【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その2だよ」【×影牢】 (87)


前スレ

【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」【×影牢】
【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」【×影牢】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467129172/)


・DMM【艦隊これくしょん】と
 同じくDMM【影牢トラップガールズ】(2016/07/29サービス終了)のクロスオーバーです

・キャラ崩壊注意

・提督も艦娘も殆どが不幸属性持ちです

・前スレを読まないと話がわからないと思います



前スレのあらすじ

太平洋上の孤島に建てられたとある鎮守府に、島流し同然の扱いで着任した提督。
彼が助けた艦娘と暮らしていたある日、突如として罠の化身「メディウム」たちが現れ、鎮守府を乗っ取ってしまう。

やがて和解したメディウムたちは提督を魔神様と呼び、
彼に付き従い深海棲艦や、提督を消そうとする海軍を撃退していく。
しかし、海軍の策略にかかり、提督は部下の駆逐艦を失い、魔神として覚醒。
自分もろとも島を火の海に沈めてしまう。

提督をなんとか保護したメディウムたちは、深海棲艦の力を借りて
海軍の研究施設を乗っ取り、提督の復活を目論んでいた……。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515056068


 * 太平洋上 研究施設の沿岸 戦闘海域 *

古鷹「……深海棲艦が、一斉に退き始めましたね……」

朝雲「何かの罠かしら」

筑摩「まさか利根姉さんの身に何か……!?」

山雲「……ねえ、あれ、なぁに~?」

 ザザザァァ

アーニャ(ロ級騎乗)「久々の海だぁ~!」

シルヴィア(ハ級騎乗)「こら、遊びじゃないんだから。ちゃんと釣竿掲げて!」

ミーシャ(ロ級騎乗)「これが降参って意味でいいんですか……?」

(W大佐部下:以下「W」)熊野「あれは……白旗ですの?」

W多摩「姉ちゃん、あの人、見覚えあるにゃあ」

W球磨「あー、確かにどこかで釣り上げた覚えのあるヒレクマ」

W鈴谷「ヒレで見分けてんの!?」


最上「あ、あの人……シルヴィアだね。シャークブレードの」

三隈「旗を持っているのはアーニャさんとミーシャさんではありませんか?」

初雪「……釣竿に白旗をひっかけてきてるみたい」

黒潮「やっぱりメディウムが絡んでたんでたんやなあ」

W伊勢「めでぃうむ……って、あの島で会った罠娘たちのこと?」

W日向「まさか、白旗も罠じゃないだろうな」

伊勢「いや、彼女たちは信用できると思うよ」

日向「ああ。摩耶たちと一緒に投降してきたのがあの3人だ。信じていいだろう」

青葉「そもそも、罠にかける気なら最初から姿を現さずに来るでしょうからねえ」

五十鈴「でも、白旗だなんて、本当に何があったのかしら」


 * 戦闘海域の後方 中佐の巡視船内 *

通信(那智)『メディウムが白旗を掲げてきたか……』

中佐「罠かどうかは正直わからない。だが、墓場島の艦娘たちは来てほしいというのが、あちらからの伝言だ」

通信(那智)『……では、私たちも研究施設に向かっていいんだな?』

中佐「ああ。速やかに突入済みの艦隊と合流して、提督少尉の確保に向かってくれ」

通信(足柄)『ええっ!? 提督、生きてるの!?』

中佐「信じられないが、蘇生すると聞いている。でも、あまり良い知らせには思えない。くれぐれも用心して突入してほしい」

通信(千歳)『わかりました……って、白露! 島風! 競争じゃないのよ!!』

通信(足柄)『ね、ねえあれ、由良とはっちゃんじゃない!?』

通信(那智)『中佐、我々にも迎えが来たようだ。これから上陸に向かう』

中佐「うん、よろしく頼むよ」

中佐「……」

H中将「……大丈夫なのか」

中佐「……」

H中将「……中佐?」

中佐「……はい……?」

H中将「……目が半分死にかけてるぞ……しっかりしないか」タラリ

中佐「ははは……何と言いますか、僕がやっていることが本当に正しいのか、少々自信を失いつつありまして」

中佐「人間は無力ですね……こんなときですら、ただ彼女たちを当てにするだけで、何もできないなんて」ウツムキ

H中将「そんなことはない。中佐はよくやっている」

中佐「……ありがとう、ございます」


 * 研究施設内 会議室 *

初春「」グッタリ

キャロライン「」ウットリ

利根「のう若葉よ。そろそろ縄を解いてやっても良いのではないか?」

若葉「そうか?」

利根「うむ、本人の望まぬ苦行は苦痛でしかないからな」

若葉「むう……利根さんがそう言うなら」

オリヴィア「やれやれ、また派手にやってくれたねえ」ノッシノッシ

武蔵「お前はオリヴィア!」

霞「最初から姿を見せてくるなんて、どういうつもりよ!」

オリヴィア「そうつんけんするんじゃないよ。不本意だけどね、アタイたちはギブアップしに来たんだよ」

武蔵「ギブアップだと?」

川内「うん、もう戦う必要ないんだって」

神通「私たちも怪我した人たちを連れて行くのを手伝ってほしいとお願いされたんです……」

若葉「川内さんと神通さんも無事だったのか」

霞「ふたりとも人質って感じじゃないし、信用していいのかしら?」

オリヴィア「そのために連れてきたんだ。アタイたちだけじゃ信用できないかもしれないからね」

カサンドラ「そ、そういうわけで、私たちも最初から姿を見せて……見せ……恥ずかしいぃぃ!!」ピャッ

利根「そこでオリヴィアの陰に隠れたら説得力がないぞ……」

オリヴィア「カサンドラ……あんた何しに出てきたんだい」


利根「まあ良い、してギブアップというのはどういうことじゃ?」

メリンダ「これ以上抵抗は致しません。皆様をご主人様のところへ案内してくださいと、ルミナからの言伝がありました」

武蔵「この状況では分が悪いと判断したわけか」

初春「す、すまぬ、わらわがいてこの体たらく、痛恨の極みじゃ……」

オリヴィア「仕方ないよ初春、ほかのメディウムたちも散々な目に遭ってる。ここは負けを認めようじゃないのさ」

メリンダ「そういうことですので、まずはロープを解いていただけないでしょうか」

霞「じゃあ、朝潮に、これ以上私たちを襲わないように説得してくれる?」

朝潮「むぐう……」グッタリ

ハナコ「ふええ……」グッタリ

カサンドラ「も、もう抵抗のしようがないと思うんですけど……」

オリヴィア「ちょっと我を失ってるねえ。アタイが担いで連れて行くよ、道すがら宥めながら行こうじゃないか」ヒョイッ

若葉「そういうことなら仕方ない。解くとしようか」

カサンドラ「は、はい、お願いします……!」

メリンダ「あの……もし若葉様がご不満でしたら、私を縛っていただいても……」ポ

カサンドラ(へ、変態だー!?)ハナヂ

若葉「申し出は嬉しいが、それはまた今度にしよう」キリッ

武蔵(若葉は手遅れか……)

ジェニー「どうでもいいから早く解いてくれないかしら」グッタリ

ツバキ「うちら完全に忘れられとるわけじゃありゃあせんか?」グッタリ

霞「忘れてないから待ってなさい、今ロープを解くわ」シュルシュル


オリヴィア「ところでル級。アンタ、どうして武蔵たちにフォージド兵の素材を渡したんだい?」

ル級「……」

霞「それは私も聞きたいわね。なんか考えがあったんでしょ?」

ル級「提督ガ、変ワッテシマウノガ嫌ダッタカラヨ」

オリヴィア「変わる?」

ル級「モトモトノ素養ガアッテニセヨ、彼ガ人間デナクナッテシマウコトガ嫌ダッタノ」

ル級「私ニハドウシテモ、アノ容レ物ノ中ニ入レラレタ彼ガ、別ノモノニ作リ替エラレテイル気ガシテ……ネ」

ル級「蘇ルコト自体ハ良イコトダロウシ、私モ良イトハ思ッタ……ケレド、彼ガ彼デナケレバ、何ノ意味モナイワ」

ル級「メディウム生成ノ素材ヲ集メテ長門ニ渡シタノハ、オ前タチノ都合ノ良イヨウニ作ラレタ提督ヲ壊シタカッタカラ」

ル級「結果的ニ艦娘タチハ、提督ニ会ウタメノ手段トシテ使ッタノダケレド」

武蔵「ル級の思惑とは違っていたわけか」

ル級「デモ、ソレデ良カッタノカモシレナイワネ」

武蔵「軽巡棲姫はどうなんだ?」

ル級「アノ子ハアノ子デ考エガアルヨウダケド……私ハ聞イテイナイワ」

神通(それにしても……この部屋、すごく目のやり場に困ります……)カオマッカ

川内「うわ、結び目固すぎ! これ切っちゃってもいいよね?」ナイフトリダシ

リンメイ「い、痛くなければなんでもいいね!」

サム「早めにお願いしますよ」ハァ


 * 施設内 地下通路途中の小部屋 *

長門「……」カオマッカ

摩耶「……」カオマッカ

加古「いやあ、すごい光景だったねえ」

鳥海「……」ハナヂポタポタ

敷波「まあ、あたしは目隠しされてて見てないんだけどね」

加古「で、当の本人は熟睡中、と」

潮「スヤァ……」

加古「いいなあ、あたしも一眠りしたいなあ」

クリスティーナ「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう?」

摩耶「っ! いつの間に!」

クリスティーナ「警戒しなくていいわよ、マヤ。この場は私たちも矛を収めるわ」

摩耶「え? ど、どういうことだ?」

フウリ「あの、わたしたち、もうケンカしなくていいんです……!」

敷波「しなくていい?」

榛名「はい、メディウムのみなさんは投降するそうです」

比叡「司令がいるお部屋に、みんな連れて行きましょう、って話になりました!」

敷波「比叡さんに榛名さん!? 二人とも無事だったの!?」


榛名「無事といいますか、普通に過ごしてましたね……」

セレスティア「むしろ私たちは比叡さんからお料理を教わっていましたので」

クリスティーナ「不愉快にはさせてなかったと思うわ」

摩耶「霧島さんも一緒なのか?」

フウリ「は、はい! 今は魔神様のいるお部屋にいます……!」

クリスティーナ「私たちだけじゃ信用してもらえないだろうし、この二人にも同席してもらおうと思ってね」

摩耶「そっか、みんなが無事ならそっちは安心だな」

榛名「それと、長門さんの治療もしないといけません。高速修復材をお持ちしましたので、使ってください」

長門「すまない、助かる」ヨロッ

敷波「ああ、動いちゃ駄目だってば!」

長門「無理はしないさ。とりあえず、私よりも彼女たちを心配してやってくれ」チラッ

朧「……」ボーゼン

オボロ「朧殿、しっかりなされよ!」オロオロ

電「こんなの……こんなのひどいのです」メソメソ

パメラ「もうお嫁にいけない……」ズーン

イサラ「もう引きこもりたい……」ズーン

マルヤッタ「み、みんなしっかりするじょ……!」

マリッサ「たまにはこんな風に激しく責められるのもいいかもぉ」ウットリ

タチアナ「この人だけはぶれませんね……」


チェルシー「だからもう陸の上は嫌なんだよぉ……」グスグス

セレスティア「チェルシー、あなたの苦手なクラーケンは海の魔物ではありませんか」

チェルシー「このあたしの心の傷を癒してくれるのは海しかないんだああ!」ウワーーン

摩耶「どんだけ海が好きなんだよ……わからなくねーけど」

加古「まあ、あんだけのことをされちゃってたら、こうなるのも仕方ないかねえ」

セレスティア「鳥海さん、何があったのか教えていただけませんか」

鳥海「……く、クラーケンの、触手が……パメラさんやチェルシーさんの……はうっ」ハナヂブパァ

セレスティア「鳥海さんっ!?」

敷波「思い出しただけで鼻血を出すとか、いったい何が起こってたのさ……」

加古「うん、つまり鳥海が説明できないくらい触手でエロエロな宴が繰り広げられてたんだよね」

長門「ま、摩耶は平気なのか?」

摩耶「あー、た、多少は耐性あるっすから」

摩耶(駆逐艦連中が隠し持ってたエロ本にああいうのあったんだよな……予習してなかったら危なかったぜ)ポ

セレスティア「加古さんは平然としておられますが……」

加古「だって駆逐艦たちが持ってたエロ本に、ああいうのあったんだよね」

長門「」

摩耶「……」アチャー

鳥海「ど、ど、どういうことですかっ!!」

加古「そんなん訊かれても知らないよー」

長門「……ほ、本当か、敷波」

敷波「え、えーっと……あたしは知らないかなっ」プイッ


加古「まあとにかくさ、メディウムたちがこれ以上戦う意思がないんなら、怪我してる子たちを運ぶの手伝うよ?」

長門「そ、そうだな……私のニードルフロアの怪我もあるだろうし」

クリスティーナ「そのために戦艦の二人に来てもらったの。あなたたちもダメージ受けてるんだから、こっちは任せて」

セレスティア「電さん、肩を貸しますよ」

電「セレスティアさん……神様は残酷なのです……!」グスグス

セレスティア「ど、どうしたんですか」

電「潮ちゃんのおっぱいには勝てなかったのです!」

セレスティア「……は?」

朧「朧は……井の中の蛙でした」

クリスティーナ「ふ、ふたりとも、どうしたの?」

フウリ「い、いったい何があったんですか?」

加古「あー、潮の艤装に乗ってたクラーケンが調子に乗っててさあ……よいしょっと」

フウリ「潮ちゃんを後ろから抱きかかえて……?」

クリスティーナ「何をするの?」

加古「早い話が、触手がこういうことをしたんだよねえ」ウシオノムネモチアゲ

潮「」タユンタユンタユンタユン

クリスティーナ「」

セレスティア「」

榛名「」

比叡「うわあ……」カァァ


朧「……あれを見たとき、どうやっても潮には勝てないって……」

オボロ「くっ……し、忍びに巨乳は不要……っ!」プルプル

電「電だって育ったはずなのに……!」グスグス

パメラ「う、ウエストでは負けてないわ……」

摩耶(かける言葉が見つからない……)

加古「っていうかさあ?」フウリノウシロニマワリコミ

フウリ「きゃあ!?」

加古「フウリちゃんだって結構凶悪だよねえ?」フウリノムネモチアゲ

フウリ「いにゃあああああああ!?」ポユンポユンポユンポユン

クリスティーナ「」

セレスティア「」

榛名「」

比叡「ひええ……」

長門「なにをしてるんだ加古ぉぉぉ!!」

加古「ん? いやあ、いいじゃんか、減るもんじゃないしぃ」

マルヤッタ「やってることは完全にセクハラおやじだじょ……」


潮「ん……むにゃ……ふえっ? な、なにかあったんですか?」

フウリ「う、う、潮ちゃああああん!!」ダキツキッ

潮「ふ、フウリちゃん!? い、いったい何があったの!?」オロオロ

クリスティーナ「高く飛ぶには、軽いほうがいいのよ……」ズーン

セレスティア「火のそばにいれば汗をかいてしまうんですから……」ズーン

榛名「提督は、榛名が慎ましやかでもきっと大丈夫です……」ズーン

比叡「ちょっ!? 被害拡大してる!?」

イサラ「フォローに来たメディウムの心まで折っちまうなんて、ひどすぎッス……」

マリッサ「それよりもぉ、早く魔神様のところへ引き上げたほうがいいと思うんだけどぉ?」

タチアナ「一番正論を言いそうにない人がそれを言いますか」

比叡「いえいえマリッサさんの言う通り、とにかく急ぎましょう? ニコちゃんから、司令がもうすぐ復活するって聞いてますから!」

全員「「!!」」


 * 施設内 地下の広間へ続く通路 *

ルミナ「まったく……若葉君には困ったものだ」

金剛「メディウムにまで悪い癖を炸裂させるなんて、若葉も罪深いデスネ……Charrolline は大丈夫デスカ?」

ルミナ「…………Possibly、かな」

金剛「Oh...」

ルミナ「それよりもだ。味方だと思っていた深海棲艦のル級君に、まんまとしてやられたよ」

ルミナ「彼女はなにかと私たちのやることに消極的だったし……彼女はいったい何に憂いていたのかね?」

軽巡棲姫「……」

ルミナ「軽巡棲姫君も何を考えているのか……そろそろ話してくれないかな」

軽巡棲姫「……」プイ

ルミナ「やれやれ、嫌われてしまったかな?」ポリポリ

龍驤「雲龍、泊地棲姫背負ってもらってるけど、重たない?」

雲龍「重いけど大丈夫」ヨイショ

陸奥「泊地棲姫は魔力槽に入れてあげるの?」

ナンシー「うーん、応急処置的に魔力槽の液体をバケツに汲み上げて、かけてあげたほうがいいんじゃなーい?」

如月「そうね。修復材も混ぜてあげればいいと思うわ」

龍驤「今に始まった話じゃないとはいえ、その辺の仕組みがよくわからへんなあ……」

ナンシー「まー、私たちも全部わかってるわけじゃないしね~」


ルミナ「私は全力で解析中だよ。むしろ私には、君たちがなぜそれを疑問に思わないのかのほうが疑問なんだけどねえ……」

ディニエイル「皆が皆、あなたのように疑い深いわけではないのですよ」

不知火「好奇心は猫を殺す、などと言う言葉もありますし、深入りは控えるべき事案もあります」

リンダ「……ほんまに似た者同士やな、デニやんとヌイヌイは」

不知火「ぬい!?」ギョッ

ノイルース「なんですかその愛称は」

リンダ「ええやん、ヌイヌイ。可愛いやんか~、デニやんもそう思わん?」

ディニエイル「……」ウーム

ディニエイル「……ヌイヌイ……」ボソ

不知火「なんですか!? その嬉しそうな顔はいったいなんですかディニエイルさん!?」カァァ

五月雨「……ぷっ……」

吹雪「……ふ、ふふ……」

不知火「なんですか二人とも!? その笑いは! 何がおかしいんですか!?」ワタワタ

大和「……なんだか、いいですね……こういう雰囲気」

如月「そうよね。私たち、本当はこういう雰囲気を求めていたのよね……」

大和「ええ……あのときまで、時間が戻ってくれれば良いのに……」

ルミナ「ああ、戻したいねえ……さて、魔神君はこの事態をどうしてくれるかな?」

軽巡棲姫「……」


 * 施設内 地下の広間 *

 分厚い扉<プシュウウウ

ルミナ「やあやあ、みんな連れてきたよ!」

ルイゼット「来ましたか……」

カオリ「結局、こうなっちゃったのね」

金剛「Oh, 怪しげな機械がいっぱいデス!」キョロキョロ

五月雨「あ、あそこに霧島さんと扶桑さんがいます!」

扶桑「ああ……あなたたちも来たのね」

霧島「金剛お姉様……!」

金剛「霧島! Are you fine !?」

霧島「……ファ、ファインと言いますか……大事はありません」

金剛「Okay, 無事なら何よりデス。比叡と榛名はどうしまシタ?」

霧島「お姉様たちは、別の場所で交戦していた武蔵さんや長門さんたちを迎えに行きました」

扶桑「川内と神通も一緒に行ったわ」

不知火「……!」

陸奥「不知火? どうしたの……あれは!」

不知火「山城さん……!」


山城(半深海化)「……不知火……? 戻って、きタの?」フラッ

不知火「……はい」

山城「そう……じゃあ、どウして、那珂ちゃんは、戻ってきテくれないのかシら……」

不知火「……」

(山城が振り返った先には、緑色の液体で満たされた円筒型の水槽)

(その中で目を閉じて漂っている那珂の姿は、八割ほど深海化が進んでいる)

山城「どうしテ、那珂ちゃンは、私たちと一緒ニ来るこトを拒むの……?」

山城「扶桑お姉様は戻ってキてくれたノに、どウして……」

陸奥「どういうことなの……!?」

扶桑「那珂ちゃんは、提督やメディウムたちと一緒に戦うように、山城に説得されていたらしいの」

軽巡棲姫「……泊地棲姫ト一緒ニ、ネ?」

扶桑「そうよ。その『説得』に那珂ちゃんは必死に抵抗した結果が……こうなってしまったの……」

霧島「彼女は酷く衰弱しています。しばらくは、魔力槽からは出さないほうが良いというのがニコさんの判断です」

金剛「……その、那珂ちゃんの隣の暁も、そうデスカ?」

 (那珂の隣の魔力槽に、暁が眠るかのように浮かんでいる)

霧島「はい……比叡お姉様の呼びかけにも、全然反応しません……」

金剛「……」


大和「……ニコさんはどちらに?」

ルミナ「ええと、ああ、いたいた。ニコ君!」

ニコ「……」ジロリ

ルミナ「そんな風に睨まないでくれたまえよ。私たちの被害を抑えるためにやったことなんだから」

ニコ「ぼくは、魔神様を倒しに来た奴らと仲良くするルミナの気がしれないよ」

金剛「No ! 私たちは、提督の艦娘デース! 慕いこそすれ、傷つけるような真似はしたくありまセンヨー?」

ニコ「力づくでここを追い出すつもりのくせに、よく言うよ」

金剛「ここにいるのは危険デスから、避難しましょうって話デス。メディウムのことを考えれば、提督ならわかってくださると思いマス!」

ニコ「……魔神様の人の好さを利用しようとしているんだね……!」

金剛「Ah, Nico ? アナタ、ちょっと heat up しすぎデス。Please calm down !」

ニコ「……」ハァ

ニコ「まあ、いいよ。魔神様は、もうすぐ復活する」

 (ニコが金剛たちに背を向けると、その正面にある巨大な円筒状の魔力槽の中の液体がコポリと泡立つ)

不知火「司令……!」

金剛「テートク……!!」

大和「提、督……っ!!」ポロポロ

(巨大な円筒状の魔力槽の真ん中に、身体が完全に元に戻った提督が目を閉じたまま浮かんでいる)


大和「提督……また、生きて、そのお顔を……見ることができるなんて……っ!!」ポロポロポロ

金剛「Nico , 提督の復活は、もう間近なのデスネ?」

ニコ「……」コク

金剛「わかりまシタ、私はもう止めまセン」

不知火「金剛さん……」

金剛「私もテートクと、お話がしたいデス。これからのことは、みんなで話し合って決めまショウ?」

金剛「皆さんもよろしいデスカ?」

大和「大和は……提督に、従います」

雲龍「私もそれでいいわ」

龍驤「早っ!? もちっと考えんかい!」

陸奥「まあ、選択肢はあってないようなものじゃないの?」

龍驤「せやなあ……なあニコちゃん? 復活した提督は、まともに話ができるんやろな?」

ニコ「当然だよ。魔神様の頭の中を弄るようなことは絶対にしない」

龍驤「そっか。なら、ええわ」ニコ

五月雨「私からも、お願いします!」ペコッ

陸奥「私もよ。邪魔するような野暮はしたくないわ」

吹雪「みんな……!」


ナンシー「良かった……これでまたマスターとお喋りできるね!」

如月「ええ……!」ウルッ

不知火「ニコさん。よろしく、お願い致します」ビシッ

ニコ「……わかった」ニコッ

ニコ「もうすぐ。もう少し魔力を魔神様に注げば、魔神様が目覚められる。さぁ、仕上げに入るよ」スッ

全員「「……」」ゴクリ


 バッ!!


ニコ「!?」ガッ!

陸奥「え!?」

後ろから腕で首を絞められるニコ「ぐ……ぇ!?」ギチッ

ルミナ「ニコ君!」

不知火「何故……あなたがそんなことを!?」

 ドタドタドタ

摩耶「おいおい、なんだよこりゃあ……」

榛名「い、いったい何があったんですか!?」

 バタバタバタ

利根「ル級よ、これはどういうことじゃ!?」

ル級「コレハ……!」

神通「……ニコさん!」


大和「ニコさんを離しなさい! 軽巡棲姫!!」

軽巡棲姫「……来ルナ。コイツガドウナッテモ知ラナイワヨォ……!?」

ニコ「あ……が……!」ギュウゥ

ナンシー「ニコちゃん!!」

金剛「どういうことデス!? あなたは提督と会いたくないのデスカ!?」

軽巡棲姫「黙レ。オ前タチコソ、提督ノコトヲ何モワカッテイナイ……!」

武蔵「これはどういうことだ……!」

ヴェロニカ「あの子、向こうの世界でもずっと坊やのそばにいたはずよ」

カトリーナ「なんで魔神様の復活を邪魔するんだ!?」

軽巡棲姫「私ハ……提督ヲズット見テキタノ……ダカラワカル」

軽巡棲姫「提督ハ……自身ノ復活ナンカ望ンデイナイ、ト……!」

大和「何を根拠にそんなことを!」

軽巡棲姫「根拠? ソレナラ、アノ燃エ盛ル島デ私ダケヲ助ケタノハ、ドウシテ!?」

軽巡棲姫「アノ方法デ、自分ノ体モ島ノ外ヘ出ソウトシナカッタノハ、ドウシテ!?」

軽巡棲姫「アノ人ハ……提督ハ、終ワリニシタカッタノヨ。永遠ニ、眠ルツモリデイタノヨォ……!」

軽巡棲姫「彼ノ復活ハ、アクマデ、オ前タチノ望ミデシカナイノ……提督ノ望ミハ、安ラカナ永遠ノ眠リ……!!」

軽巡棲姫「ソレヲ、オ前タチハ、ワザワザ寝タ子ヲ起コスヨウナ真似ヲシテ……!!」ギリッ

ニコ「っ……っ……!」ミシッ


フウリ「あわわわ、ニ、ニコちゃんが……!」

不知火「ルミナさん、罠の力でなんとかなりませんか」ヒソッ

ルミナ「厳しいな。ニコ君をどうにかして引き剥がさないと、どのやっても巻き込んでしまうだろう……」

ルミナ「かといって罠の威力を手加減したんでは、軽巡棲姫君に通用しないだろうし」

ルミナ「しかも彼女たちの背には魔神君が入った魔力槽がある。砲撃して魔力槽に流れ弾が当たっては彼女の思う壺だ……!」

不知火「……しかし、このままでは……」

霧島「確かに埒が明きませんね……」ジリッ

摩耶「霧島さん、迂闊に突っ込むなよ。軽巡棲姫もフォージド兵を積んでるかもしれねーんだ、何を仕掛けてくるかわかんねえぞ」

軽巡棲姫「ふぉーじど兵? フフフ……ソンナモノ積ンデイナイワ。私ガ持ッテイルノハ、コレヨォ……?」バッ

 捕獲牢<ガシャン!

加古「なんだあのでかい鳥カゴ!?」

タチアナ「あれは人間を捕獲するときに使う道具です。何故彼女があれを……?」

軽巡棲姫「……」スッ

ニコ「……っ!?」

軽巡棲姫「フッ!」ボディブロー

 ドボッ

ニコ「えぅっ……!」ガクッ


軽巡棲姫「アナタハ、コレニ入ッテナサイ……!」ポイッ

ニコ(気絶)「……」ガシャン

ルミナ「ま、まずいぞ! 早くニコ君を助けるんだ!!」

 魔力槽<ゴポッ

鳥海「!? 司令官さんの魔力槽の様子が変です!」

 魔力槽<ゴポゴポゴボボッ

五月雨「み、見てください! あの水槽の中の水が、沸騰してるみたいに泡立ってます!」

ルミナ「魔力の暴走だ……あの魔力槽の魔力をコントロールしているのはニコ君なんだ!」

ルミナ「そして捕獲牢は、捕まえた相手を無力化するために、体力や魔力を吸収する力がある……!」

陸奥「コントロール不能ってことじゃない……提督もニコちゃんも危ないってこと!?」

金剛「Goddamned !! すぐにあの Cage を壊さないと!!」ジャゴッ

如月「駄目よ! ここからじゃニコちゃんや提督の魔力槽にあたっちゃうわ!」

金剛「でも!!」

軽巡棲姫「ソウヨ! モウ、遅イノヨォォオ!!」ジャキッ

ジェニー「ちょっと!? あの子、魔力槽を撃つ気!?」

五月雨「やめてえええ!」


 ドガガガァァン

 魔力槽<ドガァァン

パメラ「う、うそでしょ!?」

長門「なんだ……なにをしているんだ軽巡棲姫は!」

朧「提督……っ!!」

川内「あ、あいつ、何やってんの!?」

 魔力槽<ドガァァァン

ハナコ「魔神様が……!」

ル級「……アノ子、ナンテコトヲ……!」

若葉「見てる場合じゃない! 軽巡棲姫を止めるぞ!!」ダッ

神通「い、いけません! あの設備から離れてください!」

 魔力槽<バチッ バチバチッ

龍驤「機械から火花が……退避! 総員退避や!!」

大和「そんな……提督!!」

金剛「もう間に合いまセン!! 大和、伏せて!!」グイッ

如月「提督!!」

不知火「如月も!! 早く!」ガシッ


陸奥「あなたたちも伏せて!」ガバッ

ナンシー「きゃっ!?」

ルミナ「しかしこのままではニコ君が!」

ディニエイル「駄目です! 行けばあなたも巻き込まれますよ!」

ノイルース「ケイティー、あなたも伏せなさい!」

ケイティー「いや! 嫌ああああ! 旦那様あああああああ!!」

イブキ「リンダ! もっと気合入れて押さえつけろっての!」

リンダ「やっとるわ! こいつが馬鹿力やっちゅーねん!」

吹雪「……うああああっ!」ダッ

金剛「ブッキー!? Where aru you going !? Come back !!」

吹雪「ニコちゃんっ!」ガシッ

ニコ(気絶中)「」

吹雪「ニコちゃん! 目を覚まして!! ニコちゃん!」ガシャガシャッ

ニコ(気絶中)「」

軽巡棲姫「来ルナッテ言ッタデショウ……道連レハ、私ダケデ良ヨカッタノヨ?」ニコ…

 ゴゴゴゴゴゴ…

吹雪「あ……!」

 ドゴォォォォォンン…!


今回はここまでです。

PCがぶっ壊れたときはエタりそうになりましたが、なんとか復活しました。
今年もよろしくお願いいたします。

それでは続きです。


 * 少し時間を遡り、施設内 連絡通路 *

 タッタッタッタッ…

那智「ということは、提督は魔神として覚醒するかもしれないわけだな?」

シルヴィア「うーん、そうかもしれないけど、そうならないようにコントロールしてるって聞いてるわよ」

アーニャ「その辺はニコちゃんが厳しくチェックはずだよー!」

足柄「んー、確かにあの子は提督にご執心だったみたいだし。信じていいのかしら」

最上「僕は信じてあげたいな」

筑摩「そうですね、ニコちゃんは提督とキスして満更でもなかったみたいですし」

三隈「そ、そんなことがあったんですか!?」

千歳「何それ詳しく」キュピーン

ミーシャ「あ、あれは、半分事故みたいなものですよ。ジェニーさんが後ろから押したせいで……」

五十鈴「っていうか、今そんなこと言ってる場合じゃないでしょ」

初雪「早く行って早く帰りたい……ぶっちゃけ、悪い予感しかしないし」

 ズズズズ…

朝雲「ちょっ……なによ今の地響き!」

山雲「下から響いてきたわ~。何かの爆発かしら~?」

由良「まさカ!? もう戦う理由なんテないハずよ?」


古鷹「加古は大丈夫かな……」

筑摩「私も利根姉さんが心配です! ああ、利根姉さん! 利根姉さあああん!!」

ミーシャ「メ、メディウムのみんなも心配です……!」

那智「この先、何が起こるかわからん。引き返すなら今のうちだが、大丈夫か?」

五十鈴「ここまで来てその質問は愚問だわ!」

黒潮「どうせ引き返すんなら、司令はんのところへ引き返さなな!」

伊8「大淀サんと明石さんモ、いイの?」

大淀「無理言ってついてきたんです、最後まで見届けさせてください!」

明石「戦闘は無理ですけど、修理ならできますよ!」

千歳「先に行ったみんなも心配だわ、急ぎましょ!」

那智「ああ、急ご……」

 ズズゥン

「「!!」」



 * 施設内 地下の広間 *

「「……」」

雲龍「……」ムク

龍驤「くぅ~……えっらい爆風やったなあ……」

陸奥「……機械が完全に壊れてるわね」

龍驤「雲龍、無事やったか?」

雲龍「ええ。でも、背負ってた泊地棲姫がちょっと」

泊地棲姫「」カミノケボサボサー

龍驤「……あの爆発で目ぇ覚ましとらんのかいな」

泊地棲姫「覚マシタワヨ……」

龍驤「おぉ、ならええわ」

泊地棲姫「チョット……ナンナノ、コノ仕打チ」イタタ…

陸奥「ほったらかしにされなかっただけ良かったと思いなさいよ。今はそれどころじゃないんだから」

泊地棲姫「ナニガアッタノヨ……」

煙<モワモワ…

ディニエイル「これは……」


不知火「この状態では、もう動かしようがなさそうですね」

破裂して火花をあげる魔力槽<バチッバチバチッ…

リンダ「それより、魔神はんはどこへ行ったんや……!」

イブキ「見ろ! 吹雪が倒れてんぞ!」ダッ


倒れている軽巡棲姫(損壊)「」

倒れている吹雪(瀕死)「」

捕獲牢<キュラン キュラン キュラン


ナンシー「ニコちゃんの捕獲牢が上に登っていくわ!」

ルミナ「とにかくニコ君を助けよう、それに吹雪君の治療もしないと……軽巡棲姫君も捕らえておくべきだな」

ケイティー「そんなことより旦那様は……旦那様はどこへ!? どこに隠したのルミナ!?」

金剛「お、落ち着くデース! 私たちと一緒に探しまショウ!」オロオロ

如月「……でも、あの爆発があったんじゃ……」グスッ

大和「……てい、とく……こんなのは、あんまりです……あんまりです……!!」ポロポロ

ノイルース「……」

雲龍「? あなた、どうかしたの?」


ノイルース「変だと思いませんか。魔力槽の中に満たされていた魔力の水は、どこへ行ったのでしょう」

陸奥「そういえば……あれだけ大きな水槽なのに、水飛沫も何もなかったわね」

五月雨「全部蒸発しちゃったんですか?」

陸奥「そんなことになったら、飽和した水蒸気がこの建物を吹き飛ばしてると思うわ」

 スピーカー<ビービー! ビービー!

