モバP「寒いから智絵里を抱きしめよう」 (25)

——仮眠室

P「うーさむさむ……夜は冷え込むなぁ、昼間あんな暑いのに」

P(もう5月も中旬だっていうのになぁ)

P(かといって暖房つけるのもアレだしなぁ……)

P(うーん……どうすっかなぁ)

P(……そうだ!智絵里を抱きしめよう)

P(まだ事務所にいたはずだし……智絵里を抱きしめるとふわふわで暖かいし落ち着くし幸せだし)

P(そうだそうしようそれがいい!)

P(そうと決まれば……)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368958760

P「智絵里ー?いないかー?」

 しーん……

P「智絵里ー?ちーえーりーん?」

P「ちーえーりー!俺の智絵里ー!可愛い可愛い智絵里ちゃーん!ちょっと打ち合わせするぞー!」

 がちゃっ

智絵里「あ、あのプロデューサーさん……呼びました?」

P「お、来た来た」

P「呼んだよー呼んだ呼んだー超呼んだぜぇ」

智絵里「えと……なんでしょう?」

P「……んー。ちょっと打ち合わせしとこうと思ったからさ」

智絵里「打ち合わせ、ですか」

P「うん!」

智絵里「えっと……ここで、するんですか?」

P「はい!」

智絵里「でも……」

智絵里(プロデューサーさん普通にお布団の中入ってるし……打ち合わせするような空気じゃないような……)

P「どうかしたか?」

智絵里「い、いえっ!なんでもっ……」

P「そっかそっか、じゃあ座って座って」

智絵里「はい……それじゃあ……」

 とことこ ぽふん

P「……?なんでそんな離れて座るんだ?」

智絵里「え?だって……」

P「そんな離れちゃ打ち合わせし辛いだろう?もっとこっちおいで」

智絵里「は、はい……」

 とことこ

智絵里「えっと、ここらへん……?」

P「ダメだ!そこじゃまだ遠いだろう!もっとこっちへ!はよ!はよはよ!!」

智絵里「でも……」

P「はよはよ〜♪」

智絵里「は、はいっ……」

 とことこ……

智絵里「あの……」

P「もっとこっちだ!!」

智絵里「はいっ……」

 とことこ……

智絵里「えっと——

P「つかまえたっ」

 がばぁっ!ぎゅっ

智絵里「ひゃあっ!?」

P「んっふっふ〜」

智絵里「あ、え?」

P「うへへへへ……」

智絵里「え、あ、あれ……?」

P「ふぃ〜あったかあったか……幸せだなぁ」

智絵里(わたし……今どうして……)

智絵里(プロデューサーさんに抱きしめられて……お布団の中に入ってて……)

P「はぁ〜智絵里の匂い落ち着くわぁ」

智絵里「……ふぇっ!?」

智絵里「あ、あああの!ぷ、ぷぷ、ぷろりゅーひゃーひゃん!!何を!」

P「ぷろりゅーひゃーひゃん?」

智絵里「ぷ、プロデューサーさんですっ!い、一体何を……!」

P「何をって……智絵里を布団に引きずりこんで後ろから抱きしめてます」

智絵里「あ、あう……」

智絵里(口に出されると、余計恥ずかしい……)

智絵里「そうじゃなくて……なんでこんなこと……?」

P「寒いから」

智絵里「え……?」

P「寒いからね、ちかたないよね」

智絵里「え?え?でも……」

P「寒いからちかたないよ!」

智絵里「それなら暖房つければいいんじゃ……」

P「……」

智絵里「……」

P「……暖房かぁ」

P「俺暖房苦手なんだよ、頭がぼーっとするしさ。極力使いたくないっていうか……」

P「あ、勿論事務所の子が寒いっていうならつけるよ?でも一人の時とかはなるべくつけないようにしてるんだ」

智絵里「あ、そうだったんですか……」

P「そうそう。でも今日はちょっと寒いからさぁ、でも暖房はつけたくないしさぁ」

P「なら智絵里を抱きしめようと思って!」

智絵里「そ、そういう事なら……?」

P「ちかたないよね!!」

智絵里「仕方、ないですね……っておかしいですっ」

P「おーノリツッコミ。智絵里もこういうノリ、慣れてきたなぁ。よしよし」

 なでなで

智絵里「んっ……♪」

P「よしよし」

智絵里「えへへ……ってそ、そうじゃないですっ!」

P「ん?」

智絵里「寒いなら、毛布もう1枚増やしたり……もう1枚上に何か着たり……他に方法がありますっ」

P「まぁそうだけどさぁ……」

P「こう、なんていうの?身体的にも寒いんだけど」

P「精神的に寒いっていうか、人肌恋しかったというか心が寒いというか」

智絵里「……?」


P「……ここのところ、ちょっと忙しくて智絵里と話す時間が減ったからさ……寂しかったんだよ」

P「昔は……それこそデビュー直後なんてずっと智絵里と一緒にいたのにさ。最近全然話せなかっただろ?」

P「だから、智絵里とゆっくりしたいな、話したいなって思って、さ」

智絵里(……そ、そうだったかな?)

