P「765プロ超能力FILE」【FILE-8】 (48)

春香「おはようございまーす」ガチャ

響「はいさーい!!春香」

雪歩「おはよう、春香ちゃん」

春香「あれ?小鳥さんは?」

雪歩「今は買い物に行ってるよ」

春香「そうなんだ……ということは、今はこの三人だけ?」

響「そうだぞ!!他のみんなはレッスンや撮影に行っているからな」

春香「そうなんだ?二人は今日は仕事はないの?」

響「自分は今日はオフだぞ!!特に用事もないから、事務所でくつろいでたんだ」

雪歩「私もオフだよ。今日は真ちゃんのバラエティの生放送があるから、事務所で見ようかなって……」

春香「真のバラエティかぁ。今日もスポーツ系?」

雪歩「いや、昼前のバラエティニュース番組で、『私服大公開スペシャル』の企画……」

春香「えっ!?私服大公開!?」

雪歩「うん……」

春香「真、まさか……」

雪歩「いや、真ちゃん自身はフリフリ系の洋服はあんまり持っていないし、
   一応私は釘を刺しておいたけど……」

響「たしか今日はプロデューサーは同伴じゃないし……変な服着ていなきゃいいけど……」

春香「さすがにそこは真を信じる……いや、信じちゃ駄目か」

雪歩「ほんとに、誰も得しないし、誰も望んでないのに……」

春香(雪歩も結構えげつないこと言ってるよね……)

春香「ん?そういえば、この面子って……」

響「あ!!全員超能力持ちだぞ!!」

雪歩「た、確かにそうだね……」

春香「この事務所に四人……いや、プロデューサーさんも合わせたら5人も超能力者がいるなんてねー」

響「超能力者は超能力者に引かれるとかあるのかな?」

雪歩「どちらにせよ、プロデューサーには本当に感謝しなくちゃいけないよね」

春香「うん……。本当に、プロデューサーさんがいなかったら、どうなっていたことやら」

響「自分、まだ狼人間だったかも知れないぞ……」

雪歩「私だって、本当に恐ろしいことばっかりしてたし……。伊織ちゃんには何度も謝ったけど……」

春香「私は確実にアイドルを続けてられなかったね!!自信を持って言えるよ!!」

響「自分もだぞ……」

春香「千早ちゃんも、本当に大変だったし……。プロデューサーさんには本当に感謝だね」

響「自分は千早の時にはいなかったけど、大変だったらしいな……」

雪歩「うん……。あれ?でもあの時って、どうやって解決したんだっけ?」

春香「え?プロデューサーさんがプロデュースしてたと思うけど……」

雪歩「うん、それは覚えているんだけど……。ほら、あの状態でどうやって……」

春香「……確かに」

響「そんなに大変だったのか?今度千早に聞いてみれば……」

春香「千早ちゃんはあの時の話題は嫌がるからなぁ……」

雪歩「私も、自分がしたことを考えると、本当に申し訳なくなるから……」

響「確かにそうだな……。なら、今度プロデューサーに聞いてみよう!!」

春香「そうだね。予定表みた感じ、プロデューサーさんも昼前には事務所に来るはずだし」

響「でも、その時にはぴよ子も帰ってきてるんじゃないか?」

雪歩「あ、大丈夫だよ。小鳥さん、買い物って言っても、しばらくかかるって言ってたから」

春香「そうなんだね。何買いに行ったのかな?」

雪歩「うーん。本屋みたいなトコとは言ってたけど、詳しくは聞いてないなぁ」

響「ぴよ子って本も読むんだな。あんまり読んでるとこ見たこと無いぞ」

春香「確かに……。それにしても、小鳥さんって、何で結婚しないのかな?」

雪歩「優しいし、仕事中はずっとパソコンの前でカタカタ仕事してるし、すっごい美人なのに……」

春香「私が男だったら絶対に放っておかないのになぁ」

響「何か、人に言えないような趣味があるとかじゃないか?」

春香「小鳥さんが?」

響「実は特撮アニメが好きとか、壊滅的に料理が出来ないとか……」

雪歩「アニメに関しては分からないけど、小鳥さん、料理は凄く上手だって聞いたよ」

春香「え、そうなんだ?誰から聞いたの?」

雪歩「プロデューサー」

春香「へぇ〜……」
響「へぇ〜……」

春香「……」
響「……」
雪歩「……」

春香「なんでプロデューサーさんが小鳥さんの料理の味を知ってるの!!??」

響「どういうことだぞ!!雪歩!!」

雪歩「わ、私はこれ以上は知らないよぉ!!」

春香(まさかの伏兵ライバルがいたとは……!!しかも年上・美人・優しいの三拍子持ちの小鳥さんだとは!!)

P「おはようございまーす」ガチャ

春香「あ!!プロデューサーさん!!一体どういうことなんですか!?」

響「プロデューサー!!説明してもらうぞ!!」

雪歩「おはようございますぅ」

P「おはよう雪歩。それで、この二人はいきなりどうしたんだ?」

春香「どうもこうもないです!!プロデューサーさん、小鳥さんの家に行ったことがあるんですか!?」

響「しかも、手料理を食べたことがあるのか!?どうなんだ!?」

P「げっ……」チラッ

雪歩「す、すみません……ついうっかり……」

春香「原告は説明を要求します!!要求ですよ、要求!!」

響「隠し事は無しなんだからな!!」

P「えっと、それは……あ、そろそろ真の番組の時間じゃないか!?」

春香「逃げないで下さい!!」

響「プロデューサー!!」

雪歩「あっ、そうですね。それじゃあテレビ点けますね」ピッ



『きゃっぴぴぴぴーん!みんなのアイドル、菊地真ちゃんなりよ~!まっこまこり〜ん!!!』

春香「げっ」
響「げっ」
P「……」

雪歩「ああああああああああ!!!なんで!!真ちゃん!!そんなの誰も望んでない!!誰も得しないよぉぉぉ!!!」

『まっこまこり〜ん!!』キランッ

雪歩「ウィンクはかっこいいけど!!その服装じゃ意味がないよ!!あとその台詞!!放送事故だよ!!」

春香「どっから持ってきたのかっていうくらい派手なピンクの服だね……。これは酷い」

響「雪歩じゃないけど、本当に放送事故になるんじゃないかこれ……」

P「……」ブルブル

春香「ぷ、プロデューサーさん、大丈夫ですか……?」

響「ま、まぁ、心中お察しするぞ……」

雪歩「プロデューサー!!いますぐ、いますぐ真ちゃんを止めに──」

P「……かわいい……」ブルブル

春香「……へ?」

P「かわいい!!かわいすぎる!!これが真か!?本当に真なのか!?うおおおおおおおお可愛いあああああああ!!!」ガタッ

響「ぷ、プロデューサー……?」

P「天使かよ!!なんだよコレ!!可愛すぎだろ!!」

『まっこまこり〜ん♪』

P「まっこまこり〜ん!!まっこまこり〜ん!!」

春香「プロデューサーさん!!」

P「うるせぇ!!今俺はまこまこタイムの途中なんだよ!!邪魔するな!!」

春香「ぐはっ……何が起きてるの……?」

響「この異常な事態……間違いなく……」

雪歩「あっ!!みんなテレビ見て!!」

男芸能人1『まっこまこりーん!!』
男芸能人2『まっこまこりーん!!』
男アナウンサー『まっこまこりーん!!』

春香「な、なにこれ……出演者の男の人が全員真に向かって雄叫びを上げてる……」

真『つ、ついにみんなこの可愛さを分かってくれたのかなぁ……』テレッ

雪歩「違うよ!!どう考えても異常事態だよ!!」

響「確かに、これはどう考えても超能力だよな……」

春香「プロデューサーさん!!」

P「うるせぇ!!まっこまこりーん!!世界一可愛いまっこまこりーん!!」

春香「ぐはっ……駄目、完全に正気を失ってる……」

男スポーツタレント『な、なにが起こっているんでしょうか……?』

女アナウンサー『と、とんでもない人気っぷりですが……つ、次のコーナー行ってみます!!』

雪歩「数人は無事みたいだね……あ、無理矢理VTR挟んでる」

春香「予想してた方向とは違うけど、確かに放送事故にはなったね……」

響「あっ!!ネットでも、『まっこまこりーん』っていう書き込みで埋め尽くされてるぞ!!」

春香「こ、これ、真大丈夫なの……?」

雪歩「わ、私、真ちゃん迎えに行ってくる!!」ダッ

春香「う、うん!!私たちはプロデューサーさんをどうにかするから!!」

P「まことぉぉおぉぉぉ!!まっこまこりーん!!」

春香「ああ!!うるさいなぁもう!!」

響「真がテレビに映らなくなってから、テレビにすがりついてるぞ……」

P「はっ!!こうしている間にも、真が他の男に取られるかもしれん!!今すぐ迎えに行かなくては!!」ダッ

春香「あっ!!逃げた!!」

響「春香!!自分たちも追うぞ!!」

ガチャ

──テレビ局前

「おらー!!まことちゃんをだせー!!」

「まっこまこりーん!!まことちゃん、愛してるよー!!」

「まことちゃん!!まことちゃん!!可愛すぎるよおおおおおおおおおおお!!」

春香「な、何この大渋滞……!!」

響「きっとテレビを見た人達が押し寄せてるんだ……!!くそっ、雪歩もプロデューサーも見失った!!」

春香「と、とりあえず、いつも入ってる関係者口から入れてもらおう!!」

────
──…
─…

──テレビ局、控室前

春香「や、やっと真の控室まで着いた……」

響「真いるかな……?」

ガチャ

P「まっこまこりーん!!まっこまこりーん!!」

真「プロデューサーぁ!!もう辞めて下さいってば!!」

雪歩「真ちゃん!!もう辞めてって言ったじゃない!!ねぇ!!なんで!!なんで分かってくれないの!!??」

春香「……これは酷い」
響「これは酷いぞ……」

真「あ!!春香!!響!!早く助けてよ!!」

春香「いやぁ……私たちもどうすればいいのか……」

響「とりあえず、雪歩。雪歩は正気なんだから早く落ち着くといいぞ」

雪歩「あああああああ!!!真ちゃんなんでぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

春香「ていっ」ペシッ

雪歩「はあ……はあ……。こ、これに懲りたら、もうあんな恰好しちゃ駄目だよ」

響「とんでもない取り乱しようだったぞ……」

春香「いや、懲りたも何も、まだ解決してないじゃん……」

真「いや、そもそも何が起きてるのかさっぱりなんだけど……」

ガンガンッ

「まことちゃんがここにいるっていうのは本当かー!!」
「おらー!!はやく真ちゃんを出せー!!」
「まっこまこりーん!!」

春香「やばっ……ここからどう逃げる……?」

雪歩「……さっきの手を使うしかないかな……!!」

春香「え?そういえば、雪歩はどうやってここまで辿り着いたの?男の人が大勢いたけど……」

雪歩「群がってる男の人の『興奮』っていう感情、片っ端から消しながら……」

春香「超能力使ったの!?しかも、消すって言っても雪歩が出来るの自分への移植だけだよね!?」

響「だからあんなに興奮していたのか……」

真「超能力……?あ、この間の雪歩の異変ってもしかして……」

雪歩「……隠しててごめんね。私、超能力使えるんだ」

春香「ちなみに私も使えまーす」

響「自分も使えるぞ!!」

P「俺も使えるぞ!!」

真「えぇ!!みんな超能力者だったんだね……。この異常事態も……?」

春香「はっきりとは言えないけど、真の超能力が暴走してる可能性があるね」

真「え!?僕も超能力が……!?」

春香「まだはっきりとは言えないけど……。とりあえず、一旦、ここから逃げなくちゃ」

響「そうだな……ドアが今にも壊れそうになってるし……」

ガンガンッ
ガンガンッ

雪歩「それなら、さっきの方法で……!!」

春香「いや、そんなことしたら手がつけられない人が増えるだけだからね!?」

響「自分が狼人間になって……!!」

春香「それも駄目!!仮にもテレビ局だよ!!放送されちゃうよ!?」

真「そ、それならどうすれば……」

春香「……一つだけ、方法はある」

春香「あんまり、やりたくない方法ではあるけど……」

春香「みんな、作戦を言うから、聞いてね」

────
──…
─…

──控室前

男1「まことちゃーん!!そこにいるんでしょー!!出てきてー!!」

男2「まっこまこりーん!!」

男3「くそっ、全然出てこないな!!本当にここにいるのか……!?」

ガチャ

男1「あ、ドアが開いたぞ!!」

男2「誰か出てきた……!?」


一般人「駄目です!!ここにはもういません!!きっと裏口から逃げたに違いないです!!」

男3「なに!?中は誰がいるんだ!?」

響「な、なんだぞお前ら!!」

雪歩「ど、どうしたんですかぁ!?」

P「……」

一般人「見ての通り、別の765プロが影武者として入っていたみたいです!!」

一般人「裏口はこっち!!みなさん行きますよ!!」ダッ

男123「「「うおおおおお!!まことちゃああああん!!!!」」」


ドドドドドド


────
──…
─…

────
──…
─…



──事務所

真「……ふう、とりあえず、ここまで来れたね……」

雪歩「お疲れ様、真ちゃん。なんとか隠れてたのバレなかったみたいだね」

響「疲れたぞ……」

雪歩「とりあえず、春香ちゃんにメール送っておくね」

響「そうだな……まだ、ひょっとしたらあの連中の中にいるかもしれないし」

P「まことおおおおおおおおお!!!ちゃんと事務所に着くまで黙ってたよー!!!まっこまこりーん!!」

真「うわぁっ!!」

P「ほら、約束のまっこまこりーん!!お願い!!お願いします!!」

真「え、えっと……」

P「お願いしますううううう!!約束したじゃないかああああああ!!」

響「真、うるさいから一回だけやって黙らせてくれないか?」

真「う、うん……い、いきますよ?」

真「ま、まっこまこりーん……」

P「ああああああああああああああ!!!ありがとう!!ありがとうまこと!!すげぇ可愛い!!可愛すぎる!!」

真「はぁ……これが素だったら凄く嬉しいのに……まさか超能力だなんて」


響「たぶん……『真を見た男性が、真のことを異常に可愛く見える』とかそんな感じだと思うぞ……」

真「なんだよそれ……。喜んでいいのか分からないや……」

雪歩「真ちゃんは、こんな感じの男の人に囲まれたいの?」

真「い、いや……。早く、この超能力がなくなってほしいです……」

ガチャ

一般人「ただいまー……疲れた……」

響「くっ……まさか事務所まで侵入してくるとは!!」

雪歩「す、すみませんが部外者は出て行って下さいぃ!!」

一般人「あっ、リボン付けるの忘れてた……。……っと。ただいま」シュルシュル

響「あ、春香おかえりー」

雪歩「春香ちゃん、お疲れ様。今すぐお茶入れるね」

春香(……ほんと、この能力、傷つくんだよね……はぁ……)


────
──…
─…



春香「それで、大体の事情は理解出来た?真」

真「うん……ここにいるみんなは超能力者で、僕もその可能性がある。でも、その力は暴走してる。
  それを治せる可能性があるのが……」

P「まっこまこりーん!!まっこまこりーん!!」

響「そう、この変態プロデューサーだけだぞ」

春香「……という訳で、プロデューサーさん。真の超能力を、プロデュースしてもらえませんか?」

P「嫌だ!!」

雪歩「……」

P「こんなに可愛い真をプロデュースするなんて、おこがましいにもほどがある!!真は完璧だ!!まっこまこりーんだ!!」

春香「……」

真「……」

響「……」

春香「……どうする?」

響「雪歩が、プロデューサーの『可愛い』とか『好き』って感情を移植するのは?」

雪歩「うーん、その場合、あまりに量が多いから、私がどうなるか分からないっていうのと……。
   あと、結局真ちゃんを見たら、また戻るんじゃないかなぁ」

春香「トリガーは『まっこまこりーん』だったかもしれないけど、根本的に超能力は続いているわけだしね」

響「な、なら!!真が直接お願いしてみたら!!」

真「……プロデューサー。僕の超能力、プロデュースしてくれませんか?」

P「……真のお願いでも、それは無理だ。なぜなら、真をプロデュースするのに、俺は小さすぎる人間だからだ……」

春香「カッコつけてるのかも知れないけど、本当に気持ち悪いね、この人」

雪歩「でも、どうしたら……。このままだと、事務所に誰かが突撃してきてもおかしくないよ……」

春香「やっぱり、超能力には超能力……!!って言ってもなぁ……」

響「春香の能力も、自分も能力も、この事態を集収させるようなことは出来ないし……」

雪歩「私の能力も、根本的な部分はどうしようもないからね……」

春香「千早ちゃん……も駄目だしなぁ」

響「他に、誰か超能力者はいないのかな……」

真「プロデューサーさん、この事務所内に、他に超能力者はいないんですか?」

P「ぐっ……それは、プライバシーに関わるから……」

真「……教えてくれたら、さっきの、もう一回やってあげますから」

P「います!!あとここにいる春香響雪歩の他に、5人!!」

春香「えっ!!!!!???」

響「えっ!!!?!!!!」

雪歩「えっ!!???!!」

真「そ、そんなにいるんですか!?だ、誰なんですか!?」

P「そんなことよりまっこまこりーん!!まっこまこりーん!!」

真「ああもう!!まっこまこりーん!!これでいいですか!?」

P「うああああああああああ可愛い!!!可愛いよ真!!」

春香「それで、プロデューサーさん!!他に5人ってどういうことなんですか!?」

P「まっこまこりーん!!まっこまこりーん!!」

真「それでプロデューサーさん!!他の五人は誰なんですか!?」

P「ぐぐっ……それだけは、やっぱり……」

春香「くそったれ!!」

響「千早を抜けても、あと4人は確実にいるはずだぞ!!」

雪歩「その四人なら、誰か役に立つ超能力を持っているかも……!!」

ガチャ

雪歩「あっ、四条さん!!おはようございますぅ!!」

響「貴音―!!おはようだぞ!!」

真「貴音さん、おはようございまーす!!」

春香「貴音さん!!貴音さんは間違いなく超能力者だ!!」

貴音「おはようございます、萩原雪歩、響、真。そして春香。出会い頭に、突拍子も無い事を言いますね」フフッ

貴音「そしてプロデューサーは……何をしていらっしゃるのですか?」

P「まことおおおおおお!!さっきまでの迷惑そうな顔もいいけど、一山越えたみたいに無視する顔もすげぇ可愛いよ!!」

春香「この人のことはどうでもいいんです!!それより貴音さん、貴音さんって超能力者ですよね!?」

響「今、色々あって、真とプロデューサーが大変なんだ!!」

貴音「ふむ……。まずは、現状について、お話を聞かせて貰いましょう」

────
──…
─…

────
──…
─…


貴音「なるほど……状況は理解出来ました」

春香「それで、貴音さん!!」

貴音「落ち着きなさい、春香。確かに……わたくしは超能力を持っています」

雪歩「!!」

真「!!」

響「えぇー!!今まで全然気付かなかったぞ……」

貴音「ですが、今回の事態においては、わたくしの能力はあまり意味の無いものです。
   お力になれずに、申し訳ありません」

春香「そ、そんな……ちなみに、どんな能力なんですか?」

貴音「……ふふっ、とっぷしーくれっとです」

雪歩「それにしても、四条さんも超能力者だったなんてびっくりしました……」

春香「私はなんとなく予想ついてたけどね!!」

貴音「わたくしも、こんなに多くの者が超能力を持っているとは知りませんでした」

響「それにしても、貴音の能力でも駄目となると……残る能力者は、三人」

春香(残るアイドルは、美希、あずささん、亜美、真美、伊織、やよい……って、むしろ超能力持ってないアイドルって三人だけ!?)

