男「仮に幼馴染がおっちょこちょいだったとする」(22)

幼「そんなわけ…あ!歯ブラシ!」

男「……もはや仮じゃないな」

幼「た、たまたま…」

男「まぁいいや」

男「でもそんなんじゃ旅行とか先が思いやられるな」

幼「わかんないじゃん……」

男「仮に明日出掛けるぞーっていったとする」

幼「うん」

男「お前は慌てすぎて小指と中指を同時にツルだろうな」

幼「そうなんだよ……いったくてしょうがないんだ……」

男「でもよく考えたら前から言ってあった事なんだよな」

幼「え?そうだっけ?」

男「仮の話だ」

幼「いや仮じゃないよ?」

幼「実際行くんだし、仮じゃないよ?」

男「シーッ!」

幼「……」

男「仮にお前が物を壊すとする」

幼「この一年で200回皿割ったよ!近年でベスト1位!」

男「ワースト1位な」

男「物を壊したときの行動はサンバのリズムだろうな」

幼「な、なんで知ってるの!」

男「一緒に住んでるんだから当たり前だろ?」

幼「それもそうか……」

男「仮にそのおっちょこちょいを治そうとしたとする」

幼「何でも知ってるね」

男「仮の話だ」

男「なかなか治んなくて、思い詰めて、不眠症になるんだろうな」

幼「そりゃあ……」

男「迷惑だと思われてる……だからか?」

幼「……」

男「あの時の言葉もう忘れたのか?」

幼「……あの時って」

半年前

―――そんなこといいだろ別に

だ、だってそれで男に迷惑が……

―――そんなことないって、な?

……

―――俺はお前のそういうところを好きになったんだ

―――これからも変わらないでくれ

幼「……覚えてる」

男「ならいい」

幼「……」

男「大丈夫、何があっても守るから」

幼「うん……」

男「おい!漆黒の逃亡者が!」

カサカサカサ

幼「いやぁぁ!」

ドンガラガッシャーン

男「お、落ち着け」

幼「うわぁぁぁ……!」

ドンガラガッシャーン


男「……」

30分後

男「……片付けよう」

幼「うん…ごめんなさい……」

ツルンッ

幼「オフッ!」

ガッシャーン

男「……」

男「後俺やっとくから寝ててくれ」

幼「ごめんなさいぃ……」

ツルンッ

幼「オゥフ!」

ガッシャーン

男「…」

翌日

男「準備はいいか?」

幼「待って……あ!着替え!」

男「先に用意しろよ……」

男「……遅くなったなぁ……」

男「……半年か…」

幼「ごめん!行こう!」

男「ん?あ、あぁ…」

男「あ、1つ言い忘れた」

幼「ん?」

男「待たせたな」

幼「?」

男「大分待たせた、ホントごめん」

幼「何の話?」

男「半年前言ったろ?」

―――悪い!今はまだお金ないけど……絶対つれてく!

良いよ、私待ってるね

―――…ごめん……

いいからいいから

―――……ホントごめん

しつこい!

幼「……あぁ!」

幼「思い出した!」

男「え?じゃあこの旅行なんだと思ってたんだ?」

幼「遊び?」

男「遊びでハワイに行けるほど余裕ない」

幼「えへへ、ごめんね」

男「行くか」

幼「うん」

男「緊張するなー…」

幼「私も海外初めてだからなぁ…」

男「いやいや夜の事だよ」

幼「……!」

幼「…///」

男「おぉ……照れた」

男「じゃあ遅めの新婚旅行行きますか」



私達が知らない間に話が進んだようです


これで本当の終わり

パラレルワールドが最終的に同じ結果だったと思っていただければ

敏感は矛盾するので視野に入れないように

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