ダンガンロンパVS~絶望推理合戦~ (468)

モノクマ「ウププププ・・・オマエラ、希望ヶ峰学園シリーズが終わって1月の才囚学園までヒマでしょ?」 モノクマ「ヒマなら、ちょいと僕の暇潰しに付き合わないかい?」 モノクマ「名付けて・・・ ダンガンロンパVS~絶望推理合戦~ ・・・本編とはあまり関わりはないから」 モノクマ「取り敢えず安価でキャラを作ろうってのと、本来のコロシアイではやらない試みを試してみようってスレだよ」 モノクマ「本編ではやってない試みというのは、まさにタイトル通り推理合戦!」 モノクマ「推理がっせんじゃないよ!推理・か・っ・せ・ん・だよ!」 モノクマ「・・・まぁ詳しい事はスレが立ったらね」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1477134080

モノクマ「基本ルールは原作と同じだよ!安価でキャラ作ってそいつらにコロシアイさせて学級裁判させるっていうよくある安価スレだよ」

モノクマ「でもさー・・・それだけだと新鮮味が無いよね~?スパイクさんも世界観一新した上で第3作作ってる訳だけど、やっぱり1も2も良かった分、更なる楽しさをユーザーは期待している訳で・・・」

モノクマ「という訳でこのスレでのコロシアイは単純なルールを一つ追加した、『コロシアイ合戦』となっているのです!」

モノクマ「もう一回言うけどGじゃなくてKだからね!」

モノクマ「追加ルールは単純!コロシアイの哀れなるイケニエは、白チームと黒チームに分けられます!」

モノクマ「それと同時に学級裁判での投票結果が変わるのです!」

モノクマ「被害者を手に掛けたクロを正しく指摘出来ればクロだけがオシオキ。これは変わらないよ」

モノクマ「だけど間違った人物をクロとした場合は・・・クロ以外全員オシオキ!」

モノクマ「ではなく・・・」



モノクマ「クロと敵チームだった参加者がオシオキされるのです!」

モノクマ「そして終了条件も違うよ。原作ではクロが学級裁判を勝ち抜けば1人だけ卒業だけど・・・」



モノクマ「このコロシアイ合戦が終わるのは、どちらかのチームが全滅した時なんだ!」

モノクマ「・・・まぁどちらにしろ学級裁判でクロを外したらその時点で片方の生き残りを全員処刑するから、その時点でゲームセットなのは変わらないけどね」

モノクマ「んじゃ、このスレの追加ルールが分かったら、早速安価しようか!」

モノクマ「この『コロシアイ合戦』で愉快に踊って貰う・・・





20人のイケニエを!」






モノクマ「・・・え?ダンガンロンパなんだから16人じゃないのかって?」

モノクマ「せっかくだから大勢居た方が面白くなるんじゃない?」

モノクマ「しかも・・・おっと、これは始まってからでないと分からないよね~」

モノクマ「・・・え?バジ○○ク?知らんなぁ~」



モノクマ「まずは参加者の才能を募集するよ!」

モノクマ「一つ下のスレから参加者させたい才能を1つずつ書いていってね!」

モノクマ「連投はあまり気にしないけど、節度あるレスをしてね」

モノクマ「あと、前に出た才能と似通ってる物が出たら、独断でスルーするかもね」

↓1~ 参加者の才能

取り敢えず11個は確定

花火師・・・たいいく
演劇部
司書
ボディガード(護衛)
寮長
カラーギャング
ゴルファー
ガンマン(射撃部)
メイクアップアーティスト
広報委員
バックパッカー(旅人)

候補に挙がってるのから

投稿ミスすまぬ・・・

モノクマ「取り敢えず12個は確定 」

花火師
演劇部
司書
ボディガード(護衛)
寮長
カラーギャング
ゴルファー
ガンマン(射撃部)
メイクアップアーティスト
広報委員
バックパッカー(旅人)
力士

モノクマ「性別はまだ決めないよ」

モノクマ「候補に挙がってるのからもう少し選ぼうか悩んでるけど、良さげなのあったらもうちょっと候補挙げて貰っても良いかしらん?」

モノクマ「残り1、2個になったら他との兼ね合いでこっちで決めても良いし」


モノクマ「17個は確定 」

花火師
演劇部
司書
ボディガード(護衛)
寮長
カラーギャング
ゴルファー
ガンマン(射撃部)
メイクアップアーティスト
広報委員
バックパッカー(旅人)
力士
ボランティア部
ブロガー
訪問販売員(アポインター)
トランぺッター
棋士(将棋部)
傭兵

モノクマ「あと2枠・・・こっちで決めちゃっても良いっすかね?」

↓1~3 多数決

モノクマ「では才能決定!」

花火師
演劇部
司書
ボディガード(護衛)
寮長
カラーギャング
ゴルファー
ガンマン(射撃部)
メイクアップアーティスト
広報委員
バックパッカー(旅人)
力士
ボランティア部
ブロガー
訪問販売員(アポインター)
トランぺッター
棋士(将棋部)
傭兵
???
??

モノクマ「さて、次に・・・むむ!?」

??「う・・・う~ん・・・」

モノクマ「おや?最初の1人が目覚めたみたいだね!」

???「・・・え?ここは・・・?」

モノクマ「ふむふむ・・・どうやらこの子が哀れなイケニエのリーダー・・・要は主人公みたいだね」

モノクマ「・・・あれ?この子男の子だっけ?女の子だっけ?」

↓1~3 多数決

モノクマ「うん、どうやら男の子だね」

モノクマ「さて・・・ここからがキャラエディットの醍醐味だよ!」

モノクマ「ここから、皆にイメージして貰いやすいよう容姿と性格を決めるんだ!」

モノクマ「知ってる人は見た事ある決め方かもしれないね・・・」

モノクマ「容姿と性格が決まったら、こちらで才能と名前を決めるんだ」

モノクマ「・・・まぁ取り敢えずやってみよっか?」

モノクマ「まず容姿を決めるよ!」

モノクマ「可愛い顔してるとか、パーカー着てるとか、アンテナ生えてるとか、女子より背が低いとか」

モノクマ「こんな感じの特徴を.句読点での分け方を目安に1項目ずつ挙げて欲しいんだ!」

モノクマ「↓2~4を採用する予定だけど、前後もぶっ込めそうならぶっ込んじゃうよ。ウププププ」

モノクマ「同居しようがない特徴が集まったら、基本先にレスした方を採用するよ」

モノクマ「ウププププ・・・オマエラの考えた最強の主人公像を期待してるよ~」


↓2~4 容姿の特徴

モノクマ「かなり小柄・中性的・アホ毛って、まんま苗木君じゃない?」

モノクマ「まぁ良いや。次に大まかな性格を決めよっか」

モノクマ「これは↓2一択だよ!」



↓2 主人公の性格

??「ここは・・・どこ?教室みたいだけど・・・」

僕は目を覚ますと、見知らぬ場所に居た
しかも、ただの教室じゃない

???「何これ・・・」

壁際、窓があるはずのそこは、鉄板が打ち付けられていた

??「密室って事?・・・何だろう?この状況、どこかで・・・って、それより携帯!」

僕はすぐに学ランのポケットをまさぐる。しかし・・・

??「無い・・・?僕のスマホどこ!?あれには来週のための取材メモも打ち込んであるのに!」

普段しまっている学ランの右ポケットに何も入ってなくて、僕はパニックになりながら服のあちこちをまさぐる
左内ポケットに何かあるのに気付いた

??「あった!・・・でもこのポケット、普段使ってないのに・・・」

とにかく内ポケットに入っている何かを取り出す
だけど、それは大事なスマホじゃなかった・・・

??「何これ・・・半透明の板・・・?」

よく分からない物が懐から出て来た。恐る恐るチョンと触れて見る

??「ひっ!?」

得体の知れない状況のせいで、穏やかな電子音にも情けなくビビってしまう

板の表面に、文字が浮かび上がった



welcome 菊波 司

そうーーー

ーーー僕の名前は、菊波 司

ヒョウゴ県立北曜高校に通う

何の取り柄も無いどこにでも居るモブだ

菊波「マップ?校則?何が何やら・・・」

色々電子の板をいじって画面を読むが、イマイチ何が何やら分からない・・・分かりそうなのは、プロフィールだ

菊波「特記・・・広報委員?」

プロフィールにはどこで知ったんだと背筋が凍るぐらい、身長や体重、血液型や誕生日まで正確に埋められていた
ただ・・・一つ、『広報委員』と書かれた『特記』という項目だけは意味が分からない

菊波「僕、新聞部なんだけど・・・広報委員なんて委員会も、ウチの学校には無いし・・・」

いくら考えても埒があかないので、考えるのを止めた

菊波「・・・そういえば、気になる項目があったな・・・」

僕はマップという項目を開いた

菊波「マップ上に・・・18、19・・・20個のマーキングがあるな」

1?A教室という項目に、色違いで目立つマーキングがある。恐らくこれが僕だ

菊波「・・・隣の1?Bの教室にもマーキングがある。それも2つ・・・」

マーキングの意味が僕の考えてる通りなら・・・そこに人が2人居るって事だよね?

僕は数十秒逡巡して、深呼吸を一回

意を決して、隣の教室を覗いてみる事にした

菊波「・・・薄暗い廊下・・・廊下も窓一つ無いからね・・・」

学校って、廊下一面に窓があるけど・・・

その窓を全部塞いだら、こんな不気味な空間になるのか・・・

菊波「・・・何も出て来ないよね・・・?人が居るだけだよね・・・?」

一歩一歩に何秒もかけ、ようやく1?Bの教室の扉に辿り着いた

扉の窓から覗くとそこにはーーー



ーーー予想通り2人の人間が、さっきまでの僕と同じように机に突っ伏していた

モノクマ「ウププププ・・・内向的な子だって聞いてたけど、自分をモブと割り切ってる辺りに日向君と差異がある主人公だね。ある意味大物かも?」

モノクマ「さて、菊波クンでキャラエディットに慣れて貰えたかな?」

モノクマ「次は菊波クンが1?Bの教室で見つけた2人をエディットするよ!」

モノクマ「どうやら男女ペアみたいだね。才能一覧も載せておくから、何が残ってるか頭の片隅に置きつつレスしてみたら?」

才能一覧

決定
広報委員:菊波 司

未決定
花火師 /演劇部/司書/ボディガード/寮長/カラーギャング/ゴルファー/ガンマン/メイクアップアーティスト/バックパッカー
力士 /ボランティア部/ブロガー/訪問販売員/トランペッター/棋士/傭兵/??/??



↓2~4 男子の容姿
↓6~8 女子の容姿

隣の教室には、2人の人間が机に突っ伏している

1人は僕なんかよりずっと背も高く筋肉質で、頭に巻いたバンダナの下のうなじから、まるでハリネズミみたいにツンツンと逆立った髪が見える

もう1人は、黒髪のロングヘアーやこの建物の雰囲気にあからさまにミスマッチな麦藁帽子を被っている。かなり背が高そうに見えるけど・・・ここから見える範囲での判断だけど、あのグラマラスな体格は女の子・・・だよね?

菊波(どうしよう・・・起こした方が良いよね・・・?)

だけど社交能力に欠けた僕には、そんな簡単な事もリーマン予想を自力で証明するより難しい

?「んあ・・・?」

?「ここは・・・」

そうこうしている内に、2人は自力で起きてしまった

教室の外の僕に気付かず、お互いに顔を見合わせる



モノクマ「今回は互いへのリアクションで性格の一端を表現してもらおうかな?」

↓2 男子の反応
↓4 女子の反応

?「おい!オメー大丈夫か!?」

?「人の事言えないと思うけど・・・」

?「グサッ!?」

大慌てで男の子が女の子に話しかけてるけど、女の子は眉一つ動かさずに返す

?「察するに・・・私たちはどこかの建物に閉じ込められてるみたいね」

?「へ?・・・うおっ!?マジだ!」

女の子はグルリと周囲を見回すけど、相変わらず冷静に呟いた
一方の男の子は、彼女の言葉で状況を把握して大声を上げる
なんと言うか・・・対照的な2人だ

?「ん~・・・取り敢えず2人居るんだし、他のヤツが居ないか探ってみるか?」

?「行くなら1人でどうぞ」

??「.は、はぁ!?こんな訳の分からねー所、固まって歩いた方が良いだろ!?」

?「悪いけど・・・夜道を歩いていたら同じような申し出で送るど言い出したチャラい男にサイフをスられそうになったから、見知らぬ男と歩かないようにしてるの」

スられ『そうになった』・・・って事は、スられる前に気付いて撃退したって事なのかな?

?「何だよ!?可愛げが無ぇなぁ!」

?「外国では女の一人旅なんて格好のカモよ」

?「あーっ!面倒臭ぇ!」

男の子がバンダナの上から頭を掻き毟る
多分彼女を1人にしない方が良いと思ったんだろう。ガサツだけど良い子だ

?「・・・蜂谷だ!」

?「・・・え?」

蜂谷「俺の名前!蜂谷錠太郎だ!ホラ、これで見知らぬ男じゃなくなっただろ!」

?「・・・そういう問題じゃないけど・・・」

蜂谷君・・・僕でも同じ対応するよ・・・
女の子の顔に初めて表情が出た。無論、呆れだ

??「・・・まぁ良いでしょう。その態度が演技じゃなければ、同じ状況に陥った者同士みたいだし・・・」

?「・・・小熊よ。小熊志歩」

男の子が蜂谷君で、女の子が小熊さん・・・か

小熊「・・・あなたも入って来たら?」

!!!?
小熊「彼を1人で行かせようとしたのは、あなたと1人で鉢合わせさせる意味もあったけど・・・さっきの隙を突いて来ないって事は、あなたも私たちと同じって所かしら?」

小熊さんの観察眼がヤバい・・・ほぼ最初の方から僕の存在に気付いていたのか・・・

菊波「ええーと・・・失礼します・・・菊波司です」

蜂谷「他にも人が居たのか!・・・って、小熊テメー!俺を囮にする気だったのか!!」

菊波「お、落ち着いて!・・・その、小熊さん。僕たち以外にも17人居ると思います」

小熊「居ると『思う』・・・仮定の割に人数は17と具体的ね。どういう事かしら?」

僕は電子の板を使ってしどろもどろに説明する
2人も携帯が無くなっていて、代わりに電子の板が懐に入っていた

蜂谷「な~る・・・このマップのマークの所に人が居るって事か!」

小熊「この部屋の反応が3つだから、間違いないでしょうね」

蜂谷「にしても・・・俺の特記って項目にある『花火師』って何だぁ!?確かに実家は花火工房だし、手伝いもしてるけど・・・俺なんかまだまだヒヨッ子もいい所だぜ?花火師名乗れる程の腕なんか無ぇよ」

小熊「私は「バックパッカー』ね・・・確かに僅かなバイトで食い繋ぎながら世界中を回ってるけど・・・」

彼女が変わらないトーンで投下した爆弾発言に、僕たちは凍り付く

蜂谷「世界中を回ってるって・・・オメー学校は?」

小熊「行ってないわ。あんな所より旅での経験の方がよっぽどためになるし」

菊波「全国の学校かったるいって思ってる学生を敵に回したね。それ以上はいけない!」

あくまで彼女個人の意見です!本気にしないで下さい!

菊波「でも女の子1人でそんな事・・・よっぽどの事情が無ければやらないよね?」

思わず口をついて出た質問に、小熊さんの表情が歪んだ

小熊「・・・父を探してるの・・・突然音信不通になった博物学者の父を・・・発覚が遅れたせいで、どこで姿を消したかも分からないの・・・」

菊波「博物学者って・・・まさか君のお父さんって、あの小熊博士!?」

蜂谷「小熊博士っていやぁ、現代日本の博物学の第一人者だぞ!博物学自体よく知らないけど!!」

凄い人が20人の中に居たもんだ・・・!まぁ本人ではなくお父さんが凄いんだけど・・・

とはいえ・・・

小熊「『たまには顔出せ』って親戚が煩いから故郷のイシカワに帰った矢先にこんな事に巻き込まれるなんて・・・」

蜂谷「お?オメーイシカワ出身なのか!俺アイチだ!同じ中部地方!」

菊波「僕はヒョウゴです」

小熊「! うーん・・・」

蜂谷「どうした小熊」

小熊「何で私たちなんだろう・・・って。3人も集まれば私たちの何らかの共通点に気づけるかと思ってたけど、共通点どころか顔を合わせた事すらないでしょう?」

蜂谷「あぁ。ヒョウゴなんて行った事ねーし」

長年旅を重ねた経験からか、こういう場面での冷静さが頼りになる

だけど・・・そんな彼女でさえ、この異常事態の真相は見当も付かないみたいだ

眠気で意識が朦朧としてきたので、今夜はここまで

モノクマ「蜂谷クンのバンダナ、どうやら頭全体じゃなくて畳んでハチマキみたいに巻いてるみたいだね~」

再開します

=====================================

菊波「と・・・取り敢えず他の人にも会いに行ってみる?」

蜂谷「ん!そうだな!今は大勢とコンタクトを取って情報交換をするべきだろ!」

蜂谷「それに案外・・・俺たちを閉じ込めたヤツを見付けられるかも?」

小熊「もし犯人と鉢合わせるにしても・・・少なくともマップにマーキングされている20人の中には居ないでしょうね」

菊波「え?どうして?」

小熊「もし初見で怪しい人間と疑われて逃走する事になった時、どこに居るか分かってしまうマーキングは足枷にしかならない。自分もマーキングされるようにしておく必要はどこにも無いわ」

蜂谷「な、なるほど・・・」

小熊「まぁ万が一の時はジャミングとかでこの機械を使えなくすれば良いだけだけど・・・それより、このマーキング機能の導入は、私達同士で確認する以外にも別の目的があるわね」

菊波「別の目的・・・?」

僕の問いに対し、小熊さんはアゴで天井付近を示した」

小熊「あそこ・・・監視カメラがあるでしょう?」

「「監視カメラ!?」」

思わず僕と蜂谷君とで大声を上げてしまった」

小熊「恐らく犯人は、そこの監視カメラで私達の行動を逐一観察してるわ。マーキングはそれを補助するための機能。20人の居場所を把握して確認するカメラの映像を絞る為の物よ」

蜂谷「マーキングの場所に人が居るから、基本そこだけ見てれば良いって事か?」

菊波「それに、そんな物があるなら・・・犯人は見付かる危険を冒してまでこっちに来る必要は無い。20人の中に犯人やその仲間が居る可能性はますます減った・・・かな?」

小熊「・・・少なくとも、犯人自身は居ないでしょうね」

マーキング一つで思考をここまで広げられるなんて・・・流石は優秀な博物学者の娘さんだ



蜂谷「んじゃ、犯人じゃねぇってほぼ確定なら会いに行ってみるか。俺気になる事があるんだよ」

菊波「何?蜂谷君」

蜂谷「ほら、この教室がある場所と別棟みたいになってる所!小さな部屋がたくさんあるじゃねーか!これ、数えてみたら20個あるんだよ!」

菊波「本当だ!20ってやっぱり・・・」

小熊「・・・マップの端に『寄宿舎棟』って書いてあるし・・・私達20人の個室がご丁寧に用意されてるって所かしら?」

2人の推理自体は納得だ。だけど、そんな物が用意されてるって事は・・・

菊波「・・・僕達を、1日やそこらで帰す気は無いって事か・・・」

小熊「そうでしょうね・・・」

気が滅入る事実・・・だけどそれに屈してしまったら、何も出来なくなる

とにかく、寄宿舎の方にも6人程人が居るみたいだから行ってみる事にした

蜂谷「トンネルを抜けると、そこは寄宿舎棟だった~!・・・てか?

菊波「トンネルじゃなくて渡り廊下だよ。全面壁の」

良かった。こっちは明るいみたいだ。体を休める場所まであんな気が滅入る暗い廊下だったら、全然気が休まらなかったよ・・・

とーーーその時だった

小熊「!」

菊波「何!?今の・・・!」

マップによると2人誰かが居るらしい食堂から、何かが聞こえてきた!



↓2 食堂から聞こえてきた音(あるいは声)とは!?

>91
モノクマ「追々ボクが説明するから待っててね~」



蜂谷「これ泣き声か!?おいおい・・・ここに居る片方が、もう片方を泣かせやがったか!?」

菊波「とにかく行ってみよう!」

蜂谷君を筆頭に、僕達は食堂へ突入した!


モノクマ「ウププププ!スーダン形式で2人ずつ登場するけど、ここからは男女ペアとは限らないからね~!男と男、女と女ってパターンもあるかも!」

モノクマ「だからここからのキャラエディットは、男女別の残り人数にも注意してね~!」

モノクマ「あまりどちらかに偏り過ぎると・・・後半で男みたいな女か女みたいな男が大量発生するかもね~」

モノクマ「ウプププ!それはそれで絶望的だね!」



決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)

未決定
演劇部/司書/ボディガード/寮長/カラーギャング/ゴルファー/ガンマン/メイクアップアーティスト/
力士 /ボランティア部/ブロガー/訪問販売員/トランペッター/棋士/傭兵/??/??

残り 男子8人/女子9人


↓2~4 泣いてる方の容姿
↓6~8 もう1人の容姿

モノクマ「ツ、ツインテールとバリトンボイスがかちあったら、どうなる事かとおもったよ・・・」



菊波「うわぁ・・・」

そこに居たのは、2人揃って色々濃そうな人達だ

泣いてる方は小学生ぐらいの女の子だ。背丈に届きそうなツインテールを揺らしている。大きな丸眼鏡が子供っぽさを強調している

もう1人は男性だ。セミロングな銀髪に右目の黒い眼帯・・・その眼帯の下にはわずかに火傷の痕も見える。近付くとどうなるか分からない・・・

そして、そんな2人は・・・



モノクマ「性格決め安価行くよー!」

↓2 少女はどんな風に泣いてる?(人目も憚らない大声とか、圧し殺したようなすすり泣きとか)
↓4 少女に対し男子はどんな対応?てか対応してるの!?

?「うえ~ん!ココどこ~!?ヒック・・・デグチどこ~!?」

?「・・・・・・」

女の子の方は大声で年相応な感じで泣きじゃくり、男の子の方は何とも思ってなさそうな・・・それこそ「あ、泣いてる」ぐらいしか思ってなさそうな無表情で少女を眺めていた

蜂谷「おいコラ!女の子が泣きじゃくってるってのにあやしもしねーのかよ!その厨二ファッションは見た目だけかぁ!?」

ピクッ

蜂谷君は気付いてかいけど、女の子が蜂谷君の言葉に反応した

蜂谷「お~よちよち。俺らが一緒だからもう大丈夫だぞ~!」

蜂谷君が朗らかな笑顔で彼女の頭を撫でようとしたーーー



ーーーその時だった



ドゴァッ!!!!!



蜂谷「|☆5〒%~○¥*\〆♪!?」

蜂谷君が言葉にならない悲鳴を上げながらヘソの下を抑えてうずくまった

?「痴れ者がぁっ!私を滄溟院飾(ソウメイイン カザリ)と知っての狼藉かぁっ!!?」

菊波(えぇ~~~~っ!!?)

さっきとはうって変わっての少女の豹変に、僕は思わずヘソの下を両手で覆った

滄溟院「しかも何だその幼子をあやすような態度はぁっ!?私は由緒正しき聖エルバンディア学園高校の2年生だっ!!!」

蜂谷「ふえっ!?同い年!?」

うずくまっていた蜂谷君は、そのまま土下座に移行した

小熊「滄溟院って・・・滄溟院グループの?」

菊波「だよね?国内の大企業を束ねる、経済界の重鎮というあの・・・」

小熊「国内どころか海外にも系列会社はごまんとあるわ。基本、日本に居ない私でも知ってるぐらいよ」

滄溟院「そ、そうです・・・会長の孫娘です・・・」

蜂谷君への怒りが収まったら、小動物のように大人しくなった

滄溟院「あの・・・そこのグズとあなたたちは誰ですか?私と同様に閉じ込められたとか・・・」

菊波(『そこのグズ』・・・」

口調は穏やかだけど、どうやら蜂谷君は滄溟院さんに完全に敵認定されてしまったようだ・・・

小熊「ええ。私達も閉じ込められてる身なの。一応自己紹介しましょうか」

小熊さんの提案に乗り、自己紹介を交わした

滄溟院さんの特記事項は『令嬢』らしい。まぁ滄溟院グループなんて超上流階級のお嬢様だから当然か

小熊「それで・・・あなたは?」

小熊さんが、僕達が自己紹介してる間にも微動だにしなかったもう1人に話を振る

?「・・・・・・ーーー



モノクマ「性格はともかく、このキャラの扱い方に困ったから、もう一回安価するね(汗)」


↓2 小熊への対応

?「・・・Je suis Tesuka-?trangerika」

蜂谷「・・・何て!?」

相手は眼帯に手を当てて目を逸らしながら、感情の乗ってない声で淡々と言い放った

全く聞き慣れない言葉で

滄溟院「外国の方ですか?英語なら分かるのですが・・・」

菊波「まず何語だ?」

彼がずっと黙ってたのは、言葉が分からなかったからなのか・・・どうしよう・・・

途方に暮れていた時だった



小熊「・・・フランス語よ。『私はテスカ・エトランジェリカです』って言ってるわ」

テスカ「!」

「「「!!!?」」」

小熊さんが彼の元に歩み出た

小熊「Comment les yeux de la blessure?(目の怪我はどうされたのですか?)」

テスカ「Il a ?t? bless? dans la guerre des mots...Je suis un mercenaire.(とある戦争でドジ踏んじまってね・・・俺は傭兵を生業としてるんだ)」

テスカ「Il a ?t? attaqu? en face de l'?il aux victimes de faux.Donc, il est devenu un traumatisme(被災者の振りした卑怯モンに不意打ちでやられちまって、以来左眼まで持ってかれねぇよう警戒してんだ)」

小熊「Il est dommage...(それはお気の毒に・・・)」

蜂谷「すげー・・・流石は世界中を飛び回ってる『バックパッカー』・・・こりゃー使える言語は4、5ヶ国じゃ収まってねぇな?」

滄溟院「ぜひ通訳として我がグループに迎え入れたいわ」

本当・・・凄い人はトコトン凄いな・・・



それに比べて、僕なんか・・・

小熊「Quelle est la situation que vous ne savez pas ce qui se passe.Agissons ensemble pour la s?curit?.(とにかく、今は何が起こってるか分からない状況よ。固まって動きましょう)」

テスカ「OK il ?tait.(了解)」

小熊さんの言葉に対し敬礼し、テスカ君は小熊さんの傍らに立った

小熊「じゃ・・・次行きましょうか」

そう言って小熊さんとテスカ君は食堂を出て行った

「「「・・・・・・はっ!!!」」」

僕達3人も慌てて小熊さん達を追う

蜂谷「小熊チートだな。冷静だし、すげー頼りになる」

滄溟院「グズは男の癖に全くアテになりませんけどね」

蜂谷「グサッ!!」



菊波「何だよこれ・・・食堂の前はあんなに明るかったのに、個室の前はまた暗くなってる・・・」

しかも血の海を連想させる暗い紅色・・・一刻も早く個室に退散しないと目眩がしそうだ

小熊「取り敢えず個室の調査は後回しにしましょう。他の人達との合流か先よ」

蜂谷「だな!」

そんな言葉を交わしながら、突き当たりを左に曲がって進む

次の2人が居るのはーーー

菊波「ーーートラッシュルーム?」

部屋のラインナップと並びが、また僕の記憶を揺さぶる
やっぱり・・・僕はここを知っている・・・?

先頭の小熊さんが、何の躊躇いもなく入って行った

そこに居たのはーーー



決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)

未決定
演劇部/司書/ボディガード/寮長/カラーギャング/ゴルファー/ガンマン/メイクアップアーティスト/
力士 /ボランティア部/ブロガー/訪問販売員/トランペッター/棋士/??

残り 男子7人/女子8人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

トラッシュルームに入ると・・・異様な光景が広がっていた

男か女か分からない、髪で片目が隠れた妖しげな雰囲気の人が、筆を持ってもう1人の顔に肌色の塗料を塗っている。金髪も相まって外国人にも見える人だ
相手はダメージジーンズに革ジャンというコテコテのパンクスタイル。だけど強気そうな顔立ちの割にプルプル震えている。傍らには、いかにも彼(?)が弾きそうなエレキギターが壁に立て掛けてある
何処からか持って来た机の上には、大量の化粧道具が入った箱が置かれ、度々道具が持ち替えられている

小熊「・・・・・・」

テスカ「・・・・・・」

滄溟院「な、何をやっているのでしょうか?」

菊波「本番を控えたバンドマンさんにメイクさんが化粧を整えてるように見えるけど・・・」

蜂谷「やっぱ芸能人だと男も化粧するんだなー・・・って、なんでこんな所で、こんな時にやってんだよ!」

蜂谷君のツッコミは中々の大音量だったと思うけど、金髪の人は身じろぎもしない
多分あんな大声にも関わらず、聞こえてないんだ。凄い集中力・・・

数分経って、持ち替えはしたけど一度も手放されなかった筆が箱の中に置かれた

?「出来た」

そう言った金髪の人は、目を開けたパンクの人に手鏡を向けた



モノクマ「もう、片方の肩書きはバレバレだけど、性格安価行くよ!」

↓2 「出来た」をどんな感じで言った?
↓4 鏡で自分の顔を見た反応は?

?「出来たよ」

落ち着いた声で金髪の人は言い、手鏡を向けた

?「うわぁ~!自分じゃないみたい!」

パンクの人は見た目に合わない能天気な声で顔をさする

?「1度こういう役やってみたかったんだよね~。皆似合わないからやめとけって言うんだよ」

確かに性格には合ってないけど、顔と格好はピッタリ一致しているように見える

?「それは良かった。じゃあ皆にも見せてあげてよ」

?「・・・え?皆?」

パンクの人がこっちを向いて固まった
体はこっちを向いていたのに、今やっと僕達に気付いたみたいだ

?「・・・・・・コホン・・・・・・」

パンクの人は一つ咳払いをする

?「おいテメェら!なに楽屋裏に忍び込んでやがる!ファンならステージで待つマナーぐれぇ持ちやがれ!俺たちの歌は過激かもしれねぇが、人様に迷惑を掛けるような節操の無さは持ち合わせちゃいねえぞ!!」

そう言ってパンクの人は中指を立てた
まるで性格までパンクロッカーの霊が乗り移ったかのような荒々しさになる
心なしか大きく見えた瞳がキュッと縮こまって三白眼になったように見える

まぁ、でも・・・

「「「は、はぁ・・・」」」

素の性格っぽい物を見てしまったので、どうしてもリアクションが薄くなってしまった

?「本当に・・・なんで来ちまったんだよぉ・・・!ここなら誰も来ねぇと思ったのに・・・」

パンクロッカーキャラは崩さないけど、素が漏れ出て涙目になってる・・・悪い事したかな・・・

小熊「あなた達も持ってるでしょう?この電子の板。これのマップにここに居る人の位置がマーキングされるようになってるの」

??「あん?そんなモン・・・あ、元々着てた服の中か!後で取りに行かねぇと・・・」

?「そっか。ならどこでメイクしてもその内誰かが来てたみたいだ。誰かに会う前にこっそり変身作戦は、最初から99%失敗に終わる作戦だったみたいだね」

?「むぅ・・・」

金髪の人の言葉に、パンクの人がぶーたれる

?「一応自己紹介しようか。よろしく、僕は美作ゆうきだよ」

金髪の人が名乗った。美作(ミマサカ)か・・・確かどこかの昔の地名だったっけ?

それにしても下の名前はゆうきなのか・・・名前でも男女どっちか分からないぞこの人

美作「見ての通り、『メイクアップアーティスト』をやってるよ。特記って項目にもそう書いてあった」

?「俺は矢澤譲二!ジョージって呼んでくれや!見ての通り、バンドてギターやってる『バンドマン』だぜ!」

美作「あれ?さっき姫川真弥って名乗ってなかったっけ?部活も軽音部じゃなくて『演劇部』って・・・」

矢澤「テメェ何のためにメイクさせたと思ってんだ!空気読め!!」

美作「あぁ、ごめん。でも、ちゃんと本名も伝えた方が良かったんじゃないかと思って」

菊波(なら、わざとだな・・・)

2人のやり取りに、思わず顔が引きつった。ところで美作君?さん?は、結局性別どっちなんだ?なぜか聞き出したくても言葉に出来ないけど・・・

小熊「・・・・・・」

小熊(美作ゆうき・・・この人何者?)

小熊(さっきの蜂谷君の呼び掛けに応えられない程に集中していたのに、その後私たちに気付いていた事を示唆する言葉を発するまで、一度もこっちを見ていない)

小熊(まるで・・・気配だけで私たちに、しかも『皆』、つまり複数人が背後に立っていた事に気付いていたみたい・・・)

小熊(・・・いや、考え過ぎね。蜂谷君のツッコミを、聞こえていて敢えて無視したんでしょう)

菊波「寄宿舎棟で人が居るのは、ここで最後だね」

僕達7人はトラッシュルームを後にしてぐるっと廊下を一周し、食堂前に戻ってきた
そして食堂と反対側に佇む

美作「へぇ、大浴場か。そんな物もあるなんて、至れり尽くせりだね」

テスカ「Le fait que de ce retour il y a une r?action, ou est-ce que quelqu'un est la baignade?(この奥から反応があるって事は、早速誰かが入ってるって事か?)」

矢澤「何だ!?フランス語!?『入浴』しか分かんねぇよ!」

滄溟院「『入浴』だけでも分かるんですか?!」

人が集まって大分賑やかになって来たなぁ

矢澤「あ!先に言っとくが、俺を大浴場に誘うんじゃねぇぞ!このガタイ良さげに見える体も詰めモンしてるだけだし、上がった後のメイク直しに集中したいからな」

蜂谷「あ、さいですか・・・お前、俺らの前じゃそのキャラ貫く気か?」

小熊「出て来るわよ!」

「「「!!!!」」」

小熊さんの言葉で静まり返る。カラカラと浴場の引戸を開けるような音の後、ドライヤーの音や服を着る布が擦れるような音、話し声なんかが聞こえた

そして2人の新たな登場人物が姿を見せた



モノクマ「美作君?さん?が性別不明だから、男女の調整が後から出来るよ!やったねスレ民!」

決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川真弥/バンドマン:矢澤譲二(男)

未決定
司書/ボディガード/寮長/カラーギャング/ゴルファー/ガンマン
力士 /ボランティア部/ブロガー/訪問販売員/トランペッター/棋士/??

残り 男子6人/女子8人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

モノクマ「2人目の方が特定のキャラを指し示しているような気がして怖いんだけど・・・大丈夫?」

風呂場から出て来た1人は、全身真っ白なスーツに身を包んでいる。茶色のポニーテールが子供っぽい髪型だけど、顔はお風呂上がりという事も相まって妙に艶っぽい。小熊さんと別ベクトルで大人っぽい人だ

もう1人は素人目でも分かるぐらい上等そうな着物を着た人だ。癖毛なのか、髪が全体的にふわふわしてる。何だか髪型と服装がアンバランスだけど、風呂上がりなのに生き返らず死んでる目が見た目のアンバランスさに拍車をかけている

・・・マ○ジンにこういうキャラ居なかったっけ?

僕はまじまじかつ素早く2人の容姿を確認していたけど、こっちに相手が見えるという事は、相手もこっちに気付くという事だ



モノクマ「性格決め安価だよ~」

↓2 白スーツの反応
↓4 着物の人の反応する

モノクマ「2人目のキャラがますますあの人に似てるんだけど・・・大丈夫?」

?「何者っ!?」

蜂谷・滄溟院「「ひぃっ!?」」

突然白スーツのお姉さんが大きな胸元から何かを取り出して僕達に向けた



黒光りするそれは・・・拳銃!?



と、僕達があっけに取られた次の瞬間!



ガッ!

?「あだっ!?」

スーツの人の悲鳴が上がったと思ったら、拳銃は宙を舞った

テスカ「blanc Quiet!(大人しくしろ!)」

?「痛い痛い!ギブギブ!!」

息つく暇も無く、テスカ君がスーツの人を組み伏せた

??「・・・・・・」

もう1人の着物の人は、こんな大捕り物が目の前であったというのに、無表情・無反応で眺めていた

矢澤「て、テメェ・・・目の前で銃が飛び出したってのに、えらい冷静だな・・・」

?「何も起こらないのに、何を慌てる必要があるんだい?」

矢澤「あん?どういう・・・」

矢澤君たちが口論している横で、小熊さんが拳銃を拾い上げた

小熊「・・・これ、よく出来てるけど、プラスチック製の偽物だわ」

菊波「へ?」

思わず間抜けな声が出た

?「風呂場で自己紹介を交わし、一介の日本人だと知っている。日本は銃刀法違反が定められた国。一介の高校生が持っている訳がない」

?「もし本物を持っていたと仮定するにしても、法を犯しているのだから簡単に見せびらかすはずがない。よって確認するまでもなく、その拳銃は偽物」

?「あーあ・・・普段護身用に持ち歩いてるハッタリだったけど・・・簡単に見抜かれるなら他のにしないといけないかしら?こんなに真正面から制圧されるとも思わなかったし・・・」

小熊「S'il vous pla?t donner.Il n'y a pas besoin de retenue.(離してあげて。拘束する必要は無いわ)」

テスカ「・・・・・・」

小熊さんの言葉を受けて、テスカ君はスーツの人を解放した

?「はーやれやれ・・・拘束までされなければ、私の話術が火を噴いて本物と思わせたのに。流石に拘束されてる状態でそるやったら、意味無いどころか逆効果だわ」

?「怖がらせてごめんね。私は押切貴和乃。バイトで売り子やってるせいか、『訪問販売員』って肩書き付けられてるわ」

押切さんは悪びれず言い切った。う~ん、図太い・・・

菊波「僕は菊波司です。ところで・・・」

自己紹介をしつつ、もう1人の方をチラ見した

菊波「ひょっとして・・・そちらも女性の方?」

蜂谷「えっ!?マジ!!?」

滄溟院「男の人かと思ってました」

菊波「いや、だって・・・出て来るの同時だったし、自己紹介とかして言葉を交わしてたって事は、一緒に風呂入ってたんでしょ?二人共髪が少し湿ってるし・・・」

菊波「それにその人が着てる着物、帯の下に着物の一部がはみ出てる。これって長い裾を腰の辺りでたくし上げて帯で留める『お端折り』って着付け方で、裾が余らない男性はまずならない着方だよ」

?「へぇ・・・」

無反応だった着物の人が、初めて僅かに表情を動かして反応した

?「皆見た目の印象で勝手に間違えるけど・・・『お端折り』に気付いて女だと見抜かれたの久し振りだよ。良い観察眼をお持ちだ」

菊波「いやぁ・・・人を見る目ぐらいしか取り柄が無いから・・・」

思わず照れてしまった

?「名を槙島郁子と言う。彼の言う通り女だ。奨励会で『棋士』となるべく経験を積んでいる」

矢澤「イクコ・・・確かに名前を聞けば一発で女って分かるな」

殆どの人達が、槙島さんが女だという事実に驚きを隠せないようだ

小熊「『お端折り』ねぇ・・・初めて知ったわ。これが『端折る』の語源なのかしら?」

小熊さんも僕が指摘したもう一つの点から女性だとは見抜いていたっぽいけど、格好からは見抜けなかったみたいだ。ちょっと優越感



さて・・・これで寄宿舎棟に居るのは全員か。教室があった方の棟に行ってみよう

とりあえずここまで

キャラの印象やこうした方が良かったんじゃね?といったご感想・ご意見もご自由にレスどうぞ

僕達は9人で渡り廊下を通り、教室のある棟に戻って来た

菊波「1-A、1-Bの教室がある事から分かったけど・・・やっぱりマップにも『校舎棟』って書いてある」

矢澤「校舎だぁ?じゃあここは、どっかの学校って事か」

美作「安易な予想だけど、高校かもね。僕達の共通点は全員高校2年生って事だし」

小熊「私とテスカは学校行ってないけどね」

お互いの素性を語りながら話し、少し打ち解けてきた

・・・だけど、肝心な事が分からない

蜂谷「にしても、歳以外の俺らの共通点はさっぱりだぜ!何せお互い完全に初対面だしよぉ!」

そうーーー肝心のこの異常事態に関する情報が集まるかと思えば、より疑念が深まるだけだった

僕達の共通点は皆無に等しい。先ず持って接点がゼロなんだ

滄溟院さんが言ってたミッション系の聖エルバンディア学園は都内、美作君?さん?は神奈川にある美術の専門学校・久佐奈高校、矢澤君改め姫川君はホッカイ道はサッポロ市立天馬高校、押切さんは蜂谷君のお隣ミエの七日市商業高校、槙島さんは多くの総理大臣を輩出するヤマグチの名門・王平高校

東西南北、日本中のあちこちから集められていて、テスカ君に至っては日本人ですらない

一体誰が、どんな理由で僕達を閉じ込めたのか、皆目見当が付かない

滄溟院「どうするんですか?やっぱり近い所から行くのですか?」

押切「勿論、効率の良い回り方をしましょう。マップによるとエリアの一番奥は体育館ね。反応が1人だけのそこを最後にしましょう」

槙島「なら・・・まずはエントランスか」

テスカ「Je ne voudrais pas aller ? l'ext?rieur de la fin.(どうせキッチリ塞がれて外には出られないだろうがな)」

僕達は僕と蜂谷君・小熊さんが目覚めた教室の前を通り過ぎ、エントランスへ向かった

エントランスは、想像以上の場所だった

蜂谷「おいおいおい・・・何だこりゃあ!?」

物々しい鉄の塊が、玄関を塞いでいた

美作「これぞ機械美・・・清々しい程頑丈そうな入口だね」

滄溟院「我が家の大金庫もここまでではなかったと思うのですが・・・」

小熊「・・・つまり私達は、滄溟院さんの財産以上に失くしたら困るって事かしら」

財産以上に失くしたら困る・・・

そして、このSFチックなエントランス・・・



やっぱり、どこかでーーー



矢澤「・・・んで、あいつらは・・・」

ガンッ! ガンッ!!

槙島「・・・私達が来るまで、ずっと奮闘していたという訳か」



モノクマ「ここまで男子4人、女子4人、美作1人と良い感じに男女比が偏ってないペースだね!この調子でキャラメイク後半戦、行ってみよ~!!」


決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作 ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川 真弥/バンドマン:矢澤 譲二(男)
訪問販売員:押切 貴和乃(女)
棋士:槙島 郁子(女)

未決定
司書/ボディガード/寮長/カラーギャング/ゴルファー/ガンマン
力士 /ボランティア部/ブロガー/トランペッター/??

残り 男子6人/女子6人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

?「ふんっ!はっ!!」

ガンッ! ガンッ!!

滄溟院「はわわわわ・・・あの大きな人、素手で扉を攻撃してますよ!?」

テスカ「Il donne juste une bonne secouant leurs corps.Qu'il y ait une confiance de leur propre pouvoir, juste un imb?cile ou ...(ただ自分の手を痛め付けるだけだぞ。よほど腕っ節に自信があるのか、ただの馬鹿か・・・)」

汗だくになってエントランスの扉を素手で攻撃してる人は、上半身裸だ。2mはありそうな巨体で、それに比例してパワーもありそうだ

もう1人、日に焼けた眼鏡の人、が2mの人の服らしき物を抱えて見守っている



モノクマ「あのー・・・今気付いたんだけど、バリトンボイスって『容姿』じゃないよね?いや、採用するけどね」

モノクマ「ちょっとイメージが固まりづらいし、上半身裸でいさせるのもアレだし・・・特別に、追加安価~!」

↓2 眼鏡の人が抱えてるのはどんな服?それともどうしても上半身裸?
↓4 眼鏡の人の容姿特徴追加

テスカの台詞、フランス語部分はいらんのでは? 読みにくいと思う
「」を『』とか《》を使って異国語を表現すればいいんじゃ
安価なら下

>>168

モノクマ「うーむ・・・フランス語話してる感が薄れないかとも思ったけど、まぁ確かに翻訳掛けるのも面倒だし・・・検討してみるね」

モノクマ「他にも意見があったらどうぞ~」



?「う~む・・・」

2mの人がようやく右手を下ろし、汗を拭きながら服を眼鏡の人から受け取った。どこにでもありそうな白いTシャツだ

眼鏡の人は、こんな人でもビクともしない(冷静に考えれば当たり前)扉を見て、凛々しい表情に一筋の冷や汗が流れる



モノクマ「性格安価行くよ~!」

↓2 ビクともしない扉に対して、2mの一言
↓4 ビクともしない扉に対して、眼鏡の一言

??「ガハハ!やっぱあかんかったわ!」

??「全く・・・無理な事は初めから分かっていたでしょう?」

2mの人が豪快に笑い飛ばす一方、眼鏡の人は溜息を吐いて呆れている

眼鏡の人は首を回して、僕達の存在に気付いた

??「見ての通りです。道具を使っても壊せるかどうか怪しいですよ」

??「何や、他の奴居ったんかい?」

??「まぁ施設の広さから考えて、私達だけじゃないとは思っていましたよ。これで11人ですか」

小熊「他にあと9人居るみたいよ。電子の板のマップには20人分のマーキングが表示されているから」

??「なるほど」

今回は相手の方から自己紹介を始めた

??「私は永家都。トチギにある国内最大のマンモス校・金歌学院付属高校で1年から寮長をしております。そのせいなのか、特記事項も『寮長』なっております」

永家君は丁寧に自己紹介をした。立ち振る舞いが整っていて、小熊さんの様に年齢に比べてすごく大人びて見える

?「アテは四維廉児!脱出するまでよろしゅう頼んますわ!ガハハハ!」

続いて、トレーナーを着てテンガロンハットを被り直した四維君が自己紹介を始めた
2mを超える巨体は、大きなTシャツすらピッチピチになるぐらい筋肉で盛り上がっている。やっぱりパワーの要る運動部に入ってるのかな?

四維「地元の強豪・律命館大学への進学を目指しとる射撃部・・・『ガンマン』や!」

「「「はあああああああぁぁぁぁぁっ!!?」」」

そう思っていた矢先の想像だにしなかった特記事項で、言葉が分からないテスカ君以外の全員で思わずツッコんでしまった

蜂谷「テメーその図体と筋肉で射撃部なのかよ!?」

矢澤「もっと活かせる部活あったろ!ラグビーとかプロレスとかアメフトとか!!」

四維「何言うてはるん?射撃だって筋力必要やぞ!ヒョロヒョロが使うたら肩外れてまうで!」

押切「限度があるわよ!需要と機能が全く噛み合ってないわ!冷蔵庫にオーブン機能を追加するような物、ユーザーカンカンよ!」

四維「何でそこまで言われなアカンの!?」

滄溟院「それにあなたの言葉、さっきから聞いてれば・・・大阪弁じゃなくて京都弁じゃないですか!雅な言語とあなたのガサツなキャラが全然あってないんですけど!ジョージ君に弟子入りしたら?」

四維「言葉遣いにまでダメ出しされんの!?」

槙島「私は別に構わないと思う。私が居る世界も女性のプロが今の所居ない世界・・・それでも私はプロを目指してる。あわよくば初代プロも見据えて」

美作「へぇ、そうなんだ。ゆうきはまた1つ賢くなったよ」

まぁ・・・槙島さんの言う通り、自分のやりたい事は人それぞれだ。周りがとやかく言う事じゃないよね



・・・それが報われる可能性の無い、無謀じゃなければ・・・だけど

何はともあれ、エントランスの脱出も無理という妥当だけど絶望的な事実を確認し、僕達は次に向かう

小熊「さて・・・校舎棟には他に何があるのかしら?」



モノクマ「ウプププ・・・ここまで見て来た皆の中には、こう思っている人も居るかもね?」

『な~んだ・・・キャラはともかく、舞台は希望ヶ峰学園か。つまらないなぁ・・・』って

モノクマ「そんなオマエラに朗報だよ!残りの9人が居る施設の内.最後の1人が居る体育館を除いた4ヶ所はーーー」

モノクマ「な、な、なんと!安価で決めちゃいま~す!」

モノクマ「ウププププ。原作の他の階にあった施設でも良いし、2の舞台の流用もOK!」

モノクマ「ましてや・・・そのどちらにも無かったオリジナリティ溢れる施設も、よほど現実的じゃない物でなければ作っちゃいま~す!」

モノクマ「2章以降の追加エリアも、こうして安価で追加する予定らしいから、今回安価を踏めなくても次回に期待だよ!」

モノクマ「んじゃ、早速行ってみよ~!」



↓2 次に行く場所は?

蜂谷「なんじゃこりゃ・・・」

蜂谷君が盛大に顔をしかめる。しかし蜂谷君がそう思うのも無理は無い

目の前には筐体版『ギャラオメガ』、ミステリーの名作『トワイライトシンドローム殺人事件』
シューティングゲーム『ピッチングマシーン』に『ギリギリロケット』
レースゲーム『全開、よろしく!』、頭と反射神経必須の『閃き補習』・・・

様々なラインナップのゲームが、所狭しと部屋中に並んでいた

テスカ【ここは学校だろう?こんな物を置いているような物なのか?】

小熊【いえ・・・あるとしても普通は寄宿舎棟の方だけど・・・】

永家「ウチも敷地が広大で施設も多い学校だけど・・・流石にこんな施設は無い」

美作「でも、これでもしここに居るのが長期間に及んだとしても、娯楽には困らないね」

矢澤「こいつで暇潰すはめになるぐれぇ滞在すんのは御免だっつーの!」

四維「いや、シューティングゲームならアテにとっては良いトレーニングマシーンになるわ!」

滄溟院「あなただけです・・・」

皆も口々に、おおよそ存在を否定する意見を出していった

そしてここに居る2人は、案の定ゲームに興じている


決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作 ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川 真弥/バンドマン:矢澤 譲二(男)
訪問販売員:押切 貴和乃(女)
棋士:槙島 郁子(女)
ガンマン:四維 廉児(男)
寮長:永家 都(男)

未決定
司書/ボディガード/カラーギャング/ゴルファー
力士 /ボランティア部/ブロガー/トランペッター/??

残り 男子4人/女子6人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

菊波「うわぁ・・・」

そこに居た2人は、どうにも近付き辛い容姿をしていふ

1人は『平穏』と書かれたTシャツに全くセットしている様子のないボサボサ髪で、完全に外に出る事など考えてない格好だ

もう1人は学ランのあちこちに手が加えられている上にサングラスという強烈な格好だけど、更に強烈な事にそれを身に付けている体はでっぷりと肉が付いた肥満体型だ

菊波(どうしよう・・・)

どうにも声をかける気にならない2人組だ



モノクマ「どうしよう・・・」

モノクマ「何がどうしようって、こいつらのキャラデザだよ。大分被るようになって来たね」

モノクマ「眼鏡キャラは既に滄溟院さんと永家君が居るし・・・」

モノクマ「帽子キャラも小熊さんと四維君が居るんだよね~」

モノクマ「一応眼鏡キャラは1だと3人居るし、帽子キャラはV3だと5人も居るけど・・・」

モノクマ「折角なんで色んな特徴のキャラが居ると良くない?」

モノクマ「どうする?」


↓1~3 眼鏡多数決(変えるなら他の特徴)
↓4~6 学帽多数決(変えるなら他の特徴)

モノクマ「『ニヤケ顔』と『ヒゲ』を採用しつつ再開するよ!」

モノクマ「あと眼鏡枠・帽子枠はもう要らないみたいだから、次にそれが出たら自動で飛ばすね!」

===========================================

?「ん、んん~!」

あ、ボサボサの女の人が、ゲームにひと段落ついたのか伸びをした

「「!!」」

それに反応したぽっちゃり君とお互い目が合った

・・・顔を合わせた反応から察するに、ボサボサの人が先に来てて、今ぽっちゃり君が来ていたのに気付いたみたいだ



モノクマ「性格安価行ってみよ~!」

↓2 ボサボサさんの目が合った反応
↓4 ぽっちゃり君の目が合った反応

?「ひっ!?」

?「うぉっ!?何奴っ!?」

菊波(何奴て・・・)

お互いにびっくりして距離を取った

?「・・・ふっ何という事も無い。虚像の住人たる井戸の女が顕現したかと思いきや・・・単なる不養生小娘か」

矢澤「何て!?」

テスカ【男の方は何といってんだ?】

小熊【私にも分からないきつい方言みたいよ】

?「あ・・・あ・・・」

ボサボサの人はブルブル震えてる・・・

?「貴様、名は何と申す?」

押切「あ、そうそう!私もそれが聞きたかったの!」

ぽっちゃりした人がボサボサの人に近付く



?「い・・・嫌あああああぁぁぁぁぁっ!!」

滄溟院「きゃっ!?」

槙島「うっ!?」

ボサボサの人は僕達を押し退けて走り去ってしまった・・・

?「ふっ・・・吾輩のオーラに当てられたか?可愛い仔猫だ」

蜂谷「思いっ切り悲鳴上げられてたぞ・・・」

家永「大丈夫かい2人共!?」

蜂谷君が彼の言葉に呆れる傍ら、僕と家永さんで突き飛ばされた2人を起こした

四維「・・・ん?そこに落ちとんの、ひょっとしてあの娘さんの電子板か?」

菊波「えっ?」

四維君の指摘で、確かに誰かの電子板が落ちてるのを見つけた

滄溟院「私、持ってます!」

槙島「私も落としていない」

小熊「なら、十中八九彼女の物ね。後で返しておくべきでしょうけど・・・一応プロフィールで名前と特記事項だけでも確認しておきましょう」

う~ん・・・人の個人情報を勝手に覗くのは気が引けるけど、20人も居るんだから名前ぐらい把握しておきたい

小熊さんの提案を呑み、電子板を起動した



日暮部 多良々 特記事項:ブロガー



菊波(何でこういう時に限って読めない名前なんだ・・・!?)

蜂谷「ひぐらし・・・べ?下はたららで良いのか?」

押切「何万件もの住宅を回って来たけど・・・見た事ない苗字だわ。まるで架空のオリジナル苗字みたい」

槙島「・・・にっぽり・・・じゃないか?」

矢澤「あん?にっぽりは最後の字、里だろ?」

四維「せやったか?」

永家「いや、にっぽりで合ってると思う。服部と書いてはっとりと読む難読名字があるじゃないか。多分それと同じ要領だ」

美作「なら、それで良いんじゃない?」

滄溟院「どっちにしろ、この字のにっぽりなんて初めて見ましたけど・・・」

もっと色々聞きたかったけど・・・今は追いかけられる雰囲気じゃ無さそうだ

仕方が無いので取り敢えず僕が彼女の電子板を預かり、もう1人との自己紹介を始める

?「吾輩は『超高校級の力士』加藤雷庵!いずれ他国に蹂躙された土俵に、日の丸を取り戻す男だ」

「「「・・・・・・」」」

自信に満ち溢れたインパクトたっぷりの自己紹介に、一同黙り込んでしまった

菊波(・・・超高校級?)

蜂谷「おいおい、何だよその超高校級って?」

槙島「痛過ぎる・・・」

加藤「ふん・・・去年新入生にして全国個人戦を制覇した吾輩は、たかが高校横綱という言葉では言い表せない才媛だからな!」

四維「ホンマかい!?すごいやん!アテでも去年ベスト16がやっとやったのに!」

加藤「ふん・・・ザクとは違うのだよ、ザクとは!」

とんでもなく濃いキャラに目眩がしつつも・・・彼が放った更なるコトダマが、僕の記憶を揺さぶる



菊波(『超高校級』・・・この言い回しもどこかで・・・あれ?今どうして『コトダマ』って言葉が出たんだろう?)

小熊さんがマップで日暮部さんの居場所を突き止めようとしたけど、マーキングは移動していなかった

小熊「恐らく・・・人の位置じゃなくて、その人が持っているこの電子板が、マーキングで示されている物ね」

小熊さんの推理に納得し、日暮部さんを探しつつ次の2人を訪ねる事にした



次に入った部屋はーーー


↓2 次の施設

蜂谷「ちょっと待て」

何だか入る度に蜂谷君がツッコんでる気がする

でも無理もない。またも学校にあるような施設ではない上に、今度は学生が通う場で絶対にあっちゃいけない施設だ

明る過ぎない照明で落ち着いたシックな空間

丸い回転イスの前にカウンターらしき机

カウンターを挟んだ向こう側の壁を覆い尽くす棚にはーーー



ーーー一面、酒らしき物が敷き詰められている



加藤「ほぅ・・・吾輩にぴったりな店ではないか!」

矢澤「言ってる場合か!完全にアウトだろ!!校舎棟っつー名目どこ行った!!!」

大半が顔をしかめる

テスカ【・・・? 全員16過ぎてんだろ?酒があって何の問題があるんだ?】

小熊【イタリアはそうだけど、日本の飲酒は20歳を過ぎてからだと決まってるのよ】

テスカ【ふーん・・・ガキだな、日本人】

顔色を変えなかったのは加藤君の他だと、そもそも飲める年齢だと認識している異国人のテスカ君と、
海外での生活費を稼ぐバイトの中で、バーでも働いた事がありそうな小熊さんぐらいだ

菊波(・・・僕らが来るまでずっとバーに留まっていた2人にとっては、どういう認識なんだろうか・・・)



決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作 ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川 真弥/バンドマン:矢澤 譲二(男)
訪問販売員:押切 貴和乃(女)
棋士:槙島 郁子(女)
ガンマン:四維 廉児(男)
寮長:永家 都(男)
ブロガー:日暮部 多良々(女)
力士:加藤 雷庵(男)

未決定
司書/ボディガード/カラーギャング/ゴルファー
ボランティア部/トランペッター/??

残り 男子3人/女子5人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

モノクマ「えっ!?誰だよこいつら!?どっちかは確実に公募した才能のどれかなんだよね!?どれだよ!?」



?「ぷはぁ~っ!もう一杯!」

1人は空になったジョッキをダンとカウンターに叩き付けた

蜂谷「おいおいおい!?あいつら酒飲んでねぇか!?てか、マジで酒あるのかよここ!?」

蜂谷君がそう判断するのも無理はない

もう1人はともかく、髪をお団子状に結って白衣を着ている女の人の方は完全に顔が真っ赤だ。何か瞳もグルグルしていて正気に見えない・・・

もう1人の方も、酔っ払ってると思いたい
ゴシックロリータに身を包んでいるだけならまだしも、その全身のあちこちに赤、黄、青、緑といった原色のバンダナを巻いていて目が痛い

何というか・・・こっちの棟に移動して以降、四維君といい、日暮部さんといい、加藤君といい・・・妙に色物キャラ的な人が増えたような・・・

大声でしゃべっていて、こっちにも会話の内容が筒抜けだ



↓2 どんな内容の話を・・・
↓4 白衣の人はどんな調子で話してる?
↓6 ゴスロリの人はどんな調子で話してる?

?「おお!?おやおや・・・」

白衣の女の人のほうが、僕たちに気付いた

?「残念・・・どうやらメリア達の賭けは引き分けに終わったようね」

?「まさか男女入り混じった大所帯で来るとは思いませんでしたわ。こういう事もあるのね・・・」

ゴスロリの人はそう言うと、懐からまた一枚バンダナを取り出すと何かをメモし、右上腕に巻いた

?「メリアは佐治芽理亜!我が科学の力で万物を解き明かす『科学調査官』!」

白衣の人が真面目そうな口調で自己紹介をするが、言葉がの調子とは裏腹に内容は意味不明だ

永家「いや、何ですか?『科学調査官』って・・・」

佐治「説明したでしょう?科学で万物を解き明かすと!それ以上でも以下でもない!」

滄溟院「ダメだ!イカれてるっぽい見た目に反してしっかりした人かと思いきや、中身はやっぱりイカれてます!!」

美作「俗に言う『生真面目に狂ってる』ってヤツかな?」

矢澤「俗に言わねーよ!何だそのえげつないパワーワード!!」

?「『生真面目に狂ってる』・・・と」

佐治「さぁ、次はあなた達よ!名を名乗られたら名乗り返すのが礼儀!」

駄目だ・・・ここまでのメンバーで一番パンチの効いた彼女のペースに、皆飲み込まれている

勢いに負け、名乗っていく。まぁ促されなくとも名乗る予定ではあったけど・・・

菊波「あー・・・と・・・菊波司です」



だがーーーこの後、彼女のペースは崩壊する事になる

小熊「小熊志歩よ」

一番最後に小熊さんが名乗った時だった

佐治「・・・・・・小熊?」

その名前に異様に食い付き、佐治さんは小熊さんに詰め寄った
心なしか、顔色が戻っているように見える。酔いが完全に醒めてるようだ

佐治「あなたまさか・・・小熊博士の娘?」

小熊「え?えぇ、そうだけど・・・」

佐治「おぉ・・・おおぉ・・・! 同世代の娘が居るとは聞いていたけど、あなたが・・・!!」

小熊「あなた!父に会った事があるの!?」

今度は小熊さんの方が凄まじい勢いで食い付いた

佐治「えぇ、ええ!それはもう!あの方に憧れ、メリアの持つ科学の力で支えられるようにと、『科学調査官』を志しているのですから!!」

片や憧れの人の血族に会えた事への興奮、片や相手が失踪する直前の父に会ったかもしれず、行方の手掛かりがえられるチャンスへの期待

妙な熱気が2人の周りを包んでいて、傍らの僕たちは完全に蚊帳の外だ

完全にに置いてけぼりを食らった僕たちは取り敢えず彼女たちを放っておいて、もう1人との自己紹介を始める

?「わたくしは蘭鈴(アララギ リン)と申しますの。将来女流作家を目指し、今は図書館で教養を積んでおりますの」

蘭「図書委員も受け取っておりますから、『司書』といえ特記事項を貰い受けましたわ,『小説家』でないのが残念でなりません・・・」

もう1人は、今度こそ見た目のインパクトとは裏腹に、コミュニケーションが取れそうだ

押切「押切貴和乃です。ところで何の為にバンダナをあちこちに巻いて居るのですか?途中で増えましたけど・・・」

お客様を満足させるための聞き上手な押切さんが踏み込んだ!

蘭「あぁ、これは大事なメモですの。小説に使えそうな台詞が浮かんだり面白いシチュエーションに遭遇したら、その都度バンダナに書いて忘れないようにしていますの」

矢澤「それって、ネタ帳にまとめれば良かったんじゃねぇの?」

蘭「まぁ、なんてツマラナイ答え・・・あなたは小説家に向いてなさそうですわ」

矢澤「んだとぉ!?」

蘭さんは溜息を吐いている。まぁオリジナリティー溢れる人は、何かししら独自の世界観を持っている人が多いイメージだ
平々凡々な僕にはついて行けなさそうだけど・・・何か違和感を覚えるんだよなー・・・

一旦中断

?が埋まって残りのキャラ枠も大分狭まってきましたね

モノクマ「本日も楽しいプロローグの時間です!」



佐治「まさかの小熊博士の行動は、物の見事に急転直下で事態を解決に導いてみせたのです!あれはもう痺れましたっ!!」

小熊「ふふ・・・お父さんらしいわ」

小熊さんと佐治さんは蘭さんと自己紹介している間も話し込んでいたけど、頭一つ抜きん出る程度には仲良くなったみたいだ

さて、佐治さんと蘭さんを伴い訪ねる、次の施設は・・・



↓2 次の施設

蜂谷「もうツッコむのも馬鹿らしくなってきたが・・・ここって学校だよな?もう施設のラインナップが行楽地のホテルなんだが・・・」

小熊「学校要素が教室しか無いわね」

律儀に蜂谷君がツッコまざるを得ない次の施設は、温水プールらしい

らしい・・・というのは、まだプールが見えないからだ

『温水プール』と書かれたプレートの下に、青と赤の2枚の扉がある。それぞれ『LADY』『GENTLEMAN』と書かれている

四維「鍵が掛かってしもうとるな・・・」

四維君が青い扉のノブを回すけど、ビクともしないみたいだ

加藤「ふん・・・鍵を捜すのも面倒だ。ぶち破ってみるか?」

加藤君が首や肩をコキコキ鳴らしながら回し、突進体制に入る

加藤君「ふんぬらばっ!!!」

加藤君の、高校相撲の頂点に立つぶちかましが放たれる



ガンッ!

しかしーーー加藤君のぶちかましは、扉に届かなかった

ズズ・・・ズ・・・ズズ・・・

テスカ【止した方が良い・・・】

テスカ君が加藤君の両肩を抑え、壁に押し付けられながらも止めてみせたんだ!

加藤「・・・ほう?この吾輩を止めるか!・・・まぁ土俵なら確実に電車道で終わってたがな・・・」

テスカ【生憎俺は傭兵だ。レスリングのように不必要に狭い場所で戦う訓練などしていない】

加藤「言ったな・・・!吾輩が相撲という枠組みの中でないなら強くも何ともないと!?」

菊波「ちょ、ちょっと小熊さん!?そんな内容ならイチイチ通訳しない方が良いんじゃ・・・」

小熊「・・・あ、そうね。ごめんなさい、色んな国の言葉が分かるから、異国人同士の喧嘩の仲裁をする役をやらされる事が多くて、つい癖で・・・」

そういう事もやってるのか・・・

佐治「さすが志歩お嬢様!世界を股にかける女!!」

滄溟院「ち、ちょっと!?『超高校級の令嬢』たる、この滄溟院飾を差し置いてお嬢様呼ばわり!?」

矢澤「超高校級って・・・その呼び名気に入ったのか?」

押切「妙な影響受けないようにね、お嬢様・・・」

佐治さんに食ってかかる滄溟院さんに、周りは呆れ顔だ・・・


美作「まぁ落ち着きなよ加藤君。テスカ君が止めなきゃ、しんでたのは君の方だったかもよ?」

加藤「む?それはどういう・・・」

美作君?さん?が、背後を指した



そこにはーーーガトリング砲らしき物が監視カメラの下に付けられていた



槙島「この学校の至る所に監視カメラがあるのは君も承知だろう・・・その中でここだけ、ガトリングが用意されている・・・」

永家「無理矢理鍵を壊して入ったり、異性の方へ押し入ろうとしたら、ガトリングが起動するって所か?そういう不埒な輩への制裁は必要だが、これはやり過ぎじゃ・・・」

全く以って、永家君の言う通りだ

蘭「ですが、中の人達は中に入っているのでしょう?彼だか彼女だかは分かりませんが、その人達はどうやって入ったのでしょう?」

確かに、そこは疑問だけど・・・

小熊「待って!」

突然小熊さんが、カットインが入りそうなテンションで叫んだ

佐治「どうしましたお嬢様!?」

滄溟院「だから!お嬢様は私・・・もー!

小熊「マップのマーキングが動き出した!出てくるわ!!」

デグチ本当にどこに行ってしまったんですかー!?」

騒ぐ滄溟院さんを尻目に、場の空気が張り詰める



ガチャリ



ドアノブがーーー内側から動いた


モノクマ「残り5人・・・ラストスパートだよ~!!」

モノクマ「ところで筆者はもう一つの??はそのまま??にしても良かったんじゃないかな~と考えてもいたんだけど・・・」

モノクマ「明らかに残りの候補のどれでもない上に、あからさまに肩書きの候補が??じゃ通りそうもない『白衣』がでちゃったから、??を消費しちゃったんだよね~」

モノクマ「残りの皆は必ず下の候補のどれかであるという事を、頭の片隅にでも置いておいてくれると嬉しいな~」

モノクマ「まぁ弐○君とか○中君とか桑○君とか、見た目じゃ絶対当てようのない採用の人も少なくないけどね~」

モノクマ「てか、見た目から才能が絞れない人が顕著じゃないV3!?○原君とか○君とか、全然それっぽい格好してないから道具持たせてなきゃ絶対当てられないよ!!」

モノクマ「春○さんや白○さんに至っては、才能につながる特徴ほぼゼロだし!!」



決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作 ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川 真弥/バンドマン:矢澤 譲二(男)
訪問販売員:押切 貴和乃(女)
棋士:槙島 郁子(女)
ガンマン:四維 廉児(男)
寮長:永家 都(男)
ブロガー:日暮部 多良々(女)
力士:加藤 雷庵(男)
科学調査官:佐治 芽理亜(女)
司書:蘭 鈴(女)

未決定
ボディガード/カラーギャング/ゴルファー
ボランティア部/トランペッター

残り 男子3人/女子3人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

モノクマ「2回も合わせられない特徴がかち合っちゃったから、1人目は↓1~3でいくよ!」



出て来たのは、男女両方の扉からだった

女子更衣室から出て来たのは、口が隠れる程に巻いても床まで垂れる程に長いマフラーに反して白いワンピースで薄着してる女の子で、威嚇されてるんじゃないかって心配になるぐらい目付きが悪い

男子更衣室から出て来たのは、チャイナ服に身を包んだ男の子だ。右?に顎から上に伸びた刃物の古傷を付けているけど、傷の厳つさに反して目は少女漫画のようにキラキラしている



モノクマ「性格安価いくよー!」

↓2 マフラー少女の菊波達に出くわしてのリアクション
↓4 チャイナ少年の菊波達に出くわしてのリアクション

??「どっひゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

チャイナ服の男の子は僕達がドアの前に居るのに驚き、後ろに1回転半してひっくり返るという漫画も真っ青なリアクションをした

??「な、ななななん何だチミ達は!?」

滄溟院「何だチミはってか!?そうです、この私こそ滄溟院家の令嬢・滄溟院飾です!」

??「あの大グループの跡取り様!?こりゃ~えれぇ上玉に出くわしてちまった!くわばらくわばら・・・」

滄溟院「いや、十中八九グループ総帥の座を継ぐのは私ではないですけど・・・って、くわばらってどういう意味です!?」

滄溟院さんの騒がしさに負けじと、男の子も大声で名乗りを上げた

??「小生は潘清純!シコクの不良界を束ねる『カラーギャング』、『天狼会』がNO.3!どうぞ御承知おき下さいっ!」

滄溟院「聞けよっ!!」

滄溟院さんから久々に敬語が外れた・・・

槙島「『天狼会』か・・・チュウゴク地方にもその名は轟いているぞ」

矢澤「へぇ・・・真面目に精進している奨励会の女流棋士様が知ってるたぁ意外だな」

槙島「珍しいカラーギャングだからね・・・普通は同じ色のバンダナを巻いたりして同族の証としているけど、『天狼会』は彼のように、特別に誂えたチャイナ服で統一しているそうだ」

矢澤「オーダーメイドって事か!?服一着作んのにどんだけ金かかると思ってんだよ!?・・・でもそれを聞いちゃうと、ちょっと着てみたいなぁ・・・って好奇心が・・・」

あ、久々に素の彼を見た

??「・・・・・・」

一方もう1人、マフラーを巻いて口元が見えない少女は、潘君と滄溟院さんを始めとした騒動を意に介さず、電子の板を弄っている

菊波「えーっと・・・僕は菊波司って言うんだけど・・・君の名前は?」

??「・・・・・・」

またも無視・・・

菊波「あの、ここを脱出するまでは顔を付き合わせる事になると思うし・・・呼び方が分かると助か

??『うるっさいでちゅねぇ・・・奏者の高貴な耳に不快な雑音を通さないでくだちゃい』

菊波「ざ・・・雑音!?」

いや、それより今・・・幼児言葉で話さなかった?この子・・・

場の空気が一瞬で凍りついた

??「・・・・・・」

女の子は指で何度も電子板を叩いた後、画面をこちらに向けた

??『下村朋音。吹奏楽部で1stトランペットを吹いている『トランペッター』。・・・これで満足でちゅよね?分かったらもう話しかけないでくだちゃい」



画面に映る、ピンクのフリフリ衣装を着て魔法のステッキらしき物を持った可愛い白ウサギが、その愛くるしい見た目とは裏腹に冷え切った声でそう言い放った

菊波「え、えーっと・・・下村さん?・・・それ、何?」

下村『・・・もう話しかけるなと言ったはずでちゅけど?あちしの唯一無二の逸品であり大事な商売道具である大事な耳を、腐らせて使い物にならなくするつもりでちゅか?』

蜂谷「おいっ!そんな言い方はねーだろ!二重の意味で!ちゃんと自分の口で喋れよ!!」

下村『・・・いかにも芸術を解さなさそうな猿には言っても理解出来ないでちょうけど・・・歌と同じく管楽器を扱うにも喉は大事なんでちゅ』

下村『不必要な会話で無駄に酷使して、喉を痛めてトランペットを吹けなくなったらどう責任取るつもりでちゅか?月1億の損害賠償でも足りまちぇんよ?』

蜂谷「月1億って・・・ふかしてんじゃねーぞコラ!てか、誰が猿だ!」

菊波「ちょっ、落ち着いて蜂谷君!」

押切「てか・・・そのキャラクターを通してだったら、いちいち悪口を挟む分、一番喋ってない?」

蜂谷君の顔が真っ赤になる中、押切さんが妙に冷静にツッコんだ

下村『これ以上、下々の者との会話で時間を浪費したくありまちぇん。聞きたい事があるなら、そっちの孫悟空に聞いてくだちゃい』

潘「え?孫悟空って小生?」

蜂谷「舐め腐りよって・・・下々は自分だろ下村がぁ!」

蜂谷君の怒号を右から左へ聞き流し、下村さんは去ってしまった・・・

永家「何だあれは!?ウチの寮にあんな態度を取る輩が居たら、生活態度矯正コースに即刻ご招待だ!!」

蘭「まぁ、なかなかユーモア溢れる面白い人ですわね。潘君をチャイニーズな猿という事で孫悟空に例えるなんて。ああいう言葉が咄嗟に出て来るようになりたいものですわ」

潘「確かに名前からもそれっぽいと言われるが、小生はコウチ生まれコウチ育ちの清純日本人だ!」

四維「それ、清純の使い方合うとらんやろ・・・」

とにかく・・・下村さんが去ってしまったので、潘君に色々聞いてみる事にした
簡単に脱出できるとは思えないし、この巨大な同じ密室の中に居る以上、また顔を合わせる時はすぐ来ると思う

小熊「まず・・・下村さんが使っていたあの電子板の機能は何だか分かるかしら?」

潘「うーむ・・・小生もこれの機能の全てを把握した訳ではないが、あのウサギはチャットで使うアバターの1つだったはずだ」

菊波「アバター・・・?」

潘君の説明によると、どうやらこの電子板は通常の機能から独立したチャット機能が別に備わっているらしい

右手で持った時に親指が振れる位置に目立たないボタンが付いていて、そのボタンを押して通常画面とアバター画面を切り替えられるようになっている

チャットは2つの部屋が用意されていて、アバターを選んでから入室する手順になっている

アバターはさっき下村さんが使っていたウサミという名前のウサギの他に、モノミ、シロクマ、クロクマ、モノタロウ、モノスケ、モノダム、モノキッド、モノファニーと、多岐に渡るウサギとクマのキャラクターが用意されている

槙島「・・・このチャット、本名では参加出来ないみたい・・・」

矢澤「にしても、こんだけあってウサギとクマだけって・・・もう少しいろんな動物のアバター用意出来なかったのかよ?」

皆が口々にチャットの感想を呟く中、潘君は怪訝そうな表情で説明を続ける

潘「ただ・・・あんな風にアバターに入力した言葉をしゃべらせる機能は、少なくとも小生の電子板には搭載されていない」

美作「まぁ読み上げさせちゃったら、匿名性のチャットの意味無いからね」

チャット機能を調べてみたけど、僕の電子板にもアバターに喋らせる機能は無かった

しゃべらない下村さんの電子板にだけ搭載された、特別な機能か・・・

小熊「もう1つ・・・あなた達、どうやって鍵が掛かった更衣室に入ったの?」

もう1つの知っておきたいポイントはそれだ

潘「あぁ、そっちはちゃんと説明出来る!これを使ったんだ!」

そう言って潘君は、電子板を僕達に向けた

蜂谷「え?また電子板!?」

加藤「芸が無いなぁ作った奴も」

押切「無駄に複雑化してるより良いでしょ?使い勝手が悪い商品は、いくらセールスの腕が良くても売れないわよ」

潘「良い事を言う。使い方も簡単だ」

潘君はドアノブを指差した

そういえば、ドアノブを固定するのに使う金具は上下に伸びてるけど、下の方は妙に長い上に変な筋模様が入ってるような・・・

潘「この筋の部分、バーコードリーダー的な物になっているんだ!ここに電子板をかざすと・・・」



ピピッ! ガチャ

潘「ホラ、開いた!」

「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ~っ!」」」

四維君が開かなくて困っていたのが嘘みたいに、ドアはあっさり開いた

小熊「なるほど・・・この電子板が、ここの鍵の代わりなのね」

佐治「これでいつでも入れますね!お嬢様!!」

佐治さんの言う通り、温水プール自体はこれで問題なく使えそうだ

眠いのでここまで

原作では途中で出てきた機能をプロローグの段階で明らかにしちゃう事になるのも、安価の醍醐味

乙 
容姿決めについてですが1人目に関しては、下1~3でもいいと思います

タイトルにオリロンをつけろデコ助野郎

>>265

モノクマ「ウププププ・・・1回目を不採用にする事で、チキンレース的なスリルと絶望を提供するのです!」

>>266

モノクマ「うーん、1レスを読めばオリロンだと分かるし、タイトルのパチモン臭で分かる人は分かると思ったけど・・・配慮に欠けてごめんなさい」

モノクマ「ただ、『オリロンと分かってたら開かなかった』って意味なら残念だな」

1日飽きましたが再開デース

=======================================

先に去った下村さんはともかく、潘君とは合流した

最後の体育館に向かう前に、もう1つの人が居る施設を訪ねる

↓2 次の施設
↓1~3 他に1階の施設(CHAPTER1の行動範囲)を増やす?増やすなら施設も追記

モノクマ「ウププププ・・・↓2しか増やすと言ってないので打ち止めです!CHAPTER2以降にご期待!」



蜂谷「・・・もう・・・ツッコまねーぞ・・・」



蜂谷君は考えるのをやめた



・・・という冗談はさておき、大量の剣や斧、銃なんかが置いてある物騒な部屋に来た

だけど、見た目に反してさほど危険な場所ではない

四維「ふんっ!」

四維君が壁に掛かった日本刀を手に取ると、ぐい~んと折り曲げてしまった!

・・・だけど、これは長身でパワーもある四維君ならではのパフォーマンスではなく、誰でも出来る事だ

佐治「・・・ここにある物、全部レプリカですね。本物の殺傷能力など持ち合わせていません!」

佐治さんが言った通り、これは全部偽物だ。銃も撃ったり出来ない

蜂谷「ただ、気を付けろよ!どうやら鉄を鍛錬するために柔らかくするのに使う炉は本物みてぇだ!燃料とかもある!」

矢澤「おいおい、寄宿舎棟にも焼却炉があったってのに・・・ここを作った奴はバランスとか考えてんのか?」

蘭「鍛冶場があるという事は、ここは学校は学校でも工業高校なのでしょうか?」

永家「いやいや蘭さん・・・ウチも一応工業科や科のための施設もあるけど、普通本校舎と切り離してるから」

う~ん・・・永家君の言い分は最もだ。どうしてこんな施設を同居させたんだろう?

ここだけじゃない。ゲームセンターに、バーに、温水プール。どれも普通の学校にはまず無い

まるでクジを引いて選ばれた施設をそのままごちゃごちゃ組み合わせたような・・・そんな気持ち悪さだ

さて・・・施設内の人間探しも大詰め、残り3人だ

その内の2人が、炉の前に立っている



決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作 ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川 真弥/バンドマン:矢澤 譲二(男)
訪問販売員:押切 貴和乃(女)
棋士:槙島 郁子(女)
ガンマン:四維 廉児(男)
寮長:永家 都(男)
ブロガー:日暮部 多良々(女)
力士:加藤 雷庵(男)
科学調査官:佐治 芽理亜(女)
司書:蘭 鈴(女)
カラーギャング:潘 清純(男)
トランペッター:下村 朋音(女)

未決定
ボディガード
ゴルファー
ボランティア部

残り 男子2人/女子2人


↓2~4 1人目の容姿
↓6~8 2人目の容姿

モノクマ「すいませーん!エロイヤルってなに!?調べてみたけど刀剣乱○・一期一○への評価って・・・なにを持ってエロイヤルなのか・・・」

モノクマ「てか、『能面のような笑顔・全身に刺青・スキンヘッド』って・・・なぜ終盤まで残ってたアウトロー枠の『カラーギャング』が抜けてから、それっぽい特徴で固められたキャラが出来たの!?」

モノクマ「まさか・・・『ボランティア部』で超インパクトなギャップ狙い!?」



モノクマ「・・・とりあえずエロイヤルへの説明待ちします」

たぶん色気のある高貴な感じじゃないの?意味的に

>>284
モノクマ「・・・まぁそういう事だよね?キャラ的に。ズラしようがないんでそれで行きます。誤爆だったかもだけど」



炉の前に居る2人の内1人は片眼鏡に上等そうな服装の好青年って感じの人だ。妙に色気を感じる

一方もう1人は、こっちにほとんど背を向けているから見えにくいけど、何だか能面のような不気味な笑顔を浮かべてる
だけどそれより目を惹くのは、スキンヘッドの頭や袖の下から覗く腕にビッシリと刻まれた刺青だ
まるで全身をキャンバスに落書きされたようで・・・とても普通の世界にいた人に見えない・・・

・・・そんな対照的な2人が、炉を眺めながら何を話してるんだろう?


↓2 2人の会話内容
↓4 片眼鏡の人はどんな調子で会話してる?
↓6 刺青の人はどんな調子で会話してる?

??「本当に・・・どうしてこんな場所が用意されているのでしょうか?」

??「さぁ?分かんないッスね~。人をこんな所に閉じ込めるようなイカれた輩の考える事なんて、一般人には分かんねーっすよ」

どうやら2人は鍛冶場の存在意義について話し合っているみたいだ。だけど分かる訳が無いだろうな・・・

とりあえず話しかけようとした時だった



滄溟院「デグチーー!!!」



突然滄溟院さんが飛び出し、片眼鏡の人の方に飛び付いた


滄溟院「もう!私を置いてどこに行ってたんですか!?探しましたよ井手口!!」

菊波「井手口!?」

滄溟院さんの言葉を聞いて、僕の脳はこれまでの出来事を振り返る



滄溟院「うえ~ん!ココどこ~!?ヒック・・・デグチどこ~!?」

合流した当初、彼女は『出口はどこだ』と泣いていたかと思った。その時滄溟院さんは泣きじゃくって嗚咽までしてた



佐治「どうしましたお嬢様!?」

滄溟院「だから!お嬢様は私・・・もー!

小熊「マップのマーキングが動き出した!出てくるわ!!」

デグチ本当にどこに行ってしまったんですかー!?」

温水プールで潘君と合流する時に滄溟院さんが騒いでいた時にも聞いた。振り返ってみれば、出口に対して『どこに行った』という表現はおかしい



菊波(あれは『デグチ』じゃなくて『イデグチ』・・・彼の名前だったのか!)

一つ腑に落ちた安堵を尻目に、滄溟院さんは井手口君に泣きついて騒いでいる



井手口「あら~?飾ちゃんじゃないッスか~!君もここに来てたんスか?」

滄溟院「井手口!飾お嬢様と呼びなさいといつも言っているでしょう!!」

井手口「良いじゃないッスか~。飾ちゃんは飾ちゃんッスよ~?」

「「「チャラ男そっちかよ!!?」」」

だけど腑に落ちた爽快感は、彼らのやり取りであっという間に去ってしまった・・・

井手口「飾ちゃんが世話になったみたいっスね?俺は井手口阿国。一応飾ちゃんの専属執事兼ボディガードやらせて貰ってるっス。特記事項は『ボディガード』の方で登録されてるっスよ」

蘭「アグニ・・・インド神話の火の神と同名だなんて、大層な名前を付けられた物ですわね」

蘭さんの解説が挟まれる中、とあるメンバーに危機が迫っていた

滄溟院「井手口~!そこのバンダナクズに幼児扱いされたんです!やっておしまい!」

蜂谷「ちょっ!?まだ根に持ってんのかよ!?」

蜂谷君に、金的など目ではない地獄が迫る!!



井手口「あははは~飾ちゃん、小さいっスからね~」

滄溟院「井手口!貴様までこの私を愚弄する気か!?」

押切「執事、滄溟院さんの味方する気ゼロね・・・」

・・・と思いきや、井手口君は「あらほらさっさ~」などと言わず、むしろ滄溟院さんイジリに積極的に乗る有様だ

・・・「お嬢様の目は節穴ですか?」と堂々と罵る執事も居るし・・・今、そういう執事が流行っているんだろうか?

