【Zガンダム×艦これ】雷「大尉、もっと私に頼っていいのよ!」クワトロ「……ああ」 (1000)


>月面 フォン・ブラウン市


ヘンケン「大尉、そろそろ市長と交渉の時間だ」

クワトロ「ああ、行こう……」



「あーっ! いたいた! 待って大尉!」


クワトロ「……雷か」

ヘンケン「大尉に用事かな? 雷ちゃん」

雷「そうよ! 大尉、こ・れ!」←(シャツ)

クワトロ「私のシャツが何か?」

雷「洗濯物はすぐ出してって言ったじゃない! ボックスに入れて置かないと空調が汚れてアーガマの中が臭くなるわよ!」

ヘンケン「……ぷぷっ」

クワトロ「……処理はしていたはずだが」

雷「消臭スプレーかけたのは処理って言わないの! もう!」

クワトロ「わかったわかった、次から気をつける」

雷「いつもそれなんだから、もーっ……ほら、襟にシワ寄ってるわ。会談なんでしょ? ちゃんとしてないと笑われるわよ(クイクイ)」

クワトロ「あ、ああ」

ヘンケン「赤い彗星も形無しだな」

クワトロ「うるさい」



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雷「あーあー、髪型も水で寝癖ごまかしただけじゃない。ほら、しゃがんで」

クワトロ「いや、そこまでは」

雷「しゃ、が、む、の!」

クワトロ「……わかった」

雷「大尉はキチンとしてればスッゴクカッコいいんだから、ね?(シュッシュッ)はい出来上がり!」

クワトロ(逆シャアっぽい髪型)「……ありがとう」

ヘンケン「なかなか決まってるじゃないか」

クワトロ「……(ギロリ)」

ヘンケン「おお恐」

雷「はい、お弁当よ。大尉の好きなものたっくさん入れておいたからね!」

クワトロ「ああ」

雷「ヘンケンさん、大尉のことよろしくね。大尉ったらすーぐカッコつけたがるんだから」

ヘンケン「ははっ任せておけ」

クワトロ「……雷」

雷「大丈夫、私はそんな大尉が大好きよ?」

クワトロ「~~っ」

ヘンケン「一本取られたな、大尉」


雷「それじゃ、行ってらっしゃい!」


>アーガマ艦内

ファ「えーと、洗濯物はカミーユの部屋は回ったし、エマ中尉の分も回収したし、あとは……」

雷「ファさん! 大尉の洗濯物回収してきたわ!」

ファ「あ、雷ちゃんありがとう」

雷「昼食まだでしょ? 私が持って行っておくわ!」

ファ「え、でもかなり大量だから重いわよ?」

雷「平気平気! 私は艦娘よ、ほら(ヒョイ)」

ファ「ち、力もちね……」
雷「ファさんも、もっと雷に頼っていいのよ!」キラキラ

ファ「(え、笑顔がまぶしい……)それじゃ、お言葉に甘えるわ。ありがとう、雷ちゃん」

雷「どーいたしまして!」ニコニコ


>モビルスーツデッキ


カミーユ「うーん、Mk2のバランサーの具合が……ん? あれは雷?」


雷「アストナージさーん! ブースター噴かしていいわよー!」

アストナージ「おー!」


リックディアス(赤)「」ゴォォォ


雷「よし! これで大尉に合わせた調整は完璧ね!」

アストナージ「ご苦労さん。にしても、えらいピーキーな調整したもんだな」

雷「大尉の機体って遊びが少ない方がいいのよ。その方が損耗も少ないから整備も楽になるわ」

アストナージ「なるほど。流石にクワトロ大尉にいつも引っ付いてるだけあるな」

雷「も、もう! からかわないでよ! はいこれ! ブースター調整に合わせた戦闘プログラム!」

アストナージ「おー、早速仕込んでおくわ」


カミーユ「おーい、雷ー。Mk2のプログラム手伝ってくれな……」

雷「ごめーん! これから大尉が帰ってきた時に出すケーキ作るのー!」ピューン

カミーユ「……」

アストナージ「フラれたな」

カミーユ「別にそんなんじゃありません」ムスッ

カミーユ泊地水鬼に引っかかりそう


>フォン・ブラウン市庁舎

ヘンケン「上手く協力を取り付けられたな。ブレックス准将も一安心だろう」

クワトロ「そうだな」

ヘンケン「いつもなら大尉が出しゃばって話がややこしくなるんだが、今日はスムーズでよかったよ。雷ちゃんに感謝だな」ニヤニヤ

クワトロ「……雷にあそこまで言われて反省しないほど私は恥知らずではない」ムスッ

ヘンケン「はいはい……ところで、そろそろ昼飯の時間だな」

クワトロ「……雷の弁当の中身を見たいのか」

ヘンケン「そりゃあ、なあ? 大尉の好物とやらも気になるし」

クワトロ「……見るだけだぞ(カパッ)」


弁当のお品書き
・大盛オムライス(ケチャップによる雷のニコニコ顔付き)
・ナポリタン(黄色パプリカ多め)
・プチトマト
・タラモサラダ(=明太子入りポテトサラダ)
・パイナップル


ヘンケン「……見事に赤と黄色ばかりだな。好きなのか? オムライス」

クワトロ「悪いか(パクパク)」






クワトロ(…………美味い)

このロリコn…シャアはアクシズ落しをしないな


>再びモビルスーツデッキ


雷「はぁ~っ(キュッキュッ)よし! これでピッカピカね!」


リックディアス(赤)「」ピッカピカ


エマ「あら、雷ちゃん。ケーキ作ってたんじゃなかったの?」

雷「もう出来てるわ! 時間が余ったから大尉の機体を磨いてたの!」

エマ「まあ、キレイになってるわね。きっと大尉も喜ぶわよ」

雷「えへへ……早く帰ってこないかなぁ」

エマ「そうね……あ、噂をすれば、よ」

雷「あ、大尉!」



ヘンケン「はあ……大尉は雷と仲良くやれてるのに、俺はどうすればエマ中尉と……」ブツブツ

クワトロ(知らんよ、そんなこと)


雷「大尉、お帰りなさい!」

クワトロ「……ああ、ただいま、雷」



クワトロ(思い返してみれば、奇妙な話だ……私と雷との出会いも)




>数ヵ月前


>ラーディッシュ艦内にて




――――ああ、アムロ……刻が見える……


――――ララァ! 敵と戯れるな!


――――シャア!


――――いけません! 大佐!




――――ああぁぁぁーっ!!



「ララァーっ!!」




>ラーディッシュ艦内 クワトロ私室


クワトロ「――――っ!! くはあっ、はあっ、はあっ……!」

クワトロ(『あの時』の夢、か……クソッ。ようやく見なくなっていたというのに)

クワトロ(まだ私は過去に縛られているというのか……)

クワトロ(…………ひどい寝汗だ。シャワーを浴びてさっぱりしよう)

――――ゴソリ

クワトロ(ん? シーツの中に何か……)



「ん……むにゅ?」


――――バサッ



クワトロ「」アゼン

雷「」アゼン



雷(え? え? 何この状況)

雷(確か昨日は電とトランプで遊んだあと、疲れてそのまま寝ちゃって……うん、何もおかしなことはなかったわ)

雷(それで……今の状況は……)


・眼前に上半身裸の男性
・同じベッドで寝てたらしい
・つまり?

ポク
ポク
ポク
ポク
ポク
チーン


・犯された!?


雷「い……いやぁぁぁぁああっ!! へ、変態ぃぃぃっ……!」




――――ジャキッ

雷「――――っ!?」

クワトロ「動くな。妙な動きをすれば撃つ」ギロリ


 


クワトロ(油断した! いかにエゥーゴ所属の艦内とはいえ、私を狙うものがいてもおかしくはなかったのだ!)

クワトロ(アクシズ派か? ザビ派か? もしや連邦の特務部隊か? いや、私の死を利用せんとするダイクン派やもしれん)

クワトロ(フラナガン機関から流出した強化人間のデータはアクシズ・連邦の双方に流れたと聞く……おそらくこの少女も強化人間!)

クワトロ(一瞬たりとも油断してはならない。隙を見せれば私が死ぬことになる)


雷「あ、あう。う……」

クワトロ「両手を上に上げて後ろに下がれ。私の質問には正直に答えるんだ」

雷「な……なによ! あんたこそいきなり人に銃なんて向けて! そんなもの恐くなんてないんだか……っ!」


――――パァンッ!


雷「ひっ――――!」

クワトロ「妙な動きはするなと言った。威嚇はこの一回までだ、次は殺す」


雷「…………っ…………ぃ、っく……ひっく」チョロチョロ

クワトロ「ん?」

雷「うえっ……うえぇぇぇぇ~~~~ん! ひぐっ、ふええぇぇぇえぇ~~~~ん!」ショワワワ


クワトロ(…………勘違い、だったのか? いやしかし……むう)

 

艦娘ならハンドガン程度どうという事はないだろ


――――ゴシゴシ(掃除音)


クワトロ「……ふう。こんなものか」

雷「……ひっく、ぃぐっ、く」

クワトロ「……そちらの部屋にシャワーがある、浴びてきなさい」

雷「(ビクッ)……いい、の?」

クワトロ「君もそのままでは気持ち悪かろう。その……恐がらせて悪かった。私は常に気を張っていなくてはならない立場で……いや、言い訳だなこれは。ともかく、すまなかった」

雷「……なんとなく、わかるわ。提督さんの中にも、そーいう人いるから」

クワトロ「そうか(提督? 軍属には間違いないと言うことか? ……まさか、私へのハニートラップという訳ではあるまいな)」

雷「……え、と」

クワトロ「服を洗ってくる。この部屋からは出ないように」

雷「……わかったわ」



クワトロ(さて……扉にロックはかけた。携帯端末を室内カメラと連動もさせたし……無いとは思うが、これで彼女が怪しい動きをしてもすぐわかる)

クワトロ(何者かわからんのだ。まだ油断をするわけにはいかない)

クワトロ「…………しかし、まさか私が女性の下着を洗濯するはめになるとは……アルテイシアには見せられんな」










クワトロ「風呂場のカメラと連動させてなどいない! …………私はいきなり何を言っているんだ? しかし言わねばならない気が……」

アムロのNT能力が低下していてよかったね!

>>36
実際ハンドガンなんざ豆鉄砲です(銃なんて恐くない、と言ってるので)雷がビビったのは大尉の殺気。

続きです。

※※※※※※


――――シャワー(シャワー音) キュッキュッ


雷「……はふぅ」ゴシゴシ

雷「あ、着替え……このバスローブでいいのかな」

雷「……ここ、どこなんだろ」


雷「起きたら目の前に男の人いるし、裸だったし、銃向けられて撃たれるし、恐いし、漏らしちゃったし、どこだかわからないし、みんないないし…………」ジワッ

雷「電ぁ……提督ぅ……みんなぁ……どこ、いったのぉ……ひぐっ、う……ぃっく……うえっ……」




>洗い場


クワトロ(洗濯中&端末閲覧中)「……むう」ゴォンゴォン

クワトロ(敵、ではないようだな……私の気の張り過ぎか。やれやれ、不意を疲れたとは言え、敵かどうかも判別できずにまだ幼い少女を恐がらせるとは……自分が情けなくなる)

クワトロ(いや、今更か……私怨によって友人たるガルマを殺し、臆病さに負けてララァを戦場に連れ出して死なせ、ジオンの名を背負いたくなくてアクシズから……ハマーンから逃げ出した)

クワトロ(そんな臆病者がせめて格好でもつけたいがために、エゥーゴでエースを気取っている……なんて、情けない)


クワトロ「これでは、道化か……はは、四度も名を変え、過去から逃げ続ける私には道化が似合いだな」



>クワトロ私室


――――コンコン

雷「っ!」ビクン

クワトロ「私だ。入ってもかまわないか?」

雷「ど、どうぞ」


クワトロ「……君の服だ。乾燥機から出したばかりで熱いのは勘弁してくれ」

雷「あ、ありが、と……」
クワトロ「バスローブのまま、というのも何だろう。しばし外にいるから着替えてはどうだ?」

雷「……ん……そうする」

アチチ アツアツ
イッター コロンダー


ドウゾー


クワトロ「さて……君の様子を見る限り、君がここにいるのは君の本意ではないと見ている。と、なるとだ」

雷「な……何?」

クワトロ「自己紹介が必要ではないか、と思うのだがね。お互いに」

雷「ん……そう、ね」


クワトロ「では私から。私の名は『クワトロ バジーナ』、反地球連邦組織『エゥーゴ』に所属している。階級は大尉だ」

雷「大尉……結構偉い人なんだ」

クワトロ「さて、君の番だ(さあ、どんな内容が飛び出してくる?)」

雷「ん、オホン! 私は『雷(いかずち)』! ○○鎮守府、第一艦隊所属の艦娘、『駆逐艦 雷』よ!」


クワトロ「………………は?」



クワトロ「……すまないが、君はふざけているのか? 所属がなにがし艦隊というのはいい。駆逐艦? 君のどこをどう見れば駆逐艦に見えると?」

雷「ふざけてなんてないわ! そっちこそ何よ反地球連邦って! 世界的に深海棲艦の脅威があるっていうのに、なに考えてるのよ!」

クワトロ「深海……棲艦?」

雷「そうよ。そいつらのせいで世界中のシーレーンがメチャメチャになってるから、各国が協力して物資をやりくりしないといけないのに、それに反発なんて……」

クワトロ「シーレーン? 待て、待ってくれ……シーレーン、と言うからには、海の交通だろう? 仮に使えなくとも空を使うだろうに(おかしいぞ? 彼女……雷と私の認識が一致していない? どういうことだ?)」

雷「はあ? 深海棲艦に制空権だって握られてるじゃない」

クワトロ「そもそも、深海棲艦とはなんだ? 名前からして艦艇のようだが……連邦の新型か?」

雷「え?」

1(二)セイラ「いっそ死んでくれれば」
2(左)カミーユ「馬鹿な人です」
3(中)アムロ「情けない奴!」
4(三)ララァ「大佐邪魔です」
5(一)シロッコ「ニュータイプのなりそこない」
6(遊)レコア「世界が自分を中心にして動くと思うな」
7(右)ハマーン「無様だな」
8(捕)フル・フロンタル「敗北した人間」
9(投)ギュネイ「大佐はロリコン」



※「それから、クワトロと雷による互いの世界についての説明がおよそ15レスくらいに渡り行われた……以上、ナレーションはヘンケン・ベッケナー……もとい、小○十郎太でした」

キャーコスギサーン




雷「信じられない……ここが宇宙戦艦の中なんて」

クワトロ「私にして見れば君こそ信じられない。戦艦の魂と力を宿した艦娘……まさにファンタジーだ」

雷「嘘なんか言ってないわ!」

クワトロ「わかっている。『信じたくない』と言うほうが正しいな……人類が異形を相手に団結するようになったと思えば、その矢面に立たされるのは少女の姿と心を持った兵器だ、などと……私には悪夢にしか思えん」

クワトロ(人が戦いを棄てた先にあるのは『人以外』に戦いを押し付ける道だというのか? ならば父が、ジオン=ダイクンが説いたニュータイプとはなんだったのだ!? 己の業を無垢なる命に押し付ける、そんな外道が人類の革新だとでも言うのか!)ギリギリ

雷「あ……う……(また、なんか恐い……)」

クワトロ「……ああ、すまない、少々思索に耽ってしまった。さて……君の話は分かった。が、君がその艦娘だと証明できるものがあるか? それがなければ、君のことを他者に説明することはできん。ただの密航者として扱うしかなくなる」

雷「艤装があれば、すぐ証明できるけど……(キョロキョロ)……ない、みたい」ズーン

クワトロ「他にはなにか無いのか?」

雷「えっと……そうだ!艦娘はみんな人間より力持ちよ! 艤装を外してても、それを持って装備するくらいの力はみんな持ってるもの!」

クワトロ「ほう、例えばどのくらいの物を持てる?」

雷「そうね……あなたぐらいなら軽々よ!」

クワトロ「!? おい、何を……っ!」

雷(お姫様抱っこ)「どうかしら!? これで証明になる!?」

クワトロ(抱き上げられ)「わ、わかった!わかったから早く下ろしてくれ!」



雷「ふふーん。これで私が嘘ついてないってわかったでしょ!」

クワトロ「ああ……そうだな…………(笑えアムロ……情けないこの私を……)」ズーン

雷「?」

>>49
原作が酷ぇww


※※※※※※


クワトロ「……ともかくだ、君をこの艦に乗せる以上、皆に説明しておく必要がある」

雷「あ、う……その……やっぱり、尋問とかするの?」

クワトロ「多少はな。まあ、事故のようなものだし、そんなにしつこく取り調べたりはするまい」

雷「……えっちな取り調べとか、するの?」

クワトロ「ハァ……君はエゥーゴをそんな鬼畜の集団にしたいのかね」

雷「だって……あなた、最初見た時、は、裸だったし」

クワトロ「……それは失礼した。だがあれが私の就寝スタイルだ」

雷「あ、でも寝冷えするから良くないわ! せめてパジャマは着るべきよ!」

クワトロ「君は私の母親かね、まったく……ほら、行くからついて来なさい」

雷「は~い」



>艦内通路


――――クゥ~

雷「あ(お腹鳴っちゃった……)」

クワトロ「……お互い朝食もまだだったな。丁度いい、先に食堂に行くとしよう」

雷「宇宙食ね! ちょっと楽しみ……(フワリ)キャアッ!?」

クワトロ「おっと(ガシリ)……すまない、この区域は無重力区域だ。説明を失念していたよ」

雷「や、やっぱりここって本当に宇宙なのね……(この人の手、おっきいなあ)」

クワトロ「ここからはこの取っ手を持って移動する、グリップを握ってボタンを押せばいい。私に続きたまえ」ウィーン

雷「えっと、こう、ね……きゃっ!」ウィーン

クワトロ「そうだ、上手いぞ」

雷「こ、このくらい簡単よ! ……っ!? わぁ……っ!」

クワトロ「どうした……なるほど、宇宙(そら)、か」

《通路の窓から見える星々と地球》

雷「すごいすごいすごい!! 宇宙なんだ……私、本当に宇宙に来てるんだ! 地球もスッゴイキレイ!」

クワトロ(地球や宇宙の美しさを素直に感じられる……それがアースノイドだけに与えられた特権とは、なんとも皮肉なものだ)



>食堂


――――ガヤガヤ

雷「宇宙食ってチューブとかに入ってるのかと思ってたわ。意外と普通ね」パクパク

クワトロ「無重力区域ならそちらを食べる。が、ここは重力区域だからな、地上と変わらんよ」モグモグ



「大尉が女の子とメシ食ってるぞ」ヒソヒソ
「見たことない子ね、可愛いー」
「あれ旧世紀の学生服だろ? コスプレか?」
「まさか大尉の隠し子とか?」


クワトロ(やはり目立っているな……早く食べてしまおう)

雷「あ、ケーキもあるのね。おいしそう」

クワトロ「っ」ガタッ

雷「? どうしたの?」

クワトロ「いや……ケーキ、食べたいのか?」

雷「う、うん……いいの?」

クワトロ「かまわん、持って来よう」

雷「ありがとー」


クワトロ「……人気商品のようだ。チョコとイチゴ、一つずつしか残ってなかった」

雷(あれ、この人も食べるんだ)

クワトロ「どちらにする?」

雷「え~っと……」チラリ

クワトロ「」←(イチゴケーキガン見)

雷「チョコにするわ」

クワトロ「そうか」


雷「……」パクパク

クワトロ「うむ……うむ……」モグモグ←物凄く幸せそう

雷(かわいいかも)

>ラーディッシュブリッジ

クワトロ「失礼する」

ヘンケン「これはクワトロ大尉、どうしました?」

クワトロ「少し、相談したい事案が持ち上がりましてね……雷」

雷「こ、こんにちは……」

ヘンケン「あ、ああ、こんにちは。見かけない子ですが……大尉のお知り合いで?」

クワトロ「さて……何から説明するべきか……」




雷「……っ!? ごめんなさい、電探借ります!」

トーレス「で、電探!? あ、レーダーのことか……ってちょっと! 勝手に触っちゃ駄目だって!」

クワトロ「雷!?」


雷「あなた、ラーディッシュって言うのね? 私は雷……うん、そう。私の力だけじゃわからないの。お願い、力を貸して! ……ありがとう!」

トーレス「??? あの、大尉……もしかして、その電波系な子なんですか?」

クワトロ「さて、な……(雷は自分を『艦娘』……つまり人型の戦艦だと言っていた。まさか、ラーディッシュと会話を!?)……少し、様子を見ましょう」

ヘンケン「おい君、いくら大尉の知り合いだからと言って……」

雷「何これ? 電波信号が届かない……ミノフスキー粒子? 厄介ね、光学探査に切り替えて! 解析はこっちで……映像来た! 出して!」

クワトロ「!! ティターンズのハイザック!」

トーレス「ええっ!? 距離は……なんだこれ!? 最大望遠の倍!? しかもデブリとミノフスキー粒子停滞区域の向こう側じゃないか!」

クワトロ「……雷、なぜ分かった?」

雷「『悪意』よ。深海棲艦と同じ、ドロッドロの悪意……このロボットからスッゴイ悪意を感じたから、ラーディッシュに手伝ってもらって、見つけたの」

クワトロ「……なるほど、ティターンズにはスペースノイドを憎んでいるものが多く所属している。それを感じたわけか」

雷「多分。あと、これ」

《ハイザックの拡大画像に映された大きな缶》

クワトロ「……っ! これは!」

雷「危険な感じがするの。知ってる?」

クワトロ「……毒ガスだ! それもジオン公国が使った物と同じ……コロニーの人間だけを殺す悪魔の兵器だ!」ギリッ

ヘンケン「何だと……!」

クワトロ「艦長!私はリックディアスで出る! 援護を頼むぞ!」

ヘンケン「大尉!?」

クワトロ(インカム使用)「ロベルト、アポリー、出撃だ! 急げ!」

ロベルト・アポリー「「は? は、はい!」」

ヘンケン「……ああ、もう! 総員! 第一種戦闘配備!」

トーレス「ミノフスキー粒子、戦闘濃度散布! モビルスーツ発進準備急げ!」


クワトロ「……雷」

雷「? 何?」

クワトロ「ありがとう……あれは、私が止めなければならないものだ。よく見つけてくれた」

雷「偶然よ……でも、なんだったら、もっと私に頼ってもいいのよ?」

クワトロ「……ああ、機会があればな……行ってくる!」

雷「行ってらっしゃい!」




※Z本編の30バンチ事件とは関係ないオリジナルです(一応前準備の実験という位置付けですが)。


もうこんな時間に……今日はここまでです。
ダラダラするとエタるんで一気に書くつもりです。

あと情報がうろ覚えだったりするのでツッコンでくれると助かります。



映画ZガンダムとスパロボAのせいで

クワトロ大尉=ケーキ好き
という認識に固定されてしまった……

感想考察感謝です。
艦名はそこそこわかるけど艦種まではさっぱりでござる。
ぼちぼち進めます。

※※※※※※


>ハイザック部隊 進行中宙域


HZ(ハイザック)1「目標コロニーまで後10分です」

HZ2「いよいよですね、隊長」

HZリーダー「ああ……これでようやく宇宙のバケモノどもを駆逐できる……!」
HZ3「!? レーダーに感! 機数3、所属はエゥーゴ! これは……エゥーゴの新型です!」

HZリーダー「馬鹿な!? わざわざ暗礁宙域をAMBAC(機体慣性運動)のみでくぐり抜けて来たのだぞ! 見つかるはずが……!」

HZ4「接敵まで20! 離脱、間に合いません!」

HZ5「た、隊長……っ」

HZリーダー「くっ……! アルファ(1)、ブラボー(2)、チャーリー(3)はそのままコロニーに向かえ! デービィ(4)、エリー(5)は俺と迎撃に向かえ!」


「「了解!」」


HZリーダー「貴様らなぞに……貴様らなぞに邪魔されてたまるものか……!」


アポリー「機影確認! ハイザックタイプ六機、間違いありません!」

ロベルト「この先には過疎化コロニーがあります。まさかこんな難所を抜けてくるとは……盲点でしたな」

クワトロ「ああ、全くだ(雷が見つけてくれなければ、人知れずコロニーが滅ぼされる所だった。だが、こうして見つけた以上、なんとしても食い止める!)」

クワトロ「三方から方位して追い込むぞ! 私が囮になる、一機も逃がすな!」


「「了解!」」


※擬音がウザいかもしれません。ご勘弁を。




クワトロ「そこだ!」ピシュピシュン

HZ4「(ドガァン!)!? 足がやられたぐらいで……」

HZ5「こいつめ!」ピシュピシュン

クワトロ「本命はお前だ」ヴォンッ

HZ5「(ザシュッ!)!?」ドゴォォォン

HZリーダー「なっ!? もう撃墜されただと!?」

HZ4「よくも!」ヴォンッ

クワトロ「甘い!」ドガガガガガ

HZ4「う、うわあぁぁぁぁっ!!」ドゴォォォン

HZリーダー「なんて速さだ……赤い彗星だとでも言うか! スペースノイドめ!」ピシュピシュン


クワトロ「むっ……正確な照準だ。あのハイザック、やる!」ピシュピシュン


HZリーダー「嘗めるな!」ゴォッ

クワトロ「インファイトだと! ちぃぃっ!」



バヂバヂバヂバヂッ!

