ナツメ「レッドと私の話なのにグリーンが主役なの!?」 (1000)

1.ナツメ「もうすぐレッドが帰ってくる」
  ナツメ「もうすぐレッドが帰ってくる」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414974841/)

2.ナツメ「どうしてレッドといると邪魔が入るの?」
  ナツメ「どうしてレッドといると邪魔が入るの?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418565688/)

この2つの続きです




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1423492934


ほとんどのキャラが暴走して何がしたいかわからなくなります

そこは想像で補ってください

こちらもあれっこいつ何したいんだってなることがあるから


前回はレッドとナツメのところで終わりましたがグリーンのところから始まります

別にほったらかしとかじゃないです

レッド:ナツメ大好き、いつも一緒にいる、離れると気絶しかけるぐらいやばい

ナツメ:レッド大好き、いつも一緒にいる、離れると気絶しかけるぐらいやばい

グリーン:今回は主役(?)、でもこいつに悲劇が(予定)、エロ注意

タケシ:歌って踊れて高速移動が使える

カスミ:レッドとナツメにちょっかいをかける、水着

エリカ:レッドが好きだがグリーンにもいろいろする

アンズ:ジムリーダーで一番下のためいろんなことをされる、でも嬉しい

ユウキ:エロガキからのエロパパ、バトルした女性(上限あり)とは必ず…

ハルカ:子どもを抱いているので基本両手がふさがってる、そんなことはどうでもい

シロナ:残念な美人、そして変態である

レッド「なんでグリーンなんだよ」

ナツメ「そうよ、おかしいじゃない」

レッド「グリーンだけはどう考えてもおかしい、どうせならタケシにしろよ」

ナツメ「いや、それもおかしいけど…」

グリーン「ははは!黙れ脇役ども!」

グリーン「教えてやる!この俺様が!今回から主役ってことなんだよ!」

レッド「どこか頭をうったようだな、変なこと言いだした」

グリーン「うってねえよ!」

レッド「どうせ最初だけだろ…」

始まります

トキワジム

グリーン「ったくたまにジム開けたと思ったらたいした挑戦者は来ないし」

グリーン「ブルーもいそがしいからカントー来れないって…」

グリーン「あーあ、つまんねー」

グリーン「もうこんな時間か」

グリーン「昼飯は…家に帰って食うか」

グリーン「こんなやつらばっかだったら昼からはジム閉めようかな…」

グリーン「まあ俺が強すぎるってのもあるな」

グリーン「なんたってポケモンマスターになるぐらいだからな」

グリーン「それにしてもいつになったらなれるんだ?」

グリーン「それから女と親しくしちゃいけないってのもつまらん」

グリーン「親しくしたらなんだってんだ」

グリーン「姉ちゃんは親しいとかじゃなくて家族だからもうどうしようもないしな」

グリーン「いや、そもそも普通に話してるけど何にもないし」

グリーン「やっぱ大丈夫なのかな」

グリーン「他人はだめってことか?わからん…」

グリーン「ポケモンマスターってのはモテるためじゃねえのか?」

グリーン「ま、いいや、一回帰るか」

グリーン「最近はいいこともないし」

グリーン「ジム戻ってもなんもねえし、今日は寝るかな」

ナナミ「何言ってんのさっさと食べてジムに行きなさい」

グリーン「だってさぁ…」

ナナミ「だってもないの」

グリーン「姉ちゃんもジムリーダーになればわかるよ」

ナナミ「じゃあ私には一生わかんないわね」

グリーン「ふぃー食った食った」

ナナミ「食べたらすぐ行く、今来てる人もいるかもしれないでしょ」

グリーン「ねえ、なに読んでるの?」

ナナミ「話そらさない、すぐ行く」

グリーン「教えてくれよー」

ナナミ「ったく、占いの本よ」

グリーン「占い~!?そんなもんに金つかってー、いくらしたんだよ」

ナナミ「300円」

グリーン「いい買い物だな…」

グリーン「それでそれで、どうやって占うの?」

ナナミ「名前よ」

グリーン「俺は?」

ナナミ「グリーンは14だから…」

グリーン「何が14なの?」

ナナミ「いいから、えーと…いいことがあるでしょう」

グリーン「なにその適当な占い」

グリーン「じゃあ姉ちゃんは?ナナミだとどうなるの?」ピキーン

ナナミ「えっと私は…」

グリーン「あれ、どうなってんだ…」

ナナミ「あったあった、私はね、きゃっ」

ナナミ「ちょっとグリーン何してんの」

グリーン「いや…体が勝手に!」

ナナミ「いやっ…だめよグリーン!やめなさい」

グリーン「え?…おわっいつの間に…あれ…パンツがあがらない、それどころか脱げていく」

ナナミ「ふざけてなんっ…」

グリーン「ぎゃっ!姉ちゃんごめん!違うから!」

グリーン「お、おいなにしてんだ、なめないでくれ」

ナナミ「…ほんとはこういうのあんまりよくないけど、しかたないわ」ペロペロ

ナナミ「一回だしたらちゃんとジム行くのよ」

グリーン「いや、俺こういうのしたいわけじゃないから!」

ナナミ「……」ちゅぽちゅぽ

グリーン「ちょっ…姉ちゃん…」

グリーン「くっ…あっ…」びゅる

ナナミ「けほ…すごい量…」

グリーン「うわわ…姉ちゃんごめん、大丈夫?」

ナナミ「グリーンも大きくなったのね…今までの誰よりも大きい…」

グリーン「今までのって誰!それ誰!」

グリーン「ってまたなめるんじゃない!」

ナナミ「きれいにしてあげないと…」

グリーン「いいから、やめてくれよ!」

ナナミ「自分からしてきておいて、なにそれ」

グリーン「それは俺だけど、俺じゃない!」

グリーン「とにかく体が勝手に…」

ナナミ「あっやめなさい、これ以上やったら駄目よ」

ナナミ「グリーンやめて、そっちは…んぐ…んううっ」ずぶっ

グリーン「ノーーーー!」

グリーン「ち、違う!ごめん!とにかくごめん!今抜くから!」

グリーン「っつ…あれ、全然抜けない…」グチュグチュ

ナナミ「ふ、ふざけないで…」

グリーン「体が勝手に動いてぬけねえんだ、姉ちゃんから脱出してくれ」パンパン

ナナミ「グリーンが…んっ離してくれないと…ああっ」

グリーン(やばいやばいやばい…)

グリーン「ふぐうっ…ふうん!だめだぬけない…」

グリーン「体がいうこと聞かん」

グリーン「姉ちゃんやばい…なんとかしてくれ」グチュグチュ

ナナミ「あんっ…っく、まって…だ、だめ…」

グリーン「そんなこと言われたって…俺は今すぐやめたいのに…」パンパン

グリーン「ぐっ…もう…限界…あっ」どぷっ

ナナミ「ああ…」びくっ

グリーン「あかーん!これはあかーん!」

グリーン「あれっなんで…どうなってんだまだぬけない…」

ナナミ「グリーンの…さっきより大きく…」

2時間後

グリーン(もう終わりだ…)

グリーン(さっきからかなりのハイペースで、それも大量にだしてる…)

グリーン(つーかなんで俺こんなでるの?どんだけ…いや、なんかもうよくなってきた…)

ナナミ「んふっいいい~っんぐっ…」パンパンパン

グリーン「なんか…こんな状況で言うのおかしいけど…姉ちゃん大丈夫?」

ナナミ「あはっ…ぐ、ぐりーんの…もっと…」

グリーン「しっかりしろぉぉ!何言ってんだぁぁ!」

グリーン「って言ったけどごめん!また…」どぴゅぴゅ ちゅぽ

グリーン「やった!ぬけたぞ!」

ナナミ「……」ぴくぴく

グリーン「あ…」

グリーン「いやあああああああああーーー」(BGM自転車)

グリーン「俺はなんということをしてしまったんだ!」

グリーン「だれかたすけてください!!」

グリーン「俺はいったいどうしてしまったというんだ…」

グリーン「たしかに姉ちゃんで…いやいや今はそんなもんじゃない…」

グリーン「おもわず家をとびだしてしまった、これじゃあ家に帰りづらい」

グリーン「と、とりあえずジムにこもるか…」

グリーン「ここは…ハナダシティか、いつの間にこんなところまで

グリーン「いや、待てどこでおかしくなったか考えてからでも遅くはない」

グリーン「ジムリーダーとしてジムトレーナーに俺の動揺を見せるわけにはいかない」

グリーン「冷静になれ!俺!」ガンガン

グリーン「今日の行動を考えるんだ、一体何があったかを…」ガンガン

女「あの人です!さっきからジムの壁に頭打ちつけてる人は」

カスミ「あれ、グリーンじゃない、何してんの?」

グリーン「え…」

カスミ「ちょっと頭から血が出てるじゃない!」

グリーン「あ、ほんとだ」

カスミ「あー!ジムの壁が血で赤く!どうしてくれんのよ!」

グリーン「お、俺も頭血で赤くなってるぜ」

カスミ「知るか!責任とってきれいにしろ!」グリグリ

グリーン「ぎゃああああああああああああ」

グリーン「おい、ほんとにこれ白ペンキか?」

グリーン「塗っても塗っても白くならない、それどころか真っ赤だ」

カスミ「それは血が流れっぱなしだからよ」

グリーン「そうか、手当てぐらいしてくれても」

カスミ「勝手に頭うちつけてケガしたんでしょ、知らないわよ」

カスミ「そんなことはいいから早く血を消してよ」

カスミ「壁が血だらけのジムなんて誰もよりつかないでしょ」

グリーン「そりゃそうだ」

カスミ「あと地面にも血がたれてるからそれもね」

グリーン「ねえねえ、壁白い?」

女「え?まあ白いですけど…それよりあなた頭から血が…!」

グリーン「そうそうこれ全然止まんねえんだよ」

グリーン「どうにかしてくれねえかなぁ?」

女「いっ…いやぁぁー!」

グリーン「あっちょっと…」

グリーン「ま、壁は白くなったんだし、これでいいか」

グリーン「とりあえず知らせにいくか」

グリーン「おーい、壁白くなったぞー」

カスミ「血!血!たれてるたれてる!」

グリーン「え?」

カスミ「頭をふるな!よけい飛び散る!」

グリーン「ああ、悪い悪い」

カスミ「ていうかあんたどんだけ血出してんの!」

カスミ「あー…ジムの中まで血が…」

グリーン「すまん」

カスミ「謝るんだったら血を止めろ!」ゲシッ

グリーン「おわっ」ジャボンッ

カスミ「あー!プールの中にまで血がー!」

カスミ「みんなごめん、今日はジムはお終わりね」

カスミ「大丈夫明日までにはこのバカがキレイに掃除してるから」

グリーン「っしゃ、おつかれさんしたー」

カスミ「まて、バカってのはお前のことだ」ガシッ

カスミ「手当てしてあげたんだからもう血はたれてくることはないから安心しなさい」

グリーン「あーい…」

グリーン「あっ俺ちゃんとやっとくからカスミは帰ってもいいよ」

カスミ「あんたがサボらないようにちゃんと監視しとくわ」

グリーン「俺今はあんま女とかかわりたくないんだけどな…」

1時間後

グリーン「ふぅ、終わった」

グリーン「俺やっぱおかしいな、出るものが常識を超えてでてくる」

グリーン「ありえねえだろこれ、俺がんばったよ」

グリーン「おい終わったぞ…」

カスミ「スー…スー…」

グリーン「ったく人に掃除させといて寝るんじゃねえよ」

グリーン「しかも水着で寝やがって、落書きしたろか」

グリーン「はぁ…おい起きろ」ゆさゆさ

グリーン「そんなので寝てたら風邪ひくぞ」

グリーン「おい、カスミ」ピキーン

グリーン「あれ…これはまさか…」

グリーン「やべえ!おいカスミ起きてくれ!」

グリーン「また体が勝手に…」

グリーン「このままじゃいきなり入っちまうぞ」

グリーン「おきてくれ~、起きて逃げろ!」

グリーン「水着だからズラしただけでいいな…ってバカか俺は!」

グリーン「おきろ~!」ペシペシ

カスミ「う~ん…掃除終わった?」

グリーン「それどころじゃない!早く逃げろ!」

カスミ「あ、あんた何やってんの!」ずぶっ

カスミ「ひぐっ…」

グリーン「ぎゃあああ」

カスミ「このバカ!早くぬきなさい!」

グリーン「ま、まただ…ぬけねえ…!」グチュグチュ

カスミ「いいいっ…やめて、おねがいだから」

グリーン「俺もこんなことしたくないけど体が勝手に」ぬちゅ

カスミ「何バカなこと…ぐっうごかない…で」

グリーン「ごめん、体が言うこときかなくて」パンパン

カスミ「んっ…やめっんぐうっ…」

グリーン「ぐう…カスミ、ちょっときつい…」

カスミ「あ、あんたのがバカでかいんでしょ…」

グリーン「ってかぬけねー!」

カスミ「も、もういいでしょ生で私とやれたんだし、誰とも生はないのよ!」

カスミ「あぐっ…んんっ!いい加減にして…っ」

グリーン「ふぬぬぬぬぬ!言うこときけぇ!俺の体!」

カスミ「ちょっ…ちょっと!ぬくとか言って、さっきよりも激しっ…」

グリーン「あっ…やばっ」

カスミ「じょ、冗談でしょ…それだけはやめてよ!」

グリーン「俺もこれだけはやめ…くっおお」びゅるっ

カスミ「ああっんんんっー…」

グリーン「オーノー…」

カスミ「はぁ…はぁ…信じらんない…」

グリーン「俺も信じたくない…」

カスミ「何してんの、早くぬいてよ…」

グリーン「おかしい…まだぬけない…」

カスミ「はぁ!?何言って…ぐふぅ」

カスミ「ま、まだやる気なの!?やめて…!」

カスミ「これ以上あんたので突かれたら」

グリーン「とにかくなんとかしてくれ!俺じゃどうにもできない」

カスミ「ペンキ塗りさせたこと怒ってんの?だったら謝るから」

グリーン「いや、そうじゃなくて」

カスミ「だったらなんで…」

グリーン「それがわかったら苦労しないんだよ…」

カスミ「ぐう…こんな大きいの体がもたない…」

グリーン「そ、そんなこと言わないでなんとかぬけだしてくれっ」

カスミ「でも、もうここまでやられると…」

グリーン「あきらめるなぁぁ!」

カスミ「そんなこと言って…んっ、何回出したの?私の中気持ちいいんでしょ…」

グリーン「そ、それは…」

カスミ「ああんっそれにしても…もうパンパンよ、あんたすごい量出すわね…」

グリーン(まじで姉ちゃんの時と合わせるとすごい量…ってそんなことじゃなくてこの状況を少しでもよくしないと…)

始めてから1時間後

カスミ「はぁ…はぁ…気がすんだ?も、もうこれ以上は…」

グリーン「で、でも体が…あっぬけた!やった!」

グリーン「うっ…俺こんなに出したのか…めっちゃあふれ出てる…」

カスミ「こ…今度こんなことしたら…許さないから…」

グリーン「いや、俺じゃないんだけど…俺が悪いよな…」

グリーン「ほんとすまん!」

カスミ「ちゃんと謝って…ちょっとバカ!そっちの穴は!」

グリーン「え?おわっ完全に無意識!」

カスミ「このバカ!そっちはまだ経験ないの!それにあんたの大きさじゃ」

カスミ「っああ…う、うそでしょ…あっ」

グリーン「やべえ…こっちに入った…」

カスミ「いやっいいいっぬいてよ!」

グリーン「ぐぬぬ…くそっまただ…」

カスミ「ひぎいいっ、そ、そんな動かないで!」

グリーン「まじでどうなってんだ」

カスミ「あ、あんたもう許さない!」

グリーン「待って、聞いてくれ、確かに俺がやってるけど」びゅびゅっ

グリーン「……」

カスミ「さ…サイテー…」

グリーン「なんでこうなるんだ…」

さらに1時間後

カスミ「あぎいいいっ!」

グリーン「い…いつになったら終わるんだ…」

グリーン「今日だけで3年分ぐらい…いやもっと出してるかも…」

グリーン「俺やべえな…」

カスミ「な…なに言ってんの…集中しなさいよ…」

グリーン「だから俺はこんなことするつもりはないの!」

カスミ「あー…もう両方の穴にこんな…んっ…に出しておいて」

グリーン「信じてくれ、全部俺の意志じゃない」どぴゅ にゅぽっ

カスミ「ぐんん…無意識で私をこんなふうにしたってこと?」

グリーン「そう!ほらこれも自然と今ぬけたんだ!」

カスミ「…これどうしてくれんの」

グリーン「あがっ…」

グリーン「い、いますぐかきだす!」

カスミ「もうこんな大量の、どうしようもないわよ…」

グリーン「いやっ…」

カスミ「それより、またジムがあんたので汚れたんだけど」

グリーン「……」

カスミ「わ、私もう帰るから、ちゃんと掃除しとくのよ、終わったら帰っていいから」

グリーン「だからおまえ」

カスミ「もういいって言ってるでしょ、明日私が来て汚れてたらどうなるかわかってるでしょうね」

グリーン「おーい終わったぞー」

グリーン「あいつ本当に帰ったのか…」

グリーン「カスミとまで…」

グリーン「くそおおおおぉぉぉ」

グリーン「俺そんな責任とれねえよぉぉぉ」

グリーン「今日の俺はおかしい…」

グリーン「考えろ、どうしてこうなったかを…」

グリーン「……」

グリーン「うわああああああああああああああああああああ」(混乱)

グリーン「はっ…お、落ち着け俺…」

グリーン「深呼吸…深呼吸…」

グリーン「あれ?ここは?」

グリーン「ひたすら自転車をこいでわけのわからんところに…」

グリーン「あっここ見覚えがある、セキチクシティか?」

グリーン「しばらく見ないうちに変わったな…」

グリーン「……」

グリーン「よし、叫ぼう」

グリーン「こういうのは海にむかってが一番だよな」

グリーン「なんにしようか…」

グリーン「よし、チクショーーーーーーーーー!!!!!」

グリーン「……」

グリーン「全然スッキリしない…」

グリーン「ジムにもどろう…」

グリーン「さっきは変なルートできたけど、久しぶりにサイクリングロードを思いっきり行くか」

アンズ「あれ、グリーンさんこんなところで何をしてるんですか?」

グリーン「ん?ああ…ちょっとね、そっちこそどうしたの?」

アンズ「私は父上に晩御飯を届けに行くところなんです」

アンズ「今日は挑戦者が多くて、いつもより遅れてるんです」

グリーン「へーやさしいね、それじゃあ急がなくていいの?」

アンズ「そ、そうですね、すみません私はこれで」

グリーン「ああ…」

グリーン「はぁ…」

グリーン「ん?さっきアンズちゃんとは普通に話したけど何ともなかった」

グリーン「どういうことだ?」

グリーン「さすがに今日はもう無理ってことかな…」

グリーン「でも仮に今日は無理だってなっても今後またあるかもしれない…」

グリーン「原因を考えるんだ…」

グリーン「うーん」

グリーン「ここで考えても仕方ないし行くか」

アンズ「あれ?グリーンさん?」

グリーン「はやっ俺まだ動いてないのに帰ってきた」

グリーン「ここは試してみるか…」

グリーン「でもまたさっきみたいになったら…」

グリーン「原因がわからんとどうすることもできん…」

アンズ「グリーンさん?」

グリーン「このまま話すのは危険だけど、どうしよう…」

アンズ「グリーンさん!」

グリーン「えっ…あ、何?」

アンズ「どうしたんですか?さっきからブツブツと」

アンズ「考え事ですか?私にできることなら協力しますよ」

グリーン「いやなんでもないよ」

アンズ「ほんとですか?かなり考えてたようですけど」

グリーン「大丈夫大丈夫、たいしたことじゃないから」

アンズ「そうですか」

グリーン「そうなんです、それより早くジムに方がいいんじゃない?」

グリーン「こうしてる間にも来てるかもよ」

アンズ「グリーンさんほどジムは空けてないんですけどね」

グリーン「まあそりゃそうだ、俺もジムに戻るとするか」

グリーン「じゃあねアンズちゃん」ピキーン

アンズ「では私も」

ガシッ

アンズ「グ、グリーンさん!?何を…」

グリーン「ええー!嘘だろ!何が原因だってんだ」モミモミ

アンズ「きゃっ…は、離してください!」

グリーン「くそぉ!なんでだぁ、せめて足!足だけ動いてくれ!」

グリーン「ここじゃいつ人が来るか…」

アンズ「グリーンさんこれはいったいどういうつもりですか」

グリーン「違うの!俺だけど違うの!」モミュモミュ

アンズ「んはあぁ…グリーンさん…」

グリーン「俺こんなつもりじゃないのに~!」

アンズ「や、やめてください人呼びますよ!」

グリーン「そんなこと言うんだったら止めてくれ!」

グリーン「そうだ忍術かなんか使って!」

アンズ「そんなことこの状況で」ビリビリ

アンズ「グリーンさんなにするんです!」

グリーン「ほんと信じて!俺じゃないの!」

アンズ「グリーンさんはこんなことする人じゃないと思ってました…」

グリーン「俺もこんなことするつもりなかったよ!」

アンズ「だったらなんで…」

グリーン「それはわかんないの、あと胸かくして!丸見えになってる!」

アンズ「かくしてって…グリーンさんが私の服を破ったからでしょ」

グリーン「ごめん!ほんとごめん!俺もふぐぐ…」

アンズ「グリーンさんはこんな人だったんですか…」

グリーン「ひがふひがふ!ふがふごふふふ!」

アンズ「わかりました…だったらグリーンさんを私の胸ではさみころします…」

グリーン「ふごごぉー!はふけてー!」ペロペロ

アンズ「んふっ…グリーンさん…」

グリーン「ぷはあっ…はぁ…はぁ…まじで胸にころされるとこだった…」

グリーン「でも状況が一向に良くならない…」

グリーン「むしろ悪くなっていく…」

アンズ「グリーンさん何がしたいんですか…」

グリーン「俺はこんなことしたくない!家に帰って部屋で泣きたい!」

アンズ「だったら…」

グリーン「だから勝手に」

アンズ「そんな言い訳聞きたくないです…」

グリーン「い、言い訳になるけどほんとなんだよ!」

アンズ「こんなことして…きゃっ」

グリーン「また…俺こんな変態じゃねえのにー…」

アンズ「人が来たらどうするんですか!」

グリーン「あああ…どうしよう…こんなとこに人が来たらやばいよ…」

グリーン「あっ足だけ自由に動く!ふぬうっ!ズボンははけないのね…」

グリーン「アンズちゃん、今のうちにせめて建物の中に」

アンズ「……」にぎっ

グリーン「うっ…な、なにしてんの」

アンズ「こ…これが男性の…昔見た父上のより大きいです…」

グリーン「アンズちゃん?」

アンズ「ま、前にカスミさんが見せてくれたのでたしか…」

グリーン「ちょっとアンズちゃん…」

アンズ「私こういうのは初めてなんで上手くできるかどうか…」

グリーン「やらなくていいー!」

アンズ「これぐらいですか…?」ギュッ

グリーン「ぎゃっ!」

アンズ「す、すいません力いれすぎました」

アンズ「これでいいですか…?」しこしこ

グリーン「やめてー!ストーップ!」

アンズ「な、何かでてきましたよ」

アンズ「この調子ってことかな…」シャシャシャ

グリーン「ちょっ…速いし強いし…きもち…あ、いや、やめて」

グリーン「あっ」どぴゅ

アンズ「……」

グリーン「ごめん!もろにかかった…」

アンズ「これが男性の…なんだか変なにおいです…」

グリーン「拭くもの拭くもの…」ビリビリ

アンズ「や、やめてください下まで破るなんてひどいです…」

グリーン「ぎゃああああああ!なんでこうなるううぅぅぅ!」

アンズ「ぐすっ…なんで私がこんな目に…」

グリーン「だめだ…体が完全に言うこと聞いてくれない…」

グリーン「こうなったら、俺を動けないようにして逃げるんだ!」

アンズ「でも私こんな格好じゃ一人で動けないです…」

グリーン「このままだと俺にもアンズちゃんにもよくないことが起こるの!」

グリーン「なんとかがんばってくれ!」

アンズ「よくないことですか…?」

グリーン「そう、ほら見て!このままじゃあぶない!」

アンズ「……」

アンズ「グリーンさん…やさしくおねがいします…」

グリーン「ちっっっっっっっがーーーーーーーーう!!!!!!」

グリーン「う、受け入れるんじゃなくて…」ペロ

アンズ「ひゃあ!」

グリーン「ほらこうなるから、逃げるんだってば!」ペロペロ くちょくちょ

アンズ「あっ…やぁあ…ああ…っ」プシャッ

グリーン「どうしてこうなるんだ…まじで」

アンズ「グリーンさん…なんだか私…」

グリーン「おい!それは駄目だろ!こういうのは俺なんかとじゃなくて」ジュブ

アンズ「ぐっ…いいい…」

グリーン「ぎゃあああ血があああああ!」

アンズ「だ、大丈夫です…少し痛いですけど…」

グリーン「何も大丈夫じゃねえよ!俺の経験上これ当分ぬけないからな!」

グリーン「まずいぞ…これはまずい…」

アンズ「んっ…あっ…グリーン…さん…」

グリーン「体が勝手に始めてるぅぅ!なんで言うこと聞かねえんだ!」

アンズ「ああんっああ!…グリーンさん…なんだか変な気分です…」

グリーン「俺も変な気分だよ!助けてほしいぐらいだ!」グチュグチュ

アンズ「んっ…これで…赤ちゃんが…」

グリーン「嫌なこと言うなあああ!」パンパン

アンズ「ああっう、動かれるとまた…」

グリーン「くっめちゃくちゃきつい…こんなしめつけ…」

グリーン「じゃない!あきらめるな俺!もしかしたらぬけるかもしれない!」

グリーン「うおおおお!」ビュクッ

アンズ「あうっ…こ、これは…?」

グリーン「なんで…」

アンズ「はっ…ああっ…ひぐっ…」

グリーン「だめだ…当たり前のようにもう何発も…」

アンズ「私…これっ…なんだか…き、気持ちいいです…」

グリーン「俺はもう…」

ポーン コロコロ

グリーン「モンスターボール?」

グリーン「いったいどこから…」キョロキョロ

男「ったくお前はろくにボールも投げれねえのか?」

男の子「うるさいな、手がすべっただけだよ」

男「おい、早くひろってこいよ、あっちの方に飛んでいったぞ」

男の子「そいつ絶対ゲットするから逃げないように見張っててよ!」

グリーン「これって…」

男の子「あれーこっちに飛んだと思ったんだけどなー」

男の子「もうちょっと行ってみようかな」

グリーン「まずい!一番じゃないけど、かなり恐れてたことが!」

アンズ「グリーンさん…んんっ…このまま…つづけましょう…」

グリーン「バカかー!こんなとこ見られたら終わりだろ!」

グリーン「ぐぬっ…やっぱぬけねえ…さしたまま移動するのか…でもどこに」

アンズ「大丈夫です…もし来たら、私の忍術で」

グリーン「使えるならこうなることを回避するために使えー!!」

男の子「どこだろう」キョロキョロ

ガサッ

男の子「えっ何?ポケモン?」

グリーン「お、おい、せっかく隠れたのに動いたら意味ねえだろ…」

アンズ「このまま我慢なんて…私できません…」

男の子「どんなポケモンだろ…ぼくがまだ見たことないようなポケモンかな?」

グリーン「違うよ、人間だよ」

グリーン「人間だけど君ぐらいの年齢にはみせられないことしてる人間だからこっち来ちゃだめだよ」

アンズ「もっと大きく言わないと聞こえないですよ」

グリーン「いいんだよ聞こえなくて!」

男の子「あれ、人の声が」

男の子「なんだポケモンじゃないのか、つまんないの」

グリーン「よし、あっちいけ」

男の子「でもなにしてるんだろ」

グリーン「来るなー!」

アンズ「私に任せてください、あの子の目的はボールを探しにきただけです、ボールはさっきひろっておきました」

グリーン「おお、拾わなかったらあの子ここまで来なかったと思うけど」

アンズ「ボールの存在に気づかせてむこうに投げればいいんです」

グリーン「よし、忍術でもなんでもないけど頼む」

アンズ「あれれー、こんなところにモンスターボールがあるー」

アンズ「でもあたいはこんなのいらないなーそれっ」ポイッ

ゴンッ

男の子「いたいよーうわーん」

グリーン「なんで当てるんだよ」

アンズ「そ、そんなつもりはなかっ…ぐひいぃ、いきなり…」

グリーン「おい俺の体!すぐそこで男の子が泣いてるのに」

アンズ「わ、私はこれの方が…」

グリーン「よくない!」

グリーン「でも…が、我慢できない…ぐっ」ビュビュッ

アンズ「またグリーンさんのが…これでもう何回目でしたっけ…」

グリーン「俺はそんなつもりじゃないのに…」

男の子「ぐすんっ…あっぼくのモンスターボール、こんなところに」

男の子「早くもどらなきゃ」

グリーン「とりあえず行ったようだな…」

アンズ「これで思いっきりできますね…」

グリーン「なんでだよ!」

アンズ「始めたのはグリーンさんです…」

グリーン「そ、そうだけど…勘弁してくれ俺今日だけでとんでもない数と量出してるから」

アンズ「グリーンさんなら問題ないですよね…」

グリーン「そ、そんなわけ…ちょっと、おい…ぎゃああああああ」

グリーン「アンズちゃん、おいしっかりしろ」ゆさゆさ

グリーン「とんでもないことをしてしまった…」

グリーン「気を失ってる…」

グリーン「俺も途中から調子に乗ってしまった…もしかしたらあの時やめることができたかもしれない…」

グリーン「ここら辺にもう俺のとアンズちゃんのででかい水たまりみたいなのが…」

グリーン「どうしてこうなるまで…」

グリーン「いや、考えるのはやめよう、とにかくアンズちゃんを何とかしないと」

グリーン「どうする…ジムにつれて行くか、いやさすがに今のアンズちゃんをつれていくのは」

グリーン「でもアンズちゃんの家知らないし…」

グリーン「俺の家…?バカ!それはダメだ!何を考えてるんだ俺は!」

グリーン「よく考えろ…俺の全てを使って正解を導きだすんだ…」

グリーン「一番いいのは起きてくれることだけど」

グリーン「とにかくここじゃいつ人が来るかわからん、移動しないと」

グリーン「うわっめっちゃたれてきてる、あーもう俺のバカ!」

グリーン「どこかいい場所…」キョロキョロ

グリーン「なんかもう嫌だ」

グリーン「だれか!TASUKETE!」

アンズ「ん…うーん…グリーンさん…?」

グリーン「やった!起きた!」

グリーン「と、とりあえず何があったか覚えてる?」

アンズ「はい…グリーンさんといっぱい」

グリーン「もういい、それ以上は言わなくていい」

グリーン「ここじゃ人が来るかもしれないから早く移動しないといけない」

アンズ「でも私グリーンさんに服をやぶられて、こんな格好じゃ…」

グリーン「そうでした…」

グリーン「じゃあ家どこにあるの?そこにピジョットで飛んでいく」

アンズ「私の家はジムの裏です」

グリーン「そんなとこにあんのか…誰にもバレずに家に入る方法は真上から突入していくしかない」

アンズ「家に穴をあけるってことですか?」

グリーン「悪いけどもうそれしかない」

グリーン「あそこだな」

アンズ「は、はい…でも本当に…」

グリーン「これは君のためでもあるんだ、修理はまかせといてくれ」

アンズ「でも」

グリーン「しっかりつかまっててよ、ピジョット突撃!」

どぎゃーん

グリーン「いてて…大丈夫?」

アンズ「は、はい…でもこれなら突撃する前にグリーンさんがドアさえ開けてくれたら誰にも見られず私なら入れたんですけどね」

グリーン「それ先に言ってよ…」

グリーン「ごめん、時間かかったけど直せた」

アンズ「グリーンさんすごいですね、あっという間に」

グリーン「まあ、こういうのはけっこう得意だし、その気になればなんでもできるからね」

アンズ「グリーンさん、じゃあもう一度」

グリーン「何言ってんだよ!でもあれは俺が悪かった、ごめん!」

グリーン「は、早くジムに戻った方がいいよ」

アンズ「グリーンさん…」

グリーン「ほんとにごめん!きょ、今日のことは忘れよう!」

アンズ「父上を忘れろというのですか」

グリーン「そっちじゃねえよ」

グリーン「はぁ…今日はもう…なんだってんだよ…」

グリーン「家にも入りずらいし…」

グリーン「こうなったら姉ちゃんに気づかれることなく家に入り、そして自分の部屋にこもる」

グリーン「それしかない!」

ガチャ

ナナミ「さっきから何家の前でさわいでんの?」

グリーン「のぉー…」

ナナミ「早く入んなさい」

グリーン「た…ただいま…」

グリーン「……」

ナナミ「……」

グリーン(気まずい…)

ナナミ「も、もう気にしてないからね…」

グリーン「えっ」

ナナミ「グリーンも男の子なんだし…たまにはそんなことあると思うけどこれからはお姉ちゃんとはダメよ…」

グリーン「……」

ナナミ「レッド君みたいにグリーンもいい子みつけたらね…」

グリーン「……」

グリーン「ごめんなさい…」

ナナミ「もういいってば、これ飲んだし、もう問題ないわよ」

グリーン「それは?」

ナナミ「今日グリーンがやったことを防ぐものすごいもの」

グリーン「……」

グリーン「それどこで売ってんの?」

ナナミ「…まさか他の誰かに手を出す気?」

グリーン「ち…違う違う!そんなことするわけないじゃん!」

ナナミ「…まあ…いいか、トキワシティで一番大きいお店よ」

グリーン(トキワで俺がそんなもん買ってたらいろいろ面倒だな…)

グリーン「ほ、他ない?」

ナナミ「あとは…タマムシかな」

グリーン「タマムシか、よし」

ナナミ「ちょっとどこ行くの、今から行っても開いてないわよ」

グリーン「大丈夫、えーと今日タケシのとこに泊まってくる」

ナナミ「男には使えないけど…」

グリーン「そんなことするわけないだろ!」

グリーン「じゃ、行ってくる」

タマムシシティ

グリーン「開いたと同時に店に入って買ってやる」

グリーン「もうちょっとで日付も変わるなー、でもこんなときに寝れないし」

グリーン「ていうかけっこう人いるから寝れないってのもあるけど…」

グリーン「そもそもこんなとこで寝るってのがおかしいな」

グリーン「ん?なんだこのラフレシアとキレイハナ」

ラフレシア「ネムリゴナヨウイ!ハッシャ!」

グリーン「なんだ?俺になんかよ…う…グー」zzz

ラフレシア「ヨシ ハコベ」

グリーン「うーん…はっ!ここは…」

グリーン「えっどこだ、なんで裸!?」

エリカ「スー…スー…」

グリーン「……」

グリーン「嘘だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

グリーン「落ち着け落ち着け落ち着け…」

グリーン「深呼吸…深呼吸…」

グリーン「ついに記憶すら残っていないというのか…!?」

グリーン「いやいや…違う違う…これは偶然だ」

グリーン「俺がたまたま裸で寝てたら、そこにたまたま…無理があるな…」

グリーン「そうだ俺はタマムシで姉ちゃんが言ってたあれを買うためにタマムシに来て…」

グリーン「そしたらラフレシアとキレイハナが俺に近づいてきて」

グリーン「気がついたらここにいた…」

グリーン「……」

グリーン「なんで裸?」

グリーン「ってもうこんな時間になってる!」

グリーン「くそ…なんか悪いけどとりあえずここから出ないと」

グリーン「服…服…俺の服がなーい」

グリーン「どうなってんだよ!」

グリーン「こうなったらしかたない一回家に帰るか…」

グリーン「…裸で」

グリーン「俺と俺のピジョットなら誰にも見られず外に出て家に入ることぐらいできるはず!」

グリーン「いくぞおおおおおおおおおさむいいいいいいいいいいい」

グリーン「やべえええ」

グリーン「あっこんなので家入れねえ」

グリーン「窓開いてるかな…」

グリーン「裸で2階の窓開けようとしてるやつ見たら確実に通報されるよな…」

グリーン「よし…割ろう…ピジョットで突撃だ」

ガシャーン

ナナミ「!」

グリーン「ごめん姉ちゃん!窓割れた!」

ナナミ「グリーン!?何してんの!」

グリーン「ちょっといろいろあって」

グリーン「悪いけど俺また出かけるから、窓なおしてて」

ナナミ「何勝手なことばっかり…」

グリーン「ほんとごめん、許して」

グリーン「なんか俺最近物壊してばっかだな…」

服着ていろいろ…
男「6000円になりまーす」

グリーン「高けぇ…」

男「お客さん若いのにこんなのが必要なんてねぇ」

グリーン「いいから早くしてくれ、それ24時間以内って書いてるから」

グリーン「いそげいそげ…」

グリーン「くそっこれよく効くけど24時間以内なんて姉ちゃん言ってなかったじゃんか」

グリーン「最初にやっちまったのがカスミだったな…」

グリーン「時間は…まだ大丈夫」

グリーン「探すの面倒だからジムにいてくれよ…」

ハナダジム

グリーン「よかった~いた~」

グリーン「おーい…っと」

グリーン「こんなもん堂々とジムの中で渡すのはマズイよな」

グリーン「ねえねえ、俺トキワジムでジムリーダーやってるグリーンってんだけど」

ジムトレ「はい、なにかご用でしょうか?」

グリーン「カスミ呼んでくれないかな、俺外で待ってるって言って」

ジムトレ「わかりました、でもカスミさんは今ジム戦の途中なんです」

グリーン「いいよ、待ってるから」

カスミ「ったく、何の用?

グリーン「ああ、渡したいものがあってさ」

カスミ「渡したいもの?」

グリーン「これなんだけどさ」

カスミ「これって…」

グリーン「そう、昨日さ、まあ…あれじゃんか」

カスミ「……」ぷるぷる

グリーン「カスミ?」ピキーン

カスミ「あんたね…これがあるからあんなことしたっての!!」

グリーン「えっ…ち、違う違う!あれは体が勝手に…」

カスミ「じゃあこれは何」にぎっ

グリーン「えっいや…その…」

カスミ「ちょっとこっち来なさい」ぐいっ

グリーン「いたいいたい!ひっぱんなちゃんと歩くから」

グリーン「おい、どこ行くんだよ」

カスミ「黙ってついてきなさい」

ガチャ

グリーン「おい、ここって」

カスミ「そ、私の家」

グリーン「なんでこんなところに」

カスミ「いいから入んなさい、女の子が家に連れてきてあげたのよグダグダ言わない」

グリーン「なんなんだよ…もうすぐ24時間になっちまうのに…」

シュル

グリーン「え」

カスミ「動かないで、目隠しがずれるでしょ」

グリーン「いや、目隠しする意味ないだろ」

カスミ「いいからあんたは一切抵抗するな」

カスミ「じゃないと私にしたこと言いふらすから」

ガチャガチャ ヌギヌギ ギュッギュッ

グリーン「おい何してんのか説明してくれ」

カスミ「だいたいわかるでしょ、ったく想像力が足りないわね」

グリーン「はぁ!?そうじゃなくて何する気なんだってことだよ」

カスミ「自分で見てみなさい、これぐらい見なくてもわかるでしょ普通」シュル

グリーン「なるほど、ベッドに手足が縛られてたのか、どうりで動かなかったわけだ」

グリーン「…あとさ俺をすぐ裸にするのやめてくれない?」

カスミ「私としてはそっちの方がおもしろいから」

グリーン「おもしろいからって…俺はお前のおもちゃじゃねえぞ!」

カスミ「今のあんたはそんなこと言える立場?」

グリーン「ごめんなさい…」

カスミ「それでよろしい」

グリーン「じゃあもういいだろ…解いてくれよ」

カスミ「それじゃあ縛った意味ないじゃない」

グリーン「カスミさまーゆるしてくださーい」

カスミ「ふざけてんの?」

グリーン「ふざけてるわけないだろ、俺の持ってきたやつ特別なやつだから早く飲まないと」

グリーン「頼むよ、一粒6000円とかのやつ何個も用意したんだから…」

カスミ「たしかにいっぱいあるわね、あんた箱買いしてるけど私いらないから」

グリーン「おい、ふざけてんのお前だろ」

カスミ「そんなこと、とてもこんなことになってる人が言えたもんじゃないと思うけど」

グリーン「それは…」

カスミ「裸になって縛られてこんなことになるあんたって変態じゃないの?」

グリーン「違う!俺は変態じゃなくてドMなだけだ」

グリーン「この後のこと考えると…あ、いや」

カスミ「やっぱりね…変態じゃないの」

グリーン「そんなこと言ったらこんなことするお前の方が変態だろ!」

カスミ「えーとバナナカッターあったかな?」

グリーン「待って待って!それはやめて!」

カスミ「何?私はバナナを切っちゃだめなの?」

グリーン「お前は別の使い方しようとしたからだろ!」

カスミ「まあバナナカッターは使わないとして、メジャーでいっか」

グリーン「?」

カスミ「えっと長さが…太さ…直径…」

グリーン「おいやめろ変態」

カスミ「なに?」

グリーン「すいません、どうぞご自由にしてください」

カスミ「ふむふむ、全てにおいて私が今まで見たなかで一番大きい」

グリーン「お前他のやつにもこんなことやってんのか」

カスミ「いや、やったことないわ」

カスミ「あんたのが一番だなんて見て瞬間わかんのよ」

グリーン「こいつ何がしたいんだよ」

カスミ「さてじゃあ私シャワーあびてくるから」

グリーン「えっ何?放置プレイ?」

カスミ「勝手に放置プレイとか言うな」

カスミ「プールで泳いでた時に挑戦者が来て、そん時にあんたが来たからまだ軽く体拭いた程度なの」

カスミ「今日はもうジムに戻れるかわかんないから」

グリーン「俺は?」

カスミ「当然そのまま」

カスミ「あっそうそう、さっきの数値全部メモしといたから、私が戻ってきたときそれより下回ってたら…」

グリーン「おい、なんだよ言ってけよ!」

グリーン「こんなことしてる場合じゃないんだよな…」

グリーン「おーいカスミーこれ解いてよ」

………

グリーン「聞こえてないのかな…のんきにシャワーなんかあびやがって…」

グリーン「時間がないってのに…」

ガチャ

カスミ「~♪」

グリーン「あっ出たみたいだな」

グリーン「おい!早く解いてくれ!俺は行かなきゃなんないとこがあんだよ!」

カスミ「っさいわね…ちょっとぐらい待ちなさいよ」

カスミ「言っとくけど、ちょっと間あんた帰す着ないから」

グリーン「ふざけんな…っておい!服着ろ!なんで裸なんだよ!」

カスミ「何さわいでんの、あんたなんか裸のうえに縛られてんじゃない」

グリーン「全部お前がやったことだろ」

グリーン「お前がこんな変態女とは思わなかったぞ」

カスミ「裸だの変態だのさっきからうっさいわね」

カスミ「昨日あんたにやられたことと比べたらマシよ」

カスミ「ほんと昨日まではあんなことするやつじゃないと思ってたのにな~」

グリーン「だから何度も言うけどあれは俺じゃ…」

カスミ「さーてと」ドスンッ

グリーン「おふっ…」

カスミ「あら、グリーンって結構腹筋あるのね」

グリーン「おい、俺の上に座るのはかまわんが服着ろよ」

カスミ「ほんとにそう思ってんの?これカチカチじゃない」

カスミ「あっそうだ、大きさとか計っとかないと」

カスミ「それとバナナカッター」

グリーン「バナナカッターはもういい!」

カスミ「ほんとにするわけないじゃない」

カスミ「小さくなるどころか少し大きくなってるわね…」

カスミ「この状況で何考えてんの?」

グリーン「うるせえ、俺の持ってきたあれ飲んで俺を解放しろ」

カスミ「いーや」

カスミ「私が今こうやってる理由としてはやり返しだから」

グリーン「やり返しって…」

カスミ「当然倍返し!」

カスミ「さーて、私の気が済むまでやらしてもらうわよ」

グリーン「悪い予感しかしない…」

3時間後

カスミ「あー楽しかった」

グリーン「こっちはなんも楽しくねえよ…」

カスミ「なーに?あんたもしかして私が妊娠するとでも思ったの?」

カスミ「こういうのはしやすい時期としにくい時期があるのよ」

カスミ「ま、私はいつとかそんなのあんま気にしないから」

グリーン「おい…」

カスミ「もしかしたらできちゃうかもね~」

グリーン「ふざけんなよ…」

セキチクシティ

グリーン「もうすぐアンズちゃんが24時間たつ…」

グリーン「しやすいとかしにくいとか知らねえけど、これ飲めば絶対大丈夫なんだ…」

グリーン「ん…これって安全なやつなのか?危険な成分とか入ってないよな…」

グリーン「姉ちゃんも飲んだし…たぶん安全だと…普通のんがよかったかな」

グリーン「今はこんなこと言ってる場合じゃない急がないと」

グリーン「……」

グリーン「なん…だと…」

グリーン「今日はお休みですってふざけんなよ…」

グリーン「いや…まだだ…」

グリーン「アンズちゃんは必ず家にいる、俺はそう信じている」

グリーン「えっと入口はどこだ?」

グリーン「あっインターホンがあった」

ピンポーン ……

グリーン「……」

ピンポーン ……

グリーン「?」

ピンポーン ……

グリーン「寝てるな…うん、そうだまだ寝てるんだ、直接ドア叩いてやろう」

グリーン「インターホンがあるのに玄関が見当たらないぞ」

グリーン「どっから入るんだこの家」

プンッ

グリーン「今なんか音がしたような」

シャキーン ザクッ

グリーン「うわっ…槍がふってきた…恐ろしい…」

グリーン「ころそうとしてんじゃんか…誰に対しての罠だよ…」

グリーン「気をつけないと生きて帰れるかわからんぞ…」

グリーン「おわっ」

グリーン「ぎゃあっっっ」

グリーン「いやぁぁぁーーー」

グリーン「はぁ…はぁ…だめだ…やられる…」

グリーン「…ん、話し声がする」

グリーン「アンズちゃんか?やっぱいるじゃんか」

グリーン「うーん、どうしようか」

グリーン「ここ壁が薄いせいか声聞こえるし、叩けばきずいてくれるかな」

グリーン「……」

グリーン「何話してんだろ」

キョウ「なるほど」

アンズ「はい、そうです」

キョウ「グリーンか」

アンズ「グリーンさんです」

グリーン(えっ俺の話してんの?)

キョウ「む、曲者!」

グリーン「うわああっ」

アンズ「グリーンさん!?」

グリーン「ど、どうも」

キョウ「娘から全部聞いた」

グリーン「なにを…」

キョウ「きさまと言うやつは」ガシッ

グリーン(ころされるーーーーーー!)

グリーン「す、すみません!俺もあんなことするつもりじゃ」

グリーン「キョウ…いや、キョウさん!許してください!」

キョウ「グリーン!」

グリーン「は、はい」

キョウ「今日から父上と呼ぶがいい」

グリーン(アンズちゃん何言ったんだーーー!)

キョウ「さて、あとは二人にまかせる」

グリーン「何を…」

キョウ「では拙者はリーグに戻る」

グリーン「お、おい…」

グリーン「ねえ…何話してたの…」

アンズ「グリーンさんのことです」

グリーン「うん、それはちょっと聞こえてた」

グリーン「俺のなにを話してたの?」

アンズ「昨日グリーンさんとしたことや、カスミさんともやってたことです」

グリーン「うん、いろいろ言いたいことがある」

グリーン「まずさ、そういうこと親に言う?」

アンズ「何かあったら知らせろと昔から言われてきたので」

グリーン「それは違うだろ…」

グリーン「次になんでカスミのこと知ってんの」

アンズ「見てました」

グリーン「え?」

アンズ「見てたので知ってます」

グリーン「待って…見てたの?」

アンズ「はい」

グリーン「こわ…」

グリーン「な、なんで?」

アンズ「普通かなっと思いまして」

グリーン「どこの世界の普通だよ、聞いたことないよ」

アンズ「私たちの世界では普通です」

グリーン「嘘つけぇ」

アンズ「でもカスミさんともしてたのは事実じゃないですか」

グリーン「それは…うん…」

アンズ「なにも間違ってません」

グリーン「そう…だね…」

アンズ「では」

シュルル ギュッ

グリーン「おわっ」

グリーン「あ、あの…アンズちゃん?」ピキーン

アンズ「あ、カスミさんの言ったとおりですね」

アンズ「グリーンさんってほんとに縛ると大きくなるんですね」

グリーン「いや、カスミと縛り方違うし…じゃなくてちょっとやめてくれよ」

グリーン「俺が何したってんだ、ミノムシみたいになってるじゃんか」

アンズ「ここはちゃんとでてるから大丈夫ですよ」

グリーン「やめてーーーなんも大丈夫じゃなーーい」

グリーン「ねえ聞いてる?俺を解放して」

アンズ「まあ、待ってください」

グリーン「せめてこの宙ぶらりん状態をなんとかしてよ」

アンズ「グリーンさん暴れないでください」

グリーン「こんな状態でじっとしてられるかー!」

アンズ「あきらめてください」

グリーン「うるせー!俺はあきらめない男だ!」

アンズ「甘えないでください」

グリーン「甘えてねえよ!」

アンズ「しかたないですね…」

グリーン「おっ解放してくれんのか」

アンズ「いいえ」

グリーン「ちょっとどこ行くの?いや怖い怖い!」

アンズ「それっ」

グリーン「ぎゃあーーー」ガクッ

グリーン「う…ん…ん?」

グリーン「あれ…何してたんだ?」

グリーン「アンズ…ちゃん…?」キョロキョロ

グリーン「あ…」

グリーン「意識がなかったのに…とんでもない量出してる…」

グリーン「こうなったらもうどうしようもないじゃないか…」

グリーン「ちくしょーーーーー」

タマムシシティ

グリーン「エリカとはマジで記憶がないけど…」

グリーン「あんなのになってたらどう考えても…」

グリーン「いやいや、今はそんなことより、せめてエリカだけでも」

グリーン「ジムは…あいてる、よしっ」

グリーン「じゃあさっそく」

ラフレシア「ヨウ」

グリーン「げっ…このラフレシアは」

ラフレシア「マスターガオヨビダ」

グリーン「つ…ついてこいってか?」

グリーン「でけえ家」

ラフレシア「ボサットスルナ」

グリーン「おいっやめろ!ひきずるな!」

グリーン「いって…」

エリカ「あら、グリーンさんようこそ」

グリーン「これはどういうことだ」

エリカ「私あの後グリーンさんがどうなったのか心配になりまして」

グリーン「ちょ、ちょっと一回このラフレシアたちどけて」

エリカ「だめです、グリーンさんが逃げるかもしれませんから」

グリーン「いや、逃げないから、ていうか俺が何したってんだ」

エリカ「…昨日したこと忘れたとは言わせませんよ」

グリーン(やっぱ何かしたのかーーーーー)

エリカ「それにカスミさんともアンズさんともずいぶんと楽しそうでしたね」

グリーン「そんなわけ…ってなんで知ってんだよ!」

エリカ「見てました」

グリーン「お前もか…」

エリカ「カスミさんのときは私とアンズさんで、アンズさんのときは私とカスミさんで見てました」

エリカ「たぶんカスミさんとアンズさんも今ここを見てるんでしょう」

グリーン「こわっ!なんのシステムだよ!」

エリカ「ですが残念ですわ」

エリカ「私あの二人から聞くまでグリーンさんがあんなことをするなんて知りませんでしたわ」

グリーン「いや、あれは俺の意志じゃないの…」

エリカ「さてと、縛り終わったので始めましょうか」

グリーン「やめて、俺何回縛られたらいいんだよ」

グリーン「ちょっとエリカ、いやエリカさんエリカ様!」ピキーン

エリカ「あらあら実際に見るとかなり大きいですね」

エリカ「すみません、私今までこうしたらグリーンさんが興奮するなんて気がつきませんでした」

グリーン「しないって言ったら嘘になるけど、助けてーー!」

エリカ「あっ言い忘れてました、私とグリーンさんはまだしてません」

グリーン「は?」

エリカ「昨日のあれはグリーンさんが本当に私を襲うのかという実験です」

グリーン「じゃああれは事後じゃなくて…」

エリカ「はい、違います、でも今から始めます」

エリカ「あれはもう何年前のことでしょうね、初めてグリーンさんが私のジムに来たとき以来ですね」

グリーン「な、なにが?」

エリカ「あのときも大きかったですが、さらに大きくなって」にぎっ

グリーン「怖い怖い!やめて!」

エリカ「安心してください、私ミカンさんを1分間で180回イカせたことがあります」

グリーン「それ今言うことじゃないよ!」

エリカ「ミカンさんものすごいペースだったせいか、とてもピクピクしておもしろかったですわ」にやっ

グリーン「おいやめろその笑み!」

エリカ「グリーンさんは1分間で何回…ふふっ」

エリカ「じゃあいきますよ」

グリーン「いきますよとか言ってもう…くっ」

エリカ「あら、これはすごいですわ、まるで噴水のようです」

グリーン「えっ…えええええええーーーーー!どうなってんだーーー!」

エリカ「もっともっと」

グリーン「ちょ…バカ…」

エリカ「ふふ…だいぶでましたね」

エリカ「きれいにしましょうね」ペロペロ

グリーン「あ、あの…ここで終わりってのは…」

エリカ「これからですよ」

3時間後

グリーン「……」ズーン

エリカ「グリーンさん、終わったことはしかたがありませんよ」

グリーン「誰のせいだと思ってんだよ!」

エリカ「あんなにだしたグリーンさんですよね」

グリーン「はぁ…」

グリーン「一応もう一回聞くけど」

エリカ「飲みません」

グリーン「まじでなんでだよ…」

エリカ「安全とは思えません」

グリーン「いや安全だから、飲まない方が危険だし…」

エリカ「何か?」

グリーン「いえ、なんでもありません!」

グリーン「くそ…力づくで飲ませるって手もあるけど…」

グリーン「さすがに乱暴はよくないし、そもそも俺が力でエリカに勝てると思えないな…」

エリカ「何をブツブツと言ってらっしゃるんですか?」

グリーン「い、いや…」

グリーン「ここはしかたない、もう無理やりいくしかない」

グリーン「エリカ!これを飲むんだ!」

エリカ「いやです」バキッ ガシッ

グリーン「あがっ…もっと…じゃない、ごめんなさいごめんなさい!」

エリカ「もうしませんか?」

グリーン「はい!しません!」

カントーのどこか

グリーン「もう嫌だ…」

グリーン「なんでこんなことになったんだよー…」

グリーン「俺が何したってんだ」

グリーン「俺は女に何も悪いこと…」

グリーン「女…?そういや…」

グリーン「もしかして異性と親しくしちゃいけないって言われたのと何か関係が…」

グリーン「よし…レッドなら何か知ってるかも…」

グリーン「レッドは…ナツメといっしょにいるからヤマブキか」

ヤマブキジム

ジムトレ1「あっグリーンさんこんにちわ、どうしたんですか?」

グリーン「ごめん、いそいでるから通してもらうよ」

ジムトレ1「ちょっと今日はレッドさんもナツメさんも…」

ジムトレ1「行っちゃった」

グリーン「おいレッド!」

ユウキ「レッドさんならいませんよー」

グリーン「あれ…お前何してんだ?」

ユウキ「グリーンさんこそ何の用ですか?」

グリーン「いないってまたどっか行ったのか?」

ユウキ「はい、しかも日帰りとか言っておきながら泊まってるんすよ」

グリーン「レッドは何もしてないけどナツメはジムリーダーだろ、フラフラしてんじゃねえよ」

ユウキ「それよく言えますね」

グリーン「俺はいいんだよ」

グリーン「くそぉ…あいつらが俺の電話に出るかわからんけど、かけてみるか」

ユウキ「何言うか知らないですけど、ついでに早く帰ってくるよう言ってください」

ユウキ「挑戦に来る女の子にいちいちムラムラしちゃって」

グリーン「なんだそれ…あっ」

ユウキ「だから女の子が来たときはハルカにかわってもらってんですけど、ハルカもいそがしいんで、そんときはってなりますね」

グリーン「別に聞いてないし、何の話してんだよ」

ユウキ「でも絶対に避妊はさせますね、俺そういうことに関しては天才かも」

グリーン「だから聞いてな…あぁ…」

ユウキ「そんなことできないやつは最低ですからね、ハルカは別として」

グリーン「……」

ユウキ「グリーンさん?」

グリーン「いや…そうだよな…そんなこともできないやつは最低だよな…」

ユウキ「どうしたんすか?急に元気なくなって」

グリーン「なんでもない…外で電話かけるわ…」

ユウキ「ちゃんと帰ってくるよう言ってくださいよー」

プルルルルル ガチャ

グリーン「もしもし、レッド」

レッド「きるぞー」

グリーン「まてこら!お前今どこにいんだ」

レッド「ジョウトだけど」

グリーン「ジョウト!?せめてカントーにいろよ」

レッド「なんでお前にそんなこと言われなきゃなんないんだよ」

ナツメ「ねえレッドあっちの方にも行ってみようよ」

レッド「うん、あーじゃあきるぞ」

グリーン「まてまて、直接話たいことがある、ジョウトのどこだ?」

レッド「お前こっちに来る気かよ」

グリーン「だから直接話したいって言ったろ」

グリーン「たのむ緊急なんだ」

レッド「まあ…そこまで言うなら」

グリーン「よし、で、ジョウトのどこにいるんだ?」

レッド「グリーンフィールド」

グリーン「俺ん家か?」

レッド「きるぞ」

グリーン「まて、冗談だ」

レッド「緊急とか言ったくせによく冗談とか言えたな」

グリーン「それどこあるんだ?」

レッド「めんどくせえやつだな、じゃあコガネシティで合流だ」

レッド「あんま遅いとどっか行くからな」

グリーン「よっしゃわかった」プチッ

グリーン「あれ?ユウキに何か言ってくれって言われてたような…」

グリーン「ま、いいか、たいしたことじゃないだろう」

グリーン「それより早くジョウトに行かねえと」

コガネシティ

グリーン「だいぶ暗くなってしまった」

グリーン「早くしないとあいつらどっか行っちまうな」

グリーン「どこだ?あのバカども」

レッド「おい」

グリーン「おっレッドじゃねえか、よう!」

レッド「ようじゃねえよ、なんだよ」

ナツメ「私たちまだ行くところあるんだけど」

グリーン「まあそう言うな、ナツメ」ピキーン

ボゴオッ

グリーン「ぐふっ」

レッド「おい…今…ナツメの胸さわろうとしたよな…」

グリーン「いや、すまん!無意識なんだ」

レッド「無意識だったら許すってことじゃねえよ」

ナツメ「まあ、待ってよレッド、ほんとに無意識だったみたいだし」

レッド「…ナツメが言うなら」

グリーン「おいお前らこんな街中でイチャつくな」

レッド「これが普通なんだよ」

グリーン「いや、お前らのくっつき方は異常だ」

レッド「で、話たいことって何?オーキド博士になんかあったの?」

グリーン「いや、俺のことなんだけど…」

グリーン「そのさ…ポケモンマスターになろうとするとさ…なんかあんの?」

レッド「?」

レッド「どういうこと?」

グリーン「えっと、その…うん…」

レッド「なんだよ、はっきりしろよ」

グリーン「だから…うん…」

ナツメ「はぁ…レッド、私にまかせて、グリーンが何を言いたいか読んでみるから」

グリーン「待て!それは待ってくれ!」

レッド「なんでだよ、お前全然言わないし、これじゃあ時間の無駄だからな」

グリーン「落ち着け!はやまるな!」

レッド「お前が落ち着けよ」

ナツメ「じゃあちゃんと言ってよ」

グリーン「ああ…ちょっと言いにくいんだけど…」

レッド「ナツメお願い」

ナツメ「うん」

グリーン「ぎゃあああまてえええええええええええええ」

レッド「うるさい」

ナツメ「……」

レッド「どう?」

ナツメ「……」カァァ

レッド「ナツメどうしたんだ、おいグリーン、お前何考えてたんだ!」

グリーン「一回おちつけ」

ナツメ「レッド…グリーンが…」カクカクシカジカ

レッド「おまえ…」

グリーン「違う聞いてくれ!俺の意志じゃねえんだよおおおおお」

レッド「いくら彼女ができないからって…」

グリーン「うるせえよ」

グリーン「そうじゃなくて、これは絶対ポケモンマスターのせいなんだよ」

ナツメ「ポケモンマスターの精?」

レッド「精霊のせいだってか」

グリーン「そうじゃねえよ!」

グリーン「お前なんか知ってるんじゃねえかと思って…」

レッド「逆になんで俺が知ってると思うんだよ」

グリーン「だってあれお前の親父だろ」

レッド「……」

グリーン「だから聞いてくれよ」

レッド「俺はあいつとは話たくもない…」

ナツメ「…グリーン、レッドはそれはしたくないみたいだから悪いけど直接自分で聞いてくれないかな」

グリーン「…そうか」

グリーン「邪魔をしたな」

グリーン「おい」

レッド「なんだ」

グリーン「俺邪魔したなって言ったんだ」

レッド「聞いてた」

グリーン「なんかそれ言ってお前らと一緒に帰ってるのって恥ずかしいんだけど!」

ナツメ「グリーン、電車の中では静かに」

グリーン「あっ悪い、ってかお前らも公共の場所ぐらいそういうのやめろ」

レッド「やだ」

グリーン「ふざけんな」

レッド「一時的に主役になってるからって調子乗ってんじゃねえぞ」

グリーン「一時的じゃねえよ!」

ナツメ「グリーンの主役なんてもうすぐ終わるわよ」

グリーン「まじで!?」

翌日

グリーン「もう一回シンオウに行くしかないな」

ナナミ「シンオウに行くの?」

グリーン「まあすぐ帰ってくるつもりだけど」

ナナミ「お土産買ってきてね」

グリーン「ああ」

ナナミ「女の子に手を出しちゃだめよ」

グリーン「は?」

ナナミ「カスミさんにアンズさんにエリカさんだっけ」

グリーン「え…なんのこと…」

ナナミ「今は何も言わないわ」

グリーン「……」

キッサキシティ

グリーン「おふ…気持ち悪い…船酔いした…」

グリーン「しかもさむっ、俺はレッドみたいにいつも半袖じゃねえのに、こんなときに限って半袖にしちまうとは…」

グリーン「今日のシンオウはあったかいって言ってたんじゃねえのかよ」

グリーン「猛吹雪じゃねえか!くっそぉぉぉぉぉ」

グリーン「早くこんな街…というか吹雪の範囲から出ねえと」

グリーン「たしか槍の柱だったな、よしピジョットでてこい!」

ピジョット「コンナトコデダスナヤ」カチンコチン

グリーン「ピジョットォォォォォォォォォォォ!」

グリーン「おのれ吹雪め!こうなったら走ってぬけだしてやるぜ!」

グリーン「ちょうど半袖でいいぜ!うおおおおお!」

ビュオオ

グリーン「……」カチンコチン

グリーン「う…あ…こ、ここは…」

スモモ「あっ気がつきましたか」

スモモ「スズナさーん、気がついたみたいですよ」

スズナ「あっよかったー、どうしてそんな格好であんな吹雪の中いたんですか、しんじゃいますよ」

グリーン「たすけてくれたの…?」

スモモ「はい、でも驚きました、私以外にもあの修行法をしてる人がいたなんて」

グリーン「修行?」

スズナ「この人は別に修行してたわけじゃないと思うけど」

スモモ「ち、違うんですか…じゃあつねにあんな修行、いやあれを修行とも思わない…すごい…」

グリーン「?」

グリーン「あっまだ言ってなかったな、俺の名前はグリーン、助けてくれてほんとにありがとう」

スズナ「やっぱり本物ですよね」

グリーン「本物?」

スモモ「私たちシンオウでジムリーダーやってるんですけどこの前のPWTでは少ししか見れなかったんで」

グリーン「もしかして俺のファン?」きりっ

スズナ「……」

スモモ「私はファンです!」

スズナ「えっうそ」

スモモ「あの吹雪の中耐えるのも修行だと私は考えてました」

スズナ「だから違うと思うけど」

スモモ「でもグリーンさんはあの程度修行でもなんでもないレベル」

スモモ「すばらしいです!ぜひお手合わせ願いたいです!」

グリーン「ああ、(ポケモン)バトル?」

スモモ「はい、(格闘の)バトルです!」

グリーン「ああ、いいよ」

スズナ「グリーンさん、やめた方が」

グリーン「大丈夫大丈夫」

スモモ「じゃあ私からいきますよ」

グリーン「えっとボールは…」

スモモ「せいっ!」ドスッ

グリーン「ぐほっ」

スモモ「てやあっ」ゲシッ

グリーン「ぎゃふっ」ばたっ

グリーン「……」ぴくぴく

スモモ「えっグリーンさん!?」

スズナ「こりゃ当分おきそうにないわね」

スモモ「そんな、この程度で倒れるなんて」

スズナ「スモモちゃん、グリーンさんソファに運んで」

スモモ「おかしいな…」

スモモ「あっもしかして手加減していただいたんですか、そんなことしていただかなくてもよかったのに」

スズナ「スモモちゃん、たぶんグリーンさんの言ったバトルはポケモンの方だと思うよ」

スモモ「え、ええ~私が勘違いしてたんですか…」

スズナ「きっとそうだよ」

スモモ「……」

スズナ「どうしたの」

スモモ「やっぱり、グリーンさんを倒してしまったのにこんなのをしてるのはちょっと…」

スズナ「うん…でも、スモモちゃんのモロにくらっちゃったし当分は起きないと思うし」

スモモ「でも、あんっ…シ、シロナさんたちだって来るんじゃないですか」

スズナ「シロナさんたちなら遅くなるって、それにシロナさんならまざってきそうだけど」もみもみ

スモモ「シロナさんは激しすぎてスズナさんみたいにやさしい方が」

ドサッ

グリーン「いてっ」

スズナ「グ、グリーンさんが起きたのかも、スモモちゃん早く服着て」

スモモ「私の服どこやったんですか~」

グリーン「っつ~…あれ、俺何してたんだっけ…」

グリーン「あ、そうだシンオウのジムリーダーに助けてもらったんだった」

グリーン「おーい」

スモモ「ちょっと待って…」

グリーン「え?」ガチャ

スズナ「間に合った…」

グリーン「ん?なにか違うような…」

スモモ「あっ…スズナさん、服が私たち逆になってますよ…」

スズナ「ほんとだ、これスモモちゃんの服だ、なんかおかしいと思った」

スズナ「なんで気がつかなかったんだろ」ぬぎぬぎ

スズナ「ほら、スモモちゃんも」ぬぎぬぎ

スモモ「あっちょっと、グリーンさんがいるんですよ」

スズナ「グリーンさん何見てるの!」

グリーン「え、ええ~」

スズナ「いくらグリーンさんでもやっていいこととダメなことがあるでしょ」

グリーン「お、俺が悪いの!?落ち着いてくれスズナちゃん」ピキーン

グリーン「あっこれは…やばい、二人とも逃げて…」

スズナ「おっきい~」

グリーン「ちょっと」

スズナ「ほらスモモちゃんも見てよ」

スモモ「男の人のってこんなに大きいんですか…」

スモモ「スズナさんのもってるこれより大きいですね」

スズナ「あ、ちょっとそんなの今ださないで」

グリーン「二人はそんなの使ってるんだ…」

スズナ「これはシロナさんにもらったやつだよ!」

1時間後

グリーン「とか言っただけで終われると思ったけど…」

グリーン「やっぱり二人とやっちゃう結果に…」

スズナ「何終わったみたいなこと言ってんの、まだまだこれからでしょ」

グリーン「やばいよ、これ以上やったら…」

グリーン「あ、そうだ、あれが…家におきっぱなしだ…」

グリーン「とにかくだめだろ、ほら妊娠とかしたらいろいろ問題あるだろ!」

スモモ「妊娠ってなんですか」

グリーン「なんでその歳で知らねえんだよ!」

スズナ「子どもができるの、私たち同士じゃできないことよ」

スモモ「それはすごいです!」

グリーン「おい…」

スズナ「さあ、まだ一回ずつしかやってないんだし、再開再開」

グリーン「もうやだ…」

スズナ「そんなこと言って、体は正直じゃない」

グリーン「もうこの体は俺の言うこときかないから俺のじゃねえよ…」

スモモ「そんなこと言ってもやめるわけじゃないんで」

グリーン「あっそう…」

ガチャ

シロナ「ごっめーん、イッシュ組が来るの遅れちゃって」

カトレア「シロナが寝坊しなきゃもうちょっと早く来れたんだけどね」

シロナ「私のせいじゃないでしょ」

カミツレ「少なくともイッシュ組のせいではないわ」

ヒカリ「やっぱりシロナさんのせいか」

シロナ「あれ?スズナとスモモ出てこないわね」

ヒカリ「スズナさーん、スモモちゃーん勝手にあがるよー」

スズナ「んっ…みんな来たみたい」

グリーン「み、みんな!?」

スズナ「シロナさんたち」

グリーン「そ、そんなのすぐやめねえと…」

スモモ「だめですよ、これも修行ですよグリーンさん」

グリーン「もはやこんなの何を鍛える修行だよ!」

スズナ「あん…また、大きく…」

シロナ「あの二人またやってるわね」

ヒカリ「特に仲がいいですからね」

シロナ「じゃあ一汗かきますか」ぬぎぬぎ

ヒカリ「ええっ雪まつりに行くためにキッサキに来たんじゃないですか」

シロナ「あとあと、明日も明後日もやってるんだし」

シロナ「シロナいっきまーす!」ガチャ

スズナ「んっ…ああっ…」

グリーン「……」

スモモ「シロナさん…なんでぬいでるんですか…」

シロナ「オスがいるじゃないの」じゅるり

グリーン(やめるにはやめれたけど…)

グリーン(女に囲まれて裸で正座ってもう…)

シロナ「……」レロレロ

グリーン(こいつにいたっては意味わかんねえし)

ヒカリ「何があったんですか」

スモモ「3人で修行してました」

グリーン「あの…俺帰っていいすか…」

シロナ「何言ってんの、せっかくこの中に男がいるんだから」

シロナ「二人に何回出したの?私もほしーな」

ヒカリ「シロナさん、やめてください」

ナタネ「そんなにするなんて同じシンオウとして恥ずかしいですよ」

カトレア「それにその言い方だとあなた一人だけみたいじゃない」

グリーン「は…?」

フウロ「どうせならみんなでの方が楽しいしね」

グリーン「ちょっと待て…」

カミツレ「みんな待ったなしだから」

スモモ「じゃあみんなで修行ってことですか」

スズナ「私たちもまだまだやれるし」

シロナ「じゃあよーいスタート」

グリーン「だからちょっとま…いぎゃああああああああ…」

3日後・早朝

スズナ「すやすや」

スモモ「スー…スー…」

シロナ「くかー」

ヒカリ「むにゃむにゃ…」

ナタネ「すぴー…」

カトレア「…zzz」

フウロ「うーん…」どすっ

カミツレ「ぐふっ…ふぅ…ん…」

グリーン「……」むくっ

グリーン「……」キョロキョロ

グリーン「よし、みんな寝てるな」

グリーン「くそぉ…こんなにいるつもりはなかったのに…」

グリーン「毎日のようにハーレムに…いやいや、大変な目にあった」

グリーン「はやく出て行かねえと」

グリーン「今日は天気がいいな、今から行けば昼すぎにはつけるだろう」

グリーン「もっと早くつけるかな、寒いとこぬけたらピジョットも飛べるだろうし」

ガサッ

グリーン「!」びくっ

シロナ「あーん…ヒカリちゃんもっとぉ…」

グリーン「んだよ、驚かせやがって…」

グリーン「こんなこと言ってる場合じゃない、昨日はここでつかまったんだ」

一時間後

グリーン「はぁ…寒いとこもぬけたし、女どもからも離れられたし」

グリーン「なんで俺があんな目にあわなきゃなんないんだ」

グリーン「はやく槍の柱に行って、対策たてねえとな」

グリーン「よし、でてこいピジョット」

グリーン「槍の柱まで飛ぶぞ」

槍の柱

グリーン「やっぱりまだここにいた」

ゲンゾー「あ?なんだグリーンか、どうした」

グリーン「どうしたってか、なんかこう」

ゲンゾー「あーわかるわかる、何人とやったの?」

グリーン「ってことはやっぱりポケモンマスターってのが関係あんのか」

ゲンゾー「あるよ」

グリーン「なんでそんなことにしたんだよ!」

ゲンゾー「なんでってポケモンマスターになるんだろ」

ゲンゾー「ポケモンマスターが自分のポケットモンスターすら制御できんようじゃだめだろ」

グリーン「ポケモンマスターってそういう意味なのかよ!なんて最低な称号だよ!」

ゲンゾー「いや、もちろん強くないとだめだぞ」

グリーン「下ネタはもういいんだよ!」

ゲンゾー「今のは普通の意味なんだが…」

ゲンゾー「そうか…やっぱりお前もやってしまったか…」

グリーン「……」

ゲンゾー「今までにも何人ものポケモンマスター候補がお前と同じようなことになった」

ゲンゾー「そしてそいつらは失格になった」

グリーン「じゃあ俺も失格ってわけか」

ゲンゾー「いや」

グリーン「えっ」

ゲンゾー「レッドはならないって言ってるし、候補がお前しかおらん」

ゲンゾー「俺もはやくやめて家に帰りたいから次のやつに譲りたいんだ」

ゲンゾー「だから合格は決まってるんだ」

グリーン「なんかゆるいな」

ゲンゾー「俺がルールだからな」

ゲンゾー「じゃあもうめんどうだし今からお前がポケモンマスターだ」

グリーン「今から!?」

ゲンゾー「そう、ここにいれば女性を襲っちまうなんてことはほぼない」

グリーン「そ、それって出会いがないってこと!?」

ゲンゾー「2、3人襲っちゃったんだろ、じゃあもしかしたら子供できるかもでいいじゃんか」

グリーン「最低の発想だな」

グリーン「ポケモンマスターってのはこう、モテモテになれるんじゃねえのかよ」

グリーン「これじゃあ寄ってこられたら危険じゃねえか」

ゲンゾー「だから俺はここにいるんだ」

グリーン「ふざけんなよー…」

ゲンゾー「いいじゃんか、あれで子どもができたら」

グリーン「だめだって言ってんだろが!」

ゲンゾー「2、3人ぐらいいいじゃんか、俺の場合はレッドだけだったけど」

グリーン「2,3人ですまないかもしれないからだよ」

ゲンゾー「何人?4人?5人?」

グリーン「その…ほぼ確実なのが…11人…」

ゲンゾー「11!?すげえ、普通だったら3人ぐらいの時点でおかしいと思うだろ」

グリーン「おかしいと思ったけどこうなっちまったんだよ!」

ゲンゾー「一人ずつできたとしても11人兄弟か、ははっ」

グリーン「笑い事じゃねえよ!」

グリーン「もう最悪だよ…」

ゲンゾー「はっはっは」

グリーン「だから笑うんじゃねえよ!」

グリーン「くそぉう…」

ゲンゾー「泣くなよ」

グリーン「泣いてにゃーい!」

ゲンゾー「もっと喜べよ、ポケモンマスターだぞ」

グリーン「こんなことにならないんだったらもっと喜んでたよ」

ゲンゾー「まあ、でもよく考えたら全員ができるってのもないか」

グリーン「できないって言ってもとんでもない量…あ、いや」

ゲンゾー「まあそりゃそうだろうな、ポケモンマスターってのは体のあらゆるところが異常になるからな」

グリーン「異常になるようなことしたかな…」

ゲンゾー「とにかく、普通とは比べものにならないぐらいになる」

グリーン「何が」

ゲンゾー「いろいろ」

グリーン「はぁ…」

グリーン「俺カントーに帰るわ」

ゲンゾー「12人目か?」

グリーン「違う!」

グリーン「あれ、今思ったけど、あんたがやめたらこの副作用みたいなのどうなるんだ」

ゲンゾー「それはなくなるんだ」

グリーン「都合いいな」

ゲンゾー「不思議だろ」

グリーン「まあいいや、どっちにしろカントーに帰る、気をつけたらいいんだ」

ゲンゾー「こどもは?」

グリーン「……」

そのころマサラタウン

男「着きましたオーキド研究所です」

ブルー「おしりいたーい、さすがにクチバからずっと座りっぱなしも疲れるな」

ブルー「グリーン元気にしてるかな、なんにも言わず来ちゃったけど」

ブルー「せっかくだし、オーキド博士のところに先にいこっと」

ブルー「こんこん」

助手「はーい、どちらさまですか?」

ブルー「あっ、あなたは…私です、リーフ・ブルーです」

助手「もしかしてブルーちゃんかい?いやぁ久しぶりだね」

助手「博士に会いに来たのかい、でも今博士はジョウトの方に行っていてね」

ブルー「そうなんですか、じゃあいいか、ありがとうございました」

ブルー「直接家に行くか」

ブルー「あれ、こっちじゃない?」

ブルー「あっちでもない…」

ブルー「あ、あれぇ…」

ブルー「私この町出身なのにまよっちゃった…」

ブルー「あーもう!」

ナナミ「あの、どうかしましたか?」

ブルー「あっ助けてください!道に迷っちゃって」

ナナミ「この小さな町で迷うって相当な…」

ブルー「この町に住んでるグリーンっての知ってますか?」

ナナミ「はい、知ってますよ」

ブルー「よかったら場所教えてもらっていいですか」

ナナミ「はい、いいですよ」

ナナミ「ところでグリーンに何か用?」

ブルー「まあ、たいした用はないんですけどね、ただちょっと会いたいなーって」

ナナミ「まあ、グリーンにこんなかわいい子が会いにくるなんて」

ブルー「グリーンのことよく知ってるんですか?」

ナナミ「知ってるも何もあの子の姉だからね」

ブルー「姉って…もしかしてナナミお姉ちゃん!?」

ブルー「私、ブルーよ、覚えてる?」

ナナミ「ブルーちゃん?全然気づかなかったわ、すごくかわいくなって」

ブルー「いやーありがとう」

ナナミ「でもせっかく来てくれたんだけど、グリーン今シンオウに行っててまだ帰ってきてないの」

ブルー(いないのに案内しようとしてたのか…)

ブルー「グリーンもいないのか…」

ナナミ「ブルーちゃんいつまでいるつもり?よかったら家にいていいわよ」

ブルー「ほんと!?じゃあそうする」

シンオウ地方

グリーン「ポケモンマスターって具体的に何するの」

ゲンゾー「何って言われてもな…」

グリーン「そうなると俺はジムリーダーをやめることになるのか?」

ゲンゾー「そうなるな」

ゲンゾー「安心しろ、ジムリーダーより収入いいぞ」

グリーン「何するかわかんねえのに?」

ゲンゾー「ああ、とにかくいいもんはいいんだ」

グリーン「なんか適当な設定だな」

プルルルル ガチャ

レッド「もしもし」

グリーン「なんだレッドか、どうした?」

レッド「さっき俺んとこに手紙が届いたんだけど、グリーン主役終了のお知らせって書いてあんだよ」

グリーン「は?」

レッド「なんかお前にもいろいろあったみたいだけど、そういうことらしい」

グリーン「ちょっと待て…」

レッド「待ても何も、そういうことなんだし…」

グリーン「…ばかな!ほんとうに終わったのか!」

グリーン「俺に起こったことはどうなんの!」

グリーン「せっかくこの話の主役になったのによう!もう…!」

グリーン「俺様の天下は終わりかよ!…そりゃないぜ!」

レッド「これでグリーンの話はおしまいっと」

ナツメ「なんのこと?」

レッド「いやいや、なんでもない」

レッド「さて、次はどこに行こうか」

ナツメ「そうね…」

ユウキ「どこに行くとかじゃないでしょ!」

ユウキ「なんでまだ帰ってきたばかりなのにもう次どこか行こうとしてんの」

レッド「いいじゃんか」

ユウキ「よくない!ジムリーダーの仕事ほったらかしすぎです!」

ナツメ「最近はどこの地方のリーグもまともに動いてないわけだから特に問題はないのよ」

ユウキ「仕事しろー!」

ナツメ「正確にはリーグ本部だけかもしんないけどね」

レッド「ワタルと四天王の誰だっけ…」

ナツメ「カリンとイツキ」

レッド「そうそう、リーグだけで3人もいないんだ、ジムリーダーが旅行ぐらいいいだろ」

ユウキ「だからって…全部俺が代理やらなきゃなんないでしょーが!」

ハルカ「ユウキうるさい、起きちゃうでしょ」

ユウキ「あ、ごめん」

ユウキ「ってかいつの間に!」

レッド「ここなんかいいんじゃない?」

ナツメ「うん、次はそこにしようか」

ユウキ「ほら、もう次の目的地決めちゃった…」

ハルカ「じゃあ私たちもどっか行こうか」

ユウキ「どっかって?」

レッド「えー、二人もどっか行くの?」

ユウキ「まあたまにはいいか、いっつもそっちの二人ばっかだし」

ナツメ「ジムはどうしよう」

レッド「じゃあ俺たちが帰ってきてから二人が出かけるってことで」

ユウキ「先に行くつもりですか」

レッド「ダメか?」

ユウキ「俺たちを先にしてくださいよ」

ナツメ「それよりハルカちゃんどうしたの?」

ユウキ「俺の話を…」

ハルカ「晩ご飯ができたので、今日はずいぶん遅いから言いにきました」

ナツメ「ほんとだ、もうこんな時間」

レッド「他のジムトレーナーのみんなもなんで言ってきてくれなかったんだろ」

ハルカ「他のみなさんにはナツメさんが帰っていいって言ってたって言いました」

ナツメ「ありがと、でも許可ぐらいとってね」

レッド「じゃあこのジムもう誰もいないんだな」

ユウキ「俺の話を…」

ハルカ「そんなの後よ」



ナツメ「ここに行った後、こっちに行って」

ユウキ「だからそっちは俺たちの後にして」

レッド「うるせえ、働け」

ユウキ「あんたもだろ!」

ピンポーン

ナツメ「こんな時間に誰かしら」

レッド「ユウキ出て」

ユウキ「何で俺が」

ハルカ「出れるのあんたしかいないでしょ、文句言わない」

ユウキ「ったくなんで俺が」

ユウキ「はいはーい、新聞ならいりませんよーっと」ガチャ

ゴールド「あれ?」

ユウキ「なんでおまえが」

ゴールド「いや、それこっちが言いてえから」

ユウキ「で、何?新聞配達のバイトでもしてんの?」

ゴールド「バイトじゃねえよ」

ユウキ「普通に働いてんの?」

ゴールド「そういうわけでもない」

ゴールド「ていうか、ここレッドさんたちの家じゃなかったの?」

ユウキ「俺の家だ」

レッド「いつお前の家になったんだよ」

ユウキ「いてっ…ははっ4分の1ぐらいはそうじゃないですか」

レッド「お前のなんて0だよ、この居候が」

ナツメ「ゴールド君じゃない、どうしたの?」

ゴールド「ああ、それが…あれ」キョロキョロ

レッド「どうした」

ゴールド「いや、ちょ…つれがいない」

ゴールド「どこ行ったんだよ、ちょっと探してくるんでまた来ます」

レッド「なんだったの?」

ナツメ「さあ」

ユウキ「つれがいないって言ってましたよ」

レッド「中に入ってようか」

イブキ「ここか、やっとみつけた、久しぶり」

レッド「誰だっけ」

ナツメ「イブキよ」

イブキ「話があってきたんだけど…あれ?」

イブキ「おかしいな…」キョロキョロ

レッド「どうした」

イブキ「つれがいない、ごめんちょっと探してくるわ」

レッド「また…」

ナツメ「たぶんゴールド君のつれってイブキね」

レッド「どうせまた戻ってくるんだから止めときゃよかったな」

ゴールド「あ、レッドさん、すいませんまだ見つかんないんで、もうちょっとかかります」

レッド「おい待て」

ゴールド「じゃあまたあとで戻ってきます」

レッド「おーい」

ナツメ「行っちゃった…」

ユウキ「バカだなー」

イブキ「おかしいな…全然見つかんない」

レッド「ストップ」

イブキ「ほんとごめん!こんな時間かけるつもりなかったんだけど」

イブキ「もうちょっと時間かかるみたい、またもどってくるから」

ゴールド「まだ見つからないです、また戻ってきます」

イブキ「ごめん、まだ時間かかる」

ゴールド「ほんとこんなはずじゃなかったんですけどね」

イブキ「絶対今度こそつれてくるから!」

ゴールド「いやぁーおかしいなー」

イブキ「ごっめーん、嘘ついちゃった、でも次こそつれてくるから」

レッド「いい加減にしろー!」

レッド「おかしいだろ!なんで交互に来てんだよ!」

レッド「そもそもなんで一回一回戻ってきてんだ!」

ナツメ「次こそちゃんと止めようか」

ゴールド「なんだ俺が行ったあとに来てたなんて」

イブキ「いやー、まさかそんなことになってるなんて」

イブキ「ゴーちゃん、おっちょこちょいだね」

レッド「ゴーちゃん?」

ゴールド「それで呼ぶんじゃねえよ」

イブキ「いつもそう呼んでるじゃない」

ナツメ「二人ってそういう関係だったの?」

ゴールド「違いますよ!俺はコトネのことが」

レッド「そういや、この前コトネちゃんとトウヤかなり仲良くしてたな」

ゴールド「そんなの…今いうことじゃないでしょ…」ズーン

レッド「結局何しにきたの?」

イブキ「そうだ、あんたに助けてほしいの」

レッド「俺に?」

イブキ「最近ワタル兄様が行方不明になってるでしょ」

レッド「知らない、俺そんなの知らない、関わりたくない」

ゴールド「まあまあ話だけでも」

レッド「絶対めんどくせえもん」

イブキ「そんな面倒なことじゃないわ」

レッド「ほんとか~?」

ナツメ「話ぐらいいいでしょ」

レッド「よし、ナツメが言うなら話だけ」

イブキ「できれば協力もしてほしいんだけどね」

レッド「それは内容による」

レッド「と言ってもどうせワタルを探すのを手伝ってほしいか?」

イブキ「いいえ、兄様がいるところは知ってるわ」

レッド「じゃあ何?」

イブキ「兄様を止めてほしいの」

レッド「なにを?」

イブキ「兄様はPWTの前から少しおかしかったの」

レッド「俺は初めて会ったときからおかしいと思ってたけど」

イブキ「それはあなたの見る目がないからよ」

レッド「そうかなぁ…」

10分後

イブキ「と言うことなの」

レッド「わからん」

イブキ「今の兄様に勝てるのはあなたしかいないわ」

レッド「…俺よりグリーンの方が強いぞ」

ナツメ「そんなことないわ、レッドは全てにおいて最強よ」

レッド「だってあいつはポケモンマスターだから」

イブキ「グリーンが?さっき女の子に追いかけられててなんかなさけなかったけど」

ゴールド「そうそう、なんかおもしろかった」

ユウキ「えーそれなんか見てみたいな」

ゴールド「見るか?動画とってるから」

レッド「それ俺にも見せろよ」

イブキ「話がそれてる!」

イブキ「兄様はせっかくPWTに優勝したというのにまったく嬉しそうじゃなかったし…」

レッド(そりゃあいつが棄権したからだろ…)

ナツメ「そもそもなんなの?ワタルが暴走でもしてるの?」

イブキ「よくわからない…でも止めてほしいの」

イブキ「兄様は何か恐ろしい研究をしている」

レッド「うーん…」

イブキ「とにかく考えといてね、じゃあゴーちゃんいこ」

ゴールド「だからここでそう呼ぶなよ…」

イブキ「恥ずかしがって~、いつもみたいに甘えていいのよ」

ゴールド「勝手に話つくるなー!」

ナツメ「どうすんのレッド?」

レッド「そうだな…」

ユウキ「それぐらいいいでしょ、普段何もやってないんだし」

レッド「何もやってねえわけないだろ」

ハルカ「ユウキ失礼よ、あんたも何もしてないんだし」

ユウキ「俺はまだ未成年だからセーフだよ」

レッド「そんなの関係ねえよ」

ナツメ「もうどっちも何もしてないでいいわよ、レッドは私といてくれるだけでいいんだし」

ハルカ「……」

ユウキ「あれ、ハルカ?ハルカもナツメさんみたいなこと言ってくれないの!?」

ハルカ「私は働いてほしいから」

ユウキ「そう…ですか…」

翌朝

レッド「ふわーあ…」

ナツメ「レッドしっかり歩いてよ…こけちゃうよ」

ユウキ「やっと起きてきた、遅くまで毎日のようにやってるから朝が眠いんすよ」

レッド(お前らが遅くまでギシギシとうるせえからだよ)

ハルカ「朝ごはんもうできてるんで、食べてくださいね」

ナツメ「毎日ありがとうね」

ハルカ「いえいえ、部屋かしてもらってるんでこれぐらいはしないと」

レッド「今日はパンがよかったな…あれ、俺の茶碗は?」

ゴールド「あ、これレッドさんのだったんですか、すいません」

ゴールド「おーいハルカー、ごはん入れなおして」

イブキ「じゃあそうなるとおそろいだから、これはナツメのか、ごめんごめん」

レッド「……」

ナツメ「……」

レッド「なんでおまえらがいるんだよ!」

ゴールド「朝から大きい声出さんでください、ちゃんとインターホンは鳴らしました」

レッド「そうじゃねえよ」

ゴールド「まあ鍵がかかってたんでピッキングしましたけど」ムシャムシャ

レッド「それ俺の卵焼きなんだけど」

ゴールド「さすがに4時は早かったかな、イッ…イブキさん早起きだから」ムシャムシャ

レッド「それ俺のおひたしなんだけど」

イブキ「まあ悪いとは思ったけど勝手にあがらせてもらったの」

ナツメ「悪いと思ってるならしないでほしかったわね」

ゴールド「とにかくレッドさんはこっちから来ないと絶対無視するってわかってたんで来ました」

レッド「お前俺のごはん全部食いやがったな…」

イブキ「で、もちろん協力してくれるよね」

レッド「俺の朝飯…」

ナツメ「どうすんのレッド」

ゴールド「レッドさん、答えてくださいよー」

ユウキ「おい、ちゃんと食器洗え」

ハルカ「あんたもちゃんと洗うの」

ユウキ「そういうならハルカもやれよ」

ハルカ「今はこの子がいるから、早くしないとナツメさんも怒るからね」

ユウキ「くそーにくたらしい顔しやがって…俺そっくりだな…」

ゴールド「子どもの話ばっかしてんじゃねえよ!」

イブキ「ちょっとゴーちゃんうるさい」

ゴールド「だってイッ…イブキさん、こいつらが」

ユウキ「人のせいにすんな、子どもが一番なんだよ」

ゴールド「むちゃくちゃなこと言いやがって」

ナツメ「そういや、さっきから思ったけど、なんでゴールド君はイブキのこと呼ぶとき一回つまるの?」

イブキ「ゴーちゃんにさんづけで呼ばれるのなんて久しぶりね」

レッド「普段は何て呼んでんの?」

イブキ「それはね」

ゴールド「わーーー」がばっ

イブキ「ふぐっ」

ゴールド「とにかく!早く準備してください!ワタルさんのとこに行きますよ!」

レッド「えーまじかよー」

ゴールド「お、俺も詳しいことは知らないですけど協力してください」

レッド「一緒にきといて知らねえのかよ」

ゴールド「おい、ユウキお前もだ」

ユウキ「はぁ!?」

ハルカ「困ってるみたいだし手伝ってあげなさいよ」

レッド「ユウキが行くなら俺が行かなくてもいいんじゃないか?」

イブキ「いいえ、一人でも多くの強いトレーナーに協力してもらいたいの」

レッド「それに俺が行くとナツメもジム離れないといけないし」

ユウキ(いっつも俺にまかせてるくせに)

イブキ「その心配はないわ、当然ナツメにも協力してもらう」

ナツメ「いや、ジムを離れても心配ない理由になってないけど」

イブキ「すでに各地のジムリーダーやチャンピオンたちにも協力してもらうように言ってあるから他のジムも今日は休みになってると思う」

レッド「そんだけいるならいいんじゃ」

イブキ「言ったでしょ、一人でも多くの強いトレーナーの協力がいるって」

イブキ「ほんとならこんなのんきに朝ごはんなんて食べてる暇なんてないのよ」

レッド「俺食ってねえよ…」

イブキ「そんなことはいいわ、さあ行くわよ!」

ハルカ「じゃあ私はお留守番してますね」

ユウキ「えっせこ…じゃなくてなんで」

ハルカ「私トレーナーじゃなくて博士だから」

ユウキ「あっそう…」

イブキ「さて、早く行きたいところだけど、グリーンもつれて行かないと」

ゴールド「ってことなんでレッドさん、グリーンさんのいるところ知りませんかね」

レッド「昨日グリーン見たとか言ったんじゃねえのか」

イブキ「あなたたちを連れて行く途中でいいかと思ったら時間かかっちゃって」

レッド「しかたねえな…」

プルルルル ガチャ

レッド「もしもし」

ブルー「あっその声はレッドね、どうしたの?」

レッド「あれ?」

ブルー「間違えてないわよ、これグリーンのだから」

レッド「まあいいや、今グリーンどこにいんの?」

ブルー「マサラタウンだよ」

レッド「そうか、じゃあ一回グリーンにかわって」

ブルー「グリーン今寝てるから」

レッド「おこしてくれ」

ブルー「グリーン、おーい、おきて」

ブルー「全然おきない」

レッド「わかった、じゃあ今から行く」プチッ

レッド「グリーンはマサラタウンにいる、行くなら早く行くぞ」

イブキ「ええ、わかったわ」

マサラタウン

ブルー「やっほーレッド」

がばっ

ブルー「おっとっと」

ナツメ「ちょっと、いくらレッドの幼馴染だからってさわろうとしないで」

ブルー「ナツメさんってけっこうケチなんだね、さわらしてもくれないなんて」

ナツメ「当然よ、レッドに何するかわからないからね」

レッド「まあまあ、二人ともおちつけ、それよりブルー、グリーンは?」

ブルー「さっきおきたよ」

ブルー「呼んでくるね」

レッド「そういやなんでブルーがグリーンの家にいるんだ?」

ナツメ「私に聞かないでよ」

グリーン「お、おう…レッドか…」ボロボロ

レッド「おいどうしたんだお前」

グリーン「わからん、気がついたらこうなってた」

レッド「……」チラッ

ブルー「だって全然起きないから」

レッド「そうか」

グリーン「で、何の用だ」

レッド「まあ用があるのは俺じゃないんだけどな」

イブキ「ここからは私が話すわ」

イブキ「ということ」

グリーン「よくわからんな」

イブキ「詳しいことは後でまとめて話すから、二人にも協力してほしいの」

グリーン「そんなこと言われたってなぁ…」

レッド「いいじゃんか、俺とナツメもつれて行かれるんだから、お前らも来いよ」

グリーン「俺体今ボロボロだし」

レッド「そのわりには元気そうだ」

グリーン「体が異常になってるからな…」

レッド「お前が異常なのはもとからだろ」

グリーン「そういうことじゃねえよ」

コガネシティ

グリーン「なんか嫌な予感がするな…」

レッド「ここまで来て何言ってんだ」

ナツメ「それよりここは?」

イブキ「まあ私たちの本拠地ってとこかな」

ナツメ「ずいぶんと大げさね」

イブキ「そんなことないわ、兄様に対抗するにはこれぐらいじゃないと」

レッド「ワタルのやつ何したんだよ」

ゴールド「レッドさんとナツメさんはただでさえ歩くの遅いんですから早くしてください」

イブキ「ゴーちゃんの言うとおり、みんなもういるはずだから」

グリーン「嫌な予感が…」

ユウキ「グリーンさん、何してるんすか、早く早く」

シロナ「グリーンくん」ガシッ

グリーン「げっお前らは…」

シロナ「もうあの時急にいなくなったからみんな心配したんだよー」

カスミ「ずいぶんと人気者ねグリーン」

アンズ「グリーンさん、これは?」

エリカ「グリーンさんがここにいるみなさんにも手を出したということでしょう」

グリーン「出したというか出されたとういか…」

レッド「おい、お前の主役は終わったんだからむこうでやれよ」

グリーン「なんでだよ、助けろよ!親友のピンチだろ!」

レッド「俺の親友はドMでもなけりゃ当たり前みたいに女に手をださない」

グリーン「いや、俺の意志じゃねえって!まじで助けてくれ~」

ナツメ「グリーンつれていかれたけど…」

レッド「うん…」

イブキ「話が聞こえる範囲ならどこだろうと問題ないわ」

ゴールド「それよりはやくイッくん話を」

レッド「イッくん!?」

ゴールド「あ!いや…いっくんならはやく話してくれってことすよ」

ナツメ「何言ってるかわからないわ」

ゴールド「は…ははっ、そんなことはどうでもいいんですよ」

ゴールド「さあ早く話を」

イブキ「わかった」

レッド「イッくんだって」

ナツメ「やっぱりあの二人」

ゴールド「いつまでその話してんですか!」

ゴールド「イブキさんが話すから聞いてください」

レッド「そうかそのさん付けの呼び方は無理してるのか」

ナツメ「無理はよくないわよ」

ゴールド「無理してない!」

イブキ「みんな集まってくれてありがとう」

イブキ「みんなもう知ってると思うけど兄様がチャンピオンを辞退したわ」

レッド「俺知らない」

ナツメ「レッド聞いてなかったからね…」

イブキ「兄様は何かリーグの理事と問題を起こしたようだ」

イブキ「兄様はチャンピオンをやめた後各地の強いトレーナーを仲間にした」

イブキ「たぶんこの中にも誘われたのがいると思う」

イブキ「なんでそんなことをしているのかというと兄様の目的はリーグとレッドを潰すことらしい」

イブキ「兄様はやるなら徹底的にやる人だから、たぶんその後世界征服とか言い出すに決まってる」

イブキ「だって4歳のときにサンタさんに何がほしいって聞かれたらこの世とか言い出しちゃうぐらいだもん」

イブキ「そんなの世界征服とかいうの決まってんじゃん」

イブキ「そんなことさせないためにもみんな協力して!」

タケシ「一ついいですか」

イブキ「どうぞ」

タケシ「そういう人ってそっとしておいてあげた方がいいんじゃ」

イブキ「兄様はもう計画を進めてるわ」

イブキ「現にここにいないジムリーダーの数人はもう兄様の仲間になって各地で暗躍してるわ」

イブキ「襲われたジムだってあるぐらいだから」

ざわ…ざわ…

ユウキ「なんかめんどうだなぁ」

レッド「……」zzz

ナツメ「すやすや…」

ユウキ「あれ、ちょっと二人とも何寝てんですか」

レッド「ああ、いかんいかん、つい寝てしまった」

ナツメ「私もレッドの寝顔見てたら寝ちゃった」

レッド「で、いつになったら話は始まんの」

ユウキ「はぁ~…」

ナツメ「どうしたのよ」

ユウキ「さっき終わりました」

レッド「ふーん、どんな話だったの?」

ユウキ「えっとワタルって人がレッドさんをつぶすんですって」

レッド「……」

ナツメ「……」

ユウキ「ああ、あとなんかリーグも…」

ナツメ「れっどを…つぶす…?」

ナツメ「そんなことわたしがゆるすとおもってるの…?」

ユウキ「いや、俺じゃないですから…」

ナツメ「じょうだんでもいっていいこととわるいことがあるでしょ…」

ユウキ「く、苦しっ…ちょ…ナツメさん…」

レッド「ナツメストップ、落ち着きなよ」

ナツメ「あ…ごめん!ユウキ君、つい超能力が」

ユウキ「しぬかとおもった…」

レッド「まあよかった」

ナツメ「よくないわよ、理由は知らないけどワタルはレッドを狙ってんのよ」

レッド「なんならこっちから乗り込んでやってもいいぐらいだ」

イブキ「みんなー今聞いたー?」

イブキ「ということでレッドが先頭に行ってもらいまーす」

レッド「!?」

ナツメ「レッドがこっちから乗り込んでやってもいいって言うから」

レッド「俺はナツメといたらなんでもうまくいくから」

ユウキ「いつまでそんな初めてできたばかりの高校生カップルみたいなことやってんすか」

レッド「こんな高校生がどこにいるってんだ」

ユウキ「はぁ…そんなのいつまで続ける気ですか」

レッド「無論、死ぬまで」

ユウキ「はいはい」

イブキ「じゃあさっそく作戦をたてるわよ」

イブキ「ここにはカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュの30人もトップレベルのトレーナーがいるんだから何かいい案出してよね」

レッド「みんなもっとしゃべれよ」

ナツメ「みんなちゃんと裏で話てるから」

イブキ「うんうん、なるほどそれはいい案ね」

ナツメ「ほら誰が言ったかはわからないけど話してるわ」

レッド「適当だな…」

イブキ「適当でもなんでも作戦が決まったわ、あなたがもちろん先頭で行くってことで」

レッド「やっぱあんなこと言ったのは失敗だったかな…」

ドガーン グラグラー

レッド「なんかしょぼい音がしたぞ」

ナツメ「なにいってんの、ものすごい衝撃よ」

ユウキ「遠くで何かものすごい爆発があったんでしょう」

レッド「なんでわかんだ?」

ユウキ「ほら今ニュースやってます」

ニュース「大変です!我々は今ポケモンリーグ本部のあるセキエイ高原に来ているのですが、なんと跡形もなく消えています」

ニュース「それどころか、ここはあのセキエイ高原なのかと疑いたくなる光景です!」

レッド「おお、ピッ●ロ大魔王でもきたのか?」

ユウキ「レッドさんふざけてる場合じゃないですよ」

イブキ「兄様…」

レッド「これはやっぱりワタルがやったのか?」

イブキ「たぶん…いや、間違いないわ…」

イブキ「今カイリューが上の方に映ったから」

ナツメ「いくらなんでもカイリューじゃこれは無理よ」

イブキ「兄様のならできると思う…」

イブキ「兄様はポケモンを強くする研究をしていたわ」

レッド「これが研究の成果だってか」

イブキ「そうなるかな…」

ユウキ「すげえ威力」

イブキ「もう兄様は行動し始めた…」

イブキ「こちらも動かないと、なんとしても兄様を止める」

ユウキ「なあおい」

ゴールド「なんだ」

ユウキ「なんであんなに必死なんだ?」

ゴールド「そりゃ…あれだ」

ユウキ「なんだよ」

ゴールド「えーと、悪いことしようとしてんだから止めるのは当たり前だろ」

男「イブキ様」

イブキ「どうしたの」

男「かくかくしかじか」

イブキ「そう…わかった…」

イブキ「今新しい情報が入ったわ、本当にあれは兄様がやったことらしい」

レッド「さっきそう言ったじゃんか」

イブキ「兄様は関係のない人は避難させてたみたいだけど、理事のメンバーがみあたらないらしい」

ナツメ「それって…」

レッド「あーやっちゃったかー」

ナツメ「レッド、言い方」

イブキ「言い方はともかく間違いないわね…」

ナツメ「でもあんなことしたら止めるとかじゃなくてもう始めちゃってるじゃない」

レッド「たしかに今あいつが捕まったらどうなるのかな」

イブキ「いいえ、兄様は私たちで止める、そうじゃないとだめよ」

レッド「どうして」

イブキ「あんな兄様を他の人にまかせておいても被害が大きくなるだけだわ」

イブキ「だから相手もジムリーダーやチャンピオンレベルだから止める側もそれぐらいじゃないと」

レッド「それはいいけど、あいつらがどこにいるかちゃんとわかってんの?」

イブキ「それはわかってるわ」

ナツメ「でも全員必ずいるとは限らないわよ」

イブキ「それも大丈夫、みんなジムリーダーみたいな基本相手を待ってる側だからこっちから行こうとすれば待ってるわよ」

イブキ「あなたもジムリーダーだからわかるでしょ」

フスベシティ

イブキ「あそこが今に兄様がいる竜の穴よ」

レッド「あーほんとだ、いるわ、あれ誰だっけ見たことあるぞ」

ナツメ「あの人はたしかジョウトのジムリーダーのハヤオよ」

イブキ「ハヤトね」

ゴールド「ハヤトさんもむこうについてるのか」

レッド「今そんなことよりさ問題があるんだけど」

ゴールド「どうしたんです?」

レッド「なんでみんな俺たちを先頭にして並んでんだよ!」

レッド「普通こういうのっていくつかに分かれるだろ」

イブキ「むこうにはイツキがいるわ、私たちがどんなことをしても近づいてることはばれてるわ」

レッド「イツキって誰だっけ」

ナツメ「別に思い出さなくてもいいよ」

レッド「そうか」

レッド「それにしてもだ、こんなズラって並ぶことはないだろ」

レッド「間違えて普通の人が並んで来たらどうするんだ」

イブキ「ここははっきり言って田舎だし、そんな行列ができるような店ないわ」

ナツメ「だからこれが目立つのよ」

レッド「それにこんな固まってたらむこうから襲ってきたらよけようもないぞ」

イブキ「だからむこうはジムリーダーとかばかりだからこっちから話かけないと何も起こらないってば」

レッド「そんなわけあるか!」

ゴールド「レッドさん、せっかく隠れてんだからでかい声出さないで」

レッド「こんだけいたら隠れられるもんも隠れられねえよ」

レッド「そもそもさっきばれてるって言ったじゃんか!」

イブキ「いいえ、もしかしたらイツキが昼寝してるかもしれないから」

ナツメ「それはないわ、ちゃんとばれてる」

イブキ「どうしてわかんのよ」

ナツメ「透視してるから」

ナツメ「めちゃくちゃこっち見てる、向こうも透視してるみたい」

レッド「ほら、隠れる意味ねえよ」

イブキ「ばれてるなら仕方ないわ」

イブキ「ほら、突撃よ!」ドンッ

ナツメ「あっレッド…」ふにゃ

レッド「う…」ばたっ

イブキ「えっどうしたの!?」

ゴールド「あ…たしかこの二人離れるとだめなんだ」

イブキ「そんな…ちょっとしっかりしてよ」

レッド「お…俺を…ナツメの…」もぞもぞ

イブキ「ごめん、何言ってるかわかんない、はっきり言って」

レッド「だから…俺を…」がくっ

ゴールド「すごい、ナツメさんも同じタイミングで気絶した」

イブキ「え~、使い物にならないじゃないの」

1時間後

レッド「……」パチッ

レッド「…たしかナツメと離れてしまったから」

レッド「よかったナツメもなんともないみたい、もうちょっとで目を覚ますかな」

レッド「……」

レッド「みんなどこ行ったんだ?あんなにいたのに」

レッド「なんかめんどうだなぁ…」

レッド「ナツメが起きたら帰ろうかな」

レッド「さすがにそれはみんなに悪いか」

ナツメ「……」

レッド「あ、きがついたみたいだね」

レッド「気分はどう?」

ナツメ「ちょっとくらくらするわ…」

レッド「じゃあもうちょっと休もうか」

ナツメ「みんなは?」

レッド「たぶんみんな行ったんだと思う」

ドーン ドカーン

レッド「!」

ナツメ「誰かのマルマインが爆発したみたい、ケガをしてる人もいるわ」

レッド「そりゃ助けないとな…」

ナツメ「レッドがそういうなら早くしましょ」

竜の穴

ナツメ「かなりボロボロね」

レッド「足元きをつけてよ」

ナツメ「こんなとこでころんだりするわけないじゃない」

レッド「そういうのにかぎって…ってうおっ」つるっ

ドンッ

ナツメ「いたたー、もう気をつけてって言っておいて」

レッド「ごめんごめん、ケガはない?」

ナツメ「私は大丈夫、レッドは?」

レッド「俺も…あれ、なんか下に…」

ナツメ「どうしたの?」

レッド「いや、俺たちの下に何か…」

タケシ「う…くっ…」

レッド「タケシ!」

レッド「おい、しっかりしろ!どうしたんだ!」

ナツメ「そんな…レッドと私がのっただけでこんなケガを…」

レッド「そ、そうなのか!?」

タケシ「そ…そんなわけ…ないだろ…」がくっ

レッド「おいタケシ…タケシ!…タケシーー!!」

タケシ「うるさい」

レッド「……」びしっ

タケシ「ぐえっ」

レッド「ったくまぎらわしいことしてんじゃねえよ」

タケシ「起きようとしたところにお前たちがのしかかってきたからな、ちょっとしたしかえしだ」

ナツメ「それより何があったの?」

タケシ「ああ、みんなとはぐれてしまってな、気がついたらマルマインに囲まれてドカーンだ」

ナツメ「私が見たのはタケシだったのね」

レッド「そんなことがあったのによくその程度のけがで済んだな」

タケシ「一応鍛えてるからな」

ナツメ「鍛えてるからっていくらなんでも」

タケシ「正直おまえらがのしかかってきた方が痛かったなー」

レッド「うそつけ」

タケシ「とにかく相手も強い、お前たちの力も必要だ」

レッド「でも道わかんのか?」

タケシ「知らん」

ナツメ「だいたいだったら私の超能力でわかるわ」

レッド「さすがナツメだ、エスパーの力ってすげー!」

ナツメ「いきなりワタルのところに行く?」

レッド「そうだな、ワタルを倒せば終わりだし」

タケシ「おいおい、物事には順序があるだろデス●サロと戦うにはその前にキング●オやギガ●ーモンとか倒さないと先に進まないだろ」

レッド「?」

ナツメ「?」

タケシ「え…わかんなかった?」

レッド「おまえは何を言ってるんだ」

ナツメ「心を読むのも無駄としか思えないぐらいわからないわ」

タケシ「いや、だからさ」

ヒョウタ「僕にはわかるよタケシ君」

タケシ「あなたは…」

レッド「誰?」

ナツメ「ごめん、私も知らない」

タケシ「シンオウでジムリーダーをしているヒョウタさんだ」

レッド「なるほどジムリーダーか」

ナツメ「どうりで見たことがあると思ったわ」

ヒョウタ「嘘をつかなくてもいいよ、僕はカントーと離れたシンオウだしPWTでもたいして目立たなかったし、知らなくて当然だ」

タケシ「あなたはイブキさんが集めた中にいなかったのにここにいるということはそちら側ですか」

ヒョウタ「そうだよ」

レッド「おいおい、それじゃあむこうから話しかけてきてるからおかしいじゃねえか」

ナツメ「まあ全員そうとは限らないからね…」

ヒョウタ「?」

ヒョウタ「まあ、なんのことかわからないけど、タケシ君ひとつだけ言うと僕たちはキング●オやギガ●ーモンじゃないんだよ」

タケシ「これはこれはすみませんね、スラ●ムの方がよかったですか?」

ヒョウタ「……」

レッド「よし、タケシここはまかせた!」

タケシ「えっ」

ナツメ「がんばってね!」

タケシ「お、おう」

ナツメ「タケシ大丈夫かな…」

レッド「心配なのか?」

ナツメ「うん…」

レッド「タケシなら心配ないって」

タケシ「ぐああああーー」ドーン

タケシ「……」ぴくぴく

レッド「タケシがとんできた…」

ナツメ「…ってそんなおちついてる場合じゃないわよ」

レッド「あっ、おいタケシしっかりしろ!」

タケシ「うっ…」

レッド「よかった生きてる」

ナツメ「でもさっき見たときよりもさらにひどいけが…」

ヒョウタ「なんだこの程度かカントーのジムリーダーは」

ナツメ「タケシに何をしたの、こんな短時間で、ひどいじゃないの」

ヒョウタ「何ってバトルだよ、バトル」

ヒョウタ「でもこんな弱いと思わなかったから、軽くやっただけでとんでいっちゃった」

レッド「こんなのわざととしか思えないな」

ヒョウタ「いやいやわざとじゃないよ」

ヒョウタ「そうだ、タケシ君じゃ弱すぎて相手にならなかったから君が僕と戦うかい」

レッド「いいだろう」

ナツメ「待ってレッド、ここは私がやるわ」

レッド「えっ、どうして」

ナツメ「正直タケシなんてレッドに比べたらどうでもいいけど、カントーのジムリーダーをバカにされて黙ってるわけにはいかないわ」

レッド「ナツメのそういうところも好きだ…」

ヒョウタ「……」

ナツメ「やるからにはレッドにかっこいいところ見せるわね」

レッド「うん、がんばってね」

ヒョウタ「爆発しろぉ!」

レッド「お前が爆発しろ!」

ナツメ「じゃ、私でもいいわよね」

ヒョウタ「かまわないよ、カントーのジムリーダー程度ならどれだけ戦おうと負けるはずがない」

ナツメ「タケシに勝ったのがそんなにうれしいのかしら、できもしないこと言って」

ヒョウタ「僕は嘘はつかないよ」

レッド「うるせえな、ナツメができないって言ったら無理なんだよ」

ヒョウタ「むかつくね」

ナツメ「もうレッド、あの人の相手は私なんだから」

レッド「あ、ごめん」

ヒョウタ「ラムパルド、思念の頭突きだ!」

ナツメ「バリヤード、リフレクター」

ヒョウタ「突き破れ!」

バリヤード「マジカヨ」ばたっ

ナツメ「な、なんて威力とスピード…!」

レッド「俺のカビゴンと同じぐらいか…!?」

ナツメ「レッドのと同じぐらいのパワーなんて考えられないわ」

ヒョウタ「君たちの常識で考えてもらっちゃ困る」

ヒョウタ「それに君のポケモンが強いなんてもう昔の話」

ヒョウタ「このラムパルド一匹で君たちのポケモンを全滅させることなんて簡単だ」

ナツメ「……」

10分後

ヒョウタ「やっぱりこの程度なんだ」

ヒョウタ「そっちはあと一匹だってのにまだこちらのラムパルドに一撃も入れることすらできてない」

レッド「こんなはずはない、ナツメがこんな簡単に負けるはずないだろ」

ヒョウタ「でもこうして君の奥さんは僕に負けようとしている」

レッド「……」

ナツメ「おかしいわ…」

レッド「何かわかったの?」

ナツメ「何もわからないからおかしいの」

レッド「?」

ナツメ「あの人の心が読めないの」

ナツメ「あの人だけじゃない、ラムパルドもおかしいわ」

ナツメ「どちらも読もうとしても妨害…そう、スノーノイズみたいなのが邪魔してる」

ナツメ「こんなことは普通はありえないわ」

レッド「原因は?」

ナツメ「それがわかんないから困ってんの」

ヒョウタ「さっきからごちゃごちゃと言ってるんだ」

ヒョウタ「何をしようとしても無駄だよ」

ナツメ「そんなことないわ…」

ナツメ「お願いデオキシス、あとはあなたしかいないの」

ヒョウタ「デオキシスか、まあ何が来ようと同じだけど」

レッド「さっきからなんだ!ズルばっかしてんじゃねえのか」

ヒョウタ「ズルって…いくら勝てないからって言いがかりはよくないな」

レッド「あとでボコボコにしてやるよ」

ヒョウタ「楽しみだね」

ナツメ「それじゃあ私が負けるみたいじゃない」

レッド「でも…」

ナツメ「私をもっと信じてよね」

レッド「作戦でもあるの…?」

ナツメ「ない!」

レッド「ダメじゃんか」

ナツメ「余計な作戦なんていらないの」

レッド「ナツメらしくないね」

ナツメ「あなたらしいでしょ」

レッド「?」

ナツメ「あなたならこんな場面でもあきらめない、勝つことだけで、余計なこと考えてない」

レッド「そう…だな」

ナツメ「でしょ、だから私も同じ」

ナツメ「私も最後まで頑張る、そして勝手みせる」

ヒョウタ「あのさ~そういうの人前でやらない方がいいよ」

ヒョウタ「いい笑いものだ」

ヒョウタ「それに君もジムリーダーだ、実力差がわからないわけじゃないだろ」

ナツメ「そうね…たしかに今の状況からみてあなたの方が強いみたいだけどトレーナーとしてはダメね」

ヒョウタ「なに?」

ナツメ「これから逆転されるってのにのんきね」

ヒョウタ「そんなこと本気でできると思っているのか?」

ナツメ「本気じゃなきゃ言わないってば」

ナツメ「レッドちゃんと見ててよね」

レッド(大丈夫かな…ナツメはいつもちゃんと作戦立てるのに何にもないなんて…)

