一騎「みんな、自分がいなくなった後のこと考えてるか?」総士「急になんだ!?」 (42)

蒼穹のファフナーEXODUSのSSです
キャラ崩壊注意
時期的には零央、彗、美三香がパイロットに選出された直後くらい


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総士「珍しく皆に集まってほしいと言うから来てみたら、急に何を言い出すんだお前は」

剣司「皆というか・・・・・男しかいないな」

零央「おれは一騎先輩からファフナーパイロットとしての心構えが聞けると思って来たんですけど・・・・・・」

一騎「男だからこそ、そしてファフナーパイロットだからこそ重要な問題になるから来てもらったんだ」

暉「ど、どういう意味ですか?」

一騎「みんなわかっていると思うけど、俺たちはファフナーに乗る以上、同化現象とつきあわなければならない運命にある」

彗「・・・・・そう、ですね」

一騎「それだけじゃない。フェストゥムとの戦いであいつらから同化攻撃を受ける危険性だってある」

総士「それは僕たちファフナーパイロットの宿命ともいえるな」

剣司「同化抑制剤は遠見先生や俺がつくっているけど、まだまだ完全な回復薬のレベルには至ってねえしなあ」

一騎「つまり俺たちはいつ消えてもおかしくない立場にあるんだ」

一騎「ならば聞くけど、みんな自分がいなくなった後のこと、ちゃんと考えてるか?」

剣司「いなくなった後?遺書とか遺品のことか?」

総士「パイロットになった時、全員に遺書は書かせる規則になっているはずだが・・・・・・」

一騎「確かにそれも大切だけど、それよりもっと重要な問題が俺たちにはあるはずだ」

広登「命の覚悟ですね!一騎先輩!大丈夫です。オレはその覚悟はできてます。なあ、みんな!?」

暉「当たり前だ。簡単に死ぬ気はないしな」

零央「もちろんです!」

彗「姉さんがたどってきた道です。おれにも覚悟はできてます!」

一騎「・・・・いい返事だな、おまえたち」

広登「任せてください!」

一騎「じゃあ聞くが、自分がいなくなった後、絶対に他人にはみせられないもの満載のハードディスクや個人ファイルが誰かにみられても平気な覚悟もできているんだな?」

広登「当然です!なあ、みんな!?」

暉「・・・・・・」

零央「・・・・・・」

彗「・・・・・・」

剣司「・・・・・・」

総士「・・・・・・」

広登「えっ」

総士「・・・・・・・なるほど、そういうことか」

剣司「まあ重要な問題だなあ、特に男にとっては」

一騎「だろ?」

暉「え、え、あの、オレたちがいなくなった後って、その、パソコンとか個人情報の中身とか調べられちゃうんですか?」

総士「ファフナーパイロットはアルヴィスの一員だ」

総士「同時に今後のパイロット育成のための被験者でもある。そのパイロットがどのような性格でどう操縦に影響を及ぼしたか解析し今後に役立てるために、アルヴィスがパイロットの所有物を徹底的に調査する」

暉「プ、プライバシーの権利は」

総士「そんなもの、ない」

暉「」

彗「あ、あの、でも確か持ち主がいなくなった後、起動したら指定のファイルを消してくれるアプリケーションとかありましたよね?あと暗号化ソフトも・・・・・・」

総士「アルヴィスを甘く見るな。人類の叡智の塊だぞ。CDCをフル動員してデータが消えても復元させるし、暗号も絶対解読する」

彗「・・・・・・」

剣司「一つ聞くけどよ、一騎、おまえでもみられたら不味いものもあるのか」

一騎「俺も男だからな。健全な男子が持っていておかしくないものは当然持ってるよ」

零央「そ、そうですか。でも男ならそれくらいは──」

一騎「ただ触手プレイものの画像だけは他人に見られたら死んでも死にきれない」

零央「」

総士「スカラベ型か」

一騎「うん」

総士「あのパスタをみて目覚めたのか?」

一騎「目覚めた」

零央(おれ、一騎先輩のこと尊敬していたのに・・・・・・・)

すみません >>6の前にこれが入ります

総士「・・・・・・・なるほど、そういうことか」

剣司「まあ重要な問題だなあ、特に男にとっては」

一騎「だろ?」

暉「え、え、あの、オレたちがいなくなった後って、その、パソコンとか個人情報の中身とか調べられちゃうんですか?」

総士「ファフナーパイロットはアルヴィスの一員だ」

総士「同時に今後のパイロット育成のための被験者でもある。そのパイロットがどのような性格でどう操縦に影響を及ぼしたか解析し今後に役立てるために、アルヴィスがパイロットの所有物を徹底的に調査する」

暉「プ、プライバシーの権利は」

総士「そんなもの、ない」

暉「」

彗「あ、あの、でも確か持ち主がいなくなった後、起動したら指定のファイルを消してくれるアプリケーションとかありましたよね?あと暗号化ソフトも・・・・・・」

総士「アルヴィスを甘く見るな。人類の叡智の塊だぞ。CDCをフル動員してデータが消えても復元させるし、暗号も絶対解読する」

彗「・・・・・・」

一騎「だから正直困っているんだ。たぶん俺の寿命が一番短いだろ?早めになんとかしなきゃならないから皆がどうするつもりなのか参考までに聞きたいんだ」

総士「ほかにやることがあるだろう」

一騎「じゃあまず暉」

暉「でぇぇっ!?お、お、お、オレはそんなもの持っていませんよ!」

一騎「・・・・・・」

総士「・・・・・・」

剣司「・・・・・・ふむ」

暉「ほ、本当ですってば!なんですか、剣司先輩!?その目は!」

剣司「いや、なんとなく直感なんだが、おまえは遠見とのツーショットのコラ画像とか作ってそうな気がしたからな」

暉「なななな何で知っているんですか!?」

広登「・・・・・・」

零央「・・・・・・」

彗「・・・・・・」

暉「あっ」

剣司「・・・・・・語るに落ちたな」

総士(剣司の天才症候群・・・・・・さすがだな)

広登「暉、その、ドンマイ」

暉「うう、そんな目でオレをみないでくれ」

一騎「気にするな、暉。俺だって遠見のコラ画像はもっている」

暉「えっ」

一騎「スカラベ型とからんでるやつだけど今度やるよ」

暉「いりませんよ!」

一騎「それじゃ、次は広登だな」

広登「フフフ、一騎先輩。オレの職業は何ですか?」

一騎「?」

広登「オレは希望を伝える竜宮島のアイドル堂馬広登です」

一騎「そうだったな」

広登「アイドルはファンの夢を壊しちゃいけないんです!特定の女の子と付き合ったりしません!ウンコもしません!エロ画像だって当然持ちません!」

一騎「おお」

剣司「いや、ウンコはするだろ」

広登「とにかく、オレは竜宮島のアイドルになると決めた時からそういうものは一切持たないことに決めたんです!だから問題ありません!」

一騎「凄いな」

広登「アイドルですから!」

剣司(おい、本当なのか?)

暉(間違いないです。広登、それまでのデータが入った外付けハードを全部叩き壊してましたから)

総士(徹底している。さすが校内放送で公言しただけはあるな)

一騎「それじゃ次は剣司だな。正直おまえの考えを一番聞きたかった」

総士「確かに剣司はこの手の話題に一番関心ありそうだな」

剣司「・・・・・・あー、確かに昔はいろいろ集めたね。容量もギガじゃ足りねえ。テラはいったな」

一騎「凄い!さすが剣司だ!」

暉「どこで集めてくるんですか・・・・・それで今は──」

剣司「以前はあったぜ」

一騎「そうか」

剣司「でも今はもうない」

一騎「えっ?」

剣司「咲良と付き合う時にな、俺の不手際で一部が見つかっちまって・・・・・・・」

暉「あー・・・・・・」

剣司「『全部出しなさい。でないとすり潰すから』と凄まれてな。それで全部提出せざるをえなくなっちゃって──」

剣司「結局、15時間近く正座させられて一つ一つの画像や動画を目の前で見せられそのたびに罵倒されて殴られて結局全部消された」

彗(要先生、鬼だ・・・・・・)

剣司「あれはマジで地獄だったな。もしまた見つかったから冗談抜きで命に関わるんで、もう何も持ってねえよ」

一騎「うーん、そうか」

一騎「御門はどうなんだ?」

零央「あ、あのそれよりこういうのはどうですかね?」

零央「同化現象が進むと結晶化するじゃないですか。ならばメモリか何かに全部保存して常に携帯していれば、同化が進んで結晶化したら同時にメモリも結晶化するんじゃないでしょうか?」

一騎「なるほど、それは思いつかなかったな」

零央「でしょう!?これなら他人にみられることも──」

総士「・・・・・・昔、L計画の時に同じことを考えた人がいたよ。将陵僚という人だ」

一騎「僚先輩が?」

総士「ああ、あの人はL計画の時、生きて帰ることを目的としていたが、万が一のためにメモリディスクを携帯していったんだ」

零央「そ、それでどうなったんですか?」

総士「本人は消えたよ・・・・・・でもメモリだけは結晶化せず座席に残ってた」

一騎「・・・・・・」

零央「・・・・・・」

総士「蔵前が見つけてくれてな。中身は生駒先輩、遠見先生、要先生、羽佐間先生の顔と外国人のヌードモデルを組み合わせた画像集だったようだ」

剣司「・・・・・・」

彗「・・・・・・」

暉「・・・・・・」

広登「・・・・・・」

総士「あの時の蔵前の死んだ魚のような眼は今でも忘れられないな」

一騎「携帯する方法もダメか」

零央(美三香との写真、そのつもりで持っているのにどうしよう・・・・・・)