HZリーダー「邪魔をするな宇宙人め! 俺は貴様らを根絶やしにせねばならんのだ!」ヴォォォンッ

クワトロ「スペースノイドとて同じ人間だ! 宇宙人などと差別される云われはない! ましてや皆殺しなどと!」ヴォォォン

HZリーダー「黙れ! 俺の妻と娘は貴様ら宇宙人のコロニー落としで死んだ! その怨み、万分の一でも返さずにいれるものか!」
クワトロ「!? だからと言って!」ヴォンッ

HZリーダー「(ザシュッ!)くっ! まだだ!」ドガガガガガ

クワトロ「(チュインチュイン)かすっただけだ! そこっ!」ピシュピシュン

HZリーダー「当たらん!(ドガァン!)なにっ!?」


アポリー「大尉! 援護します!」

ロベルト「間に合ったようですな」

クワトロ「コロニーに向かった部隊は落とせたのか……ならば、あとはこいつだけだな」



HZリーダー「……」


クワトロ「動きが止まった? 投降する気か?」

HZリーダー「く、くくく……ははははハハハハHAHAHAHA!! そうか……貴様らは俺の妻や娘……平穏な生活では飽きたらず……仲間たちも……そして俺の命すら奪っていくと言うのだな…………ふざけるな…………フZAけRUナぁ!!」ゴォッ!!

クワトロ「!? なんだこのプレッシャーは!? 奴はニュータイプ……? いや、そんな気配は微塵も無かった! ならば一体……!?」

アポリー「っ!? な、なんだ? 手が震えて……?」

ロベルト「こ、この悪寒は一体……?」


グゴゴゴゴ


>ラーディッシュブリッジ

雷「っ!? あ……ああ……っ!」カタカタ

ヘンケン「君、どうしたんだね?」

雷「この感じ……間違いない……! 今、あそこにいるのは……!」


トーレス「!? ハイザック、熱量増大! へ……変形、いや、巨大化していきます!」

ヘンケン「なんだと!?」





雷「深海、棲艦……っ!」



ハイザック棲機「ガアアァァァァaaaアアッッ!!」


クワトロ「こ、これは……っ!」

アポリー「ば、バケモノに……なりやがった」

ロベルト「少々まずい……ですかな」


ハイザック棲機「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスシネシネシネシネシネシネシネミナゴロシダアアァァァァッッ!!」グオッ!


アポリー「!? (ガシャアンッ!)ぐわぁぁぁぁっ!」

クワトロ「アポリー! (ゴシャアッ!)があぁぁぁっ!?」

ロベルト「大尉! ……っ!? (バギャアッ!)がはっ!?」


ハイザック棲機「ハハハハHAHAHAHA! テKIガチイSAクミEルトイUコトWA……オREGAツヨIトIUコTOダアアァaaaッ!!」


クワトロ「ぐ、う……っ!(おかしい。こいつを目にしてから身体が思うように動かせない……この感覚は……恐怖、か? 我々の身体が、こいつの存在そのものに、本能的に恐怖している?)」

クワトロ(このままでは……やられる……っ!)




ヘンケン「ラーディッシュのメガ粒子砲で援護射撃をするんだよ!」

トーレス「ここからじゃ粒子が威力が減衰してバルカン以下になりますよ! 第一、あんなデカいくせに速いMSにどう当てろって言うんですか!」

ヘンケン「じゃあどうしろって言うんだ! 大尉たちを見殺しにする気か!」

トーレス「俺に言わないでください! やれと言うなら特攻だってやります! でも効果がなきゃ意味ないでしょう!」

ワーワー
ギャーギャー


雷「……出来るわ」

トーレス「えっ?」

ヘンケン「君、何か策が?」

雷「深海棲艦を倒すのは……艦娘の私の役目。でも……私だけじゃ、力が足りない。ラーディッシュの力だけでも駄目……この艦のみんなの……『戦艦ラーディッシュ』を動かす全ての力が必要なの。だからお願い! みんなの力を貸して! いきなりこんなこと言ったって、ワケわかんないって私も思う……でも、私は今戦場にいる、あの人たちを助けたい! だから……だから、お願いします!」


ヘンケン「……一つ、聞かせてくれ」

雷「は、はいっ」

ヘンケン「君の名前は?」
雷「い、雷……」

ヘンケン「……全クルーに通達! 本艦はこれより『雷』嬢の指揮の元、全力戦闘を開始する! 各員、いつもの三倍気張れ! 怠けてる奴は俺がケツ蹴りあげるぞ! トーレス!」

トーレス「了解! 操舵、探査、火器管制を移行します! ユーハブ?」

雷「あ……アイハブ! ありがとう……みんな、ありがとう!」

ヘンケン「かまわんさ……さあお嬢ちゃん、君の力を見せてくれ!」

雷「ええ! ラーディッシュ……解るよね? 私とあなたとみんなの力で、あいつをブッ飛ばすわよ! メインエンジンからメガ粒子砲へエネルギーを直結! 収束発射準備!」

トーレス「せっかく性能上がってんだ。光学、振動、熱感知の全部で奴を捉えろ! データは全部お嬢ちゃんに回せ!」

ヘンケン「艦内が相当暑くなるぞ! バケツリレーでいいから熱持った機関に水を片っ端からぶっかけろ!」

雷「エネルギー充填114%……132……168……」

トーレス「砲身が焼けつくぞ!?」

雷「三発! それでケリをつけるわ!」

トーレス「ギリギリかよ……照準、捉えた!」

雷「エネルギー充填180%! 撃つわよ!」

ヘンケン「総員、対ショック! ブチかませ!」



雷「メガ粒子砲、発射――っ!!」




――――ズギャァァァァンッ!!


ハイザック棲機「!?!?!? ギアアァァァッッ!?!?」


クワトロ「!! メガ粒子砲による収束狙撃だと!? ……そうか、雷が!」

ハイザック棲機「オオオOOOォォォ……」

クワトロ「(奴は怯んでいる。ならば今が好機!)ロベルト、アポリーを連れてラーディッシュに後退しろ。そちらの機体の方が損傷が少ない分早く戻れる」

ロベルト「し、しかし大尉は?」

クワトロ「幸い攻撃の手段はラーディッシュが持ってきてくれたらしい……足留めくらい、やってみせるさ。さあ、行け!」

ロベルト「くっ……了解」

アポリー「すいません大尉……ご武運を!」



ハイザック棲機「グオオォォ……ヨクモ……ヨクモヨクモヨクモヨクモヨクモヨクモヨクモォォォオオオOOOッッ!!」


クワトロ「(身体が先程より軽い。雷の援護のお陰か? これなら……いけるな)来るがいい……赤い彗星は伊達ではないということを見せてやる」



トーレス「アポリー機、ロベルト機、着艦しました!」

ヘンケン「応急でいい! 整備急がせろ! 状況は!?」

トーレス「クワトロ大尉が敵巨大MSを翻弄しています! ですが、このままでは機体の推進剤がもちません!」

ヘンケン「お嬢ちゃん! 二撃目はまだか!?」

雷「砲身の熱がまだ抜けてないわ!」

ヘンケン「艦内! 食堂の氷でも風呂の残り湯でもなんでもいいから砲身冷やせ!」

雷「早く……早く……早く……っ!」




ハイザック棲機「チョコマカトォォォ!!」ブオンッブオンッ

クワトロ「まだ……まだ……っ!(燃料がもたん……っ! 雷、まだなのか……!?)」



雷「……溜まった! 二連射で終わらせるわ!」

ヘンケン「対ショック! デカいのが来るぞ!」

雷「クワトロ大尉! そいつを留めて!」




クワトロ「(ピキィィィン)!! 足を留めるのだな! そこっ!」ピシュピシュン

ハイザック棲機「(ズガァァン!)!? ガアアァァァァッッ!?!?」

クワトロ「やれ! 雷!」



雷「(ピキィィィン)!! 今っ! メガ粒子砲、連続発射――っ!!」



――――ドゴォォオオオォォッッ!!



ハイザック棲機「ゴァ……ア…………A…………」

クワトロ(奴の身体が霧のようになって崩れていく……どうやら、終わったようだな)


ハイザック棲機「オRE……WA…………TAダ……カZOクガIレBA……SIアワSEDAッタノ……NI…………NA、ゼ、DA…………」ザァァァァ


クワトロ「……せめて、安らかに眠れ。その怨みは……私が背負って行く、ジオンの、息子として」




トーレス「……敵機、消滅を確認! クワトロ大尉も無事です!」

ヘンケン「よおっしゃぁぁあっ! 総員! 戦闘終了だ! 各員の奮戦に感謝する!」


ウオー
ワー
ヒャッハー



雷「良かった……勝てたんだ……はうぅ」ヘニャヘニャ

ヘンケン「おおっと。大丈夫かいお嬢ちゃん?」

雷「な、何とか……あの、ありがとうございました。いきなりだったのに、協力してもらって……」

ヘンケン「なーに、礼を言うのはこっちの方さ。お嬢ちゃんのお陰でティターンズの毒ガス作戦を阻止できたし、あの謎のMSも撃退できた。むしろ、帰ってきた大尉から説明を聞くのが楽しみになってきたよ。ハッハッハ!」

雷「えへへ……なんだか、嬉しいかも」



トーレス「クワトロ機、着艦確認しました!」

ヘンケン「よし、落ち着き次第ブリッジに上がってもらって……」

雷「私、お迎えしてくるわ!」

ヘンケン「お、おい? MSデッキまでの道、解るのか?」

雷「さっきラーディッシュに教えてもらったから大丈夫ー!」


トーレス「……だ、そうです」

ヘンケン「ラーディッシュに、なあ……この間、ムシャクシャして壁蹴っ飛ばしちまったんだが……怒ってないだろうか?」

トーレス「さあ? ジャパンの風習に従って、お供え物でもしてみては?」


>MSデッキ


クワトロ「ふう……なんとか、戻ってこれたか」

雷「クワトロ大尉!」

クワトロ「雷? ブリッジに居たはずでは……」

雷「お迎えに来たのよ! お帰りなさい!」

クワトロ「……ああ、ただいま(お帰りなさい、か……ずいぶんと温かい言葉だったのだな)」




クワトロ「そうだ、雷。奴との戦闘中、君の声が聞こえたよ。お陰で奴を倒せた……ありがとう」

雷「えへへ……どういたしまして。あ、でも私も大尉の声が聞こえたわ! あれがあったからメガ粒子砲を当てられたの。だから、私からも……ありがとう、大尉」

クワトロ「そうか……しかし、互いに礼を言いあって、なんだか可笑しいな」

雷「そうね、可笑しいわね。ふふふっ」


※「その後、ブリッジにて雷についての説明が行われた。無論、変異したハイザックが深海棲艦と同質のものであると言うことも」
キャーコスギサーン



ヘンケン「艦娘に深海棲艦、か……普通なら冗談で済ます所だが、あんなもの体験した後じゃ否定なんざ出来やしないな」

クワトロ「それに、新たな問題も浮上している……先程のような、MSの深海棲艦化。これが今後も続くとなれば、艦娘の……ひいては雷の重要性は天井知らずに上がる。現在、彼女しか確認出来ていないからな。そうなると彼女を巡っての奪い合いが始まるのは必然。只でさえ混沌とした地球圏は一年戦争の時以上に混迷するだろう。最も、他にも『こちらに来ている』艦娘がいるのかも知れんが……雷、そこの所どうなんだ?」

雷「……わかんない。こっちに来たばかりだし」

クワトロ「だそうだ。高望みはしない方がよかろう。我々に出来るのは彼女の存在を隠蔽しつつ、深海棲艦化MS……そうだな、仮に『侵海MS』としよう。その侵海MSを秘密理に撃滅していくこと……か。我ながら無理難題を言っているな」

ヘンケン「問題はそれだけじゃない。深海棲艦の性質……怨み、憎しみから生まれると言うことは地球圏のどこにでも発生の可能性がある。何せ一年戦争に継いでデラーズの蜂起……さらにティターンズの横暴だ。もうコロニーが丸ごと深海棲艦になっても俺は驚かんぞ。むしろいつか成ると考えているくらいだ」

クワトロ「艦娘か、それに匹敵する存在の増員は不可欠……だが、雷のいた世界のように艦娘製造技術など研究させれば強化人間以上の非人道的研究が始まるのは目に見えている……八方塞がり、か」



雷「……大丈夫よ、大尉!」

クワトロ「雷?」

雷「私がいるじゃない! さっき大尉が言ったみたいに、みんなにナイショで深海棲艦を倒していけばいいのよ!」

クワトロ「馬鹿を言うな。雷一人でどれだけの敵を倒せると言うんだ。そんな無茶は……!」

雷「一人じゃないわ。大尉や、ヘンケンさん、トーレスさん……ラーディッシュと、クルーのみんなもいるもの。そりゃあ……雷だけじゃ、戦力が足りないのはわかってるわ。でも、大尉たちが一緒に戦ってくれるなら……きっと大丈夫、そんな気がするの」

クワトロ「雷……君は……」

雷「多分だけど……雷は、来るべくしてここに来たのよ。深海棲艦と戦う力の無い大尉たちに、戦う力をもたらすために。だから、もっと雷のこと、頼ってもいいのよ?」

クワトロ「しかし……それは……」

雷「それとも……雷じゃ、頼りにならない? 大尉の、力にはなれない?」




クワトロ「…………辛い道のりだぞ?」

雷「!! 平気よ!」

クワトロ「君をさらいに来る奴がいるかもしれない」
雷「気をつけるし、来たらブッ飛ばすわ!」

クワトロ「我々が足手まといになるかもしれない」

雷「むしろ全部任せて欲しいわ!」

クワトロ「……ククッ、それじゃあさっきの発言が台無しだろう」

雷「あ! い、今の無し! だから、えーとえーと……」

クワトロ「ハァ……わかった、先程の方針で行くとしよう。頼らせてもらうぞ、雷」

雷「!! どんと来いよ! 雷の力、見せてあげるわ!」



>メガ粒子砲 砲座


アストナージ「コンデンサは全部焼き付いちまってるし、砲身も融解……ドックに着いたら総取っ替えだな」

雷「あ、あの~」

アストナージ「ん? ああ、君が例の艦娘って子か。何か?」

雷「その、ごめんなさい……私がラーディッシュに無茶させたから……」

アストナージ「んなもの気にしなくていいんだよ。俺たちメカニックはクルーの命を守るために必死で整備やってんだ、武器が壊れても人命が助かってんならそれが最高ってやつさ。でも、まあ……この艦のこと、思ってくれてありがとよ」

雷「あ……! あの! ラーディッシュがね、いつも整備してくれて、ありがとうって言ってたの!」

アストナージ「……ははっ、そりゃあいい! よーし! おいラーディッシュ! ドックに着くまでに『本当に整備する必要あるのか?』ってくらいバッチリ直してやるから覚悟しやがれ! 行くぞメカマンども!」

オーウ!



雷「みんな、いい人たちだね、ラーディッシュ……うん。私もラーディッシュのクルーの人たち、大好きだよ」



>クワトロ私室


クワトロ(なんとも慌ただしい一日だった……夢見が悪かったせいだとは思いたくはないが)

クワトロ(艦娘に深海棲艦……問題は山積みだ。しかし放置など出来ない、私も原因の一つと言えなくもないのだから)

クワトロ(まあ、今は身体を休めるとしよう……せめて、明日は気持ち良く起床したいものだが)


――――コン、コン

クワトロ「(はて、誰だ?)開いている、どうぞ」


雷「えっと……大尉? 来ちゃった」

クワトロ「雷? 君の部屋は用意してもらったはずだが?」




雷「あの……大尉と一緒に寝たくて来たの。ダメ?」

クワトロ「」アングリ




クワトロ「……君くらいの年齢なら男性との同衾に羞恥や嫌悪を感じるものだろう。部屋に戻りたまえ」

雷「た、確かにちょっと恥ずかしいけど……嫌とかじゃないわ」

クワトロ「また朝のように変態扱いは御免被りたいのだがね……」

雷「それは、ごめんなさい……あ! 思い出した! 寝る時はパジャマ着ないとダメよ!」

クワトロ「だから……君は私の母親かね。スタイルだと言っただろう」

雷「ダメよ、風邪ひいちゃうわ! パイロットは身体資本なんでしょ? 今のから買いに行きましょ!」

クワトロ「ちょっ…引っ張らないでくれ! わかったから! 自分で歩く!」ズルズル



クワトロ(……結局買ってしまった)←シャアザク柄パジャマ¥4800

雷「うん! 大尉、赤が好きみたいだからピッタリね!」

クワトロ「ハァ……着ればいいのだろう、着れば。満足したなら自分の部屋で寝たまえ」

雷「……そんなに、私と一緒に寝るの、嫌?」

クワトロ「そういう訳ではないが……倫理的な問題だよ。私は27才、艦娘の年齢がどういう扱いかは知らんが、十代前半とおぼしき君からしたらオジサンもいいところだろう。世間一般から見て、そんな二人が同衾などすれば邪推されて当然。君も妙な噂が立っては嫌だろう」

雷「私は気にしないわ」

クワトロ「私が気にする」

雷「……どうしても、ダメ?」

クワトロ「ハァ…………あまり強硬に断っていると、本当に自分がそういう趣味かと思えてくる……わかった。了承しよう」

雷「ありがとう、大尉!」キラキラ

クワトロ「(笑顔がまぶしい……自分が汚れている気がしてくる)やれやれ……なら、私はソファーで寝るから」
雷「一緒のベッドで!」
クワトロ「少しは貞操観念と言うものを持ちたまえ!」



クワトロ(…………私は一体何をやっているのだろう……結局押しきられてしまった)

雷「パジャマの着心地、どう?」

クワトロ「ああ、思ったより悪くない。快適だ」

雷「良かったわ。あの……ね? 私の話の中で……提督について、覚えてる? どうやって選ばれるのか、とか」

クワトロ「確か……艦娘を十全に戦わせるために、ある種の才能が要るのだったか?」

雷「うん。提督は艦娘に正確に指令を出すために、艦娘と交信する能力が必要なの。艦娘が感じたり見たりしたことを即座に、正確に受信して、命令を送る能力。その力の持ち主から提督は選ばれるの」

クワトロ「まるでニュータイプ同士の感応のようだな」

雷「ニュータイプ?」

クワトロ「今、雷が言ったような力の持ち主をそう呼ぶのさ。それで?」

雷「あ、うん……それで……さっきの戦闘の時、大尉とそんな感じになったでしょ?」

クワトロ「ああ」

雷「…………正直に言うね。私、本当は落ちこぼれの艦娘なの。いろんな提督と会ったけど、誰とも交信出来なくて……戦う時も、同じ艦隊の電や暁、天龍お姉さんから指示を聞いてて……だから、大尉と交信できた時、本当に嬉しかったの」

クワトロ「……そう、か」

雷「私、頑張るから……大尉に頼ってもらえるように……頑張る、か、ら…………」スウスウ

クワトロ(…………私に頼ってもらえるように……か)

クワトロ(私はこの子を……雷をどうしたいのだろうな)

クワトロ(ララァのように道具として使い潰すのか? それともハマーンのように意にそぐわなくなったら見捨てるのか?)

クワトロ(私は……『誰』として雷と向かい合うつもりだ? クワトロ・バジーナ? シャア・アズナブル? エドワウ・マス? それとも……)

クワトロ(全ての仮面を脱ぎ捨てて……キャスバル・レム・ダイクンとして接することが出来るのか?)

クワトロ(私は……一体『誰』になりたいのだ…………?)

今日はここまでで

助長になりそうな所はガンガンキングクリムゾン進行したいです……できるかどうかは別として。
早く先に進みたい!


ではまた。

シロッコ「これからは女の時代…いや、艦娘の時代だ!!
      だからイベント完走するずい!」

>>68
年表みたら30バンチ事件はZ本編のだいぶ前だった……ort
新型毒ガスの実験としといてください。

ではいきます。

※※※※※※


ピピピピピ

クワトロ(…………む、起床時間か……今日は安眠できたようだが……んんっ!? 身体が起こせない……いや、頭が何かに固定されている!?)


雷「すーすー」ガッチリ


クワトロ(雷の腕に抱えこまれているだと!? ぐぐぐ…………っ!(グイグイ)外せん! ええい艦娘の力は化け物か!)

クワトロ「雷、起きてくれ。雷」

雷「ふにゃふにゃ……やぁん、大尉、くすぐったい……すーすー……」

クワトロ「誤解を招く夢を観ないでくれ! 起きろ! 頼むから!」

雷「はっ!? 今、私大尉に頼りにされた!?」ガバッ

クワトロ「そんな理由で起きないでくれ!」

雷「? おはよう、大尉。どうかした?」

クワトロ「おはよう……いや、もういい……」



>ブリーフィングルーム


ヘンケン「さて、今後の本艦の進路だが……安全な宙域を選択しつつ、月面、グラナダのドックへと向かう。そこで新型艦の受領とラーディッシュのドック搬入をする予定だ、3日程で到着できるだろう」

雷「え……それじゃあ、そこでラーディッシュとはお別れなの……?」

ヘンケン「うむ……もとより乗り換えの予定だったし、昨日の戦闘で主砲が使い物にならなくなっているからな、ドック入りは仕方が……」

雷「あう……私が酷使しちゃったから……」ウルウル

ヘンケン「いやいやいや!? お嬢ちゃんのせいじゃないからな!? あの砲撃がなければ俺たちもヤバかったんだから……!」オロオロ

クワトロ「艦長、子供をいじめるのは感心しないな」ニヤニヤ

ヘンケン「茶化すな!」

雷「うう…………え? うん、わかった。あのねヘンケンさん、ラーディッシュが『身体を直したらまた一緒に戦えるから、待ってて』って。私もくよくよしないで、ラーディッシュがドックに入っている間、安心できるように頑張るわ!」

ヘンケン「そ、そうか……人ができていると言うか、それとも艦ができていると言うべきなのか……こりゃラーディッシュに本格的にジャパニーズカミダナを作らんといかんなあ」



※「それから3日間、様々な出来事があった(ダイジェスト)」
キャーコスギサーン



>MSデッキ


雷「アストナージさん! 私の艤装があったって本当!?」

アストナージ「おー。何か見慣れない武装があったもんで、もしかして雷が言ってたやつじゃないかってな。こいつだ」

雷「!! 確かに私の艤装よ! 良かったー! あ、でも……これ、水上で戦うための装備だから、宇宙じゃ役立たずよね……ビーム兵器とかも積んでないし……」シュン

アストナージ「人間サイズで戦艦並みの威力があるなら役立たずってことは無いと思うが……なあ、ちょっと見せてもらっていいか? メカニックとして構造が気になるんだ」

雷「いいわよ。はい」

アストナージ「サンキュー。どれどれ……へえ、なるほど……お、こいつは…………そうか、これなら…………おいおい、アリかよこれ…………ヤベえ、すげえぞコレ…………」フヒヒヒヒヒ

雷「な、なんかアストナージさん、顔がマッドな感じに……」タラリ



アストナージ「俺の時代、キタ――――――ッ!!」

雷「ひえええぇぇぇっ!?」

 



【インフォメーション】

『アストナージ』が
『アストナージ(スパロボ)』に改造されました。

改造費でカツカツになるな
誰か幸運持ちの雪風連れてこい



>艦内通路

雷「ふんふんふん~♪ お掃除キュキュキュ~♪」キュッキュッ

クワトロ「雷? なぜ掃除などしているんだ?」

雷「あ、大尉! だって、月に着いたらラーディッシュとお別れでしょ? お世話になったんだから、キレイにしてあげたいの!」

クワトロ「そうか…………うむ、私も手伝おう」

ゴシゴシ
キュッキュッ

ヘンケン「む?」

トーレス「なんで大尉が掃除を?」

クワトロ「ああ、それはな……」




数時間後……


「おい、向こうの部屋終わったか?」
「トイレ綺麗にしてきたぞー」
「うひゃー、エンジンの裏って汚れてたんだなぁ」
「ええい、微細デブリが掃除の邪魔だ!」
「塗装の予備どこだー?」


クワトロ「……すっかり大掃除になってしまったな」

雷「これでラーディッシュもピカピカね!」



>ブリッジ

トーレス「レーダーに感! これは……データ照合に一致! 侵海MSです!」

ヘンケン「なんだと! お嬢ちゃんをブリッジへ! ラーディッシュ、対侵海MS戦闘体勢!」

トーレス「了解! MS各機発進!」



>デブリ宙域

クワトロ「以前ほどはプレッシャーは感じないな……雷の支援下にあるからか、敵が弱いからか……?」

アポリー「敵機確認!」


・機動ゲ級(ゲルググ)
・機動ジ級(ジム)
・工機ボ級(ボール)
・戦機セ級(セイバーフイッシュ)
・機動ザ級F2(ザクIIF2型)
・機動ド級航宙(リックドム)


ロベルト「あれは……一年戦争時の残骸が深海棲艦化したようですな」

クワトロ「ある意味『正しい』深海棲艦というわけか……破壊してやることがせめてもの供養になる。行くぞ!」

「「了解!」」




数分後……


クワトロ「これが、ラスト!」ピシュピシュン

ゲ級「!?」ドガァァン


アポリー「なんとかなりましたね」

ロベルト「毎回こうなら楽なんですがな」

クワトロ「さすがに先日のようなものが毎回出てこられては堪らんよ」


雷(交信)「大尉! 大丈夫?」

クワトロ(交信)「ああ、機体にダメージもない」

雷(交信)「良かった! 早く帰ってきてね!」


クワトロ「やれやれ……すっかりなつかれてしまったようだ」

アポリー「あのお嬢ちゃんからの交信と言うやつですか?」

クワトロ「ああ」

ロベルト「彼女もニュータイプで?」

クワトロ「いや、微妙に違うらしい。交信できるのはどうやら私限定のようでな(私がニュータイプだからか……ならば、アムロが相手でも? くっ……嫌でもララァを思い出してしまう……今夜の夢見も悪くなりそうだ……)」


ベルトーチカとタイプが似てる艦娘って誰だろ?



>食堂


クワトロ「何? もうイチゴケーキはないのか?」

「はい。先日のが最後で……他のケーキならまだありますよ?」

クワトロ「いや……なら、いい」トボトボ

雷(大尉、可哀想……よし! ここは私の出番ね!)

翌日……


雷「大尉! ケーキよ!」

クワトロ「ん? いや、私はイチゴケーキ以外は…………っ!? 赤い、ケーキだと……!?」

雷「特製のトマトケーキよ! 大尉、赤が好きでしょ? 味見もしたからちゃんと美味しいわよ!」キラキラ

クワトロ「雷が……作ってくれたのか……?」

雷「頑張ったわ!」

クワトロ「……頂く! ……(モグモグ)…………美味い!」テーレッテレー

雷「良かった! おかわりもあるのよ!」

クワトロ「っ!」キラキラ←少年のような喜びに満ちた表情

雷(大尉、かわいい♪)

>>176
祥鳳とか?



>ブリッジ


パンパン

ヘンケン「ナ~ム~……と。おいトーレス、これで作法は合ってるのか?」

トーレス「俺が調べたらそんな感じでしたけど……」
雷「こんにちはー!」

ヘンケン「おお、雷ちゃんか。丁度いい所に」

雷「どうしたの?」

ヘンケン「カミダナを作ってみたんだが……サンパイ?の作法とかがわからなくてな」

雷「それなら知ってるわ!」

説明中……

ヘンケン「なるほど、よくわかった……おいトーレス、全然違うじゃないか」

トーレス「んなこと言われても……」

雷「まあまあ。せっかくだからみんなでお参りしましょ」

ヘンケン「うむ、では航海の無事とラーディッシュの今後の健勝を祈って……」

パンパン


ヘンケン「ラーディッシュは喜んでくれただろうか?」

雷「ありがとう、って言ってるわ!」

ヘンケン「そ、そうか」テレテレ

トーレス「そーいや、ラーディッシュが艦娘になったらどんな感じなんですかね?」

ヘンケン「そりゃあ、こう、知的な感じで、体つきもグラマーで……」

トーレス「艦長の好みは聞いてないです」

ヘンケン「う、うるさい!」

>>184
あー…空母系はそうかもな
てかアムロは大人の女なら誰でもいい気がする

>>187
空母でも瑞鶴、瑞鳳はベルトーチカよりもチェーンっぽい気がする

>>188
瑞鳳「アムロ、卵焼き、食べりゅ?」
アムロ「瑞鳳はチャーミングだn食べりゅうううううううううう!!」


※「そして3日が経過し、ラーディッシュは月の周回軌道上に到着した」
キャーコスギサーン


>月 周回軌道


雷「わぁ……すごいわ! お月様をこんなに近くで見るなんて初めて! ねえ大尉、グラナダってどこ?」

クワトロ「あのクレーターの中に広がる都市がそうだ。グラナダ市ともう一つ、フォン・ブラウン市が二大月面都市と言われている」

雷「キラキラ光っててキレイ! でも、これでラーディッシュとはお別れなのよね……」

クワトロ「ドックでの修理が終わればまた会えるさ」

雷「……うん、そうよね! くよくよしてたらラーディッシュも安心して修理していられないもの!」



>グラナダ 艦艇ドック


ドック職員「ラーディッシュの修復、確かに承りました」

ヘンケン「よろしくお願いする。ああ、それと……ブリッジのカミダナは絶、対、に! 撤去しないように!」

ドック職員「は、はあ……カミダナ、ですか?」

ヘンケン「い、い、で、す、ね!?」

ドック職員「は、はい!(凄い気迫だ)」



雷「ラーディッシュ……あなたとの航海、スッゴク楽しかったわ。え、あなたも私と会えて嬉しかったの? えへへ……」

クワトロ(不思議なものだ……雷と会う前は只の乗り物にしか思えなかったラーディッシュが、今は人格を持った一つの命に見える。悪くない……そう、この感覚は悪くないな)

ヘンケン「総員、整列!」
雷「!?」

ヘンケン「ラーディッシュに、敬礼! ここまでの道のり、よく我々と戦ってくれた……ありがとう!」

「「ありがとう!!」」


雷「っ! うん、うん……っ! そうだね、きっとまた、みんなであなたに会いに来るわ。だから、またね、ラーディッシュ!」



>グラナダ市内

雷「え? エゥーゴの偉い人に会うの?」

クワトロ「ああ、ブレックス・フォーラ准将にな」

ヘンケン「侵海MSについて、しっかり対策を練らないといけないからな。専門家と言うべき雷ちゃんの意見が重要になる」

雷「が、頑張る」カチコチ

クワトロ「そう緊張しなくていい。准将は気さくな方だ」

ヘンケン「親戚のおじいちゃんとでも思っておけばいいさ」



>グラナダ市内 エゥーゴ管理ビル内

ブレックス「ヘンケン中佐、クワトロ大尉、ここまでの任務、ご苦労だった」

「「はっ」」

ブレックス「それで……君が報告にあった艦娘の、雷くんかね?」

雷「は、ひゃい! あう、噛んじゃった……」

ブレックス「ははは、そう緊張しなくてもよいさ。先ずは君に礼を言わせてくれ、君のお陰でラーディッシュのクルーは救われた。またティターンズの毒ガス作戦を未然に防ぎ、地球圏に迫る脅威を察知することができた。いくら感謝しても足りないよ……本当に、ありがとう」

雷「そ、そんな……私は、出来ることをやっただけで……」テレテレ

ブレックス「謙虚なことだ。本来なら私の権限の限り報奨を与えたいのだが……君の存在を公にするとマズイことになる。許して欲しい」

雷「あの、気にしないでいいです! 大尉やヘンケンさんから色々聞いてますから!」

ブレックス「うむ……しかし、君に何も無しでは私も気が納まらん。そこで……こんなものを用意してみた。持って来てくれ」

ガラガラガラ

雷「わあ! すごいご馳走!」

ブレックス「ヘンケン中佐とクワトロ大尉も食べてくれたまえ。少々張り切り過ぎてな……雷くんが少女ということをすっかり忘れていた。ははは」

ヘンケン「これは、また……」

クワトロ「では、ご厚意に甘えるとします」



数分後……


雷「それでね、大尉ったらね……」

ブレックス「ははは! 独身男の一人暮らしは皆そんなものさ。私も若い頃は同じことをして後の妻に呆れられたよ」

雷「えー? おじいちゃんも?」

クワトロ「い、雷。もうそのくらいで……」

ブレックス「何を言う大尉。いつも伊達男を気取っている君の裏話など、聞かずに居れるものか」ニヤリ

クワトロ「くっ……中佐、あなたからも何か言って……」

ヘンケン「うむ! 流石に最高級品だけあって美味い! どうした大尉、もっと食べろ!」

雷「それからね、大尉ったらね……」

ブレックス「ふむふむ、それはまた……」


クワトロ「…………なぜ、こうなった」



翌日……


クワトロ(結局昨日は宴会で終わってしまった……まあ、報告すべきことも特になかったのだが)

雷「大尉、こっちこっち!」

クワトロ「ああ、今行く(そして今日は雷とグラナダ観光……か。私は何をしているのやら……まあ、こうしてゆっくりした時間を過ごすのは久しぶりだし、嫌ではないが)」

雷「早く早くー……きゃっ!?」フワリ

クワトロ「雷!? なっ!?」

ドシーン!

雷「痛たた……そっか、月は重力が6分の1になるんだっけ……ジャンプするなら気をつけないと」サスリサスリ
クワトロ「…………なんでもいいから早く退いてくれんかね……っ」

雷「ひゃあっ!? ご、ごめんなさい大尉! 大丈夫?」

クワトロ「ああ……なんとか。ともかく、気をつけてくれ」

雷「はーい……」シュン

クワトロ「……向こうに有名なクレープ屋があるらしい。行くかね?」

雷「!! うん!」








クワトロ(…………ピンク……初日は白だったから艦内売店で買ったのか………しかし、なぜシャアザクのワンポイント?)


【インフォメーション】

『雷』は
『雷(クワトロ専用?)』に改造されました?



>MSドック

クワトロ「アストナージから相談があると聞いて来たのだが……」

雷「どこかな……って………」


チュイーンチュイーン
バリバリバリバリ
ガチャコンガチャコン
ドカーンドカーン
ブッブー
ニャーオ
ドンツクドンツク
ノルッケデニャー
アイェェェェェェ!


クワトロ「……これは本当に整備の音なのか?」

雷「なんか怪しい儀式のような……」

アストナージ「どうも大尉、わざわざすいません」

クワトロ「あ、ああ……それで、要件は?」

アストナージ「ええ、先日の……あのデカイ侵海MSとの戦闘のことなんですがね、リックディアスに力不足を感じたんじゃないかと思いまして」

クワトロ「それは、まあ……しかし、それなら近日中に新型が納入される手筈だが」

アストナージ「とは言っても、新型が来るまでに、あんなのがまた出て来ないとは限らんでしょう。で、リックディアスに俺たちがやれるだけの改造を施してみたんです」

クワトロ「なるほど、その使い具合を確かめて欲しいと。しかし、なぜ雷も一緒に呼んだのだ?」

アストナージ「その改造なんですがね、雷の艤装から得られた新技術を使ってまして。艦娘……つまり雷が近くにいるか、雷と交信状態にあると性能が上がるらしいんです」

クワトロ「何!? もう新技術を利用出来るようになったのか?」

アストナージ「どうにもあの艤装を見てからインスピレーションが刺激されまくりでして……まあ一つ試してみて下さい、期待は裏切らないと思いますよ」




シミュレーター終了後……

クワトロ「…………驚きだ。ジェネレーターやエンジンを改造したわけでもないのに出力が上がっている」

雷「大尉との交信もなんだかクリアーに感じたわ」

アストナージ「そいつは良かった。まだ他にも使ってないネタがありますからね、新型が型遅れになる勢いでリックディアスを改造していくつもりですよ」ギラギラ

クワトロ「……あまり張り切り過ぎんでくれ……リックディアスが得体の知れん存在になりそうだ」

雷「あうう……艤装見せない方がよかったのかな……」

クワトロ「しかし……確かにこの技術は私や雷と相性がいい。フレームに秘密があるのだったか?」

アストナージ「ええ、フレームの構造材に雷の艤装と同じく、精神に感応するチップを組み込んでます。そいつが各機関に干渉して性能を爆発的に上げるんです」








アストナージ「『サイコフレーム』って名付けてみたんですが、カッコいいでしょう?」

今日はここまでで
アーガマ出せなかった……

感想考察いつも感謝です。
モンブランとか忘れてたよ……

では

※インフォメーション忘れた……


【インフォメーション】

『クワトロ専用リックディアス』は
『クワトロ専用リックディアス(試作サイコフレーム)』に改造されました。


行きます。

※※※※※※


>エゥーゴ施設内


ヘンケン「お、いたいた。おーい」

雷「ヘンケンさん?」

クワトロ「何かあったか?」

ヘンケン「雷ちゃん用のエゥーゴのエンブレムが届いたんでな、持って来たのさ」

雷「ありがとう、ヘンケンさん!」

クワトロ「わざわざすまんな」

ヘンケン「いやいや、これからもよろしく、雷『少尉』」

雷「はいっ!」ピシッ←見事な敬礼

クワトロ「階級もか」

ヘンケン「准将が張り切ってな……どうも、本当に孫扱いしたいらしい」






ブレックス「雷くんの初任給は奮発して……せっかくだ、ボーナスもつけて置こう」ホクホク



クワトロ「ん? そう言えば、制服は支給されんのか?」

ヘンケン「ああ……雷ちゃんに合うサイズがなくてな。Sサイズでもブカブカだった」


【イメージ】

雷(エゥーゴ制服)『やーん、ブカブカー』ガバガバ

雷(スッパ)『(ストン)キャー!』モーレツ

【イメージ終了】


クワトロ「……まあ、雷は小柄だからな……ん? ならばあの学生服の替えはあったのか?」

ヘンケン「ああ、上は水兵服そのままだし、下は適当なスカートを合わせるだけだからな。艦内売店の在庫にある」

クワトロ「……売店で水兵服を売っているものなのか?」

ヘンケン「戦艦なんだから中で水兵服を売っているのは当然だろう?」

クワトロ「そ、そういうものなのか……?」



>グラナダ 艦艇ドック


クワトロ「ほう……これが新型艦か」

雷「真っ白でキレイ! ねえ大尉、この子なんて名前なの?」

クワトロ「たしか『アーガマ』と言っていたな」

雷「アーガマかあ……こんにちは、私、雷よ! よろしくね、アーガマ!」





>アーガマ ブリッジ

サエグサ「本日より着任します、サエグサです!」

ヘンケン「うむ、よろしく頼む。それでは……早速重要な任務がある、手伝ってくれ」

サエグサ「そ、それは一体?」ゴクリ

ヘンケン「それはな………………カミダナの設置だ! トーレス!」

トーレス「へーい。資材は準備完了でーす」

サエグサ「は、はあ?」

ヘンケン「いいか、このカミダナを巧く作れるかどうかで航海の難易度が段違いになるんだ! 気合いを入れろ! うおぉぉぉっ!」

トーレス「あ、とりあえず艦長はスルーしていいから。真面目に作れば問題ないんで」

サエグサ(なんだこの艦長と副長)



ギコギコ
ガンガン


ヘンケン「ふう、完成したな」

トーレス「お疲れーす」

サエグサ(やけに立派だ)

ヘンケン「そうだ、チャイルドシートも設置しなければ」

サエグサ「チャ、チャイルドシートですか? 何のために?」

ヘンケン「うむ、それはな……」


雷「ヘンケンさーん、いるー?」

ヘンケン「おお、丁度いいところに来たな」

サエグサ「な、何で子供が軍艦に?」

ヘンケン「彼女が我らエゥーゴの切り札、艦娘の雷ちゃんだ」

雷「あら、新しい人ね! 私は雷よ! カミナリじゃないわ、そこのところよろしくね!」



ギゴガゴ
チュイーン

ヘンケン「さて、座り心地はどうだね?」

雷「いい感じよ!」




サエグサ「はー……艦娘に深海棲艦ですか」

トーレス「ブッ飛んだ話だけど、マジなんだよなー」

サエグサ「この記録映像を見せられては……はあ、俺、生きて帰れるかなあ」

トーレス「それこそアーガマに祈っとこーや」パンパン


雷「え? ……ふむふむ。トーレスさん、アーガマがまだ自信ないから一緒に頑張ろうって」

トーレス「あー……そう言えば、アーガマはこれが処女航海か。なら産まれたての赤ん坊みたいなもんじゃねえか……だったら俺たちがリードしてやらないとな」

ヘンケン「そう言うことだな。さあ、出港準備急げよ!」



>MSデッキ

クワトロ「アストナージ、シミュレーションのデータ取りは終わったのか?」

アストナージ「ええ、さすが大尉のデータです。これでアポリー中尉とロベルト中尉のリックディアスにも、簡易版ですがサイコフレームを載せられます」

クワトロ「通常でも10~20%の運動性向上、雷の支援範囲内においては出力強化と併せて5割増しの運動性か……強力だが、扱うのに骨が折れそうだ」

アストナージ「あくまで理論値ですよ、実戦証明はまだですからね。それに大尉なら上手くやれますよ」

クワトロ「あまりおだてないでくれ、以前にそう言われて、痛い目に逢っている」


【インフォメーション】

『量産型リックディアス』は
『量産型リックディアス(簡易サイコフレーム)』に改造されました。

アーガマを基に宇宙での運用に特化させて
火力と搭載数を増やしたのがアイリッシュ級なんだから
アーガマより先に運用されてるのが気になる

>>286
うへえ、またもうろ覚えの弊害が……ort
先行試作艦ってことにしといて下さい……まさか火力強化艦とは思わんかった。

※※※※※※



>ブリーフィングルーム


ブレックス「さて、我々エゥーゴはこのアーガマの戦線投入を以て本格的な対ティターンズ行動に入る。従来の予定ならばサイド6を経由してサイド7に向かう……はずだったのだが」

クワトロ「何か懸念が?」

ブレックス「うむ。実はサイド3方面において、艦船やMSの行方不明が頻発している。調査に送った部隊も消息不明……その部隊からの最後の連絡がこれだ」


『霧が……黒い霧が襲ってくる! バケモノ……バケモノがぁぁぁあああああっ!!』


ヘンケン「これは……!」
ブレックス「最初は何のことか解らなかった……しかし、雷くんの一件を聞いて理解できたよ。深海棲艦……それがサイド3で活動している」

クワトロ「サイド3……ジオンの、本拠地……」ギリッ

ブレックス「放置しては置けない……アーガマクルーにはこの宙域の調査をして欲しい」

ヘンケン「了解です」






クワトロ(ジオンの亡霊……望む所だ。私の手で引導を渡してやる)



雷「え、おじいちゃんも一緒に来るの? 危ないわよ!」

ブレックス「危険は承知の上だよ。しかし、いずれは何らかの形て深海棲艦の事を公表せねばならない……その時に備えて、実地見聞が必要なのさ。雷くんを破廉恥な輩から守るためにもね」ニコリ

雷「おじいちゃん……わかったわ! 私がしっかりおじいちゃんを守ってあげる! 頼りにしていいわよ!」

ブレックス「よろしくお願いするよ。それから……クワトロ大尉」

クワトロ「はい」

ブレックス「戦場を最も理解しているのは君だ。雷くんを守ってくれ……彼女が我々人類の希望なのだから」

クワトロ「全力を尽くします」




>グラナダ 軍港


トーレス「アーガマ、コンディションチェック。オールグリーン!」

サエグサ「ガイドビーコン良し! 進路クリア!」


ヘンケン「アーガマ、発進!」




雷「……お月様とも、しばらくお別れね」

クワトロ「次は純粋に観光を楽しめる状況で来たいものだ……難しいとは、思うがね」

雷「大尉、そういう悲観的な考え方はダメよ? もっと明るく考えないと……おデコのシワが取れなくなっちゃうわよ?」

クワトロ「む……それは困るな。気をつけよう」

雷「うん、えらいえらい。頭撫でてあげてもいいわよ?」ニコニコ

クワトロ「だから……君は私の母親かね」

雷「ふふ、ごめんなさーい」




雷「ん…………アーガマ、少し不安なの? 大丈夫、私が……私たちがいるじゃない。嬉しいことも悲しいことも、楽しいことも辛いこともあると思うけど……きっと、素敵な航海になるわ」



>サイド3近海


トーレス「レーダーに感! これは……!」

ヘンケン「どうした!?」

トーレス「機影3! 種別はティターンズ! さらに機影5! 種別、侵海MS! 現在交戦中!」

ヘンケン「むうっ……こいつは、また……」

トーレス「……どうします?」

ヘンケン「『エゥーゴ』としてなら……見殺しにしてティターンズの戦力を削ぐべきだ……だがしかし……うーむ」

サエグサ「戦況、ティターンズが劣勢のようです」

ヘンケン「ぐぬぬ……っ」
雷「(バタン!)ヘンケンさん! 深海棲艦の気配が……!」

ヘンケン「MS部隊発進! 『侵海MS』を撃滅せよ! あとは…………知らん! なるようになれだ!」
サエグサ「了解! MS部隊、発進せよ!」

雷「火気管制、引き受けるわ! さあアーガマ、あなたの初陣よ!」




トーレス「……いいんですか?」

ヘンケン「雷ちゃんの前で人間を見殺しにする命令なんか出せるか」



>戦闘宙域


・重鎧ビ級(ビグロ)
・合機ド級(ドラッツェ)
・狙撃ジ級(ジムスナイパー)
・機動ハ級(ハイザック)×2


MR(マラサイ)1「チキショウ! なんなんだこいつらは!」

MR2「こっちは新型だぞ!? それなのに隊長たちはやられちまって……」

MR3「母さん……母さん……」ガタガタ



ビ級「」ギョロリ


MR2「ヒィッ…………!(あ、俺、死んだ)」


バシュウンッ!


ビ級「!?」ドゴォォォン

MR2「え……助かっ……た?」

MR1「あれは……エゥーゴのMS!? なんで俺たちを……」


クワトロ「シミュレーション通り、威力が上がっているか……これなら行けるな。アポリー、ロベルト。ティターンズ機の挙動に注意しつつ攻撃!」

「「了解!」」



クワトロ「少女のために敵を助ける、か……フッ。私も甘くなったものだ」


トーレス「メガ粒子砲、収束狙撃準備良し!」

雷「メガ粒子砲、発射!」




ジ級「!?」ドゴォォォン

ロベルト「狙撃特化機体が狙撃されるとは皮肉ですな……おっと」

アポリー「ロベルト、油断するな!」バシュウン バシュウン

ハ級「!!」ドゴォォォン

アポリー「よし! いい調子だ! サイコフレームってのは凄いな!」

ロベルト「これはこちらも負けていられません……なっ!」ズバシュッ

ド級「!?」ドゴォォォン



クワトロ「終わりだ」バシュウン

ハ級「!!」ドゴォォォン



MR3「す、凄い……」

MR1「あれがエゥーゴのMS……性能が違い過ぎる……」



サエグサ「侵海MS、全機撃墜!」

トーレス「ティターンズ機、動きありません」




クワトロ「さて……彼らに攻撃の意識はなさそうだが、どうするかな」

 

マラサイはガンダムmk-2強奪後にアナハイムがエゥーゴへの関与の疑いの目から逃れる為に一次発注分をティターンズに提供したんやで・・・

まぁこの時代のティターンズ機は赤いカラーのジムⅡかハイザックしか無いけどさ

>>296
これは覚えてました。
ただ弱いMSじゃアレだったのとガルバルディβは数が少ないと思い……プロトタイプとかトライアルモデルあるだろってことでマラサイです。MK2奪われてすぐに登場したし……
気になったらすいません。でもツッコミ自体はありがたいのでガンガンお願いします。

……いかに適当書いてるかってことかort


※※※※※※



ロベルト「データ改竄、終わりましたぞ」

クワトロ「よし。では貴官らは我々と戦い損傷、撤退した……そう報告してもらう」

MR1「は、はい」

MR3「あの……さっきのバケモノMSは……?」

クワトロ「忘れたまえ。最も……戦場に身を置くならいずれまた遭遇することになる。嫌なら兵士を辞めることだ」



ゴォォォォ



ヘンケン「行ったか……やれやれ、侵海MSとは別の意味で心臓に悪い」

トーレス「あいつら、バラしたりしませんかね」

ヘンケン「上は侵海MSの情報より、改造したリックディアスの性能の方に飛びつくさ。それを見越しての情報欺瞞だ」

トーレス「ティターンズが躍起になってMSの性能上げてきますよ」

ヘンケン「言うな……はぁ……泥沼になる前に決着をつけるしかないさ」




>リフレッシュルーム

クワトロ(戦闘は楽になったが、懸念事項は増えたか……まま成らぬな。まったく)

雷「あ、大尉! こんなところにいた!」

クワトロ「……雷か。どうした?」

雷「もう! 元気ないわね、ダメよそんなんじゃ! ほら、こっちこっち!」

クワトロ「うぉっ!? 引っ張らないでくれ!」ズルズル


>食堂


雷「じゃーん! 軍艦と言ったらカレーよね! 雷様の特製カレーよ!」


ウメーウメー
オカワリー


クワトロ「これは……また、ずいぶん大量に作ったな」

雷「アーガマの出港記念と初勝利記念と親睦会を兼ねたカレーパーティーよ! ほらほら、大尉も食べて食べて!」

クワトロ「ああ、確かに美味そうだ…………待て、何故雷がスプーンを持つ?」

雷「はい、あーん♪」

クワトロ「しなくていい!」

雷「もー、遠慮しなくていいのに」

クワトロ「冗談ではない……! 一人で食べられる、スプーンをよこしなさい」
雷「……はぁい」シュン

クワトロ「……む」

雷「…………くすん」ドヨヨーン




クワトロ「…………たまには食べさせてもらうのもいい、か」ヒクヒク

雷「!! うんっ! いっぱい食べていーわよ!」キラキラ

クワトロ(本当に、私は一体何をやっているんだ……………………美味いな、このカレー)

今日はここまでで



もっと大尉と雷のイチャラブ書きたいのに話が進まねえ……
でも大尉のカッコいいとこ書きたいから飛ばせねえ……


そして謎のヘンケン艦長推し。
どうしてこうなった俺!?
ではー

>>14
泊地水鬼「モウトベナイノヨ・・・ワカル・・・? ネエ・・・?」
カミーユ「飛べないなんてそんな悲しい事言うな!!」

こうですかわかりますん

>>323-324
最初から見れば分かるけど今は回想シーンだよ

>>325
なのです!(電)
過去シーンというかプロローグが長くて申し訳ない……
早よカミーユ出さねば。
行きます。

※※※※※※


※「サイド3宙域を探索すること数日……アーガマ隊は幾度も侵海MSの襲撃を退け、その発生源とおぼしき場所を特定するに至った」
キャーコスギサーン


ブレックス「それがこの図の場所だ……聡い者なら、わかるな?」

ヘンケン「サイド3、3バンチ……『マハル』……!」

クワトロ「コロニー落としに次ぐギレン・ザビの愚行にして一年戦争の負の遺産……コロニーレーザー砲『ソーラレイ』……っ!」

ブレックス「この場所で深海棲艦が活動して……いや、深海棲艦に『変異』しているとなれば……」

ヘンケン「……なんてこった……コロニーが深海棲艦化するだろうと予測はしていたが、よりにもよってコロニーレーザーとは……くそっ!」

クワトロ「……まだ希望はある。幸いコロニーレーザーは発射されてはいない、活動が完全ではないのだろう」

ブレックス「うむ……しかし、猶予は無いと考えるべきだ。我々は急ぎ進路をマハルへ取る、なんとしても深海棲艦の活動を止めねばならん」

ヘンケン「了解です、全力を持って当たります」

クワトロ「吉報をお持ちしましょう」

ブレックス「うむ……頼んだぞ」






ヘンケン「えらいことになったな……」

クワトロ「ああ、だがやるしかないだろう」

ヘンケン「こうなるとますます雷ちゃんが頼りか……その雷ちゃんはどうした?」

クワトロ「……艦内の洗濯物を回収して廻っている。日々の戦闘で汚れているだろから……だとさ」

ヘンケン「なんともまあ……この状況で、いっそ神経が図太いと見るべきか、筋金入りの世話好きと見るべきか」

クワトロ「おそらく、両方だろう」 

コロニー棲鬼:三式弾特効
だったりして



>MSデッキ


アストナージ「よし、動かしてくれ」

雷「はーい。ん~~っ」ムムム


ガシャコンガシャコン


アストナージ「お、成功だ」

雷「これで完成なの?」

アストナージ「んにゃ。大尉にも確かめてもらわないと……あ、大尉! ちょうどいいところに!」

クワトロ「私に何か?」

アストナージ「リックディアスの新武装のテストを雷にしてもらってたんですよ。それで、あとは大尉にも動作確認してもらえれば、すぐに実戦投入できるんで……お願いできます?」

