ツァン『ちょっと!それ僕の下着だよ!!』 遊星『何!?』 (206)

ツァン「ベランダに何か変なのが居ると思ったら・・・」

遊星「誤解だ」

ツァン「誤解?じゃあそれは何よ」

遊星「拾った」

ツァン「拾った?人の家のベランダで拾ったっていうの!?」

遊星「ああ」

ツァン「な、何なのよこいつ」

クロウ「おい!俺らは収容所から出てきたばっかなんだぞ!別にいいじゃねえか!」

ツァン「収容所?って事は犯罪者・・・?」

クロウ「遊星も降りてこいよ。ジャック達が待ってるぞ」

遊星「そうだな」

ツァン「僕の下着!」

遊星「行こうかクロウ」

クロウ「1年ぶりのシャバの空気だぜ」

遊星「・・・」

ツァン「変な奴ら・・・通報しとこ」

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ユーゴ「御勤めご苦労様!ってか?」

クロウ「こいつは元気だな」

シンジ「よっ!元気そうで良かったぜ」

ジャック「・・・それは何だ」

遊星「拾った」

ジャック「拾ったのか」

ユーゴ「じゃあ1年前の続きをやろうぜ!俺らができなかった」

シンジ「もういいじゃねえか?俺らは6人揃ってのチームサティスファクションだったろ」

ユーゴ「でもよ!」

シンジ「こいつらだって出てきたばかりなんだぜ?」

ユーゴ「・・・だったら誰が鬼柳の仇を討ってやるんだよ!」

シンジ「・・・」

遊星「鬼柳の墓は」

ジャック「ついて来い」

クロウ「俺はまだ燃えてるぜ遊星!ユーゴの言う通り」

遊星「・・・」

クロウ「乗り気じゃねえのか?」

遊星「1年になるのか・・・鬼柳が爆死してから」

1年前

鬼柳「囲まれちまったな」

遊星「ああ」

ジャック「どうする遊星、鬼柳」

クロウ「正面突破で乗り切るぞ!」

ユーゴ「おう!」

シンジ「馬鹿野郎!この数を乗り切ったとしても」

鬼柳「お前にしちゃ気弱だなシンジ」

シンジ「どう考えたって負けじゃねえか!それとも勝算があるってのか!!」

ロジェ「恐るべしチームサティスファクション・・・たった6人でここまで粘るなんて」

鬼柳「よく聞け!俺がリーダーの鬼柳京介だ!!」

遊星「何をする気だ」

鬼柳「花火にしてやるよ!こいつら全員道連れにしてな!」

ジャック「ダイナマイト!?まさか鬼柳!」

鬼柳「咲いて散るのがコモンズの華ってやつだぜ!ヒャーハッハッハ!!!」

ロジェ「ダイナマイト!?撤収!撤収だ!いや私の盾になれ!あれは明らかに狂人だぞ!!」

鬼柳「てめえらとの決着は俺が地獄でつけてやるよ!たっぷり満足させてやるから覚悟しやがれ!!」

遊星「鬼柳ううううううううううううううううううう!!!!!!」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!達者でな!お前らは満足した人生を歩んでくれよな!」

遊星「・・・」

クロウ「俺らシャバに戻ってきたぞ鬼柳」

ジャック「あれだけの騒ぎを起こしながら1年で出所とは」

シンジ「中でも外でも同じってトップスの考えだろ」

ユーゴ「気に入らねえ!」

遊星「シティ制覇まで後一歩だったな」

ジャック「俺はもうやらんぞ。鬼柳が居ない今では」

遊星「いや俺は鬼柳の意志を継ぐ」

ユーゴ「全面戦争だな」

遊星「違う」

クロウ「違う?じゃあ」

遊星「真っ当なやり方で俺達コモンズの存在を認めさせる」

シンジ「真っ当なやり方?どうやって」

遊星「学ぶんだ。同じ人間として」

ユーゴ「学ぶ?何を」

遊星「ちゃんとした学校へ通い普通の生き方をして・・・そして」

シンジ「そんなんじゃ甘いぜ。あいつらは!」

遊星「力で制覇したとしても結局はまた別の問題が起こる!俺が望むシティ制覇はトップスもコモンズも平等にするという事だ!!」

遊星「みんなはどう思う?嫌なら」

ジャック「俺は賛成だ」

クロウ「お前は1度決めたらテコでも動かねえもんな」

シンジ「俺はトップスは嫌いだ・・・でもよ遊星が決めたってんなら俺はやってやるよ」

ユーゴ「・・・」

遊星「ユーゴはどうだ」

ユーゴ「俺は鬼柳を兄貴のように思ってた・・・鬼柳だけじゃねえ遊星もジャックもクロウもシンジも」

遊星「・・・」

ユーゴ「だったら俺だってやるよ!俺がやらなきゃ誰がやるってんだよ!!」

クロウ「お調子者なのは変わらねえな」

ジャック「昔からこんな感じだったろ」

ユーゴ「へへへ」

シンジ「チームサティスファクションの新たな門出だ!」

遊星「いやチームサティスファクションは今日を持って解散する」

ジャック「解散だと?」

遊星「これからはチーム5D'sとして俺達は新しい道を歩むんだ」

シンジ「チーム5D's?」

クロウ「何じゃそりゃ?」

遊星「生前の鬼柳は俺達やリンの持つ痣を選ばれし者の印だって言っていた」

ジャック「ああ」

遊星「ここに居る俺達は幼い頃からハウスで兄弟同然のように育った血より濃い絆がある!」

クロウ「名前の由来は?」

遊星「スターダスト・ドラゴン」

ジャック「・・・俺はレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト」

クロウ「ブラックフェザー・ドラゴン」

シンジ「そういう事か。魔王龍ベエルゼ」

ユーゴ「は?」

クロウ「ドラゴンだドラゴン!」

ユーゴ「そうか!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

遊星「それぞれが持つドラゴンのDだ」

ジャック「ドラゴンか」

遊星「竜のように天高く昇るんだ。デュエリストに不可能な事は無い」

ユーゴ「リン入れようぜ!リン!」

ジャック「あいつは俺達の事を野蛮人だと嫌がっているだろ」

シンジ「女ってのは喧嘩とか大っ嫌いだもんな」

クロウ「死んだ鬼柳がリンを入れようとした時に引っ叩かれてた気がするぜ」

パチパチパチ

遊星「誰だ」

牛尾「こいつが1年前に暴れ回って爆死した男の墓か」

クロウ「それが何だってんだ!」

牛尾「新しいチームの旗上げか?クズ同士が連んで何かやらかそうとしてるのか?アァン!?」

シンジ「関係ねえだろ」

牛尾「それが大有りなんだよ。不動遊星!クロウ・ホーガン!」

遊星「?」

牛尾「お前ら出所したばかりだってのに下着泥棒したんだってな?」

遊星「拾った」

クロウ「てめえの眼は節穴か!」

牛尾「何だその態度は!」

遊星「俺達は生まれ変わるんだ。邪魔をしないでくれ」

牛尾「待てよクズ」

遊星「仏の顔も三度までと言うぞ。もう1度クズと言えば」

牛尾「あ?クズはクズだって事だ!他に呼び方があるのか?クズ野郎!」

ジャック「遊星を怒らせるとは愚かな奴だ」

遊星「5回もクズと言ったな。だったら5回殴らせてもらうぞ」

牛尾「つ、強え・・・相当喧嘩慣れしてやがる・・・!」

遊星「・・・行こう」

牛尾「ま、待て!」

遊星「まだ何か用か?」

牛尾「今日は見逃してやる・・・だが次こそは」

遊星「名は」

牛尾「牛尾哲・・・」

遊星「まさかと思うが通報されたのか?あのFカップの女の子に」

牛尾「Fカップ!?」

遊星「その驚きようじゃ会ったようだな」

牛尾「通報されてすっ飛んで来た。あの子に犯人の特徴を聞いて・・・どうりでデカいと思ったぜ」

遊星「だが成長期だ。まだまだ成長するぞ」

ユーゴ「勃起してんのか?おっちゃんよぉ!」

牛尾「してねえよ!」

クロウ「童貞か?俺らも言えた事じゃねえけどよ」

シンジ「ジャックは捨ててるぞ」

クロウ「何だって!?どういう事だジャック!」

ジャック「ノーコメントだ」

牛尾「Fカップか・・・」

クロウ「しかし遊星は相変わらず凄えよな」

遊星「そうか?一瞬で判断できるもんだぞ」

クロウ「いや天才的だ。お前の眼は」

シンジ「それでさっきの話の続きなんだけどな。こいつの彼女」

ジャック「シンジ!」

クロウ「人が収容所に居るって時・・・ど、どうせブスなんだろ」

シンジ「芋っぽいっていうか、垢抜けねえっていうのか?」

ユーゴ「かなりのボインボインだけどな!」

クロウ「この野郎!」

ジャック「言っておくが童貞だぞ俺も」

シンジ「嘘つけ!彼女が居るってのに童貞なんて居ねえだろ!!」

ジャック「お前は大馬鹿か!そんな事だから女に恵まれんのだ!」

クロウ「言いやがったな!」

ユーゴ「クロウとシンジがジャックと喧嘩してんのも久しぶりに見たな」

遊星「ああ」

ユーゴ「よく帰って来てくれたよ遊星!やっぱお前が居ねえとな」

遊星「これからは俺がみんなを引っ張って行く。かつての鬼柳のようにな」

ユーゴ「鬼柳もあの世で喜んでくれてるぜ」

遊星「ああ」

翌日

ガサガサ

ツァン「何の音だろ」

ガラッ

遊星「・・・」

ツァン「変態蟹頭!?」

遊星「俺もいつの日かデュエルアカデミアに通う事になる。その時はよろしく」

ツァン「あんたが!?だってコモンズの人なんだよね?」

遊星「君はトップスの中で最初の俺の友人だ」

ツァン「いや友達じゃないし」

ユーゴ「よっこらしょ!うおっ!デカいな!」

遊星「だから言ったろ」

ユーゴ「最高!」

ツァン「何なんだろ・・・こいつら」









続く

イェーガー「な、何と!学校に通うと言うのですか!?」

クロウ「おう」

シンジ「でも俺らってコモンズだろ?元治安維持局のあんたに聞きてえんだ」

イェーガー「うーん」

クロウ「おっとコネとかはいらないぜ!俺らは俺らの力で」

イェーガー「無理ですね。非常に難しい」

シンジ「無理かどうかはやって見ないとわからねえだろ!」

イェーガー「お、落ち着いて!冷静に!」

シンジ「だったら!」

イェーガー「一つ方法があるとすればゴドウィン長官に直談判をするしかありませんね」

クロウ「って事は殴り込みか?上等!」

シンジ「殴り込みは昔の俺らのやり方じゃねえか」

クロウ「・・・」

イェーガー「とにかく私が言えるのはここまでです。しかし彼が出所するとは」

クロウ「なあイェーガーは何で治安維持局辞めて、ここでサーカス団やってんだ?女房と子供も居るってのに」

イェーガー「大人の世界には色々とあると言う事ですよ。イーヒッヒッヒ!」

クロウ「何かあったのか?」

シンジ「あいつフラッとコモンズの住むとこにやって来たからな。事情は知らねえよ」

遊星「なるほど治安維持局か」

クロウ「ってイェーガーは言ってたぜ」

遊星「イェーガー?あのピエロみたいな奴か」

クロウ「俺も驚いたぜ。あいつが治安維持局辞めてるなんて」

遊星「・・・ダメだな」

ユーゴ「何でだよ!」

遊星「治安維持局はシティの中でも中間の位置にしか過ぎない」

ジャック「その上には行政評議会が存在している」

シンジ「そういや言ってたな。どんなのか知らねえけど」

遊星「だがシティの治安を守っている治安維持局ならば俺らの入学も認めるかもな」ゴソゴソ

ジャック「何だそれは」

クロウ「遊星が収容所に入ってる頃に余った材料で色んな道具を作ったんだ」

ユーゴ「さすが遊星だぜ!」

遊星「こいつがあればアポ無しで長官に直談判できる」

ジャック「ただの扉だぞ!」

遊星「それはどうかな」

ジャック「何だと!?」

遊星「何処でも扉は何処にでも行ける万能型四次元扉なんだ。さあ行こうか」

ロジェ「いやーあのプロレスラーみたいな体格した長官が居ない時はゆっくりできる」

ロジェ「ゴドウィン長官の不在時にはこのジャン・ミシェル・ロジェ副長官が治安維持局の王!ふふふ」

遊星「長官は」

ロジェ「!?」

ジャック「ゴドウィン長官は何処だと聞いている」

ロジェ「ど、何処から入って来た!?」

クロウ「あれ?どっかで見た事あるぞ」

シンジ「鬼柳が一世一代の特攻した時に真っ先に逃げ出したヘボ野郎じゃねえか?そうだよな!」

ユーゴ「って事は鬼柳の仇か!ぶっ飛ばしてやる!!」

遊星「待てユーゴ!」

ロジェ「逆恨みはやめたまえ!こっちはあの日ウンコを漏らしたのだぞ」

遊星「そんな事は聞いていない。ゴドウィンを出せ」

ロジェ「生憎ですがゴドウィン長官は不在でしてね。この私が長官なのですよ」

クロウ「お前が?こんな奴が長官の代理だって」

シンジ「拾い食いしてそうな顔しやがって」

ロジェ「この平穏な日常に極悪チームサティスファクションの連中と再び再会するなんて・・・侵入者は重罪だぞ」

遊星「お前が言っても重みが無い。ウンコ漏らした男の発言にはな」

ジャック「こんな事ならオムツでも土産に持って来てやれば良かったな」

ロジェ「うっかり脱糞の件を言ってしまったぞ・・・私とした事が一生の不覚だ・・・」

遊星「許可をくれ」

ロジェ「許可を?ダメだ!お前達はコモンズの中でも重罪人!誰が」

ユーゴ「ウンコ漏らしは黙ってろよ」

シンジ「その漏らしたウンコどうしたんだ?食ったのか?」

ロジェ「誰が食うか!ちゃんとパンツを洗って」

遊星「誰も聞いていない」

ロジェ「お前達がそうさせた!」

遊星「お前はベラベラと喋りすぎる。自分に不利益な事を」

ロジェ「くっ」

遊星「さぞ長官も苦労しているだろうな。お前のような奴が下に居て」

ロジェ「この重罪人め!こうなればセルゲイを」

ガチャッ

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「ゴドウィン長官!」

ゴドウィン「不動遊星とジャック・アトラス・・・なるほど牛尾くんの言っていたチーム5D'sのメンバーですか」

ロジェ「そんなの聞いてないぞチーム5D'sなんて」

ゴドウィン「どういう御用件かな」

遊星「俺達をデュエルアカデミアに通わせてくれ」

ゴドウィン「そう来ましたか」

ゴドウィン「ええ・・・確かに効果的ではありますが・・・わかりました」

ユーゴ「誰と電話してんだ?」

クロウ「知らねえよ」

ゴドウィン「ホワイト議長が君と話したいと」

遊星「わかった」

ロジェ「ホワイト議長!?私ですら会話した事を無いのだぞ!」

ジャック「やかましい!」

ロジェ「・・・」

ホワイト「君が不動遊星くんだね」

遊星「ああ」

ホワイト「デュエルアカデミアに通いたい理由は」

遊星「シティを一つにするために俺達は学ぶ。そしてコモンズ初のアカデミア卒業生になる」

ホワイト「みんなを引っ張って行く存在になると」

遊星「そうだ」

ホワイト「いいでしょう。特例を出します」

遊星「特例?」

ホワイト「不動遊星、ジャック・アトラス、クロウ・ホーガン、シンジ・ウェーバー、ユーゴ、リンの6人をデュエルアカデミアに編入させましょう」

遊星「すまないな。俺はずっとニヤニヤ笑ってるボケ老人か何かとばかり思っていたが」

ホワイト「議長の私相手にここまで言うとは、大した大物です」

ゴドウィン「どうやら議長の許しが出たようですね」

遊星「ああ」

ロジェ「こ、このままでは私がタダのウンコ副長官になってしまう・・・ゴドウィン長官!」

ゴドウィン「どうかしましたか」

ロジェ「彼らにスカルフレイム討伐を」

ゴドウィン「その必要はありませんよ」

ロジェ「何故ですか!」

クロウ「スカルフレイム?」

ジャック「お前と遊星が収容所に居た頃に出現したチームだ。前身は髑髏の番人とかいうチームだったな」

シンジ「知らねえ間にシティ最大のチームになったんだよ。今やシティの夜を仕切ってるのはスカルフレイムさ」

ユーゴ「セキュリティも手を焼く大所帯のチームだぜ!確か頭は」

ジャック「炎城ムクロだ」

シンジ「ムクロは腕っ節も走りもデュエルの腕も俺らに引けを取らないレベルに強えらしいぞ」

クロウ「そんなチームを黙って見てたのか?」

シンジ「俺らもお前達が捕まったり鬼柳が爆死してやる気が無かったからよ」

ロジェ「さあスカルフレイムを!」

遊星「断る」

ロジェ「断る!?」

遊星「戦う理由が無い。そのムクロ率いるチームスカルフレイムと」

ロジェ「ぐぬぬ・・・」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「ゴドウィン長官!あなたはコモンズの連中に甘すぎる!」

ゴドウィン「甘い?」

ロジェ「最近のコモンズは力を付けすぎている!スカルフレイムにしてもそうだ!」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「あなたとて徳松組の事を知っているはず!徳松組は今にも暴動を」

ゴドウィン「長次郎親分は暴動を起こしませんよ」

ロジェ「理由は!」

ゴドウィン「彼と私が旧知の仲だからです。いや恩人と言っても」

ロジェ「う、噂は本当らしいですね」

ゴドウィン「噂?」

ロジェ「ゴドウィン長官はコモンズの生まれ!そして徳松組とも繋がっていると」

ゴドウィン「その噂の出処は」

ロジェ「私だ!」

ゴドウィン「君はあることないことをベラベラと喋りすぎる。自分に不利益な事を」

ロジェ「不動遊星と同じ事を・・・そんなに私が信用できないか!!」

ゴドウィン「できません」

ロジェ「この私が悪いみたいな雰囲気はなんだ!!」

遊星「後日連絡すると言っていたな」

ユーゴ「信用できんのか?あいつの事を」

遊星「できる」

ユーゴ「根拠は」

ジャック「ゴドウィンの眼だ」

ユーゴ「眼?」

クロウ「俺も信用できる感じがするぜ、なあシンジ」

シンジ「何か不思議なんだよな。トップスの癖にイライラしねえってのか?」

牛尾「おーいクズ五人衆」

ユーゴ「童貞のおっちゃんだ」

牛尾「童貞じゃねえよ!」

遊星「何か用か?」

牛尾「ただの見回りだ」

遊星「そうは見えないが」

ジャック「あの陰険そうな副長官に頼まれたのか?」

牛尾「あんなダメ上司が俺にか?」

クロウ「俺らが長官に直談判した事だよ!それで見張れって言われたんだな!?」

牛尾「長官に直談判!?頭おかしいんじゃねえのか!」

ジャック「こいつは知らんらしいな」

遊星「どうにも嘘をつけなさそうな男だ」

牛尾「おいおい・・・本気でやったのか?お前らが?コモンズのクズのくせにか?」

シンジ「遊星の道具でな」

牛尾「・・・」

ユーゴ「おっちゃんは何やってんだ?」

牛尾「極秘だ」

ユーゴ「極秘?」

牛尾「誰がお前らなんかに」

遊星「スカルフレイムか」

牛尾「何で知ってんだ!」

遊星「どうやら正解らしい」

ジャック「スカルフレイムの事か」

牛尾「どうにも調子が狂うぜ・・・この連中は」

ユーゴ「元気だな?喧嘩すんのか」

牛尾「馬鹿野郎!こっちは連中をお縄にしてぶち込んでやるんだよ!」

クロウ「ぶち込む?やっぱホモか!」

シンジ「だから童貞なんだな!」

牛尾「違うって言ってんだろ!」

ユーゴ「隠すなよおっちゃん」

牛尾「こいつら・・・」

リン「え!?私も学校に!?」

遊星「ああ」

リン「久しぶりに遊星の凄さを痛感した気がする。いつも変態蟹頭なのに」

遊星「フッ」

リン「いつから?」

ジャック「後日連絡するらしいぞ」

リン「まさか学校に行けるなんて・・・」

シンジ「カッコつけてデュエルアカデミアって名乗りやがってな」

クロウ「大変だぞ!」

遊星「どうした?」

シンジ「ラリー教えてやれよ!」

ラリー「うん!さっきナーヴ達と一緒にカードを拾ってたらセキュリティのおっさんがスカルフレイムの奴らにボコボコにされてたんだ!」

遊星「何!?」

ジャック「奴めドジを踏んだようだな」

ユーゴ「遊星!」

遊星「あいつを助けるか」

クロウ「ほっとけよ!」

シンジ「そうだぜ遊星」

遊星「何となく憎めない男だろ。口は臭いが」

ムクロ「その辺でいいぞ!」

牛尾「くっ・・・」

ムクロ「あんまし図に乗っちゃダメだぜ、セキュリティのおっさんよ」

牛尾「な、舐めやがって」

ムクロ「舐めてんのは何処のどいつだ!てめえらじゃねえのか!?」

クロウ「おい!」

シンジ「散れ!チーム5D'sが通るぜ!」

ムクロ「チーム5D's?何だそりゃ!」

「センスのねえ名前だぜ!」

ジャック「センスが無いだと!?スカルフレイムや前の髑髏の番人も大概酷いぞ!」

ムクロ「髑髏の番人の酷さは先代に言え!こっちはスカルフレイムって改名したんだよ!」

遊星「名付け親は」

ムクロ「俺だ!」

ユーゴ「プッフハハハハ!!!」

ムクロ「笑うな!」

ユーゴ「だってよ、なあ?」

クロウ「センスがねえのはどっちだ!」

ムクロ「野郎・・・だったら決着つけようじゃねえか!」

遊星「いいだろう」

ムクロ「どうだ!」

遊星「・・・」

ジャック「奴は喧嘩の腕でも俺達には引けを取らないぞ」

シンジ「遊星!」

遊星「デュエリストは精神力・・・つまりデュエルエナジーによりモンスターを実体化できるのは知ってるな」

ムクロ「常識だぜ!」

遊星「だったら見せよう・・・スターダスト・ドラゴン!!」

クロウ「出やがったぜ!遊星の切り札!!」

ムクロ「俺はスカルフレイムの頭だ!そんなもんでビビるかよ!!冥界龍ドラゴネクロ!!」

ユーゴ「何かムクロの奴から紫のオーラが出たぞ」

ジャック「あれは融合モンスターだ」

ユーゴ「融合?ふざけた名前だぜ」

スターダスト「・・・」

ドラゴネクロ「・・・」

遊星「お前もドラゴンを」

ムクロ「そういうお前もドラゴンをか」

遊星「ああ」

ムクロ「だったら負けるわけには行かねえぜ!全力でぶっ潰してやんよ!!」

遊星「こっちだって売られた喧嘩に負けるわけにはいかん!」

ムクロ「はぁはぁ・・・お、お前サティスファクションのメンバーだったんだよな・・・強えわけだ」

遊星「お前だって強かった。俺は驚いているぞ」

ムクロ「よく言いやがるよ・・・」

「ムクロさん!」

ムクロ「今回は俺らの負けだ。セキュリティのおっさんを解放してやりな」

「は、はい」

シンジ「情けねえぞ」

牛尾「うるせえよ・・・」

ムクロ「次は負けねえ」

「野郎共!撤収だ!!」

「ヒャッハー!」

遊星「スカルフレイムか」

ジャック「シティ最大のチーム・・・」

クロウ「あれだけの数なのに頭がタイマンで来るなんて」

シンジ「男気があるっつうか」

ユーゴ「男気だ男気!」

遊星「怪我は?」

牛尾「ズタボロだ!」

遊星「・・・そうだな」

牛尾「便利な道具だな」

遊星「お医者さんカバンと俺は呼んでいる」

牛尾「お医者さん!?そんな柄じゃねえだろ!」

遊星「別に問題は無いんじゃないか?」

牛尾「・・・」

ジャック「俺達が来なかったら死んでたぞ」

クロウ「あんまり無茶すんなよ」

牛尾「チッ」

シンジ「童貞なんだから」

ユーゴ「童貞のまま死んだら田舎のおふくろが泣くぞ」

牛尾「だから童貞じゃねえって言ってるだろ!」

遊星「初体験は」

牛尾「高3」

ジャック「高3?お前がか」

牛尾「相手は男」

ユーゴ「ホモじゃねえか!」

牛尾「俺のチンコが後輩の本田って奴の肛門に入っちまったんだよ!」

ジャック「どう思う遊星」

遊星「他人の穴に入れば童貞ではなくなる。男でも女でもな」

遊星「あまり無茶はするんじゃないぞ!」

牛尾「うるせえ!!」

ジャック「あいつはホモなのだろうな」

ユーゴ「間違いなくホモだぜ」

クロウ「絶対にホモだ」

シンジ「髪型がホモっぽいもんな」

遊星「やっぱりホモなんだろうな」

ブオオオオオオオオン

ユーゴ「帰って来たぜ」

牛尾「俺はホモじゃねえ」

遊星「じゃあ両刀使いなんだな」

ジャック「それなら別に問題はないか」

牛尾「だから・・・」

クロウ「いいじゃねえか?両刀でも」

シンジ「俺らは両刀でも問題ねえよ」

ユーゴ「そうだぜ!」

牛尾「このクズ野郎!!」

ジャック「わざわざホモを否定するために戻って来たのか?」

遊星「律儀な男だな。あいつは」

遊星「ただいま」

リン「いきなり飛び出したと思ったら」

遊星「ホモのセキュリティがピンチになってな」

リン「へ、へえ」

ユーゴ「リンにも会わせてやるよ」

リン「いやホモとか論外だから」

クロウ「きっついな」

シンジ「ホモにも人権があんだぞ!」

リン「わかったわよ。もう寝るからね」

遊星「俺達を待っててくれたのか?」

リン「うん」

遊星「集合」

シンジ「何だ?」

遊星「もしかしたら俺達の中にリンが好きな奴が居るかもしれない」

クロウ「本気かよ!?」

遊星「そうだろリン!」

リン「居ないけど」

ユーゴ「俺は!?」

リン「論外よ」

ユーゴ「何だ論外って!?」

ジャック「喚くな!」

ユーゴ「酷すぎだろ!何だよ論外って!!」

クロウ「そう言うな、俺らの中に居たんじゃ強固な絆が千切れちまうよ」

シンジ「裏切り者は1人でいいぜ」

ジャック「俺の事を言っているのか?」

シンジ「そうだよ!お前だお前!!」

ジャック「何だと!?」

ユーゴ「知らねえ間に眼鏡おっぱいの彼女作りやがって!俺とシンジの目を盗んで何やってんだ!」

クロウ「俺らが刑に服してる時によぉ!」

ジャック「絶対に合わせんからな!お前達のような三馬鹿に誰が会わせるか!」

クロウ「遊星!何とか言ってやれよ!三馬鹿って言ったぞ!」

遊星「・・・」

シンジ「遊星!」

遊星「待て!逆に考えれば揉ませてくれるかもしれないぞ」

ジャック「何を言ってる!お前どうかしてるんじゃないか!?」

遊星「俺は正常だ!」









続く

シンジ「ほら食えよ」

ラリー「な、何だよこれ!」

トニー「エゲツない見た目してんな」

シンジ「名付けてシンクロンドーナツ」

ナーヴ「お前がドーナツ好きってのは知ってっけど・・・何だこれ」

シンジ「そいつはニトロ味」

ナーヴ「食えねえだろ!」

トニー「」

ラリー「トニー!トニー!」

ナーヴ「見ろ!トニーがひっくり返っちまったぞ!」

シンジ「おいおい何かあったのか?」

デイモン「大変だ!」

ナーヴ「どうした!?」

デイモン「タカとブリッツがウニ頭にギタギタにされちまった!」

シンジ「ウニ頭?そんなの何処にでも居るじゃねえか」

ナーヴ「それって氷室仁じゃねえか?あの収容所上がりの」

シンジ「そいつかデイモン!そいつだったらヤバいぞ」

デイモン「俺も見てなかったから・・・でも氷室仁かもしれない」

シンジ「氷室仁って言えば徳松組の元幹部だぜ。下手に拗れたら徳松のおやっさんと全面戦争になるかもしれねえ」

MC「カオルくんは大きくなりましたか?」

イェーガー「ええ」

MC「それはそれは」

クロウ「見ろ!テレビで御馴染みのMCのおっさんが居るぜ!」

MC「ひ、人違いだ!」

クロウ「嘘つけ!そのリーゼントじゃバレバレだぜ!」

MC「完璧な変装だったのに・・・」

ジャック「ここはコモンズの所有地だぞ?トップスのお前が」

MC「イェーガーさんとは彼が治安維持局時代からの友人でね。ちょっと相談が」

遊星「相談?」

MC「うちの娘が家出してね。このコモンズの地域に来たようなんだ」

クロウ「コモンズの地域に?トップスのお嬢様のくせに妙な話だぜ」

MC「うちはトップスだとかコモンズだとか関係無いと思ってるんだ。デュエリストはみんな平等じゃないかな?」

クロウ「そりゃ・・・娘もリーゼントなのか?まさかおっさん似?」

MC「娘の写真」

クロウ「・・・見ろ遊星!」

遊星「これはいい・・・手伝うよMC」

MC「ありがとう!君達は一体」

遊星「俺達はチーム5D'sだ」

シンジ「大丈夫か!?」

タカ「ううっ・・・」

ブリッツ「シ、シンジ・・・」

ナーヴ「こいつは酷いな」

シンジ「ナーヴ!こうなりゃ徳松のおやっさんを敵に回すしかねえ!」

ナーヴ「待てよ!遊星やジャック達の相談無しにやるってのか!?」

シンジ「タカとブリッツが酷い目に合わされてんだぞ!」

デイモン「・・・」

シンジ「何だデイモン」

デイモン「お、俺はコモンズに生きて始めて実感を味わってるぜ」

シンジ「あ?何言ってんだ」

デイモン「あれが見えねえのか!すっげえ巨乳が歩いてるぞ!」

シンジ「馬鹿!ジャックの眼鏡女も遠目で見たけど、かなりの・・・」

デイモン「それよりデカいぞ!」

ナーヴ「うわっ・・・ヤバいな」

メリッサ「コモンズって異常なぐらい入り組んでるのね。迷子よ迷子」

シンジ「お、おう」

ナーヴ「勃起してるな」

シンジ「フッ、遊星やユーゴが居ねえ時にラッキーな男だぜ、俺って奴は!」

シンジ「そこのカウガール!」

デイモン「カウガール?」

ナーヴ「カウボーイの女版」

デイモン「さすがにナーヴは博識だな」

メリッサ「私?」

シンジ「俺はシンジ・ウェーバー」

メリッサ「あ、どうも」

シンジ「飯とか食わねえか?いいドーナツがあってよ」

タカ「シンジ!」

ブリッツ「俺らが酷い目にあったってのに!」

シンジ「やかましい!デュエリストなら怪我の一つや二つするじゃねえか!文句言うんじゃねえ!」

メリッサ「変な人達・・・」

シンジ「見ねえ顔だな?何処のエリアに住んでんだ?」

メリッサ「エリアって言うかトップスの所有地に住んでるのよ」

シンジ「あ?」

メリッサ「お父さんと喧嘩して家出っていうのかな?」

タカ「トップスって凄えな、仕方ねえから許してやるよシンジ」

ブリッツ「俺らは心が広いからな!」

シンジ「・・・」

メリッサ「道がわからないのよ。だから私を」

シンジ「チッ、行こうぜ」

ブリッツ「お、おい」

メリッサ「待ってよ!ドーナツがどうとか言ってたじゃない」

シンジ「トップスの女にやるドーナツはねえ!」

メリッサ「何よそれ!」

シンジ「親父と喧嘩だぁ?これだから甘ったれは嫌いだぜ!この牛女!」

メリッサ「牛女!?」

シンジ「そのデカ乳をトップスのボンボンに吸わせてる淫乱女なんじゃねえのか!ええ?阿婆擦れ!」

メリッサ「ナンパして来たと思ったら・・・いくつ」

シンジ「何がだよ」

メリッサ「年齢よ!」

シンジ「16だ。文句あっか?」

メリッサ「私より歳下じゃない!それなのに」

シンジ「歳下とか歳上とか関係ねえだろ。遊星やジャックは俺より歳上だけど平等だぜ」

ナーヴ「やめろシンジ!言い過ぎだぞ!」

デイモン「シンジって根はいい奴なんだよ。悪いな」

シンジ「ここで迷子になって萎んじまえよ!牛女!」

メリッサ「最低最悪ね。口は悪いし頭も悪そうだし・・・顔は良いけど」

ブリッツ「あーあ」

タカ「あんなの滅多に会えねえよ」

ナーヴ「シンジの奴が」

デイモン「大馬鹿!」

シンジ「てめえらにはプライドがねえのか!」

ブリッツ「お前が1番はしゃいでたぞ!」

タカ「そうだそうだ!」

シンジ「それよりも氷室だ!」

ナーヴ「おやっさんとこの奴だったんだぜ?」

タカ「俺らボコボコにしたのって氷室だったのか?じゃあいいよ」

ブリッツ「徳松のおやっさんに迷惑かけそうだしな」

シンジ「だったら俺が」

デイモン「もういいんじゃねえか?」

シンジ「徳松のおやっさんには俺が後で頭を下げる」

ナーヴ「・・・」

シンジ「俺らは一度売られた喧嘩は勝つまでやるのが流儀じゃねえのか?違うか」

ナーヴ「そうやってマーサに怒られて来たのが俺達だぜ?」

デイモン「特に遊星とジャック、クロウ、ユーゴにシンジ」

シンジ「それに鬼柳だってそうだったじゃねえか・・・ここで引いちまえば鬼柳に笑われちまうよ」

ナーヴ「・・・」

遊星「娘さんは教師なのか」

MC「どうにも教師って仕事を甘く見てる節があってね」

ジャック「・・・」

MC「本当は私と同じように実況者の道へ進んでほしかった。でも教師を選んだ」

クロウ「理由は?」

MC「安定してるからだと」

遊星「・・・」

MC「だが1度やり始めたんだ!そう簡単にはやめちゃダメだ!」

ジャック「・・・」

MC「それが社会人だ!って娘に説教をしたら」

クロウ「家出しちまったのか」

MC「ああ・・・」

遊星「辞めようとした原因は」

MC「刺激が無い・・・トップスでの生活に甘やかされた子らには人を導くという仕事は無理なのかもしれんよ」

遊星「刺激ならあるぞ」

MC「本当かい?」

遊星「娘さんの勤務先は」

MC「デュエルアカデミアシティ校」

遊星「だったら近い将来、最大級の爆弾が五つ投下される!覚悟してくれ」

子分「親分!ガキ達が」

長次郎「ガキ?」

ナーヴ「ど、どうも」

タカ「御無沙汰っす」

デイモン「ブリッツのやつ逃げちまったな」

長次郎「どうした?ガキがうちに来るなんて久しぶりだな」

ナーヴ「あ、あの・・・おやっさん・・・いや」

デイモン「親分のとこに居た氷室って奴とシンジが喧嘩するんだ!」

長次郎「シンジ?あの悪ガキ五人組の男前かい?」

ナーヴ「だから親分の許可を!」

長次郎「ハッハッハ!!!喧嘩に許可ってか?こいつはお笑いだぜ!」

ナーヴ「へ?」

子分「ここはコモンズだぞ。喧嘩に許可なんて居るのか?」

タカ「で、でも徳松組の元幹部だから」

長次郎「火事と喧嘩はコモンズの華ってな!」

子分「言っとくが氷室は強えぞ?俺らでも手を焼いたぐらいだ」

ブリッツ「シンジは強いっすから!」

タカ「何たって平気で鉄パイプとかレンガ持ち出すっすから!」

長次郎「馬鹿!喧嘩は素手のタイマンだ!」

ブリッツ「うっす!」

雜賀「客人だぞ!」

氷室「客人?」

シンジ「さっすが情報屋の雜賀さんだな。一発で見つかっちまったよ」

氷室「アホか、雜賀は俺の古馴染み何からわかるに決まってるじゃねえか」

シンジ「良く言うぜ。何で徳松組を破門になったんだ?」

氷室「親父は俺のやり方が気に食わねえんだとよ」

シンジ「やり方?」

氷室「おう!徳松と敵対してる竜神会を相手に俺が暴れ回ったってのに、親父は!」

シンジ「親父親父って・・・どいつもこいつも」

氷室「そんな事より、俺をやりに来たんだろ?俺もムシャクシャしてんだ。さっきのガキ達じゃ物足りねえ!」

シンジ「そういう事だ。ガキの喧嘩ってのを本職のおっさんに見せてやんよ」

雜賀「やるなら外でやれよ」

シンジ「ついて来いよ」

氷室「お前なんて名前だ」

シンジ「シンジ・ウェーバーだ。コモンズの中で3番目に喧嘩が強え・・・はずだ」

氷室「3番目?喧嘩小僧のくせに謙虚な奴だな」

シンジ「そりゃ1番と2番にはガキの頃から何やっても負けっぱなしだからな。特に1番は勝てる気がしないぜ」

氷室「そんなのが居るっていうのか」

シンジ「最近のガキは強えぞ?特に俺らは社会をひっくり返すレベルにな」

遊星「居たぞ」

MC「メリッサ!」

メリッサ「パ、パパ」

クロウ「案外簡単に片付いちまったな」

ジャック「ああ」

メリッサ「ちょっと聞いてよ!さっき変な奴に絡まれたのよ!」

クロウ「変な奴?」

メリッサ「うん!髪が青くて目つきの悪い。ちょっと二枚目な奴よ!」

ジャック「シンジか」

遊星「シンジだな」

メリッサ「知り合い?」

遊星「チームサティスファクションの四天王の1人として名を馳せていた」

メリッサ「チームサティスファクション・・・蟹頭と箒頭と金髪」

ジャック「今の名はチーム5D's!」

遊星「シンジが失礼な事を言ってすまなかった」

メリッサ「あの二枚目ったら私を牛女とか言って」

遊星「母乳が出るのか?これは驚いたな」

メリッサ「こいつら同じ系統なのね・・・」

遊星「ミルクは好きだぞ」

シンジ「こ、このウニ野郎・・・!」

氷室「ペッ、喧嘩小僧が」

シンジ「やっぱ刑務所上がりの元ヤクザは強えな。何食ってんだか」

牛尾「何で俺の見回りの時に限って奴らは派手にやってんだ。それに、ありゃ氷室じゃねえか」

氷室「ガキはガキだな。喧嘩は強えが大切な事を忘れてやがる」

シンジ「大切な事?」

氷室「こいつだよ」

シンジ「そりゃ俺は魔王龍」

氷室「てめえのカード取られるようじゃダメだな」

シンジ「くっ・・・」

長次郎「ちょいと邪魔するぜ」

牛尾「今度は徳松の親分か?どうなってんだ」

氷室「お、親父」

長次郎「・・・このバカが」

氷室「・・・」

長次郎「帰るぞ。シンジ!お前さんの勝ちだ」

シンジ「あ、ああ」

長次郎「コモンズのガキ共も逞しくなっちまってんだな」

シンジ「勝ったのか俺が?あの氷室仁に」

翌日

シンジ「ってわけよ!」

クロウ「氷室に勝っちまうなんてな」

遊星「元気だったか?」

シンジ「何だ知り合いなのか」

遊星「収容所に居た頃に親しくなった」

シンジ「ふーん・・・」

リン「またゴロゴロして!」

ユーゴ「ゴロゴロじゃねえしダラダラだし」

リン「どっちも一緒よ!」

遊星「リンはいつも機嫌が悪いな、生理なのか?」

リン「この蟹頭・・・」

ジャック「リンは滅多にデュエルしないな。お前のエースである妖精竜エンシェントが泣いているぞ」

クロウ「あのウナギの親玉みたいなドラゴンな」

シンジ「全体的にヌルってそうな」

リン「後日連絡が来るって言うなら働きなさいよ!このニート5人組!!」

クロウ「俺はガキの世話してんだよ!」

遊星「正式にはニート四天王だ」

リン「どっちも一緒よ!」

ユーゴ「大人になったらリンもマーサみたいになっちまうんだな。俺と子供達は肩身の狭い思いしそうだぜ」

ジャック「お前は何年後の話をしているんだ」

シンジ「お、週刊コーマンが落ちてるぜ」

遊星「どれどれ」

ジャック「一発ヤりたい女を1年連続1位になったミスティ・ローラ特集か」

シンジ「俺はトップスの女は嫌だぜ」

遊星「お前メリッサにかなり酷い言い方をしたんだってな」

シンジ「ムカつくんだよ。あの態度とか」

遊星「もしかしたら俺達の担任になるかもしれんぞ」

シンジ「どういう事だ?」

遊星「学校の先生だそうだ。俺達が通う予定の」

シンジ「もし俺の担任だったら校舎中のガラスを全て叩き割ってやるよ!」

遊星「・・・」

矢薙「オオーッ!懐かしい顔ぶれだな!」

遊星「爺さん!」

ユーゴ「オーパーツ爺さんじゃねえか?帰って来たのか」

矢薙「面白い事を聞いてのう。お前さんらに関係しておるぞ」

シンジ「眉唾ものじゃねえだろな?爺さんはハッタリが多いから」

矢薙「騙されたと思ってちょいとわしの話を聞かんかい」

ムクロ「あんたもドラゴン使いってか?」

氷室「・・・」

雜賀「急にデュエルなんてやり始めて何かあったのか?氷室」

氷室「いや」

雜賀「まあ一つ言っとくぞ。俺にお前のデッキを探させた報酬は」

氷室「後で払う」

ムクロ「あんたのドラゴンは?」

氷室「天穹覇龍ドラゴアセンション」

ムクロ「まさか元徳松組の氷室仁とやり会えるなんてな」

「ムクロさん!」

氷室「スカルフレイムの頭だったな?俺が知らねえ間に次世代のガキが次々と」

ムクロ「俺は冥界龍ドラゴネクロだ。よろしく頼むぜ!」

氷室「親父の言う大切な事ってのはカードを愛する事だったんだな。そういや収容所でも遊星に言われたぜ」

ムクロ「遊星?知ってんのか?」

氷室「ちょっとな」

雜賀「遊星の奴は何処でも武勇伝を作ってんだな」

氷室「俺に挑んだ理由は」

ムクロ「ただ面白え奴って感じがしたからだぜ!」

氷室「コモンズ育ちの血が滾るってのか・・・面白え!!」

矢薙「この世界には10体の光と闇のドラゴンが作ったそうじゃ」

矢薙「閃光竜、琰魔竜、玄翼竜、月華竜、妖精竜、機械竜、煉獄龍、魔王龍、冥界龍、天穹覇龍らしいぞ」

シンジ「この挿絵・・・似てる!俺らのドラゴンに」

矢薙「光の竜のリーダー格である閃光竜は別世界から現れた風の竜の力を受け光を失い風の竜となった」

遊星「スターダスト・ドラゴンはリーダーだったのか・・・そして風の竜とは」

ユーゴ「こいつクリアウィングに似てるぜ!?」

矢薙「そして」

ジャック「爺さんの説明より挿絵付きの古文書を見た方が理解できる」

矢薙「何でじゃ!」

遊星「6人の決闘神官?ある特別な痣を持つ6人の事を指す」

ジャック「俺と遊星それにクロウ、シンジ、ユーゴにリン」

ユーゴ「冥界龍って言えばムクロが使ってたドラゴンじゃね?」

シンジ「煉獄龍は鬼柳のだ。吹っ飛んじまったけど」

遊星「残りは見た事が無い。次のページ・・・が無い!?」

矢薙「すまんのう、旅先で下痢をして古文書を千切って拭いてしまったわ」

ジャック「爺さん!」

シンジ「何で葉っぱで拭かなかったんだよ!」

矢薙「あの辺の葉っぱは被れやすい故に」

ユーゴ「続き無茶苦茶気になるじゃねえか!!」

矢薙「すまんかった」

ジャック「これを見る限りスターダストはわかるがレッド・デーモンズとブラックフェザーも妙な模様が無いぞ」

シンジ「ペイントなんじゃね?落ちちまったんだよ」

遊星「月華竜と機械竜、天穹覇龍の3体の所持者も居るのだろうな」

牛尾「こんなとこでたむろしやがって、しょっぴくぞ」

ジャック「重大な話だ」

牛尾「お?こりゃ氷室の奴が使ってたモンスターだ」

シンジ「氷室が!?」

牛尾「パトロール中に炎城ムクロと氷室がデュエルしてるのを見てな。こっちの方は氷室のだった」

ユーゴ「残りは2人!」

クロウ「笑わせてくれるぜラリー!」

ラリー「だってドラゴンに見えるだろ!」

クロウ「おっす」

ジャック「子守は終わりか?」

クロウ「おう!それよかラリーがアホみたいなこと言ってな」

ラリー「だってドラゴンに見えるじゃんか!」

ジャック「遊星!」

遊星「残りは1人だ。爆死した鬼柳を除いて」

ラリー「何の話?」

ユーゴ「こいつだけ機械族じゃねえか、嘘ついてんじゃねえの?この古文書」

遊星「とりあえずドラゴンは神秘的な存在なんだなと俺達は実感した」

ジャック「ああ」

ラリー「俺だけ機械族じゃん!」

ユーゴ「俺がドラゴン族に書き換えてやるよ」

ラリー「さすが遊星を継ぐ男だ!カードの創造ってやつ?」

ユーゴ「鉛筆で二重線引いてドラゴン族って書くんだよ」

ラリー「いやユーゴって平仮名しか書けないだろ」

ユーゴ「うるせえな!ちょっと漢字が書けるからって」

シンジ「馬鹿野郎!」

ラリー「シンジ!」

シンジ「修正ペンで白くしてから書くんだよ」

ユーゴ「そっちのがいいか」

ラリー「よくないだろ!」

クロウ「だったらドラゴン族って言い張ろうぜ」

ラリー「ダメだろ!」

矢薙「氷室ちゃんか懐かしい響きじゃわい」

シンジ「知り合いか?」

矢薙「氷室ちゃんがヤクザ屋さんの時にちょいと助けられたんじゃ」

遊星「ホモのセキュリティ!ムクロと氷室を呼んできてくれ!」

牛尾「誰がホモだ!」

リン「元極道にスカルフレイムのボス・・・何なのこの集まり!?」

遊星「そういうわけなんだ」

ムクロ「俺らは選ばれし者って事か?」

氷室「みたいだな」

ジャック「鬼柳は爆死し煉獄龍も同時に焼失した。残りは月華竜」

クロウ「紅一点って言うぐらいだからリンだけでいいんじゃね?」

リン「嫌!絶対に嫌!」

ユーゴ「何で?最高じゃねえか」

リン「普通の人がいい!」

クロウ「普通?遊星が居るじゃねえか」

シンジ「常識人ってやつだろ」

リン「1番の変人じゃない!」

遊星「エジソンもニュートンも藤子不二雄も変人だったんだ」

リン「4人とも偉人よ!遊星は私達のリーダー的な存在で偉人じゃない!」

クロウ「雜賀!何か月華竜の情報はねえのか?」

雜賀「・・・」

氷室「こいつの地獄耳は伊達じゃないぜ」

雜賀「知らん」

氷室「知らねえのか・・・」

遊星「何か情報があったら逐一報告するように」

ジャック「解散!」

氷室「まさか矢薙の爺さんが帰って来てるなんてな」

雜賀「これ以上は俺の家に置けねえぞ、お前もおやっさんの許し貰ったんだから組に帰れ」

クロウ「見事なまでに野郎の集まりだな」

シンジ「ラリーがギリ女っぽい感じじゃね?」

クロウ「見ようによっちゃ女だ・・・いや女でいいか」

リン「違うでしょ」

ユーゴ「なあ遊星」

遊星「どうした」

ユーゴ「こいつは俺がガキの頃から持ってるんだよな」

ジャック「そうだ。お前とリンは同じ時期にハウスの前に捨てられていた。クリアウィングとブレスレットが一緒にな」

クロウ「こいつが今よりガキの頃、俺のが拾われた時期が早いって先輩面してたよな」

シンジ「結構すぐ後に俺とクロウはハウスに引き取られたってのによ!」

遊星「とにかくウンコを投げつける赤ん坊だった。リンもその頃は無毛だったな・・・」

リン「・・・」

遊星「今日はドラゴンの神秘性を垣間見た気がした」









続く

デイモン「遊星!遊星居るか!?」

遊星「どうした」

デイモン「ミスティ・ローラが来たんだよ!」

遊星「何!?」

デイモン「何でも鬼柳に用があるとか」

シンジ「トップスの女が鬼柳に?どういう風の吹きまわしだよ」

デイモン「さあ」

シンジ「てめえの所有地に入れば全力で追っかけて来るくせによ!」

クロウ「いいじゃねえか」

シンジ「この前の女もそうだ!甘ったれた考えしてっからワガママなんだよ!」

ジャック「そうだな」

シンジ「舐めんなって話だぜ!俺はこう見えても」

リン「行っちゃったよ」

シンジ「誰が?」

リン「遊星達」

シンジ「野郎・・・ミスティだって三十路じゃねえか!ババアに片足突っ込んでるぞ!」

ジャック「公式では20代前半だと」

シンジ「アホぬかせ!そういうのに限って三十路なんだよ!!」

ジャック「そうなのか?」

リン「ミスティさんって美人だから三十路でも問題無いと思うけどな」

遊星「俺は不動遊星こっちは相棒のジャンクリボー」

ジャンクリボー「ジャン」

ユーゴ「ユーゴだ!」

クロウ「クロウ・ホーガンだぜ!」

牛尾「まーたお前らか」

遊星「ホ」

牛尾「ホモじゃねえよ。今日はこの人の護衛で一緒に居るんだよ」

遊星「護衛?コモンズの人間は基本的に穏やかな者ばかりだぞ」

牛尾「てめえらが1番ヤバいんだよ!」

クロウ「何処が!」

牛尾「色情狂が5人も居るじゃねえか!」

ユーゴ「何言ってんだ!わけのわからねえ言葉使いやがって!」

ミスティ「鬼柳京介は」

遊星「死んだ」

ミスティ「死んだ!?」

ユーゴ「知らねえの?」

遊星「情報操作されているのだろうな。チームサティスファクションの暴動はシティをひっくり返す恐れはあったから」

牛尾「主犯格のお前が何を言ってるんだ」

遊星「あの鬼柳とトップモデルのあんたの接点がわからない。事情を話してくれ」

ミスティ「実は」

数年前

ミスティ「・・・」

鬼柳「何見てんだ?姉ちゃんよ」

ミスティ「え?別に」

鬼柳「ちょっと待て!」

ミスティ「?」

鬼柳「女が1人でバット何か持って何処に行くよ?野球って柄じゃねえよな」

ミスティ「・・・」

鬼柳「満足してねえって顔だ。金持ちのお嬢様って感じなのによ」

ミスティ「な、何が言いたいの」

鬼柳「俺は鬼柳京介!この世を満足で染める唯一無二の男だ!」

ミスティ「満足?」

鬼柳「おう!」

ミスティ「この子・・・」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!」

ミスティ「狂人ね。関わらない方がいいわ」

鬼柳「待てよ!おーい姉ちゃんよ!!」

ミスティ「・・・」

鬼柳「美人だよなぁ、不満足な顔は勿体ねえぜ」

ミスティ「ここにアルカディア・ムーブメントの秘密のアジトの一つ」

鬼柳「何だよここ」

ミスティ「!?」

鬼柳「殴り込みか?」

ミスティ「ち、違うわ!」

鬼柳「・・・」

「た、助けてくれ!」

鬼柳「血塗れじゃねえか・・・姉ちゃん」

ミスティ「わ、私じゃない!」

プラシド「逃がさん!イリアステルの秘密を嗅ぎつけた者は死だ!」

スパッスパッスパッ

ミスティ「うっ・・・」

鬼柳「細切れにしやがった。何て野郎だ」

プラシド「見たのか」

鬼柳「見たぜ」

プラシド「他言無用だ。言えば」

鬼柳「どうなるんだ」

プラシド「俺の剣が貴様を斬り倒す」

鬼柳「上等・・・!久しぶりに満足できそうな野郎に出会えたぜ!」

ミスティ「何てハイレベルな攻防戦・・・あの子は素手なのに」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!」

ミスティ「やっぱり狂人ね」

プラシド「お前・・・普通じゃないな」

鬼柳「旅人だからな。満足させるために日々頑張ってんのよ」

プラシド「満足?所詮は現代人か」

鬼柳「あそこまでやるか?細切れにしちまうなんて」

プラシド「奴らはクズだ」

鬼柳「クズ?何で」

ミスティ「アルカディア・ムーブメントは人体実験を繰り返しサイコデュエリストを量産する悪魔のような秘密結社」

鬼柳「ふーん・・・」

ミスティ「そして私の弟は・・・トビーはアルカディア・ムーブメントに殺された!」

鬼柳「弟を殺された!?」

ミスティ「弟を殺された私は身体を売りながらアルカディア・ムーブメントの事を聞き出したわ。お陰で経験人数は二桁に達した」

鬼柳「・・・おい!」

プラシド「何だ」

鬼柳「てめえのやり方は褒めてやるよ。そのアルカディア・ムーブメントってのは外道だ!」

プラシド「そうだ。俺達の邪魔をするクズのような連中だ」

鬼柳「だがな!それとこれとは違うぜ!てめえの剣か俺の拳か、決着はつけさせてもらうぜ!!」

プラシド「本物のバカだな!貴様は!!」

プラシド「へし折れた・・・この男」

鬼柳「お、俺は鬼柳京介・・・てめえは」

プラシド「プラシド」

鬼柳「斬られちまったよ・・・驚きだぜ」

プラシド「俺の剣をへし折る奴など、今まで居なかった。俺の師を除いてな」

鬼柳「いつか決着をつける・・・覚悟しやがれ・・・」

プラシド「・・・」

ミスティ「・・・」

プラシド「女!」

ミスティ「は、はい」

プラシド「そいつを生かせ」

ミスティ「生かせって」

プラシド「そこで死ねばその程度の男だ。だが俺は・・・再び再戦したい」

ミスティ「・・・」

プラシド「それと今日の事は他言無用だ」

ミスティ「そんなの関係ないわ。私は」

プラシド「だったら仇を討てばいい。俺はそこまで関与せん」

ミスティ「・・・」

プラシド「鬼柳京介・・・この俺の燻っていた魂に火を付けるとは」

鬼柳「何処だここ?」

ミスティ「私の家よ」

鬼柳「豪邸じゃねえか!」

ミスティ「凄まじい回復力・・・狂人なのね」

鬼柳「身体を売るって辛くねえか?敵の情報聞き出すためって言っても」

ミスティ「元々、性欲は強いから平気よ。ちなみに初体験は12歳よ」

鬼柳「まあ満足してんだな!さてと」

ミスティ「何処へ」

鬼柳「旅の続きよ。誰かが俺を待ってる気がするぜ!」

ミスティ「そう・・・」

鬼柳「あ、そういえば恩返ししねえとな!ヤらせてくれよ」

ミスティ「は!?」

鬼柳「親兄弟も居ねえ俺は旅に出た。この世を満足で染めるためにな」

ミスティ「言ってたわね」

鬼柳「だから俺の童貞くれてやるよ!さっさと脱ぎやがれ!!」

ミスティ「な、何なのこの子!」

鬼柳「子供満足から大人満足に進化するぜ!ヒャーハッハッハ!!!」

ミスティ「いやああああああああああああああああああああああああああああ」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!!!!」

ミスティ「朝から晩まで鬼柳京介は独特の笑い声で腰を振り続けたわ・・・」

遊星「鬼柳は一説によると悪魔がこの世に遣わした男と言われているからな」

クロウ「思い返せば鬼柳ってかなりヤバかったもんな」

ユーゴ「やっぱり鬼柳って凄え!!」

ミスティ「まさか死んでるなんてね」

遊星「爆死したんだ。派手に」

ミスティ「そう・・・」

ジャック「鬼柳に救われた者がまた1人か」

ユーゴ「ヤらせてくれんの?あ、でも俺の童貞はリンが予約してっからな!」

ミスティ「・・・」

ユーゴ「な、何だ?もしかしてモテ期ってやつか!」

ミスティ「この子はあの鬼柳京介や侍と戦う運命にあるわ」

ユーゴ「だから死んでるっての!」

遊星「その鬼柳を叩き斬った奴は何者なんだ?」

ミスティ「名はプラシド」

クロウ「変な名前だぜ」

ミスティ「私が寝て聞いた情報では治安維持局の客人として招かれているって」

ジャック「治安維持局の客人か」

遊星「あの鬼柳を叩き斬った男・・・」

遊星「ここが鬼柳の墓だ」

ミスティ「・・・」

ジャック「ところで怨敵らしいアルカディア・ムーブメントという組織は」

クロウ「おい!可哀想だから何とかしろよ!」

牛尾「俺だって詳しくは知らねえよ。奴らは世界規模に根を張り巡らせている組織だからな」

クロウ「チッ」

ミスティ「・・・」

遊星「しかし鬼柳を尋ねた理由は」

ミスティ「居るかもって聞いて、それにこのカードの導きかしら」

ジャック「そ、そいつは!」

クロウ「月華竜ブラック・ローズ!?」

ミスティ「このカードが行けって言った感じがして」

遊星「これで全員だ」

ジャック「ああ」

ミスティ「え?」

遊星「また遊びに来てくれ」

クロウ「俺らはトップスでも歓迎するぜ!」

ジャック「シンジはまだ蟠りがあるようだが」

ユーゴ「あいつは意地っ張りだから仕方ねえよ」

シンジ「気に入らねえのは俺だけなのか?おいリン!」

リン「どうしたの?」

シンジ「お前は嫌いか?」

リン「別にだけど」

シンジ「どうにもユーゴとリンは気迫がねえな。子供だからか?いや何か違うんだよな・・・」

ボマー「失礼する」

シンジ「な、何だお前!」

ボマー「鬼柳京介に会いに来た」

シンジ「今日は鬼柳の日か?死んだよ」

ボマー「彼が死んだ!?」

シンジ「1年前にな」

ボマー「・・・」

リン「あの鬼柳とは」

ボマー「旅人の彼が私の村に来た事があった」

シンジ「鬼柳が?」

ボマー「うむ」

シンジ「あいつ旅してたって言ってたけど」

リン「色んな友達が居たのね」

ボマー「あれは随分前になるな」

数年前

アニー「はい鬼柳さん!」

鬼柳「悪りいな」

ボマー「鬼柳よ」

鬼柳「どうした?」

ボマー「手を貸してもらってすまなかった。あの男は我ら部族と敵対する者達なんだ」

鬼柳「どうって事はねえよ。なあマックス」

マックス「うん!」

鬼柳「しかし何だっけ?」

ボマー「地縛神」

鬼柳「それ!何なんだ?」

ボマー「この世を闇に染める邪神だ」

鬼柳「邪神?ヒャーハッハッハ!!!」

ボマー「そんなに変か?」

鬼柳「いや変じゃねえよ!闇に染まる前に俺が満足で染めちまうからな!」

ボマー「どういう意味だ」

鬼柳「考えるんじゃねえさ感じんだよ!」

ボマー「わ、わからん」

鬼柳「この真下に親玉が眠ってんのか?」

ボマー「スカーレッド・ノヴァと言う」

鬼柳「強いのか?」

ボマー「かつて10体のドラゴンと異世界のドラゴンの力で封印したと聞いている」

鬼柳「ヤバい感じだぜ」

ボマー「あの連中は地縛神を崇める連中だ。その頭首のディマクは」

鬼柳「はあ・・・すっげえな」

ゴンゴン

ボマー「鬼柳!」

鬼柳「怒んなって」

ボマー「・・・」

鬼柳「おっかねえ連中も居るんだな」

ボマー「どうにも鬼柳はマイペースというのか」

マックス「大変だよ!」

ボマー「どうした!?」

マックス「ディマクの軍勢がまた来たよ!」

ボマー「おのれ・・・!」

鬼柳「危なっかしい物は封印しとけっての」

ボマー「鬼柳!」

ディマク「復活させるのだ!」

ボマー「断る!」

ディマク「断るだと?何故だ」

ボマー「世界が闇に染まってもいいと言うのか!?」

ディマク「本望だ!」

鬼柳「おいおいハゲ」

ディマク「ハゲ!?」

鬼柳「そんな事しちゃ誰も満足しねえだろ?バカじゃねえの」

ディマク「用心棒め・・・こっちも出すぞ!」

鬼柳「何を」

ディマク「用心棒・・・いや我らが頭首を!」

ボマー「お前ではないのか!」

ディマク「私には皆を引っ張る力が無い!」

鬼柳「自慢すんなよ」

ディマク「やかましいわ!お願いします!」

ボマー「な、何というデュエルエナジーだ・・・」

鬼柳「てめえが頭か?」

骸骨騎士「我は骸骨騎士」

鬼柳「骸骨騎士?珍しい名前だな」

骸骨騎士「・・・」

鬼柳「来いよ」

ヒュッ

鬼柳「速いな・・・骨抜きってやつか!?」

ガシッ

骸骨騎士「捉えるとは」

鬼柳「生涯無敗が売りなんだよ」

骸骨騎士「見える・・・お前の未来が」

鬼柳「あ?」

骸骨騎士「お前はこの村から遥か都会へと行く」

鬼柳「都会?」

骸骨騎士「そこでお前は敗北する。始めてのな」

鬼柳「じゃあここでは負けねえって事か!」

骸骨騎士「そしてお前は無二の友と言える5人の男と出会うであろう」

鬼柳「用心棒やってるより占い師の方が向いてるぜ!」

骸骨騎士「そしてお前は大人の男になるであろう」

鬼柳「そうかいそうかい・・・だったら大人しくぶっ飛べや!!」

骸骨騎士「ぐおおおおおお」

ディマク「ルドガー様!」

鬼柳「どうだ!」

ボマー「見事なまでの右ストレート・・・さすがはデュエリスト」

ディマク「こ、この」

骸骨騎士「やめておけ・・・こいつは強い」

ディマク「しかし!」

骸骨騎士「だがいつの日か・・・必ず鬼柳京介は我らのエースとして世界を闇に包むであろう・・・」

ボマー「消えた」

鬼柳「ハゲ!てめえのターンだぜ!」

ディマク「ぐぬぬ・・・」

鬼柳「どうした!」

ディマク「撤退だ!」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!」

ボマー「恐ろしい男だ・・・」

鬼柳「都会って言えばシティだな!そこに行けばいいって事か?」

ボマー「わ、わからんが」

鬼柳「とりあえず行ってみるよ!あばよ」

ボマー「鬼柳!」

鬼柳「また困った事があれば俺に連絡してくれや!」

ボマー「そして鬼柳は去った」

シンジ「・・・」

リン「昔から何も変わらないのね」

シンジ「ああ」

ボマー「死んでしまったのか」

シンジ「墓参りするか?」

ボマー「是非」

リン「私も!」

シンジ「嫌いじゃねえのか?鬼柳の事」

リン「嫌なのはあの変なジャケットよ」

シンジ「お前は女だからセンスがわかんねえんだろな」

ラリー「デカいな」

シンジ「ラリー!お前はサティスファクションジャケットどう思う?」

ラリー「最高!」

シンジ「ほら見ろ!」

リン「ラリーは男の子だから」

シンジ「関係ねえよ。センスがねえんだって」

リン「・・・シンジの晩御飯抜きね」

シンジ「嘘だって!嘘に決まってるじゃねえか!!」

ボマー「鬼柳の墓か」

遊星「いきなり来て驚いた」

ジャック「何という巨体だ」

シンジ「鬼柳の知り合いだとよ」

クロウ「俺はクロウ・ホーガン!よろしくな」

ボマー「私はボマーだ」

シンジ「来た理由ってのは?」

ボマー「我々と敵対している部族のディマクが消えた」

クロウ「部族?」

シンジ「後で話してやるよ」

ボマー「どうやらシティに来たという情報が」

ジャック「どういう奴だ」

ボマー「相手をハゲにさせたり猿に変化させる奇妙な術を使う」

ユーゴ「ヤバい奴だぜ!」

ミスティ「あなたも鬼柳に」

ボマー「うむ」

遊星「旅先で色んな人間に出会っていたんだな」

クロウ「俺達と関わる前からな」

ジャック「鬼柳・・・」

鬼柳「ここに来て数ヶ月・・・そろそろ次の段階に」

カシャッ

カシャッ

カシャッ

鬼柳「何だ?」

カーリー「ジャック・・・」

鬼柳「何だお前」

カーリー「き、鬼柳京介!?」

鬼柳「おう!」

カーリー「ま、まずいんだから!」

鬼柳「何が?」

カーリー「さ、さよなら!」

鬼柳「待て!」

カーリー「え!?」

鬼柳「逃げんなよ」

カーリー「・・・」

鬼柳「何か事情があるって顔してんな」

カーリー「・・・」

鬼柳「話してみろよ」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!ジャックに惚れてんのか?あのノッポに!」

カーリー「笑い事じゃないんだから!」

鬼柳「悪りい悪りい」

カーリー「でもジャックっていつも危なそうなクロウやシンジと居るし」

鬼柳「安心しろよ。クロウとシンジはいい奴だ」

カーリー「でも火の玉のクロウと狂犬のシンジだってコモンズでも最悪のコンビって」

鬼柳「満足してっか?」

カーリー「満足?」

鬼柳「おう!男は度胸!女は愛嬌!人間全ては満足ってな!」

カーリー「どういう意味?」

鬼柳「やらなきゃ始まらねえぞ?人間前に進まねえと」

カーリー「・・・うん」

鬼柳「あ、でもジャックと俺以外には内緒だぜ?俺と違って童貞の集まりなんだから」

クロウ「鬼柳!」

シンジ「何やってんだ!」

鬼柳「じゃあな、頑張れよ」

カーリー「鬼柳京介・・・」

ユーゴ「今日はチーム無花果浣腸をしめるんだよな?」

鬼柳「あいつら生意気だからよ、目にもの見せてやろうぜ!」

ジャック「今の俺は少し幸せだぞ」

遊星「帰ろうジャック」

クロウ「じゃあな!」

リン「また遊びに来てください!」

ボマー「また」

ミスティ「いつかね!」

遊星「・・・」

ユーゴ「どうした?」

遊星「いや何でも」

シンジ「頑張らねえとな鬼柳の分まで」

遊星「勿論だ」









続く

遊星「もしもし俺だが」

ロジェ「私です」

遊星「何だお前か」

ロジェ「くっ・・・あなた達がアカデミアに通う日取りが決まりました。一週間後です」

遊星「そうか」

ロジェ「そうか!?もっと驚く事はできないのか!!」

遊星「うるさい男だな」

ロジェ「こっちはストレスが溜まっているんだぞ!」

遊星「知らん」

ロジェ「そもそも貧乏人風情がアカデミアに通える事を光栄に思った方がいいと私は思っている」

遊星「切るぞ」

ロジェ「ちゃんと聞け!」

遊星「その件ならゴドウィンの使者と名乗るホモのセキュリティから聞いている。制服も教科書も届いた」

ロジェ「待て!私は何も聞いていないぞ!!」

遊星「信用されていないんだろうな。お前はマヌケっぽい感じがヒシヒシと伝わってくる」

ガチャッ

ロジェ「ちょっと!もしもし!もしもーし!!」

ロジェ「切った・・・私がせっかく教えてやったというのに!」

ロジェ「ここまでの屈辱は故郷に居たとき以来だ・・・」









2年前

ロジェ「プロフェッサー!あのハゲは何処へ行ったんだ!?」

バレット「どうかしましたかな」

ロジェ「ハゲ・・・プロフェッサーは!」

バレット「エクシーズ次元への侵攻をするべく最高幹部連と会議中です」

ロジェ「ナンバー2の私を差し置いてか!?何故!」

バレット「あなたは何かと喋りすぎる」

ロジェ「くっ・・・」

バレット「それよりも気をつけてくださいよ。各地の前線基地が破壊されて居るのですから」

ロジェ「何だそれは」

バレット「・・・いいですよ。あなたはバカすぎる」

ロジェ「い、今なんて」

バレット「至高の大天才・ジャン・ミシェル・ロジェ様」

ロジェ「そうです。私こそが融合次元が生み出した神の子!神童と言われていたのだよ」

ロジェ「あんな島に居たんじゃ気が滅入る。私は陸に降り立ち何かと豪遊しているのだ」

ロジェ「しかしハゲ親父がエクシーズ次元を狙う理由がサッパリだ。兵達の噂話では」

十代「・・・」

ロジェ「ジロジロ見るのはやめなさい」

十代「悪い悪い」

ロジェ「奇妙な青年だ」

十代「あ!あんたって偽デュエルアカデミアの人か?」

ロジェ「偽!?」

十代「俺もアカデミアの生徒だからな。俺は十代!遊城十代」

ロジェ「遊城十代・・・何処かで聞いたことがあるぞ」

十代「そうか?」

ロジェ「気のせいか」

十代「エクシーズって何だ?」

ロジェ「何たる無知!」

十代「悪いな俺って流行りには疎いんだ」

ロジェ「では教えましょう」

十代「頼むぜ!」

ロジェ「こんなに他人に慕われるのはいつ以来だろうか・・・まともに会話してくれるのって両親ぐらいだったな」

十代「へえエクシーズってのは同じレベルのモンスターで特殊召喚するのか」

ロジェ「ええ」

十代「しっかし信じられないぜ、二十四の次元があるなんて」

ロジェ「それがあるのですよ。ここは融合次元と言われています」

十代「へえ融合ね」

ロジェ「数ある次元の中で融合は最も巨悪が集まりやすい次元なのですよ」

十代「マジか!?」

ロジェ「三幻魔、破滅の光、ダークネスと言った怪物達です。いやー数年前のダークネス騒動には私も腰を抜かしましたよ」

十代「物知りだな」

ロジェ「私も闇に飲まれましてね。助けられましたけど!」

十代「運がいいな!って事はどうしようもねえ連中まで助けちまったわけか!」

ロジェ「は?」

十代「こっちの話さ」

ロジェ「私の目に狂いが無ければ君は優秀なデュエル戦士になれる!」

十代「そうか?」

ロジェ「私について来なさい!」

十代「ノリノリだな!」

ロジェ「先ずは1人だ。この青年はロジェ派第1号!そして続々と集め」

十代「・・・」

セレナ「離せ!自由にしろ!!」

バレット「大人しくしてください」

ロジェ「おやおや!まーた暴れているのですね」

「またサボって何処か行ってたな」

「これが我々の組織のナンバー2なんてな」

セレナ「離せ!」

バレット「だから大人しく・・・ロジェ!!」

ロジェ「とうとう呼び捨てにしたな!お前が前から私をバカに」

バレット「そ、そいつが誰か知ってるのか!?お前は!!」

ロジェ「彼は遊城十代!私の右腕になるかもしれない男」

バレット「そ、そいつが前線基地を次から次へ破壊し融合次元を4度も救った男だ・・・」

ロジェ「彼が!そんな!」

バレット「このタコ・・・バカにも限度があるぞ!!」

ロジェ「遊城十代・・・遊城十代なのか!?」

十代「どうしようもねえぐらいに抜けてて助かったよ。本拠地まで連れて来てくれるなんて」

ロジェ「バレット!どうにかしろ!!」

バレット「あ、逃げるな!」

ロジェ「大変な事になった・・・大変な事になってしまった・・・何て事だ・・・!」

バレット「こ、この化物め・・・」

十代「・・・」

セレナ「おい!」

十代「ん?」

セレナ「デュエリストだな」

十代「そうだよ。デュエリストだぜ」

セレナ「だったらデュエルだ!」

十代「パス」

セレナ「何故だ!?」

十代「だって楽しくねえデュエルはお断りだぜ」

セレナ「そんなの関係無いだろ!デュエリストなら戦え!」

十代「こんな子供まで戦争の道具に使ってるんだな。プロフェッサーとかいう野郎は」

ユベル「ああ」

セレナ「おい!」

十代「わかったわかった。後でデュエルしてやるから大人しく待っててくれよ」

セレナ「ついて行くぞ!目標は何処だ」

十代「マズいな。着いて来ちまうよ」

ユベル「早いところ元凶のプロフェッサーを倒して終わらせよう」

十代「そうだな」

零王「何だと!遊城十代が!!」

ロジェ「侵入して来ました!」

零王「や、奴が嗅ぎつけるとは・・・融合次元は邪悪を引き寄せるが正義の心を持つデュエリストの中でも最大の」

「ぎゃあああああああああああああああああああああああ」

ロジェ「き、来た!」

十代「子供を兵士に仕立て上げるなんて・・・本物のクソだな」

零王「ゆ。遊城十代」

十代「お前がボスだな」

ロジェ「い、今のうちに逃げねば・・・」

零王「待てい!」

ロジェ「待てと言われて待つロジェは居ないのだ!」

十代「何でも他の世界から来たんだってな?目的は」

零王「全次元の統一」

十代「アホの総大将だな。くだらねえ」

零王「そのために私はスタンダードに一切の被害を与えず融合次元で」

十代「もういいよ」

零王「遊城十代でも私を倒す事は不可能だ。なぜなら」

十代「御託はいいんだよハゲ!てめえの野望を叩き潰してやるよ。何が全次元の統一だ・・・お前の頭の心配でもしてろよ!」

ロジェ「その後プロフェッサーは哀れにも遊城十代相手に完膚無きまでに叩き潰され粉微塵になったと聞いたが」

ゴドウィン「ロジェ副長官」

ロジェ「融合次元には二つの星がある!一つは闇の波動の正統継承者の遊城十代!」

ゴドウィン「ロジェ副長官」

ロジェ「もう1人は光の波動の正統継承者のユーリ!まさに光と闇のような2人!」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「あの2人が出くわせば融合次元は終わりだ。もう終わってるかもしれないが」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「あの日以来、里帰りなんてしていない。遊城十代が私の顔を覚えていたら追っかけ回して来そうな感じだから」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「しかし!このシンクロ次元ならば私の邪魔をする連中は居ない!」

ゴドウィン「ふぅ・・・」

ロジェ「邪魔者と言えばレクス・ゴドウィン!そして行政評議会やアルカディア・ムーブメントとかいう犯罪組織!」

ゴドウィン「君の心の中がわかりましたよ」

ロジェ「ゴドウィン長官!?いつの間に!」

ゴドウィン「そんなに私が邪魔なのですね」

ロジェ「何を仰る!あなたが居てこその私!レクス・ゴドウィン長官の右腕は私しか居ませんよ!」

ゴドウィン「そうですか」

ロジェ「この丁髷レスラーめ・・・いつの間に私の背後に」

一週間後

ラリー「遊星!」

ナーヴ「頑張って来いよ!」

タカ「チーム5D'sの底力ってのを見せてやれ!!」

ブリッツ「舐められんなよ!」

デイモン「ユーゴ!遊星達を困らせんなよ」

トニー「お前は派手にやるからな!」

ユーゴ「うるせえ!」

ジャック「・・・何だジロジロ見て」

クロウ「制服が似合わねえって」

シンジ「お前だけ酷すぎっぞ」

ジャック「何だと!?」

リン「プッ」

ジャック「お前も笑うか!!」

リン「だって酷すぎるもん」

ジャック「どの辺りが」

遊星「全部だな」

ユーゴ「全部酷いぜ」

ジャック「どう考えても似たり寄ったりだぞ」

メリッサ「まさか本当に来るなんて・・・あっ」

遊星「見えたぞ」

クロウ「おーい!」

メリッサ「何か頭にプロペラ付けて飛んでる・・・」

スタッ

スタッ

スタッ

スタッ

スタッ

スタッ

遊星「全員無事到着だ」

メリッサ「何それ?」

遊星「これはタケノコプターだ」

メリッサ「へえ」

遊星「そして女性用のキノコプターもある」

メリッサ「女性用?何で」

遊星「キノコを見て男性器を思い出す女性が後を絶たないからだ」

メリッサ「・・・」

シンジ「お前もその1人なんじゃねえのか?」

メリッサ「ち、違うわよ!」

メリッサ「転校生の」

遊星「不動遊星」

ジャック「ジャック・アトラス」

クロウ「クロウ・ホーガン」

シンジ「シンジ・ウェーバー」

メリッサ「以上の四人が今日から」

クロウ「ユーゴ達は別のとこに行っちまったな」

遊星「あの2人は中等部だ」

ツァン「マジで出現したよ蟹頭・・・」

遊星「君も同じクラスなんだな。パンツの」

ツァン「ツァンよ!何よパンツって」

クロウ「見ろよデカ乳だぜ」

シンジ「トップスの奴はいい物食ってっからな」

ジャック「席は何処だ」

メリッサ「その命令口調はやめなさいって!」

ジャック「何故だ?」

シンジ「あそこに座ってる女!結構マブいぞ」

クロウ「お、マジじゃねえか」

メリッサ「ダメだ・・・こんな奴らを教育するなんて」

ツァン「・・・」

遊星「よろしく」

クロウ「女子ばっかじゃねえか!」

シンジ「男は男で青瓢箪ばっかだぜ?なあジャック!」

ジャック「・・・」

クロウ「どうした」

ジャック「お前達の弁当は」

シンジ「リンが作ってくれたやつだろ?あるよ」

クロウ「ほら」

ジャック「カップ麺だぞ。俺だけ」

シンジ「お前カップ麺好きだろ」

クロウ「ワガママ言うなよ」

ジャック「だからと言ってカップ麺でいいのか!?何を考えているんだ!」

クロウ「へへへ」

シンジ「いい女房になるぜ」

ジャック「何処の世界にカップ麺を持たす女房が居る!」

シンジ「だったら彼女に作ってもらえよ!」

クロウ「この裏切り者が!」

ジャック「一言文句を言ってやるか・・・だがそれで晩飯抜きと言われたら死活問題になるが」

遊星「・・・」

ツァン「何か書いてる?意外と真面目なのね」

遊星「君が1番か」

ツァン「え?」

遊星「おっぱいの大きさだ」

ツァン「・・・」

遊星「一通り目を凝らして見たが君だけ抜きん出ている。まあ担任のメリッサに比べたら」

ツァン「先生!」

メリッサ「どうしたの?」

ツァン「このセクハラ蟹頭をどうにかしてください!」

メリッサ「あのね遊星」

遊星「すみませんでした」

シンジ「謝る事はねえよ!」

クロウ「シンジ!」

シンジ「俺は認めねえ!こんな破廉恥な女教師を担任だなんて!」

クロウ「アホかよ!巨乳の女教師なんて滅多に見れねえんだぞ!AVでしかな!」

シンジ「だったら他の連れて来い!」

ジャック「いやリンに対しては俺もかなり甘めに見てきた。ここは一つ」

ツァン「アホの四人組ね・・・」

クロウ「人生で初めてだぜ。10分以上も椅子に座るなんて」

シンジ「しかもお勉強でな」

ジャック「・・・」

シンジ「寝てるよこいつ」

クロウ「こいつが1番ジッとしてられねえタイプだからな」

ツァン「あんた達って強いの?」

遊星「性欲か?」

ツァン「デュエルよ!」

遊星「強いのか?」

クロウ「こいつはガキの頃から負け無しで俺とシンジはどっこいどっこい」

ツァン「そっちは?」

シンジ「遊星以外には負けた事がねえ」

ツァン「確かに見た目からして強そうだもんね」

シンジ「でも小せえんだよ」

ツァン「何が?」

クロウ「チンコ」

ツァン「・・・」

遊星「ジャック・アトラスという男は長身だがチンコだけは小さいとコモンズの間では有名な話だ」

シンジ「ついたあだ名が粗チンのジャックってな!」

ツァン「・・・」

ツァン「えーっとここが」

クロウ「あっち行こうぜ」

シンジ「おう」

ツァン「何で僕が四人組に案内しなきゃダメなんだよ」

ジャック「・・・おいピンク」

ツァン「ピンク?」

ジャック「お前だ」

ツァン「僕はツァン・ディレだよ!」

ジャック「だったらツァン!あいつが使っている召喚は一体何なんだ」

ツァン「あれはロジェ副長官が生み出したエクシーズ召喚ってやつだよ」

ジャック「あれがか?」

ツァン「多分嘘だと思うけどトップスの中には新しい召喚を身につけてる人も居るって事よ」

遊星「誰なんだ」

ツァン「誰だっけな・・・確か先輩の」

遊星「クロウ!シンジ!」

シンジ「どうした!?」

遊星「あそこに美少女が居るぞ」

クロウ「やったぜ!」

ツァン「あ、待ちなって!」

遊星「そこの君」

彰子「は、はい」

遊星「俺達は転校生のチーム5D'sの四人だが」

彰子「チーム5D's?」

ジャック「それは何だ!」

彰子「エクシーズ召喚・・・です」

ツァン「ほら怯えてるじゃない」

クロウ「ジャック!」

シンジ「見た目が最高にヤバいからな」

ジャック「お前だ!お前達が1番危ういぞ!!」

遊星「俺の名前は不動遊星だ。君は」

彰子「う、宇佐美彰子です」

遊星「宇佐美!?まさかと思うが考古学の」

彰子「ええ父です」

クロウ「知り合いか?」

遊星「バラゴンやアンギラスと言った未知の恐竜の化石を発掘している考古学の権威だ」

ツァン「博識ね案外」

ジャック「遊星の頭脳と手先の器用さで右に出る奴は居ない」

遊星「驚きの黒さだな」

彰子「は、はあ」

ツァン「あのね先輩こいつって調子に乗りやすいから下手に出ちゃダメですよ」

シンジ「いいよなお嬢ちゃんはエクシーズだか何だか知らねえような召喚ができて!」

クロウ「俺らにはシンクロがあるじゃねえか」

ジャック「男は黙ってシンクロ召喚だぞ」

シンジ「それもそうか」

遊星「ところで一つ聞きたい事があるんだ」

彰子「はい?」

遊星「下着の色を教えてくれないか」

彰子「!?」

ツァン「こら蟹頭!」

遊星「重要な事なんだが・・・教えてくれるか?」

彰子「そ、それは」

遊星「頼む」

ツァン「ダメよ先輩!こいつに調子を乗らせちゃ!」

クロウ「何だかんだ言って楽しい学園ライフを満喫できそうだぜ」

シンジ「ムカつきそうな奴が大勢居るけどな」

ジャック「どうとでもなるだろう」

ユーゴ「しっかし俺だけ中等部なんてあり得ねえだろ!」

「こいつ強え・・・」

「は、半日で中等部をしめちまうなんて」

ユーゴ「俺に喧嘩売る奴が悪いんだぜ?いきなりバット持って殴りかかって来やがって」

リン「ユーゴ!」

ユーゴ「リ、リン!」

リン「また派手に喧嘩して!」

ユーゴ「だってこいつらが!」

リン「だってじゃないわよ!」

ユーゴ「・・・逃げよ!」

リン「待ちなさいユーゴ!」

ユーゴ「待てと言われて待つユーゴがどこに居るってんだ!」

リン「ユーゴ!!」

ブンッ

リン「あれ?ユーゴ?」

「あのチビ消えちまったぞ・・・」

「俺らは夢を見てんだ・・・」

「コモンズのツッパリって俺らとは比べ物にならねえんだな。ツッパリやめるか・・・」

ユーゴ「いってえ!尻が裂けちまった!!」

遊馬「ユート?何処言ってたんだよ!探しちまったぞ!!」

ユーゴ「ユートじゃねえ!俺はユーゴだ!」

遊馬「何言ってんだ?どう見たってユートだぜ」

小鳥「寝ぼけてるのよ」

アストラル「いやユートじゃないぞ」

遊馬「?」

アストラル「ユートと黒咲そしてカイトは倒し損ねたドン・サウザンドを追ってスタンダード次元とかいう所へ行ったぞ」

遊馬「そう言えば、そうだったな」

ユーゴ「誰だ?お前ら」

遊馬「俺は九十九遊馬!」

ユーゴ「遊馬?遊星みたいな名前しやがって」

小鳥「遊馬もグズグズしてないでスタンダードに行きなさいよ」

遊馬「誰の責任でドン・サウザンドがスタンダードとかいう場所へ行っちまったんだよ」

アストラル「ドン・サウザンドとのデュエル中に遊馬が盛大な下痢をしたせいだ」

遊馬「小鳥のデュエル飯が腐ってたから悪いんだぜ?」

小鳥「そもそもいつから入れてたのよ?あのデュエル飯」

遊馬「ありゃWDCが始まる前にポケットに入れっぱましだったかな。食った瞬間に死ぬかと思ったぜ」

アストラル「腐るのも必然的だ」

ユーゴ「妙なとこに来ちまったよ・・・何だってんだ」

アストラル「どうやら君は別世界の住人らしいな」

ユーゴ「は?ズボンぐらい履こうぜ」

アストラル「・・・」

遊馬「アストラルが見えるのか?」

ユーゴ「無修正並にな。っていうか何だよこれ!」

小鳥「本当にユートに似てる」

ユーゴ「だからユートじゃねえ!俺はユーゴだ!」

遊馬「スタンダードとかいう次元か?」

アストラル「わからない」

小鳥「も、もしかして瑠璃襲撃の犯人かもしれない!」

遊馬「瑠璃をレイプしようとした奴はウンコみたいな髪色の焼きそば頭だぜ?こいつはバナナだろ」

ユーゴ「帰らねえとな・・・どうすりゃいいんだろ」

アストラル「弱ったな博識のカイトは居ないしシャークも遊馬下痢事件の後にナッシュから神代凌牙に戻った反動で街で大暴れして」

小鳥「特別少年デュエリスト刑務所に収監されたのよね」

アストラル「Ⅴもドン・サウザンド対策で引き篭もっている」

遊馬「こういう時は六十郎の爺ちゃんだぜ!」

アストラル「あの人なら」

ユーゴ「変な奴らだな。まあ悪い奴じゃねえな」

六十郎「確かに見れば見るほどユートにそっくりじゃわい」

遊馬「だろ?」

六十郎「うーむ」

ユーゴ「・・・」

六十郎「・・・」

ユーゴ「何か言えよ!」

六十郎「すまんすまん!どうやらドラゴン使いのようじゃな」

ユーゴ「おう!」

六十郎「そこもユートと同様なのかのう。ならば曰く付きの」

ユーゴ「は?」

アストラル「君によく似たユートはダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンというモンスターをエースにしている」

ユーゴ「それで?」

アストラル「何かのスイッチが入るとユートは暴走するが」

ユーゴ「俺はしねえぞ」

アストラル「しないのか!?」

小鳥「ほらユートってストレス溜めるタイプだから、遊馬達のせいで」

遊馬「あいつ悩める思春期ってやつだからな」

六十郎「ついて来なさいユーゴとやら」

六十郎「これを見なさい」

ユーゴ「ドラゴンか?カッコいいな」

六十郎「左様」

ユーゴ「これがどうしたってんだ?」

六十郎「このドラゴンとかつてユートと共鳴したドラゴンは伝説のドラゴンなのじゃよ」

ユーゴ「伝説って?」

六十郎「ああ!」

ユーゴ「母なるドラゴン!?」

六十郎「この世界にはヌメロン・ドラゴンという創造竜が存在していた。言ってみれば創造主じゃわい」

ユーゴ「何処でもドラゴン伝説ってあんだな」

六十郎「そして生まれた2体の雌のドラゴン・・・名はレッドアイズとブルーアイズ」

ユーゴ「レッドアイズとブルーアイズ」

六十郎「別名・爆乳神」

ユーゴ「おっぱいの神様なのか!?」

六十郎「うむ」

ユーゴ「すっげえ伝説にぶち当たってる気がするぜ!」

六十郎「ちょっと待っててくれんか」

ユーゴ「いいぜ爺さん!」

六十郎「これが爆乳神の想像を元に生み出されたダッチワイフじゃ」

ユーゴ「超ヤバすぎるぜ!」

六十郎「この赤髪のムチムチしている方がアキ型で金髪のモデル体型が明日香型と親しまれているぞ」

ユーゴ「うんうん!」

六十郎「一説によればレッドアイズとブルーアイズは己が乳から滴り落ちる母乳を垂らしながら様々な生命を育んだそうじゃ」

ユーゴ「オオーッ!」

六十郎「これが世界に纏わる伝説の一つなのじゃよ」

ユーゴ「それと何か関係あんのか?」

六十郎「ユートの暴走はレッドアイズを所持した事である程度だが沈静化した」

ユーゴ「やっぱあれか?ドラゴン同士だから」

六十郎「単にダーク・リベリオンが雄でおっぱいには勝てなかったという事じゃろう」

ユーゴ「じゃあ俺にもおっぱいをくれよ!」

六十郎「それはできん」

ユーゴ「何で?」

六十郎「レッドアイズとブルーアイズはお互いの教育方針の違いで仲違いしブルーアイズは何処かへ消えてしまったのじゃよ」

ユーゴ「ガッカリだぜ」

六十郎「なあにダッチワイフを買ってやるから落ち込むな」

ユーゴ「爺ちゃん太っ腹!」

ユーゴ「いい土産ができたぜ」

六十郎「セットを五組買うとは、相当の変態じゃな」

ユーゴ「俺の兄弟にやろと思ってさ」

遊馬「兄弟居るのか?」

ユーゴ「血の繋がりはねえけど四人の兄貴が居るんだぜ」

遊馬「そういうの何かいいな。俺は姉ちゃんしか居ねえから」

ユーゴ「姉ちゃん?いいじゃねえか!」

アストラル「君好みの美人でボインボインだ。気は強いが」

ユーゴ「そりゃ会うしか」

ブンッ

遊馬「消えた!?」

アストラル「不思議な少年だった」

小鳥「ユートもあれぐらい元気があればいいのにね」

アストラル「いや熱血漢の遊馬と冷静沈着なユートでバランスが取れているから私は別に」

小鳥「遊馬とユートでやっと狂犬軍団を纏められてるのよね」

アストラル「バリアン七皇という新たな無頼集団が私達の仲間になったからユートの心労は察するばかりだ」

小鳥「陰でカルシウムやビタミンを服用してるからね」

遊馬「何で?」

アストラル「誰もが武闘派で荒っぽくて尚且つ連係が取れずに暴れるだけ暴れ回るからな。身を持ち崩すのも無理は無い」

遊馬「そうか?俺は普通だと思うぜ」

クロウ「いいスタートだったよな!」

シンジ「まあまあってとこだったぜ」

リン「いきなり消えたと思ったら・・・そんな物を」

遊星「ダッチワイフに罪は無い」

ジャック「そのユーゴが出会った連中は何だったんだ?」

ユーゴ「いい奴らだったぜ」

遊星「このアキ型は実にいい。好みのタイプだ」

シンジ「野良猫のミーちゃんよりもか?」

遊星「ミーちゃんには負ける」

ジャック「レッドアイズとブルーアイズ・・・ブルーアイズは何処かで聞いた覚えがあるぞ」

ユーゴ「マジか?」

ジャック「何だったか忘れたが」

ユーゴ「タコ!」

ジャック「誰がタコだ!」

リン「早く寝ないと遅刻するわよ」

遊星「リンなら隣の席の転校生がいきなり尻を触ったりおっぱいを揉んだりしたら、どうする」

リン「引っ叩く」

遊星「まだ早いか」

リン「・・・」

ユート「スタンダード・・・実に平和な世界だ」

「懺悔の用意はできているか!」

「イラっとくるぜ!」

「フハハハハハハ!悔しいでしょうねぇ」

「そんなもんノリじゃねえか!」

「熱くなって来たぜ!カウンターだ!!」

「ジャンジャンジャーン!」

「貴様らのデュエルには鉄の意志も鋼の強さも感じられない!」

ユート「が居ないだけで落ち着く」

ユート「だが唯一の心のオアシスであった瑠璃もウンコ色した焼きそば頭にレイプされかけ大怪我を負った」

「まーたイチャついてるのね。瑠璃もかまととぶってさ」

ユート「と言っても毎度毎度嫉妬心に駆られた小鳥に絡まれてゆっくりもできない」

アユ「遊矢お兄ちゃん!」

ユート「遊矢?」

タツヤ「探しちゃったよ!」

ユート「人違いだ」

フトシ「痺れるゥ~!」

アユ「いいから来てよ!」

ユート「な、何なんだ!?」

ユート「ストロング石島?」

タツヤ「そうだよ」

ユート「プロレスラーか?」

アユ「プロデュエリストだよ!」

ユート「プロデュエリスト・・・」

「ファンサービス!」

ユート「・・・」

タツヤ「遊矢兄ちゃん?」

ユート「すまないが俺は遊矢じゃないんだ」

アユ「何言ってるの?頭おかしいんじゃない?」

タツヤ「どう見たって遊矢兄ちゃんだよ!」

フトシ「エクシーズ次元のユートか・・・ついにスタンダードに来るなんて」

ユート「ん?」

フトシ「痺れるゥ~!痺れるゥ~!痺れるゥ~!」

ユート「気のせいか」

アユ「早くしないと」

タツヤ「汚名返上!名誉挽回!」

ユート「わかったよ。俺が代わりに行く」

アユ「さすが!」

タツヤ「さあ行こう!」

柚子「ちょっと遊矢!」

遊矢「何?」

柚子「何って・・・デュエルよ!ストロング石島と!」

遊矢「わかってるよ。でも何ていうかノリ気がしないっていうかな」

柚子「ノリ気?あれだけ戦うって息巻いてたくせに!」

遊矢「だって負けたら・・・俺!」

柚子「だから何よ!負けを恐れてちゃ」

カイト「ユート」

柚子「え?」

カイト「探したぞ、瑠璃を病院から連れ出したのか?」

遊矢「誰だ?人違いじゃないの?」

カイト「一緒に来ていた黒咲は自分の額にダーツを突き刺したバカを追っかけ回しているぞ。何かドン・サウザンドの情報は?」

柚子「ごめんんさい。誰かと勘違いしているんじゃ」

カイト「人違い?ユートと瑠璃の顔を忘れる程・・・何だお前達は」

遊矢「それはこっちのセリフだ!あんたこそ誰なんだ!?」

カイト「ギャラクシーアイズが共鳴しているだと?お前の名は」

遊矢「さ、榊遊矢」

カイト「榊遊矢か・・・俺は天城カイト」

遊矢「天城カイト・・・」

カイト「・・・」

遊矢「強い・・・」4000→0

柚子「遊矢!」

カイト「俺も色んなデュエリストを見て来たが最低の実力だな」

柚子「そんな言い方しなくてもいいでしょ!」

カイト「一つ言える事はペンデュラム召喚と口走ったが何だったんだ」

遊矢「お、俺にもわからないよ。でも銀河眼の光子竜と俺のオッドアイズ・ドラゴンが対峙した時にいきなり」

カイト「お前はペンデュラムを」

柚子「知らないわ」

カイト「まだ見ぬ召喚を独自で生み出したか・・・それだけは天性の才能がある」

遊矢「ちょっと待てよ!」

カイト「・・・」

遊矢「そ、そんなに俺は弱いのか?」

カイト「ああ」

遊矢「くっ・・・」

カイト「お前の弱さはデュエルの腕ではなく心の弱さだ」

遊矢「心の弱さ?」

カイト「それを克服する時に俺に再び挑んでみろ」

遊矢「これがカイトとの最初の出会いだった・・・」

遊星「経験人数は?」

ツァン「知らない」

遊星「ツッパっているが0と」

ツァン「何でわかるのよ!」

遊星「これで同学年の生徒には全員聞いたな。性の乱れが多いぞ」

クロウ「トップスのお坊ちゃんもお嬢ちゃんもヤりたい盛りだからな」

シンジ「気に入らねえ」

ジャック「1人だけ印が無いぞ」

遊星「隣のクラスのレイン恵という女生徒だな。ツァン説明を」

ツァン「えーっとね、いつも1人で居て無口な女の子よ。それで成績は普通で人当たりも普通」

ジャック「何故だ」

遊星「何か聞きにくい」

クロウ「何だって!?」

ジャック「バカな!」

シンジ「熱でもあるんじゃねえか!?」

遊星「何故なんだろうな。ツァン聞いてきてくれ」

ツァン「嫌よ!て言うか何で僕が助手みたいな事しないといけないのよ!」

ジャック「無敗のお前の初黒星になる可能性があるぞ」

遊星「何とかしなければ・・・」

赤馬「つまりドン・サウザンドという邪神がスタンダードに逃げ込んだと」

黒咲「ああ」

カイト「お前は多次元を信じるのか?俺も一か八か訪ねに来たのだが」

赤馬「私の父はかつて融合次元を支配しエクシーズ次元をも手中に収めようとしていた」

カイト「ろくでなしだな」

赤馬「死んでしまえば哀れで愚かなハゲだ。家族すらも不幸にし多くの者の人生を壊したクズと言っても過言ではない」

黒咲「クズなんだろうな。この写真を見ればわかる」

カイト「確かに見るからに人間のクズという顔をしているな。落書きまでされているぞ、遺影に」

赤馬「弟がやったんだ」

黒咲「・・・情報があれば俺達に」

赤馬「いや我々も協力しよう」

カイト「この世界のデュエリストの水準を見たが」

赤馬「兼ねてよりプロフェッサーとの戦いのために優秀なデュエリスト達でメンバーを構成しようと思っていた」

黒咲「何だと?」

赤馬「このモニターを見てくれ」

黒咲「こいつらがお前が選抜したメンバーか?俺にダーツを刺した男も居るぞ」

カイト「榊遊矢・・・柊柚子か」

赤馬「彼らが今スタンダードで最も熱いデュエリスト達だ」

カイト「・・・」

「沢渡さーん!」

沢渡「何で俺がこんなヘタレ野郎に!」

柚子「やったね遊矢!」

遊矢「・・・」

アユ「この前はストロング石島を倒したし」

遊矢「それは俺じゃないんだって」

タツヤ「またまた謙遜しちゃって!」

柚子「まだ前の事を?あの人の」

遊矢「ああ」

沢渡「おいおい俺に勝ったんだからもっと嬉しそうに」

カイト「邪魔だ」

沢渡「何だこいつ!?」

カイト「来い」

アユ「変な髪型」

タツヤ「奇抜すぎるよね」

遊矢「天城カイト・・・」

カイト「3人だ。さっさと来い」

遊矢「何処に」

カイト「いいから来い」

素良「君も他の次元から来たの?」

黒咲「そうだがお前もか」

素良「僕は融合次元の紫雲院素良」

黒咲「揃えたぞカイト」

カイト「ああ」

素良「無視しないでよ。遊矢と柚子も一緒なの?権ちゃんも居るし」

権現坂「居て悪いか」

素良「LDS臭いのが3人に武道家と忍者・・・何だこれ」

黒咲「お前達は今日からランサーズとかいうチームとなった!」

北斗「ランサーズ!?何それ」

刃「説明しろ!」

黒咲「それは赤馬零児から聞いているだろ」

遊矢「赤馬ってあの?どういう事」

カイト「お前達は零児が見立てたデュエリスト・・・らしい」

沢渡「とうとう俺の実力を認めたってか?あの社長!」

真澄「・・・」

カイト「俺は帰る。後は任せたぞ黒咲」

黒咲「こいつらを鍛え上げてやろう」

遊矢「・・・待てよ!」

カイト「何だ」

遊矢「帰る前に俺とデュエルしろ!」

カイト「・・・」

遊矢「カイト!」

権現坂「強いのか」

黒咲「エクシーズ次元において五本の指に入る実力者だ」

権現坂「五本の指・・・」

黒咲「俺とカイト、収監されている凌牙そして今や実力がうなぎ登りの遊馬に榊遊矢そっくりのユート」

権現坂「遊矢そっくりだと!?」

黒咲「信じられないぐらいに似ている。ちなみに柊柚子は俺の妹の瑠璃似だ。瑠璃といえばカイトすらも」

カイト「余計な事を言うな」

遊矢「この前のリベンジだ」

カイト「言っておくが俺は一人前のデュエリストになって敗北したのは1度だけだ。それでもやるか?」

遊矢「ああ」

沢渡「その前に俺とやれ!」

権現坂「そのユートは居るのか?少し会ってみたい」

黒咲「数日前から姿を消している。何処へ行ったのやら」

遊矢「俺と戦え!」

カイト「いいだろう。全力でやってやる」

遊矢「俺の手札にあるのは・・・勢い任せでカイトに挑んだけど、勝てるのか」

ユート「それとそれを出すんだ」

遊矢「え?誰!?」

ユート「数日前のストロング石島戦の後に君と激突した男だ」

遊矢「あの突然消えた黒ずくめの!?」

ユート「この世に生を受けて14年・・・このような現象は初めてだ」

遊矢「それ俺の台詞」

ユート「しかし君はこの数日の間に毎夜毎夜、柚子柚子と」

遊矢「べ、別にいいだろ!」

ユート「特筆すべきは陰茎の巨大さと性欲の強さだ。何だ君は!?」

遊矢「それ関係ないだろ。今はカイトなんだから」

ユート「カイトの戦術は知り尽くしているつもりだ」

遊矢「・・・」

ユート「俺の名はユートだ。一つよろしく」

遊矢「俺は榊遊矢」

ユート「さあペンデュラムとやらの力を使うんだ!」

遊矢「よ、よし!」

ユート「アストラルもこんな感じなんだろうな。以外と快適な感じだ・・・」

遊矢「スケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

カイト「出たかペンデュラム召喚」

遊矢「レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと同じくレベル7の竜穴の魔術師をペンデュラム召喚!」

ユート「・・・」

遊矢「こんな魔術師モンスター居たか?まさかユートが」

ユート「エクシーズだ!」

遊矢「エクシーズモンスターなんて持ってないぞ俺!」

ユート「これから生み出すんだ!頑張れ遊矢!」

遊矢「お、俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと竜穴の魔術師でオーバーレイ!エクシーズ召喚!」

カイト「この冷気は・・・まさかお前」

遊矢「ランク7!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!!」

柚子「遊矢がエクシーズ!?」

権現坂「まさか!」

沢渡「さっきのデュエルで手加減しやがったな」

遊矢「な、何だこいつ」

ユート「オッドアイズは進化したようだ。おめでとう」

遊矢「進化って・・・」

カイト「おい」

遊矢「カードを1枚セットしてターンエンド」

カイト「ドロー」

遊矢「・・・」

カイト「アクションデュエルだったな」

遊矢「え?」

カイト「こっちもこっちで腕っ節には自信がある。俺はフォトン・スラッシャーを特殊召喚!そしてフォトン・クラッシャーを通常召喚!」

カイト「そして2体をリリースし銀河眼の光子竜を特殊召喚!」

遊矢「ユート」

ユート「カイトの拳は鉄をも砕く。エクシーズの間では力のカイトと技の凌牙と言われている」

遊矢「凌牙?」

ユート「ああ」

カイト「バトル!そして銀河眼の光子竜の効果を発動!銀河眼の光子竜とオッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンを除外!」

カイト「さらに手札のディメンション・ワンダラーを墓地へ送る事で遊矢!お前に3000のダメージを与える!」

遊矢「うわあああああああああああああああ」4000→1000

カイト「ここからがアクションデュエル!見せてみろ!アクションデュエルの本場の実力って奴を!」

ユート「避けるんだ遊矢!」

遊矢「わかってるって」

カイト「・・・さすがに交わしたか」

遊矢「恐ろしい・・・拳圧だけで頬が切れてる」1000→900

ユート「だからカイトは怖いんだ」

カイト「デュエルには2種類ある!一つはカードを用いてのデュエル!」

遊矢「どう考えたって一つじゃないの!?」

ユート「デュエリストが挑む事は全てデュエルなんだ。カイトが言いたい事は」

カイト「殴り合いもまたデュエル!」

ドボッ

遊矢「な、何てパンチ力だ・・・」900→300

カイト「こいつは腕力じゃない。デュエルエナジーによる力だ」

遊矢「デ、デュエルエナジーって・・・あのデュエリストが持つ精神力的な」

カイト「そうだ」

遊矢「ユート!カイトの弱点は」

ユート「無い。唯一あるとすれば子供に甘いぐらいだ」

遊矢「って言われてもな・・・そろそろ戻って来てくれよオッドアイズ!」

カイト「来い!銀河眼の光子竜!」

ユート「乗れ!」

遊矢「よ、よし」

ユート「ライフは君の方が下回っている。そしてアブソリュートのオーバーレイ・ユニットは無い!」

遊矢「だったら」

ユート「こうなれば破れかぶれの拳に力を込めてカイトを殴り飛ばすしかない!」

遊矢「いや罠だ!伏せている罠でカイトと銀河眼の攻撃を封鎖し殴り飛ばしてやる!!」

黒咲「・・・久しぶりに見たなカイトが殴られた姿を」

カイト「・・・」

遊矢「や、やった。カイトを・・・」

柚子「遊矢!」

カイト「歯が折れたようだ」

黒咲「ああ」

権現坂「大丈夫か」

カイト「問題無い」

権現坂「しかし強い。どういう鍛え方を」

カイト「地獄をくぐり抜ければ誰でも強くなれる」

権現坂「・・・」

カイト「起きたら遊矢に伝えておけ、お前の勝ちだと」

権現坂「うむ」

カイト「後は任せた」

黒咲「遊馬にもよろしく言ってくれ」

カイト「遊矢か」

黒咲「それにしてもユートは」

カイト「遊矢の中に居る」

黒咲「やはり俺が感じた気配はユートのものだったのか」

数日後

黒咲「これだけか」

真澄「そうよ」

北斗「みーんな不真面目だから」

刃「いいじゃねえか!なあ!!」

デニス「・・・」

黒咲「どうにも頼りになりそうではないな」

デニス「いやー」

黒咲「そもそも居たか?こんな妙なの」

北斗「えーっと」

デニス「僕の名前はデニス・マックフィールド!よろしくね」

黒咲「ああ」

北斗「大体さ何で僕らが戦わなくちゃならないんだ?」

刃「そうだそうだ!」

真澄「ナンセンスね」

黒咲「平和で穏やかな次元だからかデュエリストも能天気ばかりだ」

デニス「良かれと思ってコーヒーを買ってきました!」

黒咲「いらん」

デニス「ごめんなさい・・・」

黒咲「何とか戦えるぐらいにまではしてやるか」

黒咲「何か方法はないものか」

北斗「帰ろうかな」

黒咲「待てエクシーズ」

北斗「えぇ・・・」

真澄「戦うんだったら警察に頼めばいいわ!」

刃「真澄の言う通りだぜ!」

黒咲「黙れ!」

デニス「そ、そうだよ。一致団結しないと」

黒咲「竹刀のお前」

刃「俺は刀堂刃だ」

黒咲「見たことも聞いた事もない召喚を使うそうだな」

刃「シンクロが見たことねえ?田舎者かよ!」

黒咲「殺すぞ」

刃「お、脅しか」

黒咲「殺すぞ」

刃「な、何だろ・・・本気で殺される感じがしてならない」

デニス「じゃあ巷で有名なハッカー退治はどうかな?」

真澄「それ意味あるの?」

デニス「勿論さ!」

デニス「ハッカーの名はゴーレム」

刃「プッ」

真澄「それ聞いた事があるわ」

北斗「マルチ・ピース・ゴーレム型の電子生命体が悪さするんだよね」

デニス「うん!黒咲はパソコンに強いって」

黒咲「何故それを知っている」

デニス「な、何でだろ?有名だからじゃないかな!」

黒咲「・・・」

刃「ハッカー退治なんて別によ」

真澄「何処行くの?」

刃「あの権現坂って奴にシンクロ教えるんだよ。何か教えてくれってせがまれて」

真澄「実は私も柚子って子に果たし状を突き付けられてね。融合を学んだから融合使いとデュエルしたいって」

北斗「ま、待ってよ」

刃「どうした?」

北斗「ぼ、僕は!」

真澄「あの猛禽類みたいな眼をした人と一緒に行動しなさいよ」

黒咲「・・・」

北斗「殺される・・・殺されてしまう!」

黒咲「まあ事情が事情なら許してやる。嘘だったら八つ裂きだがな」

北斗「・・・」

黒咲「・・・」カタカタ

北斗「似合わない光景だ・・・」

デニス「・・・」

北斗「君は何デッキを?」

デニス「Em!」

北斗「何か語感が榊遊矢に似てるな」

デニス「君ってエクシーズ使いなんでしょ?」

北斗「まあエクシーズ使いにその人有りって言われた程の」

デニス「だったら教えてほしいなぁ」

北斗「別にいいけど、あっちもエクシーズだぞ?」

デニス「何か・・・ね?」

北斗「言いたい事がわかるよ」

黒咲「・・・」カタカタ

北斗「どうしてエクシーズを?」

デニス「ヤり損ねた女の子が」

北斗「女の子?」

デニス「ううん!何でも無いよ」

北斗「えーっとエクシーズって言うのは」

デニス「・・・」

黒咲「ゴーレムのデータを元に逆探知すれば」

デニス「エクシーズ召喚!ランク4!Emトラピーズ・マジシャン!!」

北斗「それだよ!一発でできたじゃないか」

デニス「ま、まあね」

黒咲「ここだな」

北斗「黒咲さん!」

黒咲「少しは黙ってられんのか!!」

北斗「・・・」

デニス「・・・」

黒咲「ここは何処かわかるか?」

北斗「ここ・・・ここって!?」

黒咲「知っているのか?」

北斗「ここは戸川組の事務所だよ」

黒咲「戸川組?」

北斗「舞網市のヤクザだよ。何でも南の方から流れて来たって」

黒咲「だったら行くか」

デニス「行く!?ヤクザの事務所に!」

北斗「勘弁してよ!」

黒咲「見た感じお前達が1番ヒョロヒョロしている。丁度いい試練になる」

「何だてめえら!」

黒咲「ハッカーは居るか」

「し、知らねえな」

黒咲「ハイテクヤクザ共が・・・神妙にしろ!」

「野郎!」

黒咲「出入り口を塞げ」

北斗「それは無理な」

黒咲「いいからしろ!」

デニス「は、はい!」

黒咲「7人・・・8人程度か」

「このガキが!活きがってんじゃねえ!」

黒咲「・・・」

北斗「黒咲さん!」

デニス「僕達は」

黒咲「喧嘩にルールは無い!手渡した鉄パイプを使え!」

デニス「短いよ!」

黒咲「肝心なのは長さではない!」

北斗「じゃあ何なのさ」

黒咲「気合だ!」

北斗「こ、この歳で殴り込みなんて・・・」

デニス「そもそも素人がやる事じゃない・・・」

黒咲「おい」

「・・・」

黒咲「何を考えて電子生命体を暴れさせる」

「し、知らねえな」

黒咲「吐け」

「こっちはヤクザだ!ガキなんかに」

黒咲「ただのガキだと思うなよ」

「・・・」

黒咲「ロシアンルーレットでもするか」

「お、おい」

黒咲「いい銃だな、やるか」

「お前みたいなガキが」

黒咲「撃つか」

カチャッ

「わ、わかった!全部吐くから勘弁してくれ!!」

黒咲「素直が1番だな」

北斗「悪魔のような人間だ・・・」

黒咲「ハッキングすべき本来の場所がわからず方々荒らし回ったと」

デニス「素人なんだね」

北斗「・・・」

黒咲「これが俺達の最初の任務だ」

北斗「意味がわからない!」

デニス「そ、そうだよ!」

黒咲「黙れ」

北斗「・・・」

デニス「・・・」

黒咲「拳銃やドスに怯えていてはドン・サウザンドには勝てんぞ」

デニス「・・・強いからね」

北斗「強いの?」

黒咲「奴は邪神だ。悪そのものと言っても過言ではない」

北斗「そんなのを僕達が・・・悪夢だ」

黒咲「恨むなら下痢をした遊馬とデュエル飯が残っているというのに遊馬に次々と与えた小鳥を恨め」

北斗「黒咲さんの仲間?どういうタイプなの」

黒咲「2人揃って能天気で大らかな奴らだ」

北斗「嘘だ・・・黒咲さんとカイトって人を見てれば普通の奴じゃない事ぐらいわかる」

デニス「・・・」

刃「おーい権現坂!」

権現坂「すまんな呼び出して」

刃「気にするなよ。それよりシンクロだろ?教えてやるよ」

権現坂「かたじけない!」

刃「おっさん臭い奴だな。何だよ忝いって」

権現坂「では早速」

ブンッ

ユーゴ「またまた嫌な予感がするぜ・・・もしや」

権現坂「遊矢!」

ユーゴ「遊矢じゃねえ!ユーゴだ!」

権現坂「遊矢ではないのか!?」

ユーゴ「見りゃわかんだろ!誰だ遊矢って!?」

刃「うるせえ!」

ユーゴ「うるせえのはお前だ!」

刃「何を!」

ユーゴ「やるってのか!?」

権現坂「やめんか見苦しい!」

ユーゴ「おっさんは黙ってろよ」

権現坂「俺の何処がおっさんなんだ」

ユーゴ「ふーん・・・そうかそうか」

権現坂「本当に納得しているのか?」

ユーゴ「世の中には似たような奴が3人から5人か6人は居るって言うしな」

権現坂「しかし似ている」

ユーゴ「遊矢にユートだな。似てんだな俺に」

権現坂「遊矢」

ユーゴ「遊矢じゃねえ!ユーゴだ!」

刃「おい!」

ユーゴ「んだよ竹刀!」

刃「同じネタばっか繰り返してる奴はつまらねえんだよ!」

ユーゴ「何だと!」

刃「てめえは面白いと思っても見てる側からすりゃつまらねえしスベってんだよ!」

ユーゴ「うるせえ!」

刃「例えば面白いと思えば集まってくるだろ?面白いからな」

ユーゴ「おう」

刃「逆につまらねえ奴ってのは誰も見向きしねえんだよ」

ユーゴ「何で?」

刃「つまらねえからだろ。虚しいもんだぜ?毎度毎度スベってると」

ユーゴ「そんなもんか?まあ何だっていいか」

ユーゴ「さて帰り方がわからねえぞ」

権現坂「お前は何使いだ」

ユーゴ「俺か?シンクロだ」

権現坂「シンクロ!?」

ユーゴ「驚くなよ」

刃「こいつがシンクロか」

権現坂「確かに白っぽさがシンクロの象徴だが」

ユーゴ「うるせえよ」

柚子「何やってるの?」

ユーゴ「リン!お前も来ちまったのか!?」

柚子「ゆ、遊矢!?」

ユーゴ「だからユーゴ!何でリンまで間違えるんだ」

柚子「リン?」

ユーゴ「リンだろ?違うのか?」

遊矢「おーい待ってくれよ!」

ブンッ

権現坂「消えた!?」

刃「何だったんだ・・・」

権現坂「わからぬ」

刃「あー真澄とね」

柚子「うん」

権現坂「何だったんだ今の男は」

ユート「そっくりだった」

遊矢「何が?」

ユート「さっきの彼」

遊矢「確かに似」

ブンッ

ユーゴ「まーたか」

ブンッ

刃「消えちまった!」

ブンッ

ユーゴ「ど、どうなって」

ブンッ

権現坂「奴が現れるたびに柚子のブレスレットが光る・・・もしや!」

柚子「どうしたの?」

権現坂「そのブレスレットを外せ!」

柚子「どうして!?」

権現坂「いいから早くするんだ!このままでは白い遊矢が眼を回してひっくり返るぞ!!」

ユーゴ「遊矢に柚子に権現坂だな」

刃「」

ユーゴ「うおっ!?死んでるのか」

柚子「あなたが踏んでるのよ」

ユーゴ「わ、悪いな」

遊矢「・・・」

ユーゴ「そっくりだな。隣の悪霊も」

ユート「俺が見るのか?」

ユーゴ「無修正のマンコみたいにビラビラが見えるって感じだぜ」

遊矢「女の子が居るんだぞ」

ユーゴ「は?何か関係あんのか?」

遊矢「ある!」

ユーゴ「あるのか?」

遊矢「あるだろ」

ユーゴ「あ!お前リンに気があんだな!」

遊矢「ち、違う!」

ユート「やめるんだ。2人揃って・・・だが君のイケイケな感じがとても羨ましい」

ユーゴ「だろ?よく言われんだよ」

遊矢「こいつ・・・」

ユーゴ「もうリンでも柚子でもどっちでもいいよな!」

柚子「良くない」

遊矢「・・・」

権現坂「落ち着け遊矢」

遊矢「だ、大丈夫」

ユート「今の君は腸が煮えくり返るって状態になってるぞ」

遊矢「う、うるさい」

ユート「内心では柚子に好意を持っている。違うか?」

遊矢「無視無視」

ユート「そうやって」

柚子「ユーゴはシンクロを使うのね」

ユーゴ「おう!」

遊矢「シンクロぐらい俺だって使える・・・使えるよな!?」

ユート「と言われてもな」

遊矢「絶対に使える・・・絶対に!」

柚子「ちょっと、やめなさいって!!」

ユーゴ「いってえ!ハリセンで叩くか!?驚きだぜ!」

ユート「ゆ、遊矢の怒りの炎か!?全身が熱いぞ!」

遊矢「ユーゴ!!!」

遊矢「レベル4となったオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンにレベル3の貴竜の魔術師をチューニング!」

貴竜の魔術師「ヒャーハッハッハ!!!」

ユーゴ「鬼柳!?」

遊矢「シンクロ召喚!レベル7!オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン!!」

権現坂「こ、これは!?」

ユーゴ「使えんのか?シンクロ召喚」

遊矢「尻触るなよ」

ユーゴ「ちょっと待てって!何で怒ってんだ!?」

遊矢「触っただろ!」

ユーゴ「ほ、ほら触らせてやるから落ち着けって」

遊矢「何でお前の尻を触らなきゃダメなんだ!!」

ユーゴ「キレんなよ!」

遊矢「誰だって・・・あれだろ!」

ユーゴ「あれ?何だあれって?」

遊矢「だから・・・」

柚子「遊矢!少し落ち着いて!!」

遊矢「だってユーゴの奴が」

柚子「私は平気だから、落ち着いて」

ユート「こう背中がムズムズする感じが酷く辛い。アストラルのせめてもの救いが遊馬が男好きの硬派で良かった事ぐらいだ」

ユーゴ「怒る事ねえよな」

権現坂「今のは怒りたくなる」

沢渡「榊遊矢!」

遊矢「沢渡」

沢渡「今度はシンクロ使ったな!俺の時はエクシーズもシンクロも使わなかったくせによ!」

遊矢「今は関係無いだろ」

沢渡「何で怒ってんだ?」

権現坂「三角関係」

沢渡「お、おう」

ユーゴ「帰りてえな。でも帰り方が不明じゃあな・・・」

ユート「・・・」

ユーゴ「何だ黒いの?」

ユート「いや別に」

権現坂「さっきから何も無い空間で何を話しているんだ」

ユーゴ「黒いのが居る」

権現坂「?」

沢渡「俺の勘だが融合もやるぜ」

遊矢「・・・」

沢渡「シカトかよ!」

ユーゴ「さっきの鬼柳の笑い声は何だったんだろな・・・」

ブンッ

沢渡「き、消えちまった」

遊矢「ユーゴとは仲良くなれそうにない」

ユート「彼だって」

遊矢「普通尻触るか!?」

ユート「・・・」

遊矢「それを俺ですら触った事の無い・・・クソ」

ユート「触りたいのか?」

遊矢「べ、別に」

ユート「君の妄想では柚子の胸から」

遊矢「人の妄想見るなよ・・・何で見ちゃうかな」

ユート「すまない・・・」

沢渡「しかし驚いたぜ。似すぎだろ」

権現坂「うむ」

沢渡「ありゃ双子だ」

権現坂「そんなわけが無い」

沢渡「俺の意見を何でも否定から入るのマジでやめろ!」

権現坂「こいつは本当にうるさい男だな」

真澄「遅い・・・」

ファラオ「・・・」

真澄「猫?にしては太ってるわね」

ファラオ「ニャ」

セレナ「勝手に行ってはダメだぞ!」

真澄「遅い!何をやってたの!?」

セレナ「何の話だ」

真澄「あなたが私を呼んだのでしょ!」

セレナ「?」

素良「弟子のデュエルを見ようと思ったら、久しぶりだねセレナ」

セレナ「素良?素良なのか!?」

素良「うん!」

セレナ「元気そうで良かった」

素良「十代は?十代は居るの?」

セレナ「あんな奴は知らん!」

素良「また喧嘩したんだね」

セレナ「そんなの関係無いだろ!」

素良「わかったわかった。ついて来なよ」

真澄「な、何なの」

素良「おーい!」

遊矢「どうした素良?」

沢渡「お、おい」

権現坂「これは・・・」

セレナ「私がもう1人居る!?どういう事だ!」

素良「柚子だよ」

真澄「説明しなさい。何のよこれ!」

沢渡「双子ばっかだな」

権現坂「だから違うと」

素良「家出したんだって」

柚子「家出?」

素良「十代と喧嘩したんだよね?セレナって昔から十代に噛み付いてたから」

セレナ「お前には関係の無い話だ」

素良「僕だって少しは十代や君と一緒に旅してたんだから」

遊矢「前から気になってたけど素良も」

素良「他の次元から来たんだよ」

柚子「やっぱり・・・」

遊矢「十代って素良がよく言うヒーローだよな?」

素良「うん!僕たちアカデミア生を地獄の底から助け出してくれたんだ!」

セレナ「よろしく頼む」

遊矢「こちらこそ」

素良「十代は元気?」

セレナ「あいつは絶対に来んぞ!」

素良「本当かな?」

セレナ「くっ」

柚子「どういう人なの?」

素良「僕達には優しかった。でも怒ると鬼のように怖い」

遊矢「融合次元って言ってたよな?」

権現坂「だったらさっきのユーゴは確実に」

沢渡「シンクロ次元」

権現坂「となるのか」

遊矢「じゃあ融合次元にも」

素良「遊矢に似た人が居たよね?」

セレナ「ユーリだ。何故か十代の命ばかり狙っている変質者」

遊矢「へ、変質者・・・」

セレナ「薄気味悪い奴でな。爬虫類のような眼をしている」

遊矢「絶対に会いたくないな」

ユート「きっと陰湿で外道のような奴だ」

やっぱ成長した龍可かな

ユーゴ「この一瞬で俺は何回往復してんだか・・・遊星居るか?」

遊星「こうすればいいんじゃないかと俺は思うが」

ジャック「しかしだな」

ユーゴ「何やってんだ?」

遊星「隣のクラスのレイン恵という子の下着の色を聞こうと思ってな」

ユーゴ「そりゃ楽しみだ・・・じゃねえ!そうじゃねえ!!」

シンジ「何だお前!?」

ユーゴ「さっきから次元移動か何か知らねえんだけどよ。また俺に似た奴に出会ったぞ、リンも居た」

クロウ「授業中に寝てたんだろ?お前なぁ」

ユーゴ「寝てねえよ!こっちも驚きだ馬鹿野郎!!」

遊星「多次元か」

ユーゴ「遊星は信じられるのか?」

遊星「何となくだがな」

ユーゴ「さすが遊星だぜ」

遊星「それよりも作戦会議だ」

ユーゴ「おう!でもよ普通に聞けばいいんじゃね?らしくねえぞ遊星」

遊星「何故かわからないが手強い感じがするんだ」

ユーゴ「おいおい、そんなにか?」

遊星「だったら見に行くか」

ユーゴ「何っつうか聞きにくそうな感じだな」

遊星「そうなんだ」

ジャック「こうなれば道具を使えばいい」

クロウ「スケスケ眼鏡とかねえのか?」

シンジ「あるわけ」

遊星「・・・」ゴソゴソ

ユーゴ「まさか」

遊星「あるぞ」

ジャック「ならばそれを使え!」

遊星「何でも楽をしようとするな!」

ジャック「・・・」

クロウ「マーサも言ってたろ?楽をする事は自分のためにならねえって」

シンジ「言ってみりゃ試練だな」

遊星「そう試練だ」

ユーゴ「よ、よし!ジャンケンで負けた奴が聞きに行こうぜ」

シンジ「いいぜ!」

クロウ「ジャンケン!」

遊星「ポン」

ジャック「・・・俺か?」

遊星「行くんだジャック」

ジャック「何で興味の無い俺が聞きに行く事になるんだ」

遊星「さっきの話の続きだが」

ユーゴ「何だ?」

遊星「ブルーアイズの所在がわかったぞ」

ユーゴ「それ早く言えよ!何処だ!?」

遊星「何でも打ち合わせ中に・・・何処だったシンジ」

シンジ「ブルーアイズマウンテンの豆工場」

遊星「にあるそうだ」

ユーゴ「そこって確か半年前にジャックが襲撃して大量のコーヒー豆をかっぱらった」

シンジ「トップスの連中しか飲めねえコーヒーだぜ」

ユーゴ「早速行こうぜ!」

遊星「授業は」

ユーゴ「サボりゃいいんだよ!ほら早くしろって!!」

遊星「放課後にしよう」

ユーゴ「何でだよ!」

遊星「俺達は学生だぞ」

ジャック「お前の下着の色を教えろ!それと経験人数もだ」

恵「白で0」

クロウ「フヒャヒャヒャヒャ!!!」

シンジ「マジで言っちまったよ!」

ユーゴ「しかしよ、あんもんかな?だってコーヒー豆だろ?」

遊星「ブルーアイズマウンテンと名乗るからにはあるはずだ」

ユーゴ「まあ遊星の言ってる事と勘って当たるもんな」

クロウ「ジロジロみやがってよ」

シンジ「そんなにコモンズが珍しいってのか!」

ジャック「大恥をかいたぞ!」

ユーゴ「おっちゃんも見張ってやがるし」

牛尾「何処行くんだ!」

遊星「ドラゴン探索」

牛尾「真っ直ぐコモンズの地に帰れねえのか?こいつは長官が」

ユーゴ「おっぱいおっぱい!」

牛尾「無視してんじゃ」

遊星「ホ・・・牛尾」

牛尾「な、何だ」

遊星「ブルーアイズマウンテンの豆工場はこっち方面だったな」

ジャック「そうだと俺は言っているだろ」

牛尾「何するんだ」

遊星「治安維持局所属の力を見せてくれ」

牛尾「は?」

「ば、爆弾!?この工場に」

牛尾「って脅迫が届いてな、あくまで捜査だ」

「そちらの5人は」

遊星「スコッチ」

ジャック「ジーパン」

クロウ「マカロニ」

シンジ「ロッキー」

ユーゴ「ボン」

牛尾「うちの精鋭部隊だ」

「は、はあ」

遊星「工場長か?」

「ええ」

遊星「何故ブルーアイズマウンテンなんだ?何処で仕入れている」

「・・・」

遊星「ここに居る男によく似た奴が半年前にブルーアイズマウンテンの豆を強奪したようだが」

「確かに似てますね」

ジャック「俺はブルーアイズマウンテンを飲んだ瞬間、爆発的な力を手にした・・・気がする」

遊星「その秘密を教えてくれないか」

「・・・」

「こ、これです」

遊星「見ろユーゴ」

ユーゴ「こ、こいつは!ドラゴンのカードだ!!」

シンジ「貰うぞ」

「いやダメですよ。それを浸さないとブルーアイズマウンテンじゃ」

シンジ「あ?人様が飲むコーヒー豆にこんなもん浸してんのか!異物混入だぞ!」

クロウ「代わりに何か浸しとけよ。なあおっちゃん」

「・・・」

牛尾「こりゃ異物混入だな」

「わ、わかりましたよ!」

ユーゴ「やったぜ!」

遊星「良かったなユーゴ」

「代わりに別のカードにしておくか」

ユーゴ「でも手に入れたってな・・・」

遊星「お前の似た奴は暴走するんだったな」

ユーゴ「って遊馬達が」

遊星「だったらそいつをデッキに入れておけば次元移動を乱発しなくて済むかもしれんぞ」

ユーゴ「本当にか?」

遊星「ドラゴンとドラゴンの力が反発し合うかもしれないな」

質問しといてあれだけど誰も見てなくないか?

明らかに何かあれって感じがする

遊星「帰るぞ牛尾」

牛尾「お、おい!」

クロウ「青眼の白龍?レベルは高いし効果もねえし」

シンジ「使えるよな遊星」

遊星「使える・・・はずだ」

ジャック「お前にしても消極的だな」

遊星「これは何というか」

ユーゴ「安心しろよ!俺が使いこなしてやるよ」

クロウ「あの明日香型ダッチワイフだろ?これって」

ユーゴ「おう」

シンジ「・・・」

ジャック「レベル8か」

遊星「・・・」

ユーゴ「な、何だよ」

ジャック「それも効果無しで上級モンスター・・・更に」

ユーゴ「うるせえな!文句あんのか!?」

ジャック「・・・」

ユーゴ「いいんだよ!」

遊星「どんなカードにも使い方次第で代わるものだ。このモンスターだって」

>>138
好き放題やると誰も見なくなるパターンってやつだね

設定リセットしてもこれだから逆に1人で楽しんで黙々と書き続けるよ

数日後

セレナ「スタンダードに来て数日か・・・」

素良「十代は来ないよ」

セレナ「!?」

素良「だって次元移動ができるデュエルディスクを所持してるのって僕らぐらいでしょ?十代のは十代専用だったしね」

セレナ「別に私は」

沢渡「これだけか?集まり悪りいな」

黒咲「・・・」

素良「じゃあね」

遊矢「帰るのか?」

素良「だって第三者だし」

柚子「遠慮しなくていいのよ?」

素良「でもなぁ」

黒咲「・・・」

素良「何か」

沢渡「・・・」

素良「変な病気になりそう」

黒咲「どういう意味だ」

沢渡「このガキ・・・」

黒咲「セレナだったな」

セレナ「ああ」

ファラオ「・・・」

月影「猫・・・だな」

セレナ「こいつを一目で猫とわかるのか!?」

月影「ああ」

セレナ「良かったな。タヌキ扱いされなくて」

ファラオ「・・・」

柚子「何て名前なの?」

セレナ「ファラオだ!」

沢渡「ファラオ?アホっぽい名前だ」

セレナ「こいつは私の友達だぞ!失礼な言い方をするな!」

沢渡「ど、怒鳴るなよ。LDSの三馬鹿は?」

権現坂「お前もLDSだろ」

遊矢「塾だろ?沢渡は」

沢渡「おいおい!俺を誰だと思ってるんだ?俺は」

柚子「ところで」

沢渡「無視すんじゃねえよ!」

黒咲「・・・」

ファラオ「シッ!」

セレナ「どうした?」

ファラオ「ニャ」

セレナ「あいつが怪しいのか?」

デニス「!?」

セレナ「お前を怪しいと言っているぞ」

デニス「いやいや!何で?」

遊矢「デニスは俺の友達なんだ。怪しい事はないよ」

セレナ「しかしな」

ファラオ「ニャ」

セレナ「やっぱり危険だと言っているぞ!」

沢渡「たかが猫の言い分だろ?そんなわけ」

セレナ「こいつは賢いんだ」

沢渡「賢いって言ってもよ」

黒咲「どう思う」

権現坂「何とも言えんがデニスには謎が多すぎるからな」

黒咲「だが小物だ。大した事はない」

権現坂「もしセレナの猫の言う通りだったら」

黒咲「叩き潰すのみ」

ユート「チェンジ」

遊矢「う、うん」

ユート「・・・」

柚子「えーっと・・・」

ユート「ユートだ」

黒咲「ユート!」

ユート「彼女の言う通りかもしれない」

沢渡「もう何が出てきても驚かねえぞ、今年は何か妙な事ばっか起こりそうな1年って事なんだろな」

ユート「瑠璃を襲った犯人の特徴は」

黒咲「ウンコのような髪色に焼きそばのような髪型」

ユート「彼は」

黒咲「合致している・・・貴様!」

権現坂「やめるんだ黒咲」

柚子「そうよ、デニスって小心者だから何もできないわよ」

沢渡「こいつ転校早々に不良にカモられたからな」

ユート「ファラオは」

ファラオ「ニャ」

セレナ「フナムシ以下だと言っているぞ」

黒咲「フナムシ以下?猫に馬鹿にされるような奴が瑠璃を襲えるわけないか」

デニス「・・・」

ユート「また会おう隼」

遊矢「・・・」

黒咲「便利だな。そろそろユートを解放しろ」

遊矢「いや俺に言われても」

デニス「よろしくねセレナ!」

ファラオ「シャアアアアアアアアアア」

デニス「ひぇ・・・」

セレナ「そんなに威嚇してはダメだぞ。まだ悪さをしていない」

ファラオ「・・・」

権現坂「そういえばリーダーは誰になるんだ」

沢渡「俺!」

黒咲「こいつでいい」

沢渡「ちょっと待て!」

遊矢「お、俺!?」

黒咲「お前の中にはユートが居る。幼少期より遊馬にデュエルの基礎を教えたユートが」

ユート「と言っても俺の言ってる事よりアストラルの教え方の方が上手だった」

黒咲「そして榊遊矢!お前はカイトの顔面に一撃を決め負けを認めさせた!」

遊矢「それだけで?たった一撃だけで俺が」

黒咲「カイトに一撃を決める事ができる奴など簡単にはできん事だ。やれるとしたら収監されている凌牙ぐらいだな」

遊矢「リーダーか・・・」

権現坂「大変だぞリーダーは」

黒咲「ユートが解放されれば関係は無いが」

遊矢「だってさユート」

ユート「・・・」

遊矢「ユート?」

ユート「チェンジ」

遊矢「・・・」

沢渡「またか!?」

ユート「恐ろしい」

黒咲「何が恐ろしいんだ?」

ユート「柚子と権現坂は遊矢とは古くからの付き合いだったな」

権現坂「そうだが」

柚子「どうかしたの?」

ユート「遊矢の闇は深い」

権現坂「闇?」

ユート「徐々に闇が近寄って来ている気がしてならない」

柚子「少しストレス溜やすいからね」

ユート「・・・」

遊矢「俺の闇か」

黒咲「ユート」

ユート「チ」

遊矢「同じネタを続けるなよ。つまらないんだから」

ユート「・・・」

セレナ「面白い奴らと出会えて良かったな」

ファラオ「・・・」

セレナ「帰らないぞ。私は絶対に帰らないからな!」

ファラオ「・・・」

セレナ「それでいいんだ。大体あいつは放任主義なのだから」

ファラオ「ニャ」

セレナ「そうだぞファラオ」

遊矢「じゃあ今日は解散しようか!」

沢渡「ちょっと待て!何で解散するんだ!?」

遊矢「ユートが柚子から融合を学べって言ってる」

沢渡「こんなので平気か?大丈夫なのか?」

黒咲「・・・」

権現坂「セレナは何処に住んでいるんだ?」

セレナ「今日は野宿をして明日決める」

権現坂「うーむ逞しい」

融合次元

カイザー「十代が助け出した身寄りの無い子供達は」

レイ「うん」

カイザー「十代もレイが孤児院を経営していて良かった感謝しているぞ」

レイ「十代が!?」

カイザー「その十代もセレナが忽然と姿を消して落ち込んでいる」

レイ「十代・・・昔は十代や亮の事を追っかけ回して居たよね」

カイザー「懐かしい・・・俺から十代へか」

「レイ先生ー!」

レイ「うん!それじゃあ」

カイザー「ああ」

万丈目「あいつ一瞬だが俺に惚れていた事もあったぞ!」

三沢「別に言わなくてもいいだろ今」

カイザー「男臭かったアカデミア生活の中で数少ない女子との関わりだったのだろ?良かったじゃないか」

三沢「おーい十代!」

カイザー「しかしレイも俺達よりも若いのに孤児院とは」

万丈目「いい加減にカイザーも働け!いつまで求道者で居るつもりだ!」

カイザー「大丈夫か十代?」

十代「まあな・・・」

カイザー「素良だって独り立ちしただろ?セレナも」

十代「そうだけど、荷物だってそのまんまだぜ?」

三沢「あの子は複雑な子だからな」

万丈目「情けない。いい事だろ?お前もセレナを引き取ってから丸くなったぞ」

十代「別にいいじゃねえか」

万丈目「いいか十代!お前は」

三沢「プロデュエリストが店の中で怒声を上げていいのか?」

万丈目「やかましい!」

カイザー「こいつは何も変わらんな」

三沢「万丈目ですから」

十代「あのな万丈目!お前だって一緒に暮らせばセレナがどれだけ大事な存在が大きいからわかるぞ」

万丈目「わかりたくも無いわ!」

十代「万丈目・・・」

ガラガラッ

三沢「げっ」

ユーリ「平日の昼間からラーメン屋?ふふふ・・・貧乏人だね」

カイザー「ユーリだぞ十代」

十代「何だお前か」

ユーリ「僕だよ十代」

ユーリ「へえセレナが」

十代「ああ」

ユーリ「それ嫌われたんだよ」

十代「・・・」

ユーリ「だから僕と戦いなよ。今日は君に」

十代「そういう気分じゃねえんだ。どっか行っちまえ」

万丈目「だったら俺とデュエルするか?」

ユーリ「格下に興味は無いよ」

万丈目「格下!?誰が格下だ!」

ユーリ「君だよ」

万丈目「プロに向かって格下・・・ふざけるのも、いい加減に!」

ユーリ「じゃあ僕と戦ってくれたらセレナに会わせてあげるよ」

十代「どういう意味だ」

ユーリ「プロフェッサーの支配下に置かれたアカデミア生の持っているデュエルディスクは次元移動装置が内蔵されている」

三沢「次元移動したのか?」

ユーリ「あの子って単純だから家出もダイナミックそうだしね」

十代「次元移動か」

カイザー「・・・」

十代「次元移動・・・」

十代「やってやるよユーリ」

ユーリ「そうだよ。そう来なくっちゃ」

カイザー「やめろ十代」

十代「止めるなカイザー」

カイザー「お前は過保護すぎる。次元移動と言うがエクシーズ、シンクロ、スタンダードその他色々とあるのだぞ」

十代「・・・」

カイザー「連れ戻したとしてもセレナの成長になるのか?」

十代「でも危ねえとこだったら」

カイザー「少なくともエクシーズは安心できる場所だ」

万丈目「知っているのか?」

カイザー「3年前のプロフェッサー騒動時に俺は連中のデュエルディスクを奪いエクシーズ次元へ飛んだ」

三沢「どうでした!?」

カイザー「俺はそこで六十郎という老師の元でエクシーズ召喚を学んだ」

万丈目「それは初耳だぞカイザー!」

カイザー「滅多やたらに話す事ではないだろう」

ユーリ「ほら来なよ十代!さあ!」

十代「・・・やめだ」

ユーリ「辞める!?やる気満々だったじゃないか!」

十代「確かにカイザーの言う通りだぜ。こんなの相手にしてる場合じゃねえや」

ユーリ「十代・・・!」

十代「フレイム・ウィングマンを召喚!」

カイザー「何をする気だ」

十代「撃つよ。でっかい花火だ!」

三沢「は、花火」

万丈目「とうとう頭がおかしくなってしまったか」

十代「行けフレイム・ウィングマン!何処かの次元に居るセレナの無事を祈ってでっかい花火を打ち上げてやれ!」

フレイム・ウィングマン「任せろ!」

十代「絶対に無事で帰って来いよ。待ってるからな俺!」

ユーリ「・・・」

カイザー「いいのか?」

ユーリ「興醒めさ」

三沢「あいつも変わり者ですねカイザー」

カイザー「ああ」

十代「エクシーズにシンクロか」

三沢「興味あるのか?」

十代「俺は融合一筋だぜ!」

万丈目「何が融合一筋だ。大体な!どうしてここが融合次元と呼ばれているんだ!?これではまるで」

三沢「お前だって融合を使うだろ」

万丈目「う、うるさい」

遊矢「あちちちちち!!!」

柚子「何なの!?」

遊矢「空からいきなり・・・」

ユート「遊矢!エクストラデッキが輝いているぞ」

遊矢「こ、これは」

ユート「オッドアイズの融合形態だ」

遊矢「オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン・・・」

ユート「さっきの火の玉の衝撃が君の中の力を目覚めさせたのだろう」

遊矢「熱いな・・・」

柚子「背中が焦げてるわ」

ユート「エクシーズ、シンクロ、融合・・・残りの特殊召喚と言えば」

遊矢「儀式?あれはいいよ」

ユート「いいのか?」

遊矢「何か面倒くさそうだし」

ユート「確かに面倒と言えば面倒だが」

遊矢「だから遠慮しとく」

ユート「・・・」

遊矢「しかし何だったんだろな。今の火の玉」

ユート「・・・」

ユーリ「十代・・・遊城十代」

ユーリ「あいつは僕を唯一倒した男・・・この僕が挑んで何度だって負けた」

ポンポン

ユーリ「ボールか」

レイ「ごめんなさい!それ」

ユーリ「これの事?」

レイ「うん!」

ユーリ「返してって?」

レイ「そうだけど、変な服着てるのね。この子」

ユーリ「嫌だね」

レイ「嫌?嫌ってどういう」

ユーリ「僕の手元に届いた時点でこれは僕のボールなんだよね」

レイ「意味がわからない」

ユーリ「だったら分かるように説明してあげるよ!ほらぁ!!!」

バァンッ

レイ「ああっ!」

ユーリ「割れちゃったね、惨めな最後だ」

バシッ

ユーリ「・・・痛いなぁ、ビンタするかな普通・・・」

レイ「物を粗末にしてはダメ!」

ユーリ「どうして?」

レイ「どうしてって、あのね」

ユーリ「それは君が貧乏だからじゃないかな?たかがボール一つぐらいで」

レイ「君はいくつ?」

ユーリ「14だけど」

レイ「どういう育ち方したら、そうなるの!」

ユーリ「文句なら僕を生んだ人にでもいいなよ」

レイ「僕は大勢の子供を引き取ってる。殆どがプロフェッサーとかいう悪党に無理矢理戦士として育成されていた子供ばかりだよ」

ユーリ「プロフェッサー・・・へえ君って十代の知り合いかな?」

レイ「君も十代の事を」

ユーリ「唯一無二のライバルさ」

レイ「変な子」

ユーリ「君ほどじゃないよ」

レイ「ちょっと!ボール!」

ユーリ「そんなの買えばいいじゃないか、君の名前は」

レイ「早乙女レイだけど」

ユーリ「僕はユーリ・・・詳しい事は十代に聞いてよ」

レイ「変な子・・・しかもムカつく」

十代「あれ?ユーリは」

三沢「帰ったぞ」

十代「帰ったのか、どうでもいいけど」

カイザー「そろそろ本題に入るか」

万丈目「本題?孤児院を視察してラーメン食う事じゃなかったのか」

カイザー「いい歳した大人が何を悲しくて平日の昼間から集まっていると思っているんだ」

十代「へへへ」

カイザー「これは俺が旅先で見つけた3枚のカードだ」

十代「ティマイオスの眼」

万丈目「クリティウスの牙」

三沢「ヘルモスの爪」

カイザー「それぞれプロフェッサーが設立したアカデミアの東南アジア支部、ヨーロッパ支部、中近東支部の跡地で拾ったカードだ」

十代「あのハゲ何か色々とやってんだな」

万丈目「そんな危険なカードを俺達に!?」

カイザー「お前達ならできるはずだ。アカデミア本校の卒業生の中で特筆した三人組だったからな」

三沢「俺は中退しましたよ」

カイザー「・・・」

三沢「中退ですよカイザー」

カイザー「わかったわかった」

三沢「だから俺は十代と万丈目の卒業デュエルを見れなかった・・・見れなかったぞ」

十代「い、いいじゃねえか?」

万丈目「いつまでもウダウダと」

三沢「だがな!俺にはタニヤが居るんだぞ!!」

カイザー「十代と万丈目は男同士で何かと一緒に居たからな」

十代「そういや」

万丈目「そうだったな」

カイザー「彼女でも作れ」

万丈目「カイザー!あんただって」

カイザー「フッ」

十代「ま、まさか」

カイザー「居るぞ」

三沢「嘘でしょ!?硬派一筋で生きて来たカイザーが!」

十代「誰だ?言ってくれよ!」

万丈目「カイザー!」

三沢「教えてください!」

カイザー「・・・いつか教えるよ」

十代「ケチ」

カイザー「そんな事で僻むな十代」

数日後

遊矢「儀式カード?ユートのデッキだよな」

ユート「六十郎さんから貰ったレッドアイズをデッキに入れていたら、あれよあれよとレッドアイズ関係のカードが増えた」

遊矢「そういうのってあるんだな」

ブンッ

ユーゴ「うおっ!?またか!」

遊矢「ユーゴ」

ユーゴ「何だ遊矢か」

遊矢「柚子は居ないぞ」

ユーゴ「あのなぁ!」

ユート「チェンジ」

ユーゴ「ほ、本当に便利っていうか」

ユート「君は次元移動が好きなのか?どうやって」

ユーゴ「文句ならクリアウィングに言えよ」

ユート「・・・」

ユーゴ「クリアウィング!帰るぞ」

ユート「・・・」

ユーゴ「シカトかよ!」

ユート「・・・」

柚子「それで遊矢ったら儀式は学ばないって」

カイト「そうか」

柚子「今日はどういう用件?」

カイト「様子を」

アユ「変な髪型」

タツヤ「どうやってセットしてるの?」

カイト「地毛だ」

柚子「それが自然なのね」

零羅「・・・」

カイト「その子は」

柚子「この子は零羅くんって言って遊矢が連れて来たのよ」

カイト「零羅?まさか零児の」

零羅「お、弟」

カイト「複雑な家庭なんだな。奴の家も」

柚子「あまり関わりは無いけどね。ランサーズのオーナーなのに」

カイト「あいつは人付き合いの苦手そうなタイプだ。俺にはわかる」

柚子「・・・」

カイト「片親なのか?お前」

柚子「お母さん居ないのよ。だから昔からお父さんと二人暮らしなの」

カイト「そうか・・・」

柚子「カイトさんの両親は」

カイト「俺も片親だ。親父と弟とその他オボット多数と暮らしている」

柚子「へえ」

カイト「榊遊勝とかいう奴はどういう人間だったんだ」

柚子「いい人だった。今は行方不明だけど」

カイト「・・・」

柚子「その事から遊矢って昔から虐められてて友達も少なくて」

カイト「あいつは恨んでいるか」

柚子「お父さんを?」

カイト「ああ」

柚子「・・・それでも遊矢はお父さんの事を尊敬してるし好きよ。絶対に!」

カイト「・・・」

アユ「プロファイリング終了?」

カイト「いい奴だ。俺が見込んだだけの事がある」

タツヤ「それだけで!?」

カイト「俺も遊矢と柚子と同じような境遇だから何となく理解ができる」

フトシ「痺れるゥ~!」

カイト「唯一の違いは俺には遊矢のように柚子が居ないぐらいだ。お前、あいつに惚れてるだろ」

柚子「え!?」

カイト「それも見ていればわかる」

柚子「そ、そんなにバレバレ?」

アユ「バレバレだよ」

タツヤ「権現坂が気を使ってる感じが痛々しいよ」

アユ「カイトお兄ちゃんは彼女とか」

カイト「いらん」

タツヤ「硬派だよね。硬派だよ」

柚子「ユートと瑠璃って子も?」

カイト「あいつらも奥手だからな。ひっそりと見守ってる」

アユ「手助けしてあげればいいのに」

カイト「こういうのは当人同士の問題だ。小鳥さえ邪魔しなければくっ付いている」

タツヤ「小鳥?」

カイト「エクシーズ次元の非デュエリストの中でもトップクラスの女だ」

アユ「デュエリストじゃないのに!?」

カイト「フライパンで数多の敵をなぎ倒してきた」

タツヤ「どうして邪魔するの?」

カイト「遊馬に相手にされない鬱憤をユートらで晴らしているんだろ。あいつは嫉妬深い」

柚子「・・・」

カイト「苦労した奴から先に報われるものだ。お前達はきっと報われるはずだ」

柚子「・・・」

カイト「邪魔したな」

柚子「帰っちゃうの?」

カイト「遊矢によろしく言っておけ」

零羅「・・・」

カイト「兄さんは好きか?」

零羅「う、うん」

カイト「いい弟だな」

零羅「・・・」

カイト「一つ聞き忘れていたが遊矢に変わった様子はないか?」

柚子「別に・・・何か着々とシンクロや融合を覚えてるわ」

カイト「そうか」

柚子「それとユーゴって子が頻繁に出現する。遊矢似のね」

カイト「・・・」

柚子「何かあるの?」

カイト「いや何でも無い」

アユ「またね!」

タツヤ「いつでも遊びに来てよ!」

フトシ「痺れるゥ~!」

カイト「ちょうどハルトと同い年ぐらいか、次に会う時はハルトを連れて来るか」

カイト「・・・」

ジンロン「カイトよ」

カイト「ジンロンか」

ジンロン「あの少年の内なる闇の力が蘇ろうとしておるぞ」

カイト「やはり俺と対峙した時に感じた力は悪しき力のようだな」

ジンロン「左様」

カイト「・・・」

ジンロン「ドラゴン使いとドラゴン使いは引き合う・・・このまま行けば」

カイト「2体のギャラクシーアイズとルーオンの力なら救えるかもな」

ジンロン「何じゃと!?そのような事をすれば」

カイト「俺は死ぬ」

ジンロン「・・・」

カイト「遊矢が死ねば柚子は悲しむだろう。そして暴走しても悲しむ」

ジンロン「短い付き合いの者に己が命を」

カイト「付き合いの長さじゃない。何となくだが俺は奴らが好きになって来た」

ジンロン「偏屈なお前さんがか?」

カイト「偏屈な俺とて命を賭ける時がある。遊矢の力はエクシーズ次元にも及ぼすはずだ・・・逃亡したドン・サウザンドすらも超える程の」

ジンロン「・・・」

カイト「だから俺が人柱にでもなってやる。あの子供達や遊馬そしてハルトの未来を守れるなら俺は本望だ」

ユーゴ「帰れねえぞ!どうなってんだ!?」

ユート「そんな事を言われてもだな」

ユーゴ「あ!六十郎の爺ちゃんから聞いたよな?レッドアイズとブルーアイズの事」

ユート「ああ」

ユーゴ「おっぱい伝説?」

ユート「そうだ」

ユーゴ「質量を持った・・・何だっけ?そもそも質量って何だよ」

ユート「君は何を考えて居るんだ」

ユーゴ「教えてやろうか?」

ユート「ああ」

ユーゴ「こいつら実体化させて揉むんだよ!」

ユート「君って男は」

ユーゴ「へへへ」

ユート「・・・」

ユーゴ「おーい!元気か遊矢!俺は」

ユート「眠ってる」

ユーゴ「寝てんのか?仕方ねえ奴だな」

ユート「・・・本気なのか?」

ブンッ

ユート「こういう肝心な時に消えてしまうか・・・せっかちというか」

ユート「起きてくれ遊矢」

遊矢「・・・」

ユート「妙だな?眠りっぱなしだぞ」

黒咲「ユート」

ユート「隼!それに」

シャーク「・・・」

ユート「凌牙!?出所したのか!」

シャーク「榊遊矢ってのは何処のどいつだ」

ユート「俺だ」

シャーク「ボケてんのか?お前はユートじゃねえか」

黒咲「また入れ替わったのか?」

ユート「眠りっぱなし何だ。それよりも凌牙は何で」

権現坂「挨拶回りだそうだ」

シャーク「俺と遊馬がドン・サウザンドを逃がしたような感じだからな。筋は通さねえと」

沢渡「おいタコ頭」

シャーク「あ?誰に向かって口聞いてんだ!」

沢渡「人の事を蹴っ飛ばしやがって!」

シャーク「てめえがムカつく顔してっからだよ」

黒咲「ここで何を」

ユート「ここは儀式召喚が主体な場所でな。習いに来た」

ユーゴ「いてて!尻に何か刺さった!!」

遊星「俺の髪だ」

ユーゴ「んだよ遊星か?あらら隣に居るのは」

ツァン「・・・」

ユーゴ「おっぱいの姉ちゃん」

遊星「デートだ」

ツァン「違う!」

遊星「違うそうだ」

ユーゴ「もう少しズレてれば揉めたよな」

遊星「ラッキースケベを期待しているのか」

ユーゴ「男なら誰だってあるじゃねえか?」

遊星「ラッキースケベではないがクロウの尻やシンジの股間に顔面ダイブならした事がある」

ユーゴ「やっぱりか?俺も何度も」

ツァン「せっかくの休みだってのに何で僕を呼び出してるのさ!しかもコモンズの人って何か下品だし」

ユーゴ「バカ!遊星は上品じゃねえか」

ツァン「1番酷いんだけど」

遊星「あれを見ろ。ジャックがデートしているんだ」

ユーゴ「何!?感想はどうだ遊星」

遊星「眼鏡を外せば美人になるを地で行ってる感じがしてならない」

ミエル「見える見える・・・」

ユート「何で占いなんかを」

黒咲「知らん」

シャーク「遊矢ってのはエクシーズとか融合なんかを」

権現坂「シンクロもできるぞ。俺も最近習得したばかりでな」

シャーク「てめえは」

沢渡「俺はエクストラ入らずの帝だぜ」

シャーク「何だそりゃ?」

沢渡「おいおい!エクシーズ次元ってのは田舎者か?」

黒咲「何だと!」

シャーク「てめえ!!」

ミエル「あなたの中には何人かの人格が」

ユート「しかも金まで取るなんて・・・一回500円?ぼったくりじゃないか」

ミエル「聞いてる?」

ユート「あ、ああ」

ミエル「そういうわけで自己暗示するから眼をつぶって」

ユート「占いじゃなくてメンタリストなのか?」

ミエル「いいから!」

ユート「あ、ああ」

ユーゴ「どうするよ?」

遊星「石を投げるべきか」

ツァン「ほっときなよ!帰るからね」

遊星「・・・」

ツァン「な、何」

ユーゴ「ククク」

ツァン「このバカ兄弟は何がしたいのよ!」

ユーゴ「ジャック!」

ジャック「ユーゴ・・・それに」

遊星「俺も居る」

ジャック「遊星・・・さらに」

ツァン「・・・」

ジャック「お前もデートか」

遊星「ああ」

ツァン「違うからね」

遊星「俺は不動遊星だ。いつもジャックが世話になっている」

カーリー「あ、どうも・・・その後ろに居る人は?」

遊星「何!?」

ユーゴ「な、何だ!」

ユート「ここは・・・遊矢!起きてくれ」

遊矢「・・・」

ユート「眠ったままか」

真紅眼の黒竜「グロロロロ」

ユート「レッドアイズ!?ここは俺の」

黒咲「何だこいつは」

シャーク「説明しろユート」

ユート「2人揃って、俺の中に」

シャーク「あのチビの眼を見てたら」

黒咲「吸い込まれるようにな」

真紅眼の黒竜「グロロロロ」

ユート「さて、どうす」

シャーク「ガン飛ばしやがってよ」

黒咲「生意気なドラゴンだ」

ユート「レッドアイズだぞ!」

シャーク「関係ねえよ。こっちは神に上等きって喧嘩売ってんだから」

黒咲「恐る事は無い」

ユート「隼!凌牙!」

遊矢「・・・」

青眼の白龍「シャアアアアアアア」

ユーゴ「ブルーアイズじゃねえか!」

ジャック「能天気な奴だな!」

遊星「・・・」

青眼の白龍「シャアアアアアアア」

遊星「どうやら俺達と戦いたいようだ」

ジャック「何だと!?」

ツァン「遊星!何とかしなよ!」

遊星「ちょっと待ってくれ」ゴソゴソ

ユーゴ「小細工はいらねえよ!」

ジャック「ユーゴ!」

青眼の白龍「シャアアアアアアア」

遊星「このきびだんごを食べさせよう」

ジャック「どういう効果だ」

遊星「食べた相手は従順になる」

ユーゴ「いってえ!」

遊星「次に口を開けた時が最後だ」

青眼の白龍「シャアアアアアアア」

遊星「今だ!」

基本的に十代とセレナ以外は人気無いよね
エクシーズとシンクロは下ネタばっかでだだスベりだし

ユート「無茶苦茶だな」

黒咲「よし」

シャーク「見ろよ」

「何て無茶苦茶なコンビなの」

ユート「似てる。ダッチワイフのアキ型そっくりじゃないか」

「これが私の本来の姿よ」

ユート「・・・」

「私はあなたのデッキの中から今憑依している子の心の中を覗いたわ」

ユート「遊矢のか?」

「あの子の闇の力はユートが憑依してから徐々に力をつけている」

ユート「俺が・・・それは一体!」

「ドン・サウザンドは九十九遊馬と神代凌牙との戦いの最中に遊馬の下痢が原因で逃亡を図ったわ」

ユート「ああ」

「ドン・サウザンドはその際にあなたの中に自らの分身を植え付け逃げたのよ。だから」

ユート「俺との同化が遊矢に悪影響を!?」

「元々あった遊矢の闇の力とユートに植え付けられたドン・サウザンドの一部がお互いの力を蓄えさせている。早くしないと」

黒咲「起きろ!いつまで寝ているつもりだ!」

遊矢「・・・」

シャーク「だらしねえ奴だな。本当にカイトを倒した実力者なのかよ」

遊星「これはダッチワイフの明日香型そっくりだ」

「ブルーアイズの化身よ」

遊星「まさにおっぱいの化身だな」

ユーゴ「うおおお!!!」

ツァン「発情してるし」

ジャック「それが俺達に」

「近い将来、この世界に眠る究極の大邪神が復活する」

ジャック「何だと!?」

遊星「何!?」

「だから」

遊星「戦えと言うのか?それは構わないが」

「そう、この世界における希望の6人・・・そのシグナーの痣を持つ者達が」

ユーゴ「そんな名称があったんだな」

遊星「そのようだ」

「それとユーゴ」

ユーゴ「何だ!」

「強くなりなさい。今よりももっと」

ユーゴ「決まってるじゃねえか!俺はジャックや遊星より強くなるんだよ!!」

ジャック「あいつ」

遊星「大きく出たな」

ユート「そんな馬鹿な・・・俺自身が」

ブラック・ミスト「ククク」

ユート「お前・・・No.96!?」

ブラック・ミスト「機は熟した・・・ドン・サウザンドがスタンダードに降臨する!!」

沢渡「何があったんだ?」

黒咲「ユートの心の中に吸い込まれてだな」

権現坂「分離したのか?遊矢!眼を覚ませ!!」

遊矢「な、何だ!?」

シャーク「何ボケっとしてんだ・・・ユ」

ユート「・・・」

黒咲「全員避難しろ!おい占い師!この塾に居る連中に呼びかけろ!!」

シャーク「てめえユートじゃねえな・・・」

権現坂「どういう事だ」

黒咲「説明は後だ!凌牙!この気配は」

シャーク「ドン・サウザンドに違いねえ!」

権現坂「なっ」

沢渡「例のヤバいってやつか!?」

遊矢「ユート・・・」

シャーク「てめえも逃げんだよ!!」

ミエル「な、何で!?塾が吹き飛んだ」

ユート「・・・我は運が良かった。全ての次元の中心であるスタンダードに辿り着き我が真に欲していた肉体を手に入れる事ができ」

黒咲「その声はドン・サウザンド!」

ユート「久しいなナッシュよ」

シャーク「て、てめえ」

ユート「榊遊矢よお前に感謝する」

遊矢「ユート!」

ユート「我はこの次元を中心に全てを手に入れる・・・この二十四次元の覇者として!!」

権現坂「何という邪悪な気だ・・・!」

ユート「さあ我と戦え!!」

黒咲「俺が行こう」

シャーク「だったら俺もだ!てめえとの因縁は俺が1番デカいからな!!」

沢渡「よーし俺が」

遊矢「俺が行く!」

ユート「九十九遊馬は」

シャーク「あいつ次元移動装置で移動してどっか行っちまったんだよ!」

ユート「・・・お前達を葬った後に必ず九十九遊馬とアストラルを!」

シャーク「御託はいいんだよ!さっさと始めるぞ」

遊矢「待ってくれよユート!今助けてやるからな」

柚子「何か爆発騒ぎって聞いたけど」

権現坂「あれを見よ」

柚子「あれって」

ユート「・・・」

黒咲「RR-レボリューション・ファルコンで攻撃!」

ユート「我の効果を発動!我はレボリューション・ファルコンの攻撃を書き換え!更にナッシュへ向けさせる!!」

シャーク「てめえ黒咲!!!シャーク・ドレイクで」

ユート「その攻撃も書き換える」

シャーク「ま、前にも増して強くなってやがる・・・」

遊矢「・・・」

黒咲「お前も何か攻撃をしろ!奴を」

遊矢「スタンダードは全ての次元の中心・・・」

シャーク「だから何だってんだ!」

沢渡「あれ何だ」

権現坂「ユートの背後から何か出ているようだが」

月影「説明しよう」

沢渡「どっから出てきた!?」

権現坂「何かわかるのか?」

月影「拙者は彼らエクシーズの者達が来た日から依頼を受けていた。全ての中心であると言われているスタンダードに邪神が来た理由を」

権現坂「その理由は」

月影「生命エネルギー・・・デュエリストは太陽の光と地球の核によりその力を得ている」

権現坂「ユート・・・いやドン・サウザンドはマグマエネルギーを己の力としているのか!」

遊馬「見つけた!やっと付いたぞアストラル!!」

アストラル「やっとか・・・」

遊馬「ユートと黒咲とシャークがデュエル?どうなってんだ」

アストラル「彼が榊遊矢か」

遊馬「行くぜ!かっとビングだ!俺」

柚子「待って!」

遊馬「ぎゃああああああああああああああああああああああああ」

アストラル「!?」

権現坂「乱入ペナルティだ・・・何という不便さ!」

遊馬「滅茶苦茶痺れたじゃねえか!」

アストラル「仕方が無い。黒咲とシャークが居るんだ」

権現坂「一つ聞きたい事がある」

アストラル「君は私が見えるのか?」

権現坂「うむ!ドン・サウザンドは何故あらゆる攻撃を自分の都合のいいように書き換える事ができるのだ」

アストラル「ヌメロンの力の残りカスをドン・サウザンド自身が新たな力としてランクアップさせたのだろう」

沢渡「反則じゃねえか!どうすりゃいいんだ!?」

赤馬「どうやら私の出番のようだ」

遊馬「くっさ!変な臭いがするぞ」

赤馬「それは私の足の臭いだ」

ユート「あの日・・・我は生まれて初めての屈辱を覚えた」

シャーク「何が言いてえ」

ユート「我は恐れた!お前達に!そして我は九十九遊馬の下痢に救われた!それも屈辱だ!!」

黒咲「貴様は自らを全知全能だと言っていたが大した事はない」

ユート「何」

黒咲「アストラルの力を持つ遊馬そしてバリアンの力を持つ凌牙なら、未だしも一人の人間である俺すらも倒せんのだからな!!」

ユート「黒咲隼・・・!」

遊矢「デュエルエナジーは精神力・・・全力で燃やし尽くす!!!」

シャーク「榊遊矢!てめえがどういう野郎か知らねえがカイトが認めた野郎だ!言うことを聞いてやるよ!!」

黒咲「出所してから丸くなったな」

シャーク「うるせえ!てめえも燃やし尽くすんだよ!!命が燃え尽きるまで!!」

黒咲「ああ!」

ユート「貴様達が何をしようと我に通用せん!我は貴様達の攻撃全てを書き換える!!!」

遊矢「アブソリュート!メテオバースト!ボルテックス!そして・・・グラビティ!」

ユート「一気に4体を実体化しただと!?それが貴様の中に眠る力の一端というのか!?」

シャーク「激瀧神アビス・スプラッシュ!!」

黒咲「RR-アルティメット・ファルコン!!」

遊矢「ユート見てくれ儀式のオッドアイズだ。ユートが俺の代わりに儀式使いに引き合わせてくれたお陰だぞ」

ユート「愚かなり!それすらも書き換え貴様達3人のライフを0にしてくれる!!」

ユート「ドン・サウザンドを相手に何度も何度も生きていられると思うなァ!!!」

ユート「・・・バカな」

遊矢「何も起こらない・・・何も!」

ボコッ

遊馬「やったぜ!成功だ!!」

シャーク「お前どっから出てきた!?」

黒咲「このメカは何だ」

権現坂「レオ・コーポレーションが開発した轟天号だ」

アストラル「ドン・サウザンド!お前はヌメロンの力をスタンダードの地球にあるマグマエネルギーと直結させた!」

ユート「九十九遊馬!アストラル!」

アストラル「だから私は赤馬零児が持って来た轟天号に遊馬と権現坂の3人で乗り込む事にした!」

権現坂「遊馬はかっとビングという根性で灼熱を素潜りし地球の核を・・・アポロン・ウィンドを一時的にマヒさせた!」

ユート「ば、化物め!」

権現坂「否!心頭滅却すれば火もまた涼しの精神!」

黒咲「形勢逆転か」

シャーク「そうなるな」

遊矢「ユートを解放しろ!」

ユート「こうなれば我の力だけで貴様らを葬ってくれる!!デュエルエナジー全開!!!」

遊馬「行け!かっとビングだ!!」

アストラル「ドン・サウザンドとの死闘に終止符を!」

遊矢・黒咲・シャーク「かっとビングだ!!!俺!!!」

アストラル「ドン・サウザンドは完全に消滅したか」

遊馬「悪かったな。俺がヘマやったばかりに」

遊矢「いいよ別に、俺もエクシーズ次元の人に会わなかったら・・・」

遊馬「俺は九十九遊馬!よろしくな!」

遊矢「俺は榊遊矢!」

黒咲「歩けるか?」

ユート「す、すまないな」

沢渡「よし!ランサーズの初陣としては上出来だぜ!!」

権現坂「お前は見ていただけだろ」

沢渡「俺は指揮官系なんだよ!」

「わ、我は死なず・・・我の最後の力で・・・スタンダードを崩壊させ・・・全次元全てを・・・」

アストラル「この声はドン・サウザンド」

「道連れだ・・・道連れにしてくれる・・・!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

遊馬「じ、地震!?」

アストラル「ドン・サウザンドは地球の核を破壊した・・・最後の力を使って」

遊矢「!?」

アストラル「全ての中心であるスタンダードの地球が吹き飛べば連鎖的に他の次元も!」

遊馬「な、何だって!?」

遊矢「そんな・・・」

ジャック「妙な奴だったな」

遊星「・・・」

ユーゴ「・・・」

ジャック「どうした?」

遊星「榊遊矢と九十九遊馬・・・お前の言っていた」

ユーゴ「ああ」

ジャック「どうしたんだ」

カーリー「さあ」

遊星「それにユート」

ユーゴ「やっぱ遊星にも見えたのか」

遊星「ああ」

ユーゴ「じゃあ話の内容も」

遊星「あのアストラルとかいう奴の話では吹き飛ぶそうだな」

ユーゴ「クリアウィング!飛べ!!」

遊星「どうだ」

ユーゴ「反応しねえ!」

ジャック「ついに頭がどうかしたようだな」

カーリー「うん・・・」

遊星「彼らに全てを賭けよう」

ユーゴ「しっかりしろよ!」

十代「成る程な、久しぶりにワクワクしそうな感じだぜ!」

万丈目「何を言っているんだ」

十代「いや何でも」

ユーリ「遊馬ってのは知らないけど遊矢とユートなら聞いたことがあるよ」

十代「どっから出て来た」

ユーリ「別にいいじゃないか、それと問題でもあるのかな?」

十代「・・・」

ユーリ「君は何か思う事は」

十代「強いよ遊矢」

ユーリ「そうかな?僕は」

十代「お前は人を見る目がねえからな」

ユーリ「言ってくれるね君」

十代「四つの召喚とペンデュラムか」

ユーリ「は?」

十代「あいつはでっかくなるぜ」

ユーリ「僕は」

十代「お前は大した事がねえよ」

ユーリ「い、言ってくれるね・・・榊遊矢!許さないよ、僕よりも君の方が十代が期待してるじゃないか・・・!」

三沢「凄い形相で見てるぞ」

万丈目「無視しろ無視」

遊馬「ど、どうする・・・どうするんだよ!」

アストラル「落ち着け遊馬」

遊馬「このまんまじゃスタンダードが!俺が取り逃がしたせいで」

カイト「誰の責任でもない」

遊馬「カイト!」

柚子「カイトさん!」

カイト「使うぞ」

黒咲「使う?一体何を」

カイト「クリスの調べでは地球の核は膨大なデュエルエナジーで形成されている。俺の持つギャラクシーアイズならば救えるぞ」

遊馬「だったら早速」

カイト「話はここからだ。地球の核と宇宙の銀河の力をぶち当てるという事は・・・俺が死ぬ事になる」

アストラル「正気かカイト!」

カイト「このまま行けば地球は吹き飛ぶぞ」

遊馬「カイト!何でお前はそうやって命を捨てようとするんだ!」

カイト「お前は甘い。俺のかつての所業を忘れたか?」

遊馬「だったら生きて償えよ!カイト!!」

カイト「全てが吹き飛べば償うにも遺族達も死んでしまう・・・そしてお前の家族も小鳥もクリスら兄弟もミザエル達も!」

遊馬「行っちゃダメだカイト!」

アストラル「カイト・・・」

カイト「またな遊馬・・・黒咲、凌牙・・・遊馬を頼む」

カイト「そして遊矢・・・お前の戦いはこれからだ。強く生きろよ」

数日後

カイトの命を賭けた行動はスタンダードを救った

遊馬「SNo.・・・」

アストラル「カイトのギャラクシーアイズの光の力が遊馬に新たな希望を与えたのだろうな」

遊矢「オッドアイズ・セイバー・ドラゴン・・・」

黒咲「それもカイトだ」

シャーク「てめえら命を粗末にすんじゃねえぞ・・・あの野郎が全てを賭けて助けたんだからな」

沢渡「・・・一つ聞いていいか」

シャーク「何だ」

沢渡「自分の命より他人を優先にするって正気か?だってよ」

シャーク「大切な奴のためなら俺達は鬼になれる。それがエクシーズ使いの流儀みたいなもんだ」

沢渡「・・・」

権現坂「人間力というやつだな」

沢渡「人間力?」

権現坂「真の強さとは力ではなく他者を想いやれる慈愛の心を持つ者を表すと俺は思っている」

沢渡「・・・」

シャーク「ムカつく奴だった・・・でも根は優しい奴だったぜ。あいつは」

遊馬「ハルトの事は任せろよカイト」

遊矢「俺もドラゴン使いとして更に強く・・・立派なデュエリストになるよカイト!」

ユート「君はこれから」

遊馬「俺は」

アストラル「全てが終わったんだ。私は故郷に帰るよ」

遊馬「やっぱり言うと思ったぜ」

遊矢「頑張れよ遊馬!」

遊馬「任せろ!」

柚子「またね」

アストラル「いつか戻って来るかもしれない。その時は」

遊矢「うん」

アストラル「その時もまた遊馬と仲良くしてやってくれないか?」

遊矢「勿論さ」

シャーク「おい遊矢」

遊矢「ん?」

シャーク「手貸してくれて、ありがとよ」

遊矢「いや俺は巻き込まれたっていうか・・・」

シャーク「しかしユートそっくりだぜ」

遊矢「本当に似てるよな」

遊馬「じゃあな!」

遊矢「ああ!」

遊馬「よっと」

アストラル「さあ始めようか」

遊馬「それより人集まりすぎじゃね?」

黒咲「情報が早いな」

シャーク「こいつら祭り好きだからな」

ハルト「遊馬!」

遊馬「ハルト!」

ハルト「天国に居る兄さんに届かせてよ!かっとビングを!」

遊馬「任せろ!」

アストラル「遊馬」

遊馬「よっしゃあ!」

遊馬・アストラル「デュエル!!」









続く

ユート「あれから1ヶ月・・・アストラルは故郷に帰った」

遊馬「zzz」

ユート「遊馬!遅刻だぞ遊馬!」

遊馬「zzz」

ユート「俺は幼い頃に道端で捨てられていたそうだ。それを九十九夫妻が拾ってくれたそうだ」

遊馬「zzz」

ユート「アストラルは別れ際に俺に遊馬を頼むと言ってくれたが」

遊馬「zzz」

ユート「遊馬!遅刻するぞ!!起きろ遊馬!!!」

遊馬「うるせえ!」

ユート「・・・仕方が無い背負って学校へ行こうか」

遊馬「zzz」

ユート「パジャマのままでも問題・・・無いか」

遊馬「zzz」

ユート「よいしょ」

遊馬「zzz」

ユート「君は本当に朝が弱いな」

遊馬「zzz」

ユート「・・・」

黒咲「・・・」

ユート「隼」

黒咲「寝ているのか?」

ユート「寝ているんだ」

黒咲「・・・おい!」

遊馬「zzz」

ユート「テコでも起きない」

黒咲「こいつは・・・まあ仕方が無いな」

ユート「ああ」

シャーク「何やってんだ?」

黒咲「寝坊だ」

シャーク「寝坊?」

アリト「起きろ遊馬!」

ギラグ「平和ボケか?」

遊馬「zzz」

璃緒「本当に起きませんわ」

小鳥「肛門にお湯を注ぎ込めば起きるんじゃない?」

ユート「君は頭がどうかしているぞ」

小鳥「そうやって自分は常識人みたいな感じが昔から嫌いなのよね」

ユート「君は君で昔から何かと俺に噛み付くな」

ユート「・・・」

シャーク「おう起きたか」

ユート「あれを」

遊馬「かっとビング!かっとビング!」

シャーク「ガッツリ起きてるじゃねえか!」

ユート「午後に起きた」

シャーク「能天気だな・・・お前はどうよ」

ユート「何が」

シャーク「元々お前って争い事とか苦手だったろ?それが」

ユート「もう戦う必要も無いという事は嬉しい限りだ」

シャーク「そりゃ良かったな」

ユート「君は?」

シャーク「何も変わりゃしねえよ」

ユート「・・・」

シャーク「・・・」

ユート「・・・」

シャーク「何か喋れよ」

ユート「すまない」

シャーク「何かやる事ねえもんかな」

ユート「・・・」

黒咲「・・・」

シャーク「・・・」

ユート「気晴らしに何処かへ行ってみたい」

黒咲「そうだな」

シャーク「・・・次元移動装置は」

黒咲「まだ健在だが」

シャーク「一つ気になるとこがあんだよ」

黒咲「気になるところ?」

シャーク「シンクロ」

ユート「シンクロか」

黒咲「権現坂や竹刀のあれが使う召喚方法」

ユート「それとユーゴも」

シャーク「行ってみようぜ」

ユート「行ってどうするんだ?生き方だって」

シャーク「どうにでもなるじゃねえか?そうだろ黒咲!」

黒咲「次元移動は座標にあった場所へ指定せねば飛ばんぞ。何せ二十四の次元があってだな」

シャーク「だったら行こうぜ」

ユート「何処へ」

シャーク「カイトの家だよ。あいつの親父ならできんじゃねえか?座標でも何でも」

フェイカー「生前は息子が世話になったな」

シャーク「・・・」

フェイカー「すまないな。湿っぽい話をしてしまって」

シャーク「いや」

フェイカー「それで次元移動の件じゃが」

シャーク「・・・」

フェイカー「あまり他の次元に関与せん方がいいぞ」

黒咲「何故だDr.フェイカー」

フェイカー「カイトの件だってある。違うか?」

黒咲「・・・」

フェイカー「自分の世界は自分で守らねばな。お前達が」

シャーク「・・・そうだな」

ユート「Dr.フェイカーの言う通りなのかもしれないな」

ユート「やめようか」

黒咲「・・・」

シャーク「・・・」

ユート「それでは失礼する」

フェイカー「また遊びに来てくれんか?わしも話し相手が欲しいもんで」

ユート「是非」

黒咲「・・・」

遊馬「何やってんだ?」

黒咲「いや何でも」

遊馬「それより何かしようぜ!」

ユート「ああ」

遊馬「ほら来いよユート達も!」

ユート「ああ!」

遊馬「かっとビングだ!俺!!」









エクシーズ編終

>>172
やっぱり下ネタが1番やりやすいな
でも最近はそれで転けるから恥ずかしくて仕方が無い

ロジェ「うーむ素晴らしい」

「ロジェ副長官」

ロジェ「見たまえ、この私の銅像を」

「こんな所に銅像立てて」

「通行の邪魔なんだよ」

ロジェ「何か言ったかな」

「いえ何でも」

ロジェ「私の栄光が詰まっている・・・そんな感じがしないか」

「・・・」

「・・・」

遊星「あったぞ」

ジャック「これだな」

クロウ「邪魔くせえんだよな」

シンジ「トップスの連中は何考えてんだか」

ユーゴ「破壊しようぜ!」

ロジェ「・・・ちょっと待て!何をする気だ」

遊星「通行の邪魔だから撤去する」

ロジェ「待て待て!コモンズのクズ軍団が誰の許可で!!」

ジャック「いらんだろ別に」

クロウ「俺らトップスじゃねえし」

ロジェ「やめろおおおおおおおおおおおおお」

ロジェ「ゴドウィン長官!」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「どうにかなりませんかね!?あいつら破壊しましたよ!!」

ゴドウィン「何を」

ロジェ「私の銅像ですよ!」

ゴドウィン「邪魔ですよ。あんな所に銅像なんて」

ロジェ「ぐぬぬ・・・」

ゴドウィン「それよりも私は数日前の大地震の件で行政評議会と会談がありますので」

ロジェ「い、いつ頃お戻りに」

ゴドウィン「・・・君は私が不在だと嬉しそうにしますね」

ロジェ「何を仰る」

ゴドウィン「では頼みましたよ」

ロジェ「お任せを」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「このまま事故死しますように」

ゴドウィン「何か」

ロジェ「いえ何でもありません!」

ゴドウィン「・・・」

ロジェ「くっ・・・絶対に許さんぞ不動遊星!!」

ロジェ「どうにかして復讐したい。そう思った私は地下へと降りた」

ギャラガー「お、ロジェか」

ロジェ「そもそも数日前の大地震はエクシーズ次元の大邪神ドン・サウザンドの仕業だと知っているのは私ぐらい」

ロジェ「死ぬかと思ったが生きている・・・運も実力の内というべきか」

ギャラガー「ロジェ!」

ロジェ「うるさい!耳がキーンとなるから大声を出すんじゃない!!」

ギャラガー「いいデュエリストが見つかったぜ」

ロジェ「それが聞きたかった」

ギャラガー「出て来い!」

ゾロゾロゾロゾロゾロ

ロジェ「な、何だこいつら」

ギャラガー「凶悪デュエリスト集団」

ロジェ「に、人間じゃないぞ」

ギャラガー「それもそのはず!こいつらは改造デュエリストだからな」

ロジェ「改造デュエリスト?」

ギャラガー「アルカディア・ムーブメントを抜け出した連中よ。理由を言ってやれ」

「あそこは給料が少ない」

ギャラガー「だそうだ」

ロジェ「い、行ける!この連中なら遊星の1人や2人ぐらい・・・余裕じゃないか!」

遊星「ツァン」

ツァン「何?」

遊星「あの席の子はいつも休みだが」

ツァン「紫さん?身体が弱いのよ」

クロウ「でもセックスはできる」

シンジ「できるよな?」

ツァン「知らないわよ!」

ジャック「デュエリストなのに身体が弱いだと?不思議な話だ」

ツァン「何でも病弱だから6年間も留年してるんだって」

遊星「俺達は1年生だ。ジャックなんか本来は3年生なのに」

クロウ「遊星は2年生だぜ」

シンジ「俺らは合致してんぞ!どうだ遊星!ジャック!」

ジャック「そういう勝負ではないだろ!」

遊星「6年間と言えば女子小学生が入学して」

シンジ「生理が来る時期じゃね?」

遊星「ああ」

ツァン「何で例え方がそういう感じなんだろ・・・」

クロウ「どんな奴なんだろな・・・ブスか?」

ツァン「ううん可愛いと思うよ」

遊星「行こうか、彼女の家に」

ツァン「本当に行動的よね」

遊星「老舗の呉服屋らしいからな」

ツァン「その格好は何?」

遊星「同心」

ジャック「骨接ぎ屋」

クロウ「飾り職人」

シンジ「三味線屋」

ツァン「・・・意味わからないし」

ユーゴ「待たせたな!」

ツァン「あんたは何?」

ユーゴ「見てわかんねえのか!」

ツァン「・・・」

ユーゴ「木枯し紋次郎だぜ」

ツァン「・・・いや統一しなよ。こう見えても僕は時代劇に詳しいし」

ジャック「そんな事は誰も聞いていない」

クロウ「呉服屋だから時代劇風で決め込むなんて」

シンジ「逆転の発想すぎるぜ遊星!」

遊星「これなら大丈夫だ」

ツァン「ただでさえコモンズだから警戒されてるってのに、この5人組は」

ロジェ「あれだ」

蜘蛛男「あれが標的か」

ロジェ「名をチーム5D'sという」

蜘蛛男「アルカディア・ムーブメントにその名を通した蜘蛛男の実力を見せてくれる!」

ロジェ「いいぞ」

蜘蛛男「見ていろ」

プッ

遊星「・・・」

チクッ

遊星「何だ?」

ロジェ「今のは」

蜘蛛男「標的を内部からドロドロに溶かす毒針よ」

ロジェ「エゲツない攻撃だ・・・」

蜘蛛男「これで奴も内部からドロドロに溶けて死ぬ!ケケケケケ!」

ロジェ「さすがはアルカディア・ムーブメント!犯罪組織万歳だ!」

ジャック「どうした」

遊星「何でも無い」

クロウ「お邪魔します・・・じゃねえよな」

シンジ「ガツンとかましてやれ遊星!」

遊星「御用改めだ!」

紫「どうぞ」

遊星「どうも」

ツァン「あ、あのね紫さん・・・これが」

遊星「チーム5D'sのリーダーの不動遊星」

ジャック「サブリーダーのジャック・アトラス」

クロウ「特攻隊長のクロウ・ホーガン」

シンジ「親衛隊長のシンジ・ウェーバー」

ユーゴ「ユーゴ!」

ツァン「って言って転校生なのよ。コモンズのね」

紫「コモンズ?コモンズでは丁髷が」

遊星「ああ」

シンジ「丁髷流行りだからよ」

ツァン「嘘ばっか言ってるし」

ジャック「何故、俺を見る」

ツァン「因みにこいつは中等部の生徒でね、これらの弟分」

ユーゴ「おう!よろしく頼むぜ、おかっぱの姉ちゃん!」

ツァン「こら!」

ユーゴ「怒んなよ。そんなんじゃ彼氏できねえぞ?」

ツァン「くっ・・・ムカつく」

転載禁止

このままやり続けても面白くもなりそうにないので終わらせようと思う

それではさようなら

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月19日 (金) 21:39:25   ID: VHTG-ogq

このしりーず終わっちゃったんだ……残念だ

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