提督「なんかショタが副官として就任してきた」 (14)

 海軍お偉いさんの息子が副官という名のお飾りとして就任してから一か月。
戦場を体験したいというガキの戯言を真に受けた親バカとその部下の私
どんな問題が起こるのか…心配していました
問題は想定以上でした


……艦娘からの人気が半分 いや、98%くらい取られた。

正確に言うと艦娘の間で僕派 ショタ副官派の派閥ができました。
こちらは圧倒的少数派ですが

無論。依然として提督LOVE勢の子も僅かにはいます
『美女複数人から愛されてりゃいいじゃないか?』ですって?
バカ野郎大ハーレムチャンスが目の前なのに数人程度で満足できるか!


こほん。失言。


別に嫉妬してなんかいません。
ただ鎮守府唯一の男だったのが崩壊したのが嫌なわけでもありません

艦娘がショタに夢中になるあまり業務に支障が出るのが困っているだけです。

例えばそう

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提督「本日のデイリー任務を教えてくれたまえ」

大淀「前日と同じ  それより副官さんは朝ごはん何にしまちゅかー」


提督「新装備ついて打ち合わせしようぜー」

夕張「今副官ちゃんにあげるミニ四駆の回収が忙しいので」

明石「後で企画書置いておきます あ、そこビス留め甘くない?」


提督「今日の秘書官は誰にしようかな~ よし、君に決めた!」

羽黒「司令官さんごめんなさい 今日は副官さんに添い寝する順番で…」

……本当に許せない
対策を講じなければならん
案がないものか。まだ俺派閥 気を許すのに時間かかってる勢にでも相談するか


提督「というわけでどうしたらあのショタを追放できると思う?」

叢雲「つ、追放? 過激すぎやしないかしら」

霞「子供相手に情けない」

満潮「上司権限でどっか飛ばしちゃえば」

提督「相手はお偉いさんの息子」

霞「コネか……クズね」

叢雲「まぁ社会人は大変だこと」

提督「姉妹と敵対してまで俺をかばってくれる…いい子だな叢雲」

叢雲「べ、別に姉妹の中で浮いてるとかそういうんじゃないんだからね!」」

満潮「そもそもなんで副官追い出したいのよ」

提督「電や潮は大人より同世代のほうが話しやすいと敵についた
   可愛いほうが好きです とか金剛型まであっちについた
   あのショタこないだなんて山城に妬まれつつ扶桑に膝枕されててマジ許せな…

提督「――なんて訳ではなく 幼い子供を戦場に駆り出すなど私の正義感が許さん」

叢雲「説得力皆無」

提督「叢雲も私の敵になるのか お前と私の仲だろう?」

叢雲「私はあんたのこと嫌いじゃないって言うか…好きでもないけど」

提督「ありが……え。それどういう意味? どういう意味?」

と聞き返したところ僕の戦術指揮についてダメだし連発 
ギリギリ赤点回避程度の評価であることを延々と説教されました
霞も満潮も同感のようでした

これからは装備確認して出撃させるよ…

敵を知り、己を知れば百戦危うからず
次はショタ提督派に移ってしまった艦娘に意見を伺いました。

提督「というわけでなんで君たち僕に冷たいの」

声をかけられた艦娘たちはアイコンコンタクトをかわし合い、1人が気まずそうに答えました

高雄「提督だって新しい艦娘が来たら古い子は放置するでしょう?」

レベル30代で放置している高雄の言葉……
ド正論……!
しかし言い返さなければいけない……!
なにか反論は……反論は……!?

提督「最近はドロップしたら満足するので新人も放置してる」


ゴミを見るような目で見られました

能力平凡レア駆逐艦なんて軒並みレベル3~5くらいで放置
君はまだマシ

高雄「最初にお会いした時はなんて素敵な提督だと思ったのに…」

提督「俺も最初重巡で君引いた時はなんて使える艦娘だと思ったよ」

高雄「戦艦が出てくるまでの短い旗艦でした」

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
駆逐軽巡重巡戦艦明石さん 盛者必衰の理をあらはす。

提督「ん? でも主力部隊にもショタ派いるよね。そこんとこどうよ島風さん」

島風「だって若いもん」

遠慮しない子やなぁ…

あとウンウンと頷いてた加賀さんとか翔鶴さんとか大和さん
君らが若い子に手を出したら憲兵さん黙ってないで

というかおねショタは憲兵的にどうなのでしょう
次は憲兵さんにお話を伺ってみることにしました。

憲兵「取り締まる権限はない」

そうか……

憲兵「何らかがあろうとも子供は被害者、艦娘が加害者の場合人ではないので私の権利管轄外。
   例え伊勢日向に挟まれてお風呂ですみずみまで洗われようとも
   相手は子供…と千歳が胸を揉まれて吸われ押し付けてても
   ショタが言葉巧みに浜風ちゃんの手を握って淡い感じになってたとしても!!!

   私にはどうすることもできない」

憲兵は血の涙を流していました

彼も男であり感情があったのです。
僕は初めて彼と分かり合えた気がしました。

そして無言で彼の手を握ると、彼も強く握り返してきてお互いの間に友情という名の絆が生まれました
その絆を温め合いに行こうと鳳翔さんのお店に行ったところいつのまにかお子様向けの洋食屋になっていたので
成人男性二人で旗の付いたハンバーグを食べて帰りました。

鳳翔さんも敵派閥だった

こうなったら相手をスキャンダルでベッキー状態だこんちくしょう
というわけで次は青葉に話を伺ってみることにしました

青葉「スキャンダルはないですねー」

さよか

青葉「ショタの二股は幼さ故の純愛とみなされるのでニュースにならないのです」

提督「俺の二股は?」

青葉「クズ提督ネタはデイリー記事です」

さよか

青葉「ちなみに大人のお姉さんと複数いけない関係になりつつ、本命は駆逐艦達の誰かと言う評判」

提督「い、いくらショタだって駆逐艦に手を出したら犯罪」

青葉「少年少女同士は純愛ですねー」

おぉ、神よ……!
あのクソ餓鬼ケツの穴から手をつっこんで奥歯をがたがたイワセても罰はあたりませんよね……!

青葉「ショタ鬼畜プレイ!? ぜひ取材」

提督「Z1ちゃんドロップしたら見せてやるよ」

ったく誰も頼りにならねぇなこのクソ野郎どもが
こうなったらジャパニーズ文化 い・じ・めでどうにか……

大淀「あ、提督本部から指令がありました」

提督「はいはい えーと『貴殿を回天特別攻撃隊に異動させる』 ……は?」

ショタ副官「御苦労さまでした。後任は私が務めます」

提督「どういうことだ! 子供に指揮命令ができるもんか!!」

大淀「いえ、明日からプレイヤーが着任されますので指揮はその方が行います」

ショタ提督「提督とはプレイヤーの分身 指揮命令能力は不要
      女の子にタッチしても許される外見と愛嬌が必要なのですよ」

提督「ばかな 今まで 俺は 出世するために耐えてきた 俺の 俺の人生」

ショタ提督「下地作りおつかれさまでした」

大淀「では集めた艦娘たちには適当な面で待機 適宜ドロップするように命令しておきます」

ショタ提督「よろしく
      レベルも適当に戦闘したら上がるように見せかけてくれ」

ショタ提督「最初からレベル高でもダメ
      といって能力が上がっていかなくてもダメ ゲームバランスとは難しい」

言いたかったこと
ショタでもなきゃ初対面の女の子さわれねーよ だけ

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