ジャック『モヒカンが街で暴れ回ってるらしいぞ!』 遊星『何!?』 (316)

クロウ「 モヒカン?あのモヒカンか?」

ジャック「あのモヒカンだ」

ブルーノ「モヒカンぐらいなら騒ぐことじゃ」

ジャック「それがかなりの人数でどいつもこいつも俺より身長の高い奴らばかりだ」

クロウ「どうすんだ遊星」

遊星「・・・」

ジャック「遊星!」

遊星「行こう」

クロウ「おう!」

ブルーノ「あまり乗り気じゃないね、珍しい」

遊星「ちょっとな」

ブルーノ「?」

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クロウ「こりゃ酷いな」

牛尾「相変わらず来るのが早えな、お前ら」

遊星「牛尾」

ジャック「モヒカン軍団はどうした!?」

牛尾「ずらかっちまったよ」

クロウ「治安維持局が動くって事は、何か訳ありか?」

牛尾「お前らZっていう野盗集団知ってるか?」

遊星「聞いた事がある。違法Dホイールで世界各国を駆け回りカードを強奪して行く集団だと」

クロウ「ま、まさか」

牛尾「そのモヒカンZがシティに上陸したって事よ」

ジャック「何だと!?」

牛尾「気をつけろよ。リーダー格は身の丈3mはある男だそうだ」

遊星「身の丈3m・・・そんなデュエリストが本当に居るのか?」

ジャック「モヒカンZは何処へ行ったんだ」

遊星「リーダー格が3mでその他がジャック並ならかなり目立つはずだが」

クロウ「男だらけなのか?」

ブルーノ「女性型モヒカンなんて滅多に居ないよね」

遊星「!」

ジャック「何か閃いたのか」

遊星「ああ」

クロウ「居場所が分かったってのか!?」

遊星「カードを強奪する事に執念を燃やし尚且つ男だらけならば行き先は二つしかない」

ブルーノ「さすが遊星!」

ジャック「ならば二手に分かれて」

遊星「いやここは鬼柳やプラシドを応援に呼ぼう」

クロウ「あいつらが居れば百人力だからな!」

南ネオドミノシティ~レッドアイズ・ブラック・ソープ~

アキ「あら?遊星にジャック達も」

クロウ「よっ!」

ジャック「モヒカンが来なかったか?」

アキ「モヒカン?」

遊星「ああ」

ブルーノ「アキさんが居るソープランドにならモヒカン軍団も」

アキ「さあ?」

遊星「バイト中にすまなかったな」

ジャック「しかし裕福な癖にアルバイトをするとは」

アキ「お小遣いぐらい自分で稼がないとね」

遊星「女子高生のアキがバイトしていると言うのに」

クロウ「無職のノッポは一日中グダグダしてやがるもんな」

ジャック「何度も何度も不採用される俺の身にもなれ」

ボマー「ぐわああああああああああああああああああああ」

鬼柳「遊星か?お前が睨んだ通りモヒカン軍団がカードショップで遊んでやがったぜ」

「何だてめえら!」

プラシド「この街の仕置人だ」

「仕置人!?」

鬼柳「今風に言えば仕事人か?俺は仕置人の方が気に入ってるけどよ」

「ジード!変な2人組が殴り込んできたぞ!」

プラシド「あれがモヒカン軍団の頭か」

鬼柳「頭にZ-666・・・」

プラシド「知ってるのか」

鬼柳「俺が収容所に居た頃の隣の房の奴だぜ」

プラシド「ムショ仲間ってやつか」

鬼柳「とりあえず教えてやるよ!この野郎の罪状は!」

鬼柳「仲間のカードとDホイールを奪ってぶっ殺しやがったクソ野郎だぜ!なあジード!!」

遊星「鬼柳!」

鬼柳「早えな遊星」

遊星「何処でも行ける扉だ」

クロウ「でっけえ・・・」

遊星「モヒカン軍団の頭か」

ジード「Zだ」

鬼柳「名はジード」

遊星「ジード・・・」

鬼柳「こいつは俺が収容所に居た頃の」

プラシド「仲間のカードとDホイールを奪って殺した奴だそうだ」

遊星「殺した?ジードだったな、まさかと思うが殺した仲間は少年じゃないか?それも荒波のボートに縛ったまま乗せて」

ジード「良く知ってるじゃねえか、てめえは何者だ」

遊星「チーム5D'sの不動遊星だ。こっちはジャック」

ジャック「他人のDホイールとカードを奪うとは許せん!」

遊星「奪ったカードを返してもらうか」

鬼柳「それと罪償え!てめえは死刑囚じゃねえのか!!」

ジード「黙れ!カードを奪って何が悪い!」

ジャック「貴様!」

ジード「こんな世の中じゃカードを奪われる奴が悪いってもんだ!」

プラシド「確かに一理ある」

クロウ「お前!」

プラシド「カード社会においてカードは命以上のものだ。それを奪われる奴にデュエリストの資格などはない」

「そうだそうだ!」

プラシド「ただし外道には今日を生きる資格は無いがな」

遊星「この街に乗り込んできたのが運の尽きだったな」

ジード「何だと?」

遊星「俺達がこの街の法律だ。行くぞみんな!」

クロウ「チーム5D'sだ!当たると痛えぞ!」

ジャック「どうやら雑魚は片付いたようだが」

クロウ「頭は遊星だ」

ジード「こ、こいつ・・・強い!」

遊星「生憎だが鍛え方が違うんだ」

ジード「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

遊星「一つ聞きたい!お前を野に解き放ったのは誰だ!」

ジード「そんな事・・・誰が言うか!」

遊星「誰かが手引きしたはずだ!言ってみろ!」

ジード「舐めるなよ!不動遊星!」

遊星「粗暴な見た目に似合わず恩義を感じているのか?」

ブルーノ「遊星!」

遊星「大丈夫だ。どんな大男にも弱点がある」

ブルーノ「弱点?」

遊星「肛門から直に殴れば誰だって戦闘不能になる!」

ズボッッ

牛尾「ご苦労だったな遊星」

遊星「いつもの事だ」

ジャック「どうするんだ?そいつを」

牛尾「色々と聞かねえとな。まさかZの頭がジードだと思わなかったぜ」

クロウ「しっかりしろよ!」

牛尾「面目ねえ」

ジード「・・・」

遊星「どうした?」

ジード「そいつは剣を持ってやがった。バカでかい剣を」

クロウ「何言ってんだこいつ」

ジード「何でもドラゴン狩りを生き甲斐にしてるんだとよ。デッキにドラゴン族を入れてる奴はみんな標的って事だ」

遊星「どうして突然」

ジード「肛門に拳ぶち込まれちまったら誰だって目覚めるぜ」

遊星「・・・そうだな」

ジャック「さっきの話をどう思う」

遊星「この地球上にドラゴン族モンスターをデッキに入れてる奴は何人居ると思う」

クロウ「戦士族とドラゴン族は人気・・・ちょっと待てよ」

遊星「ここに居る三人は全員シグナーの竜を持っている」

ブルーノ「それだけじゃないよ!アキさんも」

ジャック「龍可もそうだな」

クロウ「鬼柳もミスティだって」

遊星「・・・」

ジャック「剣を持ったドラゴン狩りを生き甲斐にする奴か・・・」

遊星「ああ」

クロウ「何か久しぶりに大暴れしたって感じだよな。どうするよ?」

遊星「今日は外食をしよう」

クロウ「ジャックの奢りでな」

ジャック「おい!」

翌日

遊星「おかしいな・・・ここに入れておいたはずだが」

クロウ「どうした遊星?」

遊星「ポケットの中に入れておいた赤青キャンディが行方不明になった」

ブルーノ「盗まれたの!?」

遊星「ジャック」

ジャック「俺はそんな物に興味は無い」

クロウ「そうだぜ。ジャックが盗む物ってのは自分にとって価値のある物だろ?」

遊星「そうだったな。すまないジャック」

ブルーノ「色んな道具をポケットの中に入れてるから無くしちゃうのも無理ないよ」

遊星「そうだな」

ジャック「何か無くなれば直ぐに俺が盗んだという風潮はどうにかならんのか」

遊星「俺の心の傷はそう簡単には癒えない」

遊星「そのうち出てくるか」

クロウ「出かけるのか?」

遊星「ミーちゃんとな」

クロウ「また野良猫とデートか?お前もジャックも相手が居て羨ましいぜ」

遊星「クロウだってそのうち」

クロウ「俺はバリバリの硬派なんだよ!」

遊星「・・・」

ブルーノ「落ち着いてよクロウ」

クロウ「ったくよ」

ジャック「留守は任せておけ」

クロウ「早く帰って来いよ!」

遊星「ああ」

ブルーノ「ミーちゃんだって」

クロウ「俺は死ぬまで硬派貫くからな」

ジャック「その赤青キャンディとは何だ」

クロウ「赤いキャンディを食えば10年若返り」

ブルーノ「青いキャンディを食べれば10年歳を取るんだよ」

ジャック「俺にはまるで必要の無い代物だ」

クロウ「好き好んで食う奴は居ね」

ムクロ「遊星!とんでもねえゲロマブが街に出現したぞ!」

ジャック「何だと!?」

ブルーノ「見慣れない顔だね」

クロウ「炎城ムクロってんだ」

ブルーノ「凄い奇抜な格好してる」

クロウ「行くぜジャック!」

ジャック「ゲロマブだと?下らん!硬派はどうした!?」

クロウ「硬派よりもスケベ心の方が勝ってんだよ」

クロウ「結局来てるじゃねえか」

ジャック「遊星不在時の時は俺がリーダーだ」

クロウ「何がリーダーだよ、大体てめえは」

ブルーノ「あ、あれ!」

クロウ「あれかムクロ?」

ムクロ「ああ」

クロウ「すっげえ綺麗な脚してるぜ」

遊星「だが貧乳だ」

ブルーノ「遊星!?」

ジャック「いつの間に」

遊星「ムクロからのメールで飛んで来た」

ムクロ「よっ」

遊星「久しぶりだなムクロ」

遊星「しかし何処かで見た事がある・・・何処だったか」

クロウ「最近記憶が飛ぶ事があるよな。多忙すぎて」

遊星「そうだな」

フランク「あ、あの女は!」

クロウ「誰だこいつ」

ジャック「何処かで見た覚えがある・・・遊星」

遊星「フォーチュンカップで龍可とデュエルした男だ。確か収容所に入れられた気がするが」

フランク「ま、間違いない!そこの女!」

「!?」

フランク「姿形は違えど私には身に覚えがある!お前は!」

「ハッ!!」

フランク「ぎゃああああああああああああああああああああああ」

クロウ「蹴り一発で吹っ飛ばすとは」

ブルーノ「あのか細い脚なのに・・・まさか」

遊星「デュエルの腕前はかなりのものと見た」

ジャック「待て!」

「な、何?」

ジャック「凄まじい蹴り技だな・・・女でここまでの物とは」

「まあ遊星達に比べれば」

ブルーノ「知り合い?」

遊星「あれだけマブい女ならばパンツを拾っている」

ブルーノ「うん」

ジャック「しかし蹴り技で俺以上の者は必要無い」

クロウ「おいジャック」

ジャック「来い」

「ちょっと待って!何でいきなり」

ジャック「今のモーションはサテライト時代に俺が我流で身につけた蹴りだ。なぜお前がそれを」

「見様見真似で」

遊星「見様見真似?まさか・・・」

クロウ「凄え・・・」

ブルーノ「あんな細い脚でジャックと蹴り合戦するなんて」

遊星「見様見真似で他人のデュエル技を盗むデュエリスト・・・天才と呼ばれている龍可ならば」

クロウ「どうしたんだ遊星」

遊星「だが見た目的に俺達より歳上だ・・・いや赤青キャンディの効果ならば12歳の龍可は22歳に」

クロウ「遊星!」

遊星「そんな訳が無いか」

ジャック「くっ・・・」

「も、もういいでしょ?脚が」

ジャック「俺にも誇りがある!」

遊星「病弱な龍可がジャックと張り合えるわけが無いか・・・ストップだ!」

ジャック「止めるな遊星!」

ドスッ

ジャック「」

遊星「ならば気絶させるまでだ」

遊星「強いな」

「じゃあ私は」

遊星「名は」

「・・・」

クロウ「下着の色は聞かなくていいのか」

遊星「下着の色は3番目の質問だと相場が決まっている」

クロウ「あ、そうだったな」

タッタッタ

ブルーノ「逃げちゃったよ!」

クロウ「逃げられちまったよ」

遊星「ああ」

ブルーノ「しかしジャックと競り合うなんてね」

遊星「俺だって驚いている・・・喧嘩自慢のジャックと互角に蹴り合うなんて」

クロウ「ジャック!」

ジャック「・・・奴は」

遊星「走り去って行った」

ジャック「くっ」

遊星「負けたな」

ジャック「お前が止めて居なければ!」

遊星「いいや負けていた。なぜならジャックは無意識のうちに手加減をしていたからだ」

ジャック「俺が手加減だと?」

遊星「俺とお前は文字通り兄弟同様に育って来た。動きを見ればわかるさ」

ジャック「・・・」

遊星「強いぞ」

ジャック「次は俺が勝つ」

クロウ「大丈夫なのかよ?」

ジャック「特訓すれば強敵だろうと何だろうと勝てる!」

遊星「とりあえずゲロマブ子と名付けよう」

ブルーノ「いいセンスだよ、遊星」

翌日

龍亞「大変だよ!」

クロウ「何だって!?」

遊星「・・・」

ジャック「・・・」

クロウ「今日は俺が仕切らせてもらうぜ!」

ジャック「勝手にしろ」

クロウ「何があったんだ?」

龍亞「牛尾のおっちゃんが遊星達を呼んで来いって」

クロウ「だってよ、行こうぜ」

ジャック「あいつも何かあると俺達を頼るな」

遊星「大体の事は俺達が暴れて解決させるからな」

ブルーノ「そうだよね」

クロウ「牛尾!」

牛尾「来たな」

遊星「何があったんだ?」

牛尾「それが」

「ここは部外者の立ち入りは禁止しているが」

ジャック「何だこいつは」

牛尾「今日からうちで配属された奴でな」

「誰なんですか課長補佐」

牛尾「知らねえのか?こいつらはチーム5D'sの」

「早い話が素人だ。捜査の邪魔になる」

クロウ「何だと!」

ジャック「スーツでばっちり決めてるな。汗臭い治安維持局捜査第一係の連中にしては異色だ」

遊星「見るからに高級そうだ。あれは英国製だな」

クロウ「あのスコッチ野郎!」

ブルーノ「スコッチ?」

クロウ「あのキザったらしい野郎の事だぜ。全身イギリス製で固めてるんだろ?だったらスコッチだ!」

遊星「確かにスコッチの言ってる事には一理あると思う」

ブルーノ「あの若いお兄さんのあだ名がすっかりスコッチだ」

ジャック「何故だ」

遊星「今回の件はどう考えたって治安維持局の件だ。だからこそ」

バァンッ

ジャック「銃声!?」

クロウ「さっきの方角からだぜ」

ブルーノ「遊星」

遊星「行こう」

クロウ「何だってんだよ。ったくよ」

牛尾「いきなり発砲する奴があるか!」

「あいつは明らかに拳銃を所持していた」

牛尾「いいか、銃ってのは最終手段だ。デュエリストなら拳かカードでだな」

「撃たれる前に撃つのが私の信条だ。死にたくありませんからね」

牛尾「・・・」

「安心してください。死んではいませんから」

遊星「そこで倒れているのはさっきの件の」

牛尾「容疑者だ」

ジャック「撃たれたのか」

「またか」

クロウ「スコッチ!デュエリストが拳銃を使うなんて邪道だぜ!」

「牛尾課長補佐は彼らを贔屓目で見ているが赴任したばかりの私からすれば素人も素人・・・特にそこの箒頭」

クロウ「てめえ!!」

遊星「やめるんだクロウ!」

クロウ「離せよ遊星!」

牛尾「お前も言い過ぎ・・・何処行った!?」

ブルーノ「さっき転がってた犯人に手錠をかけて去って行ったよ」

クロウ「何であんなムカつく奴を!」

牛尾「知らねえよ。課長に聞けよ」

ジャック「狭霧の奴も妙な男を拾って来たものだ」

クロウ「今度会ったらタダじゃすまさねえ!」

ブルーノ「公務執行妨害で捕まっちゃうよ!」

クロウ「ああいうキザったらしい野郎は青春を謳歌してねえよ。なあ遊星!」

遊星「あ、ああ」

ブルーノ「珍しく怒ってるねクロウが」

ジャック「こいつは狂犬みたいな時が多々あるからな」

遊星「それにスコッチみたいなタイプはクロウが1番嫌いそうだ」

数日後

遊星「しかし何だな」

ジャック「どうした」

遊星「これを見てくれ」

クロウ「レッドアイズ・ブラック・ソープがブルーアイズ・ホワイト・ソープに押されてるってか」

遊星「ああ」

ジャック「ソープランドも今や群雄割拠だからな」

遊星「世はまさに大ソープ時代ってやつだ」

ブルーノ「うん」

遊星「一つ言える事はネオドミノシティにあるどのソープも実物とパネルが一緒だ!」

ジャック「一切の嘘は無い!」

クロウ「だからこそ大人も子供も楽しめるってわけだぜ!」









続く

アキ「遊星!私がアルバイトしているソープランドに変なお客さんが来たわ!」

ジャック「何だと!?」

遊星「・・・」

クロウ「・・・」

ジャック「文句は無いな」

クロウ「好きにしろよ」

遊星「ジャックが担当すると時給10円になるが」

アキ「うん」

ジャック「10円!?」

遊星「そうでもしないとジャックの借金を回収できない」

クロウ「悪いなアキ」

ブルーノ「恨むならジャックを恨んで」

ジャック「どいつもこいつも」

遊星「さあ行こうか」

ジャック「それで変な客とは」

アキ「あの人よ」

ジャック「変・・・モンスターだぞ!」

クロウ「んなバカな!モンスターが実体化するわけが」

遊星「ならば、これを使おう」ゴソゴソ

ブルーノ「それは?」

遊星「モンスター探知機だ」

ブルーノ「さすが遊星!」

ピピピピピ

ジャック「どうだ」

遊星「モンスターだな」

クロウ「おいおい、マジか?だってよ」

遊星「デュエル中ならいざ知らずデュエルモンスターの実体化とは」

ジャック「どうなっているんだ」

ジャック「名を名乗れ・・・その必要は無いか」

クロウ「機械軍曹、深海の戦士、ハーピィ・レディ、ジャッジ・マンそして人造人間サイコショッカー」

遊星「目的は何だ」

機械軍曹「ソープランドを味会うために生き返ったのだ」

ジャック「生き返った?」

サイコ・ショッカー「そうだ!お前達も童実野民ならば海馬瀬人を知っているな」

ジャック「それがどうした」

サイコ・ショッカー「私達はかつて海馬瀬人により電脳世界へと葬られたBIG5!」

遊星「成る程、悠久の時を経て復活し手始めにソープランドに」

サイコ・ショッカー「ああ」

クロウ「上等だぜ!」

ジャック「表に出ろ。相手をしてやる」

深海の戦士「若造め」

ジャッジ・マン「目に物を見せてくれる!」

機械軍曹「ぐわああああああああああああああ」

深海の戦士「ぐわああああああああああああああ」

ハーピィ・レディ「ぐわああああああああああああああ」

ジャッジ・マン「ぐわああああああああああああああああ」

サイコ・ショッカー「ぐわああああああああああああああああああ」

ジャック「大した事は無いな」

サイコ・ショッカー「お、おのれ!」

遊星「どうやら早く片付きそうだ」

ジャック「古臭いゾンビ共め」

サイコ・ショッカー「このままでは・・・」

深海の戦士「・・・」

「BIG5よ!」

深海の戦士「そ、その声は」

「今は退散しろ。ジャック・アトラスは今のお前達ではどうにもならぬ」

深海の戦士「は、はい!」

ジャック「忽然と姿を消したな」

遊星「・・・」

クロウ「しかし海馬なんて懐かしい名前だぜ」

ブルーノ「遊星は前にタイムスリップして武藤遊戯や遊城十代に会ったんだよね?」

遊星「ああ」

クロウ「ふーん・・・あのスターダスト強奪犯の時だったよな」

遊星「きっとジャックの子孫だ」

ジャック「・・・」

遊星「これでアルバイトに精が出せるなアキ」

アキ「精子もいっぱい出せるわよ!」

ジャック「さすが十六夜だ」

クロウ「アキにかかればどんな野郎も精子塗れってもんだぜ!」

ブルーノ「うん!」

アキ「何たってレッドアイズ・ブラック・ソープのNo.1だから!」

深海の戦士「これが今の海馬コーポレーションの現状・・・」

サイコ・ショッカー「お久しぶりです。剛三郎様」

剛三郎「そいつを見ろ」

ハーピィ・レディ「ひぇ!」

剛三郎「そこに転がっているのは現社長の海馬慶喜だ。マヌケな経営者よ」

ジャッジ・マン「お聞かせ願いたい・・・何故」

剛三郎「今の海馬コーポレーションは最早この私が築いた威光を完全に失われている」

サイコ・ショッカー「まさか私達がこうして再び人間界にたどり着いたのは」

剛三郎「私の力だ」

機械軍曹「さ、さすがだ。あのアホボンの瀬人とは違う」

剛三郎「瀬人が天寿を全うし5世紀の時が流れ街も大きく発展し変わっていた。しかしだ!」

剛三郎「今の街の支配者は海馬コーポレーションではなく治安維持局!この現状をどう見る!」

深海の戦士「取り戻しましょう・・・そしてかつての繁栄を」

サイコ・ショッカー「街だけでは無く世界を!この地球全土を海馬コーポレーションの物に!!」

剛三郎「フハハハハ!!!」

ジャック「そう言えばレッドアイズ・ブラック・ソープがブルーアイズ・ホワイト・ソープに追い込まれていると聞いたが」

アキ「そうなのよ」

遊星「ここにはアキが在籍していると言うのに」

アキ「超大物が居るのよ」

ブルーノ「超大物?」

アキ「天上院明日香って知ってる?デュエルアカデミアの女生徒の憧れの的でね」

ジャック「知らん」

クロウ「こういう時はデュエリスト名鑑だ遊星!」

遊星「任せろ」ゴソゴソ

クロウ「有名なのか?」

アキ「遊城十代さんの同級生よ」

クロウ「へえ」

アキ「その正統な流れを組む天上院明日香さんの子孫がそこのNo.1なのよ」

遊星「あったぞクロウ!」

クロウ「おお!すっげえ!!」

ジャック「なるほど成人式の日に十代世代は遊戯世代に全面戦争を仕掛けて圧勝したと」

遊星「そのようだな」

クロウ「この万丈目ってのシンクロ召喚したのか!?こいつらの年代にシンクロって!」

遊星「無い」

ブルーノ「カイザーって人はエクシーズでヨハンって人はペンデュラム?聞いた事が無い召喚法だ」

遊星「十代さんはその十数年後に一回り下の女性と結婚し2人の子宝に恵まれたそうだ」

ジャック「どんな奴なんだ」

遊星「天下無双ってところだ」

ジャック「天下無双か」

ジャック「最大の謎は万丈目とかいう男がシンクロ召喚をしたという記述だ・・・何者なんだ」

クロウ「しかし有名じゃねえんだな。強い世代だってのに」

遊星「マジンガーZとグレートマジンガーならZの方が有名の理論だ」

ブルーノ「でもジョナサンとジョセフの理論だとどっちも有名だよ?」

遊星「その場合はジョナサンとジョージ2世の理論になる。ジョセフは厳密に言えばジョナサンの孫だからな」

ブルーノ「あ、そっか・・・」

ジャック「負けるなよ十六夜」

十六夜「任せて!」

遊星「さすがはアキだな」

クロウ「前から気になってたけどアキのシグナーの痣が消えてるよな」

ジャック「そう言えば」

アキ「何かいつの間にかね」

遊星「痣が無くても絆は変わらないさ」

ブルーノ「僕だって無いしね!」

ジャック「じゃあ帰るとするか」

アキ「おおよそ3時間だから30円ね」

遊星「その30円をクロウに渡せば借金が少し減る」

ジャック「これでは俺のタダ働きだぞ」

クロウ「文句言うんじゃねえよ」

遊星「借りた物は返すのがルールだ」

ジャック「それぐらい言われなくてもわかっている」

大下「しかし人間の肉体を再び取り戻せるとは」

大瀧「私としてはハーピィ・レディの肉体が気に入っていた」

大岡「それで具体的には」

大田「何をすべきか」

大門「・・・剛三郎様」

剛三郎「チーム5D'sを手始めに」

大下「ソープランドに行きたい」

剛三郎「BIG1のお前が何を」

大門「決まりですな」

大岡「私の計算では溜まりに溜まった性欲を発散させる事で頭がフル回転するかと」

大田「BIG2が居ないぞ!?」

大門「奴は昔から性欲の塊よ。走って行ったのだろう」

剛三郎「好きにしろ」

大下「では」

剛三郎「どうにも頼りにならん連中よ・・・奴らを生き返らせる事で吉と出るか凶と出るか」

翌日

ブルーノ「遊星!」

遊星「何!?」

ジャック「・・・」

クロウ「・・・」

遊星「俺だな」

クロウ「ったくよ」

ジャック「好きにしろ」

遊星「何かあったのか?」

ブルーノ「熊が逃げ出したんだって!」

遊星「それは大変だ」

ジャック「遊星」

遊星「行こう!熊を捕らえに」

ジャック「熊の1匹や2匹なんぞ」

ブルーノ「逃げ出した熊っていうのはサバンナ熊って言って本気になればライオンすらデュエルで倒すんだって」

遊星「地球上最強に近い動物か」

ブルーノ「多分ね」

クロウ「とんでもねえな」

ボマー「ぐわあああああああああああああああああああああああああああああ」

クロウ「ボマー!」

ジャック「あ、あのフルチンの赤いTシャツを着た奴が」

遊星「熊だな」

「プゥ・・・」

クロウ「ボマーを投げ飛ばしたにしては優しそうな顔してるな」

遊星「いや歴戦の闘士だ」

ジャック「外見は可愛らしいが相当な修羅場をくぐり抜けて来ているぞ」

「プゥ・・・」

「プゥ・・・」

ジャック「どうする遊星」

遊星「相手が半裸なら俺は全裸になる」

ブルーノ「さすが遊星!」

「プッ!」

クロウ「奴さんもやる気満々って感じだぜ」

遊星「さあ来い!」

「・・・」

遊星「・・・」

ジャック「一瞬でも気を抜いたら最後だぞ」

クロウ「負けんじゃねえぞ遊星」

ブルーノ「遊星・・・」

「・・・!」

遊星「デュエル!!」

「・・・」

遊星「はぁはぁ・・・強かった」

クロウ「やったぜ!」

遊星「後は動物園に」

「待ってくれ」

ジャック「喋ったぞ!?」

「私の話を聞いてほしい」

遊星「・・・聞かせてもらおうか」

クロウ「お、おい遊星」

遊星「俺の名は不動遊星」

「私の名はプー・・・君達の力を貸してくれ!」

遊星「どういう事だ」

「遡ることは3ヶ月前」

遊星「共に生活する仲間共々、悪徳ハンターに襲われて」

クロウ「動物園にぶち込まれたってわけか」

「私とした事が不覚だった。仲間を守るべき森の守護者である私が・・・」

ジャック「殴り込みだな」

遊星「勿論だ」

「すまない」

遊星「それはお互い様さ」

「私が殴り飛ばした彼にこれを食べさせてあげてくれ」

ブルーノ「それは?」

「蜂蜜だ」

遊星「すまないプー」

「彼を傷つけたのは私だ」

クロウ「許せねえよ!動物を大切にしねえ奴は!!」

遊星「ああ!」

クロウ「チーム5D'sだ!当たると痛えぞ!」

「な、何だこいつら!?」

ジャック「熊の仲間を解放しろ!」

「た、助けて!」

ブルーノ「子豚が!」

遊星「プー!お前は仲間を救い出すんだ!」

「君は」

遊星「この動物園の経営者を叩き潰す」

ジャック「ハンターと繋がっている以上はお前達も同罪だ!」

クロウ「どう見積もったってカタギじゃねえよな?ポン刀なんか持ってよ」

ジャック「来い。動物の苦しみを教えてやる」

遊星「・・・何だこの強大なデュエルエナジーは」

クロウ「おい遊星!」

ジャック「ボヤボヤするな!」

遊星「ああ」

ジャック「こんなものだ」

クロウ「余裕だぜ」

遊星「ブルーノはプーと共に何処でも行ける扉で彼らの故郷へ行ってくれ」

ブルーノ「遊星達は?」

遊星「どうやら奴らの中にとんでもない男が紛れ込んでいる・・・そこだ!」

シュッ

パシッ

「どうやら腕は鈍ってないようだな遊星」

ジャック「こ、こいつは」

クロウ「てめえ・・・」

ブルーノ「し、知り合い?」

遊星「かつて俺達と共に育った男・・・里親に出され亡くなったと聞いていたが」

ジャック「一輝・・・」

クロウ「一輝が生きてやがったなんて」

遊星「お前が奴らのボディガードみたいな真似を」

遊星「何故だ一輝!」

一輝「お前達はデスクィーン島という島を知っているか」

ジャック「何だそれは!」

一輝「サテライトなどという生温い地獄で育ったお前達とデスクィーン島へ送られた俺とでは雲泥の差がある!」

