不知火「陽炎が姉妹のために提督に体を売ってた」 (96)

※陽炎と提督の裏取引の会話を不知火が立聞きしてあれこれする話です。
※世界観的には陽抜に近いです(艦娘は志願兵、陽炎は荒れた家庭で育ったなど)
※キャラ崩壊あるかもなので陽炎提督、不知火提督は見ないほうがいいかも
※日中に書き溜め→夜投下なのでしょっちゅう中断します。
※R-17.9くらいかも?あと不快な表現があるかもです

以上を受け入れられる人はどうぞ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449939956

陽炎が提督と付き合い始めた。といっても最近の話ではないけれども。

ケッコンカッコカリ。普通の方法での最高錬度に達した艦を
その限界を解除する指輪型の装備を左手の薬指にはめることで
さらなる高錬度にしようという試み。
限界突破の装備を提督の手で左手の薬指にはめてもらう行為がまるで提督から
結婚指輪をもらうようだと言った一部の艦たちにより、結婚じゃないけれども
それに近いこととしてカッコカリをつけてケッコンカッコカリと呼ばれています。
特に任務で一つだけ支給される最初の指輪でケッコンする栄誉をつかんだ者は
ケッコンをした者の中でも別格として、セイサイカッコカリなどと呼ばれることもある。
ちなみにそのままケッコンカッコガチしてしまうセイサイも少なくはありません。

我が姉艦の陽炎も、提督と一年ほど前からほぼ恋仲となっているセイサイの一人だ。
もっとも公私をきっちり分ける陽炎と提督の性格のおかげで必要以上にいちゃついて周り
の者がイらつくということもほとんど無いのですが。

それでも二人きりであれば当然恋人同士のしそうなことはしていてもおかしくはないし、
艦娘は艤装の効果で、解体されるまでは月経とかはないので当然妊娠もしない。よって二人
が性的な行為をしていたとしても別に当人同士が合意していて時と場所をわきまえていれば
何も言わないというのが不知火の基本スタンスでした。

ある日うっかり二人の行為中に陽炎と同室の自分の寮の部屋に入りかけ、二人の会話を聞くまでは。

陽炎「うう…そ、それは…」

提督「ちょうどわが艦隊はサブ島沖の艦隊に苦戦している。勝利するには“多少の犠牲”は
必要かもなあ?さらに言えば失ったとしても代替の利く艦でなくてはならない。
だがある程度は艦隊決戦にも向いた艦は必要だ。
加えて海域の進路固定には駆逐艦が最低2隻は必要だ」

陽炎「…それがどうしたのよ…?」

提督「ところで陽炎?陽炎型“駆逐艦”の設計思想はどのようなものだったかなぁ?さらに
言えば駆逐艦は適合者も多い。サブ島における海戦を勝利するための特攻部隊にはおあつらえ
向きだとは思わないか?」

陽炎「やめて!そんなこと私が許さない!」

提督「だから何だ?君が許さなくても私が命じれば明日には君の大事な姉妹。たとえば不知火は
サブ島周辺海域へと片道で出撃することになるなぁ…もっとも誰かさんが“誠意”を見せれば
話は別だが」

陽炎「……」

提督「立場を理解したかね?」

そう言うと提督は陽炎を押し倒し、リボンに手をかけた。
それまで動けずにいた不知火はとっさに逃げ出しました。
あの提督、いやあのクズは不知火たちを盾に陽炎のことを好きにしていたのか。
頭の中でそのような言葉がぐるぐる回る。
しかしその一方で冷静になれ。という言葉も聞こえます。

よく考えてみればそもそもプレイの一環としてそういう「悪徳提督と提督に身を売る艦娘」
を演じていたのかもしれない。だとしたら勘違いで騒いでも恥をかくだけではありませんか。
そのあたりを確認してから行動を始めても遅くはありません。

不知火「いっそ思い切って本人に聞いてみましょうか…?」

まあさすがに今すぐに部屋に行っても行為の真っ最中でしょう。
どうなのかを知りたいのは事実ですが、さすがに提督本人の前で真実を話してくれるとは考えにくい。
提督とてつい先日までの大規模輸送作戦の報告などで忙しいはずです。
一時間もすれば執務に戻っていくでしょう。

不知火「適当に時間をつぶして提督がいなくなったころに部屋に戻って陽炎に問うてみますか」

そう結論付けた不知火は寮の娯楽室に向かい、適当に時間をつぶすことにしました。
あそこなら提督が執務室に戻るとき確実に前を通るはずですしちょうどいいでしょう。

~一時間後~
娯楽室の前を提督が執務室に向かって歩き去っていくのを確認した不知火は急いで部屋へ
向かいます。コトが終わってすぐに提督は去っていったのか、服も髪も乱れた陽炎が後片付けをしているところでした。

陽炎「ちょ…ごめん不知火、すぐ片付けるから待ってて…」

不知火「手伝います。あと終わったら少し二人きりで聞きたいことがあります」

陽炎「悪いわね」

そういって陽炎のベッドのシーツを汚れていないものに換え、行為の後の臭いを消すため
に消臭剤を振りまく。たまに手伝っているのでこれくらいは慣れたものです。
すぐに片づけは終わり、髪と服を整えなおした陽炎が座卓を挟んで正面に座ります。


陽炎「それで何よ?聞きたいことって?」

不知火「まず陽炎に謝っておかなくてはならないことがあります。
じつはさっき提督との会話を聞いてしまいました」

陽炎「え!?ヤダもう恥ずかしいわねー! 何を聞かれちゃったのよ?」

不知火「サブ島周辺海域に特攻部隊を出すとか陽炎型をそれに参加させるのが
嫌なら誠意を見せろとかそういう…」

そういった瞬間に頬に衝撃が走る。陽炎に平手打ちされたようです。

陽炎「忘れて…いや、忘れなさい」

不知火「…まさかそういうプレイとかじゃなくて…」

陽炎「だからなによ?その会話がそういうプレイの一環だろうとそうでなかろうと不知火、
あんたには関係ないことよ」

不知火「しかし…」

陽炎って可愛いの?

そこまで言うと不知火は言葉を切りました。
以前にも兄妹プレイだかをしているのを立聞きしてしまい、後で実は兄妹だったのか?
と聞いた時とは明らかに雰囲気も表情も違います。
あの時も忘れろとは言われましたたが平手打ちまではされませんでしたし、
顔面蒼白になってまるで決して聞かれてはならないことを聞かれてしまったというかのような
こんな雰囲気はしていませんでした。明らかに先ほどのあの会話がおふざけなどではなく
本当のことであると雄弁に語っています。

不知火「分かりましたもう聞きません…少し外を歩いてきます。では」

これ以上問い詰めても陽炎は何も話さないだろう。そう確信した不知火は立ち上がりました。

陽炎「叩いてごめんね…でもこれだけは言わせて。私がどうなろうと、何をしようと
不知火、黒潮、雪風、それ以外の私の妹たちは守るわ…いや、守って見せる」

不知火は何も言えませんでした。それと同時に確信します。今まで信じていた陽炎と提督、
いやあのクズとの関係は恋仲などではなく、脅迫の加害者と被害者なのだと。

殺してやろうか?いや、それではだめだ。
相手は曲がりなりにも若くして鎮守府を任されるだけの実力と
信頼のある指揮官。一方不知火は所詮一介の兵士の駆逐艦に過ぎない。
不知火が提督に銃口を向ければ下手をすれば陽炎にまで類が及びかねない。
不知火はどうなろうと構いはしませんが陽炎にまで飛び火しかねないなら話は別です。
だが相手はこの鎮守府の最高指揮官。
それこそ大本営でもない限りヤツに罰を与えられる者はいないでしょう。
しかしただ「提督が艦娘を脅迫して性的な関係を強要している」と報告したところで
戯言かなにかと判断されるか握りつぶされるのがオチでしょう。
何か大本営へのコネが必要だ。

不知火「不知火に大本営へのコネなど…無いではないですか…」

ダメか…いや、一人だけいる。
大本営とこの鎮守府の両方に所属し、双方の連絡役をしている艦娘が。

不知火「…大淀…彼女なら大本営にコネの一つや二つくらいあってもおかしくない…」

コネまで行かなくとも大本営にアイツが特攻作戦を盾に艦娘を脅迫しているとでも報告してもらえば
アイツを更迭させられるかもしれない…そう思って不知火は大淀のいる部屋へと向かいました。

今日は以上です。明日は大淀に協力を求めるところから再開します。

>>12
ググればわかるけど、典型的っぽい幼馴染キャラ風

今日の分投下します。
書き溜めがwindowsの更新で吹き飛んだので少しずつになります。

大淀「何を言っているんですか?そんなことできるわけないでしょう?」

不知火「なっ…!」

大淀「まず、あの公正明大な提督がそんな脅迫をして艦娘に性的な行為を強要しているなんてありえません」

不知火「しかし不知火は確かに聞いて…」

大淀「それを証明するものはあるのですか?さらに言えば多少の駆逐艦を特攻作戦に投入しようと
所詮駆逐艦など“消耗品”勝利したのであれば別に問題ありません。不知火さんの言動は
提督が特攻作戦を行うかもしれない。その作戦に自分が投入されるかもしれないという恐怖から
錯乱したとしか思えませんよ?そんな正気かどうかもわからない人からの信憑性のない情報など
報告する価値もありませんね」

不知火「しかし…」

大淀「今ならまだ聞かなかったことにしてあげてもかまいません。しかしこれ以上は不知火さん
が精神的におかしくなったと大本営に報告せざるを得ませんよ?」

不知火「…分かりました。確実な証拠があればよいのですね?」

大淀「ええ。“間違いなく”提督が脅迫を行っているという証拠があれば私も大本営に報告しましょう」

不知火「それでは失礼します」

少し荒々しく部屋のドアを閉める。大淀はあてにならないことがわかりました。
よく考えてみれば彼女もアイツが着任した時からの付き合いと聞きます。
情がわいていてもおかしくないということに気が至らなかったのは不知火の落ち度でしょう。
いったいどうすれば…

憲兵に通報する?
しかしアイツは海軍将校…逮捕され、軍法会議にかけられたとしても海軍の主導で話が進むことは目に見えている。
海軍省はケッコンしている艦娘との性的な関係に関しては事実婚の例に従うという名目で各自の良心に任せています。
余りにも行き過ぎているなら警告などはするかもしれませんが、本人からの訴えや複数人による訴えならともかく
たった一人からのしかも単なる駆逐艦からの訴えではケッコンにあぶれたものの逆恨みによる虚言ととられてしまうでしょう。
もちろん事情聴取くらいは受けるかもしれませんが、陽炎が裏切ったと考えたアイツが陽炎に何をするかわかりません。
それでは意味がない…

何もできないままに数日がたちました。相変わらず陽炎は提督とよく一緒にいる姿を見かけます。
しかしその関係の真実を知った私にはどうも陽炎のその顔に影があるように感じます。

そんなある日、不知火が帰ってくると陽炎が寝間着にも着替えずに寝ていました。

不知火「まったく…制服がしわになりますよ?」

たまにあることだったのでいつものように寝間着に換えてやることにします。

しかしブラウスを脱がせようとボタンをはずすと不知火は言葉を失いました。
シャツの下には大小さまざまな痣があったのです。
もちろん私たちとて演習や実戦で被弾すれば痣の一つや二つはできますし、別段それくらいなら気にしません。
ですがこれだけの痣を作ろうとしたらそれこそ相当な量の弾幕や機銃掃射を受けなければできません。
しかしそれならば足や腕にもできていなくては不自然です。痣は腹部など服で隠れる範囲にしかできていません。
さらに言えば演習弾の痕ならもっと大きいはずです。
だがこの痣は大きさ的には不知火のこぶしより少し大きいくらいです。
まるで成人男性のこぶしくらいの大きさの…

そこまで考えていると陽炎が目を覚ましました。
一瞬ぼんやりした目をしていましたが、すぐに「見られた…」とでも言いたげな顔をしました。
顔面蒼白で軽いパニック状態に陥ってそうな陽炎に不知火は痣のことを聞いてみました。

不知火「どうしたのですか?この痣は?」

陽炎「…演習でドジっただけよ…」

不知火「だとしたら腕や足には痣がない理由を教えていただけますか?
さらに言えば演習弾より痣が小さすぎますし形も不自然です。
この大きさや形ははまるで成人男性にでも殴られたような…」

陽炎「うるさいわね!演習でドジっただけだって言ってるでしょ!?」

不知火「しかし…」

陽炎「しつこい!余計なことを聞くな!」

そう怒鳴ると陽炎はベッドのカーテンを閉めてしまいました。
もうこれ以上何を聞いても答えてはくれないでしょう。
根掘り葉掘り問い詰めて陽炎を怒らせておきながら、実際には何もできない自分が情けなくて涙が出てきます。

不知火「ごめんなさい…陽炎…あれこれ聞いて陽炎を追い詰めておきながら不知火は何もできない…」

陽炎からの返事はありませんでした。

その翌日、陽炎と食事をとっていると不意に提督が声をかけてきました。

提督「陽炎、今日の夜ニーニーマルマルに執務室に来てほしい」

陽炎「…分かったわ…」

そう返事はしていたものの、陽炎の声にはどこか嫌そうな、そして恐怖が混じっていました。

時間と場所がわかったため、その時間に執務室に行けば何か証拠になるようなことが手に入るかもしれない。
そう考えた不知火は、こっそりと様子を見に行くことを決めました。

今日の分はこれでおしまいです。
明日は執務室をのぞきに行くところから続けます。

憲兵は陸軍なのでは… 
このss世界では海軍でも憲兵になれるってことかな。

>>38
調べてみたところ、海軍大臣の指揮下であれば
海軍の軍人にも憲兵は警察行為(逮捕など)が出来
たそうです。(もちろんその後の処罰とかは海軍
の管轄ですが)

まあ形式上は陸軍の所属なので陸軍の兵力によっ
ては派遣できる憲兵がいない…なんてこともあっ
て太平洋戦争中期頃から海軍独自の軍事警察組織を作ってますけど艦これ世界って明らかに陸軍兵力に余裕がありそうなのでこのssでは憲兵が海軍警察も兼ねてます。

この辺あまり詳しくないので間違ってたらごめん
なさい…
間違ってたらこのssではこうなんだと思ってください。

今日の分投下します。
暴力シーンがあるので嫌いな人はブラウザバック推奨

~22:05~
ニーニーマルゴになりました。
陽炎は少し前に部屋から出ていきました。今頃執務室にいることでしょう。

不知火「そろそろ行きますか」

そう呟いて二人のいるであろう執務室に向かいます。
途中で明石に呼び止められます。

明石「あら、不知火どうしたの?もう少しで消灯時間よ?」

不知火「ちょっと執務室に用事があるんです」

明石「あらそう。私も提督に用事があるから一緒に行ってもいい?」

不知火「かまいません」

もしも提督が陽炎に何かしていたならば、証人はいたほうがいいのですから別に拒否する理由もないでしょう。

別にお互い話すこともなく執務室の前につきます。
するとドア越しに鈍い音とくぐもったうめき声がします。

陽炎「ごめんなさい…ごめんなさ…はぐっ!」

提督「不知火にばれたかもしれないだぁ?何やってんだ馬鹿!」

提督が陽炎をの腹を殴りつけています。
おそらく昨日の痣を不知火が見てしまったことを提督に知られてしまったのでしょう。

提督「姉妹艦一人だましきることもできないのか!この阿呆!」

相当な力で殴りつけているのでしょう。陽炎の体がくの字に曲がっています。
不知火は声を失いました。明石も何も言わずに様子を見ています。

不知火「もう見ていられない…明石、提督を止めます。手伝ってください」

明石「…はい…」

そういうと不知火はドアを蹴り開けます。

不知火「そこまでです」

いきなり入ってきた我々を提督と陽炎は驚いた眼で見ています。

不知火「この目で陽炎に暴行を加えている姿を見ました。明石も一緒です。もう言い訳はできませんよ?」

陽炎「不知火…なんで…」

陽炎がつぶやきます。陽炎に駆け寄りたいところですが、
そのスキをついて逃げられたり襲われればひとたまりもありません。
幸い後ろには明石がいます。こいつが何か後ろに伏兵を用意していても明石が対応してくれるでしょう。

提督「なんのことだかわからないな?これはあくまでケッコンをした恋人同士のプレイだ。
部外者にとやかく言われる筋合いはないな」

不知火「とぼけたことを…貴様が私たちを盾に陽炎を脅してそういう関係を強要していることは分っています。
今までは証拠が不十分でしたが、今日は証人に明石もいます。観念しなさい!」

陽炎「不知火…違うの…これはそういうプレイだから気にしないで…」

不知火「陽炎…提督をかばう必要はありません。私も明石も他の姉妹艦もあなたの味方です。
あなたが悪いわけではないのだから何も気にする必要はありません…
胸を張ってこいつの軍法会議で証言してやればよいのです」

そう話していると大淀がやってきました。これも私の策。
夕食の後に大淀にニーニーイチゴごろに執務室に来るように頼んでおいたのです。

提督「なるほどなるほど。不知火、お前は今さぞや嬉しかろうなぁ…大本営にも顔が利く大淀に加えて明石を引き連れて、
陽炎を脅していた”悪人”のこの俺を追い詰めることに成功したのだから。だけどな、不知火、こうは考えなかったのか?
大淀も明石もとっくにこっち側だと…大淀、明石、やれ」

大淀&明石「「はっ」」

提督がそういうが早いか首筋に衝撃がはしります。と同時に足から力が抜けて立っていられなくなります。
どうやら明石にスタンガンを使われたようです。

明石「いやぁ残念だったねぇー不知火ちゃん。もう少し慎重に証人になってくれそうな人を選ぶべきだったねぇ…
例えば同じ陽炎型の姉妹艦とか。あ、このスタンガン出力弱いから死んだり気絶はしないけど
しばらくは足腰立たないだろうから。あとはよろしくね。大淀」

大淀「お疲れ様です。明石。じゃあとりあえず手だけ縛っておきますか。足は後で使いますからほどくときに暴れられて
余計なケガするのも嫌ですし」

そういうと大淀は私の手を後ろ手に縛ります。ぬかった…失敗した…そういった言葉が頭をめぐります。
確かに都合がよすぎました。明石はともかく大淀があっさりと来ることを了承した時点でおかしいと気付くべきでした。

不知火「私を…どうするつもりですか…?」

提督「ん?そうだな…せっかくだしな…おい陽炎。何をすればいいかわかっているな?」

陽炎「…はい…」

そういうと陽炎は机に向かって歩き、机に手をつきます。
その後ろに奴が立ち、その手を陽炎の陰部を触るように動かします。
陽炎とヤツの下半身は机の陰で見えないのですが、
おそらく間違いないでしょう。

陽炎「っ…」

提督「なんだ、お前濡れているのか?くくっ…救いに来てくれた不知火があっという間に倒されて興奮でもしたのか?
とんだ変態だな?」

陽炎「違っ…!」

提督「ほう?じゃあこれは何だ?」

そういうと提督はその濡れて光る手を陽炎の目の前に持っていきます。

提督「これだけ濡れているなら準備はいらなそうだな」

そう言うと提督はチャックを下げるような音をさせた後に下半身を陽炎の陰部に押し当てるような動きをします。

陽炎「嫌っ…提督やめて…」

提督「そういう割にはいつもよりきついじゃないか。不知火が見ているから興奮でもしているのか?」

陽炎「そんなこと…嫌っやめて…!不知火も見ないでぇぇ!」

提督「黙れっ!この変態がっ!姉妹艦一人だましきることもできない無能な上に変態とは救いようがないな!」

そういうとヤツは手で陽炎の口をふさぎます。陽炎のくぐもった声とヤツの粗い息遣いが執務室に響きます。

やがて満足したのかヤツは一歩陽炎から離れました。しかしそれだけではありませんでした。

提督「ふぅ…陽炎、言わなくてもわかるな?」

陽炎「はい…」

少し放心したようだった陽炎は、ヤツがそういうと机の陰にしゃがみ込みます。
そして何かをなめるような音が聞こえてきます。
しばらくしてヤツが少し震えるとその音は止み、そしてチャックを上げる音がし、
そのあとに奴がこちら側に歩いてきます。

不知火「貴様っ…殺す…私がどうなろうといい…殺処分でも構わないが貴様だけは殺してやる…」

提督「ほう?それは明確な上官反逆罪だな…お望み通りこの場で死刑にしてやろう…
と思ったが面白いことを思いついた。おい陽炎!ちょっと来い」

陽炎「…何よ…」
そう呟いて陽炎がやってきます。ヤツに犯されるところを私に見られたのがショックだったのか、その目は虚ろです。

提督「こいつにお前から折檻しろ。後ろ手に縛られているから楽だろう?
ちゃんと全力で蹴れよ?お前が姉として妹にけじめをつけさせれば俺からの罰は重営倉3日くらいにしてやろう。
本来なら殺処分のところをここまでまけてやるんだ。やらないわけがないよな?」

陽炎「はい…」

そういうと陽炎は私のところまで歩いてきます。

提督「そうだな…腹を全力で、俺がいいというまでやれ」

奴がそう言うと、陽炎が私のおなかを蹴りつけてきます。

不知火「ぐっ…陽炎…がっ…ごめんなさ…うっ…」

陽炎「ごめんね…ごめんね…」

陽炎は壊れたようにそう呟きながら不知火への”罰”を行います。
ヤツも大淀も明石をそれを楽しそうに見ています。

大淀「さすが提督ですね。やることがえげつない」

明石「姉が犯せれているところを妹に見せてさらに姉の手で妹に折檻させるとか…
いやぁさすが提督。やることがきたない」

提督「おい、お前らも乗り気だったじゃないか」

明石「やだなぁもう…言葉の綾ってやつですよ」

大淀「提督に逆らおうなんてそんな…ねえ…こうなりたくないですし」

畜生、こいつらにもいつか復讐してやる。そう思いながら十数分にわたって陽炎からの折檻を受けていると提督が言います。

提督「もういいぞ。大淀、明石、不知火を重営倉に連れて行け。陽炎は帰れ」

十数分とはいえ、全力でおなかだけに蹴りを入れられたせいで吐きそうですし、
手を縛られているせいでまともに立ちあがれません。
大淀と明石に立たされ、引きずられていきます。

不知火「覚えていろ、提督…明石…大淀…いつか絶対にお前らは殺す…」

営倉に連行されている間、そして営倉の中で不知火は奴らへの呪詛の言葉をつぶやき続けました。


今日はこれでおしまいです。
明日は用事があるので量が少なくなるかもしれません。
ついでに言うと、明日か明後日には不知火側の話は終わり、
その後は別なサイドからの話を投下する予定です。

ごめんなさい…
昨日今日と忙しくて続きの投稿は明日になりそうです…

今日の分投下します。
先に言っておきますが轟沈描写があるのでそういうのが嫌な人はブラウザバック推奨

~3日後~
営倉から出るとちょうど昼食の時間でした。
これまでろくな食事を営倉では取れなかったのでまずは昼食をとることにしましょう。
そう思って食堂に向かいました。

不知火「間宮さん。A定食を一つ」

間宮「…はい!ちょっと待っててね!」

何か間宮さんの顔が少し変な気もしましましたがまあ気にするほどでもないでしょう。

伊良子「はいどうぞ…不知火さん」

間宮さんから指示を受けた伊良子から昼食を受け取ります。
伊良子も何か変な様子ですが何かあったのでしょうか。
そう思いながら席を探していると、黒潮が座っている席の向かい側が空いていました。

不知火「黒潮、向かい側いいですか?」

黒潮「…ええよ…」

なぜか明らかに嫌そうな黒潮の向かい側の席に座ります。

不知火「なんでそんなに嫌そうなんですか?」

黒潮「…自分の胸に聞いたらええんとちゃう?」

そういうと、それ以上何も言うことなく残りを食べて席を立ってしまいます。
何があったのでしょうか?そういえばなんだか周囲の目も少し冷たいような…

「まだアイツ鎮守府にいたの…?」
「提督が気に食わないからってあんなことやっといてよくいられるよね…」
「不知火さんがどうしてあんなことしたのか気になります!」
「やめときなよ。こっちまで変なことになるよ?」

そんな声も聞こえます。不知火が重営倉に送られていることが広まったのでしょうか?

そんなことを考えていると青葉がやってきました。

青葉「食事中恐縮です!不知火さん!少しお時間いいですか?」

不知火「…出ましたね青葉新聞…別にいいですよ」

ねつ造が激しいと話題の青葉新聞ですが、艦娘の間での噂話への影響力は半端ではありません。
うまく使えば提督や大淀の悪事を広められるかもしれません。

青葉「不知火さん!少しお時間いいですか?」

不知火「…出ましたね青葉新聞…別にいいですよ」

ねつ造が激しいと話題の青葉新聞ですが、艦娘の間での噂話への影響力は半端ではありません。
うまく使えば提督や大淀の悪事を広められるかもしれません。

青葉「では早速。数日前執務室に乱入して大暴れして、提督や大淀さんに『殺す』『お前らなんかくたばればいい』
などといい、さらにはその前に『提督は艦娘を脅迫しているらしい』『提督は大本営のお偉いさんに艦娘を抱かせて
現在の地位にいるらしい』『大淀も大本営や提督に股を開いたからろくに出撃せず高給取りでいるらしい』
といったうわさを流したのは本当ですか?」

不知火「執務室に乱入したのは本当ですし、提督が艦娘を脅迫しているのも事実です。不知火は見ました。」

青葉「…そんなこと聞いたことありませんねえ…まあいいです。
それでその現場を見たか聞いた不知火さんは執務室に乱入。
しかしあえなく取り押さえられ、反逆罪で処刑されるところを陽炎さんの必死の説得で
重営倉になったと聞いてますが本当ですか?」

不知火「…まあ本当ですが…」

青葉「そうですか。ご協力ありがとうございまーす!」

不知火「ちょっ…まだ続きが」

それ以上言う前に青葉が立ち上がり去っていきます。
不知火は仕方なくすっかり冷めてしまった昼食の残りを食べて食堂を出ます。

そのまま午後の演習に向かいます。担当は神通さんでした。
…猛烈に嫌な予感、いや命の危機を感じます。

神通「不知火さん、詳しくは聞きませんが重営倉にここ数日いたと聞きます。
体がなまっているでしょう?今日の訓練は5割増しでいいですね?」

不知火「ちょっと待ってください…」

神通「いいですね?」

不知火「少しは話を…」

神通「返事は?」

不知火「…ハイワカリマシタ」

神通さんの威圧に負けてしまいます。
サブ島沖の特攻作戦に投入されなくても割と命の危機な気がしてきました。

神通さんの特訓(5割増し)を受け、吐きそうになりながらも入浴を済ませると、
掲示板に青葉新聞が貼られています。

「不知火反省の色なし!」
「『悪いのは提督、不知火に落ち度でも?』」
「『提督が特攻作戦を行う』という噂を流したことも否定せず!」
「提督『反省がないようなら厳粛に対応する』」

見出しもほとんどが嘘ですが、内容も昼食時に話したことを意図的に改変し、
不知火は提督に反意を抱いているかのような内容にされています。
青葉の取材を受けてのは失敗でした。まあさすがにこんな内容信じる者もいないでしょう。

そう思いながら夕食に向かいます。
しかし食堂に入ると同時にさっきの考えが間違いだったことがわかります。
「ねえあの青葉新聞見た?」
「見た見た。あいつあんなこと考えてたなんてねえ…」
「いっつも一人だし提督を排除して自分が鎮守府乗っ取ろうとか思ってんのかな?」
「提督もとっとと不名誉解体にでもして追い出せばいいのにねぇ…」

周囲からはそんな声が聞こえてきます。
陽炎はじめ姉妹たちも近寄ってきませんし、泣きたくなります。
何とも言えない状況で食事をしていると、大淀が食堂に来ました。

大淀「皆さん!長らく停滞していたサブ島沖海域の攻略を行います!メンバーは掲示板に貼り出してありますので
確認しておいてください!」

そういうと大淀は去っていきました。
なぜこのタイミングで?そう思いましたが、食後に確認に行くとその理由がわかりました。

「旗艦:陽炎 その他:不知火、霧島、比叡、利根、筑摩」

明らかに不知火の懲罰を兼ねているのでしょう。

「何で不知火が攻略メンバーになってるの?」
「霧島さんたちアイツに後ろから撃たれないといいけど…」

そんな声がします。
しかしなぜか全員にダメコンの装備が命じられています。

不知火「特攻作戦ではないのでしょうか?」

不知火を合法的に殺したいなら不知火だけ探照灯を持たせるとかをするでしょう。
ただ大本営にいい加減攻略しろとせっつかれただけなのでしょうか?
そう考えながら部屋に戻ると陽炎がいました。

陽炎「不知火!」

不知火「陽炎!どうしたのですか?」

陽炎「ごめんね…私も何とかしようとしたんだけど…」

不知火「仕方ありませんよ…アイツが決めたのだから陽炎ではどうしようもないでしょう。
それにダメコンも支給されますし沈むことはないでしょう」

そう言って身支度を整えベッドに入ります。
明日はアイツがどんな仕込みをして来ようと分かるように艤装を点検しなくては…
そう思いながら眠りにつきます。

~数日後 夜~
いよいよサブ島沖海域に到着し、夜闇に紛れて第一回目の攻撃を始めます。
出撃前に持たせられたダメコンが、しっかりと艤装に接続されていることを確認して海域に突入します。
第一戦闘で敵の攻撃を受け中破、第二戦闘で大破しました。最も艤装の最終防衛機能。
通称大破ストッパーがいつものように発動し、ぎりぎり帰還できる程度には艤装が機能しています。

陽炎は私がかばいまくったため無傷、ほかの4人も小破程度で済んでいます。

陽炎「ダメコン有るし不知火は沈むことはないでしょう。進みましょう」

陽炎はそういうと羅針盤を回します。
幸いこの海域の指揮艦がいると思われる場所への最短ルートを指しました。

さらに敵影を見ずに指揮艦のいる場所へとたどり着きます。
輸送ワ級に南方棲戦姫、戦艦タ級flagshipに駆逐ハ級2隻、潜水艦もいるようです。
中破者や大破者が出たものの、
霧島さん、利根さんたち戦艦、航空巡洋艦の砲撃や、対潜装備の陽炎の爆雷、私の対空射撃などで
目標の輸送艦や南方戦棲姫以外の艦を撃沈させていきます。

輸送艦以外には用事がないので撤退に入ろうとすると、南方戦棲姫が発砲します。
その弾は不知火に直撃し、艤装を破壊します。しかし幸いダメコンがある…

そう思っていましたが、ダメコンが発動しません。


不知火「なっ…!どうして!ちゃんとダメコンは接続されている!発動しなさい!」

艤装が徐々に浮力を失っていき、単なる重りになろうとしているのがわかります。
明らかにダメコンが発動していません。

陽炎「不知火!ダメコンが発動しないの!?」

不知火「陽炎!雷撃処分をお願いします!このままでは皆まで犠牲に…」

不良品を押し付けたのであろう提督の真の目的を理解しつつ、陽炎に雷撃処分を依頼します。
敵に捕獲され、深海棲艦にされるくらいなら陽炎に介錯してもらったほうがましです。

陽炎「霧島さん!昨夜停泊した島で待っててください!不知火の介錯をしてから向かいます!」

霧島「…了解したわ。ゆっくりとはいかないでしょうけど最後の会話をしておきなさい…」

陽炎が先に行くよう促すと他の艦も不知火に別れの言葉を短く言い、去っていきました。

不知火「…陽炎…ごめんなさい…辛い役を押し付けますね」

陽炎「…いいってことよ。最期に不知火。一つ教えてあげるわ」

陽炎は不知火に魚雷を向けながら言います。なぜか興奮に顔を染めながら。

陽炎「ここ数日の騒動、全部私の仕込みよ。あんたが見当違いのことを考えて暴走する姿…
さいっこうに滑稽で見てて面白かったわ。だけどもういいの不知火。あんたには飽きちゃった…じゃあね」

不知火「!?陽炎!いったいどういう!?」

しかしその答えを聞くことはできませんでした。
言うが早いか陽炎から打ち出された魚雷が不知火を艤装ごと吹き飛ばし、体を海に引きずり込んだからです。
衝撃で首がちぎれたのでしょうか。首に塩水が染みる痛みを感じながら海に沈んでゆき、
意識が途切れるまで不知火の頭をめぐり続けたのは「なんで」
その三文字だけでした。

以上です。
これで今日の投下&不知火サイドの話は終了です。
明日以降、陽炎サイドの話を投下していきます。

ごめんなさい…
今週末は忙しくて投下が明日の深夜か明後日の夜になりそうです…

ごめんなさい。
先週は忙しかったうえ、風邪をひいて寝込んでいたため、すっかり遅くなってしまいました。
何でもしますから許してください。

陽炎編投下していきます。
陽炎のキャラ崩壊があるので嫌いな人はブラウザバック推奨

私の家は荒れていたと思う。
その原因は両親にあったものの、どちらかが浮気をしたとか金を使い込んでいたとか、
あるいは酒乱の気があったわけでもない。
二人とも良くも悪くもある一点を除けば”普通”の人だったと思う。

私の両親の”普通”じゃないこと。
それは他人に軽蔑されないと”幸福”と感じられないことだった。
例えば頑張って積み上げたキャリアをめちゃくちゃにしたいという衝動。
あるいは昔からの友人にわざと嫌われることをしたり他人の努力をめちゃくちゃにしたりして
本気で嫌われた時のその視線や表情を感じることに”愉悦”を感じる。
極論してしまえば精神的なリストカットを好む性格とでも言おうか。

両親はその衝動を抑えきることができないタイプの人だった。
結果的に短期間なら人にもそこそこ好かれるし、重要な仕事も頼まれるが、
その努力の結果を自分でぶち壊してゆく。
当然仕事だってうまくいきっこないし、家のことだってめちゃくちゃ。
親戚や友人だってとっくに二人を見放している。
そんな両親の間に生まれたのだからまともな性格に育つはずがない。

しかし両親が教えてくれたのは積み木の崩し方だけではない。
ちゃんと積み木を積み上げること。
すなわち自分の異常性を上手に隠しながら実績を積み上げる、あるいは他人に好かれる方法も教えてくれた。

その結果として自分でいうのもなんだがそこそこ優秀で他人に好かれるような人間に育ったと思う。
もっとも中身は他人からの軽蔑のまなざしに興奮し、他人からの信頼を裏切っているときの背徳感に酔い、
他人の努力を台無しにすることに至上の愉悦を感じるドクズなわけだけど。

それは食うに困って入隊した軍でもそう変わらなかった。
勝利に酔う味方を敵の不意打ちを食らうようなところにさりげなく誘導し、襲撃を受けた瞬間の
歓喜が恐怖や絶望に陥る瞬間の顔に愉悦を感じ、
イジメを主導し、標的に決めた娘の味方をするふりをして依存させて依存しきったところ
を掌を返し、その絶望しきった顔を見ることに最高の快感を感じる。
私にとって僚艦とは自分の愉悦のための”おもちゃ”だった。

当然後処理や隠ぺいはそこそこうまくやってはいたと思うが、やはり隠し切れない部分は出てくる。
結果的に私は無期限の派遣という名目での厄介払いで、各地の鎮守府や泊地、基地を転々とすることとなる。
私の”提督”に出会ったのはもう何回目かもわからない「無期限派遣」先の鎮守府のことだった。

以上です。
明日は提督と陽炎が出会うところからになります。

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