ナツメ「レッド」

レッド(それに相手のも…あの強さ、ナツメの言う通り何かあるとしか…)

ナツメ「レッドってば」

レッド「あっ…なに?」

ナツメ「ちゃんと見ててって言ったじゃない」

レッド「ごめんごめん」

ヒョウタ「まったく…君が見てないとバトルもできないなんてね」

ナツメ「い…いいじゃない」

レッド「俺もナツメが見てないとバトルなんてきないけどな」

ヒョウタ「この甘ちゃんどもが」

ナツメ「おしゃべりはここまで…」

ナツメ「さあ再開よ」

ナツメ「デオキシス、スピードフォルムよ」

ヒョウタ「関係ないね、ラムパルド逆鱗だ!」

レッド「デオキシスと同じぐらいの速さだ…」

ヒョウタ「こっちの方が速い!」

ナツメ「ほんとに考えなしにやっちゃったけど…これしかない…」

ナツメ「デオキシス、ディフェンスフォルム!」

ヒョウタ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」

ヒョウタ「たえた…!?そんなバカな…」

ナツメ「道具はちゃんと見なさいね」

ヒョウタ「きあいのタスキ…」

ナツメ「ピンポーン」

ナツメ「じゃあ次はこっちの番よ、デオキシスカウンター!」

デオキシス「ここで倍返しだ!」

ラムパルド「グヘェーー」ばたっ

ヒョウタ「なん…だと…」

ナツメ「はぁ…」ガクッ

ナツメ「ごめんレッド、勝つなんて言ったけどこれは私の負けね…」

レッド「まだわかんないよ」

ナツメ「いくらなんでも無理があるわ、だって」

レッド「いやいや、ほらあれ見て」

ヒョウタ「そんなバカな…このラムパルドが…」

ヒョウタ「他のを使うか…いや、他のはまだ実験に成功していない…」

ヒョウタ「く、くそっ…今回は僕の負けだ!」

レッド「これでナツメの勝ちだな」

ナツメ「何考えてるのかしら…」

タケシ「まあ勝つことには勝ったんだし、いいじゃないか」

レッド「タケシ!?いつのまに」

タケシ「ずっとここにいたじゃないか」

レッド「いるんだったら、ちょっとはでてこいよ」

タケシ「いや、今出たらおかしいかなって思って」

ナツメ「今いきなり出てくるのもおかしくない?」

タケシ「そんなこと言ったら俺出てこれなくなるだろ」

ナツメ「いいじゃない」

タケシ「よくない!」

レッド「もういい、タケシもなんともないみたいだし

ナツメ「タケシがいなくなったからまた二人になれたと思ったのに…」

タケシ「そんなこというなよ、なあレッド」

レッド「いや、俺も二人の方がよかった」

タケシ「おい!俺は邪魔者か!」

レッド「どちらかというとそうだな」

タケシ「ひでぇ!」

ナツメ「こんなところで大声出さないでよ、響いてよけいうるさい」

レッド「そうそう」

タケシ「ごめん…」

ナツメ「ここを左」

ナツメ「あ、そこ段があるから気をつけて」

タケシ「超能力って便利だな」

レッド「今ナツメは集中してるからあんま話かけんなよ」

タケシ「…お前は初めて会ったときはそんなこと言うやつじゃなかったのにな」

タケシ「あーあ…なんでレッドはこうなったんだろうなー」

レッド「……」

タケシ「おい、なんか言ってくれよ、ただでさえここ暗いんだから」

ナツメ「うるさい」

タケシ「……」

レッド「……」

ナツメ「……」

タケシ「……」

レッド「……」

ナツメ「……」

タケシ「……」

レッド「ほんとに黙るなよ、静かすぎだろ」

タケシ「えっ」

ナツメ「タケシの心がこんなに弱いとは思わなかった…ごめん…」

タケシ「ちょ…いや…どっちなの、俺話つづけた方がよかったの?」

レッド「……」

ナツメ「……」

タケシ「何か言えよ」

レッド「こんなところに祠が…」

タケシ「中には何もないぞ」

タケシ「道間違えたんじゃないのか?」

レッド「ナツメを疑うなよ」

ナツメ「こっちの方であってるはずなんだけど…」

タケシ「そういや他のを一人も見てないしな…」

ナツメ「とにかくもう一回やってみるわ」

タケシ「どう?」

レッド「はええよ」

ナツメ「あっ」

レッド「どうした?」

ナツメ「あそこに穴が」

タケシ「どうやら下に続いてるようだな」

ナツメ「ここを何人も通ったみたい」

レッド「けっこう小さいな」

タケシ「しかし何もないのにここをどうやって…」

レッド「じゃあいくよ、ちゃんとつかまってて」

ナツメ「うん」

タケシ「おい待て危険だぞ」

レッド「じゃあ俺らは先に行ってるからな」

タケシ「マジか…あっそうだイワークだと安全に行けるぞ」

ヒューン

レッド「……」

ナツメ「……」

ヒューン

レッド「……」

ナツメ「……」

ヒューン

レッド「あれ…」

レッド「なんか深くね?これじゃ着地するとき…」

ナツメ「大丈夫よ、着地寸前で浮翌遊使うから」

レッド「そうか、じゃあ安心だ」

レッド「……」

レッド「まだ?」

ふわっ スタッ

レッド「やっと着地か、かなり深いな、どうやって帰ったらいいんだ」

ナツメ「こんなの登っていくのなんてとても無理よ、きっと別の出口があるはずよ」

レッド「それもそうだな」

ゴロゴロ

レッド「なんだ?」

ドーン

イワーク「コンニチハ」

レッド「やばい、イワークが出てきたせいで天井が崩れてく」

タケシ「よし、よくやった戻れイワーク」

レッド「なにやってんだよ」

ナツメ「ほんと、今回はこれぐらいで済んだけど、もっと勢いよくきてたら崩れてたもしれないのよ」

タケシ「すまんすまん、今度から気をつける」

タケシ「それより早く行こう、ここを何人も通ったのならこのままいけばみんないるはずだ」

レッド「話ごまかすなよ」

タケシ「いやいやほんと、みんなが危ないかもしれないんだぞ」

そのころ別の場所

ユウキ「みんなとはぐれた~」

ユウキ「なんなんだここ、まるで迷路だな」

ユウキ「ん?なんかあっちが光ってる」

ユウキ「もしかいたら出口かも、行ってみよ」

ユウキ「……」

ユウキ「なんだただの水の石か、こんなの今何の役にも立たねえよ」ポイッ

ゴンッ

アスナ「いった~い!」

ユウキ「今聞いたことある声がしたような…」

ユウキ「まあいっか、気のせいだろ行こ行こ」

アスナ「いたたた…私に石を投げつけるなんてふざけたことして…」

アスナ「いったいどこの誰です…じゃなかった、誰だぁ!」

シーン

アスナ「たしかむこうの方向から飛んできたな…」

アスナ「それっ」ぽいっ

ガンッ

ユウキ「いぎゃっ」

ユウキ「くそ~っ、なんだってんだ…」

ユウキ「あっこれ…さっき俺が投げた水の石…」

ユウキ「こわ…もしかして投げたから水の石が怒って飛んできたのか!?」

ユウキ「まさかな」

ユウキ「おどかしやがってこのっ!」ぽいっ

アスナ「誰だか知んないけど女の子に石投げつけるなんてあたっ」ゴンッ

アスナ「……」

アスナ「ゆ…許さん…」

アスナ「このっ!」ポイッ

ユウキ「ぐおっ」

ユウキ「いちちちち…もうなんなんだよ!」ポイッ

アスナ「あてーっ」

アスナ「いい加減にしなさいよ…」

アスナ「うおりゃあ」

ユウキ「ぐあっ…このくそ石…」

ユウキ「ふざけんじゃねえ!」

アスナ「っつ…今までで一番痛い…」

アスナ「このやろがああー!」ドヒューン

ゴシャア

ユウキ「ごぼあっ!」ばたっ

ユウキ「ぐふっ」ぴくぴく

ユウキ「こ…こえーっ!水の石が…水の石が激怒してる!」

ユウキ「このままじゃ水の石に殺される…」

ユウキ「そうか、水の石は勝手に移動させたうえに投げたことを怒っているんだ」

ユウキ「早く戻すべきか…」ぴたっ

ユウキ「触ったら飛んできたりしないよな」

アスナ「……」

アスナ「今度はとんでこないな」

アスナ「仕留めたようだ」

アスナ「まったく石投げてくるなんてどんなやつか見てやる」

ユウキ「えっとこの辺だったか」

アスナ「まずはなめられないようににらみつけっ」

ごつんっ

ユウキ「また頭っ」

アスナ「また石!?」

ユウキ「なんなんだよ…」

アスナ「このっ…あっ」

ユウキ「アスナさ~ん!」

アスナ「ユウキく…ユウキか」

ユウキ「そのたんこぶどうしたの?」

アスナ「えっこれ?…そ、そっちこそ」

ユウキ「聞いてくださいよ、この水の石が襲ってくるんですよ」

アスナ「どういうこと?」

ユウキ「えっとみんなを探してて何か光ってたから拾ったら水の石だったんですよ」

ユウキ「そしたらなんかよくわかんないけど腹立って投げたら、水の石が怒って襲ってきたの」

アスナ「よくわかんないよ」

ユウキ「アスナさんはどうしたの」

アスナ「私はね歩いてたら急に水の石が飛んできたのよ、それも何度も」

ユウキ「うわっそれたぶん水の石の呪いだ」

ユウキ「ごめんなさい、アスナさんまで巻き込んじゃって」

アスナ「なんだ水の石の呪いだったわけか~」

アスナ「……」

アスナ「呪いぃぃぃぃぃぃ!?」

アスナ「の、呪いって…水の石にそんなのがあったわけ…?」

ユウキ「俺もそんなのがあること今日初めて知りましたよ」

アスナ「そんなの怖いじゃんか、早く捨ててよ」

ユウキ「捨てたら襲ってきたんですよ」

アスナ「い、いや!ユウキくん私から離れてよ」

ユウキ「そんなぁー、せっかく会えたんですからー」

アスナ「呪われたのと一緒にいたくない!」

ユウキ「待ってよアスナさん、どこ行くんですか」

アスナ「だから呪われてるのは嫌だってば」

アスナ「せめてその石捨ててよ」

ユウキ「捨てたらまた襲ってくるんだって」

アスナ「じゃあ私から離れてよー」

ユウキ「いいじゃないですか、一夜を一緒にすごした仲じゃないですか」

アスナ「何言ってんの、結局ハルカちゃん選んだんでしょ」

ユウキ「それはね、まあ…」

ユウキ「あっじゃあ今からしますか?」

アスナ「調子にのらない」

ユウキ「じゃあどうしたらいいんですか」

アスナ「どうもしなくていいの」

ユウキ「いやいやそういうわけにも」

アスナ「……」

ユウキ「アスナさんどうしたの?」

アスナ「……」

ユウキ「?」もみもみ

ユウキ「おかしいな反応がない」

ユウキ「アスナさーん、聞こえてるんでしょ」

ユウキ「なんか言ってくださいよ」

ユウキ「アースーナーさん!」

ユウキ「なんにも言わないならいれちゃいますよ」

アスナ「……」

ユウキ「ほんとに何にも言わないな…」

ユウキ「ほんとのほんとにいいってことですよね?」

アスナ「……」

ユウキ「じゃあいきまーす」

アスナ「あっ…」

ユウキ「うん?」

アスナ「いけコータス、オーバーヒート」

ユウキ「ちょっ、うわっ…」

ユウキ「もー冗談じゃないですか、何もそこまで怒んなくても」

アスナ「次、ストーンエッジ」

ユウキ「ア、アスナさん!いくらなんでもやりすぎですよー」

アスナ「バトル…」

アスナ「出して…」

ユウキ「なんだやっぱりアスナさんもしたかったんだ」ガチャガチャ

アスナ「コータス…」

ユウキ「軽いおふざけですよ」

ユウキ「まあ勝たなきゃやらせてもらえないのが常識だよな」

ユウキ「よっしゃ、じゃあやるか」

ユウキ「いっけぇラグラージ!」

アスナ「オーバーヒート…」

コータス「ブレストファイヤー」

ユウキ「ちょっ…いまひとつなのになんて威力…」

ユウキ「ラグラージ、地震だ!」

コータス「イマナニカシタノカ?」

ユウキ「?」

ユウキ「あれ、ダメージ受けた?」

ユウキ「自分で言うのもなんだけど俺のラグラージけっこう強いんだけど…」

アスナ「もう一度」

ユウキ「やべえ、特攻下がってるはずなのにまだあんなに…」

ユウキ「とにかく火技には水技だな」

ユウキ「それもちょっとどころじゃダメだな…」

ユウキ「なにかいい手は…」

ユウキ「あのコータスに大ダメージを与えられそうなのはないな」

ユウキ「強い技強い技…強い…」

ユウキ「強いといえばレッドさん…」

ユウキ「あっ、そういやちょっと前レッドさんが酔っぱらって…」

レッド『お~いユウキ知ってるか~?』

ユウキ『なんですか?』

レッド『ゲフッ』

ユウキ『酒くせっ』

レッド『……』

ユウキ『なんでなんも言わないんですか』

レッド『ぐー…』

ユウキ『ちょっと』

ナツメ『レッド寝ちゃったみたい』

ナツメ『じゃあ私もこのまま寝るね、おやすみ』

ユウキ『なんだったんだよ…』

ユウキ「あっこれじゃなかった」

ユウキ「えーと…」

ユウキ「そうだ次の日だ」

ユウキ『ねえレッドさん、昨日何言おうとしてたの?』

レッド『昨日?なんのこと?』

ユウキ『ほら、昨日知ってるかって聞いてきてそのまま寝ちゃったじゃないですか』

レッド『俺なんか言ったっけ?』

ユウキ『なんか言おうとして寝ちゃったんですよ』

レッド『そんなことあったっけ?』

ナツメ『あったような、なかったような…』

ユウキ『二人とも酔ってたんですよ!』

レッド『うーん…悪いわかんねえや、だからその話はなし』

ユウキ『なしって、まあいいけど…』

ユウキ『じゃあ代わりになにか強くなる方法教えてくださいよ』

レッド『トレーニング』

ユウキ『そうじゃなくて、えっとほらレッドさんのポケモンすごい能力持ってるじゃないですか』

ユウキ『ああいうのはどうやったらできるようになるんですか?』

レッド『だから全部トレーニングだよ、一回シロガネ山にでもこもって修行してきたら?』

ユウキ『しんどいのは嫌です、だからすぐできそうなやつがいいです』

レッド『なんだおまえ』

ユウキ『教えて教えて教えて!』

レッド『子どもか!お前は』

ユウキ『子どもですよ』

レッド『めんどくさいやつだな』

ユウキ『お願いします!このとおりです』

ナツメ『ちょっとぐらい教えてあげたら?』

レッド『でもなぁ…』

ナツメ『だっていつまでも机の上で土下座なんてされても迷惑よ』

レッド『まあいいか…』

ユウキ『よっしゃ!』

レッド『まあこれは俺のオリジナルじゃないんだけど』

ユウキ『えーそんなどこの誰のかわかんないようなこと教えるんですかー』

レッド『じゃあ教えねー』

ユウキ『冗談ですよ』

レッド『まあいいや、これはけっこうトンデモ翌理論なんだけど…』

レッド『簡単に言うとネットゲームで経験値2倍キャンペーン×ネットカフェプレイ経験値1.5倍サービス×取得経験値上昇課金アイテムで通常よりも多くの経験知をもらえるってことだな』

ユウキ『?』

レッド『だから、いくつものことを組み合わせて威力を上げるんだよ』

ユウキ『は?』

レッド『うんと…実際に見せた方がいいかな…』

ユウキ『それでお願いします』

レッド『じゃあちゃんと見てろよ』

レッド『いけっカビゴン!ギガインパクトだ!』

レッド『とまあ、これが普通に攻撃した場合』

レッド『そんでもって次が俺の言ってるやつ』

ユウキ『やっぱり反動なしなんですね』

レッド『それは修行のおかげ』

レッド『まずは経験値2倍キャンペーンの部分、いつもの2倍助走をつける』

レッド『次にネットカフェプレイ経験値1.5倍サービス、いつもの1.5倍力をためる』

レッド『最後に取得経験値上昇課金アイテム、ここは2倍として2倍のスピードを出す』

レッド『それで攻撃、これで150×1.5×2×1.5×2で威力1350だ』

レッド『変化技を使わなくても簡単にこれぐらいの威力を出せる、その気になればもう20倍ぐらい出せる』

ユウキ『じゃあそのすごいの見せてくださいよ』

レッド『いや、これはけっこう負担がかかる、最初のうちは2倍でもきつい』

レッド『はい、俺の教えること終わり、あんま無理しないように』

ナツメ『そんなすごい技があったのにどうして今まで使わなかったの?』

ユウキ『それをレッドさんに教えたのって誰なんですか?』

レッド『同時に言うなよ』

ユウキ『なんでもいいから答えてくださいよ』

レッド『じゃあまずナツメの方はこっちじゃ使う必要がなかったから』

ナツメ『こっち?』

レッド『あ、いやめんどうだな…えーと…』

ユウキ『もしかしてレッドさん浮気ですか?』

ナツメ『うううううううううううううわきいいいいいいいいいいいいいいいい!?』

ユウキ「おっと、余計なとこまで思い出してしまった」

ユウキ「そうそう、威力を数倍にする方法があったな」

ユウキ「結局一回も練習しなかったけど、なんとかなるだろ」

ユウキ「いけるよなラグラージ」

ラグラージ「モチロンダゼ」グッ

ユウキ「さすが俺の相棒だ」

ユウキ「よっしゃ!100倍いくぜ!」

ラグラージ「!?」

ユウキ「えっとどうしたらいいんだ…」

ユウキ「めんどうだ、ラグラージ100倍の力をためるんだ!」

ラグラージ「ムリムリムリムリムリ」ブンブン

ユウキ「えー、じゃあ半分の50」

ラグラージ「……」

ラグラージ「ムリ」

ユウキ「じゃ、じゃあ何倍ならいけるんだ」

ラグラージ「……」サッ

ユウキ「おいおい何ピースしてんだよ」

ユウキ「というかおまえピースできたんだな、じゃあ写真撮るときとかそれしろよー」

ユウキ「えーと、で、結局どれぐらいならいけんの?」

ラグラージ「……」サッ

ユウキ「だからピースはもういいってば」

ラグラージ「……」

ユウキ「……」

ユウキ「あーなるほどなるほど、にじゅ…」

ラグラージ「……」サッ

ユウキ「……」

ユウキ「じゃあ気を取り直して…」

ユウキ「いくぞ!3ば」

ラグラージ「……」ビッ

ユウキ「い、言っただけだからだよ…」

ユウキ「2倍力をためろ!」

ラグラージ「ソレナラエエデ」

ユウキ「滝登りだ!」

ラグラージ「ショーリューケン」

コータス「ゴハッ」

ユウキ「2倍になるだけでかなり効いてるみたいだ」

ユウキ「よし、このままいくぞ!」

ラグラージ「チョットタンマ」

ユウキ「おい、どうしたんだ」

ユウキ「そういや最初のうちは2倍でもきついって言ってたな、忘れてた」

ユウキ「しっかりしてくれラグラージ!」

アスナ「ストーンエッジ…」

ユウキ「おい、きたぞ、よけるんだ!」

ラグラージ「グオワッ」

ユウキ「ほらいわんこっちゃない」

ユウキ「大丈夫か!?」

ラグラージ「……」コクっ

ユウキ「でもこの体力じゃまた大技は決めれそうにないな…」

ラグラージ「……」ブンブン

ユウキ「お前、ほんとに大丈夫なのか?」

ラグラージ「……」コクっ

ユウキ「よしじゃあ2倍の」

ラグラージ「……」ビッ

ユウキ「3倍って…2倍でもそんな状態でうまくいくかもわからないのに」

ラグラージ「バカヤロー」バシッ

ユウキ「いてっ、何すんだ」

ラグラージ「アキラメンナヨ…アキラメンナオマエ!」

ユウキ「ラグラージ…おまえ…」

ユウキ「ごめん、何言ってんのかわかんない」

ラグラージ「……」ぐわっ

ユウキ「おい、ムチャだぞ」

ラグラージ「トツゲキー!」

ドーン

プシュウウウ

コータス「カオガヌレテチカラガデナイ」ばたっ

ユウキ「コータスが倒れた…」

ラグラージ「カッタゾー!」ふらふら

ユウキ「……」

ユウキ「よくやったな、休んでてくれ」

ユウキ「ふぅ…」

アスナ「コー…タス…?」

ユウキ「アスナさん、おーい」

アスナ「……」ばたんっ

ユウキ「えっちょっと…」

レッド「なんかさっきむこうの方で音がしなかったか?」

ナツメ「そっちの方に誰か…二人いるわ」

レッド「誰かわかる?」

ナツメ「うーん…暗くてわからないわ」

レッド「とりあえず、行ってみようか」

レッド「あれ、タケシ?どこ行ったんだ」

ナツメ「さっきまでいたと思ったんだけど」

レッド「なんだ迷子か?」

タケシ「おーい待ってくれー」

レッド「あ、どこいってたんだよ」

タケシ「はぁ…はぁ…お前らちょっと速いぞ…」

ナツメ「だらしないわね、女の私だってちゃんとついて来てるのに」

タケシ「いや女の私だってとか言ってもナツメはずっとレッドが抱えてるじゃねえか!」

ナツメ「関係ないでしょ」

タケシ「関係あるだろ!」

タケシ「それに俺体ボロボロなんだぞ!歩くだけでも大変だってんだ!」

レッド「そんなこと言ったら俺ちょっと膝すりむいたぞ」

タケシ「規模が違う!」

レッド「ほら見て、これさっき貼った絆創膏」

タケシ「ちっさ!絆創膏ちっさ!こんな大きさで足りるってどんだけ小さいケガだよ!」

ナツメ「しっ、静かにして、近いわ」

タケシ「近いって何が?」

レッド「タケシ静かに」

タケシ「……」

………

ナツメ「ほら何か聞こえるでしょ」

レッド「たしかに誰かいるな」

タケシ「あんま聞こえないぞ」

ナツメ「だからタケシうるさいってば」

タケシ「……」

レッド「とにかく行ってみようか」

ナツメ「誰がいるかわからないのに危ないわよ」

タケシ「そうだぞ、これはナツメの方が正しい」

レッド「でもずっとここから動かないのもだめだろ」

レッド「だからゆっくりちょっとずつ進もう」

タケシ「おい待て…」

レッド「じゃあタケシはそこで休んでてくれよ」

タケシ「ったく、おい俺も行くぞ」

ナツメ「だいぶ近いわ」

レッド「じゃあここからはもっと慎重に行こう」

タケシ「慎重にって普通にがつがつ歩いてたじゃねえか」

レッド「細かいこと言うなよな」

ナツメ「ねえレッド、あれ」

レッド「どれどれ…」

ユウキ「アスナさんハァハァ…」

レッド「なんだユウキだったのか」

ユウキ「……」ビクッ

ユウキ「あ、レレレレッドさん…おつかれっす…」

レッド「何がおつかれっすだよ」

ナツメ「いやそれよりなんでパンツはいてないの…」

ユウキ「えっ…あーこれは…」

ユウキ「ナツメさんは女だからわかんないと思いますけど男には意味なく下半身を露出することだってあるんすよ」

レッド「ねーよ」

ユウキ「またまた~俺知ってますよ」

レッド「何をだよ」

ユウキ「レッドさんとナツメさんが毎日のように●●●で●●●ってこと」

レッド「はぁ!?」

レッド「そんなこと言ったらお前は●●●●●●●●●●!」

ユウキ「●●●●●●●●●●●●●●●!」

レッド「●●●●●●●●●●●●‼」

ユウキ「●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●!」

タケシ「もういい‼いい加減にしろ!」

タケシ「お前らだっきから何言ってるかわからん!」

タケシ「そしてお前は早くズボンをはけ!」

レッド「で、何があったんだ」

ユウキ「まあ、このアスナさんが」

レッド「服着せてやれ」

ユウキ「はい」

レッド「……」

ナツメ「じろじろ見ないの」

レッド「い、いやきれいな胸してんなって思っただけで」

ナツメ「……」

ナツメ「もうレッドに胸さわらしてあげない」

レッド「な、なんで!そんなの絶対いやだ‼」

タケシ「お前ら何やってんだ」

レッド「うう…ナツメ許してよぉ…」もみもみ

ナツメ「はいはい、許してあげるわよ」

ナツメ「じゃあユウキ君説明して」

ユウキ「何ていうか、急に目の色が変わってバトルしかけてきたんで戦ったんですよ」

ユウキ「で、俺が勝ったら倒れちゃったってわけですよ」

レッド「そこからなんでこの人が服脱いでるんだよ」

ユウキ「それは俺が勝ったから…いいかなって」

レッド「何がいいんだよ」

ユウキ「もうよくないですか?これ」

レッド「いやまてまて、これお前とらえ方によっちゃ犯罪だぞ」

ユウキ「ホウエンじゃ日常茶飯事ですよ」

レッド「それお前だけだろ」

タケシ「いや本当にもういいよ!」

タケシ「お前ら最初の目的忘れてんだろ」

レッド「最初の…」

ユウキ「目的…?」

ナツメ「タケシは逆にちゃんと覚えてると思ったの?」

タケシ「そうだよな…」

レッド「マジでなんだっけ…」

ナツメ「やっぱりね…」

ナツメ「しっかりしてよ、頼まれたからここに来てるんでしょ」

レッド「ああ、そうだった…」

ナツメ「思いだした?」

レッド「何頼まれたんだっけ」

ナツメ「もう…」

レッド「……」

ナツメ「……」

レッド「……」

ナツメ「……」

レッド「……」

ナツメ「……」

タケシ「……」

ユウキ「……」

レッド「なんなの?」

ナツメ「うん…」

ナツメ「まあいいか」

タケシ「よくねえだろ!」

レッド「か~わいいなぁ~」

タケシ「いい加減にしろよバカども!」

ナツメ「あーもう大きい声出さないでって言ったでしょ響くんだから」

タケシ「いや、さっきまでの言い方だと完全に覚えてただろ」

ナツメ「人間忘れちゃうことだってあるわよ」

タケシ「忘れちゃうことあるって言ってることが逆じゃないか」

タケシ「いったいどっち側なんだよ」

ナツメ「レッド」

タケシ「だと思ったよ!」

レッド「まあまあ、何があったか知らないが落ちつけよ」

タケシ「落ちつけるか!」

タケシ「はぁ…お前ら一体ここに何しに来たのか…」

レッド「それがわからないから困ってるんだろ!」

タケシ「逆ギレ!?」

レッド「とにかく進もう、あなぬけのひもがあるから帰れなくなる心配はない」

タケシ「目的もわかんないのにかよ…」

ナツメ「レッドが決めたことだからいいの、レッドが言ったら正しいの!とにかくレッドなの!」

タケシ「……」

タケシ「ナツメってこんなバカだったっけ…」

レッド「……」

レッド「ナツメが…バカ…?」

レッド「おい…言っていいことと悪いことがあるだろ…」

タケシ「わ、わるかったよ、ごめんごめん」

レッド「それ…ちゃんと思ってんのか…?」

タケシ「あーもう…ほんとに思ってるよ」

タケシ「めんどくせ」ぼそっ

ナツメ「レッドもちょっとしつこいわよ」

レッド「だってさ…」

タケシ(どうせナツメもレッドのこと言われたらレッドみたいに怒るんだろ)

ユウキ「タケシさん、タケシさん」

タケシ「ん?なんだ」

ユウキ「めんどくさいっすね」

タケシ「やっぱりお前もそう思うか」

ユウキ「タケシさんも大変っすね」

タケシ「あいつは昔はあんなんじゃなかったんだけどな」

タケシ「やっぱあれだな、ナツメとくっつきだしてからだな」

タケシ「それからおかしくなったな」

ユウキ「そんなことあの二人に聞こえたらどうなるか知りませんよ」

タケシ「大丈夫だ、あいつらを見てみろ」

タケシ「もう互いのことしか考えてない顔だ、おそらくまわりで何が起ころうとあいつらには聞こえないだろう」

ユウキ「ほんとだ…あ、チューした、マジで何しに来たんだあの二人」

タケシ「くそぉぉ!俺も彼女ほしい!」

ユウキ「作り方教えましょうか?」

タケシ「ナンパは成功しないんだよ!」

ユウキ「じゃあこういうのは…」

タケシ「どんなのだ、教えてくれ」

アスナ「ん…うーん…」

ユウキ「まずはスリーパーを」むにっ

アスナ「おっうわっ」グラッ

ユウキ「つかっておぅっ」どさっ

アスナ「いたた…」

タケシ「大丈夫か?」

レッド「びっくりした」

ユウキ「もうアスナさん、急に動かないでくださいよ…」

レッド「そりゃお前のセクハラおんぶされてることがわかったら誰でもそうなるだろ」

ユウキ「セクハラって俺がいつそんなことしたっていうんですか」

ユウキ「俺はただお尻に手を、おっぱいに頭をそえてただけですよ」

レッド「それだよ」

ユウキ「そんなことないですよ、ねえアスナさん」

アスナ「いやぁー、お尻もまれた時はビックリしたけど」

ユウキ「ちょ、ちょっと力がはいっちゃっただけですよ」

レッド「どんな言い訳だよ」

ユウキ「ほんとですって」

レッド「ナツメに頭の中読んでもらうぞ」

ユウキ「レッドさん、今はそんなことしてる場合じゃないです、先に進みましょう!」

レッド「完全だな」

ユウキ「なにが完全なんですか…」

レッド「……」

ユウキ「……」

アスナ「ユウキ君、黙ってないで早くおこしてよ」

ユウキ「あ、すいません」

ユウキ「よいしょっと」コロンッ

レッド「あ、なんか落ちた」

アスナ「えっなになに?」ぱきっ

アスナ「なんかよくわかんないけどつぶしちゃった」

ユウキ「なんですかそれ」

アスナ「見たことないな…」

ナツメ「あ、ちょっとそれ見せて」

アスナ「こわれちゃってるみたいだけど、はい」

ナツメ「これ…」

レッド「なんかわかるの?」

ナツメ「まあ催眠術みたいなものかな」

レッド「催眠術ってこんな小さい機械みたいなのがか?」

ナツメ「うんとね、これはね他の人の頭につけて使うの」

レッド「だから今頭から落ちてきたのか、でもなんで?」

ナツメ「だから、アスナちゃんは誰かに操られてたってこと」

アスナ「わ、私操られてたんですか!?」

ユウキ「なんでそんなことわかるんです?」

ナツメ「私も使ったことあるからよ」

ナツメ「これがついてたってことはまったく記憶のない時間があるはずだけどあった?」

アスナ「あったようなないような…」

ユウキ「使ったことあるって何につかったんですか!」

レッド「おまえタケシみたいにちょっと黙ってろ」

ユウキ「いや、それひどくないですか」

レッド「ひどくない」

ユウキ「レッドさんも気になるでしょ」

レッド「俺知ってる、たぶんあれだ、あれしかない」

ユウキ「教えて~~~」

レッド「やだ」

ユウキ「ドケチンボ」

ナツメ「いつまでその話してるの?こっちはもう終わったわよ」

ユウキ「ナツメさん教えて~~~~~」

ナツメ「レッドの誘拐よ」

ユウキ「ゆ…」

ナツメ「まあ失敗しちゃったけどね、レッドはすごいから」

ユウキ「すごいからとか関係ないでしょ」

ナツメ「まあその話は置いといて」

ナツメ「この機械を使うにはかなりのエスパーパワーが必要なの」

レッド「エスパーパワー?」

ナツメ「ものすごい超能力が必要って言いたいの」

ユウキ「そこの名前はもう少しなんとかならなかったんですか」

レッド「お前ナツメのセンスにケチつける気か!?」

ユウキ「そういうわけじゃないですけど…」

ナツメ「名前のセンスなんてどうでもいいの」

ナツメ「問題は誰がこんなことしたかってこと」

アスナ「誰なんですか!私を操ったっていう豚野郎は!」

ナツメ「ホウエンの人はちゃんと話を聞けないの?」

ユウキ「そんなこ」がばっ

レッド「おまえは喋るな、ややこしい」

ユウキ「もごもごっ」

ナツメ「これは私の予想の部分も入ってるんだけど」

ナツメ「おそらく今までに行方不明になった多くのジムリーダークラスのトレーナーのほとんどがここに集められて操られているはず」

ナツメ「それだけの人数をこの機械を使って操ろうとすればかなりのエス…超能力者ってこと」

ナツメ「だからこんなことができて、ここにいる可能性が高い人物はイツキしかいない…」

レッド「イツキって誰だっけ…」

タケシ「そうか、たしかに四天王であるイツキとカリンさんもワタルと同じ時にいなくなった、ワタルに協力している可能性はかなりたかいな」

レッド「急にしゃべるなよ」

アスナ「そのイツキってやつが私を操ったんですね!」

アスナ「ボコボコにしてやるぅー!」

ナツメ「まって」ピーン

アスナ「あ、あれ…うごかな…」

ナツメ「もどってきて」スイーッ

アスナ「うわわっ体が」バタバタ

ナツメ「勝手に行こうとしないで、行ってもバトルにもならないんだから」

アスナ「そんな…じゃあどうしたら」

ナツメ「特に作戦はないけど一人では行動しないようにね」

アスナ「う~…早く出てこい…」

ユウキ「まあまあ落ちついてよアスナさん」モミモミ

アスナ「今はふざけてる場合じゃないっ」ニギッ 

ユウキ「あーーーーーーーーーー!」ばたっ

レッド「でかい声だしてんじゃねえよ」

ユウキ「お…俺のた、た、タマタマが…」がくっ

ナツメ「たまのひとつやふたつで大げさね」

レッド「いや、ひとつでもふたつでも大変だからね」

レッド「そんなことより早く行こうよ」

タケシ「そんなことってレッドが言うなんて意外だな」

レッド「たまにしゃべったと思ったらひどいこと言うな」

ユウキ「俺のたまも…」

レッド「うるせえ」

ナツメ「あっ別に急ぐ必要はなくなったみたい」

レッド「なんで?」

ナツメ「むこうから来たわ」

レッド「なにが?」

ナツメ「二人近づいてくる」

レッド「知ってるやつ?」

ナツメ「知ってるというかこれは」

イツキ「まったく君たちのアホ声には心底うんざりさせられるよ」

カリン「ここは声が響いてうるさいからあんまり大きい声出さないでよね」

レッド「お前ら…!」

レッド「誰だっけ?何か見たことはあるような…」

ナツメ「はぁ…イツキとカリンよ」

イツキ「そんなに僕の名前を覚えてくれないなんてショックだな」

レッド「なんかこう…覚えにくいんだよ、お前」

イツキ「この…言わせておけば…」

イツキ「僕と勝負しろ!」

レッド「いいよー」

アスナ「待ってください、この人がイツキって人なんですよね」

レッド「そうらしい」

ナツメ「らしいじゃなくてそうよ」

アスナ「じゃあここは私にやらしてください」

レッド「あ、いいの?」

アスナ「私を操るなんて許せませんから」

アスナ「私がこの人たちを倒しますからみなさんは先に進んでください」

レッド「え…やっぱ進まなきゃだめなのか…」

タケシ「当然だろ、お前がワタルを倒すんだ」

レッド「なんで俺が…タケシがやれよ」

タケシ「それは無理だ」

レッド「なんで?」

タケシ「こんなとこに女の子一人おいて行くなんて俺はできないからな」

アスナ「タケシさん…」

タケシ「これで2対2、ちょうどいいじゃないか」

カリン「2対2ねぇ…」

カリン「私はかまわないけど」

イツキ「レッド!僕から逃げるのか!」

レッド「別に逃げるとかそういうわけじゃないけど」

イツキ「じゃあ戦え!僕が怖いのか」

レッド「だから怖いとかでもなくてさ」

イツキ「そう強がるなワタルにより強化された僕のポケモンが怖くないはずがない」

レッド「そんなちょっと強くなったぐらいで…」

イツキ「ちょっとどころじゃなさ、そこの女ジムリーダーもわかるだろ、自分のポケモンがどれだけ強くなっていたか」

アスナ「じゃあ私のコータスが強くなってたのは」

イツキ「そう僕たちが強化してあげたんだ」

カリン「イツキ、余計なことしゃべりすぎよ」

イツキ「いいじゃないか、知ったとこでどうすることもできないんだし」

アスナ「勝手に無理やり強くされたのは気に入らないけど、それより私の他のポケモンはどこよ!」

カリン「あーやっぱ知りたいよね」

イツキ「じゃあ教えてあげようか、この強化には特別な実験が行われる」

イツキ「それに耐えることができれば無事君のコータスのように強くなることができる、だが耐えられなければ…」

アスナ「まさか私のバクーダやマグカルゴたちは…」

イツキ「耐えられなかったんだろうね~」

アスナ「そんな…」がくっ

イツキ「何を悲しんでいるんだ?弱いからだめだった、それだけのことだろ」

アスナ「うう…」

ナツメ「最低ね」

ユウキ「アスナさんは頼んだわけでもないというのに」

レッド「お前ら」

タケシ「お前ら人間じゃねぇ!」

レッド「……」

レッド「俺が言おうとしたのに…」

ナツメ「今のは仕方ないわよ」

アスナ「しゃッらあああああああいッ!!!」

タケシ「!」びくっ

アスナ「絶対に許せない、タケシさん一緒に戦ってくれるんですよね」

タケシ「びっくりした…そうですけど」

アスナ「絶対勝ちましょう」

タケシ「もちろんです」

タケシ「そういうことだからレッド、お前たちは早く行け」

タケシ「可能性はかなり低いがもしかしたらだが、まだその実験とやらをされていないポケモンはいるかもしれない」

ユウキ「大丈夫なんですかね?」

レッド「たぶん道はあってるだろ」

ユウキ「いやそっちじゃなくて、タケシさんとアスナさん」

レッド「さあな…」

ナツメ「じゃあ私が見てあげるわ」

ナツメ「……」

ナツメ「あれ…?」

レッド「どうした?」

ナツメ(全然わからない…それどころか他のこともできない、こんなこと今までなかったのに…)

ユウキ「ナツメさん、どうなんですか」

ナツメ「えっあ…がんばってるみたいね」

ユウキ「そうですか、アスナさんがんばってほしいな…」

レッド「……」

レッド「ナツメは嘘つくとすぐわかるね」ぼそっ

ナツメ「えっ」

ナツメ「私が嘘つくわけないじゃない」

レッド「だってわかるもんはわかるから」

ナツメ「……」

レッド「何があったんだよ」

ナツメ「でも…」

レッド「いいから」

ナツメ「超能力が使えなくなった…」

レッド「なんで?」

ナツメ「わかんない」

ナツメ「こんなこと初めてだから、なんだか嫌な予感がする」

レッド「考えすぎじゃない?」

ナツメ「だってこんなこと今までなかったんだし」

レッド「ほんとになんにもできないの?」

ナツメ「そういうわけじゃないけどテレパシーとかちょっとだけ考えてることがわかるぐらいの簡単なのはできるみたい」

レッド「十分じゃないの?」

ナツメ「全然ダメよ」

レッド「俺はあんまり気にしないよ」

ナツメ「私が気にするのよ」

レッド「そうかなぁ…なあユウキはどう思う?」

レッド「あれ、ユウキがいない」

レッド「ユウキのやつどこ行ったんだ」

ナツメ「ユウキ君がいなくなってることにも気がつかなかったなんて」

レッド「ここで他のトレーナーに会うと勝負をしかけらるけどユウキは強いし大丈夫だろ」

ナツメ「無責任よそれ」

レッド「いやいやでもさ」

レッド「ほらタケシも言ってたじゃん、まだ何もされてないポケモンたちがいるかもしれないって」

レッド「ナツメがそういうのわかんない今そっち優先すべきだよ」

ナツメ「そうなると先に進むことになるけど」

レッド「それはもう一度考え直す必要があるな」

ちょっと前

ユウキ「この二人状況わかってんのかな」

ユウキ「こんなことなら俺もハルカつれてくるんだった」

ユウキ「あ、でもハルカが嫌がるか…」

ユウキ「もおー顔近いよあの二人、ナツメさんもこんな時に顔赤くしてるんじゃないよ」

???「ユウキさん」ボソッ

ユウキ「えっ」

???「ユウキさん、こっちです」

ユウキ「どこどこ、てか誰?」

???「とりあえずこっちに来てください」

ミツル「ユウキさんも来てたんですね」

ユウキ「やっぱりミツルだったか、俺のことさん付けで呼んでくれるやさしいやつお前しかいないもんな」

ミツル「……」

ミツル「まあそんなことよりユウキさん、早くここを離れてください」

ユウキ「なんでだよ」

ミツル「……」

ミツル「ワタルさんはこの洞窟を爆破するつもりです」

ユウキ「……」

ユウキ「うっそだ~」

ミツル「本当です」

ミツル「ワタルさんの目的は最強になること、なぜそう思ったかは僕にもわかりません」

ミツル「おそらくワタルさんとリーグとの間に何かあったんでしょう」

ミツル「じゃないと何年もいたリーグをあんなことにするなんて僕には考えられません」

ミツル「話が少しそれました、ワタルさんはトレーナーとして最強のレッドさんを倒した後に爆破します」

ミツル「このことを知ってるのはワタルさんとカリンさん、イツキさんそして僕だけです」

ユウキ「おいまて、ここには数十人のトレーナーたちがいるんだぞ、そんなことしたら」

ミツル「はい、みなさん死んじゃうでしょうね」

ユウキ「おまえふざげてんのか」

ミツル「ふざけてなんかいません、僕はワタルさんがそれでいいならそれに従うだけです」

ミツル「でも…ユウキさんは僕にいろんなことを教えてくれました」

ミツル「ユウキさんがいなかったら僕は…」

ミツル「だからユウキさんにはとても感謝しています、ユウキさんは助かってほしいんです」

ミツル「ワタルさんもそれぐらいは許してくれるはずです」

ユウキ「……」

ユウキ「やだね」

ユウキ「だいたいさぁそれだとレッドさんが負ける前提じゃねえか」

ユウキ「あの人が負けるわけないだろ」

ミツル「無理ですよ、今のワタルさんに勝てる人なんていません」

ユウキ「だからそれがレッドさんなんだって」

ミツル「…もしワタルさんが負けた場合は僕がレッドさんを倒します」

ミツル「ワタルさんと戦った後なら僕でも」

ユウキ「お前本気か?」

ミツル「僕はいつでも本気です」

ユウキ「そうか…」

ユウキ「だったらレッドさんが勝つのはわかってるから、俺がお前を倒しとかないと…」

ミツル「僕はもうユウキさんにも負けませんよ」

ユウキ「お前もあの強化ってのをされてるのか?」

ミツル「はい、僕が選びに選びぬいたポケモンたちなのでかなり強いですよ」

ユウキ「自分で強いって言ってるのにそんなポケモンたちを犠牲にしたようなことしないと勝つ自信がないのか」

ミツル「ユウキさんだってそうでしょう、悪い個体を使って何かいいことでもあるんですか」

ユウキ「そうか…お前はそうまでしないと俺に勝つ自信がないのか…」

ミツル「……」

ユウキ「正直お前と初めて会った時こんな強くなると思ってなかった」

ユウキ「でも結局そんな無理やりあげるようなことに頼った時点でお前はもうそこまでだ、俺には勝てない」

ユウキ「自分でもわかってんだろ」

ユウキ「だから負けるとわかってる俺とは戦おうとしなかった」

ユウキ「まあ俺の推測だけどだいたいそんなもんだろ」

ミツル「…ふ」

ユウキ「ふっ」

ミツル「ふふふ」

ユウキ「ふはははは」

ミツル「ふふふふふふふっ」

ユウキ「ハーッハハハハハハ」

ミツル「何が可笑しい!!」

ミツル「ユウキさん、たしかに僕はあなたに一度も勝てなかった」

ミツル「あなたに勝つことが僕の最大の目標になっていた」

ミツル「でもあなたと戦うたびに差をつけられて…」

ミツル「本当はワタルさんにユウキさんを倒すように言われてました…」

ミツル「ユウキさんの言うとおりです…」

ミツル「勝てないと思ったから戦おうとしなかった」

ミツル「半分正解です」

ミツル「もう半分はユウキさんに勝つためにワタルさんに強くしてもらったのにユウキさんとの戦いで使いたくない」

ミツル「ははっ…変ですよね、なんとしても勝ちたい自分と正々堂々と勝ちたい自分がいるんです」

ユウキ「ふぅー…」

ユウキ「ずいぶん長くしゃべったな」

ユウキ「そういやいつも会ったときお前から一方的に話してたな」

ユウキ「その後にバトル、俺がいつも勝ってたな」

ユウキ「…やるか?」

ミツル「はい…だけど…僕はもう負けない!」

ミツル「今度こそユウキさんに勝ってみせる」

ユウキ「……」

ユウキ(ここはひいてくれると思ったのに…)

ミツル「それでは…いきますよ!」

ユウキ「あ、ちょっと待って回復…」

ミツル「ロズレイド、花吹雪!」

ユウキ「ちょっと待てってばぁぁ!」

ユウキ「っつ…」

ミツル「どうしましたユウキさん、早く立ってくださいよ」

ユウキ「何しやがんだ」
  
ミツル「毒突き!」

ユウキ「ぐあっ…」

ミツル「たとえ相手が人でも容赦するな…ワタルさんに教えてもらったことです」

ユウキ「ぐっ…ごふっ…」

ミツル「何してるんですか、早くポケモンを出して戦ってください!」

ミツル「手加減してるとはいえ、このままじゃ死んじゃいますよ!」

ユウキ「はぁ…はぁ…容赦するなって言われてたんじゃなかったか?」

ユウキ「教えられたことぐらい…ぐっ、ちゃんとやれよな…」

ミツル「何を…」

ユウキ「俺を倒せもしないんだったら最初っからそんなことすんじゃねえよ」

ユウキ「ほら、ちゃんとここ狙って、外すんじゃねえぞ」

ユウキ「ほれほれほれ、どした、早くしろよ」

ミツル「なんでそこまで僕にやられようとするんですか…」

ユウキ「……」

ユウキ「お前はワタルに俺を倒すように言われたんだろ、お前最初俺を逃がすなんて言ってたけどそんなことしたらお前ただじゃ済まないだろ」

ミツル「だからって命かけることないでしょ」

ユウキ「はぁー、お前はほんと甘いな、やるなら徹底的にやれよ」

ミツル「僕には…できません…」

ユウキ「中途半端な気持ちでできるか!こんなのが!」

ユウキ「というかロズレイドの毒でどうせもう無理だ」

ユウキ「一思いにやってくれ」

ユウキ「俺にトドメをさしてお前の勝ち、よかったな最後に俺に勝てて」

ミツル「僕は…」

ユウキ「こんな勝ち方は嫌ってか?ワガママ言うな」

ユウキ「いいか、なんでも生きてりゃ勝ち、死んだら負けだ」

ユウキ「俺をやったあとすぐワタルに報告に行け、ふりかえるな」

ミツル「ユウキさん…」

ユウキ「お前が自分で選んだ道なんだから自信もて」

ユウキ「俺がずっと見守っててやるから」

ミツル「……」

ミツル「ロズレイドおねがい…」ドスッ

ミツル「ユウキさん…」

ミツル「これで本当によかったのか…ユウキさんが死んでいいことがあるのか?」

ミツル「でも…」

ミツル「ユウキさん、ごめんなさい、僕行きます」

ミツル「……」

がさっ

ミツル「なんだ?」

ユウキ「おらっ!」がしっ

ミツル「えっえっえっ!?」

ユウキ「油断したなミツル!」

ユウキ「くらえ!パロスペシャル!!」ガキッ

ミツル「ユ、ユウキさん何を!?」

ユウキ「パロスペシャルって言っただろ」

ユウキ「二回言わせんな、恥ずかしい」

ミツル「そ、そうじゃなくて」

ミツル「どうして生きて」

ユウキ「ああ、それなら服の中にクチートを入れてた」

ユウキ「というか普通気づくだろ、形おかしいって」

ミツル「でもよかった…ユウキさんが生きてて…」

ユウキ「あたりまえだ、ハルカと小さい子ども残して[ピーーー]るかってんだ」

ミツル「あの…そろそろ解除してもらっても…」

ユウキ「何言ってんだ?勝負はまだついちゃいねえ」

ミツル「え?」

ユウキ「このままお前を倒す」

ミツル「まさか~こんな状態から」

ユウキ「俺ならやれるぜ」

ユウキ「ミツル、最後に覚えとくんだな」

ユウキ「勝つにはだますことも大切なんだよ」

ミツル「……」ぴくぴく

ユウキ「ちょっと強くやりすぎたかな?」

ユウキ「当分おきないぞ」

ユウキ「…はぁ」

ユウキ「この状態でミツルに何かあったら俺のせいになっちまうな」

ユウキ「あんま女の子以外おんぶしたくないけどしかたないか」

ユウキ「よいしょっと、さてレッドさんたちと早く合流しないと、だいぶ離れたはずだからな」

ユウキ「とは言ったものの…」

ユウキ「全然道がわからん」

ユウキ「これは迷ったというやつか」

ユウキ「……」

ユウキ「ミツルなら道わかるかも」

ユウキ「……」

ユウキ「起きるの…待つか…」

ミツルが気絶してから10分後

レッド「ほんとここつまんないな、景色が変わらない」

ナツメ「そりゃそうでしょ、ここ洞窟よ」

レッド「だからってさぁ…もっとこう、ジャングルとか」

ナツメ「ジャングル!?」

レッド「いや言いすぎた、せめて草が生えてれば」

ナツメ「草って…あ、あった」

レッド「ほんとだ、引き抜いてやる」

ナツメ「なんで?」

レッド「ふぬぬぬぬぬ」

レッド「くそ、片手じゃぬけねえな、ナツメは俺の腰のとこ持って」

ナツメ「だからなんで抜こうとするの…」

レッド「一度興味を持つと最後までやらないと気が済まないの」

ナツメ「よくわかんないけど、なるべく早くしてね」

レッド「まかしとけって」

レッド「おらあああああああああああああああああ!」

ズボッ

ドン

レッド「あっごめん、大丈夫?」

ナツメ「うん、私レッドにならいくらふまれてもかまわないから」

ナツメ「それよりもう気が済んだ?」

レッド「ああ、正直なんでこんなに草抜くのに必死になったのかわかんないけ…」

ナゾノクサ「ナゾ?」

レッド「?」

ナツメ「?」

レッド「ナゾノクサだ」

ナツメ「見たらわかるわよ」

レッド「なんでこんなとこに?」

ナツメ「それはわかんないけどかなりボロボロよ、手当てしてあげないと」

ナゾノクサ「!」びくっ

レッド「あ、おい」

ナゾノクサ「……」ガクガク

レッド「かなりおびえてるみたい」

ナツメ「でもこんな傷じゃいつ倒れちゃうかわかんないし…」

ナツメ「そうだ、フーディンに聞いてもらいましょ」

フーディン「ジブンドナイシテン?」

ナゾノクサ「ナンカネ、マントツケタオトコニネイロイロサレルシ、マスタートハグレチャッタノ」

フーディン「ソウカソウカ、タイヘンヤッタナ」

ナツメ「どう?」

フーディン「カクカクシカジカ」

ナツメ「なるほどね…」

レッド「俺にも教えてよ」

ナツメ「このナゾノクサは人間にひどいことされてそこから逃げてきたんだって」

レッド「なんでうまってたの?」

ナツメ「だいぶ人間を怖がってるみたい」

ナツメ「私たちが手当てするより、同じポケモンのフーディンがやった方がよさそうね」

ナツメ「フーディンおねがいね」

フーディン「マカシトキ」

フーディン「ホレ、カイフクノクスリヤ」

ナゾノクサ「アザース」

ナツメ「ナゾノクサが言ってる男ってのはたぶんワタルのことだと思うわ」

レッド「じゃあこのナゾノクサはあの実験とかいうのやられてたわけ?」

ナツメ「たぶん」

レッド「じゃああのナゾノクサは他のが捕まってる場所を知ってるんじゃないか?」

ナツメ「たぶんそうね」

レッド「よし、じゃあ案内してもらおう、早く他のも助けなくちゃ」

ナツメ「なんだかいつもと違ってずいぶん積極的ね」

レッド「ナゾノクサに興味持っちまったからそれに関連することをやりきらないと」

ナツメ「まあレッドが言うならなんでもついて行くけどね」

レッド「そういうことだから案内してくれナゾノクサ」

ナツメ「なんか変な語尾みたい」

ナゾノクサ「マスターイガイノニンゲンハシンヨウデキナイ」

フーディン「ダッテサ」

ナツメ「私たちの知り合いのポケモンたちも捕まってるかもしれないの、だからお願い」

ナゾノクサ「……」

ナゾノクサ「イイダロウ、ツイテコイ」

フーディン「ナンカエラソウニイッタケドツイテコイッテ」

ナツメ「ありがとうね」ナデナデ

ナゾノクサ「ベツニマダシンヨウシタワケジャナイカラナ( ≧∀≦)」

ナゾノクサ「ツギヒダリ」

フーディン「コッチダッテ」

レッド「……」

ナツメ「誰のナゾノクサかは知らないけど道がわかって助かるわ」

レッド「……」

ナツメ「レッド?」

レッド「おい…」

レッド「ナツメの胸から離れろ!!そこは俺の特等席だぞ!!」

ナゾノクサ「……」プイッ

レッド「……」イラッ

レッド「離れやがれ~!!」グイッ

ナゾノクサ「ランボウサレタ~」メソメソ

ナツメ「泣かしちゃダメじゃないの」

レッド「だって…」

ナツメ「よしよし泣かない泣かない」

ナゾノクサ「……」ニヤリ

レッド「あー!!今こいつ笑ったぞ!!」

ナツメ「え?」

ナゾノクサ「ナゾナゾ~」しくしく

レッド「こいつほんとはワタルの仲間なんじゃないか?」

ナツメ「どうして?」

レッド「なんでこんな道知ってんだ」

ナツメ「一回通ったんだしわかるでしょ」

レッド「それになんか気にくわない」

レッド「俺の特等席当たり前みたいにとりやがって…」

ナツメ「レッド、やきもちやいてるの?」

レッド「いやいやなんで俺がナゾノクサに」

ナツメ「じゃあいいんじゃない?」

レッド「よくない!」

ナゾノクサ「アンマデカイコエダスンジャネエヨ、コノバカチンガァ」

レッド「なんかこいつ今バカにするようなこと言ったんじゃねえか」

ナツメ「気のせいじゃないの?」

レッド「いーや間違いない、そうだよなフーディン」

フーディン「……」プイ

ナツメ「フーディンは私の言うことしか聞かないのよ」

レッド「じゃあナツメが聞いてよ」

ナツメ「フーディンなんて言ってたの?」

フーディン「ワスレタ」

ナゾノクサ「ソコノドアノサキ」

フーディン「ソコノドア」

ナツメ「この先にいるのね」

レッド「あきらかに誰かが作ったやつだな、けっこう新しいし」

レッド「じゃあさっそく」

ナツメ「何があるかわからないから慎重にね」

レッド「わかってるって」ガチャ

レッド「……」キョロキョロ

ナツメ「……」キョロキョロ

レッド「誰もいない?」

ナツメ「いないのかな…」

ギャー

レッド「なんか聞こえたような」

ナツメ「あっちから聞こえたわ」

ワタル「ん!?まちがったかな…」

ワタル「まあこの程度で悲鳴を上げるようなポケモンはたいしたことないな」

レッド「今のってポケモンのだったんだ…」

ワタル「誰だ!」

レッド「え!?誰かいるの」

ナツメ「たぶん私たちのことだと思うけど…」

レッド「じゃあバレたのか!?」

ナゾノクサ「オマエノセイデナ」

ワタル「これはこれはレッドくんにナツメちゃんじゃないか」

ナツメ「普段ちゃん付けなんてしてないのに急に言われると気持ち悪いわね」

レッド「ここにワタルがいるってことは道はあってたんだな」

ワタル「おや、それは逃げ出したナゾノクサじゃないか、つれてきてくれたのか」

ナツメ「あなたが実験に使ったポケモンたちを今すぐ解放しなさい」

レッド「なんかワタルの話かたが今までと違うかほんとに気持ち悪いな」

ワタル「ほらナゾノクサいい子だからこっちにおいで」

ナツメ「だいたいどうしてこんなことしてるの!」

レッド「ちょっと待て、誰も話がかみあってないぞ」

ワタル「それにしても一番最初にここに来るのはイブキだと思っていたが、まさか君たちとはね」

レッド「俺たち一番かよ~あいつら何やってんだ」

ワタル「少し道を変えただけなんだがな」

レッド「よけいなことしてんじゃねえよ!」

ワタル「でもちょうどいい、君が来てくれたことでこちらから行く手間がはぶけた」

レッド「なんだよ、めんどくさそうだったら帰っていい?」

ワタル「安心してくれ、すぐに終わる」

レッド「なにすんの?」

ワタル「きみをころす」

レッド「?」

レッド「ん?今なんて言ったの?」

ナツメ「つまり私がワタルをころせばいいのね」

レッド「違う違う、そういうのはだめだよ」

ワタル「レッド君、俺は本気だよ」

レッド「今お前と話してないからちょっと黙ってろ」

ナツメ「とにかく私以外がレッドに触れようとしたらその人はもう消すって決めてるの」

レッド「ころすとか関係ないんだ…」

レッド「なんかあれだな…ころされるためにわざわざ来たってバカバカしいな」

ナツメ「そうね、レッドころすなんて頭のパーツがぬけてるとしか思えない、というかぬけてる」

レッド「じゃあ帰ろうか」

ナツメ「うん」

レッド「じゃあ途中まででいいからまた道案内してくれ、ナゾノクサ」

ワタル「ちょっと待てええ!」

レッド「やだ」

ワタル「いやマジで待って」

ワタル「……」

ワタル「なるほど、仮にもポケモンマスターと言われた君が俺から逃げるというのか」

レッド「なにぃ~」

ワタル「どうした俺が怖いのか?」

レッド「全然怖くねえよ」

ワタル「なら戦えポケモンマスターレッド!」

レッド「いや、無理」

ワタル「なんだと」

レッド「だって俺ポケモンマスターじゃないから」

ワタル「は!?」

レッド「だから俺はポケモンマスターとかそんなんじゃない」

ワタル「……」

ワタル「ふ…ふふっ、俺を騙そうとしてもそうはいかんぞ」

レッド「だましてねえよ」

ワタル「前ポケモンマスターであったゲンゾーの後を継いだのはその息子の君ということはわかってるんだよ」

レッド「だから違うって」

ワタル「そうまでして俺と戦いたくないのか?」

レッド「そうじゃなくて」

ナツメ「今のポケモンマスターになってるのはグリーンよ」

レッド「そうそう、そゆこと」

ワタル「……?」

ワタル「は…?」

ワタル「ちょっと意味わかんない」

レッド「だーかーらー!俺じゃないって言ってるだろ」

レッド「なんでポケモンマスターを倒そうとしてるかは知らんけど、俺じゃないし帰るわ」

ワタル「……」

ワタル「…ける…なよ…」

レッド「?」

ワタル「ふざけるなあああああ‼」

レッド「ふざけてねえよ」

ワタル「君への対策に一体どれだけの金と時間を使ったと思ってるんだ!?」

レッド「しらん」

ワタル「こうなればポケモンマスターは関係ない」

ワタル「まずは君に勝ち、そしてころす」

ワタル「グリーンはその後でもいい…」

ワタル「さぁ…かかってこい…」

ナツメ「あのね、あなたさっきから何をふざけたこと」

レッド「いいよ、俺が勝ったら俺もグリーンも助かるってことになるんだろ?」

ナツメ「そういうことかな…」

レッド「ほんと、何が目的かはっきりしてほしいよ」

ワタル「いけ!ギャラドス‼」

レッド「なんかめちゃくちゃめんどくせえわ」

ナツメ「がんばってよ、さっきのちょっとのやる気どこにいったの」

レッド「なんか自分のことなのにポケモンに完全にまかせるってのもな…」

ワタル「何をごたごた言ってる!早く出せ!」

レッド「うるさい、それは俺の勝手だ」

ワタル「だったら…」

ワタル「ギャラドス、あのボールをうばえ」

ギャラドス「ガブッ」

レッド「うわっまさかのギャラドスにとられた!」

ナツメ「なにやってんのよ!」

ワタル「よし、よくやった」

レッド「おい返せ!」

ワタル「ふん…これはピカチュウだな」

レッド「なんでわかるんだよ」

ワタル「君のことは全て調べつくしたからな」

ワタル「君のものなら見ただけでわかる」

ナツメ「なんか気持ち悪い…」

ワタル「さて、まず君への対策その1、弱体化だ」

ワタル「ピカチュウにはこれだ」

レッド「雷の石?」

ワタル「ただの雷の石ではない、俺が作った特別な石だ」

レッド「あったかいのか?」

ワタル「いやひんやりしている」

ナツメ「なんでこの状況でふざけてんの」

レッド「ふざけてないよ」

ワタル「普通ピカチュウに雷の石を使うとライチュウになり全体的に種族値が上がる」

ワタル「まあ普通に考えれば強くなる」

ワタル「だが、この石はライチュウに進化することは進化するが普通のライチュウの強さの4分の1ほどになるだろう」

レッド「そんなこと聞いてさせるわけねえだろ」

レッド「フシギバナ、ボールをとりかえすんだ!」

ワタル「もちろんこちらも邪魔なんてさせない」

ワタル「ギャラドス、ブレイブバードだ」

ギャラドス「オラァァァ」

レッド「また使えない技しやがって、ちょっとぐらいまともなの使いやがれ」

ワタル「君はそこで見ていたまえ」

ワタル「さあピカチュウ進化だ」

レッド「おいやめろ!」

ワタル「ん?こいつ出てこないぞ」

レッド「無理やり出そうとするな!」

ワタル「まあいい、出さなくてもいい方法をとるか」

ワタル「ギャラドス、もう少し足止めしておけ」

レッド「くそっ、どけよ!バカでかいギャラドスだな」

レッド「ピカチュウ…」

ピカッ

ワタル「ふははははは!」

ワタル「レッド君、ボールは返そう」

ワタル「そして見るがいい、変わり果てたピカチュウ、いやライチュウをな」

ナツメ「あなたそんなことして楽しいの?」

ワタル「最高に楽しいね」

ワタル「それよりも早くどうなったか見せてくれよ、君のピカチュウがどんなライチュウになったか非常に興味がある」

レッド「……」

レッド「ピカ…ライチュウ…でてきて」

ナツメ「レッド、ここで出したらあいつの言う通りのことやってるのよ」

ナツメ「そんなこと」

レッド「なってしまったことは仕方ないんだし、ピカチュウに何が起きたかを早く確認しとかないと」

ライチュウ「ウガァーー」

ナツメ「これは…」

レッド「ラ…ラ…ライチュウ?」

レッド「でけえ…」

ナツメ「これ2m…30はあるわね…」

レッド「いやいやいや…こんなのライチュウじゃねえよ」

レッド「だってでかすぎるもん」

ナツメ「じゃあなんなの?」

レッド「……」

レッド「えーと…」

ワタル「スーパーワタルライチュウだ!」

レッド「お前が入ってくんじゃねえよ!あと長いしダセェ」

レッド「だいたいポケモンの名前に自分の名前入れるってバカかお前は」

ナツメ「そのことはもういいんじゃ…」

レッド「それに五文字軽くオーバーしてるし」

ナツメ「最近は六文字らしいわよ」

レッド「え!?そうなの…」

レッド「それにしてもだ、文字多すぎだろ」

ナツメ「そうだね…」

ワタル「名前などどうでもいい!!」

レッド「自分でも考えてたくせによ」

ナツメ「名前がどうこうはレッドも悪いわよ」

ワタル「それ以上言うとまた話がそれる」

ワタル「俺が問題にしているのは強さだ」

ワタル「俺の実験は成功したかどうかを確認させてもらう」

レッド「はぁ!?ふざけんじゃねえよ」

レッド「だいたい何が実験だ!勝手に俺のピカチュウ進化させやがって」

レッド「元に戻せこんにゃろう!」

ワタル「ぎゃーぎゃーさわぐな、起こってしまったことはしかたがない」

レッド「さわぐだろ!」

ワタル「ふぅ…君はまだ子どものようだな…」

レッド「きっちり大人だ」

ワタル「こうして無駄に話していても時間の無駄だ」

ワタル「俺は無駄なことは嫌いなんだ」

レッド「無駄に無駄って言うんじゃねえよ」

ナツメ「二人とも無駄無駄うるさいわよ」

ワタル「無駄なことは無駄なのだ仕方ない」

ワタル「だから俺は今すぐ君を倒す!いけっギャラドス!」

レッド「だからって…全然わかんねえし、バトルってそれこそ無駄な気が」

ナツメ「それぐらいのことで…」

レッド「それぐらいでもめんどうなものはめんどうだ」

レッド「カットする」

ワタル「!?」

レッド 手持ち ライチュウ(でかい)

ワタル 手持ち カイリュー(改造) レックウザ(めちゃくちゃな改造)

レッド「なんで俺負けてんだよ!」

ナツメ「あのレックウザ、めちゃくちゃね」

レッド「だからめちゃくちゃな改造ってなってるじゃんか」

レッド「ころころタイプ変えやがって~、まともにダメージ与えられねえ」

ナツメ「ほんとせこい手ばかり使って、まともにできないわけ?」

ワタル「勝てばいいのだよ」

レッド「なにが勝てばいいだよふざけやがって」

レッド「そんなことで勝手うれしいか~10万ボルト!」

ワタル「地面」

レックウザ「きかん」

レッド「あー!もう!せっかくの不意打ちだったのに」

レッド「その一言でタイプ変えるっておかしいだろ」

ナツメ「レ、レッドならなんとかなるって!」

レッド「ちょっと厳しい…」

レッド「……」

レッド「そうだ!」

ナツメ「何か思いついたのね」

レッド「俺が直接あいつの口をふさいで殴り倒せばいいんだ」

ナツメ「ポケモン関係なくない!?」

レッド「あいつのルールだと勝てばいいんだ」

ナツメ「でもあのレックウザがいるのにどうやってワタルのとこまで行くの?」

レッド「作戦変更、正々堂々倒す!」

レッド「とは言ったけど、どうやってあれを倒すか…」

ワタル「レックウザ、地震だ」

レッド「考えてる時間もないな…」

ワタル「無駄に勝とうとしないことだ、時間が長くなるだけだ」

レッド「時間が長くなるのが嫌ならとっととやられやがれ」

ワタル「いや、勝つのは俺だ」

ワタル「これで終わりとする、レックウザ、ライチュウを食ってしまえ」

ライチュウ「キャー」

レックウザ「ゴクリ」

レッド「!」

ワタル「あのライチュウは実験のためにおいておきたかったが仕方ないか」

ワタル「さてと、これで君の戦える手持ちは0だ」

ワタル「これで俺の勝ちだ、そして君も終わり」

ワタル「少し時間をやろう、俺はナツメなどどうでもいい、逃がすなら今のうちだ」

レッド「……」

レッド「もっとナツメといたかったけど…残念だ…」

ナツメ「レッド何言ってんの、私たちはずっと一緒にいるって約束でしょ」

レッド「でもこれは…」

ナツメ「私今わかったわ、私が未来予知できなくなったのはきっと私もここまでだからよ」

ナツメ「私あなたと一緒なら生きててもそうでなくてもいい」

レッド「待て待て待て、つまり俺もナツメも…」

レッド「いや、ダメだ!俺がしんでもナツメだけはダメだ」

ナツメ「私はそっちの方が嫌よ」

ナツメ「だって私レッドのこと大好きだから離れたくない」

ワタル「決まったか?やっぱり君たちは仲がいいな」

ワタル「じゃあお望み通り二人で」

ワタル「レックウザ、破壊光線!」

レックウザ「……」

ワタル「どうした?何をしている」

レックウザ「ぐが…」

バリバリバリー!

レッド「電撃?」

ワタル「バカな、なぜ電気技が…まさか内部の装置が…」

ナツメ「装置…?」

レックウザ「おぐっ…ごぼっごえぇっ…」

ライチュウ「フッカーツ!」

レッド「ライチュウ!」

レッド「よかったー…うわベトベト…」

レッド「おいワタル!これで」

レックウザ「ぐおわああああああ!」

ドーン! ドーン!

ワタル「よせ!むやみに撃つんじゃない!」

ドゴーン バコーン

レッド「あぶっ…なんなんだいきなり!?」

ナツメ「さっきワタルが内部の装置がって言ってた、きっとライチュウが中に入ったとき何かあったのよ」

レッド「なんにせよ危険だな、今の暴走したレックウザに近づくのは」

ワタル「ちぃ!一度ボールに戻すしかないか」

ワタル「戻れ…」

レックウザ「ぎゃおおおおおおお!」ドーン

ワタル「ぐぼあっ」

ワタル「ぐっ…」

ワタル「馬鹿野郎ーーっ!レックウザ誰を撃ってる!?ふざけるなーっ!」

ワタル「俺はお前のマスターだ!撃つのは俺じゃない」

ワタル「わかったらそこにいるそいつらを撃て!」

レックウザ「あ?間違って撃ってたか」

ワタル「そうだ…撃てーーーーーっ!」

レッド「これは…」

ナツメ「うん、こっちにくるわね」

レッド「やばいな」

レックウザ「破壊光線」

ライチュウ「オラァ!」

バーン

レッド「ライチュウ!まだベトベトだけど…」

レッド「まあいいや、よし!いくぞライチュウ!」

ライチュウ「オウ、レッドノダンナ!」

レッド「性格変わった?」

レッド「レックウザが反動で動けない今のうちに大ダメージを与えてやる」

レッド「10万ボルトだ!」

ライチュウ「チッチッチ」

レッド「ん?どうした」

ライチュウ「イマノオレノデンゲキハ10マンナンテモンジャネエ」

レッド「……」

レッド「ナツメ、通訳して」

ナツメ「えっと…今のライチュウは10万ボルトどころじゃないってことかな」

ライチュウ「ソウイウコトダ、サスガダゼアネゴ」

レッド「んー…まあいいや、とにかく電撃!」

ライチュウ「マカセンシャイ」

ライチュウ「2オクボルトヴァーリー」

レックウザ「ぐぎゃあああああ」

ワタル「だにぃ!?」

レッド「おお、ピカピカだ」

ワタル「そ、そんなはずはない…俺のレックウザが負けることなんてありえない…」

レッド「形勢逆転だな」

ワタル「……」

レッド「ライチュウ、トドメのもう一発だ!」

ワタル「な…なぜだ…俺のレックウザが…」

ワタル「…!」

ワタル「そうだ…」にやっ

ワタル(カイリューで…)

ナツメ「……」

レッド「いけぇライチュウ!」

ワタル「カイリュー、レッドをつかまえろ!」

ナツメ「やっぱりレッドを直接…」

ナツメ「レッドを守るにはこれしか」ドンッ

レッド「いてっ」

カイリュー「ツカマエタ」がしっ

ワタル「ちっレッドのかわりにナツメが捕まったか、まあいい」

レッド「うえ~…」ぐったり

ワタル「ふはははは、どうだレッド見ての通り」

レッド「うー…………」

ワタル「ナツメはこちら側にいる、それ以上」

レッド「あ~~~~~~~~…」

ワタル「攻撃するならナツメの命はないぞ」

レッド「しぬ~~~~~~…」

ワタル「話を聞け!」

ワタル「ライチュウが攻撃しようとした瞬間にカイリューはナツメを巻き込んで大爆発をする」

ワタル「生身の人間がそれを受ければどうなるかぐらいアホのお前でもわかるだろ」

ワタル「何もしなければナツメだけは助けてやろう」

ワタル「わかったか?」

レッド「ナツメどこ~…」

ワタル「ふっ…レックウザ、やれ」

レックウザ「破壊光線用意」

ライチュウ「フザケンジャネエ」

レッド「ライチュウ…」

ライチュウ「ドウシタ、レッドノダンナ」

レッド「もういいよ…もどってて…」

ライチュウ「ナニイッテンダ!」

レッド「このままじゃお前も巻き込まれちゃうからさ…」

レッド(あーあ、なんかしょぼいなー…)

レッド(もっとナツメと一緒にいたかったのにこんなことで…)

ナツメ(レッド、レッド…)

レッド(なんかナツメの声が聞こえる…もっと聞いてたいな…)

ナツメ「レッドにはダメか…」

ナツメ「だったらライチュウに…直接攻撃させるしか」

ナツメ「ライチュウが私の言うこと聞いてくれるかどうか…」

ナツメ「でも…うまくいけばレッドは助かる…」

レックウザ「準備完了」

ワタル「よし…」

ワタル「レッド君、最期に言い残すことは?」

レッド「絶対…ナツメに何もするなよ…」

ワタル「俺は約束はちゃんと守る」

ワタル「……」

ワタル「よし発射だ」

ナツメ(お願い…!ライチュウ、もう一度さっきの技を!)

レックウザ「破壊…」

ライチュウ「オリャリャリャア!」

ドギャン

レックウザ「ごぎゃあ…」ばたっ

ワタル「!?」

レッド「おい…何やってんだよライチュウ…」

ライチュウ「ダッテアネゴガ」

カイリュー「ア、バクハツノアイズダ」

ドーーーーーーーーン

ガラガラ…

ライチュウ「プハッ、ケシトブカトオモッタ」

ライチュウ「レッドノダンナ、ドコダ」

ライチュウ「ア、コノアシハ」

ライチュウ「ウンショウンショ」

ライチュウ「オイ、シッカリシロレッドノダンナ」

レッド「……」

ライチュウ「デンキショック」ビリッ

レッド「ラ…ライチュウ…」

レッド「洞窟が」

レッド「あっ、ナツメは…」ばたっ

レッド「ダメだ…やっぱナツメがいないと力が入んない…」

ライチュウ「オレガサガシテキテヤル」

ライチュウ「……」キョロキョロ

ライチュウ「ミツケタ!」

レッド「い、いたのか…今そっちに…」

ガラガラ

レッド「ナツメ、しっかりしろ俺だぞ」

レッド「ちゃんと手足は…あるな」

レッド「ナツ…」ネチョ

レッド「…?」

レッド「血…血が…」

レッド「ここからも…というか全身から」

レッド「え…えーと…その…」

ライチュウ「ビョウインツレテケヨ」

レッド「そう病院だ!」

レッド「たしかあなぬけのひもが80個ぐらいあったはず…」

レッド「あった!」

レッド「ライチュウはボールにもどって」

レッド「今すぐナツメを助けないと…」

レッド「……」

レッド「あなぬけのひもってどういう仕組みなんだろうな」


リザードン復活、上空(瀕死でやらせたらかわいそうだろ!)

レッド「リザードン!もっと速く!」

リザードン「マカセロ」

レッド「早くしろ!間に合わなくなっても知らんぞ!」

リザードン「ゼンソクリョクダヨ!」

レッド「見えた!」

レッド「かまわねえ!突っ込め!フレアドライブ!」

ガシャーーーン パリーン

レッド「医者ぁぁぁぁぁーーーーーー!」

レッド「緊急ーーーーーーーーーーーーーーーー!」

リザードン「ガオーーーー」

受付「あなたいきなり何を」

レッド「医者ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

受付「きゃっ、血だらけ…」

レッド「医者ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

受付「至急治療室へ」

レッド「早くしてくれ!ナツメがどんどん冷たくなって…」

レッド「冷たく…」

レッド「…」

レッド「……」

レッド「………」

レッド「…………」

レッド「…………………………………………………」

一週間後

看護師「あの人何がしたいのかしら、大切な彼女が亡くなってしまって悲しいのはわかるけど」

看護師「もうずっと部屋にこもりっぱなしでしょ、大丈夫かしら」

看護師「そうね、いくら冷凍カプセルに入れて腐らないようにしたとはいえ…」

看護師「そもそも冷凍カプセルなんてよくあったわね」

看護師「あれでしょドラゴン●ールにでてきた」

看護師「そうそう、1台だけあったのよ」

看護師「それより、ずっと部屋うまってるのよ、早く出て行ってほしいわ」

看護師「あれは当分動きそうにないけどね」



プルルルル ガチャ

グリーン「はい、もしもしオーキドですけど」

レッド「グリーンか…?」

グリーン「レッド!お前無事だったのか、まったく連絡もしてこないで、俺の出番増やせ!」

レッド「……」

グリーン「おいどうした?」

レッド「いや…こうして電話でお前のアホ声を聞くのも最後だと思うとな…」

グリーン「はぁ!?何言ってんだ?」

グリーン「ったく、なんなんだよ」

レッド「…明日●●病院に来てくれ」

グリーン「なんだよ、入院してたのか?」

レッド「……」

グリーン「おい、聞いてんのか?」

レッド「このことは誰にも言わず、一人で来てくれ…」

グリーン「まさか金がねえのか?チャンピオンのくせにだらしねえな」

レッド「頼んだ…」ガチャ

グリーン「きりやがった…」

翌日

グリーン「すいませーん、ここにレッドってやつが入院してると思うんですけど」

受付「少々お待ちください」

受付「申し訳ございません、レッドという方はいらっしゃらないようです」

グリーン「ええ!?あいつがここに来いって言ったのになんだよ」

グリーン「ほんとにいないんですか?えっとたぶん赤い帽子と服着てると思うんだけど」

受付「ああ、あの人がレッドさんですか」

グリーン「なんだいるんじゃん」

グリーン「この部屋か」コンコン

グリーン「おいレッド、俺だ入るぞ」ガチャ

グリーン「てっきりお前が入院したのかと思ったぞ」

レッド「……」

グリーン「?」

グリーン「おい聞いてんのかレッド」

レッド「ああ…グリーンか…」

グリーン「お、お前どうしたんだその顔」

レッド「よくきてくれたな…」ふらっ

グリーン「大丈夫かよ…あれナツメは?」

レッド「…?なにいってんだ…ここにいるじゃないか…」

グリーン「いや、なんにもないけど」

レッド「?」

グリーン「お前幻覚でも見えてんのか?」

グリーン(こいつまさか幻覚が見えてるから、こいつには知らされず病院に入れられてるんじゃ…)

グリーン(だからこんなでかい機械?ってかなんだこれ、入ってきたときから思ったけど)

グリーン「何が入ってんだろ」

グリーン「…!?」

グリーン「おいレッド!」

グリーン「ってお前もしっかりしろよ」

レッド「だいじょうぶだ…いきてる…」

グリーン「なにがあったんだよ、なんでこの中にナツメが入ってんだ」

レッド「……」

グリーン「なんか言えよ」

レッド「きてくれてありがとうな…」

グリーン「はぁ?だから何があったか教えろって言ってんだろ」

レッド「みんなでてきてくれ…」

フシギバナ「ヘノツッパリハイランデスヨ」

リザードン「デキルッテイエヨ」

カメックス「テメエノモノサシデハカルンジャネエヨ」

カビゴン「カクゴハヨロシイデスネ」

ラプラス「オレンジジュースクダサイ」

ライチュウ「メシ」

グリーン「おーい、話聞いてくれー」

レッド「これ…」

グリーン「なんだよ」

レッド「みぎからフシギバナ、リザードン、カメックス、カビゴン、ラプラス、ライチュウのボールだ…」

グリーン「おまえライチュウなんて…いや、それよりどういうことだよ」

レッド「……」

レッド「こいつらをまかせられるのはおまえしかいないから…」

グリーン「???」

グリーン「なんだ新しく旅にでも出んのか?」

グリーン「というかナツメのこととか早く教えろ」

レッド「おれのほかのポケモンはオーキドはかせにあずけた…」

レッド「でもこいつらだけはちょくせつおまえにわたしておきたかったから」

グリーン「なに!?なんなの!何で俺の話聞いてくれないの!?」

グリーン「いやがらせなの?それともドッキリか?」

グリーン「その機械からナツメが出てきて超能力で俺を吹っ飛ばすとかじゃねえだろうな」

グリーン「離れても気絶しなくなりましたーってこと知らせたいのか!?」

レッド「フシギバナ…おまえとマサラタウンからたびだったひのことおぼえてるか?」

グリーン「だから話聞けよ‼」

レッド「……」

グリーン「いや、黙んないで答えてくれよ」

レッド「うん…」

グリーン「やっと答えてくれるのか」

レッド「ごめんナツメ、ずっとねかせたままで…」

グリーン「いや答えねえのかよ!ていうかそのナツメ…」

レッド「リザードン、たのむ…」

グリーン「おいどこ行く気だよ」

レッド「だいじょうぶだ、リザードンはおまえのとこにもどってくるようにいっておくから…」

グリーン「そういう問題じゃねえよ…」

グリーン「このナツメどうなってんだよ、ちょっと」

レッド「ナツメにさわるなぁ!」ボコォ

グリーン「ぐえっ」

レッド「あ…ご…ごめん…そんなつもりはなかった…」

グリーン「思わずぐえって言ったけど全然力入ってなかったし問題ねえよ」

レッド「……」

レッド「よかった…」

レッド「……」

レッド「じゃあ…げんきでな…」

グリーン「待て待て全然説明してもらってねえよ」

レッド「……」

グリーン「嫌そうな顔すんな、せっかく呼んだんだからちゃんと説明しろよ」

レッド「ナツメはおれとうみをみるのがすきだったんだ…」

レッド「だから…うみのみえるたかいとこがいいな…」

グリーン「……」

レッド「……」

グリーン「何が!?」

レッド「……」

レッド「じゃあ…がんばれポケモンマスター…」

グリーン「おい待てって!だから何が海の見えるとこなの!?」

レッド「そこなら…ナツメといっしょにしずかにねむれるとおもう…」

グリーン「???」

レッド「……」

レッド「もうじかんがないな…」

グリーン「なんの?」

レッド「……」

レッド「いままでありがとう…みんなによろしくな…」

グリーン「おいまだ全然話がわかんないんだけど!」

レッド「…じゃあさいごに」

グリーン「なんだ?」

レッド「かねのほう…たのんだ…」

グリーン「はぁ!?」

レッド「リザードン…」(2回目)

レッド「じゃあな…」バリーン

グリーン「……」

グリーン「窓弁償しろってか…」

看護師「な、なんですか今の音!」ガチャ

看護師「きゃっ、窓が」

グリーン「あ、いや俺じゃないですよ」

看護師「じゃあ誰がやったんですか」

グリーン「レ、レッド」

看護師「そのレッドさんはどこに行ったんですか」

グリーン「その…外に」

看護師「外?」

グリーン「リザードンでバーンって」

看護師「……」

グリーン「…俺が弁償します」

グリーン(くそ、レッドの野郎今度会ったら3倍の金とってやる)

グリーン「あの、この機械ってなんですか?」

看護師「ああ、冷凍カプセルです」

グリーン「冷凍カプセル!?」

看護師「その…かくかくしかじかで…」

グリーン「……!」

グリーン「ナツメが…!?」

グリーン「じゃああのナツメはぐったりしてるとかじゃなくて」

グリーン「もしかしてレッドの言ってた一緒に眠るって…」

2時間後・カントージムリーダー会議

グリーン「みんないきなり呼び出してすまない」

カスミ「ほんと何なのよ、私たちはあんたと違っていそがしいんだから」

グリーン「すまんすまん、まあそれでも全員集まってくれてありがとう」

タケシ「おいおい、まだナツメが来てないぞ」

グリーン「そのことなんだが…みんな落ち着いて聞いてほしい」

カスミ「なんかあんたがそう言うとムカつく、ポケモンマスターのくせに」

グリーン「なんでだよ!ポケモンマスターのくせにってどういうことだよ!」

タケシ「グリーン落ち着け」

(略)

グリーン「…とういうことだ」

一同「……」

グリーン「まあ…」

エリカ「そんなの私信じられませんわ」

グリーン「いや、気持ちはわかるけど…俺だって信じたくない」

カスミ「い、言っとくけど嘘だったら絶対許さないからね!お腹の中の子が誰の子か言いふらしてやるんだから!」

グリーン「だから嘘じゃな…お腹の子!?」

エリカ「そうですね、私もそうします」

アンズ「あっ私もそれにしていいですか?」

グリーン「おい!」

マチス「エリカさん!それどういうことですカ!」

グリーン「ちょ、ちょっとみんな静かに!特にマチス!」

マチス「いや…一言しか話してなイ…」

グリーン「話がずれてる!それと俺の言ったことは嘘じゃない!」

エリカ「じゃあナツメさんは本当に…」

グリーン「……」

エリカ「そう…ですか…」

グリーン「エリカ…」

エリカ「大丈夫です…私はみなさんよりもナツメさんとのつきあいは長いんですよ」

エリカ「だからこんなとき泣くよりも笑っていた方がナツメさんも喜んでくれるはずです…」

エリカ「それと…」

エリカ「ナツメさんの代わりにレッドさんを私が幸せにしてあげることも望んでるはずです」

グリーン(なんでだぁーーー)

グリーン(こいつどんなビッチだよ!)

グリーン(腹に子どもが…)

グリーン(人としてどうかってレベルじゃねえか)

タケシ「そういやレッドはどうなったんだ」

グリーン「…まあ、これでちゃんと話せるな」

カスミ「なによ、スッといいなさいよ」

マチス「まさカ、レッドも…」

エリカ「……」バキッ

マチス「……」ピクピク

グリーン「……」

エリカ「続きを」

グリーン「はい…」

グリーン「レッドは…精神的にはしんでるが一応生きている」

カスミ「よかった、レッドまでもしんじゃったら…」

グリーン「お前ら…ほんとにナツメのこと悲しんでる?」

エリカ「親友が亡くなったのに悲しくない人はいないでしょう」

グリーン「……」

グリーン「えっと、どこまで言ったか…」

グリーン「ああ、レッドのことだ」

グリーン「あのままレッドをおいてたら、あいつはしぬと思う」

グリーン「言いたいことがあるかもしれないけど、とりあえず聞いてくれ」

グリーン「たぶんレッドは今ならまだ間に合うはず」

グリーン「だからみんなにはレッドをたすけてほしい」

グリーン「たのむ…」

ジョウト地方

レッド「……」

レッド「ありがとうリザードン…」

レッド「元気でな…ちゃんとグリーンの言うこと聞いてみんなと仲良くな」

リザードン「……」コク

レッド「……」ニコ

レッド「ほらナツメ、海だよ」

レッド「……」

レッド「あれはたしかアサギの灯台だったか…」

レッド「あれぐらい高いところがいいな、グリーンのやつわかってくれるかな?」

レッド「……」

レッド「はやくいかなきゃ…」

レッド「……」

レッド「高いなぁ…」

レッド「やっぱこんなとこから落ちたら痛いんだろうか」

レッド「……」

レッド「やっぱあっちにしよう」

レッド「べ、別に怖いとかそんなんじゃないけど」

レッド「ちょうどいいや、立入禁止になってる」

レッド「よいしょっと」

レッド「ここなら邪魔も入ら」

マッスグマ「タックルー」

レッド「くそ、こんなとこに野生のポケモンか」

レッド「とりあえず逃げ」

マッスグマ「ツーカマーエタ」

レッド「うわっ」

レッド「くっ、はなれろこのっ」

ゲンゾー「おいおい、立入禁止ってなってるのがわからなかったのか?」

レッド「お前は」

ゲンゾー「お前じゃないパパだ」

レッド「ふざけんなよ…」

ゲンゾー「ふざけてなんかいないよ」

レッド「だいたいなんでお前がここにいるんだ」

ゲンゾー「久しぶりの登場なんだしいいだろ」

レッド「理由になってねえよ」

ゲンゾー「それよりなんでお前もここにいるんだ」

ゲンゾー「この先は何もないぞ、あるのは崖だけだ」

レッド「お前には関係ないだろ…」

ゲンゾー「そんなとこから飛び降りたら痛いじゃすまないな、しんじゃうぞ」

レッド「タ、タツベイだって何回も飛び降りてるの見たことあるし…」

ゲンゾー「お前はどう見てもタツベイに見えないぞ」

ゲンゾー「それに…というか何しようとしてるぐらいわかるっての」

レッド「……」

ゲンゾー「まあこいつが教えてくれたんだけどね」

フーディン「オッス」

レッド「ナツメのフーディン!?」

ゲンゾー「自分のマスターとその好きな人までしんじゃったら可哀想だろ」

レッド「はぁ…」

ゲンゾー「それに子が親より先にしぬほど親不孝なことはないからな」

レッド「別にお前のこと親なんて思ってないし…」

ゲンゾー「母さんは?」

レッド「……」

レッド「でも…俺はナツメがいないのなら生きてたって…」

ゲンゾー「……」

ゲンゾー「じゃあ生き返らせるか」

レッド「…?」

レッド「何言ってんだ…人はしんだら生き返らない…」

ゲンゾー「この世界は何でもありだ」

レッド「だからって人の命はそんな軽くねえんだよ」

ゲンゾー「じゃあそれなりの苦労をしないとな」

レッド「く、苦労ってなんだよ」

レッド「俺もう体力の限界で全身の毛穴から血がふきだしてしにそうなんだけど」

ゲンゾー「お前すごい表現するな」

ゲンゾー「まあ、お前もナツメちゃんも」

レッド「ちゃん付けで呼ぶんじゃねーよ」

ゲンゾー「……」

ゲンゾー「まあとにかく二人とも助かるかもしれんぞ」

レッド「…何をすればいいんだ?」

ゲンゾー「簡単だ、幻のポケモンの力を使う」

レッド「なんで幻のポケモンが簡単なんだよ」

レッド「ん?そうかたしかお前全てのポケモンを持ってるんだったな」

レッド「セレビィで」

ゲンゾー「なんでセレビィなんだ」

レッド「いやだって」

ゲンゾー「お前ドラゴン●ール見てないのか?そんなことしても生きてる世界としんでる世界ができるだけだ」

ゲンゾー「そっちの世界だと結局お前もしんでしまう」

レッド「???」


ゲンゾー「幻のポケモンでお願い事といえばジラーチだろ」

レッド「ジラーチ!?」

レッド「じゃあ早速頼む」

ゲンゾー「パパと呼んでくれたらいい…といいたいとこだが問題がある」

レッド「なんだよ」

ゲンゾー「俺のところにはジラーチが3匹いるが3匹とも眠りについている」

ゲンゾー「ジラーチは起きてるときじゃないとそういう願いはかなえてくれない」

ゲンゾー「しかも人一人生き返らせようとするにはかなりのエネルギーが必要だ」

ゲンゾー「だから起きているジラーチが7匹必要なんだ」

レッド「なんでドラゴン●―ルと同じなんだよ‼」

レッド「7匹もいらねーだろ!」

レッド「だいたいジラーチは1000年の間の7日間しか目を覚まさないんだぞ!」

ゲンゾー「大丈夫だ、けっこうそこらにいるから」

レッド「そんなゴロゴロいんなら幻って言わねーよ!」

ゲンゾー「細かいことをきにするな」

レッド「気にするよ!だいたいこの世界はなんでもありなんだろ、だったらセレビィでも」

ゲンゾー「セレビィ7匹あつめても龍は出てこないだろ」

レッド「ジラーチでもだよ!」

レッド「はぁ…で、起きてるジラーチってどこにいんの?」

ゲンゾー「知らん」

レッド「そこらにいるって言ったじゃねえか」

ゲンゾー「じゃあそこらにいるんだろ」

レッド「おいふざけてねえで…あっ」ふらっ

レッド「ととっ…」

ゲンゾー「おいおい大丈夫かよ」

レッド「心配するならちゃんと教えろよ」

ゲンゾー「残念だが俺にもそれはわからん」

レッド「ちっ」

ゲンゾー「俺がもうやってやれることはナツメちゃんを」

レッド「だからちゃん付けで呼ぶんじゃねえ、ぶっとばすぞ」

ゲンゾー「…ナツメさん」

レッド「ちっ」

ゲンゾー「舌打ち多いぞ、何が不満なんだ」

ゲンゾー「とりあえず俺が冷凍カプセルに入れて腐らないようにはしておいてやる」

レッド「ちょっと待て、俺がナツメと離れたら」

ゲンゾー「何か症状が出る前にジラーチを集めればいい」

レッド「そんな簡単に言いやがって」

ゲンゾー「心配ない、お前なら必ずできる」

レッド「なんでそう言えるんだよ」

ゲンゾー「理由なんてない」

レッド「理由もないのに言いやがって…」

ゲンゾー「親が子を信じて悪いか」

レッド「言っとくけど、それかなりかっこ悪いぞ、かっこつけんな」

翌日

レッド「ごふっ…はぁはぁ…」

フーディン「シッカリシロ」

レッド「だ、大丈夫…まだ動ける…」

レッド「それよりエスパーかなんかでジラーチの場所はわからないのか?」

フーディン「イマヤッテル」

レッド「そうか、ダメか…」

レッド(何言ってるかわかんないけど)

レッド「とにかく早く探さないとな…出血多量でしぬのが先かジラーチを7匹集めるのが先か…」

フーディン「……」ピク

フーディン「ミツケタ」

レッド「ん?どうしたんだ…」

フーディン「テレポートスル」ガシッ

レッド「えっ、ちょっと、おいなんなんだ」

シュン

レッド「ど、どこなんだここ…?」

フーディン「コノヘンニイル」

レッド「まさかジラーチがいるのか!?」

フーディン「ソウ」

レッド「よし案内してくれ」

レッド「思ったよりも早く見つかってよかった」

レッド「この調子なら俺がしぬよりも早く7匹集まるかも」

30分後

レッド「ぐああああ左手から血が噴き出してきたああああああ」

フーディン「ドウイウコトダヨ」

レッド「エスパーかなんかで血止めてくれっ」

フーディン「スプーン」

レッド「ふざけてんじゃねえええええええ」

フーディン「モウトマッタヨ」

レッド「くそお、あのジラーチ寝てやがった」

レッド「どうせこんなことだと思ったよ、起きるのに何百年かかんだ」

レッド「もうダメかもしれない」

フーディン「アキラメルナ」

レッド「とりあえずさっきいたいに探してくれよ」

レッド「俺…ちょっと…」

フーディン「シッカリシロォォ」

レッド「はっ…危ない危ない、しぬかと思った」

レッド「油断したらコロッといっちまうな…」

レッド「早く起きてるジラーチをみつけないとナツメとの再会があっちの世界になっちまう」

レッド「フーディン、起きてるのだけを見つけるのはできないのか?」

フーディン「ムリダヨ」

レッド「……」

レッド「この辺にはもういないのか…?」

レッド「よし、ホウエン地方にでも移動するか」

レッド「フーディン、ホウエン地方までテレポートたのむ」

フーディン「ソレモムリ」

レッド「え、無理なの?」

レッド「なんで?」

レッド「じゃあどうやってホウエンまで行くの…」

レッド「空飛べるやついないし、金もないし…」

レッド「しかももうジョウトにいそうにないし、どうしろってんだ

フーディン「ダレカニタノンダラ?」

レッド「あーダメダメ、これは俺の問題だから」

レッド「誰かを頼ることもできない、それに何は起こってもしかたないんだ」

レッド「だから自分でなんとかするしかないんだ」

レッド「よし…空を飛べるポケモン捕まえるか」

フーディン「ボールモナイクセニ」

レッド「心と心が通じあえばどんなやつでも仲良くなれる」

フーディン「ソンナコトデキンノ?」

レッド「絶対うまくいくから大丈夫だ」

フーディン「イウコトキイテクレルカナ」

レッド「そんな心配することじゃ…ん?」

レッド「今思ったけど、なんで俺フーディンの言ってることがわかんの?」

フーディン「ソレハモウハンブンシンデルカラ」

レッド「あーなるほど…」

レッド「なん…だと…」

レッド「ちょ、ちょっとそれじゃあ…」

レッド「あー!しぬーーーーー!」

フーディン「マダハンブンダヨ」

レッド「まだ半分って棺桶に片足どころか逆に片足しか出てない気分だよ!」

フーディン「ダカラマダイキテルジャンカ」

レッド「もうダメだ…おしまいだぁ…」

フーディン「マスターハドウナルンダ!」

レッド「……」

レッド「そうだな、時間がねえこともわかったし早くしないとな」

レッド「えっとホウエンに行こうとしてたとこだったな」

フーディン「ソレデソラトベルノヲサガシテタ」

レッド「この辺にいない?でかくて強くて俺のリザードンみたいなの」

フーディン「リザードンヨベバ?」

レッド「別れたばっかなのに呼んだらなんか気まずいだろ」

レッド「近くにいない?そんなやつ」

フーディン「ソンナノソコラニイルワケ・・・ン」

フーディン「イタ」

レッド「いたの!?」

フーディン「ソンナトオクナイ」

レッド「すぐつれてってくれ」

フーディン「テレポート」

フスベシティ

レッド「あれここは…」

フーディン「フスベシティ」

レッド「…嫌なとこに連れてきたな」

フーディン「ソレヨリソノポケモンハキケンナジョウタイダ」

レッド「そうか…助けないとな」

フーディン「アッチ」

レッド「竜の穴…」

レッド「この中にいるのか?もう岩の下敷きになってるぞ」

フーディン「イマドケル」

ガラガラ…

カイリュー「ウグウ・・・」

レッド「こいつ…!」

フーディン「ワタルノカイリュー」

レッド「なるほど、トドメをさすために出したのか」

フーディン「チガウチガウ」

レッド「だったらなんで出したんだ、そのままにしておけばよかったのに」

フーディン「タスケルタメダ」

レッド「助ける?ふざけてんのか、こいつはナツメを」

フーディン「マスターノイウトオリナラドンナヤツデモタスケルハズ」

レッド「……」

レッド「…わかった、とりあえずポケモンセンターフスベに連れて行くぞ」

フーディン「イイカタ…」

レッド「これで一旦は助かるだろ」

レッド「それよりなんで助けるんだ」

フーディン「……」

フーディン「ポケモンニツミハナイ」

レッド「それはそうかもしれないけど、俺は…」

レッド「俺…は…」バタッ

フーディン「!?」

レッド「……」ぱちっ

フーディン「ヤットオキタ」

レッド「ここは?」

フーディン「ポケモンセンター」

レッド「できれば人間の病院に連れてきてほしかったな…」

フーディン「モンクイワナイ」

レッド「うげっベッドが血まみれだ」

フーディン「オマエノダヨ」

レッド「…まあ、まだ生きてただけいいか」

カイリュー「キガツイタカ」

レッド「何が気がついたかだよ、なんでここにいんだよ」

フーディン「ワタシガツレテキタ」

レッド「あっそ」

カイリュー「ホウエンニイクンダッテナ、オレガ」

レッド「いい、他を探す」

レッド「ケガが治ったんなら消えろ、俺はお前を許さん」

カイリュー「ショボーン」

フーディン「シカタナイ」

レッド「…もう時間もない、行くぞフーディン」

フーディン「コレヲツケテ」サッ

レッド「おわっなんだ急に目の前が真っ暗に」

フーディン「タダノメカクシダヨ、オチツケ」

フーディン「ソウソウ、チョウノウリョクデハズレナイヨウニナッテルカラ」

レッド「やめろ、はずせよ!」

フーディン「マッスグススンデ」

レッド「な、なんなんだよ、おい!」

ウィーン

レッド「!?」ビクッ

フーディン「ジドウドアダヨ」

フーディン「コレニノッテ」

レッド「なになになになに!?怖いだろ!」

フーディン「スコシシズカニ」

レッド「おい!なんかめちゃくちゃ風強いんだけど‼」

フーディン「モウハズシテイイヨ」

レッド「うわっ空飛んでんじゃん」

レッド「カイリュー…なんでお前が」

カイリュー「オッス」

フーディン「ワタシガタノンダンダ」

レッド「余計なことを」

フーディン「ホウエンニイケナイダロ」

ミナモシティ

カイリュー「トウチャーク」

レッド「もう目的地には着いたんだ、早く消えろ」

フーディン「イヤ、カイリューハヒツヨウダヨ」

フーディン「ボールニハイッテレバモンダイナイデショ」

レッド「何勝手なこと言ってんだ、それにボールなんて」

カイリュー「アルヨー、ハイッテルネ」

フーディン「ハイ」

レッド「…持ってるだけだぞ」

レッド「まあ…ホウエンについたことだし、ジラーチがどこにいるか調べてくれ」

フーディン「ダイブトオイ、カイリューデイッタホウガイイ」

レッド「……」

レッド「歩く」

フーディン「ナンデ?」

レッド「持ってるだけって言っただろ、出すとは言ってない」

フーディン「ジカンガナイッテノニ」

1時間後

???「はぁ…はぁ…」

男1「くそっ、あのやろうどこ行きやがった、おいもっとちゃんと探せ!」

男2「す、すいません、すばしっこくて…」

男1「だいたいお前が目を離さなければ逃げられることもなかったんだ」

男2「ほんとすいません」

男1「もういいから早く探せってんだ!」

男2「はいいっ!」

???「…行ったかな」

???「しつこい人たちだったな、やんなっちゃう」

???「ほんとにああいう人はダメだね」

???「モテない!」

???「いくらボクがすごいからってあれは…あっ」コテッ

???「うあああああああああ」ゴロゴロ

???「誰か助けてえええええええええ」

レッド「暑い…」

フーディン「ソラヲトベバスズシイノニナ」

レッド「テレポートしてくれればもっといいんだけどな」

フーディン「ツカレルンダヨ」

レッド「疲れてるってナツメはそんなこと言わなかったのに」

フーディン「…!」ピクッ

レッド「今度はなんだよ」

フーディン「ナニカクル」

???「うあああああ」

フーディン「ウエ!」

レッド「えっなに?」

どさっ

レッド「いてて」

???「ビックリしたぁ…」

フーディン「コイツハ…」

レッド「ジラーチ…」

レッド「しかも起きてる!」

ジラーチ「えっなに?」

レッド「ラッキー、まずは一匹目ゲットだな」

ジラーチ「な、なんだ!?おまえらもあいつらの仲間なのか!」

レッド「なにが?」

ジラーチ「離せ!ボクはもどらないぞ!お前たちはワルモノだ!」

レッド「何言ってんだ?こいつ」

ジラーチ「離せ離せ!」

レッド「おい暴れるなよ、落ち着け」

男2「見つけたぞ!」

ジラーチ「うわっまた来た!」

レッド「知り合い?」

ジラーチ「?」

ジラーチ「おまえの仲間じゃないのか?」

レッド「あんなやつ知らないけど」

男2「おい、お前そのジラーチをよこしな」

レッド「やだ」

男2「なら力ずくで奪ってやるよ!」

レッド「はぁ…逃げるぞ」

ジラーチ「戦わないのか?」

レッド「めんどくさい」

レッド「頭にでもしがみついてろ」

男2「待てこのやろっ」

レッド「しつこいなぁ」

ジラーチ「おらぁ!消えろカスが!」

レッド「頭の上ででかい声だすなよ」

ヘルガー「ガアアア」

レッド「あら、まわりこまれたか?」

男1「ったく見つけてんならはやくつかまえろよ」

男2「す、すいません!」

ジラーチ「囲まれたよ!どうすんの!?」

レッド「めんどくせな…こうなったら戦うしかないじゃんか」

レッド「いくぞフーディン」

レッド「安心しろ、俺が守ってやるからよ」

ジラーチ「じゃあボクちょっと昼寝してるね」

レッド「なんでだよ!」

男1「おいお前も早く出しやがれ」

男2「す、すいません!ニューラ出番だ!」

レッド「2対1か、でもまあ問題ないだろ」

フーディン「カイリューハ?」

レッド「だから持ってるだけって言ったろ」

レッド「それにこんなやつらお前の敵じゃないよ」

フーディン「タイプガ…」

レッド「カイリューもニューラに弱いじゃん」

フーディン「コンナノニマケルカヨ」

レッド「……」

レッド「わかったよ…」

男1「フーディンにカイリューか」

男2「言っとくけど俺たちめちゃくちゃ強えからな」

レッド「はいはい」

1分後

男1「す、すいませんでした!」

男2「許してください!」

レッド「あーもうなんもしねえからあっち行け」

男1「はいいっ」

レッド「だからおまえだけで十分だって言ったじゃん」

フーディン「ソウダッタナ」

レッド「ほら、追い払ってやったぞ、起きろ」ペチペチ

ジラーチ「ふわーあ…よくやった」

レッド「よくやったじゃねえよ、偉そうに」

ジラーチ「偉いもん」

レッド「偉いってまあ、ジラーチは幻のポケモンだけど」

ジラーチ「そうじゃなくて、ボクはジラーチの王様みたいなもんだからね」

レッド「王様!?」

ジラーチ「そうだよ、ボクはものすごく特別なんだ」

レッド「特別~?」

ジラーチ「そう、お前を家来にしてやる」

レッド「わかったから、どう特別なのか教えろよ」

ジラーチ「まずはここ!」

レッド「短冊がどうした?」

ジラーチ「気づくでしょ!ピンクだよ」

レッド「ペンキ?」

ジラーチ「ペンキじゃない!元からだよ!」

レッド「ふーん」

ジラーチ「ふーんじゃないよ!めずらしいでしょ!」

レッド「まあ、聞いたことないな」

ジラーチ「そういうこと」

レッド「それだけ!?」

ジラーチ「いやもちろんそれだけじゃないよ」

レッド「他は?」

ジラーチ「ボクお腹すいた、何かよこせ」

レッド「はぁ!?」

ジラーチ「くれなきゃ寝ちゃうぞ」

レッド「ちっ」

レッド「フーディン、悪いけど木の実とか集めてきてくれないか」

フーディン「ワカッタ」

レッド「……」

レッド「カイリューと一緒に…」

フーディン「ケッキョクダスンダナ」

レッド「うるせえ…よ…あれ…」ふらっ

レッド「がふっ…」ばたっ

フーディン「マタタオレタ!!」

ジラーチ「おい、何寝てんだ」ペチペチ

フーディン「チガウ、コウイウビョウキ」

ジラーチ「なんだそんなことか、ボクにまかせて」

ジラーチ「合体!」

フーディン「タダアタマニノッタダケジャン!」

レッド「うっ…」

ジラーチ「ほら目が覚めた」

レッド「なんか頭が重い…」

フーディン「アタマニノッテルダロ」くいっ

レッド「あっまた寝てやがる」

ジラーチ「寝てるんじゃないよ、レッドのためだよ」

ジラーチ「そうだよ、体が楽になったでしょ」

レッド「ん?そういや…」

ジラーチ「えへへ、すごいでしょ」

レッド「お、おう」

ジラーチ「そのかわりもう離れられないけど」

レッド「えー離れられないの?」

ジラーチ「うん、でボクの力も制限されちゃう」

レッド「例えば?」

ジラーチ「うんとね、他のジラーチの場所がわかったり」

レッド「なに!?わかるのか?」、

ジラーチ「もちろん、起きてるのか、何をしてるのかまでわかるよ」

レッド「おおっ!すぐやってくれよ」

ジラーチ「だからむりだって」

レッド「なんで」

ジラーチ「レッドのために力を使ってるから」

レッド「じゃあ解除していいから」

ジラーチ「また倒れちゃうよ」

レッド「でも時間がないんだよ、お前だってあと数日で寝ちゃうんだろ」

ジラーチ「なんで?」

レッド「だってジラーチは1000年のうち7日間しか起きないじゃないか」

ジラーチ「あーなるほど、それは普通のジラーチだね」

レッド「普通?」

ジラーチ「そう、ボクは特別って言ったでしょ」

レッド「どう特別なんだ?」

ジラーチ「なんとボクは1000年眠り7日間起きるではなく、7日間眠り1000年起きるのだ」

レッド「……」

レッド「なんか…悲しいな」

ジラーチ「……」

ジラーチ「うん…1000年間も一緒にいてくれるのなんていないから…」

レッド「そりゃそうだな」

ジラーチ「……」

レッド「まあ、俺が生きてる数日になるか数十年かはわかんないけど一緒にいてやるよ」ナデナデ

ジラーチ「…ありがと」

レッド「まあ、こいつの起きてる日数を考えなくていいのはよかったんだけど」

レッド「他のジラーチの場所がわからないのは困ったな…」

レッド「フーディンは起きてるかどうかはわかんないし」

ジラーチ「じゃあものすごいエスパーポケモンを用意してよ」

レッド「用意してどうするんだ?」

ジラーチ「ボクの力を貸してあげる」

レッド「このフーディンは?」

ジラーチ「もっともっとすごいの」

レッド「ナツメのフーディンよりすごいエスパー…?」

レッド「そんなやつ知らないか?」

フーディン「サァ…」

レッド「あれ…フーディンの言ってることがわからない」

フーディン「ハンブンシンデルジョウタイカラモドッタンンダナ」

ジラーチ「きっと半分しんでる状態から元に戻ったからだよ」

レッド「おおっこれもジラーチの力か、すげー」

ジラーチ「当たり前だ、おまえらとはできが違うんだ」

レッド「ナツメのフーディンよりすごいエスパー…」

レッド「どこかにいたと思うんだけど…思い出せない」

ジラーチ「なんだよ、役立たねえな」

レッド「お前ちょくちょく口悪いよな」

ジラーチ「そんなこと気にしないの」

レッド「それよりもどうしよう」

ジラーチ「はやくそいつを思い出せばいいんだ、迷うことなんてないだろ」

ジラーチ「バカ」

レッド「バカにバカって言われたくないな」

ジラーチ「バカにバカって言って悪いか」

フーディン「ドッチモバカデイイジャナイカ」

ジラーチ「んだとコラァ!」

レッド「だから頭の上ででかい声出すなって」

レッド「今必死で思い出そうとしてるんだよ」

ジラーチ「早く思い出せっての」ペチペチ

レッド「叩くな」

レッド「ていうかここどこ」

ジラーチ「自然豊かなホウエン地方」

レッド「んなことはわかってんだよ、ホウエンのどこなんだよ」

ジラーチ「森のなか」

レッド「地名でお願いしまーす」

ジラーチ「知らなーい」

レッド「あれ?これ…」

レッド「道に迷った…」

ジラーチ「ほんと何やってんだか」

レッド「うるせえよ、あっそうだフーディンならわかるだろ」

フーディン「ワカラナイ」

ジラーチ「ダメみたいだよ」

レッド「はぁ…」

ジラーチ「空飛べるのとかいないのか?」

レッド「いるけど…」

ジラーチ「出せよ!」

レッド「あまり気が進まないけど…」

カイリュー「ヤッホー」

レッド「お前の出番だ、飛ぶぞ」

カイリュー「ハイハーイ」

レッド「空飛んだら森なんてすぐぬけられるな」

フーディン「アブナイ!」

レッド「えっ?」

カイリュー「ギャース」

ヒュー

レッド「おい!しっかりしろ落下してんぞ!」

レッド「このままじゃ真っ赤なトマトになっちまうぞ」

フーディン「フオリャアア」

ふわっ すたっ

レッド「危なかった」

フーディン「デモカイリューガ」

ジラーチ「ほんとだ、かなりダメージ受けてる」

レッド「おいしっかりしろ、いったい誰が」

フーディン「チカクニイル!」

ジラーチ「オラァ!どこのまわしもんじゃ!出てこんかいタマとったらぁ!!」

レッド「口悪いな」

ジラーチ「メスになる覚悟はあんだろうなぁ!」

レッド「そっちのタマかよ」

???「オマエラコソナニモンダ!」

レッド「なんだあれは…ポケモンか?」

レッド「見たこともない」

フーディン「ズカンハ?」

ジラーチ「図鑑はもってないのかボケナス?」

レッド「持ち物は全部おいてきたんだよアホかぼちゃ」

レッド「フーディンは知らないのか?あのジュカインみたいなポケモン」

フーディン「ハジメテミタ」

レッド「じゃあなんで怒ってるのか聞いてくれ」

フーディン「ナンデオコッテンダ」

???「ニンゲンガオレノイエヲアラシタノミタゾ」

ジラーチ「人間が自分の住処を荒らしてるのを見たって」

ジラーチ「レッドが犯人じゃね」

レッド「なんでだよ、俺なんもやってなかったじゃん」

???「ユルサン」

レッド「落ちつけジュカインぽいやつ、俺たちじゃねえって」

???「クタバレェェ!」

ジラーチ「こうなったら捕獲して落ち着かせるしかないぞ」

レッド「捕獲って言っても俺ボールなんか」

ジラーチ「ほい」

レッド「……」

レッド「どうせならマスター…」

ジラーチ「ワガママ言うな」

レッド「しかたない、いくぞフーディン、サイコキネシスだ!」

フーディン「フンッ」

???「ソンナモンキクカ!」

フーディン「グアッ」

レッド「かなり強いな、大丈夫か?」

フーディン「ナントカ」

レッド「じゃあもういっぱ…」

ドーン

レッド「ん?」

???「ヒ…?」

レッド「なんだ…火事か?」

???「マサカ…」ダッ

レッド「あ、おい」

レッド「行っちゃったぞ」

ジラーチ「今のうちに森をぬけるんだ」

レッド「つってもカイリューがこれだからな」

レッド「俺たちもあの火が上がっている方へ行ってみよう」

ジラーチ「めんどくせえよ」

レッド「どうせ頭の上に乗ってるだけだろ」

レッド「行くぞ」

ジラーチ「何があるってんだ」

レッド「たぶんあのジュカインみたいなのならこの森の抜け方ぐらいわかるだろ」

ジラーチ「おー燃えとる燃えとる」

ジラーチ「もういいだろ、早く森から出ようよ」

レッド「まだあのジュカインみたいなの見つけてないだろ」

ジラーチ「あのな、こちとら火に弱いんだよ!」

レッド「ああ、そうだった悪い」

レッド「なるべくすぐ終わらす」

ジラーチ「すぐって…」

ちょっと離れたところ

男2「しっかしほんとにいいんですかねぇ森に火なんかつけちゃって」

男1「うるせえ腹いせだ、あの赤帽子次会ったら許さねえぞ」

男2「でもこれじゃあただのチンピラ以下ですぜ」

男1「このままモブで終われるかってんだ」

???「テメエラガハンニンカ」

男1「なんだこいつ?」

男2「あっこいつメガジュカインですよ」

男1「メ、メガジュカイン?」

男2「ジュカインがメガシンカした姿ですよ」

男1「メガ…シンカ…?」

男2「兄貴はもうすこしそういうの勉強した方がいいっすよ」

男1「うるせえ、んなこたいいんだよ!」

男2「すいません!」

ジュカイン「オマエラユルサンゾ」

男1「おっやる気か?」

男1「ただの野生のポケモンに俺たちが負けるかってんだ、いけっヘルガー!」

男2「兄貴、メガシンカしてるってことは近くにこいつのトレーナーがいるはずです」

男1「関係ねえ!だったらトレーナーが来る前に捕まえてやるよ!」

男1「おら、何ボサットしてやがる、お前も出しやがれ」

男2「す、すいません!いけニューラ」

男1「2対1なら速攻でカタがつくぜ」

男2「ニューラ、つららおと…」

フーディン「キアイボーラー」

男2「俺のニューラが!誰だ!」

レッド「おろ、またお前らか」

男1「お前はさっきの!」

男2「じゃあこのジュカインのトレーナーはこいつなのか!?」

レッド「何言ってんだ?」

レッド「それより2対1とは卑怯じゃねえか」

レッド「俺たちも手伝うぞ」

ジュカイン「ジャマヲスルナ」

レッド「遠慮すんなって」

ジュカイン「ウルサイ、アッチイケ」

ジラーチ「ほら、相手にしてくれないじゃんか」

レッド「これは俺の勝手だからいいんだ」

男2「あれ、なんか言い合ってる、あいつのポケモンじゃないのか?」

男1「しるか、だがこれはチャンスだ、今のうちに攻撃だ!」

1分後

男1「すいませんでした!」

男2「でした!」

レッド「そんなこといいから早く火を消すの手伝え」

男1「はいいっ!」

ジュカイン「オレダケデスンダモノヲ」

ジラーチ「礼ならいらん金でいい」

ジュカイン「レイナンカシネーヨ!」」

男1「消火終わりました!」

レッド「見たらわかるよ」

レッド「じゃあもう消えろ、次俺の前に現れたら容赦しないからな」

男1「へいっ!」

男2「失礼しましたー!」

ジラーチ「カスどもが」

レッド「口悪いな」

ジュカイン「……」

レッド「お前の住処燃えちまったな」

ジュカイン「スミカガナイノハヨクアルコトダ」

ジラーチ「何かあったのか?」

ジュカイン「オレヲコンナフウニシタウヤツカラニゲダシタ」

ジラーチ「いけない子だねぇ」

ジュカイン「ウルセエ」

レッド「できれば俺にもわかるように話してくれない?」

ジラーチ「こいつは実験体で逃げてきたんだと、だからこの姿のまま元にもどれなくなったって」

レッド「よくわからん」

ジラーチ「低知能め」

レッド「んだとぉ!」

ジュカイン「……」スタスタ

レッド「おいどこ行くんだ」

ジュカイン「……」

レッド「もしお前がいいなら俺たちと一緒に来てほしいんだけど」

30分後

レッド「ほら、ジュカイン仲間にしたから抜けれただろ」

ジラーチ「たまたまだろ」

ジュカイン「コノモリグライワカルワ!」

ジラーチ「それより空飛んだ方が早かったと思うがな」

レッド「あっそうだカイリューをポケモンセンターに連れて行かねえと」

ジラーチ「お前忘れてやがったな」

レッド「お前もだろ」

レッド「ここってどこなの?ここから一番近い街ってどこなんだ?」

ジュカイン「モリノソトハシラナイ」

ジラーチ「使えね」ボソッ

レッド「そういうこと言うんじゃねえよ」ぺしっ

レッド「うーん…」

レッド「あっじゃあめちゃくちゃすごいエスパーを知らないか?」

ジュカイン「ココニイルダロ」

レッド「フーディンよりももっとすごいやつじゃないとダメだって言うんだ」

ジュカイン「……」

ジュカイン「ドラゴンナラシッテイルガ…」

ジュカイン「オレノイタトコロハドラゴンバカリキョウカサレテイタカラ」

ジラーチ「ドラゴンじゃねえエスパーだ」

レッド「ドラゴンばっか集めて実験して…あっ」

ジラーチ「どうした?」

レッド「いや…」

レッド(ドラゴンで改造つったらあいつしかいないな…)

レッド(このジュカインは実験場から逃げたってことはどちらかと言うと改造したやつを嫌っている)

レッド(もし改造したのがあいつだとしたらこのジュカインとカイリューを直接合わせて大丈夫か?)

ジラーチ「おい、さっきから何ブツブツ言ってんだ」

レッド「いや、なんでもない」

レッド「とりあえず街を探そう」

ジラーチ「空から?」

レッド「だから無理だって言ってんだろ」

2時間後

レッド「……」

ジラーチ「……」

レッド「……」

ジラーチ「……」

レッド「……」

ジラーチ「おい」

レッド「なんだ?」

ジラーチ「道に」

レッド「迷ってねーよ!俺そんな方向音痴じゃないからそんな頻繁に道に迷うわけねーだろ!ブルーじゃねえんだよ!」

ジラーチ「ブルーって誰?」

レッド「俺の幼馴染かな」

ジラーチ「レッドの彼女か」

レッド「違う違う」

ジラーチ「またまた~」

レッド「俺が好きなのはナツメだけだよ」

ジラーチ「ナツメ…?」

レッド「そう、ナツメを生き返らせたくてジラーチたちの力が必要なんだ」

レッド「どこのボールだか知らんが7匹いれば人も生き返るんだよな?」

ジラーチ「……」

レッド「おい」

ジラーチ「えっ?あ、ああそうだよ、ジラーチが7匹いればできないことなんてないよ」

レッド「そうか、ちょっとでも早くナツメの笑顔が見たいな…」

ジラーチ「……」

フーディン「アッ、アレ」

レッド「ん?どうした」

ジラーチ「みろ街だぞレッド」

レッド「おおっ…じゃなかったほら俺の言った通りの道であってただろ」

ジラーチ「これこそたまたまだろ」

レッド「運も実力なんだよ」

ジラーチ「よし街についたことだしおかし買うぞ」

レッド「買わねーよ、そんな金ないし、あっても買わないけど」

ジラーチ「ド貧民」

レッド「“ド”ってなんだよそれがつくだけで一層不愉快だわ」

レッド「そんなことよりポケモンセンターだ、カイリューを連れてってやらんと」

レッド「その間にでもものすごいエスパーの情報でも探す」

ジラーチ「おかしは?」

レッド「しつこい」

1時間後

レッド「起きろジラーチ、カイリューも元気になった行くぞ」

ジラーチ「ん…どこに…?」

レッド「トクサネシティのジムリーダーがエスパー使いらしい」

ジラーチ「そのジムリーダーのはこのフーディンのよりすごいの?」

レッド「えっ…それは…」

ジラーチ「同じぐらいだったら行っても無駄なんじゃない?」

レッド「同じじゃない!絶対ナツメの方がすごい!」

ジラーチ「余計意味なくね?」

レッド「うっそれは…」

レッド「たしかにナツメよりすごいとは思えないし…」

レッド「でも一応見るだけってのも…」

レッド「しかし時間の無駄となるかも…」

レッド「いや、絶対にそうとは限らないし…」

ジラーチ「はっきりしろよ」

レッド「じゃあ…行くだけ行くか」

ジラーチ「結局行くのかよ」

レッド「少しでも可能性があるならどんなとこでも行くべきだ」

ジラーチ「めんどくさ」

レッド「昼寝してていいから」

レッド「そうと決まればまずは変装しないとな」

ジラーチ「なんで?」

レッド「ほら俺有名人だから」

ジラーチ「金ないくせにどうすんだよ」

レッド「この世界は強ければ金が手に入る」

ジラーチ「悪い顔だ」

レッド「そこらのトレーナーとバトルしまくる」

ジラーチ「なぜそれをもっと早くしなかったのか」

ジラーチ「というか変装するならそれももっと早くするべきだろ」

翌日

レッド「変装グッズ買ってもかなり余った」

レッド「余計に戦い過ぎたかな?」

ジラーチ「じゃあ余った分でおかし買おう」

レッド「はい、●まい棒」

ジラーチ「一本だけ?」

レッド「十分だろ」

ジラーチ「こんにゃろー!帽子破るぞ!」ぐいっ

レッド「やめろ!この帽子だけはやめてくれ!」

ジラーチ「だいだい変装ってグラサンかけただけじゃねえか!」

ジラーチ「金余ってんだろ!」

レッド「何言ってんだこれ結構高かったんだぞ」

ジラーチ「100均でいいだろ!」

レッド「100均だとばれるだろ!」

ジラーチ「ばれるときは結局ばれるんだよ!」

レッド「まあもしばれたら俺のオーラがすごすぎるってことだな」

ジラーチ「ボクがいなかったらしにそうになってたやつが何がオーラだよ」

レッド「そんなことはいいんだよ」

レッド「行くぞトクサネシティ!」

ジラーチ「行き方わかんの?」

レッド「一回行ったことあるよ」

ジラーチ「じゃあとんで行けるな」

レッド「……」

ジラーチ「どうした?」

レッド「場所忘れた…」

1か月後 トクサネシティ

ジラーチ「一ヵ月もかけて行ったのに収穫なしか」

レッド「……」

ジラーチ「何とか言えよ!だいたいなんでそんなかかってんだよ!」

レッド「まあ…そんなこともあるんだろうな…」

ジラーチ「かなり時間を無駄にしたな」

レッド「ジラーチ、それは俺がいいたい、時間を返してほしいぐらいだ」

ジラーチ「お前が行くって言ったんだろが」

レッド「他探すか…」

ジラーチ「どこを?」

レッド「とりあえず何でも情報がほしい…」

レッド「そうだ、たしかこの地方にも博士がいたはず、そこに行こう」

ダイゴ「あれっ君もしかしてレッド君かい?」

レッド「……」

ジラーチ「おい知り合いじゃないのか?」ひそひそ

レッド「人違いです」

ダイゴ「…そうか、すまないしんだと聞いた人とそっくりだったものだから」

レッド「ま、まあよくある顔ですから」

ダイゴ「ところで君の頭の上に乗ってるのってもしかしてジラーチ?」

レッド「そ、そうですけど」

ダイゴ「本物は初めて見たよ、さわっていいかな」

ジラーチ「レッド以外の人間が気安くさわるな」

レッド「こらジラーチ、ダメだろ」

ダイゴ「今レッドって」

レッド「言ってない」

ジラーチ「言ったよ、耳悪いなぁ」

レッド「……」

ダイゴ「やっぱりレッドく」

レッド「違います」

ダイゴ「でも」

レッド「俺がレッドって言ったのを聞いてなかったのは認めます」

レッド「でも名前のレッドではありません」

レッド「色です、赤以外でさわるなということです」

ダイゴ「か、変わったジラーチだね…」

レッド「でしょ!じゃあ俺たちはこれで失礼します」

ダイゴ「やっぱり君どこかで僕と会ったことあるよね」

レッド「あの少ししつこいですよ、俺はあなたのことなんか知りません」

ダイゴ「まあそうだな、ごめんね」

レッド「じゃあ急ぎの用があるので」

ダイゴ「一応グリーン君に電話しとくか」

レッド「……」ぴくっ

レッド「待って待ってそれはやめたほうがいい」

ダイゴ「えっ?なんで」

レッド「なんでもヘチマもない!人違いって言ってんでしょが!」

ダイゴ「そこまでムキにならなくても」

レッド「このことは絶対に他のやつに言わないこと!」

レッド「いいな!」

ダイゴ「う、うん…」

レッド「危なかった、グリーンに知られるといろいろ困るからな」

ジラーチ「なあレッド」

レッド「なんだ?」

ジラーチ「そのナツメって人はどうしても生きかえらせなきゃだめなのか?」

レッド「当たり前だろ、なんでそんなこと聞くんだよ」

ジラーチ「だってそんな願いかなえなけりゃボクだけでも3つ、7匹いれば21個も願いがかなうのに」

レッド「そんなことはいいんだよ、3個だろうが21個だろうが俺の願いは1つだけだから」

ジラーチ「……」

3日後・オダマキ研究所

レッド「すいませーん」コンコン

………

レッド「あれ、いないのか?」

レッド「オダマキ博士~」コンコン

………

ジラーチ「こりゃ居留守だな、中から人の気配がする」

レッド「お前そんなこともわかんのかよ」

ジラーチ「だって窓から人がいるの見えるもん」

レッド「あっほんとだ」

レッド「じゃあ気配とかなんだったんだよ」

ジラーチ「言ってみたかった」

ガチャ

助手「いやーすいません、てっきり新聞か何かの勧誘かと思って」

レッド「あ、こちらこそいきなりすいません、オダマキ博士はいらっしゃいますか?」

助手「博士なら今フィールドワークにでてますけど」

助手「どういったご用件で?」

レッド「博士に聞きたいことがありまして」

レッド「博士がどこに行ったか教えてください、急ぎの用なんで」

助手「えっとたしか101番道路に、あと」

レッド「わかりました、ありがとうございまーす」

助手「あっ…あと10分ぐらいで帰ってくるから待ってればいいのに…」

1時間後

オダマキ「いやーすれ違いになってたようで、すまないね」

レッド「いや…こちらこそ」

レッド(めっちゃ時間無駄にした…)

オダマキ「ところで僕に何の用かな?」

レッド「ああ、この辺で一番すごいエスパーポケモン知りませんか?」

オダマキ「……」

レッド「どうしました?」

オダマキ「今君の上に乗ってるよね」

レッド「こいつは論外なんで」

オダマキ「うーん…すごいエスパーねぇ…」

オダマキ「……」

オダマキ「……」

レッド(なんか言えよ!)

オダマキ「あっメタグロスなんてどうかな?」

レッド(あんだけ考えてメタグロスかよ!)

レッド「あのよろしかったら中の資料や本を見せてもらってもよろしいでしょうか?」

オダマキ「ああ、いいよ入って入って」

オダマキ「それにしてもレッド君がわざわざホウエンにまで来てどうしたんだい?」

レッド「えっ?」

オダマキ「室内なんだしサングラスはずせば?」

オダマキ「僕とちょっとかぶってるよ」

レッド(今お前はマダオじゃねえだろ!司令でもねえし!)

オダマキ「レッド君?」

レッド「あの…俺レッドって人じゃないんですけど」

オダマキ「ははっ面白いこと言うね、グラサンレッドって呼べばいいのかな?」

レッド「グ、グラサンレッド!?」

レッド「だから俺はレッドじゃなくて」

オダマキ「あっじゃあトレーナーカード見せてもらっていいかな?」

レッド「!」

レッド「……」(変顔)

オダマキ「どうしたの?」

オダマキ「なんだそういうことか」

レッド「あの俺のことは内緒に」

オダマキ「大丈夫、僕は口は堅いほうだから」

レッド「……」

オダマキ「心配ないって、絶対君のことは言わないから」

レッド「まあそう信じておきましょう…」

30分後

レッド(研究所なのにこれといったのはないな…)

ジラーチ「研究所のくせにたいしたもんねえなって言ってんぞヒゲ!」

レッド「こらジラーチなんてこと言うんだ」

ジラーチ「今レッドが考えてたこと」

レッド「そ、そんなこと考えてねえよ!」

オダマキ「ははっごめんねたいしたものがなくて」

レッド「いえ…そんなこと…」

さらに10分後

ジラーチ「……」ムシャムシャ

ジラーチ「あ、おかしなくなった」

ジラーチ「おいヒゲおかわり」

レッド「調子にのるんじゃない」

オダマキ「いや、いいよいいよ、僕もこうしてジラーチを調査できるわけだし」

ジラーチ「おさわり禁止だぞ」

レッド「博士、もうジラーチに何もあげないでください」

オダマキ「それじゃあジラーチが調査させてくれないよ」

レッド「博士ならできます」

オダマキ「何を根拠に…」

レッド「あっこれは!」

オダマキ「聞いてる?」

レッド「水の都の護神のパンフレット!これだ!」

オダマキ「ああ懐かしいね、そんなとこにあったんだ」

レッド「ラティオスとラティアスならジラーチだって満足するはずだ」

レッド「博士、こいつらがどこにいるかわかる?ホウエン地方にもいたはずですよね」

オダマキ「ラティオスとラティアスならホウエンの各地で目撃されているけど特定の場所はなぁ…」

オダマキ「確率でいうと南の孤島だけど行くのは大変だし、確実にいるわけではないからね」

レッド「くそ…同じ場所でじっとしてろよ…」

レッド「確実な場所もわからないのにむやみに探すのはかなり時間がもったいない…」

レッド「かと言って何もしないわけにもいかないし…」

レッド「せめて行くのが難しくても特定の場所にいてくれたら…」

レッド「あ…」

レッド「……」

オダマキ「どうしたんだいレッド君?」

レッド「いた…最強のポケモン…」

オダマキ「最強のポケモン?それは一体…」

レッド「あいつなら確実にあそこにいる」

レッド「なんであいつを忘れていたのか」

オダマキ「ねえレッドく」

レッド「今から行けば明日にでもあいつのいるところにまで行けるはず」

オダマキ「おーい…」

レッド「よしっ行くか」

オダマキ「ねえ、ちょっと」

レッド「あっ博士ありがとうございましたー」

3時間後・ハナダシティ

カスミ「はぁ…レッド本当に…」

男「カスミちゃん、せっかくのデートなのになんだか暗いよ」

カスミ「あーそうだったわね、ごめんごめん」

カスミ「……」

男「え…えっと…」

男「あっ…だいぶお腹大きくなったね、お、俺の子?」

カスミ「はぁ?…ああ…誰でもいいでしょ…」

カスミ(アンタと一度もやったことないだろ!)

男「カ、カスミちゃん冷たいよ」

カスミ「この時期はそういうものよ…」

男「そ、そうなの?」

カスミ「うるさい」

男「……」

カスミ(レッドがいなくなってもう数か月たつってのに…)

カスミ「レッドが生き返ってくれたりしないかな…」ぼそっ

男「えっ?」

男「な、何か言った?」

男「俺にできることならなんでもするよ」

カスミ「…別に、どうせあんたじゃできないから」

男「そんなことないよ、やっていないと」

カスミ「……」

カスミ(そういやグリーン寝込んじゃってるって言ってたっけ、お見舞いにでも行こうかな…)

カスミ「……」

カスミ「あれっ」

男「ですから、一般の人を通すわけにはいきません!」

ジラーチ「うっせーなモブが、どかねーと頭かち割るぞ」

レッド「まあこいつのは言い過ぎにしても、どかないならそれに近いことをするぞ」

男「この洞窟は危険なんです!この街でジムリーダーの次に強い私でもすぐにやられてしまうぐらいなんですよ」

ジラーチ「知らねーよザコが」

レッド「俺の心配ならいらないからどいてくれ」

男「ダメです!通せないきまりなんです!」

男「何見てるの?カスミちゃん」

カスミ(あれはもしかしてレッド…?そんなこと…)

男「ああ、あの洞窟に入ろうとするバカがまだいるんだ」

男「あの洞窟のポケモンは恐ろしく強いってのにね」

男「ん?カスミちゃん?」

カスミ「ラプラス出てきて!」

男「ちょっとどこ行くの!」

カスミ「うっさいバカ!」

レッド「俺なら大丈夫だって言ってんだろ、通せよ」

男「だから通すわけにはいかないって言ってるでしょ!」

ジラーチ「モブ野郎にしてはもうたくさんセリフもらっただろ、いいかげん退場しろよ」

カスミ(たしかに誰かがレッドがしんだのを確認したわけじゃないけど…)

カスミ(そうよ、あれはきっとレッドに違いない)

男「たくさんセリフとか関係ないんです、あなたたちが通せ通せ言うからセリフが増えるんですよ」

カスミ(あの服…)

ジラーチ「おいなんか来たぞ」

レッド「なんかってなんだよ」

カスミ「レッド…?」

男「あっカスミさん、この人たちが通せとしつこいんですよ」

男「カスミさんからも言ってください」

レッド(やばっカスミだ)

カスミ「レッド…生きてたのね…」

レッド(いや、でも今の俺は変装(グラサン)してるしバレないだろう)

カスミ「よかった…本当によかった…」うるうる

レッド「え…えっと…そのー…ひ、人違いだと思いますよ」

カスミ「まさかレッド記憶がないの…?」

レッド「い、いやー、よく似てるって言われるんですよ伝説のトレーナーレッドに」

ジラーチ(自分で自分のこと伝説っていうか?)

カスミ「どう見てもレッドじゃない!心配したのよ!」

レッド(えっ…バレてるの?おかしい…そんなはずは…)

レッド「!」

レッド(グ、グラサンがない!!)

レッド「道理で視界がいつも通りなわけだ…」

ジラーチ「かけてても一緒だと思うけどな」

レッド「その…お、ぼくはレレレ、レッドじゃないんだな」

カスミ「あんたいい加減にしなさいよ…」

カスミ「私たちがどれだけ心配してたと思ってるの!」

レッド「……」

カスミ「グリーンなんかショックでもう何か月も寝込んじゃってるのよ!」

ジラーチ「豆腐みてえなメンタルだな」

レッド「グリーンが…」

レッド「あっ…」

カスミ「今グリーンって言ったわよね」

レッド「い、いや…あっジムリーダーの」

カスミ「ふざけないで!」バシッ

ジラーチ「ナイスビンタ!」

カスミ「あんたをグリーンのとこに連れてくわ」

レッド「ま、待て、それはダメだ!」

レッド「わかった…」

レッド「よくわかったな…そう俺はレッドだ」

カスミ「見たらわかるわよ!」

カスミ「あんたを見たらグリーンも元気になってくれるはず、さあ行くわよ」

レッド「ダメだ」

カスミ「なんでよ!あんたグリーンがどうなっても」

レッド「それがグリーンのためなんだ」

カスミ「な、なんでよ」

レッド「言ってもいいけど、俺が生きてることは絶対にグリーンに知られたらダメだぞ」

カスミ「内容によるわよ」

レッド「……」

レッド「俺の頭の上にジラーチが乗ってるだろ」

カスミ「ええ」

レッド「こいつが離れると俺はたぶんしぬ」

レッド「ナツメと離れて半分しんだとこをこいつの力でなんとか生きてられるんだ」

カスミ「じゃあそのジラーチ乗せたままなら」

レッド「そうもいかない、こいつはあくまで生きていられるようにしただけ」

レッド「こいつがいても俺の体に激痛が常にある」

カスミ「やっぱりナツメがいないから…?」

レッド「たぶん…」

カスミ「……」

カスミ「あ、あのさ…私がナツメの代わりになれないかな…」

レッド「……」

レッド「最初見たときから思ったけど…太った?」

カスミ「失礼ね!そんなわけないでしょ!」

レッド「じゃあさ、やっぱそのお腹」

カスミ「!?」

カスミ「え、えっとこれはね…」

レッド「思ってもないこと言うんじゃないよ」

カスミ(思ってもないことなんて…)

カスミ「私はあの時からずっと…」

レッド「まあ、なんだ、俺もいつ本当にしんじゃうかわかんないから」

レッド「もし今グリーンに言って、その後俺がしんだらもっとひどくなるかもしれないからな」

カスミ「…レッドがしなない方法はないの?」

カスミ「私何でもするから」

レッド「……」

レッド「じゃあ俺をこの洞窟に入れて」

レッド「なんでカスミまでついてきたんだ?」

カスミ「レッドの護衛よ」

レッド「そんなのいらないよ、ここ危ないんだろ」

カスミ「だからよ」

カスミ「あんた今あんたのポケモン一匹もいないんでしょ」

ジラーチ「どこに目ぇつけてやがんだこの胸なし!」

カスミ「むっ胸なし!?この…」

レッド「まあまあ落ち着け、ジラーチもそんな言い方だめだろ」

レッド「カスミはな胸なしじゃなくて限りなく0に近いだけだ」

カスミ「どういう意味よ!」

ジラーチ「うるせえなクソガキ」

カスミ「何よ!あったまきたもう帰る!」

ジラーチ「おう帰れ帰れ」

レッド「ちょっと待てカスミ」

カスミ「何」

レッド「ほらもうけっこう奥まで来たし、一人だと危ないぞ」

カスミ「私のこと心配してくれてんの?」

レッド「……」

レッド「まあ…」

カスミ「なんでちょっと考えたのよ」

カスミ「だいたいこんなとこに何があるのよ」

レッド「お前この街のジムリーダーだろ、なんで知らないんだよ」

カスミ「知らないっていうかなんていうか」

レッド「知らないんだろ」

カスミ「だってここのポケモンは私でも最深部にたどりつけないぐらい強いのよ」

レッド「まあ原因はわかるけど」

カスミ「何か知ってんの?」

レッド「さあ」

カスミ「ムカつくわね」

カスミ「言いなさいよ!」

レッド「しっ!静かにもうすぐ最深部だ」

カスミ「な、何がいるの…?」

レッド「たしかこの辺…」

レッド「あれ…いない…」

ジラーチ「おいおい誰だ?絶対いるっていってたやつは」

レッド「いやいやそんなはずはない、きっと道を間違えたんだ」

30分後

レッド「そんな…」

カスミ「ねえレッド、もうそろそろ出ようよ、これ以上ここの野生のポケモンと会ったら危険よ」

レッド「でも…」

ジラーチ「……」ぴくっ

ジラーチ「おい、ものすごいのが近づいてくるぞ」

レッド「何っ!?それだ!」

カスミ(一体どんな恐ろしいのが…)

レッド「……」

???「誰だ」

ジラーチ「てめえこそ誰だ、ぶちのめすぞ」

レッド「こら、そんなこと言わねえの」

???「その声まさか…」

レッド「そうだ、久しぶりだな」

???「ああ、久しぶりだ、オレンジ」

レッド「レッドだよ!」

???「冗談や冗談や、忘れるわけないやろレッド」

レッド「ふざけたこと言ってんじゃねえよ」

レッド「ミュウツー」

カスミ(ミュウツー!?)

レッド「いつもお前がいる場所にいなかったから探したぞ」

ミュウツー「なんや俺を探しに来てたんか、悪かったな」

レッド「どこ行ってたんだよ」

ミュウツー「コンビニに牛乳とジャ●プ買いに行っとったんや」

レッド「何当たり前みたいにコンビニとか言ってんだよ」

ミュウツー「ん?」

カスミ「えっ」

ミュウツー「ははーん、なんやレッド、あんま女には興味のないやつや思とったけどなかなかやるやないか」

レッド「はぁ?」

ミュウツー「しかも腹の中にガキがおるな」

レッド「お前何言ってんだ?誰がこんな胸がマッギ…ふぐっ」

カスミ「ごめん、私水タイプのポケモンが好きなんだけど」ギシギシ

レッド「ヌ、ヌマクローぐらいかな…」

カスミ「それはそれでどういう意味よ!」

ミュウツー「おうおう、夫婦喧嘩ならよそでやれや」

カスミ「ま、まあレッドと夫婦ってのはいいけど」

レッド「なんでだよ!」

ミュウツー「なんや違うのか?」

レッド「当たり前だろ!」

カスミ「そんな思いっきり否定しなくても…」

レッド「だって違うだろ」

カスミ「たしかに違うけど…」

ミュウツー「おもろないな」

レッド「おもしろくなくて結構!」

レッド「俺にはもっとも愛する妻がいる!」

ミュウツー「どこに?」

ジラーチ「ボク」

レッド「違う!」

ミュウツー「じゃあどこにいるんだ?レッドのあーいする奥様は?」

レッド「まあそのことでお前に会いに来たんだけど…」

ミュウツー「理由もなしにここまで来るわけないだろうからな言ってみろ」

レッド「生き返らせたい…」

ミュウツー「バカか、俺にそんな力はない」

レッド「そうじゃない、でもとにかくお前じゃなきゃダメなんだ」

カスミ「生き返らせるって…そんなことできるの?」

レッド「ミュウツーが力をかしてくれればできるはずだ」

レッド「たのむミュウツー」

ミュウツー「……」

レッド「おい」

ミュウツー「……」

レッド「人が真剣な話してんだからジャ●プ読むのやめろ」

ミュウツー「はっきり言って俺にはどうでもええからな」

レッド「お前じゃないとダメなんだよ、頼む」

ミュウツー「他のミュウツー探せ」

レッド「んなもんいないだろ」

ミュウツー「たしかどこだったか、カロなんとかってとこにおるらしい」

レッド「そんな偽物に用はないよ…」

レッド「そもそもそれどこ?」

ミュウツー「めんどくさいやつやな」

レッド「もちろんあの時の約束も守る…」

ミュウツー「なんや、忘れとると思ったのに覚えとったんか」

レッド「当たり前だろ」

カスミ「ねえ、約束って何?」

レッド「俺がチャンピオンになった後、この洞窟に来たんだ」

レッド「そん時にちょっとあってな」

ミュウツー「かなり待たされたで」

カスミ「約束って…」

レッド「内緒」

ミュウツー「確認やけど、本当に約束を守るんやろうな?」

レッド「当然、俺も約束を守れるようになったしな」

ミュウツー「……」

ミュウツー「わかった、どうするかは知らんが力を貸したろうやないか」

ミュウツー「ただし条件がある」

レッド「なんだ?」

ミュウツー「俺マスターボール以外受けつけんからな」

レッド「そんなもん持って」

ジラーチ「ボクが持ってるよ」

レッド「ほんとだ、なんで?」

ミュウツー「そのマスターボール…」

ミュウツー「本物か?」

ジラーチ「うるさい、入ってろ」ポイッ

カチッ

レッド「本物だな」

30分後

レッド「じゃあ俺はもう行くけど、他の誰にも俺のことは言わないように」

カスミ「…うん、わかった」

カスミ「絶対しなないでね」

レッド「その約束はできないな」

カスミ「…じゃあこれ」

レッド「なんだよ」

カスミ「私のラプラス、貸したげるから絶対返して」

レッド「わかった…」

レッド「…今返すわ」

カスミ「早すぎでしょ」

レッド「返すタイミングは言ってないだろ」

カスミ「じゃあナツメと一緒に返しにきて、絶対!」

レッド「だからそれは」

カスミ「男ならそれぐらい絶対返すって言いきりなさいよ」

レッド「わかったよ…」

レッド「絶対ナツメと一緒に返しに来て、ありがとうございますカスミさんって言ってやるよ」

カスミ「よく言いきった」

レッド「保障はどこにもないけどな」

カスミ「いつまでも待ってやるわよ」

カスミ「じゃ、私はジムに戻るから」

カスミ「絶対返してよ」

レッド「絶対、絶対とうるさいやつだな」

ジラーチ「できるかどうかわかんないことはあんまり約束しない方がいいと思うけどね」

レッド「そうだな…」

レッド「でも俺は言ったからにはやるよ」

ジラーチ「せいぜいがんばれ」

レッド「お前もちゃんと協力しろよ」

レッド「さて、でてきてくれミュウツー」

ミュウツー「このやろ、急に俺を入れるやなんてふざけたやろうや」

レッド「悪い悪い、ていうか投げたのこいつだから」

ミュウツー「まあええわ、マスターボールって条件も約束も守ってくれるようやし」

レッド「俺はできない約束はしないの」

ジラーチ「さっきしたじゃん」

レッド「まだできないとは決まってないだろ」

ジラーチ「できるとも決まってないじゃん」

レッド「そんなこと言ったらキリがねえよ」

レッド「それより先にミュウツーの方を済ませる」

レッド「正直なところナツメがいる俺はあんま気が進まないけど…」

ナツメが出てくるのはもうちょっと後になります
すいません

レッド「まあいいや、とりあえずそこらの」

ミュウツー「ちょっと待てや」

レッド「どうした?」

ミュウツー「そこらのってなんやねん」

ミュウツー「俺はポケモン界最高にして最強!」

ジラーチ「よくそんなこと自分で言えるな」

ミュウツー「よってどんなことであっても最高最強のものでなけらばいけないのだ!」

レッド「最高とか言われても俺そういうの詳しくないしな…」

ミュウツー「調べろや」

レッド「わかったよ」

ミュウツー「最高最強やぞ」

レッド「わかってるよ、だいたい最強ってどういうことだよ」

ジラーチ「そもそもお前らの約束ってなんなんだ?」

レッド「行けばわかるよ」

レッド「うーん…イッシュか…」

ミュウツー「どこだそれ?」

レッド「実は俺も行ったことないからよくわかんねえ」

ミュウツー「とりあえず行ってみようや」

レッド「その前に…」

レッド「他のジラーチってイッシュにもいるの?」

ジラーチ「いるよ、だいたいどの地方にも50はいる」

ミュウツー「幻ってなんやねん…」

クチバシティ

レッド「えっと…イッシュ行きは…」

ジラーチ「あれだな」

レッド「でか…」

レッド「あれに乗るのは無理だな」

ミュウツー「なんでやねん!あれに乗るぞ!」

レッド「バカ、声がでけえよ、俺がバレるだろ」

ジラーチ「いや、お前今だいぶ目立ってるぞ」

ジラーチ「なんで呪術師の服装なんだよ、どこにそんなローブあったんだよ!」

レッド「ジラーチにミュウツー、こんなやつら連れてるんだから呪術師でも」

ジラーチ「それが目立つんだよ」

ミュウツー「どうでもええからはよ乗ろうや」

レッド「話聞いてた?乗れねえんだって」

レッド「だからあの船の後をつける」

レッド「カスミがラプラスをかしてくれてラッキーだったな」

ミュウツー「せまいだろ」

レッド「文句言うな」

10日後

ジラーチ「かっぜをおいこしー、どっこまーでーもいこう」

レッド「うるさい、静かにしろよ」

ジラーチ「何イライラしてんだよ」

レッド「こんな時間がかかるなんて聞いてねーよ、ラプラスだってずっと泳ぎっぱなしだし…」

ジラーチ「飯も飲み物も十分なんだし」

レッド「飯も飲み物もってお前が出すものお菓子とジュースばっかじゃねえか!」

ジラーチ「好きなんだしいいじゃん」

レッド「よかねーよ!」

ミュウツー「どうでもええけど、あんまでかい声だすなや」ムシャムシャ

レッド「どうでもいいけど、食いながらしゃべるな」

ジラーチ「どうでもいいけど、あれがイッシュってとこじゃね?」

レッド「あっほんとだ、あとそれはどうでもよくなくない」

ミュウツー「長かったなぁ」

レッド「でけえ建物」

ジラーチ「実際中身はスカスカなんだろうけどな」

レッド「どゆこと?」

ジラーチ「じょうりーく!」

レッド「なんだかカントーとかと全然違うな」

ミュウツー「おいレッド、はよ行こうや」

レッド「待てよ、あれをやろうとしたらかなり金がかかる」

レッド「それにその後他のジラーチを探してこの地方をまわらなければならない、しかも短時間で」

レッド「だからこの地方の空を飛び回れるようにすると同時に金を稼ぐ」

レッド「その後に行こう」

ミュウツー「そんなんしとったらどんだけ時間かかんねん」

レッド「俺だってあんまり時間はかけたくない」

レッド「この状態だっていつまで…」

レッド「ま、そんなあせることはない」

レッド「数年待ったんだ、あとちょっとだよ」

ジラーチ「あんま頭よくないくせによく考えてんだな」

レッド「よけいなこと言わんでいい」

レッド「でも風呂に入りたいし、普通の飯も食いたいな」

レッド「今日は一晩泊まって明日からだな」

ジラーチ「ずいぶんと余裕だな」

レッド「だって自分でもわかるけど…」

レッド「くさい…」

ジラーチ「知ってる」

レッド「知ってるならこんなので人前に出れないだろ」

翌日

ミュウツー「おい、いつまで寝とるんや、起きい」

レッド「ん…朝?」

ミュウツー「はよせえよ」

レッド「ああ、わかってるよ」

ミュウツー「人間は不便やな、そんな長い時間寝なあかんって」

レッド「俺の頭の上のやつはもっと寝なきゃダメなんだけどな」

ミュウツー「まずはどこから行くんや?」

レッド「そうだな…街の名前とかはわかんないけどまず東の方から行ってみるか」

ミュウツー「てきとうやな」

レッド「とりあえずいろんなとこ行くってのがいいんだよ」

レッド「地図を見る限り、けっこう広いし…一周してくるころには金もたくさん集まってるだろ」

ミュウツー「どっからそんな自信が出てくんねん」

レッド「そりゃ俺たちが負けるはずないからに決まってんだろ」

レッド「数か月とぶか」

ミュウツー「え?」

レッド「いや、こっちの話」

3か月後・ライモンシティ

男「おい、これ見てみろよ」

男「ん?どうした」

男「カントーとシンオウでジムリーダー募集だとよ」

男「カントーとシンオウ?」

男「ああ、これに合格すりゃ俺たちもただのエリートトレーナーからジムリーダーへランクアップだぜ」

男「カントーとシンオウねえ…」

男「どうした?」

男「たしかにいいかもしんないけど、あんな田舎俺は嫌だな」

レッド「……」

ミュウツー「どないしたんや?」

レッド「カントーがリメイクされたらきっとイッシュ以上の都市だってできるはずだ」

ジラーチ「いや、それはない」

レッド「決めつけんなよ」

ミュウツー「俺のおったとこまで近代化されたら困るわ」

レッド「まあ、そこはどーでもいい」

レッド「それよりジムリーダー募集ね…」

レッド「シンオウはいいとして、カントーでなんかあったのか?」

レッド「カントーだけで募集すりゃいいものをわざわざこんなとこにまで」

ジラーチ「どうせ無意味だろ、イッシュのトレーナーみんなヘボいもんな」

レッド「そんなこと言うんじゃないよ、俺たちが強すぎるだけ」

ミュウツー「いやいや、ほんまにたいしたことなかった」

ミュウツー「こんなんやったら俺ん家のやつらの方が強いで」

レッド「まあ…そんなに言われるとたしかに他の地方より弱いような…」

男「おい」ガシッ

レッド「ん?あんたらさっきのエリートトレーナー、どうした?」

男「さっきから聞いてりゃイッシュが弱いとかなんとか」

男「お前カントーの田舎者だろ、調子のったこと言ってんじゃねえぞ」

レッド「なんだ、エリートトレーナーと思ったらただのチンピラか」

男「なんだと…」

レッド「個人の意見だ、いちいち気にすんな」

男「いい加減にしないとぶっとばすぞ」

レッド「ケンカ?俺2対1でも余裕で勝つ自信あるよ」

男「ならバトルだ、ボコボコにしてやる」

レッド「それならもっと自信あるね」

ミュウツー「しゃーない、俺が3秒で終わらしたろ」

レッド「いやいい」

レッド「いけジュカイン」

レッド「さすが自称エリートトレーナーってだけあって金はあるんだな」

ミュウツー「そろそろ行けるんとちゃうか?」

レッド「そうだな、行くか」

ミュウツー「いよいよか、楽しみや」

ジラーチ「結局どこなんだよ」

レッド「だから行けばわかるって」

ミュウツー「ガキにはちょっと刺激が強いかもな」

ジラーチ「お前らの方がガキだからな」

レッド「ここだな」

ジラーチ「ここって…」

レッド「そう」

レッド「キャバクラだ」

ミュウツー「キャバクラや」

ジラーチ「……」

ジラーチ「何年も待った約束がこれって…ショボ」

ミュウツー「なんやと!」

ジラーチ「どうせやったら●●●●とか△△△△△とかあるだろ!」

レッド「約束したときの俺はまだ10歳ちょっとなんだしそんなの知ってるわけないだろ」

レッド「だからここでいいんだよ」

ジラーチ「今から変えればいいじゃん」

レッド「もう予約してんだよ、大金つかって貸切にしてんの」

ジラーチ「おお、そんなことできんのか」

レッド「何事もやってみることが大事だ」

ミュウツー「とりあえず今宵は飲んで遊んで楽しむで」

ジラーチ「こいつどんだけ楽しみなんだ」

ミュウツー「当たり前やろ、お前キャバクラいうたら」

レッド「おい、これの前でさわいでたら変なやつに思われるだろ」

ジラーチ「いや前にも言ったけどその服装で十分変なやつだからな」

ミュウツー「とりあえず俺お先に入っとくからな」

レッド「ちょっと待て」

レッド「……」むくっ

レッド「あれ…ここどこ…?」

レッド「っつ…頭が…」

レッド「なんだ…目の前が真っ暗だ…どうなってるんだ…」

ミュウツー「やっとお目覚めかいな、だらしないやっちゃな」

レッド「その声はミュウツー!?おい、ここはどこなんだ、なんでここは真っ暗なんだ」

ミュウツー「真っ暗な理由としてはジラーチが目のところに張り付いてるからやな」

レッド「あ、ほんとだ」

レッド「それにしても頭いてー…何したんだっけ…」

ミュウツー「なんや記憶がとんどんか、まあけっこうのんどったしな」

レッド「全然思い出せん…そんな飲んだのか…」

レッド「……」

レッド「結局ここどこ?」

レッド「ホテル…とかじゃないな」

ミュウツー「この家のやつはお前のこと知っとるみたいやったけど」

レッド「俺の知り合い?」

レッド「…それはいろいろとまずいな」

レッド「それにしてもイッシュに俺の知り合いなんて…」

レッド「ブルーか?いや、でもこんな城みたいな家なわけないしな…」

レッド「ダメだ、考えようとすると頭痛が…」

コンコン

ミュウツー「あいよ」

ガチャ

コトネ「あっレッドさん!目が覚めたんですね!」

レッド「!?」

レッド「え…コト…」

コトネ「レッドさ~ん」ピョーン

ふわっ

コトネ「あれ?」

コトネ「な、なんで私浮いてるの!?」

ジラーチ「ボクのレッドにさわろうとすんじゃねえよ小娘が」

レッド「えーと…こいつの仕業みたい」

コトネ「レッドさん!」

レッド「な、なに?」

コトネ「ナツメさんが見当たりませんが、どうしたんですか?」

コトネ「もしかして別れたんですか!?」

レッド「えっと…そうじゃなく」

コトネ「じゃあ私にチャンスがありますよね!」

レッド「うんとだな…」

レッド「そ、そんなことよりここどこ?」

コトネ「ここはNさんのお城ですよ」

レッド「そうなんだ」

レッド(Nって誰だっけ…)

コトネ「あの、私いつまで浮いてるんでしょうか?」

レッド「えっ…ああ、ジラーチおろしてやりなよ」

コトネ「ふう…」

コトネ「ねえレッドさん、ナツメさんは?」

レッド「そういやなんで俺はここにいるの?」

コトネ「ああ、それはですね」

コトネ「私が出かけてた先で酔っぱらったレッドさんがミュウツーに」

レッド(うっ…あまり聞きたくない…)

レッド「いや、もういい、とりあえず俺が悪い状態で会ってしまったんだな…」

コトネ「ナツメさんは?」

レッド「えっと…」

レッド(何か他の話題…)

レッド「あっ、じゃあ俺たちは行かなきゃいけないところがあるから」

コトネ「どこ行くんですか?」

レッド「いや、うん」

コトネ「答えてくださよ、デートしましょうよ」

レッド「なんでそうなんの?」

コトネ「だって~ナツメさんがいないってことは私とレッドさんに何があってもいいじゃないですか」

レッド「いやよくないけど」

コトネ「なんでよくないんですか?」

レッド「逆に聞くけどなんでいいと思うの?」

ドーン

レッド「どうした?」

コトネ「ちょ…トウヤ何やってんの?血出てるよ」

トウヤ「お…お久しぶりです…レッドさん…」

レッド「うん久しぶりだね…」

コトネ「どうしたのよトウヤ」

トウヤ「今、デートって聞こえたけど、まさかレッドさんとする気?」

コトネ「えっとそうじゃなくてね、なんていうか…」

トウヤ「なんていうか?」

レッド「おい、今のうちにここ出るぞ」ボソッ

ミュウツー「なんで?おもろそうやのに」

レッド「いいから」

30分後

ミュウツー「まだ出れんのか?」

レッド「出れないからこうして困ってんだよ」

レッド「なんなんだよここは」

レッド「さっきからメイドさんみたいなのもいっぱいいるし、マジでお城じゃんか」

レッド「出口どこだよ~」

コトネ「出口ならそこの階段を下りて右にずーっと歩いて行ったとこですよ」

レッド「ああ、ありがと、そう言われると結構簡単だ…」

レッド「コトネちゃん…」

コトネ「もー探しましたよ、初めての人がこんなとこ歩き回ったら見つけるの大変なんですから」

レッド「そ、そうだね…」

コトネ「デートいきましょっ」

レッド「いや、俺は…あっ俺今めちゃくちゃ酒くさいよ、そんなの嫌でしょ」

コトネ「レッドさんなら関係ありません」

レッド「俺が問題あるんだけど…」

コトネ「いいじゃないですか」

レッド「だからね…」

ジラーチ「おい小娘、さっきから黙って聞いてりゃレッドとデートだのなんだの」

コトネ「いいでしょ!別にあなたには何の問題もないでしょ」

コトネ「だいたいそっちこそレッドさんの頭の上に乗って何様のつもりよ」

ジラーチ「ジラーチ様に決まってんだろ」

レッド「ちょっとややこしいから黙ってろよ」

ドタドタ バーン

メイド「きゃーっ!ト、トウヤ様大丈夫ですか!?」

トウヤ「だ、大丈夫です…」

レッド「また来るよ」

トウヤ「コトネー!」

コトネ「ど、どうしたの?」

トウヤ「今…デートって…」

レッド(なんだこいつら…)

レッド「あのさ、泊めてもらってたりしてて悪いんだけど、そろそろ行かないといけないんで…」

コトネ「デートにですか!?」

レッド「違うわ!」

トウヤ「レッドさん!コトネをとろうとするのはやめてください!」

レッド「してねえだろ!」

コトネ「じゃあ3人でデートするってのは?」

レッド「なんでそうなんの!」

レッド「とりあえず言うけど、俺はコトネちゃんとデートする気なんてこれっぽっちもないから」

トウヤ「よかった」

コトネ「なんでですか!?」

トウヤ「コトネは僕とレッドさんどっちがいいの!」

コトネ「両方」

トウヤ「僕そんなの嫌だよ!僕だけを一番にしてよ!」

レッド「俺は別に一番じゃなくていいけど…」

コトネ「じゃあトウヤ、あんたいつも食べてるけどケーキとソフトクリームどっちが好きなのよ」

トウヤ「えっ」

コトネ「ケーキとソフトクリーム」

トウヤ「それはなんか違うくない?」

コトネ「本当に好きなものを二つ比べるという点で同じよ」

トウヤ「ええ~」

レッド「人間を食べ物に置き換えるって」

トウヤ「たしかにケーキもソフトクリームも好きだけど…」

トウヤ「僕はコトネが一番なの!」

コトネ「質問の答えになってない」

レッド「それが通るならコトネちゃんには悪いけど俺はナツメが一番だね」

コトネ「えっナツメさんとは別れたんじゃ…」

レッド「そんなわけないでしょ!」

コトネ「じゃあナツメさんはどこに!」

レッド「え…と…」

レッド「とにかく俺はコトネちゃんとデートなんてできない」

レッド「そんなことナツメに知れたら」

ミュウツー「あれ?この前どこで酒のんだんやったか」

レッド「お前は今までどおり黙ってなさい!」

コトネ「何があったんですか?」

ミュウツー「それはな」

レッド「ちょっと待てえ!」

レッド「わかった、デートしよう」

レッド「だからこのことは聞かないで」

コトネ「やったー!レッドさんがデートしてくれるならどんなことでも聞きますよ」

トウヤ「ちょっと!それじゃ僕」

レッド「安心しろ、基本はお前だ」

レッド「俺はお前らの後ろでストーカーみたいにいるから」

トウヤ「それはそれで僕嫌なんですけど」

レッド「奇遇だな、俺も嫌だ」

トウヤ「じゃあやめてください」

レッド「いいか、俺として一番最悪な状況は…まあ今だけど」

レッド「その後のことを考えるとミュウツーからコトネちゃんへ行ってそれがナツメに伝わってしまうことだけはさけたい」

トウヤ「一体何が…」

レッド「そんな言い方だったら言ってもらえると思ったら大間違いだ」

トウヤ「ちっ」

レッド「今舌打ちしたよな」

トウヤ「してないですよ」

レッド「いや、絶対したよな」

トウヤ「やった本人がやってないって言ってるんですよ」

レッド「今やったって言ったよな」

コトネ「二人とも何やってんの行くよ」グイッグイッ

トウヤ「ほんとに3人で行くの!?」

レッド「だから俺はうしろにいるだけだから、ひっぱらないで」

ライモンシティ

コトネ「次観覧車乗りましょ」

レッド「俺の最初の予定と違う」

トウヤ「僕の予定じゃレッドさんはついてきてなかったんですけどね」

レッド「……」

コトネ「二人とも早く早く」

ミュウツー「おいレッド」

レッド「どうした?」

ミュウツー「お前俺になんかしたやろ」

レッド「正確にはジラーチだけどね」

ミュウツー「こんなもんいつの間にやったんや?ジラーチの場所がよくわかる」

レッド「そう、それが一番お前にやってほしかったこと」

レッド「近くに起きてるジラーチがいる?」

ミュウツー「ああ」

レッド「よし」

コトネ「レッドさん何してるんですかー」

レッド「あーごめん、俺ちょっと急用ができた」

レッド「もう十分デートも楽しんだし、俺はこれで」

コトネ「え~」

レッド「あとは二人で楽しんでくれ」

コトネ「……」

トウヤ「……」

コトネ「しょーがないか、じゃあ乗ろっかトウヤ」

レッド「どう?」

ミュウツー「かなり近いで」

ジラーチ「あっあそこ、あのでかい木の上」

レッド「よっしゃ目パッチリだ」

レッド「ちょっとそこのジラーチ」

ジラーチ「?」

ジラーチ「君たち誰?」

ジラーチ「おい、とりあえずおりてこい」

レッド「ジラーチ同士で話すとわかりにくいな」

ジラーチ「なあに?」

レッド「あのさ、起きてから何日目?」

ジラーチ「うんとね…2日目かな?」

ジラーチ「わりと早くてよかったな」

レッド「ああ、あのさ俺たちと一緒に来てくれないかな?」

ジラーチ「言い方がダメもっと取引先に言うみたいに言って」

レッド「いや、俺取引なんかしたことないからな」

ミュウツー「そこは申し訳ありませんがだろ」

ジラーチ「別にそうとは限らなくないか?」

レッド「申し訳ありませんが一緒に来ていただけないでしょうか」

ジラーチ「うん」

レッド「やけにあっさり」

ジラーチ「君悪いこと考えてなさそうだし」

ジラーチ「そっちのジラーチはいろいろ悪いこと考えてそうだけど」

ジラーチ「んだとこのやろ」

レッド「やめろ、ややこしい」

レッド「早く次行くぞ、このジラーチも7日目には寝ちまう」

レッド「その前にあと5匹」

ミュウツー「それじゃあ近いところから行くで」

3日後

レッド「あと一匹か」

ミュウツー「起きとるやつはちょっと離れとるな」

ミュウツー「でも空飛べば今日中にはつくやろ」

レッド「じゃあ今日にでも7匹そろうな」

レッド「問題なく終わりそうでよかった」

レッド「さ、行こ、どこにいるんだ?」

ミュウツー「あっちの方向」

ミュウツー「この街の西の方にいるはずや」

ジラーチ「西ってどっちだ?」

レッド「あっちだな」

レッド「急ぐぞ」

ミュウツー「おい危ないぞ」

ドンッ

子ども「いたっ」

レッド「あっごめん大丈夫?」

子ども「あ、風船が」

ジラーチ「ボクにまかせとけ」ふわっ

レッド「ちょっバカ、離れたら…」

レッド「ごふっ…」

ミュウツー「おい、しっかりせえ!」

レッド「はやく…ジラー…チ…を」

ミュウツー「ちょ、見たあかんガキは目ぇつぶっとけ」

子ども「肉球みたいなのが目に!」

ジラーチ「風船とってきてやったぞ~」

ミュウツー「ほら、風船持ってはよあっち行け」

子ども「う、うん」

ジラーチ「レッド!どうしたんだよ!」

ミュウツー「いや、お前がはなれたからやろ」

ジラーチ「レッド…」

ジラーチ「お前はもうしんでいる」

レッド「…勝手に…ころすな…」

ジラーチ「おお生きてたか、さすがマサラ」

レッド「いらんボケ…かましてるんだったら…はや…く…」

ジラーチ「しょうがないな」ぴたっ

レッド「ふぅ…ゴール目前でくたばるところだった…」

ジラーチ「悪い悪いついうっかり」

レッド「うっかりじゃねえよ!おえっ…血出た…」

30分後

レッド「これで7匹目」

ジラーチ「いやーほんと無事に集まってよかったよかった」

レッド「そうだな、お前がバカなことしなけりゃ昇天しかけることなんてなかったのにな」

ジラーチ「バカがバカ言うな」

レッド「うるせえな」

ジラーチ「うるさいとはなんだ、離れて飛んでくぞ」

レッド「離さん」ガシッ

ジラーチ「む…これはこれでいい」

レッド「そんなことより早くお願いかなえてくれよ」

ジラーチ「いいよー」

レッド「じゃあ」

ジラーチ「その前にまずボクたちが集まったとこに合言葉を言うんだ」

レッド「合言葉?」

ジラーチ「そう『ジラーチ様、お願いをかなえてくださいませ』って」

レッド「それほんとなのか?」

レッド「そういやジラーチ7匹が集まるんだったらお前俺から離れないといけないじゃないか」

レッド「さすがに7匹頭に集まるのはちょっとな」

ジラーチ「お前は3つかなえられるんだ、一つ目にそのナツメってやつと離れても互いになんともないようにするといい」

レッド「うーん…そうか…」

ジラーチ「ボクがお前から離れてお願いをかなえるまでは気合でがんばれ」

レッド「気合ってお前…」

ジラーチ「あ、そうそうミュウツーはしまっといてくれ、力が強すぎてお願いに影響が出ちゃうかもしんないから」

レッド「そんなことあるの?」

ミュウツー「……」

ジラーチ「準備ができたら言ってくれ」

レッド「そうだな、これはかなり心の準備が必要だ」

レッド「よし、やるぞ」

ジラーチ「心の準備早いな」

レッド「早くナツメと会いたいから」

ジラーチ「じゃあ行くぞ」ふわっ

レッド「ぐぼあっ」

ジラーチ「ほんとに大丈夫か?」

レッド「があ…ジ、ジラーチ…お願いを…」

ジラーチ「様!」

レッド「ぐっ…」

レッド「様…お願いをかな…かなえて…」

ジラーチ「まだかな~」

レッド「あぐ…ください…ま…せ…」

ジラーチ「まあいいか、さあ願いを言え、どんな願いもみっつだけかなえてやろう」

レッド(まあいいかってなんだよ…、それよりし、しぬ…)

レッド「俺とナ、ナツメが離…ぶはっ」

ジラーチ「鼻?」

レッド(内容知ってんだろが!)

レッド「離れても…」ガクッ

レッド「……」

ジラーチ「おいレッド!?」

ジラーチ「はやくお願いをかなえなきゃ!」

ジラーチ「それ!」

レッド「はぁ…はぁ…お前…俺をころす気か…」

ジラーチ「まさかほんとに昇天手前まで行くとは思わなかった」

レッド「おちょくってんのか!」

ジラーチ「まあまあ、今のお願いはあせっちゃってボク自身のでかなえたから3つのうちには入ってないよ」

レッド「ん?」

レッド「ちょっと前から思ってたけどたしかに人一人生き返らせるぐらいなら7匹いるかもしれないけど…」

レッド「他の普通のお願いなら一匹でできたんじゃないのか!?」

ジラーチ「そーだよ」

レッド「……」

レッド「てめぇ…」

ジラーチ「まあまあ、あとみっつだよ」

レッド「じゃあ、ナツメを生き返らせろや!」

ジラーチ「おっけ~い、それ!」

レッド「……」

ジラーチ「はい、生き返ったよ」

レッド「マジで!?」

ジラーチ「あとふたつは?」

レッド「ああ、もうどうでもいい!はやくカントーに行くぞ!」

ジラーチ「じゃああとふたつはボクが使うよ?」

レッド「好きにしろよ」

ジラーチ「じゃあ二つ目はレッドもナツメもしんだってことになってたのをなかったことにしてあげるよ」

ジラーチ「いろいろとややこしいからね」

レッド「まあ、たしかにややこしいな…」

ジラーチ「みっつめ…ふふっ…」

翌日

レッド「あちい~」

ジラーチ「夏だからね」

レッド「ったく季節があるなんて変わった地方だ」

レッド「そもそもイッシュに何しにきたんだっけ」

レッド「なんか記憶が…」

ジラーチ「キャバクラだろ」

レッド「まあそうだけど…何かがあったはず」

ジラーチ「思い出せないってことはたいしたことじゃないんだよ」

レッド「そういやここ最近の記憶もなんだかはっきりとしない…」

ジラーチ「じゃあここ最近はどうでもいいことだったんだよ」

レッド「いやいやどうでもいいことに限ってなかなか忘れないもんだからね」

レッド「そう、大事なことを」

ジラーチ「もういい」

レッド「そうだ、ミュウツーなら俺の思い出せないことわかるかも」

ジラーチ「!」ピクッ

ジラーチ「ダメダメ、ミュウツーはダメだよ」

レッド「え?なんで」

ジラーチ「ダメなものはだーめ」

レッド「うーん…わかったよ」

ジラーチ「わかればよろしい」

レッド「それにしても暇だな」

レッド「絶対何かしにこの地方に来たんだからもうちょっとここにいようかな…」

レッド「それともカントーに帰るか…」

ジラーチ「この地方に残ろう」

レッド「この地方に残るか…」

レッド「それにしてもイッシュってとこはこんなクソ暑いのに」

レッド「イチャイチャとくっついてるバカどもが多いな!」

レッド「リア充滅びろ…」

ジラーチ「レッドにはボクがいるじゃん」

レッド「お前は人間じゃないし、そもそも性別もないだろ」

ジラーチ「レッドは彼女いらんだろ」

レッド「いや…ほしい…」

ヤマブキシティ

ハルカ「ちょっとユウキ!なんでこんなにたくさん洗濯物があるなら昨日に言わないのよ!」

ユウキ「朝からうるさいよ、今日やればいいじゃん」

ハルカ「昨日あんたの洗濯物がないかって聞いて、ないって言ったから怒ってんの」

ユウキ「ごめんごめん」

ハルカ「ごめんじゃなくて…」

ナツメ「朝から夫婦喧嘩~?ほんと仲がいいわね」

ハルカ「あっナツメさん、聞いてくださいよユウキが…あれ?」

ナツメ「どうしたの?」

ユウキ「レッドさんはどうしたんですか?」

ナツメ「レッドさん?誰?」

ユウキ「いや、だからレッドさんですよ」

ナツメ「???」

ハルカ「えっどういうこと」ひそひそ

ユウキ「知らねえよ、こっちが聞きたいよ、反応がおかしくないか?」ひそひそ

ナツメ「何二人で話してんのよ」

ユウキ「いや…だって…」

ナツメ「あっもうこんな時間、ごめんジムに行かなきゃ」

ナツメ「なんだか久しぶりにジムに行く気分」

ハルカ「たしかに最近はユウキがやってたような…」

ユウキ「俺もそんな気がする」

ナツメ「じゃあきっとそうね、私ほんとに最近ジムに行ってなかったと思うし」

ナツメ「ごめん、お留守番よろしくね」

ハルカ「ほらそこ邪魔、掃除機かけらんないでしょ」

ハルカ「そこも邪魔だって、いつもやってるでしょ」

ユウキ「知らねえよ、いつも俺この時間いないんだから」

ハルカ「…そうよね」

ユウキ「そうだよ」

ハルカ「絶対おかしいよね」

ユウキ「俺がいることか!?」

ハルカ「ナツメさんのことよ」

ユウキ「そうだよな、そもそもレッドさんが一緒にいないってのもおかしいよ」

ハルカ「考えたらここ最近ナツメさんかレッドさんのどっちかに会った?」

ユウキ「そういや…会ってないな…」

ハルカ「……」

ユウキ「じゃああのナツメさんは…」

ハルカ「と、とりあえず一回ジムに行って確かめてみましょ」

ヤマブキジム

ユウキ「あ、すいません、ナツメさん来ました?」

ジムトレ1「来たけど…どうしたのユウキ君にハルカちゃんまで」

ハルカ「そのなんていうか…ちゃんとしたナツメさん?」

ジムトレ1「ちゃんとした?えっどういうこと?」

ユウキ「そんな言い方じゃうまく伝わらんだろ」

ユウキ「えっと…なんていえば…」

ユウキ「あっ昨日ジムに来たのは…?」

ジムトレ1「何言ってんのユウキ君じゃない、ボケてるの?」

ユウキ「そういうことじゃなくて…」

ユウキ「じゃあナツメさんを最後に見たのは?」

ジムトレ1「さっき」

ユウキ「すいません言い方が悪かったです」

ハルカ「最近ナツメさん見ました?」

ジムトレ1「…そういや、久しぶりに見たような」

ジムトレ1「まさか、そんなことあるわけ…」

ユウキ「だって誰もナツメさんのこと」

ハルカ「それにレッドさんもいないんですよ、おかしいじゃないですか」

ジムトレ1「たしかになんだか久しぶりな気がしたし、レッドさんがいないのもおかしいと思ったけど…」

ナツメ「なーにコソコソしてんの?こっち来なさいよ」

ユウキ「ナツメさん相手ならやっぱりすぐばれるか」

ハルカ「じゃあやっぱり本物?」

ナツメ「私が偽物だと思った?」

ハルカ「はい、ユウキが」

ユウキ「は!?」

ナツメ「ハルカちゃん、私に嘘が通用すると思ってるの?」

ハルカ「えっと…みんなの意見です…」

ナツメ「私が偽物ねぇ…」

ナツメ「じゃあ私が本物の証拠みせてあげようか?」

ユウキ「お願いします」

ナツメ「何がいいかしら」

ユウキ「何がって…」

ナツメ「そうだわ、この場でユウキ君を人形にしてみようかしら」

ユウキ「本物ですね!疑ってすいませんでした!」

ナツメ「わかったらいいわ」

ハルカ「でもなんでレッドさんがいないんですか?」

ナツメ「だからレッドさんって誰?」

ハルカ「ほんとにわからないんですか?」

ナツメ「私に関係ある人なの?」

ユウキ「たぶんナツメさんに一番関係ある人だと思うんですけど」

ナツメ「ええ~…」

ハルカ「あっじゃあ私たちの考えること読んでくださいよ」

ナツメ「……」

ナツメ「う~ん…ダメみたい、そのレッドって人のことだけわからないわ」

ユウキ「どうなってんだ?」



ユウキ「おかしいな」

ハルカ「まだレッドさんに電話つながらないの?」

ユウキ「ああ、どこ行ったんだあの人」

ガチャ

ナツメ「ただいま~」

ナツメ「あら、ユウキ君誰に電話してるの?」

ユウキ「レッドさんですよ」

ユウキ「でもレッドさん全然でないんで困ってるです」

ナツメ「まあいいわよ、それは」

ハルカ「よくないですよ」

ナツメ「私にとってそんなに関係のある人ならすぐに思い出せるわよ」

ユウキ「そもそもナツメさんがレッドさんを忘れること自体ありえないんですけど…」

ナツメ「そんなことよりジャーン」

ユウキ「だからそんなことって…これなんですか?」

ナツメ「商店街でくじやってて、そしたら特等があたったのよ」

ナツメ「イッシュ地方へのペアチケット2組」

ナツメ「一緒に旅行にでも行きましょ」

ハルカ「ナツメさんってくじ運いいんですね」

ナツメ「ええ、くじなんて超能力でどうにでもできるからね」

ユウキ「それインチキじゃ…」

ナツメ「超能力よ」

ハルカ「でもペアチケット2組ならレッドさんがいればちょうどなのに」

ナツメ「まああとの一人はそのうち考えるとしてイッシュ地方ってどんなとこ?」

ユウキ「いや、俺たち行ったことないんでわかんないです」

ヒウンシティ

レッド「ダメだ、なにしに来たのかまったく思い出せん」

ジラーチ「無理に思い出さなくてもいいんだよ」

レッド「絶対重要なことなんだよ」

ジラーチ「あれじゃない?」

レッド「何?」

ジラーチ「今日はボクの日」

レッド「……」

レッド「それじゃないことは確かだ」

レッド「考えれば考えるほど暑い」

ジラーチ「じゃあやめなよ」

レッド「……」

レッド「よし、アイスでも食うか」

ジラーチ「やったー」

レッド「冷たっ!」

コトネ「レッドさんがそう言うと思ってヒウンアイス買ってきました」

レッド「なんでこんなとこいんの?」

コトネ「はい、ジラーチの分もあるよ」

ジラーチ「いいとこあるじゃんか小娘」

レッド「だからなんでここにいるの?」

コトネ「ただヒウンアイス買いに来ただけですよ、そしたらたまたまレッドさんがいたんで」

レッド「ふーん、トウヤは?」

コトネ「今日はトウコとNと一緒に後輩に会いに行くってことでいないんですよ」

コトネ「一人でいるのも暇なんでブラブラしてたんです」

コトネ「で、結局ナツメさんはどうしたんですか?」

レッド「?」

レッド「ナツメさん…?誰?」

コトネ「えっ」

コトネ「いや、だからナツメさんですよ」

レッド「いやだから誰?」

コトネ「…それ本気で言ってるんですか?」

レッド「そんな人知らないけど…有名な人?」

コトネ(い、一体どうなって…)

コトネ「……!」

コトネ「あっチャンスか」

レッド「何が?」

コトネ「その前に確認ですけどレッドさん彼女います?」

レッド「!?」

レッド「今のはちょっと腹が立ったな、自分は彼氏がいますけど先輩どうすか?あっいないんですかーみたいな」

コトネ「そ、そんなわけないでしょ!」

コトネ「私はレッドさんに彼女がいないんだったら私をレッドさんのお嫁さんにしてほしいって言いたかっただけですよ」

ジラーチ「こいつかなり話飛ばしてんじゃねえか」

レッド「えっマジで…」

レッド「ってコトネちゃんにはトウヤがいるだろ」

コトネ「別に二人でもよくないですか?」

レッド「よかないよ」

コトネ「えっ?」

レッド「ダメだろ」

コトネ「そんな小さなこと気にしない方がいいですよ」

レッド「小さくねえよ」

コトネ「まあ、人それぞれということで」

レッド「いやたぶんトウヤも嫌って言うと思うぞ」

コトネ「え…」

レッド「当然でしょ」

レッド「じゃあ誰かかわいい女の子紹介してよ」

コトネ「どこからそうなるんですか!?」

レッド「俺もさたしかにまだそんな歳とってないけど結婚とかしたいわけよ」

コトネ「してるじゃないですか」

レッド「?」

コトネ「今日のレッドさんおかしいですよ」

レッド「どういうこと?」

コトネ「あんまりふざけてるとナツメさんに電話しちゃいますよ」

レッド「あのさ、誰かと間違えてない?」

コトネ「間違えてません!」

レッド「…わからん」

コトネ「記憶喪失?」

レッド「あっそれかも、俺イッシュに何しにきたか思い出せないんだ」

ジラーチ「何言ってんだ、レッドは彼女なんてできたことないだろ」

レッド「そんなはっきり言うなよ…たしかにジラーチの言う通りだけど…」

レッド「たぶんコトネちゃんの勘違いだな」

コトネ「レッドさん!?」

ジラーチ「そんなことより小娘、あのアイスうまかったぞ、もう一個買ってこい」

レッド「あ、気にしなくていいから」

レッド「そういや3人が会いに行ったっていう後輩はどんなやつなの?女の子?」

コトネ「……」

コトネ「後輩に手を出す気ですか?」

レッド「ち、違う、ただ興味を持っただけだよ」

コトネ「残念ながら性別は聞いてません」

コトネ「それとどんな子かも聞いてないですけどたしかイッシュで殿堂入りしたからそのお祝いに行くって言ってました」

レッド「イッシュで殿堂入りね~」

コトネ「あと、ドMで変態で甘いものが好きで音痴って聞いてます」

レッド「けっこう聞いてるじゃん」

レッド「なんで性別聞かないの!」

コトネ「なんでちょっと怒ってるんですか」

レッド「気になるな~女の子かな~かわいい子かな~」

コトネ「街中で何言ってるんですか」

レッド「だってさ~彼女ほしいんだよ!」

コトネ「……」

コトネ「ダメです」

レッド「なんで」

コトネ「レッドさんにはナツメさんしかいません!」

コトネ「私はナツメさんとしか絶っっっっっ対に認めません!」

レッド「いや…え?ちょっとどうしたのコトネちゃん」

レッド「けっこうさっきからナツメさんナツメさんって言ってるけどそんな人俺知らないからね」

コトネ「レッドさんの記憶は私が必ず戻してみせます」

レッド「俺の問題なのにそんな悪いよ」

ジラーチ「そ、そうだよ!レッドは記憶なんかなくしてないよ!」

レッド「耳元ででかい声だすな」

コトネ「大丈夫です、私レッドさんのためならなんだってします!」

レッド「じゃあ誰かかわいい子…」

コトネ「話聞いてましたか?そんなことより記憶取り戻しに行きますよ!」

1週間後

ナツメ「ここがイッシュ地方か~いいとこじゃない」

ユウキ「結局3人だし、ジムもほっぽってきちゃったしいいんですかね?」

ナツメ「いいのよ、グリーンがなんとかしてくれるわよ」

ハルカ「今グリーンさんめちゃくちゃがんばってるらしいですよ」

ナツメ「じゃあもうひとがんばりしてもらいましょ」

ユウキ「それはいくらなんでも…」

ユウキ「で…どこに行くんですか?」

ナツメ「よくぞ聞いてくれました♪調べるの大変だったのよ」

ハルカ「なんだか楽しそうですね」

ナツメ「そりゃそうよ、調べてるときから楽しみだったんだし」

ナツメ「まずはここ!一度行ってみたかったのよね」

ユウキ「ポケウッド?なんすかこれ」

ハルカ「あんた知らないの?」

ユウキ「知らないから聞いてんだよ」

ポケウッド

ナツメ「どこから見ようかな~」

ハルカ「あっちなんかいいんじゃないですか?」

ユウキ「あれ、なんだかさわがしいですね」

ナツメ「気にしない気にしない、こっちは観光で来てんの」

ナツメ「そっちの事情なんかどうでもいいのよ」

男「あの、すいません」

ナツメ「いいわよ」

ハルカ「そっちの事情なんてどうでもいいって言ったのに」

ユウキ「しかも話聞かず、展開早すぎでしょ」

ナツメ「まあ内容についてはわかってたわよ、私エスパーだし」

ナツメ「たしかに素人の私に女優の代役を頼むのはどうかと思うけど、こういうのもいいかもね」

ユウキ「ナツメさん大丈夫かな?」

ハルカ「うーん…まあその気になればなんでもできる人だし、余計な心配はいらないんじゃないかな」

ユウキ「大丈夫か…なぁ?」

ハルカ「……」

ユウキ「……」

ハルカ「たぶん…」

さらに一週間後

コトネ「どこの病院もわからないなんて…」

コトネ「今日はもう帰りましょうか」

レッド「うん…」

レッド「コトネちゃんは何で俺にここまでしてくれるの?」

ジラーチ「そうだよ人間ごときには絶対にレッドたちの記憶を戻せないってのに」

コトネ「なんでそうやって決めつけんの」

ジラーチ「だって…あ、いやいやなんでもない」

レッド「おいジラーチなんか知ってんじゃねえのか」

ジラーチ「知らないよ」

レッド「嘘ついてんだったらおやつ一ヵ月ぬきだぞ」

ジラーチ「うっ…ボ、ボクを信じられないっての?」

レッド「……」

レッド「わかった信じることにしてやろう」

レッド「あれ、なんか話の途中だった気がするけどまあいいや」

Nの城

メイド「おかえりなさいませ、コトネ様、レッド様」

コトネ「みんなはどこですか?」

メイド「食堂の方にいらっしゃいます」

コトネ「みんな私たちより先に食べてるなんてズルい!」

メイド「先ほど食べ始めたばかりですよ」

レッド「じゃあそんな怒ることもないね」

コトネ「私とレッドさんの分が少なくなるじゃないですか!」

バタンッ

コトネ「ちょっとー!先に食べるなんてズルいでしょ!」

一同「……」

N「ああ、ごめんよ、あまりにも遅かったから」

トウヤ「コトネ、今食事中だよ、でかい声出さないで」

コトネ「私はまだ食べてませんー!」

コトネ「あれ?その子は?」

トウコ「あ、そうだ、ほらあいさつしなさい」

メイ「はーい、はじめましてー!メイっていいまーす」

トウコ「女の子の方がトウヤとコソコソとやってるコトネ」

コトネ「コソコソってなんなの」

トウコ「で、男の人が居候中のレッドさん」

レッド「居候って言い方やめてくんない」

メイ「えっレッドってもしかして…」

メイ「たしかリビングレジェンドとかいう変な名前の人ですよね!」

レッド「いや、知らないけど」

メイ「すごい!本物ですか!」

レッド「本物だけど」

メイ「かっこいいし、バトルの方もすごいんですよね」

レッド「じゃあ、俺と一発…じゃなかった俺とバトルしてみる?」

メイ「いいんですか!やった!」

コトネ「あの子がこの前会いに行ってた後輩の子?」

トウコ「そう、あれでもけっこう強いのよ」

コトネ「まずい…」

トウコ「えっなにが?」

コトネ「レッドさんはナツメさんとくっつかなければならない」

トウコ「?」

コトネ「でも今のレッドさんじゃ…」

トウコ「あーうん…たぶんそれは大丈夫」

コトネ「どういうこと?」

トウコ「なんていうか…別に言ってもいいんだけど…」

コトネ「いいんだけど?」

トウコ「たぶんレッドさんけっこうショック受けるよ」

コトネ「そっちのんがいいかも」

コトネ「レッドさんとナツメさんの障害になるものは全て排除すべきなんだから」

トウコ「な、なんかあったの…?」

メイ「レッドさん本当にすごいんですね、まさかここまで実力差があるなんて…」

レッド「まあこれでも元チャンピオンだしね」

メイ「チャンピオンとただの殿堂入りじゃやっぱり違いますね」

レッド「いや~メイちゃんもがんばればすぐに強くなるよ」

メイ「私は最後の一匹ですけどこの子はすごいですからね、1対6でも逆転するかもしれませんよ」

レッド「そりゃ楽しみ」

コトネ「はい、そこまで!はやくご飯食べてください、冷めちゃいます」

レッド「あと一匹だからさ」

コトネ「関係ありません」

コトネ「食べ終わりましたか?」

レッド「ん?ああ、おいしかったよ」

コトネ「じゃあちょっと来てください、大事な話があります」

レッド「なあに?」

コトネ「どういうことですか、あんなにメイちゃんと楽しそうに話たりして」

レッド「いや、いいじゃんか」

コトネ「ダメです」

コトネ「いいですか、何度も言いますけど、レッドさんはナツメさんと以外認めません」

レッド「あのさ、これも何度も言うけど、俺はナツメなんて人は知らないってば」

コトネ「ナツメさん今頃心配してるはずです」

コトネ「だからちょっとでも早く記憶をもどしてナツメさんのとこに行かないといけないんです」

レッド「だいたいそんな特定の人の記憶だけまったくないのもおかしい」

レッド「もしそのナツメって人が本当に俺とそんなに関係のある人ならなんの連絡もないのもおかしい」

コトネ「それはそうですけど…」

レッド「コトネちゃんを信じないわけじゃないけどジラーチがなんの問題もないって言ってるんだしコトネちゃんの勘違いだよ」

コトネ「ジラーチが…?」

1か月後

レッド「最近かなり日が進むのが早く感じる」

ジラーチ「気のせいだ、気にするな」

レッド「○○後って使いすぎなような気も」

ジラーチ「実際にそんだけたってんだよ!」

レッド「何怒ってんの?」

ジラーチ「ふーーーーん!」

コンコン

トウヤ「レッドさん大丈夫ですか?今でかい声したんですけど」

レッド「ああ、大丈夫大丈夫」

レッド「ジラーチがわけわからずでかい声出しただけ」

トウヤ「そ、そうですか、じゃあ早く出てきてください」

トウヤ「ケツが…●●●がそこまで…」

レッド「うん、もうちょっとで出るよ」

トウヤ「は、はやく!もれる!」

ジラーチ「何が?」

トウヤ「●●●!」

コトネ「朝から●●●、●●●ってうるさい!」

トウコ「コトネ、女の子が堂々と●●●ってはしたない」

トウヤ「ちょっとレッドさん、マジで●●●が」ドンドン

トウコ「黙れ●●●!」

トウヤ「なっ…弟に向かって」

N「おらぁ!トウヤか!トウコに●●●なんて言わせてんのは!どこにいる出てこい!」

トウヤ「トイレの前だよ!」

レッド「……」

レッド「なんだこの家」

レッド「ふう、スッキリ」

レッド「あれ、トウヤは?」

トウヤ「こ…ここ…」

レッド「何やってんだお前?」

トウヤ「もうほんと限界…」

ジラーチ「我慢しすぎはよくないぞ」

トウヤ「誰のせいだと思ってんだよ!」

メイ「トウヤ君どこにいるかわかりますか?」

レッド「あれ、なんか久しぶりだね」

メイ「はい、ちょっと用があったんでしばらく来れなかったんです」

レッド「ふーん、あっトウヤならトイレだよ」

メイ「ありがとうございまーす」

ガチャ

トウヤ「ふぅ…一時はどうなるかと思った…」

メイ「トウヤくー…くさっ」

トウヤ「く、臭くねえよ!」

メイ「トウヤ君も含めてみんなで行こうと思ったけど、トウヤ君は来ないでください」

トウヤ「ちょっと何!?やめてよそういうの」

トウヤ「くさいのは僕じゃなくてケツから出た●●●だからね」

メイ「それが臭いって認めましたよね」

トウヤ「くさくないよ!ちゃんと消●力だっておいてるんだし」

メイ「……」

トウヤ「その顔やめて」

メイ「じゃあ仕方なくですよ、トウヤ君だけ連れてかないのもよかったんだけど」

トウヤ「よかないよ」

メイ「じゃあ鑑賞券人数分」

トウヤ「用意してんじゃん」

メイ「ここに来る前はこんなことになってるなんて…」

トウヤ「なんで悲しそうなんだよ、僕そんなキャラじゃないよ!」

メイ「そう…?」

トウヤ「そうだよ!」

レッド「鑑賞券?なんの?」

トウコ「そういやレッドさんに言ってなかったね」

トウコ「あの子一応ポケウッドで俳優やってるの」

レッド「ポケウッド?」

N「簡単に言うと映画を見れるんですよ」

レッド「ふーん…すごいじゃん、でこれ何の映画?」

トウヤ「魔法の国の不思議な扉」

レッド「それおもしろいの?」

トウヤ「まだ見てないんでわかりません」

トウコ「あっそれならこの雑誌に」

レッド「どれどれ」

レッド「トップスターと噂の新人女優が奇跡の共演…」

レッド「奇跡っておまえらが組ませたんやろ」

レッド「で、これおもしろいの?」

トウコ「まだ見てないんでわかりません」

レッド「ふーん…いつ見に行くの?」

トウコ「今から」

3時間後

レッド「ぐー…」

ジラーチ「すぴー…」

コトネ「……」

トウヤ「何しようとしてんのコトネ」

コトネ「い、いや…人工呼吸?」

トウヤ「なんで疑問形なんだよ」

コトネ「私はただいやらしい意味でとかじゃなくて、レッドさん動かないから」

トウヤ「いや、イビキかいてたじゃん」

コトネ「あ、あはははは」

トウヤ「何ごまかしてんだよ」

トウコ「はいケンカしないケンカしない」ガシッガシッ

コトネ「ほがっ」

トウヤ「ふぐっ」

トウヤ「は、はのホウコ(トウコ)…」

トウコ「なに?顎砕くよ」

トウヤ「は…はから…ほくはヘッドはんほ…」

トウヤ「ねえ大丈夫?血とか出てない?」

N「大丈夫だよ、今までも大丈夫だったんだろ」

トウヤ「いや、3回は骨おられたことがある」

トウヤ「お前もさ夜つい激しくなっちゃった時とか気をつけなよ」

トウヤ「とういうかもうケガした?やりすぎて」

N「……」ピーン

トウヤ「いてっ」

N「キミと一緒にするな」

トウヤ「あれ、もしかしてまだトウコとやってないの」

N「はぁ…何を言ってるんだ、一応キミのお姉さんだぞ」

トウヤ「いやー意外だな、双子だけどトウコはいい子だよ、コトネほどじゃないけど」

N「……」ピクッ

N「トウコ以上の女性がこの世界にいるとでもいうのか?」

トウヤ「それはいっぱいいるよ、だってトウコは暴力ゴリ…」ドゴッ バタッ

N「……」

トウヤ「もう二人ともダメでしょ、映画館ではしゃいだりしたら、おとなしく見てなさい」

N「はい…」

レッド「んあ…寝ちゃってたか…」

レッド「……」ボーッ

レッド「あの人かわいいな…ドストライクだ」

コトネ「レッドさん、ナツメさん以外の人にそんなこと言ったら…」

コトネ「あれ…」

コトネ「ねえねえ…あの魔女役の人ってもしかしてナツメさん?」

トウコ「そういわれると…そうね」

レッド「ふわあ、まあまあおもしろかったな」

コトネ「ねえずっと思ってたんだけど、メイちゃんどこに出てたの?」

トウコ「何言ってんの、ずっと出てたじゃない、しかも主役で」

コトネ「主役って主役は男の子…」

コトネ「えっ…メイちゃんって」

トウコ「まあ趣味は人それぞれだしね」

コトネ「そうだ、ねえメイちゃん…じゃなくてえーと」

トウコ「あの子がどうしたの?」

コトネ「どこにいるの?今すぐ会える?」

トウコ「ポケウッドのどこかにいるはずだけど、呼んでみようか?」

コトネ「お願い」

メイ「どうでした?新しい映画」

トウコ「うん、おもしろかったよ」

コトネ(これが男の子…)

メイ「あのトウヤ君大丈夫なの?」

トウコ「ん?ああ、大丈夫大丈夫、ちょっと気絶してるだけだから、貧血なのかな?」

トウコ「それよりコトネが話があるって」

コトネ「……」

トウコ「どしたの?」

コトネ「あ、いやなんでも…」

コトネ「あのさ、さっきの映画に出てた人ってナツメさんって人?」

メイ「そうですけど」

コトネ「どこにいるかわかる?」

メイ「さっきクレープ屋の前にいたの見ましたよ」

コトネ「ありがと、レッドさん行きますよ」グイッ

レッド「……」

コトネ「レッドさん?」

メイ「どうしました?」

レッド「あの…マジで下ついてんの…?」

コトネ「早く行きますよ!」

コトネ「えっとクレープ屋クレープ屋…」

コトネ「あ、あった」

コトネ「近くにいるはずだけど…」

レッド「そんなに急いでどうしたの」

コトネ「ナツメさんに会いに行くんですよ」

レッド「えっ!さっきの女優さん!?ちょっと待って身だしなみ整えてから」

コトネ「大丈夫ですよ、レッドさんはいつもきまってますから」

コトネ「いたっ!行きますよレッドさん」

レッド「ちょっと待って!心の準備が…」

コトネ「ナツメさーん!」

ナツメ「あらコトネじゃない」

コトネ「ナツメさん!レッドさんを…」

ナツメ「一緒にいる人はどちら様?」

コトネ「え…」

コトネ「あのレッドさんですよ…」

レッド「初めまして!レッドと申します!大ファンです、握手してください!」

ナツメ「初めまして、コトネのお知り合い?」

コトネ「???」

ユウキ「あーもう、ちょっと目を離したらすぐどっか行くんだから」

ハルカ「ユウキやばいよ、あと30分でカントー行の船でちゃう」

ユウキ「自分がジムリーダーだってこと忘れてんじゃないのか?あの人」

ハルカ「あっまたナツメさん勝手に握手してる!」

ユウキ「レッドさん以外がナツメさんにふれていいと思ってんのか!」

ユウキ「ラグラージ、アクアテール!」

ハルカ「ちょっとそんな直接攻撃は危ないでしょ!」

レッド「ん!?」

レッド「ナツメさん危ない!ジュカイン、リーフストーム!」

ジュカイン「オリャアア!!ヒサシブリノデバンジャアア!」

ユウキ「いっ!?」

ユウキ「俺のラグラージが一撃で!?」

レッド「おいてめえコラ、ナツメさんに襲いかかろうとするとはどういうつもりだ?」

ナツメ「あ、レッドさん大丈夫ですよ、私の友人ですから」

レッド「え?」

ユウキ「レッドさん!」

レッド「あれ、ユウキにハルカちゃんじゃん」

ユウキ「レッドさん!?」

ナツメ「あれ知り合いだったの?」

レッド「おい、お前らこんな美人の女優と知り合いだったら紹介しろよ~」

ユウキ「ちょっとレッドさんなんでこんなとこに…というか…え!?」

レッド「なあなあ、ナツメさんって彼氏いんのか?」

ユウキ「はぁ!?」

コトネ「ユウキ、ハルカ、集合」

コトネ「あ、レッドさんとナツメさんはそのままで」

ユウキ「おい、どうなってんだよ」

コトネ「それはこっちが聞きたいわよ」

ハルカ「とりあえずナツメさんはレッドさんに関する記憶がまったくないのよ」

コトネ「あっレッドさんもそう、ナツメさんに関することが一切ないの」

ユウキ「なにがどうなってんだか」

コトネ「なんで知らないのよ」

ユウキ「知ってるわけねえだろ!」

ユウキ「まあ良く考えるとこれはチャンスだ」

ユウキ「今まで互いに場所がわかんなくて会えなかったけどせっかく会えた今を逃す手はない」

コトネ「なるほど、今日中に二人をくっつくけるってことね」

ユウキ「そう、てことで後よろしく」

コトネ「なんでよ」

ユウキ「本来の予定ならこの後ナツメさんはジムに戻る予定だけどこうなったら俺が代わりに戻るしかねえ」

ユウキ「あっもうこんな時間、じゃ頼んだぞ!」

ハルカ「無責任すぎる…」

レッド「あいつら何話してるんでしょうね」

ナツメ「ちょっと読んでみましょうか」

レッド「え?読む?何をですか」

ナツメ「私これでもエスパーなんです、考えてることぐらい読めますよ」

レッド「え、えぇ!?」

ナツメ「嘘だと思ったでしょ」

レッド「い、いえそんなこと…」

ナツメ「そうですね…じゃあ敬語で話すのやめましょうか?普通に話てほしいって考えてるようなので」

レッド「!」

レッド「え、すごいですね、ほんとに考えてることわかるんですね」

ナツメ「まあコツをつかめば簡単ですよ」

レッド「じゃあ俺もできるようになったり」

ナツメ「できるかもね」

レッド「おお!」

ナツメ「できることなら教えてあげたいけど、私一応ジムリーダーもしてるの」

ナツメ「だからそろそろジムにもどらないと」

ハルカ「それは大丈夫です、代わりにユウキが行きましたから」

ナツメ「あらそう」

コトネ「とりあえず第一作戦はクリア」

コトネ「この後どうする?」

ハルカ「どうするって言われても…」

ハルカ「じゃ、じゃあ二人の今までにつながるようなことを話していくってことで」

コトネ「例えば…」

ハルカ「……」

ナツメ「なにしてるの?こっち来なさいよ」

ハルカ「は、はーい」

ハルカ「アドリブで…」

コトネ「ホウエンってのはみんな無責任なの?」

ナツメ「あっち行ったりこっち行ったり忙しいわね」

コトネ「……」キョロキョロ

ハルカ「いやー二人の邪魔しちゃ悪いかなと思って」

レッド「いやいや別に邪魔だなんて」

レッド「あっちょっとハルカちゃんに聞きたいことがあるんだけど…ちょっと来て」

ナツメ「私もコトネに聞きたいことが」

レッド「ナツメさんって彼女いんの?ユウキに聞いたけど教えてくんなくてさ」

レッド「やっぱいるのかな、あんな美人で女優だし」

ナツメ「あのレッドさんって人はどういうつもり?」

ナツメ「私を誘うような話してくるけど結婚指輪してるみたいだし」

ナツメ「でもあの人の肝心な部分だけ私でも読むことができないの」

コトネ(指輪…そうか!)

コトネ「そういえばお二人ともまったく同じ指輪されてますね」

ナツメ(あ、ほんとだわ、偶然ってあるのね)

レッド(結婚してんのかよ…まあそうだよなー、あんなきれいで性格もよさそうだし)

レッド「……」ガクッ

レッド「あーほんとだー…」

レッド「指輪してる…」ボソッ

コトネ(レッドさんのテンションがあきらかに下がった!?)

レッド「お子さんとかは…いらっしゃるんですか…」

ハルカ「ちょっとなんでふさぎこんでんですか、さっきまでの元気はどこ行ったんですか」

ナツメ「え?子どもですか?いないですけど」

レッド「ふーん…」

ハルカ「ちょっとあれ完全ナツメさんが既婚と勘違いしてるじゃないの」

コトネ「ナ、ナツメさんは既婚じゃないの」

ハルカ「レッドさん見てよ、もう完全にナツメさんに興味ないじゃない」

コトネ「まだなんとでもなる範囲よ」

ハルカ「……」

コトネ「……」

ハルカ「なんとかしなさいよ」ボソボソ

コトネ「ちょっと待って…よしっ」

コトネ「でも偶然ですね、お二人とも誰ともお付き合いされてないのに同じ指輪されてるなんて」

レッド「何!?」ガバッ

レッド「し、失礼ですけど、今お付き合いしてる男性はいないんですか」

ナツメ「え、ええ」

レッド「よしっ」

ハルカ「やるじゃない、ちょっとやる気出てくれたみたい」

レッド「あ…」

レッド「……」しゅん

コトネ「あれ…」

レッド「はぁ…」

コトネ「ちょっとどうしたんですか」

レッド「俺はバカだ、俺みたいなどこの馬の骨かわからないようなやつとあんな美人女優が付き合えるわけないんだ」

レッド「こうして話すだけでもう十分だ…」

コトネ「いやレッドさんは誰にでも自慢できる経歴の持ち主ですよ」

レッド「いやいや…俺が何したってんだ…」

コトネ「いっぱいしましたよ!」

レッド「例えば…?」

コトネ「カントーのジムを制覇」

レッド「そんなのチャンピオンロードのモブどもでもやってんだよ…」

コトネ「チャンピオンになったじゃないですか!」

レッド「チャンピオンに一体なんの価値があるのか…」

コトネ「それ言い出すとちょっとめんどくさいです」

レッド「もう番号交換して週1で会うだけで十分だ…」

コトネ「ネガティブなこと言ってるわりにはけっこう贅沢なこと言いますね」

ジラーチ「ん…ふわ~、えーが終わった?」

レッド「ああ、起きたか」

レッド「あ、そうだナツメさん、こいつ俺の相棒のジラーチ」

ジラーチ「ナツメ…?」

ジラーチ「あれ!?なんで…えっ、あ、いや…」

レッド「どうした?」

ジラーチ「なんでもないよ」

レッド「ほら、ナツメさんにあいさつしなさい」

ジラーチ「どうもジラーチだ、次レッドに近づいたらころす」

レッド「……」ペシッ

ジラーチ「いたっ」

レッド「お前そんなこと言ったらナツメさんに嫌われちまうだろ」

ジラーチ「いいじゃん別に」

レッド「よかねーよ」

ジラーチ「ボクはレッドのためを思って言ってるんだよ」

レッド「なに?」

ジラーチ「ああいう女は性格が悪いに決まってるよ」

レッド「そんなわけないだろ」

ジラーチ「じゃあレッドの知らない男といろいろやってんだよ」

レッド「やめろ、そういうこと言うんじゃねえ」

ジラーチ「女が何事もなく成長してると思ってるのか?」

ジラーチ「レッドがいいと思ったら他の男もいいと思ってんだよ」

レッド「たしかに…」

レッド「でも…万が一」

ジラーチ「あきらめろ!」

ジラーチ「年とったらしわくちゃのババアになるぞ」

レッド「う~ん…」

レッド「あのさ、なんでそんなにナツメさんのこと悪くいうの?」

ジラーチ「ボクの言うことは間違ってないんだよ」

レッド「……」

ハルカ「レッドさんとあのジラーチ何話てんのかな?」

コトネ「……」

コトネ「前から思ってたけどあのジラーチ怪しい」

ハルカ「あやしいって短冊のところがピンクだから?」

ハルカ「たしかに色違いのジラーチもそんな色じゃないし、でもそれってあやしいじゃなくてめずらしいじゃ」

コトネ「そうじゃなくて」

二週間後

ユウキ「どうなった?」

ハルカ「どうなったって電話でも言ったけど変化なし」

ユウキ「ほんとに何もなかったのかよ、二週間もあったのに」

ハルカ「悪かったわね」

ハルカ「でももしかしたらだけどうまくいく方法をみつけたかもしれない」

ユウキ「じゃあそれやんなよ」

ハルカ「できたらやってんの」

ユウキ「ジラーチがねぇ…」

ハルカ「そう、それでレッドさんと離して聞き出そうとしても無理なの」

ハルカ「どっちかが離れるのを阻止するのよ」

ユウキ「……」

ユウキ「たしかあのジラーチってお菓子好きだったな」

ハルカ「うん」

ユウキ「それだ」

ハルカ「お菓子を餌にしてジラーチと離すわけ?」

ユウキ「ジラーチが間違いなく何か知ってんだろ?じゃあやるしかねえだろ」

ハルカ「うまくいくかな?」

ユウキ「大丈夫、それよりレッドさんってどこにいるの?」

ハルカ「なんか外出るたびにナンパするから部屋に閉じ込めてるんだって」

ユウキ「なにやってんだあの人…」

ハルカ「だからコトネのとこにいるはず」

ナツメ「今から撮影あるのにどこ行く気?」

ハルカ「ナツメさん、すいませんちょっと私たち出かけるんで」

ナツメ「なによそれ」

ユウキ「ナツメさんなら一人でもできますよ」

ナツメ「なるべく早く戻ってきてよね」

ユウキ「はーい」

ナツメ「撮影が終わるまでに帰ってきてよ!」

ハルカ「はいはい」

Nの城

コトネ「ここにレッドさんとジラーチ閉じ込めてんだけど気をつけてね」

ユウキ「何が?」

コトネ「ドア開けたらレッドさん逃げようとするから」

コトネ「この前は4人がかりでなんとか道に迷ったレッドさんを取り押さえれたけど何度もうまくいくとは限らないから」

ハルカ「どんだけ自由ないのよ」

コトネ「だってレッドさんフラッと出てって街にナンパしに行っちゃうんだもん」

ユウキ「そんなにナンパ好きなの!?」

コトネ「とにかくレッドさんを余計な女と会うことすら阻止しないと」

コトネ「やるなら徹底的にだ!」

コトネ「じゃあ開けるから、一瞬で入ってね」

コトネ「すぐ閉じないと逃げ出す可能性あるから」

コトネ「いくよ…」ガチャ

コトネ「入って!」バタンッ

コトネ「とりあえず逃げださなかったようね」

ユウキ「ちょっとこの部屋真っ暗なんだけど」

コトネ「窓から抜け出したこともあったから窓も閉めてるの、普段は電気がついてるはずだけど」

レッド「ぐー…」

コトネ「寝てるみたいね」

コトネ「レッドさーん」

ハルカ「寝てるんだったら起こさない方がいいんじゃない?」

コトネ「そうね、起きるまで待ってる?」

ユウキ「この真っ暗なところで?」

コトネ「電気つければいいじゃん」

ガチャ バタン カチャッ

ハルカ「え!?」

ユウキ「早く電気つけて」

コトネ「しまった逃げられた…」

ユウキ「何やってんの早くしないと逃げられちゃうよ」

コトネ「えっと…このドア内側から開かないようになってんの」

コトネ「とりあえず開けてもらうように言ったから」

ユウキ「そんなの待ってたら遅いだろ、ぶち破ればいいじゃんか」

コトネ「イッシュの技術力はすごいのよ」

コトネ「このドア内側からは常に“守る”状態になってんの」

ハルカ「なんでそんな無駄な機能を」

コトネ「無駄じゃない、これぐらいしないと逃げられるからよ」

ユウキ「でもこれぐらいして逃げられてんじゃん」

コトネ「……」

メイド「お待たせいたしました、今すぐ開けますね」

コトネ「早く早く!」

カチャカチャ…

メイド「あれ?」

カチャカチャ

メイド「おかしいなぁ」

コトネ「どうしました?」

メイド「その…鍵があわなくなってまして…」

コトネ「ええっ!?」

ユウキ「もしかしてレッドさんの仕業か?」

コトネ「たぶん」

ハルカ「閉じ込めてたのに逆に閉じ込められてるじゃないの」

コトネ「まさかこんなことになるとは思わなくて…」

ユウキ「出れるの?」

コトネ「……」

レッド「うーん…また迷った、なんだよここ~」

ジラーチ「鍵穴かえてやったんだ、助けもすぐには来ないだろうからゆっくりしても大丈夫だよ」

レッド「いや、ここで油断するのは三流のやることだ」

ジラーチ「こんなのに一流も三流もあんのか?」

レッド「いかに早く脱出するかが一流になれるかどうかだな」

ジラーチ「……」

ジラーチ「じゃあ壁でも壊すか」

レッド「それはさすがに悪いだろ」

レッド「普通に道聞けばいいだけだな」

レッド「あの、すいません」

メイド「はい、なんでしょう」

レッド「出口ってどこですか?」

メイド「出口ですか、こちらでございます」

レッド「ほらやっぱり普通に教えてくれた」

ジラーチ「そーだね」

レッド「やったー!これで自由だー!」

ジラーチ「どこか行くのか?」

レッド「じゃあ久しぶりに街に行くか」

レッド「お前にもお菓子たくさん買ってやるぞ」

ジラーチ「わーい」

レッド「……」

レッド「考えたら俺イッシュにいる必要ないよな…」

ジラーチ「急にどうしたんだよ、お菓子は!?」

レッド「いやお菓子は買ってやるよ」

レッド「でもふと思ったんだよ」

レッド「明日にでもカントーに帰るか」

レッド「今日でイッシュ最後だし楽しむか」

レッド「でてこいカイリュー」

レッド「上から面白そうなところ探そ」

3時間後

レッド「ここのコーヒーうまいらしいよ、飲む?」

ジラーチ「苦いのはヤダ」

レッド「そうか」

レッド「えーとじゃあ…」

ブースター「オイ」つんつん

レッド「ん?なんだこのブースター」

ブースター「キテキテ」

ジラーチ「こっち来てくれってさ」

ブースター「コッチコッチ」

レッド「なになに?」

レッド「ひっぱらないでズボン破ける」

ブースター「コレハコンデ」

ジラーチ「これ運べってさ」

レッド「はぁ?なんだよこの大量の荷物」

レッド「というかなんで俺が運ぶんだよ」

ブースター「イイカライイカラ」

ジラーチ「いいからいいから」

レッド「何がいいの?」

レッド「だいたい道端にこんなたくさん置いて邪魔だなぁ」

ブルー「邪魔だと思うなら早く運んでよ、車あっちにあるから」

レッド「だからなんで俺がっ…なんでお前がいんだよ」

ブルー「そっちこそなんでイッシュにいんの?」

レッド「わかんない…」

ブルー「わかんないって…」

ブルー「まあいいから運んでちょうだい」

レッド「だから…」

レッド「疲れた…」

ブルー「さすがはレッド、相変わらず力持ちね」

レッド「どんだけ買い物すんだよ、これ多すぎだろ」

ブルー「ちょっとね、がんばってくれたし家来る?」

レッド「もう疲れた」

ブルー「何よお菓子とかぐらい出すわよ」

ジラーチ「お菓子!おいレッド行くぞ」ぐにっ

レッド「いたたたた、ほっぺつねるな!」

レッド「お前免許なんて持ってたんだな」

ブルー「まーね、今回みたいに荷物運ぶのにも便利だし」

ブルー「ほら私飛行ポケモンいないし」

レッド「お前ほとんどイーブイ系だったよなたしか」

レッド「ちゃんと帰れんの?」

ブルー「ナビがあるから心配ないわよ」

レッド「それにしてもこんな買って何しよってんだ?」

ブルー「明日ねグリーンたちが来るの」

レッド「グリーンが?」

ブルー「そう」

ガチャ

ブルー「ただいまー」

レッド「けっこう広いな」

レッド「おーブイズそろってる」

レッド「あれっ…」

ブルー「よしよーし、いい子にしてたー?」

レッド「お前それ…」

レッド「子守のバイトでも始めたのか?」

ブルー「私の子よ」

レッド「おじゃましましたー」

ブルー「出て行くことないでしょ」

レッド「いや…そのなんていうか…」

ブルー「私が家に子ども置いてくるようなひどい親だと思ったから帰るの?

レッド「いやそんなことは…」

レッド「そう思ってんなら家においてくなよ…」

ブルー「まあ、さっきも言ったけど明日はグリーンたちが来るからあんたも泊まっていきなさいよ」

ブルー「どうせホテルとかでしょ、ここなら宿泊代タダよ」

ブルー「そういやナツメさんどうしたの?」

レッド「ん?」

ジラーチ「あっ!レッド、お腹すいたよ、お菓子お菓子!」

レッド「さっき食べたじゃんか」

ジラーチ「すいた!すいた!お腹すいた!」

レッド「ふぅ…ブルーお菓子ある?」

ブルー「あるよ」

レッド「ごめんね」

ジラーチ「むしゃむしゃ」

レッド「なんの話してたっけ?」

ブルー「だからナツメさん」

ジラーチ「レッド、これおいしいよ!レッドも食べなよ」

レッド「ちょっわかったから、今話てんの自分で食うか…目にポテチがっ!」

ブルー「レッド聞いてんの?」

レッド「目がっ…目がぁ~!」

翌日

レッド「うー…おはよっす…」

ブルー「おはようって何時だと思ってんの?」

グリーン「いつまでも子どもか!お前は」

シロナ「そういうところがかわいいわよレッド君」

レッド「……」

レッド「ドアの開け方が悪かったかな…変な空間に飛ばされちまった」バタン

ブルー「ちょっと、なんも間違ってないわよ」

レッド「なんでグリーンとかがいんだよ」

ブルー「昨日から来るって言ってたじゃんか」

レッド「あーそういや…」

グリーン「なんでいるのかはこっちが聞きたいぐらいだ、まったく連絡もよこさないで」

レッド「…そういやなんか久しぶりだな、最後会ったのいつだ?」

グリーン「さぁ…」

レッド「お前の主役終わったのいつだっけ?」

グリーン「それ関係ねえだろ」

ちょっとカット

レッド「何人連れてきてんだよ」(何人もいるけどいちいち紹介しない、だから急に出てくるキャラもいる)

レッド「そしてなんで当たり前みたいに赤ちゃんいるの!」

レッド「少子高翌齢化対策ですか!よくがんばりましたねグリーン君!」

レッド「そして同時によくこれだけの人数に手を出しましたね!」

グリーン「いや、落ち着け、だいたいこうなったのもちょっとはお前に責任が」

レッド「黙れ!リア充●●●!」

エリカ「そうなんですよ、、グリーンさんが無理やり私に」

グリーン「おいちょっと何勝手なこと」

レッド「なにぃ!?見損なったぞグリーン!」

グリーン「待て待て待て」

ブルー「別に何も間違ってないでしょ」

レッド「お前最低なやつだな」

グリーン「間違ってないけど違うの!」

ブルー「茶番はもういいから、早く確かめて」

グリーン「そうしたいけど、こいつの俺への信頼がかなりなくなってんだけど」

レッド「元々ねーよんなもん」

グリーン「やめろ、めちゃくちゃ傷づくだろ」

レッド「冗談だよ、確かめたいことって何?」

レッド「というか何か知らないけどそれ確かめに来たの?」

グリーン「イッシュに来たのはブルーに会いにだよ」

グリーン「そしたらたまたまお前がいたんだよ」

グリーン「それじゃあ確認を行いまーす」

レッド「あーい」

グリーン「はいかいいえで答えるように」

グリーン「まず一つ目、彼女はいますか?」

レッド「ケンカうっとんのか」

グリーン「はいかいいえで答えるように!」

レッド「いいえ」

グリーン「…彼女はほしいですか?」

レッド「はい」

グリーン「結婚はしてますか?」

レッド「いいえ」

グリーン「……」

グリーン「今まで彼女はできたことはありますか?」

レッド「いいえ…」

グリーン「この写真に写ってる家を知っていますか?」(ナツメの家)

レッド「…知ってるような…知らないような」

グリーン「なるほど」

レッド「なんなんだよこの質問はー!」

レッド「いい加減にしねえと張り倒すぞ!」

グリーン「まあまあ落ち着けってば」

グリーン「俺は本当にお前が間違ってないか確かめてんだ」

レッド「???」

レッド「バカにしてんのか?俺のことなんだから正しいに決まってんだろ」

レッド「なんならジラーチにも聞いてやろうか?」

ブルー「あー待って、そのジラーチは起こさないで」

レッド「なんで?」

グリーン「たしかにナツメといなかったらしぬとか言ってたやつとは思えないな」

ブルー「それでナツメさんのこと聞こうとしたら必ずあのジラーチが止めに入るの」

グリーン「……」

グリーン「ナツメはどこにいんの?」

ブルー「私が知るわけないでしょ」

グリーン「じゃあエリカは?」

エリカ「では電話かけてみますね」

グリーン「最初からエリカに聞けばよかったな」

プルルルル

ナツメ「……」

ナツメ「あれ…もうこんな時間?」

ナツメ「結局二人ともかえって来なかったじゃないの!」

ナツメ「あれ、電話か」

ナツメ「もしもしユウキ君?」

エリカ「エリカですけど」

ナツメ「あら、どうしたの?」

エリカ「今どこにいらっしゃいますか?」

ナツメ「今?ポケウッドだけど」

エリカ「ちょうどよかったイッシュにいらっしゃるんですね」

エリカ「私たちもイッシュにいるので来ていただけますか?」

ナツメ「それ私がもしイッシュにいなかったらどうしてたの」

エリカ「テレポートしてもらおうかと」

ナツメ「私のテレポートはそこまで万能じゃないわよ」

エリカ「ナツメさんのフーディンならなんとかなるでしょ」

ナツメ「そう!私のフーディンがいないの!知らない!?」

10分後

ナツメ「でね、あの子のボールごとないわけ」

ナツメ「それで」

エリカ「あの…ナツメさん?」

ナツメ「なに?」

エリカ「ちょっと話がそれてると思うんですが」

ナツメ「ん?ああ、そうね、ごめん」

ナツメ「なんだったっけ?」

エリカ「こちらへ来てほしいんです」

ナツメ「うん、うん、わかった」

エリカ「どれぐらいかかりますか?」

ナツメ「そうね…1時間、あっやっぱ2時間で行くわ」

エリカ「わかりました、ありがとうございます」

ナツメ「うん、なるべく早く行くようにするわね」

エリカ「ではまた後ほど」ガチャ

エリカ「ナツメさん来てくれるんですって」

グリーン「電話長くね?」

ナツメ「さーてと着替えよっかな」

ナツメ「やっぱり2時間もかからないか」

ナツメ「まあいいや、よしっ準備完了」

ナツメ「エリカたちのとこに行く前に…」

ナツメ「たしかこの辺…いや、ここか」

ナツメ「テレポーーート」

ハルカ「こんだけ遅いとナツメさんに怒られるわね」

ユウキ「ナツメさん怒ると怖いからね」

コトネ「そんな怖いって言ってるのに怒らすようなことしてんの?」

コトネ「夫婦そろってだらしない」

ハルカ「私たちはまだ結婚もしてないわよ」

コトネ「その前にできちゃったてか、だらしない」

ユウキ「ベ●ータみたいな感じで…はい、俺あがりね」

ナツメ「はい、UNOって言ってなーい!」シュン

ユウキ「うおわっ!」

ナツメ「私のところに帰ってこないでこーんなとこで遊んでたわけね」

ユウキ「いや…これには深いわけが」

ナツメ「……」

ナツメ「ふーん、何しようとしたかまではわからないけどコトネちゃんに会いにきたら閉じ込められたと」

ユウキ「そ、そうなんですよ」

ナツメ「UNOをやってる理由は?」

ユウキ「じ、時間つぶし…」

ナツメ「……」

ユウキ「そんなUNOって言わなかったぐらいで怒んなくても…」

ハルカ「たぶんそこじゃないわよ」

コトネ「なんで私まで怒られるんですか」

ナツメ「さて次行くわよ、人待たせるわけにはいかないしね」

ユウキ「行くってどこに?」

コトネ「まずどうやってこの部屋から出るか」

ナツメ「どうやって私が入ってきたと思ってんの?」

コトネ「あっ」

ナツメ「はい到着」

エリカ「あら早かったですわね」

ユウキ「なんかいっぱいいるけど集会かなんかですか?」

レッド「…!」ピクッ

レッド「……」こそこそ

グリーン「おいどうしたレッド、急にコソコソと」

レッド「ちょっ、名前言うな」

コトネ「あー!レッドさん!こんなところに」

レッド「ははっ…どうも」

レッド「まあ気が付いたら部屋から出てたっていうか」

レッド「それでジラーチが鍵穴を勝手に変えたのか俺が指示したのか…」

レッド「そこははっきりしないところだな」

コトネ「閉じ込めたという事実には間違いありません」

レッド「そうだね」

コトネ「ということでちょっとジラーチを借ります」

レッド「なんで!?」

コトネ「ジラーチ借りてきた」

ユウキ「じゃあ早く尋問しよう」

ハルカ「ちゃんと縛っとかないと」

コトネ「ここまでやって起きないとは」

コトネ「ジラーチ起きなさい」ゆさゆさ

ユウキ「起きないね」

ハルカ「普通に考えてこのジラーチの起こし方なんて簡単でしょ」

コトネ「え?」

ハルカ「こーんなとこにお菓子が」

ジラーチ「お菓子!?」

ジラーチ「あれぇ?なんでボク縛られてんのぉ?」

ハルカ「私たちがお菓子食べるの目の前で見てもらうため」

ジラーチ「ふざけんなクソガキども!ほどけボケェ!」

ハルカ「ダーメ」むしゃむしゃ

ユウキ「そうそう、あーん…いたーっ!」ガブッ

ユウキ「お菓子が消えた!」

ジラーチ「おい、むしゃむしゃ…早く縄ほどけ!」

ユウキ「こいつお菓子を口の中に瞬間移動させやがった…できる!」

ハルカ「それでも手をかむなんてそうとうドジね」

コトネ「よいしょっと、これだけ用意すれば全部あの小さな口に入れるなんて無理ね」

ジラーチ「だから何する気なんだよ」

コトネ「正直に答えたらここにあるお菓子全部あげるわ」

ジラーチ「ほんと!?ボク正直になるー」

コトネ「レッドさんとナツメさんに何したの」

ジラーチ「な、なんにも」

コトネ「……」じー

ジラーチ「なんだよ」キョロキョロ

コトネ「嘘ね、お菓子半分没収」

ジラーチ「ええーーっ」

コトネ「もう一度同じ質問、レッドさんとナツメさんに何をしたの?」

ジラーチ「ボ、ボクは何も…」

コトネ「何も?」

ジラーチ「してない…」

コトネ「ふーん」

ジラーチ「……」

コトネ「4分の3没収」

ジラーチ「ちょっと!なんでそんなイジワルするの!」

コトネ「正直に答えたらちゃんとあげるわよ」

ジラーチ「嘘ついたら減らすなんていってない」

コトネ「今自分でも嘘ついてる言ったよね」

ジラーチ「言ってない」

コトネ「嘘ついてんのはわかってんのよ!早く何したか言いなさいよ!」ぐにー

ジラーチ「い、いやだ!絶対言わない」

コトネ「レッドさんに頼んで3年ぐらいお菓子抜きにしてもらおうかしら?」

ジラーチ「それは困る」

コトネ「あーあ、嘘ばっかつくからこれ一個になっちゃったわね」

コトネ「これ逃すの3年は食べられないわよ」

ジラーチ「……」

コトネ「どうなの」

ジラーチ「わかった、ボクがやったよ」

コトネ「やっぱり」

ジラーチ「言ったぞ!これほどけ!お菓子よこせ!」

コトネ「レッドさんとナツメさんを元に戻したらね」

ジラーチ「約束が違うぞ!」

コトネ「今は私がルール、約束とか関係ない」

ユウキ「ひでえな」

コトネ「こいつが二人にしたことよりはマシよ」

ジラーチ「ボクそんなひどいことしてないよ!お互いの記憶を消しただけだよ」

コトネ「……」

コトネ「互いの記憶を消したぁ!?」

ジラーチ「うん」

ユウキ「なるほどそれで二人とも初対面みたいになってたのか」

ハルカ「これで謎がとけたわね」

コトネ「二人とも関心してる場合か!」

ジラーチ「さっきからでかい声ばかり出して」

コトネ「あんたは早く二人の記憶を戻しなさい!」

ジラーチ「やだ」

コトネ「やだじゃないの!」ぎにー

ジラーチ「いひゃい」

レッド「おーい」

レッド「そろそろジラーチ返してくんない?」

コトネ「あっレッドさんちょうどいいとこに」

レッド「って何やってんだ!ジラーチが可哀想だろ」

ジラーチ「レッド助けて!クソガキどもが」

コトネ「レッドさんさわっちゃダメです!」

レッド「なんで?」

コトネ「いいから!」

レッド「なー、はやくほどいてやりなよ」

コトネ「いいですかレッドさん、このジラーチはレッドさんとナツメさんから記憶消したんですよ」

レッド「記憶?なんの?」

コトネ「レッドさんからすればナツメさんの記憶全部です」

レッド「んあ?ナツメさん?」

ジラーチ「ボクのすごいところは定期的に記憶を消してるとこ」

ユウキ「よけいなことすんじゃねえよ」ゴツンッ

ジラーチ「いたーい」

コトネ「はやく戻せーー」ぐるぐる

ジラーチ「きゃーっ目がまわるーー」

コトネ「ほらほら!はやくしないともっとはやくなるよ!」

ジラーチ「やめっ…おえええぇ」

コトネ「ぎゃー!服にかかったー!」

レッド「君たち何やってんの」

ジラーチ「気持ち悪い…」

コトネ「人の服にかけといて何言ってんだこのやろう」

ジラーチ「似合ってるよ」

コトネ「……」べしっ

レッド「もうジラーチがかわいそうだよ」

コトネ「まかせてください、レッドさんすぐに戻してみせますから」

レッド「何も任せてないんだけど」

コトネ「レッドさん!」

レッド「何?」

コトネ「ジラーチに今後一切お菓子をあげないでください」

ジラーチ「だめーーー!」

コトネ「だいたいなんで二人の記憶を消したのよ」

ジラーチ「ぷーん」

コトネ「このぉー!」

ジラーチ「うにゃー」

コトネ「だったら顔を雑巾替わりしてやる、ゲロふけー!」

ジラーチ「汚ねえだろやめろ!」

コトネ「お前がかけたんだろ!」

レッド「お前らバカじゃねえの?」

レッド「あーもう、ジラーチがかわいそうだ」

レッド「なんかよく知らないけど、なんで記憶消したりしたんだ?」

ジラーチ「それはレッドにも言えなーい」

レッド「教えてくれ」

ジラーチ「……」

ジラーチ「耳かして…」

ジラーチ「……」ぼそぼそ

レッド「ぷぷっ…なんだそんなことか」

ジラーチ「そんなことって」

レッド「なあ、約束しただろ俺は」

ジラーチ「……」

レッド「俺は守れない約束はしない、絶対に守る」

ジラーチ「ほんと…?」

レッド「ちょっとしつこいぞ、守るったら守る」

ジラーチ「わかった…」

レッド「そんじゃ、まあコトネちゃんたちもそうしたいみたいだし、記憶戻してくれる?」

ジラーチ「うん」

ジラーチ「縄ほどいて」

レッド「ほい」

ジラーチ「頭に乗せて」

レッド「ほい」

ジラーチ「じゃあ戻すよ」

レッド「ほらね、あんな無理やりな方法じゃなくてもちゃんと言うこと聞いてくれるだろ」

ジラーチ「えいっ」ドーン

レッド「うぎゃっ」ばたっ

ジラーチ「戻したよ」

コトネ「いや、倒れたんだけど」

ジラーチ「一気に頭の中に記憶を入れたからね、倒れたってしかたないよ」

ジラーチ「しばらくすれば起きるよ」

ユウキ「なんか俺たちでがんばったのにあっさりと戻ったな」

ハルカ「がんばってたのコトネだけだと思うけど」

コトネ「戻ったってんならそんなこといいわよ」

ちょっと前

ナツメ「うーん、この子はグリーンに似てあまりいい性格になりそうにないわね」

カスミ「グリーンに似たらでしょ、この子はきっと私みたいに性格も容姿も完璧よ」

ナツメ「そうね突然変異ってこともありえるかもしんないし」

カスミ「どういう意味よ!」

ナツメ「そのまま」

ナツメ「こっちは三つ子ね」

ナツメ「シロナか…」

ナツメ「アウト」

シロナ「何が!?」

ナツメ「で、なんで私呼んだの?」

ナツメ「子どもが産まれましたって報告?」

ナツメ「なんか腹立ってきた、この家爆破するわよ」

ブルー「あの、ここ私の家なんですけど」

ナツメ「じゃあグリーンの家爆破で」

ブルー「それなら」

グリーン「よくねえよ!」

ナツメ「じゃあどこ爆破していいわけ?」

グリーン「どこもいいわけないだろ」

エリカ「ナツメさん、そもそも爆破とかそういうキャラじゃないでしょ」

ナツメ「いいえ、あなたたちは爆発するべきなのよ」

エリカ「ナツメさん!?」

ナツメ「どうせ私のこと彼氏も結婚もできない独り身女ってバカにしてんでしょ!」

エリカ「誰もそんなこと思ってないですよ」

ナツメ「あぁん?私が心読めるの忘れてんじゃねえのか?」

エリカ「ナツメさん、口調変わってますよ、酒くさっ」

ナツメ「うるせえ!置いてあったから飲んだだけだ!悪いか!」

グリーン「ナツメってこんな酒弱かったか?」

ブルー「そもそもなんでこんなとこにお酒が」

シロナ「あ、ごめん私が置いた」

シロナ「ナツメがこんな酒に弱いと思わなくて」

グリーン「お前と一緒にすんな大酒飲みが」

シロナ「何か文句がおありで?」ガシッ

グリーン「いえ、ございません」

ナツメ「じゃーばくはじゃなくてーめちゃくちゃでー」(超能力発動)

グリーン「おいおい!やめろナツメ!」

ブルー「私の家がめちゃめちゃに」

ナツメ「にゃはははは」

シロナ「うーん、ここまでとは」

グリーン「何関心してんだよ!お前の責任だろ」

シロナ「私のせいにする気!?」

シロナ「私にあんなの止めるなんて無理よ」

グリーン「じゃあせめて飲むのやめろ」

ドーン ガシャーン

ブルー「あーあ、私の家がめちゃくちゃ…」

シロナ「こりゃダメだね」

グリーン「どうしたらいいんだ?」

レッド「フーディンかなしばり、ナツメを止めろ!」

フーディン「マカセンシャイ」

ナツメ「あ、あれ?」ピタッ

レッド「おいおい誰だ?ナツメに酒のませたやつ」

レッド「ナツメはあんま酒強くないうえに飲むと暴れるんだ、それもかわいいんだけど」

グリーン「止まった…」

レッド「ナツメの超能力を止めたからな」

レッド「フーディン、ついでに家も元に戻しといてくれ」

グリーン「お前ナツメのこと」

レッド「まあね、頭クラクラするけど」

ジラーチ「かなりの記憶を一気にいれたから3日はクラクラすんぞ」

レッド「そりゃ疲れるな」

レッド「それにしても隣にナツメがいないのはつらいな」

レッド「記憶がなかった時よりはるかにつらい」

ナツメ「あー!私のフーディン!そんなとこで何やってんのよ」

ナツメ「ほーら私のとこに戻って…ぐー」

レッド「寝ちゃった、かーわいいー」

ジラーチ「やっぱりボクなんかよりナツメの方がいいんだろ!」

レッド「あーいやいや、どちらも大事だよ」

レッド「ところでさ、ナツメの記憶はまさかと思うけど戻ってないの?」

ジラーチ「うん」

レッド「なんでだー!」

ジラーチ「ボクが戻すのはレッドだけ」

ジラーチ「ナツメはボクは戻さないよ」

レッド「なんでだよ、ナツメも戻せよ」

ジラーチ「やだ」

レッド「なんでだよ」

ジラーチ「それぐらい自力で戻してみろ、できなかったらまたレッドの記憶なくすからな」

レッド「どうやって戻すんだ?」

ジラーチ「知ーらない」



レッド「ということでー、俺も今日からお前たちと一緒にいることにしたから」

ユウキ「まあ、それはいいですけど」

レッド「ところでナツメはどこ?」

ハルカ「ナツメさんならお風呂に」

レッド「風呂か」にやっ

レッド「ジラーチちょっと置いてくね、寝てるからそっとしておいてあげてね」

ユウキ「のぞきか…」

ハルカ「別にいいんじゃない、元々一緒に入るような関係なんだしのぞきぐらい」

ハルカ「それよりレッドさんだけでも記憶が戻ってよかったじゃない」

ドゴーン ゴロゴロ ガシャーン

ユウキ「ずいぶんとハデなのぞきだな」

ハルカ「久しぶりだからね」

ユウキ「そんなでかい音しないだろのぞきって」

レッド「いてて…」

ユウキ「かなりがんばったんですね」

レッド「まあな」

レッド「それにしてもさすがナツメだ、やっぱいいな」

レッド「こう、きれいな胸にもっこりおしりちゃん」

レッド「いいよな~」

ナツメ「それはありがとう」

レッド「うえっナ、ナツメさん」

ナツメ「もう一回くらっとく?」

レッド「い、いえ結構です」

レッド(胸の谷間がいいな…もうちょっとバスタオルずらせば…)

ナツメ「この手は?」

レッド「えっあ、えっと…」

レッド(しまった~無意識に手が…)

レッド「●△■?%$◇▼!!」

ハルカ「何か言ってるけど、助けてあげたら?」

ユウキ「なんか久しぶりに100tハンマーなんて見たな」

ユウキ「よいしょっと、大丈夫ですかレッドさん?」

レッド「ぷはっ…はぁはぁ…」

レッド「お前壁にめり込むほどの一撃くらって無事だと思ってんのか?」

ユウキ「レッドさんなら大丈夫だと思ったんで」

ユウキ「それにしてもレッドさん何考えてんですか?」

レッド「何ってナツメの記憶を戻すに決まってんだろ」

レッド「ジラーチのやつナツメの方は自分で戻してみろって」

レッド「できなかったらまたやり直しになっちゃうんだよ」

ユウキ「じゃあなんで覗きなんてやってんですか」

レッド「えーっと…準備運動かな」

ユウキ「のぞくことが準備運動ですか…」

ユウキ「先が思いやられる」

ハルカ「そんなことせずに『ナツメ好きだー』とか言っちゃえばいいじゃないですか」

レッド「だーめ」

レッド「あれはナツメだけど俺の知ってるナツメじゃない!」

ユウキ「どういうことですか?」

レッド「ナツメは俺だけのものなの」

レッド「なのになーんで女優なんかやってるんだ!」

レッド「おい!なんでなんだ!」

ユウキ「べ、別に女優やってても」

レッド「よくない!」

レッド「許せんぞ!とりあえずスカウトしたってやつを消す」

ユウキ「消すっていったい」

レッド「まっさ」

ユウキ「ダメでしょ」

レッド「なんで」

ユウキ「ナツメさんの記憶に関係ないでしょ」

レッド「だからなんだ!」

レッド「今からポケウッドにのりこむぞ!」

ユウキ「なんでそうなるんですか」

レッド「うるせえ!」

ナツメ「うるさーい!」

レッド「ごめんなさい」

翌日

ハルカ「あ、おはようございます、朝食できてますよ」

ナツメ「おはよ」

ユウキ「あれ?レッドさんは?」

ナツメ「さあね」

ユウキ「?」

ハルカ「はやくこないとせっかく作ったのに冷めちゃうのに」

ユウキ「俺探してくるわ」

レッド「…か~」

ユウキ「レッドさんの声だ、一体どこから」

レッド「おーい、誰か~」

ユウキ「押入れの中から聞こえる」

ユウキ「レッドさーん」

レッド「あっその声はユウキか?ちょっと助けて」

ユウキ「よいしょっと、押入れの中で何やってんですか?」

レッド「何って見てわかんないのか、縛られてんだ」

ユウキ「じゃあ何してこうなったんですか?」

レッド「俺は別に変なことはしてない、ごく普通のことをしただけだ」

ユウキ「じゃあそのごく普通のことって何ですか?」

レッド「質問の多いやつだな」

ユウキ「そんな状態みて質問しないやついないでしょ」

レッド「まあお前の言うこともわからんでもない」

レッド「とりあえず縄をほどいてくれ」

ユウキ「くっ…かたっ全然ほどけない」

レッド「ナツメの念力でやられたからな」

ユウキ「よし、ほどけた」

レッド「ナツメもここまですることはないよな」

ユウキ「ここまでされるようなことしたからでしょ」

レッド「俺はナツメの寝ているところにちょっと飛び込んだだけで」

ユウキ「それだ」

レッド「なんで」

ユウキ「いやそりゃね、レッドさんがパンツ一丁で飛び込んで来たら…」

ユウキ「エリカさんは喜ぶかもしんないけど、そのほかの女性は確実に怒りますよ」

レッド「そんなもんかなぁ?」

レッド「だいたいねパンツ姿で縛られてたからってそのまま行ったとは限らないだろ」

ユウキ「じゃあナツメさんが脱がしたっていうんですか?」

レッド「自分で脱いだに決まってんだろ」

ユウキ「俺なんか殴りたくなってきました」

レッド「いいかユウキ、俺が考えもなしにこんなことしたと思ってんのか?」

ユウキ「違うんですか?」

レッド「違うよ」

レッド「記憶喪失ってのはどうやって治す?」

ユウキ「知りません」

レッド「……」

レッド「よく漫画とかである手だ」

ジラーチ「ボクがやったのは記憶喪失とかじゃなくて記憶を丸々抜き取ったみたいな感じだよ」

ジラーチ「あんまり遅いから来ちゃったぞ、ほい服」

レッド「おおサンキュ」

ジラーチ「だから今のレッドの考えてるようなやり方じゃ無理があるね」

ジラーチ「だって戻す記憶がナツメの中にはないんだからね」

レッド「またわけのわからんことを」

レッド「ちゃんと教えろ、どうすればいいんだ」

ジラーチ「やーだよ」

レッド「お菓子あげないぞ」

ジラーチ「じゃあこうしよう、ナツメの記憶はボクが持ってる」

ジラーチ「レッドはボクからそれを奪ってナツメに渡す、それだけ」

レッド「それそうやってやんの?」

ジラーチ「それは自分で考えなさい!」

レッド「なんかいい手ない?」

ユウキ「そんなパッと浮かぶもんでもないでしょ」

レッド「そもそも記憶抜き取ってそれを人に移すなんてできるの?」

ユウキ「少なくともジラーチはできたんでしょ」

レッド「ジラーチができるからと言って俺ができるとは限らない」

ジラーチ「そうそう」

ユウキ「……」

ユウキ「この場になんでジラーチおいとくんですか」

レッド「記憶…記憶…」

レッド「ここの図書館もダメか」

ジラーチ「あんなことできるやつそうそういるもんじゃないんだし方法なんて書いてある本なんてあるわけないだろ」

レッド「こんだけ調べてもダメか」

ジラーチ「逆にちょっと調べただけでわかったらボクが困る」

レッド「なー、もっとヒントくれよ」

ジラーチ「やだ、もともとボクはナツメの記憶なんか返したくないんだ」

レッド「このやろう」

一週間後

ハルカ「最近レッドさん、ずっと考え事してるみたい」

ユウキ「それきっとナツメさんのことだよ」

ハルカ「ナツメさんとも全然話てないみたいだし」

ユウキ「毎日のようにベッドに忍び込もうとはしてるけどね」

ハルカ「レッドさん大変だね」

ユウキ「ナツメさんも大変だよ」

ユウキ「怒ったりにやけたりの繰り返し」

レッド「そうだ」

ユウキ「なんか思いつきましたか?」

レッド「なあ次ナツメがジムに帰るのいつだっけ」

ユウキ「えーと、明後日ですね」

レッド「よし、十分時間はあるな」

レッド「じゃあ俺出かけるから」

レッド「あ、ジラーチはお留守番ね、ちゃんとお菓子あげてね」

ジラーチ「なに!?」

レッド「いってきまーす」

イッシュリーグ

レッド「ジムバッジないのに入れるってどういう警備してんだ」

レッド「今度グリーンにチクってやろ」

レッド「あっと、ここコトネちゃんとこに近いんだった」

レッド「あんま目立つことしちゃダメだな」

レッド「パッとやってサッと帰るか」

レッド「あれ、目的の四天王って何番目だっけ」

レッド「まあいいや、何番目でも倒せばいいだけだし」

レッド「ん?ここってどの四天王からか選べるのか」

レッド「どれだ…どの道が正しいんだ」

レッド「……」

レッド「ど・れ・に・し・よ・う・か・な……」

レッド「そこだ!」

レッド「ここに違いない!カ~トレ~アちゃ~ん!」

レンブ「来たか…挑戦者よ、私の名前はレンブ」

レッド「違う!ここじゃない!さよなら」

レンブ「待てい!」

レッド「何?」

レンブ「何って…私に挑戦しに来たのであろう!」

レッド「違う」

レンブ「……」

レンブ「と、とにかくだ!私と戦わずしてここから出られると思っているのか」

レッド「えっ無理なの!?」

レンブ「無理に決まってるだろう!」

レンブ「いくぞっ!ゆけっナゲキ!」

レッド「ん~間違えたら倒せばいいと思ったけど、考えたら時間の無駄だな」

レンブ「何をしている挑戦者、はやくお前のポケモンを出せ!」

レッド「はぁ~しかたない」

レッド「久しぶりの俺の最強チームでいくか」

レッド「いけリザードン!」

レンブ「バカな、私がここまで簡単に…」

レッド「同じ格闘使いならシバの方がまだ強いな」

レンブ「さすがだな!他の四天王とも戦いさらなる高みをめざせ…!」

レッド「いや、俺間違えてここ来ただけで用があるの一人だけだから」

レンブ「ん、イッシュリーグへの挑戦じゃないのか!?」

レッド「そんなのいつでも制覇できるよ」

レッド「それよりカトレアちゃんって子の部屋どこ?」

レッド「さっきの格闘野郎の言ってたとおり像に書いてある」

レッド「ふふ、余計な時間をとってしまったが…」

レッド「カトレアちゃ~ん」

カトレア「すやすや…」

レッド「ごくり…」

レッド「……」キョロキョロ

レッド「誰もいないな、今の状態のナツメならきっと何かあっても」

コクラン「どうかいたしましたか」

レッド「うわわわわっ」

コクラン「おや、あなたはたしかレッド様」

レッド「あ、あんた誰!?」

コクラン「申し遅れました、私お嬢様にお仕えするコクランといいます」

レッド「どうもレッドです」

コクラン「存じ上げております」

コクラン「それよりレッド様、お嬢様に何をされようとしたのでしょうか」

レッド「べ、別に何も…」

カトレア「ふあぁ…コクラン静かになさい」

カトレア「あら、挑戦者の方?」

レッド「いや、俺は」

カトレア「あなたはレッドさん、お久しぶりですね」

カトレア「イッシュでもチャンピオンになりにいらっしゃったのですか?」

レッド「だから挑戦者としてきたんじゃないってば」

カトレア「では何をしに?」

レッド「ちょっと聞きたいことがあって」

カトレア「なるほど事情はわかりました」

レッド「どうにかする方法知ってる?」

カトレア「確実とは言いませんが」

レッド「可能性があるならそれでいい」

レッド「じゃあ教えてー」

カトレア「……」

カトレア「一つ私からお願いがあります」

レッド「なにかな?」

カトレア「私の知っている限りで最強のトレーナーレッドさん、お手合わせお願いします」

カトレア「……」ずーん

レッド「ちょっとやりすぎちゃったかな…」

ミュウツー「小娘相手に俺を出すとはアホかお前は」

レッド「だってさっきの格闘野郎に有利な相性を出すとあっさり終わっちまったから」

ミュウツー「だからってな俺出したらもっとあっさりだっただろ」

レッド「お前やっぱ強かったんだな」

ミュウツー「アホか」

レッド「アホアホって久しぶりに出してやったらこれだよ、ひでぇやつだな」

カトレア「ミュウツー…ちょうどよかったですわ」

レッド「何が?」

カトレア「あなたの言ったとおりそのジラーチから記憶をぬきとってナツメさんに移すことです」

レッド「お前そんなことできたの!?」

ミュウツー「やったことないからわかんねえ」

レッド「できるってわかってんならこんな手間かける必要なかったのに」

ミュウツー「だからそんなのわかんねえってば」

レッド「なんとなくでわかれよ」

ミュウツー「わからんわ!」

レッド「とにかくそれどうやんの?」

カトレア「簡単ですよ、夢喰いの要領でやればね」

レッド「お前夢喰いできる?」

ミュウツー「俺にできない技はない」

レッド「じゃあ、そうだな…ジオコントロールやって」

ミュウツー「今日は調子が悪い」

レッド「できない技がないなんて嘘つくんじゃねえよ」

ミュウツー「夢喰いぐらいなら簡単だ」

レッド「そう答えろよ」

レッド「夢喰いでどうすんの?」

カトレア「正確には夢喰いじゃないですけど夢喰いができれば簡単ですので」

カトレア「言うなれば記憶喰いですね」

レッド「記憶喰い!?」

ミュウツー「そんなの聞いたこともない」

カトレア「実際に見ていただいた方がいいですね」

レッド「そうしてくれると助かる」

カトレア「コクラン、こちらへ」

コクラン「はっ、なんでございましょう」

カトレア「ほいっ」

コクラン「ほにゃ…」バタンッ

レッド「おい何したんだ」

カトレア「催眠術で眠らせただけです」

カトレア「そして記憶喰い」スゥ

ミュウツー「今の夢喰いと何が違うんだ?」

レッド「俺に聞くな」

カトレア「起きなさいコクラン」パチン

コクラン「はっ…ここは一体…あ、あなた方は誰ですか」

カトレア「コクランのほとんどの記憶をとりました」

レッド「ほとんどってとりすぎじゃないか?」

カトレア「すぐ戻すので問題ないでしょう」

カトレア「それっ」

コクラン「ふにゃっ」バタンッ

カトレア「記憶をとって戻すだけなら簡単です」

コクラン「あれ…お嬢様、私は何を」

カトレア「いいえ何も、下がってなさいコクラン」

コクラン「はっ…」

カトレア「どうですか?」

レッド「どう?」

ミュウツー「うん…まあどういうことかはわかった」

カトレア「ただ今回はジラーチからナツメさんに記憶を移すのでさっきとはちょっと違います」

レッド「どう違うの?」

カトレア「記憶吐きです」

レッド「記憶吐き?」

ミュウツー「俺吐き出すは使えんぞ」

カトレア「吐き出すは使えなくても大丈夫です」

レッド「その記憶吐きってのは見せてくれないの?」

カトレア「そ、それは…ほほっ」

レッド「それじゃあわかんないじゃないか」

カトレア「やろうと思えばできますから」

レッド「んな無責任な」

レッド「まあだいたいわかった…よな?」

ミュウツー「ああ、あの程度のことなら簡単や」

カトレア「それはよかったです」

レッド「でもその記憶吐きってのがどんなのか気になるな」

レッド「それはどうしても見せてくれないの?」

カトレア「そ、それだけは許してください!」

レッド「そんなひどいものなの?」

カトレア「あっ…ちょっと人に見せるのは恥ずかしいかなーって」

レッド「ただいまんむー」

ジラーチ「おかえりんぐまのきん●まんむー」

レッド「別にまんむーで返す必要ないんだぞ」

ジラーチ「こんな時間までどこ行ってたんだよ」

レッド「ちょっとね」

レッド「それよりナツメの記憶は返してもらうぜ」

ジラーチ「えっ…ははっ無理だよ~」

レッド「その方法を知りに出かけてたんだからな」

ユウキ「ほんとに大丈夫なんですか?」

レッド「だいじょーぶ、ナツメの戻し方は99%わかった」

ユウキ「残り1%は?」

レッド「最後がどんなのか詳しくわからなかった」

ユウキ「?」

レッド「なんにせよ明日には俺の知ってるいつも通りのナツメになってるよ」

ユウキ「そりゃよかったですね」



レッド「……」むくっ

レッド「よし、この時間ならナツメもがっつり寝てるはず」

レッド「ジラーチは…当然寝てるな」

レッド「ミュウツー、頼むよ」

ミュウツー「やっとか、じゃあ…こうかな」スゥ

ミュウツー「……」

レッド「できたのか?」

ミュウツー「お前…けっこうやらしいことやってんねんなぁ」にや

レッド「!?」

レッド「ちょっ、お前勝手にナツメの記憶みんじゃねえよ!」

ミュウツー「そーいわれてもなー」

レッド「早くナツメのとこ行くぞ」

ミュウツー「うわ、こんなことまでやってたんか」

レッド「だからやめろ!」

ナツメ「……」

ナツメ(今日は来ないのかな…)

ナツメ(いやいや、なんで私は来ること期待してんのよ)

ナツメ(もし来たら今日ぐらいは入れてあげようかな)

ナツメ(ダメダメ!あーでも…)

ガチャ

ナツメ(来た!)

レッド「ナツメさーん…」

ナツメ「……」

レッド「…寝てるみたいね」

レッド「かわいい寝顔」

ナツメ(きょ、今日ぐらいいいかな)

レッド「あれ、今動いたような」

ミュウツー「寝てても動くことぐらいあるやろが」

レッド「そりゃそうか」

ナツメ(レッドさんと誰かいる?)

レッド「じゃ、始めてちょ」

ナツメ(始める?な、何する気なの…)

ミュウツー「うーん…」

レッド「どうした?」

ミュウツー「お前…」

レッド「なんだよ」

ミュウツー「本番の時はナツメに下着強制させてたんか」

レッド「このバカヤローが!」ゴツン

ミュウツー「あたっ」

ミュウツー「何すんねんこの黒下着!」

レッド「それはナツメのだよ!」

ナツメ(い、一体なんの会話を…)

レッド「もう!早くやれよ!」

ミュウツー「これおもしろいのに」

レッド「俺はおもしろくないんだよ!」

ミュウツー「はいはいわかったよ」

ミュウツー「……」

レッド「もういいってば!」

ミュウツー「記憶吐きって結局どうやるんや?」

レッド「やろうと思えばできるって言ってただろ!」

レッド「その気になればできんだよ」

レッド「ほれやれ!早く!」

ミュウツー「待て待て…結局記憶吐きの想像がまずできないんだが」

レッド「そのままだよ、吐くんだ」

ミュウツー「あせるなよ、うぷっ」

レッド「いいから吐け!」ドンッ

ミュウツー「うおえええええぇげろろ…」

レッド「……」

ミュウツー「吐いたぞ」

レッド「吐いたって違うもんじゃねえかよ!」

レッド「おいこれどうしてくれんだ!」

レッド「ナツメにモザイクかかっちゃってんじゃねえかよ!」

ミュウツー「おい寝てるんだからでかい声出しちゃあかんやろ」

ミュウツー「それに吐け吐け言うたんレッドやぞ」

レッド「いや記憶を吐くんだろ」

ミュウツー「そうか、あのエスパー娘がやりたくなかった理由ってこういうことか」

レッド「ふざけろよ、何これが正解みたいな感じに言ってんだよ」

ミュウツー「いや、たぶんこれで記憶移動は完了だ、モザイクはその代償だろう」

レッド「嘘だろ!?モザイクかかるようなことが正解ってあるのか?」

レッド「と、とにかく拭かないと」

ナツメ「……」むくっ

レッド「……」

ミュウツー「…ほな俺はドロンさせてもらうわ」

レッド「あっちょっと待て!」

レッド「おい出てこい!」カチッカチッ

レッド「え、え~っと…起こしちゃいましたか、ごめんなさいね」

ナツメ「これは…?」

レッド「それは深いわけがありまして~」

レッド「そうだお風呂わかしてきますね」

ナツメ「ふぅ…」

ナツメ「レッド!」

レッド「な、なんでしょうかナツメ様」

ナツメ「……」

レッド「え、ちょっと待って、いやそうなったの事故だから」

レッド「ほんとほんと!信じて!…」

レッド「ぎゃーーーーー」

翌朝

ハルカ「ナツメさん、ご飯は私が作りますから」

ナツメ「いいの今日ぐらいは私が作るから」

ナツメ「ユウキ君、レッド起こしてきてー」

ユウキ「はーい」

ナツメ「あ、そうそうレッド屋根裏にいるから」

ユウキ「屋根裏!?なんでそんなとこに…」

ユウキ「レッドさーん、どこですかレッドさん」

レッド「んん~んんー!」

ユウキ「レッドさん、何やってんすか」ベリベリッ

レッド「ぷはっ…ちょっとね」

ユウキ「ちょっとのことでこうはならんでしょ」

レッド「いやーそれにしてもナツメがこんな縛りプレイが好きだったとは、これは俺も知らんかったな」

ユウキ「今のレッドさんの行動にはそうせざるを得ないんでしょ」

レッド「今回はそうだけど、今まではそこまでされることはしてないし…」

ユウキ「つれてきましたよー」

ナツメ「じゃあ料理運んで」

レッド「うわ、朝からこんなに」

ナツメ「ああ、レッドはいいの座ってて」

ナツメ「これ私が作ったの、残さず食べてくれるわよね」

レッド「まあそりゃもちろん」

ナツメ「いっぱい食べて体力つけてもらわないと困るわ」

レッド「ほえ?体力?」

レッド「俺もうお腹いっぱい、動けない」

ナツメ「何言ってんの今から撮影よ、ほら準備して」

レッド「えっ俺も行くの?」

ナツメ「当然でしょ、私にもしものことがあったらどうするの」

レッド「それは相手が心配だ」

ナツメ「……」

レッド「じょ、冗談だよ」

ナツメ「わかったらよろしい、早くしてねあなた」

レッド「……」

レッド「ちゃんと記憶もどった…のかな」

レッド「……」イライラ

ユウキ「レッドさん落ち着いて」

レッド「あのカメラマンのやろう…許さん」

ユウキ「あの人もあれが仕事なんですから」

レッド「なんですまし顔なんだ、ナツメは笑ってる時の方が絶対いい」

ユウキ「レッドさん、もう静かにしててください」

レッド「まずナツメの写真が世のクソどもに見られると思うと…」

レッド「そうだ、あのカメラマンを」

ユウキ「だからもう何もしないでじっとしてなさい!」

カメラマン「はーい、ナツメちゃーん笑ってー」

レッド「……」ピクッ

レッド「おいてめえ」ガシッ

カメラマン「ひいっ」

ユウキ「レッドさん!だからじっとしててくださいってば」

レッド「こいつさっきからやらしい目で見やがってー!」

ユウキ「し、失礼しました、どうぞ撮影を続けてください」

ユウキ「もう、こんなのだったら戻んない方がよかったじゃんか」

レッド「おい、撮影終わったろ、お前のポケモン全部どけろ」

ユウキ「ダメです、レッドさんがあのカメラマンさんから写真を奪わないとは限らないでしょ」

レッド「しねえよそんなの」

レッド「というか普通に重いんだよ!」

ユウキ「そうですね、総重量約600Kgですからね」

ユウキ「それでも普通にピンピンしてるレッドさんはさすがですよ」

レッド「お前後で覚えてろよ」

ユウキ「どけたら俺が危なそうなんでナツメさんが戻ってくるまでこのままにしときます」

レッド「おいミュウツーでてこい」

ユウキ「それ反則でしょ」

レッド「なにが反則だよ、早く出てこい」

ミュウツー「なに?」

レッド「何?じゃなくてちゃんと出てこい、体も出せ」

レッド「というか顔だけ出すなんてことできんのか!?」

ミュウツー「外は暑いからな」

レッド「もういいから早くでてきて助けてくれ」

ミュウツー「……」

ミュウツー「パス」

レッド「あ、コラ薄情者!」

レッド「じゃあもういいよ」

レッド「ジラーチ、お前ならこれなんとかできるだろ」

ジラーチ「うーん無理だよ、ボクが持ち上げられるのはせいぜいポテチ3つ分ぐらいまでだよ」

レッド「役立たねえな」

ジラーチ「今のお前よりは役立つよ」

レッド「誰が役立たずだ」

ジラーチ「ほれほれ、だったらなんとかしてみろ」ペシペシッ

ナツメ「やっとおわった、あの人話長すぎよ」

ハルカ「一応聞きますけど、話ちゃんと聞いてました?」

ナツメ「えっ…ちょっと待ってね」

ハルカ「私の心を読まずにお願いします」

ナツメ「オホン…聞いてなかった」

ハルカ「正直ですね」

ナツメ「ハルカちゃんが聞いてたから安心して聞いてなかったの」

ハルカ「……」

ジラーチ「ほーれほーれ」ペシペシ

レッド「ジラーチいい加減にしろよ!」

ジラーチ「わーすごーい、600kgはあるんでしょ」

ジラーチ「持ち上げるなんてさすがレッドだねー」

ユウキ「レッドさんに600じゃ軽かったのか…?」

ユウキ「ってちょっとレッドさん!ポケモンたちがかわいそうですよ」

レッド「あんなことされてた俺はかわいそうじゃねえのか!」

ナツメ「さー、帰りましょレッド」ガチャ

レッド「あっナツメー」パッ

ユウキ「あ」

レッド「ん?あーーーーーーっ」ドーン

ナツメ「ユウキ君もひどいわ、レッドにあんなことするなんて」

レッド「そうだ、さっきのあれで床がぬけて金はとられるし」

ユウキ「そりゃ悪いと思ってますけど…」

ユウキ「俺の責任が10かというとまた違うわけですよ」

ユウキ「俺が2でレッドさんが8ぐらいって考えも」

レッド「ねーよ」

レッド「お前が10で間違いない」

ユウキ「レッドさんひどい」

翌日

ユウキ「二人だけで大丈夫かなぁ」

ハルカ「大丈夫でしょ、レッドさんがいるわけだし」

ユウキ「それも心配なんだけどね」

ハルカ「それにナツメさんのあのついてくるなオーラすごかったでしょ」

ハルカ「あれついて行ってたらレッドさんみたいにミノムシにされてたわよ」

ユウキ「そりゃ怖いね…」

ハルカ「それにジムのことなら大丈夫よ、あれでもリーグ公認のトレーナーよ」

ハルカ「あんたみたいにジムリーダーのバイトみたいなのとは違うの」

ユウキ「それだけど俺もジムリーダーになれるかも」

ハルカ「うそぉ!?」

ジラーチ「おまえみたいなクソガキがジムリーダーやってるジムはやんないと思うけどな」

ユウキ「お前レッドさんいないと口悪いな」

ハルカ「いてもいなくても同じだと思うけど」

ユウキ「ナツメさんもどういうつもりだ、無理やりジラーチ俺たちに押し付けて」

ジラーチ「ボクだってなんでおまえらと一緒にいないといけないんだ」

ジラーチ「レッドはいつ戻ってくるんだ」

ユウキ「そのうち戻ってくるよ」

ハルカ「ジラーチもそれまでおとなしくしてなさいよ」

ヤマブキジム

レッド「なんか久しぶりだなここ」

ナツメ「そうね」

レッド「でも暇だな」

ナツメ「今日は…5人ね」

レッド「少ないねえ」

ナツメ「あくまでここまでこれる人数よ、ジムに来る人全部ならもうちょっといるわよ」

ナツメ「フーディン、きあいだま」

フーディン「オラァ!」

ジムトレ1「ヘルガー戦闘不能、勝者ジムリーダーナツメ!」

レッド「さすがナツメ、4連勝だ」

ナツメ「でも私の予知通りならここまで来るのはあと一人」

レッド「その一人どんなやつ?」

ナツメ「えっとね…」

ナツメ「あ、もう来ちゃった」

レッド「これで最後か」

グリーン「オッス、レッド」

レッド「5人目ってこいつ?」

ナツメ「うん…私が予知したのはここまで来れる人数」

ナツメ「挑戦者とは限らないわね」

レッド「はぁ…じゃあもうナツメのバトルは見れないのか…」

グリーン「あのーお話のところ悪いんだけど」

レッド「なに」

グリーン「ちょっとレッドに話がある、来てくれ」

レッド「ここじゃダメなのか?」

グリーン「だめ」

レッド「今日はもう誰もここまで来ないんだし行こうか」

ナツメ「しかたないわね」

グリーン「あ、いやレッドだけで頼む」

グリーン「ナツメはジムリーダーなんだからちゃんと時間までジムにいること」

レッド「不定期にやってたようなやつがよく言うよ」

グリーン「今のお前らよりは真面目にやってたよ」

レッド「せっかくのナツメとの二人きりの時間を潰してまで俺に何の用だ」

グリーン「いやぁ悪いとは思ってるよ」

レッド「嘘つけ」

レッド「てかお前カントーに帰ってたんだな」

グリーン「一応お前らよりは早く帰ってきてたんだけどな」

レッド「…何の用?」

グリーン「まあ大したことじゃないんだけど」

レッド「じゃあ帰るぞ」

グリーン「待って待って、やっぱ大事なことだから!」

グリーン「その…あのさ」

レッド「なんだよ」

グリーン「あ…その」

レッド「なんなんだよ!早く言えよ」

グリーン「おまえさ…うんと…あ、やっぱ」

レッド「もう帰るわ」

グリーン「だから待てって!」

グリーン「えっと…子ども…ほしくないか?」

レッド「……」

レッド「はぁ!?」

レッド「何言ってんだお前」

グリーン「だから…子ども…」

レッド「お前さ…まさか子どもいっぱいいるからもらってくれってか!?」

グリーン「いやちがっ」

レッド「お前ケンカうってんのか!」

グリーン「だから落ち着け!話をちゃんと聞けよ!」

レッド「……」

レッド「とりあえず聞くだけだぞ」

レッド「だいたい子どもならな今晩からでも作りにかかってやっても」

グリーン「そりゃがんばれ」

グリーン「ほい、とりあえず写真」

レッド「誰これ」

グリーン「どう?」

レッド「どうって何が、だから誰これ」

グリーン「詳しいことはお前がいいって言ったらな」

レッド「いやいい、帰るわ」



ナツメ「お帰りレッド、グリーンの話ってなんだったの?」

レッド「どーでもいい話だった」

レッド「心読んでもアホらしくなるだけだよ」

ナツメ「じゃあ何にも聞かないでおくわ」

レッド「それがいいよ」

レッド「ったく時間無駄にした」

ナツメ「そんな怒るほどのことだったの?」

レッド「ナツメとの時間を無駄にされたんだから怒るよ」

ナツメ「あ、そうそうそれとは別に聞いておきたいことがあるんだけど」

レッド「なあに?」

ナツメ「私ってさジラーチに記憶とられてたんでしょ」

レッド「まあ…」

ナツメ「でさ、その間私たち一緒にいられなかったわけじゃんか」

レッド「なんだよ、ナツメまでそんな言い方して、スッと言ってくれればいいじゃんか」

ナツメ「じゃあその間に何かしなかった?」

レッド「何か?またわかりにくい言い方して」

ナツメ「例えば…キャバクラ」

レッド「ふえ?」

ナツメ「キャバクラ」

レッド「いっ…いやーなんのことだか」

ナツメ「例えばの話よ」

レッド「あ、例えばね…うんうん」

ナツメ「でもそんな動揺しちゃってどうしたの?」

レッド「ししししてないよ、なーんにもないよ」

ナツメ「私に隠し事ができると思ってるの?」

レッド「そうですね…」

レッド「あの…ナツメさん、俺今回何もしてないよ」

レッド「なんでミノムシにされてるの?」

ナツメ「行ったんでしょ…キャバクラ」

レッド「でもそれは約束で」

ナツメ「さすがレッド約束はちゃんと守るのね」

レッド「俺は守れない約束はしないからね」

ナツメ「うん、ちゃんとそんな約束もしてたみたいね」

ナツメ「でもね、私がいるのにそんなことするなんて嫉妬しちゃう…」

レッド「お…お手柔らかにおねがいします…」

翌朝

レッド「……」ゲッソリ

ナツメ「はい、レッドいっぱい食べてね、今日も明日もするわよ」

レッド「うん…」

ナツメ「それともこういうドリンクの方がいい?」

レッド「うん…」

ナツメ「もう、しっかりしてよね」

レッド「うん…」

ピンポーン

ナツメ「あら、誰かしら…ってこんな時間ジムの子がむかえにきたのかも」

ナツメ「レッド早く着替えて!行くよ」

レッド「急いでるよ」

レッド「よし、できた」

ナツメ「靴下左右違うわよ」

レッド「あっほんとだ」

グリーン「おい!いるのわかってんだよ!すぐ出てこいよ!」

ナツメ「なんだグリーンだったの」

グリーン「レッド、昨日の話の続きなんだけど」

レッド「はぁ!?その話は終わったろ」

グリーン「なんとか頼むよ」

グリーン「可哀想な話でよ、身寄りのないうえあの子を育てていたじいさんもなくなっちまった」

グリーン「できることなら俺がひきとってやりたいが俺の子どもに関する事情を知ってるだろ」

レッド「あんだけいたら一人ぐらい増えても変わらん気もするが」

グリーン「無理があるんだよ」

グリーン「頼む、そのじいさんにあの子のこと任されてんだ」

グリーン「お前んとこ子どもいないしちょうどいいだろ」

レッド「好き勝手いいやがって」

ナツメ「レッド、それどういうこと?」

レッド「知らん、こいつが勝手に」

グリーン「まあナツメにも話とく必要があるかな」

レッド「ない!帰れ」

レッド「今からジムに行かないといけないんだよ」

グリーン「じゃあジムで話そうか」

レッド「しつこい、子どもならそのうちできるようにする」

グリーン「親友のお願いぐらい聞いてくれてもいいじゃんか」

グリーン「お前じゃないとダメなんだよー」

レッド「なんだったんだあいつ」

レッド「明日もまた来るってふざけんなよ」

レッド「なあ、あいつが何考えてたか読んだ?」

ナツメ「ううん、読んでない」

レッド「まあいいか、どうせロクなことじゃないだろうし」

ジムトレ1「ナツメさん!何やってんの、挑戦者の人来てますよ」

ナツメ「あっ忘れてた」

翌日

グリーン「よっおじゃましてるぜ」

レッド「なんでおまえがいるんだよ」ゴツン

グリーン「いてっ、たしかに勝手に入ったけどさ、お前らも鍵ぐらいかけとけよな」

レッド「それが勝手に入ってる理由になんねえだろ」

グリーン「悪い悪い、それよりほら連れてきたぞ」

レッド「はぁ?えっ」

グリーン「この子はセレナってんだ、じゃああとは頼む」

レッド「何言ってんだおい」

グリーン「いいかいセレナ、この人が今から君のし…あ、いやパパ」

セレナ「パパ?」

グリーン「そうだよ」

セレナ「よろしくね」

レッド「いや…俺は」

グリーン「照れんなって」

レッド「照れてない!それに仮に親子になるとしても俺の年のわりにこの子大きいだろ」

レッド「なんで俺のとこなんだよ」

グリーン「言ったろ、お前じゃなきゃダメだって」

グリーン「そんなの気にすることないって」

ナツメ「れっどぉ…起こしてくれたっていいじゃない…」

グリーン「お、ちょうどいいセレナ、この人がレッドの奥さん」

セレナ「姐さん?」

ナツメ「姐さん!?」

ナツメ「レッド、これどういうこと?」

レッド「いや俺が聞きたいぐらい」

グリーン「じゃ、がんばってくれ」

レッド「おい、おいてくな!」

セレナ「よろしくね」

ナツメ「どうすんの…」

レッド「どうしよう…」

セレナ「あの」

レッド「な、なにかな?」

セレナ「はやくやろうよ」

レッド「なにを…?」

セレナ「修行でしょ」

レッド「修行?」

セレナ「さっきのお兄ちゃんがパパならセレナ強くしてくれるって言ってたよ」

レッド「???」

セレナ「この子が私のパートナーのニャスパー」

レッド「状況が理解できない」

レッド「なんで修行とか言ってんの?」

ナツメ「私に聞かれても…」

レッド「え…修行ってなんの…」

セレナ「ポケモンバトル」

レッド「…は?」

レッド「えっとだな…」

ナツメ「じゃあさっきのお兄ちゃんには何て言われたの?」

セレナ「うんとね…お兄ちゃんのかわりにセレナを強くしてくれる人がいるって言われたの」

ナツメ「さっきのお兄ちゃんとはどういう関係?」

セレナ「おじいちゃんの友だちのこどものこどもだって」

レッド「博士の知り合いの孫がこの子か」

レッド「たしかグリーンの話じゃこの子のじいさん…」

ナツメ「それでオーキド博士の孫のグリーンのとこにってこと?」

レッド「でも普通に考えて俺たちのとこにくるのおかしくないか?押しつけだろ」

セレナ「パーパはやく」

レッド「……」

レッド「パパね…ははっ…」

レッド「まあ…難しいことは後で考えるか」

レッド「うーん…何から始めようか…」

セレナ「パパ、私新しいポケモンほしい」

レッド「新しいポケモン?」

セレナ「うん、パパもいっぱいポケモンいるんでしょ」

セレナ「ニャスパーも新しい友だちきっとほしいよ」

レッド「そうか…その前に俺のことパパって呼ぶのやめない?」

セレナ「パパじゃないの?」

レッド「そ、そうだね」

レッド「俺はレッド、そのままレッドって呼んでくれたらいいから」

セレナ「レッド…?」

レッド「そう」

セレナ「レッドパパ」

レッド「!?」ガクッ

レッド「だからなんでパパになるの!」

レッド「これもう何回も言ってるよ」

レッド「ただいまー…」

ナツメ「おかえり…」イライラ

レッド「ど、どうしたの…怒ってる…?」

ナツメ「こんな時間まで私をほったらかして女の子とでかけてたわけ?」

レッド「女の子って違いはないけどこの子も」

ナツメ「……」

ナツメ「ま、子どものことも考えてくれるようなパパでよかったわ」

レッド「なんでナツメまでそんな言い方すんだよ」

ナツメ「グリーンのバカが何考えてるか知んないけどいいじゃない別に」

レッド「でもナツメ」

ナツメ「違うでしょ」

レッド「え?」

ナツメ「男の人にはパパ、じゃあ女の私には?」

レッド「…マ……………ママ…」ボソッ

ナツメ「何照れてんのよ」

レッド「別に…」

セレナ「レッドパパー」

レッド「……」

レッド「はぁ…よし、どうしたんだセレナ?」

セレナ「おふろはいろー」

ナツメ「……」ピクッ

レッド「ああいいよ」

ナツメ「レッドと…」プルプル

レッド「どうしたの?」

ナツメ「レッドと一緒にはいるのは私よ‼」

翌朝

レッド「ぐがー…なつめー」むにむに

レッド「やわらかぁ~い…」

レッド「むあ…ふぁ~あ、朝か…」

レッド「あれ?ナツメ?」

ナツメ「そっちは私じゃなくてセレナよ」ニコッ

レッド「あら~…」

レッド「すー…これは…ナツメ肌も同じぐらいやわらかいよ」ぷにっ

ナツメ「バカーー!」ドーン

セレナ「レッドパパどうしたの?」

レッド「ん…いやなんでもないよ」

ナツメ「レッドもうそろそろジムに行くわよ」

レッド「そうか、じゃあ早く着替えないとな」

セレナ「ダメ!」

レッド「どうした?」

セレナ「レッドパパ、昨日新しいポケモン捕まえるの約束したじゃん」

レッド「あ…そういえば」

セレナ「レッドパパ、何これ?」

レッド「これはポケモン図鑑ってんだ」

レッド「ほいどんなポケモンがいいか探しな」

セレナ「わーいっぱいいるね」

レッド「ああ、いっぱい増えた」

セレナ「え?」

レッド「いや、なんでも」

セレナ「あっこの子がいい」

レッド「どれどれ」

レッド「……」

レッド「アルセウス…」

レッド「ちょっと無理かなー」

セレナ「えーなんでー」

セレナ「せっかくかわいいの見つけたのに」

レッド「はは…やっぱ図鑑からはやめて実際に探しに行ってみるか」

セレナ「きゃーっ」

レッド「ん?ちょっととばしすぎかな、リザードンもうちょっとゆっくり飛んでくれ」

セレナ「ううん、このままでいいよ」

セレナ「それよりレッドパパ、リザードン持ってたんだね」

セレナ「メガシンカしてよ」

レッド「メガシンカ?」

レッド「いや…なんか聞いたことあるな」

セレナ「ねえ、レッドパパのポケモンもっと見せてよ」

オーキド研究所

レッド「博士ーいるー?」

レッド「いなくても勝手に入っちゃうけど」

オーキド「いるかどうかの確認より前に入っとるだろが」

レッド「ついいつもの癖で」

オーキド「ん?やあセレナ君じゃないか、なんでレッドといるんじゃ?」

セレナ「レッドパパとおじちゃんともだちだったんだ」

レッド「いや友だちっていうか俺の恩人みたいなかんじでけどね」

オーキド「???」

レッド「不思議そうな顔して」

オーキド「だがセレナ君はグリーンに」

レッド「セレナ、向こうに俺のポケモンたちいるから見てきな」

レッド「俺んとこ連れてきたんですよ」

レッド「それでセレナに俺のことを今日からお前のパパだって言いやがって」

オーキド「それでお前のことをパパと言っとるのか」

オーキド「しかしお前よく引き受けたな」

レッド「さすがに可哀想だと思ったから…」

レッド「あんなに小さいのに天涯孤独の身ってのを聞いたら…」

オーキド「ん…誰がじゃ?」

レッド「だからセレナが」

オーキド「何言っとるんじゃ」

レッド「え?だってグリーンのやつが唯一の身内だったじいさんがなくなったって…」

オーキド「わしの友人を勝手にころすんじゃない」

レッド「ってことは…」

レッド「あのやろう…俺を騙しやがったな…」

レッド「博士、すいません、またすぐ戻ってきます」

オーキド「ん…おお」

レッド「セレナー、俺のポケモンをもっとよく見せてあげるよ」

セレナ「ほんと!?やった」

レッド「じゃっまたあとで」

オーキド「…ま、がんばれよ」

ポケモンリーグ

グリーン「あのなぁ…見ての通り俺はいそがしいんだが」

シロナ「ああっそうやって仕事ばかりで家庭をほったらかすのね」

グリーン「そんなこと言われても俺は責任とりきれん…」

シロナ「はぁ…三つ子の親の私を引き取ってくれるいい人はどこに」

グリーン「……」

グリーン「ったく、お前も一応シンオウのチャンピオンなんだから帰れよ」

シロナ「……」むすっ

グリーン「たまにみんなで会いに行くからさ…」

シロナ「はぁ~い」

セレナ「レッドパパ、あの大きなお家なに?」

レッド「あれはポケモンリーグだよ」

セレナ「ポケモンリーグ…」

レッド「ここで勝てばチャンピオンになれる」

セレナ「レッドパパもチャンピオン?」

レッド「ん…元だけどな」

セレナ「すごーい」

セレナ「セレナもチャンピオンになれる?」

レッド「さぁ…なれるといいね」

レッド「よしよーく見てろよー」

レッド「いけぇカビゴン!ギガインパクト!」

ドーン ガシャーーン

シロナ「こらグリーン、レディの前でおならなんて下品でしょ」

グリーン「おならなわけねえだろ!」

グリーン「こいつが…レッドのカビゴン…じゃあ犯人は」

レッド「よっ」

セレナ「おにーちゃん、またあったねー」

グリーン「レ、レッドにセレナ…どうしたんだ…?」

グリーン「あのな…なんで入口から入ってこねえんだよ」

レッド「こっちのんが早いし、腹もたったから」

グリーン「な、なんのこと…」

レッド「セレナのこと」

レッド「あれシロナもいたの?」

レッド「セレナあいさつしなさい」

セレナ「こんにちはーおばちゃん」

シロナ「おば…」

グリーン「セレナがどうしたって」

レッド「お前…俺に嘘ついただろ」

グリーン「……」

グリーン「あー…これはひどいな、今すぐ修理にかからないと」

レッド「ふーん…俺のカビゴンの攻撃はさぞ痛いんだろうなぁー」

グリーン「……」

シロナ「おば…さん…」

グリーン「いやぁー嘘ついたのは悪かったと思うよ」

グリーン「だからカビゴンどけてくれーつぶれるー!」

レッド「反省が見られない」

グリーン「反省してるよ!」

グリーン「シロナ助けて~」

シロナ「おばさん…そうか…私…」ズーン

グリーン「……」

グリーン「あー体中がいてー」

レッド「何で嘘なんかついたんだ」

グリーン「だってお前ほんとのこと言ったら引き受けないだろ」

レッド「俺は最初から断ってただろ」

グリーン「そのくせにただのパパじゃなくてレッドパパって呼ばせてんのか?」

レッド「な、なんでそんなこと知ってるんだよ」

グリーン「さっきじいさんから電話があった、たぶんお前のとこに来るぞって」

グリーン「まあ俺は入口から来ると思ってたけどな」


グリーン「で、レッドパーパ俺が嘘ついたから怒りに来たのかなー」

レッド「からかってんのか」

グリーン「でも実際親がいないのは事実…」

グリーン「だから俺は子どものいないお前らなら親兼師匠になれると思ってー」

レッド「…最初からちゃんと話しとけよ」

セレナ「ねえねえおばちゃん、どうしたの?」

シロナ「私は…私はまだ!」

レッド「おーいセレナ行くぞー」

レッド「シロナも子ども相手にでかい声出すなって」

グリーン「どこ行くんだよ」

レッド「帰るに決まってんだろ」

グリーン「ここにはちゃんと出入口ってもんがあるんだからそこから出てけよ」

オーキド「おおレッドにセレナ君、無事だったか」

レッド「無事って何がです?」

オーキド「さっきリーグで軽い爆発があったって」

レッド「……」

レッド「それ俺…だったりして…」

オーキド「……」

オーキド「まあそうかもしれんとは少し思ったが」

レッド「セレナに親がいないのは本当?」

オーキド「そういやグリーンにそんなこと言ったな」

レッド「でもおじいちゃんはいるんですよね」

オーキド「ああ、おる」

レッド「それほんとのおじいちゃん?」

オーキド「ちゃんと血はつながっとる!」

レッド「じゃあなんでセレナを人に預けたりしたんです」

レッド「そのおじいさんもう長くないとか…」

オーキド「いや…むしろわしより元気なぐらいじゃ」

レッド「じゃあなんで」

オーキド「2か月ぐらい前に会ってな」

オーキド「グリーンの話をしててあいつは昔知り合いのジムリーダーのところに修行に出したって言ったら」

レッド「まさかそのじいさん」

オーキド「じゃあわしのセレナがチャンピオンになれるよう育ててくれって」

オーキド「その時は冗談かと思ったが本当に来るとはな」

オーキド「まあわしも引き受けちゃったわけだしいまさら断るのもな」

オーキド「ということだレッド、セレナ君が成人するまでしっかり面倒を見てやってくれ」

レッド「成人!?」

セレナ「レッドパパーはやく他のポケモン見せてよー」

レッド「もうちょっと待ってて、すぐ行くから」

レッド「成人までって何言ってんだよ」

オーキド「いやーあいつはセレナのウエディングドレス姿を見るまでしねんって言いよってな」

レッド「だからって成人までっておかしいでしょ、旅立つまでならまだわからんでもないけど…」

オーキド「じゃあ旅立つまで面倒を見るんじゃな」

レッド「えっ!?」

オーキド「じゃあ頼んだぞ」

レッド「くそ…あのじじい…」

セレナ「レッドパパおそーい」

レッド(こうなったら…)

レッド「父親やってやるよこんにゃろう!」

セレナ「?」

レッド「ふぅー…ごめんごめん、じゃあ行こうか」

セレナ「レッドパパのポケモンいっぱいいるー?」

レッド「ああ、いっぱいいるよ」

レッド「……」

レッド「セレナ、肩車してあげようか」

セレナ「地獄車!?」

レッド「肩車」

レッド「どうだった…その…パ…パパのポケモンたちは?」

セレナ「すごかったー、でもまだレッドパパの手持ち見てないよ」

レッド「そうか、じゃあ…みんな出てこい!」

セレナ「あれ?手持ちって6人までじゃないの?」

レッド「俺は特別だからね、6匹以上つれてることもある」

レッド「右から」

セレナ「フシギバナ、リザードン、カメックス、カビゴン、ラプラス、でかいライチュウ」

セレナ「こっちがカイリュー、ミュウツー、メガジュカインでしょ」

レッド「よく知ってるな」

セレナ「レッドパパの図鑑見たときに覚えたの」

セレナ「レッドパパ!」

レッド「な、なに?」

セレナ「メガシンカしてるじゃんかジュカイン」

レッド「メガシンカ…あっそうかわかったわかった」

セレナ「レッドパパ、キーストーンどこにあるの?」

レッド「キー…え?なにそれ」

セレナ「キーストーン、ジュカインのときに使ってるでしょ」

レッド「持ってないけど」

セレナ「レッドパパのうそつき、じゃあなんでジュカインメガシンカしてるの」

レッド「あいつ俺と会ったときからあの状態で」

セレナ「じゃあ他のポケモンメガシンカできないじゃない」

レッド「そうだね…」

レッド「うーん…まあいいや、そんなことより新しいポケモン探しに行くんだろ」

レッド「早くしないとママに怒られちゃうぞ」

セレナ「ママ…?」

レッド「そういやナツメのことママって呼んでないよな…」

レッド「ここならセレナも気にいるポケモンがいるんじゃないかな」

セレナ「じゃあ探してみるー」

レッド「……」

レッド「急に走ったりしたら危ないよ」

セレナ「大丈夫」コテッ

セレナ「いたっ」

レッド「ほら言わんこっちゃない」

セレナ「何かにつまずいたの…あっアーボだ」

レッド「ちょっと怒ってるみたいだね…」

セレナ「レッドパパ見ててね、それっ」

レッド「あっいきなりモンスターボールなげたら…」

セレナ「やったーゲットだー」

レッド「待ったセレナ、まだボールに近づいちゃだめ」

セレナ「なんで?」

ボンッ

セレナ「あっアーボが出てきちゃった」

セレナ「レッドパパ、アーボ逃げちゃったよ」

レッド「いいかいセレナ、捕まえるにはまず自分のポケモンでバトルしないとダメなんだ」

セレナ「バトル?」

レッド「そう、セレナならきっとできるよ」

レッド「次こそがんばってゲットしような」

セレナ「うん」

レッド「もうちょっと向こうに行ってみよう」

セレナ「さっきのアーボにまた会えるかな」

レッド「それはちょっと難しい…」

セレナ「…?」

レッド「どうした」

セレナ「今イーブイが…」

レッド「イーブイか」

セレナ「でもなんか違った」

セレナ「私行ってみる」

レッド「……」

レッド「待てよ…ビデオ撮影しなきゃ…!」

セレナ「いたっ!やっぱりイーブイだ」

セレナ「でもなんか…光ってる?」

レッド「セレナー、それは色違いってんだ」ボソボソ

セレナ「レッドパパ何?聞こえないよ」

レッド「これ以上大きい声出すと俺の声が入っちまう」ボソボソ

セレナ「?」

レッド(セレナの初ゲットの瞬間…なんか俺が緊張するなー)ドキドキ

セレナ「よーし…いくよニャスパー」

セレナ「念力よ!」

セレナ「もう一回!」

レッド「!?」

セレナ「もうそろそろいいかな」

セレナ「今度こそモンスターボール!」

セレナ「……」カチッ

セレナ「レッドパパ、ゲットできたの!?」

レッド「うん…よくやったね…」

レッド(途中で停止ボタン押しちまった…)ガーン

レッドとナツメの家

ナツメ「…?」

ナツメ「鍵あいてる…」ガチャ

ナツメ「レッド帰ってるの?」

ナツメ「えっ何よこれ」

レッド「あ、ナツメおかえりー」

ナツメ「レッド、これどういうこと?」

レッド「セレナの初ゲット記念だから」

ナツメ「……」

ナツメ「どういうこと?」

レッド「だからセレナの初」

ナツメ「それじゃなくて…」

ナツメ「もう、レッドいろいろ考えすぎて何考えてるか読めないじゃない」

レッド「じゃあ簡単に言うと、今日からセレナは俺たちの子だ」

ナツメ「……」

ナツメ「え?」

レッド「俺が旅に出たときよりもかなり小さいのにもうゲットできたんだよすごいじゃん」

レッド「ほら見て写真いっぱい撮った」

ナツメ「……」

ナツメ「あんなに嫌がってたのにどういうこと?」

レッド「うん…まあ理由なんていいじゃない」

レッド「もう決めたからいいでしょ」

ナツメ「いつも自分勝手なんだから」

セレナ「レッドパパ、このポケモンはどこにいるの?」

レッド「こいつはな…」

ナツメ「……」

ナツメ(レッドが私以外にあんな笑顔で…)

ガタガタ…

レッド「地震…?」

レッド「……」

レッド「ナツメ」

レッド「変なの」ニコッ

ナツメ「あっ…ご、ごめん、つい…」

数日後

カスミ「なあに呼び出して」

カスミ「しかも一人、レッドは?」

ナツメ「今日は一人よ…」

カスミ「…な、何かあったの?」

ナツメ「私…レッドに嫌われちゃったかな…」

カスミ「!?」

カスミ「ケンカでもしたの…?」

ナツメ「してない…」

カスミ「じゃあなにがあったの?」

ナツメ「レッド最近あの子ばっかにかまってて…」

ナツメ「そりゃ夜はいつもね私とちゃんとね…」

カスミ「あの子って誰?」

ナツメ「あれ…言ってなかったっけ」

ナツメ「グリーンがつれてきたんだけどね、レッドの子になるのかな…」

カスミ「……」

カスミ「ぷっ…」

カスミ「あはははははっ…ちょっとなによそれ」

ナツメ「わ、笑わないでよ、こっちは真剣なんだから」

カスミ「ごめーん…だってそれってあんた子どもに嫉妬してるんでしょ」

ナツメ「ん…」

カスミ「レッドが親やってるんだったらその子のこと真剣に考えるのは当たり前じゃない」

ナツメ「でも最近たまにしか一緒にジムに行ってくれないし…」

カスミ「私なんていつも一人で行ってるわよ」

ナツメ「でも…」

カスミ「だいたいね、レッドがナツメのこと嫌いになるわけないじゃない」

ナツメ「そうかな…」

カスミ「そうよ」

カスミ「…じゃあ、あんた今度イッシュに行くとき、レッドがついてくるか聞いてみなさいよ」

カスミ「それでついていかなかったらレッドってに嫌われてることにしなさい」

ナツメ「……」

ナツメ「……」

レッド「……」

レッド(全然話かけてくれない…)

レッド(えっ…俺なんか悪いことしたか…?)

レッド「……」

レッド「ナ、ナツメ、一緒にお風呂入らない?」

ナツメ「…今日はいい、レッドはセレナちゃんと入ってあげて」

レッド(お…怒ってる…!)

翌日

レッド「しくしくしくしくしくしく…」

グリーン「……」

グリーン「俺帰っていい?」

レッド「おまえなぁ~親友が相談してるんだから真剣につきあえよ!」

グリーン「わかったから早く話せよ」

グリーン「酒ばっかのみやがって、まだ昼にもなってねえのに」

レッド「ぐー…」

グリーン「おい何寝てんだ!せっかくきてやったのによ!」

グリーン「で、なんなんだよ」

レッド「ナツメに嫌われた…」

グリーン「?」

グリーン「何があったんだよ」

レッド「昨日誘っても一緒に風呂に入ってくれなかった」

グリーン「そんなことで!?」

レッド「それだけじゃない!ベッドでも相手してくれなかったんだ!」

グリーン「よくそんなこと人に言えるな…」

レッド「もうダメだ…ナツメに嫌われたとしか思えない…」

グリーン「んなわけねーだろ」

レッド「じゃあ逆に嫌われてないって理由あんのか!」

グリーン(うっとおしい…)

グリーン「じゃあお前ナツメにちゃんと聞いたのか?」

レッド「何も聞いてない」

グリーン「じゃあ決めつけんじゃねえよ」

グリーン(こいつ頭でも打ったのか?)

グリーン「はぁ…めんどくせえな」

カスミ「グリーン、こんなとこで何やってんの」

グリーン「ん?おまえこそ」

カスミ「ちょっとね」

グリーン「俺もちょっとナツメに用があって」

カスミ「ナツメならジムよ、家にいないわ」

グリーン「あ、そう、あんがと」

カスミ「ねえレッドはどこにいるかしらない?」

グリーン「レッドなら今リーグにいるよ」

ヤマブキジム

ナツメ(気まずい…)

ナツメ(今日は出かけるからジム戦でも見せてやってくれって)

セレナ「ジム戦まだ~?」

ナツメ「えっ…あ、そうね、挑戦者の人が来ないとできないからね」

セレナ「つまんないの~」

ナツメ(誰でもいいから早く来てほしい)

ナツメ「……」ピクッ

ナツメ(やった誰か来た)

グリーン「やっほー、ナツメいるー?」

ナツメ「……」

グリーン「嫌そうな顔するなよ」

セレナ「おにいちゃんひさしぶりー」

グリーン「セレナもここにいたのか、この前会ったばっかだけどな」

ナツメ「なにしに来たの」

グリーン「そんな怒んなくても」

ナツメ「怒ってない」

グリーン「レッドと何かあったのかなー」

ナツメ「…カスミになんか言われたの?」

グリーン「カスミ?何かあったの」

グリーン「俺はレッドがしつこいから来ただけ」

ナツメ「レッドが…?」

ナツメ「……」

ナツメ「レッドはなんでグリーンのところに行ってたの?」

グリーン「それは教えらんない」

グリーン「別に心読んでもいいけど、なんの責任もとらないよ俺は」

ナツメ「何よそれ」

グリーン「さあ」

ナツメ「何か問題があっても私なら解決できるはずよ…たぶん」

ナツメ「……」

グリーン「どーしたの、ボーッとして」

ナツメ「だいたいわかった…」

グリーン(えっほんとに読まれちゃった!?)

ナツメ「うん」

グリーン「……」

ナツメ「今日はもうジム閉めるから、悪いけどもう帰って」

ナツメ「それとレッドに早く帰ってくるように伝えといて」

グリーン「はーい」

リーグ

レッド「おらぁ遅えぞ!」

グリーン「誰のために行ってやってたと思ってんだ」

グリーン「そういやカスミ来た?」

レッド「ああ、来たよ」

レッド「そんなことより俺はな!」

グリーン「ああ、そうだナツメから伝言」

グリーン「レッド早く帰ってきてー愛してるーだって」

グリーン「なんてな、それは冗談と」

ガシャーン

グリーン「…話は最後まで聞いてけよ」

レッド「ナツメ、入るよ」ガチャ

ナツメ「…遅い」

レッド「ごめんごめん、グリーンに言われてから急いで帰ってきたんだけどね」

ナツメ「まあ私も…悪かったし…んっ!?」

ナツメ「んん~っ…」

ナツメ「んん!んんっ!」パンパンッ

レッド「あ、ごめん」

ナツメ「ぷはっ…きゅ、急にどうしたのよ…」

レッド「うん…」

ナツメ「うんじゃなくて」

レッド「理由なんてなんだっていいじゃない、俺は今こうしたいんだから」

ナツメ「今ってまだ昼間…それに隣の部屋にはセレナちゃんが」

レッド「……」

レッド「じゃあやめる?」

ナツメ「……」

レッド「俺ナツメのことならだいたいわかるよー」

レッド「セレナに妬いてんだろ」

ナツメ「なっ…なんでそうなるのよ」

レッド「俺がセレナばっかかまってたからかな?」

ナツメ「そんなの気にしてない…」

レッド「俺嫌われたかと思っちゃった」

ナツメ「私があなたのこと嫌いになるわけないじゃない」

レッド「じゃあ俺もナツメのこと嫌いになるわけないだろ」

ナツメ「…うん」

レッド「じゃあ、俺を疑ったバツね」

ナツメ「え?」

レッド「じゃあ超能力は使わないでね」

ナツメ「こんな目隠しに手足しばられちゃ超能力使わないと何がなんだか」

レッド「うーん…一応口もふさいでた方がいいかな…」

ナツメ「!?」

レッド「これでよし」

ナツメ「んん~」

レッド「大丈夫、別に危険なことじゃないから」

レッド「じゃあちょっとトイレ行ってくるね」

20分後

ナツメ(いつまでトイレに行ってるのよ)

ナツメ(こんな状態じゃ超能力が使えないならほんとに何もできないじゃないの)

ナツメ(でもそれだけレッドが怒ってるってことかな…)

ガチャ

ナツメ(やっと戻ってきたのね、なにしてたのよ)

シュルシュル 

ナツメ「もう遅いじゃない!」

セレナ「……」

ナツメ「え…?」

セレナ「大丈夫?」

ナツメ「えっ…あ…ええ」

セレナ「よかった」にこっ

ナツメ「……」

セレナ「レッドパパに頼まれて助けてあげたんだよ、えらいでしょ」

ナツメ「うん…ありがとうね」

ナツメ「ねえレッドはどこ行ったの?」

セレナ「わかんなーい、ちょっとしたら隣の部屋でママを助けてあげてって」

ナツメ(一体何考えてるんだろ…)

ナツメ「……」

ナツメ「えっ!?」

セレナ「どうしたの?」

ナツメ「い、いやなんにも」

ナツメ(今ママって言わなかった…!?)

ナツメ(いや…気のせいかな…)

ナツメ(でも聞きなおすのも恥ずかしいし…)

ナツメ「うーん」

セレナ「???」

セレナ「ママ…」

ナツメ「!」

ナツメ(やっぱり…)

セレナ「ってレッドパパに言うように言われたの」

ナツメ「……」がくっ

セレナ「ママは…レッドパパのママなの?」

ナツメ「……」がくくっ

ナツメ「それじゃあ私があなたのおばあちゃんになっちゃうじゃない!」

セレナ「おばあちゃんなの?」

ナツメ「違うってば…」

ナツメ「私はあなたの…」

ナツメ「えっとぉ~」

ナツメ(この子はレッドの子どもってことになってて、私はレッドの妻だから…)

ナツメ「私やっぱりあなたの母親になるじゃないの!」

セレナ「……」

ナツメ「あ、ごめんね、急に大声出しちゃって」

セレナ「じゃあ私のママなの?」

ナツメ「う、うん…」

セレナ「マーマ」

ナツメ「……」

ナツメ(なんだか照れる…)

セレナ「ねえママとレッドパパのこともっと教えて!」

ナツメ「いいわよ」

ナツメ「そうねぇ…何からがいいかな」

セレナ「初めて会った時は?」

ナツメ「じゃあそれから話そうか」

2時間後

レッド「もうこんな時間か」

レッド「じゃあ俺帰るね」

エリカ「まあそう言わずにもう少しゆっくりしていってください」

レッド「だ、だめだって、もうそろそろ帰らないと」

レッド(くそ~俺はただゲームコーナーで遊びたかっただけなのに)

エリカ「そうだレッドさん、不倫しません?」

レッド「するわけねーだろ!」

レッド「大変だった…タマムシにはもうあまり行かないでおこうかな…」

レッド「まあいいや、そんなことより俺の計画通りならちゃんと二人が仲良くなってるかな」

レッド「まだ本当の親子ぐらいは無理だとしても少しはよくなってるはず」

ナツメ「……」ぴくっ

ナツメ「パパも帰ってきたみたいね」

ナツメ「また続き話してあげるわ」

セレナ「うん」

セレナ「でも、さっきの話のママよりレッドパパのこともっと好きだよ」

ナツメ「……」ぴくぴくっ

ナツメ「セレナ、そんなことないわよ」

ナツメ「パパのことが一番好きなのは私よ」

セレナ「セレナの方がママよりもっとレッドパパのこと好きだよ」

ナツメ「残念ね、ママの方がセレナよりもっともーっと好きなのよ」

セレナ「そんなことないよ、私の方がもっともっともーっと」

ナツメ「じゃあ私はそれよりももーーーーーーーっと」

レッド「ただいまー」

ナツメ「じゃあセレナ、いい考えがあるわ」

レッド(さーて、どうなってるかなー)

ナツメ「おかえりレッド」

セレナ「おかえりなさーい、レッドパパ」

レッド「う、うん、ただいま」

ギュッ ギュッ

レッド「!?」

ナツメ「つかまえた」

セレナ「つーかまえた」

レッド「???」

レッド「これは…?」

ナツメ「ねえレッド、私のこと好き?」

レッド「う、うん…」

ナツメ「……」にや~

セレナ「……」ぷ~

セレナ「レッドパパ!私は?」

レッド「うん…もちろん好きだけど」

レッド(どうなってんだよ~)

レッド「あの、二人とも…そんなくっつかれると動きにくいんだけど…」

レッド「ていうかどうしたの急に」

ナツメ「どうもしてないわよね、セレナ」

セレナ「うん、なんにもないよ」

レッド「いや、絶対おかしいよ!」

ナツメ「じゃあストレートに聞くけど、私とセレナどっちが好き?」

レッド「は?」

ナツメ「は?じゃない!」

レッド「はいっ!」

ナツメ「どっち?」

レッド「ど、どっちもじゃ…」

ナツメ「どっちか」

レッド「……」

レッド「やっぱどっちもだ!」

レッド「順番なんて決められん!どっちも一番だ!いいな!」

ナツメ「……」

レッド(なんとか無理やり押せたか…?)

ナツメ「なんか大声出してごまかそうとしてない?」

レッド「!?」

セレナ「ママ、片手で料理なんてできるの?」

ナツメ「大丈夫よ、私には超能力があるから」

ナツメ「手が使えなくたって問題ないの」

レッド「別に超能力なんて使わなくてもいいよ、俺たちも手伝おうかセレナ」

セレナ「うん」

セレナ「これどうするの?」

ナツメ「それはね、あれに入れてくれる」

レッド「……」

レッド(両手が使えん)

レッド「あの…二人とも、いつまでそうしてるの…?」

ナツメ「前はこうやってくっついてたじゃない」

レッド「そうだけど、その時はセレナはいなかったし」

レッド「えっと…」

プルルルル

ナツメ「あら、電話…ユウキ君からだわ」

レッド(ナイスタイミングだユウキ!)

ナツメ「また後でかけなお…」

レッド「今でるの!」

ナツメ「しょうがないな…」

ナツメ「もしもーし」

ユウキ「もしもしユウキですけど」

ナツメ「うん、どうしたの?」

ユウキ「まあ、わかってると思いますけど明日ですよ」

ナツメ「……」

ナツメ「何が?」

ユウキ「やっぱり…電話しといてよかった」

ユウキ「明日イッシュに来る日でしょうがあ!!」

ナツメ「……」キーン

ナツメ「うるさーーーーーーい!!!」

ユウキ「…ごめんなさい」

ナツメ「なんだっけ?」

ユウキ「明日イッシュに来る日です…」

ナツメ「……」

ユウキ「ナツメさん?」

ナツメ「あーーー!忘れてた!」

レッド「あの…ナツメ、一応俺の耳元でもあるからそんな大声出されたら…」

ナツメ「レッド!明日からイッシュに行かなくちゃ!」

レッド「えっ…そんな大事なこと忘れてたのかよ」

ナツメ「忘れてたっていうか~覚えてなかったのよね」

レッド「それ忘れてたって言うんだよ」

ナツメ「早く食べて準備しないと」

セレナ「ねえ、何しにイッシュに行くの?」

レッド「実はねママはイッシュで女優やってんだ」

セレナ「ふーん」

レッド(なんかリアクション薄いな…)

レッド「やっと準備が終わった…」

レッド「二人とも急にくっついてきてどうしたってんだ」

レッド「まあこんなこと今日だけだろ…たぶん…」

レッド「ナツメもセレナも寝てるかな、俺も寝るか」

ガチャ

レッド「あれ…二人ともいない…」

レッド「トイレかな?まあいいや」

シュルル ギュッ

レッド「なっ…なんだこれ!動けん…」

レッド「こんなことすんのは…ナツメしかいないよな…」

ナツメ「あったり~」

ナツメ「あっ、安心してセレナは別の部屋で寝てるから」

レッド「それなら安心だ…ってなるかー!」

レッド「なんでこんなこと」

ナツメ「なんでって理由なら一つしかないじゃない」

レッド「……」

レッド「なんとなくわかったけど…やり方が…」

ナツメ「だってあなたは自分を疑ったバツって言ってたよね」

レッド「う、うん…」

ナツメ「でもあなたも私を疑ってたよね」

レッド「なんのことだか」うにうに

ナツメ「逃げられると思ってんの?このキャタピーちゃん」ガシッ

レッド「きゃた…」

ナツメ「セレナと話してたときなんだけどね、新しい妹がほしいんだって」

レッド「いや、でもそういうのはさ…」

ナツメ「毎日のようにやればそのうちできるでしょ」

レッド「俺からしたらなぜか恐怖があるんだが」



セレナ「レッドパパ!いつまで寝てるの!」

レッド「うん…起きるから…」

セレナ「イッシュ!イッシュ!」

レッド「あっ…そうだった」

レッド「ナツメは!?」

ナツメ「こっちこっち、ご飯できてるわよ」

レッド「元気だね…」

セレナ「レッドパパ早く食べてよ」

レッド「うん」

レッド(こんな大量の飯食えるわけないじゃんか)

ナツメ「ねえレッド」

レッド「なに?」

ナツメ「残さず食べてよね」

レッド「う…うん…」

ナツメ「おかわりもあるわよ」

レッド「……」

レッド(く、苦しい…)

ナツメ「あーっレッド、まだこんなに残してんじゃない」

レッド「だって…」

ナツメ「元気がないみたいだからいっぱい作ったのに…」しょぼん

レッド「大丈夫!全部食べるから」

レッド(俺がじゃないけど…)

レッド(ごめんナツメ、ミュウツーなんとかして!)

ミュウツー「りょ」

レッド「……」

レッド「何したの?」

ミュウツー「時よ止まれってやった」

レッド「お前時間まで操れたの!?」

ミュウツー「俺にできんことはない」

レッド「…まあいいや、早くカビゴンにこれ全部食ってもらうか」

ミュウツー「うまいなこれ」モグモグ

レッド「はやっいつの間に…ていうかナツメの料理がマズイわけねえだろ!」

ミュウツー「俺よんでなにするつもりなんや?」

レッド「いや、もういい、一応礼は言っとく」

レッド「ごちそうさん」

ナツメ「あら?もう食べたの?あんなにあったのに」

レッド「そりゃおいしいからね」

ナツメ「ふーん」

ナツメ「ミュウツーって食べるの早いのね、それとも能力かな?」ボソッ

レッド「えっ…」

ナツメ「今夜も楽しみねー」

ナツメ「もうそろそろ出発するから早くしてよね」

レッド「…なんでバレたの」

ナツメ「さーてそろそろ行くわよ」

ナツメ「あんまり遅いとユウキ君に怒られちゃう」

セレナ「わーい、イッシュだー」

ナツメ「セレナはイッシュ初めて?」

セレナ「うん」

ナツメ「そっかー、けっこういいところよ」

セレナ「楽しみー」

レッド「今夜一体何が…」ガクガク

セレナ「でもイッシュなんてどうやって行くの?」

ナツメ「そんなの簡単テレポートであっという間よ」

ナツメ「それじゃあ行くわよ、フーディン」

フーディン「ハーイ」

ナツメ「テレポートお願いね」

フーディン「オマカセ」

シュン

イッシュ

ユウキ「ふわーあ…暇だ、出かけてくる」

ハルカ「どこ行くの?もうそろそろナツメさんたち来るわよ」

ユウキ「…そうだなー」

ユウキ「でも実際はまだまだだろ」

ハルカ「かもしんないけど」

ユウキ「絶対時間守んないもん、レッドさんいたら余計にだよ」

レッド「俺といたらってどういうことだよ」

ユウキ「レ…」

ユウキ「いたい…」

レッド「ただのチョップだろ、大げさな」

ユウキ「あんたのチョップはただのチョップじゃないんですよ」

レッド「うるせえ、それよりナツメがあっちで待ってるから」

ユウキ「今回はもう行くって言ってから早かったんですね」

レッド「まあ早く行きたがってたから」

ユウキ「ナツメさんが?めずらしい」

レッド「んー…いや…」

ハルカ「じゃあユウキ早く行くわよ、ほらレッドさんも」

レッド「あ、待ってちょっとユウキと話したいことあるから先行ってて」

ハルカ「わかりました」

ユウキ「……」

ユウキ「話って?」

レッド「おまえ…夜どうしてる?」

ユウキ「は?」

レッド「ベッドでナツメに勝てない、ボロボロにやられる」

ユウキ「俺もあっち行っていいですか?」

レッド「なんでだよ話聞けよ」

ユウキ「じゃあもうやんなきゃいいでしょ」

レッド「なんでだよ!やりたいにきまってんだろ!」

ユウキ「でかい声で言うことじゃないでしょ、こっちも恥ずかしい」

ユウキ「とにかくそんなこと自分で解決してください」

レッド「相談ぐらいのってくれたっていいだろ」

ユウキ「まあまともな相談ならいくらでも」

レッド「まともだろ」

ユウキ「俺がまともと判断してないんで」

レッド「勝手なこと言いやがって」

ジラーチ「レッド~」

レッド「ジラーチ、久しぶりだな」

ジラーチ「ふん、別に会いたかったとかじゃねえぞ」

レッド「はいはい」

ユウキ「俺ハルカたちの方行ってますね」

レッド「おい、待てよー」

ハルカ「どうもお久しぶりですナツメさん」

ナツメ「そんな久しぶりかな?まあいいやユウキ君は?」

ハルカ「レッドさんと話てますよ」

セレナ「……」

ハルカ「あれ、この子は?」

ナツメ「娘よ」

ナツメ「それよりこれからの予定を教えて」

ハルカ「わかりました、えーと…」

ハルカ「ええーーーーーーっ!!!!!」

ナツメ「びっくりした、急に大きい声出して…」

ハルカ「いや…今だって…」

ナツメ「もう早くしてよ、これからセレナと遊びに行かないといけないのよ」

ハルカ「いったいどういうこと…」

ナツメ「あっそうか、まだあいさつしてなかったじゃないの」

ナツメ「セレナ、ちゃんとあいさつしなさい」

セレナ「うん」

セレナ「私セレナ、イッシュには初めて来たんだー」

ハルカ「ハ…ハルカです…」

ユウキ「ええーーーーーーーーっ!!!娘ーーー!?」

ナツメ「その反応さっき見たからもういいわよ」

ユウキ「ひ、ひでえ」

ナツメ「ハルカちゃんと同じ反応するのが悪いわよ」

ユウキ「いや、俺ハルカの反応なんて見てなかったし」

レッド「ナツメに反抗しない方がいいぞ」

ユウキ「反抗って…俺は事実を」

ユウキ「ていうかレッドさんの子だったら大きくないですか!?」

レッド「んなことどうでもいいんだよ」

ユウキ「いやどうでもよくないですって」

レッド「黙れ小僧!」

ユウキ「こぞ…」

ジラーチ「レッドひどい!ボクというものがいながら他の女と子どもつくるなんて!」

レッド「お前は何を言ってるんだ」

セレナ「レッドパパ、その頭の上の何?」

レッド「ああ、こいつはジラーチ」

ジラーチ「やめろ、つまむんじゃねえ」

セレナ「これがジラーチなんだー、初めて見る」ぺたぺた

ジラーチ「レッド以外がボクにさわるんじゃない!」

セレナ「!」ビクッ

レッド「こら、でかい声出すんじゃない、セレナがビックリしてんだろ」

ユウキ「遊びに行っちゃった」

ユウキ「仕事で来てんのわかってんのかな?」

ハルカ「あの人たちはいつもそんなこと関係ないのよ」

ユウキ「そうだな…」

ハルカ「そういやあんたあのこと言った?」

ユウキ「あのこと?」

ハルカ「バカが」

ユウキ「バカ!?今バカって言った!」

ハルカ「あんた今度何になるの」

ユウキ「何に?俺変身とかそんなのできないけど…」

ハルカ「ジ?」

ユウキ「痔!?ハルカお前…」

ハルカ「ふざけてんの?」べしっ

ユウキ「痛い!」

ハルカ「ジムリーダーになるんでしょうが!」

ユウキ「あーそうでした…うん、言ってない」

ハルカ「もうわかってた」

ライモンシティ

ナツメ「ここならセレナも楽しめるはずよ」

レッド「うん、こんなのはカントーにはないからな」

セレナ「おっきーい」

ジラーチ「お菓子は?」

レッド「お前そればっかだな」

レッド「セレナの分も一緒に買うか」

セレナ「あーっそれ私のだよ」

ジラーチ「早い者勝ち」

セレナ「返してよ」

ジラーチ「もうお腹の中だよ」

セレナ「出してよ!」

ジラーチ「やだ」

レッド「どっちもそんなことで争うなよ」

ナツメ「はい、新しいの買ってきたわよ」

セレナ「やった、ありがとママ」

ジラーチ「最初からこうしろよ」

レッド「ちゃんとありがとうって言えよ」

レッド「それにしてもやっぱナツメはやさしいよなー」

ナツメ「まあね」

セレナ「レッドパパなんでママにばっかくっつくの」

ジラーチ「そうだよ、ボクにだけそうすればいいのに」

ナツメ「私もレッドもお互いに好きなんだから何にも問題ないじゃない」

レッド「あー、ナツメの言ってることは間違ってないけどセレナもジラーチも好きだよ」

ナツメ「でも私のは特別でしょ」

ジラーチ「何が特別だ、また記憶消すぞ」

ナツメ「お菓子ぬきにされたいわけ?」

ジラーチ「とりあえずレッドから離れろ、普通に歩けるだろ」

ナツメ「そっちこそ頭から降りなさいよ、飛べるの知ってんのよ」

セレナ「レッドパパも大変だね」

レッド「うん」

セレナ「レッドパパー」

レッド「なに?」

セレナ「おんぶ」

レッド「いいよ、よいしょっと」

ナツメ「セレナくっつきすぎよ!」

ジラーチ「そうだぞ新参者のくせに!」

レッド「おんぶなんだからそれぐらい…」

セレナ「そーだよ」

レッド「そ、それより何か乗り物に乗ろうよ、せっかくこういうとこに来たんだし」

ナツメ「セレナがそうするなら私のこれもいいはずよね」ギュッ

ジラーチ「じゃあボクは頭の上」

セレナ「ジラーチ、そんなとこ来ちゃ前が見えにくいー!」

ジラーチ「じゃあ下りればいいじゃんか」

ジラーチ「おんぶなんか頼むのが悪いんだよ」

セレナ「後から来たのはそっちでしょ」

レッド(動きにくい)



レッド「……」ぐったり

ユウキ「大丈夫ですかー?」

レッド「大丈夫じゃない…」

ジラーチ「まったくだらしない」

レッド「お前らが…いや、いい…」

ユウキ「レッドさん、もうすぐ飯の時間ですよ起きたらどうですか?」

レッド「そうだねー…」

ナツメ「できたわよー食べてねー」

レッド(やっぱり俺のだけ異常に多い…)

ナツメ「何?」

レッド「えっどうしたの?」

ナツメ「…まだあるからねー」

レッド(やっぱり…)

レッド「おいユウキ、お前それだけじゃ足りないだろ、ちょっとわけてやるよ」

ユウキ「大丈夫です」

レッド「食えよ!」

ナツメ「それレッドの分よ」

レッド「絶対俺の分とるんじゃねえぞ!」

ユウキ「……」

翌日

ナツメ「さあ今日はどこに行く?」

レッド「そうだな…」

ユウキ「ダメです」

レッド「何が」

ユウキ「ナツメさんは今日撮影があります」

ナツメ「えー」

ユウキ「えーじゃない!何しに来たんですか!」

レッド「そんじゃしかたないな」

レッド「じゃあ今日はどうしようか」

セレナ「今日は新しいポケモン探しに行こうよ」

レッド(あー…そういやセレナを強くするようにとかそんなの言われてたんだっけ)

レッド「そうだな行こうか」

ナツメ「それなら私も」

ユウキ「ダメです」

ナツメ「なんでよ!レッドがそばにいないなんて考えられないわよ!」

ユウキ「なんとか考えてください」

ナツメ「レッド行っちゃったじゃないの!」

ユウキ「そうですね、もう衣装に着替えてるんだからいつまでもそんなこと言わないでください」

ユウキ「俺もいつまでもこんなことできないんですからね」

ナツメ「知ってるわよ、ジムリーダーになるんでしょ」

ナツメ「あなたの考えてることぐらいわかるわよ」

ユウキ「だったら真面目にお願いします」

ナツメ「そうね…じゃあ早く終わらせちゃいましょうか」

ユウキ「やっとやる気になってくれたか」

ナツメ(どんな形でも早く終わればその分早くレッドに会える)

セレナ「ねえこの地方にはどんなポケモンがいるの?」

レッド「この前図鑑渡した時全部覚えたのわかってるよ、だから聞く必要ないじゃん」

セレナ「イジワルー」

レッド「そのかわりどこでも連れてってやるよ」

ジラーチ「じゃあまず駄菓子屋だな」

レッド「お前の行きたいとこじゃねーよ!」

ジラーチ「おい小娘、お前もお菓子食べたいだろ」

セレナ「そんなに食べたきゃ一人で行けばいいじゃない、レッドパパは私と一緒にいるから」

ジラーチ「ぬぬ…なんてガキだ」

レッド「結局お菓子か…」

ジラーチ「小娘結局お前もお菓子がほしかったんじゃねえか」

セレナ「別にそんなことないけど」

セレナ「それとその小娘ってのやめてよ、私はちゃんとセレナって名前があんのよ」

ジラーチ「知らん」

セレナ「覚えなさい!」

レッド「そんなことでケンカしない、仲良くしなよ」

レッド「そんなことより行くよ」

ドーン

レッド「ん?なんか今でかい音がしたような」

セレナ「上だよ、ほら見て」

セレナ「なにかこっちにむかって落ちて…」

ドサッ

セレナ「いった~」

レッド「うおっセレナ大丈夫か!?しっかりしろ!」

レッド「誰かー!救急車ー!」

セレナ「大丈夫だよ、パパ大げさだってば」

レッド「セレナ~~よかった~~~~~」うるうる

セレナ「それよりさっき落ちてきたあれなんか…」

レッド「なんだこれ?」

セレナ「キバゴだ」

レッド「かなりボロボロだな、どうしたんだ」

セレナ「パパあれ見て」

レッド「メガニウムか、なるほど、このキバゴはあいつらにやられちゃったんだな」

セレナ「かなり怒ってるよ、攻撃してきてるし」

レッド「かといってこっちから攻撃するのもなぁ…」

ジラーチ「じゃあ早く逃げろよ!」

レッド「おいジラーチ、お前の力でもあいつ止められるだろ」

ジラーチ「疲れるだろ、ほらもっと速く走れ」

レッド「このやろ…」

セレナ「パパ!キバゴが」

レッド「…やばいな、セレナとりあえずボールにいれて休ませとけ」

セレナ「う、うん」

ジラーチ「止めるんだったらあのあんぽんたん出せよ」

レッド「あんぽんたん?」

ジラーチ「ミュウツーだよ」

レッド「お前あいつのことそんな呼び方してたのか」

レッド「でも止めるだけならミュウツーじゃなくてもいいだろ」

レッド「俺の出すまでもないとおもったからジラーチに言ったのに」

ミュウツー「誰があんぽんたんじゃドアホ!」

レッド「っておい、お前よんでねえぞ」

ミュウツー「細かいこと気にすんなや、メガニウム撃破すりゃええんやろ?」

レッド「撃破ってまでやんなくても」

ミュウツー「あっもうやってもた」

レッド「そりゃよかった…」

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