アニ「……まじかっこいい」(10)

アニ×エレンのエロ 閲覧注意。
「アニたんマジきゃわわ」の続き

タイトルミスりましたぁ……けどいいやもぅ。


アニ「……1人で行けるよ」

ミーナ「でも心配だよ。声、かすれてるし」

アニ「へいき」

ミーナ「ん……でも、心配だし。やっぱり送るよ」

アニ「気持ちは嬉しいよ。けど、アンタの訓練のジャマ、したくないし」

アニ「あの駆逐バカ、相手がいないきゃサボりそうだし。アンタが相手してやって」

ミーナ「私じゃ相手にならないよ。それに、やっぱり1人で行かせるのは……」

アニ「お願い」

私の願いごとを、この子は基本的に断らない。

性格が素直なのだろう。いや、お人よしなだけかもしれない。

私のことを友人なんて呼ぶ珍しい女の子。

そんな素直で普通な少女は、可愛らしい瞳をやや沈めさせながらもコクンとうなずいてくれた。

ミーナ「アニがそこまで言うならそうする。けど、本気で辛くなったら言ってね」

アニ「言われなくてもそのつもりさ」

アニ「大丈夫。たいしたことないから」

自分でもすぐにばれるようなウソをついて、兵舎へと体の向きを変える。

体が、重い。

頭がふわふわする。

少し浮ついたように体が揺れる。

まっすぐに歩いているつもりでも、前に進んでいない。

……まったく情けない。

こんな姿、アイツにだけは見せたくない。

兵舎へと続く道は霞んで見えづらいけど。

体を引きずるようにして、私の借りの住まいへと向かった。

//医務室

医務官「隔離だ」

アニ「……は」

あっさりとした口調に、思考が一瞬停止した。

医務官「ひどい熱だ。熱だけなら重病ではないと思うが、集団生活である以上、感染は防がないといけないからね」

マスクをした医務官は事務的な口調でそう言うと、何やら書類を取り出して書き記し始めた。

医務官「何か身に覚えは?」サラサラ

アニ「いえ……」

医務官「そうか。疲れから来る体調不良かもしれないな」サラサラ

アニ「……かもしれません」

医務官「兵士とはいえ女子だ。体がついてこなくなることも、あるだろう」サラサラ

アニ「兵士に男女の性別など関係ないと思いますが」

医務官「あぁ。そうだな。たしかに言う通りだ。優秀だな、レオンハート訓練兵」

書類を書き終えたのか。

医務官は書類から顔を上げて私を値踏みするように見る。

……瞳孔の開いたような目の色に、薄ら寒さを覚えてしまった。

医務官「レオンハート訓練兵、こっちだ」

彼女は立ち上がると、私を部屋の外へと促す。

ふらつく体に鞭打ち、私は立ち上がった。

連れてこられたのは、兵舎から少し離れた建物の部屋だった。

机と椅子、そしてベッド。

壁にはフックに掛けられたタオルが数枚。それだけ。

医務官「感染症の疑いのある訓練兵用の個室だ」

アニ「そう、ですか」

医務官「これから最低24時間。この部屋に隔離となる」

医務官「解熱剤を処方するので飲め。また、定時で熱を測ってもらう」

医務官「解熱されれば晴れて無罪放免だ。それまでは、ここにいること」

医務官「質問はあるか?」

目の色の無い医務官の顔が不気味だ。

無反応の私の様子に、質問は無いと解釈したのだろう。

医務官は背を向けて扉へと向かう。

医務官「8時間後にくる。薬は忘れずに飲んでおくこと」

ばたん、という音と交じるような彼女の声を聞き、私はふぅ、と息を吐いた。

……さんざんだ、全く。

部屋の中はベッドと机、水回り設備など必要最低限の備品が申し訳程度にあるだけの、簡素なものだ。

人が長居するには辛いだろう、と思いう。

アニ「贅沢は言えない、か」

今の私はウイルスをばらまく病原菌みたいなものだ。

熱で朦朧とした頭はまともに働いてはくれない。

備品の中から体を拭けそうな布を見つけて、手早く身を清める。

じんわりと熱の帯びた体に、濡らした手ぬぐいが気持ちよかった。

アニ「……」

ベッドの端に腰掛けてため息を漏らす。

アニ「だるい……」

体が重い。うまく動かない。

思うように移動することもままならないなんて、本当に久しぶりのことだ。

額に手を当ててみる。

熱は……少し落ち着いた。ここに来る前に飲んだ薬が効いているようだ。

そして思い起こす。

こんなことになった、きっかけを。

こんなことなら、あんなことするんじゃなかった。

いまさらになって後悔しつつ……思い出してしまった。

昨夜の、あの駆逐バカとの一夜を。

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