男「死にたい」 (26)

駄文失礼します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498650704

男「死にたい」

女「えっ!?」

男「死にたい」

女「えっ!?」

男「死にたい」

女「えっ!?」

男「・・・なんか言ってよ」

女「にわかには信じがたくて、なにを言えばいいのかわからないわ」

男「でも死にたくなる気持ちは共感してくれるでしょ?」

女「共感できない」

男「でもたまに死にたくならない?」

女「ならないかな」

男「女さんって幸せな人だね」

女「なんで死にたいんだろう」

男「理由なんて数えきれないくらいあるよ」

女「男くんってかわいそうだね・・・」

男「でも死にたくなる一番の理由は気分だな・・・死にたい気分だから死にたくなる」

女「ちょっとなに言ってるかわからないや」

男「ややこしいこと言ってごめん・・・」

女「死ぬの?」

男「どうしようかな。でも、安易に死ぬのは良くないよね」

女「迷ってるのね。いっそ死んでみるのもアリだと思うよ?」

男「女さんから勧めるんだね」

女「うん。じゃあ今から死のう!」

男「死ぬなら楽な、苦痛のない死に方がいい」

女「わかる」

男「感覚は死ぬまで残ってるんだもん。わがままでもしかたないよ」


女「薬を大量に飲む」

男「最近の薬は安易にそれができなくなってるからダメ」

女「男くんってかしこいんだね」

男「ネット情報だけどね」

女「ソース薄そう」

男「睡眠薬を飲んで練炭自殺、これが一番かも」

女「あ~、アリだね。寝てるうちに死ねるもん」

男「ふぅ、方法が決まって気持ちが楽になった。これで安心だね」

女「買い出しにいかないと」

男「女さんは手伝わなくてもいいよ」

女「当たり前よ。そんなことしたら私自殺幇助で法の裁きを受けちゃうわよ。私は男くんと違って、これからも生きていくんだからね」

男「これだけ自殺を薦めといてもう遅い気がするけどね」

女「死人に口なしよ」

男「正しい」

女「あ! 問題発生!」

男「なに?」

女「男くんが死んじゃうと家族が悲しむ!」

男「そんなに問題? 人数がひとり減るだけだよ。うち兄弟多いし」

女「ご両親は絶対悲しむ」

男「そうか、僕のせいで悲しまれると寝覚めが悪いな・・・」

ことり「あははっ! 死ぬんだから寝覚めなんてしないでしょ? 男くんって面白い!」

ことりって誰・・・
ミスです

男「とにかく家族には女さんが説明して」

女「はぁい」

男「不安になる返事だね」

女「返事に気が抜けてたでしょ? 得意なの」

男「わけわからないよ」

女「とにかく、今から死ぬのよね? 善は急げって言うし」

男「ずっと思ってたけど、女さんってめっちゃグイグイくるよね」

女「だって死にたいんでしょ、男くん?」

男「それはそうなんだけど」

女「私が背中を押してあげるよ~?」

男「生き死にの問題だからもうちょっと慎重に考えたいんだ・・・」

女「びびってんの?」

男「女さんって元ヤンかなにかなの?」

女「え? 違うけど? 私はただ、男くんに正直に生きてほしいだけ」

男「その結果もう生きるのをやめちゃうんだけどね」

女「若者の自殺者数がかなり少ないこのご時世にもの好きね」

男「いいでしょ。数なんて関係ないよ」

女「短い間だったけどありがとう。感謝してる。一生忘れない、男くんのこと・・・」

男「待って。まだ死ぬとは決めてないから・・・っ」

女「意気地なしなのね」

男「女さんの態度にだんだんイライラしてきた」

女「死にたいんでしょ? その気持ちをずっと抱えて生きていくのはつらいと思う」

男「でも・・・」

女「それに死にたくなるくらい人生が嫌なことだらけなら、どうせまたすぐ死にたくなる。ならいっそ今死んだほうが楽かもね」

男「僕・・・」

女「ねえ? 素直になってみよう?」ギュッ

女「私の手暖かいでしょ? 男くんの冷えた手を包んであげるわ・・・」

男「・・・」

女「私には正直に答えてほしいな」

男「・・・女さん」

女「世界中の人が男くんを嫌いになって、攻めたりしても、私だけは男くゆの味方よ・・・」

男「・・・僕・・・」

女「これだけはどんなときも忘れないで」

男「・・・」

女「だから私には素直になっていいのよ?」

男「すなお・・・に」

女「本当は生きたいのよね?」

男「え・・・?」

女「生きたいって言って」

男「死にたいって言ってるでしょ・・・」

女「私は男くんの素直な声を聞きたい」

男「だから僕は──」

女「次死にたいなんて言ったら許さないから!」

男「・・・」

女「男くんはどういう気持ちで私に死にたいなんて言ったの? 私が男くんに死んでほしいなんて思ってると思う?」

男「それは・・・」

女「そろそろ時間だから、また死にたくなったら私に相談して? 男くんはひとりじゃないんだからね。とりあえず生きてみようよ」

男「なんかごめんなさい」

女「いいえ、また来てね」






女「はぁ~、今日の生徒はしんどかったなぁ。まさか死にたいなんて言われるとは思わなかったわ」

友達「スクールカウンセラーも大変ね」

女「中学生だし、頭ごなしに言うともう来てもらえないもんね」

友達「でもあんたみたいな女がスクールカウンセラーになるなんてね。『死にたい』なんて言われれば『じゃあ死ね』って言いそうな感じじゃない」

女「あ、あはは・・・」

友達「まさか言っちゃったの!? ・・・呆れた。本当に死んじゃったらどうするつもりだったのよ」

女「私だって必死に頭回転させてたんだからね。最後にはギュッと手を握ってフォローもしたし」

友達「そんな安易なこと・・・スクールカウンセラー失格ね」

女「でもほんとにあの子には死んでほしくなかったもん・・・」

友達「まあ、あんたの熱い気持ちだけは認めるわ」

女「でしょ? 熱いから、私!」フンスッ

友達「でもスクールカウンセラーの皆さんに謝るべきね」

女「え~、なんでぇ」

友達「そもそもあんた相談者にはプライバシーってもんがあんだから安易に人に話しちゃダメ」

女「でも友達ちゃん男くんの担任だし・・・」

友達「とにかく謝りなさい」

女「スクールカウンセラーの皆さんすみませんでした・・・」

おしまいです
お読みいただきありがとうございました
スクールカウンセラーにあるまじき言動、駄文お許しください

いいところ
始めと終わりにキチンと駄文失礼とあること

生徒のくせに先生にタメ口な上にさん呼びか…

ミスリードですね間違いない

途中のシュールなやりとりが良かった分オチが弱く感じた

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom