津田タカトシ「起きたら隣に裸の森さんが寝ていた」(58)


――タカトシルーム

津田 (ん、うーん……あたたかい……)

津田 「ふああ……」

もぞもぞ

津田 (朝か。昨日は疲れて早めに寝ちゃったけど)

津田 (今日はウオミー姉さんや客人もいるし、そろそろ起きるか)

ぐに

津田 (……ぐに?)

津田 (なんかベッドが温かいと思ったけど……コトミでも潜り込んできたか?)

津田 (いまでも怖い夢見て、眠れなーいって来ることあるしな)

津田 「まったく、おきろよー」ユサユサ スベスベ

津田 「あれ? パジャマ着てない?」


生徒会役員共SSです

いつもはSS速報VIPで書いているけど落ちているのでこっちで

スズちゃんかわいいけど今回は森さんを書くよ


津田 「っていうか……」

津田 (この髪、コトミじゃない?)

津田 (ウオミー姉さんでもないんだけど!?)

津田 「ってまさか!」

バサッ

津田 「!!!!?」

森ノゾミ「くー」

津田 (何で!? 森さんナンデ!?)

津田 (っていうか裸ナンデ!!??)


津田 (ど、どこまで裸……? 少なくとも上は何も着てないみたいで……)

津田 (いやいやいやいや、なんでそれを確認する必要がある!)

津田 (まずは、布団掛け直して)

パサ

津田 (えーと、何でこうなってるんだ……?)

津田 (落ち着け……昨日あったことをしっかり思い出せ……)

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――昨晩 津田宅玄関

ザーーー

津田 「急に降ってきて、すごい雨だなー」

コトミ「ひえー、こんなところまで濡れちゃったよー」


津田 「スカートのすそ?」

コトミ「スカートの中……のパンツの中」

津田 「器用に濡らしたな」

コトミ「やだなあタカ兄、これは別の理由で濡れて……」

津田 「雨の話しかしてねえんだよ!」

ピロン

津田 「ん、メール? あ、ウオミー姉さんからだ」

コトミ「なんて?」

津田 「えーと」

ウオミ『雨が強くなってきたので、森ちんと避難させて下さいな、っていうかしに行くぜべいべー』

津田 「だって」


コトミ「森さんってこの前のあの?」

津田 「あの」

コトミ「断る理由ないし、いいよね」

津田 「まあ。っていうか、もうこっちに向かってるだろうし」

コトミ「お風呂沸かしとこうよ」

津田 「ああそれいいな。気が利くじゃないか」

コトミ「あとタカ兄、お姉ちゃんや森さんが入っているときにお風呂に入るなら、何食わぬ顔しながらあくまでも偶然を装って……」

津田 「気が利きすぎてお前の将来心配だよ」


ザー

津田 「まだ強くなってるなぁ」

ピンポーン

コトミ「あ、お姉ちゃん達ついたんじゃない?」

津田 「はーい」

――玄関

ガチャ

ウオミ「ひどい雨でした」

ノゾミ「傘あったのに、結構濡れちゃいましたね」


ウオミ「おやおやのぞみん、タカくんのうちに来たからって、今からそんなに濡らさなくても」

ノゾミ「あとから濡れる予定はないんですけど」

パタン

津田 「何の話してるんですか……いらっしゃい」

ウオミ「どうにか逃げ込めたぜ」

コトミ「ここは人目につく。はやく上がんなお嬢さんたち」

津田 「なにごっこだよ」

ノゾミ「あはは……お邪魔します」


津田 「どうぞ、遠慮なく。お風呂にお湯はってるんで、体冷えてたらどうぞ」

ウオミ「さすがタカくん。気が利くね」

津田 「いや、コトミの提案ですんで」

ウオミ「じゃあのぞみん、遠慮なく入らせてもらいましょう」

ノゾミ「そう、ですね」

ウオミ「ほらほら行きましょう」グイグイ

ノゾミ「え、あれっ、い、一緒なんですか?」

ウオミ「一人ずつだと、待ってる方が体冷えるでしょう」


ノゾミ「それはそうかもしれませんが、でも」

ウオミ「へっへっへ、おぼこじゃあるめいし」

ノゾミ「まだ経験ありません!」

津田 「……あの……」

ノゾミ「あっ」

津田 「…………」

ノゾミ「…………」

ウオミ「のぞみんの処女宣言で赤くなる二人の顔」

津田森「「誰のせいだと思ってるんですか!」」


――お風呂場

ウオミ「そんな過剰反応するとは思わなかったよ」スルスル パサッ

ノゾミ「まったく会長は……」プチ プチ シュルシュル

ウオミ「タカくんに処女宣言したのそんなに嫌だった?」

ノゾミ「嫌というか……いやまぁ、好ましくないとは思いますよ」

ウオミ「そっか。……でもタカくん、処女の方が好きだと思うよ?

