モバP「加蓮と仲が良すぎだって?」 (45)

・初作品の短編です。
・モバマスのトライアドのみです。

よろしくお願いします。


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モバP「凛、何馬鹿なこと言ってんだ?」

凛「奈緒はどう思う?」

奈緒「誰がどう見ても親密な関係だと思うな」

モバP「どこら辺が?」

凛「例えば、この間三人でご飯食べに行った時……」


モバP『すまんな。ファミレスで、給料日前でピンチなんだ』

凛『大丈夫だよ。奈緒も加蓮も良いよね?』

奈緒『おう、それより、Pさんはもうちょっと自分の財布の中身を心配するべきだって』

加蓮『アタシもちょうどパスタ食べたかったし』

モバP『メニュー決まったか?』

凛『私はコレ』

奈緒『あたしはコレ』

モバP『はいよー。すみません。注文、コレとコレとコレとコレで』

凛『え?』

モバP『どうした、凛?』

凛『加蓮の分は?』

モバP『コレだけど?』

奈緒『加蓮、Pさんに何も言ってなかったよな』

加蓮『パスタ食べたいって言ったけど?』

奈緒『いやいや、パスタって言っても10種類あるし』

モバP『加蓮、ここでパスタ注文する時はいつもコレだから』

凛『そうなんだ。へー』


凛「ていうことあったよね」

モバP「普通だろ?」

奈緒「普通じゃないから!」

モバP「そうか?」

凛「分かった。百歩譲って普通だとしよう。でも、この前の遊園地の仕事の時…」


モバP『お疲れさん、トライアドも安定してきたな。見ていて安心する』

奈緒『ドームのライヴに比べたら、楽な仕事だし』

モバP『楽な仕事かもしれないけど、手を抜いたりすんなよ』

加蓮『分かってるって。それより、Pさん、アタシ、アイス食べたいな』

モバP『買ってるぞ』

凛『ありがとう。私の好きなのある』

奈緒『あたしのもだ。ありがとうな、Pさん』

加蓮『ありがとう』

凛『最後の一個は?』

モバP『俺のだ。いただきまーす』

加蓮『Pさん、貰って良い?』

モバP『そう言いながら、スプーンを俺のアイスに突っ込むな』

加蓮『でもいつも断らないよね』

モバP『いつものことだからな。そのかわり、お前のも貰うぞ』

加蓮『分かってるって』

凛・奈緒『……』


モバP「そういえば、あの時二人とも黙ってたけど、どうしたんだ?」

凛「どうしたんだ?じゃないよ!」バン

モバP「うお!何怒ってんだ、凛?」

凛「いつも加蓮とアイス交換してるの?」

モバP「そうだけど?」

凛「それってどう考えても普通の男女間ではしないよね?」

モバP「普通だろ」

凛「普通じゃないから!!」バンバン

奈緒「落ち着け、凛。気持ちは分かるけど、机叩きすぎて陥没してるぞ。深呼吸しろって」

凛「…分かった」


奈緒「そういえば、Pさん。アイス差し入れする時、Pさんの分はいつも抹茶味だよな?」

モバP「だって、加蓮が抹茶味好きだし」

凛「……」ガンガン

奈緒「落ち着け、凛。ロッカーを無言で殴るなって!」

奈緒「でも、Pさん。加蓮の分のアイスってバニラだよな?加蓮の好きなのってバニラじゃないのかよ?」

モバP「加蓮はバニラも好きだぞ。ただ、抹茶も同じぐらい好きだから、選ぶのに苦労してんだ。だから、俺が抹茶を買って、加蓮の分はバニラにして半分交換してんだ」

凛「……」ギリギリ

奈緒「凛、般若の顔でハンカチ咥えるのは止めろ」

モバP「奈緒、凛はどうしたんだ?」

奈緒「Pさんがおかしなこと言うからだろ!」

モバP「いや、俺おかしなこと言ってないし」

奈緒「言ってるから!」


モバP「加蓮で思い出したが、加蓮見なかったか?」

奈緒「加蓮ならネイルの道具で足りないのがあるから買い足してから事務所に来るって。…加蓮に何か用か?」

モバP「あぁ、加蓮が俺の爪磨いてくれるって言うんだけど、今なら暇だから相手出来るんだが」

凛「机の下って良いね」

輝子「…ジメジメ快適……フヒヒ」

奈緒「だー!凛、そんなところに籠るな!」グイグイ


ちひろ「Pさん、お電話ですよ」

モバP「あー、はいはい。相手は誰ですか?」

ちひろ「〇×局の▽□さんです」

モバP「あの件かな……奈緒、凛の調子悪そうだから適当に休ませてやってくれ」

凛「マッカーサーの目は真っ赤さー……フフフ」プルプル

奈緒「調子が悪いってレベルじゃないと思うんだけど」

モバP「それから、加蓮が来たらちょっと待っててくれって伝えてくれ。頼んだぞ」

モバP「はい、お電話変わりました。Pです」


奈緒「さて、暴走している凛をどうするかなんだけど…」

凛「……」モグモグ

奈緒「やば!凛がみくの弁当のハンバーグ食べてる。……ま、いっか。のあさんのせいにしよう」

加蓮「おはようございまーす」

奈緒「元凶が来たか」

加蓮「元凶ってなんのこと?」

凛「かーれーんー!」

加蓮「きゃああああ、凛!? 顔がブルーハワイみたいな色になっているけど、どうしたの?」

奈緒「あー、実はな」


加蓮「えー!アタシとPさんの仲が良い!?ありえないって!」

凛「だよね。良かった」ホッコリ

加蓮「Pさんなんて鬱陶しいだけだし! 凛も奈緒も聞いてよ! この間のことなんだけどね」

凛「うんうん。Pさんって酷い人だよね」ニコニコ

奈緒「何かいやな予感がするんだが…」


加蓮『Pさん、お仕事の合間のお昼はマックが良い』

モバP『駄目だ』

加蓮『どうして?』

モバP『加蓮は体が弱いんだから、ジャンクフードは駄目って前にも言っただろう』

加蓮『ケチ』

モバP『ケチとでも何とでも言え。俺は加蓮の体のことを考えてだな!』

加蓮『もう、分かってるから』

モバP『分かってない! 健康っていうのはな失ってから大切さに気付くもんでだな』

加蓮『分かってる。Pさんの前ではマックに行きたいなんて言わないから』

モバP『お前、この間もそう言っただろ』


加蓮「それから保存料がどうのとか、栄養がどうのって五月蠅かったんだから」

凛「あ゛~~~」

奈緒「凛、扇風機に向かって叫ぶな」

加蓮「ちゃんと聞いてる?」

奈緒「聞いてるって、Pさんが加蓮の健康を心配しているって話だろ?」

加蓮「心配しているってレベルじゃないって、もうアレは過保護だから。でもそのくせ、自分のことは疎かになるし」


加蓮『お疲れ様。……あ、Pさん。まだ事務所居たんだ』

モバP『ゲ』

加蓮『あー!またカップメン食べてる!昨日も食べてたよね?』

モバP『これは豚骨、昨日は醤油。だから、セーフだ』

加蓮『セーフじゃないから。っていうかさ、Pさん普段アタシに厳しく言うくせに、それってないんじゃないの?』

モバP『俺は良いんだよ。栄養は週に三回加蓮に作ってもらっている弁当でどうにかなってるから』

加蓮『それを言うなら、同じときにお弁当のアタシも問題ないよね』

モバP『大人と成長期は違うんですぅ~』

加蓮『うわ、すぐそうやって、アタシを子供扱いする』


奈緒「はい、ストップ。え?何?加蓮、Pさんに弁当作っているのか?」

加蓮「うん、月曜日と水曜日と金曜日」

奈緒「あー、だからか、たまに弁当食べているの」

凛「sinθとcosθでパズーがtanθでムスカの三角形がバルス」

奈緒「あーあ、また、凛が故障しだした」

奈緒「ってか、普通じゃないよな?」

加蓮「そう?」

奈緒「絶対おかしいって」

加蓮「分かった。じゃあ、今度こそPさんのありえないところ言って奈緒を納得させるから、この間の買い物に行ったときなんだけど」


モバP『なあ、加蓮』

加蓮『何?』

モバP『手の組み方変えてくれないか?俺左利きだから左手が上に来る組み方じゃないとなんか気持ち悪いんだが』

加蓮『アタシは右利きだから右手が上に来るように組まないと嫌なんだけど』

モバP『もう、かれこれ三時間この組み方だろう。変えてくれて良いんじゃないのか?』

加蓮『分かった』


加蓮「っていうことがあったのよ」

奈緒「いやいやいやいや!仲良くなかったら、手を繋がないから…ってか、三時間も恋人繋ぎしてたのかよ!」

凛「あおーげばーとーとし わがーしのーおんー」

加蓮「手の組み方変えてからも入れたら4時間かな」

奈緒「時間じゃないって!そもそも仲良くないっていうなら恋人繋しないから」

加蓮「そうかな?」

奈緒「そうだって!」


奈緒「ってか、いつそんなことしてたんだよ」

加蓮「この前のオフだけど?」

凛「ケーン!! 来ちゃだめーーーーっ!!」

奈緒「ちょっと待て。そもそも仲悪いなら一緒にオフ過ごすなよ」

加蓮「何か問題ある?」

奈緒「問題はないけど、仲良くないなら普通一緒に過ごさないだろう」

加蓮「そうかな?」

奈緒「そうだって」

加蓮「他にもPさんへの不満あるから、それを聞いたら絶対にPさんと仲良くなんかないこと分かるから」

奈緒「なんかこのやり取り数回している気がするんだけど…」




加蓮『Pさん、もう九時だから加減起きないと不味いよ』



奈緒「はい、アウト!」

凛「ピピルピルピルピピルピー、なんでも出来ちゃうバット、エスカリヴォルグ」

加蓮「いきなり?どこかおかしかった?」

奈緒「なんでが寝ているPさんを加蓮が起こしてるんだ!おかしいだろ!」

加蓮「それは、前の日にね」


モバP『あ゛―、飲み過ぎた。ただいま』

加蓮『おかえり、うわ、酒臭!』

モバP『仕方ないだろ。楓さんが酒飲みたいって耳元で連呼するんだから、ちょっと付き合っただけですぅ』

加蓮『今、飲み過ぎたって言ったよね。それより大丈夫なの?明日、十時に〇×局だけど』

モバP『あーぁ、そうだな。というわけで明日に備えて寝るから、朝八時半に起こしてくれ』


奈緒「…え?一緒に住んでんの?」

加蓮「そうだけど?」

凛「紅―にそまーった こーのおーれを 慰めーるやつはーもういない」

奈緒「すまん、頭が混乱している。仲良くないのに、一緒に生活しるのかよ」

加蓮「だって、しかたがないでしょ」

モバP「あ、加蓮、やっと来たか」

加蓮「お待たせ」




加蓮「兄さん!」



奈緒「え?」

モバP「久しぶりだな、その呼び方。だが、なんでまた?」

加蓮「アタシと兄さんが一緒に住んでいる理由を奈緒に聞かれたから、家族だからって答えるために」

モバP「そうなのか?」

加蓮「うん」

奈緒「えーっと、Pさんは加蓮の兄貴なのか?」

モバP「言ってなかったっけ?」

奈緒「聞いてねーよ!初耳だよ」

凛「私は知ってたよ」

奈緒「嘘付け!凛めっちゃ動揺してたじゃん!」

凛「じゃーね、Pさん、加蓮、ハナコの散歩があるから私帰るね。お疲れ様です」

奈緒「あたしも疲れたから帰るわ。お疲れ様~」

モバP「おう、お疲れ~」

加蓮「凛、奈緒、おつかれ~」


凛「♪~♬~」

奈緒「凛、すっかりご機嫌になったな。本当に一時はどうなるかと思った」

凛「奈緒~私、こっちだから、バイバーイ」

奈緒「おう、じゃーな」










奈緒「あれ?ふと思ったんだけど、普通の兄妹って名前で呼び合ったり、恋人繋ぎしたりしないよな?」


加蓮「Pさ~ん♪」ダキッ

モバP「おいおい、隣の部屋にちひろさんが居るんだから…」

加蓮「ちひろさんならコンビニに行ったよ」ギュー

モバP「そうだとしても、結婚するまでは何処にでもいる血の繋がっていない兄妹を装って俺たちが恋人だってこと隠さないと駄目だって言っただろう」ナデナデ

おわりです。

非常に短い作品でしたが、
楽しんでいただけたのなら、作者として幸いです。
では、またどこかでお会いしましょう。

それでは

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