春香(もはやアイドルにとって超能力は必須の能力なのかも知れない……)

ハム蔵「ヂュイ!!」

響「あっ、ハム蔵!!何持ってるんだ?」ヒョイ

響「ん〜?なになに……765プロ超能力FILE……?」

P「!!!!!」

春香「えっ!!なにそれ!!」

ハム蔵「ヂュイ!!」

響「プロデューサーの机の上にあったそうだぞ!!えっと、なになに……」

P「やめろ!!プライバシーの侵害にも程があるぞ!!」ガシッ

春香「真!!」

真「まっこまっこりーん」

P「あああっっ!!くっそ!!天使かよ!!まっこまっこりーん!!」

響「FILE No.1……自分の事が書いてあるぞ!!」

貴音「なんばぁに……これはわたくしのことが書いてありますね……ふふっ」

雪歩「FILE No.4……私のことですぅ!!」

春香「えっ!!響が1ってことは、私のは!?ねぇ!?私にも見せてよ!!」

P「まっこまこりーん!!……はっ!!今はとにかくあのFILEを取り戻さなくては!!」ガシッ

響「あっ!!」
貴音「はっ!!」
雪歩「ああっ!!」
春香「あああっ!!」

P「全く……これには人に知られたくないようなことだって書いてるんだ。勝手に見るなよ」

響「うう……少ししか見れなかったぞ……」

春香「全く見れなかった……」

P「よし、これは一旦鍵付きのデスクに入れておいて……まっこまこりーん!!」

真「正気に戻ってくれたのかと思ったらこれだよ……」

雪歩「でも、FILE No.3とNo.5の人は見えちゃった……」

春香「えっ!?誰々!?」

雪歩「これ、勝手に言って良いのかなぁ……勝手に見ちゃって言うのもなんだけど……」

響「確かに……自分も、知らない間に人に知られてたら、少し嫌だぞ……」

春香「ここまで勝手に見ておいて!?二人も結構ひどくない!?」

雪歩「で、でも!!能力的には、たぶんこの辞退を集収させるようなものでは無かったと思うよ……」

春香「……ってことは、No.7のあと一人……。その人に賭けるしかないってことだね……」

ガチャ

小鳥「は〜、遅くなっちゃった。ごめんね雪歩ちゃん、遅くなって」

雪歩「あ、お帰りなさいですぅ」

小鳥「いつの間にかこんなに増えちゃって……って、プロデューサーさんは何を……?」

P「まことぉ、どうしてお前はそんなに可愛いんだ……?おかしいだろ、おかしいだろうがよぉ……」

春香「ねぇねぇ、もう小鳥さんに相談しようよ。小鳥さんならなんとかしてくれるかもよ」ヒソヒソ

響「いや、ぴよ子のことだ……。ショックでおかしくなるか、警察沙汰になるぞ……」ヒソヒソ

雪歩「一人ずつとかならともかく、一気に全員教えるのは可哀想かも……」ヒソヒソ

小鳥「み、みんな揃ってコソコソ話なんてどうしたの?ちょっと寂しいなー」

春香「い、いえ!!なんでもありません!!」

小鳥「なんでもないって言っても……あれ、プロデューサーさんよね……?」

P「まっこまこりーん!!世界一可愛い菊池真ちゃんはここにいます!!」

真「プロデューサー……」

春香「気にしないで下さい!!あれも演技の練習の一環ですので!!」

小鳥「そう……?それじゃあ、とりあえずみんなの分のお茶入れてくるわね」

雪歩「あっ、私も手伝いますぅ!!」

スタスタ

春香「はぁ……。本格的にどうする?このままだと、事務所の全員はおろか、世界的にまずいことになるかもよ」

響「正直、事務所内にここまで超能力者が多いと、隠す意味もないような気がしてきたけど、他の人はどうか分からないもんな……」

春香「それに、例えば超能力を持ってないのが亜美や真美だとしたら、それは面倒くさいことになりそうだし……」

貴音「プロデューサーがプロデュースしたにも関わらず、皆に言っていないということは、
   それに関しては詮索すべきでは無いと思いますよ、春香」

春香「それはそうですけど……。でも、とりあえずこの状況はどうにかしないと……」

< ここで少し溜めて冷ましてから入れ直すと……
< なるほどねー!!ありがとう、雪歩ちゃん!!早速やってみるわね……

春香「あっちはあっちで盛り上がってるみたいだけど……」

響「あっ、そういえば、ぴよ子の買い物、やけに時間かかってたけど、何買ってきたんだろうな?」

春香「確かに。本屋みたいなトコって言ってたし、何か本を買ったのかな?」

響「自分も結構本読むのが好きなんだ!!ひょっとしたら、今日発売の話題作かも……!!」

春香「持ってた袋、机の上に置いたままだし、確認してきたら?」

響「うん!!話題作の本だったら、ぴよ子の後に借りようかな!!」タッタッタ

響「さてさて、ぴよ子はどんな本を……ん?結構薄い本なんだな……」ペラペラ

響「」

春香「響ー?どんな本だったー?」

響「」

春香「……ひびきー?」

響「う、う、う、う、うぎゃああああああああああああああ!!!!」

貴音「」ビクッ

春香「ど、どうしたの響!?」

小鳥「どうしたの響ちゃ……はっ!!!!」ダダダダッ

響「ぴよ子!!ぴよ子は変態だったのか!?変態事務員だったのか!!??」

小鳥「よ、読んだのね!?ち、違うのこれは!!間違って買ってしまって!!」

響「間違っても何も、10冊近く同じようなの買ってるじゃないか!!!」

春香「え、なになに!?今回私だけ仲間はずれ多くない!?どういうこと!?」

P「まっこまこ……あっ!!小鳥さん!!また仕事中に薄い本買いに行きましたね!?」

小鳥「ち、違うんです!!今回は書いてません!!あれから執筆は停止中ですから!!」

響「か、か、書いてたのか!?こんな内容の本を!?うぎゃあああああ!!本当に変態だったぞー!!」

春香「えっと……なになに……こ、これって……」

小鳥「あああっ!!見ないで春香ちゃん!!私のイメージが!!私が必死に作り上げてきた出来る大人女子のイメージがぁ!!」

P「そんなもの、この間の一件以来とっくにありませんよ!!」

真「この間の一件って……小鳥さん、前になにかやらかしたんですか?」

P「ああまことぉぉぉぉ!!可愛すぎる!!そうなんだよ!!小鳥さん、糞みたいで酷い超能力を無差別に使いまくってるんだ!!」

春香「は!!!!???」

響「は!!!???」

真「えっ!!!??」


小鳥「あ、あれは違うじゃないですか!!プロデューサーさんが勝手に私の机を漁ったのがいけないんですよ!!」

P「漁ったも何も、堂々と一冊机の上に置いてたじゃないですか!!あんなの誰もちょっとは見てしまいますよ!!」

小鳥「それは片付け忘れていただけで……!!」

春香「す、す、ストーーーーーーップ!!どういうことなんですか!?小鳥さんが超能力!?」

響「超能力者はアイドルなんじゃなかったのか!?」

P「俺はそんなこと言ってないぞ。なー、真」

真「た、確かに……事務所内には他に5人としか……」

小鳥「ご、5人もいるの!?そんなたくさんいたなんて……」

響「正確には小鳥さんを除いて8人らしいぞ!!とりあえずここにいる面子は全員持ってるぞ!!」

貴音「超能力者のばぁげんせえるですね」

春香「そんなことより!!小鳥さん、小鳥さんの超能力って……?」

P「聞くな!!この世で一番恐ろしい能力だ……!!」

小鳥「そ、そんなことないですよ……」

響「あのプロデューサーに『一番恐ろしい』とまで言わせる能力……」

貴音「お、お化けなどを召喚したりなどでしょうか……?」ビクビク

春香「そ、それは一体どんな能力なんですか……!?」

小鳥「え、えっと……」

P「駄目だ小鳥さん!!言ったら取り返しが付かなくなるぞ!!」

春香「この人は放っておいて下さい!!この人、そして真を救うことが出来るかもしれないんです!!」

小鳥「……!!それなら、少し恥ずかしいけど言うわね……」




小鳥「『ある人を題材にした薄い本を書き、その薄い本を本人に読ませ、購入してもらうと、
    その人の性的趣味が薄い本と同じになる』……って言う能力です……」

春香「」

響「」

真「」

貴音「」

P「oh……」

雪歩「はーい、お茶を入れてきましたぁ♪」

雪歩「あれ?みなさん固まってどうしたんですかぁ?」

春香「えっと……その……」

響「」

貴音「面妖な」

真「もはやそれって超能力って言うんですか……?」

小鳥「うーん、私もこの間プロデューサーさんに言われて自覚したんだけど……どうもそうみたいなのよねぇ……」

雪歩「えっ?ひょっとして小鳥さんって超能力者だったんですか!?」

春香「ごめん、雪歩はちょっと黙ってて」

雪歩「うぅ……ひどい……」

P「……全く。ほら、空気が悪くなっただろ。早くみんなで雪歩のお茶を飲もう。美味しいぞ」ズズー

P「ほら、真もぐいっと!!ほらほら」

春香「……そうか。この能力なら……」

P「やめろ春香。それ以上言うんじゃない」

春香「小鳥さん……この能力なら、いけます!!この事態を収めることが出来ますよ!!」

響「ど、どういうことだ春香!?」

真「本当かい春香!!」

小鳥「この事態っていうのが、私の隠していた趣味趣向がバレたことなら、嬉しいんだけど……」

春香「いえ!!そちらは正直どうにもなりませんが、この惨劇は止めることが出来ますよ!!」

P「やめろ春香!!その方法には倫理的に大きな穴があるんだ!!」

真「プロデューサーはちょっと黙っていて下さい!!」ゴスッ

P「ヴォ……暴力的な真も可愛い……」バタッ

春香「真が能力を制御するためには、プロデューサーさんをまともにする必要……いや、正確には、真に執着している状態を治せばいい」

小鳥「ちょ、ちょっと、まだ事態が飲み込めてないんだけど……」

雪歩「えっとですね……」

────
──…
─…

小鳥「なるほど……私が薄い本を買いに行っている間に、そんなことが起きていたのね……」

響(もう隠す気も無くなったんだな。清々しいぞ)

春香「それじゃ、小鳥さんも理解してくれたみたいなので、この状況を打破する作戦を伝えます」

春香「まず、小鳥さんが、プロデューサーを主人公とした、ホモ漫画を書きます」

真「」

春香「それをプロデューサーに購入してもらい、プロデューサーをホモにします」

貴音「面妖な」

春香「ホモになったプロデューサーなら、きっと真の超能力からは逃れられるはずです。そこで、プロデュースしてもらいます」

雪歩「……確かに、これなら……!!」

響「いや、色々突っ込みどころはあるぞ……」

真「それって、僕のために色々な人が犠牲になってる気が……」

小鳥「私はついこの間もプロデューサーの薄い本を書いたから、問題無いけど、プロデューサーがそれを素直にしてくれるか……」

響「これ以上突っ込みどころを増やさないで欲しいぞ……」

P「そうだ……俺はやらないぞ……」ヨロヨロ

真「あ、プロデューサー起きたんですね」

P「俺はもうホモにはなりたくない……!!」

響「駄目だ!!突っ込みどころが多すぎて何も突っ込めないぞ!!」

雪歩「プロデューサー、ホモだったんですか……?」

P「違う!!断じて違う!!この鳥の罠に掛かって、無理矢理ホモにさせられたんだ!!もう治したぞ!?」

小鳥「あ、あれは事故です!!私は超能力なんて知らなかったんですから!!」

春香「その出来事に関してはまた今度詳しく聞くとして……」

春香「小鳥さん、プロデューサーさん、この案、乗って頂けますか?」

小鳥「私は……。というより、今の私はプロデューサーに能力を制限されてるから……」

春香「小鳥さんが能力を使うなら、もう一度プロデューサーにプロデュースしてもらわないといけないということですね。
   それなら……プロデューサーさん、どうですか?」

P「……俺は、一時だとしてもホモにはなりたくないし、それになにより……」

P「こんなに可愛い真を、俺がプロデュースするなんて、無理だ……」

真「……プロデューサー」

真「……今のプロデューサーは、僕の超能力によって、僕が可愛く見えてるだけです」

P「いや!!そんなこと……そんなこと……!!」

真「……言い切れないような素直なところが、プロデューサーらしくて好きですよ……」

真「……でも。僕はこんな能力じゃなくて、ありのままの自分で、可愛いって言って欲しい」

真「幻想の自分じゃなくて、素の自分で……プロデューサーに、可愛いって言って欲しいんです!!!」

P「……真……」

真「だから……!!お願いします!!僕のために、ホモになって下さい!!」

P「……」

P「……分かった。俺はホモになる」

春香「プロデューサーさん……!!」

雪歩「プロデューサー……!!」

小鳥「プロデューサーさん……!!」

貴音「あなた様……!!」

響(今日の晩ごはん何食べようかなー)

────
──…
─…



P「……これで、小鳥さんの超能力は完全に復活させました」

小鳥「はい……。ここからは、私の出番ですね」

春香「お願いします。真の超能力を打ち破れるように、女には全く興味の無い、ガチホモを描いて下さい」

雪歩「濃厚な作品をお願いしますぅ」

小鳥「任せて……!!さいっこうの作品を作るわ!!」

────
──…
─…


小鳥「」シュバッ!! パシュ!!

真「凄い……!!速すぎて筆の動きが見えないなんて!!」

────
──…
─…



小鳥「出来たわ……文句なし、ガチホモの薄い本よ」

春香「では、早速ですがプロデューサー。お願いします」

P「ああ、それではまず、試し読みさせて頂きます」ペラ

────
──…
─…



P「文句なし、ガチホモです。小鳥さん、これいくらですか?」

小鳥「プライスレス……と言いたい所ですが、超能力のためですから、相場でお願いします」カタカタッ ターンッ

P「はい。お釣りなし、ぴったりです……。確かに購入致しました……!!」

春香「……」

小鳥「……」

P「………うっ!!!」

P「……」

真「……プロデューサー……」

P「真……。色々迷惑かけて、すまなかったな」

真「いえ……!!こちらこそ、すみませんでした……」

P「……今の俺は、お前の超能力の影響を受けてないから、正直、さっきまでの異常なまでの可愛さ、愛しさを抱いてはいない」

真「……」

P「だが……それでも。超能力を受けていなくても、俺がホモだとしても……!!」

P「お前は最高に可愛い。これだけは、間違いなく言える!!!」

真「……プロデューサー!!!」

春香「プロデューサーさん……」ブワッ

P「行くぞ真……幻想ではなく、本物のお前を、世界に知らしめるために!!」

P「これから──」



P「『特別レッスン』を始める!!」


P「『ステップ1』真、アイドルっていうのは『偶像』。ファンの人達に、一時の夢を与えるのが仕事だ。
  だが……アイドル自身までが、『幻想』に囚われる必要はない」

真(……なんだろう、この……本当の自分が戻ってくる感じ……)

P「『ステップ2』お前の言うとおりだったよ、真。幻想の自分ではなく、ありのままの自分を魅せる。
  それが本当のアイドルと言えるし、ファンの人達も、それを求めているんだ」

真(すっと、肩の力が抜けていく……今までより、ずっとずっと楽な気持ちだ)

P「『ステップ3』超能力なんか使わなくても……お前は可愛いよ。いつも通り、ダンスが得意で、スポーツが好きで……
  本当は誰よりもお姫様に憧れている真は、何よりも可愛いさ」

真(すごく、気持ちが落ち着く……これが、本当の僕)

P「『特別レッスン』一回目、終了……真、大丈夫か?」

真「プロデューサー……ありがとうございました」サッ

P「ああ……こちらこそ、ありがとう」サッ

ギュッ

響(なんで握手してるんだろう)

春香「……これで、一件落着ですね」

雪歩「ネットでも、急に書き込みの数が減りました……超能力は、解除されたみたいです」

貴音「皆の衆、本日は、まことににお疲れ様でした」

真「みんな、本当にありがとう……!!」

P「ははっ、本当にお前らには迷惑かけちまったな……」

小鳥「いえいえ、これくらいなら……」

春香「はい!!だって私達……」

春香響雪歩貴音真小鳥P「「「「「「「仲間だもんげ!!!」」」」」」」

P「おっ、もうこんな時間か……。今日は社長と今後の方針についての話し合いを飲み屋でする約束があるからな」

小鳥「そういえばそうでしたね。他の子達は律子さんと私で送り迎えする予定ですので、大丈夫ですよ」

春香「あっ、もうそんな時間か!!私も帰る準備しなくちゃ!!」

雪歩「私ももう帰らないとお父さんに怒られますぅ!!」

真「僕も今日はもう疲れたから休みたいな……」

響「自分もだぞ……」

P「それじゃ、今日はもう解散ということで!!お前ら、気を付けて帰れよー!!」

春香「はい!!プロデューサーさんも、お気をつけていってらっしゃい!!」

P「おー!!また明日なー」ガチャ



小鳥「なんか忘れてる気がするんだけど……なんだろう?」

春香「うーん……まぁ、いつか思い出すんじゃないんですか?」

小鳥「そうよね。今日はもう疲れちゃったし、みんなも早く帰る準備をしましょうか」

響「今日は本当に大変な一日だったぞー!!」

アハハハハハ…

これで本編は終了です。
以降二レスほどおまけが続きます。

! FILE No.8 !

===『特殊魅了』 - 菊池真===
本人が最もお気に入りの決めポーズをすることで、女性愛好者に対しての魅了を発動する。
異性ではなく『女性愛好者』に向けた魅了であり、男性に於ける同性愛者には発動せず、女性に於ける同性愛者には発動する。
これはテレビ等の媒体を通しても発動することが出来るが、写真等の静止画の場合は発動しない。

また、魅了であるが、本人への虜になるというよりは、本人を異常に可愛く見えるという方が正しい。
そのため、魅了に掛かった人間の行動は具体的には法則性はない。(会いに行こうとする者もいれば、可愛さのあまりに苦悩する者もいる)

プロデュースの際に「この力に頼らずに可愛くなりたい」と強く願っていたため、プロデュース後は能力は使用出来なくなっている。
これはプロデュースによる制限ではないため、二度と能力が復活することはない。

! ANOTHER FILE HINT !


──事務所、深夜

P「ん……やっと終わった」

P「机の上に置いておいてもいいかな……ん?なんだこの書類……?」

『アイドル事務所のプロデューサーと、社長の薔薇物語』


P「」



P「は?」

P「ふ、ふざけんなよ……こんなもの、没収するしかないだろ!!」サッ

P「まったく……まさか小鳥さんにこんな趣味があったとは……」

P「他のアイドルに見られても困るし、とりあえず家に持って帰るか……」




P「……うっ!!」

お付き合い頂きありがとうございました。
次回はFILE-7を投下予定です。
次回もよろしくお願いします。

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