葉以外、何も」

ユージーン「かーっ……かってぇなぁ相変わらず」

イアン「……将としては、非常に好ましいと思うぞ?」

イアン「たとえ敵軍に捕まろうとも、どんな過酷な尋問をされようとも、主君の為に尽くし続ける」

イアン「公国と鉄国の差異こそあるが、その姿勢は称賛されるべきだろう」

ネーロ「ありがとうございます。あなたは……」

イアン「……鉄国騎士団の長、イアン。以後お見知りおきを」

ネーロ「……よろしくお願いします」ペコリ

ネーロ(……先程の案内役の方もですが、殊更この人には真面目な印象を受けますね)

ネーロ(確かに、国は違えども主君に忠誠を尽くすという点に関しては……)

ユージーン「くく……このおっさんも真面目で俺よりも好感が持てるって思ったかネーロちゃん?」

ネーロ「少なくとも、あなたよりも立派な方には見えますね」

ユージーン「相変わらず抉ってくんなぁ……」

ユージーン「だが残念! このおっさんにも弱点はある!」

イアン「お、おいユージーン!?」ハラハラ…

ユージーン「その一つがこれだ!」ドン!


お酒「……」タプタプ…


ネーロ「これは……」

ユージーン「さあ、こいつを飲んでネーロちゃんもそのかたっ苦しい殻を脱ぎ捨てて楽になろうぜ!」

ネーロ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロの酔いやすさ

90>85(とてつもなく酔いやすい。ギリギリ脱がずに我慢するのは最後の意地か?)

――

ネーロ判定の一つを取ったあたりで今日はここまで


……傭兵団壊滅の間違いなく一角を担っていた子と酒を飲む日が来るとは思ってもいませんでした(白目)
案を混ぜ込んだもの+合わせて傭兵団側でも判定をとるかもしれないので、
この尋問と言う名の飲み会は少し長めになるかもしれません
なお、どれだけ上手く行っても彼女が傭兵団に完全に力を貸してくれることはありませんがあしからず
(元来の性格+能力があまりにも反則なので)

本日もありがとうございました!

こんばんはー

……お絵かきからのポラリス手配は想定してなかったですね(白目)
流石に描いてばら撒いたところで多くの人には相手にされないとは思いますが、
傭兵団及び鉄国森国には警戒を促せる(不意打ちを防ぐ)役には立ちそうですね

ということで判定を取ろうとは思いますが、これまでもフレーバー判定はまとめて判定を取ってきたので補正無しで全員取ってしまいます
(今まで書いた経験がなかったが初めて描いたら上手くいったなどもあるので)
ただし、『上手』の基準値は以前エーテルが披露していて褒められているため、彼女のお絵かきレベル『86以上』を基準値とさせて頂きます
(なおそのエーテルにとってネーロはトラウマ対象でもあるので、会議にはどう頑張っても参加不可です)

遅くなりましたがぼちぼち再開です

ネーロの酔いやすさ

90>85(とてつもなく酔いやすい。ギリギリ脱がずに我慢するのは最後の意地か?)

――


クピ…


ネーロ「~~~っ!?///」

ネーロ(やはり、お酒……!)

ネーロ(私を酔わせて、口を滑らせるのが狙いなのですか……!?)

ネーロ(うぅ、一口で身体が熱くなったような……///)

ネーロ(これ以上飲むのは危険……!)


ユージーン「お? ネーロちゃんあんまり飲めないくちか」

ユージーン「でもこういう席ではある程度飲めないとなぁ」ズイ

ネーロ(くっ……! 臭いだけでも酔ってしまいそう……)

ネーロ(でも、私は負けるわけには……!)


スッ…


リアローズ「む、無理強いは駄目だと思うの……!」バッ!

リュノ「そうですとも! 飲めない人に無理矢理飲ませるなんて許されませんよ!」バッ!



リアローズ&リュノ「「ユージーンさんお酒没収!」」サッ!


ユージーン「ああっ!? 俺の酒まで!?」ガーン!

ネーロ「……あれ?」パチクリ

マリリン「ネーロちゃんはお酒駄目なんだね。大丈夫、あのお姫様達も苦手みたいだから」

ミナ「お酒は嗜む程度に留めておくべきです。喉が乾いたら、こちらのお水をどうぞ」コト

ネーロ「あ、ありがとうございます……?」

ネーロ(私を酔わせる策ではない……? ならばどうして?)

リーチェ「むぅ……お酒が飲める人は少ないのですね」ショボン…

リーチェ「では、酔いが回る前に解毒をしておきましょう」パアァァ!

ネーロ(こ、こんな魔法まで……? 私も転移以外の力が使えれば……)ハァ…



セレスティア「……」チラ…

ジーク「……機会があればな」


……

――

ジーク「……さて」

ネーロ「……」ピク

ジーク「相も変わらず警戒されているようだが、お前が俺達の知りたい情報を話すならば悪いようにはしない」

ネーロ「……既に、なかなかの厚遇であると思いますが」

ネーロ「それでも、私はエルクラッド様のことを話すつもりは――」

ジーク「大公の話になど興味はない」

ネーロ「なっ……!?」ガタン!

ジーク「大公がどんな存在であろうが、お前の忠誠心が高いということは見ていればわかる」

ジーク「それこそ手荒な尋問をしたところで、無意味だろう」

ネーロ「……その通りです。そしてこのような席を設けて懐柔することも不可能であると断言しましょう」

ジーク「確かに、お前から公国の情報を聞き出すことは難しいだろう」

ジーク「だが、それ以外ならばどうだ?」

ネーロ「それ……以外……?」

ネーロ「……」

ネーロ「あ、あなたが何を望んでいるかわかりません。私を惑わせる策ですか?」

ジーク「……」

ジーク(聞きたいことはあるが、まずは話しやすいものから振るべきだな)

ジーク「現状、お前以外が知りえない情報……」

ジーク「――ポラリスという男について」

ネーロ「……!」

ジーク「シャリオと話しているならわかると思うが、俺達もシャリオからポラリスの存在は聞いている」

ジーク「公国を利用し、争いを望む危険な龍であるとな」

ネーロ「っ……エルクラッド様は――」

ジーク「大公のことは考えるな。龍という存在が既に信じられないものだが、そいつは人の姿をとることすらできる」

ジーク「龍の中でも、特に異質かつ危険なのはわかるだろう?」

ネーロ「……」

マリリン「ネーロちゃん、帝龍……それにワイバーン」

マリリン「あいつらが公国に従っているのは、そのポラリスのせいかもしれないんだ」

マリリン「もしポラリスが公国を滅ぼそうと考えたら……」

イアン「……被害は、鉄国と森国をも上回るものになりえるかもしれんな」

ネーロ「そ、そんな……」

ジーク「今はたとえ協力関係であったとしても、お前に攻撃を仕掛けたともなれば絶対はない」

ジーク「ポラリスは、公国にも害を及ぼすかもしれない存在だ」

ジーク「それならば、俺達に情報を話しても問題は無いだろう?」

ジーク「俺達は俺達で、生き抜く為にはポラリスとの争いは回避できないだろうからな」

ネーロ「……」

ネーロ「語れることなど、微々たるものです」

ジーク「構わない。こちらは名前と危険性以外の情報が無い」

ネーロ「……まず、攻撃手段の一つは黄金の光の雨」

ネーロ「無数の光が、私を貫こうとしました。常人であれば、間違いなくあれだけで息絶えているでしょう」

セレスティア「シャリオもワイバーンも、初撃に強力な一撃を用いますからね……」

リーチェ「龍種の習性のようなものなのでしょうか……?」

リアローズ「でも、来ることがわかっていれば……」

イアン「身構え、備えることもできますな」

リュノ「お話を聞く限りでは、大公エルクラッドが庇った……つまり、直撃を受けても耐え抜いたということですよね?」

ネーロ「は、はい。エルクラッド様はとてもお強いので、あの男が龍であろうと――」

ジーク(……大公も相当な強者。だが、ポラリスの『洗礼』も耐えきれぬわけではないか……?)

リーチェ(推測に過ぎませんが、威力がシャリオさんの虹撃と同等以上だとすると……)

リーチェ(『なんらかの障壁を張れないと』まず耐えきれない。大公は魔法にも精通していることになりますね……)ブル…

ジーク(少しだが、大公エルクラッドの力量が掴めたか……)

ジーク「強力な攻撃を持つのはまあ想像はついていた」

ジーク「大事なのは、次だ」

ネーロ「……!」


ジーク「――人の姿の奴の容姿。これを教えて貰えれば、大公や公国の情報は俺からは聞かん」


ネーロ「よ、容姿ですか……」

ジーク「説明が難しければ……」ゴソ…

ジーク「これに描いてみせればいい」ゴト

ネーロ「……」

ネーロ(あの男はエルクラッド様を傷つけた。そしてこの人達もそれを望んでいる……)

ネーロ(でも同時に、あの男も攻撃対象……ポラリスの情報を提供することで、公国から少しでも目が逸らされるなら……)

ネーロ「……お借りします」


カキカキ…


ネーロ「……このような男です」



ネーロポラリス「」ゴチャァ…


一同「「」」

ネーロ「……」

一同「「」」

ネーロ「……」

ネーロ「な、なんですか揃ってその目は……!?///」カアァァァ…!

マリリン「ご、ごめんねネーロちゃん? 何しろ人に化ける龍なんて知らないから」アセアセ

ユージーン「そ、そうそう! 見方がわかんなかった――」

ネーロ「人の姿なんですから、そのまま見ればいいんですよ! こっちが頭で、こっちが足ですっ!」

ユージーン「えぇー……」

ネーロ「~~~っ! そ、それなら、特徴を言いますから、あなた達が描いてみてください!」

一同「「!?」」

ネーロ「きっと、私と同じ絵になるに決まっています!」フンス!

――

フレーバー判定
↓1~9(連取有)コンマ二桁

そういやゾロ目って純粋に数値2倍にする時と100扱いにするときあるけど何が違うんだろ

これは結構びっくりですね(白目)
女性陣は一定以上描けててネーロ地味に凹みそう
少々お待ちください

>>152
フレーバーの時は100、感情や完成度など限界突破ありそうなのは2倍になっていたりします
今回は100扱いです

ネーロ「まずは、金髪です。艶めいた金髪で光っています」



カキカキ…



ネーロ「瞳の色も、金色でぎらついていて……」



カキカキ…



ネーロ「背丈は、かなり高い部類でした」



カキカキ…



ネーロ「そして、その体躯に黄金の服とマントが……」



カキカキ…



ネーロ「そしてその上にも下にも宝飾がこれでもかと輝いていて……」



カキカキ…



一同「「……」」

ネーロ「……」

ネーロ「おわかりかと思いますが、とてつもなく目に悪い……」

ネーロ「いえ、そもそも趣味が悪い男ですね。最悪と断言していいでしょう」

一同((こんなの、服だけですぐ見つかるんじゃないかなぁ……?))


ネーロ「さぁ、それでは見せて頂きましょうか! 皆さんのポラリス画を!」バン!

画力判定(基準値エーテルの86以上で上手い。偶数ゾロ最強奇数ゾロスプー)

男性陣
1ジーク:68(結構描けるかも。傭兵の仕事柄相手の特徴把握は大切だし)
2イアン:100(偶数ゾロ目)(どうして今まで絵を描いてこなかったのか? 真面目さが絵にまで反映されて凄まじい描写!)
3ユージーン:24(……絵が描けなくても、お金は手に入るんです。ネーロのことを笑えない……)
4マリリン:28(可愛いもの大好き精神が強すぎたか。何故か勝手にファンシーなデフォルメがされてしまうようだ……)

――


ジーク「……一応、特徴を聞いた限りではそれなりに描けたとは思うが」サッ


ジークポラリス「……」シャキン


ネーロ「うっ!? た、確かにそうです、似ています……」

ネーロ「ですが、何か足りないような……?」

イアン「……ジーク、妥協はいかん。ポラリスの特徴は全身の宝飾もそうなのだろう?」

イアン「詳細はわからぬ故、ベリィ様の宝飾を身に着けていたと仮定して描いてみたが……」



イアンポラリス「……」ギラギラァ!



一同「「え!?」」ガターン!


ネーロ「ああああああああぁぁぁぁぁぁ!? こ、これです! これ、この男がポラリスです!?」

イアン「な、なんと。本当にここまで宝飾過多な男なのか……」ヒキ…

リアローズ「イ、イアン凄い……!?」キラキラ!

イアン「あ、ありがとうございます。しかし何分、このようなことは初めての経験でして……」ポリポリ…

イアン「しかしやるからには全力を尽くさねばと思った次第であります」

ジーク「さ、流石だなイアン……見事、それ以外の言葉がみつからん……」


ユージーン「」

マリリン「」

ネーロ「!!」

ネーロ「も、もうイアンさんの絵で十分な気がしますが、逃がしませんよ!」

ネーロ「あの二人だけが絵の才能があるだけかもしれませんし、全員の絵を見なければ……!」

マリリン「ネ、ネーロちゃん? もうおじ様の絵で万事解決ってことでー……」

ネーロ「……わ、私の絵でもアネットさん達はわかってくれましたもの……!」グヌヌ…

ユージーン「……」ソロー…

ネーロ「……」ガシ!

ユージーン「!?」


ババ!


ユージーン&マリリン「「ああ!?」」



ユージーンポラリス「……」グチャア…

マリリンポラリス「……」キュルン♪



ネーロ「あ、マリリンさんのは全体的に小さくて丸いけど可愛いかもしれません……♪」

マリリン「あ、そう? よかったぁ、描いてるうちに可愛く無さすぎてつい……///」

ユージーン(助かった……流石ネーロちゃん天使――)

ネーロ「ユージーンさんのはほら、私と同じに……いや、それ以下じゃないですか」ズバァ!

ユージーン「俺とマリリン大差ないのに扱いがひでぇよネーロちゃぁん!?」ガーン!

ネーロ「日頃の行いです」

ネーロ(……やはり、あの二人が特に優秀なようです。これなら残る人達も……)

ネーロ「さあ、皆さんも恥ずかしがることはありません」

ネーロ「マリリンさんのように可愛いポラリスになっているかもしれませんが……」

ネーロ「イアンさんの忠実なポラリスがいる以上、もうどんな結果でも大丈夫です」

ネーロ(……みんな私に近くありますように)

女性陣「「……」」ゴクリ…



ババババ!



――

女性陣
1セレスティア32(……ジーク様以外、必要なかったのですっ!!!)
2ミナ:100(偶数ゾロ目)(体質上インドア派。静かに絵を描くことは趣味の域を飛び越えて感動ものだ!)
3リュノ:78(色々な本を読んできたおかげなのか、見聞きした情報を描写するのは結構得意です)
4リーチェ:68(森国は穏健派が多い故?もしかしたらお絵描きは一般教養レベルで普及しているのかも?)
5リアローズ:67(服の型は瞬時に用意できる。勝手が違う絵も、これくらいなら描けて当然)

※ネーロ(32)まさかのセレスティアと同値

――


セレスティアポラリス「……」ゴチャア…

リュノポラリス「……」キラキラ!

リーチェポラリス「……」シャキン!

リアローズポラリス「……」シャキン!


ネーロ「皆さん上手いっ!?」ガーン!

ネーロ「あ、でもセレスティア姫……」フフフ…

セレスティア「やめてネーロ、そんな顔で私を見ないでください///」カアアァァ!

リュノ「むぅ、我ながらうまく描けたと思いましたが、イアンさんの後だと相手にもなりません……」

リーチェ「いえ、お姉様も十分素晴らしいです! 私は……リアローズさんと似ていてちょっと自信が持てますね」ホクホク

リアローズ「こ、こういう絵はあんまり描かなかったから心配だったんだけど……そこまで酷く、ないよね?」



ミナポラリス「……」ギラギラァ!


一同「「えっ!?」」ガタン!


ミナ「み、見ないでください……///」

ミナ(うぅ、久々に何かを描いてつい夢中になってしまっただなんて言えません……///)


ユージーン「」サラサラ…

ジーク「これは……イアンのものと比べても優劣をつけがたいぞ……!?」


……

――

どういう基準で並べてるのか知らないけどこの手の判定っていつもユージーンとセレスティアが貧乏くじ引かされてるイメージあるな

イベント途中ですが今日はここまで
マリリンや姫を差し置いての鉄国真面目人二人がまさかのダブルゾロ目という
これ、お互いの絵を贈り合ったりもできそうですね……
ポラリスの外見問題も解決した為、次はネーロへの他の質問時間(自由安価形式)となります

本日もありがとうございました!

>>167
今回は男性陣がジークを基準に出会った順、女性陣がその逆という形になっています
結果は運だとしか言えませんが、セレスティアはメンタル00とか良結果もでますが、ユージーンは中々恵まれないのはありますね……
今度判定がある時はもう少し位置を混ぜてみることにします

こんばんはー
昨日は更新できずに申し訳ありません

ご指摘がありましたので少し考えましたが、以後大人数の判定は『ある程度の固定』にしようかと思います
こちらが毎回位置を変えるのも上手くできているかわからない+フレーバーなら数値を狙う人もいないと思うので
(とりあえずすぐに対応できる3パターンを考えています)

遅くなりましたが更新をゆっくり再開

――

……


イアン「ううむ、繊細でありながら力強さすら感じてしまう。素晴らしい絵だ……」

ミナ「そ、そんな。イアン様の絵の方が、素晴らしいです///」

ミナ「イアン様の描かれた絵が、まさにその男性と瓜二つなのですよね?」

ネーロ「は、はい。ほとんどそのままです……」

マリリン「かわいくなーい……と言うよりも、ゼルガーよりも趣味悪ーい……」ゲンナリ…

ネーロ「確かに、ゼルガー将軍以上に目に悪い男でした」

ネーロ「あえて付け加えるとするならば、この全身の宝飾の色でしょうか……?」

イアン「色?」

ネーロ「正直、直視に耐えない姿ではありましたが……目立つからこそ、頭に焼き付いています」

ネーロ「……黄金の中で輝く、七色の宝飾」

リュノ「七色……」

リアローズ「シャリオさんと同じ……?」

ネーロ「これ以上のことは私にはわかりません」

ネーロ「とりあえず、イアンさんとミナさんの絵を参考に警戒すればいいのではありませんか」プイ

ジーク「この男がポラリス……」

リーチェ「あのシャリオさんが警告する相手。もっと障壁の精度を上げた方がよいのでしょうか……?」ウーン…



ネーロ「……」

マリリン「げ、元気出してネーロちゃん?」

ユージーン「絵なんて描けなくても、金は稼げるんだしなー」ヘラヘラ

ネーロ「うぐ……」

セレスティア「ネーロ……安心してください。ほら」サッ!

ネーロ「ほぼ私と同じ絵で安心すると同時に複雑な気分です」

ネーロ「どうして私がよりによって、あなたと同じ画力なんですか……」ガクリ…


――

※イアンとミナの絵により、ポラリス人間態の姿が明るみになりました

※公国内でのポラリス分断及び、エルクラッド侵略奇数ゾロ目時のポラリス分断が無効化されます

――

セレスティア「あなたが私を嫌うのはわかります……」

セレスティア「ですが、ジーク様達のことはどうか」

ネーロ「公国とエルクラッド様を害そうとしている人達を信じろと?」

ネーロ「ポラリスは公国の完全な利にはならないと判断し、お話しましたが……」

ネーロ「これ以上は話せません。そちらの方も、先程言っていましたよね?」

ネーロ「ポラリスの容姿を話せば、もう大公や公国の情報を聞くことは無いと」

ジーク「ああ」





ジーク「――俺からは、な」




ネーロ「なっ……!?」ガタ!

ネーロ「話が違います! だってさっき……!」

ジーク「俺からは大公や公国の情報を聞くことはないと言った」

ジーク「実際、俺は聞かないし興味もない。相手が誰であれどうであれ、俺の中のこの感情がおさまることはない」

マリリン「ジ、ジーク。それは……」

ジーク「……大した忠誠心だとは思う。何があろうと命令……依頼を遂行しようとする姿勢も評価できる」

ジーク「だが、素直過ぎるな。相手の言葉の裏を読めとまでは言わないが、言い回しには気をつけることだ」

ジーク「煙に巻かれて痛い目をみることもある」

ネーロ「くっ……!」

ジーク「俺は嘘は言っていない。お前を拷問することもなければ、公国の事情にも興味は無い」

ジーク「……だが、俺は一人で戦っているわけではない」

ジーク「仲間達が気になっていることは、俺と違うかもしれないからな」

ユージーン「おいおい大将、もう少し気を抜いた方がいいんじゃないか?」

ジーク「六将の一角を捕えている現状で、飲んで喰って絵を描いて……打ち上げかこれは?」

ネーロ「……不覚ながら同意するしかありませんね」

ネーロ「……」

ネーロ「確かに、あなたの言葉を私の都合の良いように解釈してしまったこともあるでしょう」

ネーロ「そしてこの雰囲気……他の方々も、私を痛めつけたり辱めたりということをする様子でもない」

ネーロ「……公国の現状よりも、ずっと優れていると言っていいでしょう」

ネーロ「マリリンさんも所属している。あのお金のことしか考えていないユージーンさんすら、どこか変わったように見える」

ネーロ「……少なくとも、あなた達がジラワーク将軍やベルゲ将軍よりもずっとまともであることは認めます」

ネーロ「ですが、それはそれです。私は公国の情報を売るつもりはありません」

ネーロ「全ては、エルクラッド様の為に」

ジーク(大した将だ……)

ジーク(だが、ポラリスの情報を手に入れた今ならば火急に聞きだすべき情報は少ない筈だ)

ジーク(ユージーンにセレスティア。公国で特殊な立ち位置にいた存在)

ジーク(マリリン。こいつと同じく公国六将であった存在)

ジーク(クリスとユリーカ。正気の状態で、エルクラッドの変化を見ていたであろう存在)

ジーク(戦力面では公国は圧倒的優位であろうが、情報量であればこちらも負けていない筈だ)

ジーク(だが、俺一人では気がつかないこともある)

ジーク(あとは仲間達の動向を見守るとしよう)

ジーク傭兵団「「……」」


ネーロへの尋問(質問)1/3
↓1~3自由安価コンマ

ネーロとマリリン

――

マリリン「……」

マリリン「ねぇ、ジーク?」

ジーク「どうした?」

マリリン「ネーロちゃんは、転移魔法が使えないと本当に戦えないんだ」

マリリン「それに負傷もしちゃってる。万が一にもここから逃げ出すことはできない」

ジーク「……それで?」

マリリン「ちょっとだけでいいの」



マリリン「――ネーロちゃんと二人きりで話せないかな?」



ネーロ「マ、マリリンさん!?」

ジーク「……」

ジーク「確かに、お前が以前からネーロを気にかけていたことは知っている」

ジーク「そしてこのネーロも、お前に対しては心を許している節がある」

ジーク「だが……」





リアローズ「……ずっと気になってたんだけど……」

リアローズ「――マリリンさんとネーロさんはどういう関係なの?」




ネーロ「!!」

マリリン「!!」

ジーク「……」


特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロとマリリンの関係(0←信頼と憧れ 50 実は秘めたる想い→99)

コンマ03

03(純然たる敬意と信頼。お互いの茨道を知る)

――


リュノ「そういえばマリリンさんって一応男性なんですよねぇ……」

リュノ「もしかして実は……?」

マリリン「あははは、残念だけど違うなぁ」

ネーロ「そう、ですね。なんと言えばよいのでしょう?」

ネーロ「マリリンさんは私にとって……眩し過ぎる憧れの存在とでも言うべきでしょうか///」

ユージーン「あ、憧れぇ!? こ、こいつに!?」

マリリン「嬉しいな♪でも、私もネーロちゃんに抱いている感情は憧れが近いかなぁ」

ネーロ「そ、そんな……///」

マリリン「あ、もちろんマリリンちゃんの地位を脅かす強敵って認識もあるけどね?」

リアローズ「憧れ……」ドキドキ…

イアン「ふむ……」

セレスティア「マリリン将軍は、私の耳にも届くほどに『変わり者』と呼ばれていた筈ですが……」

ジーク「お互いがお互いに憧れ……心を許すか」

ジーク「何か、きっかけのようなことはあったのか?」

マリリン「そうだなぁ……」

マリリン「……」ウーン…

マリリン「これくらいは、別に公国の害にもならないし、話しちゃってもいいかな?」チラ

ネーロ「か、構いませんが……」




ネーロ(……まさか、私個人の交友関係を尋問されるなんて……)ドキドキ…

ネーロ(つ、次はどこから切りこんでくるつもりなのですか?)ドキドキ…

マリリン「実は、私とネーロちゃんは将軍になる前から知り合いだったんだー」

イアン「将軍になる前……そう言えば、二人は将にのぼりつめてからどれだけの時を?」

マリリン「実は、六将のほとんどはみんな就いてからの日は浅いの」

ネーロ「マ、マリリンさん!」

マリリン「だいじょうぶだいじょうぶこのくらい♪」

ユージーン「六将は、大公様が他国への侵略に力を入れ始めてからできた役職みたいだしなぁ」

マリリン「元々はゼルガーが全て統括していて、そこに新しい将軍が選ばれたり立候補した感じなんだ」

マリリン「ネーロちゃんは自ら志願したの。エルクラッドの役にたちたいからってね」

ネーロ「そしてマリリンさんは、私が将になるのは心配だからと……」

ミナ「ネーロさんを追って……?」

リュノ「恋愛小説でありそうな感じですけど……」

マリリン「だから違うってばー」

マリリン「とりあえず、みんなネーロちゃんをよく見て?」


ジーク傭兵団「「……」」ジー…


ネーロ「な……///」カアァァ…!




マリリン「――とても強そうには見えないでしょう?」



ジーク傭兵団「「確かに」」

ネーロ「その通りですが、声を揃えないでください!」

イアン(……後は胸がかなり……いかん!?)ハッ!

ミナ「……」チラ…

マリリン「こんな子が、六将……最前線に行くなんて心配しない奴がいたら見てみたいよ」

マリリン「でもね、ネーロちゃんは凄いの。揺るがない自分の道を持っているんだ」

セレスティア「自分の、道……」

マリリン「うん。もうわかっていると思うけど、エルクラッドの為……その為になら、どんな困難にでも立ち向かえる」

ジーク「……盲信、ともとられかねないがな」

マリリン「そうだね。でも、ネーロちゃんがしてきた努力は本物だよ」

マリリン「そもそもネーロちゃんがエルクラッドをここまで信頼しているのは……」チラ…

ネーロ「……私は幼い頃、賊に襲撃され目の前で両親を殺害されました」

ジーク傭兵団「「!!!」」

ネーロ「そして私も殺されかけた時……エルクラッド様が駆けつけ、私を救ってくださったのです」

ネーロ「間に合わなくてすまないと、幼い私にすら謝られて……」

ネーロ「その後も、私の面倒を見てくださって……」

ネーロ「本当の、家族のように……っ」

セレスティア「……」

マリリン「……信じられないと思うけど、昔と今のエルクラッドはだいぶ性格が変わっちゃったみたいなんだ」

リーチェ(でも、セレスティアさんと一緒に逃げろと指示をだしたからこそ、ネーロさんはこうして……)

ネーロ「私は、エルクラッド様には返しきれないほどの御恩があるのです……」

マリリン「ネーロちゃんの話だと、本当に昔のエルクラッドは面倒見がよかったみたい」

マリリン「でもね……」

マリリン「当時のエルクラッドは大公ではなかったとはいえ、地位と権力に財力全てを備えた大貴族であることには変わりない」

マリリン「他の貴族達も、目をつけていないわけがなかったんだ」

ジーク「……そこに素性のわからぬ子供がやってきて、一身に寵愛を受けたということか」

ジーク「傭兵団ならいざ知らず、貴族達ならば……」

イアン「恨みを買う……か」

マリリン「うん……」

ネーロ「今思えば、当然のことです。私の家は名家でもなんでもありませんでしたから」

ネーロ「礼儀も魔術も武術も他の才も、何も持ち合わせていない子供……」

ネーロ「私こそが、エルクラッド様の価値を貶める最たる異物だったのです」

マリリン「勿論、エルクラッドはネーロちゃんを庇ったみたい」

ネーロ「ですが、当時からエルクラッド様はお忙しい身でした」

ネーロ「私のことを大切に扱ってくださっても、いつも傍にいられるわけではありませんでした」

マリリン「そうなると当然、その隙を突く奴もいて……」

ネーロ「私はその時も、エルクラッド様の名の傘で守られてはいたのですが」

ネーロ「エルクラッド様に感づかれ無いような、陰湿な嫌がらせは相当な数あったと記憶しています」

リアローズ「そんな……」

マリリン「……それでも、ネーロちゃんは挫けなかったの」

マリリン「それに、エルクラッドに助けを求めもしなかったんだ」

ネーロ「これ以上エルクラッド様にご迷惑をおかけするわけにはいきませんでしたから」

ネーロ「嫌がらせも死ぬほどのものではありません。私は耐えて、自分を磨くことだけに注力しました」

ネーロ「取り柄の無い私でも、魔法の才はあるかもしれないということはわかっていましたから」

ネーロ「邪魔にならない、邪魔をされない秘密の場所で、鍛錬をするようになりました」



ネーロ「そんなある日……」

マリリン「私とネーロちゃんは、出会ったんだー♪」キュルン!



リアローズ「秘密の場所で鍛錬……もしかして……?」

マリリン「うん。マリリンちゃんも周りから変な目で見られていた頃、色々頑張っていたんだー♪」

マリリン「下積み時代って言えばいいかな?」

ネーロ「驚きました。先客がいたことにもですが……」

ネーロ「なんて、可愛らしい猫のような子なんだろうと……子供の身ながらに嫉妬を覚え」

ネーロ「そのあと性別が違うということを知らされて、さらに驚きました」

マリリン「でもネーロちゃんは驚いただけで、馬鹿になんてしてこなかったの」

ネーロ「出来る筈がありません。あの頃から、マリリンさんはあまりにも眩し過ぎましたから……」

マリリン「マリリンちゃんにとっても、あの頃のネーロちゃんは強烈な衝撃だったんだよぉ?」

マリリン「こんなに可愛い子が、こんなに努力を重ねているんだって驚いてね……」

マリリン「私はまだまだ甘いんだ、もっと頑張らなきゃって。そう思えたの」

ネーロ「いえ、周囲の言葉など一切気にせず自分の信じる道を迷わず進めるマリリンさんの方が……」

イアン(……『異物』と認識された者同士が、お互いの直向きさに感銘を受けたということか)

マリリン「それから、ちょっと特殊環境な美少女同士一緒に特訓することも増えたんだけどね?」

ネーロ「すぐに、私とマリリンさんの間に大きな壁が立ちふさがりました」

ジーク傭兵団「「?」」





ネーロ「――マリリンさんと同じくらい頑張ろうとした私が昏倒したのです」

ネーロ「――率直に言ってしまえば、絶望的なまでの基礎体力の差です」




ミナ「わかりますっ、その気持ち!」ガタ!

ネーロ「あ、ありがとうございます……?」

ネーロ(妙に実感がこもっているような……)

マリリン「いやぁ、あの時は焦ったよ……」アハハ…

マリリン「思わず男の子の部分が全面に出て叫んじゃったかもね」

ネーロ「マリリンさんはご覧の通りかなり華奢な方ですが……」

ネーロ「運動もしっかりしていますし、少ない魔力を効率的に扱う鍛錬も欠かしたことがない努力家です」

マリリン「ネーロちゃん程じゃないと思うよ? だってあんなに……」

ネーロ「あれはマリリンさんが私でも倒れないような、適度な訓練を考えてくれたからこそです」

ネーロ「マリリンさんがいなければ、私の転移魔法もここまでには至らなかった筈ですからね」

リュノ「どういう意味ですか?」

ネーロ「私は元々、エルクラッド様の為にとあらゆる魔導書に手を出しました」

ネーロ「ですが結果は散々たるもの。どの属性にも適正は存在しなかった」

ネーロ「武器を握っても同じこと。一振りしただけで両腕が悲鳴をあげました」

ネーロ「ならいっそ格闘技ならばと、マリリンさんがその胸を貸してくれたこともありましたが……」

マリリン「心配だったけど、私に打ち込むだけなら大丈夫と思って……」

ネーロ「そしてマリリンさんの胸を打った瞬間」



ネーロ「――私は右手と何故か両脚を同時に捻挫しました」



ジーク傭兵団「「」」

ミナ(も、もしかして私以上に大変な身体だったのでは……?)ドキドキ…

ネーロ「流石に何をやっても上手くいかなくて、心が折れかけました」

マリリン「それでも、ネーロちゃんの目は諦めてなかったんだ」

マリリン「そして、何度も何度も色々な失敗を繰り返し続けて……」

ネーロ「ある日、まだ試したことのないものを手当たり次第に探していた時です」



ネーロ「――どういうことか、転移の魔法だけはすぐにその仕組みを理解できたのです」



リーチェ「そんなことが……転移の魔法は、高等魔法。他の魔法の知識もあってようやくという部類ですのに……」

ネーロ「私も、何故自分が転移魔法を扱えるのかわかりませんでしたし、今もわかりません」

ネーロ「それに使えたと言っても、当時はまだ手前に跳ぶ距離と変わらない範囲の転移でしたから」

ネーロ「やっと見つかったと思った魔法もその有様で、次のものを探そうかとも思ったのですが……」

ネーロ「マリリンさんが、背を押してくれたのです」




ネーロ「――他の魔法が使えないなら、逆にその道を極めちゃえばいいんだよって」

ネーロ「――転移魔法を一瞬で覚える人を見たことがない。それは間違いなくネーロちゃんの武器だから……と」




マリリン「……///」

マリリン「多分、かなり興奮していたんじゃないかなぁ……///」

マリリン「リーチェ様の言う通り、転移魔法は高等魔法だし極めればとっても便利な魔法だし」

マリリン「マリリンちゃんの持論になっちゃうけど、視点を変えるべきだと思ったの」

マリリン「一つの魔法しか使えないって諦めるんじゃなくて、その一つなら誰にも負けないようにすればいいんだって」

マリリン「勿論、それが大変な道になるってこともわかってはいたんだけど……」

ユージーン「……その大変な道を乗り越えて、今のこのネーロちゃんが生まれたってことか」

マリリン「うん♪ だから言ったでしょう? ネーロちゃんは凄いの!」

ネーロ「いえ、今も尚より高みを目指しているマリリンさんと比べれば私など……」

マリリン「ネーロちゃんが傍にいたから、私ももっと頑張らなきゃって思えたんだよ?」




ジーク(……お互いが、過去の苦労と過程を知るか)

ジーク(確かに、二人きりであれば……)


……

――

イベント途中ですが今日はここまで
この後はネーロと二人きりでも一同揃った状態でもどちらでも尋問を続けることができます
なお、本来想定していなかった状況ですのでリアローズ&ユージーンとネーロでとある判定も挟みたいと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
かなり遅くなりましたがほんの少しだけ再開です

――

……


ネーロ「……マリリンさん、もうよいのでは?」

ネーロ「マリリンさんが他の将とは違うということは皆さんもわかったことでしょう」

ネーロ「私はこれ以上語られるようなこともありませんし……」

マリリン「そう? でもネーロちゃんのことを少しはみんなに知って貰えたと思うんだー」

ジーク「……確かに、他の公国兵や将とは違うのだろう」

ジーク「お前達が互いの過去を知る身である以上、二人きりで話しやすいということもあるかもしれない」

マリリン「それじゃあ――」

ジーク「だが、あまりにも気心が知れすぎていて終始ただの雑談になる可能性もある」

マリリン「あれぇ!?」

ジーク「他とは違う。だが他以上に固くもある。マリリン以外を警戒してのことだ」

ジーク「何かを聞くにしろ、語りたくなるにしろ……お前以外と二人きりにしてみるのも面白いかもしれないと思ってな」

ネーロ「!?」

ジーク「まあ、そうまでして聞きたいことを持っている者がいるかもわからないがな」

ネーロ「……たとえマリリンさんと二人きりでも、私は何も話しませんよ?」

ユージーン「ネーロちゃんはかなりお堅いからなぁ……」

ユージーン「マリリンとの昔話を話してくれたのは意外ではあったが」

ネーロ「私の過去はエルクラッド様に影響がでるものではありませんから」

リアローズ「……でも、ネーロさん嬉しそうだった……」

リアローズ「……大公様に助けられたことを話している時も、マリリンさんと一緒に頑張っていたことを話している時も……」

ネーロ「っ……」

リアローズ(どうして、鉄国と森国を滅ぼすような人になっちゃったんだろう……?)

ミナ「あの……ネーロさん?」

ネーロ「……なんでしょう」

ミナ「その、今は将の地位ですから、身体の丈夫さは……」

ネーロ「変わっていません。流石に手首を痛める機会こそ減りましたが……」

ミナ「そ、そうなのですか……」

ネーロ(……むしろ無駄に胸が大きくなって肩の負担が増えましたね。語る必要のないことですが)

ミナ「それでいて将の地位につけるということは……」

リュノ「転移魔法の使い手というだけでちやほやされますよ。とっても貴重ですもん」

イアン「軍事転用も可能……事実、単騎で鉄国への潜入を許してもいたわけだからな」

イアン「爆薬を仕掛け転移で帰還されるだけで、国は何が起きたのかもわからず混乱することだろう」

ネーロ「エルクラッド様からそのような命令を受けたことはありませんので、ご安心ください」

ジーク(ん……?)

リーチェ「……捕虜を、帰すことなどは?」

ネーロ「……エルクラッド様からはありません。先日、ゼルガー将軍の勧めで何人かを送り還したことはありますが」

リーチェ「そう、ですか……」

ジーク(……あれは、やはりベルゲという男の独断ということか?)

ジーク(能力は強力だが、やはりこいつは……)

ジーク「……転移による仲間の補助や移動に特化した、他の五将を補佐する将だったということか」

ネーロ「そうなります。私には戦う力がありませんし、できることは転移魔法のみ」

ネーロ「誰かを倒すなどという荒事に不向きであることは認めましょう」


リアローズ「……」

ユージーン「……」



特殊判定
↓1~2コンマ二桁

思い出し・ネーロの戦闘力

1リアローズ

75>27
※基準値を下回ったので即座に思い出せず

2ユージーン

96>75
※基準値を上回ったので、即座に反応!

――



ユージーン「――いや、もっと自信持っていいと思うぜネーロちゃん?」

ネーロ「気休めは結構です、ユージーンさん」

ユージーン「いやいや、その気になれば俺よりもずっと戦えるじゃんかよ?」



ユージーン「なんてったって、剣も魔法もとんでもなく強い奴を一撃で無力化できたんだからよ」



ネーロ「……」ピク

ジーク傭兵団「「……!」」ピク

ユージーン「あれ? あんまりピンと来ているのがいないのか?」

ユージーン「あ、一緒にいた姫様ならわかるだろ?」チラ

リアローズ「?」

ユージーン「……ほら、あれだよ」

ユージーン「敵への踏みこみ、追撃の仕方を教えてくれたあの美人さん」



ユージーン「――金髪翠眼の女剣士。あれを一時的にでも無力化したのネーロちゃんだろ?」



ネーロ「……!?」ガターン!

リアローズ「あ、そうかあの人……!」ポン!

リアローズ「そうだった……いきなり海の中に転移されて、仲間の人とはぐれちゃったって……」

ユージーン「泳いで陸に戻ってくるのも凄いよなぁ……」


ネーロ「な……なんですって……!?」ガタガタ…

ネーロ「あ、ありえません! 彼女は私が殺した筈です!」

ネーロ「出鱈目を言うのも――」

ユージーン「いや、出鱈目なのはあっちだったと思うぜぇ……?」

ユージーン「それにその反応からして、やっぱりネーロちゃんがやったのは確定だ」

ユージーン「そんな相手の容姿を、なんで俺が知っていると思う?」

ネーロ「……本人に、遭ったから……?」ガタガタ…

ユージーン「そういうこった。でも凄いよなぁ。あれを無力化できるって――」

ネーロ「か、彼女は生きているのですか!?」ガタガタ…

リアローズ「は、はい。確か――」

ジーク「そこまでだリアローズ」

リアローズ「ジークさん?」

ジーク「彼女は『外』の剣士だったんだろう?」

ジーク「いずれまた公国軍と戦う可能性もある」

ジーク「俺達が俺達の情報を話したりすることは自己責任、自分の手で始末をつけられるが……」

ジーク「何も知らない『外』はそうもいかん。あまり敵に塩を送るような真似はしない方がいい」

ユージーン「っと、確かにそうか。悪かったな大将」

ユージーン「……」チラ…


ネーロ「……」カタカタ…


ユージーン(……あの様子見る限りだと、逆に公国への悪い報せになってそうだけどな)

ジーク(目に見えて動揺しているな。予想外のところから隙が生まれるものだ)

ジーク「海外の話にも俺は今のところ興味はない。次に行くとしよう」

ネーロ「え……!?」オロオロ…


――

ネーロへの尋問(質問)2/3

※一対一での会話も可能となりました。個別に行いたい人物がいるときは名前の記入をお願いします

※強敵の生存によりネーロが動揺。少し口を割りやすくなりました


自由安価
↓1~3コンマ二桁

ベルゲについてですね。流れでネーロの負傷理由も混ぜれそうなら混ぜます

進めていませんが今日はここまで。明日の更新は少し難しいかもしれません
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、非接近状態のネーロは本来『最強』の敵になっていたはずなんですよねぇ……
それこそ転移で山奥や海に放り込んで最悪傭兵団バラバラとか考えていたのですが……
(代わりにベルゲが別ベクトルでよろしくない方向に突き抜けましたが)

本日もありがとうございました!

こんばんはー

部隊判定で荒ぶった後の判定でゼルガーが感づいてしまったこともあって、公国内に軋轢生じているのは確かなんですよね……
しかもネーロもいなくなってしまった為、結構公国内も混沌としています
(なお、そんなゼルガーですが実はいまだにマリリンの裏切りには気がついていなかったりします)

遅くなりましたがゆっくり再開です

六将・ベルゲについて

――


リーチェ「……」チラ…

リュノ「……」チラ…

ジーク「……そうだな。公国に興味はないと言ったが少し訂正しよう」

ジーク「大公ではない、とある男のことが気になっている」

ネーロ「あ、う……」

ネーロ(本当に、あの剣士のことはもう話さないつもりなのですか?)

ネーロ(信じられない。咄嗟に使ったから加減も何もしていない、私でもどの辺りまで飛ばしたのかわからない転移だったのに……)

ネーロ(……剣に纏わせていたあの魔力で全身を覆えば、海の中でも動けた?)

ネーロ(いえ、手段はどうあれ彼女が生きているということ自体が脅威。なんとか報告を……)

ジーク「聞いているのか?」

ネーロ「は、はい!?」

ネーロ(いけない、平静を装わないと……)

ジーク「その男に関しては、お前もよく知っているであろう」

ジーク「そして恐らくは……相容れない存在」

ネーロ「……!」

ジーク「そんな男ならば、少し話すくらいは問題ないと思うが」

ネーロ「……私が嫌いな男性はかなりいますけど」

ネーロ「いえ、女性もですね。相手方も私のことを嫌っていると思いますが」

マリリン「ネーロちゃんって思ったことはすぐに口にしちゃうからねぇ……」

イアン「裏表が無い、ということか。良いことではないか?」

ユージーン「面と向かって嫌いって言われると結構くるぜ……?」

ネーロ「気分を害されたなら申し訳ありません。ですがあの頃のあなたは本当にお金しか頭にない人でしたから」

ユージーン「つれぇ……」ガクリ…

リアローズ(……あの頃の、だと……今は大丈夫なんじゃないかな?)

ジーク「その性格ならなおの事嫌っていそうだな」




ジーク「――公国六将・ベルゲについて聞きたい」



ネーロ「!!」


ジーク「まあ、この男に関しては俺よりも……」



ダン!



セレスティア「……」ゴゴゴゴ…

リーチェ「……」

リュノ「……」

リアローズ「……」


ネーロ「ひっ!?」ビク!

ジーク「姫達の方が気になっているようだがな」

リアローズ「だ、だって……! あんなの……!」

リュノ「その人のせいで、あの子達は無残に殺されてジークさんも大怪我したんですよ!」

リーチェ「……許すことはできません」

セレスティア「ええ。昏い昏い闇の底に叩きこんでもまだ足りません」ゴゴゴゴ…

ネーロ「ベ、ベルゲ将軍は基本は公国から動きません」

ネーロ「あなた達に恨まれるようなことを――」



リーチェ「――妖精の捕虜が操られ、私達の目の前で爆殺されたのです」



ネーロ「え……?」

リアローズ「元々、リーチェさんかリュノさんを狙っていたみたいだけど……」

セレスティア「リーチェさんを咄嗟に庇ったジーク様は、瀕死の重傷を負われたのです」

リュノ「あんな酷い光景は二度とみたくありません……」

ネーロ「そん、な……だって、あの妖精達はみんな私達に文句を言って……」

ネーロ「扱いきれないから、森国に帰そうって……」

リュノ「妖精爆弾としてですか……?」

ネーロ「ち、違います! 妖精爆弾だなんて……」

リーチェ「……直前まで、彼女達は生きていたんです」

ジーク「だが、妖精達は俺にしがみついた後にこう言った。ベルゲ様の敵を殺し損ねたとな」

リュノ「その後は、体内魔力を暴発させての爆発……爆弾にされたんですよ」

リアローズ「ジークさん達だけじゃない……森国の人達だって、犠牲になっていたかもしれない……」

セレスティア「ネーロ。私ですら、あの男の悪評を耳にするほどなのです」

セレスティア「直近のベルゲを知るのはあなただけ。少しは何か話してくれませんか?」

ネーロ「っ……」


ネーロ「……一つだけ、断っておきます」

ネーロ「妖精を爆弾に変えて帰すなどということは、エルクラッド様の命にはありませんでした」

ネーロ「ゼルガー将軍も、女王カタリナへの敬意も込めて帰されるつもりだったようで……」

ネーロ「勿論、私もそのような計画に賛同はしておりません」

ネーロ「……申し訳、ありません。そこまでの非道を知らずに……」

ジーク「……二国を滅ぼしている時点で、非道は極まっていると思うがな」

ネーロ「う……」

マリリン「ジ、ジーク……!」アセアセ

ジーク「……少しでも悔いる気があるのなら」

ネーロ「……」

ネーロ「……ベルゲ将軍の、何を知りたいのですか?」

セレスティア「あなたのわかる範囲のこと全てですわね。叩き落とすにしても、入念な準備がいるでしょうし」

ネーロ「……わかりました」

ネーロ「……」スゥ…

ネーロ「……ベルゲ将軍は、私と同じ公国六将の一人。公国第一主義者で、他国は見下している人です」

ネーロ「見た目はそうですね……」チラ…

イアン「……ん?」





ネーロ「――背の高い、銀髪のオールバック……イアンさんに片眼鏡をかけて表情を柔らかくした感じでしょうか?」





イアン「ぬぐあああぁぁぁぁ!」ガクーン!

