マリア「馬に跨った兵士が駆け抜けてくこの感覚…たまらない…!」(48)

進撃SS
胸糞注意?

マリア「あぁ~気持ちよかったぁ!壁外調査ってこれだからいいんだよね~!おかえりおかえり~って、だいぶ減ってるなぁ…」

マリア「何だか物足りないような気がしたのはこのせいかな?それともマンネリ気味?」

マリア「いやぁ~それにしてもみんな酷い顔してるなぁ~。出て行く時は結構いい顔してたのに…」

マリア「え?嘘?まさか…あーん!モーゼスが死んだ!うっうっう…ひどいよお…ふえーん!!信じられないよおっあんな巨人ごときに殺られるなんてっ!!」

マリア「私はあのおそろしく鈍い彼が大好きだったんですよっ!!モーゼスうっ!死んじゃ嫌だああああああっ!!」

マリア「あら?お母さんも泣いてる…悲劇だね…調査兵団のいいところその3だわ。因みにその2は結構いい男が多いこと、まぁ、美形薄命なんだけどね…くすん」

マリア「あららぁ、あの団長さんもいい歳して泣いてるねぇ。あれはもう長くないや。髪の毛が」

マリア「お、さっすが調査兵団信者のエレンくん!大人に木の棒で殴りかかるなんてやるなぁ!ミカサちゃんも相変わらずパワフル~!」

マリア「ストラ~イク!なぁんちゃって!散った薪を拾い集めて家に帰ったね…」

マリア「ん~、他に何か面白いことないかなぁ…お、あそこで男の子達が喧嘩してる!おや、あれは未来の調査兵団候補アルミンくんだぁ!」

マリア「ほんっと、地獄を夢見るなんて変な奴だね!あれは長生きできないよ。あんな一方的に殴られてやり返さないなんてさ!」

マリア「けどあぁいう子がいるから私も楽しめるんだよね。よし、ちょっとエレンくんにアルミンくんの居場所がわかるように呪いをかけてあげよう!」

マリア「はい、こうやっていつものようにエレンくんについていくミカサちゃんにいじめっ子がびびって終~わり!自分じゃ何にもできないんだから!」

マリア「そして異端者同士で仲良しこよしってね!ま、別に人間がなにしてようが構いわないけど。悲劇を見せてくれればそれで十分だよ!」

マリア「ミカサちゃんの1年前の悲劇は良かったなぁ…あれは久々に良質だったよぉ…エレンくんとミカサちゃんには悲劇の素がいつもまとわりついてる感じがぷんぷんするね!」

マリア「特にエレンくんは数多くの悲劇の起点となる存在だと思うね!そういう運命だ!ここまでの素質がある子は初めてだよぉ…」

マリア「ま、今は至って平和っぽいし、外側の野生動物や巨人の観察でもしてよっかな」

マリア「ん…?あれはまさか…」

マリア「お~い!シーナちゃ~ん!ローゼちゃ~ん!起っきって~!」

ローゼ「…何よ?」

マリア「あ、起きるのはや~い!」

ローゼ「まったく、せっかく気持ちよく眠ってたっていうのにさぁ…」

マリア「ローゼちゃんもシーナちゃんもいつも寝てるね」

ローゼ「あんたみたいな楽しみがあるわけじゃないからね…最近は私の周りにいい男もあんまりいないし」

マリア「ローゼちゃんの趣味、私には理解できないなぁ。それにしてもあの感覚が味わえないのは辛いね…」

ローゼ「そんなに言うほど良いの?」

マリア「あの感じは格別だよ~!でも最近慣れてきちゃったのかな…少し物足りないと思っちゃったり…」

ローゼ「贅沢者め!それで?私を起こすだけの事があったっての?」

マリア「うん、そうなんだよ!あのね…あ、まだシーナちゃんが起きてないじゃん!お~い!シーナちゃ~ん!」

ローゼ「うっさい」

シーナ「……」

ローゼ「起きないね…」

マリア「う~ん…ローゼちゃん起こしてくれない?」

ローゼ「何で私がそんなことしなきゃなんないのさ」

マリア「だってローゼちゃんの方がシーナちゃんに近いじゃん。それにうるさいんでしょ?」

ローゼ「外側の全方向からあんたの大声が響いてくるんだからそりゃあうるさいわよ。まぁいつもの事だけど」

マリア「アハハ…ごめんね?」

ローゼ「いいって。じゃぁちょっと大声出すよ?ちょっとシーナァ!起きなよ~!ローゼが何か言ってるよ~!」

シーナ「ん……なぁに…?ふっ………」

マリア「欠伸を噛み殺してるね」

ローゼ「言ってやるなよ」

シーナ「ふぅ…うふふ、嫌ですわ私ったら、はしたない…」

ローゼ「欠伸くらい誰だってするって。大口開けないだけマシっしょ」

シーナ「うふふ、ローゼちゃん、私達に口なんてありませんわ」

ローゼ「あはは、そうだった~。私達息することも何か食べることもないもんねぇ!」

シーナ「出来る事といえば誰かを呪ったり呪ったりするだけですものね!」

ローゼ「あははははは!」

シーナ「うふふふふふ!」

マリア「」

ローゼ「そんで?マリアン、何かあったの?」

マリア「えっ、あっうん!あまりの寒いノリに絶句してた!」

ローゼ「正直だねあんた…」

シーナ「少々傷つきましたわ…」

マリア「あ、いや違くて…!ごめん…」

ローゼ「うん、それで?」

シーナ「どうかなさったんですの?」

マリア「あれっ」

ローゼ「どしたの?早く言いなよ。そのために起こしたんでしょ?」

マリア「あっ、うん!何とね!女型の巨人を発見したんだ~!」

シーナ「えっ?嘘!?本当ですの!?」

ローゼ「すご~い!レアじゃ~ん!ねぇねぇどんなの?どんな見た目?今どこにいるの?」

マリア「真南側~。えっとね~、何かね~顎くらいまでの長さのハニーブロンドで~」

シーナ「ふんふん」

マリア「ブルーの大きな眼しててね~」

ローゼ「そんでそんで?」

マリア「顔は~…鷲鼻で~ちょっと怖い顔してるけど…形だけ見りゃ美人さんかな?」

ローゼ「大きさは?大きさはどのくらいなの?何M級?」

マリア「大きさはぁ…14…くらいかな?」

シーナ「あら、結構大きいんですのね!」

ローゼ「他には他には?」

マリア「おっぱいはまぁ、並よりはあるかな?肌はね~白を通り越して薄いピンク色してる~」

シーナ「ピンク色?どういう事ですの?」

ローゼ「肌の色素が薄いってこと?それとも皮膚が薄いのかな?」

マリア「多分そうなのかなぁ?よくわかんないけど」

シーナ「ハニーブロンドの髪にブルーの瞳、薄桃色の肌で少し怖いお顔をしている美人な14M級女型さんですか…他には何かありませんの?」

マリア「まぁあくまで私の主観だけどね~。他にはね…筋肉質な身体してるね。腹筋バキバキだよ!」

シーナ「まぁ!それはそれは…」

ローゼ「ありゃ、意気消沈ってやつ?」

マリア「余計な情報だったかな?筋肉質な女性ってちょっと引く…って感じ?」

シーナ「そんなことありませんわ…」

ローゼ「いやいや、どう見てもそうじゃん。私は筋肉質な女ってのもいいと思うんだけどなぁ…まぁ女目線だけど」

マリア「私達に性別なんてあってないようなものだけどね」

シーナ「今までが盛り上がりすぎていただけですわ。女型の巨人ってだけで相当レアですもの、今だって気持ちは高まっておりますのよ?」

ローゼ「ま、それならそれでいいんだけどね~」

マリア「そっか~。しっかしあれだね。巨人も美女に目がないのは普通の人間と同じなのかな?」