クロウ「ふざけんじゃねえ!いきなり再会して何ふざけた事を言ってるんだ!」

一輝「お前達の噂は幾度と耳にしていた」

遊星「この目は地獄を見て来た男の目だ」

ジャック「それと動物狩りと何の関係がある!」

一輝「フッ」

ジャック「何が可笑しい!」

一輝「悪事を働けば遊星らが動き出す・・・俺はお前達を始末しに来た!」

一輝「ハウスで育った想い出を消し去ってくれる!!喰らえ遊星!」

遊星「みんな逃げろ!」

一輝「鳳凰幻魔拳!!!」

鬼柳「おい起きろ」

プラシド「・・・」

ジャック「ここは」

鬼柳「気絶してたんだよ。お前ら」

クロウ「いててて」

遊星「・・・」

ジャック「一輝は!?奴は!」

鬼柳「その一輝からの伝言だ」

プラシド「次は無い」

遊星「負けたようだな・・・」

ジャック「見事なまでにな」

クロウ「ガキの頃から喧嘩自慢だったが」

ジャック「あれ程の実力だとは」

遊星「・・・」

プラシド「俺と戦うまで負けは許さんと言ったはずだぞ!」

遊星「・・・」

プラシド「遊星!」

遊星「ジャック、クロウ」

プラシド「俺の話を」

鬼柳「やめとけって、やり合うんだろ?一輝ってのと」

遊星「ああ」

ジャック「やるしかあるまい」

クロウ「居場所は」

遊星「一輝の拳が直撃する前に奴に発信機を取り付けておいた」

プラシド「その場所は」

遊星「おそらくデスクィーン島」

鬼柳「だったら満足して来いよ遊星、ジャック、クロウ」

ジャック「任せておけ!」

遊星「鳳凰幻魔拳・・・今まで多くのデュエリストとデュエルをして来たが一輝のデュエルスタイルはあまりにも未知数だ」

翌日

クロウ「しかし一輝が生きてるなんてな・・・考えてみりゃハウスで育った連中はみんな街から出てそれぞれやりたい事をしてんだよな」

「・・・」

クロウ「あれはスコッチ・・・おい!」

「またお前か」

クロウ「何やってんだ?」

「捜査の邪魔だ」

クロウ「ムカつく野郎だな!だったら何で1人で張り込んでんだ!」

「俺は俺のやり方でホシをあげる。牛尾課長補佐達にはそれぞれのやり方ってやつがある」

クロウ「チームプレーってのはねえのか!」

「無いな」

クロウ「お前なあ!」

「・・・どうやら俺の勘が当たったようだ」

クロウ「おいスコッチ!」

遊星「見てみろ」

ジャック「一郎と桃子が結婚したのか?あいつら」

遊星「スミスなんて紛争地帯にアカデミアを設立したそうだ」

ジャック「みんなハウスから育ちそれぞれの道に進んでいるのだな」

遊星「ああ」

ジャック「一輝との決着は」

遊星「俺がつける」

ジャック「やれるのか?同じ釜の飯を食った男を」

遊星「多分な」

ジャック「・・・」

牛尾「邪魔するぜ」

遊星「どうした牛尾」

牛尾「ちょっと話しておきたい事があってよ」

遊星「いいぞ」

ジャック「・・・」

「動くな!」

「治安維持局!?」

クロウ「馬鹿野郎!いきなり拳銃を出す奴があるか!!」

「離せ」

クロウ「やるならデュエルにしろ!」

「その軽率な判断で殺されるかもしれんのだぞ」

クロウ「うっ・・・」

「いいか動くな、動けばお前達を撃つ」

クロウ「何て冷え目をしてやがるんだ・・・」

「こんなものだ」

クロウ「は?」

「徒手空拳で戦うよりカードで戦うより拳銃で威嚇すれば相手は簡単に怯む」

クロウ「・・・」

「殺られる前に殺る精神だ」

牛尾「あれは1年前の事だ・・・」

遊星「・・・」

牛尾「当時のあいつは聞いた話じゃ今とは違って心の優しいセキュリティだった」

ジャック「それが何故」

牛尾「お前ら竜神会って知ってるか?」

遊星「ネオドミノシティの裏社会の顔役の一つである竜神会の事か」

牛尾「あいつとあいつの先輩は竜神会の武器密輸を押さえるために捜査をしていたそうだ。そして」

遊星「・・・」

牛尾「あいつは一瞬、撃つのを躊躇った。その隙を突かれ先輩は撃たれちまったらしいぜ」

ジャック「それが今の冷酷非情のスコッチを生み出したというわけか」

牛尾「行きすぎた捜査方針に拳銃の乱発、暴力・・・行き場の無い奴をうちが拾ったってわけだ」

「大変です牛尾課長補佐!」

牛尾「どうした?」

「また派手にやらかしました!」

牛尾「あの野郎・・・」

牛尾「いい加減にしろ!」

「・・・」

ジャック「お前もか」

クロウ「文句ならスコッチに言えってんだ!」

遊星「少しいいか」

「何だ」

遊星「拳銃はそんなに必要なのか?」

「ああ」

遊星「だったら撃たれる覚悟があるというわけだな」

「それがどうした」

遊星「ならば俺を撃ってみろ」

牛尾「何言ってんだ遊星!」

遊星「もし死んだとしてもスコッチを裁かないでくれ」

クロウ「遊星!」

遊星「心配するな。何とかなる」

「・・・」

遊星「・・・」

「はっきり言って、この街は最悪だ。毎日のように事件が起こっている」

遊星「それを解決させるのが俺達の役目だ」

「素人に頼る理由が無い」

遊星「撃ってみろ」

「・・・」

遊星「撃て!」

牛尾「ど、どうなっちまうんだ」

ジャック「心配するな」

遊星「撃てないのか」

「無防備のお前を撃ち抜く理由は無い」

遊星「俺は平気な顔して下着も盗むし今から俺の拳がお前の腹を殴り飛ばすぞ」

チャキッ

「後悔するなよ」

「!」

遊星「こういう事だ」

クロウ「弾丸を掴みやがった」

「・・・」

遊星「必要が無いのさデュエリストに拳銃なんて」

「邪魔したな」

牛尾「まさか弾丸を掴むなんてよ」

遊星「弾道と銃声から計算しタイミング良く掴めば簡単にできるんだ」

ブルーノ「さすが遊星!」

クロウ「スコッチ!」

ジャック「全く心が読めん奴だ」

遊星「撃った瞬間に何となくスコッチの真意がわかった気がする」

ジャック「どういう事だ?」

遊星「牛尾の言う通り本質は心優しい男だ」

クロウ「・・・」

遊星「行こうか」

ジャック「ああ」

クロウ「・・・」

ブルーノ「何処に?」

遊星「デスクィーン島」

ブルーノ「僕も」

遊星「すまないな。これは俺たち孤児の問題なんだ」

ブルーノ「でも僕だって」

ジャック「大人しくしていろ!」

クロウ「俺らが居ねえ時はお前が街を守ってくれよ」

ブルーノ「・・・」

遊星「デスクィーン島へ行く前に少し寄りたい場所がある」ゴソゴソ

ジャック「何処へでも行くぞ」

遊星「少しかかるが」

ブルーノ「ただい・・・」

鬼柳「やっと帰って来たな」

プラシド「・・・」

ボマー「行ったのだな」

ブルーノ「うん」

プラシド「かつての旧友とか」

鬼柳「あいつらなら出来るだろうぜ」

ブルーノ「何で勝手に入り込んでるんだろ」

プラシド「それはどうだろうな」

鬼柳「あ?」

プラシド「あの3人は鳳凰幻魔拳を受けて敗北しているのだぞ」

鬼柳「それでも立ち上がってるじゃねえか」

プラシド「・・・」

鬼柳「デュエリストは1度食らった技は2度も通用しねえんだよ」

数日後

遊星「デスクィーン島」

ジャック「殺伐とした島だ」

クロウ「まるで地獄だぜ」

遊星「待ってろ一輝!俺達の力でお前を闇から引きずり出してやる!」









続く

数時間前

遊星「準備は整った。デスクィーン島へ」

プルルルル

遊星「はい」

クロウ「んだよ。いきなり電話なんて」

ジャック「だから電源をオフにしろと俺は」

遊星「・・・わかった」

クロウ「誰からだ?」

遊星「ブルーアイズ・ホワイト・ソープのNo.1からの指名だ」

ジャック「何だと!?」

クロウ「危ねえ事件なら牛尾やスコッチにでも任せりゃいいじゃねえか、特にスコッチの奴はゴチャゴチャうるせえんだから」

遊星「そう言うな」

クロウ「じゃあ行こうぜ」

遊星「住所は聞いている。このタケノコプターで飛んで行こう」

ジャック「ああ」

ピンポーン

ガチャッ

クロウ「うおっ!」

アスカ「・・・」

ジャック「こいつがブルーアイズ・ホワイト・ソープのNo.1にして天上院明日香とかいう奴の子孫の」

遊星「要件を言ってくれ」

アスカ「じ、実は」

ジャック「さっさと言え!」

クロウ「いきなり怒鳴るなよ」

アスカ「私見たんです!」

遊星「一体何を」

アスカ「変な人達がロボットを作っている場面を」

遊星「ロボット?詳しく説明してくれないか」

アスカ「は、はい」

ジャック「何で怯えているんだ。こういう奴はどうも好かん」

クロウ「デュエリスト名鑑によれば天上院明日香ってのは平気な顔して男のキンタマを蹴っ飛ばしたりするんだと」

ジャック「だが子孫にはその血を引いて居ないようだな」

クロウ「アカデミア男子生徒ガン掘り事件・・・ペニバンで不良学生を調教し更生させたんだと」

ジャック「古き良き熱血教師ってわけか」

クロウ「ラグビーとかサッカーよりも巨乳女教師のガン掘りは効果がありそうだぜ」

ジャック「だがあれは何だ!ガン掘りしそうな顔をしていないぞ!」

クロウ「あれだろ。両親共にツッパリだったけど子供達は平凡パターンってやつ」

ジャック「・・・俺もお前も両親が居ないからイマイチわからん」

クロウ「一回り下の教え子の保護者だったけど子供ができて結婚?ハンパねえな」

遊星「わかった。ありがとうアスカさん」

ジャック「さっさと片付けてデスクィーン島へ行くぞ!」

クロウ「じゃあな!」

ジャック「どう思う遊星」

遊星「嫌な予感がする」

大田「さあ建設するのだ!海馬ロボを!」

「工場長!」

大田「BIG4と呼べ」

「BIG4!」

大田「何だ従業員A」

「このロボで一体何を」

大田「海馬コーポレーションの資金はつきかけている。故に海馬ロボでトップスの幼稚園バスを襲い身代金を要求するのだ」

遊星「それはどうかな」

大田「不動遊星!?」

ジャック「海馬コーポレーションだと?まさかBIG5の」

大田「BIG4こと大田宗一郎・・・その正体は!」

ボンッ

機械軍曹「嗅ぎつけられたのならば仕方があるまい・・・デュエルだ!」

クロウ「上等だぜ!」

ジャック「来い!」

「工場長!海馬ロボはまだ未完成!腕がついていませんよ!!」

機械軍曹「腕など必要無い!これでも食らえ!!」ポチッ

ブアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

クロウ「臭え!んだこりゃ!?」

機械軍曹「この海馬ロボの口から放たれる黒いガスはあのシュールストレミングの6倍の臭いを放つのだ!」

遊星「あの世界一臭い食べ物と恐れられているシュールストレミングの6倍!?」

機械軍曹「悶絶しろ!そのまま踏み潰してくれるわ!!」

クロウ「どうするんだ遊星!」

遊星「機械軍曹!お前は肝心な事を忘れている!」

機械軍曹「何ィ?」

遊星「シュールストレミングは臭い臭いと言われているが食べ物!どんな食べ物だって好き嫌いせず食べる事は可能だ!」ゴソゴソ

機械軍曹「それはお前達が貧乏人故の結論!誰が好き好んでシュールストレミングを食べるか!!」

遊星「スウェーデンの人が考えた塩漬けニシンを冒涜する発言は許せん!シュールストレミングの真の脅威を見せてくれる!」

クロウ「何処でも扉出して何処へ行くんだ!」

遊星「少しの間だけ食い止めてくれ」

遊星「待たせたな」

ジャック「缶詰め?何に使う気だ」

クロウ「しかもパンパンじゃねえか」

遊星「今にも暴発する寸前だ。こいつは缶詰めの中でガスが溜まりパンパンに膨らむ性質があってな」

ジャック「この工場内は密室・・・まさか」

遊星「それと食べ方を聞いてきた。後で食べよう」

クロウ「暢気言ってる場合じゃねえぞ!臭くて俺は」

遊星「機械軍曹!ロボに腕を付けなかった事がお前の失策だ!」ポイッ

パンッ

パンッ

機械軍曹「おおっ!?前が見えん!」

遊星「それでは前が見えないだろう。作り手ならば完全な性能を持ってしてから起動させろ・・・無機物への愛情があまりにも無さすぎる!」

「工場長!」

遊星「今だジャック!」

ジャック「バーニングソウル!!ロボ諸共丸焦げにしてくれるわ!!」

機械軍曹「ぐぬぬ・・・覚えていろ!」

クロウ「見事に黒焦げだな」

遊星「剥がして食べよう」

クロウ「不味いんだろ?」

遊星「不味い食べ物ほど健康に良いんだ。良薬口に苦しってやつさ」

クロウ「案外美味いな・・・ほら食えよ」

ジャック「いらん」

遊星「しかし何を思ってロボなんて」

ジャック「悪党の考える事などサッパリだ」

クロウ「しかし全身臭いがこびり付いちまったよ」

遊星「いや運が良い。一輝攻略法が偶然ながらできてしまった」

ジャック「一輝攻略法?」

クロウ「何だそいつは」

遊星「この強烈な臭いならば一輝の放つ鳳凰幻魔拳の幻覚を突破できる」

アスカ「く、臭い!」

遊星「風俗嬢がこの程度の臭いで」

アスカ「すみません・・・」

遊星「あなたのお陰で機械軍曹の野望を打ち砕けた」

アスカ「あ、はい」

遊星「いい風俗嬢だと俺は思う」

アスカ「でもライバル店のレッドアイズ・ブラック・ソープの十六夜アキさんの友人とか」

ジャック「男とは風俗の事になると中立の立場を取るものだ」

クロウ「群雄割拠の世界で生きてるならわかるんじゃねえか?」

アスカ「ええ」

遊星「俺は応援している。あなたもアキも」

ジャック「多くの風俗嬢もだ!」

アスカ「いつか遊びに来てください。サービスしますから」

遊星「俺とクロウは未成年だから行けるのはジャックだけなんだ」

クロウ「無職のノッポがアキの店で豪遊しやがるから家計が火の車だぜ!」

遊星「さあ今度こそ行こう」

ジャック「遊星」

遊星「ああ!」ゴソゴソ

ジャック「・・・」

クロウ「・・・」

遊星「一つだけ言っておきたい事がある。一輝とは俺が」

クロウ「わかってるぜ」

ジャック「お前しか適任者はおるまい」

遊星「・・・行こう」

クロウ「・・・」

ジャック「同じ釜の飯を食った奴と戦う事になるとはな」

クロウ「運命ってのは残酷すぎるぜ。なあ遊星」

遊星「そうだな・・・」

ザッ

遊星「一輝」

一輝「酷い臭いだ・・・」

遊星「決着をつけに来た」

一輝「そう来なくては」

ジャック「見届けてやるぞ」

クロウ「その戦いをな」

遊星「しかし劣悪な環境と言うにはピッタリな場所だな」

一輝「それがデスクィーン島だ」

遊星「なぜ悪事に手を染めた」

一輝「所詮この世は強さ!そしてデスクィーン島は俺の」

遊星「俺の?」

一輝「何でも無い。始めるぞ遊星」

遊星・一輝「デュエル!!」

一輝「人生何が起こるかわからんな遊星!」

遊星「そうだ!だが人は変わらない!お前だってそのはずだ一輝!」

遊星「弟の瞬と共に引き取られたお前を何故そこまで変えた!」

ヒュッ

一輝「瞬は・・・死んだ!」

遊星「何!?」

一輝「隙ありだ!!」

ドボッ

遊星「ぐっ・・・」4000→3200

一輝「俺の一撃を耐えるとは・・・さすがだな遊星」

遊星「どういうことだ?瞬が死んだというのは!」

一輝「そんな話をしてどうなる!いいか遊星!人生とは順風満帆ではない!」

一輝「俺たち孤児の中にも引き取られた幸せになったものも居れば俺たちのように不幸になった者も居るという事だ!!」

遊星「だ、だがその中にも自分で道を開き前へ進んだ者も居る。マーサも言っていただろ・・・人生とは」

一輝「聞く耳持たん!食らえ遊星!鳳凰幻魔拳!!」

一輝「ライフが減らん・・・遊星!」

遊星「俺は数時間前の激闘の最中に鳳凰幻魔拳の攻略を既に発動していた!」

一輝「その強烈な悪臭が」

遊星「そうだ」

一輝「天才的な頭脳は子供の頃から何一つ変わらんな・・・お前は!」

遊星「幻魔拳の効果は肉体ではなく相手の精神をズタズタにさせる!ならば精神攻撃を封鎖するには」

一輝「五感のうちの何れかに細工をする」

遊星「そうだ!」

サッサッサッ

一輝「確かにお前の考えは間違って居ない・・・だが一つ忘れている事があるぞ!」

一輝「鳳凰幻魔拳以外にも奥義があるという事だ・・・!」

遊星「デュエルエナジーが高まっている・・・それに何て暑さだ」

一輝「見るがいい最大の奥義を・・・!」

遊星「回避できるか・・・するしかない・・・!」

一輝「鳳翼天翔!!」

遊星「うわああああああああああああああ」3200→100

クロウ「遊星!」

ジャック「何という熱風だ・・・辛うじて遊星のライフが残っているが」

一輝「次は誰だ?ジャックかクロウか・・・あいつはどうした」

クロウ「あいつ?」

一輝「お前達といつも一緒に居たシンジだ。シンジはどうした」

ジャック「シンジならお前が里親に引き取られ、しばらく後に行方不明になった」

クロウ「死んじまったんだよ・・・あいつは!」

一輝「シンジが死んだだと」

遊星「や、やはり鬼にはなれないな一輝・・・」

一輝「まだ立ち上がるか」

遊星「動揺を隠せない・・・やはり生粋のハウスっ子・・・そうだろ一輝」

一輝「・・・」

遊星「だが不思議な事にシンジとは何処かで再会した気がする・・・気のせいだと思うがな!」

ドスッ

一輝「うっ・・・」4000→3900

遊星「ようやくダメージを与えた・・・ここからが本番だぞ一輝!!」

一輝「よもや反撃に出るとはな遊星・・・」3900→1500

遊星「デュエリストの本番はライフ100からだ・・・」

一輝「お前は何も変わらない・・・いつだって俺たちの中心だった・・・」

遊星「そうでもない・・・」

一輝「・・・」

遊星「・・・」

一輝「決着をつけるぞ、この一撃で」

遊星「ああ」

一輝「・・・」

遊星「・・・」

ジャック「・・・」

クロウ「・・・」

カランッ

一輝「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

遊星「一輝イイイイイイイイイイイ!!!」

一輝「・・・負けか」

クロウ「ほらよ」

一輝「色紙?」

ジャック「外の世界に羽ばたいた奴らからの寄せ書きだ」

クロウ「どいつもこいつもサテライトから脱出して生きてやがんだぜ?まあ今は出入り自由だけどな!」

一輝「トム、メアリー、ケン、クミ・・・懐かしい名だ」

遊星「自分の人生は自分で決める」

ジャック「中には幼くして亡くなった者も居たが」

クロウ「俺達って家族だろ?遠く離れても天に召されても家族なんだよ」

一輝「・・・」

遊星「お前の弟の瞬だって俺達の弟だったんだ」

一輝「・・・そうだな」

遊星「帰ろう一輝」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ジャック「何だこの音は」

一輝「デスクィーン島が沈んで行く・・・」

ジャック「早く逃げるぞ!モタモタするな!」

クロウ「一輝!」

一輝「悪いな。デスクィーン島から離れるわけにはいかんのだ」

ジャック「ふざけるな一輝!」

一輝「俺は正気だ」

遊星「一輝・・・何故だ」

一輝「ここは俺を厳しくも優しくしてくれた人達が眠っている地・・・俺はデスクィーン島と運命を共にする」

ジャック「いいから来い!」

一輝「お前達は生きろ!生きて・・・未来を創れ!」

クロウ「馬鹿野郎!だったらてめえだって!!」

一輝「行け!」

遊星「・・・」

一輝「行ってくれ遊星・・・」

遊星「・・・わかった」

一輝「いい拳だ。お前は本当に強いよ・・・遊星」

遊星「・・・一輝!」

バタンッ

ジャック「くっ・・・」

クロウ「・・・」

遊星「みんな顔を上げるんだ」

ジャック「・・・」

遊星「前を向いて歩くんだ」

クロウ「でもよ遊星!」

遊星「歩くんだ・・・」

ジャック「・・・」

遊星「・・・」

ジャック「・・・」

クロウ「もう一回何処でも扉で」

ジャック「そこには何も無い・・・あるのは大海原だけだ」

遊星「デスクィーン島は沈み一輝も」

ジャック「今を生きる。それが俺達が早くに亡くなった連中へのせめてもの弔いだ」

ブルーノ「あ、帰ってるよ遊星達が」

鬼柳「やめとけよ。今は」

ブルーノ「・・・」

鬼柳「事情は知らねえが何かあったんだろ」

プラシド「・・・」

ボマー「・・・」

鬼柳「そう思わねえか」

ブルーノ「・・・うん」

プラシド「行くぞ」

ブルーノ「・・・」

ボマー「明日には元気になっているさ」

ブルーノ「そ、そうだよね」

鬼柳「前へ進まなきゃ話にならねえんだ。どんな時だってな」

翌日

クロウ「ジャックは」

遊星「朝から見てないが」

ブルーノ「・・・」

鬼柳「邪魔するぜ」

遊星「鬼柳」

鬼柳「辛気臭いツラしやがってよ。ちょっとツラ貸せよ遊星」

遊星「そういう気分じゃ」

鬼柳「ジャックは元気にデュエルするって息巻いてたぜ!だったらてめえらもじゃねえのか!!」

遊星「・・・」

クロウ「・・・」

鬼柳「いつまでも満足しねえままじゃ誰も喜ばねえんだよ!」

ブルーノ「遊星」

遊星「・・・そうだ。鬼柳の言う通りだな」

ジャック「邪魔するぞ」

カーリー「ちょっとジャック!本番中にダメなんだから!」

ジャック「構わん!そうだな十六夜!」

アキ「どうしたの?」

ジャック「デュエル」

カーリー「気晴らしにデュエルしようにも実力者はアキしか居ないってジャックが」

ジャック「遊星もクロウもしばらくは立ち直れんだろう。ならば俺が真っ先に立ち上がればならぬ!」

カーリー「最年長者兼チームのサブリーダーだから」

アキ「いいわ」

ジャック「あと何分だ」

アキ「20分ぐらい」

カーリー「いきなり乱入するんなんてジャックってば」

ジャック「問題は無いはずだ」

カーリー「風俗嬢がお客とプレイ中に乱入すると罰金5万円なのよ」

ジャック「何だと!?」

カーリー「私もそのルール知らずに取材しようとしたら罰金されたんだから!」

アキ「先攻は私が行くわ、ドロー!夜薔薇の騎士を攻撃表示で召喚し夜薔薇の騎士の効果で手札から返り咲く薔薇の大輪を特殊召喚!」

アキ「レベル4の返り咲く薔薇の大輪にレベル3の夜薔薇の騎士をチューニング!シンクロ召喚!ブラック・ローズ・ドラゴン!!」

アキ「カードを1枚伏せてターンエンド」

カーリー「ジャックが一つダメージを受けるたびに10円なんだから!」

ジャック「何故そうなる!」

アキ「そうでもしないと返さないし借金」

ジャック「ドロー!レッド・スプリンターを攻撃表示で召喚し手札からレッド・リゾネーターを特殊召喚!」

ジャック「レッド・リゾネーターの効果でレッド・スプリンターの攻撃力分のライフを回復!」4000→5700

ジャック「レベル4のレッド・スプリンターにレベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・ワイバーン!!」

カーリー「そんなモンスター見たこと無い」

ジャック「俺もだ」

アキ「それは一体・・・」

「ジャック」

ジャック「何者だ!?」

カーリー「?」

「私だ。赤き竜だ」

ジャック「お前か」

「お前達はかつての戦いの記憶を全て失わされている。多くの仲間と出会った記憶を」

ジャック「わけのわからない事を」

「こいつを見よ」

ジャック「レッド・デーモンズ・・・それも傷だらけの」

「これがレッド・デーモンズ・ドラゴンを更なる高みへと導いたお前の力だ。さあジャック」

ジャック「何を言っているかサッパリだが」

アキ「ジャック!」

ジャック「そして俺はカードを2枚セットしターンエンド」

アキ「ドロー!」

カーリー「何かあったの?」

ジャック「いいや何も無い」

アキ「私は」

ジャック「赤き竜は俺に何を言いたかったんだ?」

アキ「ローンファイア・ブロッサムを攻撃表示で召喚!そしてローンファイア・ブロッサムをリリースしデッキから姫葵マリーナを特殊召喚!」

ジャック「レッド・ワイバーンの効果を発動!1ターンに1度フィールドの1番攻撃力の高いモンスターを破壊する!この効果は相手ターンでも発動が可能だ!」

アキ「!?」

カーリー「やった!」

アキ「自分フィールド上のレベル5以上の植物族モンスターが破壊されたとき返り咲く薔薇の大輪は墓地から特殊召喚!」

アキ「ターンエンド」

ジャック「俺のターン!フォース・リゾネーターを攻撃表示で召喚・・・見るがいい!これが新しいレッド・デーモンズの姿だ!!」

ジャック「レベル6のレッド・ワイバーンにレベル2のフォース・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!!」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果を発動!このモンスターの攻撃力以下の特殊召喚された効果モンスターを全ては破壊し破壊したモンスターの数×500ポイントのダメージを与える!!」

アキ「くっ」4000→3000

ジャック「行けレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!十六夜にダイレクトアタックだ!!」

アキ「こんなレッド・デーモンズ見たこと無いわ・・・」

ジャック「俺も無い・・・はずだが赤き竜は確かに言っていた。こいつの秘密を」

カーリー「傷だらけのレッド・デーモンズ・ドラゴン」

アキ「ジャックの履歴書は真っ白なのに相棒は傷だらけなんてね」

ジャック「別に問題は無いだろ」

鬼柳「先攻は俺だ!永続魔法『インフェルニティガン』を発動1ターンに1度手札からインフェルニティモンスターを墓地へ送る」

鬼柳「そして俺はインフェルニティ・ビショップを攻撃表示で召喚」

鬼柳「カードを3枚セットしターンエンド」

遊星「ドロー!自分フィールドにモンスターが存在しない場合、ジャンク・フォアードを手札から特殊召喚!」

遊星「さらに俺はジャンク・チェンジャーを通常召喚!ジャンク・チェンジャーの効果でジャンク・フォアードのレベルを一つ上げる」

遊星「レベル4のジャンク・フォアードにレベル3のジャンク・チェンジャーをチューニング!シンクロ召喚!セブン・ソード・ウォリアー!!」

遊星「装備魔法『神剣-フェニックスブレード』をセブン・ソード・ウォリアーに装備!セブン・ソード・ウォリアーが装備カードを装備したとき相手に800ポイントのダメージを与える!」

鬼柳「罠発動『インフェルニティ・バリア』自分フィールドにインフェルニティモンスターが表側攻撃表示の時に発動する事ができる。相手の罠・魔法・効果モンスターの効果を無効にし破壊する!」

遊星「・・・」

鬼柳「遊星!」

遊星「カードを1枚伏せてターンエンド」

鬼柳「覇気がねえぞ!ドロー!!」

ブルーノ「遊星」

遊星「・・・」

鬼柳「ボケっとしやがって!」

鬼柳「手札が0枚の時にインフェルニティ・デーモンをドローした時こいつは特殊召喚する事ができる!そしてインフェルニティ・デーモンの効果でデッキからインフェルニティモンスターを手札に加える!」

鬼柳「そして俺はインフェルニティ・デーモンをリリースしインフェルニティ・アーチャーをアドバンス召喚!」

鬼柳「自分の手札が0枚の時、インフェルニティ・アーチャーは相手へのダイレクトアタックが可能だ!」

遊星「ぐわああ!!」4000→2000

鬼柳「ターンエンド!おい遊星!」

遊星「俺のターン!」

鬼柳「さっさと気合入れろよ。何やってんだよ遊星」

遊星「罠発動!『リビングデッドの呼び声』墓地からジャンク・チェンジャーを特殊召喚!そして自分フィールドにジャンクモンスターが存在するとき手札からジャンク・サーバントを特殊召喚!」

遊星「ジャンク・チェンジャーの効果でジャンク・サーバントのレベルを一つ下げる!鬼柳!」

鬼柳「どうした遊星!」

遊星「今の一撃で目が覚めた!ありがとう!」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!いい面構えだぜ!」

遊星「レベル3のジャンク・サーバントにレベル3のジャンク・チェンジャーをチューニング!シンクロ召喚!スターダスト・アサルト・ウォリアー!!」

ブルーノ「スターダスト・アサルト・ウォリアー!?僕の知らないモンスターだ!」

鬼柳「始めてみるぜ・・・何だこいつは」

遊星「・・・」

「遊星」

遊星「その声は赤き竜か!?」

「いつも叫び声の私を良く赤き竜だとわかったな」

遊星「何となくそんな気がしたんだ」

「・・・」

遊星「そして知らない間にエクストラデッキにスターダストと名のつくモンスターが3枚も」

「気をつけてくれ」

遊星「何を?」

「私たち竜の天敵であるバスター・ブレイダーが出現した」

遊星「何!?」

「お前も気をつけるんだ。そして他の」

遊星「赤き竜!もっと詳しい事を教えてくれ!」

遊星「肝心な時に居なくなる」

ブルーノ「どうしたんだろ遊星?」

鬼柳「どうだ遊星」

遊星「あ、ああ」

鬼柳「何だよ浮かねえ顔してよ」

遊星「いや別に」

鬼柳「ふーん」

ブルーノ「見た事も無いねアサルト・ウォリアーなんて」

ジャック「お前もか遊星」

鬼柳「お前もって事は」

ジャック「俺のレッド・デーモンズも変化した」

鬼柳「お前らもって事はクロウもじゃねえか?」

ブルーノ「あれ?クロウは何処に行ったんだろ」

鬼柳「さっきまで居たんだぜ」

ジャック「やはり赤き竜か」

遊星「そうとしか考えられない」

クロウ「・・・」

ガシャッ

クロウ「何だお前は」

バスター・ブレイダー「我が名はバスター・ブレイダー・・・ドラゴン使いのシグナーを抹殺する!」

クロウ「ドラゴン使い・・・モヒカンが言ってた野郎はてめえか!?」

バスター・ブレイダー「如何にも!」

クロウ「かかって来い!相手になってやるぜ!!」

バスター・ブレイダー「フンッ!」

クロウ「そんなデカい剣を振り回したんじゃ!」

バスター・ブレイダー「当たらないとでも言うのか」

クロウ「そりゃそうだ!」

遊星「クロウ!」

ジャック「何だあいつは!?」

ブルーノ「あ、あれって」

遊星「バスター・ブレイダーだ」

バスター・ブレイダー「・・・」

ジャック「こいつは強いぞ遊星」

遊星「ああ」

バスター・ブレイダー「この世界で最も赤き竜の力を引き継いでいる不動遊星とジャック・アトラス」

遊星「何が目的だ!」

バスター・ブレイダー「ドラゴンを倒す事」

ジャック「そんなのは理由にならん!」

バスター・ブレイダー「正統なる理由だ!」

遊星「・・・」

クロウ「どうすんだ」

遊星「三方向からの同時攻撃で奴に渾身の一撃を叩き込む!」

クロウ「よし!」

バスター・ブレイダー「・・・」

ジャック「くらえバスター・ブレイダー!」

バスター・ブレイダー「笑止!」

ジャック「くっ・・・」

バスター・ブレイダー「その程度か」

遊星「こうなれば」ゴソゴソ

バスター・ブレイダー「私に道具は通用しないぞ!」

遊星「いいや通用する!」

クロウ「そ、そいつは」

遊星「動物ビスケット」

クロウ「そんなの」

遊星「こいつを奴の口に放り込みネズミに変化させる」

ジャック「そうか!ネズミに変化させて袋叩きにするのか!?」

遊星「ああ!」

バスター・ブレイダー「デュエル中に余所見をするとは何処までも愚かな」

ジャック「今だ遊星!」

遊星「バスター・ブレイダー!これが人間の叡智だ!!」

遊星「何とか撤退させる事はできたが」

ジャック「恐るべき相手だった」

クロウ「今度ばかりはさすがに叩き斬られるかと思ったぜ」

ブルーノ「・・・」

遊星「本当に強かった」

ジャック「ああ・・・」

ピッ

クロウ「ん?」

遊星「どうしたクロウ」

クロウ「何でもねえよ」

ジャック「行くぞ」

クロウ「ああ」

ブルーノ「バスター・ブレイダーはネズミのままなの?」

遊星「時が経てば元に戻ってしまう・・・また逆襲に転じてくるかもしれないな」

翌日

ジャック「海馬コーポレーションの新社長の海馬剛三郎か」

クロウ「それが何だってんだ?悪そうな顔してやがるぜ」

ジャック「明らかに悪事をしている顔をしている」

遊星「人は見かけで判断しはいけない・・・そもそも悪事をしているだろ」

クロウ「例の海馬ロボだろ」

ジャック「それに風俗店襲撃の件もある」

牛尾「遊星!スコッチの奴がまた発砲しやがったぞ!」

ジャック「いつの事だろ」

牛尾「それも海馬コーポレーションの重役の1人だ!あのバカ!」

クロウ「何だって!?」

牛尾「この件で査問会にかけられちまってよ」

遊星「それはマズいな」

クロウ「ほっとこうぜ」

遊星「・・・」

「何だこいつら!?」

ジャック「どけ!」

大瀧「ジャック・アトラス!?」

遊星「失礼する」

クロウ「・・・」

大瀧「BIG3!ま、まさか」

大岡「落ち着きなさい。彼らはまだ気がついていませんよ」

遊星「弁護士か?差し詰め海馬コーポレーションの顧問弁護士と見た」

大岡「仰る通り、私は海馬コーポレーションの大岡筑前」

遊星「筑前?」

ジャック「大岡越前のパクリだな」

クロウ「筑前煮ってガキの頃に虐められた事あるだろ!」

大岡「くっ・・・」

遊星「スコッチ・・・治安維持局捜査第一係の滝が発砲をした件について聞きたいんだが」

大岡「ええ構いませんよ」

遊星「成る程、あいつはいきなり大瀧修三人事部長を発砲したと」

大岡「ええ」

大瀧「私の調べでは、奴は発砲件数が非常に多く人間的にも問題があると!」

大岡「そういう事です。何も疚しい事など」

ジャック「海馬ロボ」

大瀧「し、知らんぞ!」

クロウ「おいおい焦ってるぜ」

遊星「それにしても声がBIG5そっくりだな。やはり海馬コーポレーションは」

大岡「証拠はあるのかな?不動遊星くん」

ジャック「殴り飛ばして吐かせてくれる」

遊星「やめるんだ」

大岡「君の言う連中と当社は一切無関係というわけです」

クロウ「てめえ!」

遊星「そうだな」

ジャック「遊星!」

遊星「しかし気になる点が一つある」

遊星「そこの大瀧修三人事部長のスーツの内ポケットには女子中学生の下着が入っている」

大岡「BIG2・・・どうして貴方は」

大瀧「き、今日は忍ばせて居ないぞ!」

遊星「失礼」

大瀧「お、おい!」

遊星「これは何だ」

大岡「な、何で貴方は毎度毎度ドジばかり!この変態ペンギン親父!!」

大瀧「し、知らんぞ!無実だ!!」

遊星「スコッチの件は目を瞑ってくれ俺達も大瀧人事部長の下着泥棒癖は黙っておく」

大瀧「買ったんだ」

大岡「少し黙っておきなさい」

ジャック「買った?とんだ変態親父だな!」

クロウ「このロリコン野郎!!」

遊星「買ったのならば尚更、スコッチの件は目を瞑れ!もし訴えるというのならば」

大岡「わ、わかりました。今回の件は内密に致しましょう・・・」

大瀧「不動遊星!」

遊星「何か質問か」

大瀧「機械にはめっぽう強いお前でも生物学には弱いはず!違うか!?」

遊星「そっちも得意分野だ」

大瀧「ならば教えてやる!いいか!我ら海馬コーポレーションは強化クローン」

大岡「いい加減にしなさい!」

ジャック「言いたい事があるなら言え」

大岡「い、いえ」

遊星「今すぐ訴えを取り下げろ」

大岡「わかりましたよ・・・貴方は何でこうも口が軽いんだ」

大瀧「・・・」

ジャック「ペンギンみたいな見た目だな。見窄らしい」

大瀧「くっ」

大岡「・・・」

クロウ「変な奴らだぜ」

大岡「ええ・・・何とか穏便にすませましたが・・・BIG2の愚か者が」

大下「あいつの無能さは我々が海馬瀬人にクビを切られる前から露呈していた」

大門「どうだBIG4」

大田「落ち着けBIG5・・・クローンとは精密なのだ」

大下「しかしクローン技術を使うのならば不動遊星やジャック・アトラスのような強者を」

大田「心まで老いてしまったようですなBIG1」

大下「何?」

大田「子供のうちから育て上げれば冷酷さが増し更なる強さを秘めて誕生するのだ」

大門「だからこそシグナーの力を持つ龍可と龍亞とかいう子供の陰毛を採取したと言ったが」

大下「なぜ陰毛を」

大田「数ある毛の中でも陰毛から誕生したクローンは邪悪な精神を持って生まれるのだ」

大下「なるほど」

大田「後はBIG5がこのクローン双子を戦闘マシンとして鍛え上げるのだ」

大門「しかし子供如きが」

大田「不動遊星の所持していた赤青キャンディの成分を組み込んでおいた。戦う事で経験値を溜め進化する・・・進化する事で」

大門「10年分の力を一気に覚醒させるわけか」

大田「子供とは未知数だ。育て方次第で善人にも悪人にも転ぶ・・・凶悪犯がいい例だ」

クロウ「感謝しろよ!」

「・・・」

牛尾「すまねえな」

ジャック「しかし下着泥棒癖をよく見抜いたな」

遊星「探った時に俺が仕込んでおいた」

クロウ「じゃあ」

遊星「あれは俺が拾った奴だ」

クロウ「さすが遊星だぜ!」

「牛尾課長補佐」

牛尾「お、おい!ちょっと待てよ」

クロウ「待ちやがれスコッチ!」

「・・・」

クロウ「お前も前を向いて進めよ!いつまでも下を向いてたんじゃ何も解決しねえぞ!」

「・・・」

クロウ「本当に何考えてんのか理解できねえぜ」

遊星「そのうち心を開いてくれるさ」

ジャック「しかし海馬コーポレーションは」

遊星「黒だな」

クロウ「だったらぶっ潰そうぜ」

遊星「証拠が無い」

クロウ「そんなの関係ねえだろ!」

遊星「今度の敵は社会だ。俺達の動き方次第で吉とも凶とも出る」

ジャック「下手をすれば俺達が捕まる事もあるのだぞ」

クロウ「・・・」

遊星「必ず尻尾を掴み海馬剛三郎を引き摺り下ろしてやろう」

ジャック「ああ!」

遊星「そう思わないか?」

クロウ「お、おうよ!」

ジャック「それに赤き竜の言っていた事もだな」

遊星「俺達の記憶から抜け落ちている事が」

クロウ「覚悟しろよ海馬コーポレーション!お楽しみはこれからだってやつだぜ!」

数日後

遊矢「毎年クリスマスの季節になると弄られるんだよな俺・・・」

権現坂「こんなところに居たのか」

遊矢「あ、権現坂」

権現坂「会議の時間だぞ」

遊矢「すっかり忘れてた」

シンジ「忘れてたってよ」

黒咲「こんな能天気でもリーダーとはな」

沢渡「何でリーダーなんだよ!誰が決めたんだ!?」

黒咲「俺達がアカデミアを叩き潰してからだ」

沢渡「どうも納得できねえんだよな」









遊星とネオドミノシティの風俗店編終

遊矢と巨根編に続く

遊矢「今日はクリスマスイブか

柚子「毎年遊矢はその髪の色でクリスマスの申し子って言われてるよね」

ラスターP「クリスマスの申し子か」

遊矢「俺だって好きで・・・誰?」

柚子「モンスター!?」

ラスターP「私の名は竜剣士ラスターP」

遊矢「ソリッドビジョン?」

ラスターP「いや生身だ」

柚子「ほ、本当らしいわね・・・」

ラスターP「信じてもらえたかな」

遊矢「う、うん・・・まあ」

ラスターP「君達が有名な榊遊矢と柊柚子か」

柚子「私達を知ってるの!?」

ラスターP「有名だからな」

遊矢「そんなに有名なんだ俺達」

黒咲「何だこいつは」

沢渡「ソリッド」

遊矢「ビジョンじゃない」

シンジ「おいおいマジか?」

デニス「信じられないね」

セレナ「だが嘘はついて居ないと思うぞ」

勝鬨「何故だ」

セレナ「何となくそんな気がしてならない」

権現坂「確かに嘘はついていない気がするが」

月影「・・・」

遊矢「そのモンスターが何でまた」

ラスターP「このスタンダードへ寄る途中で私は私の力を落としてしまったんだ」

柚子「力?」

ラスターP「ああ!」

黒咲「風のエクシーズ」

シンジ「炎のシンクロ」

デニス「水の融合」

ラスターP「うむ」

権現坂「その力を無くしてしまったと」

沢渡「だったら盗難届けでも出せばいいんじゃねえか?」

ラスターP「そんな無茶苦茶な!」

沢渡「それはお前じゃねえか!」

ラスターP「君達は噂じゃ何でも屋ランサーズと」

遊矢「別に何でも屋じゃ無いけど」

ラスターP「・・・」

遊矢「そんなに大切な物?」

ラスターP「頼む!」

権現坂「どうする遊矢」

遊矢「うーん・・・」

沢渡「結局手伝うってわけか」

遊矢「可哀想だからな、それにうちって犬や猫が多いし竜剣士の1人や2人ぐらい」

黒咲「それでいいのか」

権現坂「遊矢は振り切ると大雑把な部分が見えるからな」

月影「ムッ!」

シンジ「どうした」

月影「何かが近づいて来る」

ザッ

沢渡「何だこいつ!?」

勝鬨「こ、こいつは」

月影「知っているのか!?」

勝鬨「悶絶塾のヘラクレス久保だ」

権現坂「悶絶塾と言えば上半身だけを重点的に鍛え上げ下半身の鍛錬を疎かにする悪徳塾の一つ!」

黒咲「どうやらランサーズ潰しを行うようだな」

遊矢「ヘラクレス久保・・・」

遊矢「うわあああああああああああああああああああ」4000→0

柚子「遊矢!」

デニス「な、何が起こったんだ」

「虐待の調教師と緊縛の調教師の効果でライフを0にしたんだよね」

黒咲「どういう事だ」

「この2体の調教師は少年デュエリストを徹底的に調教する効果を持っている」

沢渡「卑怯だぜ!」

「卑怯卑怯言ってんじゃねえぞガキのくせにオォン!?」

権現坂「何という男だ」

「あのさぁ・・・デュエルに卑怯も何も無いだろ?」

月影「邪悪すぎる」

「俺の手にかかれば、どんな少年デュエリストも芸術品に仕立て上げちまうんだよ!」

権現坂「しっかりしろ遊矢!」

柚子「遊矢!」

遊矢「」

ユーゴ「マジか!?遊矢が負けちまったって!」

シンジ「見た事もねえペンデュラムモンスターの効果でな」

ユーゴ「あの野郎・・・」

シンジ「どうするよユーゴ」

ユーゴ「どうするって言われても、こいつは遊矢の喧嘩じゃねえか?」

シンジ「そりゃそうだ」

ユーゴ「あいつの事だから勝つぜ!」

「シンジ、ユーゴ、リン」

シンジ「何か言ったか?」

ユーゴ「別に言ってねえよ」

リン「妙な声が聞こえるといつも腕の痣がちょっと光るのよね」

シンジ「お前らは特殊だから理解できるぜ?何で俺まで」

リン「どっかにエクシーズシンジとか融合シンジが居たりして」

ユーゴ「コモンズ大将がエクシーズ次元や融合次元に?んなの居てたまるかよ」

シンジ「にしても何で痣なんかできちまってるんだ?どっかで見た事があるけどよ」

デニス「って事でさ」

ユーリ「情けないね彼は」

デニス「ど、どうするのさ」

ユーリ「遊矢がやられたって事は君のパダワンの」

素良「柚子?」

ユーリ「柚子が動くんじゃないかな」

素良「いくら僕のパダワンでも柚子じゃ勝てない気がする」

デニス「そうだよ、遊矢が一撃だったんだから」

素良「そんなに強いの?」

デニス「何たって」

ユーリ「悶絶塾のヘラクレス久保・・・別名・死神」

デニス「調べてたんだ」

ユーリ「別に、退屈だからね」

デニス「あの無関心なユーリが何で協力的なんだろ・・・」

ユーリ「前まで僕を心底楽しませてくれるライバルや僕を見守ってくれてる保護者が居た気がするよ・・・」

デニス「また得意の妄想か・・・1度病院にでも行けばいいのに」

ユート「遊矢が!?」

黒咲「ああ」

ユート「敗北するとは」

黒咲「驚くのも無理は無い」

ユート「・・・」

黒咲「それよりもエクシーズ次元で頻繁している黒い霧の件は」

ユート「・・・」

黒咲「どうしたユート」

ユート「!」

黒咲「ユート」

ユート「黒咲」

黒咲「急に目つきが変わったぞ」

ユート「行くぞ」

黒咲「待てユート!」

遊矢「はあ・・・」

柚子「いつまでも落ち込んでちゃ始まらないわ!ヘラクレス久保の対抗策を!」

権現坂「シャキッとせんか!」

ラスターP「結構折れやすい・・・本当に彼で大丈夫なのだろうか」

ユート「柚子」

柚子「ユート?何か雰囲気が」

黒咲「さっきからこの調子だ」

権現坂「何やら別人のようだ」

ユート「負けたそうだな」

遊矢「見た事の無いモンスターに見た事も無い戦術で・・・俺は!」

バキッ

遊矢「な、何すんだ!」

ユート「少し目を離したらこれか・・・さっさと立ち上がれ、グズが」

遊矢「ユ、ユート?」

ユート「特訓場へ行くぞ黒咲」

黒咲「ああ」

遊矢「魁?」

ユート「ああ」

遊矢「どういう意味?」

ユート「それぐらい自分で考えてみろ」

遊矢「意味がわからないぞ!」

ユート「エクストラデッキを見ろ」

遊矢「エクストラデッキ?」

ユート「そこに白紙のカードが3枚あるはずだ」

遊矢「あるけど」

ユート「そのうちの1枚を開眼させる」

遊矢「開眼!?」

ユート「俺が託したカードが俺の手元へ帰って来た時から不吉な予感がしたが」

遊矢「ダーク・リベリオンや覇王黒竜はあるけど」

ユート「そうじゃない」

遊矢「今日のユートはいやに高圧的だな・・・」

デニス「・・・」

沢渡「ドジ踏みやがって遊矢の野郎」

権現坂「どう思う」

黒咲「ユートの事か」

権現坂「うむ」

黒咲「・・・」

沢渡「寒いから頭がどうかしちまったんじゃねえか?」

月影「あの男に限ってそれはあるまい」

沢渡「んだよユートの肩持ちやがってよ」

黒咲「魁・・・」

柚子「そうだ!」

権現坂「何かわかったのか?」

柚子「魁・・・つまり先駆者よ」

デニス「ペンデュラム召喚の開祖でもある遊矢」

黒咲「ユートの言っている意味は先駆者の遊矢ならば見た事も無いモンスターを誕生させると」

遊矢「ど、どうすればいいんだよ!」

ユート「俺が転がす岩を避けるのでは無く拳で破壊しろ」

ゴロゴロ

遊矢「うわっ!」

ユート「油断してると死ぬぞ」

遊矢「壊すなんてできるわけ無いだろ!!」

ユート「いいや可能だ!かつて二十四の次元を柚子と共に救ったお前ならば」

遊矢「二十四の次元?どういう意味だ!」

ユート「それはお前自身で考える事だな」

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

遊矢「破壊なんて」

「いいか、どんな物質にも脆いツボがある。そこを突けば大地すらも粉砕できる」

遊矢「脆いツボ・・・この無数の岩にもあるはずだ!」

遊矢「・・・」

「起きろ遊矢」

遊矢「だ、誰?」

「開眼完了だな」

遊矢「希望魁竜タイタニック・ギャラクシー・・・新しいエクシーズの竜」

「俺の持つギャラクシーの力とお前のエンタメ力がオーバーレイした事により誕生したんだろうな」

遊矢「っていうか誰なんだ」

「名乗っても俺もお前もどうせ忘れるから意味は無いだろ」

遊矢「・・・」

「相変わらず情けない顔ばかりしているな。だが身体は覚えている」

遊矢「?」

「幾多の戦いにより染み付いたデュエリストとしての本能は例え全てを忘れたとしても覚えている」

遊矢「何か・・・初めて会った気がしない・・・何度かデュエルした気がしてならない」

「負けるな。悶絶塾だろうとヘラクレス久保だろうと必ず叩き潰してやれ!」

遊矢「ああ!」

ユート「遊矢!しっかりしてくれ!!」

遊矢「ユート・・・」

権現坂「エクシーズモンスターだぞ」

黒咲「希望魁竜タイタニック・ギャラクシー・・・何やら懐かしい響きだ」

沢渡「岩を全部ぶっ壊すんなんて・・・こいつモンスターかよ」

デニス「う、うん」

遊矢「行こう」

権現坂「悶絶塾にか」

沢渡「殴り込みってわけだな!」

柚子「大丈夫・・・」

「安心しろ。お前があいつを見守ってやらないで、どうする」

柚子「・・・そうよね」

「ああ」

沢渡「ド派手に暴れてやろうぜ!」

遊矢「待ってろよヘラクレス久保!リターンマッチだ!」

月影「どうやら来たようだな」

勝鬨「先回りして邪魔臭そうな悶絶塾の門下生を倒しておいて良かったな」

「・・・」

遊矢「久保!」

沢渡「覚悟しろよ!」

「覚悟するのはお前の方だ、絶対に許さねえからな!」

権現坂「遊矢!」

「従順になるまで痛めつけてやるからなぁ!」

遊矢「デュエル!」

ユート「・・・」

黒咲「・・・」

沢渡「負けたらリーダーの座は俺が頂くからな!」

「先攻は俺だ!」

権現坂「まずは虐待の調教師と緊縛の調教師のペンデュラム効果を防ぐ事が最重要だ」

柚子「大丈夫!何か知らないけど負ける気が全くしない!」

遊矢「そして俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとEMディスカバー・ヒッポを融合!融合召喚!ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

遊矢「ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは融合カードを必要としない!バトルだ!悶絶少年HDを攻撃!」

「ヤメチクリイイイイイイイイイイイイイイイイ」

「・・・」

遊矢「そして俺は魔法『ギャラクシー・クィーンズ・ライト』を発動!フィールドのEMウィップ・バイパーのレベルをビーストアイズと同じレベルに変更!」

遊矢「レベル8のビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとEMウィップ・バイパーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク8!希望魁竜タイタニック・ギャラクシー!!」

遊矢「ターンエンド!」

権現坂「最初のターンではEMレインゴートの効果でヘラクレス久保のバーンダメージを無効にしたが」

「俺は虐待の調教師と緊縛の調教師のペンデュラム効果を発動!」

遊矢「希望魁竜タイタニック・ギャラクシーの効果を発動!1ターンに1度相手の魔法カードが発動した時に発動できる!その効果を無効にしタイタニック・ギャラクシーのオーバーレイ・ユニットとして重ねる事ができる!」

黒咲「ペンデュラムモンスターの効果は魔法と同じ・・・これで」

権現坂「虐待の調教師がオーバーレイ・ユニットとなった事で」

柚子「ヘラクレス久保のコンボが完全に封じる事ができた!」

「くっ」

遊矢「今度は負けない!ヘラクレス久保!懺悔の用意はできているか!!」

沢渡「勝っちまったよ」

遊矢「塾長のヘラクレス久保を倒した事で」

権現坂「悶絶塾も潰されるだろうな」

ユート「ああ」

黒咲「さて帰るか」

沢渡「もう帰るのか?」

ユート「エクシーズ次元で何やら不穏な動きを感じてな」

権現坂「不穏な動き?」

月影「何かあったら力を貸すぞ」

デニス「ぼ、僕だって」

ユート「ありがとう」

黒咲「お前は不要だがな」

デニス「・・・」

遊矢「じゃあ」

ユート「またな」

沢渡「そんじゃ俺らも」

権現坂「どうする遊矢」

遊矢「全身が痛い・・・」

権現坂「今更か!?」

勝鬨「それでも自分のライバルか」

沢渡「何処をどう見たらライバルなんだよ」

勝鬨「榊遊矢と自分はまさに光と闇よ」

沢渡「アホくさ」

勝鬨「何を!」

月影「喧嘩はやめるんだ」

デニス「そうだよ」

勝鬨「チッ」

沢渡「舌打ちしやがったな!」

権現坂「喝!!」

沢渡「ど、怒鳴るなよ。ビックリするじゃねえか」

数日後

黒咲「ガガガミルフ?」

ユート「ああ」

黒咲「ミルフと言えば熟女の隠語」

ユート「情報屋の松さんが言っていた。ガガガミルフと名乗る熟女が現れていると」

黒咲「そうか」

ユート「どう思う隼」

黒咲「害が無ければ問題は無い」

ユート「だが調べてみる必要はありそうだ」

黒咲「そうだな」

ユート「ガガガミルフ・・・一体何者なんだ」

黒咲「遊矢達には報告するのか?」

ユート「この前の戦いで疲れているだろう。そっとしておこう」

黒咲「ならば早速」

ユート「二手に分かれてガガガミルフと名乗る熟女の捜索に当たろう」

遊矢「ううっ・・・」

柚子「?」

遊矢「この胸騒ぎは何だ、ユートにピンチが迫ってる気がする」

権現坂「何かあったのか」

遊矢「わからない・・・何か」

沢渡「電話すりゃいいだろ」

遊矢「それもそうか」

ピッ

柚子「どう?」

遊矢「ダメだ。繋がらない」

権現坂「黒咲もだ」

遊矢「エクシーズ次元・・・」

月影「行くのか?」

遊矢「胸騒ぎがするから」

沢渡「だったらエクシーズ次元へ出発だ!」

沢渡「復興が進んでるな。前に見た時に」

デニス「融合次元のデュエリストが何人か捕まって働かされてるからね」

月影「それは嫌味か?」

デニス「いや・・・」

黒咲「気配を感じたと思ったが」

遊矢「ユートは!」

黒咲「あいつとは別行動をしているが・・・何かあったのか?」

遊矢「別行動?」

黒咲「ガガガミルフと名乗る熟女が最近現れていてな」

遊矢「ガガガ?」

沢渡「エクシーズコースの奴が使う初心者用のカテゴリーだろ」

デニス「ミルフは熟女って意味だね」

月影「熟女か・・・」

権現坂「遊矢がユートの危機を感知してな」

黒咲「ユート・・・」

ユート「ここか?」

「ここでガガガミルフを目撃したウラ」

ユート「ガガガはエクシーズ次元の住民が大勢使うカテゴリー」

ドサッ

ユート「おい!大丈夫か!?」

「ウラウラァ・・・」

ユート「き、気狂いの眼だ」

「ウラァ!!」

ユート「前々から挙動不審だと近隣住民が言っていたが・・・こいつ!」

「ウラアアアアアアアアアアアアアアアア」

ユート「これはエクシーズ次元で頻繁している黒い霧の影響なのか!?」

「殺すウラ!殺すウラ!殺すウラアアアアアアアアアアア!!!」

ユート「刃物まで持ち出して・・・!」

「死ねウラ!」

黒咲「ユート!」

ユート「隼!遊矢達も」

遊矢「これは一体」

ユート「いきなり刃物を持って俺に」

「」

沢渡「おー怖ッ」

権現坂「刃物を持ち出すとはデュエリストの風上にも置けん奴だ」

黒咲「見つかったのか?ガガガミルフ」

ユート「この廃屋に居ると彼は」

黒咲「・・・」

ユート「君達は帰ってもいいんだぞ」

遊矢「そんな水臭い事を言うなよ!」

柚子「そうよユート!」

ユート「すまない」

沢渡「薄気味悪い廃屋だぜ・・・」

黒咲「これも戦火の後だ」

ユート「これは」

権現坂「ソフビの首が斬られて置いてある」

黒咲「これは超量戦隊マグナマンのソフビだ」

柚子「超量戦隊?」

ユート「エクシーズ次元で放送されている特撮番組だ」

黒咲「赤、青、緑の光の三原色が宇宙から来た邪悪生命体と」

沢渡「黄色じゃねえのか?」

黒咲「何がだ」

沢渡「普通は赤と青と黄!それに緑と桃じゃねえか!」

ユート「次元間の違いなんだろうな」

「どうやら来たようねユート!」

ユート「ガガガミルフだな」

「ガガガミルフとは仮の姿・・・その実態は!」

バッ

黒咲「こ、こいつは」

ユート「何故こいつが!?」

ギャラクシー・クィーン「フフフ」

遊矢「知り合い?」

ユート「ギャラクシー・クィーンとはマグナマンの怨敵だ」

黒咲「その正体はレッドレイヤーのアパートの隣に住む女性だそうだ」

ユート「目的は何だ!」

ギャラクシー・クィーン「この地球を制圧する」

ユート「制圧!?」

黒咲「平和になったエクシーズ次元をこれ以上壊させてたまるか!」

ギャラクシー・クィーン「フッ」

遊矢「どうするユート」

ユート「デュエルしか無い!」

沢渡「悪そうなババアだぜ」

権現坂「誰が行く」

ユート「このエクシーズ次元は俺が守る!」

ユート「俺のターン!俺はカードを2枚セットする!」

ユート「そして自分の墓地に罠カードが存在しない時、幻影騎士団シェード・ブリガンダインはセットされたターンに発動する事ができる!」

ユート「2体の幻影騎士団シェード・ブリガンダインを守備表示で特殊召喚!」

沢渡「また新しい幻影騎士団か!?」

ユート「さらに俺は魔法『紅玉の宝札』を発動!手札のレベル7のレッドアイズモンスターを墓地へ送りデッキから2枚ドローする!その後デッキからレベル7のレッドアイズモンスターを墓地へ送る」

ユート「レベル4の幻影騎士団シェード・ブリガンダイン2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4!竜魔人クィーンドラグーン!!」

ユート「竜魔人クィーンドラグーンのオーバーレイ・ユニットを一つ使う事で墓地のレベル5以上のドラゴン族モンスターを特殊召喚する!俺は墓地の真紅眼の黒竜を特殊召喚!」

遊矢「ユート・・・知らない間に真紅眼の黒竜なんて」

柚子「そう言えば何で?」

黒咲「そんなの後でユートにでも聞け」

ユート「カードを2枚伏せてターンエンド」

月影「手札が0だが」

黒咲「逆境の時こそエクシーズ使いは強くなれるのだ」

権現坂「対するギャラクシー・クィーンは何を使うのか」

ギャラクシー・クィーン「私のターン!」

ギャラクシー・クィーン「私は」

ユート「罠発動!『レッドアイズ・スピリッツ』墓地の真紅眼の黒竜を特殊召喚!」

ユート「さらに罠発動!『ワンダー・エクシーズ』」

沢渡「ワンダー・エクシーズ!?」

黒咲「早い話がシンクロの緊急同調みたいなものだ」

ユート「レベル7の真紅眼の黒竜2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク7!真紅眼の鋼炎竜!!」

遊矢「レッドアイズ・・・俺のオッドアイズと名前が似てる」

ギャラクシー・クィーン「・・・相手フィールドに攻撃力2000以上のモンスターが存在するとき手札から限界竜シュバルツシルトを特殊召喚!」

ユート「オーバーレイ・ユニットを持つ真紅眼の鋼炎竜が存在し相手が魔法・罠またはモンスター効果が発動するたびに相手に500ポイントのダメージを与える!」

ギャラクシー・クィーン「そして防覇龍ヘリオスフィアを攻撃表示で召喚!」4000→3500

ギャラクシー・クィーン「このモンスターは自分フィールドにレベル8のドラゴン族モンスターが存在するときエンドフェイズ時までレベル8になる!」

ユート「さらにもう一発」

ギャラクシー・クィーン「レベル8の限界竜シュバルツシルトと防覇龍ヘリオスフィアでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク8!銀河眼の時空竜!!」3500→3000

遊矢「ギャラクシーアイズ!?」

黒咲「ギャラクシーアイズと言えばエクシーズ次元においても伝説中のカード!」

ユート「何故伝説のギャラクシーアイズを」

遊矢「・・・」

柚子「遊矢?」

ユート「銀河眼の時空竜・・・」

ギャラクシー・クィーン「このモンスターは」

ラスターP「い、いかん!」

権現坂「何事だ!?」

ラスターP「遊矢のオッドアイズとレッドアイズが共鳴しているぞ!」

沢渡「だから何だってんだ!」

ラスターP「爆発するぞ。ほら早く退散だ!!」

沢渡「マジかよ」

権現坂「黒咲!」

黒咲「俺はここでユートのデュエルを見届ける」

権現坂「し、しかしだな」

黒咲「いいから行け!」

ギャラクシー・クィーン「このエクシーズ次元には3体の龍の伝説がある」

ユート「3体の龍?」

ギャラクシー・クィーン「それらはシンクロモンスターと呼ばれしモンスターだった」

黒咲「このエクシーズ次元にシンクロモンスターだと?」

ギャラクシー・クィーン「それらは氷結界の三龍と呼ばれていた・・・だが力の暴走の果てにこの次元は1度リセットしたのだ」

ユート「それが一体どういう関係があるんだ」

ギャラクシー・クィーン「1度リセットした地において生き残りのデュエリストは生きる術としてエクシーズ召喚を身につけたのだ」

黒咲「そんな馬鹿げた話が」

ギャラクシー・クィーン「だが愚かにも融合次元のデュエリストによりエクシーズ次元は壊滅しエクシーズの民たちの負の感情が三龍の魂を邪悪龍へ変貌させた」

ユート「まさか」

ギャラクシー・クィーン「私は邪悪なる三龍を捕まえる事で力を得る!だからこそ探し求めていたのだ!」

ギャラクシー・クィーン「この世界ならば超量戦隊マグナマンも居ない!」

ユート「マグナマンは居なくても俺達は居るぞ。お前の野望は必ず叩き潰す」

黒咲「そういうわけだ!好き勝手な真似はさせんぞ!」

ギャラクシー・クィーン「私は何処からでも狙っているぞ。刺客が必ずやお前達を倒しに来るだろう」

沢渡「出てきたぜ」

柚子「2人とも無事のようね」

権現坂「あの女は」

ユート「宣戦布告して消えて行ったよ」

黒咲「ガガガミンフと名乗り俺達を誘き寄せ宣戦布告するとは」

ユート「ギャラクシー・クィーンの目的はエクシーズ次元の地に眠る邪悪龍を復活させようとしているそうだ」

デニス「邪悪龍!?」

黒咲「消えろ。お前に話すと平気な顔して裏切るからな」

沢渡「エクシーズ次元の復興の手伝いでもしてこいよ!エセタメ野郎!!」

デニス「・・・」

黒咲「しかしエクシーズ次元にそんな秘密があるとは」

ユート「召喚法は元を正せば一つなのかもしれないな」

「やはり気がついたようだな」

柚子「!?」

沢渡「デカいゴキブリ!?何だこいつ!!」

「ちょっと話を」

ユート「次元観測者のインヴェルズ・ローチか」

ローチ「長い時間の中で私は見続けていたんだが・・・そこの人相の悪い男」

黒咲「・・・」

ローチ「いくらゴキブリだからといって殴るのはどうかと思うぞ」

黒咲「ゴキブリが出れば誰だって始末するのが筋だぞ」

柚子「次元観測者って?」

ローチ「ああ!」

柚子「ウルトラセブンみたいなものね」

ローチ「しかし何というか」

ユート「・・・」

ローチ「私は君を見守っていた。ずっと昔から」

ユート「ストーカーか」

ローチ「違う」

ユート「じゃあ」

ローチ「君はエクシーズ次元を救う救世主だ!」

ユート「冗談はやめてくれ、俺が救世主だなんて」

ローチ「いや君ならばギャラクシー・クィーン攻略をする事が可能だ」

ユート「どうして」

ローチ「そんな感じがする」

ユート「・・・」

沢渡「しっかし流行りなのか?モンスターが擦り寄ってくるの」

ラスターP「それは私に対する冒涜だぞ!取り消せ!!」

ローチ「・・・」

ラスターP「何かなゴキブリ観測者」

ローチ「いや別に」

ラスターP「目は何処にあるのだろうな」

沢渡「俺に聞くなよ」

黒咲「どうだっていい」

沢渡「良くはねえだろ」

黒咲「どっちにしても協力すればいいだけだ。共通の敵なら尚更だろ」

遊矢「大変だなユートも」

ユート「君だって」

遊矢「まあ・・・お互い様か」

ユート「フフフ」

遊矢「ハハハ!」

沢渡「笑ってる場合じゃねえぞ!」

権現坂「・・・」

ラスターP「お前は何というか」

ローチ「?」

ラスターP「ゴキブリなんだな」

ローチ「そうだが」

ラスターP「私は竜剣士なんだが」

ローチ「そうか」

ラスターP「無愛想なモンスターよ」

月影「そんな事で張り合う必要は無いだろう」

遊矢「ユート達も大変そうだよな」

柚子「そうね」

沢渡「能天気な野郎だな!ギャラクシーババアが攻め込んで来たらどうすんだ!」

権現坂「その心配は無いだろう」

沢渡「根拠は?」

権現坂「目的は邪悪龍・・・このスタンダードには多分存在しないだろう」

沢渡「ほ、本気で言ってんのか?」

月影「拙者も権現坂の意見に賛成だ」

沢渡「・・・」

遊矢「せっかくエクシーズ次元が復興して来たんだから俺達も協力しないと」

柚子「うん!」

沢渡「ケッ」

勝鬨「何処へ行っていた!」

遊矢「何かあったのか?」

勝鬨「ちょっと顔を貸せ!」

翌日

レッドレイヤー「レッドレイヤー!」

ブルーレイヤー「ブルーレイヤー!」

グリーンレイヤー「グリーンレイヤー!」

レッドレイヤー「超量戦隊!」

ブルーレイヤー・グリーンレイヤー「マグナマン!!」

ピッ

ギャラクシー・クィーン「おのれマグナマンめ」

ギャラクシー・クィーン「だがこの世界にはマグナマンは存在しない。面倒なユートらレジスタンスが居るぐらいだ」

ピンポーン

ギャラクシー・クィーン「それには配下のモンスター軍団を使いユートらを」

ピンポーン

ギャラクシー・クィーン「誰だ!」

「隣に越して来た者です」

ギャラクシー・クィーン「い、今行く」

ギャラクシー・クィーン「!?」

ユート「この九十九荘に越してきたユートです」

ギャラクシー・クィーン「ユート!?」

ユート「え、ええ」

ギャラクシー・クィーン「まさか私のアジトが暴露たのか?いやアジトがアパートだと誰が特定できるものか」

ユート「?」

ギャラクシー・クィーン「隣の奥平カイ子です。今後ともよろしくお願いします」

ユート「それは俺の台詞ですよ」

黒咲「荷物はここで・・・ギャラクシー・クィーン!」

ギャラクシー・クィーン「暴露てしまったか!?」

ユート「まさかギャラクシー・クィーンが居るわけが無いだろう。失礼だぞ隼」

黒咲「他人の空似ってやつか」

ユート「すみません。彼は早とちりするタイプで」

ギャラクシー・クィーン「い、いえ」

ユート「これはお近づきの印です」

ローチ「あの女・・・ギャラクシー・クィーンだぞ」

黒咲「ゴキブリもそう言っている」

ユート「そんなバカな話があるか」

ローチ「しかし!」

ユート「君は超量戦隊マグナマンを視聴した事は」

ローチ「無い」

ユート「ギャラクシー・クィーンは月面に基地を構え大勢の部下を率いている。そんなわけが無い」

ローチ「そうなのか?」

黒咲「悪党の本拠地と言えば異次元、北極または南極、地底、宇宙の何処かと相場が決まっているからな」

ローチ「私の早とちりなのか」

ユート「君は何年も生きている観測者と言っていたが疲れているのだろう」

ローチ「かもしれない」

黒咲「俺も最初はそう思ったがよくよく考えれば違う気がする」

ローチ「・・・すまない私の勘違いだ」

ユート「わかってくれれば、俺は別に」

ギャラクシー・クィーン「よもや隣に来るとは」

ピンポーン

ギャラクシー・クィーン「誰だ!?」

「私です」

ギャラクシー・クィーン「退け!」

「しかしギャラクシー・クィーン様!」

ギャラクシー・クィーン「言うな!」

「は?」

ガチャッ

ユート「ギャラクシー・クィーン!?」

黒咲「何だこのモンスターは!!」

ローチ「敵襲だ!」

ユート「大丈夫ですかカイ子さん!カイ子さん!!」

黒咲「こっちに来い!ギャラクシー・クィーンの配下め!!」

ギャラクシー・クィーン「これからは部下との接触を考えねばならぬな・・・」

数日後

ユーゴ「いやー参ったぜ」

柚子「何が」

ユーゴ「学校に通ってるって言ったろ?」

柚子「うん」

ユーゴ「停学食らっちまったよ!」

柚子「・・・」

遊矢「ユーゴ」

ユーゴ「い、いきなり脅かすなよ!」

遊矢「・・・」

ユーゴ「嫉妬深い奴だぜ」

遊矢「・・・」

ユーゴ「に、睨んでんじゃねえぞ!」

遊矢「別に俺は睨んで無いけど」

ユーゴ「こいつだけは毎度毎度・・・」

ユーゴ「相変わらずだなランサーズ組は」

沢渡「何だお前か」

ユーゴ「お前はねえだろ!お前は!」

権現坂「元気そうだな」

ユーゴ「まあな」

月影「リンは」

ユーゴ「学校通ってるぜ」

沢渡「しかし何でコモンズに?だって学校なんて」

ユーゴ「シンジだよ」

沢渡「シンジ?」

ユーゴ「言ってなかったのか?シンジがトップスの奴と博打して金を巻き上げてやったんだとよ」

権現坂「けしからん事だが・・・まあ仕方の無い事だな」

ユーゴ「ちょっとずつ環境を変えてやるってよ」

遊矢「学校か」

ユーゴ「お前らも来いよ!」

沢渡「マジで学校だ」

ユーゴ「マジの学校だろ?」

227「こら!」

権現坂「お前」

ユーゴ「うちの学校の先生だぜ」

227「俺だって好きで教員をやってるわけじゃないんだぞ!それもこれも・・・」

遊矢「・・・」

227「お前達2人が!!」

ユーゴ「遅かれ早かれクビになってたっつうの」

227「何を!」

ユーゴ「そんなにキレるなよ。なあ先生よ」

227「何処へ行っても何をしてもお前が関わってくる!俺の人生は何なんだ!!」

デニス「よっぽどって感じだね」

権現坂「・・・」

沢渡「そりゃ怒りたくもなるぜ」

ファンファンファンファンファンファン

ユーゴ「んだ?」

キキッ

227「デュエルチェイサー?」

ユーゴ「何だてめえら」

114「トップスの所有地に無断で入り込んで者を追っている」

514「隠している事は無いか?」

ユーゴ「あ?あるわけねえじゃねえか!」

権現坂「そうやって何でもコモンズが悪いみたいな風潮は感心できんな」

1919「おいおい誰かと思えば227じゃないか」

227「・・・」

810「惨めにもコモンズの学校で先生か?無様だなぁ」

ユーゴ「無様なのはてめえらだ!」

810「何?」

ユーゴ「調子に乗りやがって!デュエルしやがれ!!」

114「ならば私が相手をしてやろうか」

ユーゴ「いいぜ!」

遊矢「ユーゴ!これを」

ユーゴ「クリアウィングはお前が真の力を解放させたんだ。そいつはお前の物だぜ」

遊矢「でも」

ユーゴ「クリアウィングもそれを望んでやがる」

114「さっさと始めるぞ!」

ガサッ

月影「ん?」

権現坂「どうした月影」

月影「どうやら奴らが追っている者が居たらしい」

権現坂「何と」

月影「拙者はその者を追う!」

権現坂「頼むぞ月影」

月影「うむ」

114「レベル4のサーチ・ストライカーにレベル2のトラパートをチューニング!シンクロ召喚!レベル6!ゴヨウ・プレデター!!」

ユーゴ「出やがったなゴヨウモンスター!」

114「カードを2枚伏せてターンエンド!」

ユーゴ「俺のターン!俺はSRパチンゴーカートを攻撃表示で召喚!そしてパチンゴーカートの効果で手札から機械族モンスターを墓地へ送る事で相手モンスターを1体破壊する!」

114「!?」

ユーゴ「さらに俺は魔法『スピードリバース』を発動!パチンゴーカートの効果で墓地へ送ったSR赤目のダイスを墓地から特殊召喚!」

ユーゴ「レベル4のSRパチンゴーカートにレベル1のSR赤目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!レベル5!HSRチャンバライダー!!」

ユーゴ「チャンバライダーは1度のバトルフェイズ中に2度の攻撃ができる!バトルだ!!」

114「ンアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

ユーゴ「もう一発!」

114「ンアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

沢渡「やったぜ!」

ユーゴ「どうだ!」

514「くっ」

810「デュエルチェイサーの恥晒しめ!」

ウィンダ「助けてください!」

シンジ「な、何だ?」

月影「シンジ!」

シンジ「知り合いか?こいつ」

月影「いや知らないがデュエルチェイサーが彼女を探し回っていてな」

シンジ「あの犬っころ連中が?」

ウィンダ「私はただ落っこちただけです!信じてください!」

シンジ「落ちただけで追い回しやがってよ」

月影「・・・」

シンジ「それなら問題ねえよな?」

月影「無いと思う」

シンジ「だったら俺が話をつけてやるよ」

ウィンダ「あ、ありがとうございます」

シンジ「ったく猟犬かよ」

月影「デュエルチェイサーに理性は無い」

ユーゴ「次だ次!」

114「」

シンジ「派手にやってるなユーゴ!」

ユーゴ「シンジ!」

沢渡「お前!彼女なんか連れて来ちまってよ!」

権現坂「説明してもらおうか!!」

シンジ「彼女じゃねえっての!」

810「コモンズのシンジ・ウェーバー・・・」

シンジ「この転がってる犬連れて失せな」

1919「何を!」

シンジ「ここは俺達がルールなんだよ」

810「くっ」

シンジ「おい!わかったら返事しろよ。その口は飾り物か?なあワンちゃん」

1919「この!」

810「退くぞ、こいつらは数で襲いかかってくる。失う物は何も無い連中だから捨て身で来るぞ」

ユーゴ「誰よ?この姉ちゃん」

ウィンダ「ウィンダです」

ラスターP「見ろ遊矢!ユートはゴキブリなのに対し白いのは可愛い女だぞ!」

遊矢「わかったわかった」

シンジ「何で落ちて来たんだ?」

ウィンダ「旅をしていて穴があって・・・」

権現坂「落ちたのか」

ウィンダ「え、ええ」

ユーゴ「とんだドジ姉ちゃんだぜ!」

シンジ「そりゃ不幸だな」

ウィンダ「・・・」

ユーゴ「どうすんだシンジ」

シンジ「んなこと言われてもよ」

権現坂「帰り方は」

ウィンダ「わかりません」

沢渡「しかし落ちたにしてもスタンダードとかなら良かったのによ」

ユーゴ「どういう意味だ!」

沢渡「だって明らかスタンダードが1番まともじゃねえか!生きて行くなら」

ユーゴ「・・・」

シンジ「気長にやろうぜ。落ちたなら穴の一つや二つぐらい空くだろ」

ユーゴ「言っとくが働かざる者何とかっていうから」

権現坂「食うべからず」

ユーゴ「それ!だから働けよ。風俗とか」

遊矢「何で風俗なんだ」

ユーゴ「問題あるか?」

遊矢「あるよ!」

ユーゴ「あんのか?」

シンジ「ねえだろ」

沢渡「こいつら本物のバカだぜ」

遊矢「大丈夫なのか?この狂犬コンビで」

翌日

リン「ウィンダさん?」

ウィンダ「はい」

リン「気をつけた方がいいですよ。あの2人は」

ウィンダ「は、はあ」

リン「コモンズを変えた2人だけど・・・私生活が」

ウィンダ「私生活?」

リン「喧嘩は日常茶飯事だしコモンズの何人かと派手にセキュリティと乱闘し始めるから」

ウィンダ「・・・」

ユーゴ「結構、あれだな」

シンジ「あれ?」

ユーゴ「いい身体つきしてやがる」

シンジ「だろ!俺も思ったんだよなぁ・・・」

ユーゴ「何か運がいい気がするぜ!」

ウィンダ「・・・」

ユーゴ「さて、仕事探そうぜ!仕事!」

ウィンダ「学校は?リンさんは学校へ」

ユーゴ「停学中なんだよ!」

ウィンダ「停学・・・」

ユーゴ「おう!」

シンジ「何でもいいぜ、ドブさらいとか空き缶集めとか」

ウィンダ「えぇ・・・」

シンジ「嘘に決まったんじゃねえか!」

ウィンダ「・・・」

ユーゴ「あれはどうだ」

シンジ「あれ?」

ユーゴ「強力なコネってやつ」

シンジ「あいつか?」

ユーゴ「ああ」

シンジ「あいつかよ・・・」

メリッサ「うちで?その人を」

ユーゴ「給料いいんだろ?いいんじゃね?」

メリッサ「いいと言えば」

シンジ「どうせ身体売ってんだろ」

「見ろユーゴとシンジだ」

「あ、ああ」

シンジ「ジロジロ見てんじゃねえよ」

「・・・」

「・・・」

ユーゴ「いいだろ?なあメリッサ!」

メリッサ「そっちは」

ウィンダ「私は別に、働けるのならば」

メリッサ「じゃあ頼みがあるんだけど」

ユーゴ「頼み?」

メリッサ「うん!」

シンジ「TV局の幽霊退治?アホくせえな」

ユーゴ「そうか?」

シンジ「だってお前!」

ウィンダ「幽霊ですか」

ユーゴ「出て来い!」

シンジ「んなので出てたまるかよ。じゃあなユーゴ」

ユーゴ「どこ行くんだよ!」

シンジ「何が悲しくて真夜中にTV局でウロウロしなきゃならねえんだ」

ユーゴ「俺らがここに居る事で通報されちまって外にゃセキュリティだらけだぞ」

シンジ「蹴散らせばいいんだよ」

ユーゴ「マジでガサツだよな」

シンジ「よく言われるぜ」

ユーゴ「行こうぜ」

ウィンダ「でもシンジさんが」

ユーゴ「いいんだよ!」

シンジ「ったくユーゴの野郎は」

「・・・」

シンジ「何もしてねえだろ!さっさと家に帰りやがれ、トップスの犬っころ!!」

メリッサ「うわっ・・・」

シンジ「まだ居たのか」

メリッサ「だって幽霊退治頼んだ身だし」

シンジ「物好きな奴」

「シンジ・ウェーバー!」

シンジ「何でてめえら」

「私は治安維持局」

シンジ「現場監督ってやつだろ?小せえ犬を束ねるデカい犬ってか?」

「これ以上トップスで好き勝手させてたまるか!」

シンジ「だったらかかって来いよ、御託はいいから」

「デュエルで奴を拘束せよ!」

メリッサ「た、大変だ」

ユーゴ「幽霊ってのはどんなのだ?」

ウィンダ「足が無くて白っぽい」

ユーゴ「メリッサの話じゃオナニーしまくって死んだディレクターの霊なんだよな」

ウィンダ「って言ってましたよね」

ベチャッ

ユーゴ「お?」

ウィンダ「こ、これ・・・精液ですよ!」

ユーゴ「何で精液が!」

ウィンダ「見てください!」

ユーゴ「廊下一面が真っ白だ!」

ウィンダ「踏んじゃダメです!」

ユーゴ「お、おう!」

ウィンダ「それに鼻も摘まんでください」

ユーゴ「何で」

ウィンダ「これはきっと頭を麻痺させてしまう匂いが含まれていますから」

ウィンダ「レベル2の私にレベル3のガスタ・ガルドをチューニング!シンクロ召喚!ダイガスタ・ガルドス!!」

ユーゴ「乗っただけじゃねえか!」

ウィンダ「いいから早く!」

ユーゴ「どうすんだ!」

ウィンダ「この精液はオナニーをして死んだディレクターの怨念です」

ユーゴ「って事は」

ウィンダ「この先にディレクターの霊が居るはず!行きましょう!」

ユーゴ「おうよ!」

ウィンダ「臭いを嗅いではダメですよ」

ユーゴ「わかってるっつうの!」

シコシコシコ…

ユーゴ「何か聞こえるぜ」

ウィンダ「霊です霊!」

シコシコシコ…

ユーゴ「待ってろよオナニーディレクター!絶対に成仏させてやるぜ!!」

シコシコシコ…

ユーゴ「見つけたぜ!」

オナ霊「・・・」

ユーゴ「てめえ!オナニーやめやがれ!!」

オナ霊「・・・」

シコシコシコ…

ユーゴ「どうすんだ!」

ウィンダ「そう言われましてもね」

ユーゴ「何もねえのか!?」

ウィンダ「切っちゃいましょう」

ユーゴ「お前は鬼か!」

ウィンダ「冗談ですよ」

ユーゴ「マジでどうすっかな」

「ユーゴ・・・」

ユーゴ「何だ!?誰か居るのか!?」

「白はシンクロ使いの証だ。ならば対抗策があるはずだ」

ユーゴ「・・・そうか!」

「咄嗟の閃きは兄弟分繋がりだな」

ユーゴ「っつうか誰よ」

「竜だ」

ユーゴ「竜?」

ウィンダ「ユーゴさん!」

オナ霊「・・・」

ユーゴ「オナニーディレクター!てめえの弱点はわかってんだよ!!」

ウィンダ「まさかちょん切るのでは」

ユーゴ「違う!シンクロ使いは白!だったらオナニー対決で成仏させてやるよ!!」

ウィンダ「オナニー対決!?」

ユーゴ「俺は遊矢みたいにチンコは普通だけど性欲はハンパねえんだよ!!」

ウィンダ「す、凄い」

ユーゴ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

ユーゴ「成仏完了!」

シンジ「やっと出てきたな」

ユーゴ「待ってたのか?」

メリッサ「大立ち回りしてたのよ」

シンジ「余計なことを言ってんじゃねえよ」

メリッサ「霊は?」

ユーゴ「文字通り昇天しちまったよ」

シンジ「そうか」

メリッサ「どう?ここで働く」

ウィンダ「精液の怨霊はちょっと」

シンジ「だから言ったじゃねえか」

ユーゴ「知らねえよ」

シンジ「やっぱ気長が1番か」

ユーゴ「そりゃそうだろ」

シンジ「じゃ帰るか」

数日後

ユーリ「・・・」

デニス「君はずっとボーッとしてるね」

ユーリ「・・・」

デニス「言いにくいんだけどさ・・・何て言うか」

ユーリ「何?」

デニス「き、君も手伝ってほしいな」

ユーリ「何を」

デニス「エクシーズ次元の復興を」

ユーリ「誰がそんな下らない事を」

デニス「・・・」

ユーリ「他には」

デニス「いや何も」

ユーリ「だったら消えなよ。邪魔だから」

デニス「・・・」

セレナ「そうか、お前は迷子なのか」

遊矢「何やってるんだセレナ?」

セレナ「こいつだ」

柚子「モンスター?」

権現坂「きつね火だな」

きつね火「コーン」

セレナ「どうやら迷子らしい」

柚子「最近モンスターをよく見かけるよね」

遊矢「そういえば」

ラスターP「私を見ても困る」

遊矢「居るよなモンスターが」

ラスターP「そういう世界もあるんだ」

柚子「どういうの?」

ラスターP「デュエルモンスター次元と我々は呼んでいる」

遊矢「デュエルモンスター次元・・・」

「ユーリ」

ユーリ「誰?」

「私はシャドールだ」

ユーリ「何がシャドールだ。バカバカしい」

「覚えて居ないのか」

ユーリ「何の事やら」

「覚えていないのなら別に構わないが」

ユーリ「僕に何の用事かな?面倒な事はごめんだよ」

「面倒な事ではない」

ユーリ「と言うと」

「シャドールがデュエリスト達の次元で活動できるように力を貸せ」

ユーリ「力を?」

「そうだ」

ユーリ「いいよ。退屈だからね」

「随分と物分りのいい事だ。この男は」

遊矢「地球二十四個分か」

沢渡「ビタミンみたいだぜ」

ラスターP「ああ」

権現坂「何というか広大だな」

ラスターP「かなり広くて迷子になってしまうぞ」

権現坂「地球二十四個分なら仕方があるまい」

月影「あのウィンダもか?」

ラスターP「きっとそうだ」

柚子「だったら帰る方法が」

ラスターP「あるは偶発的に空く穴であり」

沢渡「お前も帰れねえぞ!」

ラスターP「知っている」

沢渡「大丈夫か?こいつ」

権現坂「何処か呑気な部分があるからな」

ラスターP「ちなみにデュエルモンスター次元には」

勝鬨「紫頭の遊矢か」

デニス「い、言っとくけど仲間じゃないからね」

ユーリ「君のモンスターを貰いに来た」

勝鬨「かなり頭がおかしいと言っていたが」

デニス「話が違うじゃないか!」

勝鬨「我が炎星モンスターを貰うと言う事か」

ユーリ「そういう事だね」

デニス「ちょっとユーリ」

ユーリ「邪魔だよ」

デニス「君も逃げて」

勝鬨「笑止!紛い物の遊矢程度に負ける自分ではない!」

ユーリ「紛い物?」

「てめえはあいつらとは違って紛い物なんだよ」

ユーリ「ククク・・・そう言えば言ってたね。そんな事を」

デニス「ユーリ・・・」

遊矢「話が長い」

ラスターP「であるからして」

デニス「大変だよ!」

沢渡「何だいきなり」

デニス「ユーリが・・・」

遊矢「またあいつか」

デニス「助けてよ!」

沢渡「あいつが死にかけってのなら放っておくぜ」

デニス「違う!暴走してるんだ!!」

権現坂「暴走!?」

デニス「だから助けて!」

沢渡「あいつの暴走ぐらい止めろってんだ!」

デニス「ご、ごめんよ」

柚子「ユーリ・・・」

遊矢「あいつはまるで公害だ」

ユーリ「炎、水、風、地、闇そして光」

「上出来だ」

ユーリ「何が上出来なものか」

「いいや悪のカリスマだよお前は」

ユーリ「カリスマ・・・いい響きだ」

遊矢「ユーリ!」

ユーリ「遊矢と愉快な仲間たち」

沢渡「ランサーズだ!」

デニス「いきなりデュエリスト狩りだなんて!」

ユーリ「それが僕達の本質だろ?それに狩りって言ってもモンスターを1体だけ融合素材として使用しただけだ」

沢渡「こいつ・・・罪悪感とかねえのか!!」

ユーリ「罪悪感?そんなものは野良犬に食べさせたよ」

遊矢「こいつは本物の悪だ」

柚子「ただの外道よ!」

権現坂「この精神異常者め!」

ユーリ「これでいいね」

「融合次元へ飛べ」

ユーリ「融合次元へ?」

「あそこを植民地にするのだ」

ユーリ「本当に面白い事を考えるね」

遊矢「待てユーリ!」

ユーリ「待てと言われて待つ奴が居るわけが無いだろ。君は本当に」

セレナ「おい!」

ユーリ「何かな?」

セレナ「お前は自分が何をやってるのか理解できているのか!」

沢渡「やめとけよ。あれには何を言ったって無駄だぜ」

セレナ「し、しかし」

沢渡「根っ子から腐ってんだよ!あの野郎は!!」

デニス「ほら見なよ。このまま誰かがユーリを消してくれれば、僕も解放されるんだろな・・・」

ユーリ「じゃあデュエルしようか、君と」

デニス「何で僕が・・・」

デニス「ああああああああああああああああああああ」

権現坂「赤馬がEmを規制するからころっと負けてしまったぞ」

沢渡「情けねえ奴だぜ」

ユーリ「次」

沢渡「権現坂!」

権現坂「お前は行かんのか?」

沢渡「だっておかしいじゃねえか」

素良「・・・」

ユーリ「さっきから僕の事を物陰で見てるけど、何か用?」

素良「ううん」

柚子「どうしたの素良」

赤馬「どうやら彼は気づいたようだ」

遊矢「何を?」

赤馬「ユーリを別世界へ飛ばし2度と復活できない事をだ」

遊矢「そんな方法が!?」

赤馬「至急ユートとユーゴの両名を呼ぶんだ」

ユート「一体何の用だ?」

ユーゴ「社長!」

赤馬「説明しよう。遊矢、ユート、ユーゴそしてユーリの四人が合体する事により前人未到の力が覚醒する」

権現坂「何と!?」

赤馬「それらの力を防ぐには誰か1人が消えればいいと私は考えていた・・・だが」

ユート「このメンバーの中にユーリのように非情に徹する事ができる奴は居ない」

黒咲「何だったら俺がやってもいいぞ。あいつの1人2人ぐらい」

遊矢「ダメだ!」

ユーゴ「方法ってのは?あの目障りな野郎を殺さずに俺らの目の前に出てこれねえようにする方法だ!」

赤馬「何処かへ飛ばす」

遊矢「何処か?」

赤馬「ああ」

遊矢「さっき言ってた別世界へ飛ばすって事だ」

ユーゴ「だったらやってやろうぜ!あんな奴さっさと居なくなった方が平和ってもんだぜ!」

ユート「俺もそれには賛成だな。何をやっても更正は不可能・・・だったら」

遊矢「別世界へ飛ばし2度と帰って来れないようにすれば」

ユーリ「内緒話は終わりかな?だったら行かせてもらうよ」

赤馬「別世界・・・かつてユーリの心を開かせた彼女ならばユーリを」

沢渡「おい」

赤馬「遊矢、ユート、ユーゴ!このデュエルディスクを装着するんだ!そしてライフを0にして別世界の扉を開かせるんだ!」

ユーゴ「よし!」

赤馬「後はユーリのエクストラデッキから第四の龍を奪い取れば2度と再び姿を現す事は無い」

デニス「それは僕がやるよ」

沢渡「土壇場に裏切らねえだろうな?」

デニス「あいつ1人を消せば僕も・・・本当の仲間になれるよね?」

黒咲「なれるわけが無いだろ!どういう頭をしているんだお前は」

デニス「だ、だって」

黒咲「腐っても仲間を踏み台にしてランサーズ正式メンバーに返り咲く・・・お前らしい考えだな」

黒咲「・・・」

ユーゴ「じゃあ始めるか」

ユート「とりあえずデュエルをしてライフを0にさせれば」

遊矢「別世界の扉が開き2度と帰って来れない」

ユーリ「さすがに1対3は堪えるね」

「何をやっている。負けは許さんぞ」

ユーリ「負けるわけ無いじゃない・・・そんなの言ってる場合でも無いか」

素良「今のうちに・・・今だ!」

パシッ

ユーリ「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン・・・!」

素良「やったよ柚子!」

黒咲「貸せ」

素良「・・・」

黒咲「受け取れ」

赤馬「あと少しでライフは0!行け!!」

遊矢「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで攻撃!」

ユート「真紅眼の鋼炎竜で攻撃!」

ユーゴ「HSR魔剣ダーマで攻撃!」

ユーリ「あああああああああああああああああああああああああああ」

赤馬「次元の扉が開く・・・」

「ユーリ!目覚めよ、別世界へ飛ばされたら我々は」

セレナ「死んでしまうのか?」

赤馬「・・・大丈夫なはずだ。君はどうする」

セレナ「私はここが良い」

赤馬「あの世界は君が慕っていた男が居る次元だぞ」

セレナ「誰だ?」

赤馬「・・・ガッチャ」

セレナ「?」

赤馬「ガッチャ!」

セレナ「???」

沢渡「とうとう頭がおかしくなっちまったよ」

権現坂「仕事疲れだろう。そっとしておくんだ」

月影「何とも気の毒な」

赤馬「・・・」

ユーリ「こんな所で・・・僕が・・・シャドール・・・どうにかしろ!!」

「1度次元の渦に嵌れば脱出不可能だ・・・この大馬鹿者め!!」

ユーリ「君と関わった事で・・・僕が・・・こんな目に・・・」

「お前が悪い・・・お前が・・・クソ!」

ユーリ「君・・・消えてるよ・・・」

「私はお前の邪悪な心から生まれた存在だ・・・お前は・・・」

ユーリ「消えちゃったよ・・・ふふふ」

ユーリ「一人ぼっちね・・・何ていうか僕は」



















「ユーリ・・・ユーリ!!」

数週間後

ユーリ「・・・何処」

明日香「目覚めたようね」

ユーリ「・・・」

明日香「完全に私の事を忘れたようね。私も少し忘れかけていたけど」

ユーリ「・・・先生」

明日香「うん」

ユーリ「先生か・・・何で僕はここに来たんだろう」

明日香「まさかあなたと再び再会するとは」

ユーリ「十代は」

明日香「十代なら万丈目くんや三沢くんとデュエルモンスター次元に行ったけど」

ユーリ「そうなんだ・・・」

明日香「みんなは元気?セレナちゃんや柚子ちゃんは」

ユーリ「元気だよ。みんなね」

明日香「そう・・・」

遊矢「穴が閉じた」

沢渡「お前大丈夫か?」

権現坂「無理はするな」

赤馬「いや」

月影「拙者達ができる事があれば何でも」

赤馬「大丈夫だ」

権現坂「本当か?」

赤馬「問題無い」

セレナ「ガッチャ・・・」

柚子「どうしたの?」

セレナ「さっきの零児の言葉だ」

柚子「仕事疲れよ」

遊矢「大企業の社長なんだからノイローゼ気味なんだろな・・・」

セレナ「ガッチャか・・・」

柚子「遊矢もあの人に少しは優しくしてあげないと」

遊矢「そうだな・・・」

ユーリ「デッキ・・・これ僕の?」

明日香「そうだけど」

ユーリ「違う」

明日香「でも持ってたのそれだけよ」

ユーリ「・・・」

イルカ「光と闇だね」

ユーリ「イルカ」

明日香「紹介するわ。ネオスペーシアン総合病院の院長の」

イルカ「ドルフィーナ星人だ」

ユーリ「僕はユーリ」

ヌルッ

ユーリ「何で手のひらまでヌルヌルしてるんだ、このイルカ」

明日香「光と闇というのは」

イルカ「説明しよう。ユーリの心に潜む光と闇を」

明日香「お願いします」

イルカ「ユーリの中には残忍に相手を倒しのける闇の部位がある。これはシャドールとして発現する」

明日香「では光は」

イルカ「光は君が見出したんだ」

明日香「私が?」

イルカ「迫害される中で君は唯一ユーリを信じたいた。その中でユーリは君に」

ユーリ「もういいよ」

イルカ「まだ立ち上がっちゃダメだ!」

ユーリ「関係ないでしょ」

イルカ「バカ!」

ベチャッ

明日香「こら!」

イルカ「キューッ」

明日香「大丈夫?」

ユーリ「ヌルヌルしただけだから、平気だよ」

イルカ「まさか怒鳴られるなんて予想外だ・・・怖い怖い」

ユーリ「ねえ」

イルカ「何かな」

ユーリ「闇がシャドールなら光は」

イルカ「ジェムナイト」

ユーリ「それだけ聞けば十分だ。余計な事は言わない方がいいから」

明日香「どうする?」

ユーリ「何が?」

明日香「学校よ」

ユーリ「いいよ。また通うから」

明日香「珍しく素直ね・・・」

ユーリ「問題は無いと思うよ。そうでしょ?ルールなんだから」

明日香「脳波には異常が無いって」

イルカ「無い。まあ甘えたい年頃なんだろうね」

ユーリ「・・・」

イルカ「わかったよ。言わないから」

デニス「ユーリのお墓を建てよう」

素良「お墓?」

デニス「これでいいかな」

素良「空き缶積んだだけじゃない」

デニス「これで十分さ」

素良「君って本当に歪んでるね」

デニス「嫌いなんだよユーリが」

素良「そうなんだ」

デニス「後は素良を蹴落としてランサーズの信頼を完全に回復させよう」

素良「どうしたの」

デニス「何でも無いよ」

カランッ

素良「倒れたよ、お墓」

デニス「それがユーリの天命ってやつだよ」

素良「ふーん」

数日後

遊矢「ユートはエクシーズ次元の復興にユーゴはウィンダの仕事探しか」

ラスターP「そろそろ真面目に探そうか」

遊矢「何を?」

ラスターP「私の力をだ」

遊矢「あっ」

ラスターP「忘れてたのか?」

遊矢「そ、そういうわけじゃないぞ」

ラスターP「本当だろうな?」

遊矢「あ、ああ」

ラスターP「・・・」

遊矢「大丈夫だって!」

ラスターP「イマイチ心配だ」

遊矢「ハハハ・・・」

ラスターP「この笑いは誤魔化す時の笑いだ!おのれ遊矢!」

遊矢「お、怒るなよ」

遊矢「手始めにエクシーズだ。何か方法とかある?」

黒咲「無い」

遊矢「無いのか」

ラスターP「諦めてはダメだぞ!」

遊矢「ユートは?」

黒咲「あいつなら事件の調査だ」

遊矢「事件?」

黒咲「謎の衣類発火事件のな」

遊矢「衣類発火・・・」

権現坂「それは何だ?」

黒咲「ここ数日の間に老若男女問わず衣類が発火して全裸になるんだ」

ラスターP「ん?燃えてるぞ!権現坂!!」

権現坂「アチチチチチチチ!!!」

黒咲「こんな感じだ!」

遊矢「そんなの言ってる場合じゃないだろ!しっかりしろ権現坂!」

黒咲「すまんな。お前に合う服がない」

権現坂「全裸のまま過ごす」

遊矢「しかし本当に全裸になるとはな」

権現坂「全裸になるのが遊矢ではなくて良かったぞ」

ラスターP「どういう意味だ?」

権現坂「男として自信を無くすぞ」

ラスターP「は?」

黒咲「見てみればわかる」

ラスターP「何の事やら」

ユート「・・・」

黒咲「どうだった?」

ユート「俺はこの事件の裏にはギャラクシー・クィーンが暗躍していると思っている」

黒咲「やはりか」

権現坂「しかしギャラクシー・クィーンがどうして全裸に」

ユート「それは調べ中だ」

ギャラクシー・クィーン「人間を発火により全裸にさせ負の感情を集める」

「さすがは銀河の女王と言われているギャラクシー・クィーンだ」

ギャラクシー・クィーン「ギャラクシー・ファイア!」

「ハッ!」

ギャラクシー・クィーン「我がギャラクシー怪人の中で最も熱い怪人よ。調子はどうだ」

「順調であります」

ギャラクシー・クィーン「ギャラクシー・アイス!」

「はい」

ギャラクシー・クィーン「我がギャラクシー怪人で最も冷たい怪人よ。お前の計画はまだ暴露ては居ないな」

「勿論であります」

ギャラクシー・クィーン「ギャラクシー・ファイアの衣類発火作戦と共に開始されているギャラクシー・アイスの冷風作戦」

「これにより全裸にされた人間達は一気に風邪を引き」

「風邪を引く事で負の感情が大量に回収できますな」

ギャラクシー・クィーン「ホホホ!今回は邪魔はさせんぞ!」

ギャラクシー・クィーン「特にあのユートにだけはな!」

ヒューッ

遊矢「大丈夫か?」

権現坂「これぐらいの寒さなどどうって事は無い!」

遊矢「さすが権現坂だ」

ユート「見ているこっちが寒い」

黒咲「どういう原理なのだろうな」

ユート「ギャラクシー・クィーンの魔術は人知を超えている」

黒咲「・・・」

ユート「全裸にする理由か」

権現坂「へっくしょい!!」

遊矢「絶対に風邪を引くぞ!」

ユート「風邪・・・そうか!」

黒咲「何か閃いたのか」

ユート「ギャラクシー・クィーンの目的は風邪だ」

遊矢「風邪?」

ユート「ああ!」

黒咲「風邪を引かせる事で負の感情をか」

ユート「きっとそうだ」

遊矢「何でそんなまどろっこしい事を」

ユート「簡単な事さ」

遊矢「と言うと」

ユート「小さい作戦の方が目を欺ける」

権現坂「言われてみれば」

黒咲「だが全裸にされた者はすぐに家へと帰ったり衣類を求めて叫びを呼ぶぞ」

ユート「二段構えだ」

黒咲「二段構え?」

ユート「熱気と冷気を操れば」

黒咲「確かに簡単な事だな・・・」

遊矢「さすがユートだ」

権現坂「頭の回転が違う」

ラスターP「彼は見るからに常識人感が出ているからな」

ヒューッヒューッヒューッ

権現坂「一段と寒くなって来たぞ!」

遊矢「まさか」

ユート「近づいて来ている」

黒咲「そうだな」

ラスターP「あそこだ!」

ユート「何処だ」

ラスターP「赤い怪人は黒咲の背後に回った!キエエエエエエエエエエエエエエイイイイ!!!」

「何だこのモンスター!?」

ラスターP「竜剣士だ」

黒咲「 何だお前達は」

「俺はギャラクシー怪人第1号のギャラクシー・ファイア」

「ギャラクシー怪人第2号のギャラクシー・アイス」

黒咲「ギャラクシー怪人と言えばギャラクシー・クィーン配下の怪人集団」

ユート「やはりギャラクシー・クィーンか!」

遊矢「ユート達は青い方を!」

ユート「遊矢は赤い方だな」

黒咲「来い」

「言われなくても!」

遊矢「相手は熱気を操る怪人・・・」

「凍っちまえ!」

ユート「さ、寒い!」

黒咲「耐えろユート!」

「燃えちまえ!」

遊矢「あ、熱い!」

権現坂「心頭滅却すれば火もまた涼しだぞ!」

ラスターP「こういう時に水の融合さえあれば・・・無力だ!」

遊矢「何て熱さだ・・・」

ユート「このままでは・・・!」

黒咲「どうしたユート!」

ユート「舐めんじゃねえぞ・・・熱いだの寒いだの!どうって事がねえんだよ!!」

黒咲「お、おい」

ユート「立ちやがれ遊矢!」

遊矢「そ、そんな事言われても!」

ユート「何ビビってんだ!」

遊矢「ユート?前もあったぞ・・・ユートの性格が変わる事が」

ユート「相手は炎じゃねえか!だったら水で攻略すんだよ!!」

遊矢「水・・・お、俺はEMアメンボートとEMプラスタートルを攻撃表示で召喚!」

権現坂「ユート!あのモンスターではギャラクシー怪人は倒せんぞ!」

ユート「てめえは土壇場の時の頭の回転は最高だな。エクシーズ召喚だ!」

遊矢「エクシーズ召喚・・・」

ユート「レベル4のEMアメンボートとEMプラスタートルでオーバーレイ!」

遊矢「エクシーズ召喚!こ、こもモンスターは!?見たことが無い!」

ユート「ビビんなよ。てめえのエクストラデッキの白紙のカードが開眼したんだよ。高らかと宣言しろってんだ!!」

遊矢「ランク4!希望織竜スパイダー・シャーク!!」

権現坂「スパイダー・シャークだと!?」

黒咲「希望魁竜タイタニック・ギャラクシーに続いて2体目のエクシーズ竜か」

遊矢「スパイダー・シャークのオーバーレイ・ユニットを一つ使い相手フィールドのモンスター全ての攻撃力を0にする!」

「なっ!」

「し、しまった!」

遊矢「バトルだ!スパイダー・シャークで赤い怪人に攻撃!!」

「ぬわああああああああああああああああああああああ」

「お、お兄ちゃーーーーーーーん!!!」

黒咲「次はお前だ」

遊矢「スパイダー・シャーク・・・ユート」

ユート「相変わらずイラっとくる顔しやがってよ」

遊矢「異常に柄が悪いな」

ユート「・・・でも久しぶりにツラが見れて良かったぜ」

遊矢「あ、ああ」

権現坂「覚悟はいいな」

黒咲「無事ではすまんぞ」

「うわ・・・うわああああああああああああああああああ」

ユート「これで二大怪人は倒す事が」

ギャラクシー・クィーン「ユート!よくも可愛い我が子を」

ユート「いや違うが」

ギャラクシー・クィーン「言い訳をするな!」

ユート「赤は遊矢が青は隼と権現坂が」

ギャラクシー・クィーン「お前を絶対に許さん!覚悟はいいな!!」

ユート「だから俺は」

黒咲「いつでもかかって来い」

ギャラクシー・クィーン「相方はやる気満々だぞ」

ユート「俺もやる気はあるが」

ギャラクシー・クィーン「ならば、その態度は何だ!」

ユート「・・・何で説教されてるんだ」

黒咲「俺に聞くな」

ギャラクシー・クィーン「次なる作戦は必ずお前を落とし入れる・・・必ずだ!」

ユート「・・・」

ユート「また助けられたな遊矢」

ラスターP「あのローチの姿が見えないが」

黒咲「あいつならゴキブリ故に瑠璃に毛嫌いされてしまったな」

ユート「俺の部屋で凹んでいる」

ラスターP「それに引き換え竜剣士の私は全然嫌われていないな」

遊矢「あ、うん」

ラスターP「この微妙な感じはなんだ・・・」

遊矢「じゃあラスターPの力を探すか」

ラスターP「ちょっと忘れていたな!」

遊矢「そういうわけじゃ無いよ」

黒咲「俺も手伝ってやるか」

ラスターP「すまんな」

黒咲「俺は一旦スタンダードで行くが」

ユート「俺は残る」

黒咲「何かあったら連絡する」

遊矢「さあ探すぞ」

沢渡「呼ばれたはいいけど、具体的にはあんのか?」

月影「ラスターP」

ラスターP「こんな感じの」

沢渡「わからねえよ!」

ラスターP「考えるな、感じろ」

沢渡「何が感じろだ!」

勝鬨「・・・」

権現坂「身体の方は」

勝鬨「問題無い」

黒咲「風のエクシーズ、炎のシンクロ、水の融合だったな」

ラスターP「ああ」

黒咲「だったらエクシーズから行くか」

沢渡「お前がエクシーズ使いだから言ってんのか?」

黒咲「どう考えても簡単だろ。風のエクシーズは」

権現坂「破天荒な風?」

黒咲「そうだ」

遊矢「探すんじゃなくて?」

黒咲「こいつの中のエクシーズとしての本能を呼び覚ませばいい」

遊矢「でも何で破天荒な風なんて」

黒咲「エクシーズ使いにとって御用達のカードだからな」

権現坂「だがそれで」

黒咲「破天荒な風の突風を浴びせる!」

沢渡「正気か!?」

黒咲「俺はいつだって正気だ」

月影「・・・」

勝鬨「俺は持っていないぞ」

黒咲「だったらカードショップへ行き買い漁れ」

勝鬨「無茶な男だ」

遊矢「勝鬨ほどじゃないさ」

勝鬨「買ってきたぞ」

権現坂「これでいいのか?」

月影「・・・」

黒咲「合計で39枚か」

沢渡「ほらよ」

黒咲「領収書?何だこれは」

沢渡「立替えろよ」

黒咲「ボンボンがケチな事を言うな」

沢渡「何だと!」

権現坂「だが39枚の破天荒な風をどうする」

黒咲「赤馬零児の会社でならできるだろ」

沢渡「あいつに立て替えてもらうか」

遊矢「赤馬の会社か」

ラスターP「顔パスで行けるんじゃないのか」

月影「剣士のわりに砕けておるな」

ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

遊矢「凄い風だ」

赤馬「セット完了だ」

ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

ラスターP「遊矢!」

遊矢「俺!?」

ラスターP「私の相棒なんだから」

遊矢「いや・・・おかしいだろ」

ラスターP「行こう!」

遊矢「えぇ・・・」

沢渡「さっさと行け!」

ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

遊矢「あああああああああああああああああああ」

ラスターP「何という風だ!?」

権現坂「大丈夫なのか?」

黒咲「知るか」

遊矢「ど、どうだラスターP!」

ラスターP「何だって!?」

遊矢「どうなんだ!」

ラスターP「風の音で何を言ってるのかサッパリだ!」

遊矢「どうなんだよ!!」

ラスターP「力が漲っている気がするが相方のレベル4のペンデュラムモンスターが居ないと何とも言えんぞ!」

遊矢「え?」

ラスターP「相方のモンスターが居ないと何とも言えんぞ!!」

遊矢「EMディスカバー・ヒッポを召喚!」

ラスターP「レベル4モンスター!!」

遊矢「EMウィップ・バイパーを召喚!」

ラスターP「ペンデュラムでレベル4!!」

遊矢「じゃあ」

ラスターP「レベル4のペンデュラムモンスターだぞ!!!」

遊矢「うるさいな!わかってるって言ってるだろ!!」

ラスターP「そ、そんなに怒鳴らなくてもいいじゃないの」

沢渡「何かやるぞ!」

遊矢「レベル4の竜剣士ラスターPと相生の魔術師でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4!昇竜剣士マジェスターP!!」

黒咲「成功か」

権現坂「風を止めてくれ!」

赤馬「ああ」

遊矢「昇竜剣士マジェスターP」

マジェスターP「これが風のエクシーズだ」

遊矢「あまり」

マジェスターP「カッコ良くないと言うのか!?」

遊矢「別にそんな事は言ってないだろ」

マジェスターP「だったらそれでいい」

遊矢「何がだったらそれでいいだ」

マジェスターP「久しぶりにこの姿になったな」

遊矢「へえ」

マジェスターP「何でここまで反応が薄いんだ?現代っ子特有のシラけた世代なのか」

ラスターP「どうだった」

沢渡「何が?」

ラスターP「私の姿だ!」

沢渡「別に」

ラスターP「黒咲!」

黒咲「・・・」

ラスターP「お前は」

黒咲「いや特に」

ラスターP「権現坂!」

権現坂「いいんじゃないか」

ラスターP「見ろ!これが正しい反応だ!!」

月影「よっぽど嬉しいようだ」

勝鬨「何でこっちが機嫌を取らねばならないんだ」

遊矢「とりあえず良かったなラスターP」

ラスターP「ああ!」

遊矢「次は」

ラスターP「帰ろう」

沢渡「自分勝手かよ!」

ラスターP「疲れた」

沢渡「ったくよ」

黒咲「お前の身勝手に比べればマシだろ」

権現坂「うむ」

ラスターP「早く行くぞ!」

沢渡「妙な仲間が増えちま・・・こいつらに比べりゃまだいいか」

月影「・・・」

勝鬨「・・・」

ラスターP「このままスタンダードに永住しよう」

遊矢「・・・」

ラスターP「どうだ遊矢」

遊矢「とりあえず働けよ」

ラスターP「!?」

数日後

ラスターP「これが銭湯か」

権現坂「どうだ感想は」

ラスターP「悪くない」

沢渡「プクククッ・・・」

ラスターP「どうした?」

沢渡「遊矢見てひっくり返るなよ」

ラスターP「そんな大した物を持っているわけ」

ガラッ

遊矢「みんなで銭湯なんて始めてだよな」

ラスターP「!?」

月影「やはり驚いたか」

勝鬨「無理も無い。誰だってひっくり返るレベルのサイズだぞ」

ラスターP「お、お前!何だそのサイズは!?」

遊矢「そんなに驚くなよ」

ラスターP「何とも形容し難いサイズだ・・・それでも人間なのか?あり得ないだろ・・・」









遊矢と巨根編終

遊馬としばらく休み編へ続く

カイト「それは?」

遊馬「見た事ねえカードだろ?」

小鳥「カイトは何か知ってる?」

カイト「こいつは普通のカードでは無いな」

アストラル「さすがカイトだ」

カイト「・・・」

アストラル「奇妙なのは属性や種族の表記が無く」

カイト「拳銃だ」

遊馬「拳銃!?」

小鳥「で、でもイラストよね」

カイト「いや本物だ」

遊馬「ほ、本物って」

カイト「凌牙を呼んで来い」

小鳥「う、うん」

アストラル「しかし何で拳銃なんかが」

遊馬「わからねえよ」

シャーク「こいつはまぎれもねえチャカだな」

遊馬「どうして」

シャーク「こいつはハートランドを拠点に構える戸川組の仕業だ」

アストラル「戸川組と言えば広域指定暴力団の戸川組?」

小鳥「あのニュースとかでもお馴染みの」

カイト「戸川の連中が麻薬や銃をカード化して売り捌いていると麗華から聞いていたが」

シャーク「どうすんだ?」

小鳥「警察よ警察!」

シャーク「たかがヤクザ相手にか?俺らはヤクザ以上の強敵とやりあったんだぜ」

遊馬「殴り込みか?」

カイト「待て」

シャーク「ビビってんのか?」

カイト「情報を集める」

シャーク「情報?」

カイト「俺には優秀な情報屋が居るという事を忘れたのか」

小鳥「AV女優5人衆ね!」

ツァン「パス」

カイト「おい」

ツァン「何で僕がヤクザと戦わなきゃいけないのよ!」

カイト「元人気AV女優なら簡単に潜り込める」

ツァン「ほっときなよ戸川組って敵対組織の銀竜会と抗争してるんだから勝手に死んじゃうよ」

カイト「どっちが勝ってもこの街に明日は無い。戸川も銀竜も強大な組織だ」

彰子「じゃあ・・・」

恵「私が行く」

ツァン「そういうのは警察の麗華に任せればいいのに、出しゃばって」

カイト「だったら」

雪乃「ここに居たのね」

カイト「どうした」

雪乃「うちの肛門科に患者が運ばれて来たのよ」

カイト「患者?」

雪乃「ちょっと来てもらえるかしら」

カイト「死んだのか」

雪乃「ええ」

ツァン「酷い・・・肛門を撃たれてる」

カイト「こいつは戸川組の谷岡だな」

恵「谷岡?」

カイト「ああ」

彰子「確か谷岡ってわざと車にぶつかって野球少年の人生を潰したって、新聞に」

ツァン「抗争?」

カイト「抗争なら正面または逃げる際に背中を撃たれている。だが」

雪乃「この人は肛門に銃口を押し付けられて撃たれてるわ」

カイト「・・・」

プルルル

カイト「俺だ」

ツァン「世の中には酷い事をする奴も居るって事ね」

カイト「わかった。すぐに行く」

ゆま「あ、カイトさん!あれですよあれ!」

カイト「少し静かにしろ」

ツァン「誰?あの子」

カイト「彰子がさっき話してたろ?谷岡に・・・」

ゆま「甲子園にも出た選手なんですよ」

カイト「谷岡を撃ち殺したのは奴だ」

ツァン「証拠は?」

カイト「吐かせてやる」

ツァン「ちょっとカイト!」

カイト「おい!」

「!?」

カイト「お前が戸川を射殺した」

ツァン「あ、逃げたよカイト!」

カイト「逃がさん!」

シャーク「待てって言われて待つほど俺らは甘くはねえんだよ」

アリト「どうだ!」

シャーク「さっさと吐いちまえよ。てめえらがチャカやシャブを売り捌いてるってな」

「トカゲの尻尾切りだ・・・」

シャーク「あ?」

ベクター「戸川ってのはデカい組織だ。サツなんかにも顔が効くって事だろ」

ギラグ「野郎!」

ベクター「そんなものじゃねえか?なあナッシュ」

ミザエル「この事務所は末端という事か」

シャーク「チッ」

「た、たかが中坊の分際で・・・」

シャーク「神代凌牙だ。ヤクザなら聞いた事があるだろ」

「神代凌牙って言えばハートランド一の不良・・・俺ら極道者でも道を譲っちまう」

シャーク「てめえらは鮫に睨まれちまったって事だぜ」

「くっ・・・」

カイト「何?今は野球人ではなくアメフト選手として」

「た、確かに俺も後輩2人も谷岡を恨んでる・・・でも殺すなんて!」

カイト「じゃあ」

Ⅴ「カイトの推理は9割程度は真実に近づいている」

カイト「クリス!?」

ツァン「推理って探偵じゃないんだから」

Ⅳ「そりゃそうだ」

カイト「ならクリスは何者が犯人なのか知っているのか?」

Ⅴ「谷岡の身長で肛門を一撃で撃ち抜くなら子供しか居ない」

カイト「子供だと?」

Ⅳ「兄貴とⅢが見つけて保護してんだ」

カイト「案内してくれ」

Ⅴ「こっちだ」

カイト「まさか子供がヤクザの谷岡を・・・まさか」

シャーク「事務所はぶっ潰したけど証拠っていう証拠は」

宇里亜「鮫だ!」

シャーク「そのガキは?」

カイト「戸川組の谷岡を射殺した犯人だ」

シャーク「谷岡?んだそりゃ」

Ⅳ「戸川の構成員だろ」

シャーク「射殺って・・・その子が」

カイト「ああ」

シャーク「マジだとしたら・・・やっぱ」

カイト「俺達はどいつもこいつも業を背負っている」

シャーク「・・・」

カイト「わざとではないはずだ。それに戸川の構成員・・・銃や麻薬の密売で街を汚染している」

Ⅳ「言ってみればゴミ掃除ってやつだ。天罰覿面・・・因果応報ってやつだろ」

シャーク「そうだな。遊馬には黙っとこうぜ」

カイト「子供が悪党を成敗したと聞いたらひっくり返るだろうからな」

カイト「そういうわけで宇里亜はツァン」

ツァン「何で僕が」

カイト「身元不明だ。誰か居ないのか?」

恵「凌牙やⅢは」

カイト「凌牙のような狂犬に預けるのは子供の未来が不安になってしまう」

ツァン「じゃあ彰子に預ければいいんじゃない?」

カイト「そうだ・・・」

ツァン「カイト?」

カイト「・・・」

ツァン「カイト!ど、どうしよう・・・動かなくなったよ」

恵「大丈夫」

ツァン「大丈夫?」

恵「カイトは出会ってるだけだから」

ツァン「誰と?」

恵「次元を超えたライバルに」

ツァン「?」

翌日

シャーク「希望魁竜タイタニック・ギャラクシー?」

カイト「知ってるか」

シャーク「知るわけねえだろ」

カイト「それもそうだな」

シャーク「あの子は」

カイト「彰子に預けた」

シャーク「天城軍団の中でも1番まともだからな、あいつ」

カイト「ああ」

シャーク「じゃ俺は行くぜ」

カイト「事件か?」

シャーク「学生同士の乱闘だぜ」

カイト「毎日毎日アリトとコンビを組んで喧嘩ばかりか」

シャーク「それが青春ってやつだろ」

カイト「青春・・・」

璃緒「凌牙とアリトは?」

ギラグ「出入りらしいぜ」

璃緒「また喧嘩ね」

ミザエル「放っておくのが1番だぞ」

璃緒「そうは行かないわ!」

ミザエル「だがな」

璃緒「あの2人のお陰でバリアン七皇は札付きの不良集団だって近所の人からも恐れられているのよ!」

ミザエル「遊馬にでも怒ってもらうか」

ベクター「遊馬じゃ無理だぜ」

璃緒「どうして?」

ベクター「優しすぎるんだよ。っていうか悪ノリして一緒に大暴れしちまうっての」

ギラグ「お前ですら許したレベルだからな、俺もだけどよ」

ベクター「放っておけばいいって事よ。対等にやりあえる相手がいなくなっちまって内心イライラしてんだから」

ミザエル「対等の相手?」

ベクター「次元を超えたライバルってやつだぜ。どういうわけか忘れちまってるみてえだけどよ」

璃緒「?」

ドルべ「大変だぞ!」

ギラグ「どうした!?」

ドルべ「ハートランド第六幼稚園の園児達の検便が盗まれた!」

ミザエル「検便が!?」

璃緒「何でまた」

ミザエル「変態スカトロロリコン魔の仕業だ」

璃緒「変態スカトロショタコン魔の可能性もあるわ」

ドルべ「ナッシュは!?」

璃緒「ちょっと待って、すぐに呼び出すから」

ミザエル「しかし何でまた園児の検便を」

ドルべ「わからん」

ギラグ「早く探さねえと食われちまうぞ!」

ドルべ「食べる?」

ミザエル「食糞というやつだ」

ドルべ「なるほど」

シャーク「で?変態スカトロ魔が現れたと聞いたが」

ドルべ「スカトロ魔を探すぞ」

シャーク「どうすんだ?」

ミザエル「私は専用機のバリブルーンで空から探索する」

シャーク「だったら残りは二手に分かれるぞ!俺と」

璃緒「私はアリトと」

ギラグ「だったら俺はドルべだな」

シャーク「おい!」

璃緒「何?」

シャーク「何で俺がベクターとコンビ組むんだよ!」

ギラグ「ドルべじゃ華奢だからスカトロ魔に返り討ちにされちまう」

璃緒「アリトは熱くなると見境が無いから」

シャーク「だからって何で俺がベクターなんだよ!!」

ベクター「文句言ってんじゃねえぞ、クソリーダー」

シャーク「てめえ!!」

アリト「出て来いスカトロ野郎!!」

璃緒「アリト!」

アリト「な、何だよ」

璃緒「怒鳴っても出てくるわけが無いわ」

アリト「そりゃそうだけどよ」

璃緒「だったら」

アリト「大人しく探せばいいんだろ?」

璃緒「うん」

アリト「いいよなミザエルは」

璃緒「バリブルーン?」

アリト「何でミザエルだけカイトに専用機貰ってんだよ!」

璃緒「仲が良いからよ」

アリト「だからって・・・メラ」

璃緒「私は作れないわ」

アリト「まだ何も言ってねえのに否定するなよ。つれねえな」

ギラグ「ほら見ろよ」

ドルべ「いつ見てもバリブルーンに乗るミザエルはズルいと私は思う」

ギラグ「これじゃどっちがサブリーダーなんだか」

ドルべ「・・・」

ギラグ「わ、悪りい」

ドルべ「知のドルべと武のミザエルだ」

ギラグ「知って言っても、俺ら武闘派は」

ドルべ「・・・」

ギラグ「だから睨むなって言ってるだろ!」

ドルべ「さあスカトロ魔を探そう」

ギラグ「お前もカイトに造ってもらえばいいじゃねえか」

ドルべ「私はああいうのは苦手だ」

ギラグ「バランス感覚ねえもんな」

ドルべ「私は運動全般が苦手だ。あんなのしなくたって生きていける」

ギラグ「・・・」

シャーク「ベクター・・・おい!」

ベクター「何だ?」

シャーク「ジュース飲んでる場合じゃねえだろ!」

ベクター「はいはい」

シャーク「さっさとスカトロ魔をぶっ倒して」

ベクター「わざわざ俺らが動かなくてもミザエルのが効率がいいぜ」

シャーク「だからって手を抜いていい道理はねえだろ!」

ベクター「お前って真面目だよな」

シャーク「てめえらのリーダーだから仕方ねえだろ」

ベクター「ふーん」

シャーク「何だってんだこいつは」

ミザエル「こちらはミザエル」

シャーク「どうしたミザエル!?見つかったのか」

ミザエル「旧ラブホテル街のダイヤモンドコンドームエリアで怪しげな男が居るぞ」

シャーク「わかったぜ!行くぜベクター!!」

ベクター「張り切りやがってよ」

「フヒ・・・フヒヒ」

シャーク「おい!」

「!?」

アリト「てめえがスカトロ野郎だな!」

「な、何でここに」

ギラグ「バリアンの情報網を舐めるなって事だ」

ドルべ「どうする。君は完全に包囲」

ベチャッ

ドルべ「・・・これは」

アリト「ウンコだ!ウンコ投げつけて来たぞ!!」

ドルべ「ゆ、許さん!メラグ!バリアンボールだ!」

璃緒「わかったわ!」

シャーク「たかが人間相手にバリアンボール?お前それは」

ドルべ「問題無いだろ!」

シャーク「お、おう」

璃緒「バリアンボール!アリト!」

アリト「よっしゃあ!ギラグ!!」

ギラグ「おう!ベクター!」

ベクター「ほらよミザちゃん」

ミザエル「ドルべ!」

ドルべ「決めるんだナッシュ!」

「バリアンボールと言えばバリアン七皇がボールを蹴り上げパスする事でデュエルエナジーを溜め・・・」

シャーク「トドメの俺がシュートするって寸法だ!」

「あわわわ!!」

シャーク「逃げんじゃねえスカトロ野郎!年貢の納め時に見せてやるぜ!バリアンボールから放たれるバリアンストームを!!」

「うわああああああああああああ」

シャーク「シュートォォォォォォォォ!!!」

「んぎゃああああああああああああああああああああああ」

アリト「やったぜ!」

ミザエル「これで園児達の検便も取り戻せたな」

ドルべ「ああ」

アリト「すっげえ数の検便だな」

ギラグ「相当な変態だぜ」

シャーク「帰るぞ」

ベクター「ナッシュ!」

シャーク「何だ」

ベクター「シャーク・ドレイクあるか?」

シャーク「あるだろ。ほら」

ベクター「・・・そうか」

シャーク「何なんだ一体」

璃緒「さあ?」

ベクター「・・・」

ドルべ「この検便を園児達に届けなくては」

ギラグ「何個か食われちまってるぜ」

アリト「食われた分は俺らのウンコで代役を立てようぜ」

璃緒「珍しくいい案ね」

翌日

遊馬「怪傑Z?」

Ⅲ「うん」

遊馬「何だそりゃ」

小鳥「本当に遊馬って大馬鹿者ね」

アストラル「怪傑Zとは真っ赤な装束に身を包んだ謎のデュエリストだな」

Ⅲ「うん」

遊馬「こ」

小鳥「その怪傑Zがどうしたの?」

Ⅲ「この街に来ているらしいよ」

遊馬「マジかよ!」

Ⅲ「また見つけたら連絡するよ」

遊馬「頼むぜⅢ!」

小鳥「アストラルは知ってるの?」

アストラル「何をやらしてもデュエリスト界一と言われている程だからな」

小鳥「へえ」

Ⅳ「銀竜会が動き出した?」

Ⅴ「ああ」

Ⅳ「しかし何で銀竜が」

Ⅴ「先の戸川の一件で警察にマークされている。故に」

Ⅳ「戸川の縄張りを銀竜がごっそりって寸法か」

Ⅴ「そうなる。これを見てくれ」

Ⅳ「こいつは」

Ⅴ「戸川の幹部が相次いで暗殺されている。それも眉間に一発だ」

Ⅳ「・・・」

Ⅴ「凄腕の殺し屋が現れたようだ」

Ⅳ「どうすんだ」

Ⅴ「Ⅳは南ハートランド署の刑事と合流してくれ」

Ⅳ「兄貴は」

Ⅴ「今はまだ私が動く時ではない」

Ⅳ「動きたくねえだけじゃねえか」

Ⅲ「どんな刑事さんでしょうね」

Ⅳ「さあな、俺にも検討がつかねえよ」

「わっせ!わっせ!」

Ⅲ「あれじゃないですか?」

Ⅳ「テンガロンハット被った刑事が居るかよ」

「おっす!」

Ⅲ「ま、まさか」

「俺がクリストファーくんからの要請を受けた南ハートランド署の刑事だ」

Ⅳ「マジかよ・・・」

「プロデュエリストのトーマスくん?よろしく!」

Ⅲ「ほら兄様」

Ⅳ「体育会系のはどうも好きになれねえ」

Ⅲ「Ⅳ兄様だって根は体育会系じゃありませんか」

「よろしく」

Ⅳ「お、おう」

Ⅳ「おい」

Ⅲ「東南アジアでは最も恐れられた」

「射撃のプロらしいぞ」

Ⅳ「おい!」

「こう見えても射撃の腕は」

Ⅳ「テキサス!」

「ん?」

Ⅲ「何ですかテキサスって」

Ⅳ「テンガロンハット被ってるからだぜ」

Ⅲ「あだ名がストレートすぎますよ」

Ⅳ「いいじゃねえか別に」

Ⅲ「すみません。兄様も本当は」

Ⅳ「言わなくてもいいんだよ」

「じゃあ行こうか、2人とも」

Ⅲ「はい!」

Ⅳ「何か突っ込めよ!おいテキサス!!」

Ⅳ「あれが銀竜会が雇った殺し屋」

「ランカークって言う名だ」

Ⅲ「テキサスさんは銃は」

「俺もデュエリストの端くれだからね。戦う時は拳さ」

Ⅳ「けど相手はチャカ持ってんだろ?だったら」

「誰だ!」

Ⅳ「チッ」

「どりゃあああああああああああああああああああああ」

Ⅳ「あのバカ突っ込んだぞ!」

Ⅲ「僕達も!」

Ⅳ「無茶すんじゃねえ!テキサス!テキサス!!」

「先生お願いします」

「任せておけ」

Ⅳ「あれが銀竜会の組長か」

Ⅲ「組長がこんな所に現れませんよ。きっと幹部です」

Ⅳ「だ、大丈夫か?」

「殺し屋はいつでも俺達を狙えるってわけか」

Ⅲ「的確に急所を外してる・・・」

「へへへ!地獄に落ちやがれ!」

Ⅳ「・・・何だこの音は」

Ⅲ「ギターの音色・・・?」

「銀竜会用心棒のランカーク、デュエリスト界じゃ2番目の銃使い」

「何ィ!じゃあ1番は誰だ!!」

「ヒューッ、チッチッチッチッチッ」

「お前だと言うのか!?」

Ⅲ「怪傑Zだ・・・」

Ⅳ「キザったらしい野郎だぜ」

Z「ランカークは俺が引き受けた!お前達は銀竜会幹部の田所と遠野を捕らえてくれ!」

「ああ!」

Ⅳ「てめえら神妙にしろ!!」

Ⅲ「す、凄い・・・」

Z「・・・」

「お、俺の早撃ちが・・・」

「逮捕の御協力に感謝致します!」

Z「なあにデュエリスト界を守るという事は職業や立場など関係無い」

「何ていい人なんだ」

Z「アークライトの三兄弟」

Ⅳ「何だ」

「さあ来い!みっちりお前達の悪事を吐かせてやるからな!」

「先輩!」

「慌てるなよ、慌てるな」

Ⅲ「テキサスは無茶やるな。今時珍しい男性だ」

Ⅳ「・・・お前の腕は凄えがあり得ねえよ」

Z「いいや事実だ」

Ⅳ「ちょっと来い」

Ⅴ「二十四の次元は確かに存在する」

Ⅳ「それはわかってる。でもZの奴が」

Z「それらの次元の中に俺に似た顔のデュエル戦士達が3人居る」

Ⅲ「同じ顔が合計で四人?そんなバカな」

Z「事実なんだ」

Ⅴ「・・・」カタカタ

Ⅲ「・・・」

Ⅳ「本気で言ってんのか?」

Z「ああ」

Ⅳ「まさかと思うけどギター担いでねえよな」

Z「白いタキシードと奇妙なバイクに乗った」

Ⅳ「類は友を呼ぶってやつか」

Ⅴ「・・・」

Ⅲ「どうですか兄様?」

Ⅴ「これが現在確認されている二十四次元の一部だ」

Z「さすがハートランドの科学者だ」

Ⅴ「これが我々の次元によく似た次元」

Ⅳ「この二つも似てるな。シンクロ召喚?聞いたこともねえな」

Ⅲ「こっちもですね。融合召喚か・・・カイトが使いますよね、滅多に居ませんが」

Ⅳ「一際デカいな・・・この世界」

Ⅴ「デュエルモンスターが多く生息する世界らしい」

Ⅲ「・・・」

Ⅳ「どうした?」

Ⅲ「この真ん中の世界は」

Ⅴ「スタンダードと呼ばれている・・・興味があるのか?」

Ⅲ「いえ僕は」

「お楽しみはこれからだ!」

Ⅲ「えっ!?」

Ⅳ「様子が変だぞ」

Ⅴ「大丈夫なのか?」

Ⅲ「大丈夫ですよ。お二人共!」

Ⅲ「今のイメージは何だったんだろ」

Ⅴ「怪傑Zよ、君はどうする」

Z「また何かあったらフラリと現れるよ」

Ⅴ「それは心強い」

Ⅲ「Ⅳ兄様」

Ⅳ「どうした?」

Ⅲ「あの気難しいカイトと凌牙が遊馬と同じぐらい信頼してるデュエリストって覚えてます?」

Ⅳ「俺」

Ⅲ「何か違いますね」

Ⅳ「・・・」

Ⅴ「気になるのか?」

Ⅲ「何と言いますか、僕は・・・いや僕達は大切な何かを忘れている気がしまして」

Ⅳ「テキサスの本名とか」

Ⅲ「三上さんだって言ってましたよ」

Ⅳ「悉く反抗してねえか?なあ兄貴」

Ⅴ「Ⅲぐらいの年頃なら誰だって反抗する年頃だ」

数日後

小鳥「最近はちゃんとデュエルしてるよね」

遊馬「・・・」

小鳥「・・・」

遊馬「ヤクザ相手に戦うってデュエリストのやる事か?」

小鳥「ううん」

遊馬「南ハートランド署の刑事に任せりゃいいんじゃねえか?」

小鳥「でもカイトも三兄弟も普通に」

遊馬「小鳥」

小鳥「・・・」

遊馬「今の御時世のヤクザは頭なんだよ。下手に手を出せば一族ごと抹殺されちまうぜ。社会的にな」

小鳥「そ、そうなんだ」

遊馬「ハジキで撃ち合う時代なんざ今時使わねえよ。あいつらは精神攻撃で襲いかかってくるからな」









続く

カイト「何?」

ツァン「だからシンクロ召喚だって」

カイト「誰が」

ツァン「恵よ」

カイト「シンクロとは別世界の召喚法で俺達とは縁も無い」

ツァン「だから相談してるんじゃないの!」

カイト「シンクロ召喚か・・・」

ツァン「カイト?」

カイト「・・・」

「シンクロ召喚!レベル8!覚醒の魔導剣士!!」

ツァン「いきなりボーッとし始めて」

カイト「・・・恵は」

ツァン「学園じゃない?」

カイト「行ってみるか」

ツァン「何なんだろ。魂が抜けた顔して」

遊馬「カイト?」

小鳥「珍しいね、来るなんて」

カイト「恵は居るか?」

遊馬「恵先生なら帰ったぜ」

カイト「AVの撮影か」

小鳥「うん」

遊馬「どうしたんだ?」

カイト「シンクロ召喚を知ってるか」

遊馬「恵先生が使う不知火デッキのあれだろ?」

小鳥「珍しい召喚だってワイドショーで取り上げられてたよね」

「シンクロ召喚!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!!」

カイト「・・・」

遊馬「おーいカイト!」

ツァン「さっきから気が抜けた顔ばかりするのよ」

カイト「・・・」

「イキスギィ!」

カイト「恵は居るか?」

恵「ここ」

ツァン「撮影中に悪いんだけど、見せてやってよ」

恵「?」

ツァン「シンクロモンスターを」

「シンクロ召喚!ジャンク・ウォリアー!!」

カイト「・・・」

ツァン「カイト!」

カイト「何だ」

ツァン「あんた変よ。さっきから」

カイト「気にするな」

恵「これ」

カイト「シンクロは白だったな」

ツァン「・・・」

カイト「・・・」

ツァン「どう?」

「シンクロ召喚!BF-アーマード・ウィング!!」

カイト「一つ聞きたい事がある」

ツァン「僕?」

カイト「お前じゃない。恵にだ」

恵「?」

カイト「シンクロ召喚という言葉を聞いてから俺の脳裏にあるシンクロ使いの記憶がチラついている」

恵「それはカイトがドラゴン使いだから」

カイト「その理由は」

恵「思い出して、シンクロ使いとの出会いと日々を」

ツァン「会った事あるの?」

カイト「いや」

恵「シンクロモンスターのカードを握り眼を瞑って」

カイト「・・・」

「その下着なんだよ」

「拾った」

「拾った!?それ明らかにパクった奴じゃねえか!!」

「そんな事よりも!働けよ無職」

「お前だけだぞ働いてねえの!」

「何だと!?」

「まあまあ落ち着いてよ」

「ほら喧嘩しないで!御飯できたわよ!」

「邪魔するぜ」

「飯の匂いに嗅ぎつけて来たか」

「俺は機械だから飯など必要無い」

「ヒャーハッハッハ!!!」

「いつも遊星の家は賑やかだな」

「家族みたいなものだ。そうだなユーゴ」

「おう!」

カイト「遊星、ジャック、クロウ、シンジ、リン、ユーゴそして鬼柳とプラシド、ボマー・・・」

ツァン「知り合い?」

カイト「シグナーの痣を持つ故に俺のギャラクシー魂と共鳴したのか」

恵「そう」

「ランク8!希望魁竜タイタニック・ギャラクシー!!」

カイト「遊矢・・・」

ツァン「遊矢?遊馬の兄弟?」

カイト「どうやら俺は忘れていたようだな。いや真ドン・サウザンドの残した最後の呪いというわけか」

ツァン「は?」

カイト「遊矢と柚子の力で魂そのものを消滅させられた真ドン・サウザンドの意地・・・」

ツァン「詳しく説明してよ!」

カイト「だからと言って、どうという事は無い。久しぶりにあいつらに」

恵「それはできない」

カイト「次元の扉が閉じたからか?ならば仕方があるまい」

恵「次元の扉は閉じたままだけど、邪悪な力が次元そのものを分断させてしまった」

カイト「何?」

カイト「究極の地縛神スカーレッド・ノヴァの呪い?」

恵「うん」

カイト「スカーレッド・ノヴァといえばジャックの」

ツァン「つまりカイトの馴染みの友達って事ね。ふーん」

カイト「そうなったら、そうなったで遊星がどうにかするだろ。ドン・サウザンドに比べれば害は無い」

恵「・・・」

カイト「それに遊矢が居る。あいつの内に秘めるデュエルエナジーならば分断された次元をも飛び越える」

ツァン「そこまで信頼するの!?カイトが」

カイト「クリスとの修行を終えた俺はトロン以外の相手に負けた事はなかった。勿論、遊馬とアストラルにもだ」

ツァン「でも遊馬ってアストラルに勝ったって言ってたけど、それでも」

カイト「俺も凌牙も遊馬が一人前の男になるまで壁になり続けるつもりだ。あいつはまだ俺達に負け越している」

ツァン「じゃあ遊矢ってのには負けたの?」

カイト「俺のが勝ち越している。だが2度負けた・・・1度目の負けは俺にとって最初の清々しい負けという気分だった」

ツァン「へえ・・・こいつが他人を褒めるなんてね」

カイト「お前も何度か会った事があるぞ。変な髪型と髪の色をしている奴でな」

カイト「あいつに渡した超銀河眼の光子龍が俺の手元に戻る前に新たなギャラクシーを残したというわけか」

ツァン「変なの」

カイト「謎は解けた。帰るぞ」

ツァン「じゃあね!」

恵「来年の1月に新作をリリースするから」

ツァン「確か」

カイト「AV女教師レイン恵の海外留学生デカマラ珍道中2だ」

ツァン「そうそう!」

恵「カイト」

カイト「どうした」

恵「気をつけて」

カイト「ああ」

ツァン「気をつけて?何をだろ」

カイト「行くぞ」

ツァン「歳下のくせに・・・」

徳之助「あそこにエクシーズモンスターがあるウラ」

太一「ここ?」

徳之助「クスクス」

カイト「おい」

徳之助「ウラ!?」

カイト「下らん事ばかりやっているな、お前は」

徳之助「お、俺じゃないウラ!」

太一「無いじゃないか!」

ツァン「あの子いつもウロウロしてエクシーズモンスターを探してるよね」

カイト「遊馬の同級生の太一とかいう奴だ」

ツァン「別にエクストラデッキなんて無くても問題無いんだよ?僕だって」

太一「欲しい物は欲しいんだ!」

ツァン「あっ」

カイト「・・・」

ツァン「買えばいいのに」

カイト「どいつもこいつも俺やお前のように裕福では無いという事だ」

翌日

「ランク4!希望織竜スパイダー・シャーク!!」

シャーク「エンタメ野郎・・・か」

ベクター「おい!」

シャーク「チッ」

ベクター「大変な事になっちゃったんだけどいいか?」

シャーク「言ってみろよ」

ベクター「実はミザちゃん入った公衆便所が消えちゃったのォ」

シャーク「てめえ!」

ベクター「待て待て!俺じゃねえぞ?詳しくはギラグに聞いてくれよ」

ギラグ「あいつクソするとか言い出して便所に入ったら、いきなり公衆便所が地面に飲み込まれちまったんだよ」

シャーク「・・・アリト!アリトは何処だ!?」

ドルべ「アリトはメラグと買い物だ!私がバリブルーンで上空から見て回る!」

ベクター「じゃ俺らは手分けして探そうぜ。なあギラグ」

ギラグ「ナッシュは」

シャーク「適当に探しとくぜ」

ドルべ「お、おかしいな」

アリト「ドルべ!」

ドルべ「ア、アリト・・・驚かせないでくれ」

アリト「ミザエルが消えちまったって聞いたが」

ドルべ「ああ」

アリト「何やってんだ?お前は」

ドルべ「バリブルーンが動かない」

アリト「ミザエル専用機だからな」

ドルべ「専用機だから動かないなんて・・・そんなバカな」

アリト「事実じゃねえか」

ドルべ「しかしだな!」

アリト「ドルべ!」

ドルべ「・・・」

アリト「無理な物は無理なんだ。諦めろよ」

ドルべ「くっ・・・」

ミザエル「ここは」

太一「せっかく拾ったカードが!」

ミザエル「お前は遊馬の同級生の太一・・・だったな」

太一「うん」

ミザエル「まさかと思うがお前も」

太一「公衆便所でウンコしてたら、この様さ」

ミザエル「ここは地底都市なのか?」

太一「いや俺に言われても」

ミザエル「・・・進むか」

太一「待った方がいいよ。だって明らかに」

ミザエル「遊馬やアリトの同級生のくせに何様のつもりだ!!」

太一「えぇ・・・」

ミザエル「しっかりしろ!」

太一「わ、わかったよ」

ミザエル「公衆便所を地面に沈めるとは・・・何が目的なんだ」

シャーク「ミザエル!何処だ!?返事しろ!!」

遊馬「シャーク!」

シャーク「遊馬それに小鳥も」

遊馬「太一知らねえか?」

シャーク「太一って言えば遊馬の同級生でいつもチビ眼鏡に鴨られてる」

小鳥「徳之助の策略で行方不明になっちゃったのよ!」

シャーク「あのチビ眼鏡!」

遊馬「すまねえ徳之助が毎回」

シャーク「小鳥!ナンバーズクラブはお前の配下じゃねえのか!?ちゃんと躾しろ!」

小鳥「ただの引き立て役よ。それにナンバーズクラブは鉄男くんの管理なんだから」

シャーク「野郎・・・!」

遊馬「許してやってくれよ。なあシャーク」

シャーク「絶対に許さねえぜ!」

遊馬「やべえよ。かなりキレてるぜ」

小鳥「徳之助くんは何をやってもダメだからね。誰だって怒るわよ」

ミザエル「どうやら同じような公衆便所が無数に」

太一「これって」

ミザエル「最寄りの公園の公衆便所が地底に沈んだという事だ」

太一「そ、そんな」

ジャリッ

ミザエル「何か居る」

太一「何か?」

ミザエル「隠れろ」

太一「?」

ミザエル「いいから隠れろ!!」

太一「は、はい」

「誰だ!?」

ミザエル「ほら見ろ!暴露てしまったではないか!!」

太一「それって君が怒鳴り声を上げるからじゃないのか!?」

ミザエル「・・・」

シャーク「おい!徳之助!てめえ!!」

委員長「・・・」

小鳥「そっちは委員長よ!」

シャーク「おい!」

徳之助「し、知らないウラ!」

シャーク「舐めんじゃねえ!!」

遊馬「正直に言わないとかっとビング爪剥がしの刑だぜ!」

徳之助「言うウラ!」

シャーク「何でそんな事した」

徳之助「ハートランドの地下に潜む覗き魔に頼まれたウラ」

小鳥「何て?」

徳之助「覗きには飽きたから公衆便所ごと地底に沈めるって」

遊馬「シャーク!」

シャーク「だったら地下に潜るしかねえ!」

小鳥「最初からそうしなさいよ。本当にデュエル男子って大馬鹿で短絡的な思考者の集まりよね」

ミザエル「ハートランド都市伝説と言われている公衆便所覗き魔は」

「ヒッヒッヒ!この俺よ」

ミザエル「外道め!」

太一「お、俺達をどうする気だ!」

「お前達の排便を覗いてやるのさ!」

ミザエル「そのために、このような大掛かりな装置で」

「開発年数10年で闇金に手を出して、火の車だ!」

ミザエル「狂っている」

太一「この数なら大勢の人が覗かれたはず!何で訴えなかったんだ!?」

ミザエル「あんな奴に排便を見られたんじゃ恥ずかしくて訴えるにも訴えられない」

「さあウンコをしろ!!」

ミザエル「フッ」

「何がおかしい!」

ミザエル「太一!この場から離れている!!」

太一「え!?」

ミザエル「愛機バリブルーンでこの地点に爆撃し、地上へと出る!バリブルーン・オートパイロットモード発動!」ピッ

太一「あいたたた」

小鳥「太一くん!」

遊馬「大丈夫か!?」

太一「ゆ、遊馬それに小鳥も」

遊馬「ド派手にやりやがって・・・ほら手を貸すぜ」

太一「これって」

小鳥「今からバリアン七皇の仕置が始まるのよ!」

シャーク「よっと」

ドルべ「いきなりバリブルーンが動き出して驚いたぞ・・・」

璃緒「道路にこんな大穴を開けて」

ベクター「後でカイトの親父にでも直させりゃいいんだよ」

アリト「この街のボスだからな、親父は」

ギラグ「ギタギタにしてやろうぜ!」

「ミサイルを撃ち込むなんて・・・何者だ!」

シャーク「バリアン七皇だ!モグラ生活やってる奴は知らねえと思うけどよォ」

シャーク「バリアンストームだ!」

璃緒「わかったわ!アリト!」

アリト「おう!ギラグ!」

ギラグ「よっしゃあ!ベクター!」

ベクター「ほらよミザちゃん」

ミザエル「ドルべ!」

ドルべ「行くぞナッシュ!」

「たかが球の蹴り合いで!」

シャーク「舐めんじゃねえ!地獄にでも行ってバリアンストームの効果を悪党共と会議でもしてやがれ!!」

「!?」

シャーク「シュートォォォォォォォォォォ!!!!!」

「ぎゃああああああああああああああああああああ」

遊馬「やったぜ!」

小鳥「さすが七皇ね!」

太一「こんな連中が居るなんて・・・うちの学園はどうなってるんだ」

シャーク「てめえもあまり騙されるんじゃねえぞ」

太一「うん」

シャーク「それと璃緒」

璃緒「ん?」

シャーク「鉄男はやめとけ」

璃緒「別に興味無いけど」

ベクター「中1であるじゃ早死にしそうだしな。糖尿病の疑いがあるんだったよな」

小鳥「この前の健康診断で言われてたよ」

アリト「だってメラグには」

璃緒「アリト!」

アリト「・・・」

シャーク「んだよ。言ってみろよ」

アリト「な、何でもねえよ」

シャーク「どうにも怪しいぜ」

璃緒「シッ」

アリト「わ、わかってるぜ」

翌日

璃緒「凌牙にバレないように」

アリト「メラグ!」

璃緒「!?」

アリト「んなに驚くなよ」

璃緒「内緒よ。言いわね」

アリト「言ったらどうすんだ?」

璃緒「制裁」

アリト「・・・」

璃緒「これお小遣い」

アリト「いいっての!カツアゲしてるみてえじゃねえか!」

璃緒「いいの?」

アリト「何っつうか俺って・・・まあメラグには借りがあるっての?義理堅いっていうか」

璃緒「そう・・・」

アリト「デート頑張れよ!コンドーム持ったか!?」

璃緒「声が大きい!少しは静かにしなさい!!」

アリト「何か面白そうだから、ちょっと尾行してやろ」

Ⅲ「わっ!」

アリト「!?」

Ⅲ「僕だよ」

アリト「お、脅かすんじゃねえ!」

Ⅲ「ごめんごめん」

アリト「お前は何やってんだ?」

Ⅲ「君と同じさ」

アリト「俺と・・・って事は」

Ⅲ「デートの見学さ」

アリト「俺と同じか」

Ⅲ「だって面白そうだから」

アリト「そりゃ面白いだろうぜ」

Ⅲ「Ⅳ兄様と璃緒さんがデートだなんてね」

アリト「世の中何が起こるかわからないってやつだぜ」

Ⅳ「・・・」

璃緒「ねえ」

Ⅳ「・・・気のせいか」

璃緒「あれは何かしら?」

Ⅳ「あ?」

璃緒「あれよ!」

Ⅳ「ありゃ・・・」

アリト「死体じゃねえか!」

璃緒「アリト!?」

Ⅲ「宙ぶらりんになってますねⅣ兄様」

Ⅳ「Ⅲ・・・」

アリト「お前らはデート楽しめよ!」

Ⅲ「僕達に任せてください!」

璃緒「はあ・・・」

Ⅳ「何やってんだか」

アリト「宙ぶらりんで吊るされてるなんて」

Ⅲ「自殺ですか?」

「現時点では何とも言えませんが」

Ⅲ「ヤクザ同士の抗争?」

アリト「戸川と銀竜は先の件で膠着状態って話だぜ」

キラッ

アリト「何だありゃ」

Ⅲ「アリト?」

アリト「何か光ったぜ」

Ⅲ「ライフル!?」

アリト「いや・・・ちょっと見てくるわ」

Ⅲ「本当に猪突猛進なんだから」

Ⅳ「おい」

Ⅲ「デートを楽しんでください」

Ⅳ「楽しめるか!」

アリト「ここだったな、居た居た」

「げっ」

アリト「お前見てたろ」

「し、知らねえ!」

アリト「嘘ついてんじゃねえ!じゃあ双眼鏡で何見てやがった!」

「・・・」

アリト「頼むから言ってくれよ。俺は怪しい奴じゃねえからさ」

「あそこで吊るされてたのは鈴木って言う男根大学の四年生だ」

アリト「男根大学って言えば全国の札付きのホモが集結するって言われてる大学か?」

「やったのは男根大学の木村って言う鈴木の後輩だ」

アリト「やけに物知りじゃねえか、情報屋か?」

「鈴木って野郎は気に入った後輩をレイプする癖があるんだ。あくまで噂だけどよ」

アリト「ふーん!ありがとな」

「情報料」

アリト「金取るのか!?」

アリト「男根大学の木村って奴のアリバイ調べてくれよ」

「わかりました!」

Ⅲ「もう事件解決?」

アリト「どうよ!」

璃緒「・・・」

Ⅳ「・・・」

アリト「まあ楽しんでくれよ」

Ⅳ「楽しめねえだろ!何だ今のあれは!?」

Ⅲ「まあまあ落ち着いてくださいよ」

Ⅳ「あり得ねえだろ!」

アリト「だからって八つ当たりしてんじゃねえよ!」

璃緒「気持ちは嬉しいんだけど・・・ねえ?」

Ⅲ「あれは仕方がありませんよ、そうですよねⅣ兄様」

Ⅳ「そうだけどよ・・・」

アリト「だったら勝手にしやがれってんだ!」

璃緒「アリト!」

アリト「マジでムカつくぜ、何だってんだ!」

遊馬「アリト」

アリト「遊馬?どうしたんだ」

遊馬「Ⅲの家に緊急会議だってよ」

アストラル「君は」

アリト「知らねえよ」

遊馬「怒ってんのか?」

アリト「別に」

遊馬「アリトも来るか」

アリト「ああ」

Ⅲ「ここに居たんだねアリト」

アリト「お前の家で会議だってよ!行くぞ」

アストラル「何かあったのか?」

Ⅲ「何とも言えない事さ」

遊馬「?」

シャーク「遅えぞ遊馬!」

遊馬「悪い悪い」

カイト「・・・」

アストラル「そのモニターは」

カイト「二十四の次元だ」

遊馬「色々あんだな」

カイト「・・・」

シャーク「マジでやるのか?命の保障はねえんだぞ」

カイト「事実を知ったからには命を賭けて行く必要がある。勘の良い零児なら気がついて居そうだが」

遊馬「何の話だ?」

シャーク「遊矢・・・覚えてるだろ?」

遊馬「知らね」

シャーク「小鳥と一緒に居るから鳥頭になっちまったのか・・・」

アストラル「いや小鳥は成績が優秀で遊馬の忘れっぽさは昔からだぞ。未だに忘れ物が多い」

カイト「無理も無い。俺達ですら記憶が書き換えられて居たのだからな」

シャーク「そりゃ・・・そうだな」

シャーク「どうすんだ?」

カイト「奴のタイタニック・ギャラクシーとオッドアイズを感じ取り銀河眼使いの俺が飛び越える」

Ⅴ「失敗すれば死だぞ」

カイト「その時は・・・その時で考える」

シャーク「てめえは・・・」

カイト「もしユートとユーゴが居るなら運が良い」

シャーク「何でだ」

カイト「奴らはそれぞれ真紅眼と青眼を所持している」

シャーク「ギャラクシーアイズ、オッドアイズ、レッドアイズ、ブルーアイズか・・・」

Ⅴ「始めるぞ」

遊馬「良くわからねえけど、頑張れよカイト!」

カイト「ああ」

シャーク「地縛神ってのはヤバいのか?」

カイト「知らん。だが伝えるだけ伝えればいい・・・それに分断された次元を修復しなければ遊馬がアポリアにリベンジできんからな」

遊馬「アポリア?」

シャーク「この調子だぜ」

カイト「放っておけば取り戻すだろ。遊馬を頼むぞ凌牙」

Ⅲ「行ってしまいましたね」

アリト「・・・」

シャーク「Ⅳは居ねえのか?」

アリト「い、居ねえよ」

シャーク「そうか」

Ⅲ「言っちゃおうか」

アリト「ナッシュの野郎がキレちまったら取り返しがつかねえよ」

Ⅲ「うん」

シャーク「先輩なんだからしっかりしろよ!お前は」

アストラル「無理も無い。彼の方が一つ上なのだから」

シャーク「それでいいのか?年齢の問題じゃねえだろ!」

アストラル「遊馬は先輩という柄では無いだろ。どっちかと言えば末っ子気質だからな」

シャーク「・・・じゃあ今後後輩がゴロゴロ出てきても」

アストラル「遊馬はこうやってノビノビとして遊の系譜を持つデュエリスト達に可愛がられるだろう」

遊馬「何の話してんだ?」

アリト「知らねえ」

ブクブク

柚子「何の音だろ?」

ブクブク

ザバアンッ

柚子「!?」

カイト「・・・」

柚子「誰!」

カイト「ここは風呂場か・・・確か柚子の家の」

柚子「な、何で私の名前を」

カイト「一つ思い出せば多くを思い出すな。久しぶりだな柚子」

柚子「変態!何処から出てきてるのよ!!」

カイト「何?」

柚子「人の家の風呂場から現れるなんて変質者以外の何者でもないわ!」

カイト「だから何だ」

柚子「な、何なのよ・・・この変質者」

カイト「アユは元気か?タツヤとフトシも」

柚子「あの子達の名前まで!?」

カイト「・・・」

遊矢「何とか言ったらどうだ!」

カイト「喚くな」

遊矢「柚子の裸を堂々と覗いて」

カイト「半年」

遊矢「は?」

カイト「お前がドン・サウザンドから全次元を救い十代がプロフェッサーを撃破して半年経った」

遊矢「ドン・サウザンド?十代?」

カイト「柚子との進展はどうだ」

遊矢「何で他人にそんな事を」

カイト「相変わらず奥手ってところだな。お前も柚子も」

柚子「知り合い?」

遊矢「こんな変な髪型の男なんて知らないよ」

カイト「こいつらじゃ埒が明かないな・・・零児のところへでも行くか」

遊矢「待て!」

カイト「どうせデュエルだろ。受けて立つ・・・ただし条件がある」

遊矢「条件?」

ユート「彼は何者なんだ」

ユーゴ「さあな」

カイト「ランサーズとユート達は揃ったようだな」

黒咲「・・・」

沢渡「何だあいつ?」

権現坂「わからんが只者ではない風格をしている」

遊矢「どういうつもりなんだ」

カイト「思い出させてやる。お前達ランサーズの記憶を!」

赤馬「カイト・・・彼が来たという事は新たなる敵がついに」

零羅「?」

遊矢「でも何なんだろ。こいつ」

カイト「先攻は俺が行くぞ」

遊矢「あの日タイタニック・ギャラクシーを開眼させた時もユートと声が似ているぞ」

カイト「スタンダードルールでは先攻はドローができないのだったな」

遊矢「あ、ああ」

カイト「俺はオーバーレイ・スナイパーを通常召喚!そして自分フィールドに攻撃力2000以上のモンスターが存在するとき手札からオーバーレイ・ブースターを特殊召喚!」

カイト「オーバーレイ・スナイパーとオーバーレイ・ブースターをリリースし銀河眼の光子竜を特殊召喚!」

遊矢「ギャラクシー・・・アイズ・・・」

ユート「ギャラクシーアイズだと・・・ギャラクシー・クィーンが俺との戦いで使用した」

黒咲「いや奴は何かが違うぞ」

カイト「さらに銀河騎士を特殊召喚!」

カイト「レベル8の銀河眼の光子竜と銀河騎士でオーバーレイ!エクシーズ召喚!銀河眼の光子竜皇!!」

カイト「ターンエンド」

遊矢「ドロー!EMディスカバー・ヒッポを攻撃表示で召喚!そして自分フィールドにEMモンスターが存在するとき手札からEMヘルプリンセスを特殊召喚!」

遊矢「EMディスカバー・ヒッポの効果を発動!このターン1度だけアドバンス召喚を可能にする!俺はEMディスカバー・ヒッポとEMヘルプリンセスをリリースしオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをアドバンス召喚!」

ユート「ギャラクシーアイズとオッドアイズ・・・」

ユーゴ「どうしたんだお前?」

権現坂「新たなるアイズと名のつくドラゴン使いか」

遊矢「そして自分フィールドのオッドアイズモンスターのレベルを三つ下げる事で貴竜の魔術師を手札から特殊召喚!」

遊矢「レベル4のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンにレベル3の貴竜の魔術師をチューニング!シンクロ召喚!ランク7!オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン!!」