ネーロ「!?」

イアン「な、何故だ! 何故またしても私の外見が敵国の者と……!」

ネーロ「え? え?」オロオロ…

ユージーン「……悪いネーロちゃん。俺が前にニイハオのことを話す時にもおっさんに少し似てるって言ったせいだわ」

ユージーン「ほら、ニイハオも背が高くてオールバックだったろ? それに得物も同じ槍だったしさぁ……」

ネーロ「な、なるほど……」

リュノ「……もしかして、背の高い人のオールバックが流行しているんでしょうかねぇ?」

リアローズ「イ、イアンは昔からこの髪型だったよ?」

リアローズ「私は格好良くて好きだし……あ、あとイアンおでこも綺麗だし……」

イアン「姫様、ありがとうございます……」

マリリン「そうそう。おじ様はかっこいい感じだけど、ベルゲの奴は学者寄りっていうのかな? とにかく別物だよ!」

ミナ(……眼鏡をかけたイアン様も、知的な雰囲気がありそうですけど)ドキドキ…

ネーロ「そうですね。マリリンさんの言う通り……学者寄りという言葉が相応しいでしょう」

ネーロ「正しくは……いえ、あの人を正しく言い表せる言葉があるかは怪しいところですが」

ジーク「どういう意味だ?」

ネーロ「彼はその行為に目が余りますが……類稀な才の持ち主であることは間違いないのです」

ネーロ「だからこそ、その地位も六将の中ではゼルガー将軍に次いだもの」

ジーク「副将、とでも言うべき存在か」

ネーロ「ベルゲ将軍は医学にも魔道にも精通し、その知識と技術はかなり幅広いものです」

ネーロ「それを応用し……捕虜達を管理しつつ『何か』をしているようですが……」

ジーク傭兵団「「……」」

ネーロ「……特筆すべきは『六将唯一の回復魔法の使い手』であるということでしょう」

リーチェ「回復魔法……」

ネーロ「他国には残忍なベルゲ将軍ですが、正規の公国兵や民達には穏やかに接しておりまして……」

ネーロ「魔法や調合した薬などで、応変に治療にあたられることもあるのです」

マリリン「そのおかげで一部からはかなり評価高いんだよねぇあいつ……」ピキピキ…

ネーロ「『回復回数がかなり多い』ですから『回復を妨害できる手段が無いと厳しい』でしょうね」

リュノ「なるほどなるほど……?」

ネーロ「そしてもう一つ、先程もお伝えしたように彼は医学知識……つまり、人体への知識も豊富です」

ネーロ「そこから『人体に対して有害な薬の数々』も調合しているようですから……」

ネーロ「なんらかの手段で『この身体への各種の異常も防ぐ必要がある』のも間違いありません」

リーチェ(……これは、私が光壁を展開できればなんとかなるでしょうか?)

ネーロ「さらに彼は見た目に反して『屈強な戦士』でもあります」

イアン「なに……?」

ネーロ「公国以外の存在を許せないのか……『敵を叩き潰すことにもかなり執着がある』ようですね」

ネーロ「武器はメイス……『運悪く重い一撃を貰わないように』気を付けるべきでしょう」

ジーク「……ニイハオやジラワーク、それにマリリンと比べると『全体的に格上』という感じがするな」

ネーロ「はい。技能も戦闘能力は六将の中では上位……その危険性もですが」

ネーロ「……」

ネーロ「ベルゲ将軍本人も、まさしく六将を名乗れる力はありますが、真に厄介なのは『彼が連れている部隊』でしょう」

マリリン「あれ? あいつそんなに連れ回していたっけ?」

ネーロ「いえ、普段は連れていません。そもそも、公国本土での仕事が多い関係で、兵を連れての前線に出向くことがありませんから」

ネーロ「それに……」



ネーロ「――おそらく、今のベルゲ将軍の部隊は……元・鉄国兵と森国兵の混成部隊です」



ジーク傭兵団「「!!?」」

ネーロ「捕えられた捕虜は……過酷な運命が待ち受けています」

ネーロ「今の私のように、こうして美味しいご飯を食べられることもない」

ネーロ「お酒は勿論、お水も満足に飲めない」

ネーロ「……男性は強制労働、女性は辱められ……」

ネーロ「身も心も、ボロボロになることでしょう……」

マリリン「……」

ネーロ「その境遇から抜け出る為の方法として、おそらくは祖国を裏切れと……そういうやりとりがあったのでしょう」

ネーロ「……見た目は、他の鉄国兵と区別がつきませんでした」

ネーロ「ですが……」グイ…


ネーロ腹部「……」ホウタイ


ネーロ「……私は、彼の部隊の者に有無を言わさず刺されたのです」

ジーク傭兵団「「!!」」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロ後遺症

75>53

※基準値を下回った為、時間経過で完治

――


ネーロ「……幸い、バレット王子の処置が早かったおかげで大事には至りませんでしたが」

ネーロ「それに先程も回復していただいたおかげで、痛みもほぼ無くなりました」

ネーロ「……ありがとうございます」ペコリ

マリリン「……ちょっと待ってネーロちゃん? あの糞野郎の部下が、刺したって?」ピキピキ…

イアン「……捕虜への待遇、やはり妖精以外にも許せぬ行いを続けているようだな……」ピキピキ…

セレスティア「……妙ですね? 確かお父様は、あなたのことをとても可愛がっていた筈」

セレスティア「それこそ、お父様がそんな命令を出すわけがありません」

ネーロ「……あなたを探して鉄国に向かったのは、私の独断でしたから」

ネーロ「それだけならばなんとかなったかもしれませんが、私はその前からベルゲ将軍には疑われていて……」

ジーク「疑われる?」

ネーロ「……憶えていませんか?」

ネーロ「私とあなた達は一瞬とはいえ、一度遭遇しています」

ジーク「……!」

ネーロ「そう、あの日。ニイハオ将軍が、私への救援を願い宝珠を砕いた時です」

ネーロ「あの時私は……ニイハオ将軍を助けることができなかった」

ネーロ「マリリンさんがいたこともですが、大きな妖精……それがリーチェ姫だということもわかりましたからね」

ネーロ「一体どういうことなのか……頭の処理が、追いつきませんでした」

ネーロ「それに……」

ネーロ「きっと、心の何処かで……ニイハオ将軍は、助けるべき存在ではないと思っていたのでしょう」

ネーロ「結果、私はエルクラッド様が信を寄せる将の一人を『見殺し』にしてしまい……」

ネーロ「ニイハオ将軍の捜索に向かったベルゲ将軍から、現場の様子を疑われてしまったのです」

ネーロ「その時は、なんとかゼルガー将軍の口添えで難を逃れたのですが」

マリリン「そんな……私のせいで、ネーロちゃんが……」

ネーロ「マリリンさんのせいではありません。全て私の責任です」

ジーク「……話を聞く限り、そのゼルガーからはまだ疑われず、信頼されているようだな」

マリリン「でもあいつ、服装とかは最悪だけど頭がいいのは間違いないからね……」

マリリン「ちょっとでも考え始めたら、気がつかれちゃうかも……」

リュノ「……そして妖精の件もあなた達が知らなかったとなると、ベルゲ将軍の完全な独断行動」

リュノ「鉄国にいたからいきなり刺すっていうのも……もう『完全に裏切り者』という扱いを受けていますよね?」

ユージーン「……『非国民』って烙印を押されたんだろうな。そうなりゃ、その後の扱いは……」

イアン「……想像に容易いな」

ネーロ「……」

セレスティア「お父様があなたが刺された事実を知れれば、ベルゲは始末されるかもしれませんが……」

ジーク「場所が場所だ。どうしてそんな場所にいたのかを説明しなければならない」

ジーク「そもそも、お前が『そう動くと先読みをしてベルゲが待ち構えている可能性すらある』わけだ」

ジーク(これは……)

ネーロ「……覚悟の上です」

マリリン「だ、駄目だよネーロちゃん! えっと、えっと……」

ジーク(……いや、これは最後にするとしよう)

ジーク「……ベルゲが元同僚に対しても一切の容赦をしない男であることはよくわかった」

ジーク「その他の動きも、とても許せるものではない」

ジーク「……見つけたら、息の根を止めてやる」ギュッ!

ネーロ「……」

ネーロ(ああ、ついベルゲ将軍のことをかなり話してしまいました……)

ネーロ(でも、公国のことを考えたら……)

ネーロ(それに、あの妖精達の扱いは……)


ジーク「さて……そろそろ区切るとしよう」


ネーロへの尋問(質問)3/3

※一対一での会話も可能となりました。個別に行いたい人物がいるときは名前の記入をお願いします

※強敵の生存・ベルゲの捕虜爆弾によりネーロさらに動揺。口を割りやすくなりました


自由安価
↓1~3コンマ二桁

マリリンとネーロの二人きりですね
行動が決まったあたりで今日はここまで
マリリンとの対話が終わった後、とある判定を取った後、準備を固めてジーク達はいよいよ公国に向かうこととなります
……と言いたいのですが、実はそれに+とあるイベントの人物を決める判定も残っていまして、こちらは多数決コンマ決定予定です

本日もありがとうございました!

こんばんはー
連日遅くなってしまっていますが、今日もゆったり再開
あと申し訳ありません、昨日次で最後と言いましたが一回の自由行動がまだ残っていました(白目)

マリリンとネーロの対話

――


ジーク「……とりあえず、知りたい情報は知れたか」

ジーク「マリリン、後は任せていいか?」

マリリン「!! うん、まかせて♪」キュルン!

ジーク「……では、俺達は一度引き上げるとしよう」ガタ

ユージーン「うえっ!? もうかよ? 真面目な話ばっかしてたしよ、もう一度飲み直しても――」

イアン「少しであれば私がつきあってやる。ジークの言う通り、今日はもういいだろう」

ミナ「まだ、怪我も完治したわけではありませんからね」

イアン「うむ。拘束具を外すわけにはいかないが、安静にはすべきだろう」

リーチェ「部屋は、このままここを使って貰いましょう」

ネーロ「え、えっと……?」



ガチャ…


パタン…



ネーロ「……」

マリリン「どうしたのネーロちゃん?」

ネーロ「ほ、本当に皆さん帰られたのですか?」

ネーロ「まだ私とマリリンさんの昔のことと、ベルゲ将軍のことしか話していない……」

ネーロ「もっとこう、公国の機密や軍の規模や進軍経路だとか……」

マリリン「聞き出されたかったの?」

ネーロ「いえ、そういうわけではありませんが……」

マリリン「……色々と、拍子抜けした?」

ネーロ「……はい」

マリリン「……」フゥ…

マリリン「それでいいのよ、ネーロちゃん」

マリリン「私も公国を裏切った将だけど、そんな酷い尋問はされていないわ」

マリリン「冷たい態度だけど、ジークは無益なことはしない」

マリリン「お姫様達も優しいし、おじ様にミナちゃん……それにユージーンも」

マリリン「公国とは全然違うけれど……嫌な待遇ではないでしょう?」

ネーロ「……ええ。身構えていたのに、こんな緩い対応で混乱しています」

マリリン「緩くてよかったじゃない。無事……ではないけれど」

マリリン「また、こうしてネーロちゃんと話せて嬉しいわ」

ネーロ「マリリンさん……」

マリリン「あ、お酒駄目なら紅茶にしたほうがいいかしら? お砂糖は何十杯入れる?」

ネーロ「い、一杯で大丈夫です」


……

ズズ…


マリリン「……ふぅ」コト…

ネーロ「……ふぅ」コト…

マリリン「どう? 少しは落ち着けた?」

ネーロ「はい、ありがとうございます」

ネーロ「……マリリンさんは」

マリリン「ん?」

ネーロ「マリリンさんは、最初からこの傭兵団との合流を目指して?」

マリリン「違うわ。出会ったのは偶然。そこにユージーンも所属していたから、気になってね」

マリリン「話してみるとジークは仲間の大切さを知る人だったし、好感が持てた」

マリリン「それにお姫様達……今はセレスティア様も加わったから、本当に各国のお姫様が揃っているわね」

マリリン「それにこの私、マリリンちゃんもいるわけだから……こんなに豪華な傭兵団はどこにもないんじゃない?」フフン

ネーロ「……そうですね。公国六将を破る力量に加えて、各国の要人を抱えた傭兵団」

ネーロ「公国からすれば、最大の警戒対象であり……撃破できれば、公国の勝利は確実と言っても差支えないかもしれません」

マリリン「……公国に報告しに戻りたい?」

ネーロ「……できれば。『外』の女剣士のことも聞いてしまいましたから」

マリリン「残念だけど、いくらネーロちゃんの頼みでも、それだけは聞けないわ」

マリリン「ユージーンも言っているけど、この傭兵団は凄く居心地がいいの」

マリリン「そして私も今はその一員。団長や仲間を守る為なら、戦うわ」

ネーロ「居心地……」

ネーロ「……公国では、ご不満ですか?」

マリリン「……黙っててごめんね?」

マリリン「しばらく我慢してたんだけど、お肌に悪影響出かねないくらいに我慢の限界……耐えきれなかった」

マリリン「ネーロちゃんのことは大好き。私の地位を脅かす逸材だけど、かけがえのない友達だと思っているわ」

ネーロ「あ、ありがとうございます……///」テレ…

マリリン「……だからこそ、そんなあなたを戦地に送り込むエルクラッドのことは大嫌いだった」

ネーロ「……」

マリリン「そもそも、こんな戦争さえなければ……もっと、三国は歩み寄れていたと思うの」

マリリン「鉄国にいたなら、見たでしょう? 被害の酷さも、そんな中でも頑張る人達の姿を」

ネーロ「……はい。皆さん、必死に生き抜こうと……」

マリリン「ここに来たなら、見たでしょう? 森国の地上は焼き払われて、森国の人はまだどこか沈んでいる」

ネーロ「……はい。それは……」

マリリン「ベルゲのせい。それと女王のカタリナ様が氷の龍に負けて安否不明なのも大きい」

マリリン「結局、戦争のせいなのよね……」

ネーロ「……」

マリリン「……だから私は、他の将も嫌いだった」

マリリン「妖精ちゃんを殺すニイハオも、女の子を道具としてしか見ていないベルゲの奴も」

マリリン「ふざけた格好で、エルクラッドに心酔しているゼルガーの奴も」

マリリン「そして、努力を続けることもなく承認欲求だけ強くて祖国を裏切ったあの野良犬ジラワークもね」

ネーロ「っ……では、マリリンさんは……」

マリリン「うん。言ったじゃない。私は、あなたの為に将になったの」

マリリン「……結局、私のせいでそんな怪我までさせちゃったみたいだけど」

ネーロ「で、ですからこれはマリリンさんのせいではありません」

ネーロ「……どうして、私にそこまで優しくしてくださるのですか?」

マリリン「んー……ネーロちゃんがいい子で、頑張っているからかな?」

ネーロ「え?」

マリリン「私ってさ、こんなんでしょう? 元々は自分でも嫌っていた名前に身体……昔は不幸だって嘆いたものよ」

マリリン「でもある時私は、これこそが自分の武器なんだって気がつけた。勿論、すぐに周りからは認められなかったけど……」

マリリン「認めて貰えるように、色々頑張ってきたつもり。だからかな、必死に頑張っている人には共感を覚えちゃうの」

マリリン「ネーロちゃんは……言ったら悪いかもしれないけど、あまり恵まれた身体じゃなかったでしょう?」

ネーロ「そ、そうですね。自他共に認める、どうしようもない存在だったと思います」

マリリン「でも、それでも諦めていなかった。挫けないで、前を見て努力を続けていた可愛い女の子……」

マリリン「私が、そんな子を気に入らないわけがないでしょう♪」

ネーロ「ど、努力はしましたが、私のそれなどまだまだで……」

マリリン「それ。現状に満足しないで、まだ上を見ているのもいいよね♪」

マリリン「努力が足りなかったり上手くいかないことを人のせいにするようなジラワークとは大違い」

ネーロ「……あの人も、向上心はありましたけどね」

マリリン「誰かに認められたいっていうのはわかるけど、手段が間違っているしあまりにも排他的過ぎたのよあいつは」

マリリン「その点ネーロちゃんは、そういう態度はとっていなかったでしょう?」

ネーロ「とれるわけがないじゃないですか。転移魔法以外に何もできない私が……」

マリリン「自己評価が低いのも変わってないね。それでも必死に頑張るのは……」

ネーロ「はい」


ネーロ「――全ては、エルクラッド様の為です」


マリリン「……」

マリリン「……ネーロちゃん、一ついいかな?」

ネーロ「なんでしょうか?」

マリリン「ネーロちゃんがエルクラッドに救われて、恩義を感じていることはわかっているわ」

マリリン「お姫様達も、ジークに命を救われて……とっても慕っている」

マリリン「ネーロちゃんの気持ちが、間違っているだとか悪いとかは私には言えない」

ネーロ「……」

マリリン「大切な人の力になりたい。その気持ちこそが、ネーロちゃんの支えでもあるのもわかる」

マリリン「でも……」









マリリン「――ネーロちゃんが考えている『エルクラッドの為』って、一体何?」







ネーロ「……!!!」

マリリン「……教えて、くれる?」

ネーロ「……言葉の通りです」

ネーロ「私は、エルクラッド様の為になるものを好み、そうでないものを嫌います」

ネーロ「それ以外には、何もありません」

マリリン「そっか……」

マリリン「それじゃあ、ジーク達と一緒に行動している私は間違いなくエルクラッドの為じゃない」

マリリン「つまり、ネーロちゃんは私を大嫌いになっちゃったってことだね……」

ネーロ「ち、違います! マリリンさんはそんな……!」

マリリン「違わないよ。その理屈だと、私達も鉄国も森国も、今の公国以外全部を嫌っていなきゃ変でしょう?」

ネーロ「う……」

マリリン「私ね、ゼルガーに対しても同じようなことが気になっていたの」

マリリン「あいつは軍師として公国の為に動いているっていうけど……実際はそうじゃない」

マリリン「『公国の発展を願うエルクラッドに忠実に従うから』結果的に公国の為になっているだけ」

マリリン「『公国の為』と『エルクラッドの為』は、別物だと思うの」

ネーロ「それは……」

マリリン「……『公国の為』に、立ち上がった鉄国と森国をもう一度滅ぼす?」

マリリン「……『エルクラッドの為』に、立ち上がった鉄国と森国をもう一度滅ぼす?」

ネーロ「同じ、ではないのですか?」

マリリン「違うわ。特にネーロちゃん、あなたの場合は」

マリリン「『公国の為』、これは、エルクラッドの命令がなくても自分の意志で戦い続ける」

マリリン「『エルクラッドの為』、これは、エルクラッドが死んだら何も残らなくなる」

ネーロ「……!!!」

マリリン「そしてエルクラッドの為に、エルクラッドの命令に盲目的に従う……ネーロちゃんの意志は?」

ネーロ「わ、私はエルクラッド様の為に……」

マリリン「それじゃあ私も殺さないと」

ネーロ「それは……!」

マリリン「……ありがとう」

ネーロ「……え?」

マリリン「エルクラッドに強い恩を持っているネーロちゃんが……」

マリリン「そうやって躊躇ってくれるくらいには、私のことを友達として見てくれているのって……嬉しいな♪」キュルン!

マリリン「そしてそれこそ、ネーロちゃんの意志だと思う。エルクラッドの命令にただ従うだけの人形じゃない証明……」

ネーロ「あ……」

マリリン「ネーロちゃんは、ちゃんと自分で考えられる筈だよ?」

マリリン「だから……もう一度考えてみて」







マリリン「――ネーロちゃんの、エルクラッドの為が何なのか」







ネーロ「う……ぁ……」

ネーロ「わ、私はエルクラッド様に救われたのです……!」

マリリン「うん」

ネーロ「何も知らない私に、色々なことを授けてくださったのです……!」

マリリン「うん」

ネーロ「この命は、エルクラッド様のもの! 私は、エルクラッド様の為だけに動くのです!」

マリリン「うん」

ネーロ「エルクラッド様の望みは、公国をより一層立派な国にすること!」

ネーロ「公国の発展に戦争が必要ならば、それに従うまで! 公国の為はエルクラッド様の為であり逆も然り――」





~~




若エルクラッド「戦いの訓練などせずとも、いつかもっと平和な時が訪れる」

若エルクラッド「私と妻と、みんなで……必ず公国を」

若エルクラッド「いや、この世界の誰もが豊かになれるようにしてみせるさ」

若エルクラッド「だからネーロ、もし……」






若エルクラッド「――もし、私が焦って道を間違えてしまった時は、遠慮なく指摘して私を止めてくれ」

若エルクラッド「――お前はとっても純粋な子だからな。周りが言ってくれないこともきっと正直に言ってくれる」

若エルクラッド「――戦う力よりも、真っ直ぐなネーロの言葉を期待しているぞ!」ハハハ!






幼ネーロ「わかりました!」




~~



ネーロ「あ……」ポロ…

ネーロ「エルクラッド……さま……」ポロポロ…

ネーロ「わたしは……」ポロポロ…


――

ネーロ最終判定!
↓1コンマ二桁!

なん……だと……!?(白目爆裂四散)

これはまたプロット練り直さないとだめかなぁ(白目)
少々お待ちください……

ネーロの『エルクラッドの為』

※偶数ゾロ目でのみ……?

95>

コンマ66

66


偶数ゾロ目:???


※!?

――


……


マリリン「……落ち着いた?」

ネーロ「……すみません」ゴシゴシ…

マリリン「その様子だと……『エルクラッドの為』にどうするべきか決まったのかな?」

ネーロ「……まだ、迷いが無いと言えば嘘になります」

ネーロ「……私は……」

ネーロ「エルクラッド様、どうして……」ポロ…

マリリン「……」

マリリン「私は、エルクラッドが嫌い。多分、エルクラッドも私を嫌っている」

ネーロ「っ……」ズキ…


マリリン「……でも、昔のエルクラッドだったら、好きになれていたかもね」


ネーロ「え……?」

マリリン「ネーロちゃん、いつもエルクラッドの話をする時……本当に嬉しそうだったもの」

マリリン「セレスティア様も、昔はお父様も優しかったって言ってた」

マリリン「それに……セレスティア様と一緒に逃げろって言われたんでしょ?」

ネーロ「は、はい」

マリリン「……その優しさを持っていたことも、否定しないよ」

マリリン「大公エルクラッドは、優しい人であり……」

マリリン「……今は、各国に海の外まで攻め滅ぼそうとする冷酷な戦争狂」

マリリン「どっちもが、エルクラッドなんだよ」

ネーロ「……はい」

マリリン「……どうして、こうなっちゃったんだろうね?」

ネーロ「わかりません……」

ネーロ「……私も、とっくにわかってはいたんです」

ネーロ「あの頃のエルクラッド様と、今のエルクラッド様は違うって……」

マリリン「……」

ネーロ「……でも、エルクラッド様が私を救ってくださったことは間違いなくて」

ネーロ「公国の発展に力を尽くされることも、変わっていなくて」

ネーロ「公国の民も、エルクラッド様を支持していて……」

ネーロ「公国の発展はエルクラッド様の悲願。だから、私は……」

マリリン「気がついていても、エルクラッドの為に……?」

ネーロ「……」コクリ…

ネーロ「……」

マリリン「ネーロちゃん?」

ネーロ「私にとって、エルクラッド様は全てでした」

ネーロ「エルクラッド様の為なら、何をも捨て去ることができました」

ネーロ「……確かに、想い人の為に何もかもを捨てていたあのお姫様とは近しいものがあったのかもしれません」

ネーロ「そんな彼女が……あんな眼をしていることに、驚きました」

マリリン「セレスティア様は、リアローズ様とリーチェ様のおかげで、呪術を解かれたんだよ。その影響もあると思うな」

ネーロ「つまり、周りが見えていない状態のところを……外の誰かから手を差し伸べられたことで、救われたのですね?」

マリリン「んー、そうとも言えるかしら?」

ネーロ「ふふ……」クスリ

マリリン「ネーロちゃん、今……笑った?」

ネーロ「すみません。そこもなんだか、似てしまったのだと思うと……可笑しくて」

ネーロ「……エルクラッド様を……そう、盲信していた私にも差し伸べられた手はありました」


ネーロ「――それこそが、マリリンさん。あなたなんですよ?」


マリリン「え!?」

ネーロ「きっと、あなたと出会えていなければ……」

ネーロ「私はどこまでもエルクラッド様の命令を忠実に果たし……」

ネーロ「そしてきっと、どこかの戦場で死んでいたことでしょう」

ネーロ「……『エルクラッド様の為に誰かを道連れに最期の転移』とかして」

マリリン「や、やめてよ縁起でもない……」ブル…

ネーロ「それだけ、私にはエルクラッド様の存在は大きいのです」

ネーロ「……大きすぎて、そのお言葉から目を背けておきながら……」ボソリ…

マリリン「?」

ネーロ「ですが、私の傍にはマリリンさんがいた」

ネーロ「思えば……あの日マリリンさんが公国を発った日から、私の心の奥底に疑念は生まれていたかもしれません」

マリリン「疑念って、エルクラッドに対する?」

ネーロ「はい。抱く筈の無かった感情を……あなたは私に芽生えさせてくれた」

ネーロ「私を含めて、誰もがエルクラッド様を絶対とする中で……あなただけは、自分の道を突き進んでいた」

ネーロ「とっても眩しくて、憧れて……」

ネーロ「それでも私は、その疑念にすら気付かないふりをしてあなたを見送って……」

ネーロ「もう少し早く、あの時から動いていれば……」

マリリン「……私は別に大した人間じゃないわ。ただ自分の心に従って動いているだけ」

マリリン「それに昔は自分が嫌いだったわけだから、生まれてずっとこんなんだったわけでもない」


マリリン「――心に従うのに、遅すぎるなんてことはないの。今からでも、ネーロちゃんは自分に正直になっていいと思うな♪」キュルン!


ネーロ「ふふ……! やっぱりマリリンさんは、素敵です。どこまでも明るく真っ直ぐで……」

ネーロ「……私はエルクラッド様を裏切るという選択肢は持ちえません」

ネーロ「でも……エルクラッド様との『約束』を、今からでも果たせれば……」

ネーロ「きっと、それこそが……エルクラッド様が望まれている、真の『エルクラッド様の為』になると思うんです」

ネーロ「……マリリンさん、どうかご協力をお願いできませんか?」

マリリン「もちろん♪ それで、何をすればいいのかな?」

ネーロ「その……虫のいい話だとは思います」

ネーロ「それでも……少し、少しだけでもいいんです」







ネーロ「――あの傭兵団の方達と、私の会話……取り持っていただけないでしょうか?」




――

※ネーロの脱走イベントが消滅しました

※特定イベント時、ネーロの協力を得られるになりました

※ベルゲ及びベルゲ隊の殺意が更に上昇しました

――

――


セレスティア「……結局、あの後マリリン将軍とネーロは何を話したのでしょう?」

ジーク「あの二人の仲は、本物のように見えた。妙なことはしでかさないだろう」

クリス「……ネーロ将軍がこちらに来ていると聞いた時は、耳を疑いましたよ?」

ユリーカ「ネーロさん、ずっと任務とかで忙しそうにしていたと思うのですが……」

クリス「あの力は驚異的ですからね。龍と組み合わさった場合、まさに未曾有の戦力ともなります」

セレスティア「無茶をさせれば、シャリオを敵陣の中央に飛ばせるわけですからね」

ジーク「悪夢だな……」

クリス「しかし、フリーデシルト様がこちらに通したということは信用しても大丈夫なのか?」

クリス「……ううむ、昔は普通に話していた筈だし、ここは私も顔を見せるべきか?」

クリス「いやしかし、彼女もセレスティアの件他で驚いていることだろう」

クリス「ここで私とユリーカまで姿を見せることで、余計に混乱させてしまうのではないか……?」

ジーク「あまり考え過ぎるな。軽く話した程度だが、あれはかなり精神力が強い。それこそ鉄国の人間ばりにな」

クリス「で、ですよね。……ああ、しかし鉄国といえばミリアさんは大丈夫だろうか?」

クリス「いつものあの格好で乗り込まれたようだが、鉄国といえば気候は暑く汗が……」グルグル…

ジーク「……本当に色々と悩みが尽きないんだな」

ユリーカ「クリス兄様はいつも色々なことを考えている立派な方なのです!」エヘン!

セレスティア「私もお兄様の胃痛の原因の一端を担っていたのが心苦しいです……」

ジーク「さて、色々と気になることにやるべきことはあるが……」

――

【森国拠点での行動・最終】2/2

1:仲間との交流(好感度アップ、安価イベントなど。内容や交流対象の指定も可能。ジーク抜き姫同士なども可能)

2:鍛錬
※団体鍛錬(味方全体のレベル上げ。各コンマ一桁+4のレベルアップ)
※共同鍛錬(2人を選択しレベル上げ。コンマ一桁レベルアップ+スキル獲得処理。ジークと共に鍛錬時は+5)
※個別鍛錬(一人で影の特訓レベルアップ。コンマ一桁×2+スキル獲得難易度緩和)
マリリン(40)ミナ(???)
・ネーロが先に捕縛された為、マリリンのイベントスキル消滅
・姫達の連携が先に完成した為、ジークスキル強化は後日強制イベントとして挟まれます

3:調査(辺りを調べる。一定確率で情報やアイテムを入手。場所によってはマイナスイベントもあり)

×:傭兵団の仕事(街でのみ実行可能。コンマ二桁判定でランダムな仕事をこなし、情報や道具を入手。危険はあるが見返りもある)

5:森国兵・鉄国兵を扱く(自分達ではなく兵を鍛える。コンマ一桁+4のレベルアップ)

※エーテル、クリス、ユリーカ、親衛隊ズ、ソウキ、ネーロとの交流も可能

しばらくしたら多数決安価(↓1~5。時間内で埋まらなければその時点のもので決行)

それでは
自由行動多数決
↓1~5コンマ二桁

ネーロとの女子会ですね
……エーテルは頑張ってトラウマ再発しないように頑張って貰いましょう

最後の行動が決まったあたりで今日はここまで
まさかあそこで偶数ゾロ目出すとは……ネーロもかなりコンマ運が強い子です
(なおメリットは大きいですが、ベルゲもつられて荒ぶるデメリットはご容赦ください)
女子会の具体的内容希望などもあれば緩く募集しておきます(全て採用できるかは怪しいですが)

本日もありがとうございました!

こんばんはー
案とネーロ支援絵ありがとうございます!
真面目なネーロがこの後どうなるかはわかりませんが、ゆるゆる再開していきます

三国女子会・その2

――


……


ネーロ「……マリリンさん?」

マリリン「なーに?」

ネーロ「確かに私は、傭兵団の方達との会話を取り持って欲しいとお願いしました」

ネーロ「で、ですがだからといって……」



リアローズ「……」

リュノ「……」

リーチェ「……」

セレスティア「……」




ネーロ「――お姫様達との会話を取り持って欲しいわけではありませんよ!?」

マリリン「みんなも傭兵団の一員だよー? 大丈夫大丈夫!」

マリリン「ちゃんとネーロちゃんの為に、まずは軽く女子会にしてあげたんだから♪」

ネーロ「王族の尋問現場にしか見えませんよ!?」

ミナ「だ、大丈夫ですよネーロさん?」アセアセ

ミナ「私はただのシスターですので、場違いというのならば将であるネーロさん以上と言いますか……」

ネーロ「い、いえ。あなたの方がまだ傭兵団に所属していても納得ができます」

セレスティア「リアローズさん達は、祖国を取り戻す為に傭兵に身をやつしたのです」

セレスティア「元を辿れば、私達の責任なのですよネーロ?」

ネーロ「う……確かに、そうなのですが……」

ネーロ「……わかりました。お姫様達が傭兵団にいる以上、彼女達に囲まれている現状は受け入れましょう」

マリリン「うんうん♪」

ネーロ「……ですがっ!」


ユリーカ「ネーロさんも私達に協力してくれるって、本当ですか!?」キラキラ!


ネーロ「なんでここにユリーカ様までいるのです!?」

ユリーカ「クリス兄様がかなり前に樽に隠して公国から連れ出してくれたのです!」エヘン!

ネーロ「と言うことはクリス様もですか!?」

マリリン「うん。でもクリス様……というよりも男連中がいるとみんな真面目な話ばかりしちゃいそうだからね♪」

マリリン「今日は女の子だけで楽しんじゃおうよネーロちゃん♪」キュルン!

ネーロ「ま、待ってください……処理が追いつきません……」

リュノ(……ネーロさんの中でも、マリリンさんは女の子の扱いなんですねぇ)

ネーロ「ユリーカ様にクリス様もいるとなれば、エルクラッド様の子は全てこちら側ということ……」クラ…

マリリン「そうなるねぇ。クリス様は私よりも早く公国を脱出していたわけだから、一番先見の明があったかも」

ネーロ「……」

ユリーカ「……兄様も私も、今の公国がおかしいって思っていたんです。セレスティア姉様も父様も昔と違って……」

ネーロ「……私と違って、目を背けていなかったということですね」

ネーロ「本当に公国を、エルクラッド様を想っていれば……私も、そうするべきだったのでしょうか?」

マリリン「はいはーい、その為にネーロちゃんも今からできることをするんだよね?」

ネーロ「そ、それはそうですが……」

マリリン「だったら今は前を見る! ユリーカ様の願いも知っているでしょう?」

ネーロ「ユリーカ様の、願い……」

ユリーカ「はい!」



ユリーカ「――公国だけじゃなくて、色々な人とわかりあうことですよネーロさん!」



ネーロ「しかし、私は……」

ユリーカ「大丈夫です! 皆さんとっても優しくて凄くて、立派な方達ばかりですから!」キラキラ!

ユリーカ「それに、女子会……なんだか大人な雰囲気がして楽しみです///」ドキドキ…!

マリリン「うう、マリリンちゃんをも晦ませる眩しい笑顔……!」

マリリン「ネーロちゃん、この笑顔を曇らせたいの!?」

ネーロ「う、く……わかりました……」ガクリ

ネーロ「……ですが、最後に一つだけ」チラ…



光壁球体「……」ガキーン!



ネーロ「……あれはなんですか?」

マリリン「森国の将のエーテルちゃん。転移魔法が苦手で閉じ籠もっちゃったみたい」

ネーロ「私絶対に居てはいけない人間ですよねそれ!?」


リアローズ「エ、エーテルさん、大丈夫だと思うから出てきて……?」ユサユサ…

リーチェ「今は転移魔法も使えない状態ですから……ね?」ユサユサ…

光壁球体「……」ビクビク

セレスティア「……思うところはそれぞれあるでしょう」

セレスティア「ですが、あなたが私達に少しでも歩み寄ってくれると言うのであれば……私達がそれを拒む理由はありません」

セレスティア「大丈夫ですよネーロ。この方達は、私にすら手を差し伸べてくれるような優しい光ですもの」

セレスティア「お父様で埋め尽くされたあなたも、きっと……」

ネーロ「……」

ネーロ「……私は、このような場を経験したことがありません」

ネーロ「そしてその作法も、知りません」

ネーロ「……こういう時に、どのような態度で臨むべきなのかもわかりません」

ネーロ「それでも、良いのですか……?」

マリリン「難しく考えなくていいの!」

マリリン「色々な女の子で集まって、楽しくお喋りして飲んで食べて幸せな気分になっちゃおう♪」

マリリン「女の子だけの親睦会と思えば、気が楽でしょう?」

ネーロ「た、楽しくお喋り……難題が過ぎませんか?」

マリリン「習うより慣れろ♪ なんとなーくでいいの。マリリンちゃんも頑張るからさ♪」キュルン!

ネーロ「わかり、ました……」ドキドキ…




マリリン「よーし! それじゃあマリリンちゃん主催の女子会、はっじめっるよー♪」



リュノ「わー!」パチパチ!

ネーロ(……ここは手を叩く流れなのですね)

ネーロ「わ、わー?」パチパチ

マリリン「そう、その調子だよネーロちゃん♪」



光壁球体「……」ガキガキン!

リーチェ「こっちはどうしましょう……」

リアローズ「ご飯で出てきてくれるかなぁ……?」

ミナ「無理強いもいけませんし、様子を見守った方がいいかもしれませんね」


……

――

……


マリリン「さてさて、女子会……みんなで楽しくお喋りするとなると」


トン


果実酒「……」


マリリン「お酒は欠かせないよね♪」


リュノ「うっ!?」

ネーロ「ぐ!?」

光壁球体「……!?」カタカタ…


マリリン「……でも、苦手な人の為に紅茶の用意もあるよー?」

ミナ「……私は今日は紅茶にしておきましょう」

セレスティア「皆さん、あまり飲めないのですね……」

リーチェ「時には控えることも大切ですよ、セレスティアさん?」

リアローズ「無理をして恥ずかしいところは見られたくないし……///」

ユリーカ「ええっ!? 折角の大人の集いなのにお酒を飲まないのですか!?」

リュノ「……確かにユリーカさんから見れば大人なのかもしれませんけどね?」

リュノ「……ネーロさんはおいくつです?」

ネーロ「こ、これでも19歳ですが……」

リュノ「ほら、ミナさんとマリリンさん以外は20歳にも達していないんですよここの面々」

ネーロ「え……ミナさん、私よりも年上……!?」ガーン!

ミナ「は、はい/// これでも20歳で、大人ですよ……?」

マリリン「みんな若くて綺麗で羨ましいなぁ。まあそうだね、ユリーカ様もいるしお酒は下げて……」ズズー…

マリリン「紅茶やジュースで乾杯しよっか♪」サッ!

ネーロ「……さ、最初から疲労が凄い気がします……」ハァハァ…

マリリン「今から始まるんだよネーロちゃん?」

ユリーカ「お酒以外も色々とあるんですねぇ……」

ユリーカ「あ、これ甘くていい匂いがします♪」サッ!


「「乾杯!」」


ゴク…


ユリーカ「……あれ?」


リアローズ「はわわわわわぁ!? それ、私用のミルクを使ったお酒……!?」ガタ!

マリリン「えっ!?」

ユリーカ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ユリーカの酔いやすさ

84(ギリギリ脱衣はしないけどベロンベロンの酔いやすさ。年齢的にも相性的にもアウト!)

――


ユリーカ「はれ~? なんだかふわふわします~……///」ポエーン…

リアローズ「ああぁぁぁ!? やっぱり駄目だった……!」ワタワタ

マリリン「そりゃそうだよ!? ユリーカ様まだ13歳だよ!?」ワタワタ!

リーチェ「す、すぐに解毒に移ります!」バッ!

ミナ「急がないと……!」バッ!

リュノ「でも、私と違って服を即座に脱ぎ捨ててないだけ軽傷ですね!」


ネーロ「お、恐ろしい……やはりお酒とは危ないもののようですね」

光壁球体「……」カタカタ…

ネーロ(……この中に将が入っているのですよね?)

ネーロ(これはお酒に怯えているのか、私に怯えているのか……)

ネーロ(……それよりも今、服を脱ぎ捨てたとかとんでもない言葉が聞こえたような……?)ブル…



セレスティア「……」ショボン…



ネーロ「セ、セレスティア姫?」

セレスティア「……ユリーカは、飲めないのですね……」

セレスティア「あの子がもう少し大人になったら、一緒に飲んでみたいと思ったのに……」

ネーロ「……あなたは、お酒が好きなのですか?」

セレスティア「ジーク様と出会うまで、その美味しさを知ることはありませんでした」

セレスティア「あれは、一度味わってしまったら止められない止まらない美味しさです……!」

セレスティア「いいことがあれば、小樽を開けてしまうかもしれませんね!」

ネーロ「そ、そうですか」ヒキッ…

ネーロ(……お酒に弱い人が多くて本当に良かった)


……

――

――

……


ユリーカ「あれ?」

リーチェ「大丈夫ですか? ユリーカさん」

ユリーカ「えっと、確か美味しそうな匂いを嗅いで、それから……?」ウーン…

マリリン「傍にあったお酒の匂いでちょっと意識が飛んじゃったのかな?」アセアセ

リアローズ「は、はい! ユリーカさんの持っていたやつだよ?」アセアセ


ミルク珈琲「……」


ユリーカ「あ、これですこれです♪ 甘くていい匂いです!」

マリリン「大人な挽きたて豆の珈琲も入っているよー♪」アセアセ

ユリーカ「お、大人……!」ゴクリ…

ユリーカ「……」コク…

ユリーカ「――美味しい!」ニコー!

リアローズ「よ、よかったぁ……」ホッ…

リアローズ(似た色のものを急いで作ったけど、なんとかなったかな……?)

ユリーカ「でも、匂いだけで頭がぼーっとしてしまうだなんて……」

ミナ「お酒は合う人と合わない人がいますからね」

リュノ「ええ。もっと長時間意識と記憶が無くなることもありますから、気をつけましょうね?」

ユリーカ「はい! お酒は危険もあるものなのですね……しばらくは、こっちで大人気分になります!」コクコク


セレスティア「……うぅ……」

ネーロ「……あなたがそのような表情をするのは、初めてみたかもしれません」

セレスティア「そうかもしれませんね。でも……」

セレスティア「きっと、あなたもこれから色々な表情になる……そんな気がしますよ?」

ネーロ「……ありえません。私はエルクラッド様の配下、六将の誇りまで捨てたつもりは――」



マリリン「そ、それじゃあ気を取り直して、女子会の定番から行こうか♪」



マリリン「――お姫様とミナちゃんには前にも聞いたから、今日はネーロちゃんとユリーカ様から♪」キュルン!




ネーロ「!?」ゴフッ!

セレスティア「ほら、見たことの無い顔」クスクス

ネーロ「ま、待ってくださいマリリンさん!?」

ネーロ「いきなり私からと言われましても、女子会の定番だなんて私全く知りませんよ……!?」

マリリン「えー? ネーロちゃんも女の子だし、会に関係なく興味は持っていそうだけどなぁ」

ネーロ「私が興味を持つことはエルクラッド様のことだけです!」


傭兵団一同((筋金入り……))


マリリン「うーん、流石はネーロちゃんと言うべきか……」

マリリン「でも、ユリーカ様ならわかってくれそう!」

ユリーカ「な、何ですか?」ワクワク!



マリリン「――ずばり、恋バナ! 恋人との惚気だとか、愚痴だとかもあるけど……」

マリリン「ユリーカ様はまだいないだろうし、気になる異性のことを話しあったりして盛り上がるの!」キャー!

ユリーカ「気になる異性……つまり、セレスティア姉様みたいなお話をすればいいのですね!?」



セレスティア「ま、待ってユリーカ!? 私の話は参考にしてはいけません!?」ガターン!

ネーロ「マリリンさん!? なんでそんな話をいきなり私に振るんですか!?」ガターン!



マリリン「えー? だって……」チラ…


リアローズ「……///」

リュノ「……///」

リーチェ「……///」

ミナ「……///」


マリリン「こっちから話したら話したで、ネーロちゃん混乱しちゃうと思うよ?」

ネーロ「い、一体何が!?」ドキドキ!

ユリーカ「大人の気配です……!?」ドキドキ!

マリリン「それじゃあ、本当に二人には軽く聞いてみるよ? とりあえずまずは――」



――


特殊判定
↓1~2コンマ二桁

恋愛興味指数

1ネーロの恋愛への興味
68(……アルテミシア様の話を聞いてしまったからに決まっています)>50

2ユリーカの恋愛への興味
69(……まだ早いのかもしれませんが、姉様のお話を聞いているとわくわくしてしまいます!)>50


※二人ともなんだかんだで興味はあった様子

――

判定を取ったあたりで今日はここまで
興味があっても相手探しが少し大変そうな二人ですが、ここから姫達も巻き込まれていく流れになります
エーテルも……?
少しエッチな内容に関してはネーロは確実に割りを食うでしょう
(リーチェに続いて下から二番目+セレスティア仕込みのユリーカ)

本日もありがとうございました!

アッシュはどっちかと言うとカタリナに横恋慕しそう。実年齢が謎だけどエーテルの例があるわけだし
ところでネーロがどこまで手を貸してくれるかわからんけど、氷帝龍をカタリナのとこに飛ばしてる=負傷したおおまかな場所はわかるんだよね?
すぐ飛んで助けるのは無理でもそっちに重点的に救助隊向かわせたりできないかな

こんばんはー
流石に無理に全員相手を宛がうのも難しいとは思いますが、そこは流れに身を任せて行きましょう

>>305
考慮していませんでしたが、確かに可能ですね……
今回の流れの中に組み込むのは難しそうなので、イベント後に
そもそもネーロがこっち側に出張しているだけでも相当な事態だったのに(白目)

ゆったり再開

恋愛興味指数

1ネーロの恋愛への興味
68(……アルテミシア様の話を聞いてしまったからに決まっています)>50

2ユリーカの恋愛への興味
69(……まだ早いのかもしれませんが、姉様のお話を聞いているとわくわくしてしまいます!)>50


※二人ともなんだかんだで興味はあった様子

――


マリリン「――二人は恋愛に興味ってある?」

ネーロ「!?///」

ユリーカ「憧れはあります!」

マリリン「ですよねー♪ ネーロちゃんもある感じかな?」

ネーロ「な、何を言うんですかマリリンさん!」ワタワタ!

ネーロ「エルクラッド様の将たる私が、そんなことに現を抜かしている場合ではありません!」

ネーロ「も、もし仮に私がエルクラッド様の将でなかったとしても……」

ネーロ「学ぶべきことは山ほどあります。やはり恋愛などしている余裕はありませんよ」

ネーロ「そもそもですね、異性に焦がれたり追いかけたりするなどという真似からして駄目なのです」

ネーロ「聞いていますか? セレスティア様?」



セレスティア「あなただってお父様のことばかり考えているじゃないですかっ!」シャー!



ネーロ「わ、私はあなたの持つ感情とは違います! 純然たる恩の感情です!」

セレスティア「私だってそうです! ジーク様がいたからこそ、今の私が在るのです!」

ユリーカ「あれ? でも姉様前にジークさんと――」

セレスティア「ユリーカ!? それはもう言わないで!?」アセアセ

ネーロ「……ユリーカ様、このお姫様を見習っては駄目ですよ?」

ユリーカ「ど、どうしてですか!?」ガーン!

ネーロ「あまりに己の欲に忠実過ぎます」

ネーロ「もっと己の立場を弁えて、節度ある振る舞いをですね……」クドクド…

マリリン「固い、固すぎるよネーロちゃん……!」

リュノ「――でもあなたの敬愛なさっている大公様はかなりの性豪ですよね?」

ネーロ「!!??」

リュノ「だって、クリスさんにセレスティアさんにユリーカさん……皆さん年齢が違いますし」

リュノ「そもそもお三方は側室の子であると言いますから、まず正室の方とも致しているわけで」

ネーロ「っ! 論点をすり替えないでください! 恋愛と、せ……性欲は別物じゃありませんか!」

ネーロ「公国の為に次代を考えなければならないのは当然のことですし、エルクラッド様はそんなに軽い人間ではありません!」

ネーロ「アルテミシア様を心から愛されていて、アルテミシア様もエルクラッド様を深く愛されていた!」

ネーロ「恋愛とは、お互いが想い合う尊い――っ!?」ハッ!?

マリリン「んふー♪」ニヤニヤ

傭兵団一同「「……」」ホッコリ



ネーロ「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?///」


リュノ(意外とこの人わかりやすいかもしれませんね……)

マリリン「ネーロちゃんは、そういう恋愛がしたいんだねー♪」ニコニコ

ユリーカ「素敵です!」

ネーロ「ち、違うんです! 今のはその……!」ワタワタ

マリリン「いいんだよネーロちゃん、素直になって♪」

マリリン「やることがあるからって、興味ないフリをしてきただけなんだよ」

マリリン「本当のネーロちゃんは、求めているの……自分もいつかそうなりたいって♪」

ネーロ「ち、違いますから! これは、アルテミシア様のお話を聞いてしまったせいです……!///」

セレスティア「……お母様も、一途な方だったようですからね。よくわかります」

ユリーカ「はい! でも私は、セレスティア姉様みたいな恋も素敵だと思います!」

マリリン「お? ユリーカ様は追っかけたい派かな?」

ユリーカ「大変そうですけど、一途に一人の殿方を求める……まるで小説のようです!」ワクワク!

ユリーカ「最初は意識していなくとも、次第お互い惹かれて……というのもいいですね!」


光壁球体「……」パカッ!


一同「「!?」」


光壁ーテル「……ん」っ『亡国姫と騎士の物語』

ユリーカ「あ、この小説読んだことあります! 最初から最後までとっても素敵で……」

光壁ーテル「……」ホワ…

ユリーカ「あれ? これ……絵が挿いっています!?」パラパラ…

リュノ「え゛!?」





ユリーカ「……な、なんだかジークさんとリュノさんにそっくり?」


一同「「!?」」ガタ!


ユリーカ「あ、そうか! そう言えばこのお話のお姫様と騎士様、お二人によく似ているんですね!」ポン!

セレスティア「か、貸してくださいユリーカ!? いえ、エーテルさん!?」

光壁ーテル「……ん」コクリ

リュノ「まっ……!?」

リーチェ「お姉様……?」


パラパラ…



セレスティア「……!?」




セレスティア「リュ、リュノさん! この絵は一体どういうことなのですかっ!?///」バッ!




『ジークとリュノの初夜(風)挿絵』




リアローズ「はわっ!?///」ボッ!

リーチェ「んぅ!?///」ボッ!

ミナ「きゃ!?///」ボッ!



セレスティア「これは間違いなく、ジーク様の身体です! 私にはわかりますっ!」フンス!

リアローズ「わ、私にもわかる……! この逞しさ、ジークさんだよ……!?」

リーチェ「傷痕の位置も一致しています……間違いなくジークさんです!」


三姫「「どういうことですか!?」」


リュノ「ひえええぇぇぇぇ!?」

光壁ーテル「……渾身の力作」エヘン


ユリーカ「こ、これがジークさんの身体……」ゴクリ…

ミナ「やはり、逞しい……でも、イアン様はもっと……///」ポッ…



ネーロ「……」ブル…

ネーロ(絵の身体つきだけで判別できるものなのですか……?)

ネーロ(いえ、セレスティア姫はともかく他の姫もこの反応はもしや……)

リュノ「ご、誤解ですよぉ! エーテルさんが小説の為に絵を描きたいっていうから……」

リュノ「時間の空いていた私とジークさんで、引き受けただけです」

セレスティア「……」ジトリ…

リュノ「や、やましいことは何もないですってばぁ!?」

セレスティア「……エーテルさんがこの絵を?」

光壁ーテル「……頑張った」

セレスティア「とてもお上手ですけど……もちろん、目の前の光景を忠実に表現したのですよね?」

光壁ーテル「……そう」コクリ

ユリーカ「め、目の前の光景を忠実に……?」ゴクリ…

ネーロ「ま、まさか……先程エルクラッド様を貶めようとしておきながら、あなたの方が!?」

リュノ「本当に何もありません! 皆さんが心配しているようなことは何もありませんってばぁ!?」ワタワタ

セレスティア「もし本当に、何もなかったとして……」

セレスティア「ジーク様の肢体を目の当たりにすれば、当分は興奮して夜も眠れない筈です!」

ユリーカ「はい! 前に姉様もあの方との一夜を想像するだけで子宮が――」

セレスティア「ユリーカやめて!///」

ネーロ「……!?///」



パカ…



エーテル「……ジークさん、いい身体」

リアローズ「だ、だよね……!」

リーチェ「何か昂ぶるものを感じます!」

リュノ「確かに凄かったですねぇ……」

セレスティア「ほら、やっぱり!」



マリリン「うわぁ……ジーク、これは結構大変かもよぉ……?」

ネーロ「マリリンさん! この傭兵団……いえ、各国の風紀は大丈夫なのですか!?」

ネーロ「あとあの球体の中から小さな子が出て来ましたけど、まさかあの子が!?」

マリリン「あ、うん。あれがエーテルちゃん。でも20歳らしいからネーロちゃんより年上なんだよねぇ」

ネーロ「ああ、頭が……」クラ…

ネーロ「もう、救いはミナさんにしか……」チラ…

ミナ「……私も、イアン様の絵を描いてみようかな……」ボソ…

ネーロ(あ、これは駄目かもしれません……)

リュノ「~~~~っ!///」カアァァ!

リュノ「た、確かにジークさんの身体凄くて、ちょっとだけ妄想はしちゃいましたよ!」






リュノ「――でも、皆さんだって普段は妄想くらいしますよねぇ!?///」





リアローズ「!?///」

リーチェ「!?///」

ミナ「!?///」

セレスティア「しますとも!」

ネーロ「ちょ、セレスティア様……!?///」

リュノ「勿論、ジークさんに限りません!」

リュノ「イアンさんでもユージーンさんでも誰が相手であろうと……」



リュノ「――健全な女の子なら、想いながら一人でしちゃうことは自然なことです!」

リュノ「――ええ、そうに決まっています!」ダン!



マリリン(ひえぇ……リュノ様ちょっとやけくそになってるよぉ……)チラ…



ネーロ「な、何を言っているのですかあなたは!? 妄想にふけるなど――」


ユリーカ「……///」ドキドキ…

エーテル「……///」ドキドキ…


ネーロ「!?」

マリリン(こ、これはマリリンちゃん聞いたら不味そうというか、止めないと――)



リュノ「さぁ、私は正直に認めました!」

リュノ「――あなたはどうなんですか!? 妄想してますかしてませんかっ!?」


――

※女性陣のちょっとした妄想1/3

※マリリン以外の女性陣から対象を選んでください

↓1~3コンマ二桁

リアローズの妄想

――


リュノ「――リアローズさん!」ビシ!


リアローズ「ふぇっ!? わ、私……!?///」ドキドキ…

リュノ「ええ。あんなにジークさんの身体がわかる服を作っていますし……」

リュノ「その件を抜きにしても、ジークさんはあなたにとって大切な人なんでしょう?」

リュノ(そしてきっと、ジークさんにとっても……)

リアローズ「う、うん……///」カアァァ…

リュノ「……ちょ、ちょっとだけでいいから聞かせてくださいよ///」

リュノ「唐突に恥ずかしい事実を明かされた私を助けると思って……///」

リアローズ「うぅ……///」チラ…


セレスティア「……私も興味があります」ソワソワ

ユリーカ「お、大人の世界……」ドキドキ…

エーテル「……」ゴクリ…


リアローズ(……あれ!? 誰も止めてくれない……!?)


リアローズ「あ、その……」チラ…



マリリン「」ミミセン



リアローズ「……な、何を話せば……?///」

リュノ「普段……いえ、かつて一度でもした妄想で構いません」

リュノ「私に限らず皆さんしているんだってことがわかればいいわけですし」

リアローズ「うぅ、恥ずかしいよ……///」

リアローズ(で、でもこの流れだと……私以外の人のも聞けるのかな……)

リアローズ(みんな、ジークさんを想っていると思うけど……)

リアローズ「……」

リアローズ「わ、私はね……?」

――


鉄国の人間は、働き者が多い。
朝から働き、夜まで身体を酷使する。


「ジークさん、もうすぐ朝ごはんできるから待っててね……?」

「ああ」


姫という立場であっても、ただ優雅に踊ったり紅茶を嗜んだりということはない。
こと彼女に関しては、その多才さを役立てたいと色々なことをこなしていた。
これも、その一つ。
愛する人の為に朝食を用意する……
これから自分も彼も、国防用の人形を作るのだ。かなりの重労働が予測される。
人形作りに妥協は許されない以上、しっかり食べてしっかり働かなければならない。


「~~♪」


傭兵ジークとの付き合いは長い。
もう彼の食の好みも把握したし、いつの間にか自分も彼と同じ味覚なっているという自覚さえある。


「ご機嫌だな、リアローズ」


人形でも、料理でも。
何かを作ることは楽しい。彼女は心の底からそう思っている。
それが愛する人に喜んで貰えるものなら、さらに楽しくて嬉しい。
まだ腕前は彼に届かないが、それでも美味しいと何杯もおかわりを求めてくる。
その食べっぷりも、笑顔も、この人の全てが愛おしいと思えてしまう。


(あとはこれを切って……)


そんなことを考えつつも、リアローズは手を休めるような真似はしない。
まな板の上で自作の包丁を躍らせ、手際よく料理を完成させていく。


「……リアローズ」

「きゃ……!?」


そんな彼女の上から、覆い被さってくる青年。
咄嗟に落としてはならないと包丁を片したが、その隙に軽い口付けが降り注いだ


「や、駄目だよ、ジークさん……」

「もう、我慢できん」


そんなにお腹が空いているの?
そんな言葉を告げる前に、今度はしっかりと唇同士が触れあって言葉を沈ませた。

「あ……」


駄目だと、朝ごはんを作らないとという言葉も消え去った。
喉元からも、頭からも。
ゆっくりと……しかし焦らしながら口内をくすぐる舌の感触に、頭が真っ白になっていく。
気がつけば、求めるように自分も舌を差し出してしまう。


「ん、ふぅ……」

「リアローズ……」


姫君の柔らかな舌の感触を楽しみつつも、我慢のできない男の手はその身体にも伸ばされる。
可憐な白いエプロンは彼女によく似合っているとは思いつつも、今この時ばかりは少しばかり邪魔かもしれない。
それでも構うものかと、エプロン越しに豊かな胸が弄られる。


「ひゃ、ぁ……っ!? だ、駄目だよ、こんな……あっ!」

「どうしてだ? もうこんなに尖らせているじゃないか……?」


抗議の声も、頂を摘み上げられれば途絶えてしまう。
彼の言葉通り、口づけを受けた時から自分の身体は『こうなる』ことを期待していた。
それを突き付けられたようで、顔はさらに朱く熱くなっていく。
羞恥の感情は、熱が増すにつれて期待へと変わっていくのもわかった。


「今は、お前を食べたいリアローズ……」

「だ、駄目だよ、ご飯……」

「これでやる気が出てくる」

「シ、シェリルとフラネッタが、みんなも見てる……」

「見せつけてやればいい」


有無を言わさない力強さがあった。
その声も、手も。
彼はこんな自分を、ここまで求めてくれている。
それが恥ずかしくもあり、嬉しくもあり。


「ああ、今日も美味そうだ」

「ひやぁ!? あ、あ、ジーク……さん……!」


エプロンを中央に寄せられ、その両端から熟れた果実が飛び出してくる。
朝から、こんな場所で、人形達に見られているというのに。
不思議な背徳感からか、それともやはり想い人に求められているせいだろうか。
先端は、ぷくりと主張してその期待を示していた。




「――や、優しく……ね……?」



――彼になら、食べられるのも悪くない



……

――

――

……



リアローズ「……こ、こんなことを、考えちゃったこともあるけど……///」カアァァァ…!


リュノ「……朝ごはん代わりにジークさんに食べられる///」ゴクリ…

女性陣「「……///」」ドキドキ…


ネーロ「」

ネーロ「」

ユリーカ「な、なんだか身体が熱くなっちゃった気がします///」ポカポカ

エーテル「……平和で、幸せな朝……いい」グッ!

セレスティア「なるほど、ジーク様とそういった何気ない日常を過ごすのも……」フムフム…

ミナ(イアン様には、内緒にしておきましょう……///)ドキドキ…


リアローズ「い、いつも考えているわけじゃないからね……!?///」ワタワタ!

リアローズ「ただ、ジークさんと平和な時間を過ごせたらって思って……///」

リアローズ「それに、前の野営の時に本当にジークさんお腹を空かせて私の後ろに立っていたこともあったから……///」

リアローズ「~~~っ! わ、私はお終い! つ、次は……!」


――

※女性陣のちょっとした妄想2/3

※マリリン、リアローズ以外の女性陣から対象を選んでください

↓1~3コンマ二桁

リーチェですね
次の対象が決まったあたりで今日はここまで
どの辺りまで描写すべきか少し悩んでいますが、耐性のないネーロがいる手前できても本番前まででしょうか?
妄想とはいえ全姫にジークが手を出すことが不味いと思われる方もいらっしゃるかもしれないので……
ここまで大丈夫じゃない?という意見があればお願いします

本日もありがとうございました!

乙です
恋愛に関しては、相手がジーク固定のメインの姫達よりサブのキャラの方が盛り上がりや成就しやすいのかな(勿論恋愛が幸せの全てではないけど)

今からでも姫達にも新たな恋人候補登場という悪魔の囁き

確実に凄そうなセレスティアも気になるけどミナも捨てがたい
ジークは普段抑えてる分タガ外れたら朝から晩までやってそうなイメージあるな

こんばんはー

>>329
アナウンスが漏れていますが、一部イベントで姫達の好感度さらに上がっているんですよね……
収拾的にもこれ以上のキャラ増加はまず難しいかと思います

>>330
一応ジークは性欲が強い設定になっている上にレベル100ですので、その気になればかなり激しいのは間違いありません

今日もちびちび再開です

リーチェ

――


リアローズ「――リ、リーチェさんお願いっ……!///」

リーチェ「えっ!? わ、私ですか!?」ガーン!

リアローズ「だ、だってリーチェさんもジークさんのことが好きだし……」

リアローズ「私と一番近いかなって……」

リーチェ「そ、それは……」オロオロ

リアローズ(……寂しい時の慰め方を教えちゃったのも私だし……///)

リーチェ「う……」チラ…


リュノ「リーチェなら大丈夫そうですね」ウンウン

エーテル「……」ジー…

セレスティア「リアローズさんの次はリーチェさん。私としては順当な流れだと思います」

ミナ「リアローズ様はジークさんとの平和なひと時を望まれていたようですから、きっとリーチェ様も……」

ユリーカ「……ごくり」ドキドキ


リーチェ「ううぅ……」チラ…


ネーロ「マリリンさん、どうしてこの人達は破廉恥なことを平然と人前で言えるのですか!?」ユサユサ!

マリリン「」ミミセン


リーチェ(に、逃げられません……!)ガクリ…

リーチェ(この前、ジークさんと二人きりで狡いことをした罰なのでしょうか……?)

リーチェ「……」ハァ…

リーチェ「わ、わかりました。私は――」


……

――

――


傍から見れば、微笑ましい光景にも映るのかもしれない。


「……だっこ」


子供のようにせがむ少女と、返事は返さずに望み通り抱き上げる青年。
体格差と風貌から、兄妹のように見えなくもない二人。
だが、その実態は全くの別物。


「……ぎゅって、してください」

「……ああ」


求めるは妖精姫。
応じるは傭兵。
明らかに身分の釣り合わない二人が、薄暗い部屋の中で面と向きあって腕を絡めている。
しかし姫が篭絡されたのかと言えば、答えは否だ。


「もっと、もっと……」

「リーチェ……」


丸め込まれ、折れたのは傭兵。
この関係を持ちだしたのは、他でもない妖精姫の方であった。


「ん……ジークさん、温かい……生きてます……」

「……俺は、生きる。何があってもだ」


抱き合い、しかしそのまましばらくは動かない。
お互いの身体を密着させ、その体温を分かち合うだけだ。
……彼女は、この姿勢を気に入っていた。


「ん……」

「……」


おずおずと舌先を見せれば、それは唇で柔らかく食まれる。
やがて唇はゆっくりと動き、お互いのそれが軽く触れ合った。
激しさはない、軽い口付け。それでも、リーチェには堪らない幸福であった。


「んぁ……」


きっと、自分の顔はだらしなく蕩けているのだろうとわかる。
だから、部屋の灯りはおとして誰も近寄らない部屋を選んでいる。
こんな姿は、誰にも見せられない。森国の姫にあるまじき姿だ。


だからこそ、お互いにくっつき顔を合わせ……
彼にだけ、この姿を見せることができる。

「触るぞ……?」

「はい……」


艶やかな金の髪を撫で、肩を撫で……
遠慮がちに、手は胸へと伸ばされる。


「ふぁ……」


それだけで、甘い声が漏れだす。
それを抑えるつもりはない。きっと、こんな声が出せるのは彼の前でだけだから。


「大丈夫か……?」

「続けて、ください。もっと、私に触れて……」


これまでの人生で、誰かに裸を見られることや触れられることには何の疑問も感じたことがなかった。
しかしあの日、森奥で三人の男にいいようにされたあの日から。
自分にも、羞恥の感情が芽生えたのだとわかった。
そして、あの残虐な公国の将軍が向けてきた、ねばつくような視線と昂ぶらせたイチモツ。
世の中には愛など欠片も無い、おぞましい行いがあること。
そして自分もその対象にされかねないのだということを、知ってしまった。


「ジークさんっ、気持ちいいですぅ……!」


でも、この人の手は嫌じゃない。むしろ、もっともっとと求めてしまう。
敬愛する義理の母と姉の為に、真面目な姫であろうと心がけていても……
彼女は妖精。無邪気で、甘えたがりで、時々悪戯をしてしまう種族だ。
思いきり抱きつき、思いきり撫でて欲しいと考えてしまっても、問題は無い。
ましてや、相手が幾度も自分を助けてくれた慕う傭兵であるならば。


「あむ……んっ……」


誰かと触れ合う恐怖を克服する為。
全くの嘘ではないが、それが建て前であることはもう見抜かれているだろう。
それでも、彼はこうして応えてくれる。それに甘えてしまう。
啄むような口づけをいくつも交わし、触れあい続ける。


「……ジークさん、こっちも……」

「ああ……」


自らの手でスカートをたくし上げれば、蜜を吸い透けてしまった下着が露わになる。
これも、触れられる恐怖を克服する為。
この人以外が触れたらと思うと、怖いから。嘘は、言っていない。

はやく、触れてください。



――ああ、なんてはしたなくて狡い妖精なのでしょう?



……

――

――

……




リーチェ「……こ、こんなことを考えて申し訳ありませんでした……!///」パタパタ



リュノ「あ、あのリーチェがこんな……」ゴクリ…

エーテル「……リーチェ様、だっこ好き?」ソワソワ

リーチェ「……すごく、ドキドキしました///」

ユリーカ「そういえば、もうだっこなんて随分されていません……今なら、気持ちよくなるのでしょうか?」

ミナ「む、向かいあってだなんて、耐えきれる気がしません……///」


ネーロ「」


リアローズ(うう、妄想の中でジークさんと一緒に暮らしていた私が余計に恥ずかしいことに……///)

セレスティア(リーチェさんも願望は持ちつつも、割と控えめなのですね。やはりそちらの方がよいのでしょうか……?)


リーチェ「うぅぅぅぅ///」カアァァァ!

リーチェ「わ、私やリアローズさんだけでは不公平です! ここは……!」


――

※女性陣のちょっとした妄想3/3

※マリリン、リアローズ、リーチェ以外の女性陣から対象を選んでください

↓1~3コンマ二桁

コンマゾロ目によりリュノ

――


リーチェ「――お姉様、お願いしますっ!」


リュノ「なんで私なんですかぁ!?」ガーン!

リュノ「わ、私が妄想とかしちゃって、でもみんなもしているでしょうって話でしたよねぇ!?」

リーチェ「それはそうなのですが……」

リーチェ「……お姉様が、ジークさんとどのような妄想をしているのかが気になってしまいました」

リュノ「べ、別に普通ですよ!?」ドキドキ

リュノ「大体、妄想ならセレスティアさんの方が得意そうじゃないですか!?」

セレスティア「否定はできませんが、今日はユリーカがいるのでちょっと……///」

セレスティア「ここでまた自分を抑えきれないと、後でお兄様に何を言われるか――」

ユリーカ「お姉様はこの前、ジークさんにならお尻を叩かれても――」モガモガ

セレスティア「ユリーカッ!///」

リュノ「……」ダラダラ…

リュノ「……」チラ…

ミナ「……///」フルフル…

エーテル「……」ワクワク

ネーロ「」

リアローズ「……ごめんリュノさん。気になるかも……///」

リュノ「ど、どうしてこんなことに……」ガクリ…

リュノ「……あー、もうっ! わかりましたよぉ!」

リュノ「私は、ジークさんとこんなことを考えてしまった悪い子です!」


……

――

※すみません、実は最初は多数決のつもりだったのですが、最初と二回目にうっかりその記載入れそびれていることに気がつきまして……
最後だけ変えるのも変かと思い、範囲も3つまでだったので今回はそのまま高コンマ採用となりました

――


「あまり男を惑わすような真似は関心しないな」


覆い被さる格好で、深紅の瞳が少女の顔を射抜く。
警告を含んだ色にこの視線は、理解できたのであればすぐに離れろという指示でもある。


「あれぇ? 私のこの貧相な身体でもジークさん欲情しちゃったんですかぁ?」


しかし、逃げ場の無い少女はあえて煽る。
まさか自分が、突然のこの状況に胸を高鳴らせてしまったなどと、悟られるわけにはいかない。
いつもの調子で流して、余裕があるように見せたい。
ささやかな、精一杯の抵抗。


それは、一瞬で踏み躙られることとなった。



「……リュノ。俺は、警告はしたからな?」

「戻れなくなっても、知らないからな」

「え、あ――!?」


余裕の仮面は、瞬く間に砕け散った。


口内に無遠慮に挿し入れられたのが、青年の舌だと気がつくのは少し後の事。
乱暴に動き回り、歯茎をなぞられ、自分の舌を絡み取られる。
あまりに衝撃的かつ未知の刺激は、博識な姫の頭を白く染め上げるには十分過ぎた。


「ん、んむ……!? ん、ん、ちゅく……んぢゅぅ……」


そしてすぐに、身体にも力が入らなくなる。
森国に閉じ籠もり、本を沢山読んできたリュノではあるが……
こういった男女の営み、性行為の知識も無駄に深く覚えてしまった。
だからこそ、少しは余裕のある態度を見せたかったのかもしれない。


「どうした? まだ、これからだぞ?」


だけど、所詮自分は本の知識を得ただけの小娘に過ぎないのだと、まざまざと突き付けられた。
さんざ人の口を嬲っておきながら、自分は息を乱すこともなくちろりとその舌先を改めて見せつけてくる。
この人は『本物』なのだと頭が警鐘を鳴らすが、もう遅い。


「貧相とは言うが……弄りがいはありそうじゃないか」

「だ、駄目、ジークさん! そこは、あ!?」

「隠すな」


妹と比べれば随分と慎ましい気持ちばかりの膨らみを隠そうとすれば、あっという間にその腕を拘束される。
両腕を片手で抑えこむというその行為も、抗えない力を見せつけるようなものだった。


(わ、私……食べられちゃう……!?)


全身にぞわりと駆け巡ったのは……恐怖か、期待か。

「んっ……くぁ……っ、あ、んぅっ……!?」


知っているのは、知識としてだけ。
身体そのものは、まっさらで誰にも穢されていない。まさしく姫の身体。
白く滑らかなその肌に、傷だらけの傭兵の無骨な手が這いまわれば声が抑えきれない。


「随分と、感じやすいんだな」


耳元でそう囁かれては、羞恥から顔はさらに熱くなる。
違うと反論しようにも、全身を駆け巡る刺激の前ではそれもできない。


「ひやぁ!?」


身体に注意を向ければ、今度は人とは異なる特徴的な尖った耳を攻められた。
一般的な人よりも聴覚は優れているとは思うが、今ばかりはそれも仇となる。
舌先で舐めまわされたかと思えば、甘く歯を立てられ。
身震いをすれば、その隙に奥の方まで舌を挿入される。


「~~~~~~っあぁ!?」


頭に直に響く、水音。
自分の耳が犯されているのだと、これ以上ないくらいに刻み込んでくる淫らな音。
そしてそれに意識を持っていかれれば、再び身体が弄られる。


「ふぁ……あ、ぁぁ……」


ぬちゅりといやらしく耳から舌が引き抜かれ、やっと解放されたと思ったのもつかの間。
その逞しい身体を押しつけながらも下へと移動し、ささやかな膨らみへと吸い付く。
耳同様に舌で乳首を嬲り尽くしたかと思えば、今度は唇を使ってわざとらしく大きな音をたてて吸い上げる。


「あ……はぁ……ぁ……ジーク、さ……ん……」


もう、余裕など保てるわけがない。
完全に負けを認めたリュノは、潤んだ瞳でジークを見やる。
痛い目を見てもいいから、これ以上の快感を知りたい。
恥や倫理と言うものは、とうに塗り潰されていた。


「ジークさん……もう……っ!」


屈服。しかし、嫌な気分ではなかった。
こんな逞しい人に上から迫られて、逃げ出せる人がいるというのか。
仮にいたとしても、与えられるこの快楽に抗えるというのか。


「はやく……!」


姫の立場など忘れてしまった。元から自分は姫らしくないから構わないだろうと、勝手に結論付けて。
垂れ下がった彼女の眼の中には、隠しきれない期待と欲望の色があった。
それを気がついているであろうに、彼はふとももより先には触れてくれない。


「ジークさん、私もう……我慢ができないですよぉ……!」


ついには涙を零しながら、懇願する羽目となる。
隠したい筈なのに、やっていることは自らの手で足を開くという矛盾した行為。
秘所からはとろとろと蜜を垂れ流し、まさに雄を誘う華のよう。



――私のここに、思いっきり挿れてください!



……

――

――

……



リュノ「……と言った具合に……///」

リュノ「いや、ジークさんに迫られたら誰でもこうなっちゃいますって……///」




女性陣「「」」




リュノ「なんで皆さんちょっと引いているんですかぁ!?」ウワーン!

リアローズ「リュノさん……大胆だよぉ……///」ハワァ…

リーチェ「ジ、ジークさんはそんな意地悪しません……! お姉様が悪いんです……!///」

ミナ「前のお二人のものと比べると、その……///」

ユリーカ「み、耳から攻められる……そういうこともあるのですね。勉強になります……///」

エーテル「……初夜の絵、もっとしっかり描いた方がよかったですか……?///」

セレスティア(……言えません。私のお尻と比べればまだ健全であるだなんて……)ドキドキ…


ネーロ「」

ネーロ「」

ネーロ「!」ハッ!


ネーロ「――ど、どうしてそんな、……破廉恥なことばかり次々にあなた達は……!///」

ネーロ「こ、こんなのは駄目です! そもそも、どうしてお相手が揃ってあの人なのですか!」


リュノ「っ~~~!/// い、いいじゃないですかっ!」

リュノ「ネーロさんだって、この気持ちがわかる時が絶対に来ますからね!?」

ネーロ「ありえません!」

リュノ「ネーロさんだってお相手さえみつかれば妄想の一つや二つ……」ハッ!



リュノ「――そうです! 妄想ができないというのであれば、せめて理想の男性像くらいは吐いて貰いますよ!」

リュノ「――この際ですから、完全に楽しんでいる風だったエーテルさんとユリーカさんにも!」


三人「「!??」」ガタ!



マリリン(……この感じ、まだ耳栓しておいた方がいいかなー……)


……

――

三人の妄想が終わったあたりで今日はここまで
コンマ判定につきましては混乱させてしまい申し訳ありません
エーテル単体の補完ではありませんが、相手のいない三人でちょっと判定をとりつつ補完したいと思います

本日もありがとうございました!

こんばんはー
それではぼちぼち進めて行きます
もしかしたら先にとあるイベントを割り込むかもしれません

――


リュノ「別に私は、おかしくないんですよ! 普通の範疇です!」プンプン!

リュノ「まずはネーロさんからです!」ビシ!

ネーロ「ま、待ってください! 先程から妙なことばかり……」

ネーロ「一体このやりとりで、何が生まれるというのですか!?」

リュノ「少なくともお互いに恥ずかしいものとかを吐き出しているんですから、距離は近づいた気がするでしょう?」

ネーロ「それは……」

ネーロ(確かに、本来であれば六将である私が各国の姫に囲まれ尋問も何もされない)

ネーロ(それどころか、実にくだらないやりとり……およそ自国の民相手であっても話せないような内容を話している)

ネーロ(ある意味では、秘密の共有者に選ばれている……信じて貰えているのかもしれませんが……)

ネーロ(とはいえ、流石にここまでのことは想定していません。頼みのマリリンさんも耳栓をしてしまっているし……)

ネーロ(一体どうすれば……)

リュノ「難しく考える必要はありませんよ。さっきの様子からして、恋愛に理解はあるようですし」

ネーロ「ですからあれはアルテミシア様だからこそ……」

セレスティア「……あなたも、お母様に近しい感じがしますけどね」

セレスティア「ネーロ、誰かを想うことは力になります。私程曝け出さずとも、少しだけ素直になってみたらどうです?」

ネーロ「……」

ネーロ(理想の、男性……想い合う……)

ネーロ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

思う理想の男性像。ゾロ目で……?

1ネーロ(マリリンタイプ)←0 50 99→(エルクラッドタイプ)

コンマ08(限りなくマリリンタイプ。明るく努力を欠かさない真面目な人がいい)

――

ネーロ「……強いて言うのであれば。強いてですよ?」


ネーロ「――マリリンさんのような男性が好みかもしれませんね」


一同「「!!??」」ガタン!


ネーロ「ど、どうされたんですか皆さん急に……?」

リアローズ「だ、だって今……///」

リュノ「……まさかこういうところもはっきり言っちゃう人だとは思いませんでしたよ」

ネーロ「……? ああ、そういうことですか」

ネーロ「あくまで、マリリンさんのような男性です。マリリンさんが好き……いえ、好きですけども」

ユリーカ「ほ、本当に……!?」ドキドキ!

ネーロ「はい。マリリンさんがいてくれなければ……今、私はここでこんな妙なことを聞いたり口走ったりはしていないでしょう」

ネーロ「どこかの戦場で……いえ、その前に死んでいるかもしれませんね」

ネーロ「マリリンさんは、私にとっては眩しい憧れの存在ですから……恋愛感情を向けるかと言われると、難しいのです」

ネーロ「そもそも、自分の道を確立して突き進むマリリンさんの傍に私がいては、その輝きを邪魔してしまうでしょう」

リュノ「な、なるほど……」

ネーロ「ですが、マリリンさんのような方には好感が持てるのです」

ネーロ「真面目で努力を欠かさず……それでいて、それをひけらかすこともしない」

ネーロ「辛く厳しい日々の中でも、笑顔で周りまで明るくしてくれるような……そんな人であれば、私も……」

リュノ(……マリリンさんもネーロさんを大切にしているのに、どうしてくっつかないのでしょう?)

セレスティア(やはりマリリン将軍の性別のせい? ですが、あれこそが彼を象徴するものでもありますし……)ウーン…

ネーロ「最も、真面目で努力家な男性を嫌う方はいないと思いますが。面白みのない回答でしょう? ですから私になど――」


ミナ「――マリリンさんのように、性別の境界が曖昧でも大丈夫なのですね?」


ネーロ「ええ。些細なことです。そもそも気にしているならば、マリリンさんと話すこともないでしょう?」



一同((なんだろう、この歯がゆさは……?))


ネーロ「……さて。一応、私の回答はしました。これでいいのですよね?」

リュノ「あ、はい……では、次はユリーカさんお願いします」

ユリーカ「わ、私ですか!? え、えーっと……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

2ユリーカ(ジークタイプ)←0 50 99→(クリスタイプ)

コンマ24(姉様の影響力はやはり強い。窮地に駆けつけてくれる騎士に憧れるお年頃)

――


ユリーカ「……私はやっぱり、ジークさん――」



セレスティア「ユリーカ……?」ユラァ…



ユリーカ「――みたいに強くて格好良くて、物語のように困った時にも颯爽と駆けつけてくれるような方に憧れます!」


セレスティア「ええ、よくわかっていますねユリーカ」ニコリ

ユリーカ「えへへ……」

ユリーカ(確かにジークさんも格好良いですけど、セレスティア姉様の大切な想い人……)

ユリーカ(そればかりか、先程のお話を聞く限りではリアローズ様達まで、みんなジークさんのことを想っていらっしゃいます)

ユリーカ(淑女たる者、邪魔はできませんもの!)

リュノ「やっぱり、セレスティアさんの影響力強そうですね……」

セレスティア「……お恥ずかしいことに、この子にもかなり語ってしまいましたからね///」

セレスティア「私は気にしていませんでしたが、言い寄ってくる貴族もだいぶ減ったようです」

セレスティア「でもユリーカ? もう私に縛られる必要もないのですよ?」

ユリーカ「い、いえ。確かに姉様のお話でジークさんに興味を持ち始めていたのは事実なのですが……」

ユリーカ「兄様が教えてくれた小説とかを読んでいるうちに、そういった人全般に憧れを持ってしまったのです」

ユリーカ「口数は多くないけれど、お姫様の窮地に颯爽と現れて敵を薙ぎ倒す騎士様とか……///」

エーテル「……」コクコク

ユリーカ「リアローズ様と一緒にいるフラネッタも、凄く格好良いなって思います!」キラキラ!

リアローズ「あ、ありがとう……///」テレテレ

リーチェ「確かに、寡黙で敵を薙ぎ倒す騎士です……」

ミナ「と、ということはイアン様ももしかして……?」

ユリーカ「あ、イアンさんも格好良いですね! でも、流石に年齢差が気になってしまうかもです……///」

リュノ「ふぅむ、まだお若いユリーカさんらしいというか……あ、クリスさんのような人はどうです?」

リュノ「見た目も中身もしっかりしているというか、実際森国でも人気になってしまっているのですが」

ユリーカ「うーん……確かにクリス兄様も格好良くて、頭も良くて、とっても頼りになる自慢の兄様ではあるのですが……」



ユリーカ「――ちょっと心配性過ぎて、放っておけないと言うか……恋愛感情の前に、心配の感情が勝ってしまうかもしれません……」




セレスティア(お兄様、ごめんなさい……!)

リュノ「……クリスさんも、もっと気を抜いていいと思うんですけどね。それじゃあ最後に……」



光壁球体「……」ガキン!


リュノ「出てきてくださいよエーテルさん!?」


光壁ーテル「……」ヒョコ…

――

特殊判定
↓1コンマ二桁

3エーテル(逞しい男性タイプ)←0 50 99→(柔らかいカタリナタイプ)
コンマ25(ノーマル傾向。どちらかと言えば逞しい方がなお好みだけど、怖くないのが大前提)

――

エーテル「……ジークさん」

リアローズ「」ゴフ!

リュノ「」ゴフ!

リーチェ「」ゴフ!

セレスティア「」ゴフ!

ユリーカ「や、やっぱりジークさん大人気です……!」

ミナ「エーテルさんもジークさんのことを凄く心配なさっていましたし……」

ネーロ「ど、どういうことですか。あの人がそこまで……?」

ネーロ(マリリンさんが信頼されている方とはいえ、傾国思考なのではないかと疑ってしまいそうです……)

エーテル「……みたいに、優しい人」

四姫「「……」」ホッ…

エーテル「……あと、筋肉ある人」

リアローズ(そ、それってやっぱりジークさんなんじゃ……?)

エーテル「……私がずっと抱きついていても、疲れない」

リュノ「あ、なるほど甘える基準で……」

エーテル「……一番大事、怖くない人……」ブルブル…

リーチェ(あのエーテルさんがこの短期間でジークさんにあそこまで……気持ちは、わかりますが///)

リュノ「……そう言えば、エーテルさん私とジークさん描く時は凄い気合の入りようでしたもんねぇ」

リュノ(わかりますよ。至近距離で見たら、押し潰されてしまいたいとかまで考えちゃうくらいでしたから……///)

エーテル「……ユリーカ様と、同じ」

ユリーカ「え?」

エーテル「……怖い人達から、守ってくれる優しい人……私も、守りたい……」

エーテル「……一緒に、カタリナ様達を守れたらなって……」

ネーロ「っ……」

エーテル「……」

リュノ「エーテルさん……」

エーテル「……」

エーテル「……///」カアアァァァ!

エーテル「……おしまい!」パタン!

リュノ「あ、あー……もう少し聞きたかったところなんですけどねぇ……」



マリリン「はいはーい! そろそろいいかなぁ♪」バッ!

リュノ「うわっ、マリリンさんいきなり!?」

マリリン「リュノ様が変な方向に走っちゃうからだよー?」

マリリン「ネーロちゃん純粋なんだから、あまり変なことは吹きこんじゃだーめ♪」

ネーロ(手遅れですマリリンさん……)

リュノ「……」ジー…

マリリン「あれ?」

リュノ(……なんでネーロさんと男女の関係になっていないのか、やっぱり謎ですねぇ)


――

――


……


マリリン「あ、甘い物もっといるよね! 紅茶のおかわりも淹れないと♪」

マリリン「ちょっとだけ待っててねー♪」



ネーロ「……」フゥ…

ネーロ(かなり、疲れました……)

ネーロ(こんな騒ぎに巻き込まれたのは初めてとはいえ……)チラ…


リアローズ「あ、こっちは私が片づけるから大丈夫……」

リーチェ「お酒は……」

リアローズ「片づけちゃうね?」


ネーロ(……普段であれば絶対に知りえないお姫様達の事情を知ることができたのは、有益なのでしょうか?)

ネーロ(特に、あの傭兵団の長……ジークさん。彼こそが、まさしく中心とされているように感じました)

ネーロ(彼がいなくなれば、きっとこの傭兵団は……)

ネーロ(……)

ネーロ(私は一体、何を考えているのでしょうか……)


クイ…


ネーロ「っ!?」バッ!


エーテル「あ……」ビクッ!

エーテル「……」ジワァ…

ネーロ「!? ご、ごめんなさい! 突然だったのでびっくりして……」

エーテル「……」ビクビク…

エーテル「……っ」

エーテル「……」スー…ハー…

ネーロ「……?」



エーテル「――あなたが、公国兵を転移させたの……?」



ネーロ「……!!!」

ネーロ(そうだ、この人はこの見た目で森国の将だといいます……)

ネーロ(お姫様達がお人好しでも、将もそうとは限らない……)

ネーロ(マリリンさんが席を外している今、私を始末するつもりで……!?)ゾクッ…

エーテル「……」

エーテル「……今なら、あなた、倒せる……」

エーテル「……みんなの、仇をとれる……」

ネーロ(やはり……!)ギュッ…




エーテル「――でも、あなた……違う……」




ネーロ「え……?」

エーテル「……凄く、怖い……」ブル…

エーテル「あなたの、せいで……守り、きれなかった……」ジワァ…

ネーロ「っ……」

エーテル「……でも、怖くない人の気配も……するの」

ネーロ「ど、どういう意味でしょうか?」

ネーロ「あなたの仰る通り、私は……兵に限らず色々なものを転移させてきました」

ネーロ「討つべき敵だと思われているのは正しいことで――」



エーテル「――あなたも、泣きたいのを我慢している」



ネーロ「!!!」

エーテル「……さっき、カタリナ様の名前聞いた時も……辛そうだった」

エーテル「……公国兵と、違うの……」

ネーロ「……」

ネーロ「……同じですよ。何も変わりません」

ネーロ「エルクラッド様の、公国の為に戦う。敵から、奪う」

ネーロ「あなた達の王……カタリナ様は、公国兵も飛竜も炎帝すらも全て尽く皆殺しにしたそうですね」

ネーロ「温厚な女王ですら、それほどの怒りを覚える行為を……私達はしているのです」

ネーロ「エルクラッド様の為に、ただこの言葉を掲げて」

ネーロ「あなたも、森国の将なら……主君の命令に従うべきなのではないですか?」

ネーロ「女王に倣い、私も殺すべき。違いますか?」

エーテル「……アッシュさん」

ネーロ「……え?」

エーテル「……カタリナ様、アッシュさんだけは助けた……」

エーテル「戦うこと、躊躇っている……優しい人だって……」

エーテル「……あなたも、今……躊躇っている……?」

ネーロ「……」

エーテル「……」

ネーロ「……」

エーテル「……」

ネーロ「…………目を背け続けた、私が悪いのです」

エーテル「……?」

ネーロ「……だからこそ、せめて最期に。約束だけは、果たしたいと思うのです」

エーテル「……怖くて、優しい人……」

エーテル「……カタリナ様……どこにいたか、知っている……?」

ネーロ「……!」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

あーもうネーロ(大元マリリン)が最大のプロットデストロイヤーかもしれませんねこれは(白目射出)
うっそでしょぉ……

ネーロの返答

コンマ22

22

偶数ゾロ目:???

――

ネーロ(……当たり前のことです)

ネーロ(敬愛する主君の身を案じることは、少しでも忠誠がある者ならば当然のこと)

ネーロ(でも、この人は……)


エーテル「……」ブルブル…


ネーロ(……きっと、私が転移させた兵士のせいで……心に深い傷を負っている)

ネーロ(それなのに、私を殺そうとしないどころか……私を見て、理解しようとしている……)

ネーロ(いえ、この人だけじゃない。あのお姫様達だって……)

ネーロ(憎くないわけがない敵将の私を、ここまで……)

ネーロ(利用するつもりならば、もっと上手くできた筈。あんな破廉恥な話を聞かせる意味も無い)

ネーロ(本当に、この人達は……)

ネーロ「……」ポロ…

エーテル「あ……」

ネーロ「っ、申し訳ありません」ゴシ…

ネーロ「より泣きたいのは、あなた達の方だというのに……」

ネーロ(……エルクラッド様、それにゼルガー将軍……どうか、お許しください)

ネーロ(私は……)

ネーロ「……ええ。現在地まではわかりませんが、おそらくその近辺までならば」

エーテル「……!」

ネーロ「……そして、彼女は生きています。氷帝も、公国が誇る最強の将の攻撃を振り切って……今も、逃げ延びています」

エーテル「……!」パアァ!

ネーロ「……ですが、一人で助けに向かおうとは思わないで。あなたが、確実に殺されてしまうだけです」

エーテル「……」シュン…

エーテル「……」


――

追加特殊判定
↓1コンマ二桁

エーテルの『ネーロ個人』への今の恐怖

50>49
※ギリギリ基準値を下回った為……?

――


エーテル「……」

エーテル「……ぁ」

ネーロ「……」

エーテル「…………」





エーテル「――あり、がとう……」ニコリ




ネーロ「!?///」

ネーロ「な、何を言っているのですかあなたは!?///」

ネーロ「私は敵将ですよ!? あなたに嘘を教えて騙し討ちにしようとか……!」

エーテル「……目」

ネーロ「目……?」

エーテル「……綺麗で、怖くない人の目」

エーテル「だから……信じる」

ネーロ「あ、あなたは……」

エーテル「…………///」プルプル

エーテル「……!///」テテテテテテ!

光壁球体「……」ガキン!

ネーロ「あ……」



リュノ「おやおや、これは驚きました」

ネーロ「!?」ビクッ!

リュノ「あのエーテルさんが、自分からネーロさんに話しかけるなんて……」

ネーロ「あの、彼女は……」

リュノ「結構な賭けでしたけど、上手く行ったと見るべきですかねぇ?」ニヤリ

マリリン「ね? やっぱり女の子同士で触れ合った方がぐっと距離が近づくでしょ♪」

マリリン「さあさあ、お菓子と紅茶も補充したし再開しよー♪」

ネーロ「ちょ、マリリンさん……!?」



ネーロ(ああ、駄目だ)

ネーロ(無遠慮に、恥ずかしげも無く、踏みこまれていく)

ネーロ(――それを受け入れてしまっている私がいる。私が、作り変えられてしまう)

ネーロ(……あの日、エルクラッド様が語ってくださった理想を……)

ネーロ(この人達は小さいながらも、実現してしまっているから……)

ネーロ(エルクラッド様の求めた、本当の明るい未来……)


――

※公国進軍前にネーロが……?

イベント途中ですが今日はここまで
……ネーロエルクラッドから始まり重要な判定全部ゾロ目って(白目)

明日の更新はちょっと難しそうですが、先に割り込む形で多数決安価だけは取りたいと思います
ルート確定ではありませんが、『ジークの剣に想い(魔力)を込めて強化を担う姫』を四人の中から選ぶ感じです
本日もありがとうございました!

