咲「優性結婚?」 (90)

咲「なんですか、それ?」

久「あら、知らない? つい先日、衆院を通過して物議を醸したばかりだけど」

まこ「まあ論より証拠。テレビ見たほうがええじゃろう」ピッ


ザワザワ…ザワザワ…

えり『…えー、では。優性結婚政策について、評論家の方々からご意見を戴きたいと思います』

えり『赤阪郁乃さん、藤田プロ。本日はよろしくお願いいたします』ペコ

赤阪『どーもー』

藤田『私はカツ丼一年分と引き換えに署名しただけだしな。たいして意見なんてないが』

赤阪『そういうこと言うたらあかんよ~? これは日本麻雀連盟の総意なんやから~』

赤阪『やっぱり~。優秀な遺伝子は残していかんと~』


咲「…遺伝子?」

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えり『麻雀連盟の総意とありましたが、これは人権侵害だとの声もありますが?』

赤阪『才能は遺伝する。それは医学上実証されてるでしょ~?』

赤阪『スポーツ選手の運動能力はそれが顕著だし、ユダヤ人の脳は有髄神経のミエリン鞘の量が多い。つまり遺伝ってことで~』

赤阪『優秀な雀士は、優秀な血統で作られるから…』

赤阪『才能あるひと同士で結婚させるべきっ! って、なったの~』



咲「え…? ど、どういうことですか?」

久「要は自由恋愛禁止にして、才能ある人間だけで純度を高めよう、ってことかしらね?」

優希「真っ向から人権侵害だじぇ」

和「女性の権利団体に顔面強打な内容ですよ」


咲「じゃあ…強制的に結婚させられちゃうってこと!?」

久「落ち着きなさい。すでに結婚してるひと、もしくは婚約中のひとは対象外よ」

久「それに年齢的に結婚基準に満たない女性も対象外だし」

咲「よ、よかった…。それじゃ私たちには関係ない話題なんですね」ホッ

まこ「いや、高校生は結婚できるから対象外にはならんのう」

咲「」

咲「で、でも…よっぽど強いひとじゃないと対象にならないですよね? ほら、お姉ちゃんとか」

久「そうね、宮永照は確定でしょうね」

優希「彼女もいなさそうだじぇ」

まこ「狙ってる女は多そうじゃがのう」

咲「ですね! エースの集まる先鋒戦で10万点取るレベルじゃなきゃダメですよねっ!」

咲「じゃあ私は関係ないってことで…」ソソクサ


藤田「インターハイであれだけ大暴れしといて、選ばれないわけないだろ」

咲「えっ…藤田プロ!?」

まこ「いま画面に…」

藤田「生放送ではないからな。今頃全国に連盟の仲間が確保に向かってるぞ」

藤田「逃げ出す奴が多いからなぁ…」ニヤリ

咲「ひっ…」

藤田「で? 宮永の妹はどうなんだ?」

咲「どうって」

藤田「この歳でさすがに結婚はしてないだろ。だから…意中の相手はいるのかと訊いてるんだ」

咲「い、いや、その…」

久「ふふっ、靖子ってば、心配性ね」

久「心配しなくても咲には決まった相手がいるわよ」

和「はい。いらぬお世話です」

久「ねっ、咲! 一生大事にするわ!」

和「咲さんはしっかりしてますから。卒業後に籍を入れる予定です」

久「え?」

和「え?」

咲「………」

和「……部長? 今のはどういう意味でしょうか?」

久「あなたこそ。私の彼氏に色目使うの、いいかげんやめてくれる?」

和「私は咲さんにプロポーズされてるんですっ!」

和「高校卒業したら一緒に東京に行こうって……そこで私は弁護士に、咲さんはプロになるからって!」

久「なっ」

久「で、でも…私に結婚しようって言ったもん! インターハイでも、可愛いって言われたし!」

久「プロになるから年の半分は家を空けるけどって……あっ」

和「それってまさか…正妻と現地妻?」

和「咲さん…?」

久「…咲?」

咲「………」ガクブル

藤田「おー。もしかして修羅場か?」

優希「のどちゃんのデジタル打ちにSOA。部長の悪待ち。どっちとくっついても強力な雀士が生まれるじぇ」

藤田「確かに甲乙つけがたい。どちらにしろ隙の無い能力者になりそうだ」フム


咲「冷静に批評してないで助けてくださいいぃーっ!」

久「咲、逃がさないわよ?」ダキッ

和「咲さんっ、私を選んでください! 高学歴高収入に就きますし、胸も大きいですよ! 子供だって何人でも産みます!」ムニュッ

久「あら。私は分の悪い賭けほど強いわよ?」


咲「ううっ……天国だけど、まだ結婚したくないよぉーっ!」

-白糸台-

ドタドタドタッ

菫「いたか!?」

尭深「見当たりません」

誠子「屋上も空振りです」

菫「くそぁっ!」

セーラ「こっちもおらんでっ!」

船Q「うちの計算によると校内にはおると思うんですけどね…」

竜華「怜ーっ! 返事してやーっ!」

泉「もう手遅れちゃいますかwww」

船Q「やっぱ園城寺先輩の未来視で、こっちの動きを読まれてるんやと思いますわ」

セーラ「一巡先どころやないやろ」

菫「淡もいない…。嫌な予感しかしない…」

竜華「怜ーっ!」

泉「うるさいわwwもう諦めぇやww」

菫「考えたくはないが…これはもう十中八九」

船Q「寝取られ、やな」

怜「照っ! 照ぅっ!」パンッパンッパンッパンッ

照「アッアッアッ!」

怜「ほらっ、ここがええんやろ? 照のことはぜんぶ分かる…」クチュクチュ

照「ソコダメェ!」

怜「視えんで…一巡先でアンタが絶頂してる姿が」

怜「イけやッ! イッて私のものになれやッ、照っ!」パンッパンッ

照「イクッ、イクイグイッックーーーッ!!」

怜「うッ……んああッ」ビュルビュルッ

怜「あーー…出したぁ。10発目や」

怜「妊娠したな、照。分かんで。ほら、子宮悦んでる…」サスサス

照「……ア…」

怜「私の子、産むんやで?」

怜「子育ては私やるから。しっかり稼いできてな?」

怜「私の未来視と、照の能力があれば最強やろ? なあ、ベストカップル賞や、私ら」ナデナデ

照「園城寺さんの、赤ちゃん……」

怜「怜、や」チュ

怜(りゅーかより稼ぎ絶対ええやろ。私、働きたくないしなあ。病弱やし)

怜(前から狙ってたけど…姫松の監督に言われて決心ついたわ。良血を残すためならレイプも許されるって)

照「んッ……怜ぃ…」チュパ

怜「ふふ…照はキス大好きやな」レロレロ


怜「あとはそっちのコも…ついでに落としとくか」

怜(ヒモは何本あってもええからな)ニヤ


淡「ハアッハアッ……テルー。きれいだよぉ…」クチュクチュ

-臨海女子-

ハオ「んぅ…智葉ぁ」ジュプジュプ

ダヴァン「智葉の…ラーメンよりコクがあるデス」

ネリー「お金いらないから……もっと抱いてよ智葉っ!」

智葉「おまえたち、あまりがっつくなよ」


ガチャッ

明華「おやぁ? 遅れてきてみればすでに始めてますか」

智葉「いま三回戦が終わったところだ」

智葉「すぐ入るか?」

明華「はい…ぜひ///」

智葉「こい。抱いてやる」グイッ

明華「あんっ……智葉…」

パンッパンッパンッパンッ

明華「アンッアンッアンッ!」

明華「あんっ、らめぇ! 子供ッ、いるんだから……激しくしちゃッ…」

智葉「私は私の抱きように抱く」バコバコバコッ

明華「んおぉぉッ!」

明華「んひいいいッ! イクイクイグーーッ!」


ダヴァン「…正直智葉がここまでコマシだとは思わなかったデース」

ハオ「全員孕まされちゃったね」

ネリー「お金のためにきたのに出産費用かさんじゃうよー」

えり『……優性結婚は効果は見込めるでしょうが、各界の著名人からの反発も…』


ハオ「…智葉に関してはアレ関係なかったね」

ネリー「その前にみんな子供デキちゃってたもんねっ!」



智葉「明華っ! 膣で出すぞっ!!」ドッピュ

明華「LAAAAAAAAAAAAAAッッッ!!!」

-姫松-

洋榎「あー、やばいわー。えりちゃんアナの司会やってるアレ、優性結婚政策? アレあってからやばいわーホンマ」

洋榎「今日も通学路でジロジロ見られたんやでー。絶対エロい目で見てたで」

洋榎「不安で一人になれへん。いつおかしなんが襲ってくるかわからんやん?」

洋榎「あたしと強制結婚できる思うてんねやろ? 怖いわー」

由子「………」

漫「………」

絹恵「………」

末原「…主将」

洋榎「ん? なんや恭子。おまえやったら別にええで? 結婚したってもー」

末原「主将、優性結婚政策の指定選手に上がってへんやないですか」

洋榎「うるっさいわ! そのうちくんねん!」ガー

-都内某所-

はやり「…さて。首尾はどうかな?」

野依「完璧!」プンスコ

赤阪「おっけ~じゃな~い?」

晴絵「優性結婚政策が、私たちの仕業とは誰にもバレてません」フフフ

はやり「さっすが晴絵ちゃん!」

晴絵「まあ今時の高校生は、予想以上に恋愛経験豊富でしたけど」

晴絵「二股、セフレ、出産は当たり前。爛れきってます…!」

野依「生意気!」プンスコ

赤阪「永水女子はひどかったって~。六女仙みんなが姫様を狙って骨肉の争いに~」

はやり「失恋話!?」

野依「わくわく!」プンスコ

赤阪「結局最後は、姫様が助けを求めた宮守の王子様がきて、ダルそうにお嫁さんにしたって~」

はやり「ちッ!」

野依「死ね!」プンスコ

晴絵「まあまあ…私たちの目的は別にあるわけですから」

晴絵「大事の前の小事。高校生に先を越されようが動じてはいけないです」

はやり「そうだねっ! 冷静になろう!」

晴絵「私たちの目的……それは!」



はやり「すこやんに、公衆の面前で恥をかかせることっ!」キャピッ


野依「ブラボー!」プンスコ

晴絵「10年前のインターハイから続く恨み…ようやく晴らすときが!」

晴絵「あれからケチがついて彼女はできないし牌は握れないし! ちくしょう!」ダンッ

はやり「はやりも牌を握れなくならないために麻雀漬けの10年だったから…。がむしゃらにやってるうちにアラサーだよ!」

野依「許すまじ!」プンスコ


赤阪「じゃ~あ~…優性結婚政策の大目玉、小鍛治健夜に、『結婚相手いないですよね?www』って突撃しま~す」

晴絵「ひゅーーっ!」

はやり「テレビ中継開始っ! えりちゃーん!」


えり「…あ、皆さん準備できたんですか? じゃカメラ回して…現場の福与アナ!」

-小鍛治邸-

ザワザワ…

恒子『はーいっ、こちらふくよかじゃない!福与恒子でーす!』

恒子『恥ずかしがって実家に引きこもってたすこやんを引き取りにきましたーっ』イェー!

健夜『ちょっ…やめてこーこちゃん引っ張らないで!』


はやり「キターーーーッ」

晴絵「キターーーーッ」

野依「キターー!」プンスコ

恒子『ではでは、早速の核心ですがっ!』

恒子『すこやんの輝かしい経歴を見るに、お相手には三尋木プロとの噂も囁かれています!』

恒子『ですがすこやんには、すでにお相手がいたりするのでしょーか!』

健夜『えっ、そ、そのぉ…』


はやり「いないいないww」

晴絵「こんな雀鬼と暮らせる女いないってww」

野依「プークスクス!」プンスコ


健夜『……こーこちゃん。本気で言ってるの?』

健夜『私が好きなコは…こーこちゃんなのに!』


はやり「…はや?」

恒子『…私じゃ、釣り合わないから』

恒子『私なんてただの女子アナだし。なんの才能もないし。みんなっ、諦めろって…!』

健夜『そんなの関係ないよっ』

健夜『いいよ。決めた……私、小鍛治健夜は、福与恒子と結婚しますっ!』

恒子『すこやん…!』

健夜『不安にさせちゃったんだね…。ゴメン』

健夜『でも、もう二度と離さないから』キリッ

恒子『///』チュッ


えり「……えー。中継終わります」


はやり「」

晴絵「」

野依「」

えり「大変喜ばしいニュースが飛び込みましたね。瑞原プロ、同期の友人としてお祝いのコメントを……瑞原プロ?」

はやり「」チーン

えり「…では番組を終わりたいと思います。ごきげんよう」ペコ

♪~(報道番組終了のテーマ)



咏「おーい! え~りちゃーんっ!」ブンブンッ

えり「三尋木プロ……次の番組まで、まだ時間ありますよ?」

咏「えりちゃんに会いたくて早く入ったに決まってるっしょ。この~」モミ

えり「っ! も、もぉ…仕事場でダメですよぅ…///」

咏「えへへ。式場予約してきたから! 明日、ウェディングドレス選びに行こうぜぃ」

えり「咏さん…!」

咏「今日は寝かさないよー?」ニヤッ





はやり「」

晴絵「」

野依「」


赤阪「もう残りもん同士で結婚したらええんやない~?」



槓ッ!

終わりです
お付き合いありがとうございます


ふくすこは正義

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