まほ「大洗女子学園、西住まほ。短期転校手続きは済ませてきた」 (594)

 ―黒森峰女学園・食堂―

まほ「むうー」

エリカ「・・・」モグモグ

まほ「んー」

エリカ「・・・」モグモグ

まほ「エリカ」

エリカ「ダメです」

まほ「えっ」

エリカ「・・・」モグモグ

まほ「エリカ」

エリカ「ダメです」

まほ「話を聞いてくれ。名案を思い浮かんだんだが・・・」

エリカ「隊長、もう他校への短期転校はダメですよ。あらかた行ったんですからもうネタ切れでしょう。いい加減ヨソの生徒と絡むのはやめてください。疲れますホント」

まほ「誰が他校へ短期転校すると言った。アンツィオ、知波単、継続、プラウダ、サンダース、聖グロリアーナ・・・全部制覇した今、もう他校へ赴くのは十分だ」

エリカ「あっ・・・す、すみません隊長。私はてっきりまたどこかへ遊びに行きたいとか言いだすのではと・・・」

まほ「そこで他校の生徒達をウチに短期転校させるという新たな切り口を思い浮かんだんだ」

エリカ「ダメだっつってんでしょ!」

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まほ「アンツィオ高校、西住まほ。短期転校手続きは済ませてきた」
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まほ「聖グロリアーナ女学院、西住まほ。短期転校手続きは済ませてきた」
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 の続編になります。

見てない方用のあらすじとしては、西住まほが他校へ短期転校し、他校の生徒と仲良くなりましたとさ。更新は非常にゆっくりかもしれません

まほ「何も青スジ立てなくてもいいじゃないか」

エリカ「もういい加減にしてください!ただでさえ個性の塊な他校生徒共を黒森峰に呼び寄せたりしたらハチャメチャすぎて手に負えませんよ!

エリカ「黒森峰の厳格なイメージが粉々にブッ壊されるに決まってます!ぜ~ったいにダメですからね!もし他校から短期転校の要求が来てもつっぱねますから!」

まほ「でも・・・」

エリカ「ダーメーでーす!」キッパリ

まほ「・・・」シュン

エリカ「まったく、やっと他校へ遊びに行くのが終わったと思ったら・・・もう少し隊長は普段からカッコよく――」

 スマホ<LINE!

エリカ「あっ、ライン来た。誰かしら」


 【秋山優花里:逸見殿、おたすけください~】

エリカ「・・・?」

                  12:25 は?>

優花里
 <西住殿が・・・西住殿が・・・ 12:26

                  12:26 あの子が何>

                  12:26  ちょっと>

                  12:26 どうしたの>

                  12:26 おい>

                  12:26 おい>

優花里
 <すごく落ち込んでいて・・・ 12:27

                  12:27 何かあったの?>

                  12:27 なんで落ち込んでるの?>

                  12:27 何があった>

                  12:27 ねえ>

                  12:27 ねえ>

                  12:27 おい>

優花里
 <西住殿のお姉さんが大洗に短
  期転校して来てくれるのを、
  今か今かと待ってているのに
  なかなか来てくれないと・・・ 12:28

優花里
 <逸見殿焦りすぎです 12:28

               12:35 はあ?なにそれ>

優花里
 <あからさまにホっとして
  ますね        12:36

優花里
 <姉住殿用の歓迎パーティ
  ーの準備をして待ってい
  るのに来ないのでシュン
  としちゃってます   12:37

               12:38 そんなことでイチイチ連絡しないでよね>

               12:39 落ち込んでるなんて言うから何ごとかと思ったじゃない>

優花里
 <心配しちゃいました? 12:39

               12:40 し、してないわに!>

優花里
 <優花里さんがスタンプ
  を押しました     12:41

               12:42 煽るな!>

エリカ「ったく・・・」フウ

まほ「どしたんな?」

エリカ「いえ、副たいちょ・・・元副隊長がおちこんでるって報告です」

まほ「なに」

エリカ「ハッ!・・・(し、しまった!隊長にこの話を聞かせてしまったら・・・『大洗に行く』とか言うに決まってる!・・・)」

まほ「エリカ、詳しく聞かせてくれ」

エリカ「い、いえ!べ、別に大したこじゃないですよ!あの・・・そ、そう!あの子、テストの点が悪くってちょっと凹んでるらしいです」

まほ「・・・」ジー

エリカ「うっ・・・(ま、真っ直ぐ目を見つめられている・・・)」

まほ「嘘をつくな。私にはわかる。私に大洗へきてほしいとみほが嘆いているのだな。お姉ちゃんセンスが反応している」~!~!

エリカ「なんでこういうとこで超感覚発揮するんですか・・・」

まほ「行くしかないな」ザッ

エリカ「・・・結局こうなるのね・・・」


                 12:45 秋山>

                 12:45 隊長がそっち行くからよろしく>

優花里
 <まかせてくださぁい! 12:47

優花里
 <どうせ逸見殿では姉住殿
 を引き留められないと思っ
 てましたから!     12:48

                 12:49 うるさいわに!>

 ―大洗女子学園

杏「せーのっ」

      \ようこそ大洗へー!!!/

 \ワーワー!/ \ドンドンパフパフー!/ \イヤヨイイワヨ アンアンアン♪/

まほ「世話になる。すごい歓迎だな」

杏「まーねー。西住ちゃんのお姉ちゃんは大洗を救ってくれた英雄だもん」

まほ「?」

柚子「大学選抜戦、お姉さんがいなかったらどうなっていたか・・・遅れましたがそのセツは本当にありがとうございました」ペコー

桃「無論、我々を助けに来てくれた全ての学校、全ての生徒に感謝しているが、あなたが最後に残ってくれたからこそ勝てた。本当に感謝している」ペコッ

まほ「私の手柄ではない。皆が懸命になったからこそだ」

杏「まーまー、そういう水掛け論はここまでにして、ようこそ大洗へ!楽しんでいってくれ!」

 沙織「ようこそおねえさーん!」ブンブン ナカジマ「歓迎しまーす!」ワーイ 典子「バレー部ファイトォー!」オオー! 澤「カッコイー!」キャー 左衛門佐「生きて帰れると思うなー!」ドドンガドン

まほ「異様に盛り上がっているが大丈夫なのかこれ」

杏「大洗じゃ西住ちゃんのお姉ちゃんは救世主として神格化してるんだよー」

まほ「えっ」

みほ「おねえちゃーん!」タタタ

まほ「みほ」

みほ「いらっしゃい!」ギュー

まほ「いてて」

華「感動の再会ですね~」ホロリ

麻子「この前一緒に聖グロに行っていただろ」

みほ「もう大洗に来てくれないのかと思ってた。ありがとうお姉ちゃん」

まほ「みほに戦車道を好きにさせてくれた友人達はどんな人達なのか知りたいからな。少しの間だが、世話になるよ」

みほ「うん!」

澤「に、西住隊長のお姉さん!この機会に是非私達に色々ご教授してください!」

カエサル「うむ。天下の黒森峰、西住流後継者のあなたには学ぶべきことがたくさんあるからな」

典子「まほさんがバレー部に入ってくれたら復活どころかインターハイ優勝間違いなし!」

そど子「風紀委員として一緒に学園艦の平和を守りましょう」キリッ

ねこにゃー「そのネームバリューがあればネトゲ界隈でもすごい人気者に・・・」フフフ

ナカジマ「ハマグリと金目鯛どっちが好きです?」

 ワイワイガヤガヤ ワイワイガヤガヤ

優花里「姉住殿はほんとに人気者ですね~」ニコニコ

まほ「・・・手に負えるのだろうか」

桃「えぇー、今回は西住まほからの提案で、大洗戦車道チームをよく知りたいとのことだ。そこで、各チームに順繰りで混ざり、大洗女子を身を持って知ってもらおうと思う」

あや「それってうさぎさんチームやあんこうチームにまほさんが混ざるということですかー?」

桃「うむ。ローテーションで全チームには回ることになっているが、どのチームに入るかは会長にクジで決めてもらう。では会長」ザッ

杏「んーと」ガサゴソ・・・

 典子「そーれっ、アーヒール!ぁそれっ、アーヒール!」ヤイヤイ

 あゆみ「うーさーぎっ!うーさーぎっ!」ヤイヤイ

 エルヴィン「カバでカバでカバでカバで!」ヤイヤイ

杏「こんなんでましたけどー」ズボ

柚子「アヒルさんチームに決定ー」パチパチ

典子「っしゃあああああ!!!バレー部にまほさんが来たァァァ!!!」グッグッ

 忍「バレー部復活待ったなし!」 妙子「イケるイケるー!」 あけび「今日はお赤飯でお祝いだ~ぃ!」

まほ「なんかこわい」ガクガク

みほ「大丈夫だよお姉ちゃん。別にとって食おうって訳じゃないんだから」

典子「このまま一気にまほさんを取りこんで黒森峰もバレー部に吸収合併するぞー!」

 忍&妙子&あけび『おおーっ!』

まほ「やっぱりこわい」ガクガク

みほ「うーん・・・」

典子「まほさんッ!ようこそ大洗へッ!今日からアナタもバレー部だッ!」ザン

まほ「アヒルさんチームではないのか」

典子「私達は日々バレー部復活のためにあれやこれやとがんばっているんです!まほさんが加わってくれれば大洗バレー部は復活間違いなしですッ!」

妙子「一緒にバレーやりましょう。楽しいですよ!」

まほ「球技はあまり得意ではないのだが」

忍「大丈夫!私達が手取り足取り指導します」

まほ「むう」

あけび「とりあえず、まずはやってみましょう。ボールをフワってパスするのでトスしてくださーい。そーれっ」ポーン

まほ「あう」ボン

忍「頭でトスしちゃダメですよまほさん」

典子「いいや違う!今のはヘディングだッ!まほさんはバレーでサッカーの技を披露するくらい余裕があるんだッ!スゴイッ!」

忍「なるほど!さすが西住隊長のお姉さんですね!」

あけび「よーし!もう一本いきますよー。そーれっ」ポーン

まほ「んだ」バン

妙子「今度は触れずに、床にバウンドしたボールを顔面で受けちゃった。大丈夫ですか?」

典子「違ぁう!こんなボール程度、顔面で食らってもへっちゃらだというパフォーマンスだッ!スゴイッ!」

妙子「たしかに!さすが西住まほさん!かっこいい!」

まほ「鼻いたい」ヒリヒリ

今回はここまでで

以前私が書いたSSの『しほ「時には昔の話を」』のイラストを描いていただきました。大変うれしゅうございますのでここに貼らせてください。よきイラストでございましょう
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1113529.jpg_o0p0C97ulxd5g49xcbkf/www.dotup.org1113529.jpg

しほ「時には昔の話を」
しほ「時には昔の話を」 - SSまとめ速報
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典子「何をやらせても超一流ゥ!運動勉学ドンと来い!生まれた時からエースで四番!それが西住まほさんなんだッ!さすが西住隊長の偉大なるお姉さんだなッ!」

妙子「私達とは天と地ほどの差があるんですね」

忍「噂では海外へ行く際には海を割ってゆくとか・・・」

あけび「そのお力でぜひバレー部を救ってほしいです~」

まほ「・・・」

典子「まほお姉さんッ!どうかあなたの偉大なるパワーで私達のバレー部を復活させてくれませんか!?あなたならなんだってできるんでしょう!?」

 妙子「大洗でオリンピック開催させてください!」 あけび「経済の回復を!」 忍「世界に光を!」

まほ「勘違いするな。私は神ではない」

典子「!?ッ!?ッ!?ッ・・・ち、違うんですか!?」

まほ「なんだと思っていたんだ」

忍「だ、だって西住隊長がいつもお姉ちゃんはすごいって・・・中学の時にスデに戦車道世界大会で優勝したって・・・天才なんですよね」

まほ「私がなにもせずに試合で勝てたと思うのか?」

忍「あっ・・・」

まほ「才能なんて負け犬の言葉だ。種を植えても水をやらなければ育つことはない」

典子「えっ?でもその辺の花って雨とかでフツーに育ってますよね?」

まほ「・・・気付いていないかもしれないが、私は今すごく怒っている」

典子「ええっ!?ど、どうして・・・」

典子「まほお姉さんって天才だからなんでもできるし戦車道も無敵でバレーだっておちゃのこさいさいでしょ!?私達なんかメじゃないくらいスゴイ才能の人じゃないですか!」

まほ「私の戦績を才能だとかセンスだとかで評価されるとすごく気分が悪くなる。確かに生まれ持った才というものはあるのかもしれない。だがそれだけでやっていけるほど甘い世界ではない」

まほ「君達はバレーの試合で負けた時、相手が天才だったからと自分に言い聞かせて納得するのか?だとしたらバレー部を復活させる意味など無い。持てる武器を全て用いて戦うのが勝負の世界だろう」

まほ「天賦の才に勝つための武器は君達も持っているはずだ。戦車道全国大会の決勝で私達もそれを思い知った・・・」

妙子「武器?・・・それって・・・」

まほ「努力と根性だ」

あけび「!」

典子「・・・フン!」バッシィ!

妙子「キャプテン!?自分で自分をビンタなんて・・・」

典子「すみませんまほさんッ!私達、自分を見失っていましたッ!あなたのことをガワでしか見ず、本当のまほさんを見ようともしていませんでしたッ!すみませんでしたァーッ!」バッ

 忍&妙子&あけび『すみませんでしたッ!』バッ

典子「今後は西住流後継者、黒森峰戦車道隊長としてではなく、一人の女子高生、西住まほさんとして接しさせていただいてよろしいでしょうかッ!?」

まほ「ああ。その方がいい。私は妹の友人達と・・・共に戦った戦友達と交流するために来たのだから」

 典子&忍&妙子&あけび『ありがとうございますッ!』バッ

まほ「フッ・・・大洗という家を支える八本の柱はどれもクセがありそうだとは思ったが・・・一本目から個性的だったな」

典子「え?・・・柱?・・・八本だけじゃ家なんか支えられませんよね?どういう意味です?」

まほ「・・・」

あけび「いきますよー、そーれっ」ポーン

まほ「む・・・とうっ」バーン

妙子「おお~っ!上手ですよまほさん!じゃ、返しますよ~。そーれっ」ポーン

忍「高く打ち上げられたボール!まほさん!アタックチャンスですよ!」コダマー

典子「フハハハ!来るがいいですよまほさん!あなたのアタックをブロックしてみせます!」カモーン!

まほ「ゆくぞっ」グッ

典子「佐々木ィ!ディフェンスだッ!」

あけび「フンフンフンフンフンフン!」ババババババ

まほ(遮蔽物に隠れた戦車を撃ち抜く時と同じ感覚で・・・コートに叩きつける!)

まほ「アタックナンバーワンッ!」バッシィ! ギュオ!

あけび「ぬ、抜かれた!」

忍「すごい!最初はボールを上手く返せなかったのにもうこんなに上手くなるなんて!」

まほ「ふう・・・やはり身体を動かすのは楽しいな」

典子「フッフッフ!そうでしょう!バレーって楽しいでしょう!それがわかってもらえただけでも私達はうれしいです!だがまほさん!バレーの練習はここまでです!今から奉仕活動に行きますよ!」

まほ「ほうし?」

忍「大洗各地でボランティア活動して、バレー部復活のための支持を集めるんです。私達が良いことして回ってれば、きっと会長もバレー部復活を承認してくれるはずですから」

典子「まずは大洗に他校のスパイがいないか校内を捜索するぞッ!人の庭に忍びこむイタチ野郎を炙りだして一匹残らず駆逐するんだーッ!」

まほ「えっ」

 忍&妙子&あけび『おおー!』

典子「よーし!まずはランニングしながら校内に異常がないか見回るぞーっ!」


 ザッザッザッザッザッ

典子「バレー部ぜったい復活だー♪」

 忍&妙子&あけび『バレー部ぜったい復活だー♪』

典子「ファミコンウォーズがでーるーぞっ♪」

 忍&妙子&あけび『ファミコンウォーズがでーるーぞっ♪』

典子「オレンジレンジをしってるかーい♪」

 忍&妙子&あけび『オレンジレンジをしってるかーい♪』

典子「ム!とまれーッ!」ピピーッ ザッ

典子「ぜんたーい伏せッ!」ピピーッ ザザッ

典子「じー・・・」ソウガンキョウ スチャ

まほ「どうしたんだ?草むらに隠れて」ガサガサ

典子「・・・あそこに見慣れぬ生徒がいます。どう思います?まほさん」ソウガンキョウ スッ

まほ「どれ・・・」ソウガンキョウ スチャ


 ミカ「風よ~吹けよ~嵐~♪」ポロロン

まほ「・・・」

典子「うーむ、動きがないなー」ジー

妙子「どこかで見た顔ではあるし、大洗の制服を着てるところからして、やっぱりここの生徒なんじゃないですかね?校舎内で知らない内に出会ってたとか」

 ミカ「中川に浮かぶ夕陽をめがけてー♪」ポロロン

忍「琵琶を弾きながら歌を歌ってますね・・・スパイならあんなにリラックスはできないでしょう」

あけび「あっ!なにか取り出しましたよ!」

 ミカ「小石を蹴ったらー、靴まで飛んでー♪」パリパリ・・・

あけび「レタスです!裸のレタスをマヨネーズも何も無しにパリパリ食べてますよ!」

典子「うーむ、健康的だ」

まほ「・・・」

 桂利奈「あれー?うさぎの餌入れた袋どこやっちゃったかなー?」キョロキョロ

 あゆみ「どっかに置き忘れてたんじゃない?」

典子「この晴れた空の下で緑黄色野菜を食べるような人がスパイな訳がないッ!よしッ!あの人の疑惑は晴れたッ!次いくぞ次イィー!」

まほ「待った。私に任せてくれ。だれか、何か食べ物を持っていないか?」

あけび「カロリーメイトのチーズ味なら」スッ

まほ「後で買って返すから貸してくれ。これを少しずつちぎって・・・」モスッ

まほ「先ほどのバレーで身につけたコントロール術で」ポーイ

 ポテンッ

ミカ「おや?」

 カロリーメイト<・・・

ミカ「こんな所に食べ物が落ちてるなんて、人生には不思議な出来事があるんだね」スッ ヒョイ

 妙子「あ、拾った」

 まほ「第二射」ポーイ

 ポテンッ

ミカ「おやおや?」

ミカ「また落ちているなんて、今日は星座占いを聞き逃していたけど一位だったようだね」スッ ヒョイ

 まほ「こうして少しずつこちらの近くに誘導して・・・」ポーイ ポーイ ポーイ

ミカ「おやおや♪どうやらドジな食いしんぼうさんがいたようだね」ヒョイヒョイヒョイ

 まほ「確保」

 典子&妙子&忍&あけび『確保ォォォ!』ガバッ

ミカ「しまった」

まほ「こんなところで何をしている」

ミカ「旅に出るのに理由がなくてもいいんじゃないかな」ポロン♪

典子「知り合いですか?」

まほ「継続高校の隊長だ。覚えてないか?」

あけび「ああっ!そういえば大学選抜戦の時に来てくれたお助けマンの一人!」

忍「そのセツはありがとうございました!」ペコ

典子「しつれいしましたぁーッ!釈放ォーッ!」シュルシュル

ミカ「くるしゅうないよ」

妙子「どうして大洗に来られたんですか?言ってくれれば歓迎したのに~」

ミカ「いやぁ、プラウダに行った帰りに私達が乗った船がエンストしてね。風に吹かれて流れ着いたのさ」

まほ「わたし、たち?」

ミカ「おや、口がすべっちゃった」


ミッコ「お~~~いミカァ~~~!いっぱい持ってきたぞぉ~~~!」ブンブン

アキ「食べ物たーっくさん手に入ったからしばらくは安泰だからね!」

あけび「あ、あの二人もたしか継続の」

アキ「あれ?大洗の人と一緒じゃない。私達が大洗にいることがバレたら面倒だから身分を隠して隠密行動しようって言ったのはミカなのに」

ミッコ「プラウダから色々かっぱらった後だからウチに戻るまで身バレしないようにしてたのに、もういいの?」

ミカ「二人とも、しーっ」イッチャダメ

まほ「聞かせてもらったぞ」

ミカ「だが待ってほしい」

まほ「言い訳は法廷で聞く」

ミカ「アキ、ミッコ、二人からもなんとか言っておくれ」

アキ「私達、ヒマな時にプラウダに行って戦車の備品とか食糧とかを少し分けてもらってるんですよ。ミカが言うには、プラウダの責任者とは話がついてるから何も言わずに持ってっていいって」

ミッコ「今日もプラウダから戦車パーツとか色々もらってきたんだー」

まほ「話がついてるならプラウダに聞いてみるとしよう」

ミカ「ちょっと待ってくれないか」

まほ「プラウダと同じように大洗からも何か盗むつもりじゃないだろうな」

ミカ「言いがかりはやめてくれないか。私達は泥棒なんかじゃない。私達が無断で物を持って行くのはプラウダからだけだ。決してプラウダ以外から盗んだりはしない。それが私達の誇りだ」

ミカ「腐っても鯛でいたいんだよ、私達は」キリッ

まほ「そんな堂々と言われても・・・」

アキ「・・・ちょっと待ってよミカ。盗むってなに?プラウダは無償で物資を援助してくれてるんだよね?だから私達、遠慮なくかっぱらったんだよ?」

ミッコ「でもそのことがバレたらマズイからコッソリヒッソリやって、身バレしないようにしてるって言ってたけど、その理由はまだ教えてもらってないな~」

典子「どういうことですかミカさんッ!まさか二人を騙してドロボウのカタボウをカツガセてたんですかッ!」

忍「ちゃんとした説明を要求します!」

まほ「答え次第では裁判も辞さない」

ミカ「ま、待っておくれ。誤解だよ。継続高校とプラウダは前々から仲が悪くて溝があったんだけど、友好的関係を築こうとなってね。その証としてプラウダは物資の援助を申し出てくれたんだよ」

ミカ「でも文科省にそのことがバレればまずい。他校から援助してもらわないとやってけないような学校は廃校にされてしまうんだよ。文科省役人のメガネの人にバレたら継続は廃校なんだ」

ミカ「でもプラウダのご厚意を断るとせっかく友好的関係を築こうという話は水の泡。だから誰にもバレないようにコッソリと物資をもらっていってるんだよ。プラウダは了承してくれてるよ」

ミッコ(よくもまあこれだけウソをまくしたてられるなあ)

アキ「もーミカ!またそうやってごまかして!ホントは――」

典子「そうだったんですかァ!まさか継続さんがそこまで危機的状況に陥っていたなんてッ!しかもまたあのメガネが悪いなんてッ!」

あけび「プラウダと継続の友情を疑ってしまうなんて・・・すみませんでした!」

まほ「ちょっと泣いた」

ミカ「フッ・・・」ポロン♪

ミッコ「いや、得意げな顔してるけど騙されるほうがおかしいんだからな」

典子「よぉし!こうなったら私達であのメガネの役人さんの所に直談判に行こう!」

ミカ「おや?」

妙子「そうですね!プラウダと継続がせっかく仲良くなろうとしているのを邪魔するなんて・・・黙ってられませんね!」

まほ「名案だ」

ミカ「い、いや・・・ちょっと待ってくれないか。そんなことしたら君達にまで迷惑がかかるよ」

忍「構いません!継続さんは大洗を助けてくれたんですから、今度は私達の番です!」

ミカ「で、でも・・・」

あけび「救うために傷つくのが友情だから!」

ミカ「う・・・」

ミッコ「あらら、どーするのミカ」

ミカ「・・・」

典子「やるぞー!努力と根性で継続さんを守るんだー!」 あけび「正義の鉄槌を!」 忍「友情のために!」 妙子「こんじょだこんじょ!」 まほ「ちょっとティーガー持ってくる」

アキ「ミカ」

ミカ「・・・ごめんなさい。うそをつきました」ポリョン・・・

典子「ミカさん、ウソをつくのはよくないです」

ミカ「うん・・・」

典子「本当は悪い人じゃないのに嘘をついてしまうのは、一時の気の迷いだと思います」

ミカ「うん・・・」

典子「というわけでッ!そんな迷いをふっ切るために、健康的に身体を動かしましょうッ!バレーでッ!」

ミカ「どうしてこうなったんだろう」

アキ「もーミカのせいで私達まで巻き込まれちゃってるし!」

忍「いきますよー、そーれっ」ポーン

ミカ「ふぎゃ」ボン

ミッコ「あっははー!ミカったら脳天にボールくらってるー!」ケタケタ

あけび「目をつむらずにボールをちゃんと見ないとダメですよー」

ミカ「だっておっかないんだよ」

あけび「ボールはともだち!こわくないですよ!

典子「第二弾いくぞーっ!そーれっ!」ポーン

アキ「わ、こっちきた!あ、あわわ・・・」アタフタ

アキ「ちぇい!」バン

ミカ「べ」ベン

ミッコ「ハハハハハ!アキがアタックかましたボールが横に飛んでミカにー!」ケタケタケター


ミカ「トホホ・・・もうウソはこりごりだよ」ポロロン♪

まほ「・・・」

桂利奈「紗希ちゃんがウサギの餌もってたんだー。あれ?なんか減ってるね。誰かにあげたの?」

丸山「・・・」コクリ

あゆみ「あ、あれ見て。バレー部だよー」

宇津木「またバレーやってる~」

あや「なんか継続の人が混じってるけど」

澤「!・・・その様子を冷めた目で見つめてるあの人は・・・西住隊長のお姉さんだ!」


澤「に、西住隊長のお姉さん!」タタタ

まほ「む、君達はうさぎさんチームの・・・」

あや「なにしてるんですかー?」

まほ「継続高校のメンツがバレー部にしごかれているのを眺めている。どうやら当分終わりそうにない」

澤「あ、あの、私達これからウサギに餌やりに行くんですけど、よかったらどうですか?」

桂利奈「ウサギかわいいですよ~」

まほ「ああ、そうするよ。アヒルさんチームの次はウサギさんチームに混ざるとしよう」

桂利奈「わーい!」

澤「よしっ」グッ

丸山「・・・」

あゆみ「ついたよー」

まほ「わ・・・ウサギがいっぱい」

 ウサギ「(・×・)))」 ウサギ「(((・×・)」 ウサギ「(((・×・)))」ブブブ・・・

宇津木「かわいいですよねぇ~」ニヘラー

あゆみ「えさだよー」スッ

 ウサギ「(・×・)))」ガジガジガジ・・・

宇津木「かんわいぃ~」ニヘェー

あや「お姉さんもやってみます?はい、ニンジン」

まほ「ああ、ありがとう」ソッ

 ウサギ「(`・×・´)))」ガジガジガジ・・・

まほ「わ・・・食べてる。ニンジンが小刻みに振動しているぞ」

澤「なんか面白いですよねウサギに餌やるの」

桂利奈「ロジャーは食いしんぼうですからたくさんやってくださいね」

まほ「ロジャー?この子の名前か」

桂利奈「はい。こっちのがバッグスで、あっちのがジャビット、そっちのがイナバ、その子が関根」

まほ「ああ・・・ラビット」

何故、澤、宇津木、丸山は苗字なんだ…

他作品のキャラと名前が被るからではないか、配慮だろう

イメージを壊すようですみませんが平成ッ子でもジャビット関根は知ってるんじゃ・・・お笑い好きなんじゃ・・・

まほ「うさぎは飼ったことがないが、かわいいな。いつまででも抱えていられる。お母様に言って飼わせてもらおうかな」

澤「ふふ・・・」

まほ「?・・・なんだ?」

澤「あ、いえ!す、すみません・・・西住隊長のお姉さんも、笑顔になるんだなって思って・・・」

まほ「フ・・・人をロボットのように言うんじゃない。私だってうれしいことや楽しいことがあれば笑うさ」

あゆみ「西住流を継ぐ黒森峰の鬼隊長だって聞いてけど、思ったよりいい人ですよねお姉さんって」

澤「ちょ、ちょっとあゆみ!」

まほ「ハハハ、かまわない。ただでさえマスコミには感情の無い機械のように取り扱われていたんだ。人間らしく感じてくれるだけでうれしいよ」

あゆみ「ですよねー☆」アハハ

桂利奈「ほ~ら関根~、たくさんおたべ~」ガジガジ

あや「見てくださいまほさん。うさぎの赤ちゃんですよー」フワフワ

まほ「わ・・・小さくてかわいいな。触ってもいいのか?」

あや「どうぞー。マリを可愛がってやってください」

まほ「割と普通の名前だな」

あや「この子のパパは関根なんです」

宇津木「それでぇ~、こっちの子がママですよぉ~。ね~小堺~」ン~?

まほ「君達一体いくつなんだ」

>>まほ「フ・・・人をロボットのように言うんじゃない。私だってうれしいことや楽しいことがあれば笑うさ」
まぽりん四代目武装戦線だったん?

>>51
特に他意はないけれど、単純に自分にとって字面だけでキャラを把握しやすい呼び名で書いてます。>>52で言われてるように梓とかだと他のキャラのイメージが強いので個人的に

>>65
さすがに気付く人いるとは思わなかった

宇津木「西住隊長のお姉ちゃんさんって~、カレシとかいるんですかぁ~?」

あや「戦車道やってたらモテるって言うし、お姉ちゃんさんくらい有名人なら彼氏の一人や二人くらいいますよね!」

あゆみ「私達もお姉ちゃんさんくらい有名になったら男の子から言い寄られたりするのかな~」

澤「ちょ、ちょっとみんな・・・!」

まほ「期待を裏切るようで悪いが、男子とそういう類の案件は無いな。女子から手紙をもらったりはするが」

あや「えーっ、女の子同士なのに」

宇津木「でもわかるぅ~。お姉ちゃんさんってカッコイイもんね~」

澤「うんうん」コクコク

あゆみ「西住隊長も普段はゆったりしてるけど、戦車道の時はビシっとしててかっこいいよね。お姉ちゃんさんと似てないようで似てるというか」

桂利奈「でもなんで男子からはモテないのかな~。私が男子だったら間違いなくお姉ちゃんさんに告白するのにな~」

澤「うんうん」コクコク

あや「あ、私聞いたことあるよ。西住まほに近づく男はみーんな痛い目に遭うって。前、ファンの男性が西住まほさんに思いの丈をぶつけようとしてたら、記憶が無いボロボロの状態で見つかったって」

まほ「えっ」

あや「本人はなにがあったのか何も覚えてないんだけど、うわごとで『ワニが襲ってくる~』って何度もうなされていたんだって」

宇津木「こわ~い」

あゆみ「おっかなーい」

桂利奈「お姉ちゃんさんっていつでもビシーっとしてるから男子は近づきづらいんじゃないの?」

宇津木「私もそう思ってたけど、こうやって一緒にいると全然そんなことないよねぇ~」

澤「うんうん、隊長もいいけどお姉さんもすごくいいよね」

あゆみ「私も西住流に入ったらビシっとかっこよくなるかなー」

あや「その前にウェストをビシっとしなきゃねー」

あゆみ「ひどーい!」

まほ「フフ・・・」

あゆみ「んー!お姉ちゃんさんまで笑うなんてー!」

まほ「いや、すまん。そうじゃない。なんだか・・・女子高生らしい会話だと思ってな。戦車道漬けの私からすれば未知の世界で・・・少しだけ憧れていたんだ。普通の女の子というものに」

桂利奈「それじゃー放課後にカラオケでもいきましょーよー!それからアイス食べたりクレープ食べたり!」

澤「!・・・それは名案!」

あや「いいねー!お姉ちゃんさんに女子高生らしさを堪能してもらおー!」

宇津木「おぉ~♪」

まほ「それは楽しみだ」フフフ

あゆみ「あぁーっ!」

あや「どしたのあゆみ。クレープ食べたらまた太るーって泣き叫んでるの?」


あゆみ「うさぎが逃げてる!!!」

 関根「(・×・)=」ピャー

あや「アラホントー!」

澤「どうしよう!また逃げ出しちゃった!」

まほ「また?」

あや「桂利奈ちゃん!走ってとっつかまえてー!」

桂利奈「あいー!」ダッ!

 関根「(`・×・´)===」ダット!

あゆみ「脱兎の如し!」

桂利奈「あいあいー!」ダーッ

宇津木「うさぎを普通に捕まえようとしても時間かかるだけだよ~」

桂利奈「はぁはぁ・・・くっ!なんてスピードなんだっ!・・・速さが足りない!」グギギ

あや「またアニメのマネかな?」

まほ「落ち着いて知恵を絞るんだ。戦車道でも同じこと。無闇に相手を追いかけるだけでなく、相手をこちらにとって優位な位置におびき寄せることが大事だ」

澤「なるほど!さっすがお姉さん!」

あや「じゃあニンジンを誘導するように置いてー」ポテポテ

あや「ここにカゴを設置して、うさぎをとっ捕まえよう!」

桂利奈「おおーっ!古いアニメによくあるワナだー!」

澤「しっ、静かに。さっそくニンジンに釣られてきたよ」


西「おおっ、こんなにたくさん人参が落ちているじゃないか。農家の人の荷車から落ちたのだろうか。貴重な農作物を・・・」ヒョイヒョイ

まほ「・・・」

まほ「なにをしているんだ絹代」

西「おおっ!これはこれはまほさん!このような場で出くわすとは奇遇ですね!ご覧ください!こんなにたくさん農作物が・・・」

まほ「脱走した兎をおびき寄せるために設置した人参トラップだったんだが・・・」

西「なんと!そうだったのでありますか!拾い集めて落とした農家さんを探そうと思っていたのですが、いらぬお世話でしたか!」アッハハハ

あや「なにこの人めちゃくちゃいい人・・・」

西「おおっ、そちらは大洗兎部隊の皆さんではありませんか!こんな所で一体何をしておいでですかな?」

あゆみ「いやここがホームタウン~」

澤「西さんは大洗でなにをなさってるんですか?」

西「実のところ、我ら知波単学園戦車部隊一同で大洗女子学園に来艦し、観光させてもらっているのです」

まほ「えっ」

 \ドドドドドドドド!/

玉田「そっちに行ったぞ!逃がすなぁ!」ドヤドヤ

関根「===(`・×・)」ピャー

 「追え追えー!突撃ー!」 「ちょこざいな!我々から逃げおおせると思うなー!」 「とらいでか!」

   「知波単学園の名にかけて捕らえてみせる!」 「おん!おん!」 「兎追いしかの山ー!」

「鍋にして食らうてやろうかー!」 「はじめちょろちょろなかぱっぱ!」 「いっしょういっしょにいてくれや!」

 \ドドドドドドドド!/


あゆみ「知波単の人達が総出でうさぎ追っかけてる」

まほ「・・・」

玉田「ご覧ください西殿!脱兎を捕縛しました!」ビシッ

関根「(((`×´)))」ジタバタジタバタ

西「おおっ!でかしたぞ皆!」

福田「あっ!むほ殿がいらっしゃいます!こんにちはであります!」

 \こんにちはであります!/ビシッ

まほ「こんにちは」ビシッ

 桂利奈「むほ?」 あゆみ「名前間違えてるのかな?」 あや「スマホで調べてみたけどヘンなのしかヒットしない」

玉田「ほれ、兎を返そう」スッ

澤「あ、ありがとうございます。すみません」

玉田「構わん。兎もたまにはいい運動になったろう。また脱走した時は私達が捕まえてやるからな」

澤「は、はい!」

宇津木「梓、先輩キャラによわ~い」

あゆみ「ああっ!?ちょっとみんな!兎小屋が・・・」

 兎小屋<カラッピッピ!