全員「!?」

放送『非常事態発生、非常事態発生』

放送『設備の故障により、館内に異常を観測』

放送『各員、速やかに異常の対応を行うとともに、館内より退避してください』

放送『繰り返します、非常事態発生、非常事態発生……』

龍驤「なんやこの放送は」

ルミナ「設備故障時のアナウンスか。そんな機能まで備えていたなんて、すごいねここは」

泊地棲姫「……オイ」

ルミナ「ん? なにかな?」

泊地棲姫「吹雪ト軽巡棲姫ヲ、スグニコチラヘ連レテ来イ」

ルミナ「? それはなぜ……」


 ゾワッ

全員「「!?」」

泊地棲姫「急ゲ! ナニカ、ヤバイモノガ、ココニイル!!」

イブキ「や、やっべえ! リンダ、そっち頼む!」フブキセオイ

リンダ「ケイティーも早う逃げるで!」ケイジュンセイキセオイ

雲龍「……上だわ」

 ギュウウウウウウ…

ナンシー「空中に渦ができてる……!?」

五月雨「……な、なんなんですか、あの渦が放ってる、おぞましい雰囲気……!」ガタガタ

ノイルース「ニコさんが制御しきれなかった魔力が、人間の悪意に穢されているんです」

雲龍「……ごめんなさい、表現がわかりづらいわ」

ノイルース「……私たちの魔力は、人間の失意や悲憤を変換して作っています」

ノイルース「そのときの人間の感情が残ったままの魔力を使うことは大変危険です」

ルミナ「精油していない燃料は危険だっていうのと一緒だよ」

雲龍「それならわかるわ」

ノイルース「……こほん。とにかく、その不純物だらけの魔力が固まって、悪意をまき散らしながら渦巻いている……と、思われるのです」


摩耶「ちくしょう、さっきから何が起こってんのかわかんねえぞ!」

神通「提督は……提督はどうなったんですか……!?」

山城「扶桑お姉様、大変です! 那珂ちゃんの魔力槽に入っていた液体がなくなってしまいました!」

扶桑「……なくなった……!?」

那智「……おい、この部屋の有様はどういうことだ!」

シルヴィア「魔神さんはどうなったの!?」


 * 地下の広間の真上にある部屋 *

ミリーエル「魔神様のお部屋はこの次の地下5階です、急ぎましょう!」

コーネリア「ちくしょう! なんてざまだ!」タタタッ

グローディス「あたしたちが見張り番のときにこんなことになるなんて!」タタタッ

コーネリア「グローディス! お前のせいだぞ! お前があの時突っかかってきたせいで、あたしが外に追いやられたんだからな!」

グローディス「あぁ!? 突っかかってきたのはコーネリアだろうが!」

コーネリア「はぁ!?」ギロッ

グローディス「ああん!?」ジロッ

イーファ「け、ケンカしちゃやだよう……!」ビクビクッ

クロエ「その通りですおふたりとも! ケンカしている場合ではありませんよ!」

 ゴゴゥン…!

コーネリア「っ! なんだ、この真下から響いてきた、嫌な雰囲気の魔力は……!」


 * 施設内 地下の広間 *

 渦<ギュギィイイイイイ!

武蔵「うぐうう……なんだこの音は!」ミミフサギ

利根「いや、音も酷いがそれよりも……このえもいわれぬ寒気はなんなんじゃ!」

若葉「……あれは」

カサンドラ「ど、どうしたんです!?」

若葉「あの渦の中に、司令官の姿が見える……!」

オリヴィア「なんだって!?」

朝潮「……司令官……司令官っ!!」ダッ

霞「っ! 朝潮! 待ちなさいっ!」


ケイティー「旦那様……あの渦の中に旦那様がいたわ」

大和「ええっ!?」

金剛「それは本当デスカ!?」

ケイティー「ああっ、旦那様……今行きます! 今、あなたの胸に!!」ダッ

泊地棲姫「ナ!? ヤメロ! アノ渦ニ近ヅクナ!!」

 渦<ギョオオオオオ!

 ジュバァァァン!

朝潮「きゃ!?」

ケイティー「あっ!?」


千歳「……渦が猛回転して消えたわ」

五十鈴「確かにあの渦の中に提督の姿が見えた気がしたけど、あれはいったい……」


 グワッ


 ズズゥゥンン!


朝雲「きゃああ!?」ヨロッ

アーニャ「も、もう! 今度はなに!?」

フウリ「あ、あれ! 見てください! あれ!」

潮「……!? な、なにあれ……!!」



(壊れた魔力槽の前に、骨張った巨大な悪魔が片膝をついて屈んでいる)



霞「なんなのよ……あの、化け物は!!」

メリンダ「あれは……あれこそは……」


ノイルース「ええ。あれこそが、本来の魔神様の姿です」

金剛「あの Demon が!?」

大和「あれが……魔神!?」

ノイルース「はい。ツノや牙、そしてその巨躯。言い伝えにある通りです。ただ……」

不知火「ただ?」

ノイルース「本当はもっと筋肉質といいますか、あのような骨と皮だけの姿ではありません」

金剛「確かにあれでは Zonbie のようデス……」

雲龍「さっきの話の、不純物のせいかしら」

ノイルース「おそらくそうでしょう」

如月「それじゃ、あれが司令官なの……?」

ルミナ「そうなんだねノイルース君?」

ノイルース「……」

泊地棲姫「私ニハ、ソウハ思エナイガ?」

如月「え!?」

泊地棲姫「アノ骨悪魔カラ感ジ取レルノハ、人間ノ悪意ダケダ。アレガ提督ト同ジトハ思エナイ」


ディニエイル「本当ですか……!?」

ノイルース「……魔力の穢れが消えていません。それどころか、あの姿になってますます穢れが増幅しています」

ノイルース「人間だった頃の魔神様と、同じお考えを持つ存在かと問われれば、疑わしいと答えざるを得ません」

大和「提督……!」


朝潮「……し、司令、官……?」

ケイティー「旦那様……」

魔神「……GRR……」

魔神「GWOOOAAAA!!」グオッ

ルミナ「魔神が……」

不知火「立ち上がった!?」

 バキ! バキバキバキ!!

イブキ「お、おい! 天井をぶち破ってるぞ!!」

如月「待避! 待避して!!」

陸奥「みんな逃げるわよ!!」

 バキバキバキバキーーッ!!

「「「うわああああああ!?」」」

今回はここまで。


今回出した魔神のイメージは、一般的な悪魔像から
筋肉を取っ払ってガリガリになったイメージでお願いします。

お待たせしました、続きです。


 * 地下の広間の真上にある部屋 *

 ズズゥン

コーネリア「地震か!? でかいぞ!」

 メキメキメキ…

クロエ「! 違います、見てください! 床が!!」

ミリーエル「下から何かが上ってきています!」

 バキバキバキバキーッ

グローディス「で、でかい顔がせりあがってきた!?」

ミリーエル「あれは……魔神様のお顔!?」

コーネリア「なんだと!?」

クロエ「この部屋の天井まで突き破る勢いです! 床が崩れますよ! 早く避難を!」

グローディス「ボケっとしてないで急ぐぞミリーエル!」

ミリーエル「は……はい!」

イーファ「お、おいてかないでぇ!!」


 * 地下の広間 *

 ガシャーン ガラガラガラ…

「「……」」

龍驤「げっほ、げほげほ……ああもう、滅茶苦茶や」パタパタ

イブキ「……おいおい、この部屋の天井どころか、その上のフロアまでぶち破ってるぜ……」

五月雨「見た目は骨と皮だけなのに、パワーはあるんですね……」

キュプレ「ニコちゃんは大丈夫なの?」

ルミナ「……一応、大丈夫みたいだね。捕獲牢は相変わらず宙ぶらりんだ」

金剛「入りっぱなしは体に良くないのでショウ?」

大和「早く助けてあげないと……!」

陸奥「それはいいけど、あの骨の魔神は味方なの? 敵なの?」

ナンシー「見て、魔神の足元! ケイティーと朝潮ちゃんがいるわ!」



朝潮「ケイティーさん、大丈夫ですか!」

ケイティー「え、ええ……私たち、無事だったのね」

朝潮「おそらく、司令官の足元にいたおかげで瓦礫の直撃を免れたんだと思います!」


ケイティー「つまり旦那様が守ってくださったのね! 旦那様ーー!」キラキラキラッ

朝潮「……ほ、本当なんでしょうか」

魔神「GR……」ギョロリ

朝潮「っ!」ビクッ

ケイティー「うふふふ……旦那様! さあ、わたしはこちらです……!」

魔神「GOAAA……!」ズシン ズシン

朝潮「ケ、ケイティーさん……!?」

ケイティー「あら、なにを恐れているの? 姿かたちが変わろうと、彼は私の旦那様……」

ケイティー「そのお姿に怖気付いて二の足を踏むようなことはしないのよ……!」

魔神「GWUUOOOO……!」

ケイティー「さあ旦那様……この私とともに……!!」リョウテヒロゲ

魔神「GRR……」カオチカヅケ

朝潮「し、司令官……本当に……司令官なんですか?」

 魔神の口<グパア

ケイティー「えっ」


 ガブゥ

朝潮「け、ケイティーさんっ!?」

 ガブッ ガシャッ…

カトリーナ「ケ、ケイティーが……」

リンダ「食われた!?」


「そんなことしちゃ、だめぇ~~っ!」

 スパイクボール<ヒュウウウウ…

魔神「GVAAA!?」ゴシャァ!

ケイティー(重傷)「」ドサッ


大和「な、なにかが魔神の頭に落ちてきましたよ!?」

イブキ「あ、ありゃあイーファか!?」

キュプレ「でも、今のでケイティーを吐き出したわ!」

グローディス(上のフロアから)「おーい、イーファ!」

ミリーエル(上のフロアから)「大丈夫ですか!?」

イーファ「う、うん! ぼくは大丈夫だよ! でも……」


朝潮「ケイティーさん! しっかりしてください! ケイティーさん!」ユサユサ

ケイティー「……だ、んな、さま……な、ぜ……?」

ケイティー「このよう、な、仕打ち、を……」ガクッ

朝潮「ケイティーさん! ケイ……」

イーファ「朝潮ちゃん、危ないっ!」ダンッ

朝潮「っ!?」ドサッ

 魔神の手<ズシィィィン!

「「!?」」

 シュウウ…

朝潮「な……イ、イーファさん……ケイティーさん!?」

イブキ「お、おい、うそだろ……イーファたちが、押し潰されちまった……!?」

ナンシー「……なんで……!? ルミナ、なんでマスターが、ケイティーたちを……!」

ルミナ「……わからない。訳がわからないよ」


朝潮「……司令官……どうして、どうしてこんなことを!」

魔神「GU……RRR……」


朝潮「司令官!!」

魔神「GAAAAAAAAAA!!」グワッ

 ドゴォォン!

魔神「!?」グラッ

朝潮「ほ、砲撃!? 誰ですか!?」

山城「ふ、扶桑お姉様!? なにをしてるんですか?!」

扶桑「……」

金剛「扶桑!? アナタが撃ったんデスカ!?」

朝潮「な、なぜです扶桑さん!?」

扶桑「……朝潮。あれは、提督ではないわ」

朝潮「え……!?」

山城「な、なにを言ってるんですか扶桑お姉様……」

扶桑「見てくれはメディウムたちの言う魔神と同じなのかもしれないけれど……」

扶桑「私たちの知っている提督は、自分の部下に手をあげるような方ではないわ。そうでしょう?」

山城「……扶桑お姉様……」


扶桑「メディウムのみんなもそう思うでしょう?」

扶桑「あなたたちの仕えるべき人が、あなたたちを殺そうとするなんて、どう考えてもおかしいわ……!」

ナンシー「……うん。そうだよ、あたしたちが期待していたマスターじゃないよ!」

如月「ナンシーさん……」

ナンシー「ニコちゃんだって、あんなマスターを望んでなかったはずよ!?」

扶桑「これでも、撃つのは躊躇ったのよ。でも、その躊躇いのせいで、イーファちゃんたちを助けられなかった……!」

エレノア「大丈夫よ、あの子たちは無事だから」スッ

扶桑「!」

エレノア「こういう時のために『帰還の指輪』と『魔法石』があるの。私たちだって丸腰じゃないのよ」

ルイゼット「先程、指輪の力によってこちらの部屋に帰還した二人が、魔法石で回復したのを確認しました」

朝潮「ほ、本当ですか!?」

ルイゼット「はい。ですので、どうぞご心配なく……!」ニコ

エレノア「一回きりの使い捨てだから、もう無理はさせられないけどね」

扶桑「そう……でも、良かったわ」

エレノア「ところでルイゼット、扶桑の意見ってどう思う? 私もあの魔神様からは嫌な臭いしかしないんだけど?」

ルイゼット「そうですね……きつい人間のにおいがします」

山城「人間……ですって……!?」


ルミナ「ということは、ノイルース君? やはりあの魔神は……」

ノイルース「不純物が生み出した混ぜ物のまがい物、ということでしょうか」

魔神「GRRRRR……!」ムクリ

大和「魔神が目を覚ましたわ……!」

武蔵「よし、総員、砲戦用意! 武蔵に続け!!」ガシャッ

全員「「!」」

武蔵「目標、正面の巨大魔神! 我々にも、メディウムにも、これ以上の被害は出させん!」

摩耶「おうっ!」ガシャッ

霧島「はいっ!」ガシャ

比叡「了解です!」ガシャッ

加古「よっし!」ガシャッ

利根「やるしかあるまい!」ガシャッ

ル級「……」ジャキッ

泊地棲姫「……私モ、付キ合ウワ」ジャキッ

大和「は、泊地棲姫……あなたもですか!?」


泊地棲姫「アア。アレハ提督デハナイ。タダノ、ニンゲンダ」

金剛「What !?」

大和「そ、それはどういう……」


魔神「GWAAAAA!!」


長門「全てのメディウムたちは耳を塞げ! 対ショック防御!!」

ルミナ「みんな伏せるんだ!!」ミミフサギ

ナンシー「!」ガバッ

リンダ「ま、またかいな!」ガバッ

武蔵「よし……構え!!」ジャコッ

魔神「GWOOOOOOOOAAAAAA!!」グワッ

武蔵「撃てええ!!」


 ズドドドドドドーン!


 煙<モワァァァ…


龍驤「うえっほ! げっほげっほ! 今日何回目や、これ!」

五月雨「ど、どうなったんでしょう……」ミアゲ

顔が吹き飛んだ魔神「」

五月雨「うひゃあああああ!?」ビクーッ

陸奥「や、やったのかしら」

魔神「」グラッ

魔神「」ズズゥン…!