一騎「僚先輩で思い出したけど、甲洋はどうだったんだ?」

総士「春日井甲洋の場合はその手の画像はいっさいなかったようだ」

剣司「へえ、さすが甲洋らしいぜ」

暉「紳士ですねえ」

総士「その代わり彼が主人公で羽佐間翔子をヒロインにした自作の小説が発見された」

剣司「おい」

総士「1冊300頁で14巻にもわたる長編ものだ。僕も目を通させてもらったが・・・・・・・かなりの力作だったな。未完なのが惜しいくらいだ」

一騎「それは一度読んでみたいな」

剣司「おまえだけは絶対読んでやるな」

総士「いつか帰ってきたら本人に直接渡して続きを書くよう伝えるつもりだ」

暉「そ、そうですか」

剣司「・・・・・・もう、帰ってこないんじゃねーか?」

一騎「衛はどうだったんだ?剣司」

剣司「え!?いや、あいつは、その特に何も──」

総士「小楯衛は自宅のパソコンから彼自身が登場する『機動侍ゴウバイン』の二次創作漫画が発見された」

剣司「何でおまえがバラすんだよ!」

総士「これもなかなかの感動巨編だったな。ゴウバインの大親友であり仲間からは尊敬や愛をよせられ敵からは恐れられ、驚くような能力を持った最年少の戦士マモル・コダテが敵と盛大に戦い、劇的に散って全員が悲しみに包まれる物語だ」

暉「・・・・・・あの、それなんてメアリー・スー・・・・・・・」

広登「暉、黙れ!」

総士「ぜひ原作者にも読んでもらおうと思って保さんにも手渡した。今後原作にも出てくるかもしれないぞ」

暉「総士先輩、本当に友達だったんですか?」

一騎「甲洋も衛もダメか。鏑木はどうするつもりなんだ?」

彗「・・・・・実はこのことは薄々知っていたんです。うちにはL計画で死んだ姉さんがいましたから」

剣司「あー、そうだったな」

彗「だから今回選抜されたとき、すでに対策をうちました」

一騎「本当か!?教えてくれ!どうするんだ!?」

暉「一騎先輩、必死すぎますよ」

彗「調査終了して返された姉さんのパソコンに全部保存したんです。これならおれの所持品じゃないし、アルヴィスも一度すでに調査を終えているものだから気づくこともないでしょう?」

一騎「なるほど、それは上手いな」

彗「でしょう!これで苦労して集めた里奈先輩の美尻写真集も誰にも見られることなく安全なところに──」

暉「・・・・・・」

彗「・・・・・・」

彗「・・・・・あっ」

一騎「鏑木は?」

零央「暉先輩に引きずられていきました」

広登「バカだな、あいつ。方法は上手くてもここでバラしちゃ何の意味もないのに」

一騎「うーん、なかなか上手い方法がみつからないな。今回ならば皆がいるし、いいアイデアが聞けると思っていたんだけど──」

総士「なに?『今回ならば』?」

剣司「おい、一騎。まさかお前、俺たち以外にもこの話──」

一騎「ああ、一人すでに相談した」

総士「待て!一騎。まさかお前、遠見に聞いたんじゃないだろうな!?」ガシッ

一騎「な、なんだよ、総士。急に怒ったりして」

総士「怒って当たり前だ!お前、よりにもよって──」

一騎「そんなことしないよ。遠見は女の子だ。こんなこと聞いたら失礼だろ?」

総士「フ、そうか。よかった」

一騎「だからカノンに聞いた」

総士「おい」

回想

カノン「・・・・・・」ボーゼン

一騎「──というわけなんだ。カノンはエロ画像の入ったハードディスクどうしてる?」

カノン「・・・・・・」

カノン「・・・・・・」ブルブルブル

一騎「カノン?」

カノン「バ、バカ!バカ!バカ!バカーーーーッ!!!!」ポカポカ

一騎(あれ、怒った?)

カノン「一騎のバカ!スケベ!スケコマシ!なんで私にそんなこと聞くんだ!私が知るわけないだろ!」ポカポカ

一騎「カノンはそういう画像持ってないのか?」

カノン「そ、そういう問題じゃない!そもそもなんで私に・・・・・・・はっ!?」

一騎「?」

カノン「か、一騎、なんで私にそんな相談するんだ?」

一騎「え、いや、それは」

カノン「まさか・・・・・お前、私がそういう汚らわしいものを持っている女だと思っているのか・・・・・・」ジワッ

一騎(え、泣かれた?)

カノン「・・・ひ、ひどい、ひどいよ、一騎・・・・・・」ポロポロ

一騎「ち、ちがう!そうじゃない。こんな恥ずかしいことカノン以外には聞けない!」

カノン「えっ」

一騎「カノンだから相談するんだ。俺が一番信頼しているお前だから聞きたいんだ!」キリッ

カノン「か、一騎///」パァァァァ

一騎「それにほら、遠見は女の子だし失礼だから」

カノン「」



回想終了

一騎「・・・・・・怒られた、今までみたことないくらい怒られた。さらに泣かれた、めちゃくちゃ泣かれた、ついでにショコラに噛みつかれた」

一騎「カノンに泣かれるのはいつも俺ばかりだな・・・・・・」

総士「人の台詞をとるな」

剣司「なんでお前はカノンにだけは天然でドSになるんだよ。あんまりいじめていたらそのうちあいつ病むぞ!?」

広登「一騎先輩、ひどすぎる」

零央「おれ、ほんとに尊敬していたのに・・・・・・」

総士「まったく、おまえという奴は」

一騎「それじゃ、総士はどうなんだ?いままで一人だけ何も言ってくれてないけど」

総士「なんだと?」

剣司「そういや、お前はどうしているんだ?俺たちと立場が少し違うだろ?」

一騎「まさか一人だけ優遇措置なんじゃ──」

総士「馬鹿な。僕はファフナーパイロットの指揮管理担当だぞ。立場上、みんなの模範であることが求められる人間がそんないかがわしいものを持つはずないだろう」

広登「さすがです!総士先輩!やっぱりアイドルと同じでみんなの模範にならなければなりませんよね!」

総士「大体ただでさえ忙しいのにそんなものに関わっている暇なんてあるか」

一騎(剣司、どうなんだ?)

剣司(うーん、どうも怪しいんだが、総士がもっているのが想像しにくくてなあ)

総士(・・・・・・)

総士(問題ない。すでに対処済みだ)

総士(一人島の外にアクセスできる権限をフルに使って集めた秘蔵の画像集、そして皆城総士本人音声朗読付き詩集『童貞』と『にんげんだもの(けいそ)』はすべて乙姫に預けてある)

総士(いくらアルヴィスでも島のコアである彼女まではハッキングできまい)

総士(完璧だ。なんの抜かりもない)

総士(・・・・・・ただこの事を頼んだ時、乙姫がまるで汚物をみるような眼で睨んでいたのが若干気にかかるが、彼女も最終的には了承してくれたし問題ないだろう)

総士(・・・・・・)

総士(・・・・そういえば、乙姫から転生した新しいコアにはまだ伝えていないな)

総士(近々目覚めるだろうから一度彼女にも確認する必要があるな)

一騎「ふう・・・・結局、総士たちに相談しても何もいい考えが思い浮かばなかったな」

一騎「このまま俺が死んだら、触手プレイ画像がみんなの眼に触れることになるのか・・・・・・ん?まてよ」

一騎「今までいなくなった後のことばかり考えていた。自分が死ぬことを当然の前提にして考えていた。でも結局いい解決策は思い浮かばなかった」

一騎「・・・・・なら、その前提を逆にしてみたら──」

喫茶『楽園』 七夕準備中

彗「回収は9割方完了です」

里奈「なんとか今日のお祭りに間に合うわね。ところであんた随分落ち込んでるけどどうしたの?」

彗「・・・・・・なんでもないです」

里奈「? まあいいか。一騎先輩、できましたぁ?」

一騎「もう少し」

里奈「考えすぎですよ。一番素直な願い事を書いてください」

一騎「ああ」



一騎の短冊
『生 き る』

おまけ

芹「織姫ちゃん、まずいよ。勝手に入っちゃ」

織姫「私は島のコアよ。竜宮島で私に行っちゃいけないところはないの」

芹「でも、ここ竜宮島全土に向けていつも放送するアナウンスルームだよ。こんなところで何するの?」

織姫「いいから。これをセットしなさい」

芹「なにこれ?」

織姫「すぐにわかるわ」

カチッ ザーザー

総士の声『皆城総士詩集傑作選「童貞」』

総士の声『見上げてごらん。あの日、晴れた日に雨が降ったね──』


おしまい

>>4>>7で内容がかぶりました。すみません
最終回まであと数時間、一騎、永遠の戦士でも何でもいいから生きろ


あと遠見先生は俺の嫁

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