 ウサギ「(・×・)=」ピャー うさぎ「(((`・×・)」ピャー 小堺「(・×・)===」ピュー

あゆみ「うさぎが逃げまくってる!」

西「これは一大事!総員、突撃ー!」

 \おおーーー!!!/

あや「私達も負けてられないよ!」

桂利奈「あいー!」

 ドタバタ \ニガスナー!/ \ソッチニイッタゾー!/ \ブッツカマエロー!/ \オン!オン!/ \マッテェ~/ \アイアイー!/ ドタバタ

西「よーし!脱兎を捕縛したなー!では全て捕らえたか確認をする!せいれーつ!」

 知波単ズ \ザッ!/

西「やすめー!」

 知波単ズ \ダラ~/

西「きをーつけ!」

 知波単ズ \ザッ!/

西「番号ー!」

 \\\いぃちっ!///

西「一緒にいうんじゃない。一緒に言うんじゃないよ。それぞれ別の番号じゃないと数えられないからな。では番号ー!」

 \\\いさなうんぉぃーん!///

西「一緒に言うんじゃない。ごっちゃになってわかんないから。一人ずつだぞ一人ずつ。順番だ順番。やりなおしな。番号ー!」

 玉田「いぃち!」

 池田「にぃ!」

 福田「さん!はい!」

 \\\エンヤ~コ~ラヤット~♪ドッコイジャンジャンコ~ラヤ♪///スッテレテッテンテレッテレッテ♪


澤「・・・あの~、ウサギを捕まえてくれたのはありがたいんですけど、このコントいつ終わるんですかね?」

まほ「すまん、知波単は色々と昭和イズム全開でな・・・今止めさせる。絹代、絹代」

西「はぁ~♪ドリフ見~たさぁ~に~♪」スッテレテッテ♪

まほ「絹代」

西「はい?如何いたしましたか?」

まほ「そんな何か問題があるのかと言いたげな顔でキョトンとされるとは予想外だ」

まほ「知波単の皆さん、兎を抱えたまま動かないで。数えるので」

あゆみ「ひーふーみー・・・」エート

 細見「・・・」ウズウズ 浜田「・・・」ウズウズ 寺本「・・・」ウズウズ

宇津木「常に動いていないと落ち着かないのかなぁ~」

あゆみ「あれ?一匹多い・・・11匹いる!」

あや「ちょっ、怖いこと言わないでよ」

まほ「・・・」ギュ

桂利奈「?・・・お姉ちゃんさんどうして私の裾掴むんですか?」

澤「あ、待って皆。福田さんが抱えてるそのウサギ・・・赤ちゃんだよ。きっと今日生まれたばっかりなんだよ。だから一匹多いんだ」

西「なんと!それはめでたい!今日はお赤飯だな!」

玉田「でかしたぞ福田ァ!福田よくやった福田ァ!」

 \流石知波単女子!/ \快挙であります!大戦果であります!/ \鼻毛の枝毛!/

  \かんわいぃ~/ \おん!おん!/ \駅前留学ぅ!/

\ひよこのひよこっこはひよこのこ♪/ \うどんは日清!/ \アイアイー!/

福田「はっ!きょーしゅくでございまする!」ビシッ

まほ「いや、取り上げた訳じゃないだろう」

 \トンテンカン!/

西「ふー!よし!兎小屋の補強は完了だ!とたんやべにや板で固めたのだから、これなら易々と脱走できまい!」

玉田「我ら知波単の突貫工事力を見よ!」

宇津木「ああ、とっかん好きですもんねぇ~」

澤「ありがとうございます。ウサギを捕まえてもらって、小屋まで直してもらって・・・なにかお礼をしないといけませんね」

玉田「気にすることはない。見返りを求めてやったわけではないからな。年下が困っているのだから、年上として手を貸して当然だ!」

澤「トゥンク」

あや「あの~・・・どうしてそこまで助けてくれるんですか?今日のもそうだけど、大学選抜の時だって助立ちに来てくれたり・・・そっちに得なことなんてひとつもないのに」

西「なにを言うのですか。我々知波単学園と大洗女子学園は先のエキシビションマッチで戦線を共にした盟友。故に大洗が危地に立たされた時に駆けつけるのは道理でしょう」

あや「・・・そういうものなんですか?」

西「我々は大洗の皆さんを義兄弟だと思っています。もし大洗に敵が迫り、窮地にあるというのであれば、たとえ世界の果てにいようとも、我々は必ず駆けつけます」

西「たとえ敵が一千万の軍勢であろうと、億千万の軍勢だろうと、我が知波単学園は誰一人臆することなく大洗の盟友達と肩を並べて戦う覚悟であります!そうだな皆ー!」

 \\\おおおーーー!!!///

まほ「・・・」フッ・・・

澤「トゥトゥンク」

細見「西隊長、この者達は大洗の一年生故、敬語で話す必要はありませんよ」

西「あややっ、そうだったな。ついいつもの癖で」ハハハ

あや「やっぱりめっちゃ良い人」

西「まあ何はともあれ、我々はいつでも大洗の味方だということです・・・味方でありま・・・味方だからな!」フンス

玉田「学び舎は違えど、困ったことがあれば直ぐに電報してくれ。韋駄天の如く駆けつけるからな」ポン

澤「トゥトゥトゥーンク」

宇津木「梓、ほんと先輩キャラによわ~い」

まほ(知波単学園の者達の気構え、強い意志や勇気はうさぎチームにとっていい見本になるな・・・)フ・・・

紗希「・・・」ポテポテ

あや「あ、紗希ちゃん。今までどこに・・・って、その抱えてるの・・・うさぎの赤ちゃん!?」

あゆみ「それも三匹も!」

西「ややや!ケッタイな!先ほど捕まえた筈なのに」

紗希「兎は・・・いっぱいうむ」

 ウサギ「=(`・×・)」ピャー うさぎ「(・×・)))」トテテー 兎「(・×・´)=」ピュー

細見「なんと!我々が捕らえたので全てではなかったのか!まだあんなにもたくさん!これは学園艦中に散開しているやも・・・」

西「ようしこうなれば初志貫徹だ!全ての脱兎を捕らえるぞ!やるならやらねば!皆、つづけー!」

 \応!/ \おぉー!/ \おん!/

澤「私達もいくよー!」

 \おおー!/ \アイアイー!/ \ぶっ捕まえてやるー!/

まほ「・・・うさぎチームの将来が心配になってきた」

今回はここまでで。これまでのシリーズでは100レス越えたら話をたたみにかかるのを目安にしてたけど今回はめちゃんこ長くなりそうですごめんなさい

 車<ブロロ~ キキィーッ

ナカジマ「あれっ?西住お姉さ~ん、何してるんです~?」オーイ

まほ「あっ、自動車部。車を運転してるのか・・・」

ツチヤ「校長のフェラーリとレースしてきた帰りなんスよー。もちろん勝ちましたよ」ニッコォ~

スズキ「そーいえば各チームを周ってるんでしたよね。どうせだしこのままウチ来ます?」

まほ「そうだな・・・ウサギチームは兎を追ってどこかへ行ってしまったし」

スズキ「ウサギチームじゃないですよ。ウサギさんチームですよ」

まほ「細かいな」

スズキ「そのほうがかわいいでしょ」フフーン

ホシノ「まっ、そういうことなら乗ってきなよ。これから自動車部の部室に帰るからさ」

まほ「えっ、でも5人も乗れるのか?」

ホシノ「ふっふっふ、ポチっとな」ボタン ポチッ

 ウィーーーン・・・ ガコン

ホシノ「サイドカーだっ」バーン

まほ「わ・・・すごい」

ナカジマ「車にサイドカーってカッコイイでしょ。違法改造なんですよコレ」

まほ「えっ」

 車<ブロロォ~ キキィーッ

スズキ「着きましたよ」

まほ「部室と言っていたが、普通の車庫なんだな」

ホシノ「ふっふっふ、舐めてもらっちゃ困るよ。ここはただの車庫じゃないんだ」

スズキ「車庫に停めてある車のボンネットを開くと・・・」ガパ

まほ「わ・・・すごい。地下に続く階段が」

ツチヤ「この下に大洗自動車部秘密基地があるんですよ」ニッカァ~

ホシノ「地上の車庫はカモフラージュなのさ!地下に通ずるのはこのボンネットだけじゃない!ポチっとな」ボタン ポチッ

 ウィーン・・・ ゴンゴンゴン・・・

まほ「わ・・・すごい。車庫の床が開いてエレベーターのように下へ・・・」

ホシノ「車に乗ったまま地下へ行くことも可能なのさ!サンダーバードみたいに!」

スズキ「私達は基本的に地下で車のレストアとかカスタマイズをしてるんですよ」フフーン

まほ「しかし何故わざわざ地下に秘密基地を作ったんだ」

ホシノ「それは・・・カッコイイからだ!」バーン

まほ「なるほど」

まほ「しかし・・・たくさん車があるな」キョロキョロ

スズキ「いいでしょ~。そっちからカマロ、メルセデス、ベントレー、サンビーム、映画で使われたののレプリカのグラン・トリノ、ハイテク武装ブラック・ビューティー。なんと透明になります」

 黒美<スゥー・・・

まほ「消えた。すごい」

スズキ「さらに車輪からノコギリカッターが出ます」ポチ

 黒美<パカッ ウィーン ギュルルル

まほ「すごい。ベン・ハーみたいだ」

スズキ「他にもカリオストロの城のスーパーチャージャー搭載フィアットやバットマンの4作目のバットモービルもありますよ。さらにさらにV8エンジンのインターセプター、ゼロゼロマシーン・・・」

まほ「前から噂になっているが大洗自動車部って色々とおかしくないか」

ごめん俺車詳しくないから知ってる車書いてるだけなんでむちゃくちゃかもしれん

ナカジマ「まあ趣味ですからね~」

まほ「答えになってない」

ツチヤ「西住さんはカスタマイズしたりしないんですか?車」

まほ「戦車ならまだしも車は持っていない」

ホシノ「へー、意外。名家のお嬢様なんだからベンツとか持ってるんだと思ってたよ」

まほ「そもそも自動車免許を持ってないからな」

 ナカジマ&スズキ&ホシノ&ツチヤ『めんきょ?』

まほ「えっ」

 ナカジマ&スズキ&ホシノ&ツチヤ『え?』

まほ「・・・まさか、君達自動車免許は・・・」

 ナカジマ&スズキ&ホシノ&ツチヤ『・・・』

まほ「・・・」

スズキ「・・・が、学園艦は私有地だから・・・」セフセフ

まほ「いやいやいや」

ホシノ「で、でも自転車だって免許無しで乗っていいじゃないか!法律上は車両扱いなのに!」

まほ「言い訳にもならないぞ」

ナカジマ「ど、どうしよう・・・免許無かったら自動車運転できないのかな・・・」アセアセ

スズキ「運転できないならどうやって運転すればいいの?」アセアセ

ツチヤ「自動車部解散かぁ・・・」ガクガク

まほ「私にいい考えがある」

ホシノ「!偽造!」

まほ「違う。勉強して試験に挑み、免許を取ればいい」

ツチヤ「おおー!その手があったか!」

ナカジマ「よーし、そうと決まればみんなで試験勉強だ。自動車部なんだから簡単だって」

ホシノ「スズキ、ネットで試験の問題検索してみて、何か問題だしてみて」

スズキ「んーと、じゃあいくよー。『救急車が近づいてきたら、道を譲るためでも車線を越えてはいけない』○か×か」

ホシノ「まる」

スズキ「ばーつっ」

ホシノ「!?」

まほ「これは紗希が思いやられるな・・・」


スズキ「じゃ、次の問題いくよ。『いついかなる状況であろうと、制限速度を越えて走行してはならない』○か×か」

ホシノ「フン、こんなのは簡単だ。まる・・・・・・いや、待てよ」

ホシノ「たとえば私の愛するチームの仲間がケガをしてしまい、命に関わる状況だったとする。一分一秒でも早く病院に向かわなければならないのに、制限速度など守っている場合があるか?」

ホシノ「いやない!仲間の命がかかっているんだからそれくらい大丈夫に決まってる!きっと法律も勘弁してくれるさ!ということで答えは×だ!」

スズキ「はい不合格ー」

ホシノ「・・・」プルプル

ナカジマ「こりゃ大洗一速い女の異名も返上だねぇ」

ホシノ「これは問題が悪いんだよ!どんな理由があろうと人命救助を優先しちゃいけないなんておかしいだろ!ていうか普通に制限速度越えてるヤツらバンバンいるし!」

ツチヤ「まあまあ落ち着いて。2時間後に試験なんだから少しでも時間は無駄にできないスよ。実技の方は皆完璧だし、筆記さえなんとかなれば楽勝ッスよ」

まほ「私も受けるから一緒に頑張ろう」

ホシノ「・・・うん、がんばる」

ナカジマ「偶然にも大洗で運転免許試験があるなんてラッキーだよね」

スズキ「んじゃ次の問題。『一般道路でニトロエンジンを吹かしてレースをするのはとてもいいことだ』」

ホシノ「まるっ!」

スズキ「ばーつっ」

ホシノ「うおおお~~~!ふざけんなぁ~~~!」ドンガラガッシャ~ン!

 ―運転免許試験会場

 ザワザワザワ・・・

スズキ「けっこう人いるね」

ナカジマ「各学園艦で順番に出張試験が開かれてるらしいから、他の学園艦からも試験を受けに来てるんだよ。もし私達が今回落ちたら他の学園艦にまた試験に行かなくちゃだね」

ホシノ「平気さ、受かるにきまってる」

ツチヤ「その自信はどこから」

まほ「まあ全員知識と経験があるのだから何とかなるだろう。では散開して指定された席に向かおう。諸君らの健闘に期待する」ビシッ

ナカジマ「はっ!了解であります!」ビシッ

まほ「さて、私の席は~・・・」キョロキョロ


カチューシャ「今日こそ合格してみせるわ・・・もうノンナにもクラーラにも子供扱いなんてさせない・・・偉大なるカチューシャは車の運転なんてへっちゃらちゃらなんだから!」メラメラ

まほ「・・・」

まほ「カチューシャ」

カチューシャ「!?ま、マホーシャ!?どうしてここにいるーシャ!?」

まほ「それはこちらの台詞だ。なぜお前が大洗にいるーしゃ」

カチューシャ「な、何故ってそんなの決まってるじゃない!免許よ免許!車の運転免許を手に入れるためよーシャ!」

まほ「-シャで遊ぶのやめていいか?」

カチューシャ「仕方ないわね。あなたも試験受けるの?」

まほ「ああ、まさかカチューシャの後ろの席だとは思いもしなかったが・・・とりあえず、お互いに頑張ろう」

カチューシャ「ふふん!そうね、まあこの偉大なるカチューシャなら楽勝だけど。この私が認めたマホーシャなら合格して当然よね?カチューシャを失望させないように!」

まほ「フッ・・・がんばるよ。自分で言うのもなんだが、かなり勉強したからな。自信しかないよ」

 ガラッ

蝶野「は~いみなさーん席に座ってー。試験官の蝶野でーっす。これから試験をはじるからケータイの電源は切ってねー」

まほ「カチューシャ、えんぴつ貸して」

カチューシャ「はぁ!?持ってきてないの!?もうっ、ほんとにおっちょこちょいなんだから・・・」スッ

蝶野「それではー、試験開始!」

 バッ! カキカキカキ・・・

カチューシャ(いくわよカチューシャ!16回目の挑戦よ!今度こそ合格してみせる!私はカチューシャよ!いつだってカチューシャなんだから!)カキカキカキ

まほ(・・・)


まほ(ぜんぜんわからん)

カチューシャ「・・・」カキカキカキ・・・

まほ《・・・・・・カチューシャ》ボソボソ

カチューシャ「・・・」カキカキカキ・・・

まほ《カチューシャ》ツンツン

カチューシャ《ッ!・・・なによ。試験中よ》ボソボソ

まほ《こたえおしえてくれ》ボソボソ

カチューシャ《はぁ!?なに言ってるのよ!そんなのダメに決まってるじゃない!》ボソボソ

まほ《だってわからないんだ》ボソボソ

カチューシャ《自信しかないとかドヤってたクセになによソレ!ちゃんと勉強してこなかったから悪いんでしょ!》ボソボソ

蝶野「そこ、テスト中は私語を慎みなさい」

まほ「今この子にそう言っていたところです」

カチューシャ「!?」

蝶野「あんまり喋ってると失格にしますからね」

まほ「はーい」

カチューシャ「っ~・・・」ムスッ

まほ「・・・」

カチューシャ「・・・」カキカキ

まほ《・・・カチューシャ、カチューシャ》ツンツン

カチューシャ「・・・」カキカキ

まほ《カチューシャ》チクッ

カチューシャ《痛ゥッ!?・・・いいかげんにしてよ!私が貸してあげたエンピツでブッ刺さないでよ!》ボソボソ

まほ《こたえおしえてってば》ボソボソ

カチューシャ《勉強不足で合格しても危ないだけじゃない!ちゃんと勉強して次の試験でがんばりなさい!》ボソボソ

まほ《西住流に敗北などあってはならない。あるのは勝利のみ》ボソボソ

カチューシャ《西住の名を地に叩きつけて引きずりまわしてるわよアナタ!》ボソボソ

蝶野「そこ!私語は慎みなさいと言ったでしょう!」

まほ「おこられちった」

カチューシャ「~~~っ!・・・」グヌヌ


クラーラ「クピポ(※ロシア語)」

ノンナ「はい」

クラーラ「スッポコペッポコポコポコピー(※ロシア語)」

ノンナ「そうですね」

クラーラ「ピーパッパッパラッポ パッパッパラッポ(ロシア語)」

ノンナ「フフ・・・クラーラ、冗談はよしこさんですよ」

クラーラ「パーティイカナアカンネン(※ロシア語)」

ノンナ「フフフッ・・・それは・・・フフフッ、的を射ていますね」

 ガララッ ワイワイガヤガヤ・・・

ノンナ「さて、どうやら試験が終わったようですね。カチューシャは今度こそ合格しているでしょうか・・・」

クラーラ「プクク・・・(※ロシア語)」

カチューシャ「・・・」ズンズン

ノンナ「同志カチューシャ。それにまほさんも。どうでしたか?試験の結果は」

カチューシャ「落ちたわよ!」バァン!

まほ「惜しかったな」

カチューシャ「マホーシャのせいで失格になったんじゃないの!ぜんぶマホーシャのせいなんだからね!」

まほ「そうだな。全て私のせいだ。すまん。私が悪かったんだ。私が・・・」

カチューシャ「いやそういう言い方だとカチューシャが悪者みたいになっちゃうからやめなさい!」

ナカジマ「あ、西住さん~。どうでしたー?」

まほ「おっこっちゃった」

ナカジマ「(><)」アチャ~

まほ「そっちは?」

ホシノ「落っこったよ!」バァン!

まほ「(▽ ▽)」アチャ~

スズキ「私受かった~」イエ~イ

ツチヤ「私も私も~」イエア~

ナカジマ「落ちたのはホシノだけなんだー。あ、カっちゃんもダメだった?」

カチューシャ「うるさいわね!マホーシャが足引っ張ったからよ!」

ノンナ「カチューシャ、過ぎたことをカチュカチュ言っているよりも、次の試験のために勉強し直す方がいいと思いますよ」

クラーラ「ピカチュウ」

ノンナ「クラーラも『カチューシャならやれば出来るピカ』」と言っています

カチューシャ「日本語で言いなさいよ!」

ナカジマ「ブルル~ン ブロロブロ~」

カチューシャ「!?・・・あなたもロシア語しゃべれるの!?」

ナカジマ「ううん、フィアットエンジンのマネしただけだよ」

カチューシャ「フリーダムね!」

 ―自動車部部室地下秘密基地

ノンナ「さ、カチューシャ、まほさん、ホシノさん、がんばって勉強しましょう。本日二度目の運転免許試験は二時間後に迫っているのですから」

まほ「運転免許の試験ってそういうものだったのか」

スズキ「カっちゃんはどの問題がわからなかったの?」

カチューシャ「私は勉強は完璧よ!マホーシャが答えを見せろってうるさいから失格扱いにされちゃったの!」

ツチヤ「西住流なのに卑怯な手は使っちゃダメでしょ~」

まほ「!・・・答えを訊くのは卑怯なのか・・・戦線状況がわからない時は仲間に通信で訊くのが当然だったからつい・・・」

カチューシャ「ほんっと戦車脳ね!」

ナカジマ「ライト兄弟って車キライだったのかなぁ?」

カチューシャ「マイペースね!」

スズキ「合格したらココにある車で好きなの一台あげるからガンバってねカっちゃん!」

カチューシャ「ありがとね!」

クラーラ「ホンワカパッパ ホンワカパッパ」

カチューシャ「日本語でいいなさいね!」

まほ「敵の作戦(試験問題)を探るために偵察を出すというのはどうだろう」

カチューシャ「普通の女の子になりなさいね!」

ナカジマ「よくボールが止まって見えるって言うけどボールも私のこと止まって見えるのかなぁ」

カチューシャ「もう勘弁して!!!」


ホシノ「・・・~~~!んがぁー!なんでこんなに覚えることいっぱいあんの!?もう頭の容量が満タンだよ~!」ヌガー

スズキ「ホシノがキレた」

カチューシャ「ヤケにならないの。気持はわかるけど逆に言えば運転免許の試験なんて覚えるだけでいいんだから。ほら、ここの問題わかる?」スッ

ホシノ「・・・○?」

カチューシャ「そう、正解よ。じゃ、この問題は?」

ホシノ「・・・う~~~ん・・・ま――」

カチューシャ「・・・」ジトー

ホシノ「!・・・ば、×・・・?」

カチューシャ「!」パァー

ホシノ「×!この答えは×!」

カチューシャ「そう!そうよ!正解!やるじゃないの!あなた、自分で思ってるよりやればできるのよ!ね!」バシバシ

ホシノ「・・・は、ハハハ・・・そ、そっかな~?やっぱアタシってやればできる子なのかな~!」ハハハ

カチューシャ「そうそう!がんばりなさい!このカチューシャが教えてあげるから一緒に合格しましょう!」

ホシノ「おおーっ!」

 ツチヤ「さすがプラウダの小さな巨人だね~。人心掌握はお手の物ってカンジだね」

 スズキ「ウチの西住隊長もすごい隊長だけど、また違ったタイプのすごい隊長ってトコかな」

まほ「カチューシャ、私にも教えてくれ」

カチューシャ「フンッ!」プイッ

まほ「ちょ」

ノンナ「どうやらカチューシャはまほさんに対してまだプンプンしているようですね」

クラーラ「アッチョンプリケ」

まほ「カチューシャ、すまなかった」

カチューシャ「今更ごめんなさいしても遅いわ!このカチューシャの邪魔をしたんだから!シベリア送りにされないだけありがたいと思いなさい!」

まほ「今度は邪魔したりしないから。私にも勉強教えてくれ」

カチューシャ「フン!」

ツチヤ「あらら・・・女王様は気分屋ですな~」

ノンナ「カチューシャは一度決めたことをそう簡単に変えたりはしません。まほさんの態度次第ですね」

クラーラ「デッカクイキロヨ オトコナラ」

ナカジマ「ロシアでもみかんって食べます?」

まほ「カチューシャ、君の助けが必要なんだ」

カチューシャ「!・・・」

まほ「私一人の力では試験という難敵を撃破できない。援護射撃を要請する」

カチューシャ「・・・カチューシャが必要なの?」

まほ「ああ、君にしかできないことだ」

カチューシャ「っ!・・・も、も~仕方ないわね!偉大なる同志カチューシャがいないとマホーシャはどーしようもないんだから!寛大なカチューシャはマホーシャに手を貸してあげるわ!」ニヨニヨ

まほ「感謝する」

ノンナ「やはり同志カチューシャは偉大で寛大でチョロいですね」

クラーラ「ドテチン」

 ―運転免許試験会場

ホシノ「よーしやるぞー!本日二度目の試験だ!今度こそ合格してみせる!」グッ

まほ「準備は万全だ。後は頭に叩き込んだ手順を遂行するのみ」

カチューシャ「このカチューシャが教えてあげたんだもの、合格するに決まってるわ!そうよね?マホーシャ、ホシノフ」

ホシノ「あ、ホシーシャとかじゃないんだ」

スズキ「ガンバレーみんなー」フリフリ

ツチヤ「フレーフレー!」

クラーラ「ウッウー!」

ノンナ「がんばって下さいカチューシャ。合格したらボルシチをおごりますよ」

カチューシャ「・・・ジャムとサワークリームも付けてね」ニッ


蝶野「それでは第二次試験をはじめます。試験開始!」

 バッ! カキカキカキ・・・

ホシノ(・・・お?・・・おお?・・・おおお!?・・・わ、わかるぞ!前回よりもスラスラ解ける!やっぱ私ってやればできる子なんだ!でぇへへへ!)カキカキカキ

カチューシャ(なんだかずいぶん簡単に感じるわ・・・人に教えるのって自分にとってもより鮮明に頭に残るのね・・・マホーシャとホシノフのおかげってとこかしら・・・)カキカキカキ

まほ(ぜんぜんわからん)

>>127

カチューシャ「・・・ジャムとサワークリームも付けてね」ニッ
 ↓
カチューシャ「・・・ジャムと紅茶も付けてね」ニッ

 に訂正。サワークリームはビーフストロガノフでしたわ

ノンナ「カチューシャは今度こそ合格するでしょうか・・・」

クラーラ「チッチキチー」

ノンナ「そうですね。たとえ何度打ちのめされようと、カチューシャは決してあきらめないでしょう」

クラーラ「ドリルスナ」

ノンナ「ええ、同志カチューシャは誰よりも強く、大きな方ですから」

スズキ「カっちゃんが受かったらどんな車をプレゼントしよっか?クラシックな方がいいかなー。スーパーカーもいいかもね。ガルウィングのヤツとか」

ツチヤ「自信家だからスンごいのじゃないとね~。モンスタートラックとかもイイかも!」

ナカジマ「ロボットに変形する車作りたいなー」

ノンナ「みなさん、カチューシャに合格祝いをくださるのはうれしいのですが、あんまりトンでもないのはやめてください」

クラーラ「ドリルセンノカ~イ」


 ガララ・・・ ガヤガヤガヤ

ツチヤ「あ、終わったみたいだよ」

スズキ「ホシノ!カっちゃん!まほさん!どうだった!?」

ホシノ「(^^)」ニッコォ~

カチューシャ「(^^)」ニッコォ~

まほ「(▽ ▽)・・・」

スズキ「みなまで言わなくていいよ」

 ―自動車部部部室地下秘密基地

ホシノ「わーっはっはっは!これが大洗一速い女の実力さー!」ガッハッハ!

ツチヤ「よかったね~」パチパチパチ

クラーラ「アメマ!」

ノンナ「クラーラも祝福しています」

カチューシャ「このカチューシャにかかれば運転免許なんておちゃのこさいさいなのよ!カーチュカチュカチュカチュ!」ケラケラケラ

スズキ「それ笑い声なの?」

まほ「・・・」ズーン

ナカジマ「落ち込まないでくださいよまほさん。運転免許試験は何度受けたっていいんですから、受かるまでがんばればいいんですよ」

まほ「・・・ああ」

カチューシャ「マホーシャ、良かったわね。あなた不合格で正解よ」

まほ「!」

ツチヤ「ええっ!それはいくらなんでもヒドイんじゃ・・・」

カチューシャ「いい?車の運転は命に関わる重大なコトなのよ。交通ルールや常識をちゃんと理解していない人が免許なんか持ってたら、自分だけじゃなくて他人まで巻き込む事故を起こしかねないわ」

カチューシャ「免許試験は○×問題がほとんどで当てずっぽで合格もできるでしょう。けどそんなんじゃ危ないドライバーになるだけ。しっかり知識を身につけてないんだから、合格しなくて良かったわ」

まほ「カチューシャ・・・」

カチューシャ「大事なのは免許を取ることじゃないの。車を運転する知識とルールをキチンと覚えることが大事なのよ。だからちゃんと勉強してがんばりなさい」

まほ「・・・ああ。そうだな・・・カチューシャの言う通りだ」

カチューシャ「まっ、ドライブに出かけたかったらこの偉大で寛大で免許も持ってるカチューシャがあなたを助手席に乗せてあげてもいいわよ!カーチュカチュカチュ!」ケラケラ

ノンナ「ノンナハナハナハ」ケラケラ

クラーラ「クララララ・・・」ケラケラ

まほ「プラウダとは・・・」

スズキ「さあさ、カっちゃん!約束通りご褒美として好きな車をプレゼントするよ!どんなのがお好み?私のオススメは真っ赤なポルシェ」

カチューシャ「カチューシャが乗る車なんだからスンごいカッコイイのじゃなきゃね」

ツチヤ「やっぱドリ車がいいよね~!ギュンギュン回るヤツにしよう!」

ホシノ「いいや、なんといってもスピードこそ最強!フォーミュラーカーがいい!」

ナカジマ「私が改造したデロリアンをプレゼントするよ。後部からガソリン垂れ流しながら火花散らすように改造してあるから、映画と同じように走った跡に炎の道を作れるよ!」

カチューシャ「どう考えても危ないじゃない!もっとマトモなオススメはないの?アメリカ産だけど、私はキャデラックがすきよ」

スズキ「キャディがお好き?結構、じゃあますます好きになるよ。さあさ、どうぞ。キャディのニューモデルだよ」ガチャ

ツチヤ「カっちゃん背がちいちゃいから車が大きく感じるかもねー」

カチューシャ「おお、ほんとに大きいわね!おお、ほんとに大きいわね!」

ホシノ「なんで二回言うんだ?」

カチューシャ「えへへっ、二回目はコダマよ」

ノンナ「カチューシャはずいぶんゴキゲンのようですね」

クラーラ「ヤマピカリャー」

まほ「いいなあ・・・」ジー

カチューシャ「ぶるる~ん、ぶろろ~ん、ききーっ」ブンブンブブブン

ツチヤ「運転ごっこ楽しそう」

スズキ「快適でしょ?んああ言わないで。シートがビニール、でもレザーなんて見かけだけで夏は熱いわよく滑るわすぐヒビ割れるわ、ろくな事はない。天井もたっぷりあるよ。ノンナさんが乗っても大丈夫」

ノンナ「どうも」

スズキ「どうぞ回してみて。エンジン入れてみて」

カチューシャ「カチュッ」カチンッ ガロロロロ・・・

スズキ「いい音でしょ?余裕の音だ。馬力が違うね」

ナカジマ「カっちゃんにピッタリだよ。これにしたら?」

ホシノ「もっとスピードがほしいなら改造してあげるから」

ツチヤ「プラウダ式に塗装してあげよっか!」

カチューシャ「・・・」

ノンナ「カチューシャ、何か不満があるのですか?」

カチューシャ「一番の問題は・・・」

スズキ「なに?」

カチューシャ「足が届かないの」

スズキ「あっ・・・」

 ナカジマ「・・・えーっと」 ホシノ「それは・・・」 ツチヤ「どうしようも・・・」

カチューシャ「・・・」

まほ「当分運転ごっこで我慢するしかないな」

クラーラ「ダッフンダ」

今回はここまでで

全然関係ない唐突な話だけど、劇場版ガルパンの大学選抜戦序盤でアンチョビ達が偵察(「地毛だ!」のとこ)で、敵を発見したアンチョビの

 アンチョビ「敵集団発見!ゆっくり横一列で進んできている!」

の言い方がカッコイイのと、203奪取した後カール自走臼砲の砲撃シーンで、赤星パンターがやられるとこで、まほの

 まほ「三発目が来る前に前進しろ!」

の言い方がえげつないくらいかっこよくて好きです

ブレーキやアクセルを手元のパネルで操作できるような補助装置もあるが、基本的に身障者用で福祉車両扱いになるので、勝手に装備すると取り締まられるらしい。
まあ公道を堂々と女子高生が運転する戦車が走ってるガルパン世界の道交法は全くもって計り知れんが。

以前勤めていた会社に自衛隊で戦車乗ってたって人がいて、その人軌装車輌の免許はあるけど
普通免許持ってないから車の運転ができなかったなあ。免許証に「キャタピラ車に限る」って
書いてあったけど。

戦車乗りの免許
http://akomaru.com/wp-content/uploads/2011/12/1220_2.jpg

>>138 >>141
このシリーズ毎度だれかが色んな知識教えてくれるから勉強になるね

>>144
ホンマなんや・・・

 非常ベル<ウーウーウーウー!

まほ「何か鳴ってる」

ナカジマ「非常警報だ!みんな!すぐに脱出ポッドに!」

まほ「だっしゅつポッド」

スズキ「こっちのトイレが脱出用の非常口なんだ。地上の電話ボックスに繋がってる。ボタンを押すとぎゅーんって行くんだよ。これに乗って地下基地から出よう」

カチューシャ「ちょっとちょっと、いきなりなんなのよコレ!警報が鳴ったと思ったらトイレから逃げろだなんて・・・」

ホシノ「とうとう嗅ぎつかれたって訳だよ。奴らに見つからないように地下に秘密基地を作ったのに」

ツチヤ「とにかく早く逃げよう!ほらほら、あとがつかえてるんだから」ギュウギュウ

カチューシャ「ぐえっ!押しこまないで!カチューシャは逃げたりしないのに!」ギュウギュウ

ノンナ「この人数では少々キツイかと・・・」ギュウギュウ

クラーラ「ニャンパスー」

ナカジマ「まほさんも早く!ほら、まだ一人分――」

 ウィーン

ナカジマ「!?まほさん!どうして扉を・・・」

まほ「私は残る。君達だけで逃げろ」ポチ

ナカジマ「まほさーーーん!」ボッシューーーーート

まほ「・・・これで皆は脱出できた。この地下基地に誰が押し入ろうとしているのか知らんが・・・私が相手をしてやろう」


 ガン!ガン!ガン! ドガァ! ドタバタドタバタ!

そど子「無駄な抵抗はやめなさい!大洗風紀委員よ!」ピピー

まほ「えっ」

ゴモヨ「西住まほさん以外は誰もいないようだよ」

そど子「もぬけのカラってわけね・・・またも取り逃がしたわ!」クッ

まほ「何がどうなっているのか説明してくれないか」

そど子「私達風紀委員は大洗の風紀と治安と安全を守る組織よ。その風紀を乱す者達は生かしておけないわ!」

まほ「えっ」

パゾ美「自動車部はここ最近、毎週金曜の夜に公道で賭けレースをしている・・・なんとかシッポを掴もうと日夜追いかけてるんですけど・・・」

そど子「せっかく隠れ家を見つけたのにまた逃げられたわ!くやしぃーッ!」ダァン!

まほ「普通に授業で出会うんじゃないのか」

そど子「そんなんじゃダメなのよ!正々堂々と捕まえなきゃ!私達は正義の風紀委員よ!授業時間中に捕まえるなんて、試合外で奇襲をしかけるのと同じくらい卑怯なことなの!」

まほ「ルールがわからん」

そど子「とにかく西住まほさん!私達に協力してもらうわよ!カモさんチームに編入し、尚且つ風紀委員として正義の鉄槌を振るってもらうわ!」

まほ「風紀委員・・・私がか」

ゴモヨ「あ、そんなに悪いものじゃないですよ」

パゾ美「正義の名のもとにやりたい放題できるし」

まほ「えっ」

 ~~~

 そど子「ちょっとそこのあなた!お財布を見せなさい!」

 生徒「ヒエッ!風紀委員だ~!」

 そど子「なによコレ!1万円も入ってるじゃない!健全な高校生の持ち金は2000円までって相場が決まってるのよ!これは没収します!」

 生徒「ああっ、そんなぁ!あんまりですぅ!」

 ゴモヨ「まだ持ってるなら素直に出した方が身のためですよ」

 生徒「も、もう持ってませんよぉ・・・」

 パゾ美「ジャンプしてみなさいジャンプ」

 生徒「は、はい・・・」ジャラジャラジャラ

 パゾ美「ポケットに小銭が入ってますね。没収します」

 ゴモヨ「それから虚偽の申請をされたので罰金として3000円分の図書券を払ってもらいます。明日の朝のHRまでに風紀委員に届けるように」メモメモ

 生徒「お、横暴であります・・・」

 そど子「これも大洗の風紀を守るためなのよ!うじゃうじゃ言うと罰金よ罰金!」

 生徒「ひ、ひどい・・・あんまりです・・・」

 そど子「誰にも言うんじゃないわよ!」

 ~~~

まほ「――・・・とかそういうことをやってるんじゃ・・・」ゾォ~ッ・・・

そど子「ちょっと!なんか変な想像してるでしょ!風紀委員は悪いことしないわよ!」

パゾ美「とりあえず風紀委員腕章と風紀委員ヘッドを装備してもらった」ジャーン

まほ「オカッパカツラまであるとは・・・」

そど子「いつでも誰でも風紀委員になれるために準備してるの。本来なら散髪屋でカットしれもらうんだけど、まほさんみたいに急きょ臨時かつ短期間採用の子の場合はカツラで対応してるわ」

まほ「そういうものなのか・・・」

そど子「それじゃあパトロールに行くわよ。大洗の平和は私達にかかってるんだから!」

 ゴモヨ&パゾ美『おー』

まほ「大げさな。別に何もしなくても何もないだろう」

そど子「何言ってるのまほさん!大洗は日夜、悪に目を付けられているの!風紀が乱れ、学校に悪い点があればすぐさま文科省に目をつけられて廃校にされちゃうんだから!」

まほ「本当か文科省最低だな」

そど子「いくわよみんな!生徒の笑顔が輝く影で、悪の笑いがこだまする!廃校乗り越え泣く人の、涙背負って風紀の始末!大洗女子学園風紀委員!お呼びとあらば即参上!」バッ

まほ「なんだその名乗りかっこいい」

 ザッ!

そど子「そこ!スカートの丈が短いわよ!折って短くするのは禁止!」ピピー

そど子「化粧が濃いわ!90年代からタイムスリップしてきたのかしら!?ほら、これで吹いて少しくらい薄めなさい!」ピピー

そど子「スカーフがまがってるわよ!私が直してあげる!」ピピー


まほ「うーむ、見事な風紀捌きだ」

ゴモヨ「そど子はなんでも正したくなる性格ですから。ある意味強迫神経症という奴かもしれませんね」

パゾ美「おせっかいに見えるけど大洗の皆のことを思っていることは間違いない・・・」

まほ「・・・いい子なんだな」フッ・・・

そど子「さっ、西住まほさん、あなたもやってみて。難しそうに見えるけど簡単よ。とりあえずイチャモンつければいいんだから」

まほ「なんだ、ただのクレーマーか」

そど子「ほら、あの子、スマホを操作しながら歩いてるわ。歩きスマホは危険だってガナり散らしてきて!」

まほ「・・・とりあえずやってみるか。近春、援護を」

パゾ美「はい」

 ザッ!

まほ「止まれ!大洗警察だ!」

パゾ美「ピピー!(ホイッスルの音」

そど子「盗作!!!」クワ!

まほ「ごめんなさい」

そど子「有名なネタならなんでもかんでもパクっていいわけじゃないの!」

まほ「ごめんなさい」

そど子「逆にマイナーだからってパクってもダメ!」

まほ「ごめんなさい」

そど子「パクるなら漫画かテレビか映画からよ!」

まほ「わかりました」

そど子「ほら、もう一度あの子に歩きスマホを注意してきて。パクりはダメよ!」

まほ「了解」


まほ「止まれ。動くな。大人しくしろ。声を出すな。助けを呼んでも無駄だぞ。ちょっとそこまで来い」

パゾ美「嫌がんなよ」

女子生徒「ヒッ・・・」ビクッ

まほ「怖がることはない。落ち着け」

女子生徒「アワワ・・・」ガクガクブルブル

パゾ美「嫌ッがんなよ」

まほ「何故校舎裏に呼びこまれたかわかっているだろう。知らないとは言わせないぞ。とぼけると自分のためにならない」

パゾ美「嫌ッッがんなよ」

女子生徒「な、なんのことでしょうか・・・」ガクガクブルブル

まほ「歩きながらすまーとふぉんを触っていただろう。事故の元だ。危険極まりない。周囲に迷惑をかけてしまうぞ」

女子生徒「あっ・・・ハイ、すみませんでした・・・」

まほ「気をつけろ。人命はすまふぉのように買い換えができんからな」フッ・・・

パゾ美「二度とすんなよ」

まほ「じゃあな」

女子生徒「あっ、あのっ・・・!」

まほ「む」

女子生徒「・・・西住さんのお姉さんですよね?」

まほ「ああ、私がみほのお姉ちゃんだ」

女子生徒「しゃ、写真・・・撮ってもらっていいですか?」

まほ「えっ」

パゾ美「一枚500円な」

そど子「何考えてんのよ!お金とって写真撮るなんて!もうっ!お金返してくるから貸しなさい!」

パゾ美「ごめんそど子。ちょっと悪ノリしすぎた」スッ

ゴモヨ「注意したらツーショット写真を求められるなんて、さすがは救世主まほさんですね」

まほ「私はそんな大層なものではない」

ゴモヨ「でも学校中で評判ですよ。大洗を救った英雄みほさん、と、その姉の救世主まほさん。大学選抜戦ではまほさん達のおかげでなんとか勝てたんですから」

まほ「バレー部もそう言っていたが、あれは私だけではなく――」

ゴモヨ「わかってますよ。皆さん大洗の恩人ですから。まほさんのことを救世主って呼ぶように、それぞれ敬意を込めて二つ名で呼んでるんですよ」

まほ「えっ」

ゴモヨ「救国の女王ダージリン、キャプテンサンダース・スーパーおケイ、大将軍カチューシャ、素晴らしきアンチョッビ、無敵鋼人西絹代、カンテレさん」

パゾ美「ゴモヨが勝手にそう呼んでるだけだから真に受けると赤っ恥」

まほ「・・・私のヤツ、変更できないのか?」

ゴモヨ「!・・・いいですよ!救世主って二つ名はちょっとヒネりがないですもんね!他にもいっぱい候補があるんですよ!」

まほ「えっ」

ゴモヨ「黒森峰の女武将!戦神まぽりん!ブラックタイガー!泥まみれの虎!闇の騎士!戦車旋風西住まほ!みほ警察!」

まほ「だからそれダメだって」

そど子「はぁ~・・・あの子、お金は要りません、まほさんとの写真をタダで撮ってもらえるほど世の中甘いと思ってませんから・・・ですって。無理やりポッケに入れてきてやったわ」

まほ「風紀委員も大変だな」

そど子「そりゃあ大変よ!派手な格好の子に呼びの制服着せたり、財布無くした子にお金貸してあげたり、冷泉さんに注意したり、冷泉さんを起こしに行ったり、冷泉さんをおんぶしたり・・・」

パゾ美「少しずつ専属になってる」

まほ「なぜそうまでして風紀委員を務めるんだ?給料が出るわけでもないし、風紀委員をやっていたという文が成績表に書き加えられるだけだろう」

そど子「決まってるじゃない。この腕章よ」スッ

まほ「風紀委員の腕章?」

そど子「偉大な人がこう言ったわ。『大いなる力には、大いなる責任がともなう』・・・風紀委員としての腕章を与えられたからには、その責任を果たす義務があるの」

そど子「もし目の前で風紀の乱れた生徒がいるのに、それを見て見ぬフリして、その子が何か犯罪に巻き込まれたとしたら・・・そう考えると何もしない訳にはいかないのよ」

まほ「強迫観念という奴だな」

そど子「そうかもしれないけど、私の場合は風紀を守るのが生きがいだから、何も困ってないわ」

まほ「フッ・・・大洗には変わり者が多いと聞いていたが、君も相当だな」

そど子「お互い様でしょ!」

パゾ美「そど子、そど子」クイクイ

そど子「なに?今まほさんに風紀委員のなんたるかを教えてあげてるのに」

パゾ美「あっち、校内の廊下で風紀を乱してる人がいるよ」

そど子「なんですって!?この大洗風紀委員の園みどり子がいるのに大洗の風紀をしっ散らかすたぁいい度胸ね!ひっとらえて校庭でひっかき回してやるわちくしょうめ!」

まほ「なんで急にべらんめえ調になるんだ」

そど子「いくわよゴモヨ!パゾ美!マクマホン!」ダッ

まほ「ちょっと待ってマクマホンって誰のことだ」

 バッ!

ゴモヨ「笑う門には福来たる!」ザッ

パゾ美「歌う門にも福来たる」ザッ

そど子「歌って笑って風紀シスタ~ズ~♪」ジャン

まほ「君らは一体どこを目指してるんだ」

そど子「そこの女子生徒!そこは生徒も教師もみんなが通る場所よ!そんなところで一体何をやっているの!」


ダージリン「・・・何をやっているか、ですって?・・・んっふ、見てわからないかしら?余所の学校の廊下でゲリラお茶会よ」スス・・・

まほ「勘弁しろ」

ダージリン「あら、抹茶さん、ごきげんよう」

まほ「その呼び名やめて」

そど子「まほさん!あなたが手引きしたのね!」

まほ「言いがかりだ」

オレンジペコ「ほらダージリン様・・・やっぱり怒られちゃいましたよ」

アッサム「だから廊下で紅茶を飲むのはやめようと言いましたのに・・・」

ダージリン「人がやらないことをやるからこそ、物事は面白いのよ」クイィッ

そど子「とにかくこんなトコでお茶会なんてダメ!はい!テーブルも椅子もティーセットも没収!」ガタガタ

ダージリン「いけず」

そど子「この学園艦に乗艦している以上、ルールは守ってもらうわ!ここでは私達が法なのよ!」

ダージリン「あら、怖いこと」フフ・・・

ローズヒップ「ダージリンさまー!ただいまおつかいから帰ってきましたのー!」キーンデスワー!

そど子「コラー!そんなスピードで廊下を走っちゃダメよー!」ピピー

ルクリリ「くぉらあ!ローズヒップ!ハァハァ・・・私に荷物持たせて自分だけ先に走んなっちゅーの!ってゲェッ!貴様は西住まほっ///」カァー

ローズヒップ「ホントですわ!まほお姉さま、おはこんばんちわですの!」ンチャ!

まほ「おはこんばんちわ」

そど子「あなた達廊下でギャアギャア騒ぐんじゃないわよ!」グワア!

パゾ美「今日も大洗は平和だなー」

そど子「まったく、聖グロの生徒はみんな淑女だって聞いてたけど、ハッキリ言ってイモね」

ダージリン「傷つくわ」

そど子「こんな無法者を放置しておくわけにはいかないわ。あなた達も風紀委員にしてあげるわー!」

ダージリン「あらまあ」

ローズヒップ「デーモンかっかみたいなことゆってますの!」

そど子「そうと決まればこの風紀委員腕章と風紀委員ヘッドをかぶりなさい!さあさ!身も心も風紀委員になりなさーい!」

ローズヒップ「あーれーですのー!」





ローズヒップ「風紀委員ですの!」ビシッ

ルクリリ「何の因果かマッポの手先!」カッ

そど子「あなた達スジがいいわね!これなら十分プロでもやっていけるわよ!」ウンウン

まほ「もう私の手には負えない」

アッサム「よく似合っていますよローズヒップ」フフ

ローズヒップ「アッサム様達はフーキイーンごっこやらないんですの?」

ゴモヨ「ごっこ・・・」

アッサム「遠慮しておきますわ。おかっぱ頭のカツラを被るのは私のポリシーに反するので」

オレンジペコ「私もちょっと・・・ハハハ」

ダージリン「自分のキャラを壊すようなことはいたしませんわ」コウチャススス・・・

ローズヒップ「むぅー、つまんないですわぞー」ブー

そど子「ほらほら、風紀委員になったからには一分一秒も無駄にできないわよ。校内をパトロールに出なくっちゃ!大洗風紀委員、ゴー!」

パゾ美「おー」

ローズヒップ「了解ですわ!」ビシッ

ルクリリ「覚悟しやがれ!」ビッ

まほ「何故私に向かって言うんだ」

ローズヒップ「そこの方!お待ちになっておくんなまし!風紀委員ですの!」ビッ

女子生徒「わっ」

ローズヒップ「それはおタバコではありませんの!?女子高生ともあろう方がおタバコをお吸いになっちゃうのはいかんともしがたいですの!」

女子生徒「えっ・・・ふふ、これはタバコじゃなくてお菓子のじゃがりこだよ」

ローズヒップ「ありゃま、見間違えちゃいましたの」

女子生徒「その腕章・・・風紀委員をやってるのね。食べる?チーズ味だけど」スッ

ローズヒップ「!・・・食らってもよろしいんですの!?」キラキラ

女子生徒「どうぞどうぞ」

ローズヒップ「では遠慮なく実食!」ジャガリコジャガリコジャガリコジャガリコジャガリコ

ローズヒップ「これはおいしおすですわ!グラミー賞も待ったなしでございます!」

女子生徒「食べたことなかったの?」

ローズヒップ「わたくしの学校ではマッズィマッズィものしか食べたことありませんの」

      ローズヒップ!>

ローズヒップ「おっといけませんわ。アッサム様がお怒りでござんすの。淑女大原則ひとーつ!イギリス料理の感想を素直に言ってはいけなーい!」

女子生徒「他にもお菓子あるけど、食べる?チョコパイとかパイの実とかビックリマンチョコとかあるよ」ガサッ

ローズヒップ「よろしいんですの!?うほほーい!」キャッキャ

女子生徒「ところで、私授業中にお菓子食べてて何度か先生に注意されてたんだけど、そこんとこ風紀委員様のお力でなんとか取り消しにしてもらえたりしないかな」ゴニョゴニョ

ローズヒップ「まっかせなさってくださいませ!フーキイーンのパワーでなんとでもなりますわ!」

そど子「こぉら!買収されてるんじゃないわよ!」

ルクリリ「はっはっはー!風紀委員のお通りだー!」ズンズン

 女子生徒A「ねえねえ、みんなの推しの俳優って誰かいるー?私チャップリンー!」キャッキャ 女子生徒B「やっぱベタだけど成二かなー!」キャッキャ 女子生徒C「ゴジラー♪」キャッキャ

ルクリリ「むむむ!そこのジャリガール達!何を騒いでいるんだ!」

 女子生徒A「あー、風紀委員だー」 女子生徒B「きゃー補導されちゃうー」キャッキャ 女子生徒C「サツは信用ならねェー」

ルクリリ「全く、公共の場で周りをはばからずキャッキャウフフと騒ぐとは、淑女にあるまじき行為だぞ!私なんかホラ!朝方の森でさえずる小鳥のようなささやかな声だろう!」エッヘン

 女子生徒A「完全に同意ー」 女子生徒B「おこられちゃったー」キャッキャ 女子生徒C「大人しそうですもんねーですよねー」

ルクリリ「それになんだその言葉づかいは!近頃の学生はちゃんとした言葉も使えんとは!いいかお前達!おしとやかな女性になるには言葉を選ぶんだ!私のように洗練された綺麗な言葉をな!」

 女子生徒A「はーい、勉強しまーす」 女子生徒B「みならいまーす」キャッキャ 女子生徒C「言葉だけじゃなくて顔も綺麗ですよねー」

ルクリリ「!?なななななっ///そ、そんなオベっか使って取り入ろうったって無駄だぞ!お世辞なんかいらないやい!」カァ~ッ

 女子生徒A「いやでもマジでかわいーよー風紀委員さん」 女子生徒B「美人だよねー」キャッキャ 女子生徒C「見てくれは完璧だよね」

ルクリリ「ぅなっ・・・///ふ、フン!いいだろう!風紀委員に託されたこの授業態度評価表でお前達の評価をちょこっとだけあげておいてやる///べ、別にホメられてうれしかったからじゃないぞ!」カキカキ

ゴモヨ「チョロリリさん、それ私に渡してもらえますかね」

>>190
訂正
 女子生徒B「やっぱベタだけど成二かなー」 → 女子生徒B「やっぱベタだけど高岩政治かなー」
書き忘れでした。誰ですかって人は検索検索

生徒A「ああ~・・・どうしよう・・・困ったなぁ・・・」トボトボ

まほ「どうした。何か困り事か」

生徒A「あっ風紀委員さん、実は・・・お財布を落としちゃって・・・」

まほ「なんだ、そんなことか。私に着いてこい」

生徒A「えっ?でも・・・」

まほ「私も無いが心配するな」フンス

 生徒B「うわ~!ヤバイヤバイヤバイ!ケータイどこかに失くしちゃった!どこやったっけどこやったっけどこやったっけ!」カバンガサガサ

 まほ「そこの慌ててる子。何を失くしたか知らないが、私に着いてこい」

 生徒B「え!?もしかしてどこに置き忘れたか知ってるんですか!?」

 まほ「私も知らないが心配するな」

  生徒C「うわ~、いいアルバイトが見つからない~」

  まほ「私に着いて来い。私もやっていないが心配するな」

 ワイワイ「風紀委員さん成績が上がりませんー!」 「やってきたのに家に宿題忘れましたー!」 「全然モテないー!」 「ゴーヤがニガテで・・・」 「レンタルビデオ返すの忘れて延滞金がー!」ワイワイ

まほ「わかった。わかったわかった。わかったから黙って私についてこーい」

パゾ美「自然と人を惹きつけるのは流石西住隊長のお姉さんだけど大丈夫なのかなコレ」

 ローズヒップ「あーっと!そこの方ー!廊下を走ってはいけませんのですわー!お待ちになってくださいましー!」ダダダー

 そど子「あなたが走ってどーすんのよー!まちなさーい!」ドドドー

アッサム「ああ、心配ですわ。ローズヒップったらソドコさんを引っ張りまわして・・・大丈夫かしら」ソワソワ

ダージリン「落ち着きなさいアッサム。ほら、紅茶が入ったわ。ゆっくりお茶を楽しむ言葉としてこんなのがあるの。『お茶でも飲んで、話でもしようや』」

アッサム「それ別に格言でもなんでも・・・」

ローズヒップ「そういえばあなたはローズヒップを特に気にかけているわね。一体どうしてかしら?」

オレンジペコ「まるでお母さんみたいですよね」

アッサム「・・・私もあの子を立派な淑女にしてあげたいのです。ダージリン、臆病だった私をあなたが変えてくれたように・・・」

オレンジペコ「ダージリン様には私も救われました。こんな私を側に置いてくださって・・・感謝の言葉もありません」

ダージリン「フッ・・・二人共、私のことが大好きですのね。こんな詩があるのを御存じ?『世界中の大好きを集めても、君に届けたい想いに足りない』・・・そういうことですわね?」テレテレ

アッサム「あ、いえ、そこまででは」

オレンジペコ「ちょっと盛ってますねそれは」

ダージリン「んっふ」

そど子「やっと捕まえましたわ。まったく」

ローズヒップ「わー、放してくださいませー」ジタバタ

オレンジペコ「まるで猫のよう」

パゾ美「パトロール終わりましたー」

ルクリリ「///・・・大洗の生徒にもなかなかいい子がいるとは・・・」テレテレ

そど子「なにかあったの?」

パゾ美「ホメられ慣れてないようです」

ゴモヨ「西住まほ&ゴモヨタッグ、ただいまもどりましたー」

そど子「あ、お帰――・・・ってぇ!なによソレ!」

 「成績があがりませーん」ザワザワ 「友達とケンカしちゃったよー」ザワザワ 「贅肉が落ちない・・・」ザワザワ 「たまごっち失くしちゃいました~!」ザワザワ 「歯槽膿漏が」ザワザワ

まほ「・・・」

そど子「まほさん!あなたが後ろに引き連れてる生徒の大群は何なの!?思い思いに不満をつぶやいてるけど!」

まほ「困っている大洗の生徒達だ。風紀委員としてなんとかしてやれないものかと」

そど子「あなた将来詐欺にひっかかりそうでおっかないわね・・・これだけの人数を捌くには仕方ないわ・・・風紀委員!ASSEMBLE(集合)!」

 \ザザザザザザ~~~!!!/ \ズラアッ!!!/

風紀委員's『HAIL O-ARAI(大洗万歳)!!!』バッ!

まほ「こわい」


そど子「ふぅ~っ、風紀委員百鬼衆を動員することでなんとか不満生徒達のお悩みを解決できたわね。一時はどうなることかと思ったわ」

まほ「どうなった」

アッサム「それにしても、100人以上も風紀委員の方がいるとは驚きですわね。しかも皆見た目がそっくり・・・声まで」

ゴモヨ「実は私達風紀委員は全員そど子のまつ毛から造られたクローンなのです」

ダージリン「まあ」

まほ「こわい」

パゾ美「あ、嘘ですよ」

そど子「どうしてゴモヨの話を真に受けるのよ・・・」

 「風紀委員さん、ありがとうございました。おかげで助かりました!」 「今まで風紀委員ってなんだかとっつきにくいと思ってたけど、優しくていい人達なんですね」

そど子「えっ・・・」

 「こんなんだったらもっと頼りにしちゃうよね~」 「そうそう。ちょっと風紀委員すきになっちゃった」 「今まではただ五月蝿い面倒集団だって思ってたよー」

そど子「うそ・・・風紀委員が・・・褒められてるっ・・・」ウルウル

パゾ美「やったねそど子!」ガシッ

ゴモヨ「もうやっかみ者扱いされないですむ・・・!」ポロポロ

オレンジペコ「今までどんな扱いを受けてきたんでしょう・・・」

せっかく完結したんで貼らせて

アンチョビ「さくらんぼの実る頃」
アンチョビ「さくらんぼの実る頃」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1482159678/#footer)

ドゥーチェがアンツィオでてんやがわんやする話

そど子「まほさん、ありがとう。あなたのおかげで風紀委員が受け入れられたわ!まほさんが困ってる生徒を引き連れてきてくれたおかげよ。今まで皆、私達に頼るなんてことなかったの」

まほ「私は何も」

そど子「風紀委員の株を上げようと躍起になっていたけど、まほさんのおかげでやっと認められたわ!」

まほ「・・・株というのは上げるものではなく上がるものだ。私はきっかけにすぎない。だが、その株を落とさず維持するにはこれからの君達次第だ」

そど子「まかしといて!もう厳しく取り締まりなんてヤメよ!これからはやさしーく風紀を守ることにするわ」

ダージリン「こんな格言があるわ。『変化無きものは死ぬ』・・・人は変わることを恐れるけれど、変わらなければ成長はないわ」

ローズヒップ「ダージリン様はずーっとおんなじ調子ですわねー!」

ダージリン「んっふ、台無しにしないでちょうだい」

オレンジペコ「変わらないものも貴重で大切ですよ。ホラ、伝統とかそういうのあるじゃないですか。気にしないでくださいダージリン様」

アッサム「慰めるとかえってかわいそうだから何も言わないほうがいいわオレンジペコ」

ダージリン「それを本人の前で言うのが一番キツイわ」

 ねこにゃー&ぴよたん&ももがー『マ~リ~オ~と旅に出よう♪ドラマを作ろう~♪』ルンルン

ローズヒップ「あー、あの方々、ゲーム機を持ち運んでますわー!学校でゲームなんていっけないんですのー!フーキイーンとして取り締まってきますわ!」グッ

そど子「まあまあ、あれくらいいいじゃない。そんな細かいことをイチイチ取り締まってたらキリがないわ。見逃してあげないとね」

ローズヒップ「いいんですの!?」

パゾ美「!・・・そ、そど子が風紀違反を見逃すなんて・・・」アワアワ

ゴモヨ「大洗廃艦待ったなし」

そど子「いいのいいの。さ、まほさん。ついでだしアリクイさんチームに合流してきて。もうカモさんチームは十分よね」

まほ「ああ、そうする。じゃあな」

そど子「・・・西住まほさん・・・西住隊長とはまた違った魅力を持つ人ね・・・」

ダージリン「あら、今更気付いたのね。西住姉妹ほど面白い人達はいないわ」

オレンジペコ「まるでインディーズバンドがメジャーで人気者になった途端に昔から聞いてたよアピールする人みたいですね」

そど子「・・・あれ?あの子はどこ?」キョロキョロ

アッサム「あの子・・・?」

ローズヒップ「大洗のみなさーん!フーキイーンの許可がおりましたのー!これから広報室の巨大スクリーンでマリオカートやりましょー!」オーイ

 \オオー!/ 「マジで?やっりぃー!」 「やろやろー!コンビニでお菓子とジュース買ってくるー!」 「風紀委員もヒヨったね」ワイワイガヤガヤ

ダージリン「あらあら、生徒を集めて大ゲーム大会を開催する気ね」

パゾ美「大が二回入ってますけど」

そど子「・・・」ワナワナ


そど子「待てぇーーーい!!!」グワ!

ゴモヨ「やっぱりそど子はこうじゃなくちゃ」

 ガチャ

ねこにゃー「さあさ!入ってくださいまし西住さんの姉上殿!少々散らかってますがにゃ」

まほ「ここは?」

ぴよたん「私達の溜まり場ぴよ。空き部室をかりて、ゲームやったりして遊んでるっちゃ」

ももがー「ここには色んなゲームがいっぱいあるもも!スーパーファミコン、プレステ、ニンテンドー64」

まほ「懐かしいな。ロクヨンはよく家で遊んだものだ。みほと一緒にな」

ねこにゃー「おお、まほ殿はお目が高い。カセットも色々ありますぞ!大乱闘やドンキーコング64等の定番だけでなく、たまごっちワールド、スターツインズなどニッチなのもあるにゃー」

まほ「ほう」

ももがー「なにからやるもも?ドラえもんのアクションゲーム、ドンキーコングレーシング、バンジョーとカズーイ、ロックマンDASH、ムジュラの伝説・・・色々あるもも!」

まほ「うーむ」

ぴよたん「話題になったポケモンスナップやドンキーコンガもあるぴよ!」

まほ「君達ドンキー好きなのか?」

ねこにゃー「おっと、これは失礼をいたしましたにゃー。姉上殿は戦車好き故、戦車ゲームが好ましいですにゃー。えーっと戦車のゲーム戦車のゲーム」ガサゴソ

まほ「いや、普通のゲームでもかまわんが」

ねこにゃー「64ならスターフォックスが戦車も扱えますがどうかにゃ」バーン

ももがー「いやいや、PS2のギガンティックドライブがいいもも!戦車に変形するロボットを操作できるゲームもも!」

ぴよたん「なんのなんの、ここはやはり戦車で敵をなぎ払う爽快感を求めてメタルスラッグをお勧めするぴよ!」

まほ「なにがなんだかよくわからんが普通に楽しいゲームでいいと思う。どうぶつの森とか」

ねこにゃー「はっ!いやいや!あれを忘れていたにゃー!」

ももがー「戦車が登場するゲームで・・・」

ぴよたん「マイナーでレアなコンバットゲーム・・・」

 ねこにゃー&ももがー&ぴよたん『バトルゴリラ!』

まほ「君達ゴリラ好きすぎるだろ」

まほ「それにしてもすごい数のゲームだな・・・見た事のないものもたくさんあるぞ・・・これは?」

ねこにゃー「セガサターンですにゃー」

ぴよたん「せ~がた~さんしろ~♪せ~がた~さんしろ~♪って歌がありましたよねー」

まほ「・・・?」

ぴよたん「ええっ!?御存じない!?せがた三四郎のCMの!バーチャロンが背負ってるやつ!」

まほ「すまない」

ぴよたん「ひえ~・・・これが一般人とオタクの違いぴよ・・・」

ももがー「じゃあこれは知ってるはずもも!3DO!世界初の32ビットゲーム機!CD-ROMソフトの先駆け!」

まほ「・・・」

ももがー「ほ、ほら!ドラえもんのゲームもあるもも!ドラえもんズが本格的に登場する初のゲーム『ドラえもんズ 友情伝説』もも!当時まだ名前がドラドラセブンだったもも!」

まほ「ドラえもんズってなんだ?」

ももがー「っ・・・」フラッ・・・

ねこにゃー「くっ・・・今時の一般人はドラえもんズも知らないのかにゃー!ロボット学校七不思議も怪盗ドラパンも知らないなんて!悲しい!悲しすぎるにゃー!」オロロ~ン

まほ「なにも泣かなくても・・・」

かつてドラパーマンと言うドラえもんにスーパーマンのマークにマント、そしてウルトラマンタロウのツノと頭飾りをくっつけたキャラ(しかも公式)を覚えている人はいるだろうか?コロコロの表紙を飾った事もあるのだが・・・

やっと追い付いた
このシリーズ姉よりまわりの方がポンコツでしょ

>>216
聞いたこともない・・・調べてみたらドラえもんオバQパーマンがクロスオーバーする豪華な漫画があったってことがわかったくらいでした

>>217
まほさんがポンコツと見せかけて他も総じてポンコツなのでみんななかよくポンコツという高度なポンコツワールド


またイラストをもらったのでせっかくなので貼らせて
アンチョビ「さくらんぼの実る頃」の一場面です。おはいりください、ありがとう
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1178718.jpg_vpnk57rLEn4QqHHE4Iy6/www.dotup.org1178718.jpg

ぴよたん「仕方ないっちゃ・・・これが時代の流れというものずら・・・最近はビデオテープやカセットテープの存在すら知らない子が増えてきてるというっちゃ」

まほ「私の家ではゲームをやっていい時間が一日30分だったからな。故にロクヨンやプレステ以外のゲームにまで手を出すほど余裕はなかった」

ももがー「一日30分!?そんなのアプデで終わるもも!」

まほ「あぷでとは」

ねこにゃー「いや、皆冷静になってほしいにゃー。これが一般の家庭で育った女の子なのにゃ。自分達と考え方の違う相手を否定するのではなく、柔軟に受け入れるのが大事ですぞ」

ぴよたん「なるほど我らオタッキーとは違う一般家庭がどんなものか教えてもらえるっちゃね。西住姉上殿は幼少期何をして育ったずら?」

まほ「戦車」

ももがー「夏休みの楽しい思い出とか」

まほ「戦車」

ねこにゃー「・・・小さい頃の将来なりたかったものとか・・・」

まほ「いいお母さん」

ねこにゃー「あっ、そこは普通の女の子なのにゃー」

ももがー「西住家って厳格なイメージだったけど、まほさんが憧れるようないいお母さんがおられるようで良かったナリ」

まほ「・・・」

 ・ ・ ・

菊代「まほお嬢様、明日はお盆ですので綺麗な服を用意しておきましたよ」

 まほ「ありがとー」


菊代「お嬢様、おやつに大判焼きがありますよ。あんことカスタードのどっちがいいです?」

 まほ「りょうほう」


菊代「はい、破けたズボン直しておきましたよ。虎さんのアップリケ付きです♪もう脚がキャタピラに改造された人ごっこしちゃダメですからね」

 まほ「ありがとうきくよさん」

 ・ ・ ・

まほ「・・・ああ、いいお母さん的存在だった」

ねこにゃー「的?」

まほ「仕事の忙しいお母様に代わって、お手伝いさんが私とみほの面倒を見てくれていたんだ。親代わりと言っても過言ではないかもしれん」

ねこにゃー「家政婦さんなんてマンガのお金持ちキャラっぽい!やっぱりメイド服ですかにゃ!?いやさ白髪でヒゲの生えたバットラーというのもいい!しかしイケメン執事というのも・・・」

まほ「菊代さんと言ってな、着物姿だった」

ねこにゃー「はぁぁぁそのテがあったかぁぁぁ!」モダエモダエ

ぴよたん「じゃあ本当のお母さんはどんな感じだったっちゃ?」

まほ「・・・」

 ・・・

菊代「ほらほら、もう9時ですよ~。早く起きてくださ~い」バッサー

しほ「・・・うぅ~ん・・・布団取り上げないで・・・」ムニャムニャ


菊代「あーもーホラホラ、襟が曲がってますよ。それにシャツもだらしなくズボンから出ちゃってるし。ホラ、ちゃんとシャツ入れて。もうっ」ギュッギュ

しほ「むう」


菊代「お帰りなさい。ご飯にします?お風呂にします?常夫さんはみほお嬢様とゲームしてますよ」

しほ「あぁ~疲れたぁ~・・・もーイヤー・・・社会と折り合いつけるのやめたーい・・・」ボテー

菊代「はいはい、ごくろうさまです。家元はよくがんばってますよー」ポンポン

 ・・・

まほ「私がちゃんとしなければと思ったな」

ぴよたん「実の子供に反面教師にされるってよっぽどぴよ」

 ――・・・

しほ「くしゃみがでる」ハクション

菊代「あらら、カゼですか?それとも、誰かがウワサをしてるのか」

しほ「フッ・・・どこかで誰かが西住流のすごさを語りあっているのでしょう」フフ・・・

菊代「もしくはお嬢様達が家元の陰口を叩いてるのかも」

 Σしほ<! ガーン

菊代「母親らしいことをロクに出来ませんでしたからねぇ~。あんな親にはなりたくないーなんて言ってるのやも」

しほ「・・・」ズーン

菊代「うそうそ、冗談ですよ。まほお嬢様もみほお嬢様も良い子ですから、家元ことを悪くなんて思っていませんよ」

しほ「・・・」パァー

菊代「私や常夫さんじゃあるまいし、家元の悪口なんて言う訳がありません」

 Σしほ<! ガーン

菊代「冗談ですよ。ウソウソ♪」

しほ「・・・」

まほ「勘違いしないでほしいが、私もみほもお母様を尊敬している。私達の世話が出来なかったのは西住流としての役目が忙しいからだと、幼心に理解していた」

ももがー「利発なお子さんもも・・・」

まほ「たまにではあるが、私達と一緒にピクニックに出かけたり、食事を作ってくれたり、一緒に遊んだりもした。私とみほにとって、お母様は世界で一人だけのお母様だ」

ぴよたん「めっちゃええ子だっちゃ・・・こんな子がほしい・・・」ウルウル

ねこにゃー「しかし普段家事をやっていない母上殿が、キチンと家事をこなせたのですかにゃ?」

まほ「フッ・・・西住流を甘く見るんじゃない。お母様の料理は類を見ない腕前だ。包丁は使わずに手刀で野菜を切り、お米を両手でギュっと握るとホカホカに炊けるんだぞ」

ねこにゃー「えぇ・・・そ、掃除はどうかにゃ?」

まほ「手をバってやって埃だけを吹き飛ばしていたな」

ねこにゃー「お、おう・・・せ、洗濯とかは?」

まほ「手に吐息を吹きかけると温かくなるだろう。お母様はあの要領で手を温め、手をアイロン代わりにしていた」

ねこにゃー「いよいよもって西住流ってなんなのにゃー・・・」

一応フォロー入れるとしほもポンコツだけどまほもみほも慕ってます

ぴよたん「西住流家元ってやっぱり戦車上手いぴよ?高校時代はブイブイ言わせてたっちゃ?」

まほ「お母様の学生時代か・・・あまり聞いたことがないな」

ねこにゃー「おや、案外興味ないのですかにゃ?」

まほ「あまり自分の事を語るような人ではないからな。それに公式でも特に触れられてないし」

ねこにゃー「後半が真実にゃー」

まほ「菊代さんも戦車道をやってたという噂も耳にしたことがあるが詳しく教えてくれなかった。あまり人には言えないような無法行為でもやっていたのかもしれない」

まほ「色んなチームに勝負をふっかけて野良試合を繰り返してたとか、たった一輌で三十輌を相手に勝っただとか言う話も聞くが、おそらく西住流を持ち上げたい愛好家が作った空想だろうな」

ももがー「昔話はたいてい尾ひれがつくものナリな~」


 ――・・・

しほ「またくしゃみ」ハクシュン

菊代「あ、私も・・・ぃっきし!」キクチャン ペッ

しほ「ハハハ、変なくしゃみ。もしかしたら私達二人して噂されてるのかもしれない」

菊代「お嬢様が家元はロクな親じゃなかった、と言いながら、菊代さんは本当のお母さんみたいで大好き、と話しているのかも」

しほ「少し泣く」スッ・・・

菊代「冗談ですってばもー。ほら、スネないスネない」グイグイ

しほ「・・・」

まほ「ところでなんの話だっけか」

ねこにゃー「えーっと、家でゲームの時間制限されていたどうこうの話ですにゃ」

まほ「そうだった。そういう訳であまりゲームには詳しくないんだ」

ぴよたん「だったらプレイできなかった分、これから堪能するっちゃ!今日はゲストも来る予定ぴよ!」

まほ「ゲスト?」

ももがー「ネトゲで知り合った知人を今日この部屋に招待してるもも。もうそろそろ来る頃なり」

まほ「ほう、どういう人だ?」

ねこにゃー「よく知らないですにゃー。今日初めて会うので」

まほ「えっ」

ぴよたん「わかってるのは同じ人類ということだけずら」

ももがー「後は会ってからのお楽しみナリ!」

まほ「怖っ」

 <KNOCK KNOCK

ねこにゃー「おや、噂をすればにゃんとやら。どうぞー、鍵は開いておりますぞー」

 ガチャ

ケイ「ハローグッバイこんにちわ!ライオンのごきげんよー!」パァー

ナオミ「もう挨拶でもなんでもない」

アリサ「うっわ、ナード丸出しの部屋ね・・・きっつー」

まほ「安心した」ホッ

アリサ「ちょっと、何人の顔見て笑ってんのよ」

今回はここまでで。よく知らないけどナードとは英語圏で言うオタクとのこと。間違ってるかもしれない

アリサ「っていうか何でここにアンタ達がいるのよ!私はネトゲの知り合いと会いに来たのよ!どうして大洗戦車チームの子達と西住まほがいるの!?」

まほ「それはこっちの台詞だ。なぜサンダースの3人がここに?」

ケイ「アリサがネットで知り合った人とリアルで会うっていうから心配でついてきてあげたのよ。なんでも相手が男か女か中年か子供かもわからないって言うから危なっかしくてね」

まほ「もっともだ」

ぴよたん「私達もこの部室にネトゲの知人が来る予定ずら」

ねこにゃー「あっ、ということはもしかして、TKSラブズッキュン@さんとはサンダースのアリサさんですかにゃー」

アリサ「!?どどどどどうしてその名前を!?ま、まさかねこにゃーさんとももがーさんとぴよたんさんって・・・あなた達なの!?」

ももがー「ご名答ナリ!」

まほ「大洗チームの選手名くらい覚えてなかったのか」

アリサ「てっきり同姓同名かと・・・」

まほ「大洗の学園艦、大洗の校舎に来た時点で気付かなかったのか」

アリサ「ただ単に大洗の生徒なのかなと・・・まさか戦車道チームの子だなんてミジンも思わなかった・・・」

ナオミ「まあ普通は気付くね」

ケイ「アリサったら校内に入ってから『どうして大洗の校舎なのかしら・・・』ってブツブツ言ってて、もうおかしくっておかしくって」プププ

アリサ「気付いてたなら何で教えてくれなかったんですか!」

ケイ「訊かないんだもん♪」

アリサ「・・・それにしてもほんとオタッキーな部屋よね。ありとあらゆるゲーム機がしっちゃかめっちゃかに散らかして・・・」

ねこにゃー「面目にゃー」

ももがー「ではTKSラブズッキュン@さんのお部屋はどんな感じもも?」

アリサ「リアルでその名で呼ぶんじゃないわよ!私の部屋はアレよ。普通よ。一般的な女子高生の部屋よ」

ケイ「アリサは私でも部屋に上げてくれないのよね~。何か隠してるのかな~?」ン~?

アリサ「何も隠してなんかないですよ。まったく」ヤレヤレ

ナオミ(・・・以前、アリサとスカイプで話してた時、誤操作で一瞬だけアリサ側のカメラが起動したことがあった・・・)

ナオミ(一瞬だけアリサの部屋が見えたけど・・・壁にビッシリ『タカシ』と書かれた紙が貼られていた・・・いや、あれは見間違いだったのかもしれない・・・)

ナオミ(誰にも言えないしアリサ本人にも怖くて聞けない・・・ずっと胸にしまっておこう・・・私はそう決めた・・・)グッ

アリサ「なによ、なに人の顔見て青ざめてるのよ」

アリサ(・・・そういえば前にナオミとチャット通話してた時、一瞬だけビデオチャットになっちゃったのよね・・・)

アリサ(あの時もしかしたら私の部屋見られたかも・・・もし見られたとしたらおしまいだわ!)

アリサ(減量のために部屋中に『ダイエット!』って書いた紙貼りまくってるなんて知られたら・・・恥ずかしくってもう学校行けないわよ!しかも殴り書きだから字ぃきたないし!)

アリサ(っていうか隊長の耳に入ったら絶対ネタにされてイジられまくるし!『アッハハハ!字がぐちゃぐちゃで何て書いてあるかわかんないわー!』とか言われるのがミエミエ!)