ローゼ「え?どゆこと?」

マリア「ん?何かね、メガちゃんを大勢の巨人が追っかけまわしてんの」

シーナ「メガちゃん?いえ、そんなはずありませんわ。巨人には性よ…えっと、異性に興味を抱くようなことはないはずですもの!」

マリア「え~?でも、本当だよ~?」

シーナ「ならば、もしや…」

ローゼ「それってもしかしてあれじゃない?中に人がいるとかさ!」

シーナ「あぁん、私が言いたかったのに…」

ローゼ「あぁ、ごめんごめん」

マリア「え?普通みんな中にいるでしょ?」

ローゼ「あいや、そうじゃなくてね」

シーナ「ローゼちゃん、わたくしに言わせてくださいまし」

ローゼ「あ、うんいいよ」

シーナ「その女型さんの項にはおそらく、形を保ったままの人がいるのですわ」

マリア「え?それって、巨人の力を持った人間ってこと?」

シーナ「そうとしか考えられませんわ!」

ローゼ「凄いよね!女型な上に中に人間がいるなんてさ!」

マリア「そっか~、そんなすごい事が私の目の前で…」

シーナ「でも一体どこからそんな方達が…」

マリア「そんなの考えても仕方ないんじゃないかなぁ?」

シーナ「そうですわね…」

ローゼ「で、その女型はそいつらから逃げ回ってるだけなの?」

マリア「うん、さっきからずっとこっちに向かって逃げてきてるよ」

ロゼシー「えっ」

マリア「えっ?」

ローゼ「…その女型と他の巨人達さ、あんたのどの辺を目指してる感じ?」

マリア「ん?えっとね~…このまままっすぐ行ったら…丁度シガンシナの扉辺りだね!」

シーナ「それって…まずくありませんか?」

マリア「えっ?えっと、何が?」

シーナ「その女型さん、沢山の巨人さんを引き連れてあなたのシガンシナの扉へ向かっているのですよね…?」

マリア「そうだよ?」

シーナ「その女型さんは、あなたの一番脆い所へ沢山の巨人を引き連れて言って…一体何をするつもりなのでしょうか…?」

マリア「え…?やだなぁ、何もないでしょ…?怖いこと言わないでよ…たまたまこっちに逃げてきてるだけでしょ~…?」

ローゼ「いや、巨人の力を持った人間が真っ直ぐにあんたの弱点を目指してるわけでしょ?そんな偶然ある?ないと思うわ流石に…」

マリア「え、ヤダなんかホントに怖くなってきたんだけど…何もないよね?ね?」

ローゼ「え?あ、いや、まぁ…大丈夫じゃない?一番脆いっつったって高々14M級の女型にどうこうできるもんでもないっしょ?」

シーナ「そうですわよ!どーんと構えていればいいんです!」

マリア「そ、そうだよねぇ!?どーんと構えてりゃダイジョブだよね!?」

シーナ「そうそう、そうですわ!」

マリア「あれ?何かメガちゃんが口から誰かを…」

ローゼ「え?何?」

マリア「うん、何かね、メガちゃんが口から金髪の男の子と黒髪の男の子を出したの。11か12くらい?」

ローゼ「え!?人間!?生きてる!?」

マリア「うん、生きてるよ。元気っぽい。けど何か…巨人の唾液に濡れた男の子って…いいね」

ローゼ「お、男の子二人が、元気で狭いところに入ってグチャグチャのネッチョネチョに…!?」

マリア「え?あ、うん…そうなんじゃない…?」

シーナ「ちょ、ちょっと…何を言っているんですの…?」

ローゼ「またまた~、シーたんもこっちに興味あるくせに~!ぐへへ」

シーナ「そ、そんなお下劣な趣味…ありませんわ!」

ローゼ「自分に素直になりなよ~…ぐへへへ」

シーナ「や、やぁっ!でも…わ、わたくしは…わたくしは…」

マリア「ぎゃぁあああぁあぁああぁあぁぁああ!!!!!!」

ロゼシー「マリアちゃぁああぁああああぁああぁああああん!!!!?」

ローゼ「ど、どうしたのさマリアちゃん!」

マリア「え?あっ、いやびっくりしただけしただけ!急に60M級のが現れるからさ!」

ロゼシー「えっ」


シーナ「60M級って…わたくし達の中にいるのと同じ巨人さんですよね?」

マリア「多分そだよ~。いや~こんなのが中にいるんだね~。出てきちゃったのかな?」

ローゼ「いやいや、自分から出てきたんなら聞くまでもないっしょ?そのメガちゃんの中から出てきたどっちかじゃないの?」

マリア「そっか~なるほどね~」

シーナ「それで、その60M級さんはどのような容姿をされているのでしょうか」

マリア「えっとね~、全身真っ赤!」

シーナ「え?真っ赤?」

ローゼ「皮膚がないってこと…?」

マリア「あ、うんうんそうそう。全身筋繊維剥き出し!」

シーナ「あらあらまあまあ…わたくし達の中にいる方々もそうなのでしょうか…?」

ローゼ「え?やだなぁ~そんなのが中にいるって…ちょっとキモイ」

マリア「そんな事言っちゃ可哀想だよ~!それに間近で見るとまぁまぁかっこいいよ!」

シーナ「まぁまぁかっこいいんですの?」

マリア「うん!何かこう、大きいし」

ローゼ「そっかぁ、確かに大きいとそれだけでかっけーってなるよね!」

マリア「えっと、他にはね~…髪がない!」

シーナ「あらあらまあまあ…」

ローゼ「ハゲつるピッカンはちょっと…」

マリア「そんなことないよ~!むしろ全身皮がないのに髪がある方がキモイよ!」

ローゼ「それもそうだね。他には?」

マリア「えっと…あとはねぇ!筋肉質だよ!」

シーナ「それはまぁ筋繊維剥き出しですものね」

マリア「そうじゃなくて!結構マッチョなんだよ!」

ローゼ「ふ~ん、そりゃいいね!やっぱ男は筋肉だよね!」

シーナ「さっき少年がどうとか言ってませんでした?」

ローゼ「少年は別だよ!それに劣情を湧きたてるっていう背徳感がいいんだから!」

シーナ「どうしてこんな子が姉妹なんでしょう…」

ローゼ「酷いやシーたん」

シーナ「そんな愛称で呼ばないでくださいまし」

ローゼ「そんな!?親愛の情たる証である私の愛称を…拒絶された…!?うえーんしくしくしく」

シーナ「あぁ、もうよろしいですわ!シーたんとでも何でもお好きに呼んでくださいまし!」

マリア「ちょっと~!私の話聞いてよぉ!」

シーナ「あっ、申し訳ありません」

ローゼ「そんでそんで?」

マリア「えっとねぇ…といっても他に取り立てて言うことないかな…あ!足が変!丸太みたいになってる!」

ローゼ「丸太?」

マリア「うん、丸太に指が付いてる感じ!あはっ!なんか可愛い!」

ローゼ「そうなんだ~」

マリア「もう!生返事!」

ローゼ「だってねぇ?」

シーナ「直接見れませんと何とも…」

マリア「あ、あとねぇ、頬の肉が筋肉しかないから奥歯までまる見え!歯並び綺麗!なんか顔全体に白い筋が繋がってて面白い!」

ローゼ「うんうん、何か全体像がわかってきたよ!」

マリア「あと目は意外とつぶらだね!」

ローゼ「おぉ!?そんなでかい体でつぶらな瞳とな!?アレか!?ギャップか!萌えか!?」

マリア「お、お、おぉおお!?」

シーナ「マリアちゃん!?どうしたんですの!?」

マリア「60M級が!動き始めたよ!こっちに歩いてきて…痛いだだだだっだだっだだぁあぁ!!」

ロゼシー「マリアちゃぁん!!?」

マリア「あ、いや…何か上の方掴まれて…びっくりしたけどそこまでじゃないや。一人じゃ立てないのかねこの子は」

シーナ「は、はぁ…」

ローゼ「また新情報だね」

マリア「私の推測だけどね?あ、足振り上げて…あ、やばいこれやばいまじやばうわぁあぁああ」

ローゼ「え!?それって超やばいじゃん!どう考えても蹴られんじゃん!」

シーナ「マリアちゃん逃げてくださいまし!!」

マリア「いや無理に決まっはああぁぁあぁあぁぁあああぁああぁああああああああ!!!!!!!!!!!!」

ロゼシー「マリアちゃあぁぁぁあああぁぁあぁあああぁあぁあああぁあぁあんんんんん!!!!!?」

ローゼ「え?ねぇ、ちょっと…嘘でしょ?…マリアちゃん…?ねぇ…」

シーナ「へ、返事を…返事をしてくださいまし…」

マリア「……なぁにぃ…?」

ローゼ「マリアちゃん!」

シーナ「無事だったんですのね!?」

マリア「え?あぁ…無事といやぁ無事だし…あっ…無事じゃないといやぁっはっ…無事じゃないかなぁ…んっ」

シーナ「くっ!マリアちゃんによくも!60M級さんに精神を病む呪いをかけてやりますわ!じわじわと苦しむがいいのですわ!」

ローゼ「じゃぁ私はメガちゃんと金髪の男の子に同じ呪いをかけてやる!」

マリア「ちょ、やめたげっ…てよ~…っほん!」

シーナ「まぁ…なんて優しい子なんですの…シーナちゃん。でもいけませんわ!」

ローゼ「あぁ、私達の姉妹に手を出したんだ!しかるべき報いを…」

マリア「いや違くてさぁ…あれだよ、絶頂の後の虚脱感ってやつぅ…?んっ」

ローゼ「え?」

シーナ「絶頂…?」

マリア「うんうん…ぁっ…もうさ、すぅっごい気持ちよかったんっふ…もうね、んぁっ…二度と味わえないだろう感覚…壁外調査にはマンネリ気味だったのもあって過去最高の絶頂感だったよぉ…」

ローゼ「お、おぅ…でももう呪いかけちゃったよ?」

シーナ「すみません、わたくしもです…呪いを一度かけてしまったらもう解くことはできませんし…どうしましょう?」

マリア「ん~、ちょっと立ち直ってきたし私があの子達を呪ってみるよ。むむむむむ…」

ローゼ「本当ごめんね?」

シーナ「が、がんばれ~!」

マリア「んぁっ!あぁ、だめだ…60M級君…あ、この子巨人から出るときっにぃっチラッぁと見えたけっどっ黒髪の方だったよ。この子はどうにか呪い回避できたけどあとの二人が…」

ローゼ「あぁ…」

シーナ「ごめんなさい…」

マリア「ま、仕方ないよおっふ…それにこれもいい悲劇の種にはなったかな…ぅん」

ローゼ「さっきから何か喘いでるけどどしたの?」

マリア「あぁんっ何だかね…ほら、扉ぶち破られて、さっきメガちゃんが連れてきた巨人が流れ込んできたのよ…そいつらが敏感な扉の壊れた部分に触れるから…んふっ」

ローゼ「あ~そういうのもまたオツだね」

シーナ「は、はしたないですわ…」

ローゼ「そんなこと言ってぇ!ホントはあんたも味わいたいんでしょぉ~その感覚を~」

シーナ「そ、それは…そうじゃないといえば嘘になりますが…」

ローゼ「ほらほら~!」

シーナ「け、けれどそんなにはっきり口に出すのはやはり破廉恥ですわ!」

ローゼ「はいはいもうお腹いっぱい!」

シーナ「もう!」

ローゼ「それにしてもさ、巨人が入ってきたならもう仲は大変なことになってんじゃないの?」

マリア「うん、阿鼻叫喚の地獄絵図だよ。グロいグロい」

シーナ「まぁ!それは素敵ですわね!」

ローゼ「どんな感じどんな感じ?なんか素敵な悲劇が生まれてなぁい?」

マリア「う~んとねぇ、私の破片に潰されてる人がいっぱいいるぅ~逃げ惑う人々の悲鳴が心地いいよぉ!」

ローゼ「うんうん、こっちにまで聴こえてくるねぇ!マリアちゃんから入ってくる人間もチラホラ見えるよ!あといち早く事態を察して貨物船に無理に乗り込む奴とかもいる!」

シーナ「あぁん、ずるいですわぁ。他に、他に何かありませんの?」

マリア「そうだなぁ、例えば旦那さんが潰されて、それを見て泣いてる奥さんと訳も分からず泣いてる小さな息子とか~」

シーナ「いいですわいいですわぁ!もちろんそれだけじゃありませんのよね!」

マリア「もっちろんだよぉ!あら~…この女の子は足が私の破片に潰されちゃってるねぇ。そしてそれを置き去りにする両親!絶望して涙を流す子供!」

シーナ「ひぃぃぃ!いいですわいいですわぁ!」

マリア「『ごめんね、ごめんねぇ!』って言いながら泣いてるよぉ!助けようと思えば助けられたはずなのに!子を見捨てた母親が!何言ってんのさ!」

ローゼ「まさか我が子を置いて逃げておきながらそんなこと言うなんて!やっぱり人間の醜さっていいねぇ!極上の悲劇を生んでくれるわ!」

マリア「まぁ私たちも元々人間だけどねぇ」

シーナ「うふふ、だからこそ人の間で起こる悲劇に感激できるのではありませんか」

マリア「だね~!おぉ!?この人の流れに逆らって走っていく子達は~…こ・れ・はぁ~まさに劇的な悲劇だぁ!」

ローゼ「なになになに?」

シーナ「まさかまさか?」

マリア「イェーガー家が私の大きな破片で潰されちゃってるよぉ!しかも都合よくカルラお母さんの肩から上が覗いてるぅ!」

ローゼ「イヤッッフゥゥゥウウゥウウ!!」

シーナ「きましたわぁぁぁああぁああ!!!」

マリア「やっぱりエレンくんとミカサちゃんは何かがあるんだね!さぁ、極上の悲劇を見せてよォ!」

ローゼ「楽しみだわぁ!…でもあんた何かしたんじゃないの?出来過ぎてない?」

マリア「そんなわけないよぉ。前に私が悲劇を起こしてみた時は確かに凄い事が起きたのにいまいち面白くなかったからね~!」

シーナ「となるとやはりその二人には何か感じてしまいますわね!」

マリア「さぁて、エレンくんとミカサちゃんは気を失っているカルラお母さんの上に積み重なる瓦礫を退かそうとするけどぉ!子供の力じゃ意味がなぁ~い!」

シーナ「因みにお父様はどちらに?」

マリア「それはねぇ…ローゼちゃん、今そっちに向かってるヒゲにメガネの黒髪の男の人いない?よくシーナまで診療に行ってるお医者さんなんだけど」

シーナ「あ~、そんな人いましたね…あぁ!確かイェーガー先生と呼ばれていたような気がしますわ!」

ローゼ「いるよいるよ!今こっちに向かってるそんな人が!」

マリア「うふふふふ!妻子の悲劇を知らないお父さん!これもまた悲劇的~!」

ローゼ「ひゃぁあああぁ!!もう最っ高!」

マリア「さぁ~て、気がついたカルラお母さん!巨人が私の中に入ってきた事を察すると二人に逃げるように急かします!どうやら足が潰れてしまっているみたい!」

ローゼ「フゥゥウウゥ!いいねぇいいねぇ!」

マリア「だけれどエレンくんもミカサちゃんも諦めません!無駄だとわかっていてもやめられない!人間って不憫!」

シーナ「健気ですわぁ!先ほどの親子とは大違い!」

マリア「そこへ一体の巨人が近づいてきます!15Mほどでしょうか?」

ローゼ「ひゃぁぁああぁ!どうなるどうなるぅぅうう!?」

マリア「そこへ駆けつけたのがぁ…アルミンが呼んだ駐屯兵団のハンネスだぁ!」

ローゼ「おー!やるじゃんアルミン!」

シーナ「えと、どちら様で?」

マリア「グリシャに恩があって、カルラとエレン、ミカサとも親しい人だよ!」

シーナ「まぁ、まぁまぁまぁ!」

マリア「カルラは二人を連れて逃げるように言うけれど!強がりハンネス巨人の前に躍り出る!恩人の家族を救うだのなんだの言ってます!」

ローゼ「そう来なくっちゃ!これはハンネス踊り食いのパターンかな!」

マリア「しかし立ち止まったァー!!怖気づいたか!その顔は恐怖一色ぅ!!」

シーナ「そしてそしてぇ!」

マリア「ハンネス!なんと尻尾を巻いて逃げだしたアーッッ!!あ、子供達はちゃんと担いでますよ!」

シーナ「えっ?」

ローゼ「はぁあああぁああ!!?信じらんッッないッッ!!そんだけカッコつけといて!?この根性なし!」

マリア「そしてそれを見て『ありがとう…』と呟くカルラ…その顔はどこかホッとしたような…切ない表情です…」

マリア「必死に抵抗するエレン。しかしハンネスはエレンとミカサをしっかりと抱き抱え、振り返らずに走ります」

マリア「カルラは二人にこう言いました!『生き延びるのよ…!!』と…そしてその直後、堪えていた恐怖が押し寄せて…」

マリア「カルラは口元を押さえ、言いました…『行かないで…』と…蚊の鳴くような声で…」

マリア「巨人は無慈悲にもカルラを食らおうとします。エレン達をあざ笑うかのように、ピクリともしなかった瓦礫をいとも簡単に押しのけて…」

マリア「エレンの必死の叫びも当然巨人には響きません。巨人に体を掴まれたカルラはか弱い抵抗をしますがそれも無意味です」

マリア「暴れられるのが鬱陶しかったのか、将又力んだだけなのか、巨人はカルラの体を握りつぶしました。苦悶の表情を浮かべて血を吹くカルラ」

マリア「そして巨人は大きく口を開け…ぐったりとしたカルラを…口に運びます…」

マリア「ミカサは思わず目を逸らしました。対してエレンは目が釘付けです」

マリア「巨人はそのままカルラを…エレンの目の前で噛み潰しました…その光景にエレンはただ呆然としていました…」

マリア「二人を抱えたハンネスは脇目も振らずに逃げ走ります。正気を取り戻したエレンはハンネスの上で大暴れ」

マリア「たまらずハンネスはエレンを投げ捨てました。そしてこう言うのです『お前の母さんを助けられなかったのは…お前に力がなかったからだ…』」

マリア「その言葉に、たまらずエレンはハンネスに殴りかかります。しかしハンネスの言葉を証明するように、その拳はいとも容易く受け止められました」

マリア「そしてハンネスはこう続けました『オレが…!巨人に立ち向かわなかったのは…オレに勇気がなかったからだ…すまない…すまんふっひ」

ローゼ「ちょっ、最後の最後で…」

シーナ「台無しですわ…」

マリア「だってしょうがないじゃん!大勢の避難民が私の入口の下でざわついてるんだよ!ずっと我慢してたんだから!」

ローゼ「いやでもさぁ…」

シーナ「やっぱり酷いですわ…」

マリア「うぅ…あ、あとその時ミカサちゃんが頭を押さえながら『あぁ、また、これか…』って呟いてたよ」

ローゼ「ん~?また家族を失ったってことかな?」

シーナ「また?」

ローゼ「あぁ、シーナちゃんはアッカーマン家を襲った悲劇を聞いてなかったんだっけ?後で教えてあげるよ。今のに負けずとも劣らない劇的な話だよ!」

シーナ「それは楽しみですわね!」

マリア「それにしてもイェーガー家の悲劇に熱中してて多くの悲劇を見逃した気がするよぉ…でもそれだけの価値はあったと思うね」

シーナ「えぇ…実際この程度の不幸はさして珍しくもないのでしょうが、とにかく劇的で素晴らしかったですわ」

ローゼ「だね~。やっぱ人間って最低で最高だわ!ハンネスは呪っとこ」

マリア「え?どして?」

ローゼ「いや私そういう奴大ッ嫌いなんだわ。やっぱ男はどんなものも恐れずに進んでいくような奴じゃないとさ!」

マリア「でもあれは仕方ないよ。だってあの巨人並外れた気味悪さだったもん」

ローゼ「あ~、う~ん…むしろそれが普通なのかぁ…?でももう呪っちゃったよ」

シーナ「どんな呪いですの?」

ローゼ「いつか私の視界の範囲内であの巨人と再開してエレンとミカサの目の前で踊り食いされながらエレンに罵倒される呪い」

シーナ「それは…このままハンネスさんが二人の保護者になる可能性も高いですし、また大切な人を失うことになるというのも悲劇ですが…」

マリア「自分で悲劇を生み出してどうすんのさ!種を撒く程度ならいいけど花になるまでを約束させちゃダメでしょ!」

ローゼ「うん、ごめんねぇ…そうだよねぇ。悲劇は勝手に育っていくから面白いんだもん」

マリア「じゃぁ、私がまた呪ってみるから……あぁ、やっぱダメだ。さっきのでまだ少し脱力してて…」

ローゼ「どんな感じ?」

マリア「うん、多分結果はだいたい同じで、二人の前で踊り食いは避けられないね。最悪エレンに罵倒されてると勘違いしながら息絶える」

ローゼ「うわぁ…ホントに大差ない」

マリア「元はといえばローゼちゃんのせいでしょ!」

ローゼ「ごめんごめん。でもまぁ生み出した悲劇もその過程を見ることで楽しめると思うよ」

シーナ「そうですわ。悲劇において重要なのは結果よりも経緯だと思いますわ!」

マリア「そっかぁ…そうだよね!楽しまないと損だ!……あれぇ?」

ローゼ「ん?どしたのマリアン」

マリア「えとね…何かやたらとかっこいい巨人が現れた…」

シーナ「え?何ですのそれは!?見たい!見たいですわ!」

ローゼ「どんなんどんなん?その巨人も中に人がいるの?」

マリア「うん、さっきの金髪の子がなってるの見たよ。えーっと、15Mくらいで…極短いプラチナムブロンドで…筋肉が凄くて…」

ローゼ「お、お、いいねいいね!大きくて筋肉があって!」

マリア「でも胸筋と腹筋が異様に小さくて…あ、といってもそんなにすごく小さいってわけではないんだけど、広背筋が凄く広いのもあって小さく見えるのかな?」

シーナ「逞しい肉体の殿方というのはやはり素敵ですわよね」

ローゼ「だよねぇ!で、他には他には?」

マリア「えっとねぇ…肌の色は…何だろう、黄土色?ただその色合いも気色悪くはなくて…何か肌が硬そうなんだよね。岩っぽい?」

ローゼ「岩の巨人かぁ…」

マリア「いやぁ、どちらかというと鎧に覆われてるような印象かなぁ?それでね、肌が硬いせいなのかな?ところどころ肌が無くて筋繊維がチラついてるの」

ローゼ「ほっほう…鎧の巨人ってわけですか。うん、岩よりそっちの方がかっこいいね!」

シーナ「私は岩の方が何だか素敵だと思いますけど…まぁ鎧のほうが適切ならその方がいいですわね」

マリア「おでことか、顎の下とか、関節や筋肉のシワにあたる部分とかから筋繊維が覗いてるかな、脚の方は特に…でもそれもいいコントラストっていうの?になってて」

シーナ「それはそれは…それで、他にはどのような特徴がありますの?」

マリア「何かに似てるんだよねぇ…何か…どっかの漫画に出てきたヒーローのような…」

ローゼ「ん?何だろう…ヒーローねぇ…」

マリア「思い出せないや…何だか目が異様に輝いてるところも似てるんだ。唇は何かギザギザだけど、あれ口開くのかな?」

シーナ「う~ん、よくわかりませんわ…でもコミックのヒーロに似ていというのならやはり容姿も麗しいのでしょうね」

マリア「まぁヒーローってのは忘れて?格好良いのは確かだけど」

ローゼ「ま、何となくわかったしいいかな?それでその巨人は今何してるのよ?」

マリア「ん~…様子を伺ってる…のかな?あ!走り出した!この巨人さん!私に突っ込んで来てる!内門を突破する気だ!」

シーナ「まぁ!大丈夫なんですの!」

マリア「実はちょっと楽しみにしてる私がいちゃったり…」

ローゼ「えぇ!?」

マリア「だってだって!シガンシナの出口扉だけであんなに気持ちよかったんだよ!きっとこの内門を破られちゃったら私…おかしくなるほど気持ち良くなっちゃう!あぁ!まだ心の準備がぁ!」

ローゼ「わーわーいいなぁいいなぁ…」

シーナ(う、私もちょっと…されてみたいかも…)

マリア「わっ!駐屯兵が大砲撃った!けど器用に躱した!凄い!意外と素早く動けるんだ!」

シーナ「器用なゴツい人って、ちょっと可愛い。ですわ」

ローゼ「うはっ!確かに!ギャップ萌えだわ!しかもそのゴツゴツした子が後に精神病んじゃうわけでしょ?うへへ、新天地拓けそう」

マリア「やだちょっと笑わせないで!いま心の準備してるんだから!あ!また撃った!」

シーナ「だ、大丈夫なんですの!?」

マリア「凄い!榴弾肩に直撃したのに傷一つないよ!赤い所も!あそこも凄く硬いんだ!他よりちょっと柔らかいだけで!」

ローゼ「え?あそこも凄く硬い?」

シーナ「やめなさい」

ローゼ「とりあえず壁内人類終了のお知らせいただきました~」

シーナ「まぁ、縁起でもない」

ローゼ「別にいいじゃない。いくら死のうとさ、今の私達の楽しみなんて妄想と悲劇くらいしかないんだから」

シーナ「そうですわね。ですが、あなた達と過ごすそのようなささやかな幸せというのが、わたくしは好きですわ。ここの方々よりはよっぽど幸せだと思いませんか?」

ローゼ「うんうん、そうだよね!私達!幸せもんだぁ~!」

マリア「んっはああぁぁああああぁああぁあぁぁああぁぁああああああああああああああああんんんんんんんんんぁああああぁああああああああああああああああああああああああんああああああああああああああぁぁぁぁ…………」

ロゼシー「」

ローゼ「ま、マリアちゃぁあああああぁああぁああぁあああぁああんんんん!!!!!!」

シーナ「だ、大丈夫ですかぁ!?」

マリア「おっふ、ふへへ…うひっ、あへへぅひっ…も、もほさぃっこほほぉ……うへひぃ、日をうへぅ…へらかを…しゅてき…」

ロゼシー「oh...」

ローゼ「もしあんたが人間の女だったら多分しちゃいけない顔してるんだろうね…」

シーナ「それはもう、見るに耐えられないような…でしょうね」

マリア「ちょ、ふたっとぉ…ひどっ…」

ローゼ「何言ってんのかわかんないよ」

マリア「あ、ふたぃとぉ…みへぇ…えれ…が…」

ローゼ「え?エレン?どれどれ?」

マリア「ひぁんしぇん…」

シーナ「私からは見えませんわ!実況してくださいまし!」

ローゼ「お、おう…じゃあやるわ」

シーナ「お願いします」

ローゼ「避難船に乗り込んでいたエレンはウォール・マリアの内門が鎧の巨人によって破られるのを目撃した。鎧の巨人はそのまま静止すると、口から蒸気のようなものを吐き出した。熱が篭っていたのだろうか」

ローゼ「蒸気を吐き出し終え、立ち上がった鎧の巨人は、ウォール・マリアに自らが開けた大穴より漏れ出る夕紅の光にその背中を照らされている」

ローゼ「その姿は厳かで、どこか神々しくも感じられた。その威光を目の当たりにした人類は皆同じくして恐怖に打ちのめされたのだった…。そう、《あの日の少年》ただ一人を除いて……」

ローゼ「少年は涙を流した。その涙の色は巨人への恐怖か。否、その涙に含まれる色は、母を、幸せを、全てを失った悲しみ、そして、それを奪っていった、巨人への憎悪…!」

ローゼ「その二つの感情は、混ざり合い、決意へと色を変えた。『駆逐してやる!!この世から…一匹…残らず!!』」

ローゼ「……ふぅ。これ結構気が要るね!どうだったよ?マリアン、シーたん」

シーナ「えぇ、こういうのも素敵ですわね。ただ、その…」

ローゼ「うん?何よ?」

シーナ「《あの日の少年》って何ですの?察するにエレンくんのことでしょうけど…他にも回りくどい言い回しが多かったような…まるで思春期によくある…あの」

ローゼ「うっさいなぁ!」

シーナ「それでも良かったですわよ。元が良いからでしょうか?悲劇の色は薄いような気もしましたが」

ローゼ「そうかなぁ?マリアちゃんがヴァージンを散らしたんだよ?それってつまり…」

シーナ「や、嫌ですわ!なんて破廉恥な比喩ですの!」

ローゼ「あはは、ごめんごめん。そしたら大勢の人が家を無くして、食う寝る着る住むにも事欠くようになっちゃうんだよ?」

シーナ「そうですわね、つまりこれは…数多くの悲劇の発端となったわけですわね…」

マリア「ふひぃぃ…ちょぉっと…落ち着いてきたぁ…アンッ」

ローゼ「やっとか、まだ完治はしてないっぽいけど」

シーナ「大丈夫ですの?」

マリア「あぁうん、まぁ…もうね、あれほんとやばかった。60M級たんのキックをはるかに超える気持ちよさだったよ。内門だったから良かったのか鎧たんだったから良かったのかはわかんないけど」

ローゼ「でもさぁ、マリアン…もう壁外調査の快感味わえないね」

マリア「え~いいッのぉいいの!どうせマンネリ気ぃッ味だぁったし!近い内にうんざりするようになってッたッだろうからッさッ!」

シーナ「喘ぎすぎですわ」

ローゼ「そっかぁ~、しかし…そうなると次は私だよねぇ…壁外調査、味わえるかなぁ?それともあの子達が私の初めてを奪いに来るのが先かぁ?」

シーナ「もう、いい加減にしてくださいまし!」

マリア「あははっ、いやぁ…ンッ…それにしても、大変だねぇ…あんな小さな子達がそんな大きな十字架を背負っていかなきゃいけないのかぁ…あっふぅん」

ローゼ「そういえば、11か12、くらいなんだっけ?そうしてそんな子が…」

シーナ「なにか退っ引きならない事情でもお有りなのでしょうけれど…それでも」

マリア「その罪が許されることはない…ンァッ…だろうねぇ…」

ローゼ「そうかなぁ…いやまぁでも、何より本人が許せないか…異常者でもない限り。可哀想に…呪いかけるなんて酷な事しちゃったなぁ…」

シーナ「それもまた、罰なのでは?私達は、女神なのですから」

ローゼ「んふふ、そうだねぇ…しかし不幸な境遇の男の子ってのもまた萌えるなぁ…呪いかけちゃったぶんたっぷり愛でてやろうかな!私の妄想の中で…ぐひひ」

シーナ「もう、あなたは…またそんな俗っぽいことを…」

マリア「それがローゼちゃんの良さだと思うよ?」

ローゼ「どこが!?」

シーナ「自分で言う始末じゃぁありませんか…まぁいいですわ…では祈りましょうか…」

マリア「うん!」

ローゼ「おうさ!」

シーナ「哀れな迷える子羊達に、どうか幸多からんことを…」

マリア「みんな幸せになれますように…」

ローゼ「うんうん!」

シーナ「もう、真面目にお祈りなさいな」

ローゼ「これが私達なりの祈りだよ!どうせシーたんだってあれでしょ?何かに影響されて適当にやったんでしょ?」

シーナ「はぁ…もういいですわ、皆が幸せになれればそれで…特にあの巨人の子達は」

ローゼ「うんうん!…あれだけのことをしたからね。きっとこれから、大きな罰を受けることになる。…それまでの間は、幸せでいてほしいよね」

マリア「そうだよね…だって幸せになった分、悲劇に見舞われた時の落差は…素晴らしいものだからね!」

とりあえず終しまい
三つの女神は誰の幸せも望まないようです。幸せにするためのまじないはもっぱら悲劇の調整に使われます
続きは書くかもしれないし書かないかもしれない
超大型に上をガリガリ削られたり蹴破られたりして大悦びするけど鎧が内門を破ってくれなくてがっかり、しかし内側から大岩で突かれて喘ぐローゼやら
女型にザクザクやられて気持ちいい!でも巨人さんポロリしてガクブルするシーナやら
上で超大型に暴れられたり鎧に肘と踵でガリガリと削られたり間近で大爆発起こって大興奮なローゼやらを書きたい気もするけど蛇足な気もする
アイデア浮かぶとしょうもないものでも吐き出さないと落ち着かなくって、御目汚し失礼
書いてて胸糞悪くなったところもあるのに書かずにはいられなかった

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