クワトロ「わかった、やってみよう……このヘッドセットを着けるのか?」

アストナージ「ええ、それであの機械を動かすように念じてもらえれば……」

クワトロ「サイコミュ兵器か……むんっ」ピキィィィン


キキュイン キキュイン


雷「すごい! 私よりスムーズに動いたわ!」

アストナージ「さすが大尉。これでリックディアスに搭載できます」

クワトロ「具体的にはどんな兵器なんだ?」

アストナージ「サイコフレームを武装に使ってみたんですよ。一年戦争の時のビットみたいにしたかったんですが……さすがにここじゃ設備不足で。で、直接相手を攻撃するブレードを自由自在に飛ばせるようにしたんです。これならビットと違って簡単にはエネルギー切れにはならないんで」

クワトロ「確かに強力な武装だ……使いこなせれば、の話だがな」

雷「大尉なら大丈夫よ!」

クワトロ「雷、根拠もなく……」

雷「だって私がいるじゃない! 私と大尉なら何があってもへっちゃらよ!」ニコニコ

クワトロ「…………むう」

アストナージ「一本取られましたね」

クワトロ「……雷の士気を下げたくないだけだ」



【インフォメーション】

『クワトロ専用リックディアスt―PF』に
追加武装『ソードブレイカー』が搭載されました。


※t―PFは試作サイコフレームの略



>サイド3 マハル近海


トーレス「レーダーに感! 機種、侵海MS! 機影20、32、46……ま、まだ増えています!」

ヘンケン「どうやらここが奴らの巣に違いないようだな……MS順次発進! 雷ちゃんはどうした!?」

サエグサ「今こちらに向かって……来ました!」

雷「ごめんなさい、遅くなったわ!」

ヘンケン「よし! アーガマ、全力戦闘準備! MS部隊が押さえている間に新兵器・ハイパーメガ粒子砲をチャージ! 敵陣に穴を開ける! MS部隊の動きを見逃すな!」

「「了解!」」



>戦闘宙域

アポリー「敵が七分に宇宙(そら)が三分ってやつだな」

ロベルト「狙いをつけなくていいから楽なものですな」

クワトロ「所詮は数だけだ。本命はこの後ろ……消耗などしてはいられん。手早く片をつけるぞ!」

「「了解!」」


アポリー「あらよっと!」ズバシュッ

ザ級「!?」ドガァァァン

ロベルト「もらいますぞ!」バシュウン バシュウン

ド級「!!」ドガァァァン



ヘンケン「ミサイル、水平発射! 撃ぇ――っ!」ドドドドドド

ゲ級「!!」

ジ級「!?」



雷「左舷に弾幕! 厚めでいくわよ!」

トーレス「あいよ!」ドガガガガ

ボ級×複数「」ドガガガァァァン

セ級×複数「」ドガガガァァァン



クワトロ「なかなか途切れんな……新兵器、試してみるか。行け! ソードブレイカー!」シュパパパ


キキキュイン キキキュイン
ズドガガガガガガガガッ!!


クワトロ「……なるほど、多対一にはもってこいだな」


トーレス「敵進行、止まりました!」

ヘンケン「よし、今だ!」

雷「わかったわ! アーガマ、力を貸して……ハイパーメガ粒子砲、発射!」

ヘンケン「撃ぇ――――っ!!」



ズゴォォォオオオオォォォ!!



ロベルト「第一波は終わりのようですな」

クワトロ「よし、警戒しつつ先へ……」


――――ゾワリ


クワトロ(っ!?!? な……何だ、この感覚は!? 殺気ではない、敵意でもない…………言わば……純粋な『死』そのもの……!)

アポリー「大尉? どうかしたんですか?」

クワトロ「……何も、感じないのか?」

アポリー「は? はあ……生憎と何も」

ロベルト「ニュータイプ特有の感覚なのでは? 私も特には」

クワトロ「そう、か(馬鹿な……! 心臓を鷲掴みにされているような、この強大なプレッシャーを私以外感じていないだと!?)」


雷「(ピキィィィン)!? 大尉、ダメ! 逃げて!」


クワトロ「(ピキィィィン)! アポリー、ロベルト、下がれ!」

「「!?」」


ドシュドシュウン!!


アポリー「砲撃!? 一体、どこか……ら……」

ロベルト「これ……は……」

クワトロ「ぐ……こいつ、か、プレッシャーは……?」




・戦艦グ級flagship(グワジン)





※このグワジン級はギドル?のはず



ヘンケン「なんであんな大物を察知できなかった!」

トーレス「霧です! 深海棲艦の周りにある霧、あれがステルスの役割を……!」

ヘンケン「くそっ! とにかく援護だ!」



クワトロ(違う……確かにこいつも凄まじいプレッシャーだが、私が感じたのはもっと……)



グ級「」バシュバシュウン!!

クワトロ「くっ! 放置できる相手ではないか!」ゴォッ


アポリー「く……くそっ、また身体が……!」

ロベルト「い、いかん……!」

クワトロ(ちぃっ! 二人は奴のプレッシャーに呑まれたか!)


グ級「」ガキュン フィィィン


クワトロ「!! 撃たせん! 食らえ!」バシュウン バシュウン


ドゴォォォン


グ級「!!」ドガガガガ

クワトロ「こちらを狙って来たか! 二人とも今のうちに後退しろ! 後は私が……」



――――ゾワリ



クワトロ「っ!? (またあのプレッシャーだと!? これは…………『見られている』!?)」



グ級「」ガキュン フィィィン


クワトロ(!! 回避行動を……っ!? 身体が、動かん!?)

クワトロ(いや、雷と交信すれば……雷? 雷!? 交信……できんだと!?)

クワトロ(迎撃……指も、動かん!? ソードブレイカー! 動け、動いてくれ!)




グ級「」フィィン フィィン フィィィン



クワトロ(メガ粒子が、集まっていく)

クワトロ(私は、死ぬ、のか? こんなところで)




クワトロ(なにも)




クワトロ(成し遂げられぬ、まま)








――――ドゴォォォン





トーレス「敵戦艦付近で爆発を確認! 機体反応は……ノイズが酷い! 感知不能!」

ヘンケン「大尉は!? 無事なのか!? 雷ちゃん、どうなんだ!?」

雷「わ、わからない……わからないの……さっきから、全然、大尉の声が聞こえないの! 大尉! 返事をして! お願い!」





サエグサ「!! 敵戦艦近辺に機影!」

ヘンケン「大尉か!?」

トーレス「光学望遠最大! これは……侵海MS!?」






・偽装ガ級elite(ガーベラ・テトラ)




?ー?「はぁん。こんなとこまでワザワザやって来るとは根性あるじゃないか。ねえ、リリー?」

??ー・???ー?「ん」



サエグサ「!! 機影確認できました! クワトロ機、アポリー機、ロベルト機、全機無事です!」

雷「良かった……大尉……」

ヘンケン「新手の敵はどうした!?」

トーレス「し……侵海MS、敵戦艦に攻撃を仕掛けます!」





グ級「」ガキュン ガキュン


リリー?「姐さん、グワジンがこっち向いた」

姐さん?「癪だねぇ……癪に触るよ! あたしの故郷を兵器にした奴らが! デカイ面して迷い出て来るんじゃないよ!」

リリー?「ん。ブッ壊す……ガーベラ、やれ」



ガ級「」バシュウン バシュウン


ズガァァァン


グ級「!? !!」バシュウン ガガガガガ


姐さん?「ハ! 怒ったのかい? けどねぇ……あたしゃもっと怒ってんだよ!」

リリー?「姐さんの邪魔するやつ、みんな沈め」

姐さん?「これでも……食らいなっ!」フィィィ バシュゥゥゥンッ!!




グ級「!?!?」ズガァァァン

ドッ……ゴォォォォン




姐さん?「フン……人間相手にしか強がれないくせに、あたしの前にノコノコ出てくるからさ」

リリー?「姐さん、あいつらは?」

姐さん?「そうさねぇ……せっかくだ、あたしらに協力してもらうのも面白いかもしれないねぇ」

リリー?「力づく、でも、言うこときかせる」

姐さん?「ふふ、お前は本当に可愛いこと言ってくれるねえ。ま、それは成り行き次第ってやつさ……あちらさんも、ちょいとゴタゴタしてるみたいだしねぇ」




トーレス「アポリー機、ロベルト機より通信。異常はなし、直ぐに戦線復帰できるとのことです」

ヘンケン「そうか……クワトロ大尉は?」

サエグサ「バイタルに異常が見られるのですが……本人は大丈夫と言っています」

ヘンケン「うーむ……大事を取って着艦して欲しいところだが……」



ガ級「」



ヘンケン「あいつが睨み効かせてるこの状態じゃなあ……」

雷「……私、行ってくるわ!」タタタ

ヘンケン「え? ちょ、待っ…………まあ、いいか。引き続き、周囲を警戒!」

トーレス「……艦長、ちょっと甘過ぎません?」

ヘンケン「逆に聞くぞ。厳しくしてどうなるってんだ」

トーレス「……まあ、普段がしっかりし過ぎですからねえ」




クワトロ「…………っ、はぁっ! はぁっ、はぁっ…………かはぁっ! う、ぐっ…………うぅぇえっ、ぶぐっ、げぇええっ! かふっ…………はぁっ、はぁ……っ」

クワトロ(まだ、心臓を握られているような感覚がある)

クワトロ(雷が深海棲艦と人間は戦えないと言っていた意味が解った……この、おぞましい『死』の感覚。全身が本能で生きる事を放棄する、濃密過ぎる死の気配……これがある限り、人間は奴らにとって動かない的も同じだ)

クワトロ(この気配の持ち主はあのグワジン型ではない……この先にいる、コロニーレーザーの深海棲艦。私を監視していた、あの視線の主)

クワトロ(こんな醜態をさらしている私が、戦えるのか? いや……違う、戦えるのか、ではない。戦わねばならないのだ)

クワトロ(私はシャア・アズナブルで、キャスバル・レム・ダイクン。ジオンの負の遺産は、私が始末をつけねばならない)

クワトロ(大丈夫だ……私は、戦える)





クワトロ(私は戦える)

クワトロ(私は戦える)

クワトロ(私は戦える)

クワトロ(私は戦える)

クワトロ(私は戦える)

クワトロ(私は戦える)




クワトロ(私は…………)





――――大尉!



クワトロ「…………いか、ずち?」




雷「大尉! 今、そっちに行くわ! アーガマ、開けて! ……いいから!」




トーレス「い、雷がエアロックに……開けたぁっ!?」

ヘンケン「何やってんのぉぉぉぉおおっ!?」




クワトロ「っ!? 何を、やっている!!」



雷(鼻つまみ)「」クルリ クルリ



リックディアス「」パシュウゥ-



クワトロ「雷っ!」ガシリ



リックディアス「」プシュウン


雷「…………ぷはぁっ! 苦しかったぁ」

クワトロ「苦しかった、ではない! ノーマルスーツも無しでなんて無茶を…………っ!」





雷「……大尉」ギュッ

クワトロ「雷……? 何を、やって……?」

雷「私ね、こうしていると大尉を感じるの。大尉の鼓動、大尉の温もり、大尉の息遣い…………ねえ、大尉も私をギュッってしてみて?」

クワトロ「…………こう、か?」ギュッ

雷「うん……大尉も、私を感じる? 感じてくれてる?」

クワトロ「……ああ(……あたた、かい)」

雷「それがね、命よ」

クワトロ「命……」

雷「私たち、艦娘が守りたいもの。そして……守られてきたもの。ちっぽけで、弱くて……それでも、すごく温かいもの」

雷「艦娘が戦えるのはね、その命を感じているから……守りたいって思える、優しくて温かなものだから……一人じゃないって、それがわかるから……だから、深海棲艦とも戦えるの。『死』に呑まれないでいられるの。それが、『命の力』なのよ」

クワトロ「…………命の、ちから」

雷「大尉、『心』だけで戦わないで……心は、思いは、容易く歪んでしまうわ。強い思いで戦っていったら……行き過ぎた心が、他人も、自分も、傷つけてしまうの」




クワトロ「ならば、私はどうすればいい!? 人の心を、思いを繋ぐニュータイプの力しか私は持っていない! 私にそんな力は無い! どうやって……どうやって戦えと言うのだ!」




雷「大丈夫よ……私が、いるじゃない」





雷「私が大尉のそばに居るわ。私の命が大尉を守るわ。私が大尉に力をあげるわ大尉はもう……一人じゃないわ」ギュッ

クワトロ「いか……ずち」

雷「大尉の声がね……聞こえたの。悲鳴みたいに……戦わなきゃ、戦わなきゃって」

雷「もういいのよ? 私を頼っていいの。我慢しなくていいの。一人で悩まなくていいの……」


雷「辛くなったら……泣いても、いいの。私が……全部、受け止めてあげるから」

クワトロ「い、か……ずち……」スッ…






――――ああぁぁぁーっ!

――――ララァーッ!


クワトロ「――っ!!」





クワトロ「雷、私は……」

雷「……悲しい、思い出があるのね」

クワトロ「っ!」

雷「艦娘の力じゃないわよ? 大尉……顔に出てるもの。ふふっ」

クワトロ「……自分ではポーカーフェイスのつもりだったのだがな」

雷「大尉は意外と正直者よ? ねえ大尉、その思い出の人のこと……忘れちゃ、ダメだよ」

クワトロ「!?」

雷「悲しい思い出があるから、人は幸せになりたいって思うの。私は大尉に幸せになって欲しい……さっきみたいに、辛い思いばかりをしているなんて、嫌だわ」

雷「ねえ大尉。大尉のしたいことを言って? 私は大尉の役に立ちたいの」


クワトロ「……相当な無茶を、させるかも知れんぞ」
雷「どんなことだって平気よ。だって……」


チュッ



クワトロ「~っ!」

雷「わ、私……大尉が、大好きだもんっ。えへへ」

クワトロ「…………やれやれ、こんなオジサンのどこが気にいったのやら…………雷」

雷「なぁに?」


クワトロ「……ありがとう」

雷「うんっ、どーいたしまして!」







クワトロ(私はまた……ララァやハマーンにした過ちを繰り返そうとしているのかもしれない……それでも)


クワトロ(彼女の、雷の笑顔はとても綺麗で……それを失いたくないと、そう思えた)




>MSデッキ


――――ゴチンッ

雷「~っ! 痛った~いっ!」

ヘンケン「艦娘だからって無茶にもほどがあるぞ! バカモン!」

雷「ううっ……ごめんなさい……」

ヘンケン「まあ、大尉が心配だったのは解る……このゲンコツでチャラにしておくから、今後は気をつけるように」

雷「は~い」

クワトロ「大丈夫か」サスリサスリ

雷「うん、なんとか……えへへ、大尉の手、あったかぁい……」ポヤー

ヘンケン「大尉も! あまり我々を心配させないで欲しいですなっ!」ギロリ

クワトロ「……すまん」


>ブリッジ


ヘンケン「……で、相変わらず例の侵海MSはこっちを睨んだままか」

トーレス「ええ、他の侵海MSの増援もありませんし……っ!? 侵海MSから発光信号!? 内容は……『着艦許可求ム』!? ど、どうしましょう!?」

ヘンケン「そりゃあまあ……普通に考えれば味方と見ていいと思うがな」

クワトロ「今さら騙し討ち、というのも考え辛い。こちらのMS回収を待つ意味がないからな」

ヘンケン「よし、受け入れ準備だ……ああ、それからこちらからも返信しとけ。『貴官ノ支援ニ感謝スル』で頼む」

サエグサ「了解です」





姐さん?「おや、許可を出したかい……なんだいこの返信は、あの艦に乗ってる連中はよっぽどお人好しだねぇ」

リリー?「マヌケ、マヌケ」



>MSデッキ


アストナージ「エアロック閉鎖完了!」

ヘンケン「さぁて……どんなやつが乗っているやら……」



ガ級「」プシュゥゥ



姐さん?「おやまあ……マヌケ面がガン首揃えて、ご苦労なこったね」

リリー?「マヌケ面、マヌケ面」

ヘンケン「あ~……私が本艦の艦長だ。まずは協力を感謝する」

姐さん?「…………どんだけお人好しだいあんたら、皮肉のつもりだったんだけどねえ……しかもあたしの姿を見て、何のコメントも無しかい。癪だねぇ」

リリー?「アホー、アホー」

雷「あ! あなた、艦娘ね!」

リリー?「カンムスメ? なにそれ。リリーはリリー。リリー・マルレーン」

クワトロ「リリー・マルレーン? 確かザンジバル級巡洋艦の名前だったか」

リリー「そう、それ」

姐さん?「へえ……それを知ってるってことは、あんたジオンの人間かい。真っ赤な機体に隠した目元……シャア・アズナブル、とか?」

クワトロ「……昔はそう名乗っていたがね、今はクワトロ・バジーナと呼んで欲しいな……シーマ・ガラハウ中佐?」

シーマ?「……さてね。そう呼ばれていた気もするが……この体になってからその辺は曖昧でね。リリーに乗ってた別の誰かだった気もするし……全く関係ない人間だった気もするんだ」

リリー「姐さんは、姐さん」

シーマ「ありがとよ、リリー……まあ、あんたらはシーマの方が呼びやすけりゃ、好きに呼びなよ」




>食堂


リリー「なんだ、これ」

雷「ケーキよ! 食べたことないの?」

リリー「ない。(パクリ)……甘い、ふわふわ……もっと、くれ」キラキラ

雷「どんどん食べていいわよ!」




シーマ「……悪いね。こんな場所じゃろくに食料なんざ手に入らないからねえ……あんたらの言う深海棲艦?になっちまったあたしは平気だけど、リリーは普通に食べるからね……まったく、元は戦艦だってのに、あんなに美味そうにケーキパクついてさ」

クワトロ「かまわんさ。雷も久々に自分以外の艦娘に出会えて、嬉しそうだ」




リリー「姐さんはグワダンを落とした。姐さんのほうが、シャアより強い」フンス

雷「私が一緒にいれば大尉だってできたわ! シーマさんより大尉の方が強いわよ!」

リリー「姐さん!」

雷「大尉!」


「「む~~っ!」」


シーマ「……リリー、そこまでにしな」

クワトロ「雷、意地の張り過ぎだ」


「「でも!」」


シーマ「……お互いガキの世話は大変だね」

クワトロ「同意せざるを得ないな」

姐さんはイメージ的にはタ級コスしてる感じなのかな

遅くなりました。
>>416
シーマ様に似合って深海棲艦っぽかったら何でも。
でもタ級コスとか赤面してパンツ手で隠すシーマ様が妄想され……ジュルリ。

いきます。

※※※※※※


>ブリーフィングルーム


ブレックス「……では、深海棲艦同士のいさかいがマハルで起きている、と?」

シーマ「ああそうさ……マハルをソーラレイに改造した奴らが憎くて化けて出た連中と、ソーラレイをまた使いたくて迷い出た連中……いがみ合うのは当然だろう?」

リリー「ギレンのイヌ、ブッ殺、ブッ殺」

シーマ「マハルを中核とする深海棲艦どもだけど、マハルそのものの行動は勢力の大きな方に左右される……あたしがさっきのグワジンを落としに来たのも、あれが『撃つ』方の勢力だったからさ」

ヘンケン「攻撃が止んでいるのはグワジンが落ちて、不足した戦力を補う必要ができたから……か」

シーマ「だからこうしてあたしらはのんびりしてられる……短い間だけどね。けど今がチャンスなんだ……あたしがわざわざアンタらのとこに来てまで、要求したかったのはたった一つだよ」






シーマ「マハルの破壊を、手伝って欲しい」




>マハル目視捕捉圏


クワトロ「見えてきたな……周囲には無数の侵海MS……動きがないのが幸いか」ゴォォォ

シーマ「まだグワジンを落としたダメージが残ってるみたいだね……けど、近づいたらどちらの勢力かなんて関係ないよ。覚悟はいいね?」ゴォォォ

クワトロ「無論だ」

雷(クワトロの膝の上)「ちょっと相手が大きくなったからって、前とやってたことは変わらないわ!」


リリー(シーマの膝の上)「姐さんの敵、ブッ壊し、ブッ壊し……イカズチより、活躍する」

雷「私だって負けないわよ!」

リリー「ん。勝負、勝負」


クワトロ(深海棲艦相手に人間は『死』に呑まれ戦えない……それを覆すには、艦娘と常に交信状態にあり、なおかつ近くにいること……か)

クワトロ(確かにあの恐ろしいプレッシャーは感じない……だが、私の挙動が雷の命をも左右することになる……守りきれるのか? ララァを死なせた私が……)

シーマ「浮かない顔するんじゃないよ、赤い彗星」

クワトロ「……モニター越しでよく解るものだ」

シーマ「はっ。MSにその子を同乗させるって聞いてからしかめっ面しててよく言うよ……信じてやりな、その子を。リリーもそうだけどね、この子たちはあたしらが信じてやれば、頼ってやればその分だけ力を貸してくれるのさ。アンタがおっ死ぬなら、その子を信じてなかったってことになる、それでもいいのかい?」

クワトロ「それは……冗談ではないな」

雷「大丈夫よ! 大尉は私が守るもの!」

リリー「姐さんも、リリーが守る」

シーマ「だ、そうだよ? これでもまだ腑抜けたこと抜かすならあたしがアンタのケツ撃ち抜いてやるさ」

クワトロ「それは恐いな。ならば……赤い彗星の真価を見せるとしよう」



>戦闘空域 後方

トーレス「クワトロ機、シーマ機、戦闘に入りました!」

ヘンケン「よし、引き続き警戒しつつハイパーメガ粒子砲を準備! いつでも撃てるようにしておけ!」

トーレス「……もどかしいですね。戦闘に参加できず、じっとしておくしかないってのは」

ヘンケン「コロニーに接近できるのがクワトロ大尉と雷ちゃんだけなのだから仕方がない……そして、最大火力であるハイパーメガ粒子砲を撃ち損じる訳にはいかん」

サエグサ「チャージされているコロニーレーザーのエネルギーに誘爆させて跡形もなく消し飛ばす……でしたか。はあ……聞いただけで寿命が縮まりそうな作戦……俺、なんでこんな艦乗ってんだろ」

トーレス「諦めろ、俺は諦めた」

サエグサ「そんなぁ」

ヘンケン「弱音を吐くな! 監視、怠るなよ!」

「「了解」」



>マハル外壁

シーマ「ほらほら! 邪魔すんじゃないよ!」バシュウン バシュウン

ドゴォォォン

クワトロ「道を開けろ! ソードブレイカー!」シュパパパ

ドゴォォォン


クワトロ「マハル中核への道はこれで合っているのか?」バシュウン バシュウン

シーマ「ああ。多少様変わりしたってあたしの故郷だ、庭みたいなもんさね!」ガガガガ

クワトロ(中核を破壊し、活動が沈静化した所をアーガマの砲撃で破壊する……それはいい、しかし……ここ迄がスムーズ過ぎる。我々は敵の腹の中に誘い込まれたのではないか……?)

雷「……大尉? どうしたの?」

クワトロ「いや……なんでもないさ。それより、雷と私とは、よほど相性がいいらしい……まるで自分の身体のように操縦が軽い」

雷「えへへ……大尉の役に立てて嬉しいわ。あ! ディアス、そこ、撃って!」

リックディアス「」ガガガガ


ドゴォォォン


雷「油断大敵よ?」

クワトロ「うむ、助かった。ありがとう」


シーマ「道ができた! 進むよ!」ゴォッ

クワトロ「ああ!(今は進むしかない、か……さて、出てくるのは鬼か、蛇か……)」ゴォッ




>マハル中核 コロニー動力室


クワトロ「…………ここか?」

シーマ「ああ……そうさ……」




ドクン

ドクン



シーマ「そしてあそこにいるのが……あたしら『マハルの深海棲艦』を生み出した大元…………」


ドクン


ドクン




マハル棲姫「…………ダレ…………?」





シーマ「…………あんたを解放しに来たよ……マハル」ジャキン




マハル棲姫「…………マタワタシニ…………イノチヲケサセニキタ………カエレ……!」

ドガガガガガ!!


シーマ「はっ! 聞く耳持たないのはわかってたさね! オイタの過ぎる子はオシオキだよ!」

リリー「ヤキ入れだー、ヤキ入れだー」

バシュウン バシュウン!

クワトロ「……どちらが悪人だか解らんな」

雷「と、とにかく攻撃よ! バズーカバズーカ!」

ズドォンッ!


ドガァァァァンッ


マハル棲姫「……ワタシヲカエルナ…………ミンナヲカエセ………!」


ズビィィィィィッ!!
ズビィィィィィッ!!

シーマ「っとお! エネルギーは有り余ってるってことかい!」

クワトロ「だが動きはさして速くない。幸いこちらは二機、撹乱させるぞ」

シーマ「はぁん、面白くなってきたじゃないか!」





戦闘開始より十数分……



ドガァァァァンッ!!

マハル棲姫「アグッ……!!」


シーマ「はあっ、はあっ……よ、ようやく大人しくなったかい」

リリー「きゅう……」

クワトロ「武装は全て潰したが……どう出る?」

雷「き、気をつけて大尉」



マハル棲姫「…………ア…………ア…………ッ!?」


ドクン

ドクン

――――ドクンッ!

クワトロ「っ!? いかん! 離れろシーマっ!」ドシンッ

シーマ「っ!? 何を………っ!?」




マハル棲姫「ヤメ、テ…………ワタシヲ、ツクリカエナイデ……! カエシテ…………ミンナヲ、カエシテ…………! イヤ……イヤ……! ウチタクナイ! コロシタクナイ! ヤメテ! ヤメテ! イヤ…………イヤァァァァアアアッッ!!」

ビキビキビキビキッ!!

ガシュガシュガシュガシュッ!!



クワトロ(!! コロニーの外壁が変質していく!)
シーマ「マハルっ!」





マハル棲姫「アアアアアアァァァァァッッ!!」ビキビキビキビキビキビキッ!!






トーレス「!! マハルコロニーに強力な熱源反応!」

ヘンケン「何っ!」

サエグサ「モニター、最大望遠で出します!」


ヘンケン「!! こ、これ……は……!」


トーレス「マ、マハルコロニー…………変質して……っ!」











ソーラレイ棲鬼「オオオOOOOォォォォォォOOOOォォォッッ――――――――!!!!」










シーマ「これは……ちいっ! 戦争したい馬鹿どもが勢力を取り戻したって言うのかい!」

リリー「クソヤロー、クソヤロー」

シーマ「こうなりゃ作戦変更だね。表に出てコロニーレーザーのパーツを直接ブッ壊すしか……おいシャア? 黙ったままでどうしたんだい!?」




雷「大尉! しっかりして! 大尉!」



クワトロ「あ…………か…………ぐ、が…………っ!」



シーマ「しまった……! 深海棲艦のあたしはともかく、シャアは人間……いくら艦娘がそばにいても限界があったのか……っ!」

リリー「姐さん、ピンチだ」

シーマ「わかってるよ! 外壁ブチ抜いて脱出する! リリー、出力上げな!」
リリー「あいさー姐さん。ガーベラ、やれ」




ガ級「」ズバシュウゥゥゥッ!!



シーマ「よし……シャアの艦娘! 脱出するよ、捕まりな!」

雷「は、はい!」






ソーラレイ棲鬼「ゴオオOOOOァァァァァ――――――AAAAAッッ!!」




シーマ「ちっ……癪だねぇ……! こうならない為に動いたってのに……あたしの人生、死んだ後まで疫病神に取り憑かれてるってのかい……!」

リリー「姐さん、元気、だす」

シーマ「ああそうさね……ここで腐ってる暇はないよ。シャアの艦娘、シャアはどうだい?」

雷「だ、駄目なの……全然、応えてくれないの! 大尉! 大尉!」


クワトロ「…………が…………ぎ、あ………っ!」



シーマ「そうかい……なら、もう下がりな。あとはあたしらでやるよ」

雷「そんな! あんな大きな相手に一人なんて……!」


シーマ「もとより、あたしの故郷なんだ……あたしが決着をつけなきゃならなかったのさ……さあ、あんたは行きな! リリー、やるよ!」

リリー「了解、姐さん」

シーマ「奥の手ってヤツだ……目にもの見せてやるよ! おおおOOオオオッッッッ!!」

ビキビキビキビキッ!!

リリー「ガーベラ……姐さんに、従え……!」





ガ級「……っ!!」ビキビキビキビキ







ガーベラ棲姫「ウOOオオOOォォォ――――ッッ!!」







ソーラレイ棲鬼「GOオオオOOOO…………ッッ!!」

キュインキュインキュインキュイン





トーレス「て……敵、コロニー……熱量……増、だ……っ」ガクリ

サエグサ「あ………がが………」ブクブク

ヘンケン「こ、これが……深海棲艦の…………プレッシャー…………っ!」ギギギ





ソーラレイ棲鬼「FUシュUUウウゥゥ…………SAア、センSOUDA……!SUBEテヲハKAIスRUノダ……! モッTOイノTIWOウバI、SEKAイニアラSOIヲ……!!」


ズガァァァァンッ!!


ソーラレイ棲鬼「っ!?」

ガーベラ棲姫「ヤラSEハシNAイサ! Aタシガネ!」

リリー「姐さん、ブチかませ!」




クワトロ(何も見えない)


クワトロ(何も聞こえない)


クワトロ(何も感じない)


クワトロ(ただ『死』だけが広がる世界)


クワトロ(恐い)


クワトロ(恐い)


クワトロ(ひたすらに、恐い)


クワトロ(これがララァの見ていた世界なのか)


クワトロ(ならば……世界とはなんて虚しい)


クワトロ(人間の命など、塵芥以下の存在ではないか)


クワトロ(私の、存在など……)


クワトロ(消える)


クワトロ(消える)



クワトロ(『私』が、消えていく)



クワトロ(恐い)



シャア(恐い)



エドワウ(こわい)



キャスバル(コワイ)




キャスバル(タスケテ)





キャスバル(ダレ、カ…………)







――――――大尉っ!!



クワトロ「っ!!」





クワトロ「――――っ! いか、ず、ち」

雷「大尉っ! 良かった……良かったぁぁ! ふえぇぇ~~んっ!」

クワトロ「……すまない、心配をかけた」

雷「ぐすっ……いいの、大尉が無事なら、ひっく……それで、いいの」ギュッ

クワトロ「……雷」ギュッ




クワトロ(……温かい。これが、命)

クワトロ(ちっぽけで、弱くて……こんなにも、温かい)




クワトロ(この広大な宇宙で……奇跡のような青い、水の惑星(ほし)で…………必死に生きる、小さく、熱く、美しい……命の鼓動)



クワトロ(……守りたい)

クワトロ(失いたくない)

クワトロ(手放したくない)




クワトロ(冷えきった身体に、熱が灯るのが解る)




クワトロ(こんなにも……心が、熱い!)





ガーベラ棲姫「ソラソラSOラソラッ! ハチノスニナッチMAイナ!」

ガガガガガガガガッ!!


ソーラレイ棲鬼「ガァァァァAAAAAッッ!! JAマヲスルNAァァァァァッ!」


キュインキュインキュインキュイン


リリー「!! 姐さん、ヤバイ!」

ガーベラ棲姫「!! ヤラSEルカッテNダヨ!」

ヴォン フィィィィィン

リリー「ハイパーなビームサーベルだ!」

ガーベラ棲姫「ブッタGIレナッ!!」ゴオッ



ズガガガガガガガガッ!!




ソーラレイ棲鬼「ギァァァァAAAAAッッ!!」




ガーベラ棲姫「ハァッ、ハァッ……シブトIネェ、マッタク……」

リリー「デカブツ、クソッタレ」



バシュバシュウンッ!


ドガァァァンッ!


ガーベラ棲姫「ガッ!? DOコカラ……チイッ! ザコノセイギョMOトリモドシタカイ!」


バシュバシュウン!

バシュバシュウン!


リリー「姐さん!」

ガーベラ棲姫「!! クッ……! タエキREルカ……!?」




バシィィィィン!



ガーベラ棲姫「ッ!?」

リリー「……イカズチ?」




雷「大尉、ソードブレイカー・Iフィールド、成功よ!」

クワトロ「とっさの割には上手くいったな……待たせたな、クワトロ・バジーナ、戦線に復帰する!」

え?これ、ミノフスキー粒子の収束を展開して一定範囲内を囲むフィンファンネルのIフィールドと理論は同じじゃないの?
原理的にはでっかいビームサーベルの中に空洞を作って中に入るだけだからデンドロやビグザムの奴とはちがくね?

>>456
押忍、フィンファンネル・Iフィールドのオマージュです……というかツッコミ待ちのネタです。
気に障ったらお許しを……

※※※※※※


ガーベラ棲姫「ハンッ、オイシイトコダケTORIニクルタア、イイGOミブンダネ!」

リリー「ずるいぞー」

クワトロ「それは失礼した。埋め合わせはさせてもらう……行くぞ、雷!」

雷「うんっ! いっけー! リックディアス!」


リックディアス「」ゴオッ


リリー「姐さん、リリーたちも」

ガーベラ棲姫「アア。オクレハトRAナイヨ!」ゴオッ



ソーラレイ棲鬼「オNOレェェェェッ! オSITUブセェェェェッ!!」


侵海MS群「「」」ザザザザザザザザザザ


雷「大尉!」

クワトロ「ああ……まとめて始末する!(戦場が手に取るように解る……雷の存在が、私に力を与えてくれているのを感じる……リックディアスは、その力に応えてくれる!)」

クワトロ/雷「「行けっ! ソードブレイカァァァーッ!」」



リックディアス(サイコフレーム励起)「」ヒュィィィィン


シュパパパ


キキキュイン キキキュイン

ズガガガガガガガガッ!!




ドガガガガガァァァンッ!!



ガーベラ棲姫「ハッ! ヤルジャNAIノサ……マケテRAンナイヨ、リリー!」

リリー「ん! ライフル、フルチャージ……ブッ、飛べ!」


キュィィィィン

ズドォォォォォォォッ!!




ソーラレイ棲鬼「(ズガァァァァァンッ!!)GIアアAAAァァァッッ!?」






ソーラレイ棲鬼「GO、オオOOOォォォォ……ジャMAヲ、スRUNA……ジONニアダNAスモノ……スベTEホROBOSUノダ…………」バヂバヂバヂバヂ


クワトロ「……取り込んだ人物の考えか、深海棲艦になって狂ったのかは知らんが……貴様のような輩にジオンの名を使われるのは不愉快だ」ジャキン

ガーベラ棲姫「ソンナNIセンソウガシタイナラ、ジゴクDEモウジャアイテNIヤルンダネ……キエナ!」ジャキン


雷「サイコフレーム、全力励起!」

リリー「ガーベラ、出力全開!」



ドシュゥゥゥゥン!
ドシュゥゥゥゥン!



ソーラレイ棲鬼「!?!?!?」



ドッ……ゴォォォォォン







クワトロ「…………沈黙したようだが、どうだ?」

ガーベラ棲姫「アア……チョッTO、マチナ……」ビキビキビキビキ


シーマ「…………ふう。リリー、周囲を解析。急ぎなよ」

リリー「あいさー。ん~~……大丈夫、クソッタレどもの支配下のMSは、もうない」

シーマ「……そうかい…………そう、かい」

リリー「姐、さん」


シーマ「やっとあたしは……あたし自身と故郷の仇を取れたんだねぇ…………冷遇されて、おん出されて……汚れ仕事を押し付けられ……いい様に使われてさ…………そんなあたしに、デカブツ持ち出してんのに叩きのめされて……ざまぁ、見ろだよ…………っ!」





クワトロ「…………ソーラレイのエネルギーはコロニーのそこかしこに残留している……これなら、アーガマの砲撃で完全消滅させられるだろう」

雷「侵海MSも誘爆で充分破壊できるわ」

シーマ「…………そうかい」

リリー「姐さん……」

クワトロ「さあ、アーガマに戻ろう」





シーマ「……悪いね、あたしらはここでお別れだよ」



クワトロ「何……?」

シーマ「言っただろう……ここが故郷だってさ……どうせ一度死んだ身だ、最期くらいは……好きにさせとくれ」

雷「そんな! シーマさんは生きてるじゃないの!」

シーマ「今のあたしは深海棲艦だよ? 生きてたところで……どこに行き場があるって言うんだい」

雷「でも……だからって……」

リリー「イカズチ、姐さんの覚悟を汚すな……それ以上言うなら、リリーがお前、殺す」

雷「!! リリー……」

シーマ「……悪いね、お嬢ちゃん……死に損なった亡霊の、最後の意地だよ……笑って、見送っておくれ」ニコリ

雷「シーマ、さんっ……!」




クワトロ「……シーマ・ガラハウ中佐、貴官の協力に感謝する! 以後もご健勝であれ!」

シーマ「……ありがとう、シャア・アズナブル大佐…………いや、クワトロ・バジーナ大尉」

雷「……っ。ありがとう、ござい、ました……っ!」

リリー「…………ケーキ、おいしかったよ……イカズチ、バイバイ」





ガ級「」ゴォッ




雷「…………ぐすっ、ひぐっ……なんで……なん、でっ……!」

クワトロ「……戻ろう、雷」


クワトロ(シーマ中佐……ジオンに貴女がいたことを、私は誇りに思う……さらばだ……)





>マハル中核


シーマ「……リリー、あんたは艦娘だ……お嬢ちゃんと一緒に行かなくて、よかったのかい?」

リリー「リリーは、姐さんの艦。でも……姐さんと最後までいられなかった、ダメな艦。だから、今度は離れない」

シーマ「そうかい……バカな子だねぇ、あんたは……ありがとうよ」

リリー「リリー、ずっと姐さんと、一緒…………むう、今日は疲れた、眠い」

シーマ「今日は慌ただしかったからねぇ……ほら、おいで」

リリー「ん……姐さんの膝、あったかい……おやすみ、姐さん…………」

シーマ「ああ、ゆっくりおやすみ……リリー……」






マハル棲姫「…………ア…………ア……?」

シーマ「おや、起きたかい……お寝坊さん」

マハル棲姫「ア……ア……」


シーマ「今まで、辛かったろう……? だけど、もうそれもおしまいさ……もうあんたは戦わなくていい、殺さなくていいんだよ……」

マハル棲姫「アウ…………ア……」

シーマ「疎開されちまった連中はどうなったかわからないけど……あたしは、帰ってきたよ……覚えちゃ、いないだろうけどね……」




マハル棲姫「シー……マ……シーマ、ガラ、ハウ…………ID……233XX……?」

シーマ「!! ああ、ああ……! なんてことだい……はは、アンタ、あたしを覚えててくれてたのかい……!」

マハル棲姫「オカエリ……ナサイ」

シーマ「ああ……ただいま……! あたしの、故郷……!」






>アーガマ ブリッジ


トーレス「ハイパーメガ粒子砲、着弾確認……マハルコロニー……消滅、しました」

ヘンケン「……報告、ご苦労。艦内、全クルーに通達! マハルの英霊たちに、敬礼!」




クワトロ「……雷、大丈夫か」

雷「…………大、丈夫。シーマさんも、リリーも、覚悟の上、だったんだもん……それに、私だって艦娘よ? これくらい、平気、なんだか、ら……っ」

クワトロ「……雷」ギュッ

雷「っ」

クワトロ「辛い時は泣いてもいいと私に言ってくれたのはお前だろう……? こうしていれば、泣き顔は見えん……私の胸でよければ、使うといい」





雷「…………大、尉ぃ……わた、し……リリーと、お友達に、なったのに゛ぃ! シーマさんのことも、リリーからいっぱい聞いたのに゛ぃ! なんでぇ! な、ん……ひぐっ、う゛えっ………うええぇぇ~~~~んっ!」


クワトロ(艦娘がいかに強力な存在とは言え……少女である事に変わりはないのだ…………戦いが続く限り、この悲しみは繰り返される…………)


クワトロ(戦いを、止めねばならない……雷を守りたいのなら……そうだろう? クワトロ・バジーナ…………いや、キャスバル・レム・ダイクン……!)

今回はここまで。

……こんな感じになりました。
『らしく』描写できていれば幸いです。



ではまた。

>>472
俺はノーマちゃん大好きだからその意見にだけは賛同しかねる

でもまぁDSはほんと買っていい、SEEDのブーステッドマン三人組をレイラ・レイモンドが説得するシーンとかカミーユの呪縛から逃れれたジェリドとかの熱いシーンとか宇宙の蜻蛉を矛盾なくリファインとかホントたまらない
ハニャーン様のカットイン付き演説やら若き日のキシリア様(可愛い)とか見所も多いし


あ、間違ってもクロスドライブは買うなよ

>>473
GジェネDSは世にも珍しいジオンsideのifが見れる怪作(誉め言葉)
俺はツインテはにゃーん様よりこっちのハニャーン様の方が好きです。
むしろふにゃーん様(ふにゃっとしたハマーン様)と呼びたい。

ではいきます。

※※※※※※



※「サイド3での戦闘を終えたアーガマ隊は、当初の予定通りサイド6へと進路を取っていた」
キャーコスギサーン



雷「よいしょ……っと。これで洗濯物は全部ね」

クワトロ「雷、もう大丈夫なのか?」

雷「あ、大尉。うん、大丈夫……でもないけど、お仕事してた方が、気分が楽だから」

クワトロ「そうか……強いな、雷は」

雷「そんなことないと思うけど……ただ、私がいつまでもメソメソしてたら、シーマさんが『いつまでにヘタレてるんだい! シャキッとしな、ケツ蹴り上げるよ!』……なんて言いそうじゃない?」

クワトロ「間違いないな……実際、化けて出て、蹴られそうだ」

雷「ふふっ、だから見た目だけでも元気にしてないと……それに、そう振る舞っていれば本当に元気になれるわ。『空元気も元気のうち』って言うの」

クワトロ「なるほど……勉強になる」

雷「あ、そうだ! 大尉、洗濯物、クロゼットの奥に溜めてたでしょ!」ズイッ

クワトロ「ん? あ、ああ……そうだったかな」

雷「ダメよ。確かに宇宙は水が貴重だから節約しないといけないけど……汚れが取れなくなるし、匂いが強くなったら、空調に移っちゃうんだから! ちゃんと洗濯物のボックスに入れて出すこと。いい?」

クワトロ「あ、ああ……気をつけよう」タジタジ

雷「うん! えらいえらい。よいしょ……」フワリ

クワトロ「? なっ!?」

雷「よしよし♪(ナデナデ) 無重力だと大尉の頭に届くから便利ね♪」

クワトロ「私は君の子供ではない!」

雷「照れなくていーわよ?」

クワトロ「単に恥ずかしいだけだっ!」



>MSデッキ

アストナージ「う~ん……」

クワトロ「アストナージ? 難しい顔をしてどうした?」

アストナージ「あ、大尉……いえね、サイコフレームのことなんですが……月にいる時、大尉の新型を作ってるアナハイムに最劣化品のデータだけ渡しといたんですよ。新型は強くしといて欲しいけど、ティターンズにそのまま横流しされちゃ堪りませんから」

クワトロ「ふむ、賢明だと思うが」

アストナージ「ですが、あのコロニー深海棲艦との戦闘でしょう……俺もここでヒキツケ起こして死ぬかと思いましたし……アーガマに精神保護のシステム作って、MSももっと戦えるようにしないと、雷だけに負担が増えちまう。それにはやっぱりメーカーの力を借りないといけない。だがそうなると……って悩んでましてね」

クワトロ「確かにな……だが、技術とはそんなものだろう。どれだけ秘匿しようと、いずれ研究され、拡散する。要は技術が拡散した時、世界がどのような情勢にあるかと言うことだ……少なくとも、私はこのような情勢を何年も続けさせるつもりは無いがね?」

アストナージ「ま、そのために俺たちは動いてんですしね……よし、大尉がそう言うなら、俺も覚悟決めましょう。サイド6でアナハイムにサイコフレームとソードブレイカーのデータ渡します。替わりにアーガマの対深海棲艦装備と、大尉の新型の大幅スペックアップもぎ取って来ますよ」

クワトロ「やれるのか? 無理はするな」

アストナージ「大尉の無茶に比べればってやつです。その代わり、ティターンズが技術を使いこなす前に戦争終わらせて下さいよ?」

クワトロ「責任重大だな……わかった、全力を尽くそう」

何でもいいからさネタ潰しは止めようぜ

>>502
実は使う予定のネタ結構言われてます。
ただガンダムは情報が滅茶苦茶多くて細部まであるので、書き込みからの情報頼りな面もあり、正直助かります。
忘れてる情報とかもあるのでツッコミはありがたいのです。お気遣い感謝です。
……ハイパーメガ粒子砲の件とか、技術前倒しは深海棲艦が原因ってことで許して下さい……一応ウィキも調べてはいますが、武装データはスパロボかGジェネ頼りなもんで……ort


※※※※※※


>サイド6 宇宙港


雷「ここがサイド6ってところ?」

クワトロ「そうだ。一年戦争の時期、7つあるサイド・コロニー群のなかで唯一の中立を保ち難を逃れたサイドだ。その関係で、ここは様々な業種の中継点となっている。月を除けば、宇宙で一番発展している場所だろうな」

雷「へ~……あっ! 海がコロニーにある!」

クワトロ「観光用コロニーだな。行ってみるか?」

雷「うん! あっ、他にも色々……森と湖のコロニーもキレイね」

クワトロ「ああ、パラオ・コロニーか…………っ!」


――――アムロ・レイです


――――礼くらいは言って欲しいものだな


――――大佐が怖かったのよ




クワトロ(そうだ、ここは…………私と、ララァと、アムロが、初めて一同に介した…………因縁の……!)


雷「……い。大尉!」

クワトロ「……はっ! どうした、雷?」

雷「それはこっちのセリフ! 大尉、さっきからボーっとしてたわ」

クワトロ「……私は大佐だよ」

雷「? いつ階級上がったの? 大尉でしょ?」

クワトロ「っ! そ、そうだな……すまない、少し、おかしくなっているな……」

雷「……ね、大尉。美味しいお店、案内してよ! お腹いっぱい食べたら、きっと元気になるわ!」

クワトロ「お、おいおい、艦娘の力で引っ張らないでくれと…………わかったわかった、イタリアンでいいか?」

雷「大尉のオススメなら! さ、早く早くー!」



>アーガマ ブリッジ


レコア「本日付けで着任いたしました、レコア・ロンドです」

ヘンケン「艦長のヘンケンだ。これからよろしく頼む」

レコア「はい、よろしくお願いします。あの、ところで……」

ヘンケン「何かな?」

レコア「ブリッジの後ろにあるジャポネスクなミニチュアは……一体、何ですか?」

ヘンケン「うむ! あれこそこのアーガマの最重要設備……ジャパニーズ・カミダナだ!」パンパカパーン

レコア「は、はぁ……」

ヘンケン「レコア少尉もサンパイしておくといいぞ! 俺なんかブリッジに入る度と起床後・就寝前には必ずやっている!」

レコア「ええっと……」

トーレス「あ、あんまり気にしないでいいっすよ」

サエグサ「確かにご利益はありますけど……ヘンケン艦長がやり過ぎなだけなんで」


レコア(何この前時代的な宇宙戦艦)

>>509
ぐへぇ、パラオじゃなくて『パルダ』コロニーでした……同じ場所に書いてあったから間違えたよ……ort

※※※※※※


>海洋コロニー フランチェスカ


雷「わあ! スッゴクキレイ! ……でも、あんまり人がいないのね」

クワトロ「宇宙では水が貴重だからな……その水を文字どおり湯水の如く使うこのコロニーは、あらゆることに他のコロニーの数倍の費用がかかる。住むにしても観光するにしてもな。お陰で評判は最悪……コロニーの施設だというのに、連邦の高官ぐらいしか楽しめない場所になった。誰が呼んだか『最低のコロニー』というのが世間の認識なのさ」

雷「なんだか、もったいない話ね……あ、大尉は大丈夫なの? お金、かかるんじゃ……」

クワトロ「なに、そのくらいの余裕はあるさ。それに、久々に艤装を試してみるんだろう?」

雷「うん! アストナージさんが改造してくれたの!」

クワトロ「……コロニー内で武装を使わないでくれよ。しかし……アストナージの改造を受けた艤装……マトモなんだろうな?」

雷「だ、大丈夫よ……多分」←目逸らし






※フランチェスカコロニーの評判の理由については独自予想です。
ポケ戦でもUCでも有名だけど理由はさっぱりなもんで……




>レストラン


クワトロ「アラビアータパスタ(赤い)と……マルゲリータピッツァ(赤い)を。 雷は何にする?」

雷「ん~……イタリア語は内容がよくわかんない……大尉にお任せするわ!」

クワトロ「そうか……何か好みはあるか?」

雷「えっと、魚介類のものがあれば」

クワトロ「なら、スパゲッティネーロと白身魚のアクアパッツァを」

雷「どういう料理?」

クワトロ「スパゲッティネーロはイカスミのスパゲッティ。アクアパッツァはアサリと野菜で風味付けしたものだ」

雷「イカスミ……美味しいの?」

クワトロ「食べてからのお楽しみだな」


数分後……料理到着


クワトロ「どうかな?」

雷「美味しい! イカスミって美味しかったのね!」
クワトロ「ふふ、口の周りがイカスミまみれだぞ」フキフキ

雷「あ、やだ……ありがとう、大尉」テレテレ

クワトロ「かまわんよ……(ズビズバ)……っ、ブフッ!? 辛っ、ゴホゴホッ!」

雷「だ、大丈夫!? はいお水!」

クワトロ「ゲホッ、ゲホッ……(ゴクゴク)……ふう」

雷「辛かったの?」

クワトロ「ああ……前はこんなに辛くなかったはずだが。シェフが変わったか?」

雷「ちょっと味見……辛っ! 無理、無理よこれ!」
クワトロ「やれやれ……ここのパスタを楽しみにしていたんだが、これでは……不備、というわけではないから代えてもらうのもな」

雷「ん~……じゃあ、私の分けてあげるわ! はい、あ~ん♪」

クワトロ「いや……気持ちは嬉しいが、人目が……」

雷「お店、ガラガラよ?」

クワトロ「……自分で食べ」
雷「」ウルウル
クワトロ「……食べさせてくれ」

雷「はい♪ どーぞ♪」




クワトロ(アムロが見たら何と言うだろうか…………考えないようにしよう)



クワトロ(美味い)



>海岸


雷「いゃっほーい! 気持ちいいー!」シュバー


クワトロ「あれが艦娘の艤装か……ドムのホバーを思い出すな」

クワトロ(ずいぶん晴れやかな顔だ……やはり、慣れない場所でストレスが溜まっていたのだろう)

クワトロ(……雷の世界もまた、深海棲艦の脅威にさらされている。いつかは彼女を元の世界に帰さねばならない)

クワトロ(その時、私は……どうするのだろうか……)


雷「大尉! コロニーの海も気持ちいいわね!」

クワトロ「気に入ってくれたなら良かったよ」

雷「大尉も行きましょ!」グイッ

クワトロ「何っ? うおっ……!」



シュバー



雷「どう? 気持ちいいでしょ?」

クワトロ「っ……と。なるほど……ちょっとした水上スキー気分だな」

雷「…………大尉はね、いつも難しく考えすぎなの」
クワトロ「うん?」

雷「私は、大尉に会えて……スッゴク嬉しい。いつかはお別れの日が来るのかも知れないけど、だからって、今の気持ちを否定したり、無視したりはしたくないわ」

クワトロ「雷、私の思考を……」

雷「私はニュータイプじゃないけど……大尉の、大尉だけの艦娘だもの。大尉の気持ち、わかっちゃうから」

クワトロ「雷……」

雷「元の世界のみんなのことは……やっぱり会いたいって思う。でもそれ以上に、私は大尉に会えたこと、大尉の艦娘として働けること……大尉に頼ってもらえることが幸せなの」

クワトロ「……そう、か」

雷「もっと頼っていいわよ? 私、大尉のためならなんでもしてあげるから……だから、辛いことばかり考えないで。ね?」

クワトロ「…………まったく、いつも君には驚かされるな……ありがとう、雷」
雷「こちらこそ、大尉♪」

毎回スッゴクがズゴックに見える水の上だからなおさら



>サイド6 エゥーゴオフィス


ブレックス「……なるほど。新技術をアナハイムに……わかった、こちらも動くとしよう」


エゥーゴスタッフ(通信)『失礼します』


ブレックス(幸いにして艦娘の情報だけはまだ秘匿できているか……だが、深海棲艦の情報は不完全とは言え、ティターンズも集め始めている)

ブレックス(シーマ中佐のように対話できる深海棲艦がいると知れば、奴らはそれを実現しようとするだろう……ムラサメ研・オーガスタ研を使って。いや、既に始めているやもしれん。制御できるかも解らずにな)

ブレックス(急ぎ対策を行わねばならん……かつての戦争の犠牲者たちが、我々に牙を剥く前に。間に合わなければ……人類は終わる)

ブレックス(サイド3から帰還した道で月から届いた情報が確かなら……我々はもう一つ、戦う力を得ることができる。だが、それだけではまだ駄目なのだ……新技術を広めたとしても、足りん)

ブレックス(世界そのものが変わらねば、いくら深海棲艦を倒そうが、我々に未来は無い)





ブレックス「……我々は君に賭けるしかない……世界を背負わせることを許してくれ……キャスバル・ダイクン」

今回はここまで。
もう少しサイド6です。
それが終わればやっとカミーユ出せる……!
>>524
もうそのコメント見てからわざとやってますw
ズゴックはスッゴク良い。

ではまた。


ソコはズゴッグEはだろ

>>531
くそうその手があったw

いきます。

※※※※※※



雷「あー楽しかったー! やっぱり海っていいわね!」

クワトロ「それは良かった。さて、まだ時間に余裕はあるが、どこか希望は……」

雷「……ねえ、大尉」

クワトロ「うん?」

雷「大尉は……パルダってコロニーに行きたいんでしょ? ずっと気にしてるもの」

クワトロ「……そんな、ことは」

雷「私のことなら、気にしなくていいのよ? 大尉が辛い顔してる方が……私は辛いわ」

クワトロ「……駄目な男だな、私は。すまない、雷……私に付き合ってくれないか? あの場所に一人で行くのは……少々、キツい」

雷「うん、大尉がいいなら」




>自然公園コロニー パルダ


雷「静かでキレイなコロニーなのね」

クワトロ「ああ……彼女も……ララァもここの雰囲気が好きだった……」

雷「……大尉の、大切な人だったのね」

クワトロ「……何も聞かないのか?」

雷「私がその人のこと聞いたら、大尉は辛いこと思い出しちゃうでしょう? だから、聞かないわ……それにね」ムギュ

クワトロ(鼻つままれ)「フガッ!?」

雷「相手が自分を傷つける人かどうか、自分の昔を小出しにして判断するの、悪い癖よ、もう!」

クワトロ「わ、悪かった……勘が鋭いな、雷は」

雷「ずっと大尉のこと見てるもの。ニュータイプとか関係なく……大尉のこと、理解してあげたいから」

クワトロ「……そうか。確かに……他者を理解しようとする気持ちに、ニュータイプかどうかなど関係ないのだな」




雷「ねえ、大尉。その人は……ララァさんは死んじゃったのよね? お墓はどこにあるの?」

クワトロ「墓? いや……宇宙で、亡くなったからな……遺体も残っていない。墓も……彼女がどこで産まれたのかさえ、定かではないからな」


クワトロ(そうだ……考えてみれば、私はララァのことを何も知らないではないか。インドで出会い、フラナガン機関に預け……それ以前は? フラナガン機関からここに来るまでは? 私は……彼女の何を知った気になっていたのだ?)


雷「……大尉、ララァさんのお墓を作ってあげましょうよ。なんにも無いなんて……悲しいわ」

クワトロ「そう……だな。そうするべき……なのだな」


クワトロ(私は……ララァの死を悼んでいると言いながら、そんな簡単なことすらやってこなかった…………ならば私は……本当に彼女を愛していたと言えるのか……?)




クワトロ「……墓石の業者がこんなに手早く仕事をするとは思わなかったな」

雷「やっぱり、このキレイな景色の中でも眠りたいって人が多いって言ってたわ……よい、しょっと」ヒョイ

クワトロ「……艦娘が力持ちとは言え、雷のような小柄な少女が百数十キロの墓石を持ち上げるのは圧巻だな」

雷「これくらいヘーキヘーキ。それじゃ大尉、ララァさんが好きだった場所に立ててあげましょ」

クワトロ「そうだな……こっちの、湖畔だ」



>森林の湖畔


クワトロ「……ここだ。ララァはよくここで白鳥を眺めていた」

雷「今はいないみたいね……それじゃ、よいしょっ!」ズシーン



《ララァ・スン UC0062―0079 12.28 AGE17》



クワトロ(17才……そうだ、彼女はまだ17才だったのだ……私は、そんな少女を戦場に連れ出し、『ソロモンの亡霊』と呼ばれるほどに人を殺させて……愛と言う言葉を深く考えもせず彼女に囁き……私の復讐の道具にしようと……)


雷「大尉、お祈りしましょ。ララァさんの眠りが、安らかであるようにって」

クワトロ「……っ。あ、ああ」


クワトロ(ララァ……君は私を怨んでいるのだろうか? 私は……君を本当に愛していたのだろうか? わからない…………もう、君は答えてはくれない……私が、君やアムロ・レイのように優れたニュータイプであったなら、君の声が聞こえるのだろうか……?)





>森の街灯路

ザァ----ッ……


クワトロ「くそっ、まさか降雨情報を見逃していたとは……!」バシャバシャ

雷(クワトロの上着被り)「ふぇ~ん、風邪ひいちゃうよ~」バシャバシャ

クワトロ「もうすぐ私の使っていたセーフハウスがある。そこまで頑張れ」

雷「は~い。うう、靴の中がグチャグチャする~」



>セーフハウス


雷(タオル被り)「はふぅ、助かったぁ……ここ、大尉が持ち主なの?」ゴシゴシ

クワトロ(タオル被り)「私、と言うか旧ジオン軍だな。他に使う者もいないので私の名義になったまま、と言うのが正しいか。さて……そのままでは身体が冷えるだろう。シャワーが奥にあるから使うといい」ゴシゴシ

雷「は~い……あの、大尉も一緒に、入る?」チラッ

クワトロ「丁重にお断りして置こう。早く暖まってきなさい」

雷「は~い」



ガチャ……バタン



クワトロ(ソファー座り)「ふう……私も少々、疲れたな……雷が出てくるまで、少し……休、み…………」





ガチャ



雷「大尉、お待たせ……あれ、寝ちゃってる」


クワトロ「すぅ……すぅ…………」


雷「ふふ、大尉ったら風邪ひいちゃうわよ。えーと、毛布か何かないかな~……」パタパタ





――――シャア……


――――シャア……



――――シャア……!



クワトロ(う……うう……)


クワトロ(誰だ……私を呼ぶのは、誰だ……!)



『情けない姿だな……シャア・アズナブル……!』



クワトロ(誰だ……誰だ!)



『私を忘れたかシャア・アズナブル……いいや……キャスバル坊や』


クワトロ(なっ……! 貴様……貴様は…………!)





クワトロ(ギレン……! 『ギレン・ソド・ザビ』……!)





クワトロ(おのれ……地獄から迷い出たか、亡霊め!)

ギレン『亡霊? 亡霊だと? ふふふ……ふははははははっ!』

クワトロ(何が可笑しい!)

ギレン『笑わずにいられるものか……私が真実亡霊ならば、お前のような情けない男など、即座に呪い殺しておるわ。命拾いしたなぁ、キャスバル坊や?』

クワトロ(黙れ! 貴様に坊やと呼ばれる筋合いは無い! 亡霊でなければ貴様は何だ!)

ギレン『決まっているだろう。お前の心が生み出した後悔の念。目を反らし続けた世界の真実そのもの。自分自身を責めるお前の心。それが私だ』

クワトロ(ふざけるな! ザビ家への復讐は終わったのだ! 私に後悔する心など無い!)







ギレン『ならば、私を殺したのは誰だ?』







クワトロ(それ……は……)

ギレン『キシリアだ。ならば我が父、デギンを殺したのは誰だ?』

クワトロ(デギン……は……)

ギレン『私だ。そしてサスロも私だ。ドズルは連邦との戦いで死んだ。おやぁ……? ザビ家に復讐するはずのキャスバル坊やは、一体何をしていたのだ?』

クワトロ(キシリアとガルマは私が殺した!)

ギレン『そうだ、お前はまかりなりとも友人だったガルマと、もはや崩壊寸前の、誰に殺されてもおかしくないキシリアを殺したのだ。さて……それで、ザビ家はどう揺らいだ? 確かにザビ家は失われたが、それはお前の影響だったのかね?』

クワトロ(それ……は……)

ギレン『笑わせるわ。復讐、復讐と口にしながら、お前は何も成し遂げてはいやしない。ましてガルマを殺した後のお前は何だ? ザビ家の追求を恐れて逃げまわっていたではないか! ふははははははっ!!』



クワトロ(黙れ……黙れ黙れ黙れ黙れぇっ!)


クワトロ(貴様が私の生み出した幻影だと言うなら今すぐ消えろ! 亡霊ですらない死者の幻がほざくなぁっ!)




ギレン『ああ消えてやるとも。だが…………彼らは、どうなのだろうなぁ?』




――――シャア……


――――シャア……




ガルマ『シャア……ッ!!』

キシリア『シャア……ッ!!』



クワトロ(あ…………うわああああああああああああああああああああああっっ!!!!)




ガルマ『シャア……シャア……ッ! よくも私を殺したな…………よくも私を裏切ったな……っ!』


キシリア『シャア……誰がお前を救ってやったのだ……ガルマを殺したお前を許してやった私の恩を……よくも仇で返してくれた……!』


シャア(来るな! 来るな亡霊め! お前たちはザビ家だ……ザビ家は父の仇だ! ジオン・ズム・ダイクンの息子たる私は、ザビ家に復讐しなければならなかったのだ!)

シャア(そうだ……お前たちが父を殺したのが悪いのだ! 因果応報だ!)


ガルマ『そのために……ジオンの民を犠牲にするのか……シャア?』


シャア(え……?)


『少佐ぁ~……シャア少佐ぁ~……!』

『大佐ぁ~……シャア大佐ぁ~……!』



『地球に落ちる俺をどうして見捨てたんです……シャア少佐ぁ~……』

『キシリア様の艦に乗っていたのに……何故俺たちごと撃ったんです……シャア大佐ぁ~……!』




シャア(あ……ああ……!)

シャア(違う……違う違う違う!)


シャア(見捨てるしかなかったのだ! もろともに撃つしかなかったのだ! 私には……『シャア・アズナブル』にはそれしかなかったのだ!)




エドワウ(そうだ……すべては『シャア・アズナブル』の行動だ! 私じゃない! はは……そうだ! 私が悪いわけじゃない! 『シャア』が悪いのだ! 『シャア』が動いたのだ! 『シャア』が殺したのだ! 私は悪くない!)






『ならば何故……お前は己を偽り続ける…………?』



エドワウ(え……?)



『『シャア』が悪いのだろう……? お前は悪くないのだろう…………?』




エドワウ(あ………あああああああああああ)



『ならば何故……私を継がぬのだ…………キャスバル……!』








キャスバル(ジオン・ズム・ダイクン…………父、さん……っ!)




 




ジオン『ジオンの理想を……スペースノイドの解放を…………お前には成し遂げる力がある……お前がその名を名乗るだけで……世界を変えることができるのだ……!』



キャスバル(そんな……そんなの、僕は知らない! 父さんは僕に何も残してくれなかったくせに! 死んでから勝手なことを言うなあっ!)




ジオン『ニュータイプだ……お前こそ私の理想……ニュータイプなのだ……! お前が全人類90億を導くのだ……!』




キャスバル(無理だ……そんなの無理だ! 僕はニュータイプなんかじゃない! ニュータイプなんかなりたくない! 人類の未来なんて知らない! 90億の命なんて背負いたくない! 母さん……助けて! 助けて! 母さん!!)




アストライア『キャス……バル……』



キャスバル(ああ……母さん! 母、さ……っ!?)




アストライア棲姫『KIャス…………BA、ル』




キャスバル(うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっ!!)




ジオン『さあ……もはや猶予はないのだ…………!』


ジオン『私の名を継げ……! 人類を導け……背負え……! キャァァァスゥゥバァァァルゥゥゥゥゥゥッ!!』


キャスバル(嫌だ……嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ!!!!!!)






キャスバル「嫌だああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああっっ!!!!」








――――ガシャアアアンッ!!


雷「っ!? 何、今の音……リビングから!? 大尉!」タタタタ



>リビング


雷「大尉! 大丈夫!? 今何か割れる音が……」


クワトロ?「……っ」


雷「……大尉? どうしたの、部屋も真っ暗にして……え? 照明が割れて……」

クワトロ?「来るな……」
雷「大尉……?」






キャスバル「来るな……来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るなクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナクルナァァァァァァッッ!!」


――――ビュンッ ビュンッ

――――ガシャアン ガシャアン


雷「きゃあっ!? 大尉? どうして……っ!?」



キャスバル「お前も! お前もお前も! お前もお前もお前もお前もっ!! みんな僕を利用したいんだろう! 僕のダイクンの名前が欲しいんだろう! 僕の得体の知れない力が欲しいんだろう! もう嫌だ! 誰も僕に近づくな! 誰も僕に優しくするな! 誰も僕に話しかけるな! 誰も僕の中に入って来るな! 誰も僕から奪っていくな!」


雷「大……尉」





キャスバル「返せ……僕と、母さんと、アルテイシアと……平和だったあの時間を返せ……! あの温もりを返せぇ…………!」







雷「…………っ」トッ トッ


キャスバル「ヒッ……来るな……来るなって、言ってるだろぉぉぉっ!」ビュンッ!


雷「(ガシャアン!)あぐっ! 痛っ…………」トッ トッ



キャスバル「あ……何、で……来るなよ……こっちに来るな! もう嫌だ! 嫌なんだ! 僕が何をしたんだ……父親がジオン・ダイクンだってだけで、なんでこんなに苦しまなくちゃいけないんだ! あんな人、父さんなんかじゃない! 最期の時だって、気にしてたのはアルテイシアじゃないか! あの人にとって僕はどうでもよかったんだ! なのに何で僕がジオンを継がなきゃいけないんだ! 何でザビ家を恨まなきゃいけないんだ! 関係ない! 僕は関係ない! 来るな、来るな、来るな…………来るなぁぁぁぁぁぁぁっ!!」









雷「よし、よし……」ギュッ



キャスバル「……っ!?」





雷「……ずっと、辛かったのよね。ずっと、苦しかったのよね」

キャスバル「離、せ……離せ! どうせ、お前も……っ!」

雷「大丈夫、大丈夫だから……もう、一人じゃないの。大尉は、私に頼っていいの……辛いこと、全部受けとめてあげるから……」

キャスバル「嘘だ……いつだってそうだ! 僕に優しくするやつは、みんな僕から見返りが欲しいんだ! 何が欲しいんだよ!? 名前か? 地位か? 力か? 金か? そんなに欲しけりゃくれてやるさ! だからもう僕に近づくなぁっ!!」




雷「……私は、大尉が欲しい」

キャスバル「!?」




雷「私は、苦しんでる大尉の心が欲しい。大尉の涙を拭いたい。大尉の心を癒したい。大尉の支えになりたい。大尉に頼ってもらいたい。大尉の……笑顔が、見たいの。元気な、笑顔が」

キャスバル「あ……あ……」

雷「ごめんなさい……私、ずっと大尉のそばにいたのに……こんなに苦しんでること、気づいてあげられなかった…………大尉の、艦娘なのに……ごめんなさい……ごめん、なさい…………っ」

キャスバル「どう、し、て……泣いて、るんだよ……どうして……こんな僕を抱きしめてるんだよ…………これじゃ、まるで……」





――――おいで、キャスバル

――――母さん!





キャスバル「母さん、みたいじゃないか…………っ!」







キャスバル「…………殺したく、なかったんだ」

雷「うん」

キャスバル「ガルマは、友達だったんだ……ザビ家でも、恨まなきゃいけない相手でも、それでも友達だったんだ! 殺したくなんて、なかったんだ!」

キャスバル「アルテイシアと、離れたくなかったんだ」

雷「うん」

キャスバル「父の仇打ちも何もかも忘れて、誰も知らない場所で、アルテイシアと平和に過ごしたかったんだ!」

雷「うん」

キャスバル「……ララァを、戦場に連れ出したりなんて、したくなかったんだ」

雷「うん」

キャスバル「利用するつもりだったのに……彼女が、僕の心に入ってくる彼女が、いつの間にか好きになっていたんだ。だけど、僕は……嫌だったんだ、本当に、嫌だったんだよ! なのにララァは、なんでもないように僕の命令に従うんだ! 死んでほしくないって、僕が思ってること知ってるくせに! なんで! なんでララァは……っ! ちくしょう! ちくしょう……っ!」

雷「うん、うん……っ!」


キャスバル「なんでだ……なんで、こう、出来ちゃったんだ……僕は、ただ……ちっぽけな幸せさえあれば、それでよかったのに…………う、うう………うわあああぁぁぁぁ…………っ!!」








雷「大丈夫……大丈夫だから……私がもう、大尉を一人にしないから…………ずっと、一緒にいるから…………!」





――――チチチチ……

――――チュンチュン




クワトロ「――――はっ!? 私、は…………そうだ、雷!?」

クワトロ(…………いない…………だが、毛布は掛けてある…………夢、だったのか? 全てが?)

クワトロ(あれが……あの醜く弱い、子供のキャスバル・レム・ダイクンが……真実の、私)

クワトロ(あんな、ものが……)



雷「あ、大尉? 起きたの?」パタパタ

クワトロ「ん? ああ……」

雷(エプロン)「冷蔵庫に色々入ってたから朝ごはん作ってるの。ちょっと待っててね♪」

クワトロ「あ、ああ……」


数分後……


雷「それじゃ、いただきまーす♪」

クワトロ「い、頂きます……」

雷「どう大尉? 美味しい?」

クワトロ「あ、ああ……美味いよ」

雷「良かった、おかわりたくさんあるからね♪」

クワトロ「その、雷……昨日のこと、なんだが……」
雷「昨日?」

クワトロ「なんと、言うか……私におかしなことは、なかっただろうか? その……まるで子供のような口調だったり、とか……」

雷「ん~、確かにそんな感じだったかも」

クワトロ「っ!! す、すまない! 何とみっともない姿を……! いや、確か私は物を投げて……っ!? 申し訳ない! 私は……私はなんということを……! 許してくれなどとは言えん……すまない……すまない、雷……っ!」



雷「……大尉」スッ

クワトロ「っ!」

雷「大丈夫……大丈夫よ、大尉は何も悪くないわ。ただちょっと、疲れてたの、頑張りすぎてたの……大尉は誰かに甘えないと、いけなかったのよ」ギュッ

クワトロ「いか……ずち」
雷「大好き。強い大尉も、優しい大尉も、だらしない大尉も、怖がりな大尉も、勇敢な大尉も、泣き虫な大尉も……全部、全部、私の大好きな大尉だから」

クワトロ「いい……のか……こんな、私で……?」

雷「私は、大尉がいいの。キャスバルとか、シャアとか……そういう大尉の全部を含めた、他の誰でもない、私だけの、『クワトロ・バジーナ大尉』が」

クワトロ「雷……っ! 雷っ!」ギュッ

雷「えへへ……大尉の腕の中、あったかいのね……」

クワトロ「温かいのは……お前だよ、雷……ありがとう、雷……ありがとう………ありがとう……!」





雷「雨、あがったのね。葉っぱがキラキラしてる!」

クワトロ「ああ……ん? あれは……」


――――バサバサァ


雷「あ、白鳥!」

クワトロ「――――っ!」



――――キィィィィィィ



ララァ『――――大佐』

クワトロ(――――ララァ! まさか、君に会えるなんて……! そうだ、私は……君に謝らなければならない。私のせいで、君は)

ララァ『なぜ? 私は、私の意思で戦っていましたよ。大佐のせいではないわ』

クワトロ(しかし!)

ララァ『何でも自分のせい、自分が原因、自分が悪人……そう考えるのはおよしになって下さい。でなければ、その子がかわいそう』

クワトロ(その子……雷か)

ララァ『ええ……私にもできなかった、大佐の心の闇を受け止めた子……おかげで、今の大佐の顔は、凄く輝いていますよ。私が惚れなおすくらいに、うふふ……』

クワトロ(そう、か……)

ララァ『大佐はもう、大丈夫ですね』

クワトロ(ああ……今なら解る。私はもう……君に、いつでも会うことができるから)

ララァ『大佐……どうか、お幸せに。刻の彼方から、いつも見守っています……』




クワトロ(さようなら……ララァ。私が愛した人……)





雷「――――大尉、大尉!」

クワトロ「――――雷」

雷「……どうしたの? 大尉、泣いてるのに……笑ってる」

クワトロ「ん? そうか……それはな、私はやっと彼女に謝ることができたからさ…………さあ、アーガマに戻ろう。連絡出来なかったから、みんなが心配しているだろう」

雷「うんっ!」


……と、今回はここまでです。
独自解釈しまくりですがお許しを……
気に入って頂ければ幸い。
ムカついたら……ごめんなさい。



お約束のインフォメーションで締めです

ではまた次回。








【インフォメーション】


『クワトロ・バジーナ』は
『クワトロ・バジーナ(覚醒)』に改造されました。

好評なようで感謝。
いきます。

※※※※※※


>アーガマ 搬入口

レコア「クワトロ大尉ですか?」

クワトロ「ん? そうだが……ああ、新しいクルーの方か。よろしく、クワトロ・バジーナだ」

レコア「レコア・ロンド少尉です、よろしくお願いします。それで、あの……そちらが、例の?」

クワトロ「そうだ。雷、挨拶を」

雷「こんにちは! 駆逐艦の艦娘、雷よ! カミナリじゃないから間違えないでね!」

レコア「え、ええ。よろしく……ところで大尉、親睦を深めるために、食堂でお茶でもご一緒しませんこと?」

クワトロ「ふむ、悪くないな」
レコア「それじゃあ……」
クワトロ「雷、また特製ケーキを頼めるか?」
雷「まっかせて!」

レコア「……え、あの……?」

クワトロ「どうした? 心配することはない、雷の作るケーキは絶品だぞ」


>食堂


雷「今日はカボチャケーキよ!」

クワトロ「ふむ、オレンジがかった黄色が美しいな……うむ、うむ……美味いよ、雷」←満面の笑顔

雷「えへへ……良かったあ」

レコア(……大尉、ロリコンなのかしら)


クワトロ「……レコア少尉、手が止まっているようだが……カボチャ、嫌いかね?」

レコア「いえ、そういうわけでは……」

雷「レコアさんもいっぱい食べてね! ローカロリーだから安心よ!」

レコア「あ、ありがとう…………」




レコア(悔しいくらい、美味しいわ……お土産にもう一個もらっていこう……)



>サイド6 宇宙港


エムブラ「サラミス級艦艇『モンブラン』艦長のエムブラだ。アーガマの随伴を担わせてもらう」

ヘンケン「アーガマ艦長、ヘンケンです。頼りにさせてもらいます」



ヘンケン「時にエムブラ艦長……ブリッジにカミダナなど作ってはいかがですかな? 航海が安全になります」

エムブラ「……悪いが、多神教は信じない主義でね」

ヘンケン「む……そうですか……」


エムブラ「……『祭壇』なら作ってあるが?」ニヤリ

ヘンケン「……気が、合いそうですな」ニヤリ



エゥーゴスタッフ(艦長って変人しかいないのか?)


※Z―Defineに出てきたらしきエムブラ艦長。誰か階級わかったら教えて下さい……ort

肩の階級章から推測すると中佐かな
ヘンケンと同じだし

>>646
おお! ありがとうございます!

では続き!

※※※※※※


※「それから間もなくして、アーガマとモンブランは一路サイド7『グリーンノア』を目指し出航した」
キャーコスギサーン


>アーガマ 通路


雷「あれがこれから一緒に行く艦なのね!」

クワトロ「ああ、サラミス級、モンブランだ」

雷「モンブラン……ケーキみたいな名前ね」

クワトロ「本来は山の名前なんだがな。ケーキのモンブランは、そのモンブラン山に肖って名付けられたのさ」

雷「そうだったんだ……ねえ大尉、私、モンブランに挨拶したいわ! 向こうの艦に行けないかしら?」

クワトロ「よし、艦長に話して……」
ヘンケン(通信)『話は聞いた! と、言うか予想ついていたからな! 移動用のランチは準備済みだ!』
クワトロ「……だ、そうだ」

雷「ありがとう、ヘンケンさん!」


>モンブラン ブリッジ


エムブラ「ようこそ、ミス雷。そしてクワトロ大尉。私が艦長のエムブラだ」

雷「こんにちは!」

クワトロ「よろしくお願いする」

エムブラ「さて……ミス雷は艦の声が聞こえるそうだが……一つ、モンブランがどう思っているか、聞かせてくれんかね?」

雷「は~い。ふむふむ……あのね、長い間大切に扱ってくれてありがとう、って言ってるわ! モンブランってベテランの艦なのね!」

エムブラ「おお、そうか……! そいつはまた、嬉しい言葉だなぁ。ありがとうミス雷。これで職務にも精が出るて言うものだ」




>アーガマ MSデッキ


雷「ただいまー。あれ……アストナージさん? どうしたの?」

アストナージ「ん~~……ああ、雷と……大尉も」

クワトロ「また何かリックディアスに取り付けたのか?」

アストナージ「まあ、そうなんですが……」

クワトロ「なんだ、珍しく歯切れが悪いじゃないか」

アストナージ「いえね……雷の艤装、明らかに雷含めた全重量以上の衝撃が発砲時にかかってるじゃないですか。それで、慣性制御のシステムを見つけたから、リックディアスで再現してみたんですが……完全にパイロット殺しなんです」

クワトロ「……えらく物騒な話だな」

アストナージ「慣性制御ってくらいだから、直角にガクガク飛んだところでGが掛かってどうこうって事はないんですが……認識がついていかないんですよ」

クワトロ「ふむ……」


トーレス(放送)『前方に敵機確認! 総員、第一種戦闘配備!』


クワトロ「いかんな! 雷、ブリッジへ」

雷「うん! 大尉も気をつけて!」

アストナージ「ちょっ! まだシステム外してないんですよ!?」

クワトロ「私が使いこなせれば問題はない! 実戦テストが出来て儲け物と思えばいいさ!」

アストナージ「ああもう……知りませんよホント! リックディアス、出るぞー!」




クワトロ「クワトロ・バジーナ。リックディアス、出る!」




【インフォメーション】


『クワトロ専用リックディアスt―PF』に
『テスラ・ドライブ(不完全版)』が装備されました。



>戦闘宙域


アポリー「レコア少尉。君は我々との連携は初めてだ、無理はしないように」

レコア(ネモ)「ご心配なく。足手まといになるつもりはありませんから……クワトロ大尉は、遅れているようですね」

ロベルト「ぶっつけ本番で新システムを試しているらしいですな」

レコア(大丈夫かしらそんなので……まあ、私が頑張ればいいわ)



クワトロ「……これは、相当なじゃじゃ馬だな……だが、乗りこなせないわけではない」




>アーガマ ブリッジ

トーレス「種別、ティターンズ! 前衛、交戦入りました!」


ヘンケン「うむ……雷ちゃん、君はなんなら下がっていても……」

雷「ううん……大丈夫よヘンケンさん。私も『軍艦』の艦娘だもの。人間同士の戦闘も……艦だった頃だけど、経験してるわ。だから、ここに居させて。大尉のこと……見守っていたいの」

ヘンケン「……無粋な心配だったか。支援砲火、始め!」




アポリー「護衛のネモ隊まで通すなよ! よし、一機!」

ロベルト「侵海MSと比べたら楽なものですな……こちらも一機!」

レコア「く……まだ落とせないの!?(あの二機、性能が段違いじゃない……)えっ? 後ろから、機体が……」



ズガガガガガガガガガァァン!!

レコア「え……ウソ……交差した一瞬で、20近いMSを……?」


アポリー「大尉~見せ場取り過ぎでしょう」

ロベルト「これでは、何のために出撃したやら」

クワトロ「すまんな……こいつ(リックディアス)がどうにも張り切りすぎでね」




トーレス「ティターンズ、全機撃墜! 後方に艦影なし……撤退した模様です!」

ヘンケン「さすがにあれだけMSがやられればなあ……」

サエグサ「! 熱源感知! 種別、侵海MS!」

ヘンケン「来たか! 雷ちゃん、頼む!」

雷「了解! いくわよ、アーガマ!」

ヘンケン「アーガマ、対侵海MS戦闘体勢!」



副長「艦長、侵海MSです!」

エムブラ「あれがそうか……アーガマからの艦娘支援効果は?」

副長「来ています! 各機関、出力上昇!」

エムブラ「よし! 支援体勢入れ!」

 

>>661
旧海軍では『「軍艦」とは、戦艦・練習戦艦・航空母艦・巡洋艦・練習巡洋艦・潜水母艦・敷設艦・砲艦・水上機母艦のみを指す。
その他の艦艇(駆逐艦・潜水艦等)は、狭義の「軍艦」には分類しない。』としててな

簡単に言うと艦首に菊花紋章を付けているのが軍艦




レコア「あ……ああ……っ!(恐い……恐いっ! 映像で見た時とは、全然違う! 身体が……身体が震えて止まらない!)」

アポリー「レコア少尉!? ヤバい! やつらの気配に捕まった!」

ロベルト「アポリー、彼女を下げるんだ!」

クワトロ「いや……いい経験になる、そのままで大丈夫だ」

アポリー「大尉? 何を……」



クワトロ(交信)『雷、見えるな?』

雷(交信)『ええ、解るわ、大尉』



クワトロ「雷と連携して殲滅する……さあ、起きろリックディアス!」



リックディアス(サイコフレーム励起)「」フィィィィ





雷「アーガマ……私に合わせて……そう、大尉が、見えるでしょう? 私の大切な人に、力を貸してあげて……」



トーレス「アーガマ、出力上昇! 敵機、マルチロック!」

ヘンケン「ふふふ、やる気だな、アーガマ……お前の力を見せてやれ!」





リックディアス「」シュゴォォォォ

ギュインッ! ギュイギュインッ!



アーガマ「」ドシュドシュゥン! ドシュドシュゥン!



ズドドドドドドドドォーンッ!


>>672
詳細解説感謝です。
とりあえず広義の意味で取って貰えれば……

※※※※※※


サエグサ「機影、ありません!」

雷「…………ふにゃあ」ヘナヘナ

ヘンケン「だ、大丈夫か?」

雷「だ、大丈夫大丈夫……ちょっと、張り切り過ぎちゃった」

ヘンケン「おいおい、気をつけてくれよ……大尉を迎えに行くんだろ? 行ってきなさい」

雷「ありがとう、ヘンケンさん!」


プシューッ


ヘンケン「今日は、アーガマも頑張ったな。お疲れさん」


>MSデッキ


アストナージ「……俺がやっといて何ですけど、よくあんなクレイジーなシステム使いこなせましたね」

クワトロ「多少キツいが、悪くはない。今後も調整頼むよ」

アストナージ「うへーい……アナハイムの新型、もっと高性能になるように注文しとかねえと……」




レコア「はあ……ふう……」

クワトロ「大丈夫かね、レコア少尉」

レコア「ええ、何とか……お役に立てず、すいません」

クワトロ「その内慣れていけばいいさ。さしあたっては、ネモをアストナージに改造してもらって……」

レコア「え゛」

レコア(あのバケモノみたいな性能のMSに乗れって言うの!? 無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理っ!!)ガタガタ




雷「大尉ーっ!」フワリ

クワトロ「雷」


雷「おっかえりなさい! 大尉!」ギュ

クワトロ「ただいま、雷」


アポリー「……大尉、なんか空気が柔らかくなったよなあ」

ロベルト「お嬢ちゃんのお陰、ですかな」

レコア「……ヘンな人ね……まあ、嫌な感じは、しないわ」

 

ネモってこの時期にあったっけか
マラサイが使えなくなったから代わりに開発したとか聞いたような



【幕間 アナハイムMS研究室】


「おいなんだこのサイコフレームってのは! フレームに組み込むだけで出力上昇とかエンジン開発部門馬鹿にしてんのか!?」


「ミノフスキー粒子場内を自在に三次元機動するソードブレイカー……うん、ビットの理論を使ってるのは解る……理論は…理論、は……理論どこ行ったコラァァァァァッ!?」


「アハアハアハハハハ完全に物理法則にケンカ売ってるじゃないかテスラ・ドライブってアハハハハ……こんなもん再現できるかぁーっ!? キェェエエエエェェェ――――ッ!!」




「「「でも開発するしかないんだよなぁ……ハァ」」」







「とりあえずアストナージってヤツは人間じゃねえ」
「「完全に同意」」


>>685
せ……先行開発……で……
え? 部隊編成しといて無理がある?
……ジム2のエゥーゴ改装型(=ネモ(仮))ってことで……中身は一部ネモにパワーアップしてるのよ……多分


※※※※※※



>サイド7 グリーンノア近海


クワトロ(サイド7か……ここも因縁だな……まさかまたここで『ガンダム』に関わることになろうとは)

雷「今回はせんにゅーにんむ?なのよね」

クワトロ「ああ……エゥーゴとティターンズは、今まで小競り合い程度だったが、これを機に正面から敵対することになる……もちろん、現状でただ戦争に持ち込むわけではない……奴らを深海棲艦の居る宙域へ誘い寄せることも狙いだ」

雷「え、深海棲艦のことは秘密にするんじゃ……」

クワトロ「公にはしない……と言うか、出来ない。民衆がパニックになって社会が滅茶苦茶になるからな。だが、最前線の兵士は別だ。その恐怖や存在理由……それを思い知ってもらう。どれだけ強大な組織でも、動くのは末端だ……そこから、変えていく」

クワトロ(上は、ブレックス准将に任せられるからな。連邦議会を、少しでも良い方向に出来れば楽になる)

雷「……無事で、帰ってきてね」スッ


チュッ



雷「えへへ……お守り」

クワトロ「……これは、効きそうだ。ありがとう」

雷「大尉……行ってらっしゃい!」



【幕間 ものすごいアバウトなZガンダム一話のカミーユんとこ(ネタまみれ)】


カミーユ「可愛い女の子だと思った? 残念! カミーユくんでした! よくも馬鹿にしたな! このカミーユ・ビダン容赦せん! イヤ―ッ!」

ジェリド「グワーッ! だがSPに捕まえてもらえば動けまい!」

カミーユ「動けない! 卑怯な!」

ジェリド「勝てばよかろうなのだーっ! サッカーボールキック! イヤ―ッ!」

カミーユ「グワーッ!」







※……間違っては、いないはず。



※「ガンダムMK2の所在を確認したクワトロは、アポリー、ロベルトを連れてMSで基地を強襲した」
キャーコスギサーン



クワトロ「MK2はあそこか……むっ!? この感覚……アムロやララァに似て……ニュータイプがいる、のか?」



カミーユ「MSが、コロニーの中に……!? 今だ! MSを!」

憲兵「あっ! 待て貴様!」


カミーユ(MK2)「さっきはよくも散々いたぶってくれたな……一方的に暴力を振るわれる恐怖を教えてやる!」キュィィィンッ

ガガガガガガッ!

憲兵「ひいいぃぃぃぃっ!」

カミーユ「アハハハハハッ! ざまあ見ろ! 次は当ててやる……っ!」


クワトロ「! いかんっ!」ゴォッ



ガシャァァァン


カミーユ「うわっ……! 何をする! あいつもあんたらにしたら敵だろう! なぜ止めた!」

クワトロ「一時的な感情で命を奪った者は一生苦しむぞ! 君はそれでいいのか!」

カミーユ「えっ……」

クワトロ「……私はエゥーゴのクワトロ・バジーナだ。君はティターンズではないようだが?」

カミーユ「あんな奴ら!」

クワトロ「ならばなぜそのMSに乗っている? 民間人だろうに」

カミーユ「……こいつは、親父が設計しました。その関係です」

クワトロ「なるほど……我々の目的はそのMSを接収することだ。危険だから降りて……」

カミーユ「!! 僕をエゥーゴに入れてください!」

クワトロ「……正気とは思えんな。我々も軍隊だ、人殺しの集団だぞ。その点はティターンズと変わらん」

カミーユ「それでもっ、僕は……!」


ピシュピシュン
ピシュピシュン


クワトロ「!! 追手が……! 愚か者め! コロニー内でライフルを持ち出して何とする! 外壁に穴が空けば貴様らの仲間も死ぬと言うに……時間がない、来たまえ!」

カミーユ「はい!」

クワトロ「君、名前は?」
カミーユ「カミーユです。カミーユ・ビダン……女みたいな名前って、言わないで下さいよ」

クワトロ「言わんよ。元々カミーユは男性の名前だ。その名前の女性が有名になったからそういうイメージが広まったに過ぎん」

カミーユ「そ、そうだったんだ……」



クワトロ(新たなニュータイプ、か……戦争でしかニュータイプが輝けないと言うのは……悲し過ぎる。なんとか、してやらねばな……)


中途半端ですが、なんとかTV一話に食い込めました……

少しずつ、変えていくつもりです。


では。

>>717
ごめん、細かいけどこれ好きな台詞だから訂正させて
「一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうかっ!」

>>731
うあ、なんか違うと思ったら……差し替えでお願いします。申し訳ない。

とにかく完結したいので修正・再投下はしないつもりです、ごめんなさい……各人脳内補完でお願いします。

いきます!

※※※※※※


>コロニー潜入口

アポリー「大尉、ご無事で!」

クワトロ「ああ、そちらも一機、持ってこれたか」

ロベルト「そのMK2、パイロットもいるので?」

カミーユ「……どうも」

クワトロ「成り行きだ。ともかく、アーガマまで戻る。カミーユ君、ついて来れるな?」

カミーユ「はい!」



>グリーンノア近海


ロベルト「アーガマまで間もなくですな」

カミーユ「これが……宇宙(そら)……」

クワトロ(宇宙(そら)を鋭敏に感じ取れている……MK2の操縦も淀みがない。悪い方に傾かなければいいが……)

アポリー「!! 後方より熱源! ティターンズの追手だ!」




ジェリド(ハイザック)「あのカミーユとか言う子供がMK2をだと!? ティターンズをなめるとどうなるか思い知らせてやる!」

>>744
ノースリーブロリーって……なんだぁ?



カミーユ「っ! この……この感じは! あいつだ! 俺を馬鹿にした!」

クワトロ(もう機体越しに相手を感じ取れている!? まずい!)



ジェリド「当たれよ!」ガガガガ

カミーユ「当たるか!」ピシュピシュン

ジェリド「(ドガァァン)ぐわっ!? なんでヤツのだけが当たる!?」

カミーユ「次は……コクピットだ!」ピピピピ

ジェリド「ロックされた!?」

カミーユ「落ち……」
クワトロ「よさんか!」

――――ガシャァァァン!

カミーユ「うわっ! ……何なんです、さっきから!」

クワトロ「君の所属はまだ民間人だ! そんなに人殺しになりたいか!」

カミーユ「あっ……」



ジェリド「仲間割れか……? なら、もらった……!」



クワトロ「ええい邪魔だ! 黙っていろ!」バシュバシュバシュ!



ジェリド「(ドガガガァァン)ぐわぁぁぁっ!? こ……こちらを向きもせず、三連射で銃と足とスラスターを撃ち抜いただとぉ!?」


カミーユ「す、凄い……なんて腕前なんだ……」

クワトロ「聞いているのか! カミーユ・ビダン!」

カミーユ「は、はい! ごめんなさい!」

クワトロ「(? やけに素直になったな)……まあいい、今はアーガマにたどり着くことを考えるんだ。こちらはMK2という荷物もあって、私と君しかまともに動けないのだからな」

カミーユ「了解です!」


カミーユ(この人は……クワトロ大尉は凄い人だ! この人について行けば、俺はもう、誰にも馬鹿にされずにすむんだ!)

>>747
シロッコに変な電波受信させんといてww


※※※※※※


ジェリド「(ガチャガチャ!)くそっ……動けねぇ……!」



クワトロ「後続が来る前に撤退するぞ…………むっ! これは……来たか!」

アポリー「ああもう! 面倒な時に!」

ロベルト「女性に嫌われるタイプですなぁ……」


カミーユ「(ゾワゾワゾワッ)っ!? な……なんだ……この……感じ…………気持ち、悪い……っ! ぐええぇぇっ!!」


ジェリド「っ! なんだ……? 急に息苦しくなったような……? なんだ、あの気味の悪いMSは!?」



・機動ジ級鎮圧(ジム・クゥエル)
・機動ジ級改(ジムカスタム)
・機動ザ級改(ザク2改)


クワトロ(数が少ないのは幸いか。ひとまずアポリーとロベルトをアーガマに先行させて……)




カミーユ「うわあああああ――っ!? 来るな! 来るな来るな来るなぁ――っ!?」ピシュピシュン! ピシュピシュン!


クワトロ「っ!?」

アポリー「どわっ!? なんだいきなり暴れだして……!」

ロベルト「うわっと! 侵海MSを見て錯乱した……? なら、おとなしく固まってくれていればいいものを!」


クワトロ(やはり……! カミーユの鋭敏な感覚はあの『死』の空間を感じ取ってしまったのだ! 通常の侵海MSでこの始末……大物に出くわしたら、彼の精神は崩壊しかねん!)




カミーユ「来るな来るなぁ! ああああああああっ!」ピシュピシュン! ピシュピシュン!




ジェリド「(ドガァァン!)うわぁっ! な、流れ弾が……やめろ、カミーユ!(ドガァァン!)ぎゃっ! ちくしょう! こんなのってアリかよ! 誰か……誰か助けてくれぇ!!」





>アーガマ ブリッジ


トーレス「前方に戦闘発光!」

ヘンケン「大尉たちか? 敵は?」

サエグサ「熱源反応は3、種別、侵海MS!」

ヘンケン「む……大尉たちならさほど強敵ではないが……」

雷「大尉……。っ!」




クワトロ(交信)『雷、聞こえるか?』

雷(交信)『大尉! 無事なのね、良かった……』

クワトロ『なんとかな。雷、少々力を貸して欲しい。艦娘の精神鎮静フィールドの効果を私の周囲に送って欲しいのだが……出来そうか?』

雷『やってみるわ!』

クワトロ『頼む』

雷『まっかせて!』





雷「ん~~……むむむ……っ!」ミョンミョン

ヘンケン「雷ちゃん? どうした?」

雷「今、大尉に力送ってるの! ちょっと黙ってて!」

ヘンケン「し、失礼した」




アポリー「だああああっ!? MS抱えて、味方に無差別攻撃されながら戦闘って、何の罰ゲームだよ!?」バシュバシュン

ロベルト「クリアしたら賞金でも貰いたいですなぁ、やれやれ……」ガガガガ




カミーユ「うわああああああああっ!!」ビシューッ! ビシューッ!

ジェリド「ぎゃああああああああっ!?」ドガァァン! ドガァァン!





クワトロ「(ピキィィィン)っ! 来た!」



カミーユ「うわああああああああっ!」ジャキ

ジェリド「ひいいいいっ!?」




クワトロ「いい加減……正気に戻らんか!」バキィィッ!!←マニピュレーターパンチ

カミーユ「がはぁっ!? ……はっ!? クワトロ、大尉? 俺、何を……?」

クワトロ「戻ったか」

カミーユ「は、はあ……? あっ! 大尉、あのMSは一体……?」

クワトロ「後で説明する! 面倒だ……手早く終わらせる! 行け、ソードブレイカーッ!」ガキュン シュパパパ


キキキュイン キキキュイン

ズガガガガガァ--ンッ!!



クワトロ「……よし、他に機影はないな。急ぎアーガマに戻る! 続け!」

「「了解!」」



カミーユ「凄い……あっという間に……それに、この安心感は……大尉の? いや……大尉と一緒にいる、誰か……?」







エマ(ハイザック)「ジェリド中尉!? ジェリド中尉、大丈夫ですか!? ジェリ……きゃああああ――――っ!?」







ジェリド(真っ白)「」チーン








ジェリド(真っ白)「…………ス」

エマ「ジェリド……中尉……?」



ジェリド(真っ白)「カミーユ……コロス……! ブッッッッッコロス…………ッ!!」ワナワナ





>アーガマ MSデッキ


カミーユ「ここが、エゥーゴの戦艦……」キョロキョロ



アストナージ「お疲れです、大尉」

クワトロ「ああ、何とかな……MK2のデータ、使えそうか?」

アストナージ「ええ、アナハイムがわざわざ欲しいって我が儘言って来ただけのものはあります……個人的には、物足りませんが」

クワトロ「……もうお前がデータ作って送ったほうがいいのでは?」

アストナージ「やってはみたんですが……どうもMS丸ごととなると、バランスとか計算が大変で……こんなんしか思いつかないんですよ」



《ゼオライマー(漫画版)の設計図》



クワトロ「……前言撤回だ。お前はもうMSを設計するな。特にこいつは絶対に世に出してはならん……っ!」

アストナージ「は? まあ、そこまで言うなら……傷つくなあ」


クワトロ(あれは駄目だ……よくわからんが、雷が物凄く危険な目に逢いそうな気がしてならん……!)





カミーユ(何を話してるんだろ?)





雷「大尉ーっ!」

クワトロ「雷」



カミーユ「え!? なんで、戦艦に女の子、が……?」


雷「おかえりなさい! 大尉!」ギュッ


カミーユ「抱きしめた!?」


クワトロ「ああ、ただいま雷」ギュッ


カミーユ「抱きしめ返した!?」


雷「あれ? 新しいクルーの人?」ヒョイ

クワトロ「そうだな……その予定だ」ガシリ


カミーユ「肩車したぁ!?」



雷「……なんか落ち着かない人ね?」

クワトロ「ふむ……そうかもしれん」




>ブリーフィングルーム


ブレックス「……では、カミーユ・ビダンをエゥーゴに迎え入れたいと」

クワトロ「ええ……彼のニュータイプとしての力は、私が見てきた中で、最も高い。だがそれは……同時に壊れ易いということでもある、特に、深海棲艦を相手にする現状では」

ブレックス「であるのに、彼を戦場へ送るのかね?」

クワトロ「であるからこそ、なのです。放置すれば彼は勝手に戦場へ赴き……自滅するならまだしも、災厄を周囲に撒き散らすでしょう。高いニュータイプ能力というのは、それだけで周囲に影響を与えるものですから」

ブレックス「君が、彼を導くと?」

クワトロ「……他に適任もいませんし、ね」

ブレックス「……そうか。ならば、処理はこちらに任せておきなさい。よろしく、頼んだぞ」

クワトロ「ええ……やって、やりますよ」


クワトロ(この私が人を導く……? 笑い話だが……やるしか、ないのだ。覚悟を決めろ、クワトロ・バジーナ)









>どっか





電「……はっ!? 今、誰かに電の口癖を使われた気がするのです!」

響「電がおかしくなった」

暁「雷ぃ~、どこ行ったのぉ~」




※第六駆逐隊、アニメで見ました……ちっちゃいなあマジで!



クワトロ(さて、カミーユはどこに……クルーに任せてしまったが、大丈夫だろうか……)




カミーユ「冗談じゃない! こんな艦、出てってやる!」




クワトロ(……全然大丈夫ではなかった。雷もいたはずだが、彼女でも御しきれなんだか……やれやれ)



雷「ちょっと! 待ちなさい!」

カミーユ「止めるな! このっ……(ドンッ)……あっ」

雷「あ、大尉!」

クワトロ「穏やかではないな、どうしたんだね?」

カミーユ「クワトロ、大尉……っ! その子ですよ! 雷って子! こんな小さい子供まで戦わせるなんて、どういうことです!」

クワトロ「……子供云々言うなら、君が子供の癖に戦いたがる方が異常だと思うがね」

カミーユ「話をはぐらかさないで下さい!」

クワトロ「雷が艦娘というのは聞いたのだろう? 深海棲艦のことも……ならば、彼女が戦う理由はそれが全てだ」

雷「そうよ!」

カミーユ「だからって……だからって、兵器みたいに、道具みたいに扱っていいって言うのか!」





クワトロ「もう一遍言って見ろ」ギロリ





カミーユ「ひっ……っ!?」



クワトロ「どうした、もう一遍言ってみろ。我々が雷を兵器扱い? 道具扱い? 貴様の目は節穴のようだな……かまわん、出て行け」


カミーユ「え……」



クワトロ「出て行きたいのだろう? かまわん、貴様のような人間、こちらから願い下げだ」

カミーユ「あ……あは、あはは。冗談、ですよね?」
クワトロ「出て行けと言った! 貴様をニュータイプだと考えたのは間違いだった! 貴様など知らん、出て行け!」

カミーユ「ま、MK2は俺が奪って……」

クワトロ「一機あれば十分だった。貴様の力など無用だった」

カミーユ「ぼ、僕は開発者の息子で!」

クワトロ「元よりアナハイム送りになる代物だ。ウチのクルーの腕の方が遥かに上だ、要らん」

カミーユ「僕、は……」

クワトロ「この艦が気に入らんのだろう。雷を戦わせる我々が気に食わんのだろう。かまわんから出ていけ、雷がどのように扱われているか……憶測で決め付ける、エゴイストのニュータイプは必要ない! 貴様など、どこででも野垂れ死ねば良い! 目障りだ……さっさと消え失せろ!」




カミーユ「そ……そうやって! 威圧すれば人は言うことを聞くって思ってんだろ!」




カミーユ「そんな大人! 修正してやるっ!!」ブォンッ






雷「大尉! 危ない!」ガシリ





カミーユ「え゛」グルン






雷「とやっ!」



ズッダーン!!



オー
パチパチパチ



クワトロ「ふむ、見事な一本背負いだ」

雷「これでも軍属よ? 天龍お姉さんから、白兵戦の訓練とかちゃーんと教えてもらってたもの」


カミーユ「あ……がはっ……あ…………っ」


雷「……気絶しちゃった。やりすぎたかなぁ?」

クワトロ「なに、起きたら頭も冷えているだろう……すまないが、彼が起きたら面倒を頼む」

雷「は~い……大尉は、いいの?」

クワトロ「私とでは、顔を合わせ辛かろう。雷が、それとなく誘導してくれ」

雷「わかったわ……悪役の演技も、大変ね?」

クワトロ「半分は本気だよ……生憎、雷を蔑ろにする発言を見逃せるほど、私は大人になりきれていないからな」

雷「えへへ……ありがとう、大尉。カミーユくんには悪いけど……ちょっと、嬉しかった」

クワトロ「そうか」


よく間違える奴がいるが
軍属=軍に勤務する「一般人」な
艦娘が軍での階級を持ってるかどうかはわからんけど確実に軍人だから軍属ではない

>>784
あちゃあ……申し訳ない。『軍属』→『軍人』で差し換えお願いします……

※※※※※※


数分後……


>医務室


カミーユ「……何なんだよ、一体」

雷「あれ、もう起きてたの?」

カミーユ「あの人も、君も……何なんだよ、なんでそんななんだよ」



カミーユ「あの人はMSの操縦めちゃくちゃ上手いし」

カミーユ「君は俺を投げ飛ばすくらい力強いし」

カミーユ「二人揃うとデレデレしてるし」


雷「そんな、誉めないでよ」
カミーユ「誉めてないし!」


カミーユ「一人で張り切ってさ……こんなんじゃ俺、馬鹿みたいじゃないか」

雷「うん、馬鹿ね」

カミーユ「フォローくらいしろよ! いてて……ちぇっ、思いっきり投げやがって……」

雷「傷一つ無いでしょ? コツがあるのよ」エヘン

カミーユ「あーそー……」



雷「……大尉は、トレーニングルームに行くって言ってたわ」

カミーユ「え……」

雷「本気じゃなかったんでしょ? 頭に血が登っただけで。ちゃんと大尉に言ってくると言っていいわ」

カミーユ「でも、俺……あんなに、怒らせて……」

雷「だから、ちゃんと謝らないといけないんでしょ?」

カミーユ「うん……」

雷「恐かったら、一緒に行ってあげるけど?」

カミーユ「い……いいよ! 一人で行ける! いてて……」

雷「大丈夫ー?」

カミーユ「子供扱いするな! あいてて……!」


 

>>788
失礼、>>1とsaga忘れた……




>トレーニングルーム


クワトロ(ルームランナー)「ふっ……ふっ……」


カミーユ「あの……クワトロ、大尉」

クワトロ「……何かね」

カミーユ「その……何も知らず、勝手なこと言って……すみません、でした」

クワトロ「……君が何をどう間違えたのか、理解しているかね?」

カミーユ「それは、まず……」

クワトロ「理解しているなら、いい」

カミーユ「え……」

クワトロ「君はニュータイプだ。ニュータイプに理解できないことなど、人類が理解不可能なものしかない。君が理解していると認識しているなら……いちいち聞くまでもないさ」

カミーユ「……あの、俺」

クワトロ「受け取りたまえ」

カミーユ「! これは……」

クワトロ「エゥーゴの制服と階級証だ。待遇は少尉……優遇措置もあるが、その分働いてもらうぞ、カミーユ少尉?」

カミーユ「!! はい! ありがとうございます、クワトロ大尉!」




クワトロ(……やれやれ。人を育てるというのは大変だ……雷の協力あってこそだな。二人三脚でやっていくしかあるまい)

今回はここまでで。
まだ最初の場面に到達しない……頑張ろ……


ではまた。

面白いけどロベルトの口調だけ気になる
早くケネディ逝かなきゃ!

>>808
うろ覚えで申し訳ない、砕けた口調にすると、声優が同じモンド(ZZ)になりそうで……アポリーがフランクでロベルトが丁寧ってイメージでここまで来てますので、どうかご容赦を。

いきます。


※※※※※※


>ティターンズ艦艇 アレキサンドリア艦内


ジャマイカン「バケモノが出てきて邪魔されました、だあ? 誤魔化すならもっとマシな嘘をつけっ!」

バキィッ!

ジェリド「がふっ! ほ……本当です! モニターの記録にも映って……」

ジャマイカン「まだ言うか!」

ドガッ バキィ

バスク「もういい、ジャマイカン」

ジャマイカン「は……しかし」

バスク「MK2が奪われたなら奪い返せばいい……それだけだ。所属不明機など、捨て置け」

ジャマイカン「はっ。大佐がおっしゃるなら」

バスク「策もすでにある……ふふふ、スペースノイドどもが親子の情を断ち切らせられるか否か……見物させてもらおうか」


ジェリド(あ、ぐ……バスク、大佐は……何を……?)


>>828
ロベルトさんは意外とワイルドなんやで
豪傑タイプっていうか




>アーガマ 艦内


クワトロ「しかし……カミーユ、君の家族のことはいいのか? 危険が及ぶと思うが……なんなら、エゥーゴの工作員に繋ぎを取ってもらおうか?」

カミーユ「……あんな親! 家族でも何でもないですよ! どうせ僕のことだって、厄介払いができたとしか思ってないんだ!」

雷「む、そんなこと言っちゃダメよ。どんなに疎遠だからって、家族は家族なんだから」

カミーユ「他人事だと思って……って、お前、いつ来たんだよ!」

雷「お前じゃなくて雷! あと大尉に今日のケーキ持って来たから、ついさっき。はい大尉、イチゴケーキ♪」

クワトロ「これも手作りか、頂こう……うむ、既製品より、遥かに美味い」

雷「よかったあ♪」

カミーユ「俺の話じゃなかったんですか!」

クワトロ「そうカッカするな。君も食べたまえ、美味いぞ」

雷「はい、どーぞ」

カミーユ「ふん、ケーキなんてどれでも一緒…………うまっ!? なんだこれうまっ!」





クワトロ「……さて、落ち着いたところでもう一度聞こう。家族のことは本当にいいのか?」

カミーユ「…………勝手にコロニーを出て来たのは僕ですから。今更親に連絡したって、親不孝者って怒鳴られるだけ……いや、怒鳴っても……くれないのかな……」


>>1も酉付けたら?

>>830
なるほど……ちょっとずつ変更していってみます。

※※※※※※


>ブリッジ


トーレス「熱源反応有り! ティターンズ機が……停戦信号? 着艦を求めています!」

ヘンケン「どういうつもりだ……? MS隊、スタンバっておけ! あと、雷ちゃんを奴らに見せるなよ!」




ブレックス「……この親書の内容を受ければこれ以上追撃はしない、と?」

エマ「そう聞いています」

ヘンケン(……彼女、タイプだ)

エマ(? 何か視線を感じるわ……)

ジェリド(カミーユは……いないか)キョロキョロ




ブレックス「……これが、これが要求だと!? なんたる破廉恥な!」

エマ「!? あの、一体……?」

ブレックス「知らんだろうな! 知っていればそんな平然と居られるわけが無い! その目で確かめたまえ!」

エマ「!! ガンダムMK2を……返還しなければ……」

ジェリド「カミーユ・ビダンの両親の命は……保証しない、だと!?」

ブレックス「確かに強奪した我々にも否はあろう……だが! これではどちらが悪人かわかったものではない! これがティターンズだ! 君たちの所属する軍のやり口だ! さらに言えば、この親書を書いた人間は追撃を止めるつもりなどなかろう! それがバスク・オムという男だ!」


あれ、ジェリドも来てるんだ。
たしか本編ではハイザックに乗って人質入りのカプセル(本人は爆弾と思ってる)を持ってませんでしたか?

>>842
また>>1とsaga忘れた……申し訳ない

※※※※※※


>MSデッキ


ジェリド「あのバケモノMSをやってくれたのはアンタだったか……助かった、ありがとよ」

クワトロ「うむ……お互い、敵同士ではあるが、生き残りたいものだな」

ジェリド「違いねぇ……アンタが味方なら良かったのに」



カミーユ「MK2を返すことになったって本当ですか!?」

クワトロ「む……カミーユ」

ジェリド「カミーユ・ビダン……ちっ、会ったら一発ぶん殴ってやるつもりだったが……あんまり哀れでその気も失せたぜ」

カミーユ「お前はジェリド……どういう意味だ!」

クワトロ「止さんかカミーユ!」

ジェリド「……教えてやるよ。ウチのお偉いさんはな、お前の両親の命と引き換えにMK2を返せ、だとさ」

カミーユ「なっ……!」

ジェリド「なんでお前がMK2を奪って逃げた! エゥーゴだけだったなら……俺はこんな胸糞の悪い作戦、引き受けずに済んだんだぞ! ちくしょう!」



カミーユ「…………ティターンズめ、ティターンズめぇっ!」ダッ


クワトロ「! カミーユ、待て! 行くな!」

ジェリド「あいつ、まさか!?」



カミーユ(MK2)「ハッチ開けろ! 開けないなら吹き飛ばす!」



ジェリド「イカれてやがる!」

クワトロ「全員ノーマルスーツ着用急げ! ジェリド君と言ったか、カミーユを止めるぞ!」

ジェリド「あ、ああ!」

>>845
うい、改変です。再現を楽しみにして居られる方には申し訳ない。

※※※※※※



クワトロ(リックディアス)「MK2が速い!? まさか……アストナージ! もうMK2に改造を!?」

アストナージ(通信)『すいません大尉! サイコフレームとのマッチングを試しただけだったんですが……あんなスピードが出るなんて!』

クワトロ(ちぃいっ! カミーユのニュータイプ能力がサイコフレームの性能を引き上げているのか……!)

ジェリド(ハイザック)「あ、あんなスピード、俺がテストした時は出なかったぞ!?」

クワトロ「ジェリド君、悪いが急ぐ必要がある……キツいだろうが、我慢しろよ!」

ジェリド「え、引っ張って……どわぁぁぁぁぁっ!?」

シュゴォォォォ





カミーユ「あれが……ティターンズの艦!」



>アレキサンドリア ブリッジ


ティターンズ兵「MK2、こちらに向かって来ます!」

バスク「む……? 降伏、ではなさそうだな」


カミーユ(通信)『ティターンズ! 来てやったぞ! 父さんと母さんを解放しろ! じゃなきゃ……ブリッジを吹っ飛ばす!』ジャキン

バスク「カミーユ・ビダンか」

カミーユ『そうだ!』

バスク「両親の命が要らんと見える」

カミーユ『!! だから! MK2と来てやっただろう!』

バスク「そんなに親に会いたければ会わせてやる……ポッド、射出せい!」



パシュ




ヒルダ(カプセル)「……っ! ……っ!」ドンドン





カミーユ「え……母、さん?」



カミーユ「何……を……何、やってんですか……そんなところで……」




ヒルダ「……っ! っ!」


カミーユ「聞こえませんよ! 聞こえない……聞こえないよ! あなたはいつもそうだ、いつもそうやって……そんなとこにいて! あなたの声が! 僕にはいつも聞こえないんだ!」





バスク「撃て」

ティターンズ兵「は……MK2をですか?」

バスク「カプセルだ」

ティターンズ「……っ!」

バスク「復唱どうした! 撃てぃ!」

ティターンズ「は……はいっ! 主砲、発射!」



フィィィィィ


カミーユ「!! 止めろ! そこには、母さんが……!」



ヒルダ「っ! っ!!」





――――逃げなさい、カミーユ!




カミーユ「母、さん……っ!?」






ジェリド「あれは、主砲を!?」

クワトロ「っ! 間に合え! ソードブレイカーッ!」シュパパパ






――――ビシュゥゥゥッ





バスク「む……!? 何だ、あれは!」




ヒルダ(バリアフィールド)「」





クワトロ「間に合ったか……だが、生身のままでは毒だ。こちらに移そう」

ジェリド「す、すげえ……エゥーゴは、こんな兵器を……」



バスク「馬鹿な!? 戦艦の主砲を防ぎ、人間をバリアで宇宙空間に生存させられるだとぉ!?」




クワトロ「カミーユ、聞こえるか、カミーユ! 君の母は無事だぞ……どうした、カミーユ?」





カミーユ「…………これが……これがティターンズのやり方かよ……こんなことを、許していいってのかよ!」



ザワザワザワザワザワザワ



ジェリド「? MK2の周りに、黒いモヤが……?」
クワトロ「サイコフレームが、赤く……? いかん! この感覚は! カミーユ止せ! 憎しみに呑まれるな!」


雷(交信)『大尉! 危ない!』


クワトロ「くっ……カミーユ!」



カミーユ「があああああアアアAAAあああああっ!!」


ジェリド「ま、MK2が……」


バスク「な、何と……!」






MK2棲機「GOォォォォアアアAAA亜亜亜ああ唖唖唖あっッ!!」





MK2棲機「汚汚汚ォォォォアアアAAA亜亜亜ァァァ……餓ァァァAAAァァァッッ!!」



ティターンズ兵「ま、MK2?が向かって来ます!」

バスク「応戦しろ! 図体がデカくなっただけで臆するな! 撃てぃ! 撃ちまくれぇ!」


バシュバシュウン バシュバシュウン



MK2棲機「宇宇宇ゥゥゥ羅アアアァァァッッ!!」


バギィィィッッ!!
ガシャァァァンッ!!


バスク「ぐわああぁぁぁっ!?」

ティターンズ兵「しゅ、主砲大破! メインエンジンも破損!」

バスク「バ、バケモノめ……!」





MK2棲機「不不フフ……亜ハハ覇覇ハ! ザマァ見炉ダ……座間ァミロ駄! コンド覇ブリッジヲツブ仕手ヤル!!」


クワトロ「止めろカミーユ! その艦にはまだ君の父親が乗っている! 父親をその手で殺すつもりか!」

MK2棲機「アンナ親……ボク覇イラナイ! 邪魔ヲスル奈ァァァッ!!」


クワトロ「くううっ! 我が儘も……大概にしろっ!」バシュバシュウン!


MK2棲機「(ドガガァァァン)ガ亜亜ァァァッ!?」




クワトロ(足止めはできる……だが、あまり長時間このままでカミーユを元に戻せるかは…………ジェリド君、頼むぞ)





>アーガマ MSデッキ


ガシャァァァンッ!

アストナージ「うわっ!? なんて乱暴な着艦してんだ!」

エマ「ジェリド中尉!? なんで発進して……」




ジェリド「はあっ、はあっ……おい、雷ってやつはどこだ!? クワトロ大尉からそいつと、このカミーユのお袋さんがいればなんとかなると聞いてきた!」

ヒルダ「……う……カミーユ……っ」



 




>アーガマ ブリッジ


ヘンケン「……お疲れの所申し訳ない。ですが、一刻を争う事態ですので」

ヒルダ「え、ええ……あの、カミーユは……私の息子は、どうなりましたか……?」

ヘンケン「……見てもらった方が早いでしょう」



《リックディアスと戦うMK2棲機の画像》



ヒルダ「あの……これは……?」

ヘンケン「リックディアス……赤いMSと戦っているのがガンダムMK2……ご子息である、カミーユ君が深海棲艦……つまりは、怪物へと変異した姿です」

ヒルダ「深海、棲、艦……っ!? カミーユが、って……!?」

ヘンケン「いきなり言われても混乱するでしょうが……時間も余り無いのです。我々はカミーユ君を助けたい、その為に……ビダン夫人、あなたの協力が欲しいのです」

ヒルダ「え……あ……」

ヘンケン「頼みます……どうか!」








ヒルダ「無理、です……」



ヘンケン「ビダン夫人!?」

ヒルダ「無理です、私には……あの子が、カミーユが分からないんです。何をしてあげればいいのか、何を考えているのか、何があの子のためになるのか……何も、何も分からないんです。私は……あの子が恐い。カミーユが、息子の事が、恐いんです」


ヒルダ「あの子が怪物になったと言うのなら……それはきっと私を殺すためではないのでしょうか? いつも私を苛立った目で見ていて……ああ、きっとそう。あの子は、カミーユは、怪物になるほど私を憎んで……!」



雷「そんなことない!」

ヒルダ「っ? あなたは……?」

ヘンケン「艦娘の雷ちゃんですよ……カミーユ君を救える、貴重な人物です」

ヒルダ「カミーユを……」

雷「そうよ! 私と、カミーユくんのお母さんがいればカミーユくんを助けられるわ!」

ヒルダ「無理、よ……無理なの……私は、私じゃ……カミーユの、母親には、なれなかっ……」





――――パシンッ





ヒルダ「っ痛……何、を……?」



雷「子供から、逃げないで! 母親であることから、逃げないで! あなたが、母親のあなたが母親を辞めてしまったら……誰が、カミーユくんの母親をやってあげられるの!? 誰が親の愛情を与えてあげられるの!? 母親になったのなら、最後までやり通しなさいっ!」


雷「『親』っていうものをね……舐めるな! バカぁぁぁぁっ!」






>戦闘宙域


MK2棲機「ドイ津モコ異ツモ! 僕ヲ馬鹿ニ死テエェェェッ! 消エ炉オォォオオッ!!」

ドガガガガ!
バシュバシュウン!


バスク「撃てぇーい! エゥーゴのMSを相手している今こそ奴を仕留めるチャンスだ!」

ズビィィィッ!
ズビィィィッ!


クワトロ「くうっ……人が黙っていれば調子に乗って! おとなしくしていろ! やれ、ソードブレイカーッ!」カシュン シュパパパ


キキキュイン キキキュイン
ズガガガガガガガッ!!


バスク「ぐおおぉぉっ!?」

ティターンズ兵「ふ、副砲、機銃、MSデッキ……全て潰されました!」

バスク「なあっ!? あ……あのMSは……あのデカブツ以上の化け物だというのか……!?」


MK2棲機「憂オオォォォッ!!」

クワトロ「今度はそっちだ! カミーユ! 多少手荒なのは勘弁しろ!」


リックディアス(サイコフレーム励起)「」フィィィィ



ドヒュウ! ドヒュドヒュウ!

ガガガガガガ!
バシュバシュウン!



MK2棲機「(ズガガガァァァン)ギィ亜亜亜亜ッッ!!」



クワトロ(まだか……まだか、雷!)




雷(交信)『――大尉!』

クワトロ(交信)『雷! 準備できたか!』

雷『うん、大尉はそのまま戦って。カミーユのお母さんの意思をそっちに送るから……』

クワトロ『攻撃にその意思を乗せてカミーユに届かせる、だな?』

雷『ええ!』




雷「さ、大尉と繋がったから、もうやれるわ」

ヒルダ「……でも……私は」

雷「……カミーユくんはね、両親が自分を愛してないんじゃないかって悩んでたわ」

ヒルダ「えっ……」

雷「気づいてた? ううん……『気づこうとしなかった』んじゃない?」

ヒルダ「そんな、こと、は……」

雷「『親』ってね、最初から『親』じゃないの……子供のことがよくわからなくて、なにをすればいいのかもわからなくて……でもね、子供のために何かしてあげたい、なんでもしてあげたい、子供の笑顔が見たい……そう思って、頑張ってるうちに、いつの間にか『親』になるの」

ヒルダ「子供の、笑顔……」

雷「私はあなたみたいに子供を産んだわけじゃないけど……お母さんになってあげたいって、寂しい心を温めてあげたいって、そう思える人がいるから…………だから、頑張って。あなたにも、出来るから……今からでも、『お母さん』になれるから」

ヒルダ「私は……私、が……」



雷「思い出して……さっき、カミーユくんに呼び掛けた時の、強い気持ちを……」



ヒルダ「カミー、ユ……」




――――カミーユ!


カミーユにクリスマスプレゼントをあげよう、きっと彼ももらってない




クワトロ「(ピキィィィン)――来たっ!」


MK2棲機「武ッツブレ露ォォォッ!」ゴォォッ!

クワトロ「目を……覚ませっ! カミーユッ!」バシュバシュウン!


ドガァァァァンッ!






――――カミーユ……カミーユ!


カミーユ(え……ここ、は……? 僕は……もしかして、死んでしまったのか……?)

カミーユ(なんだろう……ここは、凄く温かい……心が、安らいでいく……)


――――カミーユ……カミーユ……


カミーユ(誰……だ? さっきから僕を呼んでるのは……)


――――カミーユ……


ヒルダ『――カミーユ!』

カミーユ『母……さん?』

ヒルダ『カミーユ……ああ、本当に……本当に私の声が聞こえるのね……あなたの声も聞こえるのね……!』

カミーユ『何、で……なんで、こんなとこに……ここに、何で来てるんですか! せっかく……せっかく、俺は安らいでいたのに……この世界で、初めて、温もりを感じられていたのに!』

ヒルダ『カミーユ……』


カミーユ『あなたはいつもそうだ! よけいなものはくれるくせに、僕が欲しいものは何一つだってくれやしないんだ!』

ヒルダ『そんな……私は、あなたのためにって……』

カミーユ『8歳と9歳と10歳と! 12歳と13歳の時だって! 僕はずっと待ってた! 待ってたんだ!』

ヒルダ『待ってた……?』

カミーユ『クリスマスプレゼントだろぉぉおっ!!』

ヒルダ『あ……ああっ!』

カミーユ『その11歳の時だって! あなたがくれたのはとっくに持ってるMSの図鑑じゃないか! 僕が何が好きで、何を持っていて何が欲しいか! ちっともわかってなかったじゃないか!』

ヒルダ『カミー……ユ……私は……』


カミーユ『出てけよ……僕はずっとこの世界にいるんだ! ここなら誰も僕を傷つけやしないんだ! 出ていけ! 出ていけっ!』


カミーユ『ここから……ここから居なくなれぇぇ――――っ!!』


ほとんどのガンダム主人公は両親と不仲だよね。

仲がよかったのは最新作のGレコのベルリだけだよね。

あ、ビルドファイターズは除外で。

実際戦争をしている世界限定ですわ。

>>901
ドモン「……」
シン「……」




ヒルダ『…………いいえ、カミーユ。それは出来ないわ』

カミーユ『っ!?』

ヒルダ『私はずっと……逃げていたのね。あなたのそんな心の叫びを聞きたくなくて……自分はダメな親だからって言い訳して……あなたの親であることから、逃げていたのね』

カミーユ『い……今更なんだよ! 今更……今更そんなこと言ったって、許してもらえると思ってるのかよぉ!』

ヒルダ『……ごめんなさい、カミーユ』

カミーユ『……っ!』

ヒルダ『私を許さなくていい……バカな親だと罵ってもらっていい……ずっと恨んでくれていい……でも』
カミーユ『な……何、なんです』

ヒルダ『あなたを、愛することだけは、許して欲しい……どんなにあなたに嫌われても、憎まれても……私に母親で居させて欲しい……こんなことにならなきゃ、間違いに気付けないダメな母親だけど……私は……それでも、あなたの母親でいたい』


カミーユ『……っ! そ、ん……っ』

ヒルダ『カミーユ……戻って来て……私は……私に……あなたを抱きしめさせて欲しい……カミーユ……っ!』




カミーユ『あ……あああ…………うあああああ………!』




カミーユ『母さん……母さん、母さん! 母さん母さん母さん母さん! かあさぁん!』







※※※※※※

>>898
お見事




MK2棲機「オオ御御ォォォ…………カ、A、SA、ン……」ズズズズズズズズ




ガンダムMK2「」



カミーユ「かぁ……さん……」



クワトロ「……なんとか、なったか。ならば後は……(ピキィィィン)そこだなっ! 抉り取れ! ソードブレイカー!」シュパパパ


ドガッ
ドガドガッ


バスク「な、なんだ!?」

ティターンズ兵「右舷居住ブロックに攻撃されました!」

バスク「自立兵器が何かを回収して……! あれは、フランクリン・ビダン! しまったぁ!」


クワトロ「人質はこちらが頂いていく! 置き土産だ……精々ここで立ち往生しろ!」バシュバシュウン


ドガァァァァン!

ティターンズ兵「ブースター大破! 航行できません!」

バスク「おのれぇぇぇっ! 覚えていろ赤いMSめぇぇっ!」




クワトロ(交信)『雷、よくやってくれた』

雷(交信)『えへへ……大尉の役に立てて嬉しいわ。カミーユくん、無事に助かってよかったわね』

クワトロ『ああ、家族も無事だ……これで彼の心が少しでも落ち着けばいいが』

雷『家族は、大事だもんね』

クワトロ『ああ』


今回はここまでです。
900超えたんで次スレ立てておきます……初めてだよ、2スレ目たてるの……僕は2スレ目がたてられるんだ……こんなに嬉しいことはない……!

これも皆さんの声援のお陰です、ありがとうございます。




ではまた。




>>901
凄い例外でシーブックがいるっすよ。
レズリー父さんは妻の仕事に理解あるし、子供たちとの仲もいい。
モニカ母さんも普段疎遠だけど、長女のリィズにあやとり教えたりしてコミュニケーション取れてる。
父さんはシーブックの独走で死んじゃうけど……

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月25日 (火) 23:06:23   ID: Kj154E3P

久々に素晴らしい物を見れた
スレ主に感謝

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