コナン「そうか!! 犯人は超能力を使ったんだ!(キリッ」上条刀夜「な、なるほど!」(568)

――学園都市


コナン
「わぁ、蘭姉ちゃん! 見たことのないような機械がたくさんだよ!」



「ほんとね! 街路の至る所に、お掃除してくれる機械が稼働してるわ」


コゴロー
(ケッ、な~にが『わぁ、蘭姉ちゅわ~ん』だ。ガキの御守をするこっちの身にもなれ)



――毛利探偵事務所の一行は、よく分からない手紙の依頼によって、学園都市に呼び出されていた。



コゴロー
「はしゃぐのもほどほどにしろよ。依頼で来てるってことを忘れんじゃねえぞ。ったく」



「いいじゃない。どうせ依頼に指定された日時は明日なんでしょ?」


コナン
「そうだよ。ほら、向こうにおじさんの好きそうな喫茶店が――」


――どうせなら観光しなくちゃ損じゃない、という蘭の弁にコゴローは概ね共感するのだが、

いかんせん歳が歳。

自分のことを客観的に見てしまい、子供のようにはしゃぐことの出来ない自分。
そんなイライラを、ついぶつけてしまうのであった。


誤解を招くタイトル


コゴロー
「うるせーガキども。ったく誰のおかげでここに来られたと思ってんだ。
 てめーらが付いて来たいとピーチクパーチク言いやがるから・・・」



「・・・メイド喫茶に向かって進んでいるように見えるのは気のせいかしら」


コナン
「残念だけどボクにもそう見えるかな・・・」


――はあ、と大きく溜め息をつく二人。

と、



「きゃっ!?」


コナン
「蘭姉ちゃん!?」



――ずでーん、とそれなりに大きな音をたてて倒れる蘭。



上条刀夜
「すっ、すみません! ああ、お怪我は無いですか? っと、おお!?」


――どうしてか、何も見当たらないところにつまずいて、刀夜もズッコケタ。

・・・どうしてか、蘭に覆い被さるように。





「きゃぁっ!? ちょっと、なにするんですか!」


コナン
「離れろ! このチカン!」


――コナンは当然のように掴みかかる!



刀夜
「ち、ちかん!? いや待ってくれ! 確かに非は私にもあろう。むしろ私にしかあるまい!
 だが誤解だ! 誤解であって、誤解でしか――」


――そこで刀夜は何かを感じ取ったかのように、言い訳を止めた。
背後から洪水のように流れ出る、闘気。いや殺気。



顔を真っ青にし、ゆっくりと後ろを振り返る。




笑顔。




そこにあったのは笑顔を浮かべた一人の女性。上条詩菜。


詩菜
「刀夜さぁん?」


刀夜
「ひっ!?」


コナン
「へ?」



――掴みかかっていたはずのコナンの体は、ふわりと宙に浮いた。
当たり前だが、体重差が違うのだ。


だだだっ! と、脇にあった路地に入りこんで、逃走する刀夜。




コナン
「ちょ、見知らぬおじさん! なんでボクまで――」





刀夜
「ああ! 何故私は逃げてしまったんだああああああああああああぁぁぁぁ・・・」



――なにやら取り返しのつかない事をやってしまったような気がする。
そんな男の雄叫びが、路地裏に響いた。




コナン
「知るかぁあああああああああああああああああ!」


ついでにツッコミも響いた。









刀夜
「やっぱり! 今すぐ戻ろうそうしよう! でなければ・・・」


コナン
「いや、まずココハドコ・・・」


周囲を見渡す。

路地裏から開けた場所に出たものの、むしろそのせいで戸惑っていた。

見慣れない街並みはどこの通りも同じに見えてしまうものなのだ。


――と、



刀夜
「っ!? おおっとぅ!?」


ズテーン、とこれまた愉快な音をたてて、刀夜はスッ転んだ。

そしてそれにつられるように(というか実際に連鎖して)転ぶ影。

それは清掃用ロボットだった。



それに加えて、




土御門舞夏
「うわ~!?」


メイドさんだった。




コナン
(・・・もしかして、このおっさんはこういう仕様なのか?)




大人2人分はあろう清掃用ロボとメイド少女の下敷きになり、しかしすぐさま何事も無かったかのように立ち上がる。



刀夜
「あああ、すいませんすいません! 本当に、もう・・・」



舞夏
「いやいや~、こちらこそ~」



手伝ってもらいながら、清掃用ロボを立て直す舞夏。

舞夏
「前方不注意だったな~。悪かった」






――よっこらせ、とロボの上に座り直す彼女の身なりを見ているうちに、コナンはあることを思い出した。



コナン
「そうだ、この近くにメイド喫茶があるよね。知り合いのおじさんがそこにいるはずなんだけど」


舞夏
「ん~? ああそうだな。あれはダメだ。低俗だ。ホントのメイドというものが――」



コナン
(いや、道案内・・・)




――キラリ
ふと太陽の反射光が目に入った。


そしてギリギリと、面妖奇怪な怪音が。





土御門元春
「(ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ)」





――電柱の陰から、サングラスにアロハシャツの男が歯ぎしりしていた。



とりあえず、冷静に今の状況を考えてみる。


隣には清掃ロボにのったメイド女子と、そのメイドの真髄とやらを熱心に聞く、サラリーマンっぽいおっさん。


そして電柱からは、金髪サングラスアロハストーカー。



コナン
「・・・オレの境遇が普通に見えてくるな」


そんなこたぁないか、と自分でツッコミ。


さしあたり、メイドの話が終わるのを待った。

よっし、今日の分終わりまする。


>>3
上条当麻さんの出番は予定されておりませんww


一応説明。


基本的に週末週一ペースでやっていきたいな、とか思ってる。です。

少なくとも明日から4日間はムリポダメポ。


未来安価好きなので、時たま偶々出します。ストーリーに大きく関わるやつが好き//
というわけでさっそく

>>13 コゴローの依頼主をケテーイしてください。

>>14 ぼくのこのスレでのコテハンよろです。

依頼人 ビアージオ

コテ 非リア

探偵キッド


小南「暁なんか抜けてやる!」

ペイン「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!!!!」


小南「4,5日まで更新がないなんて耐えられない」

ペイン「ふざけるな!まだ九尾を捕獲してないんだぞ?」

小南「さようなら」

ペイン「ちょ…」



長門「小南待ってくれ!君なしじゃ生きていけない!」

小南「あなたの食事を毎日隠れ家に運ぶのは疲れたわ。これからは自分でなんとけして」

長門「」

ペイン「」

マダラ「ちょ…」



4,5日期待してるよb
盛大にROMるから








コナン
「瞬間移動・・・ッ!!」




黒子
「ええ、それが何か?」




コナン
(わかった・・・わかったぞ!)




そして、チラリとコゴローをみる。





時計型麻酔銃(違法所持)は一発分しかない。




のちに残る謎の依頼のことを考えれば、ここで消費することは避けたい。



つまり、




コナン
「・・・道化を演じて、このおっさんに推理させるか(キリッ」






黒子
「ん? 何かおっしゃいましたか?」



コナン
「ん~ん~、なんでもないよぉ」




――殺害の方法は大体わかった。



あとは容疑者の絞り込みだ。




まず知るべきは、人間関係。


そこから犯人の動機を推察し、割り出す。











――もう一度、被害者を眺め見る。






金髪 サングラス アロハシャツ サンダル アクセサリー




これほど派手な人物なら、人違いということはまずあるまい。




友人関係も、なかなかにアンダーグラウンドなように思われる。





そして、この店にほかの被害者はいない。





無差別な毒薬のバラ撒きではないのだ。






ならば、犯人は、十中八九。






彼の顔見知りであるはずだ!













――被害者男性の持ち物を、テーブルの上に並べる。



そこでコナンは、羅生門の天井裏で死人のアイドルブロマイドを盗むような罪悪感に襲われた。





まぁ~、痛々しいのだ。



被害者男性の性癖は、事前に予測していた通り、ロリコン・メイド。






しかも、きわどい・・・





おそらくはグラビア誌か何かのクリッピングなのだろう。




仮に道端でこれを拾ったとしたら、故意にもう一度落とすこと請け合いだ。








とにかく。





異常性癖者のうえ、たちの悪いことに開き直っている人物だったようだ。




コナン
「ん・・・?」





――数枚、趣の違う写真がある。



それはメイド。



ロリメイド。







ロリメイド、ライドオン、ザ、マスィーン。






さっき会ったメイドさんだ。




どうやら被害者は、日常的に彼女をストーキングしていたようだ。






コナン
(・・・動機の面でいえばクリア、か)










そういう彼女は、いまだトイレから帰ってこない。




まさか逃げられたか?




そもそも。実行犯が彼女でないという可能性もある。




超能力というのは望んだものが一朝一夕で体得できるようなものではないはずではある。




つまり協力者。もしくは殺害の請け負いなどがいても、おかしくはない。





だがどちらにせよ、殺害方法が想像通りなら、それは逃走にも活用できるのだ。




ならば、出来るだけ早く同じ能力を持つ、白井黒子に追ってもらったほうがいい!








コナン
「ね~ね~、お姉さん。テレポーなんとか、って何ができるの~?」





黒子
「そうですわね」
「ワタクシはレベル4の大能力者ですので、漫画で見るような大抵のことはできますわ」



コナン
「ふ~ん。じゃあさ、お薬をこの人胃に入れてあげることできないの? まだ助かるかも」



黒子
「無駄ですわね。完全に脈も止まって――」





――その時、声が響いた。












コゴロー
「そうだ、殺害方法がわかったぞ!」










――コナンは心の中で盛大なガッツポーズ。

口笛が吹けたら吹いてやりたい気分だった。






すっくとコゴローは立ち上がる。




カップに残ったコーヒーを、音を立てて啜る。




ちょび髭をほんの少し触り、




コゴロー
「殺害方法が・・・わかったぞ!」




大切なことなので2回言った。













黒子
「・・・聞かせていただきましょう」




――ゴクリ、と喉を鳴らす白井黒子。



もちろん演技であろう。コゴローのよくわからない雰囲気に乗っかったカタチだ。





そして場には沈黙が。





すぅ、と軽く息を肺に取り込み、







コゴロー
「犯人は、遅行性のカプセルを使ったんだ!!(キリッ」





コナン
(ええええええええええええぇぇぇぇえええええええええええッ!!?)










コツコツ、と革靴の底を床に鳴らし、コゴローは語り始める。






コゴロー
「まず、そこのガキの言ったように、青酸カリが使用されたことは間違いがない」




視線の先には、『青酸カリ判別溶液』の反応を示さなかった、冷水のコップ。




コゴロー
「だが、この水の中には反応がなかったんだろ?」
「なら簡単。このガイシャが毒を飲み込んだのは、この店に入ってくる以前だ」







コナン
(・・・あれ? 意外と論理に破綻がないぞ・・・)






黒子
「なるほど。確かに、それならば、犯行は被害者の身近な人物・・・」




――よくわからないプライド的なバネ仕掛けが作動したのか、なんとなく反論。




コナン
「で、でも、ここは学園都市なんだよ? 超能力が絡んでると見るのが普通だよ?」



コゴロー
「バカかお前は。ここがどこだろうと、事件を起こすのは人間なんだ」
「常識で考えろ」






――『バカか』という言葉に思いのほか大ダメージ。






コナン
「でもっ、可能性の一つとして――」






舞夏
「お~、なんかスゴイことになってるな~」





――不意に後ろに立っていたメイド オン ザ 清掃用ロボ






舞夏
「あ~、やっぱりこうなったか~」





コナン
「ッ!?」





『やっぱり』



この発言を鑑みる。




つまり、やはりこの少女が・・・







しかし横を見ると。白井黒子はげんなりしていた。




黒子
「まさか・・・あなた」




舞夏
「お~、そいつをやったのはこの私だ。ククク」




予想外の自首(?)








舞夏
「いや~、今日は同人誌が大量に発売される日でな~。あんま付いて来られたくなかったんだ」





しかもまさかの犯行動機。



コナンはすでに何が起こっているか分からなかったが、
とりあえず催眠術とか超スピードとか、そんなチャチなものではなさそうだった。




舞夏
「んじゃ、これ回収してくな~。迷惑かけて悪かった」





――そして、よっこいしょ、と清掃ロボの上に、金髪サングラスの死体を乗せる。




もちろんこれを見過ごすことはできない!




コナン
「ちょっと待て! 死体を勝手に待ち去るなんてできると思ってるのか!」




黒子
「あ~いえ、えっと、すいません」








――申し訳なさそうに後頭部をかく白井黒子。




黒子
「そういうグッズがあるんです。少しブラックユーモアな、パーティグッズ」





コナン
「・・・・・・は?」




黒子
「強制的に服用者を仮死状態にして、アーモンド臭に似た香料をまとわせる・・・」




・・・・・・え?




だから、えーと?






黒子
「被害者は死んでません」






コナン
「ああ、そう・・・」





コゴロー
「人騒がせなもんだな」













だから終わる前に始まっていないし、




始まる前に存在すらしていないのだ。


















コナン
「真実はいつも・・・なんだっけ・・・・・・」





――本命の依頼の前に、コナンは白く燃え尽きた。




こうして、よくわからないウチに、よくわからない事件が終わった。





そもそも事件ですらなかったのだ。

おわる~ なむい~



そういや禁書の新刊出てたね、まだ読んでないけど。

とりあえず、オビの文句と、例の3人がこたつに入ってるシュールさに笑ったww




おやすみ







刀夜
「むっ! それは・・・ッ! まさか殺人事件ですか。分かりました手伝いましょうっ!!」






――何が分かったのか全く分からなかったが、
とにかく刀夜の勢いには拒絶しがたいものがあった。




刀夜
「死因は何ですか? 刺殺? 絞殺? それとも溺死とか? ま、まさかっ、シャンデリアで圧殺・・・ッ!?」




コナン
(どこのオペラ座の怪人だよ・・・)




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――しかしまあ、実際にこのホテルにはシャンデリアがあったりするものだから、



刀夜もいろいろな妄想を思い浮かべてしまったのだろう。



いわゆる離島に訪れた時、嵐が来ないものか、と夢想してしまうアレと同じである。



その顔は余りにウキウキワクワクで、不謹慎に思っている様子は微塵と感じ取れない。




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コゴロー
「いえいえ、そんな大層なものじゃなくて、単なる毒殺ですよ」
「古今東西先進途上、どこにいたってやり方は変わりゃしない」





――苦笑いを浮かべながら、コゴローはため息をついた。




コゴロー
「では手伝ってくれるというなら、ホテルのロビーにこのことを伝えてください」
「それと、くれぐれも勝手にホテルを抜け出さないように。容疑者になってしまいますよ」



――肘を90度に曲げたきれいな敬礼とともに、童心に帰った刀夜はロビーへ走っていく。



詩菜はあらあらと呆れたように笑っていた。




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コナン
(・・・しかし、密室殺人よりも厄介なことになってきたな)




そう、先程は不可能犯罪と言ったが、それはある意味正しかった。



これは特定不可能犯罪なのだ。





問題は二つ。




一つは監視カメラの不具合。



それが犯人によるものなのか、それとも可能性は低いながら偶発的なものなのか。



とにかく、犯人の身体的情報が全く無いのだ。



これでは仮に犯人が外部犯であった場合、特定できる可能性は限りなく低くなる。





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そしてもう一つ問題なのは密室でないことだ。



密室であれば、それを解くことで身体的、装備的な条件から犯人像に近づくことができる。




だが、これでは。





極論を言えば、この街の住人全てが容疑者と言えてしまうのだ。




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コナン
「・・・ん?」



そこには、毒殺されてしてしまった(実際には死んではいない)被害者。



・・・妙に、服がきれいだ。




通常毒殺された人間というのは、胸を掻きむしったりして服が乱れるものだ。



だが、いまはそれより・・・



――コナンはもう一度部屋の中に入っていった。





コナン
「やはりだ・・・、全然荷物が乱れていない」



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――行きずりの犯行ならば、財布などを捜してから律義に片づけたりしないだろう。










つまりこれは、あの被害者のみを狙った計画殺人!










それならば、カギと監視カメラを故障させたのは、外部犯に見せかけるためか。




そして、ふと、ある方向を見た。




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それは開いた窓。正確にはそのふち。







――なにか、黒いものがこびり付いている。




ほんの少し口に含んでみれば、じゃり、という感触が口に広がった。




コナン
(・・・これは、砂か?)




――そこで何か、違和感を感じた。




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「どうしたの?コナン君」



コナン
(・・・そうかっ)



――そこで、コナンはすべての点と点が繋がったような感覚を得た。



そうだ! そういうことだったんだ!!






後はコゴローにこのことをそれとなく伝えるだけだ。





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コナン
「ねーねー、この人ってとってもきれい好きだよね」



コゴロー
「あん? 何言ってんだガキ」



コナン
「だってさぁ――」




――コナンは一方通行を指差す。



コナン
「だってこの人、殺されちゃったのに服も荷物が乱れてないんだよ?」
「きっと死んじゃってから、整え直したんだね」



――もちろん死んではいない。




刀夜
「――確かに、これはおかしいっ!」



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コナン
「・・・へ?」




――いつの間にやら戻ってきていた刀夜




全力疾走でもしたのか、肩を上下に揺らしている。




狭い廊下で全力疾走することは、その全力具合に比例して大変危険なのだが、



よくよく見ると、ところどころ汚れているし、

キスマーク(おそらくは女性にでもぶつかったのだろう)もついている。



そして、それを見て背景にゴゴゴを纏わせている詩菜。




・・・やはり廊下を走るのは危険だ。




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コゴロー
「で? おかしい、とは?」




刀夜
「彼はおそらく助けを求めようとドアまで来たのでしょう」
「つまり、薬は即効性でなく遅行性。しかも犯人が立ち去る時間を与えるほどに」




ですが、と刀夜は囁き、


びしりとそちらに向かって指差す。



刀夜
「ですが、それならば」






「わざわざこのホテルで毒を盛る必要はないんですよっ!」






コゴロー
「な、なるほど!」





コナン
(た、確かに!?)





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刀夜
「そもそもこの人に行き交うホテルの中で、鍵や監視カメラに細工をするのは難しい」
「ならば、故障は偶然! 犯人は彼の身近な人間です」



コゴロー
「なかなか悪くない推理ですね。才能あるんじゃないですか?」



刀夜
「いやーそれほどでも ハハハ」



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――しかし今回は、コナンにも引けない理由があった。




コナン
「で、でもっ。さっき見たんだけど、窓際に泥が・・・」




そう、泥だ。




犯人は窓際から侵入したのだ。




ドアと監視カメラを破壊したのは、犯人を外部に向けるためで、




学園都市製の電化製品が、そう簡単に故障するはずがないのだ。




・・・いったいその信頼がどこから来てるのかはおいといて。




コナン
「泥がついてたってことは――」
















――そこに、息せき切らして走りこんできた人物があった。








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ラストオーダー
「アクセラレータ! ちゃんと買ってきたよ――ってあれあれ? ってミサカはミサカは首を傾げてみたり」




――それは茶髪で、あほ毛を風にたなびかせる一人の幼女だった。






ラストオーダー
「な、なんか知らない人達に囲まれているッ!?」
「こ、これが噂に聞くタイクカンウラニコイヨオラーってやつなのかも、ってミサカはミサカは現代社会の闇を暴いてみたり」






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刀夜
「え・・・と、キミはこの人の知り合いなのかな? もしかして兄弟で二人仲良く泊まってたとか?」




――急な出来事に誰しもが唖然としたが、刀夜だけは紳士的な対応を忘れなかった。

あるいは幾多の困難を乗り越えてきたサラリーマンとしての経験が、彼を突き動かしたのかもしれない。



すると、ラストオーダーはしょんぼりとした様子で、なにやら話し始めた。





ラストオーダー
「実は黄泉川の電子ジャーが一斉に爆発しちゃって」
「家の中がピラフと蒸しパンとビーフストロガノフとパンナコッタまみれになっちゃったの」



――聞くに、黄泉川という人物は二人の保護者然とした人物らしいが、全ての調理を電子ジャーに任せるという超人でもあるらしい。



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ラストオーダー
「それで芳川が『黄泉川を手伝って片付けをするから今日は他のトコに泊まりなさい』って」



――彼女の語りが核心に近づくのはここからだった。




ラストオーダー
「だからここに泊って、でもこの人またファストフードで済ますつもりだったから」
「ミサカはミサカは・・・新妻パワー炸裂ぅ、ってお料理を作ってみたり」




――その場にいた誰もが、『・・・ん?』と思った。





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ラストオーダー
「私のネットワークを総動員して、ちゃんとお米もきれいに(洗剤で)洗ったし」
「全体的にしっかり火も通して(炭化して)たのに・・・ってミサカはミサカは悲劇のヒロインを演じてみたり」




――話はまだ続く。




ラストオーダー
「そしたらこの人、いつもインスタントものばかり食べてるから胸やけ起こしちゃったみたいで――」




コナン
「む、胸やけ・・・」



――コナンは、息も絶え絶えな被害者が視界に入り、思わず呻く



これが胸やけ? むしろ胸焼け? なんなら内臓が全てただれていそうな様子なのだが・・・








自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中






だが、それを口に出して言おうとはしなかった。




その場にあえてそのことを話そうとする人間もいなかった。










すべて理解したのだ。






窓際に付着した、泥にも思われるジャリリとしたアレの正体を。







あの空の大皿に盛られていた、つまり彼が摂取した未元物質の総量を。









そしてそれらを喰らい切った彼の、その気持ちを。



























一体、胸にこみあげてくるこの熱い感情はなんだ?




自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中












刀夜
「――一体、だれが悪かったんでしょうね・・・」









コゴロー
「さぁな・・・、少なくとも俺には、そんなやつは見当たらない」












コナン
「そうだね。ここにいるのは幼い女の子と、それを泣かせまいとする一人の漢だけだよ」









そう、『漢』と書いて、『おとこ』と読むのだ。決して『ロリコン』ではない。





そしてコナンは思った。




コナン
「・・・何言ってんだ、オレ」







・・・とりあえず、今日は早く寝よう。そう思った。



 



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中

今日の分は終わる!


結構長めにやったかなぁ(当社比




話の中で描き忘れてたけど、打ち止めが買ってきたのは胃薬だとか、



電子ロック・監視カメラが壊れたのは、料理中に彼女がエキサイトしてビリビリ~、とか。



なんかそんなテキトーな感じです。 おやすみ ノシ自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中

掻き込みテスト~





コナン
(とりあえずこの娘をこの場から引き離そう。話はそれからだ)



コナン
「あ~あ、なんだかボク煙草吸いたくなってきちゃったなぁ」



――ちょい、とコナンは非行少年たちの持っていた煙草を拝借した。


そして、あたかもライターを探すような素振りを見せながら、その場を走り去る。



後ろからは甲高い叫び声が聞こえた。計画通り。ボクは新世界の(ry






小萌
「待ってくださーい! いいですかー、煙草には受動喫煙というものがあって――」




――なにやら後ろからは『煙草の人体に及ぼす悪影響☆』といった概要の講義がなされているようだ。



そんなの小中高で習ったよ・・・、



と、ある種自分の境遇に対する皮肉にも近い感想を抱きながら、




コンビニが見えなくなるまで走る。














しかしなんだろうこの状況。





ふと胸をよぎるのは――良く言えば客観的ともいえる――後悔、というより愚痴だった。





自分はなんのためにこんな状況に陥ったのだ?




最初はちょっと騒がしい近所迷惑な小競り合い(というより一方的にあしらわれていたが



それを止めようと割って入ったのだ。




それがどうだ。後ろの少女は走りながらも騒音の散布をやめないし、



むしろ状況は広範囲に広がり悪化していると言える。











時折窓からこちらの状況を覗く学生たちの目が痛い・・・




コナン
「どうしてこんなことになったんだあああああああああああああああああ」




――最近似たような叫びを聞いたな、と思ったら、自分がそれにツッコんでいたことに気付いた。










そして彼女は振り切れない。



こちらがどんな場所に身を隠そうと、的確にサーチしてくる。



まるでそういった場所には精通してますよと言わんばかりだ。




コナン
(くそっどうする、どうするよ俺。来た道もあやふやになってきちまったぞ!)








――ちらと後ろを振り返れば、彼女には幼女とは思えない気迫が満ちている




ぶつぶつと何か(おそらくは煙草の害について)言ってるのがなおさら怖い。







――そして、前方。



塾やら整体やらがテナントに入っているビルの曲がり角。











白い影が、飛び出してきた。








インなんとかさん
「うがぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!」








コナン
「うわあああああああああああああああああああ!!?」





――視界が暗くなった。



感覚としては、RPGのゲームオーバー。



画面が黒くなって、『そして数十年の時が流れた』とか言い出すのだ。







・・・それくらいすれば、自分の体は成長して元に戻っているかもしれない。




















コナン
(だが違う!)














――自分が望む結末は、そんなものではない。



大切な人と、大切な時間を過ごせないのなら、







そんなものに意味は無い!












――自然と足腰に力が入る。



突如襲ってきた何者か。それに対して反撃するために!











しかし現実問題。飛びかかってきた全体重を、小学生男子が支えきれるはずもなく。




コナンはコンクリートに頭を打ち付けて気絶した。



星が舞うのも見えた。



赤い液体が、自分の頭から流れ落ちるのも見えた。







グッバイ。醜くも美しいこの世界よ・・・、とかコナンは思った。




もちろん死んではいない。



今日の分おわる。

やっぱ物語クロスするとカオスになるなぁ・・・というかキャラ崩壊?

コナン完全ギャグキャラだもんなぁ・・・




そんなところで安価方式

>>155 次の被害者

ついでに>>156 次の加害者



決めちゃってくらさい。

キャラ崩壊というかなんというか

アレイスター

美琴の父親の弟の妻の姉の夫の兄の息子の彼氏







コナン
「――というわけで、植毛できる店とかありませんかね」




小萌
「えっと、・・・毛を植えると書く感じのやつですか?」



――言われて小萌は若干の間、黙考。





そしてとても言いにくそうに、




小萌
「一応この街は『学園都市』です。・・・住んでいる人間の大半は学生なのです」




学生に、どうして植毛技術が必要になるだろうか。




つまりはそれが答えだった。








コナン
(・・・え? もしかして詰んだか、コレ?)




いきなり王手飛車取りを喰らった気分だった。




もはやこのスキンヘッドを堂々とお披露目して、



「見て~蘭姉ちゃん、ツルツルだよぉ」



などと自虐的なギャグで道化じみた狂言回しを施行する他ないのか?




あり得ない。



あって良い筈がない。




そんな不条理がこの世にある、なんて不条理はあってはならない。





コナン
(クソッッ! どうしたらいいんだ!!)
















小萌
「――ただ、もしかすると方法はないこともないかもしれないのです」







――蜘蛛の糸が、目の前に垂らされた。








コナン
「・・・、どういうこと、ですか?」





小萌
「さっきも言ったように、学園都市に植毛専門店はありません。それは必要がないからです」




――ですが、と小萌は付け加えた。




小萌
「ですが、実験に於いては、少なからず必要になる場合があります」








コナン
「・・・実験?」



――ふと、少しばかり不自然な言葉が耳についた。



実験。




まさかカエルを切り開くような実習実験ではあるまい。




そして超能力が跳梁跋扈する学園都市において、




植毛と関連付けされる『実験』という単語の意味合いは――





小萌
「もちろん人体実験です」



――その答えは、あまりにもコナンには耳慣れすることがないものだった。




日本において、人体実験なんてものは存在しない。そのはずだ。



倫理どうこう以前に、少なくとも法律で縛られている。




コナンは改めて学園都市の巨大さを思い知った。








小萌
「そうですね。外から来た方達にはあまり馴染みがないかもしれないですが」




――この少女はそのことを平然と受け入れている。



世も末だな。何となくそう思った。






小萌
「学園都市のカリキュラムには『脳開発』という字面をそのまま捉えてぴったり当てはまるような科目があるのです」




コナン
「っ!? 脳開発って、まさか――」



小萌
「はい。脳みそにブスッと電極を刺し込んでみたり。これは稀ですが、切開手術なども行うのです」







――正直に言って、舐めていた。



学園都市という異常な空間を舐めていた。



あり得ないと思っていたのだ。そんなのSF映画の見過ぎだ、と。



















だが、まあそれはいい。




今の主題はそこではない。










コナン
「それでッ! 植毛は!」





――必死だった。





小萌
「はい、こういうわけで。そういう店が路上に並んでいることはありませんが」
「ある程度の研究施設に行けば、植毛の設備は整っていると言えます」





――女の子は手術痕の十円ハゲをそのままにしておけませんからね、と小萌は、男心にも共感できる理由づけを述べた。




つまり結論。






     毛   は   生   え   る   !
                                  』








小萌
「研究室は学校の内部に設置されているか、もしくは隣接しているはずです。そちらを――」




コナン
「ありがとう! またね!」




――コナンは即刻行動に移った。




タイムリミットまではまだ余裕がある。



だが油断していれば、いつ殺人事件に巻き込まれるか分からないのだ。



行動は早いに越したことはない。





カエルの医者
「ふむ・・・」



わき目も振らずに、とはこのことであろう。彼はそう思った。





カエルの医者
「植毛くらいのことなら、ウチでやっていけば良かったんじゃないかな?」





小萌
「・・・・・・。」




コナンはゴールからスタートし、他のゴールを探してさまよい始めたのだった。









ここらでおわり~。



いやぁ眠たい。眠たいって打とうとしたら南無体になるくらいに。




ここらで安価やっとく。もしかしたら最終安価になるかもしれないし、ならないかもしれないね。




安価>>214  コナンが辿り着いた学校は?

乙~
安価なら長点上機で








――コナンは道端で倒れていた。




理由は簡単だ。




お金がない。財布がない。果たして外のキャッシングが利用できるかは知らないが、ケータイまでもない。




要するに、“足”がないのである。







学園都市は広い。



そのくせして、学校は学校。商業施設は商業施設と単純に区分けされているため、




毛根を探すにあたって、電車賃は必要不可欠であった。





ちなみに、コナンが倒れている真ん前には、自動販売機があったりする。




つまりは、そういうことだった。






コナン
(ああ・・・俺は何をしているんだろう・・・・・・)







布束
「Jesus 自分でまいた種、というかキャッシュカードだけれど」




――ぽつりと背後から、いや伏しているので、実際は真横から、声が聞こえた。



布束
「こんな光景を目にするとこの国の将来を憂いざるを得ないわね」



――ひどい言われようだ。



だがひどい有様であるのもまた事実で、言い返すことはできなかった。








とりあえずさしあたり、起き上がってその人物を確かめる。




コナン
「・・・・・・うぉ」




――ギョロ目だ。トリートメントを使ってなさそうな髪と相まって、何とも言えない迫力。



しかし布束はそんな驚嘆の呻きを気にすることもなく、コナンをじっと、観察でもするかのように見つめていた。






布束
「迷っているならアンチスキル。お小遣い稼ぎなら正当な労働をお勧めするわね」



――確かにそれは正論だろう。


けれど現在コナンは、迷っている訳でも、欲しい物が買えないでいる訳でもない。



コナン
「行きたい場所があるんだ」



布束
「ではあれね。義母を求めて3000マイル」



――とんだ水陸両用だ。



いやそーでなく、と詳しく説明しようと思ってふと自分の目的地が、ひどく説明しにくいことに気がついた。



なんだよ、「どこでもいいから学校に行きたい」って。






コナン
「え、えっと、調べ物ができるところに行きたいんだけど、学校が良いかなぁ~、って思ったんだ」



――かなり苦しい言い訳だったが布束は特に疑うそぶりを見せなかった。




布束
「では長点上機学園に行ってみてはどうかしら」
「あそこに行けば、大抵の物は見つかると思うわ」


――ながてんじょうき? と布束の口から出てきた聞きなれない単語を、コナンは復唱する。



布束
「世間一般評では、学園都市最高と言われる能力開発施設よ」
「まあ各学校に得意分野があったりするから、一概には言えないけれど」




学園都市最高・・・・・・


――ふむ、とコナンはアゴに手を当て、考えるポーズをとった。






ここは学園都市である。



すなわち、『学園』の『都市』なのである。



つまるところ、学校を探すだけならそう難しいことではないのだ。



あの病院に運ばれる以前に、いくつか学校も見かけた。



コナン
(・・・だが、それだけでは不十分だ)






ここは学園都市である。



すなわち、『学園』の『都市』なのである。



つまるところ、学校を探すだけならそう難しいことではないのだ。



あの病院に運ばれる以前に、いくつか学校も見かけた。



コナン
(・・・だが、それだけでは不十分だ)



そう、今回の目的は、男子高校生(見た目は子供)としては言うもはばかれる、植毛という、ある種の文化的・宗教的儀式。



果たして、それはどの学校でもやっているものだろうか。










たとえば昨日出会った、コンビニの前でタムロする、頭の色を他人と比べて奇抜にするしか能がなさそうな、いわゆる不良。



彼らのような生徒が在籍する学校に、果たしてそういった施設は存在するのだろうか。



コナンは学園都市の内部事情にそれほど精通してはいないが、「怪しい」と感じた。



もしかしたら彼らも、脳開発による十円ハゲを隠すために、



スキンヘッドにしてみたり、ベッカムヘアー(古い)にしたりしているのかもしれない。



そう思うと、なぜだか涙が出てきた。



彼らも被害者だったのだ。




彼らも自分の仲間だったんだ。















まあそれは置いといて。










今何が言いたいかと言えば、要するに。




いっちゃんレヴェルの高い学校に行けば、間違いはなかろーよ、ということなのだった。





コナン
「うん! 行く!」




こうしてコナンは。ずうずうしくも布束に道案内をしてもらうことになった。






終わる。眠い。


なぜか電磁砲4巻が見当たらなかったから、布束さんの口調とかキャラがおかしかったらゴメソ






・・・いや、今さらか。

ごめん、昨日ぱしこんの調子が悪くて寝落ちしてしまったorz

今から多少やるます。





コナン
「・・・えっと。とりあえず、ナニコレ?」





とてもありきたりな疑問を発するコナン。






布束
「そうね。私には落とし穴に見えるわ。直径3メートル。深さ2メートル空洞の体積は――」



コナン
「いやそーじゃなくて、なんでコンクリートで舗装された通りに落とし穴があるの? 」



そう、落とし穴の中も徹頭徹尾コンクリート。



その為、コナンのダメージはそれなりにそれなりだった。








シャーロック
「だ、大丈夫ですか!?」





――割り込んできた、どう考えても日本人離れした顔つき体つきを持つ男。





シャーロック
(・・・さすがに範囲外だな)





その長い手足の恩恵を受けて、どうにかはいずり出すコナン。



一瞬何か寒気を感じたが、気のせいだろう。



布束
「能力の暴走は相変わらずみたいね。留学生クン」




シャーロック
「・・・やぁ、布束サン」








どうやら知り合いらしい、とコナンは漠然とした感想。




強かに打ち付けた腰をさすりつつ、男に目を向ける。



制服は着ていない(というかなぜか衣服が乱れている)が、


ここにいるということは、彼もこの長点上機学園の生徒なのかもしれない。







そんな不思議そうな視線に気がついたのか、




シャーロック
「初めまして。広い米リカの中でも特に山奥の方で育ってきたから、至らぬところもあるかもしれないけどよろしく」



コナン
「え、ああよろしく。・・・日本語上手なんだね」



コナンの問いに「ああ、本読むくらいしかやってること無かったからな」となんでもないように言う。



本を読んでいても発音はどうにもならないと思うのだが、



もしかすると学園都市にはそういった訓練施設もあるのかもしれない。










シャーロック
「それで、がり勉とサイコの集うこの学園に何用だい?」




・・・当然、「植毛!」などと元気よく言えるはずはなかった。




コナン
「ん~・・・、し、調べ物を・・・ちょっと」



しどろもどろと答えるが、向こうは気にしたそぶりを見せない。








それどころか、変なふうに話題を変更してきた。





シャーロック
「ところでキミ、一人じゃあるまい親と一緒に来てるんだろ? お父さん? お母さん?」




コナン
「え、えっと。お父さんじゃないけど、知り合いのおじさんに」



シャーロック
「何歳っ!?」



えらい喰い付きようだ・・・



コナン
「た、たしか38くらいだったと思うけど、それが・・・どうかしたの?」




シャーロック
「・・・・・・イケるな」



布束
「どこへ行く気なんだい。きみは」



ぼそりと呟いた声に、ただひたすらに不思議そうな布束とコナン。



そんな二人にお構いなく、シャーロックは口の端を吊りあげた。



シャーロック
「布束サン俺もついて行っていいかな?」





オ・ワ・ル



ちょっと最初の方から読み返してみたんだけど。


ビアージオ出してねえジャンorz いつのまにやら忘れてたぜ・・・


コナン
「・・・学園都市に、それまでは無かった要素が取り込まれた、ってことだよね。要するに」


アレイスター
「そうだな。今の学園都市はいわば、胃の中に異物を取り込んでしまったようなものだ」


コナン
「けど、どうやったらそれで、一日で四十数人も死者が出るような事態になるわけ?」
「毒ガスか何か撒き散らしている、とかなら、すぐにわかるんじゃないの?」


コナンの脳裡には、率直に「超能力」という語句が浮かんだ。




もちろん彼自身は、平生であれば、そういった事象を「世迷いごと」と切り捨てる人間である。


だがこの学園都市に於いて、『外』の常識では測れない事件をこれまで体験してきたのもまた彼である。


「郷に入っては」程度の常識もまた、彼にはあった。


アレイスター
「ふふ。そうだね君の予想は正しいのだろう」


コナン
「それじゃあ、その『異物』ってのは・・・、学園都市にきた観光客とか?」


自らの状況を顧みて、コナンはそう考えた。




アレイスター
「悪くない発想だ。確かにその可能性は高いな」


表情と呼ぶのも躊躇われるような薄い微笑を浮かべて、アレイスターは小さな探偵を見た。


アレイスター
「きっとその『異物』は、普段から周囲に災厄を振り撒き」
「そうしてさも自分は無関係であるかのように、あるいは善意から手を差し伸べる第三者のよう振舞っているのだろう」


コナン
「・・・・・・」


アレイスター
「君は知らないか?」
「その人物の周囲ではいつでも何かしらの事件が起きる」
「そして、それをさも偶然であるかのように振舞う人物を」




コナン
「(・・・あれ、なんだろう? 何か胸に痛むものがあるぞ)」


しかしまぁ人間は自分の非に気付きにくい生き物であるわけで、


コナン自身もそれは日ごろの過労がたたった不整脈程度にしか考えなかった。


結構無理してるもんな、などと思いつつ


コナン
「回りくどいよ、一体誰が犯人で、ボクにどうしろって言うのさ」


アレイスター
「ふむ、では簡潔に」












アレイスター
「原因は、シャーロック。つまり先ほど君と一緒にいた青年だ」





コナン
「・・・・・・ッ!!?」


数瞬の間、コナンの思考は停止した。




考えもしなかったのだ。


技術の粋を集めた学園都市で、数十人の死者を出した超能力者。


それがあの青年だというのか?


アレイスター
「そもそも前提が間違っている」

「こんな現象を起こせる能力者が外部にあれば、学園都市が、この私が見逃すはずがない」
「つまり、ミステリー風にいえば『犯人は内部の人間』という訳だ」


まあ他のオカルトな例外は置いておいてね、とアレイスターは後付けした。


コナンにとっては超能力すらオカルトには違いないのだが。


アレイスター
「その点シャーロックはつい最近学園都市に移ってきた『原石』と呼ばれる能力者だ」

「『原石』特有の、特性を掴みづらいという特徴を見ても、また時期的に見ても、彼ほど条件に当てはまる人間はいない」




『原石』と学園都市性の超能力者に関する差分なんて、コナンは知らない。


しかし確かに『落とし穴』を作ってしまうという無差別テロじみた超能力は、


心底では危険だと思った。


けれど、それでも彼の人物が、周囲でそれほどの人物が死んで何とも思わないことがあるのだろうか。


『落とし穴』という明確な証拠があって、なお自分とは無関係だと考えることはできないし、


また周囲もそうは考えないだろう。


アレイスター
「ああ、そんなことなら簡単さ」


「彼の能力はそもそも、『落とし穴を作る』なんてものではなかったのだよ」




中途半端でごめんね、オワル。
土曜か日曜やる! 絶対やる! 必ず、きっと、おそらく、たぶん、2分の1くらいで、やる・・・かも。



3ヶ月くらい前に張った伏線をようやく回収できた・・・orz・・・のか?

「彼の能力はそもそも、『落とし穴を作る』なんてものではなかったのだよ」


コナン
「・・・なん・・・だと・・・?」


――そもそも超能力というものを深く認識しないコナンには、アレイスターの言葉の意味は、わからなかった。


コナン
「何を言っているんだ、確かにシャーロックの周囲には落とし穴が、」
「現に、さっきだって――」


アレイスター
「確かに」


――アレイスターは少年の言葉を予想していたかのように、それを遮った。




アレイスター
「君は知る由も無いが、一人の能力者が複数の能力を持つことは、理論上、不可能とされている」

「あの『落とし穴』がシャーロックの能力であるなら、学園都市を襲っている、無差別テロにも似た能力は、他の何者かの物となる」


――だったら、とコナンが声を上げる間もなく、アレイスターはそれを否定した。


アレイスター
「だがそれが、『結果』でしかなかったとしたら」
「この世界の根本にある『何か』が失われた結果である『地盤沈下』だとしたら」




コナン
「・・・『地盤沈下』・・・?」


――コナンはその言葉を復唱した。


普段ニュースでもあまり聞かない、最近小学校の社会科の科目で公害の一つとして聞かされた言葉だ。


けれどそれが額面通りの意味であるはずがない。


――アレイスターは訝しげな少年の眼を見て、話を続けた。


アレイスター
「キミは『龍脈』や『気脈』といった類の言葉を知っているか?」
「日本では物忌みや方違えなどの風習に代表する『風水』の思想に基づくものだ」


コナン
「風水って、ラッキーアイテムがどうとか、っていう?」


アレイスター
「そうだな、間違ってはいない。同じような思想は世界中の神話や伝承にも見られる、がまあ今はそれはいいだろう」

「『龍脈』とは云わば、エネルギーの集まる場所だ。そうして自然と人が集まり、その上には大都市が形成されやすい」




コナン
「エネルギー・・・・・・」


アレイスター
「ここで言う『エネルギー』とは、『運』と置き換えればいい」
「さして要員に差がなくとも、その地だけ豊作になってみたり、歴史を動かすような人物が、偶然移り住んでみたり」


コナン
「・・・そして『エネルギー』が枯渇すれば、不運なことが起きる?」


アレイスター
「物分かりがいいな」
「そう、そしてシャーロックとは、そういった『力』を『この世界で無いところ』へ消し飛ばす。そういう能力者なのだ」




――コナンにはやはり、深く理解することはできなかった。


だが、確かに先ほどの事件にしても、悪運に過ぎているとは思う。


落とし穴に落ちて死んだにせよ、それ以前に死んでいたにせよ、本来であればあの女子生徒と関わることは無かったはずだ。


コナン
「犯人は・・・シャロ兄ちゃん、なのか・・・?」

短くて、でんでん話が進んでないけど。今日は終わるぅ!


うmm・・・、話の終わりをどうしようか悩み中。




コナン
「――ここか、学生寮」


歪な鍋のような、学生寮群の真ん中。


アレイスターの手渡した地図を見ながら、己の身長の数十倍はある建物を見上げるコナン。


コナン
「・・・『幻想殺し』、上条当麻」


なんだかヤンキーの二つ名みたいだよなとか思わないでもない。


カッコよさそうな漢字に、さらに横文字を重ねるあたりが、いかにも、である。




コナン
「まあこんなところで突っ立っていても始まらないか。上条、上条・・・と」


探偵じみたことをやっていたころの性で、とりあえず郵便受けを探し、中を確かめる。


実はこの時、彼の後ろを訝しげな眼で上条が通り過ぎたのだが、


勿論コナンはそのことに気付かない。


コナン
「・・・よし、部屋は分かったぜ」


――名探偵と無能力者は未だ交差しない。






――というわけで、とある学生寮の、とある一室、


インデックス
「・・・あれ? キミは――」


――銀髪碧眼のシスターを目にした途端、コナンの脳裡には禍々しいまでのトラウマを、


詳しく言えば毛根をごっそり待って行かれた傷の痛みとかを、思い出した




実際問題彼はかみつかれた瞬間に気絶してしまったため、


インデックスの顔を直視したわけでもないのだが、


それでも彼の根底には、シスターという生物に、恐怖心が芽生えていた。


彼がこの先、人生に迷ったからと言って教会を訪れることは無いだろう。




それに対して、インデックスには一目でも見たものを記憶する能力が備わっている。


なので当然、コナンのことは覚えていたのだが、


インデックス
「・・・あれ気のせいかな。うんまあいいや」


誰だって「お腹が空いていたので、噛みつきました」とは言いたくない。


またコナンにもほとんど記憶がなさそうだったので、とりあえず誤魔化しておくことにした。


インデックス
「でもとうまに用があるんなら、今いないよ」




コナン
「え、・・・。行き先とか聞いてないかな?」


記憶の深いところにある、ワケノワカラナイ恐怖に震えながら、それでもコナンは慎重に次善の策を探っていく。


インデックス
「両親の観光に付き合うって言ってたから、特定の場所にはいないかも」


――どん詰まりだ。


明らかな袋小路。


格闘漫画なら確実に上空から何者かがやってくる頃合いだ。




もちろんここで帰ってくるまで待つという手もあるが、


コナン
(おいおい・・・、俺は蘭と会うまでに植毛しなきゃなんねぇんだぞ・・・ッ!)


彼には一分一秒すら時間が惜しかった。


コナン
「ありがとう! とりあえず観光場所を片っ端から見てみるよ」


そうだけ言うと、コナンは勢いよく、学生寮の階段を駆け下りていった。




――なんとなく少年の背中を見送ると、上条当麻の隣人、土御門元春が、オレンジ色の液体の入ったペットボトルを抱えて戻ってきた。


土御門
「お、インデックス。お前さんがなっちゃんは嫌だクーにしろつーから持ってきてやったわけだが」
「なんだ今の子供」


インデックス
「とうまに用があったんだって」


ぺたぺたと、拍子抜けしたように、インデックスは上条宅へ戻る。


内心、慰謝料とか言われたらと、焦っていたりしたのだが。


インデックス
「――でも、とうまの『けーたい』に連絡することくらい、してあげればよかったかも」


でもよく見るとケータイの充電は切れているし、充電器も見当たらないので、やっぱり無理だった。




――上条刀夜・詩菜と待ち合わせに使う予定だったファミレスの前には、


何やら人だかりのようなものが出来ていた。


ファミレスから煙が出ているようなことはない。要するに火事ではない。


ファミレスから銃声や悲鳴が聞こえることもない。要するに刀夜たちが強盗さんとばったし出くわしてしまったのでもない。


となれば、必然店内には何かしらの見世物になるような事物が存在していると言うことになる。




・・・まさか、刀夜が偶然転びそうになったウエイトレスさんを助けようとしてセクハラをかました挙句、詩菜がソレに切れて、壮大な夫婦喧嘩でも始まっているとか?


上条
「・・・うわー、入りたくねえ」


――万が一にでもそんなことがあれば、迷わず親子の縁を断絶しよう。


そんなことを誓いながら、とにもかくにも野次馬を押しのけ、安い早いが売りのファミレスチェーン店に足を踏み入れる。


と、――


コゴロー
「――ゴルァ! 一般人が勝手に入んじゃねえ!」


目ざとく上条の侵入を見ていたちょび髭の男が、大きな声で怒鳴った。




コゴロー
「お前、今の状況が分かってんのか!! 人が死んでんだぞ、状況の保存は――」


刀夜
「ス、スイマセン毛利探偵、これが以前は話したウチの息子です。今日は待ち合わせを・・・」


コゴロー
「ほぉ、例の。しかし困りますよ、例え身内でも、現場に一般人を入れる訳には」


――刀夜が言う『タンテイ』とは、所謂ミステリーに出てくる、そう言った類の『探偵』なのだろうか。


最近ではもっぱら浮気調査が仕事になっているというあの・・・



しかし上条にとって衝撃的なのは、それより前のセリフだった。


上条
「人が・・・、死んで・・・?」




――いくつもの死線を潜り抜けた上条であっても、やはり人が死ぬというのは慣れない。


いやむしろ、いくつもの死線を潜り抜け、多くの人間を救ってきた上条だからこそ、


たった一人を救えなかったことが、大きく圧し掛かるのかもしれない。


刀夜
「あ、ああ。先程、急に血を吐いて倒れて、今から現場検証というやつをするところなんだ」




――血を吐いて、ということは毒殺なのだろうか。


それは魔術と超能力とが交差する日常を歩いてきた上条にとって、やはり慣れない。



「いいじゃないお父さん。ご両親が心配でここまで来ちゃったのよ、きっと」


コゴロー
「ふん・・・、しかし入ってきてしまったものは仕方がないか。キミにも、一応容疑者の一人として、解決するまでここで待っていてもらおう」


――それは額面通りの意味の他に、事件に巻き込まれた両親と一緒にいさせようと言う、
コゴローにしては珍しい考えもあった。


それに加え、何より、コゴローは上条が学園都市の学生であると聞いている。


であれば、何かしら手助けとして役立ってくれるかもしれないとそう考えたのだ。




コゴロー
「――では、状況を整理しよう」


学園都市内部の一部のコアなミステリーヲタクにさえ名前を知られる名探偵、通称『眠りの小五郎』は、当然目を覚ましたままクルリと周囲を見渡し、







コゴロー
「被害者の名前は、――『シャーロック』。ここ学園都市の学校に通う少年だ」








そう言った。

遅くなったけど終わりねー。日曜当たりやると思ウ。


そろそろ話も最終局面、――だったらいーなー。



コゴロー
「症状から見るに死因は毒殺」
「彼の飲んだコーヒーに混入されていたと思われる」


――そう言ってコゴローの見た先には、刑事ドラマで見るようなチョークで、机に付した人間の痕跡がかたどってあった。


どうやらすでに死体は運び出されているらしいことを、上条は知る。




しかし上条自身には、被害者の『シャーロック』に一切の面識を持たないわけで、


上条が、イマイチ事件に対する現実感が欠けているような気分に陥ったのも当然のことではあった。


コゴロー
「容疑者は彼が死んだ時間帯にいた入店者と、その前後に店を出た人間と見て間違いないでしょう」
「さてここでまず考えなければならないのは怨恨の線です」


――つまりは借金がどうとか、浮気がどうとか、といった話だろうか。


そんな感じに上条は、普段何の気もなく見るサスペンスドラマを思い出しながら類推した。




コゴロー
「皆さんの自己申告によれば、被害者と面識のある人間いないとか」
「もちろんこれは後に改めて調べれば分かることですんで、犯人であってもあえて嘘をつくことは無いと考えられます」


上条刀夜
「じゃあ、無差別殺人とかですかね」


――どういう訳か、父・刀夜は、ワトソンよろしくにコゴローに相の手を入れた。


コゴロー
「いいえ違います」


――コゴローは大げさにチッチと指を振る。


コゴロー
「なぜなら、彼が飲んだコーヒーは、セルフサービスのドリンクバーなんですよ」
「ところが毒が検出されたのは彼のコーヒーからだけ」
「つまり、毒は明確に彼を狙って仕込まれたものなんです」




刀夜
「フム・・・、ではこういうのはどうでしょう」
「ドリンクバーの、飲み物の出口に、毒入りのカプセルを仕込んでいた」
「これなら、被害者だけに毒を飲ませることができるのでは?」


コゴロー
「それも違います。よく考えてみてください。ドリンクバー、――とくにここ学園都市のそれは種類が豊富だ」
「狙った人物に飲ませるのは相当に難しく、またそんな物を仕掛けていれば多少の痕跡も残ってしまうだろう」
「そもそもそんなことをやっている人物がいれば嫌でも目につくでしょう?」


――刀夜はふむふむ、と納得するように二、三度首を小さく縦に振った。


上条
「いやいやいや、ふむふむじゃねえクソ親父! なんで訳知り顔の探偵気取りで、事件に介入してやがりますか」


詩菜
「あらあら、『クソ親父』なんて、反抗期なのかしら・・・」


上条
「うっ、生温かい!? 『誰でもそんな時期があるんだよ』って無理に共感されてるような生温かさを感じる!!?」




――ともあれ。


刀夜
「ほら、『3人寄れば』と言うだろう。知恵は合わせることでより強力な武器になる」
「もちろん名探偵である毛利探偵には必要ないのかもしれないが・・・」


コゴロー
「いえ、こう言った事件で肝心なのは発想です」
「ほんの他愛ない会話が、事件のヒントになることも多いのですよ」


上条
(なんか、胡散くせーな・・・・)


――上条は、調子のいいことを言う名探偵に不信感を抱きつつも、とりあえず説明の続きを促す。


コゴロー
「もっと簡単な話ですよ」
「話をまとめれば、どう考えても、被害者に気付かれず毒を盛ることは不可能ということです」


――コゴローは軽く息を吸って続けた。


コゴロー
「つまり、自殺です」



上条
「お前が! お前らが殺したのか!!」


――上条の右手には自然と力がこもった。


例え敵が魔術師でなくとも。


それが個人間の怨恨からくる悲劇だったとしても。


それでもやはり、理不尽な悲劇を見過ごすことはできない。




――しかしコゴローは、面倒以外の何物も表情に出さず、


コゴロー
「殺したのは俺じゃねー」



「ちょっとお父さん!」


コゴロー
「いーだろ別に。『あいつ』も言った通り、俺たちゃ何も犯罪やってるわけじゃねえ」




――恐らくは客に出されるはずだったボンスレムハムを口に放り込み、


コゴロー
「『俺たちは探偵』で、『偶然事件に出くわし』て、『容疑者を場に留めた』ら、『死体がどこかに消えていた』だけ」
「ここに留まってるやつらは、あくまで『善意による協力』さ。俺もそう言ったはず」


上条
「何を、言ってるんだ?」


――上条は、コゴローの言いたいことを理解できない


コゴロー
「要するに狂言なんだよ。言い換えれば自演、自作自演ならぬ自殺自演ってか」


上条
「自演・・・? 誰の・・・」




――いや、誰もくそも無い。自殺が自演だと言うなら、該当者は一人しかいないのだ。


学園都市には割かし手軽に仮死状態に陥ることのできる薬もあるし、脈を測られても、素人では判別できないはずだ。


それでも疑問は起こる。


上条
「一体、何のために、そんなことを・・・」


コゴロー
「知らねーよ。・・・だが、シャーロックーー依頼人はこう言ってたぜ」






「――『自分をいなかったことにしたい』ってな」
「もしかしたら、非合法的に学園都市を脱けるつもりなんじゃないか」






――学園都市を抜ける?


上条はシャーロックと深い面識が無い。


ゆえに、そこにどんな事情があるかは知らないが。


しかし少なくとも学園都市という教育機関は、来る者は拒まず去る者は逃さず。


少なくとも『カリキュラム』を受けた生徒は学園都市から逃れられない。


そういった一方通行の機関なのである。




上条
(そりゃ学生なんて反抗期を体現した生き物だし)
(学園都市から抜け出そうとした前例がないハズはない)


――だが成功した話は聞かない。


決して外的な侵入者を許さない学園都市のセキュリティは、


あたかも監獄として、内側へも機能する。


それは、学園都市に住まう学生には常識だ。


上条
(なのに、・・・それでも学園都市を抜けなければならない理由があったのか)




――もし以前に関わって、話でも聞くことが出来ていたら、何か力を貸すことが出来たのかもしれない。


そんな栓無いことを考えながら、上条は父と母のもとへ戻ることにした。




短くてスマソ
SSにあるまじきスレッドスピードだぜww  ・・・だぜorz


――コンテナの並ぶ小路を二人は進んでいく。


似たような光景が続くと、なんだか根拠も無く迷ってしまっているような気分になってしまう。


頼りとなるのは少しずつ濃くなっていく潮の香り。


しかしふと、コナンはあることに思いが至った。


それはとりもなおさず学園都市の地理上の問題である。



学園都市は東京都の一部に相当する日本固有の小都市であり、


自然、港と呼べる施設は非常に限られた地域にしかない。


コナン
(そんな局地に、いつの間にか移動していた・・・?)


――ティーカップシスターの言うような、進路誘導で?


目的地をずらすくらいは出来るかもしれないが、歩いた距離までも誤認させられるものだろうか。




コナン
「・・・ねぇ、引き返さない? なんか嫌な感じするよ」


インデックス
「ふぇ、そう?」


――こと魔術に限っては絶対的な優位性を持つ彼女であるが、


それ以外に関しては同世代の少女の平均以下である。


――逆に言えば、『そちら側の現象であったなら、彼女は気付くことが出来たのかもしれない』が。







――深淵はそこに、ぽっかりと口を開いて待っている。





幾つ目か、数えることさえしてないコンテナ群を抜けた時、



「――よぉコナン、こんなところで何やってるんだ」


それはコナンにとって、つい先刻聞いた声だった。


コナン
「・・・シャロ・・・兄ちゃん?」


シャーロック
「ここは立ち入り禁止区域だぞ? どうやって入ったんだよ?」




――それは間違いなく、長点上機学園で行動を共にしたシャーロックだった。


自らの能力で学園都市を滅ぼしうる、学園都市の中でも異色の能力者。


彼がなぜここに?


その疑問よりも先に、コナンと、インデックスが、質問せねばならない事柄があった。


インデックス
「あなた・・・、それは一体何なの?」


――シャーロックの背後にある、歪みにような、どす黒い空間。


明らかに3次元を超越したそれは、何も知らないコナンには、ブラックホールのように見えた。




――シャーロックは、平然と答えた。







シャーロック
「これは『ゲート』だよ」





とりあえず終わる。
忙しすぎてやヴぇえです。


一応毎週末にやるつもりだけど、出来んかったらゴメソ  ノシ



――空中にぽっかりと開いた穴は、どことなく現実感にかけていて、


まるで折り紙の切れ端を宮中に張り付けているみたいな違和感を与える。


シャーロック
「なあコナン、俺の能力で消えた物体はどこへ行くと思う?」
「いや難しい話じゃないらしい」


――思いつきの世間話みたく、シャーロックは言った。




シャーロック
「俺の能力はテレポートの亜種で、大体半径30mの範囲のものをトバしちまう」
「けど、今まで吹っ飛ばした物体、――例えばビルの瓦礫だとか」
「そんな物が見つかっていないんだ、世界中のどこからも」


コナン
「・・・・・・『この世界じゃないところ』」


――コナンはアレイスターから聞いた話を思い出して言った。




シャーロック
「そう、なんだろうな。たぶん」


――自分でもよく分かってはいないんだ、と自虐する風に付けたし、


シャーロック
「何より問題なのは、俺がトバすのが、物体だけにとどまらないってこった」


――『地脈』『龍脈』


「『自然』が『自然』としてある」というだけの膨大なエネルギー。


シャーロックは、それを消し飛ばしているのだと、アレイスターは言った。


現在学園都市で起こる『不慮の事故』は、全てそれに起因しているとも。


コナン
(・・・やっぱり超能力の原理は分からない、)


コナン
(けど、それでも、なんとなく分かることはある)


――それは、目の前の少年が苦しんでいるということ。


追い詰められた末に、この世界に対して、何かしらやらかそうとしているということ。




インデックス
「原理はよく分からないけれど、あの『穴』の周囲へ、どんどん力の流れが集まってる」
「――そして、消えてる・・・?」


インデックスのその言葉に、しかし彼は乾いた微笑みを浮かべ、


シャーロック
「なんのことはないさ」
「――俺がトバしてるのは、この『世界』そのものなんだ」


コナン
「世界・・・?」




シャーロック
「海辺の崖が、何であんなに急か知ってるか」


――コナンが返答する前に、シャーロックはつづけた。


シャーロック
「なんでも波で削れてるらしいんだアレ」
「凄いと思わねえか? ちっとも削れてるようには見えねえのに、それでもああなっちまう」


インデックス
「つまりあなたは、この世界を浸食しているの?」


シャーロック
「・・・俺の住んでたところは、結構大きな島だった」


――問いには答えず、続けた。



シャーロック
「自然にあふれてて、それなりに文明化もしてて、ありきたりだけど、良い所だった」
「だけどさ、今はもうないんだ」


コナン
「・・・・・・」


シャーロック
「島民はもういない。体調が悪くなって移っていった奴もいれば、おかしな事故で死んだ奴もいる」
「土地自体も、地図上から消えた。表向き、浸食作用で沈んだことになってる」


コナン
「・・・それが、シャロ兄ちゃんのせいなの?」


シャーロック
「・・・10年以上も住んでたからな。むしろよく持ったのかもな」
「まあ、ちなみに、この地球を全部消し飛ばすには20世紀かかるらしいぜ」


――冗談めかすように、シャーロックは言った。




インデックス
「それじゃあ、あなたは何をしようとしているの?」


――インデックスは絶えず『ゲート』から眼を離さない。


例え自身の専門外の分野であっても、その脅威だけは感じ取れるのだろう。


シャーロック
「・・・それがな、年々強くなっているらしいんだ。『浸食』が」


――わざとらしく困った風に苦笑いを浮かべながら、


シャーロック
「このままじゃ10世紀ほどで地球が消え去るレベルらしい。こいつぁヤベエよな」




インデックス
「1000歳まで生きるつもりなの?」


シャーロック
「うんにゃないない。――でも、10年も有れば学園都市が消えちまうかもしれねえな」


――10年。


それは長いようで短い時間だ。


全て消えるまででそれなのだから、1年もいれば学園都市は相当のダメージを受けるはずだ。


コナン
(・・・目的は、つまり、)




――本人にしてみれば、その能力を改善する一縷の望みを賭けて学園都市まで来たのかもしれない。


だが実際はそうはならなかった。


むしろ能力は悪化し、このままでは学園都市を滅ぼしてしまう。


きっとそんな人物を排除しようとする動きも、でてくるだろう。


いや、改善されなかった以上、それは世界のどこにいたってそうなのか。


世界中の全てが彼の敵で、彼は逃げ場すらない。




コナン
(逃げ場・・・、)


シャーロック
「学園都市で聞いたんだが、この世界は幾つも存在する世界の一つで」
「四次元球体的に何層もの構造を描いているらしい」

「そしてその世界ごとの物質の総量は決まってるとか」
「よーするに、俺はそのバランスを著しく崩してしまっているわけだ」


――だが、とシャーロックは口角を上げた。


シャーロック
「――もし俺が、『向こう側』に行けるとしたら?」



お・・・わ。。。。り、、、、


また来週 ノシ 

できたら・・・・いいな・・・・orz



シャーロック
「――もし俺が、『向こう側』に行けるとしたら?」


コナンには正直、シャーロックの言葉は推し測り難かった。


そもそも『向こう側』なる概念についてまったく認識が追いついていないのに、


その上結果がどうなるかなど、小学生に大学入試試験をやらせるようなものだ。




インデックス
「・・・どうなるの?」


――畑は違うが、それなりの事前知識があるインデックスでさえ、その問いを口にした。


シャーロックは答える。


シャーロック
「・・・どうなるんだろーな」


インデックス
「へ?」


シャーロック
「いや、実を言うと俺も分からないんだ」
「俺が『向こう側』に行けば、今度は『向こう側』からこっちに空間の転送が起こるのか?」
「それとも、パッタリと止んでくれるのか?」


――そもそも『向こう側』がどんな世界かもしらねーんだ。とあっけらかんに笑った。




インデックス
「それって、・・・意味があるの?」
「それに、向こう側の世界がもし、例えば宇宙創成以前の状態だったなら、あなたは」


シャーロック
「少なくともこの能力は俺を中心に展開する」
「この星を、――この街を、俺が喰い潰しちまうようなことは無いわけだ」


――寂しそうなのにどこか充実したような顔。


きっと自己犠牲型ヒーローというのは、どいつもこいつもこんな感じの量産型フェイスで気取っているんだろうな。とコナンは思った。


コナン
「――そんなのは、おかしいよ。シャロ兄ちゃん」




――自分のセリフが怒りから来るものなのか、悲しみから来るものなのか、いまいちコナンには分からなかった。


シャーロック
「おかしくないさ」
「別に死にたくはないけど、でも結果的に死んでしまうってのは、割とよくあることだ」


――コナンは混乱する脳から一本の糸を紡ぐように、必死で論理の垣間を探した。


コナン
「そうだ、その穴は、シャロ兄ちゃんの超能力なんでしょ?」


コナン
「でも、シャロ兄ちゃんがいなくなったら、誰が止めるの?」


コナン
「自分では止まらないから困ってたはずじゃ――」


シャーロック
「それなら心配ないさ」


――シャーロックは淡々と言った。













シャーロック
「――もうすぐ、全ての不合理を掻き消す男がやって来る」










シャーロック
「そうだろ、相棒?」


――その呼びかけに応えるものがあった。


アレイスター
「――ああ、そろそろファミリーレストランから抜け出してこちらへ辿り着くころだ」


――気配もなく、ほんの数秒前まで誰もいなかったはずの二人の背後に、


緑色の手術衣を着た人物が現れていた。




アレイスター
「キミが『向こう側』へ行った後、『幻想殺し』が『ゲート』を閉じれば終わり」
「だからキミは何の心配もなく、その穴を広げ切ると良い」


コナン
「お前・・・、――お前が裏で糸を引いてたのか」


アレイスター
「行ったはずだ。彼を殺す、と」


――アレイスターの顔からは、何の表情も読み取れない。


そのことが、余計にコナンを苛立たせる。


コナン
「お前は、一人を生け贄にするっていうのか!」
「大勢が助かるなら、犠牲を作ってもいいってのか!」


――アレイスターは、答えない。





コナン    ,,
「・・・・・・、オレは」









コナン
「オレはそんなの認めねえ! 最後まで人の命を諦めていいハズがないんだよッ!」














上条
「――ああ、よく言った」







――そこには、とある少年がいた。


右手以外には何の特別も持たない少年。


全力疾走してきたのだろう、ゼェハァと乱れた呼吸がイマイチしまらないが、


それでも彼は言った。










上条
「あとは任せろッ!!」







アレイスター
「ふむ、予定より少し早いな」


――無表情のまま、アレイスターは上条の方を見やる。


アレイスター
「――まあ私が直接出ているのだ。計画の進度でも測らせてもらおうか」


――手術衣の男の手には、いつの間にか銀色の杖が握られていた












自分で言うのもあれだけど、急展開ワロタ?
まあそこは大いなる想像力で補完オナシャス?

or2

できればまた来週 ノシ



――銀の杖。


上条は経験則から、敵が魔術師であると予測する。


上条
(・・・アニェーゼの様な例もある。迂闊にただの近接打撃武器とは考えない方が良い)




――上条はチラとインデックスの方を見た。


なにせ魔道書図書館と銘打つ完全記憶娘である。


普段は無生産大量消費を繰り返すだけの、ただの食いしん坊ではあるが、


未知の敵と遭遇した状況で、彼女以上に頼りになる存在を上条は知らない。


――しかしインデックスは曖昧な表情を浮かべ、


インデックス
「『蓮の杖』にも似てるけど、でもたぶん違う・・・」




上条
(・・・・・・インデックスが分からない?)


――現代科学と同様に、当然魔術の世界も日進月歩であろう。


しかしそれは、例えば飛行機が亜音速で飛べるようになったようなもので、


要するに元にあった魔術の延長でしかないはずだ。


そしてインデックスは、その複雑な派生すら、10万3000冊の知識から予測して見せる。


その彼女をして、「分からない」・・・


アレイスター
「――『幻想殺し』の弱点は、意外と多い」




――上条の思考を遮るように、アレイスターは言った。


アレイスター
「例えば『超電磁砲』。『幻想殺し』には、使用者の反応による制限がある」


「例えば『聖人』。『幻想殺し』には、使用用途に著しい制約がある」


「例えば『竜王の殺息』。『幻想殺し』には、処理速度による限界がある」


上条
「何を・・・」


アレイスター
「――だが、『幻想殺し』負けない」




アレイスター
「偶然にも音速を超える衝撃波を右手で受けとめ、味方と、あるいは敵とさえ協力して目的を達成する」


「何故だと思う?」


――その問いは、しかし返答を予測したものではなく、


上条が声を発する間もなく、アレイスターは続けた。


アレイスター
「結論は簡単だ。真に敵に打ち勝ってきたのは『幻想殺し』ではない」


「つまりは上条当麻という人間性――キャラクターなのだ」


「いや、さらに言えば『幻想殺し』を持つ『上条当麻』を生存させようとする、ガイア理論じみた一種の力の流れがあると言っても良い」




上条
「・・・・・・」


アレイスター
「訳が分からないといった顔だな。まあそうなるか」


――上条にはむしろ、目の前の魔術師がどうしてその様な話をするのかが疑問だった。


上条
「どうして、そんな話をあんたが、俺に・・・?」





アレイスター
「要するに、私が戦えば、結局はキミ倒されてしまうということさ」



上条
「は?」



キミ「に」倒され ね。スマソ



――だから敵に回らないまま、『利用』しているのだがね、と聞こえない声で呟き、


アレイスター
「いやしかし、私の勝利条件は、キミを倒すことじゃあないんだ」


――・・・上条はそこで、ハッとなった。





━━瞬間、



ゴウンッ!!!



と、上条は、不可視の巨人に風が食い千切られる様な音を聞いた。








アレイスター
「――さぁ、ゲートオープン、界放だ」







気付けばそこには、禍々しく開いた異界への扉だけが残っていた。




終わる眠い。
禁書新刊出てるけどまだ変えてない・・・おrz

じゃあまた来週・・・いや隔週になるかもしれんから期待せんで・・・ノシ



上条
「何が・・・起きたんだ・・・」


――窮地に颯爽と現れた上条には、当然のごとく状況は理解できない。


コナン
「ゲートが・・・開いたんだ・・・」


――だがシャーロックのいなくなった現状と、空間にぽっかり空いた大穴を見れば、


コナンとインデックスにはそれが何を意味するのか、容易く理解できた。




インデックス
「あの人は・・・、別の世界に行ってしまったんだと思う」


上条
「別の・・・世界?」


インデックス
「うん・・・。妖精の悪戯だとか、日本で言えば神隠しだとか」
「『日常世界に現れる異世界へ通じる道』って思想は世界中にあるんだけど」
「・・・彼は、あの扉から、『向こう側』に行ってしまったのかも」


上条
「それで、 帰ってこれるものなのか?」


インデックス
「それは・・・・・・」




――古くは『今昔物語』にもあるように、


神隠しから帰ってきた、という話もまた、確かに世界中に転がっている。


けれど、ただでさえ古今東西星の数ほどの失踪者の中から『帰ってこれなかった者』を割り出すことは難しい。


『向こう側』に行ってしまった者の、一体どれほどの割合が帰還を果たしているのか、


それを正確に知ることは難しい。




インデックス
「・・・例えば『その世界の飲食物を口にしてはいけない』だとか。例えば『小さいつづらを選ぶ』だとか」
「その世界に応じた『正しい行動』を取ることが、大事になるかも」

「できることなら、あの『ゲート』が安定しているうちに引き戻せたら・・・」



上条
「そうかなら今すぐ・・・ッ」


――上条はハッとなって自身の右手を見た。


異能を打ち消す『右手』。


果たしてこの右手は、自分があのゲートをくぐることを許してくれるのか・・・?




アレイスター
「――止めておいた方が良い」
「キミがアレに触れれば、その瞬間彼が帰ってくる可能性は0になる」


――背後から聞こえる声。


そう思って上条が振りむいた時には、そこには誰もいなかった。


インデックス
「――きゃ」


コナン
「う、うわああぁぁ・・・」


―― 一瞬目を離した間の、彼女たちの断末魔。


上条
「インデックスッ!!」


――そこにはもう誰もいない。








《『幻想殺し』、今回のキミの出番は、シャーロックに『ゲート』を開かせる時点ですでに終わった》









《安心すると良い。私の計算する限りでは、それほど危険は無い》








――場に姿のない、中性的な声が、場内アナウンスのように響いた。

























――???


コナン
「・・・・ぅぁぁぁああああああっ!!」


――ズン! と普段なかなか立てないような重量感のある音を立てて、コナンは尻もちをついた。



終わる!
不定期杉スマン・・・
こんなのでまだついて来てくれてる人いるんだろうか・・・orz



・・・できればまた来週ノシノシ



月詠小萌は信用にたる人物である。


それはコナンとインデックスの共通見解だ。


そんなわけで、かくかくしかじか。


小萌
「――あなたの言うことが正しいとすれば、確かに筋が通りますね・・・」


小萌はその幼い手を口元にあて、何事か思案する風だった。


コナン
「・・・? 何の話?」


小萌
「もちろん、シャーロックくんとその能力――学園都市がtyphonas 〈災厄〉と呼ぶモノについてですよ」




コナン
「災厄・・・」


もう一人のシャーロック。


それはこの世界の学園都市を解体寸前に追い込んだ超能力者。


小萌
「彼の暴走が始まったとき、学園都市にはLevel5を含む学生が多数いました」


「もちろん学生全員が戦闘能力を有しているかといえば、そうではありませんが」


「それでも通常であれば能力同士の戦いはLevelと相性で決まります」


「つまり学園都市全体を敵に回すということは、その時点で敗北が決定するといっても過言ではありません」


コナン
「それでも、シャロ兄ちゃんは負けなかった・・・?」




――そも学園都市外から来たコナンにとっては、レベルがどれほど絶対的なものなのか理解できないし、


相性なんて言われてもポケットモンスターのそれ以上のものは思い浮かばない。


けれど数の優位くらいは分かる。


学園都市に来る途中のバスガイドさんは言っていた。


学園都市の総人口は約230万人だ、と。


そんなものをただの個人が敵に回して、生き残れるわけがない。










小萌
「――しかし、そんな彼が行使したのは、意外なことに『圧倒的な総量の力』だったのですよ」








「そう、それは、この世界の質量保存の法則を歪めたかの如き、力の奔流」








「そしてそれこそが、あなたたちの世界のシャーロックホームズの悲劇だったのかもしれません」













――シャーロックが言っていた、


年々強度を増す、『消し飛ばす能力』。


それを彼は『浸食』と表現していた。


彼の住んでいた島は、今は地図上に無いという。







小萌
「――学園都市の学者さんたちに拠れば、その総和は明らかに一つの惑星レベルだということだです」


おわる。
ゴメンネ、有言不実行で・・・orz
GW中に一回はやれたらいいナ・・・

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