アリサ(絶対に誰にもバレちゃだめだわ・・・)

ナオミ「・・・何?何で私の顔見て冷や汗かいてるの」

アリサ「な、なんでもないわよ!」

ダイエット
タ カ シ

 イとエが重なって『カ』に
 ッとシが重なって『シ』に見えた・・・という

ケイ「さてっ、せっかく来たんだから私達も一緒に遊ぶわよ!なんと特別にスペシャルなゲームを持ってきたのでしたー!」バーン

ぴよたん「そ、それは・・・!」

ケイ「サンダースコンピュータエンタテイメント製!ハイパーファミコンよ!」

 ねこにゃー&ももがー&ぴよたん『おおー!!!』

ケイ「かの傑作機スーパーファミコンの系譜を汲む機種!もしスーファミが64とは別の進化系統に分岐したら?というテーマでサンダース大が独自に作ったのよ!」

ケイ「なんとスーパーファミコンのゲームをPS4並の高解像度でプレイできるの!スーファミのカセットでも最大8人まで同時プレイ可能!でも遊べるのはスーファミのカセットだけ!」

 ねこにゃー&ももがー&ぴよたん『おおー!!!』

ケイ「さらに流行りの4DX仕様!ゲームに合わせて本体からCo2ガス噴出、水鉄砲発射、バブルも噴射、コントローラーに電気ショックも!非プレイ時はお掃除ロボットにもなる!」

 ねこにゃー&ももがー&ぴよたん『おおー!!!』

ケイ「しかも脳波コントロールできる!」

 ねこにゃー&ももがー&ぴよたん『おおー!!!』

まほ「すごいのかすごくないのかわからん」

今回はここまでで
軽い気持ちで何も考えず書いてたら怖いとか闇とか言われるからかわいそうだし急きょ路線を替えました。あんま闇抱えさせるのすきくないし
ダイエット→タカシは無理がある

今回はここまでで
軽い気持ちで何も考えず書いてたら怖いとか闇とか言われるからかわいそうだし急きょ路線を替えました。あんま闇抱えさせるのすきくないし
ダイエット→タカシは無理がある

ケイ「さっそくプレイしましょ!カセットはサンダースが開発した新作の『チキチキパンツァー猛レース』よ!」バーン

アリサ「カセットって言い方がもう古いわよね」

ケイ「好きな戦車を選んで何でもアリのガンガンバトルを繰り広げるレースゲームよ!じゃ、準備するわね!うんしょ!うーんしょ!この三色コードがまた面倒なのよね・・・」グイグイ

ねこにゃー「そうそう、スーパーファミコンも64もゲームキューブも、三色コードの接触が悪いと映像も音声もおかしくなるにゃー」アルアル

ケイ「どう?ついた?」グイグイ

ナオミ「ついたよ」

ケイ「オッケー、じゃ遊びましょか」パッ ブツン

ナオミ「あ、また消えた」

ケイ「SHIT!せっかくベストポジションにしても手を離すとまたダメね!何かで支えなきゃ・・・アリサ、あなたのスマホ借りるわね」ガッ

アリサ「ちょっ」

ケイ「これで万事オッケーね!さ、ゲームをはじめましょ!Get ready!」バーン

 ヤ~ブレ~ソ~ナ~コドオ~♪ツ~レテ~イク~ンダ~♪

ぴよたん「オープニングアニメーションまであるぴよ」

ももがー「凝ってるナリなー」

ケイ「さ、多人数プレイモードで遊びましょ。好きな戦車を選んでな。私はやっぱりシャーマン!」ガシーン

ナオミ「ファイアフライ一択」ガシーン

アリサ「・・・エイブラムス」ガシーン

まほ「シャーマンじゃないのか」

アリサ「い、いいじゃない!好きな戦車なんだから!」

まほ「私は寝ても覚めてもティーガーⅠだ」ガシーン

アリサ「言葉のチョイスおかしいわよ!」

ねこにゃー「ひとつ質問ですが、何でもアリのガンガンバトルとおっしゃってましたよね?つまりこのゲームは単純なレースではなく戦闘要素も絡んでくるということですかにゃ?」

ケイ「THAT'S RIGHT!(それは右でないか)」

ねこにゃー「じゃボクはマウスにするにゃー」ガグォーン

ぴよたん「ヤークトティーガーがいいぴよ」ギゴガァーン

ももがー「カール自走臼砲」ドゴゴグァーン

アリサ「攻撃に全振りか」

>>じゃ、準備するわね!うんしょ!うーんしょ!この三色コードがまた面倒なのよね・・・」グイグイ


>>1はファミコンの接続は経験してた世代?

あれくっそめんどくさくて(ケーブルすりきれそうだったので)スーファミのはめるだけでいい3色ケーブルには感動したもんだ

>>264
スーファミや64の三色コードですら苦戦してたのにそれ以上のがあるの?・・・
三色コードは接触悪いとすぐ画面ビリビリになるから上手い接触具合を探り、その具合を維持するためにコードをリモコンで支えたりしてた。ちょっとコードが動くとすぐ画面消えた思い出
あと64はコントローラーも接触悪くて、皆でスマブラやる時にカーソルが勝手に動いたりするから何度も何度もコントローラー抜き差しして直してた。もしかしてウチの地域だけ?

ケイ「それじゃゲームのはじまりよ!やってやるわぁ!」ダン

 TV<ブツンッ・・・

ナオミ「あ、バグった」

アリサ「隊長が床ドンするからですよ」

ケイ「もうっ!すぐ壊れちゃうんだから。待ってて、今点け直すから」

まほ「最新型なのにすぐ壊れるのか」

ナオミ「スーパーファミコンの性能を飛躍的に向上させた結果、バグりやすさも飛躍的に向上したという訳さ」ヤレヤレ

まほ「どういうことなんだ・・・」

ケイ「ちょっと待ってて、すぐに直して電源点けるから。カセットを本体から抜いてフーフー」フー!

ケイ「本体の方もフーフー」フー!

ぴよたん「それあんまりやらないほうがいいらしいぴよ」

ケイ「そして本体にカセットを力強くはめこむ!」ガァン!

ケイ「ダメ押しにカセットを叩く!動け!動きなさいよ!」バンバン

ケイ「そして電源オン!」ガチッ ヴィヨーン

ケイ「この手に限るわ」

まほ「そんなことやってるから壊れるんじゃないのか」

ねこにゃー「昔のゲームってこんなもんだったにゃー」

ケイ「よーし!皆戦車を選んだわね!さあ、仕切り直しよ!」

 ・ケイ→シャーマン ・ナオミ→ファイアフライ ・アリサ→エイブラムス ・まほ→ティーガーⅠ ・ねこにゃー→マウス ・ぴよたん→ヤークトティーガー ・ももがー→カール

アリサ「ゴリッゴリなラインナップね・・・」

ケイ「さあ、泣いても笑ってもレースのはじまりよ!」

 《HEAVEN Oor HELL》

   <RACE 1>

  >>Let's Rock!<<

ケイ「GO!サンダースGO!」ギャラギャラギャラ!

まほ「パンツァーフォー」ギャラギャラギャラ!

アリサ「ブッ潰す!」ギャラギャラギャラ!

ナオミ「・・・」ギャラギャラギャラ!

ねこにゃー「ゲームの達人の腕前見せてやるにゃー!」ギャラギャラギャラ!

ぴよたん「ぴよたんいきまぁーす!」ギャラギャラギャラ!

ももがー「わーん!みんな待ってよー!」ゴロゴロゴロ・・・

>>268

Oorってなんだよ。大文字のOは無しね。わkるひとはわかるネタね

ケイ「ハーハハハハハ!一等賞は私のものよー!」ドドドドド

アリサ(隊長には悪いけど、今日勝つのは私よ。このゲームを開発したサンダースゲーム開発部の子達にワイロを渡して、秘密の近道を教えてもらっていたのよ!)

アリサ「このカーブにある看板に突っ込めば・・・一気にショートカット!」ギューン

ケイ「WOW!アリサったら速いわね!」

アリサ「HAHAHA!隊長!今日こそ勝たせてもらいますよ!あなたが卒業するまでに一度くらい勝たないといけないのですからー!」ドドドドド

ケイ「そっちがその気ならいいわ!ノって上げるのが女ってもの!とっておきの裏技を見せてあげるわ!」

アリサ「な、なんですってー!?」

ケイ「ABBAAB→→←!シャーマン戦車トランスフォーム!」ウィーンガキョンガキョンガガガッゴギンッグオゴゴゴゴゴ!

ケイ「見たか完全変形ロボット!シャーマンキングよ!」ガシーンガシーンガシーン!

アリサ「ゲーッ!隊長の戦車が人型ロボットに変形をー!?」

ねこにゃー「かっこいいにゃあああぁぁぁあああ!」

まほ「これ戦車のレースゲームだよな」

>>265
話聞く限り、その接続方法もかなり面倒くさい状態なってるね。スーファミも64もテレビの接続がそこまで不安定なった記憶がないな
特に64は数年前(ブラウン管テレビ)に接続しても言うほどには難しくなかった


ファミコンについては、こちらの記事を紹介。スーファミ以降世代には画像みないと訳わからないはず。

ttps://middle-edge.jp/articles/rnj9w

端子の画像http://d1v9c5y32oxrkp.cloudfront.net/oshietegoo/images/media/4/1223664_5497f2cc59ce1/M.jpg

画像内の説明図どおりにするけど、細かい線の束がどんどん擦り切れるから(http://multimedia.okwave.jp/image/questions/7/78895/78895.jpgの左側の線。右側は当時知らなかった)黒いゴムカバーをどんどんめくって線をひねり出してたな。


難しくてすまない。当時の記憶頼みだから説明してる本人も訳わからんことになってるwww

>>275
そのテのコードはやったことない・・・三色コードってすごい発明だったのか
やっぱりこのSSシリーズは何かしらの知識が寄せられるのですな!

ケイ「あなた達もレッツ変形!勝負はフェアじゃないとね!裏技コマンドは覚えたわよね?」

アリサ「一回聞いただけで覚えられるわけ――」

 ねこにゃー&ぴよたん&ももがー『ABBAAB→→←!』ポチポチポチ

 グォーンガキョンガキョンガキョングオガガガガギアーン!

アリサ「なんで一発で覚えられんのよ!」

ぴよたん「うわおぉぉ・・・ロボットに変形したっちゃぁ・・・」キラキラ

ねこにゃー「変形ロボットは人類のロマンにゃー・・・」キラキラ

ももがー「わーん!変形しても遅いももー!」ズシーン・・・ズシーン・・・

ナオミ「↑↑↓↓←→←→BA」コナァミィ

アリサ「ちょっ・・・なによそれ、ナオミのファイアフライになんかオプションパーツいっぱい付いたんだけど何その隠しコマンド」

まほ「↑・X・↓・B・L・Y・R・A」ガガガガガァルズアンドパンツァァァ・・・

アリサ「ちょっと!なんでアンタ達いっぱい裏技知ってんのよ!」

スタート画面でセレクトボタン推しながらAでサウンドテストモード(伝わらない)

 ティーガーⅠ<ウィーンガコンガコンガコングイングオゴゴゴ!

ケイ「HA!マホのティーガーも変形したわね!」

 ティーガーⅠ<ギュピッ!ギュピッ!ギュピッ!

ナオミ「なんか走る音おかしくない?」

まほ「待てー先頭車ー」ギュピギュピギュピ!

アリサ「あひぇー!た、隊長ー!おたすけー!」

ケイ「後輩が他校の上級生にいじめられてるとあっちゃ放っておけないわ!ナオミ!行くわよ!サンダースのチームワークをSHOW WEするわよ!」ドスンドスンドスン!

ナオミ「仕方ない」ギャラギャラギャラ!

アリサ「HA-HAHAHAHA!みなさい!これがサンダース大付属の絆パワーよ!アンタ達なんかケチョンケチョンに――」

 ヒューーーッ・・・ \ボグワアアアアアン!/

アリサ「あひぇー!」ドカーン!

ケイ「WHAT!?カールの砲撃!?」

ももがー「んももももも!撃った砲弾に飛び乗ってここまで来たもも!」バーン

ぴよたん「これで大洗女子アリクイさんチーム集合だっちゃ!やってやるずらー!」

アリサ「へ、へーんだっ!アンタ達ビギナー連中が集まったって相手になんないわよーっだ!」ベー

 マウスロボ<ブン! ドグシャアア!

アリサ「あひえー!ロボットに変形したマウスに蹴飛ばされたー!やっぱ私って世界一不幸な美少女ー!」ドーン!

まほ「本当に何でもありになってきたな」

ねこにゃー「ボク達は大洗女子でも一番初心者。たぶん先の戦車道大会で一番弱いチームにゃ。けど、弱いなりに力を合わせて戦うのにゃー!」ザッ!

ぴよたん「たとえ一つ一つが小さな火でも、集まれば大きな炎となるっちゃ!」ザッ!

ももがー「それが大洗女子の強さの秘訣ナリィ!」ザッ!

まほ「フッ・・・」

ケイ「UH-HUH!やっぱり大洗はそうでなくっちゃね!OッK~!だったら私達も真正面から受けてたつわ!ナオミ、アリサ、いっくわよー!」ザッ!

ナオミ「乱れ狙い撃つわ」ザッ!

まほ「私も戦う。一人黒森峰の一匹オオカミとしてな」ザッ!

アリサ「ま、待った!裏技を使ってるキャラがこんなに密集したら――」

 ブツンッ・・・――

ケイ「あ、バグった」

アリサ「ほらぁ!本体が処理におっつかなくなっちゃったんですよ!」

 ブスブス・・・プシュ~・・・

ももがー「わー、煙吹いてるももー!」

ぴよたん「とりあえず水を!徹夜用に完備してあるレッドブルをぶっかけるずら!」バシャア

ナオミ「このゲーム機は故障だ。遊べないぞ」

まほ「大した欠陥機だな」

ケイ「フゥーッ!一時はどうなるかと思ったわ!」

アリサ「どうなったの!?」

ねこにゃー「もう少しで勝ててたかもしれないのににゃー。残念」

ケイ「まあまあ、この続きはまた今度、試合でね♪」ウィンクバチーン☆

まほ「その方がいい。ゲームばかりしているよりは、戦車に乗って油にまみれすすだらけになる方がいい」

アリサ「そうかしら・・・」

ケイ「それじゃ、ゲームの後は身体を動かしましょ!適度な運動がナイスバディの秘訣なのよ♪」バーン

ナオミ「私達サンダースの生徒は毎日決められた運動メニューをこなすことで、アメリカンなボデーを維持しているの」バーン

ももがー「へー・・・」チラ

アリサ「うっさいわね!」

ももがー「何も言ってないナリ」

ねこにゃー「成長の早さは人それぞれですにゃ」

ぴよたん「気にしてたらキリがないずらよ」

アリサ「うっさいっつってんでしょ!」

まほ「アリサ、ハンカチ使うか」スッ

アリサ「もう勘弁してぇ!」

ケイ「A-HA!アナタ達なかなかやるじゃない!腕立て1000、腹筋1000、スクワット1000、ベンチプレスに懸垂まで含んだサンダース流ハードメニューについてくるなんて!」

ねこにゃー「我々も鍛えてますので!」キリッ

ぴよたん「まだまだやれるっちゃ!」フンス

ももがー「最近筋肉付けるのが楽しくてしょうがないもも!プロテインが主食ナリ!」

ナオミ「この程度でいい気になるなヒヨッ子ども!貴様等は卵の殻を破ったばかりの新米だ!真の戦車女子になりたければ私考案の特別メニューに食らいついてこい!わかったか!」

 ねこにゃー&ぴよたん&ももがー『わかりましたー!』

ナオミ「違ぁう!私への返答は、ラジャー!もしくは、了解だ!」


アリサ「ハァッ!ハァッ!・・・な、なんで・・・あのナード達・・・あんなに運動できるのよ・・・はあっ!はあっ!・・・っていうか・・・なんで私まで・・・付きあわされなきゃ・・・なんないのよ・・・」ハアハア

ねこにゃー「アリサ殿、大丈夫ですかにゃ?あんまり無茶するとよくないですにゃー」

ぴよたん「ところでどうしてブラジャー姿で運動してるっちゃ?」

アリサ「ハアハア・・・ブラじゃないわよ・・・はあはあ・・・大胸筋矯正サポーターよ・・・」ハアハア

ももがー「運動着持ってないから見学してる西住まほさんと一緒に休んだらいいナリ。さすがにまほさんはアリサ殿みたいにブラジャー姿だと恥ずかしいみたいもも」

アリサ「ブラじゃないっつってんでしょ!大胸筋矯正サポーターよ!なんでどいつもこいつもブラ呼ばわりすんのよ!」

まほ「・・・」ボー

カエサル「おや、西住隊長の姉上、グラウンドの隅で何をボーっとしている?」

おりょう「きっと時代の流れを読んでいたぜよ」

まほ「む、カバさんチームか。いや、アリクイさんチームとサンダースの面々が汗を流しているのを遠巻きに眺めているだけだ」

左衛門佐「どういう状況なんだ・・・」

まほ「しばらくアリクイさんチームは手が離せんだろうから、カバさんチームに合流してもいいか?」

エルヴィン「おお!もちろん!大歓迎さ!」パアー

左衛門佐「アリクイさんの皆には置き文を書いておこう。『西住まほは頂戴した』っと・・・」スラスラ

おりょう「それじゃ行こうぜよ。しかし西住隊長の姉者はどうして一緒に運動をしなかったぜよ?」

まほ「運動着を持っていないのでな。アリサのようにブラジャー一枚になるのは、さすがに羞恥心があってな」

 \ブラジャナイ!ダイキョウキンキョウセイサポーター!/

カエサル「なんかわめいてる」

まほ「あの子はいつもああなんだ」


 ―戦車倉庫

まほ「どの戦車も見事に整備されている。特にポルシェティーガーに至っては実戦でマトモに戦えるように仕上げるなど、大したものだ」

エルヴィン「そうでしょうとも!なにせ大洗が誇る自動車部が手入れをしてくれてるのですから。生卵に乗った鉄の塊などと比喩されるドイツ戦車をここまで仕上げるのは並大抵の技術ではない」

まほ「天才博士の道楽の産物とまで言われるポルシェティーガーだ。よく実戦に投入する気になったものだな」

エルヴィン「ポルシェ博士の虎は不採用となり、余った90輌分の車体をエンジンを換えて手直ししたものがエレファント。初期は博士の姓フェアディナントと呼ばれていたのですな」

まほ「ああ。ポルシェティーガーの車体を利用したエレファントの発電用エンジンは車体前部にあったため敵の銃弾を受けやすく雨水でショートすることもあったそうだ」

エルヴィン「さらには後部には駆動モーターがあるため車内はかなりの暑さを――」


左衛門佐「まてぇーい!」バッ

エルヴィン「むっ・・・なんだ左衛門佐。隊長の姉殿とドイツ談義をしているんだ。邪魔をするな」

左衛門佐「エルヴィン!お前一人だけ隊長の姉者と仲良くなろうとしてるだろう!ずるいぞ!抜け駆けをするな!」

カエサル「どこか案内しようかと提案したら即答で『戦車倉庫』と答える姉者殿もなかなか戦車脳だとは思うが・・・二人だけで盛り上がるんじゃない!我々だって姉上殿と仲良くなりたいのだ!」

おりょう「独り占めはなしぜよ!」

エルヴィン「えぇ~い!うるさい一般ピーポーども!姉殿はドイツ好き!私もドイツ好き!そこに何の違いもありはしないのだ!」

左衛門佐「違うのだ!」

 カエサル「やいの!」 おりょう「やいの!」

 \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

まほ「なぜ言い争いになるのだ」


 ―戦車倉庫

まほ「どの戦車も見事に整備されている。特にポルシェティーガーに至っては実戦でマトモに戦えるように仕上げるなど、大したものだ」

エルヴィン「そうでしょうとも!なにせ大洗が誇る自動車部が手入れをしてくれてるのですから。生卵に乗った鉄の塊などと比喩されるドイツ戦車をここまで仕上げるのは並大抵の技術ではない」

まほ「天才博士の道楽の産物とまで言われるポルシェティーガーだ。よく実戦に投入する気になったものだな」

エルヴィン「ポルシェ博士の虎は不採用となり、余った90輌分の車体をエンジンを換えて手直ししたものがエレファント。初期は博士の姓フェアディナントと呼ばれていたのですな」

まほ「ああ。ポルシェティーガーの車体を利用したエレファントの発電用エンジンは車体前部にあったため敵の銃弾を受けやすく雨水でショートすることもあったそうだ」

エルヴィン「さらには後部には駆動モーターがあるため車内はかなりの暑さを――」


左衛門佐「まてぇーい!」バッ

エルヴィン「むっ・・・なんだ左衛門佐。隊長の姉殿とドイツ談義をしているんだ。邪魔をするな」

左衛門佐「エルヴィン!お前一人だけ隊長の姉者と仲良くなろうとしてるだろう!ずるいぞ!抜け駆けをするな!」

カエサル「どこか案内しようかと提案したら即答で『戦車倉庫』と答える姉者殿もなかなか戦車脳だとは思うが・・・二人だけで盛り上がるんじゃない!我々だって姉上殿と仲良くなりたいのだ!」

おりょう「独り占めはなしぜよ!」

エルヴィン「えぇ~い!うるさい一般ピーポーども!姉殿はドイツ好き!私もドイツ好き!そこに何の違いもありはしないのだ!」

左衛門佐「違うのだ!」

 カエサル「やいの!」 おりょう「やいの!」

 \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

まほ「なぜ言い争いになるのだ」

>>302 連投ミス

ここで書いてるポルシェティーガーやらエレファントの話は「宮崎駿の雑創ノート」に掲載されてるものをほぼそのまま書いてます
雑創ノートには『この本は資料的価値はありません』と書かれてるので間違いだとかあるかもしれませんご了承ください。>>1はミリタリー知識皆無なので

おりょう「姉者殿!我ら皆、これを機に姉者殿とお近づきになりたいぜよ!」

まほ「照れる」

カエサル「よし、姉者殿と仲良くなるために質疑応答に応えてもらうというのはどうだ?」

 左衛門佐&おりょう『それだ!』

左衛門佐「姉者殿!好きな食べ物はなんでござるか!?」

まほ「カレー」

おりょう「好きなパンの種類は何ぜよ!」

まほ「カレー」

カエサル「好きなお魚はなんですか?」

まほ「カレイ」

エルヴィン「好きな戦車漫画の好きな場面を教えてください」

まほ「『豚の虎』にて、すぐ壊れるポルシェティーガーで戦った主人公ハンスと上官の会話、『戦争が終わって俺が金持ちになっても、ポルシェには絶対に乗らん』というオチ」

エルヴィン「フッ・・・」ドヤァ~ッ

 カエサル&左衛門佐&おりょう<イラッ・・・

左衛門佐「貴様ァエルヴィン!なんだその勝ち誇った顔はァ!」

おりょう「自分の土俵だからって良い気になるんじゃないぜよ!」

カエサル「もっとみんなにわかる話題をしろ!」

エルヴィン「え~い!ピーピー泣くんじゃない!姉殿は私だけのものだ!誰にも譲らないぞ!」

まほ「えっ」

 \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

>>エルヴィン「え~い!ピーピー泣くんじゃない!姉殿は私だけのものだ!誰にも譲らないぞ!」

みほ「ふーん…今なんて言ったのかな?」

まほ「落ち着いてくれ皆。私のためにケンカはやめてくれ」

カエサル「火に油注いでない?それ」

まほ「私もできることなら皆と仲良くなりたいと思っている。確かに私はドイツ関連には一日の長があるが、他の話題でもかまわないさ」

左衛門佐「おお!流石は天下の黒森峰隊長!話がわかる!では、好きな戦国武将は誰か教えてもらいたいでござる」

まほ「ふむ・・・そうだな。やはりなんといっても、二天一流、天下無双、ブレイブフェンサー・・・様々な呼び名で呼ばれる宮本武蔵だな」

左衛門佐「・・・む?」

おりょう「それじゃあ好きな幕末志士は誰ぜよ?」

まほ「う~ん・・・あの人・・・あの・・・あれ、牙突の人」

おりょう「・・・もしかして斎藤一?」

まほ「そうそう、その人」

カエサル「好きなローマ人を」

まほ「阿部寛」

カエサル「駄目だ!この人思ったよりもポンコツだぞ!」

左衛門佐「これがかの黒森峰の隊長だなんて!」

おりょう「一気に親近感沸いたぜよ!姉者殿も人の子なのぜよ!」

まほ「しほの子だ」

おりょう「安心したぜよ。黒森峰の隊長というと完全無欠の完璧超人という印象が強かったけど、ちょっと抜けてるところが普通の女の子っぽくてうれしいぜよ」

まほ「褒めているのかどうなのか」

左衛門佐「食事はサプリメント、ヒマな時は勉強かトレーニング、趣味は税金の計算だとか、そういうイメージだったからな」

まほ「・・・そうか。私は女の子らしくないのか」シュン

エルヴィン「左衛門佐ァ!姉殿を落ち込ませたなァ!」クワ

左衛門佐「だ、だって雑誌でも書かれてたぞ。ほら、見てみろこれ。戦車道雑誌の特集、西住流大解剖スペシャル。西住まほは情け無用の戦闘マシーン、血の代わりにオイルが流れてる・・・だと」

まほ「・・・」

エルヴィン「ゴシップ雑誌などデマや妄想が大半なんだ!ええいかせ!こんなもの!姉殿を悲しませる悪い雑誌はこうだ!えいっ!えいっ!このっ!」バシーン フンヅケフンヅケ

カエサル「私にいい考えがある」

おりょう「みんな聞くぜよ!カエサルにいい考えがあるらしい!」

左衛門佐「たいていロクな案じゃないがな・・・」

カエサル「まほ姉者の無機質で機械的なイメージを覆すには、普通の女の子らしく装飾すればいいのではないだろうか。名案だと思う」

まほ「えっ」

エルヴィン「おおっ!そいつはいいアイデアだカエサル!やはりカバさんチーム一の乙女なだけはある!いよっ!たーかちゃんっ!」

カエサル「よし、そうと決まればまほ姉者を女の子らしい格好にコーディネートしちゃおう大作戦を開始する!」

 \オーーー!/


カエサル「ドラムロール!」

 左衛門佐<ドンドコドコドコドコドコドコ・・・

カエサル「ラッパ!」

 おりょう<ブーパブー♪

カエサル「花のシャワー!」

 エルヴィン<ファッサ~

カエサル「ご登場いただきましょう!古代ローマ風の女性衣装の西住まほ~!」バッ!

まほ「・・・」アースベンニャーアワディチワワー

おりょう「おおー!綺麗ぜよ!王女様みたいぜよ!」ゼヨ!

エルヴィン「まるで博物館に展示されている彫刻のような芸術的美的センスだ」ウンウン

左衛門佐「ディズニープリンセスも真っ青でござろう」ハッハッハ

まほ「うーむ、たしかに女性らしさ溢れる格好かもしれんが、このカーテンのような長い布の衣装はどうも動きづらい・・・」グイグイ

カエサル「王女様をイメージしたからな。大王は軍隊を指揮し政治をせねばならない。だが王女様は綺麗なおべべ着て悪役に攫われるのが仕事だ。動きづらくてナンボなのだ」

まほ「これでは戦車の中でひっかかったり他の乗員の目を覆ったりしてしまうかもしれない。何より動きづらい。実戦には不向きだ。役に立たん」

カエサル「姉殿を女の子らしくする作戦だということは理解してる?」


おりょう「琴!」

 エルヴィン<ベンベンベベンベンベベン

おりょう「笛!

 左衛門佐<ピ~ヒョロロロ~ピ~♪

おりょう「女の子の声!」

 カエサル「おっ嬢っさん♪おっ入んなさいっ♪」

おりょう「それでは主役のご登場ー!江戸末期から明治にかけての時代風衣装を纏いし西住まほ殿ぜよー!」バッ!

まほ「・・・」ハイカラ~

エルヴィン「いい!着物を完全に着こなしている!和装も似合うとはさすが姉殿!」イイネ!

左衛門佐「ヤマトナデシコの武芸である戦車道を新たな切り口からアピールしているようだ。かわいいともかっこいいとも言えるな」ハッハッハ

カエサル「長くない髪の毛を纏めてギリギリお団子にしているのもなかなか似合うな。まるで朝の連続テレビドラマ小説に出てくるおてんば娘のようだ」ウンウン

まほ「うーむ、たしかに撫子らしい格好だが、どうにも思さがなぁ。よいしょ」グイ

おりょう「あっ、なにをするぜよ。ソデをまくって・・・袴も膝まで上げて・・・ハチマキまで締めて」

まほ「うむ、これなら機動性を確保できる。さあ、どこからでもかかってくるがいい」キュッ!

おりょう「相撲でも取る気ぜよ?」


エルヴィン「ラッパ!」

 左衛門佐<プッパパッパパッパパッパパッパパッパパ~

エルヴィン「ピアーノ!」

 カエサル<ジャジャジャジャーン!ジャ・ジャ・ジャ・ジャーン!

エルヴィン「ラップ!」

 おりょう「YO 西住まほがすみずみ仮装♪いろんな姿に次々変装♪ドイツもコイツも似合うぜ最高♪」

エルヴィン「レディース&ガールズ!お目見えしましょう、ドイツの民族衣装ディアンドル姿の西住まほだぁー!」バーン

まほ「・・・」リボンノムシャ~

左衛門佐「すごい!なんというお似合い感!やはり餅は餅屋だな!」オオー!

カエサル「姉者殿のナイスなバデーが強調されてなんともウラヤマシイ!このドデカイ胸族め!」グヌヌ

おりょう「こんな店員さんがいる飲み屋はバブル並に儲かるぜよ!」

まほ「うーむ、確かに黒森峰といえばドイツなのだからディアンドルはいいのだが・・・実は最近この衣装を着る機会が多いから、正直面白みがないな・・・」

エルヴィン「えっ・・・き、着てるんですか・・・じゃあ全然新鮮じゃない?・・・」

まほ「詳しくはガルパンスピンオフ漫画『リボンの武者』を読んでくれ」キリッ

エルヴィン「真顔でダイレクトマーケティングされても・・・」


左衛門佐「拍子木!」

 カエサル<カン・・・カン・・・カンカンカンカンカン!

左衛門佐「笛!」

 おりょう<ピ~ヒョロロ~♪

左衛門佐「締めの太鼓!」

 エルヴィン「いよぉ~」ポン!

左衛門佐「真打ち登場!歌舞伎衣装に身を包んだ西住まほ殿の、アッ、おなァ~りィ~!」ザー

まほ「・・・」ジュゲムジュゲム

カエサル「おおー!歌舞伎の女形か!これは新鮮!今まで見たこともない想像も出来ない姉者殿だ!」ダレダカワカンネー!

おりょう「着物の中にいっぱい武器とか仕込んでそうぜよ!」シゴトニーン!

エルヴィン「もはや女としか言いようがない女の女による女のための格好だ!しかも強そう!」

まほ「うーむ、たしかに女形は女らしさを表現する格好なのだが・・・女形は男の役者がやるものだろう。現代では『男が女を演じる』という認識が強い。つまり女形は男がする格好なのではないか」

左衛門佐「えっ・・・ど、どうなんだろう・・・女形って言うんだから女の人もやってるんじゃ・・・」

まほ「江戸幕府が歌舞伎などで女性を使うことを禁止していたが故に男が女装をしたのが女形の始まりだそうだ。ならば逆に女の私が男形の歌舞伎の格好をすればいいのではないか?」

左衛門佐「もうわけがわからん」

カエサル「結局しっくりくるものはなかったな・・・」

おりょう「姉者殿は注文が多いぜよ」

エルヴィン「いや、むしろそこが女子らしいと言えるのではないか?」

左衛門佐「物は言いよう、朝はおはよう、夜の挨拶こんばんはでござるな」カーッカッカッカ

まほ「すまん。どうも私は頭が固いようだ。みほのように柔軟にならねばな」

 お腹<ペコグゥ~

おりょう「あっ、お腹の音・・・」

まほ「おなかすいた」

左衛門佐「そういえばそろそろご飯の時間だな。今日の食事当番はカエサルだったはずだ。何か作ってくれ」

まほ「当番制なのか」

カエサル「私達はルームシェアしているので。しかしまほ'sランウェイをやっていたせいですっかり食事を忘れていたな。今から準備するのも面倒だし、たまには外食をしよう」

エルヴィン「どこに行く?サイゼか?ガストか?バーミヤンか?王将か?スガキヤか?ロッテリアか?」

おりょう「大衆食堂がいいぜよ」

左衛門佐「いやいや、我々ならココスしかないでござろう」

 カエサル&エルヴィン&おりょう『それだ!!!』


 ワイワイガヤガヤ ドヤドヤオイオイ

エルヴィン「うーむ、めちゃくちゃ込んでるなココス」

まほ「これでは何時間も待たされることになるな。ところで私にいい考えがある。CoCo壱に行くのはどうだろう」

おりょう「平日だというのにどうしてこんなに並んでるぜよ」

まほ「そうだな。CoCo壱で食べることにしようじゃないか」

左衛門佐「きっと何かのフェアでもやっているんだろう。しかし、我々の食事はどうしたものか・・・」

まほ「CoCo壱がいい」

カエサル「待てよ。もしかしたら今日は『アレ』が来ているかもしれない」

まほ「CoCo壱」

おりょう「おお!『アレ』ぜよ!早速行ってみるぜよ!」

エルヴィン「姉殿、行きましょう。早くはやく」グイグイ

まほ「CoCo壱・・・」シュン


 ―――

左衛門佐「たしかいつもはこの辺りに来ているんだが・・・」キョロキョロ

カエサル「あ!やったぞ!みんな、今日は『アレ』が来てるぞ!」


アンチョビ「彩りましょう食卓を、みんなで防ごうつまみ食い、常温保存で愛を包み込むカレーなる戦車女子!アンツィオ高校出張参上ー!おいしいイタリアンいかが~!」

ペパロニ「チーズのピッツァ500円♪アツアツリゾット400円♪おいしいパスタが300円♪」

カルパッチョ「安くて美味くて安心ねっ♪」

 アンチョビ&ペパロニ&カルパッチョ『おいしいおいしいイタ~リアン♪』ジャーン

まほ「・・・」

暮らーし安心クラーシアン

>>324
こんな細かいネタにまで気付く人いるんだ・・・

アンチョビ「ん?おお!そこにいるのはマルゲリータ!マルゲリータじゃないか!どうだ?最近パスタ巻いてるか~?」

エルヴィン「マルゲリータ?」

まほ「以前アンツィオに短期転校していた際に呼ばれていたあだ名だ。何故アンツィオ三人衆が大洗に?」

カルパッチョ「たまに大洗に出張して料理を売ってるんです。けっこう儲かるんですよ、これ」

カエサル「丁度タイミングのいい時に来てくれていて助かるよひなちゃん」ルン

カルパッチョ「どういたしましてたかちゃん」ルン

まほ「なんなのだ」

アンチョビ「それよりなにか食べてくか?食べてくだろ?食べていけ!いっしょけんめい作るよ!」

左衛門佐「今日のおいしいとこはなにでござろうか」

ペパロニ「ドゥーチェ考案の新メニューッス!なんとグラタンの中にスパゲティを封じ込めた、その名もグラパスタンだーーーッ!」バーン

おりょう「わ・・・すごい。あつあつでチーズたっぷりのグラタンの中にパスタが入ってるぜよ」

エルヴィン「中のはシーフードスパだな」

アンチョビ「他にもペペロンチーノやイカスミパスタやカルボナーラも試すつもりだぞ!特許申請中だ!うまくいったらアンツィオご当地メニューとして売り出すんだ!儲かるぞ~!」

左衛門佐「既にありそうなメニューだが、どちらにしろ料理に特許って通るのか?・・・しかも高校生が・・・努力はすごいが」

まほ「アンチョビは銭のためならなんでもする女だ」

アンチョビ「聞こえがわりーな!」

書いてから検索したんだけどグラタンの中にパスタってフツーにあるのね。あるだろうなーとは思ったけどここまで普通にあるもんだとは思わなかった

エルヴィン「グラタンの中にパスタがある料理、スパグラタンは普通にあるぞ。以前作り方を調べたことがある。山ほどレシピが出てきたな」

アンチョビ「な”ん”だ”っで”ぇ”ぇ”ぇ”!?」ガタターン

ペパロニ「そ、そんなぁ・・・特許でガッポガッポ大儲けウハウハザブーンな計画が・・・」ガクッ・・・

カルパッチョ「お金入ると思ってもうピザ窯を新調しちゃいましたよ・・・これでまたしばらくおやつと間食を減らさないとダメですよ」シュン・・・

アンチョビ「うぅ・・・グッドアイデアだと思ってチョーシに乗ってしまった・・・」


 ~~~ホワンホワンホワァ~ン・・・(回想)~~~

アンチョビ「あっ!すごいこと思いついたかもしれない!」ズビッ

ペパロニ「どしたんスかドゥーチェ?パスタ食いながら急に立ちあがって」ズルル

カルパッチョ「ほっぺにミートソースついてますよ。ほら、拭くからじっとしててください」フキフキ

アンチョビ「んぐぐ。聞いて驚け!見て笑え!アンツィオ名物鉄板ナポリタンに続く新名物を思いついたぞ!その名もグラパスタン!グラタンの中にパスタを封じ込めるんだ!こ、これは天才かも!」

ペパロニ「シェー!わはははは!」

アンチョビ「あっ!な、なぜ笑う!」

ペパロニ「だって聞いて驚け見て笑えって」

カルパッチョ「すごいですよドゥーチェ。みんな大好きグラタンの中にパスタなんて、おいしいもの×おいしいもので絶対おいしいじゃないですか。やっぱりドゥーチェは料理の鉄人ですね」

 アンツィオ生徒A「ぜってー爆売れするッスよ!」 アンツィオ生徒B「特許とったら大儲けですよ!」 アンツィオ生徒C「世界中にチェーン店出しましょう!」

アンチョビ「ぃよーし!東京特許許可局にお手紙書いてグラパスタンの商標登録をするぞ!入るお金でピザ窯を新しくしよう!戦車倉庫も建て直しだ!ビンテージバルサミコ酢も買っちゃおー!」

 \ワァーーー!/ \ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!/ \ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!/ \ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!/

 ~~~ホワンホワンホワァ~ン・・・(回想終わり)~~~


アンチョビ「――という具合に景気よくやりすぎた・・・」

まほ「なんなのだ」

左衛門佐「取らぬ狸の皮算用というやつだな」カッカッカ

カエサル「私にいい考えがある」

おりょう「みんな聞くぜよ!カエサルにいい考えがあるぜよ!」

カエサル「勝者が賞金を獲得する、大料理対決大会を開くというのはどうだろう。資金を集められるし、アンツィオ料理の評判を広く知らしめられるのではないか」

左衛門佐「大会名に『大』が二回入っちゃってるが」

カルパッチョ「さすがたかちゃん!いいアイデアね!やっぱりたかちゃんは天才!」

アンチョビ「それは名案だ!よし、それじゃあリハーサルとしてここにいるメンバーで料理対決をしよう!お互いが料理を作って試食しお互いが評価し合うのだ!」

まほ「えっ」

エルヴィン「今グラパスタンとやらを食べたところなのだが・・・そんなにたくさん食べられないと思うぞ」

おりょう「太るぜよ」

ペパロニ「だいじょうぶだいじょうぶ!アタシら戦車女子はいくら食べても太らない体質なんスよ!」

おりょう「ほーそうかい!だったらカツ丼100杯食ってもらおうぜよ!」クワ!