 ノゾミ『そ、そう、ですか……? それなら……』

 ノゾミ『やだ私、なに意識しちゃってるんだろう』

 ノゾミ『あ、だめ、なんか体の芯が熱くっ……』」

ノゾミ「先お風呂はいってますね」ガラッ

ウオミ「あんまってのぞみん~」

バタン


――脱衣所前

津田 「さて、それじゃぁコトミ、あとよろしく」

コトミ「何を?」

津田 「いや、ふたりの着替えとか、服乾かすとか」

コトミ「えっ、タカ兄やんないの?」

津田 「なんでオレがやるんだよ」

コトミ「ふたりの脱ぎたてなアレやコレやが嗅ぎ放題なのに?」

津田 「その返しは分かっていたけどお前、そういうとこだぞ」


?―リビング

ノゾミ「お風呂ありがとうございました」ホカホカ

ウオミ「しっぽり温まってきたよ」ホカホカ

津田 「しっかり温まってもらえたようで何よりです」

ノゾミ「あの、着替えも用意してもらって、すみません」

津田 「ああ、全部コトミにお願いしたんで」

コトミ「シャツも制服も乾燥機入れておきましたー」

ウオミ「ありがとうね」

コトミ「ふふふ、何を隠そうこの私、柔道部マネージャーやってますんで!」

津田 「本当に隠すことでもない」


ウオミ「それにしても」

ビュオオオオォォォォォ

コトミ「あ、また風強くなったー」

ウオミ「もうこれ、泊まっていった方がいいね」

ノゾミ「あ、えっと……泊まっていってしまって大丈夫なんでしょうか」

津田 「ええ。うちはよく人がきますし」

ウオミ「そうだね。タカくんが良く女の子連れ込んでるから」

津田 「人聞き悪いこと言うなっ」


コトミ「でも確かに女の子ばかりだよね?」

ウオミ「ね?」

津田 「そ、れは……否定できないですが……」

ノゾミ「へぇー……津田君って、プレイボーイだったり?」

津田 「いやいやいやまさか」

ノゾミ「ふふっ、だよね」

コトミ(でもそれ)チラ

ウオミ(否定できないよね)チラ

津田 「何だよそのアイコンタクト! やましいことないよ!」

ウオミ「わかってるよ」

コトミ「やましいことはしてないよ」

ノゾミ「じゃあ、家族に泊まることになったって連絡しておきます」

ウオミ「のぞみん、口裏なら合わせておくからね?」

ノゾミ「何故やましい方向に持っていこうとするんです」


ノゾミ「夕ご飯どうしましょう」

ウオミ「さっとうどんとか蕎麦とか、買い置きあった? あるなら作っちゃうけど」

津田 「どうだったかなぁ」ゴソゴソ

コトミ「んー。あ、カップ麺人数分あったよ」

ウオミ「できれば栄養バランスを考えたいところだけど」

津田 「今日一食くらいいいんじゃないですか。こんな日ですし」

ウオミ「姉さんは心配です」

ノゾミ「会長、本当にお姉さんしてるんですね」

津田 「ありがたいことですね」

ウオミ「カップ麺だと、ぬるくなるまで放置した後、お楽しみにしちゃいそうでシ・ン・パ・イ」

津田 「いまの感謝の言葉、キャンセルできません?」


津田 「じゃあ夕食はカップ麺ということで」

ウオミ「仕方ないですね」

コトミ「何にしよーかな」

津田 「並べてみると」ポンポンポンポン

ウオミ「これは……」

コトミ「わぁ……」

津田 「どれも見た目から辛そうな」

ノゾミ「包装が赤いのばっかりですね」

津田 「うち、そんなに辛い物好き多かったっけ」

コトミ「あ、私がリクエストしたの」

津田 「なんでまた」

コトミ「七条先輩が激辛にハマってるって言ってたから、気になって」

ウオミ「トイレの時すごいんだって言ってましたね」

津田 「あの人か……」


津田 「普通の辛いのが二つ、激辛って書いてるの二つか」

津田 「辛いのダメな人います?」

ウオミ「激辛まで行くとちょっと苦手かな」

コトミ「私も辛すぎると」

津田 「お前はリクエストしたんだから激辛でいけよ」

コトミ「えへへ」

津田 「はぁ、仕方ない。一個はオレが食べるよ」

ウオミ「よっ、タカくん男らしい」

津田 「大したことしてませんよ」

ウオミ「それでも一個は激辛を消費しないといけませんね」


ノゾミ「私……激辛に挑戦しようかな」

津田 「大丈夫です?」

ノゾミ「たぶん、大丈夫だと思う……」

ウオミ「さりげなくタカくんとペアになろうという魂胆だね」

コトミ「これはある意味女らしいというか、乙女ですぜ」

ノゾミ「なら激辛食べて頂いてもいいんですよ」

コトミウオミ「「んーん」」フルフル

津田 「君たち……」


ウオミ「お湯沸かしてくるね」

津田 「すいません」

ノゾミ「じゃあ封開けて準備してましょう」

ピリッ ビリ パカ

コトミ「これは開けてお湯注ぐだけ」

津田 「これは……かやくを開けて、粉末を入れてからお湯、こっちをお湯を入れた蓋の上で温めて……」

ノゾミ「カップ麺なのに、手順多いですね」

津田 「こういうのは美味しく仕上がるんですけどね」

コトミ「だよね」

ノゾミ「そういうものなんですか」

コトミ「オカズ探しに手間をかけた方が自分好みのネタで抜けるってもんd」

津田 「いらん例えをするんじゃない!」


ジョジョー

ウオミ「お湯を入れて」

ピピピピピピピ

ウオミ「3分経ったよ」

コトミ「わーい」ペリペリ

津田 「えーと、蓋の上で温めた油を入れてかき混ぜて、最後に調味ふりかけで完成、と」

ウオミ「いただきます」

コトミ「いただきまーす」

津田 「見るからに辛そう」

ノゾミ「真っ赤です」

津田 「さーて……」

ノゾミ「お味は……」

ズルルル


津田 「…………」

ノゾミ「…………」

津田森「「辛っ!」」

津田 「水、水ー」

ノゾミ「ヒリヒリする……」

津田 「ゴクッ……ぷは…… これはもう覚悟を決めて」

ノゾミ「んくっ……ふぅ…… 一気に行く方がいいですね」

ズルルルッ


津田 「はふ、あつ」

ノゾミ「から、ふぅ」

津田 「ああでも、マヒしてくるとちょっと」

ノゾミ「悪くないかも……はふっ」

ウオミ「あれが、最初はいたいけどそのうち気持ちよくなるってやつだね」ズルズル

コトミ「熱い息を零して! 苦しそうな表情で! 汗だくで!」ズルルル

津田森((辛くて突っ込めない!))


津田 「ぷはぁっ……ごちそうさまでした」

ノゾミ「ひー……ご、ごちそうさまです」

ウオミ「二人とも完食ですね」

コトミ「汗すごいよ」

津田 「ちょっとタオルかなんか」

ウオミ「持ってくるね」トテトテ

津田 「ふー、ヒリヒリとれないですね」

ノゾミ「喉の奥まで全体、辛いーって言ってますね」

津田 「オレ、背中まで汗流れてますよ」

ノゾミ「私もぐっしょりと」

ダダダダ バッ

ウオミ「のぞみん、どこをぐっしょりと濡らしてるの!」

津田 「この流れは予想できてた」

ノゾミ「そうですね私が迂闊でした」


ノゾミ「ちょっと脱衣所借りて、拭いてきますね」

ウオミ「タオルは洗濯籠に入れておいてもらっていいからね」

ノゾミ「はい、すみません」

トテトテトテ…

ウオミ「はい、タカくんもタオルどうぞ」

津田 「あ、すいません姉さん、タオル持ってきてもらったけど、森さんが戻ったらシャワー浴びちゃいます」

ウオミ「食後すぐだけど」

津田 「大丈夫」

ウオミ「あ、のぞみんが使った汗だくタオル、タカくんも使うなら、そのあと洗濯籠に」

津田 「使いませんよ」

ウオミ「お風呂用じゃないよ?」

津田 「使わないって」

ウオミ「嗅いだりシコシコしたりする用にも?」

津田 「何でさらっとそういうこと言えるの?」


ガチャ

ノゾミ「思った以上に汗かいてました」

津田 「じゃ、ちょっとオレも失礼します」

パタン

津田 (さて、さっとシャワー浴びて……)

津田 「ふあぁ……ふぅ」

津田 (思ったより眠いな。今日は早めに寝ようかな)


――お風呂場

津田 「あ、まだお湯張ってあるんだ」

津田 「じゃあ軽く追い炊きして」

ピッ

津田 「その間に身体洗って~と」

ザーーー

――
畑「副会長のお風呂シーン……一部に売れるかしら」
畑「まぁカットでいっか」
――


ガラッ

津田 「はーさっぱり。やっぱり湯船だよなー」ホカホカ

津田 「それじゃ着替えを……」

ガチャ

津田 「え」

ノゾミ「えっ!?」

津田 「……も、森さん?」

ノゾミ「ご、ごめんなさい!」

バタンッ

津田 「いやあの、すいません、オレは気にしてないので……」

扉の向こうのノゾミ「その、私も汗がすごかったので、拭くだけじゃ足りなくて」


ノゾミ「もう一度お風呂お借りしようかと思ったのですが……まさか、津田くんが入っていると思わなくて……」

津田 「あ、あー……コトミや姉さんに聞いたんですよね?」

ノゾミ「もちろん、使っていいかは聞きましたけど、津田くんが入っているなんて一言も……」

津田 (あの二人……わざとかな)

津田 「そうですか……まあその、ほら、ギリギリ下はいてましたし! 見せるほどの身体じゃないですが」

ノゾミ「いえそんな! 私の方こそ、確認せずに開けてすみませんでした。津田くんの姿見えないのに気が付けば」

津田 「まあたぶん悪いのあの二人なんで」ゴソゴソ

津田 (さて、とりあえず急いで服は着たから)


ガチャ

津田 「すいません、お待たせして」

ノゾミ「いえその、お気になさらず……」

津田 「オレが出るの遅れなくてよかったですよ、あはは」

ノゾミ「ふふっ、確かに」

津田 「じゃあ、お風呂どうぞ。追い炊きしてあるんで」

ノゾミ「あ、はい」

津田 「気になるなら一度流して張り直してもらっても大丈夫ですから」

ノゾミ「あ、いやその、大丈夫ですから」

津田 「では」

ノゾミ「お借りします」

パタン

津田 「……ふー」

津田 「さて、あの二人は説教しなきゃ……ふあ~……」


――リビング

ウオミ「あら、タカくんお風呂あがったのね」

津田 「ええ」

コトミ「タカ兄、森さんと一緒に入った?」

津田 「入ってねえよ! オレが着替えてるときにギリギリ」

コトミ「惜しかったか」

津田 「ていうか、なんで森さん止めなかったんだよ」

コトミウオミ「「面白そうだなって」」

津田 「オレはともかく、タイミング悪かったら森さんの着替え見ちゃってたかもしれないでしょう!」

ウオミ「えー、でも。タカくんなら着替え一度見てるでしょ?」

津田 「う」

津田 (前に、雨の時に見ちゃったけど……)


津田 「いやそれは純粋な事故で、これは」

ウオミ「それにのぞみんなら別に悪い気しないと思うけど」

津田 「普通に気を悪くすると思いますよ」

コトミウオミ((そうかなあ))

津田 「何だその納得いかないって顔」

津田 「まったく……眠いから先寝ますけど、ちゃんと森さんに謝っておかないとダメですよ」

ウオミ「はーい。もう寝るの?」

津田 「生徒会で疲れちゃって」

ウオミ「激務だもんね」

コトミ「だよね」

ウオミ「女の子3人の相手は」

コトミ「おほー」

津田 「もう疲れてるから突っ込まねえよ」


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津田 (ここでオレは自分の部屋に帰って)

津田 (ベッドに入ってすぐに就寝したわけだ)

津田 (基本的に朝までぐっすりだから、いつ森さんが入ってきたのか分からないし)

津田 (そもそも森さんが入ってきたのか? それとも二人が森さんを?)