おつおつ
エーテルの頑張りもあってネーロも相当ぐらついた感じだけどただただベルゲに何かされないか心配
姫はどうしようか悩むな


ルート確定にならなくても最後のルート判定の割合が変わりそうで色々な意味で悩む
(最後ジークが誰を選ぶのかの判定方式はまだ不明だけど)

ルートの決定に影響しないんであれば既に言ってる人もいるようにシャリオとの関係性等踏まえてセレスティアが適任な気がするけど、最終的なルート確定に関わってくるのならメインヒロインという位置付けのリアローズだよなぁって。個人的な姫の好み抜きで

マリリンのメガホンのお披露目もそう言えば残ってるんだったな

こんばんはー

>>386
大元を辿ると大体マリリンが公国を裏切るに十分すぎる信頼値を叩きだしたのが全ての始まりなんですよね……
そこからネーロに少しだけ綻びが出来て、高コンマやゾロ目で今に至ります

>>387
最終的には多数決予定でしたが、コンマ任せがいいという方もいらっしゃったので正直なところ悩んでいます
ただ、エンディングまではどんな行動や交流をしようが全員に可能性はあるとだけ

>>390
ルート確定に影響はありません

>>392
出発直前に手渡す予定になっています

先日お伝えした通り、今日は姫の多数決安価だけ行いたいと思います
人がいらっしゃるかわかりませんが、22時45分より↓7までの判定を取りたいと思います

最近下5埋まるまでにも時間かかるし5でいいんじゃないか

これって全員は無し?

>>395
選択対象が多いのでとりあえず
15分程度で閉めようと思っているので、その時点での票数で判定したいと思います

>>396
無理です。姫全部入りの強攻撃は既にフラネッタに搭載済みでもありますし

15分以内に7レス分きたらその時点で締めってことかな

>>400
その通りです

それでは

姫選択多数決コンマ
↓1~7

リアローズ

リアローズ

セレスティア

>>408から舌でお願いしますすみません

リアローズ

セレスティア

単発でいいなら、セレスティア

リアローズ
>>409 05
+
>>411 87
+
>>416(ゾロ目100)

累計192

セレスティア
>>412 28
+
>>417 95
+
>>418 85

累計208

でセレスティアですね
時間安価に関してはごめんなさい、告知後と言うべきでした……

明日の夜は更新できると思いますので、セレスティアとジークのイベントを挟みたいと思います
本日もありがとうございました!

そういえばネーロがいるならシャリオ&アネットともコンタクト取れるんじゃないかな?なんならもう連れてきちゃうとか

>>430
ベルゲがネーロ絡めとる為になんかしてそうで怖い。それにシャリオも言ってたけど動くとポラリスも動きかねない

こんばんはー

>>430
正直ネーロが完全にジークサイドにつくことを想定していなかった為、
後日少し分岐安価発生しそうです

>>431
この後の公国ターンで色々と判定は取る予定です

遅くなりましたが、セレスティアとジークのイベントから再開です

――『あなたに、想いを』――

――

【地下拠点・ジークの部屋】


コンコン…


ジーク「……誰だ?」

セレスティア「セレスティアです、ジーク様」


ガチャ…


ジーク「どうした、こんな時間に?」

ジーク「クリス達なら、もう戻ったが……」

セレスティア「あら、こちらにいらっしゃったのですか?」

ジーク「マリリンが女の子だけで女子会するのとか釘を刺してきたからな」

ジーク「ならばこちらもまた男で集まって酒でも飲むかという話にもなったんだが……」

ジーク「ここを発つ前に、改めて準備をしておいた方がいいということになってな。クリスの提言だが」

セレスティア「お兄様……」ハァ…

ジーク「いや、クリスが正しい。敵の戦力は未知数……準備をし過ぎるということもないだろう」

セレスティア「ですが、鍛錬のし過ぎで身体を壊してしまうこともあるのではありませんか?」

ジーク「確かに、日頃の鍛錬は大切だ。だが、準備とはそれだけに限らない」

ジーク「傷薬や薬草といった道具の確認、武具の手入れに行軍路を頭に叩きこむ……やることは色々あるさ」

セレスティア「武具の手入れ……」

ジーク「ああ。どんな名剣も、手入れを怠れば鈍になる」


覇鱗の煌剣「……」ギラン!


セレスティア「……ジーク様、少しだけ……その剣に触れてみてもいいですか?」

ジーク「構わないが、気をつけろ。それの切れ味は尋常ではない」

セレスティア「ええ、わかっています」

覇鱗の煌剣「……」


セレスティア「本当に、凄まじい剣です……」

セレスティア「リアローズさんが、ジーク様を想って作られたというのもよくわかります……」ソッ…

ジーク「確かに、とても馴染むんだ。まるで長年愛用してきたかのようにな」

セレスティア「流石はリアローズさんです……本当に」

セレスティア「私のこのケープも……とっても想いが込められているのがわかって」

セレスティア「ついつい身につけては、意味も無く翻してしまいます」ヒラヒラ

ジーク「ああ、よく似合っていると思うぞ」

セレスティア「ありがとうございます」クスリ

セレスティア「……」

セレスティア「私は、想いに関しては誰にも負けないと……そう信じておりました」

セレスティア「ジーク様への想いは、呪いとは無関係。私のものですもの」

セレスティア「……それでも、私はこんなに想いの詰まった美しい武具を作ることはできません」

セレスティア「リアローズさんは、強い想いだけでなく技術まで持っている……」

セレスティア「……いえ、リアローズさんだけではありませんね」フフ…

ジーク「セレスティア?」

セレスティア「……ジーク様、あなたは幼き日の私が想い焦がれ続けてきた光です」

セレスティア「そして、実際にお会いしたあなたは夢の中よりもさらに眩しい存在で……」

ジーク「……だから、俺をそこまで持ち上げるなと」

セレスティア「ジーク様はご自身を理解なされていないのです!」

セレスティア「ジーク様を想っている方は、あなたの想像以上にいるのですよ?」

ジーク「……」

セレスティア「……今日は、確かにマリリン将軍の提案で再度女性陣のみで集まりました」

セレスティア「ネーロにユリーカ、それにエーテルさんも含めて」

セレスティア「明日は、きっとジーク様も驚かれると思いますよ?」クスリ

ジーク「?」

セレスティア「それは、明日までとっておきましょう。とにかく、みんなで集まって……」

セレスティア「そこで……リアローズさん達の想いを改めて知りました」

セレスティア「……ジーク様っ!!!」

ジーク「!?」ビク!

セレスティア「正直に、正直に仰ってくださいね?」

ジーク「わ、わかった。だが何を――」

セレスティア「もし。もしもの話ですが」


セレスティア「――エプロンをつけたリアローズさんが、毎朝美味しいご飯を用意してくれたらどう思いますか?」


ジーク「……ま、毎朝リアローズが? 野営の当番なども関係なくか?」

セレスティア「ええ。毎朝です。しかもジーク様の好みの料理ばかりで、ジーク様はそのいい匂いで目覚めるのです」

ジーク「……悪くない」ゴクリ

セレスティア「ええ。とても平和で……優しい空間になるのだと、私にも容易に想像できます」


セレスティア「――では、リーチェさんが毎日だっこをせがんできたらどう思いますか?」


ジーク「あの真面目なリーチェがそんな真似をするとは思えないんだが……」

セレスティア「……真面目な方こそ、弱さを表に見せません。もしかしたら、今も心の奥底で震えているかもしれません」

セレスティア「そんな時に、ジーク様の前でだけは素直になり……甘え、縋ってきたらどうしますか?」

ジーク「……だっこ程度で少しでも和らぐというのであれば、するだろうな」

セレスティア「撫でて擦って欲しいと言われたら、従いますか?」

ジーク「それくらいなら……」

セレスティア「なるほど……」

セレスティア「――では、リュノさんに大人の怖さを叩きこもうと思いませんか?」


ジーク「ま、待てセレスティア! 意味がわからん!?」

セレスティア「言葉通りですよ。リュノさんはご自身でも仰っていましたが……」

セレスティア「少し、世間を……戦争を知るのが遅かった」

セレスティア「勿論、森国を焼かれて戦争を忌み嫌い、公国への怒りの感情は持ったことでしょう」

セレスティア「ですが敗れた時の恐ろしさは知らないのです。何をされてしまうのか、知らない」

ジーク「それは……」

セレスティア「そうなってしまう前に、怖さを教える。組み伏せ、抵抗できないようにして……」

ジーク「……確かに、好奇心の持ち過ぎが危ないということは教える必要があるかもしれないな」

ジーク「だが、そこまで手荒な真似はしない。ある程度振る舞えば、賢いリュノのことだ。すぐに理解するだろう」

セレスティア「そうですか……なるほど」

セレスティア(理解したのは、ジーク様の逞しさのようでしたけど……)

セレスティア「……」

セレスティア「で、では最後の質問です」ドキドキ…





セレスティア「――わ、私セレスティアが戒めのためにお尻を叩いて欲しいと懇願したら///」





ジーク「即刻クリスに伝える」

セレスティア「で、ですよね……」ガクリ…

セレスティア(うぅ、やはり私の妄想は皆様のものよりも遥かによろしくないもののようで……)

ジーク「……もし今の言葉を言う為だけだったなら、本当に今すぐクリスに伝えにいくが」スクッ

セレスティア「ち、違います!/// もし、と言ったではありませんか……!」ワタワタ!

セレスティア「……そう。いつか起こり得るかもしれないし、いつまでも起こり得ないかもしれません」

ジーク「……?」

セレスティア「でも……絶対に確かなことも存在します」

セレスティア「それは――誰もが、根底にジーク様への想いを持っているということ」

セレスティア「そして――心からの望みは、ジーク様に生きて欲しいということ」

セレスティア「どうか、これだけは忘れないで」

ジーク「……俺は、生きる。心配はいらない」

セレスティア「ええ、私も望み、そして信じております」

セレスティア「ですが幾度となく生死の境を彷徨うような傷を負われては、身も心も持ちません」

セレスティア「ジーク様が生きていても、傷つくだけで皆さんは心を痛めます」

セレスティア「ただ生きるのではなく、無事であることも大切なのです……」

ジーク「わかった。だが……」

セレスティア「……リアローズさんが危ない時は、身を挺しますか?」

ジーク「……!」

セレスティア「いいえ、違いますね。ジーク様はきっと、誰が相手であっても……」

ジーク「…………」

ジーク「……セレスティア、以前も言ったと思うが……お前を助けたのは、俺の身勝手だ」

セレスティア「ですからそれは違うと……!」

ジーク「ああ、今こうしてセレスティアが気にしていないというのであれば、俺も救われる」

ジーク「だが……何故、俺が自分だけでなく他人にまで生きることを強要すると思う?」

セレスティア「……生きたくても生きられない人がいるから、ですね」

ジーク「ああ。しかし、それだけじゃない……」



ジーク「――俺は、臆病なんだ」



セレスティア「え……?」

ジーク「……両親の名も顔も知らない。俺がどこの生まれなのかもわからない」

ジーク「物心ついた時には、団長や傭兵団のみんなと生活していた」

ジーク「……俺は、孤独を知らない。一人でも戦えるようにと叩きこまれ、理解もしているが……」

ジーク「俺の周りには常に誰かがいた。俺を、満たしてくれた……」

セレスティア「……」

ジーク「今なら、わかる気がする。俺は、ただ生きたいだけじゃなかった……」

ジーク「仲間達と、一緒に生きたかった……傭兵である以上、それが難しいとわかっていながら」

ジーク「死にたくないから、死なせたくないから、敵を死なせる。そんな真似をしておきながら」

ジーク「……今も、同じだ。リアローズ達を……仲間達を、誰も失いたくない」

ジーク「だから、俺はきっと……」

セレスティア「……ジーク様は、臆病なのではありません」

セレスティア「ジーク様も、私達を想ってくれている……そういうことです」

ジーク「セレスティア……」

セレスティア「想う相手を害されて、哀しみや怒りの感情を覚えない人はいません」

セレスティア「……ジーク様は、私が誰かに殺されそうになっても……」

セレスティア「あの日のように、助けてくださいますか……?」

ジーク「……約束しよう」

セレスティア「ふふ、でも身を挺されては駄目ですよ?」

セレスティア「もしまた私の目の前でジーク様が……」

セレスティア「いえ、私もジーク様と同じ。私を受け入れてくれるこの傭兵団の誰かが傷つけられたとしたら……」

セレスティア「きっと、相手を滅多刺しにして呪い尽くしてしまうに決まっていますもの」クスリ

ジーク「それは、避けたいな……」タラリ…

セレスティア「ええ。私もその……淑やかさと言うのでしょうか? 品を身につけたいですし……///」

セレスティア「ですから……たとえ、微力であったとしてもジーク様と共に戦わせてください」

セレスティア「ジーク様が私達を想ってくださり、私達もジーク様を想っています」

セレスティア「ユリーカの理想ではありますが、手を取り合い、協力し合い……私達も、あなたの力になってみせますから」

ジーク「……ああ、頼りにしている。姫に言う言葉にしては、間違っている気もするがな」

セレスティア「ジーク様に頼られるということは、何よりの誉れです」フフフ

セレスティア「ふふ、とはいえ私は想いが強いだけの女……」

セレスティア「先程も言いましたが、できることは限られています」

セレスティア「……この想いを、込めることだけ」


覇鱗の煌剣「……」


セレスティア「……ジーク様?」

ジーク「なんだ?」






セレスティア「――手を、握っていただけますか……?///」ポッ…





ジーク「それくらいなら、構わないが……」ギュ…

セレスティア「……///」

ジーク「これでいいのか?」パッ

セレスティア「あっ……! ち、違います、握り続けてください!///」

ジーク「な、何?」アセ…

セレスティア「い、今からこの剣に私の想いを込めますが……」

セレスティア「ジーク様も、私達を想ってくれているのであれば、それも一緒にこの剣に込めようかなと……///」

ジーク「お、俺でもできるのか?」

セレスティア「ええ。強力な呪術道具は魔法の才があった方が生み出しやすいですが……」

セレスティア「足りない魔力を、想いで補う……全く魔法が使えない人でも、呪術道具の作成はできますから」

ジーク「……」

セレスティア「あ、これを呪いの剣にしようとか思っているわけではありませんよ!?」アセアセ

セレスティア「大切なのは、その込める想いです。お守りも、想いの詰まったものでしょう?」

ジーク「なるほど、そういうことか……」チャリ…

ジーク「……では、俺もその剣を握るべきなのではないか?」

セレスティア「だ、駄目です!/// ジーク様は、あまりそういう経験がないでしょう?」

セレスティア「ですので、私を通して……想いの扱いに長けた、私が込めようかと……///」

セレスティア「本来であれば数か月かかる作業も、私なら数時間で込めきってみせますから……!」

ジーク「す、数時間!? 数時間、セレスティアの手を握っていなければならないのか?」

セレスティア「は、はい!///」

ジーク(流石にそれはと言いたいが……)

セレスティア「……」ジッ…

ジーク(セレスティアが、俺のことを想ってのことならば……)

ジーク「わ、わかった。疎い俺に代わり、よろしく頼む」ギュ…

セレスティア「~~っ!/// はい、お任せを!///」ギュ!




ジーク(白く、細い指。俺が力を込めれば、容易く折れてしまいそうなほど……)

ジーク(……皆が、俺を想ってくれている、か……)

ジーク(俺は……)


セレスティア(ああ、ジーク様の温度を……ジーク様の生を、感じます///)

セレスティア(繋がらずとも、繋がっている……)ギュ…

セレスティア(少しずるいですけど、これで私のジーク様への想いが更に溢れてくることは事実)

セレスティア(この想いを、込めて……!)


ギュゥ…



――

※ジークの剣がセレスティアの想いにより強化!


★★★『覇鱗の煌剣・逆鱗』★★★
戦闘時、常時補正+75
自身の攻撃が常時万能属性となり、物理無効及び魔法無効のスキルを確定貫通する
また自軍が劣勢を受けた次のターンに優勢を取得できた場合、その値を倍増させる
さらに味方に負傷者が発生する度、この剣の基本性能に+10を加算していく
この装備は敵のスキルでは奪われず破壊もされず、効果も無効化されない


――

――

……


【公国・大公の間】



エルクラッド「……何?」


公国上級兵「鉄国は森国の残党と共に我が国の部隊と交戦……!」

公国上級兵「傭兵隊、隠密部隊にも被害が出ておりますが……」

公国上級兵「特に森国の者と思われる、猫人が手強い相手のようです」

公国上級兵「報告によれば、ベルゲ将軍の部隊までもが蹴散らされたとか……」

エルクラッド「……そうか」

ベルゲ「……申し訳ありません。あの程度では、手緩かったようですな」

ベルゲ(……馬鹿な。龍の力を埋め込んだ者もいた筈なのだが……)

ゼルガー「……」

ゼルガー「……いえ、全ては私の失策でございます」

ゼルガー「よもや、鉄国が復興に注力するどころか公国に抗おうとしてくるなど……」

ゼルガー「ましてや、それだけの戦力と士気を保っていたことも、計算外でございます」


エルクラッド「……」



――

※エルクラッドの『運命歪執』発動

↓1~3コンマ二桁

↓4コンマ二桁

公国軍の動向
1ゼルガーのベルゲ警戒

93>75

※基準値を上回った為、追加イベント発生

2ベルゲの???の用意

59>50

※基準値を上回った為、準備済

3エルクラッドの殲滅認定

75>62

※基準値を下回った為、連合軍への攻撃は通常のまま

4ポラリスの戯れ(運命歪執対象外)

85>19

※基準値を下回った為、まだ静観

――


エルクラッド「……よい。駒の兵が敗れる程度、今までもあったことだ」

エルクラッド「そしてゼルガーよ、お前の落ち度でもない……」

エルクラッド「森国の者が手強いということは……やはり『鉄国に将は残っていない』ということ……」

エルクラッド「お前の考えは、間違ってはおらぬ……」

ゼルガー「はっ……!」

ベルゲ「……しかしエルクラッド様、我が部隊は他の者共とは違い……」

エルクラッド「敗れれば、みな同じことよ……」

ベルゲ「……っ」

ゼルガー「……」

エルクラッド「……奴らでは、我が公国を滅ぼすことなどできぬ……」

エルクラッド「公国は、より強く豊かに発展し続けるのだ……」

エルクラッド「各自、任に戻るがよい……」

一同「「はっ!」」ビシ!






ポラリス(……ほう、滅びかけた国が抗ったか?)

ポラリス(……よい流れだ。ただ一方的に嬲るだけでは面白くない故にな……!)

ポラリス(もがき、あがけ、人間よ……!)


……
――

――

【公国・???】


コツコツ…


ゼルガー「……ベルゲ殿、少しよろしいですか?」

ベルゲ「なんでございましょうか、ゼルガー将軍?」

ベルゲ「我が部隊が敗れてしまったことにつきましては、真に申し訳ありません……」

ベルゲ「すぐに、捕虜共にはさらに強力な洗脳を――」



ゼルガー「洗脳、だけでしょうか?」



ベルゲ「……はい?」

ゼルガー「いえ、先程のベルゲ殿の様子……」

ゼルガー「どうやら、部隊の完成度にはかなりの自信があったようでしたからねぇ」

ベルゲ「……ええ。元々力のある捕虜を、上手く従わせることに成功したものですから」

ベルゲ「腑抜けた連中であれば、かつての同僚との戦いで攻撃を躊躇い、より容易く始末できると思っておりました」

ゼルガー「……」

ゼルガー「ベルゲ殿。もうベルゲ殿の部隊は無理に出陣をなさらなくても結構ですよ?」

ベルゲ「な、何故ですか!?」

ゼルガー「考えて御覧なさい。鉄国の士気に、森国の将らしき娘……」

ゼルガー「おそらくは、機会を待って牙を砥いでいたということなのでしょう」

ゼルガー「対して、ベルゲ殿の部隊はほぼ全てが元は捕虜……」

ゼルガー「衛生面は一切のぬかりがありませんが、食生活や鍛錬の有無……」

ゼルガー「それらを考えれば、元は同じ鉄国兵であっても現在の鉄国兵とは力量差が生まれている可能性が高い」

ゼルガー「いくら忠実にしたてあげたところで、すぐに強くなれるわけでもないでしょう?」

ベルゲ「それは……」

ゼルガー「薬物を使っても同じこと。私も真似事ですが、花酒を傭兵や賊の兵に飲ませ強化を図りましたが……」

ゼルガー「やはり、ものを言うのは素体。各々の持つ力量です」

ゼルガー「このまま不必要にぶつけて消耗するよりも、純粋な労働力に戻すべきだと私は考えます」

ゼルガー「兵の出兵が増えるとなると、その分公国内の人手も減るわけですからね」

ゼルガー「よろしいですね、ベルゲ殿?」

ベルゲ「……」



――

追加特殊判定
↓1コンマ二桁

oh…

ベルゲのゼルガーへの現在感情

15>12(何故私の邪魔をするのです……! 邪魔をするのなら……)

※基準値を下回った為……

――

判定を取ったあたりで今日はここまで
……ま、まあエルクラッドやポラリスが動かなかったのでよしとしておきましょう
この後少しやりとりをした後、再び森国サイドに戻ります
主にネーロのおかげで考えるべきことも増えた為、少し行動パターンが増えています

本日もありがとうございました!

セレスティアの付与能力はやられたら威力上げる仕返しみたいな感じだけど、これ姫によって効果変わってたのかな?
そしてゼルガーって(他の将軍の自由さ見ると)かなりまともな将軍なんじゃ…

乙 剣の付与能力はリアローズなら攻撃特化、リーチェなら自動回復、リュノならデバフ等での敵の行動阻害効果だったのかなと個人的に考えた
後ルートに影響しないとはいえ今回のを含めて結構ジークの心が他の姫に揺れてる事や多分オンリーワンの特徴だったお守りや武具・服作成も他の姫達もしたことで、リアローズから所謂BSSの匂いとか、嫉妬心が最低じゃなかったら他の姫の嫉妬で第二のローレシア化もあり得そうだったとか少し思ってしまった
公国の方はネーロの本格的な離脱やゼルガーとベルゲ対立の深まりとかあるけどポラリスが健在な限り致命的な瓦解にはならなそう

こんばんはー

>>457
>>458
概ねその通りで、選ばれた姫によって会話と剣の強化内容が変わっていました
(剛刃・霊樹・魔装・逆鱗の4パターン)

ベルゲ達のやりとりのあと、予定外ですが分岐安価をとりたいと思います

ベルゲのゼルガーへの現在感情

15>12(何故私の邪魔をするのです……! 邪魔をするのなら……)

※基準値を下回った為……

――

ベルゲ「……流石にそれは、承知しかねますな」

ゼルガー「……ほう、何故ですか?」

ベルゲ「家畜共が、公国に歯向かったのですぞ? 到底許されることではありませぬ」

ベルゲ「しかも、我が部隊を相手に生き延びるなど……」

ゼルガー「ええ。ですから、退かせるのです」

ベルゲ「……家畜相手に、手を抜いてしまったことは認めざるを得ませんな」

ベルゲ「しかし、ゼルガー将軍が仰ったのですよ? 今の鉄国は脅威ではないと」

ベルゲ「エルクラッド様はお許しになられたようですが、やはりあなたにも落ち度はあったかと……」

ゼルガー「……そうですね。その点に関しては申し訳ありません」ペコリ

ベルゲ「構いません。こうして家畜がそれなりの力を持って向かってきていることがわかった以上……」



ベルゲ「――もう、容赦は致しませんぞ。今度こそ我が部隊を持って、公国に仇なす家畜を狩り尽くしてみせましょう」



ゼルガー「……」フゥ…

ゼルガー「ベルゲ殿、確かに鉄国と森国の混成軍は打ち滅ぼすべき存在ではありますが……」

ゼルガー「我らの本懐、目的を見失ってはいけませんよ?」

ベルゲ「忘れておりませぬよ。公国と公国の民を、更に豊かにすることですとも」

ゼルガー「その通りです」

ベルゲ「その為にも、身の程を弁えぬ家畜共を狩る。私のどこが間違っているというのです?」

ゼルガー「……あなたの口ぶりでは、鉄国と森国の兵だけでなく全てを殺そうという風に聞こえてしまうのですよ」

ベルゲ「それの何が問題なのです? 奴らは公国の民ではない、牛や豚と同じ存在ですぞ?」

ゼルガー「どうにも、私とあなたとでは認識のズレがありそうですねぇ……」

ゼルガー「ご自慢の部隊を倒され気が立つのはわかりますが、今一度冷静になってくださいベルゲ殿」

ゼルガー「戦争は、勝たなければ意味がありません。勝つ為ならば、どんな手段でも使うべきだ。これはいいですね?」

ベルゲ「勿論ですとも」

ゼルガー「では、何故捕虜などというものがあると思いますか? 生かして捕えるということは、殺すことより遥かに難しいというのに」

ベルゲ「……労働力と言いたいのですかな?」

ゼルガー「それもあります。ですがそれ以外にも、使い道はあります」

ゼルガー「フリーデシルトもカタリナも、優秀だが甘さもある王だ。捕虜を引き渡す代わりに何かを得る、交渉もできる」

ベルゲ「私があの妖精兵共を森国に帰したというのに、音沙汰はありませんがな」

ベルゲ「今度は、鉄国兵の捕虜を帰せと?」

ゼルガー「…………それは不要です。もう二度と、交渉はできないでしょうから……」

ベルゲ「そうですとも! あろうことか鉄国と手を組んで兵を挙げるなど!」

ベルゲ「これは、相応の報いを受けさせて然るべき状況なのですぞ!」

ベルゲ「だというのにゼルガー将軍、あなたは捕虜を帰せだの私の部隊を下げろだの……」



ベルゲ「――まさかとは思いますが、家畜に情を持ってしまったのですかな?」

ベルゲ「――よもや、あなたまで公国を裏切るつもりではありますまいな?」ギロリ…



ゼルガー「……」

ゼルガー「……」フー…

ゼルガー「何を馬鹿な。私はエルクラッド様の忠実な駒。エルクラッド様の望みを果たす為ならばどんな手でも使いますよ?」

ベルゲ「その割には、手緩く感じますがな」

ゼルガー「抜かりがあったことは認めます。しかし、戦争は最後に『勝てばいい』のであって『殲滅』する必要はありません」

ゼルガー「現にベルゲ殿も、捕虜を生かし兵としているではありませんか」

ベルゲ「私の捕虜はただの兵ではありませぬ。公国の為に忠実に働く家畜と……」

ベルゲ「より強力な家畜を産み出すための産む機械しかおりませぬ」

ベルゲ「不要な家畜は、殺処分すべきです。どうせ、後からいくらでも産まれるのですからな」

ベルゲ「ゼルガー将軍は知っておりますかな? 家畜の調教も、子供の頃からやった方が効率がいいのですよ……」

ゼルガー「……今の代の捕虜からしか得られぬものもあるでしょうに」

ベルゲ「何ですと?」

ゼルガー「どれだけ忠実であろうと、生まれた子供は知識や技術を持たないでしょう」

ベルゲ「それも叩きこめばよいのです」

ゼルガー「誰がですか? 鉄国の開発力に鉄工技術、森国の魔法に林業……私達では、至れない域だ」

ゼルガー「だからこそ、エルクラッド様は欲した。公国のさらなる発展の為に」

ゼルガー「国の頭に上層部さえどうにかしてしまえば、下は降伏せざるを得ないでしょう」

ゼルガー「国を統一すれば、降伏した者達も公国の一員。生き延びる為に、その技術や知識を提供することも辞さない……」

ベルゲ「吐かせてしまえばいい」

ゼルガー「伝聞だけでその技を真似られるような器用な人間は、そうはいませんよ?」

ゼルガー「確かに鉄国と森国から資源と情報は多く奪えましたが……それをより完璧な者にするには、その土地の者も必要なのです」

ゼルガー「故に、完全なる殲滅はまずいということですよ。使えるものは使う、そうして公国は発展してきたのですから」

ゼルガー「エルクラッド様は、優秀な人材は身分や国を問わず認めてくださりますからね……」

ベルゲ「……次こそ、家畜共ではなく我が部隊の方が優秀な駒であると認めさせてみましょう」

ベルゲ「ゼルガー将軍、あなたにもね……」

ゼルガー「……そうですか」

ゼルガー「……では、お互いこんなところで油を売っている場合ではありませんね……」ククク…!

ゼルガー「すぐに、次の準備にとりかからねば」

ベルゲ「そうですな。とは言っても、このベルゲめは既に次の準備も済ませておるのですがな……」ククク…

ベルゲ「ゼルガー将軍も、次は手抜かりのないように。どうか、お気をつけて」

ゼルガー「ご忠告、ありがとうございます。それでは……」


コツコツ…


……

――

――

……


【公国・ベルゲの研究室】


ベルゲ「おのれ……どうして理解しようとしない……!?」

ベルゲ「優れた公国の民であれば、いずれ鉄国と森国の技など会得するに決まっている!」

ベルゲ「それに十分なだけの資源と情報を奪い、奴らに残されているのは搾りかすのようなものではないか……」

ベルゲ「考えたことはないのか? 多くの家畜がこの美しい公国を跋扈してしまう恐怖を……!」

ベルゲ「家畜に謙り技術を学ぶなどありえぬ……!」

ベルゲ「ゼルガー将軍は家畜共の一時の勢いに怯え、ぬるい策や提案ばかり……」

ベルゲ「……」



ベルゲ「――このまま彼を筆頭としていては、公国の未来が怪しくなってしまうのではないか?」



ベルゲ「ああ、そうだ! そうに決まっている!  まだ、彼も裏切っている可能性は大いにある……」

ベルゲ「……エルクラッド様は、優秀な人材は身分や国を問わず認めてくださる……ですか」

ベルゲ「ならばやはり、今度こそ戦功を挙げて……エルクラッド様に認めて頂くほかは無いということですな」

ベルゲ「このベルゲこそが、真に公国を案じている者であると……!」

ベルゲ「……あの小娘も本性を見せた以上、急がねばなりますまい」



ベルゲ「――あなたも、今度こそ本当に認めて頂けるかもしれませんな」ニヤリ



ジラワーク「オレハツヨイ……! アノオンナ、コロシテヤル……!」ズル…



ベルゲ「――貴様も、公国に忠誠を誓い……愚かな家畜に鉄槌を下すのだ。わかったな?」



アイン「フシュウウウゥゥゥゥゥゥ……!」ズン…!



ベルゲ「嬉しいであろう? 貴様の国の王妃とやらが作った武具で……その王妃達を殺せるのだ」

ベルゲ「ふはははははは……!」




――

※ベルゲとベルゲ隊が……?

――

……


【森国・地下拠点】


ジーク「くぁ……」ノビー…

ジーク(昨夜は随分と遅い時間までセレスティアと手を繋いだままだったせいか……)

ジーク(妙に、寝れなかったというか眠気が残っているというか……)

ジーク(だが、妙なことはしてこなかったしな。やはりセレスティアも、真面目に想ってくれているということなのだろう)

ジーク(いよいよ、動く時が来たんだ。こんな眠気など飛ばして――ん?)





ネーロ「さ、触って大丈夫なのでしょうか? 何故ここに龍が……」オソルオソル…

キュイ「キュイ?」

リアローズ「大丈夫。キュイは大人しい子だから……」ナデナデ

ユリーカ「これも、分かり合うことですよネーロさん!」ナデナデ

ネーロ「う……」ソ…


ナデ…


キュイ「キュー♪」パタパタ!

ネーロ「あ……」

リアローズ「ふふ……」

ユリーカ「キュイちゃん嬉しそうです!」



ジーク「なっ……!?」

ジーク(あ、あの鉄壁そうな将軍の態度が随分と軟化しているような……?)



ネーロ「あ……すみません、失礼致します」

キュイ「キュイキューイ♪」フリフリ



ネーロ「……おはようございます」ペコリ

ジーク「あ、ああ。おはよう……?」

ネーロ「朝から不躾で申し訳ありませんが……」

ネーロ「あなたに、お話したいことがあります。お時間、よろしいでしょうか?」

ジーク「!?」


……

――

――

【地下拠点・とある一室】


ジーク「……俺達に、手を貸すだと?」

ネーロ「はい。とはいえ、この枷がある状態では私は本当に何もできません」

ネーロ「公国の地理に関しては少しはお話できるかもしれませんが……」チラリ…

クリス「……まさか、君がこちらに来てくれるとは思わなかったよ」

クリス「セレスティアとユリーカから話を聞いた時は驚いたものだ」

ネーロ「……クリス様。結局、真っ先に公国を脱したあなたが、一番公国を想っていたのですね」

クリス「いや、私はただ現状に嘆いてだけに過ぎない。想ったところで、国を変えるだけの力も持たない存在だ」

クリス「今回の作戦も結局は、フリーデシルト様達とジーク殿達に任せてしまう結果になっているからな……」クッ…

ネーロ「……」

ネーロ「……クリス様は、私よりも公国の地理を把握されているでしょう」

ネーロ「ジークさん達の行動を考えれば、同行すれば利になるかと」

クリス「はは、戦力になれないお荷物になってしまいそうだけどね」

ネーロ「……」ギュ…

クリス「ネーロ……?」

ネーロ「そう、お荷物……転移魔法の使えない私は、特にそうです」

ネーロ「ですが……」





ネーロ「――お願いします。公国へ向かうというのであれば、どうか私も一緒に……!」




ジーク「な……!?」

クリス「……ジーク殿、できれば私もお願いしたい。戦いの邪魔にならないようには動くつもりだ」

クリス(しかし、ユリーカは……)

ジーク「……」


――

――

※想定外の重要安価※

※新たに発生した公国進軍の分岐点になります

※どれを選んでも結局コンマ運ですが


1‐A:『ジーク傭兵団+クリスで行動』
1-B:『ジーク傭兵団+クリス+ユリーカで行動』
1‐C:『ジーク傭兵団+クリス+ユリーカ+ネーロで行動』
・クリスとユリーカ、ネーロは戦闘非参加(ネーロは転移使用も不可)
・代わりに公国領内での立ち回り強化(ユリーカ込みなら戦後手当も追加)
・一部公国軍に説得の可能性(ユリーカ込みで補正上昇)
・イベントコンマ次第で負傷、死亡の可能性あり(ネーロは死亡は無い代わり確定凌辱)
・エルクラッド戦前のイベントに追加あり
・加わらなかったキャラは森国待機

2‐A:『ネーロを信頼し、枷を解いて公国深部へ一気に転移を試みる』
2-B:『ネーロを信頼し、枷を解いて公国深部へ一気に転移を試みる+クリスと行動』
2‐C:『ネーロを信頼し、枷を解いて公国深部へ一気に転移を試みる+クリス+ユリーカと行動』
・公国の全ての罠や防衛を無視してこのまま一気に攻め込む
・帝龍が出払っていた場合、その戦闘も回避
・圧倒的な時間短縮により、ジーク達や連合軍の被害減少
・1同様の立ち回り強化、イベント追加などもあり
・ただし、万が一失敗すると……?


3『当初の予定通り、ジーク傭兵団のみで公国に向かう』
・クリスとユリーカ、ネーロは森国防衛で戦闘の可能性あり
・エーテルやマリリン親衛隊の三人+αもいるため、よほど悪いコンマを引き続けない限りは生存確定
・一部ベルゲ隊がネーロ捜索に割かれたまま見失い少し敵戦力低下
・ジーク達の公国行動はマリリンとユージーン頼りで、クリスよりも少し効果が弱い
・イベントコンマ次第でユージーン負傷、死亡の可能性あり
・最悪の事態発生時に、分岐安価あり


15分後辺り、告知後に↓1~7多数決コンマ (開始後15分で閉めます)

無条件で枷を解くってのはやっぱり都合良すぎる気がするから何か挟めんかな、森国製の自白剤飲ませるとか

>>467

4『自由安価』

も加えておきます

それでは……
↓1~7多数決コンマ

4
ネーロを信頼できるか見極めるイベント
その後、仮に転移するとして安全に飛べるかどうかを確認するために何度か小石とか木片あたりを公国に飛ばして結界の有無を調べるとか

ここで締めますが、票数とコンマ的に>>471でしょうか?
1-Bも同票ですが、転移護符作成も枷を外さないと出来ない為

ネーロの信頼見極めイベント→判定→転移妨害結界確認→改めてネーロを連れて行く(or護符)か置いていくか

の流れで大丈夫でしょうか?
……どうやって信頼見極めたらいいんだろう(白目)

1-B:『ジーク傭兵団+クリス+ユリーカで行動』 +ネーロ見極め

――

ジーク「……クリスとユリーカには、同行して貰おうと思う」

クリス「……! ユリーカも、ですか?」

ジーク「勿論、後ろに下げての行軍だがな。それはクリスも同じことだ」

ジーク「森国での様子を見る限り、二人には人を惹きつける力のようなものがあるのだろう」

ジーク「俺は公国の軍を許す気はない。だが……無関係な公国民まで巻き込む真似はしたくない」

ジーク「二人がいれば、余計な争いが回避できるかもしれないと思ってな」

クリス「……ありがとうございます」

クリス「確かに、あの子も一部の兵から慕われていた。可能性は無いとは言い切れませんね」

クリス「ですが、私如きでお役に立てるでしょうか?」

ジーク「評判はセレスティアとユリーカから聞いている。もう少し自信を持っていいだろう?」

クリス「ぜ、善処します……」

ネーロ「……」

ジーク「さて……」

ジーク「もう気がついているとは思うが、お前の願いに対する俺の返事は……」



ジーク「――断る、だ」



ネーロ「……っ」

ジーク「確かに、俺の傭兵団には公国の者もいる」

ジーク「だがユージーンは公国に忠誠を誓っていたわけでもない。マリリンに至っては殺意すら抱いていたからな……」

ジーク「……だが、お前だけは違う。俺とイアンの前で見せたあの態度は、まさしく将のそれだった」

ジーク「俺に言わせればお前の言葉は、イアンが新たな公国六将に名乗りを挙げる程に……信じ難い」

ネーロ「はい……」

ジーク「クリス、このネーロは大公に忠実な将だったのだろう?」

クリス「……ええ。元々彼女は、父が救い出してしばらく面倒を見ていた子なんです」

ジーク「養子、というわけではないのか?」

ネーロ「……エルクラッド様にご迷惑をおかけするわけにはいきませんので」

クリス「とにかく真面目であり……裏表の無い、真っ直ぐな子でもありましたね」

クリス「ですから、彼女が嘘を吐いているとは思いにくいのですが……」

ジーク「そうか……」

ジーク「……ネーロ」

ネーロ「は、はい」

ジーク「何故、俺達に同行したい?」

ネーロ「……もう一度、エルクラッド様にお会いする為です」

ネーロ「そして……止められなかったことをお詫びし、今の姫様達のこともお話したい」

ネーロ「……姫様達の間だけでも……かつての理想が、現実のものになっているのだと……」

クリス「ネーロ……君は……」

ジーク「……俺達は、エルクラッドにとって邪魔な存在だろう?」

ジーク「懐に潜入し、寝首を掻く。よくある手だ」

ネーロ「……」

ジーク「……動じないんだな。これだけ突き離しても」

ネーロ「いえ、あなたの言い分はごもっともです。ましてや、あなたの傭兵団に所属している方々を考えれば尚更のことです」

ネーロ「それでも、どうか……」

ジーク「……」

ジーク「俺は、傭兵として生きてきて……一番大切だと信じているものがある」

ジーク「それが何か、わかるか」

ネーロ「……相手が、信用に足る人物であるかどうか……でしょうか?」

ジーク「そうだ。正しくは、お互いの信頼関係……一方的なものでは駄目だ」

ネーロ「……私に、それを示せというのですね?」

ジーク「話が早いな。とりあえずは……」


――

※ネーロの見極め

※ネーロに行う(行わせる)行動を自由安価募集

自由安価(混ぜられそうなら混ぜます)
↓1~3コンマ二桁

1武具の確認

――

ジーク(……敵ながらに、このネーロは見事な将だ)

ジーク(フリーデシルト王がこちらに寄越しているとはいえ……油断はできん)

ジーク(前日の酒を交えた食事に女子会……それが心を動かした可能性はある)

ジーク(だが逆に、俺達のことを甘いと……騙しおおせると判断される材料にもなるだろう)

ジーク(この手の相手は、正攻法では崩しにくい。ならば……)


ジーク「……クリス、少し席を外してくれ」


クリス「……!」

ジーク「少し、彼女を試したい。本当に、信用に足るのかどうか」

クリス「……わかりました」スッ…



パタン…



ジーク「……」

ネーロ「……」

ジーク「……本当に動じないな」

ネーロ「私があなた達から……いえ、あなたから信頼を得ることが難しいのはわかっていますから」

ネーロ「あなたは……公国兵、他の傭兵とは気配が違います」

ネーロ「足手まといの敵将を連れて行ってくれとお願いしていることも、常軌を逸しています」

ネーロ「だから、せめて。態度で、示すしかありません」

ジーク「そうか……」

ジーク(先程の言葉を聞く限り……根底にあるのは、やはり大公への圧倒的な信頼)

ジーク(そして……少なくとも、姫達のことは信用しまた信用もされているということか)

ジーク(……あまり気は進まないが、やるしかないか)フゥ…




ジーク「なら――まずは何も仕込んでいないことを証明する為に、服を脱げ」



ネーロ「……!」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロの脱ぎ捨て

50>

82>75

※第二基準も超えた為、ジークも想定外の脱ぎっぷり

※ネーロは武器も護符も隠し持っていません

――


ネーロ「っ……///」


ジーク(見たところ、優秀なお嬢様といった雰囲気もある)

ジーク(そういった奴は、大抵こういう命令には従わない。まさか自分がと、躊躇うものだ)

ジーク(……急に現れた好意的な女には気をつけろとは、あいつが身を持って知った教訓だが……)



ネーロ「……っ……わかりました。それで、信じて頂けるならば」プチッ ヌギヌギ…



ジーク「!?」


シュル…


パサ…



ジーク(ま、まさかこうも躊躇いも無く脱ぐとは……)

ジーク(反応や顔色からして娼婦のように肌を晒すことに慣れているわけではなさそうだし……)

ジーク(いやそれもそうだが……)



ネーロ「……///」ボイン!



ジーク(……服の上からはわかりにくかったが、かなりの大きさだな……)ゴクリ…



ネーロ「……っ、わ、わかっています。下着も、取らないといけないのですよね……///」スル…


ジーク「!?」


パサ…


ネーロ「こ、これで……何も仕込んでいないことは、わかっていただけたでしょうか……?///」ゼンラ

ネーロ「この後、どの服ならば着ていいか等の指定もしていただいて……構いません///」

ネーロ「ですから、どうか……///」プルプル…


ジーク「わ、わかったわかった! 武器が無いことはよくわかったからもう服を着ろっ!」バッ!

ネーロ「!?」


……

……


ジーク(な、なんて女だ……///)ドキドキ…

ジーク(ああも躊躇いなく……そして実際問題、何も仕込まれてはいなかった)

ジーク(鉄国で捕縛された後、森国で再度何かを仕込んだという線は消えたが……)


ネーロ(……辱められる、覚悟はしていたのですが)

ネーロ(何もされないどころか、服も着直していいだなんて……)

ネーロ(傭兵は酒と女に飢えた者達の集まり、ゼルガー将軍はそう仰っていましたが……)

ネーロ(やはり、この人は他の傭兵とは違うのでしょうか……?)

ネーロ(しかし、たとえ違うのだとしても、なんとかここで信用を勝ち得ないと……)

ネーロ(エルクラッド様に、伝える為にも……!)グッ!

ネーロ(それにしても……)チラ…

ジーク「……どうした?」

ネーロ「あ、いえ……」

ジーク「隠し事はするな。全て正直に話せ」

ネーロ「……よろしいのですか? 私も、そちらの方がすっきりするのですが」

ジーク「ああ」




ネーロ「――各国のお姫様から聞いた情報を統合するに、あなたは相当に破廉恥な方だと誤解していました。申し訳ありません」ペコリ




ジーク「……!!??」ガアァァァァァンン!



ジーク(お、俺は姫達にそんな風に思われて……っ!?)

ジーク(一体、何を話したんだ……!?)

ジーク(くそ、気になるが……今はそれは置いておけ!)

ジーク(今の行動を見る限り、彼女もなりふりを構わないというのは間違いない)

ジーク(他の連中よりも遥かに信用できるかもしれないが、所詮は俺達の物差しに過ぎない……)

ジーク(俺達と交友することならばともかく、同行するとなると……)

ジーク(俺達を見送る、森国の民達の信用も必要になるだろう)

ジーク(もっと、確実な何かを……)


……

イベント途中ですが今日はここまで
次は自白の行動ですが、魔法は存在しない為ソウキの薬を使ってということにさせて頂きます
最後のカタリナの件に関しては、ちょっと考えておきます

本日もありがとうございました!

こんばんはー
遅くなりましたがネーロ尋問続きからゆったり再開です

2逃れられない自白

――

……


ネーロ「次は、どうすればよいのですか?」

ジーク「……次があると、わかっているか」

ネーロ「その……恥ずかしく無かったといえば嘘になりますが……///」

ネーロ「まだ、私が丸腰であることしか証明できていませんから」

ジーク「そうか……」

ネーロ「……ちなみに、体術も使えませんからご安心ください」

ジーク「凄まじい魔力の持ち主なのだろう? 肉体に巡らせ、自己強化に使えないのか?」

ネーロ「無理なのです。私の魔力がそもそも異質なのか……」

ネーロ「そんな真似をすると、逆に全身の筋肉が悲鳴をあげて昏倒します」

ジーク「試したのか……」

ネーロ「エルクラッド様に凄く怒られました……」

ネーロ「そういうことですので、今の私は完全に無力化されている状態……どうぞ、次の指示をお願いします」

ジーク「……その態度を見ていれば、俺個人としては信用してもいいかと考えられる」

ネーロ「!!」

ジーク「だが、いくら俺達が信用したところで……森国の民や兵は、まだ納得しないことだろう」

ジーク「それに、俺達には然程時間の余裕が無い。こうしている間にも、戦っている者達がいるからな」

ジーク「引き受けた仕事は、できる限り迅速に済ませるべきだろう?」

ネーロ「……次は、手荒な手ということですね?」

ジーク「察しがいいな」

ネーロ「いえ……妙な気もちです」

ジーク「何がだ?」

ネーロ「その……ようやく、本来あるべき状態になったといいますか」

ネーロ「あなたが私を捕虜として扱ってくださることに、妙な安心感があるのです」

ジーク「捕虜として扱われて安心感を得るというのは聞いたことがないぞ……?」

ネーロ「……あの人達が、優しすぎるのです」

ジーク「……それは確かにな。だが、だからこそ……俺は、彼女達を守りたい。何があろうとも……」グッ…

ネーロ「なるほど……」

ジーク「……姫達が手を汚しきれないなら、俺が汚すまでのこと」

ジーク「次は、かなり覚悟をしておいた方がいいぞ?」

ネーロ「ええ、大丈夫です」

ネーロ(……あなたも、十分に優しいですから)

ネーロ(公国での捕虜は、もっと……)


……

――

――

……

【地下拠点・ソウキの研究室】


ソウキ「……話は聞いていたけど、君が?」

ネーロ「はい。公国六将・ネーロと申します」ペコリ

ソウキ「これはご丁寧にどうも」ペコリ

ソウキ「俺はソウキ。一応はカタリナの代理で王様みたいなことをやっているよ」

ネーロ「……よろしいのですか? フリーデシルト様も大概な方でしたが……」

ソウキ「ああ、簡単に敵将を招き入れていることか?」

ソウキ「それなら大丈夫だ。俺は腕っぷしが全然駄目でね。正直、この拠点にまで入られたらその時点でまずいんだ」

ネーロ「……それは大丈夫とは言えないのでは」

ソウキ「みんなも、俺の力は把握している。把握したうえでここまで通しているってことは、娘達やジークが君を信じているということだ」

ネーロ「……」

ソウキ「さて、俺のところに来たということは……薬をご入り用かな?」

ジーク「ええ」

ソウキ「そうか。それならまずは先に、これを受け取ってくれ」スッ…


――

※ジークはソウキから耐龍霧を受け取った!

★『耐龍霧・炎風土』★
炎風土属性の攻撃を受けた時、劣勢判定値を1減少させる
このスキルは無効化されない

――


ジーク「これは……以前話していた?」

ソウキ「ああ。君達が持ってきてくれた帝龍の素材から生み出した対龍……戦争が激化した今だと、耐属性と言うべきか」

ソウキ「君達の部隊の人数なら、中空に一回撒くだけで効果を得られる筈だよ」

ソウキ「対応ずる属性の帝龍を葬ってもう役立つことはないと思うかもしれないけど、お守りがわりに持っておいてくれ」

ジーク「ありがとうございます」

ネーロ「龍の対策まで……やはり、あなた達は……」

ソウキ「俺は、カタリナ達みたいに前線で戦えないから、自分にできることを探してそれを実行しただけだよ」

ソウキ「薬作りに関してだけは、俺も結構自信があってね」

ネーロ「薬……」ブル…

ネーロ(ベルゲ将軍も、愛用している……)

ソウキ「それでジーク、この感じだと君が探し求めているのは……」



ジーク「はい。本音を吐かせることができるような薬があれば、と」



ネーロ「!!」

ソウキ「ふむ、自白剤か」

ソウキ「……便利かもしれないけど、俺あんまり好きじゃないんだよね」

ジーク「好きな人間の方が稀でしょう。裏がありそうな依頼人には使ってしまいたくなりますが」

ソウキ「使ったことはない?」

ジーク「大抵、団長が何かを握り潰して『次はお前がこうなる番だ』と脅せば洗いざらい白状していましたね」

ネーロ「……」ゾクッ…

ソウキ「はは、薬を使わずに済めばそれが一番だからな」

ソウキ「俺も、リュノに言われるまでそれを忘れかけていたけどさ……」

ネーロ「……何か、あったのですか?」

ソウキ「ああ、ちょっと俺がね……カタリナに酷いことしちゃってさ」

ソウキ「だからつい、記憶を無くす薬を使い続けたんだよ……」

ネーロ「記憶を、無くす……!?」ガタ!

ネーロ(そ、そんな薬が……)

ネーロ(もし、情報を吐かせることではなく、完全な無力化を考えるとすれば……)

ネーロ(エルクラッド様との思い出を消され、別の記憶を擦り込まれる……!?)

ネーロ「あ……」ガタガタ…

ジーク「……」

ソウキ「……」

ソウキ「……君も、何か消したい嫌な記憶があるのか?」

ネーロ「……え?」

ソウキ「ああ、俺の薬で消せるのは部分的なものだけ。人が嫌だと思うであろう記憶を消すんだよ」

ネーロ「す、全てを消し去るのではないのですか……?」

ソウキ「そ、そんな危ない薬誰も喜ばないだろう? いい記憶まで消したら意味が無いだろう?」

ソウキ「まあ、俺がこれをカタリナに使ったのは間違っていたかもしれないけど……」



ソウキ「――薬っていうのは、誰かを助ける為のものだろう?」



ネーロ「……!!!」

ソウキ「だから、自白の薬も作れないことはないけど気乗りしないんだ」

ソウキ「自慢じゃないけど、俺の薬は結構効いちゃうからね」

ネーロ「……」

ジーク「……聞いての通りだ。薬を飲めば、お前は何も隠せなくなる」

ジーク「国王の前で正直なことを打ち明ければ、民を説得する材料にもなるだろう」

ジーク「だが薬が効いている最中はどんな質問が来るかもわからない」

ジーク「本当に隠しておきたいことすら、暴かれてしまうかもしれない」

ジーク「それでもネーロ、お前は飲むことができるか?」

ネーロ「……本当に、あなたは不思議な人ですね」

ジーク「何?」

ネーロ「あなたは決して甘くは無い。尋問というものを理解し、それを行動に移せる人です」

ネーロ「でも、どこかで私を気遣っている。辱めたり、暴力に訴えることもしない……」

ジーク「……俺は、無駄なことはしない。お前にはその手の手段は逆に効果がないだろうからな」

ジーク「それに……リアローズ達が少しでも心を許しているのであれば、俺が手酷い真似ばかりするわけにもいかん」

ネーロ「ふふ、お姫様達には弱いのですね?」

ジーク「言うな。自覚はある」

ネーロ「……」

ネーロ「薬は、誰かを助ける為のもの……」

ソウキ「ああ、そうだ」

ネーロ(私はこれから、完全な売国奴になってしまうのでしょう)

ネーロ(……それでも、かまわない)

ネーロ(目を背け続けるよりも、本当のことの方が大切なのですから……!)

ネーロ「……これで信用が得られるのであれば、自白の薬は私を助けるものということでしょう」

ネーロ「どうか、お願いいたします」ペコリ


ジーク「……」

ソウキ「……相当な覚悟だな。わかった、ちょっと待っていてくれ」

ソウキ「ええっと確かこの辺とあの辺に……あったあった」ガサガサ…

ソウキ「あとはあれが……」ゴソゴソ…


ガリゴリガリゴリ…

サァー…

グツグツ…



自白剤「……」ズモモモモ…


ジーク「ぐっ……!?」バッ!

ネーロ「こ、この臭いは……」フラ…

ソウキ「だ、だから言っただろう? あんまり好きじゃないって……」

ソウキ「効能もだけど、見ての通り見た目も臭いも凄いんだこれが」


ネーロ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロの飲みっぷり

50>

89>75

※第二基準値も超えた為、ソウキもびっくりの飲みっぷり

※ネーロは見た目と味の酷さにも躊躇いませんでした

――



ネーロ「っ……飲まなければ、証明のしようがありません!」ガッ!

ソウキ「おおっ!?」


ネーロ「……」スー…

ネーロ「んっ……ん゛ん゛ん゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……!」ゴキュゴキュゴキュ!


ソウキ「って待って!? それ全部飲まなくても効果はあって……」オロオロ


ネーロ「んぶ……っ、ぐぶぅぅぅぅ……っ!」ポロポロ…


ジーク(やはり、泣くほどに不味いのか。団長の料理と似た臭いがしたからな……)ブル…

ソウキ「……ジーク、止めなくていいのか?」ヒソヒソ

ジーク「……いや、これも彼女の覚悟の表れなのだとすれば……止めるわけにもいきません」

ジーク「そもそも、もう……」



ネーロ「――っはあぁ……!」ナミダメ


自白剤容器「」カラッポ


ソウキ「の、飲みきったっていうのか。あれを……」

ネーロ「はい。さあ、どうぞ……!」

ジーク「あ、ああそうだったな。飲むだけではなかった……」

ソウキ「それじゃあ、まず……」


……

――

――

……



ソウキ「――公国で今話題の甘味、一番売れている味はなんだ?」

ネーロ「余計なことはしない、基本こそが一番の生クリームです」

ジーク「公国のユリーカが得意とする薬湯の特筆すべき点はなんだ?」

ネーロ「とてつもなく甘いことです」

ソウキ「甘いものが好きかな?」

ネーロ「人並みには」

ジーク「それでは次は……何かありますか?」チラ

ソウキ「そろそろ底を尽きそうだな。ここで終わっておくとしよう」

ネーロ「……え?」

ジーク「そういうことだネーロ。自白尋問はここまでにしよう」

ネーロ「ま、待ってください! 納得がいきません!」

ジーク「何がだ?」

ネーロ「何がって……最初から最後まで、戦とはまるで関係の無いことばかり!」

ネーロ「これでは、証明にならないではありませんか……!」

ジーク「いや、証明にはなる。取るに足らないことばかり聞いたと思うかもしれないが……」

ジーク「全て、クリスとユリーカの話と合致するからな」

ソウキ「公子と公女の言葉と同じなら、本当のことを喋っているということだろう?」

ネーロ「ですが……」

ジーク「……お前の言うような情報を聞いていたら、困ったのはそっちだろうしな」

ネーロ「そ、そんなことはありません! 私はもう覚悟は決めて――」


ジーク「――公国が駆るワイバーン。その正確な数を教えろ」


ネーロ「う……」ダラダラ…

ソウキ「公国兵の人数。正規兵と傭兵を合計した正確な数は?」

ネーロ「うぅぅ……!?」ダラダラ…

ジーク「そういうことだ。クリスやマリリンが把握できていないことを、お前が知れているわけがない」

ソウキ「そもそも、公国に答えられる人間がいるかもわからないな」

ジーク「ならば、こちらが持つわかりにくい情報の答えと照らし合わせるしかない」

ジーク「そしてお前は、見事に証明してみせたというわけだ」

ネーロ「じ、自白する薬を飲んだのですから当たり前です! 折角飲んだのですから、もっと機密的な……」




ソウキ「……ごめん。それ自白の効能まったくない、ただの栄養剤なんだよね」



ネーロ「……はい?」

ソウキ「悪いね。少し、君の覚悟が見たかったんだよ」

ソウキ「あの見た目に味なら、断る理由も見つけやすいだろうと思って」

ジーク「だが、お前はまた躊躇いも無く全て飲み干した。大したものだ」

ソウキ「身体に害はないから安心してくれ」

ネーロ「そ、それではまるで意味が無いではありませんか!」

ネーロ「ただ私に苦くて臭い物を飲ませる責め苦でしかありません!」

ジーク「……確かに、飲んだ薬に自白させる力は無かった」

ジーク「だが、お前はそれでも正しいことを喋っていただろう?」

ネーロ「それは……」

ジーク「的外れな質問、本来の俺達であれば知らないであろうし興味も持たない内容のものであれば」

ジーク「適当に答え、流してしまうこともできる。それをしなかった」

ソウキ「それに君は、間でした質問を忘れたかな?」

ネーロ「間の、質問……?」

ソウキ「ふふ、公国とは関係ない質問だったからな」

ネーロ(な、何かあったでしょうか……? ほとんど変な質問ばかりで記憶が……)

ソウキ「……」


――


ソウキ『――エーテルが君に感謝していたが、どう思う?』

ネーロ『――私には、彼女の言葉を受け取る資格はありません。ですが……』


――


ソウキ(エーテルが言っていた通りだな。彼女は本当に……)

ソウキ「……とりあえず、俺からしても君の言葉は信用してもいいと思えたよ」

ネーロ「ほ、本当によろしいのですか? こんなことで……」

ソウキ「……言っただろう? 薬は使わないで済んだらそれが一番なんだよ」

ソウキ「強力なものには、それ相応の副作用もあるからね」

ソウキ「……」

ソウキ「……ただ、もし君がまだ駄目だと思うのなら」

ソウキ「本当に、俺個人から頼みたいこともあるにはあるんだ」

ネーロ「な、なんでしょうか……?」ゴクリ…

3カタリナの救出

――


ソウキ「――カタリナを助けて欲しい」

ネーロ「……!」

ソウキ「俺は、カタリナが無事だと信じている」

ソウキ「だが、傍にいてくれないのはやっぱり不安だし寂しいんだよ……」

ジーク「……もう理解しているかもしれないが、カタリナは強いぞ」

ジーク「相手が公国兵だろうがワイバーンだろうが、容赦なく薙ぎ払える」

ジーク「そして何より森国の女王。無事にここに戻れば、打倒公国の士気も高まるだろう」

ネーロ「そう、でしょうね……」

ソウキ「エーテルから聞いているが、ある程度の場所は把握しているんだろう?」

ソウキ「もし、カタリナを助けてくれるというのであれば……」

ソウキ「その枷も、外そう」

ネーロ「……!」

ソウキ「そして転移し、カタリナと戻ってきて欲しい」

ソウキ「そうすれば、間違いなく民も兵も君を認めることだろう」

ジーク「代償として、公国の脅威が復活することになるがな」

ネーロ「……」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

ネーロのカタリナ救出渋り

50>34(これで信用が得られるなら。でも……)

25>

※第一基準を下回った為、話には乗ってくれる

※しかし……?

――

判定を取った辺りで今日はここまで
カタリナ救出に関してはアドバンテージ極大の為、この後も別の判定を取ることになります
ネーロの転移実験はこの後を予定しています
本日もありがとうございました!

お守り作成イベントからして魔翌力そのものがそのキャラの個性として成立するるっぽいから、魔翌力と術者を紐付けられるのかな。だとすればカタリナの結晶に残った魔翌力の残滓から足取りを辿ってる可能性はありそう

あとゼルガーがカタリナに勝利したのってベルゲを疑い出すより前の話だから結晶の一部を提供してないか気になる

氷帝は外見とスキルのせいでロリがいたらブーストかかりそうな気がしてならない
いや多分無いだろうけどネタ元がアレだったから

こんばんはー

>>518
とある理由で水晶欠片は全てゼルガーが所有していますし、ベルゲに渡す気もありません

>>519
元ネタにはしていますが、流石に性癖までは参考にしていません
氷帝龍はピンク髪幼女相手でも平気で喰い殺す性格です

遅くなりましたがネーロ尋問最後のカタリナ救出から再開です

ネーロのカタリナ救出渋り

50>34(これで信用が得られるなら。でも……)

25>

※第一基準を下回った為、話には乗ってくれる

※しかし……?

――


ネーロ「……確かに、希望となる女王を救う手助けをすれば、私の評価も幾許かは上がるかもしれません」

ネーロ「そして確かに強大な魔力をお持ちのようですが、氷帝龍には敗れているという事実」

ネーロ「万が一を考えれば、森国の立場であれば救出は急務でもあるでしょう」

ソウキ「で、では手を貸してくれるということでいいのかな?」

ネーロ「……っ」

ジーク「……初めて、躊躇ったな」

ネーロ「そ、それは……」アセアセ

ジーク「……今更、お前を疑っているわけではない」


ジーク「――忠義とは関係無しに、そう動きたくても動けない事情がある。そうだな?」


ネーロ「……はい。ジークさんの仰る通りです……」ガクリ…

ネーロ「……確かに、氷帝龍をカタリナ様のいる近辺に転移させたのは私です」

ネーロ「ですから、その時の戦いで負傷したのであれば、そう遠くへは行っていない」

ネーロ「あの辺りには集落がありませんから、傷を治すのであれば森奥に隠れて魔法を使うしかありませんから……」

ジーク「カタリナは強さもだが、回復魔法に優れている。完治している可能性は?」

ネーロ「難しいでしょう。元々氷帝龍が宛がわれた理由が、回復の呼吸を乱す為ですから……」

ネーロ「加えて氷帝龍はその見た目通り、冷酷な性格。敗者に追い討ちをしかけるとすら……」

ソウキ「カタリナ……」ギュ…

ネーロ「一度カタリナ様を破った氷帝龍は更なる強さを手に入れている。これが懸念事項の一つです」

ジーク「……『より強力になった氷帝を、再度カタリナにぶつける作戦がとられている可能性がある』ということか」

ネーロ「その通りです。相手が万全な状態でないのなら、さらに勝率は高まりますから」

ネーロ「そしてもう一つ……『カタリナ様の魔力の一部をゼルガー将軍が得ている』ということ」

ソウキ「どういう意味だ? カタリナが敵を相手に魔力譲渡をするとは考えにくいが……」

ネーロ「氷帝龍は結界の展開ができるのです。そして、人も無機物も、誰も戦いの邪魔をできないようにする……」

ソウキ「……! カタリナが生み出す護衛水晶を封じられるということか」

ネーロ「そうなります。何も知らないカタリナ様は護衛を生成しようとして、直後にそれを砕かれたのでしょう」

ネーロ「森国の王が生み出した、護衛の為の魔導武器。おそらく、相当な魔力が込められている筈」

ジーク「……俺も一度目の当たりにしたが、水晶の数は四つ」

ジーク「そしてその一つ一つから放たれた魔力弾の威力は、ワイバーンの一撃以上の恐怖を感じたな……」

ネーロ「そ、それほどまでに凶悪なのですか……?」タラリ…

ソウキ「……カタリナは本当は、戦うことが嫌いな優しい子なんだ」

ソウキ「でも、みんなを守るためにと……戦う為の力を身につけていった」

ソウキ「あの水晶の魔力だけで並の相手は蹴散らせるし、同時に誰かを守る盾にもなる」

ソウキ「全部をばらばらに動かして、複数個所での戦闘もできるようになっていたり、色々考えた結果の産物なんだよ」

ネーロ「……そうだったのですか」

ジーク「そしてそれの欠片を、ゼルガーという将軍が奪ったということか」

ジーク「このゼルガーという名は以前から耳にはしていたが、どういう将軍なんだ?」

ネーロ「そうですね……」ウーン…

ネーロ「見た目はとにかく真っ赤な人です。髪の毛も瞳の色も服も使う魔法も何から何まで」

ソウキ「目に悪そうだなぁ……できれば森国にはいてほしくない」

ネーロ「ですが、内面はとても冷静かつ冷徹な方です。エルクラッド様から最も信頼されている将軍と言っていいでしょう」

ジーク「だからこその筆頭か……」

ネーロ「……きっと、ゼルガー将軍もお怒りでしょうね。私などのことを、あれだけ気にかけてくださったのに……」

ジーク「……そういえば、バレットから聞いたな。ジラワークの横暴から、お前を庇ったと」

ネーロ「それだけではありませんよ。私の体調を気遣ってくださったり、私の我儘を聞いてくれたり……」

ネーロ「鉄国と森国からすれば、恐ろしい相手になりますけど……」

ネーロ「公国の立場から見れば、彼はとても優秀であり……エルクラッド様への本当の忠誠心を持つ立派な将なのです」

ソウキ「立場が変われば、評価も変わるからな。しかし、本当の忠誠心……?」

ネーロ「はい。その……私を含めて、残る公国六将は全員どこか普通ではありませんし……」

ネーロ「心の底からエルクラッド様への忠誠心と……そして覚悟を持たれているのはゼルガー将軍だけでしょう」

ジーク「覚悟と言うのは……自分が棄てられることも見越しているということか?」

ネーロ「少し、違います。ゼルガー将軍は六将の中でも抜きんでた強さをお持ちですが、相手の力量も正しく評価されるのです」

ネーロ「フリーデシルト様の軍の動きは攻めがたく厄介であると言ったり、カタリナ様とは真っ向からぶつかると分が悪いと」

ネーロ「そして、この戦の最中に……ありえないとは前置きされていましたが、自身が討たれる覚悟もなさっていました」

ジーク「……なるほど、一番厄介な手合ということか」

ソウキ「そうなのか? 公国の筆頭将にしては自信が少なそうな印象を受けたが」

ジーク「戦場で真っ先に死ぬのは、相手の力量を正しく判断できない者、自分の力を過信する者です」

ジーク「そして主への忠誠心が強く、自分の死も覚悟しているともなれば……」

ジーク「自分の命すら平気で作戦に組み込んでくる可能性もあるでしょう」

ネーロ「……この場合の作戦とは、公国の敵の殲滅です……」

ソウキ「……そういうことか。そんな将軍が、カタリナの魔力の欠片を奪っている」

ソウキ「確かにこれは警戒しないといけないね……」

ネーロ「ええ……」


ネーロ「カタリナ様は、公国では最たる脅威とされてきました」

ネーロ「公国を離れた私では、彼女への追撃の策の程度がわかりません……」

ネーロ「転移してすぐに見つけられるわけでもありません」

ネーロ「あまりに大人数で捜索すれば、それだけでも怪しまれ……先回りされる危険性もあります」

ネーロ「私が一人で捜索に向かうのが、一番隠密行動ではありますが……」

ネーロ「万が一見つかれば、どうしようもありません」

ネーロ「上手くいけば私は転移で逃げられるかもしれませんが、カタリナ様周辺の警戒も強まることでしょう」

ネーロ「ですから……」

ソウキ「……危険があるのはわかった」

ソウキ「だけど、今は公国もフリーデシルト王の宣戦布告に注意が向いている最中だと思うんだ」

ソウキ「うまいことに、公国軍を打ち破ったという報告も聞いたからね」

ジーク「既に倒せることがわかっているカタリナよりも、兵を集めたフリーデシルト王の手腕を警戒する……」

ジーク「『カタリナの周りが完全に手薄』という可能性もあるわけだな」

ソウキ「ああ。それなら上手く行くかもしれないだろう?」

ソウキ「それに『目的はカタリナの救出』であって『強敵の撃破ではない』わけだから……」

ソウキ「最悪でも『逃げて撒けば』なんとかなるかもしれない」

ネーロ「……」

ソウキ「……おっと、すまないね。どうにもカタリナのことになると興奮してしまって」

ソウキ「一番危険に晒される可能性が高いのは君だものな。無理強いはしないよ」

ソウキ「また自白剤も使わずに、今度は自分から公国の情報も話してくれたからな」

ネーロ「あ……」

ジーク「完全……とまではいかずとも、信用を得るにはいい情報だと思う」

ジーク「カタリナは強い。自分自身でも窮地を抜け出せる可能性もあるかもしれない」

ジーク「どうするかは……ネーロ、お前自身が決めるべきだ」

ジーク「もし向かうのであれば……俺も同行するが」

ジーク「俺も、森国やカタリナには恩があるからな……」

ネーロ「……!」


――

カタリナ救出に向かう? 向かわない?

↓1~3コンマ多数決

カタリナ救出へ向かう

――


ネーロ「……」



ネーロ「――私に、行かせてください」



ソウキ&ジーク「「!!」」


ネーロ「こんなことで、森国の人々から私への敵意が全て消えるとは思いません」

ネーロ「それに私はカタリナ様の人となりを知りません」

ネーロ「ただ、私が私の目的を果たしたい……その為に必要な信頼を少しでも得る為の、手段としてしまっている」

ネーロ「それでも……よろしければ……」

ジーク「……危険性を俺達よりも把握しておいてなお向かうというのは、かなりの覚悟だど思うがな」

ソウキ「ああ。むしろ、俺の我儘を無理に聞いて貰った形だ」

ソウキ「もし仮に失敗しても……俺は、文句は言わないよ」

ソウキ「……それじゃあ、その枷を外すよ?」

ネーロ「……」ゴク…

ネーロ「……私が……」

ジーク「少なくとも、今この状況下でお前が逃げるとは思えない」

ジーク「俺は、お前を信用しよう」

ソウキ「俺もだ」

ネーロ「……っ」


ジーク(……きっとこいつは、嘘をつくことが苦手な人種だ)

ジーク(そして、義理堅い。どうあれ命を救ってくれたバレット達と、姫達のことは悪く思っていないのだろう)

ジーク(将として優秀な面もあるが……意外と、わかりやすい奴だな)


ネーロ(……どうして、ここまで私を……)

ネーロ(……エルクラッド様を裏切ることはできません)

ネーロ(でも、この人達を裏切ることも、もう……)


カチャン…


ネーロ「……!」ブワッ!

ネーロ「……外して、しまいましたね」

ソウキ「ああ。……頼んだよ」

ネーロ「……かしこまりました」

ネーロ「……ジークさん、手を」

ジーク「ん? ああ、これで――」


シュイン!



ソウキ「おおおっ!? 速い……!? これが公国の転移魔法か……!」


……

――

――

【???・???】



シュイン!


ジーク「――おおぉぉ!?」

ネーロ「す、すみません。あまり転移には慣れておられないのですね」

ジーク「転移に慣れている人間はそうはいないと思うがな……」ドキドキ…

ジーク「しかし、凄まじいな……」

ジーク「陣も描かず、詠唱もせず、道具の補助も受けず……俺ごと、目標地にあの一瞬で飛んだのか?」

ネーロ「はい。私は、これだけが取り柄ですので……」

ネーロ「転送対象の大きさなどで負担も増えますけど、自分とジークさん一人であれば問題はありません」

ジーク(……恐ろしい能力だ。もし、ネーロがもっと戦争に深く加担する性格であったなら……)

ネーロ「……不思議です」

ジーク「どうした?」

ネーロ「今、あなたの手を取って転移した時……頭によぎったんです」


ネーロ「――『ゼルガー将軍と一緒にあなた達に挑むけど、勝てなくて』」

ネーロ「――『最期の抵抗で、部隊の長であるあなたを火山に転移させて殺そうとする』」


ネーロ「そんな、光景が……」

ジーク「……今から、そうするつもりか?」

ネーロ「……いえ」フルフル

ネーロ「今の私には、もうできません」

ネーロ「でもきっと……どこかで違うことを考えていたり、動いていたりしたら……」

ネーロ「私はここにはいなくて……」

ネーロ「今よぎった光景の通りにしていたのかもしれません……」

ネーロ「いえ、きっとそうしていたのでしょう。エルクラッド様の為に」

ネーロ「ふふ、少し前までは考えもしませんでした。こんな風に動くことになるだなんて」

ジーク「それは俺も同じだな。まさか、公国六将と共同の作戦に動くことになるとは思いもしなかった」

ジーク「……生きていると、色々なことがあるものだな」

ネーロ「本当に……」

ジーク「だが、これから先も何があるかわからない。気は抜くな」ザッ…

ネーロ「はい……!」ザッ!



ザッ…ザッ…



凍てついた大地「……」ヒュオオォォ…



ジーク「……ここが、戦闘があった場所か」ブル…

ネーロ「未だに凍り付いているのですね……」ブル…

ジーク「これが、氷帝龍の力ということか」

ネーロ「人智を超えた存在である龍……」

ネーロ「その中でも、上位に位置する存在ですからね。とても人間では……」

ジーク「……いや、カタリナも相当に抗った筈だ」

ネーロ「え?」

ジーク「……これだけの凄まじい戦闘跡にも関わらず、どこにも死体がないからな」

ネーロ「時間が経っていますから、もう動物に食べられたりしたのでは……」

ジーク「兵士達の武具も何もないだろう? つまりこれは、全員が生きて逃げ延びたということだ」

ネーロ「氷帝龍を前に、そんな」

ジーク「……カタリナが、守ったんだ。そして、一人で戦い、時間を稼いだ」

ネーロ「……民や、兵の為……」

ジーク「ああ……」

ジーク「問題は、ここからだな……」

ネーロ「……」ゴクリ…

ジーク「このまま、何もなく早くカタリナを見つけられればそれが一番ではあるが……」

ジーク(さて……)


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

カタリナ捜索1・氷帝龍

75>41

※基準値を下回った為、氷帝の気配は無し

――


ジーク「ふむ……」


氷の欠片「……」パラ…


ネーロ「何をしているのですか?」

ジーク「いや、ここだけ氷が酷く飛び散った様子だったからな」

ジーク「氷帝は結界を張れるんだったな?」

ネーロ「はい。その中に獲物を閉じ込めるようですが……」

ジーク「周りに兵士の死体が無いということは、カタリナだけが結界内にいた……」

ジーク「そして相手を倒せず、しかし逃げ出せたということは、結界から脱出したということだろう」

ジーク「つまり、カタリナはまず最初にこっちの方角に逃げたのではないか?」

ネーロ「な、なるほど……」

ジーク「それにここから先にしばらく氷の道が出来ている……氷帝はカタリナを追ったのかもしれないな」

ジーク「……」

ジーク「そうなると、今はこの辺りに氷帝はいないということでもある。少しは気が楽になるな」

ネーロ「どういうことでしょうか?」

ジーク「そこに降りたっただけで周りが凍る存在ならば、今もどこかにいればそこが凍っている」

ジーク「それがないということは、奴はこの辺りにはいないということだ」

ネーロ「確かに、古い氷が残っているということは……」

ジーク「とはいえ、この後にくる可能性も否定できん。先を急ごう」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

カタリナ捜索2・ゼルガー

75>20

※基準値を下回った為、ゼルガーの気配は無し

――


ネーロ「……森に向かっている?」

ジーク「カタリナは樹木を操れるし、それをそのまま武器にもできる」

ジーク「逃げ込む場所としては、最適だろう」

ジーク「……ん?」



焼け焦げた樹「」



ジーク「この辺り一帯だけが焼かれている? これは……」

ネーロ「おそらく、ゼルガー将軍……」

ネーロ「自らがカタリナ様に追撃を仕掛けたと仰っていましたから」

ジーク「……これは、かなりの規模の魔法のようだな」

ネーロ「得意とするのも火炎魔法。でも……」

ジーク「その割には、被害が少ないな」

ネーロ「ここで大型の魔法を撃ち、それからは撃っていない?」

ジーク「恐らくは、仕留めるつもりで撃った。だがカタリナはそれも防いでさらに森奥へ逃げた」

ジーク「相手の得意とする戦場では不利と判断したか、あるいはもう敵じゃないと見逃したか……」

ジーク「いずれにせよ、早い段階で退いたのだろうな」

ネーロ「ゼルガー将軍は、無駄なことを嫌う性格でもありますからね……」

ネーロ「必要以上の労力がかかる、不利益があると判断すれば捨て置くこともあります」

ジーク「そうなると、ゼルガーがこの辺りにいる可能性も低いか」

ジーク「これだけの火炎魔法が使えるのであれば、森全体を焼いて炙りだすくらいしそうだからな」

ネーロ「それこそ、労力に見合わないと判断されたのかもしれません」

ネーロ「ゼルガー将軍は、『外』の世界への向けての作戦も考案したりとお忙しい身ですから……」

ジーク「一度破ったカタリナに労力を割くつもりはないか? それならば助かるんだがな……」

ジーク「……カタリナがいるとすれば、氷も炎も届いていない更に森深く……この先だ」

ネーロ「……こ、ここまでくればもう追手の可能性も低いですよね?」

ジーク「そうだな。下手をすれば迷って出られなくなりそうだ」

ネーロ「い、いざという時は私が先程の場所まで転移しなおしますからご安心ください」

ジーク(……本当に便利な魔法だな)

ネーロ「……追手がいないのであれば、ジークさんから呼びかけてみてはどうでしょう?」

ネーロ「面識がおありなのですよね?」

ジーク「ああ」


――

捜索最終特殊判定
↓1コンマ二桁

ああっと!(白目)

カタリナ捜索3・???

93>85

※基準値を上回ってしまった為……?

――


ジーク「彼女の気配も魔力も独特のものだ」

ジーク「近づけば、多少離れていてもわかる――」




ジーク「――――ッ!?」ゾワ…!




ネーロ「ジークさん?」

ジーク「ネーロ、走れ!」ガシ!

ネーロ「え、え……!?」



――記憶に残る、優しい女王の気配


――それを感じ取る前に、違うものを感じた


――嗅ぎ慣れた、生臭いもの




――血だ。それも、濃い臭い



――負傷して流れ出たものではない



――今まさに流れている新鮮なもの



――女王が隠れているであろう先から漂う鮮血の気配


――これが意味するのは……



ジーク「くそっ……!」

ネーロ「ま、待ってください……!」ハァハァ…

――傭兵稼業で、血の気配には敏感になれたという自負があった

――しかしその血は、敵のものの時もあれば、味方のものの時もある

――『死』の気配を追い、辿りついたその場所では……



妖精兵「」グチャ…




カタリナ「う……あ……」ズル…






ジーク「――カタリナッ!」バッ!





カタリナ「……!? ジー……ク?」

カタリナ「来ては……駄目、です……」ゴポッ…






魔槍融合ニイハオ「クヒャ? ヨウセイイガイ、コノヨカラキエロ……クヒャヒャヒャヒャヒャ!」ギョロン!





ネーロ「――ニ、ニイハオ将軍……!?」ガタガタ…

ジーク「ば、馬鹿な!? あの男は確かに……!」

ジーク(それに、なんだ……!? この異臭もだが……)

ジーク(かつての黒槍と、一体化しているのか……!?)

イベント途中ですが、今日はここまで
順調に回避できていましたが、最後で見つかりましたね……
(長い目でみれば前者二名に見つかるよりは戦局全体への影響は少ないのですが)

ジークもネーロも想定していない相手との遭遇の為、この後とある判定も行われます
本日もありがとうございました!

こんばんはー

開幕からいきなり多数決となってしまいますが、ゆるゆる再開です
場合によってはさらに増えるかも……?

魔槍融合ニイハオ「クヒャア……!」


ズル…


ジーク(とても生きている人間の動き方ではない……!)


ズル…


魔槍融合ニイハオ「ヨウセイ、モット……!」


ジーク「く……!」チラ…


ネーロ「あ、あ……」ガタガタ…


魔槍融合ニイハオ「――ネーロサンンンンン……?」ギョロン!


ネーロ「ひっ……!?」ビク!



カタリナ「逃げ、て……! その人……『魔法を全く受けつけない』の……!」ゴホ…


ジーク「!!」

ジーク(カタリナが追い込まれた理由はそれか……!)

ジーク(それならば、元から肉弾戦主体の俺ならば影響は少ないが……)

ジーク(後ろには怯えたネーロ、奴の奥には手負いのカタリナ……)

ジーク(確実にカタリナを助けるには奴を殺すしかないが、迅速に始末できるか……!?)

ジーク(それとも、無理に戦わずに逃げるか……!?)

ジーク(だがあの異形の姿、放置して大丈夫なのか……!?)

ジーク(くそ……!)


――

※分岐選択肢※

ニイハオと戦うor戦わない?


↓1~5多数決コンマ

ネーロにカタリナ巻き込んで一度転移で逃げられるか試してもらうとかできんか?

>>558
現状ネーロは心の乱れにより転移魔法が使えない状態です
カタリナも負傷し戦闘参加は不可
ジークが一人でニイハオと戦うor戦わないの選択肢のみです

おっと、もう戦うで決定されていましたね……
……少々お待ちください

ニイハオと戦う

――

ジーク(……ネーロのあの様子では、落ち着いた転移はできないだろう)

ジーク(カタリナを助ける為にも、ネーロを落ち着かせる為にも……)

ジーク(そして、リーチェにまたこの男の顔を見せない為にも、ここで今度こそ殺す……!)



ジーク「――ネーロ! さがれ!」バッ!


ネーロ「は、はい!?」


ジーク「――公国六将ニイハオ、今度こそ息の根を止めてくれる!」ジャキン!



ニイハオ「クヒャ? ヨウセイ、ジャナイ? ――コロスッ!!!」ガバァ!



カタリナ「だ……め……」



【ジーク傭兵団】
ジーク:レベル300



VS



【公国軍ベルゲ隊】
魔槍融合ニイハオ:レベル175



――戦闘開始!!!

ニイハオ「――アア、オボエテル……?」



ニイハオ「――リーチェノソバニイタ、ジャマモノダ……!」ズゴゴゴゴゴゴ!



ジーク「っ……!?」ゾクッ!


ニイハオ「――アアアアアアァァァァァァァァァ!」グジュル!


★★『魔槍融合』★★
戦闘時、常時補正+255
常時攻撃状態を維持し、防御行動を一切とれなくなる
さらに自身に対する魔法攻撃と相手の★を含む回復を全て無効化する
このスキルは無効化されない

★『敗北の記憶・森』★
戦闘時、常時補正+50
敵に妖精姫リーチェがいた場合、さらに追加常時補正+255を加え、
さらに優勢時の威力を常時2倍にする



ジーク:レベル300
【攻撃状態】
耐久値:2+2
『双姫の護服』1
『感情爆発・庇護』1

ジーク:合計補正…195
『覇鱗の煌剣・逆鱗』+75
『感情爆発・憤怒』+100
『傭兵団戦術』+20


VS


魔槍融合ニイハオ:レベル175
【攻撃状態固定】
耐久値:4
『公国六将』4

ニイハオ:合計補正…305
『魔槍融合』+255
『敗北の記憶』+50

・防御不可

レベル差125=補正+120
スキル補正差-110

補正+10


コンマ40以上で優勢
コンマ39以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ83


――ジーク優勢!



ニイハオ「シネエエエエエェェェェェェ!」ブオン!

ジーク「っ!」サッ!


ドガアアァァァァ!


ジーク(なんて力だ……! 槍の力が変異しているのか!?)


ニイハオ「アアアアアァァァァ!」ブオン!


ジーク「だが……!」ヒラリ…



ジーク「――動きは、以前の方がよかったな!」ブオン!


ズバァ!



ニイハオ「ギヤアアアアァァァァ!?」


ボドボド…


ジーク(……っ! この腐敗臭、やはりこいつはもう……)


ニイハオ「オオオオォォォォ……! ヨウセイ、ヨウセイィィィィ……!」グバァ!


ジーク(知性も、落ちているのか……)

ジーク(許せない男ではあるが、この姿は……)


コンマ40以上で優勢(煌破断によりジークの勝利)
コンマ39以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ34

――ジーク劣勢!




ニイハオ「――オエアアァァァァァ!」ゲロォ!


ジーク「うっ!?」バッ!


ボシュウゥゥ…


ジーク(溶解性の何かを吐いてきた!? こいつ、どこまで……)



カタリナ「ジーク……! 右です……!」



ジーク「っ!? しまっ……!」

ニイハオ「ヒョアアアァァァオ!」ブオン!


ギィィィン!


ニイハオ「オォォ……?」

ジーク「リアローズとリーチェに感謝だな……丈夫な服で助かった……!」バッ!

ジーク(急に加速しただと……動きが安定していない……?)

ジーク(なんとか隙を見て、一撃で決める……!)ジャキン!


コンマ40以上で優勢(逆鱗煌破断によりジークの勝利)
コンマ39以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ06


――ジーク劣勢!


ニイハオ「オオォォォ……」カクカク…

ジーク(また、妙な動きを……)



ニイハオ「――クヒャ!」グリン!



カタリナ「っ!?」ゾクッ!


ニイハオ「ヒャアアアアァァァァァ!」バッ!


ジーク「こ、こいつ!?」

ジーク「く、そおおおぉぉぉぉぉぉぉ!」ダン!



ズガァ!



カタリナ「あぁ、ジーク……!」

ジーク「ぐ……!」ポタポタ…

ニイハオ「グギギギギ……!」ギチギチ…!

カタリナ「早く、逃げて……!」

ジーク「その依頼は断る……! 森国で、みんなが待っているんだぞ……!」

ジーク「この程度……!」


コンマ40以上で優勢(逆鱗煌破断によりジークの勝利)
コンマ39以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ23

――ジーク劣勢!



ニイハオ「……クヒャア」ニタァ…


ニイハオ「――ヒャオッ!」ブオン!

カタリナ「!!」

ジーク(こ、こいつまたカタリナを……!)

ジーク「貴様ああぁぁぁぁぁ!」ガキン!

ニイハオ「ヒャアヒィ!」ブオン!

ジーク「このっ!」ギィン!

ニイハオ「ガアアァァァ!?」バチィン!

ジーク「よし……!」グッ!




ニイハオ「――ヒョエエエエエエエイ!」ギュボア!



ジーク(腕から、槍を射出した……!? まずい、これは……!)


ギャリィン!



ジーク「くっ……!」ドサ!

ジーク(なんとか軌道は逸らせたが、この体勢は……!)


ニイハオ「ヒャハアアァァァァ!」ドゴォ!

ジーク「がっ……!?」ミシミシ…!

ジーク「く、そ……! あと一発、一発当てられさえすれば……!」


コンマ40以上で優勢(逆鱗煌破断によりジークの勝利)
コンマ39以下で劣勢

↓1コンマ二桁

コンマ77

――ゾロ目により確定優勢+戦後ボーナス発生!


ニイハオ「アヒャ、アヒャ……!」

ニイハオ「コロス、コロス!」

ニイハオ「ヨウセイ、オカス! リーチェハラマセル……!」カクカク…



ニイハオ「――アノキレイナハネ、ムシリツヅケル……!」ニタァ!




ジーク「――」ブチッ




ジーク(そうだ、忘れるな……こいつは、憎い公国兵のなかでも特に外道の類……)

ジーク(冷静に、しっかり対処するんだ……)スゥ…

ジーク(落ち着いて、きっちりと……)フゥ…




ジーク「――二度と蘇らないように、その頭を消し飛ばすっ!!!」ダァン!



ニイハオ「クヒャ!?」ビク!



――『覇鱗の煌剣・逆鱗』発動

――『煌破断』発動


――

『煌破断』威力3×逆鱗 = 6

――


ジーク「くらえニイハオオオォォォォォォォォォ!!!」ブオン!



ニイハオ「ヒャ――



ズドオオォォォォォォォォン……


――

ニイハオ残耐久3-6

=-3

――


ニ/イ/ハ/オ「」バラバラ…



ジーク「はぁ……はぁ……!」



――勝利!!!


ニイハオだったもの「」ドロォ…



ジーク(な、なんだかいつも以上の威力が出た気がするな……)

ジーク(瞬間的な魔力の爆発には、この槍の魔法耐性も意味が無いようで助かった)


カタリナ「ああ、ジーク……なんて無茶を……」ヨロ…

ジーク「カタリナの方が無茶をしているだろう……?」

カタリナ「……ごめんなさい。氷の龍に負けてしまって……」

カタリナ「なんとか逃げて、魔力の回復をしていたのだけれど……」

ジーク「あいつがやってきたのか……」

カタリナ「……」コクリ

カタリナ「……あの子が、身を挺して私を庇ってくれなければ……」ポロ…

カタリナ「私は今頃、呑気に眠ったまま永眠していたことでしょう……」ポロポロ…


妖精兵「」


ジーク「……よく、戦ったな」

ジーク「お前も、森国に帰ろう……」


――

戦後レベルアップ判定
↓1コンマ二桁

レベルアップ判定・再生六将撃破

コンマ85

ジーク:レベル300+8+5+10

=323

――


カタリナ「それにしてもジーク……強くなりましたね」

カタリナ「初めて会った時は、まだまだ粗削りな感じだったのに」

カタリナ「この短期間で、こんなに立派になって……私を助けてくれるだなんてびっくり」

カタリナ「――嬉しいな~♪」ナデナデ

ジーク「や、やめてくれカタリナ……!///」バッ!

ジーク「完治していない状況で襲われたなら、こんなことをしている場合じゃないだろう?」

ジーク「早く森国に戻ろう。リュノやリーチェにリアローズ、ソウキ王にエーテルも待っている」

カタリナ「みんなにも、心配をかけちゃいましたね~……」ショボン…

カタリナ「でも、ここから森国はかなり距離が……」

ジーク「いや、それは大丈夫だ。俺も驚いているが、強力な協力者が――」クル






ネーロ「う……」ドシャァ…





ジーク「ネーロ!?」

カタリナ「!?」

???「――忌々しい」ギリッ…



ザッ…



???「――ただ公国を裏切るだけでは飽き足らず」



ザッ…



???「――まさか、傭兵を雇ってまで森国に寝返ろうとしていたとは」



ザッ…



???「――しかも、私の貴重な作品をここまで破壊しおって……!」ワナワナ…






ベルゲ「――楽に死ねると思わないことですな。売国奴に、家畜よ……!!!」ゴゴゴゴゴ!





ジーク「お、お前は……!? ネーロに何をした!?」

ベルゲ「私の名はベルゲ。真に公国を想うものだ……」

ベルゲ「全く、忌々しいこの娘が……!」グイ!

ネーロ「あぅ……!」ブラン…

ジーク(血のついたメイス……! あれで頭を殴られたのか……!?)

カタリナ「や、やめなさい……! その子が何をしたというのですか!」

ベルゲ「黙れ雌豚が!」

ベルゲ「この小娘は、エルクラッド様の寵愛を受けながらも敵国に寝返ろうとした売国奴……」

ベルゲ「もはや公国の民ではあらず、それは即ち家畜ということなのだ!」

カタリナ「……!」

ジーク(ベルゲ……何故この男がここにいる!?)


ネーロ「どう……して……」

ベルゲ「……ふん。まだ喋る余裕があるか。だが所詮は公国民のふりをした家畜。実に配慮が足りない」ヤレヤレ…




ベルゲ「――お前が私の管轄する場所に描いた転移陣の魔力を、氷帝龍を転移させる時に使った陣に流用したのですよ」



ネーロ「……!」

ベルゲ「ゼルガー将軍も公国を裏切っている可能性がある以上……本当に森国王カタリナを追撃したか怪しいところがありましたからな」

ベルゲ「真に公国を想うこのベルゲめが、しっかりと見極めようと思ったのですよ」

ベルゲ「護衛には妖精も多いと報告を受けていたし、蘇らせたニイハオ将軍に探らせればこうしてすぐに見つけることもできた……」ニヤリ…

ベルゲ「まさかニイハオ将軍が再度殺されるとは驚いたが……」



ベルゲ「――こうして、裏切り者と母体としては最高な家畜を同時に手に入れられる私は、なんという幸運か!」

ベルゲ「――いかがですかなエルクラッド様! ベルゲめは、あのゼルガーよりも優秀でございましょう……!」ハハハハハ!


ジーク「っ!」バッ!



ベルゲ「おっと、無駄だ家畜」パチン!


ザザザザザ!


ベルゲ隊「「……」」カタカタ…


ジーク「なっ……!?」

ジーク(俺が気配を感じなかった? 馬鹿な……!)

ベルゲ「くくくく……喪ったものもあるが、得る物はより多い……!」

ベルゲ「さぁ、帰ったら楽しい楽しい調教の時間ですぞ……?」



ベルゲ「――しっかり『教育』をしてあげましょう。泣いて私に感謝することですな」ニヤリ



ネーロ「う……」



ジーク(くそ……俺が、ニイハオを相手にしないで逃げることに専念していれば……!)ギリ…!

ジーク(まだ、ネーロの意識はある……なんとかネーロを奴の手から奪えれば……)

ジーク(――あるいは、一人だけ。『カタリナとネーロだけ』は転移で逃げ切れるかもしれん……!)


カタリナ(なんということ……私が、私が駄目なばかりにこんな……)

カタリナ(あの子は、敵将……? でも、ジークはさっき協力者だと言っていました。私を助けようとしたから……)

カタリナ(――魔力を振り絞れば、『あの子とジークだけ』を逃がすだけの時間稼ぎくらいは……!)


ネーロ(……迂闊でした……あの時、私が転移陣を描かないかすぐに消していれば……)

ネーロ(これは……報い……エルクラッド様を、公国を裏切った私への正当な報い……)

ネーロ(――でもせめて『ジークさんとカタリナさんだけ』は森国に転移させないと……)

ネーロ(私なんかを、信頼してくれた人達の為に、せめて……)


――

※重要分岐※

※ベルゲ+ベルゲ隊に包囲されました

※どれだけの抵抗をしても、全員が逃げ出すことはできません

1:ジーク

2:カタリナ

3:ネーロ

のいずれかが一人犠牲となることで、残る二人は確実に逃げ出すことができますが、選ばれた一人は確実にベルゲに捕まります

――

分岐点まで進んだあたりで今日はここまで
……結構、危険も潜んでいるという匂いは出していたと思うのですが戦闘を行った故の分岐となります
明日、単発禁止で『誰が犠牲になるか』の多数決安価を行いたいと思います
(戦闘外ですので、ゾロ目チケットも使用不可能です)

本日もありがとうございました!

とりあえず各自捕まった場合のデメリットまとめてみると

ジーク
・確実に武装解除されるので脱出時にどうにかして武具を取り返す必要がある(ジーク自身の戦力もだけど、置いていったら武具を解析されて強化に繋がりかねない)
・薬物や魔法耐性の描写が無いので洗脳とかされたら公国の尖兵にされる恐れあり
・四姫への精神的ダメージ判定
・一応死亡判定はスルー出来る

カタリナ
・確定でカタリナの凌辱シーンが入る
・実験や交配などでカタリナの魔翌力を利用されて強化される可能性が高い
・利用価値は存分にあるので殺される危険性は低いが、逆に言うとそのぶん長い間責め苦を受けることになるので精神崩壊させられる可能性はある(カタリナは夜レベル・知識共に乏しいのでその方面が特に危ない)
・森国組への深刻な精神ダメージの可能性大

ネーロ
・だいたいカタリナと同じ。ただしこちらは下手するとベルゲ隊が自在に転移可能になりかねないので奇襲等の面では一番不味い
・公国組、特にマリリンへの精神ダメージ大

こんな感じかね?

あと捕まった後の脱出展開として

ジーク
・三人の中では最もフィジカルに秀でているので物理的に脱走出来る可能性がある(というか三人の中で多分唯一)
・シャリオやアネットに接触出来れば脱出の可能性が大きく高まる
・ゼルガーに接触してしまった場合はネーロからエルクラッドへの忠誠などの情報を聞いていたので、恐らく極々低確率だと思うけど『ネーロがエルクラッドからの言葉を受けて公国を離れたこと』などを告げればワンチャンプラスに働くかもしれない

カタリナ
・多分一番脱出出来る可能性が低い
・再生ニイハオの応用で魔封じされると思うので早々に無力化される
・公国に協力者と呼べるものや面識のある者がいない

ネーロ
・転移対策されるのは間違いないのでこちらも自力脱出は難しい
・ゼルガーがベルゲ関連で察知→ネーロを発見→ネーロから話を聞く→エルクラッドの意思ということを尊重し今回だけ脱出に協力してくれる
といった展開が狙えるかもしれないが、恐らく確率はかなり低い(ジークの対ゼルガーよりはちょっとマシレベル)。というかネーロが脱出する手段は多分これぐらいしか無い。

となるかもだからやっぱりジーク安牌かなぁ
ちなみに凌辱シーンに関しては、今作も前作も悉くコンマさんが弾いてたから正直どれぐらいの鬱度になるのかは未知数

一応ニイハオを倒せたのはプラスかなさすがにもう復活しないだろう
回復妨害と魔法耐性は新しく追加されてたけどレベルも耐久も同じだし補正も槍が条件無しになった位で単純な数値はあんま上がってないみたいね
ジラワークもこんな感じかな

こんばんはー
流石に事が事ですので、こちらからも少し捕捉を入れたいと思います

まず今回のイベントは『犠牲者』の選択となるため、通常よりも厳しい内容となっています
チケットで回避できるのは『肉体的な死亡のみ』であり、精神的なものまでは対象外です
また三名とも『独力での脱出は不可能』となっています
これはベルゲのキャラシートを反映したものでもあり、危険性は深淵状態のセレスティアの比ではありません

基本は>>608>>610さんのまとめの通りですが、付け加えて


・ジーク…捕まった場合、姫のお守りと服は確率で破壊(ロスト)、覇鱗の煌剣のみ奪われるのみ
(覇鱗の煌剣の奪われない、破壊されないは戦闘中のジラワークや龍のスキルの対象外ということです)
しばらくは代わりに傭兵団の誰かをリーダーとして団長代理として行動していくことになります

・カタリナ、ネーロ…ジークと比べて負傷判定が多い(これはチケットで回避可能ですが、プラス恩恵はほぼ無し)


ジーク:負傷判定(強)→薬物判定(???により少し+補正)
カタリナ:負傷判定(弱)→負傷判定(強)→負傷判定(強)
ネーロ:負傷判定(弱)→負傷判定(強)→薬物判定(補正±0)


・捕まった後の転移救出→予定が変わっていますが、ネーロが逃げられた場合は転移妨害結界判定
値次第では転移は可能ですが、ベルゲも『準備』をしている可能性は高めです


>>615
復活はもうありません
本来は公国に向かう途中での戦闘orミリアやエーテル達との戦闘を予定していた為、
スキルが十全に発動しきっていない状態でした

22時30分頃、告知後に開始予定です
質問があれば受け付けておきます

待ってお守り壊されるって死ななくなる効果も消える?

ジーク、装備でレベル結構盛ってるからロストは致命的なのでは

>>627
今回は発動しますが、破壊された場合は以後消滅します

>>628
ちょっと妙ですがレベルは据え置きにしておきます
(下げる値を間違えそうなので)

カタリナ&ネーロの追加負傷判定ってこれ、凌辱シーン入るってことは多分精神的ダメージってことよね?
死亡扱いになったら廃人化してキャラロストってことで

うーん……これ聞いとくか

お守り破壊判定でチケットは使える?ここで使えるならジークにしようかな……

>>634
いえ、肉体的なダメージです。カタリナは『回復してしまう』ため、回数が多い仕様です
肉体→薬物→凌辱で精神を抉っていく形です

なお誰が選ばれても、関わりの深いキャラクターのメンタル判定も後に行います
(リーチェとセレスティアはメンタル強め)

>>637
無理です
破壊された場合も脱出→自由行動で再度お守り作成などで新しいお守りが生まれる可能性はあります

再度作る場合も完璧な形の死亡回避スキルがつくことはある?開示できない情報なら大丈夫

>>642
お守り作成後、コンマ50以上を取れればつきます
(その他の効果はゾロ目、リーチェが自ら羽をちぎるなどの行動が必要です)

それでは……

『犠牲となる者』を選んでください

↓1~7多数決コンマ(日付変更で締めます)

カタリナですね……
少しだけ本編を進めて行きます
少々お待ちください

カタリナに決まったか

ちなみに救出に関してなんだけど、>>624の負傷判定×3やるのは確定としてその後はターンごとに凌辱シーン入れて精神を削っていくことになるって認識でOK?
あと普通に進軍すると救出まで何ターンかかるのかとかも知りたい

ちょっと気になったんだけど今回のこの多数決ってニイハオに戦いを挑んだことに対するペナルティって認識でいいの?
逃げてたらカタリナ死んでただろうから完全に間違った決断でもなかったと思うけど

>>660
凌辱は一回まとめてがっつりとやった後に合間でさらに挟むかもしれません
公国への進軍はコンマ合計値300に到達時点を予定していましたが、今後の行動次第で色々変わるかもしれません
>>661
戦うor『戦わない』であって、完全な逃走ではないのです
選ばれていた場合、さらに判定を行いジーク確定負傷+ネーロ負傷はありえましたが、救出できていた可能性もあります


カタリナの捨て身

――


ベルゲ「さて、それでは……」





カタリナ「――森の樹々よ! どうか応えて!」ゴゴゴゴゴゴ!



ドガアアァァァァァ!



ベルゲ隊「「!?」」ガクン!

ベルゲ「ぬおおっ!?」グラッ…


ネーロ「……!」



カタリナ「――この枝につかまって!」シュバッ!

ネーロ「う……」ガシ!

ジーク「カタリナ!? その傷でこんな魔法を使えば――うおっ!?」ガシ!

カタリナ「あなた、転移の魔法が使えるのですね?」

ネーロ「あ……」

カタリナ「大雑把で大丈夫。この樹ごと、安全だと思う場所にジークと一緒に飛んで逃げて……!」

ジーク「待てカタリナ! それならお前が逃げるべきだろう!? 姫達に、なんと言えばいい!?」ジタバタ!

カタリナ「……この子の状態では、転移しきるまでに時間がかかりそうです」

カタリナ「それまでは……誰かが時間を稼がないと……」ジャキン!

カタリナ「ほら、私は多数を相手にする方が得意だから~。ね?」

ジーク「カタリナ!」

カタリナ「……元は、私のせいだもの……」ボソリ…



カタリナ「――あの子達のこと、よろしくね~……?」タッ!




ジーク「待て! 行くなカタリナ……!」

ネーロ「う、あ、あ……」ガタガタ…


――『フォレストランペイジ』発動



カタリナ「せやああああぁぁぁぁ!」ブオン!


ベルゲ隊「」グチャァ!



カタリナ「ぐ……!」ズキィ…!

カタリナ(傷口が……!)



ベルゲ隊「うおおおおぉぉぉ!!」ドガァ!

カタリナ「ぐっ……!?」フラ…

ベルゲ「おのれ、まだ余力を残していたか!?」ブオン!

カタリナ「くぅぅ……!」ガキン!



カタリナ「――はやくっ!!!」



ジーク「……っ!」ギリィ…!

ジーク(カタリナは、俺達を逃がす為に無茶をしている……!)

ジーク(ここで何もしなければ、三人とも……)

ジーク「ぐ……!」

ネーロ(どうして、カタリナさんが私を逃がそうとするのです……?)

ネーロ(私は、私は……!)

ジーク「……ネーロ……転移を、頼む……!」ギリ…!

ネーロ「……!?」

ジーク「この部隊は、普通じゃない……あのニイハオもだ……!」



ガキィン! ズガァ!



ジーク「――死者を操ったというのなら、ジラワークも蘇っている可能性がある!」

ジーク「――今、戦っている者達に、伝えなければならない情報だ……!」

ジーク「お前のその傷も、治さないといけない……!」

ネーロ「う、ううぅぅ……!」ガチガチ…




ネーロ「――うあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」キィィィィィン!




シュイン!



ベルゲ「し、しまったぁ!?」

カタリナ(……お見事。あの力も、あの子達の為に使ってくれたら嬉しいな……)

ベルゲ「き、貴様ぁぁ……!」プルプル…!


ベルゲ「……っ、だがあの小娘の裏切りは確定! 転移など、まだ公国に保管されている護符を使えば補える……!」

カタリナ(ただの魔力の発現だけで、陣も言葉も無く大樹とジークごと転移する……)

カタリナ(とても護符の転移などではおいつけない圧倒的な性能差……悪用されれば、きっと……)ブル…

カタリナ(そう、これが一番。私が残ることが、一番だったの……)


ベルゲ「――こうなれば、予定通り貴様だけでも回収させてもらおう……」ユラリ…



ベルゲ「――お前達! 遠慮はいらぬ! 非国民の家畜に鉄槌を下すのだ!」バッ!



ベルゲ隊「「おおおおぉぉぉぉぉ……!」」バババ!



カタリナ(もう、魔力が……)



――

判定
↓1コンマ二桁

※『慈愛の女王』により二段階緩和
『負傷判定』
01~10:死亡
11~30:重傷
31~60:中傷
61~95:軽傷
96~00:無傷

コンマ32
31~60:中傷→無傷

※無傷で切り抜けた為、ベルゲ隊に損害発生

――


カタリナ(――でも、どこまで逃げられたかわからない!)グッ!

カタリナ(――出来る限り、もっともっと時間を……!)ダン!



ベルゲ「ま、まだ動くのか……!?」



ズガガガガガガ…!



……


ベルゲ隊兵1「」バラバラ…

ベルゲ隊兵2「」グチャ…

ベルゲ隊兵3「」ビクンビクン…



ヒュオオォォ…



カタリナ「はぁー……はぁー……」フラ…



ベルゲ「ば、馬鹿な……!?」

ベルゲ「試作品ばかりとはいえ、私の部隊が手負いの家畜一匹に全滅だと……!?」



カタリナ「ぐ……」フラ…


ベルゲ「……しかし、流石に今度こそ限界のようですな……」ニヤリ



カタリナ(ジーク、後は……)

ベルゲ「ふんぬぁ!」ドゴォ!

カタリナ「っぁ……!」グラ…


ドシャ…


ベルゲ「ふふ……手こずらせおって……」

ベルゲ「だが、この母体さえあれば、我が部隊はより強力になる……!」

ベルゲ「ふははははははははは……!」


――

※カタリナがベルゲに捕まりました
※カタリナの抵抗によりベルゲ隊に損害発生。連合軍の進撃難易度が緩和されます

――

……

【公国・ベルゲの研究室深部】


カタリナ「う……」

カタリナ「ここは……っ!?」

カタリナ「わ、私どうして裸なの……?」

カタリナ「それに、この鎖は……」ジャラ…

カタリナ「ん……」ググ…!

カタリナ(駄目、千切れない……かなり強力な魔封じの器具みたい……)



ガチャ…



ベルゲ「……気分はいかがかな? 森の雌豚よ」ニコニコ

カタリナ「っ! あなたは……」

カタリナ「……殺すのであれば、はやくしてください」

ベルゲ「いやいや、そんな勿体ないことはそうは致しませんよぉ……?」ニヤリ…

ベルゲ「散々に暴れてくれた時はどうしようと思いましたが……」

ベルゲ「ああ、まさかそれほどにまで素晴らしい身体とは……嬉しい誤算ですなぁ」

カタリナ「身体……?」

ベルゲ「ああ、家畜の身体に欲情するほど私は落ちぶれておりませんぞ?」



ベルゲ「――素晴らしいのは、その魔力……!」

ベルゲ「――枷をつけてなお、呼吸が続く限り自己回復だけは止まらない……!」

カタリナ「これは、生まれつきで――」



ベルゲ「――素晴らしい! 実に素晴らしい!」

ベルゲ「――貴様は、私の実験台になる為に生まれてきたのだぁ!」グオ!



カタリナ「!?」ゾクッ!


判定
↓1コンマ二桁

※『慈愛の女王』により二段階緩和+『素体の確保』により一段階増加
『負傷判定』

01~10:死亡
11~30:重傷
31~60:中傷
61~95:軽傷
96~00:無傷

コンマ25

11~30:重傷→中傷

――


グシャア!



カタリナ「うああああああぁぁぁぁぁぁ……!?」

ベルゲ「喚くな。ただ小指の先を我がメイスで叩き潰しただけですぞ?」

カタリナ「ぐぅ……!」ジワァ…

ベルゲ「このベルゲめは、こうみえて慈悲深いと自負しておりましてな……」

ベルゲ「優秀な素体、それも女であれば家畜相手でも破格の対応をとっているのです……」

ベルゲ「特に、貴様のような存在はまさに神からの贈り物とでもいうべきもの……」

ベルゲ「じっくり、丹念に、長く使わねば勿体ない。だから、まず殺すことはしないのです」




ベルゲ「――実験の為に、いたぶりはしますがなっ!」ビュオン!


グシャア!


カタリナ「っあああああああ!?」グチャ…

ベルゲ「おや、聡い女王と聞いていましたが噂に過ぎなかったということですかな?」

ベルゲ「小指の次は薬指。子供でもわかることでしょうに」ヤレヤレ…

ベルゲ「でも、これでもうわかったでしょう?」



ベルゲ「――次だ」ブオン


グシャ!


ベルゲ「――次、次」ブオンブオン!


グシャアァ!


カタリナ「ぐ………うぅぅぅぅ……!」

カタリナ(痛い、痛い……でも……!)


シュウゥゥゥ…


ベルゲ「ふむ、やはりこの程度の傷はわけないと……」

ベルゲ「大した回復力だ。まったく家畜には過ぎた魔力だが……」ブツブツ…

ベルゲ「しかしその癒しの力の源を私が調べ上げ、より広めることができたのならば……」

ベルゲ「公国では不慮の事故で命を落とす者がいなくなる」

ベルゲ「公国の民は、ますます充実した生活を送ることができる。素晴らしいですなぁ……」ウットリ…



ベルゲ「――その輝かしい未来の為にも、念入りに調べあげねば」

ベルゲ「――どのくらいの傷まで平気で、どのくらいの傷から痛みに悶え続けるのか?」



カタリナ「う……!?」

ベルゲ「完治したようですな。それならば次は……」グッ…


グジャア!


カタリナ「いっ……!? あああぁぁぁぁぁ……!?」



ベルゲ「だから喚くなと言っている。今度は先端だけでなく、指の根元から粉砕しただけだ」

ベルゲ「本来であれば、最初からその両手足を引き千切ってもよいのだぞ?」

ベルゲ「だがしかし、この後の実験を考えれば……」

ベルゲ「この調査も、程々のところで止めなければならないですからな」ブオン!



ゴキャァ!


カタリナ「っ……!!」ギリ…!

ベルゲ「おっと、うっかり手元が狂って甲の方を砕いてしまった」


シュウゥゥゥ…


ベルゲ「それでも、治るのだから凄まじい……」

カタリナ「はぁ……はぁ……あ、あなたは一体何を……!?」

ベルゲ「いやはや、本当にこんな強力で頑丈な玩具は初めてですぞ?」



ベルゲ「――これならば、存分に役目を果たしてくれる」



カタリナ「役目……?」

ベルゲ「――入れ」パチン!



ガチャ…


ゾロゾロ…



森国兵達「「カ、カタリナ様……!?」」ザワ!




カタリナ「あ、あなた達は……!?」



ベルゲ「嬉しいであろう? 私の慈悲によって、焦がれていた者と再会できたのだ……」


ザワ…ザワ…


ベルゲ「さて、喜ぶがいい家畜どもよ」

ベルゲ「今、私は気分がいい……」

ベルゲ「あの小娘を取り逃がし、ニイハオ将軍を失ってしまったことは腹立たしい」

ベルゲ「しかしそれでもこんなにも素晴らしい素体が手に入ったのだ……」

ベルゲ「素晴らしい、本当に素晴らしい……『母体』だ!」





ベルゲ「――この女を孕ませた者は、家畜の地位から脱却させてやろうではないか」

ベルゲ「――何度も、何度も、何度も子を産ませれば……いつかは公国民、約束された幸福も手に入るやもしれませんぞぉ?」ニヤリ


森国兵達「「!?」」


ベルゲ「――好きなだけ欲望を解き放て。快楽を得続けるだけで、地位も手に入るのだ」

ベルゲ「――こんなにも素晴らしい機会は、もう二度とお前達に訪れんぞぉ……?」




カタリナ(え……子供を……産む……???)


……

――

イベント途中ですが、今日はここまで
少し書き溜めも行いたい為、明日明後日の更新はお休みになるかと思います
カタリナが一段落したあと、再びジークサイドに戻ります
そして先に↓1で判定を一つ

本日もありがとうございました!

凌辱の精神ダメージがどんな判定で増えていくのかはまだ分からないが、ここまで鬱イベントを弾き続けてきたコンマさんを信じるしか無いか
(カタリナの今の状況は自分達の選択ミスが大きな原因なので実はコンマさんあまり関わってない)

進軍ルートは確か1-B(クリス&ユリーカ同行、ネーロは枷着けて待機で転移使用不可)だったけど、カタリナ救出のために実質的なタイムリミットが設けられたからルートも変更になる?
ネーロも枷外したから本来の1-Bルートと違って転移使用出来るし

ベルゲが勝手にやったこととはいえ、最早和解とか甘ったれたこと言ってられなそうだな

カタリナ救出失敗のペナルティを考えると
・仮にカタリナ抜きだった場合でも絶望的な戦力差というわけでは無く、カタリナを参戦させると大幅に楽になっていた
・魔法完全無効の再生ニイハオを、スキルが揃っていない時点で倒したことが相当なアドバンテージ
ということなのかもしれない。
無論もたもたしてるとカタリナロスト+ベルゲ隊がカタリナの魔翌力や再生魔法を取り込んで超強化されるから急がなきゃだが
あとちょいちょいエルクラッドが操られてる風な描写が出てることを考えると、もしもエルクラッドを倒したことでエルクラッド存命かつ正気に戻ればエルクラッドに忠誠を誓ってるゼルガーは共闘してくれるかもしれない(ゼルガー無視してエルクラッド戦とかまず無理だろうけど一応)

こんばんはー
すみません、昨日結果を張り忘れていました

凌辱負傷判定(>>681
※『慈愛の女王』により二段階緩和+『元森国民による蹂躙』により一段階増加

01~10:死亡
11~30:重傷
31~60:中傷
61~95:軽傷
96~00:無傷

コンマ08

01~10:死亡→重傷

※ボロ雑巾化まで犯されます……

……描き溜め中ですが、重くなり過ぎない程度にしておきます
今日の更新はお休みですが、一部質問や疑問に対する回答と補足を

>>693
進軍に合わせて判定累積(コンマ分値上昇)の予定でしたが、そもそもその進軍路も変わりかねないので模索中です

>>697
進軍ルートは模索し直しています。だいぶ色々予定が変わっているので

>>698
セレスティアとネーロが味方になっているだけでも奇跡なんですけどね
クリスとユリーカもいるので『後の』公国とは和解できるかもしれませんが、お察しの通り今は不可能です

>>703
カタリナが味方入りに成功していると、ベルゲ隊含めて全ての公国兵を一人で薙ぎ倒せて公国の注意を一人でひきつける
(連合軍やミリアの絶対安全化+ソニア合流確率上昇→殲滅加速)
ニイハオは本来妖精キラーから魔法キラーに強化してあったので、力を発揮しきれない状態で倒せたのは実はかなり大きいです
(ジーク、リアローズ、イアン、セレスティアしか攻撃を通せない)


ネーロが逃げ延びた+カタリナが犠牲となったことで協力指数は最大状態、カタリナ救出という急ぐ目的もできた為、実際問題として
『転移で進軍判定を起こさずに高速で公国に乗り込む』
選択が再び視野に入ってきています(提案されている方も多い)
当然、公国側の対転移対策もあり判定を行うのですが(最も強いところでも偶数ゾロ目なら突破できてしまいますが)
……正直、ネーロの転移が味方に回る想定をしていなかった為、本来ならば公国主要な場所全部で判定を入れたいところなのですが

『どう考えてもベルゲもゼルガーもわざわざ結界を用意しているわけがない』

場所が生まれてきてしまい、そこを選ぶことができれば無条件で公国への転移が可能になってしまっている状態です(白目)
ただし、同時に予め警告しておくと

『公国内で、とある悪手の行動を選択すると、チケット使用不可で○○の死亡が確定する』

というイベントもあるのでご注意ください。それを抜きにしても、公国王都は所謂ラスダンにあたりますので警戒は必須
ネーロの能力は攻め入りと逃走において圧倒的に強力ではありますが『ジークの庇うスキルの対象外』であり
『ネーロ自身は戦えず遠距離攻撃に弱い』ということも御留意ください

シャリオってそういや普段どこにいるんだっけ……

公国側に転移の痕跡を感知する術があったらネーロが飛んだ場所全部怪しい(=今上ってる転移先候補全部危険)わけだがこれに関しちゃ知る術がないな

ネーロに関しては信頼し過ぎてるからこその放任というか不干渉な気もする。ゼルガーが兵士にすらネーロは今休養中だから近づくなとか言ってるし、ネーロもそれ見越して公国飛び出してるし
博打過ぎるけどネーロ一人で転移してベルゲに刺されたり殴られて怪我しましたって報告さえできればベルゲ終了に持ち込めそう

それでいうと逆にマリリンはそろそろバレててもおかしくなさそうなんだよな(というかゼルガーが監視の兵寄越してた描写もあったし)

反応といえばカタリナの凌辱コンマヤバいことににってるわメインキャラの一角がロスト危機なのにそれらしい反応しなくなったし、もしかして鬱展開にぶちこみたがってる?
思えばニイハオ戦前も
・更新開始直後の初っぱなに
・ミスると犠牲者確定する超重要選択肢を『分岐選択肢』表記(犠牲者確定してる次は『重要分岐』だけど明らかに重要なのは前者)で
・前回の更新での重要ポイントを確認するインターバルを無しで選ばせる
辺り、鬱展開に何がなんでも誘導しようとしてるとしか思えない……

おまけに選択肢が戦うor戦わないと曖昧だったのに『何で戦ったの?え、戦わない選んだらカタリナが死ぬ?戦わずに逃げるって解釈すれば良かったのに』
みたいな後出しされるとなぁ

こんにちはー
少しは考察があるかとは思いましたが……
多くの人が勘違いというか失念なされているようなので捕捉しますと

『ネーロは本来、公国の要たる将であり、転移魔法の扱いに関して右に出る者はいない』

存在であり『敵の転移攻撃に対する防御策も練れる』

加えてネーロは『下準備無しでの大型含む複数対象を転移できる』が『連続使用で疲労してしまう』
それを補う為に『従来と同じように予め仕込んだ固定型の魔法陣を使うこともある』

現時点で既に『大正解の選択』と『○○(ネーロではない)死亡を招く大失敗の選択』両方が提示されている為明かしてしまいますが、

公国の転移妨害結界は

『ネーロが対森国用に以前から要所に仕込んである強力な陣』

『それの見よう見まねで用意された劣化版の陣』

の二つが存在し『ネーロより効果は下がるが、陣があれば魔力を流せる者ならば発動はできてしまう』
ネーロ本人なら公国全体を覆えるが他者はそれができない為、絶対に補え切れず
ベルゲ達が真似事結界を用意しない場所はがら空きになってしまうということです
(元々は公国が明確な劣勢状態になった時、ネーロが結界発動→公国に乗り込んだジーク達の転移退路を断つ流れ)

折角ネーロ味方入りしたのに無双できないなんてと思う方もいるようですが、

『彼女自身が転移の恐ろしさと、自分の転移も完璧でないことを熟知している』
ことと
『ネーロがいなくなったことで帝龍(ポラリス)転移による鉄国と森国の完全蹂躙』
が無くなっていることはお忘れなきよう


なお大失敗の選択に関しては『かなり明確にとある人物に既に喋らせて』あります

>>710
基本はセレスティアの私室の側で、たまに森に散歩に飛びます
>>711
転移痕跡はどんな未熟な転移でも残りません(陣が残っていたら別)

>>721
>>722
ネーロの不在に気がついていなのはその通り。マリリンに関してはゼルガーがその後節穴コンマを出してしまった挙句、
今はベルゲの方に注意が向いている為気にしていない状態です(エルクラッドも同じく)

>>732
純粋なコンマ運だけでなく、今回は行動と誰を選ぶかということを皆さんが選ばれた上でのことですので、こちらも覚悟をしただけです
(加えてカタリナは耐久力が高く、まだロストには少し猶予がある)
これでも鬱々としたものは相当削っています

まだ疑問があれば受け付けますが、回答できても夜になるかと思います

ああベルゲが張るんじゃなくてネーロのを悪用する感じなのね
折角だから聞いておきたいんだけど、ゼルガーがベルゲの行為に気がついた場合仲間割れすることはある?
その場合ゼルガーが勝てるか、今後万一でも共闘してくれる可能性とかも知りたい

>>737
現状、かなり可能性が高まっていますが……
どちらかと言えば、ベルゲの方から先にゼルガーに挑む可能性の方が高いです
不意を突かれない限り、この二人がぶつかった場合は基本ゼルガーが勝ちます(ニイハオもいないため)
そして共闘の可能性に関しては、伏せさせていただきます

もうこれっきりにするけどやっぱり多数決前の考察時間は必要だったのでは?
今回だって下手すりゃあ>>484でカタリナ救出を提案した人が戦犯扱いされかねなかったし

色々大変やね……とりあえず明かされた情報からだと
・ここまでのスレ民の会話で転移正解の場所と確定死亡イベントの正解がどちらも提示されている
・確定死亡はネーロではない
と考えると
転移正解場所:アルテミシアの別邸
転移大失敗場所:シャリオ(理由は>>718 シャリオはエルクラッド戦後、ポラリス戦でジーク達の増援に駆けつけてくれるかもしれない)
かな?
強力な結界の場所をネーロが知ってるならそこに別邸が含まれてるかも確認出来る

あと質問。
カタリナの凌辱でボロ雑巾レベルが確定してるけど、以前>>624の負傷コンマ解説で『チケットで回避出来るけど恩恵は無い』って明言してるってことは、この負傷判定の結果はカタリナの精神ダメージへは関係ないってことで良いんよね?
特殊判定じゃないからチケット使えるんだけどその確認無かったから聞きたかった

質問です
>>738でベルゲとゼルガーが潰し合う可能性が示唆されてるんですが、仮にゼルガーがベルゲを倒した場合凌辱によるカタリナの精神ダメージ判定は無くなりますか?それともゼルガーによる別方面の精神ダメージ判定が入るようになりますか?

ゼルガーはベルゲと違ってカタリナに対しては敵でありながらも敬意を払っている様子なので、解放は絶対にあり得ないとしても凌辱行為はよしとしないのではと思いました

考察時間って自分自身が振り返る時間もそうだけど周りが何考えてるかを参考にする時間でもあるからあるに越した事ないんだよね

今回の多数決も質問中に枠全部埋まってて少し可哀想だった

遅くなりました

>>739
>>742
すみません、確かにそうでしたね……
正直な所、ジーク単騎で強化内容がわからないニイハオに挑む人は少ないと思っていたのもあります
(セレスティアの剣強化が無ければおそらくジークは補正負けで不利な状況だった筈です)
とりあえず再発防止を兼ねて、↓5までの多数決は内容に関わらず考慮時間を設けたいと思います

>>740
精神ダメージは今回は入らないようになっています
加えてチケットはこの時の負傷判定でゾロ目のパワーアップも妙なので、死亡→重傷に変わる効果になるもので
実質ネーロとお守りを砕かれてしまった場合のジークの救済用でした

>>741
ゼルガーがカタリナを発見した場合、精神ダメージ判定は消滅します。当然解放はされませんが
ただ、公にカタリナが捕まったことを公表し森国及び鉄国に対して強烈な牽制を行い、
陽動作戦に支障が出る可能性が高いです
(なお、ゼルガーはカタリナの水晶欠片で強化されていますが、カタリナ本人の魔力を奪うことはしません)

カタリナの方は分かったけど、ゼルガーが勝ったら水帝龍の方はどうなるんだろ

精神ダメージ判定入るのは普通に考えてソウキリュノリーチェエーテルミリアかな

リュノ以外カチカチメンタルとはいえミリアを除く4人はは身内補正やら懐き補正やらで大変なことになりそう

こんばんはー

明日の夜にカタリナ部分を投下しようと思いますが、少し描写の関係で二つほど判定を取っておきたいと思います
(なお内容に関しては過度な期待はしないでください。この判定もほぼフレーバーです)

>>752
普通に前線に放り込まれます。今のジーク達なら捻れる相手ですが、連合軍にとっては脅威の存在です

>>754
森国メンバーは当然ですが、最大ダメージ確定しているのは実はジークの方だったりします

特殊判定
↓1~2コンマ二桁

夜レベル判定

1ベルゲ(凌辱知識+15補正)
20+15=35(……知識はある。だが枯れているのか、年齢のせいなのか……)

2ソウキ(子持ち+15補正)
46+15=61(がっついちゃったもの。それなりの性欲はあるよ)


とりあえず、あの人のよりもいいのぉ的なことは言わせずに済みそうですが(兵士達は一律50扱い)
ベルゲはこれは……

とりあえず、あまり鬱々としない範囲で頑張ります

家畜に欲情しない=捕虜相手に自分はヤってないってことだしもしかしたら知識あるけど未だに童貞とかあるかもしれない。魔法使えるし。
あとなんとなくカタリナのキャラシ見てきたけど

【外見】穏やかな翡翠色の目に若草色の長ロングヘアで地面を引きずりそうだが魔力でちょっと浮いている。美人だが胸は娘に似て控えめ

この記述のせいか自分の中のカタリナの外見イメージがパルテナの鏡のパルテナ様で固まってきた感ある

>>764
個人的には髪もふれるくらいのゆるふわロングなイメージある。FE外伝のティータの髪伸ばした的な

>>761にて『あの人のよりもいいのぉ的な台詞は言わせずに済む』ってあるけど、そもそもカタリナにはあの人のモノの記憶自体は消されてるから無いんだよな
ソウキががっついた時に中出し→着床までは行ったけどどこまでヤったかは不明だし、負傷判定に合わせると兵士達にカラダと知識をがっつり開発されそう

この世界の淫具事情が地味に気になる
鉄国は機械技術発展してるから現実のバイブやローターに類するものが存在するのか、他の国には『魔翌力を込めることで振動を続ける石があり、それを加工して作られた張型』とかがあるのかとか

状況的に速めに転移使ってラスダン(公国)突入するわけだし、カタリナのシーン終わるorその後のジーク+森国精神ダメージ終わった辺りで確認のために突入メンバーのレベルとスキル一覧貼ってほしい

残ってる公国のネームドは龍四体と六将二人にジラワークアインのベルゲ配下そしてエルクラッドか
ポラリスはシャリオが勝てなくても押さえてくれると考えても残りを連続で相手する余裕はあるのか?

なんだかんだでジーク傭兵団が集団で戦ったのって結構前だった気がするし、レベル合計だけじゃなくて継戦能力も確認したいところ
確かポラリスって実質ゾロ目チケット無効にしてくるスキルあるって言われてたし

こんばんはー

>>764
>>766
両者の画像を検索して見て来ましたが、個人的にはカタリナは>>766の方が近いかもしれませんね
いざという時は広がった長い髪の毛にも魔力を大量に流して硬質化……とかも考えていました

>>767
高かったら記憶の奥底から引きずり出されて、ソウキのものと比較してしまうとかも考えていたもので
ソウキも実はほとんどカタリナには手を出していない状態(初夜のみ)だったりします

>>768
バイブやローターは便利な反面、安易に持ち出すとファンタジー感無くなるかなと思ってしまい手が出せないんですよね……
でも鉄国と森国の技術の誤った使い方ってことでその案は使えるかもしれません


>>772
>>773
>>774
再度作戦内容を決定する時に、一覧を用意したいと思います(マリリン武器性能決定判定も)

遅くなりましたが、カタリナパートだけ投下します

――


「ちっ……!」


小さく舌を打ち、ベルゲは空になった瓶を投げ捨てる。


「……」


無理矢理にその中身である薬品を飲まされた女王カタリナ。
しかし彼女は然程それを気にもせず、ベルゲの背後で未だ混乱した様子の森国の兵士達を見つめ続けていた。
長い間捕虜とされていた彼らが無事であったということは、素直に嬉しいと感じることができていた。
目立った外傷も無く、劣悪な環境で過ごしてきたのではないと思えるくらいには、身なりも綺麗だ。

しかし、それだけで公国の捕虜待遇が優れていると判断するほど、彼女は愚かではなかった。
自分に対してもだが、このベルゲという将軍はとにかく他国の者への評価が著しく低い。
過去に森国や鉄国と何かあったのかもしれないが、それだけでその国の民を全て否定することは許されない。
確かに出会った公国兵のほとんどが粗暴、野蛮な存在ばかりであったが……
全てがそうではないということを、カタリナは知っていた。
自分に攻撃を躊躇ったアッシュに、ジークと共に助けに来てくれたらしい癖毛の少女。
探せば、きっともっと沢山いるだろう。森国を滅ぼされたからといって、公国まで滅ぼしてしまうのは間違っている。
だが、目の前のこの男は……


「ぬうぅぅぅ……!」


女王の心中など知る由も無く、ベルゲは焚いていた香も乱雑に扱う。
その姿に兵士達は怯えるが、彼はそれも気にも留めない。
苛立っている理由は実に簡単なもの。


――カタリナに、自分の薬が一切効かない――


焚いていたのは媚毒の香。予め解毒薬を飲んでいるベルゲ本人には聞かないが、部屋の中にいる雌も雄も性欲を曝け出す筈だった。
兵士達も抑えているようだが、息は荒くケダモノの気配を漂わせている。間違いなく影響を受けている。
だというのに、目の前の女は一切動じていない。
恥ずかしがり胸や局部を隠す仕草も見せずに、どこか憂いを帯びた瞳で見つめているだけ。
ならばと排卵誘発の効力も加わった媚薬の原液を丸々飲ませたが、ぴくりとも反応を示さない。

知る者は極一握りだが、カタリナは夫であるソウキの手で長年忘却の薬を飲まされ続けていた。
それに身体が順応し、元々の体質も相まってカタリナの身体は、薬毒を受け付けない強靭なものへと変貌していた。
まさか、実の夫から強力な薬を飲まされ続けているなどとは、常人ならば考えつかない。
そしてソウキとベルゲ、この二人の薬の精度にも差があったのが大きい。
確かにベルゲは公国では稀有な将。医療や薬学に果ては回復魔法に武術と有益な技術と知識を持っている。
しかしソウキは戦えない代わりに何かができないかと模索し、薬学に辿りついた。
自然に溢れ、様々な素材や魔法が存在する恵まれた環境であった森国。そこにソウキ本人の探求心が加われば……
薬の扱いにおいて、ベルゲが敵わないというのも当然の結果だろう。


「くっ……!」


いきなり出端を挫かれたベルゲは、苛立たしげに石畳を強く踏みつける。
まさか、優れた公国の民である自分が、戦えない森国の王に一点に置いて負けているなどとは、夢にも思わずに。

「……ええい、もうよい!」


薬が使えないとなると、少し骨が折れる。
他の捕虜達の様に薬漬けで快楽の世界に堕とせないのであれば、必然的に調教の時間が増えてしまう。
だが今の自分は、いくら強力とはいえ家畜一匹に時間をかけすぎるわけにもいかない。
大公の寵愛を受ける小娘が裏切り、六将の筆頭すら怪しいともなれば、残されたのは自分しかいないのだから。
従順に仕立て上げた捕虜を総動員しても、あまりにもやるべきことが多すぎる。


「う……!?」


苛立った形相のまま、無遠慮にカタリナの腕に針が突き刺され、その血が引き抜かれていく。
血は便利な素材だ。相手が強力な魔法の使い手であるならば尚更のこと。


「今は、このくらいにしておきましょう。……私は忙しい身でしてな。まずはこの家畜達と戯れるがいい」


針を引き抜き、侮蔑の視線を投げながらベルゲは足早に部屋から去って行こうとする。
刺された腕の痛みも忘れ、カタリナは思わずこの将の行動に疑問符を浮かべた。
捕縛してあるとはいえ、敵とその部下を一部屋にまとめて退室するなど、何を考えているのか?
ベルゲの事情を知らない者からすれば、彼の行動が理解し難いのは間違いない。


「――孕ませ、堕とせ。出来れば、このベルゲがエルクラッド様へも口添えをしよう」


去り際に、ベルゲは森国の兵士達に改めて念を押す。
薬が使えないのであれば、雄の力に頼るしかない。
しかし公国に歯向かう女王、家畜の中でもとびきりの忌むべき存在を自ら抱くなどベルゲの頭の中にはなかった。
家畜と交わるということは、自らの品位も下げてしまうことなのだから。


軋みながら、重い鉄の扉が閉められ、施錠される。


残されたのは、生まれたままの姿の女王。
そしてその部下であった五人の兵士のみ。
脱出は難しそうだが、あの男が部屋からいなくなった。
見知った、もう失われてしまったと思っていた彼らが無事で目の前にいる。


「よかったぁ……」


決して、いい状況でないことなどは百も承知。
自分がもっと上手く立ち回っていれば、そもそも戦争を回避できたのかと思うと、罪悪感もこみ上げてくる。
それでもカタリナは何より彼らが生きていたことに、安堵していた。
心の底からの、偽りの無い……優しい笑顔だった。


「カタリナ、様……」


目頭がじわりと熱くなったことを、兵士達も自覚する。
優しくて、綺麗で、温かくて、それでいて勇敢で。
この女王と共に森国の為に尽くそうと、あの日誓ったのが昨日のことのように思い出される。
まさか、今日まで生かされ……こうして、もう一度その姿を拝めるとは思ってもみなかった。
だが、女王の名を口にしたところで……二の句が告げられなくなっていた。


熱くなっていたのは、目頭だけではない。

――


「大丈夫? どこにも、怪我はない……?」


心配そうに尋ねてくる女王の姿から、兵士達は目を離すことができない。
それは忠誠を誓った女王から気にかけて貰っているという喜びもあるにはあるのだが……
思考のほとんどは、別のもので塗り潰されていく。

兵を案ずる優しき女王の、なんとすばらしきことか。
しかし、彼女はあまりにも無防備すぎた。
鎖で繋がれているとはいえ、ある程度は手も脚も動かせる筈だ。
それなのに、それは先程から一切動く気配を見せていない。


衣服も下着も雑に破り捨てられたのか、石畳の上に残骸が散らばっている。
今のカタリナは、一糸纏わずその美くしい肢体を惜しげも無く晒している状態なのだ。
それを彼女は、全く隠そうともしていない。


「「……っ……」」


兵士達は思わず同時に喉を鳴らす。
周知の事実であるが、カタリナは既婚者であり……立派に育った娘がいる。
つまるところ、年齢はある程度のところまではいっている筈だ。そうでなければソウキの方に問題が出てくる。
熟れた歳の、他人の手つき、子持ちの人妻……
女に飢えているにしても、せめて娼館に行った方がまだいい相手が見つかるぞと言われるかもしれない。
それでも彼らは、目の前の光景を脳に焼き付けることに必死だった。

慈愛を感じる翡翠色の瞳に、柔らかさを感じる若草色の艶やかな長髪。
若く綺麗な美貌の女王であると、誰もが口を揃えることだろう。
しかし、その下。
普段は法衣に覆われていて、誰も見ることの叶わなかった女王の身体。
それが、自分達のような一介の兵士の前に全て晒されている。


小ぶりではあるが、瑞々しく形のよい胸。

戦場にも出るというのに、華奢な身体つきに括れた腰まわり。

そして圧倒的な量の長髪に反するかのように、割れ目を覆い隠す毛は微々たるもの。

茂みとも呼べない、申し訳程度の一摘みの若草が存在するだけであった。


予想していなかった――まるで、十代半ばの少女のような身体。


「あ、あ……」


ふらりと兵士の一人が吸い寄せられるように前に出た。
本当の年齢など知ったことではない。目の前の極上の身体が現実であることは確かなのだ。
中古品? 娼館も同じことだ。そしてこんな逸材はどこにも置いていないだろう。

彼女は今、魔力を封じられている。鎖で逃げ出すこともできない。
対する自分達は五人。脱出はできないが、四肢は自由だ。
いかに森国最強の女王といえど、この状況下で自分達を押しのけられるわけがない。
一人が動けば、もう一人も。
そしてそれに続く様に、残る面々もじりじりと動き始めた。


「え……?」


不安げなカタリナの声も、意に介さない。
その動きは、獲物を仕留めるためだと言わんばかりに、示し合せずとも女王を取り囲むものになっていた。


「ど、どうしたのみんな……?」


言葉を発さずに、自分を取り囲んでくる兵士に僅かに怯えるカタリナ。
彼らの呼吸は荒くなっており、もしかすると体調が優れないのかもしれないと思うが、
ではこの動きの意味が何なのかがわからない。

彼女は影響を受けていないからわからないが、兵士達はたっぷりと媚毒の香を吸いこんでしまっているのだ。
敬愛する女王の前であるからこそ、なんとか抗おうとはしていたが……
そんな者達の前に動けない極上の肉が置かれたら、どうなるか。



「――っ、カタリナ様……もうしわけ、ありませんッ!」

「きゃっ……!?」



やがて兵士の一人が、とうとう耐えきれずにカタリナへと飛びかかる。
男女の体格差、そしてここに来るまでに戦いに次ぐ戦いで消耗しきった身体。
一瞬の抵抗もできないままに、カタリナは床へと組み伏せられた。
それにあわせてジャラリと鳴る鎖の無機質な音に、冷えた石畳の硬い感触……
そんな中で、カタリナの長い長い髪が広がる。
それはさながら、草原のようで。
暗く冷たく希望などどこにもないようなこの状況下で、そこだけは色づき、明るさを示していた。


「カタリナ様!」


その光を求めるように、残る四人も次々に群がっていく。
無数に伸ばされる男の腕を前に、カタリナは本能的に身を捩り逃れようとする。
しかしそれは叶わない。一人でも厳しいというのに、どうしてこの体勢で五人を跳ねのけられるというのか。


「や、やめ……! 落ち着いて……ね?」


それでも、表情だけは穏やかに。
兵士達を落ち着かせようと、柔らかな微笑みを浮かべてみせた。

この光景を誰かが見ていたならば、どう思ったのだろうか。


――こんな状況下でも部下を案ずることのできる女王の優しさに感銘を受けるのか。



或いは。



――蜘蛛の巣に捕まった美しい蝶の無残な最期を見まいと、目を背けるのか。



そしてこの場には、そのどちらもいない。
何もできない蝶と、蜘蛛以上の獰猛な獣しか存在しない。




「ふぅ、ふぅ……!」


兵士の一人の顔が、彼の荒い息がかかる程の近くまでカタリナの顔に寄せられる。
その時、カタリナは嫌でも目にしてしまう。


――昏く沈み、濁り切った生気の感じられない兵士の瞳を。


その次の瞬間。


「んぐぅ!?」


微笑みを浮かべていたカタリナの柔らかく艶のある唇を前に、兵士の中の何かが切れた。
それは彼を未だ人足らしめていた何かだったのか。支えを失った彼は完全なる獣と化す。

カタリナの唇を無理矢理に割り開き、舌が捻り込まれる。
引き剥がそうにも、両手足を他の兵士に押さえつけられていて身動きができない。
口内で逃げ惑う舌もすぐに捕まり、絡め取られて吸われる。

あまりの事態に、カタリナの混乱は収まらなかった。
それをいいことに兵士はカタリナの唇も舌も口内も、その全てを貪り食う。


「ふぐ、ん……じゅ……んぐ、んうぅぅ……!?」


今まで大人しかった女王が、頭をよじって逃れようとする。
翡翠の瞳からは、ボロボロと大粒の涙まで零れ落ちていた。
国を蹂躙されたあの日ですら気丈に振る舞っていた彼女が、自分の下で泣きながら微かな抵抗を繰り返している。


「っ……」


兵士達の内に生まれる感情は、罪悪感。




――そして、嗜虐心であった。




「ん、ぐむぅぅ……! むうぅぅ……!」


止まらない、か細い抵抗。
仲間が他の部位を拘束している為、カタリナの口を犯す兵士はその両手をカタリナの頬にそえることができた。
頬まで滑らかで柔らかいことに興奮しつつも、当初の目的の為に楽しむのは程々に力を加えていく。
覆い被され両手で頬を固定されては、今度こそカタリナに逃げ道は無い。
カタリナの抗議は、さらに溢れ出す涙のみとなってしまう。
それでも、もう兵士は止まれなくなっていた

夢中でカタリナの口内を蹂躙し、その唾液を吸い上げる。
わざとらしく、じゅるじゅると音をたててカタリナに聞かせるように。
今あなたの口を支配しているのは、この俺の舌なのだと、刻み付けるように。


兵士は夢中になっていた。
カタリナの唾液をまるで不死の甘露であると言わんばかりに吸い上げたかと思えば、今度は自分の唾液を流し入れる。
荒々しいながらも舌先にそれを溜めてカタリナの口内に満遍なく塗りたくり、それを飽くことなく続けていく。


「んんんん……! ん、ぐっ……う゛うぅ!?」


上から際限なく流し込まれてくる唾液に、カタリナは必死に抗う。
なんとか吐き出そう吐き出そうと、くぐもった声と共に口の端から僅かずつ押し出していく。
しかしそれも結局は、無駄な抵抗。
体勢の問題もあり、相手から舌を使って直接喉に唾液を送り込まれては、呼吸ができなくなってしまう。
頭では嫌だと反発しても、身体の方は生きる為の行為を選ぶ。


女王の喉が、ごくりという音と共に大きく動いた。


飲んだ。あのカタリナ様が、俺の唾液を飲んでくれた。
それを見た兵士はもっともっと唾液を流し込もうとするが、呼吸が苦しいのはこちらも同じこと。
名残惜しげに、一度唇が離される。すぐに、また味わいたいという思いを残しながら。


「げほっ……! ごほっ……!」


その隙に、カタリナは頭を動かして力一杯に咽こんだ。
まるで、飲まされた唾液を全て吐きだしたいと感じさせるような。



「カタリナ様――」

「な、なんてことを……!」


だが、兵士達が感じたそれは間違いではなかった。
カタリナは本心から、吐き出したかった。
信じられないような今の行為全てを、無かったことにしたかったのだ。








「――あ、赤ちゃんが出来てしまったらどうするのですか……?」








――涙を湛えつつ、真っ赤な顔でカタリナは兵士達にそう抗議した。


これには、兵士達の誰もが状況を忘れて面食らった。
今、この女王様はなんと言ったのか?
ふざけているのかと思えば、あの表情は本気で言っているという確信が何故か持ててしまう。
媚薬の昂ぶりさえ一時的にどこかへ旅立ってしまうような、圧倒的な衝撃であった。



カタリナの口を再度犯そうとしていた兵士は、間近でその顔を見てしまい思考も動きも何もかもが止まってしまった。
代わりにカタリナの片腕を抑えていた者が、おそるおそる真偽のほどを確認しにかかる。


「カタリナ様、何を仰っているのですか……?」

「し、知らないのですか? 誓いのキスをすると、赤ちゃんを授かるのですよ……?」

「その、私が誓いを立てたのはあの人だけだから……大丈夫、だとは思うけど……もし……」


さらに顔を赤らめ、口籠りながらも何か言葉を続けていくカタリナ。
だがその言葉は、兵士の誰の耳にも届いていなかった。

信じられるだろうか。
自国と敬愛していた女王の口から飛び出た言葉とは思えない、思いたくない。
彼女の実年齢はわからない。国防を担う銀の将軍も年齢の割に外見も中身も幼いという前例もあるにはあるが……
カタリナは、森国の女王だ。年頃の娘も生んでいる。やることは十数年前からやっているのだ。
そんな彼女が、今どき絶滅したと言ってもいいであろう程の純粋無垢が過ぎた言葉を口にしたのだ。
余程の箱入り娘すら、こんなことにはならないだろう。


「……カタリナ、さま……」


兵士の一人は、震える声で女王の名を口にした。
しかしそれは、あまりにも無知過ぎる彼女を侮蔑するものではなくて。



「それは、間違っています」

「え……?」

「俺が……俺達が、教えてあげますよ……」



――興奮。紛れも無く、それだった。
見れば他の兵士達も同様に、股間部を膨らませている。
そして僅かにあった筈の罪悪感すら吹き飛ばし、口の端に浮かぶのは黒い笑み。

彼らは、カタリナの認識を改めていた。

彼女は優しく強く頼れる王ではあるが――実のところは、無垢で無知な少女に過ぎないのだと。
顔つきは少し大人びてはいるが、この無知さに成熟しきっていないとも言える身体を少女と言わずなんというのか。

今、自分達が組み伏せているのは女王でも、熟れた人妻でもない。



――たった一人の、無力な少女に過ぎない。


――子を持ちながら何も知らない、奇跡の産物のようなこの真っ白な身体を、自分達の色に染め上げることができる。


――兵士達の黒い欲望が一気に猛り爆ぜる。


――これは、媚薬のせいだからと言い訳までつけて。



「っ……!?」


ぞわりと、カタリナは嫌な気配を感じ取る。
兵士達が纏っていた気配が、変わった。
これではまるで、森国を焼いた公国兵達と同じ――


「――ひあっ!?」


思考を巡らせきる前に、カタリナの口から悲鳴が漏れる。
何が起きたのかと思えば、片腕を押さえていた兵士が動いていた。


「な、何を……ひうっ!?」

「ああ、これがカタリナ様の……!」

「おい、俺にも触らせろ!」


反対側の兵士も動き、それぞれがカタリナの控えめな胸を左右から弄り始める。
男達に群がられたカタリナは、為す術がない。

捏ねるように弄り倒せばその度に柔らかな弾力が。
時折、淡い色の先端を抓りあげれば身体が大きく反応を示す。


「っあ、……っ、やぁ……、ひっ!?」


感度は良好なようで、本当に年頃の少女のような初な反応が返ってくる。
感じているというよりは、どちらかといえば恐怖の割合の方がまだ多いのだろう。


――彼らはカタリナの奥底に閉じ込められた、彼女がこうなった原因を知ることは無い。


(やだ……こわ、い……怖い……?)


胸を男達に弄られ、自分の口から出た声を耳にするカタリナはその感情を自覚する。
自ら最前線に立ち、森国を守る為に戦ってきた勇敢な女王カタリナ。
氷帝龍の槍に貫かれ、異形と化した公国将の槍に貫かれ……それでも屈することはなかった強き女王カタリナ。
そんな彼女は、確かに今……明確に恐怖の感情を覚えていた。

自分の身体に勝手に触られるという不快感。
それと同時に襲い来る、むず痒いような痺れるような、不思議な感覚。
正体がわからないからこそ、カタリナを蝕む恐怖がおさまることは無い。


「や……ひっ、あ……ぐっ! やめ、てぇ……んぁ……!」


胸が刺激される度に、カタリナの口からは喘ぎとも悲鳴とも呻きともとれる声が漏れた。
聡明な筈の女王が、事態を把握しきれずに惑いの宿った瞳にめいっぱいの涙を湛えている。
その様が、兵士達の嗜虐心を更に煽っていく。
あれだけあった筈の忠誠の心は歪みその形を変え、捻じ曲がりカタリナへと注がれていく。


――何も知らないカタリナ様に、教えてあげよう。

――俺達が、教えなければならない。


自分達の都合のいいように解釈された、歪んだ想い。
果たしてはそれは、本当に薬の効力によるものだけなのか。
この場にいる誰にも、もうそれはわからない。


「あっ、ん……! はな、してぇ……!」


女王の口から出るのは、命令ではなく懇願。
しかしそれを兵士達が聞き届けることはない。

執拗に弄られた乳首はカタリナの意思とは無関係に尖り始めていた。
自分達の愛撫で彼女が感じてくれているのだと信じ込む彼らは、さらに柔肉を捏ねまわす。
手が届かずに滑らかなお腹を撫でさするだけの者もいたが、カタリナにはそれさえも強い刺激だ。


(やだ、やだ、……!)


身体が奮える。もう大丈夫だろうと、乗り越えたと思った過去は未だ深く刻まれていたのだと嫌でも自覚する。
大丈夫だと思ったのは、普段は頼りなさげとも評されてしまう、優しいあの人が触れることを想定していたからで。
こうも無遠慮に――まるで物のように扱われることは、考えていなかった。

舌で転がされ、吸い上げられ、寄せて上げるように揉みしだかれて。
ただ自分の欲望を満たすことしか考えていない、愛の無い蹂躙。
嫌だと思っていても、どうして身体は反応してしまうのか。


「あ……ふあぁっ……!?」


そしてついに、軽く歯を立てられた時に一際大きな声が発せられる。
カタリナは自分の口から出た、初めて甘さを含んだ声に驚くばかり。


「いっ……! ぁぁ……ふぅ……!? やめぇ……!」


その後も爪の先でこりこりと虐められる度に、熱を含んだ声は漏れ続けた。
心ではただ怖いと、寒さすら感じるというのに。どうして声はこうも熱いのか。
どうしてこれだけやめてと言っているのに、彼らは止めてくれないのか。


「はぁはぁ……カタリナ様、美味すぎる……っ!」

「どこも、たまんねぇ……!」


気がつけば、男達の舌はカタリナの全身を這いずり回っていた。
いくつもの熱く滑った舌が自分の身体を撫でていく様は、カタリナには恐怖でしかない。
味などするわけがない。しても、今の自分は血と土の味に決まっている。
それなのに優しかった筈の彼らは目を血走らせ、離れようとしない。
その光景が、更に恐怖を煽ってカタリナの動きを鈍らせていく。


「はぁ、今度は俺がっ……!」

「んうううぅぅぅぅぅぅ!?」


両方の乳首を同時に吸い上げられた時、カタリナの腰は大きく跳ねる。
痛みの奥の痺れ、甘い刺激。
身体だけでなく思考も鈍ってきた彼女は、徐々に声を抑えることもできなくなっていた。
忘れていた感覚を……大切にしてきた筈のものを、無理矢理に引き摺り出されている。
それが怖くて怖くて、仕方がない。


「も、もう……やめて……これ以上は……」


身体に力が入らないカタリナは、何度目になるかわからない願いを口にする。
彼女は気がつかない。気がつけない。
自分の少女のような身体が、普段からは想像もつかないようなしおらしさが。
拒絶の中に稀に混じる、甘い声が……どれだけ、兵士達に劣情をもたらしてしまうのか。


「何を言っているんですかカタリナ様……?」

「ここからが本番じゃないですか……」

「俺達が、ちゃんと本当のことを教えてあげますから……」

「俺達の子供、孕んでください……」

「そうすれば俺達、ずっと一緒にいられますもんね……」


兵士達の口から出た言葉に、カタリナは青ざめる。
もう、彼らはやめてはくれないのだと感じさせるような……
どこか諦めの混じった、虚ろな声。
それでいて瞳は濁りつつも血走っているという、異様な状態。


「いや……」


これから、何をされるのか。
あの日の記憶が、蘇る。



赤ちゃんが欲しいと願ったのは、自分だった。
深く熱く、誓いのキスを交わして……身体の奥底が熱くなり、あれで赤ちゃんは授かれた筈だった。
けれど、愛するあの人はそこから手荒くなっていって……
胸を揉まれ、吸われ、噛まれ……感じた事の無い感覚と痛みに、やめてと頼んだ。
それでも彼は、止まらなかった。そして……
身を貫く激痛と、滴り堕ちた自分の血。抜いてと頼んでもしばらくは体内を掻き回され続けた。
痛くて痛くて、豹変してしまったあの人が怖くて……

それでも彼は、我に返った後は何度も何度も謝ってくれた。

そして特別な薬を作って、辛い記憶を消し去ろうとしてくれた。

あの夜以来、一度も乱暴をされたことはない。

あの人も、深く後悔していた。痛みに耐性が無さすぎた自分もいけなかったというのに、自分ばかりを責めて。

だからこの戦いが終わったら。あの日の続きを……そう願っていた。

それなのに……



「いや……いやぁ……」


後ずさり逃げようとするカタリナ。
だが変わらず五人の男達に群がられていては、逃げようがない。


「大丈夫。ソウキ様のことなんて、すぐに忘れさせてやりますよ……!」


――大丈夫なものですか。あなた達はあの人と違って、最後に謝ってはくれないのでしょう……!?

――忘れるわけが、ないでしょう……!?


数瞬だけ、カタリナの瞳に強い光が宿る。
しかしそれに射抜かれても、兵士達はもう止まらない。


「い、いやああああぁぁぁぁぁぁ!? 見ないで……見ないでぇぇぇぇぇぇ!」

「おおおぉぉぉ……! これが、カタリナ様の……!」


脚を押さえていた兵士達が、カタリナの両足を無理矢理に割り開く。
それだけでカタリナの瞳には再び恐怖の色が濃くなるが、兵士達が気にすることは無い。
脚を左右に広げられ、両腕も拘束されているカタリナは何の抵抗も許されない。
覆い隠すだけの毛も存在しないが為に、彼女の秘裂はあっというまに兵士達の目に曝け出された。


「へへ……なんだ、カタリナ様も濡れているじゃないか……」

「嫌がったふりしてても、本当は俺達の子供を孕みたくて仕方がなかったんですね!」


兵士達が何かを言っているが、カタリナはそれを気にする余裕も無くなっていた。
来る。来てしまう。もうすぐ、あの痛みが。
それも、愛する人ではなく……自分の国の、信じていた者達の手によって。

ぴったりと閉じたカタリナの割れ目は、確かに僅かに濡れていた。
だがいくら胸を弄られ、甘い痺れを覚えたとはいえ……
カタリナが感じていたのは、最初から最後まで恐怖でしかなかった。
記憶にも残る恐怖と苦痛。それに対する防衛本能に過ぎない。


「ああ、もう準備できているんですねカタリナ様ぁ!? お、俺もう、限界でぇ!」

「ひぃっ!?」


だが、兵士達にとっては濡れた理由などどうでもよかった。濡れて準備ができているのであれば、子供を作れるのだから。
兵士は言葉通りに我慢の限界だと言わんばかりに、自身の服を破り捨ててまですぐさま全裸になってみせた。
そして眼前に晒される、興奮していきり立った男性器。
カタリナは過去に夫のものを見ただけで、それさえもじっくりと見たことは無い。
だが脈打ち熱を放つそれは、身体が覚えている。




――身体を刺し貫く、苦痛の権化。




「カタリナ様……!」

「やめて……! それは――がっ!? はぁっ……!! うああああああぁぁっ……!?」


兵士のモノは、制止を振り切ってろくに濡れてもいないカタリナの秘所を勢いよく貫いた。


「うおっ……!? な、なんだこの締め付け……!?」

「ど、どうした!?」

「ま、まるで処女みたいに、俺のモノを咥えこんで離そうとしないんだ……!」


兵士達のどよめきはカタリナの耳に届くことは無い。
長年忘れていた……ようやく向き合おうをしていた記憶。
それを最悪の形で掘り起こされ、挙句その記憶以上の激痛ともなれば。


「ぎっ……! がぁ……! い、たい……痛い、よぉ……!」


穢されたのは、身体だけではない。初夜の記憶、心をも踏み躙られた。
あまりの痛みに、カタリナは涙を零しながら少女のように苦痛を訴える。


「お、おい早く変わってくれ!」

「馬鹿、次は俺だろう!?」


しかし、当然それを聞き入れる兵士達ではない。
一番に挿入した同僚のたまらないといった表情を見て、次の順番を巡り争う始末。


「くぉ……! カタリナ様、そんなに俺のことを……! 大丈夫、これならすぐに射精してしまいそうです……!」

「いぎぃ……!! はっ、ぁぁ……! ぐぁ……! やめ、て……! 痛いの、痛いのぉ……!」


きつい締め付けに、兵士の腰を振る速度は増していく。
それはつまり、カタリナが感じる苦痛も増していくということ。

彼らは知らないし、知ったところで腰を振ることを止めはしないだろう。
カタリナは既婚者であり、娘リュノを授かっている。
だがそれは、彼女が初夜に授かった奇跡の産物。あの日以来、ソウキは罪悪感からカタリナに一切の手は出していない。
カタリナの身体は、未だ一回しか誰かの侵入を許したことの無い……限りなく、未経験に近い身体。
そして、快楽を覚える前に記憶を消され……自慰の経験すらも無い。

女王は、兵士達の想像以上に無知で無垢な存在だったのだ。

知識も経験も無い、濡れてもいないカタリナの膣内はひたすら乱暴に突き上げられる。
その一突きごとにカタリナは目を見開いて涙を散らす。
長い髪を振り乱れさせながら、必死に痛みを訴える。
今カタリナを抱いている者が夫であれば、きっと止まって詫びたことだろう。

しかし、今は違う。
誇りを失い、忠誠を歪め、欲に狂い堕ちた兵士。
自分の快楽を追い求め、カタリナの何もかもを踏み躙る存在。
愛の無い一方的な行為。女王を性処理の為の道具としてしか見ていないような行為。
こう言えば、きっと彼らは揃って反論することだろう。


これはカタリナ様の為である、と。


もはや彼らに罪悪感は欠片も残っていない。
自分達はまだ正気を保てていると思っているが、長い捕虜生活の中で何かが変わっていることに気がついていない。
自分達が狂っていることに気がつかないからこそ、そのまま転げ落ちていく。


「おお……射精る、で、る……っ! おあああああぁぁぁぁぁぁぁ!」

「い゛っ……! あ゛あああぁぁぁ……!?」


そしてカタリナの願いも虚しく、兵士は程なくしてカタリナの膣内に容赦なく欲望をぶちまける。
満足気な顔の兵士とは正反対に、カタリナの表情はまさに絶望そのものであった。


(お腹……熱い……痛い、これ、覚えてる……)


息も絶え絶えで、泣き腫らしながら力なく天井を見つめるカタリナの姿に普段の面影はどこにもない。
秘所からごぽりと溢れた白濁液が、さらにその痛々しさを感じさせる。


(でも……これで……)


しかし絶望の中にも、僅かにカタリナは希望を感じ取る。
身体を貫く痛みが、無くなったのだから。
不快感は残っているが、これで終わったのだと安堵の感情が芽生え始めていた。



「終わったな!? よし、次は俺だっ!」

「――え? あ゛あ゛あ゛あああぁぁぁぁっ!!?」


そんなカタリナの心を打ち砕くように、今度は別の兵士が間髪入れずに張りつめたそれを突き立てる。
安堵し気を緩めたところへの襲撃は、先程以上の衝撃と痛みをカタリナに与えた。


「おふぉ……きっつ……!? すげ……ほんとに、処女みてぇだ……!」

「あっ、が……! どう、してぇ……!?」

「ぐ……聞いてなかったんです、か……カタリナ様……!」

「カタリナ様が……俺達の子、孕んでくれないと……! 俺達も、カタリナ様も……殺されちまうんですよ……!」


吐き出された精液が潤滑油代わりとなり、カタリナの膣内を抉る速度はさらに増していく。
痛みに必死に耐えながらカタリナが問い詰めれば、兵士は途切れながらも返事を返す。
これは、生きる為の行為であると。


「っ……!」


ずきりと、カタリナは鋭い痛みを感じた。
それは今まさに身体を抉るような痛みとはまた別の物……心の痛みであった。

女王である自分が、森国をしっかりと守れなかったからこそ……彼らは囚われた。
それだけではない。ジークも癖毛の少女も自分のせいで傷ついた。
きっと、リュノとリーチェも。
全部私のせいで……?

カタリナの瞳から、光が薄れていく。



――私も、生きることは諦めていませんよぉ……?



「……!!!」


その寸でのところで、自分が口にした言葉を思い出す。
守りきれなかった、助けられた、妖精の少女との約束。
ここで心を折っては、彼女の犠牲は無駄になってしまう。


(私、は……負けられない、こんな痛み、何かに……!)


「っ、あああああぁぁぁぁぁぁ……!」


カタリナは意志を持ち直し、拘束状態でなお魔力を集中させていく。
壁や扉を破壊する魔法は使えそうにないが、この身体を治す回復の力なら使えるのは確認済だ。
刺し貫かれ痛みを訴える膣に対しても回復を行い、痛みを和らげようとする。
痛みに屈さず、生きてみせるという強い意志。
それはまさしく、女王というべき高潔さであった。

「っ……あなた達も、どうか……――ひ、ぎいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」


だが、カタリナは再び襲い来る激痛に声を抑えることができなかった。


「すげぇ……! カタリナ様の膣内、もっと締め付けてきて……うおおおっ!?」


二人目の兵士も呆気なく果てる。
前の兵士と同じかそれ以上の量の精液がどぷどぷとカタリナの中へと注がれていく。
増していく体内の不快感。だがそれ以上にカタリナには、今の痛みが信じられなかった。


「つ、次は俺な!」

「ま、待って……! 私の話をっ……は、ぐぅ……! あ、……がっ……!?」


女王の妖精との約束も奮起も、兵士達にはまるで無縁のもの。
ただこのきつい肉穴に挿れることにばかり集中している。
もう、カタリナの言葉が彼らを揺るがすことはない。


「さ、最高だ……! カタリナ様さいこおぉぉぉぉぉ!!!」

「ふぎっ……、ぐ、はぁ……いぃぃ……っ!」

「イイ!? いいんですねカタリナ様!? 俺もです、もっともっとカタリナ様おぉぉぉ!」

「ち、が、ああああああああああっ!? あぐ、ぁ……!? かはっ……ひぐっ、い、たぁ……!」


兵士が変わる度に、どんどんとその動きは加速していく。
それに伴い、身体を灼くような痛みも増していく。
堪えきれない涙を零し続け、唇を噛みしめて、カタリナは痛みに負けまいと……
痛いという言葉を口にすまいと、必死に抵抗を続ける。

――回復した筈なのに、どうして……?

その疑念が頭を過ぎるが、すぐに答えは出た。
自分の身体は貫かれ、それを癒した。
だが普通の怪我が治ったように見えて完治していないように……
魔法を使って塞いだ傷も、それで全快するというわけでもない。
カタリナの癒しの力が抜きんでているとはいえ……
回復した直後、いや回復している途中の場所を幾度も抉られれば、完治はしないし幾度も痛みが襲ってくる。


(そんな……あの人を受け止められるように、痛みを治せるように頑張ってきたのに……)


カタリナの驚異的な回復力の源は、生まれ持った才に加えて……夫ソウキへの愛が大きかった。
どんな時でも痛くないように。怪我をしても、すぐに治って痛みを感じないように……
そうして鍛え続けた彼女の癒しの力は、ついにその身体からも溢れ出る程の域になっていた。


そんな彼女の努力は、思わぬ形で彼女を襲う形となった。


カタリナは、何度も何度も、ここまで乱暴に痛めつけられることは考えもしなかった。
身体を巡る魔力も、自然とそれに従っていた。


――治したくなくても、治してしまう。



「はあぁぁ……出る、出る……! 出てんのに、腰が止められねぇ……カタリナ様、このまままた射精しますっ……!」

「ひ、ぐ……ああぁぁ……! やめ……お腹、お腹が変なのぉ……!」

「変じゃありませんっ……! それは、カタリナ様が孕みたがっている証拠ですよぉ……!」


射精をしながらも兵士は腰を振り続ける。
吐き出したばかりの精液を、そのままカタリナの子宮の奥に叩きつけんばかりに剛突を止める気配も無い。
カタリナの溢れる癒しの力は、その傍にいる人間にも影響をもたらす。
戦意を失い、穏やかになるものが殆どだが……
今ばかりは、この兵士達に違う効果をもたらしていた。
射精による虚脱と幸福感、そこに加わる穏やかな癒し……
通常の射精以上により多くの幸福を得ているかのような錯覚に加えて、癒しの力を浴びた身体も調子が良いと誤認をする。
実際のところ回復魔法に体力まで戻す効果は無いが、この兵士達は既にベルゲの手で女を犯しやすくなるように薬を打たれている。
彼らはそれを知らず、ただカタリナを犯せば幸せな気分になれるしいつまでも続けられるのだと……そう思い込んでいく。


「お、俺もう我慢できねぇ……! もうこっちの穴でも構わない……!」

「な、何を!? そこはお尻……!?」


加速的に快楽の沼に沈んでいく兵士は、連鎖的に堕ちていく。
生き残るために孕ませる……そんな大義すら、忘れ果てていく。
女王の為ではない。生きる為ではない。ただ、快楽を得る。
それだけを考える肉人形に堕ちていく。


「ああああ……すべすべで、気持ちいいぃぃぃ……!」

「や、め……あひぃ!?」


カタリナのまろやかな尻に頬ずりをする兵士。
そしてそのまま舌を這わせたかと思えば、柔らかな尻肉を掴んで割り開く。
隠されていた慎ましい蕾がひくついている様を見てしまえば、そこに躊躇いもなく舌を捻り込んだ。


「あ゛っ……!? ひぃっ!? なに、を、……! かひゅ……!? だ、めぇ……!?」


感じた事の無い、おぞましい感触。
そちらに意識が向きそうになれば、今度は手前の方が抉られる。
痛みで今度はそこに意識を向かわせれば、尻穴の不快感は無くなっていた。


「っ……ま、まさか……!?」


代わりに、さらに恐ろしさを増した感触……
今我が身を貫いているものと同じ熱さと硬さを持ったものが、そこに押し当てられているのだとわかった。
この僅かな時間で、カタリナは夫ではない者から男のイチモツがどのようなものであるかを刻み込まれたのだ。
頭にも、そして身体にも……


「い、や……ぁ……! だめ……だめなの……」


ぐりぐりと、欲望を滾らせた肉棒が強引に入ってこようとしている。
苦戦しているのか、すぐに入ってこないのが逆に恐ろしい。
しかし既に貫かれているカタリナはそちらの痛みに耐えるだけで精一杯だ。
猶予があっても、止めることはできない。




そして……


「っおおおおおっ、ほおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

「あ゛、ぐ……ぎ、ひいいいいいぃぃぃいいいい゛ぁああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛――――っ!!??」


勢いに任せて叩きつけられた兵士の肉棒は、一気にカタリナの尻穴の中に根本まで捻じ込まれることとなった。
文字通りに腸を抉るような衝撃に、カタリナは今日一番の苦痛な悲鳴をあげる。

前の穴は、かろうじて夫との経験があったからまだ耐えることができたのかもしれない。
しかし後ろの穴など、排泄以外の用途に使ったことはない。
夫にも、誰にも触れさせてこともない。ましてや、異物を挿入するなど。


「ひぐっ……! いだ……い、いだい……あ゛っ、いだいのぉ……! ぬい、てぇ゛……!」


自分の肉が無理矢理引き裂かれたのだと、いやでもみちみちと音を立てる自分の身体が伝えてくる。
前後から兵士に貫かれ、前からは泡立ったような白い粘液がどろどろと溢れ出し……
後ろからはぼたぼたと鮮血が滴り落ち、やがて白と混ざっていく。


「うあ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ……! 抜い、てっ……ぇぇ、……ぇぇ……っ!」


喉が裂けんばかりに、カタリナは叫ぶ。
痛みに耐えねばと思っていたところに、今度こそ生まれてから一度も経験したことのない痛みと衝撃を味わったのだ。
あまりの激痛の前に身体は本能的に身体を治そうとするが、それは今のカタリナにとっては地獄の責め苦でしかない。


「あ゛あ゛あぁぁ……! カタリナ様、尻まで……すご、い……!」


兵士は千切れんばかりに自分を締め付けてくるカタリナの肛門に、歓喜し打ち震えていた。
前が空くまでの時間潰しのつもりだったが、この強烈な締め付けを一度味わってしまえばもう戻れそうにもない。
よだれをぼたぼたと垂らしながら、それをカタリナの尻たぶにも塗りたくっていく。
穴の付近には塗らない。この締め付けが緩くなってしまうかもしれないからだ。
ただこの場所は自分のお気に入りの場所であると周りに知らしめるような、淫らな獣の習性のようなもの。


「あ゛、ぐ……っ、ん、ぎいいいぃぃぃぃぃ……!?」


兵士達にとっては、何度乱暴に突きあげ抉り倒そうが衰えることのない締め付けを実現する究極の肉穴。
カタリナの悲痛な叫びも涙も、この極上の品を引き立たせる調味料に過ぎなかった。
引き裂かれた肉が治され、それをすぐさまに引き裂かれる。
それを治せば、また裂かれる。鮮烈にして凶悪な痛みを、カタリナだけは何度も何度も味わう。


「あ゛あ゛ー、カタリナさまカタリナさま、いいいいぃぃぃぃぃ……!」

「や゛め゛てぇ……! やめぇ……!」

「カタリナさま、はらませられる……ベルゲさま、ありがとうございますぅぅぅぅぅ……!」


主君とは違う者、敵国の将に感謝をしてしまう程に堕ちた兵士は、それでもまだ自分が狂っていることに気がつかない。
何度目になるかわからない膣内出しをして、さらにカタリナの中を穢しても一向に衰える気配を見せない。
カタリナの膣壁も、再生と損傷を繰り返していつまでも処女穴のような締め付けを提供してしまう。
不幸な噛み合いが、悪夢のような状況を生み出していた。



この苦しみを止めたければ、漏れ出る回復魔法をカタリナが自らの意思で止めるしかない。
しかし、止めれば止めたで激痛が奔る中をさらに熱棒で抉られ続けるのだ。
それこそ下手をすれば、カタリナの回復魔法でも治しきれない程の深刻な傷を負ってしまい……
最悪の場合、使い物にならなくなってしまうかもしれない。


(痛い、痛い、痛いよぉ……!)


痛みに弱い彼女にとっては、それはそれで耐えきれる気がしなかった。
結局、どう足掻いてもカタリナは痛みから逃れる術がなかった。


「ぎ、ぐ……う……うっ……んごぉ!? んも、んじゅ……むぅ!?」

「カ、カタリナ様! 俺のもお願いします……!」


苦痛を訴え続けた口にまで、欲望しか存在しない肉棒に蹂躙される。
あれだけ大切にしてきた口づけという行為を、どこまで貶められていくのか……
男達にされるがままで、結局正しい知識も得られていないカタリナではあるが、ただただ今の状況には涙しか出てこなかった。
むせかえるような臭いのそれに喉奥を突き上げられ、嗚咽と共に吐き気すら催してしまいそうだ。


「くそ、全部塞がれちまった……それならカタリナ様、手でだけでもお願いします……!」


続け様に、今度は手まで性欲処理の道具として扱われる。
カタリナ自身が脈打つそれを恐れて握りたくなくとも、兵士が強引に握らせて上下に動かす。
白くほっそりとした指が絡められただけで、先走り汁が溢れていた。
そんなものを扱けば、たちどころにカタリナの手はぬちゃりと粘液に塗れて汚れていく。


(気持ち、悪い……怖い……っ!)


幾度も跳ねる、自分の身を貫く凶器。
痛みにも、彼らの変貌にも、この物体にも、行為にも、何もかもが恐ろしくて仕方がない。
恐怖で身体が奮えれば、それを快感の為だと勘違いした兵士達はより激しくカタリナを突き上げる。
その激痛がカタリナに意識を飛ばすことを許さず、逃げ道を塞ぐ。

せめて、彼女も媚毒の影響を受けていればこんな思いはしなくて済んだのかもしれない。
恐怖と痛みが完全に無くなることはないだろう。
それでも、きっとすぐにそれを感じなくなった筈だ。
そしてこの兵士達と共に快楽の沼で溺れ、何もかもを忘れてただ気持ちよい思いだけをする生活を送れていたかもしれない。


「あ゛あぁ、まただ、またでちまうっ……!」

「う、っくぉぉ!?」

「んぐ、ぐむう゛う゛う゛う゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」


今度は、前後の穴で兵士が同時に達する。
吐き出した彼らはどろどろに蕩けた幸せそうな表情であるが、カタリナは同時に深く刺し貫かれた痛みに目を見開いて叫ぼうとする。
しかし口にもそれを捻り込まれていては、それさえも許されない。
痛く、辛く、苦しいだけ。気持ちいいなどという思いは、カタリナのどこにも存在していなかった。
一方的な蹂躙、性欲処理の道具。こんな最悪の場所ですら、対等な関係でいられない。


それでも。
もしカタリナに人並みの知識があり、目の前に媚薬を置かれ……
飲むも飲まないも自由だと言われた場合。



(私は……私は……っ!)



――カタリナは、薬に手をつけることはしなかっただろう。



「はぁ、はぁ……カタリナ様の髪、やっぱり綺麗だぁ……」


最後まで控えめに待っていた兵士も、服を脱ぎ捨てて全てを曝け出す。
そしてカタリナの柔らかな髪を手に取りその指通りを愉しんだかと思えば……
おもむろに、自身の生殖器に巻きつけて扱き始めた。

それを咎めたり、馬鹿にする者は誰もいない。
他の兵士もカタリナのそれぞれの部位からもたらせる快楽に溺れ、もう仲間の様子を見ることもしない。
ただ自分の快楽を得たい。それだけが優先されている。

この場にベルゲが残っていれば、彼は盛大に罵ったことだろう。
家畜以下の以下であると。
本来の目的の達成さえ忘れて、ただ快楽を貪るだけの獣。


そんな獣達の中央で泣き叫び痛みに耐えながら、カタリナだけはまだ人の心を保っていた。
常人であれば狂い死ぬような悪夢のような状況であっても、まだ心は折られていなかった。


(髪の毛まで……あの人と、リュノにリーチェも褒めてくれた……)


自慢の長く艶やかでありながら柔らかさも備えた髪の毛。
褒められてから、ずっと伸ばしてきた髪の毛。
そこさえもが欲望の捌け口として穢されていく。


「う゛うぅぅっ!」


乱雑に捕まれ、本来の用途から逸脱した使われ方をしたせいで何本かがぷつりと切れた。
そして頭部には、べったりと臭う黄ばんだ粘液が吐き出される。
全身をあますことなく玩具にされたカタリナ……
それでも心だけは好きにはさせないと、カタリナは歯を噛みしめながらひたすらに耐える。


(みんな……)


正気を失わずに済んでいるのは、きっと守るべき人達がいるから。
大切な家族に、仲間達がいるから。


(痛いのは、嫌……でも、もうみんなと会えないのは、もっと嫌……!)


それは果たして救いなのか。
それとも或いは、地獄に縛り付ける呪いの鎖なのか。


「孕め……孕めっ……ッ――カタリナァ!!!」

「ん、っあぁぁぁぁぁ―――――――ッ!!?」


穢されていく女王の身体。
無遠慮に吐き出され続けるその精液こそが、子供を授かるものだと知った時。
彼女は、どんな反応をするのか。


止まることのない激痛、やむことない悲鳴。


囚われの女王は今はただ、大切な人達の為に耐え続ける……




……

――

……ということで囚われたカタリナでした。
少々くたびれたのとこの後の流れを考えたいので、今日はここまでとさせて頂きます
この後は森国サイドに視点変更→各判定→事前告知と考慮時間を設けての対公国作戦の練り直しを予定しています
(その後に再び公国判定もあります)

本日もありがとうございました!

女性を辱しめるのになんとも思わない内容で草も生えないよ
こんなものを休日に股間を膨らませて書いていた人間がいると思うとゾッとする。そして回りも嬉々として考察とか気持ち悪すぎ。人の痛みっていうものを誰も考えられないの?

>>809
「嫌なら見るな」、はい論破。
事前判定や話の流れから十二分に展開推測できるのに
何買ったAVが想像したものと違った10代童貞みたいなこと抜かしてんだよ(苦笑)

平日にこの速度で擁護とは自演か働いていない人なんでしょうね。
今時、(苦笑)なんて使うのは年寄りだけですよ。

あと(白目)もまわりで使うのいないね。昔のネット用語?

たぶん>>810はイッチだね

だれが一番スルーできてないかは一目瞭然ですよね?
だからずっとこんなところでしか書いてないんだよ?

なんかイッチの自演分かりやすいね

自分で単発やっててむなしくならない?

たぶんどの末尾Oも今日は単発のままだと思うよ…

ほぼ転移で公国に乗り込むのは確定だろうけどその後の行動がかなり分かれそうなのが怖い
・ベルゲ[ピーーー]か殺さないか
・そのまま進むか帰るか
・シャリオ達とも接触するかしないか
ちょっと今度の分岐点は考える時間用意して欲しい。かなり長めに

森国での報告&精神ダメージ判定と公国でのカタリナ凌辱って、時系列に直すと同じぐらいかね?
一方その頃……みたいな感じで

こんばんはー

>>829
その方が良さそうですね。こちらも想定外と言いますか……
あまりにも出来ること(やるべきこと)が多すぎる状態ですので、行動決定は機会が来れば

『こちらからの提示無しで』
『一日皆さんで自由安価案を出していただき』
『後日、その中からどれを選ぶかを告知後に多数決で決める』

ような形にしたいと思います。
なお、あからさまに死に急ぐ行動(エルクラッドの真ん前に転移など)はこちらで除外させて頂きます
面倒と思われるかもしれませんが、前回の反省を踏まえる+私が見落としている抜け穴もあるかもしれない為
この方式を取らせて頂きます

>>831
それで合っています
ジークとネーロの精神状態的に完全なる即時転移救出に向かえない裏で、カタリナが犠牲になっている状態です

それではジークサイドよりゆるゆる再開していきます
いきなり判定が多いですがご容赦を

――

【森国・地下拠点】


シュイン!



ドオオォォォォン!



森国民達「「!?」」ビクゥ!


森国兵1「な、なんだ!? 急に大樹が生えてきたのか!?」

森国兵2「いや、突然中空に現れたような……?」

森国兵3「お、おいあれ……!」



ジーク「……」グルグル…


ネーロ「……」グルグル…


妖精兵「」



森国兵1「な、何があったんだ一体!?」

森国兵2「遠目だが、全員負傷しているのか……!?」

森国兵3「とりあえずはやく降ろすぞ!」


――突如現れた大樹と、その枝に包まれていた者達。


――怪我の程度も様々で、軽傷にもならない者もいれば頭部に大きな傷を負った者もいる。

――そして……無残な姿の妖精は、死んでいた。

――森国兵は手に余ると、すぐさまに国王代理を呼びに向かう。

――そして、彼は知ることになる。

――最愛の妻が、公国に捕われたという残酷な現実を……


……

――

――

……


【地下拠点・治療室】


パアァァァ…


ミナ「これで、後は包帯を巻いておけば大丈夫だと思いますけど……」

リーチェ「一体、何があったのですか……?」


ネーロ「……」ウツムキ…

ジーク「……」ウツムキ…


ソウキ「……」ギュ…

リュノ「お父さん……?」

ソウキ「……今、ここにいるのはジーク傭兵団の面々だけかな?」

リュノ「は、はい。ジークさんとネーロさんが怪我をしたってみんな慌てて……」

ミナ「傷の具合もわかりませんでしたから、私達だけでという話になったのですが……」

ソウキ「そうか……」

ソウキ「……」

ソウキ「……実は、俺が彼女……ネーロに無理を言ったんだ」

ソウキ「カタリナを、助けてくれないかって……」


一同「「!!」」


ソウキ「……そして、引き受けてくれた。だが、戻ってきた二人がこの様子で、カタリナもいなかった」

ソウキ「カタリナの代わりに、妖精兵の遺体が包まれていただけだったんだ」

ソウキ「つまり……」


ジーク「……カタリナは……おそらく、公国将ベルゲに捕まった……」

ジーク「……全て、俺が原因だ……」


一同「「っ……!!」」

――

特殊判定
↓1~5コンマ二桁

……これは困ったというか、極端なことになったなぁ……
少々お待ちください……(なおジークとネーロは100固定です)

カタリナの家族と面識者のメンタルダメージ(基準値50>。ダメージ補正+30。リーチェのみ鋼により-20)
※ミリアは鉄国の為後日判定(-20補正)

1ソウキ
02+30=32(……元々は俺の無茶な願いさ。カタリナが生きていてくれるなら、俺は……)

2リアローズ
89+30=100(そんな……カタリナ様が……?)ガタガタ…

3リュノ
74+30=100(嘘です、嘘ですよねお母さん……?)ガタガタ…

4リーチェ
10-20=0(……お母様は……)

5エーテル
76+30=100(…………嘘)ボロボロ…

※両極端!!!

――

ソウキ「……そう、か」

マリリン「嘘、でしょ……!? だってベルゲの奴に捕まったら何されるかわかってるの!?」

マリリン「あいつは――」

セレスティア「っ、マリリン将軍!」

マリリン「!!」ビク!

セレスティア「……この場で言うべきことではありません」チラ…


リュノ「嘘、嘘ですよね……? あはは、冗談がきついですよもぉ……」ガタガタ…

リュノ「だ、だってあのお母さんがそんな……ジークさんとネーロさんもいたんですよ……?」


ジーク「……」ギリッ…

ネーロ「……」


リュノ「そ、そんなこと……」ポロポロ…

リアローズ「う……」ポロポロ…

リアローズ(そんな……あの強くて優しいカタリナ様が……捕まるわけ……)

リアローズ(でも、ジークさんもネーロさんも、あんなに暗い表情で……)

リアローズ(どうして……? 私は、鉄国は取り戻せたのに、どうしてカタリナ様だけ……)ポロポロ…

リーチェ「お母様……」

ソウキ「……流石に、これは民には伝えにくいな」ハァ…

リュノ「お父さん……!? どうして、どうしてそんな平気な顔をしていられるんですかっ!?」

リュノ「お母さんが、お母さんが……!」

ソウキ「……リュノ。聞いただろう? カタリナは捕まったんだ。まだ、生きているんだ」

リュノ「でも……!」

ソウキ「……辛くないわけがないだろう? けどな、兵士達の多くは死んでいるんだ」

ソウキ「もう、彼らとは話すこともできない。だけど、カタリナはまだ――」



ガタ!



エーテル「あ……」ジワァ…

ソウキ「エーテル!?」

エーテル「ジークさん……また、怪我したって……」プルプル…

エーテル「心配で……」プルプル…

エーテル「カタリナ様が……」ジワァ…



エーテル「―――――嘘っ!!!」タタタタタタタ!



ソウキ「待つんだ、エーテル!」




――エーテルサマガナイテイルゾ!?


――イッタイナニガ



――カタリナサマ…



ザワザワ!



ソウキ「っ……これはまずいな……」



リアローズ「……うぅ……」ポロポロ…

イアン「姫様、どうかお気を確かに……」

リアローズ「イアン……カタリナ様は……」ポロポロ…

イアン「わかっております……」

ミナ「ジークさんとリアローズ様を匿ってくださった、慈悲深い方……」

リアローズ「うん……カタリナ様が、助けてくれたから……」

ユージーン「ち……っ! ベルゲの野郎……!」グッ…!

マリリン「いますぐベルゲの奴を殺そう! それがいいよ絶対!」

セレスティア「……落ち着いて。落ち着けなくても、どうか……」チラ…


ネーロ「……」ガタガタ…

ジーク「……」ウツムキ…


セレスティア(あのネーロの怯えようもですが、ジーク様まで……)

セレスティア(一体、何があったというのですか……?)


……


――衝撃の報を受けても、国王ソウキは冷静であった

――動揺はあるものの、戦争の現実から目を背けずに前を見続ける

――だが、彼が止める間も無く森将エーテルは号泣し部屋を飛びだした

――隠し通せない、女王カタリナが捕われたという事実

――それは瞬く間に、拠点中に広まることとなった……

――

特殊判定
↓1コンマ二桁

森国民全体メンタルダメージ(基準値50>。ダメージ補正+30)


75+30=100(もうおしまいだあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!!)

※国民、兵士共に総崩れ

※連合軍の足並みに乱れ発生

※森国防衛時、エーテルとマリリン親衛隊とアッシュだけが戦闘可能な状態に……

――

……


森国民1「カタリナ様が捕まったって言うのは本当なのか!?」

森国民2「そんな……カタリナ様が……」ガタガタ…

森国民3「嘘だ……」



……


森国兵1「カタリナ様が捕まるだなんて、公国軍はどれだけ強いんだ……」

森国兵2「勝てるわけがない……」

森国兵3「投降するしかないのか……」



……



森国民達「「もう……森国はおしまいだ……」」



……



ソウキ「くそ……どうしてみんなこうすぐ悲観的になるんだ……!」

ソウキ「カタリナは、まだ生きているんだぞ……! それに、森国だって……!」


ズカズカ!


ソウキ「ん?」



エーテル「だ、だめ……!」ハァハァ…



森国強兵1「……ソウキ様、少しよろしいですか?」

ソウキ「……ここは病室だぞ武器を下げろ。俺に話があるなら少し待っていてくれ」

森国強兵2「いえ、我々はソウキ様と……」チラ…

森国強兵3「――カタリナ様を公国に引き渡した可能性のあるその女に話をしにきたのです」


ネーロ「……っ!!!」ビク!

森国強兵1「聞けば、その女は最近現れた公国の女だそうですね?」

森国強兵2「それが現れてから、このあるまじき報……」

森国強兵3「現場に居あわせた兵士達いわく、あの大樹は転移してやってきたとか……」

森国強兵1「いかにカタリナ様といえども、陣も無い場所にあれだけの質量と共に転移することはできますまい」

森国強兵2「傭兵からは魔力をほとんど感じず、妖精はすでに手遅れの状態でした」

森国強兵3「つまり、信じられないことですが……その公国の女が、転移魔法を使ったということなのです」

ソウキ「……」

ソウキ「ああ、そうだ。彼女の転移魔法の才は素晴らしい。カタリナもリュノも、あんな精度の転移はできないよ」


森国強兵達「「……ソウキ様!?」」


ソウキ「俺が、個人的に頼んだんだよ。カタリナを助けてくれとね。だから――」


森国強兵達「「な、何故そのようなことを!?」」


ソウキ「……彼女は公国から逃げ出し、鉄国で裏切り者として処断されかけている」

ソウキ「俺自身が話して、この子は信用できると思った。だから、枷を外して転移の魔法を自由に使えるように戻した」

森国強兵1「愚かな……!」

ソウキ「……なんだって?」ピク

森国強兵2「そやつは、公国の密偵に違いありません!」

森国強兵3「転移魔法が使えるということは、カタリナ様を公国に送り飛ばしたに決まっています!」


ネーロ「ち、ちが……」


森国強兵1「何が違うのだ! 多くの民にエーテル様、それにリュノ様に涙を流させ……!」

森国強兵2「あまつさえソウキ様をも抱きこもうとするか……!」

森国強兵3「許せん……! カタリナ様の仇、ここで討ち取ってくれるわっ!」ジャキン!


ネーロ「……!?」


ソウキ「おいっ!?」

マリリン「っーー!」




リーチェ「――――やめなさいっ!!!」キィーン!




一同「「!?」」ビクッ!

リュノ「リ、リーチェ……?」


森国強兵1「リーチェ様、そやつは……」

リーチェ「ネーロさんが、お母様を公国に引き渡したという証拠はあるのですか?」

森国強兵2「しょ、証拠も何も、転移魔法の力が……」

リーチェ「今、お父様がお話ししてくださったじゃないですか。お父様が、ネーロさんにお願いをしたのです」

森国強兵3「違います、その女がソウキ様を言葉巧みに騙し、枷を外させる為に……」

リーチェ「……」チラ…

ソウキ「……そんな事実はない。彼女は、ネーロは危険もあることを承知で、引き受けてくれたんだ」

森国強兵1「馬鹿な、公国の女が何故カタリナ様を……!」

森国強兵2「何かしらの下心があったに決まっている……!」

ソウキ「……」ハァ…

森国強兵3「ソウキ様、何故そのようなお顔をなさるのです!」

森国強兵1「まさか本当に、慈悲の心に目覚めたと? 笑わせないでいただきたい!」

森国強兵2「我らは、公国の非道を忘れない……!」

森国強兵3「何があろうが、その女の行為は偽善止まりでしかないのです!」


ネーロ「っ……」ズキ…


リーチェ「――仮に偽善だとしても、それの何がいけないのですか?」


一同「「!?」」


リーチェ「ネーロさんにどんな考えがあろうと、お母様を助けに向かったことは事実です」

リーチェ「そして向かってくれたからこそ、お母様はまだ生きていて、誰に捕われたかまでわかったのです」

リーチェ「向かわなければ、誰にも何も知られないまま……もしかしたら、命を落としていたかもしれないんですよ?」

リーチェ「その恐ろしさに比べれば……この報せは、まだ救われるものではありませんか?」

ソウキ「ああ、リーチェの言う通りだ。カタリナは、まだ生きている……!」

森国強兵達「「しかし……!」」

リーチェ「……」

リーチェ「少なくとも、お母様の為に何もできなかった私よりも、ずっとずっと立派な行いです……」

ソウキ「……そうだな。付け加えるとすれば」

ソウキ「俺の無茶の願いを聞いてくれた客人を、公国の人間だからという理由だけや偽善者であると罵るだけの人間よりも」

ソウキ「遥かに、立派だと思うぞ」

森国強兵達「「ぐっ……!?」」

ソウキ「……」チラ…

リーチェ「……」コクリ

リーチェ「――森国第二姫、リーチェの名の元に命じます」

リーチェ「――民に必要以上の混乱を与える言動は避け、沈静化にあたってください」

リーチェ「――あの大樹はお母様の物です。お母様は、ジークさんと……そして『ネーロさんも助けようとした』のです」

森国強兵達「「……!!」」

リーチェ「――彼女へのあらぬ誤解も、解いてくださいね?」



……

―ー

――

……


リーチェ「ふぅ……」

リュノ「リーチェ……」

ソウキ「助かったよ。俺だけじゃ、あの頭に血がのぼった連中までは抑えきれそうになかったしな」

リーチェ「いえ、私は思ったことと事実しか伝えていません」

ユージーン「いや、でも流石に驚いたぜ……?」

マリリン「あの高慢な兵士達も、一気に大人しくなったもんねぇ」

セレスティア「リーチェさんの気迫の賜物ですね。お見事です」

リーチェ「以前、セレスティアさんに励まされましたからね。真似事でしたが……」

リアローズ「……」ショボン…

リュノ「……」ショボン…

ソウキ「よしよし、カタリナをそこまで心配してくれるのも嬉しいからね?」ヨシヨシ

イアン「姫様は、繊細な心の持ち主だ。そして何より、カタリナ様への恩もあります故……」

ミナ「リュノ様も、実のお母様が捕われたともなれば、心配で仕方がないでしょう……」

エーテル「あ、ぅ……」ジワァ…

リーチェ「大丈夫。エーテルさんも悪くありません」ナデナデ

リーチェ「……お母様は、ジークさんとネーロさんを助けた」

リーチェ「自分が捕まっても、この二人ならどうにかしてくれると……そう信じたのでしょう」


ネーロ「どうして……」ガタガタ…

ジーク「……」


ソウキ「ただ、その二人がなぁ……」

ソウキ「元々俺のせいだし、カタリナも覚悟してのことだろうし……どうしたものか」

イアン「ううむ……」


……

――

――特殊イベント『傭兵の挫折』――

――


……


【地下拠点・ジークの部屋】



ジーク「……」

ジーク(ソウキ王は、俺が思っている以上に立派な人だった)

ジーク(俺を責めるでも、落ち込むでもなく……現実を受け入れ、混乱する森国を治めようと奔走している)

ジーク(そして、虚ろだった俺の耳にも響いたよく通る声は、リーチェのもの……)

ジーク(強い、な……)



ジーク(それに対して、俺はなんてザマだ……)



ジーク(みんな、あの場で何があったかを知らないから……)

ジーク(俺が、ニイハオを殺すことに意識を傾け過ぎなければ、カタリナは助け出せたかもしれないんだ……!)

ジーク(挙句、殺気で剣が乱れて俺はかなり追い込まれた……)

ジーク(一度倒した存在に、動きの精細さを欠いた相手に、俺は……)

ジーク(……)

ジーク(……戦場で真っ先に死ぬのは、己の力を過信した者……)

ジーク(今の、俺じゃないか……)

ジーク(なのに、俺は生きている……)

ジーク(カタリナが、身を挺したから……!)


ジーク「くそっ……!」ダン!


コンコン…


ジーク「!?」バッ!


――

※ジークの部屋に慰めに来た姫は誰?

※ジークのメンタルダメージは最大の為、同様のリアローズとリュノも可能

※獲得できる特殊スキル(すぐに強化統合されてしまいますが)は変わりません

※しかし、ジークの心が僅かに……?

――

イベントの途中ですが、遅くなってしまったので今日はここまで

少し本来の条件とは違うのですが『味方から犠牲者が出る』条件は今後発生しにくいであろうことを考え
ジークの『感情爆発・後悔』の取得も含めた特殊イベントとなります
明日の22時頃に告知、その後30分後から投票を行いたいと思います(↓1~7)

・対象は姫4人のいずれか一人
・スキルは変わりませんが、ジークの心が僅かに偏る

ここで確定というわけではないのですが、スレの目標的には重要になるかもしれないので、明日まで考えて頂けるとありがたいです

本日もありがとうございました!

メインヒロイン格だしリアローズを推したくはあるが、状況的に傷を舐め合うような感じになるし共依存とかになりかねないか……
リュノも同じく慰め合い、リーチェはカタリナの救援に向かってくれたことへの礼と鼓舞、セレスティアはメンタル判定無かったけど確実に以前の妖精爆弾と合わせてベルゲへの怒りが臨界点突破してるから、公国姫としてベルゲをのさばらせてしまった責任とカタリナ救出の決意をジークに伝えるとかかな

ところでこの後の公国判定はゼルガーとかその辺りの判定で、まだカタリナの精神は削られないよね?

ここの結果でこのスレの勢力図が明らかになるだろうから、今回選ばれた姫は次の姫イベント時選択不可みたいな措置でもしないと毎度同じ姫固定の出来レースになりそうな気もするけどその辺どうなんだろう

>>882
ちょっとずるい手だけど、クリア後のおまけイベントで団体清掃技能判定取ればチケット増やせる可能性ある
(コンマ95以上かゾロ目で掃除中に対応するキャラがチケットを掃除中に拾う)
今回選ばれた姫がどれだけ有利になるかわからないけど、最終的にみんな幸せになってほしいわ

そもそもイッチ公国倒したら終わりみたいなこと言ってたっけ?
見落としてたらすまんのやけど

こんばんはー

>>859
その辺りの判定で、カタリナは削られません

>>875
今回は本来イベント候補にあったものを持ってきているので選択式になっています
他にもいくつか考えてはあり、そちらはコンマで姫が誰になるかはわからない方式です
(問題は、そのイベントが発生する状況になるかどうかなんですが)
複数回選択式になりそうな時は、前回選ばれた姫はお休みとかはあるかもです

>>885
今更ですがその方式にしたのは後悔しています(白目)
前は確かそれで一気に4枚近く増えましたからね……

>>887
一応エンドは『姫と結ばれたら』ですね
ただ大きな戦争は終結することでしょう


ハーレムエンドを望まれている方もいらっしゃるようですが、正直私だとそこに到る道がかなり限定的になってしまい
思いつかないというというところもあります(姫の立場がやはり大きい)

少し遅くなりましたが、30分後辺りから投票開始、単発無効とさせて頂きます

ちなみに肝心の単体エンド方式も未だに悩んでいるのが本音です
今模索しているのが、こういったイベントでジークが姫への偏りが生まれる(+補正)

最後にもう一度決選投票多数決(一番選ばれた姫に+補正)

それで蓄積された補正値を加えて、最終的に四姫コンマ判定

とかですね

普段ROMだけど今回は参加しようかな?
質問なんですがメインヒロインであるリアローズ以外を理由無しにとっても大丈夫なんでしょうか

>>902
問題ありません
リアローズが寛容な性格+セレスティア浄化もあり、
四姫達も抜け駆けだとかは思ったりしませんのでご安心を

それでは……
姫多数決投票
↓1~7多数決コンマ

同票によるコンマ判定

セレスティア
07

72

60
=139

リアローズ
ゾロ目100

54

59
=213

でリアローズですね

今日は本編再開お休みさせていただきますが、ご参加ありがとうございました!

堕天使「…普通怪獣様、御用とはなんでしょうか?」

普通怪獣「堕天使ちゃん、女神を倒してくるのだ。」

普通怪獣「仲間も用意してあげたよ。」

どれにする?

一年組

火力組

ユニット組

ユニット

火力組

桜百合「うふふ、よろしくね堕天使ちゃん」

黄金巨乳「女神を[ピーーー]デース!」

普通怪獣「さあ、仲間を揃えたからやっておしまい!」

堕天使「はっ!」

千歌「あっ、もう名前一々考えるの面倒だしやっぱ普通に呼び合おっか」

梨子「…じゃあ今までのやりとりはなんだったの…?」

こうしてギルキスは女神(μ’s)を倒す旅に出ることになった

鞠莉「明日沼津に集合だからね。新幹線で東京までひとっ飛びよ!」

よしりこ「「はーい」」

今日はそれぞれの家に帰宅します

誰の視点に移りますか?

津島善子

善子「って訳だから、明日からしばらく東京遠征に行くわ。お金はマリーが負担してくれる」

善子ママ「寂しくなるわね…でもまあ、せっかくの東京だから楽しんでらっしゃい」

善子「うん!明日早いから、もう寝るわね」

善子ママ「おやすみ」

女神打倒に向けて、善子は睡眠を十分に取ることを選択した

そして迎えた翌朝…

何事もなく沼津に集合

その他(細かくシチュエーションを書いてもよい)

いつも通りおむつから溢れるほどのおねしょをやらかし世界地図の前に立ってる善子の姿が…

世界地図「ハラショー」

善子「打倒女神の為に旅立つという日に、女神からの聖なる水による攻撃を受けた。つまりこれは、μ's側からの先制攻撃…」

善子ママ「いつものおねしょでしょ。人様のせいにしないの」

善子「ごめんなさい…」

善子ママ「とりあえずお風呂沸かせたから、もう入ってきていいわよ」

お風呂に向かう善子

お風呂にて…

何事もなく入浴してから沼津に集合

その他(細かくシチュエーションを書いてもよい)

駅で2人を待ってる間トイレに行きたくなり、トイレに向かうも行列が出来ており我慢できずにおむつの中におしっこを漏らしてしまう

『沼津駅』

善子「…早すぎたわ。まだ集合時間まで30分あるわね。ちょっとゲームでもしよっと」

20分後

善子「んっ…」ブルッ

善子(と、トイレ行きたくなったわね。トイレトイレ…)










女子高生「…」

女子高生「…」

女子高生「…」

女子高生「////」モジモジ

女性「////」カツカツカツカツ

善子(人が多いわね…別のトイレ…)

ジョワッ…

善子「ひゃんっ////」

女子高生「?」チラッ

善子(……探してる余裕は、ない…////4.5人くらい、我慢…出来るよね?)

トイレの順番待ちをする善子

善子以外でおもらしするモブは居るか?

女子高生もお漏らししてた

女子高生「…」ジョロロロロロロロ

女子高生「…もう、無理」ジョロロロロロロロ

ピチャピチャピチャピチャ!

女性「ちょっと!?」ビクッ

女子高生「あああ~♡」ジョロロロロロロロ

女子高生「ふぅ…////」ジョロロロロロロロ

善子(ちょ、ちょっと!そんな気持ち良さそうな顔で、おしっこしてたら…ヨハネも、もう…/////)

善子(…いや、駄目駄目!我慢するの!我慢、我慢)

バタン

女子中学生「うわっ!?なにこれ!?」

女性「…」スタスタスタ

バタン

ジャーーーー

善子(と、隣の個室!水の流れる音!)

トイレに行けると油断した瞬間でした

ジュワワッ!

善子「あっ!?だ、だめ!」

シュウウウウーーー!

善子「あっ………あっ…」

善子(また間に合わなかった…////)

善子「…」

カランカランカランカラン

善子「ハァ…また漏らしちゃった…////」

フキフキ…

善子「…濡れてるのがおむつだけなのは不幸中の幸い…と思うしかないわね。早くおむつ履き替えて集合場所戻ろう」











梨子「あっ、善子ちゃん遅い!」

鞠莉「5分遅刻デース」

善子「ごめんなさい」

梨子「…まあいいわ。どうせ遅刻の理由は大体察しはついてるし」

善子「うっ…////」

鞠莉「それでは、新幹線に乗るデース!」

こうしてギルキスは新幹線で東京へ向かった

新幹線にて…

何事もなく入浴してから東京に到着

その他(細かくシチュエーションを書いてもよい)

無事東京に到着、とりあえず拠点となるホテルを確保

鞠莉「チェックイン、1人1部屋で」

スタッフ「かしこまりました。鍵はこちらです」

善子「私は445号室ね」

梨子「446」

鞠莉「447デース!」

善子「…んで、どうする?音ノ木坂に突撃する?」

早速音ノ木坂学院に向かう?

向かう

今日は休む

休む

梨子「今日は休みましょう。μ'sの人達を探すのは明日からでもよろしいかと」

鞠莉「OK!では、今日は自由行動デース」

善子「それじゃあ私早速部屋にこもるわね」

こうしてホテルで1泊することになりました

ホテル内の様子は?

翌朝まで飛ばす

その他(細かくシチュエーションを書いてもよい)

飛ばす

こんばんはー

リーチェとリュノは次回に選ばれる可能性もあるので、救済は一旦保留でお願いします
票数に関してはどれだけの方がいらっしゃるのか把握しかねますが、次回試しに↓10を時間制限つけてやってみようかと思います

遅くなりましたが、ジークスキル取得までを進めて行きます

――


リアローズ「ジークさん……いる……?」



ジーク「リアローズ……!?」

ジーク(今の情けない姿を見せるわけには……)

ジーク(しかし、リアローズもカタリナのことでは落ち込んでいた)

ジーク(やはりそのことで……?)

ジーク(ならば、気持ちを切り替えねば……)グ…

ジーク(優しいリアローズの方が、ずっと傷ついている筈だ)

ジーク(リュノも、リーチェも……)

ジーク(原因である俺が彼女達を差し置いて落ち込んでいる場合ではないんだ……)



ガチャ…



ジーク「……どうした、こんな時間に」

リアローズ「あ、その……」

リアローズ「……」

リアローズ「……ちょっとだけ……お話し、いいですか……?」

ジーク(やはり、か……)

ジーク(夜中に姫が男の部屋を訪ねるなど誤解されかねんが……)

ジーク(いや、今更か……?)

ジーク「……わかった」

ジーク「少し散らかっているかもしれないが」

リアローズ「だ、大丈夫。私より凄い人はなかなかいないと思うから……」アセアセ

ジーク「あ、あぁ……」

ジーク(確かにあのリアローズの部屋は結構な惨状だったな……)

リアローズ「お、お邪魔します……」ソッ…


……

――

――

……


「……」

「少し、待っていてくれ。今なにか飲むものを用意する」

「あ……」

「……っ」

「ん? どうした――」


言い終える前に、ジークはその体勢を崩していた。
一体何が? 予想だにしていなかったことに頭の動きも鈍る。


(リアローズに引っ張られた……?)


一応は答えに辿りつく。
しかしいくら存外に鍛えられているとはいえ、姫の細腕に引かれただけで体勢を崩すだろうか。
普段であれば、咄嗟の反応もできたかもしれない。
だが今はそれもできずに、踏み止まることさえもできない。

これが戦場であったなら、文句なく致命的な隙だ。
この状況下でまさかリアローズに引っ張られるとは思わなかった?
カタリナが犠牲となったことの動揺が残っていた?
どんな理由があろうと、結果は変わらないが。


「う……!?」


やがて倒れ込んだジークの顔は何かに包み込まれた。


(これ、は……)


温かく、柔らかい。
じわりと染み込んでくるような優しさを感じ、身体の力はさらに抜けていく。
ただ、落ち着く。
これ以外の言葉は思いつかなかった。


「ジークさん……」

「なっ――!?」


それの正体が、豊かに実ったリアローズの胸であるということに気がつくのには、少し時間がかかった。
表情は窺えないが、僅かに染まった頬の色は彼女の羞恥を……
そしてこの状況の不味さを、何よりも物語っていた。

「す、すまない! すぐに――」

「……」


慌ててジークは身体を跳ね起こそうとする。
しかしそれよりも早く、それでいてゆっくりと……
リアローズの腕が、ジークを抱きしめていた。


「リ、リアローズ……ッ!?」

「……」


返事は無いが、回された腕が外されることはない。
勿論その気になれば、この程度の拘束を解くことなどジークには容易い。
しかし下手に動けば、彼女の身体の別のところにも触れてしまうかも……
そう思えば、余計に顔に広がる熱と柔らかさに意識が向いてしまう。


――離れなければ

――離れたくない


相反する感情がせめぎあう。
状況の理解も追いつかない。





「――無理、しないで……?」





そんな時頭上から聞こえてきた声は、とても優しく穏やかなもので。
回された腕には、少しだけ力が込められた。


――無理などしていない

――無理をしているのはリアローズの方じゃないのか


この言葉を口にしたいというのに、ジークの口からは何も出てこない。

言葉が詰まった。

空気も詰まった。

身体の奥底から込み上げてくる何かが、呼吸を邪魔する。


「ふ……ぐ……!」


言葉の代わりに、情けない呻き声が漏れる。
埋まっている視界がじわりと滲む。
よりにもよって、彼女の前で情けない姿を見せてはならない。
彼女も、心を痛めている筈なのだから。

そう思っても、漏れ出る音を完全に消し去ることは……できなかった。

「っ……」


情けない。
傭兵にあるまじき姿であるということは、とうにわかっている。
弱音を吐く傭兵など、誰が頼るというのか。
ましてや相手は守るべき対象であり、一国の姫だというのに。

それでもこの温もりに包まれていると、心の中の何かが溶けていくような感じがした。


「俺、は……っ!」


絞り出せた声は、それだけだった。
未だにどこかで働く自制心。ならば離れろと思うがそれはできない。


「……」


リアローズは、何も口にしない。
ただ、受け止めるだけだ。
相手が拒絶し、身体を動かそうとすればすぐにでも解放するだろう。
それがないから、そのままでいる。
受け止める以外、何もしない。


「……っ」


ジークは、声を噛み殺して何も口にしない。
自分自身でも、整理がついていないのだ。
大丈夫だと思った。
自分ならば勝てると。
ニイハオを殺せると。
そしてカタリナを救えると。

その結果がこれだ。

逆に、自分が助けられた。
きっと、自分が囮になっていればカタリナはネーロと共に脱出できたのに。

自分の中で渦巻く感情は、何なのか。

ベルゲと、愚かな自分自身への怒り?
カタリナを救えなかったことへの哀しみ?

いや、違う。似ているが、違う。

これは、それが入り混じったもの。


(どうして、俺は……!)



――これは『後悔』の感情

――いくらしたところで、もうどうにもならない感情

――それは、わかっているのに

「……」


どうしようもない感情を抱いたまま、どうしようもない情けない姿を晒す。
それでも一切言葉を発しないリアローズの『優しさ』に、ジークは甘えてしまう。

彼女は、知っているのだ。

本当に辛くて仕方がない時、他人に打ち明ける者と自身に溜め込む者。
頼れる人物がいることは素晴らしいことだ。
だが、吐露された感情を受け止める人にも精神的な負担がかかるかもしれない。

そして……

吐き出しても、それを受け止めてもらえるかはわからない。

傭兵としての価値観。
自己嫌悪。
目の当たりにした光景。

全てを理解して貰えるとは、限らない。
人にはどうしようもない辛さというものも、存在するのだ。


「……」


だから、リアローズはあえて何も口にしない。
彼の人生を深くは知らないから。
彼と同じものを見てきたわけではないから。
彼の苦しみの全てを理解することはできないから。


「……」


ただ、わかることもある。
強く優しかったカタリナが囚われてしまったという事実。
冷静で動じることもないように見えて、しっかり感情を持つ彼がここまで落ち込んでいる事実。
ここだけは、間違いないと言える部分。

哀しみと苦しみ。
そのほんの一部分だけでも、受け止めたいと思ったのだ。
急かす必要は無い。問い詰める必要もない。
お人形のように、ただ傍に……
それで少しでも気が楽になることもあると、知っている。


自分の哀しみと苦しみも、この人の傍なら和らぐのだから。


「……」

「……」


お互いが、何も口にしない。
お互いが、動くこともしない。

ただ、時計の針だけがゆっくりと進んでいく……


……

――

……


「……すまない」

「……うん」


どれだけの時間が経ったのかは、当人達にもわからない。
ただようやく、短いやりとりがあった。
ぽつりぽつりと、ジークは口を開いていく。


「……俺は……」

「……」

「……助けられた、筈なんだ……」

「……うん」

「……俺は……」

「……」


そこから、またジークは口を閉ざしてしまう。


「……ジークさん」


だが、今度はリアローズがゆっくりと口を開く。
彼の感情を、少しは肌で感じることができたから。
悔やんでいる原因、根底はやはり彼の持つ優しさだから。

彼も一人の人間で絶対ではないことを、知っているから。
幾度も自分を助けてくれる彼の強さを、信じているから。
だから、ただ一言を告げる。




「――――今からでも、助けられるよ」




ともすれば、楽観的にも聞こえてしまうような言葉。




「――――だって、ジークさんは引き受けた仕事を投げ出すようなこと、しないもの」




その言葉に込められた、彼女からの全幅の信頼と想い。


「っ……すまない……っ……!」


傭兵は、今度こそ耐えきることができずに静かに涙を零した。


……

――

――

……

ジーク「……すまない、情けないところを見せたな……」ゴシ…

リアローズ「……大丈夫」ニコリ

リアローズ「ごめんなさい、急に……///」

ジーク「いや、いい……」

ジーク「……リアローズに、救われたよ。ありがとう」

リアローズ「……///」

ジーク「本当は、リアローズも辛いだろうに……」

リアローズ「……うん。でも、ジークさんと一緒なら……私も、頑張れると思う」

リアローズ「ジークさんがいてくれれば……」

リアローズ「私も……リュノさんもリーチェさんも、セレスティアさんも……みんな、前を見れると思うの……」

ジーク「……俺に、そこまでの力は無いがな。自惚れた結果が、これだ」

リアローズ「……ううん」フルフル

リアローズ「ジークさんは、これまでも何度も『私達』を助けてくれて……」

リアローズ「――『私達』なら、カタリナ様を……!」グッ!

ジーク「……ふっ……そうだな……」

ジーク「悔やむ暇があれば……やるべきことはまだまだあった」



ジーク(……リアローズの言う通りだ。カタリナはまだ生きている)

ジーク(しくじってしまったが、まだ『カタリナを助ける』という依頼も生きている……)

ジーク(……『後悔』の感情に飲まれるな。『憤怒』の感情のままに敵を滅ぼそうとするな)

ジーク(……姫達の願い……俺の願い……『護りたい』ものの為に……!)


――

※ジークの感情スキルが統合強化!

※ジークは『血戦・身命を賭して』を取得した!


★★★『血戦・身命を賭して』★★★
戦闘時、常時+130の補正を得、自身への弱体補正を婿化する
また自身の耐久値を1上昇させ、劣勢判定を一度だけ無効化する

さらに重大な決戦時、自軍ターンに任意のタイミングで以下の効果を発動できる
発動から3ターンの間効果が持続する
自軍の耐久値を3上昇させ、『煌破断』が使用済みなら再使用を可能にする
優勢判定を得た時、与える値を2にする
劣勢判定を受けた時、その判定を確定で無効化し敵ターンを終了させる

――

ということで折れかけたジークとリアローズでした
ネーロサイドはまた後日

ちょっとスレ残量が微妙ですので、人がいらっしゃるかわかりませんが
このまま自由安価イベントの募集もしてしまいたいと思います

・ゾロ目チケットが増える
・○○を無条件撃破

等の無茶や急な無理のある展開は御遠慮ください

15分後辺りに募集予定。質問などがあれば受け付けます

チュンチュン…

世界地図「ハラショー」

善子「や、やっちゃった…どうしよう…」グッチョ……

おねしょしちゃった!

誰かに助けを求める?

リリーに助けを求める

マリーに助けを求める

自分で謝る

リリー

プルルルル

梨子「もしもし?」

善子「あっ、リリー!助けて!実は、その…またおねしょがおむつから溢れちゃって…」

助けを求める善子

結果は?

梨子が善子のかわりにスタッフに謝ってくれた

その他(細かくシチュエーションを書いてもよい)

リアローズいいなぁ……
カタリナ様大変な状態だけど、明るい系のイベントでも大丈夫?

リリーもおむつから溢れるほどおねしょしてたので謝る側だった

>>958
大丈夫です
ただリミットもある関係上、カタリナを救出した後に発生などにはなるかと思います

梨子「ごめん…私も、おねしょがいっぱいでちゃって…////」

善子「えええっ!?じゃ、じゃあマリーは…」

最後の綱であるマリーは?

おねしょで世界地図を描いていた

その他(細かくシチュエーションを書いてもよい)

マリーも2人と同じくおむつから溢れるおねしょをしていたが、金で解決してくれた

それでは……

『自由安価イベント』
↓1~5多数決コンマ

善子「助かったわマリー…」

梨子「ありがとうございます」

鞠莉「いいのよ。マリーも……その、描いちゃったし…////」

ギルキス「「「////」」」

梨子「と、とにかく…音ノ木坂に行きましょう」

善子「そ、そうね!女神討伐しないとね!」

電車やバスを駆使して音ノ木坂学院に向かった善子達

女神(μ's)は居たか?

人数指定あり

>>26

全員がギルキスを待ってた

決戦前の最後の特訓でまだ取得していない各キャラのスキル取得イベント

善子「我、堕天使ヨハネ!女神討伐の為この音ノ木坂の地に降臨!」

海未「くっ、遂にこの日が来ましたか。ですが、我々μ'sもただ手をこまねいていたわけではありません!こんな時に備えて、対策は万全です!」

善子「ほう、その対策とやら、果たしてこのヨハネを楽しませてくれるのかしら?」

梨子「ええ…なんですかこの茶番」

真姫「イミワカンナイ…」

花陽「Aqoursの桜内さんと小原さんと津島さんですね!ギルキスが来るのを待ってました!」

鞠莉「オー!マリー達のこと知ってるのね!」

絵里「敵のことは事前に調べてたのよ」ドヤァ

花陽「私、純粋にスクールアイドルが好きなのでAqoursのことも研究しました!」

梨子「意見わかれてますね…」

穂乃果「梨子ちゃん達は穂乃果達と勝負しに来たんだよね?負けないよ!」

鞠莉「物分かりが良くて助かるわ。さあ、どんな勝負する?ここは貴女方のホームなので、勝負内容は決めてくれていいわよ」

善子「どんな勝負でも、勝つのはヨハネ達よ!」

穂乃果「そうだね。じゃあ…」

μ'sの最初の勝負の内容は?

>>28

全体的に鍛錬のようですが、ゾロ目により>>970
『決戦前の最後の特訓』なので、カタリナ救出後ですね
流石に皆さん余念が無いようで……

次スレはまた明日か明後日に

本日もありがとうございました!

搾精量対決

おつおつ
この表記ってことは次の作戦はカタリナ救出に完全にシフトする形でエルクラッドやポラリス戦まで行かずに撤退なのかな?

梨子「ラブライブに男もふたな○もちん○もいりません!」

海未「破廉恥ですよ穂乃果ァ!」

穂乃果「ご、ごめんごめん…」

改めて、μ'sの最初の勝負の内容は?

>>30

キャットファイト


一気に決戦すると思ってカタリナ救出前のつもりで書いたけど、カタリナ救出した後にまた拠点に戻って準備するみたいか

こんばんはー

>>977
>>983
いえ、元々公国進軍中でもユリーカの同行は前回決まっているので

『ユリーカ派兵士に匿われて最後の準備時間』

は発生するようになっていたのでそこでやることもできます
(鍛錬以外に交流も可)
撤退方式になった場合は撤退後に

それでは作戦熟考まで進めていきたいと思います

――


……


リアローズ「えっ……ニイハオ将軍が!?」

ジーク「ああ……かなり、元の姿とは違っていたが」

ジーク「それでも、あれはあの男そのものだった」

ジーク「叩き折った筈の槍とも融合したような姿でな……」

リアローズ「……」ゴクリ…

ジーク「中身だけでなく、外見までおぞましいものになっていた」

ジーク「だから俺はあの場で奴を仕留めようと躍起になり……周りが、見えていなかったんだ」

リアローズ「……ジークさんは悪くないよ」

リアローズ「それに、ニイハオ将軍は倒せたんだよね……?」

ジーク「ああ、それは間違いない」

ジーク「しかし手段はわからないが、公国……いや、ベルゲは死人さえも駒とする邪法を持っているんだろう」

ジーク「強力な存在を手駒にするのであれば、同じ六将であったジラワークももしやと思ってな……」

ジーク「それを伝える為に、俺は……」

リアローズ「……」

ジーク「……用意を整えて、カタリナを助けに行こう」

リアローズ「……うん!」

ジーク「森国にどれだけ駿馬がいるかわからないが……」

ジーク「……いや、ネーロの転移があれば……?」

ジーク「……そういえば、ネーロは?」

リアローズ「……大丈夫。きっと今頃……ジークさんと同じように立ち直ってくれていると思う」

ジーク「……改めて、済まなかったな。その……///」

リアローズ「う、ううん!? いいの、私が勝手にやったことだし……///」

リアローズ「少しでもジークさんの気持ちが軽くなったら、嬉しいな……///」

リアローズ「……」

リアローズ「――も、もう少しやっておいた方がいいかな……?」バッ!

ジーク「!?///」




……



セレスティア「……」コソ…

リーチェ「……」コソ…

セレスティア「ジーク様の苦しみ、私が少しでも引き受けようと思いましたが……無用な心配だったようですね」

リーチェ「お母様の為にジークさんは戦ってくださった。そのことに感謝こそすれ、責めることなんてないのに……」

セレスティア「ジーク様も、お兄様のように溜め込んでしまうことがあるのでしょう」

リーチェ「でも、リアローズさんのおかげでもう大丈夫そうかな?」

セレスティア「何をしたのかはわかりませんが、流石はリアローズさんと言うべきでしょうか」

セレスティア「私にも、優しい手を差し伸べてくれた方ですもの……」

リーチェ「はい。私にも……」

セレスティア「誰かを想う優しさ……本当に、見習いたいものです」ウンウン

セレスティア「それにしても、先程ちらりとニイハオ将軍の名が挙がっていましたが……」

リーチェ「……」ブルッ…

セレスティア「ジーク様のことです。きっと、リーチェさんのことも想って戦われたのでしょうね」

リーチェ「ジークさん……」

セレスティア「……心を痛めるべきなのは、ジーク様ではありません」

セレスティア「覚悟なさい、ベルゲ……」ゴゴゴゴゴ…!

リーチェ「ええ……あの子達、そしてお母様の為にも……!」グッ!



リュノ「か、隠れているんですから殺気ださないでくださいよぉ……」プルプル…



セレスティア「……ジーク様よりも、リュノさんの方を受け止めるべきかもしれませんの」

リーチェ「お姉様……無理をなさらずとも」

リュノ「だ、だってあのジークさんがあんなに落ち込んで……」

リュノ「いてもたってもいられなくて……」

セレスティア「……あなただって、まだ整理がついていないでしょうに」

セレスティア「ジーク様はもう大丈夫です。私達もジーク様が動きやすいように、先に作戦を考えましょう」

リュノ「さ、作戦?」

リーチェ「――お母様を助け出す作戦です。囚われてすぐに命を奪われることはないでしょうから」

リュノ「!? だ、だって――」

セレスティア「……リュノさん。その可能性は高いです。でも、生きてさえいれば……次があるのです」

リーチェ「……?」

リュノ「う……」

セレスティア「リュノさんが危惧していることもわかります。ですから、急ぐべきなのです」

セレスティア(ネーロの方も気がかりですが、きっと……)


……

――

――

……

【地下拠点・治療室】



ネーロ「……わかりません」

ネーロ「……私は、公国六将が一人です」

ネーロ「それだと言うのに……ジークさんも、カタリナ様も……私を庇って……」

イアン「……あの男、ニイハオが蘇ったというのは本当なのか?」

ネーロ「はい……」ブル…

ネーロ「……面影はありましたが、あれは動く死人……」

ネーロ「剥き出しになった眼球が、私を捉えて……っ」

ネーロ「助けなかった私を、恨むような視線で……! 恐ろしくて、私は……!」

イアン「……あの男は、討たれて然るべき存在であったと私は思う」

イアン「もし私が公国の将であったならば、自ら討ちにいったやもしれん」

イアン「公国のことを想うのであれば、君の選択も間違っていなかった筈だ」

ネーロ「……公国を想う……」

ネーロ「……イアンさん」

イアン「なんだろうか?」

ネーロ「……もし。もしあなたの主君であるフリーデシルト様が……」

ネーロ「何らかの理由をもって他国へ戦争を仕掛けたとしたら……どうしますか?」

イアン「全力で止めるだろうな。一応、陛下の御意思も確認はするが……」

ネーロ「……ですが、敬愛する主君の言葉なのですよ?」

イアン「……私は、陛下に忠誠を誓っている」

イアン「――だが、そのお言葉全てをただ肯定し続けることは絶対にしない。できないと言うべきか」

ネーロ「ど、どういう意味ですか……?」

イアン「……私如きには陛下の考えも動きも読めん。中には誰が聞いてもろくでもないことにしかならないような提案をなさることもある」

イアン「それにバレット王子が賛同した時など最悪だ。騎士団総出で止めに行く」

ネーロ「それほどまで……!?」

イアン「陛下が歩まれる道を、時にお守りし……時には正し、次の道を探す」

イアン「それが私達騎士団の存在意義だと、私は考えるよ」

ネーロ「……!」

ネーロ「……ご立派、ですね」

ネーロ「私も……エルクラッド様を、最初から……」

イアン「……君は、公国の将だ。それでありながら、カタリナ様を助けに向かった」

イアン「私はカタリナ様と直接の面識はないが……」

イアン「きっとカタリナ様も、君のその心の内を察せたのではないか?」

ネーロ「え……?」

イアン「たとえ今からでも、国の為に主君の意思に反する行動を取る……」

イアン「同僚にそれほどの手傷を負わされ、あちらでは裏切り者の烙印を押されていることだろう」

イアン「それでも……君の心は折れてはいない。主君の為にできる本当のことを成し遂げたい……」

イアン「そういった想いを、私でも感じ取れる程だからな」

ネーロ「……カタリナ様とは、あの場でほんの僅かにお会いしただけ」

ネーロ「ニイハオ将軍の姿に怯え、私はろくに会話もできていない」

ネーロ「それなのに……」



???「――カタリナ様は、人の心の迷いを感じられるからだと思います」



ネーロ「っ!?」バッ!

アッシュ「あ、突然ごめんなさい。俺みたいなのがお邪魔しちゃって……」ペコペコ

ネーロ「あ、あなたは……」

アッシュ「えっと、ネーロ将軍ですよね? こうしてお話しするのは初めてだと思いますが……」

アッシュ「俺、アッシュって言います。……最初の森国を攻め落とす作戦で、前線部隊だった公国兵です」


ミナ「私がお連れしました。申し訳ありません」ヒョコ


ネーロ「ミナさんが……? いや、それよりも公国の前線部隊って……」

アッシュ「……俺、あの時死にかけたところをカタリナ様に助けられたんです」

アッシュ「あのカタリナ様が公国に捕まったなんて聞いて、俺どうにかなりそうだったんですけど……」チラ…

ミナ「嘆き惑う人々の話を受け止めるのもシスターの務めですからね」

ミナ「流石に、森国の人々全員を受け止めることは難しいですが……」ショボン…

アッシュ「新入りの俺でこの衝撃ですもん。元から森国に住んでいる人にとっては耐えられるわけがないですって……」

イアン「ミナ、気持ちはわかるが無理はいかんぞ?」

ミナ「はい。心得ています。今日は、次で最後の人にしようと思います」


ミナ「――ネーロさん。どうか、あまり思いつめ過ぎないで?」


ネーロ「っ……!」

ミナ「その為にも、無理を承知でアッシュさんにもご同行頂いたのですから」

アッシュ「いやいや、俺で少しでも力になれるなら……ん? なれるのか……?」ダラダラ…

アッシュ「……ユリーカサマコワイ……」ボソリ…

イアン「……なるほど。カタリナ様に救われた公国の者という共通点があるということか」

ミナ「はい。ネーロさんも随分と思い悩まれているようでしたし……」

ネーロ「当然でしょう……」

ネーロ「どうして、カタリナ様は……」

アッシュ「……正直、俺も状況は全然把握できてないです」

アッシュ「でも、カタリナ様は……無益な争いを嫌う心優しい方でした」

アッシュ「無防備だからって、カタリナ様を殺しにかかった俺を……落ち着いた優しい声で、諭してくれたんです」

アッシュ「それから……仲間達に邪魔だと殺されかけて……命まで救ってくださった」

ネーロ「……!」

アッシュ「……後から理由を聞きましたけど、俺にはまだ殺意を抑える……戦うことに躊躇いのある心があったからだと」

アッシュ「きっとカタリナ様は、ネーロ将軍の心も……」

ネーロ「……私はただ、信頼を得たいがために……」

ネーロ「カタリナ様のことも、その為の手段としてしか見ていなかったというのに……」ポロ…

イアン「その信頼を得たいという根底が、既にニイハオやベルゲといった存在とは違う」

イアン「リーチェ様も仰っていたが、カタリナ様を助けようと動いた……これは揺るがない事実だ」

ネーロ「う……うっ……」ポロポロ…

ミナ「……」ナデナデ…

アッシュ「……その……皆さんはこの後どうなさるんですか?」

アッシュ「カタリナ様は……」

イアン「……おそらく、ジークを含め我らの想いは同じだろう」

ミナ「カタリナ様がご無事であるならば……」

イアン「今度こそ、お助けする」

アッシュ「お願いします……っ!」バッ!

アッシュ「本当なら、俺もカタリナ様の為に戦いたいんですけど……」

アッシュ「カタリナ様さえ捕まってしまうような相手を前に、俺じゃ足手まといにしかならない……っ」グ…

アッシュ「あ!? そういえば結局ネーロ将軍は今どちらに属していることになるんですかね!?」ワタワタ

ネーロ「え?」

アッシュ「お、俺はカタリナ様に救われた! もう公国軍に戻る気はありませんからね!?」

アッシュ「反逆罪だーとか言われても、全力で抗いますからね……!?」カタカタ…

ネーロ「……」ポカン…

ネーロ「ふ……ふふ……!」

アッシュ「!?」ビクッ!

ネーロ「私なんかを前に、そこまで怯えないでください」クスリ

アッシュ「だ、だって!?」

ネーロ「……私も、もうとっくに公国には戻れない身ですよ」

ネーロ「お腹を刺されて焼けるように熱かったですし、殴られた頭はまだ少し痛みますし……」

ミナ「ま、まだ治りきりませんか? では今一度……」パアァァ…

イアン「少なくとも、ベルゲ将軍が排除されるまでは死が付き纏うか……」

ネーロ「ええ……ですから……」

ネーロ(……私の躊躇い……ですか)

ネーロ(もう、公国には……でも、エルクラッド様の為には……)

ネーロ(この戦争に疑問を持つ人、この戦争に苦しめられる人……)

ネーロ(……いつまでも、寝て悩んでいるわけにはいきませんね)グッ…!



……

――

次スレになります
【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい10 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1632575721/)

次の判定まではこのスレで行います

……



ユージーン「……よかったのか?」

マリリン「んー? 何が?」

ユージーン「ネーロちゃんの事だよ。ジークもだが、あの子も……」

マリリン「……無理もないわよ。味わった絶望感は、見てきた二人にしかわからない」

マリリン「それに私じゃ、ネーロちゃんを慰められそうにないし……」フー…


マリリン「――ベルゲてめぇ楽に死ねると思わねぇことだな……」ピキピキ…


ユージーン「……お前のその形相と声聞いたら、ネーロちゃんも余計寝込みそうだもんな」ブルブル…

マリリン「だって! ユージーンもあいつがまともじゃないって知ってるでしょ!?」

ユージーン「ところが困ったことに、調べた限りだと公国民からは支持が高いっていうか……」

ユージーン「公国民にだけは大らかで寛容ってことで性質が悪いったらありゃしねえ」

マリリン「実際のあいつは女の子……いや、人を人として扱いもしない奴なのにね」

ユージーン「……なあ、カタリナ様は……」

マリリン「……セレスティア様が止めてくれて助かったかな」

ユージーン「……やっぱそういう目にはあわされてる覚悟は必要だわな」

マリリン「うん……」

ユージーン「リュノちゃんも悟ってはいそうだったけど、リーチェちゃんの方はどうかね?」

マリリン「わからない。わからないけど……」

ユージーン「……どっちにしろ、見せないのがいい。ジークもそうするだろうが」

マリリン「うん。ジークとも要相談だとは思うけど……」

マリリン「カタリナ様を助けるなら、急がないとね」

マリリン「ベルゲは糞野郎だけど、ゼルガーにも黙って動いているってのは大きな隙だよ」

ユージーン「『ゼルガーの手に渡った方が、戦局的には厳しくなる』のは間違いないだろうしな……」

ユージーン「国民はともかく、兵士まで現状で悲惨な有様……はっきり言ってこれじゃ勝てる戦いも勝てないからな」

マリリン「頼りにはしているけど、セイムとキストにガルムさん……三人だけじゃ流石にね……」

ユージーン「エーテルちゃんもいるが、あの性格だからなぁ……」

マリリン「『森国本土に攻め込まれる前に決着をつけたい』ね……」

マリリン「ネーロちゃんは可愛い子だけど、内側にも強い芯がある」

マリリン「きっと、私達にも力を貸してくれるとは思うけど……」

ユージーン「あちらさんもネーロちゃんの能力の厄介さは重々承知している筈だ」

ユージーン「転移でくると見せかけて、馬を飛ばすのもありっちゃありだが……」

マリリン「どこか、絶対に確実に転移できる場所があればいいんだけど……」

ユージーン「クリス様達も来るって話だから『公国内での移動はかなりしやすい』のが救いではあるか」

マリリン「ジークがどんな作戦を立てるかだね……」

マリリン「『カタリナ様の救出だけを考えたもの』か、それとも『勢いのままエルクラッドのところまで行っちゃう』か」

ユージーン「俺としては『帝龍の処理』も重要な問題だと思うわけよ」

ユージーン「元締めを潰せばどこかに逃げそうな感じもするが『戦闘中に乱入』でもされた日には地獄だぜ?」

マリリン「あとは『ゼルガーが何をしてくるかがわからない』のも怖いね」

ユージーン「『ワイバーン以外にも存在するかもしれない主力』も警戒しておきたいが……やること多いな畜生!」

マリリン「よく考えないとね……」

ユージーン「だな……」

ユージーン「ところでよマリリン、それは……」

マリリン「あ、これ?」


――

特殊判定
↓1コンマ二桁

※コンマ取得後、そのまま埋めてしまって大丈夫です

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月19日 (火) 19:05:39   ID: S:l7bD8K

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