ペパロニ「なんで怒ってるんスか」

左衛門佐「姉者殿、料理など作れるのでござるか?」

まほ「ふふふ、なにを隠そう私はアンチョビから料理指導を受けた料理戦士なのだ。今こそその腕前を披露しよう」

アンチョビ「その通り!さあマルゲリータ!お前用のエプロンとコックさん帽子と料理器具を用意したぞ!かつてアンツィオで使っていたものだ!さあ、装着するのだー!」

まほ「おおっ・・・では」モゾモゾ

アンチョビ「よみがえるがいい!アイアンシェフ!」バーン

まほ「クッキングマホ見参」バーン

ペパロニ「では大料理対決大会大リハーサル開始ー!」ピーッ


カエサル「一番、カエサルだ。古代ローマ風の麦で作ったパンと木イチゴだ」ジャーン

左衛門佐「二番左衛門佐ァ!ご飯を味噌や醤油やゴマ油等で味付けしてこねた、こねつけ餅だ!真田幸村の好物と言われている!」カッカッカ

おりょう「三番おりょう。玄米と沢庵とみそ汁。カロリー控え目で女の子に大人気」キリッ

エルヴィン「四番のエルヴィン。ウィンナーとビールだ。シンプルだが結局これが一番。ウィンナーとソーセージの違いはというと、ソーセージというくくりの中にウィンナーがあり――」

まほ「五番、西住まほ。短期転校手続きは済ませてきた。カレーを作った。本来ならリンゴ等果物をたくさん煮こんで作りたかったが、時間が無いので即席ボンカレーだ。どう作っても美味い」

アンチョビ「ふっふっふーん。皆なかなかやるが、アンツィオ代表のドゥーチェには勝てないな!六番本命ドゥーチェ!週5で作る私のオハコ、ミートスパゲティだー!勝者決定ー!」バーン

ペパロニ「料理が出揃ったァ!それでは実ッ食!」イヤァ~!

アンチョビ「いってるいってるゥー!」イエーイ!

 ~~~投票中~~~

ペパロニ「結果が出たッス!」

まほ「勝ったな」

アンチョビ「フッ・・・結果発表など聞くまでもない。優勝のスピーチ考えとこ」イソイソ

ペパロニ「優勝は・・・カエサルさんッス!」バーン

アンチョビ「やったー!ゆうしょな”ん”だ”っ”で”え”え”え”ぇ”ぇ”ぇ”!?」ズッコケー

カエサル「いえい」ブイ

左衛門佐「納得いかァん!カエサルのなんてパンと木イチゴだけだったじゃないか!」ヤイノ!

エルヴィン「そうだそうだ!不正があったに違いない!」ヤイノ!

おりょう「カロリー控え目で良かったけどそれだけぜよ!」ヤイノ!

ペパロニ「みなさん自分に一票入れてて票は割れたんスけど、カエサルさんのだけ2票入ってたんスよ」

カルパッチョ「わー、やったねたかちゃん♪」ルン

カエサル「ありがとうひなちゃん♪」ルン

まほ「謎は全て解けた」

カエサル「見たか!これが私の実力だ!お前達は皆、自分しか見えていなかった。だが私には友人であるひなちゃんがいる!それを見落としたことがお前達の敗因だ!」バーン

まほ「くやしいがその通りだ。敵の援軍を予想していなかった我々の落ち度だ」

アンチョビ「料理の腕前云々じゃないとこで負けるなんて・・・」ヨヨヨ・・・

カエサル「これがローマの戦いだー!」ハッハッハー!


カルパッチョ「はー・・・たかちゃんはやっぱりカッコイイなー」ポー

ペパロニ「・・・」ジー

カルパッチョ「ん?どうしたの?」

ペパロニ「カルパッチョはホモ?」

カルパッチョ「」ズルッ

カルパッチョ「それを言うならレズでしょ!」

カルパッチョ「いや、レズでもないよ!」

ペパロニ「おー」

カルパッチョ「これは女友達同士特有の・・・あれよ」

ペパロニ「へー」

カルパッチョ「別にそういう意味でたかちゃんカッコイイって言ってるんじゃないわ」

ペパロニ「ほー」

カルパッチョ「その証拠に・・・たかちゃんなら男でもいい!」

ペパロニ「・・・・・・ん?」

今回はここまでで

過去作を言われたくないというとちょっと語弊があるというか、今まで書いた作品が自分でも全然面白くできなかったなっていうのが大半なので掘りだされるのちょっとはずかしいというだけですわ
短期転校シリーズももっと面白くできたはずなのに美味く料理できなかったなーって奴がほとんど。要するに過去作のことを言われるのはイヤではないけどおもんないのがほとんどだから期待せんとってなってことです長々と何をゆっとるんだおのれは

杏「おー、チョビ子ー」ポテポテ

カエサル「会長」

アンチョビ「おお!杏ー!・・・じゃなくてアンチョビだ!お前はいつになったらドゥーチェをアンチョビと呼ぶんだ!」

杏「まーそんなことは置いといてー、今日の私はお客さんだよー」

アンチョビ「おっ!なーんだそうだったのか!何が食べたいんだ?パスタか?ピッツァか?フォカッチャか?」

杏「うどんがいいなー」

アンチョビ「冷やかしなら帰ってくれ!」

まほ「私はカレーが食べたい」

アンチョビ「加勢するな!」

カルパッチョ「もうちょっとイタリア寄りなものでないと難しいですね」

アンチョビ「無茶な要求ばかりするな!まったく」

杏「んー、じゃあ干し芋ピザが食べたい」

アンチョビ「よしっ!任せろ!」フンス

まほ「出来るのか」

ありがたいけどこういう話はここまでにしましょう。ほんとにありがたいし嬉しいけど脇から見たら色々変な感じするだろうし。ありがとうございます

>>349>>1の書き込みです

杏「けっこうイケるね干し芋ピザ。おいしいよチョビ丸」

アンチョビ「アンチョビだってば!よろこんでもらえてなによりだ!」

杏「そんで、どーお?西住ちゃんのお姉ちゃん。大洗の各チーム巡りは?」

まほ「順当に進んでいる。あとは亀さんチームとあんこうだけだ」

杏「それじゃ次はウチくる?カバさんは満喫したでしょ」

まほ「うーむ、そうだなぁ」

エルヴィン「ちょっと待った~!まだまだ私達は姉殿と仲良しになってませんよ!」

カエサル「時間延長を求めます!」

おりょう「姉者殿はわたさんぜよ!」

左衛門佐「動かざること山の如し!」

杏「モテモテだね~お姉ちゃん」

まほ「照れる」

桃「あ!会長!やっと見つけましたよ!仕事ほっぽりだしてどこに行ってるんですか!」

杏「ありゃー見つかっちゃった。チョビラスが来てたからご飯食べてたんだよ」

アンチョビ「アンチョヴィ!ついでだ、お前も食べてくかカワシマ。特製干し芋ピザだぞ!」

桃「それどころではありませんよ会長!仕事が山積みなんです!早く生徒会室に戻ってーー」

杏「ほい、あーん」

桃「あーん」

桃「美味い!さすが会長!」

杏「よきにはからえー」

アンチョビ「作ったのは私だ!」

桃「それはそうと会長!早く生徒会室に戻りましょう!仕事が山積なのです!」モグモグ

杏「そういうかぁしまもパスタ食べてるじゃん」

桃「はっ!・・・おいしくてつい・・・さすが会長です!」モグ

アンチョビ「それ作ったのも私だって!」

杏「こっちのグラタンスパゲテーもおいしいぞー」スッ

桃「うンまァ~い!さっすが会長ォ!」モグモグ

アンチョビ「それも私だ!」

まほ「なんなのだ」

杏「まあおふざけもこの辺にしといて、しゃーないから仕事に戻りますかー。いこっか西住ちゃんのお姉ちゃん」

エルヴィン「待ってってば!まだ私達カバさんチームは姉殿と一緒にいたいのです!いくら会長といえど強引に引き抜いていくのは納得できません!」チョーユルサン!

カエサル「それに生徒会の仕事をするんでしょ?だったら姉者を連れていっても仕方ないじゃないですか!」

まほ「いや、問題無い。大洗の生徒会の仕事っぷりを見学してみたい。みほが言っていた。生徒会の皆が尽力してくれたからこそ、大洗は救われたのだと」

おりょう「姉者殿・・・」

まほ「会長の角谷は言わずもがな、副会長の小山も、広報の河嶋も、学園艦を追いだされた大洗の生徒達を懸命に支えたと聞く。有能なリーダー達だとな」

桃「当然だ。会長も柚子ちゃ・・・小山も優秀な生徒会だからな」ハハハ

まほ「君もだ。河嶋」

桃「?・・・私か?・・・・・・!?・・・私が!?」

まほ「ああ、君も非常に有能だと聞いている。みほが言っていた。『河嶋さんは砲撃以外はとても有能な人だ』とね」

桃「!!!・・・有能・・・私が・・・」ユウノウ・・・ユウノウ・・・ユウノウ・・・


桃「ッハーッハハハハハ!さすが西住の姉だ!見る目がある!やはり黒森峰の隊長ともなれば違うな!」ハハハ

杏「というわけでいこっかお姉ちゃん」

エルヴィン「おうぼうだ!職権乱用だー!」ヤイノ!

左衛門佐「殿中でござる!殿中でござる!」ヤイノ!

アンチョビ「食べたイタリアンの代金はらえー!」ヤイノ!

桃「ええ~い!やいのやいのと騒ぐんじゃない!カバさんチーム、西住まほとの交流はまた後ですればいいだろう。順番を守れ順番を」

おりょう「ぶー」

桃「アンツィオ、釣りはいらん。とっとけ」ピラッ

アンチョビ「う”う”う”わ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ーーー!一万円もぉぉぉぉぉ!?」アリガトウゴザイマース!

ペパロニ「スッゲー!はじめて見たッスよアタシー!」

カルパッチョ「架空の紙幣じゃなかったんだ・・・」

アンチョビ「うぐっ・・・だ、ダメだ!いくらなんでもこんな大金を受け取るわけにはいかん!ちゃんとお釣りを返すぞ!あ!でもそんなにたくさんお釣り持ち合わせてないよ!」

ペパロニ「ちょっとひとっ走りしてウチの金庫からお釣りとってくるッス!大丈夫!二千円札を二枚も保存してるんスよ!」アタフタ

カルパッチョ「私も秘密の豚さん貯金箱をもってきます!たかちゃんとLINEのやりとりする度に100円貯金してましたから!」アタフタ

アンチョビ「私は銀行に行ってお金をかしてもらってくる!あ!ハンコと印鑑をもってこないと!それから生徒手帳も!あ!わ!」アタフタ

桃「落ち着け。今日は機嫌がいいのだ。だが本来ならショバ代(場所利用料金)を徴収するところだが大目にみてやってるんだ。そこのところを忘れないように!」

カエサル「有能とおだてられて調子に乗ってるんじゃないですかー?」

桃「そんなんじゃない!これから生徒会室で書類の山を片づけねばならんのだ!あー忙しい忙しい!お前達もなにか面倒事をおこさないように!イタリアンありがとうな」

杏「そんじゃあね。あんまり遅くならないうちに帰るんだぞチョビリーヌベスタ」

アンチョビ「もうかけ離れすぎてなにがなんだか!」

 ―生徒会室

柚子「大洗女子学園の心臓部、生徒会室にようこそ西住まほさん。どうぞ、粗茶ですが」ソチャッ

まほ「ありがとう」

桃「茶菓子に干し芋ケーキを用意した。干し芋クレープに干し芋ミルフィーユもある。干し芋パイに干し芋ハーゲンダッツも・・・」ゴチャゴチャ

まほ「すごい待遇だな」

杏「まあ西住ちゃんのお姉ちゃんには大恩があるからね。もちろん大学選抜戦に駆けつけてくれた他の学校のみんなにもだけど」

桃「改めて礼を言わせてくれ、西住まほ。おかげで我が校は廃校を逃れられた」

柚子「いずれきちんとした形で黒森峰にも他校にもお礼に伺うわ」

まほ「気にすることはない」

杏「それから・・・ごめん」ペコ

まほ「・・・何故謝る?」

杏「西住ちゃんのお姉ちゃんには謝らなきゃってずっと思ってたんだ。戦車道を嫌って転校してきた西住ちゃんに、私達は無理矢理戦車道をやらせた」

まほ「・・・」

杏「西住ちゃんがいてくれたから、大洗は廃校せずに済んだ。西住ちゃんがいてくれたから、私達は戦車道を楽しめた。西住ちゃんは私達みんなを救ってくれた・・・でも、それは私が強制したから」

杏「なりふり構っていられなかったとはいえ、西住ちゃんの気持ちも考えずに強制的に戦車の道に引っ張り込んだんだ。本人にも謝るけど、お姉ちゃんにも謝らなきゃなんない・・・本当にごめん」

まほ「・・・」

まほ「頭を上げてくれ。私に謝る必要はない」

杏「・・・」

まほ「たしかに、無理強いさせるのは褒められたことではない。いかなる武道も己から進んで取り組んでこそ意義がある」

まほ「だが、おかげでみほは再び戦車道を楽しめるようになれた」

まほ「あの子も小さい頃は、純粋に戦車が好きな子だった。だが中学、高校と進むにつれ、次第にその気持ちは薄れていった。西住の名と黒森峰という枠があの子を窮屈にしていたのだろう」

まほ「去年の決勝戦の出来事・・・あれが『ラクダの背を折った藁の一本』という奴だ。最後のきっかけとなり戦車から降りる決意をした。戦車道に関わることも嫌になったのだろう」

まほ「だが・・・大洗で君達と戦車道をすることで、あの子の戦車に対する意識が変わった。枠に囚われず、純に戦車道を楽しむことが出来るようになった」

まほ「決勝戦・・・黒森峰との試合の後、あの子は笑顔で私に言ったんだ・・・」


 ~みほ「お姉ちゃん、やっと見つけたよ。私の戦車道!」~


まほ「過去のどの試合に勝った時よりも、試合に負けたあの時が、私にとって一番うれしかった」

まほ「結果的にとはいえ、君達がみほに戦車道をさせたからあの子は再び戦車が好きになれた。自分の道を見つけられた」

まほ「君達は、大洗はみほのおかげで救われたと言うが、その逆でもある。大洗がみほを救ってくれた。君達がみほを救ってくれたんだ」

まほ「礼を言うのは私の方・・・ありがとう。あの子と友達になってくれて」

柚子「まほさん・・・」

まほ「昔からやんちゃで、枠に収まるような子ではなかったからな。手を焼くだろうが、みほのことを任せるよ」

杏「任せてちょうだい」フンス

桃「さすがは西住まほ!器が大きい!私が見込んだだけのことはある!」ハッハッハ

柚子「西住ちゃんが存分に高校生活を楽しめるように全力でサポートするね!そのためにも会長、桃ちゃん、まずはこの仕事の山を片づけないとね」

杏「あう~、めんどくさいな~」

柚子「はい、ハンコです」スッ

杏「あいよー」ペッタン スッ ペッタン スッ ペッタン

杏「ふいー、つかれたよー」グテー

柚子「お疲れさまです。はい、疲労に利く干し芋パフェです」

杏「わーい」

まほ「・・・」

まほ「仕事というのは書類に判を押すだけなのか?」

杏「うん。だいたいのことは小山とかーしまがやってくれるから、私はハンコ押すだけ万事オッケーなんだよ」

まほ「すごい」

桃「会長、この書類にもハンコを押してもらえますか?」スッ

杏「あいよー」

まほ「それは?」

杏「生徒会予算の書類に~、部活動の活動報告書類に~、買い出しの決算書類に~、干し芋入荷しますの書類に~、バレー部復活禁止の書類に~」ペッタンペッタンペッタン

まほ「えっ」

杏「おー、これは大事な書類だね。廃校は無しですよーっていう書類」ペッタン

まほ「どういう書類なのだ」

杏「たとえば、もしこの書類を失くしたりしちゃったら、大洗の廃校取りやめは取りやめってことになるんだよ」

まほ「どういう書類なのだ」

桃「会長、そのような大事な書類はすぐにしまっておきましょう」

杏「そうだねー。ハンコも押したし、いつまでもそのままにしとくと風でピューっとどっかに飛んでっちゃうかもしれないもんねー。まーそんなことなるわけが」

 風<ピューーー

杏「あっ」

桃「どわあああああああああああああああああ!」

柚子「わっ、どうしたの桃ちゃん、急に大声出して」

桃「ゆっ!ゆっ!ゆずっ・・・ゆずちゃっ・・・!」ガクガク

柚子「え?」チラ

 書類<ヒュ~

柚子「わああああああああああああ!大事な書類が風に吹かれて!」

桃「な、なんと!」

 窓<ヒュルリ~

柚子「おあつらえむきに開いてた窓から外にぃぃぃ!」

桃「なんとぉー!」

杏「こまった。ちょっとヤバイ」

桃「ぅおのれぇっ!逃がすかぁ!」ガッ

まほ「待てまて。追いかけようとするな。窓に足をかけるな。落ち着け」

桃「落ち着いていられるかぁ!あの書類が無ければ今度こそ廃校なんだ!身体の一つや二つくらい差し出してでも失くすわけには――」

柚子「ああっ!見て!道路に落ちるよ!あ、あのままじゃ走ってる車の上に乗ってどこかへ行っちゃうよぉ!」

桃「うわああああああああああ!だれかなんとかしてくれぇぇぇ!」

 書類<ヒュ~


 パシッ

桃「!!!」


役員「君達、勝手に廃校になってもらっては困るよ」

 ガラ!

役人「まったく、大事な書類を風に運ばせて失うなんて、社会に出たら誰も拾ってくれたりはしないのですよ」

桃「は、はい・・・」

役人「この書類を紛失してしまったら大洗は廃校になってしまうんでしょう。大事にしまっておきなさい」スッ

柚子「わざわざ届けに来てくれたんですね・・・」

杏「ありがとうございまーす」

役人「勘違いしてもらっては困るよ。大洗を廃校にするのはこの私だ。他の誰かに廃校にさせられたりしては困るんですよ。ましてや書類紛失という生徒のミスで廃校など我慢できないのです」

柚子「は、はあ・・・」

役人「偶然私が近くを歩いていて助かりましたね。では、これで・・・だが忘れないでいただきたい。大洗を廃校にするのは文科省役人の仕事!いつか必ず廃校にしてみせるからな!」ダッ!

杏「あいよ~」バイバーイ

まほ「なんなのだ」

>>363
役員じゃなくて役人でした

中の人ネタいいぞーこれ

更新乙
さり気なく、らぶらぶ大作戦の最新刊ネタが混ざってるな
副会長の業務は闇深だぜ!

>>368
!?・・・中の人ネタは特になにも書いてないけど・・・ど、どれが?・・・たぶん偶然です。中の人ネタはカエサルくらいしか書いてない

>>369
!?・・・まだ最新刊買ってないんだけど・・・たぶん偶然です

杏「さー、仕事も終わったしどっか遊びにいこーよ。せっかく西住ちゃんのお姉ちゃんが来てるんだから、大洗の町を案内してあげなきゃね」

柚子「ダメですよ会長。生徒会の仕事は随時増えていくんですから。ほら、新しい書類です」ドサンコ

桃「自動車部からの予算UPの申請書類です。それから風紀委員の備品リスト、それにバレー部復活希望の署名書・・・これは処分しておきます」ビリ

まほ「えっ」

柚子「まだまだありますよ。うさぎ小屋増築の件の書類、学校に筋トレジム増設の要望書、大洗全生徒ソウルネーム命名計画書、Ⅳ号戦車に住み着いた猫の飼い主探しの草稿書類・・・」

まほ「忙しいんだな」

杏「それだけ頼りにされてるって思えばやりがいはあるよ」

桃「それだけではない。直接生徒会室に相談に来る者も多いのだ」

 生徒A「すみませ~ん、ケータイ落としちゃったんですけど届いてませんか~?」 生徒B「校舎の窓ガラスが壊して周られてるんですけどー」 生徒C「うさぎが逃げてる!」

桃「あぁー、はいはい。ケータイな、届いてるぞ。窓ガラスな、風紀委員に掃除してもらう。うさぎな、一年達に捕まえてもらおう」

柚子「ね?こんな調子でやることがひっきりなしなの」

まほ「大変だな」

 生徒D「校内でカンテレ弾いてる怪しい人が!」 生徒E「集団で走り回ってる人達が・・・」 生徒F「意味不明な言葉並べたててお茶飲んでる人達がいるのでなんとかしてください!」

桃「ちょっとつまみだしてくる」

まほ「本当に大変だな」

杏「ごめんねーお姉ちゃん、せっかくなのに仕事仕事で」

まほ「構わない。お前達は学校のために頑張っているのだからな。とてもいい見本になる」

杏「私ハンコ押してるだけだけどねー」

柚子「それも大事な仕事ですよ。それに会長は会長にしかできないことをやるんですから、それでいいんです」

まほ「話に聞いたが、お母様を味方につけて文科省役人を説き伏せたとか。なかなか出来ることではない」

杏「いやー、それほどかなー」デェヘヘ

柚子「会長はやる時はやる人ですからね。やらない時は何もやらないけどやる時になればしっかりやります。やらない時がほとんどなので何もやらない人と思われてますがやる時はやりますよね」

杏「その通り。他のことは小山とかーしまがぜーんぶやってくれるから私は楽できるのだー。二人のおかげで私は自分のやるべきことに注力できるのだー。二人がいるから私は楽しいのだー」

柚子「もうっ、調子がいいんですから」

まほ「・・・」

 ガチャ!

桃「ただいま戻りました。迷惑な余所者達を厳重注意してきました」

杏「おかーりー」

桃「それから・・・会長、一つ問題が・・・」

杏「お?どったの?」


愛里寿「・・・う・・・」グスン

桃「迷子を拾いました」

まほ「・・・」

今回はここまでで

杏「ありゃ?島田ちゃんじゃーん。また大洗に来てたの?」

まほ「また?」

柚子「劇場版DVDに付属してるOVAで愛里寿ちゃんは大洗に来てたんです」

桃「ベンチに腰をかけてうずくまっていたんだ。だから大洗に正式に転校してもらうために・・・じゃなくて心配だったから優しく声をかけた」

柚子「桃ちゃん、欲を隠して」

まほ「どうしてベンチに一人でいたんだ?」

愛里寿「じつは・・・来る途中の船で酔って・・・」

杏「やっぱり船はニガテなのかー」

柚子「気分が悪かったからうずくまってたの?」

愛里寿「ううん・・・持ってきた地図が大洗の地図じゃなくて世界地図だったから頭をかかえてたの」

まほ「ポンコツじゃないか」

桃「ポンコツじゃないか!」

愛里寿「ポンコツじゃないもん」

杏「で、今日はどんな用事で大洗に来たの?」

愛里寿「スパイに来たの」

まほ「えっ」

愛里寿「あっ、いけない。これは秘密なんだった。みんなナイショにして」シーッ

杏「オッケーオッケー」ニハハ

桃「ちょっと待った。島田愛里寿・・・スパイに来たのか?」

愛里寿「!・・・ど、どうしてそれを!」アワアワ

柚子「戦車道強い人ってみんなこうなのかな?」

桃「大洗に転校したくて見学に来たというのなら歓迎するが、スパイだというのなら話は別だ!会長、やっちゃってもよろしいですか!?」

杏「やっちゃってー」

桃「拷問開始!」ドタバタドタバタ! ダン! ザッ! グルグルグル!

まほ「おお・・・島田愛里寿をイスに座らせ、テープでぐるぐる巻きにして動きを封じた」

愛里寿「わーなにをするつもりだあ」

桃「・・・私にはわかっていた。一目見た瞬間、君が敵の刺客だということがな。匂いでわかる。いくら誤魔化そうとも、犬畜生の匂いはわかるぞ」キラッ

愛里寿「あわわ・・・眼鏡が光って怖い・・・」ブルブル

桃「捕らえられたスパイがどうなるか・・・子供でもわかるだろう。ふふふ・・・楽しいんだコレが」ニヤリ

柚子「はい、桃ちゃん、これを。拷問道具」スッ

愛里寿「く、くちは割らないぞ!私は島田流後継者!忍者はぜったいに秘密をバラさないんだから!い、いたいことはしないで・・・」ブルブル

桃「さあ!イタチ野郎め!覚悟しろ!」クワ


桃「こちょこちょこちょこちょこちょ・・・」コショコショ

愛里寿「きゃー!やめてー!あははははは!」コショコショ

桃「さあ吐け!早くゲロっちまえ!なぜ大洗に来たんだ!?何が目的なのだー!」コショコショ

愛里寿「あはははははは!い、言う!言うから!大洗の人気のヒミツをさぐりにきたのー!」コショコショ

桃「なに?・・・どういうことだ?」ピタリ

愛里寿「はあ・・・はあ・・・じ、実は島田流戦車道は世界中に広まってるけど、そんなにポピュラーじゃないの。広く浅くというか・・・西住流は素人にも人気があるけど、島田は玄人向けなの」

愛里寿「戦車道に詳しくない人でも西住流は聞いたことあるくらいメジャーなのに、島田流はちょっとだけマイナー・・・だからもっと大衆受けするように工夫しないといけない」

愛里寿「そこで、つい最近まで全くの無名だったのに今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気っぷりの大洗にその人気の秘訣を探るために、お母様の指令を受けてスパイに来たの」

桃「なんだそんなことだったのか。拷問おわり!」テープハガシハガシ

柚子「だったらメジャーな西住流に人気を集めるイロハを教えてもらったらいいのに」

愛里寿「私もそう言ったけどお母様が絶対にイヤだって」

まほ「心外だ」

杏「まあライバル流派にアドバイスもらうなんてシャクだろうからね~」

柚子「あのね愛里寿ちゃん、期待しているところ申し訳ないんだけど、私達から教わるようなことはないと思うよ。私達が話題になったのは色々複雑な背景があったからだから」

愛里寿「うん。いい」

柚子「え?」

愛里寿「島田流がマイナーなことを心配してるのはお母様だけ。私はそんなに気にしてない。ほんとは遊びに来たかったから引き受けたの」

柚子「あっ、そうなんだ」

まほ「なんて子だ」

愛里寿「でも迷子になってたのは本当。助かった」

まほ「河嶋が拾ってくれてよかったな。やはり有能だ」

桃「そういうことだが!」カッカッカ!

杏「まあ気軽に大洗を満喫してってよ。最近は遠方から来る観光客も多いし、遊ぶとこはたくさんあるからね」

愛里寿「うん。みほさんにも会いたい」

まほ「おっと、それは私が先だ」

愛里寿「あなたは姉妹なんだからいつでも会えるでしょ」

まほ「今は離れて暮らしている。だから今日はみほは私と遊ぶんだ」

愛里寿「家族なのに離れ離れなんて・・・仲悪いの?」

まほ「仲良い。仲良いぞ。仲良いけど色々大人の事情があるんだ。子供にはわからんだろうがな」

愛里寿「わたし大学生」

まほ「わたしはお姉ちゃんだ」

杏「まーまーご両人、言い争いはそこまでにして。そのまま大規模な抗争に発展しそうでおっかないからさ。まったく、西住ちゃんモテモテだね~」

 扉<コンコン

典子「失礼しまァす!バレー部です!校内パトロール中に怪しい不審者をとっ捕まえたので連行しました!」ビシッ

桃「ぬゎんだと!?不審者!?」

典子「はっ!こちらに!」グイ


エリカ「・・・」ズ~ン・・・

まほ「いい加減にしてくれ」

桃「ぎゃあ!なんだそれは!ワニじゃないか!どうしてワニが学園艦に!」

あけび「校内を徘徊してたんですよ。危ないんでふんづかまえてきました!」フンス

エリカ(うう・・・不覚よエリカ・・・失態よエリカ!この特製ワニさん着ぐるみでワニに扮装して大洗に潜入したっていうのに、あまりにも扮装が完璧すぎて逆に捕まるなんて・・・)ズ~ン

柚子「野生のワニかしら・・・それにしても大きいわね」

愛里寿「かわいい」

まほ(みんな気付いていない・・・あれはエリカが大事にしているお気に入りのワニさん着ぐるみ。ハロウィーンの時にきていたものだ。その証拠に腰のあたりにタグがあるはず・・・)ソッ・・・

まほ(やはり。タグにしっかり逸見エリカと名前が書かれている。つまりこの着ぐるみの中身はエリカだ。何故大洗に・・・)

杏「いやーワニがウロウロするようじゃこの学園艦も危ないねー。よし、風紀委員に学園艦内のワニを一斉に駆除してもらおっか。もちろん、このデカイワニもね」

エリカ「!」ビクッ

桃「さすが会長!誰かが襲われる前に手を打つその采配!ようし!このワニの駆除は私にお任せください!柚子ちゃん、ワニ革バッグが欲しいと言ってただろう?」

柚子「わーい、ありがとう桃ちゃん」

エリカ「ちょ、ちょっと待った!・・・え、えーっと・・・ぼ、僕は悪いワニさんじゃないワニ!ひどいことしないでほしいワニ!」ワニワニ

桃「ぎゃあ!ワニがしゃべったあ!」ドキィ!

柚子「見せモノにしたら儲かるよ桃ちゃん!」

杏「ミュータントかねぇ」

愛里寿「かわいい」

まほ「落ち着けお前達」

杏「なーんだ、逸見ちゃんだったのかー」

エリカ「くっ!・・・バレてしまったわに!」ギリッ

柚子「いつも語尾にわにつけてるの?」

まほ「エリカ、どうして大洗にいるんだ?それもワニに扮して潜入するとは・・・」

桃「まさか貴様もスパイじゃあるまいな?拷問道具用意!」ザッ!

エリカ「スパイじゃないわよ!・・・仮にも私達は大洗に敗北を喫してしまった。次こそは必ず勝たなければならない。だから大洗に潜入し、戦いに役立つ情報を探っていたわけよ」

杏「なーんだ、そんなことだったのか」

桃「やはりスパイじゃないか!」

エリカ「べ、別にみほ・・・じゃなかった副隊ちょ・・・じゃなかった元副隊長が大洗で元気に楽しくやってるのか気になって忍びこんでた訳じゃないわよ」

柚子「そっちが本音ね」

杏「やっぱ西住ちゃんはモテモテだね~」

まほ「さすがはみほだ」

愛里寿「さすがみほさん」

桃「ええい!どいつもこいつもポンコツか!マトモな奴はおらんのか!」

忍「あのー、ところでワニに変装した逸見さんを見つけたのは我々バレー部なんですが・・・」

桃「ん?おお、そうだ。忘れていた。報告御苦労。後はこちらで対応しておく」

妙子「いえいえ、大したことではありません」

典子「ところで相談なのですが、今回の我々バレー部の働きを認めてくれるのであれば是非バレー部の復活を――」

 扉<バタン

桃「さて、二人のスパイをどうします会長」

まほ「ちょっと待て。アヒルさんチームに対して冷たすぎないか」

桃「いつもこうだ」

まほ「余計ひどい」

杏「そりゃ本音ではバレー部復活させてあげたいよ。アヒルさんチームめちゃくちゃがんばってくれたし。でもね・・・どうしてもバレー部を復活できない理由があるんだよ」

まほ「っ・・・そ、それは一体・・・」ゴクリ

杏「部員が足りない」

まほ「そりゃ仕方ない」

 エリカ「今のうちよ島田流。こっそり逃げ出しましょう」ソロ~

 愛里寿「うん。このかくれみの術の布をかしてあげる。これを使えば姿を隠せる」ソロ~

桃「おい!そこっ!動くな!」ピピー!

 エリカ「!」サッ! 愛里寿「!」サッ!

桃「むむっ!き、消えたぞっ!」キョロキョロ

柚子「やっぱり桃ちゃんが一番ポンコツだね」


 ――西住邸――

しほ「ようこそいらっしゃいました。島田流家元」

千代「いえ、今日はお招きいただき、誠にありがとうございます。西住流家元」

しほ「・・・」

千代「・・・」

 ガラ・・・

菊代「失礼します。お茶をお持ちしました」ソッ・・・

しほ「ありがとう、菊代さん」

千代「・・・フフ」

しほ「・・・なにか?」

千代「いえ、別に」フ・・・

しほ「・・・島田流家元、今日はプライベートな顔合わせです。前回そちらのお宅を訪問させてもらった時は、私が西住流を正式に襲名した挨拶もかねてのもの。故に互いの立場を尊重していました」

千代「そうですね」

しほ「しかし今日は違います。私達以外には誰もいない。礼節をとりつくろった挨拶でもない・・・私的な会合です。堅苦しい態度はやめにしましょう」

千代「・・・そうね、わかったわしぽりん」

しほ「途端にそれかちよすけ!その呼び方はやめなさいと言ってるでしょ!」ヤイノ!

千代「あなただって人のことをちよすけだのちよきちだのと!私は千代よ千代!島田千代!」ヤイノ!

 しほ「なにを!」 千代「なによ!」

 \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

しほ「まったく、あなたという人は昔っから子供のように人をおちょくって。いい加減にしなさい」

千代「そういうそっちは学生時代は男口調で格好をつけてたわね。痛々しいのに気付いて女言葉に直したけれど」

しほ「む、昔のことはいいでしょう!やいの!」

千代「やいの!」

 \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

菊代「ふふふ」クスクス

しほ「菊代!なにを笑っているの!」

菊代「いえ、お二人共昔から変わってないなーと思って。学生の頃からことあるごとにヤイノヤイノと言い争いばかり・・・本当に仲良いですね」

千代「これのどこが仲良いのよ。菊ちゃん、しぽりんの世話ばかりさせられて少しおかしくなったんじゃない?」

菊代「フフ、かもしれませんね」

 Σしほ<! ガーン

菊代「冗談ですよ。おかしいのは千代さんの方です」

 Σ千代<! ガーン

菊代「フフフ、これも冗談です」

しほ「・・・まあ、無駄話はさておき、しまちょん、今日は何の用件で来たのかしら?」

千代「冗談はよしこちゃん。しぽぽん、あなたが来るように連絡してきたんじゃないの」

しほ「・・・?」

千代「・・・?」

しほ「・・・まさか」

菊代「いえい」ブイ

しほ「菊代!あなたが仕組んだのね!」

菊代「こうでもしないとお二人が仕事以外のプライベートで会うことがありませんからね。今日集まってもらったのは他でもありません。重大なお話があるのです」

千代「重大な・・・一体どんなお話なの?」ゴクリ

菊代「これです」バサッ

千代「・・・これは・・・・・・『月刊戦車道 西住まほ、みほ――最強姉妹特集号』・・・」

菊代「戦車道雑誌の特集記事・・・まほお嬢様とみほお嬢様のスペシャルインタビューから過去の試合などの徹底分析を記載したものです。問題なのはこの表紙!」バン!

菊代「見てください!まほお嬢様とみほお嬢様のツーショット写真・・・なのになんですかこの小洒落た衣装は!都会のイマドキ女子高生がオシャレした私服風の衣装なのです!」

菊代「制服でもパンツァージャケットでもなく私服姿を表紙にするのはいいです!しかしお二人はこんな服を着ません!お二人はもっと子供っぽいというか女子高生としてはダサめの服を着ます!」

菊代「撮影する際に用意された衣装なのでしょうが、こんなものはお嬢様達の本当の姿ではありません!こんなことでは世界中のまほみほファンの方々に対して申し訳が立ちません!」バァン!

菊代「そこでどうか西住流家元のしほさんと島田流家元の千代さんのお二人から出版社に写真の撮り直しと雑誌の再発行をするように圧力をかけてもらいたいのです!」キリッ

千代「あなたねぇ!そんなフザけた――」

しほ「わかったわ」

千代「しぽりぃん!」

しほ「まずはこんな衣装を用意したスタイリストをブッ潰します」ザッ

千代「待ちなさいよ!あなた達、子煩悩にもほどがあるわよ・・・」

しほ「まほとみほは世界一可愛い姉妹だから仕方ないわ」

菊代「完全に同意」

千代「はあ・・・これだから西住流は時代遅れなのよ。世界一可愛いのは愛里寿なのに、それを認めようとしないなんて」

しほ「耳に薬莢でも詰まったのかもしれない。今、ちよちよ丸がおかしなことを口にしたように聞こえたわ。まほみほよりも可愛い子が地球上に存在するはずがないのに」

千代「おほほほ、老いたわねしぽりーぬ。耳は聞こえてるのに頭がボケちゃってるわ。愛里寿のかわいらしさを脳で認識できていないのね」

しほ「まほとみほの方がかわいいわ」

千代「いーえっ、愛里寿の方がかわいい」

しほ「まほみほ!」クワ!

千代「愛里寿!」クワ!

菊代「まあまあお二人共、私もまほお嬢様とみほお嬢様が宇宙一かわいいとは思いますが、どこの親も自分の子が一番と思うもの・・・千代さんの言い分も理解できます」

千代「言い方」

菊代「しかし今日千代さんを招いたのは雑誌の表紙を差し替える援護をさせるため。とりあえず今日のところはおだてておきましょう。はいはい、千代さん家の子もかわいいですねー」

千代「あなたいつからそんな意地悪になったの」

千代「まったく・・・でも、せいぜい今のうちに調子に乗っているといいわ。今に見ていなさい。すぐに島田流は西住流よりもはるかに人気になってみせるんだから」

しほ「菊代、ちよきちが寝言を言っているわ」

菊代「千代さんはご冗談がお上手」

しほ「鼻で笑ってやりましょう。フォヒホホホホホ」

千代「ぐぬぬ・・・バカにして。何も知らないのね。今、まさにこの時、世界一可愛いウチの愛里寿が大洗女子学園に潜入し、その人気のエッセンスを盗みだしているとも知らずに」

 スマホ<シマァダ!シマァダ!シマァダ!

千代「あら、噂をすればなんとやら。愛里寿から定時連絡がきたわ」スッ


愛里寿ちゃん
 <お疲れ様です。大洗潜入大作戦の進行度の報告の連絡をします。

                                   はいは~い☆愛里寿ちゃんが今日どんな楽しいことしたのか、ママに教えて~♪(((≧▽≦)))♪>

愛里寿ちゃん
 <大洗学園の学園艦に到着した後、道に迷いました。

                 えっ!?Σ(゜Д゜;)大丈夫なの!?ママが渡した地図じゃわからなかった?やっぱりまだ愛里寿ちゃんにおつかいは早かったわね・・・(´Д`;)>

愛里寿ちゃん
 <その後、大洗女子の生徒会の方に保護してもらいました。

                                                   よかったー(*^∀^*)きっと愛里寿ちゃんがいいこでかわいいからね♡>

愛里寿ちゃん
 <現在、大洗女子の捕虜となっています。また、一時間後に連絡します。お疲れさまでした。

愛里寿ちゃん さんが写真を送信しました

                                                                         ゜ ゜    (Д )>

千代「 ゜゜   (Д )」

しほ「どしたんな」

千代「・・・あ、愛里寿が送ってきた写真・・・」プルプル

しほ「ん?」スッ・・・

菊代「わ・・・まほお嬢様とお友達の皆さんの写真ですね。こちらは黒森峰の逸見さん、こっちは大洗の生徒会の方々、これは千代さん家のお子さんですね」

しほ「まほがピースしてるわ。すごくかわゆい」

千代「・・・ま、まずいわ・・・」プルプル

菊代「?」

千代「愛里寿ちゃんが大洗の生徒会に捕虜にされちゃったのよ!廃校を免れたとはいえ大洗はまだまだ資金難と聞くわ!愛里寿を人質にして身代金をせしめるつもりなのよ!」ワー!

菊代「こんなに笑顔でピースしてますけど」

千代「でも大洗女子の捕虜となってるって文に書いてるわ!これは平然を装ったSOS信号なのよ!愛里寿SOS!今日もまた誰か乙女のピンチなのよ!」ホ~ラホラヨンデイルワ~

菊代「考えすぎでは・・・」

しほ「・・・それよりも菊代さん」

菊代「あ、しほさんが私のことを菊代さんと呼ぶ時は仕事の時かマジメな話の時だけ。つまりこれはマジメな話ですね」

しほ「・・・どうしてまほが大洗にいるのかしら?」


愛里寿「よし、いい写真が遅れた」マンゾクー

杏「スパイなのにみんなで集合写真とらせてほしいなんて根性据わってるねー。さすがは島田流の後継者だよ」ハハハ

エリカ「まったく、どうして私まで・・・」ブツブツ

愛里寿「この写真、あとで送るから連絡先教えて。ほら、西住まほさんが笑顔だよ」スッ

エリカ「ありがとうございまぁす!」ザン

 スマホ<アアアンアン♪アアアアンアン♪

柚子「あ、会長ケータイ鳴ってますよ」

杏「んー。お、西住ちゃんから電話だ」ピッ

 まほ&エリカ&愛里寿「「「 ! 」」」

杏「はいはーい西住ちゃんー?どしたのー?」

まほ「角谷、変わってくれ。お姉ちゃんだから。私お姉ちゃんだから」

エリカ「いえ隊長は大洗のポンコツ達に振り回されてお疲れでしょうからここは私が代わりに電話にでます」

愛里寿「いやいや共通の趣味を持つ私が代わるべき。二人ともこわい人だからみほさんも嫌がるはず。みほさんも私とおしゃべりしたいはず。みほさんの一番の友達だから」

エリカ「聞き捨てならないわね!中学の頃から同じ釜の飯を食って同じ屋根の下で過ごしてきた私が一番に決まってるじゃない!私は別にみほのことなんかなんとも思ってないけど!」

まほ「私はお姉ちゃんだ」

愛里寿「みほさんと一緒にボコグッズ買いに行ったりボコごっこしたりお泊まり会したりしたよ。だから私が一番」

エリカ「私なんか一緒に汗水流して練習したし一緒に必死こいて勉強したし一緒に・・・もっと一緒にいたかったわよ!」

まほ「私はお姉ちゃんだ」

杏「おっけー、わかった。じゃ、そう伝えとくねー」ピ

愛里寿「あっ・・・切っちゃった」ショボン

杏「西住ちゃんのお姉ちゃんに伝言だよー。西住ちゃんの家にきてほしいってさ。短いけどお姉ちゃんの亀さんチーム体験入隊はここまでだね」

まほ「みほの家」

エリカ「隊長、お供します」ザッ

愛里寿「昨日の敵は今日の友」ザッ

桃「おっと、そうはいかないぞ。密航者には校内の清掃が課せられる」

 エリカ&愛里寿「「えぇ~!そんなぁ~!」」

桃「これからお前達二人には体育館とうさぎ小屋と戦車倉庫の清掃をしてもらう」

 エリカ&愛里寿「「鬼~!」」

桃「ええいうるさいっ!スパイのクセに生意気だぞっ!」

柚子「ごめんねまほさん、ずっとあわただしくって。もーウチの学園艦って毎日毎日ドッタンバッタン大騒ぎなの」

まほ「いや、構わないさ。この学校なら、みほも楽しいだろう」

杏「それは保障するよ」ニカッ

 愛里寿「私にいい作戦がある。このえんまく玉で目くらましをするから、その隙に逃げよう」

 エリカ「さすが島田流ね。頭がいい」

 桃「おいっ!何をコソコソやっている!」

 愛里寿「えいっ」ボワン

 桃「うわわっ!目が~!目がァ~!」アァー!

 愛里寿「わー、前が見えないー」

 エリカ「なにやってるのよ!失敗忍術じゃないの!煙が晴れるまで危ないから私の手を握ってなさい!まったく!」

 愛里寿「うん、ありがとう」

 桃「かいぢょおぉ!ゆずじゃぁ~ん!だずげで~!」ビエー

今回はここまでで
公式ではしほさんと千代さんと菊代さんが昔馴染みかどうか不明ですが所詮SSなので大目にみてください

おつ
イッチもフレンズか

>>407
すまんがアニメ見たことないのですじゃ。そういうフレーズだけ知ってるだけで。だからこれ以上は踏み込まないのじゃ


菊代さんなんてキャラガルパンにいたっけ?って人もいるかもしれないけど、本編前日談の漫画に出てた人です

 ―西住みほ宅

まほ「来た」

 ピンポ~ン

 <ハーイ

 ガチャ!

みほ「いらっしゃいお姉ちゃん!」パァー

まほ「ああ、お邪魔するぞみほ」

みほ「おねえちゃん!おねえちゃん!」ミッホミッホ

まほ「みほみほ」マッホマッホ

沙織「玄関先で二人してピョンピョン飛び跳ねるのもそこまでにして、中に入ったら?」

華「良いではありませんか。姉妹の久々の再会なのですから」アラアラ

麻子「こないだ聖グロに二人で短期転校したんじゃなかったのか」

優花里「まあまあそう言わずに~。なんてったってあの最強無敵の西住姉妹の仲睦まじい姿!ファンにとってはヨダレものですぅ~!」ズビッ

 みほ「お姉ちゃんちゃんお姉ちゃん♪」ミッホイミッホイ♪ まほ「みっほほみほほ」マッホイマッホイ♪

沙織「最強無敵ねえ・・・」

みほ「ようこそ私の部屋へー」ジャーン

まほ「これは・・・」

沙織「私達、今までお姉さんの歓迎パーティーの準備してたんですよ。折り紙でいっぱい装飾作ったり、料理の準備したり・・・」

華「まほさんがいつ大洗に来てもいいように準備していたのですが、いざ来られるとなると飾り付けやリハーサルに手間取ってしまいました」

まほ「花が部屋中に・・・綺麗だな」

みほ「華さんのアイデアだよ」

優花里「結果的にとはいえ、他のチームを順番に周ってくれていたおかげでこのように完成しました。あとはさっきサンダース隊長のケイさんから差し入れでもらったお肉を焼くだけです!」

沙織「それにしてもケイさんって太っ腹だよね~。急にきたと思ったらこんな大きなお肉をヒョイっとくれるんだもん。それも『マホと一緒に食べてね♪』な~んて、いい人すぎだよ」

優花里「先日、姉住殿と私は一緒にサンダースに短期転校していたので、その縁もあるんでしょうね。しかしみてくださいこの巨大牛肉!」ドーン

麻子「重量感あるな」

みほ「せっかくもらったんだし、いただいちゃおう。ね、お姉ちゃん」

まほ「ああ。みんな、わざわざありがとう」

みほ「どういたしまして。さ、お肉を焼いて・・・・・・あれ?しまった、調理用の油を切らしちゃってた・・・」

まほ「みほ、燃料の残りは常に意識しておけ。試合中にガス欠など冗談にもならないぞ。今後、二度と同じミスが起きないように反省レポート三枚分書いて提出するように」

みほ「ごめんなさいお姉ちゃ・・・隊長、申し訳ありません。お母さんには報せないで・・・」

沙織「ちょっとちょっと!急につらい過去再現しないでよ!」

まほ「冗談だ」

みほ「冗談だよ」

沙織「リアルすぎて笑えないよ!」

沙織「麻子、戦車出して。ひとっ走りして調理油買いに行こっ」

麻子「面倒だなぁ~・・・今あるもので代用してくれ・・・」

華「と言っても、油の代わりになるようなものは・・・」キョロキョロ

優花里「私に任せてください!いざという時にために戦車用のオイルを持参してるんです!このスキットルの中に!」バーン

まほ「それは『荒廃した世界で古びたコートを着た男が中身を飲もうとするが何も入って無くて逆さに振った後「チッ・・・」って投げ捨てるヤツ』・・・スキットルというのか」

沙織「ねえねえ、雑誌で見たんだけど男子って料理上手な女子が好きで、特に強火で派手に焼く料理がハートを射止めるって書いてたんだー。だからさ、このお肉もド派手に焼こうよ!」

華「いいですねぇ」

優花里「それも任せてくださいぃ!隠し味に不凍液をかけてー」バシャバシャ

まほ「えっ」

優花里「ナパームの薬莢をふりかけて一気に焼きあげます!」パッパッパッ

華「いいですねぇ!」

沙織「さっすがゆかりん!」

麻子「大地もろとも焼きつくせー」

優花里「さあお肉をひっくり返しますよー!ウェルダーン!」グルン

 \ ボ ワ オ ア ア ア ア ア !!! /

みほ「わあ!大爆発!」

沙織「ああ~っ!飾り付けの花に火が~!」

まほ「ドッタンバッタン大騒ぎ」

 プシュ~

みほ「ふう・・・なんとかおおごとにならずに済んだ・・・消化器ちゃんと置いといてよかった」

優花里「すみません・・・私がハリきってやりすぎてしまったばっかりに・・・」ショボン・・・

沙織「ゆかりんのせいじゃないよ。私が火力を求めたりしなければ・・・」シュン

華「いいえ、私が部屋に花を飾り付けたりさえしなければ火が燃え広がることはありませんでした・・・」ヨヨ・・・

麻子「・・・私がめんどくさがらずに調理油を買いに行っていれば・・・」ズーン

みほ「ううん、そもそも私がちゃんと油を買い置きしておけばこんなことにはならなかったんだよ」

まほ「・・・」

みほ「ごめんねお姉ちゃん。せっかく料理を用意したのに、全部ボヤっちゃった・・・」

まほ「・・・冷蔵庫を見せてもらう」ガキョ

みほ「え?・・・あ、うん・・・」

まほ「・・・ふむ、手つかずの具材がまだあるな・・・よし、皆、顔を上げろ。これより、諸君ら大洗あんこうチームと西住まほの共同戦線を張る」

沙織「え?なになにどゆこと?」

優花里「なにがはじまるんです?」

まほ「カレーを作ろう」


まほ「よし、では秋山装填手、その具材を鍋へ投下してくれ」

優花里「了解であります!ジェロニモー!」ボタボタボタ

まほ「武部通信手、ルーを投入後、すみやかに鍋内を旋回」

沙織「ラジャー!恋はダイナマイトー!」ボタボタボタ グルグルグル

まほ「五十鈴砲撃手、お味噌汁の方はどうだ?」

華「なんだかブクブクされているのですが」ブクブクブク

まほ「吹いてる吹いてる。火をゆるめて」カチチ・・・

麻子「隊長、サラダ盛ったぞ。ゆでたまごも添えた」ジャーン

まほ「よし、配置に」

沙織「隊長!カレーがいい感じにいい感じです!」ビシッ

まほ「うむ。みほ」

みほ「お皿にご飯を盛って、カレーの絨毯爆撃だね」

まほ「ふ・・・その通りだ」

沙織「せーのっ」

 「「「 いただきやーす! 」」」

優花里「おいしいいい!姉住殿の指揮の下に作ったあんこうチーム特製カレーライス!普通においしいです!」ングング

華「絶品の味・・・というわけではありませんが、普通においしいですね」モグモグ オカワリ

沙織「うんうん。こういう庶民の味が男子にはウケるんだよねー」モフモフ

麻子「さすがは西住流後継者。私達が失敗して落ち込んでいたところを上手く先導し、持ち直してくれるとは」

みほ「ありがとうお姉ちゃん」

まほ「いや、大したことはしていないさ。ただカレーが食べたかった。それだけのことさ」モグモグ

優花里「それにしても姉住殿は料理もお上手だったとは。やはり何をやらせても完璧なお方ですね!」

まほ「アンツィオに短期転校した際、アンチョビから手ほどきを受けたんだ」

沙織「へー、さっすがアンチョビさんだね。私もアンツィオで花嫁修業でもしてくるかなー」

華「沙織さんもアンツィオに見学に行ったことがありましたね。本格的に料理を教えてもらいに行くのもいいかもしれませんね」モグモグ オカワリ

まほ「それはいい。アンツィオでは一日五食、おやつが二回、夜食もあるからな。食事についてはかなり勉強になるぞ」

みほ「えぇー・・・ものすごく食べるんだぁ・・・」

麻子「行ってこい沙織」

沙織「絶対行かないから!絶ッッッ対に行かないから!」

華「私、短期転校の手続きをしてきますわ」モグモグ オカワリ

消化器で消すみほは狂気

>>425
消火器使うのってもしかして情弱か何かなのか?・・・と思ったらなるほど消化器・・・そりゃあ狂気ですわな

沙織「おいしかった」ゴッツァンデス

優花里「しかし・・・この惨状は後片付けが大変ですね。部屋中消火器の粉だらけ」

麻子「大丈夫だ。そど子に言えば全部片付けてくれる。部屋の風紀が乱れてる~と言えば無償で掃除してくれるぞ」

沙織「風紀委員って便利ぃ」

麻子「ケータイで連絡入れとく。今日はもう日が暮れるから明日にでも来るだろう」ピピッ

みほ「なんだか悪いなぁ・・・」

麻子「向こうは好きでやってるんだ。誰も損はしない」

みほ「お姉ちゃんに今日ここに泊まってもらうつもりだったんだけどどうしよっかなぁ」

まほ「ふむ・・・そうだな。ここにいる皆でキャンプをするというのはどうだ?継続高校でサバイバル術を学んだんだ」

みほ「キャンプ?」

優花里「すごい!楽しそう!友達とキャンプするなんて初めてですぅ!」

華「いいですねぇ。私、お布団以外で寝るの初めてです

沙織「外の空気に触れて眠るとマイナスイオンが云々で美容にもいいかも!」

麻子「ハンモックは私がもらうぞ」

みほ「大丈夫なのかなぁ・・・」

まほ「安心しろ。私は外部と連絡も取れない無人島で野宿して生き延びたんだ。お前達もきっと無事に生き延びられるさ」

沙織「ちょっと待って私達がやるのってただのキャンプだよね?」

戦車道は淑女を育てる武道です。
……ガルパン世界における淑女の定義とはなんぞや。


 ―――・・・・・・

アンチョビ「いやー!儲かった儲かった!今日も大入りだったな!」

ペパロニ「これなら新調したピザ窯台稼げるのも案外スグかもしれないッスね!」

カルパッチョ「これもたかちゃん達が大洗の生徒の皆さんに口コミで評判を広めてくれたおかげですね。さ、そろそろ引き上げましょうか。たかちゃんも帰っちゃったし」

アンチョビ「そうだな。最後に自分達用に作ったイタリアンを食べて帰ろう!」イタリア~ン



ダージリン「あら、どこからかいい匂いがするわね」

オレンジペコ「どこかで料理でも作っているんでしょうか?」

ローズヒップ「おいしそうな匂いがしますわ!わたくしお腹と背中がガッチャンコしそうですの!我慢なりませんの~!」タタター

アッサム「あ、コラローズヒップ!待ちなさい!」

ルクリリ「ご安心くださいアッサム様!このルクリリがローズヒップの暴走を止めてみせてしんぜます!くぉらローズヒップゥ!一人だけ食べるのは許るさーん!」グオー


 スンスン・・・

カチューシャ「カチュッ」ピククッ

ノンナ「どうしましたカチューシャ」

カチューシャ「いいニオイがする・・・あっちからよ!ノンナ!クラーラ!行くわよ!」

クラーラ「スゲーナスゴイデス」

ノンナ「『おいしそうな匂いに敏感なカチューシャ様くぁわいいんじゃあ~』と、クラーラは言っています」


ミカ「おやおや、なんだか美味しそうな香りがするね。風が運んでくれたのかな?」

アキ「すんごいおいしそうなニオイ!たぶんイタリア料理屋さんでご飯作ってるんだよ!行ってみようよ!」

ミッコ「でもさぁ、私達お金なんてないぞ。イタ飯屋なんて高そうじゃね?」

ミカ「平気さ。人間、目の前で土下座されれば少しは慈悲の心が芽生えるものだからね」

アキ「プライドっちゅうもんがないのミカには」


西「ヤヤヤ!ケッタイな!どこからか涎が垂れてしまいそうな香りが!」

細見「西隊長!これは恐らく炊き出しをされているのでは!?」

西「うむ!おそらくそれで間違いないということで確実だ!よし!せっかくなので我々も御相伴にあずかろう!」

玉田「よーし!知波単学園!西隊長を先頭に全速前進突撃吶喊ー!」

 \ワーーー!/ \ギブミーチョコレート!/ \ヨミセデタンメン!/


ケイ「HAHAHA!今日はゲームをたくさんして運動もたくさんしたわね!それにしてもあのアリクイさんチーム、いいセンいってるわね。ナオミのシゴキについてくるなんて」

ナオミ「今度サンダースに招待しよう。20倍重力室でのトレーニングを試してみたい」

アリサ「はあ・・・なんで私までナオミズブートキャンプに付き合わされなきゃなんないのよ・・・あっ、なんか美味しそうなイタリアンの匂いがしますよ。行ってみましょう」

ナオミ「せっかく運動したのにまた食べるのか」

ケイ「インフィニティループってフィアーね」


エリカ「ふぅ~~~っ・・・やっと掃除終わったわ・・・しっかし、スパイに対して掃除をさせるだけなんて、やっぱり大洗って甘ちゃんよね」

愛里寿「優しい良い人達だよ」

エリカ「ハッ!そんなんじゃ全国大会覇者校としての威厳も何もないわね。アンタも子供だからわかんないかもしれないけど、王者ってのは風格と気品が重要なの。ビシっとしないとダメよ」

愛里寿「なるほど」

エリカ「まったく、これで大学選抜の隊長なんてね。それよりお腹空いてない?掃除なんかさせられて疲れたでしょ。ご飯おごってあげるわ。あっちからいい匂いがするから行きましょ」

愛里寿「ありがとう」


     \ バッタリ! /

 アンツィオ「あ」   知波単「あ」

 聖グロ「あ」   サンダース「あ」

 プラウダ「あ」  エリカ&愛里寿「あ」


カチューシャ「イツミーシャ!」 エリカ「地吹雪のカチューシャとブリザードのノンナ、むちゃくちゃなロシア語のクラーラ」

愛里寿「ドゥーチェのアンチョビ!」 アンチョビ「愛里寿!愛里寿じゃないか!それにそっちは継続一家!」

ミカ「アンツィオの三人娘だね。それにそっちはサンダースの皆さん」 ケイ「HA!無人島で遭難してた継続ズ!それにチハタンズも!」

西「雷洲(さんだぁす)の盟友の皆さん!そちらは薔薇尻殿!?」 ローズヒップ「突撃学校の皆さま!お久しゅうございますわ!」


ダージリン「どうやら、偶然ばったり各校の皆さんと出会ったみたいね。こんな言葉があったわ。『8時だヨ!全員集合』」

オレンジペコ「ダージリン様・・・もはや格言でもなんでもありません」

今回はここまでで

>>431
聖グロに短期転校する回で淑女修行したからみほもまほも淑女

 ♪デレレ~レッ デ~レッ デケデケデンデン♪ \ガールズパンツァーッ!/

西「これは奇遇ですなぁ!このような地で皆さんとお会いできるとは、早朝の乾布摩擦をしている頃には思いもしませんでした!」

ミカ「戦車乗りは引かれ合う・・・こうして私達が出会ったのも、偶然という名の必然なのかもしれないね。風に舞い散る花弁にも、道端に転がる小石にも、全てに意味があるのさ」

ダージリン「誰かが言っていたわ。『運命に従うも運命なら、運命に抗うも運命』だってね。どうせなら私は懸命に抗う方を選ぶわ」

ミカ「フ・・・それもまた人生さ。同じゴミなら、どうせ燃えるゴミでいたい・・・賢いとは言えないけれど、間違いとも言えない選択さ」

ダージリン「世の人間全てが賢ければ、とっくに人類は滅んでいるわ」

西「おお!言葉の意味はわからんがとにかくすごい事を言ってそうですな!」

カチューシャ「日本語で話しなさいよ!格好つけてそれっぽい言葉並べたててるけど全然会話になってないじゃない!」

エリカ「聖グロと継続の隊長を会わせちゃダメって高校戦車道界の掟があるけど、こういうことだったのね」


 <―――・・・・・・バババババ

エリカ「?・・・・・・!・・・この音は!」バッ

ケイ「WHAT?どうしたのエリー。ガスの元栓締め忘れてたの?」

エリカ「・・・音よ・・・この音・・・」ジッ・・・

ケイ「音?・・・ナオミ」

ナオミ「・・・」ジッ


 西住ヘリ<バババババ・・・

ナオミ「ヘリだ。黒いヘリが近づいてくる。ここから10分ほどの距離だ」

エリカ「やっぱり!間違いない!西住流家元のヘリよ!」

ナオミさん音聞いて色までわかるんすか……

愛里寿「西住ヘリが大洗に来た、ということは、みほさんのお母さんがに会いにきたのかな」

ローズヒップ「ミシシッピヘビさんですの?」

アッサム「ローズヒップ、にしずみヘリ、ですよ」

ローズヒップ「ごめんあしゃーせー!」

エリカ「まさか・・・さっき島田流家元に送った、愛里寿達や隊長と撮った写真・・・なんらかの経緯であの写真を見たのでは・・・マズイ・・・マズイわ!マズすぎる!」ガタガタブルブル

ローズヒップ「ダージリン様の手作り料理を食べましたの?」

ダージリン「んっふ、ローズヒップ、エリカさんは何も食べていないわ。マズイというのは、西住ヘリが大洗に来たことがマズイということよ」

ローズヒップ「ごめんぁしゃっせっ!」

西「逸見殿、何がそのように不味いのですか?西住さんの母上が来られるのは良いことではありませんか」

エリカ「いいえ・・・おそらく隊長が大洗にいることを知って飛んできたのよ。文字通りね。隊長が他校に短期転校していることを厳格な西住流家元が知れば、どうなるかは火を見るより明らか」

ローズヒップ「アッサム様、火ぃー貸してくださいませ」

アッサム「しーっ」シズカニ

西「して、西住さんの母上が来られれば、一体何が始まるんです?」

エリカ「大惨事な大変なことよ!」

ミカ「おやおや」

>>449
あれや描写不足だけどジっと目を凝らしてるってことなんですわ。ヘリで10分離れた距離を

カチューシャ「つ、つまりマホーシャが遊び呆けてるから叱りに来たってこと!?」

ケイ「今、マホはミホと一緒にいるはずよ。さっきオッドボールから『お肉爆発させちゃいましたすみません』ってメールと一緒に大惨事状態のミホの部屋の写真が来たもの」

アンチョビ「爆発?」

エリカ「・・・みんな、私のわがままを聞いてほしい。せめて・・・せめて隊長がみほとの時間を満喫するまで、どうにかして家元を食い止めるのを手伝ってほしいの」

カチューシャ「!」

エリカ「姉と妹が一緒に過ごすことが、あの二人にとってどれだけ貴重なことか私にはわかるわ・・・今だけは・・・みほにも隊長にも、西住の名に縛られずに自由でいさせてあげたいの」

愛里寿「・・・」

エリカ「私一人じゃ到底無理・・・だけど皆が力を貸してくれればなんとかなるかもしれないの!みんな、隊長とみほを守るのに協力して!」

ケイ「OK」ビッ

エリカ「!」

西「そのようなことは尋ねるまでもありません!あたり前田のくらっかーでございまする!」

ダージリン「『踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損々』・・・人生は踊らないとね」

カチューシャ「仕方ないわね・・・その代わり、報酬としてお菓子のシベリアをたっくさん買いなさいよね!」

ミカ「ここで反対するなんて野暮なことはできないさ」

アンチョビ「マルゲリータのためならエンヤコラだ!」

風立ちぬで出てたアレだけど、それ以外に何かのマンガかコントか何かでやたらシベリア推してたのがあった気がするんだけど全く思い出せん
食べたことはありません

 ―生徒会室

しほ「突然の来訪にも関わらず、受け入れてくれてありがとう」

杏「いえいえ。生徒の保護者が学校に来るのは何もおかしなことではないですから」

桃「あわわ・・・あ、あの高さのヘリからジャンプして着地するなんて・・・」ガクガク

柚子「あれが噂のスーパー西住着地なのね。地面に激突するパワーを着地と同時に下へ放つことで衝撃をゼロにするという・・・」

しほ「それで・・・今回来た用件なのだけれど、ま――」

杏「まあそう焦らずに、長旅でお疲れでしょう。干し芋おかきでもどうぞ。小山、お茶淹れて」

柚子「!・・・は、はい、ただいま」ソチャチャッ

しほ「・・・そうね。いただくわ」

杏「いやー、それにしても家元さんも大変ですねー。プロリーグのなんやかんやで大忙しでしょー」

しほ「む・・・たしかにね。ところで、今この学園艦にま――」

杏「今日はもう日が暮れますし、お休みになったらどうですかね。かーしま、宿に連絡して部屋を確保してくれる?」

桃「えっ?・・・あ・・・え、ええっと・・・は、はい!すぐに手配します!」サササッ

しほ「待ちなさい。私はここへゆっくりするために来たのではないわ。私には目的があって来たの」

杏「・・・」

しほ「私は――」

 ガチャ!

エリカ「おや家元!奇遇ですね!私達も!偶然!あ、偶然!大洗にきてたのですよ!」

杏「!」

しほ「・・・」

 ―西住姉妹防衛戦線指令本部(アンツィオ屋台車輌内)―

カチューシャ「ちょっとイツミーシャ!ワザとらしすぎるわよ!もっと自然にしなさい!ナチュラルにカチュラルに!」

 エリカ【うっ・・・わ、わかってるわよ】ボソボソ

カチューシャ「いい!?このカチューシャが指示を出すから、あなた達は怪しまれないようにちゃんとしなさい!まずはイツミーシャとサンダースで口火を切るの!いいわね!?」

ノンナ「各校の皆さんをアンツィオの屋台車輛内からカチューシャが指揮し、西住家元を足止めする作戦・・・うまくいきますかね」

カチューシャ「うまくやってみせるわ。マホーシャとミホーシャの邪魔をさせないためにも、私達でイエモトフを抑え込むのよ!」

クラーラ「アイアムグルート」

ノンナ「『シホーシャでいいじゃん』と、クラーラは言っています」


 ―生徒会室

ケイ「ワオ!西住マムじゃない!大学選抜との試合の反省会を大洗で行った日に偶然にもマムと遭遇するなんて、ディスティニーを感じるわね~!ねっ、アンジー?」

杏「うんうん」

しほ「大学選抜戦の反省会・・・研究熱心で良い姿勢ね」

エリカ「そうですそうなんです!他の学校の隊長達も集まってるんですよ!もちろんウチの隊長も!だから決して大洗に遊びにきたわけではないのですはい!」

ケイ「エリー、ここは私が話すわ。あなたは大人しくしてて」

しほ「そう・・・実はまほが大洗にいると知って来たのだけれど、試合の反省会をしていたのね。納得したわ」

エリカ「ホッ・・・」

しほ「しかしまほに会いに行く」ザッ

エリカ「まままままま待ってください家元!も、もう夕暮れですし隊長は別件でちょっとアレがコレしてソレなんで・・・きょ、今日のところはゆっくりされては?」

しほ「そんな暇はないわ。まほに話があるの。みほにも――」

ケイ「もうここまで来たらバラしちゃうしかないわね。西住マム、実は私達であなたの歓迎会を準備していたんです」

しほ「私の・・・?」

杏「そうそう。反省会してる最中に、家元へお礼をしないとねーって話になったんですよ。なにせ家元が文科省との間を取りもってくれたから試合にこぎつけられたんですから」

しほ「・・・」

ケイ「だから感謝の気持ちとしてサプライズパーティーを企画してたってわけですよ!まっ、こんなに早く来られるなんて、こっちがサプライズだったけどね。HAHAHA!」

杏「ウチのかーしまが今、宿を押さえてるんで、そこを会場にします。大至急宴会準備を進めてるんで、もう少しここでお待ちになってもらえますかね」

しほ「そんなことをしてもらうほど、大したことをしていないわ」

杏「そう言わんでくださいよ。お礼くらいさせてもらわないと気がすみませんから」

しほ「・・・むう・・・そうね・・・あなた達の顔も立たせないとね。わかったわ」

杏「やったぁ」ニカッ


カチューシャ「もうっ!無茶なこと言ってくれるわね!各員に通達!イエモトフの歓迎パーティーを開催することに急きょ決まったわ!すぐに準備にとりかかって!」

 【了解であります!】 【また突然な話ね】 【宴会料理ならまかせとけ!】 【お祭りは好きさ】ポロロン

ノンナ「大洗生徒会の河嶋さんから連絡です。歓迎パーティー会場となる宿を確保したとのことです。すぐに準備に取り掛かりましょう」


ケイ「うまくいったわねアンジー。私のでっちあげに上手く合わせるなんて流石ね」ヒソヒソ

杏「サンキューね、おケイ。いきなり家元さんが来てさ、西住ちゃん達に水差すわけにもいかないしなんとか引き留めようとしたんだけど、おケイ達が来てくれて助かったよ」ヒソヒソ

ケイ「ノープロブレム、ビーハッピー♪せっかくマホが大洗に来てるんだから、もう少しくらいミホと一緒にいさせてあげないとね。きっと今頃、姉妹仲良くしてるでしょうから」






まほ「私だ」

みほ「私だよ!」

 まほ「やいの」 みほ「やいの!」

 \ヤイノヤイノヤイノ!/

沙織「ちょっとちょっと!なんで二人でやいのやいのと言い争ってるの!仲良くしてよ姉妹なんだから!」

優花里「お待たせしました~!野営セット持ってきましたよー!・・・って何かもめ事ですか?」

みほ「あのね、キャンプ用のお菓子とか買い出しに行こうって話してたんだけど、お支払いはお姉ちゃんがやるって言うから・・・」

まほ「私はお姉ちゃんだ。それにここにいる皆の先輩なんだ。先輩は下級生に対して優しくせねばならないと知波単で身を持って学んだんだ」

みほ「でも今日はお姉ちゃんはお客さんなんだよ!だから私がお金を払うよ!」

まほ「私はいつでもお姉ちゃんだ」

 みほ「やいの!」 まほ「やいの」

沙織「もーだから言い争いしないでってば~!仲がよすぎるのも考えもんだよもー」

華「あらあら、優花里さんの家まで戦車で来て、私と優花里さんでキャンプ道具一式を取りに行っている間にそんなことが・・・」

優花里「とりあえず野営セットは車体に積んだんで、冷泉殿、発進してくださいー」

麻子「んー」ガコッ

優花里「ところでキャンプってどこでするんですかぁ?」

みほ「キャンプ場なんてないもんね・・・そうだ!すぐ近くに公園があるけど、どうかな」

沙織「いやいや・・・」

華「みほさんのマンションの屋上、というのはどうでしょう?」

沙織「風情もへったくれもないよね・・・」

麻子「もう日が暮れるし、他に選択肢はない。とりあえずコンビニに寄ってお菓子をたくさん買い込んで、マンションに戻るぞ」ギャラギャラギャラ

まほ「支払いは私に任せろ」

みほ「私が払うよー!」

華「皆で勘定を割るというのはどうでしょう?」

まほ「その発想はなかった」

みほ「さすが華さん!」

沙織「西住姉妹って・・・」

 <パロパン♪パロパン♪ <ラッシャーセー

みほ「コンビニだー」ワーイ

優花里「さあ、キャンプ用の夜食を買いこみましょう!」エーイヤサー!

沙織「今日はキャンプだから特別なんだよね。普段は夜9時以降は食べちゃダメだけど、今日はキャンプだからイイんだよね?今日くらい我慢しなくてもいいんだよね?」ネッ?ネッ?

優花里「?いいですよー?」

みほ「まずポテチー、それにポッキーにー、チョコパイもー」ガサガサ

麻子「買い物カゴがみるみるうちに満タンに」

華「みほさん、ポテトチップスはコンソメがいいです。一人で食べるのならうすしおですが、皆でワイワイ食べるのならコンソメがいいです」

沙織「華、目が怖い」

まほ「これも買おう」ゴトン

麻子「ラムネか。しかも箱買い」

優花里「姉住殿はラムネがお好きなんですか?」

まほ「ああ。継続高校に短期転校した際、我々はラムネのおかげで無人島から脱出できたのだ。命の恩人だ」

優花里「なかなかに波乱万丈な人生送ってますね」

まほ「ちなみにラムネの瓶の中にあるビー玉のようなものはラムネ玉といい、炭酸の圧力でフタをする仕組みになっているそうだ。瓶は再利用されるんだぞ」

華「へぇ~、エー玉と呼ぶのではないのですね」

沙織「短期転校して何を学んでるの・・・」

 <アリヤトーゴザシャー <パロパン♪パロパン♪

みほ「よしっ、ジュースも買ったしアイスも買ったし、買い出しはこれでオッケーかな」ドッチャリ

優花里「クーラーボックス持って来て正解でした」

みほ「それじゃ戦車に乗って帰ろう・・・って、お姉ちゃんは?」キョロキョロ

沙織「さっきレトルトカレーのコーナー見てたよ」

華「まほさんは本当にカレーが好きなお方」

まほ「待たせたな」ザッ

みほ「あっ、お姉ちゃ・・・・・・って!お、お姉ちゃん!そ、それは!」

沙織「ぬいぐるみ?」

まほ「レジの角にひっそりと置かれていた。ボココボコぬいぐるみだ」ジャーン

華「わぁ、かわいらしいぬいぐるみですね。ボコさんの背に子供のボコさんが」

みほ「ボコくじのラストワン賞のボココボコ!もうとっくの昔にくじは終わってたはずなのに、ここではまだ残ってたんだ!」

麻子「誰も買わずに放置され、レジの角に隠れ、誰にも気づかれなかったんだな」

まほ「みほ」スッ

みほ「!・・・お、お姉ちゃん・・・ボココボコぬいぐるみを私に?・・・」

まほ「買い出しの代金を割り勘にした代わりだ。少しくらい姉らしいことをさせてくれ」

みほ「っ・・・ありがとう!」パアー

沙織「まほさんってなんだかんだで頑固というか、格好つけたがるよね」

まほ「実はこっそり君達にも選別を買っておいた。受け取ってくれ。世界戦車コレクションDVDフィクション作品編、快眠アロマオイル、ハム&ウィンナーギフトセット、ゼクシィ特大号」

 優花里「わぁ!ありがとうございます!」 麻子「これで朝もグッスリ眠れる」 華「あらあらこんな高価なものを・・・」 沙織「やったぁ!恋する乙女の必需品!」

 Ⅳ号<ギャラギャラギャラ・・・

まほ「風が気持ちいいな」ソヨ~

沙織「いくら6人乗りは窮屈だからってなにも車体の上に座りこまなくても・・・危なくないの?」

みほ「平気だよ。お姉ちゃんのバランス感覚はジャイロコンパスよりも正確だから。それにもし万が一落車しても西住流着地ができるからケガなんてしないよ」

沙織「そうなんだぁ・・・」

みほ「私も上に出よーっと」ガッ ガッ

華「なんだかみほさん、まほさんが来てから少しアグレッシブになってますね」

麻子「昔の血が騒いでいるんだろう」


みほ「わぁ、夕焼けの町並ってキレイだね。毎日見てるはずなのに気付かなかったや」ギャラギャラギャラ・・・

まほ「・・・『雨を感じられる者もいるし、ただ濡れるだけの奴らもいる』・・・何気ない、当たり前のことに素晴らしさを見いだせるのは良いことだ」ギャラギャギャラ・・・

みほ「あ、レゲエ音楽の神ことボブ・マーリーの言葉だね。なんだかお姉ちゃん、ダージリンさんみたいだね」

まほ「ハハハ・・・それはつまり、私がポンコツだと言いたいのか?」

みほ「あははは・・・」

まほ「ハッハハハ」

みほ「はっははは」

まほ「ハハハ・・・・・・そうなのか?」ズイ

みほ「お、お姉ちゃん落ち着いて・・・私は別にダージリンさんのことそんな風に思ってないから・・・」


 ―――大洗のとある旅館の宴会場・・・

ダージリン「ダァっしょい!」クシャミー!

オレンジペコ「あー、また誰かがダージリン様のことを噂してるんですかね。はい、チーンしてください」スッ

ダージリン「フフ・・・有名人はつらいわね」チーン

アッサム「ダージリン、そろそろ出番ですよ」

ダージリン「ええ、任せなさい。このダージリン・・・聖グロリアーナの隊長としての“格”というものを見せてあげるわ」ジリッ


柚子「ではこれより、『西住しほさんその節はありがとうございましたおかげさまで廃校回避でたよ謝恩会』を開催いたします」

 \ワー!/ \イエーイ!/ \パチパチパチ!/

しほ「・・・」

柚子「では、乾杯の音頭を聖グロのダージリンさんとオレンジペコさんに取ってもらいます。では皆さん、お飲み物をお手にお取り下さい」スッ・・・

ダージリン「・・・それでは、西住しほさんへの感謝を込めて・・・」ティーカップ スッ・・・

オレンジペコ「かんぱ~いっ」ワー

ダージリン「ってあなたが言うのか~~~いっ」ズルー

 \どっ!/ \わっははははは!/ \なんとひょうきんな!/

しほ「・・・」

エリカ「ちょ、ちょっとアンタねぇ!こっち来なさい!」グイッ

ダージリン「わ」グイィ

エリカ「なにをトンチな寸劇をやってるのよ!家元の機嫌を逆なでするようなことしないでよ!」

ダージリン「落ち着きなさい。カッカすると身体によくないわよ。笑いなさい。笑いは健康にいいんだから」

 カチューシャ【ちょっとダージリン!ヘンなジョーク入れないでよっ!カチューシャが指示した通りにスピーチしなさい!指揮官は私なのよ!】

 ノンナ【ダージリンさん、我々は現在、宿の駐車場の車輛から皆さんに無線で連絡をしています。もうすぐ大洗の援軍も到着する手筈ですので、それまで何とか持ちこたえてください】

 カチューシャ【そのためにも妙なアドリブは禁止!聖グロ、サンダース、アンツィオ、知波単、継続、イツミーシャ、アリスタシアの面々で場を盛り上げるのよ!私の指示は絶対だからね!】

オレンジペコ「ダージリン様、西住流家元を刺激しないためにもヘタなことはしないでおきましょう」

ダージリン「いけず」ブー

エリカ「あ、あのねぇ!家元に冗談や洒落なんか通じないのよ!見なさいあの家元の鬼のような形相を!」ビッ

 しほ「・・・」

エリカ「・・・あ・・・機嫌よさそう・・・」

ダージリン「そうなの?あれで?」

柚子「まずはアンツィオの皆さんが用意してくれた絶品料理に舌鼓しましょう。しばしお食事をお楽しみください~」

アンチョビ「ぅわーっはっはっは!丸いお皿に料理を盛って!みんなで食べようオイシイご飯!アンチョビ高校ドゥーチェアンチョビ!」

カルパッチョ「その右腕のカルパッチョ!」

ペパロニ「右肩のペパロニ!」

アンチョビ「ご期待通りにただいま参上!さあさ!みんな食べた食べた!アンツィオ自慢のイタリアンだよ~!」ガチャガチャ

カルパッチョ「おかわりもたくさんあるので遠慮なく食べてくださいね~」ガチャガチャ

アキ「わあすごい!すんごい豪華!こんなに動物性油を含んだ料理が食べられるなんて・・・!」カンゲキ・・・

ミッコ「匂いだけで白飯いけるな」

アリサ「・・・太るわ・・・太るわよアリサ・・・でも・・・せっかくだし・・・」プルプル

西「おおっ・・・こ、これがイタ飯という奴ですか・・・」ゴクリ・・・

細見「国外飯はさんだぁすに短期転校して以来ですな。しかしこれはまたハイカラな・・・」ワクワク

 「まるでうるしを塗ったかのように光輝いておりまする!」ワイワイ 「色鉛筆のように色鮮やかであります!」ガヤガヤ 「今日は法事か何かでありますか!?」ドヤドヤ

カルパッチョ「は~い、それでは皆さん、お手を拝借」

 \イタ~ダキィ~ヤスッ!/

 \パクッ!/

 \・・・・・・/


 \う、うンまぁ~~~いっ!/ \ホッペが落ちるであります!/ \やめられないとまらない!/

\カロリーが胃に効くゥ~!/ \おん!おん!/ \まさに味のアベンジャーズや~!/

  \もうデブってもいいわ!おかわりおかわり!/ \おわかりでしょうか!/ \夜店でタンメン!/

アンチョビ「フッフーン!みんな絶賛賞讃雨アラレだな!それも当然だ!我々の料理は世界いちぃー!」ハッハッハー!

愛里寿「さすがドゥーチェのアンチョビ」b

ペパロニ「さささっ、西住のおっかさんもどうぞどうぞ。あたしらが腕にヨリをかけて作った鉄板ナポリタンとマルゲリータピッツァッスよー!」ガタガタ

しほ「・・・」

 エリカ「ちょっと!なんで宴会でイタリアンなのよ!家元は和食しか食べないのよ!こんな油いっぱいで不健康そうな料理なんて西住流ちゃぶ台返しを喰らうのがオチよ!」

 アンチョビ「な”ん”だっでぇ”ぇ”ぇ”!”?”」ガタターン

ペパロニ「ほらほら!エンリョせずにガブーっといっちゃってくださいッス!」ドーゾ!

しほ「・・・」

アンチョビ「ま、待てペパロニ!おこられても知らんぞー!」

しほ「・・・」モグ

ペパロニ「イエーイ!いってるッスいってるッスー!」

しほ「・・・」キッ・・・

エリカ「ヒッ!」ビクッ

しほ「・・・」

しほ「・・・」モグモグ

エリカ「嘘・・・あんなに美味しそうに食事する家元なんて初めて・・・」

ダージリン「あれで?」

アンチョビ「・・・・・・ゎ・・・ゎーっはっはっは!やはりアンツィオ料理はすごいのだー!」

西「おおとも!あんちお高校の食膳は大変おいしゅうございますー!」

 玉田「さすがは美食高校!」 細見「イヨッ!どうーちえ!」 福田「どうーちえ!どうーちえ!」

 \どうーちえ!/ \どうーちえ!/ \どうーちえ!/ \どうーちえ!/ \どうーちえ!/

アンチョビ「ハッハッハー!ドゥーチェだからな!ちっちゃい『う』とちっちゃい『え』だからな。覚えてくれな」

ラーメンズの「ヒロ↑ーシマ!」な発音なんだろうか

イバァァァルァキィィィ

>>489 >>490
\シホ!マホ!ミホ!/ \シホ!マホ!ミホ!/

柚子「それでは皆さんお待ちかね!これより余興がはじまりま~す!お食事を楽しみながら舞台にもご注目ください~」

 ミカ<ポロロンロンロンロンロンロンロンロンロ~ン♪(出囃子)

 バババ~ッ!

ナカジマ「はいどーもー、大洗自動車部で~っす!わー、ぱちぱちぱちー」パチパチ

 エリカ「!・・・大洗の子達も来てくれたのね!」

しほ「・・・」

スズキ「これから皆さんにお見せするのは世にも不思議なマジックショーでございます。手にはどうぞ厚手のハンカチをご用意くださいませ」

 福田「まじっくそおとは何でござりまするか?」

 西「まじっくとは西洋の筆のことだ、きっとこれから西洋筆での演舞を行うのだろう。年末にその一年を表す漢字を書いたりするだろう。ああいうのだと私は思う」

ツチヤ「それではー、こちらは何の変哲も無い帽子でーす。中には何もありませーん。そこへ手を入れると~・・・」ゴソ

ツチヤ「中から兎が出てきましたー!」バーン

しほ「!」

福田「なんと!たしかに帽の中はからっぴっぴだったはずでありまする!」

玉田「奇術か!?妖術か!?奇妙奇天烈摩訶不思議!」

西「なんとあっぱれ!この西絹代、感服いたしましたー!」

ツチヤ(これだけ反響あるとやりがいあるなぁ~)ジーン

ペパロニ「すげえ!何もない帽子から兎が出てくるなんてよォ!あれがありゃあ、いくらでも食材を引き出せるッスよドゥーチェ!」

アンチョビ「うーむ、どこで売っているのだろうか」

ローズヒップ「ダージリン様!ご覧になりましたか!?あれは一体どういうトックリなのでございますか!?」ユッサユッサ

ダージリン「落ち着きなさいローズヒップ。揺さぶらないで」ブンブン コウチャバシャバシャ

ホシノ「続きましてェー、こちらは何の変哲も無い縦縞のハンカチですがー、これをくしゃくしゃに丸めると~」クシャクシャ

ホシノ「じゃ~ん!なんと縦縞模様が横縞模様に変化しました~!」

しほ「!!!」

福田「はわわ!すごいであります!どういう仕組みなのでありましょうか!」

ローズヒップ「ど、どういうことなのですわぞ!物理法則もあったもんじゃありませんわ!」ドッキンコ!

ケイ「まさしくハンドパワーね!」

細見「はんどぱわあ?・・・横文字はよくわかりませぬ・・・」

ケイ「日本語で言うと手力ね」

 細見「てぢから」 浜田「てぢから・・・」 寺本「てぢから!」

ナカジマ「そして大トリはこちら!この自動車の中にスズキに入っていただきます」ガチャ

スズキ「はいりまーす」ヨイショ

ナカジマ「そして・・・ハンドパワーを加えます!みなさんもご一緒に!ハンドパワーって叫んでくださいね。せーのっ」

 \てぢからー!/

ナカジマ「はいー!」

 \BOOOOOMMM!/

アキ「ああっ!中に人がいるのに車が爆発しちゃったよ!?」

西「な、なんじゃとて!こうしてはおれぬ!救助に向かわねば!」バッ

ナカジマ「落ち着いて落ち着いて。すぐに火は消します」プシュー

 福田「な、中の鈴木殿はご無事なのでしょうか・・・」ドキドキ・・・ オレンジペコ「緊張の一瞬ですね・・・」ドキドキ・・・ しほ「・・・」ドキドキ・・・

ナカジマ「はいー!」ガチャ

スズキ「てってれー!」バーン!

 \おおーーー!/ \見事生還!/ \いよっ!大統領!/

しほ「・・・」ホッ・・・

ナカジマ「おそまつさまでしたー!」パチパチパチ

オレンジペコ「すごいマジックショーでしたね!これは良い余興でした。一体どういう仕組みだったんでしょうかね?」パチパチパチ

ダージリン「フフ・・・いくら私でも、手品の種までは知らないわ」

ローズヒップ「?・・・今のはスズキ様が自動車に入ったと同時に自動車の底が蓋のように開き、舞台の下へと隠れ、爆発の火が消えてから再び車内に戻ったのでございますわ?」

ローズヒップ「車体の底から脱出したのが我々に見えないように、自動車の下にはあらかじめ鏡が設置されてて、スズキ様はその鏡の向こう側を通って舞台下に隠れたのですわ」

ローズヒップ「今の手品よりも縦縞が横縞に変化する手品のほうがすごかったですわ!」

ダージリン「んっふ」

 カチューシャ【こちら指令本部のカチューシャよ!どう?大洗の援軍、同志ジドーシャ部の宴会芸で時間稼ぎはうまくいってる?】

ダージリン「ええ、家元さん、すっかり夢中よ。でも、マジックショーは終わっちゃったわ。次の援軍は?」

 カチューシャ【安心しなさい!続々と部隊を送り込んであるわ!】

柚子「続きましてー、大洗風紀委員の余興でーす。なんと自分達で三味線を演奏しながらの音楽ショーです」

 そど子&ゴモヨ&パゾ美『とかくこの世はほがらかに~♪歌って笑って、風紀シスターズ~♪』ベベベンベン

ダージリン「さて・・・どれだけ保つかしら」

>ジドーシャ部

【審議中】

>>500
良い所に目を付けたって褒められると思ったのに・・・

 ―――

 ガチャ

優花里「わあ!いい広さですね~西住殿のマンションの屋上~!」

麻子「マンション所有してるみたいに聞こえるぞ」

みほ「管理人さんにも許可もらえてよかったね」

沙織「でもこんなとこでキャンプなんて女子高生らしくないよね・・・」

華「いいじゃないですか。私、普通じゃないことってしてみたかったんです!」

まほ「よし、ここを野営地にするぞ。まずは陣を敷く。それから火を炊いて食事の準備だ」

優花里「了解でありまする!」ビッシィ

沙織「えっ?・・・食事って・・・さっき出かける前にカレー食べたよね?」

まほ「?・・・そうだが?」

沙織「・・・で、これからまた食べるの?」

まほ「そうだが?」

沙織「・・・」ダッ!

麻子「待て。逃げるな」ガシッ

沙織「だって!だってだって!そんなに食べたらオトメじゃなくてフトメになっちゃうよ!」

麻子「気にするな。ぽっちゃり系女子というので行け」

沙織「だ~ってだって!だってなんだもん!」ジタバタ

華「私、まほさん大好きです」ジュルリ

優花里「できましたー!簡易テントですが中は広いですよ~!」

みほ「わあ、すごくキッチリしてるね。かっこいい」

麻子「これだけ広ければ中にハンモックをかけられる」

まほ「食事の準備ができたぞ」

沙織「っ・・・来たか」グッ

まほ「心配することはない。ガッツリの食事ではない、軽食だ」

沙織「ホッ・・・それならまだマシかな」

まほ「これはプラウダに短期転校した際に食べたものでな、ほかほかのジャガイモにバターを乗せ、さらにイカの塩辛を乗せたんだ。とてもおいしいぞ」ホカホカ

沙織「ッガ!・・・」ガクー

みほ「わあ、おいしいそう。いただきまーす」モフ

麻子「んまい」モフモフ

優花里「すんごいおいしいです!凄まじいカロリーを感じますねぇ!」ングング

華「無限に食べれます。無限に食べれますよ」モフモフ

まほ「そうだろうそうだろう」マンゾクゲ~

沙織「・・・」

麻子「沙織、食べないのか?コレステロールの塊で美味しいぞ」

沙織「っ~!・・・ええい!女は度胸!太るのが怖くて青春やってられっかぁ!食べるわよ食べるわよ!」バク

沙織「っ!・・・っ~~・・・・・・」ポロ・・・ポロポロ・・・

みほ「!?ど、どうしたの沙織さん!?何で泣いて・・・」アタフタ

まほ「まさか塩辛がニガテだったか?すまん」

沙織「・・・ううん・・・違うの・・・違う・・・すっげぇー美味しいの・・・」ポロポロ・・・

華「美味しいものを食べてこその人生ですね」モフモフ

ナオミズブートキャンプをさせよう

ところでアリサはどうして下着を付けて運動しているんだろう?

戦車って運転してて坂道とかにさしかかると、普通の車と同じようにアクセル踏まなくても進むもんなんですかね?やっぱ重いからアクセル離すとピタリと止まるんスかね?
あとフルストッロルでダーっと走ってて、パっとアクセル離したらしばらく空転するんですかね?車と同じように。戦車の操縦に詳しい人教えて

>>506
大胸筋矯正サポーターだっつってんだろがい!

みほ「おいしかった~」

沙織「確かにおいしかったよ・・・コレステロール爆弾にむさぼりつくかのような背徳感がたまらなかったよ・・・でも!でもでも!絶対太っちゃったじゃん!花の乙女が食べるようなものじゃないよ!」

華「はい?」

優花里「気にしすぎですよ。武部殿そんなに太ってないじゃないですか~」

沙織「はいそこ!『そんなに』って言った!」ピピーッ

まほ「たしかに、贅肉が付くのは戦車女子としてはあまりよろしくはない」

沙織「普通女子としてもそうだよ」

まほ「よし、食後の運動をしよう。サンダースでも大量の食事の後にちゃんと運動をしていたぞ。知波単の皆もナオミズブートキャンプで身体を鍛えていた」

沙織「ナオミズブートキャンプ!?なにそれ!?」ヤダモー

優花里「ナオミさんが教官のハードエクササイズですよ。DVDも発売してます。サンダースで」

麻子「サンダース生徒のあのアメリカンナイスバディーを維持する秘訣か。そうでもない者もいるが」

沙織「ぜひぜひそのエクササイズを教えてください!なんとしてでも痩せたいの!食べたりしません痩せるまでは!」

まほ「うむ、ではサンダース流でいこう。気を付け!」キッ!

沙織「!は、はい!」ビシッ

みほ「私達もやるの?お姉ちゃん」

まほ「お姉ちゃんではない。私はマホー教官だ。口を慎め子羊ちゃん」

沙織「こ、子羊・・・」

華「細かいとこまでアメリカ風なのですね」

まほ「365、366、367」フンフンフン   沙織「ひいっ・・・ひいっ・・・しょ、しょっぱなから・・・腹筋・・・500回なんて・・・」ゼイゼイ・・・

   まほ「グッバイ贅肉、ハローシックスパック」フンフンフン   優花里「す、すくわっと・・・500・・・」フラフラ・・・

      まほ「どうしたお嬢ちゃん。うちの祖母にも負けてるぞ」フンフンフン   沙織「シャドーッ!・・・ボクシッ!・・・ングッ!・・・15分ッ!・・・間ッ!・・・」ヒュー・・・ヒュー・・・


まほ「よし、これで終わりだ」

沙織「」バタンQ

まほ「準備運動はな。ここからエクササイズに入るぞ」

沙織「 や め て ! 」

まほ「冗談だ。アメリカンのな」

優花里「ハァッ!・・・ハァッ!・・・き、きつすぎます・・・見学を選んだ五十鈴殿と冷泉殿は先見の明がありますね・・・」ゼイゼイ

みほ「ふう・・・やっぱり最近ナマってるなあ・・・けっこう息が切れちゃったや」

まほ「甘いぞみほ。腹筋のスピードが0、8秒遅かった。スクワットは腰を下ろす位置が15㎝高いし、シャドーボクシングは上半身だけで足が動いていなかった。そんなことでは強くなれんぞ」

みほ「ご、ごめんなさい・・・」

まほ「違う、私への返答はラジャー、もしくは了解だ」

みほ「了解、隊長」ビシッ

沙織「ちょっと!暗黒森峰時代に戻ってるよ!」

まほ「冗談だ。アメリカンのな」

みほ「冗談だよ。いくら黒森峰時代もこんな風じゃなかったから」

沙織「もうツッコミ役やるのやだもー!」

麻子「カッカするな。シワが増えるぞ」

沙織「食べて運動して叫んでツッコんで・・・もう色々ヘトヘトだよ・・・」ヘト~

優花里「お疲れさまです」

まほ「そうだ、いいものがあるんだ。すぐ持ってこよう。三分間待つのだぞ」タタタ

麻子「今のおばあがよく言ってたフレーズだ」

沙織「古いなんて次元のネタじゃないよ・・・」

まほ「待たせたな」バーン

華「まあ、立派なスイカですね」

まほ「冷やしておいたのだ。今からみんなでスイカ割りをしよう。知波単でやった時は盛りあがったぞ」

沙織「また食べるのぉん!?」

華「まあまあ、デザートは別腹ですからいいじゃあ~りませんか」

まほ「木刀もある。知波単土産だ」ズエアッ

みほ「おもしろそう!私やりたい!」ピョンピョン

沙織「ああ・・・みぽりんが幼心を取り戻した・・・」

みほ「それじゃあ目隠しして10秒間ぐるぐる回るね」

まほ「スイカ割りっ、あそーれスイカ割りっ」パンパン♪

華「西瓜割り♪あっそーれ西瓜割りッ♪」パンパン♪

みほ「うう~・・・お、思ったより・・・フラつく・・・」フラフラ・・・

 優花里「西住殿~!右です右~!」  沙織「もっと真ん中!もっと真ん中!」  麻子「上から来るぞ気を付けろ」

みほ「えいやっ!」ガッッ!

みほ「っ~~~!・・・外しちゃった・・・しびれる」ジィ~ン・・・

優花里「おしかったですね。私達がきちんと指示をしていればうまくいってましたよ」

華「では麻子さんが割る役で、みほさんが指示を出せばうまくいくのでは?」

麻子「やってみよう」グルグルー

みほ「麻子さん、三歩前進、右に七十度回して、左に半歩移動、振りかぶる角度を三十度上げて。はい、そこです」

沙織「ふぜいもじょうちょもないよね!」

麻子「ふん」ポコ

優花里「すごい!ど真ん中に当たりましたよ!」

まほ「だが火力が足りないようだ。叩いて音を鳴らしただけだぞ」

麻子「力仕事は苦手だ」

武者頑駄無ネタに気付かれたのはうれしいけどさすがに「3分間待つのだぞ」は気付かれなかったか・・・

華「私がやりましょう。ご心配なく、必ずや仕留めてみせます」ザッ グルグル~

優花里「わあ、五十鈴殿が悪の中ボスのような台詞を」

華「いざ・・・」スッ

 みほ「華さんがんばって~」 麻子「木端微塵にしてやれ」 沙織「華うしろうしろー!」 まほ「おんおん」 優花里「五十鈴殿ファイトですー!」

沙織「・・・ねえ、おんおんって言ったのだれ?どういう意味?」

まほ「賑やかしのガヤだ。気にするな」

華「花を活ける時のように集中して・・・そこです!」バッ! コッ! バコーム!

みほ「わあ!すごい!一突きで破裂したよ!」

麻子「西瓜割りだよなこれ」

華「うまくできましたか?」メカクシペラ

沙織「すごいよ華!華ならきっと指で小突いても西瓜割れるよ!」

優花里「破裂した西瓜も食べやすい割れ口!」

まほ「ビックリ人間大集合」

麻子「うまい」シャクシャク

優花里「姉住殿が用意してくれたスイカを五十鈴殿に割ってもらって皆で食べる日が来るなんて思いもよらなかったです~!」シャクシャク

沙織「それにしてもまほさんのイメージずいぶん変わったよね。初めて出会った時は気難しそうな人だと思ったけど」

華「一緒にカレーを作ったり、スイカ割りをしたり、キャンプをしたり・・・とてもこれまでの西住まほさんの印象とはかけ離れていますね」

まほ「おそらく色々な学校へ短期転校した成果だろう。自分ではあまりわからないがな」

沙織「へ~、短期転校ってただ遊んでるだけだと思ったけどちゃんと意味あるんだ・・・」

まほ「ああ、私は様々な場所へ短期転校して、様々なことを学んだ」

まほ「アンツィオでは日々を楽しく過ごす生き方を、知波単では勇敢な心を、継続では生きるための力を学び・・・」

まほ「プラウダでは人の上に立つ者の心構えを、サンダースでは皆で力を合わせることを、聖グロでは猫のフンから取った豆をコーヒーにしたコピルアックを学んだ」

麻子「聖グロをオチに使うな」

まほ「皆、良い人達だった。良い場所だった。楽しかった。時間はかかったが、各校に赴くことができて良かったと思うよ」

みほ「お姉ちゃん・・・」

まほ「今頃、皆は何をしているだろうな・・・」

 ―――・・・・・・

ダージリン「――そこで猫さんは言った。『ネズミさん、どうしてそんなに嘘ばっかり言うんだい?』」

ダージリン「ネズミさんは答えた。『嘘なんか言っていないよ。でも、ちょっとだけ大げさに言ったかもしれないな。だって僕は、ネズミはネズミでも、モルモット(盛るもっと)だからね』」


 玉田「・・・」 細見「・・・」 福田「・・・」

 \・・・・・・/

ダージリン「ペコ、ツッコミ」

オレンジペコ「えっ?・・・へ!?・・・あ、えーっと・・・」アタフタ

オレンジペコ「・・・せ、選挙活動中の政治家かよー」ビシッ

 \どっ!/ \わっははははは!/ \なんとひょうきんな!/

ダージリン「フッ・・・ウケたウケた」ドヤンッ

しほ「・・・」

エリカ「あわわ・・・家元がむちゃくちゃ怒ってるわ・・・つ、次よ!早く次のy京に移って!」

柚子「そ、それではダージリンさんとオレンジペコさんによる爆笑漫談でしたー。では、次はカバさんチームによるミュージカルでーす」パチパチパチ

エリカ「もう・・・こんな騙しだましの状態が一時間も続くなんて・・・こっちの身がもたないわよ・・・」

>>525
誤字
y京に移って→余興に移って です

左衛門佐「さあて皆さま、今宵我らが語る物語は、はるか遠い昔の物語でござる」

左衛門佐「物語の主人公であるおりょうは恋人エルヴィンとの仲を引き裂かれそうになり、一度は脱藩しようとするのでござるが、父であるシーザー王に連れ戻されてしまうのでござる」

左衛門佐「今宵のお話は、それを聞いた恋人のエルヴィンがおりょう姫の父親に対戦車砲を向ける所から始まります」

左衛門佐「それでは、得待席におられます西住しほ殿も、生徒会長殿も、そして他校の生徒達も、大洗の者達も、手にはどうぞ厚手の手ぬぐいをご用意してそうろう」

 細見「ふおおぉ!なんだかものすごく面白そうでありますナア!」 玉田「福田ァ!涙をぬぐうために手ぬぐいを貸してやる!」 玉田「はっ!ありがとうございまする玉田上級生殿!」

しほ「・・・」


 ――アンツィオ屋台車輛(指令本部)

カチューシャ「ミュージカル劇が始まったわ。これで30分は稼げるわね。それにしても・・・一体あとどれくらい時間稼ぎをすればいいのかしら」

ノンナ「せめて今晩中はなんとか引きとめておきたいですね。せっかくまほさんとみほさんが姉妹水入らずなのですから」

クラーラ「ゼット~ン・・・」ピポポポポポ・・・

ノンナ「『もし西住しほさんに騙していることがバレたら我々もおしまいです』と、クラーラは言っています」

カチューシャ「そ、そうね・・・嘘をついているのは心が痛むけど、マホーシャとミホーシャのためだもの。あとでイエモトフにも謝らなくちゃいけないけど、このままなら騙し通せるハズ――」

 ガッ!

カチューシャ「!・・・な、なに!?」

ノンナ「・・・どうやら、何者かが我々の存在を嗅ぎつけたようです」

 ガチャ!

 「・・・・・・」

ノンナ「あ、あなたは・・・!」


カエサル「観念するのだエルヴィンよ。我が娘、おりょう姫との結婚など不可能だ。諦めて我が手下となれ。もし わしの みかたになれば せかいの はんぶんを エルヴィン にやろう」

 \オオー!/ 玉田「なんと太っ腹な!」 細見「切符が良い!」 ミッコ「騙されるなエルヴィン!おりょう姫との結婚の方が大事だ!」

エルヴィン「断る!お前は父の仇だ!」

カエサル「違う!お前の父はわしだ・・・!」

 \エエーーー!?/ 西「こんなことが・・・!」 アキ「それじゃあエルヴィンとおりょう姫は兄妹なの!?」 アリサ「なんてドラマチックな話なの・・・!」ホロリ

エルヴィン「嘘だああぁぁぁぁぁぁ!!!」


 《 THE END 》ジャーン

 \パチパチパチパチパチ/ \天晴れ!天晴れ!/ \続きを見せろー!/

左衛門佐「これにて閉幕!次回作『ロードオブザ大洗 エピソードⅥ ももちゃん危機一髪!』は年末に舞台化でござる!ミニあらいっぺストラップがもらえる前売り券が発売中でござるよ~!」

柚子「カバさんチームによる演劇舞台でした~。知波単の皆さん、座布団を投げないでください。座布団を投げないでください」

しほ「・・・」パチ・・・パチ・・・

エリカ「家元は満足しているようね・・・良かったわ」ホッ

ケイ「NNM・・・おかしいわね。カチューシャと連絡が取れなくなっちゃったわ」

ダージリン「お昼寝かしら」

柚子「次はサンダース大付属制作の映画『サンダースエンジェル フルスロットル』の上映でーす」

ペパロニ「映画を見るにはお供が必要!お口が寂しい時のおともだち、イタリア料理のチケッティはいかが~?」イカガッスカー

カルパッチョ「飲み物に大人のブドウ酒風ジュースもありますよ~」オイシイヨ~

ケイ「それじゃあスクリーンにご注目!映画がスタートするわよ~!本編の前に短編アニメーションがあるからね~!」

 《パワーパフサンダース!》ピュンピュンピュン!

福田「ふおあああ・・・色鮮やかな漫画の活動写真でありまする!」

玉田「のらくろよりも派手だな!」

ナレーション『コーラ、ポップコーン、アメリカ製ミリタリーグッズをいっぱい・・・全部混ぜるとむっちゃかわいい女の子が出来る・・・ハ、ハズだった』

ナレーション『だけど戦車道連盟理事長は間違って余計なものも入れちゃった!それは・・・《特殊なカーボン》!」ドカーン

ナレーション『そして生まれた超頑丈3人娘!スーパー戦車パワーで悪い役人をやっつける、ケイ!アリサ!ナオミ!お金持ちでかわいい戦車女子!フェアな高校生、パワーパフサンダース!』

 ―――ブツンッ・・・

ミカ「おやおや?」

ローズヒップ「あらぁ、映像が切れちゃいましたわ。ちょっとスタッフ~の方!スタッ!フゥ~!の方!」オーイ

ナオミ「どうやら誰かが強制的に映画を終了させたようだな」

アリサ「ちょっとなによ!私がむちゃくちゃ頑張って編集したのに、誰が切ったのよ!」


 ザッ・・・

千代「茶番はここまでよ、お子達」

愛里寿「!・・・お母様」



>>お子達」

この単語にさまをつけないのは斬新

>>532
これゴルドランネタだ

>>532
元ネタわかる人にはわかるけど、わからない人にも違和感なく読んでもらえるように、を目標にしてるのでこういうリアクションはありがたい。というか反応してもらえるだけですげーありがたい

>>533
役人「おのれぇい!一度ならず二度までも!覚えておれ~!大洗女子~!」キーン


最近書く量が少なくてすんません。次の展開考えながら書いてるから時間かかりますよってに

千代「愛里寿ちゃん!よかった、無事ね!もう少しだけ待っててね。すぐに助けてあげるから」

愛里寿「???」

杏「やーやー、島田流の家元さん。あなたも宴会に参加します?」

千代「冗談はよしこちゃんよ。すぐに愛里寿を解放しなさい。さもないと島田流忍者部隊を呼ぶわよ」

杏「解放?」

千代「愛里寿からSOSメッセージが来たわ。アリスSOSよ。捕虜にされているとね。だからしぽりんにあなた達の気を引いてもらい、その間に私がこの学園艦内を捜索していたというわけ」

愛里寿「!」

千代「艦内くまなく探したけれど、外の車にいたこの子達を発見して、とうとうここに愛里寿がいることを突き止めたのよ」ビッ

カチューシャ「カチュ・・・」ショボン

クラーラ「クラララ・・・」シュン

ノンナ「ノンナハナハ・・・」ショボボン

ミカ「おやおや」

ダージリン「どうやら、時間稼ぎをしていたのはお互い様だったという訳みたいね」

エリカ「カチューシャ!あなた裏切ったわね!」

カチューシャ「そ、そんなわけないじゃない!私達はプラウダが誇る秘密クラブ、KGBよ!カチューシャはそのリーダーなんだから、内緒話をばらすわけないじゃない!」

 ペパロニ「けーじーびーってなんスか?」 カルパッチョ「何かの略称みたいね」

カチューシャ「KGBってのは『カチューシャ、牛乳飲んで、ビッグになる』の略よ!」フンス

アリサ「おもっきし英単語使ってるけどいいのプラウダ」

千代「無駄話はそこまでよ。愛里寿を解放しないというのなら・・・実力で奪い返すだけ」パチン

 \シュバババッ!/

 メグミ「聞いて驚け!」 アズミ「見て笑え!」 ルミ「我ら島田愛里寿隊長、一の子分!」

 メグミ「メグミ!」 アズミ「アズミ!」 ルミ「ルミ!」バーン!

西「おおっ!いつぞやのトンキチ、チンペイ、カンタの御三家ではありませんか!」

ケイ「ヘイ、違うわよキニー。あれはズッコケ三人組よ」

メグミ「聞こえてるわよケイ!」

千代「さあ、三馬鹿大将よ、やっておしまい!」バッ!

愛里寿「いいかげんにしてください」

千代「!」ビクッ

愛里寿「お母様は勘違いをしています。私は自分の意志でこの場にいるのです。捕虜などではありません」

千代「で、でも愛里寿・・・あなた私に『捕虜にされた』と写真を送ってきたじゃない・・・お母さんがんばってあなたを探しに来たのに・・・」

愛里寿「あれは冗談です。大洗生徒会の皆さんとまほんさん、エリカさんと一緒に撮った集合写真です。子供の冗談を真に受けないでください。せっかくみほさんのお母さんをおもてなししてたのに」

千代「っ・・・で、でもでも」

愛里寿「お母様空気読んで」

千代「!」ガーン

しほ「ふっ・・・無様ね島田流家元・・・愛する娘のためを思ってのつもりが、全くの無駄骨・・・骨折り損のくだびれ儲けね」

千代「~っ!なによ!そっちこそしぽりんの娘ちゃん達がいないじゃない!他の子達はあなたを持ちあげてくれてるかもしれないけれど、実の娘達には慕われていないようね!」

エリカ「なっ!・・・ちょ、ちょっと!何てことを言うの!いくら島田流家元と言えど黙っていられないわ!隊長とみほが家元を慕っていないですって!?」

千代「!」

エリカ「隊長達は今、姉妹で仲良く過ごす時間を満喫してるのよ!やっと姉妹一緒にいられるのを邪魔されないように家元を足止めしてるのよ!決して隊長とみほが家元を慕ってない訳じゃ――」

愛里寿「エリカさん、エリカさん」グイグイ

エリカ「何よ!今あなたのお袋さんに西住家の絆の強さを教えて――・・・・・・あ」

しほ「・・・」

ケイ「Uh-oh」

ミカ「おやおや」

ダージリン「んっふ、やってしまったわね」

しほ「・・・」

エリカ「・・・え、えーっと・・・い、今のはその・・・あの・・・」ワニワニパニック

しほ「逸見エリカ」

エリカ「はっ!はひっ!」キヲツケ!

しほ「今の話は本当なのですか?」

エリカ「あっ・・・え、えっと・・・し、信じるか信じないかはあなた次第といいますかなんというか・・・」アタフタ

しほ「・・・」スック

杏「ちょ~~~っと待ってくださいよ。どこに行くんですかね?」

しほ「まほとみほに会いに行くわ。話があるの」

ケイ「NO。それはご遠慮してもらいたいわマダム・シホ。もう少しだけ・・・せめて今晩だけはマホとミホを自由にしてあげてほしいの」

しほ「これは内輪の話。あなた達には関係ないわ」

アンチョビ「い、家元!マルゲリータを誤解してくれないでほしい!決して遊んでいたわけじゃないんだ!短期転校して戦車道の勉強をしてたんだ!あ、マルゲリータってまほのことね」

西「その通りであります!それどころか、我々はまほ殿に学びました!まほ殿が知波単に来てくれたからこそ、我々はまた一つ成長することができたのです!」

 玉田「西隊長、我が校に短期転校してきたのは西住家三女の西住むほですぞ」 西「今はその話は置いておいてくれ!」

ダージリン「それに、みほさんに勘当を言い渡すおつもりなんでしょう?風の噂で聞いたわ。せっかく姉妹で楽しい時間を過ごしているのに、そんな無粋なことはしてもらいたくないわね」

しほ「・・・関係ないわ。どきなさい」

杏「すみませんね西住ちゃんのお母さん。あなたの謝恩会は日を改めて、また正式にお礼をさせてもらいます。ですが今日のところは譲れません」

しほ「・・・」

ローズヒップ「しほ様!どうしてもまほお姉様とみほ様のお邪魔をされるのでしたらこのローズヒップが相手になりますわ!」バッ

アッサム「ローズヒップ!よしなさい!」

しほ「・・・」

ローズヒップ「さあ!ここを通りたければ私を倒してみんしゃんせー!」

しほ「・・・」スッ・・・ ソソソ

ローズヒップ「わぁひひひ」ゴロゴロゴロ

オレンジペコ「ああっ、顎の下をなでなでられてローズヒップさんが動物のように丸めこまれてしまいました・・・」

西「薔薇尻殿ぉ!うぬぬむぅ!さすがは西住流家元!我々がお相手つかまつりまする!知波単学園戦車部隊!とっかんー!」

 福田「おおー!でありますー!」 細見「やらいでか!」 玉田「薔薇尻の仇討ちー!」

 \わーーー!/ ドドドドドドドド!

西「それー!押せ押せー!」ヨーイショ!ヨーイショ!

 \おおー!/ グググググググ!

しほ「・・・」

オレンジペコ「知波単学園の皆さんが束になって押してるのに、西住流家元はびくともしないなんて・・・」

西「ぬおおおお!大和魂ぃー!」ヨーイショ!ヨーイショ!

しほ「・・・」スッ

 \わー/ ズデデデデデ

アッサム「家元が身体をどけた途端、雪崩のように倒れたわ・・・」

西「うぬぬぬむぅ・・・やはり西住さん家の母上殿・・・」ウーン

>>545

西「うぬぬぬむぅ・・・やはり西住さん家の母上殿・・・」誤

西「うぬぬぬむぅ・・・さすが西住さん家の母上殿・・・」正

しほ「逸見」

エリカ「はっ!はいっ!」ビクッ

しほ「まほとみほの居場所まで案内しなさい」

エリカ「っ・・・そ、それは・・・」ウググ

エリカ(家元の言いつけは絶対・・・だけど隊長とみほを裏切るわけには・・・)


 「お待ちくださいお母様!」ザッ

エリカ「!」

まほ(に変装した桃)「西住まほ、ここに推参!御用があると聞いて飛んで参りました!」

 杏(奥の手としてかゎしまを西住ちゃんのお姉ちゃんに変装させておいて正解だったな)

 エリカ(隊長のバッタモンで欺こうなんて・・・いや・・・以前隊長がサンダースに短期転校した際、みほが隊長の影武者を演じて騙し通したことがあったわ。もしかすると今度も・・・)

しほ「・・・」

まほ(桃)「お母様の言いたいことは察しがついております。私、西住まほは最近短期転校を繰り返して遊んでいるとお思いなのでしょう。しかし、ああしかし!お母様のお怒りももっとも!」

まほ(桃)「どうかお母様の気が済むまで、この西住まほを・・・この私、西住まほをお叱りください!さあ!さあ!遠慮せずこの西住まほである私に!」

しほ「・・・浅はかな。そんな変装で騙し通せると思わないでほしいわ」

まほ(桃)「ゲッ!へ、変装だなんて何をおっしゃいますやら・・・」ハテハテ

しほ「私はあの子達の母親。たとえまほとみほが互いに入れ替わったとて、見間違う訳がないわ。親とはそういうものよ」

杏「・・・」

エリカ「あわわ・・・もはや家元を誤魔化すことは出来ないわ・・・」

桃「えぇ~い!こうなれば無理やりでも西住流家元を止めるんだ!者ども!であえであえ!」

 ザッ!

典子「大洗の守護神、バレー部参上ー!」

あけび「我々が来たからにはもう安心です!大洗の平和はバレー部が守ります!」

妙子「いざ必殺の奥義を!このバレーボールに全てを込める!」バッ

アンチョビ「ちょっとおい!まさかボールをぶつける気か!暴力はいかんぞ暴力は!しかもここ宴会場!」

忍「大丈夫大丈夫、この技は相手に一切のダメージを与えず意識だけを眠るように静める技ですから」

アンチョビ「すごいな!」

あけび「いきますよー、そーっれっ」ワーン

妙子「トース」ツー

忍「キャプテン!かましてください!」スリャ!

典子「くらぇい!風林火山!炎の大リーグボール!誓いの魔球!レイボーデラックスー!」ドワ! レインボォオオオ!

しほ「ふん」パッシィイア

典子「な、なにィ!?我らバレー部が誇る最大奥義を真正面から受け止めた!?」

妙子「こ、これが西住流家元の力・・・」アワワ

忍「試合でも使用禁止された禁じ手なのに・・・」クッ・・・

ケイ「バレーでボール触れていいのは三度までだから反則よそれ」

あけび「えっ!?そんなルールが・・・!?」

アリサ「あなた達いつも何をやってんの」

桃「つ、次!次鋒出ろ!」

ねこにゃー「次鋒アリクイさんチーム、出ます!」

ももがー「ぐおごごご!」バー

しほ「む」キッ

ぴよたん「うっ・・・!鋭い眼光ぴよ・・・」タジッ

しほ「あなた達、良い身体をしているわね。西住流に入らないかしら?」

ももがー「ファッ!?スカウト引き抜きもも!?」

ねこにゃー「この就職難のご時世・・・内定先を確保できるのならそれに越したことはないにゃー!リアルニートマジ勘弁」

桃「き、貴様らぁ!甘い言葉に惑わされるな!裏切るのはダメだぞ!」ギャアギャア!


愛里寿「お母様、みほさんのお母さんを説得してください」

千代「えっ、私が?」

愛里寿「この騒動はお母様がきっかけです。それに西住流家元を相手に出来るのはお母様しかいません」

千代「でもでも」

愛里寿「やってくれないのならもう一緒に『おかあさんといっしょ』を見ません」

千代「そこまでよしぽりん!あなたの暴走はこの島田千代が止めるわ!」バーン

しほ「・・・」

千代「いきなさい大学選抜三銃士よ!我が命に従い敵を討て!」バッ

エリカ「大学選抜三銃士!?」

 千代「サンダース出身の酒飲みガブ女、メグミ」 メグミ「まずは柑橘系チューハイで」

 千代「一番好きなアニメは魔法陣グルグル、アズミ」 アズミ「ただし魔法は尻からでる」

 千代「子供の頃の夢は叶姉妹、ルミ」 ルミ「胸囲の格差社会」

千代「さあ!三つの心を一つにしてしぽりんに立ち向かいなさい!」

 メグミ「島田流家元の命令は!」 アズミ「愛里寿隊長の次に遵守すべきもの!」 ルミ「貧乳はステータスだー!」トライアターック!

しほ「・・・」スッ

 シッポシッポリ~ン!

メグミ「うぅ・・・負けた」パタリ

アズミ「これが西住流・・・」ガクリ

ルミ「これだから巨乳は・・・」ガックシ

しほ「安心しなさい。みねうちよ」

千代「っ・・・さすがはしぽぽん・・・やるわね」

愛里寿「お母様がみほさんのお母さんを止めてください。3人をけしかけるのではなく、お母様本人が」

千代「えっ、でも私汗かくとお化粧が崩れちゃうし・・・」

愛里寿「いいから」

千代「でもでも」

愛里寿「もう一緒に寝てあげません」

千代「おらぁしぽりんかかってきなさぃやぁ!」

澤「ま、待ってください!」バッ

しほ「!」

千代「どいてなさい小兎ちゃん。私としぽりんの戦闘に巻き込まれるとタダじゃすまないわよ」

澤「もうこんなことはやめてください!暴力で解決するなんてダメです!」

宇津木「誰もケガ一つしてないけどね~」

澤「西住隊長のお母さん・・・私、隊長の後輩の澤と言います。えっと・・・」

しほ「・・・」

澤「・・・隊長を・・・みほさんを勘当するのはやめてあげてほしいです。まほさんも・・・遊んでるって思われるかもしれませんが、全然そんなことなくて・・・その・・・」

あゆみ「そうそう!お姉さん、色んな学校で色んなこと学んで・・・それに逃げたウサギ捕まえるの手伝ってくれたりしたんですよ!」

あや「一緒に女子高生らしいことしようって約束したし、年下の私達にも優しくしてくれたよねー」

宇津木「ほんとそれよね~」

紗希「チョウチョ」

澤「だから・・・その・・・こんなこと私達が言うのはおこがましいかもしれませんが・・・みほさんとまほさんにもう少し優しくしてあげてください」

しほ「・・・」

 ――パァンッ☆

しほ「!」

澤「わ!・・・な、なに?・・・何の音?」

あや「見てみて!外で花火やってるよ!ロケット花火だよ!」

 ―――

 沙織「わー!けっこうおもしろいねロケット花火!」 まほ「こんな花火を上げるのは始めてだ」 優花里「まだまだありますよ~!たっくさん打ち上げましょ~!」

 ―――

 パンッ☆ パンッ☆

あゆみ「ほんとだ。あっちってたしか大洗の学生寮の方だよね」

ミカ「花火・・・刹那に咲く花・・・もしかしたら、だれかさんが夜空に花の種をまいているのかもね」

エリカ「もしや隊長と副隊長・・・?」

しほ「・・・」

 パン☆パパパパパン☆パパンパンパンパパパパン☆

ナオミ「上げすぎだろ」

ペパロニ「景気いいッスねぇ」

西「ぃよーし!我々も負けてはいられない!ひとっ走り知波単学園まで戻って授業で制作した花火玉を持ってこよう!」 \オオーーー!/

カチューシャ「一体どんな授業してるのかしら知波単学園・・・」

オレンジペコ「あのー・・・皆さん」

ダージリン「どうかした?オレンジペコ。花火がやりたいのなら後でコンビニに買いに――」

オレンジペコ「西住流家元さんの姿が見えませんが・・・」

ダージリン「あら」

エリカ「!・・・まさか、あの花火の下にいるであろう隊長達の所へ・・・!?」

 パパパパーン☆パパパパーン☆パパパパンッパパパパンッパパパパンッパパパパンッ☆パパパパ~ンッ☆パ~ンッ☆パパッパッパッパ~☆

沙織「やったー!成功だー!今の聞いた?結婚式のパパパパーン♪のテーマになってたよね!本番でも花火で演奏するのイイかも~!」

麻子「相手もいないのによくそんな無駄にがんばれるな」

沙織「それにしてもほんとたくさんあるよね。コンビニに買い出しに行った時お姉さんがこっそり買ってたなんて。ゆかりんが自前で持ってた花火もあるからかなりの量だよね。いつも持ち歩いてるの?」

優花里「はい!いざという時のために!」

麻子「どういう時だ」

みほ「なんだかお姉ちゃんに色々買ってもらっちゃって悪いなぁ・・・お姉ちゃん、そんなにたくさんお金持ってたの?」

まほ「ああ、以前実家に帰った際――」

 ~~~

まほ「それじゃあ菊代さん、そろそろ学校に戻ります。また次の休暇には帰ります」

菊代「あ、待ってくださいまほお嬢様。これを・・・」スッ

まほ「これは・・・封筒の中にお金が。それも紙のお金じゃないですか。お正月でもないのにどうして・・・」

菊代「少ないですが財布の足しにしてください。使い道はご自由に。家元には内緒ですよ」シーッ

まほ「・・・ありがとうございます」

 ~~~

まほ「――と、持たせてくれたんだ。私は普段からあまり金銭を使わない性質で、こういう時にしか使い道がなくてな」

みほ「いいの?せっかく菊代さんがくれた大切なお金なのに無駄使いしちゃって・・・」

まほ「いいんだ。みほや友人達に使うのは無駄とは言わないからな」

みほ「お姉ちゃん・・・」

華「ご覧くださいみなさん!ほら!ゴジラですゴジラ!」アー ババババババ

沙織「わー!華!ドラゴン花火を口にくわえて火ぃー吹くのやめなよ!危ないよ!」

 ジジジジジ・・・

優花里「やっぱり〆はせんこう花火ですよね~」ジジジ

麻子「風情あるな」ジジジ

華「みなさんご覧ください!せんこう花火の束を集めて全てに火を付け、超巨大なせんこう花火ですよ~!」ボワワワワワ

沙織「ちょっと華ぁ!花火で元気玉作んないでよ!その巨大な火の玉が地面に落ちたらどうなるかわかんないよ!」

優花里「五十鈴殿なんだかテンション上がってますね~」ジジジ

麻子「たまに五十鈴さんのテンションスイッチわからなくなるよな」ジジジ

みほ「・・・こうしてお姉ちゃんと一緒に花火やるの久しぶりだよね」

まほ「子供の頃は毎年庭先でやっていたな。あの頃のみほには本当に手を焼いたものだ」

沙織「え~なになに?みぽりんのヤンチャガールだった頃のエピソード?おしえてまぽりん!おせーて!おせーてよぉ!」グイグイ

麻子「まぽりんとは」

まほ「そうだな、今でこそみほは大人しいかもしれんが、昔のみほはインディ・ジョーンズもかくやと言うほどのトラブルメーカーだった」

沙織「たとえが女子高生にはわかりづらいよ・・・」

まほ「家族で花火をする際、みほは――」

 ホワンホワンホワンホワ~ン~~~・・・・・・

みほ「わーい!くらえ~!よんじゅうさんこうけいのたいほうだぞー!」バシュバシュバシュ!

常夫「~!」ボシュバシュブシュアー!

まほ「みほ、おとうさまにはなびをあてちゃダメだよ」

みほ「え~、ねんにいちどのたのしみなのに~」

常夫「・・・」

しほ「みほ、筒の花火は危ないからこっちの手持ち花火にしなさい」

みほ「はーい。てんか!」ジジジ

まほ「わたしも」ジジジ

みほ「わあ、キレイ!まほうみたい!」シュバァー

しほ「・・・」ニコ

みほ「もっといっぱいもって、いっきにひをつけてみよう!」ジジジ ボワォ!

しほ「!?」

みほ「おお~!すごい!ほのおのつるぎみたい!」ブワアアアア

まほ「かっこいい」

みほ「よーし!これをみほみほブレードとなづけよう!いっとうりょうだんぎり~!」ブンワシャアアア!

常夫「-!」ズバシャアアア!

しほ「みほ!お父さんを一刀両断してはいけません!」

みほ「おこられちった」

まほ「はなびをひとにむけちゃダメなんだよ」

みほ「おもしろいのにー」

しほ「みほ・・・自分が楽しくても人が痛がることやイヤがることをしてはいけないの」

みほ「はーい・・・」

しほ「もし誰かが辛い思いや嫌な思いをしていたら、手を差し伸べてあげて。みほは良い子だから、きっと出来るわよね?」

みほ「!・・・うん!わたしいいこだから!」

まほ「それじゃあわたしがせんしゃにのっててあぶないめにあったらたすけにきてくれる?」

みほ「まっかせて!でもおねえちゃんならどんなこともへっちゃらだよね」

まほ「うん。わたしはおねえちゃんだから。サイキョウだから」

しほ「フフ・・・じゃあ、もしみほのお友達が危ない目にあったら、助けてあげてね」

みほ「うん!」


 ~~~・・・・・・

沙織「幼みぽりん、人に花火向けるような危険人物だったんだね」

麻子「西住家の男性に尊厳はないのか」

華「みほさんのお父さんも大変ですね」ハナビビビビ・・・

沙織「華、両手の指に鼠花火を装備するの危ないからやめなよ」

優花里「西住家の貴重な歴史!もっと聞かせてください!出来るなら西住殿の御生誕の瞬間から!いやいや姉住殿の記憶の最初期からの全てを!」

まほ「いいだろう。みほが一人で戦車に乗って運転ごっこをしていた時、偶然鍵がかかったままで、バックギアをラジオのスイッチと間違えて家の台所に突っ込んで――」

みほ「お、お姉ちゃん!昔話はその辺にして・・・そ、そうだ!もうすっかり夜だし、そろそろ寝よう!後片付けしないと!」アセアセ


沙織「はぁーっ、今日はなんだかいつもより疲れちゃったや。それにしてもこのテント広いね。私達全員寝れる上にまだスペースあるし・・・」

優花里「灯りはこのランタンですよ~」ゴトッ

華「まあ、西洋の提灯ですね」

麻子「おやすみ」ジー

沙織「ちょっと麻子!なに寝袋に入ってチャック閉めてるのさ!まだ寝るのは早いぜ!お楽しみはこれからなのだぜ!」グイグイ

麻子「なんだ。なんだおい」

沙織「女子がお泊まり会するなら、布団の中でコイバナするのが法律で決まってるのさ!さあ起きねぃ起きねぃ!今夜は寝かさないぜー!」アーハー!

麻子「なんだこのテンション」

みほ「わあ、なんだか普通の女子高生っぽくていいねそれ」

沙織「でしょでしょでしょ!?みぽりんもそう思うよね!っしゃあ!そいじゃあドキッ!女の子だらけの恋愛トーク大会と洒落込もうぜ野郎ども!」

麻子「女子なのか野郎なのか」

優花里「それではまずは言いだしっぺの武部殿からどうぞ。一番バッターであります!」

沙織「そんなもの私にはないよ」

優花里「堂々としすぎです!」

華「あるわけありませんよね~」

沙織「ここは年長者であるまぽりん先輩に聞いてみよ~!いえーい!どんどんぱふぱふー!」ウー!ハー!

まほ「Zzz・・・」

沙織「おやまグッスリだ!」

華「沙織さんにコイパナなど無いと見抜いて眠られたんでしょうね」

沙織「まぽりん!まぽりん!起きて!起きて!」ユサユサ

まほ「うぅん・・・・・・!・・・しまった!寝過ごした!」ガバッ

沙織「いやまだ夜ぅー」

まほ「?・・・どうした。今週は夜間行軍は無いはずだが・・・あ、そうか大洗に来ていたのだった」

みほ「お姉ちゃん、コイバナってある?」

まほ「・・・知ってるぞ。あれだ・・・ポケットモンスターの名前だろう。知ってる。お姉ちゃん知ってる」

沙織「もー、まぽりん寝ぼけてないでシャンとしてよー」

みほ「いや、これがお姉ちゃんの素だよ」

優花里「姉住殿も色恋沙汰とは無縁のようですね~」

沙織「えェ~・・・誰か男の子とキャッキャウフフな話ないの~?」

麻子「ないな」

みほ「ないね」

優花里「ないです」

華「沙織さんと同じです」

沙織「やだもう」

沙織「コイバナ大会終了~・・・」ゼクシィ~・・・

華「私達にはまだ少し早かったかもしれませんね」

沙織「ティーンエイジャーなのに浮いた話の欠片もないなんて・・・」ヨヨ・・・

優花里「まあまあ、気分を変えて映画でも見ませんか?液晶画面有りのコンパクトDVDプレイヤーも持ってきているんです。いざという時のために」

麻子「どういう時だ」

華「まあ、寝る前に映画とはオツですね」

まほ「買い出しで買ってきたラムネがまだ残っている。飲みながら映画鑑賞をしよう」

みほ「わあ~、なんだか大人の休日の夜って感じでかっこいい~」

沙織「アメリカのコメディでよくあるウダツの上がらない男じゃないのそれ・・・」

優花里「DVDもいくつかありますよ。どんなのがいいですかぁ?特攻野郎Aチームとかありますよ」

沙織「はいはい!ローマの休日がいい!それかプリティウーマン!美女と野獣もいい!」

麻子「ドラえもんの夢幻三剣士」

沙織「寝たいの?」

華「私は、シェフ 三ツ星フードトラックはじめました、がいいです」

沙織「この時間に見るのはヤバイよ」

優花里「あっ、これなんかどうですか?『おしゃれ泥棒』っていう映画です」

沙織「どんな映画なの?」

優花里「美術品の偽物・・・贋作を作っては競売にかけたり美術館に寄贈してお金と名声を得ていた男がいたんですが、ある時美術館の展示品が科学検査にかけられることになったんです」

優花里「いくらすごい贋作でも科学の目は欺けないと贋作家は嘆くも、贋作家の娘が偶然家に侵入した泥棒と手を組み、検査にかけられる前に美術館から贋作を盗み出そうとする話です」

華「まあ、あらすじの時点で面白そうですね」

優花里「劇中の空気感もゆるいんで見やすいですよ~」

沙織「しかも男女のバディ物じゃん!これにしよう!」

麻子「まあドンパチものよりかは静かでいいな」

みほ「けっこう古そうだけど、優花里さんが面白いっていうんなら面白そう」

まほ「・・・みほ、少しいいか?」

みほ「?なに?お姉ちゃん」

まほ「すまん皆、用事を思い出した。みほと二人で少しだけ席を離れる」

麻子「わかった」

沙織「こんな時間に用事?・・・はっ!・・・まさか男!?」ヤダモー!

華「沙織さん、察しが悪いですよ」

優花里「お二人が戻ってから映画を観ましょう~!」

みほ「?・・・お姉ちゃん、用事って?」

まほ「いいから」

エリカ「まずいわ!まずい!非常にまずいわ!」アタフタ アタフタ

杏「落ち着きなよエリちゃん」

エリカ「これが落ち着いていられるもんですか!家元が隊長とみほの所へ行ったのよ!も、もしかしたら隊長まで勘当なんてことに・・・すぐに止めなきゃ!」バッ

そど子「待ちなさい!」ピピーッ

ローズヒップ「あーっ!風紀委員ですの!」

そど子「もう外はすっかり夜なのよ。こんな時間に学生が外をうろつくのはダメ!風紀が乱れるわ」

エリカ「何をゆうちょうな・・・そんなこと言ってる場合じゃないのよ!」

ゴモヨ「ダメですよー大洗にいる限りは門限は七時まででーす」

エリカ「しかしっ・・・!」

パゾ美「ダメだっての」

エリカ「っ・・・~!」ジタンダ

桂利奈「うーん、私は大丈夫だと思うけどなー。西住隊長のお母さん、そんなに怖い人には見えなかったよね~」

澤「・・・私もそう思います。なんというか・・・うまく言えませんけど、怒ってる雰囲気じゃなかったというか・・・」

杏「そーそー。だいじょうぶだいじょーぶ。あんまり心配しすぎると白髪が増えるよ」

エリカ「わ、私のこれは白髪なんかじゃないわよ!隊長やみほの補佐ばかりで気苦労が絶えないから白髪になったわけじゃないから!」

杏「そこまで言ってないけど」

ダージリン「『賽は投げられた』・・・もはや私達にどうすることもできないわ。それよりも、みほさんのお母様を騙していた件、どう謝罪しましょうか」

カチューシャ「カチューシャはお菓子のシベリアを贈ってごめんなさいって言うわ」

クラーラ「ピ!」

ノンナ「『偉大なる同士にして地上最可愛人間であるカチューシャ様から贈答品を贈られるとあればさしもの西住流家元といえど感謝感激アメアラレなこと間違いなしだが
 その上カチューシャ様にごめんなさいと謝罪の言葉をもらえるなど常人にはとても与えられることのない大変名誉かつ貴重かつ羨ましい事案であるのは周知の事実であり
 そもそも普段から負けん気が強く他人に頭を下げることなど滅多にない偉大なる同士カチューシャ様が自らの非を認めてごめんなさいとしょぼくれる姿は想像するだけで
 鼻血がクリュチェフスカヤ山が大噴火するかのように吹き出してしまうので気をつけなければなりません誰かティッシュ持ってますか?』と、クラーラは言っています」

西「我ら知波単学園全生徒横一文字に整列して土下座し、小一時間眉間を地面に擦り付けて謝罪の意を示したいと思います」

杏「今度改めて西住ちゃんのお母さんの謝恩会開くから、皆もその時に一言謝ればいいと思うよ。おケイ、いい会場紹介してくれる?」

ケイ「オッケーベイビー」b

アンチョビ「料理なら任せとけ!絶品イタリアンを振る舞うぞ!」

ミカ「私達も遠慮なく食べさせてもらうよ」

エリカ(・・・隊長・・・みほ・・・どうか無事でいて・・・)


みほ「お姉ちゃん、どこまで行くの?寮の外を散歩するの?」ポテポテ

まほ「ああ、たまにはいいだろう、こういうのも。夜空を眺めながら、歩きながら話をしよう」ポテポテ

みほ「・・・・・・ごめんなさい」

まほ「?・・・なぜ謝る」

みほ「・・・黒森峰から・・・戦車道から逃げて・・・お姉ちゃんに全部押し付けて・・・一人逃げ出して・・・」

まほ「その話はもういい」

みほ「でも・・・」

まほ「そんな話をするためにわざわざ呼び出したわけじゃない。みほ・・・学校は楽しいか?」

みほ「え?・・・うん、とっても」

まほ「そうか・・・私もこの大洗に来て、みほの友人達がどんな人かを知った。皆良い子だな。個性的で、優しくて、楽しい子ばかりだ」

みほ「私もそう思うよ」

まほ「みほの高校生活が楽しそうで良かった。安心したよ。・・・ここが、大洗がみほの居場所だ。もう西住流のことを気にすることはない。みほはみほの道をゆけ」

みほ「お姉ちゃん・・・」


しほ「・・・この辺りね。花火が上がっていたのは」ザッ

しほ「あの学生寮か・・・みほの部屋がある寮・・・来るのは初めてだけど・・・」

 <~・・・

しほ「む・・・どこからか話し声が・・・!・・・あの人影は・・・・・・まほとみほ・・・?」


まほ「お母様も・・・初めこそみほの戦車道を邪道だと仰っていたが、今は多少なりともみほのことを認めているよ」

 しほ「!」

みほ「!・・・ほ、本当!?お母さんが私のことを・・・!?」

まほ「ああ。ただ、西住流の家元という立場上、面と向かってみほのことを認める訳にはいかないから、なかなか難しいな」

みほ「・・・そうなんだ・・・お母さん・・・」

まほ「それに、あの人はああ見えて不器用だからな。みほとの仲を直したくても、一度突き放す様な事を言ってしまった手前、引っ込みがつかないようだ」

みほ「でも・・・お母さんの傍から離れて行っちゃったのは私だよ・・・それに・・・お姉ちゃん一人に西住流のことを押し付けるなんて、私・・・」

まほ「押し付けなどではない。私は自分の意志で西住流を継ぐんだ。決して仕方なく受け継ぐのではない。だから・・・みほは好きな様に生きればいい」

みほ「・・・」

まほ「自分に誇りを持て。自分が信じるように生きて、堂々と胸を張って、誇りを持ってつき進め」

まほ「・・・これから先、幾度の困難にぶつかるだろう。西住に生まれながら、西住流とまるで違う戦車道をしていれば、周りの大人達は批難を浴びせてくるだろう」

まほ「みほの進む道の先に、心無い連中が立ち塞がり、馬鹿にしたり唾を吐いたりする者達が現れるかもしれない。みほの戦車道を遮るような者達が・・・」

まほ「だが、そんな連中に・・・みほの戦車道を否定する者達に“そこをどけ”と言われたならば、雨にも風にも負けない力強い戦車の如くに立ち、胸を張ってこう言ってやれ」


まほ「“お前がどけ”」


みほ「・・・お姉ちゃん・・・」


しほ「・・・」

まほ「誰にもみほの人生にケチをつける権利などない。西住流であろうとなかろうと、みほが西住しほの娘で、西住まほの妹であることに変わりはない」

みほ「うん・・・ありがとう。でも、私は西住流が嫌いなわけじゃないよ。ただ、私には難しかっただけ」

まほ「ああ、みほのように優しい子には西住流の考えは合わないだろうからな。もっとも、幼い頃のみほなら別だが」

みほ「もー!また昔の話を引っ張り出して!」

まほ「ははは。怒るな」

みほ「・・・ふふふ、怒ってないよ」


まほ「・・・みほ、西住流の“前進あるのみ”という言葉の本当の意味を知っているか?あれは戦車道のことを表しているだけじゃない。あれは、人生においてとても大切な言葉なんだ」

みほ「え?・・・」

まほ「人生はいつもバラ色じゃない。それなりに厳しく辛いこともある。気を抜いていたらどん底まで落ちて、たちまち撃破されてしまう。それが人生だ」

   まほ「人生ほど重く、激しい砲撃は無い」

まほ「だが、どんなに激しい砲撃だろうと、どれだけ打ちのめされようと、前に進み続けろ。挫けそうになっても、倒れそうになっても、ひたすら耐えて前に進むんだ。その先に勝利がある」

まほ「自分と仲間を信じて迷わず前に進め。それが“前進あるのみ”ということだ。・・・人生に負けるんじゃないぞ、みほ」

みほ「・・・うん」グスッ・・・

まほ「もし、撃たれ続けて倒れてしまいそうになったなら、私を頼れ。私も一緒に戦う。この先何があろうと、私はお前のお姉ちゃんだ。私達は姉妹だからな。かけがえのない家族だよ」

みほ「うん・・・うん・・・・・・ありがとう・・・お姉ちゃん・・・ありがとう・・・」ポロポロ

まほ「さっ、屋上に戻ろうか。みんな待っているぞ」

みほ「・・・うん・・・」グスン


しほ「・・・・・・」

しほ「・・・」

しほ「・・・」ザッ・・・


 ―――翌日・・・


みほ「ほんとにもう帰っちゃうの?」

まほ「ああ、世話になったな。楽しかったよ」

華「またいつでも遊びにいらしてください。歓迎いたします」

優花里「いつか我々も黒森峰に遊びに行かせてもらいたいです!」

沙織「次来た時にはコイバナ聞かせてねまぽりん!」

麻子「西住さんのことは任せてくれ」b

 妙子「まほさん!またバレーしましょうね!」 忍「いつでも入部お待ちしております!」 あけび「ルール勉強しておきます~」 典子「根性ー!」

 澤「色々勉強になりました」ペコリ 桂利奈「また遊んでくださ~い!」 あや「次試合の時は御手柔らかにー」

  宇津木「楽しみにまってまぁ~す」フリフリ あゆみ「今度カラオケいきましょー!」 沙希「バイバイ」

 ナカジマ「歯ぁ磨きなよ~」 ホシノ「宿題やれよ~」 スズキ「風邪ひくなよ~」 ツチヤ「また来週~」

 そど子「いい!?一度大洗風紀委員になった者はいつでも風紀委員なんだからね!」 ゴモヨ「黒森峰の風紀を守ってください」 パゾ美「大洗は風紀委員が占領した」

 ねこにゃー「ネット上ではいつでも会えるにゃー」 ぴよたん「我々はいつでも繋がってるぴよ」 ももがー「就活生になったらぜひ西住流に口利きよろしくもも!」

 エルヴィン「姉殿・・・たとえ離れていても我らは盟友です!」 左衛門佐「戦国もいいものでござるよ!」 おりょう「幕末志士達の物語もいいぜよ!」 カエサル「ローマよろしく!」

 柚子「本当に・・・色々ありがとうね」 桃「・・・」ペコリ 杏「達者でね~」

みほ「お姉ちゃん、本当に色々ありがとう。また来てね」

まほ「こちらこそありがとう。みんな、元気でな」

エリカ「隊長、そろそろ船が出ます」

まほ「ああ。・・・じゃあ、また会おう」


 ――・・・西住邸


菊代「あ、おかえりなさい家元」

しほ「ただいま」ポテポテ

菊代「あらら、その様子じゃみほお嬢様とお話はできなかったようですね。御学友のみなさんに誤解されたんでしょ?勘当言い渡しに来たーとか、まほお嬢様を叱りに来たーとか」

しほ「うっ・・・」

菊代「まほお嬢様が大洗にいると知って、家元とみほお嬢様が仲直りできるように間を取り持ってもらおうと急いで向かったのに、残念でしたね」

しほ「・・・そんなんじゃありません」

菊代「みほお嬢様と仲直りしたいけど、どうすればいいかわかんないんですよね」

しほ「・・・私は別に・・・みほの将来について話をしようと思っただけです。でも、私が言いたかったことは全てまほが代わりに言ってくれたから帰ってきたのです」

菊代「ふーん、へぇー、あっそうなのぉ~」ニヨニヨ

しほ「っ・・・菊代、ニヨニヨ笑うんじゃない」

菊代「はいはい。まったく、頑固で不器用なんだから・・・お嬢様達も大変だな~、しほさんみたいな人が母親で~」ニヨニヨ

しほ「・・・うるさいっ」


 ――・・・黒森峰輸送船舶内

アンチョビ「ふっふっふ・・・上手く潜入できたな!」

カルパッチョ「マルゲリータさんとエリカさんを迎えに来た船に密航し、黒森峰まで連れてってもらおう大作戦、大成功ですね」

ペパロニ「これでくろもりみねのドイツ料理をたらふく食えるぜ!」

 西「黒森峰で学べば、我々もきっと大きく成長できる!この機を逃すわけにはいきますまいて!」

  福田「我々も短期転校するであります!」 玉田「西住が黒森峰でいびられていないか確かめねばな!」 細見「やっこさん、良い子だからそんなことはないだろうが念のためだな」

  \潜入調査であります!かっこいいであります!/ \異国へ渡るのは初めてであります!/ \おん!おん!/

ミカ「そこに船があれば、こっそり乗るのが人情というものだね」ポロロン♪

アキ「っていうかめちゃくちゃ窮屈じゃないコレ!こんな大人数で密航なんて絶対変だよ!」

ミッコ「バレたらシャレになんねーなー」アハハ

 カチューシャ「カチュカチュカチュ・・・黒森峰に着いてからのマホーシャの驚く顔が目に浮かぶわ!」

 クラーラ「ロシアゴ!」

 ノンナ「『楽しみですね』と、クラーラは言っています」

ケイ「黒森峰のソーセージとビールは絶品とリスニングしてるから楽しみね!」HAHAHA!

ナオミ「アリサ、いいの?ソーセージとビールがおいしいんだって」

アリサ「なにがいいたいのよ!食べたらその分痩せりゃいいんでしょ!」

 ダージリン「フフフ、黒森峰のお紅茶、楽しみね。世界の紅茶は全てダージリンのコレクションに・・・」

 オレンジペコ「ダージリン様、悪役になっちゃってますよ」

 ローズヒップ「きゅうくつですの!お外に出て走りまわりたいですのー!」ジタバタ

 ルクリリ「どぅおわ!やめろローズヒップ!暴れるな!ぐえ!蹴るな!足当たったぞ!アゴに!」

 アッサム「ローズヒップ、もうすぐ着くからガマンしなさい」

愛里寿「・・・黒森峰女学園・・・楽しみ」


まほ「大洗への短期転校・・・短いようで長かったな。めちゃくちゃ長かったな」

エリカ「・・・隊長、家元はなんと・・・?」

まほ「えっ?」

エリカ「え?」

まほ「なにが?」

エリカ「あれ?・・・家元とは・・・」

まほ「お母様がどうかしたのか?」

エリカ「・・・・・・家元は怒りに来たわけじゃなかったのね・・・結局、あの子達の言う通りだったのか・・・」

まほ「そんなことよりエリカ、これからのことだが・・・」

エリカ「はい、大洗への短期転校も終わり、これで全高校への短期転校を済ませましたね。やっと・・・やっと終わった・・・」ハァ~

まほ「何を言っている。まだ終わりじゃない」

エリカ「は」

まほ「マジノ、ベルウォール、ボンプル、コアラの森、ヴァイキング、BC自由学園、ヨーグルト学園、ワッフル学院、青師団、盾無、その他まだまだ戦車道のある学校はあるぞ」

エリカ「え」

まほ「真に戦車道を極めるのであれば、全ての学校へ短期転校しなければならない。戦いはまだまだこれからだぞ」

エリカ「」コテン

まほ「もっと強くなり、成長し、みほが困っている時に助けに行ってやらねばならん」


 まほ「私はお姉ちゃんだからな」


   おわり

 ~おまけ~

千代「愛里寿ちゃんが大洗から帰って一週間・・・」

千代「以前よりも感情豊かになって元気な子供らしくなって本当に良かったと思うわ・・・」

千代「だけど・・・」


愛里寿「みんな無理しないでねー」

愛里寿「ボコボコ作戦はじめちゃうよー」

愛里寿「負けたらダンシングボコダンスを大学構内中央の噴水周りでやってもらうよー」


千代「なんか変よ!」ガターン

千代「誰に影響されたのか知らないけどなんか変よ!」ガシャーン

千代「一体大洗でどんな生徒と交流してたのよ!キリっとして冷静で達観した愛里寿ちゃんはどこにいっちゃったのよ!」ガカーン!

千代「それだけならまだしも一緒に『おかあさんといっしょ』見てくれないし一緒にお昼寝もしてくれないし歯磨きもさせてくれなくなっちゃったわよ!」バコーン!

千代「どぉーなってんのよぉ!愛里寿ちゃんが反抗期になっちゃったじゃないのよぉ!あなたのせいよしぽりん!どーしてくれんのよぉ!」

しほ「知るかそんなこと!なぜわざわざ我が家に来てまでそんなイチャモンをつけられねばならないのだ!」

千代「ぜーんぶしぽぽんのせいだからね!私の愛里寿ちゃんを返してよ!あの可愛い純真無垢な愛里寿ちゃんををを!」ワーン!

しほ「ええい!泣くな!いい大人がすることか!ちょっ!ちよすけぇ!手を離せ!いい加減にしろぉ!」

菊代「戦車道の未来は明るいですね」

 ~おわり~

これにて完結です。長かった。めちゃんこ長かった。長すぎてごめんなさい
軽い気持ちとノリで一作目を書き、なんやかんやで各校全部書き切れたのも皆さんのリアクションのおかげです。ほんとありがとうございます
各シリーズで取り上げたりしてる映画とかは全部面白いオススメなのでTSUTAYAとかでなんか面白いのないかなーって時に候補の一つとして考えて下さい
長すぎてごめんなさい
それではここまで見てくれた方、ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年03月18日 (土) 14:07:53   ID: 9xgA-la7

みほ警察だっ!!!
のオマージュですね!!!

あっ、毎回楽しく拝読させていただいております!

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