SDK「学園都市…か」(348)

初代SIRENの須田恭也が学園都市に行く話

遅筆なことと書きだめ0についてはいわないで

駄文です

ときどき安価

理不尽な苦情はスル―で

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須田「ここは…?」

須田が目を覚ますと、そこは慣れ親しんできた(?)異界とは明らかに異なるものだった。
見たこともない景色が広がる。
異界独特の雰囲気に慣れたせいか、この『普通』が『異常』に感じてしまう。(異界は時間の概念が曖昧なためでもあるが)

取り敢えず目を閉じる。

幻視。
彼が異界で手に入れた力であり、他者の視界を読み取る(視界をジャック)する力だ。

須田(…?)

またも違和感がある。
明らかに屍人とは違う感じなのである。

須田(やっぱ屍人じゃない。ここは平行世界の一つなのか?)

須田は第三者の意思で世界を行き来してきた。
その唯一の共通点は『異形の者』だった。
屍人あるいは闇人。
どちらも存在しない世界。
そう。
異界から抜けたのだ。

須田(美耶子…)

どこにいるのかわからない少女を思い出すのはなぜだ。
どこにその少女はいるのか。

彼はあてもなく歩を進めると、重大なことに気付いた。
武器をどうするのか。

銃は弾丸がないため捨てて構わない。
だが刀はどうする?
ここは文明がある普通の世界のようだ。
そんなものをもっていては怪しまれる。

異界に慣れすぎたな、と須田が呟きつつ路地裏へと人の目を避ける。

そして須田は科学と出会う。

先へ進みつつ幻視は怠らない。
ここからいくつかの視界が確認できた。
注意して進もう、と須田が視界を切り替えた瞬間。
その視界が消えた。

須田(何だ今の…?)

唐突に走り始める須田。

その先には。

『天使』

三対六枚純白の翼が広がっていた。

「誰だテメェ?」

言葉を紡ぐ『天使』。
対して須田は無言で刀を握る。
こいつはヤバイ、理解できない相手に須田の本能はそう告げていた。

「ハッ、よほど愉快な死体になりたいと見えるな。」

対して、天使はそれを敵対行動とったようだ。

「ここでお別れだ。」

天界の片鱗を振るう者VS異界ジェノサイダー

両者は見合ったまま動かない。
お互いがお互いの違和感に気付いていたから。

「そっちが仕掛けないなら、こっちが仕掛けさせてもらう。」

『天使』は六枚の翼を使い空を飛ぶ。
そして、

須田に閃光が降り注いだ。

須田「グッ…?」

わずかなうめき声とともに、よろよろと体勢を崩す。

須田(光が急に?)

不可思議な現象に思考が追いつかない。
そして『天使』は須田へと今度は言葉でたたみかける。

「簡単なことだ。太陽光を殺人レーザーに変換する物質を作っただけだ。」

須田「そんな物質ある訳…!」

長年異界にいて通常の世界にいなかった須田でもわかる。
そんな物質はこの世に存在しない。
だが、『天使』は言葉を続ける。

「俺の『未元物質≪ダークマタ―≫』にその常識は通用しねえ」

須田「ダークマター?」

「そうだ、この世に存在しない素粒子を作り上げる。それがおれの能力だよ。」

自身の手の内を曝したのは余裕なのか。
なら、須田は宇理炎を、焔薙を握りしめる。
この世に存在しない物質をこの世に存在しない炎で。

須田(異形じゃないから手加減なんて余裕こいつにはない。)

そしてその刀から青い焔が放たれ纏う。

「それがお前の切り札てか?」

天使はまだ余裕保っている。

「今のは『回折』…?」

『天使』が言葉を止める。
目の前の男が何かが蠢いている。

補足説明~垣根が須田を攻撃した理由~
・垣根は暗部の仕事中だから『偶然』一般人が通る可能性はかなり低い

・須田は猟銃や刀で完全武装をしていた。それが一般人にはとても見えない。

・文の中の『お互いがお互いの違和感に気付いていた』という描写から垣根は須田を警戒している。

以上です。その辺の描写をもう少ししっかりするべきでした。次から気をつけます。

16歳から歳はとりません

え?SDKじゃなくて僕ですか?

『天使』が見たものは青い炎だった。

「な…ん…!」

男の持っている何かから、
ボッ!と空へ何かが向かっている。
そして『天使』に振り注ぐ。

(発火系能力者か?青いのが気になるが…?)

垣根は羽根で炎を防ごうとする。
しかし、

「なっ!」

『天使』は確かに油断していた。
本来なら炎を阻害する物質を作りだすべきだった。
だが能力同様羽根もこの世に存在しない。
なのに、防ぐはずの羽根が燃やされている。

「こな…クソ!」

『天使』に焦りが生まれた。
炎を解析しようとするがうまくいかない。

「ふざけんな!」

『天使』はわかっているようだ。
この状況は振りすぎると。
だから、

「手土産だ!受け取れ!」

燃えかけている純白の翼から莫大な閃光を放つ。
瞬間須田の視界を奪い、
視界が戻ったときには、姿はなかった。

須田(逃げた…のか?)

幻視を試すが一番近い視界も表通りだった。

須田(ひとまず、休むか?)

疲れた、というのが須田の素直な感想だった。
その場にドサリ、と身を預ける。
あの『天使』は何だったのだろう。
ここはどこなのだろう。
異形はこの世界にはいないのか、それともあの『天使』が異形なのか。

全てが疑問に包まれたまま、気付けば須田は眠りについていた。

~窓の無いビル~

「須田恭也…か」

男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える『人間』が呟く。

「かつて神の一種を倒すことができたものか。さすがだな第二位も圧倒するか。」

ビーカーに逆さに浮いている『人間』の言葉が続いていく。

「考えようによっては別次元の力を理解している、ともとれる。」

モニターの須田を見ながら、わずかに口元を歪める。

「どこまで『プラン』に食い込んでくるか…あまり邪魔になるようなら…」

『人間』は須田の正体を理解していながらもこう結論づける。

消す、と

須田は目をさますと幻視を開始する。
空を見る限り夕方のようだが、異界の時間軸に慣れているためそんなのあてにしない。

須田(裏通りに人はいないな)

確認してから表通りへ戻る。
重大な見落としをしたまま。

「ジャッジメントですの!銃刀法違反で拘束させていただきますの!」

須田(ヤバイ…忘れてた)

背中の銃と刀を見ながら考える。
この少女もあの『天使』のような力なのだろうか?

「沈黙が回答…ですのね!」

少女が鉄矢を握りしめる。

須田はこう結論づける。
やめよう、と。
これ以上の疲弊はまずい。死ぬことは無くても疲れはあるのだから。

須田「わかった。抵抗しない。武器を捨てるから。」

「素直でよろしい。…ゆっくりですわよ?」

念入りだな、と思いつつ須田は銃を捨て、刀を捨てる。

「では…まあ抵抗しなかったのでひとまず支部に連行しますの」

まあ、気付いたら学園都市の中にいたってことで

今日はここまでです。

見てくださった方々ありがとうございました。

投下していきます

須田はあえなく連行され手錠までかけられる始末だった。
とはいえ、手段が無いわけでもない。
刀と銃は目の前の少女が重たそうに背負っているが、宇理炎だけはまだ携帯している。
さすがにこれがなくては『異界ジェノサイダー』も異形に対応できない。

対して少女の方は須田を警戒してはいるが、会話には応じてくれるし特別毛嫌いしている訳ではないようだ。
とにかく、ここがどんな世界かは知らないがきてしまった以上ここで生きていくしかないのだ。

須田(まともな人と会話するのは久しぶりだな。)

「さ、着きましたわよ?」

少女に促され、命じられるままに建物に入っていく須田。
そこは小さな会社のオフィスのような印象を受けた。

少女、風紀委員≪ジャッジメント≫白井黒子は違和感を覚えていた。
最初、男を見たときはいつものチンピラの類だと思った。
もちろん、すぐ投降した点も全く気にかからない訳ではない。
だが男の姿は茶髪に整った顔立ち、緑の服にジーンズだが下に着ているシャツには血が滲んでおり、背中にもその痕がうかがえる。
そして雰囲気でわかる。この街の人間ではないと。
だが、同時に不法侵入者の情報もない。つまりこうなる。
この男はこの街にどこからともなく現れた事になる。
だが、そんな事テレポーターでも無ければ無理だ。
同僚の初春飾利に聞いたが、その情報は皆無のようだった。

白井「さ、おかけなさいな」

少なくともこの男は抵抗はしない。そう直感した白井はとりあえず疑問を解く事に専念しようとする。

白井「では1つずつ聞きますの。…あなたはどこから来ましたの?」

男の表情に曇りが生まれた。

須田は困っていた。
どこから来たのか。そんな質問をされても答えようがない。
まさか異界から来たなんて言えるはずもない。

白井「では、質問を簡単なものにしましょう。あなたのお名前は?」

須田「須田…須田恭也」

白井「須田さん、あなたはどうやって、学園都市に入りましたの?」

須田「学園都市?えっと…気が付いたらここにいたからよくわかんないんだ。」

白井「ちょっとまってほしいんですの。今学園都市に疑問符をつけましたわよね。ここのことを御存知ないんですの?」

やっちまった、と須田は気付く。最初の質問を変えたのも察しが良いためなのだろう。
だが、これはチャンスかもしれない。来てしまった以上この街の情報は不可欠なのだから。

須田「なあ、ここってどんな街なの?」

探るように須田が尋ねた。

白井「本当に何も知らないようですわね。」

白井は須田に学園都市について話した。
超能力開発や治安維持組織、統括理事会一般的な事は全て話した。
そして、

白井「事情は察しますが、犯罪は犯罪。身柄は引き渡させていただきますの。」

須田「…へ?」

いきなり詰んでしまった。
聞く限り、セキュリティは万全のようだし、簡単に逃げられはしない。
宇理炎を使えば何とかなるかもしれないが、そんなことはしたくない。

須田「ど、どれくらい拘束されるんだ?」

白井「さあ、少なくとも半年以上でしょうね。」

がっくりとうなだれる須田は結局アンチスキルに引き渡されてしまった。

いったんここで区切ります。

また書きに来ます。

できれば2時くらいから3時半くらいまで投下したいんだけど見てる人っている?

そろそろ再開します

須田は第10学区にある少年院に拘置されることになった。

須田(マジかよ…超能力やらよくわからない世界にきていきなり逮捕って…)

某不幸少年なら不幸だ―と叫ぶところなのだろうが須田にそんな癖はない。
しかも最後の希望宇理炎も不審物として没収されてしまい完全に手ぶらなのである。
これでは異界ジェノサイダーもあがったりだ。

「おい、ここだ」

連れられるままに監獄に入る須田。

「逃げようとは思うなよ。ここのセキュリティは万全だからな。」

よっぽど自信があるのか、顔には余裕がうかがえる。

「大人しく罪を償うんだな。」

罪といわれても流されるままながされて逮捕されたとは言い難い、と須田はこぼれそうになる愚痴をおしとめる。

「さ、入れ」

ガコン!、と扉が閉められる。

須田(さて、どうしたもんか…)

取り敢えず須田は辺りを幻視する。
隣には自分と同じ独房の人間。廊下には看守のような人がちらほらといる。
監視カメラもあるようだ。

須田(こりゃあ脱獄の選択肢はないのかな?)

また一つ詰みの要素が増えるだけだった。

時刻が7時にさしかかるころ(須田はしらないが)
夕食の時間だと看守に呼ばれた。
連れられるままにいくと食堂に囚人たちがかいして、集まっていた。
もちろん会話などもそれなりにあり、学校の給食のようだった。
そもそも食事すらまともにしてこなかった須田にとっては久しぶりの食事といっても過言ではない。

須田(しかし、どこに座ればいいんだ?)

看守に聞くと自由とのことだったので手近な席を選び座る。
食事の時間腹がすいていたためか、早く食べ終わってしまい暇になったのでその辺の会話に聞き耳を立てていた。

「おい、知ってるか?例の噂。」

「あれだろ、レベルをカンタンにあげるってやつ。」

「そうそう。製作者とかどういう物なのかもわかんねえらしいけど最近それ使った奴らが捕まってここにもいるらしいぜ。しかも、そいつらが意識不明で倒れるとか何かいわくつきなんだとよ。」

須田(レベルを簡単にあげる…?)

白井からきいた話しではレベルというのは年単位であげるもので一朝一夕であがるものでもない、と言っていた。
なのに簡単にあがる?

学園都市に波乱が待ち受けていた。

少年院での生活も1週間がたとうとしていたころ。
それは唐突にきた。

須田「保釈?」

「ああ、そうだ。」

須田「でも、何でいきなり…」

「突然学園都市に現れたのだから事情の未察知はやむを得ない、上層部がそう決断したらしい。」

須田「でも、たかが一人に上層部って…」

「ああ。だから上の人間は何を考えてるかわからないんだ。とにかくお前は自由の身だ。好きにしろ。」

好きにしろと言われても街をしらない須田にとってはどうしようもない。
どうしようかわからない須田は看守に一つだけ聞いた。

須田「今日、何月何日ですか?」

「7月1日だ。」

そろそろ塾に行きます。

次は7時半くらいに来れると思います。

とりあえず軽く投下します

須田恭也は理解に苦しんでいた。
保釈された際に統括理事会から、住人ID、現金15万円、携帯電話など当面の生活に必要な物を支給されていた。

須田(何だ?何なんだ?保釈されたと思ったらある程度の物資、か)

どんな形であれ、よそ者にこんな手厚い待遇をするのか?
そんなの普通じゃない。
つまり、

須田(俺の正体がばれてる?)

異界ジェノサイダーとして異形を滅するというもう一つの顔。(というよりそれが本当の顔だが)
ありえない。
どうしてばれる。
考えすぎだ。
そこまで考えたとき。

唐突に携帯が鳴った。

まさか、まさか。
誰も登録されていない黒い携帯を見つめながら考える。
ここに、頭をよぎった答えが、

須田(あるのか?)

通話ボタンを押し、耳に当てる。

「…もしもし」

『初めまして。須田恭也君…。いや異界ジェノサイダー、といった方がいいのかな?』

男にも女にも、子供にも老人にも聞こえる声は挑発してきた。

須田「誰だ。どうやって俺の事を知った。」

『誰かは教えられん。それに知っているというより理解しているといった方が語弊がないんだが。』

須田「なぜ、俺に金やら携帯をよこした。」

異形と戦う時の厳しい声で話すが、電話の声は声色にゆらぎがない。

『君を迎え入れるためだ。』

須田「どうしてほしい?」

『君にはとある高校に通ってもらう。寮も学校も第七学区ある。地図も送る。』

須田「もう一度聞いておこうか。なぜ俺に金やら携帯をよこした。」

今までで最も威圧感のある言葉に電話の声はフッ、と笑って答えた。

『掌中の珠を零したくないだけだ。』

ああ、と電話の声は言葉をつなげる。

『宇理炎やその他一式もあるから安心していい。』

そのまま、一方的に電話をきられた。

プ―プ―、と切れた電話を耳に当てたままその場に立ち止まる。

須田(何でおれの事を知っていた?まさか異界にいた人間なのか?)

そんなはずはない。あるわけがない。あっていいはずがない。
あの世界から戻れたのは…

須田(それは俺がそう導いたんだから。)

ただただ歩を進める。
メールで地図指定はされている。

須田(ここか…)

取り敢えず中に入るしかないので、なかに入る。
中には、普通の家具やテレビはそろっていた

須田(手の早いことだな。)

いやその前から準備してたのか、と判断しベッドに腰をかける。

須田(学校は明日でいいんだな。)

気付けば広がっていた夜空を見上げ須田は思う。
異界の空と現世の空はそんなに変わらないな、と。

切れいいのできょうはここまで

次回、ようやく上条さんと合流!

やっとです!

投下していきます。

~須田が寮にいるころ、窓の無いビル~

「須田恭也…やはり面白い。」

ビーカーに逆さに浮いてる『人間』は淡々と告げる。

「うまく利用すれば『プラン』の短縮もおおいに期待できる。」

二人の男と女が突如窓の無いビルに現れる。

「お前はここで待っていろ。」

金髪にサングラスの男は女に何気なく伝えると、ビーカーに歩みよる。

「何の用だ。」

「君に監視してもらいたい人間がいる。」

金髪の男が眉をひそめる。

「どういう事だ俺は既に上条当麻を監視している。二人の同時監視はさすがにきびしいぞ。」

すると、ビーカーの『人間』は、ああ、と気づいたように、

「しばらくは『幻想殺し』よりそちらを優先してもらう。」

「上条当麻はお前の『プラン』の中枢じゃないのか。」

「もちろんだ。だが、今はそちらが優先だ。…監視している君のミスで世界大戦が起きるかもしれない影響力を持っているからな。彼は。」

『人間』は心底愉快に話す。
金髪の男の印象では喜怒哀楽全てを包んだような声色なのに。

(そこまで『プラン』に必要だというのか…?)

「ああ、それと彼の名前だが」

唇をわずかにゆがめたまま、人間は言葉を発する。

「須田恭也、明日から君の級友となるぞ?土御門君?」

土御門「…あまり人をなめすぎると足元をすくわれるぞ、アレイスタ―=クロウリ―」

☆「ふむ、参考にしておこう。」

それでも、アレイスターは唇を歪ませたままだった。

そんな訳で7月2日。
登校初日である。

須田(久しぶりのせいか、必要以上に緊張しちまうな。)

制服に着替えながら、そんな事を考える。
学校にいったのはいつ以来なのか。
一週間前か、百年前か、それとももっと前なのか。

須田(似合ってるかな…美耶子)

どこにいるかもわからない少女に質問しながらも、学校を把握するため早めに家を出る須田だった。

邂逅はすぐそこまできていた。

続きは午後から。

ついに上条と須田が出会います。

補足説明~須田の武器の行方~

補足説明~須田の武器の行方~

・猟銃…没収され見事役目を果たしました。

・焔薙…☆はそれがどういうことか知っているので返還され部屋のベッドの下に隠してあります。そのため出番が極端に減るでしょう。

・宇理炎…見た目が武器では無いので常に携帯しています。もっとも活躍する武器になると思います。

時間あいたので投下します

須田「えっと、今日から転校することになった須田ですけど…」

「あ、待ってたのですよー。私は担任の月詠子萌、よろしくなのです―」

須田「すいません、なんで小学生が教師何ですか?」

思わず近くにいた緑ジャージの巨乳教師にきいてしまった。

「ははっ、確かにそうだけど、子萌先生はちゃんとした教師じゃん?」

子萌「黄泉川先生まで!ひどいのですよー!」

黄泉川「まあまあ、じゃんよ」

須田(小学生教師の次はジャン教師?キャラ濃いなあ)

前途多難と同時に楽しめそうだと思う須田だった。

子萌「はいはい、野郎ども席につきやがれーなのです今日は何と転校生が来るのですよ―」

「女かいな!」

子萌の声に青髪にピアスの生徒が反応する。

子萌「はい、そこー、うるさいのですよー」

はう!と興奮する青髪を傍目に言葉を続ける。

子萌「歯をくいしばれ野郎ども!喜べ子猫ちゃんども!なかなかのイケメンが来たのですよー」

クラスにどよめきが走る。教師がおすということはそれほどの美男子なのだろう。

子萌「須田ちゃーん。入っていいですよ―」

月詠子萌の担任するクラスの生徒の一人、上条当麻は須田恭也を見て同性ながらかっこいいな、と思った。
もちろん上条にそっちの気はない。
だが、かっこいいのだ。
見た目も確かに美男子に部類されるが、何より纏っている雰囲気が自分たちとは違うのだ。

上条(いるんだな、完璧な男って)

須田「須田恭也です。…まあ、よろしくお願いします。」

女子の中にはすでに「かっこいい」などとの言葉が聞こえる。
やはり、もてる男は雰囲気からちがうのかな、と勝手に解釈する上条。

子萌「それじゃあ質問タイムなのですよー」

「何か能力はありますか?」

須田は胸を思わずドキッとさせた。

子萌「須田ちゃんはまだ能力開発を受けてないのですよー」

ここにきて須田。

須田(そうだ…)

悪魔的なひらめき。

須田「先生、一応能力みたいなものならありますよ」

クラスはまたも騒然とする。

子萌「どんな能力なのですかー?」

須田は自信に満ちた声で答える。

須田「幻視です。」

子萌「それはどんな能力なのですかー?」

すると、須田は目の前の生徒からペンとメモ帳を貸してもらい、子萌に差し出した。

須田「これに何か書いて僕は背をむけたままなんて書いたか当てます。」

子萌「?わかりました―」

さらさらとペンを走らせる子萌。
かけたのですよ―、と子萌が言いかける。

須田「何で、『本日は晴天なり』なんですか?」

生徒は、当たってるんですか、などと聞いているが、本人は驚いている。

子萌「す…ごい。当たってるのですよ―」

申し訳ありません

書きため0なので不定期になってしまいます。

自分の中では能力、魔術というより『体質』に一番近いと認識してるんですが

話しを進めるにはこれがやりやすいので

あ、ごめんなさい

こちらのミスです

須田は本来目立ちたがりではない。
今日能力として幻視を見せたのも、開発で頭を弄られるのに抵抗があったからだ。

当麻「じゃあな、恭也」

須田「ああ、また明日当麻」

須田は一日でクラスの三バカ(デルタフォース)と仲良くなったのは収穫だ、と自負している。

子萌「須田ちゃん、早くするのですよー」

須田が一緒に帰らないのは、システムスキャンがあるからである。
なんでも、『幻視』は同じ系統(透視系に近いらしいが)がいない上、天然の能力者『原石』というまだ研究過程のものらしいので、この学校の設備では測定は難しいということで設備の整ったところにいくらしいのだ。

須田「それで、どこで調べるんですか?」

子萌「うーん、普通は研究所なんですけどねー。今日はシステムスキャンじゃないですからね―。常盤台中学というところでやるのですよー」

フラグが建った事に須田は気付かない。

白井黒子は一人学校に残っていた。
なんでも特異な能力者がいて、その人が急きょここでシステムスキャンをすることになったから大能力者(レベル4)でもあり、風紀委員でもあるから案内人を務めろ、とのことだった。
本来男子禁制で他中の女子生徒さえ入れないのに、年頃の男子が来るのだから、当然と言えば当然なのだが。

黒子(しかし、暇ですわね…)

やはり、校門で一人で待つ、というのは暇なものだった。自分の髪をいじったりしても全く暇つぶしにならないのだから。

「あれ、黒子じゃない。何してんの?こんなとこで」

黒子「おねーーーーさまーーーーーーーー」

質問に答えるよりスキンシップをとる白井。
そして飛びつかれた側は、白井の頭にげんこつを加える。

「毎回毎回、あんたは…やめなさいって言ってるでしょ!」

「そんな~ただのスキンシップですのに~」

悔しそうに頭をさする白井。

「それより、黒子。あの車じゃない。今日来るのって」

白井「あ、そうですわね」

タタタ、と車に走り寄る白井の表情に驚きが浮かんだ。

白井「ジャッジメントですの!」

須田「お…お前は!」

それが彼らの最初に交わした言葉だった。

子萌「?知り合いなのですかー?」

須田「知り合いといいますか…」

言葉を濁す須田に白井が詰め寄る。

白井「初めまして。私本日案内人を務めます白井黒子と申します。どうかお・見・知・り・お・き・を!」

怒りを込めた自己紹介の後、耳打ち声で、

白井「(どうして釈放されているんですの!)」

須田「(俺に聞くなよ!こっちも展開早すぎてついていけてないんだから)」

子萌「何をこそこそはなしてるんですかー?」

須田「な、なんでもないです」

子萌「…そうなのですかー。先生はここで待っているので早くいくのですよー」

須田「わかりました…」

白井「さ、こちらですの」

須田は思わず呟いた。
前途多難だ、と。

遅い昼食とってきます

白井「ところで、あなたはどんな能力なんですの?」

須田「幻視だよ」

能力の測定場に行きながら二人は会話する。

白井「幻視?聞いたこともない能力ですわね…」

須田「俺の他にいない珍しい能力らしい。後開発を受けてないから『原石』というのにも分類されるらしいけどな。」

白井「原石!?噂に聞いていましたが実在するとは…いつから能力に目覚めたんですの?」

須田「…気付いたらつかえてた」

今の質問はかなりきつい、と須田は思う。
実際、須田の中には異界など情報隠ぺいのためある程度のパターンを作っているが、幻視を能力としてごまかしたのは仕方ないとはいえ、少し考えが浅かったな、と須田は考える。

白井「どんな、能力ですの?」

須田「…見ればわかるよ」

見ればわかる。
そう言われて見学していた白井だが、

白井(全くわかりませんの!)

須田が座った席の周りを360度衝立で囲み、送受信マイクを持たせ、試験官が紙に文字を書き、須田がマイクで答える。
訳のわからない繰り返しで10分もすると、検査が終わったのか、衝立が取り除かれ須田は紙を渡されると、

須田「んじゃ、戻ろうぜ」

白井「は、はあ…」

廊下を並んで歩く二人には頭一個ぶんの身長差があった。

白井「それで、結局あなたの能力はどんなものですの?」

須田「…わかんなかった?」

白井「あれでわかると思ったあなたがおかしいんですの」

白井があきれ顔で答える。
対して、須田はすまし顔で答える。

須田「…じゃあ教えてやるよ。自分の視界を1とすると、今目の前にいるお前の視界は2だ。じゃあお前は俺が見ているものを共有できるか?」

白井「できるわけありませんの」

須田「それが俺の能力。視界ジャックともいうんだが『乗っ取る』というより『共有』だな。相手にも気付かれんし…て出口か。じゃあな白井。縁があればまた会おうぜ。」

白井「強度は!」

振り向いて自分を見てくる須田は静かに答えた。

須田「3…だったかな」

須田「ふう…」

須田は自分の部屋につくと思わずため息をつく。
違和感があった。
そもそも幻視は超能力ではないはずだ。
なのになぜレベルの測定が可能だったのか。
3はそこそこエリート扱いをうけるらしい。
誰かが3という強度を示すように仕組んだ。
そしてそれをしたのは…
あの電話の声しかありえない。

須田(となると…あいつは…)

そこまで思考がたどり着いた時、インターフォンが鳴った。
思考を中断し、ドアを開ける。

当麻「よう、悪いないきなり。寮の部屋近いって聞いてさ。」

須田「いや、別にいいよ。上がってくか?」

当麻「おお、悪いな。じゃ、お言葉に甘えて」

須田「何で急に土御門が来てんだ。」

土御門「まあ、いいんじゃないかにゃ~何となくだにゃ~(監視対象の視察とは口がさけてもいえんな)」

裏の顔をさらりと考える土御門に須田はまあいいか、とコップに茶を入れふるまう。

当麻「しかし、今日は暑いな~」

土御門「全くだにゃ~冷房いれないと蒸発しそうになるぜい」

須田「全くだな、死にそうになる」

自嘲をこめた言葉に二人は気付かない。

当麻「ところで、恭也レベルいくつなんだ?」

須田「レベル3だとさ」

土御門「にゃ~それはすごいぜい。うちはよくてもレベル2だからかなり優遇されると思うぜい」

須田「正直、ここには来たばっかだからそういうのよくわかんなくてな…」

土御門「でもまあレベルでコンプレックスをもつ人も多いからにゃ~」

当麻「まあ、俺は気にしてないけどな」

学園都市の新たな側面を知った須田だった。

いったんここで区切ります

また来ます

転校して1週間が過ぎた。
学校生活にも学園都市の生活にも慣れてきた7月9日。
何気なく公園を通りかかった須田と上条

「あ!待ちなさいよ、アンタ!」

常盤台の制服を着た茶髪の少女が上条につかかってきた。

当麻「げ、ビリビリ…」

「わ・た・しにはぁ…」

頭にビリビリ紫電を迸らせそれを、

「御坂美琴って名前があるって何回言ったらわかんのよぉーーーーーー!」

上条に向けて放つが、
バキィィィィン!という音とともに電気がすべて消えさる。

御坂「何でアンタには電撃がきかないのよ!」

当麻「うるせーーよ!こっちは会うたび勝負だのなんだのでライフポイントはとっくに0なんだよ!」

ギャーギャー言い争う二人を傍目に須田は思った。
平和だな…

御坂が須田の存在に気付くのに時間はかからなかった。
ゼェハァと息を切らす上条を傍目に御坂は須田に声をかける。

御坂「あれ、アンタは確か…」

須田「須田恭也。ま、当麻の親友ってことでよろしく。」

御坂「ええ、よろしく。…アンタも能力者なんでしょ?」

どうやら、常盤台で白井と一緒にいた少女はこの子らしい。

須田「まあな、でもそっちだって高位能力者なんだろ?」

そして、ふらふらと上条が歩みよる。

当麻「恭也、ビリビリは学園都市の第三位だぞ」

須田「ああ、常盤台の超電磁砲≪レールガン≫だっけ、…お前すごいやつと知り合いなんだな。」

当麻「いやいや、みんなの憧れ常盤台の実態を知ったときはショックでしたよ…」

上条ははぁ、とため息をもらした。

御坂は学園都市で№3の能力者である。
そのため、年上からでさえ御坂様、御坂さんなどと敬称されている。
つまり、自分と対等の目線に立ってくれる人間が身近にいない。
『第3位』ではなく『御坂美琴』を見てくれる人間がいないのだ。
だから、能力の通らない上条にとっついてしまう。
だが、須田恭也は対等にみていたのか。
いや、あれは確かに称賛を贈った。それだけ、そこに対する畏怖も畏れもなく目はこう語っていた。
よくそこまでいけたね、と。

御坂「あんたは…レベル5をどう思う?」

気付けばそう聞いていた。

須田「…?」

須田は質問の意味がわからなかったのか首をかしげるがすぐに答えた。

須田「…『この街』の頂点、じゃねえの?」

逆に質問で返され返答に困ってしまう御坂。

須田「…悩みくらいいつでも聞くさ…当麻が」

当麻「え!?俺?」

須田「またな。御坂」

違う。聞きたいことはもっと別の…
だが、二人は去ってしまった。

今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございます。

また明日!

書き込んでいきます

学園都市の第3位、御坂美琴と別れたあと須田と上条は街をぶらぶらすることにした。

須田「当麻、御坂美琴だっけか」

不意に須田が話をふる。

当麻「ん?ビリビリがどうした?」

須田「お前はもう少し人の気持ちを考えた方がいいぞ」

当麻「何でそうなるんでせうか」

はぁ、と須田はため息をついてから

須田「…ま、いいか。次あったら名前で呼ぶくらいはしてやれよ」

当麻「?あ、ああ…」

首をかしげる当麻と並んで歩きながら、須田は考える。
当麻は自分に素直すぎて周りが見えなくなるんだな、と。
自分が正しいと思ったらとことん突き進む、危険だが周りの人間が道をただせば…

須田(俺が…支えるしかない、か)

久しぶりにできた『親友』を見ながらそんなことを考える須田だった。

御坂と出会い3日ほどたった7月12日。
4人組は帰り道で不良が女子を囲んでいるのを見つけた。

当麻「!」

迷わず突っ込もうとする上条の肩を須田が掴む。

当麻「何で止めるんだよ!」

須田「いや、今幻視したんだけどさ…あれ御坂美琴だぞ?」

当麻「へ?マジか…でも助けに行かないと…」

須田「向こうは8人いるんだぞ、1人でいくつもりか?…俺も混ぜろよ」

上条が何か言う前に須田は不良の輪に身を投じていた。

御坂美琴にとって1人でいて不良に絡まれるのはままある事だった。
とはいっても、不良程度超能力者だから楽勝なのだが。
バカだなぁ、と思いつつ携帯をパタン、と閉じる。
すると、見知った声が聞こえてきた。

御坂「アンタは確か…」

須田「人に名前呼べっていうのにアンタ呼ばわりか。大したお嬢様だな…」

周りの不良を無視して話しを始める2人。

当麻「おい、ビ…美琴何やってんだ!大丈夫か?」

何とか名前を呼んだ上条に御坂は鋭敏に反応した。

御坂「(へ?名前で呼んだ?今名前で…な、ま、え、で…)」

パニックをおこした御坂は、

御坂「名前ーーーーーーーーーーー!」

訳のわからない叫びをあげながら、放電した。

須田「で?どうする?」

当麻「どうするも、こうするも気絶しちゃったよ!」

青ピ「なんや~、上やんまたフラグ立てたんかいな!しかも常盤台やないか!」

土御門「さすがは上やん。しかも名前で呼ぶだけで気絶させるとはさすがだにゃー」

ボキボキと拳を鳴らしながら迫る、土御門と青ピ、そして怯える上条傍目に須田は御坂を起こそうとする。

須田「おい、御坂起きないぞ。…仕方ない常盤台まで距離そんなないから、当麻、運べ。」

当麻「え?何でおれ?」

須田「いいから。」

結局上条一向は御坂を背負った上条を先頭に常盤台を目指すのであった。

いったんここまで。

後できます。

再開します

須田「よし、ついたな」

当麻「ついたな、じゃねーよ。御坂は起きないし周りから変な目線で見られるし…」

土御門「しかし、さすがは常盤台だぜい、でっかい寮だにゃ~」

青ピ「全くやね、さすがはお嬢様やわ。」

それぞれ勝手に会話を進める四人組だが、いつまでも女子寮の前にいるわけにもいかない。

須田「とりあえず御坂起こせよ」

当麻「あ、ああ…」

上条はゆさゆさと御坂をゆらし、起きるよう促す。

御坂「う…ん?」

目を覚ました御坂に上条が声をかける。

当麻「おい大丈夫か?いきなり気絶するからびっくりしたぞ?」

御坂は先ほどのことを思い出したのか顔を赤くしている。
上条がお~い、と手を振るが反応はない。

御坂「ご…ごめん!」

御坂はそういうと寮の中に逃げてしまった。
状況を飲み込めない上条、それを問い詰める青ピと土御門を見ながら須田は思う。
みんな子供だな、と。

物語はすぐそこまで来ていた。

SDK以外は未定です。
出せたらな…ぐらいです。(出しすぎもよくないとは思いますが)

すいません塾があるので中断します

遅筆で申し訳ありません!

再開します

そして来る7月15日。

当麻「なあ、レベルアッパーって知ってるか?」

上条はそんな話題を振ってきた。

土御門「知ってるにゃ~。なんでも簡単にレベルを引き上げるらしいぜい?」

須田がピクリ、と体を反応させる。
そういえば、少年院でもそんな会話を聞いた。
それを使用して犯罪を起こす学生もいるとかいううわさも聞いた。

青ピ「でもそんな胡散臭いんもの僕は使いたくないわ―」

当麻「だよなー…って恭也どうしたんだよ?」

考えこんでいる須田に気付いた上条が声をかける。

須田「あ、いや…まあでも力を得るには相応の代償がつきもんだからな。」

当麻「まあ、確かにそうだよな」

青ピ「ほな、僕はこっちやから…さいなら~」

青ピがいなくなり三人になった後も須田は思考をやめない。

須田(どうもいやな感じだな…レベルアッパー…)

その予感が現実になるとも知らず。

須田「今日は7月16日…あと少しで夏休みだな~」

当麻「上条さんとしてもうれしいかぎりですよ」

須田「いや、当麻は補修確定だろ。そもそも女の子助けて遅刻って何回あったんだよ…」

上条はうっ、と肩をがっくり落とす。
それが原因で須田も何度か巻き込まれたことがある。

当麻「そ、それより!どっかで遊ぼうぜ!」

須田「おい、金は大丈夫かよ?」

当麻「ようやくカードも直り、親から仕送りも来た。上条さんは幸運ですっと」

嫌なフラグを立てまくる上条と須田は銀行でひとまず金を下ろすことにした

「てめぇら、動くんじゃねえぞ!」

「「どうしてこうなった」」

二人の声が揃う。
二人が銀行に入って10秒後には銀行強盗に襲われていた。

当麻「(何で、不幸がピンポイントで降り注ぐんだ!)」

須田「(俺に言うな!あれだこれが今日の不幸ってやつだよ)」

当麻「(それじゃ、俺が毎日不幸みたいな言い方だな!)」

須田「(毎日、不幸不幸いってるやつのツッコミじゃないだろそれ…)」

強盗に聞こえないように話す二人だったが…

「おい!何こそこそ話してんだ!」

「バカが!ささっとにげるぞ!」

当麻「おい!逃げちまうぞ!」

強盗を追おうとする上条を須田が抑える。

須田「大丈夫…外に白井がいるっぽい」

半端ですが、いったん中断

ようやく原作に入りました

7時半ごろきます

再開します

再開します

白井黒子と銀行強盗の戦いは勝負にもならなかった。
三人のうち二人を簡単に倒した。
1人は近くの子供を人質にしようとするが、近くにいた佐天により阻まれ、佐天を蹴り飛ばした強盗にキレた御坂が車もろともレールガンで吹き飛ばす、といった流れだった。
佐天がけられてしまい顔をケガしたのは遺憾だが…

白井「何であなたがたがいますの?」

当麻「いや~何ででしょうね?」

須田「全く何でだろうな」

白井「こっちの台詞ですの!3日前も不良に絡まれた少女救出と称して不良ぼこぼこにしたのはどこのどいつですの!なんでこんなに事件の度にあなたがたと会わなければいけませんの!」

清々しいほど己の不満をぶちまけた白井に須田は冷静に返す

須田「まあ…あれだ。当麻の不幸コーナーだろ」

当麻「いやだよ、そんなコーナー!」

白井「わかりましたの…今日は時間も時間ですし帰ってよろしいですの。」

半ばいろんな意味で諦める白井だった。

須田「それで…」

当麻「どうしたんだよ?」

須田「何で幼女のお使いを男子高校生二人で付き添うんだよ!さすがの俺もびっくりだ!」

「お兄ちゃんたち、どうしたの?」

須田と上条に両手をつなぎ歩く小学校低学年くらいの少女
はたから見ればあまりいい図ではない。

元々発端は上条が道に迷っていた少女に声をかけ、セブンスミストに行きたいが迷ってしまった少女を送ろう、と結局須田もついていくことにしたのだ。
しかし、下手すれば幼女誘拐にも見える(?)

須田(異界に巻き込まれ、抜け出せたと思ったらできた『親友』の不幸に巻き込まれ…不幸だ…)

気付くのが遅い須田だったが同時にこう思う。
嫌いじゃない、と。

今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございました!

また明日!

須田「で…だ」

当麻「はぁはぁ…どうしたんだよ?」

須田「何で避難のアナウンス出てあの子いなくなって…また事件かよ」

店の通路を走りながら少女を探す二人。
そもそも、店でエスコートをしていたら突然避難するようにアナウンスされたのはいいのだが、肝心の少女がいないまま店から出るわけにもいかず探している、というのが現状だった。

当麻「くそ!どこにいるんだ!」

須田「待て、二手に別れよう俺は右に行くから当麻は左に行ってくれ」

当麻「わかった!」

走り出す当麻を見送り、須田も走り出す。

須田(くそ、マジでどこにいるんだよ!)

須田(これ使うか…)

須田は幻視を使う。
遠距離は人の多いこの街では煩雑で時間もかかってしまうがこれしかない。
まずは自分の進んだ奥にチャンネルを合わせる。

須田(この先に人はいない、次は)

上条の進んでいった先には…

須田(この視界、御坂と当麻か…)

すぐさま踵を返し当麻達のところへ須田は走り出した。

そのころ上条は御坂と合流していた。

当麻「おい!あの子見なかったか!?」

御坂「はあ!?一緒じゃなかったの!?」

辺りを見回す。
そして、花飾りの少女初春飾利が、

初春「あ、いましたよ~」

御坂「よかった~」

当麻「あれ?あの子人形なんか持ってたっけ…」

「これ、メガネのおにーちゃんが、渡してだって!」

まさに、その時、
人形が急速に収縮を始めた。
とっさに爆弾と察知した初春は子供の盾になろうとする。

御坂(レールガンで撃ちぬく!)

だが、

御坂(しまっ!コインが…)

つかみ損ねたコインが地面に落ちる。

御坂(まにあわ…)

爆弾が爆発した。

続きは午後です。

再開します

「ククク…」

爆弾騒ぎで人だかりができるなか、メガネをかけた少年だけが一人路地裏へ逃れる。

「スゴイッ!スバラシイぞ僕の力!!じょじょに強い力が使いこなせるようになってきた!」

路地裏という人気のない場所で叫び続ける少年。

「このままいけばあの無能なジャッジメントもあいつらもみんなまとめて…」

そこにもう一人。

須田「そいつはスバラシイじゃねえか。なあ、爆弾魔さんよぉ」

男が須田に振り向く。

「な、何のことだか僕にはさっぱり…」

須田「バカか、テメェの声なんざ丸聞こえだ。」

それとな、と須田は付け加える。

須田「誰もかすり傷すら負ってねえよ。」

「な!?僕の最大出力だぞ!」

少年は言ってしまいハッとする。
対して須田はにやりと口を歪める。

「あ、いや外から見てもすごい爆発だったんで…」

相手に気付かれないよう、バックに手を入れる。
そして、

「とても、助からないんじゃないかと思って!!」

爆弾と化したスプーンを投げつけた。

「ハハハ!ヒーローぶって追いかけるからこうなるんだ!」

だが、少年のみたのは倒れる須田ではなく、
青い炎だった。

「な、何だ!そんな能力見たことないぞ!」

須田「当たり前だ」

青い炎は爆発そのものを飲み込んでいく。

須田「力ってのは質や量以前に使い方なんだよ!お前のは『力』じゃなく『暴力』だ」

「いつだってそうだ!何をしても僕は力のある奴にねじ伏せられる!」

須田「うるさい」

須田は一言で切り捨てる。

「誰も僕の気持ちなんて…」

須田「わからなくて当たり前だ。お前の気持ちはお前のものだろ。お前になにがあってこんなことをしたのは知らないがもっと周りを頼るべきなんじゃないのか?」

「うるさい!だれも僕をたすけてはくれないんだ!」

再びスプーンを投げつける少年に須田は宇理炎を構えて言う。

「だったら…お前が頼るなら…俺が助けてやるよ」

勝負は、初めから着いていた。

結果的に爆弾魔はアンチスキルに渡された…

(くっそ…)

目に輝きをもった爆弾魔は考える。

(あれが本物の力、本物のヒーローか…)

あの男を、青い炎を思い浮かべながら。

(もう一度やり直せるのか?)

そして、

須田(あの感覚は何だ?)

問答無用で全てを焼き尽くす宇理炎。
だが、今回は爆発だけを正確に焼き尽くした。
あの爆発に合わせ正確に『打ち消した』

これが新たな段階へと踏み出す一歩だった。

須田「当麻、お前爆弾右手で止めたの言ってないの?」

当麻「自慢することじゃないしな…恭也だって同じだろ?」

まあな、と返し二人は寮を目指す。
上条は爆弾を幻想殺しで防いだ後すぐ帰り、
須田は爆弾魔を倒したあとすぐ帰った。(爆弾魔に自首も促した)
お互いのスル―スキルは華麗である。

須田(俺も随分こいつに影響されてるな)

親友を見て須田はそう思った。

ここまでです

次は7時くらいですかね

須田「おい…」

当麻「ハァハァ…どうした…ハァハァ…恭也」

須田「何回目だ!このパターン!最近この回数圧倒的に多いよな!?」

須田は上条と一緒に帰る約束をしていたのだが、上条が子萌に補修確定宣言をされ(須田は自由参加)沈んだのを気を使った須田が一緒に食事に誘いその飲食店で少女に絡んでる不良に上条が声をかけたのが今回の不幸だった。

当麻「つーか、しつこいな!さっさと諦めろ!」

「やかましいわ!オンナの前でカッコつけやがって!この逃げ足大王が!」

当麻「何ィ!?」

上条が止まったのにつられて須田も足を止める。

当麻「あのな…俺が助けてやったのは…」

すると、不良の近くでビニール袋がはぜた。
不良達は高位能力者と判断したのか、散り散りになる。

須田「つーか、これって…」

そこに現れる常盤台の少女、

御坂「あんな不良を私からかばって…善人気取り?」

当麻「…ハァ~」

御坂「何よそのため息は!!」

御坂は上条にずい、と身を乗り出す。

御坂「アンタもバカにしてるわよね」

バチバチと右手に紫電を迸らせる。

御坂「私は学園都市に7人しかいない超能力者≪レベル5≫なのよ?あんなのに本気だすと思ってんの?」

当麻「じゃあさ俺はどうなの?スプーン一つ曲げられない無能力者だぞ?」

御坂「ゼロ…ねえ」

御坂は上条に電気を飛ばす。

当麻「おわ!」

しかし、

御坂「その無能力者が…どうして私の電撃喰らって無傷なのかしら?」

上条は右手を突き出して無傷だった。

御坂「そんな能力書庫≪バンク≫にも載ってないし…私が32万分の1の天才ならあんたは2230万分の1の天災じゃない!」

何度も電撃を浴びせるも上条は無傷だった。

上条「ついてねーよ…お前本当についてねーよ!」

ものすごく決まった上条を見ながら須田は思う。
あれ?俺空気じゃね?

かなり早いけどきれいいからここまで!

見てくれた方々ありがとうございました

また明日!

再開します

7月20日。

須田「今日から夏休みか…」

須田は寮で目を覚ますと、すぐ朝食の準備に取り掛かる。

須田(つーか、御坂のせいで停電して冷蔵庫全滅したしな…)

しょうがないが朝からカップ麺をチョイス。
何も食わないよりは何か腹に入れておきたいので取り敢えず食べる。

須田(今日の当麻はどんな不幸に巻き込まれるのかな…)

いろいろ考えながら3分を待つ。
しかし、インターフォンの音に遮られてしまう。
須田が玄関をあけると、

当麻「よう恭也、ちょっといいか?」

須田「いいかって俺カップ…引っ張るな!」

当麻「いや~相談できる友達がいて上条さんはうれしいかぎりですよ」

須田「つまり…朝起きたらこの子がベランダで宙ぶらりんになってたと…」

当麻「それでこの子が魔術とか訳のわからない事をいうんでせうよ」

「魔術はあるもん」

目の前の銀髪シスター、インデックスは10万3000冊の魔導書を持ち魔術師にそれをねらわれていると、

須田「魔術ねえ…」

イン「あなたも魔術をしんじないの?」

超能力しか知らない上条は信じられないのかもしれないが須田は違う。
宇理炎、あるいは焔薙。そういった不可思議な物を所持する須田に全否定はできない。

須田「見たことないから認める訳にはいかないけどあながち全否定もしないよ」

その言葉にインデックスは表情を明るくする。

イン「本当?あなたはとーまと違っていい人かも!?」

当麻「おい恭也!マジかよ?」

まあまあ、と上条をなだめ質問する。ほんの好奇心で、それが新しい世界の入り口と知らず、安易にその一歩を。

須田「宇理炎って10万3000冊にある?」

踏み込んだ。


直後インデックスの顔が強張る。

イン「宇理炎って言った…?」

須田「あれ?もしかして知らない?」

イン「ううん、正確ではないけどあるんだよ。簡単にいえば相反する力を生むとされるもので神をも焼き尽くすと言われているんだよ。ただ、あまりにも強力すぎて術者の命を奪うとか…」

一致してる。須田の知識と。

須田(この世界にも宇理炎があるのか?)

イン「でも手に入れるのは無理かも」

当麻「へ?なんでだよ?」

上条が思わず言葉をはさむ。

イン「そもそも宇理炎はこの世界と同じ次元で同じ場所に位置する『平行世界』にあるんだよ。それに伝承では本来それは『異界』にあるとされていてその世界に行ったら『どうあがいても絶望』しか待ってないんだよ。」

当麻「異界って何だ?」

この質疑応答は数十分続いた。

当麻「おっともう補修だ。」

須田「そういえば当麻は補修確定だったな」

イン「じゃあ、私も行くんだよ」

去ろうとするインデックスを上条が止める。

イン「じゃあ私と一緒に地獄の底まで付いてきたくれる?」

少女の目は言っていた。
ついてくるな、と。
上条は去りゆく少女を見送ることしかできず、
須田はかすかに笑った。言葉に出さず、

須田(俺とあいつ、どっちのほうが絶望なんだろうな)

続きは午後です。

再開します。

ようやく須田くん中心の目線です

須田はインデックスを探していた。
魔術師といわれる存在への興味、
自分の力の本質、
インデックスを助けたいという願い、
目の前の親友の残像、
守れなかったというトラウマへの挑戦、
様々なものが須田の歩を進める。

須田(・・・ってありゃあ)

目の前に常盤台の制服が二人。

白井「あら、須田さんじゃありませんの」

御坂「どうしたの黒子って…アンタはあのバカと一緒にいる…」

須田「当麻ってあのバカなんだな…」

全然見当違いの中学生を見つける須田だった。

なぜか白井達と行動をともにすることになった須田。

白井「この方が須田恭也さんですの」

初春「へえ~この前話してた」

須田「何?俺有名人?」

初春「この前白井さんが珍しい能力者がいるって話してくれたんですよ。…あ、私初春飾利って言います!」

佐天「へえ~どんな能力なの?」

勝手に会話を進める女子中学生に茫然とする須田に御坂が話しかける。

御坂「アンタ、レベルアッパーって知ってる?」

ファミレスに行く事になった須田一行。
しかし、

須田(男1人に女5人ってなんだよ…周りからの視線が)

別に女の子に囲まれてどうこうなる須田ではないが、周りの目線がうっとおしくて仕方ないらしい。

佐天「それでどんな能力なんですか?」

須田「他人の視界を共有するみたいな…まあその間自分の視界は見れないから一長一短なんだけどな」

佐天「すごいですね~、私は無能力者で…」

一瞬影の射すその表情を須田は見て見ぬふりをする。

佐天「アハハ…すいません、初対面の人にこんな話して…」

須田「いや、気にしてないから。」

白井「それより」

白井が話題を切り替える。

木山「そうだな…そろそろ本題に入ろうか…」

須田も一応気を引き締める。

木山「同程度の露出でもなぜ下着はダメで水着はいいのか…」

「「いやそっちではなく」」

御坂と白井が同時にツッコミを入れる。木山はあれ?と首をかしげる。

須田「普通街中で下着の人見たら焦りますよ。海の水着は常識ですし…そこじゃないですか?」

白井「あなたも話しに乗るな、ですの!」

冗談だって、と切り返す須田を見て、ため息をついた後白井は今度こそ本題に入る。

白井「レベルアッパーですの」

木山「つまり、レベルアッパーを見つけ次第私に調査してほしい、と」

白井「そうですの」

佐天「あ…それなら私…」

そう言って佐天は音楽プレーヤーを取り出す。

白井「レベルアッパーの使用者を見つけて保護してもらう事になると思いますの」

木山「なるほどな…」

初春「?佐天さんどうしたんですか?」

佐天「何でもない!」

佐天はあわてて音楽プレーヤーを隠す。
もちろん須田はそれを見逃さない。

須田(大方、あれがレベルアッパーなんだな)

須田は目算していると、

白井「須田さんあなたの能力が必要になってきますの」

須田「取引現場でも抑えたいんだろ?でも人が多いってことは視界も多いってことだからな?うまくいくかわからないぞ?」

白井「やらないよりはマシですの?」

須田(厄介事が一つ増えちまったな)

中断します

次ようやく魔術師登場です

須田「んじゃ、俺はこれで」

白井「わざわざ、感謝しますの」

初春「それに明日から捜査に協力してくれますしね!」

木山と別れた須田一行はその辺を軽く歩いたあと、常盤台の門限も近いという事で解散することになった。

須田「ああ、明日からな」

佐天「あれ?そういえば御坂さんは…」

きょろきょろと辺りを見回す佐天の言葉に須田のレーダーが反応する。

須田「悪い。用事ができたわ」

初春「ほへ?」

呆ける初春傍目に皆と別れる須田。
すると、

「不幸だーーーーーー!」

見知った声が聞こえてきた。

須田「やっぱり御坂か…」

御坂「うう…ごめんなさい」

顔を俯ける御坂。
御坂は上条にいつも通り勝負をしかけたのだが、かるくいなされ、電撃を発してしまい警備ロボを壊ししばらく激走してきたのだ。

上条「朝は、自称魔術師、夕方はビリビリ中学生…不幸だー」

どでかいため息をはく上条に御坂が言葉をかける

御坂「ま、魔術師って何?」

上条はしばらく考えていてが一言で返す。

当麻「さぁ…何だろうな?」

須田「もう帰ろうぜ。」

それぞれは帰路についた。

当麻「なあ、恭也」

寮の近くまで来て上条が話しかける。

当麻「本当に魔術師っているのか?」

対して須田は軽く返す。

須田「らしくない。気にしすぎ。忘れろ」

上条はぽかん、とした後笑う。

当麻「はは、そうだよな…」

エレベーターから降りると例の少女が倒れていた。

当麻「おいおい、また生き倒れですか?」

上条が見たものは、

当麻「おい!やめろ!くそっ誰がこんな事…」

血まみれのインデックスだった。

須田「おいおい、マジかよ…」

人の血を見慣れている須田は冷静に分析していた。

須田「当麻」

当麻「恭也!早く救急車を…」

須田「そいつは無理だ…」

須田は会談の方を見据える。

須田「なあ、そうだろ?魔術師」

「ハハッまさか気付かれるとはね…」

現れたのは身長2mほどある顔にバ―コド、くわえたばこの赤髪神父だった。

「しかし、わざわざ戻りにくるとはね…忘れ物でもしたのかな?」

上条はあのフードを思い浮かべる。

「うん?うんうんこれはまた派手にやちゃって神裂が斬ったって話しは聞いたけど…」

ま、と神父はあごでインデックスを指す。

「死にかけだろうと何だろうと回収するけどねソレの持ってる10万3000冊は」

今にも飛びかかろうとする上条に須田は目で静止を訴えかける。
上条もそれにしぶしぶ従う。

須田「10万3000冊ってどこにあるんだ?」

神父は煙をふう、と吐き出し告げる。

「『完全記憶能力』という言葉は知ってるかい?」

冷酷に。

「ソレの頭の中に」

須田「なるほど…その10万3000冊を敵に渡したくないから自分たちで収集つけると…」

「そうさ、察しがよくて助かる。引き渡してくれるかい?」

須田「悪いが、俺も当麻もお断りだ。」

上条も力強くうなずく。
神父は残念そうにそうかい、と呟く。

「僕たちには魔術を使うときに真名を名乗ってはいけないという因習があってね…」

適当に投げたたばこが爆縁をあげる。

「殺し名、かな?」

神父は自らの名をステイル=マグヌスと、
魔法名をfortis931と名乗った。

ステイル「巨人に苦痛の贈り物を(Purisaz Naupiz Gebo)

当麻(これが、魔術…魔術の炎か!!)

上条が炎にのまれる。

ステイル「さて…次は君だよ?」

フッ、と須田は失笑する。

須田「何言ってんだよ?まだ当麻は生きてるぞ?」

須田が指差す先には上条が無傷で右手を構えていた。

須田「当麻の右手には異能を打ち消す右手があるんだよ」

ステイル(なるほど、それで歩く教会が破壊されていたのか)

しかし、

ステイル「いいのかい?君たちの手札を曝してしまって」

ああ、と須田は思い出したように、

須田「お前の相手は俺だ。相性がいいしな…当麻インデックスを頼む。」

親友の言葉を信じたのか、インデックスを持ち後ろへ下がる上条。
傷を悪化させないように慎重に運ぶ。

ステイル「ハハハっ言っとくが僕の炎は摂氏3000度だよ?君が仮に水使いだとしても逆に蒸発するだけだ。…巨人に苦痛の贈り物を!」

もう一度同じ魔術を放つステイル。

須田(思い出せ…爆弾魔事件の時。完璧に宇理炎を掌握していた感覚を、威力と引き換えに得た正確性を!)

須田は宇理炎を握りしめ放つ。
完全に掌握された一撃を。

ステイル「なっ…」

ステイルに驚きが浮かび上がる。

ステイル「バ…カなそれは…なぜお前は死なない!」

ステイルの炎が青い炎に正確に焼きつくされたいた。

すごく中途半端ですが今日はここまで

受験生なのであしたから夜の進行が減ります。

次回、ステイル完全にかませの戦闘が幕を開ける(?)

また明日!

ごめん、1つつっこませてくれ
「補修」じゃなくて「補習」な
補修:壊れたり、傷んだりした部分をつくろうこと。
補習:上条さんが常連になってるアレ。正規の学習以外に、学力を補うために授業をすること。

>>1の受験が大変心配だ

>>176
変換ミスという物もある。

>>177
1回や2回なら「変換ミスだろうな」とスルーするんだが
スレの最初の方からずっと補修になってたからさ…

子萌(小萌)、補修(補習)、一様(一応)、以外と(意外と)の4つはとある系SSでよく間違ってるベスト4

今、ステイルの目の前の男が持っているもの。
本来ならそれはこの世界のどこにも無く、仮に手に入れたとしても一度使っただけで術者は死ぬ。
だが、それは…

ステイル「宇理炎…」

須田「へえ、炎の魔術師だけあって知ってるんだ。まあ炎と炎の力比べではこれに勝てる奴はいないな」

ステイル「なら、なぜ貴様は死なない!」

宇理炎を手の中で弄ぶ須田はステイルに告げる。

須田「お前じゃ俺に勝てない。」

歯ぎしりするステイル、

ステイル「ぼくはまだ本気を出していないんだけどね」

笑みを浮かべるステイルに静かに、冷酷に須田は告げる。

須田「あまり、調子のっとお前を焼き尽くすぞ」

後ずさるステイル、

「ステイル、ここはひきますよ」

高身長にジーパンの片方は腿まで露出している奇抜な服装を着た女性だった。

須田「そこの神父の仲間か?」

「ええ、神裂火織と申します」

須田「それで?インデックスを保護でもしにきたのか?」

皮肉をこめて言った須田に神裂は冷静に返す。

神裂「いえ、今日のところは退かせてもらいましょう…行きますよステイル」

その場から二人の敵が去る。

須田「さて、とインデックスの傷を何とかするか」

二人はインデックスを担ぎ外に出た。

須田「さて…どうしよかな」

当麻「どうするって…救急車を…」

須田は頭の中に思考を広げる。

須田(さて…どうしたもんかな。不法侵入者のインデックスを病院はまずいし、かといってこのままじゃ死んじまう…これしかないか)

横で心配そうにインデックスを見ている上条を避けさせる。

須田「なあインデックス、お前の知識に回復系統はあるか?」

苦しそうなインデックスは須田を見る。

イン「あるけど…この街の人に魔術は使えない…」

当麻「どうして…」

イン「魔術っていうのはね元々能力のない一般人が能力者と同じ力を得るために生み出されたもの…なの」

くるしそうなインデックスの言葉が続く。

イン「だから…能力のない人のためのシステムは能力のある人には使えないの…」

そこで、笑う須田。

須田「なら俺がやる」

続きは午後です

地の文が減ってきた…

イン「出血量が一定を超えたので『自動書記』に強制的に目覚めます。」

インデックスの雰囲気が一変する。

須田「何かいろいろ変ったな…」

当麻「え?いや、死にかけてる女の子を前にその余裕?」

須田「大丈夫、『今度は』必ず助けるから、さ」

今度?と首をかしげる上条傍目に術式を進めるインデックス。
血で円を描くことで場を制定し、
小石などで周囲を再現、
淡々と作業するインデックスに須田は声をかける。

須田「なあ、俺らはどうすればいいの?」

ベン「あなたはこれから使役する魔術の説明を聞いてその通り進めるだけです」

そしてインデックスは上条を告げる、

ベン「あなたの右手は術式の妨げになります」

非常な一言を。

ベン「あなたにできることはここから立ち去ることです。」

当麻「…恭也。インデックスを頼む」

当麻はその場を走り去る。

須田「…始めようか」

ベン「はい、天使の役はヘルワイム、方位は西方…」

須田「わかった(わかんねーけど)」

ベン「思い浮かべなさい。金色の翼を持つ美しい天使を」

須田はイメージする。
あの少女を。
もう少しこの幻想に浸りたい。
だが時間は止まらない。
天使はインデックスの傷口に吸い込まれてしまう。

ベン「生命の危機を脱したので『自動書記』を終了します」

倒れるインデックスにすら気付かず須田は幻想に浸り続けた。

須田(美耶子…)

今日はここまで

夜の書き込みなしはマジでペース落ちる

また明日!

インデックスを無事助け一夜明けた7月21日。

ステイル「それで、彼らの情報は?」

神裂「あの茶髪の少年は幻視という能力者でしたが…もう一人は魔術師や異能者の類ではないとしか…」

ステイル「冗談はよしてくれ…片方は僕の魔術にどういう原理か知らんが無傷。もう一人は…」

ステイルにはわかる。
あの男が使っていたものの恐ろしさが。その気になれば世界すら覆ってしまいそうなあの力。

ステイル「元々あれはこの国で生まれたものだ。君の方が詳しいんじゃないのかい?」

神裂「ええ…」

神裂は自身の知識を話す。

神裂「あれは確か異界、すなわち現世とあの世の狭間にある世界で振るわれる力、とされています…」

ステイル「つまり彼は異界から来たってことかい?」

神裂「いえ…本来一度異界にはいってしまうと二度と出られない、とされているので…そこは何とも」

ステイル「とりあえずは保留だね。まずはインデックスの回収だ」

少しずつ歪む世界に誰も気づかない。

小萌の家で暴れる上条とインデックスを見ながら神裂とステイルは会話を続ける。

神裂「かつてあの場所にいたあなたとしては複雑な心境ですか?」

ステイルははぁ、とため息をつく。

ステイル「いつものことさ」

神裂「どこにいくのですか?」

ステイル「決まってるだろう?…半径2kmに渡って人払いを設置する。」

ステイルが動こうとしたまさにその時、

須田「こんな所で何してるんだ?魔術師」

ステイルと神裂は身構える。

須田「そんなに身構えるなってその辺幻視したらたまたま見つけたから来たんだよ。一度戦った仲だろ?」

ステイル「フン…君はあれを戦いと呼べるとでも?」

あの一方的な展開を思い出しながら皮肉るステイル。

須田「まあ…今回は挨拶だけだし」

去り際に神裂が声をかける。

神裂「インデックスは必ず返してもらいますよ…必ず」

須田はフッ、と笑う。

須田「まあ頑張れ」

続きは午後です

白井「忘れていませんでしたのね」

常盤台の制服にツインテール、ジャッジメントの腕章をつけた少女白井黒子に声をかけられる。

須田「当たり前だ…てか御坂はいいのか?」

白井「お姉さまは一般人ですので関わらせるわけにはいきませんの」

いや俺も一般人だろ、とツッコミを入れる須田をスル―する白井とともにテレポートする須田。

~数時間後~

須田「さて、ほとんど外れ何だが…」

白井「ほとんどネットの情報なので多少は仕方ありませんの」

すたすたと人気のない道を歩き続ける二人。
須田は周囲の幻視を始める。

須田「…お?」

白井「どうしたんですの?」

にやりと須田が笑う。

須田「ビンゴだ…白井行くぞ」

佐天「やめなさいって言ってるでしょ!」

佐天は不良達に叫ぶ。
対して不良は冷酷に近寄る。
ガコン!と佐天の近くの壁を蹴る。

「おいおい、無能力者のくせに俺達に喧嘩売るとかバカじゃねえの」

ひっ!と恐怖の声を上げる佐天の髪を不良が引っ張り上げる。

「生意気言うじゃねーか。何の力もねえくせに俺らにごちゃごちゃ指図する権利なんかねーんだよ」

佐天に暴行を加えようとする不良。
しかし、

「力あるなら指図していいんだな?」

突然道の真ん中に少女と少年が一人。

佐天「す…須田さんに白井さん…」

須田「さて、と」

須田は不良三人に視線を向ける。

須田「ちょっと痛い思いしてもらうぞ?」

白井「いけませんの須田さん。いくら協力してもらっているとはいえ須田さんは一般人。理由もなく…」

いいかける白井を向いて須田は言う。

須田「じゃあ理由があればいいのか?」

キョトンとする白井を無視して須田は不良の前に立つ。

「な、何だ?なめてんのかぁ?」

不良は拳を振るう。
当然須田は避けない。頬に鈍い衝撃が走るが大した痛みはない。

白井「何してるんですの!」

バ―カ、と須田は笑う。

須田「戦う理由できただろ?」

珍しく好戦的な須田だった。

今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございました。

何か駄文化してる気が…

試行錯誤するも一つの手、そのまま突っ走るのもまた一つの手。
どっちを選ぶかは>>1次第。突っ走って見えるものもあるんじゃね。
自分はひと月くらいの頻度で生存報告してスレ落とさないんだったらいつまでも待てるからさ。

>>206
禁書の名前って名字が飛んでもなくぶっ飛んでるかありふれていそうかの二択だと思うの。
四方田……もう一捻りで四方天(よもあめorよもめ)とかなら個人的にアリ。

>>207さんありがとうございます

今日も開始します

白井「全く…」

白井はあきれた声を出す。

「ハッ、何なんだ?調子に乗るなよ?お前ら二人は俺らが相手してやっても…」

近くの不良に白井は軽く触れるとテレポートさせ、地面に打ち付けられた不良は白井に鳩尾を蹴られ、意識を失った。

白井「あなた方のようなクズは抵抗してもらった方が思い切り叩き伏せられていいですわね」

泡を吹く不良を見て二人目が鉄柱を操る。

「舐めてんじゃねえぞ!」

佐天(すごい鉄柱があんなに…)

それを白井めがけて飛ばす。

佐天「危ない!」

白井をそれをテレポートでかわすと同時に二人目の前に現れ鞄で殴り飛ばす。
残るは一人。

白井「次はあなたですわよ?」

「俺達はよー」

最後の一人が唐突に口を開く。

「力があれば一度お前ら見たいなアンチスキルやジャッジメントを潰してみたいと思ってたんだ、よ!」

真正面から無防備に突進してくる。

白井「最近は逆恨みが流行ってますの?」

白井は男の後へテレポートする。
しかし、

白井(いない?)

佐天「白井さん、後ろーーーー!」

佐天に言われて振りかえると今にも男が蹴りをいれようとしていた。
それを鞄で防ぐが、鈍い衝撃が伝わる。

白井(何ですの?今のは…)

そこに須田が前に出る。

須田「白井、悪いがコイツは俺がやる」

白井「な、え?何で…」

須田「もうわかった、アイツの能力」

キョトンとする白井を傍目に須田は不良を見据える。

須田「お前…」

その後ろ姿には風格があった。
不良も思わず息を飲む。
白井も佐天もその後ろ姿を見守る。

須田「こい、お前の能力は大体わかった。」

「く、クソが…ふざけんなァぁァぁァぁァぁァ」

その雰囲気の気圧されたのか、やけくそに突っ込む不良。
須田は静かに目を閉じる。
白井と佐天には不良と須田が接触するように見えた瞬間、
須田が拳を入れる。
不良が消えた瞬間不良が倒れた。

白井「な・・・にが?」

須田「…てことでコイツはアンチスキルに引き渡す、と」

白井「ククっ…」

白井が唐突に笑う。

須田「何だよ?」

白井「最初にアンチスキルに引き渡される側の人間だったあなたが引き渡す側に回るとは思いませんでしたの」

須田が思わず苦笑いすると白井はまた笑い始める。

須田「そういや、佐天がいないぞ?」

白井「本当ですわね…」

須田「ま、いいか。俺が捜しとくから。ここはお前に任せるわ」

白井「わかりましたの。…では」

白井は程よく須田をテレポートさせた。

何か全然進んでないけど今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございました

つーか、須田くんと白井仲良くね、と思ってしまう自分もいる…

何か全然進んでないけど今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございました

つーか、須田くんと白井仲良くね、と思ってしまう自分もいる…

次回、佐天に説教やらでレベルアッパー編最終局面突入…できるといいな

佐天(白井さん…すごかったな…須田さんだって)

二人を思い浮かべる。無能力者と能力者は何もかも違って見えている世界も違う。

佐天(嫌だな…この気持ち…)

「おーい、涙子~」

不意に後ろから呼び止められ、そちらを振り向く佐天。

佐天「アケミ?それにマコちんにむーちゃんも…」

アケミと呼ばれた少女はプールバッグに勉強道具を持っている。他の二人の少女も同様だ。

アケミ「一人で何してんの?買い物?」

佐天「う…うん、そんなトコ」

佐天が曖昧に答える。

アケミ「しっかし納得いかないよね~勉強はともかく能力の補習って」

あんなもん才能だっつーの、と吐き捨てる。

アケミ「そういえばさレベルアッパーって知ってる?」

レベルアッパーという単語に過敏に反応する佐天。
様々な言葉の飛び交う中、

佐天「あ…あのさ私それ持ってるんだけど…」

だが、

須田「見つけたぞ、…使うのか?佐天」

佐天「須田…さん」

何故か一歩後ずさる佐天。
須田の異質な雰囲気に当てられたのか。レベルアッパーを持っていることがバレたことに対する焦りか。

須田「持ってるんだろ?レベルアッパー」

佐天「だから…なんだって言うんですか…?」

佐天の中に渦巻いていた感情が爆発する。

佐天「それを出せって言うんですか?須田さんは能力者だからわからないかもしれないけど、無能力者はいつだって能力者に憧れや劣等感を抱いてるんですよ!使っちゃいけないのはわかっててもそんな綺麗言で押し通すんですか?能力者の須田さんに私の気持ちがわかるんですか!!」

対して須田は一言だけ、

須田「好きにしろ」

へ?と佐天は予想外の言葉に思考を止める。
自分の必死の言葉を一言で馬鹿にされたのかと思った、聞くのも面倒になり適当に返されたのかとも思った。
だけど自分の感情をぶつけないと気が済まなかった。周りの友達も忘れ感情をぶつけた。

須田は焦っていた。
目の前の少女佐天は今にも泣きそうな顔で必死に思いを吐き出す。
どこかあの少女とかわした約束に似ていた。
束縛から逃れられない苦悩。重さは違えど種類は同じ。
だからこそ、

須田「全ての人間は欠点がある。」

朽ちることの無い肉体。朽ちることの無い魂。神を焼き尽くす宇理炎。神の首を切り落とす焔薙を持ってしてもただ一人の少女も助けられなかった誰も知らない劣等感。
だからこそ自己満足かもしれない偽善かもしれない。それで構わない。
今度こそ、

須田「お前がそれを使ってどうなろうと俺が助ける。…必ずだ」

これは過去のトラウマを超える少年の戦いになる。

7月24日。
この日こそが長いプロローグの終わり。物語が本格的に動き始める。
当然そんなことを予測できる須田では無いのだがこの日の動き初めは白井からの電話だった。

須田「白井か?どうした?」

珍しい人物からの電話に須田も少々驚く。

白井『大変ですの!佐天さんがレベルアッパーを使用して倒れましたの!』

須田「そういえば副作用で意識失うとか…」

白井『そうですの…ですがそれは事件を解決すればどうにかなりますの』

白井は一拍置いてから告げる。

白井『今回の事件。一連の黒幕は木山春生でしたの…』

須田「何?」

さすがの須田も驚いたのか疑問の声をあげる。

白井『さらに木山は初春を人質にして逃走しておりますの…』

須田はふう、と息をつく。

須田「それで?そんなこと俺に伝えてどうする気だ?」

白井『わかりませんの…ただお姉さまは嫌な予感がすると…』

須田「要するに俺に助っ人を頼む…と」

白井『はい…場所はGPSで送りますの。私とお姉さまで木山は足止めしてますので…』

須田「了解」

須田は通話を切る。

須田(行きますか…)

御坂「な…によこれ」

御坂と白井が到着した時既に、アンチスキルは全滅していた。
車の中には初春がいる。そして滅茶苦茶になった道路の真ん中にたたずむ木山。

木山「ふむ…学園都市に58人しかいないテレポーターの大能力者に第三位の超能力者『超電磁砲』か…一万の脳を統べる私を止められるかな?」

白井黒子&御坂美琴VS木山春生≪一万の脳を統べる者≫

白井はちらりと初春を見る。

木山「安心するといい。戦闘の余波で気絶しているだけだ。」

察した木山が声をかける。

御坂「…手加減できないわよ?」

木山「そんな余裕君たちにあるのかね?」

戦闘が幕を開ける。

須田はタクシーでGPSの示す場所へ向かっていた。

須田「すいません。危険なところに運転させてしまって」

タクシーの運転手に気遣う須田。

「はは、何言ってるんだ。学生が危険なところに行くと乗ってきたら大人が黙ってるわけにもいかないでしょう。こちとらこれで飯食ってるんだから」

須田は心の広い運転手で助かっているのだが、あまり危険なところへも連れていくわけにはいかない。

須田「しかし、これ以上は…」

「僕だって自分の立場くらいわかってる。危険だと判断したら足手纏いにならないようにはしますよ」

須田「助かります。」

しかし、瓦礫やらが車の周りに飛び交い、既に危険だった。

「…ははここまでみたいだね」

須田「いえ、ありがとうございました」

須田はタクシーを降り、戦闘の中心へ向かう。

木山「む、君は…」

戦闘を続ける木山達のもとに現れた須田。

御坂「ちょ…なんでアンタが…」

白井「私が呼びましたの」

白井が割って入る。

御坂「でも!アイツはレベル3だし能力も戦闘向きじゃないのよ!私達二人でも勝てないのにアイツがどうにかできるわけ…」

白井にもそういった感情があるようだ。
しかし、

白井「わかりませんの…ただ須田さんなら何かが起きるような気がして…」

木山が口を挟む。

木山「君はどうするのかね?今なら引き返せるぞ?」

須田は冷静に返す。

須田「ここで止めさせてもらいます。木山先生」

木山「君に私は止められないよ?幾多の能力にたかが視界共有でどうにかできるとでも?」

須田は無言で背負っていたケースのチャックを開け刀を取り出す。

白井「あなた…それは」

それは白井が拘束した日に持っていた刀だった。

木山「そんな刀一つでどうにかできるとでも?」

須田「どうでしょうね…」

木山は知らないあの刀がなんなのかを。
その誤算がどれだけ圧倒的な敗北につながるかを。

異界ジェノサイダーVS多重能力者≪マルチスキル≫

すごくいいところなんですけど今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございました。

次回ついに焔薙解禁!

おはようございます

まず訂正を

○多才能力者×多重能力者

そして幻想御手編間もなくフィナーレ!

須田がスラリと焔薙を抜く。
宇理炎同様、出力が弱まった分コントロールがうまくいっている。
青い炎を纏わせないようにすることもできる。

木山(あまり、痛めつけるのも忍びない…)

木山はほぼ一撃で倒すつもりで発火能力を放つ。

御坂(発火能力もあるの?)

白井「危ないですの!」

白井のテレポートも間に合わず須田は炎に呑まれる。

木山「やはり相手にならんな…」

しかし、

須田「何勝手に終わらせてるんですか?木山先生」

木山は知らないこの少年の持つ闇は自分を大きく上回ると。

木山「な…」

木山は驚いていた。
しかし、それは須田が無傷だったことではない。
須田の刀に纏う青い炎。

木山「どういうことだ…君の能力は視覚共有のはずだ…何故炎などを操っている!」

須田は軽く焔薙を横に振るう。

須田「答える必要はないと思いますし、答えたところで理解できないでしょう」

須田の横に白井と御坂が現れる。

御坂「ちょっとどういう事よ!アンタ本当に多重能力者なの?」

須田「…言ったろ?理解できないって…」

それに、と須田は付け加える。

須田「倒す相手が目の前にいるんだし」

須田、御坂、白井は軽く会話を交わす。

須田「俺が突っ込むから御坂の電撃でとどめさすぞ」

御坂「言われなくても!」

須田が木山に突っ込み、白井と御坂はテレポートで姿を消す。

木山(大方、彼を囮に御坂美琴の電撃で倒したいのだろうが…)

科学者らしい思考で素早く行動を決定する木山。
大量のアルミ缶を念動力で浮遊させる。

御坂(アルミ缶?)

木山の後ろに回り込んだ御坂は辺り一面の缶を見て思い出す。
あの爆弾魔を。

御坂「伏せて!」

遠い須田に叫びながらも缶の爆発前に電撃で次々と撃ち落としていく。

木山(…すごいな)

木山は素直にそう思う。
だが、と同時に考え、缶を一つだけ動かし御坂と白井の後へ、
そのまま爆音をたて爆発が御坂と白井を襲った。

木山「もう少し苦戦すると思ったんだが…意外に大したことは無かったな超能力者≪レベル5≫」

木山「さて…」

木山は須田の方を向く。
正体不明のアンノウン。
どんな力をどのくらい持っているかわからない為御坂よりも不気味な相手。

木山「君は本当に何者なんだい?」

須田「その質問は答える必要もないかと…」

再び突っ込む須田。
もうアルミ缶はない。

木山(参ったな…)

水をぶつける。弾かれる。
瓦礫をぶつける。真っ二つにされる。
電撃をぶつける。なぜか電気は通らない。
全ての攻撃が刀に防がれていた。

木山「まさか能力がほとんど効かないとは…」

須田「無駄ですよ。諦めたらどうです?」

木山「私には調べたい事があるだけだ。全て終われば全員解放する…」

木山は御坂の方を指差し、

木山「彼女らは真っ向から反対されたがね…君はあの能力開発が安全で人道的なものだと思うか?」

対して須田は一言で返す。

須田「そんなおしゃべりしてる暇あるんですか?」

木山には反応する暇もなかった。

御坂「つかまーえた」

木山の体に電流が迸った。

木山「ご、がああああああああああああああああああああああ!!」

木山の体に電流が流れる。
そして、

御坂「これは…」

白井「お姉さま?どうしたんですの?」

御坂「頭の中に…木山の…記憶が」

木山「見られてしまったか…」

木山がふらふらと立ちあがる。

木山「あの実験の正体は『暴走能力の法則解析用誘爆実験』能力者のAIM拡散力場を刺激して暴走の条件を探るものだったんだ。」

木山は憎しみをこめて言う。

木山「あの子たちを使い捨てのモルモットにしてね」

急に中段してすいません

少し用事が出来てしまい…

再開します

木山「あ?ぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」

木山が頭を抱え苦しみ出す。

御坂「ちょ…ちょっと」

御坂を気にせず木山は独り言を続ける。

木山「ネッ…トワークの…暴走…いやこれは…虚数学区の…」

木山が力無く地面に倒れる。
そしてその木山の頭から何かが形成されていく。

御坂(これは…肉体変化?)

違う。
それはまるで頭に天使の輪を持つ胎児のような…

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

胎児は頭の割れそうになる甲高い声をあげる産声のように。
そしてこれが開戦の狼煙に他ならない。

超電磁砲VS???胎児???

御坂「って…あれ?」

胎児は御坂の方を見向きもせず、ただ破壊を行う。

御坂(見過ごす訳にはいかない!)

御坂は胎児に電撃を放つ。
当然ダメージは少ない。

御坂「そんな簡単にはいかないか…」

白井「お姉さま!黒子も助太刀いたしますわ!」

白井が加勢するが、二人のやることは単純だ。
白井がテレポートで攻撃を回避しつつ御坂が電撃を当てる。それだけだ。

木山「…ハハッすごいな…まさかあんなバケモノだったとは…学会で発表すれば表彰ものだな…」

いつ目を覚ましたのだろうか。
無言で頭に銃を当てる木山。
しかし銃を撃つことができない。
途中から刀に切られている。

須田「木山先生。何してるんです?」

木山「何もこうも見たとおりだが?」

須田「自殺しようとしたんですか?」

木山「ああ、そうだ。ネットワークは私の手を離れ今やあの子たちを助ける術は無い。生きててどうにもなるまい…」

須田「だから死ぬんですか?あなたが死んでその子たちが助かるんですか?」

言葉に詰まる木山はようやく返答する。

木山「今更私が死んで悲しむ人間がいるわけでもあるまい」

須田「…その子たちは悲しむと思いますよ。」

木山「目を覚まさない人の話をするな」

須田「…なら僕が悲しみますよ?」

不敵に笑う須田に木山はキョトンとしていたが、すぐに返答する。

木山「口説き文句としては最高だな…(今のは少し危なかったな…)」

須田「別に…親友にこんなこと言う奴がいただけですよ(美耶子がいたらヤバかったな…)」

夕食でちょっといなくなります

木山「君は虚数学区を知っているかね?」

唐突に木山が尋ねる。

須田「…都市伝説でありましたねそういうの」

木山「最も実態は噂とは異なるものだったがね」

木山は言葉を続ける。

木山「虚数学区とはAIM拡散力場の集合体だったんだ。…あれもそれを真似試作体…『幻想猛獣≪AIMバースト≫』とでも名付けようか」

須田「さっきから見てて思うんですけど、御坂が攻撃しても再生してません?」

木山「当たり前だ。あれに生物の常識は通用しない。…アンインストールプログラムで弱体化せねば破壊など不可能だ」

須田「それはどこに?」

フッ、と木山は笑う。

木山「花飾りの少女に渡したが…君は信じるのかね?」

須田「信用ではなく信頼ですよ。」

木山「そうか…全く理由もなく人を信じるのは困りものだな」

そこに見える花飾り。

須田「初春、か。」

初春はハァハァと息切れしながらも必死に質問する。

初春「どうなってるんですか!目が覚めたら、変なバケモノと御坂さん達が戦ってて…目の前の須田さんが刀持ってて…」

須田「初春落ち着こう、な?」

須田は全て話した。
プログラム、虚数学区、幻想猛獣、知っていることを話した上で、

須田「辛いかもしれない、怖いかも知れない、けど俺が守るから。…佐天を救うぞ。皆で」

初春(そうだ…私だってジャッジメントなんだ…皆を…佐天さんを!)

須田は初春の花飾りに隠れている髪をくしゃくしゃと撫で、包み込むような笑顔で言う。

須田「必ず。助けるぞ」

初春「はい///」

わずかに頬を染める初春に気付かない訳ではないが、そんなこと気にしている暇はない。
それぞれが最後の決着をつける。
ここが正念場だ。

御坂「あーもう!どうなってんのよ!」

その頃御坂、白井の二人は苦戦を強いられていた。
アンチスキルの話だと原子力発電所がある限り退いている暇はなく、かといって再生されては御坂の強力な電撃も意味を成さなかった。

白井「お姉さま!」

白井も阿吽の呼吸でよくやっているが、限界も近いのだろう。段々と息があがっている。

御坂「どうすればいいのよ!!もう!」

叫んでどうにかなるわけではないが叫ばずにはいられない。

木山「今、少年と花飾りの少女がプログラムを起動させる。それまでの辛抱だ。」

御坂「ちょっとアンタ!巻き込まれるわよ!」

木山「私には生み出した責任がある。」

御坂「アンタがケガしたら子供たちが目覚めたときどうするの!」

フッ、とまた笑みをこぼす木山。

木山(子供はこうも強いものなのか…)

須田「急ぐぞ!初春!」

初春「はい…」

息を切らしながらも必死に走る初春。この大規模な戦闘に初春一人動かす訳にはいかないので、焔薙で飛来する瓦礫を防いでいた。
走る。走る。走る。
もう少し、もう少し、あと少しで。
プログラムを届けることができる。

須田(…これで!)

須田もやはり人の子なのだろうか。
一瞬の隙を生んでしまう。
ボォォォォォン!!という爆音と共に階段や橋が大きく揺らぐ。
そして、

初春「きゃぁぁぁぁ!」

須田「初…春、大丈夫か?」

初春「私は…大丈夫です。」

初春は制服のポケットに入れたプログラムを取り出す。

初春「そ…んな」

最後の希望が、最後の勝算が、

初春「プログラムが…粉々に…」

零れ落ちた。

須田「プログラムが壊れたのか?」

初春「はい…すいません」

今にも泣きそうな顔をする初春。
須田は自分を責めた。一瞬の油断が、勝手な勝利の確信が、この結果を招いたと。

須田「初春、アンチスキルの人の所に行ってろ」

初春「須田さんは…どうするんですか!」

須田「決着を…つける」

須田は走り出した。懐の宇理炎を、手に持つ焔薙を握りしめて。

須田は化け物めがけて走り続ける。
階段を飛び降り、瓦礫を飛び越え、足だけでなく腰にも痛みは走っている。
止まれるか、止まれるものか。
自分は不死であの化け物を倒せるかもしれない力があって、
初春に、少女に重荷を背負わせて、自分一人で行けばよかったんじゃないのか。
ケガまでさせて、零れそうな涙を堪えて、

須田(ごめん…美耶子)

そうだ、今いる世界を考えろ。過去の失敗に甘えるな、今を成功させるんだ。

御坂「アンタ、何してるの!?初春さんは?プログラムは?」

須田「初春は多分アンチスキル、プログラムは…壊れた」

三人の表情は絶望に染まる。
でも、と須田は続ける。

須田「倒す方法はある。」

誰かが何か答える前に宇理炎を撃つ、撃つ、撃つ。
目の前の化け物だけでなく、自分の中の甘えも、トラウマも、全てを焼き払う。
『幻想猛獣』の再生も追いつかない、どんどん小さくなる。
そして…

今日はここまで

見てくれた方々ありがとうございました

思ってた以上に焔薙さんが空気…

次回幻想御手事後処理と魔術師編最終局面!

突然復帰します。本物です。パソコン壊れて使えなかったので。

いまさらお付き合いいただける方には感謝します。本当に申し訳ありませんでした。

ふらふらと須田は地面に崩れ落ちる。

須田(くそ、さすがに連発は厳しいか……3,4発飛ばしただけで体が鉛みたいだ)

宇理炎で『幻想猛獣≪AIMバースト≫』を焼き尽くし、御坂の超電磁砲で核を壊す。
確かに確実な方法だが、須田の疲労はかなりのものとなる。

御坂「ちょっと! 大丈夫!?」

御坂が心配そうに尋ねるが須田は軽く手を振って答える。

須田「ああ。少し休めば何とかなる」

実際は初めてする連発でかなり疲れているのに無理をし笑う須田。
しかし、

白井「全く……そんな見え見えの嘘をついてもばれますの。ここは大人しく休養をとってくださいませ?」

優しい笑顔で白井が語りかけてくるが、目が笑っていない。完全なる脅迫だ。
それでもジャッジメントかよ、と呆れつつ須田は答える。

須田「わかった。先に戻ってる」

車内で須田がふらふらとしているときだった。
電話が唐突になったのだ。

須田(当麻、か……?)

そう思い携帯を取り出すと非通知だった。
呆れた顔で通話ボタンを押す。

須田「またお前かよ……」

『ふむ、楽しんでくれたかと思ったがそうでもないようだな』

須田「笑わせるな。あれだけの人が巻き込まれて余興のつもりか?」

『私の街だ。君こそここにいるべきではないと思うが?』

須田「悪かったな。できることならそうしたい、けどな」

『何だい?』

須田「――――――――」

須田は携帯を切り静かに目を閉じた。

須田はふらふらと夜の第七学区を歩く。

須田(あの野郎……)

歯ぎしりしながら考える。

須田(あいつはおそらく学園都市トップの…統括理事長だったか? それで間違いないな。しかし『私の街だ』にはさすがにイラっときたな)

学園都市の少ない友人を思い浮かべる。
その時、

「ゴ、ガァァァァァァァァァァ!!」

夜の第七学区に声が響いた。

須田は声の方へ走る。

当麻「きょ、恭也!?」

そこにはよく見知った親友と、

神裂「……ステイルの人払いは完璧なはずですが」

数日前の女性が立っていた。

当麻「恭也……逃げろ。コイツ、前のやつとは比べ物に……」

上条は力つきたのか地面に倒れ、意識を失う。

須田「…あんたがやったのか?」

神裂「ええ」

素っ気なく言うあたり、ステイルとは漂う雰囲気が違う。

須田(コイツに関しては少し思い切りいくか)

冷静に観察する須田。
手に持つ2m近い刀が武器だろうか?相手に動きは無い。

須田(なら……)

須田は神裂に正面から突っ込んだ。

異界ジェノサイダーVS聖人

静かな声が響く。

神裂「七閃」

七つの斬撃が須田を襲う。

須田「グッ……」

宇理炎連発の疲れの抜けない体にさらなるダメージが須田を蝕む。

須田(かすり傷でこの様か……ヤバイな)

よろよろと立ちあがりながら、焔薙を抜く。
神裂の目が同時に大きく見開かれる。

神裂「その刀は……どうしてッ…まさか」

刀から発せられる蒼い炎を見ながら彼女は刀の柄に手をかける。

神裂「宇理炎といい、どうしてあなたがそれを手に入れたかは知りませんがどうやら手加減はできないようですね」

刀の刃が一瞬光ったかと思うと、神裂の姿が唐突に消えた。

須田「消えッ……!」

気付けばふところに入られていた。

神裂「…唯閃!」

轟!!と刀がうなりをあげる。
が、

須田「うおぉぉぉ!?」

須田はギリギリで受け止める。

神裂「さすがに刀の質ではあなたには遠く及びませんね」

ただし、と神裂は付け加える。

神裂「私の七天七刀もそれなりの業物ですし…」

ダン、と力強く踏み込む。

神裂「使い手の質は私の方が上ですよ?」

聖人の刃が須田を襲う。

今日はここまで。突然なのに見てくださったという方には感謝します。

次回は聖人戦です

…あと佐天さんもどうにかするきです

軽く投下します

須田は焦っていた。
目の前の神裂は刀の質でこそ勝っているが、他の観点では何一つ向こうに勝てないのだ。

神裂「どうしたのですか? 私の聖人としての力にも制限がありますがこの程度ではありませんよ?」

須田「そうかよ(待てよ…俺からは防げないから)」

須田は目を閉じる。

神裂(肉眼で見えないから気配を察知でもするつもりですか?)

しかしそんなことは達人でも難しい。ましてや相手が高速で動くとなれば、だ。

神裂「唯閃」

神裂「なっ……!」

神裂の唯閃は須田の焔薙の前に弾かれていた。

神裂「どう、して……」

須田「さあ、ね!!」

須田は力強く踏み出す。
須田は幻視を使い神裂の視界をジャックしていた。これにより『相手が自分を見ている』ためタイミングがつかみやすいのだ。

須田(まさかこんなにうまくいくとは思わなかったけどな……)

須田の反撃が始まる。

勝負は決した。
唯閃の明確な攻略法を得た須田は七閃も同じ方法で防いでいた。

神裂「ハァ……ハァ……」

須田「もう終わりにしないか?」

神裂「何故……ですか……」

神裂は息切れしながら答える。

須田「なんでインデックスにそこまでこだわる? …いいやそれ以前にアイツを傷つけていいのかよ?」

神裂「…………駄目にきまってる」

須田「なら……」

神裂は俯きながら答える。

神裂「彼女は私の親友なのだから」

今日はこれだけです

少なくてすいません…

1レスだけ投下させてください

須田「親友?」

神裂は暗い表情で答える。

神裂「……はい。私とステイル、そしてインデックスは同じ必要悪の教会≪ネセサリウス≫に所属していました」

須田「なら何で…」

神裂「ステイルからあの子の体質については聞きましたね? あの子の完全記憶能力は1年間で85%もの記憶を埋め尽くすのですよ。…だからこそ1年ごとに記憶の圧迫をさけるために消去しているんですよ」

神裂はこれで須田が諦めると思った。
しかし、

須田「駄目だな。そんなんじゃ」

ここで>>332の神裂のインデックスについての台詞を修正

神裂「あの子は1年間で15%を記憶し、残りの85%を魔導書で埋めつくされています。……つまり1年間ごとに記憶を消す必要があるんです」

須田はここで最大の違和感を指摘する。

須田「もし人の記憶の容量がそんなに少ないなら俺やお前らの記憶だってそうなんだろ?」

神裂「……ええ」

須田「だとすれば人は単純計算で六年ちょっとしか記憶できないことになる。……だけどさ。お前だって十年前くらいのことおぼえてるんじゃないか?」

神裂「確かに……そうかもしれませんがあの子は完全記憶能力なんですよ!!」

須田「そこなんだよ。完全記憶能力で一年に記憶する量が15%だってどうやって断定したんだ?」

疑念は徐々に確信へ

軽く投下します

須田は別に脳について詳しいわけではない。
ただ純粋に疑問点を指摘しただけだ。

須田「取り敢えず確認したいところだ……」

しかし今すぐというわけにもいかない。上条を手当てしたいところでもある。

須田「なあ。インデックスの記憶っていつまでに消さなきゃいけないんだ?」

神裂「……三日後ですが」

須田はうなずくと、

須田「わかった。それまでには結論出すから。三日後に来いよ」

神裂「あの……」

神裂が口を開いた。

須田「何だよ?」

神裂「どうしてあなたはそんなに強いのですか? ……あちらの少年もそうですが諦めなかった」

須田は神裂の言いたい事がわかった。
なぜ厳しい現実に直面しても諦めないのかと、どうしてそんなに強いのかと、

須田「……当麻はともかく俺は違う」

神裂「?」

意外な返答だった。須田は構わず言葉を続ける。

須田「当麻は確かに何かを救おうとするヒーローだけど……俺は過去に目の前で大事な人を救えなかった。だから俺は違う」

神裂には何を言いたいのかはわからなかった。

須田「それだけだ」

最後まで話をぼかしたまま須田は静かに去って行った。

須田は上条を半ば引きずりインデックスのいる小萌の家まで来ていた。

インデックス「わわ!! とーまどうしちゃったの!?」

あわてるインデックスを傍目に須田は上条を布団に寝かせる。

須田「……とりあえず当麻に回復魔術は使えないし……ここで休ませるしかない、か」

体のあちこちに細い線で切られたような跡がある。

須田(馬鹿が……無茶しやがって)

おかげで須田は宇理炎連発によって疲労がたまった体にさらにムチを打つはめになったのだ。

須田「インデックスは二人で助けるぞ」

ここから須田は過去を超えるために戦う。

ひとまずここまで

これたらまた来ます。

お付き合いいただいている方には感謝します

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