津田 (うーん、わからない)

津田 (とりあえず森さんを起こし……)

津田 (いや、起こすべきなのかここは?)

津田 (森さんからすると、起きたら自分は裸で隣にオレ)

津田 (あ、うんダメだこれ。いろいろ大問題だ)

津田 (このままこっそり部屋を出るのが正解か?)

津田 (何の理由があって森さんがこうなっているのかわからないけど、起きた時オレがいるといないのとで大きく違う)

津田 (よし、そうと決まればこっそり……)


ギシッ

津田 (うっ……やっぱりベッドの上じゃどう動いてもきしむな)

ノゾミ「ん、んん……」ゴロン

津田 「!」

ノゾミ「んー……」

津田 (……ね、寝返りだけか)

ぷるん たゆん

津田 (あ、仰向けになったことで森さんすごいのがすごいことに!?)

津田 (いやいやいや、見るな感じるな)

ノゾミ「ん……」パチ

津田 「あ」

ノゾミ「……」

津田 (じーざす)

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今日はここまで

続きは遠からず


ノゾミ(え)

ノゾミ(えっ、なにこれ。な、なんで津田くんが目の前に……?)

ノゾミ(あれ?)サラサラ

ノゾミ(なにこの感触? 肌に当たる布団がとてもすべすべと……)

ノゾミ(肌に布団!? 裸!?)

津田 「あ、あの」

ノゾミ「ひっ……むぐっ」

津田 「ご、ごめんなさいっ、手で口抑えちゃって」

ノゾミ(ベッド……え、私ベッドの上? 私の目の前に津田くん? 津田くんのベッドの上で裸?)

津田 「あのですね……」

ノゾミ(津田くんのベッドの上で押し倒されて裸!?)

ノゾミ「むぐーぅ」ジタバタ

津田 「すいませんっ。でも、ここでコトミや姉さんにみつかるともっと厄介な状況になるので、ここはオレを信じて冷静になっていただけないでしょうかっ」

ノゾミ(そりゃ厄介なことになるでしょうけど!)バタバタ


津田 「変なことはしませんししてませんからっ。オレもどうしてこうなっているのかっ」

ノゾミ(私が知りたい!)

津田 「あ、その顔ってことは森さんも分かってないですね?」

ノゾミ(と、とりあえず落ち着くから手をどけてー)

ノゾミ「むぐむぐ」ピタ

津田 「……一応、冷静に受け止めて頂けましたでしょうか……」

ノゾミ「うぐ」コクコク

津田 「そっと放して、オレも距離を取りますので」

ノゾミ「ぷは」

津田 「…………」

ノゾミ「…………」

津田 「えーと」


ノゾミ「なんでこんなことになってるんですか……」

津田 「オレも全くわかりません」

ノゾミ「……本当ですか」

津田 (うう、ジト目が痛い)

津田 「本当です、状況が状況なので信じて頂けるかは……」

ノゾミ「…………」

ノゾミ(まあ、会長が股間に頬ずりしても怒る人だもんね……)

ノゾミ「わかりました、信じます」

津田 「森さん……」ジーン

ノゾミ「あの、あまり見ないでいただけますか……」

津田 「す、すいません」


津田 「オレ、昨日は早くに寝たんですよ。森さんがお風呂入った後すぐくらいに」

ノゾミ「あ、あのあと……」

ノゾミ(ん……?)

津田 「あのあと、森さんはどうしていたんですか?」

ノゾミ(あれ、待って)

ノゾミ(なんかすごくマズいことになっていたような……)

ノゾミ(津田くんに話す前に思い出さないと……)


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――昨晩 お風呂場

ノゾミ「♪~」

ザァァアアア

ノゾミ(わ、まだ外雨凄い)

ノゾミ(でも助かったな。会長が津田くんと親戚で)

ノゾミ(……思えば、女の子が多い家とはいえ、男の子がいる家で一泊ってしたことなかったかも)

ノゾミ(お風呂も……)

ノゾミ(津田くん、これに入ってたんだよね)

ノゾミ(…………)

ノゾミ(…………いやっ、私そんな変な性癖とか持ってないですけど!)

ノゾミ「あっ」

ノゾミ(お湯張りっぱなしってことは、私達が入ったお風呂に津田くんが……)

ノゾミ(いやいやいや、だからどうだって言うの……!)


ノゾミ(あー……)モンモン

ノゾミ(…………)

ノゾミ(……あ……)

ノゾミ(あれ、このお湯……)

ノゾミ(追い炊き止まってない……)

ノゾミ(止めなきゃ……)ザバ

ノゾミ「あ……」クラッ

ガタッ

ノゾミ「あうっ」

ノゾミ「いたた……」

ノゾミ(あ、これは……)

ノゾミ(まずい……)


――

バタン

ノゾミ(? 誰かが……)

ウオミ「のぞみんお風呂長いね」

コトミ「大丈夫ですかね」

ウオミ「のぞみんー?」

ガチャ

コトミ「あっ」

ウオミ「のぞみん!?」

ノゾミ「会長……ちょっとのぼせたみたい……で……」


――
ウオミ「掴まって。立てる?」
ノゾミ「はい、どうにか……」

――
ウオミ「タカくん寝てるからこのままリビングに」
コトミ「私反対側持つね」

――
ウオミ「コトちゃん、お水持ってきて。あとうちわも」
コトミ「はーい」

――
ノゾミ「すいません……」
ウオミ「大丈夫、軽くのぼせただけみたいだから」パタパタ
ウオミ「このまま寝ちゃっても、大丈夫だよ」
ウオミ「あとでちゃんとお布団に……」


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ノゾミ(…………)

ノゾミ(あれ? そのあとの記憶は?)

ノゾミ(あとでちゃんと……なんだっけ)

津田 「あの、森さん?」

ノゾミ「ひゃいっ」

津田 「思い出しました?」

ノゾミ「あ、あの、ええと」

――

津田 「のぼせた後は記憶がないと……」

ノゾミ「でもその時にはすでに津田くんは寝ていたから無罪ですよね」

津田 「そうですね。良かったぁ」

ノゾミ「ふふ」

津田 「あはは」


津田森「「…………」」

ノゾミ「あの、そろそろ服を」

津田 「そうでした! ちょっとコトミあたり捕まえて」

ガチャ

コトミ「森さんー、そろそろ起きて……」

津田 「…………」

ノゾミ「…………」

コトミ「…………」

津田森((神は死んだ))

津田 (って誰の言葉だっけ……)


コトミ「た、タカ兄ー!! お姉ちゃーんタカ兄と森さん起きてるー」

津田 「待ってちょい待って! 何でこうなったか!」

ウオミ「あ、のぞみんタカくん起きた?」

コトミ「先に森さん起こそうとしたけど、ダメだったね」

ウオミ「ねー」

津田 「やっぱりお前たちの仕業かー!!」

ノゾミ「あのぉ、いったい何がどうなって」

ウオミ「それはね」


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――昨晩 リビング

ウオミ「のぞみん寝ちゃいましたね」パタパタ

コトミ「では布団を敷いてくるであります!」

ウオミ「お願いね。……んー、タカくん呼んで、のぞみん運んでもらわないといけないかな」

ウオミ「でも寝たところ起こすのも悪いし……コトちゃんと二人ならどうにか運べる?」

ノゾミ「ん……」

ウオミ「んー」ピト

ウオミ「うん、寝息も静かだし、身体の火照りも覚めてきたね」

ウオミ「…………」

ウオミ「てや」ピラッ

ウオミ「……わお」

ウオミ「このサイズに対抗できるのは七条さんくらいかしら」


コトミ「お姉ちゃんお姉ちゃん!」ドタドタ

ウオミ「コトちゃん、しー」

コトミ「あ、ごめん。でも大変なことになっちゃった」

ウオミ「大変?」

コトミ「急な雨だったから」

コトミ「布団が」

ウオミ「え」

――客間

べちょー

コトミ「干してるの忘れてそのままだった……」

ウオミ「これ、取り込むのも大変だけど、物干し竿から落ちたら再起不能になっちゃうね」

コトミ「ひとまず取り込んでお風呂場に置いて」

ウオミ「扇風機あてて、換気扇回しっぱなしにしましょう」

コトミ「そうしよう」


ウオミ「さて」

コトミ「お客さん用の布団がダメになっちゃった」

ウオミ「となると、コトちゃんのベッドとタカくんのベッドに4人で別れて寝ることになるかな」

コトミ「そうなるね」

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津田 「待て待て待て。父さんたちのベッド空いてるじゃないか!」

コトミ「えーでも」

ウオミ「誰のか分からない長めの髪の毛落ちているのは夫婦仲に問題が」

津田 「帰ってくるまでにちゃんと掃除すれば大丈夫でしょう!」


津田 「そうじゃなくても説明すれば」

ウオミ「それに、友達の親のベッドって使いづらいくない?」

津田 「それは……いや、うーん……」

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ウオミ「じゃあコトちゃんは自分のベッドで、私がタカくんのベッドに」

コトミ「でも私寝相悪いから、森さんに悪いかも」

ウオミ「それはいけないね。じゃあ森さんをタカくんのベッドに」

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津田 「だからおかしいだろってその結論は!!」

津田 「姉さんもナチュラルに一緒に寝ようとしてたし!」

ウオミ「そんないまさら……私、タカくんの上で寝ていたこともあるのに……」ヨヨヨ

津田 「姉さんがベッド独占してたから俺は床で寝てただけだったじゃないですか!」


津田 「っていうか!」

津田 「コトミがオレのベッドで寝れば良かったじゃないか!」

コトミ「あそっか」ポン

津田 「気づかなかったのかよ!」

ウオミ「タカくん実妹はダメよ!」

津田 「姉さんは少し黙ってて!」

ノゾミ「あの、何で私裸のままにされたんでしょうか……」

ウオミ「そのままじゃ冷えちゃうでしょ? 人肌で温めるには素肌が一番♪」

ノゾミ「そんな理由で!? せめて下着くらいは……」

ウオミ「下着付けてたらタカくんと同衾いいんだ?」

ノゾミ「いやそれはいろいろと問題ありますよ!?」


ノゾミ「はぁ……遠因とはいえ私にも責任はほんの少しありますので……」

ウオミ「四者痛み分けだね」

津田 「今回被害者主に俺ですよね!? 森さんもどっちかって言うと被害者!」

ノゾミ「も、もう気にしませんから…… それより、そろそろ服を」

津田 「あ、ああそうでした。コトミ、早く持ってきて」

コトミ「はーい」

津田 「っていうかオレもいったん外に出ますんで」

ノゾミ「い、いえそれなら私が……ちょっと布団借りますので」

ウオミ「まあ、男の子のベッドの上で裸でい続けるのも恥ずかしいものね」

津田 「あなたに言う資格ないと思いますけど!!」


ノゾミ「ではちょっと失礼して……」

津田 「あっ、シーツ脚に引っかかって……」

ノゾミ「へっ?」グラッ

ドスン

ノゾミ「いたた……」

津田 「だ、大丈夫でブッ!!」

ウオミ「のぞみんお尻も綺麗ね」

津田 (ぜんぶみえた……)

津田 「み、みてませんので」

コトミ「タカ兄嘘だーばっちり目開いてたじゃん」

津田 「お前黙れ!!」

ノゾミ「うう……」

ウオミ「ああ、なんでこんなことに……」

津田森「「あなたたちのせいだ(ですよ)ーーー!!!」」



はっぴーえんど





(ひとまず終わり。30行制限でちょっとはみ出た。またネタできたら書きます)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年09月22日 (土) 23:20:23   ID: mqW87uZ1

生徒会役員共のss貴重すぎて嬉しいです…!!!!!

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