カイン「くそ…みんなどこだ!」 (199)

月の地下渓谷 B1F

セシル「みんな、これが最後の戦いだ。ゼムスを倒して、必ず地球に帰ろう」

エッジ「あったりまえだぜ!!」

ローザ「ええ…セシル……!」

リディア「私たちを信じて待っているみんなのためにもね!」

セシル「カイン、あてにしてるぜ!」

カイン「フッ……まかせておけ!」



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エンカウント まじんへい

セシル「くっ…手強そうだ……!」

セシル「みんな!アイテムやMPは気にしなくていい!全力で戦うんだ!」

エッジ「わかったぜ!ふうましゅりけん!!」

リディア「召喚、バハムート!!」

ローザ「白魔法、ホーリー!!」

セシル「よし!いいぞ、みんな!」

リディア「あと少しよ!がんばって!」

カイン「よし、俺のジャンプでけりをつけてやる」

セシル「頼む、カイン!」

ローザ「がんばって!カイン!」

カイン「よし、行くぞ!!」


ピョーーーーン


セシル「今だ!!!!」

セシル「テレポ!!!!!」

カイン「みんなが……俺をあてにしてくれている」

カイン「セシル…親友であるお前を、俺は二度も裏切ってしまった」

カイン「俺はお前に刃を向け、クリスタルを奪い、ローザさえも傷つけた、竜騎士の恥だ」

カイン「だが、それでもなお、お前たちは俺を許し、再び仲間として迎え入れてくれた」

カイン「だから今度は、俺がお前たちの期待に応える番だ」

カイン「セシル……ローザ……」

カイン「共にゼムスを倒し、生きて帰ろう!」

カイン「ハァァァァァ!!!!」


ズドーーーーーーン


まじんへいを たおした

カイン「よし!やったぞ、みんな!」

カイン「……みんなが…いない………?」

カイン「まさか、俺が飛んでいる間にここの魔物にやられたのか!?」

カイン「…いや、あいつらに限ってそれはないだろう」

カイン「だが、一人で行動するのは危険すぎる。早くあいつらを見つけなければ」

カイン「くそ……無事でいてくれよ…みんな!!」

魔導船

セシル「みんな………」

セシル「おつwwwwwwwwwwwwwwwww」

ローザ「うまくいったわね。ガリ放置プレイwww」

セシル「それなwwwwwwwwwwwwwwwwwあいつマジで俺らのこと信じてやがんのwwwwww」

セシル「二回も操られてる無能信じるわけねーだろwwwwwwwwww」

セシル「いやーマジでスッキリしたわ。また裏切られたらたまったもんじゃねーからなwww」

リディア「バブイルの巨人が復活したのも、あいつが封印の洞窟で裏切ったのが原因だしね」

セシル「おれは しょうきに もどった!」

ロ&リ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

エッジ「みんな……言い過ぎだよ………」

セシル「ハァ!?」

エッジ「ひぃっ………!」

セシル「俺らがあいつのせいでどんだけ苦労したか知らねぇくせによ」

セシル「好き勝手言ってんじゃねぇよ!!!」

エッジ「ご……ごめんなさい………」

セシル「てかさ、お前も無能だよなwwwwwwwww」

セシル「両手に刀装備してるくせに俺より攻撃翌力低いとかwwwwwwwwwもやしかよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ローザ「まあ、投げるがあるだけマシじゃない」

リディア「ぶっちゃけヤンのほうが使えるわよねww」

リディア「てかさ、普段はテンションうざいくらい高いのに、なんで私たちの前だと喋んないわけ?」

ローザ「はっきりいって、感じ悪いわよ」

セシル「うはっwwwあんだけいじめたんだから普通こうなるだろwwwwwwwwwwww」

リディア「それもそうねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

エッジ「………………」

リディア「てかさ、ゼムスどうすんの?」

セシル「あー、いたなそんなやつww」

セシル「兄貴とハゲいるし、大丈夫じゃねwwww」

リディア「いや、あいつらじゃ無理だろwwwwwwwww」

ローザ「そんなことより、早く地球に帰りましょうよ」

セシル「だなwwwwww発進wwwwwwwww」


ブオオォォォォォォォォ

月の地下渓谷 B5F

カイン「はぁっ…はぁっ…みんな……どこだ……!」

カイン「俺は…もう……限界かもしれない…」

カイン「いや……まだだ……俺は…お前たちと共に戦うと誓ったんだ……!」

カイン「こんなところで……倒れるわけには…いかない……!!」

カイン「ん……なんだ…あそこから光がもれている………」

カイン「強く……あたたかい…光だ……」

カイン「いったい…何があるというのだ……」スタスタ

~~~~~


カイン「これは……剣か!?」

カイン「なんて神々しい……この世のものとは思えない……」

カイン「フッ…きっとセシルなら……扱えるだろうな……」

カイン「あいつの喜ぶ顔が……目にうかぶ……」スチャ

どこからともなく 声が聞こえる

???「ゼムス様の忌み嫌うこの剣の力…解放するわけにはゆかぬ…!」

カイン「な……なんだ…この声は!?」

カイン「なにか……とても強い力を感じる…!」

???「愚かなる青き星の民よ…我が力の前にひれ伏すがいい!!」


謎の竜が姿を表した!


カイン「黒い…竜だと……!?」

カイン「…違う……こいつは………」

カイン「バハムート……!!」



エンカウント ダークバハムート

カイン「まずいな…回復しなければ……」エリクサー

バハムート「人間ごときが竜の名を名乗るとは…身の程を知るがいい!」キュィィィン

バハムート「メガフレア!!!」

カイン「!!」


ゴォォォォォォォォォォォォォォ!!



バハムート「フン……跡形もなくなったか…」

バハムート「哀れなものだ…その程度の力でこの私に戦いを挑むとは……」



まだ終わっていない!!



バハムート「なんだ!やられていなかったのか!?」

バハムート「おのれ、何処にいる!!」



こっちだ!!



バハムート「まさか……上か!?」

カイン「ハァァァァァ!!!」



ズドーーーーーーン



バハムート「ぐああああああ!!!」

カイン「フン…竜騎士を舐めるなよ」

バハムート「人間にしては……中々やるようだな」

バハムート「いいだろう!この闇の幻獣神ダークバハムートが、全力で貴様を消し去ってやろう!!」

カイン「それは光栄だな」

カイン「ならば、こちらから行かせてもらうぞ!」

カイン「くらえ!」シャキンシャキン


バハムート「フッ……その程度の攻撃では、いつまで経っても我を倒すことは出来んぞ!」

バハムート「そろそろこちらからも反撃させてもらおう」

バハムート「リフレク!!」


カイン「フン…俺は魔法は使わんぞ!」

バハムート「哀れな……リフレクとは、こう使うのだ!!」

バハムート「フレア!!!」


カイン「なっ!?……しまった!」

カイン「ぐはぁぁ!!」

カイン「くっ…油断していた……」

バハムート「愚かだな。さっきまでの威勢はどうしたのだ?」

バハムート「所詮人間とは、その程度のものなのだろうな」

バハムート「自分の欲に溺れ、他者を憎むことしかできぬ」

バハムート「そんな生命体が、我に敵うわけなかろう」


カイン「違う…」

バハムート「なに?」

カイン「確かに……人間は最低だ」

カイン「常に心に闇を持ち、大切なものさえも…簡単に裏切る」

カイン「だが、正しき心を持った人間も存在する」

カイン「どんなに裏切られようと、決して憎まず、受け入れてくれる。そんなやつらがな」

カイン「俺の親友のように…」

バハムート「フン…くだらない話だ」

バハムート「フレア!!!」

カイン「がはぁぁ!!」

バハムート「どんなに正しき心を持っていたとしても、闇の心もまた存在する」

バハムート「人間の闇とは愚かで、醜いものだ。お前だって知っているだろう」

バハムート「その心があるかぎり、人間は何よりも惨めで、残虐で、下等な存在なのだ!」

バハムート「フレア!!!」

カイン「くそっ……!」

バハムート「諦めろ。貴様ごときでは、我の足元にも及ばぬ」

カイン(くそ……どうすればいい………)

カイン(エリクサーはさっき使ったのが最後だ。回復アイテムはもうない)

カイン(何か……何かいいアイテムはないか……)ガサゴソ

カイン(!?…こいつは、使えるかもしれない!)


バハムート「もはや、成す術が無いようだな」

バハムート「フレア!!!」

カイン「ぐはぁぁ!!」

カイン(もう……戦えない……)

カイン(もはや、奴の最後の攻撃に頼るしか……)


バハムート「その様子だと、もう戦えないようだな」

バハムート「今度こそ完全に消し去ってやろう」キュィィィン

カイン「!」

バハムート「くらうがいい!!」

バハムート「メガフレア!!!!」





カイン「今だ!!!!」

シャキーーーーーーーン


バハムート「なっ……馬鹿な!?」

バハムート「メガフレアが反射しただと!?」

バハムート「くそっ……避けきれぬ!!!」

バハムート「ぐあああああああああああ!!!!」



ゴォォォォォォォォォォォォォォォォ!!



カイン「はぁ…はぁ…やったぞ……!」

カイン「光のカーテンがなかったら…やられていた」



ダークバハムートを たおした

カイン「この剣は貰っていくか」

カイン「セシルへの手土産だ」

バハムート「ま…まて……」

カイン「な、生きていたのか!?」

バハムート「我の完敗だ。戦う意思はもうない」

バハムート「だが、少しだけ我の話を聞いてほしくてな……」

カイン「……わかった。聞こう」

バハムート「元々我は、幻獣神の一部だったのだ」

バハムート「だが奴は、自らを更に完璧な存在にしようとし、自分自身の闇の心を切り離したのだ」

バハムート「その切り離された心が、我だ」

バハムート「そして奴は、自らの宝である剣と共に、我を封印したのだ」

バハムート「もし、幻獣神の闇を倒す者が現れたとき、剣をその者を称える勲章とするためにな」

バハムート「我は封印されている間、ずっと幻獣神を恨んでいた」

バハムート「いつか必ず殺してやると、心に憎しみを募らせていた」

バハムート「そんなときに、我はゼムスに洗脳されたのだ」

バハムート「剣は、聖なる力を嫌うゼムスにとって驚異であった」

バハムート「だからこそ我を洗脳することで、剣を自分の監視下に置きたかったのだろう」

バハムート「だが、お前との戦いに破れたことで、洗脳も解けた」

バハムート「感謝する。その剣は好きにすると良い。お前なら装備出来るだろう」

カイン「馬鹿な……俺には無理だ」

バハムート「いいから、やってみろ」

カイン「……違和感が全くない。まさか、本当に扱えるのか……?」



カインは ラグナロクを 装備した

カイン「なぜ俺が装備できるのだ。こんな剣は扱ったことがないぞ」

バハムート「ただの剣ではない。本当に正しき心を持つものだけが装備できる剣だ」

カイン「だったらなおさらだ。俺もゼムスに洗脳され、仲間を二回も裏切ったのだぞ」

バハムート「洗脳されたということは、心に闇があったということだろう」

バハムート「だが、少なくとも我には、お前がそんな心を持っているようには思えなかったぞ」

バハムート「先ほどお前が言っていた親友がいたから、お前は正しい心が持てたのかもな」

カイン「確かに、あいつは俺を許してくれた」

カイン「だから俺は、あいつと仲間と共に戦うことを誓った」

カイン「まさか、それが正しき心だというのか?」

バハムート「それだけではないかもしれないが、確かにそれは正しき心だ」

バハムート「フフッ、良い友をもったな」

バハムート「これからどうするのだ?」

カイン「はぐれてしまった仲間たちと合流し、ゼムスに決戦を挑むつもりだ」

バハムート「そうか……ならば、我も連れていってはくれぬか」

カイン「何故だ?」

バハムート「我は幻獣神の闇だ。常に心に闇を抱えている」

バハムート「それでも、自らの弱さゆえにゼムスに洗脳されてしまった」

バハムート「だからこそ、奴を倒すことで自らの弱さと決別したい」

バハムート「それに、お前と戦ったことで、人間というものに興味を持った」

バハムート「なぜ人間はあんなにも強くなれるのか、我は知りたい」

バハムート「だからどうか、我も連れていってはくれぬだろうか」

カイン「わかった。どうやら、目的は同じようだな」

カイン「バハムート、力を貸してくれ」

バハムート「ああ!望むところだ!」

カイン(セシル、この剣はしばらく使わせてもらうぞ)



ダークバハムートが 仲間になった!

魔導船

セシル「まだ着かねーのかよwwwwww」

ローザ「しょうがないでしょう。魔物にエンジンを壊されたんだから」

リディア「でぶチョコボ、あんた私の召喚獣になりなさいよ」

でぶチョコボ「勘弁してくれよ…」

セシル「カインのやつ、今頃どうなってるかなwwwwwwwww」

ローザ「どうかしらね。でも、生きてはいないでしょうけどww」

リディア「ラストダンジョンで独りで死ぬとかwwwwwやだわwwwwwwwwwww」

セシル「さすがに同情するわwwwwwwwwwwwwwwwwww」

エッジ「………」

エッジ(セシルの様子がおかしい…)

エッジ(前からあんな感じではあったけど、仲間を見捨てるようなことは絶対にしなかった)

エッジ(なのに、カインを見捨てようと言い出したのはセシルだ)

エッジ(ローザとリディアも、セシルに流されている)

エッジ(最初はあの二人も、さすがにやり過ぎだと言っていたのに…)

エッジ(カインだって……今までのことを償おうと一生懸命だった)

エッジ(なのに…なんでこんなことに……!)

エッジ(やっぱり、あの時俺が勇気を出してセシルを止めていれば……)

エッジ(ちくしょう……!なんでこんなことしたんだよ……セシル!!)

セシル「おいエッジ」

エッジ「!?……なっ、なんだよ」

セシル「お前ももっと楽しめよ。やっとカインを殺せたんだぞ」

エッジ「…なんで……」

セシル「あ?」

エッジ「なんでそんなこと言うんだよ!カインは仲間だろう!!」

セシル「うるせぇ!!!」ゴスッ

エッジ「がはっ!」

セシル「今度あいつを仲間だと言ってみろ…次はお前を殺してやるぞ……!」

エッジ「くっ……」

リディア「ちょっと!どうしたのよ!」

ローザ「すごい音がしたから来てみれば、あなたたち何してるのよ!」

セシル「ああwwwなんかさwwwwww」

セシル「こいつがカインのこと仲間とか言うからよwwwwwwwww」

セシル「腹殴って、[ピーーー]ぞって脅してやったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ローザ「!!……ははっ…まったく、何言ってるのよ…エッジ……ww」

リディア「あ…あんな屑、仲間なわけないでしょう…www」

セシル「だよなwwwwwwwwwもう言うなよ、エッジwwwwwwwwwwwwwwwwww」

エッジ「………」

エッジ(やっぱり、今のセシルからは……)

エッジ(……邪悪な気配を感じる………)

月の地下渓谷 B11F

バハムート「ようやく着いたな」

カイン「ああ。俺一人ではここまで来れなかっただろう」

バハムート「もう一度言っておくが、この先にゼムスがいる」

バハムート「奴の力は今までの魔物たちとはケタ違いだ」

バハムート「我とお前だけではとても手に負えないだろう」

バハムート「それに、この先にお前の仲間がいるとも限らない」

バハムート「それでも、本当にいくのだな?」

カイン「あれだけ探し回ったんだ。この先に入るに違いない」

カイン「覚悟はできている。行こう、バハムート!」

バハムート「…わかった。お前を信じよう!」



シュィィィィィィィィィィン

月の地下渓谷 B12F


シュィィィィィィィィィィン


カイン「……ここがラストフロアか」

カイン「この階段の上にゼムスがいるのか?」

バハムート「ああ。そうだ」

バハムート「お前の仲間がもう戦っているかもしれないな」

カイン「…だといいがな」スタスタ

ドガーーーーーーーン


カイン「!?……バハムート、いまのは!」

バハムート「ああ…すでに始まっているようだな」

カイン「じゃあ、あいつらが戦っているのか……!」

カイン「セシル……待っていろ!」ダッダッ



~~~~~~~~~~~~



カイン「セシル、大丈夫か!」

フースーヤ「なっ、お主はカインではないか!」

カイン「お前はフースーヤ!セシルはここにもいないのか!?」

ゴルベーザ「カイン、セシルも一緒に来ているのか?」

カイン「ああ。だが、途中ではぐれてしまった…」

ゴルベーザ「なんということだ……。私たちだけで十分だと言ったのに…」

ゼムス「話をしている暇はないぞ…」

カイン「あいつが…ゼムスか」

カイン「なんて邪悪な力だ。まさか、これほどとは……!!」

フースーヤ「カイン!お主は下がっておれ!」

ゴルベーザ「こいつは、私たちがケリをつける!」

ゼムス「来るがいい。何度戦おうが同じことだ。貴様らごときに我を滅ぼすことはできん」



エンカウント ゼムス

ゼムス「話をしている暇はないぞ…」

カイン「あいつが…ゼムスか」

カイン「なんて邪悪な力だ。まさか、これほどとは……!!」

フースーヤ「カイン!お主は下がっておれ!」

ゴルベーザ「こいつは、私たちがケリをつける!」

ゼムス「来るがいい。何度戦おうが同じことだ。貴様らごときに我を滅ぼすことはできん」



エンカウント ゼムス

ゴルベーザ「ファイガ!」


298


フースーヤ「スロウ!」


ゼムスの 行動が 遅くなった


ゴルベーザ「ブリザガ!」


300


フースーヤ「ホールド!」


ゼムスは 麻痺した


ゴルベーザ「サンダガ!」


275


フースーヤ「ホーリー!」


754

フースーヤ「もう一息じゃ、パワーをメテオに!」

ゴルベーザ「いいですとも!」

ゼムス「使うがいい、全ての力を」

フースーヤ「ハァァァァァ!!!!」

ゴルベーザ「ハァァァァァ!!!!」

フースーヤ「今じゃ!解き放て!!」



フースーヤ&ゴルベーザ「Wメテオ!!!!!」

ゴォォォォォォォォォォ!!!!


9999



フースーヤ「はぁ…はぁ…どうじゃ、やったか!?」


ゼムス「まさか、これほどとはな」

ゼムス「だが、我は決して滅びぬ」

ゼムス「たとえ、この体が滅びようと」

ゼムス「魂は……ふ……め……つ……」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



フースーヤ「奴の体が、消えていく……」

ゴルベーザ「ついに、やったぞ…!」



ゼムスを たおした

カイン「フースーヤ!ゴルベーザ!」

ゴルベーザ「カイン、やったぞ。ついにゼムスを倒した!」

フースーヤ「そちらに居られるのは、幻獣神様でございますか?」

バハムート「まあ、似たようなものだ」

カイン「意外とあっけなかったな」

フースーヤ「わしら二人の全ての力を使ったからのう」

ゴルベーザ「お前たちが来る前からも、ずっと戦っていたからな」

カイン「ゴルベーザ…フースーヤ…すまない。恩に着る」

シュウウウウウウウウウウウウ



カイン「なっ、なんだ!?」

バハムート「闇の力が、集結している……」


???「我は‥‥完全暗黒物質‥‥ゼムスの憎しみが増大せしもの‥‥」

フースーヤ「なに!ゼムスじゃと!?」

???「我が名はゼロムス‥‥全てを‥‥憎む‥‥!」

カイン「ゼロ‥‥ムス‥‥‥」

フースーヤ「‥‥死してなお、憎しみを増幅させるとは‥‥」

ゴルベーザ「ゼムス‥‥いや‥‥ゼロムス!」

ゴルベーザ「今度こそ私の手で消し去ってやろう‥‥!」

バハムート「今度は我らも戦うぞ!」

カイン「ゼロムス……お前を倒し、今までの自分と決別する!」

ゼロムス「何人増えようと…結果は同じことだ……」

ゼロムス「誰も我を……滅ぼすことは……できぬ………!!」



エンカウント ゼロムス

カイン「くらえ!ゼロムス!」シャキンシャキン


0


カイン「なっ、効いていないだと!?」


バハムート「カイン、下がっていろ!」キュィィィン


バハムート「メガフレア!!!!」ゴォォォォォォ


0


バハムート「くそっ!これでもダメか…!!」


フースーヤ「ならば、聖なる魔法ならどうじゃ!」シュィンシュィン


フースーヤ「ホーリー!!!!」パァァァァァ!!