ユーゴ「!」

沢渡「野郎・・・強いぜ」

赤馬「彼は天城カイトだ」

月影「天城カイト?」

赤馬「半年前のドン・サウザンド率いるアカデミアとの戦いにおいて多くのデュエリストと私達は知り合った」

権現坂「・・・」

赤馬「中には個人的な交友関係だってあった・・・そしてエクシーズのデュエリスト達は今日のランサーズの団結力を高める基礎を築いた事を」

「かっとビングだ俺!」

ユート「・・・遊馬!」

赤馬「ある者はかつての友との再会・・・そして義兄弟として後継者として」

「シンジ・・・シンジじゃねえか!」

「生きていたのか!」

シンジ「クロウ・・・ジャック」

「デュエリストに必要なものは絆だ」

ユーゴ「・・・遊星!」

赤馬「一人の男としての憧れ・・・歳の離れた悪友を」

沢渡「万丈目・・・あのバカ野郎を思い出しちまったよ」

セレナ「十代・・・」

「十代救出の志願をしたスタンダード代表がこんな軟弱な奴とはな」

「柚子が亮に懐いて嫉妬してるのか?とことん情けない奴だな」

「まさか大会の決勝がお前か、だが負ける気がしない」

「ドン・サウザンドの狙いがお前と柚子とはな・・・柚子を守ってやるのはお前しか居ないんだぞ」

「俺の負けだ。成長したな遊矢」

「お前の背中はアユたち子供が見続ける背中だ!簡単に倒れる事は許さん!」

「お前は俺が出会った最初の次元を超えたライバルだ。本当に強くなったな遊矢」

「俺とお前は対等だ。このドン・サウザンドとの最後の戦いは俺と凌牙そして遊矢で決着をつける!」

遊矢「カイト・・・」

「てめえが遊馬の後輩か?しかも一つ上の?タメじゃねえか俺の」

「呼び捨てしてんじゃねえ!」

「イラっとくるぜ!このエンタメ野郎!」

「チッ、カイトが認めた理由が何となくわかったぜ。でも俺は絶対に認めねえからな」

「ちょっと俺に勝ってるからって図に乗ってんじゃねえ!」

「かかって来いよ遊矢!柚子の目の前で恥をかかせてやるよ!」

「ドン・サウザンドの奴はセルゲイの肉体を乗っ取り完全な化け物になったぜ、同時攻撃で目に物を見せてやろうぜ!」

「何度も同じ事を言わすんじゃねえ!俺とお前はライバルだ!わかったか遊矢!!」

遊矢「凌牙・・・」

遊矢「・・・」

カイト「久しぶりだな、相変わらず元気そうだ」

遊矢「カイトこそ、久しぶり」

柚子「カイトさん!」

黒咲「フッ」

カイト「零児」

赤馬「わかっている」

カイト「用意周到のお前だ」

赤馬「次元移動装置を彼らのデュエルディスクに組み込む」

カイト「さすがは元祖次元移動の祖だ」

赤馬「今回は決闘瞬間移動は使えない。だが」

カイト「どうにでもなるだろ。いつだってそうだった」

赤馬「そうだな」

ユート「遊馬は元気にしているか?」

カイト「元気じゃない遊馬が居ると思うか?」

ユート「居ないだろうな」

シンジ「俺らの痣でか」

赤馬「ああ」

ユーゴ「敵は地縛神で遊星の次元で異変が起こってるってか?」

シンジ「だったら早くしねえと!」

リン「ちょっと待って!」

赤馬「焦ってはいけない。君の友人を想う気持ちはわかるが」

シンジ「・・・」

ユーゴ「それに遊星が簡単には負けねえって1番知ってるのはシンジじゃねえかよ」

シンジ「そうだったな・・・すまねえ」

赤馬「・・・」

権現坂「どうだ」

赤馬「もう少し待ってくれ」

権現坂「うむ」

月影「しかし遊星とは何とも懐かしい響きだ」

勝鬨「自分の正拳突きを回避した数少ない男だった」

黒咲「何?お前は行かないのか」

カイト「お前達ならば遊星達の手助けになる」

黒咲「訳ありか?」

カイト「ドン・サウザンドという邪悪な化身が残した物は大きい」

黒咲「というのは」

カイト「拳銃の密売、薬物汚染などのヤクザ連中がこの気に乗じて動き出している」

黒咲「・・・」

カイト「奴の存在が悪党共の本能を刺激したのだろうな」

黒咲「かもしれん」

沢渡「準備できたってよ」

黒咲「わかった」

沢渡「しかし相変わらず変な髪型をしているな」

カイト「それをお前が言うのか」

沢渡「俺の何処が変だって言うんだ!」

カイト「お前よりはマシだ」

遊矢「じゃ」

カイト「ああ」

柚子「またねカイトさん」

沢渡「さあ遊星を助けてさっさと終わらせようぜ!」

黒咲「カイト!」

カイト「何だ」

黒咲「いや」

ユート「どうした隼」

黒咲「妙な胸騒ぎがしてな」

ユーゴ「グズグズすんなよ!」

権現坂「珍しく御主達も」

刃「遊星さんには恩があるからな!」

「そうだ・・・飛べランサーズ・・・お前達と不動遊星には私が味わった地獄を味合わせてくれる」

「あの男が愛したシティを戦場に変えてな・・・フフフ」

柚子「遊矢!」

遊矢「ネオドミノシティに出発だ!!」

数日後

黒咲「・・・ここは」

シャーク「ハートランド総合病院」

黒咲「凌牙!?どうなっている!俺はランサーズメンバーと共に遊星の次元に」

シャーク「そいつは俺が聞きたいぜ!」

黒咲「何?」

シャーク「カイトとは会ったのか?」

黒咲「ああ」

シャーク「どうしたんだカイトは」

黒咲「カイトに何かあったのか?」

シャーク「帰ってねえんだよ!あいつが」

黒咲「そんなバカな事があってたまるか」

シャーク「カイトが居ねえ代わりにお前が気絶してた・・・どうなっちまってんだ」

黒咲「他の奴らは?権現坂やユートは」

シャーク「お前だけだったぜ」

黒咲「・・・」

黒咲「カイト・・・あいつ」

シャーク「無事だと思うけどよ・・・けどよ」

黒咲「・・・」

シャーク「・・・」

璃緒「2人揃って屋上?」

シャーク「何か事件か」

璃緒「これ」

シャーク「挑戦状?」

璃緒「うちの真下に爆弾を仕掛けたって言うのよ」

シャーク「くっだらねえな。何だってんだよ」

黒咲「・・・」

璃緒「御無沙汰してますわ黒咲さん」

黒咲「少し雰囲気が変わったんじゃないか」

シャーク「お前は久しぶりに会うからそう思うんじゃねえか?」

璃緒「・・・」

黒咲「俺の思い過ごしか」

シャーク「いいのか?具合は」

黒咲「問題無い」

シャーク「俺は爆弾の件をあたるけど、お前は」

黒咲「久しぶりに遊馬に会いⅤのところへ行く」

シャーク「次元移動か?」

黒咲「ああ」

シャーク「だったらやめた方がいいぜ」

黒咲「何?」

シャーク「Ⅴやカイトの親父の話じゃ次元が断裂した事で強力なディメンションストームが起こって大変なんだとよ」

黒咲「ディメンションストームといえば滅多に起こらぬ現象だぞ」

シャーク「ドン・サウザンドの呪いや俺らが次元移動し過ぎたせいでバランスが崩れてるんだと」

黒咲「・・・」

シャーク「遊星の件は遊矢らに任せとけよ。無茶すると命を落としちまうぜ」

黒咲「ああ」

シャーク「無茶すんなよ!わかったな!?」

黒咲「心配無用だ」

黒咲「久しぶりのような気もするが・・・あまりエクシーズ次元と変わらんか」

ツァン「すっごい不審者っぽい」

黒咲「お前はAV女優のツァン・ディレ!?」

ツァン「元よ」

黒咲「カイト率いる天城軍団のナンバー2格・・・暇なのか」

ツァン「カイトは」

黒咲「凌牙の話では行方不明だぞうだが」

ツァン「知ってる」

黒咲「何をやってるんだ」

ツァン「買い物よ!専業主婦って大変なんだからね」

黒咲「・・・お前の実力はプロ並だと聞いたが」

ツァン「一応ね」

黒咲「だったら俺とデュエルしろ」

ツァン「は?」

黒咲「リハビリがてらにな」

ツァン「いいよ。僕が相手になったげる!」

黒咲「・・・」

ツァン「これがプロ並の元AV女優の実力よ」

黒咲「くっ」

ツァン「っていうか何してるの?」

黒咲「何がだ」

ツァン「あんたよ」

黒咲「気がついたら落ちていた。それだけだ」

ツァン「へえ・・・この愛想の無さはカイトそっくり」

黒咲「邪魔したな」

ツァン「ちょっと待った!」

黒咲「どうした」

ツァン「あんたって戦闘のプロなんだよね?」

黒咲「一応な」

ツァン「だったら教えてよ。戦い方」

黒咲「戦い方だと?」

ツァン「うん!」

黒咲「名前と職業を」

彰子「宇佐美彰子です。カイトくんの家の家政婦をしています」

恵「レイン恵…ハートランド学園のAV女教師」

ゆま「宮田ゆまです!AV女優兼OLです!」

雪乃「藤原雪乃よ。世界的な肛門科のAV女医として知られてるわ」

麗華「原麗華です。ハートランド警察署のAV婦警です」

黒咲「カイト率いる天城軍団だけあって誰も彼もがAV女優なのだな」

ツァン「当たり前じゃないの」

黒咲「それで、どうするんだ?戦い方なんぞ」

ツァン「カイトが居ない時は天城軍団のリーダーは僕なんだから、それなりに戦えるようにしないと」

黒咲「戦うなら凌牙やⅣも居るだろ。何故お前達が」

恵「この街には小さな悪が無数に蠢いている。だからこそ」

黒咲「・・・まあいいだろう」

ツァン「やったね!」

雪乃「坊やも坊やだったけど、この子もかなり老け込んでるはね」

麗華「実力のあるデュエル少年は精神的成長と共に見た目も変化するって話だから」

遊馬「あれ?おい!」

黒咲「遊馬か」

遊馬「気絶してた奴じゃねえか!もう大丈夫なのか?」

黒咲「お前は俺を覚えて居ないようだな」

遊馬「?」

黒咲「そのうち思い出すから問題は無いか」

遊馬「何やってんだ」

黒咲「戦うための特訓だ」

遊馬「特訓?」

黒咲「ああ」

遊馬「何か面白いな!俺も混ぜてくれよ」

黒咲「学校は?」

遊馬「今日は休日だぜ!恵先生も居るじゃんか」

黒咲「だったら混ざて来い」

遊馬「おう!」

黒咲「いつ見ても元気な奴だな遊馬は」

アストラル「黒咲」

黒咲「お前も久しぶりだなアストラル」

アストラル「カイトの事は聞いた」

黒咲「・・・居場所を知らないのか?」

アストラル「おそらくディメンションストームの余波で何処かの次元に飛ばされてしまったかもしれない」

黒咲「遊矢やユートらも」

アストラル「それはわからないがカイトはどうやら託したようだ」

黒咲「託した?」

アストラル「この次元にはある伝説がある」

黒咲「伝説?」

アストラル「ああ!」

黒咲「光・空・海・陸の四神官・・・かつて戦った融合次元の三神官のようだな」

アストラル「彼らのような邪悪な存在ではないぞ」

黒咲「お前の説明では光が遊馬で海は凌牙・・・そして空はカイトだったが俺に内に秘める決闘神官魂を俺に託したと」

アストラル「だが陸の神官は未だに不明だ。かつてのドン・サウザンドとの戦いや真ドン・サウザンドとの戦いでも出て来なかった」

黒咲「・・・」

アストラル「だが必ず居るはずだ。陸の神官が」

小鳥「大変よ!」

黒咲「どうした」

小鳥「何この人・・・」

黒咲「俺は遊馬と小鳥にはかなり親身にして来たつもりなんだが」

アストラル「2人ともまだ中学1年生だ。小学生時代の記憶が抜けていない時期だから仕方が無い」

黒咲「遊馬は毛が生えて居なかったな」

アストラル「ああ」

黒咲「だが遊矢は小5の頃から剥けていて尚且つボサボサだったと」

アストラル「精通も早かったらしいな」

黒咲「あのサイズではな・・・」

ツァン「何かあったの?」

小鳥「交番連続爆破事件よ!あの目玉つながりのお巡りさんが大怪我しちゃって!」

ツァン「あいつって乱射してばかりだから罰当たったんじゃないの?」

恵「因果応報」

彰子「黒咲くん!」

黒咲「・・・」

シャーク「何だ今の爆音?」

ドルべ「きっと最近多発している交番連続爆破事件の犯人だろう」

シャーク「絶対にサツに恨みのある奴の犯行だぜ」

ミザエル「だろうな」

ギラグ「おい!」

シャーク「どうした」

ギラグ「爆弾探せよ!爆弾を」

シャーク「嘘に決まってるぜ」

ギラグ「わからねえだろ!」

ドルべ「何もそこまで青筋を立てなくてもいいだろうに」

ギラグ「ベクター!手伝えよ!」

アリト「そうだぜ!やる気ねえなら帰れ!」

ベクター「どうにかしろよ。あれ」

シャーク「さっさと掘り起こそうぜ」

ドルべ「そうせねば気が済まない奴らが居るようだからな」

ギラグ「絶対にありそうだぜ」

ミザエル「こうなればバリブルーンで」

ドルべ「やめろミザエル」

ミザエル「・・・」

ギラグ「掘って掘って掘り進めばいいって事よ!」

アリト「おう!」

ベクター「誰かの恨み買ったんじゃねえの?」

シャーク「恨みなら多く買ってんだよ」

璃緒「自慢できる事じゃないでしょ」

シャーク「家の真下に爆弾か・・・あいつどうしたんだ」

ドルべ「あいつ?」

シャーク「前の覗き魔スカトロ野郎だよ」

ドルべ「完全に吹き飛んだはずだが」

シャーク「じゃあ違うか」

ベクター「そいつの親兄弟は」

シャーク「親兄弟?」

ベクター「野郎の親兄弟もしくは仲間を調べて見るってのが1番の近道だぜ」

ドルべ「しかし何で私が君と」

ベクター「そう言うなっての」

Ⅳ「おっ」

ベクター「最近メラグと遊んでるトーマスくんじゃないのォ」

Ⅳ「おい!」

ベクター「ヘッヘッヘ」

Ⅳ「派手な爆発音があったぞ」

ベクター「知ってる」

ドルべ「何処も彼処も爆弾爆弾と物騒な街だな」

ベクター「今更すぎるぞ」

Ⅳ「黒咲らも爆弾魔を追ってるらしいぜ」

「ハァハァ!」

黒咲「そいつを捕まえろ!」

ドルべ「どうやら爆弾魔のようだな。私達も」

遊馬「待ちやがれ!!」

ベクター「本当にこの街はバイオレンスっつうかアンタッチャブルな街だぜ」

セレナ「どうなっているんだ!みんな移動したというのに」

素良「壊れてるんじゃない?僕達の」

セレナ「くっ・・・」

素良「僕は別に問題は無いと思うけどね」

セレナ「何故だ?」

素良「だってもぬけの殻になっちゃうでしょ?この街が」

セレナ「・・・」

素良「残されたミッチーと大漁旗じゃね・・・」

セレナ「零児の奴はその事を見抜いて私達を」

素良「いや違うと思う。僕達を含めたデュエリストだけでも守り切る事はできない気がする」

セレナ「だったら」

素良「君が危機に落ちいれば必ずや現れるデュエリストに賭けたんだろうね」

セレナ「まさか」

素良「十代だよ」

セレナ「十代・・・」

素良「君の危機なら十代は次元の壁を越えられなくても無理に超えて来る・・・そんな気がする」

三沢「十代!起きろ十代!!」

十代「どうした三沢」

三沢「どうしたもこうしたも無いぞ!」

十代「?」

万丈目「こんな群雄割拠なデュエルモンスターの世界でよく寝ていられるな」

十代「そうか?」

万丈目「・・・」

エド「能天気な奴だ」

十代「それで何だって?大変な事ってのは」

三沢「ちょっと来てくれ!」

十代「は?」

三沢「いいから来い!」

十代「何だってんだ」

万丈目「あいつは何を騒いでいるんだ」

エド「さあな」

ティマイオス「我が名はティマイオス」

クリティウス「我が名はクリティウス」

ヘルモス「我が名はヘルモス」

十代「知り合いか?」

三沢「デュエルモンスター次元に伝わる伝説の三騎士だ」

十代「伝説って?」

三沢「ああ!」

十代「そいつは凄いぜ」

万丈目「その三騎士が何の用だ」

ティマイオス「来るべき日に備えて我々が力を貸そう」

エド「よく僕達がこの村に居るとわかったな」

ティマイオス「私は十代に」

クリティウス「ならば私は万丈目に」

ヘルモス「私は」

三沢「どうせエドだ」

ヘルモス「三沢」

三沢「よし!」

三沢「デュエルモンスター次元の騎士が力を貸すなんてな」

万丈目「不思議な話だ」

十代「危機か・・・」

エド「それはこの世界の」

十代「いや遊星達ドラゴン使いに関係してるかもしれねえ」

万丈目「十代と言えばお前の後輩とかいう奴だったな」

三沢「もう行けそうか?」

十代「強力な力が邪魔をしてやがる。一つは太古の邪悪な力・・・もう一つは」

ユベル「未来の力だね。強い光と闇の力が妨害してるんだ」

十代「俺が行くと厄介だからか?」

ユベル「そういう事だ」

三沢「しかし何で俺とお前は」

十代「俺には呪いとか催眠の類は通用しねえよ。三沢は影が薄いからかな」

三沢「酷い事を言ってくれるな十代は」

万丈目「何の話をしているんだ」

エド「僕に聞くなよ」

十代「じゃあ行こうか」

万丈目「何処へ」

十代「環境のいい場所」

エド「何だそれは」

三沢「いいから十代の肩に掴まるんだ」

万丈目「何をやる気なんだ」

十代「しばらくは帰れねえぞ、プロコンビ」

エド「戦う相手も少なくなって来たからな」

万丈目「俺とエドで上位争いだからな」

三沢「セレナと会うのは」

十代「半年ぶりかな」

三沢「元気にしてるといいな」

十代「元気にしてるさ」

万丈目「セレナとは誰だ」

エド「だから僕に聞くなよ」

十代「よっと」

万丈目「何処だここは!?」

エド「ここは・・・舞網市だったな」

三沢「エド!?」

エド「僕のエクストラデッキのシンクロモンスターがそう伝えている・・・忘れていたなんて」

万丈目「何だというんだ」

セレナ「・・・」

十代「久しぶり」

セレナ「十代・・・」

十代「何だ元気そうじゃねえか?」

セレナ「・・・ファラオは」

十代「リュックの中だ」

セレナ「お前!リュックの中には居れるなと何度も言っているだろ!可哀想だと思わないのか!?」

十代「すぐに入り込むんだから、仕方なくねえか?」

セレナ「そういう問題じゃない!」

素良「相方の沢渡は居ないよ」

万丈目「何だこの生意気な子供は」

遊矢「志島北斗」

北斗「・・・」

遊矢「刀堂刃」

刃「・・・」

遊矢「光津真澄」

真澄「・・・」

遊矢「勝鬨勇夫」

勝鬨「・・・」

遊矢「権現坂昇」

権現坂「・・・」

遊矢「デニス・マックフィールド」

デニス「・・・」

遊矢「風魔月影」

月影「・・・」

遊矢「沢渡シンゴ」

沢渡「・・・」

遊矢「それと俺と柚子、ユーゴ達を含めたメンバーは無事か」

遊星「この人数だ」

ジャック「ああ」

クロウ「史上最多の多さだぞ」

遊星「ああ」

ユーゴ「思い出したか?」

遊星「俺は最初から覚えていたぞ」

ジャック「俺もだ」

クロウ「分かりやすい嘘ついてんじゃねえ!」

遊星「とりあえず恒例の学生証偽造はやっておいた。学校にはちゃんと通うのだぞ」

勝鬨「ああ」

月影「うむ」

沢渡「ここまでブレザーが似合わない奴ら普通居ねえだろうなコントじゃあるまいし」

デニス「着替えるのが早いね」

ジャック「とりあえず街の紹介をお浚いしておくぞ」

クロウ「どうすんだ」

遊星「四チームに分かれて行動しよう」

ジャック「ここがネオドミノ有数の風俗街だ」

北斗「風俗街!?」

ジャック「何を驚いている」

ユート「郷に入れば郷に従えの精神だ」

北斗「う、うん」

勝鬨「風俗街か」

ジャック「何かあるのか?」

勝鬨「自分が入った事が無い」

ユート「 未成年だから常識だぞ」

勝鬨「そうなのか」

ユート「ああ」

ジャック「金がかかる場所だ!簡単に入るんじゃないぞ!」

勝鬨「わかっている」

北斗「風俗はさすがにね」

ユート「・・・」

ジャック「では次に」

遊星「ここで俺達は日銭を稼いでいる」

シンジ「よく行ったよな。入ろうぜ」

刃「パチンコ店だぞ、遊星さん!」

遊星「大丈夫。問題無い」

刃「それもそうか」

権現坂「けしからんぞ刃殿!」

リン「遊星もシンジも何バカな事してるのよ!」

遊星「そんな青筋を立てなくても」

シンジ「キツいよな、性格」

リン「2人とも未成年じゃない!パチンコなんて」

遊星「シンジは俺がいくつに見る」

シンジ「21ぐらい。俺は」

遊星「21ぐらい」

シンジ「問題ねえな」

遊星「無いな」

リン「遊星!シンジ!」

クロウ「ここはデュエルギャングの縄張りだぜ」

真澄「不潔なところね」

デニス「う、うん・・・」

クロウ「何でも昔は何かあったとか言ってた気がするが忘れちまったよ」

デニス「棺だ・・・何だろこれ」

ガラッ

ユーリ「・・・」

デニス「な、何で居るんだ・・・何で居るんだ!」

クロウ「ユーリじゃねえか・・・こいつも来てたのか」

デニス「そんなはずはない!だってユーリは何処かに飛ばしたんだから!!」

ユーリ「・・・残念だったね。僕が飛ばされたのは十代の次元だったんだよ」

デニス「そんなバカな!」

ユーリ「そこで同じように飛んで来た赤馬零児に出会ってるのさ・・・後はわかるよね」

真澄「十代さんの次元の未来は遊星さんの次元・・・だから冷凍保存されてたのね。この棺なんか冷たいし」

ユーリ「その証拠に派手にやってね。見なよあのビルの看板を」

クロウ「レオ・コーポレーション?海馬コーポレーションのビルが書き換わっちまってるよ。って事は俺達の敵も消滅したって事か」

デニス「仕事から解放されて弾けたんだろうね。あの社長」

ブルーノ「ここが定番の大人の玩具屋だよ」

遊矢「そういうの必要無いから」

柚子「・・・」

月影「必要な事だと拙者は思うが」

沢渡「別にいいじゃねえか」

月影「そもそも御主達は」

ブルーノ「ユーゴは何処行ったんだろ?ユーゴ!」

ユーゴ「ここだここ!」

鬼柳「懐かしい顔ぶれじゃねえか」

プラシド「遊星が言っていた通り記憶が抹消されていたが」

遊矢「鬼柳!プラシド!」

鬼柳「元気そうじゃねえか?なあ」

プラシド「・・・」

遊矢「しばらく帰れないと思うけど大丈夫か?」

柚子「うん」

遊矢「今度の敵は太古の神様か」

ユーゴ「安心しろよ。ドラゴン使いの俺らが手を組めば負ける気がしねえ!」

数日後

遊馬「・・・」

黒咲「・・・」

シャーク「・・・」

アストラル「この集団は・・・一体何なんだ!?」

黒咲「セルゲイだ」

アストラル「セルゲイ!?確かセルゲイはシャークと遊矢が」

シャーク「ドン・サウザンドとあのアホ面の紫ノッポの話じゃセルゲイはホープの破片から培養されたって言ってたろ」

黒咲「再びセルゲイを量産したのだろう。ロジェは何処かで生きている」

遊馬「だからってセルゲイだらけじゃねえか!10人近く居るぞ!!」

アストラル「神聖なホープを!」

黒咲「行くぞ!」

シャーク「とりあえず撃退してやろうぜ!」

遊馬「エクシーズの底力って奴を見せてやろうぜ!」

アストラル「カイト・・・君は何処かで生きているはずだ。何せ君は不死身のカイトなんだからな」

遊馬・黒咲・シャーク「デュエル!!!」

セレナ「じゃあ行ってくるからな」

十代「おう!」

セレナ「・・・」

十代「どうした?」

セレナ「何処かに行ったら許さないからな!」

十代「わかってるよ。早く学校に行かないと遅刻しちまうぞ」

セレナ「ちゃんと見張っておいてくれ」

ファラオ「ニャ」

セレナ「お前が居てくれたら安心だ」

エド「心配はいらない。僕も」

セレナ「亮に比べたら頼りになりそうにない」

エド「・・・」

万丈目「天下のプロも形無しだな」

エド「うるさい」

三沢「カイザーに比べたらエドは成人してるのに童顔だからな・・・」

エド「・・・」

柚子「遊矢!起きないと遅刻するわよ!」

リン「ユーゴ!いつまで寝てるのよ!」

遊矢「うーん」

ユーゴ「ガガガガガガガガガガガガガガ」

勝鬨「起きろユート」

月影「寝坊だぞ」

権現坂「目覚めよユート」

ユート「何だこの扱いは」

沢渡「見ろよ、あれ」

デニス「ユートだけ悲惨だよね」

ユーリ「・・・じゃあね」

デニス「何処行くの」

ユーリ「学校だよ。とりあえず行ってあげないとね」

デニス「Dホイールに轢かれて死ねばいいのに」

ユーリ「何?」

デニス「ううん何でも」

遊星「改築ばかりしているぞ」

ジャック「奴らが来るたびにな」

ブルーノ「賑やかな方が楽しいよね」

シンジ「ドラゴン使いか」

遊星「俺達を含め遊矢らもだな」

ジャック「ああ」

シンジ「じゃあ仕事に行こうぜ」

クロウ「そうだな」

ジャック「待て!」

クロウ「何だジャック」

ジャック「嫌味か」

シンジ「そろそろ働こうぜ」

ジャック「何だと!?」

シンジ「マジで働かねえと」

ジャック「そんなに社会人は偉いというのか!!」

クロウ「そんなムキになるなよ」

鬼柳「団体様御一行ツアーだな」

遊矢「この人数じゃそう思われてもおかしくはないよな」

鬼柳「しかし、いい時に来ちまったもんだな」

遊矢「え?」

鬼柳「近いうちにWRGPが再開するんだと」

遊矢「プラシドが無茶苦茶にした?」

プラシド「言うな」

柚子「ユーゴやシンジは遊星さん達とって言ってたけど」

遊矢「考えとくよ」

鬼柳「こいつが派手しなきゃ無かったんだぜ。今この時を」

プラシド「だから言うな」

鬼柳「満足しようじゃねえか!」

沢渡「遅刻するぞ!早くしろよ」

遊矢「あっ」

柚子「またね鬼柳さん!プラシドさん!」

鬼柳「しかし久しぶりに会ったんじゃねえか?」

プラシド「ああ」

鬼柳「どうよ気分は」

プラシド「気分だと?」

鬼柳「こう何っつうか・・・熱くなってて来たっていうかよ」

プラシド「妙な殺気を出すな」

鬼柳「は?」

プラシド「さっきのお前からは邪悪な物を感じたぞ」

鬼柳「んなわけねえだろ」

プラシド「・・・」

鬼柳「バイトの時間だぜ!早く行こうぜ」

プラシド「何が悲しくて俺がアルバイトなんぞを」

鬼柳「だったら長官やめんなよ。誰が今の長官なんだよ」

プラシド「知るか」

鬼柳「俺も仕送りしねえとニコとウェストが食ってけねえからよ」

プラシド「だったらアルバイトを長続きさせろ」

鬼柳「それができねえから鬼柳京介なんだろうぜ」

ジャック「俺だってバイトの面接に受かっているんだぞ。あのクロウとシンジめ・・・」

『ダイナマイト製造工場』

ジャック「ここが俺の新しい職場か」

鬼柳「ジャック!」

プラシド「お前も居たのか」

ジャック「お前も?」

鬼柳「俺らもここでバイトしてんだよ」

ジャック「お前達もか!?」

プラシド「ああ」

ジャック「何という幸先不安なメンバーだ・・・」









続く

ジャック「・・・」

鬼柳「どうよ気分は」

ジャック「何がだ」

鬼柳「共同生活」

ジャック「遊星がゾラに頼み込んで改築している。何だあの人数は」

鬼柳「林間学校ってやつだろ」

ジャック「・・・これで何度目だと思ってるんだ」

鬼柳「知らねえよ」

プラシド「同じ事の繰り返しで無限ループの渦に落ちているようだ」

ジャック「今更すぎるぞ」

プラシド「・・・」

鬼柳「退屈な日常につまらねえ日々ってのはいつもの事だぜ。あるのは闘争心ってか?戦うしかねえのさ」

ジャック「そうだな」

「手を動かせ!いつまでサボってる気だ!!」

プラシド「うるさい奴だ」

鬼柳「何も面白くねえ」

ジャック「何で働く必要があるんだ」

「休憩時間!」

鬼柳「ダイナマイト製造工場って何考えてダイナマイトなんて作ってんだ?」

プラシド「知るか」

ジャック「特に理由は無いだろう」

プラシド「悪事を働けば斬るまで」

鬼柳「・・・」

ジャック「何だ」

鬼柳「何で弁当持参してんだ!?」

ジャック「リンが」

プラシド「リンか」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!天下のジャック・アトラスもリンには敵わねえってか!」

ジャック「何だと!?」

プラシド「あいつが家に再び帰って来て良かったな。家事に関してはお前も遊星も最低レベルだ」

ジャック「それがどうした!」

鬼柳「ムキになんなよ、一々」

プラシド「・・・」

鬼柳「そういや赤馬の社長がディメンションストームだかの影響で武藤遊戯の次元に飛ばされたとか」

ジャック「らしいな」

プラシド「俺よりも酷い歴史改変をしているぞ」

ジャック「放っておけばいい。零児とて重荷が軽くなり弾けたいのだろう」

鬼柳「まあ別に武藤遊戯とは大した関わりもねえから別にいいけどな」

プラシド「負ける方が悪い。デュエルとは勝ち負けであり伝説と言われて胡座をかいていたのが敗因だろう」

ジャック「嫌いなのか?お前は」

プラシド「どいつもこいつも崇めていたら妙な宗教のようで気味が悪いだろ」

鬼柳「そういう事だ!っつうか何世紀も前の連中を伝説だの何だの言ってるようじゃダメだぜ」

プラシド「結局は未来へ進む事が大事だ。会った事も無い奴を尊敬できるか?できないだろう」

ジャック「誰も尊敬などしていない。遊星だ」

プラシド「実力なら遊星の方が上だ。奴のデッキはあまりにも酷すぎる」

鬼柳「闇鍋じゃねえんだから何でもかんでも突っ込めばいいってもんじゃねえ」

「いつまで休んでる気だ!このウスノロめ!!」

鬼柳「ウスノロだァ!?」

プラシド「誰に向かって口を聞いているのか、わかっているのか!」

ジャック「・・・セキュリティか?」

「おやおや工場長お困りのようですね」

工場長「シルバーデュエルチェイサーの」

鬼柳「何だシルバーデュエルチェイサーってのは!」

プラシド「ホセの話では新長官が設立した階級制度のデュエルチェイサー部隊らしい」

ジャック「階級制度?」

プラシド「長官の下に12人のゴールドデュエルチェイサーが控え下には24人のシルバーデュエルチェイサーが居る」

鬼柳「金銀って事は」

プラシド「更に下がブロンズデュエルチェイサーだ」

ジャック「そもそも新長官は何者だ」

プラシド「俺に聞くな。そんな事は知らん」

「私はシルバーデュエルチェイサー023」

工場長「な、何故あなたが」

「気まぐれですよ。街を騒がせているクズ3匹がちゃんと働いているのかをね」

プラシド「クズか・・・」

鬼柳「つまらねえ日々に更につまらねえ奴が出たようだぜ。スベってんだよ!この少女漫画野郎」

ジャック「この少女漫画から飛び出た奴は俺が相手をしてやろう」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

023「くらえ!マーブルトリバー!!」

ジャック「な、何だこの攻撃は!」

鬼柳「ジャックの奴が回転してやがる!」

プラシド「空気の渦を自在に操るセキュリティの護身術!奴め」

023「私は今だかつて相手からの攻撃を受けた事が無い!」

ジャック「ならば、俺とお前の格の差というものを見せてやろう」

023「この神に愛されし私をか!愚かなりジャック・アトラス!!」

ジャック「愚かなのは、どっちだろうな・・・バーニングソウル!!」

023「全身が火だるま?何とも醜い姿だ」

ジャック「傷をつけられるのが嫌なようだな。ここを決闘場に選んだお前のミスだ」

023「私のミス?」

ジャック「ここはダイナマイト製造工場!ならば導火線に手当たり次第に火をつけ爆破させてやろう!!」

鬼柳「ジャック!」

ジャック「さっさと逃げろ!いいかデュエルチェイサー023!男の価値は美しさではない!」

023「美しさじゃない!?」

ジャック「汚かろうが惨めだろうが最後に勝つのは熱い魂だ!!」

プラシド「派手に吹き飛んだな」

ジャック「これではタダ働きだぞ」

鬼柳「おい!どう落とし前つけんだ?答えろよ、美形の兄ちゃんよぉ~!」

023「ち、長官が言っていたスカーレッド・ノヴァの力・・・確かに見届けた」

ジャック「その長官とは何者だ」

023「口が裂けても言わんぞ」

プラシド「だったら裂いてやろうか」

023「・・・言うよ」

鬼柳「あっさりしてんな」

ジャック「こいつは本気で斬るからな」

023「この街の新たな支配者は・・・ジャン・ミシェル・ロジェ長官だ」

ジャック「ジャン・ミシェル・ロジェ?」

023「何でもお前達にはかなりの恨みを持っているようだったぞ・・・フフフ」

鬼柳「お前また恨みを買ってんのか?」

ジャック「慣れだ」

023「あのお方は・・・グフッ」

プラシド「服毒したか、どうやら今度の相手は残虐な奴のようだぞ」

ロジェ「・・・スカーレッド・ノヴァ」

「最強の地縛神と言われ恐れられた邪神」

「それが解放すると」

ロジェ「完全に押さえ込んでいるとは言えど邪神は邪神・・・あのドン・サウザンドの邪悪なデュエルエナジーを受け力が漏れている」

「ならば我らゴールドデュエルチェイサーが」

ロジェ「待ちなさい!あなた達12人の力を持ってすれば簡単に仕留められるはず」

「ならば」

ロジェ「どうして私がこの街にランサーズメンバーを呼び寄せたのか、それはこの街を地獄に変える事!」

ロジェ「かつて私は不動遊星に散々コケにされた挙句に1度は死にかけた・・・だがしかし!」

「・・・」

ロジェ「念には念を入れるのが私の流儀!事前に予備の肉体をクローン培養させていたのだ!厄介な十代も破天荒な遊馬も居ない!これは私と遊星そして遊矢の」

「デュエルチェイサー003」

003「・・・」

「いいのか?あんな小物に長官をやらせておいて」

003「クズにはクズの使い道がある。用が済めば捨てればいい」

「やはりネオドミノの支配者は1双子座のゴールドデュエルチェイサーのあなたこそが相応しい」

003「・・・」

遊星「ああロジェという奴が長官だったな」

ジャック「知っていたのか?」

遊星「さっきテレビで大演説を行っていた」

ジャック「どうやら俺達の今度の敵は」

遊星「こいつらだ」

ジャック「金のデュエルチェイサー・・・」

遊星「演説を見たが奴には支配者の器が無い」

ジャック「わかるのか?」

遊星「ああ」

ジャック「その根拠は」

遊星「あの長官は喋りすぎる。逆上すると簡単に自分の手の内を晒し落とし穴に嵌るタイプだ」

ジャック「なるほど」

遊星「一つ言える事はこのゴールドデュエルチェイサーの中に何人か強大なデュエルエナジーを放っている奴が居る」

ジャック「それなら安心しろ。俺達が」

遊星「・・・そうだな」

ジャック「フッ」

遊星「この男から放たれているデュエルエナジーは何だ?画面からでも伝わる邪悪さだぞ・・・」

翌日

北斗「何だよ、あいつら!!」

遊星「どうしたんだ北斗は」

遊矢「不良に絡まれて殴られたんだって」

ユーゴ「俺が殴り返してやったけどな、転校生の辛いとこだぜ」

ジャック「お前は殴り返さなかったのか!」

北斗「だ、だって喧嘩のやり方なんて」

ジャック「だったら俺が教えてやる」

北斗「前に凌牙にも同じ事を言われたけど」

ユート「無理に喧嘩する必要なんて別に無いと俺は思う」

ジャック「男なら拳だ」

勝鬨「その通り!自分もそう思う」

権現坂「やめんか、煽るのは」

沢渡「やっちまえ!」

ユート「俺達にはデュエルがある」

ジャック「そんな事は言われるまでも無い」

ユート「先攻は俺が行こうか、ドロー!」

ユート「俺は幻影騎士団ダスティローブを攻撃表示で召喚し幻影騎士団サイレントブーツを特殊召喚!」

ユート「レベル3の幻影騎士団ダスティローブと幻影騎士団サイレントブーツでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク3!弦魔人ムズムズリズム!!」

ユート「カードを3枚伏せてターンエンド!」

ジャック「ドロー!バイスリゾネーター!」

ジャック「レベル5のバイス・ドラゴンにレベル3のダークリゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!!」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果を発動!」

ユート「永続罠『幻影霧剣』を発動!これによりレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果または攻撃を封じる!」

ジャック「カードを1枚伏せてターンエンド!」

ユート「ドロー!俺は伏せていたカードを2枚発動!罠モンスター『幻影騎士団トゥーム・シールド』」

ユート「レベル3の幻影騎士団トゥーム・シールド2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク3!管魔人メロメロメロディ!!」

遊星「ユートはレベル3主体エクシーズの使い手だったな」

遊矢「うん」

北斗「・・・」

刃「・・・」

真澄「・・・」

遊星「どうやら刃らは実戦経験が少ないようだな。これはいい機会かもしれない」

ユート「さらに装備魔法『エクシーズ・ユニット』を装備!エクシーズモンスターのランク×200ポイントアップ!弦魔人ムズムズリズムに装備!」

ユート「バトル!俺はムズムズリズムのオーバーレイ・ユニットを一つ使う事で相手モンスターのバトルフェイズ時まで攻撃力を倍にする!」

ユート「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを攻撃!!」

ユート「そして管魔人メロメロメロディのオーバーレイ・ユニットを一つ使う事で対象の魔人エクシーズはこのターン2度攻撃ができる!」

クロウ「決まったな」

シンジ「ああ」

ジャック「・・・」4000→0

ユート「こうやって対峙してみるとジャックという男は驚異的だな・・・」

ユーゴ「だらしねえぞジャック!」

ジャック「勝つ日もあれば負ける日だってあるんだ」

遊星「そんなわけで、帰ろうか」

遊矢「え?帰るって」

遊星「どうやらディメンションストームの渦が止まり次元移動装置で帰れるかもしれない」

柚子「だって次元は分断されたって」

遊星「何処ぞの愚か者がお前達を集めた影響で移動が可能になったのだろうな。マヌケな奴だ、自分の復讐心を優先した為に」

遊矢「知ってるの?」

遊星「あまり知りたくはないが、名を覚える価値も無い愚鈍な奴さ」

沢渡「せっかく集結したってのによ」

遊星「前にも言っただろ?自分の次元は極力自分が守れと」

遊矢「・・・」

遊星「確かに遊矢達の気持ちは嬉しいが」

柚子「ずっと助けられてばかりだったから」

ジャック「いや全次元を救った遊矢とカイトそして凌牙には大きな借りがある」

クロウ「こいつは俺らの救世主って事だぜ」

遊星「そういうわけだ」

ジャック「何ともお粗末な奴だな、ロジェの奴も」

遊星「だが本当に厄介なのはロジェの下に集結している」

クロウ「あのテレビに映っていた」

ロジェ「不動遊星!」

ユーゴ「何だ?あの金ぴか集団は!?」

ロジェ「こっちに注目しろ!」

シンジ「うるせえぞ!少しは黙れねえのか!?」

ロジェ「・・・」

遊星「どうやら奴らが新たな敵の大将格達か」

002「牡牛座のゴールドデュエルチェイサー002」

004「蟹座のゴールドデュエルチェイサー004」

005「獅子座のゴールドデュエルチェイサー005」

008「蠍座のゴールドデュエルチェイサー008」

010「山羊座のゴールドデュエルチェイサー010」

011「水瓶座のゴールドデュエルチェイサー011」

012「魚座のゴールドデュエルチェイサー012」

ロジェ「そして彼らを束ねる」

ジャック「002で牡牛座?005ではないのか」

005「番号など飾りだ、文句ならロジェ長官に言うがいい」

遊星「詰めが甘いな、お前は」

ロジェ「こうして君の目の前に現れるのはいつ頃だったろうな・・・遊星!」

遊星「それよりも」

ロジェ「無視・・・」

005「お前達の顔は覚えたぞ。チーム5D's・・・そしてランサーズよ」

ユーゴ「上等だぜ!」

遊矢「いつだって相手になってやる!」

005「では帰るぞ長官」

ロジェ「え、ええ」

遊星「おい」

ロジェ「どうした不動遊星」

遊星「お前じゃない。そっちの獅子座だ」

ロジェ「くっ」

005「どうした」

遊星「天城カイトを知らないか」

005「知らん」

遊星「そうか・・・」

004「同じ蟹同士仲良くしようや、なあ不動遊星」

ユーゴ「てめえの相手は俺だよ。何だったら今からやってもいいんだぜ!」

004「てめえ・・・」

005「やめておけ、榊遊矢だったな」

遊矢「あ、ああ」

005「・・・覚えておく」

クロウ「チッ、全員で12人ってか?あり得ねえだろ」

遊星「お前も覚えられたっぽいな」

遊矢「っぽいね」

クロウ「ほらスタンダードに戻ってろよ。いつだって来れるんだからよ」

権現坂「うむ」

遊矢「遊星さん」

遊星「カイトなら帰って来るさ」

柚子「あの人がそう簡単に死んじゃうわけないしね」

遊矢「カイト・・・何処に行ったんだろ」

ユート「遊矢の希望魁竜と希望織竜が共鳴しているぞ」

遊矢「本当だ!」

ユート「意外と近くに居たりしてな」

ボコッ

遊矢「手!?」

カイト「引っ張り上げろ・・・遊矢!」

ユート「どうやら地面に埋まっていたようだ」

遊矢「相変わらずの不死身っぷりだ」

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