智絵里「えと、いつも通り毎朝お家まで迎えに来てもらって……」

智絵里「お仕事の時はもちろん、レッスンの時もずっと傍にいてもらって……」

P「……」

智絵里「お昼ご飯は毎日一緒に食べてますし……お仕事終わったらお家まで送ってもらって……」

智絵里「そのまま一緒にご飯食べたりもしてる気が……」

P「……」

智絵里「お休みの日はお買い物にも付き合ってもらってるし……」

智絵里「そんなに……いつもと変わらなかった気が……」

P「……」

智絵里「あの……」

P「晩飯……!」

智絵里「え?」

P「昨日、一昨日!一緒に晩飯食べれなかったじゃないか……!!」

智絵里「たまに食べれない時くらいは……」

P「やだやだ!やだー!!毎日一緒がいいのー!」

智絵里「え、えと……」

P「寂しかったんだぞ!事務所で仕事しながらカップラーメンって……!」

智絵里「でもプロデューサーさんがお仕事あるからって……」

P「うう……」

智絵里「あ、お母さんが明日ごちそうを作るからプロデューサーさんも呼んでって……」

P「おお、本当か!ありがたや……ありがたや……」

智絵里「わたしもお手伝いしますから……その、楽しみにしててくださいね?」

P「ああ!すっげぇ楽しみだ」

智絵里「えへへ……」

P「はっはっは……」

智絵里「……」

P「……」

智絵里「あの……」

P「ん?」

智絵里「それで……いつまでこの状態で……」

P「んー……もうちょっと」

智絵里「もう……」

P「はっはっは……嫌だったらやめるけど?」

智絵里「……」

P「嫌?」

智絵里「嫌じゃ、ないです……」

P「じゃあ、このままで……」

智絵里「はいっ」

P「〜♪」

智絵里「んっ……」


P「ああ、そうだ。打ち合わせ先終わらせとくか」

智絵里「打ち合わせ……?あ、最初に言ってましたね……」

智絵里「えと……このままするんですか?」

P「いえすっ!」

P「バレンタインイベントが今年も大好評でな」

P「それを見てくださった○○出版社が今度単独で写真集を出してみないかって言ってくれて」

智絵里「た、単独ですか……」

P「ああ、最初から最後まで全部智絵里っ!智絵里だけの写真集だ!」

P「発売に合わせて記念イベントも行う予定でさ!日取りは——

P「——とまぁ、こんな感じで。これから忙しくなって大変だと思う」

智絵里「は、はい……」

P「俺も付きっきりでサポートするから、一緒に頑張ろう」

智絵里「付きっきり……ですか?」

P「ああ」

智絵里「なら……頑張れますっ」

P「ん。頑張ろうな」

智絵里「はいっ」

P「それでさ、その……終わって、落ち着いたら……休みも取れると思うから」

P「そしたら……二人で旅行にでも行かないか?」

智絵里「……!」

P「知り合いに温泉旅館を経営してる人がいるんだけど、以前から一度来てみないか?って誘われてて……」

P「行ってみたかったんだけど機会が無くてさ。一人で行くのもちょっと寂しいし……」

P「だから智絵里と行って、二人でゆっくり休みたいなと思って……どうかな?」

智絵里「い、行きます……!行きたいですっ」

P「そっか!よかった……じゃあ話通しておくよ、優先的に予約取れるようにしてくれるし」

智絵里「はいっ。その、楽しみに……してますね」

P「ああ、俺も楽しみにしてるよ。ご飯も美味しいらしいしさ。……ホントに、楽しみにしてる」

智絵里「はいっ」

P「って事で、旅行行けるようにお仕事頑張ろうな」

智絵里「が、がんばりますっ」

P「おう、がんばろうな」

 なでなで

智絵里「えへへ……」

P「あーもう智絵里は可愛いなぁ!!!可愛いなぁぁぁ!!!」

 なでなでなでなでなでなでなでなで

智絵里「んっ……えへへ」


——
———

智絵里「……ん」

智絵里(あれ、わたし……寝ちゃってた?)

智絵里(今、何時かな……)

智絵里(ん……動けない……プロデューサーさんの腕が……)

智絵里「あの……プロデューサーさん?」

智絵里「……」

智絵里(……寝てる、のかな……ちょっと体勢を……よいしょっと)

 もぞもぞ

智絵里(わ、わわ……顔がすぐそこに……)

智絵里(プロデューサーさん寝てる……最近、忙しそうだったから疲れてるのかな……)

智絵里(起こさないほうが……いい、よね)

智絵里(……そーっと抜け出そう)

 もぞもぞ

P「……んん」

 ぎゅうっ!

智絵里(ひゃうっ!)

智絵里(ぁ……抱きしめられる力強くなって……余計動けない……)

智絵里「あ、あの……プロデューサーさん……?」

P「……うへへ」

智絵里(本当に寝てるのかな……)

智絵里(……やっぱり起こして……でも寝てたらかわいそう、だよね)

智絵里「……おやすみなさい、プロデューサーさん」

 ぎゅっ

智絵里「……えへへ」


——
———

P「んあ……」

P(やば……あのまま寝てしまったのか……)

P(えっと時間時間っと……うお!もう朝じゃねーか)

P(と、とにかく起きないと……)

 ぎゅっ

P「ん?」

智絵里「すぅ……すぅ……」

P「……」

P「…………」

 つんつん

智絵里「んぅ……?」

P「……」

 ぷにぷに

智絵里「んみゅ……」

P「なんだ天使か」

P「って違う!いや違わないけど!!とにかく早く起きないとそろそろちひろさんが……!」

<オハヨウゴザイマース

P「言わんこっちゃない!智絵里ー!朝だぞー起きろー!」

智絵里「んんっ……すぅ……すぅ」

P「起きろー智絵里ー!起きるんだー!!」

智絵里「んっ……むにゅ……」

<アレ?プロデューサーサン イルンデスカー?

智絵里「すぅ……ぷろでゅーさーさん……」

P「くそ!可愛い寝顔しやがって……早く起きるんだ智絵里ー!ちひろさんが……」

 がちゃっ

ちひろ「プロデューサーさん、帰らなかったんですか——

P「あっ」

ちひろ「……」

P「あ、違うんです……違うんですよちひろさんこれは……」

智絵里「んぅ……んん……!ぷろでゅーさーさん……」

 ぎゅっ

P「……」

ちひろ「……」

P「あのですね……これは別に……」

ちひろ「プロデューサーさん」

P「あ、はい」


ちひろ「『スタミナドリンク』と『レアメダル』どっちがいいですか?」

           <Xフ ̄ ̄<Xフ
           // / ハ 「ヽ 、ヽ !

            |くメL_| |_|ノ|_|∨|
           _」| | .○  ○. | | L_
          `Z||." _ "|| く
           ∨>   <V ̄

           /.      \
         _(. ((┃)).___. )_キュッキュッ
.       ./ /ヽ,,⌒) ̄ ̄ (,ノ .\\
      / /.       .     .\\
         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

           <Xフ ̄ ̄<Xフ
           // / ハ 「ヽ 、ヽ

            |くメL_| |_|ノ|_|∨|
           _」| | .○  < | | L_ エヘヘ♪
          `Z||." ワ "|| く
           ∨>   <V ̄

          .| ̄ ̄ ̄. ̄ ̄ ̄ ̄.|  トン

         _(,,)   おわり   .(,,)_
.       ./ .|________|  \

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom