李衣菜「…………」

泰葉「…………」

加蓮「な、なんか言ってよ」

李衣菜「……さぁツインテールツインテール♪」

泰葉「ふふっ、次も可愛くしてあげるからね」

加蓮「ねぇ無視？　無視なの？」

泰葉「加蓮の髪、ふわふわしてて触ってると癒やされる……」ﾎﾟﾌﾎﾟﾌ

李衣菜「分かるー。私ももっと髪の毛の手入れしないとなぁ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

加蓮「ちょっ！　く、くすぐったいっ」

李衣菜「あ、いい匂い」ｸﾝｸﾝ

泰葉「ほんと？　……すんすん」

加蓮「きゃぁー！？　へんたーい！」


ちひろ（はぁ、はぁ……！）

P（仕事してくださいちひろさん）ｶﾀｶﾀ…

加蓮「Pさん助けて！　変態が二人！」

P「いや……三人だ」


ちひろ「これ！　ツインテの次はこの髪型で！」

李衣菜「へー、コスプレ雑誌ってヘアスタイルについても載ってるんですね」

泰葉「どれも可愛い……全部試してみましょうか？」

李衣菜「お、いいね！」

ちひろ「くぁーっ！　楽しみですっ！」


加蓮「……私泣いていい？」

P「よしよし……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ…

李衣菜「ほらほら加蓮っ。こっち来て座って！」

泰葉「可愛くしてあげるから、ねっ？」

ちひろ「わくわく、わくわくっ！」


加蓮「……行かなきゃダメみたい……」

P「ま、まぁ気を落とすなって……それに」

加蓮「な、なに？」

P「俺も加蓮の色んな髪型、見てみたいし。さっきのお団子ヘアも可愛かったぞ」

加蓮「！」

加蓮「…………」

加蓮「…………」ﾄﾃﾄﾃ

加蓮「…………」ﾁｮｺﾝ

李衣菜「えへへ、いらっしゃい♪」

泰葉「ふふ、じっとしててね……♪」


ちひろ（なかなかやりますねぇ、プロデューサーさん）ﾋｿﾋｿ

P（はっはっは）

すっ

　　すっ……


加蓮「二人とも、やるからにはちゃんとしてよね？」

李衣菜「んー、どうしよっかな。暇つぶしで始めたことだし」

泰葉「そうね。片方を結んで飽きたらそのまま……」

加蓮「……今すぐ髪を梳く手を止めなさい。ひっぱたいてやる」

李衣菜「へへ、嘘だって♪」

泰葉「落ち着いて加蓮♪」ｸｽｸｽ

加蓮「なんなのよ、もう……ばか。ふふっ」

李衣菜「はぁ、それにしても……いいなぁ、長い髪」ｻﾗｻﾗ

泰葉「うん、本当に……。私も伸ばそうかしら……」ｽｯ　ｽｯ

加蓮「へー、いいんじゃない？」

李衣菜「でも、加蓮の髪の毛で遊んでるほうが楽しいじゃん？」

泰葉「そうよね……イジり返されるのも嫌だし、やっぱりやめておこうかな」

加蓮「私怒っていいよね？」

李衣菜「あはは。まぁまぁ」

泰葉「まぁまぁ」

加蓮「はぁ……もういっそ髪切ろうかな。そしたらイジられずに――」


「「それはダメ！」」


加蓮「きゃあ！」

李衣菜「そんなこと許さないからね！　私たちのおもちゃを切るとか！」

泰葉「暇つぶしが出来なくなるでしょう！」

加蓮「アンタたちねぇ！！」ｶﾞﾀﾝｯ

李衣菜「あっ、ちょっと！　まだ右しか結べてないんだから座っててよ！」

加蓮「知らないわよ！　もう怒った、完っ全に怒ったからね！　――こんなものっ！」ｸﾞｲｯ

泰葉「ああっ、せっかく結んだのに……」

加蓮「ふふ、ふふふ……！　こうなったらアンタたちの髪もイジり倒してやるっ……！」ｺﾞｺﾞｺﾞ…

「「ひっ……！」」

加蓮「デコ出しかちょんまげ、どっちか選べー！」ﾀﾞｯ

泰葉「きゃあああ！？」

李衣菜「た、助けてPさーんっ！」


P「元気ですねあいつら」ｶﾀｶﾀ

ちひろ「残念です……加蓮ちゃんのツインテなら、絶対この衣装が似合うのに……！」

P「それってプ○キュアの……あぁ、そういえば声似てましたね。……いやそうじゃなくて、仕事してくださいよちひろさん」


加蓮「待ちなさいっ！　このばかああ！」

李衣菜「やだあああ！」

泰葉「来ないでええ！」


どたどた

　　ばたばた――



おわり