【モバマス】アーニャ「日本語は流暢に喋られます……」【ガルパン】 (72)

設定大改装注意
キャラ崩壊注意
※草は笑いの度合いを表しています



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【モバマス】加蓮「北条加蓮は実在の人物ではありません……」【ガルパン】
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プラウダ高校学園艦――甲板――



カチューシャ「ようこそミホーシャたち!」テクテク

クラーラ『プラウダ高校へようこそ』トコトコ(※ロシア語)

みほ「カチューシャさん!」

華「お久しぶりです」

沙織「ねぇねぇ! プラウダ『高校』っていうくらいだから、共学で男の子もたくさんいたりするのかな!?」

カチューシャ「んー……原作設定はよく知らないけど、とりあえず今回は1人も出ないわ!」

沙織「そんなー!」ヤダモー

優花里「……あれ? ノンナ殿がいませんね?」

カチューシャ「風邪を引いて、3日前から休んでるわ」

華「この時期の風邪は質が悪いですからね」

麻子「その言葉、1年中聞いてる気がするな……」

クラーラ『皆さん、ひとまず中へご案内します』トコトコ

カチューシャ「だからクラーラ、日本語でしゃべりなさい!」テクテク

みほ「あはは……お邪魔しまーす……」

プラウダ高校学園艦――内部通路――



華「それにしても、まさかプラウダ高校から、学園祭の主賓として呼ばれるとは、思ってもみませんでした」

カチューシャ「大洗には本当にたくさんのことを教わったもの、これくらい当然よ!」

カチューシャ「本当は聖グロリアーナも呼ぶ予定だったんだけど、向こうの学園祭とタイミングが重なってたのよね」

優花里「あれ? 聖グロの学園祭は、プラウダの1週間後でしたよね?」

カチューシャ「そうだけど、ダージリンたちも忙しいみたいだから、今年はやめることになったのよ」

沙織「秋は学園祭ラッシュだもんねぇ」

カチューシャ「うちも、今年の学園祭は気合いが入ってるのよ?」

みほ「どんなイベントがあるんですか?」

カチューシャ「フフフ……実はプラウダは、アイドルのライブを開くの!」

優花里「あ、アイドルのライブでありますか?!」

沙織「そんなこと出来るんだ!?」

みほ「うん、秋はアイドルの書き入れ時の1つだからね。毎年事務所には日本中の学校から依頼が入ってくるんだよー」ウンウン

麻子「……何でそんなに詳しいんだ?」

みほ「……あ゛」

みほ「えっと、その……テレビ! テレビでそんなこと言ってたから!」アセアセ

華「みほさんは色んなことを知っているんですね」

優花里「流石は西住殿です!」

みほ「あ、あはは……(あっぶなかったあああああ!!!!!!!!)」

カチューシャ「本当は呼びたかったアイドルがいたんだけど、少し前から風邪を引いちゃったらしくて……」

華「この時期の風邪は質が悪いですからね」

麻子「その言葉、1年中聞いてる気がするな……」

みほ「あれ? このやり取り、さっき聞いた気が……?」

優花里「ちなみに、どなたを呼ぶ予定だったんですか?」

カチューシャ「フッフッフ……聞いて驚きなさい!」

カチューシャ「あの雪原の妖精、アナスタシアよ!」

沙織「えー! それってもしかして、アーニャ!?」

カチューシャ「そう、そのアーニャなんだから!」

沙織「うわー! 凄い凄ーい! 本気出しすぎー!」キャッキャッ

麻子「そんなに凄い人なのか?」

沙織「CGプロ所属の、ロシア人のハーフのアイドルなの!」

沙織「1年生の子たちと同い年なのに、肌が雪のように白くって! 手足がスラーって長くって!」

沙織「しかも入社した直後に、CGプロ総選挙で2位になったんだよ!? 150人以上いる中で!」

麻子「母数がおかしい」

華「それは……凄い方なんですねぇ」

カチューシャ「ロシア文化の理解者ということもあって、私やクラーラもファンなのよ」

クラーラ『アーニャたんとカチューシャ様のどちらかを選べと言われたら、私は潔く死を選びます』キリッ

優花里「えっと……何て言ったんでしょうか?」

カチューシャ「こういう時は大抵、碌なこと言ってないから、スルーで十分よ」

みほ「あはは……」

華「ノンナさんもファンなんですか?」

カチューシャ「ノンナは乗り気じゃないわね。むしろ苦笑いしてるわ」

麻子「きっと、何か思うところがあるんだろう」

カチューシャ「まっ、こういうのは個人の趣味だから、どーこー言うつもりはないけどね」

カチューシャ「今日ミホーシャたち5人を呼んだのは、明日の学園祭で主賓として壇上に上がってもらうための練習というテイの、いわば接待なんだけど……」

優花里「ぶっちゃけましたね!」

カチューシャ「そのアイドルのステージも理由の1つなの」

沙織「えっどういうこと?」

カチューシャ「アーニャが来られなくなったお詫びとして、CGプロから別のアイドルが出演する事になったのよ」

カチューシャ「その子は昨日から、ライブの練習と打ち合わせで、ここに滞在してるんだけど……」

カチューシャ「この機会に、みんなにも会わせてあげようってワケ!」

華「あら、本物のアイドルに会えるんですか?」

沙織「すごーい! 私、生でアイドルに会うの初めてー!」

麻子「それで、そのアイドルというのは、誰なんだ?」

カチューシャ「それは、見てもらった方が早いわね」コンコン

カチューシャ「入っても良いかしらー?!」

??「……あ、はい、どうぞ」

カチューシャ「邪魔するわよ」ガチャリ

カチューシャ「こちらが、明日の学園祭に出演する――」









凛「渋谷凛です、よろしく」

みほ「」

沙織「キャー! しぶりんだー! えっ、ウソ?! うわっ、本物だよー!?」キャーキャー

華「綺麗な方ですね」

麻子「おぉ……!」

優花里「うひゃー……自分とは大違いであります!」

みほ「」

凛「カチューシャさん、もしかしてこの人たちが……?」

カチューシャ「そ! あの大洗学園の隊長車の乗員よ!」

カチューシャ「右から、操縦手の冷泉麻子、通信手の武部沙織、砲手の五十鈴華、装填手の秋山優花里……」

カチューシャ「そして! 無名の大洗を日本一に導いた、車長兼隊長の西住みほ!」

凛「ふーんwあなたが隊長ww?」

凛「良い顔してるねwww」

みほ「ありがとうwwございますwww」

凛「ちょっとwちょっとだけ良いかなww」

みほ「うんwwみんなwちょっとだけ待っててww」

沙織「え? でも――」

みほ「いいからwwいいからww」

凛「大丈夫www大丈夫ww」









凛(何で加蓮がここにいるのwww?)ヒソヒソ

みほ(私w今みほだからwww)ヒソヒソ

みほ(カチューシャさんに呼ばれたのww主賓なのw)

凛(私はゲストだよwww)

みほ(あれ、これ負けたw? 主賓負けた?)

凛(いやいやwゲストなんてw主賓に勝てるわけないしww)

みほ(じゃあww私の勝ちwww?)

凛(ゲスト負けたーwww)

みほ(主賓勝ったーwww)

麻子「出会ってすぐにひそひそ話してるぞ……?」

沙織「お互い有名人だから、会いたかったんじゃない?」

優花里「あの方は、そんなに凄い人なんですか?」

沙織「ちょっとゆかりん! しぶりんくらいは知らないとまずいって!」

華「確か、シンデレラガールになった方ですよね?」

麻子「アイドルに疎い私でも知ってるぞ?」

優花里「くっ……戦車のことならドンと来いなんですが……!」

カチューシャ「ちょっと! こんなところでおしゃべりするなら、客間でお茶飲みながらにするわよ?」

優花里「あ、良いですね!」

沙織「それじゃ、お茶を飲みながら、しぶりんとおしゃべりだー!」オー

客間――



華「ジャムを舐めながら、というのは不思議な感覚です」

カチューシャ「どう? これがプラウダスタイルよ!」

優花里「お菓子も美味しいです」

カチューシャ「クラーラ! お菓子のおかわりはまだなのー!?」

クラーラ『少々お待ちください』

カチューシャ「うーん……やっぱりノンナがいないと不便ね」

沙織「ノンナさんって、何をするにしても手際が良いよねー、絶対モテるよ!」

みほ「ノンナさんのお見舞いには行ったんですか?」

カチューシャ「ううん、私は運営の手伝いで忙しかったから」

優花里「それなら、今からお見舞いに行きましょう!」

沙織「あっそれ賛成ー!」

カチューシャ「んー……そうね、行ってみましょうか」

カチューシャ「とはいえ、お見舞いなのに手ぶらというのも……」

凛「ねぇ? そこの贈花、借りて良い?」

カチューシャ「え? 別に良いけど……」ハテナ

凛「たくさんの贈花から、少しずつ花をもらって……」ヒョイヒョイ

凛「古新聞置き場から拾った海外の新聞で包んで……」クルクル

凛「適当なリボンで締めれば……」ギュッ

カチューシャ「スゴい! 花束が出来ちゃった!」

沙織「実家がお花屋さんっていうのは、本当だったんだ!」

凛「まだまだ見習いだけどね」

凛「でも……贈花がちょっと寂しくなっちゃったかな?」

華「では、ここは私が……」スッ

華「この程度でしたら、バランスを直すだけでも十分ですね」スッスッ

華「こちらは大胆に変えてしまいましょう」スッスッスッ

華「……いかがでしょうか?」

カチューシャ「スゴいスゴい! さっきよりも見違えたわね!」

凛「うん、これは凄い……!」

華「凛さんも、素敵なセンスをしていますよ」

華「どうですか? 興味があれば是非、うちの流派・五十鈴流の門戸を叩いてみませんか?」

優花里「い、五十鈴殿が営業しています!」

凛「五十鈴流……もしかして、あの華道の五十鈴流?!」

華「実家です」ニコリ

凛「凄い……お会いできて光栄です!」アクシュ

華「これはこれは……」アクシュ

沙織「しぶりん、すごく喜んでるよ!」

麻子「五十鈴さんも嬉しそうだな」

優花里「趣味の合う人と出会った時は、あんな感じになりますよね」

みほ「あはは……(凛さん、相変わらずだなぁ)」

カチューシャ「はいはい、感動の出会いは後でたっぷりしてちょうだい!」

カチューシャ「今はこれを持って、ノンナにお見舞いに行くのが先でしょ?」

華「あ、そうでした///」

凛「ゴメンなさい、テンション上がっちゃって///」

カチューシャ「カチューシャは偉大だから気にしてないわ」フフン

カチューシャ「さ! 全員で行って、ノンナを驚かせてやるわよ!」

凛「……私も行って良いかな?」

カチューシャ「当たり前じゃない! 現役アイドルがお見舞いに来たって知ったら、さすがのノンナも腰を抜かすでしょ!」

カチューシャ「行くわよクラーラ!」

クラーラ『カチューシャ様が可愛すぎる件について』

カチューシャ「今絶対他の事喋ったでしょ?!」ガーン

ノンナルーム――



ノンナ「……」

温度計「36度9分やで」

ノンナ(まだ高い……でも、これならもう大丈夫……)

ノンナ(学園祭の準備、あまり手伝えなかった……)

ノンナ(でも、カチューシャ様はもう立派なお方……)

ノンナ(それに今は、頼れる仲間たちが大勢いる……)

ノンナ(今は1人の患者として、皆さんの好意に甘えることにしましょう……)

ノンナ(……)

ノンナ(ウィッグ……やっぱり熱いですね)

ノンナ(部屋の中ですし、取っておきましょう)パサッ

ノンナ?「……」ウツラウツラ

ノンナルーム・前――



カチューシャ「ノンナー!」コンコン

華「出ませんね」

沙織「まだ寝てるんじゃない?」

カチューシャ「まったく、しょうがないわね……」カチャカチャ

優花里「それは何ですか?」

カチューシャ「マスターキー」

沙織「勝手に入っちゃって大丈夫なの!?」

カチューシャ「私とノンナの仲だもん、大丈夫よ」

カチューシャ「それに、今日あたりで熱が下がるという話も聞いてるわ」

カチューシャ「ダメって言われたら、その時に下がればいいだけの話よ」カチャッ

カチューシャ「お邪魔ー」ガチャリ

凛「自由な人だね」

みほ「あはは……」

ノンナルーム――



カチューシャ「ノンナー?」テクテク

カチューシャ「……あ、寝てるみたいね」

優花里「それなら出直した方が……」

カチューシャ「なら、メッセージでも書いて、花を置いときましょ」

カチューシャ「えーっと、メモ用紙はどこだった……っけ……?」ファサッ

カチューシャ「……何コレ?」ヒョイ

優花里「黒い毛むくじゃらですね」

みほ「それ……ウィッグじゃないかな?」

麻子「多分そうだな」

沙織「黒のロングでストレート……フフッ、まるでノンナさんみたい」クスクス

カチューシャ「……」ジー

カチューシャ「……」カブリ

カチューシャ「あなたはウラル山脈よりも高い理想と、バイカル湖のように深い思慮を秘めている(モノマネ)」

クラーラ『カチューシャ様それ超ソックリなんですけどーwww』バンバン

凛「あ! 何言ってるか大体分かる!」

カチューシャ「ふぅ」スッキリ

カチューシャ「それにしても、どうしてこんなものが、ノンナの部屋の机に置いてあるわけ?」

カチューシャ「ちょっとノンナ、起きられる? ちょっと聞きたいことがあるんだけど――」クルッ









アーニャ「……」スゥ...スゥ...





華「」

麻子「」

優花里「」

カチュ凛みほ沙織ーラ「「アーニャ(さん)!?!?!?!?」」

凛「どうしてアーニャが、こんなところで寝てるの!?」

沙織「すごーい! 肌まっしろー! 手足綺麗ー!」キャーv

華「もしかして……この方が、アナスタシアさんですか?」

みほ「は、はい……!」

優花里「それじゃ、ノンナさんは一体どこに……?!」

カチューシャ「アーニャ!!!! アーニャよクラーラ!!!!」

クラーラ『うっひょおおおおお生アーニャたん最っ高おおおおおおおおおお』パシャパシャパシャパシャ

麻子「おい、あまり騒いだら……!」









アーニャ「……ん……?」パチリ

沙織「あっ起きたよ!」

アーニャ「アー……凛?」

アーニャ「プラスチーチェ……また事務所で寝てしまったんですね……」ムニャムニャ

凛「あ、いや、ここは――!」

アーニャ「どうか、ミナミにはナイショで――」

カチューシャ「……」ワクワク

クラーラ「……」ワクワク

アーニャ「んー……あれ、カチューシャ……」

アーニャ「……様……」サー...









アーニャ「блин!!!!」ダッ

優花里「あ! 逃げましたよ!?」

麻子「ウィッグを掴んで行ったな……」

沙織「もう全員に見られてるのに……」

カチューシャ「まったく、往生際が悪いわね……」ピッピッ

カチューシャ「もしもし……その声はニーナね?」

カチューシャ「あなたにお願いがあるんだけど――」

学園艦――内部――



アーニャ「ハッ……ハッ……!」タッタッタッ...!

アーニャ(なんて事……!)

アーニャ(まさかカチューシャ様が、マスターキーを使って入ってくるなんて……!)

アーニャ(でも、あくまでアナスタシアを見ただけのこと……)

アーニャ(私とノンナをつなげる瞬間に立ち会ったわけではない!)

アーニャ(だからこそ私は、誰にも見られない場所で、このウィッグをかぶり、ノンナになって逃げ切れば良い……!)

プラウダ生「でさー」

プラウダ生「アハハ」

アーニャ(生徒の出没する場所はよく知っています……!)タッタッタ

アーニャ(この学園艦は今年で3年目……もう自分の庭と言って良いでしょう)

扉「おまたせ」

アーニャ(この目の前の扉の先に、普段誰も使わない小部屋がある……!)

アーニャ(中へ入り、鍵を閉めれば、誰にも邪魔されずノンナになれる!)グッ









扉「開かへんで」ガチャガチャ





アーニャ「な――!?」

カチューシャ『ここら一帯の鍵はロックしたわ!』

優花里『この角を曲がりましたよ!』

沙織『ちょっと、みんな早すぎ……!』









アーニャ「くっ……!」

アーニャ(中央に連絡して、防犯対策のロックを起動するなんて……流石はカチューシャ様……!)

アーニャ(ここは行き止まり……もう隠れることは出来ない……!)

アーニャ(仕方ありません……即行でノンナに変わらないと……!)ガサゴソ

優花里「逃がしませんよ!」ダダダ









ノンナ?「どうしましたか、優花里さん?」

優花里「」

華「優花里さん、ちょっと待って……くだ、さ――?!」

沙織「もー! どんだけ足が……速……い――?!」

凛「全速力で走るのは久し……ぶり――?!」

クラーラ『緊急とはいえカチューシャ様をおんぶ出来るなんて、私はなんて……しあわ、せ――?!』

カチューシャ「ちょっと! みんな、どうして急に……黙……る――?!」

みほ「みなさん、待ってくだ……さ……い――?!」

麻子「?! これは……」

ノンナ?「廊下を走ると危険ですよ?」

みほ「あの……ノンナさん……」

ノンナ?「はい私は紛れも無くノンナですが何でしょうか?」

みほ「えっと……その……」









みほ「(ウィッグが)ズレてます……」

ノンナ?「……」

ノンナ「……」クルッ

ノンナ「何か用でしょうか?」

優花里「何も無かったことにするつもりですよコレ!?」ガーン

華「無茶ですよ、ノンナさん!」

沙織「全員バッチリ見ちゃったんだから……!」

ノンナ「くっ……!」

カチューシャ「ノンナ! これはどういうことなの!?」ワクワク

クラーラ『説明してください! 同士ノンナ!』ワクワク

麻子「カメラと色紙を持って言うセリフじゃないな」

ノンナ「ぐっ……も、申し訳ありません……」

ノンナ「私の口からは……とても……!」

ノンナ「これは……墓場にまで持っていかなければならない秘密でして……!」

カチューシャ「ノンナ……」

クラーラ『同士ノンナ……』









みほ「……分かるよ、その気持ち」

麻子「西住さん……?」

沙織「みぽりん……?」

みほ「本当に大事なことだから、大切な人にまで隠さないといけない……」

みほ「でも! 信頼しているからこそ、その秘密を共有するべき時もあるんです……」

みほ「凛さん」

凛「……ん、廊下は見張っておくね」

みほ「ノンナさん……秘密を明かすのは、怖いことばかりじゃないってこと……見せてあげます!」

華「見たこと無い鞄を持っていますね」

優花里「あっ中から制服が出てきましたよ!」

麻子「ドリル状のエクステもつけてるな」

沙織「嘘……あの姿って、まさか……!?」









加蓮「ふぅ……どう?」

沙織ンナ「「加蓮!?!?!?!?」」

華「沙織さんは、ご存知なのですか?」

沙織「ご存知もご存知だよ!!」

沙織「だって、しぶりんの所属するユニット『トライアド・プリムス』のメンバーだもん!!」

優花里「え!? それじゃ西住殿は……アイドルだったんですか!?」

麻子「おぉ……!」キラキラ





ノンナ「невероятно……まさかカレンが……フルカスタムだったなんて……!」

加蓮「いや、私としてはヘビーのつもりなんだけど……」

ノンナ「しかし、どこにも面影が……」

加蓮「一応年齢はそのままだから」

ノンナ「その程度ではヘビーとは言いません」

加蓮「き、厳しい……!」

加蓮「みんな……黙っててゴメンね?」

加蓮「私がアイドルになった時、まだ家の問題でゴタゴタしてる最中で……」

加蓮「だから、別の人間になりすます必要があったの……」

加蓮「その流れで、みんなにも紹介する時間がなくて……」

華「そうだったんですか」

麻子「驚きはしたが、謝るほどではないぞ」

沙織「みぽりん、すっごく綺麗だよ! あっ、今はかれりんなんだっけ?」

優花里「時々陸に戻っていたのは、そういうことだったんですね」

加蓮「まぁ、細かい説明は後で……ね?」

加蓮「私、アーニャには幸せになってもらいたい」

加蓮「同じ事務所の仲間として、お互いトップを目指すライバルとして、アーニャには笑っていて欲しいんだ」

加蓮「だからさ……2人を信頼してあげて?」

ノンナ「カチューシャ様と……クラーラを……?」

加蓮「確かに、言い辛いことはよく分かってる」

加蓮「でも……たかがそれだけ、だよ?」

ノンナ「……!」

加蓮「たかがそれだけのことで、アーニャたち3人の絆は、壊れたりしないはずだから……!」

ノンナ「カレン……あなたには、いつも驚かされますね」

ノンナ「ある時はアイドル業界で、ある時は戦車道で」

ノンナ「……その大胆さ……今お借りします」

ノンナ?「カチューシャ様、クラーラ……しっかり見てください」ファサッ

カチューシャ「ノンナ……!」

クラーラ『同士ノンナ……』









アーニャ「本当の、私の姿を……」

カチューシャ「キャアアアアア!!!!」パチパチパチパチ

クラーラ『生アーニャたんキターーーーー!!!!』パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ

麻子「ちょ」

凛「このパターンは、初めてだね」

加蓮「うん……アイドルの方が、むしろ自然体だったなんて……」

華「どうして、ウィッグなんてかぶっているんですか?」

アーニャ「これは……校則でして」

沙織「こ、校則!?」

カチューシャ「プラウダ高校では、たとえ地毛だろうと、髪を黒にしろっていう校則があるの」ワクワク

麻子「確かに、黒髪以外の生徒がほとんどいないな」

優花里「でも、クラーラ殿もカチューシャ殿も、黒に染めていませんよ?」

アーニャ「クラーラは留学生なので、髪色の規則は免除されています」

アーニャ「カチューシャ様は去年戦車道で、プラウダを日本一に導いた者として、様々な特権が与えられています」

アーニャ「そのうちの1つが、髪色の規則の免除なのです」

カチューシャ「だから私は、黒に染めずに地毛で通うことが許されているのよ!」ワクワク

カチューシャ「むしろ去年までずっと黒に染めてたんだからね」ワクワク

沙織「えっ、黒髪カチューシャさん!? 凄く見たい!」

アーニャ「後でアルバムを見せてあげます」

沙織「やったー!」

華「もう、沙織さんったら……」クスクス

アーニャ「カチューシャ様、クラーラ……隠していてゴメンなさい」

アーニャ「初めはウィッグをつけて登校していることへの、些細な抵抗のつもりでした」

アーニャ「『本当の私はこんなに注目されているんだぞ』と言うつもりだったんです」

アーニャ「しかし、たくさんのファンに応援されて、私もどんどん夢中になって……」

アーニャ「いつしか、気軽に正体を明かせないほどの知名度になっていました」

アーニャ「決して2人を――いえ、プラウダの皆をだましたかったわけではないことを、ここに誓います」

カチューシャ「やっぱりアーニャは最高よねー!」ワクワク

クラーラ『ここで空気を読まずにローアングっとくべきか? いや、ここは耐えて次回以降に望みを託す方が……!』グヌヌヌパシャパシャ

麻子「聞いてやれよ」

加蓮「どう? 2人との絆は?」

アーニャ「正直なところ、まだよく分かりません」

アーニャ「ですが……」









カチューシャ「ちょっとクラーラ! そのデータ後でよこしなさいよ!?」

クラーラ『あっ今チラした! 今絶対チラした! これ絶対家宝にする!!』パシャパシャパシャパシャ

カチューシャ「人の話を聞きなさい!」ンモー!









アーニャ「とても楽しんでもらえているようです」フフ...

加蓮「当たり前じゃん。だってノンナは、みんなのアイドルなんだから」

アーニャ「えぇ……ありがとうございます」

沙織「あれ? アーニャがノンナさんだとすると……」

沙織「アーニャの片言って……もしかしてキャラ!?」

アーニャ「アー……半分、そうですね」

アーニャ「はじめは確かに、普通に喋っていましたが……」

アーニャ「ふと『あれ? このままじゃ私、ノンナだってバレちゃわね? これマジヤバくね?』と思って……」

凛「何その気さくな思いつきww」

加蓮「アーニャwwそんなキャラじゃないでしょwww」

アーニャ「それからは片言を強調するようになりました」

沙織「なるほど……」

カチューシャ「途中から片言がキツくなったなぁとは思ってたけど、そういう理由だったのね」

優花里「……あれ?」

優花里「なんだか、身長が足りない気がします!」

アーニャ「あ、はい、そうですね」

アーニャ「私は165ですから」

華「でもノンナさんは確か、175くらいありますよね?」

沙織「10センチ足りないじゃん! どういうこと!?」

カチューシャ「別に変じゃないわよ」

カチューシャ「だって私がノンナに、シークレットシューズを履くよう命令しているんだから」

沙織「え!? そうだったの!?」

アーニャ「はい。カチューシャ様をより高い位置に、なおかつカチューシャ様が高さに怯えないように、ギリギリの線を狙っています」

カチューシャ「ちょっと、あまり詳しく喋らないで!」

アーニャ「はい、カチューシャ様」ニッコリ

カチューシャ「あぁ^~憧れのアーニャにカチューシャ様って言われた^~……///」ゾクゾク

クラーラ『次! 次は私ですから!』

麻子「こいつら自由か」

客間――



カチューシャ「ノンナとアーニャが同時に風邪を引いたと知ったときは、奇妙な運命を感じたけど……蓋を開ければ、どってことなかったわね」

優花里「本人が風邪を引いただけでしたからね」

アーニャ「治るかどうか分からない状況だったので、大事を取って私の起用を見送ろう、ということになりました」

凛「話は聞いていたけど……まさかアーニャの母校の学園祭だったのは知らなかったな」

アーニャ「カチューシャ様……このタイミングで休んでしまい、申し訳ありません」

カチューシャ「ノンナ、それは言わない約束よ?」

カチューシャ「いくら私だって、病み上がりを舞台に立たせるつもりはないわ」

アーニャ「でも、私の――アーニャのステージを楽しみにしていたのに……」

カチューシャ「それはそうだけど……でも、今は凛のステージも楽しみなの」

カチューシャ「だから、いつまでも気に病む必要はないわ」

アーニャ「はい……」

加蓮「……」

加蓮「事務所は『アーニャに仕事をさせない』と、カチューシャは『自分から病み上がりを舞台に立たせない』と……そういうことだよね?」

凛「え? まぁ、そうかな」

アーニャ「アー……そうですね」

カチューシャ「そう、だけど……?」

加蓮「じゃあさ」

加蓮「『空き時間に自分からステージに上がっちゃう』のは、これは誰も文句言わないよね?」

カチューシャ「へ?!」

凛「……」ニヤリ

アーニャ「!」

アーニャ「カチューシャ様!!」バッ

カチューシャ「ハァ……あぁもう、分かったわよ」

カチューシャ「仕事とは関係ない時間を作るから、そこを利用して出たら良いじゃないの……」

アーニャ「ありがとうございます!!」

沙織「でも、治ったばっかりなのに、無茶すると危ないんじゃ……?」

加蓮「大丈夫だよ、すぐそばに凛と私がいるから」

優花里「えぇ!? まさか西住d――いえ、北条殿も出演するんですか!?」

加蓮「アーニャのこと心配だし、それにサプライズゲストは2人いると盛り上がると思わない?」

カチューシャ「そうね……ここはプロに任せるわ」

カチューシャ「その代わり、ノンナに絶対無理はさせないでよ! また風邪を引かれたら私が困るんだから!」

凛「うん、約束する」

加蓮「やった!」グッ

麻子(西住さん……楽しそうだな……)ジー

凛「いいね、TPの曲やる?」

加蓮「あーそれ面白そう! アーニャは奈緒パート出来たっけ?」

アーニャ「TPの曲なら、全員分できますよ」

加蓮「よしっ! これで奈緒に地団駄を踏ませられる!」

凛「あ、それなら私、アレやりたい」

凛「アレ、ラブライカ、やりたい」

加蓮「えー! それ私の仕事だって!」

加蓮「凛の曲とMCの後に、私とアーニャでラブライカやって、そのまま3人でTPって流れでしょ?!」

凛「えー! 私もラブライカやりたいんだけど……!」

アーニャ「それなら、この間出したラブライカの新曲はどうですか?」

凛「え゛っ、あれまだ覚えてなくて……」

加蓮「うろ覚えでやれば良いじゃんww」

凛「いやいやwwwシンデレラガールがwwうろ覚えとか無いしwww」

アーニャ「仕事外ですしwwおふざけとして出来ますよw」

凛「えww本気w? 本気でうろ覚えダンスさせる気なのww?」

凛「私wシンデレラガールwwなんだけどwww」

加蓮「文化祭だから! 文化祭だからww大丈夫!」

凛「本当にうろ覚えなんだけどww踊ってる途中でアーニャのほうwチラッチラ見るけどww良いのw?」

加蓮「そこはw敢えてガン見でwww」

凛「シンデレラガールがwwまさかのダンスガン見www」バンバン

お山も結構差があると思うんですが・・・

華「……あれで、打ち合わせになっているのでしょうか?」

沙織「分からない……けど、すごく楽しいステージになるってことはよく分かるよ!」

優花里「西住殿の新たな一面が見られて、私は大満足であります!」

麻子(私も……ステージ上がってみたいな……)ウズウズ

カチューシャ「クラーラ! 大笑いするアーニャの秘蔵写真、一瞬も逃さず撮影するのよ!」

クラーラ「Ураааааааа!!!!!!!!」パシャパシャパシャパシャ

>>53

沙織「あの、気になることがあるんだけど……」

アーニャ「なんでしょうか?」

沙織「ノンナさんって、スタイル良いでしょ?」

沙織「その……胸は、どうしてるのかな……って」

アーニャ「豊胸ブラの力です」

沙織「断言した!?」

華「ですが、水着の時は――!?」

アーニャ「豊胸水着の力です」

華「断言しました!?」

アーニャ「あとは、黒色のロングヘアーを使った、目の錯覚です」

凛「あっそれ知ってる!」

加蓮「アイドル業界じゃ結構有名だよね、目の錯覚を使った豊胸テクって」

麻子「アイドルって何だ(哲学)」

そして――



みほ(……プラウダ高校の学園祭は、無事終了しました)

みほ(皆さん、お疲れ様です!)

みほ(今年の目玉のステージは、とても盛り上がりました)

みほ(凛さんの圧倒的なパフォーマンスはもちろんのこと、アーニャさんや私――加蓮によるサプライズも人気でした)

みほ(私たちは仕事ではなかったので、凛さんを含めた3人によるかくし芸、という形で出演が実現しました。生徒による演目と同じ扱いというやつですね)

みほ(私たちの予想通り、アーニャさんのダンスを見よう見真似で踊る凛さんのうろ覚えダンスは、ものすごく盛り上がりました)

みほ(ステージの様子はCGプロで中継されていて、事務所のみんなも楽しめたようです)

みほ(特にPさんは『凛の新たな一面を見つけた』と大満足でした)

みほ(凛さん! スカイダイビングの仕事が来ないよう、今のうちに祈っておくべきですよ!)

みほ(あと、麻子さんも幕間で演歌を歌いましたが、そちらも大変好評でした)

みほ(……演歌、流行ってるんでしょうか?)

後日――
CGプロ――



ちひろ「先日の凛ちゃんの学園祭ステージ、面白かったですね!」

P「えぇ。病み上がりで心配しましたが、アーニャもすっかり元気になったみたいで、ホッとしました」

??「ロシアの底力、おそロシア……フフ」

ちひろ「あっ……また飲んでますね?」

P「今日はもう上がりだからって、昼間から飲むのはどうなんですか……」ヤレヤレ









楓「うふふ……人生はノリと勢いで楽しまないと、ですよ?」





続く?

コラボSSは、両作品の良いところをあわせる作業がしんどいですね



以上です、ありがとうございました

愛里寿?「今度はボクの出番ですか?」

桃「会長、そろそろ仕事を…」

杏「めんどくさいな~」

かな子「あ、杏ちゃんが飴玉じゃなくて干し芋食べてる…」

杏「さーて、今日も頑張りますか」

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