杏子「ごめんな……」(300)

さやかちゃんが魔女になった後、私達がさやかちゃんだった魔女の所へ向かう途中、ほむらちゃんが先回りしてその魔女を殺してしまった。

杏子ちゃんはそれに激怒し、ほむらちゃんとの協定を破り、隣町へ帰って行った。
ほむらちゃん曰くさやかちゃんを助けることはもう不可能だったらしい。

その後、ほむらちゃんの正体を聞いた。繰り返す時の中、杏子ちゃんが魔女になったさやかちゃんと心中したことがあると言っていた。そのことを話した時のほむらちゃんの声はとても悲しかった。

数日後、ワルプルギスの夜が街に現れ、ほむらちゃんは一人でそれと戦うこととなった。キュゥべえに煽られて外に出てきた時、ほむらちゃんがちょうどワルプルギスの夜を倒した。

だけど、一人で戦って無事で居られる訳もなく、わたしがほむらちゃんの所へ駆け付けた時、彼女は瀕死だった。

私はほむらちゃんの死を看取ることしか出来なかった。契約すればほむらちゃんは生き返る。でもそんなことしたらほむらちゃんを更に苦しめることになる。

ほむらちゃんの執念に、流石のキュゥべえも驚嘆し、私のことを諦めると言って去って行った。

これがほむらちゃんの望む結末だったのかな?

背後に人の気配を感じた。

マミの忘れ形見って云うのか、あたしの妹弟子って云うのかそういうのもあったかもしれないが、他人の為に祈って堕ちて行くあいつを見てられなかった。

でも、あたしは何も出来やしなかった。あたしの昔話はあいつの心に響かなかった。

結局、全て虚しく、さやかは魔女になってしまった。

その魔女をぶっ倒せばさやかのソウルジェムが戻って来たり、その魔女を説得すれば元に戻ったりすると思ってた。

だけど、あたし達が魔女の元に辿り着いた時、あのイレギュラーがトドメを刺していた。

あいつ曰く元に戻ることなんて無いと言っていた。諦めたような目をしたあいつらしい答えだと思ったよ。

あたしはぶっちぎれたよ。勝手に諦めて出来るかもしれない可能性まで奪いやがった。

あたしはあいつとの協定をナシにして街へ帰って行った。

数日後、隣町に大嵐が来た。ああ、あの魔女が来たんだな。

数時間後、嵐がいきなり消えた。あいつが倒したのか。まぁあたしには関係ない話だ。

背後に人の気配を感じた。

私はなんの為に契約したのでしょうか。願いが大雑把すぎたかもしれません。

私が識ったのはとある少女の物語。
何度も時を繰り返し一心不乱に恩人の少女を助けようとするも、何度繰り返しても失敗してしまう。
最期は恩人の少女を助けることに成功するが、彼女は命を落としてしまった。

その少女はそれで良かったのだろうか?目的こそ遂げても、彼女の幸せは訪れなかった。

彼女がその後生きていれば幸せになれていたかもしれない。

私は彼女の関わった人物を訪れることにした。

美樹家の墓まで行くわけにもいかないので、家に押し掛け『不良に絡まれたところを助けてもらったことがある』と言い写真に手を合わせに行った。

彼女の想いもまた虚しく、彼女の願いで腕が治った少年は、彼女の友達の少女と傷を舐め合う形で交際しているようだ。

次に訪れたのは……これは巴さんのお墓なのでしょうか。木で組まれた単純な十字架に縫いぐるみが一つ。
干からびた花が二つと新しい花が二つ。

彼女は人としての死を迎えることは出来なかったようだ。
だからこんな簡素な墓なのだろうか。私は割れたせいで使えなくなったティーセットの無傷の物を備えてその場を後にした。

次は彼女自身のアパート。彼女にはお墓は立ててもらえないのでしょうか。
次に訪れる先で聞くことにしましょう。

部屋に飾り気がかけらもない。彼女は本当に目的こそがすべてだったことが伺える。

読みづらい

次の目的地に向かう途中、何故か女の子が小銭を落とす光景を予見した。

予見通りのことが起きたので、その女の子のポケットに自分の連絡先を忍ばせた。

そういえばこの子も私も彼女の物語の中に出ていましたね。悪役でしたが。

次は彼女が救いたかった恩人の少女、そして暁美ほむらの物語の中で私が殺した少女、鹿目まどかの元へ向かうことにした。

本当は最後にするつもりだったが、道順を考えた結果こちらを選ぶことにした。時間なんていくらでもあるのに。

「すみません」

下校途中の彼女に声をかける。振り向いた彼女の目は物語の中のどの彼女とも一致しないものであった。
近いものがあるとすれば、暁美ほむらの諦めたような目。

「……わたしに何か用ですか?」

恐らく彼女は……やはり暁美ほむらの死は無駄になってしまったのでしょうか。

「暁美……暁美ほむらさんをご存知ですか?」

彼女の目に一瞬光が戻った気がしたのは……気のせいでしょう。

寝る

またいつか書く
なんでこういうのこっちで書こうと思ったのか考えた結果、レスが付かなくても開き直れるからだった。





面白いな

乙、いいね
まったり続けてくれ

いいね

舞台装置が現れた日、私は少しでも彼女の役に立とうと、遠くから攻撃を続けたが私の戦闘力はたかが知れていて、焼け石に水だった。

暁美ほむらの死を看取る鹿目まどかを見かけたのだが、当時は役に立てなかった罪悪感で話しかける気が起きなかった。第一ぽっと出の私が首を突っ込んでいい場面では無かったでしょう。

「ほむらちゃんが……どうかしたんですか」

完全に覇気の無い声。短期間に先輩、幼馴染、そして自分の為に人知れずずっと頑張ってくれていた友達を失ったのだ。仕方ないだろう。

「……彼女のお墓はどこにありますか?」

彼女が死んだ場所など群馬県内で所縁のあるところは全て回った。無いことなど識っている。

「ほむらちゃんの実家の方に……」

私はそんなことを聞いているのでは無いのですが……。

「彼女のお墓、こちらにも立てませんか?」

私は一体何がしたいのでしょうか。

彼女は生前、というよりループ以前はキリスト教徒だったらしい。
なので巴さんの様に十字架にしてあげましょうか。

どうして……どうして涙が出てくるんでしょうか。私は彼女と親しい訳でもないし、彼女の物語の中ではむしろ敵対することばかりでした。なのに…なのに……

作った墓の前でわけもわからず二人して泣き出してしまった。こんな姿学校の人には絶対に見せられませんね。

私が識ってしまったのは彼女の物語ではなく、彼女の記憶だったのでしょうか。

なんの為に私はこんなことを識ってしまったのでしょうか?
未来予知はともかく、これには明確な目的が……

彼女の知らない暁美ほむらの物語の一部を鹿目まどかに話した。何故話したかもわからない。

私は彼女の物語の中の私が少し羨ましかった。曲がりなりにも私には目的があった。今の私は本当に何がしたいのでしょうか

最後の目的地に行く前、携帯電話に着信が入った。

先程の女の子だ。名前は…呉キリカさんでしたっけ。会って話がしたいそうです。

キュゥべえに契約を持ちかけられて、何か嫌な予感がしたので私に連絡を入れたようです。

彼女はコミュニケーションが苦手そうだが、やはり暁美ほむらの物語の中に出てきた時にはいつも一緒に居ただけに私とキリカはすぐに仲良くなれた。

彼女と話していて、私はこの魔法少女の力で彼女を守れればいいと思いました。最初は。

しかしどうでしょう、時間が経つにつれ何者かが私にこう囁くのです。

『この仔を利用して、暁美ほむらを救え』

と。悪魔?暁美ほむらの亡霊?
恐らく違います。私はどうやら段々暁美ほむらのことしか考えられなくなってしまったのでしょう。

目に映る物が色を失いだした。

やはり魔法は徹頭徹尾自分の為に使うもの。あたしはよくそう言っていた。自分に言い聞かせていたのかもしれない。

だけどさ、自分ってなんだ?社会的には死んだことになってる。そんでもって人間としても死んでる。

マミもあっさり死んじまって、やっと見つけた希望すら虚しく絶たれて、あたしは…あたしは……

惰性で生きる為に魔女狩りに出た。
正直手応えも無いザコだ。落とすグリーフシードの容量もたかが知れてる。
だが、トドメを刺そうとした時どこからともなく何かが飛んで来てそいつを倒した。

それを放ったと思わしき魔法少女がこちらに向かってくる。
ムカつく目をしてやがる。

「てめぇどういうつもりだ?こいつはあたしの獲物だぞ」

図々しい野郎だ。いや、女だけど。

「別にグリーフシードは要りません。貴方に話があって来ただけです」

そんな目で言われたって聞く気起きねえよ。

「生憎そんな気分じゃないんでね。じゃあな」

あたしはグリーフシードを拾って帰ろうとした。


が、気が付いたら胸ぐらを掴まれていた。

「何故見捨てたんですか?」

何を言っているんだこいつは。

「暁美ほむらを何故見捨てたんですか?」

あいつのことかよ、胸糞悪い。

「あいつとはソリが合わなかった。だから、別れた。それだけだ」

そいつは呆れたような顔をして続けた。

「彼女のことはどこまで識っていたんですか?」

カッ、知りたくもねえよ。

これ携帯からだけど、夕方まで仕事。
夕方からまた書く。

織莉子ちゃんマジ便利。

おりほむとな
珍しい、頑張れ

ただいま。
直接絡むかは未定

スレタイ杏子にしたけど……どうしよ

「あたしが知ってたのはあいつが舞台装置に執着してたってことだけさ」

なんだよこいつ面倒だな……早く帰りたいのに

「……無知は罪だと思いませんか?」

こいつ…何泣きそうになってんだよ……

「偏った見方で貴方達は失敗したんじゃなかったんですか?」

んだよ…今度はさやかのことか?

「貴方は本当に暁美ほむらを単なる大物魔女ハンター程度にしか思っていなかったんですか?」

じゃなかったらなんなんだよ……あいつのやったことはまんまそうじゃねえかよ……

「貴方には暁美ほむらを助けられた……私には何も出来なかった……」

できたからなんだよ……あんな奴……

「……貴方にはすべてを教えましょう。それでも貴方の心に響かないなら私はこの場で私のソウルジェムを砕きます」

「随分とあいつに入れ込んでるんだな」

「━━━━これが私の識る彼女の物語、のあらすじ」

何だよそれ……

「彼女もまた護りたい物の為に戦って、殉死した」

やめろよ……

「そして貴方のことを信頼していた。アレは貴方を死なせたくないが為にやったことだったんですよ?」

やめろって!!!

「何なんだよ……そんなこと今更話してどうするっていうんだよ……あたしを魔女にしたいのか?」

「貴方にチャンスをあげましょう。彼女と同じく時間を遡り、彼女と鹿目まどか、美樹さやかを魔法少女の運命から遠ざけ、巴マミの命を落とさせず、舞台装置を倒す」

「別にやらなくても良いんですよ?」

ずりいよ……

「行くよ……それしか選べないことを知ってて聞いてるんだろ?」

どうしよ。

杏子だけ
杏子と織莉子
杏子と織莉子とキリカ
どれで飛ばそう。
飛ばなかった人は空気になるけど。

ちょっと意見もらえないかな

杏子だけでいんじゃね。
知ってる織莉子も行くと杏子がリモコンにしかならない気がする。

風呂上がったら書く。

ここは杏子とキリカの二人をだな
キリカがいれば色々と織莉子の思惑を理解してくれそうだし、展開的に助かるんじゃなかろうかね

劇中で書けなさそうなんで先にここで書かせてもらいます。

キリカは事前に織莉子に会っていたことにより気持ちがプラス向きになったので、速度低下から加速に変わっています。

戦闘の描写はあまりしないつもりですけど。

「私が連れて行こう」

またイかれた雰囲気の奴がおいでなすった……

「この子の力で光速を超えれば時間を遡れます」

「トンデモ理論だなおい。つーか灰になるぞ」

「そこは魔法で守ればなんとかなる」

あたしは考えるのをやめた。

「行ったようですね……」

誰のためでもない……暁美さんを私の自己満足の大義名分にし、キリカと杏子さんを巻き込んだだけ。

そんなどうしようもない大バカな私に最期にできるのは……

身勝手ですけど死に場所にあの場所を借りてもいいでしょうか?

「さぁ、到着だ」

「最悪の気分だ。グリーフシードの予備があって良かった」

「……自己紹介がまだだったね」

「あたしは佐倉杏子だ。杏子でいい」

「私は呉キリカ。巴マミのクラスメイトで、鹿目まどかの部活の先輩だ」

「ふぅん……じゃあある程度接触は簡単そうだな」

「正直この件についてどう思う?」

こいつはあいつに付き合わされた感じなんだな。

「あいつみたいに頭に直接ほむらのことを注ぎ込まれたわけじゃないから、そこまで実感湧かないけど、本当ならあたしは……償っても償いきれないよ」

「ふぅん…私は話さなかった暁美ほむらにも問題はあると思うけどね。更に言えば人を信用できなくなった原因の美樹さやか…いや、大元のキュゥべえのせいだね」

なんだそりゃ。一理あるけど話として成り立ってないぞ。

「先ずは巴マミと協定をとりつけよう」

「……どのツラ下げて会いに行けって云うんだよ」

「別に私一人でも良いけど後が面倒だよ?」

……こいつもズルいな!

「あたしも行くよ……」

「織莉子の話だとね、ここに今日魔女が現れるんだ」

「へぇ、ここに張り込んでりゃマミが来るって算段か」

縄張り荒らしだと思われそうだけどな。

「私の顔を見れば大丈夫だろう。君は新人教育のフリをしてればいい」

「本物の新人教育はいらねえのか?」

こいつは契約して何時間も経ってないよな?

「その辺は任せるよ。君だって進んでそういうことをするタイプじゃないだろう?」

ちげえねぇ。

【鳥籠の魔女】

「使い魔の顔がすげぇムカつく!!!」

「同意だ」シュボッ

なんでこいつはマッチを擦ってるんだ?

「燃えろ」ポイッ

ボォォォォ

マッチ一本で使い魔を一掃しやがった……

使い魔が居ない結界で虚しく魔女は鳥籠を踏み鳴らす。

落ちてくる鳥籠を避けつつマミが来るのを待つ。

「……妙ね、使い魔が居ないわ」

来た。

「巴!?」

白々しくもキリカが驚いたふりをしやがる。

「く、呉さん!?貴方魔法少女だったの!?」

こっちは天然物の驚きだ。

「ああ、ベテランにコーチを付けてもらってる」

「あたしがその……なんだ」

自分でベテランと名乗れと?しかも元師匠の前で。

「佐倉さん!?貴方ここに何しにきてるの!?」

ほーらやっぱり警戒された。

「私の住む街の魔女狩って何が悪いのかな?」

煽るな。

「佐倉さんもなんでコーチなんて?貴方はこんなことしないタイプだと思ったけれど」

「足で纏いになられるのは困るんだよ。グリーフシードの取り分とか以外の事情でも魔法少女が増えるのは困るからそもそも契約して欲しくなかったんだけどな」

グリーフシードの取り分について触れないと、面倒になる。お願いだマミ、頭を働かせたり気を利かせて気付け。

「足で纏い?隣町の貴方には関係ないんじゃないかしら?」

……まぁ、いいや。

「巴、一ヶ月後に超弩級の魔女、ワルプルギスの夜がこの街に来るんだ」

サラッと言ったなこいつ。

「な、なんですって……」

さっきから何回驚くんだこいつ。

「だからあたしは既に契約している魔法少女を集めて舞台装置討伐隊を組もうと思ってる」

新規契約を一般人に勧めたら脳天ぶち抜くからな本当に。

「なるほどね……」

「マミ、あんたも協力してくれないか?まぁ別にこの街に住んでれば戦うか逃げるかする羽目になるけど」

あたしもズルくなろう。

「良いけど、この街は私の縄張りだから私のやり方に従って頂戴ね」

「魔女と使い魔については保証しよう」

意味深に言うなよ。ストレートに言えよ。

「あと一つ条件がある」

「何かしら?」

「そんな難しいことじゃねえ。しつこいようだが、新しい魔法少女を絶対に増やさないことだ」

お願いだマミ、察してくれ

「グリーフシードの取り分が減るからかしら?」

マミィィィィ!!!人の話を聞け!!!

「おい巴、君は杏子の話を本当に聞いていたのか?」

お前も煽るな!!!

「巴!人の話を聞かないならこの際君が聞きたくないことまで全部話してやる!!」

辞めてくれ!!

「魔女は限界まで濁ったソウルジェムから生まれた物だ!」

うまい事死ぬこと伏せたな。

「嘘よ!」

「本当だ!だから魔法少女を増やしたくないんだ!」

「……」

魔女を適当に刻んで、勢いで押し切ってマミを仲間に入れた。でも監視していないと新人勧誘とかをしそうで怖い。

キュゥべえを信じきっているマミは本当に面倒だ。

次はまどかの契約の阻止か。猫を助ければ良いんだよな。

「これで、よしと。鹿目は契約しなくなるな」

「あいつのコンプレックスを治さないと、些細なことで契約しちまいそうだけどな」

「部活に毎日呼び出して徹底的に鍛える」

「部活がうまく行くようにとか契約されたらどうするんだよ」

「そんな契約されたら本気で殺しちゃうかも」

それはあたしもだ。

「いっそ鹿目に最初に真実を教えてしまおうか」

ほむらができなかったことだな。

「いいんじゃねえの?誇張も入れて創作として話して……」

「そうと決まれば学校に行こうかな」

そういえば……

「過去のあたしらってどうなってんだ?物理的にやってきたわけだけど」

「ん?君は隣町にいるだろうね。私はどうせ半分不登校だし適当に話し付けてなんとかするよ」

頭が固いのが一人増えてるじゃねえか……
あたしだけどさ……

「始末するも良し、仲間にするも良しだよ」

オイオイ好い加減だな。

……会った瞬間消滅しやがった?


「どうやら……」

「どうやらって言ったからには何かわかったんだよな?」

「世界の意思が……」

期待したあたしがバカだった。

ごめん、眠い。睡。

好き放題やってるねこれ。

キリカちゃんがいい性格してるww
いいぞ、その調子だ

口調が安定しないな
まあだいたいわかるからいいけど

むくり、醒。
実はss速報でも書いてる。
文体で暴露てるとおもうけど。

当分の間キリカはまどかを、あたしはほむらを。さやかは必要に応じてどちらかが担当することになった。

マミから三人を遠ざけるのは最優先事項だ。
それにしても契約していないほむらは一体どんなんだろうな。随分違うらしいが。

ほむらは転校初日の放課後、魔女の結界に飲まれる。
そこにまどか、とついでにマミが助けに入って関わり合いが始まったらしい。

この鉄橋だったかな。待機しておこう。

それにしてもマミは色んな奴に影響を与えているんだな。

三つ編みでオドオドした眼鏡少女が歩いて来る。かなり暗い表情だ。

まさかアレがほむらか?あんな小動物みたいなのが?


『繰り返す刻の中、彼女の心は擦れてしまいました』


なるほどね。こりゃ、あたしが護ってやらないと。

彼女が急にハッとした表情になった。魔女さんがおいでなすったみたいだな。

この魔女自体は硬いだけだから良いんだけど、使い魔が面倒なんだよな。
だから使い魔もぶっ殺させてもらうよ。

「間一髪ってところだったな」

さぁ、親玉を叩くか。

まぁ、あたしの敵じゃねえな。

「あんた、怪我はないな?」

「は、はい……」

さて、ここからは知ってることと知ってるはずがないのに知ってることがごっちゃにならないよう気をつけて話さなければ。

「あたしは佐倉杏子、こういうバケモノを狩ってるもんだ。アンタ、名前は?」

「暁美……ほむらです」

声は同じだな。今思えばあいつにもこういう一面が多々あったんじゃねえかな。

「良い名前じゃねえか」

「名前負けしてます……」

まぁ、燃え盛るって感じでもないし、あっちのほむらならむしろ雪女っぽかったけどな。

「あたしだって杏子なんて果物みたいなガラでもねえから、そんなん気にすんな」

それに言ってみりゃ、さやかなんて名前負けの極みだろ。

「ちょっと暴れたら、疲れちまった。そうだ、ちょっとお茶でもしようぜ」

マミみたいだな。

「じゃ、じゃあ私の家で」

ガード甘いな……

「パックの紅茶ですけど……」

マミのより楽に飲めるな。味を気にしなくていい分。

「サンキュ、お菓子はあたしの手持ちを開けようか」

あの振り子の部屋じゃなくて、畳の部屋なんだな。

「つまり、あたしらは悪魔に魂を売って、バケモノと戦う宿命を課せられたのさ」

単語の選びに悪意があるけど、マミやキュゥべえみたいに美化する方がどうかとおもう。

「悪魔とは心外だなぁ。僕は願い事を一つ叶えてあげたじゃないか」

チッ……来やがった。

「暁美ほむら、君にはとても大きな素質がある。とんでもない願いだって叶うし、どんな魔女だって簡単に葬れるだろう」

………は?

「キュゥべえ、黙ってろ。あたしは魔法少女を増やすつもりはない」

あたしはほむらと違って積極的に実力行使にでるからな。

「そ、その……危ないのはいやかな……って」

こいつは変な責任感に囚われない奴で良かった。本当に。

「そうだ、契約しなくてもあたしが護ってやる」

くせえ。

「そ、そんな…悪いですよぉ」

満更でもない顔して何言ってんだ。
こんな調子だと将来ロクな男にあたんねぇだろうな。

「あたしは家も学校もない。気を使わなくて良いよ」

どうか将来のことは触れないでくれ。まぁハタチ超えるまでには死んじまうだろうけどな。

「じゃあ……お願いします」

この白いのからもお前を守らないとな。

「マミから聞いたけど君は戦力を集めてるんじゃないのかい?」

マミのドリルはあとでストレートに伸ばしてやろうか。

「あくまでもあたしは既に契約しただけでいい。新しい魔法少女は増やすわけにはいかない」

「その……だから私、危ないのは嫌だから……」

「だそうだ、どっかいけほらほら、シッシッ」

念には念を入れて伝えておこう。

「あの魔女っつーバケモノは元々はあたしら魔法少女なんだよね」

「えっ……」

「そんでもってさっきの白いのの目的は魔女を増やすことさ。お前を最強のバケモノにしたいらしい」

これくらい言えば、緊急時以外は契約なんてしないだろう。

「でもってあたしはあんたをその運命から救いに未来から来たヒーローってワケよ」

何がヒーローだ。ヘドが出る。いや、出るのはクサいセリフだけど。

つーかサラッと未来からとか言っちゃったけど

「?」キョトン

気づいてなさそうだな。



ごめん、仕事行く。

ほむらはまどっちと違ってチョロいなぁ

初期めがほむは一番ちょろいだろうな
まどかどころじゃないコンプレックスの塊だし

メガほむとキリカは優しくすれば依存してくるくらいにチョロい

ただいま、還。

このままだと単なる杏子メアリースーになりそうだからもう少し考える。

ほむらとは夜にまた会うことにして、あたしは街に一旦出ることにした。一人で少し考えたいことがあったからな。

そう、キュゥべえの言ったほむらの素質。
憶測にすぎないが、あいつ自身のループでないためにあいつがまどかに巻き付けた因果の糸がほむらにも全部絡みついちまったんじゃないかな。

だとしても、どの道契約なんてさせないから関係ないけど。

それにしてもあそこまで違うとは思わなかった。なんというか……髪型は芋臭いし、あの余裕ぶったように見える態度とは真逆だし。

これはあたしがなんとかしてやらないとな。

久々の学校だ。授業は保健室でサボるか。どうせ魔法少女は長生きできない。中卒でも構わないよ。

私が用があるのは部活だけだ。
手芸部だ。私は幽霊部員なのだが。

保健室はベッドが埋まっていたので、部室に行くことにした。暇なので麻紐でミサンガを編もうと思ったが、気がついたら一メートルほど編んでしまった。荷造り用の安い奴で良かった。

昼ご飯は部室で食べよう。
便所飯なんてする人の気が知れないね。
まぁ私が部室で一人でご飯を食べてることを知ってる人は居ないけど。

あぁ、暇だ。早く部活の時間になれ。

さぁ、放課後の楽園だ。
鹿目よ、早く来い。

「こんにちわー…って呉先輩!?」

私のこと覚えていたのか。私は織莉子に聞く迄は君をそんなに覚えていなかったよ。

「久々に後輩に会いたくなってね」

会わなければならなくなったが正確だ。

「うわっ、何ですかそれ先輩……」

残念ながらこっちが聞きたいくらいだ。

「ミサンガを編む練習をしてたら寝ぼけてね」

草鞋編みの男じゃあるまいし……恥ずかしいな。

「でも…紐を変えたら可愛くなるかも…?」

なるほど。

「それは名案だな。でも高い紐を買うのはシャクだからこの荷造り用のを使うよ」

そう言って私は麻紐1ロール丸ごとを染料の液の入ったバケツに投げ込んだ。

「ちょっと先輩!?それ部長の卒業製作のフェルトの…」

うん、知ってる。もう一色欲しいな。もう一つバケツあるじゃないか。ほれ。

鹿目が何やら慌てふためいている。そこまで気にしなくても良いのに。

「で、その部長は今日は来ないのか?」

鹿目の表情が濁る。

「お、女の子の日です……」

……聞かなきゃ良かった。
これは私の記憶の無駄遣いの最たる物だ。

「……まぁ、その方がゆっくり話せるか」

「鹿目はさ……宇宙人って信じるか?」

「え、まぁ……居るには居るんじゃないかなって」

好感触か、続けよう。

「じゃあさ、宇宙人はどんな奴だと思う?」

「うーん、タコみたいなのかな……」

ちょこちょこ口調がラフなのは若干嘗められてるのかな。

「笑わないで聞いてくれよ?」

鹿目が息を飲む。

「私は宇宙人を見たことがある」

鹿目が呆然としている。真っ当な反応だ。

「白いウサギやネコみたいな感じで耳とシッポがデカくてな…耳に金属みたいなリングがついていて……テレパシーで話しかけてくるんだ…それで…」

鹿目、もう笑いたきゃ笑えよ。

こうなりゃ、ヤケだ。

「それでもって私はあいつらに改造されて、魂をこの指輪に閉じ込められてしまったんだ。この指輪を壊したら私は死んでしまうようだ」

苦笑いはやめてくれ。

「最初は良い奴だと思ったんだけどな……あいつらは悪魔だよ」

「……先輩案外面白い人だったんですね……」

君も染料バケツに突っ込まれたいのか。

「君も宇宙人には気をつけろよ?可愛い顔してるけどあれは人を騙すための物だよ」

これだけ言えば良いだろう。

「クラスメイトも一人改造されちゃってるらしいんだよな……可哀想に」

付け加える。巴は危険だから。
私が暁美ほむらだったら一番最初に始末したい人第一位。でも悔しいけど戦闘力はトップクラス。

「あ、そういえばわたしのクラスに転校生が来るみたいなんですよ」

暁美ほむらだな。杏子はうまくやってるだろうか。

「ふぅん、じゃあその子も宇宙人から護らないとな」

スーパーの物産展でロッキーのイチゴ味とか黒糖味とかがあったから買ってみる。
ロッキーって名前だとスニッカーズみたいなのを想像するよな。

そういや、今年のロッキーガールは誰かな。
電化製品屋であんま椅子に座りながらテレビで見に行こうかな。

……クソッタレ、あんま椅子にジジイが座ってリモコン握って寝てやがる……
アレはチャンネル勝手に変えると起きて『見てるのに』とか文句言って来るパターンだ。

店員にチクったことだし、ほむらの家に戻るか。

いや、公園でちょっとブランコでも漕いでいくか。ここの公園無駄に一回転とかできるようになってるんだよな……

ん、先客が居るな。キリカか。

「やぁ、杏子。調子はどうだい?」

「ぼちぼ……ほむらの魔法少女への興味はゼロ」

ぼちぼちって答えはないと思うわ。

「どこまで言った?」

「魔女の正体と、キュゥべえが魔女を増やしてるってこと」

「ほとんど言ったようなもんじゃないか」

「まぁな」

「でも、問題が発覚した」

「……なんだい?」

「ほむらの魔法少女の素質がまどか並みになってる」

「……ワォ」

となると……

「織莉子を味方につけておかないとね」

「それは任せて良いか?」

あたしはあの女が苦手だ。

「じゃあ暁美のことは完全に任せて良いかな?」

「妹のように可愛がるよ」

案外楽そうだし。

「あと、巴の牽制とかも君に任せるよ?」

「場合によってはガチンコでやり合うかもしれないぞ」

「好きにしてくれ」

……

「お前はどこまでまどかに話したんだ?」

「ん?キュゥべえの外見と、あいつにソウルジェムに魂を閉じ込められたってことだけ」

随分濁して話したんだな。まぁ使い魔すらあったこと無いだろうし、妥当か。

「次回は魔女化について話そうと思うんだ」

それでも魔法少女のことは濁すつもりか。

「あと、巴が同じく宇宙人の改造を受けたことを言っておいたよ。名前は出してないけど」

「宇宙人の改造……本当に表面のことは隠すんだな」

キリカと別れたあたしは、改めてほむらの家へ向かう。

「ほむらー、また来たぞー」

「その荷物……」

「泊まっちゃダメかな…?」

住み込む気満々だけど大丈夫かな?

「……良いですよ。完全な一人は少し寂しかったし」

今までのお前もそう思ってたのかな……そう思うとますます罪悪感が……

一回ここで切る。

ずっとトリつけないで書いてたけどidそんなに変わってないからつけないでも良かったな。

ss速報の方は二部中一部終わったからしばらくはこっちに専念する。

言ってるそばから変わっててワロタ

「じゃあ、キッチン借りていいか?あたしがメシつくるからさ」

「あ、はい。佐倉さんの料理楽しみです」

かたいなぁ……織莉子の話だとあの時のあいつは素だとあたしのことを杏子って呼ぶって聞いたんだけど……

「インスタントラーメンでもいいか?」

嬉しそうな顔で頷きやがる。インスタント如きで可愛い奴め。今度ちゃんとしたラーメン屋に連れて行ってやろう。

「具は……ほうれん草とワカメと……ゆで卵いれるか。ゆで卵の茹で加減はどうする?」

正直あたしはどっちでもいい。極端言うと生で割った卵入れてもそれなりになるわけだし。

「入院中はハードボイルドしか食べなかったから、半熟を食べてみたいかな…」

今のこいつほどハードボイルドって言葉が似合わない奴は居ないと思う。まどかくらいか。

話者がどっちなのかぜんぜんわからん

「さ、召し上がれ」

ワカメ入れ過ぎたかな……さやかの恋敵みたいになっちまった。

「いただきます!」

完璧にあたしに心開いてくれたみたいだな。まぁ不安な時に無条件で尽くしてくれる奴が居たらな。あたしはともかくこいつならコロッと落ちちまうな。

「あふっ」

ゆで卵はな……

「ほむらは嫌いな物とかあるか?」

あのいけすかない態度のあいつにもあったのかね。

「……ちょっと苦手なのがちらほ……あ、でも病院食が美味しくないだけかも……」

あたしが作れば美味くなるって?そんなこと言ってないか。

「佐倉さん、お風呂入ろ?」

……こんな髪の長いシャンプー無駄遣い女を風呂に入れてくれるのか?というか一緒?まぁ無駄遣いにならないようにするなら当たり前か。

「ああ、ありがとう。着替えの準備しとくよ」

マミと入った時は……酷い目にあったけど、ほむらなら大丈夫だろ……大丈夫だよな?

……酷い痩せようだな。
あんまり人の身体ジロジロ見るのもどうかと思うが。
脂肪も筋肉もお世辞にも十分とは言えない。

「どうしたんですか?」

自分でわからないか。それにしても肌が白いな。入院していたにしろ、こりゃ元々が白いんだろうな。

髪は…三つ編みにしてる割にはそんなに癖がついてないんだな。そういやあいつもストレートヘアーなのに二股に分かれてたな。

背中を流してもらっているんだけど……力が弱い!マミと腕相撲なんかしたら机に叩きつけられて骨折るレベルだろこれ……

でも髪洗うのは上手いんだよな。気持ち良くて猫みたいに喉ならしちゃったよ。

そろそろ風呂上りの時のために用意したグアバジュースが気になってきた。ほむらは喜ぶかな。

ガァーッ!こいつは安物だ。飲めたもんじゃねえ……マミにでもくれてやってお菓子にでもしてもらおう。ほむらにはこんなのは飲ませられない。

そのほむらはドライヤーで髪を乾かしている。病院に居れば電気代なんざ気にする必要は無かったからな。少し引け目を感じるけどあたしも使わせて貰おう。

「そういえばどうして三つ編みなんだ?さっきストレートにしてて美人に見えたぞ」

本心だ。あたしが男だったら惚れてたかもな。まぁその前にマミの横を離れなかったかもしれないが。

「婦長さんが編んでくれててなんとなく……」

別に深い意味は無いんだな。

「じゃあ、あたしとお揃いにしてみないか?」

「おー、似合ってる似合ってる。なんかスポーツ系みたいにならないか心配だったけど大丈夫そうだな」

「え…そうですか?ちょっと鏡みてきます」

さて、あたしも結ぶか。母親の形見の黒リボンで……よしっ

ゴメン、眠い。睡。

「妹のように……か」

杏子の手のひらの返し様には笑いが出そうになったよ。殺されたくないから堪えたけど。

よく考えれば、彼女の信条や、暁美の別人の様な性格の変わり様があるから……考えるのは苦手だ。

なんであいつらのことを考えなきゃいけないんだ。

そうだ、織莉子のところへ行こう。

この庭は出入り自由になっている。
家にイタズラや嫌がらせをする人が出そうだが、それらがされなかったのは……

織莉子の眼力だ。契約していなかった弱っていたときの織莉子も、別の意味で眼力が効いている。

何故、そんなことを知っているかって?

今、まさに睨まれているから。

すっごい怖い。

残酷な運命を課せられると言われた時よりも怖い。

思わず口から出た言葉は……


「織莉子……」


やはり私は私だったようだ。

よっぽど名前で呼ばれたのが嬉しかったらしく、織莉子の表情は緩み、私を家の中へと招き入れてくれた。

どうやら織莉子は「美国」と呼ばれるのがあまり好きではないようだ。父親が嫌いなのではないらしいが、父親の付属品として見られている様に感じるらしい。

「織莉子は宇宙人を信じるかい?」

私は織莉子を契約させない。

「まぁ、いることにはいるんじゃないかしら……」

鹿目にしたのと同じ話をする。反応もさして変わりはない。
少し違うのは苦笑いなどをせず、ただ私の目を見て聞いていることくらいか。

それは大きな違いだね。

……おはよう。
どうやら昨晩、あたしはほむらの抱き枕にされていたようだ。
幸いほむらの方が早く起きたので起きれないなどということはなかったけど。

朝ごはんはもうすぐ出来上がるところと言ったところだろうか。
ホットケーキを焼いているようだ。
何をつけて食べるか迷うな。

結局、イチゴジャムとバターを一切れずつにつけて食べたよ。

ほむらは今日、学校に手続きに行くとからしい。

学校……そういえばさやかはどうしよう。
契約したらほぼ確実に魔女化するらしいし。

さやかの問題点は「強すぎる正義感」「あの坊やの腕は現代医学では治らない」「恋敵が親友」の三つ。

……さやかには魔法少女の存在を知らせないようにしよう。もしくは……

『マミ』

テレパシーで呼びかけてみる。

『何かしら?佐倉さん』

呼びかけてなんだが、授業は大丈夫なのか?

『放課後、ちょっといいか?話しておかなきゃいけないことがある』

『んー、あけとくわ』

話が通じることを祈る。

ん、来たか。

「佐倉さん、話って…?」

「ああ、この学校には魔法少女の素質がある奴が最低あと二人いる。そしてもうすぐもう一人転校してくる」

「あら、貴方魔法少女の素質がわかるの?」

……ちょっと嘘つく。

「キリカの固有魔法だ」

「どんな子なの?」

マミの表情が怖い。あたしだけじゃ足りないのか。聖団でも作る気かこいつは。

「一人は青髪の若干ボーイッシュであたしと同じくらいの身長の奴。もう一人は桃色の髪で小柄な子」

「へぇ……それで最後の一人は?」

「綺麗な黒髪の…ポニーテールで、小動物みたいに可愛らしくて、赤縁メガネで身長はあたしとマミの間くらいで……」

「……」

マミの笑顔が怖い。獲物を見たフクロウだ。

「……それで、その子達をどうしたいの?仲間に引き入れたいわけじゃないんでしょう?」

流してくれたのはありがたい。

「あぁ……お願いだ、そいつらを魔法少女のことに巻き込まないようにしてくれ!」

土下座。これくらいであいつらを守れるなら安い。


「……貴方がそこまでするなんて、余程訳があるのね。話してみなさいよ」

今度は聞いてくれることを信じる。

「まず、青い髪の奴、あいつは正義感が強すぎる。消耗も気にせず使い魔、魔女狩り尽くして力尽きて死んじまう」

「どうしてそんなことがわかるの?」

真っ当な疑問だが今はそこを聞かないでくれ。

「しかも願い事で幼馴染の坊やの腕を治すと来たもんだ。魔法少女のことと板挟みになって壊れちまう」

「なるほど……魔法少女の素質はあっても精神的に向いてないってことね。わかったわ。その子は魔法少女のことから遠ざけるよう善処するわ」

「で、他の二人は?」

……魔女化の話は取り合ってくれないだろうな。

「桃色髪のチビはとある魔法少女の遺言で魔法少女の運命に巻き込まないで欲しいって言われたんだ」

「遺言……そこまで巻き込みたくなかったのかしら」

ああ、あいつはそこまで……いや、それ以上をしたよ。

「最後の一人は……あたしの大切な人だからだ」

もう開き直る。償いなんかじゃない、あたしはあいつを本当に大切にしたい。
マミのにやけたツラにガンくれてやる。

「……わかったわ」

「寂しくなったらさ、あたしらに声かけてくれよ。またあたしらは仲間なんだからさ」

仲間……ねぇ。

「ええ!」

あんな嬉しそうな顔してさ。
キュゥべえの野郎はこういう笑顔を絶望の淵に叩き込むのを仕事としてるんだよな。
腐ってやがる。

幸いあたしはあの時のほむらと違って人を信じられなくなったりはしていない。

そして絶望に至る希望ももう無い。
この地獄を受け入れてしまっている。

あたしが魔女になるときは……ほむらが殺されたりでもしたら……かな。

ほむらに死亡フラグがw

あんめがほむ、キリまどが書きたいだけなんだけどどこ向かってるかワカンネ。

http://i.imgur.com/wubgn.jpg
とりあえずこれ貼っときますね。

キリまどとか捏造cpもいいとこだなオイ。


杏ほむってこれのことか

これです。はい。

本当はsound horizonの緋色の風車を元ネタに書いて行こうと思ったけど辞めた。

「今日もどうせ部長は来ないからまた好き放題やらせてもらおうか」

朝、バケツから取り出して干して置いた麻ひもを整理し、編む準備をする。

「部長のフェルト……チクチクに……」

鹿目が何か言ってるけど、その心配はあまりいらないと思うんだ。

「呉先輩、わたしもひもを買ってきたんですよ。これで編もうと思います!」

おー、良い子だ。染料の匂いの付いた手で撫でてやろ……ん?

「これは綿のひもだね。あまりこういうのには向かないと思うよ。柔らかいから力加減が必要になってくるんだ。まぁギチギチにしちゃっても良いけど」

というかまずは荷造り用の麻ひもで練習した方が良いと思うんだけどな。

「な、なんか素材選びも大切なんですね……」

「まぁ、まず最初はやり方を覚えるのもあるから芯材にはこの染めてない奴を。周りの二本にはこの紺と緋色にするか」

鹿目と私の二人分のひもをカットする。
それにしても紺と緋色なんて部長は何を作るつもりなんだろうか。

「芯材は二本で一組、それでもって逆でも良いけど紺が左、緋色が右、そうなるように矢印みたいな感じに結びつけてだな」

「こうですか?」

目の前でやってるのにここを間違える奴はいないだろう。

「螺旋を編みたいなら両方同じ方向から結ぶ。昨日私が編んでたみたいな平たいのを編みたければ左のひもは左から、右のひもは右から結ぶんだ」

「なるほど……単純作業ですね。途中で何か変わるわけでもないし」

調子に乗って編み続けると酷い目にあうけどね。

「五回おきくらいに左右を変えればジグザグにもなるし、横のひもをもう一組増やせば二重螺旋やクロス螺旋もできるよ」

流石に説明が怠いから本を取り出す。

「いろんなのが載ってるんですね……三つ編みも載ってますね。その一個上の四つ組みもなんてあるんだぁ……」

三つ編み……か……。

「そうだ、鹿目。これからパフェでも食べにいかないか?」

ちょっと隠れ家的な喫茶店のオリジナルメニュー。私仕様の激甘の用意もある。

「今からですか?流石に時間が遅いですよ…」

むぅ……残念だ。

暁美ほむらの物語の中に私達が出てくる回数が少ないのは、何らかの要因で契約をしないようになっていたかららしい。

織莉子の父親同様に魔女に食われたり、一人の時間が増えた為に別の何かにのめり込んだり。そもそも私が織莉子と会わなかったこともあるらしい。

もしくは織莉子は契約直後に予見した光景に絶望し、即魔女化。

杏子が出てこないこともあったらしい。
巴が生きていれば、来ないことの方が多いとか。

前回、織莉子が居なければどうなってたのだろうか。考えたくもない。


「お前は……人を惑わす魔女だ!」


「どうしても出て行くと言うの……?」


「アンタみたいなのが居るからマミさんは……ッ!!」


「魔法少女にはあなたの様な人の方が相応しい」


「あたしはアンタみたいにはならない」


「もちろん違うわ、貴方もね」


「もう助からないのよ……」


「無知は罪だと思いませんか?」


……胸糞悪い。
思い出すもののチョイスが最悪だ。

「佐倉さんどうしたんですか?」

「ああ、嫌な夢を見てな。今のうたた寝の間に」

うたた寝なのに夢を見るなんて変な話だ。

「何かスッキリするもの……アイスレモネードでも作りますか?」

「頼む……」

情けない話だ。あたしとしたことが。

「ストローあった方が良いですか?」

なんであるんだよ。

「ああ、ちょっとかなり身体が気だるいからな」

ソウルジェムが少し濁っている。
グリーフシードはっと……あった。

「砂糖はどれくらいいれますかー?」

「ちょっと多めで頼む」

ちょうどいいくらいの味だ。下手な味のものを今飲んだら戻しちまいそうだしな。

「美味い、生き返るよ」

自分の分も作ったらしく、少し遠くで立ったまま飲んでいる。
ストローを咥えるその表情はどう見ても小動物のそれだ。

「悪い夢ってトラウマとかですか…?」

んー……

「そういうのもあったな」

家族のことは確かにトラウマだな。
魔法少女の真実を知った跡、よくよく考えてみれば生きて居るのが不思議なくらいだ。

「ほむらは何か…その、トラウマとかあるか?」

「……特に何もない…かな。ずっと病院だったし」

そういやそうだったな。
逆になんの経験も無いのか。

「まぁ、トラウマなんて無いに越したことないな」

あっちのほむらはあたしの過去は大体知ってたんだろうけどな。
その過去を話した時にはこんな感じに……

「なぁ、ほむら」

「善かれと思ってやることが悉く裏目に出て、大事なもん何から何まで失っちまったとしてさ」

ほむらの表情が曇る。あたしのことだと察したのだろう。

「その後、あたしはどうしたら良いんだろうな」

こんなことこいつに聞いてどうするんだか。

「これ以上……間違えないこと…かな……」

そんなのはわかってるよ。でもそれを考えてるうちに何もできなくなっちまうんだよなぁ。

「でも……善かれと思った気持ちは間違ってないと思いますよ」

……そうだよな……繰り返す時の中、まどかは善かれと思って契約してて、だからほむらはまどかを責めることができなかった。

このほむらは関係ないけどな。

「……ありがとうな。少し楽になったよ」

台所にグラスを置きに行く。

「私も飲み終わったから私が片付けま…」

言い終わる前にほむらのグラスも持ってすぐさま洗ってしまった。

「今度は気持ちよく寝れそうだし、晩飯前まで寝ないか?」

ほむらと添い寝することになった。

━━━━

「ねぇ、杏子」

「どうした、ほむら」

「巴さんだけじゃなくて……美樹さんまで助けられないで……ごめんなさいね」

「……お前は全部知ってて、止めようと頑張ってたんだろ?」

「あたしだって少し頭捻ればできないことくらい分かったはずだったよ」

「……」

「ワルプルギスの夜は二人でぶっ倒そう」

━━━━

「やっぱり二人じゃ無理か……」

「まどかが契約してしまったわ……彼女が魔女化するのも時間の問題ね」

「ハハ……何だそりゃ……」

「巴さんが生きていれば……あるいは」

「……行くのか?」

「ええ……」

「なぁ……ほむら」

「……何かしら?」

「あたしは家族も信念も失っちまったんだ」

「この戦いに勝ったとしても、その後どうするかも考えてなかった」

「でもな、信念を持って只管戦い続けるお前を見てたら……好きになっちまったんだ……」

「杏子……」

「あたしはまどかの魔女と戦わなきゃならない」

「勝てるわけ無いわ……」

「……わかってる。でも抗わずにはいられないんだ」

「……」

「なぁ、最期に……抱きしめてくれないか?」

━━━━


……。

……なんだ今の夢は。
あたしの願望なのか?
馬鹿らしい。

もうこんな時間か……
ほむらはまだ寝てるな。
メシでも作るか。

今日はほむらの転入日。
あたしも学校に少し行って見たい気もする。
あたしは書類上では死んだことになってるから無理なんだけどな。

ほむらは学校に馴染めるかな?
最悪飯はマミと食べれば……

あたしは久々にゲーセンに行ってみようかな。

「あーッ!また取り損なった!!」

聞き覚えのある声がする。
間違いない。

「杏子じゃないか、おはよう」

おはようじゃねえよ……サボるなら制服着て来るなよ……

「何を取ろうとしてるんだ?」

ufoキャッチャーを覗き込む。

「これかい?フィギュアさ」

アニメとかそっちのフィギュアだな……

「少し織莉子に似てる気がしてね」

「へぇ、キリカのことだから例えあたしが似てるって言っても『似ている?どこがだい?ここがこんなにも!』とか言うと思ってたんだけどね」

「……否定はできない」

どんな理屈だ。

投下終わりならそう言ってくれると読み手は助かります

ごめんごめん、寝落ち飯落ちでそのまま放置しちゃったりしてさ

自分で書いてて懐かしくなって紐を編み始めてしまった。

綿の細い紐を複数本どりでやってたのが見つかったけどこれは美しくない上に面倒だwww

「どれ、あたしにやらせてみろ」

五百円玉を入れたらしく、あと三回チャンスは残っている。三回ミスったってことか。

「一回で取れないのは確定なんだよな、これは。でもあたしはこういうのは知り尽くしてる」

「成る程……ちなみに私が動かした分は」

「ああ、一回目でやるべきことはやってある」

「それを三手かけたんだけどな……」

すまなかった。まあ三手なら良い方か。

「だが、これは二手目のやり方に気づくかの方が問題だ」

あたしは慣れた手付きでクレーンを動かし……

「えっ、取れたのか!?」

あたしの手にかかりゃこんなもんだ。
あと二回できるから、もう一個取るか。

「……最初の五百円で良かったよ……」

二個目はどうしようか。あたしはあんまいらないな。どうしてアニメのヒロインはバカみたいに乳がデカイんだか。マミみたいに。いや、織莉子もデカいから忠実か。

あたしとしちゃさやかくらいで止めといた方が自然だと思うんだけど。

「二個とももらっていいかい?」

「ああ、取ったのはあたしだけど、キリカの金だからな」

普段は金ふんだくってるけどな。
音ゲーのランク上げはあたしにやらせないで欲しい。あれは意味があるのか?

「二つもどうするんだ?」

「一つは魔改造するんだ」

聞いたあたしがバカだった。
あたしって本当バカ。

せっかくだしゲーセンの中を見て回るか。

ぬいぐるみのufoキャッチャーも現役だ。マミにプレゼントしたこともあるんだよな。そしてそれを部屋から持ち出してあいつの墓前に供えたことも……

いや、今のマミは生きてる。ほむらと違ってマミは変わらないんだ。こんなことは考えるな。

「ぷっ……なんだこれ、ぶっさいくだな」

「杏子、何か見つけたのか…うわ、ぶっさいく!」

デブで不細工な黒猫のぬいぐるみのufoキャッチャーがあった。この不細工さはむしろ愛おしくなる。キュゥべえの『僕可愛いでしょ!』みたいなウザさは一切ない。

「こいつは傑作だね。飼い殺し状態で気品を失ったペルシャ猫ってところかな?」

絶対そんな考えていないと思うぞ。

あたしの手持ちの小銭は五百円玉一枚。
ゲーセンに来た時は手持ちの小銭しか使わないことにしている。
まぁ、人の金で遊べることも多いから思ったより遊んでるけどね。

「この五百円で六個取ることもあたしはできるぞ」

「……」

キリカが息を飲む。

「見てろ」

あたしは戦闘態勢に入った。

「な……本当に取った…だと?」

きっかし六個と言いたいところだが、二個一緒にとっちまったのが一回で合計七個。

「持って帰るの怠いなこれは……」

「私に一個くれないか?」

キリカもこの不細工が気に入ったようだ。

「二つやるよ」

「じゃあ…一個は綿を少し抜いてスマートに……」

やめてやれ、不細工猫はデブだから可愛いんだ。

「あの……すいません…」

聞き慣れた声だ。
いつものufoキャッチャーが壊滅的に下手な癖にここに来るアニメ好きのオタク。
あたしにフィギュアや抱き枕カバーとかを金払って取ってもらってるご苦労な奴。

「今日はなんだ?」

「これを……」

彼が指差した先にあったのは……

なんだこいつ……ほむらにそっくりじゃねえか……

「今期の双子ちゃんで、お姉ちゃんがクールというよりコールド系で……」

両方のほむらそっくりの女の子二人が添い寝している抱き枕カバー。

「おい、もしあたしがこれ複数取ったら一個この不細工と交換しないか?」

「そんな僕は不細工かな?ティヒヒ」

そんな話はしていない。質問に答えろ。

今夜はここまで。

気がつけばきりあんだかあんきりに



たらしあんこちゃんですねわかります

「一回ミスったけど、四個ありゃいいよな?一個もらうぞ」

「僕、この不細工も持って帰るの?」

おう、抱きしめて寝ろ。餞別だ。

「杏子……そのカバーを見た途端目の色が変わってたよ……」

二人とも目をまん丸にして見て来やがる。
悪いか。

「ところで、佐倉氏」

「あんだ?」

「抱き枕の中身は……」

完全に忘れてた。

「お前、余ってねえか?」

「杏子、それはやめておけ」

お前ら今度はタブーに触れた人を見る目になってるぞ。

結局、キリカがネットショップで買ってくれることになった。

オタクは不細工猫を担いで帰って行った。

「杏子、プリクラ撮らないかい?」

最後に撮ったのはマミとか……久しぶりにそういうのもいいか。

「ところで私、経験が無いから操作とから頼んだよ」



おい

「全然新しい機種のことわかんねえ……」

「勘で…あぁ、カウントダウンが!」

焦らせるなよ!

「押さないでくれ!」

「二人なのに押すわけないだろ!肩に手回しただけだよ!」

カシャ

コンドハヘンガオー

……一枚目が変顔になってそうなんだけど

「何枚取るのかな?」

「六枚中四枚印刷だったかな」

「へぇー……」

こいつは何か企んでいる顔だ。
間違いない。

ハイッ チーズ!

「やっ!」

「のわっ!?」


急に抱きついて来やがった!

「なっ、なにしやがる!」

「プリクラってこう撮るものなんだろ?」

そんなの知らないぞ。
クラスのカップルのプリクラでも拾ったのか。

「まぁ、いいじゃないか。それともこの程度で浮気になるとかそんなこと考えてるのかい?」

若干図星ではある。というかこいつの髪はほむらと違ってちょっと茶がかってるんだな。

「次は変身して撮らない?」

コスプリってヤツか。

「落書きなんかはキリカの方が得意だろ?」

「ん。任せろ」

抱きつきの後のくだりや変身のラグで無駄になった二枚以外の四枚を採用し、落書きを始める。

『久々にプリクラ、巴マミと撮っていたのが昔の杏子なんだよな』

おい、なんだこの鬱陶しい文は。

「どうせ後ろはつかえてないから、ゆっくり書けるな」

ゆっくりするなら内容はもう少し考えて欲しい。

続いては二枚目のガンくれてるヤツ。

「私も私服にすればもう少しそれっぽくなったんだけど」

確かに制服の奴にガンくれられてもな。

『軍痲最凶』

やめてくれ。どこからつっこんでいいかわからない。

「世代を間違えたかな?」

絶対世代だけじゃない。

三枚目のハタからみたらカップルの奴。

『浮気中♡』

……さっきと言ってること逆じゃん。

「杏子、君が何を言いたいかはわかる。だが、こういうのには誇張が必要なんだ」

なるほど……

ん?丸め込まれてないか?

四枚目、魔法少女の姿。
自分で言うのもアレだけどかっこ良くないか?

「聖書の言葉でも書くか」

「なんかかっこいいな。というか聖書読むのか」

『神を呪って死んだ方がマシでしょう』

はぁ~ん…なるほど、ヨブ記のヨブの妻の言葉ね……

「魔女化でもするつもりか!」

キリカを小突く。キリカは渋々書き直し始めた。
このままじゃマトモなのが一枚もないじゃないか。

『それには雄獅子の牙がある』

教義から用いるつもりは毛頭ないんだな。
まぁいいけど。

「さ、後は印刷待ちだね」

随分長々と続いた気がする。
どこに貼ろうかな……とっておいてもいいけど。

一旦ここまで。もう一つのスレだとあんこちゃんがほむら以上の変態だからたまに間違えそうになる。

これぐらいの距離がいいよなー


ほむ

不細工猫四匹を背負いほむらの家に向かう。いくら軽いとは言え、大きさ的に持ってウロウロするのは怠い。

抱き枕カバーはほむらに見られる訳にはいかない。だから中身が届くまではキリカに預かってもらうことにした。

そう言えばまどかもぬいぐるみ好きだったか。ほむらに一個渡すように言ってみようか。あとマミにも一個渡しておこう。

キリカは大方、一個は織莉子に渡すだろう。あの身長が可愛らしさ振りまきの人形を抱きしめてたら引くけど、こういう不細工なら大丈夫な気がする。

ほむらはまだ家には帰って来ていない。
あたしとほむらの分のぬいぐるみを布団に並べ、他の二つは袋に入れて人に渡すのに適した状態しておこう。

「しっかしお前不細工だなぁ」

ぬいぐるみに話しかけてみる。

『お嬢さんみたいな雌猫が私のところに現れないものかね』

とか案外くっさいセリフを返してくれたりしてな。

転校初日だし、帰りも遅くなるだろう。
先にマミにぬいぐるみを渡しに行こうか。

cdショップの近くに使い魔が出るんだったか。前もって狩らないとキュゥべえが騒ぎを起こすらしいし、ちょっくら狩るか。
キュゥべえも狩っても良いかな?

気配がすればマミも来るだろうからその時に渡そう。

おー、ヒゲの異形がたくさんだ。
ほむらの魔法があったらこのヒゲを一匹残らず剃ったりできたのかな。
ざっと片付けて……

「おや、杏子じゃないか。使い魔を狩るなんて珍しいね」

あー、あざとい。この外見はウザイわ。
こんなの可愛いと思うのはまどかとマミくらいだわ。
あたしはドラ猫やヘラヘラした大型犬の方が好きだな。

「別にあたしの魔法は燃費良いからよ」

「魔女になるまで育てるんじゃないのかい?」

あー、内容はともかくむっかつくなこいつ……意識するとすげえ腹立ってくる。

「あっちの街はそうしてるさ」

「マミがこっちに向かってるみたいだけど」

だけど、じゃねーよ。対立煽りか?残念ながらそうは行かねえよ。大体あたしはマミと対立した覚えはない。

「マミに用があって来たんだ」

「あら、佐倉さんがもう片付けてくれてたの?」

おいでなすった。

「マミに用があるんだってさ」

何故お前を中継する。

「用?この間の続き?」

余計なこというな。こいつに気づかれたくない。

「いや、こいつを渡しに来ただけだ。ゲーセンで取りすぎちゃってさ」

「何かし……なにこれ、不細工!…ふふふ」

喜んでくれたようだ。良かった。

「そうだ、佐倉さん」

この表情は……直ぐにわかる。
『お茶しましょう』だ。

「この後喫茶店でお茶しない?」

喫茶店だったか。家じゃないんだな。

「喫茶店なんて珍しいな」

「もう歳が歳だから外で遊んだりしたいのよ」

なるほど、じゃあわざわざ金をかけるほどのものを期待させてもらおうか。

「ここなんだけど……」

お前紅茶派だよな?ここいかにもコーヒーって感じだけど。

「親子でやってるのよ。お父さんがコーヒーと内装、息子さんが紅茶とデザートを担当してるそうよ」

なるほど。少し期待できそうだな。

「ともあれ入ろうか。蝋の食品サンプルより店員の話の方がわかるだろうし」

マミが店員の話を聞かずに自分で決めたいのをわかった上で言ってやる。通ぶるのはいけすかないぞマミ。

「いらっしゃい」

おぉ、渋いオヤジ。
これぞ本格的喫茶店って感じだね。

「おや、また見滝中の女の子かい?今日は良く来るね」

息子は爽やか系を作りたいらしいが、オヤジ譲りの渋さが出ちまってる。少し気の毒かもしれない。

つーかマミの他にこんな喫茶店に来る奴があの学校に居るのか。流石金持ち学校だな。

「ん?杏子?」

「佐倉さん?」


何故お前らが居る。しかも一緒に。

「いやぁ、部活くらいは出ようかと思ってたけど、部長の卒業製作手伝わされるの嫌だし、この子の部活ガイダンスをやろうと思ってね」

「ガイダンスって言っても呉先輩部活来ないし、単に喫茶店来たいだけじゃないですか」

まどかまで居るのか。そういや初対面。
ほむらは何回も初対面を繰り返して来たんだよな……

「佐倉さんは呉先輩と知り合いだったんですか?」

「あ、ああ。遊び仲間だ」

こいつは魔女狩りも遊びのようにやるけどな。

「ほむらちゃんも赤髪の人と知り合いなの?」

「えっ、あ、一緒に住んでて……」

なるほど、ややこしい関係だよな。

「さっきから私空気なんだけど……」

ドンマイマミ。その不細工にでも話しかけてるといいよ。

ひとしきり自己紹介を終えた。
そういやさやかは居ないんだな。
さやかの分のぬいぐるみもとってないな。

「杏子達は何か頼まないのかい?」

むぅ……なかなか迷うな。パフェかコーヒーにしようと思うんだけど……
マミの方に目をやったら何やら仰々しいセットを見ている。晩御飯抜く代わりにここで色々食べて行く予定か。

「ほむら達は何を頼んだんだ?」

ほぼ空の器を見る限り、まどかとキリカは大きいパフェ、ほむらはコーヒーと小さいパフェを頼んだようだ。

「私はここの特製パフェのしかも私仕様のを頼んだんだ。鹿目はそれの味違い」

お前仕様ってことは激甘だな。

「私は呉先輩と同じ奴のそこまで甘くないのと、カフェラテを頂きました」

カフェラテねえ……

ごめんな、飯食ってたんだ。
そして中途半端だけど、今回はここまで。

あんこちゃんが凄く丸いそしてかわいい!ぺろぺろ!

こっちの影響か、ギャグの方が段々おかしくなってきてる……

再開します。

「じゃあ、あたしはカフェラテをタンブラーで。それとミニパフェを二種類時間差で頼む」

マミ一人でいつまでも食ってたら気まずいしな。

「巴は何を頼むか決まったか?」

「うーん、ビーフシチューオムライスのセットを逆順で持ってきて頂戴。最初に紅茶とケーキで」

本当にがっつり食って行くんだな。

「そういや、鹿目」

「なんですか?」

「美樹……だっけ?あの子は部活はやってないのか?」

ここでさやかの名前が出たか。まぁ出したのがキリカだから殆どわざとだろうな。

「さやかちゃんは陸上部にはいってるけど行ってるのを一度たりとも……」

陸上部か……まあまそれっぽいっにゃそれっぽいな。行ってないのに似合うも何もないか。

なんだっけ。さやか自体の素質はあたしやマミとあまり変わらないけど、まどかといることで契約ちらつかされて、まどかの契約のカードにされちまう……だっけ?

なら…なんとかすべきはあの坊やか。

「どうしたの佐倉さん、ボケっとして」

「あ、ああ。考え事しててな」

「さやかちゃんのことなんて知らないから仕方ないんじゃ……」

いや、知ってるからこそなんだ。

「まぁ、さやかちゃんが部活に行かないのは上條くんのこともあるからね……」

「あの空席の人ですか?」

あたしはあの坊やが嫌いだ。
事情を知らなかったとは言え、
さやかの想いを蔑ろにし続けた。
あたしと同じく、無知の罪だ。

本当ならさやかの死体を担いであいつの家に行っても良かったくらいなんだけどな。

「なんだ、美樹はその上條って男に惚れてるのか?」

「いや、幼馴染なんですよ。事故で入院しちゃって……毎日の様にお見舞いに行ってて」

「やっぱり惚れてるんじゃないかしら?」

おう、間違いなく惚れてるぞ。
それにしてもこの話題になった途端マミの表情が小悪魔のそれになったのは……噂話大好きなんだな。

というかさやかとの面識が無いやつばっかじゃないか。

そのツッコミを入れたら会話が終わってしまうので、好きなだけゴシップ話をさせておいた。あたしはメニューを読んでいた。

マミの頼んだ奴も気になるな……他にもうまそうなのが……

「なぁ、ほむら。奢るから食ってから帰らねえか?」

マミが凄い嬉しそうな顔をした。
元々置いて行く気は無かったよ。

「じゃあ…メニューをちょっと」

ほむらもメニューを見るけど視線がお子様ランチに行ってるのがバレバレだ。

「暁美、中学生はお子様ランチはダメだぞ」

目に見えて落ち込むほむら。頼む気で居たのか。

あたしのパフェもマミのケーキもそろそろ終わる頃。

「そろそろメインディッシュお願いしましょうか?」

「じゃあ私は鹿目を送って行くよ。ゆっくりディナータイムを楽しんでくれ」

「失礼しまーす……」

「またお茶しましょうね」

「お疲れ様」

「また明日ー」

「まだ迷ってるのか」

「うん……お子様ランチだったら食べたい物一通り揃うんですけど……」

「何この仔可愛い!抱き締めてもいいかしら?」

おい勘弁してくれ。
お前のその下品な程にデカい胸を押し当てられたら、ほむらはもうあたしに抱きしめられても不満っぽい表情を浮かべて……あああああ!!!

「じゃあさ、あたしと半分ずつ……いや、マミの奴ともで三分の一ずつにするか」

いきなりなんか冷静になった気がする。

マミがシチューの肉を死守しようとしている。一個しか無いから気持ちはわかる。
でもあたしはともかくほむらは絶対取らないから安心しろ。

あたしが頼んだカルボナーラと、ほむらの頼んだハンバーグを三等分して……頂きます!

マミがシチューの肉とハンバーグを食べ比べてる。ほむらがカルボナーラのベーコンの量をチラチラ見ている。
ほむらの中ではもうマミは肉キャラで安定してしまった様だ。アーメン。

「ほむら、なんか飲みたかったりしないか?」

ほむらが考える表情を浮かべる中、マミがチラチラこちらを見てくる。こういう時にキリカが居たら恐らく『肉汁でも飲みたいのかい?』とでも言うのだろうか。

「じゃあ…アイスカフェオレを」

あたしはカフェラテが残ってるしいいか。
マミはお冷のお代わりをした。

マミの名誉の為に言わせて貰うと、大食いな訳ではない。
第一喫茶店の料理の量なんてたかが知れてる。
ジャンボカツカレーでも頼めば話は別だが。

むしろ運動量に比べたら少ない方かもしれない。
ただ、グルメ気取りなところがな。

食い終わった後は完全に解散ムード。
半ばほむらはお眠。

「あらあら……もう帰りましょうか」

「ぬいぐるみ忘れるなよ」

「大事にさせてもらうわ」

「お休み巴さん……」

お揃いのポニーテールを揺らし、手を引いて帰る。

今回の更新はここまで。

ほむら「この時間軸の奴らめんどくせえええ」
ほむら「この時間軸の奴らめんどくせえええ」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1341302098/)

こっちもよろしく。




どっちのあんこちゃんも可愛いな

昨日は帰ってすぐに二人で眠ってしまったから、今日は早く目が醒めた。

不健康だが朝風呂を頂こう。
早起きに巻き込むのも悪い気もするけど、ほむらを起こして風呂に入ろう。

不細工猫の腹に顔を埋めるほむらを抱きかかえて起こす。相変わらず軽い。

「んはよぉございます……」

半分寝ぼけたほむらの服を脱がせて、シャワーを浴びる。寝ぼけていて目を閉じているのでシャンプーが目に入る心配は無いか。

その後、適当な朝飯を作って食卓につく。

「朝から色々やってもらっちゃって……」

「気にすんな。居候なんだからこれくらい当たり前だよ」

これくらいじゃ足りないくらいだと思うけどな。

「この人形一個余ってるからさ、まどかに持ってってやれよ」

不細工猫を突き出す。

「は、はい!」

堅いなぁ……信用はされてても、もう少し……せめて敬語はやめて欲しいな……
でも無理はさせたくないしな。

ほむらも学校に行ったし、今日はどうしようか……。

ゲーセンは……小銭が無い。
ほむらに飲み物代としてあげちまったしなぁ。

マミは学校だし、キリカは……
織莉子の家に行くのは……うーん、イマイチ気が進まねえ。

寝よ。

━━━━

「……あんたにも守りたい物が…あるんだろ?」

「……かないで」

「…?……」

「行かないで杏子……言わなかったんじゃないの……信じてもらえないのが怖くて言えなかったの……」

「ど、どうしたんだお前」

「今、貴方まで失ったら……私は……」

「お、おい……分かった…一先ず結界から出よう」

「ど、どうしたんだよ……泣くなって……」

「何度も貴方があの魔女と心中するのを見て来た……それを止めるために私が先にあの魔女を殺せば貴方は激昂して……」


あれ……あたしはさやかの魔女と心中しようとしてて……ほむらが言ってるのは……この前のあたしのことか……何回かあったのか?……そういうのが……


「お願い……もう何も隠さないから何処にも行かないで……」


これはまたあたしの願望なのかな……それともほむらの経験して来た一つなのかな……?

━━━━


……なんであたしはこんなにほむらに入れ込んでるんだ?
あいつのやってきたことの話を聞いただけでそこまで……?

この気持ちが嘘や偽物だとは思ってはいないけどさ、あまりにも……


どうでもいいか。

……prr

……電話か。

「もしもし、暁美です」

なんとなく出てしまったが、ほむらの親とかだったらどうしよう。

『ああ、やっぱり杏子が出たか。私だ』

キリカか。

「どうしたんだ?」

『荷物が届いたよ』

よし、用事ができたな。

「今すぐ向かう」

キリカの家の場所をざっと聞いたので探し出して、お邪魔させてもらうことにした。

「取りに来たぞー」

「早いなぁ……お待ちしてたよ」

明らかに学校に行く気の無い格好で出てきたキリカが迎えてくれた。

「それにしても……がっついちゃって、杏子も可愛いなぁ」

背伸びをしてまで頭を撫でてくる。
なんか遊ばれてる気分なので不意打ちで抱きしめてみる。

「なっ、びっくりするじゃないか!」

「キリカも可愛らしい反応するじゃねえか」

なにやってるんだあたしは。

ブーツを素足ではいているので、玄関に置いてあるファブリーズを借りて徹底的にふきかけておいた。

「私の部屋に置いてあるよ、そこの部屋だから入っててくれ」

お言葉に甘えて部屋に入ると、真っ先に目に入ったのは……昨日のフィギュアとヤスリ、塗料……ノータッチで行こう。

「チコパックの紅茶とコンビニのシュークリームだけど良いかな?」

その砂糖壺はなんだ。

「あ、ああ……」

「ん?これかい?ザラメと普通の砂糖だよ」

なんでザラメまであるんだよ……

「シュークリームに入れるのさ」

フタをあけてザラメをスプーンいっぱいかける。
元々甘いだろ……

「で、砂糖はどうすんだ?」

「ん?紅茶にいれるよ」

あー、またいっぱい……
パックの紅茶って元々甘いだろ……

「コンビニの奴の癖に、最近は変に凝ってたりするよなぁ……」

「あぁ、イチゴクリームの奴もあったけど、ザラメを入れるためにふたつきの奴にしたんだよ」

「あたしはイチゴの方が良かったかな」

「イチゴジャムあるけどいれるかい?」

「辞めとくよ」

「ザラメを噛み潰すのもまた一興だよな」

同意を求めるな……ん?

「キリカ、カスタードついてるぞ」

「え?どこに?」

そんなモロにつけてて気づかないのか。

「ちょっととってくれないか?」

仕方ないな……ティッシュは……

「もったいないなら指でとってくれよ」

なっ……このニヤケ面は……嵌められたか。

「動くなよー……」

「くすぐったいなぁ……」

「……取れた、食って良いか?」

「ダメだよ、私のシュークリームだよ?はい、あーん」

完全に遊ばれてる……仕方ない。

「んー、元々より甘い気がするよー」

なんか悔しい……

「んで、例のブツは?」

「ん、ここにまとめておいたよ」

闇取引みたいだ。ある意味闇に隠しておきたいが。

「……抱き枕ってもっとこう…複雑な形してて身体に……」

「杏子……そういう抱き枕じゃないよ……」

「そうだったのか……」

「カバーの形状で気付こうよ……」

「まぁ……」

「ん?」

「身体に絡みつく枕をご所望なら……」

チラチラベット見ながら……あのなぁ……

「遠慮しとくよ」

「ぶぅ……釣れないなぁ」

そういう問題じゃないだろ。

「あんま浮気性だと本命にまで逃げられるぞ」

「先にアプローチかけてきたのは杏子じゃないか」

「ぐ……アレはノリだ!」

……関係ないけどこいつもあたしと同じ八重歯なんだよな。
歯を見せて笑う物だからそんなどうでもいいことに気付いたりする。

「ん、鹿目からメールだ。暁美は今日、鹿目の家にお邪魔するそうだ。鹿目のお父さんの料理は美味しいらしいね。羨ましいよ」

「あたし達は……」

「今日は薔薇園の魔女が現れる日だね」

「ぶちかますか」

今回はここまで。

暴走し過ぎな気も。



こいつらマジきゃわわ

この作品群大好きです
応援してます

もう一つの方完結いたしました。
こっちの影響を受けたせいで、やたらほむあんあんほむになったり、ひどいことになってしまいました。

こっちはダラダラ長々やっていきたいと思います。プロットなんてあるわけない。

乙乙!

pixivで似たような作品を見つけたと思ったらあんこちゃんが……

何だよう…気になるじゃんかよう…

こっちもさやか編入るか、ダラダラと日常続けるか迷う。

最近は憂悶の筆が進む。
マミさんは狩人たるべきだとおもうんだ。

>>246 マミさんは狩人たるべきだとおもうんだ。
魔弾の射手の末路が愉しみで愉しみで

マミさんが狩人になったり、マフィアになったり、軍人になったり、安定しないなぁ。

ワルプル戦辺りで鬼神装甲にでもなるんじゃないのかなこれもう。

ここに書くのもどうかと思うけど。

マミさんはなー
放っておくとマミるか
うし乳アイドルに進化するか
危険きわまりないな

どっちでもいんでねーの?

「この魔女はそんなに強くないのかな?」

「ええ、私の大砲一発で倒せるでしょうね」

そんな魔女のところに三人で行くってのもご苦労なこった。

「巴は消費型だから私達にある程度まかせてくれないか?」

「大砲の出番はないってことね」

あの恥ずかしい技名を聞かずに済むのか。

「ははっ、見てくれよ。ハサミを取り上げてこいつらのヒゲを切り落としてやってみたんだけど」

「もうっ、ここはテーマパークじゃないのよ」

テーマパークでそれやる方が問題だと思うけど。

「そんなこんなで最深部よ」

「やっと暴れられるのか。マミ、キリカ。行くぞ」

扉の奥へ足を踏み入れた。

「おぉう……使い魔と違ってグロいなぁ」

「魔女にまでヒゲが生えててたまるか」

「佐倉さん、髭の生えた処女という童話が」

契約の願いでヒゲを生やした魔法少女ってか?ケッサクだな。


「まずはあたしから行かせてもらうよ」

槍を取り出し、魔女に飛びかかる。

……

「マミの大砲一発で決まる相手なら隙さえつければ十何回斬りつけるだけで勝てるわな」

「私達の出番、本当になかったね」

「グリーフシードは佐倉さんが持ってて頂戴」


その夜は解散となった。

生存報告がてらのプチ更新でした。


バトルは向こうでお腹いっぱいです。

最悪の場合、憂悶終わるまで更新しないかもしれない。
それだけ今は向こうのモチベが高い。

あんほむはまだかー

正直ワルプル来るまで引き延ばすの難しいよこれ。

いいから書くヨロシ

まどか
メガほむ
キリカ
杏子の組み合わせで好きなシチュエーションがあったら書いてくれると筆が進むかもしれないです。

更新できなくてごめんなさい。

みんなでメガほむを取り合おうぜ!

まどあんがメガほむとキリカのおっぱいまどまどあんあんする話

まどかちゃんがキリカちゃんとめっちゃ仲いい

「マミからケーキ貰ったんだ。食べるか?」

正確に云うとマミに選んで貰ったケーキをほむらの為に買ってきた。

「佐倉さんは食べないんですか?」

マミの選ぶケーキは決して安くない。
盗んだ金とは言えど惜しい。

「あたしは別の物を買ってきたからな。小豆の缶詰と……牛乳!」

「餡子牛乳か……懐かしいな」

「……ちょっと飲むか?」

さっき少し『懐かしい』と言った辺り、これが気になって仕方ないのだろう。
空になった缶詰をチラチラ見ているのがバレバレだ。

「良いんですか?」

そんな顔で言われたら断れないよ。

結局飲む様が可愛らしくて全部あげちまった……

マミがホールのケーキを一緒に買ってたからついてきたマカロン一個を頬張って、あたしは昼寝をすることにした。

「お腹出して寝てたら風邪ひいちゃうよ……」

そういってあたしのパーカーの裾を下げる。普通そういう時って布団被せるんじゃ……

短くてゴメン、餡子牛乳飲みたくて書いた。

夢の内容はどうしようかなー。
淫夢見始めるのも時間の問題かもしれない。

乙!
更新時はageないの?下の方過ぎて既に完結してるかと思った

せんぶらの仕様で消さないとついちゃうのよね。



もう少し待ってて。
今書いたらほむらちゃんがあんこちゃんのおっぱい吸いかねない

なんで吸わせない
むしろあんこちゃんが吸う展開ががが

杏子"they call me superman!"

とかも書いてみたいなぁと。

再開します。

……どうせ今回も夢だ。
本当かどうかもわからない過去のほむらの会ったあたしの夢。


……ここはホテル…のベッド?
いつものホテル……じゃないな。
いつものホテルはこんなにベッドに陽が差し込まない。

なんか身体が重い気がする。

身体が重いんじゃない、何かが乗ってる。

布団をめくって見ると……

「やっぱりお前か」

ほむらが寝ていた。炬燵で丸くなる猫のように。

よく見ると隣のベッドも膨らんでいる。
まだ誰か居るのか?

昼寝で寝落ちしたっきり書いてなかったか

もうちょっと先を考えてから書く


頼んだ

そーっとめくってみ……

……


…………



………………





「ゲェーッ!?キリカァ!?」

更新できなくてごめんな。

正直ネタが思い浮かばないんだ。
正確に云うとバトル系のアイデアばっか思い浮かんでてね……

元々いっときのテンションで立てたスレだしよくここまで持ったなって思うくらいなんだよね。

待ってるぜ
生存報告は頼む

いちゃいちゃして終わってもいいと思う
杏子のためにループしても言いと思う
好きにめちゃくちゃ書くのもいいと思う

あと二話くらいで憂悶終わります。
きらマギのキリカ可愛い

少し愚痴らせてもらうとss速報の某スレで私を追い出した奴が暴れまわってるのが気に入りませんねぇあのキチガイ。

報告乙
頑張ってくれ

憂悶完結した。

あとほむほむねんどろ買った。

はよ

誠に申し訳ございません。
ネタが全く思いつかないために無期限更新停止とさせていただきます。
楽しみにして頂いた方、ごめんなさい。

はよ

今他に何かいてんだ?

速報で安価スレやってます(ヽ'ω`)

私まーつーわ
いつまでもまーつーわ

エタったっていってるから戻らないのかな
待ってるけどさ

もし速報の奴が筆が詰まったらこっちでさやか編をやるかもしれない

でも今までの繋がりは期待しないで

遡行した杏子、キリカ
織莉子未契約
契約禁止メガほむ
ってのしか抑えてないから

……そろそろさやかの幼馴染の坊やの腕が死刑宣告受けるんだったかな?

あと、マミを殺った魔女が出るのも今日辺りだ。

マミの弱点はあたしとキリカで補える。
つまりマミを殺った魔女はあたしらでどうにかすればいい。

坊やの腕は……
恐らく契約以外で治るとしたら、余程強い治癒魔法くらいだ。

当然そんな魔法を使える知り合いは居ない。

マミのリボンは筋肉や腱の代わりにはなっても神経の代わりにはならない。
さやかがご丁寧にも坊やの元の病状を教えてくれたのが今になって活きるとは……

キリカの加速、あたしの幻覚も全く意味が無い。
昔、風見野で喧嘩したあの看護婦も外科ではなく内科だと言っていたし……

さやかの契約阻止を諦めるか、さやかが坊やの腕を諦めるか……だな。

杏子「なぁ、ほむら」

ほむら「なんですか?」

杏子「自分の命を投げ打ってまで助ける価値のある人間ってどんなんだろうな」

  「見返りなしで」

ほむら「難しい話……」

   「私は……やっぱり自分が一番大事です。命を投げ打ってまで……同じ様にしてくれる人なら…佐倉さんとか」

杏子「おいおい、あたしが見返り無しでなんてそんなケチ臭い人間に見えるか?」

ほむら「いや…その……」

杏子「ま、居ないよな」

さやかが契約するのは多分病院の屋上だ。
ここから数日は病院に張りこむとしよう。


……


……

杏子「何回も脱皮してウザかったけど、大したことねえな。マミも大技じゃなくて、マスケットで戦ってれば死ぬことはなかったんじゃないか?」

気が向いたら、アイデアがあればまた書く。

引き伸ばしですねこれは。




続きがよめて凄くうれしい!

現行
さやか「あたしの刀の納め処」

さやか契約からスタート
ほむらがソウルジェムを投げたらメガほむが目覚めた
ループの記憶を得たメガほむは生きる為に戦うことを決める
ユウリまでが見滝原にやってきてさぁどうなる
作者にもわからない


現行安価スレ
【悪の華あすみ】安価・魔境見滝原★5【軍旗織莉子】
あらすじはあっちに書いてある


良かったら見てください。
こっちもたまに更新します。


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