【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」04 (1000)

・軽度のエログロリョナあり

・鬱あり

・ヤンデレあり

・全年齢

・艦娘が酷い目にあう

・愉悦重点な

・ほのぼのしないとは言ってない


過去スレ
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」 - SSまとめ速報
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【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」02
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」02 - SSまとめ速報
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【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」03
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」03 - SSまとめ速報
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427642037

ルールとか

①ゾロ目が出ると死にます

②0が出るとイチャコラほのぼのします

③9が出ると更に判定して強烈に壊れます

④単発ダメゼッタイ。安価出てからの回避ダメゼッタイ。セプク。ズレます

⑤『応急修理要員』と艦名と共に宣言すればゾロ目を最大ダメージにダウン

⑥『応急修理女神』と宣言すればゾロ目を、その目の通常判定にランクダウン

⑦宣言しただけで消費。ほのぼので『要員』、複数ほのぼので『女神』補強

⑧正規空母が実際平坦なまな板を晒すと思いますか?おかしいと思いませんか?あなた

⑨コンゴウ=サンは一度轟沈したのにその後二回も死んだ。何故だか判りますか?

【ここまでのあらすじ】


世界全土をシンカイセイカンが覆いつくし、オカルティック技術が普遍化した未来。世界平和など稚気じみた夢。

人々は茶色のバラックシティに棲み、夜な夜なダイバースペースへ逃避する。

人類よりも力を持つシンカイセイカン群が、海洋を背後から掌握する。ここはネオヨコスカ。鎖国体制を敷かれた日本の鎮守府だ。

そして、マッポー的なこの時代に伝説化され空想の産物であると考えられていたグンカンが突如現れ始め、暗躍している……


テイトクはネオヨコスカ鎮守府の誇るカーネルである。彼は温厚で誠実な人柄で艦娘から慕われているが、実は違う。

その本性は人々の狂気と絶望を好む血に飢えた狂犬だった。

「フィーヒヒ」彼の齎す策略により次々と大破・轟沈していくカンムス。果たして彼女たちに未来はあるのか。アカギ=サンはカワイイ、いいね?


「イヤーッ!」アカギ=サンの容赦のないウンヨウ・ジツ。レ級に襲い掛かる九九カトン・モータークラフト。なんたる制空力か!これがアカギ=サンのシリアス!スゴイ!

「オヌシは……」アカギ=サンの鋭い眼光。「カガ=サンの食べたマグロよりもヒサンな死体になって貰う。それが運命だ。ハイクを詠め」

 二人の正規空母が居た。提督の財布は燃え上がった。何故だか判りますか?彼女たちがエアーキャリアー・カンムスだからです。

 おお、なんたることか!レ級に襲い掛かるのはそれよりも凄惨な運命だ!

「イヤーッ!」「ンアーッ!」レ級を吹き飛ばし、揺れるアカギ=サンの胸部装甲は実際豊満だった。隣の大鳳は装甲空母。装甲空母は母性がない。実際平坦だった。カナシイネ!


「ウフフ……テイトク=サン、ウフフ」ハヤシモはトリップを味わっていた。ソウマト・リコールのように脳内で繰り返されるテイトクとの日々。「イイ……遥かにイイ……」

 テイトク=サンはハヤシモを受け入れてくれた。彼の澄んだ目。四六センチトリプルモーターガンの砲口めいた黒い瞳は、ハヤシモの過去を聞いても揺るがない。

 ハヤシモは、テイトク=サンと結ばれるべきだと確信した。彼ほど立派な男はこのネオヨコスカには存在しないだろう。

「テイトク=サンは私のもの。近付く女は……」ハヤシモの妖艶な笑みが変貌した。真っ直ぐに伸びる黒髪から覗く鋭い眼光。オニめいてコワイ!「テウチする。私の命令で」

 よちよちとヒヨコめいた航行をするサミダレ=サンに迫る魚雷。ああ、なんたることか!彼女は気付かない。そのまま魚雷の穂先が迫り来るではないか。

 ハヤシモのアンブッシュは、ボーキサイトを盗み食うアカギ=サンよりも隠密だ。傷付いたサミダレ=サンの電探には掛からないのだ。

「サヨナラ……フフ、サヨナラ……」ハイクを詠む暇もなく爆発四散したサミダレ=サンを眺めるハヤシモはどこか悲しげだ。彼女も、味方を手にかけるのはこれが最初だったのだ。

「サヨナラ……ああ、サヨナラ……」それほどまでに高められたテイトク=サンへの愛。ハヤシモの笑いが泊地に木霊した。「テイトク……イイ……遥かにイイ……アーイイ……」


※嘘です※

◆これまでの轟沈艦な◆

●羽黒(22):殿として死亡
●望月(33):ケッコンの約束をして遠征に出たら提督の策略により死亡
●那珂(33):顔に怪我をした(14)が、提督を気遣い笑顔。最後までアイドルとして笑顔で死亡
●足柄(44):龍田の背中で息を引き取る。トラウマメイカー
●朝潮(44):喪ったものの傷も癒えない司令官を促したために首絞められた(36)と思っている。ぐちゃぐちゃの戦場と戦闘鬼化した戦艦を見る(56)
     提督を受け入れたような雌の顔に(86)
     敵深海棲艦の砲撃により、腹部にドス黒い痣が出来る。血尿が出た(37)
     浜風のおっぱいの大きさに同じ駆逐艦ながら絶望した(72)
     レ級改により精神崩壊するほどの責苦を受け、帰還したのちに提督により絞殺される。最後に正気を取り戻して提督を心配した(44の19)
●五月雨(44):吹雪は死んだ! もういない! だけど吹雪の生き方は俺たちの心の中で(ry
      提督と卯月の会話に目茶目茶モンモンとした (35)
      レ級との交戦でお腹に手を入れられ、両腕の関節すべてを外され、お腹の中に傷口からフナムシを入れられる。あと食べさせられる(19の28)
      提督からなでなでされて、よく頑張ったなと労われた。なお麻婆豆腐の被害は加古に。何気にメンタルクソつよい(09)
      吹雪のように、提督を支えたいと思い彼に告白する……返事はリハビリが終わるまで保留だが、早霜により雷撃処分される(44)
●秋月(55):過労で精神状態が不安定となり、自殺
●加賀(66):提督の事を憎からず思っていたが特性甲標的で提督に殺される
●吹雪(77):初期艦として提督の傍で戦い続けた。提督の本性に気付いていた。護衛船と大破する船を庇い死亡。トラウマメイカー
●山城(88):気に喰わないと思ってた金剛だけど、戦いを通して実は……と思ったところで瑞鶴の艦載機による誤爆。トラウママシマシ(57)
        結構金剛にベタベタ。い、妹は駄目だけど妹分なら……と思ったところで金剛の凄惨な討死を見て鬼に(58)
        瑞鶴と乱闘後、懲罰房送り。そこで提督の正体に気付いてしまったが、金剛への想いから自ら出撃を申し出、レ級との戦闘により死亡。提督好きくないけど板挟み
●金剛(99):山城を庇って艦載機により誤爆。子宮全摘出で療養(49の45)。山城は妹分デース!
        その後、提督の何かを見抜いた後単身相当数の深海棲艦を撃滅。トラウマメイカー

◆現存艦な◆

△清霜:戦艦に憧れていたが、本部製の実験段階仮想試作機でトラウマ(74)、その後幻痛に悩まされ自傷(12)
      更には幻肢痛と現実の境が分からなくなり錯乱して出撃。右手を欠損で両足にも重大な損害で車椅子に(39の57)
      早く傷を治せば戦艦になれると、錯乱状態で前向きにリハビリ中(83からの74)
      おっぱいが大きくなれば戦艦になれると思ったけどそんな事はなかった!(71)
      無茶なリハビリの影響で傷口が開くが、その度自分で縫合している。でも周りに知られたらリハビリが出来なくなる(23)
      (26)
○卯月:ガードベント(35)。瑞鶴に提督も辛いんだと言ったり。激辛麻婆豆腐チョコをホワイトデーにオカエシされた(11)
     激辛麻婆豆腐チョコはトラウマ(83)
     ドアの前で盗み聞きしてたら顔に思いっきりドアがぶつかった。五月雨を誰かが殺害したとの疑惑を聞いてしまい……(41)
○名取:魚雷攻撃で炎上したが軽傷(41)
     胸部装甲を戦艦と称されて注目を浴びる(24)
○龍田:深海棲艦の攻撃により片目に怪我(42)。更には軍艦時代のトラウマを足柄に抉られる(ゾロ目の被害)
     提督からは「自由意思」で協力すると言わされ(96)
△瑞鶴:加賀が轟沈したショックで提督と激突。罪悪感(56)。
     誰もいない分奮戦したらメタンフェタミンを投与された搭乗員による誤爆で味方大破。本部へ連行(59の10)。トラウマメイカー
     疲労で手が炎症を起こし、取り調べから発見が遅れ、矢を数射れなくなった。艦載機を特攻徹甲弾や空中機雷として使う空母カッコカリに(79の95)
     幸せそうに笑っている奴らを見ると不快。次に気安く加賀を引き合いに出したら殺す(58)
     握力がなくなった右手には撃墜数を焼印。ちなみにキルレートは(撃墜数)/(撃墜数+被撃墜数)のパーセンテージな(12)
○飛龍:提督から前の人の事とか感じる中古はちょっと(63)と言われた後に、赤城から人と比べないでと怒鳴られる(58)
     鳳翔さんに癒されたと思ったら、後輩が戦闘マシーンと化していたでござる (63)
     気合で舌を噛み切って死亡してから、我慢してダメコン発動。しばらくお肉は食べたくない(59の14)

○時雨:姉妹艦の夕立は褒められているのに、提督に気遣った自分は余り良い目を見れていない。病み(68)
     提督とイチャラブ、うれしいね(70)
     どうして僕だけ……司令官から、何も言われないのかな……?怪我をしたのに……(23)
○まるゆ:素潜りしよっかと爽やかにプレッシャーかけられる(73)
      沈みかけの浜風を助けようとしたらヘッドバッドや噛み付きを食らわされた(64)
○春雨:深海棲艦っぽいとか言われてたけど提督は受け入れてくれたから役に立ちたい、けど艦艇時代のトラウマを抉られる(74)
     深海棲艦の攻撃により、多少の火傷を負う。司令官に頭を撫でで貰った(12)
     提督の強烈・激辛麻婆豆腐とそれを食して死にかける天津風を見る(93)
     発勁で飛龍に弾き飛ばされて自分の艤装で飛龍のお腹を。更にはナデナデ攻撃で精神レイプ。でも飛龍が助けてくれた。麻婆春雨作る(37)
○鈴谷:暗くなってる提督にいつでも相談して、という。あと勇気づける(意味深)想像したらヌメヌメする。でも利根に比べて信用できないと遠回しに……(95)
     すっかりと荒んでしまった瑞鶴と一悶着。仲間なのに、殺すと脅されて怖くてちょっと部屋に帰ってからジャージに着替えて体育座りで毛布に包まる。漏れそうになった(78)
     てーとくと話そうとしてたらテンパって窓から落ちた。ガラスごと。勝負下着は黒。前後未経験の奥ゆかしいオイラン (12)
○利根:実力があるからと、かつて望月とケッコンしようとしていたんだ……とここだけの話を打ち明けられプレッシャー(75)
     片腕に重度の打撲。女性らしからぬほどの痛々しい見た目。なお利き腕の為、ものを食べるのに苦労するとか(35)
○綾波:一緒に船団護衛をしていた吹雪が目の前で……(94)
     本当は安静にしておかねば成らぬのにリハビリを続ける清霜に……(72)


◆現存艦な 2/2◆

△夕立:ぽいぬ。てーとくさん、笑顔じゃないのに笑顔にならなくていいっぽい!
     榛名さん心配っぽい。本人気付いてないっぽい(95)
     戦艦レ級“改”flagshipを前にタイマン。保身無きゼロ距離射撃を敢行し、相手の隙を作るために斬撃を加え込んだ影響で片頬が削げて歯茎が剥き出し、片耳喪失(19の92)
     早霜から嫉妬で頬っぺたの傷を抉られたっぽい。でもてーとくさんのご飯を食べれないのが残念っぽい(18)
     榛名さんを庇って火傷顔になったっぽい。今、バラライカとアドルフさんを混ぜた状況っぽい(38)
     てーとくさん……人を、殺したっぽい……?(95)
○赤城:資源が少ないという提督と本営の会話を聞き断食を決意(74)、そののち体調不良の赤城を庇って加賀と那珂が轟沈。でも二人の分までボーキ食う!
     今度は万全だ、仇を取るためにここに残って打って出ると言っていたら、その資源を集めようと奮戦した自分を憧れと崇める後輩の吹雪が轟沈(79)
     今はすっかり何が正しいのか解らなくなり、虚無感に包まれて自室にこもる(39)。君がいない間に奮戦した後輩がメタンフェタミンで……
     でも間宮でつられて顔を出した。これからは艦隊の為に頑張ります!(71の10)。シリアス&ボーキスレイヤー
     清霜を助けに出撃し、圧倒的数的差を覆して損害なく勝利。これが一航戦。これが正規空母。これが赤城。その後、痛みに呻く清霜から傷を(24)
     フナムシはおいしくない。あかぎわかった(67)
○瑞鳳:卵焼き。 新戦術で若干の被害が……(45)
     卵焼きの材料を求めて奔走していたら、瑞鶴が自分自身の右手を焼き鳥にしていたでござる(81)
○大井:提督に舌打ち。なんかあーんとか見せつけられる(72)。どうやら何かあるようだ(44)
     雷を眺めながら意味深な大井っち (52)。夜戦で被害を受ける……(36)
     提督の現在の行動を快く思っておらず、比叡に疑念を仕込もうとする……が。あとケミカルマジカルクッキングダムデストロイの描写でオエっ(85)
○三日月:妹が気になっていたであろう人が妹なんて初めから居なかったかのようにあーんしてた(58)
       妹と真逆な艦娘が秘書官やってるのを見て……。とりあえず気を取り直してその胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(94)

○ゆーちゃん:派遣中に深海棲艦に追い立てられ、腕を咥えられて犬がやるようにブンブン振り回される(47)。助けてくれた榛名にベッタリ
         瑞鶴から、役立たずはいらないと言われ、更に瑞鶴と鈴谷の言い争いを見て高まる不安(76)
         早霜による夕立虐めシーンを目撃。その事をたまらず提督に報告。……が、敢えて標的とするため提督から早霜にバラされた(53)
         同じくあんまり打ち解けられてない陸軍さんと仲良くなった……です。あってる?()
○榛名:中破したけど、榛名は大丈夫です(35)! ……でも姉が。でも榛名は大丈夫です!(71)
      火災にはいい思い出がないんですけど……榛名は大丈夫です!(23)
      清霜から相談を受けたのにちゃんと答えられずに、挙句加古に頼ってしまった。金剛が居なくて自分がやらなきゃというプレッシャー(78)
      不審船に乗り込んだら、そこはレ級が人間牧場・実験場にしている罠だった。拷問された数々の遺体。吹き飛んだ夕立。深海棲艦――殺すべし!(79の67)
○あきつ丸:自分、影が薄いであります!影絵じゃないであります!(54)
        ほのぼのであります!これが陸軍の実力であります!むふー!(07)
        自分は……陸軍だから、信用されてないでありますか……?(96)
        五点着地であります……ぐえっ(35)
○大鳳:その胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(43)
      何かが削られる音がするけど削れるぐらい胸はない。実際平坦だった(91)
      救助信号に応じて向かった先で人々を囮にしたレ級と闘いを挑むが敗北。目の前で朝潮が犠牲になる様を動けない中眺める(37)
○鳳翔:自分の後に生まれた空母たちが傷付き、さらには一人が艦載機を爆弾として運用するようになっていた(78)
     瑞鶴の不安を提督に相談しようとしていたら名状しがたきマジカルケミカルクッキングをしていたでござる(62)

○天津風:べ、別のあなたに喜んでもらおうと思ってカレー作ったわけじゃ……おいしい?(70)
       人間の到底食べれるレベルではない麻婆豆腐を食す事で催涙スプレーを喰らったのと同等のダメージ(54)
       (77の要員で肉体47と精神64)
△早霜:地獄に塗れた自分を受け入れてくれた司令官に心酔している。彼に甘えてた夕立にお仕置き。良い子なので控えめにした。当社日で(89の71)
     怪我をするような練度の低い分際で、提督に近付いてあまつさえ彼の支えに成りたいと言った五月雨を処分。提督に地獄は似合わない(82)
○浜風:赤城と五月雨に助けてもらった一件だが、その際の船団の損害への責任を取らされる形で島流し。右腕骨折左足に怪我右目負傷(26)
○比叡:流石ですお義兄様! 比叡感激です! だけど、大井から提督への不信感を煽られる言葉を……(94)
○加古:提督の榛名への愉悦行動をガード&励ます。女神女神アンド女神(60)
      それは――麻婆豆腐というにはあまりにも辛すぎた。辛く、ぶ熱く、重く、そして大雑把すぎた。それはまさに灼熱だった。(76)


◆要員×8・女神×4

既に張っちまってあるが五月雨の最後は(44)というか(44の57)じゃなかろうか


>>9 ……◆スタッフはケジメされました◆艦を増やそう◆何も起きてない、いいね?◆


◆前スレ>>1000の要望により女神と要員はボッシュートされた◆25:07分に次に着任する艦を増やす安価をする模よう◆

◆ミスはない、いいね?◆こっちでも改めて回避するのだ◆

◆範囲安価です◆

◆好きな数字を書けばそれが加算されます。00(100)を超えたら一周な。数値大のものから4体追加だぞ◆

◆平行して境遇システムが追加されると現地では話されています。ホノボノシテイッテネ!◆

◆安価が出るのは次な。嫁艦とのホノボノに備えよう◆曙かわいい◆

◆青葉がいつも通り提督に近付いたら、避けられて、ふと通りがかったら食堂で青葉に近付いた奴って身代わりになるよなと聞かされる◆

◆青葉かわいいと思いませんか?遥かにイイ◆だが曙もかわいい◆

◆提督がいなくなったあとの鎮守府の瓦礫を手で掘り起し、周りが止めても「出てきなさいよ、クソ提督」◆イイ……アーイイ◆

◆舞風に野分の雷撃処分をさせる◆アーイイ……イイ……遥かにイイです……アーイイ◆


4体ではない、違うのだ。4体は追加されない。そう、違います。違うであります。

2体な。沈んだ2体です。




十の位 1ほど悲惨 9ほど良い
一の位 1ほど提督由来 9ほど提督関係なし
0:特殊判定
ゾロ目:???


↓1~8 数字とカンムスを書け


曙 32(22)
RJ 30(58)
青葉 82(61)
大淀 1(78)
霧島 49(01)
大和 83(06)
霧島 20(87)
雪風 5(77)


ヤッター!アオバ=サンカワイイヤッター!!!!

追加は


大和:ヤンデレ

青葉:提督のおかげで、青葉楽しかったです!


ですね

ヤンデレ大和型……危険な香りですね

ついでにヤンデレを差別化しよう


十の位 1ほど自己へ 9ほど他者へ
一の位 1ほど攻撃的 9ほど献身的
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓5

あ、これあれだ


大和「提督……大和の居住性、いかがですか?」

大和「提督、大和は頼りになりますか?」

大和「提督、大和にもっと頼って……はい、主砲は伊達じゃないです!」

大和「提督、あの、今日の秘書官も……大和が務めさせていただきますね!」

大和「提督……人類最高傑作“46センチ砲”を携えた、人類の最高戦力は提督の味方です!」

大和「提督……大和、まだ戦えます」

大和「提督……大和にもっと頼って下さい」

大和「提督……出撃……あの……」

大和「提督……お役に立ちたいんです……」

大和「提督……」

大和「提督……大和のこと、嫌いになりましたか? 大和は、無用の長物ですか? 提督、大和はただ大きいだけですか?」



おお、ゴウランガ……提督の為に出撃したがる大和の所為で鎮守府の資源がマッハ! 必然的に高練度!

◆それではおやすみ◆明日はあるかもしれないしないかもしれない。あっても足柄がほのぼのするだけだと言われています◆イイユメミテイッテネ!◆


◆曙・霞・満潮・叢雲で艦隊を組みたい◆備えよう◆こころがぴょんぴょんする◆

◆霞がクズって言うと霞にキレる曙と、曙のクソ提督にキレる霞。ブッダはここにいます◆



 例えば、の話だが――。

 例えば、貴方が空腹だとして。

 そう、飢餓には至らぬ、我慢できる程度の。しかし常に苛まれる程度の。

 そんな空腹だとして。

 目の前に、手軽にもぎ取って喰える果実があったとしたら、どうするか。

 つまりは、


足柄「足柄よ。砲雷撃戦が得意なの!」


 彼にとって彼女とは、そういうものだった。

 飢えた狼の前に投げ出された、骨付き肉に等しいのだ。

 静かに――提督の目が細まった。

 幼少のころ、人の顔色を伺い続けた彼は、“それ”をいつしか呼吸するように行えるようになっていた。

 さらに、相手の経歴が判ればより正確なものになる。高い精度での掌握が可能であり――。

 多くの人の証言から詳しい来歴の判る、プライベートなどという概念が存在しない(そもそも元は人でない)艦娘は都合がいい。

 あとは、治す為のと真逆の事を行えばよかった。

 根本の原因としてあげられる事を行えばよかった。

 してはならない事をすれば良かった。


 戦闘に生き甲斐を見出だす人間は麻痺している。鈍化している。実感を得られない。

 何かのトラウマに耐える為に己の心の内から来る恐怖心や衝撃などを殺す――その所為で日常的に危機感を味わえない。

 当事者意識の解離/実感の喪失/生の未実測――――鈍化させても尚痛烈な、戦闘だけが彼や彼女らのリアルとなる。

 或いは、有用性の証明。

 つまりひいては、自己を尊重できなくなったほどの何かが起きた――自己実現の破綻/自己承認の崩壊/自己許容の瑕疵。

 その辺りを抉ればいい。

 判りやすいし、お膳立てもそう難しくない。

 あとは気軽な気持ちで、話題のアクション俳優の出演する興業収入上位の映画を観る際にスナック菓子を口に放る程度に、気安く無聊を慰めればいい。

 ……思い出した。

 加賀と映画に行く際は、決して飲み物ついでに菓子を買うまい。きっとだ。


 閑話休題。


提督「なら、足柄。……激戦区を頼めるか?」

足柄「モチのロンよ!」

提督(……バブルのOLか?)


 ちなみに――であるが。

 この、戦闘への強い衝動とは無力感の克服という側面もある。

 人間の心は脆い。

 与えられた傷を放置すれば、やがて死に至る――なので己で傷を癒そうとする。

 過去と同じ体験を、過去を超えた自分で追体験して上回る事で、“過去のあれはそれほどまでに衝撃的ではなかったのだ”と――己に覚えさせる。

 己を、己に外傷を与えた場に再び投じる事で――進歩と克服を行うのだ。

 原理としてはワクチンに似ている。

 弱毒化された出来事で、自己の免疫を高めるのだ。

 男性に対して無力感を覚えた女が、過度に男の為す言動に食いかかるのもそれだ。

 ……尤も、ワクチンと違い、使用される時点は真逆だが。


提督「……」


 しかし悲しきかな。人は神ではない。

 弱毒化された事態に突入できればいいが、弱毒どころか或いは無毒化されてしまい何の薬にも毒にもならなかったり。

 或いは突入したそこが、より強い毒で――更なる無力感を味わう事も有り得る。

 また、状態が長く続けばそれは個々人の精神を歪め――引き付けすぎたバネが撓むように――戻らなくなり、個性という名の渇望に苛まれる。

 そうなればあとは。

 与えて奪えばいいのだ。その涙を、嘆きを喰えばいいのである。


提督「……ふむ」


 人は神ではない。

 だが、提督は駒にとっては半ば神に等しい。

 少なくとも片輪――――どんな運命目掛けて自分以外の人を投じられる分、よほど楽しみがいがある。

 ある種の、万能感。

 実に、愉しみ――


加賀「提督」

提督「ん、どうした? 今日の秘書艦は――」

加賀「今日は回らないスシの日では」

提督「……」

加賀「この間のMVPの奨励に」

提督「……」

加賀「流石に気分が高揚します。……支度はまだなの?」

提督「アッハイ」


 ……万能感。


提督「……」

秋月「約束通り全部打ち落としました! この、秋月もお供します!」

加賀「……頭に来ました」

提督「……」

秋月「スシ……スシバーじゃないスシ……というか、白いお米……」

加賀「……次は震電改を使います。船体に叩き付けます」

提督「……」


 ……万能感。



足柄「て、提督……」

提督「足柄か? 無事なのか?」

足柄「そんな態度じゃ……ナムでは命取りよ」


 おお、何たることか! 度重なる激戦の果てに足柄の精神はベトナムの悪夢を――


足柄「いや、フルメタルジャケット面白いわね!」

提督「……」


 なんか違う。



足柄「提督があんな場所に鍛えだしてくれたお陰で毎日が充実よ、充実!」

提督「……」

足柄「まさかあんな斜め上の砲雷撃戦を体験できるなんて……」

提督「……」

足柄「まだまだ甘かったって言うのが判ったから、色々と鍛え直すことにしたの!」

提督「……」

足柄「向こうで一緒になった大和も喜んでたわ。『こんなに戦闘させてくれるなんて……』って」

提督「……」

足柄「ありがとう、提督! あなたのお陰でまた強くなれたわ!」

提督「……」

足柄「あなたは最高の司令官よ! 私の能力を引き出すだけじゃなくて、鍛え直してくれるなんて!」

提督「……」


 ああ――。

 ああ、こいつ、船だ。兵器なんだ。

 しかも、多分超純粋に兵器。戦闘とか完全にお仕事感覚。しかも仕事が趣味、みたいな。

 ああ……。


加賀「防空艦、口ほどにもないわね」

提督「……」

加賀「思った以上にボーキサイトを消費してしまいました……補給をお願いします」


 殺そ。

 こいつらと赤城、殺そ。

 提督は固く決意した。


提督「人の笑顔で飯が不味い」


じゃあ清霜と天津風な



清霜「えー、大和ねーさまのお迎えー?」

清霜「ねー、連れてってー? ねえ? ねえねえねえ?」

清霜「ねーえー、ねえ!」

天津風「……どうするの?」

提督「……」


 小声で耳打ち。

 困った風に眉を細める天津風と、包帯を巻いたまま駄々を捏ねる清霜。

 実に運悪く――と言おうか。

 リハビリの一環として泊地内を散策していた清霜が、偶然提督と天津風の会話を耳にしてしまった……という訳だ。


清霜「ねえー、いいでしょ?」

清霜「これもリハビリになるし、大和ねーさまに会えたら元気になれる!」

清霜「ねーえー、苦手なピーマンも食べるからー」

清霜「ねーえー! しーれーいーかーんー!」

提督「……」

天津風「……あなた?」

提督「――駄目だ」


 流石に、またリハビリ中の船が轟沈――などは困る。

 艦娘からの信頼を失えばやりにくくなるし、司令部からの責任の追求というのも躱し難い。

 そこに頷けるほど、提督という仕事は気楽でもなかった。


清霜「ええー!?」

提督「今の清霜を海には出せない。判るだろう?」

清霜「えー」

提督「危ないんだ。変わり種の戦艦レ級がいる……万が一遭遇したら、戦艦や空母じゃないとひとたまりもない」

清霜「……戦艦」

提督「だからやる事は、ちゃんと直すことだ。いいな?」


 何故こんな、聞き分けのない新入社員にマナーを教える中間管理職のような事をしなければならないのだ。

 深海棲艦……。提督の内で、フラストレーションへの憎悪が上乗せされた。


天津風「駄目なものは駄目」

清霜「ケチ! ケチケチケチケチ!」

天津風「なっ、何よ!」

提督「……清霜、そこまでだ。聞き分けの悪い戦艦はいないだろう?」

清霜「うー」

提督「天津風、君が乗せられてどうする? いつもみたいに、落ち着いてくれないか?」

天津風「うぅ、もう……」

提督「とにかく、早めに済ませよう。君ならできるし……」

天津風「し?」

提督「歓迎会の、君の料理が楽しみでな。……待ちきれない」

天津風「う、わ、判ったわ……判ったから」

提督「そうか?」

天津風「あと……」

提督「ん?」

天津風「う、腕によりをかけて……作るから……」

天津風「楽しみに……してて、よね?」

提督「ああ」


提督(……)

◆ケジメですね◆だが要員と女神は増えない◆

1:いいから(要員と女神)ください
2:沈んだ船とのいちゃこらみたい
3:艦を増やすのです

アンケな

◆沈んだ艦とのイチャコラな◆また範囲安価な。数字を足すのだ◆1915に備えよう◆

寝てた。扶桑ねーさまとケッコンしながら山城のヒモになる幸せな夢だったよ……

改めて1930な。備えよう

◆選びなさい◆数字も書け◆沈んだ船限定な◆





十の位 1ほど団欒 9ほどイチャコラ
一の位 1ほど程度・小 9ほど程度・大
0:特殊判定
ゾロ目:愛ゆえに人は悲しまなければならぬ


↓1~6 ※名前を書け ※数字を書け ※ハイクを詠め

何を書けって言うんだよ……(戦慄)

何を書けって言うんだよ……(絶望)



            フィーバー
コンマ神「出ます出します凌辱タイムのスタートだ」


◆またあとで◆清霜天津風からな◆ほのぼのに涙をするだろう◆

◆千代田が出ない◆始めるのだ◆


清霜「うー」

清霜「大和ねーさまに会いたいのにぃー」


 大和が来るのは――一体、なんという僥倖だろうか。

 鎮守府の誇る最高戦力。人類技術の到達点。失われた大型建築兵器――。

 上げればキリがない、最強最高の艦娘である。おまけに家事も料理もできる。

 是非、出迎えは自分がしたい。

 だが……


清霜「……」


 提督からの出撃停止の処置。

 艤装を取りにいっても、門前払いを受けるだろう。流石に五月雨の件があって、それが許される筈がない。

 叶うなら、泳いででも向かいたいが……。


清霜「……」


 この足が、阻むのだ。

 ツギハギだらけのこの足。リハビリで出血するたびに傷口を縫い合わせた為、皮膚がそこだけ黒ずんでしまっている。

 太腿に、ベルトを巻いたように。


清霜「……あれ?」


 何かの気配を感じて、脚を引き擦りながらドアに向かう。

 開いたそこにあったのは――

◆しばし入渠◆待機重点な◆

◆待たせたとスタッフがあやまっていました◆

◆ところでたまたまWOTとガルパンのCMを目にしましたが、露助の隊長っぽい女の子かわいいですね◆

◆とてもゲシュペンストイェーガーしたいです。彼女の為なら生身で戦車に立ち向かえると思いませんか?◆愛です◆


天津風「……大和との会合点は、もう少しね」


 提督からの指令は実に単純であった。

 大和と会合し、彼女を引き連れて泊地へと帰投せよ――だ。

 新型増設缶を積み込み、速力を限度まで強化。そのまま大和とのランデブーポイントまで接近。

 それが叶わぬ場合は、敵との交戦を避けて速やかに帰還……だ。

 決して、正面からやり合わない事。それが何よりの条件である。


天津風「この風……上手くやれば、もっと速力が出ている風に見せられるかも」


 波濤を跳ねあげる事で、速力を誤認させる――そんな手法もある。

 互いに移動して行う海戦では、相互の砲撃が命中しがたい。どうして、相手の進行方向を予測して行われる。

 その際の基準となるのが相手速力であるが、やはり互いに移動をしている場合明確に相手の速度が判らない。

 目安として、船首が掻き分ける波を指標にするのだ。

 そんな訳で、強風を利用して必要以上に飛沫を巻き上げれば、速力を誤解させる事が出来る。

 その速力に合わせて予測して砲撃を行う相手のそれを躱す――という訳だ。


天津風「……大和、か」

天津風「あたしみたいな駆逐艦じゃ、やっぱり……駄目よね」

天津風「……」

天津風「言ってても、しょうがない……のよね。うん」


 プロトタイプ――それが漫画やアニメならば、量産型よりも強力なのに。

 現実を見ればそれは真逆だ。むしろ色々な試作を行うが故に統一性がなく、洗練されていない、兵器としては片手落ちになる。

 そのデータがあるからこそ、次に生かせる。

 正式に作成される次世代艦に比べたら、性能は……。

 ましてや駆逐艦と戦艦など、比べるのもおこがましいほど。

 夜戦ならば或いは迫る事も出来るが……それも一部の船に限る。



レ級「――キヒッ」


 現れた、深海棲艦。

 噂に名高い戦艦レ級改flagship――青い鬼火と共に現れる、人間の姿をしたナニカ。

 即座に打電。大和とのランデブーは取り消し。

 あとは、逃げるだけだ。

 可能ならば、逃げて逃げて――引き付けて。

 そのままあちらが取った戦術のように、囲みこんで殲滅する。

 無論相手がそれに気付くというのは、織り込み済みだ。それを警戒して退くなら、天津風の命は拾える。

 燃料が無駄になるが……。

 艦娘の命には代えられないと、提督はそれを提案していた。


天津風「この風に乗れば……」


 レ級の姿を認めて、反転。

 背を向けてしまえば、レ級の砲撃を回避できない。斜めに顔を向けたまま、天津風は撤退戦に移行する。

 敵艦載機には、高射装置を内蔵した高角砲と増設缶での機動力により対処。

 戦闘や護衛の目的ではなく、会合(の後は大和の主砲を頼りとする)の為にだから出来る装備だ。

 故に、


天津風「そんなの、当たんないわよ……!」


 天津風の速度に置いて行かれたレ級から、せめてもと魚雷が発射されたときも。

 天津風は慌てなかった。

 そう。

 その狙いが、天津風であったなら――だ。


清霜「痛っ!?」

天津風「え」


 天津風を追い抜かした魚雷が命中したのは――。

 来るはずがない、居る筈がない……駆逐艦清霜。


レ級「キヒッ」


 嗤い声。

 天津風なら逃げられる。

 天津風一人なら生き残れる。

 天津風だけなら。

 仲間を見捨てれば。

 放っておけば。


 嗤い声。

 動いたなら。

 たった今、一撃で大破させたあの船を。

 更に撃つという、そんな脅し。


 嗤い声。

 機関を停止させろという通告。

 清霜が泣き喚いた。

 包帯の下にあった、傷だらけの足。

 泣きながら、動きそうになりそれを叩く。

 ああ、きっと。彼女は――思い出しているのだろう。

 かつての日。礼号作戦。取り残された自分の事を。

 助けるなと言った自分を、危険を顧みずに救助に来た仲間の事を。


 嗤い声。

 醜悪な嗤い声。

 背後に迫った、レ級の指先。

 それが、天津風の頬を撫でる。首筋を触る。太腿を撫でつける。

 ガーターに釣られたハイソックスの下に、指が潜った。これからの運命を暗示させるように。

 腹部を、レ級の左手が撫でつけた。上着をまくり上げられる。

 レ級の足が、踵を蹴った。

 股を開けと、そう言われていた。


 清霜の絶叫。見捨ててと、泣き叫ぶ声。ここは見捨てて、その代わり、いつかレ級を倒してくれと。

 耳を甘噛みされた。

 背筋を這い上がる怖気。耳の穴に滑り込む、人よりも長い舌。

 嫌悪感を堪える。嗤う膝。大腿を摩り回るレ級の指先。

 ああ、これから穢されるのだろう。さぞかし、レ級は楽しそうに笑っているだろう。


 そう。

 天津風に残された運命は――一つしかない。


天津風「……いい風ね」


 そう、たった一つ。たった一つのシンプルな事だ。

 新型のタービンを。限度まで回した。

 というより、回し続けていた。

 回し続けたまま、与えられるレ級からの恥辱に耐えていた。吐き気を堪えてされるがままになっていたのもそのためだ。

 誰が。誰がこんな奴に、好い様にされて堪るか。

 新型の、高圧増速缶。タービン。

 それを速力に変換しないで。推力に変えずに、ずっと回していた。

 限度まで熱されて圧力を生み出す、蒸気タービンが――。

 その気体の膨張圧が解放されずに溜めこまれ続ければ――。

 待ち受けるのは――。


天津風「……でもこの風、泣いてるわ。気付かないの?」


 ――――爆発。


 背後から天津風を抱え込んだレ級は、逃げ場なく缶の爆発に直撃した。


天津風「……ぁ」

提督「目が覚めたか? 無事で良かった。修理要員のおかげだな」

天津風「あたし、レ級に――」

天津風「そうだ! 清霜は!? 清霜は無事!?」

提督「……ああ、君のおかげだ。清霜もまた入院が長引くだろうが、命に別条はない」

天津風「……そう」

提督「何故清霜が艤装を着用して海域に出たのか……調査を進めたいが、当人からは話を聞けそうにもない」

天津風「別に……そんなの、いいわよ。結果的に……無事だったんだから」

提督「……」


天津風「あ」

天津風「お夕飯は……簡単なものでもいい?」

提督「天津風、安静にしろ」

天津風「大丈夫。楽しみにしてくれてるんだから、料理くらい……」

提督「天津風」

天津風「大丈夫。その方が、元気に――」


 身を起こして布団を剥がそうとして、天津風は、そこで違和感に気付いた。

 足が、踏ん張れない。

 いや、違う。

 これは――まるで、脚なんてないみたいに。


提督「新型缶を爆裂させ、レ級を撃破したらしいが……」

提督「その爆発を、同じく爆心地で受けた君も……いや、余計に近かった分被害はひどかった」

提督「……」

提督「ダメージコントロール――携行型高速修復剤のおかげで一命は取り留めたが……」

提督「……」

提督「破片が、君の脊髄の一部を傷付けた」

提督「君の足は……もう……」



天津風「あなた、行って?」

提督「天津風?」

天津風「行きなさいよ……艦隊の、指揮があるんでしょ?」

提督「……」

天津風「また、大和との合流考えなきゃ駄目じゃない。ね?」


 名残惜しそうに、後ろ髪が引かれるみたいに病室に残ろうとする提督の背中を押して。

 布団を、顔まで掛けて。

 天津風はそれから、目を閉じた。


 泥のように三時間眠った。

 起きるころには辺りが暗くなっていて、夕暮れが、カーテンが開かれた窓からも入ってくる気がした。

 それを閉じようとして――。


 やはり、己の下半身が二度と動かない事を。

 ベッドから崩れ落ちてシーツを掴んでも、己一人の力ではそこからどうしようもない事を。

 もう二度と、二度と彼の為に台所に立てないという事を知って、



 ――泣いた。


◆ここから天津風の分割されたブッダの遺体を探す旅が始まる◆スティール・ブッシャリ・ラン◆

◆23:50から安価を出す◆備えよう◆



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3  (◆応急修理要員×0・応急修理女神×0◆要員か女神って略な◆)

沈めよ? ね? ね?


 ――。

 ――。

 ――。


 上半身と下半身が分断される感覚。

 首に縄を付けて、そのまま引きずったらそうなるだろうか。

 前世の自分の記憶――そして、その手綱を握っていたのは天津風。


 ――。

 ――。

 ――。


 待ち受けていた先で待っていたものは。

 焼ける島。

 襲い掛かる航空機。空を覆う、鋼の鴉。

 味方が死んだ。何人も死んだ。数多くが息絶えた。


 ――。

 ――。

 ――。


 そして――。

 最後は、下半身を吹き飛ばされて。

 春雨は絶命した。



 ――。

 ――。

 ――。


 ここからは、こちらの記憶。

 深海棲艦に酷似した自分。

 処分を考える上層部。あるいはそれほどでなくとも、どこか遠巻きに向けられる人々の目線。

 奇行とも取れる行為を行う、人類により近似した深海棲艦――戦艦レ級改。

 敵の攻撃により飛龍の腹部を突き破り、彼女に重傷を与えてしまう。

 ずっと考えていた。

 あの時、何故レ級が自分を殺さなかったのか。

 あの時は、自分を、飛龍に対しての責苦として使う為だと思ったが。


 ひょっとしたら。

 ひょっとしたら自分は。

 自分は、怨念に塗れた――深海棲艦なのではないか。

 その呪いとして、天津風は、あのように被害を負ったのではないか。


 今の惨状も。

 或いは戦艦レ級の異常行動も。あの作戦も。奴の知能も。

 なんらか、自分が引き金となって。

 そうして――この惨状を齎したのではないか――



加古「――これ食ってもいいかな?」



春雨「え」

加古「いやー、腹へっちゃってさー。食ってもいいかな?」

春雨「は、……ぁ、はい」

加古「いただきまーす」

加古「うん、美味い。美味いよ、これ」

春雨「……はい」

加古「あたしも料理ぐらいできればなー」


 頭を掻きながら、橋で麻婆春雨を掻き込む加古。

 一体全体何故、いきなり来て飯を食っているのか。緊張感とか、悲壮感とかなしに。

 相手の言動が読めない以上に、どことなく居心地の悪さを感じる春雨だったが。

 ふと顔を上げれば、料理を啜りながら笑う加古。快活な笑い。


加古「何悩んでんのかしんないけどさー」

春雨「……」

加古「気にすんなよ。誰も、あんたを疑っても悪くも思ってもないから。闘った時、飛龍はどうだった?」

春雨「……」


 飛龍は――。

 何故助けてくれたのかと。何故死ぬほどの痛みに耐えてくれたのかと聞けば。何故自分の艦載機を、使用しかねる方法で使ってくれたのかと聞けば。

 仲間が沈むところを見たくないから――と、言った。


加古「料理は愛情っていうよね? こんな美味い飯作れる奴がさ、悪いヤツな訳ないよな?」

春雨「……えっと」

加古「まー」

加古「それ言ったら、提督とかもうバリッバリ悪い奴なんだけど」

加古「あの麻婆豆腐、そーとーヤバイって。あたし死にかけたからねぇ? いや本当、サーモン海の敵の方がマシ」


 角とか生えてたりして、と両手の人差し指を立てて額にやるジェスチャーをする加古を見て。

 それがやけに真面目な顔でしているのが、どうにもチグハグでおかしくて。

 春雨は自然と、笑ってしまっていた。




提督「……」  | OMO)


提督(ガーンだな……愉悦の気配を感じたのに)


◆次の安価の時間だ。24:50に備えよう◆

◆誰だ、ホノボノなんて置いて行った奴は!ホノボノでお腹が膨れますか?飢える白面を可哀想だと思いませんか?◆



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2 ↓4  (◆応急修理要員×1・応急修理女神×0◆要員か女神って略な◆)

よっしゃー、うーちゃん最大ダメージだっぴょん!!!! やったっぴょん!!!!


おや、ヤンデレがいますね……

女神はいないよ?


ヤンデレサンドイッチとおかんのどっちにしようかね

◆心優しい1=サンはブッダに委ねる事にした◆


1~49:ヤンデレサンドイッチヤンデレ二人のほのぼの風味
50~99:おかん
00:素敵なパーティしましょ?

↓5


◆ヤッターおかんヤッター!◆ヤンデレサンドイッチなら女神が手に入った◆ブッダは言っている。女神は不要。愉悦重点な◆

◆ところでカチューシャちゃんっていうんですね◆是非ともゲシュペンストイェーガーさせてほしい可愛さ◆目の前で乗員をブチンブチンしたい◆


さーて、うーちゃんの被害はー?



コンマ十の位 1ほど内臓 9ほど外見
コンマ一の位 1ほど小 9ほど大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1



十の位
1~3:性的な意味で
4~6:口封じ的な意味で
7~9:ダンケダンケ的な意味で

一の位
1~9で威力や人数など

0:特殊判定
ゾロ目:阿賀野は妊娠しやすい(偏見)

↓3

チッ


良くできるヤンデレ型戦艦大和に簀巻きにされてスラム街に投げ捨てられる兎はいなかった


チッ

チッ


大和「提督、宇宙戦艦大和、泊地に配置されました!」

提督「大和」

大和「なんでしょうか、提督」

提督「……君には波動砲は積んであるのか?」

大和「いえ……でも」

提督「でも?」

大和「それぐらいの戦果は期待していてください! ね?」


 キラキラとした眼差しを向ける大和――。

 提督は、その理由を知っている。

 あれは確か、足柄と同じだ。

 実戦に長らく投入されなかった大和は――実戦というものに過度の幻想を抱いている。

 出さえすれば活躍できたとか。或いはもっと前の時期ならば役に立ったとか。そんな、幻想。

 しかし同時に、知っているのだ。己が最期となった、水上特攻作戦を。

 だから――同じように。

 極めて絶望的な戦いに投じて、再び無力感を味わわせ、そして、使い潰してやる。

 そのために、建造間もない大和を――それも司令部の反対を黙殺して――実戦に投入した。


 ……結果。

 大和は思う存分主砲を振るい、そして数多の実戦経験を経て、高練度艦として帰還した。

 司令部は、怪我の功名に喜んだ。

 そしてそれから、無論の事提督の指揮下より大和を接収したのだが――。


提督「それにしても……よく、君の投入を司令部が許したものだ」

提督「それほどの危機感を抱くようにはなった、という事か?」

大和「いえ」

提督「……なら、何故? これ以上練度を高めるという意味合いは――」

大和「『提督の元に行けないなら、鎮守府を砲撃するかもしれない』」

大和「そう言ったら……その……」

提督「……」


 なんだこいつ。やばい。


大和「それは冗談としても……」

提督「冗談なのか」

大和「いえ、半分……八割ほど本気でしたけど……」


 ひょっとしたら。

 この戦艦がこうして居てくれるからこそ、これまでの轟沈に対する沙汰を受けないのかもしれない。

 いや、単純に――“一度落ち着いたと思ったら落ち着いていなかった戦地の指揮官が”、“大半の艦を引き揚げさせられた戦力不足が故に犠牲を出した”。

 それを処分する事で、司令部としての判断のミスが表沙汰になる事を恐れているだけなのかも知れないが。


大和「でも……酷すぎます」

提督「ん、何が……」

大和「自分たちは安全なところに居ながら……勝手に、提督や仲間の命で贖わせるような事を……」

大和「司令部の体裁の為に、現場をないがしろにするなんて……」


 なるほど。

 それはつまりは、大和の以前の記憶――絡みであろうか。

 既に艦隊の最高戦力になった大和は、深海棲艦への反抗勢力としても最強の戦力。

 そんな彼女のご機嫌取りには、司令部としても腐心せざるを得ないという事か。


大和「それに……」

提督「それに?」

大和「もし、こんな作戦の所為で……提督が亡くなるなら……」

提督「……縁起でもないな」

大和「大和が……御傍に……それで、一緒に……」

提督「……」

大和「その時は大和ホテルじゃなくて、大和カンオケになります!」

提督「アッハイ」


 語呂悪いなオイ。




提督「……そうだ、大和」

大和「なんでしょうか、提督」

提督「早速君に頼みたい事があるんだが……」

大和「はい、ご飯ですか? 大和ですか? ホテルですか? 私ですか?」

提督「……」

大和「提督?」

提督「ああ、いや――」




 ――――卯月を迎えに行ってくれないか?



卯月(五月雨が……誰かに……)

卯月(でも、誰が……?)

卯月(何の為に……?)

卯月(深海棲艦との戦いでおかしくなった? それとも、何か五月雨と喧嘩になった?)


 いくら考えても――頭が回らない。

 何の利益があって、五月雨を殺すというのか。

 この状況、戦力が十分でない状況に――五月雨を殺す必要がどこにあったのか。

 或いは彼女が役に立たないというなら、それを厭った誰かが切り捨てを行っても可笑しくはない。

 だが、彼女は噂のレ級との戦いで生存したし、そのレ級についての情報を持っている。

 それに、怪我からの復帰は目前だった。その意味での邪魔というのなら、清霜になるだろう。

 怨恨……というのは五月雨の性格的に考え難いし。

 となれば、痴情の縺れだが……。提督を誰かと取り合った、という事なのか。

 だが、それは余りにもバカバカしい。

 今は依然として予断を許さぬ状況であるのだ。提督が好きで、彼の事を思うなら、ここで戦力を減らすような事をする訳がない。


 いや……それとも、何かを知ってしまったから?


卯月(うう……いくら考えても、全然わからないっぴょん……)

卯月(眠れない……)

卯月(ひょっとしたら、次は知ってしまったうーぴょんが狙われるんじゃないかって思ったら……)

卯月(不安で……)


卯月「ひゃっ」

鳳翔「ごめんなさい、大丈夫でしたか?」

卯月「もぉ~、前見て歩いてほしいっぴょ――」


 そこまで口を吐いたが。そこで、ある考えが頭を過る。

 今、目の前で。

 こうして平然としている鳳翔も。ひょっとすれば、容疑者の一員である可能性もあるのだ――と。

 そう考えれば、顔が引きつる。


鳳翔「あの、どうしたんですか?」

鳳翔「顔色が……悪いようですが……」

鳳翔「何か悩みがあるなら、私でよければ――」

卯月「大丈夫! 大丈夫でっす! うーちゃん、全然何ともないっぴょん!」

鳳翔「……」

鳳翔「あの、本当に……」

卯月「し、しつこいっぴょん! うーちゃんは出撃で疲れてるっぴょん! 潜水艦の警戒ばっかりで、うんざりなんだから!」

鳳翔「……」

卯月「と、とにかく……とにかく、なんでもないっぴょん……」

鳳翔「……そう、ですか」

鳳翔「でも……私でよければ……どんな事でも、お話なら聞きますので」

卯月「は、話なんかないっぴょん! ぷっぷくぷぅ~!」


 ――――誰かが見ている。


 ――――誰かに見られている。


 ――――ずっと、つけられている。


 ――――後を追ってきている。


 ――――声を掛けられた。


 ――――思わず、走って逃げた。


 ――――知り過ぎたのか。


 ――――知った所為なのか。


 ――――警告なのか。


 ――――誰かに見られている。追ってこられている。そんな気がする。


 ――――思わず、トイレに逃げ込んで。


 ――――鍵を掛けて。息を潜めて。呼吸を殺して。


 ――――そうしたら、トイレに誰かが入ってきて。


 ――――一つ一つを執拗に、確かめている。


 ――――どう考えても。その、執着した動作は。普通に思えなくて。


 ――――自分が、踏み込んではならない事に踏み込んだのだと知った。


 ……居なくなった。


 どうやら、諦めてくれたのか。


 それでも不安で、暫くトイレに隠れ続けた。


 どれぐらい、隠れただろうか。どれぐらい、時間が経っただろうか。


 辺りの物音に耳を澄ませて。遠くで聞こえる笑い声に身を震わせて。


 周りを警戒しながら、外に出る。


 人が居るところは、嫌だ。不安だ。どこから見られているのか判らない。


 兎に角、人のいない方へ行こうと思った。人気がない場所を目指して――目指して。


 曲がり角を曲がったそこで、何かを被せられる。


 急に、何も見えなくなる。真っ暗に覆われて、何が何だか、判らなくなる。


 必死に体を動かそうとすれば、手が何かにぶつかって――閉じる音。


 冷たい感触――これは、手錠だ。


 何が起きているのか、判らない。


 ただ、恐ろしく自分が最悪な状況に巻き込まれたのだと――それだけは分かった。



「だ、誰っぴょん? こんなこと、うーちゃんにして――」


 返答はない。

 代わりに、爪先が腹部に突き刺さった。

 思わず咽れば、もう一撃。今度は背中に。

 更に咽る。

 もう一撃を、受けた。鎖骨が軋む。そのまま、顎の辺りを蹴られる。

 黙れと、言っているらしい。


「う、うーちゃん何も知らない……知らないから……だから……」


 応じるように、再び腹部へと蹴り。

 思わず悲鳴を上げれば、同じ場所にもう一撃。余計に強い一撃。

 首を振るう。そうすると、また来た。

 今度は悲鳴を挙げなかった。なんとか口を地面につけて、体を丸めて、細かい呼吸で声をやり過ごす。

 殺される――。

 そんな恐怖心が、卯月の背筋を苛んだ。


「許してっ、うーちゃん、何も知らないから……何も言わないっぴょん! 許して! お願いだから――」


 沈黙で、応じたのはやはり爪先。

 今度は、臍の辺り。

 鈍い、鉛でも流し込まれたような痛みが――呼吸をする度に、そこの痛みの袋から苦痛の汁が漏れ出すような感覚が与えられる。

 腹部が、硬い膜でおおわれたみたいに引き攣る。

 そのまま、二発、三発、四発と――襲い来る。

 このままなら、殺される。間違いなくこうして蹴られ続けて、サッカーボールのように扱われる。


「うーちゃん、もう我儘を言いません……! 言わないッぴょん! 我儘も言わないし、誰にも言わないっぴょん! いい子にするっぴょん! だから、だから――」
 

 無言で。

 胸を蹴られた。衝撃に、言葉を失う。喚くな、と言いたいのか。

 そのまま、涙に濡れた頬を動かさずに押し込めば。

 何呼吸か。数分か。それほどの停止をもってから何かを確かめるように――爪先が、スカートを捲り上げた。

 身が固まる。

 その間に今度はその靴先が、腹部にもぐり上着を捲り上げる。

 息が詰まった。このままでは――このままなら、最悪の事が起こる。女性として、最低最悪の事態が。

 それだけは嫌だと、思わず悲鳴じみた声を上げていた。


「やっ、それは……やめっ」


 黙れと。

 太腿の付け根を、思い切り蹴上げられた。

 鈍い悲鳴が上がる。呻き声が漏れるそれを楽しむように、勿体付けて、太腿を踏みにじられる。

 これは――口封じだけではない。

 卯月の事を、壊そうとしている。それも――身の毛も弥立つ方法で。


「やだっ! いや、それだけは、やめっ! やめてっ、やだっ! お願いします! お願いします!」


 卯月の懇願を聞きながら、応えるのは全てがめり込む爪先だ。

 その痛みも耐えがたいが、これからの事を考えれば――まだそれの方がマシだ。


「なんでも言う事聞くっぴょん! だから、やめてっ! お願いっ!」


 何とか、小さくても声を上げる。

 そうすれば、応じるのは蹴り。

 ただ、声さえ出していれば、ただ蹴られるだけで済む。

 だから、ずっと謝った。

 何が悪いか判らないけど、兎に角謝った。


 ――悪い子でごめんなさい。

 ――悪戯してごめんなさい。

 ――生意気言ってごめんなさい。

 ――探ろうとしてごめんなさい。

 ――いい子じゃなくてごめんなさい。

 ――嘘を吐いてごめんなさい。

 ――だから、えっちな事だけはしないでください。

 ――ごめんなさい。

 ――ごめんなさい。

 ――ごめんなさい。


 そのまま卯月の躰は、サンドバックよろしく嬲られ続けた。

 幸いな事は――。

 女性として、汚辱に塗れなかった事だけだろう。



提督「……この間から様子がおかしいと思っていたが、聞いていたのか。やはり卯月は」


 そうして周りに怯えて敏感になっている者に。

 大和の、ある種狂気をも感じさせるほどの献身的な行動は――恐怖として感じられるだろう。

 面白い反応をしてくれるかと期待したが……。

 わざわざ己から人気のない場所へと進んでいくので、つい、自分を抑えられなくなった。


 何も悪くないのに。いつもの快活さを忘れ、ただ只管に理不尽な暴力へと謝罪を続ける。

 そんな卯月の様子は――堪らなく可愛いものだ。


提督「ふむ……今夜はいい夢が見られそうだ」


◆26:50に安価を出す◆これが最後だ◆朝潮ちゃんはこの次に沈めるがネタが思いつかない◆備えよう◆



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3  (◆応急修理要員×2・応急修理女神×0◆要員か女神って略な◆)


◆ああ、ハヤシモが死んだ! この人でなし!◆ひえー◆

◆轟沈とほのぼのの組み合わせ、おかしいと思いませんかあなた?◆インガオホー!なんたることか!これが五月雨の恨みである!◆


◆おやすみだけど最後に安価な◆


十の位  1ほどレ級   9ほど提督
一の位  1ほど半ばで 9ほどインガオホー
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓3

あ……


うん、最大限のインガオホーするよ。うん

段々愉悦から遠ざかってる気がするぞ


◆明日はインガオホーもしくは朝潮ちゃん殺します◆それともあるのかないのか判らんね◆そろそろ地味にポイントが溜まってきている◆

◆オツカレサマドスエ!◆

◆備えよう◆ヒカエオロウ◆素敵なパーティしましょ?◆


比叡「流石です、御義兄様ぁー!」

提督「よせ、比叡……兵が見てるじゃないか」

比叡「だけど、こんな風に増粘剤とブイヨンとコンソメと香辛料と香辛料と香辛料を加えるだなんて……」

比叡「ひえー、中華は奥が深いなあ……」

提督「中華料理では評価の対象にならないがな」


 今回作成したのは、分子料理風麻婆豆腐の煮こごりゼリー。

 様々な試験管や薬品が並ぶそこは、料理教室というよりも理科実験室。

 冒涜的過ぎる。

 これは料理ではなく、化学反応と言わんばかりに。

 もしも加賀が存命ならば、「私が料理のなんたるかを教えてあげるわ」と、提督をディナーに連れ出していただろう。少し嬉しそうに。

 建造や近代化回収というよりも悪魔合体なその風景に、妖精は震えた。

 その中でもまだ恐れを知らぬ妖精が料理へと前進し――近付くなり、喉を掻き毟って転げ回る。


比叡「司令、こっちのこの料理は?」

提督「麻婆豆腐の湯気通しハラペーニョ納豆枝豆豆腐詰めだ」

比叡「あれ、それは食べないの?」

提督「少しコクが足りなくてな……あとは彩りか。失敗してしまった」

比叡「へぇー」


 彩りどころか、ヴィジュアルと想定理念と製造過程と設計結果が間違ってる。

 両目から血を流して肩息を吐く仲間を、対化学・生物兵器用強化服で救出しながら、妖精は訝しんだ。



早霜「……」


 己の奉ずる指揮官と、実に親しげに会話をする高速戦艦。

 扉から僅かに首を傾げて覗き込む早霜には、二人が実の兄妹のように映る。

 そんな様は羨ましいし、実際のところ代われるなら変わりたい。


 だけど――構わない。

 彼の隣に居たいし、彼はきっとそれを許してくれるだろうし、彼に甘えたいけれど――。

 構わない。


 己の救助に来た仲間は悉く、死に絶えた。

 動けないまま、次々に目の前で仲間が殺されて行く風景を眺めた。地獄に塗れた。

 伸ばしたら手は届かず、血が混じった悲鳴すらも掻き消されるそんな煉獄の渦中で――中心で。

 厄に浸った早霜へと、彼は手を伸ばしてくれたのだから。


 だから、構わない。

 彼には自分と同じような不幸は似合わない。

 自分が地獄に落ちようとも、彼が平穏に笑っているならそれでいいと――思えるのだ。

 故に。

 彼の障害は排除する。彼の事を地獄に落とすような――そんな不遜な輩は殺されて然るべきなのだ。

 そうして早霜は間引いていけばよい。不適格者を殺していけばいいのだ。


早霜「見てる……わ。ウフフ」


 次なる彼女の対象は――


早霜「……清霜」


 夕雲型19番艦娘、清霜。

 妹であるが、それはむしろ関係なかった。

 早霜は、味方が次々に自分の目の前で――それも自分が理由で沈むのを見てきた。その痛みは十分に我が物だ。

 だからこそ、司令官にそんなものは負わせない。

 彼にそんな闇や痛みは似合わない。

 落伍者は、速やかに殺していくべきだ。不必要なものは全員、雷撃処分すればいい。

 清霜が勝手に出撃したがゆえに天津風が損害を負った。彼女の我が儘が、艦隊を危険に晒した。

 そんな奴がいるから――。

 落伍者がいるから、仲間が死ぬ。仲間を危険に曝す。提督の心にも傷を作る。


 そう、あのときの自分のように――、半端に生き残る事が味方を危険に曝すなら。


早霜(……死ぬべき、なの)


 それでも。

 それでも彼は、早霜を受け入れた。

 彼女の手をとって、耳許で囁いてくれた。


 ――もしそこが地獄だとしても。

 ――それを理由に、手を放しはしないだろう。

 ――だから心配することなんてない。

 ――私は君を肯定しよう。

 ――私が君を肯定しよう。

 ――大丈夫だ、早霜。

 ――地獄なんてのは……なんて事はないものだから。

 ――怯えなくていい。



早霜(……ああ、司令官)

早霜(あの目……)

早霜(その目だけは……させたくないわ……)



 早霜に笑いかけながらも。

 その目の中にあるのは圧倒的な空虚だった。

 それは、見た事がある。

 戦場で何度も、何人も見た事がある。


早霜(受け入れてくれるといったあなたを……)

早霜(私が……)

早霜(私が……守ります……)

早霜(貴方に地獄は……似合わないわ……)


 ――だから、殺さないと。


 彼に近付くものを。

 彼を傷付けるものを。

 彼を蝕むものを。


 ――殺すべし。



比叡「何を……やってるの……?」


早霜「――――ッッッ!?」



提督「……比叡、二人にして貰ってもいいか?」

比叡「ひえー、そんなの無理ですよー!」

比叡「だって、司令と二人っきりにしたら、何をするか……」

提督「大丈夫だ」

早霜「……」

提督「そうだな、早霜?」


 結局早霜は、抵抗せずにお縄についた。

 清霜の艤装に工作をしているその最中、現行犯で抑えられた彼女に取れる手段は幾つも残されていなかったが――。

 それでも、まだ選べる中でも……早霜は最も平和的なものを選んだ。

 戦艦である比叡を、この艦隊の戦力である比叡を殺すなど論外。

 無論正面からでは通じぬが、投降を偽装し不意を打てば或いは不可能ではないとしても――駄目だ。

 逃げるのも、有り得ない。

 そうなれば司令官としても捜索に戦力を割かなくてはならず、また、司令官の明確な責任問題となる。

 そんな選択肢、選べるはずがない。

 言い逃れも――――すれば出来ただろうが、彼女は選ばなかった。


提督「……早霜、何故こんな事をした」

早霜「……」


 言わない。

 例え彼だとしても、言わない。

 彼だからこそ、言えない。

 彼にだけは、言えない。


提督「……五月雨も、君か?」

早霜「ええ……私、です……」

提督「理由は……」

早霜「……」

提督「……言う気はない、か」

◆中断な◆早霜は純愛勢◆ケジメ安価を後で出す◆備えよう◆


◆お待たせどすえ◆備えよう◆早霜も悪い子ではない◆

◆カチューシャかわいいんですが、カチューシャの戦車隊が保身無きゼロ距離射撃される同人誌ないのですか?何故誰も作らないのだ◆


 ここで、あなたの為だから――。

 だから許してくれなんて、言う気には早霜はなれなかった。

 それだけは、決して言ってはならない。

 つまりは、彼が理由で、仲間が死んだのだと告げるも同然である。

 それを避けるために動いていたのだから、そんな事を言える筈がない。

 つまり、早霜に選べるのは、ただ一つしかない。

 黙秘である。


早霜「言えないわ……」

提督「……なら、解体しかない。君を艦娘から解任する」

早霜「……そう」

早霜「……」

早霜「ごめんなさいね……」

提督「何を謝る」

早霜「いえ……なんでもないわ」

早霜「そう……」

早霜「なんでも……ないの」


 司令官が、海図を眺める。

 それと、予定表。

 ふむ、と口を噤んで。


提督「……数日、余裕を設ける。話したくなったら事情を説明してくれ」

早霜「……」

提督「それを過ぎたら、解体して……司令部に引き渡す。いいな?」


 そしてその日になって、早霜は司令部から派遣された船に乗船する。

 艤装は全て解かれた。

 これからはただ、駆逐艦の生まれ変わりだった、ただの少女として――。

 軍事裁判を受ける事になるだろう。


早霜「……」

提督「早霜、これを」

早霜「司令官、これは……?」

提督「衛星を利用した通信装置だ。もし、向こうに収容されるまでに気が変わるなら……」

早霜「……」

提督「……まだ、情状酌量が通じるだろう」


 それだけだ、と司令官は首を振った。

 途中、憲兵が彼に勝手なものを渡すな――と詰め寄っていたが、彼はそれでも無理を通したようだ。

 そんな彼を見ていれば。


早霜「……」


 胸が、痛んだ。

 早霜の艤装や、他の戦死した艦娘の艤装や遺体を積み込んだ船が出港する。

 護衛の艦娘も補給を済ませたらしい。

 後は長い船旅となる――なるが。

 命乞いだけは、すまい。

 彼を裏切ってしまったのは心残りだが……彼の不利となるような理由を述べる訳には行かなかった。











          ――――キヒッ。


提督『……早霜、聞こえるか?』

早霜「なんでしょうか、司令官」

提督『そこはまだ、電波が通じるらしいな……衛星電話に近い構造とはいえ、不安があったが』

早霜「……?」


 その時、船体が揺れた。

 怒号とサイレン。船内が、慌ただしくなる。

 何かと顔を動かす早霜。船体が左右に傾いて、ベッドに縋りついて揺れを堪える。

 そのまま、どのぐらい堪えただろうか。

 独房の扉に、何かが激突する。二度三度、鉄製の扉が釘でも打たれた鉄板が如く軋み上げ――そして。


レ級改「――キヒッ」


 現れたのは深海棲艦――――戦艦、レ級改flagship。

 片目を失い、片腕を鋼材で補強し、半身にはツギハギの手術痕。尻の付け根も、艤装に近い機械で構成。

 そんな彼女が、敵が迫る。


早霜「レ級……!」


 咄嗟に、右手を動かし――


早霜「ぁ」


 己がもう艦娘でない事を、早霜は理解した。

 レ級が引き摺ってきたのは、幾人かの憲兵と船員。無論、全員が男。

 これから何が起きるかなんて、


レ級改「キヒッ」


 ――奴の笑顔を見れば、判るだろう。



 俯せで。歯を食い縛って、手の甲に唇を押し付けて。瞼を閉じて。息を殺して。

 早霜は必死に耐えた。何とか声を上げないように、押し殺し続けた。

 それでもその華奢な体が押し潰される度に、鼻から自然と吐息が漏れる。

 動きに合わせて小刻みに、乱暴な息が船室に木霊した。

 電話は、レ級に取り上げられた。誰と会話をしているのか――理解している風で。

 どれだけその電話に手を伸ばして電源を切ろうとしても、そんな抵抗は艦娘を辞めた少女の身では到底為し得るものではなくて。

 逆に、片手をベッドの柱に拘束されてしまった。

 あとは出来る事など、せめて司令官に苦痛や苦悶の声を聴かせないように耐える事――だけ。

 しかしそれでも。

 まるで瞳が自分の物でないように、次から次へと涙が溢れ出てくる。こればかりは止めようとしても、不可能だった。


提督『は……し、も……』

提督『はや……も……聞……える……か……』

提督『は……や……も……返事を……』


 長髪を靡かせて、頭を上げる。

 段々と船が電波の有効距離から抜けているのか、提督からの通信は途切れがちになっていた。

 何度も彼は呼びかけた。

 だが、返事はできなかった。口を開いたらきっと、痛みが漏れてしまうから。

 代わりに、レ級改が受話器に口を近づける。

 これまで沈黙を保っていたが――いよいよ泊地から離れて、提督の手の届かないところに至った事を理解して。

 彼に手出しが出来ない事が確認されたからか、レ級は応じた。


レ級改「キブンハドウダイ?」

提督『……』

レ級改「キヒッ」

提督『……複雑だな。なんと言えばいいのか』


 うんざりした風な口調。

 しかしどこかその声は、晴れやかだ。


提督『どうやら……電波的に、ここが限度らしいから』

提督『早霜……これが最後だと思って、聞いてほしい』


 訝しむように眉を寄せたレ級改も、提督のそんな通信を切りはしない。

 そのまま彼は、続けた。



 ――――ありがとう。


 ――――君には随分と助けられた。


 ――――五月雨の処分もそうだ。言わずとも動いてくれてありがとう。


 ――――流石にこの状況で私が殺すのは難しいし、かといって深海棲艦に殺させるのも癪だ。


 ――――君が投じた波紋は、丁度良く利用させて貰うとする。



 ――――君なら、ああすれば清霜の処分に向かうと分かっていた。


 ――――それでこそ、私も危険を冒して清霜の艤装を用意した甲斐があった。


 ――――ありがとう。私の手のひらで動いてくれてありがとう。


 ――――君を引き渡すという名目で、司令部から船を呼び寄せられた。



 ――――さて、私は試そうと思った。そのレ級の行動パターンを。


 ――――本日を選んだのもそのためだ。同時に、輸送船団が居る。その船の艦娘はそちらの救援に向かったらしいな。


 ――――そうしたら手透きになったその船に、見事レ級は来た。仮説はある程度証明された。実にいい、実験結果だ。



 ――――さて、その船には……君の艤装のほかに、五月雨や金剛、山城の遺品がある。


 ――――電波はどうだ? そろそろ通じなくなってきているのではないか?


 ――――丁度いい。発火するだろう。通信が途切れ次第、起爆するようになっている。



 ――――さて、深海の蛆虫。


 ――――貴様ならそうして釣られると分かっていた。


 ――――より傷を負っている方に、より武装の少ない方に、より艤装が置いてある方に向かう。


 ――――どうだ? 餌にまんまと吊り上げられたのは。


 ――――早霜は、餌だ。貴様を呼び寄せる為のな。


 ――――あまり人間を舐めるなよ、深海の蛆虫風情が。




 ――――さて、戦艦レ級改。初めまして。



 ――――そして、さよならだ。



 ――――海の底に還るんだな、ゴキブリども。


































 ――――ありがとう、早霜。


 ――――ありがとう。




提督「……これで、殺せればいいが。上手くはいかない事もある」

提督「どちらにしても、大損害だろうな」


 遺品に混ぜて、電話を利用した起爆装置を組み込んだ。

 電波が途切れたその時に、爆発するような。

 レ級改が来るかは賭けだったが――奴は来た。

 あとは憲兵の一部と共に、海の藻屑だ。


 これで司令部もことの重要性を認識するだろう。そして憎しみの目はレ級改に向けられる。

 未だに事を理解していないからこそ、こんな激戦区域にのこのこと戦争犯罪者を引き取る船を越させる。

 そういう意味で……早霜は実に役に立ってくれた。


提督「言った通り、私が君を肯定した。君の有用性を」

提督「……ふふ」

提督「助けの手が差し伸べられて、それで地獄――だと?」

提督「そんなものはな、早霜」

提督「地獄とは呼ばないんだよ」

提督「裏切られてこそ、だ。使い潰されて、無為になって、否定されて――それでこそ地獄なんだ」


 最期に。

 電話越しに、驚愕と絶望と悲哀に満ちた早霜の声を拾えただけで。

 最高に――報われた気分だった。

 それの為に、今日まで泳がせた。

 それの為に、あの薄ら寒い、こちらへの慕情を見逃したのだ。



提督「ああ……」

提督「最期の早霜の絶叫は……いいものだった」

提督「ああ……今夜は安眠できそうだな」


◆ケジメ安価な◆選ぶがよい◆早霜は泣き叫んだぞ◆



1:要員下さい
2:女神(???)下さい
3:おういいから死んだ艦娘とのほのぼのよこせやおう


↓5

では女神(???)


ダイジョウブダヨ、安心安全


↓2 下一桁

9つだね

大丈夫、女神大丈夫。女神コワクナイ。安心安全


◆22:26から安価な◆備えよう◆



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓4  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×9◆要員か女神って略な◆)

赤城さん強いね……流石だね……

◆ちょっと入渠な◆30分ほどオマチクダサイ◆

ちなみに次はほのぼのになるからな


死に際は金剛=イスカンダル、早霜=ディルムッドな形相だぞ


I am the bone of 2-4-11.

―――体は艦で出来ている


Steel is my body, and fire is my blood.

血潮は鉄で、心は弾薬


I have created over a thousand 2-4-11.

幾たびの建造を越えて解体


Unknown to MVP.

ただの一度も演習はなく


Nor known to event.

ただの一度も改修されない


Have withstood pain to clear many daily task.

彼の者は常に独り桜の丘で油に酔う


Yet, those hands will never hold anything.

故に、その生涯に意味はなく


So as I pray, UNLIMITED 2-4-11 WORKS.

その体は、きっと艦で出来ていた


体は艦で出来ている

I am the bone of Idle.


血潮は鉄で心は弾薬

Steel is my body,and fire is my blood.


幾たびの遠征を越えて改造

I have created over a thousand resources.


ただ一度の轟沈もなく、

Unaware of lost.


ただ一度の改修もなし

Nor aware of pain.


担い手はここに独り

Withstood gain experience point,


桜の丘で錨を抜つ

waiting for admiral's arrival.


ならば我が生涯に意味は不要ず

I have no regrets.This is the only path.

 
この体は、
My whole life was


無限の剣で出来ていた

"unlimited Idle works"

◆始めよう◆朝潮殺すの考え中だから安心してほしいとスタッフからの言葉です◆


時雨「提督……?」

提督「どうした?」

時雨「これは……その……何してるんだい?」

提督「何って、判らないのか?」


 判らないから言っているんだが。


時雨「えっと、実験……?」

提督「料理だ」

時雨「料理」

提督「見ての通り、麻婆春雨を作っている」

時雨「麻婆春雨」


 この、試験管が。

 この、ビーカーが。

 ――麻婆春雨。


 ……なるほど、中華とは奥深い。


時雨「いや、そんな訳ないよ」

提督「何がだ?」

時雨「だってそれ、蛙の卵みたいな……」

提督「春雨みたいだろう」

時雨「えぇ……?」


 確かに、粒粒が入った透明のヌードル……春雨に見えなくはない。

 一応は。

 すごく蛙の卵みたいだけど。


 麻婆春雨というか。

 駆逐艦春雨と、宇宙海賊春雨ぐらい違う。

 そういえばアレにも陸奥とかいたけど。


提督「こう見えても、ちゃんと免許は持っている」

時雨「調理師免許を?」

提督「免許皆伝だ」

時雨「免許皆伝」


 ドライアイスの煙のようなものが噴き出すメスシリンダーを、三角フラスコにそそぐ。

 雄シリンダーはないんだろうか。

 ……雄。尻。

 いやん。


時雨「それは……その……」

提督「兵学校に入る前に、料理人を志した事がある」

時雨「料理人」

提督「その時、帝国ホテルに行って――」

時雨「帝国ホテル」


 大和の給仕をしていた、あの。


提督「そこの分子ガストロノミーのシェフに指示し」

時雨「分子がすとろのみー?」

提督「三日で、『君に教える事はもうない』『来なくていい』と言われた」

時雨「待って」


 多分それ、絶対意味が違う。


提督「出来たぞ」

時雨「ええっ」

提督「自信作だ。食べてくれ」


 ラー油が、これでもかと赤い油を浮かべている。ドンブリの淵に寄り添って。

 独特の、淡いベージュと茶色のスープ。

 しかし、湯気はない。

 ……確かに、麻婆春雨みたいだ。春雨に、よく判らないブツブツが入っている以外は。


時雨「えっと……僕、猫舌で」

提督「ふーふーしてやろうか?」

時雨「えっ」

提督「まあ、そう思って……ちゃんと冷やしてある。ドライアイスで」

時雨「それは……嬉しくないね。嬉しくない気遣いだね」

提督「さあ、感想を聞かせてほしい」


 えっと。食べなきゃ駄目だろうか。

 分子なんたら以前に……提督の料理は、酷く辛い。物凄く辛い。凄まじく辛い。

 近寄った妖精が、湯気だけで体中の粘膜と言う粘膜を破壊されて転げまわるぐらいに辛い。

 それだけで、食べる気が――


提督「そうか」

時雨「えっと……」

提督「なら、夕立に――」

時雨「――麻婆春雨、いい雨だね! 春雨だけに!」


提督「……」

時雨「うう……」

提督「……」

時雨「ううう……」

提督「……」

時雨「うううう……」


 これを。

 この、名状しがたき激辛春雨を。

 食べるのか。食べねばならないのか。食べようとしているのか。食べろと言っているのか。

 無言の目線が怖い。心なしか、目が輝いている。


時雨「……いただきます」


 と、スープを掬ってみる。

 見た目からして辛い。

 ふよふよと、掬い上げたときの潮流によって踊る赤い油。

 炎みたいだ。炎の匂いが沁み付いているみたいだ。


時雨「……あれ、辛くない?」

提督「時雨の事を考えてな」

時雨「提督……」


 正確に言うなら、辛くない……というよりは味がしない、というところだが。

 これほど毒々しい色なのに、不思議である。

 まあ、それは歓迎すべきだろう。

 ともかく、正念場である春雨を――


時雨「~~~~~~~~~~~~~~~~~!?!?!?!?」

提督「どうだ、時雨」

提督「春雨味のスープと、麻婆の成分を凝縮して作った春雨」

提督「名付けて、逆転春雨だ」

提督「春雨というのは緑豆から作られる。主成分は澱粉だ」

提督「麻婆豆腐の辛味成分を、如何に透明にするかがカギだったが――」

提督「これについては酸化されているものに還元剤を加える事で――」

提督「しかしより成分が濃縮された事により辛さは実にスープをそのまま春雨に凝縮した程度に――」

時雨「」

提督「時雨?」


提督「時雨?」

時雨「……」

提督「眠っているのか……」

提督「任務の連続だったから、無理もないか」


 それにしても、食事の最中に睡眠してしまうとは。

 余程疲れていたのかと、横抱きにしてベッドまで運び布団をかける。

 ついでに、清霜に利用したあの脳内シミュレーション装置を導入。

 なるべくいい夢を見て貰おう。


提督「しかし、春雨が……」

提督「うーん」

提督「……」

提督「……」

提督「……」

提督「おーっと、こんなところに間宮バイキング券が――」


赤城「――一航戦赤城、出撃します!」

赤城「慢心しては駄目! バイキングは皿の汚れに気にしないと味が損なわれます!」

赤城「加賀さん、一度に食べ続けると厨房が目に見えて帰らせようと料理のスピードを……」

赤城「……加賀さんはいなかった。そうだったわ」


提督「赤城、丁度いいところに来た」

赤城「どうしたのですか、提督」

提督「麻婆春雨を作ったんだ。良かったら、食べな――」

赤城「おかわりを!!!」

提督「……早いな」

赤城「五分で運命が決まる事もあります。料理を食べるのも、早くなくては……」

提督「アッハイ」


◆備えよう◆こいつ本当に引きこもっていたのだろうか◆24:15から安価だ◆






コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3 ↓5  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×9◆要員か女神って略な◆)


……あ


このスレ終わりやん……終わりやん……

青葉の分な


コンマ十の位 1ほど内臓 9ほど外見
コンマ一の位 1ほど小 9ほど大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1


コンマ十の位 1ほど虚無感 9ほど好戦的
コンマ一の位 1ほど小 9ほど大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓3

◆という訳で提督の過去がオープンだ◆喜べ◆


 ――ある男の話をしよう。


 彼が生まれたときに、彼の家に父はいなかった。

 居るのは、母。

 彼の記憶にある母は、己ひとりでは何もできずに、何もせずに。

 ただ、ぐうたらがって人に頼ってばかりで。

 己では何もしなくて。

 そんな――弱い女だった。


 だからだろうか。

 彼は、弱みを見ると抉りたくなる。

 彼自身は気付いていない心の奥底で、悲鳴を上げるのだ。

 殺さなければ、彼は彼では居られなかった。


 だから、彼は努力が好きだった。強い事が好きだった。

 何よりも強くなければならないという焦燥が、彼の躰に刻み込まれた。

 それは母があげる啜り泣きに耳を閉じる事であり。

 また、母が連れてくる男が与える暴力に抗う事であった。

 彼は、強くならなければならなかった。

 強くならなければ、死んでいた。

 強くなることが唯一、心を壊さずにいられる事だった。


 ――克服せよ。

 ――克服せよ。

 ――克服せよ。


 そんな司令が、彼の無意識から下される。

 そして彼は、支配する事に目覚めた。支配する事こそが、彼の存在意義となった。


 繰り返し与えられ続ける苦痛は、やがて彼に学習を齎した。

 それは、彼に価値がないから。

 だからこそ、世界はこうも己に辛くあたるのであるということ。

 暴力とは、妥当な事なのだという事。

 彼が狂っているから――壊れているから――破壊されるべきだから――。

 だから、暴力が与えられるのだという事。

 彼は己の中で、整合性を身に付けた。

 己は異常であるからこそ、このように扱われるのだと。



 ただし、彼に唯一救いがあったとすれば――。

 母の代わりに、姉がいた事だ。


 姉は、聡明な人だった。

 姉は、優しい人だった。

 姉は、強い人だった。


 彼は姉を、心から慕っていた。


 己はドス黒く、価値がなく、白にはなれないけど。

 でも、それでいいと思った。

 この姉が微笑んでくれるのならば、己は黒で構わなかった。


 夢中だった。

 夢中で、男の目玉に指を突き入れた。その頭をひたすらに殴りつけた。

 母が連れてきた男が、姉に覆いかぶさっているのを見たとき。

 あれほど強い姉が、涙を流しているのを見たとき。

 彼の中で、何かが弾けた。

 気付いたときは、男の殺害に及んでいた。


 無意識の彼は、人間すべてに備わる同族殺しへの忌避感に絶叫したが――。

 耐えきれない苦痛に、心は平穏を求めた。そして合理性を身に付けた。

 即ち――。

 人を殺す事など、何でもないのだという事。

 彼は狂っているから、殺しても何も感じないのだという事。

 だから彼は人を殺しても、なんら苦痛を覚えないのだという事。

 愛する者の為なら。

 人を殺しても、それは許されるものだし――――彼は殺人者になっても、何ら衝撃を受けないのだと言う事。

 彼は狂っていたから、平気だった。平気になった。平気になるべく、無意識が彼をそうした。


 彼は、平然としていた。

 寧ろ、誇らしかった。

 姉を守れたのだと思った。

 姉が泣く、その理由も判らなかった。

 ただ、泣き止んでほしいと思った。

 だから笑った。これは楽しくてしょうがないんだと、何でもないんだと笑った。

 自分は狂っているから、人を殺しても問題ないのだと伝えたかった。


 この時点で彼にとって、暴力と愛は不可分なものとなった。



 やがて、倉庫に男の死体を隠して。

 男を探しに来た借金取りが家に押しかけたときも。

 彼は、男の死体と暮らしていた。

 男の顔色が赤くなり、蒼くなり。既に死んでいるのを。

 何か別の物を見るようなつもりで、眺めた。

 いつの間にかその頃には、五感が鈍り始めていた。

 苦痛に強く、味覚を感じず、異臭を気にせず、爆音に揺らぐことがない。

 年経たワイン樽の中で葡萄酒が蒸留されるように、彼の人間は形成されていった。


 次に――母を殺そうと思った。

 家族として。血を引くから。だからこれ以上の醜態を晒させない。

 彼自身は厭い、憂いているものだとしても。

 その無意識には、母への慕情があった。

 そんな存在を殺すのだという事に、無論ながら心的外傷を背負う事となるが――。

 やはりここでも彼の精神は、彼に理屈をつけて誤魔化した。

 愛しているから、殺すのだ。

 これ以上、母を堕落させないためにも殺すのだ。

 悪くならないように。今が最大だとして。その頂点に留める為に殺すのだ。


 そうしてゆっくりと、彼は殺意を醸成していったが――。

 ある日帰宅すると、物取りか何かに襲われて母は死んでいた。

 彼は、目標を失った。

 母を殺す事で人生が始まるのだと信じた彼の目標は、あずかり知らぬところで、何者かに奪われた。


 そこで彼も漸く理解した。

 この世界は彼を憎んでいるのだ。彼がやる事為す事が気に喰わないから、こんな仕打ちを与えるのだ。

 だから――抗わなければならない。飲み込まれてはならない。殺さねばならない。

 全てを否定しなければならないのだ。

 この世で正しいとされる事を、この間違った世界で正しいとされる事を全て。


 何不自由なく、愛が貰える人間が憎い。

 何の見返りなく、他人に愛を向けられる人間が憎い。

 何をしなくても、愛が存在するのだという人間が憎い。

 憎い。憎い。憎い。憎い。憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い――――憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い。


 ……尤も。

 既に苦痛に耐えきれない彼の表層意識にこれが現れる事はなく、これは彼の深層で生まれて深層に棲んだ。

 彼はただ、愉しいとだけ思った。

 何かを支配できることに、何かを破戒できることに――ただただ愉悦を覚えた。


 心理分析官がいるのなら、こう評するであろう。

 彼の行った一連の行為は全て、克服であると。

 傷付けられた自尊心の快復。

 不幸であるものに手を差し伸べ、そして自分の自由にそれを振り払い嘲笑う――万能的感覚。

 運命をも支配する多幸感。

 強い自分の形成というのは聖なる父の超越であり、父殺しという原罪。

 歪んでしまった自己承認欲求と自己実現欲求の産物であると。


 そして――。

 彼は己の望む通りに、強く優秀な自分を作り上げた。

 誰からも好かれ、全てに通じ、何事も完全に熟す自分。

 そんな彼の正体に気付かずに慕う者に関しては、見る目がない愚か者であると嘲笑いながらも――。

 どこかで誰かに、自分の事を打ち明けたいと思っていた。

 そして、受け入れて欲しいと思っていた。

 しかし悲しきかな、彼はもう、他人を信用する事が出来なくなっていた。繰り返された苦痛に、彼の心は学習していた。

 彼の心は理解していた。

 これ以上の痛苦を味わえば、己はもたないと。

 だから、己が異常であると認識している彼は――それ故他人に受け入れられる事はなく。

 他人から裏切られるのは怖いから。

 打ち明けたその時は、彼を裏切って離れないように、殺さなければならないと決めた。

 そうでなくては己を保つ事ができないから。


 ただ救いだったのは、姉がいた事。

 彼には居場所があった事。

 優秀な成績を収めた彼と姉は、海軍軍人の養子となった。

 彼は、それを利用して人生をやり直すつもりであったが――。

 そこで、深海棲艦が現れた。

 姉が、死んだ。海に出たまま、飲み込まれたのである。


 しかし、悲しさは感じなかった。

 ――感じれば彼は壊れてしまうから。


 だから、憎しみは感じなかった。

 ――感じるなら、それは悲しみを抱いているのと同義だから。


 ただ、最後の枷が外れた。

 居場所がなくなった彼に、心理的な停止装置は用意されていなかった。


 憎しみや怒りはなくとも、深海棲艦には嫌悪感を覚えた。

 人に似た姿を取り、人の皮を被った、人以外の化け物。

 吐き気にも似た嫌悪感で。

 なんとしても、殺しつくさなければ――と。そう決意した。

 或いは姉という庇護者を奪われたのか、それとも姉という獲物を奪われたのか。

 それとも、これまでの人生で手に取れなかった、理不尽というものが形として現れたと思ったのか。

 兎に角彼は、あの水棲生物特有の滑り気のある深海棲艦を見たとき、油虫を見たのに等しいほどの吐き気を覚えた。

 自分自身判らないが、拒否感が強かった。


 そして彼は軍人からの推薦を受けて、海軍兵学校に進んだ。

 そこで――。


 “彼女”と出会った。


 姉によく似た、少女だった。



提督「さて……と」


 結局あれから、レ級の音沙汰はない。

 見事に早霜を利用した爆発で、海の藻屑と消えてしまったのだろうか。

 となれば、残すところは烏合の衆だ。

 赤城も居れば、大和もいる。残党を掃討する事は決して難しい事ではなくなった。

 とすれば、ここが――。


 ここが厄介な相手を殺す、最後の機会だろうか。


提督「大井」

大井「なんですか、提督」

提督「君に頼みたい事があるんだ……いいか?」

大井「……」

大井「はい」

◆これから多くの安価が出ます◆手が必要だ◆備えよう◆25:15に第一弾が投げられる◆

◆もっとゆっくりと色々壊せると思っていただけに大井っちの00には驚いたとスタッフも言っています◆


清霜 ↓1  △の分、補正

卯月 ↓2  △の分、補正

名取 ↓3

龍田 ↓4

瑞鶴 ↓5  △の分、補正

飛龍 ↓6


十の位 1ほど異常   9ほど平穏
一の位 1ほど程度小 9ほど程度大
0:特殊判定
ゾロ目:???


↓1 時雨

↓2 まるゆ

↓3 春雨

↓4 鈴谷

↓5 利根

↓6 綾波



十の位 1ほど異常   9ほど平穏
一の位 1ほど程度小 9ほど程度大
0:特殊判定
ゾロ目:???


鈴谷ハイエースさせろよ!!!!!!!!! なんでだよ!!!!!!!!!!



↓1 夕立 △の分補正

↓2 赤城

↓3 瑞鳳

↓4 三日月

↓5 ゆーちゃん

↓6 榛名


十の位 1ほど異常   9ほど平穏
一の位 1ほど程度小 9ほど程度大
0:特殊判定
ゾロ目:???



卵……卵……卵巣……



↓1 大鳳

↓2 鳳翔

↓3 天津風 △の分補正

↓4 浜風

↓5 比叡

↓6 加古

↓7 大和



十の位 1ほど異常   9ほど平穏
一の位 1ほど程度小 9ほど程度大
0:特殊判定
ゾロ目:???

◆集計するので待たれよ◆平穏多すぎないか?△なのにおかしくないか?◆

清霜:94
卯月:43
名取:48
龍田:92
瑞鶴:74
飛龍:77

時雨:24
まるゆ:60
春雨:08
鈴谷:57
利根:67
綾波:12

夕立:90
赤城:16
瑞鳳:99
三日月:28
ゆーちゃん:73
榛名:50

大鳳:41
鳳翔:64
天津風:10
浜風:56
比叡:31
加古:64
大和:53


十の位 1ほど異常   9ほど平穏
一の位 1ほど程度小 9ほど程度大
0:特殊判定
ゾロ目:???




 ――――あの男は、心底気に喰わない男だった。


 ――――どことなく、分かった。奴が邪悪な心の持ち主だと。


 ――――本音と建前を使い分け、そして、決して清いとは言い切れぬ大井だからだろうか。


 ――――本当ならば、どこかであの男を殺すべきだったと知っていた。


 ――――だけど、頼まれてしまったから。


 ――――彼女に、頼まれてしまったから。



「大井っち、ごめんね……もしあたしが死んだら、頼んでいい?」


「うん、提督」


「いやー、いい人とは言い切れないけどさー、うん」


「でもさ、なーんかほっとけないんだよねー」


「え? うーん、なんていうか……さ」


「ずーっと、泣いてて、誰かに抱きしめて欲しがってる赤ちゃんみたいなー?」


「え、変かなー? いやー、うん、なんか変ってのは判ってるけどね」


「ところで大井っち、あたしたちのこの身体って何が元になってるか判る? 艦じゃなくて」


「そう。……深海棲艦に襲われて死んだ人の躰、なんだってさ。憑代にしてるみたい」


「あたしは誰かって……誰だろうねぇー。不思議だねー」


「うん、まあ、勝手だけど」


「頼むよ、提督の事……もし、あたしに何かあったらの話だけどね」


「さーて、一丁いきますかねー」



「なんかさー、艦の記憶……以外にも色々思い出されるんだよね」


「提督に何があったの、とか」


「これ、他の人にはナイショだよー? 特に駆逐艦とかさ」


「……うん。こんな感じ」


「大井っちは、どう思う?」


「はは……ばっさりだねぇ」


「うーん」


「だからなのか判らないけどさ」


「何となく提督の事、護ってあげなきゃなーって感じでさ」


「あたしにも焼きが回ったのかな? うーん」


「うん、もしものときは……頼むね」



「ごめん大井っち、ドジっちゃった……たはは」


「あー、なんだかなー」


「なんでかなー、こういうときも……提督のこと、気になるんだよね……」


「あー」


「もーちょっと一緒に居てあげられたら、治してあげられたのかなーって……なんかそう思うんだ」


「あー、ごめんね大井っち?」


「はぁ……」


「いやー、次に生まれ変わるなら……そーだねー、戦艦がいいねぇ」


「え、うん。戦艦」


「提督……なんか悪い事しなきゃいいんだけどね……」


「あー」


「ここまでかぁ……なんかなぁ……はぁ」


「まあ、今回はあの魚雷を積まなかっただけ良しとしますかねぇ……あー」


「――――ごめんね、大井っち」

◆今夜はここまで◆言っておくが青葉はとても悲惨な目に遭う◆陸軍は陸軍であります◆


次にスレ立てるとしたらとにかくほのぼのするよ

あとメンバーを絞るよ。絞るよきっと

とりあえず、案が


1:安価でハイエースされる艦娘

2:安価で送るジュウコン生活

3:安価でツンデレ艦隊(曙・霞・満潮・叢雲・敷波・天津風)

4:安価でツンデレ提督(提督がツンデレな)

5:安価で実在する人間としての技能だけで深海棲艦と生身で戦闘する提督(※古式ムエタイは関係ない)

6:安価で艦娘とヒモ男たち(扶桑とか山城とかとヒモ男 ※提督に非ず)


ですかね、今のところ
普通に朝潮ちゃんの熱血王道ほのぼのに戻るかもしれないけど

◆備えよう◆まずはサンプルな◆

◆正直朝潮ちゃんので「真面目委員長」「バリキャリお姉さん」「意味深陽気な皮肉屋ビッチ」「鉄面皮激情家」が揃ってるのであれを安価にしてもいい気もしなくない◆

◆なお主人公はエリート教師風ツンデレ眼鏡◆

1:ハイエース



「ぼ、ボクに何の用だよ!」


 皐月は――。

 彼女を左から追い抜こうとした車に、連れ込まれていた。

 珍しい抜き方をする。薄暗い路地の、通路の右側を歩いていた皐月はそう思った。

 すると途端に横で停車し、ん……と顔を向けたときにはもう遅い。

 ドアから手が伸び皐月の口元を抑え、そして、反対側のドアから出た男が彼女の体を車に押し込めた。

 それから、発進。両脇をすっかりと、男に占拠されてしまっていた。

 そんな車中。

 皐月は己の首元まで這い上がる焦燥を堪えながら、男たちを見回して言った。

 この程度――大丈夫だ。

 普段、深海棲艦なんて言う化け物と撃ち合っているから大丈夫だ。

 艦娘だから、大丈夫だ。

 怖くなんてない。怯える必要はない。震えてやる意味なんてない。

 努めて己の声色を平静に保とうとする皐月を前に、男たちは漏れ出る笑いを隠さない。


 その内の一人。

 金髪と黒髪のツーブロックの男が嗤った。男と言うには、まだ年若い。


「え、親睦会? なんか鎮守府主催でそんなんやってんじゃん」


 悪怯れも開き直りもない態度。一切の気負いがない。使い慣れたゲーム機の電源を立ち上げたかのように。

 「俺、かなり上手い事言ってね?」「どこがだよ」「センスねーよ」――男たちの談笑。

 目の前が、揺らぐ気分だ。なんなのだ、これは。


「ま、折角だし親睦深めよーぜ? やっぱ艦娘って可愛いねー、皐月ちゃん髪とか綺麗だし――」

「――さ、触るなよ!」


 両肩に垂らした、二つ飾りの金髪へと手を伸ばされて――皐月は咄嗟に手で払った。

 途端に、男の顔から笑いが消えた。

 何かと思う――その喉に、左手。喉仏が抑えられた皐月の視界に映るのは、右拳を振りかぶる男の顔。

 鼻の穴が膨れて、冗談みたいに目を見開いている。


「っだ、このガキ! チョーシこいてんじゃねえよ! おら! おら!」

「おい、バカ! こっちに肩当たってるっつーの!」

「おいおいおいおい、車マジ揺れるから。やめろって」


 そのまま首元を押さえて、二発、三発、四発、五発。

 立て続けに拳を叩きつけられた。

 唇が歯と拳の骨に挟まって破ける。目の端を殴りつけられた瞬間には視界が白に染まる。頬骨が何度も軋みを上げる。


「お前、顔はやめろって。萎えるだろうが」

「穴さえありゃ関係ねえだろ。どうせ暗いんだから」

「んなのてめーだけだろうが。猿かよ」

「つーか顔面やるとコイツらの上司とかにバレんじゃん。めんどいってマジ」


 だから抑えろよー、と助手席の男が他人事みたいに告げた。

 そこで漸く、男が止まる。肩息を吐いて、忌々しそうに皐月を睨み付けた。

 対する皐月は、


(なんなんだよぉ……やだよぉ……なんなんだよぉ……)


 初めて明確に叩きつけられた人間からの、一対一の悪意と暴力と痛苦を前に、頬に涙を伝わせていた。



「ごめんな、怖がらせちまったよな」


 皐月の右隣。笑いかける別の男。左耳に装飾のないピアスを空けて、茶髪を目元まで落としている。

 こんな状況でもなければ、爽やかな青年だと思ってもおかしくない。

 それが、皐月の頭に手を置いた。

 振り払おうと考え、しかし肩を動かすにとどまる。先程の、顔面への殴打の恐怖が勝った。


「でもな、抵抗する方が悪いんだよ。大人しくしてりゃあ、帰隊時刻には間に合わせてやるから」


 俺優しいから大丈夫大丈夫――。

 そんな風に笑う男の笑顔こそが、先ほどのツーブロックよりもよほど恐ろしかった。

 この男は、害意も殺意も碌に持たずに、人を遊びながら壊せる類の男だ。


(司令官……助けてよぉ……)


 声を上げる事もできずにスカートの裾を握りしめて肩を震わせる皐月を、男は満足そうに眺めていた。

 そして。

 やがて、車が止まる。

 田舎の、駐車場だけはやたらと広いレンタルCDショップ。その、店の影。

 男たちは、「ここでこないだカーセックスしたわ」とか「ここ通報されねーからマジ穴場だよな」とか「フルスモだから問題ねーって」など。

 ただただ楽しげに、語っている。

 そこで漸く、運転席の男が声を上げた。もさっとした黒髪と、シャツとチェックの長袖のシャツ。バックミラー越しに、粘ついた視線が絡み付く。

 その他の男たちと違って。

 獣のような、明らかに飢えた目をしていた。


「い、いいからヤらせろよ。だ、誰か席代われ。俺、今日は十発は出すからな」


 吃音交じりの、口角から泡を飛ばす早口。

 その他の男たちより、生理的な拒絶反応が勝るような挙動。


「流石マサさん、発情期っすね」

「やっぱ素人和姦童貞のマサさんはちげーわ」

「和姦童貞とかすげーな。つか、玄人はアレ和姦にカウントされんの? 金払ってんのは和姦じゃねーっしょ」


 そんな男に向けられる嘲笑。

 ただし、仲間内でじゃれ合っているような含み笑い。

 明らかにその他のある程度整って、女にも不自由しなさそうな立ち振る舞いの連中と違って、マサという男の立ち位置は低そうだ。

 彼だけ異物、のような。

 しかしそれでも男らの仲間なのだろう。


「うるせえ、絶対コイツを孕ませてやる。駆逐艦、妊娠させてやるよ」

「うっわ、マサさんやべーよ」

「流石っすね、マジドン引きだわ。ぜってー写真残しとくと面白い」

「俺は重巡ぐらいがいいなー。高校生っぽくて」


 輪姦すとかわいいんだよな、あれぐらいの年頃――なんて男は笑った。

 理解できない。

 深海棲艦と戦うのとは、また違う――恐怖。

 奴らの突き刺さるように無機質な、殺意だけを湛えた目線とは違う。

 粘り吐く脂の乗った、欲望を孕んだ視線だった。

 こんな目を向けられるのは初めてであるが――


「ひ、ぃっ」


 ――皐月にとっては初であっても、本能はそれを知っている。

 これから己の身に降りかかる不幸を、知っている。


「じゃ、皐月ちゃんマジがんば。マサさんデカすぎて風俗嬢でも痛がるってくらいだってさ」

「包茎なのにな」

「どの道痛いんだし、へーきへーき。逆に処女捨てるのがデカチンでよくね?」


 運転席から不細工に身を乗り出して、這いずるように後部座席へと進もうとするマサ。

 少しでも距離を取れるように足を曲げるも、背中はそれ以上進まない。シートに沈んで、固く押し返される。

 脚に力が入らない。その間に、マサという男の頭がにじり寄って、滑りこんでくる。


「さーて、じゃあマジパーティタイムっしょー!」


「――ドーモ、ハイエースレイヤーです。ハイエース殺すべし。慈悲はない」

「アイエエエエ!? アンタイデモン・ニンジャ!? アンタイデモン・ニンジャナンデ!?」


 突如、右のドアが引き剥がされた引き剥がされた。

 室内のカーボンボリが、痴女めかしい女の装束を、そして「対」「魔」と彫金された恐ろしいメンポを照らしだした。

 なんたる恐怖の形相か! パンクス四人組は、失禁を堪えて叫びを上げた。

 ハイエースレイヤー。それはパンクスたちの間で実しやかに囁かれる都市伝説だ。実在するはずがないのに……なぜ。

 だが、マサは正気を取り戻した。


「アンタイデモン・ニンジャなら出口を前後に弱い! 俺は知能指数が高いから知ってるんだ!」


 そう笑って、モーターコケシを取り出す。だがハイエースレイヤーは早い。長髪を靡かせると、ヨウセイを投げつけた。


「イヤーッ!」「ンアーッ!」


 ゴウランガ! なんたるワザマエか!

 ハイエースレイヤーが投擲したヨウセイに弾き飛ばされたモーターコケシが、車内を跳弾させるとマサの出口に突き刺さるではないか!


「出口を前後されるのはオヌシだったようだな……。ハイクを詠め。カイシャクしてやる」







(……長門さんだよね、これ)

1はこの通りホノボノです。安心めされよ

2は得意分野でないので除外

3:ツンデレ艦隊


曙「ふふ、どーお♪ クソ提督?」

曙「今日の勝利も、この曙様のおかげ――」

霞「――このクズ! さっきの指揮はなんだったのよ、さっきの指揮は!」

提督「え、いや……教範通りに……」

霞「戦いが勉強通りに進むと思ってんの? そんなんじゃ、相手が戦術を変えてきたら全滅じゃない!」

提督「い、いや……だけど……基礎に基づいて」

霞「基礎もできてないのに応用をやる奴はクズだけど、いつまでも基礎にしがみついてるのも駄目な証拠よ!」

霞「もう基礎は十分。応用に手を出したって大丈夫なんだから、自信を持ちなさ――」

曙「うるさいわね……クソ駆逐艦」

霞「は?」


曙「そりゃあこいつはクソ提督だけど、そこまでいう事でもないでしょ」

曙「自分だって、あんたMVPとれてなかったのに?」

霞「……はあ?」

曙「自分の事を棚にあげてお説教だなんて、すごいわねー。見習わなきゃ」

霞「……」

霞「だれが勝手に突っ込むせいよ。そのカバーしなきゃいけなかったんでしょ」

霞「ほいほい前に突っ込んで鴨撃ちにされるなんて、見てらんないったら」

曙「は?」

霞「MVP? そんだけ大破しててMVPも何もないのよ。ここが戦場だったらその後どうなるか考えたら?」

霞「責任を取らされるのはこのクズよ。そんな事も判らないの?」

曙「……」

霞「これだから、猪突猛進で全体が見えない奴は違うわね。あんたの動きが艦隊運動の邪魔になってるのよ」

曙「……」


霞「っていうのもクズ司令官! あんたがいけないのよ!」

霞「さっきから聞いてれば『クソ提督』『クソ提督』って、好き勝手言わせて……司令官としての威厳が足りないからそうなるのよ」

霞「そうすればあたしが一々指示出す必要もないし……あんたも舐められないし……」

霞「もっと背筋を伸ばして、しゃんとなさい。そうすればもうちょっと――」

曙「クズ駆逐艦」

霞「――は?」


曙「クズクズクズクズって、クソ提督の事を好き勝手呼んで……よっぽどクズが好きなの?」

曙「だったらこれから、クズ駆逐艦って名乗ったら?」

曙「ねえ、軽巡艦娘でもないのに教官気取りさん?」

霞「は?」

曙「前に出ないでMVPが取れる? そのまま敵になぶり殺しにされるつもり?」

曙「それで全滅とか言ったらこのクソ提督がどんな扱いされるか判ってんの?」

曙「あー、前に出もしないで偉そうなことを言ってられるなんて羨ましい」

曙「クソ提督もこいつを見習ったら? 後ろで好き勝手言ってれば楽なんだから」

霞「ハァア!?」

曙「でも、まあ……」

曙「クソ提督がそんな風に偉そうにしてないってところは褒めて――」

霞「クソ艦娘」

曙「――は?」



曙「……」

霞「……」

曙「クズ駆逐艦」

霞「クソ艦娘」

曙「クズ」

霞「クソ」

曙「……」

霞「……」

曙「クズクズクズクズクズクズクズ」

霞「クソクソクソクソクソクソクソクソクソ」

曙「クズクソ駆逐艦!」

霞「クソクズ艦娘!」

曙「クソ!」

霞「クズ!」


曙「黙って聞いてたらクソ提督の事をクズクズクズクズ何様のつもり? ありえないわ」

曙「こんなクソでもあたしの提督なんだから、クズ呼ばわりとかやめてくんない?」

曙「こんなんでも、あ・た・し・の・ク・ソ・提・督なんだから」

霞「――」 ビキィ

曙「気に入らないなら別の艦隊に行けばぁ?」

霞「……」

霞「……ふふふ」

曙「何笑ってんの? こっち見ないでよね」

霞「あー」

霞「あんたみたいのが野放しにされてるからクズはいつまで経ってもクズ呼ばわりなのよ!」

霞「クソクソクソクソ……余所から見たら、司令官の指揮が疑われるとか判んないの?」

霞「何も考えないで突っ込むだけがこのクズの迷惑になってるって、何度言わせんのよ」

霞「足引っ張ってんのよ、このバカ!」

曙「――」 ビキィ

霞「何が『あ・た・し・の・ク・ソ・提・督』よ。このクズはあたしが更生させて一人前の指揮官にするの! あ・た・し・が! あ・た・し・の・司・令・官・を!」

曙「……」

どっちかが出れたタイミングでツンが入り、それにブチ切れる感じ
それが全艦娘で起こる

◆寝落ちしていた◆ニンジャは実在しない、いいね?◆

◆今日中に終る◆そして幸せが訪れる◆

◆備えよう◆これで終わりだ◆


 ――戦後70年。

 海の中では、あるものが問題となっていた。

 遥か過去からの贈り物。時間を超えた危険物。備えられた時限爆弾。

 海中に没した船に積まれた油や、爆雷に起因する酸が漁場を荒す事が問題となっていた。

 そこで人類は、ある結論に達する。

 エネルギー問題をも解決する妙案。

 周囲の油や酸を触媒にエネルギーを作り出す藻と、それを生体濃縮させる捕食者。

 捕食者は海中で没し、堆積してエネルギー源に変化する。

 その捕食者に選ばれたのは――――水中でも呼吸し、藻を主食とする生物。

 即ち――フナムシである。

 そして……


阿賀野「こんにちはー、最新鋭軽巡の阿賀野でーす」

阿賀野「よろしくね、提督さん!」

提督「……名乗る必要はない。覚える気はないからな」

阿賀野「えー」


阿賀野「提督さん、チョコあげるー! 阿賀野特製チョコ、はーいっ!」

提督「……こんな事をしている暇があるなら、訓練をしたらどうだ」

阿賀野「うう……」

響「あれ……?」

阿賀野「え?」

響鬼「司令官、甘いものは苦手だって言ってたのに……」

程度のツンデレが4ですね。平和です

◆何故鬼が居るのか◆短刀のスタッフが失踪しました。北方鼠輸送に積さいされるドラム缶が増えていたとか◆


提督「……順調に進んでいるらしいな」

提督(やはり、レ級は死んだと考えていいか。……後は消化作業だ)


 この後、どうするべきか――。彼は顎に手を当てた。

 果たして如何なる処分が下されるのか。予想を超えて、この艦隊では艦娘が死に過ぎた。

 彼が恣意的に死に追いやったものや或いは手に掛けたものも居るが、それ以上に状況の中に死んだものが多い。

 前者二つの責任を取らされるのも堪ったものではないが――痛くもない腹を探られるように、後者の責任を追及されるのもまた業腹。

 元はと言えば貴様らが戦力を半端に引き揚げさせたからだ……と、言いたくなる。

 それにしても、戦艦二隻が居なくなったのは大きい。高練度艦が消えたのも。

 何かしら、司令部から処分が加えられる可能性もあるだろう。


提督(……ふん。それでも最期に生き残るのは私だ)

提督(絶対に、くだらない争いに利用されて使い潰されるなぞゴメンだ)


 だが、どんな手を使ってでもこの地位を手放したりはしない。

 それこそ艦娘の幾人かを高官に差し出したり――。

 或いは彼女たちから嘆願を行わせたり――。

 養父筋を頼ったり――。

 そも、事が起きた事は司令部の無茶な命令にあると揺さぶりを掛けてもいい。

 書面としては幾度も戦力の要求や現状の報告を行っている。煙たがられようとも、だ。

 一応は法的な根拠があるのだ。そして、やすやすと握りつぶされるほど容易い身分でもない。


提督(幸せになってやる……幸せの絶頂に)

提督(あの腐れ蛆虫どもをこの海から撤退させつつ、また適度に楽しむさ。……これほどまでに大事にならない程度に)

提督(さて、次はだれを壊すか……)


 そして、彼にもまた後ろ盾はあるのだ。


提督(さ……て、そろそろか)

提督(いい仕事をして貰うぞ……試作品)


 兵器や兵士には、どうしても暗部というのが付き纏う。

 例えば収容した捕虜を用いての人体実験や、戦時費を用いての新型兵器の開発。

 それらの経験や被験が元となり、やがて民間にフィードバックして技術を繰り上げる。

 戦争から生まれたテクノロジーが、後の技術基盤の底上げとなる……と言う事は。

 つまり、そんな「戦時しか行えないテクノロジーの実験」が存在するという事である。

 例えば、清霜に用いたシミュレーターのような。


提督(北上が……姉さんの姿を使ったアレが死んだときに……)

提督(傍にいたのはお前だ、大井)

提督(北上が何を知っていたのかは知らないが……奴は何かを知っていた)

提督(……)

提督(……そして、その場に居合わせたお前も)

提督(また、何かを知っているかもしれない……そうだろう?)


 故に、殺さなければならない。

 これまでの行いに全て、加えられてはいけないものがある。

 それは過去。

 この過去が加えられたのなら、人々からはまた偏見が向けられる。

 それは悪しきにつけ良きにつけ、彼の行動に対しての何らかの主観を働かせるだろう。

 そうなれば、或いは彼の正体についての疑問を抱くものが――本性について嗅ぎ回るものが出てくるかもしれない。


 彼は、平穏に楽しみたい。

 しばしば抑えきれずに衝動的に殺してしまうが、なるべくならもっと平和に壊して楽しみたい。

 そんな平和を阻む者は、取り除かなければならない。

 あの男のように、あの母のように。

 母を連想させた望月のように。本性に気付く事なく勝手な目を向けた加賀のように。勘付いた山城のように。

 身の程を弁えなかった秋月のように。うっとおしかった五月雨のように。

 石ころを脇道に蹴り飛ばすように、運命から、取り除かなければならない。


提督(死んでもらうぞ、大井)



 ――唐突に、体が揺れた。


 積載していた魚雷管が、爆裂したのだ。

 上空敵機からの機銃掃射を受けつつあったがしかし、回避は行っていたというのに。

 次々に、誘爆する。

 片側二十門の酸素魚雷が、敵を討つ長槍ではなく、己の腹部を消し飛ばす爆弾に早変わりした。

 何故――と、視線を向けた。

 一番初めに吹き飛んだのは甲標的。ここに、細工が為されていたのか。

 しかし、何故自分が――とは思わなかった。

 きっと、提督が自分を殺しにくるとしたらここだと思っていたから。


 体が、冷える。

 全身の毛穴に氷柱を打ちこまれたかのように、怖気が広がっていく。

 アスファルトが如き硬度をもった氷山に、横たわるかのように。重厚な寒気。

 そして、倦怠感。

 意識せずとも、瞼が落ちそうになるそこで……何とか震える奥歯を噛み締めて、秘匿回線を開く。

 提督のみに伝わるであろう回線。


大井「てい、とく……」

提督『どうした、大井』

大井「北……か、み……さんから……あなたのこと、頼まれた……んだけど」

提督『ふうん?』


 興味なさげな声。実に他人事めいている。

 ああ――大井は悔やんだ。

 北上は彼女自身の意思なのか、それとも彼女が憑代になった女性の意思なのかは判らない。

 だが、提督の事を思いやっていた。

 それが結局、こうだ。


 北上は彼を救いたいと言っていた。

 時間を掛ければ――それもできるものだと。

 確かにああ、ひょっとしたら彼は初めから壊れていた訳ではないのかも知れない。

 北上の言うように、ともすれば修復できたのかも知れない。

 だが、手遅れだ。

 この怪物は止まらない。

 救いようのない――――救えないところに居る、異常者だ。

 得てして艦というのは、或いは女性の肉体を抱いたからか、それとも無念の死を遂げたものが多いからか、生者に優しすぎるきらいがある。

 ひょっとすればそれは、漂流した敵艦を――つまり船を失った船員は敵であっても助けるべし。

 なんて、海の男のシーマンシップから来ているのかもしれない。判らないが。


 だが、誰しもが見誤っていた。

 仲間の為を思うなら、こんな男は早々に消すべきだった。

 或いはこの男を修正しようというのなら、死ぬべきではなかった。

 そう、こんな戦争と言う状況では――――到底、この男を許容するというのは不可能な事態であったのだ。

 しかし皮肉的にも。

 彼が、人の意を介さぬ冷徹さを持つからこそ。

 それは、平時ではなく戦時に於いては英雄と呼ばれるのに足る片輪の資質となってしまった。

 慈悲深さがないのは片手落ちだが。

 それでも優秀で、ここで処分するのはまた別の犠牲を生むという事に繋がってしまうが故に――男は許容されたのだ。そんな一面もあった。

 ああ、なんたる皮肉か。


大井「提督……あなたは、いつから艦娘を……? 北、上さんは……あなたに……?」

提督『ああ、そうだな……』

大井「……」

提督『それまでは碌に興味がなかったが……艦娘を壊す事に楽しみを見出したのは、北上が死んでからだ』

大井「……ッ、なら……!」

提督『おっと、勘違いするなよ。話は最後まで聞け』

大井「何が……!」

提督『北上が轟沈したからこそ……私の中での箍が外れたのだし……』

大井「外、道……っ!」

提督『北上が死んだのは――――私が理由じゃない。そこは、君の方が詳しいだろう? なあ、大井?』

大井「――っ」


 確かに。

 北上の死因は、大井を庇った事にある。

 だから、北上の死の一端は自分にあるから――だからこそ。

 だからこそ、北上の遺言を聞き届けたのだ。提督と言う男を、これまで殺さずに。


提督『……北上は事故だ。それは安心して欲しい』

大井「……」

提督『ただ――北上を殺したのは君だ。そして、その死が他の艦娘の引き金になった』

大井「……っ」

提督『つまりは誰が悪いかと言う話なら私もそうだが……君にも原因があるんだよ、大井』


 実に愉しそうに。

 実に嬉しそうに。

 漸く追い詰められたのだと。

 漸く抉る事ができるのだと。

 提督は――――無線越しに笑った。


提督『君が殺したんだ。北上も、望月も、秋月も、足柄も、羽黒も、加賀も、金剛も、山城も、朝潮も、早霜も――』







提督『――お前が殺したんだよ、大井』






◆入渠な◆30分まて◆

それじゃあ始めます

そのときが来たらインガオホー!と叫んでもいいのよ?



 ひとしきり、咽る音。

 喉に血が、痰が絡み付いた咳。一度だけでなく、連鎖して誘発される咳。

 いよいよ大井も長くないと、提督は頬を吊り上げた。


大井『最期に……おしえて、ください……』

提督「なんだ?」

大井『このは、く地で……どれだけが、あ……な、たの犠牲に……なったの……?』


 さて、と指折り数える。

 ああ、そうだ。

 実に気に喰わない女だったが……こういうところは凄く良く“できて”いる。

 ずっと、打ち明けてから殺したいと思っていた。打ち明けながら殺したいと思っていた。

 可能ならばこちらを信じるものに、その信頼を踏みにじりだったが――。

 ああ、それの半分は早霜で為った。

 ならば、己が手に掛けたという想いと共に、打ち明けるべきだろう。

 それで大井の死は完成される。替えがたいものとなる。己の中で生き続けるのだ。



提督「直接殺したのは、加賀と……朝潮か。早霜もそうか?」

提督「今行ったのと同じように、甲標的が上手く使えた。加賀の時はな」

提督「朝潮の首を絞めたときの表情は……堪らなく良かった」


 咳き込む大井に、提督は眉を吊り上げた。

 ちゃんと話は聞こえているのだろうか。折角の告白なのだから、通じなくては困る。

 僅かに急かされるような気分になるのが台無しだが、まあ、仕方ない。


提督「引き金を弾いたのは秋月だな」

提督「あとは……瑞鶴か。アイツにも、特殊な改造を施した妖精を詰み込ませて貰った」

提督「まさかああも思い通りに仲間を爆撃し、その後も精神的に追い詰められるなんて思いもしなかった」

大井『最低の……クズね……!』

提督「褒めるなよ。照れるじゃないか」


 大井の侮蔑の言葉が、何とも心地よい。


提督「望月は……まあ、薄々死ぬかもしれない――とは思っていた。そういう仕掛けもしたが」

提督「羽黒、足柄、那珂も……まあ死ぬかもしれないとは思ってはいたよ。それだけだが」

提督「……ああ」

提督「清霜に艤装を与えて、天津風の半身付随の原因を作ったりもしたな」

提督「五月雨は……早霜辺りが処分したんだろう」

提督「金剛と山城は……なんだか訳の判らない事をいって、よく判らないうちに死んだ。本当に」


 いよいよ以って、掠れた音が無線に入る。

 大井は、長くないのだろう。しかしその吐息にはどこか、提督への憎悪が見え隠れする。

 煽れば使えるかもしれない、と提督は頬を歪めて目尻を下げた。


提督「さて、何か最期に言いたい事はあるか?」

提督「北上を殺したせいで、巡り巡ってこんな数の艦娘が死ぬ原因を作った君だ……私の愉悦を目覚めさせてくれた君だ」

提督「どんな言葉だろうと、覚えておいてあげてもいい」


 まあ、すぐに忘れるだろうが――。

 などと、提督は嗤った。これでようやく、思い通りの殺しが出来たというものだった。何とも晴れやかな気分だ。

 そして最期に大井は、何度もつっかえながら、



  ――――地獄へ、落ちてくださいね?




 カタン、と音がした。

 通信に夢中で気が付かなかったが……部屋の中に、誰かが入っていたのだ。

 振り向けば、そこにいたのは――青葉。


青葉「あ、あの……そのー、あ、青葉……えっと」

青葉「お、大井さんから……あの、自分に何かあったら……これを提督に……って、あの」

青葉「えと、その……頼まれちゃいまして……たはは」


 顔を引き攣らせて。

 瞳を見開いて。

 体を硬直させながら。

 何某かの小箱を持った青葉が、そこには居た。


提督「……そうか。ありがとうな、青葉」

青葉「ど、どもです!」


 ふう、と一息漏らして背もたれに深く背中を預けた。

 そのまま再び、窓の外を見やる。

 提督の声は、やけに落ち着いていた。


青葉「えっと、司令官……嘘、ですよね?」

青葉「だって、司令官……青葉たちの指揮、あんなにちゃんと執って……」

青葉「青葉、そのおかげで……武勲艦にもなったのに……」

提督「……」

青葉「嘘、ですよね……?」

青葉「青葉、聞いちゃいましたけど……今の、嘘ですよね? ね?」

青葉「な、何とか言ってくださいよ!」


 非常に落ち着いた態度のままの提督を前に、青葉は冷や汗を流して捲くし立てた。

 どちらが追い詰められているのか判らないほどの相反する態度。

 沈黙を保つ提督に、青葉は詰め寄った。


青葉「嘘、ですよね? 嘘って言って、ねえ、司令官さん?」

青葉「だって、そんな……そんなの、いくらなんでも……」

提督「……」

青葉「そ、そうだ!」

青葉「い、いまからでも遅くはありません! 自首! 自首しましょう!」

青葉「そうすれば……そうすれば、きっと……!」

提督「……青葉は優しいな」

青葉「へ?」


 唐突な言葉に、目をしばたたかせる青葉。


提督「一つ、聞きたいんだが……」

青葉「え、へ、ど、どうしたんですか? え?」

提督「インタビューをする、というのは――どんな気分なんだ?」

青葉「え、いきなり、なにを――」



 そのまま、椅子を飛び越えて。呆然とする青葉に覆いかぶさる。

 胸板と顔面を押し返す手。イヤイヤと首を振る青葉。

 膝で腹部を蹴りつけられるが、対して威力が乗っていないので怯む事もない。その間に体を滑り込ませた。

 全力で抵抗するその手の、爪が立った。頬に裂傷が出来る。血だ。

 ああ、その時――どんな顔をしていたのだろうか。青葉の、一段と怯える顔。


 拳を、振り下ろした。

 左目。目尻と頬骨に、勢いよく乗った感触。涙を散らす青葉。

 もう一撃。振りかぶれば、両手で顔を庇おうとする青葉。

 好都合だと、開いた左手でその両手を抑えて、青葉の頭上へと押し上げる。

 何事か、叫んでいた。絶望に呑まれた表情。思いとどまるように、救いを求めるように叫ぶ甲高い声。

 腹の底、必死に動き回る膝と足。身体が揺らされて、非常に邪魔だ。

 頬を張った。

 一撃では収めない。二撃三撃と加えていく。その度に目を閉じて左右に張られる青葉から舞う涙。

 不快だった。女のこの手の声が、不快だった。

 握力を忘れたような錯覚。しかし未だに抑える左手の元、必死にもがく青葉。

 拳を握って、叩きつける。

 鼻は避けた。軟骨がへしゃげて潰れるあの感触はどうにも好きになれない。

 だから、口を打った。目を打った。頬を打った。何度も打った。何度も何度も打った。


 やがて、青葉が黙った。冗談みたいに黙り込んで、ただ嗚咽を漏らすだけになった。

 一大掃討作戦だ。この執務室周辺に、うろつく艦はいないだろうが……念のためというのもある。

 扉をどうしようかと視線を向けたその時に――青葉が、いきなり力を籠めて身を起こした。

 弾かれるそこ。

 おそらくは碌に力が入らぬその身で、四つん這いのまま逃げて行こうとする青葉。

 即座に追いすがり、その腰を掴む。髪を掴む。

 髪止めが千切れて、青葉の赤味を帯びた銀髪が宙に咲いた。


 手間を掛けさせる奴だ。

 だがもう、この姿勢では抵抗は出来まい。

 そのまま押し倒し、背後から覆いかぶさる。胸の下で首を振る青葉の抵抗も、先ほどよりも余程往なしやすい。

 その頬に、顎に手をやった。

 耳元で、囁きかける。何度も何度も、囁きかける。

 もう片方で服を肌蹴させながら、固定した顎へ、歪めた頬へ、髪が散ってかかった耳へと囁いた。

 抵抗をすれば、頭を地面に叩きつけた。

 青葉が身を捩ろうとするたびに暴力を浴びせ、準備を整える。

 その間も、呟き続けるのは止めない。


 ただでは、壊さない。

 女として最低のところまで、遊びながら壊してやる。



 ――――なあ、青葉。


 ――――お前はできそこないだ。


 ――――お前が今、俺を拒めるか?


 ――――お前は、昔何人殺した? お前のミスで何人が道連れになった?


 ――――ああ、お前は仲間を殺して、でも自分だけ生き残った。


 ――――皆お前を恨んでる。お前が笑っている裏で、何人も泣いている。叫んでいる。


 ――――分かるか、青葉。


 ――――お前も疫病神だ。お前も俺と一緒だ。


 ――――そうだ、自分がかわいい。自分はこんなところで終わりたくない。自分だけは死にたくない。


 ――――そうだろう、青葉。そうだろう?


 ――――誰を犠牲にしてもいい。自分が生き残ればいい。そうなんだろう? お前はそういう奴だ。同類だよ。


 ――――ああ、そうさ。何も違わない。お前はそういう行動ばかり取り続けたんだ。そうだろう?


 ――――いいよ、青葉。お前はそれで正しい。お前は間違ってない。


 ――――青葉、さあ。もっと顔を見せろ。そうだ、いい顔をしろ。


 ――――ちゃんと、笑いなさい。笑うんだ。


 ――――笑え。ほら、写真に残るんだ。いい顔をしなさい。


 ――――ほら、大好きな写真だ。大好きな取材だ。君がやっている事と同じだ。


 ――――さあ、笑え。


 ――――笑うんだよ、青葉。笑いなさい。


 ――――笑え。




 ……やれやれであります。


 ――――本当の本当に、やれやれであります。

ここで陸軍の登場か


あきつ丸「……提督殿が何を考えてるかは分からないとしても」

あきつ丸「どうせ知る必要もないであります」

あきつ丸「知る必要もないぐらい、邪悪な事に決まってる! ……で、あります!」


 応急修理要員を使い、何度も首を絞めて、何度も殺しかけて、何度も壊した青葉の体を放って立ち上がる。

 提督の……彼の眼前には、不遜に腕を組んだあきつ丸。

 何故とは言わない。どうしてとは問うまい。

 ただ、彼はもう――――どうにもならないところまで落ちてしまったのだ。

 それが果たして、大井を殺したときからなのか。青葉に聞かれたときからなのか。

 それとももっと前に加賀を手にかけたときからなのか。望月を罠に嵌めたときからなのか。

 北上が死んだときからなのか。

 或いはもっと前から――――なのか。

 彼は堕ちるところまで墜ちた。もう、ここからではどうしようもないほどの位置へ。

 どうあがいたところで、彼は今までの平穏を手放さなければならなくなった。

 そう、艦娘を壊すつもりで……。


提督「……」


 ……壊れていたのは、彼の運命だった。


 或いは、加速したのはいつからだったのだろうか。

 己が間接的にでも艦娘を殺す事に踏み切ったときであろうか。

 それとも、直接その命を奪ったときからだろうか。

 或いは――


あきつ丸「一応、ほーるどあっぷであります」

あきつ丸「抵抗しなければ、殺しはしないであります!」


 ――あの、吹雪を。小さな艦娘を。初期から支え合った船を。

 彼女を裏切って、あんな顔をさせてしまったときからなのだろうか。


提督「……」


 提督は――

◆ここからは安価の時間だ◆備えよう◆

◆選択肢は二つ◆どちらを選んでもインガオホー!◆しかし結末は変化する◆

◆一つは投降。抵抗せずにあきつ丸にこれまでの罪を償うのだ◆

◆一つは逃走。あきつ丸に抵抗をしてこの場から逃げ出すのだ◆

◆逃走を選んだ場合には範囲安価を出し、そこにゾロ目があった場合は逃走するぞ◆

◆良く考えるのだ◆

◆25:30から安価が出る。備えよう◆


提督は……


1:悲しそうにしている吹雪の顔を思い出し、自然と力を失った

2:こんなところで終ってたまるかと、腰の軍刀を抜き払った


↓5

2

このゲスっぷり、流石ですわ提督


さーて、では提督の生存力を試そう


これまでより、11のみ未使用




↓1~7    11が存在する事で提督は逃走

;

100分の1なんて無理だったな

◆轟沈が少なかったらワンチャンあった◆

◆さて、また選ぶ時間だ◆覚悟はいいだろうか◆

◆対象はこれまでの轟沈艦。いつもの通りの範囲安価。数字を書いてもらうのが望ましいとの話です◆45分からに備えよう◆


羽黒・望月・那珂・足柄・朝潮・五月雨・秋月・早霜・大井・加賀・吹雪・山城・金剛


↓1~6 ※数字を書け

朝潮99

◆一番いいところを掻っ攫っていく那珂ちゃんはやはりアイドル◆しつぼうしました◆オイランロイドにします◆

那珂ちゃん二つとも高コンマなのな
これはコンマ神に愛されてますわ


提督「艦娘は……海上でなければ装備が使えない」

提督「まさか、陸軍艦だから例外……だなんて言わないな?」


 抜き放った軍刀を、青葉の首に突きつける。近寄れば、その瞬間に青葉の命はない――としたのだが。


あきつ丸「無駄であります」

提督「……?」

あきつ丸「自分で応急要員を用意しておいて、それを忘れて人質なんてちゃんちゃらおかしいであります」


 ちら、と視線を外した瞬間だった。

 あきつ丸が――跳んだ。

 超上段。頭上から飛びかかる肘打ち。

 咄嗟に掲げた剣を地面と水平に。顔面の右へと延びる刀身。力こぶを作るように引き絞られた右手と、張り出した右肩。

 鎬で受けた。そのまま、流す――同時に反動を以って、逆袈裟へと移行。

 左上から右下までを薙ぎ払う逆袈裟の切っ先を、しかし跳躍の勢いを殺さずに沈み込む体で潜り抜けたあきつ丸。

 宙に残ったその制帽を両断。だが、両手を薙いで提督の体が開いた。

 明確なる隙――しかし、あきつ丸は動かない。跳躍の反動を受けたのか。咄嗟に提督は、後方へと飛び退いた。


あきつ丸「確かに例外ではないでありますが……前にも言ったように」

あきつ丸「自分は、古今東西の格闘技を全て収めているであります!」


 なるほど、と提督はあきつ丸を見た。

 今仕掛けなかったのは、偏に青葉を気遣ってだろう。攻めなければ提督が飛び退くと判っていたから。青葉から引きはがすために、敢えて隙を作ったのだ。

 そういう、意を断つ奴は――手ごわい。


あきつ丸「人質も取り戻して、一件落着」

あきつ丸「当方に――――迎撃の用意アリ、であります!」


提督「そうか……まあ、そうなるか」

あきつ丸「……?」

提督「なら――弾でも食ってるんだな」


 ご丁寧にやり合う必要なぞない。

 柄頭を握る左手に刀を預けて、右手を懐に。地上で艤装の効果を使用できないと分かっただけで、よかった。

 あとは速やかに射殺すればいい。人質に安全を、などとは考えずにそのまま提督を無力化しておけばよかったのだ。

 容易い馬鹿だと、提督は破顔した。

 どう見積もっても、互いの距離は三メートル以上。つまりは拳銃の、必殺射程圏だ。

 拳銃で殺すなら、相手に接近するのは愚手も愚手。

 真に有効な距離とは、一足一息で飛び込めぬレンジでの射撃。それこそが、もっとも意味を成す。


あきつ丸「どうやら今まで、格下ばかりが相手だったみたいで……」

提督「君も含めて、だが」

あきつ丸「小狡く隠れるのは上手でも、直接闘うというのは苦手であるみたいですな……このように!」


 何か、と論じる前に。あきつ丸が爪先で跳ね上げた物体。あれは――大井からという名目で、青葉が持参したもの。

 失念していた。

 つまりあきつ丸は、距離が開けられたその上でも、倒す算段があったから。

 逆に、軍刀のほかに武器を隠し持っていないかを詳らかにするために、敢えて泳がせたのである。

 それに、提督はまんまと引っかかった。

 拳銃が弾き飛ばされる。が、早かった。そのままの勢いで、左手で牽引した柄を握りしめる。鍔元に納まる右手。

 再び逆袈裟を繰り出して――


あきつ丸「それは一度見た――で、あります」


 振り下ろさんとするその両手を、手首の付け根を右腕の甲で。

 そのまま腹部への――左の正拳突き。

 身体が撓んだような錯覚のそこ。泳いだ刀。送り出された左脚と共に、左腕が提督の体を押し遣った。

 そこからの――天倒・烏兎・人中・勝掛・秘中・胸尖・水月――連続して繰り出された、突き/突き/突き/突き/突き/突き=正中線六連突き。


あきつ丸「身体のどこかの骨が砕かれたみたいでありますが……まあ、しょうがないであります」

あきつ丸「少なくとも……提督殿は表向きは信頼が熱い」 

あきつ丸「……他の艦娘には伝えないでありますが」

あきつ丸「裁かれて貰う……であります。罪を償うと、約束するなら」

あきつ丸「どうするのですか? 提督殿……」



提督「……」


 項垂れる提督を前に、あきつ丸は静かに首を振った。

 そのままついでとばかりに両手首を取って肘を外して、ついでに股間に一撃見舞って壁へと目掛けて放り出す。

 拳銃は、分解した。

 弾倉を引き抜き、窓の外へ。どこかで正規空母が「ふぎゃっ、敵機直上!?」と泣いた気がするが黙殺。

 スライドを下げると勢いよく飛び出した実包が放物線を描くそこを手中に収めつつ、再度スライドを押し下げながら留めピンを引き抜き、完全に。

 それを、提督とは反対側の隅に薙げた。

 陸軍式近接格闘術――習っておくものだな、と肩を下げる。


あきつ丸「殴っても、殴った方の手が痛いだけ……」

あきつ丸「……」

あきつ丸「……なんとも、やるせないであります」


 本来なら――。

 本来なら、提督と共に勝利を祝っていただろう。

 犠牲を払いながらも、無事に戦いは終わったのだと――肩を並べていただろう。

 今出撃している艦娘もそうであるし、今までに死んだ艦娘もそうだ。

 だからこそ、無念でならない。それも――陸軍の自分がこうして幕を引く事となるとは。

 ……いや、或いは。

 陸軍だからこそ、これでよかったのかも知れないが。


あきつ丸「そういえば、ひとつ聞いておきたいでありますが……」

提督「……」

あきつ丸「この艦隊の初期から居る吹雪……という艦娘」

あきつ丸「その艦娘も、提督殿が殺したのでありますか? 追いやって?」

提督は吹雪を……


1ほど嫌悪 9ほど親愛
1ほど程度・小 9ほど程度・大


↓3

うわっ
俺書き込まなきゃよかった


提督「彼女を……厭わしいと思った事はない……」

提督「ずっと初めから……一緒だったんだ……」

提督「辛い時も、苦しい時も……一緒に……支え合ってきた……」

提督「二人で、どうすればもっと良くなるって……どうすれば勝てるって……」

提督「ずっと、考えてきたんだよ……ずっと。一緒に……」

あきつ丸「……なら、何故」

提督「あの作戦に関しては……本当の本当に、事故だ」

あきつ丸「……」

提督「ただ……」

あきつ丸「?」

提督「ああ……だからこそ、自分の手で殺したかった」

提督「吹雪に……全てを打ち明けて……殺したかった……」

提督「殺して……やりたかったのに……」

あきつ丸「……」

提督「残念だ……本当の本当に、残念だ」


 それが、全てを打ち明けて――それでも自分を拒絶せずに受け入れて欲しがっている。

 そんな風にも、あきつ丸には見えた。

 要するに。

 この男は――。

 何かを支配したがったというのはつまり、臆病だったのだ。それほどまでに自分に価値がないと思っていたのだ。

 受け入れられたいと考えつつも、自分なんて受け入れられる筈がないと思っているから――――だから支配を望んだ。

 価値がないと思わされていたのか。何が彼をそうしたのか判らないが。

 どこかで自分を敬う方法を間違えた。どこかで自分を誇る方法を間違えた。

 だからこそ、こうも狂った。


あきつ丸「なんとも……」


 それでも艦娘の幾人かは、彼の抱えたものに対して同情していたから。

 だからこそ――見捨てずにいたのだろう。

 彼が正常なる提督を演じつつも、艦娘を陥れようとするその所作のどこかにも。そんなものが覗いてしまったから。

 だから、騙された。一部は本当のことなのだから。

 間違いなのか否なのかは、あきつ丸には論ずるつもりも、考えるつもりも無かった。


あきつ丸「こいつは……救えない、であります」


 ただそうとだけ、呟いた。


あきつ丸「……」

あきつ丸「その言葉に免じて……」

あきつ丸「精々生きて、罪を償え……であります」



 ◇ ◆ ◇



 それから彼は――憲兵によって、船へと押し込められた。

 あきつ丸は、「突然の体調不良で……」という風に周りの艦娘に説明した。

 作戦が成功したからこそ、これまでの戦いの疲れが出たのだろうと。


まるゆ「隊長さん……」

榛名「そんな、提督……」

春雨「司令官……」

夕立「……」

天津風「料理……作ったのに……あなたのために……」

あきつ丸「……」


 特に憔悴が激しかったのは、この五人だろう。

 誰もが皆、心の底から提督がいなくなった事を悲しんでいた。

 きっと、再び彼の帰りを待つだろう。いつかまた戻ってきてくれると信じて、彼の事を待つだろう。

 姉を殺された者。己の半身を失う原因となった者。

 そんな彼女たちに――あきつ丸は真実を話せなかった。

 ここで話す事が、果たして本当に正しい事なのか――――彼女には思えなかったのだ。


あきつ丸(あの時の……吹雪殿を思い浮かべたあの顔……)

あきつ丸(あれに……嘘はないと思いたい、であります)

あきつ丸(そうでなければ……本当に潰しつくして、お終いで……)

あきつ丸(……はぁ)

あきつ丸(……)

あきつ丸(提督殿は……)


 そして一方の、提督は――。


提督(……どうやって抜け出したものかな)

提督(ああ……本当に、失敗した)

提督(もう少し、現金を用意しておけばよかった)


 そう、独房で物思いに耽っていた。

 彼は確かに――あきつ丸に伝えた通り、吹雪の事を信頼していたし情を持っていた。

 しかしそれでも……いや、それだからこそ壊すのである。

 愛しているから、愛しいと思うから、可愛いと思うからこそ破壊する。

 そんな男だった。そうなってしまっていた。

 あきつ丸自身が分析したように――――彼の言葉には、本音が乗る。だからこそ艦娘は演技とは思わぬのである。

 何故ならば、事実だから。

 しかし、行きつく結論が常人とは異なっていた。


提督(さて、私の事が明るみに出ては不味いものも居る)

提督(そこらが私を消しに来るだろうが……)

提督(あとはその混乱に乗じて、逃げ切ってやる)

提督(……)

提督(この身分を捨てるのは何とも勿体ないが……いいさ。生きていれば、まだいくらでも遣りようがある)

提督(ここで死ぬものか)

提督(私は……生き残ってやる。いつかそうすればまた、幸せになる機会が来る)

提督(今度は小さな家庭でもいい。教師でもいい)

提督(今より不自由だが……それでもどんな場所にでも、愉しみはあるだろう)












 ――――キャハッ。



深海棲艦になった那珂ちゃんかな?


 ゆっくりと、拳を握りしめる。

 加賀を殺した甲標的。瑞鶴を追い詰めた、麻薬により感覚の狂った艦載機搭乗員。

 それらの実験を行ったものが――提督に持ちかけたものがいる。

 憲兵からの裁判で、それがどこかしらから漏れるのを恐れるだろう。

 あきつ丸という、あの異常な艦娘には追い詰められてしまったが……彼とて剣術の相当な有段者。

 刺客程度斬り伏せて、逃げ出して、顔を変えて逃げ延びればいい。

 今度は公的な身分が存在しないのが難点だが――――逆に言えば、どこにもいてどこにもいない人間になれる。

 そんな先でも、やりようなんてものはあるし、別の楽しみもあるだろう。


提督(さて……今は精々、傷を癒すと……)


 その瞬間。

 船体が、揺れた。

 怒号とサイレン。船内が、慌ただしくなる。

 何かと顔を動かす早霜。船体が左右に傾いて、ベッドに縋りついて揺れを堪える。

 そのまま、どのぐらい堪えただろうか。

 しかし彼は――慌てなかった。むしろこれが、チャンスだと思った。

 この混乱に乗じて、逃げればいい。

 今、海域は安定している。なんとかここさえ凌ぎさえすれば、艦娘の増援が来るだろう。

 来るとしたら……あの泊地から。

 あの馬鹿な陸軍は、真実艦娘に真相を伝えてはいない。ならば、なんとでもやり込められる。

 そうして本土へと運んでもらうか、とにかくあの泊地以外の場所に行けばいい。

 なんならその艦娘を籠絡して、愛の一つでも囁いて、暫くともにいればいい。

 まだ、自分には運が回っている。“命”を”運ぶ”と書いて運命! なんと素敵な言葉だろうか。


提督(よし……ここをあとは切り抜けて……!)

提督(切り抜けてやれば……!)

提督(切り、抜け……て)

提督(切り――)




 ――――ネエ、シッテル?


 ――――カンムスッテ、人間ノ死体を媒介ニシテルンダケド。


 ――――ジャア、艦娘ノ死体ハドウナルノカッテ。



 ――――ハーイ、ブッブー! ソンナンジャバラエティニハデラレナイヨ?


 ――――エットネー、アクマデモアイドルナンダケドー。テイトクノタメノアイドルナンダケドー。


 ――――デーモー、流石ニムコウデ……テートクガ、モッチートカー加賀サンニヤッタコトヲキイタラネー。


 ――――サスガニコレ、チョーットバツゲームカナーッテ。


 ――――エ? 誰カラキイタッテ……ホンニンダヨー?


 ――――ホラ、チャーント迎エニキテルンダヨ? オーイ!



 ――――デー。


 ――――マズフタリトモ、ジブン以外トケッコンヲカンガエテタコトニ御怒リデース!


 ――――イクラ色男デモ、フタマタハマズイヨネ?


 ――――ア、アキヅキチャントサミダレチャンヲイレタラ四人? ゴッメーン、マチガエチャッター!


 ――――ア、カワイイカラユルシテネ? キャハッ!



 ――――トイウコトデ、罰ゲーム的ナ? キャハッ!


 ――――フブキチャンハヤサシーカラー、ナルベクイタクナイヨウニシテー……ッテイッテタケド。


 ――――ヤマシロサントカ……ゲキオコダッタヨ?


 ――――マー、マズハテイトクにオシオキシテカラ。


 ――――ミンナデ、テートクノドコヲ持ツカ決メヨウ……ッテネ。



 ――――サァテ。


 ――――ヨウコソ、コッチニー。ミンアアイタガッテタヨ? 顔ガホシイ、手ガホシイ、脚ガホシイ……ッテ。


 ――――ソレジャア深海ツアーヘ、レッツゴー!



「やめろ……やめろ……!」


「クソ……私は……私は……こんなところで……!」


「私は……幸せになるって決めたのに……!」


「やめろ……やめろ……! 近づくな……!」


「やめろ……! 来ないでくれ……! やめろ……!」


「私に近付くな……この、ゴキブリどもめ……! 人間モドキどもめ……!」


「やめろ……」


「私は幸せになるんだ……幸せにならなければいけないんだ……」


「クソ……ふざけるな……!」


「ふざけるな……! やめろ……!」


「やめろ……!」


「やめろぉぉぉぉぉおぉおお――――――――――――――――――ッ」


◆ということでインガオホーな◆罪からは逃れられない◆

◆大人しく投降していたら、提督が悪あがきせずに迎えに来た吹雪ちゃん(ロ級)と幸せなキスをして終了◆

◆ゾロ目を出していたら青葉を人質にあきつ丸をこまして、逃げた先でレ級改ちゃんに出会って拷問&残りの艦娘による掃討◆

◆加賀さんなら、今まで誘ってくれてた食事がどれだけ嬉しかったか言いながら食べる◆

◆朝潮ちゃんならフナムシ、ハヤシモ=サンならフナムシご飯で飼育。五月雨ならオナカフナムシ◆どれだけフナムシ出るんだよこのスレ◆

◆グロとかエロとかなしで、ほのぼの愉悦するスレだったのにどうしてこうなったんだろうか◆

◆明日はやるかもしれないしやらないかも知れないが残りの面子から数人エピローグ出すよ◆なお程度は前のコンマを参照◆オツカレサマドスエ!◆


◆提督がアレしちゃったのでケジメはない◆備えよう◆今日は少しだ◆

無いのか
朝潮ちゃんが二度沈まなくて良かったような残念なような複雑な気分

◆今までのはパラレルじゃないからね◆あと正直これ以上艦娘を酷い目に遭わせるのは1のSAN値がもたない◆

◆幾人かのエピローグを書く◆境遇は前の通り◆範囲安価+数字記入だ。備えよう◆

◆22:55からな◆



↓ 1~7 ※まず二名 ※コンマ+数字な

春雨99

なんだこのゾロ目率は……

うわっ

龍田も沈んでるのな


あきつ丸(……あのあと)

あきつ丸(提督殿を乗せた輸送船が深海棲艦により襲撃……提督殿は行方不明となった)

あきつ丸(思えばあれが最後の大攻勢……レ級改は既に轟沈しており、その指揮を執るものも居なかった)

あきつ丸(ただ……何処からと思うほどの数。それと数体、他とは違う……あのレ級改のような深海棲艦が見られた)

あきつ丸(その戦いで、飛龍殿と瑞鳳殿が戦死された……であります)

あきつ丸(……)

あきつ丸(レ級改は……おそらく提督殿が倒された)

あきつ丸(提督殿を狙った襲撃は……レ級改の敵討ちだったのでありますか?)

あきつ丸(……)

あきつ丸(果たして深海棲艦に、敵討ちなんて発想があるかは判らないでありますが)


 さて――そうして。

 そうしてあきつ丸は何をしているかと言えば。

 後始末である。

 あの提督が何を思ってあんな凶行に及んだのか。

 戦いが彼をああしたのか、それとも生まれ持ったものなのか。

 或いは彼の言葉は偽りで、実際に手を下したのは青葉だけ。度重なる艦娘の死に呑まれてしまったのか。

 そして、加賀の轟沈や瑞鶴の誤爆など――いくつか残る不可解な点は。

 陸軍に戻った後、それらの調査を行うのだ。

 かつての仲間を訪ねて。


あきつ丸(春雨殿は……)

あきつ丸(結局、提督殿を失った衝撃から立ち直れず……解体を選んだ)

あきつ丸(軍も了承した……彼女の外見が、以前確認された深海棲艦に酷似していたから)

あきつ丸(……)

あきつ丸(さて、話によるとこの辺りにいるはず――)

解体って女の子に戻る方ですよね?



 あきつ丸の耳に飛び込んできたのは、獸のような複数の荒い息。

 何か動きに合わせるように息は脈を得て、言葉は節を持つ。

 耳を済ませば――判るだろう。


「思い知れっ、思い知れっ! この深海棲艦め!」

「俺の弟はなっ、てめえらに殺されたんだっ!」

「これは復讐だっ、復讐なんだよ、深海棲艦っ」


 蟻の巣の近くに、砂糖でも落としたらこうなるか。

 複数の男たちがナニカに群がって――嬲っていた。

 吐息と雑言。嬌声と罵声。水音と土音。

 その中に――――踊る桃色が見えた。


「はぁ……」


 人を守るというのが彼女の使命であるが――。

 悪鬼とあれば話は別。それに今は軍属の警察。法の番人。憲兵である。


「揃いも揃って、十万億土を踏みやがれ――――であります」


 鍔が哭く。鯉口が切られ、刃鳴が散る。剣閃が吼えた。

あぁ…(絶望)


あきつ丸(酷いことを……)

あきつ丸(よくもこんな酷いことを……!)

あきつ丸(今までそんな貴様らを守ったのは! 食料を届けたのは! 叫ぶ気力をやったのは……!)

あきつ丸(一体、誰だと……)

あきつ丸(誰だと思っているで、ありますか!)


 すんでのところで堪えて峰打ち。軍属である意地が、男たちの命を奪うことを好しとはしなかった。

 ただし、鋼鉄の棒で殴られたのだ。

 半ばより折れたり、根本から曲がったり、潰れたり――最早このようや暴挙は行えないだろう。

 改めて、春雨に目をやった。

 痛々しい――――彼女の黒いセーラーに染み付いた汚れと、この据える臭いから。

 彼女が今まで、如何程の扱いを受けていたかが知れよう。

 しかし。

 あきつ丸が絶望したのは、それよりもなお深い。

 神ならぬあきつ丸には、この先など気付けない。



 ――そうです、春雨は深海棲艦です。


 ――もっと、言って下さい。春雨を深海棲艦って言って下さい。


 ――深海棲艦なら、司令官に会えるから……。


 ――春雨は、深海棲艦なんです。えへへ。ふふふ。


 ――ああ、早く司令官に合って……お腹の赤ちゃんの、名前決めなきゃ。


 ――何がいいかな……。


 ――あ、お金はそこに入れて下さい。


 ――お金を集めて海に出て、司令官に会わなきゃ。


 ――あれ。


 ――その刀、もしかして司令官ですか?


 ――やだ、こんな格好で……恥ずかしい……。


 ――えと……。


 ――来てくれるなら、先に言ってくれたら……春雨、お金を稼ぐよりもお料理作ってたのに……。


 ――えっと、汚ない格好で……あの、その……。


 ――司令官。


 ――でも、また会えて嬉しいよぉ……!


 ――えっと、待っていて下さい……今、司令官が大好きだった麻婆春雨作りますから……。


 ――一杯、食べて?


あきつ丸(……提督殿の)

あきつ丸(提督殿の使っていた刀が判っても、自分の事が判らぬぐらいに……)

あきつ丸(……)


 彼女の身に――何が起きたかは知れない。

 しかし、深海棲艦を恨む者たちからその怒りの捌け口にされていた事。

 そんな暴力の末なのか、それ以前からなのか――駆逐艦娘春雨は、磨耗しきってしまった事。

 そうなっても、彼女から――――。

 彼女自ら、愛しい男に会うために――。

 最悪の、どんなになっても女が持ち得る最後の財産を切り売りした。投げ売った。己から選択した。


春雨「ほら、できた」

春雨「食べて?」


 春雨が、両手を差し出す。

 先ほどまでそんな彼女の、幼く丸い肢体を貪る“対価”とされていた缶の中身が詰まっていた。

 一瞥したあきつ丸は、


あきつ丸「――――御免」


 そうとだけ、呟いて。

 春雨の手のひらの上――落ち葉やビニル袋などの上に。

 ぱたぱたと、赤い雨が降った。

首を切ったか


◆境遇は前の通りだが、そこからどうなるかはコンマの通りだぞ!安心していいようだ◆

◆さあ、次の艦娘に行こう◆そして今日はもう一度安価を出す◆ほのぼのに備えよう◆

安心出来ない(白目)


あきつ丸(うー、お腹がペコちゃんでありますなぁ)

あきつ丸(おっ、塩と胡椒の焼き鳥……。うむ、胡椒もまた焼き鳥には美味!)

あきつ丸(ふむふむ、向こうは豚骨ラーメン……焦がしにんにくがひとしお)

あきつ丸(あれは……なるほどなるほど。九条ネギ入りの玉子焼き! 緑と黄色のハーモニー!)

あきつ丸(ほぉう……小籠包と餃子! 溢れ出る肉汁が堪りませんなぁ。うむうむ)

あきつ丸(こうも歩いていると、口の中が夏祭りであります!)


 どうにも目移りしてしまう。

 或いは気分の赴くまま、買い食いをしてもいいだろう。きっとそれこそ夏祭りみたいに。

 熱されたネギの、僅かにシャクッとしたものが残る薬味と玉子焼きの甘味。

 塩だけでなく胡椒がつん、と広がる焼き鳥。

 噛んだ側から口の中を、肉のスープが潤わせる小籠包。

 どれも素晴らしい。


あきつ丸(が、今回は冷やかしも出来ないであります)

あきつ丸(龍田殿も解体を選び、艤装を外して今や一人の女性)

あきつ丸(脂っこくなく、それでいて淡白過ぎない龍田揚げ……)

あきつ丸(うー、口の中があのサクサクと裂ける龍田揚げの感触で一杯! で、あります!)


あきつ丸「ここがその……龍田揚げ専門店“ドラゴン”」

あきつ丸「うー、世界水準軽く超えてそうな匂いが……」

あきつ丸「……」

あきつ丸「……しない? あれ?」

あきつ丸「あれあれ? 今日は休業日でありますか?」


あきつ丸「ええー……ガーンであります」

あきつ丸「こんなのってないであります」

あきつ丸「すっかりあの竜田揚げの! 脂が少なく! それでいて決して固すぎず!」

あきつ丸「歯を立てれば綺麗に裂ける! 肉が張った竜田揚げの歯応えの気分だったのに!」

あきつ丸「こんなの、酷いであります! あんまりであります! 陸軍は海軍に抗議するであります!」

あきつ丸「……」

あきつ丸「ああ……竜田揚げ」


あきつ丸「ん?」

あきつ丸「でも、今日は休業日とは書いてないであります」

あきつ丸「これは――」



 ――ごめんなさい。


 ずっと、聞こえてくる。あのとき背中で死んでいった足柄さんの声が。


 私が沈めてしまった、あの潜水艦の言葉が。


 心も体もあげられなくても、せめて銃になろうと誓ったのに――――守る事ができなかった提督さんの声が。


 ずっと。

 ずっと。

 ずっと。


 あのときは、いっそ責めてくれと思った。

 今もそうだ。

 寝ても、覚めても、ただ見てる。

 ただ、微笑んでこっちを見ている。

 謝っても、泣いても、縋っても、無視しても――――ずっと見ている。


 もう、どっちが現実で、どっちが夢なのか判らない。

 両方で見られている気がする。


 ……ごめんね、天龍ちゃん。先に行くね?

 もう、疲れちゃった。


 この手紙を読んでいるあなた。もしよかったら――きっと難しいだろうけど――天龍ちゃんに伝えて下さい。

 ありがとう。

 死なないでね、って。


◆24:30につぎの安価な◆備えよう、ほのぼのに◆



↓ 1~7 ※二名 ※コンマ+数字な ※ゾロ目はポイント高いぞ

ああ、天津風が死んだ!

あーあほんとなにやってだ俺


◆ちなみに特殊判定だった天津風も春雨も提督の死によって憔悴が激しい5人の内の一人だ◆

◆だから心優しき1=サンも奮発して書くと言っている。喜んで欲しい◆

◆提督に近付いた艦娘は死ぬ。その思いが強いほど死ぬ。つまり>>844=サンはテイトク=サン……?◆金剛の死に関わってたら許さない◆

◆オツカレサマドスエ!◆

◆今日もある◆備えよう◆


◆何故沈む前提で話すのか◆このスレは何度もほのぼのがあった。次もそうなると思いませんか?◆

◆沈む艦娘を書くと心が痛むのでもっと優しい世界にしたいですね◆備えよう◆


あきつ丸「ふーむ」


 腰の軍刀をかしゃりと鳴らして。

 あきつ丸は空を仰いだ。

 今はいつも通りの黒ずくめの制服の上に、これまた黒の外套を。

 国防色など判りやすいものではないが、さりとて彼女の身に含まれた剣呑とした雰囲気に、通行人は一瞬だけ目線をやって顔を背ける。

 あきつ丸と目を合わせぬようにしているのだが、肝心のあきつ丸自身はそれに気付かない。ぼんやりと辺りを見回している。


利根「あきつじゃないか! おーい!」

あきつ丸「あきつではなくあきつ丸であります」

利根「あ、きつ丸」

あきつ丸「……なんとなくイントネーションがおかしいであります」

あきつ丸「まぁ……」

あきつ丸「確かに制服の一部分はキツキツでありますが」

利根「ぐぎぎ」


 学ランめいた制服を下から押し上げるその胸部は、豊満であった。


あきつ丸「利根殿は元気でやっている……でありますか?」

利根「おお、無論じゃ! 我輩はいつも元気だぞ!」

利根「そっちは……相変わらず生気のない顔をしとるようじゃが」

あきつ丸「無病息災であります。なんなら雪の中を裸で走り回っても問題ないくらいに」

利根「問題しかないぞ」

あきつ丸「意外と楽しいであります」

利根「や、やったことがあるのか!?」

あきつ丸「陸軍ジョークであります」

利根「な、なんじゃ……てっきり……」

あきつ丸「流石に雪の中は未経験であります」

利根「……」



 こほん、と咳払いを一つ。利根が続けた。


利根「ところで、何故我輩に?」

あきつ丸「折角だから、あの時の皆のところを巡っているであります」

あきつ丸「……今度から、内地勤務なので」

利根「ふうん?」

あきつ丸「ということなので、利根殿の近況はどのような感じなのですか?」

利根「我輩か? 我輩は……教導艦のようになっているな」

あきつ丸「ほう」

利根「前線に出られないのはちと惜しいのじゃが、まぁ、随一の錬度なのでな」

利根「筑摩の奴より我輩の方が強いのじゃ! うむ、教導……いい響きじゃ」

あきつ丸「皆のお姉さん、でありますか」

利根「うむ! 我輩に任せておけば心配はないぞ!」


 したり顔で頷く利根を眺めて、あきつ丸も頬を綻ばせた。

 あの激戦の経験を経た利根は、きっとあんな戦いを踏まえた上で後進を育成するだろう。

 そうなれば、あのときの犠牲も無駄にならないというもの。

 あの戦闘の何もかも全てが悪に帰結するのではないと――あきつ丸は、溜飲が下がる思いだった。

 それから、彼女が今属している艦隊の話を聞く。和気藹々としていて、中々に平和そうだった。


利根「む、もうこんな時間か」

あきつ丸「自分は構わないでありますが……」

利根「我輩が構う! お姉さんが遅れる訳にはいかんのだからな」

あきつ丸「そうでありますか」

利根「そういえば……」

あきつ丸「ん?」

利根「天津風は、児童ふく……よう……えっと……、……、……孤児院? のようなところにおるようじゃ」

あきつ丸「ほう」

利根「一度だけ手紙を貰って会えてないが……良かったら行ってもよいのではないか?」

あきつ丸「そうでありますな」

利根「うむ、我輩からもよろしくと伝えておいてくれ!」


利根「……」

利根(提督の奴は……あの様子なら、まだ見付かってはいないようじゃな)

利根(……)

利根(望月とケッコンを考えていた……という話だったが……)

利根(まさか二人とも……)

利根(……)

利根(……せめて、向こうで幸せにやっているといいが)


利根「……む」

利根「おーい、筑摩ー! 筑摩ー!」

利根「なにやってるのじゃ! もう我輩、三十分も待って……」

利根「え」

利根「……」

利根「……」

利根「……」

利根「だ、誰にでも間違いはある! 集合場所の間違いもある!」

利根「あるのじゃ」

利根「あるのじゃ!!!」


 ◇ ◆ ◇


天津風「……あ、あなた」

あきつ丸「お久しぶり、であります」


 抜け落ちるような白磁の肌に、対照的な漆黒の外套を翻すあきつ丸は、ある意味死神を彷彿とさせる。

 コンクリートを打ちっぱなしたような灰色の壁の施設の庭先に、車椅子の天津風。

 彼女の側には、少女。どうも……と挨拶をしようとしたら、車椅子の影に隠れてしまった。

 やれやれと、あきつ丸は肩を竦めた。


天津風「……お姉ちゃん、この人とお話があるから」

「でも……」

天津風「大丈夫。ここから居なくなったりなんて、しないわよ」

「……」

天津風「守ってあげる、って言ったでしょ?」

「……うん」

あきつ丸「?」


 名残惜しそうというよりは、親鳥から離れるのを渋る小鳥のように。

 何度も何度も振り返りながら、少女が離れていく。

 他に庭先にいる子供たちも遠巻きに、あきつ丸に警戒の目線を送っていた。


あきつ丸「……?」

天津風「上がって、って言いたいけど……多分無理よ。許可がおりない」

あきつ丸「何故でありますか?」

天津風「……」

天津風「ここは、深海棲艦の被害によって生まれた児童養護施設なの」

あきつ丸「なるほど……道理で」


 荒んだ、擦りきれている目をする訳だ。

 あきつ丸の纏う雰囲気が、或いは戦いを連想させるのだろう。


天津風「積もる話もあるから……ゆっくり、って言いたいけど……」

あきつ丸「?」

天津風「やっぱり、無理みたい」

あきつ丸「……まあ、仕方ないであります」


 子供の一人が近寄ってきて、首を振る。

 確かにあきつ丸の、軍刀を腰に差した格好は不向きであろう。教育に悪いとも言えなくもない。

 まあ、久しぶりに顔を合わせられた。それだけで良いのかも知れない。


あきつ丸「そういえば、最後に一つ聞きたいでありますが」

天津風「何?」

あきつ丸「その……天津風殿は、今の生活に対して……不満などはないでありますか?」

天津風「……」

天津風「……どう、だろう。ただ……」

あきつ丸「ただ?」

天津風「守るものがある――って、勇気をくれる。それは、確かよ」

あきつ丸「そうでありますか」


 その瞬間の、顔は――覚悟を決めたという、美しい顔だった。

 釣られて、あきつ丸も頷く。こんな晴れ晴れとした表情をできるなら、一先ずは大丈夫だろう。

 それだけで、会った甲斐はあったのだ。


あきつ丸「では、自分はこれで……」

天津風「待って」

あきつ丸「?」

天津風「折角だから……おにぎりでも握るわ」

あきつ丸「おにぎり! 自分は高菜が好きであります!」

あきつ丸「でも、ツナマヨも捨てがたいであります!」

あきつ丸「なんなら、わさび海苔でも! いや、贅沢にいくらなんかも!」

天津風「……具はこっちで決めるわよ」









 その二日後――――天津風は自ら命を断った。




 直接伝えることはできないから、こんな形にさせて貰ったわ。


 流石に陸軍でも、一緒に食べて飲み込んだりしないわよね? そうなったら恨むわ。


 私は、怖くはない。死ぬのも怖くない。


 何も感じない。痛みなんて判らない。


 だからあいつらに何かされても、気にならない。何も感じなかった。


 段々と膨らんでくるお腹を見ても、何も感じない。私は大丈夫。大丈夫。気味が悪いけど、大丈夫。


 ただ、それ以上に怖い。


 守れないのが怖い。


 半身の動かない私じゃ、あの子たちを守れない。


 身代わりになってあげることはできたけど、最近では、反応がなくてつまらないと……それもできなくなっている。


 あの子たちが枕で圧し殺した呻き声を、聞いているしかできない。助けにも向かえない。


 手紙も出せない。連れて逃げるのも、身体を張るのもできない。


 だから、この手紙を送って。あなたに知らせて。


 それから――それから私が死ねば、元艦娘である私が死んだら……多少は変わると思う。


 きっと、あの腐った施設は……職員たちは処分されて、代わりにあの子たちは全うな場所で生きられる。


 艦娘として出来損ないになって。人として暮らす事もままならない体で。大事な人を守れなかった私だけど。


 だから最後に、こうしようと思う。


 勝手だけど、あとをお願いね。


◆ここはマッポー。そうあらすじにも書いてある◆


◆23:45から安価です。範囲安価だとわれわれも聞いています◆備えよう◆嫁艦の命は自分で守ろう◆





↓ 1~8 ※三名 ※コンマ+数字な

◆ID:zceToRQMoとかいう本物の死神◆こいつコンマ神じゃねーの?◆


>>833で言ってるとおりゾロ目はポイント高いです。あとは判りますね?◆初めましてキラ、私はSです◆

◆つまり浜風は死ぬ。ゆーちゃんは特殊判定なのでハイエースされる◆

◆それではまた明日◆やるかどうかは未定だという話です◆オツカレサマドスエ!◆

◆安価二つ分、浜風は十分に嬲るとして◆もう一人空いた◆

◆これが最後の安価になるだろう◆備えよう◆24:10からだ◆




↓ 1~7 ※一名 ※コンマ+数字な ※ゾロ目はポイント高いぞ

結論:エピローグで毎回人が死ぬとかこのスレの安価はおかしい


◆もし書ききれなかったら次のスレに行く可のう性もあるとの事です◆ただしすぐ終わる◆ハイクを嫁◆

◆実際オタッシャ重点な◆再び新たにオツカレサマドスエ!◆

◆次スレです◆

【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」EX
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」EX - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428498622/)

◆こちらで備えても向こうには持ち込めぬ◆少し書こう◆

……と思ったが駄目だ。どうにも調子が悪い

そういう訳で1000と小ネタを取ろうと思う。小ネタはあれだ、今まで本編で描写されなかった艦娘同士の組み合わせになる

間違いなくほのぼのだ。安心安全な


◆備えよう◆回避重点な◆


◆死んだ艦でもいいが、今回はゾロ目でも沈まない◆沈むことだけはないとのお話です◆

◆テイトク=サンが死んだから彼の見た人生のトラウマ再現での轟沈が出来なくなったのだ◆

◆シチュエーションも受け付ける◆

◆また数字を書くのだ◆22:40あたりから始まる。備えよう◆



十の位 1ほど団欒 9ほどイチャコラ
一の位 1ほど程度・小 9ほど程度・大
0:特殊判定
ゾロ目:???(轟沈以外)

↓1~6 ※名前を書け ※数字を書け ※ハイクを詠め ※シチュを書け

鈴谷 55

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