遊矢『遊星さん!俺とデュエルしてくれ!』 遊星『何!?』 (663)

遊星「驚いたな、俺とデュエルがしたいなんて」

遊矢「そろそろ時が来たって感じがしてさ」

遊星「すまないが俺は新しい道具の開発で忙しいんだ」

ジャック「なら俺がデュエルしてやろう」

遊矢「ジャックが?」

ジャック「俺が真のエンターテイメントを見せてやる」

クロウ「ちょっと待てよジャック」

ジャック「何だ」

遊星「前から言おう言おうと思ってたが・・・ジャックのデュエルにエンタメ要素はあるのか?」

ジャック「何だと!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441541544

遊星「答えてくれ」

ジャック「俺のデュエルで客が湧いていた」

クロウ「んなわけねえだろ」

ジャック「それはどういう意味だ!」

遊星「デュエルとは一つの物語なんだ。それはわかるな」

ジャック「ああ」

遊星「だがジャックの物語はバイス・ドラゴンを出してダーク・リゾネーターを出す事で9割は終わる」

ジャック「・・・」

遊星「答えるんだジャック」

ジャック「・・・それが俺のデュエルだ!」

遊星「ならば遊矢とジャックの普段の生活を比べてみようか」

遊星「遊矢はちゃんと起きて朝食を済ませ学校へ行く。幼馴染の定番である迎えまでついているな」

クロウ「お前もたまには迎えに行けよ」

遊矢「朝が弱くてさ」

遊星「学校では沢渡なんかと少し話す程度」

遊矢「意外と学校じゃ沢渡と話さないんだよな」

遊星「また柚子と弁当を食べている・・・青春だな」

クロウ「ああ・・・」

ブルーノ「当たり前の事を僕達はできないんだよね・・・」

遊星「そして下校する。また柚子が居る・・・男友達を作った方がいいな」

遊矢「・・・嫉妬?」

遊星「俺だって男だ。嫉妬ぐらいする」

遊星「そしてジャックだ。ジャックの朝は早い」

クロウ「コーヒー飲むのが生活だからな」

遊星「昼になると俺の邪魔をし始める」

クロウ「こいつ不器用だから」

遊星「夕食を終えると寝始める」

ジャック「実にシンプルな生き方だ」

遊星「エンタメ勝負は遊矢の勝ちだな」

遊矢「やった!」

ジャック「待て遊星!こんな事で勝敗を決めていいのか!!」

遊星「ああ」

ジャック「俺とお前は1番付き合いが長いはずだ!なぜ遊矢の味方をする!」

遊星「わかった。公平に評価するから、少し昔話をさせてくれ」

遊星「俺とジャックの付き合いは長い」

遊矢「そんなに?」

遊星「俺がハウスに流れ着いた頃から居たからな。言ってみれば兄弟のようなものだ」

クロウ「俺と始めて会った時からつるんでたんだぜ」

遊星「俺は昔からジャックを見てきたからわかるんだ。ジャックは余りにも単純で他人任せにする」

ジャック「遊星!」

遊星「なら俺とラリー達がDホイールを作っている時にお前は何をしていた」

ジャック「・・・」

遊星「みんなが泥まみれになり汗水垂らしていた時に何をしていた」

ジャック「・・・」

遊星「だから遊矢の勝ちだ」

ジャック「遊星!」

遊矢「もしかして遊星さんってジャックのこと嫌いなんじゃない?」

クロウ「お前も俺らと付き合い長くなって来たんだから何となくわかるだろ。あいつらは仲が良いんだよ」

ブルーノ「喧嘩するほど仲が良いって言うじゃないか」

クロウ「っつっても遊星があしらってるけどな」

ジャック「ならば実力で見せてくれる!」

遊星「バイス・ドラゴンとリゾネーター一式をデッキから取り除いて遊矢とデュエルするんだ」

ジャック「それはお前からシンクロンを取る事になるんだぞ」

遊星「俺はエンタメに拘らないから別に」

ジャック「まさか遊星・・・恨んでいるのか?」

遊星「何の事かわからないな、ジャックの悪事なんて山程あるぞ」

ジャック「遊星・・・!」

クロウ「珍しいな遊星がジャックの相手するなんて」

遊星「久しぶりに戦うか」

ジャック「ああ」

ユーゴ「おおおおおおおおおおおおおおおおおお遊星!!!」

クロウ「ユーゴ!何やってんだ!!」

ユーゴ「悪りい!こいつが追っかけ回して来てよ」

遊矢「あっ・・・お前!」

227「長官からの2度目のチャンス!不動遊星一派を殲滅しろと!」

ジャック「長官?誰だそいつは!」

227「ジャン・ミシェル・ロジェという男を知らないのか?不動遊星一派にはコケにされて今でも悪夢として出てくると言っていたが」

遊矢「ほ、ほらアカデミアと共謀してた!」

遊星「いや記憶に無い」

227「無いなら無いでいい。私はお前達を倒し再び返り咲いてやる!」

クロウ「遊矢は知ってるのか?」

遊矢「紫の服着た頭の悪そうなマヌケ面・・・」

ジャック「あいつか!」

遊星「あの息の臭い」

ブルーノ「臭いの?」

遊星「かなり臭かった。あれが長官なのか・・・何か別の生き物かと思っていた」

クロウ「そうそう!マヌケ面で思い出したぜ」

227「話は済んだか・・・私はアカデミアの技術により改造デュエリストとして生まれ変わったのだ!」

ジャック「あれで長官とはシンクロ次元はどうなっているんだ」

クロウ「あれが長官なら俺でもなれそうだぜ」

遊矢「遊星さん!あいつの姿形が変わって」

ユーゴ「あいつバカっぽいから金でも積んだんじゃね?金なら腐るほど持ってそうだし」

遊星「確かにな」

227「どうだ!この姿を見て驚愕しただろ!?」

ジャック「で?あいつが何だと」

遊星「俺達を恨んでいるそうだ」

ジャック「小物の考えそうな事だ」

遊星「後で居所を突き止めて家財道具なんかを壊しておこう」

ジャック「ああ」

227「聞け!俺はジャガーとハサミを融合させた機械融合改造デュエリスト!」

クロウ「着替えとかもビリビリにしちまおうぜ」

遊星「そうだな」

227「無視するとはいい度胸だ!だがこうなってしまっては遅いぞ!!」

ジャック「どうする遊星」

遊星「とりあえず倒しておこう」

227「」

遊星「長官か・・・覚えておこう」

ジャック「ああ」

ユーゴ「さすがは遊星とジャックだぜ、一瞬で野郎をぶっ飛ばしちまったよ」

クロウ「だから言ったじゃねえか、仲が良いって」

遊矢「いいコンビだ。遊馬とカイトでもこうは行かない」

227「ま、負けた・・・覚えていろ榊遊矢!」

遊矢「いや何で俺が!」

227「必ず復讐してくれる・・・!」

ユーゴ「一昨日来やがれ!トップスの犬の分際で生意気なんだよ!!」

227「くっ・・・」

遊矢「何で俺の名前を覚えるんだよ・・・はあ」

数日後

遊星「しかし何だな」

ジャック「どうした」

遊星「今日までユーゴとリンやシンジは何度かこっちに来ているが俺達はシンクロ次元に行った事が無い」

ブルーノ「そう言えば」

遊星「行こう」

クロウ「どうしたんだ突然?」

遊星「メリッサ・クレール」

クロウ「誰だそりゃ?」

遊星「おっぱいが大きいらしい」

ジャック「何だと!?」


続く

遊矢『俺とデュエルしたい?』 遊馬『やろうぜ遊矢!』 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439213816/)

メリッサ「あー・・・しんどい」

ドドドドドドドドドドドドド

遊星「メリッサ・クレールだな」

メリッサ「な、何!?誰!」

遊星「不動遊星」

ジャック「ジャック・アトラス」

クロウ「クロウ・ホーガン」

ブルーノ「ブルーノ」

メリッサ「不動遊星・・・不動遊星って言えば超S級お尋ね者!?」

遊星「何!?」

ジャック「遊星がお尋ね者だと!?」

メリッサ「それとあなた達も」

遊星「そうか鬼柳、プラシド、ボマーに」

クロウ「ユーゴやシンジも」

メリッサ「て言うかどうやって!?」

遊星「殴り込みとでも言おうか」

メリッサ「殴り込み?何でまたTV局に」

遊星「君のおっぱいを見に来た」

クロウ「アキよりは小せえな」

ブルーノ「うん」

メリッサ「おっぱい!?それだけのために」

遊星「俺の原動力なんだ」

メリッサ「噂通りの男だわ」

遊星「よし帰ろう」

ジャック「いい運動になったな」

クロウ「鬼柳達も連れて来れば良かったぜ」

メリッサ「本当に変な奴らね、ちょっと取材してみよ」

遊星「取材はお断りだ」

メリッサ「えぇ・・・何で私が」

クロウ「顔に書いてあるぜ」

メリッサ「こいつら凄い・・・噂通りの」

遊星「騒がせたな、では俺達は」

ジャック「しかし変な格好だ」

クロウ「カウガールって奴だろ」

遊星「さあどうする」

ジャック「シンジの革命の手伝いでもしてやるか」

クロウ「いいな、それ」

ブルーノ「あ、あれ!」

クロウ「煙だぜ、俺らが行ってた所から!」

ジャック「遊星」

遊星「戻ろう!嫌な予感がする!」

クロウ「あの女が燃やしちまったんじゃね?」

ブルーノ「どうやって?」

クロウ「カウガールだから火薬か何かが暴発したんだよ!」

ブルーノ「その線も考えられるね」

「ズゥーカァー!」

メリッサ「今度は何よ!」

遊星「そこまでだ!」

メリッサ「あ、不動遊星!」

ジャック「こいつは改造デュエリストか?」

遊星「これで調べてみよう」ゴソゴソ

クロウ「それは?」

遊星「これは何の改造デュエリストか調べる機械だ」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「なるほど、亀と大砲の改造デュエリストだな」

「そうだ」

クロウ「すっげえな遊星は」

ジャック「目的は何だ!」

「宣戦布告よ!」

遊星「宣戦布告?」

「長官を見捨てた評議会とこのシンクロ次元にな!」

クロウ「長官?誰だそいつは!」

メリッサ「それってロジェ長官?」

遊星「知っているのか?」

メリッサ「なりたくない大人に4年連続1位の長官だった男よ」

遊星「あいつか」

ジャック「あの拾い食いしてそうな」

「その長官の命令で破壊しに来たのだ!」

遊星「なら受けて立とう。この戦いを」

メリッサ「す、凄い」

ブルーノ「驚くのはまだ早いよ。遊星達の力は」

メリッサ「えっ?」

ブルーノ「トップスとかコモンズとかこの次元は最悪だって遊星は言っていた」

メリッサ「どうして?それが普通なんじゃないの?」

ブルーノ「普通じゃないよ。でもね遊星が来たからにはもう安心だ」

遊星「ジャックは左から!クロウは右からだ!」

クロウ「おう!」

ブルーノ「遊星はこのシンクロ次元の救世主・・・きっと救ってくれる男なんだ」

メリッサ「・・・」

「ちょこまか動くな!俺の大砲が当たらないだろ!!」

遊星「お前の攻撃は確かに威力がある。だがノロマの亀と巨大な大砲を背負っているからか、威力が落ちている!」

遊星「俺達の勝ちだ」

「か、勝ったと思うな・・・俺は量産型に過ぎん・・・お前達の仲間は終わりだ」

クロウ「負け惜しみを言ってんじゃねえぞ!」

「違う・・・勝ったのだ!」

遊星「・・・」

ジャック「戯言だ。帰るぞ」

メリッサ「職場が火事になるなんて最悪よ!」

遊星「だったら脱げばいい。写真集を出せば売れる」

メリッサ「顔はカッコいいのに言動は最悪ね・・・でも強い。さすがは不動遊星一派ね」

クロウ「アキより小せえぞ?」

遊星「おっぱいに変わりは無い」

クロウ「そりゃそうだ」

数日後

ブルーノ「メリッサさん本当に出しちゃったらしいよ写真集」

クロウ「シンジもトップスの女だけど認めるしかねえって言ってたぞ」

遊星「言ってたな。昨日シンジの家で見たが良かった」

ジャック「下らん事を」

ガタッ

遊星「ん?」

シャーク「遊星・・・お前らは無事だったんだな」

クロウ「凌牙!酷い怪我しやがって、何があった!?」

シャーク「アカデミアだ・・・遊矢が危ねえ・・・俺らエクシーズは壊滅状態になっちまったよ」

遊星「そんなバカな話があるか、お前達が」

シャーク「遊馬も・・・殺されちまったよ」

ジャック「何だと!?」


続く

遊星「聞かせてくれ」

シャーク「いきなりバズーカを背負った亀が出やがった。大量にな」

ブルーノ「まさかこの前の」

ジャック「だがアカデミアはお前達が滅ぼしたはずだぞ、何故だ」

シャーク「死んだふりでもしてたんだろ。地下に潜って俺らを狙ってやがった・・・まるでサソリだぜ」

クロウ「遊矢が危ねえってどういう事だ」

シャーク「アカデミア崩壊には俺らやランサーズが絡んでるからな、あいつも」

遊星「行くぞ」

シャーク「俺も行くぜ」

ジャック「お前は寝てろ!」

シャーク「遊馬が殺された今、遊矢が俺らにとって最後の希望なんだよ!」

遊矢「塾長・・・母さん・・・柚子・・・!」

権現坂「俺達が来た時には既に」

遊矢「誰だ!誰が3人をこんな目に!」

零羅「手に鋭い刃をつけた怪物に・・・」

遊矢「あいつか・・・!」

権現坂「落ち着け遊矢!」

遊矢「ユートの気配が消えた・・・きっと殺されたんだ!」

権現坂「遊矢!」

遊星「みんな無事か!」

遊矢「退け!」

沢渡「おい待てよ!」

遊星「柚子・・・」

ジャック「死んでいるのか」

権現坂「すまぬ遊星殿」

遊星「・・・」

月影「遊馬達の次元に行った黒咲からの応答も消えた」

日影「今度のアカデミアは彼らを壊滅させた程だ。下手に動けば」

クロウ「許せねえ・・・絶対に許さねえ!!」

ジャック「3人も殺した。そしてカイトらエクシーズの者達も!」

遊星「ここまで俺を怒らせたのはアカデミアが始めてだ・・・徹底的にやるぞ」

クロウ「おう!凌牙も・・・凌牙?何処行っちまった!」

ジャック「あの怪我で何処へ行ったんだ!?」

遊矢「吐け!お前達のアジトは何処だ!!」

「し、知らん!」

遊矢「お前達は俺の大切な仲間を家族を・・・柚子を殺した!俺は」

シャーク「どけ」

遊矢「凌牙」

シャーク「殺すぞ」

「し、知らんものは知らん!」

シャーク「だったらてめえの身体に聞くまでだ。沢渡!押さえつけとけ!」

沢渡「何すんだ?」

シャーク「こいつの指の骨をへし折ってやる。手足合わせて20本もあるんだぜ?嫌でもゲロするだろ」

沢渡「キレてんなお前」

シャーク「どうするよ?てめえらは生かしちゃおかねえが嬲り殺しにはされたかねえだろ」

カイト「その必要は無い」

シャーク「カイト!?てめえ生きて」

カイト「アジトは見つけた」

沢渡「柚子のこと聞いたか?それとこいつの母親も」

カイト「ああ」

遊矢「遊馬はアリトは?Ⅳ達は!」

カイト「もう居ない」

遊矢「様子を見に行った黒咲とユートも」

カイト「奴らの攻撃で散った」

遊矢「クソ・・・何でだよ!何で死んだんだよ!」

カイト「泣いてる暇があったら立て!アジトへ行くぞ!」

カイト「・・・」

シャーク「仇討ちだ!行くぜ!!」

バキッ

「相変わらず派手だな」

カイト「その声はアカデミア首領」

「我がそう簡単に死ぬと思っていたか?そして罠とも知らずにノコノコと!」

カイト「何?」

「エクシーズ最後の生き残りであるお前達を始末してくれる!デュエリスト分解光線を喰らえ!!」

シャーク「し、しまっ」

沢渡「逃げろ!」

遊矢「このままじゃカイトと凌牙まで・・・遊馬・・・かっとビングだ!俺!!」

カイト「こっちに来るな!」

「しまった!榊遊矢め・・・またしても」

カイト「バカか・・・なぜ出てきた」

遊矢「ゆ、遊馬ならこうすると思った・・・それに」

シャーク「馬鹿野郎・・・何で死ぬような真似してんだよ」

沢渡「起きろ遊矢!俺との決着はどうすんだ!?遊矢!」

遊矢「俺・・・もっと生きたかったよカイト、凌牙、沢渡」

シャーク「生きればいいじゃねえか!だから起きろ!」

カイト「お前が死ねば、誰も喜ばん・・・柚子だってお前が死んだら」

遊矢「ごめん・・・俺もう・・・」

カイト「・・・」

シャーク「遊矢!」

沢渡「遊矢!起きてくれよ遊矢!!」

沢渡「畜生・・・死にやがって」

カイト「いや生きている」

沢渡「死んだじゃねえか!」

カイト「デュエリストを復活させるにはデュエリストの力だ」

シャーク「俺らのデュエルエナジーをこいつに」

カイト「ああ」

沢渡「だったら俺も手伝うぜ!」

カイト「お前はじっとしてろ」

シャーク「こいつは俺らの仕事だ。最後のな」

沢渡「最後?」

カイト「お前は生きるべきだ遊矢」

シャーク「こんなとこじゃ死なせねえ」


続く

遊星「柚子を生き返らせるだと?まさかデュエルエナジーか」

日影「そうだ」

月影「拙者達の力で」

権現坂「それをすればお前達も死ぬのだぞ!」

月影「この中の誰一人として死んではならぬ」

遊星「忍としてか」

日影「これは1人も人間として」

権現坂「日影、月影」

月影「柊柚子の方は元のデュエルエナジーが多すぎて骨が折れそうだな兄者」

日影「だが我ら兄弟ならば・・・やろう!」

ブルーノ「遊星」

遊星「男が1度決めた事だ・・・彼ら兄弟が決めた。人しての生き様をこの目に焼き付けよう」

首領「デュエルチェイサー227よ」

227「九十九遊馬以下エクシーズデュエリストは全滅しました」

「それもこれも我々ら機械融合改造デュエリストの力です!」

首領「我が宿敵であるエクシーズは壊滅した!次はエクシーズ召喚を扱うデュエリストが多数居るスタンダード次元!」

227「ご安心を」

「スタンダードのリーダーである榊遊矢は既に死に我らの天下も同然!」

首領「ならば行け!スタンダードを根絶やしにするのだ!」

「ズゥーカァー!」

227「これで私も大幹部へ昇進だ」

首領「今度こそ我の悲願が達成する時」

日影「くっ・・・弟よ」

月影「兄者・・・」

ジャック「日影!」

遊星「月影!」

日影「これで3人は蘇る・・・きっと」

月影「お主達に我らの刀を受け取ってほしい・・・形見の」

権現坂「遊星殿、ジャック」

ジャック「いいのか俺達で」

日影「うむ・・・」

遊星「君達の事は決して忘れない」

月影「すまないな・・・」

クロウ「忍者コンビイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

227「素晴らしい最後だ。笑える程に」

遊星「お前はあの時の」

227「どっちにしたってお前達もいつかは始末する予定なんだ。今からでも悪くは無いな!」

クロウ「野郎・・・!」

ジャック「俺が相手をしてくれる!」

遊矢「待ってくれ!こいつは俺が倒す!」

遊星「遊矢」

227「榊遊矢!?バカな!首領の話ではお前は!」

遊矢「俺は生きている・・・俺の仲間が俺を再び蘇らせてくれたんだ!」

227「榊遊矢ァ!」

遊矢「来い!」

227「切り刻んでやる!」

遊矢「ハァッ!」

クロウ「上段回し蹴り・・・あれは凌牙の!」

ジャック「凌牙だけではない。俺にはカイトの力も見える」

遊星「まるでカイトの力と凌牙の技が遊矢に乗り移ったようだ」

227「こいつは・・・改造された俺が・・・何故だ!」

遊矢「改造されたお前は同時に人の心も失った・・・そんな奴に俺が負けるわけない!」

227「生意気な事を言うな!お前がこうしている間に俺の相棒がこの街を吹き飛ばすぞ!」

遊星「相棒だと?」

227「俺と共に死ね!このスタンダードがお前達の墓場だ!」

ジャック「爆弾だと」

遊星「アカデミア・・・何処まで汚い真似を!」

「俺の死と共にここいら一帯は吹き飛ぶ。俺の名は永遠に」

カイト「マヌケな奴だと罵られるだろうな」

シャーク「また会ったな亀野郎!」

「お前達!?」

カイト「沢渡」

シャーク「黒咲と権現坂が今この場に居ないんじゃお前にしか頼めねえ」

沢渡「何改まってんだよ」

カイト「さっきのこいつの話から察するにこいつの体内には爆弾でも内蔵されてるはずだ」

シャーク「俺らがこいつを連れて飛んで行く・・・後は頼んだぜ!」

沢渡「何らしくねえこと言ってんだ!カイト!凌牙!」

カイト「強く生きろよ。お前は・・・面白い男だ」

シャーク「じゃあな!」

227「敗北は確定している・・・分が悪すぎる!」

遊矢「待て!」

柚子「遊矢!」

遊矢「柚子・・・どうして」

ジャック「風魔兄弟が蘇らせた」

遊星「柚子の父親も洋子さんも生きている」

クロウ「てめえらの命を犠牲にしてな」

遊矢「日影と月影が」

権現坂「天晴れな最後だった」

遊矢「2人とも・・・」

カイト「遊矢聞こえるか」

シャーク「聞こえたら返事しやがれ!」

遊矢「カイト、凌牙」

遊矢「何処から」

シャーク「テレパシーみたいなもんだ。俺らが教えてやれる事はもうねえ」

カイト「遊馬とユートは死んだ・・・だがお前や十代、遊星にユーゴが残っている」

シャーク「デュエリストの未来を守ってやってくれよ」

クロウ「凌牙!何ボケたこと言ってやがんだ!!」

ジャック「カイト!生きているならさっさと戻って来い!!」

カイト「もう戻れない。お前とは1度もデュエルをしなかったなジャック」

シャーク「付き合いも長いってのに不思議なもんだぜ、なあクロウ」

遊星「カイト!凌牙!」

カイト「遊矢を頼む」

シャーク「あいつは俺らにとって最後の希望だからよ・・・」

遊矢「カイト・・・凌牙・・・」

遊星「新たなアカデミア」

ジャック「俺達の失った物は多すぎる」

クロウ「でも落ち込んでる場合じゃねえよ・・・前向きに俺ららしく生てくしかねえよ」

ブルーノ「笑われちゃうからね、みんなに」

遊矢「そうだ・・・俺にはカイトの力と凌牙の技が宿ってる!俺が落ち込んでちゃ死んだみんなが浮かばれない!」

柚子「大丈夫よ、遊矢は1人じゃないもの」

権現坂「カイトと凌牙・・・今日まで2人には特に遊矢が世話になった。俺は心より2人に感謝したい。ありがとう」

遊星「遊馬・・・1番若いお前が俺達より先に死ぬなんてな」

ジャック「この風魔兄弟の刀は何に使うんだ遊星」

遊星「彼らがくれた物だ。きっと意味がある」

ジャック「・・・そうだな」

数日後

コンコン

ブルーノ「はーい・・・君は」

クロウ「何だお前か」

メリッサ「実は突撃取材に来ちゃいました!ここであったのも何かの縁ってわけで、やっぱり私って待ってるのよね」

遊星「・・・」

ジャック「・・・」

メリッサ「ど、どうしたの?まるで元気が」

クロウ「悪りいな今日は」

遊星「その取材受けて立つ!」

メリッサ「本当に!?」

遊星「何だって答えるぞ」


続く

メリッサ「今まで戦った相手で1番の強敵は」

遊星「そうだな・・・ドン・サウザンドか?」

ジャック「奴はしぶとかったからな」

クロウ「デュエリスト共通の敵だぜ」

メリッサ「じゃあ長官との関係は?」

遊星「ゴドウィンは敵であったが誇り高きデュエリストだった」

メリッサ「じゃなくて、ロジェ長官」

遊星「?」

ブルーノ「多分あれだよ。トイレに生息してそうな」

遊星「あいつか?特に興味は無いんだ」

メリッサ「噂では遊星をかなり敵視してるとか」

遊星「そうなのか?」

ジャック「雑魚の事など覚えていない」

遊矢「・・・」

権現坂「これが遊馬の家なのか」

沢渡「ボロボロじゃねえか」

デニス「つい最近まで彼らが居たのだよね」

勝鬨「・・・」

権現坂「あまりにも酷すぎる」

遊矢「この前まで遊馬達が笑ってたんだ。アカデミアを倒して今まで通り普通の」

沢渡「何落ち込んでんだよ!俺だって・・・俺だって悔しいんだよ!」

権現坂「誰か生き残りが居るかもしれない。そのために俺達はここに来たんだ」

遊矢「そうだよな。誰でもいい・・・誰か1人でも助けないと」

勝鬨「隠れろ。誰か来るぞ」

メリッサ「2人が背負っている刀は?」

遊星「これは俺達に託して死んでいった仲間の形見だ」

ジャック「実にいい奴らでな」

メリッサ「形見?」

遊星「君は知らないと思うがアカデミアと言う凶悪無比の連中と俺達は戦っている」

クロウ「そいつらはデュエリストを改造しやがるんだ。お前だって襲われたろ?」

メリッサ「あの亀のモンスター!?」

ブルーノ「うん」

遊星「奴らは1度滅びた。1人の男が完全に壊滅させたがプロフェッサーから首領と名乗る人物に頭が変わってな」

クロウ「遊馬とユート達が完璧に潰したと思ったら、パワーアップしやがって」

メリッサ「そんな事が」

遊星「そして次なる目標をこの次元へと狙いを定めて来た」

アリト「絶対に許さねえぞアカデミア!」

遊矢「アリト!」

アリト「遊矢・・・お前生きてたのか!」

権現坂「無事で何よりだ」

アリト「遊馬死んじまったよ。でもカイトやナッシュは」

遊矢「2人とも居ないよ」

アリト「居ねえだと?嘘だろ・・・あいつらが」

遊矢「Ⅳや黒咲それにユートだって」

沢渡「嘘じゃねえよ。カイトと凌牙は死んじまった・・・改造デュエリストを爆破させるために」

アリト「そんな・・・クソ」

遊矢「小鳥や鉄男達は?一般人だけでも」

アリト「わからねえよ!いきなり亀のモンスターが大量に現れて俺らを襲撃しやがって・・・みんな」

メリッサ「じゃあ榊遊矢と遊星の関係は?」

遊星「先輩と後輩・・・掛け替えのない仲間の1人だな」

クロウ「あいつ情けねえけど、俺らの総大将的な奴なんだぜ」

メリッサ「嘘!?」

ジャック「嘘ではない。事実だ」

ブルーノ「エクシーズ、シンクロ、融合、ペンデュラムを使いこなすからね」

クロウ「しかもデカチンで、昔のあいつなんて」

遊星「クロウ」

クロウ「そうだったな・・・すまねえ」

遊星「最近は儀式を会得したそうだ。残念ながら俺も十代さんも亡き遊馬も儀式は出来なくてな」

クロウ「ほら明日香だったか?あいつ儀式できるじゃねえか」

メリッサ「あんな普通っぽい子がこの過激派集団の総大将なんて・・・あり得ない」

遊矢「誰かー!居ないのか!?」

沢渡「居たら返事しろ!Ⅲ!ギラグ!」

権現坂「ミザエル!Ⅴ!」

アリト「メラグー!ベクター!」

デニス「もう諦めて帰った方がいいんじゃない?だって」

アリト「てめえ!」

権現坂「今のは聞き捨てならんぞ」

デニス「死んじゃったんだし仕方ないよ。さっさと帰って」

遊矢「ふざけるな!」

権現坂「前から思ってたがデニスよ。お前は俺達に何か隠してないか?」

デニス「そ、それは」

227「その質問は私が答えてやろう」

メリッサ「次は」

赤馬「失礼する」

遊星「赤馬」

ジャック「零児」

赤馬「九十九遊馬の次元に起こった悲劇は聞いた」

遊星「それがどうかしたのか」

赤馬「今こそ私を手を組もう。君なら私に理解を示してくれているはずだ」

遊星「口ではそう言うが他人を見下す部分が出ているぞ。お前には心が無い」

ジャック「心の無い奴と組むと思うのか?さっさと失せろ!」

クロウ「いつ見ても面白味のねえ奴だな。ハゲが作ったロボットじゃねえか?プラシドのがまだ面白味があるぜ」

赤馬「交渉は決裂のようだな。ならば・・・吹き飛ばそう」

ジャック「何だと!?」

小鳥「遊馬たち無事なのかな・・・」

日影「・・・」サッ

小鳥「あっ」

月影「シッ」

小鳥「忍者コンビ?どうして」

日影「話は後だ。やはり黒咲が言ってた通りこの次元の住民が多数捕まってるようだ」

月影「うむ」

小鳥「まさか助けに?」

日影「それが黒咲との約束だった」

月影「アカデミアのやり口は彼が熟知している。それに我々にとって九十九遊馬は神聖な男だ」

日影「闇川殿とその師でもある三沢六十郎殿が認めた男・・・それに個人的に彼が好きなんだ」

月影「そんな彼が愛した者達を救うのが借りのある黒咲の願いであり我ら兄弟の使命・・・今ここから出す。下がってくれ」

小鳥「うん」


続く

遊星「ドロワさん?どういう事だ赤馬!」

赤馬「彼女は改造デュエリストに生まれ変わったそうだ」

クロウ「てめえ!それでも人間か!!」

赤馬「人間だ。最初に言っておくが私は何も関与していない」

ジャック「心を持たぬお前らしい発想だな」

赤馬「これは補足だが彼女のモデルは天城カイトと神代凌牙その他大勢の命を奪った亀とバズーカの改造デュエリストらしい。最もパワーアップしたそうだが」

ジャック「零児・・・貴様だけは許さん!」

メリッサ「何?何なの!?」

遊星「ブルーノはメリッサを連れ遠くへ逃げてくれ」

赤馬「では私はこれで」

ジャック「遊星!ここは任せたぞ!俺は零児を追う!」

遊星「わかった。表へ出ようかドロワさん」

クロウ「ここじゃ派手にやれねえからよ」

遊矢「デュエルチェイサー227」

227「現アカデミアは3人のデュエリストを追っている。1人はセレナ、もう1人は紫雲院素良」

権現坂「なら3人目は」

227「そのデニス・マックフィールド」

沢渡「デニス?何言ってんだこいつ」

227「何故ならその男は」

デニス「何かの間違いだよ!そうだよね!?」

遊矢「セレナと素良は融合次元の人間だからわかる。どうせ俺への恨みから適当言ってるんだろ」

アリト「こいつは」

遊矢「俺が倒す!227は俺が倒さなきゃいけないんだ!」

227「今度は負けんぞ・・・榊遊矢!!」

デニス「危ない危ない・・・やっぱりアカデミアは僕を追っているんだ」

権現坂「・・・」

クロウ「どうするんだ遊星」

遊星「残念だが今は手が無い。今はな」

クロウ「改造デュエリストを元のデュエリストに戻せねえのか?」

遊星「とりあえず今は倒すしかない。そして未来の俺なら戻す方法を知っているはずだ」

ドロワ「遊星!私と戦え!!」

遊星「そうさせてもらう」

ドロワ「・・・フンッ!」

ボンッボンッボンッボンッボンッボンッ

クロウ「撃って来たぞ!」

遊星「・・・!」

クロウ「遊星!目を瞑ってちゃ意味ねえぞ!」

遊星「心眼だ。今こそ月影の形見を使う時が来た!」

キンッ

227「榊遊矢・・・!」

遊矢「塾長も母さんも柚子も生き返った・・・でもその代償に日影と月影は!」

227「黙れ!元々はお前が全て悪いんだ!畜生以下のスタンダード風情が俺に逆らうから悪いんだ!」

沢渡「ガキの言い分じゃねえか!」

227「お前と出会った事で俺はどん底へと落下した!」

遊矢「そんなこと俺が知るか!日頃の行いが悪いからそうなるんだろ!」

227「ガルルル・・・バラバラにしてやる!」

権現坂「もう人間ではない。あの男は完全に人である事を捨ててる」

遊矢「人間離れしているのは俺も同じさ」

アリト「やっちまえ!」

227「この手でお前に引導を渡してやる!」

遊星「勝った・・・」

クロウ「だ、大丈夫か?」

ドロワ「くっ・・・覚えていろ!」

遊星「・・・」

クロウ「まさか改造されちまうなんてな」

遊星「俺はこの足で未来へと向かう」

クロウ「あのおばさん、カイトの母親代わりだったんだよな」

遊星「と俺は聞いている」

クロウ「若い奴ならまだわかるぜ・・・でもよもしマーサが改造されちまったらって考えると」

遊星「見た目は若いんだ。美人でスタイルのいい熟女・・・俺は結構好みだぞ」

クロウ「俺もだぜ」

遊星「脱いだら凄いな・・・なあクロウ」

クロウ「そうだな」

227「さ、榊遊矢・・・」

遊矢「命までは取りはしない。俺は人殺しじゃなくてデュエリストなんだ」

権現坂「当分は動けまい」

227「それがお前の甘さだ・・・死ね!」

ユーゴ「邪魔なんだよ!」

227「ぐへっ!」

沢渡「お、ユーゴじゃねえか」

ユーゴ「敵は何処だ!?ユートや遊馬達の仇を討ちに来たぜ!!」

アリト「ここには居ねえよ」

ユーゴ「ふざけやがって!アカデミアのクソ野郎だけは絶対に許さねえぜ!」

227「終わりだ・・・もう私に帰る居場所なんて無い・・・逃げよう」

小鳥「みんなー!」

遊矢「小鳥!」

ブルーノ「それ何?」

ジャック「零児の眼鏡とマフラーだ。蹴り飛ばしてやったぞ」

クロウ「少しはビビってたろ」

ジャック「あいつは無感情の塊だからな。特に反応は無かった」

ブルーノ「面白味の無い人間というか完全なロボットだよね、あの人」

遊星「タイムマシンが破壊されている」

メリッサ「タイムマシン!?」

遊星「驚く事は無い。他にもこのポケットには沢山の道具が入っている」

メリッサ「へ、へえ」

クロウ「敵は頭の切れる奴が居るぜ、先手を取るなんて」

プルルルル

遊星「俺だ・・・何!?」

権現坂「そういうわけで兄弟が後で向かうと言っている。すまない遊星殿」

沢渡「バレット?」

月影「それが現アカデミア最高幹部だそうだ」

日影「その男の考案したのが機械融合改造デュエリスト」

ユーゴ「チッ、胸糞悪りいぜ」

遊矢「み、みんなは」

月影「バリアン七皇、トロン一家、黒咲は戦いに果てに死亡し何名かは改造されてしまったそうだ」

遊矢「改造・・・」

アリト「お前らは帰った方がいいぜ。もしかしたらメラグもⅢも何処かに居るかもしれねえから俺は探すぜ」

遊矢「アリトも気をつけろよ。俺達も」

アリト「任せとけって!」

遊矢「じゃ」

アリト「ああ」

数日後

ジャック「人騒がせな兄弟だ」

遊星「生きているだけで良かった。俺はそれで満足だ」

プラシド「遊星!ジャック!」

クロウ「何か事件でも起こったのか!?」

プラシド「貴様ら俺に断りも無しに剣術を身につける気だったのか!?」

遊星「いや違う」

プラシド「情けないぞ遊星!貴様は拳で俺は剣!その誓いを忘れたのか!!」

遊星「そんな誓いはしていない」

プラシド「遊星!」

遊星「していない」


続く

バレット「これよりお前を再改造する」

227「ありがたき幸せ!再改造さえすれば榊遊矢だろうと不動遊星だろうと」

バレット「お前を今からトンボの特性を持つ改造デュエリストにする」

227「トンボと何の機械を」

バレット「トンボ単体だ」

227「それは降格じゃ・・・首領!」

首領「お前の戦歴を見ればそれが妥当だ。バレットよ」

バレット「はい」

首領「お前に渡した四人はどうなっている」

バレット「現在あの男達を改造し1人は榊遊矢討伐のために向かわせました」

首領「何せ奴らの恨みは相当だ。我と同様にエクシーズのデュエリストには相当の恨みを持っている」

バレット「私は先に敗れ去った惨めな4大幹部とは違います」

227「降格じゃないか・・・」

カシャッ

柚子「何やってるの?」

遊矢「鍛えてるんだよ。いつアカデミアのデュエリストが来るかわからないから!」

柚子「さっきセレナが珍しい人と一緒だったのよね」

遊矢「珍しい人?」

柚子「ほら遊馬くんや小鳥ちゃんの学校の先生の」

遊矢「恵先生?」

柚子「うん」

遊矢「あの人は未来に帰ったから無事だったのか、何処に行った?」

柚子「あっちだけど」

遊矢「あっちだな!」

柚子「ちょっと遊矢!」

カシャッ

遊矢「あ、あの」

セレナ「遊矢?お前も野良猫に餌をやりに来たのか」

遊矢「いや遊馬やカイト達の事なんだけど」

恵「知ってる」

遊矢「そりゃそうだよな・・・でもアリトと小鳥は生きてたから」

恵「遊馬もカイトもコナミも死んでない」

遊矢「え?」

恵「カイトと凌牙はあなたの中で生きている」

遊矢「心の?」

恵「そう」

遊矢「相変わらず不思議な人だ・・・」

カシャッ

柚子「心の中って言うのは、よく言う表現とかじゃなくて」

恵「カイトは賢い。それに凌牙も荒っぽいけど学校の成績はいいから、何か細工をしたと思う」

遊矢「へえ凌牙って学校の成績いいんだ」

柚子「意外よね」

セレナ「あんな私を目の敵にしている不良鮫が」

日影「遊矢」

柚子「あ、忍者コンビ」

月影「誰かがお前を見張っているぞ、その木陰に!」

シュッ

グサッ

「ぎぇぇ!」

月影「姿を現せ!」

蚊忍者「カァッ・・・いきなり手裏剣を投げるなんて普通じゃないってか」

遊矢「蚊忍者!」

蚊忍者「またまた蘇ったってか!しかも今度の俺は一味違うぞ」

月影「奴も忍なのか?」

日影「それにしては忍の気概を感じぬが」

柚子「あいつは何度もカイトさんに敗れた悪いデュエリストなのよ!」

蚊忍者「言っとくが俺は生まれ変わった!アカデミアの新技術によってカメラと融合したんだ!」

日影「相手が忍ならば」

月影「拙者達が」

遊矢「・・・!」

柚子「遊矢?」

月影「どうした」

遊矢「こいつは俺がやる。下がっていろ」

セレナ「どうしたんだ遊矢は?雰囲気が変わったぞ」

遊矢「また地獄から戻って来たのか、何度やれば気が済むんだ」

蚊忍者「な、何だと!?」

月影「遊矢であって遊矢であらず」

日影「まるで違う者が憑依した感じだ」

恵「カイト」

柚子「カイトさん!?」

蚊忍者「バカな!首領の話では天城カイトは確か死んだはずだ!!」

遊矢「そんなものはやってみないとわからんだろ。貴様は相変わらず知性の欠片も見当たらんな」

蚊忍者「カ、カイトだとしても俺が負けるか!」

遊矢「だったらかかって来い」

蚊忍者「ぶち殺してやる!」

遊矢「・・・デュエル!」

バリンッ

蚊忍者「お、俺のレンズが!」

柚子「あの右ストレートはやっぱりカイトさん!」

遊矢「・・・」

蚊忍者「こ、この重みは天城カイトの拳・・・うぐぇ・・・」

遊矢「ドロー!フォトン・スラッシャーを特殊召喚!そして魔法『フォトン・リード』を発動!手札からフォトン・チャージマンを特殊召喚!レベル4のフォトン・スラッシャーとフォトン・チャージマンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!輝光帝ギャラクシオン!!」

遊矢「俺はギャラクシオンのオーバーレイ・ユニットを二つ使いデッキから銀河眼の光子竜を特殊召喚!そしてギャラクシオンをリリースしデッキからオッドアイズ・ドラゴンを墓地へ送る事でオッドアイズ・セイバー・ドラゴンを特殊召喚!」

柚子「オッドアイズ・セイバー・ドラゴン!?」

遊矢「この状況で勝てるのか?蚊忍者」

蚊忍者「ま、紛れもない・・・お前は天城カイトだ!」

遊矢「少しは理解しろ」

蚊忍者「ま、待て!もう地獄になんて」

遊矢「お前に相応しい場所はそこしかない。銀河眼の光子竜とオッドアイズ・セイバー・ドラゴンで攻撃!!」

遊矢「・・・」

柚子「カイトさん」

遊矢「ん?どうした柚子」

柚子「遊矢?」

恵「カイトのデュエルエナジーが注入された事で宿敵の蚊忍者の出現に共鳴して一時的に出ただけ」

月影「神秘的な話だ」

日影「うむ」

遊矢「カイトさんと会った気がする。何か良く分からないけど・・・」

蚊忍者「カカカ・・・耐えたぞカイトの一撃を・・・」

柚子「まだ生きてるわ!」

月影「狼狽えるな、気力で立ち上がっただけだ」

蚊忍者「俺は耐えたんだ・・・生きている限り俺の・・・勝・・・」

日影「恐るべき執念よ」

遊矢「俺がカイトに?」

柚子「デッキも立ち振る舞いもカイトさんっぽく」

月影「紛れもない天城カイトだ」

蚊忍者「カカカ・・・!死んでない・・・俺が死んでない!」

日影「貴様!」

蚊忍者「正直言うと死ぬかと思ったぜ!だが俺は生きている!改造デュエリスト万歳ってかァ!」

月影「兄者」

日影「逃がさん!」

「ファイヤー!」

ボオオオオオオオオオオオオオ

遊矢「ほ、炎!?」

蚊忍者「今日はここで退散してやる。またな榊遊矢!」

遊矢「あいつら逃げ足が早いんだから」

日影「すぐに追い付く」

遊矢「どうして?」

日影「時空間忍術の術式を奴の衣類に書き込んでおいた」

月影「このまま口寄せの術を発動させれば奴を再びここに召喚できる」

遊矢「だったら」

月影「まずはさっきの火炎を放つ奴の特定とその対抗策だ」

日影「焦っても何も始まらない」

柚子「そうよ遊矢」

遊矢「・・・わかったよ」

月影「今一度カイトと交信してみよう」

柚子「カイトさんの関係者なら・・・でもⅤさんもミザエルも行方不明なのよね」

遊矢「だったらゴーシュさんとドロワさんを」

恵「あの2人はアカデミアの改造デュエリストにされた」

遊矢「!?」


続く

遊星「その話は事実だ」

遊矢「遊星さん」

遊星「ドロワさんと俺とクロウは戦った」

クロウ「強かったぜ」

柚子「何か事件?」

遊星「いやアカデミアのアジトがシティの何処かにあると判明した」

遊矢「それ本当!?」

遊星「それを伝えたくてな」

遊矢「そうなんだ・・・」

遊星「それとカイトに話がある」

柚子「何でも知ってるのね遊星さん」

遊星「ハルトは生きている。もし聞こえたら返事をしてくれ」

遊矢「・・・それは本当か遊星」

遊矢「あいつらがハルトを」

遊星「ああ」

遊矢「ドロワとゴーシュが改造されたのは事実か?恵」

恵「うん」

遊矢「俺は消えた身だ。遊星、ジャック、クロウ」

ジャック「任せておけ」

遊星「男と男の約束だ」

クロウ「それに生き残っている連中だって居るかもしれねえんだぜ?安心しろよ」

遊矢「そうだな。ツァン達によろしく言っといてくれ」

恵「うん」

遊矢「後は頼んだぞ。遊星、遊矢」

遊星「大丈夫だ。きっと俺達の手でアカデミアを倒してみせる」

日影「では呼び寄せるか、口寄せの術!」

ポンッ

蚊忍者「な、何だ!?」

月影「口寄せの術だ」

蚊忍者「カカカ!さっきのデュエルを見たろ?俺は不死身だ!」

遊矢「いいや不死身じゃない!」

ブンッ

蚊忍者「おっと!カカカ・・・カイトに比べりゃ軽い軽い」

遊矢「デュエルだ!」

月影「遊星もう1人居た。そいつを探し出してくれ」

遊星「任せろ」ゴソゴソ

ジャック「こいつは改造デュエリスト探知機だ。どうだ居るか?」

遊星「どうやら相棒の蚊忍者がワープしたからか焦ってこっちに来ているぞ」

「ファイヤー!」

遊星「こいつはイカと火炎放射器の改造デュエリストか、ジャック!」

ジャック「炎には俺のバーニングソウルだな!」

蚊忍者「アカデミアの改造デュエリストに勝てると思ってるのか!」

「そうだぜ、お前達のような普通のデュエリストとは格が違う!」

遊矢「この世に悪が栄えた事は無い!」

ジャック「図に乗るな!」

「お前のバーニングソウルと俺の炎・・・どっちが強いだろうな」

蚊忍者「リターンマッチってか」

遊矢「カイト・・・俺に力を貸してくれ!」

遊星「日影、月影もう2人反応がある。これは恐らくゴーシュさんとドロワさんだ」

日影「拙者達はそちらを迎え討とう」

月影「うむ」

蚊忍者「カハッ・・・!」

遊矢「カイトの拳は一発一発が重い」

蚊忍者「な、何だこいつ・・・一度ならず二度までも!」

ボオオオオオオオオオオオオオ

ジャック「所詮は人工物の炎か、軽い!」

「こいつ化け物か!?」

ジャック「貴様にだけは言われたくないわ!」

遊矢「覚悟しろ、蚊忍者!」

ジャック「天然物の炎を見せてくれる!」

蚊忍者「カァッ!」

「焼き殺してやる!」

ジャック「丸焼きになるのは貴様だ!」

遊矢「カイトに変わってお前を成敗してやる!懺悔の用意はできているか!」

ゴーシュ「てめえらは忍者コンビだったな?見た目通りノリが良さそうだぜ」

ドロワ「相手が誰であろうとも構わない。倒すまでだ!」

日影「火遁!」

月影「水遁!」

シュッ

月影「兄者!」

ゴーシュ「遅えんだよ!」

日影「あのデュエルチェイサー227と同じ型だが奴と違い己の力を使いこなしている!」

月影「さすがは遊馬のライバルの1人・・・しかし!」

日影「拙者達がここで敗北するわけにはいかないんだ!」

ゴーシュ「ハアアアアアア!!!」

シュッシュッシュッシュッシュッ

月影「影分身の術!」

ドロワ「・・・」カチッ

遊星「この2人は他の改造デュエリストとは違い部分だけを変えている・・・もうすぐ秋になるが寒くないのか」

ドロワ「お前だって所構わず全裸になるだろ。それと同じだ」

遊星「それなら納得だ」

ドロワ「だったら大人しく死ね!」

遊星「大砲・・・ならば」ゴソゴソ

ドロワ「発射!」

遊星「収縮ライト!」ピッ

ポンッ

ドロワ「砲弾が」

遊星「これはあらゆる物を小さくするライトだ」

ドロワ「遊星!」

ゴーシュ「ふぅ・・・」

ジャック「大丈夫かお前達!」

日影「す、すまん」

ジャック「今度は死を偽装するなよ。結構キツいからな」

遊星「もう終わったのかジャック」

ジャック「ああ」

ドロワ「ゴーシュ」

ゴーシュ「やっぱこいつらが1番の障害だぜ。ジャック・アトラス!てめえは俺が倒してやるよ!!」

ドロワ「不動遊星!お前の相手は私だ!」

遊星「遊馬の名誉のためにも」

ジャック「俺達が必ず元に戻してくれる!」

月影「頼もしい男達だ」

遊矢「何たって名コンビだから」

遊星「アカデミアの件は俺達に任せてくれ」

ジャック「お前は極力・・・いやお前の事だから俺達の手助けをするだろうな」

遊矢「俺にだって関係があるから」

クロウ「だよな」

月影「しかし遊星のお陰で遊馬達の次元に生き残りがまだ居るようだ」

遊矢「ランサーズのリーダーとして頼みがある」

月影「皆まで言うな」

日影「既に行動を開始している男も居る。沢渡とか」

遊矢「相変わらず行動が早いな」

クロウ「戦うだけが全てじゃねえんだ。ま、人命救助だって必要って事だぜ」

ジャック「幸いにも零児がアカデミアと繋がっているお陰かスタンダードが狙われる事は先ず無いだろうが」

遊矢「赤馬零児は何を考えてるんだ。雲隠れして滅多に姿を現さないし」

数日後

クロウ「遊星にクリアマインド、ジャックにバーニングソウルだろ」

遊星「ああ」

クロウ「俺には何かねえのか?」

ジャック「何かあるのか遊星」

遊星「クリアマインドは未来の力、バーニングソウルは太古の力」

クロウ「なら俺は現代の力って事か」

ブルーノ「そうなるね遊星」

遊星「きっとそうだ!」

クロウ「だったら今のうちに鍛えるしかねえよな!」

遊星「日頃の精進がいつの日か身を結ぶんだ」


続く

ブルーノ「ふーん・・・ゴーシュさんとドロワさんって19歳なんだ」

遊星「何!?」

ジャック「何だと!?」

クロウ「俺らと年齢変わらねえじゃねえか!!」

遊星「いや同じ事を6回ほど言われた気がするが俺は信じない」

クロウ「俺もだぜ」

ジャック「無論」

遊星「あんな19歳見た事が無い。きっと嘘だ」

クロウ「ゴーシュなんて貫禄丸出しじゃねえか、絶対に違うぜ」

ジャック「あの貫禄は普通ではない」

遊星「彼らの目を人生とは何たるかを語っている。例え今は敵であっても俺は敬意を表したい」

クロウ「気のいいおっさんだもんな。俺は好きだぜ」

ブルーノ「どっちも美男美女だもんね」

ドロワ「ヘックシ!」

ゴーシュ「おう風邪か」

ドロワ「いや」

バレット「不動遊星、ジャック・アトラスこの2人がシンクロ使いのナンバー1とナンバー2だ」

バレット「それ意外にもブルーノ、鬼柳京介、プラシド、ボマー、ユーゴ、シンジ、牛尾哲など厄介な連中が多い事が問題だ」

ゴーシュ「ならどうするってんだ?」

バレット「奴らは個々の力は勿論の事だがチームワークも優れている。だからこそ主要メンバーを暗殺する」

ドロワ「主要メンバー」

バレット「ナンバー3のクロウ・ホーガンだ」

ゴーシュ「だが野郎もかなりの腕前だぜ?どうすんだ」

バレット「既に機械融合改造デュエリストを向かわせた」

クロウ「悪りいな手伝わせちまって」

シンジ「いいって事よ」

クロウ「ジャックの野郎にもお前の勤勉さを見習わせたいぜ」

シンジ「ま、あいつは働くのが嫌いなんだから仕方ねえよ」

「シャシャシャ」カシャッカシャッカシャッ

「死ね・・・!」

ババババババババババババババ

ボマー「クロウ!危ない!!」

クロウ「な、何だ!?」

ボマー「ぐわああああああああああああああああああああああああ」

クロウ「ボマー!」

シンジ「野郎!アカデミアの連中か!?」

牛尾「するってと狙いはお前だったってのか?」

クロウ「多分な」

シンジ「ボマーがクロウを庇って」

牛尾「アカデミアが本格的に狙って来たってわけか」

シンジ「遊馬や黒咲何かもやられちまって」

牛尾「あいつらが簡単にやられるタマかよ」

クロウ「そうだぜ」

シンジ「そ、そうだよな」

牛尾「ホシはそう遠くには行ってねえな、空から探させてるから安心しろよ」

クロウ「ボマーの仇は俺が討つぜ!いいよな!?」

牛尾「ああ」

クロウ「何者か知らねえがボコボコにしてやるよ!」

メリッサ「こちらメリッサ・クレール!牛尾課長補佐聞こえますか?」

クロウ「メリッサ?何でメリッサが」

牛尾「何でも職場が吹き飛んだとかで再就職したんだよ。ヘリのライセンスも持ってるしよ」

シンジ「何が起こるかわかんねえもんだな」

メリッサ「怪しい男が東南の方角へ逃げていますよ、どうぞ」

牛尾「東南だそうだ」

クロウ「ぶっ潰してやるぜ!」

シンジ「おいクロウ!」

牛尾「クロウが派手にやりそうになったら止めてやってくれよシンジ」

シンジ「わかってるよ。待てよクロウ!」

「クロウ・ホーガンは殺りそこねたがボマーはしばらく動けまい」

クロウ「見つけたぞ!」

「チッ」

シンジ「改造デュエリストか?」

「シャシャシャ!見ての通り俺は蛇と機関銃の機械融合改造デュエリストよ!」

クロウ「ケジメを取らせてもらうぜ」

「丸腰のデュエリストが機関銃を装備した俺に勝てると思ってんのか!」

クロウ「そんな武器に頼ったやり方なんて2流だぜ!」

「拳で戦うだと?古臭いデュエリストめ!」

クロウ「デュエリストってのは昔から拳でやり合うのが通なんだよ!」

シンジ「ぶちかませクロウ!」

クロウ「デュエル!」

ババババババババババババババババババ

クロウ「俺にはバーニングソウルもクリアマインドもねえ」

「くたばれ!!」

ババババババババババババババババババ

クロウ「それに遊星やジャックに比べ腕っ節も足りねえ・・・でも!」

「ちょこまかちょこまか!」

ババババババババババババババババババ

クロウ「ガキの頃から鍛えたスピードがあるんだよ!」

バスッ

「弾切れか!」カチッカチッ

シンジ「今だクロウ!」

クロウ「鉄砲玉のクロウ様を舐めんじゃねえ!!」

シンジ「やったなクロウ!」

クロウ「おう!」

「クソ・・・クソ!」

クロウ「命までは取らねえよ。さっさとどっか行っちまえ」

「お、遅いぞ同志!」

シンジ「何だてめえ」

クラゲ先輩「あぁん?てめえドコ中だ?俺の何個下だ!?」

クロウ「クラゲ野郎!」

シンジ「知ってんのか?」

クロウ「前にやりあった事がある」

クラゲ先輩「っつうか同志だァ?無様にやられやがったくせによォ!」

グシャッ

クロウ「て、てめえ!」

クラゲ先輩「俺の腕を見ろよ。ハンマーだぜハンマー」

クロウ「そいつはお前の仲間じゃねえのかよ!」

クラゲ先輩「先輩が後輩をどうしようと先輩の気分次第なんだよ!」

シンジ「てめえ相当イかれてるな」

クラゲ先輩「さっきから生意気言いやがって、てめえ何様だ?何個下なんだよォ!」

シンジ「てめえより格は上だっつう事だ」

クラゲ先輩「はァ?先輩を敬えねえのか?てめえはそれでも後輩かよ!」

シンジ「来いよ、てめえの相手は俺がやってやるぜ」

クロウ「シンジ!」

シンジ「悪いクロウ!スイッチ入っちまったよ」

クロウ「気をつけろよ。そいつは凌牙を苦戦させたレベルだからな」

シンジ「おう」

クラゲ先輩「・・・」

シンジ「・・・」

クラゲ先輩「オラァ行くぞォ!」

シンジ「は、そんなモーションのデカい攻撃じゃ」

クラゲ先輩「バカが!素直に俺が受けて立つと思ってんのか!」

シンジ「何処行くんだ!」

クラゲ先輩「てめえ口の利き方に気をつけろよ!俺はてめえの先輩なんだぜ」

シンジ「何が先輩だ!ビビって逃げてるだけじゃねえか!」

クラゲ先輩「先輩ルールだ!」

シンジ「待ちやがれ!」

クラゲ先輩「ついて来いついて来い。てめえらを1人ずつ抹殺する必殺の罠が仕掛けてあるんだからよ」

シンジ「クラゲ!」


続く

セレナ「おーい!誰か居ないのか?」

沢渡「派手にやりやがったよな。もうセレナも素良とかいうガキも引き渡せばいいのによ」

デニス「そ、それは酷いんじゃない?ねえ遊矢」

遊矢「クラゲ野郎・・・やっぱ生きてやがったな!」

権現坂「どうした遊矢?」

遊矢「悪りい。ちょっと行かなきゃいけねえとこがあんだよ」

セレナ「こんな時に何を言っているんだ?早く遊馬の仲間や他の人間達を」

遊矢「どの口が言ってんだ。てめえは」

セレナ「どうかしたのか?私が何か悪い事したか?」

遊矢「てめえらが生きてるからこうなったんじゃねえのかよ!目障りなんだよ!」

セレナ「どうしたんだ遊矢!」

遊矢「さっさと死んじまえよ。うぜえから」

セレナ「ゆ、遊矢・・・」

デニス「どうしたんだろ遊矢」

沢渡「そりゃ怒るよな。こいつら融合次元が居なきゃ俺らだって普通の生活できてたんだし」

権現坂「沢渡!」

沢渡「だったら何処のどいつが黒咲の故郷を壊した?誰が遊馬達を皆殺しにした?」

権現坂「セレナは関係無い」

沢渡「こいつだって融合次元の奴だぜ?いつ牙向くかわからねえよ」

セレナ「・・・」

デニス「・・・」

沢渡「デュエルを戦争の道具に使ってる時点で俺のエンタメとは反りが合わねえよ。所詮クズはクズだってカイトも言ってたじゃねえか」

セレナ「やはり遊矢も怒っているのか?」

沢渡「誰だって怒るぜ、お前らが巻き起こした事を俺らで掃除してんだから」

権現坂「待たんか沢渡」

沢渡「探すんだよ。誰か1人でもいいから生きてる奴が居るかもしれねえんだから」

シンジ「逃げ足早えな・・・あれは」

メリッサ「おーい!デュエルはもう終わっちゃったの?」

シンジ「トップスの女!そいつを俺に乗せろ!」

メリッサ「いやいや何言って」

シンジ「乗せろ!上から探し出してやる」

メリッサ「上から?」

シンジ「さっさとしろ!」

メリッサ「わ、わかったわよ」

シンジ「あのクラゲ野郎!」

メリッサ「遊星一派ってこんなのばかりね・・・」

シンジ「クラゲ・・・!」

クラゲ先輩「さあ来い。ここら一帯には落とし穴が仕掛けてある」

クラゲ先輩「それもタダの落とし穴じゃねえ中にはクラゲが居るんだぜ」

クラゲ先輩「先輩舐めんなよ、クラゲってのは」

遊矢「ブツブツ言いやがって相変わらずうぜえ奴だなクラゲ」

クラゲ先輩「てめえは榊遊矢・・・なのか?」

遊矢「てめえのファンだよ!」

サッ

クラゲ先輩「こ、この蹴り・・・!」

ズザザザザザ

クラゲ先輩「この蹴りは間違いない・・・神代凌牙か?」

遊矢「地獄の底から舞い戻ってやったぜ!」

シンジ「もっと高度を下げろ!」

メリッサ「あ、あれって榊遊矢じゃない!?」

シンジ「何やってんだあいつ!」

クラゲ先輩「死んだって聞いたのにしぶとい奴だぜ」

遊矢「腕にトンカチなんて付けやがって、いよいよ化け物の仲間入りか?いや昔から化け物だったな」

クラゲ先輩「野郎!」

遊矢「ドロー!俺はEMフレンドンキーを通常召喚!そしてEMフレンドンキーの効果でEMプラスタートルを特殊召喚!さらにEMヘルプリンセスを特殊召喚!プラスタートルの効果でフレンドンキーのレベルを3から4に変更!」

遊矢「レベル4のEMフレンドンキーとEMプラスタートルとEMヘルプリンセスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!海咬龍シャーク・ドレイク!」

遊矢「バトルだ!シャーク・ドレイクでてめえに攻撃!」

クラゲ先輩「ぐああああああああああああああああああああああああ」

遊矢「シャーク・ドレイクのオーバーレイ・ユニットを一つ使い破壊したモンスターを特殊召喚する!まあモンスターじゃねえけどよ」

クラゲ先輩「ハァハァ・・・」

遊矢「2度と蘇れないように徹底的にやってやるよ!お楽しみはこれからだ!」

シンジ「よっと、やるな遊矢」

遊矢「てめえはシンジだったな」

シンジ「何か他人行儀な言い方だな?どうかしたのか」

遊矢「あ?別に何でもねえよ」

クラゲ先輩「野郎・・・最後に一発・・・決めてやるよ・・・!」

メリッサ「あれ!」

クラゲ先輩「くたばっちまえ!」

シンジ「遊矢!」

遊矢「てめえ!」

セレナ「遊矢!危ない!!」

グサッ

シンジ「おい大丈夫か!」

セレナ「ううっ」

遊矢「出てきやがって・・・だから嫌いなんだよ!てめえらは自分勝手すぎんだよ!」

メリッサ「あんな怪物に刺されちゃ・・・さすがに」

シンジ「だからトップスの奴は嫌いなんだよ!こいつが今にも死にそうなの見て腹の中で笑ってんだろ!」

メリッサ「ち、違うわよ!」

遊矢「うるせえんだよ!てめえら少し黙ってろ!!」

メリッサ「早く病院に連れてかないと」

シンジ「だったらさっさとヘリ動かせよ!」

遊矢「おい生きてんだろなセレナ」

シンジ「早くしろ!間に合わなくなっても知らねえぞ!」

黒咲「狼狽えるな!遊矢!シンジ!」

遊矢「黒咲!?生きてやがったのか!!」

遊矢「生きてるとは思わなかったぜ」

黒咲「少し見ないうちに・・・まさかお前は凌牙か?」

遊矢「訳ありなんだよ」

シンジ「あいつ無事だろ思うか?」

遊矢「死ねばそん時はそん時じゃねえか」

黒咲「俺達の敵はあくまで融合次元の悪党とアカデミアのみだ。何もしていない瑠璃を差別するのは少し酷だろ」

遊矢「そりゃそうだけど」

黒咲「それとシンジもだ。あの女はトップスの奴かも知れんが邪念は無い。少なくとも敵ではないな」

シンジ「・・・ああ」

黒咲「だったら俺達の現時点の敵はアカデミアの連中だ。それを踏まえて気を引き締めておけ」

遊矢「・・・」

シンジ「・・・」

数日後

遊星「セレナはどうなったんだ」

クロウ「シンジの話じゃ回復したってよ」

ジャック「それは良かったな」

ブルーノ「四悪人もしぶといよね」

遊星「次に蘇った時はクラゲだけ居なくなってそうだがな」

ブルーノ「どうして?」

遊星「決して踏んではいけない尾を踏んだんだ。きっと地獄の果てでも追い詰めに来るだろうな」

ジャック「まあどっちにしろ復活しない方がいいがな」


続く

遊矢「ぐわっ!」

柚子「遊矢!」

「ギリギリ!」

権現坂「良くも遊矢を!」

「その程度の実力でリーダーとは片腹痛いわ!」

黒咲「・・・」

「さあ次はどいつだ!このアルマジロとナイフの機械融合改造デュエリストに勝てる奴は居ないのだ!」

沢渡「よ、よし!次は」

黒咲「お前を倒す秘策は既にできている」

「それは楽しみだ」

黒咲「貴様の度肝を抜きゴーシュとドロワを救ってやる」

「やれるものならやってみな!」

バレット「出来したぞ!」

「ハハァッ」

バレット「何せこいつには強化心臓を埋め込んでいるのだからな」

ドロワ「強化心臓?」

バレット「通常のデュエリストの10倍の生命力を持つ心臓だ」

ゴーシュ「いいノリだぜ」

バレット「だがトドメを何故刺さなかった」

「次に来ても倒せばいいだけですよ」

バレット「愚か者!」

「ひっ」

キュイイイイイイイイン

「今度はミスを犯さぬように私も行きましょうバレット」

バレット「行って来い。そして我らに楯突くデュエリストを全滅させるのだ!老若男女全てだ!」

鬼柳「黒咲から聞いたぜ、特訓させてやるよ」

遊矢「ありがとう鬼柳」

鬼柳「柚子も一緒か?相変わらず2人揃って満足してんな!」

遊矢「特訓を」

鬼柳「お、そうだったな。相手はアルマジロだったか?丸まって攻撃すんだよな」

柚子「かなりの強敵だった」

鬼柳「だったら同じような物でぶつかり稽古と洒落込もうじゃねえか!」

柚子「同じような物?」

鬼柳「おう!」

遊矢「それって」

鬼柳「まあついて来いよ」

遊矢「鉄球!?」

鬼柳「気合入れろよ!」

ゴンッ

遊矢「ブッ!?」

柚子「遊矢!」

鬼柳「もう一発!」

ゴンッ

遊矢「ぐはっ!?」

柚子「鬼柳さん!」

鬼柳「まだまだ!満足してねえだろ遊矢!!」

ゴンッ

遊矢「うわっ!」

遊矢「ハァハァ・・・ハァハァ」

鬼柳「なあ遊矢」

遊矢「な、何」

鬼柳「リーダーって重いか?」

遊矢「そりゃ重いよ。だって仲間の命を背負ってるんだから」

鬼柳「・・・」

遊矢「それに俺は遊馬や遊星さんみたいに強く」

鬼柳「あいつらだって1人じゃダメな時もあるぜ」

遊矢「・・・」

鬼柳「単体で強いのって十代ぐらいじゃね?まああいつは対等にやりあえる仲間が自分の次元に居ねえから」

遊矢「・・・もう一発!」

鬼柳「おう!」

鬼柳「いいか遊矢」

ゴンッ

鬼柳「1人じゃなーんもできねえよ!」

ゴンッ

鬼柳「でもよ、仲間が居るってのはいい事だぜ!まあ十代みたいに単体で強えってのも悪くねえよな!」

ゴンッ

鬼柳「だがよ十代は大人だからそれでもいいんだぜ、遊星も遊馬もお前もまだまだ子供だからよ嫌でも仲間ってのが必要なんだよ!」

ゴンッ

鬼柳「だから満足しろ遊矢!」

ゴンッ

鬼柳「そんなんじゃお前に全てを託して死んでったカイトや凌牙に笑われちまうぜ!」

遊矢「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

「ギリギリ!特訓してる何て馬鹿馬鹿しい奴らよ」

「キーッ!お前が逃がしたのが悪い」

プラシド「噂の改造デュエリストか」

「いつの間に俺達の背後に」

プラシド「勝てんぞお前」

「何?」

プラシド「精々頑張る事だな、そしてお前」

「私か?」

プラシド「お前の相手は俺がしてやる。化け物が」

「私は化け物ではない。トカゲとノコギリの機械融合改造デュエリストだ!」

プラシド「どっちでもいい。薄汚い化け物に何ら代わりは無い」

遊矢「・・・」

鬼柳「嗅ぎつけるのが早えな」

「少しはマシになったか?」

遊矢「そんなものはやって見ないとわからない!」

「切り刻むか押し潰すか!」

鬼柳「おいおい図に乗るなよ?勝てねえぞお前」

「ギリギリ!」

鬼柳「さあ始めようぜ」

「・・・」

遊矢「・・・」

鬼柳「デュエル!」

ゴンッ

ゴンッ

ゴンッ

「な、なんだと!?たった数時間で耐久力が増しているだと!?」

遊矢「当たり前だ!俺はそれだけ努力しているんだ!!」

ゴンッ

「オウッ!」

遊矢「そしてデュエリストの足腰は強靭!受けてみろ凌牙の技とカイトの力を受け継いだ俺の攻撃を!」

ドガッ

「た、ただの蹴り!?そんなもの!」

遊矢「いいや反転キックだ!」

ドガッッッ

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」

プラシド「ノコギリなのかトカゲなのか知らんが対した事は無い」

柚子「凄い・・・一瞬でバラバラに」

プラシド「フッ」

柚子「剣術の天才」

プラシド「何だったらお前にも教えてやろうか」

柚子「え、遠慮しとく」

プラシド「そうか」

柚子「遊矢は」

プラシド「あいつが負けるわけがない」

柚子「・・・うん」

プラシド「さっさと言ってやれ、負けたら励ましてやれ、勝ってたら一緒に喜んでやればいい」

柚子「遊矢は?」

鬼柳「特訓の疲れっていうか」

柚子「寝ちゃってる」

鬼柳「よっぽど疲れてんだろな」

柚子「無理な特訓だったから」

プラシド「鉄球程度どうという事無いだろ」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!そりゃそうだ!」

遊矢「zzz」


続く

ユーゴ「入院!?そんなに酷いのか!」

ジャック「鬼柳の無茶な特訓でな」

シンジ「あいつも闘いっぱなしだから疲れが一気に出たんじゃね?」

クロウ「行くか見舞い」

ブルーノ「行こう!」

ボマー「ならば何か買って行こう」

リン「ちょっと待って!」

ユーゴ「どうした」

リン「こんな大勢で行っちゃ迷惑よ。何人か代表を決めて」

遊星「代表か」

ユーゴ「代表ね」

鬼柳「じゃクジで決めるか?」

ユーゴ「っつうか権化坂や沢渡は行ってだろ?ズルくね?」

リン「だってタダでさえうるさい人達が押しかけたら」

牛尾「邪魔するぜ」

ジャック「また事件か?」

牛尾「徳松のおやっさんからの頼まれごとでよ」

遊星「言ってくれ」

牛尾「これを遊矢に渡してくれって」

ジャック「遊星これは」

遊星「コンドームだな」

クロウ「何でコンドームなんだ?」

ユーゴ「徳松ってあのおっちゃんだろ?凄えのか?」

シンジ「これが世代って奴か」

遊星「俺達の世代ではエンジョイ長次郎を知らん奴は居ないぞ」

ユーゴ「ふーん」

ジャック「あの長次郎が何故コンドームを」

鬼柳「徳松のおやっさんの事だ。なーんかあるぜ」

遊星「考えろ。考えるんだ」

ジャック「一体何が」

シンジ「・・・」

ブルーノ「・・・」

クロウ「何が言いてえんだ・・・?」

遊星「そうか!」

ボマー「何かわかったのか」

遊星「リン確か遊矢の病室は個室だったな」

リン「うん」

遊星「そして遊矢の病室には絶えず柚子が見ている・・・個室・・・ベット・・・やはりそうか」

プラシド「1人で納得するな」

遊星「避妊しろだ。さすがはエンジョイ長次郎って事だ」

牛尾「粋な事するな!徳松のおやっさんも」

クロウ「伊達に歳食ってねえからよ」

遊星「そうと決まれば、みんなで行こう!」

ユーゴ「よっしゃー!!」

リン「ちょっと遊星さん!みんな!」

ドドドドドドドドドドドド

遊星「遊矢!柚子!」

柚子「シッ」

ユーゴ「一発ヤろうとしてんだろ!」

柚子「は?」

鬼柳「徳松のおやっさんからの餞別だぜ」

柚子「こ、これって」

遊星「コンドームだ」

柚子「コン・・・」

遊星「そうコンドームだ」

柚子「・・・」

リン「・・・」

遊星「ここで質問だがコンドームは何のために使うのか」

柚子「・・・」

遊星「リン」

リン「!?」

遊星「教えてくれないか?何に使うのか」

リン「さ、さあ?」

ユーゴ「てめえ遊星!」

遊星「どうした」

ユーゴ「セックスするためだろ!」

遊星「正解だ」

ユーゴ「やったぜ!」

コンコン

柚子「はーい」

セレナ「遊矢はどうしている?」

柚子「あ、セレナ」

リン「そう言えばクラゲ毒にやられたんだよね」

セレナ「これは何だ?」

遊星「コンドームだ」

セレナ「コンドーム?」

遊星「ああ」

セレナ「何に使う物なんだ」

遊星「ナニに付けるものなんだ」

セレナ「?」

セレナ「これを装着すると子供が生まれないのか」

遊星「ああ」

ジャック「お前はじゃじゃ馬だから嫁の貰いては無いと思うが」

クロウ「知らねえおっさんに騙されんじゃねえぞ」

遊星「騙されたとしても大丈夫だがな」

セレナ「十代もよく言っているぞ、難しい事は遊星が何度も知ってるって」

遊星「ああ」

シンジ「遊星に知らねえ事はねえってな!」

遊星「そういうわけでもっと色々教えようと思う。今から家でAV鑑賞だ!さあ帰ろう」

クロウ「じゃあな遊矢」

ジャック「起きたら早く退院しろと言っておけ」

柚子「うん」

数日後

ジャック「まさか十代と遊星が同時に入院するとは」

クロウ「何か2人揃って道端で倒れてたんだぜ?喧嘩でもしたんじゃねえか」

ブルーノ「十代さんと遊星でも喧嘩するんだね」

クロウ「十代が相談する相手っていつも遊星じゃねえか」

ジャック「あいつもあいつであの笑顔の裏に悩み事でも抱えているのだろう」

ブルーノ「どっちが勝ったの?」

クロウ「知らね」

ジャック「今度聞いてみるか」


続く

クロウ「最近Dホイーラーが何人も消えてるらしいぜ」

ジャック「何だと!?」

ブルーノ「そうなんだよね」

クロウ「どうすんだジャック」

ジャック「遊星は何処へ行った」

クロウ「遊星なら会議とかでどっか行っちまったじゃねえか」

ジャック「退院したばかりだと言うのに」

クロウ「って事は」

ブルーノ「今日はジャックがチームリーダーだね!」

ジャック「いいだろう!この俺がリーダーとしての責任を果たしてくれる!」

クロウ「気合入れるのはいいけど転けんなよ」

ジャック「とりあえず全員集めろ!」

ゴーシュ「するってとDホイーラーを集めて爆弾人間を」

「そうだ。狙いは治安維持局!そしてシティの壊滅!」

ゴーシュ「いいノリしてるぜ。てめえは」

「フフフ」

バレット「ゴーシュ」

ゴーシュ「どうした」

バレット「モニターを見よ」

ゴーシュ「ジャック・アトラスじゃねえか」

バレット「こいつは厄介な男だ。お前に討伐を任せる」

ゴーシュ「おう任せとけ!」

バレット「そしてお前は引き続きDホイーラーの誘拐を始めるのだ」

「はい」

ジャック「あいつらと来たら用事だ何だと」

クロウ「仕方ねえだろ」

ブルーノ「ここら一帯に怪しいタイツの男達が居たって」

クロウ「紛れもねえアカデミア戦闘員だぜ」

ゴーシュ「よっ」

ジャック「こいついつの間に!?」

ゴーシュ「そう驚くなよ。なあジャック!」

ガシッ

ジャック「どうやらとことん俺と戦いたいようだな」

ゴーシュ「俺は1度狙った獲物は逃がさねえんだよ!」

ジャック「クロウ!ブルーノ!こいつは俺が倒す・・・デュエルだ!」

クロウ「頼んだぜジャック!」

ゴーシュ「ドロー!俺はH・Cサウザンド・ブレードを攻撃表示で召喚!そして手札からヒロイックカードを1枚墓地に送り手札からH・Cエクストラ・ソードを特殊召喚!」

ゴーシュ「レベル4のH・Cサウザンド・ブレードとH・Cエクストラ・ソードでオーバーレイ!エクシーズ召喚!H-Cエクスカリバー!カードを1枚セットしターンエンド!」

ジャック「俺のターン!相手フィールドにモンスターが存在するとき手札からバイス・ドラゴンを特殊召喚!そしてダーク・リゾネーターを通常召喚!」

ゴーシュ「レッド・デーモンズだな!」

ジャック「ああそうだ!だがなゴーシュ!操られた貴様とのデュエルなど何の魅力も感じん!圧倒的な力で叩きのめし目を覚まさせてくれる!!」

ジャック「遊馬から全てを聞いている!お前は恵まれない子供達のために汗水流してプロの道を歩んでいる事を!!レベル5のバイス・ドラゴンにレベル3のダーク・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!琰魔竜レッド・デーモン!」

ゴーシュ「そいつは確か」

ジャック「凌牙が生み出したカードだったな。まさか奴が俺のレッド・デーモンズに似たドラゴンを生み出すとは・・・そしてレッド・デーモンの効果を発動!このカード以外の表側攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する!!」

ゴーシュ「!?」

ジャック「思い出せかっとビングを!熱き魂を!!」

ゴーシュ「かっとビング・・・!」

ジャック「バトルだ!!」

ゴーシュ「チッ・・・」4000→1000

ジャック「ターンエンド!」

ゴーシュ「ド、ドロー!」

ジャック「・・・」

ゴーシュ「くっ・・・ターンエンド・・・」

ジャック「俺のターン!ドロー!魔法『融合』を発動!俺は手札のビッグ・ピース・ゴーレムとミッド・ピース・ゴーレムを融合!融合召喚!マルチ・ピース・ゴーレム!そしてチェーン・リゾネーターを通常召喚!このカードが召喚に成功しフィールドにシンクロモンスターが存在するときデッキからリゾネーターモンスターを特殊召喚する!バリア・リゾネーターを特殊召喚!」

ジャック「レベル7のマルチ・ピース・ゴーレムにレベル1のチェーン・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・デーモンズ・ドラゴン!」

ゴーレム「いいノリしてやがるぜ、徹底的にやるって腹か」

ジャック「改造されたお前を元のデュエリストに戻すには徹底的にやってやるのが1番だ。魔法『死者蘇生』を発動!俺は墓地のマルチ・ピース・ゴーレムを特殊召喚!そしてレベル7のマルチ・ピース・ゴーレムにレベル1のバリア・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

ゴーレム「この野郎・・・来い!俺をぶっ倒してみやがれ!!」

ジャック「ならそうさせてもらうぞ!3体のドラゴンによる総攻撃を受けるがいい!!!」

ゴーシュ「・・・」

ジャック「これで元に戻るような気がする。俺には遊星のような科学力は無いが力がある」

「チャカー!」

「ソーリー!」

ジャック「改造デュエリストか」

「ゴーシュ!少し大幹部と首領に目をかけられて居るからと言って図に乗りおって!」

「アカデミアの名の元に貴様を処刑してくれる!」

ジャック「起きろゴーシュ!」

ピッ

ボンッ

ジャック「何だ今のは」

「俺は見ての通りのアリとレンズの機械融合改造デュエリストなのだ!今のはほんの小手調べよ」

ジャック「くっ」

ジャック「おのれ・・・」

「死ね!」

ジャック「岩が両断されるとは・・・何て奴だ」

「当然よ、俺はヒトデとカミソリの機械融合改造デュエリストであり故に」

ジャック「能書きはいい!機械だ何だの言っているが貴様らに機械の要素が何処にあるというのだ!」

「焼き殺してやる」

「バラバラに刻んでくれる」

ジャック「ええい!考えても埒が明かん!真っ向勝負で破壊してくれる!!」


続く

クロウ「ん?遊星!遊星じゃねえか!」

ブルーノ「どうしてここに」

遊星「嫌な予感がして先回りした。こいつでな」

クロウ「どこでも行ける扉か?」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「ここはもぬけの殻だ。どうやらダミーのアジトのようだ」

クロウ「って事は罠なんじゃねえか!?」

遊星「罠だった」

ブルーノ「だった?どういう意味?」

遊星「爆弾が仕掛けられて居たから解体しておいた」

ブルーノ「さすが遊星!」

クロウ「何か収穫はあったか?」

遊星「こいつだ」

ブルーノ「これは?」

遊星「どうやら改造デュエリストの設計図らしい」

クロウ「じゃあゴーシュのおっさん達を元に戻す方法も」

遊星「脳改造されていない改造デュエリストはデュエルで戻るらしい」

ブルーノ「脳改造されてないの?」

遊星「脳改造をすれば忠実になるが頭が悪くなるそうだ」

クロウ「じゃあデュエルすれば!」

遊星「必ず元に戻る」

クロウ「よし!希望が見えて来たぜ!」

クロウ「ハサミとジャガー、バズーカと亀、カメラと蚊、火炎放射器とイカ、マシンガンと蛇、ハンマーとクラゲ、ナイフとアルマジロ、ノコギリとトカゲ」

ブルーノ「それにレンズとアリ、カミソリとヒトデ・・・色々とあるんだ」

遊星「現アカデミア最強の改造デュエリストはレーザーとカニの改造デュエリスト・・・蟹か」

クロウ「遊星には因縁深い相手だぜ」

遊星「ああ」

ブルーノ「さあ出よう」

クロウ「いつまで居たって意味はねえもんな」

遊星「ジャックは」

クロウ「忘れてた!」

遊星「ジャックがどうかしたのか」

ブルーノ「戦っているんだ!」

遊星「何!?」

「くたばれジャック・アトラス!」

ジャック「こうなれば」

「ジャック」

ジャック「誰だ!」

「俺だ。カイトだ」

ジャック「カイトだと?」

「お前は肝心な事を忘れている。自分の場を見てみろ」

ジャック「レッド・デーモンズ・ドラゴン、レッド・デーモン、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト」

「レベルは8だ。1度だけ力を貸してやる・・・だから俺の代わりにゴーシュとドロワを救ってやってくれ」

ジャック「その約束・・・必ず果たす!」

「頼んだぞ。次元を超えた最初の友よ」

ジャック「俺はレベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴンと琰魔竜レッド・デーモンとレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトでオーバーレイ!エクシーズ召喚!超銀河眼の光子龍!!」

「そ、そんなバカな!」

「あれは天城カイトの!?」

ジャック「魂だ」

「何?」

ジャック「カイトの魂がお前達を倒せと友を救えと囁きかけて来た!」

「そんなバカな話があるか!」

ジャック「デュエルの絆は人知を超える!」

「撤退だ!」

「あんな奴の攻撃を受けたらひとたまりも!」

ジャック「もう遅い!貴様達を地獄へ叩き落としてくれる!!」

ジャック「アルティメット・フォトン・ストリーム!!!」

遊星「ジャック!」

クロウ「無事か?」

ジャック「見ての通りだ」

ブルーノ「ゴーシュさん!」

ゴーシュ「あたた・・・何だ?何が起こってんだ?」

ジャック「ゴーシュお前は」

ドロワ「ゴーシュ!何をやっているんだ!?」

クロウ「遊星」

遊星「今度は俺の番だ。彼女を元に戻す」

ジャック「行け遊星!」

遊星「ああ!」

ドロワ「私のターン!私は幻蝶の刺客アゲハを通常召喚!そして幻蝶の刺客オオルリを特殊召喚!レベル4の幻蝶の刺客アゲハと幻蝶の刺客オオルリでオーバーレイ!エクシーズ召喚!フォトン・アレキサンドラ・クィーン!」

ドロワ「カードを1枚セットしターンエンド」

遊星「ドロー!相手フィールドにモンスターが存在し自分フィールドにモンスターが存在しないときアンノウン・シンクロンは特殊召喚できる!さらに俺は手札を1枚墓地へ送りクイック・シンクロンを特殊召喚!そして墓地に送られたボルト・ヘッジホッグを特殊召喚!そして墓地からモンスターが特殊召喚された事でドッペル・ウォリアーを手札から特殊召喚!」

遊星「レベル2のドッペル・ウォリアーにレベル5のクイック・シンクロンをチューニング!シンクロ召喚!ニトロ・ウォリアー!そしてレベル7のニトロ・ウォリアーにレベル1のアンノウン・シンクロンをチューニング!シンクロ召喚!スターダスト・ドラゴン!」

ブルーノ「どうしてニトロ・ウォリアーをスターダスト・ドラゴンに?」

遊星「ドッペル・ウォリアーが墓地へ送られた事でドッペル・トークン2体を攻撃表示で特殊召喚!そしてデブリ・ドラゴンを通常召喚!レベル2のボルトヘッジホッグとレベル1のドッペル・トークン2体にレベル4のデブリ・ドラゴンをチューニング!シンクロ召喚!閃珖竜スターダスト!」

遊星「ジャックさっきの超銀河眼の光子龍はカイトが導いてくれたのだったな。ならカイト!俺にも力を貸してくれ!」

ジャック「何故だ遊星!攻撃をすれば」

遊星「攻撃だけが全てじゃないという事だ・・・ありがとうカイト!」

遊星「レベル8のスターダスト・ドラゴンと閃珖竜スターダストでオーバーレイ!エクシーズ召喚!銀河眼の光子竜皇!!」

ドロワ「それは!?」

遊星「ドロワさん・・・カイトの思い出せ!そしてエクシーズ使いの誇りを取り戻すんだ!!」

ドロワ「まさか私達がアカデミアの尖兵になるとは」

ゴーシュ「すっかり世話になっちまったな」

遊星「それよりもアカデミアの事は何か覚えていないか?」

ゴーシュ「なーんも覚えてねえんだ」

ドロワ「ほんの少しだが治安維持局を襲撃するとは言っていた気がする」

クロウ「Dホイーラー連続失踪事件とも関わってるかもしれねえな」

遊星「その情報だけで十分だ」

ジャック「ああ」

ブルーノ「アジトはこのシティの何処かにあるんだよね遊星」

遊星「そうだ。この勢いで一気に叩くぞ!」

ジャック「アカデミアめ!もう好き勝手はさせんぞ!」

数日後

ブルーノ「あれ?遊星とジャックは」

クロウ「あいつらなら調査とか言って出かけたぜ」

遊星「ただいま」

ブルーノ「遊星!」

クロウ「何かわかったのか?」

ジャック「ああ勝ってきた」

ブルーノ「2人ともまた誰かと戦って来たの?」

遊星「ああ」

クロウ「一体誰と?」

ジャック「パチンコだ!」


続く

遊矢「何してるんだ?」

ジャック「見ればわかるだろ。治安維持局前で張り込みだ」

クロウ「ちゃんとテントまで張ってんだぜ俺ら」

遊星「どうしたんだ?」

遊矢「実は柚子がストーカーにあってるんだよ」

ジャック「何だと!?」

クロウ「ストーカー?黒咲か」

遊矢「いや黒咲じゃないけど」

ジャック「そんなのは後にしろ。俺達は」

遊星「いやアカデミアの影が柚子を狙っている可能性だってある。俺が行って来る」

ジャック「何も無いと思うがな」

遊星「怪しいと思う事は調べる。それが俺達の使命だ」

遊星「どういう奴なのか、わかるか?」

柚子「何かずっと見られている気がして」

遊星「入浴中もか?」

柚子「それは無いけど」

遊星「そうか」

柚子「あ、でも3日前にお風呂に入ってた時に誰かの視線を感じたわ!」

遊星「大丈夫だ。それは俺とユーゴが見ていた」

遊矢「おい」

遊星「何か良からぬ気配を感じてな。ユーゴを許してやってくれ」

遊矢「・・・」

遊星「今はストーカーを探す事が最優先だ」

遊矢「・・・」

ジャック「しかし来んな」

ブルーノ「良く考えたら正面から来るのかな?」

ジャック「どういう事だ」

ブルーノ「例えば空とか」

クロウ「Dホイーラーを大量に拉致ったんだぜ?空なんて」

ブルーノ「じゃあ地下は」

ジャック「地下・・・地下ならば」

クロウ「けど地下なんて」

ジャック「奴らは人知を超えているんだ。遊星の置いていったスペアポケットで」ゴソゴソ

クロウ「そいつは何だ」

ジャック「穴掘り機らしい」

「掘って掘って掘り進め!」

バレット「不動遊星らに治安維持局襲撃の全貌をバレてしまったからには地下からの攻撃しかあるまい」

「掘れ!さっさと掘れ!!」

ジャック「案の定、地下から来る手筈だったか」

ブルーノ「予想したのは僕だけどね」

バレット「ジャック・アトラス!」

クロウ「てめえがアカデミアの最高幹部でそっちは改造デュエリストってわけか」

「俺は神代凌牙の力を計算され生み出されたピッケルと鮫の機械融合改造デュエリスト!」

クロウ「てめえら!機械だとか言いながらほぼ武器とか日用品じゃねえか!」

ブルーノ「嘘つき!」

バレット「やかましい!お前の力を見せてやれ!」

「さあどっちが来る。ジャック・アトラスかクロウ・ホーガンか!」

遊矢「・・・!」

遊星「何処の誰なんだ?一体」

遊矢「鮫だと・・・」

遊星「柚子は可愛いからファンでも居るんじゃないか?」

柚子「か、可愛い?遊星さんでもそう思うんだ」

遊星「権現坂の次にな」

柚子「・・・」

遊矢「ふざけやがって!鮫は俺の専売特許じゃねえか!!」

柚子「ゆ、遊矢!?」

遊矢「悪りいな遊星!ここは任せたぜ」

柚子「消えちゃった・・・」

バレット「何を押されている!」

「俺は地上での対戦は弱くて」

バレット「ならば再び地下へ戻れ!」

「俺は海底でしか真価が発揮できん!」

バレット「役立たずめ!」

ジャック「今までの改造デュエリストの中で1番弱いぞ」

クロウ「やっちまえ!」

遊矢「待ちやがれジャック!」

ジャック「遊矢?ここはお前の出番では無いぞ」

遊矢「うるせえ!この鮫野郎は俺が倒す。鮫の意地にかけてな!」

クロウ「どうしちまったんだ」

ブルーノ「さ、さあ」

遊矢「ドロー!俺はEMアメンボートを攻撃表示で召喚!そして自分フィールドに水属性モンスターが居るとき手札からサイレント・アングラーを特殊召喚!」

遊矢「レベル4のEMアメンボートとサイレント・アングラーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!バハムート・シャーク!」

遊矢「バハムート・シャークのオーバーレイ・ユニットを一つ使いエクストラデッキからランク3以下のモンスターエクシーズを特殊召喚する!俺はエクストラデッキからナイトメア・シャークを特殊召喚!」

遊矢「ナイトメア・シャークが特殊召喚に成功したとき手札の水属性レベル3以下のモンスターをオーバーレイ・ユニットとして使用する!俺はカードを2枚セットしターンエンド!」

「俺のターン!相手フィールドにモンスターが2体以上存在するときイーグル・シャークはリリース無しで召喚!そしてイーグル・シャークが存在する事でパンサー・シャークを特殊召喚!」

遊矢「罠発動!『激流葬』!」

「な、何!?」

遊矢「さらに罠発動!『激流蘇生』!自分フィールドの破壊されたモンスターを全て特殊召喚しその数×500ポイントのダメージを与える!」

「ヌッ・・・!」4000→3000

遊矢「鮫の使い方はてめえより俺のが一枚上手って事だぜ!このエセ鮫野郎!!」

クロウ「あれ凌牙のモンスターだよな」

ブルーノ「うん」

「バレット!」

バレット「また無能な部下のお陰で私の勲章を失うのはごめんだ!退散しろ!」

「そういうわけだ」

遊矢「てめえ!逃げんじゃねえ!!」

ジャック「貴様はそれでもデュエリストか!」

クロウ「てめえもだぜ、軍人野郎!」

バレット「逃げるが勝ちという言葉もある」

ジャック「所詮アカデミアの幹部というのも小物ばかりか」

バレット「何?」

クロウ「ビビって逃げるなら最初から喧嘩売ってくんじゃねえぞ!眼帯野郎!」

遊矢「カッコつけて眼帯なんてしやがって!意気がってんじゃねえぞ!」

バレット「くっ」

バレット「・・・やはり退散だ!」

ジャック「逃がさん!」

クロウ「このDホイーラーは全員拉致られた奴らか」

遊矢「ざけんじゃね・・・」

ジャック「あいつめ」

遊矢「また戻ってる?柚子と遊星さんは?」

クロウ「何言ってんだ?お前は」

ブルーノ「彼らを元に戻さないとね」

ジャック「仕方が無い1人1人デュエルして行くか」

クロウ「順番に並べよ!ジタバタすんじゃねえ!」

ブルーノ「このジャックの前に並んで!」

ガサガサ

遊星「・・・柚子」

柚子「どうしたの遊星さん?」

遊星「先に帰って居てくれ」

柚子「遊星さんは?」

遊星「少し調べる物をする」

柚子「そう・・・じゃあ帰るね」

遊星「遊矢によろしく言っておいてくれ」

柚子「うん!」

遊星「出て来い。居るのはわかっている」

遊星「柚子を付け狙っていた意味は柚子が遊矢とユーゴに近い人物だからだ・・・そうだな!デュエルチェイサー227!」


続く

首領「バレット!またもや作戦に失敗したそうだな」

バレット「だが次こそは」

首領「言い訳などするな!」

バレット「先に掘った地下道を使い治安維持局を地下へ沈める作戦を今より行うつもりです」

首領「だがあの場所にはまだジャック・アトラスらが居るのだぞ」

バレット「ならば纏めて沈めるまでです。この急遽作ったドリルとモグラの機械融合改造デュエリストで」

「俺のピッケルと奴のドリルで!」

首領「もし失敗すれば貴様は処刑だ!いいな」

バレット「わかりました首領」

首領「お前のようなドジな男を最高幹部に仕立て上げたわしに恩返しするのだ」

バレット「はい」

遊星「227!」

227「始めるか遊星!私はお前も憎い!」

遊星「遊矢が俺の後輩でユーゴが俺の正統後継者だからか」

227「そうだ!」

遊星「そういうのを八つ当たりと言うんだ」

227「八つ当たりだろうと何だろうと私の新たな力を見せてくれる!その最初の生贄がお前だ!!」

遊星「新しい力だと?」

227「見せよう私の新たな力を・・・変身・・・!」

遊星「227のベルトが回転している?この風は何だ!」

227「それこそが私の新たな力の一部だ!」

遊星「まさかDホイーラーの味方である風が奴のような男の味方をするとは・・・!」

遊星「それがお前の」

227「本来なら私は降格処分で単体のトンボの改造デュエリストになる予定であった」

227「だがアカデミア科学チームに居る私の旧友が新開発されたダブルタイフーンを私に埋め込んだ」

遊星「ダブルタイフーン・・・」

227「榊遊矢に天城カイトの力と神代凌牙の技が受け継がれたように私にも同じ原理の力を受け取った!」

遊星「そんな紛い物の力と遊矢の力を一緒にするな!」

227「紛い物かどうか・・・貴様の力で試してみよ!トォッ!」

バシッ

遊星「凄い蹴りだ!これがあのデュエルチェイサー227なのか!?」

227「227は昔の名前だ。今の私はデュエルチェイサーV3!」

遊星「確かに強くなったがお前には遊矢との決定的な違いがある」

227「違い?だったらその違いを見せてみろ!」

遊星「ああ俺が見せてやる!」

227「どうした遊星!さっさと見せてみろ!」

遊星「・・・」

227「避けてばかりでは始まらんぞ!」

遊星「・・・」

227「この軟弱者が!」

遊星「ダブルタイフーンの弱点がわかった」

227「ダブルタイフーンに弱点など無い!」

遊星「いいや機械には人間と違って弱点が無数に存在する!ダブルタイフーンにだって弱点はある」

227「この短期間でダブルタイフーンの弱点を見つけたというのか!?」

遊星「ああ」

227「減らず口を!」

遊星「なら今から見せてやる!ダブルタイフーンの弱点を!」

227「なっ・・・何をした!」

遊星「砂だ・・・俺は片方の穴に砂を埋め込んだ・・・大量にな!」

227「た、たかが砂程度で!」

遊星「一見無敵に見えるダブルタイフーンだが片方の穴を塞ぐ事でその力は半分以下になる」

227「そんなバカな話があるか!」

遊星「この世の中に完全無欠という物は無いんだ。絆だって時として切れてしまう事がある」

遊星「だからこそ俺達人間は失敗を繰り返して成長して行くんだ227」

227「くっ・・・」

遊星「227!戻るなら今だけだぞ」

227「ふざけるな不動遊星!」

遊星「俺はふざけてなど居ない!いつだって真剣だ!!」

444「227!」

227「おお!」

遊星「新手か」

227「こいつが俺にダブルタイフーンを埋め込んだ男だ」

444「俺は科学チームのデュエルチェイサー444だ」

227「何かあったのか?」

444「大幹部バレットと2人の機械融合改造デュエリストが生き埋めになったらしいぞ」

227「!?」

444「首領がお呼びだ!早くアジトへ戻るぞ!」

227「この勝負は預けたぞ不動遊星!」

遊星「・・・」

ジャック「これで全員だな」

ブルーノ「凄い地震起こったよね」

クロウ「あいつらが派手に掘るから崩れたんだろ」

遊星「だから大幹部バレットとかいう奴らは埋まったのか」

ジャック「遊星か」

遊星「こっちも終わった。そっちはどうだ」

ジャック「決着はつけた」

クロウ「Dホイーラー達も元に戻ったぜ」

ブルーノ「それと遊矢がグレた」

遊星「遊矢はストレスを溜めやすいタイプだから仕方がない」

ジャック「大幹部バレットが死んだというのは事実か」

遊星「多分だが生き埋めになったという事は死んだのだろうな」

クロウ「悪党には似合いの最後だぜ」

遊星「バレットとはどういう男だった」

ジャック「頭は悪いだろうな」

クロウ「勲章がどうとか言っていた」

ブルーノ「悪人だった」

遊星「まあアカデミア人間だから善人とは言えんだろうな」

ジャック「あの素良とかいう子供を見てれば融合次元の頭の悪さがよく滲み出ている」

クロウ「十代も見捨てたんだろ?あの子供」

遊星「どう考えても善悪の判断ができる年齢なのに何とも思わないサイコ野郎に構ってられないと見捨てたそうだ」

ジャック「アカデミアにも遊矢や十代に見捨てられたあいつの行く末は死だけだな」

クロウ「生き地獄だろうな」

首領「帰って来たかバレットよ」

バレット「首領・・・」

首領「どういう気分だ」

バレット「こうなれば私の真の姿で」

首領「今のお前では奴らには勝てん!1度奴らの力を入念に調べ上げ再度報復に出るのだ」

バレット「・・・はい」

首領「我が怨敵・九十九遊馬らは死に残りは遊城十代、不動遊星、榊遊矢らだけだ」

バレット「ならば榊遊矢を」

首領「わしはかつて榊遊矢の肉体を乗っ取る事をしたが天城カイトに阻まれた。奴は後回しだ」

バレット「ですが遊城十代と不動遊星は二大巨頭と呼ばれているほどの」

首領「そうだ。不動遊星はかなりの要注意人物・・・油断はするな」

バレット「わかりました。首領」

数日後

龍亞「ネオドミノシティって大昔はエジプトっぽかったんだね」

遊星「そうだ。エジプト生まれの遊戯さんのご先祖と神官マナがこの街の基礎を作ったそうだ」

龍可「へえ」

遊星「この街は昔から独自の発展を遂げていたそうだぞ」

龍可「独自の?」

遊星「例えば他の場所では侍が多く居たが遊戯さんのご先祖はアメリカに渡り西部開拓時代のようにしたらしい」

龍亞「西部開拓時代・・・」

遊星「その名残を残しているのがサティスファクションタウンだというわけだ」

ジャック「あの街にそんな秘密があったなんてな」

龍亞「遊星の先祖は?」

遊星「昔から蟹だった」


続く

アキ「遊星!」

ジャック「遊星ならあそこで龍亞と龍可に歴史を教えている」

アキ「ちょっと聞いて遊星!」

遊星「どうしたアキ」

アキ「変な人がアカデミアに現れたのよ!」

遊星「何!?」

ジャック「どうせ変質者だろ」

クロウ「もしかしたら融合次元の連中かもしれねえぞ」

ブルーノ「どんな感じだった?」

アキ「それが私に似てるのよ」

遊星「おっぱいが大きいのか?」

アキ「ええ」

遊星「行こう」

遊星「すまない通してくれ」

「誰!」チャキッ

遊星「拳銃を持っているな」

「あなたは遊星?それとジャックとクロウね」

ジャック「何者だ?」

クロウ「メリッサみたいな格好しやがって」

「私はそこに居る十六夜アキの先祖」

ジャック「先祖だと?ふざけるな!」

クロウ「もし先祖だとしてもタイムマシン何てあるわけねえだろ!」

遊星「いつの時代から来たんだ」

「19世紀・・・あなた達にわかりやすく言えば武藤遊戯の先祖である武藤遊馬之介が米国の技術を持ち込んだ童実野開拓時代から来たのよ」

遊星「19世紀・・・あり得ないぞ。そんな時代に時間移動装置があるとは思えないが」

ジャック「名は」

「十六夜アキ」

ジャック「それは十六夜の名だ!」

アキ「私の名前って十六夜一族の間じゃ6世代ごとにアキって名前を襲名するんだってパパとママが言ってた」

遊星「とりあえず時間移動の件は後にしよう。何故アキは時間移動好きなんだ」

ブルーノ「アキさんって遊星に似て大胆な行動するからね」

クロウ「根性あんだよなアキって」

遊星「19世紀から来たにしても胸が大きすぎる。かの時代ならば巨乳と言えばCカップぐらいだが」

ジャック「自前なのか?」

アキ「何だったら脱いでもいいけど」

遊星「頼む」

バッ

遊星「本物だな」

遊星「じゃあアキ・・・アキが2人同じ場に居るのは面倒だな」

クロウ「アキの先祖ならナツじゃね?」

ジャック「だが新たな先祖が現れたらどうする」

遊星「ハルやツユ、ボン何かもある。さらに子孫ならフユやオオミソカ、ショウガツ何かも使える」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「って事で」

アキ「それでいいの?ご先祖様」

ナツ「い、いいんじゃない?」

遊星「一体何があったんだ」

ナツ「私の時代にある日現れた凄腕のガンマンを倒してほしいの」

遊星「ガンマン?」

ナツ「そう、ガンマンよ」

ナツ「私達の街には武藤遊馬之介と城之内凌牙衛門そして移民のカイト・カイバーという3人の決闘戦士達が居た。でも」

遊星「やられたのか」

ナツ「キリュー・ザ・キッドはあまりにも強すぎる」

ジャック「早い話が倒せばいいんだな」

ナツ「お願い!」

クロウ「でもよ今アカデミアに狙われてるんだぜ?あのバレットみたいなのが出て来たら」

ジャック「ユーゴに鬼柳、プラシド、ボマー、牛尾、シンジそれに遊矢が居るだろ」

ブルーノ「そうだよクロウ!」

遊星「その他にもムクロや氷室だって居るんだ」

ナツ「じゃあ」

遊星「行こう!俺達が19世紀の時代を変えてみせる!」

遊星「では聞こうか、君が来た理由を」

ナツ「私の元旦那が生み出した木製の時間移動装置よ」

クロウ「元旦那?」

ナツ「今は別居中なのよ。公衆の面前で全裸になって檻の中よ」

ジャック「全裸で檻の中?あり得んぞ」

ナツ「あなたにそっくり」

アキ「遊星もよく脱ぐのよね」

遊星「生まれたままの姿になるのが何が悪い」

クロウ「じゃあお前らは風呂に入る時に服着たまま入るか?入らねえよな」

ジャック「お前達は常識に囚われすぎているぞ」

遊星「それに全裸になる事で身軽になり速さが増すんだ」

ジャック「その分、防御力が落ちるがな」

遊星「本当に木製なんだな」

ジャック「どうやって飛ぶんだ?」

ナツ「手動よ」

クロウ「手動!?」

ナツ「タイミングよく回して止めないと変な時代に飛ばされちゃうから注意して」

アキ「あまり恥になる真似しないでよ!」

遊星「ああ」

ジャック「ユーゴ達にはよろしく言ってくれ」

クロウ「じゃあなアキ!」

ブルーノ「元気で!」

ナツ「じゃあ回すわよ」

遊星「キリュー・ザ・キッドか・・・恐ろしく強そうだ」

アキ「・・・」

ユーゴ「アキさーん!」

リン「さっきユーゴがアキさんに似た人を見たって」

ユーゴ「アキさん並におっぱい大きくてよ。なあ!」

シンジ「いやほんの少しあっちのがデカい気がしたぜ」

プラシド「説明しろ十六夜アキ」

鬼柳「察してやれよ。だよな?」

アキ「・・・遊星達が過去に行った」

ボマー「遊星達が?」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!そいつは満足しそうだぜ!」

プラシド「どうせ奴らの事だから無事に帰って来るだろ」

ユーゴ「遊星達がそう簡単にやられるかよ!」

遊矢「遊星さんが!?」

権現坂「うむ」

柚子「どうして!」

権現坂「遊星殿とジャックの事だ。無事に帰って来るだろう」

沢渡「そうだぜ、なあ黒咲」

黒咲「当然だ」

月影「拙者達も信じている」

デニス「まあ死んでくれた方が好都合なんだけどね、遊馬みたいに」

権現坂「遊星殿は十代殿に匹敵する男だ。やられるわけがない」

遊矢「俺と遊馬の先輩だから、2人は」

柚子「うん!」

遊矢「絶対に帰って来るさ・・・」

パカパカパカパカ

ジャック「侍が1人も居ない」

アキ「みんな銃の時代よ」

クロウ「ナツ・・・もうアキでいいな」

ブルーノ「アキさんも居ないからいいんじゃない」

遊星「そのキリュー・ザ・キッドとか言うのは」

アキ「この時間帯には現れないはずよ」

ジャック「しかし凄腕のガンマンとはな」

遊星「いやキリューの裏には黒幕が居る気がする」

クロウ「黒幕?」

ジャック「そんなのがわかるのか?」

遊星「こういう場合は黒幕が居ると相場が決まっている」

遊星「あそこに居る人達は」

アキ「あれは下層階級の者たちよ」

遊星「下層階級?」

アキ「この街は上層階級と下層階級で分かれているのよ。何か不思議な事でも?」

ジャック「お前はバカか」

アキ「どうして?」

ジャック「何とも思わんのか!」

アキ「どうして?要するに成り上がる事が重要なのよ」

クロウ「どっかなマヌケな次元と同じ事を言ってやがるぜ!てめえ本当にアキの先祖か!?」

アキ「ど、どうしたのよ」

遊星「キリューは倒す。だがお前の眼はあそこに居る人達を見下したような眼をしている」

アキ「だって私は上層階級の人だから・・・ちょっと何処に行くの!」

ジャック「その凄腕のガンマンもお前達にとって不都合な輩なのかもな。この話を聞いたからには俺達も敵になるかもしれんぞ」

ブルーノ「それでどうするの?」

ジャック「何が」

ブルーノ「何がって後は野となれ山となれって言うじゃねえか?だよな遊星」

遊星「俺達はいつだって行き当たりバッタリだ」

ブルーノ「確かにそうだけど」

「キリューだ!キリュー・ザ・キッドが現れたぞ!」

遊星「何!?」

ジャック「何処だ!」

「キリュー・・・今日こそは居場所を聞き出す!」

ブルーノ「あ、あの子行っちゃったよ!」

クロウ「何か似てるな、どうする遊星」

遊星「俺達の目的はキリューを倒す事だ。彼を追おう」

ジャック「キリューというよりは鬼柳そっくりだな」

クロウ「それに遊矢そっくりだぜ」

遊矢「柚子を返せ!」

キリュー「何度も言ったろ。俺は依頼されたんだと」

遊矢「くっ」

キリュー「それにお前は俺との決闘に敗北したから女を取られた。違うか?」

遊矢「ならもう一度だ!」

遊星「君はそれで戦うのか?」

遊矢「俺の稼業は飾り職!だったら簪で戦うのが筋だ!!」

ジャック「あいつは銃も何も・・・いや奴が鬼柳の祖先なら!」

クロウ「逃げろ遊矢!そんなものじゃ勝てねえ!!」

遊矢「・・・な、何も見えなかった・・・」

クロウ「ゆ、遊矢の身体が穴だらけだぜ!何だってんだ!?」

遊星「シックス・オン・ワン」

ジャック「何だそれは」

遊星「早さのために6連発のリボルバーの音が重なり一発の銃声にしか聞こえないんだ」

ブルーノ「遊矢!眼を覚ますんだ!!」

遊矢「何で俺の名前を・・・?」

ジャック「遊星!クロウ!ブルーノ!」

遊星「わかった。遊矢を連れて離れている」

ブルーノ「でも」

ジャック「俺を信じろ!さあ行け!!」

ジャック「間違いなく鬼柳の祖先だな。今のはハンドレス・コンボの19世紀バージョンってところだな」

キリュー「いい目してるな、お前は俺を満足させてくれそうだ」

ジャック「やって見ろ!シックス・オン・ワンを」

キリュー「随分と自信満々だな、お前」

ジャック「遊星ならば避ける事を選ぶ。だが俺は遊星やクロウ並のスピードは無い」

ジャック「ならば俺は6発全て耐え抜き貴様を殴り飛ばせばいい」

キリュー「・・・」

ジャック「・・・」

キリュー「・・・」

ジャック「・・・」

ジャック・キリュー「決闘!!」

バアンッ

キリュー「・・・こいつ!」

ジャック「全弾命中・・・だが奴の肩を外してやった」

キリュー「何て怪力だ・・・危ねえ野郎だ」

ジャック「さあ弾を込めろ!」

キリュー「上等・・・!」

「やめろキリュー!」

キリュー「チッ」

ジャック「逃げる気か!?」

キリュー「お前との勝負は後でつけてやる。名は」

ジャック「俺はジャック・アトラス」

キリュー「俺はキリュー・キョウ・・・人は俺は死神キリュー・ザ・キッドと忌み嫌ってるぜ」

ジャック「キリュー・キョウ・・・やはり鬼柳の祖先か何かか」

キリュー「・・・こいつ!」

ジャック「全弾命中・・・だが奴の肩を外してやった」

キリュー「何て怪力だ・・・危ねえ野郎だ」

ジャック「さあ弾を込めろ!」

キリュー「上等・・・!」

「やめろキリュー!」

キリュー「チッ」

ジャック「逃げる気か!?」

キリュー「お前との勝負は後でつけてやる。名は」

ジャック「俺はジャック・アトラス」

キリュー「俺はキリュー・キョウ・・・人は俺は死神キリュー・ザ・キッドと忌み嫌ってるぜ」

ジャック「キリュー・キョウ・・・やはり鬼柳の祖先か何かか」

ジャック「そういうわけだ」

遊星「そうか」

遊矢「柚子は!」

クロウ「お前・・・榊遊矢か?」

遊矢「榊?上層階級じゃないのに苗字なんてない。俺の名は飾り職人の遊矢」

遊星「何故キリューに立ち向かった」

遊矢「そうでもしなきゃ柚子を助けられない」

ジャック「武藤遊馬之介とかいう奴らは」

遊矢「あの人達は上層階級の奴らなのにいい人達だった・・・でもキリュー・ザ・キッドや13人のモンスター集団に」

遊星「何だそれは?」

遊矢「プロフェッサーとかいうハゲと長官とかいうデコハゲが送り込んだ刺客なんだ・・・どうして柚子や大勢の人を」

遊星「プロフェッサーに長官か、何処かで聞いた事があるぞ」

クロウ「何だっけな」

ロジェ「九つに分離した覇王の遺体を探す・・・それが使命だと私は何度も言ったはずです!」

キリュー「少し黙ってろよ。てめえらの飼い犬になった覚えはねえぞ、クズコンビ」

零王「選ばれた人間をクズ呼ばわりするとは無礼な奴め!」

ロジェ「この貧乏人が!」

キリュー「てめえらはビクついて過去の世界に逃げて来たんじゃねえのか?」

ロジェ「何とだと!」

零王「今は仲間割れをしている時ではない。なぜ遊星がやって来たかは知らんが覇王の遺体の部位は頭部のみ!」

ロジェ「そしてその遺体をおさめる聖なる処女は我々の手の中にある」

キリュー「俺にどうしろって?」

ロジェ「13体のモンスターを連れて行け」

キリュー「わかってる。だがジャックとのケリは必ず俺がつけるぜ」

ロジェ「好きにしなさい」

遊星「なら助けに行こう」

遊矢「でもどうやって」

クロウ「アキ!見てるなら出て来いよ!!」

遊矢「こ、この女」

遊星「キリューの裏にはやはり黒幕が居た。1人は十代さんの宿敵であるプロフェッサー」

ジャック「もう1人は長官とかいう奴だそうだ」

ブルーノ「長官ってもしかしたら、あの鳥の糞が人の形をしたような人じゃない?」

クロウ「あのウスラバカか!」

ジャック「しかし殴り込みをかけるにも居場所が」

遊星「どうせ敵から来る。迎え討とう」

遊矢「待ってろよ柚子!絶対に助けてやるからな!」

遊星「アキちょっといいか」

アキ「?」

遊星「一つ提案があるんだがプロフェッサー達の一団は恐ろしい奴らだ」

アキ「銃の撃ち方?」

遊星「銃の撃ち方ならハワイでマーサに習ったから大丈夫だ」

アキ「じゃあ」

遊星「この戦いが終わったら上層階級と下層階級の隔てを率先して取っ払ってくれ」

アキ「どうして私が?」

遊星「それは君が俺がマーサ以外で初めて信頼した女に似ているからだ」

アキ「・・・」

遊星「頼んだぞ、それと全裸で捕まった君の旦那にもいつか会いたい」

アキ「え、ええ」

遊星「きっと気が合いそうだ」

キリュー「頭を探せってよ」

「頭?」

キリュー「この世で絶対無敵の覇王の遺体の最後の部位だそうだぜ」

「それは知ってますよリーダー」

キリュー「いいか!俺らにはプライドってのがある。それはあんな満足してねえクソッタレ共のためにあるんじゃねえ!」

キリュー「自由を掴むんだ。殺し屋として血塗られた俺らに必要なのは自由だけだ!」

「・・・自由」

「俺らモンスターを力ずくで押さえ込んだ奴が何を」

キリュー「ジャックは俺の獲物だ。誰も手を出すんじゃねえ」

「その頭は何処にあるのですかリーダー」

キリュー「検討はついている。この場所だ!誰か行く奴は居ねえか?」

「全員でやりましょう」

キリュー「そうだな。覇王の頭と未来からやって来たとか言う連中の命だ!」

ザッザッザ

「キリューと異形の連中達だ・・・!」

キリュー「撃て!」

バンッバンッバンッバンッバンッバンッバンッバンッバンッバンッ

キンッ

遊星「案の定、殴り込んで来たな」

クロウ「モンスターだらけじゃねえか?」

キリュー「銃を持ってねえんだよな」

ジャック「俺達には鍛え抜かれた拳がある」

キリュー「いいぜ!未来から来たてめえらと俺らの全面戦争だ!!」

ジャック「キリューは俺がやる。残りは頼む」

遊星「任せろ」

クロウ「思う存分やっちまえ!」

ジャック「・・・」

キリュー「・・・」

ジャック「お前の仲間では勝てんぞ遊星達には」

キリュー「かもしれねえな」

ジャック「俺の拳と早撃ち」

キリュー「どっちが上だろうな」

ジャック「・・・」

キリュー「・・・」

ジャック「・・・」

キリュー「・・・」

ザッ

ザッ

「こいつら強い!」

「て、撤退だ!」

「人間じゃねえ!」

遊星「待て!お前達のボスは何処だ!?」

「あそこの山の麓だ!」

クロウ「何処でもいける扉の出番だぜ!」

遊星「よし」ゴソゴソ

「この不動遊星とかいう奴は恐ろしい」

「恐らく子々孫々まで語り継がれるだろうな」

「奴はやばい」

「とんでもない男だ」

遊星「さあ行こう」

ガチャッ

ロジェ「この扉・・・は!?」

遊星「ピンポイントでたどり着いたな」

零王「不動遊星・・・」

遊星「遊矢!今のうちに柚子を探すんだ!」

ロジェ「不動遊星!」

遊星「お前は誰だ」

クロウ「雑魚は引っ込んでろ。シッシ」

ブルーノ「危ないから戦闘員は逃げた方がいいよ」

ロジェ「私の名は」

遊星「これで会おうのは2度目だな。赤馬零王」

クロウ「こいつが社長の親父か?根っこから腐ってる部分はバカ息子そっくりだぜ」

零王「お前達は何度も何度も私の崇高な野望を!」

遊星「何が崇高な野望だ。命の尊さも知らない奴が大口を叩くな」

零王「エクシーズ次元の事か?あんなものは何だっていい。アカデミアの技術を用いれば簡単に蘇る」

零王「要するに利用するかされるかだよ。君は賢いから理解できるはずだ」

遊星「さすがは赤馬の父だな。考えはそっくりだ」

零王「しかし零児も困った奴だ。せっかく揃えた駒を簡単に取られるとは」

遊星「あいつには人を敬う気持ちも無ければ情も無い。あの人間味も面白味も無い冷血漢を育てたのはお前にも責任がある」

零王「・・・似てる。遊城十代に、さすが遊城十代の片腕にして奴と双璧を担うデュエリスト」

遊星「言い訳なんか聞く必要も無ければ話す事も無い!お前は多くに人々を傷つけすぎた!」

零王「なら私を止めてみよ!」

遊星「そうさせてもらう」

零王「見せてくれる!デュエリストの精神の力を・・・DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!」

クロウ「何だありゃ!?」

零王「デュエリストの精神エネルギーの形だ。知らんのか」

クロウ「知ってるっつうの」

遊星「ああ」

ブルーノ「遊星!クロウ!」

遊星「ジャンク・ウォリアー!」

クロウ「BF-アーマード・ウィング!」

零王「始めよう・・・この19世紀が貴様たちの墓場だ!」

ロジェ「プロフェッサー!話が違う!不動遊星は私が」

遊星「邪魔だから引っ込んでてくれ」

クロウ「誰だよお前さっきから」

ブルーノ「空気は読まないと」

ロジェ「ぐぬぬ」

クロウ「ぶっ飛べ!!」

遊星「スクラップ・フィストォ!!」

バゴッッッッッ

ブルーノ「やった!」

遊星「呆気ない。呆気なさすぎるぞ」

零王「」

クロウ「でもハゲは瓦礫の下に」

ブルーノ「う、後ろ!」

零王「なるほど理解した。不動遊星達を倒せばいいのか」

遊星「何!?」

クロウ「ど、どうなってやがんだ!」

零王「これがDDD死偉王ヘル・アーマゲドンの効果!完全無欠の絶対的な効果!」

遊星「確かに俺達は奴の息の根を」

クロウ「間違いねえよ!」

零王「平行世界を知っているか不動遊星」

遊星「知っている。それがどうした」

零王「ヘル・アーマゲドンの効果は平行世界を行き来する事ができ、さらに他者を平行世界に引きずり込む事ができるのだ!」

クロウ「そんなバカな話があってたまるかよ!!」

零王「お前達は次元を行き来できるが平行世界を動けるのは私とヘル・アーマゲドンだけ!」

遊星「そして同じ世界に二つは存在できない。交われば粉々に砕け散る・・・違うか?」

零王「何故それを」

遊星「お前の誤算は三つある。先ずはここが19世紀である事により俺とクロウは平行世界には存在しない」

遊星「もし現代で使用すれば俺とクロウは粉々に砕け散る事があるかもしれないがな!」

ドボッ

零王「ブッ!?」

零王「ゴハッ・・・」

遊星「おい柱が崩れるぞ」

零王「はっ!」

グシャッッ

クロウ「トマトみたいに潰れちまったぞ・・・どうすんだ」

ブルーノ「でもプロフェッサーって不死身みたいだし」

遊星「それはどうかな」

クロウ「何かわかったのか」

遊星「俺の考えが正しければ既に新しいプロフェッサーが居る」

零王「理解した。不動遊星をDDD死偉王ヘル・アーマゲドンで葬るのだな!」

クロウ「あのゾンビ野郎!」

遊星「これで俺の考えは的中した。ブルーノ!このポケットを持っていてくれ!」

ブルーノ「うん!」

クロウ「一体何がわかったんだ!?」

遊星「同じ世界に二つは存在できない。だがDDD死偉王ヘル・アーマゲドンのマスターであるプロフェッサーにはそれが無効になるんだ」

クロウ「とんでもねえインチキ効果だぜ」

遊星「そして物と物の間に挟む事で平行世界を行き来できる。さっきの瓦礫の下や柱で地面へ挟まれた事で平行世界のプロフェッサーと入れ替わったんだ」

クロウ「可能なのかよ?」

遊星「それが奴の効果なんだろうな」

零王「話は済んだか?ならばお前達を平行世界へ飛ばしてやる!」

遊星「二つ目の誤算だ!」

ガシッ

クロウ「何するんだ遊星!」

遊星「ポケットを思いっきりこじ開けるんだブルーノ!」

ブルーノ「う、うん!」

クロウ「遊星!」

零王「ここは何処だ!?」

遊星「ここは俺のポケットの内部だ。言わば一つの四次元空間でな」

零王「例え何処であろうと・・・効果が発動しない!?」

遊星「当たり前だ!ここはまるで別の空間の中であり平行世界への道は開けん!」

零王「な、何!?」

遊星「そして挟む物も無い。今からヘル・アーマゲドンとジャンク・ウォリアーの真っ向勝負で決着をつける」

零王「攻撃力なら私の方が上だ!」

遊星「三つ目の誤算」

零王「お前を葬り次はクロウ・ホーガンだ!」

遊星「力に過信した者は呆気ない。精神エネルギーの強さなら俺の方が勝っている!」

零王「地獄へ落ちろ!我が崇高な野望を邪魔する虫ケラよ!!」

遊星「そうなるのはお前の方だ!」

キリュー「やるじゃねえか・・・拳で俺と」

ジャック「お前もだ」

キリュー「妙な奴らだぜ、突然現れてよ・・・へへへ」

ブルーノ「おーい」

ジャック「改めて紹介してやるか、あれが俺の仲間だ」

クロウ「遊星がプロフェッサーを倒したんだぜ!」

ジャック「そうか」

遊星「そっちはどうだ?」

ジャック「見ての通りだ」

クロウ「しかし遊矢と柚子にそっくりだぜ」

遊星「スタンダードは全ての次元の中心だから居たって何ら不思議じゃない」

ブルーノ「確かに」

ジャック「そいつは誰だ?」

遊星「戦闘員だ」

ロジェ「失敬な!私はアカデミア最高幹部の1人だぞ!」

クロウ「てめえみたいなチンチクリンが幹部のわけねえだろ!」

ロジェ「今頃バレットが新型機械融合改造デュエリストで暴れて居るだろうな」

ジャック「ほら吹きめ」

クロウ「嘘ついて楽しいか?」

ブルーノ「友達居ないよね君」

ロジェ「本当に私を覚えていないのか!?」

ジャック「知らんな」

クロウ「誰だよお前」

遊星「見かけない顔だ」

ロジェ「くっ・・・」

遊星「色々あったがこれで19世紀での戦いは終わった」

キリュー「どうすっかな俺、この土地には覇王の遺体の部位が埋まっててよ」

ジャック「そんなの放っておけ」

クロウ「どうせハゲが集めようとしてた奴だろ?くだらねえ物だぜ」

ジャック「まあハゲの考え何ぞ底がしれているだろうな。零児の父親だから」

クロウ「そうそうバカなドラ息子の親父なんて大バカだって相場は決まってんだから」

ブルーノ「2人とも嫌いなんだね、彼の事」

クロウ「俺は何度も知ってるって顔がムカつくんだよ。笑わねえし人情がねえし」

ジャック「所詮はプロフェッサーの息子という事だ。人望も無い」

遊星「そう考えると可哀想な奴だ」

ブルーノ「遊星は嫌いじゃないんだね?」

遊星「いや嫌いだぞ。ああいう面白味の無い子供や他者を大切にしない奴は」

ブルーノ「人に好かれるってタイプじゃないよね。まるで裸の王様だよ」

アキ「約束だったわね」

遊星「そうだったな、きっと人々が一つになるには難しいと思うがアキの力で」

クロウ「もう戻るのか?」

遊星「そうだな・・・」

アキ「そう言えば遊星の先祖に合わせる約束だったわね」

遊星「会えるのか?」

アキ「勿論よ!」

遊星「なら3時間ほど自由時間にしよう」

ブルーノ「さすが遊星!」

アキ「こっちよ」

ジャック「どんな奴かしっかり見て来い」

遊星「髪型はきっと同じだと思う」

遊星「何処だ?」

バシュッバシュッバシュッバシュッバシュッバシュッ

遊星「なっ!?」

アキ「どう?身体がうごけないでしょ」

遊星「何の真似だアキ!」

アキ「若くて健康なあなたの童貞を奪ってあげるわ」

遊星「何!?」

アキ「そんなに驚かなくても」

遊星「な、何て事だ」

アキ「じゃあ始めましょうか」

遊星「ぐわああああああああああああああああああああああ」

首領「ついに完成したのかバレット」

バレット「これこそ機械融合改造デュエリストの傑作でもある磁石とイノシシの機械融合改造デュエリストです」

首領「どのような作戦を」

バレット「こいつの持つ強力な磁力でモーメントの動きを全停止させる事です」

首領「さすがはバレットだ」

バレット「ありがたき幸せ!」

首領「だが不動遊星を狙うのはいいが遊城十代と榊遊矢がまだ」

バレット「既に榊遊矢への刺客は送っています・・・あの機械融合改造デュエリストにかかれば榊遊矢の死は確実!」

首領「期待しているぞバレットよ」

バレット「私は先に散った四大幹部とは違うのですよ」

首領「では遊城十代はどうするのだ?奴は他の連中とは格が違うぞ」

バレット「遊城十代はとりあえず放置しておきましょう。奴はどうにも止まりません」

首領「九十九遊馬の大先輩・・・実に厄介な男だ」

数日後

ジャック「どうしたんだ遊星は」

クロウ「過去に行って大暴れしたんだから疲れたんだろうぜ」

ブルーノ「遊星?」

遊星「ふぅ・・・」

ジャック「おい遊星」

遊星「俺のルーツを調べたんだが俺の先祖は何とあのアキそっくりなんだ」

ジャック「という事はお前と十六夜は遠い親戚になるのか?」

クロウ「どうりで大胆な行動が似てるわけだぜ。お前とアキは」

遊星「その原因は俺かもしれないがな・・・」

ブルーノ「どういう事?」

遊星「誰にだって人には言えない事情があるんだ」


続く

ジャック「遊星!Dホイールが急停止して転んでしまったぞ!」

遊星「いつもの事だ」

クロウ「実は俺もだ」

遊星「何!?」

ブルーノ「ジャックが転倒するのはわかるけど、クロウまで!?」

ジャック「その言い方は何だ!」

クロウ「ジャックは日頃の行いが最高に悪いから仕方ねえだろ」

遊星「ジャックの場合は天罰だという事にして、問題はクロウだ」

ブルーノ「クロウが転けるなんて考えられないよね」

遊星「どうして転けたんだ?」

クロウ「急停止しちまったんだ」

遊星「妙な話だな」

遊星「妙なところは無いぞ」

クロウ「整備不良ってわけじゃねえよな」

ブルーノ「テレビ見なよ、同じような事やってるよ」

遊星「同じような事が起こっているのか」

クロウ「もしかしたらアカデミアじゃねえか?」

遊星「あのバレットは生きていると言っていたな」

ジャック「なら」

遊星「かなりの確率でアカデミアの仕業だ」

ジャック「奴らめ!」

ブルーノ「でもどうやって」

遊星「それを今から考える」

遊星「・・・モーメントだ」

ジャック「モーメントだと?」

遊星「何らかの力で停止させたんだ」

クロウ「でも何でそんな」

遊星「これはただのデモンストレーションみたいなものだろうな」

クロウ「デモンストレーション!?」

遊星「敵の狙いはシティ中心部のモーメントだ」

ジャック「中心部の?あれを止める事ができるのか」

遊星「俺はいつでも停止させる事ができる・・・そう囁いている気がする」

ジャック「何て大胆な奴だ!」

クロウ「敵は何処に居るんだ遊星!」

遊星「空から探索しよう」

遊星「あれを見てくれ」

クロウ「見るからに怪しい一団だぜ!」

ブルーノ「どうするの遊星!?」

遊星「・・・」

ジャック「遊星!」

遊星「踏もう」

ジャック「踏むだと?」

遊星「敵は俺達に気がついていない」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「四人同時に踏むんだ・・・行くぞ!」

ジャック「ああ!」

「ふ、不動遊星!」

「こいつら・・・」

「」

「ダメだ!絶命してる」

遊星「俺達の勝ちだな」

ジャック「バレットは何処だ!」

クロウ「めんどくせえから決着をつけてやるよ!出て来い!!」

「カァーラバァー!」

ピッ

遊星「みんな!避けるんだ!!」

ジャック「な、何だ奴は・・・」

クロウ「白昼堂々とレーザーなんか撃ちやがって」

遊星「まさかこいつが蟹とレーザーの」

ブンッ

ジャック「頭部のレーザーに斧が武器か」

クロウ「舐めんじゃねえ!!」

ガンッ

クロウ「いってえ!盾だぜ盾!」

「私こそアカデミア最強の機械融合改造デュエリスト!」

遊星「俺達の命を奪いに来たとでもいうのか」

「まだその時では無い」

クロウ「ビビってんのか!」

「お前達との決着は必ずつける・・・必ずな」

遊星「恐ろしい奴だったな」

ジャック「あいつはアカデミアの切り札なのだろう」

クロウ「絶対にあり得るぜ」

ブルーノ「・・・」

遊星「アカデミアの蟹とデュエリスト界の蟹か」

ジャック「あいつはお前が倒せ遊星」

遊星「俺が?」

ジャック「奴はまさに蟹の中の蟹!だが本家本元の蟹はお前だ遊星!」

クロウ「遊星以上の蟹は居ねえよ」

ブルーノ「そうだよ遊星!」

遊星「そうだな」

首領「失敗したな」

バレット「ええ」

首領「だが榊遊矢抹殺はまだ継続しているな」

バレット「勿論です首領」

首領「ならば榊遊矢だけでも必ず殺すのだ!」

バレット「はい」

首領「それと例のデュエルニウムは見つかったのか?」

バレット「あと少しで発掘すると思います」

首領「デュエルニウムがあれば全ての次元を完全に途切れさせる事ができる」

バレット「ええ」

数日後

クロウ「何をしてるんだ遊星」

ジャック「鏡なんか見て」

ブルーノ「珍しいね」

遊星「俺って見れば見るほど蟹に似てるんだな」


ユーゴ「しかし遊矢にも参ったぜ、何やったんだ?」

権現坂「勢い良くトラックに跳ね飛ばされてな」

ユーゴ「それで入院か?カイトと凌牙が泣くぜ」

権現坂「いや何処かに遠く飛ばされてな」

ユーゴ「あの馬鹿」

権現坂「しかし都合良く来たが何かあったのか?」

ユーゴ「何もねえよ。暇つぶしってやつだ」

権現坂「遊星殿の手伝いはしなくていいのか?」

ユーゴ「遊星が負けるわけねえっての」

権現坂「確かにな」

ユーゴ「成り行きで来ちまったけどよ・・・遊矢の代わりにランサーズの頭やるってのも悪くねえよな」

黒咲「・・・」

ユーゴ「じゃあ点呼取るぜ。黒咲!権現坂!デニス!セレナ!月影!日影!勝鬨!沢渡!」

権現坂「点呼は取らんでいいぞ」

ユーゴ「しかし野郎だらけだな、柚子は居ねえのか?」

黒咲「瑠璃なら遊矢不在の遊勝塾を守るために頑張ってるぞ」

ユーゴ「マジで健気だな。お前らもそう思うだろ?」

勝鬨「自分は武の道を進む故に何とも言えん」

月影「忍の世界にはそういう制度が無くて」

日影「うむ」

ユーゴ「むさ苦しい・・・むさ苦しいんだよ!どいつもこいつも硬派気取りかよ!」

沢渡「俺は難破だぜ?現代っ子だから!」

ユーゴ「お前ぐらいだぜ、普通の男子ってのは」

セレナ「おいユーゴ!1人点呼し忘れてるぞ」

ユーゴ「は?何言ってんだお前」

セレナ「こいつだ」

ファラオ「・・・」

ユーゴ「猫じゃねえか」

セレナ「こいつは私の相棒だから一員なんだ」

ユーゴ「紅一点ってのも何か抜けてるし・・・リン呼ぼうかな、どうよ権現坂」

権現坂「俺に言われても困るぞ」

黒咲「そろそろ時間だ。行くぞ」

ユーゴ「何処行くんだ?」

黒咲「来ればわかる」

ユーゴ「語れよ!そういうの事前に語って・・・おい!黒咲てめえ聞いてんのか!!」

沢渡「しかしお前がランサーズ入りしてくれて良かったぜ。だって冗談の通じねえ奴らばっかでよ」

ユーゴ「ランサーズじゃねえ!俺にはチーム5D'sだ!」

権現坂「では探すぞ」

ユーゴ「そっか・・・遊馬の」

黒咲「俺はあいつらに返しても返しきれん程の借りがある」

ユーゴ「ユートは見つかったか?」

黒咲「いや」

デニス「何が悲しくて遊馬達を探さなきゃいけないのか理解に苦しむけどね」

ユーゴ「てめえ今何つった!」

デニス「な、何も言ってないよ!」

ユーゴ「本当か?遊星がてめえの事やたら毛嫌いしてっけど、事と次第じゃぶん殴るぞ!」

権現坂「やめんか2人とも」

ユーゴ「ったく・・・じゃあ探そうぜ」

黒咲「・・・今日も収穫無しか」

権現坂「しかし復興もされ始めているが遊馬ら主要メンバーの行方は以前不明のまま」

沢渡「あいつらの事だから心配いらねえよ。カイトと凌牙は死んじまったけど」

遊矢「おーい!」

デニス「見て遊矢だ!」

権現坂「遊矢!ここに飛ばされていたのか!?」

沢渡「心配かけさせやがって!」

ユーゴ「いや無事で良かったぜ」

遊矢「俺もすぐ帰る予定だったんだけどさ・・・話し込んでて」

ユーゴ「話し込んで?誰と?」

黒咲「あいつらか」

遊矢「ああ!」

ユーゴ「カイトの数少ないダチのAV女優の」

黒咲「右からツァン・ディレ、レイン恵、宮田ゆま、藤原雪乃だ」

ユーゴ「へえカイトもモテモテだな」

沢渡「あいつが?んなわけねえよ」

黒咲「こいつらの中では弟のように可愛がられているそうだ」

ツァン「しかし驚きよね。カイトがこの子の魂と合体してるなんて」

権現坂「何?」

遊矢「時々、記憶が飛ぶんだ」

黒咲「その原因が」

沢渡「カイトと凌牙だってのか!?」

ゆま「そうですよ。カイトくんスイッチが入ると遊矢くんがカイトくんっぽく」

ユーゴ「こいつ何でも有りなとこがあるからな」

「見つけた!榊遊矢以下ランサーズのデュエリストよ!」

ユーゴ「だからランサーズじゃねえ!」

黒咲「新たな改造デュエリストか!?」

「俺はボイラーと蛙の機械融合改造デュエリスト!榊遊矢抹殺のためにやって来たのだ!」

ポチッ

遊矢「な、何だ」

「俺の身体には爆弾が仕掛けられている。俺と共にくたばれ!!」

沢渡「ど、どうすんだ!」

月影「ここは」

勝鬨「自分が!」

遊矢「・・・いや俺が倒す」

ユーゴ「どうしたんだお前」

遊矢「ユーゴ!てめえは引っ込んでろ!!」

遊矢「完全に滅んだと思ったアカデミア・・・俺達は不覚をとってしまった」

「うるさい!吹き飛べ!!」

遊矢「うるせえだと?てめえ!俺らの話を聞きやがれ!!」

黒咲「カイトと凌牙が同時に出ているぞ」

遊矢「カイト!野郎の爆発に遊矢は耐えられるのか」

遊矢「こいつがタフなのはお前も知っているだろ」

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

権現坂「い、いかん!」

沢渡「遊矢!」

遊矢「お前を倒す必勝法は既に掴んでいる」

遊矢「勝利の女神ってのは常に俺らに微笑んでんだよ!」

ユーゴ「何か知らねえがやっちまえ!!」

権現坂「遊矢ー!」

沢渡「派手に吹き飛んじまった・・・」

ユーゴ「遊矢!カイト!凌牙!」

デニス「・・・この触覚」

遊矢「ふぅ・・・酷すぎだろ二人揃って」

ユーゴ「遊矢!」

沢渡「生きてやがったな!」

権現坂「しかし何故」

遊矢「このブレスレット」

権現坂「それは柚子の」

デニス「あの力を使ったって事か・・・遊矢とユーゴが居る事で遊矢にテレポートの権利があった。これは」

遊矢「死ぬかと思った」

デニス「吹き飛んだのは間違いなくユーリだ・・・怖い」

黒咲「お前のそれはユートにも適応されるんだろ」

遊矢「そ、そうだけどユートは居ないから」

ユーゴ「死んだのは紫の野郎か?ざまあねえぜ!」

デニス「何が怖いって融合次元の人間には人権が無いって事だ」

デニス「彼らには遊馬や遊星と言った仲間が居るが十代はユーリを毛嫌いしている・・・」

沢渡「しかしゴミ屑みたいになっちまったな紫の奴が」

デニス「エクシーズのデュエリストは融合次元を嫌ってる・・・あの紫雲院素良だって手酷いめに」

デニス「彼らに関わり続けると僕まで殺される・・・悪を裁く善の戦士達に僕が」

ユーゴ「派手にやったな。帰ろうぜ」


続く

首領「バレット」

バレット「は、はい」

首領「所詮は悪として二流だったな融合次元もアカデミアも」

バレット「何を仰る首領!あなただって」

首領「我がいつ融合次元の者だと言った」

バレット「な、ならあなたは一体!」

首領「全能なる神」

バレット「お待ちください!奴より強力な機械融合改造デュエリストを!」

首領「好きにしろ」

バレット「あり得ない・・・何故だ」

バレット「くっ・・・私が処刑される日も近い」

バレット「こいつを動かせ!」

「お待ちくださいバレット!これはまだ開発途中の」

バレット「黙れ!お前たち無能のお陰で私の勲章が減りに減り続けて居るんだぞ!」

バレット「かつて私はお前達のような無能な部下の責任で目と勲章を失った!」

「ですが!」

バレット「バーナーとコウモリの機械融合改造デュエリストか、いけるな」

「だから開発が」

バレット「うるさい!今すぐ九十九遊馬の次元へ放て!老若男女焼き尽くしてしまえ!」

「終わりだな大幹部バレットも」

「元々負け犬じみてた人だから」

バレット「このままではマズい・・・デュエルニウム計画までに私の命があるかどうか」

首領「エクシーズ次元・牙一族」

首領「シンクロ次元・翼一族」

首領「融合次元・鎧一族」

首領「儀式次元・角一族」

首領「ユニオン次元・鰓一族」

首領「Lv次元・軟体一族」

首領「デュアル次元・地走り一族」

首領「スピリッツ次元・鬣一族」

「オオーッ!」

首領「バレットは何ら役に立たん。闇のデュエル界で独自の進化を遂げたお前たち部族が動く時が来たぞ」

首領「我が我である故の戦いだ。あのデュエリスト共を殺すまで我は」

デニス「本気で戸籍変えようかな・・・絶対にやばいよ」

沢渡「ほら帰ろうぜ」

遊矢「あ、ああ」

権現坂「少し疲れているのか?」

遊矢「改めて魂の重みを感じるんだ・・・少し眠らせてくれ」

黒咲「好きにしろ」

ユーゴ「・・・」

沢渡「そりゃ疲れるよな」

遊矢「zzz」

権現坂「ゆっくり休め遊矢」

シャーク「いつまで寝てんだ」

カイト「さっさと起きろ」

遊矢「うおっ!?」

カイト「そう驚くな」

シャーク「頭の中だ」

遊矢「生きてる・・・んじゃないよな?」

シャーク「そうだぜ」

カイト「少し休め。遊矢」

遊矢「うん」

シャーク「悪かったな、てめえに重荷を背負わせて」

遊矢「俺は榊遊矢だから・・・みんなが俺をリーダーだって言ってくれたんだから頑張らないと」

ユーゴ「決めた!」

沢渡「どうしたんだお前?」

ユーゴ「こいつ休ませてやろうぜ」

権現坂「確かに遊矢は元来争いには向かないタイプだが」

ユーゴ「俺とユートと遊矢は一つみたいなもんだ。それによ」

ユーゴ「遊矢が俺らの大将なら俺は不動遊星の正統後継者だぜ?やってやるよ!」

沢渡「よし!じゃあ俺がランサーズの」

黒咲「いやランサーズのリーダーは権現坂だ」

沢渡「何だそりゃ!」

黒咲「お前は無理だ」

日影「異論は無い」

勝鬨「自分もだ」

デニス「あ、あのさセレナ」

セレナ「どうした」

デニス「僕はエクシーズ次元の出身って戸籍登録するから十代に言っておいてよ」

セレナ「それは構わんが顔が真っ青だぞ」

デニス「う、うん」

デニス「これなら安心だ。僕が抹殺される心配も無い」

Ⅳ「相変わらず元気そうだな、お前ら」

黒咲「Ⅳ!」

Ⅳ「おっと幽霊じゃねえぞ、ちゃんと足もある」

黒咲「それは見ればわかる」

Ⅳ「こいつ冗談が通じねえのかよ」

Ⅳ「アリトから事情は聞いたぜ。世話になったな」

沢渡「その背負ってんのは?」

Ⅳ「改造デュエリストじゃねえか?殴り飛ばしてやったよ」

権現坂「さすがだな」

Ⅳ「遊馬らの捜索は俺らに任せとけよ。人数だって揃って来たんだからよ」

黒咲「いいのか」

Ⅳ「てめえの尻ぐらい拭かなきゃデュエリストじゃねえよ。違うか?」

黒咲「・・・そうだな」

月影「さすが遊馬、カイト、凌牙に匹敵すると言われている男だ」

日影「お主が居るのなら任せられる」

Ⅳ「世話かけちまったな。ありがとよランサーズ!」

ユーゴ「さあ新生ランサーズの最初の仕事は何だろうな!リンも喜ぶだろぜ」

デニス「新生デニス・マックフィールドの新たな門出だね!」

沢渡「なあ女のメンバー増やさねえか?」

ユーゴ「いいな!じゃあ・・・誰か居るのか?」

権現坂「俺は男がいい」

勝鬨「自分も」

日影「そもそも女子など」

月影「拙者達は硬派故に」

黒咲「瑠璃が居るから十分だ」

ユーゴ「てめえらホモの集まりかよ」

沢渡「そういう奴らに限ってスケベって相場が決まってんだよ!」

数日後

遊矢「いい天気だな、みんな」

アユ「うん!」

タツヤ「長期休暇なんだって?」

遊矢「たまには平穏無事に過ごせって」

柚子「理由はわからないけど、このところ遊矢って戦ってばかりだったから」

零羅「・・・」

遊矢「でも思うんだけど仕事じゃないのに長期休暇ってどうなんだ」

柚子「そういうノリなのよ」

フトシ「痺れるゥ~!」


続く

遊星「とりあえず今日は・・・何をしよう」

ジャック「そんな事を言われても困る」

クロウ「じゃあ・・・何かねえか?」

ブルーノ「そう言われてもね」

遊星「最近はアカデミア絡みで忙しかったからな」

クロウ「じゃあアカデミアと俺らの攻防戦でも纏めてみようぜ!」

ジャック「いい暇潰しになるぞ」

遊星「そう来ると思って既に纏めておいた」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「と言っても遊馬から聞いた話を元に作成したからな」

クロウ「前のアカデミアとの戦いには俺ら参加してねえもん」

ジャック「仕方が無い」

遊星「融合次元のアカデミアはエクシーズ次元を壊滅させた極悪非道の集団だ。その主なメンバーは」

ジャック「遊矢そっくりのユーリに紫雲院素良だったな」

クロウ「後はセレナ」

遊星「それに後一人居るがこれは置いといて、この軍団はとりあえず下劣だった」

ブルーノ「遊矢との友情ごっこで仲間のフリしてたんだよね、あの子」

クロウ「子供って言ってもあの年頃の子なら善悪の判断ができるぜ?それが理解できねえんだよな」

ジャック「だから十代は遊矢に預けられた素良を見捨てたんだったな。まあ見たら人間捨てた奴だとわかるが」

遊星「素良もあれから追いかけ回しているそうだ。十代さんは相手にしていないがな」

クロウ「あの子は流石に手遅れだぜ、ユーリはどうなんだ」

遊星「最近吹き飛んだとユーゴが言っていたな」

ブルーノ「悪い事してると罰が当たる見本だよね」

遊星「そして新たに首領と名乗る男に代替わりし解き放たれた第1の刺客それが大佐だ」

ジャック「大佐か」

遊星「その正体は狼の改造デュエリストだったと遊矢は言っていた」

クロウ「その頃は単品の改造デュエリストだったんだな」

遊星「架空の塾を作り子供達の洗脳から全次元を大停電させるようとするなど悪辣非道な作戦が多かったらしい」

ブルーノ「その頃って遊馬は南米に居たんだよね」

遊星「あの頃はアカデミアの猛威は遊馬の次元に集中していたからな」

クロウ「あいつらがまだ元気だった頃の時代か」

ジャック「武闘派のエクシーズと頭脳派のシンクロと双璧だった俺達が」

ブルーノ「今じゃその武闘派が倒されちゃったんだよね・・・」

遊星「さらに大佐の死後に現れたのが改造デュエリストの第一人者である博士」

ジャック「その正体は確かイカの改造デュエリストだったな」

遊星「ああ」

クロウ「イカ?何か弱そうだぜ」

遊星「この頃になると遊馬も度々、帰国しエクシーズ山噴火作戦やデュエリスト石化作戦何かを止めにやって来た」

ジャック「あいつも大変だったんだな」

ブルーノ「ほぼ遊矢とユートに任せてたよね」

遊星「ああ」

クロウ「歳近いし仲良いからな、あいつら」

ブルーノ「将来的には2人のどちらかが十代さんのような先輩デュエリストになりそうだね」

遊星「そうだな」

遊星「そして旧アカデミア最後の幹部が大使」

クロウ「その正体が確かガラガラヘビの改造デュエリスト!」

遊星「ああ!」

ブルーノ「何で自分の身体を改造するんだろうね」

ジャック「それがアカデミアクオリティなんだろう」

遊星「首領は大使の敗北と共に1度組織を見限った」

クロウ「その首領ってのは何者なんだ?」

遊星「それがわからないんだ。エンブレム越しから指示を出しているとか」

ブルーノ「さすがにアカデミアの首領となると謎だよね」

遊星「意外とドン・サウザンドかもしれん」

ジャック「奴は完全に死んだんだ。あるわけが無い」

遊星「そして首領は二種類の動植物を融合させ誕生した融合改造デュエリストを差し向けて来た」

ブルーノ「幹部は将軍って人でヒルとカメレオンの改造デュエリストだったね」

遊星「奴らは遊馬と相打ちになる程の改造デュエリストや6体の遊馬のクローンなどを生み出した」

クロウ「クローンって言えば鬼柳のクローンも居るんだよな」

ジャック「そんな話をカイトが話していたな」

遊星「そして1度は遊馬とユートが首領の眼前まで行き首領は自爆し姿を消した」

ジャック「それが遊馬達を欺く作戦だったんだな」

遊星「遊馬達は不覚をとり・・・全滅した」

クロウ「悪辣な連中だぜ」

ブルーノ「そしてアカデミアは更なる技術力で僕達の居る次元に攻め込んで来たんだよね」

遊星「ああ」

遊星「そういうわけでアカデミアとの戦いが始まった。俺達の」

ジャック「ここに来て異常な程の活発を見せて来たな」

遊星「時期に収まるさ」

クロウ「本当か?」

遊星「悪が栄えたためしは無い」

ブルーノ「うん!」

遊星「今は改造デュエリストの内部構造が知りたい」

ジャック「ならば次に現れた時に生け捕りにするぞ」

クロウ「そうだぜ遊星!」

遊星「生け捕りにし中身を覗いて奴らの対抗策を考えよう」

首領「・・・」

バレット「今度の作戦は新型細菌を使う作戦です首領」

首領「・・・」

バレット「この細菌は」

首領「もう良い」

バレット「くっ・・・」

ロジェ「見捨てられましたね、首領はいつもそうです。見限る時はあのような態度を」

バレット「ならば、どうすればいい!この私が起死回生するチャンスを考えろ!」

ロジェ「いいでしょう・・・それはあなたが探しているデュエルニウムが必要なのです」

バレット「デュエルニウム・・・あの超エネルギーならば」

ロジェ「別にどうだっていいのですよ。不動遊星さえ倒せれば首領の事やあなたら大幹部の命なんて軽い軽い」

数日後

遊星「超エネルギー・デュエルニウムだと?」

黒咲「ウランの数百倍のエネルギー量を誇る代物だそうだ」

クロウ「そんなもんが何で?」

黒咲「よく知らんがスタンダードで発見された」

ジャック「どうする遊星」

遊星「俺達も調査しよう」

ブルーノ「そうだね」

黒咲「今頭脳と呼べるのはお前ぐらいだ。頼んだぞ」

遊星「ああ任せてくれ」


続く

ユーゴ「デュエルニウムだか何だか知らねえけど俺はそういう分野が苦手なんだよな」

セレナ「何をしているんだお前は」

ユーゴ「何だてめえか」

黒咲「・・・」

ユーゴ「お前もデュエルニウムの捜査してたんじゃねえのか?」

黒咲「権現坂と遊星に任せてな」

ユーゴ「ふーん・・・お前も難しい事は理解できねえ感じか!」

黒咲「そういうわけでは無い」

ユーゴ「ふーん」

セレナ「デュエルニウムって何なんだ?」

ユーゴ「知らねえよ、遊星に聞けっての」

黒咲「・・・」

ユーゴ「お前もっと喋れよ、なあ」

セレナ「そうだぞ」

黒咲「遊馬の事を考えていてな」

ユーゴ「相棒はいいのか?」

黒咲「ユートもだが俺は遊馬に救われた・・・遊馬や凌牙、カイトが俺を闇から引きずり出してくれた」

ユーゴ「お前も俺と同じか?俺は遊星だけどよ、まあ俺はお前ほど病んじゃいねえけどな」

黒咲「お前もか」

ユーゴ「おう!セレナもだろ?十代と」

セレナ「わ、私はお前達なんかとは違う」

黒咲「あれは俺がスタンダードにやって来て間も無い頃だったな」

遊馬「ハートランド?何で俺らの住んでる街と同じ名前なんだ」

遊矢「とりあえず会ってやってくれよ黒咲に」

アストラル「黒咲・・・知っているか?」

遊馬「知らねえな」

遊矢「カイトさんと凌牙さんを足した感じ・・・だよな?」

柚子「うん」

遊矢「それとユート」

遊馬「ユート?」

遊矢「俺そっくりでさ」

遊馬「そっくり?ふーん・・・双子か」

アストラル「いや双子ではないと思うぞ」

ユート「待ってくれ隼!」

黒咲「榊遊矢だか知らんが俺が何でそんな奴のいう事を聞く必要がある!」

ユート「遊矢が遊馬という男を連れて来てくれると言っていただろ」

黒咲「知らんな、俺は瑠璃を探さねばならぬ」

遊馬「おっす!」

ユート「君が・・・九十九遊馬か?」

遊馬「ああ!」

ユート「俺はユートだ。よろしく」

遊馬「お前は黒咲だったよな?」

黒咲「俺はお前と仲良くするつもりなど無い」

遊馬「似てるなカイトとシャークに・・・昔の2人だけど」

ユート「ハートランド?まさか君の次元は」

アストラル「確実に私達の住む世界と似ている」

黒咲「誰と話しているんだユートは」

遊馬「アストラルだぜ」

黒咲「アストラル?」

遊馬「そう!アストラルだぜ」

黒咲「意味がわからん」

遊馬「融通が利かないぜ」

ユート「すまないな、隼は他者との交流が苦手なんだ」

遊馬「なあ黒咲」

黒咲「馴れ馴れしい奴だ。俺はもう行くぞ」

遊馬「待てよ黒咲!待てって!」

黒咲「ついて来るな」

遊馬「お前何でそんな辛そうな顔してるんだ?」

黒咲「お前に何がわかる!お前なんかに俺の何が!!」

遊馬「わからねえよ」

黒咲「貴様!」

遊馬「だって何も言ってくれねえじゃんか!そんなんでわかるわけねえ!!」

黒咲「何だと」

遊馬「だったら話せよ。俺にわかるように!」

黒咲「貴様に話す事など無い!」

アストラル「来るぞ遊馬」

遊馬「かっとビングだ!俺!!」

ユート「彼と隼とじゃ絶対に気が合わない。それなのに」

遊矢「それはどうかな」

ユート「?」

柚子「遊馬くんってタダ元気なだけじゃないのよ」

ユート「それは一体」

遊矢「かっとビングだ!」

柚子「うん!かっとビングよ!」

ユート「かっとビング?確かかっとビングと言ったら」

遊矢「知ってるのか?」

ユート「エクシーズ次元に伝わる伝説の言葉・・・希望をもたらす救世主の合言葉だ」

遊矢「その希望をもたらす救世主ってもしかしたら遊馬かもしれない」

ユート「そうか・・・彼ならあるいは」

遊矢「遊馬!黒咲!」

ユート「ま、まさか隼と殴り合いを!?」

黒咲「・・・俺の負けだ」

ユート「この小さな体躯で隼と」

遊馬「お前強いな・・・久しぶりだぜ、こんなに痛めつけられたの」

黒咲「・・・」

遊馬「俺は九十九遊馬!よろしくな!」

黒咲「・・・」

ユート「ほら隼も」

黒咲「・・・俺は黒咲隼」

遊馬「ああ!」

遊馬「今度俺の仲間紹介するぜ」

黒咲「仲間?」

柚子「きっと気が合うと思う。みんな黒咲っぽいから」

遊矢「いや喧嘩になるだろうな」

ユート「遊馬の仲間か」

遊矢「お互い頑張って大会で勝ち抜こう!」

黒咲「何を言っているんだお前は」

遊矢「だ、だから」

黒咲「遊馬は認めてやる。だがお前は無理だろうな」

遊矢「ど、どうして!」

黒咲「俺は軟弱な奴は好かん」

黒咲「だが気がついたら俺は元気者の遊馬と情けない遊矢との交流で復讐心が徐々に薄れていった」

黒咲「俺は奴らに感謝している。人としての生きている実感を思い出させてくれたかけがえの無い友達にな」

ユーゴ「へえお前がそんな風に思ってるなんて」

黒咲「悪いか」

ユーゴ「お前ってヤバそうな奴だって思ってたけど意外といい奴だな」

黒咲「次はお前が話してみろ」

ユーゴ「俺が?」

黒咲「俺も話したんだ。お前の次は瑠璃だ」

セレナ「私と十代のか・・・そんなものは無い!」

ユーゴ「じゃあ話すぜ。俺と遊星が最初に会ったのは」


続く

ロジェ「おやおや生きていたのですね」

零王「私がそう簡単には死なん」

首領「ロジェ、零王よ」

ロジェ「首領」

零王「赤馬零王あのポケットより無事に帰って来ました」

首領「デュエルニウム強奪をバレットに任せたが・・・やはりアカデミアの次代を担うのはお前達2人だ」

ロジェ「ありがたき幸せ」

首領「だがもう1人居る。お前達と同じように狡猾で残忍な男が」

零王「何ですと」

ハートランド「ファンタスティックッ!どうも地獄より舞い戻って来ましたよ私が」

零王「Mr.ハートランド」

ロジェ「まさか・・・こんなハエやロリコン親父と肩を並べる私は一体」

零王「お聞かせ願いたい!何故アカデミアにこんな狼藉者を!」

首領「何故わしがエクシーズ次元を手始めに狙わせたか、わからぬか零王よ」

零王「私には何も」

首領「教えてやれハートランドよ」

ハートランド「理由は簡単。首領は嫌いなのですよエクシーズが」

ロジェ「確かに蛮族同然の融合次元の人間ならば勝手に暴れ始める。いやいや実に天晴れですな首領!」

零王「戦う事しか能の無い連中を最初に目をつけたのは私だ」

ロジェ「しかし首領はどうしてアカデミアをそこまで」

ハートランド「余計な詮索は無用!と言うか私もまるで首領の真意はわからないが」

ロジェ「首領とは一体何者なのだ」

零王「私達を手駒のように扱うとは」

ユーゴ「不動遊星!不動遊星ってのは居ねえか!?」

クロウ「誰だてめえは!」

ユーゴ「俺はユーゴってんだ」

ジャック「元気な奴だな」

ユーゴ「てめえはジャックだったな!俺とデュエルしろよ!!」

ブルーノ「不良だね」

柚子「ちょっとユーゴ!やめなって!!」

クロウ「お、おいジャック!こいつ」

ジャック「ああ・・・そっくりだ」

ブルーノ「遊矢にそっくりだ!」

ユーゴ「?」

遊星「喧嘩して柚子と」

遊矢「うん」

遊星「すまないが俺には専門外なんだ」

遊矢「何か道具とか」

遊星「と言われても」

遊矢「ユーゴは俺と違って男気があるんだよな・・・」

遊星「ユーゴ?誰だそいつは」

遊矢「白い俺」

遊星「まだ居るのか遊矢が」

遊矢「エクシーズ次元とかシンクロ次元って言ってさ」

遊星「次元か・・・」

遊星「ただいま」

ユーゴ「ク・・・クソォ!」

遊矢「ユーゴ!?」

遊星「彼がユーゴ?またやらかしたのかジャック」

ジャック「こいつが先に吹っかけて来たんだ!」

ユーゴ「俺は力が欲しいんだよ!成り上がるための!!」

柚子「ユーゴもね、融合次元の被害者なのよ」

遊星「名前が融合なのにか?」

ユーゴ「融合じゃねえ!ユーゴだ!」

遊矢「フン」

柚子「フン」

遊星「しかしユートや遊矢そっくりだ」

ユーゴ「うるせえ!」

ジャック「お前の後継者なのかもな」

遊星「俺の?」

クロウ「だって面白え奴じゃねえか?遊馬だって黒咲らとつるんでるんだしよ」

遊星「俺の次元とユーゴのシンクロ次元は似ているのか?」

ユーゴ「そっくりだぜ」

遊星「・・・よし!なら今日から俺とお前は兄弟だ」

ユーゴ「はあ?何言ってんだてめえ!」

遊星「俺に無いものをお前は沢山持っている」

ユーゴ「冗談じゃねえぞ!」

ユーゴ「そんでつるんでくうちに俺はあいつらと一緒に居る事が多くなったんだよな」

黒咲「自分達の世界を次元と言い出したのは遊星が発祥だったのか」

ユーゴ「おう!」

黒咲「それにしても遊星に挑む理由は何だったんだ?」

ユーゴ「柚子から聞いた・・・それとシンクロ次元の伝説を信じたんだよ」

黒咲「伝説?」

ユーゴ「ああ!」

黒咲「シンクロ次元にある明鏡止水の心を持つ星屑の英雄か・・・エクシーズ次元の救世主伝説に似ている」

ユーゴ「じゃあ次はセレナだぜ」

セレナ「わ、私は無い!」

ユーゴ「ねえ?ねえ事はねえだろ!」

セレナ「十代は融合次元の奴が嫌いなんだぞ!それに私はお前達のように恩を感じた事など一つも無い!」

ユーゴ「てめえは馬鹿か?」

セレナ「な、何だと」

ユーゴ「十代はお前の事が大好きなんだよ。遊星はそう話してたぜ?」

セレナ「だ、大好きなのか」

ユーゴ「そうだぜ」

セレナ「それは遊矢と柚子みたいな感じか?」

黒咲「いや違うな。俺が瑠璃を凌牙が璃緒を想う気持ちに似ている」

セレナ「?」

黒咲「妹だ、十代は間違いなく瑠璃を妹のような大切な存在だと思っている」

セレナ「妹・・・妹ならあんな感じになれないぞ・・・」

セレナ「とにかく私は何も思って無いからな!」

ユーゴ「行っちまったよ」

黒咲「ああ」

ユーゴ「遊馬とユート・・・それに他の連中も帰って来るといいな」

黒咲「お前も俺もそれにシンジも多くの出会いに感謝している」

ユーゴ「へえシンジもか、今度聞いてやろ」

黒咲「お前しばらくはランサーズに居るのか?」

ユーゴ「まあな」

黒咲「ならデニスには気をつけろ。十代が奴を瑠璃に近づけるなと言っていてな、どうにもきな臭い奴だ」

ユーゴ「見りゃわかるよ。あいつの中身は空っぽだ・・・融合野郎特有の薄汚さで満ち溢れているぜ」

黒咲「そうだ。だが権現坂や沢渡らには言うな、この件は俺が決着をつける」

数日後

柚子「どうしたのセレナ?」

セレナ「観察しているんだ」

遊矢「俺達を?」

セレナ「遊矢は柚子を妹だと思っているのか?」

遊矢「え?別に妹って思ってないけど」

セレナ「そうか・・・」

柚子「何かあったの?」

セレナ「別に何でも無い!私の事は気にせず普通にしてろ」

遊矢「あ、ああ」

セレナ「十代なんか嫌いだ・・・あんな奴」


続く

遊星「しかしデュエルニウムか」

権現坂「これをアカデミアが狙う可能性は」

赤馬「あり得るぞ」

遊星「お前は呼んで居ないが」

赤馬「ならスタンダードで発見されたデュエルニウムを所持しているのは誰だ」

遊星「・・・」

赤馬「私だ」

権現坂「相変わらず人を見下している眼をしているなお前は」

赤馬「不動遊星」

遊星「俺は忙しい後にしろ」

赤馬「そのデュエルニウムの事についてだ」

遊星「食う?デュエルニウムがか」

赤馬「正確には吸収するというのが正しい」

遊星「何を言っているんだお前は」

赤馬「彼らを見ろ」

遊星「改造デュエリスト?お前」

赤馬「今からこの者たちをあのデュエルニウムにぶつける」

「おい赤馬社長よ!これで俺らは強くなれるってのか?だいたい俺はスプレーとネズミの機械融合改造デュエリストだぜ?」

「俺なんてクサリガマとテントウムシだ!こんな罰ゲームあるかよ!」

赤馬「今から君達は強くなれる。あのデュエルニウムの力で、さあ行くんだ」

遊星「鉱石が食うなんてあり得るのか」

赤馬「・・・」

遊星「・・・何て事だ」

赤馬「これはデュエリストを吸収またはデュエルエナジーを摂取する事で無限に成長していく脅威の物質だ」

遊星「もしそれが改造デュエリストにちゃんとした段階で埋め込まれたら」

赤馬「あらゆる力を得る・・・それは次元の分断をあの遊城十代をも凌ぐパワーを得る」

遊星「だがそれに対応できる肉体を持つデュエリストが居ない」

赤馬「ジャン・ミシェル・ロジェはそれに耐え得る肉体を持つデュエリストを見つけたそうだ」

遊星「何者だ」

赤馬「セルゲイという男だ」

遊星「いやそのロジェとかいう奴だ」

赤馬「・・・」

赤馬「・・・わかりやすく言えば犬の糞のような顔をした男だ」

遊星「あいつか」

赤馬「はっきり言っておこう。君ではセルゲイに勝つのは無理だ」

遊星「そんな事がわかるのか?」

赤馬「私も見た。セルゲイという男を・・・無敗のデュエリストだそうだ」

遊星「無敗?」

赤馬「そうだ。もし正式に彼が改造されたならば・・・もしデュエルニウムをセットされたなら君は」

遊星「死が待っていると言うのか」

赤馬「ああ」

遊星「だがデュエルニウムはまだ盗まれてはいない。違うか?」

赤馬「・・・」

遊星「ここにデュエルニウムがある限り絶対に盗ませはしない」

赤馬「だと言いがな」

遊星「・・・」

赤馬「参考までに一つ忠告しておこうランサーズには裏切り者が居る」

遊星「お前はそれを承知で入れたんじゃないのか?デニスを」

赤馬「知っていたのか」

遊星「見ればわかる」

赤馬「エクシーズ次元出身である戸籍を手に入れたのだろうが彼は人を馬鹿にするのが好きなタイプでね」

遊星「それもわかる。あいつはエンタメデュエリストだが内心では他者を蹴落としせせら笑う融合次元特有の空っぽな奴だ」

赤馬「君は何でも知っているな」

遊星「融合次元のデュエリスト特有の匂いがあるんだ、奴らは人では無い・・・まるで獣だ」

首領「帰って来たかデニスよ」

デニス「かなりの警備ですよ。しかしまあ僕の正体を知っていながら十代も遊星も甘い」

首領「それが欠点だ。遊城十代もユーリを何度となく生かしている」

デニス「ハハハ!でも大丈夫です。権現坂という使えそうなマヌケなデュエリストが居ますからね」

首領「あの榊遊矢の親友だったな」

デニス「ああいうタイプって利用できるんですよ。人を信じ切ってるっていうか」

ロジェ「これで揃いましたな正幹部が」

首領「狙いはデュエルニウムの奪取だ。失敗は許されん」

零王「これであの遊城十代を亡き者にできる」

ロジェ「こっちにはセルゲイが居る。不動遊星を必ず」

ハートランド「生き残りの九十九遊馬の仲間を全て根絶やしに!」

デニス「さあ良からぬ事を始めようじゃないかァ!遊矢のデュエルを根元から否定してあげるよ!」

赤馬「それとアカデミア首領の正体だが」

遊星「それは俺にもわからん」

赤馬「かなりの確率でデュエリスト全ての敵・・・」

遊星「それぐらいはわかっている」

赤馬「だが圧倒的な組織力を持っているんだ。かなりの大物のはず」

遊星「あのドン・サウザンドのような」

赤馬「ああ」

遊星「・・・」

赤馬「私はこれで失礼する」

遊星「・・・」

ジャック「デュエルニウムか」

クロウ「こんなのが発掘されちまうなんてな」

ブルーノ「へえ・・・」

遊星「警備を怠れない」

ジャック「何処かへ行くのか」

遊星「少し十代さんと会って来る」

クロウ「どうしちまったんだ?神妙な顔して」

ジャック「これをアカデミアが狙っているのか」

クロウ「らしいぜ」

ブルーノ「強力なパワーがあるんだってね」

遊矢「よし・・・今日こそは手を繋いで」

遊矢「そんな必要は無い」

遊矢「邪魔しないでくれよカイト!」

遊矢「うるせえ!少し黙ってろ!」

遊矢「凌牙まで俺の邪魔を!」

柚子「忙しいわね・・・」

遊矢「大体てめえは手を繋ぐぐらい余裕なんだよ!ヘタレやがって!」

遊矢「だから俺は・・・そういう難しい心情が理解できないんだよな。この2人」

遊矢「ぶっ殺す!」

遊矢「痛みが伝わるんだぞ。少しは考えろ凌牙・・・全く何が悲しくて俺がお前達と」

柚子「本当に忙しいな。どうなってるんだろ」

数日後

権現坂「お前が自らデュエルニウムの見張りを志願するとは珍しい」

デニス「僕だってランサーズの一員なんだよ?」

権現坂「そうだったな」

デニス「いやー本当に権ちゃんは優しいね」

権現坂「そんな事は無い」

デニス「優しくて優しくて・・・本当に君と出会えて嬉しいよ権ちゃん」


続く

黒咲「匿名の情報だと?」

遊星「ああデュエルニウムを狙っていると連絡がな」

黒咲「誰かわかるか」

遊星「デニスだ」

黒咲「匿名では無いのか」

遊星「音声を変えていたんでな、この音声変換不能機を受話器にくっ付けて会話したんだ」

黒咲「いよいよ尻尾を出したか」

遊星「お前には話しておこう・・・デニスはアカデミアの人間だ」

黒咲「やはりな」

遊星「いつか裏切る日が来ると十代さんは言っていた・・・やってくれるな」

黒咲「俺が秘密裏に処理してやる。それでいいんだろ」

遊星「いや痛めつける程度でいい。どの道あいつはランサーズには帰れないんだ」

零王「バレット!準備はいいな」

バレット「気安く話かけるな。誰がアカデミアを潰した」

零王「かつての上司を!」

バレット「少しは頭を使え!」

ロジェ「今は今で昔は昔ですよプロフェッサー」

零王「どいつもこいつも私を馬鹿にして」

ロジェ「そうです。これも全て不動遊星や遊城十代が悪い!」

零王「そうだ!奴らを許すな!!」

バレット「デュエルチェイサー444よ、あの機械融合改造デュエリストは完成したな」

444「最高傑作です!自ら志願しただけの事がありますよ」

バレット「1度はアカデミアを追われる身となった奴が・・・ではその性能を見させてもらおう」

権現坂「あまり近づくんじゃない」

デニス「ご、ごめん」

沢渡「お前みたいなヘナチョコが触れたら一撃だぜ」

デニス「ハハハ・・・」

シュッ

日影「・・・」

沢渡「い、いきなり出るんじゃねえよ!忍者兄!」

日影「遊勝塾が破壊された」

権現坂「何だと!?」

沢渡「お、おい!そりゃどういう意味だ!?」

日影「襲撃されたんだ・・・拙者について来てくれ」

月影「兄者」

日影「連れて来たぞ」

アユ「・・・」

権現坂「遊矢と柚子は!?」

タツヤ「遊矢兄ちゃんは無事だよ・・・でも柚子姉ちゃんが」

沢渡「し、死んだのか!?」

アユ「手術中だよ・・・」

権現坂「くっ・・・遊矢は!?遊矢は何処だ!」

月影「遊矢ならば屋上に居るぞ」

勝鬨「今はそっとしておいてやれ」

権現坂「何て事だ・・・無関係な柚子が狙われるとは」

デニス「しかし柚子の実家を襲撃するなんてね、そこまでやるなんて引くよ」

黒咲「それがお前の手段だろ」

デニス「!?」

黒咲「デュエルニウムの強奪を失敗すればお前はどうなるんだ?始末されるのか?」

デニス「さあ・・・何の事やら」

黒咲「とぼけるな」

デニス「・・・」

黒咲「お前の眼はいつも死んでいる・・・融合次元の奴らのその関係者は全てそうだな」

デニス「・・・そんなこと言ってる場合じゃ無いんだ!柚子がピンチなんだよ!」

黒咲「おい待て」

デニス「やっぱりそうだ・・・僕を殺そうとする殺意が何処からかやって来る。黒咲だけじゃない・・・十代が本格的に僕を殺そうとしているぞ」

黒咲「待てと言っている」

デニス「だ、だから僕は何も関係無いよ!信じてくれよ!!」

黒咲「その腐った眼は何だ!」

デニス「じ、自前だよ!」

「何だ元気そうじゃんエクシーズの負け犬」

黒咲「誰だ」

「チッ、僕の声を忘れたっていうのかよ!」

デニス「あ、危ない!」

ボォォォォォォォォォォン

黒咲「邪魔をするな!」

デニス「だって君」

黒咲「逃がすか!」

ユーゴ「あ?通行禁止だってのか?」

「この舞網市一帯はアカデミアが占拠したのだよ」

ユーゴ「だったら俄然通らせてもらうぜ!」

「ギラギラ!そう簡単に通すと思っているのか!」

「グモォ!」

ユーゴ「てめえら改造デュエリストだったのか」

「ただの機械融合改造デュエリストではない!俺はギロチンと恐竜の機械融合改造デュエリスト!」

「そして俺は毒針とクモの機械融合改造デュエリスト!」

ユーゴ「いつもと変わらねえじゃねえか!」

「俺達はデュエルニウムによる強化改造が約束されているのだ」

「そういう事だ」

ユーゴ「上等だ!2人纏めてぶっ潰してやるよ!!」

黒咲「どうやら追い詰めたようだな」

「追い詰める?追い詰められたのは君の方だ!」

黒咲「・・・やっと思い出した貴様の事を」

デニス「誰?」

黒咲「お前の仲間だ」

デニス「だ、だから知らないよ!」

黒咲「かつて遊矢の友と偽り十代すらも見限ったクズだ」

「・・・で?」

黒咲「お前の件は後回しだ。まずはこいつから始末してやる」

「かかって来なよ、僕はもう人である事を捨てた・・・見せてあげるよ!僕の今の姿を!」

デニス「う、うわぁ・・・」

零王「よし!デュエルニウムの強奪に成功したぞ」

ロジェ「ええ実にいい仕事をしてくれましたよ彼らは」

バレット「なら話す暇があったらさっさと運び出せ!」

零王「バレット!私はアカデミア正幹部の1人だぞ!」

ロジェ「そうです。あなたとは格が違うのですよ格が」

バレット「前線で戦う私と引きこもっているお前達とでは雲泥の差がある。理解しろクズ共」

ロジェ「な、何と!」

零王「私をクズと罵るのか!?」

バレット「そうだ。だったら私と戦ってみるか?」

ロジェ「くっ・・・放っておけば首領に粛清されるくせに」

零王「何て生意気な奴なんだ」

ヒュッ

素良「始めようか」

黒咲「身も心も化け物か・・・いや元からお前はそういう奴だったな。クズめ」

素良「その目・・・その目だ!僕を見透かしたような目!十代がそうだった!」

素良「あいつだけは僕の味方になると思ってた利用できるし僕をエクシーズから庇ってくれると思ってた!」

デニス「そうなんだよね十代って僕を生ゴミを見るような目で見るんだよ」

素良「それなのにあいつは僕を異常者だって切り捨てた!何が遊矢の先輩だよ!何も僕の事を理解してないじゃないか!」

黒咲「話は終わったか?薄汚い化け物め」

素良「化け物じゃない!僕は改造手術を受けたんだ、大砲とバッファローの力を持つ」

黒咲「そんな話を聞いている暇は無い。まずはお前を消し次はお前だ」

素良「バラバラにしてやる・・・皆殺しだ!」

デニス「見れば見るほど荒んでるね、あれは病気だ」

黒咲「ど、どういう事だ・・・あの大した実力も無い口だけの子供が・・・!」

素良「ほらほら!早くかかって来なよ!ねえ!」

デニス「黒咲・・・このまま死んでくれた方が好都合だ、でも調子に乗れない」

デニス「アカデミア正幹部として舞い戻れば僕の命も助かるって思ってた・・・でも」

デニス「どう考えたって十代の魔の手からは逃れられない。大人しく仲間のフリをすれば・・・僕はマヌケじゃない」

素良「ハッ!本当にエクシーズの負け犬って弱いよね、エクシーズ何かとつるむから柚子だって・・・ククク」

黒咲「貴様・・・瑠璃に何かしたのか!?」

素良「遊勝塾を吹き飛ばしてやったのさ!いやースカッとしたよ!」

素良「バラバラにはならなかったけど、酷い怪我だろうねェ」

黒咲「貴様!」

素良「怒らないでよ、だってそうでしょ?僕は柚子の師匠なんだから弟子の命だって自由に使えるのさ!」

素良「少しは使える奴だって期待したい僕が馬鹿だったよ!やっぱりスタンダードは価値の無い憐れなゴミ次元って事さ!」

素良「そうそう!遊馬が敗れた時の話をしてあげようか?」

黒咲「遊馬・・・」

素良「あいつの次元にいた時に僕はアカデミアと遊馬達の攻防戦を見たんだ。そしたら僕に攻撃が当たろうとした」

素良「そしたら遊馬はどうしたと思う?あいつ・・・フヒヒ」

黒咲「・・・」

素良「僕を庇ったんだ!庇った遊馬は花火みたいにボカンさ・・・その時の僕の気持ちを教えてあげようか?」

素良「おかしくて腹が痛かったよォ!ウヒヒヒヒヒヒ!!!」

デニス「な、何だろう・・・凄く嫌な予感がする」

素良「あの黒い遊矢もだ!あいつもお人好しだから簡単に死んじゃった!」

素良「だから君もすぐに」

黒咲「地獄へ落ちるのは貴様の方だ!」

デニス「あわわわわ・・・」

デニス「く、黒咲に真っ赤なオーラが!?何で」

素良「そんなのこけおどしだ!僕はバッファローの力と大砲を」

黒咲「貴様はかつて仲間だった奴らを罵り愚弄した。そして!」

黒咲「俺の友を相棒を・・・奪った!」

素良「だからどうしたのさ?友情?そんなの・・・うっ」

「お前はイかれた異常者だ、さっさと俺の前から消えろ」

素良「十代・・・」

黒咲「お前は誰にも愛されない。これからもこの先も」

素良「やめろ!十代と同じ事を言うのは!」

黒咲「子供だと言っても貴様には善悪の感情が無い」

「ただの人殺し・・・我儘で下劣でそれでもデュエリストか?やっぱユーリに似てるよ、お前」

素良「やめろやめろ!僕を否定するのはやめろ!」

デニス「さっきから十代十代って・・・しかし十代も良く生かしておいたよね今日まで」

素良「もういい!吹き飛ばしてやる!!」

黒咲「そんな大砲程度で俺を倒せると思ったか!!」

シュッ

デニス「は、速い!」

黒咲「・・・」

素良「ああああああああああああああああああああああああああ」

黒咲「・・・どうやら俺が手を下すまでもない。こいつはもう壊れている」

デニス「どうして?」

黒咲「この小さな体躯に力を入れすぎたからだ。こいつの身も心も崩壊する」

デニス「悪魔の力を手に入れた後遺症ってやつだね。薬物と同じようなものか」

黒咲「・・・」

デニス「つ、次は僕の」

黒咲「こいつの事は他言無用だ、もし喋ればお前を殺す」

デニス「あ、うん」

黒咲「こいつを見てハッキリした。融合次元の奴らは十代に畏怖している」

デニス「融合次元に古くから伝わる言い伝えがあるんだよ。いつか融合次元を滅ぼすであろう覇王の存在が」

黒咲「それは違うな、邪悪な貴様らを地獄へ叩き落とす救世主みたいなものだ」

デニス「だからユーリはライバル心を抱いていた。あの子は尊敬と畏怖をセレナは・・・」

黒咲「どうせ十代に殺られる命だ。残りの余生を精々楽しめばいい」

デニス「・・・」

黒咲「お前達のようなクズには似合いの最後だ。それまでお前の仲間で居てやる」

デニス「・・・わかったよ。どうせ消される命なんだ・・・抗っても何処へ逃げても十代は」

ユーゴ「ったく2人がかりでやりやがって!」

ジャック「ユーゴ!」

クロウ「無事か!?」

ユーゴ「余裕余裕・・・マジでいてえけど」

ブルーノ「まあ君だって遊星の後継者なんだから」

ユーゴ「わかってるっての」

ジャック「それよりも柚子が大怪我したらしいぞ」

ユーゴ「何で!?」

クロウ「知らねえよ!さっさと行くぞ!」

ユーゴ「あ、待てよ!」

ロジェ「これがデュエルニウムですか」

零王「やっと我らアカデミアの悲願が」

バレット「これはハリボテだ!一歩先を行かれたか!!」

遊星「正解だ」

ロジェ「不動遊星!」

遊星「プロフェッサーとアカデミア5代目大幹部のバレット」

ロジェ「私!なぜ私を毎回毎回無視する!」

遊星「このシェルターは頑丈でな、ハリボテの後ろを見てくれ」

バレット「ば、爆弾・・・ここに閉じ込め私達を爆死させる気か!」

遊星「そういう事だ、さよならだな」ガシャッ

ロジェ「不動遊星!ここを開けなさい!!同じシンクロじゃないか!!!」ゴンゴンゴン

赤馬「不動遊星」

遊星「お前の言いたい事はわかる。デュエルニウムの所在だな」

赤馬「あれがあればデュエル界に大きな役割を果たす」

遊星「海に沈めておいた」

赤馬「君は自分が何をやったのか理解できているのか?」

遊星「強すぎる力は時として身を滅ぼす」

赤馬「確かにそうだが」

遊星「なら破棄してしまった方がいいと俺は思う」

赤馬「・・・」

遊星「力だけが全てじゃないという事だ」

翌日

遊矢「柚子の野郎もう退院しやがるのか」

遊矢「あいつは頑丈だからな」

遊矢「あ、あのさ2人とも」

遊矢「何だ」

遊矢「しばらく柚子が厄介になると思うからよろしく」

遊矢「てめえ!何やってんだ!」

遊矢「だって仕方無いだろ!家が吹き飛んだんだから!!」

遊矢「好きにしろ。俺は構わん」

遊矢「何で俺が気を使わないといけないんだ・・・」


続く

遊矢「とりあえず片付けないとな」

遊矢「何で」

遊矢「そりゃ・・・柚子が来るし」

遊矢「幼馴染じゃねえのかよ!?」

遊矢「幼馴染だけど・・・わからないよな2人じゃ」

遊矢「てめえ!」

遊矢「何だよ!」

遊矢「どうでもいいがお前の部屋で寝るわけじゃないだろ」

遊矢「そうだけど・・・別にいいだろ!」

遊矢「お前どう思う」

遊矢「知らねえよ」

遊矢「これでいいな」

遊矢「色気づきやがって」

遊矢「うるさいな、どうせ俺と同化してるなら今後の参考に教えるか」

遊矢「てめえ随分と上から来るじゃねえか!」

遊矢「聞かせろ」

遊矢「カイト!」

遊矢「さすがカイトだ、凌牙とは違う」

遊矢「ぶっ飛ばすぞ!」

遊矢「幼馴染で付き合うのって案外大変なんだよ」

遊矢「本気かよカイト」

遊矢「暇潰しにはちょうどいいだろ」

遊矢「わかる?」

遊矢「ああ」

遊矢「知らねえ」

遊矢「それに・・・」

柚子「遊矢!」

遊矢「驚かすんじゃねえ!」

柚子「ご、ごめん」

遊矢「怒鳴るなよ、野蛮人」

遊矢「誰が野蛮人だ!舐めてると本気でぶっ殺すぞ!」

遊矢「こいつは野蛮人というよりは半魚人だろうな」

遊矢「ざけやがってカイト!」

柚子「どういう気分なの?」

遊矢「そうだな・・・ほぼ共有してるっぽい」

柚子「共有?」

遊矢「日が経つにつれて何か出てくるし」

遊矢「人をキノコみてえに言うのはやめろ」

遊矢「食べる量は割りと少ないんだよな」

柚子「どういうタイミング・・・タイミングなんて関係無いか」

遊矢「勝手に出てくるんだよ!特に凌牙なんて」

遊矢「何だと?文句でもあるってのか!」

遊矢「だから勝手に出てくるなって!」

遊矢「てめえは調子に乗りやがって!」

柚子「ちょっとやめなさいって!」

柚子「遊矢とシャークは?」

遊矢「中でデュエルしている」

柚子「へ、へえ中で」

遊矢「怪我はいいのか」

柚子「全然平気よ!」

遊矢「さすがは俺が見込んだデュエリストだ」

柚子「それより聞いたカイトさん?」

遊矢「言っておくがアカデミアはしぶとい。俺達を1度は殺したバレットは生きているかもな」

柚子「そうなんだ・・・」

遊矢「俺と凌牙がくっ付いているからには簡単には死なんだろうがな」

柚子「うん」

遊矢「それで柚子の寝る場所なんだけど」

柚子「別に何処でもいいけど」

遊矢「じゃあ」

遊矢「庭で寝ろ庭で」

遊矢「邪魔」

遊矢「あ?」

遊矢「少し引っ込んでろって」

遊矢「いい加減にしろ!てめえの中には俺が居るんだぞ!」

遊矢「わ、わかってるよ」

遊矢「だったら少しは配慮しろよ、わかるか配慮だよ配慮」

遊矢「じゃあ俺の部屋でいいか?」

柚子「へ、部屋!?」

遊矢「ませてんじゃねえぞ」

柚子「いいの?」

遊矢「だって他に場所無いし」

遊矢「あるって言ってたじゃねえか!」

柚子「まあ別にいいよね!積もる話だってあると思うし」

遊矢「四六時中つるんでんだからねえだろ」

遊矢「本当にうるさいな」

遊矢「うるせえのはてめえだ!ふざけやがって!!」

Ⅳ「・・・」ピンポーン

ガチャッ

洋子「あれ?遊矢の友達の」

Ⅳ「始めまして僕はトーマス・アークライトと申します。遊矢くんは御在宅でしょうか?」

洋子「遊矢ー!あんたの友達の二重人格の子が来たわよ」

遊矢「Ⅳ?ちょっと待ってて」

Ⅳ「あの野郎てめえの親に俺のこと喋りやがったな」

遊矢「どうしたんだⅣ?」

Ⅳ「見つけたんだよ」

遊矢「何を?」

Ⅳ「驚くだろうぜ着いて来いよ」

柚子「何なんだろ」

遊矢「さあ?」

遊矢「何を見つけたんだ?」

Ⅳ「お前ユートと同化した時にレッドアイズの声を聞いたんだってな」

遊矢「あ、ああ」

Ⅳ「昔兄貴が言ってた事を思い出してよ。ネオスの木像が何であんのかって」

遊矢「どうして?」

Ⅳ「何だっけな」

遊矢「そう言えば聞いた事があるな。この次元に大昔に現れた神官の話を」

Ⅳ「それだ」

遊矢「それがどうかしたの?」

Ⅳ「信じられねえかもしれねえけど居たんだよ。その神官っぽいのが」

遊矢「寝ぼけてんじゃねえのか?」

Ⅳ「寝ぼけるわけねえだろ」

遊矢「ネオスは?」

Ⅳ「その神官に聞けばいいんだよ」

柚子「本当に見たの?」

遊矢「この野郎はホラばっか吹きやがるからな」

Ⅳ「這い出たら潰すぞ凌牙」

遊矢「やれるもんならやってみろよ」

遊矢「とにかく探してみるか」

Ⅳ「話がわかるぜカイトは」

遊矢「遊馬は十代さんと出会う前からネオスの木像は合ったって言ってたからな・・・」


続く

ユーゴ「まさか、てめえが訪ねに来るとは思わなかったぜユート」

ユート「久しぶりだな」

ユーゴ「っつうか生きてるなら連絡ぐらい寄越せよ!」

ユート「すまない。傷を癒して居てな」

ユーゴ「ふーん・・・」

ユート「それと探して物をな」

ユーゴ「探し物?」

ユート「デュエル庵の木像を知らないか?」

ユーゴ「はあ?んだそりゃ!」

ユート「だったら不思議な声を聞かなかったか?」

ユーゴ「声・・・あ、聞いたぜ!」

ユート「それは本当か?」

ユート「蒼き龍は勝利を持たらす?それだけか」

ユーゴ「それとこれ」

ユート「青眼の白龍か。俺の真紅眼の黒竜と名が近い」

ユーゴ「遊星の話じゃ大昔の時代じゃ世界で4枚しかねえんだったんだって」

ユート「今は?」

ユーゴ「沢山あるそうだぜ?それがどうしたんだよ」

ユート「アカデミアの総攻撃の時にデュエル庵の側を通りかかった時に奇妙な連中を見たんだ」

ユーゴ「奇妙な?」

ユート「アカデミアの連中だったと思うが何人かがネオスとフレイムウィングマンの木像を運んでいた・・・気がする」

ユーゴ「曖昧な事言いやがって!」

ユート「すまない。俺も急いで居たから」

ユーゴ「別に木像だからいいんじゃね?」

ユート「俺の真紅眼は木像も恩恵で手に入れたものだ。アカデミアとの戦いの最中に」

ユーゴ「って事はこいつも木像・・・おい待てよユート」

ユート「もし俺の予想が正しいならネオスの木像もまたネオスの力を授けるかもしれない」

ユーゴ「ネオスって言えば十代しか持ってねえ宇宙カードなんだろ?」

ユート「そして十代の力の源の一部だ・・・もし悪用されたら」

ユーゴ「けどよ十代が持ってのネオスで遊星が持ってのスターダスト、遊馬が持ってのホープだぜ?」

ユート「本来の所有者でないとその力を出せない。モンスターとデュエリストの絆は無ければな」

ユーゴ「そうとわかりゃデュエルだ!」

ユート「君とデュエルするのはいつぶりだ?」

ユーゴ「一々覚えてねえっての!」

遊矢「神官ってエジプトっぽい人だよな多分」

遊矢「ああ俺達の次元に伝わる昔話にもエジプト人の伝説がある」

遊矢「何だそれ?知らね」

遊矢「お前はそういうのに興味無さそうだからな」

遊矢「俺は未来を見据えてんだよ」

Ⅳ「疲れねえのか」

柚子「少し慣れた・・・かな?」

Ⅳ「俺は慣れねえよ!見ろよ周りの奴ら不審者見るような目で見てるぞ」

遊矢「みんな元通りになって来たな」

Ⅳ「アストラル界の奴らが手伝ってくれてよ」

遊矢「マジかよ、感謝しねえと」

遊矢「ああ」

ユーゴ「チッ」

遊星「無事だったんだなユート」

ユート「心配はかけてすまない」

遊星「生きているとは思っていた。では早速」

ユーゴ「もう一回だ!もう一回」

遊星「デュエルならいつだってできるんだ。今はユートの無事をみんなに報告すべきだぞ」ゴソゴソ

ユーゴ「わかったよ!」

ユート「あと何人ぐらいが行方不明なんだ?」

遊星「わからないが生きているはずだ」

ユーゴ「遊馬の生命力ってハンパねえだろうし」

ユート「ああ・・・そうだな」

柚子「あっ!何処でも行ける扉よ」

ガチャッ

遊矢「ユート!」

遊矢「てめえ生きてたのか」

ユート「心配をかけてすまなかった」

遊矢「それなら早く連絡しろ」

ユート「どうなっているんだ」

柚子「ちょっと事情があってね」

ユーゴ「何やってんだ?」

Ⅳ「それがよ」

遊星「・・・」

ユート「な、なるほど」

ユーゴ「もう復興してるんだな」

遊星「人間の底力を舐めてはいけない。そうだなⅣ」

Ⅳ「ああ」

ユーゴ「アカデミアのクソッタレもくたばったし」

遊星「いや死んではいない」

ユーゴ「死んでねえ?だって吹き飛んだって!」

遊星「だが生きている・・・何度だって生き返るはずだ」

遊矢「だろうな、アカデミア首領の人知を超えた力で必ず」

Ⅳ「日も暮れて来たな、神官探しはまた今度にしようぜ」

遊矢「そうだな、帰ろうか」

首領「目覚めよ、バレット」

バレット「首領」

首領「何故お前達を無能なのか、考えてみるがいい」

バレット「私の責任じゃない!あの頭の悪い連中が!」

首領「お前はそれ以下だ。お前達のような役に立たないクズを拾い上げたのは誰か考えてみろ!」

バレット「くっ」

首領「ロジェも零王も我好みの邪悪な者達だからこそ拾い上げたというのに・・・」

バレット「私は違う!」

首領「黙れ!期待外れのゴミめ!」

バレット「私は違う・・・ただ周りの連中が無能ばかりだから私がこんな目に・・・!」

首領「お前も戦士なら必ず不動遊星らを倒せ」

バレット「わかりました・・・」

数日後

遊矢「てめえ!もう一回言ってみろ!!」

遊矢「だから俺の邪魔するなって言ってるだろ!」

遊矢「少し黙れ」

柚子「そうよ!2人とも喧嘩ばかりして」

遊矢「ほら怒られた」

遊矢「知らねえよ、俺の責任じゃねえよ」

遊矢「・・・」


続く

ブルーノ「へえモデルのミスティが脱ぐんだって」

遊星「何!?」

クロウ「トップモデルでも脱ぐ時代なのか」

ジャック「そうなのか」

遊星「わからん・・・だが!」

クロウ「だが?」

遊星「俺としては嬉しい限りだ」

クロウ「だよな!男に生まれて良かったぜ!」

ブルーノ「うん!」

ジャック「という事は遊星」

遊星「ミスティの家に行こう」

遊星「ミスティの家が何処か知りたいんだが」

アキ「ミスティの?どうして」

遊星「脱ぐそうだな」

アキ「って電話で言ってたけど」

遊星「見に行こうと思っている」

アキ「でもどうせ脱ぐなら雑誌とかで見れるじゃない」

遊星「生がいいんだ」

アキ「クロウやジャックも?」

遊星「健全な男子ならみんなそうなんだ」

アキ「わかったわよ、じゃあ住所書いておくから」

遊星「すまないなアキ」

ジャック「しかし豪邸だな」

遊星「ミスティはモデルだから」

ピンポーン

クロウ「・・・出ねえな」

ブルーノ「・・・」

ピンポーン

遊星「アキが言うには今日は休みだと言っていたが」

ジャック「まさか」

クロウ「こういう時は絶対に事件が起こるってもんだぜ!」

遊星「そうだ。だから通り抜け輪っかで侵入しよう。ピッキングは犯罪になるからな」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「荒らされた後がある」

ジャック「泥棒か?」

クロウ「ありえるぜ!だよな遊星」

遊星「そうだ。だが誰がミスティを」

ジャック「アカデミアじゃないのか?」

遊星「いやアカデミアならもっと大胆にやるだろう」

ブルーノ「じゃあ」

クロウ「全く別の奴らか?」

遊星「ああ」

ジャック「一体誰が」

遊星「もう少し調べる必要があるな」

遊星「これは」

ジャック「どうした」

遊星「下着だ。参考のために拾っておこう」

クロウ「他には何かねえのか?」

遊星「と言われてもな」

ブルーノ「うーん」

プラシド「ディアブロの仕業だ」

ジャック「お前いつの間に」

プラシド「驚くな」

遊星「ディアブロ・・・ゴーストか」

プラシド「そうだ」

クロウ「剣術専用ライディングロイド?」

プラシド「そうだ」

ジャック「お前か!」

プラシド「俺ではない。ミスティなら病院に連れて行った」

遊星「何故そいつが」

プラシド「俺が目を離した隙に剣術専用ライディングロイドと4体のライディングロイドが奪われた・・・」

遊星「本当はあの小さい奴に売られたんじゃないのか?」

プラシド「ルチアーノ・・・あり得るな」

クロウ「仲が悪いって言ってたじゃねえか」

ジャック「あの迷惑なライディングロイドをまだ隠し持っていたのかお前は」

プラシド「・・・」

ロジェ「何ですかそれは!」

零王「私はアカデミアとは別に作戦を遂行する」

ロジェ「聞きましたか首領!この裏切り者だけは・・・処刑ですよ処刑!」

バレット「戻って来て早々に叫ぶな、この愚か者」

首領「好きにしろ。期待はせんがな」

ロジェ「首領!」

首領「もうアカデミアという組織は崩壊寸前だ。お前達のような役に立たないクズ共のお陰でな」

零王「・・・首領の時代は終わる。このライディングロイドで私がアカデミアを乗っ取る」

ロジェ「まあいいでしょう。そもそも私はあなたの事が嫌いでしたからね、ねえ首領」

首領「・・・」

ロジェ「私も何か行動しないと殺されてしまうぞ・・・いやセルゲイを使おう!対不動遊星の切り札を!」

ロジェ「セルゲイ!あなたの出・・・うっ!」

セルゲイ「・・・」

ロジェ「な、何ですか・・・この死体の山!」

セルゲイ「侵入者だ。殺しておいた」

ロジェ「相変わらず加減知らずな・・・」

バレット「そ、そいつらは首領が連れて来た部族連中だ・・・しっかり見張っておけ!」

ロジェ「聞きましたかセルゲイ!とんでもない事をしたという事を」

セルゲイ「不動遊星とはいつ戦える。教えろ」

ロジェ「今すぐに・・・と言いたいが」

セルゲイ「だったら早くしろ。いいな」

ロジェ「は、はい・・・作戦は次々と失敗する。セルゲイが首領の連れて来た客人を皆殺しにする・・・不動遊星と出会ってから私の運は最悪だぞ」

ロジェ「バレット」

バレット「あっちへ行ってろ」

ロジェ「セルゲイ」

セルゲイ「・・・」

ロジェ「首領・・・」

バレット「今のお前の姿を鏡で見てみろ、情けない」

ロジェ「何だこの私だけダメみたいな雰囲気は・・・私は治安維持局の長官だったんだぞ!それにアカデミアにおいて私は」

セルゲイ「叫んでいる暇があったら不動遊星を呼べ」

ロジェ「はい!」

バレット「フフフ」

ロジェ「おのれ遊星・・・あいつは悪魔だ!まるで私を地獄へ誘う悪魔的デュエリスト!クソクソクソォ!!!」

数日後

ブルーノ「あれ?遊星は」

ジャック「遊星ならミスティの下着を拾った罪で牛尾に引っ張られたぞ」

クロウ「拾っただけで酷い話だぜ」

ブルーノ「ふーん」


続く

ユーゴ「えーっと今日は、何だっけ」

黒咲「ランサーズの新メンバーについての話だ」

ユーゴ「そうだったな!誰かいい奴居ねえか?」

権現坂「黒咲」

黒咲「言いたい事はわかる」

沢渡「お前ら!そのランサーズのサブリーダー気取りやめろよ!俺が」

ユーゴ「誰か居るってのか?」

権現坂「LDSトリオだ」

沢渡「あ、あいつら居れるってのか!?」

黒咲「ランサーズ別働隊または黒咲部隊という別名がある」

沢渡「どんな別名だってんだよ、それ」

ユーゴ「セイクリッドの志島北斗?変な髪型してんな」

沢渡「だろ?そのくせヘタレで遊矢に負けるような奴で」

黒咲「三馬鹿の中では俺が一番面倒を見ていた」

ユーゴ「いいんじゃね?居れても」

月影「拙者の調べではマゾだそうだ」

黒咲「何?」

沢渡「知らねえのか?あいつマゾなんだぜ、超弩級の!」

ユーゴ「いいじゃねえか、遊星だってマゾなんだから」

権現坂「どうする」

黒咲「保留だ」

ユーゴ「Xセイバーの刀堂刃」

権現坂「俺にとってのシンクロ召喚の師だ」

ユーゴ「面白い顔してやがんな」

沢渡「でも馬鹿だぜ?竹刀なんか背負ってよ」

ユーゴ「そうか?」

黒咲「元気な奴だが確かに間抜けな面がある」

月影「拙者の調べではマゾだそうだ」

ユーゴ「こいつもか!?マジかよ沢渡!」

沢渡「そんな噂もあったぜ。でも勝鬨がいる限り来ねえだろうな、苦手って言ってたし」

黒咲「という事は」

権現坂「仕方がない。保留だ」

ユーゴ「ジェムナイトの光津真澄?普通っぽいな」

月影「拙者の調べでは」

ユーゴ「どうせマゾなんだろ?いいよいいよ言わなくて」

月影「レズだ」

ユーゴ「んだよレズかよ」

沢渡「レズなのか!?」

月影「それと彼女はセレナと相性が悪い。と言ってもセレナが一方的に嫌ってるそうだが」

ユーゴ「何で?」

月影「そうだな・・・拙者にはわからん」

権現坂「黒咲」

黒咲「保留だな」

黒咲「シンジはどうだ」

権現坂「確かに骨のある男だ」

ユーゴ「だよな」

沢渡「けどよプッツン野郎だぜ?」

月影「拙者の調べではシンジは筋金入りのツッパリらしい」

ユーゴ「いいじゃねえかツッパリで」

権現坂「遊星殿とは古くからの友人だそうだな」

月影「何でもハウスから遊星らより早く出て行方不明になっていたのを最近再会したと言っていたな」

ユーゴ「どうだ黒咲」

黒咲「とりあえず保留だ」

沢渡「保留ばっかじゃねえか!」

ユーゴ「メリッサ居るだろ?あのおっぱいデカい」

権現坂「そういうけしからん発言は控えた方がいいぞ」

ユーゴ「って言ってもアキさんよりは小せえよな?」

沢渡「何食ったらあんな風になんだよ」

月影「拙者の調べでは経験人数は3人らしい」

ユーゴ「アキさんの!?」

月影「いやメリッサの方だ」

ユーゴ「脅かしやがって!」

黒咲「保留だ」

沢渡「まーた保留かよ」

ユーゴ「ったく仕方ねえな」

黒咲「ユートはどうだ」

権現坂「意義無し」

月影「拙者の調べでは彼はかなりの苦労人だそうだ」

黒咲「ユートが苦労人?そんなバカな事が」

権現坂「黒咲に振り回され」

沢渡「遊馬が居ねえ時はカイトや凌牙、Ⅳなんかに巻き込まれて」

ユーゴ「俺は賛成だぜ。あいつはいい奴だからよ」

沢渡「狂ってんの紫の野郎しかいねえだろ」

ユーゴ「あれだろ?あれは俺らの紛い物の病原菌みたいな野郎だからどうだっていい」

黒咲「それにあいつは死んだんだろ。クズには相応しい末路だ」

沢渡「因果応報ってやつなんだろな」

沢渡「そういや他のメンバーは?」

月影「兄者はスパイ活動で勝鬨は修行中、セレナはペットが腹痛を起こし看病をしている」

黒咲「デニスはもう来ない」

権現坂「どうかしたのか!?」

黒咲「人間正直に生きねばならない。あいつは」

デニス「遅れてごめん!いや相変わらず元気だね、みんな」

黒咲「お前」

権現坂「その顔はどうしたんだ?」

デニス「ちょっとね・・・でも心配はいらないよ!」

ユーゴ「何だこいつ」

沢渡「いつにも増してテンション高えな」

黒咲「十代に殴られたのか」

デニス「遊星にもね」

黒咲「・・・」

デニス「遊星の次元にあるアカデミアのアジトの所在を教えたんだ」

黒咲「あいつらは何と言っていた」

デニス「ランサーズのメンバーに何かあったらお前を真っ先に殺る・・・十代はそう言ってた」

黒咲「そうか」

デニス「どうせ僕らは普通には生きれない・・・どうせね」

黒咲「ああ」

デニス「クズと罵られても生きて行けって十代は言っていた・・・本当に怖い人だよ十代は」

黒咲「それはお前達のようなゲスだけだ。感情の無い貴様らは無様に生き続け勝手に死ぬのが末路だ」

数日後

デニス「脳を改造されていないデュエリストは元のデュエリストに戻る・・・君は普通のデュエリストに戻ったようだね」

素良「・・・」

デニス「早く回復してくれよ。君が生きてないと」

素良「・・・」

デニス「僕が真っ先に差別されるからね、君が生きてれば生きてるほど怒りは君に集中するからさ」

素良「・・・」

デニス「それに・・・利用できる奴は利用する。それが融合次元の鉄の掟でしょ?いつか十代を僕達の手で」

素良「・・・」

デニス「本当に邪魔な連中だよね。十代も遊星も遊馬も・・・フフ」


続く

ジャック「遊星ちょっといいか」

遊星「すまないな今忙しいんだ」

ジャック「仕事が見つかった」

遊星「何!?」

クロウ「嘘ついてんじゃねえぞ!」

ジャック「そんな下らん嘘をつくと思っているのか!!」

ブルーノ「どんな仕事?」

ジャック「AVのカメラマンだ」

遊星「仕方が無いからついて行こう」

クロウ「仕方ねえから行こうぜ」

ブルーノ「うん!仕方無いから行こうね」

遊星「わざわざ遊馬の次元での撮影なんて」

クロウ「二十三次元の中で一番AVが盛んなのは遊馬のとこだぜ?」

遊星「元通りに戻りつつある故の記念作か」

ブルーノ「四大女優大乱交!アカデミアに何て負けるな!!」

クロウ「四大女優?」

ジャック「何だ知らんのか」

ブルーノ「ジャックは知ってるの?」

ジャック「遊星」

遊星「説明しよう」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「まずはプロデュエリストのコナミの妻であるツァン・ディレ」

遊星「そして遊馬の学園の教師でありルガール大学を首席で卒業したレイン恵」

遊星「巨大重複合産業ハワード・コネクションのOLである宮田ゆま」

遊星「最後に世界屈指のベガ医師の居るシャドルー総合病院の女医である藤原雪乃」

ジャック「その四人が」

遊星「AV界の四天王と言われている」

クロウ「博識だな遊星は」

ブルーノ「うん!」

ジャック「四天王か」

遊星「そう四天王だ」

零王「何?四天王だと!」

「はい」

零王「あの不動遊星が四天王と言うからには・・・ライディングロイド!」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

零王「その四天王のデータをコピーしお前達はその姿となるのだ!」

「これで不動遊星の攻略は完璧ですねプロフェッサー」

零王「当たり前だ。ロジェに負けるか」

ロジェ「し、四天王!?」

「ギギーッ!」

ロジェ「なるほどなるほど・・・あの不動遊星が四天王と」

「どうされます?」

ロジェ「プロフェッサーが行動を起こしているというのに私が起こさないにはマズい!」

「え、ええ」

ロジェ「聞きましたかセルゲイ!あなたの出番ですよ!!」

セルゲイ「・・・」

ロジェ「黙ってないで何とか言うんだ!」

セルゲイ「・・・」

ロジェ「セルゲイ!」

バレット「今何と言ったハートランド」

ハートランド「私達がデュエル庵から盗み出した木像ですよ木像」

バレット「あの木像か?それが」

ハートランド「見つけたのですよ木像の伝説を生み出した神官を!」

バレット「それに何か意味でもあるのか」

ハートランド「フフッ!お教えしましょうか?」

バレット「ああ」

ハートランド「それは・・・十代の先輩でもある遊戯のモンスターが最後に訪れた次元で亡くなった場所なのですよ」

バレット「誰だ遊戯とは!?十代以上の男が居ると言うのか!?」

ハートランド「私も直接会った事は無いが十代と遊星が崇める男・・・きっと強い」

ロジェ「バレット!」

バレット「何だ」

ロジェ「四天王ですよ四天王」

バレット「何を言っているんだ」

ハートランド「もしやAV女優四天王?」

ロジェ「AV!?」

バレット「そんな事で騒いでいたのか?バカな男だ」

ハートランド「この人のバカは今に始まった事じゃない」

バレット「フッ」

ロジェ「ぐぬぬ・・・またしても不動遊星に騙された・・・おのれ遊星!」

遊星「頑張るんだジャック」

クロウ「いい目の保養になったぜ」

ブルーノ「だよね」

ジャック「どうやら撮影が始まるようだ」

クロウ「ちゃんと聞かせろよAVの現場を」

ブルーノ「メリッサさんもAVに出ないかな?」

クロウ「出てほしいよな」

遊星「今度頼んでみようか」

クロウ「おう!」

ブルーノ「何か出てくれそうな気がするよね」

遊星「勿論さ」

遊星「ん?アリトか」

クロウ「ニヤニヤしやがって、AV見学するのか?」

アリト「そこのコンビニにすっげえ可愛い巨乳が居たんだよ」

遊星「何!?」

アリト「遊星達は話がわかるよな」

クロウ「当然だぜ!」

ブルーノ「だって僕たち男だから!」

遊星「年齢は」

アリト「30ぐらいかな?」

遊星「いい年齢だ。行こう!」

数日後

遊星「撮影中止?」

ジャック「あの女達が望む男優が来なかったそうだ」

遊星「それは残念だ」

クロウ「その男優って」

ジャック「カイトだ」

ブルーノ「でもカイトって興味無いって言ってるもんね」

遊星「遊馬の次元は硬派揃いだから仕方が無い」



続く

遊矢「何だと」

Ⅳ「アリトが見つけたんだよ、神官を」

遊矢「なら行くぞ」

Ⅳ「ああ」

黒咲「話はカイトから全て聞いている」

Ⅳ「頼りになるぜ黒咲」

ジャック「俺も遊星から聞いた。前々から不思議に思っていたんだ木像の件は」

Ⅳ「ネオスやサイバー・エンド・ドラゴンがあるってのに」

遊矢「スターダストらの木像が無い事をか」

ジャック「その目で確かめる」

Ⅳ「あれだ」

黒咲「コンビニ?」

ジャック「何故コンビニなんだ!?」

遊矢「神官は太古の人間だ。なら早い話が」

黒咲「金が無ければ生きていけないからバイトをする・・・だな」

ジャック「コンビニの巨乳店員・・・まさか遊星の話していた」

Ⅳ「アリトも話してたぜ」

遊矢「行くぞ」

黒咲「そうだな」

Ⅳ「変な気分だぜ、カイトっぽい遊矢ってやっぱ」

ジャック「俺は慣れた」

「いらっしゃいませ!」

遊矢「デュエル庵の神官だな」

「あ、はい」

遊矢「俺達はお前に話があって来た」

「・・・」

ジャック「聞かせてもらおうか」

「バイトの時間が終わったからでも」

Ⅳ「そりゃそうだ」

黒咲「俺達はそこまで外道では無いから安心しろ」

ジャック「ならカップラーメンを啜りながら待つか」

遊矢「名は」

マナ「マナです。ブラックマジシャンガールの木像として祀られていました」

ジャック「ガール?ガールには見えないが」

マナ「私は30歳で落命して」

黒咲「それでもガールか?」

マナ「心がガールです!」

ジャック「なら聞こう」

マナ「えーっと」

Ⅳ「木像だ木像」

マナ「わかりました。お話ししましょう」

マナ「私と夫であるユーマがここに来たのは遥か大昔でした」

ジャック「遊馬だと?」

マナ「ええ他に四人の神官と一緒にです。それがカイト、リョーガ、トーマス、コットリという」

黒咲「まさかと思うが遊馬らの先祖なのか!?」

マナ「私達はこの次元に来て新しい召喚法を生み出しました・・・あの覇王が来るまでは」

Ⅳ「何でこの次元に」

マナ「私の夫は由緒あるアテムという人の血筋を引いていて、お兄さんがファラオに夫は新天地へと」

遊矢「新天地がここなのか、そして黒咲が言う通り遊馬や俺達の先祖だ」

ジャック「覇王と言うのは?」

マナ「全次元制覇の野望に燃える覇王とサイバー流という流派を操る決闘者の事です」

マナ「覇王は2体の精霊をサイバー流の使い手は私達の召喚法を真似し蹂躙したのです」

遊矢「覇王・・・まさか十代さんの!」

ジャック「だがネオスやレインボー・ドラゴンが生み出されたのは十代とヨハンが若い頃だぞ?そんな昔に」

遊矢「記憶だ」

黒咲「太古の記憶とは時として子孫に刷り込まれる事もあると聞いた」

遊矢「ああ」

Ⅳ「で?どうなったんだ」

マナ「夫は敗れ私はその命を燃やし覇王らを倒しました・・・」

ジャック「その戦いの木像が今そのデュエル庵に飾られているのか」

Ⅳ「多分な」

遊矢「待ってよ!覇王って確か十代さんの中にある魂の一部だろ?まさか」

ジャック「ユーマとマナの血筋を持つ遊馬と覇王の血筋を持つ十代がいつか戦う日が来る」

Ⅳ「アストラルの半身で太古の神官夫婦とファラオの血筋?スケールがデカいな」

黒咲「そうなったら・・・お前達はどうする」

Ⅳ「融合はエクシーズの敵・・・でもよ十代は違うじゃねえか」

ジャック「俺達の敵は融合次元!十代や亮ではない」

遊矢「そうだ。十代には大きな借りがある・・・全力で止めるのが俺達の使命だ」

黒咲「そうだな」

遊矢「俺も何とかしないと・・・十代さんは俺の尊敬するデュエリスト」

遊矢「遊馬は俺の友達なんだから」

日影「火遁!」

月影「水遁!」

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

月影「くっ!」

日影「カマキリとブーメランの改造デュエリストか」

蝉丸「俺の相棒よ!」

日影「ならばとっておきの術で葬る!」

月影「行くぞ兄者!」

「フヘヘ!無理だぜ、なあ相棒!」

蝉丸「やってみろよ!やれるもんなら!!」

日影「火遁!」

蝉丸「空にバカスカ撃ちやがって、頭イかれてんのか?」

月影「それはどうかな」

「そんなのこけおどしだぜぇ!」

日影「火遁!」

蝉丸「くたばりやがれ!」

月影「見せてやろう・・・術の名は麒麟!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

日影「行け!月影!!」

月影「参る!」

「ぎえやああああああああああ」

蝉丸「な、何だと」

日影「す、すまぬ・・・デュエルエナジーを消費してしまったようだ」

月影「後は拙者が」

蝉丸「チッ、ハートランドの野郎」

月影「・・・」

蝉丸「ここに居ねえじゃねえか・・・かくなる上は!」

月影「待て逃げるな!」

蝉丸「俺には他に目的があるんだよ」

月影「待て!」


続く

遊矢「大体わかった。今何処に住んでいるんだ」

マナ「神社の境内・・・」

ジャック「まさか」

マナ「私がこの世に復活した時、街はメチャクチャで復興しても住む家が無くて」

黒咲「だからアルバイトをして金を」

マナ「は、はい」

遊矢「だったら居候すりゃいいじゃねえか」

ジャック「今度は凌牙か」

Ⅳ「忙しい奴らだな」

遊矢「いい加減慣れろ」

遊矢「俺の家は無理だ。7人居るし璃緒の許可も居るしアリトだけじゃマナに発情してえらい事になる」

黒咲「うちも無理だ。そもそも住む家がかつて十代が作った瑠璃のための家しかない」

Ⅳ「カイトは」

遊矢「こいつの家も大所帯じゃねえか、またオボミがガキ産んだんだぜ」

黒咲「遊馬の家はどうだ?」

遊矢「あいつの家も両親と姉ちゃんと婆ちゃん居るし結構家族多いだろ?それに姉ちゃんうるさそうだしよ」

Ⅳ「じゃあ俺の家か?」

ジャック「それが1番だ」

Ⅳ「ざけんな!」

遊矢「ケチケチしてんじゃねえよ!」

遊矢「九十九マナ、天城マナ、神代マナ」

黒咲「黒咲マナ」

ジャック「マナ・アークライト」

黒咲「字数的にも雰囲気もいいな」

遊矢「問題無さそうだ」

Ⅳ「こんな女が居たら兄貴が驚くぜ!」

ジャック「いや嬉しいだろ」

黒咲「ああ」

マナ「ではよろしくお願いします」

Ⅳ「勝手にしやがれ!」

シュッ

月影「蝉を見たか」

遊矢「驚かすんじゃねえ!」

月影「すまない」

黒咲「何かあったのか?」

月影「蝉を追ってきた」

Ⅳ「蝉?蝉ってと」

遊矢「四悪人の蝉野郎だ!」

ジャック「ハートランドの」

遊矢「蚊とクラゲは前に倒したからな、野郎が出て来るとは思ってたぜ」

蝉丸「ハートランド!どうなってんだ」

ハートランド「どうなっているとは?」

蝉丸「神官が見つからねえぞ!」

ハートランド「いや居る」

蝉丸「何処に!?」

ハートランド「榊遊矢らと一緒にね」

蝉丸「榊遊矢?あの蚊忍者とクラゲ先輩をぶっ殺した!」

ハートランド「厳密に言えば」

蝉丸「俺が殺ってやるよ」

ハートランド「あっ・・・全く1人で何でもやろうとする」

蝉丸「黒咲隼、ジャック・アトラス、トーマス・アークライトかよ」

蝉丸「それに忍者までいやがる」

月影「そこだ!」

シュッ

グサッ

蝉丸「ミンッ!」

遊矢「出やがったな蝉!」

蝉丸「袋叩きか?汚ねえ!」

遊矢「だったら」

Ⅳ「俺がやってやるよ。てめえへのファンサービスを叩き込んでやるぜ!」

蝉丸「何でてめえが?」

Ⅳ「弟が世話になったろ?兄貴としてやってやるんだよ」

蝉丸「図に乗るなよ!」

Ⅳ「うるせえぞ蝉野郎」

蝉丸「ありゃ神官か?大人しく渡せよ」

Ⅳ「あいつは俺の親父の妹のマナ・アークライトって言って俺ら兄弟の叔母だぜ!」

蝉丸「叔母?肌の色が違うじゃねえか!」

Ⅳ「趣味が日サロ通いなんだよ!蝉野郎!!」

蝉丸「いい事を教えてやるぜ!俺は改造手術を受けてヒーターと蝉の」

Ⅳ「んなこと俺が知るかってんだ!!」

遊矢「平気で嘘ばっかつきやがって」

Ⅳ「いい嘘じゃねえか?なあ」

黒咲「フッ」

ジャック「そうだな」

遊矢「お前さ魔法使えんの?ブラックマジシャンガールなら」

マナ「いえ戦いの末に私の力の半分は何処かに」

遊矢「苦労してんだな、お前も」

月影「良いところに居たなジャック」

ジャック「俺に用か?」

月影「アカデミアの本拠地についてだ」

ジャック「それなら遊星がデニスから聞いている」

月影「ならば」

ジャック「俺達のチームで決着をつける」

黒咲「何故だ」

ジャック「かつてお前達はアカデミアとの戦いで己の手でケリをつけた。自分の次元の問題はなるべく自分達でつける。これは十代の教えだったな」

黒咲「デュエリストは助け合い・・・これも十代だった」

遊矢「融合とエクシーズの因縁の歴史は十代と遊馬の宿命みたいな感じになっちまったな」

Ⅳ「それを止めるのも俺達だぜ、掛け替えのない仲間ってやつ何だからよ」

月影「何の話かわからないが拙者も彼らが好きだ。全力で手を貸すぞ」

遊矢「ありがとよ。遊馬もアストラルも早く帰って来いよ、何やってんだお前ら」

数日後

遊星「そうか十代さんと遊馬が」

クロウ「2人が戦うかもしれねえって言ったけど、戦うとしたら」

遊星「それは偉大なる先輩を超える誇り高き戦いだ」

ブルーノ「誇り高き?」

遊星「かつて十代さんが遊戯さんと戦ったように、先輩を超える次の世代へバトンを渡すな」

クロウ「なら遊星も」

遊星「その日が来たら俺は遊城十代というデュエリストを超えたい・・・そして」

ジャック「いつの日か多くのデュエリストを先導する男にだな」

遊星「そういう事だ。だからこそ日々の精進を怠ってはならない」


続く

バレット「偉大なるアカデミア首領・・・あなたの期待に応える事ができず幾度と無く作戦は失敗しました」

首領「・・・」

バレット「このバレット!いよいよ最後の作戦を・・・偉大なるアカデミア首領!」

首領「かつて九十九遊馬とユートらによって滅ぼされたアカデミア四大幹部を生き返らせてどうするつもりだ!」

バレット「ネオドミノシティの壊滅」

首領「簡単に言うな、その思い上がりが」

バレット「私は本気です」

首領「良いな、お前の死と共にアカデミアは崩壊する」

バレット「あなたは一体何者なのですか?私達に一切正体を明かさずロジェやプロフェッサーもその正体を」

首領「我はカオスより生まれた存在・・・余計な詮索は無用だ」

バレット「は、はあ」

ジャック「まさかアカデミアの本拠地がデュエルアカデミアの真下にあるとはな」

クロウ「まったくだぜ」

鬼柳「殴り込みってか?満足しそうだぜ」

プラシド「あの外道共を斬り倒してくれる」

ボマー「うむ」

遊星「というわけで」ゴソゴソ

ブルーノ「それは?」

遊星「見ての通りの爆弾だ」

クロウ「それでアカデミアの奴らを一掃するんだな!」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「奴らは人間を捨てているからな、爆弾で攻撃するのが適している」

バレット「そういうわけでお前達を生き返らせた。目的は」

大使「お前が九十九遊馬を倒したというのか?」

大佐「信じられん」

バレット「旧アカデミアの技術ではない。これは私の技術により九十九遊馬らの生命を奪った」

博士「だが何名かは生きている」

バレット「柱となる九十九遊馬は行方不明のまま、恐る必要は無い」

将軍「早く作戦の説明をしろ」

バレット「新型毒ガス兵器ギラードガンマーを使う作戦だ」

博士「ギラードガンマーと言えばデュエリストにとって有害な毒素を含んでいるあれか」

バレット「あれをばら撒くのだ」

「クワーッ!」

ジャック「改造デュエリストだぞ遊星!」

遊星「そのようだな」

ブルーノ「それに戦闘員がゾロゾロ!」

「俺はこのアジトの警備を任されている輪投げとクワガタの機械融合改造デュエリスト!」

鬼柳「雑魚は俺らに任せろ」

プラシド「さっさとご掃除をして来い。遊星」

遊星「ここは頼んだ」

クロウ「無茶するんじゃねえぞ!」

鬼柳「ああ!」

バレット「大使は南から」

バレット「博士は東を」

バレット「大佐は西」

バレット「将軍は北へ」

大佐「お前はどうする」

バレット「私は中央から攻める」

大使「しくじるなよ」

バレット「私はお前達とは違うのだ」

将軍「フンッ」

バレット「最も作戦が成功した暁にはお前達は用済みだがな」

鬼柳「ぶっ飛べ、改造デュエリスト!!」

「クワアアアアアアアアアアアアアア」

ボマー「見事だ。鬼柳」

鬼柳「戦闘員は」

プラシド「全てバラバラに刻んでやった」

鬼柳「さあて」

プラシド「撤退するぞ」

鬼柳「ん?あ、そうだったな。遊星のやつの爆弾で」

ボマー「これで長きに渡る戦いに終止符がうてる」

鬼柳「アカデミアの連中を地獄に叩き落としてな」

コロコロ

大佐「何だこれは」

博士「ば、爆弾だ!」

大使「爆弾だと!?」

将軍「バレット・・・まさか!」

大使「いかん!扉が開かんぞ!!」ゴンゴン

将軍「何ということだ!」

博士「このままではわし達が死ぬぞ!」

大佐「どう責任を取るつもりだ!!」

バレット「おのれ・・・おのれ不動遊星!!」

クロウ「すっげえ派手な爆発が起こったな」

ジャック「呆気ない物だな」

遊星「そんなものさ」

ブルーノ「大幹部バレットは死んだのかな?」

遊星「あの爆弾から逃げる事などはできないだろう」

ジャック「だろうな」

クロウ「帰ろうぜ」

遊星「どうせアカデミアまで来たんだ。龍亞達の授業風景を見に行くか」

クロウ「それ賛成だぜ!」

ブルーノ「うん!」

ロジェ「おや?黒焦げじゃありませんか!」

バレット「アジトは壊滅し戦闘員の大半は死亡・・・蘇った四幹部もな」

ロジェ「そうですか、ならあなたは終わりですね」

バレット「ああ終わりだな」

ロジェ「そしてアカデミアも終わりを告げた。少しは使えると思ったのに」

バレット「まだ私がいる。私の真の姿で・・・」

パキパキ

「タァーラバァー!」

ロジェ「頑張ってください。まあ不動遊星があなた程度に倒せるとは思いませんが」


続く

遊矢「遊星さんが!?」

ユーゴ「って言ってたぜ」

遊矢「そうなんだ」

ユーゴ「それよりユートのこと聞いたか?コンビニでバイトしてんだってよ」

遊矢「ユートが!?」

ユーゴ「あの色黒のムッチムチの神官居るだろ?羨ましいぜ」

柚子「そういう言い方やめた方がいいよ?」

ユーゴ「いや男なら当然だぜ、なあ遊矢」

遊矢「さ、さあ」

ユーゴ「とぼけんなよ!てめえだって男じゃねえか?なーに柚子に気を使ってやがんだ!」

柚子「別に遊矢がエッチな本見たって何とも思わないよ、男の子なんだから」

ユーゴ「ほら!柚子は遊矢の幼馴染だからチンポ見たことあるよな?」

柚子「えっ!?」

ユーゴ「チンポ」

柚子「し、知らない」

ユーゴ「こいつのデッカいし絶倫だし半端ねえって遊星言ってたぜ?」

柚子「知らないわよ!」

遊矢「だったら見せてやるぜ、柚子」

ユーゴ「やっちまえ凌牙!!」

遊矢「遅かれ早かれ拝むんだ!ちゃんと見てろよ柚子!!」

柚子「・・・何なのよあれ」

遊矢「凌牙!」

遊矢「うるせえぞ遊矢!てめえ勃起してんじゃねえか!!」

柚子「な、何だったの」

ユーゴ「ドン引きしてんぞ」

遊矢「同化している俺達でも今だになれない」

ユーゴ「同じ顔してんのに俺は普通だぜ?何で」

遊矢「早い話が・・・おい少し静かにしろ」

ユーゴ「早い話が?」

遊矢「こいつが全ての次元の中心であるスタンダードの柱だからだろう」

ユーゴ「お前マジで遊星並みに賢いよな」

遊矢「人の身体で好き勝手するなって何度も何度も言ってるだろ!」

シャーク「は?ビビってんじゃねえよ」

遊矢「本当は自分が1番の臆病者のくせに」

カイト「いい加減に騒ぐな」

遊矢「じゃあ次は俺が喋るから、て言うか俺の身体だよな?」

シャーク「てめえの物は俺の物だよ」

カイト「・・・」

遊矢「ドロー!」

シャーク「またデュエルか?てめえには30勝16敗14引き分けで勝ち越してんだよ!」

カイト「そのデュエルが終わるまで俺が適当に柚子らと話しているぞ」

遊矢「俺はスケール5のEMファイア・マフライオンとスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

シャーク「ホントにバカの一つ覚えだぜ、そういうとこは遊馬そっくりだな」

遊矢「そして俺はレベル7のオッドアイズ・ドラゴンと竜穴の魔術師でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク7!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!」

遊矢「ターンエンド」

シャーク「ドロー!俺は魔法『おろかな埋葬』を発動!デッキからモンスターを墓地へ送る!俺が送ったのはハリマンボウ!ハリマンボウの効果で相手フィールドのモンスター1体の攻撃力を500ポイントダウンさせる!」

シャーク「そして魔法『浮上』を発動!ハリマンボウを蘇生させセイバー・シャークを通常召喚!さらにシャーク・サッカーを特殊召喚!セイバー・シャークの効果でシャーク・サッカーとハリマンボウのレベルを3から4に変更!」

シャーク「レベル4のセイバー・シャークとハリマンボウとシャーク・サッカーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!海咬龍シャーク・ドレイク!」

遊矢「出た!凌牙の3番目か4番目かのエースモンスター!」

シャーク「魔法『オーバーレイ・キャプチャー』を発動!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンのオーバーレイ・ユニットを全て取り除き、このカードをオーバーレイ・ユニットとして使用できる!」

シャーク「カードぐらい伏せろよ、アブソリュートの効果を過信しやがって」

遊矢「だからってまだ負けちゃいない!」

ユーゴ「何だ?遊矢と凌牙がデュエルしてるってのか」

遊矢「ああ」

ユーゴ「どんな気分なんだ?」

遊矢「何とも言えん」

柚子「3人で同居してるって感じ?」

遊矢「そんな所だな」

ユーゴ「ふーん・・・何か面白そうだな」

遊矢「意外と不便だぞ」

ユーゴ「そんなもんか?」

遊矢「そんなものだ」

遊矢「やった!俺が勝った!」

柚子「遊矢!」

ユーゴ「おーい凌牙」

遊矢「うるせえ!」

227「アカデミアが崩壊し随分と浮かれているな」

遊矢「お前」

ユーゴ「てめえ!」

柚子「あなたはあの時の」

227「そう警戒するな、君達に別れをいいに来た」

遊矢「別れ?」

227「思えば君たち2人に負けた事で私の人生は転落した。そして自らを改造しても君や不動遊星には勝てなかった」

ユーゴ「そんで?」

227「考えてみれば私はセキュリティ・・・思い起こせばセキュリティとは他者を守るための素晴らしき職だ。それにな榊遊矢」

遊矢「うん」

227「シンクロ次元と遊星の次元はよく似ている・・・なのに彼らの周りは何故か、暖かい。彼を観察して自分の情けなさに気がついたよ」

ユーゴ「じゃあお前は遊星の?」

227「いいや私はシンクロ次元へ戻る。そしていつの日か必ず・・・セキュリティの正しい役目を同じセキュリティに説きたいと思っている」

遊矢「そうか・・・頑張れ」

ユーゴ「挫けんじゃねえぞ!いざってなったら牛尾のおっちゃんに相談しろよ!」

227「さらばだ!不動遊星にもよろしく言っておいてくれ」

柚子「あの人があんな風に変わるなんてね」

ユーゴ「人って変わるじゃねえか?なあ」

遊矢「・・・」

遊矢「んな事わかってるぜ」

遊矢「狂犬じみてた黒咲もシンジも勝鬨もみんな変わったもんな」

遊矢「てめえが居なきゃ黒咲に会う事も無かったぜ」

遊矢「ある意味じゃこいつとも出会いが多くの人間の人生を変えたって事になんだろな」

ユーゴ「だよな、考えてみりゃ遊矢が居なきゃ遊星にも会ってねえだろうし」

柚子「そう言えば名前聞くの忘れてた。227さんの」

ユーゴ「あっ」

遊矢「言われてみれば」

数日後

クロウ「デュエルチェイサーV3?何だそいつ」

シンジ「シンクロ次元に現れたDホイーラー」

ブルーノ「どんな人なの?」

シンジ「こんなベルトしてな、マフラーが二つある奴でよ」

ジャック「知っているか遊星?」

遊星「いや」

クロウ「変な奴も居るんだな」

シンジ「驚きだぜ」

遊星「人は変わるんだ。227もV3としてシンクロ次元に巣食う悪を退治しているのだろう」


続く

黒咲「妙だと思わんか」

ユート「ああ」

アリト「何が?」

黒咲「いくら探しても遊馬も璃緒も見つからんぞ」

アリト「そうだよ!何で!?」

黒咲「そう言われてもな」

シュッ

月影「・・・」

日影「・・・」

黒咲「どうやら何かわかったようだな。聞かせてもらおうか風魔兄弟」

ユート「囚われている?彼らがか」

黒咲「そんな事があり得るのか?」

日影「どうにもハートランドが絡んでいるらしい」

アリト「色黒ムッチムチの未亡人・・・ほい」

月影「色黒ムッチムチの未亡人・・・」

沢渡「フハハハハ!!マジで言うなっつうの!」

アリト「お前面白えな!」

月影「拙者も男だから興味はある。しかし」

アリト「30でガールはねえ!」

月影「うむ」

アリト「そりゃそうだ!」

沢渡「けどアリト、お前って柚子に気があるんじゃねえのか?」

アリト「柚子とメラグは可愛いしドロワはエロいしマナはエロ可愛いからいいんじゃね?」

沢渡「まあ何だっていいよな」

月影「フッ」

黒咲「何故ハートランドが」

日影「ハートランドはお主達にかなりの恨みがある」

黒咲「特に遊馬にな」

ユート「ならハートランドを探し出せば」

黒咲「方法はあるのか」

アリト「ハートランドはハエだろ?だったら呼び出す方法なんてあるぜ!」

日影「糞?」

アリト「ハートランドを呼び出す方法は昔からウンコだって決まってんの!」

沢渡「てめえら本当に大胆な事するよな」

ユート「連れて来たぞ!」

マナ「何ですか?」

アリト「ご先祖様!ウンコを出してくれよ魔法で」

マナ「ウンコ!?」

アリト「ウンコだよウンコ!魔法でパパッとやってさ」

月影「ガールとは30になっても適応されるのだろうか兄者」

日影「遊馬の仲間のドロワも自分は19だと言い張っているんだ。女子は皆いくつになってもガールなのだろう」

月影「同感だ」

マナ「やろうと思えばできますけど、ほら魔力が半分しか使えないから不完全な」

アリト「ウンコに完全も不完全もねえ!」

黒咲「だが糞は糞でもハートランド好みの糞で無いと来ないぞ」

ユート「ハートランド好みの糞か」

沢渡「あのクソ親父ロリコンくせえから幼稚園児のウンコ出せば来るんじゃね?」

マナ「そんな限定されても・・・」

日影「ならば拙者ら兄弟の忍術も合体させよう」

月影「魔術と忍術の合作と行こうか」

マナ「では始めますよ・・・」

沢渡「頑張れよ、魔法おばさん!」

マナ「くっ・・・」

アリト「おーい生きてっか沢渡?」

マナ「私をおばさんと罵った罰ですよ」

ユート「これは酷い。沢渡の真上に糞が降り注ぐとは」

ハートランド「ファンファンファンファンタスティーーーックッ!!!」

黒咲「飛んで来たぞ、奴が」

ハートランド「香ばしい匂いがしたと思いきや・・・罠だったのか」

ユート「遊馬達を返せ」

ハートランド「何?どうやら私が遊馬達を縮小して瓶に詰めている事を突き止めたようだな!」

アリト「御託はいいんだよ!」

黒咲「さっさと返せ」

ユート「・・・」

ハートランド「だがしかし!腐っても私はアカデミア正幹部!そして改造デュエリスト!」

サッ

ハートランド「消え」

ユート「後ろだ」

ハートランド「おやおや・・・恐ろしいな君は」

ユート「返すんだ」

ハートランド「私はテレビの能力を内蔵されている・・・すなわち!」ピッ

ユート「こ、これは」

ハートランド「今日日のテレビには録画機能が着いているんだよ。わかるねユート」

ユート「巻き戻しか・・・厄介な男だ」

黒咲「落ち着けユート」

ユート「わかっている・・・ハートランド!」

ハートランド「ん?何かな!」

ユート「確かにテレビは年々進化し続けている・・・しかしな」

ハートランド「勿体ぶらずに言え!」

ユート「脆いんだ・・・画面が」ヒョイッ

ガシャンッ

ハートランド「あがっ・・・私の画面が・・・」

ユート「画面を割られたテレビは終わりだ。さよならだなハートランド」

アリト「やったぜ!」

黒咲「本当に瓶の中に居るぞ」

アリト「後で遊星にデカくしてもらおうぜ」

日影「月影」

月影「兄者」

ユート「誰か糞塗れの沢渡を助けてやってくれ」

黒咲「お前」

マナ「えぇ・・・それだけは勘弁なんですけど」

ユート「いやいや」

アリト「じゃんけんしようぜ」

黒咲「・・・」

ユート「・・・」

数日後

沢渡「何だその目は」

真澄「あなた・・・ううん何でも無い」

北斗「災難だったね」

刃「そんな気を落とすなよ」

沢渡「・・・は?」

北斗「いや糞塗れになったって」

沢渡「あれは事故だ!何でこんな事で避けられなきゃいけねえんだよ!!」


続く

クロウ「遊馬が帰って来たって!?」

ジャック「何だと!?」

遊星「遊矢の事で笑い転げていたぞ」

ジャック「だろうな」

クロウ「ありゃ笑うしかねえよ」

ブルーノ「常識人の遊矢、クールなカイト、ツッパリの凌牙」

クロウ「遊矢が常識人?んなわけねえよ。だってあいつと柚子って」

ジャック「クロウ」

クロウ「悪りい・・・そんな時代は無かったよな」

遊星「俺と遊馬と十代さんはウンコやらチンポやらと死闘を演じたが遊矢は何も無い。そうだな」

クロウ「ああ!遊矢は昔からずっと普通だったぜ!!」

遊星「さてアカデミアとの戦いにひと段落ついた事だし何を」

ボマー「ぐわあああああああああああああああああああああああ」

クロウ「ボマー!」

ジャック「敵襲か!?」

「タァーラバァー!」

クロウ「てめえ!あの時の」

「まだ決着はついていないぞ不動遊星」

遊星「アカデミアの最後の改造デュエリストが残っていたな。レーザーと蟹の」

「俺と決着をつけるのだ!場所は後日指定する」

遊星「わかった」

ジャック「アカデミア最高幹部の正体は改造デュエリスト」

クロウ「じゃあ野郎は」

遊星「バレットだ」

ブルーノ「バレット!?」

ジャック「奴は不死身か」

遊星「この世の中に不死身と言われる奴にも弱点はあった」

クロウ「気合入れろよ遊星」

ジャック「何か罠があるかもしれんぞ」

遊星「たとえ罠であろうと俺は戦うさ」

ジャック「まさか奴が遊星の異名の一つである蟹だとは」

バレット「九十九遊馬の次元を壊滅状態に追い込んだにも関わらず・・・この体たらく」

バレット「かつてのアカデミアのアジトも」

「それはお前が甘かったからだバレット」

「所詮は軍人気質の最高幹部集団には不可能だった事よ」

バレット「その声は融合次元の!?貴様らは封印されたはず!」

「お前達があまりにも愚かゆえに檻から出されたのだ」

バレット「蛮族共め!お前達のような古臭い連中では私達を!」

「呪術をバカにするなよ軍人」

「首領は古くから伝わる呪術を使う我らを牢から出したのだ。まあ頑張るがいい」

バレット「くっ・・・ふざけるな!」

遊星「・・・」

ジャック「来ないな」

クロウ「あの野郎!出鱈目言いやがって!」

遊星「・・・来た」

バレット「待たせたな不動遊星」

遊星「ああ」

バレット「もう私には帰るべき居場所など無い。勝負だ!」

遊星「・・・」

メキメキ

「タァーラバァー!」

遊星「やはりお前の正体はそれだったのか」

ブンッ

遊星「一つ聞いておきたい。お前達は何故そう命を弄ぶ」

「そんなのに理由は必要か!貴様は知らんのだ!命を奪った時の感触を!」

遊星「・・・」

「あれはいいぞ、自分が高みを登っている気分になる!ハハハッ!」

遊星「・・・」

「仲間だの命だの実に下らん!要は勲章だ!自分が楽しめば何だっていいんじゃないか?誇りなどプライドなど下らん!」

「殺しの快楽は止められん!だからこそ我々は殺し合う!最後の1人になるまでな!」

ブンッ

遊星「・・・」

「避けてばかりじゃ始まらんぞ!フハハ!!」

「エクシーズ次元を襲撃した理由も単純に遊びだからだ!あいつらは蟻のように無様に逃げていたぞ!」

遊星「・・・なぜ素良を十代さんは突き放したと思う」

「はあ?知らん!」

遊星「あいつは精神状態が異常だ。だが更生の余地はある。子供だからな」

遊星「だがな簡単に迎え入れるというわけにはいかない。あいつがした事を己で味わい・・・そして懺悔させるためだ」

「わけのわからない事を!」

遊星「虐げられた者の気持ちを今度は自分が味わう。そうでもしなきゃ奴は元には戻らん!」

遊星「そしていつの日か素良を含めた融合次元の子供やトップスの連中とも共存したい!それが俺たちデュエリストの願いだ!」

「子供達?」

遊星「お前達はそんな子供に間違った教えをし続けた最低最悪の外道集団!更生させる義理など無い!」

ガンッ

「ほぉ俺の斧を蹴り飛ばしたか」

遊星「俺の勝ちだ」

「バカな奴よ、セレナは元気か?あいつは融合次元の掟に反しているな、俺は世話係だからわかる」

「無様にも猫だかタヌキだかを大切にしている!十代なんぞの教えを忠実に守っている頭のおかしい世間知らずの娘よ!」

遊星「・・・」

「こっちを向け遊星!俺の頭部にはレーザーが装填されている!そしてお前との決戦のためにアカデミアが誇る絶対攻撃の斧と絶対防御の盾を持って来た」

遊星「俺が十代さんじゃなくて良かったな、十代さんなら今の発言で逆鱗に触れてたぞ」

「斧はお前に蹴り飛ばされたが俺にはレーザーがある!死ね遊星!!!」

ピッ

「ぎゃあああああああああああああああああ」

遊星「己の力を過信し命を軽視する奴に救いの手を差し伸べる必要は無いな。お前の最後は自ら信じたレーザーの暴発だ」

ジャック「何故レーザーが暴発した」

遊星「あいつの頭のネジを避けながら外しておいた」

クロウ「大幹部バレットの最後か」

ブルーノ「長い戦いだったね」

遊星「・・・」

ジャック「帰るぞ」

クロウ「そうすっか」

ブルーノ「祝勝会やらないとね!」

ジャック「当たり前だ」

遊星「しかし油断はできない。赤馬の言っていたセルゲイという男・・・いつの日か俺に差し向けられるだろう・・・」

数日後

遊星「・・・」

ジャック「・・・」

クロウ「・・・」

ブルーノ「・・・」

ガチャッ

ユーゴ「な、何だお前ら!?どうしちまったんだ」

遊星「暇だ」

ユーゴ「・・・俺も」


続く

「貴様!ジャック・アトラスだな!?」

ジャック「何者だ?」

「俺こそは融合次元で猛威を振るった鹿の改造デュエリスト!」

ジャック「鹿?」

「お前の命を奪い取り俺が融合次元で名をあげてやる!くたばれ!!」

ガシッ

「お、俺の突進が!」

ジャック「図に乗るな、お前程度の雑魚に俺の命が奪えると思っているのか!!」

「ひぇぇ!!」

ジャック「このまま焼き尽くしてくれる!バーニングソウル!」

「ひょええええええええ」

遊星「アキの学校に明日香さんが?」

アキ「臨時教員としてだって、と言っても私達の学年は修学旅行でそれ違いになると思うけど」

「不動遊星だな!」

遊星「誰だ」

「俺は融合次元から放たれた刺客!その名はカジキの改造デュエリスト!」

ヒュッ

「消えた」

遊星「こっちだ」

「早い!?」

遊星「この先あるかどうかわからないアキと俺のデートを邪魔するな」

「ひぃぃ」

クロウ「2人同時に襲われたってか?難儀な話だぜ」

遊星「明日香さんが臨時教員として来るそうだ」

ユーゴ「明日香って言えばエロ女教師の?」

遊星「属性は女教師そして効果は美脚、巨乳、美人と揃っている」

ジャック「十六夜がムチムチなら天上院明日香はスレンダーと対極の存在だったな」

遊星「ああ」

クロウ「それだけじゃねえよ。アキが赤と黒なら明日香は青と白だぜ?」

ジャック「似てると言えば気が強いぐらいだな2人とも」

遊星「そうだ」

クロウ「その明日香が何で?」

遊星「アキの話では」

クロウ「ハハハ・・・なるほどな、高等部の悪ガキ共を絞めるために」

ブルーノ「それってツッパリ四人組の?」

ジャック「何だそれは」

遊星「最近この街に現れたツッパリ集団だ」

ユーゴ「そんなの俺らで良くねえか?ぶっちゃけ喧嘩なら」

遊星「俺達の得意分野だが学校間の問題なら先生に任せた方がいいだろ」

ジャック「それにツッパリ相手に俺達が動く必要は無い」

遊星「ああ」

クロウ「ってわけだ。我慢しろよユーゴ」

ブルーノ「もっと別件で呼ぶからさ」

ユーゴ「わかったよ!」

ユート「・・・」ピッ

ユーゴ「って事でよ、お前はどう思う?」

ユート「そんな事を言われてもな」

ユーゴ「わかるわけねえよな」

ユート「・・・」ピッ

ユーゴ「似合わねえなコンビニ店員」

ユート「・・・」ピッ

ユーゴ「似合わねえ!まるで似合わねえ!」

ユート「少し黙ってくれ」

ユーゴ「全然似合わねえ!」

ユート「・・・」ピッ

セレナ「これをくれ」

ユート「何度も言っているが猫は店に入れてはダメなんだ」

セレナ「・・・こいつを人として扱い奴は居ないのか」

ユーゴ「ワガママ言うなっての」

ファラオ「ニャッ」

ユーゴ「そういやアキさんの学校に明日香が先生で来たぜ?明日香って言えば十代の」

セレナ「あんなやつ嫌いだ」

ユーゴ「何で?」

セレナ「あいつは十代の命を狙う悪い奴・・・なんだぞ!」

ユーゴ「おいセレナ・・・行っちまったよ。何なんだあいつ?」

セレナ「さあ」ピッ

月影「失礼する」

ユート「今度は君か」

ユーゴ「兄貴は?」

月影「兄者なら遊星達と忍の時代へ行った」

ユート「置いてかれたのか?」

月影「定員オーバーだそうだ」

ユーゴ「終わったら俺について来いよ」

ユート「それは構わないが」

ユーゴ「じゃあ待つぜ」

ユート「・・・」ピッ

ユーゴ「・・・」

ユーゴ「ジャックも置いてかれたのか!?」

月影「うむ」

ユーゴ「遊星、クロウ、ブルーノ、プラシド、徳松のおやっさんと日影?国盗りでも始めるってか?」

月影「それはわからんが」

ユーゴ「おうユート!ムチムチガール(30)は」

月影「後ろにいるでござる」

マナ「そのムチムチガールとかやめてくれないかな?長い目で見れば遊馬の先祖みたいな感じなんだから」

ユーゴ「悪りいな、でもよ」

月影「ならば黒ギャル未亡人とはどうか、今風でハイカラな」

ユーゴ「それ最高!」

マナ「全然良くないんだけど」

ユーゴ「何っつうか暇だよな、暇じゃね?」

月影「・・・」

ユーゴ「なあマナおばちゃん」

マナ「おば・・・まあいいか」

ユーゴ「知ってっと思うけどアキさんのが凄えから」

マナ「アキ?」

ユーゴ「そりゃすっげえんだぜ?」

ユート「確かに凄いな」

ユーゴ「だって始めて会った時なんてひっくり返り返ったぜ」

ユート「そこまでか?」

ユーゴ「おう!」

龍亞「チンコ巻きとマンコ巻き?」

ユーゴ「ベーゴマの巻き方だ。やってみっか?」

龍可「本当に柚子さんにそっくり!髪型ゴワゴワしてるけど」

リン「私も始めて会ったとき驚いたんだよ」

鬼柳「あれがシンクロ次元とかいうとこの遊矢?似てるな」

遊星「そういうと思った」

鬼柳「おっす」

ユーゴ「ん?だっせえジャケットだな、お前」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!面と向かって上等切られたなんて久しぶりだぜ!」

ユーゴ「誰よ?」

龍亞「鬼柳の兄ちゃんって言って遊星達の兄貴分だよ」

ユーゴ「っつう事は俺と龍亞にとっちゃ大兄貴ってとこか」

ユーゴ「チームサティスファクション?」

鬼柳「おう!」

ジャック「俺達の青春だった」

クロウ「思い出すぜ、昔の事を」

ユーゴ「なるほどな、この鬼柳ってのタダもんじゃねえ気がするぜ」

鬼柳「じゃ街でも闊歩するか?」

龍亞「うん!」

ユーゴ「面白そうだな」

リン「だ、大丈夫なの?あの鬼柳さんって」

龍可「大丈夫じゃないかも」

鬼柳「そうか、てめえのとこの次元はイかれてんのか」

ユーゴ「俺も最初は普通だと思ったんだぜ?でも遊星と出会って」

龍亞「安心しなよ、俺もトップス生まれだけど」

ユーゴ「んなの気にしてねえよ。だってお前いい奴じゃん」

龍亞「そう?」

ユーゴ「もう少しデカくなったら全力でデュエルしようぜ」

龍亞「うん!」

鬼柳「若いってのはいいな、元気いっぱいだぜ」

ユーゴ「へへへ・・・ちょっと小便」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!こいつは大物になるぜ!」

ユーゴ「あースッキリした」

アキ「・・・」

ユーゴ「ブッ!?」

アキ「・・・」

ユーゴ「おいおい何だありゃ」

アキ「・・・」

ユーゴ「デカすぎだぞ、ふざけてんのか」

アキ「・・・」

ユーゴ「んだよ風船でも入れてんのか」

アキ「・・・」

ユーゴ「やべえな、スケール違いすぎだぜ」

龍亞「遅いねユーゴ」

鬼柳「ウンコもしてんだろうぜ」

龍亞「何で?」

鬼柳「小便した後にウンコするとムチャクチャ満足するんだぜ」

龍亞「さすが鬼柳の兄ちゃん!」

鬼柳「気長に待ってやろうぜ気長に」

龍亞「うん!」

ユーゴ「おい!すっげえの居たぜ!」

鬼柳「どうした?」

龍亞「何かあったのか?」

ユーゴ「デカパイ!デカパイが居たんだよ!!」

鬼柳「そりゃ十六夜アキだ」

ユーゴ「十六夜アキ?」

龍亞「アキ姉ちゃんのおっぱいは初見じゃ驚くよね」

鬼柳「あのプラシドだって最初はひっくり返ってたからな」

ユーゴ「プラシド?」

龍亞「剣術の達人だよ、ジャックと同じく遊星のライバルなんだ」

ユーゴ「へえ遊星の」

龍亞「鬼柳の兄ちゃんとはよく一緒に行動してるよね」

鬼柳「性格は全然違うけど根っこは似てるから俺ら」

ユーゴ「十六夜アキにプラシドか」

ユーゴ「ってわけだ」

ユート「それでどうなったんだ」

ユーゴ「後でアキさんに会ったんだ」

ユート「ああ」

ユーゴ「そんでおっぱいに手乗せた」

ユート「・・・」

ユーゴ「ぶん殴られた」

ユート「そうなると思ってた」

月影「うむ」

ユーゴ「右ストレートが顔面に直撃だぜ?殺す気かってんだ」

ユーゴ「お!噂をすりゃ鬼柳だぜ」

鬼柳「デュエル!俺は永続魔法『インフェルニティガン』を発動そして手札から1枚墓地へ送りインフェルニティ・ミラージュを攻撃表示で召喚!俺はカードを1枚セットしターンエンド」

ユーゴ「いきなりデュエル始めて、どうしたんだ?」

月影「様子が変だぞ」

ユーゴ「何か変だな、行くぜ」

ユート「ドロー!」

ユーゴ「てめえ!」

ユート「俺は儀式魔法『黒竜降臨』を発動!手札からレベル4以上になるようにモンスターをリリースし黒竜の聖騎士を儀式召喚!」

ユート「そして俺は黒竜の聖騎士をリリースする事でデッキから真紅眼の黒竜を特殊召喚!バトルだ!真紅眼の黒竜でインフェルニティ・ミラージュを攻撃!」

ユーゴ「よっしゃ!」

鬼柳「罠発動『インフェルニティ・リフレクター』インフェルニティモンスターが破壊された墓地へ送られたとき手札を全て墓地へ送る事で破壊されたモンスターを特殊召喚し相手に1000ポイントのダメージを与える」

ユート「くっ・・・」4000→3000

ユート「俺はカードを2枚セットしターンエンド」

鬼柳「ドロー・・・手札が0枚の時にインフェルニティ・デーモンをドローしたときインフェルニティ・デーモンは特殊召喚できる。そしてデッキからインフェルニティモンスターをデッキから手札に加える事ができる」

鬼柳「そして俺はインフェルニティ・リローダーを通常召喚!インフェルニティ・リローダーは手札が0枚のときデッキからカードを1枚ドローできる。そしてそれがモンスターならモンスターのレベル×200ポイントのダメージを与える」

ユート「・・・」

鬼柳「俺が引いたカードはインフェルニティ・ジェネラル」

ユート「・・・」3000→1600

鬼柳「そしてインフェルニティガンの効果でインフェルニティ・ジェネラルを墓地へ送る」

鬼柳「そして俺はインフェルニティガンを墓地へ送る事でインフェルニティモンスターを2体特殊する。俺はインフェルニティ・アーチャーとインフェルニティ・デストロイヤーを特殊召喚」

鬼柳「インフェルニティ・アーチャーは手札が0枚のとき相手へ直接攻撃ができる。じゃあなユート」

ユーゴ「ユート!」

月影「だ、大丈夫か!?」

ユート「くぅ・・・」1600→0

ユーゴ「は?クローン鬼柳!?」

ユート「以前アカデミアが生み出したクローンの鬼柳だ、確かシンクロ次元に行ったと聞いたが」

鬼柳「そのシンクロ次元でコモンズの一斉蜂起が起こった」

ユーゴ「いつか起こるもんだぜ、それが」

鬼柳「問題はやりすぎか、どうかだ。一斉蜂起を先導しやがったのは悪趣味な服着た頭の悪そうなデコハゲだぜ」

ユーゴ「あの意地汚い奴か?便器に顔面突っ込んでそうな」

鬼柳「ああ」

ユート「しかし何故」

鬼柳「さあな。だがコモンズ同士で派閥なんか作りやがってシンクロ次元その物が無茶苦茶になっちまってるよ」

ユーゴ「俺らがしばらく帰ってねえ間にそんな事が・・・」

ユート「・・・」

遊矢「素良・・・」

遊矢「無様な姿だな、クズには似合いの最後ってわけだ」

遊矢「どうせロクな生き方しねえんだしよ。まあ人間狩りしてたイかれ野郎なんだから廃人ってのがピッタリだぜ」

遊矢「さすがに人間狩りは引くけど」

素良「・・・」

シュッ

月影「遊矢」

遊矢「月影!?」

遊矢「脅かすんじゃねえよ!」

遊矢「何かあったのか」

月影「召集だ、拙者について来てくれ」

遊矢「鬼柳さん」

鬼柳「・・・」

遊矢「いつもの様なテンションじゃないけど、大丈夫?」

遊矢「忘れちまったか?こいつは」

Ⅳ「クローン鬼柳だ」

遊矢「な、何か嫌な予感がするんだけど」

鬼柳「シンクロ次元へ来るメンバーはこんなもんか」

ユーゴ「まさかジャックまで来るなんて」

ジャック「俺だけ置いていかれたからな、しかし鬼柳そっくりと言うか」

遊矢「シンクロ次元って!?」

鬼柳「シンクロ次元の暴動を止めるにはお前らのような勇猛果敢な連中の力が必要でな、あそこは故郷の無い俺にとって故郷みたいなもんだから」

遊矢「やっぱり・・・」

ジャック「シンジめ!あいつが一斉蜂起がどうとか言い出すから」

鬼柳「あいつじゃ無いぜ」

ジャック「何だと?」

鬼柳「意図的にやった事だ、あの長官とかいう野郎が」

ジャック「何者だ?」

ユーゴ「あのウンコ食ってそうな奴」

ジャック「あいつか」

ユーゴ「いつ帰って来るんだ?遊星達」

ジャック「わからん」

ユーゴ「バカンス気分かよ、けど遊星もたまには休まねえと」

ジャック「問題はシンジだ!一斉蜂起の言い出しっぺのくせに奴は!」

ユーゴ「帰って来たら説教してやろうぜ説教!」

ミザエル「しかしなぜ私まで」

ユート「君はたまたま通りかかったから俺が呼んだだけなんだが」

ミザエル「いや私が呼ばれたのは天命なのかもしれない」

ユート「何故」

ミザエル「遊矢らドラゴン使いとカイト、シグナーのジャック、竜を操る鬼柳・・・これはドラゴン大戦だ」

ユート「月影やマナも混じってるぞ」

ミザエル「月といえば銀河眼・・・あの未亡人は先祖だ」

ユート「君が納得しているのなら俺は別に構わないが」

ミザエル「ところでⅣは何処へ」

ユート「彼なら用事があるとか言っていたが」

ミザエル「荷物でも纏めて居るのだろう」

鬼柳「・・・来てくれたようだな」

鬼柳「俺?俺じゃねえか」

ジャック「俺達の知っている鬼柳を呼んだが」

鬼柳「クローンってのは寿命が短いらしくてな・・・だから」

ユーゴ「死んじまうってのか!?」

鬼柳「だがタダじゃ死なねえ・・・俺と融合してくれ俺」

鬼柳「話が読めねえ・・・でもよ俺が俺に頼んでんだ、いいぜ!」

ジャック「鬼柳!」

鬼柳「以前エクシーズの連中には世話になった・・・礼を伝えておいてくれジャック、ユーゴ」

ユーゴ「鬼柳うううううううううううううう!!!」

鬼柳「じゃあ始めるぜ。俺に俺をチューニング!」

鬼柳「俺の中で生きろよ俺」

遊矢「何だと?鬼柳が」

Ⅳ「あいつ・・・」

鬼柳「安心しろよ、あいつの魂は俺の中で生きてるぜ」

遊矢「そうなると俺らみたいな・・・感じじゃねえよな」

沢渡「話は聞いたけどよ・・・何だこのメンバー?」

ジャック「シンクロ次元のシティが今や暴動が起こり大変な事になっている。俺達は今からそれを救うためにシンクロ次元へ行く」

鬼柳「力を借りるぜ」

ユート「シンクロ次元とは特に遺恨が無いから俺は構わない」

沢渡「じゃあチーム名は」

ユーゴ「そりゃチーム」

ユート「ではデュエルエナジーを集中し移動しよう。額に指を」

ユーゴ「おう待てよ!」

ユート「どうした?」

ユーゴ「だからチーム名」

鬼柳「チームサティスファクションネオ」

アリト「いいんじゃね?なあ」

沢渡「お前!この前よくもウンコ落としやがったな!」

マナ「ハハハ・・・」

ジャック「そんな話をしている場合か!真剣にやれ真剣に!」

ユーゴ「無職に言われたかねえ!」

ジャック「何だと!?」

ミザエル「この人材でいいのか?私は不安だぞ」

ユート「俺もそう思うが・・・動けるのが彼らしか居ないんじゃ」

月影「・・・」

遊矢「久しぶりに来たなシンクロ次元」

ユーゴ「何だ!何も変わってねえじゃねえか」

ユート「いや何か様子が変だぞ」

鬼柳「コモンズの乱闘は主に夕暮れ時のデュエルタイムって呼ばれる時にやるらしいぜ」

マナ「デュエルタイム?」

鬼柳「そう俺の中の俺が囁いてるぜ」

遊矢「沢渡とⅣとジャックが居ない」

ユート「何て事だ・・・」

ミザエル「あの面倒くさそうな連中が」

ユーゴ「お、何か建物から出てきたぜ!見ろよ見ろよ!」

鬼柳「あいつらが今コモンズで最もデカい派閥って言われてるマルコムとラモンって野郎だ!」

マルコム「何だてめえら!」

鬼柳「てめえ達の本当の敵はトップスじゃねえか、仲間割れしてんじゃねえよ」

ラモン「き、鬼柳!お前・・・」

マルコム「構う事はねえ!ロットン!ロットンはいねえか!!」

ロットン「どうした兄貴」

マルコム「やっちまえ、こいつらに世間の厳しさっての教えてやりな!」

ロットン「どいつが来る?てめえか、それともてめえか!」

ユーゴ「野郎!まずは俺が」

遊矢「俺が行く」

ユート「気をつけるんだ。あいつは只者では無さそうだ」

遊矢「デュエル!」

遊矢「俺はEMプラスタートルを召喚!そして水属性モンスターが召喚に成功した事で手札からサイレント・アングラーを特殊召喚!」

遊矢「そして俺はEMプラスタートルの効果でサイレント・アングラーのレベルを4から5に変更!」

遊矢「レベル5のEMプラスタートルとサイレント・アングラーでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク5!激瀧神アビス・スプラッシュ!」

ユート「今は凌牙が主体なのか?」

ユーゴ「多分遊矢個人だろうぜ」

遊矢「俺はカードを2枚セットしてターンエンド!」

鬼柳「気をつけろよ、あのロットンって野郎やべえぞ」

マナ「それはあなたの判断?それともクローンだって言われてる」

鬼柳「俺の次元にもロットンはいやがった。奴は俺が出会ったデュエリストの中でもかなりの腕前だぜ。性根は腐ってやがるけどよ」

ロットン「ドロー!」

ユーゴ「気をつけろよ遊矢!」

ロットン「ガトリング・オーガを攻撃表示で召喚!そしてカードを5枚セット!!」

ラモン「出やがったぜロットンの先攻1ターンキルが」

マルコム「おう鬼柳と仲間たち!奴が敗北したらお前ら全員、俺の傘下だ!」

アリト「ざけんじゃねえ!ふざけた頭しやがって、ハゲ野郎!!」

ユーゴ「恥ずかしくねえのか!」

マルコム「人の頭を・・・やれロットン!!!」

ロットン「そしてセットしたカードを墓地へ送る!行くぜ行くぜ!ファイヤー!!!」

遊矢「俺はライフを2000払い手札のクリフォトンを墓地へ送る!このターン俺へのダメージは全て0になる!」4000→2000

マルコム「ロットン!?」

遊矢「先攻でも後攻でもてめえのコンボは通用しねえって事だ」

遊矢「残念だったな」

ラモン「ハハハ!切り札のロットンが負けちまったよ!どうすんだ?なあマルコム!」

マルコム「くっ」

ラモン「さてと負けた奴のルールは知ってるよな?マルコム!」

マルコム「俺たち兄弟は・・・」

ロットン「俺が負けたのはてめえのチームじゃねえ!鬼柳らチームサティスファクションだ!」

鬼柳「ネオだ」

ラモン「まあいいさ負けちまったお前らに残されてんのは死ぬだけよ」

「悪りいが抜けさせてもらうぜマルコム」

「負けた奴と一緒じゃ負け犬癖が移っちまうからな」

鬼柳「たった1度の敗北で全てを失うんだぜ、よく覚えとけ」

遊矢「・・・」

ユート「負けたのは弟の方なのに兄のチーム全ての連中があっち側に付くなんて」

ピピーッ

マルコム「セキュリティだ!散れ散れ!」

「御用だ!御用だ!」

シュルルルッ

アリト「あっ!てめえ離せよ!」

遊矢「アリト!」

遊矢「てめえ!バリアン七皇に喧嘩売ってんのか!!」

ユーゴ「野郎!」

ミザエル「今は退散しろ」

遊矢「後で助け出せばいい」

遊矢「アリトオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

アリト「てめえ!離せっていってんだろ!!」

遊矢「絶対に許さねえぞ」

ユーゴ「おい!アリトとは付き合い長いんじゃねえのか!それを見殺しにしやがって!!」

ユート「すまない・・・だが」

ユーゴ「だがじゃねえ!」

ミザエル「やめろ」

鬼柳「安心しろ、食われるわけじゃねえ・・・でもこの借りはきっちり返してやるよ。俺らの手でな」

マナ「私が生きた太古の時代より危険な人が多い。まるで獣族」

遊矢「シンクロ次元に来るたびにバラバラになってしまう・・・」

マルコム「俺の縄張りどうしてくれんだ!」

遊矢「うるせえぞハゲ!少しは黙ってろ!!」

マルコム「はい・・・」

マルコム「こ、ここが俺の隠れ家・・・俺と弟の始まりの地で」

ユート「具体的にどうすればいいんだ」

鬼柳「一斉蜂起した原因はトップスにある・・・俺の調べじゃロジェが絡んでるってよ」

ユーゴ「それ前に言ってたじゃねえか」

遊矢「あの毒キノコっぽい長官は何処に」

ユート「それにジャック達も」

ミザエル「とりあえず飯にしよう」

ユーゴ「こんな事ならスペアポケット拾ってくりゃ良かったぜ」

マナ「私に任せてください!」

ユーゴ「さすが魔法使いだぜ!」

マナ「行きますよー!」

マナ「力が半分しか無いから・・・こんなのしか」

ミザエル「材料しか出ないだと!?どうなっているんだ!」

遊矢「やめろミザエル」

ミザエル「くっ・・・」

遊矢「手を既にある。そろそろ来るはずだ」

月影「連れて来たぞ」

ユート「そ、そうか!」

遊矢「デュエルの腕もあり暇で飯も作れる奴」

鬼柳「さすがに考えやがったなカイト」

ツァン「その僕を暇人みたいな言い方やめてくれない?」

遊矢「俺やジャックらの次元をもぬけの殻にするわけにはいかんからな。お前ぐらいしか頼める奴が居ない」

マルコム「ロジェって元長官が俺らに暴れろって言ってたきて・・・俺は悪くない」

ユート「何故あいつが」

ユーゴ「遊星の話じゃ野郎は融合次元から来たんだと」

遊矢「そしてロジェは度重なる失態で評議会にクビを宣告されアカデミアに舞い戻った」

月影「だがアカデミアに戻っても遊馬らとの戦い遊星らとの戦いで幾度となくアカデミアを潰され姿を消したわけだ」

鬼柳「あのゴキブリ親父の居場所は誰も知らねえ。でもシンクロ次元のどっかに居るはずだってよ」

月影「お主は居場所を知らんのか?」

マルコム「知らねえよ!あのデコハゲはコモンズもトップスも無茶苦茶にしてえ腹なんだよ!」

ロットン「俺にガトリングオーガを手渡したのも奴だ」

ユート「逃げ足が早いからな」

遊矢「いつも何かに縋り付いてやがる。まるで寄生虫だぜ」

ラモン「ロジェ!」

ロジェ「長官と呼びなさい、もっともっと暴動を起こすのです」

ラモン「コモンズでの勢力争いは俺が制した。次はトップスに反旗を翻すんだったな」

ロジェ「ええ!度重なる失態によって私のストレスは酷い!派手にやりなさい派手に!」

ラモン「ああ」

ロジェ「何がああだ。お前達のようなゴミ同然のコモンズ程度が・・・」

ラモン「それで俺に何の用だ」

ロジェ「あなたへプレゼントです。この四人を使いなさい」

ラモン「そいつらは」

ロジェ「バカなプロフェッサーがアホ丸出しの作戦で不動遊星の次元のデュエルアカデミアを乗っ取るために使用したライディングロイド!」

ロジェ「天上院明日香とかいう女にコテンパンにされ捨てられているのを私が拾った!あの連中の始末にはちょうど良いでしょう」

マルコム「また一からのやり直しだなロットン」

ロットン「だがどうすんだ兄貴」

マルコム「お前らタダで宿貸してんだから」

遊矢「いや引っ張らないでよツァンさん・・・」

遊矢「痛えんだよ!」

遊矢「やめろ」

ツァン「本当に面白いよね」

マナ「はい」

ユーゴ「普通チームの紅一点的なのって若いよな?何だよ熟しそうな女ばっかなんだよ」

鬼柳「そっちの方が満足するじゃねえか」

マルコム「聞け!俺とデュエルするのが怖いのか?怖いのか!」

ユート「わかった。俺がデュエルするから少し黙ってくれ」

ユート「俺は黒竜の雛を通常召喚!そしてこのカードを墓地に送り手札から真紅眼の黒竜を特殊召喚!」

ユート「さらに魔法『黒炎弾』を発動!元々の攻撃力分のダメージを与える!」

マルコム「ブハッ!」4000→1600

ユート「デュエルタイム以外でデュエルをしてもいいのか?」

マルコム「ここは治外法権だ!」

ユート「カードを1枚セットしターンエンド」

マルコム「俺のターン!フィールド魔法『異界空間-Aゾーン』を発動!そしてエーリアン・ソルジャーを攻撃表示で召喚!さらにエーリアンモンスターが召喚に成功した事によりエーリアン・ドッグを手札から特殊召喚!」

マルコム「エーリアン・ドッグが特殊召喚に成功したとき相手モンスターにAカウンターを二つ送く事ができる!さらにさらにフィールドのAカウンターを二つ取り除く事で手札からエーリアン・リベンジャーを特殊召喚!」

マルコム「エーリアン・リベンジャーは1ターンに1度相手モンスターにAカウンターを一つ送く!そしてAカウンターを持った相手モンスターと戦闘を行うとき相手モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ300ポイントダウンする!そしてAゾーンの効果で300ポイントダウン!」

マルコム「エーリアン・ソルジャーで真紅眼の黒竜に攻撃!!」

ユート「・・・」4000→3700

マルコム「ざまあみ」

ユート「罠発動『レッドアイズ・バーン』レッドアイズモンスターが戦闘または効果で破壊されたとき破壊されたモンスター一体を対象にその攻撃力分のダメージを相手に与える」

マルコム「う、嘘・・・」1600→0

マルコム「何だってんだこいつら」

ユート「そこまで落ち込まなくても」

マルコム「1度負けたら終わりなんだよ!」

ロットン「もうやめようぜ、こいつらの言う通り一からのやり直しでいいじゃねえか」

鬼柳「このシンクロ次元ってのは異常なんだよ。命あり限り何度だって復活できる・・・違うか?」

ロットン「お前の言う通りかもしれねえな。行こうぜ兄貴」

マルコム「お、おう!その隠れ家はお前らにくれてやるよ!でもなラモンには気をつけろよ!」

鬼柳「こっちの次元のロットンは割と物分りいいじゃねえか」

マルコム「覇権を制したラモンの次の目標は絶対にお前らだ!仲間になるかやられるか!どっちかだぞ!!」

ユーゴ「んなもんにビビるかよ」

鬼柳「ラモンの野郎にも現実ってのを叩き込んでやるぜ」

翌日

ツァン「ほら起きなよカイト」

マナ「朝ですよ朝!」

ユーゴ「うるせえな!このおばさん集団は!若い女が何で居ねえんだよ!」

鬼柳「お前よぉ~リンに言うぞ」

ユーゴ「嘘嘘!嘘に決まってるじゃねえか」

ユート「・・・」

ミザエル「こいつ1人でこのうるささだ」

遊矢「慣れろ」

月影「何やら曲者が迫って来ているぞ」

ユーゴ「曲者?」

遊矢「何だそりゃ?」

ラモン「見つけたぜ!」

ユーゴ「てめえハゲの片割れのロン毛!」

ラモン「ラモンだ!大人しく俺の下に付くか、やられるか!どっちか選べ!!」

ミザエル「どいつもこいつも単細胞しか居ないのか」

ラモン「マルコムとロットンが居ねえ今!この俺がコモンズ制覇に近づいてんだ!出て来いライディングロイド!!」

ブオオオオオオ

ユーゴ「四人?だったら俺」

月影「拙者が」

ツァン「僕が」

マナ「私が」

ユーゴ「忍者!おばさんコンビ!何だそりゃ!?」

ユート「さあ下がって」

「俺のターン!俺は代打バッターを攻撃表示で召喚!そして魔法『孵化』で代打バッターをリリース!代打バッターが墓地へ送られた事で手札から昆虫族モンスターを特殊召喚!俺は鉄鋼装甲虫を特殊召喚!さらに『孵化』の効果でデッキからミレニアム・スコーピオンを特殊召喚!」

「そして装備魔法『火器付機甲鎧』と『レーザー砲機甲鎧』を鉄鋼装甲虫に装備!」

「俺はターンエンド!」

ミザエル「典型的な力で押し切るタイプのようだな。私のターン!相手フィールドにレベル8のモンスターが存在する事で限界竜シュヴァルツシルトは特殊召喚できる!そして自分フィールドにレベル8モンスターが存在する事で星間竜パーセクを特殊召喚!」

ミザエル「レベル8の限界竜シュヴァルツシルトと星間竜パーセクでオーバーレイ!エクシーズ召喚!神影龍ドラッグ・ルーオン!」

ミザエル「ドラッグ・ルーオンのオーバーレイ・ユニットを一つ使い手札から魂食神龍ドレイン・ドラゴンを手札から特殊召喚!」

「お前ドラゴン使いなのか」

ミザエル「見ての通りのドラゴン使い!世間ではシグナーやカイト、遊矢らがドラゴン使いと言われているがそれは違う!私こそが真のドラゴン使いだ!!」

ミザエル「そして力で押し切るのはドラゴン使いの基本中の基本!」

ユーゴ「やっちまえミザエル!」

ミザエル「当たり前だ!!」

月影「永続罠『忍法 変化の術』拙者は赤い忍者をリリースしデッキから赤竜の忍者を特殊召喚!」

月影「赤竜の忍者の効果を発動!墓地の忍者または忍法と名のつくカードを除外する事で相手フィールドにセットされたカードを確認しデッキの一番上または一番下に置く!」

月影「どうやらカードは聖なるバリア・ミラーフォース・・・ならば一番下だ!」

「チッ」

月影「そして装備魔法『風魔手裏剣』を装備!これにより赤竜の忍者の攻撃力は700ポイントアップ!」

月影「赤竜の忍者でスパウン・アリゲーターを攻撃!」

「ああああああああああああああ」4000→3100

月影「ターンエンド!」

「忍者のくせに・・・お前!何時代か理解できてんのか!!」

月影「遊馬の次元には闇川殿という忍が遊星の次元にはプラシドという侍が十代の次元にはサイバー流の亮が居る。不思議な事は無い」

ユーゴ「やっちまえ月影!」

マナ「レベル5の魔導戦士フォルスと魔導老士エアミットでオーバーレイ!エクシーズ召喚!魔導皇聖トリス!」

マナ「そして私自身もエクシーズ・チェンジ!!」

「な、何だお前!?」

マナ「この時代で言えば魔法少女ってところね」

「バカか!そのモンスターの攻撃力で俺のモンスターを倒せるってのか!」

マナ「魔導皇聖トリスのオーバーレイ・ユニットを一つ使う事でシャッフルしその後デッキの上からカードを5枚めくり、そして魔道書と名のつくカードの数だけ相手フィールドのモンスターを破壊する!私が引いたカードは全て魔道書!よってあなたのフィールドのモンスターを全て破壊する!」

「えぇ・・・」

マナ「昔は石板で戦ってたのよね」

ユーゴ「三十路のギャルだけど・・・いいんじゃね?おばさん上等だぜ」

マナ「これ地肌だから!」

「こいつらやべえ・・・ラモンの奴も何考えて喧嘩吹っかけてんだ」

ツァン「はい終わり」

「・・・」

遊矢「もう終わったのか」

ツァン「だって僕はプロデュエリストの妻でAV女優なんだよ?楽勝楽勝!」

遊矢「AV女優ってそんなに誇り高い職業か?」

遊矢「てめえにとっちゃ柚子みたいに掛け替えのねえものだぜ」

遊矢「そういうのと柚子を一緒にするのやめろ」

遊矢「あ?何か問題あんのか!」

ツァン「て言うかどういう構造なの?」

遊矢「早い話が同居生活みたいなものだ」

ツァン「ふーん」

鬼柳「どうだラモン」

ラモン「お、おい!ライディングロイド共じゃどうしようもねえ!誰か」

鬼柳「周りみろよ、きっちり落とし前つけてやったぜ」

ユート「・・・」

ラモン「いつの間に!?」

ユーゴ「だったらここからは大将戦だな!」

ラモン「た、大将?」

ユーゴ「俺が大将じゃねえか」

ユート「君でいいと思う」

鬼柳「ビシッと決めてやれ!ユーゴ!!」

ユーゴ「デュエル!」

ユーゴ「自分フィールドにモンスターが存在しないとき手札からSRベイゴマックは特殊召喚できる!ベイゴマックが召喚または特殊召喚に成功したときデッキからSRモンスターを手札に加える!さらにSR赤目のダイスを通常召喚!赤目のダイスの効果でベイゴマックスのレベルを3から4に変更!」

ユーゴ「レベル4のSRベイゴマックスにレベル1のSR赤目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!レベル5!HSRチャンバライダー!!」

ユーゴ「カードを2枚セットしターンエンド!」

ラモン「ドロー!フィールド魔法『ヴァンパイア帝国』を発動!モンスターを裏守備表示で召喚しカードを2枚セットしターンエンド!」

ユーゴ「俺のターン!俺はSRダブルヨーヨーを攻撃表示で召喚!そしてダブルヨーヨーが召喚に成功したとき墓地のレベル3以下のモンスターを特殊召喚する!俺はSR赤目のダイスを特殊召喚!赤目のダイスが特殊召喚に成功した事でダブルヨーヨーのレベルを4から5に変更!」

ユーゴ「レベル5のSRダブルヨーヨーにレベル1のSR赤目のダイスをチューニング!シンクロ召喚!レベル6!HSR魔剣ダーマ!」

ラモン「へへへ!俺のヴァンパイアデッキの真骨頂を見せてやるよ!」

ユーゴ「さらに罠発動!『ダイスロール・バトル』!手札のSRチューナーモンスターと墓地のSRモンスターを除外する事でその2体のレベルを合計したシンクロモンスターを特殊召喚する!」

ユーゴ「俺は手札のSR三つ目のダイスと墓地のSRダブルヨーヨーを除外!2体の合計のレベルは7!よってエクストラデッキからレベル7のシンクロモンスターを特殊召喚するぜ!」

ラモン「バカみてえにシンクロ召喚しやがって、だが俺はコモンズでのし上がった二大グループのボス!こんなガキに」

ユーゴ「シンクロ召喚!レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

ユート「よし」

ラモン「はあ・・・」

ユーゴ「落ち込むな落ち込むな、言っちゃ悪りいが修羅場を潜った数が足りねえんだよロン毛」

ラモン「修羅場!?お前もコモンズ生まれじゃねえのか!」

ユーゴ「違うっつうの世の中には俺らの知らねえような斬った張ったのデュエルってのがあるんだよ。なあユート」

ユート「ああ」

ラモン「負けたんだぞ!負けちまった奴は」

鬼柳「てめえのデッキがある限りデュエリストは落ちねえんだよ。地獄にもな」

ミザエル「聞かせろ、ロジェという男の居場所を」

鬼柳「マルコムとロットンの兄弟は一からやり直しだって言ってたぜ、お前はどうなんだラモン」

ラモン「・・・」

鬼柳「まあ決意ができるまで待っててやるよ」

「ロジェ!」

ロジェ「だから長官と呼べと何度も何度も私は言ってるだろ!」

「じゃあ元長官」

ロジェ「なんでしょう」

「ラモンが負けました」

ロジェ「ブッ!?何で」

「所詮はコモンズだからでしょうね」

ロジェ「全く厄介な連中が来たものだ。ですがジャック・アトラス、トーマス・アークライトはいないようだ。何故ならシンクロ次元や融合次元にはデュエリストの絆とやらが存在しない故に瞬間移動ができない。できた奴らは運がいいと言うのか」

「ブツブツ喋んなよ」

ロジェ「何か言いましたか?」

「いえ別に」

ロジェ「しかし今居るメンバーは厄介だ」

ロジェ「榊遊矢・・・その魂には私の前歯をへし折った神代凌牙と私を罵った天城カイトが同化している。スタンダード次元のデュエリストであり全てのデュエリストの総大将的存在」

ロジェ「ユート・・・エクシーズ次元の出身者で伝説の二大龍の一つである真紅眼の恩恵を受けた九十九遊馬の親友」

ロジェ「ユーゴ・・・シンクロ次元の出身者で伝説の二大龍の一つである青眼の恩恵を受けているようだが・・・あの憎っくき不動遊星の正統後継者!死ねばいい!!」

ロジェ「ミザエル・・・あらゆる次元のドラゴン使いの上位に立つドラゴンの中のドラゴンのような男で天城カイトのライバル」

ロジェ「ツァン・ディレ・・・九十九遊馬の次元のAV女優四天王・・・AV女優四天王?まあいいでしょう。プロデュエリストの妻であり天城カイトの数少ない女友達」

ロジェ「マナ・・・太古の昔に死んだ神官であり自分は今だにガールといっているが反応はイマイチ」

ロジェ「風魔月影・・・万能忍者であるが口数は少ない」

ロジェ「鬼柳京介・・・こいつも不動遊星の仲間!!こんな意味不明な奴は見たことが無い!」

「落ち着けロジェ」

ロジェ「呼び捨てはやめなさい」

「では元長官」

ロジェ「それでいいですよ。何て無礼な部下だ」

ロジェ「しかし前のようにテレビ局炎上をやらかした時はなぜ不動遊星は・・・奴の執念か?あの人間のクズめ」

「具体的な対策は無いのか」

ロジェ「あの5人を動かしましょう」

「5人?」

ロジェ「そうです。不動遊星とジャック・アトラスが居ないなら怖くはない!聞かせましょうか私と彼らの因縁を」

「少し黙れ」

ロジェ「その人を完全に小馬鹿にした感じはやめなさい!」

「はい」

ロジェ「アカデミアからも見限られた私にできる事と言えば」

「もう諦めた方がいいでしょ」

ロジェ「うるさい!私を誰と思っている?私はジャン・ミシェル・ロジェ!治安維持局長官にしてアカデミアにおいては首領の右腕!そして不動遊星の最大の怨敵!」

「嘘ばっかついて」

「できました洗脳装置が」

ロジェ「これを上空から打ち込み奴らを洗脳しましょう」

「お前はやること全部ドジを踏む」

ロジェ「甘くみない方がいい」

「絶対に成功しない」

ロジェ「やめなさい!人を何度も何度もコケにする言い方は!!」

「・・・」

ロジェ「さあ撃ち込むのです。このミサイルに詰まった洗脳ガスを浴びれば」

「やれんのか」

「無理だろ。アカデミアの爪弾き者でここにも居場所の無いあいつの最後の抗いみたいなもんだから」

ロジェ「発射!」

ミザエル「何か飛んでくるぞ!」

月影「女性陣は拙者が!」

ユーゴ「ミサイルじゃねえか!?」

ユート「どうする」

遊矢「俺が」

鬼柳「俺がどうにかする。下がってろ!」

ミザエル「だが鬼柳!」

鬼柳「心配すんなよ、デュエリストがミサイル程度で死ぬわけがねえ!!」

ユーゴ「鬼柳ううううううううううううううううう!!!」

鬼柳「俺の中の俺・・・お前も同じ事してるよな、だったら一緒に満足しようじゃねえか!!」

遊矢「鬼柳さーーーん!!!」

ユーゴ「き、鬼柳は!」

ユート「わからん・・・だがこのガスを浴びない方がいい!」

遊矢「こいつは毒ガス・・・いや洗脳ガスか何かだ」

ミザエル「それは本当かカイト」

遊矢「多分だがな」

遊矢「俺らを洗脳すんのか?やりやがるぜ」

ユーゴ「鬼柳!」

ミザエル「やめろ、もう間に合わん!」

ユーゴ「てめえ!アリトに続いて鬼柳まで見捨てんのか!?」

ユート「俺達が生きている限りアリトも鬼柳も助けられる!今は耐えるんだ!!」

遊矢「俺達の知っている鬼柳京介がそう簡単に死ぬような男じゃ無い事をお前が1番理解しているだろ」

ユーゴ「ちくしょう・・・ちくしょう!!」

月影「・・・1人足りないが」

ミザエル「実は鬼柳が」

ユーゴ「・・・」

遊矢「・・・」

ユート「遊矢、ユーゴ」

ユーゴ「て、てめえ月影!人妻と未亡人を率先して助けやがるなんて・・・このムッツリ野郎!」

月影「・・・うむ!いい匂いがしたぞ」

遊矢「そういうのやめろよ月影もユーゴも」

ミザエル「あいつら」

ユート「悲しんでばかりじゃダメなんだ・・・君だってアリトを」

ミザエル「あいつも簡単に死ぬような奴じゃない」

ユート「・・・そうだったな」

ヒュッ

ジャック「やっと到着できた・・・いつものように上手くはいかんな」

ユーゴ「ジャック!」

ジャック「何故だか色々な次元に飛ばされたぞ、他の奴らは」

ユーゴ「アリトはセキュリティに捕まっちまった。鬼柳は行方不明だ」

ジャック「何だと!?」

遊矢「で、でもジャック」

ジャック「わかっている!許さんぞ!」

ユート「敵はロジェだ」

ジャック「何処のどいつだ!?」

ミザエル「余程印象に残らない雑魚なんだろうな」

ユート「見た感じあの男は対した事がないから仕方がないさ」

ロジェ「ヘックシ!」

「ロジェ!鬼柳京介だけ洗脳に成功した模様!奴の居場所にセキュリティが向かってます」

ロジェ「やりましたね!」

「あとジャック・アトラスが来ました」

ロジェ「何で!?」

「知るかよ」

ロジェ「だったらロジェ親衛隊の5人のうち4人を例の塔に行かせなさい。私の言うことは聞きそうにないですから」

「塔?いよいよやるつもりか、シティ消滅作戦を」

ロジェ「勿論です。こんな次元に未練など無い。トップスの連中を怯えさせるためにコモンズの乱闘を操作したのに失敗し・・・でも長官という役職は高貴な私にピッタリであり」

「バカにはピッタリだったな」

「こいつは間が抜けてるから」

ジャック「マルコムにラモン?シンクロ次元にも居るのか」

ユート「知り合いか」

ジャック「少しな」

ユーゴ「バカの居場所を探して殴りこもうぜ」

ミザエル「落ち着け」

遊矢「まずは情報を」

月影「それなら拙者の得意分野だ」

ユーゴ「早えなあいつ」

ミザエル「優秀な奴だ」

遊矢「頼りになるんだよな、何かと」

「連れて来たぞロジェ」

ロジェ「だから呼び捨て・・・しかし鬼柳京介を洗脳した事でも良しとしましょう」

ロジェ「このシティにはシティを囲むように四つの塔があります。私の親衛隊は手練れの中の手練れ・・・そこでデュエルエナジーを増幅させる」

ロジェ「すると四つの塔から放たれるデュエルエナジーがシティを焼き払う。これはアカデミアがかつて考えていた作戦なのですよ」

鬼柳「ベラベラ喋ってくれるじゃねえか、てめえはお喋りか」

ロジェ「な、何!」

鬼柳「やっと敵の懐に入り込んだぜ、覚悟しろよおっさん」

ロジェ「な、何故だ!洗脳ガスが通用しないなんて!?」

「こりゃ終わりだな」

「バカもここまで来れば立派だぜ」

ロジェ「私を舐めるな!だったら塔からデュエルエナジーを増幅させ焼き尽くしてやる!親衛隊に報告を!!」

ロジェ「あ、あれ・・・あれ!?」

鬼柳「てめえは相当の馬鹿だな、俺らがあの人数で来ると思ってんのか?」

ロジェ「じゃあ!」

鬼柳「遊星には連絡がいっている。今ごろ塔は吹き飛んでるだろうぜ」

ロジェ「そ、そんな!?あり得ない!」

鬼柳「少しは頭使えってんだ!かなりのマヌケだぜ、このおっさんだけは」

ロジェ「くっ・・・」

鬼柳「っつうか何だっけお前?」

ロジェ「私の名はジャン・ミ」

鬼柳「いや別にいいか、小物の名前なんて聞いても忘れちまうし」

ロジェ「何度も何度も私を馬鹿に!いい加減にしろ!!」

鬼柳「どうやら迎えに来たようだぜ、覚悟しろよデコハゲ!」

「ジャン・ミシェル・ロジェ」

「お前をシティ反逆罪で逮捕する」

ロジェ「そんなバカな!私を誰だと思っている!?私は」

ロジェ「治安維持局元長官にしてアカデミア首領の右腕でありこのシティに多大な貢献をした!その私を!!」

「敗者は地下だ」

「情けないな元長官よ」

ロジェ「ちょ、離せ!不動遊星を呼べ!!」

鬼柳「一つ重要な事を思い出したぜ。考えてみりゃデュエルってのは楽しむもんだ。てめえらゴミ次元のゴミ野郎とデュエルしてやる道理はねえよな」

ロジェ「誰がゴミだ!」

鬼柳「てめえもハゲも素良とかいうガキも他の連中も満足できねえ格下のクソだってんだよ。檻の中で反省してろマヌケ」

ロジェ「あああああああああああああああああああああああ」

ユーゴ「何か派手な爆発が起こったな」

遊星「片付けておいた」

ジャック「遊星!」

遊矢「片付けたって」

遊星「爆弾でな」

ユーゴ「さすが遊星だぜ!」

ユート「では敵のボスは」

月影「ボスのような奴がセキュリティに連行されていたが」

遊星「何者だ」

月影「ロジェと言っていた」

遊星「知らない奴だな」

遊星「アカデミアの?あの全身が鼻糞のような男か?」

ユート「多分それだ」

ミザエル「しかし良く爆弾を」

遊星「シンジが嬉しそうに爆弾を設置していたぞ、鬼柳も生きている」

ユーゴ「やったぜ!」

遊星「この際だから言っておこう・・・デニスはアカデミアのスパイだ」

ユート「・・・」

遊矢「デニスが!?」

遊星「そうだ」

ユーゴ「どいつもこいつも、クソしかいねえのか」

遊矢「デニス・・・」

遊星「こっちの後始末は俺に任せてくれ」

権現坂「・・・」

デニス「話って何?帰って来たんだ遊矢!」

遊矢「最低だなお前」

デニス「え?」

権現坂「かつて俺達には紫雲院素良という友が居た。だが奴の本性は冷酷非情にして仲間を平然と裏切る鬼畜外道」

遊矢「あいつはデュエルという名の人殺しをゲーム感覚でやってた。俺は許そうと思わないし友達だとも思っちゃいない」

デニス「な、何の話?」

沢渡「エンタメなんて嘘つきやがって人殺し野郎!」

遊矢「何がエンタメだ。父さんの名前まで出して馬鹿にしてるのか?さっさと出てけよ」

権現坂「俺達はデュエリストだ。お前達のような人命を軽視するような奴を仲間と呼ぶ義理は無い!」

デニス「あーあ暴露ちゃったね、やっぱり」

黒咲「開き直るなクズの分際で何を言っている」

デニス「ま、いいんじゃないかな?だってエンタメって楽しめばいいんだよ!」

遊矢「てめえ殺されてえのか」

デニス「ハハハ!しかしエクシーズってのはいいよね、笑っちゃうよ!」

権現坂「いい加減にしろ。お前も素良も良心は無いのか」

デニス「そんなもの随分昔に野良犬に食べさせたよ!いいかい権ちゃん?世の中はね、騙す奴が利口で騙される奴が馬鹿なんだよ!」

デニス「あの素良がそうだったじゃないか、柚子を襲撃したのはあの子!君達が友達だと思っていた異常者の!!」

月影「お前の命を消すしかないな」

デニス「やってみなよ。君達は殺す殺すといいながら殺した事はないじゃないか」

黒咲「俺達は人殺しじゃないんでな」

デニス「ハッ!いい人だったよ君達は、またいつかね」

沢渡「何がいつかだ!てめえなんか死んじまえ!!」

権現坂「・・・」

黒咲「・・・」

沢渡「・・・」

遊矢「デニスはもういない。あいつは」

沢渡「知らねえよ、あんな奴」

黒咲「ランサーズか」

権現坂「考えてみれば1人消えて、また1人消えて」

遊矢「もう誰1人として消えないようにしよう」

沢渡「消えたのは人間味の無い冷血漢と異常者じゃねえか、この中に居るか?そんな危ねえの」

遊矢「・・・」

沢渡「何で俺を見てんだよ!」

遊矢「気持ちを入れ替えようみんな」

権現坂「次は敵としてか」

黒咲「俺は別に構わんがな」

沢渡「俺は別に仲良くねえからどうだっていい」

日影「拙者もだ」

月影「右に同じく」

勝鬨「俺は何だっていい」

遊矢「すっかりしろ」

遊矢「てめえがリーダーなんだろ」

遊矢「あ、ああ!気を落とさず前向きに行こう!」

数日後

クロウ「しかし大変だったな」

ジャック「そうだな」

遊星「暴動もおさまったのだから良しとしよう」

ブルーノ「だよね」

ジャック「そう言えばアリトはどうしたんだ」

遊星「あっ」





続く

遊星「少し思うんだが」

ジャック「どうした」

遊星「エクシーズ召喚を覚えてみようと思う」

ジャック「何だと!?」

クロウ「いきなりだな遊星も、けど覚えておいて損はねえよな」

ジャック「それもそうだな」

ブルーノ「でも具体的にどういうモンスターが自分達のデッキに適しているのか考えないとね」

遊星「こんな事もあろうかと」ゴソゴソ

クロウ「何だそりゃ」

遊星「ランク1からランク12までのエクシーズモンスターを纏めておいた」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「俺はこの2体がいいと思っている」

ジャック「ガガガガンマンとガガガザムライ?」

遊星「ああ」

クロウ「何か遊星が好きそうな感じだよな」

遊星「ガンマンと侍に惹かれた」

クロウ「本当に色んな種類のがあるよな」

遊星「ホープにシャーク・ドレイク、ギャラクシーアイズ・ダークマターも」

ジャック「しかし、どうするんだ」

遊星「やる事はたった一つしかない」

ブルーノ「遊馬のとこに行くんだね」

遊星「さあ行こう!」

ユート「いらっしゃ・・・遊星」

遊星「遊馬を訪ねたんだが」

クロウ「親父さんと一緒に遺跡発掘調査に行ったんだとよ」

ユート「骨休みなんだろうな・・・俺も色々大変で」

遊星「何かあったのか?」

ユート「彼女がまるでアストラルの如く俺の背後に居る。そっちのが便利だとか」

遊星「いい事だ。神官が後ろに居るなんて」

ユート「デッキまで書き換えられて・・・」

クロウ「段々と遊馬っぽくなってて来たな」

ジャック「それよりも俺達にエクシーズとは何かを教えてくれんか」

ユート「すまないがアルバイト中なんだ」

遊星「他のメンバーもすっかり羽を伸ばして休んでいるな」

クロウ「あいつら俺らより先にアカデミアと戦ってたんだぜ?仕方ねえよ」

ブルーノ「そうだよ」

ジャック「たるんでいるぞ!」

遊星「あまり働きすぎると精神を病んでしまう場合もあるんだ」

クロウ「黒咲が居るじゃねえか」

ジャック「あいつも別件らしいぞ」

クロウ「黒咲も?マジか」

遊星「まあ誰か1人ぐらいは居るだろう」

ジャック「何処へ行くんだ遊星」

遊星「匂いを感じる・・・こっちだ!」

ツァン「ハァハァ・・・ホント疲れる」

遊星「失礼する」

ツァン「不動遊星!?何で!」

遊星「いや特には」

ツァン「不法侵入だよ!不法侵入!」

クロウ「何やってんだお前?」

ツァン「ダイエットだけど」

ジャック「ダイエット?何故だ」

ツァン「カイトの奴がいきなり僕に太ったとか言い出して・・・ムカつくんだけど!」

ジャック「カイトはストレートに物を言うからな」

クロウ「あいつ手加減無用だもんな」

ツァン「可愛い顔した遊矢がつり目で腕組んで生意気なこと言い出すんだよ?どうにかしてよ!」

遊星「あの同化はあまりにも特殊すぎるんだ」

ツァン「て言うか何で居るの?あんた達も暇なの?」

ブルーノ「エクシーズ召喚を学びにね」

ツァン「エクシーズ?簡単じゃん、僕は主に戦士族のモンスターエクシーズを使うんだ」

遊星「六武衆だったな?」

ツァン「って言ってもあまり使わないんだよね」

ジャック「なるほど」

ツァン「教えたいのは山々だけどカイトの奴をギャフンと言わせたい!」

遊星「ノーブラか?」

ツァン「うん」

遊星「手伝おう」

ジャック「遊星!他人のダイエットの手伝いをして意味などあるのか!?」

遊星「ある」

ジャック「理由は」

遊星「彼女は己の肉体を鍛えるために俺達は新たなランクアップのための修練を・・・同じだと思わないか?」

ジャック「確かに言う通りだな」

遊星「何よりも女性の方が適している」

クロウ「何で?」

遊星「人間はみな母親の胎内から生まれ出てくる」

ジャック「そうか!エクシーズもシンクロも融合も新しい生命の誕生に酷似している!」

クロウ「さすがだぜ遊星!」

遊星「さあ始めようか」

遊星「走るんだ!」

ブルーノ「見てるだけでいいの?」

遊星「目の保養になる」

クロウ「まあな」

ブルーノ「でも見てるだけじゃ」

ジャック「まだまだ未熟だな」

ブルーノ「どうして?」

ジャック「無駄に身体を動かすよりも心を集中させた方がいい時もある。そうだな遊星」

クロウ「見ろよ遊星!揺れてるぜ!!」

遊星「Gカップぐらいだな」

ジャック「そういう事だ」

ブルーノ「さすがは3人だ・・・見る目が違う」

遊星「とりあえず今日はやめようか」

ツァン「まだ始めたばかりなのに」

遊星「ムッチリしてポッチャリ」

ツァン「は?」

遊星「君の肉体は後少しで熟すといったところまで来ている。それを大切にするんだ」

ツァン「でも!」

遊星「無理に頑張っても意味は無い。ゆっくりとダイエットするんだ」

ジャック「カイトも言ってたぞ、たまにだが勃起すると」

ツァン「へ、へえカイトが」

クロウ「人妻っていいじゃねえか?俺は好きなジャンルだぜ」

遊星「トップAV女優だ。引き締まってもだらしなくてもファンは決して離れないぞ」

遊星「いい参考になったな」

ジャック「ああ」

クロウ「さあて次は」

ジャック「何故か知らんが高みに一歩近づいたぞ」

遊星「それが修練だ」

ブルーノ「やっぱり凄いや3人とも」

アリト「遊星!」

クロウ「アリトじゃねえか!」

アリト「この前は助かったぜ!ありがとよ!」

遊星「礼には及ばないさ」

アリト「エクシーズを?ふーん」

ジャック「お前はBKだったな」

クロウ「何かコツとかねえのか?」

アリト「そうだな・・・そういやよ遊星」

遊星「どうした」

アリト「俺と遊矢に足りねえものって何?」

ジャック「デカさだろうな」

クロウ「チンポだぜチンポ」

アリト「あんなのと一緒にすんな!」

ジャック「・・・当然の反応か」

クロウ「そりゃそうだろ」

遊星「そうだな、例えばアリトは遊戯さんに勝てるが遊矢も勝てる」

アリト「そんなの例えにならねえよ!」

遊星「遊矢と張り合う理由は?」

アリト「柚子が可愛いから」

遊星「まあ一般的な目で見れば可愛いな」

クロウ「何でだ?」

ジャック「献身的というか健気というかだろうな」

遊星「小鳥は同じだ幼馴染系だがパンツを見せたがる傾向があるそうだ」

アリト「あれもあざとくなければ生き残れないって小鳥の中にあるルールらしいぜ」

ジャック「遊馬の幼馴染というからには度胸こ必要だからな」

クロウ「あいつ会うたびにパンツ見せたがるんだぜ」

遊星「しかし青春だな」

ブルーノ「でも聞いた話じゃアリトの惚れっぽさは一種の流行病みたいなものらしいよ」

アリト「力づくで奪うのは好きじゃねえ!だったらどうすりゃいいんだ!」

遊星「残念だがそれは無理なんだ」

アリト「無理!?」

遊星「この絆メーターで調べたら2人の絆は遊馬とアストラル並だったんだ」

アリト「やってみねえとわからねえよ!」

遊星「確かに・・・いややめるんだ」

クロウ「下手に前みたいな事になっちまったら俺は嫌だぜ」

ブルーノ「君はユーゴに似てるから思い出すね・・・」

遊星「あの頃は1番つらい戦いだった」

クロウ「諦めた方がいいぜ」

アリト「けどよ」

遊星「だがその想いも大事だと俺は思う」

ジャック「そうだな」

アリト「・・・だよな!」

遊星「そういうわけだ」

アリト「うんうん!」

ジャック「そろそろ行くか」

クロウ「頑張れよアリト」

アリト「ちょっと待ってくれよ!」

遊星「何か礼がしたい?」

アリト「おう!」

遊星「気にしなくてもいいんだぞアリト」

ジャック「そうだ」

アリト「何だっていいんだぜ?言ってくれよ!」

遊星「そうだな・・・」

アリト「・・・」

遊星「特に無いんだ。すまないな」

アリト「また借り返すからな!」

遊星「楽しみにしている」

クロウ「しかし街並みもすっかり元通りだな」

ジャック「これが人間力というやつなんだろうな」

Ⅳ「暇人だなお前ら」

遊星「Ⅳ」

Ⅳ「平日の昼間っから何で居るのか聞くんじゃねえぞ」

クロウ「やる相手が居ねえんだろ?」

Ⅳ「よく知ってるじゃねえか」

ブルーノ「実は僕達」

Ⅳ「言うな言うな、何となく理解はしてんだから」

遊星「さすがプロだな」

Ⅳ「お前らもプロになれよ。次元を超えたプロデュエリスト同士で戦おうぜ」

ジャック「俺はなるつもりだ」

クロウ「俺はわからねえ」

ブルーノ「うーん」

遊星「俺もだな」

Ⅳ「エクシーズ召喚だろ?どうだ調子は」

遊星「やろうと思えばできるんだ」

ジャック「確かにな」

Ⅳ「まあ気長にやれよ」

ブルーノ「うん!」

ジャック「ゴーシュもドロワも元気でやっているのか」

Ⅳ「この前テレビでドロワが脱衣デュエルしてすっげえ視聴率を稼いだんだぜ?」

クロウ「あのおばさん美人だもんな」

遊星「元気そうで何よりだ」

Ⅳ「じゃ俺は帰るから」

クロウ「何だ?もう帰っちまうのか」

Ⅳ「俺にもやる事があるんだよ」

ジャック「暇人なのにか」

Ⅳ「無職には言われたくねえよ」

クロウ「そりゃそうだ」

ジャック「何だその言い方は!!」

ユート「いらっしゃいませ」

遊星「・・・」

ユート「戻って来たのは」

ジャック「魔法熟女も元気そうだな」

マナ「そういう言い方やめてくださいよ!」

ユート「どうだった」

遊星「ただフラフラしていた」

黒咲「ユート!」

クロウ「おっす黒咲」

黒咲「何だ遊星達か?まさか何かあったのでは」

遊星「いや平穏無事な日常だったぞ」

黒咲「エクシーズをか」

遊星「そうなんだ」

黒咲「まあデュエリストなら様々な召喚を身につけても問題は無いだろうな」

ジャック「遊矢がいい例だ」

クロウ「お前らも一時期はシンクロ覚えようとしてたもんな」

ブルーノ「調子は?」

黒咲「まずまずだな」

ジャック「そうか」

遊星「大変な事に変わりは無いんだ。お互いにな」

クロウ「ああ」

ユート「みんな聞いてくれ」

遊星「どうした」

ユート「ここはコンビニだ」

クロウ「見りゃわかるよ」

ユート「遊馬達やランサーズメンバーはすっかりここを溜まり場のようにしている」

ジャック「言っておくが金は無いぞ」

ユート「他のみんなは」

クロウ「俺はあるぜ」

遊星「俺もだ」

ブルーノ「僕も」

黒咲「無論、俺もだ」

遊星「何か買おうか・・・AV女優の宮田ゆまの袋とじか」

黒咲「エロ本ばかり読んで楽しいのか」

遊星「俺達ぐらいの年齢なら誰だって興味があるはずだ」

黒咲「フッ」

クロウ「バカやってねえで、パック買おうぜパック!」

遊星「そうだな」

ブルーノ「こうやって買うのって始めてなんじゃない?」

遊星「いつも拾ってばかりだったからな」

クロウ「それと創造」

ブルーノ「じゃあこれにするか」

ジャック「おい!」

遊星「金なら貸さないぞ」

クロウ「お前は昔から借りた物は返さないからな」

遊星「返ってきたといえばスターダスト・ドラゴンぐらいだ」

ジャック「・・・」

遊星「別に根に持ってるわけじゃないんだ。それだけはわかってほしい」

ジャック「だったら勝手にしろ!」

遊星「十代さんにユベル、遊馬にアストラル、遊矢にカイトと凌牙、ユートにマナか」

ブルーノ「遊星にもいつか何かが憑依するんじゃない?」

遊星「期待しよう」

首領「現れよ、栄光ある大幹部の1人よ、男爵よ!」

男爵「ここに」

首領「呪術を用いてかつて幽閉されたアカデミアの戦士よ」

男爵「奴ら軍人気質の連中の時代は終わったのですよ首領」

首領「期待しているぞ男爵」

男爵「蘇れ!アカデミアの勇敢なる勇者よ、怨念と共に不動遊星の抹殺に動き出すのだ」

首領「何をする気だ」

男爵「霊界より九十九遊馬ならびに不動遊星に敗れ去った改造デュエリストを現世へ!」

首領「うむ」

男爵「蘇れ・・・誇り高き改造デュエリストよ・・・蘇るのだ」

遊星「どうやらレアカードが当たったようだなクロウ!」

クロウ「へへへ」

ブルーノ「遊星は」

遊星「どうやらここでしか出会えないカードが沢山あるようだ」

クロウ「良かったじゃねえか!」

ユート「隼は」

黒咲「いつもと何も変わらない」

ユート「そ、そうか」

ジャック「何だ俺の扱いは・・・」

遊星「日頃の行いというのは大切なんだぞジャック」

遊星「いい経験になったな」

ジャック「待て!」

クロウ「ったくワガママだな」

ジャック「公平さが足りない」

遊星「わかった。金を貸そう」

ジャック「必ず返す」

遊星「ここに判子を押してくれ」

ジャック「そんなものは無い」

遊星「だったら指で」

ジャック「何処まで信頼されてないんだ俺は」

遊星「どうだった」

ジャック「確かに見たことも無いカードばかりだ」

ブルーノ「満足した?」

ジャック「ああ」

遊星「世話になったな俺達はこれで」

ユート「今度ユーゴに会ったら貸した2000円を返せと言っておいてくれ」

クロウ「段々ジャックに似てきたなあいつ」

ジャック「何だその言い草は!」

クロウ「だって借りパクの名人じゃねえか」

遊星「ジャックの手元に行ったら壊されるか戻って来ないかの二択だからな」

ジャック「くっ」

ジャック「いらん事ばかり言いおって」

クロウ「事実じゃねえか」

ジャック「返すと言ってるだろ!」

遊星「ちなみに1日ごとに利子が増えていく利子カウンターがついているから忘れないでくれ」

ジャック「どれぐらいだ?」

遊星「10円」

ジャック「それぐらいなら」

遊星「塵も積もれば山となる」

ジャック「何れ返すから安心しろ遊星」

遊星「担保としてレッド・デーモンズ・ドラゴン群は俺が預かっておく」

ジャック「遊星!!」

遊矢「へえ遊星さん達が」

沢渡「フヘヘヘ!」

月影「・・・」

ユート「沢渡」

沢渡「何だよ」

ユート「その漫画はちゃんと買うんだろうな」

沢渡「に、睨むなよ!買うから安心しろっつうの」

ユート「・・・」

月影「では拙者はこれを」チャリンッ

ユート「一体何時代の硬貨なんだ・・・」

数日後

遊星「ジャック」

ジャック「待て!今バイトを探しているところだ!!」

遊星「・・・」

クロウ「気張って探せよ」

ジャック「探している!少し黙ってろ!!」

クロウ「てめえ!」

ブルーノ「ハハハ・・・」





続く

遊星「白骨死体?」

メリッサ「そうなのよ遊星」

遊星「っと言われてもな」

メリッサ「あなたなら何か知ってるんじゃないかなって」

遊星「・・・」

クロウ「しかしえげつない話だぜ」

ブルーノ「6体の白骨死体が見つかるなんて」

メリッサ「これは何か事件性があるって事よ!ジャックは?」

クロウ「あいつなら」

ジャック「俺はここだ!その調査には俺も参加するぞ!」

遊星「・・・」

遊星「ここが現場か」

クロウ「牛尾とかに頼めばいいのに」

メリッサ「牛尾課長補佐ならアカデミアの足取りを追って方々駆け回ってるのよ」

クロウ「アカデミア?」

ブルーノ「でもアカデミアって」

メリッサ「その残党がこの次元を集中して集まってるって」

ユーゴ「よっ!」

クロウ「来たなユーゴ」

ユーゴ「何の事件だ?おっぱい姉ちゃん」

メリッサ「白骨死体よ」

ユーゴ「は、白骨!?」

ユーゴ「なあクロウ」

クロウ「言うな言うな、遊星とジャックの事だろ?」

ユーゴ「何かあったのか?」

クロウ「色々あんだよ色々!」

ユーゴ「じゃあ俺はこっち探すぜ」

クロウ「こっちってどっちだよ!」

ユーゴ「こっちはこっちだっつうの!」

クロウ「ったく仕方ねえな」

メリッサ「しかし白昼堂々と大胆よね」

遊星「ああ」

ジャック「これは何だ」

遊星「毛だ」

メリッサ「毛?」

遊星「獣の毛?」

ブルーノ「犬かな?」

遊星「こいつが何の毛なのか調べてきてくれ」

ブルーノ「任せて!」

メリッサ「治安維持局の仕事も大変だわ」

ジャック「仕事とはそういう物だ。そうだな遊星」

遊星「・・・」

「ぎゃああああああああああああああああ」

クロウ「どうした!」

「こ、これ」

クロウ「白骨だ」

ジャック「まるで通り魔だな」

クロウ「昼間っから派手にやりやがって!」

遊星「犯人は?」

「それが何も」

メリッサ「無差別殺人?」

遊星「これは挑戦状だ」

メリッサ「挑戦状!?」

クロウ「するってと敵は俺らに」

遊星「誘っているんだ」

ジャック「何故そんな真似を!?」

ピリリリ

遊星「俺だ」

ブルーノ「あの毛の正体がわかったよ!イノシシの毛だ!!」

遊星「イノシシ?」

クロウ「イノシシがこんな都会に居るわけがねえ!」

ジャック「一体何が!」

遊星「姿を現せ!無関係な人を襲うのはやめろ!!」

男爵「お前が不動遊星だったな」

遊星「新たなアカデミアの大幹部か」

男爵「そうだ」

クロウ「てめえか!てめえが!!」

「この俺だ!久しぶりだな」

遊星「お前は確かイノシシと磁石の改造デュエリスト」

ジャック「だが磁石の部分が無いぞ!」

男爵「改造デュエリストには動物本来の力を引き出せていない。二種類の融合や機械との融合など笑止千万!」

「俺は呪術により地獄から舞い戻ってきたのだ」

男爵「やれ!本来の力を存分に発揮させるのだ!」

「ブオオオオオオオ!!!」

クロウ「避けろ遊星!」

遊星「なるほど、従来の改造デュエリストとは違い奴はイノシシ本来の力で俺を始末しようとしている」

「そして俺の牙に少しでも擦れば白骨になるぞ!」

遊星「何!?」

メリッサ「卑怯者!デュエリストなら正々堂々とデュエルしなさいよ!」

男爵「正々堂々?バカか!デュエルなんぞ勝てばいいのだ!」

ジャック「遊星!」

遊星「その牙で多くの被害者を貫いたのか」

「だったらどうした!」

遊星「動物本来の力・・・イノシシに人を白骨化させる力など無い!」

バキンッバキンッ

「俺の牙・・・俺の牙が!」

遊星「お前の牙はお前によって殺された人々の血によって脆く砕けやすくなっていた」

男爵「何だと」

遊星「ふざけるのもいい加減にしろ!一体どれほどの血を流せば気が済む!」

男爵「命なんぞ所詮はゲームのようなものだ。殺すも生かすも知った事では無い」

遊星「・・・許さん!」

男爵「俺はアカデミアでは男爵と呼ばれている!さあお前も改造デュエリストなら潔く死ねい!」

遊星「待て男爵!」

「俺と共に死ね!」

クロウ「野郎!邪魔すんじゃねえ!!」

クロウ「逃げられちまったぜ」

遊星「すまない」

メリッサ「アカデミアの男爵か、指名手配しないと」

ジャック「・・・人に偉っそうな態度を取りながら何という様だ!」

遊星「何?」

クロウ「お、おい!やめろって2人とも」

遊星「だったらお前が戦えばいい。いつもお前は口だけだなジャック」

ジャック「それは俺の台詞だ!」

クロウ「やめろっての!喧嘩してんじゃねえよ、たかが金ぐらいで!」

遊星「金だけじゃない。俺が赤ん坊の頃からもジャックと俺の因縁だ!俺にも我慢の限界が来た!」

ジャック「だったら2度と俺は家には帰らん!じゃあな遊星」

遊星「・・・」

数日後

アキ「え!?遊星とジャックが」

龍亞「喧嘩したの!?」

龍可「どうして!?」

鬼柳「何があったってんだクロウ!」

プラシド「教えろ」

ボマー「何故なんだ」

リン「クロウ!」

ユーゴ「まさか喧嘩別れしちまうなんて」

シンジ「聞いてんのかクロウ!」

クロウ「うるせえな!!!狭い家に集まってくんじゃねえよ!!」





続く

鬼柳「ジャックは帰って来てねえのか」

クロウ「ああ」

プラシド「遊星は」

ブルーノ「遊星も何処かに行っちゃったよ」

鬼柳「何処か?何やってんだよあいつら」

プラシド「遊星も器が小さいな、たかが金で」

クロウ「ガキの頃からの鬱憤が爆発したんだろうぜ。今日までよく耐えた方だ」

鬼柳「探して来てやろうか?」

クロウ「そっとしておいてやろうぜ」

ブルーノ「それが1番だよ」

プラシド「・・・」

鬼柳「それが1番だって言ったって何が1番何だかサッパリわからねえよな」

ジャック「何だお前か」

鬼柳「ジャック!何やってんだお前は」

ジャック「見ればわかるだろ」

鬼柳「全然わからねえよ」

ジャック「就職活動」

鬼柳「就職活動?お前が?」

ジャック「ああ」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!」

ジャック「笑うな!」

鬼柳「悪りい悪りい」

プラシド「見つけたぞ!」

遊星「何!?」

プラシド「何だ貴様は」

遊星「そんな事を言われても困る」

プラシド「話は聞いたぞ」

遊星「堪忍袋の緒が切れたというやつだ」

プラシド「たかが金で絆が途切れたというのか?お前のような絆中毒が」

遊星「誰だってジャックの暴虐を見れば怒りが溜まる」

プラシド「そんなにか?」

遊星「幼い頃から溜めていた怒りが10万ポイント溜まってな・・・この結果だ」

プラシド「なるほど」

鬼柳「就職活動ねえ」

ジャック「ああ」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!」

ジャック「だから笑うなと言っているだろ!!」

鬼柳「悪りい・・・そういやメリッサって居るだろ?あいつ前の白骨死体事件でやめたんだとよ」

ジャック「長続きのしない奴だ」

鬼柳「そんでカーリーのとこで働いてんだとよ」

ジャック「何だと!?」

鬼柳「やめてもすぐに見つけるんだぜ、仕事」

ジャック「くっ」

遊星「つまりメリッサはカーリーの職場に居るって事だ」

プラシド「俺には関係の無い事だ」

遊星「Wおっぱいだな」

プラシド「そうなるな」

遊星「だがな、これだけは覚えておくんだ」

プラシド「何だ」

遊星「デカければいいってもんじゃないんだ」

プラシド「十六夜アキはどうなんだ」

遊星「アキはそれを差し引いても可愛いからいいんだ」

プラシド「・・・」

鬼柳「まあ遊星なら喜ぶだろうぜ」

ジャック「あいつならWおっぱいだと言うだろうな」

鬼柳「そりゃそうだ。あいつは人生を満足してるからな」

ジャック「だがデカければいい問題じゃない」

鬼柳「あ?お前らの女ってデカいじゃねえか!」

ジャック「カーリーは俺の女ではない!」

鬼柳「別にカーリーの話してねえだろ。けど女デュエリストってのは巨乳ばっかだな」

ジャック「龍可がいる」

鬼柳「子供じゃねえか」

ジャック「あいつの未来は悲惨なほど薄っぺらいぞ」

プラシド「そうか、薄っぺらいのか」

遊星「ああ壁と言っても過言ではない。俺は龍可の未来を見た」

プラシド「希少種というやつか」

遊星「だが脚が綺麗だった」

プラシド「脚?」

遊星「そうだ」

プラシド「お前が脚か?」

遊星「だから小さくても構わないんだ」

プラシド「お前がそう言うなら俺は構わん。だがな勘違いするな、俺はお前を探しに来たわけではない。たまたまだ」

遊星「たまたまなのか?」

プラシド「ああ!たまたまに決まっているだろ!!」

数日後

ボマー「ジャックと遊星はまだ帰って来ないのか」

クロウ「放っておけば帰って来るだろうぜ」

ボマー「ああ」

ブルーノ「しかし暇だね」

ボマー「いや何やら嫌な予感がすると私の勘が働いている」






続く

首領「三つの頭脳」

男爵「大昔よりデュエリストには3人揃えば無限の力を発揮すると言い伝えがありますな」

首領「うむ」

男爵「そこで私は目をつけた。二組のトリオのデュエリスト達を」

首領「だが天城カイトとナッシュは榊遊矢と同化しているのだぞ」

男爵「不動遊星が居ます」

首領「具体的にどのような作戦を展開するのだ」

男爵「奴らの脳を取り出し三体の改造デュエリストに移植するのです」

首領「ならば三体の改造デュエリストを我の前に」

男爵「はい」

男爵「こやつはサーベルタイガーの改造デュエリスト」

男爵「そしてこっちはニホンオオカミの改造デュエリスト」

首領「三体目は」

男爵「それは私」

「グロロロ」

「ガルルル」

男爵「絶滅した動物の怒りを見せつけてやりますよ首領」

首領「行くがいい!そして不動遊星、ジャック・アトラス、クロウ・ホーガンの脳を取り出してしまえ!」

「グロロロ!」

「ガルルル!」

遊矢「スタンダード次元まで来て職探しなんて」

ジャック「何か文句あるのか」

遊矢「無いけど」

ジャック「だったら問題無いはずだ!」

遊矢「無職なのは俺も同じだがな」

ジャック「お前にはAV男優という素晴らしい職があるだろ」

遊矢「だったらお前がやれ」

ジャック「断る」

遊矢「だったら真面目に探せ」

ジャック「そのつもりだ!」

遊矢「別に無職でもいいじゃねえか」

ジャック「それはお前が中学生だから言える事なんだぞ」

遊矢「何だと!」

ジャック「考えてもみればカイトと凌牙に比べ遊馬は実にしっかりしている」

遊矢「そりゃ狂犬みたいなコンビをフォローし回ってるから」

遊矢「誰が狂犬だ!」

遊矢「凌牙しか居ないだろ狂犬って」

遊矢「ガタガタ騒ぐな、ただでさえ狭い場所で」

ジャック「どういう気分なんだ」

遊矢「疲れる・・・本当に疲れるとしか言いようが無い」

遊矢「食べるのも飲むのも3人前」

遊矢「クソだってそうだ」

ジャック「ならばオナニーをする時は」

遊矢「遊矢担当」

遊矢「肉体労働と喧嘩は凌牙の担当」

遊矢「頭脳や手先を使うのはカイト担当」

ジャック「それぞれ分けているのか」

遊矢「そうでもしねえと纏まらねえからな」

ジャック「お前はどうなんだ柚子」

柚子「考えるのが面倒だから何も考えない事にしてるわよ」

遊矢「何がキツいかって勃起しやがる時だぜ」

遊矢「やめろ凌牙!」

ジャック「勃起だと?」

遊矢「お前は見た事あるだろ」

ジャック「あ、ああ」

遊矢「柚子の前で何て事言ってんだ!少しはデリカシーってものが」

遊矢「んなもんはねえ!」

柚子「唯一の問題は2人が四六時中喧嘩してる事」

遊矢「てめえの朝勃ちが酷すぎるって柚子も思ってんだよ!」

ジャック「・・・」

ジャック「楽しそうだな」

遊矢「楽しくねえよ!」

柚子「ジャックさん」

ジャック「どうした」

柚子「そろそろ遊星さんと仲直りした方がいいんじゃない?」

ジャック「何故それを知っている」

遊矢「遊星さんとジャックが大喧嘩してるって噂になってるからさ」

ジャック「そんなにか?」

遊矢「って月影と日影が」

遊矢「便利な忍者兄弟だぜ」

ジャック「奴が謝るまで」

柚子「先に謝った方が勝ちよ!」

遊矢「大体喧嘩してんじゃねえよ。このエンタメカップルみてえだぞ」

遊矢「こいつら2人の喧嘩で俺達がどれほど苦労したのか忘れたか」

ジャック「あれは忘れたくても忘れられん」

遊矢「そもそも喧嘩の原因の大半はお前なんだろ」

遊矢「無職で盗み癖があって、その上」

柚子「何度もセキュリティの世話になってるとか」

遊矢「そんなの凌牙と大差無いじゃん」

遊矢「何だとてめえ!」

ジャック「お前達の言う通りかもしれんな」

遊矢「だったら帰るのか」

ジャック「ああ」

遊矢「仕事は」

ジャック「そんなの後で考えればいい」

柚子「いやそれが遊星さんを逆撫でしてるんだから」

遊矢「チームのNo.2で1番の問題児ってどうよ?笑っちまうぜ」

遊矢「リーダー格なのに1番の問題児も居るけど」

遊矢「てめえ!」

遊矢「いい加減にしろ」

鬼柳「よっと・・・何だってんだ」

「グロロロ!」

鬼柳「改造デュエリストが一気に2体ってか、上等だぜ!」

「ガルルル!」

鬼柳「2体だろうと3体だろうと関係ねえ!俺を満足させてみやがれ!!」

「ズフォォォォォォォォォォォ!!!」

鬼柳「マジで三体目が出やがった」

「不動遊星らは何処だ」

鬼柳「知らねえよ」

「ならば力づくで!」

鬼柳「かかって来い!」

権現坂「ジャックを?すまない遊星殿」

遊星「いやいいんだ」

沢渡「喧嘩したんだって?珍しく遊星がキレたって」

ユーゴ「そうなんだぜ」

黒咲「喧嘩ぐらい誰だってするが」

沢渡「遊星がキレるって珍しいよな」

月影「うむ」

遊星「日影の姿が見えないが」

権現坂「日影なら十代殿と行動し何かを探っていると」

沢渡「デニス絡みって話だぜ」

遊星「デニスか」

遊星「遊矢も居ないのか」

黒咲「何か用事があると言っていたが」

ユーゴ「っつうか何で集まってんだ?」

権現坂「実は会議中なんだ」

ユーゴ「会議?」

黒咲「あのユートの背後に浮いているマナとかいう神官についてな」

遊星「マナ・・・そうだったな」

黒咲「俺達の中でアストラル化したあいつを視認する事ができなくてな」

遊星「普通に浮いているぞ」

沢渡「浮いてる?て言うかアストラルって全裸って言ってたけど、全裸なのか?」

遊星「いや服は着ている・・・残念ながらな」

黒咲「俺が言いたいのは他ならぬユートに30代の神官が取り憑いている事だ」

権現坂「しかもかなりけしからん格好をしていると」

ユーゴ「いや何も問題ねえよな?なあ月影、沢渡」

沢渡「俺はどうだっていいぜ、モテるし」

月影「拙者は2度と見れぬ事が只々、残念で仕方が無い」

遊星「努力すれば見える。ユーゴだって見えてるんだから」

ユーゴ「相変わらずムチムチしてるぜ」

権現坂「けしからん!」

黒咲「聞けば未亡人だったな!そんな奴がユートにとってのアストラルなんて俺は認めんぞ!」

沢渡「未亡人っつっても古代人なんだから良くわからねえけどな」

遊星「落ち着くんだ。みんな」

遊星「マナはブラックマジシャンガール・・・例えるならアイドルのような存在だ」

黒咲「モンスター界のアイドルだと聞いているが」

遊星「それに半熟女という要素が加わっている。例えるなら大人っぽくないドロワさんだな」

ユーゴ「あのおばちゃん程は歳食ってねえけど、綺麗だろ?ドロワのおばちゃんは」

黒咲「確かにドロワは遊馬らの中ではアイドルのような存在だが」

権現坂「だが遊星殿!そんなハレンチ極まりない格好している人妻または熟女が存在するのか!!」

遊星「それが現代に蘇ったんだ。なら聞くが権現坂はAVを見ないのか?」

権現坂「そ、それは」

遊星「誰だってみる。カイトだって見る代物なのだから」

権現坂「ぐぬ・・・遊星殿の言う通りかも知れぬ」

遊星「だから俺が今から簡単に説明しよう」

遊星「これが従来のブラックマジシャンガール」

沢渡「絵も上手いんだな」

権現坂「遊星殿に苦手な物は無い。強いていうならダンスが苦手だ」

月影「さすが遊星のファンだ」

ユーゴ「俺より遊星のこと知ってるよな」

遊星「そしてこちらがエクシーズ産のブラックマジシャンガールのマナだ。力が無いせいか服の色は地味で肌も色黒だ」

沢渡「確かにこう見ると何か違うな」

黒咲「スタンダードなブラックマジシャンガールは10代特有の若さがあるに対して」

ユーゴ「マナは30代の人妻特有のムチムチ感がある。改めて見ると何か違うぜ」

月影「確かに」

遊星「ここで俺はある結論にたどり着いた」

沢渡「エクシーズ使いは人妻や熟女好きが多い?」

遊星「例えばカイトは数少ない女友達のツァンに対し母親や姉のような感じで慕っている。そうだな黒咲」

黒咲「口では文句を言っているがハルトの面倒を見てくれるツァンに感謝している」

遊星「そこで黒咲に聞きたい。小鳥、璃緒、アンナ、ドロワ・・・彼女にしたいなら」

黒咲「ドロワだな」

沢渡「嘘だろ!?俺なら璃緒を選ぶぜ!あ、でも結婚したら凌牙の野郎が兄貴になっちまうな」

ユーゴ「俺は喋った事ねえけどアンナ!だっておっぱいデカいから!」

遊星「権現坂は」

権現坂「悩むところだ・・・」

月影「拙者はドロワ」

遊星「エクシーズ使いの黒咲は迷わずドロワさんを選んだ」

月影「遊星!まさか拙者にも」

遊星「月影が選べば日影も選ぶ。エクシーズ使いの才能はあるという事だ」

ユーゴ「遊星は」

遊星「俺はアンナか璃緒だ。アンナのおっぱいも璃緒の足も捨て難い」

ユーゴ「欲張りだぜ遊星!」

権現坂「さすがは遊星殿・・・こうも一瞬にして相手の癖や好みを見抜くとは」

月影「あの十代の片腕でありデュエリスト界の双璧とも言われる男だからな」

沢渡「じゃあシンクロや融合も好みがあるのか?」

遊星「良くぞ聞いてくれた!」

遊星「この中に融合使いは居ないから、ユーゴ、権現坂」

ユーゴ「どうした」

遊星「AVの中で好きなジャンルは」

ユーゴ「そりゃ女教師」

権現坂「俺は家庭教師だな」

黒咲「シンクロ使いはまさか」

遊星「教師物だ」

権現坂「言われてみれば俺は学園物のドラマをよくみるぞ!」

沢渡「凄えな遊星」

遊星「俺も好きだからな。最後に全デュエリストの好みの基準というものを教えようか」

権現坂「何と!?」

沢渡「結局は柚子に落ち着くだって!?」

遊星「ああ」

月影「その根拠は」

黒咲「それは恐らく硬派で無頼を貫き通すカイトや凌牙達に原因があるんじゃないか」

遊星「カイト、凌牙、Ⅳこれら狂犬トリオの好みが柚子なんだ」

黒咲「瑠璃はやらんぞ」

ユーゴ「リンだってやらねえよ!」

遊星「セレナは・・・まあユーリやデニスら以外なら十代さんも喜ぶだろうな」

沢渡「そういやモテるぜ、柚子って」

遊星「遊馬はアストラル一筋だ。何故か小鳥には見向きもしない」

パキンッ

プラシド「なっ」

「グロロロ!」

「ガルルル!」

「自慢の剣もへし折ってやったぞプラシド」

プラシド「こいつ・・・ただの改造デュエリストではない!」

「鬼柳京介は既に倒した。残りはお前だ」

プラシド「ほぉ・・・虫ケラが大口を叩くとはな」

「死ねい!」

プラシド「剣は無くとも魂の剣がある!キエエエエエエエエエエエエ!!!」

メリッサ「まさか私が雑誌のモデルに選ばれるなんて!やっぱり私って持ってるのよね」

シンジ「チッ」

クロウ「おっぱいデカいし美人だしな」

ブルーノ「でもアキさんには負けるよね」

ボマー「ああ」

シンジ「気安く入って来てんじゃねえよ」

クロウ「落ち着けよシンジ」

シンジ「ったく、遊星やジャックの件を笑ってんじゃねえのか?」

龍亞「クロウ!」

龍可「鬼柳さんとプラシドが倒されちゃったわ!」

クロウ「何だって!?」

ボマー「ぐわああああああああああああああああ」

クロウ「ボマー!」

シンジ「ボマーを倒すなんて鬼柳やプラシドを倒したってのは嘘じゃないな」

「グロロロ!」

「ガルルル!」

ブルーノ「お、狼と虎だ!」

シンジ「遊星は!?」

クロウ「まだ姿を消したままだ!あいつら何やってんだ!!」

「まずはクロウの脳から頂くとするか」

クロウ「気合入れろよシンジ!」

シンジ「おう!」

遊矢「あ、遊星さんだ!」

柚子「ランサーズのみんなと喫茶店に居るなんて」

ジャック「・・・」

遊矢「行くなら今だ」

柚子「早く謝らないと」

ジャック「・・・」

遊矢「ジャック!」

ジャック「クロウのピンチだ・・・」

柚子「え?」

ジャック「クロウに危険が迫っている!」

遊星「ジャック!」

ジャック「遊星!クロウが」

遊星「わかっている」

ジャック「ならば」

遊星「行くしかない」

ジャック「ああ!」

ヒュッ

遊矢「消えた」

柚子「ちゃんと仲良くするかな」

黒咲「奴らには奴らなりに友情があるのだろう」

月影「うむ」

クロウ「シ、シンジ・・・」

「さあクロウ・ホーガン」

クロウ「ふざけやがって!」

「冥土の土産に俺の正体を明かしてやろう」

バッ

クロウ「て、てめえ!」

男爵「俺だ」

クロウ「てめえはマンモスの改造デュエリストだったってのか!」

男爵「さあお前の脳を貰うぞ!」

遊星「それはどうかな」

男爵「不動遊星!ジャック・アトラス!」

ジャック「立てクロウ!」

クロウ「何処行ってたんだ!」

男爵「ヌンッ!」

バッ

「ズフォォォォォ!!!」

遊星「男爵との決着は俺がつける」

ジャック「なら俺は虎をやるか」

クロウ「じゃあ俺は狼だ!」

「ちょうど3対3か」

遊星「決着をつけるぞ男爵」

「デュエル!!!」

クロウ「心配かけさせやがって!」

ジャック「悪かったなクロウ!」

「グロッ!」

ジャック「その程度か虎!」

「ガルッ!」

クロウ「1対1なら対した事はねえな!狼!!」

ブルーノ「行け!ジャック!クロウ!」

ジャック「クロウ!」

クロウ「やってやろうぜジャック!!」

「ガルッ!」

「グロッ!」

「怒れ、悪魔の大地!!」

ドゴッッッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

遊星「地面を殴りつけ地震を起こすとは」

「不動遊星!」

遊星「だが弱点はわかっている!」

「俺に弱点など無いわ!」

遊星「マンモスが絶滅した理由は寒さにある!これが弱点だ!!」

ガシッ

「な、なんだこの寒さは!?」

遊星「体内のデュエルエナジーを絶対零度に限りなく近づけた!俺も死ぬかも知れんが・・・一か八かだ!!」

「ズフォォォォォ!!!」

男爵「ゆ、遊星・・・」

遊星「俺の勝ちだ」

男爵「アカデミアは滅びぬ・・・今まさに新たな大幹部が・・・この俺と共に呪術を用いた事で幽閉された大幹部・・・名は大僧正」

遊星「誰が来たって一緒だ」

男爵「そ、そうかも知れん・・・だが遊星!アカデミアはついにセルゲイを」

遊星「セルゲイ・・・」

男爵「セルゲイの力の前にひれ伏すがいい!不動遊星!!」

ジャック「遊星!」

クロウ「男爵は」

遊星「倒した。アカデミア最高幹部をまた1人な」

数日後

ジャック「受け取れ遊星!」

遊星「これは」

ジャック「10円だ」

遊星「見ればわかる」

ジャック「毎日10円ずつ返せばいい」

遊星「ジャックにしては進歩したな」

ジャック「何だと!?」

遊星「いや何でも無い」

ジャック「俺にだけやたら厳しいなお前は」





続く

首領「アカデミア七代目大幹部よ!」

大僧正「ここに」

首領「男爵は死んだ。だがお前はどうだ大僧正よ」

大僧正「シティ上空にコンドルの改造デュエリストによる空爆作戦を展開するつもりです」

首領「それとだ大僧正」

大僧正「はっ」

首領「セルゲイを使え」

大僧正「セルゲイ!?あのならず者の!」

首領「二段構えで追い込むのだ」

大僧正「いいえ三段構えです」

首領「三段構え?」

大僧正「既に不動遊星に呪いをかけておきました」

クロウ「遊星!起きろ遊星!」

遊星「」

ブルーノ「ダメだ。ピクリとも動かない」

ジャック「何があったんだ!?」

クロウ「わからねえ」

遊星「」

クロウ「遊星!しっかりしろ遊星!!」

遊星「」

ジャック「遊星」

ブルーノ「遊星!」

遊星「」

セルゲイ「なぜ不動遊星を」

大僧正「男爵が出陣する前に男爵の血に呪いをかけておいたのだ。その血を浴びた不動遊星は」

セルゲイ「俺が聞いているのは不動遊星を殺した事だ!!」

大僧正「落ち着け」

セルゲイ「俺は不動遊星との対決を楽しみにしていた・・・その楽しみを奪った貴様を殺す!」

大僧正「ま、待て!ジャック・アトラスが居るぞ」

セルゲイ「ジャック・アトラス」

大僧正「単純な力だけなら不動遊星以上だ!No.2の奴を倒せば!」

セルゲイ「まあいいだろう」

大僧正「よ、よし!飛び立つぞ!」

鬼柳「でっけえブラだな、誰のだ」

プラシド「この街このサイズなら1人しか居ないだろ」

鬼柳「アキか?」

プラシド「ああ」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!遊星もいつか満足しちまうんだろな!」

プラシド「・・・あれは何だ」

鬼柳「鳥の大群?いや何か妙だぞ」

プラシド「どうする」

鬼柳「追うしかねえ!」

プラシド「そうだな」

セルゲイ「頼もう」

クロウ「何だこいつ」

遊星「」

セルゲイ「情けない姿だな不動遊星」

ジャック「貴様!」

ガシッ

クロウ「ジャックの拳を掴みやがった・・・!」

セルゲイ「力は凄い・・・だが!」

ジャック「くっ!」

セルゲイ「俺ほどではない。表に出るか」

ジャック「何て異様な奴だ・・・こいつは一体」

「ケケケケケ!」

鬼柳「何だてめえら!!」

「鬼柳京介!?何故空を!」

鬼柳「人生に満足してりゃ人間空ぐらい飛ぶんだよ!」

「規格外の男だ」

鬼柳「てめえら新生改造デュエリストか?またまた牙を特化させたとか言うんじゃねえだろうな!」

「俺達の一団は翼だ!」

鬼柳「牙だろうが翼だろうが関係ねえ!」

「空中戦で俺に挑むというのか!」

鬼柳「ヒャーハッハッハ!!!アウェーの方が何だって燃えんだよ!!」

ゴキッ

ジャック「ぐおっ!」4000→3000

ボゴッ

ジャック「ぶふっ・・・」3000→2000

ドスッ

ジャック「こ、こいつ・・・」2000→1000

ブルーノ「ジャックが一方的に」

クロウ「ジャック!」

ジャック「来るな!これは俺とこいつの問題だ!!」

セルゲイ「対した事は無いな・・・これがジャック・アトラスなのか?」

ジャック「まだだ・・・!まだ俺は終わっていない!!」

ジャック「・・・」1000→0

クロウ「ジャック!」

ユーゴ「クロウ!助太刀・・・」

セルゲイ「対した事は無いな。何がジャック・アトラスだ」

ユーゴ「セ、セルゲイ・ヴォルコフ・・・何でこいつが」

セルゲイ「邪魔だ」

クロウ「待ちやがれ!」

ユーゴ「やめとけクロウ!こいつは誰だって勝てねえ!!」

大僧正「その少年はシンクロ次元の子か、ならば知っているなセルゲイの話を」

クロウ「誰だてめえは!」

大僧正「我が名は大僧正!アカデミアの新たな幹部!!」

クロウ「そんなに有名なのか?」

ユーゴ「極悪非道のセルゲイだぜ」

大僧正「武藤遊戯は既に倒した。セルゲイにかかれば簡単よ」

セルゲイ「どうだっていい。ウォーミングアップにもならんだ」

クロウ「あの武藤遊戯が!?」

大僧正「第一の作戦は失敗したが不動遊星は仮死状態に落ち入りジャック・アトラスは再起不能」

ブルーノ「あのユーゴは怯えてる・・・命知らずのユーゴがセルゲイと目を合わそうとしない」

クロウ「遊星もジャックも死んでねえ!」

大僧正「何?」

クロウ「絶対にてめえらに逆襲する!首を洗って待ってやがれ!!」

大僧正「楽しみにしておこう。その日が来るわけが無いがな」

鬼柳「ほらよ」

プラシド「改造デュエリストか?」

鬼柳「ああ!それより空見ろよ」

プラシド「嫌な天気だな」

鬼柳「何か悪い予感がするぜ」

プラシド「・・・」

ボマー「鬼柳!プラシド!」

鬼柳「何だ血相変えて?改造デュエリストなら倒したぞ」

ボマー「遊星とジャックが」

プラシド「あの2人に何かあったのか!?」

数日後

クロウ「遊星は」

ブルーノ「目覚めないよ」

クロウ「ジャックは」

ブルーノ「病院から姿を消したきり行方不明だよ」

クロウ「・・・」

ブルーノ「・・・」






続く

黒咲「・・・」

ジャック「ここが特訓場か」

黒咲「そうだ」

ジャック「セルゲイ・・・」

黒咲「そこまで強かったのか」

ジャック「ああ」

黒咲「ならば蹴りを鍛え抜くしかない。俺がかつて遊矢に卍キックを教えたようにな」

ジャック「頼むぞ」

黒咲「だがなぜ俺を選んだ」

ジャック「お前は本当の戦場を知ってる。だからこそだ」

黒咲「・・・必ず勝たせてやる。セルゲイとかいう奴に」

遊矢「デニス!どうしたんだお前!」

柚子「酷い怪我よ、何があったの?」

デニス「アカデミアの足抜けをしてね・・・手酷くやられちゃったよ」

遊矢「放っておけ遊矢」

遊矢「そのまま野垂れ死んじまえよ」

デニス「ま、待って・・・アカデミアの情報を」

遊矢「とにかく病院だ!」

遊矢「こんな奴は死んだ方が身のためだ」

柚子「そんな事言ってる場合じゃない!しっかりしてデニス!」

デニス「ご、ごめんよ」

遊矢「・・・」

権現坂「どの面を下げて帰って来た」

デニス「ごめん・・・でも!」

沢渡「でもじゃねえ!」

月影「・・・」

デニス「アカデミアの情報は持って来たんだ!だから僕を」

権現坂「ふざけるな!」

デニス「・・・」

遊矢「もういいだろ。こいつは異常者だ」

遊矢「あのクソガキのベットの隣で寝てみるか?なあ偽エンタメ野郎!」

デニス「・・・」

権現坂「帰るぞ、こいつと話す事など何も無い」

デニス「ま、待って遊矢!」

遊矢「どうしたんだデニス」

デニス「これ」

遊矢「Em?これって」

デニス「きっと君達は信じてくれない。だから預かってほしいんだ。僕の友情の証として」

沢渡「何が友情だ!俺らを騙しやがって!!」

月影「黒咲の故郷を滅ぼし平然としているお前は異常者としか言いようがない」

デニス「違うんだ・・・あれは」

沢渡「演技だっていうのか?」

デニス「演技なんだ」

沢渡「嘘つけ!」

月影「スパイ?あれも演技だというのか」

デニス「そうなんだ。僕はアカデミアのスパイと遊矢の保護を頼まれていたんだ」

権現坂「遊矢の保護?誰に」

デニス「榊遊勝・・・君のお父さんにね」

遊矢「父さん?父さんが生きているのか!?」

デニス「君のお父さんはアカデミアの陰謀を知り戦っている。何処かでね」

柚子「遊矢のお父さんが・・・」

遊矢「騙されるんじゃねえぞ」

権現坂「アカデミアで無いのなら何だと言うのだ」

デニス「僕は次元警察・・・全次元の管理をする警察さ」

沢渡「け、警察!?」

デニス「本当にごめんなさい!」

権現坂「・・・それでアカデミアの情報とは」

デニス「首領の正体だ」

月影「首領の?」

遊矢「奴の正体は単眼の蛇が顔中に絡まっている怪物だと遊馬とアストラルそれにユートが言っていた」

デニス「首領は骨だけの怪人物・・・そして弱点は心臓部にある」

権現坂「信用できるのか?」

デニス「すぐに信用してもらう何て無理な話だよね」

沢渡「てめえの本性はわかってんだよ。この前だって」

デニス「あれは1度ランサーズを抜けアカデミアに帰還するための演技だよ」

遊矢「俺は信じるよ、デニスを」

沢渡「何言ってんだ!」

遊矢「どんな人間にも心はある。それに融合次元の人間ならエクシーズを使わないだろ?見下してるんだから」

遊矢「チッ、甘いんだよお前は」

遊矢「寝首をかかれても知らんぞ」

遊矢「それでも俺は信じる・・・そうだろ?権現坂!」

権現坂「信じてやるか、演技でここまで手酷くやられるわけも無いからな」

沢渡「ふざけんな!」

デニス「ありがとう・・・僕を信じてくれて」

遊矢「てめえはどう思うカイト」

遊矢「さあな、だがこいつの目は腐っている事は確かだ」

数日後

デニス「エクシーズの古い諺に1度壊された絆が再び戻った時それは盤石の絆になるという言葉がありますよね首領」

首領「かつての九十九遊馬とアストラルがそうだった」

デニス「そういう事です。ふふふ・・・遊矢なんて榊遊勝の名を出した途端に、完全に僕を信じきって!」

首領「その馬鹿さ加減はまるで九十九遊馬のようだな、デニスよ」

デニス「僕にとってエクシーズもエンタメもただの踏み台・・・敵を欺くにはまず味方から、いい諺だ」

首領「だがお前はEmを渡した。それで良かったのか?」

デニス「あんな使えないデッキを何故大切にする必要が?」

首領「そうだったな、お前は本当に狂気を持っているな。あのベクターを思い出す」

デニス「要するに楽しめばいいのですよ。自分が楽しめば馬鹿な観客は沸き立つ・・・エンタメなんて簡単な物だ」





続く

遊星「・・・どうやら俺は眠っていたようだな。ここは何処なんだ」

龍可「遊星!」

遊星「龍可?いや違う・・・胸が大きすぎる。成長した龍可はもっと悲惨な程の」

龍可「何言ってるの?中2で胸が急成長したって言ったのに」

遊星「アキ並だぞ」

龍可「アキさん?アキさんは昔から絶壁じゃない」

遊星「何を言っているんだ」

龍可「ほらジャックやクロウが待ってるよ!」

遊星「あ、ああ」

龍可「どうしたんだろ遊星」

遊星「ジャック!?」

ジャック「ウヒョヒョヒョ!」

遊星「クロウ!?」

クロウ「どうかしたのですか?遊星」

遊星「眼鏡がまるで似合わない」

龍亞「おっす遊星」

遊星「龍亞!?筋骨隆々すぎるぞ」

龍亞「俺は昔からこんなんだったぜ」

ジャック「ウヒョヒョヒョ!」

クロウ「こうして集まるのはユーゴの結婚式以来ですね」

遊星「何!?」

遊星「ユーゴと柚子が結婚!?バカな!」

クロウ「おやおや不思議な事を仰いますね、どうかしたのですか?」

ジャック「ウヒョオオオオオオオオオオオ!!!」

龍亞「こら!また龍可のおっぱいにむしゃぶりつくのやめろ!」

ジャック「ウケケ・・・」

遊星「遊矢は?あいつは!」

クロウ「もう随分前に亡くなっているじゃありませんか」

遊星「あいつが?鬼柳は?プラシドや牛尾、シンジは!」

クロウ「シンジは今や長官なのですよ?長官祝いにパーティをしたじゃありませんか」

龍亞「鬼柳とプラシドも戦死したじゃねえか、忘れちまったのか?」

遊星「何がどうなっているんだ」

遊星「遊馬は・・・」

クロウ「懐かしいですねえ・・・我らの敵」

遊星「敵!?」

クロウ「若い頃を思い出すじゃありませんか、九十九遊馬やユートら率いる下劣なエクシーズの負け犬共との死闘を」

遊星「正気かクロウ!お前は俺達の中でも1番遊馬を可愛がっていたぞ!」

クロウ「ふふふ・・・冗談がお好きですね遊星は」

遊星「冗談?何を言っている!」

龍可「覚えてないの?遊星と十代さんは先頭に立ってエクシーズ使いを次から次へ虐殺したのよ」

クロウ「あなたは英雄なのですよ不動遊星」

遊星「そんなバカな話があるか・・・俺と十代さんが彼らを」

ロジェ「遊星ー!」

遊星「誰だこいつは」

龍亞「遊星の親友のロジェだよ」

遊星「親友?俺はこんな奴は知らないぞ」

クロウ「はははは!」

ロジェ「これはどういう事なのですか?」

クロウ「いえいえ遊星は少し疲れているらしいのですよ」

ロジェ「それは残念だ」

遊星「俺にとって親友と呼べるのはクロウ、ブルーノ、鬼柳、シンジ・・・ついでにジャック」

ロジェ「遊星!」

遊星「こんなフナムシに似た奴が俺の親友だと・・・?」

ユーゴ「遊星じゃねえか」

遊星「ユーゴ・・・その子は」

柚子「私達の子供よ」

遊星「リンは!?リンはどうしたんだ!!」

ユーゴ「あいつにはフられちまったよ・・・古い話だぜ」

遊星「そ、そうか」

ユーゴ「ほら挨拶しろ」

「不動遊飯です」

遊星「お前の子供にしては礼儀正しいな。しかも俺の名字を使うとは」

ユーゴ「俺には名字がねえからな。柚子の奴が勉強しろ勉強しろってうるせえんだ」

遊星「この世界ははっきり言って異常だ・・・」

龍亞「そろそろ撮影なんじゃないか?」

龍可「ごめん遊星」

遊星「撮影?何の」

龍可「AVよ」

遊星「これは普通なのか」

ジャック「ウヒョヒョヒョ」

遊星「十代さんは?あの人は」

クロウ「彼の方は全次元の王・・・遊星が1番居場所を知っているんじゃありませんか?」

遊星「俺が十代さんの居場所を?」

クロウ「あなたは覇王の片腕にして最も信頼されている唯一の仲間ではありませんか」

遊星「唯一?」

クロウ「十代を頂点にその下には遊星が居て覇王の二大幹部であるユーリとデニスその下に」

遊星「デニスとユーリが!?」

クロウ「ええ」

遊星「十代さんはデニスとユーリを嫌っている・・・ここはどういう世界なんだ」

クロウ「あなたが生きている世界なのですよ遊星」

遊星「あり得ない・・・こんなバカな話があってたまるか」

クロウ「遊星」

ジャック「ウヒョヒョヒョ」

遊星「・・・」

遊星「」

ブルーノ「全然起きないね」

遊星「」

クロウ「ずっと寝たきりだぜ」

遊星「」

ブルーノ「うん・・・」

遊星「」

クロウ「早く起きてくれよ遊星」

遊星「」

ブルーノ「遊星・・・」

遊星「」

数日後

デニス「危ない沢渡!」

沢渡「わ、悪りいな」

デニス「仲間なら助け合いじゃない?」

月影「真意が読めぬな」

権現坂「俺はもう1度信用しようと思っている」

月影「・・・」

遊矢「騙されるんじゃねえぞ権現坂」

遊矢「・・・」

権現坂「いや・・・俺に迷いはない!奴に償うチャンスがあっても俺はいいと思っている」





続く

黒咲「もっと力強くだ!」

ジャック「フンッ!」

パシッ

黒咲「まだだ!」

ジャック「ハァッ!」

黒咲「よし!」

ジャック「完成か」

黒咲「ああ・・・名はマッハキック」

ジャック「マッハキックだと?」

黒咲「それならばセルゲイとかいう奴も倒せるだろう」

ジャック「マッハキック・・・」

遊矢「知らねえ間にジャックが」

遊矢「凄いキックだった」

遊矢「そういやデニスはどうすんだ」

遊矢「改心したんだから」

遊矢「だったら入院してるガキの始末させろよ」

遊矢「もう素良はいいだろ。精神がおかしくなって廃人同然なんだから」

遊矢「クズ同士仲良く食いあってりゃいいんだよ。なあカイト」

遊矢「ああ」

遊矢「融合次元のデュエリストなんて気の狂った奴らばっかだぜ、融合なんて魔法カード無けりゃ機能しねえポンコツのくせによ」

遊矢「それ十代さんが聞いたら起こるぞ」

遊矢「もし十代の奴が融合次元側に回っても俺は奴とやり合うぜ、あいつがセレナ可愛さに回るような野郎じゃねえと思うけどよ」

ツァン「カイト!ちょっと聞いてよ」

遊矢「出番だぞカイト」

遊矢「こいつらの揉め事はてめえの担当だもんな」

遊矢「知らん」

ツァン「何が知らんよ!カッコつけて!」

遊矢「痛いから勘弁してくれよツァンさん!」

遊矢「痛いって言ってんだろ!」

ツァン「カイト!」

遊矢「だったら理由を離せ」

ツァン「さ、最初からそういいなよ、あんたっていつも」

遊矢「早くしろ」

遊矢「恵が?」

ツァン「僕の家の蔵から変な刀を見つけたんだよね」

遊矢「刀なら月影かプラシドに聞け俺は」

ツァン「管轄外とか言うんじゃないよね」

遊矢「・・・」

遊矢「顔が近いって!」

遊矢「てめえ勃ってんじゃねえぞ!」

遊矢「俺じゃない。凌牙じゃないの?」

遊矢「んなわけ・・・カイトか」

遊矢「ああ」

ツァン「ほら早く来てよ!」

ツァン「連れて来たよ」

恵「これ」

遊矢「刀だな」

遊矢「そりゃそうじゃねえか」

遊矢「うんうん」

遊矢「名とかあるのか」

ツァン「不知火だって」

遊矢「不知火?知ってるか遊矢」

遊矢「さあ?」

恵「不思議な刀」

遊矢「そうだな」

遊矢「何で勃起してんだ」

遊矢「この身体がツァンの肉体に反応しているだけだ」

遊矢「いやカイトの下心じゃないの?」

遊矢「・・・かもな」

遊矢「ハルトが知ったら泣くぞ」

遊矢「人間らしくてハルトは喜ぶと思うけどな。凌牙は子供心ってわからないと思うけど」

遊矢「てめえ!」

ツァン「で?何かわかったの」

遊矢「だから知らん」

ツァン「知らん知らんって!いつも知ってるように清ましてるくせに何言ってるのよ!」

遊矢「こういうのは俺の分野ではない」

恵「・・・」

遊矢「気に入ったなら持ってればいい」

恵「うん」

遊矢「なあ先生よ」

恵「?」

遊矢「・・・俺の出席日数ってどうなってんだ?セーフだよな」

恵「そんな特別待遇はできない」

遊矢「それでも先公かよ!?しまいにはグレるぞ!」

遊矢「もうグレてるのに?」

遊矢「うるせえ!」

遊矢「・・・」

ツァン「まあ怪しい物だったらカイトがどうにかするし」

遊矢「俺を当てにするな」

ツァン「て言うか、いつになったら戻るの?早く帰って来てよね」

遊矢「ツァンさんは何でカイトにそこまで・・・まさか」

ツァン「僕って一人っ子だから放っておけないんだよねカイトの事」

遊矢「だってよ」

遊矢「そうか」

ツァン「ま、あんまり遊矢に迷惑かけるんじゃないよ、あんたって口悪いし態度に出るから」

遊矢「ああ」

遊矢「母親みたいだ」

遊矢「チッ」

遊矢「変な気起こすんじゃねえぞカイト」

遊矢「言われなくてもわかっている」

遊矢「本当かよ?」

遊矢「カイトだから心配はいらな・・・ジャック!」

ジャック「遊矢、凌牙、カイト」

遊矢「何やってんだお前」

ジャック「修行が完成した」

遊矢「修行?」

ジャック「その名はマッハキック」

遊矢「マッハキック?」

遊矢「ヤバそうな感じだぜ」

数日後

デニス「お邪魔します」

クロウ「デニスじゃねえか」

デニス「これアカデミアで見つけた解毒薬」

クロウ「解毒薬?それを」

デニス「遊星に飲ませてあげて、これは大僧正の呪いだ」

クロウ「呪い?一体何で呪い何かが」

ブルーノ「解毒薬なんて聞くの?」

デニス「多分だけどね、さあクロウ」

クロウ「・・・」





続く

首領「大僧正」

大僧正「はっ!」

首領「元帥がシティの新長官に赴任したぞ」

大僧正「あ、あのアカデミアきっての冷血漢が!?」

首領「奴こそ融合次元の下劣さと悪どさを秘めたアカデミアの大幹部よ」

大僧正「ならば私ももう一つのシティを手中に収めましょう!出よバショウの改造デュエリスト!」

首領「バショウだと」

大僧正「バショウに我らの翼を呪術により移植した新型の改造デュエリストとでも言っておきましょう」

首領「ならばセルゲイを再び連れ行くがいい!」

大僧正「セルゲイ?セルゲイなんぞ必要ありませんよ」

首領「連れて行くのだ」

大僧正「・・・わかりました」

龍亞「クロウ・・・遊星!?」

クロウ「本当に起き上がった」

遊星「最悪の悪夢を見ていた・・・何だったんだ」

ブルーノ「それで何がどうしたの?」

龍亞「改造デュエリストとデカいのが街で暴れてるんだ!」

遊星「何!?」

ブルーノ「遊星が起き上がったけどジャックが」

ジャック「俺ならここだ!」

クロウ「遊星」

遊星「行こう」

ボマー「ぐわあああああああああああああああああああ」

クロウ「ボマー!」

セルゲイ「不動遊星か」

遊星「お前がセルゲイだな」

ジャック「遊星!こいつは俺がやる」

セルゲイ「誰かと思ったらジャック・アトラスか?負け犬には用は無い!」

ジャック「負け犬かどうかは試してみろ!」

クロウ「じゃあ俺はあの葉っぱの改造デュエリストをやるぜ」

遊星「なら俺は」

「キエエエエエエエエエエ」

遊星「あのコウモリだ」

セルゲイ「貴様はバカか」

ジャック「ああ」

セルゲイ「俺と戦ったデュエリストは2度は俺と戦わん!その意味がわかるか?」

ジャック「死または再起不能」

セルゲイ「そしてもう一つ!」

ブンッ

セルゲイ「俺の力に対するトラウマだ!!」

ジャック「ならば俺は最初の」

セルゲイ「この俺と2度戦おうとする命知らずのデュエリスト!」

ジャック「否!勇敢なるデュエリストだ!!」

セルゲイ「ハハーッ!」

「まさか死の淵から蘇るとは・・・不動遊星!」

遊星「俺にもよくわからない!だが!」

「ヌッ!」

遊星「お前達がいる限り俺は何度でも蘇る!」

「それは私達も同じだ!」

遊星「この感じはバレットや男爵と同等・・・まさかお前は」

「お前には名乗っていなかったな。私は大僧正!お前に死の呪いを浴びせた男だ!」

遊星「ならば俺との因縁は大きいな!アカデミア大幹部!」

「くらえ!コウモリの力を得た私の血の霧を!!」

遊星「うっ!?これは!」

「血だ!多くのデュエリストから吸い取った血だ!」

セルゲイ「フゥ・・・」4000→2500

ジャック「ハァハァ・・・」4000→1000

セルゲイ「この俺にダメージを与えるとは・・・こいつ!」

ジャック「今こそマッハキックだ!行くぞセルゲイ!!」

ヒュッ

セルゲイ「飛び上がった!?何をする気だ!」

ジャック「空高く飛び上がり垂直に回転する・・・さすればマッハキックは完成する!」

セルゲイ「回転だと!?」

ジャック「これがマッハキックだ!その威力は・・・通常のキックの数十倍の力を有する!!」

セルゲイ「防ぎきってくれる!貴様のマッハキックを!!」

ジャック「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

「バカな!私の血の霧の効果が!?」

遊星「お前たち融合次元のデュエリストの弱点を伝授しようか・・・まず一つ目!」

「ガハッ!」

遊星「お前達はデュエリストと謳いながらカードに対する愛着が無い・・・デニスと素良は特殊な例だがな」

「あんな出来損ないと私を一緒にする気か!」

遊星「そして二つ目!」

「こ、こいつ・・・力が上がっている!」

遊星「死の淵から蘇ったデュエリストの力が倍加する事を知らない・・・無知もいいとこだ」

「くっ・・・私の翼が!へし折られただとォ!?」

遊星「三つ目!お前達に明日は無い・・・シンクロ次元は俺が変える!お前達の好きにはさせん!」

「不動遊星!!!」

クロウ「やったぜ遊星!ジャック!」

大僧正「おのれ・・・アカデミア首領栄光あれ!!」

遊星「・・・ジャック」

ジャック「セルゲイはあまりにも強すぎた・・・恐ろしい奴だ」

「不動遊星!」

遊星「その声はアカデミア首領か!?」

「お前と九十九遊馬は多くのデュエリストを率いて居て我の配下を次々と倒した」

ジャック「配下?融合次元のデュエリストは知能が低いと有名だぞ」

クロウ「人間狩りしてやがるもんな!」

「我はその奴らの性質に目をつけた。他者を傷つけ喜びを見出す外道中の外道・・・バリアン七皇よりも我の手足となるであろうと!」

遊星「バリアン七皇?まさかお前の正体は」

「我が放つアカデミア最後の大幹部は融合次元のデュエリストの中でも最も残虐非道!」

遊星「そいつを倒しお前を倒せばアカデミアとの戦いは終わる。ゴールが見えて来たぞ!」

ジャック「誰であろうと受けて立ってやる!」

クロウ「かかって来やがれ!」

ブルーノ「そ、そうだ!」

「既にシンクロ次元は制圧した。今頃どうなっているだろうな」

遊星「シンクロ次元を!?」

「最後の大幹部の名は元帥!その残虐非道の振る舞いで最も恐れられた男!」

遊星「アカデミアの元帥・・・」

「フハハハハ!今こそ我の悲願が達成する!さらばだ不動遊星!」

遊星「遊馬も薄々勘付いていた・・・アカデミア首領とは奴なのか?だが奴は既に俺達が」

数日後

遊星「無事だったなユーゴ」

ユーゴ「トップスやセキュリティの奴らはコモンズをまるで狩りのように楽しみながらやってるぜ」

クロウ「シンジは!?」

リン「ユーゴの留守中に襲撃されて・・・私や他の子達を庇って」

ジャック「シンジ・・・」

遊星「アカデミア最後の攻撃・・・シティの長官として元帥が君臨しコモンズを」

ジャック「下劣な集まりである融合次元で最も下劣な男か」

遊星「間違いなく最低最悪の奴だろうな」





Ⅳ「カイトも凌牙も居ねえ遊馬は旅・・・またユートのとこでも」

シンジ「・・・」

デイモン「・・・」

Ⅳ「ん?こいつら」

Ⅴ「確かシンクロ次元の」

Ⅲ「シンジですよ」

Ⅳ「そうだ!遊星らが必死になって探してたよな?」

Ⅲ「し、しっかりして!」

シンジ「うっ・・・」

Ⅴ「大至急遊星の元へ」

Ⅳ「ああ!」

遊星「デイモンはそこまで酷い怪我じゃないが」

クロウ「シンジ・・・あいつら!!」

遊星「やめろクロウ!」

クロウ「くっ」

ジャック「シンジの右手どうなるんだ」

遊星「敵の攻撃なのか、切断されている・・・恐らくは」

ブルーノ「デュエリストの命でもある手を」

ジャック「人間狩りを行い・・・そしてシンジの手を・・・!」

クロウ「目を覚ましたらシンジの奴」

ユーゴ「やっぱ許せねえ!!」

遊星「待つんだユーゴ!」

ユーゴ「離せよ遊星!シンジはリンの命の恩人なんだぞ!」

遊星「だが無闇に突撃したって意味は無い!」

ユーゴ「てめえ!仲間やられて何呑気な事を!」

遊星「俺だってシンジがやられて悔しい!だがなユーゴ!!」

ユーゴ「邪魔すんじゃねえ!」

ジャック「ユーゴ!」

遊星「ユーゴは俺に任せてくれ」

ブルーノ「だったら僕はシンジとデイモンを」

クロウ「ぶん殴ってでも止めてやってくれよ遊星」

遊星「ああ」

遊星「ユーゴ」

ユーゴ「邪魔すんな遊星」

遊星「どうしても行くのか」

ユーゴ「お前とシンジは幼馴染じゃねえのかよ!」

遊星「・・・」

ユーゴ「ガキの頃に別れて再会したって言ってたじゃねえか!!」

遊星「・・・」

ユーゴ「何で敵討ちしねえんだよ!」

遊星「俺の話をちゃんと聞け!」

ユーゴ「うるせえ!」

遊星「ユーゴ!!」

デイモン「・・・!」

ブルーノ「気がついたんだね、君は」

クロウ「まだ起きんじゃねえぞデイモン」

ジャック「そうだ。お前は」

ガキゴギギ

クロウ「!?」

ジャック「デイモン・・・その姿は」

デイモン「俺はデイモンじゃない・・・元帥によりアルマジロの特性を移植された改造デュエリストだ・・・!」

クロウ「何言ってんだよ!お前はデイモンじゃねえか!!」

ジャック「ハウスで共に釜の飯を食った仲間だ!お前とトニー、シンジに俺や遊星、クロウと共に!」

デイモン「目標は不動遊星の抹殺・・・!」

遊星「これでわかっただろ?1人で殴り込むなんてお前じゃ無理だ」

ユーゴ「くっ・・・俺に力があれば、俺に!遊星やジャック、クロウのようなシグナーの力があれば!」

遊星「作戦を考えて共に乗り込もう」

ユーゴ「・・・ああ」

リン「・・・」

遊星「ユーゴの事を見てやってくれ」

リン「遊星さんは?」

遊星「シンジを見てくる」

リン「ユーゴ・・・」

ユーゴ「俺に力をくれよリン・・・もっともっと強え!遊星達と一緒に戦えるような力をくれ!!」

クロウ「デイモン!」

ジャック「すまんデイモン!」

シンジ「デ、デイモン・・・」

ブルーノ「起きちゃダメだよ!」

シンジ「何でそんな姿に・・・何で!」

クロウ「アカデミアの連中は最初から改造したデイモンと右手を落としたシンジを置いたんだ」

ジャック「宣戦布告か!ならば」

クロウ「デュエルで!」

デイモン「お前達を殺す・・・殺してやる!」

クロウ「デイモン・・・お前!」

ジャック「もう脳まで侵されているぞ!」

シンジ「ふざけんなよ・・・トップスもアカデミアも好き放題しやがって」

ユーゴ「俺達が何したってんだ」

シンジ「どんなに辛くても生きて来た。遊星らと離れ離れになっちまったけど」

ユーゴ「俺は遊星と出会って兄貴ってのはこんな感じなんだって思えて来た」

シンジ「だが絆は途切れちゃいなかった!ガキの頃からウザいぐらいに遊星が連呼してた絆は!」

ユーゴ「遊星を超える・・・俺ももっと強くなったら遊星やジャックのように!」

シンジ「だから俺に!」

ユーゴ「力をくれ!」

シンジ「あいつらと共に戦える力を!」

ユーゴ「邪悪なアカデミアをぶっ飛ばす力を!」

ピカッ

クロウ「シンジ!右手が生えてるぞ!」

ジャック「それだけではない!あれは十六夜のシグナーの痣だ」

シンジ「・・・思いが通じたのか?」

デイモン「殺す!」

遊星「シンジ!その痣は!?」

シンジ「話は後だ!今はデイモンを!」

ユーゴ「ちょっと待った!」

ジャック「ユーゴ!」

ユーゴ「見ろよこれ!」

クロウ「み、見たことのねえ痣だ」

ジャック「まるで心臓だぞ」

遊星「5人のシグナーの力でデイモンも戻ったみたいだ」

ユーゴ「やったぜ!」

シンジ「ありがとよ遊星、ジャック、クロウ」

遊星「ああ」

ジャック「旧友を改造するとは」

遊星「今まで以上の奴らだ」

ユーゴ「じゃあシンクロ次元に」

遊星「よし、荷物を纏めよう」

シンジ「・・・」

クロウ「俺はデイモンをマーサのとこに連れてくぜ」

ブルーノ「頼んだよ!」

数日後

クロウ「何作ってんだ?」

遊星「これでシンクロ次元に行くのは3度目だ。だが」

ジャック「今度の敵は今までとは違うから対策だな」

遊星「そういう事だ」

ブルーノ「それは?」

遊星「6人分のポケットの作成だ。これさえあれば何とかなる」

ブルーノ「さすが遊星!」

遊星「アカデミアとの最後の決戦が始まるぞ」





続く

ユーゴ「これ見ろよ」

ユート「それは確か」

マナ「落書きですか?」

ユーゴ「馬鹿野郎!シグナーだよシグナー!」

ユート「君が?」

ユーゴ「おう!」

マナ「あ!あの伝説の」

ユーゴ「やい魔法熟女!神官のくせにそんなのも知らねえってのか!?」

マナ「その言い方やめてくれませんか?傷つくから」

ユーゴ「悪りい・・・アカデミアとの決着はバシッとつけてやるからな!」

ユート「ああ」

黒咲「シグナーか」

シンジ「ああ」

黒咲「まあ頑張って来い」

シンジ「そのつもりだぜ」

黒咲「シンジ」

シンジ「どうした」

黒咲「俺は遊馬にお前は遊星に光を見出した・・・覚えているな」

シンジ「忘れるわけがねえさ」

黒咲「やるからには勝て!そう遊星達に」

シンジ「じゃあな黒咲!」

ユーゴ「お?何だお前もこっち来てたのか」

シンジ「まあな」

ユーゴ「なあ」

シンジ「ん?」

ユーゴ「遊星と再会した時の気分ってどんなんだったんだ?」

シンジ「嬉しいって言葉以外が見つからなかったぜ」

ユーゴ「そんなもんか?」

シンジ「ダチだから」

ユーゴ「へえ」

シンジ「ありゃ遊矢と始めて会った時だったな」

シンジ「遊星!?お前遊星って言ったか!?」

遊矢「う、うん」

セレナ「遊星と知り合いなのか?」

シンジ「知り合いも何も俺の生まれ故郷なんだよ!マジで遊星が・・・ジャックは?クロウは?」

沢渡「急にテンション高くなったな」

遊矢「いつも3人で居る。あとブルーノさんも」

シンジ「ブルーノ?知らねえ・・・でも、やったぜ!」

零羅「!?」

シンジ「悪い。驚かせちまったか?俺のダチなんだよ遊星達」

遊矢「じゃあ会いに行く?俺の肩に掴まって」

シンジ「よくわからないが頼むぜ!」

ユーゴ「何だよ俺を睨んで!」

遊星「もうそろそろ仲直りしたらどうだ?」

柚子「べ、別にいいじゃない。そうだよねユーゴ」

ユーゴ「お、おう!」

ジャック「お前」

ユーゴ「仕方ねえだろ」

クロウ「ったくお前は」

シュッ

遊矢「着いた」

シンジ「遊星・・・ジャック、クロウ・・・」

遊星「まさかシンジ!?シンジなのか!?」

ジャック「懐かしいな!生きていたのか!」

シンジ「勿論だぜ!」

クロウ「何も変わらねえな!」

ユーゴ「知り合いか?」

遊星「シンジ・ウェーバー・・・俺達の幼馴染だ」

シンジ「お?遊矢がもう1人居るな」

ユーゴ「遊矢じゃねえ!ユーゴだ!」

遊矢「ユーゴと仲良くやってるんだな柚子」

柚子「遊矢もセレナと」

セレナ「?」

沢渡「まだやってんのかこいつら」

シンジ「そうか色んな次元があって色んなデュエリストが居るのか」

クロウ「黒咲とは気が合いそうだぞお前」

セレナ「それに十代だ」

シンジ「十代?あの遊城十代か!?伝説のデュエリストの!」

セレナ「知ってるのか!?」

シンジ「知ってるも何も、なあ」

遊星「十代さんは4度も地球を救ったデュエリストだからな」

セレナ「お前は男だから別に構わないが十代はバカだから女に相手にされないんだぞ。あいつはバカだからな」

シンジ「そうか?ハウスの女の子なんてみんな十代のファンだったぞ」

セレナ「くっ・・・」

クロウ「こいつは十代の事を目の敵にしてるから相手にしなくてもいいぞ」

シンジ「っつうか何で険悪なんだ?あいつら」

クロウ「喧嘩してんだよ」

ジャック「ユーゴが原因でな」

ユーゴ「だから俺じゃねえっての!」

シンジ「ハハハ!面白いな!久しぶりに笑ったって」

遊星「元気そうで良かったよ」

シンジ「お互いにな」

クロウ「今度鬼柳やプラシドも紹介してやるか」

ジャック「そうだな」

シンジ「誰だそいつら?」

遊星「心強い仲間達だ」

シンジ「・・・難儀だったなお前」

ユーゴ「うるせえな、今だに言われるんだぞ!今だに!」

シンジ「とりあえず遊矢に感謝してる。あいつが居なかったら一生再会できなかったからな」

ユーゴ「それは俺も同じだ。俺だけじゃねえユートも黒咲も遊矢には恩義を感じてるぜ」

シンジ「感じてねえのは十代に出会った融合次元の奴らぐらいか?」

ユーゴ「セレナは十代を目の敵にしてて紫はストーカー、クソガキは十代を追ってたんだよな」

シンジ「十代と融合次元組の仲の悪さは最悪だからな」

ユーゴ「それに比べてエクシーズ組とシンクロ組は仲が良いんだよな」

シンジ「この際だから十代にシンクロを覚えてもらった方がいいんじゃね?」

ユーゴ「それ最高だぜ!」

数日後

遊星「完成した」

ジャック「行くか遊星」

遊星「ああ!」

クロウ「準備はいいか!?」

シンジ「いつでもいいぜ!」

ユーゴ「上等だ!」

ジャック「遊星」

遊星「ああ!行こう!!」





続く

ツァン「あんたはどう思う?」

恵「?」

ツァン「カイトの事」

恵「カイトは賢いから大丈夫」

ツァン「だからそういう問題じゃなくて」

恵「それに凌牙も一緒だから」

ツァン「・・・まあいいけどね」

恵「・・・」

ツァン「カイト居ないと暇なの!」

恵「だったら会いに行く?」

ツァン「あんたが会いたいなら僕は別に・・・」

沢渡「ありゃ柚子が見たらブチ切れるだろうな」

デニス「そうかな?僕が思うに」

黒咲「・・・」

権現坂「落ち着け」

黒咲「わかっている。こいつのおかげで遊星が復活した事もアカデミア首領の正体も」

沢渡「惚れてんのか?あの人妻」

黒咲「天城カイトは色恋沙汰には興味が無い。ふざけるのもいい加減にしろ」

月影「拙者の調べではあの2人の間にそういう感情は無い。どちらかと言うと姉弟的な感じなのだろうな」

沢渡「けどよ勃起してんぞカイト・・・いや遊矢か?凌牙かもしれねえし・・・わからねえな」

黒咲「言われてみれば」

権現坂「確かに」

黒咲「エクシーズ使いは人妻に弱いのは遊星の調べでわかっている」

月影「それに今は夏場故に薄着でありムラムラするのであろう・・・恐らくカイトが」

黒咲「それとカイトは母親への愛情に飢えているからな、仕方の無い事だ」

セレナ「さっきから私にわからない話ばかりにするな?何の話なんだ」

沢渡「ふーん・・・だったら俺が教えてやってもいいぜ」

デニス「やめるんだ!どうして君はそんな下品なんだ!!」

セレナ「デニスはわかるのか?」

デニス「それは母親の愛情さ」

黒咲「クズのお前にわかるのか?知能も無いが嘘をつくのは融合次元の特権だな」

沢渡「そりゃそうだ。こいつら頭悪りい原人のくせに嘘は平気でつきやがる。特技は友情ごっこだっけ?お前もあのチビもよくやるぜ」

黒咲「それだけ無感情なんだろう。最もクズに感情があったら驚きだがな」

遊矢「勃ってんのは誰だ」

遊矢「カイト」

遊矢「この野郎・・・大体てめえのこれは何だ!デカすぎるんだよ!」

遊矢「そんなにデカい?俺は普通ぐらいじゃないかって」

遊矢「デカチンの上に絶倫なんてお前ぐらいだぜ」

ツァン「早く元に戻ってよ!カイト居ないと暇なんだよね」

遊矢「俺に言うな」

ツァン「何か勃起してるんだけど、て言うかデカすぎ・・・」

遊矢「・・・凌牙だ」

遊矢「てめえ!」

ツァン「凌牙!?僕の事そんな目で見るなんて最低!AV女優をそんな目で見るなんてあんたぐらいだよ!」

遊矢「・・・ふふふ」

遊矢「笑ってんじゃねえぞ!柚子にチクってやるからな」

遊矢「そんな卑怯な事するなよ!」

ツァン「コナミも全然帰って来ないしこの子も帰って来るの遅いし」

恵「・・・」

ツァン「やっぱ無職のカイトが1番なんだよね。面白いし」

遊矢「俺も戻れるなら戻っている。だが肉体が」

ツァン「肉体?不死身のあんたが肉体なんて」

遊矢「俺を怪物扱いするな」

恵「・・・来る!」

遊矢「お、おい!何か飛んで来るぞ!!」

沢渡「何だこいつら!」

権現坂「アカデミアか!?」

「聞け!スタンダードのデュエリストよ!!」

月影「どうやら単眼の鎧騎士がリーダーのようだな」

「この次元は我らシャドウが乗っ取る」

沢渡「シャドウ!?何だそりゃ!」

遊矢「聞いた事がある闇属性を使うデュエリストで構成された集団だと」

「アカデミアだけが全てではない!我々もまた貴様らの壊滅に乗り出したというわけだ!」

黒咲「何がシャドウだ」

権現坂「笑わせるな!」

「笑止な!ならば戦うか」

ツァン「また変なのが出て来た・・・今のうちに」

「お前はAV女優のツァン・ディレ・・・良い物を見つけた」

ツァン「ちょっと!離してよ!!」

「こいつは貰う!」

遊矢「そいつはお前の手に負える代物ではないぞ」

「こんな女の何処が」

遊矢「誘拐したいのならばすればいい・・・だが暴れるぞ」

ツァン「あんた!もっと心配しなよ!!」

「では貰って行く」

遊矢「ああ」

ツァン「ムカつく!何なのよカイトは!!」

権現坂「カイト!お前という男は!」

遊矢「発信機を奴につけている。うるさい女だから何処で事件に巻き込まれるかわからないからな」

黒咲「遊星らが居ない間にあんな奴らが出ては恥だぞ」

権現坂「ならばやる事は一つ・・・だがカイトよ。お前のやり方はあまりにも酷すぎるぞ」

沢渡「そうだぜ、お前はマジで冷えていうか」

恵「待って」

黒咲「ハートランド学園の教員・・・何が言いたい」

恵「カイトはツァンの事を信用してるから無茶ができるだけ」

黒咲「内心心配している事ぐらいわかっている」

恵「だからカイトを許してあげてほしい」

権現坂「・・・うむ」

遊矢「追うぞ」

沢渡「走るのか?瞬間移動か?」

遊矢「どっちでもいい」

月影「・・・」

黒咲「走れなば何とでもなる」

遊矢「シャドウの最高幹部の人数は5人だ。どいつもこいつも檻の中に入っていたテロリスト共らしい」

沢渡「ったくランサーズの底力を見せてやるか」

セレナ「ああ!」

黒咲「・・・」

権現坂「・・・遊矢!」

遊矢「目標はシャドウのアジト!殴り込みだ!!」

「ムッ!?何故このアジトを!」

月影「そんな事を答える必要は無い。まさか拙者の相手がリーダー格の単眼の騎士なのか」

「ならばデュエルと行こうか!俺達は様々な次元から集まった闇属性使いのデュエリスト!」

月影「早い話が独立を試みようとする輩か」

「そういう事だ!俺はヴェルズ・カストルを攻撃表示で召喚!そしてヴェルズ・カストルの効果で通常召喚に加えもう1度召喚が可能!ヴェルズ・ヘリオロープを召喚!」

「レベル4のヴェルズ・カストルとヴェルズ・ヘリオロープでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ヴェルズ・オピオン!」

「オーバーレイ・ユニットを持つヴェルズ・オピオンがいる限りお互いにレベル5以上のモンスターの特殊召喚は不可能!」

月影「な、何と」

「ターンエンド」

月影「・・・ドロー!」

「足掻くがいい。シャドウは既に調べあげているのだ・・・風魔月影はアドバンス召喚しかできぬ前時代のデュエリストだと」

月影「拙者は成金忍者を攻撃表示で召喚!そして手札から罠カードを1枚墓地へ送りデッキから忍者と名のつくレベル4以下のモンスターを守備表示で特殊召喚する!拙者はデッキから機甲忍者フレイムを特殊召喚!」

「同じレベルのモンスターが2体・・・まさか」

月影「レベル4の成金忍者と機甲忍者フレイムでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4!機甲忍者ブレード・ハート!」

「エクシーズだと!?」

月影「そして装備魔法『風魔手裏剣』を機甲忍者ブレード・ハートに装備!これにより攻撃力が700ポイントアップ!さらに機甲忍者ブレード・ハートのオーバーレイ・ユニットを一つ使い忍者と名のつくモンスターはこのターン2度の連続攻撃が可能!」

月影「行け、機甲忍者ブレード・ハート!ヴェルズ・オピオンに攻撃!」

「ッッ!」4000→3650

月影「さらにもう一発!」

「アギャッ!」3650→1750

月影「カードを2枚セットしターンエンド!」

「バカなデータではお前は」

月影「そのようなデータなど外れるものだ」

権現坂「何がシャドウだ」

黒咲「そういう奴らに限って大した事が無い。アカデミアの連中がいい例だ」

沢渡「そ、そうだぜ!」

遊矢「ツァンさーん」

遊矢「そろそろだな」

遊矢「何が」

遊矢「あいつが拉致されたのは好都合だ。あいつは俺が見た女デュエリストの中でも1番強いだろうな」

権現坂「六武衆だったか」

遊矢「どうせ月影辺りが連れて来るだろうな」

沢渡「言えねえ俺だけドジ踏んだなんて・・・逃げちまっただなんて」

シュッ

遊矢「来たな」

月影「無事に保護したぞ」

ツァン「・・・この」

遊矢「問題はこのシャドウとかいう連中だ」

沢渡「テロリストだろ?」

遊矢「テロリストはテロリストだが突然現れた理由だ」

赤馬「それは私が答えよう」

黒咲「何しに来た」

赤馬「君達ランサーズの今の水準を見に来た」

遊矢「消えろ、てめえに用はねえんだよ」

権現坂「水準?それだけでテロリストを使ったのか」

赤馬「ああ」

遊矢「お前はそういう奴だ。別に咎めようとはしない」

ツァン「何この子?」

遊矢「お坊ちゃん」

黒咲「それもプロフェッサーの息子のな」

遊矢「所詮お前はプロフェッサーの息子だ。2代目で何の取り柄も無い」

赤馬「・・・」

遊矢「憐れな奴とはお前の事を言うんだろうな、なあ零児」

赤馬「何れ感謝する日が来る。私にな」

権現坂「まさかこの先も奴らのようなテロリストを」

赤馬「派遣するだろうな。彼らよりも強力な連中を」

沢渡「勝手にしやがれ!俺が率いるランサーズは負けねえんだよ!」

遊矢「このまま警察に引き渡そうか」

権現坂「それが・・・遊矢!」

遊矢「ん?」

黒咲「お前のデッキが輝いてるぞ」

遊矢「オッドアイズだ。オッドアイズが共鳴している」

沢渡「ユートかユーゴがピンチになってんじゃねえだろうな」

権現坂「ユーゴの方かもしれない。確かシンクロ次元に」

遊矢「遊星さんとユーゴが危ない!」

黒咲「こっちの後処理は俺達に任せろ」

権現坂「遊矢は遊星殿の力になってやれ」

遊矢「みんな・・・後は頼んだ!」

シンジ「お前が元帥か、デイモンを改造し俺の右手を」

元帥「誰だお前は」

シンジ「誰だだと・・・野郎!」

遊星「まるで俺達が最初から来る事が理解していたようだな」

元帥「お前達の行動は筒抜けでな」

ジャック「こいつらは何者だ?」

元帥「見ればわかるだろ。アカデミアの戦闘員だ」

クロウ「戦闘員・・・」

元帥「シンクロ次元シティの人口密度は高い。コモンズは戦闘員として改造してやった」

元帥「我がアカデミアの実験として最適の庭場という事だ!理解できたか!!」

遊星「お前は命を何だと思っている」

元帥「命?そんなものに何の価値があるというのだ。答えは無価値!少しは考えろ、キヒヒヒヒ!」

元帥「我がアカデミアには選ばれし者たちが集まっている。皆が愛や情けなんぞという下らぬ感情を捨てた連中ばかりだ」

元帥「教えてやろうか?融合次元の俺達が最初にやる事を」

遊星「・・・」

元帥「親殺しだ」

ジャック「親殺しだと?」

元帥「家族とは殺すためにあるのだ。それが親の使命!わかるか?俺達は生まれながらの殺戮者だ」

元帥「だが殺戮するにも殺す相手に不足する・・・そんな中首領が降臨した。首領は他にも様々な次元があるとな」

遊星「エクシーズ次元を狙った理由は」

元帥「憂さ晴らしさ!奴らも喜んでいたぞ!こんなにも殺せるのかと!!」

クロウ「狂ってやがる・・・てめえら!」

元帥「そして首領はもう一つ細工を施した。このシンクロ次元を格差社会として書き換えたそうだぞ、愉快な話だ」

元帥「だが最近のガキ共は下に恐ろしい奴らよ、エンタメと言うらしいな。如何に人間狩りができるのか競うそうだ・・・しかしこれで融合次元も安泰よ」

遊星「お前達が下劣な種族である事は知っている」

元帥「さすがは不動遊星だな」

遊星「目を見ればわかる」

ジャック「百戦錬磨の俺達に勝てるというのか」

元帥「戦う気など最初から無い。だからシンクロ次元を最後の決戦の場に選んだ!」

ピッ

遊星「何を押した」

元帥「ロケットだ。ロケットを飛ばしこの街を破壊し尽くしてやる!逃げるなら逃げるがいい!」

元帥「だがお前にそれができるのか?いいやできないだろうな。この街にはまだ普通の人間も居る・・・それを見殺しにできるのか?」

ユーゴ「卑怯者!てめえはそれでも男か!!」

元帥「何とでも罵るがいい。さらばだ不動遊星らシンクロデュエリスト達」

クロウ「どうすんだ遊星!」

遊星「見殺しにはできない。だがロケットを何処から発射するのか」

ジャック「何処でも行ける扉だ!」

遊星「そうか!」ゴソゴソ

シンジ「このまま放置してりゃウザいトップスの連中だって死ぬんだろうな」

クロウ「シンジ!」

遊星「ここからは俺だけで行く」

ジャック「遊星!」

遊星「みんなは残るんだ。そしてコモンズの人達とデュエルをし元のデュエリストに・・・頼んだぞ!」

ユーゴ「遊星!」

ブルーノ「遊星!」

遊矢「ユーゴ!」

ユート「これは何なんだ」

ジャック「戦闘員だ・・・コモンズの人間をアカデミアの奴らは改造したそうだ」

遊矢「遊星さんは!?」

クロウ「ぶっ放されるロケットの解除に向かっちまったよ」

遊矢「ロケット!?」

ユーゴ「あいつ・・・まさか死ぬ気じゃねえだろうな」

ブルーノ「シンジも居ない!?何処に行ったんだ!」

ジャック「今は遊星を信じろ。こいつらを止めるぞ」

クロウ「おう!」

ブルーノ「うん!」

遊矢・ユート・ユーゴ「デュエル!!!」

遊星「プロトンロケットか、ダメだ・・・解除できない。だがこいつは手動でも操縦できるのか?こんな物が量産されたら」

シンジ「どうせ大昔の特攻隊の真似事でもやらそうって腹だろ」

遊星「シンジ」

シンジ「運がいいな手動なんて・・・俺が乗る。乗って空で爆発させてやる」

遊星「その意味がわかっているのか!?そんな事をすればお前は!」

シンジ「俺はトップスの連中が嫌いだ。こいつが爆発すりゃ綺麗さっぱり掃除できると思った・・・でもよ遊星」

シンジ「やっぱ俺にはできねえよ。お前らと再会したせいでな・・・ありがとな遊星」

遊星「シンジ!」

シンジ「みんなにもよろしく言っといてくれよ!」

遊星「ここを開けろシンジ!シンジ!!」

シンジ「長い人生でこんなにもいいダチと出会う事はねえよな。お前だって遊馬のためなら派手に命を散らすだろうぜ。だよな黒咲」

遊星「シンジイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」

遊矢「あれ」

ユート「何かが爆発したんだ。空の彼方で」

ユーゴ「遊星だ!遊星がロケット発射を阻止したんだろうぜ!」

ブルーノ「さすが遊星!」

ジャック「いや違う」

クロウ「・・・」

ユーゴ「違う?違うって何が」

クロウ「わからねえ・・・でも何か大切な者を失った感じがするんだ」

ジャック「・・・」

遊矢「ま、まさか」

ユート「遊星が」

ユーゴ「そんなわけねえよ!遊星が死んでたまるかよ!!」

元帥「まさか首領が我が目の前に現れてくれるとは」

首領「不動遊星一派は死んだそうだな。今度こそ」

元帥「ええ奴の性格なら見殺しにはできんはずです」

首領「これで邪魔者は消えた。次こそは九十九遊馬らを」

遊星「それはどうかな」

元帥「不動遊星!?」

遊星「そこに居るのが首領か」

元帥「み、見殺しにしたのか!?シティの奴らを!」

遊星「違う!シンジが命を懸けて俺達の生命を救ってくれた!」

首領「何たる様だ!かくなる上は不動遊星を始末するのだ!!」

元帥「この俺に恥をかかせおって!許さん!!」

遊星「今日がアカデミア最後の日だ」

「か、かはっ・・・」

遊星「お前の正体はザリガニの改造デュエリストだったのか、どうりで臭うはずだ」

「う、腕が・・・俺の右手が!」

遊星「ザリガニの腕は取れやすい。脆いからな」

「首領!お助けください!俺はまだ死にたくない!!」

遊星「そうやってお前達は無関係の人々も殺して来たんだろ」

「首領!!」

首領「未練者め!貴様にもう用は無い!!」

「首領・・・私を見捨てないでくれ・・・うわあああああああ」

遊星「最後の最後で命乞いか、身勝手なお前達らしいな」

首領「これによりアカデミア最高幹部は全て潰えた・・・長くから続く戦いに終止符が射てるぞ」

遊星「だから俺はお前の正体を暴きに来た!何者であるのかをな!!」

遊星「何!?」

首領「驚いたか不動遊星!我の正体を」

遊星「権現坂の言っていたデニスの情報と同じ骸骨だ・・・俺の予想は外れたようだ」

首領「我はデュエリスト全てに死をもたらす死神なのだ!」

遊星「死神だろうと関係無い!これでアカデミアとの戦いは終わる!」

バコッ

首領「み、見事・・・九十九遊馬の次元から続く因縁はこれにて・・・」

遊星「ただの手刀で倒されるものか?この首領の割れた頭部から出てきたテープレコーダーは・・・」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

遊星「首領の心臓・・・アジトが崩壊する」

遊星「・・・アカデミア首領はついに倒したぞ。シンジ」

数日後

クロウ「いい天気だな」

ジャック「アカデミアとの戦いは終わった。俺達はシンジの分まで長生きしなければならん」

クロウ「・・・そうだな」

遊矢「ジャック居る?」

ジャック「何だお前か」

遊矢「俺とデュエルしてほしい」

ジャック「何だと!?」





続く

遊星「どうだ気分は」

シャーク「気分もクソもねえよ。しかし久しぶりのシャバの空気ってのはいいぜ」

遊星「俺も収容所に居た時に感じたな」

権現坂「突然現れてどうしたのだ遊星殿?」

遊星「しばらく寝ようと思っているんだ。だから」

権現坂「それ以上の事は言わんでいい、遊星殿の頼みとあらば男・権現坂!何でもお引き受けしますぞ!」

遊星「遊矢を頼む」

シャーク「俺はごめんだぜ、何で遊矢なんかを?十代に頼めばいいじゃねえか!!」

遊星「2人は遊矢と同い年だ。権現坂は親友として凌牙はライバルみたいなものだろ」

シャーク「冗談じゃねえ!沢渡が居るじゃねえか沢渡が!!何が悲しくて遊矢のライバルなんだよ!」

遊星「仲が良いからな」

シャーク「良くねえよ!」

遊馬「何か久しぶりだよなカイト」

カイト「ああ」

黒咲「お勤めご苦労さんというとこか」

カイト「フッ・・・話とは何だ遊馬」

遊馬「いや俺さ父ちゃんと遺跡調査に出かけんだよ」

カイト「だから遊矢を頼むか、それなら構わん。ゆっくり羽を伸ばして来い」

黒咲「そうだ」

遊馬「ありがとな、本当は」

黒咲「お前は十分すぎるほど戦ったからな」

カイト「余計な心配はするな。あいつの面倒は慣れている」

遊馬「ああ!」

Ⅳ「何やってんだお前ら」

鬼柳「墓参り」

Ⅳ「墓参り・・・そうかシンジの」

プラシド「・・・」

ボマー「・・・」

鬼柳「兄貴と弟は元気か?俺のクローンがお前らには世話になったって」

Ⅳ「お前のクローンはお前と違ってテンション低かったぜ」

鬼柳「何にせよ生きてる限り満足しねえとな」

Ⅳ「ああ」

プラシド「生きているうちが華だ」

ボマー「うむ」

ユーゴ「そんでよ沢渡の野郎が・・・笑っちまうぜ」

ユート「シンジの事を気にしているのか」

ユーゴ「そ、そんなんじゃねえよ!」

ユート「・・・」

ユーゴ「相変わらずムチムチしやがって!この神官め!」

ユート「いいんじゃないか?」

ユーゴ「何が」

ユート「俺はいいと思う」

ユーゴ「何がいいと思うだ!澄ましやがって!」

ユート「・・・」

ジャック「俺とデュエルするとは何か考えがあるのか」

遊矢「いや無いけど」

ジャック「・・・」

クロウ「暇人だからいいんじゃね?」

ブルーノ「ジャックとのデュエルは1デュエル300円らしいね」

遊矢「金取るの!?」

ジャック「当たり前だ!」

遊矢「じゃあ300円」

ジャック「用意はいいな!」

遊矢「勿論!」

遊矢・ジャック「デュエル!!」

遊矢「先攻はジャックでいいよ」

ジャック「ドロー、俺はレッド・スプリンターを攻撃表示で召喚!そしてレッド・スプリンターの効果で手札または墓地からレベル3以下の悪魔族チューナーモンスターを特殊召喚できる!俺はレッド・リゾネーターを特殊召喚!」

ジャック「レッド・リゾネーターが特殊召喚に成功したときフィールド上の表側攻撃表示モンスターを対象にその攻撃力分だけ自分はライフを回復する!レッド・スプリンターの攻撃力は1700!よって1700ポイント回復だ!!」4000→5700

ジャック「そして俺はレベル4のレッド・スプリンターにレベル2のレッド・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・ワイバーン!」

ジャック「カードを2枚セットしターンエンド!」

遊矢「何か1人でデュエルするのも久しぶりだな・・・ドロー!俺はスケール4のEMモンキーボードとスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

クロウ「出やがったぜペンデュラム召喚!」

遊矢「レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと竜穴の魔術師でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク7!オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!」

ジャック「レッド・ワイバーンの効果発動!シンクロ召喚に成功したこのモンスターは1ターンにフィールドの1番攻撃力の高いモンスターを破壊する!この効果は相手ターンでも発動が可能だ!!」

遊矢「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンが墓地に送られたときエクストラデッキからオッドアイズモンスターを特殊召喚する!俺はエクストラデッキからオッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンを特殊召喚!」

遊矢「オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンが特殊召喚に成功したときペンデュラムゾーンのモンスターを特殊召喚できる!俺はEMモンキーボードを守備表示で特殊召喚!」

遊矢「行くぞジャック!オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンでレッド・ワイバーンに攻撃!!」

ジャック「罠発動!『シンクロン・リフレクト』シンクロモンスターが攻撃対象にされた時その攻撃を無効にし相手フィールド上のモンスターを1体破壊する!オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンを破壊!!」

遊矢「なっ・・・カードを1枚セットしターンエンド」

ジャック「俺のターン!ドロー!!俺はフォース・リゾネーターを攻撃召喚!そして永続魔法『共鳴破』を発動!」

ジャック「レベル6のレッド・ワイバーンにレベル2のフォース・リゾネーターをチューニング!シンクロ召喚!レッド・デーモンズ・ドラゴン!!」

遊矢「出た!レッド・デーモンズ・ドラゴン!!」

ジャック「ここで『共鳴破』の効果を発動!リゾネーターモンスターがシンクロ素材として墓地へ送られる度に相手フィールドのカードを破壊する!遊矢!俺はお前のセットされたカードを破壊する!!」

ジャック「お前に敬意を表してやる。罠発動!『スカーレッド・カーペット』フィールド上にドラゴン族シンクロモンスターが存在するとき墓地のリゾネーターモンスターを2体まで対象とし特殊召喚できる!俺はフォース・リゾネーターとレッド・リゾネーターを特殊召喚!!」

ジャック「レッド・リゾネーターが特殊召喚に成功した事で俺は効果を発動する!レッド・デーモンズ・ドラゴンの攻撃力分のライフを回復する!!」5700→8700

ジャック「遊矢ァ!見せてくれる!!これがバーニング・ソウルだ!!!レベル8のレッド・デーモンズ・ドラゴンにレベル2のレッド・リゾネーターとフォース・リゾネーターをダブルチューニング!!!」

遊矢「スカーレッド・カーペットの効果でリゾネーターモンスターがシンクロ素材になったから俺のフィールドのカードが破壊される・・・そして今からジャックがやろうとしている事はスカーレッド・ノヴァ・ドラゴン・・・ユーゴの話じゃ遊星さんのシューティング・スター・ドラゴンと対になるシンクロにとっても秘中の秘!」

遊矢「さすがジャック!未だにジャックの何がエンターテイメントなのかサッパリだけど凄い!」

ジャック「貴様は毎度毎度その一言が余計だ!!バトルだ!!!」

遊矢「負けても料金取るの?」

ジャック「俺がそこまで鬼畜に見えるか!?」

遊矢「うん」

クロウ「こいつ昔から知能犯の面あるんだよ。悪知恵が働くというか」

ブルーノ「遊星もクロウも鬼柳さんもマーカー付いてるのにジャックは無いよね」

クロウ「変なとこで知恵回るんだぜ?悪運も強いし」

遊矢「でもチームのサブリーダーなんだから・・・ね?」

クロウ「今日は柚子居ねえのな、いつも一緒に居るくせに」

遊矢「アユ達の面倒見てるって・・・あ、でも頑張れ遊矢だって!」

クロウ「ぶん殴っていいか」

ブルーノ「ダメだって!落ち着きなよクロウ!!」

ジャック「だったら俺が殴ってやる」

ブルーノ「ジャック!」

遊矢「イタタ・・・何て事するんだ」

ジャック「この人の神経を逆撫でするする言い方でよく気難しいカイトや凌牙と過ごしていたな」

遊矢「凌牙とはよく取っ組み合いの喧嘩ばかりだったけど」

ジャック「・・・いいか遊矢」

遊矢「それで凌牙って酷いんだよな。何かあると」

ジャック「聞け!今からは真面目な話だ!!」

遊矢「あ、うん」

ジャック「人それぞれ違いがある。俺には俺のユーゴにはユーゴのお前にはお前のな」

遊矢「うん」

ジャック「それだけは忘れるな。お前はただの遊星達の後輩では無い!俺やカイト、亮らにとっての後輩でもあるんだ!」

クロウ「そうそうユーゴも龍亞も遊星に懐いてるからお前がジャックの後継者になってやれよ」

遊矢「ジャックの後継者はちょっと・・・何か周りの目がヤバそうだし」

ジャック「ただの無職だけで何でこんな扱いを受ける必要があるんだ!」

遊矢「何となくわかったよジャック」

ジャック「よし」

クロウ「まあジャックの真似だけはするなよ。叩けば埃が出る身体何だから」

ジャック「何だと!?」

227「負けたが見事なデュエルだったな榊遊矢」パチパチ

遊矢「見てたんだ」

ジャック「デュエルチェイサー227か?いつの間に居たんだ」

227「いやパトロール中で、実は私は牛尾課長補佐に拾われこっちの次元のセキュリティに転職したんだ」

クロウ「いいんじゃね?ちゃんと働くって素晴らしいと思うぜ」

227「無職など言語道断!働くなら働いて学校へ通うなら通う!それが出来なきゃデュエリスト失格だ!」

ジャック「それは俺に対する嫌味か!?」

227「な、何だ急に怒り出して!?」

ジャック「許さん!」

遊馬「やっぱデュエルしてたんだ。ジャックさんと」

遊星「やはりな」

ユーゴ「ジャックに勝つなんて無理だろうぜ。俺だって何だから」

ユート「彼は強いからな」

遊星「だから俺の唯一のライバルだと思っている。常識は無いが」

ユート「不動遊星唯一のライバルか・・・」

遊馬「あれ?十代さんは来てねえんだな」

遊星「もうすぐ帰って来ると連絡が来たぞ」

遊馬「何だ最後に顔だけ見ようと思ったのに」

ユーゴ「旅に出るんだったな遊馬は」

ユート「遊星は睡眠を取るんだったな」

遊馬「そういう事だぜ!」

遊星「少し疲れたんだ俺も」

数日後

遊星「寝させてもらうぞ」

クロウ「グッスリ寝ろよ遊星」

遊星「シンジが俺の寝ている間に見つかったら」

クロウ「言いたい事はわかってるぜ」

遊星「それとジャック」

ジャック「お前がいない間のリーダー格は俺が」

遊星「それもあるが毎日10円ずつ貯金箱に入れておくんだ」

ジャック「それぐらい言われなくてもわかっている!」

遊星「また会おうジャック、クロウ、ブルーノ」








転載禁止

遊矢『デュエルだ十代さん!』 十代『いいぜ遊矢!!』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442916863/)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom