【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」02 (1000)


・軽度のエログロリョナあり

・鬱あり

・全年齢

・艦娘が酷い目にあう

・愉悦重点な


前スレ
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425741524/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1426178433

ルールとか

①ゾロ目が出ると死にます

②0が出るとイチャコラほのぼのします

③9が出ると更に判定して強烈に壊れます

④単発ダメゼッタイ。安価出てからの回避ダメゼッタイ。セプク。ズレます

⑤『応急修理要員』と艦名と共に宣言すればゾロ目を最大ダメージにダウン

⑥『応急修理女神』と宣言すればゾロ目を、その目の通常判定にランクダウン

⑦宣言しただけで消費。ほのぼので『要員』、複数ほのぼので『女神』補強

⑧二人の正規空母が実際平坦なまな板を晒しますか?おかしいと思いませんか?あなた

◆これまでの轟沈艦な◆

●羽黒(22):殿として死亡
●望月(33):ケッコンの約束をして遠征に出たら提督の策略により死亡
●那珂(33):顔に怪我をした(14)が、提督を気遣い笑顔。最後までアイドルとして笑顔で死亡
●足柄(44):龍田の背中で息を引き取る。トラウマメイカー
●秋月(55):過労で精神状態が不安定となり、自殺
●加賀(66):提督の事を憎からず思っていたが特性甲標的で提督に殺される
●吹雪(77):初期艦として提督の傍で戦い続けた。提督の本性に気付いていた。護衛船と大破する船を庇い死亡。トラウマメイカー
●金剛(99):山城を庇って艦載機により誤爆。子宮全摘出で療養(49の45)。山城は妹分デース!
        その後、提督の何かを見抜いた後単身相当数の深海棲艦を撃滅。トラウマメイカー

◆現存艦な◆

○清霜:戦艦に憧れていたが、本部製の実験段階仮想試作機でトラウマ(74)、その後幻痛に悩まされ自傷(12)
○卯月:ガードベント(35)。瑞鶴に提督も辛いんだと言ったり
○朝潮:喪ったものの傷も癒えない司令官を促したために首絞められた(36)と思っている。ぐちゃぐちゃの戦場と戦闘鬼化した戦艦を見る(56)
○名取:魚雷攻撃で炎上したが軽傷(41)
○龍田:深海棲艦の攻撃により片目に怪我(42)。更には軍艦時代のトラウマを足柄に抉られる
〇瑞鶴:加賀が轟沈したショックで提督と激突。罪悪感(56)。
     誰もいない分奮戦したらメタンフェタミンを投与された搭乗員による誤爆で味方大破。本部へ連行(59の10)。トラウマメイカー
     疲労で手が炎症を起こし、取り調べから発見が遅れ、矢を数射れなくなった。艦載機を特攻徹甲弾や空中機雷として使う空母カッコカリに(79の95)

○飛龍:提督から前の人の事とか感じる中古はちょっと(63)と言われた後に、赤城から人と比べないでと怒鳴られる(58)
     鳳翔さんに癒されたと思ったら、後輩が戦闘マシーンと化していたでござる (63)
○時雨:姉妹艦の夕立は褒められているのに、提督に気遣った自分は余り良い目を見れていない。病み(68)
     提督とイチャラブ、うれしいね(70)
○まるゆ:素潜りしよっかと爽やかにプレッシャーかけられる(73)
○春雨:深海棲艦っぽいとか言われてたけど提督は受け入れてくれたから役に立ちたい、けど艦艇時代のトラウマを抉られる(74)
○鈴谷:暗くなってる提督にいつでも相談して、という。あと勇気づける(意味深)想像したらヌメヌメする。でも利根に比べて信用できないと遠回しに……(95)
○利根:実力があるからと、かつて望月とケッコンしようとしていたんだ……とここだけの話を打ち明けられプレッシャー(75)

○綾波:一緒に船団護衛をしていた吹雪が目の前で……(94)
○夕立:ぽいぬ。てーとくさん、笑顔じゃないのに笑顔にならなくていいっぽい!
     榛名さん心配っぽい。本人気付いてないっぽい(95)
○五月雨:吹雪は死んだ! もういない! だけど吹雪の生き方は俺たちの心の中で(ry
○赤城:資源が少ないという提督と本営の会話を聞き断食を決意(74)、そののち体調不良の赤城を庇って加賀と那珂が轟沈。でも二人の分までボーキ食う!
     今度は万全だ、仇を取るためにここに残って打って出ると言っていたら、その資源を集めようと奮戦した自分を憧れと崇める後輩の吹雪が轟沈(79)
     今はすっかり何が正しいのか解らなくなり、虚無感に包まれて自室にこもる(39)。君がいない間に奮戦した後輩がメタンフェタミンで……
     でも間宮でつられて顔を出した。これからは艦隊の為に頑張ります!(71の10)。シリアス&ボーキスレイヤー
○山城:気に喰わないと思ってた金剛だけど、戦いを通して実は……と思ったところで瑞鶴の艦載機による誤爆。トラウママシマシ(57)
     結構金剛にベタベタ。い、妹は駄目だけど妹分なら……と思ったところで金剛の凄惨な討死を見て鬼に(58)
○瑞鳳:卵焼き

○大井:提督に舌打ち。なんかあーんとか見せつけられる(72)。どうやら何かあるようだ(44)
      (52)
○三日月:妹が気になっていたであろう人が妹なんて初めから居なかったかのようにあーんしてた(58)
○ゆーちゃん:派遣中に深海棲艦に追い立てられ、腕を咥えられて犬がやるようにブンブン振り回される(47)。助けてくれた榛名にベッタリ
○榛名:中破したけど、榛名は大丈夫です(35)! ……でも姉が。でも榛名は大丈夫です!(71)
      (23)
○あきつ丸:
○大鳳:

○鳳翔:自分の後に生まれた空母たちが傷付き、さらには一人が艦載機を爆弾として運用するようになっていた(78)


今後話にでる予定:翔鶴姉、北上様

アイテム:

・応急修理要員×7
・応急修理女神×2


【ここまでのあらすじ】


世界全土をシンカイセイカンが覆いつくし、オカルティック技術が普遍化した未来。世界平和など稚気じみた夢。

人々は茶色のバラックシティに棲み、夜な夜なダイバースペースへ逃避する。

人類よりも力を持つシンカイセイカイ群が、海洋を背後から掌握する。ここはネオヨコスカ。鎖国体制を敷かれた日本の鎮守府だ。

そして、マッポー的なこの時代に伝説化され空想の産物であると考えられていたグンカンが突如現れ始め、暗躍している……


テイトクはネオヨコスカ鎮守府の誇るカーネルである。彼は温厚で誠実な人柄で艦娘から慕われているが、実は違う。

その本性は人々の狂気と絶望を好む血に飢えた狂犬だった。

「フィーヒヒ」彼の齎す策略により次々と大破・轟沈していくカンムス。果たして彼女たちに未来はあるのか。アカギ=サンはカワイイ、いいね?


※嘘です※

◆シンカイセイカイと娼鶴の誤植。スタッフはケジメされました◆ほのぼの小ネタから始めよう◆このスレはマッポーではない◆

◆オカエシ・イン・ザ・ヘル◆


提督「……」


 艦艇勤務は曜日の感覚がなくなる。

 ということなら即ち、日付の感覚が薄まり、月日の概念が遠ざかり、ともすれば年度も忘れるほど。

 艦艇勤務ではないが、在りし日の艦艇であった事が由来しているのだろうか。

 金曜日にカレーを出すように、彼女たちは節目節目の行事を楽しむ。


提督「……うむ、そうだな」


 提督は珍しく、慈悲の心を湛えていた。

 己の暗い欲望に、痩せっぽちのケダモノに餌をやる訳ではなく――。

 本当に純粋に、艦娘と祝い事をしようと考えたのだ。

 少なくとも表向き優秀な指揮官であるから、この手のイベントに目くじらを立てる訳にもいかず、また、ならば大いに楽しませた方がいいだろう。

 そんな、士気高揚の意味もあった。


提督「我ながら上手くいったな、これは」


提督「卯月」

卯月「あ、あれ……またバレたっぴょん?」


 ああ、と提督は頷いた。

 余計な考え事をしていなければ、僅かな胸の上下や衣擦れなど――音にならない音に気付く。

 或いはそれを人は、気配と呼ぶのかもしれないが。

 兎に角、この提督と言う男は鋭敏な性質であった。


卯月「そ、それじゃあうーちゃんはこれで――」


 既に何度か悪戯を仕掛ける卯月は、提督から折檻を受けていた。

 と言っても別に、何も殴られたり蹴られたりする訳ではない。

 一日、「ぴょん」を「ベシ」に変えてみろとか、しまむらの服で過ごせとか、金剛の前でコーヒーを飲めとかそんなものだ。

 なお行ってみたところ、加賀に「それは前の口癖ですか?」と言われ、次に吹雪に物凄いロシア語を受け、金剛が激怒した。

 提督はそんな卯月を眺めながら、静かに愉悦を満たしていた。平和である。


提督「君に渡すものがある」

卯月「へ? う、うーちゃんに」

提督「ああ、いつも頑張っているから……それと、おかえしの意味も込めて」

卯月「え……」

提督「作ったんだ。チョコを」


卯月「え、う、うーちゃんに?」

提督「ああ」

卯月「司令官が……チョコを……?」

提督「ああ」

卯月「ほ、本当だっぴょん?」

提督「嘘を吐く訳がないだろう?」


 微笑む提督の顔に、仏が重なって見える卯月だ。

 別に加賀や金剛のように提督に熱をあげるという訳ではない卯月であるが……それでも、だ。

 それでもああ、色々な女からの好意を受ける男が。

 そんな男が、自分にチョコを渡す。多分一番最初に。おそらく今年初めて。

 流石に気分が高揚しますとは、この事である。


卯月「これは……おもちみたいっぴょん」

提督「卯月には、餅が似合うかと思ってな」


 「それか、団子か」と呟く司令官を前に……流石に兎=団子とか兎=餅とかは安易すぎやしないか。

 などと思った卯月であったが、まあ置いておこう。

 どうやら、何かをチョコレートでコーティングしたらしい。マシュマロとかだろうか。

 マシュマロには絶縁を意味するバレンタイン・コトダマがあるとあるのだが……まあ、良しとしよう。

 ともかく卯月は一口で食べ――


卯月「司令官」

提督「ん、どうだった?」

卯月「なにこれ」


 語尾を失った。やはりあれはキャラ付けだったのか。あざとい。


提督「何って……」

卯月「……」

提督「麻婆豆腐チョコだが」

卯月「なにそれ」

提督「……」

卯月「そんな、『エ、ナンデ!?』って顔しないで欲しいっぴょん」

提督「……」

卯月「『少しブーケガルニを入れ過ぎたかな?』みたいな顔も禁止でっす」

提督「……ああ」

卯月「『そうだったな……麻婆豆腐チョコじゃなくて激辛麻婆豆腐チョコだった。間違い間違い』とか言ったらぶっとばすっぴょん」

提督「……」

卯月「なんか言えやコラ司令官」


提督「柿の種チョコがあるだろう?」

卯月「……それで?」

提督「辛い物と甘いものの組み合わせは、ある筈だ。ローストビーフにチョコソースとか」

卯月「…………それで?」

提督「とは言っても麻婆豆腐では型崩れの可能性もあるだろう?」

卯月「………………それで?」

提督「なるべく崩れにくいように、にこごりにしたんだが」

卯月「……」

提督「感触を楽しんでもらおうと、アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムで人口いくら風にもしたんだが」

卯月「……」

提督「チョコの熱に耐えきれなかったのか?」

卯月「そういう問題じゃねーっぴょん」


提督「子供の頃に知育菓子というのがあったと思うが」

卯月「……」

提督「あんな風に、麻婆豆腐の汁に重曹と乳酸カルシウムを入れる」

卯月「……」

提督「乳酸カルシウムは無味だから味を損ねる事も無い。重曹は、苦味があるが……これはいくつもの味の変化になるだろう」

卯月「……」

提督「辛味と苦味……味の宝石箱だ」

卯月「パンドラの箱だぴょん。夢も希望もないぴょん」

提督「ベーキングパウダーにもこの二つが入ってるから、膨らむぞ」

卯月「絶望が膨らんでるだけです」

提督「他にはキシリトールガムやカルシウム剤のように、乳酸カルシウムは健康にもいい」

卯月「健康にいいのが良かったら青汁はコーラを超えてるっぴょん」


提督「あとはこれをアルギン酸の溶液に落としていけば、上手く粒になる」

卯月「粒は上手くても味は美味くないっぴょん」

提督「ちなみに麻婆豆腐を作るのには豆チがあると捗るが、これは湯で粘り気を取った納豆で代用できる」

卯月「その情報必要?」

提督「そう言えば、かつての比叡も天皇陛下に納豆を出す際、粘り気を取っていたらしいな」

卯月「一番聞きたくない名前さらっと出されるうーちゃんの気持ちになって、どうぞっぴょん」

提督「しかし……そうだな。熱には余り強くなかったか」

卯月「そこだけが失敗みたいな面してるんじゃねーっぴょん」


提督「ちなみにこの膜は、水溶されたカルシウムがアルギン酸と結びついてアルギン酸カルシウムになるからだ」

卯月「……」

提督「分子学料理というのは、当の昔に日本のお菓子になっていた……凄い事だな」

卯月「……」

提督「どうかしたか?」

卯月「どうかしてるのは司令官の頭だぴょん……」


 おかしい。

 誰だこいつ。

 普段見ている司令官は、もう少し如才ない男だ。決してこの駄目料理製造機ではない。


卯月「司令官」

提督「なんだ?」

卯月「味見は……味見はしたっぴょん?」


 料理下手には味見をしないものが多い。

 そして、変なアレンジと代用と手間の短縮。大体これが料理を壊滅的なものに追い込む。

 味覚は駄目でなくても、料理が酷くなるのはそれが理由である。

 いや、これはもう駄目とかじゃなくて冒涜的なナニカでしかないかもしれないが。


提督「味見はしたんだけどな」

卯月「え」

提督「当然だろう?」


 となると、真実味覚が壊れている事になる。

 もうそれはどうしようもない。元からないものはクレイジーダイヤモンドでも直せない。金剛のカレーもきっと喜ばれない。


提督「赤城が」

卯月「オチつけるなっぴょん!!!!!!!」


 なおその頃オチ担当は、平和そうにホワイトデーなので三倍です!とボーキを食っていた。


提督「普段は味見するに決まってるだろう?」

提督「自分が食べるんだから」



◆ゾロ目が11だったから女神と要員を1つずつ付けよう◆娼鶴とかいう誤植は無かった、いいね?◆


◆それじゃあ本編は時雨とほのぼのします◆次からほのぼのに新システムが採用されます◆その後の安価に備えよう。実際回避重点な◆

◆あと前スレ1000は把握した。そんなに君たちは1が壊れるところをみたいのですか?おかしい話ですよ?◆


時雨「……」

提督「……」


 程よく降り続く雨を、時雨と呼ぶ。

 ならばこれは――丁度いいのだろう。暗雲が立ち込めた空を跳ぶ艦載機はいない。前のように、泊地への空襲も無い。

 あの空襲は敵の攻勢を意味しているのか。即ち、金剛が削りきった敵はホンの一部にしか過ぎないのか。

 だが、違うと皆は判断していた。

 今まで行っていなかった戦術を取ると言う事は、相手にも多大な変化があったという事。

 漸減作戦は、今までのもので十二分に効果があった。なのにわざわざ空襲を行うと言う事は――。

 空襲に用いた爆撃機が撃破される可能性が高い攻撃を行うと言う事は、つまりは敵にも不調が見えてきたと言う事なのだろう。

 それはそうとして。


時雨「……提督」

提督「どうかしたか、時雨」

時雨「いい、雨だね」


 こうして、思いを寄せる人と、雨音以外がしない場所で外を眺めると言う事が。

 どれだけ素敵な事だろうか。

 雑音や騒音とは無縁だ。この世で二人きりになったような錯覚さえ生まれる。


提督「そうか?」

時雨「提督は、雨が嫌いだったかい?」

提督「……」


 僅かに曇る表情。どうやら、あまりいい思い出はないらしい。


提督「嫌いというか……雷が苦手だったな」

時雨「ふうん? なんだか、おかしいね」

提督「……?」

時雨「だって提督、もっとしっかりしてるところしか僕たちに見せないから」


 そんな面があるなんて、少し素敵で――。

 それを話してくれた事を、嬉しく思う。

 今まで提督は、あまり誰かに弱みを見せない。自分自身の事を茶化して道化にしながら、誰かの失敗を深刻にならない風にする事はあるけど。

 多分この表情は、きっと本当の顔だ。

 それを見せてくれたのが――見れたのが自分だと言うのが、誇らしい気持ちだ。

 でも……。

 だったら……。

 あの日の雨は……。

 夕立と二人で出かけた、あの日は……。


時雨「……」



 すっと、身を寄せた。そのまま、上目遣いで見上げる。

 交錯する視線。ほんの少しだけそこには、何かの感情が入り混じり、提督を完全ではなくしていた。

 ああ――と時雨は思う。

 そんな顔を。そんな彼の弱みを。もっと、自分だけに見せてほしいと。

 静かに降る雨のように。彼の心の内側を、柔らかに湿らせて溶け込んでいけたらなと。


時雨「……提督、実は僕も不安なんだ」

提督「何か、あったのか……?」

時雨「山城が……あんな風になってしまって」


 金剛が死んでからの山城はと言えば、まさに阿修羅のようなものだった。

 深海棲艦を見れば、容赦なく砲撃を加える。それだけに留まらず、弾が切れれば近接して戦艦の出力で力任せに引き裂く。

 そうして、今度は死んだ深海棲艦の身体を武器として振り回し、或いは盾として翳し、殺していく。

 あんな山城を、今まで時雨は見た事がなかった。

 扶桑が轟沈したとするなら……ああもなるのだろうか。

 それぐらい、あの山城が怒りに飲まれている。


提督「そうか」


 今、その一瞬。時雨の悩みを聞いた提督の顔が変わった。

 先ほどまでの、どこか翳りを帯びた憂い顔ではない。いつもの、艦娘たちに見せるあの表情。

 特別な提督が見れるのも――それは勿論悪くないけど。

 こうして自分が悩みを持ちかけた事で、彼が憂いから解放されるというのもまた……格別な気分で。

 時雨は静かに、提督の軍服を握る手に力を込めた。


榛名「あら、雷が」


 どこか近くで鳴った。かなり大きな音だった。ひょっとしたら、泊地のどこかに落ちたのかもしれない。

 そうなれば、火災が出る事もあり得る。

 火災は――嫌いだった。何もできずに、ただ見ている事しかない。

 どれほど両手を伸ばしても空には届かず、街並みが燃える様を眺めるしかない。

 ほんの少し、火を運ぶ航空機を落としたところで、住民を救う事など出来ない。

 あんな無力感は、二度も味わいたくない。……火の手が上がったら嫌だな、と榛名は歩き出した。


榛名「あら」

大井「あれ」


 丁度、営舎の角を曲がったところで大井と遭遇した。

 彼女もどこかを目指している風で、少し足早になっていた。


榛名「大井さんも、念のために見回りに?」

大井「ええ、まあ……物置に閉じ込められて泣いている子供がいないか、なんて」

榛名「はい?」

大井「冗談です。火災があったら、大変ですからね」

榛名「では、一緒に行きませんか?」


 今の言葉は何だったのだろうと。

 首を捻る榛名であったが、すぐさまそんな疑問は霧散した。


◆新システムの導入◆次からほのぼのだったときには、一緒に出た別の艦娘のダメージが軽減されたり時々増幅されたりする◆

◆ただしゾロ目とマックスダメージに変化はない◆でも基本ほのぼのになる◆次安価な。備えよう◆



提督「……雨か」


 いい思い出は、まるでない。

 寒い。そして、怖いのだから。



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3 ↓4 (◆応急修理要員×8・応急修理女神×3◆要員か女神って略な◆)

ズレて大鳳・朝潮・三日月な

もっと壊してもいいのよ?


朝潮「司令官、次はどうしますか!」

提督「そうだな……」


 提督を見上げる朝潮の表情には、誠実や熱意というよりは――喜色が目立つ。

 或いはある種の慈愛とも言うべきか。

 女の顔に近い。自分しか知らない誰かの一面を見たという――ある種の優越感/特別なつながりの発露。

 提督と朝潮の間に何かあったのか。

 どことなく、そう……朝潮からの距離感が近い。あたかも司令官という男を、受け入れているというように。

 眺めつつ三日月は、内心顔を顰めた。


三日月(望月とは……全然違う)


 忠犬も斯くやと言わんばかりに、傍に立つ朝潮。甲斐甲斐しく動き回り、打てば響くという風な態度のまま、業務をこなす。

 司令官の方にはきっと、男女の何かという意識はない。

 つまりは、朝潮の方が媚を売っている――三日月にはそう思えた。

 彼女はこの場に着任したばかりで、特段提督や艦娘への思い入れなども無い。

 それでも――朝潮には、きっと見せつけるような悪意なんてなくても。

 望月がいた事を、真逆の事で塗りつぶそうとしている風で……なんとなくだけど、気に障る。


 どうにも、妹艦が沈んでいる為にナーバスになっているのかも知れない。

 普段ならこんな些細な事を気にもしないし、悪意に塗れたような事も考えない。三日月はそんな、控えめな艦娘だ。

 こんな事をしてたらいけない。

 せめて自分も、何か艦隊の役に立たなければ。


三日月「司令官、私にも何かできることはありますか?」

提督「そうだな……」


 ふむ、と一拍置いて。


提督「最新鋭の、正規空母……装甲航空母艦娘が着任するんだ」

三日月「空母が……」

提督「恐らく、慣れないところがあるだろうから……君からも案内してくれないか?」

三日月「判りました! 新しい仲間ですね!」


 それは実に歓迎すべきだと、三日月は頷いた。

 ましてや空母。猶更そんな船が加わったのなら、この膠着して――鬱々とした戦線の打破も叶うだろう。

 何かが変わる。

 そう考えたら、少し心が軽くなるようであった。


提督「迎えに行って貰ってもいいか? 格好は……」

三日月「空母ですよね? それなら大丈夫です」


 例えば、赤城とか。例えば、加賀とか。例えば、蒼龍とか。例えば、飛龍とか。

 そんな船を探せばいいだけだ。


三日月「……あれ」


 しかし、その場に待ち人はおらず。

 着任の道中、事件に巻き込まれたのか――なんて三日月は首を捻った。

 五分前精神どころか、五分前の五分前に準備を整える海軍である。遅刻など、まずありえない。

 そんな風に考えておれば、三日月に近寄る一つの影。


大鳳「貴女が迎えなの?」

三日月「えっと……あの……」

大鳳「装甲空母大鳳、着任しました」


 空母。

 同じ駆逐艦かと思って、つい三日月は見逃してしまっていた。

 見慣れない駆逐艦がいるな、なんて


三日月「し、失礼しました! てっきり……」


 てっきり、何だと言うのだ。


大鳳「あの……?」


 てっきり胸部装甲から判断して駆逐艦だと思ってました。そんな甲板が許されるのは軽空母までだよね。

 なんて言えるわけがない。

 どうにも集中を欠いてしまっている。仲間が死ぬのは戦場の常だというのに、この体を得てから――駄目なものだ。


三日月(うう……)

大鳳「……」



 ――その胸は実際平坦だった。


◆艦娘同じのは出せないと言うか現状以上に増員はできませんからね◆壊さないと多いから仕方ないね◆






コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3 (◆応急修理要員×8・応急修理女神×2◆要員か女神って略な◆)

清霜やったぜ!!!!

やったぜ!!!!


清霜はどれぐらいアレしちゃったのかな?




コンマ十の位 1ほど内臓 9ほど外見
コンマ一の位 1ほど小 9ほど大
0:特殊判定
ゾロ目:???
↓5

◆ちなみに金剛は49の54で摘出。これ豆な◆カラダニキヲツケテネ!◆


 戦艦とは憧れだった。戦艦とは希望だった。戦艦とは――。

 戦艦とは――。


 戦艦が沈んだ。

 もう一人の戦艦は、戦艦であるのに、力の象徴であるのに、どんどんと、荒んでいく。

 その人に向けられるのは沈痛な目。腫物や、或いは自壊していく建造物を見るように。

 そんな目線を向けられるものであったのだろうか。戦艦は。

 腕が痛い。

 いくつも打ち込んだ傷が痛む。

 見えない傷を掻き消すように/見えないのに痛み続ける傷口を塗りつぶすように/それでも消しきれない/だってない傷だから。

 それでも痛む。現実と、虚構の境がなくなる。自分の体が分からなくなる。

 どこまでが自分の躰なのだろう。判らない。もう判らない。

 自分はなんだったんだろう。なんなんだろう。この痛みはどうしたら消せるのだろう。

 ああ――そうだ。

 戦艦になればいいんだ。これは、戦艦の痛みだから、戦艦になれば傷が出来る。

 そうしたらきっと、治せる。


 ああ。

 あの記憶のように、すればいい。

 ここに来て沈んだ戦艦のように、すればいい。

 きっと彼女と同じ傷を得たら、戦艦に慣れる。そうすればいいんだ。

 そうしたらこの、脳味噌の表面を芋虫が這い回るような不快な感覚は、消せるんだ。


赤城「艦載機! 出番です!」


 清霜が単身出撃した――。

 そんな言葉を聞いたとき、真っ先に出撃したのは赤城であった。

 実際のところ、清霜が出撃したのかどうかは判らない。だが、姿を消したのは本当だ。

 赤城は伝聞でしか聞いてはおらぬが……その状況は、酷く誰かと重なった。


 本当に海に出てしまっているのなら――。

 こうなれば、広範囲に索敵出来るものが探すのが最も効率が良い。そして万が一、深海棲艦と遭遇しても切り抜けられるものが。

 深海棲艦からの空襲があるために全ての空母を出す事はできない。

 そう聞いたとき、赤城は真っ先に志願した。

 今度こそは――今度こそは、自分が報いるのである。これまで散って行った仲間たちの為に。

 そう考えれば矢も楯もなく、跳びださざるを得ない。勿論飛行甲板は持ったが。

 そうして航行中、彼女は出会った。

 波間を漂う清霜と、十数もの駆逐艦型深海棲艦に。

 あるものは砲撃を行いながら、あるものはその大口を開きながら、赤城目掛けて一斉に襲い掛かる。


赤城「――」


 己に迫る、鮫が如き船影を一瞥した赤城は。

 それでも容易いと、笑った。

 これは慢心でもなんでもなく、事実である。


赤城「甘い、ですよ。艦載機!」


 既に放たれて、赤城の護衛を行う航空機の群れが旋回。

 彼女へと迫る軽巡洋艦型深海棲艦を後ろから追い立てるように機銃を掃射。飛び石の切り取り線のように穿たれる、幾条もの穴。

 しかし、本命に非ず。

 己目掛けて迫り来る二隻の深海棲艦。三頭立ての頭部と砲身。大口を明けて疾走する海上の獣。

 放たれた弾丸が、至近距離で炸裂する。水柱がいくつも直立し、白いしぶきを為す。

 そうして赤城の動きを止めた上で殺害する算段なのだろうが。


赤城「その位置……上出来です」


 ただ冷静に、一筋の矢を射った。

 二隻の間を擦れ違う矢が、一瞬だけブレる。僅かに翼を出して空気抵抗を変化させた矢の軌道が変わる。
 
 そのまま、軽巡ト級の中間点へと矢を調整し――


赤城「――二隻」


 矢のまま、爆雷だけを発現。ホンの石火の間なだけの、二隻の僅か後方で投下した。

 それぞれに対する至近弾となる一撃が海中で弾け、生み出された水流が舷を左右に開かせる。

 尻だけを無理やり左右に押し遣られた軽巡洋艦の、頭は当然尻とは反対に。ハの字を作るように、船体が、航路が歪む。

 そしてハの字――つまりそれぞれが頂点に対して斜めに向かう形となってしまえば、


赤城「まずは大破」


 船首が互いを撃ちつけ合うのは、道理である。

 高速道路を走るスポーツカーがカーチェイスをするように。

 それぞれの船体を衝突させた軽巡洋艦型深海棲艦は、お互いに弾かれ、装甲を砕き、海上を水切り石のように転がって砕け散った。

 対する赤城は一歩も動かず。

 モーゼが海を割るように。猛烈な速度で。赤城の真横、それぞれ左右を紙一重で通り過ぎる深海棲艦の残骸。

 ただの一発で、二隻を同時に撃破した。


赤城「待っててください――今、助けますから」


 これが――一航戦。 
 
 


赤城「……お待たせしました」


 最小限の弾薬と燃料で、残る深海棲艦すべてを打破した赤城。

 万全の体調に、眼前の傷付いた仲間。更にはこれまで、託された戦友からの意思。

 今の彼女ならば、護衛する艦などなくとも、たかが十隻や二十隻の相手など、容易いものだった。

 その数の差が故、多少なりとも攻撃を受けたが――それでも未だ小破にすら程遠い。


赤城「大丈夫ですか、清霜さん!」


 そして助け起こした清霜の体を見て、赤城は絶句した。


清島「これ、マジ……マジなんだよね……?」


 半ば呆然と、痛みに対する脳内麻薬への陶酔か、胡乱とした表情で漏らす清霜。

 そんな味方艦娘の凄惨な状態を目の当たりにした赤城は、思わず彼女を抱きしめた。

 沈痛な表情の赤城。それを見れば、清霜の身に何が起きたか想像するのは容易いだろう。

 だが、――何たることか。それはまだ表面的なもので、赤城が真に驚愕するのはそれからだ。

◆アイエエエエエ!?清島!?清島誰!?◆


清霜「やったぁ……あたし、腕がない……」

清霜「あたし、腕がない……これ、あたしの躰だぁ……」

赤城「清霜さん……?」

清霜「ちゃんと傷が見えるようになってる……あはっ、あははっ」

清霜「マジなんだよね、これ……現実なんだよね?」

清霜「これで……ああ、あたしの躰なんだぁ……痛いの、本当で、嘘じゃないんだぁ……」

清霜「あははっ、あはっ、なんだろ……あははっ」

赤城「……ッ」


 傷口を眺めながら、嬉しそうに清霜は嗤った。

 本当の本当に嬉しそうに。

 本当の本当に楽しそうに。

 頬から涙を流して、制服を血に染めて、清霜は嗤う。


赤城「清霜さん……っ」

清霜「ねえ、これ……あははっ、見てよ、ほら、腕がない……足とかも、ぐちゃぐちゃ」

清霜「腕がない……ねえ、傷口があるじゃん! あははっ、ほらっ」

赤城「清霜、さん……ッ」

清霜「ああ……やった、やっとこれであたし、ちゃんと治せる……視えなかったから判らなかったけど……」

清霜「傷、あるんだぁ……あはは、あはっ、あはははっ」



提督「……そうか、ご苦労」

赤城「いえ……私がもっと早く到着していれば」


 その後、清霜を曳航して進む赤城は、やがて痛みに暴れ出す清霜によって傷を受けた。

 いくらか体に痣があるが――凛とした表情は、崩れない。


赤城「ところで提督」

提督「なんだ、赤城」

赤城「清島ってなんのことか判ります?」


 知らねえよ。



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3 (◆応急修理要員×8・応急修理女神×2◆要員か女神って略な◆)

◆うーちゃんと五月雨ですね◆なお清霜は車椅子◆今夜はここまで。清島スタッフはケジメ◆


あとあれな。もう、固定メンバーだからね
まあ、出したい艦を書いてくれてもいいけど、扱いは……ね?

◆現存艦な◆

△清霜:戦艦に憧れていたが、本部製の実験段階仮想試作機でトラウマ(74)、その後幻痛に悩まされ自傷(12)
      更には幻肢痛と現実の境が分からなくなり錯乱して出撃。右手を欠損で両足にも重大な損害で車椅子に(39の57)
○卯月:ガードベント(35)。瑞鶴に提督も辛いんだと言ったり。激辛麻婆豆腐チョコをホワイトデーにオカエシされた(11)
     (83)
○朝潮:喪ったものの傷も癒えない司令官を促したために首絞められた(36)と思っている。ぐちゃぐちゃの戦場と戦闘鬼化した戦艦を見る(56)
     提督を受け入れたような雌の顔に(86)
○名取:魚雷攻撃で炎上したが軽傷(41)
○龍田:深海棲艦の攻撃により片目に怪我(42)。更には軍艦時代のトラウマを足柄に抉られる
〇瑞鶴:加賀が轟沈したショックで提督と激突。罪悪感(56)。
     誰もいない分奮戦したらメタンフェタミンを投与された搭乗員による誤爆で味方大破。本部へ連行(59の10)。トラウマメイカー
     疲労で手が炎症を起こし、取り調べから発見が遅れ、矢を数射れなくなった。艦載機を特攻徹甲弾や空中機雷として使う空母カッコカリに(79の95)

○飛龍:提督から前の人の事とか感じる中古はちょっと(63)と言われた後に、赤城から人と比べないでと怒鳴られる(58)
     鳳翔さんに癒されたと思ったら、後輩が戦闘マシーンと化していたでござる (63)
○時雨:姉妹艦の夕立は褒められているのに、提督に気遣った自分は余り良い目を見れていない。病み(68)
     提督とイチャラブ、うれしいね(70)
○まるゆ:素潜りしよっかと爽やかにプレッシャーかけられる(73)
○春雨:深海棲艦っぽいとか言われてたけど提督は受け入れてくれたから役に立ちたい、けど艦艇時代のトラウマを抉られる(74)
○鈴谷:暗くなってる提督にいつでも相談して、という。あと勇気づける(意味深)想像したらヌメヌメする。でも利根に比べて信用できないと遠回しに……(95)
○利根:実力があるからと、かつて望月とケッコンしようとしていたんだ……とここだけの話を打ち明けられプレッシャー(75)

○綾波:一緒に船団護衛をしていた吹雪が目の前で……(94)
○夕立:ぽいぬ。てーとくさん、笑顔じゃないのに笑顔にならなくていいっぽい!
     榛名さん心配っぽい。本人気付いてないっぽい(95)
○五月雨:吹雪は死んだ! もういない! だけど吹雪の生き方は俺たちの心の中で(ry
       (35)
○赤城:資源が少ないという提督と本営の会話を聞き断食を決意(74)、そののち体調不良の赤城を庇って加賀と那珂が轟沈。でも二人の分までボーキ食う!
     今度は万全だ、仇を取るためにここに残って打って出ると言っていたら、その資源を集めようと奮戦した自分を憧れと崇める後輩の吹雪が轟沈(79)
     今はすっかり何が正しいのか解らなくなり、虚無感に包まれて自室にこもる(39)。君がいない間に奮戦した後輩がメタンフェタミンで……
     でも間宮でつられて顔を出した。これからは艦隊の為に頑張ります!(71の10)。シリアス&ボーキスレイヤー
     清霜を助けに出撃し、圧倒的数的差を覆して損害なく勝利。これが一航戦。これが正規空母。これが赤城。その後、痛みに呻く清霜から傷を(24)
○山城:気に喰わないと思ってた金剛だけど、戦いを通して実は……と思ったところで瑞鶴の艦載機による誤爆。トラウママシマシ(57)
     結構金剛にベタベタ。い、妹は駄目だけど妹分なら……と思ったところで金剛の凄惨な討死を見て鬼に(58)
○瑞鳳:卵焼き

○大井:提督に舌打ち。なんかあーんとか見せつけられる(72)。どうやら何かあるようだ(44)
     雷を眺めながら意味深な大井っち (52)
○三日月:妹が気になっていたであろう人が妹なんて初めから居なかったかのようにあーんしてた(58)
       妹と真逆な艦娘が秘書官やってるのを見て……。とりあえず気を取り直してその胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(94)
○ゆーちゃん:派遣中に深海棲艦に追い立てられ、腕を咥えられて犬がやるようにブンブン振り回される(47)。助けてくれた榛名にベッタリ
○榛名:中破したけど、榛名は大丈夫です(35)! ……でも姉が。でも榛名は大丈夫です!(71)
      火災にはいい思い出がないんですけど……榛名は大丈夫です!(23)
○あきつ丸:
○大鳳:その胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(43)

○鳳翔:自分の後に生まれた空母たちが傷付き、さらには一人が艦載機を爆弾として運用するようになっていた(78)

◆今日はあるが厳密に言うなら今日ではなくなる可能性が多々ある。日付変更線を跨ぐ前に鎮守府に帰れるのだろうか◆だが備えよう。一時間後だ◆

◆しめやかに開始◆ただし前スレネタからな◆


判定な

十の位 1ほど過去より 9ほど現在より
一の位 1ほど開示小 9ほど開示大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓3

君たちさあ……

君たちさあ……

◆それじゃあ始めます◆書き終わったら五月雨たち行ってから安価取るんで◆回避重点な◆


 人を殺したときの感覚は、誰でもその瞬間に理解する。

 世界の透明の関節が嵌ったような手ごたえと、そして、粘りつく感触。

 打ち込んだ拳や刀に、相手の躰が粘りつく。きっと、体の緊張や硬直などを行う指令がなくなるから。

 死ぬ瞬間、跳ねる。

 何かが抜け出るように、跳ねる。そして死ぬ。

 だけれども跳ねる前に、相手が死ぬ事は判り切っているのだ。一撃を見舞った、その瞬間に。


 人を殺す夢は何かが変わるきっかけになる吉夢であるという話があるが。

 それは確かに事実だろう。事実なのだ。確かに大きく転換する事になったのだから。

 だけれども。

 既に死んだものを殺す夢を見るときは、どうなのだろう。


金剛「提督ぅ、何を飲んでるのですかー?」

提督「ん、ああ、Fauchon……紅茶のリキュールだ」

金剛「Wow! 紅茶のLiqueurですカー!」

提督「飲んでみるか? 他に、アールグレイのもあるが……」

金剛「Oh! Earl Greyですカー! 香りが強い紅茶は大好きデース!」


 グラスを傾ける。その匂いを手で煽った金剛はどこか満足げだ。

 イギリス人は強い香りを好むいうのは、あながち間違いではないらしい。


金剛「紅茶のLiqueur……いい時代になったものですネー」

提督「ん……?」

金剛「ワタシの居た時代には、紅茶のLiqueurなんてなかったデース」

提督「そうなのか?」

金剛「そうデース! だから少し……嬉しいデース!」


 ひし形に削った氷をグラスへと落とし、瓶口を傾ける。

 琥珀色の液体が、およそ指三本分ほど注がれた。


金剛「それに……」

提督「ん?」

金剛「こうして提督とお酒を飲めるなんて……嬉しいネー! 霧島風に言うと、『杯を交わす』って奴ですネー!」

提督「え、何それは」

金剛「気にしたら負けだヨー?」


 それは良いから、と金剛がグラスを差し出した。

 満面の笑み。

 彼女は感情表現が、実に単純である。しかしそれでも己の中の線引きが出来ているようで、周りにも悪影響が出るであろう事は、留める事も出来る。

 だから基本的に金剛は、笑っている。口を尖らせる事はあっても、短絡的に怒りを発揮しない。


金剛「カンパーイ♪」




 ――そして親指を、目に突き入れた。




 オレンジの皮をむこうとするような感触に、爪が歪むが、構わずそのまま殴り抜ける。

 本当にオレンジに似ている。

 圧力をかけても、上手く破れずに拉げるところが。

 何かを砕いた感触。薄い、中身と水分が詰まった木を、押し割ったような。

 相手の頭部が不自然に痙攣する。右手を抑えようと伸びる両手。悲鳴を噛み殺し、更に奥へ。

 それでも止まらない腕。手首に絡み付く手。無理やりに腱の動きが阻害され、指先が丸まる。

 何とか指を伸ばして、側頭部を押さえた。そのまま掴む。

 髪が、指の股を抜ける感触。最早とうに振り乱すという状態を超えた痙攣に乱れる髪。

 逆側には左手。引き寄せて、額を見舞った。鼻がへしゃげる。前歯が眉間に激突し、皮を剥がした。


 しかし、拘束は緩まない。

 もう一度、もう一度と頭を打ち付ける。しかし、しなびたマカダミアナッツが歯に詰まるように、決定打にはならない。

 相手は、まだ動く。

 そのまま打ち付けた。何度も打ち付けた。何度も何度も打ち付けた。

 でも、これでは蒸した長葱を相手にしているようだ。感触が鈍く詰まったもので、何かが足りないという気しかしない。

 相手の前歯に皮膚が裂ける。派手な鮮血と返り血が、瞼に垂れる。

 目を瞑って、触覚を頼りに喰らわせる。手先に伝わる感覚を礎に、ひたすら頭部を叩き込む。ごっ、ごっ、ごっ、という鈍く寸づまった音。

 軟骨が、幾度も幾度も折れた。磨り潰すのかというぐらいに、額と顔の骨に挟まれて、圧されては解放され、また圧される。

 何も見えない中、感触と音が粘り気を帯びて、いつまでも残響する。

 脳に粘り付いて、次から次に積もり重なってくる。


提督「はぁ……はぁ……」

提督「これで……」


 漸く力を失って、だらりと垂れた相手の両手に安堵。額の返り血を拭えば、未だに鮮血が止まない。

 どうやら、相当に額に瑕を負ったらしい。

 やれやれと、ハンカチを探ろうとする。その時だった。


提督「――っ」


 倒れたそいつの躰が、力を失った腕が、足首を掴んだ。



 驚愕を呑んだ/息が詰まる/鼓動が早鐘を打つ――咄嗟に左足を振り下ろした。そのまま、踏みつけ。

 だが、何度やっても止まらない。

 殺したはずなのに、死なない。死んだはずなのに、死なない。いや、これは、死んでない。

 咄嗟に酒便を掴む。相手の頭目掛けて、叩きつける。派手に飛び散るアンバーのリキュール。

 一瞬、拘束が緩んだ。


提督「――ッ、――ッ、――ッ」


 足を脱する。

 だけれども、これでは死んでない。きっと、まだ動く。

 そうされたら、殺される。殺しきらなければ、殺される。

 半端な攻撃など、相手の逆上を呼ぶだけだ。だから、殺さないと。動かなくなるぐらい、動いても何も出来ないぐらいに痛めつけないと。

 そうしないと――。

 雷が鳴った。いつの間にか、木目の床が安っぽい金属の板に変わる。辺りの灰色。重なった段ボール。

 これは、倉庫だ。


 逃げないと。

 扉に手をかけるが、しかし衝撃と轟音。今まで自分がやったように、脚が扉に叩きつけられる。

 頭を抱えて、奥に逃げる。埃っぽい毛布の横に逃げて、なんとか隠れられないかと頭を揺さぶる。

 これを被れば。もしかしたら。

 そう、思いっきり毛布を引けば――何かが突っかかる感触。勢いよく隣に倒れかかる、金剛の死体。

 息が止まった。顔面が、水死体のように膨れている。違うのは、赤黒いただ一点。

 人間は重い。特にその頭が重い。肩に寄せられる頭の、しかし冷たいその感触。人肌は、ほかの物よりも、湿るように体温を奪う。

 頬を擦る毛先。それと、死臭。土のような臭い。

 たまらずに突き放そうとしても、いつまでも座らない首が、嘲笑うかのように言う事を聞かない。

 突き飛ばして逃げようと思うが――怒号。何かを探す声。ここではないどこかを蹴りつける靴の音。

 たすけて。口を押えながら叫んだ。たすけて。お願い。たすけて。


 ちがう。

 これは、ちがう。

 もう終わった事だ。終わったはずの事だ。もう終わっている事だ。

 必死に、死体を突き飛ばした。砂と羽毛の詰まった枕を倒したように、地面に倒れ込んで手足を出鱈目に投げ出した死体。

 何も言わない。どこかを向いた眼球が――それでもこちらを睨みつけている気がして。

 えづいた。吐きそうになる口元を抑える。何度も何度も、胃が蠕動する。

 必要以上になった唾液か、それとも胃液が口腔を満たす。

 何とか収めて飲み込んで、顔を上げてみれば――


提督「……これ、は」


 病室のベッド。白い壁。そこに横たわる女の身体。

 普段から碌に動きたがらない女が、いよいよ死体同然でベッドに横になる。

 医者が、何かを言った。だけれどもそれを理解するよりも先に、突き飛ばし女の元に駆け寄る。

 それから、馬乗りになった。

 馬乗りになったそのまま、女の首に体重をかける。赤黒く染まる顔。見開かれた瞳と、流れる涙。

 体重を乗せれば乗せるだけ、その、血が貯まった顔が膨張する気がした。目玉が、前に前に飛び出ようとしている。

 どこにそんな力があったのか。女が、股の下で暴れた。太腿に爪が食い込む。服の上からでも、肌を削り取ろうとしているのが分かる。


 殺さないと。

 殺さないと、きっと――――。

 剥かれた歯が、女の口が拡張していく。唇が後ろに下がり、歯茎だけがどんどんと前に突き出されてくる。

 それからそのまま――歯が飛び出した。ずるり、と喉ごと飛び出した口と歯。

 形が変わる。青黒く変色し、深海棲艦と同じものに変わる。

 そいつが生まれると同時に、部屋の壁が食いちぎられた。大きな人間の歯が、ケーキか何かでもかぶりつくかのように、薄い金属の壁に歯形を残す。

 そんな破壊の後から外に覗いた光景は――海。

 海の遠くに浮かぶ船に、深海棲艦が群がっている。船体が何度も揺らめきながら、ただただ捕食されている。


 殺さないと。

 深海棲艦は、殺さないと。



 ――え、てーとく? どーしたのさ?


 ――はいはい、だいじょーぶだいじょーぶ。


 ――ん、どしたの? あたしの顔に何かついてる?


 ――んー、もー、何なのさぁ……。


 ――提督ってさ、あたしの後ろの誰を見てるの?



提督「……」

提督「……夢か」


 頭を振るう。どうやらいつの間にか、意識を失っていたらしい。

 馬鹿らしい夢を見たものだと、汗に湿った背中を椅子から引きはがす。本当に馬鹿らしい夢だ。

 そう言えば。


提督「人間が腐りかけているあの匂いは……豆腐を傷ませたのに、似ているな」

提督「……」

提督「……」

提督「……」

提督「よし、ホワイトデーのお返しは麻婆豆腐チョコにするか」

◆ごめん、落ちてた◆


1000 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/03/13(金) 21:30:40.49 ID:/SmRiShTO
>>1000なら提督は金剛の夢を見て苦しむ



達成ですね(どう苦しむとは指定されていない)


また夜にな

◆お待たせ◆少しだがやる◆備えよう。回避重点な◆


 銃撃された死んだ人間の顔を知っているだろうか。

 ライフルで顔を撃たれたなら。そこだけ何かの大動物に喰われたように、冗談みたいになくなる。

 顎だけ残して、人形みたいに、冗談みたいに倒れる。

 顎が半分。唇を下だけ残して。初めからそう作られたみたいに、倒れ伏す。

 拳銃で死んだ奴は。

 正月の、福笑いみたいに。頬の骨が砕けて、ぐしゃぐしゃに、並びが変わる。

 目は半笑いで。唇は弾丸の回転に巻き込まれて吊り上がって。

 ああ、本当に笑い顔だ。顔の半分だけ真顔で。でももう半分は福笑い。ぐちゃぐちゃに、おかしな並びだ。


提督「卯月」

卯月「ひっ」

五月雨「……?」

提督「ん、どうした卯月」

卯月「ひっ」

五月雨「……え」


 何事か。

 五月雨は瞠目した。あの卯月が怯えているではないか。あの卯月が。何たることか。


提督「どうした」

卯月「そ、それ以上近寄んなっぴょん」

提督「……?」

五月雨(え、え?)

提督「何故だ」

卯月「あ、あんな事を……あんな事を卯月にしてよくも言えるっぴょん」

五月雨(え? えええ????)

提督「あんな事……?」

卯月「乙女の純情を弄んで置いてよくも!」

五月雨(アイエエエ!? 純情!? 純情ナニ!?)


提督「純情……?」


 何か、と視線を宙に彷徨わせる。

 奇妙な沈黙。五月雨は静かに汗を浮かべる。


提督「ああ……アレか」

卯月「アレだっぴょん!」

五月雨(アレェェェエエエエ!? アレェェェエ!?)

提督「……そこまで怯える事か?」

卯月「よ、よくもあんなものを卯月の口に入れて!」

卯月「あんな、苦くてドロドロして」

五月雨(苦くて!? ドロドロ!?)


 苦くてドロドロ。アレ。


卯月「塩辛くて」


 塩辛い。

 塩っぽい……って。


五月雨(うわわわわわわわわ!? あああああああああ!?)


 顔が火照る。あらぬ妄想を始めてしまう。

 サラシを解こうとする白い手袋。それよりもなお乳白色の腹。それが桜色に紅潮し、ゆっくりと――


五月雨(あああああああああああああああああああ!?)


卯月「辛くて」

五月雨(から……辛くてェ!?)

卯月「辛くて」

五月雨(辛くてェ!?!?!?!?)


 辛いの、アレ。

 いや……その……直接アレをアレしてアレした事はないからアレの味は判らないけど。

 そうか、辛いのか。


卯月「初めてだったのに……」

五月雨(アイエエエエ!? 初めてエエエエエエエ!?)

提督「私もだ」

五月雨(ナンデエエエエエエエエエエエ!? 初めてなんですかァァァァァァアア!?)


 意外だった。

 結構、提督に情を向けてる艦娘も多いと言うのに。

 意外に奥手だった。


卯月「激辛麻婆豆腐チョコなんて……卯月、初めてだったぴょん」

提督「私もだ」

卯月「二度とやるなって感じでっす」

提督「そうかぁ……?」

五月雨「……アレェ?」

提督「どうした、五月雨」

五月雨「い、いいいや、いや、なんれも、なんれもないれす」

卯月「……どうしたのぉ?」


提督「……五月雨、様子がおかしかったな」




コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2 ↓4 (◆応急修理要員×8・応急修理女神×2◆要員か女神って略な◆)

人がいないから許すッ


瑞鶴・鈴谷・ゆーちゃんな。了解

始める時間が遅くてスマンな。ちょっとPTSDの治療をしててな……(金剛の関係で)

◆忍殺ネタはアナウンスンーとギャグのとこぐらいで、あんま判んない人が置き去りにならない程度に多用するつもりはない◆

◆このスレは女の子を可愛く書く為のスレなのでほのぼのシュールギャグもある。むしろ本来なら多くなる外だった。心暖まる交流にあなたも震えませんか?◆

◆近くなったらまたこれは来ます◆備えよう◆回避重点◆

◆実際1=サンはサツバツしか書きませんか?不幸ばかりが取りざたされるのはおかしいと思いませんか?あなた◆

◆ハイクを詠んでもカイシャクしてやらん◆一思いにカンムスは殺さん。オヌシが行く先は地獄だ◆備えよう◆

ごめん風呂。30分待て

お待たせ

本日はホノボノヤッター週間です。ココロニキヲツケテネ!



 人間の腱を壊すときは、古い鞣革を剥がす感覚に似ている。

 弛んだ、固くなりながら微妙に水分と粘り気を持ったゴムのような。

 それを、グミでも挟まった、乾いた陶器の歯車を捻じるように――一緒に壊す。

 大体、二倍近くまで膨らむ。赤黒く。変色して。

 一思いにやると、思いのほかそれは簡単に壊れる。


鈴谷「お」

U511「……あ」

鈴谷「あのときの……潜水艦じゃん! ちーっす!」

U511(Tschuess……? サヨナラ……?)

U511(違う……よね……?)

U511「えっと、あの……えっと……」

鈴谷「ゆっくりでいーよー」

U511「その……コンニチワ、で合ってる?」

鈴谷「そーそー、よくできましたー」


 鈴谷が軽く手を叩けば、U511は頬を染める。

 初邂逅から殆ど榛名に付きっ切りになっていたU511と鈴谷の間に会話という会話はないのだが、

 それでも他の艦娘に比べてば顔を合わせている分、気安い方だろう。


鈴谷「外国の子だよねー? 名前、なんてゆーの?」

U511「えっと……U511……です。ドイッチュ……ドイツから、来ました。その……」

鈴谷「ならゆーちゃんでいっか? いいよね?」

U511「klasse……スゴイ」

鈴谷「へ? え? 何が?」

U511「ゆーちゃんって呼んで下さい、って言おうと思ってたのに……凄い……」


 心を読めるの、と丸くした目を向けてくるU511に、鈴谷は手を振って応じる。

 日本の潜水艦よりも大人しい風に見えた。落ち着いているというよりは、まだたどたどしさとあどけなさが抜けないからだろうか。


U511「ニンジャ……?」

鈴谷「それは川内だねー」

U511「じゃあ、オイラン……?」

鈴谷「ごめんそれマジやめて」


 そんなに遊んでいる風に見えるかと凹む鈴谷を前に、U511は首を傾げた。

 かつての記憶も、今の記憶もさしては変わりない。

 ただ、かつては有名どころの並びと言えばサムライ・スシ・ゲイシャだったのが、ニンジャ・ニンジャ・ヘンタイになった程度だ。

 艦娘的に言うと、ニンジャ・サムライ・ゲイニンである。


鈴谷「んー、大変だねー、こんなとこまで」

U511「えっと……ずっと演習ばっかりだったから……役に立てたらって、それはとっても嬉しいなって……思い、ます」

鈴谷「おおーう、いい心がけじゃん?」


 目を丸くしたのち、鈴谷はにんまりと微笑む。

 手のひらを拳で打つと、僅かにしたり顔。鈴谷は今、ある意味艦隊のムードメーカーになっていた。


鈴谷「よし、じゃあたい焼き御馳走してあげよう! たい焼き!」

U511「タイ……ヤキ……? お魚……?」

鈴谷「そーそー、まー、魚?」

U511「魚……」

鈴谷「で、中には餡子が入ってて…………餡子って分かる?」

U511「判らない、です」

鈴谷「えーっと、あれ! あの、ほら、大豆! 大豆潰した奴!」

U511「大豆……ナットウ?」

鈴谷「そうそう、なんか豆を潰したのが入ってて……」


 ちなみに小豆である。


鈴谷「あと砂糖!」

U511「!?」

鈴谷「えーっと、小麦粉? は基本として……あとはこう、カスタードクリームとか、紫いもとか、南瓜……はあったかな? とか、麻婆豆腐とか」

U511「!?!?!?!?」


 鯛……魚の中に、納豆を潰したものを入れる。

 そこに砂糖を入れる。

 時々それに代わって、カスタードやジャガイモ(?)や南瓜や麻婆豆腐が入る。

 どんな食べ物なのだろうか。これは嫌がらせではないだろうか。これが噂のジャパニーズ・カワイガリなのか。


鈴谷「食べにいこっ、ねっ?」

U511「…………………………はい」


 ――楽しそうに手を繋いでる姿。右手。右手だ。

 どうして、笑っていられるのだろうか。

 どれだけ、もう笑っていないのだろうか。

 体中は痣だらけ。女として見たら欠陥品。

 艦娘として見ても、空母として見ても、欠陥品。

 あの日――加賀が潜水艦にやられたせいで。それで全ては決まった。

 筋違いだっていうのは分かっている。八つ当たりだっていうのは分かっている。

 だけど、この期に及んで。

 そうも明るく振る舞える奴らが――。

 まだ、平然と笑っていられる奴らが――。

 五体満足で、護るべきはずの人間から精神異常の疑いを掛けられないで、侮辱と恥辱の入り混じる慇懃無礼な暴言と尋問を受けないで。

 笑えている奴らの顔は――。


 ――酷く、気に障る。


 笑い声が、頭に響く。

 剥き出しにされた神経を、塩の塊になった音で撫でつけられているみたいで。


瑞鶴「楽しそうね」

鈴谷「お、ちーっす!」

U511「あ、えと……」


 傍に立つ鈴谷の陰から窺うように、瑞鶴と鈴谷の顔を交互に眺めるU511。

 彼女にとっては馴染みない相手であり、鈴谷とはどうやら親しい間柄らしい。いや、鈴谷は誰に対してもそうなのかも知れないが。

 そんな二人の間とあっては、赤の他人の自分では――と考えると。

 どうしても、尻込みしてしまうU511。


鈴谷「ほら、挨拶挨拶」

U511「あ、えっと……その……ドイツから来た、U511です。ゆーと、お呼び下さい」

瑞鶴「……ふーん、ドイツね」


 「この艦隊に馴染めたら」と続けようとしたU511は竦みあがった。

 瑞鶴の目。擦り切れて、荒みきった目。感情が窺えない眼。

 どことなくそれが――U511の体を玩具にした深海棲艦に、似ている。酷薄で凄惨な目。


瑞鶴「何しに来たの?」

U511「えっと……こっちの深海棲艦の戦術が、ゆーたちの戦術に似てるから……研究で」

瑞鶴「ふうん」

鈴谷「え、どしたの?」

瑞鶴「いや、案外本当にそっちから連れてきた深海棲艦だったりして、って思っただけよ」

鈴谷「はぁ?」

瑞鶴「あいつら、どこに何匹居るのか解らないから……ひょっとしたら、その娘のとこがやった戦術を真似してるだけかもね」


 そこに来て漸く、鈴谷も瑞鶴の異常に気付いた。

 ただの冗談ではない。悪意や侮蔑が入り混じった、嘲笑や揶揄の類だ。歓迎していない嫌味の表れでもあった。


鈴谷「ちょっと……そんな言い方ないっしょ。自分の国離れて、すんごい怪我とか怖い目に遭ってまでここに来てるんだよ?」

瑞鶴「……ああ、足手まといが居た所為で榛名が怪我したって奴?」

U511「……っ」

鈴谷「……」


瑞鶴「ねえ、実戦経験は?」

U511「この間が……初めてで……その」


 そう聞いた瞬間、露骨に嘲りが混じった嘆息。鼻から突き出るような、短い吐息。

 流石に同じ艦隊の仲間とは言っても、そればかりは鈴谷も見過ごせなかった。

 右肩の関節は酷い有様で、鎖骨もズレて腕が飛び出ている。腱も損傷したのか肘が数倍に膨れ上がり、指先には激しい裂傷。

 そこまでの傷を負いながらも、遠路はるばる航海を果たした――。

 そんな少女に向けて、ここまでの無礼を行っていい言われがあるのか。


鈴谷「ちょっとさ、感じ悪くない?」

瑞鶴「何がよ。私は正論を言っただけよ?」

U511「あの、その……」

瑞鶴「練度の足りない足手まといなんか来ても、被害が増えるだけ」

鈴谷「……ッ」

U511「ぁ……えと、その」


 心底、邪魔をするぐらいなら海の藻屑になれ。その方がマシだ。

 そう告げるほどの、冷徹な瑞鶴の目。

 歴戦となったに相応しいだけの、戦士の瞳。

 確かに――彼女の言う事は尤もだ。十二分に理が合う。紛れもなく真実の類だ。

 だが、それが快いかと言われたらまるで話が違うし、生憎と鈴谷も、売られた喧嘩を笑って見過ごす性分ではなかった。

 自分一人ならともかく。それが、別の誰かに向けられたなら猶更。

 だから一言、漏らした。


鈴谷「練度練度って……その言い方、あんたが嫌ってた加賀と一緒じゃん?」


 それをするのはどうなのよ、と――。



 ――次に。


 ――次にそれを言ったら、殺す。


◆日付を跨いだあとに安価を出す◆跨いだら回避重点な◆


提督「悲しい事に遭った人間は、他人の悲しさが分かる」

提督「そんなものは、終わってしまって幸せになった奴の嘘っぱちだ」

提督「そうだろう、瑞鶴」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  ↓4 (◆応急修理要員×7・応急修理女神×2◆要員か女神って略な◆)

あきつ丸「(未だに出番が)ないであります」

大丈夫、龍田は精神を抉られるだけだよ。ココロニキヲツケテネ!


提督「さて……それではU511から齎された情報を基に、戦術の組み替えを行ったが」


 とは言っても――。

 深海棲艦は常に進化する。

 船を喰らい、人を喰らい、記憶を喰らってアップデートを重ねる。

 艦娘もまた更新を続けるが、それはあくまでも個体規模での話。戦術という有用性の更新はなされてはいない。

 故に、U511の情報が即ち火急に状況の改善を図るかと言われると、怪しいところである。


提督「君たちに、それを試してきて貰いたい。いいか?」


 見回した先には三人――。

 軽巡洋艦娘、重雷装巡洋艦娘、軽空母娘。

 誰もが、対潜攻撃手段を有する艦娘である。


瑞鳳「それは分かったけど……」

提督「どうした?」

瑞鳳「その……」


 瑞鳳の視線の先には、龍田。

 いつも飄々とした、ある種の威嚇とも取れる妖艶な笑みを浮かべているのだが……見る影もない。

 どこか顔は強張り、額には冷や汗が目立つ。


提督「……少し、龍田と二人で話がしたい」



提督「龍田。我が部隊の現状は分かるか」

龍田「えっとぉ……」

提督「対潜攻撃が可能な艦娘は――」


 駆逐艦が八隻。しかし現在は、船団の護衛として出ている。

 軽空母は二隻。瑞鳳と鳳翔。こちらは対潜哨戒を行えつつも、敵機動部隊への備えともなる。

 重雷装巡洋艦は大井のみ。こちらもまた、夜戦に於いては無比の力を発揮する影の主力/故に今回は敵主力級への備えとして参加。

 航空巡洋艦は鈴谷一隻。

 航空戦艦の山城は、いわば切り札。戦艦としての火力と、航空機運用能力と、対潜哨戒能力。おそらくは今この泊地に於いての最大戦力。

 そして――軽巡洋艦は、二隻。一隻は名取で、もう一隻は……。


龍田「……」


 ほかならぬ、龍田である。


提督「疲労の事を考えると、二隻同時などの投入は避けるべきだ」


 行うとしたら全力の戦力投入だけであるが――。

 単なる戦術規模の話ならともかく、戦略規模なら愚問である。

 戦力の逐次投入は……などという話が為されるが、それは単なるものの一つの視方でしかない。

 適宜本隊から、決死隊の殿を出す薩摩の捨てがまりは、結果として本隊の無事撤退を果たした。

 敵勢力の過多が見えぬうちに全兵力を投入するのは、ただの自殺でしかなく、斥候を出すのは必然。

 その斥候までもを戦力の逐次投入と見做すなど、愚の骨頂である。


提督「君に、潜水艦にいい思い出がないというのは分かっている」


 そんな言葉を告げられたとき、龍田は続く言葉を自然と連想した。

 それでも――こんな状況だから、戦って貰う他ないだろう――――なんて言葉。

 だからこそ、次の言葉は意外だった。


提督「だから、無理強いはしない。……君ができないなら、無理に行わせずに泊地防衛に残って貰う」

龍田「……ぇ?」


提督「君たちは軍艦だが、心もある」

提督「それなのに、その心を無視して事を進めるのは理に適ってはいないだろう」

龍田「……」

提督「これは綺麗事ではない。必然、艦娘という形が故に士気というのが大きく戦いに影響するようになったのもあるし」

提督「……」

龍田「……提督さん?」

提督「……君を信頼して、君だけに話す。他には伏せておいてくれないか?」

龍田「え、っと……」


 龍田は逡巡した。

 それを聞かされるというのは、自分にとって重荷過ぎやしないか――と。

 だけれども。

 龍田の事を第一に考えたいという言葉。それを言ってくれた提督に、報いたかった。


龍田「何かしら~?」

提督「完全に実証はされていないが……人間と同様のストレスに対する逃避行動」

龍田「……」

提督「それどころか……」

龍田「え?」


 重々しげに。


提督「一部の艦娘の中には、密輸船を襲撃して違法薬物の取得に努めるものもいるらしい」

龍田「……ぇ?」

提督「ストレスから、逃れたいんだろうな」



 ――龍田、と耳元で囁く声がする。


 僅かに重低音の響きを残した、男としての声。

 芳醇に香る葡萄酒の眠った樽のような、残響だけで酔いを生ませる言葉の並び。


 ――龍田。

 ――だから、君の心に従っていい。

 ――私は、君が大事なんだ。

 ――君に無理強いはしない。

 ――だから、正直に言ってほしい。それが君の心だと。

 ――私に、教えてほしい。

 ――君がどうしたいのか、君の言葉で教えてほしい。


 提督の漏らした他言無用と共に、龍田が連想したのはある二人――いや三人だ。

 味方を誤爆した瑞鶴。

 謎の単艦出撃の末、手足を欠損したという錯乱状態にある清霜。

 異常とも呼べるほどの殺意を滾えた山城。

 ひょっとしたら――と思わなくない。


 それが、引き金だったのだろうか。

 心は捧げられないし、体を許す事もできない。

 なら、せめて銃だけは。この身の刃だけは。

 提督が預けてくれた信頼と、彼の弱さに奉じてもいいのではないか――と。


龍田「さーて、ばりばり倒しちゃうからねぇ~」

瑞鳳「な、何があったの……?」

大井「さあ、なんでしょうかー?」


 心なしか、笑顔に艶が出た龍田。

 目を何度も瞬かせながら、勝手に頬を染める瑞鳳。

 そして、笑いを崩さない大井。

 傍から見れば、士気は上々。新戦術を試すのには丁度良いものであろう。

 龍田は戦える事を楽しみに、瑞鳳も航空機の活躍の機会に胸を高鳴らせながら。

 しかし、大井だけは、


大井(……)


 二人が視線を外したその一瞬に――どこまでもドス黒い、コールタールが如き光のない双眸を見せる。

 摩耗したものが持てる瞳。

 二つの概念に挟み込まれ、その板挟みとなり、現実が流れる中で生まれる対極の摩擦に磨り減ったものの眼。

 深淵よりも、なお深い目。

 殺意を蒸留せずに煮沸して、水分を煮飛ばせばこうもなろうか。



 ――――作戦が悪いのよ、作戦が。


 結局狙っていた敵潜水艦ではなく、主力艦隊との夜戦を経て。

 大井は、そうとだけ呟いた。



提督「良きにつけ、悪しきにつけ……」

提督「人間は、自分で選んだ事が一番の枷となる。どんなに他人から促されても」

提督「自分で選んだ――というのが」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  ↓4 (◆応急修理要員×5・応急修理女神×2◆要員か女神って略な◆)

単発多すぎィ!


優しいからな、もう一回取り直すで。5分後やで

回避重点な

一隻だけもう一回取り直すって感じだからね



↓1 「ドーモ、テイトク=サン。↓1です。愉悦部殺すべし慈悲はない」


提督「アイエッ!?」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 (◆応急修理要員×4・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

やったね

ぽいぬに最大規模のダメージだね


やったぜ!!!!!


ユウダチ=サンはどれぐらいアレしちゃったのかな?




コンマ十の位 1ほど内臓 9ほど外見
コンマ一の位 1ほど小 9ほど大
0:特殊判定
ゾロ目:???
↓3



夕立「てーとくさん、ごめんね……」

夕立「夕立、頑張るって言ったのに……」

夕立「夕立、てーとくさんの為に戦うって言ったのに……」

夕立「夕立、これじゃあ戦えないっぽい……」

夕立「ごめんね、てーとくさん」



ちっ

こうするためにも直後にしておけばよかった

なお

金剛――肉体ダメージ:45=子宮全摘出

清霜――肉体ダメージ:57=片腕欠損・両足稼働不能

瑞鶴――中庸ダメージ:10=味方誤爆+本部連行による取り調べ & 精神ダメージ:95=艦載機を特攻させる擦り切れメンタル

赤城――精神ダメージ:39=虚無感に包まれて閉じこもる(ただし間宮)

ここまでこうな
意外に少ない最大ダメージ

◆金剛嫁艦なのにそんな扱いさせた安価を絶対に許さない◆コンマ神殺すべし◆ブッダファック◆

◆今日はここまで。明日はやりません。ちょっと別のスレを進めます◆明後日もちょっと酒保なので無理です◆ここまでを纏めます◆

◆現存艦な◆

△清霜:戦艦に憧れていたが、本部製の実験段階仮想試作機でトラウマ(74)、その後幻痛に悩まされ自傷(12)
      更には幻肢痛と現実の境が分からなくなり錯乱して出撃。右手を欠損で両足にも重大な損害で車椅子に(39の57)
○卯月:ガードベント(35)。瑞鶴に提督も辛いんだと言ったり。激辛麻婆豆腐チョコをホワイトデーにオカエシされた(11)
     激辛麻婆豆腐チョコはトラウマ(83)
○朝潮:喪ったものの傷も癒えない司令官を促したために首絞められた(36)と思っている。ぐちゃぐちゃの戦場と戦闘鬼化した戦艦を見る(56)
     提督を受け入れたような雌の顔に(86)
     (37)
○名取:魚雷攻撃で炎上したが軽傷(41)
○龍田:深海棲艦の攻撃により片目に怪我(42)。更には軍艦時代のトラウマを足柄に抉られる(ゾロ目の被害)。提督からは「自由意思」で協力すると言わされ(96)
〇瑞鶴:加賀が轟沈したショックで提督と激突。罪悪感(56)。
     誰もいない分奮戦したらメタンフェタミンを投与された搭乗員による誤爆で味方大破。本部へ連行(59の10)。トラウマメイカー
     疲労で手が炎症を起こし、取り調べから発見が遅れ、矢を数射れなくなった。艦載機を特攻徹甲弾や空中機雷として使う空母カッコカリに(79の95)
     幸せそうに笑っている奴らを見ると不快。次に気安く加賀を引き合いに出したら殺す(58)

○飛龍:提督から前の人の事とか感じる中古はちょっと(63)と言われた後に、赤城から人と比べないでと怒鳴られる(58)
     鳳翔さんに癒されたと思ったら、後輩が戦闘マシーンと化していたでござる (63)
○時雨:姉妹艦の夕立は褒められているのに、提督に気遣った自分は余り良い目を見れていない。病み(68)
     提督とイチャラブ、うれしいね(70)
○まるゆ:素潜りしよっかと爽やかにプレッシャーかけられる(73)
○春雨:深海棲艦っぽいとか言われてたけど提督は受け入れてくれたから役に立ちたい、けど艦艇時代のトラウマを抉られる(74)
○鈴谷:暗くなってる提督にいつでも相談して、という。あと勇気づける(意味深)想像したらヌメヌメする。でも利根に比べて信用できないと遠回しに……(95)
     すっかりと荒んでしまった瑞鶴と一悶着。仲間なのに、殺すと脅されて怖くてちょっと部屋に帰ってからジャージに着替えて体育座りで毛布に包まる。漏れそうになった(78)
○利根:実力があるからと、かつて望月とケッコンしようとしていたんだ……とここだけの話を打ち明けられプレッシャー(75)
     (35)

○綾波:一緒に船団護衛をしていた吹雪が目の前で……(94)
○夕立:ぽいぬ。てーとくさん、笑顔じゃないのに笑顔にならなくていいっぽい!
     榛名さん心配っぽい。本人気付いてないっぽい(95)
     (19の92)
○五月雨:吹雪は死んだ! もういない! だけど吹雪の生き方は俺たちの心の中で(ry
      提督と卯月の会話に目茶目茶モンモンとした (35)
○赤城:資源が少ないという提督と本営の会話を聞き断食を決意(74)、そののち体調不良の赤城を庇って加賀と那珂が轟沈。でも二人の分までボーキ食う!
     今度は万全だ、仇を取るためにここに残って打って出ると言っていたら、その資源を集めようと奮戦した自分を憧れと崇める後輩の吹雪が轟沈(79)
     今はすっかり何が正しいのか解らなくなり、虚無感に包まれて自室にこもる(39)。君がいない間に奮戦した後輩がメタンフェタミンで……
     でも間宮でつられて顔を出した。これからは艦隊の為に頑張ります!(71の10)。シリアス&ボーキスレイヤー
     清霜を助けに出撃し、圧倒的数的差を覆して損害なく勝利。これが一航戦。これが正規空母。これが赤城。その後、痛みに呻く清霜から傷を(24)
○山城:気に喰わないと思ってた金剛だけど、戦いを通して実は……と思ったところで瑞鶴の艦載機による誤爆。トラウママシマシ(57)
     結構金剛にベタベタ。い、妹は駄目だけど妹分なら……と思ったところで金剛の凄惨な討死を見て鬼に(58)
○瑞鳳:卵焼き。 新戦術で若干の被害が……(45)

○大井:提督に舌打ち。なんかあーんとか見せつけられる(72)。どうやら何かあるようだ(44)
     雷を眺めながら意味深な大井っち (52)。夜戦で被害を受ける……(36)
○三日月:妹が気になっていたであろう人が妹なんて初めから居なかったかのようにあーんしてた(58)
       妹と真逆な艦娘が秘書官やってるのを見て……。とりあえず気を取り直してその胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(94)
○ゆーちゃん:派遣中に深海棲艦に追い立てられ、腕を咥えられて犬がやるようにブンブン振り回される(47)。助けてくれた榛名にベッタリ
         瑞鶴から、役立たずはいらないと言われ、更に瑞鶴と鈴谷の言い争いを見て高まる不安(76)
○榛名:中破したけど、榛名は大丈夫です(35)! ……でも姉が。でも榛名は大丈夫です!(71)
      火災にはいい思い出がないんですけど……榛名は大丈夫です!(23)
○あきつ丸:
○大鳳:その胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(43)

○鳳翔:自分の後に生まれた空母たちが傷付き、さらには一人が艦載機を爆弾として運用するようになっていた(78)


◆要員×3・女神×1

◆別スレは完全にほのぼのです◆熱血王道人間讃歌です◆艦これとは別ジャンルです◆ある意味忍殺風です◆金剛嫁艦です◆麻雀重点な◆


◆それにしても、いくら回しても未だに長門と瑞鳳が出ない。長門が居ないのに大和はそう簡単に出ますか?おかしいと思いませんか?あなた◆


それじゃあ、おやすみー

もしかしてパn...な訳ないよな、うん!

>>346
◆ちょっとあっちでインタビューを受けて貰う◆君は何も知らないし聞いてない、いいね?◆

◆一応今から少し書く◆安価は出すかもしれないし出さないかもしれない◆パ○○なんていう人は実在しない。このスレはほのぼの、いいね?◆


夕立「この任務……結構大事っぽい?」

利根「うむ、吾輩に任せておけ!」

朝潮「はい!」


 旗艦を利根として――。

 夕立、朝潮がその掌握下に入る。船団護衛。

 本土へ向かう船団の護衛組とは途中で別れて、泊地への物資輸送を引き継ぐ構えだ。

 彼女たちにとっては、ここからが正念場となる。

 群狼戦術と、既存の漸減作戦から割り出した敵深海棲艦の基本的な作戦はこうだ。


 まず――極めて探知の難しい潜水艦を、ブロックごとに編隊で割り振って海域に当てる。

 そしてこの潜水艦は、発見した敵――つまり艦娘に応じて動きを変える。

 駆逐艦、軽巡洋艦、軽空母などの対潜攻撃能力を有する艦娘が存在する場合は姿を現さず、発見を行った潜水艦チームの一隻が他に通達。

 そして、重巡洋艦型深海棲艦、戦艦型深海棲艦、空母型深海棲艦などを海域に招致。

 その重装甲と火力を以って、艦娘の撃破に当たる。

 二つ目。

 対潜哨戒能力を持たない艦娘が航行を行っている場合――その場合は潜水艦による群狼戦術。

 或いは駆逐艦型や軽巡洋艦型の深海棲艦による、夜戦やそれに類する戦闘行動で、戦艦などの装甲の打破にかかる。


 とはいえこれは基本戦術。

 他に、単なる潜水艦だけによる群狼戦術。或いは、大小の船による飽和包囲攻撃。

 適時行われる、泊地への空襲攻撃。

 潜水艦を索敵網として用いるのではなく、駆逐艦を索敵網として用いる場合など――戦術は多岐に渡る。


 ただ言えるのは。

 やはり寡兵か、疲弊しているのか。泊地そのものに大規模な襲撃を行う事はない……というところだ。

 尤も、「そうやって泊地の警備を手薄にしたり、或いは泊地に釘付けにしたところを叩く作戦かも知れないが」と提督は続けた。

 とは言っても、そちらは実際に起きてしまうまで何もしようがない。精々、適宜索敵を行い敵の動きを図る事しかないのだ。


 利根らに求められたのは、そんな敵戦術の情報収集。立てた仮設の裏付け。

 輸送する資源の警護を行いつつも、威力偵察を仕掛ける――という司令官の腹らしい。

 巡洋艦――航空巡洋艦でも特に高い練度を誇る利根と。

 駆逐艦の枠に収まらぬ戦闘力を持った夕立だから期待される任務である。


利根「ふーむ……潜水艦は見当たらんな」

朝潮「こちらからも……特には見つからないわ」

夕立「四周警戒っぽい」


 タンカーの護衛は、神経を使う。

 何しろ、戦闘力を持たず、しかし戦略上重要な護衛対象を率いての航行である。

 逃げ切ろうとしても逃げ切れない。

 しかし向かい討つのに全力が使えるかと言われれば、否である。

 せめて現在泊地に逗留する艦娘が十分なら、このような遠征任務には相応の数を裂いて行えるのだが――。

 前述の懸念。

 そして、おいそれとすべてを動員していたら、収入と支出が釣り合わないという現象が起きてしまう。

 それ故の、苦肉の策だ。

 せめて本土の艦娘が使えれば――と利根としても思わなくはない。未だにこの海域の安定もままならぬのだ。

 だが、それも許さない。本土への輸送が、何よりも重要視されていた。加えて、一度は敵の大規模攻勢を撃退したという戦果がある。

 結果として、重要根拠点でありながらも十分な数が裂かれないという状態が作り出されてしまった。


 ……或いは。

 もしもこのまま被害が続いたのなら、この泊地を手放す決定もされるかも知れない。

 そうなったら咎を負うのは誰か――という話だろうが。間違いなく、提督がその責を追及されるだろう。些か犠牲が出過ぎた。

 そもそもからして、大本営から難題がだされたというのに、おまけにこの仕打ちだ。正直に言うなら、士気への影響も出ていた。


利根「まあ、この吾輩がいるからには案ずるな! 深海棲艦など、どかーんと――」


 言った傍から。

 タンカーの一隻が、爆発した。航空機影なし。潜水艦の潜望鏡なし。辺りに深海棲艦の影はなし。

 可能性が高いのは雷撃だろうが。


利根「ど、どこからじゃ!?」


 その航跡が、見えない。


 夕立が顎を上げた。

 敵機。雲から飛び出すように現れる。

 すかさず、朝潮が対空砲火で応じた。高射装置を搭載した朝潮の、剣山めいた対空砲火。

 生体と機械の合一。或いは、昆虫と水棲生物の合いの子のような、UFOじみた航空力学を無視した形状の艦載機が撃墜される。

 空飛ぶタコヤキめいた、猫の頭部が如き敵航空機。実際その対空性能は強力の一言の最新鋭敵艦載機。

 白い色と形状は、雲へのアンブッシュを可能とする偽装。


利根「……空母型か!?」


 当たりを見回す利根に、夕立はゆっくりと首を振った。

 瞳が赤く染まる。臨戦態勢の夕立の視界のその先には――一見何も見えないが。

 魚雷投下。

 無造作に投げ入れられた魚雷が直進し――


朝潮「ええ!?」

利根「な!?」


 中ほど。水中で、爆発を起こす。

 夕立がさりげなく見せた神業。直進する魚雷に魚雷を激突させるなどと――弾道ミサイル防衛を行うイージス艦も顔を蒼くするような、腕前。

 しかし。

 彼女たちの驚愕は、それに止まらない。


夕立「……一隻っぽい」


 同時に、利根に入る交信。彼女が有する艦載機による、偵察情報。

 敵深海棲艦――一隻。

 その正体は、嘲笑を浮かべ――鬼火めいた黄色い燐光を双眸から撒き散らす――戦艦レ級。

 彼女たちが今までかつて遭遇した事がない。

 Flagshipと呼ばれる強化個体の、戦艦レ級である。



利根「こ、コイツ……!」


 そして、さらなる驚愕。更なる絶望。

 絶望というよりは――或いは余計に激しく、その圧力の分生み出された憤怒。

 利根の顔が、嫌悪感に染まった。


                         ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
利根「艦娘の装備を……死者の装備を“奪って使っておる”ぞ!」


 その手には、沈んだ艦娘の装備。

 五連装酸素魚雷が――故に航跡に気付かなかった――吼える。

 正確に言おう。

 これは、断じて戦艦レ級ではない。戦艦レ級flagshipでもない。

 これは――戦艦レ級“改”flagshipである。

 キメラと呼ぼうか。

 おそらくは艦娘との交戦により損害を負った右半身を、鹵獲した艦娘の装備で無理やりに繋ぎ止めて。

 過去最高の絶望として、この場に降り立った半身半獣の絶望の化身。


 敵が、執拗に漸減作戦を狙ったのも。

 執拗に艦娘を誘い出そうとしたのもこのためであると――利根は理解した。

 こいつが居るからこそ、寡兵で、更には戦力を集中させ/逆に消耗を生む事となる包囲戦を敢行した。

 逃げ出さずに、いつまでも泊地を攻撃し続けた。


利根「……ッ」

利根「ここは、吾輩が殿に――」


 口を開く利根の前に飛び出した影。

 白いマフラーが如き偽装で口元を隠した、夕立である。


夕立「それは駄目っぽい」

利根「な、何故じゃ」

夕立「二人だけだと、タンカーを守りきるには足りないし……索敵が足りないっぽい?」


 艦載機を積んだ利根だけが、上空から、超視距離の観測を行える。

 夕立と朝潮だけでは、行く手に待ち伏せを行う敵の狼の牙が見えないのである。

 そうなれば、或いはあり得るのは。

 このレ級によって追い立てた上での、逃げた先での包囲殲滅作戦。

 最低でもレ級の足止めを果たしたものと、タンカーを沈める事が出来る恐るべき戦術。

 それだけは避けなければならないと、夕立は首を振った。


 そして――


夕立「それに……」


 にい、と夕立が頬を吊り上げる。

 獰猛な笑み。今にも敵の喉笛を食いちぎる事を待ちわびる、猛獣の破顔。


夕立「この場で一番強いのは……夕立だから」


 両手いっぱいに魚雷を抜き出して。その指に挟んで。

 これは狩りではない。狩られるのは貴様の側であると――。

 絶望するのはこちらではなく、悪夢を見るのは貴様の方であると――。


夕立「さあ、素敵なパーティしましょ! 悪夢を見せてあげる! てーとくさんに近寄ろうなんて思えないぐらい、とびっきりの悪夢を!」


 主機の速力を一杯に、レ級目掛けて突撃を敢行した。



 ◇ ◆ ◇




 左舷半側。右舷一杯。

 ダンスを踊るように回転して、右手の砲火を発砲。射撃と同時に、迫り来る砲撃を避ける。

 至近距離で弾ける砲弾。衝撃で巻きあがった飛沫でさえも切れ味を持ち、夕立の体に裂け目を入れる。

 踏ん張った足の、脹脛の肉も抉られている。

 直撃。

 されど、レ級に損傷はなし。駆逐艦を超える水準の夕立の火力もしかし、レ級の装甲の前には然したるものでもなく。

 代わりとばかりに、突き出された恐竜めいたレ級の尾からの連続水平射。辺り一面が白く染まる。

 着弾と共に吹き上がる水圧の、水の刃が全身に突き刺さる。

 それでも夕立は嗤う。

 夕立の行える事と言ったら、日が落ちるまで逃げ切る事。耐えて耐えて耐え抜いた上で、夜戦に一縷の望みを託す事。

 故に付かず離れず引き付けて、悪戯に弾薬と時間を浪費させるのが正しい戦術。


 ――しかし彼女はそれを行わない。

 相手に隙を見せたなら、長射程の酸素魚雷が、撤退した利根たちの守るタンカーへと向かうと分かっているから。

 だから、夕立は接近する。

 近付くにつれて正確になる射撃の雨に身を晒して、只管にレ級目掛けて突撃する。

 煩わしげに嘲笑と共に放たれた砲弾が、肩の傍を掠めるそれだけで――服を千切り、肉を抉り、血しぶきを巻き上げ、骨を折る。

 それでも、夕立は嗤う。

 普通なら避ける。避けるところを、避けない。故に、避けると予想して放たれる弾丸が致命傷にはならない。

 肌を裂かれようと、靭帯を食いちぎられようと、内臓を揺さぶられようと、夕立は通常の戦術通りには避けない。レ級の常識を覆すべく、ただ進む。

 生がある限り動き続ける。そんな、死人の猛犬だった。


 そしてついに。

 肋骨の片方が砕け。腕の骨がぐずぐずになって垂れさがり。剥がれた皮膚と服が一体化しても構わず進む夕立と。

 彼女とレ級の距離が埋まる。

 いや、これは埋まったのではない。詰まったのではない。縮まったのではない。


レ級「――」


 いつまでも動き続ける煩わしい羽虫を直接叩き潰すために。

 確実にその命を刈り取るために。

 夕立の頭部目掛けて、レ級の尻尾が降りぬかれた。

 大口を開けた牙と、喫水を行うために逆三日月に抉り取られた船首。

 船首で首を切り落とし、残る口腔で頭部を破砕する。

 或いは避けたところで、咢により食いちぎり、もしくは火砲により接射を行う。

 そのために、必殺の一撃が夕立の頭と胴体を泣き別れさせんと放たれた。


 飛び散る、赤き血潮。血の粉塵。硝煙に裂く赤い華。

 レ級の尾撃は、見事夕立の肉を貫いた。




    ツ カ  マ  エ  タ ッ ポ イ
――ふふぁふぁへふぁっふぉい?






 道中襲い掛かってきた敵勢力を辛くも撃退した利根と朝潮も、少なからず被害を負った。

 特に、朝潮が酷かった。

 襲い掛かる敵艦載機の前に、高射装置を携えて身を飛び出させたが故に、数多の対艦攻撃を浴びた。

 その腹には。

 いたいけな少女の腹部目掛けて格闘家が拳を打ち込んだかのような傷跡が、赤黒く――いや、最早、深紫よりも尚暗く彩られている。

 動くたびに鋭い痛みが走るそこは、痛みの茨を持った鉛を流し込まれたのと同等。

 苦痛に顔を歪める朝潮。

 何もしていなくても脂汗が伝わり、もしもこの位置を誰かに触れられでもしたら、彼女は悶絶して失禁するだろう。

 利根は、右腕に重度の打撲。

 骨折にこそ至ってはいないが、同じく土留色に腫れあがり、痛々しく垂らされている。

 そんな二人の沈痛な面持はされど、彼女たち自身に向けられたものではない。


 夕立が、帰らぬ。

 二人は桟橋に、待機していた。

 とるものもとらず、立ち尽くしている。提督への報告は済ませたのちに。


利根「……朝潮」

朝潮「なん、ですか?」

利根「その……」


 吾輩が残った方が――と言いかけて、利根は口を噤む。

 誰が残っても同じだった。いや、利根が残ればその後の敵による襲撃を躱しきれたかも怪しい。

 だから、これが正解なのだろう。

 それに、まだ夕立が死亡したと決まった訳ではない。全てを間違いと断ずるには、早い。


利根「夕立と……夕飯を食べたいの」

朝潮「……はい」



 ――夕立、帰投しました。

 ――そっちじゃ聞こえないから、こっちに立って欲しいっぽい。

 ――そうそう、そこそこ。

 ――え?

 ――アレ? うん、逃げられたっぽい? 痛み分けっぽい。

 ――うん。仕留めきれなかったの。


 ――てーとくさんは? そう?

 ――てーとくさんの為にも、倒したかったんだけど……。

 ――え。

 ――あ、夕飯? カレー?

 ――うーん。

 ――嬉しいけど……無理っぽい。

 ――うん。この下。

 ――ね?

 ――この頬っぺただと、ご飯は食べられないっぽい。


提督「……深海棲艦、か」


 夕立のマフラーの下は、その姿は。

 両頬を貫かれて、抉り取られて、片側は歯茎を剥き出しにして。

 片耳を失い、まるで犬が如く口の端が裂け落ちていた。


提督「死体を弄ぶ……か。害虫風情が」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

ちっ、沈まねえな……


◆ここまでな◆ダメージが最大値だったからちょっと描写奮発した◆このスレはなるべくほのぼのっぽい◆

◆なお練度は今のところ、吹雪=望月=加賀=赤城=夕立≧山城(ただし実戦少ない)≒金剛≒瑞鶴ぐらいで想定してるっぽい◆

◆ゴウランガ!なんたることか!夕立は顔面で船首の尖ったとこを受け止めて頬を貫かせて歯を食い縛って止めたのだ!◆夕立アドルフさん状態っぽい◆

システム周りの事でなんとなく確認したいんだけど、
今みたいに女神が1個しかない状態で安価で2回女神使用を宣言した場合って
やっぱり早い者優先で後の艦娘には女神って適用されなくなる?


◆レベル99が吹雪、望月、赤城、加賀、夕立◆

◆山城と望月は連度が高いがそれぞれ演習&遠征要因。実戦では不足です◆反面金剛は実戦経験多い◆瑞鶴は狂気キラキラ三重◆(今のところ)足柄・羽黒・利根・綾波・山城・金剛は改二◆

◆鈴谷は処女ビッチ航空巡洋艦。ヌメヌメ◆ゆーちゃんニュービー◆大鳳は慎ましい実際平坦な甲板◆

◆でも沈むときは沈む。ダメージも変わらず。ショッギョ・ムッジョ!◆


>>404
◆沈みそうな方に適用します。1=サンは慈悲深い◆

◆1も味覚なら失った事があるから書けるぞ◆今夜あるかもしれないしないかもしれない◆日付を跨いでから暁の水平線に傷跡を刻みます◆備えよう◆

◆味覚を失うとサラダが美味い。歯応えが。コーヒーは余り変わらない。飲める◆米は不味い。カロリーメイトも不味い。柳葉魚なんかも不味い◆

◆リアリティが何よりも大事。古事記にもそうある。つまりピンクダークの少年は古事記◆備えよう◆



 首から上。特に目だ。

 死体の凄惨さを際立たせるのは、目があるから。

 頭部を吹き飛ばされた死体は、ただのモノだ。

 きっと、だから瞼がある。


 罪悪感を閉ざすように。嫌悪感を封じるように。


はい、折角なのでね。折角揃ってるのでね


夕立の精神的ショック

↓3

ぽいぬ強すぎるわ……流石ソロモンの悪夢……


春雨「夕立姉さん……」


 春雨は静かに、夕立の様子を思い返す。

 マフラー状態の艤装で、口元を常に覆った夕立。

 皆の居る場所では食事を取らない夕立。

 何かを食べるときは、常に水がかかせない夕立。

 碌な咀嚼もできなくなった夕立。

 それでも彼女は、


夕立『これ?』

夕立『別に平気よー?』

夕立『それよりも、あの船を仕留めきれなかった事が悔しいなー』

夕立『倒せばみんなへの被害も抑えられたっぽい?』

夕立『てーとくさんも、喜んだっぽい?』


 あっけらかんと、何事もない風な佇まいで居る。

 あれが歴戦の兵なのだろうか。かつてともに散ったあの戦いで、獅子奮迅と敵艦隊を喰いまわったソロモンの阿修羅。

 その性質は、艦娘となっても変わらないのか。


時雨「どうかしたのかい?」

春雨「えっと……ああ、夕立姉さんの事です……」


 ああ、と区切る時雨。


時雨「……まさか、生きてるなんてね」

春雨「本当に、聞いたときはどうしようかと……」

時雨「驚いたね……ひょっとしたら、って思ってたけど……」

春雨「本当に、生きていてくれるなんて……!」

時雨「ああ……うん、生きていたなんてね」



 聞けば――。

 初めから夜戦に持ち込むつもりはなく、狙いは夜戦同様の懐に潜り込んでの攻撃。

 それをするためにどうするか。

 ただ、死なない。ただ、殺されない。――――そんな事を実行した夕立。

 言うは容易く、行うは難い。

 普通ならば、絶対に避けてしまう。自然と敵の砲撃に行ってしまう回避運動を行わなかった。

 轟沈を逃れようと躱してしまうのに――彼女は攻撃を回避しない。

 敵も戦徒ならば、優れた戦徒ならば必ず用意する。相手がどちらに逃げるかを織り込み済みで撃つ。

 その先を見込んで砲撃するというのに。

 夕立は、そんなその先を切り捨てた。至近弾が己の装甲を削るのにも構わずに、確実なる致死の方程式を外す。

 腕が削られようが足を削がれようが腹を抉られようが――身を撃つ轟音と爆音、硝煙と飛沫に体を竦ませる事なく動く。

 そうしてとにかく死なずに――。どこまでも、死なずに行動した。

 故に敵が接近して確実に仕留めに来る事となるだろうと、ヤマを張り――。

 そして、意表を突くためだけに……斬首の一撃を、顔を突き出す事で頬を貫かせて、歯を食い縛って動きを止めた。

 それからの、至近全門砲雷撃である。


夕立『死ななかっただけで安いっぽい?』


 そう笑う夕立の領域には――到底、辿り着けないだろうと思う春雨である。


時雨「本当に……」

春雨「時雨姉さん?」

時雨「ん、ああ……本当に」

時雨「顔に瑕を負っただけでよかったな、って」

春雨「そう、ですね……」



 ――――あんな顔になったら。

 ――――きっとそれだけで、提督の心を抉る事になる。

 ――――彼は優しい人だから。

 ――――彼は優しい人だから。


 だから、ああしてまで生きてなんてきっといられない。

 愛する人に、自分の顔が崩れたさまを見られるなんてきっと、その両目を潰す事を頼んでしまうから。

 昔読んだ小説のように。

 美貌の令嬢と、その従者の話のように。

 ……勿論、美貌の令嬢なんて柄じゃないけど。


 ……ああ。

 でも、もしも――もしもああして傷を作ったのなら。

 余計に酷い傷を負ったのなら、きっと、提督は振り向いてくれるかもしれない。

 自分と違って、高い練度を誇る姉妹よりも。

 自分と違って、素直に彼に駆け寄る姉妹よりも。

 自分と違って、いつも賑やかに彼の隣に居る姉妹よりも。


 この顔の半分を、焼いたのならば――。



提督「敵の雷撃から、船を庇った……か」

時雨「……」

提督「全く、無茶をする」

時雨「……うん、ごめんなさい」

提督「まあ……大きな損害も無いようで、何よりだ」


 包帯を顔に巻いた時雨にかけられる言葉は、しかし彼女が望んだものではない。

 肩を落とす時雨に伸ばされるのは手でも無ければ、かけられるのは優しい笑みでもない。

 冷静に――司令官の顔なだけ。


提督「少し、休むといい。君の代わりは、なんとかするさ」

時雨「……うん、そうだね」


 暗に、お前の代わりは居ると――――。時雨は、そう告げられた気分であった。




コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓3  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

扶桑は出てないから無理よ。メンバー固定よ

やめてね。一番性的な意味でかわいい扶桑ねーさま轟沈させるのやめてね


そしてズラしたら単発であるのでな


もう一度、二つ目分の安価出します。赤城の要員は未使用サービスします

まあ扶桑ねーさまもアレに組み込んでおこう。1=サンは慈悲深い




コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 (◆応急修理要員×2・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

やったぜ!!!!!


サミダレ=サンはどれぐらいアレしちゃったのかな?




コンマ十の位 1ほど内臓 9ほど外見
コンマ一の位 1ほど小 9ほど大
0:特殊判定
ゾロ目:???
↓3

五月雨……19の28


内臓に多大なる障害



なお


金剛――49の肉体ダメージ:45=子宮全摘出

清霜――39の肉体ダメージ:57=片腕欠損・両足稼働不能

夕立――19の肉体ダメージ:92=片頬消失・歯茎剥き出し・片耳欠損

瑞鶴――59の両面ダメージ:10=味方誤爆+本部連行による取り調べ & 79の精神ダメージ:95=艦載機を特攻させる擦り切れメンタル

赤城――79の精神ダメージ:39=虚無感に包まれて閉じこもる(ただし間宮)


 回る弾倉、起きる撃鉄。

 こわばった指がトリッガーを引く。

 撃針が、空の薬室を撃ち、虚しい音を立てたとき、

 皮肉にも、生の充足が魂を震わせ肉体に溢れる。

 ロシアンルーレット。

 この、危険な遊戯が、これこそがこの世に似合うのか。


 次回「半生」。

 安価が回れば、リスクが上がる。

◆現存艦な◆

△清霜:戦艦に憧れていたが、本部製の実験段階仮想試作機でトラウマ(74)、その後幻痛に悩まされ自傷(12)
      更には幻肢痛と現実の境が分からなくなり錯乱して出撃。右手を欠損で両足にも重大な損害で車椅子に(39の57)
○卯月:ガードベント(35)。瑞鶴に提督も辛いんだと言ったり。激辛麻婆豆腐チョコをホワイトデーにオカエシされた(11)
     激辛麻婆豆腐チョコはトラウマ(83)
○朝潮:喪ったものの傷も癒えない司令官を促したために首絞められた(36)と思っている。ぐちゃぐちゃの戦場と戦闘鬼化した戦艦を見る(56)
     提督を受け入れたような雌の顔に(86)
     敵深海棲艦の砲撃により、腹部にドス黒い痣が出来る。血尿が出た(37)
○名取:魚雷攻撃で炎上したが軽傷(41)
○龍田:深海棲艦の攻撃により片目に怪我(42)。更には軍艦時代のトラウマを足柄に抉られる(ゾロ目の被害)。提督からは「自由意思」で協力すると言わされ(96)
〇瑞鶴:加賀が轟沈したショックで提督と激突。罪悪感(56)。
     誰もいない分奮戦したらメタンフェタミンを投与された搭乗員による誤爆で味方大破。本部へ連行(59の10)。トラウマメイカー
     疲労で手が炎症を起こし、取り調べから発見が遅れ、矢を数射れなくなった。艦載機を特攻徹甲弾や空中機雷として使う空母カッコカリに(79の95)
     幸せそうに笑っている奴らを見ると不快。次に気安く加賀を引き合いに出したら殺す(58)

○飛龍:提督から前の人の事とか感じる中古はちょっと(63)と言われた後に、赤城から人と比べないでと怒鳴られる(58)
     鳳翔さんに癒されたと思ったら、後輩が戦闘マシーンと化していたでござる (63)
○時雨:姉妹艦の夕立は褒められているのに、提督に気遣った自分は余り良い目を見れていない。病み(68)
     提督とイチャラブ、うれしいね(70)
     どうして僕だけ……司令官から、何も言われないのかな……?怪我をしたのに……(23)
○まるゆ:素潜りしよっかと爽やかにプレッシャーかけられる(73)
○春雨:深海棲艦っぽいとか言われてたけど提督は受け入れてくれたから役に立ちたい、けど艦艇時代のトラウマを抉られる(74)
     深海棲艦の攻撃により、多少の火傷を負う。司令官に頭を撫でで貰った(12)
○鈴谷:暗くなってる提督にいつでも相談して、という。あと勇気づける(意味深)想像したらヌメヌメする。でも利根に比べて信用できないと遠回しに……(95)
     すっかりと荒んでしまった瑞鶴と一悶着。仲間なのに、殺すと脅されて怖くてちょっと部屋に帰ってからジャージに着替えて体育座りで毛布に包まる。漏れそうになった(78)
○利根:実力があるからと、かつて望月とケッコンしようとしていたんだ……とここだけの話を打ち明けられプレッシャー(75)
     片腕に重度の打撲。女性らしからぬほどの痛々しい見た目。なお利き腕の為、ものを食べるのに苦労するとか(35)

○綾波:一緒に船団護衛をしていた吹雪が目の前で……(94)
○夕立:ぽいぬ。てーとくさん、笑顔じゃないのに笑顔にならなくていいっぽい!
     榛名さん心配っぽい。本人気付いてないっぽい(95)
     戦艦レ級“改”flagshipを前にタイマン。保身無きゼロ距離射撃を敢行し、相手の隙を作るために斬撃を加え込んだ影響で片頬が削げて歯茎が剥き出し、片耳喪失(19の92)
○五月雨:吹雪は死んだ! もういない! だけど吹雪の生き方は俺たちの心の中で(ry
      提督と卯月の会話に目茶目茶モンモンとした (35)
      (19の28)
○赤城:資源が少ないという提督と本営の会話を聞き断食を決意(74)、そののち体調不良の赤城を庇って加賀と那珂が轟沈。でも二人の分までボーキ食う!
     今度は万全だ、仇を取るためにここに残って打って出ると言っていたら、その資源を集めようと奮戦した自分を憧れと崇める後輩の吹雪が轟沈(79)
     今はすっかり何が正しいのか解らなくなり、虚無感に包まれて自室にこもる(39)。君がいない間に奮戦した後輩がメタンフェタミンで……
     でも間宮でつられて顔を出した。これからは艦隊の為に頑張ります!(71の10)。シリアス&ボーキスレイヤー
     清霜を助けに出撃し、圧倒的数的差を覆して損害なく勝利。これが一航戦。これが正規空母。これが赤城。その後、痛みに呻く清霜から傷を(24)
     (67)
○山城:気に喰わないと思ってた金剛だけど、戦いを通して実は……と思ったところで瑞鶴の艦載機による誤爆。トラウママシマシ(57)
     結構金剛にベタベタ。い、妹は駄目だけど妹分なら……と思ったところで金剛の凄惨な討死を見て鬼に(58)
○瑞鳳:卵焼き。 新戦術で若干の被害が……(45)

○大井:提督に舌打ち。なんかあーんとか見せつけられる(72)。どうやら何かあるようだ(44)
     雷を眺めながら意味深な大井っち (52)。夜戦で被害を受ける……(36)
○三日月:妹が気になっていたであろう人が妹なんて初めから居なかったかのようにあーんしてた(58)
       妹と真逆な艦娘が秘書官やってるのを見て……。とりあえず気を取り直してその胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(94)
○ゆーちゃん:派遣中に深海棲艦に追い立てられ、腕を咥えられて犬がやるようにブンブン振り回される(47)。助けてくれた榛名にベッタリ
         瑞鶴から、役立たずはいらないと言われ、更に瑞鶴と鈴谷の言い争いを見て高まる不安(76)
○榛名:中破したけど、榛名は大丈夫です(35)! ……でも姉が。でも榛名は大丈夫です!(71)
      火災にはいい思い出がないんですけど……榛名は大丈夫です!(23)
○あきつ丸:
○大鳳:その胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(43)

○鳳翔:自分の後に生まれた空母たちが傷付き、さらには一人が艦載機を爆弾として運用するようになっていた(78)


◆要員×2・女神×0


◆あ、明日あるのでな。安心安全。実際無事故◆女神が折角使用されたので奮発◆東京喰種程度の描写が入る。ホノボノシテイッテネ!◆

あ、ちょっと一応出番あるかも枠で三名
なお攻略はできません


◆今まで出てない艦で頼むな◆北上翔鶴は除く◆

↓1 ↓2 ↓3

◆書いた後にぷりてぃーまいえんじぇるぼのたんを出して精神を削り切り愉悦すれば良かった事に気付いた◆

◆とりあえず三体了解な◆

◆今日もある◆通常轟沈も検討しようか。望まれるなら実装も吝かではない。なお女神とか使うと気持ちダメージは減らしてある。そのようです◆

◆今回は女神を使っての肉体大ダメージなので奮発していつもよりホンの少しグロくなる。フィーヒヒ◆東京喰種のヤモリニキ程度には◆1000-7を数えるのだ◆備えよう◆

◆何故そんなリアリティを持っているのか。たまげたなあ……◆そろそろ始めていく◆備えよう◆


五月雨「……」


 夕立からの報告に上がった、戦艦レ級“改”flagship――。

 半身を艦娘から鹵獲した艤装で補強した、青い燐光を――鬼火を纏う強化個体。

 恐らく己たちの最大敵戦力であるその深海棲艦を想像すれば、怖気が走る。

 しかし、


赤城「大丈夫です。私がいます」

五月雨「赤城さん……」

赤城「夕立さんの攻撃で既に手負いになっています……そこまで怯える必要もないでしょう」


 手を取って、微笑みかけてくる赤城。

 慢心――とは思うまい。きっと、赤城とて敵の強大さは理解している。

 ただ、今は五月雨を勇気づける為にそう言ったのだ。

 本当に……心強い。この人が居ればどうにかなるのではないかと、そう思えてならない。


赤城「……これで敵航空戦力、掃討完了ですね」


 時報が如き勢いで定期的に襲い掛かる敵からの空襲。

 二人は、その迎撃に抜錨していた。

 雲霞の如く襲い掛かる敵の空襲隊であるが……それを、赤城は難なく切り抜ける。

 放った矢が――それが分裂して艦載機に変化する、分かれるその時がまさにヘッドオン。

 そして、すれ違う一瞬で敵艦載機を撃ちぬく神業。

 予め艦載機を発現したならば、敵からの砲火も避けられない。

 であるが故に、被害を最小に留めようと思うなら――矢のまま被弾面積を最小限に敵を限界へと引き付け、そして、寸前で実体化。

 こうすれば理論上は、可能である。可能ではあるが……それを真実、実際のものとして成り立たせるのは。

 百万分の一秒というタイミングを逃さぬ故にこそ成り立つ腕前であろう。



赤城「これは……!」

五月雨「救難信号……ですか!?」


 二人の脳裏に割り行ったのは、広域用周波数で行われる緊急遭難通信。

 軍用の秘匿通信ではない。つまりは、民間船による救助の要請。

 認識した赤城の動作は素早い。即座に矢を番えて、空を睨む。


赤城「……ッ、至急泊地に報告! 艦載機は偵察を急いで!」

五月雨「私たちは……!?」

赤城「今の状態ではまだ……! ですが、これは恐らくは本土への輸送船団かと」


 敵深海棲艦による、通商破壊作戦。漸減作戦の一環ともなる、地雷が如きゾーンマーク。

 その網にかかった船が居たのである。


赤城「五月雨さん、当該船舶の護衛にあたっている艦娘に通信を! 護衛はいませんか!?」

五月雨「あ……は、はい! 任せてください!」

赤城「念のため、我々は救難信号の元への移動を開始します!」



摩耶「……ッ、糞が!」


 死人を待ちわびる鴉か、それとも死肉に集る死出虫か。

 上空を旋回する紡錘形の敵艦載機を睨みながら、摩耶の対空砲が不満を鳴らす。

 有効射程に降りようとはせず、虎視眈々と、摩耶たちが弱りきるのを待っている。


浜風「持久戦、ですか……」


 摩耶とは別、海面を睨む浜風の顔は渋い。

 タンカーは雷撃を見てから避けるのが困難だ。

 なんとしてでも素早く敵潜水艦を発見できなければ、致命傷となる。一度放たれた魚雷の回避など不可能の領域。

 そしてもう、二隻が犠牲になる。


初霜「……ごめん、なさい」


 浜風と船を挟んだ逆側の初霜の顔は悲愴にくれる。

 魚雷の一撃で爆発炎上したタンカーには、未だ生存者が残される。

 あるものは重油塗れとなり、あるものは必死にボートにしがみつき、あるものは服に付着した重油の衣が火を纏う。

 地獄絵図。

 本来なら救助を行いたい。行うのが筋であるのに――。

 それを許さない深海棲艦の航空戦力。救助どころか、初霜たちの生存すらも翳りを見せるほど。


摩耶「ッ、こ、この野郎!」


 それを嘲笑うかのように高度を下げて、未だ死していない漂流者を薙ぎ払う深海棲艦製艦載機の機銃。

 いくつもの断末魔が上がる。愉しむように、何度も生存者をフライパスする。

 摩耶とて、そんなふざけた航空機を撃墜したい。いや、事実としては可能であるが――。

 そちらに意識を取られたなら、今度は上空に待機する敵機が襲い掛かるだろう。

 忸怩たるものを胸にしながら、ただ歯を食い縛って眺めるしか出来ない。


摩耶「クソがッ! やめろ! やめろってんだよ! ぶっ殺されてえか! やめろ!」


 応じるのは機銃掃射。

 嘲笑うように、眼前で血煙が上がる。


摩耶「クソ……この野郎……! クソ……!」



赤城「――もう、好きにはさせません」


 しかし、そんな嘲笑はこの世への遺言。餞の俳句。

 急速に接近した艦載機が、深海棲艦機を薙ぎ払う。

 零戦52型に交じって跳ぶのは――――震電改。

 赤城にのみ許された、歴戦艦たる彼女の専用装備。


赤城「――5分」

赤城「この世に生まれてきたことを、後悔するだけの5分を」


浜風「航空機……泊地の守備隊ですか?」

摩耶「救援、来てくれたのか!?」

初霜「すごい……信じられません……!」


 鏃の如き編隊で侵入する震電改が、上空に滞留する敵機の群に喰いかかった。

 編隊の中ほどを一直線に食い破ると、それぞれが傘の屋骨状に展開。混乱する敵機を蹴散らしていく。

 これが、最高練度を誇る航空母艦娘の空戦である。

                 ワタシ
赤城「もう大丈夫です! 一航戦はあなたたちの味方です!」

赤城「上空の敵機は任せて、生存者の救助を!」

摩耶「サンキュー、恩に着るぜ!」

浜風「ありがとうございます、感謝します」

初霜「これで……一人でも多く――」


 助けられると、安堵を零しそうになった初霜の隣で。

 またしても、タンカーが爆裂。

 兆候のない大破。理解不能の損壊。由縁無き轟沈。

 これこそは、航跡が見えない――極めて発見しがたい酸素魚雷による雷撃。

 即ち……


レ級「――」


 ――戦艦レ級改flagshipである。


      ヤ ツ
 ――深海棲艦らは学習する。


 ――学習するという事は知性があるという事である。


 ――知性があるという事は好奇心を持つ事である。


 ――そして好奇心を持つという事は、嗜虐を行うという事である。



五月雨「ぁ……ぁ、ぁあ」

レ級「……キヒッ」


 五月雨の、その腹部から腕が生えていた。

 否。正確に言おう。

 五月雨の腹部、表皮・真皮・皮下組織を合わせて一センチほどのそこ。

 トマトソースとモッツァレラチーズのピッツァのように。

 脂肪と、血の入り混じった皮が剥がれ、彼女の腹部にレ級の手のひらが潜る。

 子供が無邪気に野球グローブを嵌めるみたいに。

 一センチもある体表は容易に千切れずに、レ級の手の先を飲み込んでいた。

 腹部の表面。不自然に盛り上がる、腹。五つに枝分かれした山脈。

 それが蠢くたびに、


五月雨「ぎぃ、い、ぁ……」


 レ級の頬へと、血涙交じりの五月雨が降った。



 敵艦載機への対処を赤城に任せて。五月雨は単身、レ級を向かい討った。

 決して無謀ではない筈であった。

 赤城からの援護は受けていたし、生存者の救助の傍ら、摩耶たちからも援護射撃を受ける。

 そして、夕立が与えたという損害。

 五月雨でも十分に、レ級の足止めは可能であった――筈だった。

 そう、事実。戦闘は終始五月雨有利に働いた。

 救助を行う摩耶たちから遠ざけんと攻撃を開始した彼女への反撃は、驚くほど鈍い。

 であるからこそ、五月雨はレ級と衝突して縺れ合って、距離を取ったのだ。生存者たちと。

 しかしそれは、策略だった。

 五月雨を一人誘い出すための、策略だった。


 もう、どれほど叫んだのだろうか。いや、一言も発していないのかも知れない。

 顎先に滴るこれが涙なのか血なのか。涎なのか鼻水なのか。汗なのか海水なのか。彼女には判らない。

 正確に認知したら己が壊れてしまうと理解できる痛み――への怖気に似た感覚が、己の腹部と背筋を覆っている。

 それ以上の痛みはない。筈だ。

 癒着した傷を、無理やり棒状のもので割り開かれるような異物感と嘔吐感を孕んだ恐怖。硬直する手足。

 応急修理女神を搭載しているから、彼女は簡単には死なない筈である。筈であった。だから赤城も五月雨に任せた。

 でも――死なないという事は、こんなにも恐ろしい。

 二ミリほども無い皮膚の下、脂肪を掻き分けて指先が進む。剥がれた皮膚は真実、トマト味のチーズの乗った素朴なピザと同じ外見。

 嘲笑と共に、苦痛が。


 どこまで行えば艦娘が死ぬのか。

 それを試しているらしかった。

 そしてダメージコントロールが故に、五月雨は簡単には死なない。多少の傷なら、すぐさま回復する。

 そんな現象を受けてか。

 レ級は、傷が癒えぬ方法を探っているらしかった。


 ――腹膜を指先が探る。鼻先が上を向く。顎が半開きに。瘧のように体が痙攣。


 ――引き裂かれた腹膜が再生する。高まった腹圧が押し上げる腸が、レ級の指を押し出そうとせんとする。


 ――レ級の哄笑。どうすれば壊れるのかという、知的好奇心に満ちた瞳。


 ――今度は壊されず、撹拌された。


 ――毀すから治るのなら、壊さなければいい。


 ――ただ内臓の一部を捻じくり、片側に押し遣ったり或いはひも解いてみたりと自由自在。


 ――毀さぬように。どこかを千切らぬように、内臓を素手で触診しながら配置を変える。



五月雨「あ――、あー、あ――、ああ――――」


 ――いつしか五月雨は歌っていた。


五月雨「あ――――、ああ――――――あ――」


 ――それは果たして彼女の声だったのか。レ級の声であったりはしないだろうか。

 自分の物なのか、判別が付かない。

 ただ、歌が聞こえる。意味なんてまるで込められてない、音の羅列が続いているだけ。


五月雨「あ――――、ああ――、あ――――――」


 壊れたスピーカーのように、同じ音がいつまでも続く。繰り出した無意味な叫び。


五月雨「あ、ああ――――、あ――、ああ――、あ――――」


 しかし――そう、意識はせずとも五月雨は耐えた。朦朧としながらも、五月雨は耐えていた。

 右手に力が籠る。油断している、レ級に、至近距離からの銃撃を行おうと指先を動かす。


五月雨「あ――、ああ――――、あ――、あ――――」


 ただの人間なら、このまま痛みに狂うだろう。

 やがてすべてが遠ざかり、記憶は平穏な夢に飲み込まれて、何もかもが幸せに変わるだろう。

 強大過ぎる、己の積載量を超えたものに人間は弱い。容易く破綻する。

 だけど――彼女は艦娘だ。


五月雨「ああ――、あ――、あ――――、ああ――――」


 ――『吹雪は、死んだんだ。もう帰ってこない』。

 ――『だけど、あの娘なら……きっと君に怪我がない事を喜ぶ』。

 ――『こうして貴重な物資が不意になってしまう事より、君の心配をするだろう』。


五月雨「あ――、あああ――――、あ――――、あ――――」


 そう。

 こんな時、彼女の仲間ならどうするか。

 死んでしまった仲間なら、どうするか。

 きっと、腕がもがれようが、脚を失おうが……敵を撃てる機会でむざむざと良いようにされない。

 それでも喰らいついて戦うに決まっている。

 吹雪の顔が浮かんだ。一度だけ、彼女が漏らした言葉。遠いところを見るような瞳。


五月雨「あ――、ああ、あ――――、あ――――、ああ――――」


 ――――司令官の。

 ――――司令官の事も、こうして助けてあげられたらいいのに。


 そのときは意味が解らなかった。

 今も意味が解らないけど。そう呟く吹雪の姿は尊くて。眩しくて。美しかった。

 だから――。

 だからこの程度で諦めるなど、きっと許されないのだ。

 彼女は――五月雨は、艦娘なのだから。

 一瞬、一瞬でいい。この、思い上がった、油断した深海棲艦の頭部に砲塔を――


五月雨「――あ」



 ごきり、と。手首が音を立てた。


レ級「キヒッ」


 理解した。

 こうして五月雨が抵抗する事を、レ級は待ち望んでいた。確かめていたのだ。

 艦娘がその程度で砕かれはしないと、確認していたのだ。限界の量を。

                           イシ
 きっと、夕立に。艦娘が――人間が持つ“覚悟”にレ級は敗れた。

 だから、学ぼうとしている。人間を。艦娘を。

 これは、そのための実験。


五月雨「あ――、――――、――」


 再生するのならば。喪った場所が元通りに蘇生するというのなら。殺しきれないのなら。

 ならば、壊せばいい。

 在るものを喪わせないまま、形だけを歪めればいい。そうすれば、再生機能は生かせない。

 関節の脱臼。

 レ級は、それを確かめたらしい。そんな答えを得たのだ。

 手首が外された。肘が外された。その次は肩。逆側に至り、両腕の関節と言う関節の継ぎ目が歪められて、腕としての機能を失う。


 ――そして。

 既に絶望を覚える――抵抗する力を壊された五月雨へと向けられたレ級の嘲笑。

 想像しろ。

 常に最悪というのは、お前の想像の一歩上にあるのだと。

 そう告げていた。


五月雨「……あ」


 レ級が逆側の手が取り出した。見覚えがあるもの。

 カサカサと。

 長い触角と、節目のついた甲皮。節足を蠢かせて、油の如き鈍く光を反射させるその体。

 ――フナムシ。

 人間の死体に集る、海のゴキブリと言われるそれを。掴み上げられた事に、必死に節めいた足を動かすそれを。


五月雨「や……い、いや……」


 ――ゾブリと。

 五月雨の腹腔内に、挿入した。


五月雨「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ」


 笑い声が聞こえる。

 泣き叫んでいたのかも知れない。

 歯を食い縛って、あるいは怒っていたのかもしれない。

 恨み言を口にしたのかもしれない。

 ただ謝罪をしたのかもしれない。

 それとも未だに負けないと怒鳴ったのかもしれない。


レ級「――」


 三日月を頬に張り付かせた、レ級の笑い。

 ――千。

 ――九百九十三。

 ――九百八十六。

 ――九百七十九。

 ――九百七十二。


レ級「――」


 もう一匹。

 腹腔内で、虫が暴れ回る。

 再生しようとする肉の圧力に上がらうように、細やかな手足が反乱する。

 抗うような動きが、五月雨の臓器を苛む。腹膜を抉る。

 正気を保つために、五月雨は必死に数を数えていた。

 潜水での意識を確かめるために行われる。或いは航空機の、空間識失調を確かめるために行われる。

 千から、ただ七ずつ引いていく。


レ級「キヒッ」


 本当に自分が正気なのか、五月雨には最早わからない。

 ただ、彼女は数え続けた。



 ――それから、赤城が救援に来たのは。

 おおよそ数を数えだしてから、三回目の巡りの時。

 五月雨が呑み込む事になった舟虫の数は、実に十二匹であった。


◆寝落ちしたのは実際酷い。これはケジメな◆フナムシコワイ◆艦娘安価はいずれ取る◆



◆ケジメ安価◆ゆっくりでいいので取って下さい◆1の位で判断な◆それぞれ要員と女神◆

↓3 ↓5

要員×1、女神×2やね




コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

いや、昼ぐらいにしますわ

ホノボノシテイッテネ!

提督「艦娘かわいい。健気でいいよね。昔の記憶とかね」

提督「だから壊そう。かわいい」

提督「深海棲艦? お前、自分の家の庭にゴキブリ居たら殺すだろ?」

提督「そのゴキブリが厄介で中々死ななかったら尚更ブッ殺そうと思うだろ? 腹立つだろ? 絶対殺すと思うだろ?」


こんなスタンスなんじゃないっすかね

12時30分あたりに安価出しますので

嫁艦狙うのやめーや

◆3分後安価出します◆備えよう◆

さてでは




コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

はえーよほせ


清霜な

十の位1ほど後ろ向き 9ほど前向き
一の位1ほど錯乱   9ほど正常
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓3

チッ


◆では夜に◆赤城さんのがんばりも書きたかった◆レ級は笑顔で元気です◆フナムシ◆

◆頭が壊れてる人は死体を食った動物でも気にせず食うぞ。ソースは省略◆フナムシを五月雨に食べさせるとかそんな残酷な事ができますか?◆30分後、ほのぼのに備えよう◆

◆またせたな◆流石に腹中に居れる事はあっても食べさせたりはしないぞ◆始めよう◆

じゃけえちょっとかっこいい赤城さん書きましょうねー



摩耶「助かったぜ! ありがとうな!」

浜風「救援、感謝します。本当に……」

初霜「ありがとうございます! おかげで、助ける事が出来ました!」

赤城「いえ、この先も道中お気をつけて」


 すべての航空機を協力して撃破し、要救助者の救助に成功した赤城ら。

 多少の死者は出たが、それ以上に多くの人間の救出は成った。護衛を行っていた摩耶たちの顔は明るい。

 しかし唇を噛み締めて、赤城は五月雨の去った方向を見る。砲戦の音は消えたが、果たして。

 五月雨は、吹雪ほどではないが早い時期から艦隊に居る船だ。赤城よりも、やや後に来た。

 であるからこそ、一定の練度を保つのは保障されているがしかし……。

 夕立ほどではない。あの夕立が損害を受けた相手である。無事に済むとは言い難い。


摩耶「なあ、あたしたちも一緒に行くか?」

浜風「先ほどのあの深海棲艦は……危険では?」

初霜「こちらも、助けられていますから……」

赤城「……いえ」


 しかし赤城は、摩耶たちのそんな申し出を断った。

 理由は実に単純である。


赤城「そちらこそ、この先の道中も気をつけて下さい。こちらでも備えはしておきますが……」


 赤城一人の方が――強いからだ。

 半端な仲間は、却って赤城の動きを制限する事にしかならないから。


赤城「お気を付けて下さい」


 そして――赤城は見た。

 腹部は奇妙に幾度も蠢き、その度に血が噴き出す。皮膚の下を蠢く何か。

 五月雨は髪を掴み上げられ、押さえられた顎にはしとどに涙が。どれほど泣きはらしたか、赤くなった目尻。

 顎のその先――口からは多数の触角が覗く。恐らくは船虫。


赤城「……」


 酷い事をすると、赤城は思った。

 あの虫、甲殻類と聞いたから一度だけ口にしてみた事がある。

 結論から言えば、喰えたものではなかった。

 強烈な、舌を絞り上げるような苦味と、鼻の奥どころか喉まで侵すような魚の腐った臭い。食用には向かない。

 香草を敷き詰めて蒸した上で、カレー味にすれば或いはと言うところである。

 ……いや、違う。そんな話ではない。


 レ級が、赤城を半笑いで眺める。意味深に突き出された五月雨の躰。

 そのまま、レ級が彼女の顎を無理やり動かした。

 見開かれた五月雨の目。抵抗しているのだろうか。だがそれも虚しく、無理やり口腔に詰まった虫けらを咀嚼させられる。


赤城「……それは、挑発のつもりですか」


 矢を番えて、握りしめる柄。


赤城「そうして挑発して、私の集中を乱そうと……」


 矢羽が伸びる。僅かに横頬を打つ海風。


赤城「つまり――勝つつもりだと。私に」


     ワタシ
赤城「“一航戦”に――」


     ワタシ
赤城「“艦娘”に――」


     ワタシ
赤城「“赤城”に――」


 目が細まる。瞳孔が縮まる。明確に番えられたのは矢でなくて怒り。

 怒りとは炎のようであるという言葉があるが、違う。

 知っているだろうか。航空機の燃料は、ライターの火程度では引火しない。

 強烈な熱量を含有する燃料は、生半可な炎に身を焦がす事がないのだ。故に、些細に爆発はしない。

 これは赤城も同じだった。

 赤城の怒りは、秘められて精製されていく。冴えた一片の電撃となり、その脳をどこまでも研ぎ澄ます。


赤城「――勝つつもりだと。そういう事ですか」


 対して、応じたのは投擲。

 返事はなく、猛烈な勢いで五月雨が擲たれる。赤城目掛けて一直線に。

 ――止めるか。それとも、躱すべきか。

 レ級を尻目に僅かに逡巡。だが手はまるで詰まる事なく、ただ冷静に矢を放った。

 五月雨目掛けて一直線に進む矢が分裂。すぐさま九九艦上爆撃機へと変化。そのまま縦一列となり、順次、水面に爆弾を投下。

 艦載機の上端を通過する五月雨の肉体――巻き起こる飛沫が、五月雨の体を突きあげた。

 幾重にも直立する水柱。

 五月雨の通過に合わせて適切に計算され、破裂する爆弾が巻き起こしたそれが、五月雨の躰に宿った慣性を殺す。

 躱したなら五月雨の躰は水面と衝突し、損傷する。しかし受け止めれば赤城とて無事には済まない。

 それに対する回答が、これだ。

 それを許すのが、赤城の練度である。これが――一航戦赤城の力である。


赤城「……っ、息はある」


赤城「――ッ」


 直後、水しぶきに紛れて襲い掛かるレ級の船体。横薙ぎに払われた尾撃。

 視界の右から左へと薙がれる一撃。

 飛行甲板を盾にしようとし――しかし咄嗟、赤城は弓で受け止めた。

 長弓の上部、反りの中ほどの掛節を両断するレ級の長尾。

 赤城は五月雨を抱えたままそれをくぐり――


赤城「私の弓は、妖精百人張り」


 勢いよく、残った弓を振り上げた。

 弦の強度は、「何人張り」という風にあらわされるものである。その人数で弦を引き、弭に掛けたという事。つまり、数が多いほど強力だ。

 末端同士、引き合う弦の強力な張力。それが強弓の言われであるが……。

 言うまでもなく、そのどちらかが外されたのなら――もう一方目掛けて、引きつけられる。

 上端を破壊された弓、その舷が破片を携えたまま強烈に下方へと引き寄せられ――そして、


赤城「私は、元は戦艦――」


 振り上げられる残骸に従い、振り子や鎖鎌が如くしなる掛節より上端が、レ級の目を抉った。


赤城「空母が近接戦闘ができないと、誰が決めましたか?」


 飛び散るレ級の燐光を眺めつつ、赤城はその胴体へと肘を突き入れた。


赤城「加賀さんに食い散らかされたボーキサイトよりも、無残な姿になって貰います」


 しかし、土台一航戦と言っても。

 足手まといを抱えたまま、艦載機の発射もできずに闘えるほどレ級は甘くはない。

 五月雨を抱えながらの航行。之字運動のそこへと襲い掛かる数多の魚雷と艦載機、そして主砲。


赤城「……ッ」


 至近弾。

 右舷付近での爆発に揺らいだ身体へと襲い掛かる艦載機の機銃。

 タコ焼きみたいだな、おいしそう。お腹減った……などと考えつつも咄嗟に右手を盾に。

 尺骨と橈骨を破砕した弾丸はしかし、その二本のレールに逸らされて水面を穿つ。

 正規空母が戦艦に、航空攻撃を受けるとは何かの冗談のようである。


赤城「この分じゃ……報いられて、一矢」


 穴あきチーズのようになった右手を眺めつつ、左一杯。その場で回転して、投下された爆弾を回避。

 しかし、


五月雨「か、ぁ、ッ……」

赤城「五月雨さん!?」


 旋回のGに耐え切れず、跳ねた五月雨の躰。腹部で蠢く甲殻虫。

 抱える赤城もバランスを崩し、そこに魚雷が直撃した。

 五月雨を取りこぼさなかったのは奇跡と言ってもいいが……たった一撃で、赤城とても大破に追い込まれた。


赤城「……ッ」


 爆発を厭って、缶を停止。運動を止め始める主機と、慣性に突き動かされる赤城の両足。

 頬を打つ潮風が、やけに強い。

 対するは、片目を潰されながらも未だに嗤いを止めないレ級。いや、その笑みはどこか深みを増した。心なしか――満足げである。

 小刻みに震える五月雨の身体。赤城の着物の袖を、縋るように握る腫れあがった指先。

 目を閉じた。ここまで……で、あろうか。


赤城「……」


 しかしそれでも、猛禽の如き眼光で赤城はレ級を睨み、言った。

 凛として保たれた表情と落ち着きを孕んだ声色。航行危機とあっても尚、彼女は一航戦の誇りを捨てない。

 五月雨を片手に庇って、片膝をついたままレ級を睨み上げる。


赤城「それ以上、進まないで……!」


 だが――レ級には関係なかった。

 愉悦を湛えた瞳のまま、勿体ぶるかの如き鈍足で、赤城への距離を詰めんと微笑む。今後を連想させるほどの、凄惨な笑み。

 そして。


赤城「言った筈です――」


 直後、巻き起こった盛大な爆発。

 その源は、レ級。


赤城「――『それ以上進まないで』と」


 摩耶たちの護衛に向かわせていた艦上戦闘機と艦上爆撃機の帰艦。

 超高々度からの、自由落下に飛行速度を上乗せした急降下/超精密爆撃。

 機体のビスが外れ、空中分解寸前の限界速度。重力加速度と共に弧を描いて上昇する破壊力。

 限界降下中は、機体の操作は上手く利かない。であるが故に赤城は、予め予定したポイントまでレ級を誘い込んだのだ。

 彼女が甲板を盾にしなかったのは、全てがその為。

 摩耶たちの警護を追え、そしてレ級を撃破した艦載機が着艦する場所を確保する為である。


赤城「そして一つ、訂正があります」


 驚愕に上空を見上げるレ級を前に、赤城は溜め息を漏らした。


赤城「一矢報いると言いましたが……どうやら一矢だけでは無いようですね。すみません」


 言いながら、潮風に薙いで頬に張り付く長髪を払う。

 既に対空砲は意味がない距離。流石のレ級と言っても、退避も迎撃も間に合わない。

 運命は決したと言える。赤城の姿を前に慢心し、恐怖を与えようと近寄らんとしたが故の結果だ。


赤城「加賀さんを食事に連れて行った提督の財布よりも、燃え上がって下さい」

赤城「もう二度と……決して浮上できないように」


 続く爆撃機が山型を描いた陣形で、レ級目掛けて突入した。




赤城「……すみません、提督。逃げられてしまいました」

提督「そうか」


 遅れて蒼龍たちが放った艦載機、そして、榛名ら要撃陣が現場に到達したときに既にその影はない。

 その場に居たのは五月雨の開腹を行い、傷口を縛った赤城たちだけ。

 自軍の大破が二隻。これを善しと見るか否かは、人に寄るだろう。


赤城「ところで提督?」

提督「どうした?」

赤城「モッツァレラチーズのピザが食べたいです」

提督「……」
 

 何故そう思ったのか。あえて聞くまい。



 ◇ ◆ ◇


提督「……レ級改flagshipか」


 思った以上、大物が出てきたと提督は頭を押さえた。

 こうなると。少なくとも加賀を殺した事は間違いであったと思われる。彼女の練度があれば、もっと容易く話は終わったであろうから。

 それにしても、本当に吐き気がする。

 あの、恥も埃もない害虫どもが。人の姿を模した、殺意しか持たない害虫どもが。

 我がもののように大海を航行する事に、嫌悪感しか浮かばない。


提督「厄介なものも居たな……早計だったか」


 だが、どうしても。

 どうしても、彼にも時たま襲い掛かる衝動を押さえられなくなるのだ。

 自らが愛したものを。大事に大事に育てたものを。或いは自分の本性に気付かぬものを。

 ズタズタにしたい。

 本性を打ち明けて、相手の中の自分というものを――理想化された姿を穢して、その身を汚辱に塗れさせて殺したい。

 そんな性を、提督は抱えていた。

 加賀の死ぬ瞬間の、甲標的に気付いて見開かれた瞳が……堪らなく良かった。

 死ぬとは思っていない目。きっと、裏切られるなんて考えていない目。

 あの驚愕の表情が忘れられない。


提督「だが……なんとしても、切り抜けて見せる」


 思い出せば――。

 今のこの苦境も、多少は気が晴れる。

 あの悍ましい深海棲艦どもに負わされた痛手も、奴らが跋扈しているという事実も耐えられる。


提督「……さて、清霜はどうしたか」


綾波「……あ、司令官」

提督「綾波、清霜の様子は?」

綾波「……」


 目を伏せる綾波。

 その視線の先には……片手で手すりにしがみついて、何とか体を起こそうとする清霜。

 歩くためのリハビリをしている様子である。

 そこだけ見れば、とても目を覆うべき光景とは思えない。提督は素直にそう思った。


提督「……起きて、大丈夫なのか?」

綾波「それが……」

清霜「あ、司令官!」


 彼の姿を見つけるなり、喜色を満面に駆けだそうとする清霜。

 しかし無情かな。その甲斐なく、清霜はその場に崩れ落ちた。気持ちだけが急いて、前に進もうとしていた。

 静かに歩み寄り、手を伸ばす提督。神妙そうな顔つきとは裏腹に、彼は内なる喜悦に震えていた。

 この健気さがいい。

 辛い過去を背負っても。戦いに身を投じても。その体を刻まれても。

 こうやって――前に進もうとするから。だから人間は素晴らしい。だから艦娘は素晴らしい。

 そんな必死に前に進もうとされたら。明るい姿を見せられたら。

 そんな可愛らしい弱点を、抉らずにいられる訳がない。


提督「もう、動いても大丈夫なのか?」

清霜「あたしなら全然平気だよ!」

提督「……そうか?」

清霜「だってこれ、戦艦になるためには必要なんでしょ?」


 どこか濁った、清霜の瞳。


清霜「こうやってなくなったところを治して改装していったら、戦艦になれるんでしょ?」



 ――戦艦の人達って、何度も改修してるんでしょ?


 ――あたしだって、きっと亡くなったところを直してったらなれるんだよね?


 ――だってこれ、戦艦の痛みと一緒だよね?


 ――ねえ、司令官。


 ――早く治したら、早く戦艦になれるんだよね?


 ――清霜、頑張るから見捨てないでね?


 ――ねえ、司令官?


 ――今、困ってるんだよね? 清霜が戦艦になった方が嬉しいよね?


 ――清霜、頑張るからさ。ちゃんと清霜の出番、用意しておいてよね?


 ――楽しみだなー、戦艦。早くなりたいなー。


 ――ねっ、ねっ?



綾波「……」

提督「……」

綾波「……ずっと、戦艦になるんだって」

提督「……」

綾波「戦艦になったら、皆を助けられるんだって……提督も喜んでくれるんだって……」

提督「……」

綾波「もうずっと……そう言って、リハビリするって、聞かなくて……!」

提督「……そうか」


 言いながら、彼は想像する。

 目の前で戦艦が轟沈するところを見せたらどうなるのか。

 耳元で、戦艦には決してなれやしないと言いながら背後から組み伏せたらどうなるのか。

 想像しただけで、血が躍る。


綾波「だから、司令官」

綾波「司令官からも……言ってください。今は落ち着いて、治す方に専念しろって」

提督「……」

綾波「何人も死んで……それで、清霜みたいに壊れちゃうのも居たら……」


 耐えられないと、綾波は目を伏せた。

 ソロモンの優しき鬼神――そんな二つ名が付けられているとは思えないほど、慈愛に満ちたその姿。

 改二である彼女が、この艦隊での貴重な戦力と言う事も忘れて。

 そのうなじに瑕を付けて――消せない赤い傷をつけて。針金で作った焼印を与えて。

 首を絞めたいと、提督は素直に思った。


提督「……私からでは、今の彼女にとっては逆効果かも知れない」

綾波「司令官……?」

提督「なんとか……壊れそうな心を、戦艦になれるという事で繋ぎ止めている。そこで私が迂闊な事を言ったなら……」

綾波「……」

提督「だが、私にとっても清霜は大事だ。これ以上、深海棲艦の手に傷付くものはなくしたい」

綾波「……はい」

提督「なんとか方法がないか。色々と、手は尽くしてみよう」

綾波「……お願いします」


提督「ああ……」

提督「……」

提督「……抑えないと。今は、戦力が十分でないから」


提督「……」

提督「……」

提督「……」


提督「……本当に、深海棲艦どもめ」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

やめてよ

このスレほのぼのなのよ。               腹パンは関係ない

はい、じゃあね。折角の前回のね、扶桑ねーさまをね



十の位 1ほど悲惨 9ほどマシ
一の位 1ほど提督由来 9ほど提督関係なし
0:特殊判定
ゾロ目:仇討にねーさま参戦


↓5

ねーさま何があったんや……


十の位 1ほど肉体 9ほど境遇
一の位 1ほど疎 9ほど激
0:性的な意味で
ゾロ目:???

↓3

よかった……ねーさまかわいいから悲惨なねーさま書かなくてすんでよかった

本当によかった


 泊地への派遣が決まったときの事を思い出す。


扶桑「山城……?」

山城「……はい、行ってきます。扶桑姉さま」

扶桑「……」

扶桑「……大丈夫?」


 心配そうな姉の微笑。

 常に、憂いの表情が浮かぶ姉であった。

 窓の外を見て、溜息をつく事が多い。人の身を得たからこそであるが、昔からそれは変わらない。

 金剛型、長門型、伊勢型、大和型――最近では海外からの艦の名も耳にする。

 それらに比べたら、扶桑型は装甲や速度に劣る。自慢の火力ですらも、更に上が居る。

 使い勝手がいいのは別。生まれ変わっても結局、艦隊に居る方が珍しいと揶揄されるほどに出番がない。

 人の身を得ても、二人して、窓の外を眺めている事が増えただけ。

 ――空はあんなに青いのに。

 それが、姉の口癖だった。


山城「大丈夫です、姉さま」

山城「私が姉さまの分も活躍して……扶桑型の力を、証明しますから」

扶桑「……」

山城「そこの提督は……実戦にこそ出しはしてくれなかったけど、演習で十分な練度も積ませてくれました」


 本当は離れたくないけど。

 前世は、別れたきり会う事がなかった。そのまま二人とも、死んでしまった。

 今生では――だからせめて二人で共にありたかったけど。


山城「きっと、活躍して……姉さまと一緒に、実戦に出られるわ」

扶桑「……」

山城「そうしたら……もう、二人とも一緒です」


 それでも不安げな姉の顔。

 困ったな、と山城は思った。離れたくないのは山城とて同じだ。いや、むしろ強いだろう。

 でも――。

 そこでは、戦艦が不足していると聞いた。

 であるからこそ、低速の山城にも出番が回ってきたのだろう。

 これはきっと、チャンスだった。

 不幸に塗れたとしても、諦めなければ道は拓けるのだ――と。

 今までなんでも演習中に、何故自分がこうして戦っているのかと疑いを持った事があった。

 こんなに訓練をしても、意味はないのではないのか……と。

 だけどきっと、意味はあったのだ。

 姉と共に、今生では立派な戦艦として生きていく為に。そんな道を掴むために。


山城「それに向こうには、時雨も居ますから」

扶桑「……」

山城「あの娘は寂しがり屋だから……今頃一人で、静かに雨でも見ているかも」

扶桑「……そうね。時雨も、いるのね」

山城「はい」

扶桑「あの子も……一人じゃ、寂しいわよね」


 姉の表情が和らいだのを見て、山城も胸を撫で下ろした。

 滅多な事で感情を露わにはしないが、その実、時雨は感受性が強い。

 一人きりである経験も、彼女には苦痛になろう。

 過去には彼女を置いて行ってしまったから――だから、今度はちゃんと迎えに行って傍に居てやらないと。

 姉妹艦は居るという話だから、さほど心配する必要はないかもしれないが……。

 あれで居て、負けず嫌いだ。だから、同じ姉妹艦では妙に張り合ってしまってしまうのかもしれない。


扶桑「……今度は皆で、一緒に過ごしたいわね」

山城「はい。……それじゃあ、また」

扶桑「ええ……。帰ってきてね、山城」



山城「……夢、か」

山城「……」

山城「……」

山城「……」

山城「扶桑姉さま……金剛……」


 床で寝るのは、もういつからかずっとそうだけど。

 目を開いたその場所は、見覚えのない場所だった。

 それから、思い出した。

 山城は――営倉送りにされていたのだ。理由は単純、瑞鶴との乱闘。

 幸運の空母などと持て囃されているその事自体が以前から気に喰わなかったが……。

 何よりも、ひとつ。

 奴が金剛を焼き払ったのだ。奴が攻撃を誤りさえしなければ金剛は傷を負わなかったし、その傷がなければ死なずに済んだ。

 そう思うと、いくら殺しても足りない。

 よくものうのうと顔を出せたものだと、素直にそう思う。


山城「瑞鶴……」

山城「……あいつも、あいつも!」

山城「殺してやる……! 深海棲艦を殺し終わったら……必ず……!」



「……それは困るな、山城」



山城「……提督?」


 視線の先には、白い海軍服。彼女たちが司令官と仰ぐ男性。

 落ち着いた声色。

 静かに忍び寄り、そして酔わせていく――何年も熟成されたワインを収めた木樽が如き、ある種の色気を持った静かな声。


提督「君と瑞鶴、どちらもこの艦隊には必要なんだ」

山城「……」


 男を一瞥して、山城は露骨に顔を歪めた。

 この男もまた、金剛の死因の一つである。

 この男との会話の後に、金剛は単艦で出撃して果てた。

 金剛は提督を慕っていた。そこにきて、あの、女性としての尊厳を踏みにじられる傷だ。

 何か無神経に、その傷についての言葉を漏らしたのではないか。

 だからこそ金剛は錯乱して、あのような戦いに出たのではないか。自分を置いて。

 つまりは――この男が金剛を殺したようなものだ。状況から考えれば、そうである。


山城「なんの用ですか、提督」

提督「最近、君と話す時間が取れなくて……せめてと思ったんだが」

山城「私に、話なんてありません」


 顔を背ける。

 不快だった。

 いつからか――そう、いつからかこの男に対して嫌悪感を抱くようになっていた。

 それはある種、男からの情欲の視線を向けられる感覚に似ている。

 勝手な同情と、勝手な庇護欲と、勝手な情欲。――それに似ているのだ。どことなく。


提督「そう言わないでくれないか。私としては、いくつか大事な話があるんだ」

山城「……」

提督「いいね?」



 山城が黙せば、勝手に懲罰房に入り込む提督。

 帽子を目深に被っている為、その表情は窺えない。


山城「話……とは?」

提督「話題になっている、戦艦レ級改の事だ。これまで、夕立と赤城が戦闘……撃退には成功したが、撃沈には至っていない」

山城「それが……?」

提督「驚異的なのは、奴が並はずれた知性を持つという事だ」

山城「……」

提督「奴は、自分の傷を自分で治す。それも再生ではなく……沈んだ船や死んだ艦娘の体、その装備を移植して」


 吐き気がする――と提督は顔を顰める。

 それだけは、彼の本当の気持ちのようである。

 真実、深海棲艦に対して侮蔑と憎しみを負っているのであろう。


提督「金剛の装備の一部が見つかっていない事は知っているな?」

山城「……」

提督「恐らく奴は、金剛の装備も利用している。そうやって、死者の気持ちを侮辱しているんだ」

山城「……」

提督「君が瑞鶴に対して怒りを抱く事は分かる。だが……この戦いが終わってからも、まだ戦いは続くだろう」

山城「……」

提督「今は彼女と協力して、レ級改の撃沈に努めてくれないか? 我々には、協力が必要なんだ」


 提督の、冷静さを纏った言葉に。

 しかし山城は答えずに、問い返した。


山城「……提督、貴方に家族は? 兄弟は?」

提督「……」

山城「答えてください……聞きたいんです」


提督「……母が一人。姉が一人。それが?」

山城「そう……なの」


 意図の読めぬ質問に、おそらくは眉を寄せているであろう提督。

 それでも構わず、山城は続けた。


山城「今、どうしてるの?」

提督「……」

山城「答えてください……提督」

提督「……」

山城「……」

提督「……」


 しばしの沈黙。

 提督としても、軽々しくは口に出来ぬ事なのだろう。

 だが……だからこそ、だからこそ山城は続きを促した。


提督「死んだよ、二人とも」

山城「……」

提督「……深海棲艦が原因だ」


 それ以上、語る気などないと。

 憮然とした態度で打ち切る提督。対する山城は、鼻から嘆息。


山城「じゃあ、提督」

提督「……なんだ?」

山城「――――“今まで何人殺したの?”」


提督「……」


 空気が冷えた。

 冗談だと、笑い飛ばそうともしない。

 というのも、彼女と同じく彼も気付いているから。

 相手がある程度の確信を持って探りに来ていると――気付いているから。

 だから、観念したように言い訳を発しない。


提督「どう答えてほしい。私は殺人者だと……そう言って欲しいのか?」

山城「……」

提督「それでどうする? 私を憲兵に突き出すか? それとも提督は人殺しだと騒ぎ立てるか?」

山城「……」

提督「……迂闊だったな。鬱病などの神経が衰弱し、緊張を続けるものは観察が上手くなるのだと」


 「気付いておけばよかった」と呟く提督にはしかし、罪悪感の欠片も無い。

 彼は殺した事を悔やんでいる訳ではない。

 それを隠し通せなかった事を、後悔しているのだ。

 つまり――毛ほども。

 毛ほども、殺人に対しての忌避感を抱かない人間である。それが本性である。


山城「提督は……家族も、自分で殺したの?」

提督「……姉は違う。俺が、姉さんを殺す訳がない」

山城「母親は?」

提督「……」

山城「答えて」

提督「……死んで当然だ。あんな女は」



 それきり、会話を行おうとはしない司令官に。

 山城は、ただ、溜め息を吐きたくなった。

 金剛は――こんな男に熱を上げていた。

 金剛が憧れていた男の正体は、この程度でしかなかった。

 こんな、人を人とも思わない男に。善人の変わった殺人者に。

 金剛は焦がれて、そして死んだのだと思うと――――ただ残念でしかない。


山城「金剛を……」

提督「何……?」

山城「金剛を殺したのは……あなたなの?」


 射抜くような山城の目線に、提督の瞳が若干揺らいだ。

 しかし、今更この男が嘘を一つ零す程度で揺れるとは思えない。この男は、笑顔で真実を塗り固める男。

 いくら山城に真相を突き止められているとしても。

 嘘を吐くなら、もっと毅然と、平然と身の潔白を証明するだろう。


提督「……違う。金剛を殺してはいない」

山城「……」

提督「あの日……あの日私は、金剛と話した。そして抉ったさ、彼女の傷口を、言葉で」

山城「……」

提督「ただ、思ったような反応は得られなかった。それどころか逆に質問されたよ」

山城「なんて?」

提督「……」

山城「答えて……答えなさいよ……」

提督「……、私の『ずっと心に居る女性は誰か』とな。あとは、『本気で深海棲艦を倒したいと思っているか』と」

山城「……」

提督「それから、あの出撃だ。私にも彼女が何故あんな行動を取ったのかが分からない」


 おかげで予定が狂ったと呟く提督に目線をやらず、山城は考えた。

 金剛は気付いていた。

 気付いていてそれでも、提督を思って死んだ。


提督「……さて、聞きたい事はそれだけか?」


提督「……できればずっと、打ち明けたいと思っていた」

山城「……?」

提督「私の本性を打ち明けて、そして驚愕に歪む顔が見たいと」

提督「そうやって、相手の中での私の像を台無しにして……信じていたものを裏切ってから、殺したいと」

提督「ずっとそう思っていたが……」


 残念そうに、改めて白手袋をつけ直す提督。

 山城は感じた。静かな殺気を。

 ここまでの質問を許したという事はつまり、彼は既に山城を――


提督「やれやれだ……」

提督「正体を知られたからには、生かしてはおけない」

提督「ここで死んでもらうしかないな、山城」


 心底残念そうに告げる提督を前に、山城は憂鬱そうに漏らした。

 実際のところ戦艦の数が減る事を彼は残念がっているのだろう。ここで気付かれるのは甚だ不本意であったのだろう。

 つまり少なくとも――。

 少なくとも彼は戦いに負けるつもりはなく、そして、深海棲艦を倒す意思はあるという事だ。


山城(……ああ、金剛)


 それで――なんとなくだが、金剛が考えていた事に合点がいった。

 改めて提督を見れば。

 これから殺されるだろうというのに、不思議と山城に恐怖は浮かばなかった。

 命乞いをするつもりもない。

 ただ――残念だった。ここで殺される事が。姉と再会できない事が。金剛がこの男の為に死んだという事が。

 だから。


山城「深海棲艦」

提督「……なんだ?」

山城「殺したいなら、協力……してあげます」

提督「……何を言っている?」

山城「金剛を殺したのが貴方でないなら、構わないから」

提督「……」

山城「秘密は言わないので……私が深海棲艦を殺す、邪魔だけはしないで」


 いくつもの感情を殺して。山城は、ひとつだけ選んだ。





 そして、出撃した。

 幾度目だろう。こうして、蒼い空を見上げるのは。

 あきつ丸に積まれた艦載機と、そして、航空戦艦である自分から放たれた艦載機。

 敵の制空権を乱していれば――そこに現れる影があった。

 戦艦レ級改――艦娘の艤装を持ち寄り、鹵獲したそれを体の一部として運用する怪物。唾棄すべき害虫。


 死体を弄ぶという事が、どれほどまでに人間の怒りを生むのか。

 それを、教えなければならない。

 極至近距離での打ち合い。最早、回避は頭になかった。

 ただで殺されてやる気はないし、その気になれば提督を地に落とす事も出来る。

 ただ――気付いてしまったから。

 金剛の想いに気付いてしまったから。

 だから、どれほど殺してやりたくても。死にたくなくても、提督を抹殺する事は出来ない。

 そうなれば。

 今度殺されるのは、山城の方であろう。

 分かったと頷きながらもその実、あの男は決して山城を見逃すはずがない。

 確実に、殺しにかかる筈だ。


 それはごめんだった。

 だから――山城は回避を捨てた。

 提督に殺されるくらいならば。金剛の仇を取れないくらいならば。金剛の想いを踏みにじってしまうくらいならば。

 ここで、己の身を顧みずに戦う。

 回避は捨てて、ただの一撃でも多く見舞う事を重点とする。それ以外は不要だった。



 流石のレ級も、これは予想していなかったらしい。

 生きるために生きようとするのは分かるだろう。五月雨で知っているだろう。

 生きるために死んだ気になるというのは分かるだろう。夕立で知っているだろう。

 だけど――初めから死ぬつもりで。

 死ぬ事も構わずに、ただ殺す事を考える相手と戦う事は無い筈だ。

 だから、損傷する。だから、損害を被る。だから、損壊する。

 そうして、最後の一撃まで追い詰めたときに――――そこで山城は、最後に一つ後悔をした。


レ級「――」


 したり顔で、レ級が懐から取り出したもの。

 それは――金剛の電探の一部だった。彼女がいつも鏡を見ながら髪に差しているものだった。

 一瞬。ホンの一瞬。

 それ事撃ちぬく事が頭から外れて――投げ捨てられたそれを、目で追ってしまった。

 そこが、命取りだった。

 腹部を打ち抜かれて――そして。


 積んでいたはずの、ダメージコントロールが作動しない。

 前のめりになったまま。

 山城は、顔面から着水した。

 それでも一言、言える言葉があった。まだ、一言だけなら口に出来た。

 だから――


山城「私を……装、備ご……と……焼き、払っ……て……」

あきつ丸「そ、そんな……そんなのは……!」

山城「はや、く……! あい……つに、使……われ、るの……だけは、我、慢……できな、いの……!」

あきつ丸「りょ、了解であります!」



 ――ああ。

 ――扶桑姉さま、ごめんなさい。

 ――一緒にいるって、約束したのに……。

 ――ごめんなさい。

 ――でも、こうするしかなかったんです。


 ――これで、扶桑型の性能は証明される。

 ――金剛が護ろうとしたものも、無駄にはならない。

 ――深海棲艦にも、大損害で……。

 ――山城に出来る事は、これだけだった。


 ――ごめんなさい、扶桑ねーさま。

 ――あんな男に、あんな男の所為で金剛が死んだ事は許せない。

 ――あんな男が、これから先も生きていく事は許せない。

 ――ただ。

 ――ただ、金剛が……きっと吹雪も……気付いていながら、それを秘めたのを。

 ――それを無駄には、出来ないから。


 ――ごめんなさい、扶桑ねーさま。

 ――向こうで、金剛と共に過ごします。

 ――姉さまは、ゆっくり……遅れてきて下さい。

 ――山城は、先に行きます。


提督「……予定が狂ったな」

提督「ただ……私の正体を知られたからには活かしてはおけない」

提督「細工はさせてもらった……」

提督「……」

提督「……」

提督「……」

提督「……それにしても、何故」

提督「何故山城は、私の正体を知って尚あんな事を言い出したんだ……?」


 それだけが、死ぬ瞬間の山城に聞いてみたい事だった。




コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

下4も出しておけばよかった……チッ


清霜は……うん、そうだね。清霜かわいいから仕方ないね。名取も出そうね


◆お察しの通り、轟沈しないとストーリーは進みません◆死者が生者の道となる◆無意味な死はない。安心安全◆

◆あんまり死ぬと壊す前に話が終わる◆困ったものですね。ホノボノしよう◆今日はここまで◆

◆これまでの轟沈艦な◆

●羽黒(22):殿として死亡
●望月(33):ケッコンの約束をして遠征に出たら提督の策略により死亡
●那珂(33):顔に怪我をした(14)が、提督を気遣い笑顔。最後までアイドルとして笑顔で死亡
●足柄(44):龍田の背中で息を引き取る。トラウマメイカー
●秋月(55):過労で精神状態が不安定となり、自殺
●加賀(66):提督の事を憎からず思っていたが特性甲標的で提督に殺される
●吹雪(77):初期艦として提督の傍で戦い続けた。提督の本性に気付いていた。護衛船と大破する船を庇い死亡。トラウマメイカー
●山城(88):気に喰わないと思ってた金剛だけど、戦いを通して実は……と思ったところで瑞鶴の艦載機による誤爆。トラウママシマシ(57)
        結構金剛にベタベタ。い、妹は駄目だけど妹分なら……と思ったところで金剛の凄惨な討死を見て鬼に(58)
        瑞鶴と乱闘後、懲罰房送り。そこで提督の正体に気付いてしまったが、金剛への想いから自ら出撃を申し出、レ級との戦闘により死亡。提督好きくないけど板挟み
●金剛(99):山城を庇って艦載機により誤爆。子宮全摘出で療養(49の45)。山城は妹分デース!
        その後、提督の何かを見抜いた後単身相当数の深海棲艦を撃滅。トラウマメイカー

◆現存艦な◆

△清霜:戦艦に憧れていたが、本部製の実験段階仮想試作機でトラウマ(74)、その後幻痛に悩まされ自傷(12)
      更には幻肢痛と現実の境が分からなくなり錯乱して出撃。右手を欠損で両足にも重大な損害で車椅子に(39の57)
      早く傷を治せば戦艦に慣れると、錯乱状態で前向きにリハビリ中(83からの74)
○卯月:ガードベント(35)。瑞鶴に提督も辛いんだと言ったり。激辛麻婆豆腐チョコをホワイトデーにオカエシされた(11)
     激辛麻婆豆腐チョコはトラウマ(83)
○朝潮:喪ったものの傷も癒えない司令官を促したために首絞められた(36)と思っている。ぐちゃぐちゃの戦場と戦闘鬼化した戦艦を見る(56)
     提督を受け入れたような雌の顔に(86)
     敵深海棲艦の砲撃により、腹部にドス黒い痣が出来る。血尿が出た(37)
○名取:魚雷攻撃で炎上したが軽傷(41)
○龍田:深海棲艦の攻撃により片目に怪我(42)。更には軍艦時代のトラウマを足柄に抉られる(ゾロ目の被害)。提督からは「自由意思」で協力すると言わされ(96)
〇瑞鶴:加賀が轟沈したショックで提督と激突。罪悪感(56)。
     誰もいない分奮戦したらメタンフェタミンを投与された搭乗員による誤爆で味方大破。本部へ連行(59の10)。トラウマメイカー
     疲労で手が炎症を起こし、取り調べから発見が遅れ、矢を数射れなくなった。艦載機を特攻徹甲弾や空中機雷として使う空母カッコカリに(79の95)
     幸せそうに笑っている奴らを見ると不快。次に気安く加賀を引き合いに出したら殺す(58)

○飛龍:提督から前の人の事とか感じる中古はちょっと(63)と言われた後に、赤城から人と比べないでと怒鳴られる(58)
     鳳翔さんに癒されたと思ったら、後輩が戦闘マシーンと化していたでござる (63)
○時雨:姉妹艦の夕立は褒められているのに、提督に気遣った自分は余り良い目を見れていない。病み(68)
     提督とイチャラブ、うれしいね(70)
     どうして僕だけ……司令官から、何も言われないのかな……?怪我をしたのに……(23)
○まるゆ:素潜りしよっかと爽やかにプレッシャーかけられる(73)
○春雨:深海棲艦っぽいとか言われてたけど提督は受け入れてくれたから役に立ちたい、けど艦艇時代のトラウマを抉られる(74)
     深海棲艦の攻撃により、多少の火傷を負う。司令官に頭を撫でで貰った(12)
○鈴谷:暗くなってる提督にいつでも相談して、という。あと勇気づける(意味深)想像したらヌメヌメする。でも利根に比べて信用できないと遠回しに……(95)
     すっかりと荒んでしまった瑞鶴と一悶着。仲間なのに、殺すと脅されて怖くてちょっと部屋に帰ってからジャージに着替えて体育座りで毛布に包まる。漏れそうになった(78)
○利根:実力があるからと、かつて望月とケッコンしようとしていたんだ……とここだけの話を打ち明けられプレッシャー(75)
     片腕に重度の打撲。女性らしからぬほどの痛々しい見た目。なお利き腕の為、ものを食べるのに苦労するとか(35)

○綾波:一緒に船団護衛をしていた吹雪が目の前で……(94)
     本当は安静にしておかねば成らぬのにリハビリを続ける清霜に……(72)
○夕立:ぽいぬ。てーとくさん、笑顔じゃないのに笑顔にならなくていいっぽい!
     榛名さん心配っぽい。本人気付いてないっぽい(95)
     戦艦レ級“改”flagshipを前にタイマン。保身無きゼロ距離射撃を敢行し、相手の隙を作るために斬撃を加え込んだ影響で片頬が削げて歯茎が剥き出し、片耳喪失(19の92)
△五月雨:吹雪は死んだ! もういない! だけど吹雪の生き方は俺たちの心の中で(ry
      提督と卯月の会話に目茶目茶モンモンとした (35)
      レ級との交戦でお腹に手を入れられ、両腕の関節すべてを外され、お腹の中に傷口からフナムシを入れられる。あと食べさせられる(19の28)
○赤城:資源が少ないという提督と本営の会話を聞き断食を決意(74)、そののち体調不良の赤城を庇って加賀と那珂が轟沈。でも二人の分までボーキ食う!
     今度は万全だ、仇を取るためにここに残って打って出ると言っていたら、その資源を集めようと奮戦した自分を憧れと崇める後輩の吹雪が轟沈(79)
     今はすっかり何が正しいのか解らなくなり、虚無感に包まれて自室にこもる(39)。君がいない間に奮戦した後輩がメタンフェタミンで……
     でも間宮でつられて顔を出した。これからは艦隊の為に頑張ります!(71の10)。シリアス&ボーキスレイヤー
     清霜を助けに出撃し、圧倒的数的差を覆して損害なく勝利。これが一航戦。これが正規空母。これが赤城。その後、痛みに呻く清霜から傷を(24)
     (67)
○瑞鳳:卵焼き。 新戦術で若干の被害が……(45)
○大井:提督に舌打ち。なんかあーんとか見せつけられる(72)。どうやら何かあるようだ(44)
     雷を眺めながら意味深な大井っち (52)。夜戦で被害を受ける……(36)

○三日月:妹が気になっていたであろう人が妹なんて初めから居なかったかのようにあーんしてた(58)
       妹と真逆な艦娘が秘書官やってるのを見て……。とりあえず気を取り直してその胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(94)
○ゆーちゃん:派遣中に深海棲艦に追い立てられ、腕を咥えられて犬がやるようにブンブン振り回される(47)。助けてくれた榛名にベッタリ
         瑞鶴から、役立たずはいらないと言われ、更に瑞鶴と鈴谷の言い争いを見て高まる不安(76)
○榛名:中破したけど、榛名は大丈夫です(35)! ……でも姉が。でも榛名は大丈夫です!(71)
      火災にはいい思い出がないんですけど……榛名は大丈夫です!(23)
○あきつ丸:自分、影が薄いであります!影絵じゃないであります!(54)
○大鳳:その胸は実際平坦だった。スゴイシツレイ!(43)
○鳳翔:自分の後に生まれた空母たちが傷付き、さらには一人が艦載機を爆弾として運用するようになっていた(78)


◆要員×3・女神×1

●吹雪=●望月(遠征要員)=●加賀=赤城=夕立≧●山城(ただし実戦少ない)≒●金剛≒瑞鶴

今のところ改二:●足柄・●羽黒・利根・綾波・●山城・●金剛・夕立


深刻な戦力不足


◆安価でストーリーを進めろ!◆女の子を破かいして提督を攻略しよう!そろそろ死にすぎたので殺される補充要員出すべきかという話が話題ですがくわしくは不めいです◆

◆くわしくは不めいですが、1600あたりに安価を出すこともあり得るとの情報があります。範囲安価のようです。未登場のカンムスを殺すチャンス!金剛はいません◆備えよう◆


◆有利でも不利でも死にますしゾロ目の値が大きいほど重ような死にます。金剛と吹雪と山城です◆

◆楽しく女の子を壊して遊ぶスレだったのになぜこんなにシリアスになってしまったのかはスタッフのなかでも話だいになっています◆

◆そろそろ始めようか。ルールを守ろう◆

◆とりあえず先ずは増員人数な◆青葉かわいい◆




1~3:あと1体追加
4~6:あと2体追加
7~9:あと3体追加
0:4回までなら増やしていい!

↓3

こんなところでズラさなくてもええのにな

だがズラす。4体だ!


◆範囲安価です◆

◆好きな数字を書けばそれが加算されます。00(100)を超えたら一周な。数値大のものから4体追加だぞ◆

◆平行して境遇システムが追加されると現地では話されています。ホノボノシテイッテネ!◆

◆安価が出るのは次な。嫁艦とのホノボノに備えよう◆曙かわいい◆




十の位 1ほど悲惨 9ほど良い
一の位 1ほど提督由来 9ほど提督関係なし
0:特殊判定
ゾロ目:???


↓1~6 数字とカンムスを書け

なぜ一番かわいいひえーにゾロ目を出すのか。許されない

金剛より先に来てたらケッコンしたかったひえーに

早霜:50(98) 特殊判定
舞風:24
天津風:54(79)
大淀:83(8)
浜風:35(85)
比叡:33(77)

君たちそんなに1を壊して面白いのかい?

追加は

早霜:50(98) ヤンデレ
天津風:54(79) そこそこ+やや提督由来
浜風:35(85)  それなりに悲惨
比叡:33(77)  ひえーポイズンケミカルクッキング


提督「戦力足りねーっつうのに駆逐艦ばかり送るなや大本営」

これ登場じゃなくて境遇だからね?

境遇時点でゾロ目ってもう沈んでるんだよなぁ


もう一体増やそっか

いや……そうだな……流石に登場前に死ぬのもな……うん

うん……ここは……うん、そうだな……うん



はい判定します。備えよう

直後


偶数:精神的 奇数:肉体的 0:特殊 ゾロ目:もう死んでる

はい
特殊な

十の位 1~3:性的な意味で
    4~6:冤罪的な意味で
    7~9:尊敬的な意味で

一の位 1ほど程度小 9ほど程度大
0:特殊判定
ゾロ目:???(数値が高いほど…)

↓3

はい、比叡はダメみたいですね。酷い話です

なお、肉体的なら肉体的にアレだから派遣、精神的なら精神的にアレだから派遣
特殊判定なら性的なアレを受けた、冤罪でアレされた、崇拝状態にある、ポイズンケミカルクッキングで死者を出した、共犯者であるとかでした

比叡がさすおに勢に決まった時点でまたあとで

危ぶまれるあきつ丸くんの存在感


◆それはそうともう一体増やそうか。もう既に壊れてるのが来てもスレの趣旨にはおかしい◆平行して境遇出すからな◆00なら安心安全な◆

◆次に安価を出すので備えよう。範囲安価だ◆





十の位 1ほど悲惨 9ほど良い
一の位 1ほど提督由来 9ほど提督関係なし
0:特殊判定
ゾロ目:???


↓1~6 数字とカンムスを書け

加古「提督のおかげで大活躍だよぉ!」

提督「???」


これは逆に壊すのが楽しそうですね

追加勢

早霜:50(98) ヤンデレ
天津風:54(79) そこそこ+やや提督由来
浜風:35(85)  それなりに悲惨
比叡:33(77)  流石ですお義兄様! 比叡感激です!
加古:73(98)  提督のおかげで幸せ


なんか一人おかしい

とりミスった

ライターおとした。しばしまて


◆ライター見つからない。これは清霜のケジメ案件では?◆始めます。ホノボノです。現地ではみな平和です◆備えよう◆


清霜「……」


 ベッドから起き上がる。両足に走る激痛に顔を歪めるが、何とか平静を取り戻す。

 脂汗が背筋を伝うのを、黙って耐える。

 戦艦なら、この程度の痛みは問題ない。かつて清霜が追体験した痛みで、戦艦は様々な痛みを負った。

 だから、痛みは戦艦だ。戦艦は痛みだ。

 己は今、正しい道を進んでいるのだと思う。このまま続けば、いずれ戦艦になれるのだ。

 そう思えば、堪えられる。が、脚が付いてこない。


大鳳「大丈夫?」


 よろけて壁に寄りかかったそこに差し出される、手。

 柔和に微笑む顔。見たところ、駆逐艦か。それとも軽巡洋艦。
 

清霜「えっと、ありがとう」

大鳳「いえ」

清霜「……えっと、お姉さんは戦艦だったりする?」

大鳳「いえ……私は装こ――」

清霜「うん、やっぱり」

大鳳「え、ちょ、やっぱりって」


 うん、そうか。これだ。

 痛みだけで戦艦になれない。他にも理由が在るのかもしれない。

 そう、戦艦。戦艦とはつまり、巨乳である。

 戦艦から空母になったという赤城も大きいし、加賀もそう。扶桑山城金剛と、みんなそう。

 だから――


清霜(おっぱいが大きくなったら、戦艦になれるかも!?)


 これはこの世の真理なのかも知れない。


清霜「頑張ろう?」

大鳳「え?」

清霜「頑張ろうよ! 頑張るぞー! 頑張るぞー!」

大鳳「いや、あの、何が……」

清霜「頑張って戦艦になろうよ! あたしたちでも、なれるよ!」

大鳳「あの……私、空母なんだけど……」


 クウボ。

 クウボとはなんだったか。戦艦ではない事は確かである。

 そうか。駆逐艦ではなかったか。新しい艦種のようだ。

 そうか。いつの間にか新しい船が……。

 ……。

 ……空母?

 母って文字が入っているのに? 母性がないの? なんで?


清霜「清霜よりもないのにぃ!?」

大鳳「……」


 貧乳が許されるのは軽空母までと聞いた覚えがある。

 それなのに空母? なんで?


清霜「だって空母って言ったらおっぱいおっきくて!」

大鳳「……」

清霜「母性があるって!」

大鳳「……」

清霜「戦艦ほどじゃなくてもかっこいいって聞いたのにぃ!」

大鳳「……」


 見る見るうちに瞳が濁っていく大鳳。実際その胸は平坦な甲板であった。


清霜「でも……うん、戦艦じゃないなら仕方ないか」

大鳳「……」

清霜「大丈夫だよ、清霜よりなくても! 空母だったら平べったい方がいいかも!」

大鳳「……」

清霜「戦艦じゃないから仕方ないよ! うん、仕方ない! 仕方ないよ! ねっ! ねっ!」

大鳳「……ダメージコントロールはどこなの?」


提督「どうしたんだ、二人とも」

名取「えっと……?」


 いつの間にか顔を覆って、壁に肩を預けて呻く大鳳と、その周りで、手すりを抑えながら必死に励ます清霜。

 大鳳の心を抉った覚えはないのに何が起きたというのか。提督は訝しんだ。

 そして呼びかけに応じた清霜が振り返り――目が大きく見開かれる。


清霜「それ、戦艦!」

名取「え?」

清霜「それ、バルジ!」

名取「ひぇえ!?」

提督「……バルジなのか」


 これ、と。

 思わず清霜に釣られて目線を向ければ――。


名取「え、っと、あ、あの……その……軽巡です……」


 怯えるように肘で胸を隠す名取。

 思わず提督は、やってしまったと思った。別に胸があろうがなかろうが、彼にとってはどうでもいい。

 その事について特段の感慨はない。

 どちらかと言えば、それよりも折りたくなる手足や太腿、ナイフを突き立てたくなる鎖骨や肩口の方が好みであった。


 が、迂闊に視線を送っていい話ではない。

 むしろ却って、その無頓着さがあらわになったのでは……と、彼は慌てて取り繕う。
 

提督「……あ、ああ、その、すまん」

名取「い、いえ……その、す、すみません、提督さん……」

清霜「戦艦じゃないのー?」


 なーんだ、と首を捻って。


清霜「でも、でもでもでも!」

提督「ん?」

清霜「別に胸が大きくなくても、戦艦になれるって事だよね! ね!」

提督「あ、ああ……」

清霜「だってちっちゃくても空母になれるんだもんね! ねっ! ねえねえ! ねっ!」

提督「アッハイ」

大鳳「……」


 それから、名取をリハビリに付き合わせていたら……山城の轟沈を伝え忘れた。



提督「精神のバランスが崩れれば……」

提督「本来働くべきでないときに副交感神経が働き、交感神経が過度に働く」

提督「笑えない場面ですらも笑おうとしているのは」

提督「壊れているが故……ともいえるな」


 収穫の時期は、いつだろうか。


コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×3・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

チッ


きてますね、ほのぼのの波が

女神を1消費して 女神と要員補充な

陸軍優秀説


あきつ丸「海軍のカレーは世界一ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ――――! で、あります!」

天津風「と、当然じゃない……」

提督「え」


 なにこれ。


あきつ丸「この、挽肉ッ! そして、ほろほろになったジャガイモッ! 更には甘めに炒められた人参、で、あります!」

天津風「それは、新型高圧缶……じゃなくて、新型高圧鍋を使ったから」

あきつ丸「ふむ、もぐもぐ」

天津風「予め別にじゃがいもを茹でて……御塩を使ってね? それで、入れるのは最後。崩れちゃうから」

あきつ丸「もぐもぐ」

天津風「牛脂を使って……痛めて。あとはちゃんと、小麦粉をダマにならないように振るってから……」

あきつ丸「もぐもぐ」

天津風「ねえ、聞いてるの……?」

あきつ丸「そしてこのご飯! 健康に気を遣いつつ、感触も飽きさせない! 五穀米みたいでありますな!」


 なあにこれ。


 目の前で繰り広げられる、一家の団欒~ツンデレ風味の新妻を添えて 隠し味はカレー味の愛情~な光景。

 提督は困惑した。

 二度ぐらい、辺りを見回した。

 ひょっとしたら、金剛や吹雪が居ないだろうか。加賀が無表情で、食べ放題でない焼肉の皿で東京タワーとスカイツリーを作ってはいないだろうか。

 目を擦ってみる。

 東京タワーどころか通天閣すらない。どうやら現実らしい。


提督「え」


 もう一度、部屋にかかった表札を見直した。

 ここは決して映画館ではない。ドラマの撮影所でもない。提督の執務室である。

 ……なんだ、これは。


天津風「あ……お、おかえりなさい」

あきつ丸「隊長殿、お邪魔しているであります!」


 本当だよ。

 提督は言葉を何とか飲み込んだ。

 主が不在の間に、部屋を改装されているとは何事か。これだから陸軍は困る。

 ここは血と汗と嘆きが為す軍務の執行室であり、涙と涎と笑いが為す新婚さんいらっしゃいではないのだ。

 と、天津風が気付いた。小走り。軽く駆け寄ってくる。


天津風「あの、あなた……清霜は、どうだったの?」

提督「え、あ……いや、ああ……」

あきつ丸「ふーむ」

あきつ丸「そうしていると、帰宅した旦那様のネクタイを取りに行った新妻みたいでありますな!」

天津風「ふぇ!?」

提督「……」


 なにいってだこいつ。


天津風「な、なに言ってるのよ……! べ、別にこの人とそんなんじゃ……!」

あきつ丸「そうでありますか?」

天津風「そ、そうよ!」

あきつ丸「でも先ほど、『愛情愛情~♪』とカレーを――」

天津風「ぎにゃああああああああああああああ!?」

あきつ丸「あとは『人参をハート形に切ったり……だ、大胆すぎるか』とか――」

天津風「ふやああああああああああああああああ!?」

あきつ丸「あとは『あ、味見ってコレかかか、かんせ、関節キス……、……、ってお玉と小皿使うから違うか』と――」

天津風「ひいいいいいいいいいいい――――!?」

あきつ丸「他にも、『あの人、喜んでくれるかな』とか『もう少し味が……えっと、ううん』とか――」

天津風「ああ、あうあうあうあう、あうあう、あ、あうううあ、あうううううぅぅぅぅう!?」

提督「……」


 なにこれ。

 思わず、口の中に溜まった変な唾液を吐き捨てたくなった。


天津風「ちが、これ、これは違……、ちがくて」

あきつ丸「はて、『おいしくなーれ、おいしくなーれ』とは……」

天津風「ぃ」

あきつ丸「ん、どうしたでありますか? それと自分に……」

天津風「いやあああああああああああああああああああああああああああああ――――――――!!!!!」


 脱兎。

 天津風が、走り去っていった。


あきつ丸「うむ、まさに風でありますな」


 なにきみ。


あきつ丸「提督殿」

提督「……なんだ?」

あきつ丸「もう一杯、お願いしてもよいでありますか?」


 ……好きにしろ。


あきつ丸「うーん、ある意味お腹いっぱいでありますが……」

提督「……」

あきつ丸「甘いものは別腹と言いますし……」

提督「……」

あきつ丸「それにこう甘ったるいと、余計にカレーが食べたくなるであります」

提督「……」

あきつ丸「お」

提督「……」

あきつ丸「ハート形の人参であります」

提督「……ああ、そうか」


あきつ丸「あ、提督殿」

提督「……何だ?」

あきつ丸「応急修理道具を見つけたであります! これで安心ですな!」

提督「……ああ、そうか」


 陸軍キライ。


提督「……」

提督「……あきつ丸、死なないものか」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  (◆応急修理要員×4・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

チッ

ゾロ目じゃないのか……


ちょっと次スレ立ててきますね

【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」03
【艦これ】提督「安価で艦娘を壊す……?」03 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426945790/)

次スレです。あらすじはあまり関係ない

◆ちょっとご飯な。これまでのあらすじを片手にしばし待つ事を進める。我々スレ立てチームにも疲労が広がっている◆

オハギおいしいね

ホノボノ始めます



 豆腐を用意する。木綿でもいい。絹でもいい。

 ただ、煮焼きするなら木綿であろう。木綿の方が固い。タンパク質とカルシウムは木綿の方が多い。水分を一度絞る分、凝縮してある。

 それなので、ここは木綿を選択。

 沸かした湯に塩を加えつつ、そのままそれを納豆に垂らして湯掻く。

 何度か繰り返して粘り気を取ってから、包丁で微塵に刻む。豆腐は塩を入れた湯へと落とす。下ゆでだ。

 納豆は刻みすぎない程度に。やりすぎると甘くなる。コクを出すためであるので、禁物だ。

 ついでにニンニクとショウガとネギを刻んでおく。


 さて、味噌に砂糖を入れる。ついで唐辛子の粉末。

 ラー油と、醤油と、酢を入れてオイスターソースで味を調整。チキンペーストも投入。

 更に唐辛子。もう一丁唐辛子。おまけに唐辛子。止めの唐辛子。ちょっとばかり水を入れる。


 ごま油とサラダ油を混ぜたものを、熱した中華鍋に。

 追撃だ。ごちゃごちゃと混ぜた唐辛子&唐辛子&唐辛子 featuring.味噌その他のそいつをヤバイ鍋にIn!

 火が通り、熱された味噌の匂いが広がる。いい具合だ。

 そこへと挽肉をブチ込み、ついで根菜を叩き込む。ニンニクとショウガのハーモニー。

 炒められて色が香ばしいものへと変わるそこへと更に調味料という名の爆撃機の追撃。XO醤・中華味・豆板醤の大判振るい。

 そして喰らいやがれ! 水分がなくなって安心したな? 余った醤油と酢とラー油とチキンペースと砂糖を混ぜた水溶液を急降下爆撃。


 止めに豆腐を叩き込み、花椒をこれでもかとブチ撒ける。大破炎上した黒煙を再現するのだ。

 おっと、ここでネギを忘れずに入れよう。初めにネギを入れてしまうと焦げ付いてしまうのでな。

 そして……


  キ ャ ロ ラ イ ナ ・ リ ー パ ー ! ! !


 リーパー(死神)の名を冠する地上最強の唐辛子っ! 実にその強さはハバネロの十倍強! ジョロキュアの三倍! 愛情は五十三万倍ッッッ!


春雨「出来ました、司令官」

提督「ああ」

春雨「春雨特製、麻婆春雨です」

提督「ああ、提督特製麻婆豆腐もある」

春雨「……」

提督「ああ」

春雨「……」

提督「ああ」

春雨「……」

提督「ああ」

春雨「……」

提督「これ、食べてもいいか?」

春雨「あ、はい……」


天津風「お待たせ、夕飯は……」

春雨「あ」

提督「はむっ、はむっ」

天津風「……」

春雨「あの……」

提督「はふふ、はむっ」

天津風「……」

春雨「……」

提督「んぐっ、はむ、はふふ」


提督「……天津風か?」

天津風「……あなた、なにしてるのよ。私と夕飯の約束、してたのに」

提督「なに――って」

春雨「……っ」

提督「愉快な麻婆パーティだが……問題が?」

天津風「……」

春雨「……」

提督「我ながら良くできてる。うん」

天津風「……」

春雨「……」

提督「後で夕立にも持って行ってやるか。それがいい」


 これは純粋な好意だ。食べづらいかもしれないが。


提督「どうしたんだ、天津風?」

天津風「私の夕ご飯……」

提督「……ああ、そうか」

天津風「……」

提督「夕ご飯……そうだな。そうだったよな」

天津風「……」

提督「とりあえず、食べるか?」


天津風(夕ご飯の約束してたのにどうしてそこの駆逐艦と食べてるのっていうか別にあなたの手料理を食べたいって言った訳じゃないのに……)

天津風(……)

天津風(提督の手料理……うん、いいか)


 その時の様子を、春雨はこう語る。


春雨「あれ……ですか?」

春雨「あれは……」

春雨「……」

春雨「例えるなら……その、ソロモンの夜戦というか……鉄底海峡ならぬ激辛海峡というか……」

春風「……」

春風「……えっと」

春雨「まず……違うん、です」

春雨「私の麻婆春雨は胡麻油と五香粉が秘伝なん……ですけど」

春雨「……」

春雨「あれは……人に重油を飲ませるみたいに……違うんです」

春雨「普通なら……きっと、食べれるものじゃ……」

春雨「えっと……赤城さんは別として……」

春雨「目とか口に入ったら……激痛に次ぐ激痛で、冷や汗と寒気が止まらなくなって……身動きが出来なくなるって……」

春雨「そんな辛さの……食べ物なのに……」

春雨「……」

春雨「天津風さん、ですか……?」

春雨「……」

春雨「……」

春雨「……」

春雨「人体の60%は水分って言葉……あれは、艦娘にも……通じるんですね……」

春雨「新型タービンを使ったみたいに……蒸気が出て……」

春雨「……」

春風「……すみません、忘れさせてください」


◆25:00から安価を出します◆備えよう。ほのぼのに◆良い子はマーボ・ドウフの真似をしないでね!◆


提督「榛名は大丈夫じゃなかったな」

提督「……」

提督「……辛さが足りなかったか」



コンマ十の位 1ほど肉体的 9ほど精神的
コンマ一の位 1ほど威力小 9ほど威力大
0:特殊判定
ゾロ目:???

↓1 ↓2  ↓4 (◆応急修理要員×4・応急修理女神×1◆要員か女神って略な◆)

チッ  ゾロ目おしいんだよなぁ……

榛名がダメージ大井のって提督の麻婆豆腐が原因じゃないですかねこれ


こっちは埋めますかねぇ


◆ほのぼの小ネタでも遣るか◆安価に備えよう◆三分後な◆



1:艦娘を壊す(物理)

2:艦フォーマーズ

3:おうほのぼの一幕やるんだよおう

4:轟沈のときの描写もっとふやしてーな


↓2~4 コンマ大

ほのぼのかよ……(絶望)


◆また安価出すからな。備えよう。範囲安価だ。死んだ艦でもいい◆

◆コンマで威力を決めるシステムも健在◆だから数字を足すのだ、いいね?◆出すのは次だ◆



十の位 1ほど団欒 9ほどイチャコラ
一の位 1ほど程度・小 9ほど程度・大
0:特殊判定
ゾロ目:愛ゆえに人は悲しまなければならぬ

↓1~6 ※名前を書け ※数字を書け ※ハイクを詠め

>977 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/03/22(日) 01:10:46.55 ID:5IPx9LMmo [4/4]
>金剛 44


お前ら……許さん……許さんぞ……!!!!!

じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!!!

これが人間のすることかよぉ!!!!!!

続きは向こうで。>>1000は考慮する

清霜「夢の中で、あったような…」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom