男「気付いたらギャルゲーの主人公になってた」 (7)

男「さて、今日も帰りますかね」

友「よう男。一緒に帰ろうぜ」

男「おう。いいよ」

友「そんじゃ先行って待っててくれよ」

男「分かった。早く来いよ」

友「あいよ」


男「………ハァ、彼女欲しいなぁ」

男「しかし、俺には可愛い幼馴染も中のいい女友達もいねーし」

男「このまま高校生活見事に灰色で過ごすのかねぇ………」

男「………友、アイツおっせーな」

男「何してんだアイツ」

友「おう、お待たせ」

男「おう、遅かったな」

友「ちょっと野暮用でな」

男「そうかよ。行こうぜ」

友「おうよ」

男「………」

友「………なぁ、男」

男「あー?」

友「俺、幼馴染ちゃんに告白された」

男「………あ?」

男「幼馴染に?マジで?」

友「うん、幼なじみに」

男「なんて?」

友「ずっと前から好きでした、だとさ」

男「なんて答えた?」

友「しばらく考える、と」

男「やめとけあんな奴。アイツ今こそあんな格好してるけど中学じゃ地味だったんだぜ?」

友「地味?幼馴染が?」

男「おう。三つ編みにメガネかけて、スカートも長くってよ、絵に描いたような地味な女、って感じだったぜ?」

友「へー、さすがアイツの幼馴染」

男「17年の付き合いでっせ」

男「今でこそ髪染めてスカート短くしてコンタクトにして、流行モンに詳しくなってるけど、俺からしたらとんだ高校デビュー生だぜ」

友「ほう」

男「入学式が終わって真っ先に俺の所来て、何かと思ったらバラしたら潰すだとか言って来んのな」

友「何を?」

男「ナニを」

友「へー、学年人気トップの幼馴染ちゃんがねー」

男「え?アイツ人気なの?」

友「おう。二組のお嬢といい勝負だぜ」

男「マジかよ初耳」

すまない寝るンゴ

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