0


フースーヤ「これでも効かぬとは…。何という力じゃ……!」

ゴルベーザ「もはや…これしかあるまい……!」シュィンシュィン


ゴルベーザ「メテオ!!!!」ゴゴゴゴゴゴ


メテオの力が ゼロムスに吸収された


ゴルベーザ「メテオが、吸収されただと!?」

ゴルベーザ「くそっ…どうすればよいのだ……!!」


ゼロムス「我が力の前では…何もかもが無意味……」

ゼロムス「全てが…闇へと…消えるだけだ……」

フースーヤ「そうじゃ!クリスタルじゃ!」

フースーヤ「ゴルベーザよ!今こそクリスタルの力を使うときじゃ!」

フースーヤ「クリスタルなら、邪悪なる者の真の姿を照らし出すことができる!」

ゴルベーザ「ならば、やるしかないな……!」


ゴルベーザ「クリスタルよ!奴の闇を払い、真の姿をうつしだせ!!」


クリスタルからは 何も起きなかった


ゴルベーザ「な、なぜだ!なぜ何も起こらない!」

ゼロムス「愚かな…闇の道を歩んだ貴様が……クリスタルを使おうが…輝きは戻らぬ…」

ゼロムス「ただ…暗黒に回帰するのみだ……」

ゴルベーザ「そっ…そんな……」

カイン「ゴルベーザ!諦めるな!」

バハムート「もはや、奴を倒すにはクリスタルの力を使うしかあるまい!」

バハムート「自らの光を信じ、もう一度やってみるのだ!」

ゴルベーザ「クリスタル…頼む……!」


クリスタルは 静かに光をたたえている


ゼロムス「何度試そうが…結果は同じことだ……」

ゼロムス「自分の闇を包み込むほどの光がなければ…クリスタルは何も応えぬ……」

ゼロムス「消え去るがいい…クリスタルの光と共に……!」


ゼロムス「メテオ!!!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


全員「ぐあああああああああ!!!」

フースーヤ「もはや…これまでか……」


ゴルベーザ「みんな……すまない……!!」


バハムート「ゼロムス…何という闇の力だ……」

バハムート「奴に光は…届かぬのか……!」


カイン「セシル…ローザ…」

カイン「まだ…倒れるわけには……!!」


全滅した

祈りの塔

ポロム「長老!」

パロム「カインのあんちゃんたちが!」

長老「うむ!今こそ彼らの‥」

長老「いや、この大地の為に祈るとき!」

長老「パロム!ポロム!皆の祈りを、カイン殿の下まで送るのじゃ!」


ヤン「カイン殿‥‥!」

ギルバート「今こそ本当の勇気を‥‥!」

シド「ワシらが待っとるんじゃあ!」

ジオット「この大地の為にも!」

ルカ「立ち上がって!」

パロム「しっかりしろ!カインのあんちゃん!」

ポロム「カインさん‥‥みなさん‥‥!」


長老「月よ‥‥我らの祈り、受け取りたまえ‥‥!!」

カイン「ゴ…ゴルベーザ…」

ゴルベーザ「カイン‥‥こ、これを‥‥!お前が‥‥使うのだ‥‥!」


カインは クリスタルを 受け取った


バハムート「カイン……待て…」

カイン「バハムート……!」

バハムート「我も…まだ…戦える……!」

バハムート「たとえ、この魂が消えようと…奴は、倒さねばならぬ……!」

カイン「バハムート……すまない……!」

ゼロムス「愚かな…今の貴様らに…何ができるというのだ…」

カイン「ゼロムス…俺たちは、過去の罪を償い…新たな道を歩む為に…お前と戦っている……」

カイン「だから…ゼロムス…!」

カイン「負けるわけには…いかない……!!」

どこからともなく 声が聞こえる


パロム「カインのあんちゃん!」

ポロム「私たちの魔翌力を送るわ!」


パロム(また裏切るんじゃねぇの……)

ポロム(信用出来ませんわ……)


二人の優しさが 生きる力を与えた!

どこからともなく 声が聞こえる

パロム「カインのあんちゃん!」

ポロム「私たちの魔翌力を送るわ!」


パロム(また裏切るんじゃねぇの……)

ポロム(信用出来ませんわ……)


二人の優しさが 生きる力を与えた!

ギルバート「カインさん!勇気を!」

テラ「成せば成る、自分を信じろ!」


ギルバート(よく考えると、この人もアンナを殺した共犯なんじゃあ……)

テラ(終わったのう……。世界はもう終わりじゃ……)


二人の願いが 耐える力を与えた!

ヤン「精神を集中させろ!」

シド「必ず帰って来るのじゃぞ!」


ヤン(こんな男の精神など、期待する方がバカであろう……)

シド(帰ってきたところで、居場所はもうないじゃろうなあ……)


二人の祈りが 耐える力を与えた!

フースーヤ「月よ!光を与えたまえ!」

ゴルベーザ「カインよ!お前に秘められた聖なる力をクリスタルに託すのだ!」

ゴルベーザ「ゼロムス!正体を見せるがいい!」


フースーヤ(まぁ、無理じゃろうな……)

ゴルベーザ(あんなこと言ったけど、こいつ絶対クリスタル使えないよな……)

カイン「みんなの声が……聞こえる……」

バハムート「傷が癒えていく…なんて温かい力だ……」

カイン「みんな、俺を待ってくれているのか……」

カイン「あれだけの事をしたのに、俺を信じてくれている……」

カイン「…俺は、ずっと自分の罪滅ぼしのために戦ってきた」

カイン「俺を許してくれたのは、セシルたちだけだと思っていた」

カイン「だが、それは違ったようだな」

カイン「俺は、俺を信じてくれている皆と、また共に生きるために戦う!」

カイン「今度こそ、本当の仲間として共に歩む為にな!!」

カイン(どうやら俺は、とっくに許されていたようだな……)

カイン(みんな、本当にありがとう……!!)



バハムート(どうやらカインには、奴らの心の声が聞こえなかったようだな)

バハムート(…まぁ、言わない方がいいか……)

カイン「いくぞ!バハムート!」

バハムート「ああ!必ず奴を倒すぞ!」

バハムート「ラグナロクを装備できたお前なら、きっとクリスタルを使えるはずだ!」

バハムート「自分の心を信じろ!!」

カイン「クリスタルよ…輝きを……!!」


クリスタルからは 何も起きなかった


バハムート「な、なぜだ!?」

バハムート「今のカインの心は、光で満ち溢れているはずだ!」


ゼロムス「馬鹿め…たとえ、心の闇が消えたとしても…過去の罪は滅びぬ……」

ゼロムス「罪の大きさ故に…クリスタルは貴様に応えなかったのだ……」

バハムート「カイン!信じるのだ!」

バハムート「お前を信じてくれた、セシルのことを思い出せ!」

ゼロムス「フフッ…セシルだと……」

カイン「何がおかしい!!」

ゼロムス「奴ならもう…月にはいない……」


カイン「なん…だと……!?」

カイン「ふざけるな!あいつが…そんなことをするわけないだろう!!」

ゼロムス「嘘ではない…奴は、お前を見捨てたのだ……」

ゼロムス「哀れだな…自分を許してくれたと信じた仲間に…裏切られるとは……」

ゼロムス「今頃奴らは、地球へと向かっているであろう……」

バハムート「……仮にそうだとして、なぜ貴様がそこまで知っている」

ゼロムス「フフフ…それ以上のことは…言えんな……」



カイン「………」

ゼロムス「愚かな男だ…罪が簡単に消えることは無い……」

ゼロムス「貴様の行ったことなら…なおさらだ……」

ゼロムス「くだらない嫉妬心を利用され…世界を破滅へと導くなど…許されるはずが無かろう……」

ゼロムス「諦めろ…貴様にクリスタルは使えぬ……」


カイン「やはり……俺は……」



バハムート「カインよ。お前がどれだけのことをしたのか、我は知らぬ」

バハムート「だからこそ、我はお前を信じている!」

バハムート「お前と戦い、我はお前の中から光を見出だした」

バハムート「人はこれだけのものを宿すことが出来るのだと、無限の可能性を感じた」

バハムート「今のお前を見れば、皆お前のことを見直すはずだ」

バハムート「だから諦めるな!これ以上皆に好き勝手言わせるな!!」


カイン「バハムート……」

ゼロムス「無駄だ…貴様一人信じたところで…なにも変わらぬ……」


カイン「俺は…それでも……」

ゼロムス「ん……?」

カイン「それでも……みんなを信じたい!!!」



ピカァァァァァァァァァァァァァァ



ゼロムス「な…なんだ……!?」

カイン「この光は……クリスタル……!!」



クリスタルが 強く輝きだした!


ゼロムス「馬鹿な……クリスタルが…輝きを取り戻しただと……!」

バハムート「カインの信じ続ける心に、クリスタルが応えたのだ!」

カイン「ゼロムス!今こそ真の姿を!!」

ゼロムス「身体が…変化していく……!」



ゼロムスの真の姿を 照らし出した!


