男「まじょ子シリーズへの憧憬」友人「分かる」(6)

男「幼い純真な頃に見た作品へ欲情することでその背徳感とエロとはとても結び付かないはずのギャップで興奮する我々だが……」

友人「そんな俺らも幼少期は異性に無駄に反発する真っ当な時期も有ったわけだ」

男「そんな小学生男子にとって女子向けのまじょ子シリーズに手を出すことは社会的な死を意味する……」

友人「だが、我々がその可愛らしい表紙から『萌え』の発芽を感じ取っていたのも確かであるのだ」

男「今回はこれらを議題にしたいと思う」

友人「おう、兄弟」

友人「しかし兄弟よ、先程述べたように我々はまじょ子シリーズをろくに読んだことが無いはずだ。それでは議論も何も無いのでは?」

男「いや、俺は一冊だけだが確かに読んだ記憶がある」

友人「まさか当時図書室で借りたのか?それとも成長してから図書館で借りたのか?どちらにしても随分勇気があるな……」

男「いや、どちらでもない。家の本棚に姉の用のまじょ子シリーズが一冊入っていたのだ」

友人「なるほど、羨ましい限りだ」

男「記憶の限りでは確か主人公は強きな魔女っ子という今では珍しいほどのテンプレートな属性を持っていたはずだ」

友人「待て兄弟、基本設定も危うい不確かな情報でこれから議論するつもりか?」

男「仕方ないだろう、良い年したおっさんが図書館で児童文庫を借りるわけにもいかないのだから」

友人「なんてこったい、まさかお前がそこまで浅はかな奴だとは……」

男「許せ」

友人「それならいっそ議論のテーマを変えよう」

男「しかし変えると言ってもどうするのだ?正直そこまで話の種は多くないぞ」

友人「ホームズのアニメの話なんてどうだい?」

男「あそこら辺はコアなファン層がいそうだから軽率に素人が語るべきではないと思う」

友人「さようか」

男「やはり攻めるなら児童文庫が狙い目だと私は考える」

友人「なら記憶を絞り出さなくては……」

男「この文章を読んでる諸君も心当たりが有るのならじゃんじゃん進言していただきたい」

友人「こうなったら頭に浮かんだ児童文庫や絵本の名前をとにかく羅列するしかないな」

男「よっしゃばっちこーい」

友人「ばばばあちゃん」

男「流石に老女はNG」

友人「デルトラシリーズ」

男「流行ってたけど読んでない……」

友人「青い鳥文庫シリーズ」

男「なんやかんやでまともに読んだ作品は少なかったなー、『ぼくがぼくになるまで』は好きだったけど」

友人「あれ青い鳥じゃないぞ」

男「えっ?そうだっけ?」

友人「あれ確かTS展開とか有ったよな」

男「性癖が歪んだ原因の一つかもしれぬ」

友人「絵本だと『こんとあき』が好きだったよな」

男「ああ…………記憶の深部にまで潜ってみたら無垢なあの頃を思い出して、こんな話題を出してることに死にたくなってきたぞ」

友人「あらら、遂に反動が……」

男「GWの真っ最中に何してんだろ俺……」

友人「色々と抑圧されてるからな、気にするなこんなSS誰も見てないし見てても見てみぬふりするから」

男「あーあ、わかったさんに種付けしてーな」

終わっとけ

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