イブキ「倒した……のか?」

陸奥「一応はそうみたいだけど……?」

大和「! み、見てください! 魔神の……断面のところ!」

ナンシー「なにこれ……ゼリーみたいに、中がうっすら透けて見えるわ!」

ノイルース「なるほど、そういうことですか……ルミナ、わかりましたよ。この魔神の正体が」

ノイルース「この魔神の体を構成しているのは、あの魔力槽を満たしていた、緑色の液体です」

ルミナ「……!」


リンダ「ど、どういうことなん?」

ルミナ「私たちの魔力は、人間の負の感情を変換して作っていることはさっきも言ったね?」

ルミナ「その変換と管理を担うニコ君が捕獲牢に閉じ込められてしまったために、魔力槽の液体の管理者がいなくなってしまった」

ルミナ「するとどうなるか。液体に残った人間どもの思念の残滓が、魔力を使って自分たちの恨みを晴らそうとしたんだろう」

ルミナ「魔神君を媒体にして人型を作り出し、出来損ないの魔神を作り上げた……こういう推察をしたんだが、どうだろうか?」

ノイルース「ええ、良いところではないでしょうか」

五月雨「だからあの水槽が割れた時に、私たちが濡れなかったんですね……!」

キュプレ「骨みたいな姿で現れたのはどうして?」

ノイルース「液体の総量が足りなかったのかもしれません。それか、魔力が不足したかでしょう」

如月「じゃ、じゃあ、この断面からうっすら見えるあの影は……」

ノイルース「おそらく、この魔神を作るための核にされた、魔神様です」

金剛「すぐ助けマショウ!!」

ルミナ「待ちたまえ、なんの防護もしていないのに、不純物の混ざった魔力の塊に手を突っ込む気かい?」

泊地棲姫「ソウヨ。スグニ離レナサイ」ジャキッ

大和「え?」


雲龍「危険よ。殺気は、まだ死んでないわ」

 ズズッ

五月雨「!!」

加古「おいおい、砲撃で飛び散った破片が、スライムみたいにずるずる寄ってきてるぞ!」

摩耶「うへ、気持ち悪ぃ……!」トリハダ

 ズズズッ

霧島「まさか、ここから復活すると言うの!?」

武蔵「……冗談だろう?」

 ズズズズッ

ル級「顔ガ、復元シテイク……!」

利根「こ、これではどうやって倒すのじゃ!?」

扶桑「なんてこと……!」


魔神「……」ムクリ


魔神「GOAAAAAAAAAAAAAAA!!」

今回はここまで。

合体しないで駆逐艦を追いかけ回しそうなスライムの完成ですね


お待たせしました、続きです。


 * 広間の上の階 *

グローディス「……なんてこった」

コーネリア「魔神様があのスライムの中に取り込まれてるってことか」

ミリーエル「どうにかして再生できない方法を考えないといけませんね」

クロエ「ですが、どうやって?」

 * 広間 *

朝雲「こ、こんなのどうすればいいのよ!」

霞「戦艦や重巡が一斉砲撃したのに、吹き飛んだのが頭だけじゃあ、焼け石に水じゃない!」

山雲「……んー、どうにかして、ただの水に戻せればいいんだろうけど~」

青葉「ですが、どうやって……」ウーン


那智「……ルミナ。ニコはどこにいるんだ?」

ルミナ「ん? あ、ああ、那智君か。ニコ君はあそこだよ」ユビサシ

 空中に浮いたままの捕獲牢「」フワフワー

足柄「あ、あの鳥籠の中?」


那智「あの水を管理していたのは彼女だろう? なら、管理者を助けて、なんとかしてもらうしかないな」

千歳「それこそどうやって!?」

那智「あの籠を落とす」ジャコッ

ニーナ「ちょ、ちょっと、砲撃で落とそうとするのは無理があります!」

那智「……底をぶち抜くのはやはり駄目か」

ルミナ「意外と脳筋なんだね……」

那智「ならばやはり、あの天井の近くまで飛んで、虚空につながっている鎖を切るしかないか」

ルミナ「うん、それなら可能じゃないかな」

足柄「でも、飛ぶってどうやって!?」

那智「クリスティーナだったか? スプリングフロアで飛ばせないか?」

クリスティーナ「私はライジングフロアよ。でも、残念だけどあんなに高いところへは飛ばせないわ……」

那智「そうか……それならヒューマンキャノンはどうだ?」

ヴィクトリカ「んん? あたしの出番か? 仰角の計算はできねえけど、それさえOKなら行けると思うぜ?」

那智「ああ、角度調整は任せてくれ。あとはあの鎖を切る役だが……」

ヴィクトリカ「シエラあたりがいいんじゃねえか? デスサイスなら切れるだろ」

シエラ「ヒィッ!?」ビクッ


ヴィクトリカ「ほらシエラ、隠れてないで出てこいよ」グイグイ

シエラ「ま、待ってほしいのデス! 高いところは苦手なんデスゥゥ!!」ズルズル

那智「なに、飛ぶのは一瞬だ。それに時間がない」チラッ


魔神「GOOAAAAAA!!」ドカーーン

「「きゃあああ!」」

魔神「WOOOOAAAA!!」ガシャーン

「「うわあああ!」」


那智「頼む。私と一緒に飛んでくれ」

シエラ「……わ、わ、わかったデス……手短にお願いするデスゥゥ……」プルプルプル

足柄「そうと決まれば援護するわよ!」

ルミナ「みんなも艦娘の援護を!」

那智「それと、力自慢を集めてくれ! あの籠を叩き落としたときに、受け取り手が必要だ!」

オリヴィア「そういうことならまかせときな!」

カトリーナ「あたしたちが行くぜ!」

長門「……よし、私も行こう」


敷波「だ、大丈夫なの!?」

長門「ああ、修復材をもらったからな。あの籠を受けるくらいはできる」

長門「敷波は、私たちがあの籠を受け取れるように、白露と島風と協力してあの魔神を撹乱して欲しい」

敷波「……うん、わかった」

長門「白露と島風も、頼めるか?」

白露「うん、まかせて!」

島風「気を引けばいいんだよね!?」

ニーナ「大丈夫なんですか?」

長門「この二人の素早さなら、あの巨体に捕捉される危険は少ないだろう」

ルミナ「うん、まずはニコ君を助けよう。それから魔神君の動きを封じて、ニコ君の力で解呪する……」

ルミナ「解呪自体ができるかどうかはわからないが、今はそれに賭けるしかないね」

ノイルース「ええ、逃げるにしても、ニコさんを置いていくわけにはいきません」

長門「そうだな。いずれ体勢を立て直すにしても、ここにいる誰ひとり欠くわけにはいかない」

那智「よし、腹は決まったな。ヴィクトリカ、シエラ、頼むぞ……チャンスは一回きりだ!」

ヴィクトリカ「おう!」

シエラ「は、はいデスゥゥ……」ガクガクガク

潮(大丈夫なのかなあ……)


シルヴィア「うーん……」

ミーシャ「し、シルヴィアさん? どうしたんですか?」

シルヴィア「え? ああ、一発勝負は危険よね、って思って」

アーニャ「それはそうだけど、ほかに方法ってあるかなあ?」

シルヴィア「……何度も切りかかれるチャンスが作られればいいのよね」ジッ

アーニャ「?」

ミーシャ「?」


武蔵「くっ、この武蔵がここまで手こずるとはな!」ドガーン

金剛「こちらの砲撃に対する reaction が良くなってきていマス!」

霧島「学習しているということですか……面倒ですね!」

白露「力技が通用しなくなったんなら!」バッ

島風「スピードでかき回しちゃうよ!」バッ

陸奥「あなたたち……!」


魔神「GR……!」

白露「一番に突っ込むよ!」ドドドドドド

島風「おっそーい!」ドドドドドド

魔神「WOOO……!?」キョロキョロ

白露「真後ろ取ったよ! いっけえええええ!!」ギョライナゲツケ

島風「T字有利だね! いっちゃってええ!」バクライシュート

 ドガガガン

魔神「!! GAAAAAA!!」ブンッ

白露「当たらないよーっ!」ダッ

島風「速きこと、島風のごとし、なんだから!」ダッ

イブキ「すっげえ……ちょこまか駆け回って常に一方が背後を取り続けてるぜ」

那智「よし、今のうちだ! ヴィクトリカ、頼む!」

ヴィクトリカ「よおっし、任せときな!」

 ヒューマンキャノン<ズオッ

那智「!」スポッ

シエラ(in那智の艤装)「ひっ!?」

那智「……いざ入ってみるとちょっと怖いな」


ヴィクトリカ「角度はこんなもんか?」

那智「そうだな、もう2度ほど下げてくれ。よし、これでいい」

シエラ「だ、だ、大丈夫なのデスか?」

那智「ああ、大丈夫だ」

長門「我々も準備できたぞ!」

カトリーナ「いけるぜ!」

ヴィクトリカ「うっし、じゃあ行くぜ! 発射あああ!」

 ヒューマンキャノン<ズドーーン!

那智「うおおおおおお!?」ギューン

シエラ「ひいいいいいいい!!」

カトリーナ「いいぞ、一直線に向かってる!」

那智「……シ、シエラ! いけるか!?」

シエラ「は、は、はいデスゥゥゥ!!」ジャコッ

那智「……よし、今だ!!」

 デスサイス<ヴンッ!

 捕獲牢の鎖<ジャギィィィィン!

那智「このまま……叩き切るっ!」

今回はここまで。

やっと書けた……続きです。


 デスサイス<ギリギリギリッ…!

那智「く……こ、このままでは、断ち切るのは無理か!?」

シエラ「だ、駄目デス、空中に飛んでいるせいで踏ん張りがきかなくて……」

 ヒュウウ…

シエラ「落ちるデスゥゥゥ!?」

千歳「那智!!」

シルヴィア「大丈夫よ、保険をかけたわ」

アーニャ「那智お姉ちゃん!」バッ

 クレーン<ガッシャッ!

那智「うお!? な、ナイスキャッチだアーニャ!」

シエラ「し、死ぬかと思ったデスゥゥゥ……!」ナミダボロボロ

朝雲「でも、あのままじゃ埒が明かないんじゃない?」

足柄「そうね。鋏みたいに、反対側からも切り付けられればいいんだけど……」

シルヴィア「あら、そういうことなら試してみる?」

足柄「?」


那智「よし、シエラ、もう一回切りかかるぞ」

シエラ「そ、それはいいデスけど、アーニャは大丈夫なのデスカ?」

アーニャ「うーん、ずっと釣り上げっぱなしは疲れるんだよね。あと、衝撃でバラしちゃうかもしれないから、もって3回くらい、かな?」

那智「そうか、なら……」

 <チョットマッテーー!

那智「うん?」チラッ

 ハンギングチェーン<ジャララララッ!

逆さ吊りにされて引き上げられる足柄「あああああああああああああ!?」ゴヒャアアアア

ニーナin足柄の艤装「あああああああああああああ!?」ゴヒャアアアア

那智&シエラ「「!?」」

 ハンギングチェーン<ガッシャンッ!

足柄「おっふ……き、気持ち悪ぅい……」クラクラ

ニーナ「ミ、ミーシャ、もっとゆっくり上昇させて……」ウプッ

ミーシャ「す、すみません! 急がなきゃと思って……!」


那智「あ、足柄? どうしてお前まで……」

ニーナ「その捕獲牢の鎖ですが、切り付けた時にたわんでしまうから断ちづらいんだと思うんです」

足柄「だから、両側から挟み込むように切り付ければいいんじゃないか、って」

ミーシャ「シルヴィアさんが言ってました」

ニーナ「それで足柄さんにお願いして、わたしを乗せてハンギングチェーンで引っ張り上げていただいたんです」

那智「なるほど……つまりデスサイスとペンデュラムで挟み撃ちにするというわけか」

足柄「言い出しっぺのシルヴィアが来られればよかったのに」

ニーナ「艤装がある艦娘のみなさんだからこそ、私たちもこんなことができるんですよ」

那智「話は分かった。シエラ、もう一回行けるか?」デスサイスカマエ

シエラ「わ、わかったデス……!」

足柄「それじゃ、ニーナも行くわよ! 準備いい?」ペンデュラムカマエ

ニーナ「お任せください!」

那智「狙うは一点!」

 デスサイス<ヴンッ!

 ペンデュラム<ヴンッ!

ニーナ&シエラ「「切り裂け!!」デスゥゥゥ!!」


 捕獲牢の鎖<ジャギィィィィン!

那智「手ごたえは十分だ……!」ギリギリギリッ

 捕獲牢の鎖<ギリッ ミジミジミジッ…

足柄「鎖にひびが入ったわ!」

 捕獲牢の鎖<バキィィィン!

那智「や、やった!」

足柄「みんな、行ったわよ!!」

 捕獲牢<ヒュゥゥゥ…

武蔵「よし、あとは任せろ!」

大和「来ましたよ!」

陸奥「長門、もう少し下がって!」

長門「こ、ここか!?」

カトリーナ「来るぞぉぉ!」

オリヴィア「死んでも落とすな!」

 捕獲牢<ゥゥゥウウウウ…!

6人「「今だ!」」バッ


 捕獲牢<ズガシィィィン!!

武蔵「ぐぅ……っ!」

長門「お、思ったより重たいな……!」

カトリーナ「ち、ちくしょう、ちょっとびっくりしちまったぜ」

陸奥「早く降ろしましょ! 中にいるニコちゃんが心配だわ!」

オリヴィア「手足の指に気をつけなよ!」

大和「はいっ!」

 ズズン

陸奥「……ふぅ」

長門「よし、あとはこじ開けるだけだ!」ガシッ

長門「……ふん……っ!!」

陸奥「長門?」

武蔵「なんだ情けない。代われ! むん……っ!?」

大和「……武蔵?」


オリヴィア「なんだい情けない。アタイのば」

ルイゼット「皆様、お下がりください」ズイ

大和「あ」

 ブンッ

 バギィン

長門武蔵「「」」

ルイゼット「これで良いでしょう」フゥ

オリヴィア「アタイの出番が……」

陸奥「ギロチンアクスで一撃……」

大和「ニ、ニコさんに当たったらどうするんですか!?」

ルイゼット「僭越ながら、余程のことがない限り、手元が狂うような失態は犯しません。ご安心くださいませ」ニコッ

武蔵(この武蔵が恐ろしいと思うとは……)

アーニャ「ところでさ、あたしたちそろそろ限界なんだよね」プルプル

ミーシャ「あの、二人とも降ろしていいですか?」ガクガク

カトリーナ「えっ」


アーニャ「釣り上げるのは得意なんだけど……」

ミーシャ「降ろすのは苦手なんです……」

 クレーン<パッ

 ハンギングチェーン<パッ

那智「」

シエラ「」

足柄「」

ニーナ「」

 ヒュウウウウ…

足柄「いやあああああああああ!?」

シエラ「」←すでに気絶中

那智「きゅ、急に離すな……うわあああ!」

ニーナ「だ、誰かあぁぁぁ!!」

 マジックバブル<プクー

那智「!?」ポヨーン

 スノーボール<ズシーン

足柄「!?」ズボフ!


メアリーアン「なんとか間に合っただか?」

レイラ「そうみたいですね。那智さん、シエラ、大丈夫ですか?」

那智「あ、ああ、私はいいが……おい、シエラ」ユサユサ

シエラ「ウ、ウウゥ……はっ!? こ、ここは地獄なんデスか!?」ビクッ

那智「なんで地獄なんだ……」

ルイゼット「こちらはコキュトス(極寒地獄)のようですが?」チラッ

足柄(スノーボールに埋まり中)「ずっと逆さ吊りだったから、頭を冷やすにはちょうどいいわ……」

ニーナ「御風邪をひく前に出たほうがいいと思います……」タラリ

大和「それよりも、せっかく助かったニコさんがひどく衰弱しています!」

カトリーナ「魔力槽がぶっ壊れちまったからな、どうする?」

朝雲「バケツ使えないかしら」

レイラ「……それだわ」

朝雲「え!? 冗談のつもりで言ったんだけど!?」

レイラ「あなた方の修復剤じゃなくて、私たちの、よ」

ルイゼット「なるほど、魔法石ですね!」


陸奥「魔法石って?」

オリヴィア「これだ」ゴソゴソ

武蔵「おい今どこから取り出した」

オリヴィア「細かいことはいいじゃないか。この石はその名の通り魔法の力を蓄えた石なんだ」

レイラ「そう、私たちが体力を回復するためにみんなが持っているこの石を集めて、ニコちゃんに使うのよ」

電「その話、本当なのですか?」タタタッ

カトリーナ「ああ、アタイたちメディウムは、魔法石がありゃあ体力も魔力も回復できるからな。今なら電も使えると思うぜ」

長門「いや待て、そうするとお前たちが怪我をしたら治せなくなるのか!?」

レイラ「ニコちゃんを失えば魔神様の制御もままならないわ。そうなれば私たちも共倒れよ」

カトリーナ「心配すんなって! 転送の指輪も全員持ってるし、やばくなったら逃げて隠れてりゃいいんだ!」

レイラ「それより早く魔法石を! ニコちゃんが捕獲牢に閉じ込められていた時間が長すぎて、魔力が枯渇しているわ!」

カトリーナ「お、おう、そんじゃあアタイのも使ってくれ!」ゴソゴソ

武蔵「だから今どこから取り出したんだ」タラリ

ルイゼット「では私はみなさんから集めてまいりましょう」


電「私のも使ってほしいのです!」ゴソゴソ

ルミナ「待ちたまえ。電君の魔法石は取っておいて欲しいんだ」

電「え……!?」

カトリーナ「ルミナ!? なんでだ!?」

ルミナ「電君は元艦娘のメディウムだ。私たちと、艦娘たちと、そして魔神君を繋ぐ架け橋のような存在だ」

ルミナ「こう言っては非科学的だが、その稀有な存在が持った魔法石が、何かを起こしてくれないか、という希望的観測もある」

那智「おい、それよりも急いでくれ!」

ニーナ「魔神様が……!」


魔神「GOOOAAAAAAAA!!」メキメキメキ

 バサァッ

島風「羽が生えた!?」

白露「飛んで逃げるなんてずるい!!」

イブキ「言ってる場合かよ!?」

魔神「GWOOOOOO!!」

 イビルスタンプ<ズドガァァン

白露「踏みつけぇぇぇ!?」フットビ

島風「意外とシンプルーー!!」フットビ

リンダ「ええからはよ逃げーや!」ダッ

金剛「ブッキーは確保オーケーデース! 全員、一時退避ネー!」ダッ


摩耶「……ちくしょう、これ以上好きにさせてやるかよ!」ガシャッ

鳥海「摩耶!?」

摩耶「あんなの、ブチ落としちまえばいいんだろ!?」

魔神「WRRR……!!」ギロリ

摩耶「!」ビクッ

魔神「GAAAAAA!!」カッ

 魔神ヘルレーザー<ズバーーーー

摩耶「うわああああ!?」

 バジュンッ

鳥海「摩耶!!」

摩耶「っく……あ、あれ? なんともねえ」

??「……」

鳥海「あ、あれは……!?」

??→フォージド兵「……」シュゥゥゥ…

摩耶「あ、あたしが載せてた、ブラッディシザーのフォージド兵じゃねえか!?」

フォージド兵「……」

摩耶「わ、悪い、助かったぜ……」

 パキン


鳥海「金色の鎧が……」

 パキパキッ バラバラバラッ

フォージド兵→Fオボロ「……」

摩耶「お、オボロと同じだって……!?」

オボロ「かの者はフォージド兵。それがしの偽物にござる」

摩耶「偽物……!」

Fオボロ「……」ボソボソ

オボロ「……うむ。あいわかった」

摩耶「お、おい、何か言ったのか!?」

オボロ「それがしはここまで。御屋形様を頼む、と」

摩耶「!」

Fオボロ「……」ニコ

 パシュウウウ…!

鳥海「……消え、た……?」

摩耶「あたしのせいで……っ!」ギリッ

オボロ「摩耶殿」

摩耶「ああ、わかってるよ……頭を冷やさなきゃな。くそっ!」

今回はここまで。

保守

こちらはなかなか筆が進まなくて申し訳ない

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年01月20日 (土) 12:19:16   ID: m_BnQ8sG

続きだーーー!
更新楽しみにしてます

2 :  SS好きの774さん   2018年02月10日 (土) 16:53:41   ID: voRFOHuC

更新楽しみにしてました(^^)

3 :  SS好きの774さん   2018年04月16日 (月) 23:18:42   ID: CPzivxst

キターーー(゚∀゚*)

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