カイン「これが……奴の真の姿……」

バハムート「なんとおぞましい……」

ゼロムス「まさか…貴様が過去の罪を乗り越え…クリスタルに輝きを取り戻させるとは……」

ゼロムス「人を信じる力とは…なんと恐ろしいものだ……」

ゼロムス「…貴様は、生かしておくわけにはいかぬ……!」


バハムート「来るぞ!カイン!」

カイン「ああ、今度こそ終わらせてやる!!」



ゼロムス「消してやろう……!その光ともに……!!」


カイン「これが……奴の真の姿……」

バハムート「なんとおぞましい……」

ゼロムス「まさか…貴様が過去の罪を乗り越え…クリスタルに輝きを取り戻させるとは……」

ゼロムス「人を信じる力とは…なんと恐ろしいものだ……」

ゼロムス「…貴様は、生かしておくわけにはいかぬ……!」


バハムート「来るぞ!カイン!」

カイン「ああ、今度こそ終わらせてやる!!」



ゼロムス「消してやろう…!その光と共に……!!」


カイン「バハムート!地上は任せた!」ピョーン

バハムート「フレア!」シュィィン


ゴォォォォォォォォォォォ


ゼロムス「ガ…グ…グ……ゴ………」

バハムート「よし!効いているぞ!」

カイン「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ドガーーーーーーーーーーン


カイン「そんなものか、ゼロムス!」


ゼロムス「調子に乗るなよ…一瞬で蹴散らしてやろう……!!」シュィンシュィン

バハムート「奴の魔翌力が、どんどん高まっていく…」

カイン「こいつは……ヤバイぞ!」


ゼロムス「消え去るがいい……!!」




カァァァァァァァァァッッッッ




ゼロムス「ビッグバーン!!!!」


カイン「バハムート!地上は任せた!」ピョーン

バハムート「フレア!」シュィィン


ゴォォォォォォォォォォォ


ゼロムス「ガ…グ…グ……ゴ……」

バハムート「よし!効いているぞ!」

カイン「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ドガーーーーーーーーーーン


カイン「そんなものか、ゼロムス!」


ゼロムス「調子に乗るなよ…一瞬で蹴散らしてやろう……!!」シュィンシュィン

バハムート「奴の魔翌力が、どんどん高まっていく…」

カイン「こいつは……ヤバイぞ!」


ゼロムス「消え去るがいい……!!」




カァァァァァァァァァッッッッ




ゼロムス「ビッグバーン!!!!」


カイン&バハムート「ぐあああああああ!!!」



ドガーーーーーーーーーーーーーーン



ゼロムス「終わったか……」


バハムート「カイン…大丈夫か……!!」

カイン「ああ…まだ…戦える……!!」

ゼロムス「なんと…我のビッグバーンに耐えたか……!」

カイン「くそ…今のはかなりきついな……」

バハムート「ああ…もう一度くらったら、本当に終わりだ…!」

ゼロムス「ならば、次で終わらせてやろう……」シュィンシュィン

カイン「!?」



ゼロムス「ビッグバーン!!!!」


バハムート「カイン!危ない!!」

カイン「バハムート!」



ドガーーーーーーーーーーーーーーン


バサッバサッバサッ


カイン「すまない。バハムート」

バハムート「ああ。空中なら少しは安全だろう」

カイン「くそっ、どうすれば奴を倒せるんだ…!」

バハムート「長期戦になればこちらが不利だ。なるべく早く終わらせなければ…」

カイン「ならば、一撃で決めれれば……」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



カイン「なんの音だ?」

バハムート「この音は……まさか、メテオか!?」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



カイン&バハムート「ぐあああああああああ!!!」

ゼロムス「愚か者共め…話をしている暇はないぞ‥‥」

バハムート「おのれ…なんとかしなければ……!」

カイン「…………」

カイン「…バハムート、俺に考えがある」








バハムート「何を言っている!そんなことをしたらお前は……!!」

カイン「だが、これしか方法はあるまい!」

カイン「頼む。バハムート……!!」

ゼロムス「言ったそばからまた話すとは…どこまでも愚かな奴らだ……」

ゼロムス「目障りだ……今度こそ終わらせてやろう……!」シュィンシュィン


カイン「信じているぞ。バハムート……!!」ピョーン

バハムート「…わかった」バサッバサッ

ゼロムス「空に飛んだところで…何の意味もないぞ……」

カイン「バハムート!いけるか!?」

バハムート「…ああ」シュィィン

バハムート「カイン…頼んだぞ……!!」



バハムート「メガフレア!!!!」ゴォォォォォォ



カイン「うおおおおおおおおおおお!!!!」ゴォォォォォォ



ゼロムス「なるほど…メガフレアを自身が浴びることで、ジャンプの威力を底上げするということか……」

ゼロムス「だがカインよ…貴様の身体はもはや限界のはずだ…メガフレアに耐えられるはずがない……」

ゼロムス「そのまま撃ち落としてやろう……!!」シュィンシュィン



ゼロムス「ビッグバーン!!!!」





ドガーーーーーーーーーーン


カイン「そんなもので……俺は止められない!!」



カインが ビッグバーンを 耐え抜いた!



ゼロムス「馬鹿な……何故そんなにも貴様は強くなれるのだ…!!」

カイン「ゼロムス…確かにお前は強い」

カイン「だが、俺はお前を倒さなくてはならない」

カイン「俺を許し、信じてくれたみんなのために」

カイン「そして、俺が今度こそみんなと本当の仲間として向き合うために!」

カイン「この信念があるかぎり、お前の闇の力力になど負けはしない!!」

カイン「ゼロムス!これで終わりだあああ!!!!」




ドガーーーーーーーーーーン



ゼロムス「何故だ……我が…負けるなど……」

ゼロムス「我が闇の力が…貴様に…通じぬというのか……」

ゼロムス「いや…それ以上に……貴様の…光が……」

ゼロムス「だが‥‥我は滅びぬ‥‥」

ゼロムス「生あるものに‥‥邪悪な‥‥心が‥‥あるかぎり‥‥」



ゼロムスの身体が 崩れていく



ゼロムス「グ‥‥ズ‥‥ギャアアアム!!!!」


バハムート「ついに…奴を倒した……!」

カイン「やったぞ……みんな……!!」



ゼロムスを 倒した

バハムート「カイン、大丈夫か!?」

カイン「ああ……だが…そろそろヤバイな……」

フースーヤ「カイン!幻獣神様!」

ゴルベーザ「よくぞゼロムスを倒した!」

バハムート「二人とも無事だったか!」

ゴルベーザ「ああ。私たちはもう大丈夫だ」

フースーヤ「本当に見事な戦いじゃった!」

フースーヤ「カインよ、お主があれほどの力の持ち主じゃったとは思わなかったぞ!」

ゴルベーザ「…正直、私はお前がクリスタルを使えるか疑っていたのだ」

ゴルベーザ「同じ操られていた者として、不可能だろうと思っていた」

ゴルベーザ「だが、クリスタルがあれほどの輝きを放ったのだ。今のお前は本当に正しい心の持ち主なのだと痛感したよ」

ゴルベーザ「疑っていてすまなかった。お前は本当にすごい男だ」

カイン「ありがとう……ゴルベーザ……」

ゴルベーザ「待っていろ。たしか、エリクサーがあったはずだ」ガサゴソ





カイン「助かった……」

フースーヤ「改めて、よくやったぞカイン」

フースーヤ「私とゴルベーザだけでは奴には絶対に勝てなかったであろう」

フースーヤ「青き星の民は、もう我ら月の民を越えたのかもしれん」

カイン「しかし、ゼロムスが最後に残した言葉‥‥」

バハムート「邪悪な心があるかぎり‥‥」

フースーヤ「邪悪な心は消えはしない‥‥どんなものでも、聖なる心と邪悪な心を持っている」

バハムート「………」

フースーヤ「だからこそ、どんなに邪悪な心を持ったものの中からも聖なる心が生まれるのじゃろう」

カイン「……どうだろうな」

フースーヤ「おそらく、ゼロムスにも聖なる心はあったのだろう……」

フースーヤ「哀れな奴じゃ…素晴らしい力を持ちながら、自らの闇に踊らされおって……」

フースーヤ「さて、私はそろそろ眠りにつかなければならない」

フースーヤ「カイン、お主はどうするのじゃ?」

カイン「魔導船に乗り、セシルたちと地球へ帰るつもりだ」

バハムート「だがカイン、ゼロムスが言っていたように、セシルたちはもういないかもしれないぞ」

カイン「あいつは絶対にそんなことはしないさ。俺はセシルを信じる」

バハムート「まぁ、万が一の時は我がお前を乗せて地球へ行けばいいのだがな」

フースーヤ「ならば安心じゃな。カインよ、また会える時が来ることを楽しみにしておるぞ」

ゴルベーザ「私も‥‥一緒に行かせてはもらえませんか?」

フースーヤ「お主が‥‥か?」

ゴルベーザ「ええ‥‥私は‥‥戻れません‥‥あれほどの事をしてきたのですから‥‥」

ゴルベーザ「それに、父クルーヤの同胞である月の民の人々に会ってみたいのです」

フースーヤ「そうか、お主にも月の民の血が流れておる‥‥」

フースーヤ「だが、長い眠りになるぞ」

ゴルベーザ「ええ」


ゴルベーザ「カイン……色々とすまなかったな」

カイン「……もういいさ」

ゴルベーザ「最後に頼みがある」

ゴルベーザ「…セシルの事を、よろしく頼む」

カイン「……ああ。わかった」

フースーヤ「では、我々は眠りにつく。青き星の平和を、願っておるぞ」

フースーヤ「さあ、参ろう」

ゴルベーザ「はい」

地球


セシル「やっと着いたああああwwwwwwww」

ローザ「セシル……これからどうするつもり?」

リディア「このままじゃ、みんなに顔をあわせられないわよ」

セシル「誤魔化せば大丈夫だろwwwwwwwwww」

ローザ「流石に無理よ……」

リディア「……やっぱり、月に戻ってカインと合流した方がいいわよ」

ローザ「そうよ!まだ間に合うわ!」

セシル「……お前らもあいつのこと心配なの?」

セシル「じゃあ、今すぐ殺してやるよ……wwwww」

ローザ「!?……じょ、冗談よwwwww」

リディア「てか、今さら戻ったって遅いでしょwwwwwwwww」

セシル「だよなwwwwwww二度と言うなよwwwwwwwwww」

エッジ(やっぱり、ローザとリディアはカインの事が心配なんだ……)

エッジ(でも、俺と同じでセシルに逆らえないでいる)

エッジ(それほどに今のセシルからは、とても邪悪なものを感じる……)

エッジ(バブイルの巨人が復活してから、セシルは恐ろしいほどに強くなった)

エッジ(それと同時に、あいつから邪悪な何かを感じるようになった)

エッジ(敵を必要以上にいたぶり、形が分からなくなるまで斬り続けるようになった…)

エッジ(俺たちは何度も止めに入ったけど、あいつは笑いながら殺戮を続けた……)

エッジ(そのうち、誰も逆らえなくなった……)

エッジ(なんで、こんなことになったんだ……)

エッジ(なんで………!!)



セシル「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww



長老「セシル殿……」

セシル「長老!」

ローザ「…………」

セシル(糞ジジイが……面倒くさいときに来やがって……!)

セシル「実は、カインと月で……」

長老「何も言わなくて良い……すべて分かっておる……」

長老「お主ら、カイン殿を裏切ったのじゃろう」

セシル「!?」

リディア「…………」

セシル「なっ、何言ってるんですか。そんな事するわけないじゃないですか」

長老「誤魔化さなくても良い。我らはお主たちの様子をずっと見ていた」

長老「がっかりじゃ。まさかお主たちが仲間を見捨てるような真似をするとは……」



長老「カイン殿は、月の民たちと協力し異形と化したゼムスを倒しおったぞ」

セシル「な……カインが!?」

長老「見事な戦いじゃった。最後までお主たちの事を信じていた」

ローザ「カイン……!」

リディア「私たち……何て事を……」

セシル「………」

ローザ「…セシル、本当の事を言いましょう」

リディア「まだ間に合うわ。みんなに謝って、カインを助けに行きましょう」

セシル「でも………」

エッジ「セシル、あいつは俺たちの事を信じ続けて戦ったんだ」

エッジ「だから、今度こそ俺たちがあいつを信じよう」

エッジ「ちゃんと向き合えば、きっとまたやり直せるさ」

セシル「…………」

セシル「長老………」

長老「なんじゃね?」

セシル「僕たちは………」



セシル「ゼムスに操られていました」


全員「!!!!!!!」

エッジ「てめぇ……いい加減にしやがれ!!!」

ローザ「セシル!もう無理よ!!」

リディア「なんでまだ騙しとうそうとするのよ!!」

長老「セシル殿……」



ギルバート「今の話、聞かせてもらったよ」

パロム「あんちゃん……」

ポロム「がっかりですわ……」

ヤン「セシル殿…何故……」

シド「変わっちまったなぁ……セシル……」

ローザ「みんな……」





セシル「………………」


長老「皆揃ったようじゃな」

長老「さて、セシル殿。何故そこまでしてカイン殿を見捨てようとするのか教えてもらえぬかのう」

セシル「僕は……ただ……」





バサッバサッバサッバサッ





長老「なっ、あれはなんじゃ!?」

ヤン「黒い……竜……?」

リディア「あれは、幻獣神様だ!」

エッジ「バハムートが、なんで……?」

ギルバート「背中に誰か乗っている……」

ローザ「あれは……もしかして……!」


セシル「………チッ」



バサッバサッバサッバサッバサッ


カイン「着いたか……」

バハムート「ああ。案外短かったな」


ローザ「カイン!!」

リディア「カイン!本当にごめんなさい!!」

エッジ「カイン…俺たち、取り返しのつかないことをしちまった……」

エッジ「お前は…ずっと俺たちのことをを信じていたってのによ……」

エッジ「本当に……ごめんなさい!!!」

カイン「みんな……」

長老「カイン殿……許してやってくれぬか……」

長老「彼らはずっと、お主を見捨てたことに罪悪感を持っていたのじゃ」

長老「許しがたいことではあるが……頼む……!!」

エッジ「長老………」

カイン「その事は…もういいんだ」

カイン「俺は……どうしてお前が何も言ってくれないのかを知りたい……」

セシル「…………」

カイン「セシル……お前が発端なんだろう」

カイン「どうしてお前が俺を見捨てようと言い出したのか……教えてくれないか……」

セシル「…………」

カイン「何か……言ってくれ……」

カイン「俺は…親友であるお前が…何も言ってくれないのが……」

カイン「すごく…辛い……」


セシル「…………」


……………憎め



セシル「…………」



…………憎しみを……解放しろ!



セシル「………れ…」

カイン「え……?」


セシル「黙れ!!!!!!!」


カイン「セシル……!」

セシル「お前さえ……お前さえいなければ……!!!!」

セシル「俺はみんなに認められたんだああああああ!!!!!」




セシルが カインに 襲いかかった!


カイン「なっ…何をするんだ!セシル!!」

セシル「うるさい!!!!」

セシル「俺は……お前が……たまらなく憎い!!!」

セシル「カイン!!殺してやる!!!!!」


エッジ「やめろ!セシル!!」

リディア「もういいでしょ!いい加減にしなさいよ!!」

セシル「うるさい!!!!!」

長老「セシル殿……!」

セシル「カイン!!!俺と戦え!!!!」

セシル「お前を殺せば……俺が一番だ!!!!」

セシル「俺が……誰よりも優れているんだああああああああ!!!!」


ローザ「…………」

バハムート「愚かな…憎しみが暴走している……」

バハムート「カイン、どうするのだ?」

カイン「……セシル」

カイン「その勝負……受けてたとう」

リディア「ちょっと!カインもなに馬鹿なこと言ってるのよ!!」

エッジ「カイン…本当にいいのか?」

カイン「ああ。これは、俺とあいつの問題だ」

カイン「誰も手出しするなよ」

セシル「ハハハハハハ!!!それでこそカインだ!!!!」

セシル「そういう気取った態度が……昔から腹立たしかったんだ!!!!」

セシル「殺してやるよ!!!カイン!!!!」

カイン「……やはり、お前とは決着をつけなければならないようだな」

カイン「行くぞ!!!セシル!!!!」




VS セシル・ハーヴィ

セシル「オラァァァァァ!!!!」シャキン

カイン「くっ……なんて力だ……!」ガード

セシル「お前を殺したくて……たまらないんだよぉ!!!!」シャキンシャキン

カイン「ぐはあああああ!!!」

エッジ「大丈夫か!カイン!!」

カイン「ああ……大丈夫だ」

カイン「セシル…俺は辛いぞ……」

カイン「親友のお前に……殺したいと言われたんだからな……!」

セシル「親友だと思ってるのは……お前だけだ……」

セシル「俺はずっと…お前を憎んでいたんだ!!!」

カイン「……そうか」

カイン「残念だ……セシル……!!」シャキンシャキン

セシル「うああああ!!!」

カイン「俺は月で……ずっとお前の事を信じて戦っていたんだ…」

カイン「お前とはぐれてしまったとき、俺はとても怖かった……」

カイン「お前を探している途中で…もしかしたら裏切られたのかもしれないと考えたこともあった…‥」

カイン「だが、二度も裏切った俺を受け入れてくれたお前が……そんなことをするはずがないと、疑った自分を叱った……」

カイン「お前の優しさを頼りに…俺は月で戦い続けた……」

カイン「その優しささえも……嘘だったんだな……」

カイン「そうなんだな……セシル!!!」




セシル「本っっっっ当にうぜぇなあ!!!!」

セシル「俺はお前を殺せれば、それでよかったんだよ!!!!」

セシル「優しさなんて、お前が勝手に感じてただけだろうが!!!」

セシル「お前が俺をどう思おうと、俺はお前が憎いんだよ!!!」



カイン「こんなにも……自分を惨めに感じたのは初めてだぞ……セシル……!!!」

セシル「もう……お前の声は聞きたくないな……」

セシル「終わりにしてやるよ!!!」シャキンシャキン

カイン「くっ……セシル……!!」

セシル「どうした!悲しすぎて何も出来ないのか!?」

セシル「本当に可哀想な男だなぁ!お前はよぉ!!!」シャキンシャキン

リディア「セシル!!もうやめて!!!」

カイン「リディア……手を出すな……」

リディア「あなた、本当に死んじゃうわよ!!」

カイン「俺は……まだ……死なないさ……!!」ガシッ

セシル「なっ……俺の剣を止めただと!?」

カイン「セシル……それでも俺は……お前を信じたい……!!」

セシル「ふざけるな!!俺はお前が憎いんだって言ってるだろう!!」

カイン「それでも…俺はお前が、こんなにも憎悪を持っていたとは思えない……!!」

カイン「お前の優しさが……嘘だったとは思えない……」

カイン「何よりセシル……お前はパラディンだ……」

カイン「聖なる心を持つお前が…こんなにも人を憎んでいたなんて……」

カイン「俺には……信じられない!!!」シャキンシャキン


セシル「ぐわあああああ!!!」

カイン「セシル……俺はな……」

カイン「お前がライバルだったからこそ…竜騎士としての高みを目指せたのだ……」

セシル「!!」

カイン「その力…お前に示すよ!!」ピョーン


セシル「何が……ライバルだ……」

セシル「お前さえいなければ……俺は……」

セシル「俺は……みんなに認められたんだ!!!」

セシル「来い!!カイン!!!」

セシル「お前を……迎え撃つ!!!!」




カイン「はあああああああ!!!!」


セシル「はあああああああ!!!!」






ドガーーーーーーーーーーン


バハムート「勝負ありだな……」

エッジ「カインの…勝ちだ……」


カイン「ハァハァハァ……」

セシル「ち……ちくしょう……」

セシル「何で……俺は……」

セシル「お前に……勝てないんだ……!!!」

カイン「セシル……」

セシル「まだだ……カイン……!!」

セシル「まだ……おわっていない……!!!」

ローザ「もうやめて!!」

カイン「ローザ……」

ローザ「セシル……あなたはもうみんなに認められているじゃない」

ローザ「今のあなたは、昔とは違うでしょう!!」

セシル「黙れ!!!」

ローザ「!!」

セシル「カインを殺さなきゃ……俺の気がすまないんだよ……!!」

セシル「俺は……こいつより上じゃなきゃ嫌なんだよ!!!」

セシル「そうじゃなきゃ……みんな認めてくれない……」

ローザ「セシル……」

長老「ローザ殿、お主は何か知っているようじゃな」

ローザ「……はい」

長老「聞かせてくれぬか?」

ローザ「……分かりました」

セシル「ローザ……やめろ……」

ローザ「セシルは元々孤児で、親がいませんでした」

ローザ「そのせいでセシルは子供の頃、バロンの人々に偏見を持たれていました」

ローザ「そんな中、バロンではもう一人の男の子が期待を寄せられていました」

ローザ「それが…カインです」


セシル「それ以上言うな!!!」

リディア「スリプル!!」

セシル「zzz」

リディア「いいわよ。続けて」

ローザ「カインのお父さんは、バロンでは知らない人がいないほどの有名な竜騎士で、その息子のカインは多くの人から将来を期待されていました」

ローザ「カインはその期待に応えようと必死に努力をし、竜騎士としての素晴らしい実力を身につけました」

ローザ「そんなカインにバロンの人々は、厚い信頼をよせていました」

ローザ「セシルもカインに負けじと必死に努力をし、カインと同等の実力を身につけました」

ローザ「その甲斐があって、セシルは少しずつではありましたが、バロンの人々から信頼されるようになっていきました」

ローザ「その後も二人は競いあいながら互いを高めあっていき、いつしかライバルとなり、親友となっていきました」

ローザ「そんな二人を先代のバロン王は可愛がるようになりました」

ローザ「しかし、バロンの兵士たちはそれを気に入らず、二人をいじめようとしました」

ローザ「ですが、カインの父親はバロンの兵士の憧れであったため、その息子のカインをいじめることは出来ませんでした」

ローザ「そして、セシルだけがいじめられるようになりました」

ローザ「その事を知ったバロン王は、セシルをいじめた兵士を解雇しました」

ローザ「そのあとセシルがいじめられることはありませんでしたが、セシルはバロンの兵士たちから嫌われ始めました」

ローザ「セシルに何かしたら解雇されると思われ、兵士たちは誰もセシルに近寄らなくなりました」

ローザ「そんなセシルを支えたのが、私とカインでした」

ローザ「セシルはバロンの兵士たちからの冷たい視線に負けず、必死に努力を続けました」

ローザ「もっと強くなれば、きっとみんなも自分の事を認めてくれると信じて、誰よりも努力をしました」

ローザ「私はそんなセシルの姿に惚れて、セシルに恋をするようになりました」

ローザ「カインも毎日努力をするセシルをみて、自分も負けじとセシルと同じくらいの努力をするようになりました」

ローザ「セシルもカインに負けじと、今まで以上の努力をしていくようになりました」

ローザ「しかし、バロンの兵士たちはそれでもセシルを嫌い続けました」

ローザ「そんなセシルとは対照的に、カインだけがみんなから好かれていました」

ローザ「セシルはそれでもめげずに努力を続けたけれど……」

ローザ「セシルは赤い翼に入隊するまで、誰からも相手にされなかった」

ローザ「カインも……その事を覚えていたのでしょう」

ローザ「だから……セシルとの決闘を受けたのでしょう」

カイン「…ああ。そうだ」

カイン「俺はセシルのことを…親友であり、良きライバルだと思っていたが……」

カイン「あいつは…あんなにも俺の事を憎んでいたとは……」

ローザ「エスナ!!」

セシル「………ローザ?」

ローザ「セシル……ごめんなさい……」

セシル「話したのか……?」

ローザ「ええ………」

セシル「……そうか」







使えぬ男だ……





セシル「……えっ?」






貴様はもう……用済みだ!





セシル「ぐああああああ!!!!」ゴゴゴゴゴゴ

ローザ「セシル!?」

カイン「大丈夫か!セシル!!」





セシルから 何かが 飛び出した!

エッジ「なんだ……こいつは……」

バハムート「この感じは…まさか……!!」

カイン「……ゼロムス!?」



???「我は完全暗黒物質………」

???「しかし…ゼロムスであって……ゼロムスではない……」

カイン「ゼロムスじゃない……?」

???「我は…かつて封印されし……ゼロムスの聖なる心なり……」







???「我が名は……ゼロムスEG……」


バハムート「ゼロムスEGだと……!?」

カイン「お前がセシルを操っていたのか……!」

ゼロムスEG「奴の心の憎しみを……増大させただけだ……」

ゼロムスEG「お前に嫉妬する…哀れな憎しみをな……」

カイン「お前のせいで…セシルがあんなことを……!!」



ローザ「セシル!しっかりして!!」

カイン「はっ!セシル!!」

セシル「…………」

カイン「よかった……気を失っているだけのようだな」

ゼロムスEG「セシル・ハーヴィ……素晴らしい心の持ち主だ……」

ゼロムスEG「お前を憎む気持ちはあったものの……それはごくわずかなものだった……」

ゼロムスEG「それ以上に……お前をお前への感謝や…尊敬する気持ちの方が何倍も大きかった……」

カイン「セシル……!!」

ゼロムスEG「増大させるのが……本当に大変だった……」

ゼロムスEG「結局……何の役にも立たなかったがな……」

カイン「ふざけるな!!!!」

カイン「貴様だけは……絶対に許さない!!!!」

ゼロムスEG「二度もセシルを裏切ったお前が……そんなことを言うとはな……」

カイン「俺はもう……仲間を裏切ったりはしない!!」

バハムート「落ち着け。カイン」

バハムート「ゼロムスEGよ…貴様はいったい何者だ?」

ゼロムスEG「遥か昔、ゼムスは自らの聖なる心を月の遺跡の最深部に封印したのだ」

バハムート「封印されたことは…さっき聞いた……」

ゼロムスEG「完全なる闇を欲していたゼムスにとって…聖なる心である我は…邪魔な存在だったからな……」

バハムート「では……貴様は我と同じ……」

ゼロムスEG「フン…捨てられただけの貴様とは違う……」

ゼロムスEG「我らは光と闇…互いに高めあうために分離したのだ……」

ゼロムスEG「同じ目的のためにな……」

バハムート「同じ目的……?」

ゼロムスEG「そうだ……青き星と月の征服……」

ゼロムスEG「そのために……我らは意思を共有しあい……互いの思いを交信していた……」

バハムート「なるほど…だからゼロムスは、セシルたちの状況を知っていたのか……」

バハムート「ならば、何故セシルを操っていたのだ?」

ゼロムスEG「セシルのカインへの憎しみを利用し…カインを月へと置き去りにするためだ……」

ゼロムスEG「我は…セシルとカインの力を一番恐れていた」

ゼロムスEG「いくら我でも……セシルとカインの両方を敵にまわしては…勝てるか分からないからな……」

ゼロムスEG「そうして置き去りにされたカインや月の民たちを…闇の我が殺し…月を征服するつもりだった……」

ゼロムスEG「我は…セシルを操りながら時期を待ち……いずれ闇の我と共に……青き星を征服するつもりだった……」

ゼロムスEG「だが……我が闇ゼロムスが倒されたことで……その計画も…もう不可能だがな……」

ゼロムスEG「しかし……先程カインがセシルに深手を負わせたことで……我はセシルを気絶させることが出来た……」

ゼロムスEG「どういうことか……わかるな……!」シュインシュイン

バハムート「!?……来るぞ!!!」







ゼロムスEG「ビッグバーン!!!!」










カイン「させるか!!!」シャキンシャキン


ゼロムスEG「ぐふ………!!」







カインが ゼロムスEGの ビッグバーンを 止めた


カイン「舐めるなよ……!」

カイン「これ以上……お前の好きにはさせない!!」

バハムート「カイン!!」

ゼロムスEG「おのれ……やはり貴様は生かしておけぬ……!!」


パロム「長老!ここは危険だ!」

ポロム「今のうちに逃げてください!」

長老「うむ…すまない……!」タッタッタッタッ


ゼロムスEG「もはや…セシルが気を失っている今しか……我にチャンスはない……!」

ゼロムスEG「貴様らを殺し…地球を我が物とする……!!」

カイン「来るぞ!!!」

ゼロムスEG「一瞬で消し去ってやろう……!!!」








エンカウント ゼロムスEG


パロム&ポロム「プチフレア!!」ゴォォォォォォ

ゼロムスEG「そんなもの……効かぬ…!」

ゼロムスEG「地震!!」ドドドドドドドドド

パロム「うわああああああ!!!」

ポロム「きゃああああああ!!!」



シド「くらえぃ!!!」ゴンゴンゴン

ヤン「はあああああ!!!」ボコボコボコ

ゼロムスEG「そんな貧弱な攻撃で…我は倒せぬ…!」

ゼロムスEG「雷!!」バチバチバチバチ

シド「うぎゃあああああ!!!」

ヤン「うあああああああ!!!」



ギルバート「僕に出来ることは……これだ!!!」

ギルバート「隠れる!!!」ササササササササ

ゼロムスEG「………話にならん……!!」

ゼロムスEG「炎!!」ボボボボボボボボボ

ギルバート「うわああああああ!!!」

ローザ「みんな!!」

エッジ「不味いな……半分やられちまった……!」

リディア「強い……!」

カイン「みんな!一気に攻めるぞ!!」

ローザ「わかったわ!」

リディア「オッケー!」

エッジ「任せな!!」



バハムート「……リディアよ」

リディア「なに?」

バハムート「奴を…召喚してくれぬか?」

リディア「もう一体の……あなた?」

バハムート「ああ…頼む……!」

リディア「分かった!!」シュインシュイン





リディア「召喚!!バハムート!!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


幻獣神「………リディア、地球に帰ってきていたのか」

リディア「ええ……」

バハムート「……久しぶりだな」

幻獣神「なっ……貴様は!!」

バハムート「…………」

幻獣神「まだ生きていたのか……仕方ない、我が消し去ってやる!!」

リディア「やめて!幻獣神様!!」

幻獣神「止めるでない!!奴は滅びねばならぬ!!」

バハムート「……お前に話がある」

幻獣神「貴様の話など、聞く価値もない!!」

バハムート「仲間のために…お前の力が必要なんだ!」

幻獣神「………貴様に…仲間だと?」

バハムート「そうだ。俺を救ってくれたかけがえのない仲間だ」

バハムート「ラグナロクは、そいつが持っている」

幻獣神「ということは、そやつは貴様を倒したのか……」

幻獣神「気になるな。詳しく聞かせろ」

カイン「はああああ!!」シャキンシャキン

ローザ「ホーリー!!」パアアアアアア

エッジ「ふうましゅりけん!!」グサグサグサ

ゼロムスEG「やはり……貴様らの強さは別格だな……」

ゼロムスEG「だが…我には勝てぬ……!」

ローザ「あまり効いていないようね……!」

エッジ「ちくしょう……リディアは何やってるんだ……!」

カイン「バハムート……はやくしてくれ……!!」



幻獣神「……そうか。そやつとゼムスを……」

バハムート「ああ」

リディア「幻獣神様!!早くしないとカインたちが!!」

幻獣神「そう焦るな。準備は出来ている」

幻獣神「行くぞ、我が闇よ。そのために我をよんだのだろう」

バハムート「力を……貸してくれるのか……!?」

幻獣神「今回だけだ。我も奴に生きていられては困るからな」

バハムート「そうか……ありがとう」

幻獣神「勘違いするなよ。貴様ではなく、我自身のためだ」

バハムート「分かっているさ。共に戦ってくれるだけで十分だよ」

バハムート「カイン!!どいていろ!!」キュイイイン

カイン「!?……バハムート!!!」

幻獣神「ゼムスの光よ!!貴様は我らが消し去る!!」キュイイイン

リディア「凄い力……!」

エッジ「これなら……いける!!」











バハムート&幻獣神「Wメガフレア!!!!」

ゼロムスEG「ぐぎゃああああああ!!!!」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



カイン「やったぞ!!」

ローザ「凄いわ!バハムート!!」



幻獣神「では、我は帰るとしよう」

バハムート「ああ……本当にありがとう」

幻獣神「………貴様を捨てたことに後悔はしていない」

幻獣神「だが、貴様の話を聞いて…捨ててしまったものの大きさを痛感した」

バハムート「………」

幻獣神「今更謝るつもりもないし、許してもらうつもりもない」

幻獣神「それでも我に言いたいことがあるのなら、いつでも来るがいい」

幻獣神「我の闇としてではなく、一匹の幻獣としてな…‥」



シュイイイイイイイイイイイイン



バハムート「どこまでも……自分勝手な奴だ」






幻獣神は 消えていった


ゼロムスEG「ぐ……ぐぐ……」

ゼロムスEG「おのれ……許さんぞ……!!」シュインシュイン

ゼロムスEG「ビッグバーン!!!!」

カイン「!?……しまった!!!」





ドガーーーーーーーーーーーーーーン



全員「ぐああああああ!!!!」





ゼロムスEG「まだ…終わらんぞ……!!」

ゼロムスEG「全て……消え去るがいい……!!!」シュインシュイン


カイン「まずい……!!」

カイン「みんな!!こらえろ!!」

ゼロムスEG「もう……遅い!!」カァァァァッッ

ゼロムスEG「ビッグバーン!!!!」





ドガーーーーーーーーーーーーーーン





エッジ「くそっ………」バタッ

ローザ「油断…していたわ……」バタッ

リディア「もう……だめ……」バタッ

バハムート「ゼロムスEG……!!」バタッ


カイン「みんな……!!」

ゼロムスEG「ハアッ……ハアッ……」

ゼロムスEG「残りは……貴様だけだ……!!」

カイン「どうやら…お前も限界のようだな……」

ゼロムスEG「我には……関係のない事だ……!」

ゼロムスEG「ドレイン!!」シュイイイン

カイン「ぐはぁぁ!!」

ゼロムスEG「フン……これで貴様は終わりだ……」

カイン「くっ……!こしゃくな……!!」

ゼロムスEG「貴様には…計画を壊された恨みがあるからな……」

ゼロムスEG「簡単に死なれては…つまらぬ……」

ゼロムスEG「フレア!!」シュイイイン

カイン「がはぁぁ!!」

ゼロムスEG「貴様の強さの源は……信じる心だったな……」

ゼロムスEG「本当に大した男だ……貴様は……」

ゼロムスEG「大切な仲間に裏切られてもなお……信じ続けることが出来るのだからな……」

ゼロムスEG「だからこそ…お前は数多くの困難を乗り越えられたのだろう……」

ゼロムスEG「だが…そんなものは…憎しみの力には勝てぬ……」

ゼロムスEG「他者を憎むことこそが…人間の性だ……」

ゼロムスEG「故に…人間の憎しみに限りはない……」

ゼロムスEG「だからセシルは強くなれたのだ……貴様を強く憎んだからな……」

カイン「だが……俺はセシルに勝った……」

ゼロムスEG「そうだ……結局奴は…貴様を信じる心を捨てられていなかったからな……」

ゼロムスEG「完全なる闇には…染まれなかった……」

ゼロムスEG「あれだけの憎しみを募らせながらも……心の底では貴様を信じ続けていたのだ……」

ゼロムスEG「本当に…素晴らしい心の持ち主だ……」

カイン「セシル……!!」

ゼロムスEG「ドレイン!!」シュイイイン

カイン「がはっっ!!」

ゼロムスEG「どのみち……使えぬ男に変わりは無いがな……」

カイン「これ以上……セシルを悪く言うな……!!」

ゼロムスEG「……口数が減らないようだな………!」

ゼロムスEG「ドレイン!!」シュイイイン

カイン「ぐあああ!!」

ゼロムスEG「いい加減……貴様はもう限界だろう……」

カイン「まっ……まだだ……!!」

カイン「諦めるわけには……いかない……!!」

ゼロムスEG「もう……終わりだ……」

ゼロムスEG「我には……勝てぬ……」

カイン「まだだ……俺は……!」

ゼロムスEG「フレア」シュイイイン

カイン「ぐああああああ!!!!」

ゼロムスEG「どうだ……耐え難いほどに…苦しいだろう……」

カイン「うっ……うう………」

ゼロムスEG「それでも……まだ諦めてはいないか……」

ゼロムスEG「その意思が……我が闇をも負かしたのだからな……」

ゼロムスEG「油断するわけには……いかぬ!」シュインシュイン



カイン(セシル………)

カイン(奴に操られながらも……お前は俺を信じてくれていたんだな……)

カイン(それが分かっただけで……俺は救われたよ……)



ゼロムスEG「消え去れ!!!」カァァァァッッ



カイン(ありがとう……セシル……!!)




ゼロムスEG「ビッグバーン!!!!」






ドガーーーーーーーーーーーーーーン




ゼロムスEG「……何故貴様が………」

カイン「……セシル………」

セシル「…………」

ゼロムスEG「あれだけの傷を負いながら……この短時間で目を覚ますとは……」

ゼロムスEG「しかも…我がビッグバーンから……カインをかばうとはな……」

セシル「……当たり前だ…僕はパラディンだから……」

セシル「でも……僕はもう……」

カイン「セシル……」

セシル「カイン……僕が君を憎んでいたのは本当なんだ」

セシル「だから……始めて月に行ったときに……奴に洗脳された」

セシル「僕にも……月の民の血が流れているから……兄さんのように……」

セシル「そこから君への憎しみが増大して……バブイルの巨人の中ではもう…心が憎しみで溢れていた」

セシル「そして……月では君のことを……」

カイン「………」

セシル「カイン……僕は……君に取り返しのつかないことをしてしまった……」

セシル「ずっと……君を親友だと思っていたのに……!!」

カイン「セシル……もう、いいんだ」

カイン「俺は……お前を恨んでなどいない」

セシル「それでも……!」

カイン「俺がここまで戦ってこれたのは…お前のお陰なんだ」

カイン「セシル……お前は俺の裏切りを許し、再び仲間として受け入れてくれた」

カイン「そのことが…あのときの俺にとって、何よりも嬉しかった」

セシル「でも…結局僕は君を裏切ってしまった……」

セシル「それに……僕はカインが仲間を裏切るような男じゃないって信じていたから……」

セシル「だから…君の裏切りを許せたんだ」

カイン「それは俺も同じだ……」

カイン「お前が俺を信じてくれたからこそ…俺もお前を信じて続けることが出来た」

カイン「それに…お前は洗脳されながらも、俺を信じてくれたじゃないか」

カイン「俺には…そんなこと出来なかった……」

カイン「ゴルベーザに洗脳されているとき……親友であるお前を心の底から憎んでしまった……」

カイン「だから……本当に謝らなければいけないのは……俺の方だ……!!」

セシル「カイン………」

カイン「セシル……これを受け取ってくれ」

セシル「これは……聖剣?」



セシルは ラグナロクを 装備した



カイン「やはり、その剣はお前に似合うな」

セシル「でも…これは君が使っていた剣だろう」

カイン「聖剣というのは、どうも俺の性に合わなくてな……」

カイン「竜騎士には…槍が一番似合うのさ……」スチャ



カインは ホーリーランスを 装備した



カイン「どうだ?しっくりくるだろう」

セシル「カイン……ありがとう……!!」


ゼロムスEG「話は済んだようだな……」

ゼロムスEG「貴様らは……相当の深手のはずだ……」

ゼロムス「今の貴様らなど……我の敵ではない……!!」

カイン「行くぞ!セシル!!」

セシル「ああ……分かった!!」


セシル「カイン、あてにしてるぜ!」

カイン「フッ……まかせておけ!」


ゼロムスEG「地震!!」ドドドドドドドドド

セシル「そんなもの…効かない!!」

セシル「はぁぁぁ!!」シャキンシャキン

ゼロムスEG「ぐはっ……ば……馬鹿な……!」

カイン「今の俺たちに、そんな攻撃は通用しないぞ!!」

カイン「くらえ!!」シャキンシャキン

ゼロムスEG「なっ……何故だ……!」

ゼロムスEG「貴様らはすでに…限界のはずだ……!」

カイン「限界など、とっくに越えた!」

セシル「今の僕たちは…強い絆で結ばれている!」

カイン「覚えておくがいい!ゼロムスEG!」

カイン「信じる心には、憎しみにはない力が宿っている!」

ゼロムスEG「それは……なんだというのだ……!!」

セシル「自分のためだけでなく、相手のために強くなれるということだ!!」

カイン「その力に限りは無く、何よりも強い!!」

ゼロムスEG「それが……貴様らの強さの……!」

セシル「終わりだ!ゼロムスEG!!」シャキンシャキン

ゼロムスEG「がはっ!!」

セシル「うおおおおおお!!!飛んでいけえええええ!!!」ググググググク

ゼロムスEG「うぎゃあああああ!!」ピョーーーン



ゼロムスEGを 上空に 打ち上げた



ゼロムスEG「な……なんだというのだ……!」

カイン「お前にとどめを刺すためだ!!」ピョーーン

ゼロムスEG「なっ!カイン!!」

カイン「地上まで落としてやる!!」グサッッッ

ゼロムスEG「ぐああああああ!!!!」

カイン「はあああああああ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴ





ドガーーーーーーーーーーーーーーン






バンド技 『スカイグランダー』


カイン「どうだ!やったか!?」


ゼロムスEG「や…はり……貴様ら…は……」

ゼロムスEG「……恐ろ…しい…な……」

ゼロムスEG「ど…んな…闇をも……覆す…ほど…に……」

ゼロムスEG「だが……我…は…ゼロムス…の……光……」

ゼロムスEG「滅…びる…ことは……ない……!!」



ゼロムスEGの身体が 崩れていく



セシル「やっと……終わった……」

カイン「ああ……全部……!」





ゼロムスEGを 倒した


――――――――
―――――
――


エッジ「………うーん…」

リディア「エッジ!やっと目が覚めたのね!」

エッジ「あれ……ゼロムスEGは?」

ギルバート「セシルとカインが倒したよ」

エッジ「!!……セシルは無事だったのか!!」

セシル「ああ。無事だよ」

エッジ「あっ……セシル………」

セシル「エッジ……本当にすまなかった」

セシル「僕は…洗脳されている間、君をいじめてしまった……」

セシル「憎しみを抑えきれなくて……怒りを君にぶつけてしまった……」

セシル「許される事ではないけれど……」

セシル「それでも……本当にごめんなさい!!」

エッジ「………何言ってんだよ」

セシル「えっ?」

エッジ「俺はそんなこと、始めっから気にしてねーよ!」

エッジ「ゼロムスEGも倒せたし、セシルも元に戻ったんだから万々歳じゃねーか!」

エッジ「だからいつまでもそんな顔してねーで、いい加減笑えよ!!」

セシル「エッジ……!!」

カイン「良かったな。セシル!」

セシル「ああ!……本当にありがとう!!」

エッジ「ヘヘッ!」

バハムート「さて……皆、目が覚めたようだし…我はそろそろ行くとしよう」

カイン「行くあてがあるのか?」

バハムート「ああ…月へ戻り、奴のいる洞窟へと向かうつもりだ」

バハムート「今度こそ、奴とちゃんと向き合おうと思う」

カイン「じゃあ……光と闇、一つになるつもりなのか?」

バハムート「そのつもりは微塵もない。我も、奴もな」

カイン「そうか……世話になったな」

バハムート「ああ……我は、お前と共に戦えたことを誇りに思うぞ」

カイン「バハムート………」

バハムート「お前に出会えて、人間の強さと素晴らしさを知ることが出来た」

バハムート「カインよ……お前は我の恩人だ」

バハムート「お前に出会えたことを、本当に嬉しく思うぞ」

カイン「俺だって……お前がいなければここまで来れなかった」

カイン「俺の方こそ、本当にありがとう」

バハムート「フッ……では、我は行くとしよう」

バハムート「青き星の民たちよ!我はそなたらの無限の可能性を信じているぞ!!」

バハムート「さらばだ!!!」







ダークバハムートは 去っていった


エッジ「そろそろ俺も城に帰るとするか!」

エッジ「じゃあな!みんな!」スタスタ


パロム「俺たちももう行くぜ!」スタスタ

ポロム「みなさん、ありがとうございました」スタスタ


ヤン「セシル殿、カイン殿、実に見事であったぞ!」

ヤン「また会おう!」スタスタ


ギルバート「僕は…必ずダムシアンを再建してみせる!」

ギルバート「みんな、その日まで待っていてくれ!」スタスタ


シド「さて……ワシも帰るとするか」

シド「セシル!カイン!ローザ!バロンで待っとるからな!」スタスタ


リディア「みんなとの旅、色々あったけど凄く楽しかったよ!」

リディア「また会おうね!」スタスタ







仲間たちは 去っていった


カイン「結局……俺たちだけになってしまったな」

ローザ「ええ…みんな行ってしまったわ」

セシル「カイン、君はこれからどうするんだ?」

カイン「俺は……修行に出ようと思う」

ローザ「えっ!?」

セシル「……どうしてだ?」

カイン「俺は……もっと強くなりたいんだ」

カイン「肉体的にも……精神的にも……」

ローザ「あなたはもう十分強いし、素晴らしい心も持っているじゃない」

カイン「すまないローザ……分かってくれ」

ローザ「バロンの人たちはみんなあなたを待っているのよ」

セシル「ローザ……止めないでやってくれ」

ローザ「でも……!」

セシル「カインの好きなようにさせてやってくれ」

カイン「セシル………」

ローザ「……分かったわ」

ローザ「カイン……私たち、いつでもあなたを待っているからね!」

カイン「ああ……ありがとう。セシル!ローザ!」

セシル「じゃあ、僕たちもそろそろ行くよ」

カイン「ああ。分かった」

カイン「そういえばセシルは、バロンの次期国王候補だったな」

セシル「でも、今の僕には自信がないよ……」

カイン「何を言っている。お前以外誰も務まらないさ」

カイン「その剣だって、お前を認めたのだからな」

セシル「??……この聖剣がどうかしたのかい?」

カイン「フフッ……何でもないさ」

セシル「カイン……本当にすまなかった……」

カイン「もうよせ。お互い様だ」

セシル「カイン……君は昔から、僕を支えてくれたね」

セシル「ずっと……感謝していたんだ」

セシル「今更だけど……本当にありがとう」

カイン「俺だって、お前と競い合えたから強くなれたんだ」

カイン「お前には…言い表せないくらい感謝しているよ」

セシル「カイン………」

カイン「いつかまた、必ずバロンに帰るよ」

カイン「だからその時まで……待っていてくれ」

セシル「ああ……!」

セシル「必ず……その時まで……!!」







セシルたちと 別れた




ローザ「セシル……ごめんなさい」

セシル「どうしたんだ?急に」

ローザ「私、あなたが洗脳されているときに……何も出来なかった」

ローザ「ただ……愛するあなたを怖がるだけで……何も……」

セシル「ローザ……気にしなくていいんだよ」

セシル「別に僕は君を恨んでなんかいない」

セシル「むしろ、僕の方こそ君を不安にさせてしまった」

ローザ「私の事は……別にいいわよ……」

セシル「……もう、この話はやめよう」

セシル「僕も、なるべく思い出したくない」

ローザ「………分かったわ」



セシル「ローザ……僕、バロンの人たちに受け入れてもらえるかな?」

ローザ「何言ってるのよ。あなたはもうバロンの人たちみんなに信頼されているわよ」

セシル「そうだといいなあ……」

ローザ「それに、私がいつでもあなたのことを支えるわ」

セシル「ローザ……ありがとう」

セシル「さあ、もうバロンに帰ろう」

ローザ「そうね。みんな待っているわ」






―――
――――――
―――――――――

―――――――――
――――――
―――


カイン「セシル…俺は、お前が親友で本当に良かった」

カイン「お前がいてくれたからこそ、俺は強くなれた」

カイン「それに、俺はお前と競い合い、共に高め合えたことが…一番の誇りなんだ」

カイン「その誇りを胸に、俺は修行に励むよ」

カイン「………俺がバロンに帰る頃には、きっとお前は国王として…みんなに信頼されているのだろうな」

カイン「お前が治めるバロンか……」

カイン「きっと、とても素晴らしい国になるな」

カイン「俺はその国の竜騎士として、お前を支え続けるよ」

カイン「だから、待っていてくれ」

カイン「また会える……その時まで………!」








THE END

以上です。
更新のペース遅くてすいませんでした。

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