井手口君との挨拶を終え、次の人と自己紹介をする予定だけど・・・あまり気が進まない

何せ顔そのものには入れていないとはいえ、それを除いたらほとんど今○の国のア○スのラスボスみたいな人だ。絶対まともな人のじゃない

しかしその人の方を見ると・・・予想外の光景があった



矢澤「もっとよく見せてくれよ~!袖、捲るぞ?」

??「ち、ちょっと恥ずかしいです・・・」

小熊「・・・この模様・・・やっぱり『あれ』よね?」

佐治「あれとは!?お嬢様!!」

もう1人の周りに、既に人だかりが出来ていた
しかも加藤君やテスカ君、潘君のようなアウトロー系ではなく、見た目それっぽいだけで温厚そうな矢澤君、世界を周り一回り成長している小熊さん(と、彼女に付いて来た佐治さん)だ

菊波(・・・そういえば井手口君がチャラ男って事は、落ち着いた感じで喋ってたのがこっちの人って事だよね?)

見た目程恐い人ではないのかと判断し、前向きに近付いて行った

菊波「ええっと・・・僕からも自己紹介良いかな?菊波司、『広報委員』って特記事項に書かれてます」

??「久遠鵯(クオン ヒヨドリ)です。普段積極的に奉仕活動に参加しているからか、『ボランティア部』と特記事項に書かれました。部活ではないんですけどね」

僕の自己紹介に、丁寧に返してくれた。やっぱり見た目と違って全然良い人だ!しかも特記事項が『ボランティア部』になるくらいに!!

・・・人を見る目だけが取り柄だと自負してた身としては、ちょっと悔しい・・・

菊波「・・・ところで2人はどうしたの?久遠君の刺青にとても興味深々だったみたいだけど・・・」

矢澤「あぁ?お前さては、この刺青姿を見てヤベー奴だって思ったろ?しかも久遠『君』って・・・」

確かにそうだけど・・・何か必要以上に責められてるような・・・

小熊「このトライバルタトゥーはね、アイヌ民族が精霊信仰の一貫として入れている物なの。口の周りに髭に見立てた刺青を入れるのは、男に見せ掛ける事で略奪者から身を守るためという説もあるわね」

佐治「さすが志歩お嬢様!博物学者の娘なだけあって博識であられる!」

あ、そうか。能面みたいな不気味な笑顔は、刺青のせいでそう見えるだけなのか!
小熊さんだけでなく矢澤君も気付いたのは、同じホッカイ道出身・・・同郷だからか
良かった、ヤクザとかのそれじゃなくて・・・

・・・ん?

菊波「男に・・・『見せ掛ける』?」

矢澤「気付いたか。アイヌ民族で刺青を入れんのは、女だけだぞ」

・・・と、いう事は・・・



菊波「久遠く・・・さんって・・・・・・女の人!?」

久遠「え、えぇ。紛らわしい姿ですいません」

久遠さんは女性らしい仕草と共に苦笑いした



菊波「し・・・失礼しましたぁっ!!!!」



僕の目は、まだ曇っていたようだ。『特技:観察』が、聞いて呆れる

第一印象で久遠さんをヤバい人と決めつけていた他の人達も久遠さんに平謝りする中、最後の目的地・体育館に向かう




そこは普通の学校にあるような、広々とした空間の奥に舞台が設置されたごく普通の体育だ
変わった所といえば体育館の手前に部屋が一つ増設されていて、そこにトロフィーや盾、金色に輝く模擬刀なんかが飾られているショーケースが設置されている点ぐらいだ


ただしーーー一つだけ、不自然な物が設置されていた



蜂谷「・・・何だぁあれ?」

蜂谷君が指差した先、舞台の向かって右側の壁にーーー『それ』はあった

それは、ランプが埋め込まれた縦に並んだパネルだ。そう、あの○ちゃんの仮装大賞の採点に使われる、点が入るごとに下からじゅんに点灯するアレだ
このパネルの場合は白いバーと黒いバーがあり、それぞれ10得点満点のようだ

槙島「全部で20・・・私達の人数と同じ・・・」

「「「!!!!」」」

槙島さんの言葉で、ピリリと場の空気が張り詰める

「黒が7つ、白が8つ点灯していまちゅ。どういう意味なんでちょうねぇ?」

菊波「!」

そこに、聞き覚えのある特徴的な口調のハスキーボイスが響いた

振り向くと予想通り下村さんが居たけど・・・

菊波「あ・・・日暮部さん?」

日暮部「っ・・・!」

下村さんの後ろに日暮部さんも居て、僕の呼び掛けで下村さんの背後に顔を引っ込めた

菊波(人を見て逃げ出した人と、他人と関わろうとしない人が一緒に居る・・・滄溟院さんと井手口君のように元からの知り合いなのかな?)

四維「あ、黒が一つ点灯したで!」

四維君の言葉で視線を戻すと、彼の言う通り光っている黒いパネルが増えて、白い光るパネルと同数になった

テスカ【お、今度は白が一つ点いた】

テスカ君の言葉は分からないけど、今回ばかりは彼が何を言ったか自然と分かった

一体、あのパネルは何なんだ・・・?

菊波(あ、そうだ!ここには下村さんだけじゃなくて、最後の1人も居るはずだけど・・・)

ここに来た当初の目的を思い出し、僕は周囲を見回す

他の皆も体育館中にばらけていて分かりづらかったけど、体育館の右側、パネルがある方の壁際に、最後の1人が居た



決定
広報委員:菊波 司(男)
花火師:蜂谷 錠太郎(男)
バックパッカー:小熊 志歩(女)
令嬢:滄溟院 飾(女)
傭兵:テスカ・エトランジェリカ(男)
メイクアップアーティスト:美作 ゆうき(性別不明)
演劇部:姫川 真弥/バンドマン:矢澤 譲二(男)
訪問販売員:押切 貴和乃(女)
棋士:槙島 郁子(女)
ガンマン:四維 廉児(男)
寮長:永家 都(男)
ブロガー:日暮部 多良々(女)
力士:加藤 雷庵(男)
科学調査官:佐治 芽理亜(女)
司書:蘭 鈴(女)
カラーギャング:潘 清純(男)
トランペッター:下村 朋音(女)
ボディガード:井手口 阿国(男)
ボランティア部:久遠 鵯(女)


モノクマ「最後の1人は『ゴルファー』だよ~!男か女かは分からないけどね~」

モノクマ「最後の1人の性別が分かったら、美作君?さん?の性別もはっきりするよ!」



↓2~4 最後の1人の容姿

そこに居たのは、不思議な雰囲気の少女だった

透き通るような白い肌に、うなじで縛られてひとまとまりにさらりと伸びる白い髪、そしてウサギのように真っ赤な目

まるで童話の中から出て来たようなーーーこの世の住人とは思えない少女が立っていた

菊波「あ、あのー・・・」

僕は意を決して話しかける

菊波「僕は、菊波司。君は?」


↓2 少女はどんな感じに返す?

??「私は盛田抹香(モリタ コナカ)。チバ県立大栄高校に通う2年生です。趣味は裁縫でのぬいぐるみ作り、特技は特記事項に記されている通り『ゴルファー』です」

菊波「え!?でも君

盛田「えぇ。アルビノは日光の紫外線に弱い突然変異による遺伝子疾患です。だから何ですか?だから屋外で行うスポーツをやってるのがおかしいと?」

菊波「いや、そ

盛田「別にいいじゃないですか、私がやりたいんですから。ちゃんと紫外線対策は行っています。紫外線対策の日焼け止めも使ってるし、定期的に休んでます」

菊波「・・・エスパーですか?」

盛田「もう百万回同じ説明させられてるんですよ!!」

菊波「」

僕が何も言えなくなっている傍らで、はぁ・・・と溜息を吐いて盛田さんは続ける

盛田「分かったら・・・何度も聞かれてそうな質問はしてこないでください。迷惑です。この状況に対する相談なら乗りますけど」

気難しそうな人だ・・・アルビノって差別の対象になる事もあるし、そのせいかな・・・?

とりあえず、僕はこれ以上刺激しない方が良さそうなので、黙っている事にした

佐治「あ、また点いた!」

そうこうしている内に、ランプは残り黒一つとなった

美作「何だか・・・ゲームやパソコンのローディングみたいだね」

矢澤「ローディング?・・・あぁ、今ローディング率95%って感じか?」

四維「せやったら、あのパネルが全部点いたら・・・」

潘「何かが起こって、状況が進むかもしれないな!」

確かに、男子の皆が言う通り、下から順に転倒していくパネルは、何かが溜まっているように見える。ローディング画面と例えられると納得だ




だけど・・・なぜだろう・・・・・・



嫌な予感しか、しない・・・・・・





日暮部「あ・・・全部点いた・・・」

逃げた方が良いんじゃないかとも思ったけど、その前に最後のランプが点いてしまった



??「ローディング完了!これより、カリキュラムを始めます!!」



どこからか―――場違いに能天気で、それでいて背筋が凍る声が響いた

タンタンタンタンタンタンタンタターッタターンタンタンタンタンタターターターン

ぴょーん!



謎のピアノの音がなぜか頭の中に響いたと思ったら―――舞台の上にある演台の裏から、白と黒のツートンのクマが現れた



潘「またクマ・・・さっき見たチャットのアバターには居なかった種類だな」

盛田「可愛いぬいぐるみね。良いセンスしてるじゃない」

蜂谷「良いセンスか?右半分の赤い目とギザッ歯が不気味で仕方ねーんだけど・・・」

??「おやおや、この愛くるしいデザインを分かってくれないだなんて・・・センスゼロの猿が多いみたいですねぇ・・・」

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

佐治「きっ・・・・・・」



「「「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」」」

騒がしい人たちから、不協和音を奏でる悲鳴が上がった



??「ちょっとちょっとー!そんなに驚かないでよ?このボクに失礼じゃないかい?」

小熊「・・・それで?あなたが私たちを閉じ込めた張本人なのかしら?」

??「ムム?ノーリアクションだと、それはそれでつまらないなー・・・まぁ、良いでしょう」

演台の上に立つクマのぬいぐるみは、ポンと胸を叩いて高らかに宣言した



??「そう!ボクこそはこの希望ヶ丘学園の学園長・・・モノクマなのです!」



菊波「モノ・・・クマ・・・?」

その時、僕の頭の中で、全てがつながった

塞がれた窓、全員に配られた電子の板、人数分の個室のある寄宿舎、その奥のトラッシュルーム、

AとB2つの教室が校舎棟、マシンガンが監視するプール、そして―――体育館に現れる、自称学園長

菊波(そうか・・・これは、中学の頃にやったあのゲームにそっくりだ・・・!)



久々に良作に出会えて、寝る間も惜しんで寝不足になるぐらいやった―――



―――あの、『ダンガンロンパ』というゲームに



その事実に気付くと同時に、僕は戦慄した





僕達は―――最悪レベルの異常事態に巻き込まれている!!

押切「モノクマって・・・まさか、あの!?」

矢澤「馬鹿な!?ありゃーゲームの中の住人だろ!?」

僕以外に自分たちに起こっている事を察したのは、押切さんと矢澤君だけか・・・

モノクマ「あれ?ボクを見て反応したのは20人中3人だけ?同機種の最高傑作に名を連ねられていると思ったんだけどなー・・・まぁ、ならば改めて説明しようじゃないか」

潘「説明・・・」

下村『あちしたちに、何かやらせるつもりでちゅか?』

事態を把握出来ていない17人は怪訝そうな表情で奴の言葉に耳を傾ける一方、分かっている僕達は気が気じゃない

モノクマ「えー・・・オマエラ20人は、厳選な審査を経て、この希望ヶ丘学園に特待生スカウトされたのです!今日からここがオマエラの学び舎であり、家となるのです!」

滄溟院「学び舎は分かりますけど・・・いえ、どうして急にそんなものに選ばれたのかは分かりませんけど・・・学校が家になる?」

美作「まぁ寄宿舎があったからね。この学校に通う間はあそこで暮らす事になるんでしょう?」

日暮部「そ、そんな・・・寄宿舎は嫌・・・怖い・・・!」

動揺を落ち着けるように、皆は思った事を口にしてモノクマの言葉を嚙み砕く

四維「何や知らんが・・・要するにアテら20人は残りの高校生活1年半を、ここで過ごす事になるっちゅう事かいな?」

四維君が暢気に構えたその時だった



モノクマ「は?一年半?もー、冗談が上手いなぁ。我が希望ヶ丘学園が世界に誇る特別カリキュラムが、たった一年半で終わる訳ないでしょ?・・・まぁ進捗次第だけどね」



佐治「えー!?勘弁してくださいよー!ただでさえ科学調査のフィールドワークしてロクに学校に行ってないせいで3ダブしてんのに、これ以上はシャレにななりませんよ!?」

蘭「あ、あなた・・・20歳越えてるんですの!?」

槙島「通りで平然と酒に手を出せた訳だ・・・」

唐突に気の抜ける事実が暴露されるけど、僕はとても気を抜いていられる状態じゃなかった

テスカ【こんな所に無理やり連れて来られて、妙なカリキュラムに参加させられて・・・腕が鈍っちまったら傭兵稼業食いっぱぐれちまうんだが・・・一体その茶番はいつまでやる予定なんだい?】

モノクマ「はいはい!テスカ君から質問が来たので進めますよ~!カリキュラムがいつまで行われるかというと―――」

井手口「モノクマ、フランス語分かるんスね・・・」



モノクマ「期限はありません!」



加藤「・・・・・・は?」

モノクマ「『は?』・・・って何?ちゃんと説明したよね?同じ事を二度説明させる気なの?しょうがないなぁ・・・もう一回言うよ?」



モノクマ「カリキュラムが終わらなければ・・・オマエラは、一生ここで暮らすのです!」



押切「一生・・・って・・・・・・」

矢澤「丸っきり、あのゲームと同じじゃねぇか・・・!!」

下村『ふざけているんでちゅか・・・?世界に誇るあちしのトランペットを、この学園に閉じ込めて無駄にする気でちゅか!?』

四維「堪忍してくんなはれや!アテは射撃の選手になりたいんや!!ちゃんと大会とか出してくれるんか?」

加藤「この吾輩を一生この学び舎に封印する事に、何の意味がある!?」

当然、皆の反発心がくすぐられる。だけど、ダメだ。それこそが、モノクマの欲しているリアクションなんだから・・・!

モノクマ「大丈夫大丈夫。どれだけかかっても良いから、カリキュラムさえ修了すればその時点でオマエラは単位取得、卒業出来るよ!」

小熊「カリキュラム・・・仕方ないわね、カリキュラムを終了しなければならないというのなら、そうしましょう」

菊波「ちょっ・・・小熊さん、待って・・・」

蜂谷「どうかしたのか菊波?カリキュラム終了すれば良いって言ってんだから、やりゃー良いじゃねーか?」

滄溟院「一生かかるかもしれないカリキュラムという事ですが・・・20人も居れば絶対やり遂げられますよ!」

井手口「そういう訳ッス。モノクマ学園長ー!早い所カリキュラムを発表して下さーい!」

菊波「だ、ダメだ皆!聞いちゃダメだ!!」

モノクマ「ウププププ・・・えー、卒業するにあたりオマエラに課されたカリキュラムは、たった一つだけです。それは―――」





モノクマ「―――人が人を、殺す事だよ」





あのゲームと全く同じ悪魔の言葉が・・・僕達20人の耳に入り、脳を―――正常な判断を蹂躙する






プロローグ『絶対絶望カリキュラム・開講』  END





生き残りメンバー 20人




希望ヶ丘学園特別カリキュラム・コロシアイ合戦 参加者名簿(五十音順)


1番
蘭 鈴(アララギ リン)
性別:女子
特記:司書
ゴスロリ・メカクレ・全身に原色のバンダナ
出身校:エヒメ県立芦美高校

女流作家を目指している図書委員。綺麗な声でおしとやかなお嬢様口調で喋る。
独特の世界観で売り出そうと考えながら、良いフレーズやシチュエーションに出会うとバンダナに記して自分の身体に巻く癖が付いている。





2番
井手口 阿国(イデグチ アグニ)
性別:男子
特記:ボディガード
短い爽やかな短髪・エロイヤル・片眼鏡
出身校:トウキョウ都 私立聖エルバンディア学園

滄溟院に付き従っている執事兼ボディーガード。先祖代々仕えている家の少年。
大財閥の執事とは思えないぐらい軽い男で、滄溟院にも「飾ちゃん」と呼び友達感覚で接しており、滄溟院はやや不満に思っている。





3番
テスカ・エトランジェリカ
性別:男子
特記:傭兵
黒い眼帯で右目を覆っている銀髪・長身痩躯・顔に火傷の痕
出身国:フランス

フランス人のフリーの少年傭兵。中東での戦争に駆り出された時、被災者の振りをした敵軍人を囮にした不意打ちにより右目を失っている。
以来他人と目を見て話せず、必要以上に他者に踏み込まない。
フランス語しか話せないため、小熊以外とまともに意思疎通が出来ない。英語は話せないが読み書きは辛うじて出来る程度。





4番
小熊 志歩(オグマ シホ)
性別:女子
特記:バックパッカー
グラマー・麦わら帽子・長身・黒髪ロングヘア―
出身校:なし(イシカワ出身)

学校に通わず世界中をバイトで食いつなぎつつ旅をしている少女。様々な経験を経ており、大変大人びている。
行方不明になり、消息を絶った場所すら不明である博物学者の父を探して世界中を飛び回っている。
親戚からの要請で故郷に帰ったタイミングで事件に巻き込まれた。





5番
押切 貴和乃(オシキリ キワノ)
性別:女子
特記:訪問販売員
白スーツ・茶色のポニーテール・艶っぽい
出身校:ミエ県立七日市商業高校

妖艶な雰囲気を放つスーツの女性。
思考力は小熊や美作、槙島に劣るが、巧みな話術で会話の流れを自分の思う方向に操作する術に長けている。

6番
加藤 雷庵(カトウ ライアン)
性別:男子
特記:力士
改造学ラン・サングラス・肥満体型・ヒゲ
出身校:トットリ県立城南高校

去年1年生にして高校相撲の頂点に立った、『超高校級』を名乗れる実力者。
力士故の肥満体型にも関わらず、吾輩の一人称・改造学ランにサングラス、
更に格好良さを追求しているっぽい珍妙な言い回しと言葉のチョイスという、若干ナルシストの入った所謂厨二病な性格が強烈なインパクトを与える。





7番
菊波 司(キクナミ ツカサ)
性別:男子
特記:広報委員
かなり小柄・中性的・アホ毛
出身校:ヒョウゴ県立北曜高校

この哀れなイケニエたちの物語の主人公
自分は取るに足らない存在だと卑下しており、いつも他人の良い所ばかり探す。
新聞部でも、その観察眼で見つけた他人の長所を記事にしている。






8番
久遠 鵯(クオン ヒヨドリ)
性別:女子
特記:ボランティア部
能面のような笑顔(刺青のせい)・全身に刺青・スキンヘッド
出身校:ホッカイ道 私立ラム・サール学院

全身の刺青やスキンヘッドで怖い人間に見えがちだが、物腰が柔らかく大変爽やかな女性。
アイヌ民族の血筋を色濃く受け継いでおり、全身に彫られた刺青は民族で使われている物。





9番
佐治 芽理亜(サジ メリア)
性別:女子
特記:科学調査官
お団子ヘアー・ヤクキメてるような眼・白衣
出身校:シガ県立章英高校

気真面目にクレイジーな理系女子。
科学の力で博物学的学術調査を行おうと真面目に考えている。小熊の父・小熊博士に幼少の頃会った事があり、科学の力を彼の下で使おうと決心している。
そのため小熊が彼の娘と知ると、彼女に忠誠を誓った。
フィールドワークに高校生活を費やしてロクに通学しておらず3ダブしている20歳。





10番
下村 朋音(シモムラ トモネ)
性別:女子
特記:トランペッター
目付き悪い・引きずるぐらい長いマフラー・白いワンピース
出身校:シズオカ県立雨院高校

電子生徒手帳のペットであるウサミにしゃべらせる無口な少女。喉を守る為との事だが、過剰過ぎるきらいがある。
加藤と別ベクトルのナルシストで、自分は他とは違う孤高の神童であり、故に下々の物と行動を共にする必要などないと考えている。
故に必要最低限の情報を聞き出したら後は他メンバーとの交流を全くしないが、唯一日暮部だけは寄って来ても特に文句を言わない。

11番
滄溟院 飾(ソウメイイン カザリ)
性別:女子
特記:令嬢
小学生レベルの体型・メガネ・長いツインテール
出身校:トウキョウ都 私立聖エルバンディア学園

国内の大企業を束ねる滄溟院グループ会長の孫娘。
普段は穏やかで小動物のように大人しい少女だが、小学生扱いされた途端恐ろしい剣幕でブチ切れる。初対面時の対応で蜂谷を敵と認定した。
自分の専属執事である井手口にベッタリだが、お嬢様扱いしない態度には文句をつけている。





12番
永家 都(ナガイエ ミヤコ)
性別:男子
特記:寮長
程よい日焼け・伊達眼鏡・凛々しい
出身校:トチギ県 私立金歌学院付属高校

バリトンボイスの似合う好青年。
1年生の時から出身校の寮長を務め、寮生をまとめ上げ、寮対抗体育大会では自チームをぶっちぎり1位に導く。
20人のまとめ役を担う。






13番
日暮部 多良々(ニッポリ タララ)
性別:女子
特記:ブロガー
平穏Tシャツ・ぼさぼさの髪・ニヤケ顔
出身校:なし(元・アキタ県磨白工業高校)

高校を中退し、一日中家どころか部屋からすら出て来ない引きこもりの少女。
株で日々の食い扶持を稼いでおり、食料や必需品は配達させる。デイトレードで稼げる事から分かるように頭も回る。
対人恐怖症で他の参加者と一緒に居る事が苦痛になる程だが、下村だけは例外のようだ。





14番
蜂谷 錠太郎(ハチヤ ジョウタロウ)
性別:男子
特記:花火師
ツンツンヘアー・筋肉質・額にバンダナ
出身校:アイチ県立千輪工業高校

典型的な熱血漢。20人のメインツッコミ役。
実家が花火工房で手伝いもしているが、『超高校級』とまで言われる程の腕ではないと自認している。
思慮深くない体育会系な所が珠に傷。





15番
潘 清純(ハン セイジュン)
性別:男子
特記:カラーギャング
顔に大きな傷・キラキラした目・チャイナ服
出身校:コウチ県立九龍高校

シコク地方一帯の不良を締めるカラーギャング『天狼会』のNo.3。天狼会はカラーギャングとして色ではなくチャイナ服で統一している。
大声で挨拶する体育会系で情に厚く涙もろい。リアクション芸人でもある。
中華系っぽい名前だが、正真正銘純日本人。

16番
姫川 真弥(ヒメカワ シンヤ)
性別:男子
特記:演劇部
おどおどした雰囲気・パンクファッション・エレキギター
出身校:ホッカイ道 サッポロ市立天馬高校

普段はどこにでも居るような地味な容姿の引っ込み思案な少年。
しかし一度衣装とメイクで役作りをしたら、まるで役に憑りつかれたかのように、その容姿に相応しい振る舞いになる。
現在は矢澤譲二(ヤザワ ジョージ)というガサツな『バンドマン』を演じており、自分と真逆の役という事でかなり熱が入っている。






17番
槙島 郁子(マキシマ イクコ)
性別:女子
特記:棋士
ふわふわの髪・高級そうな着物・目が死んでる
出身校:ヤマグチ県立王平高校

奨励会に加入している未来の女流棋士。恐ろしく冷静で20人の中でも1,2を争う頭脳を持つ才媛。
効率主義者で必要最低限の事しかしようとしない。
よく男子と間違われるが、見た目を観察して自分を女だと見抜いた菊波に興味を持つ。





18番
美作 ゆうき(ミマサカ ユウキ)
性別:男子
特記:メイクアップアーティスト
外人のような金髪・性別不詳・目隠れヘアー
出身校:カナガワ県立久佐奈高校

ボクが一人称の妖艶な雰囲気を持つ中性的な少年。
穏やかにほほ笑むが淡々とした態度で接する掴めない性格をしている。
芸能界でも顧客を得ているプロのメイク師。





19番
盛田 抹香(モリタ コナカ)
性別:女子
特記:ゴルファー
赤い瞳・アルビノ・シッポ髪
出身校:チバ県立大栄高校

ゴルフ部に所属するアルビノの少女。
紫外線に弱いアルビノのなのに屋外で行うスポーツをやっている事に不安や怪訝を抱く者たちに苛ついており、ひどく攻撃的。





20番
四維 廉児(ヨツイ レンジ)
性別:男子
特記:ガンマン
2m越え・テンガロンハット・白無地Tシャツ
出身校:キョウト府立白虎高校

トラブルがあってもガハハハと笑い飛ばす豪快な男。
銃を撃つためだけにウェイトトレーニングを行っており、大○・○大レベルの強靭な肉体を誇る。
他のパワーが要る部への勧誘も激しかったが、あくまでも本人は射撃部一筋。

やっとプロローグ終わりました。1~3章の大まかなあらすじは固まって来たので、後は事件やトリックをどう料理するかですね。

次回から一章です。

始まるまでキャラの感想や生死予想なんかご自由にどうぞ。白黒組み分けも終わってますが、ストーリーの詰めで微調整する可能性はあります。

乙、メリア同世代っつってたけど小熊と年離れてるじゃねーか!












CHAPTER1 ディスパイアーボックス・トゥエンティ









体育館に響くモノクマと言う名の悪魔の声は、僕たち全員の耳に届いてしまった

小熊「人を殺す事がカリキュラム・・・!?全く馬鹿げているわ!」

佐治「お、お嬢様!?」

小熊さんが、珍しく声を荒げている。でも、彼女の身の上を考えれば仕方ないかもしれない

生死不明の父を己の持てる全ての力を使って探す彼女は、人の生き死にには実は人一倍敏感かもしれない

モノクマ「馬鹿げているも何も・・・それがカリキュラムの内容なんだから仕方ないじゃん?断言するけど、他の方法で出るなんて不可能だからね?」

だけど・・・モノクマは、そんな彼女の思いを完全に無視して軽い調子で言ってのけた

矢澤「おい・・・こいつはどういうつもりだ?あの『ダンガンロンパ』の真似事かぁ!?学校名もパチモン臭ぇしよぉ・・・」

四維「『ダンガンロンパ』?何やそれ?」

押切「意外と知らないのね。かなり売れた人気ゲームだったと思ったけど・・・まぁレーディングもD・・・17歳以上だったらしいし、中学生じゃやってない方が普通かしら?」

モノクマ「そうなんだよねー・・・何せもう3年も前のゲームだからねー・・・知ってたのは押切さんに姫川・・・いや、今は矢澤クンって言った方が良いかな?後は・・・」

モノクマ「菊波クンの3人みたいだね~」

菊波「!」

確かにモノクマの言葉を遮ろうとしたんだから、やった事があると気付かれても仕方ない・・・か・・・

僕は1だけやった事がある。お父さんが買って来てやっていたのを偶然見つけて、こっそりくすねてプレーした。二転三転と巻き起こるサイコポップに、大変衝撃を受けたのを覚えている

確か2や番外編も出て、世界観を一新した3も製作中らしいけど・・・こっそり1をプレーしたのがバレて大目玉を食らい、それ以来情報にも近付いていない

矢澤「1,2通して素晴らしいキャラゲーだったからな。演劇部として、キャラ作りの良い参考になったよ。特に極限状態の演技とか・・・な。ただ、3は何か見た目のキャラが薄くて期待値低いんだよなー・・・」

押切「私の父が『ダンガンロンパ』シリーズの販売に立ち会っていて、見本品が家にあったからプレーしたの。2は1のヒットを受けて期待値も高かったけど、しっかり1からのユーザーを満足させる出来だったと思うわ。3は深夜アニメだから見てないけど・・・」

美作「なるほど・・・ユーザーさんたちからは概ね大いに楽しめるゲームだったという答えで良い訳ね。そして・・・」



美作「モノクマ・・・君はそのゲームを、僕達にやらせたい訳だ」


モノクマ「ウププププ・・・話を戻してくれて助かるよ美作クン。簡単に言えばそういう事です!」

蘭「あまりに面白いゲームだったから、リアルのコロシアイを見たくなった、と・・・そういう訳ですの?頭大丈夫ですか?」

潘「ふざけているのか!?誰がそんなゲームに乗ると思っているんだ!!」

モノクマ「ウププププ・・・ゲームの登場人物たちもそんな感じだったよ。最初は誰がそんな事をするんだ!って大見得切ってさー・・・」

モノクマ「でも、結局一人、また1人と殺人に手を染めては消えて行ったんだよねー。まさか、ゲームの中だからそんな簡単に流されるんだ―・・・って思う?」

モノクマ「人間が、どうすれば不自然でなくコロシアイにいざなわれるかを考えてシナリオを組んだんだよ?つまりリアリティがあればあるほど、そのゲームでの出来事は現実でも起こりうる可能性が高まるって事なんだ!」

下村『要するに・・・今は強がっていても、いずれあちし達は殺し合う・・・そう言いたいんでちゅか?』

モノクマ「そ!まぁすぐには始まらないだろうけど・・・間違いなくその時は来るね!」

モノクマは嫌に断言して見せた

押切「これが『ダンガンロンパ』なら・・・やはり学級裁判も実施される予定なの?」

滄溟院「学級裁判・・・?」

モノクマ「そうそう!学級裁判!いや~元ネタ知ってる人が居ると、説明が捗って助かるよ~」

モノクマ「という訳で、ここからこの電子生徒手帳に書かれている校則を踏まえて説明しましょう!」

井手口「あの電子の板、電子生徒手帳って名前だったんスか」

矢澤「って、それひょっとして・・・」

モノクマ「あ、察した?矢澤君が個室に置いて来たのを拝借して来ました~!後で返すね」

日暮部「そ、そんな事より・・・校則・・・? 確か、文字がグレーになってクリックしても何も起こらなくなってたけど・・・」

日暮部さんの言う通りだ。だから僕達は校則の項目の内容を知らない

―――元ネタを知らない人は

モhノクマ「こうして開会宣言も始まってない内にコロシアイが起こったら興醒めだからね。ローディングが終わったと同時に校則の項目を解放してるよ!一つずつ読んでいきましょー!」

モノクマの呼びかけに答えるのは癪だけど、矢澤君以外の全員は電子生徒手帳を起動した

矢澤君は美作君?さん?の手帳を見せて貰っている

~希望ヶ丘学園 校則~

1:生徒たちはこの学園内だけで共同生活を行いましょう。共同生活の起源はありません。

2:夜10時から朝7時までを『夜時間』とします。『夜時間』は立ち入り禁止区域があるので、注意しましょう

3:就寝は寄宿舎棟に設けられた個室でのみ可能です。他の場所での故意の就寝は居眠りとみなし罰します

4:学園長ことモノクマへの暴力を禁じます。監視カメラの破壊を禁じます

5:他人の生徒手帳を閲覧以外の用途に使用してはいけません

6:鍵のかかったドア・シャッターの破壊を禁止とします

7:カリキュラム参加者の誰かを殺したクロは『卒業』となりますが、自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません

8:同一のクロが殺せるのは2人までとします






モノクマ「とりあえず8まで見られるようにしたけど、質問があったらここで聞くねー!」

滄溟院「聞けるなら、なぜ私たちがこんなことをしなければならないのかを聞きたいのですが・・・」

美作「・・・・・・まぁ聞いた所で、その質問には答えてはくれないんじゃないかな?」

小熊「それに他者の命と尊厳を踏みにじれる人間なんだから、正直に答えた所で私たちには理解できないでしょうけどね」

滄溟院さんは大分参ってそうな一方、小熊さんはやっぱりこのコロシアイに対し深い敵意を向けている

槙島「『他人の生徒手帳を閲覧以外の用途で使用禁止』・・・なるほど、これは温水プールの更衣室に関連した校則か」

テスカ【ん?・・・・・・あぁ、確か異性の更衣室に忍び込もうとする不埒な輩はハチの巣にされるんだったな】

永家「ハチの巣にされずとも、そんな事をする人間は居ないと信じたいがな・・・」

加藤「あぁ・・・そうか。生徒手帳で開けるという形だとしたら・・・実際は他人の生徒手帳、異性の生徒手帳を使えば異性でも入れるようになっていたのか?」

永家「何だと!?監視をくぐり抜ければ出来てしまうのか!?」

槙島「だが・・・この校則の存在により、その方法は潰されたという訳だ。『更衣室の解錠』は『閲覧以外の用途』に当たる。だから異性の更衣室への潜入は完全に不可能という訳だ」

永家「成程!なら安心だな」

僕達は混乱状態から脱して頭の回る人の解説を通し、校則への理解を深める

盛田「・・・こっちの『鍵のかかったドア・シャッターの破壊を禁止する』というのは?」

久遠「あなた・・・ひょっとして目覚めてからずっとここから動いていないんですか?」

盛田「え?・・・えぇ」

佐治「志歩お嬢様達は一通り施設を回ったそうですけど、大きく分けて鍵のかかった場所・シャッターの降りた場所は3つ・・・」

佐治「1つ、寄宿舎棟の2階。食堂と個室密集地の間に集まった場所」

テスカ【食堂で目覚めた俺が廊下を一通り回って見つけておいた。帰って来たらそこの小娘も起きて泣き喚きやがった。その直後に小熊達が来たんだ】

滄溟院「ねぇ小熊さん?そこのフランス男、すっごく失礼な事を言いやがった気がするんですけど・・・」

小熊「・・・・・・」

滄溟院「黙ってるって事は肯定と受け取ってよろしくてぇ!?」

井手口「ど、どうどうどう、飾ちゃん・・・」

小熊「・・・どうやら通訳しないならしないで問題っぽいわよ、菊波君?」

菊波「あ、はぁ・・・」

相変わらずのお嬢様の騒がしさに頭痛くなってきた・・・

佐治「2つ、教室を通り過ぎた先のT字路をまっすぐ行った先にある赤い扉」

矢澤「そこなら俺、分かるぜ!ゲーム通りならその赤い扉の先からエレベーターを使って、学級裁判を行う地下の裁判場に行く手筈になってるはずだ」

日暮部「え、エレベーター!?地下!?」

モノクマ「勿論完備してあります!そこじゃなきゃ学級裁判やってる気がしないからね!!」

下村『とんだ一大プロジェクトでちゅね、このカリキュラムは・・・』

四維「どんだけ大掛かりなんや・・・」

佐治「3つ目・・・体育館に来る途中にあったシャッター」

潘「そのシャッターの先に、2階に上がれる階段があったな」

蜂谷「つまりここは、2階より上があんのか」

押切「元ネタ通りなら5階建てだけど・・・校舎棟1階のラインナップが全然違うから定かではないわね。ちなみに寄宿棟の方は2階建て」

僕の記憶も、押切さんの説明と寸分の狂いも無い。そして2階より上に行く方法はやっぱり・・・

モノクマ「さて、そろそろ学級裁判の説明に移って良いかな?」

井手口「いいともー!どうもそれがこのカリキュラムのメインみたいッスからね。知らない人たちにもキッチリ分かるように説明して欲しいッス!」

盛田「いいともー!って・・・呑気ねぇ・・・」

モノクマは井手口君の言葉に気を良くし、本題の説明に入る

モノクマ「オマエラの間で殺人が起きた場合・・・生き残ったメンバー全員は、必ず学級裁判に参加して貰う事になります」

モノクマ「学級裁判ではオマエラ参加者の中に潜んだクロは誰か?を議論して貰って、その後の投票でクロが誰かを指摘して貰いまーす!」

矢澤「完全に原作まんまだな・・・」

彼の言う通り、うろ覚えだけど僕にもおかしな所は無いように聞こえる

言ってる事自体が倫理的におかしいという点を除いて・・・

モノクマ「オマエラが導き出した答えが正解だった場合は殺人を犯したクロだけが『おしおき』となり、残った他のメンバーだけでカリキュラムを続行し・・・」

モノクマ「もし間違った人物をクロとした場合は、罪を逃れたクロだけが生き残り、残ったシロ全員が『おしおき』され、皆を欺いたクロは晴れて卒業!―――」










モノクマ「―――と、オリジナルならそんな感じだね~」










菊波「・・・・・・は?」

押切「このカリキュラムでは、そうじゃないと言うの?」

モノクマ「ウププププ・・・だって面白くないじゃん?普通に学級裁判で犯人宛するんだったら、ただオリキャラぶっこんだだけの誰でも書ける二次創作じゃないか!」

モノクマ「オリジナルでも2やV3になって裁判に追加要素があったように、キャラとストーリーラインが違うだけでやってる事が同じではユーザーを飽きさせてしまうのです!」

美作「おおう、メタいメタい・・・」

矢澤「つまりこのコロシアイには、原作に無い追加要素が用意されているって事か?」

モノクマ「ウププププ、つまりはそういう事です!このコロシアイの構図を、根本から塗り替えてしまうような素晴らしい構造改革を実施したのです!!」

モノクマは高らかに宣言する。でも―――





―――どう考えたって、まともな追加要素な気がしない!!





モノクマ「その追加要素のために作ったのが・・・これでーす!」

モノクマが、『バーン!!』と効果音が付きそうな大仰な動きで、腕を伸ばした

その腕の先にあるのは―――






テスカ【―――例の、人数分のパネルか】

モノクマ「ウププププ、その通り!数が同じだという事が分かる事から、オマエラ20人を示している事は分かるよね?」

久遠「数は同じだけど、パネルは10枚ずつ白と黒に別れています。・・・!まさか・・・」

久遠さんの言葉で、多分ほぼ全員、追加ルールが何か―――



―――その身の毛のよだつ追加ルールが何か悟った



モノクマ「館の良いガキは嫌いだけど、このことに気付くなら大好きだよ!そう!オマエラには10人ずつ、白チームと黒チームに分かれて殺し合ってもらうのです!」

モノクマ「それこそが、このカリキュラムの本筋―――










『コロシアイ合戦』なのです!!!」










日暮部「こ・・・コロシアイ・・・合戦・・・!?」

モノクマ「『が』っせんじゃないからね!『か』っせんだからね!ここテストに出るから間違えないように!!」

永家「『か』っせんとは、敵味方が出会って戦う事・・・つまり私達は、問答無用で敵と味方に分けられるという事か?」

モノクマ「そういう事です!これで学級裁判の結果がどう変わるかと言いますと―――」

モノクマ「オマエラが導き出した答えが正解だった場合は殺人を犯したクロだけが『おしおき』となり、残った他のメンバーだけでカリキュラムを続行するのは変わりません」

モノクマ「だけど、もし間違った人物をクロとした場合は―――罪を逃れたクロだけでなく、クロと同じチームの全員が生き残るのです」

モノクマ「そして相手チームの全員が『おしおき』され、皆を欺いたクロと共に、生き残ったチームメイト全員が晴れて卒業となるのです!」

蘭「クロとチームメイト全員が勝ち残る・・・」

押切「な・・・なんてルールを・・・!?」

原作を知っている押切さんの顔が蒼ざめるのも無理はない。そんな事をしてしまったら―――

学級裁判においての共犯と偽証が有効になり、真実に辿り着くのが困難になる・・・!

・・・いや、それ以前に―――

モノクマ「そんな訳で、実は終了条件がもう一つあるんだよね」

下村『もう一つ・・・PVPルールを踏まえれば考えるまでもありまちぇんね』

滄溟院「な、何です!?そのもう一つの終了条件って、何なんですか!?」

井手口「どうどうどう飾ちゃん。そんなの、一つしか無いじゃないッスか~」

加藤「何だと言うんだ?」

井手口「裁判で間違えればクロの敵チームが全滅して終わるんスよ?だったら―――










片方のチームが皆で共謀して敵チームを全員殺っちゃえば、学級裁判を開くまでもなく、その時点で勝ちッスよね?」










佐治「なっ・・・!!?」

そう・・・学級裁判というルール自体を無視する事だって出来るんだ!

美作「・・・だけど、よっぽどの事が無いとそれは成り立たなよね。それが手っ取り早くカリキュラムを終わらせる方法だとしても、一方でクロ1人が2人までしか殺せないようルールが制定されている」

四維「あ・・・!」

押切「果たしてチームの半分・・・5人もの人間が、2人もの人間を殺す事に手を染められると思う?・・・倫理という名の限定合理性が惨劇の枷になるのよ」

久遠「そ、それ以前に殺人その物がダメですよ!」

モノクマ「ウププププ・・・流石は『ボランティア部』!見た目はアレだけど素晴らしい純真をお持ちだ」

久遠「見た目の事は言わないでください!流石に私も気にしてるんです!!」



モノクマ「でもねぇ・・・そんな意見は少数だと思った方が良いよ?なにせ・・・明確な『敵』が居るんだからね!しかも10人も!!」



久遠「っ・・・!」

テスカ【・・・・・・】

加藤「・・・・・・」

下村「・・・・・・」

盛田「・・・・・・」

永家「き、君たち!?早まるんじゃないぞ!!?」

血の気の多い参加者には、敵意を露わにし始める人も居る





モノクマ「ウププププ・・・ゲームの登場人物たちもそんな感じだったよ。最初は誰がそんな事をするんだ!って大見得切ってさー・・・」

モノクマ「でも、結局一人、また1人と殺人に手を染めては消えて行ったんだよねー。まさか、ゲームの中だからそんな簡単に流されるんだ―・・・って思う?」

モノクマ「人間が、どうすれば不自然でなくコロシアイにいざなわれるかを考えてシナリオを組んだんだよ?つまりリアリティがあればあるほど、そのゲームでの出来事は現実でも起こりうる可能性が高まるって事なんだ!」

下村『要するに・・・今は強がっていても、いずれあちし達は殺し合う・・・そう言いたいんでちゅか?』





下村さんとの問答でモノクマが自信満々だったのは、こういう事・・・か・・・!



モノクマ「まぁそんなわけで、学級裁判のルールを9番以降にまとめると、こうなりまーす!」





9:生徒内で殺人が起きた場合は、その一定時間後に、生徒全員参加が義務付けられる学級裁判が行われます

10:学級裁判で正しいクロを指摘した場合は、クロ岳が処刑されます

11:学級裁判で正しいクロを指摘できなかった場合は、クロとそのチームメイトが卒業となり、クロの相手チームは全員処刑です

12:なお、校則は順次増えていく場合があります

蜂谷「ちょっ・・・『12』て!?まだ増えんのかよ!?」

蜂谷君はすっかりモノクマのルール説明に辟易している

小熊「・・・感情論は、この際置いておきましょう」

槙島「そうだね。最も大事な情報が欠けている」

そんな中、小熊さんと槙島さんが揃って話題を振る

日暮部「こ、こんなルールを聞いて・・・どうして平然としてられるの・・・!?」

永家「槙島さんの方は素で落ち着いてるけど、小熊さんの方は無理やり落ち着かせている感じがするな・・・」

小熊さん・・・痛々しい・・・

美作「だけど・・・確かにこれを聞かずにルール説明は終われないよね?」

美作君?さん?が、代表して質問する



美作「その白チームと黒チーム・・・察するにもうそっちで勝手に決めてるんでしょ?誰が白チームで誰が黒チームなの?誰が敵で誰が味方なの?」



「「「!!!」」」

そうだ・・・それが一番重要な情報じゃないか!この人も比較的落ち着いてるな・・・

モノクマ「そうだよね!それを知らなきゃ始まらないよね!では発表します!オマエラの2つのチームの組み分けは―――」










モノクマ「きっちり平等に、男子5人女子5人の10人ずつにしました!」










「「「・・・・・・は!?」」」

間の抜けた声の大合唱が、体育館内に響く

槙島「・・・・・・・・・・」

槙島「・・・・・・なるほど」

蜂谷「分かったのかよ!?今のヒントにもならねぇヒントで!?」

槙島「分かる訳が無いだろう。分かったのは情報を小出しにして内訳をハッキリさせない理由だ」

下村『さっきそこの白スーツがごちゃごちゃ言ってまちたけど・・・内訳を最初から発表したら、片方のチームを学級裁判無視で全滅させに掛かる可能性は無いと言い切れない』

下村『・・・それじゃあ主催者としてはツマラナイから、小出しにするんでちょう?』

槙島「・・・まぁ、それもあるけどね」

滄溟院「お、恐ろしい事言わないでください下村さん!!」

蘭「まぁ確かに・・・『物語』としては盛り上がりませんわね」

滄溟院「蘭さんまで・・・!?」

モノクマ「という訳で・・・今後も少~しずつ内訳は小出しにするから、よ~く情報を精査して誰が敵で誰が味方か見極めてね!」

モノクマ「まぁ・・・はっきり誰がどっちのチームか発表する機会も設けてるけど、それはその時になってのお楽しみ~!」

永家「いい加減にしろ!こんなイカれたカリキュラム、誰が乗ると思ってるんだ!!」

四維「せやで!ワレええ加減にせぇよ!?」

モノクマ「えぇ?本気で言ってんの!?まぁ別に無理強いはしないけど・・・一笑出られないだけだし?」

四維「はっはっは!冗談を!!」

モノクマ「むん・・・?」

四維君はいつものように朗らかに笑ったかと思うと―――





―――目にも止まらない速さで、モノクマの首を締め上げた



モノクマ「ギャー!君、さっきの校則ちゃんと読んだの!?学園長への暴力は校則違反だよ!」

四維「何でワレが勝手に決めたルールに従わなあかんねん!ホレ、痛い目遭いとうなかったらさっさと脱出口教えんかいっ!!」

佐治「キャー!2m越えるガタイと関西弁で脅しつけると、迫力が違うわー!!」

菊波「ちょ、ちょっと待って!このパターンは・・・」

ピッピッピッピッピッピッピッ

四維「何や?動かんくなった上にこの電子音・・・」

矢澤「ヤベェ!投げろ!!原作通りなら爆発すっぞ!!!」

潘「ば、爆発!?」

ピピピピピピピピピピピ

四維「あかんっ!?」

ピーーーーーーーー・・・・・・





ドオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォン!!!





久遠「ほ、本当に爆発・・・!?」

日暮部「あ・・・あ・・・あふぁ・・・・・・」

ドシッ!

下村『ちょ、ちょっと!重い!!乗っかってくんなでちゅ!!!』

テスカ【おいおい大丈夫か?この程度の爆発で・・・日本人は本当にヤワだな】

小熊【日本人とかそういう問題じゃないでしょ・・・】

永家「だ、大丈夫か四維君!?」

四維「あ、あぁ・・・間一髪やったわ・・・」

「ウププププププ・・・・・・」

滄溟院「ひっ・・・!?」

滄溟院さんの悲鳴を合図に、モノクマが同じ所から再び現れる

モノクマ「今回は警告だけど、次校則違反したらこうは行かないよ?はい、押切さん!オリジナルで校則違反をした人は、どうなったんだっけ?」

押切「ぐ・・・グングニルの槍で・・・全身串刺し・・・」

モノクマ「はい、よくできました~!」

久遠「く、串刺し!!?」

四維君を含め、事情を知らない人達は血の気が引いている・・・





モノクマ「ボク正解だと言ったという事は・・・分かってるよね?同じ事をするよ?容赦なく完膚なきまでに命を奪うよ!」

モノクマ「校則を守らない方が悪いんだからね~!そんな訳で、それで殺す事になったってボクは悪くない!」





モノクマは、その愛くるしい見た目とくだけた口調からかけ離れた、感情が感じられない程冷え切った声で言い切った

モノクマ「・・・んじゃあ、これでテンプレで言っておくべき事は一通り伝え終わったかな?じゃあ、僕はこれでおいとましま~す!」

モノクマ「愉快で陰惨な絶望的カリキュラムを、どうぞ最期までお楽しみくださ~い!」

そう言って、モノクマは演台の裏へと去って行った・・・

小熊「馬鹿げた事を・・・生きている・・・それだけで希望なのよ!?なのに、命を無理やり奪う真似・・・しかも他者に無理やりさせようだなんて・・・イカれてる!!」

井手口「生きているだけで希望なら・・・さしずめこのカリキュラムは絶望・・・って所ッスかね?」

滄溟院「井手口!よくそんな呑気な事を言っていられるわね!?」

井手口「いやいや、煙に撒いて平常心を保たなきゃやってらんねーッスよー・・・だって―――










―――正攻法でここを出て行くなら・・・少なくともこの中の半分が死ぬ事が確定してるんスから」










僕達20人は互いを見合わせ、冷や汗を流す

怯え、焦燥、疑いの目・・・最悪の追加ルールで、疑心暗鬼の芽は芽吹き始めた

菊波(この中の・・・半数が死ぬ・・・!?)



そんな・・・そんな絶望的な事が・・・現実に起こって良いの!!?



僕は思いっきり自分の頬をつねった。僕以外にも数人やっている

その頬から伝わる痛みが、これが現実だという絶望的な事実を僕に突きつける



このカリキュラムの元となった『ダンガンロンパ』は、今までやってきたゲームの中でもトップと断言して良いぐらい、本当に面白いゲームだった

でも・・・あれはあくまで現実では絶対に起こらない事だと割り切れるからこそ、素直に楽しめたんだ



現実でやれと言われて・・・楽しめる訳がない!!!

楽しめるとしたら、それはただ1人―――





―――モノクマを操っている、このコロシアイ合戦の主催者










黒幕だけだ









ルール説明が終わった所で一旦切ります

>>323
モノクマ「確かに歳は離れてるけど、親世代・子世代って分け方なら同じ世代だね~」

モノクマ「あ、そうそう。『原作をゲームやアニメで知ってる人が居る』という設定だから、希望ヶ峰学園シリーズのネタバレあるから!」

モノクマ「事件のトリックを思い付いても、裁判の流れを踏むのが難しいよね、ダンガンロンパって」

モノクマ「まぁそれはさておき、探索回という名の拾うか分からない色んなフラグ立て会始まるよ~」

===================================================

永家「えー、では・・・『超高校級』?『の寮長』として、この永家都が会議を取り仕切ろう!」

あの悪夢の全校集会から数時間後・・・食堂に20人全員が集まった

永家君が音頭を取り、この数時間で集めた情報を共有する事になったようだ

永家「まず・・・施設内を回った結果から始めよう。出口は無かったか、どんな施設かを!」

下村『じゃあ手っ取り早く終われるよう、あちしと日暮部から食堂の調査結果を・・・』

あまり他者と関わる気が無い二人組から報告が始まった

日暮部「しょ、食事に使う食材は毎朝5時頃に供給されてるんですって・・・食べられなくなったものもモノクマが順次破棄するみたい」

下村『ただし完全に自炊だそうでちゅよ。ちっ、面倒臭い・・・』

滄溟院「モノクマが破棄するって・・・どうして分かったんですか?」

日暮部「その・・・調査中に現れたモノクマさんが直接・・・怖かった・・・」

加藤「あいつがまた出て来やがったのか!?」

矢澤「そんな所まで原作通りかよ・・・」

僕も1はプレイしているから、矢澤君の感想はよく分かる

潘「あ、じゃあ調査の時間の話じゃないが、小生から温水プールを使った感想を・・・」

次に手を挙げたのは潘君だ

潘「当時話した通り、電子生徒手帳でそれぞれの更衣室への扉が開く仕組み、逆に言えばオートロックだ」

潘「その後は普通に備え付けの水着に着替えて反対側の扉からプールに直行!・・・という利用方法だ!」

下村『水温は温水プールなだけあって、体が冷えない適度な温度でちた。ちなみに施設内のどこにも機械が見当たらなかったので、水温調整は別の場所でやっているっぽいでちゅ』

小熊「なら、水温調整の機械はモノクマの管理下にありそうね」

原作はただの冷たい水のプールだったから、水温の調整とか気にしなかったなぁ・・・下村さん、冷静で視野が広いなぁ

菊波「あ、そうだ!原作の知識がある矢澤君と僕とで、一応原作の方のマップ用意したよ!」

これは真っ先に言わなきゃいけない事だったじゃないか!

永家「そういえば、君たちがプレーしたそのゲームを元にこのカリキュラムは行われてるんだったな・・・」

蘭「原作について、わたくしたち知らない人間も知っておいた方が宜しいのでは?」

矢澤「原作ゲームをプレーするのが一番だけどなぁ・・・荷物には無かったし・・・」

久遠「いえ、むしろ知らない方が良いのではありませんか?」

久遠さんの言葉で、食堂が一瞬静まり返った

久遠「どんなゲームか知らないですけど・・・どうせそちらの黒幕もロクな人間ではないのでしょう?ゲームの影響でゲームに乗り気になるのも不味いと思います」

槙島「ここは犯罪に精通している人間は居るまい・・・ひょっとしたら既に居るかもしれない殺る気になっている人間に、犯罪トリックのヒントを与える結果になり兼ねない」

槙島「逆の見方も出来るけどね・・・」

押切「逆の見方?」

槙島「ここには、ゲームの登場人物なんて1人も居ない。ゲームとこのカリキュラムとでは、役者が全然違うんだよ」

井手口「むしろ何の参考にもならない可能性もあるって事ッスね~」

菊波「・・・・・・」

永家「まぁとにかく、2人がまとめてくれた原作の方のマップを見せて貰おう!」

菊波「『何の参考にもならない』って話題が出た直後に!?」

出鼻を挫かれつつも、僕はマップを見せた。皆電子生徒手帳のマップと確認し始める

ちなみにモノクマがくすねていた矢澤君の分は、モノクマが去った後演台の上に残されていた

テスカ【・・・寄宿舎の方は、ほとんど同一のようだな】

小熊「そうね。私と蜂谷君と佐治さんで一通り見て回ったけど、確かに合流時にはスルーしたランドリーや倉庫もちゃんとあったわね」

蜂谷「大きな違いと言やぁ・・・元ネタ?より人数が多いから個室の数が増えてるって点だな」

佐治「個室の並びに特に意味はないみたい!単純に出席番号順・・・男女混合の五十音順にマップの右上から並んでるみたいです!」

滄溟院「うっ、井手口と離れてる!」

日暮部(良かった・・・下村さん隣だ・・・)

原作だとトラッシュルームの正面は何もない中庭のような空間っぽかったけど、ここではその辺りも個室で埋まってる

僕は一番個室が密集している位置の角部屋か・・・人の往来が特に激しそうだな

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira122882.jpg

四維「校舎棟の方は一部は原形を留めとるが、やっぱり色々変化してはるなぁ・・・元ネタの方は保健室とか購買部とか視聴覚室とか、もっと学校らしい施設やのに・・・」

押切「大きく違うのは温水プールの存在ね。確か原作では温水プール、というよりプールが2階、体育館の真上にあったわね」

盛田「た、体育館の上にプールって・・・実際に作るにしても普通逆じゃない?水ってプールぐらいの量だと相当重いでしょ?天井の劣化とか考えなかったのかしら・・・」

美作「だからこの施設は体育館もプールも1階に併設してあるんじゃない?知らないけど」

矢澤「つーか原作のマップ見てて思ったけど、下の階と上の階との構造が全然違ぇんだよなぁ・・・本当に同じ建物の中なのか疑うぐれぇだ」

久遠「まぁラインナップからして原作と違うようなので、原作の2階以降に関しては今聞かなくても良いでしょう。どうせ今は上階に行けませんし」

・・・原作通りなら、学級裁判が起こらないと2階以高に行けないんだよな・・・だったらむしろ、行けないのが一番だけど・・・

とはいえ最後の真相に関する手掛かりの多くは最後の最後に行けるようになった場所にあるし、行けないなら行けないで詰む可能性もあるのが嫌らしい所だ・・・

原作を知ってるからこその絶望・・・って所だね・・・

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira122883.jpg

永家「マップの全体確認はこのぐらい良いだろう。では、それぞれの施設についての報告に戻ろう」

永家君がしっかり僕達を議題へと戻す

佐治「槙島さんにお聞きした通り、個室は防音設備でした!個室の鍵は部屋の中の机の上にありましたが、無くさないよう気をつけて下さいよ~!」

蜂谷「俺ら3人の部屋にそれぞれ入ってみたが、妙に俺らの性格・私生活や、俺らに設定された『特記事項』になぞらえた雑貨でコーディネートされてたな・・・全部新品っぽかったが・・・」

佐治「私の所は色々な薬品が入った薬品棚、蜂谷君の所は花火を作る火薬があったり、コロシアイに使えそうな物もあるので気をつけて下さいよ~!」

四維「マジで!?終わり次第アテの部屋も確認せんと!」

盛田「変なもの置いてあって変な疑いを掛けられたらたまったもんじゃないわ!」

井手口「火薬・・・ねぇ・・・」

蘭「火薬と言えば・・・」

蘭さんが手を挙げた。次は彼女が報告する番のようだ

蘭「佐治さんが飲んだくれてたバーの棚に並んでいるのは全部酒でしたが、かなりアルコール度数の高い物もありましたわ」

永家「学校と言う設定はどこ行ったんだ・・・」

蘭「まぁ飲むという使い方だったら成人してる佐治さんか、自国の酒解禁年齢が低いテスカ君しか用は無いのでしょうけど・・・別の使い方だったら全員に有効活用する方法がありますわ」

日暮部「そ・・・それは・・・・・・?」

蘭「火を点けるのです」

蘭さんの言い放った言葉で、冷暖房をいじっていないのに食堂内の空気が冷えた

日暮部「ひ、火って・・・火事を起こせるって事ですか!?」

盛田「TVとかだと放火するなら燃料はガソリンが基本だけど・・・そのガソリンの代わりになるって訳ね」

蘭「ですが安心してください。校則には載っておりませんが、壁の看板に書かれていたバー独自のルールで、その手は使えないようになっているようですわ」

加藤「バー独自のルール・・・だと・・・?」

蘭「『バー内の『グラス』や『ビン』はバーの外に持ち出さないで下さい。破った人は処罰します』・・・これって、放火に使われる事を見越した規則でしょう?」

佐治「持ち出すだけで処罰って・・・じゃあ宅飲み出来ないって事ですかぁ!?」

永家「佐治さん・・・高校生の身で、日々仕事に追われクタクタになってるOLみたいな事を言わないでくれ・・・」

蘭「安易に放火に手を出して命を粗末にする人が出ないよう、お教えしておきましたわ」

槙島「ふむ・・・・・・」

槙島(・・・だがこの規則、その言い回しだと・・・・・・いや、それが狙いか?ならばこの規則を制定した黒幕は、相当に意地の悪い人間だな・・・)

槙島(まぁ、誰もが気付くとは限らないし、気付かせてコロシアイの閾値を下げる事も無い。これは言わないでおこう・・・)

蘭「それともう一つ・・・今日はわたくし達に今行ける施設の全貌を熟知させるために開けてあるのでしょうけど、本来バーが開いているのは夜時間だけみたいですわ」

小熊「規則の掛かれた看板なら最初にあなた達に会った時に見たけど、確かにそんな事も書かれてたわね」

下村『あぁ、一方逆に夜時間に閉まるのがこの食堂と厨房だってモノクマが言ってまちた』

永家「おいおい下村さん、報告漏れには気を付けてくれよ?」

下村『今言ったんだから良いじゃないでちゅか。ウザいなぁ・・・』

永家「う、ウザ・・・!?」

食堂に入れないのは原作通りだけど、ここでは逆に夜時間しか入れない場所があるのか・・・そこも原作とは違うなぁ・・・

それにしてもこれって・・・もしかして夜時間でも人が出歩いている状況を誘うために用意された黒幕の罠・・・なのかな?

基本クロが犯罪計画の下準備をするのは、個室以外の場所だと皆が寝静まった夜時間にやるだろうし・・・その時にクロとは別に出歩いている人が居たらどうなるか・・・

う~ん・・・その状況がもたらす展開は、未知数だなぁ・・・

押切「開いてる開いてないの話で思い出したけど、原作だと倉庫や大浴場が入れるようになるのって、2章・・・学級裁判が1回行われてからだったたわよね?」

菊波「あぁ、そういえば・・・」

小熊「そうなの?」

滄溟院「じゃあ倉庫と大浴場は、コロシアイが起こらなければ入れるのは今日だけって事ですか?」

う~ん・・・どうなんだろう、そこの所・・・

矢澤「本来1階にあった保健室も、入れるようになったの3章に入ってからだったな」

槙島「・・・その矢澤の言葉が答えでは?」

矢澤「あん?どういうこった?」

小熊「あぁ、なるほど・・・本来1階にあった保健室は、ここだと3階にあるかもしれない」

小熊「後から開くようになるんじゃなくて、最初からゲームで言う3章にならないと入れない場所に移動してるかもしれない」

佐治「あぁ!バーが今だけ特例で開いているのは、別に利用時間が制限されるだけで学級裁判が起こるまで開かない訳ではないという理屈ですね!」

押切「ならここの倉庫と大浴場は、原作と違って最初から開いているという訳ね」

なるほど・・・女の子たちの説明で納得出来た。けど・・・僕含めて男子の思考力は負け気味じゃない?

加藤「ふっ・・・では次は吾輩が、ゲームセンターのとんでもない秘密を教えてやろうではないか!」

次は加藤君が自信満々な顔で名乗り出た。余程凄い発見をしたのかな?

四維「えー・・・加藤ハン、あれの事話すんかい?」

加藤「あれとは何だ!凄い発見ではないか!!」

盛田「何でも良いから早く言いなさい」

加藤「ふっふっふ・・・これを見れば吾輩たちの発見の凄さが分かるだろう!」

四維「はー・・・まぁアテの分はこれやな」

そんな感じで、2人揃って何かを懐から取り出した。それはーーー

日暮部「それ・・・サラシ・・・?」

井手口「四維君が持ってる方は黒い筒ッスね」

四維「『フラッシュハイダー』言うんや。銃器の先端に取り付ける器具や」

滄溟院「ま、まさかサイレンサーの一種ですか!?」

日暮部「いや、その製品だとむしろ逆・・・だったはず・・・」

四維「お?日暮部イケるクチか?せや、確かにこれは発射炎や反動を抑制するためのモノなんやけど・・・これはポルカニックナックル社製の物でな・・・」

四維「発射音は消すどころか虎の方向のような音へと増幅させてしまうんや」

井手口「そんな物付けて撃った日にゃ、狙撃手の位置丸分かりッスね」

菊波「にしても・・・そんな物がどこで手に入ったかと言うと・・・まさか・・・」

加藤「なんと、こういった物が手に入るガチャガチャがゲームセンターに存在するのだよ諸君!!どうだ~?アメーズだろ~?」

矢澤「やっぱそれか・・・」

加藤「えっ?」

押切「購買部が無かったからどうするんだろうと思ってたけど、そっか・・・ゲーセンに移動していたのね・・・」

加藤「えっ?えっ?」

四維「だから言ったやん、こんな珍妙な物が黒幕のセンスで置いてる訳ないって・・・」

加藤「えっ?えっ?えっ?」

菊波「加藤君・・・それ、原作にもあるモノモノマシーンだよ・・・」

加藤「・・・・・・」

滄溟院「ちなみにアメーズは『びっくりさせる』『仰天させる』という意味で、英文でそのまま使うと聞き手の私たちの方があなたを驚かせたって意味になってしまいますよ」

井手口「飾ちゃん上手い指摘www雷庵君、今正にその状態ッスからwww」

加藤「・・・・・・なぁ・・・今吾輩、物凄く心の底から叫びたい気分なんだが・・・」

盛田「言わせねーよ!?面倒臭い!」

矢澤「それ別メーカーのラスト恒例のネタじゃねーか!止めろぉ!!」

加藤君のターンになった途端に、妙にネタ満載になったな・・・

菊波「それにしても・・・モノモノマシーンがあるならモノクマメダルもあるんだね?それを使って回すんだけど・・・」

滄溟院「あぁ・・・探索中に拾ったこれって、そのための物なんですか」

美作「良い事を聞いちゃった。後でやってみるよ~」

場の空気が大分弛緩して来たな・・・

テスカ【んじゃ、最後は俺と美作で調べた鍛冶室だな】

小熊さんの通訳を聞いて、弛緩した場の空気がピンと張り詰めた

美作「一通り見せて貰ったけど、あそこにある刃物や銃器は皆サンプルで、本来の狂気としての機能は失われているね」

滄溟院「な、何だ・・・良かった~・・・」

美作「まぁ、本来の用途ではなく鈍器としては充分役割を果たせそうだけどね」

美作君の上げて落とす話術で、食堂の空気が更に冷えた

テスカ【それに言っただろ?あくまでそれは『サンプル』・・・だと】

蘭「どういう意味ですの?」

テスカ【『本物』を作る材料も設備も一通り揃ってたって話だ。『サルでも分かる鍛冶入門』なんてふざけた指南書もあったな】

蜂谷「なっ・・・!?本物を・・・作れる・・・!?」

原作のモノクマらしくない・・・一番堂々としたコロシアイ誘発施設・・・!

日暮部「な・・・何で!?なんでそんな危険な施設があるんですか!?」

押切「原作には、そこまで直接的な物がある施設なんて無かったのに・・・」

槙島「考えるまでも無い。このゲームがPVPだからだよ」

菊波「PVP・・・2チームに分けられた、原作に無いこのカリキュラム特有のシステム・・・」

槙島「今はうやむやのままだけど・・・誰がどちらのチームかはっきりすれば、裁判所ではない、ただの戦争になるからだ」

小熊「誰がどちらのチームか判明してしまえば、同チーム同士で票を合わせるPPも行えてしまう。そうなれば裁判の過程なんて何の意味も無いわ」

相変わらず女の子の、特に小熊さんと槙島さんの2人の頭がよく回るなぁ・・・

美作「チームの面子が割れれば、その時点でゲームの決着は『学級裁判』より前、『誰かが死んだ時』に着く事になる。つまりチームの誰かを殺された側の負けだ」

菊波「チームのメンバーを守るため、または強力な武器で何としても一瞬の隙で殺すため、参加者は武器を求める・・・」

菊波「カリキュラムのクライマックスを、頭脳ゲームとも言える『コロシアイ』から、おぞましい直接的な『殺し合い』に変える施設・・・」

黒幕の底知れない悪意を垣間見て、僕の鼓動のペースが速くなる

滄溟院「ど、どうにかして使えなくした方が良いんじゃないですか!?」

テスカ【却下だ】

滄溟院「何でですか!?」

テスカ【万が一の時に使えないと困る。それ以前に・・・】

テスカ君が突然席を立つ

小熊「どこへ行く気?」

テスカ【決まってんだろ・・・




 早速鍛冶場を使わせて貰うんだよ】




「「「なっ・・・!!?」」」

この状況で・・・真っ先に行動を起こすなんて・・・!?

テスカ【『傭兵』として、自分の武器ぐらい手元に置いておいて損はない。見ず知らずのお前らに殺されてやる義理なんて無ぇからな】

小熊【分かっているの?その行動こそ殺人の閾値を下げる愚行よ。例え自分の身を守るための行為だとしても、そういう行動に出る人が居る事態がコロシアイを誘発するのよ!】

テスカ【はっ・・・!どこまでも甘ちゃんな日本人たちだ・・・】

テスカ君は僕達を見回し、鼻で笑った

テスカ【学級裁判とやらで頭を使うっつったって、本質は変わらねぇ。ここはもう生きるか死ぬかの戦場なんだ!殺られる前に殺す気概が無きゃイケニエになるだけだぜ?】

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

テスカ【俺は基本鍛冶室に居る予定だが、別に他の奴が来たって構わねぇ。自分の武器ぐらい自分で揃えろ。俺を殺そうなんて無茶な冒険心を抱くのはオススメしないがな】

危険度MAXな捨て台詞を残し、テスカ君は食堂を去った・・・

永家「お、おい!?まだ会議の途中だぞ!?」

四維「腹立つわぁあの態度!」

永家「まだ終わってないのに!小熊さん、呼び戻して・・・」

小熊「別に良いんじゃない?彼は生殺与奪に抵抗が無いみたいだし、彼にとっては一番把握しておきたい情報はとっくの昔に出てるから」

滄溟院「一番把握しておきたい状況?」

菊波「それって・・・本来その情報があるなら、真っ先に出ているべき情報・・・だよね?」

蜂谷「あぁ・・・『脱出口があったか、無かったか』・・・か。菊波、回りくどい言い方しねーではっきり言えよ」

菊波「ごめん、新聞部なんで文章に凝りがちなんだよね」

佐治「なるほど!そこから『広報委員』という肩書に繋がってるんですね!」

菊波「なぜ『新聞部』じゃないか意味不明だけどね・・・」

本当に、どうしてわざわざ『広報委員』なんて僕の学校には存在しない特記事項にされたんだろう?

蘭「・・・それで?今蜂谷君が挙げた議題ですけど・・・やはり・・・・・・」

「「「・・・・・・」」」

誰も何も言わない。そして食堂を去ったテスカ君は命のやり取りをする覚悟を固めている。彼が知っているならそんな方向で動かないだろう





つまり―――やっぱり、出口は見つからなかったという事だ

まぁ、原作の事を鑑みれば、分かってた事だけどね





キーン、コーン・・・カーン、コーン

『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。これより夜時間となります。間もなく食堂のドアはロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

『逆にバーは今晩から通常営業となります。翌日、午前7時までの営業で~す』

『ではでは、良い夢を。おやすみなさい・・・』

原作通り、モノクマのアナウンスで夜時間が知らされた

永家「・・・今日はここまで、かな」

加藤「いつの間にかそんな時間になっていたのか・・・」

蘭「何だか、時間が経つのが早いですね」

食堂が閉まるので、僕達はとりあえず各自の個室へと帰る事になった

特にやる事も無いから、僕はさっさと個室へと入って行った

日暮部「あ、あの!下村、さん・・・」

日暮部は部屋に入る直前、隣の部屋の下村に声を掛けた

下村『何でちゅか?』

日暮部「え、ええと・・・その・・・・・・」

下村『・・・・・・』

日暮部「やっぱ良いです・・・」

下村『用が無いなら引き止めないでくだちゃいよ・・・』

日暮部「ご、ごめんなさい・・・」

下村『まぁ・・・あなたにはこの音声装置の借りもありまちゅから、何かあれば少しぐらい手を貸してあげても良いでちゅよ。こんな気紛れ滅多に無いんでちゅから、感謝しなちゃい!』

日暮部「は、はい。何かありましたら・・・」

日暮部はほっと安堵の息を吐きつつ、部屋に戻って行った

下村「・・・・・・」

下村「あの子・・・本来は絶対『ブロガー』なんて肩書じゃないわよね?・・・何があったのかしら?」

下村「・・・まぁ、私には関係ない事だけど」

珍しく自分の声で呟きながら、下村もコテージに戻る

井手口「あ、ちょいと錠太郎君!」

蜂谷「ん?何だ井手口?」

井手口「風呂入って行かないッスか?風呂は別に夜時間とか関係なく開いてるみたいッスから!」

蜂谷「あー・・・そんな気分じゃねーんだけど・・・体洗うだけなら個室にシャワーもあるしよぉ」

井手口「シャワーって夜時間は水が出ないって原作ではなってたそうッスけど、ここだとどうなんスかね?」

蜂谷「マジで!?・・・なら仕方ねーなぁ、風呂寄るか」

井手口「ふっふっふ・・・男と男の濃厚な時間を楽しもうじゃないッスか!」

蜂谷「変な事言うな!とりあえず着替えとか取りに部屋に戻るぞ!」

井手口「了解ッス~」

そんな感じの会話を交わしつつ、井手口と蜂谷も廊下を歩いて行く

滄溟院「・・・・・・」

潘「・・・・・・」

滄溟院「井手口、部屋までエスコートさせようとしてたら、この私を置いて彼の元へとすっ飛んで行きましたけど・・・まさか・・・そんな・・・!?」

潘「恐ろしい子・・・!」

その様子を陰から滄溟院と潘が眺めていた・・・

美作「なーんて言ってるけど・・・実際の所どうなの?探索中に井手口君に質問責めにされてたジョージ君」

矢澤「何がどうしてそういう話になったんだ?・・・原作ゲームの細かい出来事を色々聞かれただけだぞ。しつこいから無下に出来なかった・・・」

美作「ふぅん・・・しつこくすれば教えてくれるんだ!」

矢澤「わ、分かった分かった!お前にも教えるから!!」

美作「良かった!じゃあ、行こうか!僕たちの愛の巣へ!!」

矢澤「それ2のあいつの台詞だろ!お前も原作ゲームやった事あるんじゃねぇの!?」

美作「嫌だなぁ・・・君が彼に話していた事の一部を聞きかじっただけだよ」

矢澤「あぁ・・・話が盛り上がって、そういったネタ情報まで話題にしてたっけ・・・」

気の抜ける会話を交わしつつ、2人は美作の個室へと向かう

矢澤「あぁ、そういえば男子10人女子10人って事は、お前男か」

美作「今更そこをツッコむかー・・・」

佐治「ぷはぁ~っ!いや~この一杯のために生きてるよね~!」

一方佐治は、早速バーにとんぼ返りしていた

佐治「あ~あ、志歩お嬢様に飲めなくとも付き合って欲しかったのに、夜10時には身辺整理をして寝るようにしてるなんて!健康優良児だわ~!」

佐治「お陰で寂しく一人酒・・・てか、バーテンも居ないからここも自炊だし!!」

テスカ【なら、俺が付き合ってやろうか?】

佐治「おやおや・・・バーテンになってくださるの?」

バーにテスカがやって来た。彼は景気付けの一杯を引っ掛けに来たようだが・・・

テスカ【・・・・・・】

佐治「・・・・・・」

テスカは日本語が、佐治はフランス語が分からない

テスカ【・・・つっても、伝わんねぇか・・・何でたまたま日本に来た時に限ってこんな事に・・・ったく、面倒臭ぇ・・・】

テスカはぼやきつつ、懐からメモを取り出して何かを書き、佐治に提示した

佐治「あぁ!何だ~テスカ君ったら英語出来るんじゃない!英語なら私も分かるわよ!」

テスカ【読み書きだけだ。喋れねぇ】

佐治「良いの良いの!お嬢様以外ともコミュニケーションが取れるのが重要なんだから!
何飲む?奢っちゃうわよ~」

テスカ【どうせそこの棚から取って来るタダ酒だろ?】

佐治「あら、みくびってもらっちゃあ困るわね~。我『科学調査官』ぞ?『科学』の申し子ぞ?美味しいお酒を錬成してみせようじゃないの!」

テスカ【シェイカーでカクテル作れんのか。洒落た特技持ってんな。なら、カーディナルを貰おうか?】

佐治「ボジョレーは流石に無いわよ?普通の赤ワインで作るからね」

テスカ【ちっ、品揃え悪ぃな・・・ボジョレーを使わねぇカーディナルなんざカーディナルじゃねえ!・・・こんな所、早くおさらばしたいもんだ】

佐治「そんなしょーもない事を動機にしないでよ~?」

そんな感じて、一足大人な二人の夜は更けていく―――

菊波「・・・・・・」

部屋に入ってみると、結構小ぢんまりとした殺風景な部屋だった

壁に掛かっている大きなコルクボードと、机の上の僕が使ってる物と同じ型のデジカメ(傷一つ無い新品だから僕のじゃない)、写真を現像するためだけのプリンターと、原稿用の白いプリント束

・・・僕の部屋にある特徴的な物は、そんなもんだ

僕はまず棚を物色した

菊波「・・・無いなぁ、工具セット・・・」

入学式の時に特に言及が無かったけど、原作だと男子には工具セット、女子には裁縫セットが配られた。これを凶器にしろと言う学園長のありがた迷惑な配慮だ

結局1章でしか話題に出なかった上、裁縫セットは全く使われなかったっけ

だけど今回は鍛冶室という凶器製造部屋が存在するし、蜂谷君の火薬や佐治さんの化学薬品、このカメラといった感じで、個人の持ち物の中にも凶器やトリックに使えそうな物が用意されている

原作と違って手を組む事が重要になって来るこのコロシアイ・・・その際に起こる様々なマリアージュを堪能するべく、わざと個人個人に差異を作っていく方針か・・・

菊波「・・・本当に、原作の黒幕同様悪趣味だ・・・」

菊波「付き合ってられないよ・・・体洗って寝よう・・・」

僕は棚からタオルを取り出し、服を脱いでシャワールームの扉を開けて、シャンプーとボディソープを使って全身をくまなく洗う

温かいシャワーを浴びて泡と汚れがみるみる内に洗い流されて行く事が分かる。だけど心の中の不安はこびりつき、少しも流れ去ってくれない

菊波(そういえばシャワーって、ここだと夜時間でも使えるんだ・・・)

嫌な事を考えないようわざと他の事を考えつつ、シャワーを止める

身体を拭き、ドライヤーが無いからある程度髪を自然乾燥させたら、さっさとベッドに入って眠る事にした

朝になったら、いつものベッドで起きる。全て僕の悪い夢だった。そうなってくれればPLとしては面白みに欠けるけど、PCとしては最高の幕切れだ

菊波(このシーツ、なかなか上質な物を使ってるな・・・)

このイカれた生活の中で見いだせた癒しを堪能しながら、僕は眠りに就いた

モノクマ「ようやく1日目終了~!次からイベントを挟みつつの自由行動時間をお送りする予定だよ!」

モノクマ「菊波君は主人公だけどこれはゲームじゃないから、菊波君以外のキャラ同士の絡みも色々描写してみたけど、どうだったかな~?」

モノクマ「このキャラとこのキャラを絡ませたいって意見も自由にレスして行ってね~。採用するかどうかは分からないけど」

おまけ ぼくのかんがえたさいきょうのしーぶい



モノクマ「ネタでCV設定してみたよー。ダンロンシリーズと被らないよう細心の注意を払ったよ」

モノクマ「俺語りウゼェとか言わないで。異論はいくらでも認める」

菊波 司  (山下大輝)    小熊 志歩  (ゆかな)
蜂谷 錠太郎(吉野裕行)    滄溟院 飾  (喜多村英梨)
テスカ   (平田広明)    押切 貴和乃 (高垣彩陽)
姫川 真弥 (平川大輔)    槙島 郁子  (皆川純子)
四維 廉児 (稲田徹)     日暮部 多良々(雪乃五月)
永家 都  (宮野真守)    佐治 芽理亜 (松井菜桜子)
加藤 雷庵 (矢尾一樹)    蘭 鈴    (水橋かおり)
潘 清純  (岡本信彦)    下村 朋音  (貴家堂子/???)
井手口 阿国(増田俊樹)    久遠 鵯   (早見沙織)
美作 ゆうき(斎賀みつき)   盛田 抹香  (桑島法子)

(あっ死んだな)

約一名死相が見えてる女の子がいますねぇ…

>>368>>371

モノクマ「ちょっ、オマエラ反応するのまずそこなの!?CV設定しただけで死亡が確定するなんて、ある訳無いじゃないか!」

カムクラ「予想以上に予想通りの反応ですね。ツマラナ過ぎる・・・」

でも死ぬんですよね?

キーン、コーン・・・カーン、コーン

『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ~!』

『間もなくバーは閉店時間となりますので、ドアがロックされ立ち入り禁止となりま~す!』

『さぁて、今日も張り切って行きましょう~!』

「・・・・・・」

モノクマの忌々しいダミ声で目が覚める。まぁそうだろうとは思ってたけど、夢じゃないと改めて突き付けられるとクる物があるなぁ・・・

まぁ、仕方ない。僕は重い体を起こす。とりあえずクローゼットを開いた

下着の普通のシャツを着て、その上にカッターシャツを羽織る。ズボンを履き、学ランを身に付ければ昨日と同じ格好の出来上がりだ。同じ服しかないって不便なようなそうでないような・・・

さて、外に出よう。と、した時だった

菊波「あれ?開かない・・・」

内側のツマミを何度か捻ったけど、ビクともしなかった

モノクマ「おやおや、お困りのようですねぇ」

菊波「うわぁっ!?」

直後、モノクマが用も無いのに突然現れた

菊波「やっぱりここのモノクマも原作同様神出鬼没、個室にも侵入して来るのか・・・本当にどこから現れたのやら・・・」

モノクマ「フツーに描く場所に設置されたボクしか通れない通用口から」

菊波「言っちゃって良いんだ・・・ところで何?動機?今回は個別に与えに来るパターンなの?」

モノクマ「いやいや、動機に関しては色々考えてて、とりあえず一つ目は準備段階に入ったけど・・・今回は違う用だよ」

菊波「・・・何?」

モノクマ「ヒマそうな菊波君に、『超高校級の広報委員』たる才能を余す事無く使うゲームを用意してあげました!君原作知ってるみたいだけど、これも知ってる?」

菊波「・・・?」

モノクマ「知らないようだね。2の内容は知らないのかしら?現実のコロシアイが始まる前にどっかで予習しといたら?」

モノクマは、ともすればメタ発言とも取られ兼ねないギリギリの言い回しを多用しながら説明する

モノクマ「実はこの部屋のどこかに、等身大モノクマポスターを隠してあるのです!それを君が持っているデジカメで撮って欲しいの!」

モノクマ「綺麗に撮れたら鍵も開けるし、ごほうびに良い物もあげちゃうよ~!」

菊波「・・・・・・拒否権は無いよね」

モノクマ「この部屋から出られなくなって餓死するだけだよ」

菊波「面白いゲームは強要されてやる物じゃないのに・・・」

とはいえ文句をつけても無駄だろうから、仕方ないのでモノクマの気紛れに付き合う事にした

モノクマ「あ、ところで物のついでに聞きたい事があったんだけど、ひょっとして君って・・・・・・」

菊波「・・・? 何?」

モノクマ「・・・いや、良いや。ボクがとやかく言う事じゃないし」

菊波「何なんだ・・・」

モノクマ(この子、いつもこうなのかしらん・・・?)

モノクマの煮え切らない話は無視し、部屋を見回す。だけど一通り見渡してみても、どこにもそんな物無いなぁ・・・

菊波「かといって、部屋から出る事も出来ないから外じゃ・・・・・・あ!」

僕はすぐに気付く。外以外にここから移動出来る先を

菊波「やっぱりここだったか」

シャワー室に入り天井の方を見ると、よく目立つモノクマの姿が壁に貼り付けてあった

菊波「えーっと・・・こいつを撮れば良いんだね?」

カシャッ!

『いや~ん♡』   カクレモノクマ ゲット!

モノクマ「ウプププ、お見事!流石に原作クリアしただけあって、この程度の引っ掛けには屈しませんなぁ!んじゃ、これどうぞ」

菊波「あぁ・・・これは・・・」

モノクマメダル×10 ゲット

モノクマ「はい!そんな訳で他にもポスターがあるから、どんどん撮ってたくさんモノクマメダルげっとしちゃってね!」

菊波「ふぅん・・・多分やってない2でこういうサブイベントがあったんだね?・・・まぁ気が向いたら」

モノクマ「モノクマメダルは普通に落ちてたりもするから。んじゃ、ロック解除したからお部屋の外へ自由にどうぞ~」

そう言って、モノクマは去って行った。自分勝手に荒らしまわって去るとか、ネット住人並みの無責任さだな・・・

菊波「・・・朝ご飯食べに行こう」

とりあえず僕は、食堂に向かった

モノクマ「ウププププ・・・やっぱりこういう場でカメラマンは必須の要素でしょ」





テスカ【遅かったな。お前が最後だぞ】

菊波「うわぁっ!!?」

食堂の扉を開けると、すぐ目の前にテスカ君が立っていた。思わず驚いて後ろにのけぞり、尻もちまでついてしまった

テスカ君はそんな僕の様子を意に介さず、紙を僕の目の前に突きつけた

菊波「えーっと・・・『ここにお前のフルネームを英語で書け』?」

彼が見せた紙には、英語でそう書いてあった

菊波「と、突然何!?」

小熊「はぐらかされるから私にも分からないけど、テスカ君はそれを全員にやらせてるわよ」

小熊さんがテーブルから声を掛けた。フランス語を喋れる彼女にも隠し事って・・・

昨日の事といい色々不穏だけど・・・だからこそ逆らえば何されるか分かったもんじゃないので、仕方なく手渡されたペンで名前を書いた

テスカ【協力感謝する】

そう言ってテスカ君はサンドイッチらしき物を持って食堂を去って行った

滄溟院「相変わらず団体行動の出来ない人ですね・・・他は皆ちゃんと揃ってるのに」

井手口「まぁまぁ飾ちゃん。人には人の生活サイクルがあるんスから。そういうのって環境が変わったからって不用意に変えない方が良いんじゃないんスか?」

2人の会話で気付いたけど、テーブルに並んでいる朝食はどれも手付かずだ。どうやらテスカ君以外の全員で僕を待っていてくれていたらしい

永家「では!揃ったので・・・約一名合わせる気すら無いがまぁ良い。手と手を合わせて!」

「「「いただきまーす!」」」

最初の食事が始まった。そういえば昨日の夜、何か食べる前に食堂が閉まっちゃったっけ・・・まぁそれどころじゃなかったんでおなかすいてても気付かなかったし・・・

皆も同意見って感じで、それを予期した少し多めの量の大皿のおかずはみるみる内に無くなっていく

加藤「おかわりー!」

四維「アテもー!」

ご飯も見る見る炊き貯めた分が消費されていくようだ。あまりに美味しいおかずだから、思わず僕もおかわりしてしまった

菊波「本当においしいね、この野菜炒め!誰が作ったの?」

滄溟院「ふっふっふ・・・」

滄溟院さんが笑い声を上げる。という事は・・・

滄溟院「何を隠そう!この滄溟院飾が、井手口と共に作ってあげましてよ!」

下村『えー?本当でちゅかー?』

蜂谷「どうせほとんど井手口任せで洗い物とかしてただけだろー?」

滄溟院「黙れクズ男が!」

蜂谷「あれ!?俺だけ怒られんの!?」

未だに滄溟院さんの蜂谷君への怒りは収まっていないらしい

井手口「いやいや、飾ちゃん料理の腕凄いんスから!ジャンプの料理学校で3年進級試験ぐらいまで生き残れそうなぐらいの腕はあるッスよ!むしろ俺の方が出来ないぐらいッス!」

矢澤「また判断に困る微妙な例えを出したもんだ・・・」

押切「いや、1年であのレベルなんだから相当上って事じゃないの?」

蘭「ジャンプ・・・?」

確かに、かなりの料理の腕だと自信を持って言って良いと思う。お嬢様なのに意外だ!

・・・あれ?お嬢様なのに料理の腕が良いって、このパターンひょっとして・・・

盛田「ふぅん・・・これならいつ嫁に出されても大丈夫なんじゃない?」

「「「・・・・・・」」」

盛田さんの一言で、一瞬にして口の中の料理の味が吹き飛んだ。やっぱり、そういう事・・・なのかな?

井手口「ま、まぁまぁ!料理の腕なんて良いトコのお嬢様だろうとあるに越した事ないんスから!ホラホラ、食べて食べて!」

井手口君の言葉で凍った空気が溶け、食事が再開された

加藤「おかわりー!」

四維「アテもー!」

ご飯も見る見る炊き貯めた分が消費されていくようだ。あまりに美味しいおかずだから、思わず僕もおかわりしてしまった

菊波「本当においしいね、この野菜炒め!誰が作ったの?」

滄溟院「ふっふっふ・・・」

滄溟院さんが笑い声を上げる。という事は・・・

滄溟院「何を隠そう!この滄溟院飾が、井手口と共に作ってあげましてよ!」

下村『えー?本当でちゅかー?』

蜂谷「どうせほとんど井手口任せで洗い物とかしてただけだろー?」

滄溟院「黙れクズ男が!」

蜂谷「あれ!?俺だけ怒られんの!?」

未だに滄溟院さんの蜂谷君への怒りは収まっていないらしい

井手口「いやいや、飾ちゃん料理の腕凄いんスから!ジャンプの料理学校で3年進級試験ぐらいまで生き残れそうなぐらいの腕はあるッスよ!むしろ俺の方が出来ないぐらいッス!」

矢澤「また判断に困る微妙な例えを出したもんだ・・・」

押切「いや、1年であのレベルなんだから相当上って事じゃないの?」

蘭「ジャンプ・・・?」

確かに、かなりの料理の腕だと自信を持って言って良いと思う。お嬢様なのに意外だ!

・・・あれ?お嬢様なのに料理の腕が良いって、このパターンひょっとして・・・

盛田「ふぅん・・・これならいつ嫁に出されても大丈夫なんじゃない?」

「「「・・・・・・」」」

盛田さんの一言で、一瞬にして口の中の料理の味が吹き飛んだ。やっぱり、そういう事・・・なのかな?

井手口「ま、まぁまぁ!料理の腕なんて良いトコのお嬢様だろうとあるに越した事ないんスから!ホラホラ、食べて食べて!」

井手口君の言葉で凍った空気が溶け、食事が再開された

>>372 >>373 連投スマヌ

槙島「ところで菊波・・・どうしてカメラなんてぶら提げてるの?」

菊波「え?あ!」

槙島さんの言葉で、自分がまだカメラを持っていた事に気付いた

押切「確か新聞部なんでしたっけ?流石ね。こういう所でも、いや、こういう所だからこそ記者魂に火が点いて取材準備しちゃったの?」

菊波「いや、実は起き抜けにモノクマに隠れモノクマ探しを強要されて・・・」

矢澤「あぁ、2のあれか。結構面白ぇよな!」

押切「そんなサブイベントまできっちり用意するとか・・・特定のプレゼントを所持してたら起こるサブイベントもあるのかしら?」

予想通りだったみたいだ。律儀なのか悪乗りなのか判断に困る・・・

そんな感じで他愛もない会話をしながら、大満足の朝食を終えた

菊波(さて、サブイベントで思い出したけど、このカリキュラムはダンガンロンパがモチーフ・・・)

菊波(・・・となると、やっぱりここから事件が起こるまでは、自由行動なのかな?事件なんて起こらず延々と自由行動だけしていたいけど・・・)






モノクマ「業務連絡!業務連絡!画面の前のオマエラに業務連絡!」

モノクマ「菊波クンの予想通り、(非)日常編の自由行動始まるよ~!」



今回から参加者の皆との親交を深める自由行動が始まります

朝、昼、夜の3回が3日間、計9回の予定です

時々本編を進めるイベントが挿入されたりします

モノモノマシーンは自由行動の間の好きなタイミングで、↓〇と書かれたレスと指定されたレスの間に回したいという意見があったら採用します

安価で会話内容を募集したりするかもしれません



モノクマメダル・隠れモノクマは移動した先での最初の安価で決まります

コンマ01~19ならモノクマメダル1枚、コンマ20~29なら2枚、90~99ならカクレモノクマをゲット出来ます

ただしモノクマメダルは一度出たら日を跨ぐまで同じ施設では手に入りません

カクレモノクマはもちろん1回だけです。各チャプターで行ける範囲のこちらで指定した施設に計5つずつ(1章は既に見つけたのであと4つ)あります


食事時では個別イベントとは別に複数人でのイベントもあればと思いますが、どんな内容か、その結果どうなるかは未定です。意見があれば下さい



手探りでの提供となりますので、意見などあったら自由にレスして下さい



菊波(まぁ押切さんに言われた通り新聞部だし、せっかくカメラもあるんだから、気分転換に取材をするのも良いかもしれない)

↓2 誰の所へ行く?

モノクマ「ごめんよ~朝早いんで中断」

モノクマ「今のうちに自由行動の意見・要望あったらどうぞ~」

モノクマ「非日常編に向けて裁判パート書き始めたけど、やっぱり難しい・・・序盤でつまづいてる」

モノクマ「自然な流れになるよう書き上げた小高さん凄いや」

モノクマ「久しぶりに更新します!」

生徒の居場所はこちらのあみだで決定されます

日を跨ぐごとに変更されます

========================================================================================================

1-B教室

蘭「あら菊波君、こんな所で会うとは奇遇ですわね」

菊波「やあ蘭さん。ここで出会ったのも何かの縁だし、ちょっと取材とかしちゃっても良いかな~なんて・・・」

菊波(話の出だしとか分かんないよ・・・こっちから喋る方じゃないのに・・・)

蘭「あら、よろしくってよ。未来の文豪に何でもドーンとお聞きなさい!」

菊波「う、うん。ありがとう(チョロい・・・)」

菊波「じゃあ早速・・・蘭さんは図書委員の傍ら、小説を書こうと思ってるんだよね?構想とかあるのかな?」

蘭「そうですわねぇ・・・今考えているのですと、〇〇といったジャンルのお話ですわ」



↓2 蘭の小説のジャンルとは?(コンマでモノクマメダルゲットチャンス!)

流石に一人一人このペースだととんでもない時間かかるから、自由行動の選択は下1~3で纏めた方がいいかも知れない

>>394 ペースが遅い上に書き溜めも無くてすまぬ・・・とりあえず再開



============================================================



蘭「そうですわね・・・色々ありますが、今力を入れているのは架空戦記物ですわ」

菊波「架空戦記・・・『もしもあの戦争の時に○○が起こっていたら、○○が居たら』っていう想像から話を広げるタイプだね。最近有名なのだったら『信〇のシェフ』とか『〇長協奏曲』とかかな?」

蘭「の、信〇ばかりですわね・・・でもそんな感じです。舞台は中世ヨーロッパ。現代のどこにでも居る、学んで何の意味があるんだろうと考え少し歴史が苦手な少年がタイムスリップしてくるのです」

菊波(まんま『協奏曲』だね・・・)

蘭「暴漢に襲われそうになった所を一緒にタイムスリップしてきた鞄の中の現代の道具を使って撃退し、それをその国の騎士団長に見られて騎士団に誘われ、戦いの渦中に巻き込まれていく事になりますわ」

菊波(巻き込まれ系・・・しかも『鞄の中の』現代の道具って・・・)

蘭「本格戦記物ですけど、偶然の出会いから始まる領主のお嬢様との逢瀬、捕虜にする事に異を唱え救った敵国の女戦士、未来が見えないと興味を持った魔女とのラブロマンスも見所ですわ」

菊波(女3人との恋模様・・・)





菊波「まんまラノベじゃねーか!!!」

蘭「はひっ!!?」





菊波「ただの異世界トリップハーレム物だよ蘭さん!聞いた事ある設定しかないよ蘭さん!!・・・もう少し細かい設定教えてくれないかな?」

蘭「え!?え、ええ!望む所ですわ!『聞いた事ある』などと言えなくして差し上げましょう!!」



その後も蘭さんの小説の設定をざっくり聞いて行ったけど、どれもこれも1回どころじゃないぐらい聞いた事のある設定ばかりだった

しかも歴史上の人物がごっちゃで、違う時代の人同士の絡みまである。まるで『ドリ〇ターズ』だ

例を挙げると、何度も相対する事になる敵国の上位女戦士にジャンヌ・ダルク、自国の療養所の婦長にナイチンゲールがあてがわれている。ナイチンゲールは結構最近の人だよ

不味い事に、この二人も関わりを重ねる毎に徐々に主人公ハーレムの仲間入りをしそうな匂いが、彼女の語る物語の節々に感じた

菊波「蘭さん・・・お蔵入りするしかないよ。歴史に対する取材も曖昧で、そんな事件起こってないよって展開ばかり。架空戦記って言うのはね、大筋は史実通りに進むものなんだよ


蘭「くぅ・・・わたくしが設定を挙げる度に的確に同じ内容がある作品名をあげつらって・・・!!」

蘭さん、顔真っ赤だ・・・だけど将来恥を晒すぐらいなら徹底的に言ってあげよう

菊波「一番不味いって思ったのは、現代の道具の入った鞄だね」

蘭「どうしてですの?現代の道具を使って危機を打破するって燃えません事?」

菊波「それ自体はありがちだけど問題じゃないよ。ただその展開するなら、これは絶対にしなければならないって事がある」

蘭「それは何ですの?」

菊波「鞄の中身を、最序盤で全部明かす事」

蘭「? なぜですの?」

菊波「気付かない?君のストーリーは『偶然鞄の中に入っていた道具』で解決してしまっている事が多い。これじゃあ次にピンチが訪れても、また都合の良い道具が偶然鞄から出て来るんだろうって読者は侮り、緊張感が無くなる」

菊波「こういうのを『ご都合主義』と言うんだけど、これは最もやってはいけないパターンのご都合主義、『デウス・エクス・マキナ』だよ」

菊波「似たようなやっちゃいけないご都合主義と言えば、読者でも思い付く対策を敵が思い付かない『敵YOEEEE!』。作品のクオリティを著しく下げる」

蘭「・・・・・・・・・・・・」

菊波「ハーレム物としても、『難聴系主人公』や『煮え切らない返事』というハーレムを維持するためのご都合主義で、いくつもの作品がクソと化してる。この作品にもその片鱗が見える」

菊波「まるで手柄が全て主人公の物であるかのようにヒロインが認識して惚れ直す『確証バイアス』の一種も、読者の恋の疑似体験を冷ますダメご都合主義だね。主人公、脇役に刺されて死ぬよ」

蘭「・・・・・・・・・・・・」

菊波「確かにまだまだ設定が固まっていない段階の物語だという事は重々承知だけど・・・失礼を承知で言わせて貰うと、蘭さんの作品は1から10まで作り込みが甘過ぎる」

蘭「も、もうその辺で・・・」

真っ赤だった蘭さんの顔は、今は逆に真っ青になってしまっている。流石に言い過ぎたかな・・・

菊波「蘭さん・・・君は面白い話題をメモして集める事で将来の作品作りの基礎にしようとしているけど、多分君の作品をクソにしているのはそれが原因だと思うよ」

蘭「え・・・?」

菊波「どこかで聞いた話なのも当然なんだ。だって君は、そのメモ・・・どこかで聞いた話をつなぎ合わせて物語を作っているんだから」

蘭「う・・・」

菊波「本当に面白い話が書きたいなら、『君だから書ける物語』じゃないとダメだよ。バレーも、吹奏楽も、ヒーロー物も、相撲も、描きたい物・自分に描ける物を描く事で人気を掴み取ったんだ」

蘭「わたくしだから・・・書ける物・・・菊波さんのご意見は素晴らしいですわ。でも、急にそんな事言われても・・・」

菊波「・・・なら僕の取材を通して、自分の書きたい物・書ける物を見つめ直したらどうかな?」

蘭「菊波さんの取材を通して?」

菊波「うん。これでも新聞部だからね、聞き上手ではあると思うよ」

蘭「そう・・・ですわね。お願いしようかしら。ただ、今回は打ちのめされたので次の機会から・・・」

菊波「あ・・・うん・・・・・・」

菊波(やっぱりやり過ぎたのかな・・・)

だけど取材を通して自分を見つめ直す事には前向きだ。そんな彼女なら、いつか自分にしか書けない、素晴らしい小説を書き上げられると思える

その時が来たら、最初の読者とはいかなくても、早い内に読めると良いな



希望のカケラをゲット!
蘭鈴:1

スキル『飛耳長目』発動
蘭が喜ぶアイテム その1『ユビキタス手帳』



希望のカケラはダンロン2と同じく6段階まであり、6つ揃えればその人物との交流を完了し、パンツとスレを充実させるスキルを獲得出来ます

ちなみに菊波は最初から『飛耳長目』というスキルを持っていて、カケラを集める度に1つ、その人物の好きなプレゼント(喜ぶ4つ・すごく喜ぶ2つ)を見抜くスキルを持っています

もちろんスキルで挙げられていないプレゼントで好感度が上がる物もあるでしょう

とりあえず最初の自由行動では有無を言わさずカケラが手に入り、次からは好感度の上がり具合という体で行く予定です

蘭さんがそそくさと立ち去った後、彼女が足を引っ掛けた机から何かが落ちた

モノクマメダル×2 ゲット! 現在12枚



菊波「さて、そろそろお昼だね・・・」

僕は食堂に向かう事にした

少し遅くなったからか、既に多くの人達が食べ始めている



蜂谷「ったくよー・・・お前そんな事も知らねぇのか?外国暮らし長すぎんだろ!」

小熊「むぅ・・・」

佐治「こら蜂谷!お嬢様をいじめるんじゃない!!」



日暮部「あ、あの・・・下村さん・・・どうしてグリーンピースを私の皿へ・・・」

下村『はぁ?無駄にあちしの傍に引っ付いてるんだから、これぐらいの貢献ぐらいしなちゃい』



滄溟院「潘さんって不良の割に結構立ち振る舞いが丁寧だったりしますし、不思議な人ですね」

潘「まぁカラーギャングだからって、小生たちは別に悪ぶっているつもりは無いからね」

井手口「気を許しちゃダメッスよ飾ちゃん!そうやっていい人の振りして滄溟院家に取り入る魂胆かもしれないんスから!」

潘「そんな身の程知らずじゃないよ、流石に・・・」



美作「へぇ、ジョージ君って料理も出来るんだね。しかもキャラに合わせた腕前で」

矢澤「普段から役柄に合わせて振る舞う事で、演技力を鍛えることが出来んのさ!」

押切「だからって料理でも発揮しなくても・・・絶妙にザ・男の料理って感じの雑な出来・・・美味しいから良いけど・・・」



朝と違って仲良くなれそうな人同士で並んで食べている印象だ

僕も誰かと食べようかな・・・



↓2 誰かと食べる?一人で食べる?

再度告知しますが、モノモノマシーンは好きなタイミングでレスして頂ければ↓〇関係なく挟めます

蘭さんはその設定でそれでも面白いのならまさに超高校級だね

>>402 モノクマ「忘れてないだろうけど一応言うよ。彼女、『司書』だから!」

菊波「そういえば昼食食べに来る前にモノモノマシーンを回してみたけど・・・こんな物が出たな」



モノモノマシーンは↓1に使う枚数を指定して貰い、↓2以降に手に入るアイテムを指定して貰います

アイテムはモノモノマシーン・ヤシーンから出て来ないオリジナルでもOKです

枚数指定レスのコンマに7が入っていればLUCKY!漏れたアイテムかイベント用アイテムを入手できるチャンスです

イベント用アイテムは、持っている時に食事イベントで特定の人物と接触すると、次の自由行動の前にイベントが挟まれるという仕様の予定です



↓1 何枚使った?(現所持数:12枚)
↓2~ 何が当たった?

10

>>404 モノクマ「10枚なんて大台になってしまったんで、次レスから複数アイテム書いて良いよ」

モノクマメダル現所持数:2枚

菊波「10枚も奮発して手に入ったのは・・・」

ユビキタス手帳
希望ヶ峰の指輪
桜の花束
動くこけし
無言電話
ミネラルウォーター
イン・ビトロ・ローズ
キャットドッグプレス
はっぱふんどし
トル猫のドロワーズ

菊波「ユビキタス手帳は蘭さんが好きそうな物だけど・・・」

菊波「こけし・・・エ〇本・・・下の下着・・・妙に下ネタ系のアイテムが多いのはなんでだ・・・」

菊波「渡すアイテムを慎重に選ばないと、好感度マイナスから始まりかねない・・・」

まぁ良いや。それは後で考えるとして・・・僕もちゃっちゃと空いてる席でご飯食べちゃおう



菊波「・・・あ、槙島さん」

槙島「・・・どうも・・・」

空いてる席に座ったら、槙島さんの隣だった。彼女は一人で黙々と和膳を食べている

近寄り難い人だけど、せっかくだから話しかけてみよう

菊波「どうかな?この生活には慣れた?周りと仲良くやってる?」

槙島「・・・永家君みたいなことを言うんだね・・・まだ2日目。どうという事も無いよ・・・」

菊波「そ、そっか・・・」

槙島「・・・・・・」

菊波(質問すれば答えてくれるけど、本当に自分からだと話さない人だな・・・他の皆とやっていけてるのかな・・・)

菊波(丁度良いや。その辺の事も聞いてみようかな)



食堂イベントでは、グループ内、あるいは個人への質問で、菊波以外の生徒同士の関係を知ることが出来ます

菊波との友好度は自由行動で変動するため、基本菊波に関する話題は出ません



菊波「槙島さんって、↓2とはどんな感じなの?」 菊波以外の生徒名安価

菊波「槙島さんって、盛田さんとはどんな感じなの?」

槙島「どんなと言われても・・・しゃべってないからどうとも言えない」

菊波「そ、そう・・・・・・」

槙島「・・・・・・」

菊波「・・・・・・」

菊波「・・・ちなみに交流を深めると希望のカケラってのが手に入るんだけど、槙島さんはどんな感じ?」

槙島「そんな物があるんだ・・・」

槙島さんは食事を終えて、生徒手帳を出してタッタッと画面を操作する

槙島「あぁ、これか・・・1つも手に入ってないよ」

菊波「槙島さん・・・もう少し他人に興味持とうよ・・・」

思わずうなだれてしまった

槙島「食事中にちらちらカケラが手に入ったって騒いでる人が居たけど、こういうことっだったんだね」

菊波「そうなの?」

槙島「聞こえて来たのは美作君と矢澤君、滄溟院さんと潘君、蜂谷君と小熊さん、井手口君と押切さん、日暮部さんと下村さん・・・佐治さんもテスカ君との分が昨日埋まってたって騒いでたっけ」

菊波「へぇ・・・僕もさっき1個埋まったけど、やっぱり皆交流してるんだね」

大体、今グループを形成している人同士だ

槙島「・・・これ、埋めると良い事あるの?」

菊波「親しくなった度合いの指標にはなるし、少なくとも損は無いんじゃないかな?」

槙島「ふぅん・・・まぁ埋めるとしたら、今の所は一人ぐらいで良いかな」

菊波「え?誰の分?」

槙島「・・・さて、ね」

珍しく不敵な笑みを浮かべて、槙島さんは去って行った

菊波「???」

疑問だったけどいくら考えても答えなんて出る訳が無いので、とりあえず僕は考えるのを止め、食事を終えた

菊波「さて、午後だね。誰の所へ行こうか・・・」



モノクマ「本日は安価募集しつつここまで~」



↓2 交流相手は?

忘れそうな重要要素があったのて、1レス追記



テレレレッテッテッテ~



菊波「へ!?何!?突然電子手帳からド??クエのレベルアップ音が・・・」

慌てて手帳を確認すると・・・



LEVEL UP!

菊波 司 LEVEL12



菊波「本当にレベルアップしてる!?何これ
・・・」

菊波「無印でこんなの見た事無いけど・・・ひょっとして2での追加要素かな?」

菊波「う~ん・・・なら次は矢澤君の所へ行って、交流ついでにこれの事聞いてみよっかな」



ある数字に関連する条件を達成する度に、菊波のレベルが上がります

レベルはダンロン2同様、スキルコストの条件です。菊波はスキル『

誤送信すまぬ・・・



レベルはダンロン2同様、スキルコストの条件です。菊波はスキル『飛耳長目』が固定されており、コストは4です

他スキルも基本的にはコスト4なので、現在レベル12の菊波の残りスキル容量は8。つまり、あと2つのスキルを同時に使えます

今後も忘れそうになりそうな要素なので、気付いたら更新という形になるかもしれません

気になる人は時々「レベルどうなったん?」と聞いて頂けると答えますので

温水プール 男子更衣室

菊波「あ、居た居た!矢澤くーん!!」

矢澤「おう、菊波。何か用か?」

菊波「矢澤君か押切さんに聞きたい事があったんだけど・・・生徒手帳のこれ、何だか分かるかな?」

矢澤「レベル?あぁ、これは2で導入されたレベルシステムだったな。1では自由行動の進み具合でスキルセットの上限を上げてたが、2だとこっちがその役割になったんだ」

菊波「へぇ、そうなんだ。僕は1しかやってなかったから分からなかったなぁ・・・」

矢澤「歩いたり会話したりする事で自然にレベルは上がっていくようになってんだ」

矢澤「あ、そういえば歩いてレベルが上がると言やぁ・・・電子ペットを育てんのも歩いて経験値を得られるんだが・・・こいつには電子ペットって無ぇんだな」

菊波「その代わりにチャット機能が付けられてるんだろうね」

矢澤「希望のカケラを集める以外にペットを育てる事でスキルが入手出来るが・・・その辺どうなってんだろうな?カケラ以外にスキル入手する方法ってあんのかな?」

菊波「固有スキルは全員に設定されてるっぽいしね・・・僕にもあるし」

菊波「まぁその辺の疑問は追々として・・・せっかく会ったんだし、何か話していこうよ」

矢澤「ん?おー、良いぞ」

矢澤君とのんびり会話を楽しんだ



何かアイテムをプレゼントしますか?
(現在の所持アイテム;ユビキタス手帳・希望ヶ峰の指輪・桜の花束・動くこけし・無言電話・ミネラルウォーター・インビトロローズ・キャットドッグプレス・はっぱふんどし・トル猫のドロワーズ)

↓2 渡すならアイテム名、渡さないなら渡さないとレス(コンマでモノクマメダルゲットチャンス!)

菊波は矢澤にキャットドッグプレスを渡した



矢澤「お、おいこれ、アレだろ・・・動物のかわいい写真集に見せかけたエr・・・」

矢澤「・・・まぁ中身知らねぇ奴や女の押切に渡しやがるよりマシか」

矢澤「つーかガチャのアイテム、完成度高ぇなオイ」

あまり喜んでくれなかったみたいだ・・・



菊波「矢澤君は『矢澤譲二』ってキャラを演じていて、本当は姫川真弥って名前なんだよね?」

矢澤「おう。本来の俺は見た目中身共にこんな感じじゃねぇぞ。どっちかっつーと菊波に似たようなタイプだ」

菊波「へぇ、たまに漏れる本性は確かにそんな感じっぽいけど、演じてる時は全然そんな感じに見えないね」

矢澤「ほ、本性って・・・ま、まぁそうだろ?普段の自分とまるっきり逆のキャラクターだから、余計に演じ甲斐あるよな!」

矢澤「もしもCHAPTERが進む事があればその度にキャラ変えるって手もあるが・・・俺の個室、大量に衣装があるし。でも周り混乱させるから当分このキャラで行く予定だ」

菊波(ゲームだったらその大量の衣装を利用して変装するトリックとかありそうだけど・・・それが可能な才能を持ってるのが原作を知っている矢澤君だったから良かったかも)

菊波(僕、矢澤君、そして押切さん・・・原作を知っているこの3人は、よほどの事情が無い限り絶対クロにはならないと考えられる)

菊波(被害者になる可能性はあるけど・・・他よりよっぽど警戒しているだろうし、生き残れる可能性が高いかも)

菊波「ところで矢澤君って、今みたいにキャラの扮装をしたら日常生活から演じ抜くスタイルを徹底してるけど・・・」

菊波「そこまでの情熱を燃え上がらせる程に演劇を志したきっかけはどんな感じだったの?」

矢澤「まぁ・・・な。俺が演劇に興味を持ったのは、小学校に上がるか上がらないかって時期だった」

菊波「へぇ、早いような遅いような・・・」

矢澤「それまでの俺は、言わばただのオタクってヤツだったんだよ。いやまぁ、今もだけど。漫画好きの親の影響で、俺も大量の漫画を買い漁っては読み込んでた」

矢澤「そんなある日、テニス漫画がミュージカルになるってんで、好きな俳優が出るって聞き付けたお袋に引っ張られて家族で見に行ったんだよ」

菊波「家族で・・・仲良しなんだね」

矢澤「俺はあんまり気が進まなかったんだけどな・・・実写映画化とか実写ドラマとか大量にコケてんだろ?」

矢澤「元々漫画はメディアミックスにするにしてもアニメまで。それ以上現実に持ち込んだら、リアリティの半端さで台無しになるってのが持論だった」

菊波「まぁ、一理あるね。デビ〇マンとか駄作駄作って散々叩かれてるみたいだし、ドラ〇ンボールだってハリウッドでやってアレだからねぇ・・・」

矢澤「・・・だけどその認識は見事に吹っ飛んだ。その舞台の上で、正にキャラクターが息衝いていた!観客の生気が吸われてるんじゃないかってぐれぇ生き生きしていたんだ!」

菊波(その表現はどうなんだろう・・・)

矢澤「キャラクターが憑りついたかのように動く俳優を見て、演技と言う物の凄まじさを理解すると同時に、憧れたんだ」

矢澤「3次元から2次元を眺めているだけの人間が、2次元の住人になれるなんて・・・あんな素晴らしい世界があるなんて知らなかった!」



矢澤「演劇は一時、うたかたの夢を作る物。役者はその中でも夢の住人になれる選ばれし者・・・なんてな」



菊波「うたかたの夢・・・そこの住人になれるのは選ばれし者だけ・・・か。演劇に情熱が大きい人でないと出ない台詞だね」

矢澤「実写作品がクソ化する事が多いのは、作品愛のない人間たちによる利権が一方的に絡んで来るからだ」

矢澤「その結果、作品愛の無い視聴者を無視したビジネスで、都合の良い人間がゴリ押しで起用される事も少なくない。下手なアイドル起用とかがまさにその典型で、棒演技がひどいったらありゃしねぇ」

矢澤「だけど舞台は映画やTVより敷居が高い。本当に作品が好きな人間しか来ないんだ。そんな所で利権に振り回されて同じ状態になろうものなら、間違いなく客が来ず赤字になる」

矢澤「全身全霊で作らないと製作の首が飛ぶ。だから何ヶ月も掛けた入念な稽古で、演者たちは全身全霊を絞り出す下地を作るんだ」

矢澤「本気の情熱が無いと舞台は作れない。だから俺は、演劇は舞台が一番だと思ってる」

菊波「・・・まぁ、それでも舞台にも利権が絡む事は、どうしてもあるだろうけどね」

矢澤君は良い笑顔で生き生きと語った。『矢澤譲二』というキャラを透かして、姫川真弥としての紛れもない本音が滲み出る程に

こんなに彼を魅了する演劇の世界・・・僕も俄然興味が湧いて来た

菊波「また色々教えてくれるかな?君が演劇で経験したあれこれ」

矢澤「おう!いつでも聞いてこい!」





希望のカケラをゲット!
蘭鈴:1
姫川真弥:1

スキル『飛耳長目』発動
姫川が喜ぶアイテム その1『赤いマフラー』

モノクマメダルゲットならず!
現所持数:2枚



菊波「そろそろ夕食の時間だね・・・」

僕は食堂に戻って来た。早くもマンネリが起こりそうな程に朝・昼と何ら変わりない感じで集まって食べてる

こういう時にマンネリを打破するのは、自分の行動だよね!



↓2 誰と食べる?一人で食べる?

盛田「・・・何?」

菊波「ここ良いかな?席空いてるし」

盛田「・・・別に良いけど」

盛田さんの隣に座り、五目御飯とサラダとミネストローネの定食を口にする

隣の盛田さんはブレットに何も付けずモキュモキュ頬張りながら、たまに僕と同じくサラダに手を伸ばしている。



四維「おお、盛田ハンに菊波ハン。アテも一緒に食っていいか?」

菊波「どうぞどうぞ」

盛田さんの返事も聞かず、四維君は盛田さんの向かいに座った

四維「いや~盛田ハン、さっきは盛り上がったな~」

盛田「・・・盛り上がったの?」

菊波「二人で何か話してたの?」

四維「せや!ゴルフと銃の意外なつながりについてな!いや~おもろい話やったわ~!」

菊波「へぇ!どんなどんな?」

盛田「別に・・・クラブを握る時、右手人差し指を銃の引き金を引く形と同じ『トリガー』って言う、指の腹をクラブから浮かす持ち方をするって話をしただけよ」

菊波「へぇ~面白いね」

盛田「何が面白いのよ・・・こんなのゴルフじゃ常識だし・・・良い事?普段人間は親指と人差し指を中心に使うけど、グリップの握りでは他の中指・薬指・小指に一番力が入るの」

菊波「へぇ~!」

盛田「逆に、もう片方の手と接していない側の人差し指と親指は添えるだけ・・・でも、その添えるだけが重要なポイントなの」

盛田「さっきは中指・薬指・小指に力を入れるって言ったけど、一方の人差し指は日常でもよく使う器用な指なだけに、スイングのコントロールを担当するわ」

盛田「実際に箸やスプーンを握ってスイングしてみると分かると思うけど・・・人差し指までしっかり握ったら途端に振りにくくなるわ」

盛田「人差し指をグリップから浮かす事で、スイング時に人差し指を自由に動かすことが出来る。この人差し指の動きで、スイングのバランスを取るの」

盛田「これは野球のバットのスイングで小回りを利かす事にも繋がるわ。あっちは力をしっかり伝達させるために、インパクトの瞬間は人差し指まで握り込み直すみたいだけどね」

菊波「なるほど・・・他の競技にも応用出来る手法なんだね!」

盛田「何を呑気なことを言ってるの・・・大体ねぇ、ゴルフの握り方一つ取ってもそんな適当な感想で片付けられる物じゃないのよ?」

盛田「そもそも握り方だけでも主にオーバーラッピンググリップ、インターロッキンググリップ、テンフィンガーグリップの3種類があって、右手の小指と左手の絡ませ方の違いで―――」



そのまま盛田さんのクラブの握り方講座は、一時間近く続いた

握り方だけでこんなに長い時間語れて、節々に出る蘊蓄も興味深い。本当に盛田さんはゴルフが好きなんだとよ~く分かる一幕だった

マジかよ
本当にパソが悪いのかはしっかり確認した方が良いぞ

作者のパソコンってしょっちゅう壊れますね

>>436 ありがとうございます。更新で勝手に設定をいじられてたみたいなので直してもらってきました!

>>437 貴様!(前スレ)見ているな!!



久々に再開します

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さて、食事も終わったし・・・寝るにはまだ早いし何をして

テスカ【待て!】

食堂を後にしようとした所で、テスカ君に呼び止められた

テスカ【こいつをやる】

菊波「何これ?」

ポムと手の中に何か細長い物を渡された



手の中の物を見て―――僕は目を見開きながら蒼ざめた



菊波「ちょっ・・・本当、何これ!!?」

渡されたのは―――足首に着ける革のホルダーに入ったナイフだった

柄にご丁寧に『KIKUNAMI TSUKASA』と彫られている。今朝名前の綴りを聞いてきたのはこのためだったのか!

小熊「・・・・・・」

蜂谷「・・・・・・」

滄溟院「うぅー・・・」

僕の他に3人渡されている。初日に参加者を探して回った時、序盤で会った人たちだ

テスカ【とりあえず、俺の技量で鍛冶室で作れるのは1日4本って所か。後の連中は明日以降順次渡していく】

滄溟院「わ、渡していくって・・・作ってくれって頼んだ覚えないんですけど!」

蜂谷「そうだ!要らねぇよこんなもん!」

テスカ【要らないんなら捨てればいい。・・・ただし、いざ襲われた時に自衛出来なくても知らないからな】

蜂・滄「「っ・・・!」」

蜂谷君達の背筋が凍る。僕も気が気じゃない

小熊【・・・分かっているの?そういう行動が殺人を誘うのよ!】

テスカ【・・・だったら、何だ?】

久遠「だ、だったら何だって・・・」

テスカ【結局出口なんざ見つかって無ぇんだろ?さらに別の場所に行くにしても、学級裁判とやらが起こらないといけねぇ】

テスカ【つまりどちらにしろ、犠牲者が出なきゃこの事態は動かねぇって事だ。モノクマもどうせこっちが何もしなきゃ動く気は無ぇだろ】

永家「でも、私たちがどうあっても殺さない膠着状態になれば、モノクマも諦めてくれたりするのでは?」

テスカ【なら逆に聞くが・・・このコロシアイカリキュラムはゲームが原作なんだろう?やった事あるヤツは犠牲者ゼロで済むと思うか?】

矢澤「・・・・・・」

押切「・・・・・・」

プレイ済みの2人は何も言わない。僕も何も言えない

モノクマは徹底的に執拗に、時に特定の人物をピンポイントで狙って動機を提示する事で、参加者たちの殺意を煽り、越えてはならない一線を越えさせて来た

更に1のモノクマは、最終的に学園から出ず一生を終える選択すら迫ったんだ。主導権を握るあいつは、その気になれば結局出さないという方針も取れる

テスカ【・・・3人全員反論なし。犠牲者が出るのは確実だ。まぁ、当然だよな】

テスカ君は堂々と演説する



テスカ【闘わなければ生き残れない。ならそうするしかないだろう?たとえ誰かの掌の上でもな】

盛田「・・・そうやって長々と講釈垂れた割に、他人を煽って自分では動かないのね。チキンというか何というか・・・」

テスカ【・・・・・・】

ちょっ、盛田さん!テスカ君睨んでるよ!!てか、小熊さんも不味い内容までいちいち通訳するのやめてあげてってば!!

井手口「いやいや、彼は『超高校級の傭兵』なんスよ?実際に人を殺し慣れてる唯一の人間ッス。だから殺人が起きれば真っ先に疑われるのは彼ッスよ」

滄溟院「あぁ・・・だから誰が動いてもおかしくない状況作りに必死ってわけですね!」

テスカ【・・・それもあるが、ここは戦場とは少し勝手が違うからな】

四維「勝手?」

下村『あぁ・・・学級裁判でちゅね』

下村さんの発した言葉に、食堂は騒然となる

日暮部「誰かを殺した事を知られてはいけない・・・その条件を満たしているかを調べるために、学級裁判と言う誰が犯人かを暴く行事が用意されてる・・・」

加藤「それがどういう物か分からない内は下手に手を出せない。むしろ他の奴にクロになってもらい、自分が事を起こす前に一度やっておきたい・・・という事か?」

槙島「まぁ・・・モノクマもその予定だろう」

一同「!!?」

槙島さんの言葉で、食堂中の注目が集まる

美作「どういう事かな、槙島さん?」

槙島「このコロシアイカリキュラム・・・原作とやらと大きく違うのは、モノクマが言及していた通り私たちが2つのグループに分かれている点だ」

槙島「グループの誰か1人がクロになれば良く、他の者は偽証や証拠隠滅などでクロの援護に回れば、自分の手を汚さず脱出する事だって出来る」

槙島「だが実際の所、誰がどちらのグループかは全く明かされていない」

美作「でも、その理由は考えるまでも無いじゃないか。各グループの人数は10人・・・半分なんだ。議論がどうあれ投票で圧[ピーーー]ることが出来るんだよ。相手グループの方が誰かが死んで減ってるんだから」

美作「それでは学級裁判なんて設ける意味が無い。だからモノクマは、誰がどちらのグループなのかを小出しにする予定なんだろう」

潘「え!?あ!そうじゃないか!!」

下村『あんた今頃気付いたんでちゅか・・・』

槙島「それもグループ分けの内訳を小出しにする理由の一つ。だけど、いざ実際に数人が徒党を組む事にしたとして・・・いきなりぶっつけ本番で連携して議論を誘導出来ると思うかい?」

佐治「確かに・・・学級裁判そのものだけでなく、誰がその裁判に参加するかでも流れは変わっていくでしょう。一人であっという間に解き明かして見せる凄腕も居るかも」

佐治「やるからには最高の裁判を見たいでしょう!だからこそ、テスカのような[ピーーー]気満々の人だけでなくモノクマにとっても、最初の裁判はチュートリアル程度でしかない!」

槙島「そういう事だよ。裁判がどういう物かを掴むチュートリアルだからこそ、クロ以外で純粋に犯人を見つける学級裁判になるよう、グループの内訳を隠した」

槙島さんがグループ分けで男女比しか明かされなかった事で勘付いた情報は、この事だったのか。感情抜きにしてみれば、実に理に適った流れだ

だけど・・・感情を含めて考えると、なんて胸糞悪い流れなんだ!だってそれは要するに―――



盛田「要するに・・・最初のクロが生き延びる事には期待してないのね。モノクマは」



盛田さんが、僕が考えていた事と同じ事を実際に口にして、食堂の空気はこれ以上なく重苦しくなった

テスカ【まぁ、そういう事だ。もし俺に殺されたくなければ、一回目の裁判で見事に勝ち抜けて見せるんだな】

そう言ってテスカ君は先に食堂を後にした

下村『あー気分悪くなった!日暮部、塩撒いておきなちゃい塩!!』

日暮部「うえぇ!?は、はい!」

日暮部さんが下村さんにせっつかれて厨房に向かう

蘭「ああいう事を言うのって、死亡フラグって物なのではないのですか?テスカ君が最初の犠牲者になりそうなフラグがビンビンなのですが・・・」

佐治「まぁ普通ならねー。でもホラ、テスカって傭兵だもん。よっぽど上手い事やらなきゃ返り討ちだろーね!」

佐治さんの言葉を聞いて、僕は固唾を呑んだ



自分が殺される展開はあり得ないから、最初から勘定に入れてない

だからこそ『チュートリアル(第一の殺人)が起こるよう煽る』という反感を買う行為にも躊躇が無い



テスカ君は今後も、1の十〇や2の〇枝みたいに、場を殺人へと向かう方向へ引っ掻き回すのだろうか・・・



不穏な空気のまま、夕食が終わった・・・





菊波「うーん・・・やっぱりこんな不安定な精神状態じゃ眠れそうにない。寝る前にもう一人誰かと交流して、気分を変えよう!」



↓2 交流相手は?

寄宿舎廊下



押切「あら、菊波君。あなたもそろそろ風呂入って寝るの?」

菊波「そうしようかと思ってはいたんだけどね・・・ちょっと人と話したくて」

押切「あぁ、さっきのアレを受けて、気分転換したくなったのね。私で良ければ相手するわよ」

菊波「あ、じゃあお願いしようかな」



押切さんと会話をして過ごした



プレゼントを渡しますか?
(現在の所持アイテム;ユビキタス手帳・希望ヶ峰の指輪・桜の花束・動くこけし・無言電話・ミネラルウォーター・インビトロローズ・はっぱふんどし・トル猫のドロワーズ)

↓2(コンマでモノクマメダルゲットのチャンス!)

モノクマ「とりあえず本編の更新は日が昇ってからかな?それまでとりあえずchapterタイトルの仮設定でお茶を濁すよ!」



CHAPTER1 デスパイアーボックス・トゥエンティ ← イマココ

CHAPTER2 シロの子 クロの子  希望の子 絶望の子

CHAPTER3 The End of 希望ヶ丘学園 =合戦編=

CHAPTER4 世界がもし僕らと絶望だけだったら

CHAPTER5 君が生命(イノチ)の尊さをカタるか

CHAPTER6 背反-disobey- 人生最期の絶望をあなたに



モノクマ「今後変更になる可能性もあるからあんまりあてにしないでねー」

菊波は押切にユビキタス手帳を渡した



押切「ちょっ、ちょっ!?これ、ユビキタス手帳じゃない!ロンパプレイして実際にどんな物か見てみたかったプレゼントの1つ!」

押切「あのモノモノマシーンから出て来たの!?凄い!!ゲームのアイテムをこの目で実際に見られるなんて・・・そこだけはこのカリキュラムに感謝ね!」

菊波「す、凄い食い付き・・・それだけ良い反応してくれるなら、プレゼントのし甲斐があるね」

押切「くれるの!?やったー!!・・・うわぁ、中身もしっかり作られてる!日々の販売スケジュールの管理には持って来いだわ!!」

押切「こりゃあゲーム終わったら持って帰る以外の選択しないわ!絶対使う!!」

菊波「はは、そのためには絶対に生き残らないとね」

押切「えぇ!」



凄く喜んでくれたみたいだ

菊波「押切さんは、原作をプレイした事があるんだったね」

押切「えぇ。私の父が『ダンガンロンパ』シリーズの販売に立ち会っていて、見本品が家にあったからプレーしたの」

押切「2は1のヒットを受けて期待値も高かったけど、しっかり1からのユーザーを満足させる出来だったと思うわ。V3も楽しみね♪」

菊波「ひょっとして・・・その感動がきっかけで、自分も人に良い物を伝える販売の世界に足を踏み入れたとか?」

押切「まぁ別にロンパだけに限った話じゃないけどね。良い物は人に勧めたくなるタチなのよ」

菊波「それにしても、君の特記事項は『訪問販売員』だったよね?販売業の中でもかなり難しい販売形態じゃない?」

菊波「なかなか良いイメージが湧かないんだよね・・・休日平日問わず家に居たら突然押しかけて用事を中断させる上に長い・・・」

押切「そうなのよ!そうやってお客様が嫌がっているのを顧みず、『買うまで帰らない!』って押し売りまがいをする販売員のせいで、お客様に嫌われてるのよねー・・・」

押切「ノルマ消費に必死なのは分かるけど、その後の自分だけでなく周りの首も絞める逆効果になるんだから、後先考えなさいよ!って思うわ」

菊波「それでもモノクマによって特記事項に認定される程なら、それなりに実績があるんだよね?何かコツとかあるの?」

押切「そうねぇ・・・数年やって来ての私の持論になるんだけど・・・」



押切「商売の鉄則はお客様の声を聴く事!そうした上でお客様自身の意思で買ったと思わせる事よ!」

菊波「『自分の意思で買ったと思わせる』だなんて・・・なかなか怖い事を言うね」

押切「まぁまぁ、洗脳とかそんな怖い話じゃなくて、ちょっとした心理の誘導って事よ!」

押切「例えば、この歯ブラシ!」

そう言って押切さんは、懐から歯ブラシを取り出した

押切「私の一押しなの!ヘッドもそれほど大き過ぎないし、適度に柔らかいから歯茎を傷付ける心配も無い一方、適度に固いからすぐ毛先が広がってしまう心配も無いわ」

菊波「ふぅん・・・でも歯ブラシぐらいなら僕もちゃんと持ってるしなぁ・・・」

押切「ま、普通は皆持ってるわよね」

菊波「うん」

押切「・・・ところで菊波君は、どれぐらいの頻度で歯ブラシ変えてるの?」

菊波「え!?う~ん、急に言われても・・・毛先が広がり過ぎて上手く磨けそうになくなったら替えるようにしてる」

押切「そうね。毛先が広がるという事は、毛の弾力が無くなって歯垢を掻きだす力が無くなっているって事だから。歯ブラシを変える一つの目安ね」

押切「でもそれって、使える間は使い続けてるって事?危ないわよそれは。歯ブラシは一ヶ月で替えないと」

菊波「い、一ヶ月!?それはさすがにスパン短すぎじゃない!?」

押切「そんな事無いわ。歯垢の除去力は、最初に使用した時を100%としたら一ヶ月で50%まで落ちるって統計データもあるし」

菊波「たった一ヶ月で半分に!?じゃあ2ヶ月で除去力0%じゃないか!まぁ、そんな単純な話じゃないとは思うけど・・・」

押切「それに歯ブラシって歯垢を取り除くって事は、口に着いた汚れを歯ブラシが受け取るって事になるから、あまり使い続けると衛生面でも悪いわ」

菊波「う~ん、それは確かに・・・」

押切「イギリスの大学の研究によると、洗っても1億個もの細菌が歯ブラシに残るみたいだからね。皮膚炎の原因のブドウ球菌とか、悪い細菌も当然あるわ」

押切「歯ブラシを保管する時は水気をよく切る事。濡れた毛先は最近繁殖の温床になるわ。歯ブラシの細菌を除菌するグッズなんてのもあるわね」

押切「それでも、さっきの毛先が広がる問題を加味すると、やっぱり一ヶ月で交換するべきなのは変わらないけどね」

菊波「それは・・・う~ん・・・でも、一ヶ月か・・・」

押切「・・・使わなくなった歯ブラシ、普段菊波君はどうしてるの?」

菊波「う~ん・・・普通は捨てるけど・・・」

押切「歯ブラシって歯を磨くために色々考えて作られているだけに、歯以外の物を磨くのにもうってつけなのよ!」

押切「例えば、魚焼きグリルなんかの蓋。機械って、結構細かい溝なんかが彫られている物が多いでしょう?あれに歯ブラシの細い毛が通せるし、本体自体も小さく小回りが利くから狭い場所に磨きの腰を残す心配も無くなるの」

菊波「でも、毛先が広がったら除去力が50%まで落ちるんでしょう?そんな物を流用したら同じ結果になるんじゃない?」

押切「ちょっと違うわね。あれはあの毛先の長さが歯に一番フィットするんであって、そういう事に使う時は毛先を半分にカットすると良いわ」

押切「広がった部分の毛先を排除する上に、毛先が固定されている根元により近くなるから、最初の毛の固さ、コシが戻って来るの」

菊波「なるほど!そういう手が・・・でも一ヶ月交換って、お高くなるでしょう?」

押切「そんな事無いわ。結構100円ポッキリで買える物もあるし、毛先を山形にカットした分値が張る物もあるでしょうけど、あの山が上手く歯の間に当てられないとむしろ歯を痛める逆効果になるから、シンプルなプレーンな毛先の方が良いって考え方もあるわ」

押切「それにいまならこの私のオススメ品、モノクマメダル1個で良いわよ?」

菊波「1枚!それだけでガチャと違い欲しい物がちゃんと手に入るなら・・・買う!」

押切「まいどあり~♪」




菊波「・・・・・・」



菊波「・・・・・・」



菊波「・・・なるほど、気が付けばすっかり歯ブラシを買い換える事に抵抗が無くなってた・・・これが『お客様の意思で買ったと思わせる』って事なのか」

菊波「そのための工夫が、随所にちりばめられてる」

菊波「歯ブラシを買わせる際にネックとなるのは、『既に持ってるから必要ない』と思う点、さらに一ヶ月で交換すべきと言う話になった時に現れる『一ヶ月で捨てるなんてもったいない』と考える点の2点」

菊波「まず『持ってるから買う必要が無い』という考えを打ち崩すために出したのが、交換時期の話。この話題を出す時も世間話をする体で話し始める事で、買わせようとしている訳ではない事をアピールする」

菊波「単純に一ヶ月で使えなくなると主張する訳でなく、どうして一ヶ月で使えなくなるのかという理由を懇切丁寧に話す事で、お客様に信じさせる」

菊波「この際のポイントは2つ。1つは『統計データ』や『イギリスの大学の研究』、『具体的な悪玉菌とその症状』を引き合いに出す事で、信憑性を増す事」

菊波「さらに単純にそれだけを前面に押し出しては言葉で捲し立てて買わせようって感じになるから、お客さんが理解出来るよう『悪い細菌』など噛み砕いた言葉で説明している」

菊波「最初に話題に出した『毛先が広がったら交換する』って意見を無暗に否定せず、『目安の一つとして正しい』と肯定する事で話を聞く体制に持って行くのも良い」

菊波「次の『一ヶ月で交換するなんてもったいない気がする』というネックは、使わなくなった歯ブラシの別の使い道を提示する事で対応してる」

菊波「『グリルの蓋』という具体的な使い方を提示し、『複雑な溝』というキーワードを出す事で更なる使い道をお客さんに想像させ、買い換える事への抵抗力を無くしていく」

菊波「その際に僕が提示した『毛先の広がり』に関する問題にしっかり答えて見せた点も高ポイントだ。あれに答えられるのと答えられないのとでは、買い換えと押切さん自身に対する印象が違うよ」

そもそもV3発売する前に1章終わるのか…というか動機掲示までいけるのか

>>458 もうすぐ年末年始連休に入るので、その間に毎日更新して1章は終わらせたい・・・一方で4章がまるでどうなるか固まってない状態だけど



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押切「す、凄いわね・・・こうやってセールス技術を懇切丁寧に解説されるとは思わなかったわ・・・」

押切「やっぱり新聞部で『広報委員』だから、得た情報をまとめる力に長けているのかしら?」

菊波「え?そ、そんな・・・大した事じゃないよ」

押切「・・・まぁ色々言ってくれたけど・・・私的には、一番のセールス技術は最後の1つだと思うのよね」

菊波「最後・・・『質問に的確に答えた』って所?」

押切「あれが出来るのと出来ないのとじゃ印象が違うって言ったけど、正にその通りだと思うわ。それっぽい解説をそれっぽく話すって事までは、案外誰にでも出来るものよ」

押切「販売員の真価が問われるのは、そういう質問のような『お客様からのアクション』に対応出来るかどうか」

押切「逆にそこで対応出来ないと、『こいつは覚えた売り文句をダラダラ並べてるだけ』ってバレて、それまでにその販売員が言った全てが嘘臭くなるわ」

菊波「そうだよね・・・」





菊波「口ばっかりって人ほど、信用ならないよね・・・」





押切「!?」ゾクッ

押切(何!?急に寒気が・・・)

押切「コホン・・・まぁそんな訳で、商業の世界は日々勉強なのよ。対応力は、売る商品に対する造詣の深さで決まるから」

菊波「確かに・・・本当に色んな事を交えて喋ってたから、よく分かるよ」

押切さんの販売テクを通し、彼女の気真面目な性格と販売への真摯さが良く伝わった

原作を知ってる人だし、彼女のような人が居る事がとても心強い。そう思った




希望のカケラをゲット!
蘭鈴:1
姫川真弥:1
押切貴和乃:1

スキル『飛耳長目』発動
押切が喜ぶアイテム その1『ミネラルウォーター』

キーン、コーン・・・カーン、コーン

『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。これより夜時間となります。間もなく食堂のドアはロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

『逆にバーは今晩から通常営業となります。翌日、午前7時までの営業で~す』

『ではでは、良い夢を。おやすみなさい・・・』



菊波「もうこんな時間か・・・」

押切「そろそろ風呂入って明日に備えようか。浴場は別に夜時間になっても開いてるし」

菊波「そうだね。じゃあまた明日」

押切さんと別れて自分の部屋に入ろうとした所ーーー

菊波「モノクマメダル・・・こんなに密集して落としてあるのに、誰も気付かなかったのかな?」

モノクマメダル6枚ゲット!
所持枚数:8枚

※あまりにメダルが集まらないので、もう安価下1桁の分手に入るようにします。いずれまた仕様変更して調整する可能性もあります





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1章クロの動向①


※人物ネタバレ防止のため、口調は適当に変更しています


菊波と押切が別れる数分前


=ゲームセンター=


クロ「ふぅ・・・ゲーム自体は色々あるけど、どれも単調ですぐ飽きちゃうなぁ・・・」

クロ「娯楽施設だってのに・・・もっと良い物はない物か・・・」

クロ「・・・ん?」

その人物は、モノモノマシーンの隣の棚に、何かが入っているのを見つけた

クロ「おぉ、PS VITAじゃないか!やっぱり娯楽はこういうのが欲しいよな。人数分ある」

クロ「それで、一緒にあるゲームは・・・一種類だけだな・・・」



クロ「『ダンガンロンパ1・2Reload』・・・?」



クロ「これってあれかな?このコロシアイカリキュラムのモデルになってるってゲームか?」

クロ「ふむ・・・やっておけば今後有利になるかもしれないな」



キーン、コーン・・・カーン、コーン

『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。これより夜時間となります。間もなく食堂のドアはロックされますので、立ち入り禁止となりま~す』

『逆にバーは今晩から通常営業となります。翌日、午前7時までの営業で~す』

『ではでは、良い夢を。おやすみなさい・・・』



クロ「もうそんな時間か・・・個室に持って帰ってやってみるか」


そうしてクロはPS VITAとダンガンロンパを懐に入れ、ゲームセンターを後にした

更新出来なかったので名前の由来でお茶にごす①

菊波司
主人公の系譜をなぞり漢字は苗字2・名前1文字、名前を平仮名3文字に
苗木・赤松と植物に関連する苗字なので『死』を連想する植物・菊使いつつありきたりでない実在の苗字をチョイス(エヴァは特に意識してない)
下の名前は完全にフィーリング。主要キャラっぽい名前をチョイス

蜂谷錠太郎
苗字は『花火師』という事なので、打ち上げ花火の一種『青蜂』から。なので描写してませんが、彼のツンツンヘアーは舞園さんや白銀ちゃんみたいな鮮やかな青髪
(ツンツンヘアーの系譜は桑田:赤→左右田:ピンク?→百田→紫と色被ってないしね)
下は花火にかける掛け声『た~まや~か~ぎや~』の『鍵』を使おうかと考えたけど、鍵を使用した名前がしっくり来なくてその対となる『錠』に思考が飛び火
そこでふと『ロンパといえばジョジョネタだよな?』と閃き、3部主人公の漢字違い『錠太郎』に落ち着きました

小熊志歩
使用金額を抑えるため移動は基本徒歩一択である『バックパッカー』にちなみ、苗字は日本有数のハイキングコース『小熊街道』から。『オグマ』って響きが何か良い
名前は『志』を胸に秘めブラさず一『歩』一歩着実に歩んでいく子になって欲しいという思いを小熊博士も込めたんだと思う
若干本名が漢字違いの某幼児化した自称18歳を意識したキャラになってるかも

滄溟院飾
『令嬢』なので高貴な家を意識して『○○院』って名前に、しかも今までに無い名前にしようと模索
色々考える中『聡明』という高貴な家に相応しそうな熟語に思い至り『ソウメイイン』という響きも気に入り採用
ただしそのまま『聡明院』にしたら一気にネタキャラ臭くなったので、同音異義語から大海原を意味する『滄溟』を選出し『滄溟院』に決定
名前の方は、本編でも触れた通り彼女は嫁に出し後継ぎになる予定は全くなく、政略結婚の駒以上には然程存在意義も無く、言わば『滄溟院家を彩るマスコット』程度の存在、ただのお飾り・・・なんて彼女の立場を皮肉った由来で親が名付けたとしたら嫌だよね

菊波「口ばっかりって人ほど、信用ならないよね・・・」
これが特大ブーメランの伏線なんて嫌すぎる…

>>464

モノミ「うわあああすいまちぇん!長期休みを利用して別所で放ったらかしてたリクエスト作品を書いてたんでちゅが、おもってたより難航してそればかりに費やしてしまいまちた・・・」

モノミ「スレ主は創作の息抜きに別の創作をやるというレベルの創作ジャンキーではありまちぇん・・・」

モノミ「ちなみに>>464の意味とは別にこの台詞は伏線でちゅ」

モノミ「ただ、本編に深く関わるかは未定の、菊波君の個人背景に関する伏線でちゅ。交流が進めば菊波君自身の事も分かってくる仕様でちゅ」

ごめん。このタイミングでこんな事言うのもアレだけど、聞かせてほしい
>>1はスパチュンの社員かなんか?

>>466

モノクマ「スパイクなんて何の関係もないよ。むしろV3を楽しませて貰ってる立場だよ(やっとCHAPTER6突入)」

モノクマ「スレ主はこのまま行けば推しが生き残りそうだってホクホクしてるよ。他のキャラの命を何だと思ってるんだろうね?」

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