貴音「貴女様……」 P「面妖な……デュオ!」(1000)

ある朝、プロデューサーが目を覚ますと、自分が女の子になっていることに気付きました。

貴音「大丈夫です、貴女様。それは病気などではございません。多分」

朝起きると、時々女の子なプロデューサーとアイドル達。

そんなお話。


前スレ
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352476982/)

幕間を挟みつつ
   貴音→あずさ→真→響→亜美真美→亜美→真美→NextStage!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1354904121

というわけで、はからずもなんと2スレ目に突入
最初は貴音だけの単発スレだったはずなのにね、おかしいね

NextStage is → ミキミキ☆
             Coming Soon...

数日内には投下するよすまぬ

たかねのねかたはVIPに投下したのな

おいおい前スレ埋めちまった早漏はどなたですか(迫真)

>>5
基本的にここの本筋と関係のない短編はVIPで投下してる

週明けには美希る予定なんでちょっと待ってね

あと少々実験のため、矢のアドレス貼らせてもらいますん(dat落ちしてるけど)
申し訳ない

上手く行ってよかったよかった
多分明日辺りシリアス系?な短編投下して、週頭辺り美希る

ホントはゆきぽシリアル投下しようかと思ってたけど取り止め
多分、夜の9時か10時くらいにミキミキ投下すると思ふのでよろしくおながいします


ネタ二つ消化できたと思ったら四つ増えてた件

予定通り10時くらいから投下開始ー
ただいま頭を書き溜めているので少々お待ちを

それじゃああまり溜まってないけどゆっくり投下
例によって遅くなりそうなのはご愛嬌




美希「ハニー♪」 P「あはっ☆」


はーじまーるよー

~AM10:32~


【駅前】


P「うーむ……美希のヤツめ」

P「この俺を待たせるとは、偉くなったものだな」ビューティーボイス

P「手持無沙汰だ……」

若者「へい、お姉さん! 一人?」

P「はい。人を待ってるんですけど、なかなか来なくて……」ネコカブリ

若者「えーーっ! こんな綺麗な子を待たせるなんて……信じられないな!」

P「私、棄てられちゃったのかな……」ウルウル

若者「そんなヤツほっといてさ、俺と遊ぼうよ!」

P「えっ! いいの?! 嬉しいっ!」メンキョショウ ピラッ

若者「ファッ!?」

若者「お疲れ様でした!!!!!」ダダダダッ

P「全く、最近の若いもんは根性がないな」ヤレヤレ



P「しかし、美希遅いなぁ……」

~回想!~


【事務所】

美希「ハニー!」

P「あー、なんだ?」ピシュゥンピシュゥン

亜美「次ランドマスタるね」ピシュンピシュンッ

美希「あのねあのね!」

P「あ、レーザーもらい」ティロリリンッ

亜美「はいボーム」

P「やべっ」ボゥーン

美希「ねぇ、ハニー」

P「畜生、潰してやるぜ」

亜美「兄ちゃんがどこにいるかは手に取るように分かるZE」

美希「…………」グイッ

(ブツンッ)

P亜美「「あ゙ーーーっ!?」」

美希「ハニー、黙るの」

P「ごめん」

亜美「ミキミキ怖いよ……」

美希「ハニー!」テイク2

P「ん?」

美希「今度ハニーがオフの時に女の子になったら、一緒に遊びに行こ?」

P「構わんけど、どうしてわざわざ姉御の時に?」

美希「だって! みんなばっか楽しそうでズルいもん! こないだだって真美と一緒に……!」

P「あーはいはい。でも俺と美希のオフは当分被らんぞ? お前は学校もあるんだし」

美希「お仕事は仕方ないけど、学校はサボっちゃえばいいって思うな」

P「それは大人として見過ごせないなぁ」

美希「だって、そうでもしないと、ハニーとずっと遊べないんだもん……」

P「え、おい泣くな」

美希「みんなばっかり楽しそうで……どんどん置いてかれて……みんな、ミキが知らないハニーを知ってて……」グスッ

P「はいはいはい分かった分かった! まぁ、一回くらいなら学校サボっても思い出だろ……」

美希「やったぁ!」ケロッ

P「はぁ……まぁ悪いことを教えるのも年上の役目か……」

美希「少しくらいは悪いこともしないと人生つまらないって、お姉ちゃんも言ってたよ?」

P「どういう教育をしてんだ星井家は」


【そして今朝】

(プロデューサーサン! アサデスヨッアサッ! オッキナイトアミマミガイタズラシチャ…コラァフタリトモォ! ウワァリッチャン!)

(カチッ)


P「ふあぁ……久しぶりのオフか……」ビューティーボイス

P「……」

P「あー、今日は肩が凝る日か……」

P「とりあえず朝飯でも……ってそういや、この間美希に言われてたな」

P「危ない危ない、また一日中ソリティアをやり続けて終わるところだった」ポパピプペ

(prrrrrrガチャッ)

美希『もしもし、ハニー……こんな朝にどうしたのぉ……?』

P「俺だ」ビューティーボイス

美希『……へ?』

P「あっそびにいくぞー」ビューティーボイス

美希『……えっ! 行く!! 行くの!!!!』

P「分かってる分かってる、取られたりはしないからゆっくり来い」

美希『はいなの! 今すぐ行くの!』

P「気が早いなぁ……それじゃあ10時に駅ま」ブツッ

(ツーッツーッツーッ)

P「……だから慌てるなと……。場所と時間はメール送っとくか」


~回想終わり!~

P「しかし、30分経っても来ない……」

P「さっきのでナンパも三人目かー……この戦法は破壊力ばつ牛ンだな、やはり免許証は格が違った」

P「んー……お、あの金髪は!」

(タッタッタッ)

美希「ハニィーーっ!!!」ダキッ

P「おわぁっ!?」ガシッ

美希「あはっ☆ ハニーなら抱きとめてくれるって信じてたの!」

P「ココで避けてたらお前大惨事だからな」


P「しかし、せっかくのお出かけなのに美希が遅刻とは珍しい」

美希「ち、違うの!」

P「うん?」

美希「ゆっくり『来い』って言われたから、てっきり、ハニーの家かと思って……」

P「え」

美希「インターホン押しても出ないから、電話しようと思って、初めてメールに気付いて……」

P「ははは、美希はおっちょこちょいだなぁ」

美希「ごめんなさいなの……」シュンッ

P「いいよいいよ、そこまで喜んでもらえるなら俺も嬉しいし」

美希「……えへっ、ハニーだぁいすき!」ギュッ

P「はっはっは、可愛いヤツめ」

美希「てへっ☆」

P「可愛さに免じて何故俺の住所を把握していたのかは不問にしといてやる」


美希「あ、ハニー眼鏡かけてる!」

P「伊達だ伊達。最近軽く変装しないとバレるんだよ……」

美希「この前小鳥さんが教えてくれたけど、ネットでファンクラブ出来てるらしいよ?」

P「身の毛もよだつとはまさにこのことだな」ゾクゥッ

美希「……んー、でも」

P「?」

美希「ミキ的に、その服はないって思うな」

P「そんな事言うと可哀想だぞ。小鳥さんのお古なんだから」

美希「な、なんで小鳥の服を着てるの?! ミキの服ならピッタリなのに!」バッ

P「流石にアイドルの服を着るのはアレかと……確かに、ちょっと小さいけどさ」

美希「うぅ……小鳥、ズルいの……」

P「何がズルいんだよ……」

美希「ハニーに小鳥の匂いが……」

P「お前さーそういう子だったっけー?」


美希「……! じゃあ今日は、ミキがハニーをコーディネイトしてあげるの!」

P「え?!」

美希「このままにしておくなんて勿体ないもん! 服装だけじゃなくて、徹底的にやるの!」

P「おい待て、そこまでガッツリと女の子をするつもりは……!」

美希「うーん、まずは髪型からかな? 丁度いいから、ミキもやってもらおっと!」ポパピプペ

P「だから落ち着け、俺はそんなつもりは」

美希「あ、こんにちは、ミキだよ! ねぇねぇ、今から二人って入れる?」

P「おいィ?!」

美希「ありがと☆ じゃあ今から行くね!」ピッ

P「お前……本気かよ……」

美希「大丈夫だよ、この近くだから! じゃあ行こ?」

P「はぁ……分かった、今日は美希の言いなりになるよ……」

美希「あはっ☆」


~ヘアサロンMolukkirapu~

(カランカランッ)

美容師「いらっしゃいませ」

美希「こんにちは! 今日はよろしく!なの♪」

P「あ、あは……」

美容師「星井様、お待ちしておりました。お二人とも、どうぞこちらへ」

美希「お隣さんだね!」

P「う、うん……」ビクビク

美希「? ハニー、なんでオドオドしてるの?」

P「いや……こういうとこ来るの初めてだから……」

美希「えっ」

P「いつも、千円カットだからね……」

美容師「今日は如何なさいますか?」

美希「今日はこのままお出かけするし、カットだけでいいの!」

美容師「かしこまりました」

美希「ええと、こっちの人はねー。こーしてあーして……」ゴニョゴニョ

P「美希……何を言ってるの……!?」


P「しかし、これが美容室」キョロキョロ

P「いい匂いがする」スンスン

P「……心なしか落ち着くような気が……」ホウッ

美希「アロマを焚いてるから、とっても落ち着くんだよ?」

P「うん……緊張がほぐれて来たかな……」

美容師「これからカットしてすっきりしてもらうのに、緊張されていては勿体ないですから」ニコッ

P「成程……」

美希「そっか、ハニーこういうとこ初めてなんだね。それじゃ、きっとビックリするの!」

P「え、何かまだビックリドッキリな仕掛けでもあるの!?」

美希「そうじゃないの。美容室って、髪を切るだけじゃなくて、身体をリラックスさせるところなんだよ?」

P「え、髪切るだけじゃないの?」

美希「すぐに分かるって思うな。あはっ☆」


美希「あ、髪型とかはミキがリクエストしておいたから、ハニーは座ってるだけで大丈夫だよ?」

P「そ、そう……よろしくお願いします」

美容師「ふふ、大丈夫ですよ。じゃあ髪の毛を洗いますので、こちらへ……」

P「早速立つんじゃない!」ガタァッ

美容師「ご、ごめんなさい!」

P「え、いや、あなたにじゃなくて……」

美希「ふあぁ……ハニー、人を怖がらせるのは良くないって思うな」

P「あなたに言ったのあなたに」


美容師「はい、じゃあ後ろにもたれ掛ってくださいねー」

P「は、はい……!」ゴクリ

美容師「お湯出しますよー」シャワワワワワ

P「あ……ホカホカする……」シャワワワワワ

美容師「じゃあ洗いますねー」モミモミワシャワシャ

P「わ、まずい……きもちい……」モミモミッ

美容師「痒いところありますかー?」モミモミワシャワシャ

P「ふぁ……ぜんぶ……」ワシャワシャ

美容師「くすくす、はい、じゃあ全体強めにやりますよー」モミワシャモミワシャ

P「ぁ……あっ……!」ゾクゾクッ

美容師「じゃあついでに首回りとかマッサージしますねー」グイグイ

P「ぁっ! んっ……!」ググィッ

美容師「うわ、随分凝ってますね……デスクワークされてます?」グニグニ

P「デスクワークも……営業も……んぁっ!」ビクンッ


美希「隣から変な声が聞こえてくるの……」シャワワワワワ


美容師「はい、ではあちらに戻っていただいて……」

P「はい……」

美容師「少し乾かしますよー」ブオォッ

P「やば、これ、あったか――」ブオオオッ

美容師「はい、じゃあそろそろカットを」

P「…………」

美容師「……お客様?」

P「…………」ジュルッ


美希「ハニー、寝てるの……」ブオオォッ


美希「ハニー、起きてー」

P「……はっ! 気持ちの良さのあまり、うたた寝を……」ジュルッ

美容師「だいぶお疲れみたいですね」ザジョンッザジョンッ

P「ってもう切られ始めてる!」ジョザッジョザッ

美容師「あまり動かないでくださいねー」ジョリンジョリンッ

P「あ、はい。結構思い切って切るんだねぇ」ザンッザジョッ

美希「ハニーの髪の毛は長すぎるの」シジョッシジョッ

P「ねぇ美希、あなたの髪を切る音、変じゃない?」ピヨッピヨッ

P「……あれ?」ショキンッショキンッ

美希「ハニー、きっと疲れてるの」ジョキッジョキッ

P「え、でも今確かに……んん……?」シャキッシャキッ


P「うわー、結構バッサリ短くなってる」

美希「イメチェンなの!」

P「美希は……軽く切って整えるくらいね」

美希「だって急に髪型変わったら、お仕事とか大変でしょ?」

P「……美希……!」ジワァッ

美希「は、ハニーどうしたの?!」オロオロ

P「美希がこんなに仕事意識に溢れた発言をするなんて……! 嬉しくて嬉しくて!」

美希「あはっ、ミキ、誉められた?」

P「うん、いい子……とってもいい子……!!」

美希「貴音やあずさには負けていられないの!」

P「へ?」

美容師「髪の毛飛ばしますよー」ブオオオオッ

美希「何でもないの」ブオオオオッ


<アリガトウゴザイマシター


P「はぁ……天国のようなひと時だった……」

美希「ハニーもこれからは美容室使った方がいいと思うよ?」

P「検討しておこう……心なしか肩も軽い」

美希「うん、長いのも似合ってたけど、短い髪も似合ってるの!」

P「これなら前よりバレにくいかな?」

美希「念のために眼鏡はしてた方がいいって思うな」

P「はいはい」クイッ

美希「でも、やっぱりハニーは美人さんだね! みんなハニーを見てるの!」

P「……うーん」チラッ


(ざわ……ざわ……)


P「うん、美希さんや」

美希「なぁに?」

P「この人たち、どう見ても君のことを見てると思うんだよね」

美希「えっ」


<アレ、ホシイミキ?!

          ミキチャンダー!!!>

<ミキチャーン! ミ、ミーッ、ミアフゥーッ!! アフゥーッ!!

          アンテナ! アンテナ!>


P「どう見ても君の熱烈なファンですねぇ」マガオ

美希「うっ……」


(アフゥーーーーッ!!!!)


美希「ににに逃げるのぉ!!」ダダッ

P「よし来た」ダダダッ

美希「あれ、ハニーこんなに速かったっけ?」タッタッタッ

P「響とダンスやってるからな」タタタッ

美希「むーっ! またミキの知らないとこでみんなと楽しそうにしてる!」タタタタッ

P「まぁまぁ拗ねるのは後にして、とりあえず逃げよう」タッタッタッタッ

美希「まだついてくるの……!」ダッ!

P「あーもう、折角髪の毛セットしてもらったのに」ダダッ

美希「ひと段落したら、ミキがやってあげるの」タタタッ

P「ホント? じゃあお願いしようかな」タッタッタッ


(アフゥーーーーーッ!!!!!!)


美希「っはぁっはぁっ……」

P「ふぃー、撒いたか……」ゼーッゼーッ

美希「ハニーがまさかここまでとは思ってなかったの」

P「最近は振りつけも覚えてるからな」

美希「さっすがハニー!」

P「痛みを知らぬ者に、痛みを理解することは出来ないからな……」キリッ

美希「……そのセリフに関しては、やっぱり真クンの方がカッコイイの」

P「もういい美希なんて嫌いだボク帰る」クルッ

美希「う、うそうそぉ! ハニーカッコいいの! ハニー大好き!」

P「うぅ……いじけてやる……」イジイジ

美希(なんだかんだで拗ねてるハニーも可愛いの)


美希「はい、じゃあハニー、そこのベンチ座って? 直してあげるから」

P「はいはい」ストン

美希「じゃあ髪セットするね」

P「任せた」

美希「ここをこうして……」サワサワ

P「ん……」

美希「少し盛って……」スゥッ

P「ぅ……」ピクンッ

美希「もう少しふわっと……」モフモフッ

P「あっ!」ビクッ

美希「え、痛かった?! ご、ごめんなさい……」

P「いや……貴音にそう躾けられ――」

美希「えっ」

P「ナンデモナイデスヨ?」


美希「……むぅ」ギュウッ

P「あすなろっ?!」

美希「ハニー、さっきから他の子の名前出し過ぎだよ?」

P「す、すまん」

美希「でも、名前を出そうと出すまいと、ミキが知らないこと、みんなとしてるんだよね」

P「……まぁ」

美希「じゃあ、今日一日かけて――」

(ギュウウウッ)

P「み、美希!?」

美希「ハニーにミキと一緒にいた証拠、いっぱい残すんだもん」キュッ

P「美希……」

(カプッ)

P「うひゃぁっ!?」

美希「あはっ☆ 耳たぶちょっと噛んだだけなのに、大げさなの♪」

P「路上でなぁ……!」

美希「ほら、次行こ? 次!」

P「はいはい……」


P「次は……」

美希「服を買うの!」キランッ

P「だと思ったよ……」

美希「そのためにわざわざ、先に髪の毛をカットしたの!」

P「でも服の前に昼飯でも良くないか?」

美希「うーん、確かに……」

P「ほら、あそこにおにぎり屋があるぞ」ユビサシ

美希「!! おにぎり食べるの!!!」タタタッ

P「このまま服のことも忘れてくれないかなぁ」


店員「いらっしゃい」

美希「ええと、とりあえずおにぎり全種類一個ずつください!」

P「そんなに食えるのかお前」

美希「ミキの胃袋は、おにぎりの小宇宙なの!」

P「でも20個くらいあるぞ」

美希「わあぁぁぁ……美味しそう……」キラキラ

P「ダメだもう聞こえてないな」

店員「お買い上げは3600円になります」

P「おにぎりに3600円とか初めて見る世界だ……」

美希「ありがとうございます!なの!」

店員「またのお越しをお待ちしております」

カブトガニは最高だな!(歓喜)


美希「ハニー、あそこのベンチで食べよっ!」

P「それより、あっちの芝生の方が良くないか? ピクニックみたいで」

美希「! それは名案なの! さっすがハニーだね♪」タタタッ

P「気温は低いけど、風がなくて日当たりがいいな」

美希「芝生の上で、ハニーと二人でおにぎりパーティなの!」ガサァッ

P「うわっ、改めて見ると20個って結構あるな……」

美希「じゃあ……まずはこれ!」ガサッ

P「王道、たらこおにぎりだな」

美希「はい、ハニー」スッ

P「え? 食べていいのか?」

美希「え、ハニー何言ってるの? そんなワケないの」

P「なんだお前……」

美希「じゃあ、ミキに食べさせて!」アーン

P「なんだと」

>>49
せやろ?


P「うーん」

P(今は女の子だから、『激写! 星井美希に男の影!』とかいう心配はないが)

美希「あーん♪」

P(その代わりに、『星井美希、認められぬ苦悩の愛!』とかありえそうだよなぁ)

美希「……むー」

P(ただでさえスキャンダルが似合うランキング入りかねない勢いの美希だからな……)

美希「ハニー!」

P「ひゃいっ!」ビクゥッ!

美希「今日は言いなりになってくれるんじゃなかったの……?」

P「そ、そんなことを言ったような気も」

美希「約束を守らない大人って、ダメだって思うな」

P「そうですね……」

P(観念するか……)


P(ま、食べさせ合いっこくらい大丈夫でしょ)

P「ほれ、美希。口開けてー」

美希「あーんっ♪」

P「ほい」

美希「あむっ!」モグモグ

P「おっとっと、中のたらこを零さないようにな」

美希「ん!」ムグムグ

P「残りの半分もーらいっ」パクッ

P「……」ムグムグ

美希「やっぱり手作りの味は全然違うの!」

P「うんうん、良き哉良き哉。コンビニおにぎりのあの冷たくまとまった感じも嫌いじゃないんだけど」

美希「どっちかと言われたら、やっぱり手作りの暖かさなの!」

P「冬場だしなぁ」アムッ

美希「あ、おかかは一個しかないのにー!」


P「あ、ごめ、勢い余って丸々一個……」モグモグ

美希「……ハニー」ガシィッ

P「ん!?」モグモグ

(ガバッ)

P「?!」モグモグ

美希「そう、全部食べてしまったなら……!」ズォッ!

P(まさかコイツ?!)モグモグ

美希「口の中から直接奪うの!!!!」

P(アカン)モグモグ


美希「ハニィ……大人しくミキにその唇を明け渡すの!」

P「っ!」モグモグ

P「そういうのは雰囲気とか流れとかが重要なのであって!」モグモグ

美希「過程や…! 方法なぞ…! ど う で も よ い の ォ ー ー ー ッ!!」

P「……!」ゴクンッ

P「ほ、ほら美希! もう呑み込んだから手遅r――」

美希「んむっ」

P「んっ!?」

美希「んー……」チュルッ

P「んーっ! んーっ!」バンバンバンッ

美希「れろ……あむ……ちゅ……」

P「んっ……んん……」ビクンッ

美希「……っぷはぁ! 歯の裏にちょっと残ってた!」

P「っはぁっはぁっはぁっ……」ゾクゾクッ

美希「……あれ?」

P「……」ビクッビクッ

美希「冷静に考えたら、これがハニーとのファーストキスなの……」

P「初めてのキスは……たらこ味でした……」

キマシタワー


美希「も、もっと雰囲気とか流れとか気にすれば良かった……」

P「だから言ったのに……」ヤレヤレ

美希「風情も何もあったもんじゃないの!」プンプン

P「自分のせいだろ」

美希「じゃあ後で、ちゃんとした雰囲気や流れのあとでキスしよ!」

P「断る」

美希「うぐぐ……!」

P「まぁ美希、運がなかったんだ、運が」

美希「悔しいの……!」

アイドルってなんだっけ
痴女?

>>61
夢だよ


美希「それにしてもおかかを独り占めなんて、ハニーったら食い意地が張ってるの!」

P「口に舌突っ込んでまで回収したお前に言われたくないよ」

美希「あ、ハニー、ご飯粒付いてるよ?」ヒョイッ

P「ごめんごめん、ありがとう」

美希「ご飯粒回収ー。あむっ」

P「ホントに食い意地張ってんなぁ。でも、真みたいに舐め取ったりはしないんだな」

美希「え……?」

P「あ」

美希「どういうこと……?」

P「いやー俺ってよく地雷踏むなぁ」

カブトガニのいい所を教えてくれ

>>61
アイドルは痴女じゃなくて恥女じゃないのか?(震え声)

>>64
カブトガニの良さ
・古生代から変わらぬその独特な勇姿
・生きた化石
・カッコカワイイその腹面
・アメリカの東海岸の一部には実は亜種が無数にいる
・それどころか東南アジアの一部では食用にされている
・血液を使うことで内毒素検査が劇的に高速化
・更に様々な疾患や感染症、エイズ抑制など様々な医学利用に
・可愛い
・何より可愛い
・カニって名前なのにカニじゃない←New!

進行形で投下中だからだいじょぶだよー気にしない気にしない


美希「ハニー、もう一回ほっぺたにご飯粒付けて」

P「何が悲しくて自分からご飯粒付けるかなぁ」ヤレヤレ

美希「えい」ピトッ

P「おうご飯粒」ヒョイパク

美希「あーーーーっ!!!!??」

P「身嗜みには気を付けないと」キリッ

美希「えいっ!」ピトッ

P「あらあらご飯粒」ヒョイパク

美希「あーーーーーーーーーっ!?!?!!?!?」

P「取るために付けるとか本末転倒にもほどがあるだろ」

美希「取るために付けるんじゃなくて、舐めるために付けるの!」ピトッ

P「変わんねぇよ」ヒョイパク

美希「あーーーーーーーーーーーーっ!?!??!!?!?!?」

P「なんだよこの無限ループ」

美希「ハニーが大人しく舐められればいいの」

P「流石にそう何度も中学生に主導権握られてたまるか」


美希「ハニーったらいけずなの……」ショボン

P「既に相当ディープなのかましただろ……歯茎しっかり舐めたり……」

美希「おかかに必死で良く覚えてないの……」

P「残念だったな」

美希「むーー!」

P「美希、ほっぺたにご飯粒付いてるぞ」

美希「え、どこ?」

(ペロッ)

P「はい、取れた」

美希「!?!?!?!?」

P「仕返しだよ、仕返し」

美希「ず、ずるいのーー!!!」

俺が行ってた小学校にカブトガニの標本が理科室の廊下にあったな…
あれから俺はカブトガニが好きになった
だってカッコいいやん!


ケッキョクタベキッテ


P「ふぅ、ご馳走様」

美希「ご馳走様でした!」

P「結構量あるんだな……おにぎり……」

美希「ミキはまだ食べられるよ?」

P「小宇宙は伊達じゃないな……でもコレ全部炭水化物だぞチクショウ」

美希「ハニー、折角可愛くなったんだから、チクショウとか使っちゃダメだよ」

P「白昼堂々同性にディープかますような痴女に言われたくないよ」

美希「ち、痴女じゃないもん……おかかが、食べたかったから……」グスッ

P「あぁはいはい! 追加でおかか買ってやるから! 泣くな!」

美希「うん……」グスッ

P「さっきのおにぎり屋にもっかい行くか……」


<アリガトーゴザイマシター


美希「おっかかおかかっ♪」ムグムグ

P「炭水化物何kg食べたのかなぁ」

美希「これ食べたら……しょっぴんぐ?」モグモグ

P「それでもいいぞ? あの一帯店多いし」

美希「あ、おにぎりに夢中で忘れてた」ゴクン

P「ん?」

美希「ハニーの服を選ぶの!」

P「あーくっそぅ墓穴掘ったなぁ」

お腹空いたから内容整理がてら夜食食べてくる
例によって寝ちゃっても大丈夫だYO

お!美人発見→ナンパ→いい感じ→免許証(男)→か、勘弁してー!→逃げるって事だ

補足すると、
乗り気→自分に気がある→実は男→なのに気がある→つまり→なんくるねぇな
そりゃ逃げますわ

再開はまだなんでもちっと待ってね

カブトガニを愛でながら待ってる

ゆっくりながら、ぼちぼち再開ー


~ファッション街~


美希「マツ○トキヨシでお買い物~♪」

P「行かないぞ」

美希「知ってるよ? 行くわけないって思うな」

P「このゆとりガキ……」

美希「ねぇねぇ、それよりあそこのお店! 可愛いから入ってみよ!」

P「……美希さん」

美希「なぁに?」

P「このショッピングの趣旨は?」

美希「ハニーの私服選び」

P「」ダッ

(ガシィッ)

P「いやだぁーーーっ!! そのラインは越えたくないいいいい!!!!」ジタバタ

美希「もう小鳥の私服を着てるし、下着も付けてるの。今更だって思うな」

P「」グサッ

美希「あ、ハニー気絶しちゃった。まぁいっか、このまま引き摺ってっちゃお」

P「」

(ズルズル)

きたか!カブトガニを愛で過ぎて背中の部分がすり減ったよ


P「……ハッ!?」

美希「あ、やっと起きたの」

P「うぅん……ここは……どこだ」

美希「お店だよ?」

P「いやな、お店なのはなんとなく分かる。店の匂いがする」

美希「ちょっと危ないセリフなの」

P「それでな、俺は聞きたい」

美希「ミキに答えられることなら!」


【試着室】

P「この狭い空間はなんだ」

美希「お店の試着室だよ?」

P「お前さ、気絶した美少女を試着室に連れ込んで、誰にも突っ込まれなかった?」

美希「むしろ店員さんは手伝ってくれたの」

P「ちくしょう、世の中そんなヤツばっかりかよ」


美希「それよりハニー! 鏡見てみて!」

P「ん?」チラッ

P「…………」

美希「やっぱりハニー、スカートも似合ってるの!」

P「あばばばばばばば」バタン

美希「ハニー?!」

P「」ビクンビクンッ

美希「また気絶しちゃったの……」

美希「この間にまた色々着せ替えちゃお♪」


美希「ええと、こっちのコートに合わせるなら……」ゴソゴソ

P「」

美希「あ、でもこっちのキャミ……は寒いかな……」ゴソゴソ

P「」

美希「じゃあこっちのカーディガンとか……」ゴソゴソ

P「」

美希「うーん、でも……やっぱりこっちの……」ゴソゴソ

P「」

美希「うー、やっぱりミキとはタイプが少し違うから、難しいの……」ゴソゴソ

P「」

美希「ん……こんな感じかな?」ゴソゴソ

P「」

美希「……やっぱり似合うの!」パァァァッ

P「……う、うぐ……」


P「また気絶してたのか……」

美希「ハニー、もう少し身体を労わった方がいいよ?」

P「誰のせいだ誰の」

美希「でねでね!」

P「聞けよ」

美希「ハニーが寝ちゃってる間に色々試してみたんだけど、やっぱりハニーは何着ても似合うの!」

P「……なんだこの服の山?!」

美希「こんなのとか、こーんなのとか、こういうのも、こういうカンジのも!」

P「お、おう……」


参考(一例)

こんなの
ttp://uploda.cc/img/img50c6224035c40.jpeg
こーんなの
ttp://uploda.cc/img/img50c6224fa1e92.jpeg
こういうの
こういうカンジの
ttp://uploda.cc/img/img50c6225b6cd26.jpeg


美希「とりあえず、ハニーは何を着ても似合うことが分かったの」

P「精神的にはズタボロなんですけどね」

美希「その内慣れるから大丈夫なの! 店員さん、これ全部お願いします!」ゴソッ

P「え、おいお前!」

美希「これはね、いつもミキ達のために頑張ってくれてるハニーへの、ささやかなお礼なの♪」

P(どうせならもっと俺が嬉しいお礼がいいなーちくしょう)

美希「あはっ☆ ハニーへのお礼はこれだけじゃないから、まだまだ期待しててね!」

P「マジかよ……」

美希「折角だから、コレ着てこ♪」

P「早くも大荷物だな……」


P「はぁ……とうとう完全に女の子装備だよ……」

美希「でも、これでおさがりじゃなくて、ちゃんとハニーの服、だよ?」

P「複雑すぎる事この上ないわ」

美希「んーっとね、ミキ達、この後はどーするの?」

P「そーだなぁ。お茶でもして少しぶらついたら飯食って帰るか。明日は朝から仕事だしな」

美希「はいなの!」

P「しかし、この荷物持ち歩くのはめんどいなぁ……」

美希「あ、じゃあこの服、近くのコインロッカーに預けてくるね!」

P「この近くにあったっけ?」

美希「時々使ってる場所があるの! ミキが入れてくるから、ハニーはここで待っててね!」タタタッ

P「あっ、おいっ!」

P「……はぁ、相変わらず思い立ったら行動が早いなぁ」

P「さて、しばらく待つか……」


P「……でも」

(ジーッ)

P「……確かにこうして見てみると」

(ジーッ)

P「……自分に似合ってる服って、着てて気分は悪くないな……」

P「あ。あそこのガラスに映ってる」

P「やっぱり私ったら美人じゃない♪」

P「……」

P「死のう」

P「割と本気で思ってしまった辺り死のう」

P「教えて美希……未来は何色…………」


(トントン)

「ねえ、君!」

P「へ?」クルッ


赤羽根「き、君、アイドルに興味はないか!?」バァ~ンッ!

P(またお前か)

赤羽根「あ、いきなりごめん……! 俺、ある芸能事務所でプロデューサーをやってる者なんだけど……」

P「あぁ知っt」

赤羽根「こっ、コレ、俺の名刺……うわぁっ!?」バサァッ

P「ああぁもう名刺ばら撒いちゃって……」

(スッヒョイヒョイ)

赤羽根「あ、あぁっ!? ご、ごめん! だ、大丈夫だからさ!」ゴソゴソ

P(進歩ないなーこいつも)

P「はい、どうぞ」

赤羽根「あ、ありがとう……それで、どうかな、アイドルに興味は……」

P「あーえっと」

赤羽根「君を見た瞬間、ティンッと来たんだ! 絶対に才能はある!」

P「そのー」

赤羽根Pェ…


P(俺だって気付いてないのか……イメチェンのせいかな))

赤羽根「歌うのは好きかい?」

P「え、えぇ、まぁ」

赤羽根「何か、歌ってみてもらえないかな?!」

P「あおいいいいとりひいいいいい♪」

赤羽根「上手いじゃないか!!!」

P「いえ、それほどでも……あはは」

赤羽根「ダンスはやったことある?」

P「ねーぇ消ーえーてーしまぁっても探しーてくーれーますーかー♪」ダンサブルッ!!

赤羽根「なんて軽やかなステップだ!」

P「響とダンスやってるからね」キリッ

P(って何やってんだ俺)

赤羽根「友達も?! そうか、響っていうのk……ひび、き……?」


P「えっとつまり……」

(タタタッ)

美希「はにぃーっ! お待たせなの!」

P「うわぁっ! み、美希?!」

赤羽根「えっ、美希って……星井美希?!」

美希「あれ? このヒト誰なの? ハニーの知り合い?」

P「あー、えっと……知り合いというか……」

赤羽根「……えっと、その声、まさか……」

P「えへ、どうも改めまして、765プロでプロデューサーをしているP子と言います!」

赤羽根「」

P「あ、前回は自分の名刺がなかったので……どうぞ」スッ

赤羽根「あ、ありがとうございます……」

美希「何かあったの?」

P「いや、不幸な事故だったのよ……」

赤羽根「」マッシロ


赤羽根「い、一度ならず二度までも、ご迷惑をおかけしました……」トボトボ

P「頑張れ、青年! 君の未来はまだこれからだ!」

美希「でもあの人、このままだとそのまま沈んじゃいそうなの」

P「なんだよなぁ……あれ以来一度も業界で会ってないし……」

美希「……上手く行くといいね」

P「ああ、上手く行くといいな……」


美希「じゃあ気を取り直して、お茶しに行くの!」

P「どこか行きたいとこある?」

美希「えっとね、こないだ真美と行ってt」

P「却下」

美希「えーっ! 今日はミキの言いなりになるって約束したのに!」プンプン

P「無理、ホントあそこだけは無理。許して。死ぬ」ガクガクブルブル

美希「うーん、じゃあ仕方ないの……スイーツビュッフェでも行く?」

P「あー、普通のとこなら……」

美希「じゃあ決まりなの! ハニー、早く行こっ!」グイグイッ

P「分かった分かった! 行くからそんなに慌てないで!」

美希「時間は待ってくれないのーー!!!」


~スイーツビュッフェ~


P「でも、こういう店に来たのは初めてだけど……」

美希「来たことないの?」

P「こういうのとは縁のない人生だったからねぇ。あはは……」

美希「じゃあこれからは、ミキがどこでもいっしょに付き合ってあげるの!」

P「……美希はやさしいなぁ」ナデナデ

美希「あはっ、もっと誉めてもいいんだよ?」

P「あんまり誉め過ぎると、本当に誉めてあげたい時に価値が薄れちゃうからここまで」サッ

美希「むー、ハニーのいじわる」

P「そう言わないの」

美希「仕方ないから我慢してあげる」

P「ありがと」


P「……ん?」

美希「どうしたの? 早く食べよ?」

P「いや、ここはスイーツビュッフェなのに……」

美希「うん」


(コトコトコト)


P「なんでスパゲッティとかその他色々あるのかな、と」

美希「別にいいと思うな」

P「まぁパスタは認めましょう。イメージにもあってるし」

美希「うん」

P「でもね、ざるうどんとかカレーとかはどうかと思うのね、私」

美希「みんなが美味しく食べられるなら、それでいいって思うな」

P「いやまぁそうなんだけど」

美希「それより、早く食べよ?」


(パクパク)

美希「おいしー!」モグモグ

P「う」

美希「? どうしたの?」モグモグ

P「これが……噂の……」

P「女子の、『甘味は別腹』現象ね……!」ゴゴゴゴゴゴ

美希「ハニー、随分一杯食べてるの」

P「甘味が、甘味を食べる手が、止まらない」パクパク

美希「いちごババロアはやっぱり美味しいの……」ウットリ

P「……」ピクッ

P「!!!」ガタァッ

美希「ハニー?」

P「……呼んでいる」スゥッ

美希「え? ……な、何が……!?」

P「うどんが、うどんが呼んでいる」

P「カレーをかけろと雄叫び上げる!」

美希「いってらっしゃいなの」


P「カレーうどん……甘味の間に食べると格別ね……」

美希「ミキはスパゲッティ貰ってきたよ!」

P「あんまり食べ過ぎると、あとで夕飯入らなくなるよ?」

美希「だ、大丈夫なの」

P「ま、それならいいんだけど」ゴクッ

美希「それ、アイスコーヒー?」

P「ふふふ、ただのアイスコーヒーじゃない。これは……水出しコーヒー!」

美希「なにそれ?!」

P「じっくりと8時間かけて水で淹れるコーヒー……雑味がなくて美味しいの」

美希「み、ミキにはキャラメルマキアートがあるから、悔しくないもん!」

P「一口もーらいっ」チュウッ

美希「あーっ?!」

P「おいしー♪」

美希「ハニーズルいのー!」

P「どうせビュッフェなんだから」

美希「むーっ!」


<マタノオコシヲー


P「……結局、かなり食べたね……」

美希「うー、食べ過ぎ、なの……」

P「少しベンチで休む?」

美希「うん、そうするの……」


(ストッ)

美希「あふぅ……お腹いっぱいで、なんだか眠くなってきちゃった……」

P「でも……」

(ヒュウウウウッ!)

美希「さぶいっ!」

P「風が吹くと、ウトウトもしてられないなぁ」

美希「うぅ……北風さんはイジワルなの……」

P「今の南風だけどね」

美希「……そういうこと言うハニーは、や!」プイッ

P「あーあ、嫌われちゃったぁ」

美希「あ! 違うの! 嘘なの、嘘なの!」アタフタ

P「分かってるよ」

美希「……むーっ!」プンプン


(ヒュゥゥゥゥゥウウッ!)

美希「う……やっぱり、寒いの……」ブルルッ

P「ほら、美希。もっとこっちにおいで」

(グイッ)

美希「あ……」

P「私のコート暖かいから。これで抱き寄せてあげたら、少しは暖かくなるかな?」

美希「……うん、暖かいの。それに、とっても……」

P「とっても?」

美希「……あふぅ。眠くなってきちゃった」

P「寝たら死ぬぞ」

美希「それはやなの」キリッ


P「そういやさ、美希」

美希「なにー?」

P「なんで美希はわざわざ、私の時に遊びたいって言い出したの?」

美希「最初にも言ったよ? ミキだけ知らないのが、や!って」

P「でも、服とかなんとかまで買う必要はなかったんじゃないかなぁ」

美希「大好きな人にお礼をしたいって、変?」

P「いや、お礼だったらいつもの"俺"の時にでもすればよかったんじゃないのかなーって」

美希「ハニー、いつもこっちの時の私服困ってたみたいだから、こっちの方がいいって思っただけだよ?」

P「困っては……ちょっといたかも」

美希「ミキ、ハニーに似合ってる服買ってあげれて、とっても嬉しいの!」

P「……やっぱり美希はいい子だなぁ」ナデナデ

美希「あはっ……♪」

P「女じゃなくて、男の時になでなでしてやりたかったとこだけどねー」

美希「むー……それはちょっと違うの」

P「え?」

美希「……そういうこと言うハニーは、矢!」カカン

美希「それは矢なの」カカカン


美希「ミキはね、かっこいいハニーも、かわいいハニーも、どっちも大好きなの」

(ポスッ)

P「あ、美希……」

美希「みんな最初、女の子なハニーを見てびっくりして残念そうにしたりしてたけど、ミキはなんとも思わなかったの」

美希「ミキが好きなのは、ハニーであって、男とか女とか、そんなのは関係ないんだよ?」

P「……」

美希「多分、ハニーが最初から女だったとしても、ミキはハニーが大好きになってたって思うな!」

美希「もしハニーが一生今のままになっちゃっても、ミキは大好きだよ?」

P「……本当にいい子だね、美希は」ナデナデ

美希「あふぅ……もっと、もっと撫でて欲しいの……」

P「こらこら、そんな姿勢だと本当に寝ちゃうよ?」

美希「だって、こんな風にハニーに甘えられるの、本当に久しぶりなんだもん」

P「……そんなに久しぶりだっけ」

美希「だから、今日はギリギリまで、ずっとずっと甘えてたいってカンジ」

P「そうだねぇ……じゃ、もうしばらくこうしてようか」ナデナデ

美希「……うんっ」


P「……」ナデナデ

美希「……あふぅ」

P「……」

美希「……だいすきはーにぃー」

美希「さくらんぼーみたーい」

P「淋しがりやは美希でしょ?」

美希「むー……違うって言えないのがちょっと悔しいな」

P「じゃあそんな淋しがりやさんには、もう少し一緒に居てあげる」

美希「ずっとずっと一緒に居て欲しいの」

P「それは無理かなー、まだ美希は中学生だし」

美希「むー、じゃあ高校生になったらハニーの家に住むの!」

P「えっそれは(困惑)」

美希「他の女が住んでたりしたら許さないの」

P「美希ってそっちの気質あったっけ……」


P「んー、のんびりしてたら結構いい時間だね」

美希「えー」

P「そろそろご飯食べる場所決めないと」

美希「ミキはハニーといっしょならなんでもいいの」

P「ううむ……どこで食べるかなぁ。まさかうちってわけにもいかないし」

美希「!! それなの!!!!」

P「んん?!」

美希「ハニーの家でご飯食べるの!」

P「ほ、本気なの美希?」

美希「そしたらもっとハニーとイチャイチャできるの!」

P「仕方ないなぁ……ま、たまにはいいか」

美希「やったぁ!」


~スーパー~


P「さて、材料を買わないと……」

美希「今日は寒いから、暖かいものがいいの」

P「簡単なのは鍋かな……ふむ」チラッ

P「よし、今日はきりたんぽにしましょう」

美希「きりたんぽ?」

P「お米で作ったちくわみたいなのよ」

美希「! お米?!」

P「よーし、そうと決まれば材料を買うよー!」

美希「はいなの!」


P「えーと、鶏がらスープに」

美希「はいっ」

P「鶏肉」

美希「はいなの」

P「きりたんぽと」

美希「ちくわみたいなの」

P「ごぼう、せり、ネギ」

美希「んっしょっと」

P「あと舞茸としらたきだな」

美希「舞茸はこれで、しらたきは……」

(ツンッ)

やよい「あっ」

美希「あ!」

P「あ、やよいじゃない」

やよい「うっうー! プロデューサーさん、美希さん、こんばんはっ!」


P「やよいは夕ご飯のお買い物?」

やよい「はいっ! さっきお仕事が終わって、そのまま材料買いに来ました!」

P「そうか、もやしのコーナーはしらたきの隣ね……」

美希「結構沢山あるの」

やよい「今月はちょっと年末に向けて節約してるから、ピンチなんだけど……」

P「……よし、これも何かの縁でしょう。今日の分のお金は私が出してあげる」

やよい「えぇっ?! そ、そんなの悪いです!」

美希「……」

P「いいのいいの。私も貧乏な頃は色んな人に奢ってもらったし。こういうのは巡り巡って、って感じだから」

やよい「うっうー……じゃ、じゃあ、お願いします……」

P「その代わり、年末年始はみんなで楽しく過ごしてね?」

やよい「……! はいっ!」


美希「…………」


やよい「ありがとうございました~!」ブンブンッ

P「また事務所でねー」

美希「ばいばーい」


(テクテクテク)


美希「……ハニーのばか」

P「えっ?!」

美希「ふんだ」

P「み、美希……?」

美希「…………」

P(な、何をしちゃったのかな……)

このままだと美希が病美希になるぞ…


~自宅~


(ガチャッ)

P「ただいまー」

美希「……おじゃましますなの」

P「どうしたの、そんなにぶすっとして」

美希「……ハニーはひどいの」

P「えっ」

美希「ハニーは、今日は美希のモノなのに……」

P「あー」

美希「やよいに優しくして……」

P「つまり妬いてるんだ?」

美希「……!」

美希「そ、そうだよ……妬いちゃダメなの!?」

P「はいどーどーどー」

美希「ばかばかばか、ハニーのばか!」ポカポカ

P「ふむ……」パシパシッ


(ギュッ)

美希「えっ!?」

P「よーし!」タタタッ

美希「えっ?! ミキを抱えたままどうするの?!」

P「ていっ」

(ポーイッ)

美希「ひゃわんっ!?」ドサッ

美希「べ、ベッドの上にだって、いきなり投げるなんてひどいの!」

P「よいしょっと」トサッ

美希「? ミキの隣に寝っ転がってどうしたの?」

P「とうっ!」ギュウウウッ

美希「ふわっ!?」

キマシ


美希「は、ハニー?」

P「よしよし」ギューナデナデ

美希「あ、あふ……」

P「美希」

美希「……?」

P「私も、美希のことは大好きだよ」

美希「……!」

P「勿論、私はみんなのプロデューサーだから、順位を付けることはできないけど」

美希「……うん」

P「それでも美希のことも間違いなく、大好きだよ」ナデナデ

美希「ばか……ハニーのばか……」

P「部屋でこんなことしてあげたの、今の所美希以外にいないんだから」

美希「……貴音は?」

P「え」

美希「貴音とも何もなかったの?」

P「」

美希「ハニー、顔が真っ青なの」


P「そ、それは、誰から?」ダラダラ

美希「誰にも聞いてないよ? でも」

P「……でも?」

美希「このベッドから、貴音の匂いがするの」スンスン

P「」サァァァァァァ

美希「……さっき言ってたこと、嘘ついてないの?」

P「う、嘘はついてないよ。私"から"こんなことしてあげたのは、美希だけだから」

美希「ふぅん……」ジーッ

P「」ゾクゥッ

美希「……あはっ、じゃあ信じるの♪」ギュウッ

P「み、美希?」

美希「ねぇハニー……抱き締めて?」

P「……うん」ギュウッ


美希「……ごめんね、イジワルして」

P「え?」

美希「ミキね、貴音のことは怒ってないよ。ハニーは人気者だから、仕方ないもん」

P「ええと……あはは」

美希「脅迫してまでハニーを独り占めしたくはないもん……」ギュウゥッ

P「美希……」ナデナデ

美希「ハニーが大好きって言ってくれて、うれしかった」

美希「今は、それだけで十分、なの……♪」キュッ

P「……いい子いい子」ナデナデ

美希「えへへ……暖かい……」


美希「でも、それと悔しいのとは別問題なの」

P「えっ!?」

(ガバッ)

P「み、美希!?」

美希「大丈夫だよ? そんなすごいことをするつもりはないから……」

P「え、ちょ、何をするつもりなの!?」

美希「んーと……」カリッ

P「っつぁっ……! 首……?!」ビクンッ

美希「んっ……」チゥッ

P「あ……っ!」

美希「っぷぁ……あはっ、キスマーク付けちゃったの」

P「み、美希ぃ……?!」

美希「でね、これで終わりじゃないよ?」

P「えっ」

美希「さっきは風情も流れもなかったけど」

美希「今度はばっちりだよね?」

P「ちょ――んっ……」


美希「……ぷは。えへ、ハニーの唇奪っちゃった」

P「ななななな……」

美希「……でも、なんだか美希以外の子の味もしたの」

P「」

美希「気のせい、かな?」ニコッ

P「黙秘権を行使します」キリッ

美希「そっか。じゃあもっともっと上書きしないと」

P「え」

美希「あ、そうそう。今日ね、家には泊まってくるかもしれないって言ってあるの!」

P「」

美希「きりたんぽは……すぐできるし、気が向いたら食べればいいよね?」

P(アカン)

美希「じゃあ、ハニーをいただきまーす――!」

P「うわああああああああああ!!!!」


美希「……もちろん、冗談だよ?」

P「」

美希「ハニーったら二回も引っかかっちゃってるの。大人なのに情けないなーってカンジ」

P「」

美希「……って、気絶しちゃってるの……」

P「」

美希「仕方ないから、鍋の準備ができたら起こしてあげるの」

美希「……でも最後に一回だけ。……んっ」

P「」

美希「あはっ☆ ハニーのばーか♪」

美希「じゃあ、きりたんぽきりたんぽ~♪」



P「」


~翌日!~


P「良かった……一線を越えずに済んで本当に良かった……」ボソボソ

真「どうしたんだろう、プロデューサー?」

律子「恒例の懺悔タイムよ」

真「あぁ……」

(ガチャッ)

美希「おはようございますなの!」

P「おぉ……おはよう……」

美希「ハニー、昨日はありがと! ハニーのきりたんぽ、美味しかったの!」

P「ああ、そうか……それは何よりだ……」ゲッソリ

律子「……」

P「ん?」

律子「……プロデューサーのきりたんぽって」

P「ああ、昨日うちに来たんだよ」

美希「白くて美味しかったの!」

律子「…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

真「律子の周りに黒いオーラが?!」


~数分後~


律子「もう、きりたんぽ鍋のことならそうだと言ってください! 紛らわしいです!」

P「言ってたよね? 最初からきりたんぽって言ってたよね?」

律子「も、もういいじゃないですか!」

美希「ふぁ……律子は怒りっぽいと身体に悪いの」

律子「……」

美希「……さん」

律子「遅い」ビシィッ

美希「やんっ?!」

律子「全く……」

美希「うぅ……」

律子「本当に何事もなかったんでしょうね?!」

P「日付が変わる前に家に送ったし、何より女同士で何があるってんだよ」

(ガチャッ)

貴音「おはようございます」

P「……」ダラダラ

律子「……」ジトーッ

貴音「……はて?」


美希「んー、ミキお仕事まで時間あるし、眠いから隣でお昼寝してくるね」

P「あーはいはい。昼過ぎには起きろよ」

美希「はぁいなの……」

貴音「おはようございます、美希」

美希「……おはようなの貴音。そうそう」

貴音「?」

美希「貴音には、ぜーったいに負けないの!」

貴音「はて?」

美希「宣戦布告は、ハニーの首筋にあるよ?」

貴音「……?!」

美希「あふぅ。おやすみなさいなの」ガチャッ

(バタン)


貴音「……あなた様。少々失礼」ガシッ

P「えっ、ちょ!」

貴音「……これは……!」

真「き、キスマーク!?」

律子「……プロデューサー殿……?」

P「いやっ、これは不可抗力で――!」

貴音「……P」

P「ッ?!」ゾクッ

貴音律子「「弁明、していただきましょうか」」

真「ぷ、プロデューサー、ファイト!」

P「骨拾いは任せたぞ、真……」


<ウワァァァァアア!!!!

     プロデューサァーーッ!!>

<イイナサイ! ショウジキニ!

<スナオニハクノデス!!



美希「んー……みんなうるさいの……あふぅ」






美希編おわわ
To Be Continued...

おかしいなぁ、別にちゅっちゅSS目指してたわけじゃないんだけど
亜美か、亜美でキスしてからだな
書いてるうちに乱馬思い出した

キマシタワーカブトガニ乙

レスの順番的に次は千早か……な?
次はもうちょっと最初の方のノリに戻してみよう
とりあえずおやすみ、乙

モデルにしてるキャラは特にいないな
ぴよちゃんは……未定


http://imefix.info/20121212/551204/
http://imefix.info/20121212/551204/rare.png

>>145
えっちょっと待って
イメージ通り過ぎてこんな時どんな顔をしたらいいか分からないの
ありがてえ、ありがてえ……動揺してスマホ落とした

尾崎さんはこんなに若くnうわなにをするやm

あ、あとこのスレやVIP投下の感想くれる人、ありがとね
返事できてないけど、ちゃんと読みながらニヤニヤしてます
気になることとかもあれば言っちゃっていいので、これからもよろしくお願いします

考えてみれば貴音スレだった……
幕間挟もうと思ってたんだけど、真と貴音どっちがいい?

盛り上がってる所大変恐縮なんですが一応画像をあげる前に>>1に確認をとるか終わるまで待った方が良いのではないでしょうか
>>1自身のイメージもありますし絵を見てしまうと読者もそれに合わせてイメージしてしまいますので

とりあえず俺自身のイメージは漠然としかないので、SSの内容でわかる以上のことは、好きなように想像して欲しいのですよ
わたくしはSS投下するだけのマッシーンですぅ

ほら、小説のコミカライズとか、もともと挿絵がない場合は、デザインがコミカライズ作者ごとに変わったりすることあるやん?
だからこのスレ(他の>>1は分からん)に関しては、気兼ねなく好き勝手やっちゃってください

支援絵を見て「イメージと違う!」って思うなら、それもいいと思うし
ちなみに俺としては千差万別どんな絵でもめちゃくちゃ嬉しい
まぁそもそも、SSとか二次創作自体そうだしね……原作的には有り得ないキャラばかr(ry

>>164も気を遣ってくれてありがとう
>>145>>164も、どっちの気持ちも超嬉しいよ

ζ*’ヮ’)ζ<縛られずに楽しくやってほしいかなーって

長文ゴメンネゴメンネ

なんて書くと増長してる作者様みたいやな……(焦燥)
なんか気持ち悪くてごめんよ、まぁ要はあんま深く考えないでいいよってだけす
また支援絵来たりしたら超嬉しい

ドSかよ……別の締切が土曜なんだよ……まだ手を付けてないんだよ……

なんとなく貴音幕間即興投下する
多分30分後くらい

脱ぐような要素を入れるつもりはないんだけどなぁもうちょっと待って



ちょびっと幕間 『らぁめんと貴女様』

はーじまーるよー


小鳥「じゃあお先に失礼しますねー」ガチャッ

P「おーつかれさまでぃーす」ビューティーボイス

(バタン)

P「ふー、私もてきとーに済ませたら帰らないとなぁ」カタカタ

P「夕飯何にしようかなぁ……もういい時間だし……」

(ガチャッ)

P「ん?」

貴音「貴女様、まだいらっしゃったのですか」

P「お疲れ。貴音こそ、今日は直帰じゃ?」

貴音「いえ、忘れ物を思い出しまして」

P「ああ、この手鏡? 失くさないようにね」スッ

貴音「ええ、これです。ありがとうございます」


貴音「貴女様はまだ帰られないのですか?」

P「んー、そろそろ帰ろうかな」

貴音「でしたら、駅までご一緒いたします」

P「どうしよう、夕飯食べて帰ろうと思ってるんだよね」

貴音「……!」ティンッ

P「ん?」

貴音「でしたら貴女様! ここはらぁめんを食べるほかに選択肢は!」

P「え、たるき亭でいいかなと思ってたんだけど」

貴音「いいえ、らぁめんを食べに参りましょう! わたくしもお供いたします故!」ガシィッ

P「え、あ、ちょ」

貴音「さぁ! いざ! いざ!」グイグイ

P「わわわ分かった! 分かったからまずデータの保存とシャットダウンを!」


P「本当に貴音は強引なんだから」ガチャガチャ

貴音「も、申し訳ありません。気分が昂ってしまって……」

P「よし、鍵かけたっと。じゃあ行きましょうか」

貴音「はい!」

P「で、どこのお店に?」

貴音「にじゅ」

P「却下」

貴音「なんと?!」

P「今日は疲れてるし胃袋小さいから……静かで普通の量の店がいい……」

貴音「そうですか……では、こちらのお店へご案内いたしましょう」

P「じゃ、行きましょうか」


<ラッシャイ

貴音「白とんこつを」

P「私は香醤ラーメンで」

<アイヨー

貴音「ふふふ、貴女様と並び、らぁめんを啜る……これ以上なき至福です」

P「言い過ぎだってば。あ、生と焼き餃子もお願いします。貴音は何かソフトドリンクを飲む?」

貴音「いえ、水のみで問題ありません。店主、こちらにも焼き餃子を」

<アイヨー

P「どうだった、今日の仕事は」

貴音「問題ありませんでした。本日訪れた店もまた、美味なるらぁめんにございました」

P「そういえば、今日はらぁめん探訪の収録だったっけ……良く食べられるなぁ……」

貴音「あちらの席をご覧ください、貴女様」

P「うん、小鳥さんが一人でラーメン食べてるね。なんか自棄酒みたいだから声はかけないけど」

貴音「あの一本一本の麺……あのように細い麺であれば、隙間を縫うようにいくらでも収まる。そう思いませんか?」

P「いや、ラーメン一杯だけでもまとめたら結構な塊だし。思わない」

貴音「やはり、貴女様はいけずです……」


<ナマトヤキギョウザオマチィ!

P「あ、来た来た」

貴音「この店はらぁめんのみならず、一品物も味わい深いものばかりですよ」

P「あれ、醤油がない」

貴音「……」スッ

P「……塩?」

貴音「店主に言えば醤油もいただけますが、わたくしはこの、特製塩をお勧めいたします」

P「へー、塩で焼き餃子かぁ。どれどれ?」ハムッ

P「……!」モグモグ

貴音「如何でしょう?」

P「……」ゴクン

P「じわりと染み渡る肉汁……白菜で量増ししてない純然たる肉の味……もっちりとしつつも香ばしさを同居させた皮……」

P「そして、それらの味の隙間に入り込み、強固に連結させるかのような塩の働き……適度なしょっぱさ……」

P「……うまい!」

貴音「貴女様、うまいなどという言葉遣いは」

P「美味しい!」モグモグ


P「そして……」ングッングッングッ

P「……っぷはぁ! このビールがたまらないっ!」

貴音「つまみと共にびぃるを呑んで打ち震える姿は、実に幸せそうですね……わたくしも、一刻も早く成人しとうございます」

P「貴音はもうすぐでしょ、頑張って」

貴音「……餃子もやはり、まこと美味ですね」モシャモシャ

P「うーん、人の言葉遣いを注意しておいて、そのモンスターのような口の開きっぷりはどうかと思うの」


<ヘイ、ラーメンオマチィ!

貴音「! 来ました!」

P「らぁめんは逃げないからゆっくりね」

貴音「はい……はい!」

P「では、いただきます」

貴音「……!」ズルルルルルッ

P「落ち着きなさい」

貴音「……落ち着きたいのはやまやまなのですが」モグモグ

P「うん」ズルズル

貴音「……麺がもうなくなってしまったのです」

P「すみません、こっちの方に替え玉を」


貴音「はぁ……何故らぁめんとは、かくも幸せな食べ物なのでしょう……」ズルズル

P「多分外食としては日本で最も多いんじゃないかなぁ。家では滅多に食べないのにね」ズルズル

貴音「美味なるらぁめんを自宅で作るのは至難の業……安く作れるというのも、量を作るのが前提故……」ズルズル

P「まぁでも、家で作るのが難しいからこそ」ズルズル

貴音「?」ズズズズズズッ

P「こうして、カウンターで席を並べて語らう、貴重な機会が手に入りやすくなるのよね」ズズッ

貴音「……ふふ、このひと時も、らぁめんを作る困難さ故、ということでございますね」ゴチソウサマデス

P「そうそう。らぁめんには感謝しないと」

貴音「らぁめん神様……わたくしは死が分かつまで、崇拝いたしますことをお誓い申し上げます……!」

P「うーん、そこはアイドル神を優先してほしいかなー、いるかは分からないけど」


貴音「……貴女様」

P「ん?」

貴音「そのらぁめん、一口だけ分けていただけませんか?」

P「いいよいいよ、横からどうぞ」ズルズル

貴音「では」ズルズル

P(う、横着して横からどうぞとか言ったはいいけど、顔近いなぁ……)

貴音「……」ズルズル

P「……」ズルズル

貴音「……?」ズルズル

P(あれ? 今啜ってる麺、もしかして貴音の麺と繋がってる?)ズルズル

貴音「……」ズル…

貴音「!」ズルルルルルルルルルッ!!!!

P「!?」ズルッ

P(あ、もう麺が終わ――)

(チュッ)

P「?!」

貴音「……ぽっきぃげぇむならぬ、らぁめんげぇむ、でございますね?」ニコッ

P「あ、あうぅ……」


<アザーッシター

P「たらこ味のキスに続き、今度はとんこつ味か……」

貴音「……たらこ?」

P「い、いえ、何でもございませんっ」

貴音「……」

P「け、結局小鳥さんは最後まで呑み続けてたね……」

貴音「きっと、忘れたいこともあるのでしょう」

P「うー、でも完全に冬だなぁ……折角らぁめんで暖まったのに」ブルッ

貴音「……寒いのですか?」

P「ちょっとね……女物って寒い」ブルルッ

貴音「……仕方ないですね」フワッ


P「あ、そんなにコートを広げたら貴音が……」

貴音「わたくしは寒さなど平気です」

貴音「……それに、Pが寒そうにしていては、お姉様としては、見過ごせません」ボソッ

P「ひぅっ!」ゾクゾクッ

貴音「……遠慮はしなくていいのです。もう少し、こちらに寄りなさい」

P「は、はい……お姉様……」ギュッ

貴音「ふふ、いい子ですね」


貴音「……ですが、少しお仕置きもしなければなりません」

P「え」

(カリッ)

P「お姉様ぁっ!?」

貴音「ん……」チゥッ

P「ひぁっ……?!」

貴音「っはぁ……」

P「ぅ……あ……」ゾクゾクゾクッ

貴音「……星井美希の挑戦を、見過ごすわけにも参りません故」

P「い、いきなりこんな、道端で、やらなくて、もぉ……」ハァッハァッ

貴音「!」ティンッ

P「え?」


貴音「道端でやらなくても、とは、つまり」

P「え、え!?」

貴音「参りましょう、P宅へ」

P「ちょっと待って?! 私明日も仕事だから!」

貴音「いいえ、駄目ですよ、P」アムッ

P「み、みみたっ……!」

貴音「貴女こそ、もう、我慢できないのでしょう……?」クスクス

P「そ、そんなこと、ぉ……」ビクッ

貴音「ふふ、ふふふ、ふふふふふふふ…………」グイグイ

P「え、ちょ、ダメ、本当にダメだから!!」

貴音「ふふふふふふふふふ…………」グイグイ

P「翌日がオフの時だけって約そっ」

貴音「……んむ」カプッ

P「―――ッ!?」ビクビクッ

貴音「ふふ、今夜も可愛がって差し上げましょう……」

P「……はい、お姉様ぁ……」トローン


~なんやかんやで翌日!~


律子「…………」

P「…………」


響「ど、どうしたんだ、あの二人……」

春香「今まさに、裁判長の鉄槌が下されようとしてるんだよ……!」

響「ま、またなんかしちゃったのか?」


律子「被告人、プロデューサー殿」

P「はい」

律子「被告は今朝、首回りに複数のキスマークを付けた状態で出社した。間違いはありませんね?」

P「はい」

律子「その主についての供述を」

P「黙秘権を行使します」

律子「……そうですか」


律子「証人を、こちらへ」パチンッ

小鳥「……」

律子「では、お話しいただけますか? 昨夜、あなたが目にしたことを」

小鳥「はい。私は帰宅の際に近くのラーメン屋へ寄り、自棄酒と共にラーメンを食べていました」

小鳥「ふと顔を上げて横を見ると、少し離れた席に、被告人と一人の女性が座っていました」

小鳥「自棄酒の酔いで見た幻かと思い、私は一層酒を煽り、ラーメンを口にしたのです」

律子「それは、見間違いなどでは?」

小鳥「私も最初、そう思ったんです。酒を飲み干して横を見ると、二人はもういませんでした」

小鳥「やはり見間違いだったと思い、お勘定を払って、外へ出たんです」

小鳥「すると……」

小鳥「少し離れたところで、仲睦まじくいちゃつき合う、二人の姿があったのです!!」ガタァン!!!

律子「それも見間違いでは?」

小鳥「いいえ、外気にも当たり、私の酔いは醒めていました。見間違いではありません」


律子「……とのことですが、被告人。反論は?」


P「……」

律子「異論は無し、と認めます」

律子「証人。その際に、その女性が誰かは、確認できましたか?」

小鳥「ええ。見紛うことはありません……」

小鳥「あの身長、髪、僅かに記憶に残っている声、喋り方……」

小鳥「間違いなく、当事務所所属の、四条貴音のものでした!!!!!」

P「異議あり!」

律子「却下。被告人の異議は認めません」

P「えっ」

律子「証人。……辛い中での証言、ありがとうございました」

小鳥「わ、私だって……男の一人や二人と……ぐすっ……」

P「俺昨日は女だったんだけどなぁ」

律子「では、被告人に判決を言い渡します」

P「弁明の余地なしかぁ」


律子「被告人を、双子責めの刑に処します」

P「!? そ、そんな殺生な!」

律子「亜美、真美、縛りなさい」

亜美「んっふっふ~、覚悟しなよ、兄(c)!」

真美「ご、ごめんね……でも、容赦しないかんね☆」

P「や、やめろォ!」ジタバタ

律子「じゃあ亜美、真美、仕事に支障が出ない程度に好きにしていいわよ。あと今日はプロデューサー殿、外には出ないから」

亜美「どうしよっか? 顔面前衛芸術?」

真美「そういうのもいいけど、縛ったまんまくすぐり続けるのとかもいいっしょ→」

亜美真美「「まぁ両方やればいいんだけどNE☆」」

P「やめろォ!!!」


<ウ、ウワァーーッ!!!

     ホクトト>

     ミーナーミー>

  メタリウムコチョコチョ!!!>>

<ギャーーー!!!


響「プロデューサー……ニライカナイから見守っててね……」

春香「別にご先祖様でもなんでもないけどね……」

響「で、当の貴音はどうしたんだ?」

春香「すっっっっごくツヤツヤした表情でさっき出てったよ」

響「……そっか」

春香「……羨ましいね」



貴音「ふふ、ふふふ、ふふふふふふふふ…………♪」



おわり

短い幕間でした
貴音は好きなんだけどネタがネタなだけに広げづらい
ではオヤスミ

もちろん律子編と冬馬とデート編もやるよね?(ニッコリ)

小さい頃の特技は超獣の鳴き真似でした

>>205
律子編はやるに決まってるじゃないかははは

オチ未定投下はしてはいけない(戒め)
この傷はちーちゃんに癒してもらおう……まこりん幕間明日か明後日に投下する

許せ

http://i.imgur.com/khNwu.jpg

>>216
どこに許さない理由があるというのかね?
たわわな果実が……ありがてえ、ありがてえ……!
うっ……ふぅ。

スーツと私服来てたイィィィィイイヤッホォォォォオオオウ!!!

プロデューサー男だからな忘れんなよ!!!

更新かと思いきや・・・・

>>252
ゴメンネ、今のちーちゃん投下終わったらまこりんやるかも

こんな誰もいない時間帯だけど真幕間投下してみるフゥハハー



ちょびっと幕間 『王子様とお姫様』

はーじまーるよー


P「もう夜ねー」

真「ぷろでゅーさぁ」ユサユサ

P「んー?」ビューティーボイス

真「いつになったらデート連れてってくれるんですかぁ」ユサユサ

P「だって、予定が合わないんだもん」カタカタ

真「うむむ……みんなばっかりずるいですよぉ!」

P「でも実は男の時にデート行ったやつは一人もいないのよ」カタカタ

真「え、そうなんですか?」

P「約束するとことごとくメタモルフォーゼを」カタカタ

真「そこまで来ると、何かの呪いみたいですね」

P「本当に呪いだったりして……」カタッ…

真「えっ、ちょ、やめてくださいよ、あはは……」


P「……」

真「プロデューサー……?」

P「……」

真「な、何かしゃべってくださいよ……?」


(フッ)


真「で、電気が消えたぁ?!」


(ガタァッ)


真「え、え?! なんですか、なんですか?!」

真「プロデューサー! こ、怖いで」スカッ

真「……プロデューサーどこですかぁ!?」

(ウロウロ)

真「プロデューサー……?」




P「わっ!!!!」




真「うわああああああああああああ!!!!!!!」ドンガラガッシャン!

P「あはは、多分電球が切れたんでしょ」

真「びびびびっくりさせないでくださいよぉ!」

P「ごめんごめん、びくびくしてる真が面白かったから」

真「酷いですよぉ……」

P「電球さっと取り替えちゃうから、ちょっと待っててね」

真「は、はい……お願いします」

P「椅子を置いて……よっと」

(ガチャガチャ)

(クルクル)

P「あ、取れた取れた」

真「気を付けてくださいねー?」

P「分かってるよ。はい、古い電球パース」

真「あ、はい」

P「じゃあそこにある新しい電球を……」

真「これですか?」スッ

P「そうそう、ありがと」


(キュキュッ)

P「よし、はまった」

真「じゃあ電気点けてみますね」

(パチッ)

(パァッ)

真「あ、点きました!」

P「うおっ、眩しっ!」

(グラッ)

P「わわっ!?」

真「あ、危ない!」ダッ

P「やああああああ!?」

真「プロデューサー!」


(ガッタァン!)


P「ひっ! ……って、落ちて、ない? び、びっくりしたぁ……」ハァッハァッ

真「あ、危なかった……!」ハァッハァッ

P(お、お姫様抱っこ……!)

真「きゅ、急に点けちゃってすみません! 大丈夫ですか?」

P「あ、う、うん……」カァッ

P(えっ、な、なんで私、真の顔を見て……)ドキドキ

真「っ……?!」カァッ

真(え、なんでボク、プロデューサーの顔を見て……)ドキドキ

P「も、もう、大丈夫だから!」

真「は、はい!」スッ

P「……」ドキドキ

真「……」ドキドキ

P真((そういえば、デートの時もこんなことが……))


P「……」チラッ

真「……」チラッ

P真「「?!」」サッ

P(めめめめ目が逢ったあああああ)

真(ななななんだかドキドキするよおおおおおお)


P真((……))ピタッ


P真((……待てよ))


P真((…………))ダラダラ


P真((これって、まさか……))





P真((恋!?))


P(まずい、まずいよそれは!)ドキドキ

真(プロデューサー、今は女なのに!)ドキドキ

P(思ってない! 真がカッコイイなんて、思って……!)ドキドキ

真(違う! ボクは別に女の子を好きになんて……!)ドキドキ



P真((……))



P真((これはアカン))



P真((そ、そうだ、分析を、分析をしないと!))



P真((第三者の客観的視点から……!))




((カチカチカチカチカチ…))


~某所のお部屋~


雪歩「んー、こっちの言葉は、こうした方が雰囲気が……」


(ヴイーッヴイーッ)


雪歩「メール? 誰だろ……2件?」

(パカッ)

雪歩「真ちゃんと……プロデューサー?」

雪歩「何だろう、お仕事のことかなぁ……」カチカチ

雪歩「……」


雪歩「ひえぇぇぇぇえっ!?」


from:プロデューサー
sub:無題
本文:どうしよう、今は女なのに真に恋しちゃったかもしれない


from:真ちゃん
sub:無題
本文:どうしよう、女の子なプロデューサーに恋しちゃったかもしれない


雪歩「あ、あわわわわ……何が起きてるの!?」


雪歩「おおおおおちついて私! すーっはーっすーっはー……」

雪歩「こ、このままじゃまずいよぉ……女の子同士なのに……!」

雪歩「じょ、状況を聞かないと……!」



(カチカチカチカチ…)


(ヴヴヴッ)

P「!」

(ヴィーッヴィーッ)

真「!」


P真((メール!))パカッ


from:雪歩
sub:落ち着いてください
本文:どんな状況だったんですか?



P真((……))カァッ

P真((……))カチカチッ


(ヴイーッヴイーッ)


雪歩「う、うぅ……怖いよぉ……」パカッ



from:プロデューサー
sub:Re:落ち着いてください
本文:真にお姫様抱っこされてた


from:真ちゃん
sub:Re:落ち着いてください
本文:プロデューサーをお姫様抱っこしてた



雪歩「ひえええええええええっ!?」

<ユキホ! シズカニシナサイ!

雪歩「ごごごごめんなさぁい!」


雪歩「どどどどうしよう……恋云々以前に思ってたよりも進んじゃってるよぉ……」

雪歩「わ、私だって、真ちゃんにお姫様抱っこなんて……ほとんど……」

雪歩「えっとえっと、どうしよう……!」

雪歩「も、もう少し詳しく聞かないと分からないよね……」


(ヴヴヴッ)

P(来た!)

(ヴィーッヴィーッ)

真(返信!)


(パカッ)


from:雪歩
sub:Re:Re:落ち着いてください
本文:もう少し、どうしてお姫様抱っこになったのかも詳しく


P(ま、まぁ……恥ずかしいことではないよね……)カチカチッ

真(あ、あったことをそのまま送るだけだから、うん……)カチカチッ


雪歩「て、テレビでも見て落ち着こうかな……」ピッ


亜美『私だ』

真美『お前だったのか』


雪歩「あ、コレ、前にやったのの再放送だ」

雪歩「……くすくす、二人とも可愛いなぁ」


(ヴイーッヴイーッ)


雪歩「! め、メール……!」

雪歩「勇気を出して、雪歩……!」パカッ



from:プロデューサー
sub:Re:Re:Re:落ち着いてください
本文:電球取り替えてたらバランス崩しちゃって


from:真ちゃん
sub:Re:Re:Re:落ち着いてください
本文:プロデューサーが椅子の上から落ちそうになったから咄嗟に



雪歩「よ、良かった……変な理由じゃなくて……」


雪歩「……で、でも、お姫様抱っこされて、ドキドキしたって……」

雪歩「ももももしかして、本当にそういう……!?」カアァァァァァッボンッ!

雪歩「……きゅう」バタン


貴音『面妖な……』


P(ゆ、雪歩から……)

真(返事が……)

P真((来ない……!))

P(ど、どうしよう)チラッ

真(こ、このままじゃ)チラッ

P真「「!!!」」メトメガアウー

P「え、えっと」アセアセ

真「あ、あのっ」アセアセ

P真「「あ、お先にどうぞ」」

P真「「じゃなくて!!!」」


P(どうしよう……私テンパってる……!)

真(うわぁ……絶対に気付かれてるよ……!)


P(こ、こうなったら……強硬手段!)

P「ま、真……」

真「な、なんですか?」


(ギュッ)


真「えっ!?」

P「…………」

真「ぷぷぷぷぷろでゅーさぁ!?」

P(これが恋なら、これで満たされるはず……!)

真「あわわわわわ! ななななにしてるんですかぁ!」カァァァッ


P(……心境的に、目立った変化はないね……)

真(えっ、ボク、プロデューサーに抱き着かれて照れてる……?)

P(良かった、恋じゃないみたいだ……)ホッ

真(ってことは、これはやっぱり……!)


P「ご、ごめんね、いきなり抱き着いたりして」パッ

P「あはは、冗談よ! じょうだ――」


(ギュッ)


P「えっ!?」

真「…………」

P「まままままままことぉ!?」

真(プロデューサー……ぷろでゅーさぁ!)

P「な、なに?! え、どうしたの!?」


真(……あれ? ボク、抱き着いてもいつも通りだ……?)

P(どうして……なんで、真に抱き着かれてドキドキするの……?!)

真(ど、どういうことなんだろう……やっぱりコレ、恋じゃないの……?!)

P(や、やっぱり恋なの?! ど、どうなのこれは……!?)


真「あっ、す、すみません! 抱き着いたりして……」

P「う、ううん! ごめんね、こっちこそ急に……」

P真「「…………」」カァッ


P真((振り出しに戻るうううううう!!!!!))


P「……」

真「……」

(コロコロ)

P(あ)

真(ボールペンが)

((スッ))

P真「「っ!?」」

P「ご、ごめんね!」サッ

真「す、すみません!」サッ


P真((……なんだろう、この初々しい距離感))


P(でも……)チラッ

真「……」

P(真、カッコイイよね……女の子のファンの気持ちはよく分かる)

P(女の子な分、男の子よりも色気があるというか……)

P(男みたいだからカッコいいわけじゃない。男の代用品じゃなくて)

真「……」

P(女の子としてカッコイイ、というか、真が女の子だからこそ、好きになってしまうような魅力)

P(整った顔立ち……華奢なのに、空手で鍛えられてしっかりしてる身体……)

P(そして、同性だからこそ感じる、この、裏切られないと断言できる信頼感……)

P(って、私は元々男だってば!)

真「……」


真(プロデューサー……)チラッ

P「……」

真(やっぱり、綺麗で可愛いなぁ……女のボクの目から見ても……)

真(仮にもアイドルであるボクらに混ざっていても遜色のない外見)

真(時々垣間見える、男としての芯の強さ。けれども、やっぱり今の根本は、女性で……)

P「……」

真(決して、『女性の姿をした男性』じゃないんだ。『女性の姿をした男性風の女性』とでもいうべきか)

真(男ぶってるのに、どうしても女性の部分が見えてしまう……この僅かなギャップにドキッと)

真(って、ボクだって女の子なのに!)

P「……」


P真((……なんで、大真面目にこんな分析をしてるんだろう……))

P(き、気を紛らわせないと)

P「え、えっと、テレビのリモコンどこだっけ!」ガタッ

真「あ、は、はい、その辺りに!」ビクッ

P「え、えっと……あったあった……」ゴソゴソ


(ピッ)


春香『それでは、今日の恋愛のコーナーは!』



P真「「ぶふぅっ!?!?!?」」


P(よよよよりによって)

真(こんな時にぃ!)


春香『今日は、吊り橋効果について説明しちゃいますよ!』


P真「「……吊り橋効果?」」


春香『吊り橋効果という名前は、実験に由来しているんですけど』


P真「「ふむふむ」」


春香『驚いたり怖かったりでドキドキしてる時、それを恋と勘違いしてしまうことがあるんです』


P真「「!!」」


春香『だから、告白をする時は、ちょっぴりドキドキしちゃうような場所でするといいらしいですよ!』


雪歩「きゅう……」


春香『お化け屋敷とかに行くと隣の異性を気にしちゃうのも、そういうことなんですね!』


雪歩「真ちゃぁん……」


春香『私ですか? べ、別にあなたとお化け屋敷になんて……えへへっ♪』


雪歩「えへへ……」


(ブツッ)

P「……」

真「……」

P(確かデートの時も、転んで慌てた時……)

真(今回も、椅子から落ちて慌てた時……)

P真「「……なぁんだ、そういうことね」」

P真「「え?」」

P「……くすっ、真も同じことで悩んでたんだ?」

真「あはは、プロデューサーこそ」

P「……ほっとした……」

真「もう、人間の心理って紛らわしいですね!」

P「全くよ。あービックリした」

真「それはボクの台詞ですよ! いきなり抱き着いて来たりして!」

P「あ、あはは、あれは、その……ね……」カァッ

真「まぁ……悪い気はしませんでしたけど……」カァッ

P真「「……ンン?」」


P「深く考えるのはやめましょう」キッパリ

真「そうですね、どツボにはまっちゃいそうですしね」キッパリ

P「ふぅ、これにてひと段落」

真「あ、何か飲みます?」

P「じゃあ麦茶をくださいな」

真「はいはい」

真(……でも、プロデューサーはともかく、ボクはどうなんだろう……)

真(プロデューサーのことを、ボクはきっと……)

真(いつものプロデューサーと、今のプロデューサーは別人……?)

真(……ダメだぁ、頭がぐちゃぐちゃになってきた……)

P「真! 零れてる!」

(ビチャビチャ)

真「って、うわぁっ!?」


(フキフキ)

P「仕方ないなぁ」フキフキ

真「す、すみません」フキフキ

P「書類や機械にかからなくて良かったよ」

真「気を付けます……」

P「ふふっ、意外とおっちょこちょいだね」ニコッ

真「……っ!?」ドキッ

真(え、今のって……)

P「さて、片付けたし、そろそろ帰ろうか」

真「は、はい!」

P「せっかくだし、ご飯でも奢ってあげようかな」

真「ホントですか!? やーりぃ♪」

P「じゃあ今日は、たるき亭でガッツリ食べましょうか!」

真「了解です!!」


P(……あれ?)

真(何か忘れてる気がするけど……)


P真「「まぁいっか」」


(ガチャッ)

(バタン)








響『今週の響チャレンジはー!』


雪歩「ふにゃあ……」



おわり

というわけでまこちん幕間、朝っぱらから何やってんだって話だNE
どうでもいいですが風呂上りの乾いてない髪の毛が綾波の髪型になって困る
最近毎日何かしら投下してるなぁ、おやすみ

清純派ちーちゃん其の二のことー

ううん、清純派ちーちゃんと健やかな日々ってやつ

見てきた、ちーちゃん可愛すぎ
このスレも次ちーちゃんだったよね? 期待期待

前スレから見てきたけど
真美とのちゅっちゅが足りないと思いました(迫真)

なんやかんやで投下するようになって一ヶ月
このスレの投下もそれぞれ一本でカウントすると、20強も投下したのか……
ほぼ日刊ペースやな……

>>297
ゴメンネ、こっちのちーちゃんは多分キャラ違う

>>298
真美は幕間をまだ投下していない……この意味がわかるな?

何か投下せずにはいられないからね仕方ないね
このスレだっていつ終わるか分からないのにPSOクロスとかドンパチ765ウォーズとかやりたいものばっか増えてくんだモンもうっ!
明日VIPに変なハルカッカスレあったら俺かもしれない見つけたらよろしく

うわあああああ考えてた千早のネタが他の人と若干被ったああああ
というわけで若干涙目で今日か明日辺りここで千早投下するかも
しばしお待ちを
りめんヴぁーい

私だ
暇を持て余した、はるるんの遊び

ごめんはるるんハールカッカーといい転んだといい最近ネタにしまくって
いつか報われるSS書く

前スレを読み返して一つ気付いた、響のそーきそばがそーきすばになってる
そーきすばってなぁに?(ビーティーボイス)

>>308
響「うちなーすば、ね!
そばのことを、うちなーぐちではすばともいうんだぞ!
沖縄のそば→うちなーすば、ということさー」

沖縄出身(本島じゃない)だけどそれは初めて知った…
響を妹にk(パーン)

響は俺の妹や

やっぱり投下は明日になりますゴメンナサイ
おやすみなさぇ

集合絵。とりあえず1スレ目のヒロインたちのみ。
http://i.imgur.com/CyiQW.jpg

※飽くまでSSメインのスレで、自分は貴重な場を借り応援として絵を載せてる身ですから、
 その応援に過剰に反応する状況は望ましくないよね(揉め事の原因になるみたいだし)。
 前回ちょっと反省すべき点があったので。なので、戒めるわけじゃないけど、察して。

>>314
頑張る、超頑張る、めちゃくちゃ頑張る
この絵を糧に、お仕事行ってくるよ
ありがとう、そしてありがとう!

さっきリア友にアイマスの話振ったらこないだ投下した俺のSSの話振られて死にそうになった
世間狭すぎる

ちーちゃん今夜投下予定ですぅ

ごめん、疲れてお昼寝しちゃった(てへぺろ
遅くなるかもすまぬ

認識を改めて置きたいんだけど、貴音のバストは90cm。これは765プロの中では第2位である。
その貴音が取り乱し、隙あれば揉んでしまうほどの乳をP子は実らせているわけだ。
近頃のアイドル業界は、95だの105なんておっぱいお化けが続出してる。
ブラ選びに苦労したり、お腹が気になってダイエットしようとする辺り肉付きも大変よろしいかと思われる。
もしかしたらP子のバストは、私達が想像している寄りも大きいのかも知れない。

>>325

マイペースにね。おっぱいでも描いておくよ。千早の。(つまり描かない)

あんまり溜まってないけど、ゆったり投下していこうかな
また朝までにならんといいなぁ……

>>326
ちっぱいは、あるよ(咆哮)

では開始ー




千早「ぷ、プロデューサー?」 P「まぁ、なんでも、いいですけれど」


はーじまーるよー


千早「……」ボー

P「あー、お腹空いたなぁ」ビューティーボイス

千早「お弁当、食べます?」

P「食べちゃうか。俺の弁当取ってー」

(ゴソゴソ)

千早「はい、プロデューサー」スッ

P「さんきゅさんきゅ。うん、やっぱりこういう弁当ってワクワクするなぁ」

千早「私は、そういうのはよく分かりません」

P「その内分かる日が来るよ。大丈夫大丈夫」ナデナデ

千早「や、やめてください!」

P「えー、今は女の子同士なのに……」

千早「周囲の視線が痛いんです!」



(ガタンゴトン…ガタンゴトン…)


P「あんまり騒ぐと、アイドル千早だってバレちゃうぞ」

千早「プロデューサーもばれますよ」

P「うん、やっぱり電車と言ったらお弁当!」パカッ

千早「逃げましたね。それは?」

P「まっくのうち! まっくのうち!」デンプシーロォール!!

千早「絵に描いたようにスタンダードな幕の内ですね」パカッ

P「千早は?」ヒョコッ

千早「30品目バランス弁当です」

P「安定してるなー」

千早「こういう機会でもないと、あまり色々食べないので」

P「千早、今度俺の家に来なさい。一人が心配なら誰か連れてきてもいいから」

千早「えっ?」

P「食べさせてあげるから……お腹いっぱい、栄養のあるもの食べさせてあげるから……!」


千早「それで、今回のスケジュールは?」

P「着いたら先方と打ち合わせ。それから軽く下見をして、その後は今日はフリーだよ」

千早「随分と緩いお仕事ですね」

P「打ち合わせと言っても大したことはやらないし、下見なんてただの観光みたいなものだよ」

千早「緩いとかいうレベルじゃないですね」

P「ま、社長も今回の仕事は息抜き気分で、って言ってたし……食事代も宿泊代も向こう持ちだしね」

千早「なんだかただの旅行みたいですね」

P「あはは。折角の旅行なのに俺なんかとで悪いな。誰か共演者でもいればよかったんだけど」

千早「……いなくてよかったです」ボソッ

P「ん? なんか言った?」

千早「何でもありません」シレッ


(オワスレモノノナイヨウニ-)


P「着いた着いたー……っておぉっ! 早速ほのかに硫黄の香りが!」

千早「国内でも有数の温泉地ですからね」

P「はー……なんだか仕事でって言うのが本当に申し訳なってくるな」

千早「仕事は仕事ですから。浮かれすぎないようにしないと」

P「千早が歌以外もやる気出してくれるようになったのは嬉しいんだけど、もうちょっとなぁー」

千早「……でも、少しくらい羽目を外しても、罰は当たりませんよ、ね?」ニコッ

P「千早……」

千早「さ、行きましょう、プロデューサー」

P「ああ、うん。まずは宿に行かないとなー」



P(この調子なら)

千早(大丈夫そう、かしら?)


~P回想!~


P「は? 千早と温泉に?」ダンディーボイス

社長「うむ。撮影が早朝だから、泊まりで行ってもらうことになる」

P「俺が夜中に車出せばいいじゃないですか」

律子「経費は全額向こう持ちだし、幸いプロデューサー殿の仕事もその前後は少ないです。これくらいなら、事務所残留組でカバーできますよ」

社長「最近、如月君の疲れが溜まっているようだからね。息抜きになれば、と思ったのだが」

P「あー、CDの収録で根詰めてましたからねー。確かに少しリフレッシュさせた方が良さそうです」

小鳥「何も、サボってください、というわけではないですから。千早ちゃんのこと、上手くフォローしてあげてください!」

P「分かりましたよ。いない間ご不便おかけするかもしれませんが、お守り役、承りました」

社長「頼んだよ、君ィ!」


~千早回想!~


千早「え? プロデューサーと温泉に?」クールボイス

社長「うむ。撮影が早朝だから、泊まりで行ってもらうことになる」

千早「始発では間に合いませんか? それにプロデューサーにわざわざ来ていただかなくても……」

律子「プロデューサー殿のためでもあるのよ」

千早「プロデューサーの?」

律子「あの人、全部抱え込んでやり切っちゃうのはいいんだけど、自分のこと省みないから……こっちとしてはいつ倒れるかハラハラしてるのよ」

小鳥「言っても休んでくれないですしね」

千早「確かに……休んでる間も暇潰しとか言いながらアイディア練ってそうですね」

社長「というわけで、仕事という大義名分を使って、温泉地をエンジョイしてもらおうというわけだ。同行、頼めるかね?」

千早「はい、私などでよろしければ……」


~回想ここまで!~


~そしてその頃、事務所では~



律子「あの二人、ちゃんとやれてるかしら……」

小鳥「だ、大丈夫だと思いますよ! ……多分」

社長「はっはっは、まぁ楽しんできてもらおうじゃないか!」

律子「……互いに相手を休ませようとして空回りしないかしら。特に千早」

小鳥「う、それを言われると……」

社長「だ、大丈夫、だと思いたいのだがね」

律子「変なことがないといいですけれど……」

小鳥「……」ズズッ

小鳥「……プロデューサーさん、女の子になっちゃってたりして」

律子「……多分、大丈夫、でしょう」


prrrrrrr


社長「おや、噂をすれば彼から電話だよ」

小鳥「時間的には、丁度着く頃ですね」

律子「到着連絡かしら」

(ピッ)

社長「もしもし、私だが」

社長「……ん!? あ、あぁ。なんでもない。頑張りたまえよ! それでは」

(ピッ)

律子「……まさか」

社長「……受話器の向こうから、麗しい声だ」

小鳥「……楽しんでくれるといいんですけど」


P「ンン?」ピッ

千早「どうしました?」

P「いや、電話に出るなり社長が変な声を……」

千早「亜美達に悪戯でもされたんでしょうか」

P「さー。謎は永遠に謎のままだ」

千早「でも、思っていたより綺麗な宿ですね」

P「言っちゃ悪いけど、向こう持ちで泊めてくれる宿なんて、あまり期待してなかったんだけど」

千早「小さいですけど、風情があっていいですね」

P「よし、千早がこっちで、俺が向こうの部屋だな」

千早「一人で使うと思うと、ちょっと広すぎますね」

P「有名アイドル如月千早には小さすぎるくらいだ」

千早「やめてください。怒りますよ」

P「ぜーんぜん怒りそうには見えないんだよなぁ」


千早「プロデューサー、随分と荷物が多いんですね」

P「俺は二人分だからな……」

千早「二人分?」

P「明日になれば、俺は……」

千早「なるほど」

P「はぁ……めんどくさいでござる……」コワイロダンディーボイス

千早「仕方ないですよ。そこは割り切って、楽しみましょう」

P「楽しむって仕事をか?」

千早「あ、いえ……」


P(なんだよ千早め、意外と温泉に乗り気じゃないか)

千早(プロデューサーに気付かれてないかしら……)


P「ええと、会議室で打ち合わせか」

千早「担当の方は……」


D「あらン、また会ったわネ、代理ちゃん♪」

P「」

千早「プロデューサー、起きてください」ユサユサ

P「あっ……ど、どうも!」

D「悩殺しちゃってごめんなさいネ? でも、アナタにはそういう興味はないの」

P(どういう人になら興味があるんですかね……)

千早「それで、今回の収録なんですが」

D「あ、そうネ。簡単な内容だし、さらっとやっちゃいましょう」ウフン


―――――

――――

―――


P「本当にさらっと終わったな」

千早「30分もかかりませんでしたね」

P「大丈夫なのか……」

千早「まぁ朝の情報番組ですから」

P「まだ15時かぁ。夕食まで大分あるぞ」

千早「下見行きますか?」

P「そうだねぇ。貰ったマップを元に行ってみますか」

千早「ちょっと準備してきますね。ロビーで待ち合わせで」

P「はいはーい」


P「さて、順番的には」

P「お店回ってー、足湯に浸かってー、辺りを散策してー」

P「小一時間ってところかな」

P「あとは観光地だし、少しぶらついてみるか」


「お待たせしました」


P「あ、千早来たの……って……」

千早「?」

P「ハーフアップね……可愛さと色っぽさを両立してる……」

千早「や、やめてください!」

P「それに、縁の太い眼鏡だと大分印象変わるね」

千早「律子さんが選んでくれたんです」

あ、ごめ、ミスった
修正しとく


P「さて、順番的には」

P「お店回ってー、足湯に浸かってー、辺りを散策してー」

P「小一時間ってところかな」

P「あとは観光地だし、少しぶらついてみるか」


「お待たせしました」


P「あ、千早来たの……って……」

千早「?」

P「ハーフアップね……可愛さと色っぽさを両立してる……」

千早「や、やめてください!」

P「それに、縁の太い眼鏡だと大分印象変わるね」

千早「律子が選んでくれたんです」

>>344×
>>347

>>346
ん、も言えんのかと一応突っ込んでみる


P「まずどこに行くかな……」

千早「はい。下見的には、まず……」ペラッ

P「丁度いい時間だし、温泉まんじゅうでも食べようか」

千早「あ、いいですね」

P「いくつかお店があるけど……」

千早「有名なところは午前中で売切れちゃうみたいです」

P「まじか。そりゃすごいな」

千早「事務所へのお土産は、明日の朝の方がよさそうですね」

P「そうだなー。じゃ、温泉街珍道中の旅、行きますか!」

千早「はいっ!」


P「ん~、いいな、この硫黄の香り」

千早「温泉街に来た、って気になりますね」

P「なんだかテンション上がってくるなー」

千早「ふふ、上がりすぎて疲れない様に気を付けてくださいね」

P「? 今日の千早はなんだか優しいね」

千早「普段の私、そんなに怖いですか」

P「いや、怖いというわけでは……」

千早「あっ、あそこに温泉まんじゅうありますよ」

P「如月隊員、突撃だ!!」ダダダッ

千早「あっ! ま、待ってください、プロデューサー!」


老婆「いらっしゃいませ」

P「すいませーん、つぶあん、こしあん、胡麻を二つずつ」

老婆「はい、どうぞ」

千早「プロデューサー、いきなり走らないでください……」

P「あはは、ごめんごめん。はい、お饅頭」

千早「ありがとうございます……わっ、ほかほか」

P「おおう、このこしあん……」

千早「濁りのない舌触りが、饅頭の中に溶け込むように……」

老婆「ほほ、まるでテレビみたいなことを言うねぇ」

千早「あっ、いえっ、その……」

P「なんだか偉そうにすみません」

老婆「いやいや。美味しそうに食べてくれてありがとうね。これも持ってお行き」


P「流れで温泉卵まで貰ってしまった……」

千早「……」ハムハム

P「そして一心不乱に咀嚼する千早」

千早「へ、変な解説を入れないでください」ゴクン

P「だけど、温泉卵に温泉まんじゅう……いよいよもって温泉地満喫してるなぁ」

千早「この調子で、足湯も入ってみますか?」

P「いいねいいね。よぉし、お姉さん御御足晒しちゃうぞー」

千早「すぐそこにありますよ。幸い、人も他には二、三人しか」

P「ほんとだ。それじゃあ、ちょいと失礼して……」マクリマクリ

千早「…………」ジーッ

P「? どうしたの?」

千早「いえ……足が、綺麗だな、って思って……」

P「何言ってるの。自分もそんな綺麗な足しておいて」

千早「まじまじと見ないでください」

P「なんかなーもうちょっと恥じらいとか期待してたのになー、なんでそんな真顔なの」


(チャポッ)

P「わっ、ぬくい!」

千早「あ……これ、暖かくて気持ちいい……」ホウッ

P「足元から、じんわりと……」

千早「……少し、眠くなっちゃいますね」

(トッ)

P「千早?」

千早「すみません……少し、肩を貸してください」

P「いいけど」

千早「……」

P「寝ないでよ?」

千早「寝ませんよ」


P「でも、こんな風に寄りかかられると」

千早「?」

P「足元はお湯でぽかぽか、上も人肌でぽかぽか」

千早「服着てるじゃないですか」

P「眠くなるね……」

千早「でもプロデューサー」

P「ん?」

千早「なんだかんだで今の気温一桁ですからね」

P「酷いよねぇ、この眠いのに寝かせてくれない悪魔の気温」

千早「プロデューサー、寝相良くないですから寝たら湯の中に落ちますよ」

P「え、千早の前で寝たことあったっけ?」

千早「プロデューサーの寝相の話は、事務所内では有名ですよ?」

P「待って、俺のいないとこで何が起きてるんだ」


P「さて、足湯から逃げよう……」チャポンッ

千早「このままだと出れなくなりますからね」チャポッ

P「あ」

千早「?」

P「タオル、持ってくるの忘れた……」

千早「あ」

P「お前もか」

千早「……うっかりしてました」

P「どうしようかなぁ……ハンカチで拭くしかないかな……」

千早「ちょっと、気が進みませんけれど……」


「ん? タオルがねぇのか?」


P「げっ?! こ、この声って……」オソルオソル


千早「あなたは……」

冬馬「だだだ誰でもねぇよ! 芸能人でもなんでもねぇ!!」

千早(なんて嘘が下手な……)

P(ってか俺らに気付いてないのか。変装と髪切ったお蔭か……)

冬馬「ったく……温泉来たならタオルくらい持ってろよ……ほら、これ使え」ポイッ

P「あ、ありがと……」

冬馬「あっ、そろそろ時間じゃねーか! おい北斗、翔太ンとこ行くぞ!」ジャバッ

北斗「分かったよ。そう急かさないで」

P(コイツらだったとは……最近見なくて安心してたが、身の振り方、気を付けないとなぁ)


北斗「エンジェルちゃん、冬馬が抜けてて命拾いしたね。チャオ☆」

P「バレてんじゃねーか」


P「はー、焦った……」フゥ

千早「彼らも何かの収録でしょうか」

P「さぁねー。もう会わないといいな……」

千早「そう祈りましょう」

P「まぁでもタオルが助かったのは事実だし、今度お礼でもしてやるか……」

千早「どうします? もう少し歩きますか?」

P「そうだね。観光地だけあって、色々ありそうだ」

千早「明日の収録、フリー散策もありますからね」

P「あぁ、店の目星くらいは付けた方がいいかな」

千早「うろうろしながら、何軒か入ってみましょうか」

P「そうしよう。それじゃ、あっちの方から行くかー」


~土産屋~


P「ここは民芸品のお店かな」

千早「色々ありますね。織物、漆器、湯呑、焼き物……」

P「この辺りの土産って言うか、どこにでもあるTHE・土産というか」

千早「でも、漆はちゃんとこの辺りの名産らしいですよ」スッ

P「ん、それは髪飾り?」

千早「そうみたいですね。あずささんとかには似合いそうです」

P「"には"?」ヒョイッ

千早「あっ」

P「千早にも似合うと思うけどなぁ」スッ

千早「あ……」

P「うん、似合ってるよ。とっても美人さんだ」

千早「ちゃ、茶化さないでください!」スッ

P「あー……外しちゃった……」

千早「何をそんなにガッカリしているんですか……」


~煎餅屋~


千早「また食べ物ですか?」

P「だ、だって、美味しそうだから……」

千早「はぁ……太っても知りませんよ」

P「うぐっ」グサッ

千早「この間、体重計に乗って溜息吐いてたそうじゃないですか」

P「な、なぜそれを!」グサッ

千早「四条さんに伺いました」

P「……お姉様ぁ……」

千早「えっ」

P「なんでもありません。ところで千早」

千早「はい」

P「なんやかんや言いながらその手に持っているのはなんだ」

千早「海苔煎餅と胡麻煎餅以外に何に見えるんですか?」ヤレヤレ

P「千早のドヤ顔は珍しいなー」


~観光センター~


千早「温泉スタンプラリー?」

P「フリーパス買って10か所回ってくると記念品がもらえるのか」

千早「ちょっと面白そうですね」

P「パスはちょうど二日間ね。……あっ、私達の宿もリストに入ってる」

千早「"私"?」

P「あー、そろそろ時間的に……」

千早「女心化ですね」


説明しよう!

女心化とは、初登場以来ほとんど名称が出てきていないレア呼び名である!

よーするに時間と共に段々心も女性化が進んでいくことである!

もちろん命名は如月千早である!!


千早「……このスタンプラリー、やってみません?」

P「いいけど……千早、こういうの好きだったっけ?」

千早「い、いえ! なんとなく……そう、なんとなくです!」

P「まぁいっか。明日は結構時間余りそうだし。すいませーん、このパスを……」


~宿に戻って!~


P「ふぅ。ま、下見はこんなものかな」

千早「食事までは……まだ二時間くらいありますね」

P「確か、夕食は18時半からだったかな」

千早「あ、春香から着信が来てる……ちょっと電話してきます」

P「はーい。じゃあ私は温泉入ってこようかな」

千早「そうですか。では、また後ほど」

P「はいはーい。もし外出するならメール入れといてね」

千早「分かりました」


P「ゆかーたゆかた♪ ゆかゆかた♪」

P「サイズは……寝る時に男性用着ればいいか」

P「じゃあ、今は女性用を……」シュルシュルキュッキュ

P「……うん、ぴったりぴったり」

P「……」カガミヲミナガラ

P「うっうー!」ポーズッ

P「……」

P「にひひっ♪」ポーズッ

P「……」

P「温泉入ろ……」


P「この宿、今回のスタッフで貸切なんだよねぇ」パタパタ

P「女性宿泊客は私達だけかぁ」テクテク

P「ラッキーというかなんというか……」


←男湯  女湯→


P「…………」

P「男湯入って他のスタッフ来ちゃったら大問題だよな……」

P「ま、言ってあるから大丈夫でしょ」


<<オンナユニログインシマシタ>>


千早「……ええ、それで、さっきまで下見をしていたの。そしたらジュピターに会ってしまって……」

千早「え? お土産? 勿論考えてるわよ。でも春香、そういうのは自分から言うものじゃないわ」

千早「はいはい、分かってます。それじゃ、またね」

(ピッ)

千早「ふぅ。さて、どうしようかしら」

千早「……」

千早「時間が勿体ないし、私も温泉入りましょうか」

千早「男湯との壁って薄いのかしら……」

千早「プロデューサーとお話しとか……」

千早「……何考えてるの、私」

千早「えっと、浴衣浴衣……」シュルシュルキュッ

千早「……」カガミヲミナガラ

千早「……くっ」


千早「確か浴場はこっちの方に……」パタパタ

千早「あ、あったわ」テクテク


←男湯  女湯→


千早「汗を流して、さっぱりしないと」

千早「温泉は……随分久しぶりね」


<<オンナユニログインシマシタ>>

ちょっと腹の調子悪いので一旦休憩
復帰時間は不明だけど、今夜の更新で最後までやりまふ

>>349
クセみたいなもんだから気にせんといて!!!

ノロじゃないだろうな……
というわけで誰も居らんだろうがまったり再開
ちょっと数レス分書き溜める


P「流石に広々してるぅ!」タオルマキマキ

P「髪も洗ったし、身体も洗ったし……」

P「突撃ーーーっ!!!!」

(ジャッバァン!)

P「あー……なんだか貸切風呂みたいで気分いいなぁ……窓からの眺めもいいし……」

P「他の人いたらこんなにはしゃげないし」

P「あーもうタオルも外して思いっきり伸びちゃおっかなぁ」

P「んー……それに泉質もいい。つるつるして、濁ってて……」

P「そしてこの……硫黄の香り……」ホウッ

P「安らぐなぁ……」ボーッ


千早「……あら、他にもお客さんがいるのね」

千早「これまで他に女性客は見なかったから、貸切かと期待してたのに」

千早「まぁ、仕方ないわね。プロデューサーを呼んでみるのは……迷惑そうだしやめておきましょう」シュルシュル

千早「タオルを巻いて……」スルスル

千早「……」ペタン

千早「……くっ」

千早「……入りますか……」



(カラカラッ)


(カラカラッ)


P「えっ!? ほ、他にお客さんが!?」

千早「あら? 聞いたことのある声が……」


P「……」

千早「……」


P「えっ」

千早「えっ」

P千早「「……」」


P「あの、さっき、私入るってちゃんとお伝えしたよね……?!」

千早(そういえば……プロデューサー、今は男湯に入れないじゃない……)

http://i.imgur.com/CkbYs.jpg


P「あの、千早、さん?」

千早「……あっ、はい!」

P「えっと、その」

千早「な、何か……?」

P「……私いるんですけど、その、いいのかな?」

千早「へ……」

千早「……」


千早「!?!?!?!?!」


千早(落ち着いて、如月千早。冷静に状況を分析するの)

千早(温泉に入りに来ていて、湯船にはプロデューサー)

千早(私はタオルを一枚巻いた状態)

千早(つまり……)


千早「プロデューサーに入浴姿を見られているんですね」

P「そういうことになるね」


千早「」ドサッ

P「千早ぁーーーっ!!!」



千早「……」カチッ

>>376
神様ありがやありがたや


P「えっ、ちょっと!」ザバァッタタタッ

P「だ、大丈夫!? 頭は打ってない?!」

千早「……プロデューサー……」

P「大丈夫!? 意識はしっかりしてる?」

千早「私は、大丈夫です。ちゃんと受け身を取りましたから」

P「よ、良かった……ほら、お風呂から出」

千早「じゃあ一緒に入りましょう、温泉」

P「うん! すぐに出るかr……は?」

千早「考えてみたら、プロデューサーは女性です。何も恥じる必要はないんです」

P「え、いや、でも冷静に考えt」

千早「女性です!!!!!!!」ガッ

P「はいっ!!!!」

女なら一緒に入っても大丈夫だな
●REC


(カポーン)


P「浴室内には私達しかいないのにどこから音がしてるんだろう……」

P(でもそれよりも、なんで千早と二人でお風呂入ってるんだろう)

千早「いい湯ですね。つるつるしてて、身体の疲れが絞り出されていくようで……」

P「う、うん……いい湯、ね……」

千早「プロデューサー、どうしてそんなに離れているんですか?」

(ズイィッ)

P「あわわっ?!」

千早「確かに広いお風呂ですし、狭く縮こまっている必要もない気はしますけど」

P「そういう以前の話で! あのその!」

千早「ふふっ。プロデューサー、なんだか変です」

P(言ってやりたい。変なのはお前の頭だって言ってやりたい)


千早「…………」


千早「別に、自棄になったり、変になったりしてるわけではないです」

P「エスパーか」

(チャポン)

千早「その……吹っ切れたと、いうか……」ブクブク

P「吹っ切れた?」

千早「っ! いえっ、あのそのっ、深い意味があるわけじゃ!」アセアセ

P「落ち着きなって」

千早「えっと、その……プロデューサーと、こうして、同性として接してみたかったんです」

P「お、女の子として?」

千早「なんだか女性の時のプロデューサーって、魅力的ですから」

P「最近、普段の私がディスられ過ぎてて……ちょっと自信失くすな……」ブクブク

千早「あ、いえ! そういう意味ではなくて! 普段はちょっと意味合いが違うというか!」

P「意味合い?」

千早「~~~っ! な、なんでもいいじゃないですか!」プイッ

P「えぇー……」


千早「プロデューサーのそういうところ、嫌いです」

P「うぐっ、ご、ごめん……」

千早「……」ジー

P「え、な、なに? なんかまた悪いことしちゃった……?」

千早「……」ペタペタ

P「ん?」

千早「……」モミモミ

P「ひゃっ!? タオルの上から揉まない!」

千早「…………くっ」

P「千早!?」


千早「……出ます」ザバァ

P「え、えっと、あの……」

千早「お先に失礼します」ダッ

P「あ、風呂場は気を付けないと……」

千早「あっ!?」ツルッ

P「千早!」

(ベシャッ)

千早「い、いたた……」

P「大丈夫か、ちは……や……」

千早「……? どうしました?」

P「……」プイッ

千早「プロデューサー?」

P「……タオル」ボソッ

千早「……?」チラッ

千早「…………」

千早「…………!!!」カァァァァサッ


千早「見ましたね」

P「事故だったんだ」

千早「見たんですね」

P「ごめんなさい」

千早「……これ以上この場にとどまっても、羞恥心以上に、敗北感に苛まれるので、失礼します」

P「あ、じゃ、じゃあ私も出ようかな……」

千早「3分待ってください」

P「えっ」

千早「同時に出たら……自分の心を守り切る自信がありません」

P「あ、分かりました……」


(パサッ)


P「ふぅ、い、いい湯だったね」

千早「そうですね」

P「……声に感情が籠ってないんだけど」

千早「気のせいですよ」

P「それならいいんだけど……」


D「代理ちゃーん、ちょっといいかしらー?」


P「はーい。今行きまーす」

千早「私、部屋に戻ってますね」

P「あ、う、うん」

ちーちゃんは72に対して心を守れなくなったのだろう(震え声)


(パタン)


千早「…………」

千早「私、何をしていたの……」

千早「プロデューサーと二人で、お風呂……」

千早「~~~~っ!!!」ジタバタ

千早「……って」

千早「ど、どんな顔して次会えばいいの……!」

千早「私、何してるのかしら……!」

千早「……」

千早「しかも、プロデューサーに、見ら、れ…………」

千早「……うぅ」カァァァァァアッ

千早「……落ち着きなさい、如月千早。深呼吸して精神統一よ」


千早「すぅーっ……」

(コンコン)

P「千早ー」

千早「ごほっ!!」

P「ち、千早!?」

千早「だ、大丈夫、ごほっ、です、ごほっ……ちょっと、呼吸が」

P「は、入ってもいい?」

千早「ええ、どうぞ」ゴホゴホ

P「じゃあ、失礼します……」スゥゥゥ

千早「……」

P「ねぇ、なんで目を合わせてくれないの……」

千早「知りませんっ!」カァッ


千早「それで、要件は」

P「明日の収録は準備とか込みで、6時には動けるようにしておいてほしいって」

千早「分かりました。2時間ほど早く起きればいいでしょうか」

P「まぁ今回は衣装やメイクは特にないから任せるよ。じゃあ4時起きかな?」

千早「ええ、そうします。……そろそろ、食事でしょうか」

P「うん、そろそろかな。ところで」

千早「なんでしょう?」

P「そろそろ目を合わせてくれないかな」

千早「……嫌です」プイッ

P「ごめんなさい……本当にすみませんでした……」

千早「……」

P「千早様ぁ……」


千早「……じゃあ、あとで一つ、どんなお願いでも聞いてくれますか?」

P「え゙っ」

千早「ダメですか」

P「で、できる範囲なら!」

千早「……くすっ。それじゃあ、食事に行きましょうか」

P「あ、千早! 騙したね!?」

千早「さぁ、どうでしょう。折角のお料理が冷める前に行きましょう」

P「ぐぬぬ……」


千早「他のスタッフの方たちと一緒ですか?」

P「いや、こっちに気を遣ってくれたみたい。別々だって」

千早「そうですか。なら、あまり気兼ねする必要はなさそうですね」

P「うん。一応一通り料理は出るけど、一品物で気になるのがあれば、頼んでいいよ」

千早「そんな気を遣わなくても……」

P「ちなみにあちらはじゃんじゃん頼むそうだよ。経費で落とすって」

千早「プロデューサー、何頼みましょうか」

P「うん、事務所に入ってきた当初と比べると正直になったねぇいいことだ」


千早「思ってたよりも本格的な料理が出てくるんですね」パクパク

P「さっき調べてみたら、ここの料理長、結構腕の立つ人らしいよ」モグモグ

千早「山の中なのに海産物が多いですね」ムグムグ

P「毎朝築地から仕入れてくるんだって。大変だね」ングング

千早「これは……」

P「石鰈のお造り」

千早「これは」

P「牛のひれ肉のステーキだ」

千早「和え物も美味しいですね」

P「舌触りがなんとも……」

千早「ふふっ」

P「?」

千早「色とりどりの食事って、楽しいですね」ニコッ

P「うん春香でも連れてうちに来なさい色々用意してあげるから」グスッ


千早「ご馳走様でした」

P「ご馳走様でした」

千早「結構量がありましたね」

P「お腹いっぱい……けぷっ」

千早「プロデューサー、下品です」

P「ごめんごめん。んー、もうなんだかんだで21時前かぁ」

千早「ちょっと外の空気を吸ってきますね」

P「もう暗いし、あまり遠くに行かないようにね?」

千早「分かってます。子どもじゃないんですから」


千早「では、行ってきますね」テクテクテク

P「うーん」

P「……心配だ」


千早「あ、ここなら良く見える」

千早「……綺麗な星空……一粒一粒が宝石みたいに」

千早「星が多すぎて逆によく分からないなんて。なんだか不思議ね」


(ガサッ)


千早「……プロデューサー?」


観光客A「おっ、誰かいんじゃん」

観光客B「女じゃん。うわーっ! カワイーッ♪」

千早「っ……」


観光客A「ねぇねぇ、どっから来たの?」

千早「……」スッ

観光客B「無視する事ねーだろ」ガッ

千早「いたっ……!」

観光客A「なぁこいつ、如月千早に似てね?」

千早「!」

観光客B「おっ、メガネ外してみろよ」グイッ

千早「やめっ――」

観光客A「すげぇ! まじそっくりなんスけど!」

観光客B「このままいただいちまおうぜ」

千早「持って……?!」

観光客B「イイコト教えてやっからさ、ほら、あっちの方に」

千早「や、やだっ……!」

千早(プロデューサー……!)


(ガッ)


観光客B「あ?」

P「うちのお姫様に何してくれてんですかねぇ」

(ドスッ)

観光客B「おふ……」ガクッ

P「あらまー、不意打ちとはいえ、女の子に膝受けてダウンってカッコ悪ぅい!」

観光客A「あ!? 何しやがんだてめっ……ってこっちも可愛いなオイ!」

P「……」ニコッ

(ギュッ)

観光客A「ふひひ、俺の相手してくれんの?」


P「うん、相手してあげる」ニッコリ


(グギッ)


観光客A「アイエエエ!」

P「小手返しって凄くシンプルでいいよねぇ。少しずつ体重かけるだけで」

(グググッ)

観光客A「アバーッ!」

P「私みたいな体格でも、簡単に壊せちゃうんだよね。イヤーッ!」

観光客A「グワーッ!」

P「まぁ、相手がよほどアホじゃないと上手くいかないけど」ポイッ

P「ハイクを読め。カイシャクしてやる」

観光客A「哀しい冬な 実際安い インガオホー」

P「そいつ連れてさっさとどっか行け」

観光客A「す、すんませんっした!!!」ダダダッ


千早「ぷろ、でゅーさー……」


P「……」

千早「怖かっ、た」

(ペシン)

千早「え……」

P「暗いから遠くには行くなって言ったよね」

千早「あ……ご、ごめ……」

P「どれだけ心配したと思う?」

千早「……ごめん、なさい」

P「もう少し、考えなさい」

千早「……はい」

P「……」

千早「……」


(ギュッ)

千早「ぁ、ぷろ……」

P「……怖かったね。もう大丈夫だからね」

千早「……ごめんな、さい……」グスッ


P「でも、私もちょっと気を抜きすぎてたかな……反省しないと」

千早「さっきの二人は……?」

P「逃げてったよ」

千早「こ、ここから離れないと! 仲間を連れて復讐とか……!」

P「ああうん多分大丈夫」

千早「え?」

P「逃げた方向が悪かったみたい」


観光客B「ち、畜生、あのアマ……!」

観光客A「仲間連れてぶっ殺してやる……!」

(ドンッ)

観光客A「気を付けろダァホッ!!!」


D「あらン? 何か言ったかしら?」


観光客A「な、なんだコイツ……?!」

D「さっきの声とその様子……なるほど、あなた達ネ?」

観光客B「な、何言ってやが――」








\ヤメロー! ヤメロー!/


\バクハツシサン!/


千早「……逃げた方から変な声が」

P「放っておきましょ」

千早「は、はい……」

P「……千早」

千早「?」

P「星、綺麗だね」

千早「あ……」


(キラッ)


千早「!」

P「ん?」

千早「今! 今、流れ星が見えました!」

P「へぇ、どの辺り?」

千早「丁度あの、明るい星が三つ並んでる……」

P「三つ並んでる明るい星が多すぎてどれか分からないよ」

千早「……ふふっ、そうですね。多すぎて分からないです」


(カラカラッ)


P「うー、寒い寒い。凍えるかと思った」

千早「なんだかんだで、あのまま30分くらい星を見ちゃいましたね」

P「早く寝よう……」

D「おかえり、二人とも」ツヤツヤ

千早「あ、ディレクター……」

P「ありがとうございました、探すのを手伝っていただいてしまって……」

D「何事もなくて良かったワ」ツヤツヤ

P「本当に、申し訳ありませんでした。如月にも、厳しく」

D「いいのヨ。若い内は色々あるワ」ツヤツヤ

千早「申し訳、ありませんでした……」

D「じゃあその分、明日の収録は期待してるわよン」ツヤツヤ

(テクテクテクテク)


千早「……でもディレクター、どうしてあんなにツヤツヤしていたんでしょうか」

P「世の中にはね、知らない方がいいこともあるの」


P「それじゃ、私はあっちの部屋だから」

千早「あ、はい」

P「起床は4時ね。それじゃあ、おやすみなさい」

千早「はい、おやすみなさい」


(パスッ)


千早「……寝ましょうか」

千早「…………」




P「んー、4時起きかぁ。早起きは苦手なんだけど……」

P「あ、浴衣を男物に着替えて……このままじゃ大参事に」ゴソゴソ

P「やっぱり大きいなぁ……まぁあとは寝るだけだしいいよね」シュルシュルキュッキュ


P「さて、寝るとしますか……」


(トントン)


P「? どなた?」

千早「……私です。入っても、いいですか?」

P「うん、いいけど。どうぞ?」

(ススッ)

千早「……すみません、寝る直前に」

P「いいよいいよ。どうしたの?」

千早「えっと……夕方の約束、覚えていますか?」

P「あー、アレ……何でも言うこと聞くっていう……」

千早「はい。あの……」

P「い、今使うの!? な、何をすればいいのよ……」


千早「一緒に、寝てもいいです、か……?」


P「」


P「い、いいけど……」

P(まぁ響とも寝たし……)

千早「すみません……隣、お邪魔します」ススッ

P「……」

千早「? どうしてそっぽを向くんですか?」

P「顔が、近い」

千早「……くすっ、女同士なのに」

P「ハズカシイの!」

千早「プロデューサー、なんだか可愛いです」

P「うるさい!」


P「でも、どうして急に一緒に寝たいなんて……?」

千早「………………くて」

P「へ?」

千早「その……一人では、怖くて、寝付けなくて……」

P「そっか」

(ギュッ)

千早「あ……プロデューサー……」

P「怖くなーい怖くなーい」

千早「……はい。そうしていてもらうと、怖さが、なくなりました」

>千早「……でもディレクター、どうしてあんなにツヤツヤしていたんでしょうか」

それはね、ディレクターgアー!(ズブリ)


P「千早」

千早「?」

P「今の千早も、とっても可愛いよ」

千早「っ……! おやすみなさい!」プイッ

P「あはは、千早もそっぽ向いちゃったじゃない」

千早「……」カァッ

P「ふふ、おやすみなさい」

千早「おやすみなさい」


千早「……大好きな、プロデューサー」ボソッ


~翌朝!~


(チハヤチャン! アサダヨッアサッ! オッキナイトアミマミガイタズラシチャウツモリダッタノダガ…ウラギッタノカ、マミ?!)


(カチッ)


千早「ふあ……なんだかぐっすり眠れた気がする……」ンー

千早「まだ外は暗いわね」

千早「……そう言えば、プロデューサーに添い寝してもらって……」

千早「……」カァァァッ

千早「あ、プロデューサーを起こさないと……」

千早「プロデューサー。プロデュー……サー……?」


(ムクッ)

P「ふぁあ、おはよ、千早……」ビューティーボイス

千早「……」

P「……」

千早「……え?」

P「あれっ……」ビューティーボイス

千早「……戻って」

P「……ない…………?!」ダラダラ

♂p「ハロー」でちーちゃんビンタな流れと思ってたのに変わって…ない…だって(ビューティーボイス)


P「どういうこと?! What's happen?! エマージェンシーエマージェンシー!」ビューティーボイス

千早「え、ええと……!」

P「なんで一晩経ったのに戻ってないの……?」

千早「起きるのが早すぎたんじゃ……」

P「前、3時起きした時もちゃんと戻ったのに……!」

千早「ど、どういうことでしょうか……」

P「う、うぅ……千早ぁ……」


千早「」キュンッ

(アカン…これはやっちまったなー…)


千早(えっ、今のは……)

P「と、とりあえず仕事はしないと……念のために替えの下着持って来ててよかった……」グスッ

千早「わ、私も準備してきますね!」

P「う、うん……」

P(どーして、どーしてぇ!?)

P「面妖なぁ……」

千早(プロデューサーのことは心配だけれど、まずは収録をしっかりやらなきゃ)

P「」マッシロ


~収録!~


千早「ここのお饅頭が美味しいんですよ」

老婆「おや、あんた本当にテレビの人だったのかい」

千早「昨日はありがとうございました。カメラを入れさせていただいてもよろしいですか?」

老婆「どうぞどうぞ。こんなところで良ければ」

千早「ここは何種類ものお饅頭と温泉卵が――」

P「あうあうあー」

千早(プロデューサー……)


D「千早ちゃん、いい調子ヨ!」

千早(ごめんなさい、プロデューサー……集中集中)

P「う、うぅ……千早が頑張ってるんだから、私も頑張らないと……」

千早「このこしあんがたまらないんです。この、奥深さのあるさらりとした感触が……」


―――――

――――

―――

一体ちーちゃんの72が原因だと言うのだ!
確かにちーちゃんの胸は72(血濡れの日記はここで終わっている)


D「はい、終了!」

「「「お疲れ様でしたー!」」」

D「千早ちゃん、バッチリだったワ!」

千早「これで、昨日のお礼に、少しでもなれば……」

D「昨日何があったか忘れちゃったのよねン」ウィンクッ☆

千早「……くすっ。ありがとうございます」


P「ち、千早。おつかれ……」

千早「プロデューサー、大丈夫ですか?」

P「大丈夫では、ないわよ……」

千早「……え?」


P「?」

千早「プロデューサー……昨日よりも更に、女心化が進んでいませんか?」

P「えっ、ウソっ!?」

千早「……多分」

P「そんな……まさか、戻れなくなっちゃったの……?!」

千早「そ、そんなことはきっと」

P「やだ……戻れなくなるのなんて……イヤぁ……」グスッ

千早「プロデューサー……」キュンッ


千早「……」

千早(私もどうかしてしまったのかしら……)


P「私……まさか、本当に女になっちゃったのかな……」

千早「違います、きっと! きっと、何か、特別な理由があるんです!」

P「……」ガクゥッ

千早「……電車の時間まではまだだいぶありますし、温泉でも入りませんか?」

P「千早……」グスッ

千早「昨日買ったパスもありますし。どうせですから、全部回らないと、勿体ないです」

P「確かに……落ち込んでいて解決するものでもないし……」ゴシゴシ

P「お湯に入って、少し頭を落ち着けよっか……」

千早「はいっ」

大体よ千早ちゃん72もおかしい事はないピヨ
そういった世界もあるピヨよげへへ


(カポーン)


P「ふぅ……」

千早「いいお湯ですね」

P「心が癒されるわぁ……」

千早「でも、女湯に入るのに、全然抵抗がないんですね」

P「…………」ズゥーン

千早「あっ! す、すみません!」

P「うん……女湯に入るのも……女物の下着を身に付けるのも……多分今なら真美と行ったスイーツ店も余裕だよ……」

千早「ご、ごめんなさい……」

P「はぁ……私、このまま女の子のままなのかなぁ……」ブクブク

千早「元気を出してください、プロデューサー……」


千早「ほら、プロデューサー。スタンプラリー、結構埋まってきました」

P「……」グデー

千早(プロデューサー……)

千早「ほら、次の温泉、ちょっと面白いところにあるみたいですよ」

P「面白いところ……?」

千早「山の上みたいです。行ってみましょう!」

P「えぇ、うん……」

(ギュッ)

P「って、千早?」

千早「ふふっ。プロデューサー、早く行きますよ!」

P「あ、ちょっと……走らないでぇ!」


千早「この山道、結構細いですね」

P「気を付けないと落ちちゃうね」

千早「一応、柵もありますけど」

(ボロッ)

P「これは古いね……」

千早「落ちてしまったら、支えてくれそうにはありませんね」

P「あれ、道が二手に分かれてる」

千早「地図によると……」ガサガサ

P「あ、こっちって看板に出てるじゃない! 左よ!」タッタッタッ

千早「あっ、ちょっと、プロデューサー!」タッタッタッ




『冬季は右の迂回路をご利用ください』


(ツルツル)


千早「プロデューサー、足元が滑りやすくなってますから、気を付けてくださいね」

P「分かってる分かってる」

千早(少し、明るくなってきたかしら。良かった……)

P「あ、あの上にあるのが温泉の建物?」

千早「湯気が出てますから、多分……」

P「なんだかちょっと秘湯みたいね。ふふっ」

千早「秘湯にしては、整備されすぎてます」

P「もう、千早は風情がな――」

(ズルッ)

P「わっ!?」

千早「プロデューサー!?」

(バキィッ!)

P「柵がっ……!」

千早「プロデューサー!!」ダッ


P「いやああああああ?!」

(ガシィッ!)

P「っ!?」

千早「ぷろ、でゅーさー……!」ググッ

P「ち、千早?!」

千早「早く、上がってくださ……体力が……!」

(ツルッツルッ)

P「斜面が、氷で滑って……!」

(ミシミシッ)

千早「!」

千早(掴んでる柵が、折れかかってる……! これが折れたら、私……!)ゾクゥッ


P「千早ぁ……怖いよぉ……!」グスッ

千早「っ!」


千早(私が怖いときは、いつもプロデューサーが助けてくれた)


(P『怖くなーい怖くなーい』)


千早(っ今度は……私が助けてあげる、番です)

千早「プロデューサー」

P「うぅ……ひっく……」グスッ

千早「大丈夫です。怖くなーい、怖くなーい」

P「千早……」

(ミシミシッ)

千早「私が、ついてますから。そんな泣かないでください、プロデューサー」

P「千早ぁ……千早ぁっ……!」エグッ

(ミシミシッ!)

千早(持たない――!)


冬馬「おい、そこで何やってんだ!?」

千早「!」

冬馬「お前、765プロの……って、そっちはP子か!?」

千早「柵が折れて……!」

冬馬「今そっちに行って引き上げる! それまで落ちんじゃねぇぞ!!」


―――――

――――

―――

やだ…このあまとうイケメン


千早「っはぁっっっはぁ……」

冬馬「っぶねぇ……」

P「っはぁっはぁっはぁっ……」グスッエグッ

千早「プロデューサー、もう大丈夫、大丈夫だから……!」

P「千早ぁ……!」ギュウッ

冬馬「なんたって、こんな閉鎖ルートに……」

千早「閉鎖ルート……?」

冬馬「冬は通行止めだとよ。そういや、通行止めの柵がなかったな……」


P「ごめんなさい……ごめんなさい…………!」

冬馬「……チッ。管理側の責任だろうがよ。お前らだけが悪いわけじゃねぇ」

千早「……ありがとう、助けてくれて」

P「ぐすっ……」

冬馬「……俺はいない方がいいみたいだな。もうあっちのルートには入るなよ」

千早「分かってるわ」

P「……ありがと……」ヒック

冬馬「ああ……んじゃな」


P「千早ぁ……」

(ギュッ)

千早「プロデューサー、ちょっと今日は泣き虫すぎです」

P「だって……ずっと、怖くて……」ギュウ

千早「ずっと?」

P「ずっと……」

千早「…………」



千早「わっ!!」

P「ひゃあああああっ!?」

千早「……もしかして、プロデューサー」

P「……?」

千早「性格が、すごく怖がりになっていませんか?」


P「え……?」

千早「まだ、断定はできませんけど」

P「うん」

千早「もしかすると、何らかの理由で女性になったまま二日目に入ると、怖がりになる……?」

P「わ、分からない……」

千早「……」

千早(一日目の夜の段階で、ほぼ女心化は終わる……二日目に入ると、違う変化が?)

千早「……まだこれだけじゃ、情報不足ですね」

P「というか」

千早「?」

P「転んだせいで、びしょびしょ……」

千早「……じゃあ、早く温泉入りましょうか」

P「うん……」

なんだってェ!!

  ( ゚д゚) ガタッ
  /   ヾ
__L| / ̄ ̄ ̄/_

  \/   /


(カポーン)


千早「いい眺めですね」

P「……」

千早「どうしたんですか?」

P「さっきの怖いのが……忘れられなくて……」

千早「……プロデューサー」

P「え?」

(ガシッ)

P「えっえっ!? 千早!?」

千早「可愛すぎです」

P「えっ」

千早「ちょっと反則です、プロデューサー」

P「ち、千早……目が、怖い……」ウルッ


千早「怖くなんてないですよ」

P「で、でも……」ジリッ

千早「取って食おうだなんて、思ってませんから」

P「て、手にすごく力が入ってるよ……?」

千早「……プロデューサー」

P「ひっ!」

(ギュウウウウウウ)

P「ちちちちはやー!?」

千早「……」

P「ち、ちはやぁ……」カァァッ

千早「抱き心地がいいです」

P「は、はい」

千早「暫く、こうしていても、いいですか?」

P「……うん」カァッ


(カタカタ)

P「……千早?」

千早「強がってはみたんですけど」

P「……」

千早「やっぱり、私も怖かったです」

P「……そっか」ギュッ

千早「……」

P「ねぇ、千早」

千早「……?」

P「暖かいね」

千早「……はい、暖かい、です」

いいよいいよピヨォォ!

これは私の(脳内の)薄い本が厚く(熱く)なるピヨォォォォ!(ボタボタ)

●REC


P「いい湯だったね」

千早「はい、とっても」

P「じゃあ、ここのスタンプを……」

千早「……あ!」

P「?」

千早「揃いました!」

P「あ、本当だ。ここでゴールだったんだね」

千早「プロデューサー! スタンプラリー、全部揃いました!」パタパタ

P「いっぱいお風呂入ったもんね」

千早「誉めてくださいっ!」パァァァアッ

P「えっ」

千早「……あっ、いえっ! な、何でもないです」


~温泉街に戻って~


職員「これが景品のご当地ヤキニクマンです」

千早「……」ズゥーン

P「ち、千早! 元気出して……ね?」

千早「ヤキニクマン……」

P「……じゃあそんな千早には、私からも景品を上げましょう」ゴソゴソ

千早「……?」

(スッ)

千早「あ……」

P「昨日の漆の髪飾り。似合ってるよ」

千早「プロデューサー……!」ギュッ

P「わっ! もう……千早は抱き着き魔だなぁ……」

千早「……プロデューサーの抱き心地がいいのがいけないんです」


P「あ、そろそろ電車の時間だ」

千早「本当ですね」

P「宿で荷物受け取ったら行かなきゃ」

千早「少し急いだ方がいいですね」

P「うぅ……間に合うかなぁ……」

千早「……くすっ」

P「わ、笑わないでよ!」

千早「大丈夫です、プロデューサー」


千早「私が、ついてますから!」


~翌日!~


P「おはようございます」ゴホゴホ

亜美「おっ、兄ちゃんおはよ……って風邪?」

P「うむ、昨日は濡れたり濡れたり濡れたり濡れたりでひどい目にあってな……」

律子(休んでもらうためだったのに……)

社長(まさか、風邪を引いてしまうとは……)

真美「千早お姉ちゃんとお泊りだったっしょ? どうだった?」

亜美「ムフフなことはありましたかな→?」

P「あった」

律子「えっ」ガタッ

P「ウソだよ落ち着け」

律子「……」

(バキィッ!)

P「!? ありがとうございます!」


小鳥「そういえば、昨日は大変だったらしいじゃないですか」

P「ビックリしましたよ。まさか朝になっても男に戻らないとは……」

律子「プロデューサー殿の謎は深まるばかりですね……」

P「俺が知りたいくらいだ……」ゴホッゴホッ

(ガチャッ)

千早「おはようございます」

社長「おぉ、如月君。おはよう」

P「あ、千早……」

千早「戻れたんですね、プロデューサー」

P「今日は朝起きたら何事もなく」ゴホッ

千早「風邪……ですか?」

P「やっちまったよ。まぁ結局、濡れた服で帰る羽目になったからな……」

千早「お大事にしてくださいね」

P「ああ、ありがとう」


千早「そうだ、これは事務所の皆に」ゴソゴソ

真美「おぉ、温泉まんじゅうですな!」

千早「それと、二人にはこれを」

真美「!?」

亜美「ご当地ヤキニクマンだ!!! いいの!?」

千早「ええ。私が持っていても仕方ないし」

小鳥「……そう言えば千早ちゃん」

千早「?」

小鳥「その髪飾りは買ったの? 似合ってるわよ」

千早「そ、そうですか? その……スタンプラリーの景品で」

律子「スタンプラリーなんてやったんですか」

P「ま、まぁ……あはは」ゴホッ


亜美「ところでさ→兄ちゃん」チョンチョン

P「ん?」

真美「ホント→にムフフなことはなかったのかな→?」ニヤニヤ

P「……なかった」

千早「ありませんでした」

真美「あれあれ→? 千早お姉ちゃんには聞いていませんがな→?」

千早「っ」

亜美「これは怪しいですな!」

P「ち、千早。そろそろ収録行く時間だぞ」ガタッ

千早「そ、そうですね。急ぎましょうか」ソソクサ

律子「……」

P千早「「……」」

律子「話し、聞かせ――」


P「逃げるぞ千早!」ダダッ

千早「は、はい!」

律子「こらぁ! 待ちなさい二人とも!!」


(タッタッタッタッ)


P「はぁっはぁっはぁ……」

千早「に、逃げ切り、ましたね……」

P「じゃあ、タクシー捕まえてテレビ局行くか……」

千早「あ、ちょっと待ってください」

P「?」

千早「ちょっとこちらへ」チョイチョイ

P「はいはい、なんだ」

千早「……失礼します」ギュッ

P「!?」

千早「……はい、落ち着きました。それじゃあ、行きましょうか」


P「おい、今平然と抱き着いたがなんだったんだ」

千早「何でもありませんよ? ほら、タクシー捕まりました!」

P「はぁ……」

千早「プロデューサー」クイクイッ

P「ん?」

千早「……」ワクワク

P「あぁ……タクシー捕まえてくれてありがとな。偉いぞ」ナデナデ

千早「ふふ……♪」

P「よし、それじゃ収録行くぞー」

千早「はいっ!」






千早編おわわ
To Be Continued...

ダメだ、眠気のある中でやるもんじゃない
素直に途中で切って続きは今日とかに持ち越すんだった
ダラダラと冗長に変なやつになって申し訳なかった

あと>>376はハイライト無しなんだろうかありがとうございます

いやいやサイコー→だったよ兄(c)!

ちーちゃんが可愛くて満続々したよ

そして男PはMに目醒めたか

時間経って読み直すと、書き直したくなってくるな……
でも、一旦投下しちゃったしなぁ……

一度全部完結させてからまた違う√として書けば良いんだよ(小声)

というか、投下し忘れてるとこもあった……
一応繋がってはいるけど
ちーちゃんごめんまじごめん反省会モノだわ……

次はこうならんように、りっちゃんは完全に書きためてからやります
というわけで、次の投下は間が空くと思われ
ご了承ください

ごめん、暫く間があくってのは数日とかそういうことね

なお、あんまりいじめられると悪魔超人ばりの残虐ファイトなSSを投下して困惑させる模様

ちーちゃんバイオレンスじゃないやろ!
素直可愛いやろ!!!
そんな俺はタイムリーにも明日、みんごすライブの裏方ですね

みんごすにもはらみーにも会えなかったサビシス
清純派ちーちゃんはワイや

ご家庭ごとに違いがあるから一概には言えんけど、一応プロのレシピを参考にしてるから間違いはないはず
うちはレンコンのアク抜きは切ってから派なだけや
ほうれん草はちゃんと洗う描写あるよ!
そしてささがきさらっとできないやつって結構いるんだぜ……手の肉削ぐやついるんだぜ……
あときんぴらはああ切ると初心者でも手早く歯ごたえが揃ってオススメ

まぁささがきに関しては、うちはきんぴら角切り派だからそれで書いちゃっただけだけど(
ささがきごぼうってあんまり好きになれんのよな……(食感的に)

どれの続きを指しているかは分からないが今は千早シリアスを構想中や

もうお前ら嫌いや

ROMってろ、2013年まで!なら完成したんじゃないですかねぇ……
お弁当ちーちゃんprpr、ポニテなら尚良かっt(ry

ポニテちーちゃんかわいい
うん、ハールカッカー

前にも書いたとおり、当分投下はないす
他に書きためてるものも予定もあるんで……
幕間はともかく、りっちゃんは年内微妙かも

響ってやったっけ?

社長「今日は雪歩の誕生日か・・・」

雪歩「嫌味な野郎だクソッタレ・・・!」

ビリー「ハッハッハッハッハッ」

>>540
響は前スレに行って、どうぞ

そうだ、すっかり書き忘れてたけど、この前他のSSスレ見てたら乙カブトガニとかあってビビったぞ
何事もなく流れてたけど、もし書き込んだのがここ見てる人だったら無関係なスレでは避けてくれよ……
あと前スレ>>998>>999期待してるからはよ


(シャンシャンシャンシャン)

貴音「今宵はくりすます。さんたくろぉすが良い子にぷれぜんとを届ける日……」

貴音「……うぅ」ブルッ

(ヒュウォォォォォオオ)

貴音「……気温は……氷点下……」

貴音「しかし、わたくしは、やり遂げなければならないのです」


貴音「……P…………」




ちょびっと幕間

   『聖なる夜に』




【日中!(田中ではない)】


P「うぃーっす」ビューティーボイス

美希「あれ? ハニー、今日も女の子なの?」

P「素晴らしいだろう? 世のリア充共が浮かれ騒ぐ日に、俺はと言えば彼女もないどころか、男であることすら許されないと来た!!」バンバン

美希「じゃぁっ! ミキとラブラブな聖夜を過ごせばいいって思うな!」ギュッ

P「シゴトガコイビトデス」カタカタ

美希「ハニー! ミキと二人で聖なる鐘を鳴らして恋のテンカウントで勝利なの!」グググググ

P「お前に足りない(中略)速さが足りない!!」グググググググ

律子「アホなことやってないで仕事してください」ベシッ

P「ひゃんっ! ど、どうして俺だけぇ……」


貴音「…………」ジー


P「はぁ……でもお前ら、クリスマスは苦労してるんだなぁ」

貴音「はて?」

P「なんか知らないけど、今日はナンパの数が尋常じゃないお……」

律子「それが、この子たちは意外といつも通りなんですよ」

P「そうなの?」

律子「ムカつくのは私よ……ナニ? クリスマスもビジネススーツ着てるような女は男っ気がなさそうだからちょろいって? ハッ!」

P「り、律子……さん! 落ち着こう!」

律子「良いわよ……仕事が恋人ですから……」

P「Oh.....」

貴音「くりすます……」

P「え、まさかクリスマスを知らない?」

貴音「いえ、そのようなことは。赤い衣を着た老人が、窓や煙突など穴という穴から入ってくるのでございましょう?」

P「なんか怖いからその言い方やめて」

貴音「むぅ……」


P「ま、サンタともプレゼントとも縁がなく、外回りして直帰なんですけどねーアハハハハハ」

律子「ウフフフフフお互い大変ですねプロデューサー殿」

P律子「アハハハハハハハハハハハハハハハハ」

美希「ふ、二人とも怖いの……」

貴音「美希……察するのです」

美希「うん……」

P「帰り、スーパーで売れ残りのホールケーキでも買って食べるか……」


貴音「…………」


雪歩「お茶が入りましたぁ」

P「あぁ、サンタはここにいた……」

雪歩「えぇっ!? 私、サンタなんかじゃ……」

P「サンタさん、お茶ありがとう!」

雪歩「え、えっと……は、はい……」

美希「ハニー、雪歩が困惑してるからそういう絡みはやめるの」

P「失策だったかー」

貴音「雪歩殿は、このあとは?」

雪歩「私は収録ですよ?」

貴音「でしたら、今の内に……」ゴソゴソ

雪歩「?」

貴音「雪歩殿には、こう言った方がいいのでしょうか。『お誕生日、おめでとうございます』」スッ

雪歩「わぁっ!」


律子「プロデューサー殿は?」

P「誕生日プレゼントならもう昨日渡したよ」

雪歩「はいっ、綺麗なブレスレットをいただきました!」

P「というわけで……」ゴソゴソ

雪歩「?」

P「今日は、『メリークリスマス』」スッ

雪歩「えっ! ぷ、プロデューサー?!」

P「ほら、お前らもおいでおいで。メリークリスマス」

美希「やったぁ! ハニー大好きなの!」ギュゥッ

P「やめなさい首が締まってるから俺の意識がテンカウントで遠のいてくから」タップタップ

律子「え……私にも、ですか……?」

P「おう、勿論。それにほら、貴音」チョイチョイ

貴音「?」

P「お前にも、だ。メリークリスマス」

貴音「……!」


貴音「貴女様……」

P「今年はまぁいい子で頑張ってたしね」

律子「プロデューサー殿……私にまで、ありがとうございます」

P「あ、律子には少し色付けといたよ」

律子「……その心は?」

P「美味しいよなースーパーの売れ残りのクリスマス食品ってアハハハハハ」

律子「ウフフフフフ夜遅く帰る頃になると私達のようにひっそりと売れ残っていますよね」

P律子「アハハハハハハハハハハハハハハハハ」

美希「ふ、二人とも怖いの……」

雪歩「美希ちゃん……察してあげて……」

美希「うん……」

P「帰り、スーパーで売れ残りのホールケーキでも買って食べるか……」


貴音「…………」


【再び現在】


貴音「うぅ、身を切り裂くような寒さ……」

貴音「ですが、どうか待っていてくださいませ、貴女様」

貴音「必ずや……必ずや、プレゼントを届けます故……!」

貴音「……」

貴音「貴女様に頂いた、手袋……」

貴音「これのおかげで、手だけは、全く寒くないのです」

貴音「手袋の防寒性能のお蔭か、それとも、貴女様の……」

貴音「……ふふっ」


貴音「さて、あの方の自宅に着きましたが」

(スッ)

(カチャカチャカチャカチャ)

(カチャン)

(スゥッ)

貴音「……ふむ」


貴音「失礼いたします……」ソロォリ

貴音(灯りは消えていますね)

貴音(奥から聞こえてくるのは……プロデューサーの寝息……)

(ススッ)

貴音「……」ソォ~ッ


P「ん……すぅ……んー……」ムニャムニャ


貴音「……」キュンッ

貴音(ダボダボの男性用パジャマを着て、あどけない寝顔を……)


(ススッ)


P「すぅ……すぅ……」

貴音「……ふふっ。まこと、可愛らしい寝顔です」

貴音「さて」

(ゴソゴソ)

貴音「……気に入っていただけると、いいのですが」

(スッ)

P「んー……」

貴音「ふふ、めりぃくりすます……」


貴音「それはそれとして」

(チュ)

P「……んっ」ピクンッ

貴音「……寝たままでいいのですよ、P……」

(カプッ)

P「んぅっ……ぁ……」ブルッ

貴音「少しくらい……役得」アムッ

P「はっ……ぅぁ……おねぇ、さまぁ……」

貴音「……」ゾクゾクッ

貴音「ふふふ、可愛らしいですよ、P……」


(グッ)

貴音「?」


(グァッ!)

貴音「なっ!?」

(ギュゥッ!)

貴音(いきなり、抱き寄せられ――)

P「ふぁ……誰……?」ネムネム

貴音(寝惚けて……?)

P「ん~……」ギュゥッ

貴音「あっ……」

P「ふふ、暖かい……」ムニャムニャ

貴音「……全く、Pは仕方ないですね……」ナデナデ

P「うぅん……」

(ガッ)

貴音「っ!?」

P「……お姉様ぁ……たまには……私から……」

貴音「……P?」

(ガブッ)

貴音「っ! そんなに強く……!」


貴音「うっ……!」

P「ふふふ」

貴音「だ、ダメでございます、P!」

P「ふぁ……なんだか、幸せな夢……」

貴音「ゆ、夢ではないのです。夢では、ないのです……!」

(カリッ)

貴音「あぅっ!」ビクンッ

P「お姉様……もっと……もっと、素直になっていいからね……」

貴音「はっ……あぁっ! んっ……ぁ――!」ビクビクッ!


P「お姉様……今夜は、私が幸せにしてあげる……」

貴音「う……P……」




~見せられないよ!!!~


【翌朝!】


(プロデューサーサン! アサデスヨッアサッ! オッキナイトアミマミガイタズラシチャ……アミ?! シンデル……)

(カチッ)


P「ふぁ……ぁ、良く寝た。何かいい夢を見た気が。サンタさんかな……」ビューティーボイス

P「……二日目突入かぁ」

P「なんなのかしら……あれ以来、一度も二日目入ったことないのに……」

P「……ん? 何か、暖かいものが横に……」



貴音「ふぁ……貴女、様ぁ…………」



P「サンタは大変なものを置いて行ったようです」


P「とりあえず起こさないと不味いよね……おーい、貴音」ユサユサ

貴音「あ、貴女様……もう、それ以上は無理でございます……」フルフル

P「え?」

貴音「はて?」

P貴音「「…………」」

P「おはよう」

貴音「おはよう、ございます」

P「早速だけど……」

貴音「……はい」

P「どうしてこちらに?」

貴音「不幸な事故だったのです」

P「事故かーそれはしょうがないねー」

貴音「はい」




\ンナワケアルカーイ/

(ドンガラガッシャン!)

\メンヨウナー!/


P「ごめんね」ジンジン

貴音「貴女様は……いけずです……」プイッ

P「なら、いけずついでに」

貴音「……?」

(グイッ)

貴音「あ……」

(トサッ)

貴音「貴女様……?」

P「千早の時は怖がりだったけれども」

貴音「……?」

P「今はなんだか、無性に貴音を愛でたいのよね」

貴音「なんと!?」

P「んー……細かいことはよく分からないけれど」

貴音「……」ダラダラ

P「忍び込んできたのは貴音なんだから」


P「ふふふ。覚悟、してね?」



~やっぱり見せられないよ!!~



\メンヨウナー!!!/


律子「それで、プロデューサー殿」

P「はい」ビューティーボイス

律子「私達は昨日、仲間の絆を感じた気がしたんですが」

P「はい」

律子「あれは、ウソだったのかしら?」グイッ

P「ひぃっ!」

律子「たっぷり遅刻してきた上にこの首筋のキスマーク……あなたも、やはり敵だったんですね」

P「ち、違くて、その」

律子「それに、綺麗な指輪ですね」

P「あ、これはプレゼントで……」

律子「そのキスマークの主から、ということかしら?」

P「ええ、まぁ……はっ!?」

律子「…………」ドドドドドドドド

P「ええと、律子、さん……?」

律子「プロデューサー殿。イッペン、シンデミル……?」

P「Help! I need somebody Help! Not just anybody Help! You know I need someone Help!」

律子「歌ってもダメですよ」

P「はい」


<ダレモタスケテクレマセンヨ

       ワタシッテジンボウナイノネー>

<ソレデハ、イツマデタエラレルカシラ

  オレル! オレル! ギブギブギブギブ!!>


貴音「……」

(キラッ)

貴音「……起きた時、わたくしの枕元にあったこの指輪」

(ナデナデ)

貴音「……何故、わたくしが差し上げたものと対になっているのでしょう?」

貴音「これは、貴女様からのぷれぜんと、なのでしょうか」

貴音「それとも、もしや……さん――」

貴音「……」

貴音「……いいえ、そのようなこと、詮索するのは無粋と言うものでしょう」


貴音「ふふっ、お揃い……♪」ナデナデ



おわり

サンタさんっぽく夜中にゲリラ投下など
たまには攻めるのもいいよね
こんな時間までPCに張り付いてるお前らに幸あれ
メリークリスマス

食べるな!!!!!

読み直してて気付いたが>>561のPの最後のセリフ消し忘れたのと、>>571>>572の間に投下忘れがある……
ファッキンメリークリスマス

>>571>>572の間には本来、一夜を過ごした結果が刻み込まれた貴音の肢体が色艶とともに描かれていたんだけどなんか一応繋がっちゃってるみたいなんで適当に脳内補完しておいて下さい、君らならできる
おやすみ

真美「ねえ、亜美、今年もサンタ来るかな」

亜美「んふふ、今年こそ生け捕りだYO」

雪歩「サンタさんは男…来たら穴掘って…埋めてやります」プルプル

響「今年は東京だからな、雪が降ったらサンタに会えるかもだぞ!」

貴音「真、楽しみですね」ウキウキ

千早(四条さんの所在地はトップシークレット。サンタさんも大変ね)フフフ


【Xmas】サンタを長く信じていた人ほど、クリスマスは「リア充」[12/11/27]

アフラックは11月1日~4日にかけて、全国の男女1,116名に対し、
「クリスマスに関する意識調査」を実施した。

■小学生までサンタクロースを信じていた人847人を対象に、
「クリスマスとはどういう日ですか?」と質問したところ、
「恋人・夫婦で過ごす日」「友達と過ごす日」「ウキウキする日」ととらえていることが分かった。

自宅にクリスマスツリーを飾ったり、
クリスマスを<リア充>に楽しみたい意向も強いようだ。
(後略) ソース全文は http://news.mynavi.jp/news/2012/11/27/027/index.html


小鳥「爆ぜろリアル充…」チッ

酉忘れてた
まとめについてたコメント読んでたら、他のSSディスるの良くないとか書かれてて日本語って難しいと思った

私はもうなんでもドンと来いなんで皆さん許可とか気にせんでください
元絵がある場合には、一応その人に聞いていただければ
まぁ数日とか一週間とか反応なければ載せちゃってもいい気はしますが

本当にうちのPは幸せ者です
もう爆発していいよ服とか服とか服とか

P「「……」」
P「お、おう」ビューティーボイス
P「よ、よう」ビューティーボイス
P「いい服じゃないの、似合ってるよ」
P「そう? そっちのアクセこそ、どこで買った?」
P「「……」」
P「「あかん」」

こういうことですかわかりません

えー、本日は大晦日です。
短い期間でしたが、本年は当スレにお付き合いいただき、ありがとうございました。
このスレは、本日にて締めさせていただこうと思います。
嘘です。「来年はらぁめん絶ちをいたします……!」とかのたまう貴音ばりに嘘つきです。来年も引き続き本編はりっちゃんから投下します。
忘年会で中華食いすぎたのとアルコールで若干ハイになっております。

来年はこのスレに加えて、続きものスレをあと2、3やってみたいなぁとか無謀なことを考えています。多分無理です。
もし765ウォーズとかプチドール013とかあったら私かもしれません。
あとは千早シリアスを完成させて新年明け早めに投下したいのと、伸ばし伸ばしになってる亜美メインの不思議な双子の物語を書いてしまいたいと思います。
あとはいつも通りネタに走ります。いおりんSOSとかキメラキラリとかアイドルタイムスキャンとかはるかっか工場とか清純派ちーちゃんとか弾は十分です。

折角の年末なので、来年への抱負も兼ねて色々と。
書いて自分のケツひっぱたいてオラ走れよ。

某所にも書いたけれども、一応、このスレも含めた本年の投下総括

貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」
あずさ「私の、運命の……?」 P「あらあら~?」
真「ぼ、ボクの、お姫様……」P「きゃっぴぴぴぴ~ん♪」
響「ね、ねーねー……?!」 P「自分完璧だからな」
亜美真美「「姉(c)!!」」 P「やっほ→」
亜美「姉(c)!」 P「Do-Dai?」
ちょびっと幕間 『私の友達』
真美「ね、姉ちゃん……!」 P「うあうあ~!」
美希「ハニー♪」 P「あはっ☆」
ちょびっと幕間 『らぁめんと貴女様』
ちょびっと幕間 『王子様とお姫様』
千早「ぷ、プロデューサー?」 P「まぁ、なんでも、いいですけれど」
ちょびっと幕間 『聖なる夜に』
P「伊織の額に限界が来てる」
やよい「『カマキリは交尾の際、メスがオスを食べる事がある』?」
P「新手の暖か系アイドルいおりん」
P「真美のサイドテールを捕まえてみる」
律子「時が流れて」
真「明日に向かって撃て!」
P「たかねのねかた」
美希「そんなの、矢!」
春香「清純派ちーちゃんの初めての悩み」
春香「春香さんが転んだ!」
春香「清純派ちーちゃんと健やかな日々」
春香「りめんヴぁーい! ハールカッカー!」
春香「清純派ちーちゃんが真心を込めて」
春香「真冬の夜は暖かくて」

前スレが処女作だったことを考えると結構書いたなと思いました(コナミ感
来年はすぐ投下したくなる早漏っぷりを諌めて作品一つあたりにかける時間を長めにかけたいなと思いました。
あと余裕があったら就活頑張ります。

このスレやVIPに投下したSSを読んでくれた全ての方に感謝を。
もし上ので知らないなーってのがあれば、読んでいただければ幸いです。

何かありましたら、お気軽にどうぞ。
こんなアイドルのこんなの読んでみたいとかでもいいす、参考にするかも。

では皆様、良いお年を。


俺は若干飲み過ぎたので貴音に膝枕してもらって年越しするわ

>>1さんと他の皆さん
新年明けまして誠におめでとうございます。

>>226の黒髪P子が可愛かったので、ペン持ってた右手が突然暴れだして
お正月を兼ねて着物P子(+貴音?)を描いてしまいました。
>>1>>226のお二方には許可を頂いておりませんが、勝手ながら黒髪P子絵を投下します。
それと、なんか支援絵を投下していいような雰囲気じゃない気がするのも含め、
本当にごめんなさい。
http://uploda.cc/img/img50e19a2156928.png
左下のサインは調子こいただけです、ウザかったらすみません。
カブトガニ描き忘れました、すみません。

↓おまけというかお詫びというか…
http://uploda.cc/img/img50e18854e09fa.jpg
アイマス大好きな友人達へ送る今年の年賀状として描いた絵です。亜美真美は天使。
ちなみに「ver.2」って描いてありますが、ウエハースじゃないですけど全3種あります。

こんな支援ですが、少しでも>>1さんのお力になれれば、こちらも幸いです。
この後のSSも期待して待っております。

長文失礼いたしました。
今年もどうか皆様、良いお年でありますように。

明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

貴音と年明けらぁめん食べようとしたら行きつけの店が丁度閉まっちゃったよ
涙目な貴音を慰めながら、仕方ないから二人で初詣行って甘酒飲んできた

>>634
新年早々お年玉ありがたう!
いやいや、投下は全然いいんだよむしろ嬉しいよ

ただ、あまりにそれで反応レスが伸びすぎちゃうとちょっとな……という人もいると思うから、レス数とか見ながら、穏やかーにやっていきましょう、皆様



ちょびっと幕間

『2013年』


【12月31日 夜】


P「ふぃー、仕事納め終了、っと!」ビューティーボイス

P「でも、大晦日までこの状態っていうのもなぁ……やだなぁ……」

P「私以外、誰もいないし」

P「あーやだやだ。こんな年末まで仕事に追われて、一人身で寂しく年越しなんてね。あたしゃ嫌だよ」

P「……どうしようもないこの不条理は、私を解放してくれない」

P「はぁ、どこかでお蕎麦でも食べて年越しするかなぁ……」

(ガチャッ)

(ビュウォォォォオオオ)

P「さむ……」

P「夜風が私の身を切り刻む……」

風「ゆっくりゆっくり生きていることを(中略)残酷なほどに優しく切り刻む」

P「うるさい」

P「……幻聴に独り言返してりゃ世話ないね……」

(ヒュウウゥゥゥゥ…)


(ヴヴヴッ)

P「ん、メールが三件……」パカッ


春香『もうすぐ明けますね(^-^) 新年ですよ、新年!』

美希『ハニ→と年越ししたかったの! 良いお年をね!』

律子『昼間にお願いした書類、期日は一週間後でした。本当にごめんなさい』


P「律子ォ……」プルプル

P「……まぁ、いっか。どうせお仕事無くたって変わらないし……」

(パァァー)

P「そこらのビルはまだ灯りが付いてるし。夜勤かなぁ、大変だなぁ……」

P「それに比べれば、年越しできる分マシかな……」

P「……蕎麦屋どこがいいかなぁ」


(ヴヴヴッ)

P「ん? ええと……貴音から?」


貴音『あなた様、今はどちらに?』


P「えーと、事務所から帰宅中。ついでに貴女様だよ、と」カチカチ

(ヴヴッ)

P「あれれ、着信」

(ピッ)

P「もしもーし」

貴音『こんばんは。まだ事務所の近くでしょうか?』

P「そうよー、駅のそば」

貴音『でしたら、いつものお店の前へいらっしゃってください』

P「はいはい」

(ピッ)

P「どうやら、一人で年越しという寂しいことにはならなそうね」


(テクテクテク)

貴音「あ。貴女様」

P「やっ、貴音」ピッ

貴音「ふふ、こんばんは」

P「こんばんは。先に言っておくけど、今日はナシだからね」

貴音「わたくしとて、いつもいつもあのようなことばかり考えているわけではありません」

P「その発言、比較的あのようなことの比重が貴音にとって大きいと捉えるよ」

貴音「面妖な……」

P「それ言えば許されると思わないでね。ほら、入ろ?」


(パサッ)

<ラッシャイ!

P「味噌ラーメン」

貴音「冷やし担々麺を」

P「がっつり行くのねぇ」

貴音「ふふ、良いではありませんか」

P「いいんだけどね」


P「もう一年も終わりかぁ」

貴音「時間的にも、丁度年越しらぁめんでございますね」

P「あと十分かぁ。でも、貴音と年越しすることになるとは思わなかったよ。なんでこんな時間に?」

貴音「小鳥嬢に、貴女様が遅くまで残っていると教えていただきました」

P「それだけで、わざわざ家から事務所まで?」

貴音「わたくしには、貴女様がいらっしゃるというだけで、腰を上げる理由足り得るのです」

P「そう言ってもらえるのは嬉しいけど」

<ホラ、ナマトツマミ、サービスダヨ!

P「わぁっ! ありがとうございます!」

貴音「……」ヒョイパクッ

P「あぁっ! ザーサイが一瞬で!」

貴音「貴女様はびぃるをお飲みになればよろしいのです」ムグムグ

P「うぐぐ……」


<ヘイ、オマチィ!

P「いただきます」

貴音「いただきます」

(ズルルッ)

P「うん、刻み玉ねぎが麺とスープに絡んで……」ズズッ

貴音「この冷やし担々麺の、凝縮された胡麻の味が……」ズズッ

P「……冬に冷やしなんて食べて寒くない?」

貴音「ふふ、問題ありません。一口、どうぞ」スッ

P「ふぅん……」ズズッ

P「! 本当だ、美味しい……」

貴音「適度な辛みも身体を温めてくれるのです」

P「はい、味噌ラーメンもどうぞ」

貴音「では、一口……」ズゾゾゾゾッ!!

P「ちょっとぉ!!!?」

貴音「……まこと、美味でございます」ケプッ

P「は、半分消えたぁ……」


(チラッ)

P「あ、もうあと二十秒くらいで……」

貴音「貴女様」

P「ん?」

貴音「良いお年を」ニコッ

P「ええ、良いお年を」ニコッ

(カチッコチッ)

貴音「……」

P「……」

(チッ!)

P「あ」


P貴音「「あけまして、おめでとうございます」」


P「……新年最初に顔を合わせたのは貴音かぁ」

貴音「ご不満でしょうか」

P「いいえ。一人ぼっちの年越しに比べれば、全然」

貴音「それ以外と比較しても勝るとは、言って下さらないのですね?」

P「ふふ、嬉しいよ、貴音」

貴音「……貴女様はいけずです」

P「じゃ、続きに年明けらぁめんを。替え玉お願いしまーす」

貴音「こちらにもお願いします、店主よ」


<マイドアリィ!

P「はぁ、食べた食べた」

貴音「貴女様、このまま初詣へと参りましょう」

P「んー、初詣かぁ。ここ数年、行ってない気がする」

貴音「さぁ、行きましょう」グイグイ

P「あぁもう、分かったから。服が伸びちゃうから!」

貴音「ふふっ。こちらですよ」





――――
―――
――


P「へー、こんなところに神社があったんだ」キョロキョロ

貴音「あまり大きくはありませんが、風情のある場所です」

P「いいよね、こういう地元の人ばかりの、こじんまりとした神社って」キョロキョロ

貴音「大きなところでは、参拝よりも参拝客の多さに圧倒されてしまいますので」

P「とはいえ、やっぱり初詣はそれなりに人が来るね。並ぼうか」

貴音「はい」

(テクテク)

P「冷えるなぁ」

貴音「こうすれば、暖かいですよ」ギュッ

P「……あすなろ」

貴音「すっぽりとはまります」

P「うー、いつもは私の方が大きいのに……」

貴音「ふふ、小さな貴女様も可愛らしいですよ」

P「ちぇっ、馬鹿にしてー」

貴音「そんなことはありません。素直な気持ちです」

P「むぅ」

<アマザケ、イカガデスカー

P「あ、ください」

貴音「わたくしにも」

<ドウゾー

P「ありがとうございます」


P「さて、一口……あつぅっ!?」

貴音「大丈夫ですか?」

P「ちょ、超猫舌だから……うえぇ、コレ絶対火傷しちゃってる……」

貴音「冷まして差し上げましょう」フーッフーッ

P「じ、自分でできるから!」

貴音「ふふふ」

(ゴクッ)

P「……温まるなぁ」

貴音「はい、まことに」


(パチパチ)

P「あ、破魔矢とか燃やしてるね」

(パチパチ)

貴音「……わたくしは、この火が好きなのです。元日の夜、参拝客を暖かく照らす、この火が」

P「火の粉が舞いあがってる」

貴音「はい、宙を飛び交う様に」

P「なんだか、蛍みたい」

貴音「冬の紅い蛍。儚げで、しかし繰り返し繰り返し舞い上がる姿から、果て無きこの世の巡りを思わずにいられません」

P「今年も、始まったのねぇ……新しい年が」

貴音「そろそろ、わたくし達の番ですよ」

P「あ、ホントだ」


(チャリンチャリン)

(パンッパンッ)

P「……」

貴音「……」

P「……いこっか」

貴音「はい」

(テクテク)

P「お参りしながら、何考えてた?」

貴音「今年も、良き一年になりますように、と」

P「も、ってことは、去年は良き一年だったんだ?」

貴音「はい、それはもう」

P「色々大変なこともあったと思うけど」

貴音「……ふふっ」

P「?」

貴音(貴女様のお傍にいられただけで、わたくしには良き一年なのですよ)


P「あ、貴音! おみくじ引こう、おみくじ!」

貴音「では、参りましょう」

(カラカラ)

P「ええと……"は"の三、を」

貴音「わたくしは"た"の一を」

<ドウゾー

P「ありがとうございます。じゃ、開けてみよっか」

貴音「はい。それでは……」

(ペリッ)

貴音「ふふふ、中吉でございます!」

P「あ、大吉だ」

貴音「……」プイッ

P「えっ、なんで拗ねるのよ!?」

貴音「ふんだ」

P「貴音ぇ……」


貴音「内容を見てみましょう」

P「まずは病気よ病気」

貴音「何故?」

P「だって……この不思議体質が治ってくれないと……」ガサガサ

貴音「……わたくしは、そのままでも」ボソリ

P「なんですって?」

貴音「なんでもありません」

P「ええと……『生命に気づかい無』って……そ、そりゃあ命は問題ないかもしれないけど!」

貴音「ふふ、もしかすると、ずっとそのままかもしれませんよ」

P「やだぁ……そんなのやだぁ……」グスッ

貴音「わたくしは、それでもかまいませんよ」ボソリ

P「え?」

貴音「なんでもありません」


P「ええと、縁談……」

貴音「!」

P「『思わず早く調う 他人に任せよ』?」

貴音「!!!」グワッ

P「た、貴音?!」

貴音「お任せください、貴女様」

P「は、はい?」

貴音「わたくしが、全て調えて差し上げます。貴女様は、ごゆるりとなさっているだけでいいのです」

P「目! 目が見開いてる!」

貴音「ふふ、ふふふふふふ……」

P「……喝っ!!!」

(バシィンッ)

貴音「なんとっ!? ……はっ!」

P「ふぅ……大丈夫?」

貴音「も、申し訳ありません。取り乱してしまいました」

P「もう、びっくりさせないでよね」

貴音(ですが……きっと今年中には……)

貴音「……貴女様」

P「ん?」

貴音「……ふふ、なんでもございません」


P「さて、それじゃあそろそろ帰ろっか」

貴音「わたくし、終電が既に……」

P「今日は大晦日だから夜も走ってるでしょ」

貴音「……貴女様はいけずです」

P「ほらほら、帰るよ」

貴音「……はい」

(テクテクテク)

貴音「……ここまでで結構です」

P「そう?」

貴音(これ以上は……寂しくて離れられなくなってしまいますから)

P「それじゃあ、今年も一年、よろしくお願いします」

貴音「……はい、よろしくお願いいたします」ニコッ

P「それじゃあ、気を付けてね。おやすみ」

貴音「はい、おやすみなさいませ」





――――
―――
――


(カララッ)

P「ふぅ、いい湯だったぁ……」

P「新年早々、思ったより充実してたなぁ」

P「……って、まるで恋人か何かみたいじゃない、これ……」

P「う、うわぁ……なんだかむず痒い……でも、暖かい年越しだったなぁ」

(ストンッ)

(キィッ)

P「窓の外はまだ暗いなぁ」

P「……ってダメ……眠くなってきちゃ……」

(ポテッ)

P「……すぅ……すぅ……」


(ガタンゴトン)

貴音「……」

貴音「今年は年初から、良き時間を過ごすことが出来ました」

貴音「しかし、欲を言えば……」

貴音「……もう少し、お傍に」

貴音「……いえ、上を見ると、きりがありません。致し方ないこと」

貴音「それにしても……」

(ガタンゴトン)

貴音「心地良い揺れが……ねむ……」

貴音「……すぅ……すぅ……」


P「……ン……寝ちまったか」メンズボイス

P「お、戻ってる。良かった良かった」

P「流石に元旦であのまんまだったら泣くしかないな……」

P「しかし、無理してでもシャワー浴びといて良かった……あのまま倒れてたら爆肉鋼体やっちまうとこだった」

(チラッ)

P「七時前か……寝直すか。寝正月だなこりゃ」

P「……お?」


貴音「……はっ!」

(ガタンゴトン)

貴音「……すっかり寝てしまったようですね」

(チラッ)

貴音「もう、七時前……。何時間も……何たる不覚」

貴音「一体何往復してしまったのやら……わたくしとしたことが……」

貴音「おや……?」


(パァァァァァア)



P「あ、初日の出だ。眩しいな」

P「……そうだ」

(ゴソゴソ)



貴音「初日の出……このような場所で目にすることになるとは」

貴音「……ふむ」

(ゴソゴソ)


(ヴヴヴッ)

P「ん?」



(ヴヴヴッ)

貴音「はて?」



(ピッ)



貴音「あ」



P「これは……」


貴音「……ふふ。考えることは」



P「同じだったか」



from:プロデューサー
sub:明けたな
添付ファイル:2013110651.jpg
本文:眩しい



from:四条貴音
sub:謹賀新年
添付ファイル:201301011.jpg
本文:今年の、初日の出でございます。



おわり

皆さま、改めてあけましておめでとうございます
年越し直後は疲れて寝てしまったので、ちょっと遅いですが、正月投下を

貴音は俺の嫁、千早は俺の彼女、真美は俺の血のつながらない妹
今年も一年、よろしくお願いいたします

あけましておめでとう義兄さん

>>604が見れない…くっ

真の明日に向かってもここの作者だったのか…最初の数ページで嫌な予感して回れ右した作品だな

そして皆へ新年明けましておめでとうございます
今年もどうかよろしくお願いします

さて、響と一緒に初詣に行く約束を果たすか

>>664
お前なんかに真美はやらん真美は兄ちゃんと結婚するって言ってたもん

>>666
真は半ば即興だったから練り込み不足なんよね……
でも個人的には気に入ってるから、読んでもらえると嬉しいかなーって
やっぱり掴みが良くなかったかなぁ、回れ右しちゃうか……

そら仕方ない
なんか気を遣わせてゴメンネ

SSの内容をってことじゃないのか

一応、

まこにゃんピンチ
幸せなのかなー
超頑張る

なつもり

            /)
           ///)

          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |

     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /


         ./^l、.,r''^゙.i′
         l゙:r i:i′ .|            ゆ っ く  り   ゆ っ く り
      :i^¨''iノー-i (_.vv,、
      i.、/:::::::::::::::::゙彳_ >

     _,ノ i::::::::::::::::::::.('`,.ヽ         生 き て い る こ と を 確 か め さ せ な が ら
     ( 、:|:::::.i;i;i:::::::::::i:.'^゙'<       
     '' ::.!:::::.ii;i.|::::::::::.i‐ ,フ''
    .< :::i::::::.ii;i;|:::::::::.,「=(          死 が 近 づ い て い る こ と を 認 識 さ せ る よ 。
     `ー::|,.:::::i;i;::::::::::/.\^':、
      ./゙,r|:::::::::::::::::,i゙.'!'=;^′
     .) ,/ソ,:::::::::::,l'_ .).:r          残 酷 な ほ ど に   優 し く   切 り 刻 む

      ゙'レ'´i''!゙ー/'(゙゙ | .|
         | ._,i'!(冫.;i .| 
            .. |. |           そ う  た ん ぽ ぽ の よ う に
              .! .i   ._,,,‐''^^'''''>
    、....,,,,..,,_      ! .;! .,/'゙`,_   .,ノ
    \  .⌒\  │ .|!.,,iミ/ ._,,,./′

      i  '^'''‐、..゙'hノ| .|厂 . ̄′
     .ヽ_    ゙メリ| .|
         ̄ ̄   |. |    ._,,,‐''^^'''''>

        ./^l、.,r''^゙.i′
         l゙:r i:i′ .|            ど ん な  か な し い こ と が あ っ て も
      :i^¨''iノー-i (_.vv,、
      i.、/:::::::::::::::::゙彳_ >

     _,ノ i::::::::::::::::::::.('`,.ヽ         や せ が ま ん で も い い
     ( 、:|:::::.i;i;i:::::::::::i:.'^゙'<       
     '' ::.!:::::.ii;i.|::::::::::.i‐ ,フ''
    .< :::i::::::.ii;i;|:::::::::.,「=(          ひ の あ た る ば し ょ で
     `ー::|,.:::::i;i;::::::::::/.\^':、
      ./゙,r|:::::::::::::::::,i゙.'!'=;^′
     .) ,/ソ,:::::::::::,l'_ .).:r          つ よ く い き て い こ う と お も ふ

      ゙'レ'´i''!゙ー/'(゙゙ | .|
         | ._,i'!(冫.;i .| 
            .. |. |           そ う  た ん ぽ ぽ の よ う に
              .! .i   ._,,,‐''^^'''''>
    、....,,,,..,,_      ! .;! .,/'゙`,_   .,ノ
    \  .⌒\  │ .|!.,,iミ/ ._,,,./′

      i  '^'''‐、..゙'hノ| .|厂 . ̄′
     .ヽ_    ゙メリ| .|
         ̄ ̄   |. |    ._,,,‐''^^'''''

もとがこれだからなぁ

>>683
あさがおじゃねーか!!!

只今父の実家へ帰省中なので、りっちゃん投下は下手すると一週間後とかかも
幕間も予定がないので、しばらくはのんびりで

いやひまわりですけど

どう見てもスイセン

何言ってんだパックンフラワーだろ

     r ‐、
     | ○ |          r‐‐、
    _,;ト - イ、       ∧l☆│∧   良い子の諸君!
  (⌒`    ⌒ヽ   /,、,,ト.-イ/,、 l  
   |ヽ  ~~⌒γ⌒) r'⌒ `!´ `⌒)    >>1のつけてくれる完璧なオチで
  │ ヽー―'^ー-' ( ⌒γ⌒~~ /|   
  │  〉    |│  |`ー^ー― r' |   世界がひっくり返るかもしれないぞ!
  │ /───| |  |/ |  l  ト、 |
  |  irー-、 ー ,} |    /     i
  | /   `X´ ヽ    /   入  |

君たちは落ち着きなさい
>>687>>688はせめてIDをどうにか変えなさい
病で床に伏してるというのにハードルガン上げで振るんじゃないですよ……
とりあえず>>685から>>712はコンマ以下回腹筋終わるまで書き込み禁止な

律子はまだ投下できんのです……すまぬ……すまぬ……

ごめん風邪はとっくに治って今日はまみちはとか投下してた
書き溜めてる千早シリアスがなかなか煮詰まんなくて気持ちをりっちゃんに切り替えらんないんや
ごめんねごめんねもう少し待って

ごめんホントごめんまみちは書いたり他のSS書き溜めしたりしてて
まじありがとう頑張るきっと今週中には律子投下するから

ガンに騙されたから起訴をするからな!

貴方様はいけずです、ここを書かずに下の2作品を書かれるなんて!
真美「千早お姉ちゃんは照れ屋さん」←ちはまみ
響「ぷ、プロデューサーが……ガンに……?」←P雁
面白かったじゃありませんか!

嘘予告!
バレンシュタイン城に囚われたP。
事務所に残された律子には、なす術がないかに思われた。
しかしその時、彼女のメガネが眩く輝く……!
負けないで、律子!
次回! 『律子、死す!』
デュエル、すたんヴぁい!

雁の感想とか見てるとなんか俺がネタ担当みたいな扱いになっていてvery遺憾の意
元々シリアス畑なのに

とりあえず律子は書き溜めてみて問題が無ければ、明日にでも投下するつもりです
しばしお待ちを

千早シリアスはとりあえず律子終えてから
ただ、内容に自分で疑問を持ってしまったので、お蔵入りの可能性が微レ存

どんな内容になるのか軽く書いて皆に判断してもらおう(提案)

クレジット入りのお気に入り財布落として萎えすぎた
今日投下できるかわかりません、本当に申し訳ない

>>745
すまぬ、俺自身の納得の問題だからそういうのはやらへんのや
多分全部消して書き直すから当分凍結
1万字が勿体無い気もするけど

根本の構成に不満があるから全消ししかないね仕方ないね
全消しからの書き直しは慣れてるんでモーマンタイ

今夜こそりっちゃん投下予定
ごめんね昨日一昨日と変なフラグ立てて

ごめん、イースのめり込んでたらいつの間にか時間が
あ、あと財布は中身が減ることなく無事返ってきました、ご心配おかけしました
ヤッパリ、ニホン、イイクニヨ

日付変わってからになっちゃうかもだけど、今夜はちゃんと投下しまふ
またまた明け方までののんびりコースになる可能性があるので、眠い方は起きてからご覧ください

バレンシュタイン城ってなんだバレスタイン城だよ、ハルシュタインと融合しおった

お、きてれぅ

お財布が無事帰還されたようで何よりです
なくしたものが帰ってくるって本当に幸せ

とりあえずマターリと投下待ち~

さて、では休憩を挟みつつスロゥリィに投下開始ー



律子「……プロデューサー、姫?」 P「Pチャンハ、カワイイデスヨ」


はーじまーるよー


【レッスンスタジオ】


『進もう毎日夢に向かって』

律子「っと! っはいっ!」タッタッ

『漠然とじゃない意図的に』

律子「って、わわっ!」ドテッ


真「すとーっぷ!」カチッ


律子「はぁ……大分勘は戻ってきたけど、まだまだだなぁ」クタァッ

真「十分だって、ボクらみたいに本業じゃないのに、それだけできれば十分だよ」

律子「いーえ! ダンスは完璧に踊れてこそ、よ!」

真「プロデューサーなのに意識高いなぁ」

律子「徹底して突き詰めてやる! それが、プロってものでしょう?」

真「それはそうなんだけどさ。律子が踊ってるのって……」



真「ダイエットのためでしょ?」

律子「それを言わないで……」


真「でも、律子も可愛いところあるんだね」

律子「何が?」ゴクゴク

真「ダイエット始めたの、プロデューサーに影響されたからでしょ?」

律子「!?」ブーッ!

真「うわぁっ!? な、なんだよもう、汚いなぁ!」

律子「げほっげほっ……だ、誰に聞いたのよそれ!?」

真「え? 亜美が言ってたけど」

律子「べ、別にね? プロデューサー殿のせいってわけじゃないのよ」ワタワタ

律子「いやぁ、前から気になってたんだけど、プロデューサー殿の話を聞いて改めて痛感したというか?」アセアセ

律子「決して、プロデューサー殿のスタイルがいいからとかそういうわけじゃなくて」アタフタ

律子「聞いてみたらあなた達と時々一緒にやってるって言われて私も!とか思ったわけじゃ」キョロキョロ

真「うん、事細かに説明してくれてありがとう。よく分かったよ」


真「でも、確かにずるいですよね、プロデューサー」

律子「そうよ! 男のくせに、何よアレは! こっちは日々悩んで苦労してるっていうのに……!」

真「律子の方がスタイルいいし、その律子の言動一つ一つがボクに突き刺さるんだけどね」ジトーッ

律子「どうしてよ。真だってそんなにスタイル良くて……羨ましい……」

真「それはアレかな? 宣戦布告かな? そうだと受け取っていい? ねぇ、いいかな?」

律子「……って、そろそろ事務所に行かないと! 真、ありがとう!」ガチャッ

真「あっ!? ちょっと、律子ー!!」


【事務所】


(ガチャッ)

律子「おはようございまーす!」

P「お。律子、おはよう」ビューティーボイス

律子「……」ジー

P「ん?」

律子「……このイカサマ師」

P「なんで出社早々にディスられてんだ?!」

律子「ふん。自分の身体に聞いてみればいいじゃないですか。シャワー浴びてきますね」バタン


P「あの野郎……」

P「ん? これは……」チラッ

P「……ふっふっふ……」


(シュルシュルトサッ)

律子「あーもう……なんでプロデューサーは男のくせに……」ボソボソ

(ヌギヌギファサッ)

律子「涼だって胸は……いや、あったらそれはそれでイヤだけど」

(カララッ)

律子「……寸胴だなぁ」ムニムニ

(キュッキュッ)

(シャワワワワワワ)

律子「……もう」シャワワワワ



律子「ああああああああああもう!!!!!!!!!!!!」


『ああああああああああもう!!!!!!!!!!!!』


P「っ!?」ビクゥッ!

P「き、気付かれたのか?!」

P「……」

P「なんだ、独り言叫んだだけか……」

P「さて、鬼の居ぬ間に……」


律子「……ふぅ、さっぱりした」

律子「今日も張り切って行きますか!」

(ガチャッ)

律子「さて、早速メイクをしないと……」ゴソゴソ

律子「……あれっ!? 化粧水がなくなってる!?」

律子「えっえっ、昨日見た時はもう一回分くらいはあったのに……!」

(ガタッ)

P「ふいー、おっしごっとおっしごっと大変だーっと」ツヤツヤ

律子「……」

P「さぁて、気分転換にコーヒーでも……」

律子「待ちなさい」グイッ

P「な、なんでしょう?」

律子「ふふふ、プロデューサー姫ぇ? 私に何か、言うことはありませんか?」

P「なんだよ姫って」

律子「女の子になってるから、殿ではなく姫……じゃなくてですね」グイィ

P「リ、リッチャンガ、コワイデスヨ?」

律子「コッチヲミロォ」グイィ


律子「姫、私の目を見てください」

P「のワの」ツヤツヤ

律子「さっき私が事務所に来た時は、姫はすっぴんだった。違いますか?」

P「違いません」

律子「そして、シャワーから戻ってみると、残っているはずの私の化粧水が空になっていた……何か釈明はありますか?」

P「それでも私はやってない」

律子「チークが出しっぱなしになってるんですがそれは」

P「黙秘権を行使します」

(ガチャッ)

美希「ふあぁ……おはようなの」


律子「……」ズズズ

P「……」ズズズ


美希「朝っぱらから修羅場はやめてほしいって思うな」


律子「往生際が悪いですよ、姫」

P「な、何か証拠があって言っているのか!」

律子「それは……」

(クンクン)

P「み、美希?!」

美希「……ハニーから律子の匂いがするの」

律子「美希?」ニッコリ

美希「あ、あわわっ! え、えっと!」

律子「ふふ。今回だけはその功績に免じて許してあげるわ」

美希「あれ? 今日の律子……さんは優しいの」

律子「代わりに、その怒りは一緒くたにして、姫に受けてもらうことにするわ」

P「」

美希「姫?」

律子「覚悟、決めましたか?」ニッコリ

P「」


美希「へー、女の子だから姫……」

律子「可愛い愛称でしょ?」

美希「でも、ミキにはやっぱりハニーなの!」

律子「ま、別にいいけど。なら、私だけのお姫様ってことね」

美希「むむ……その言い方は、ちょっとズルいって思うな」

律子「美希だってハニーハニー言ってるじゃない。お互い様よ」

美希「律子……さん、なんでそういうことをハニーが起きてる時に言わないの?」

律子「そ、それは……」

P「きゅう……」

美希「律子ったら奥手すぎるの」

(ゴツンッ)

美希「いたぁっ!」

律子「律子『さん』、でしょ?」

美希「うぅ……さっきは許してくれたのに……」


律子「さぁて。起きてください、プロデューサー!」ユッサユッサ

P「う、うぅ……や、やめ……頭が揺れる……」

律子「今日午後は収録の付き添いなのにどうしてくれるんですか! このままじゃすっぴんですよ!!」

P「知らないもん。律子がいきなり人をディスるのが悪い」プイッ

律子「……」ギリギリ

P「いたいいたいいたい!! ごめんなさい!! 俺が悪かったから手首を捻らないで!!!」

律子「はぁ……ま、これくらいで勘弁してあげます」パッ

P「世の中は理不尽だ……」

美希「でもどうするの? 化粧水が無いのは事実なんでしょ? ミキの貸してあげてもいいけど」

律子「いつものじゃないと肌に合わないのよ。幸い亜美の収録は15時からだから、買ってきちゃうわ」

P「そうか。行ってらっしゃい」


(グイッ)

P「え゙」

律子「勿論、姫も来るんですよ。お財布なんですから」ニッコリ

P「は、はは……ま、まぁ俺も一緒に真美の付き添いだから、暇なんですけどね」

美希「えーっ!! 律子さんだけデートなんてズルいの!」

律子「で、デートなんかじゃないわよ!」

P「美希とはこの前行ったろ。それに律子に限ってデートなんて」

律子「っ……」ゲシッ

P「いたぁーーーっ!?」

美希「今のは流石にハニーが悪いって思うな」

律子「はい、行きますよ、プロデューサー!」

P「はぁ……世の中は理不尽だなぁ……」

美希「むー……行ってらっしゃい」


【街中】


P「まだまだこないだの雪が残ってるねぇ」

律子「積もりましたからね。ここ最近、気温も低いし、ここはビルで日陰ですし」

P「あっ、雪だるまだ」

律子「そこのアパートの子どもですかね。ふふっ、可愛いもの作っちゃって」

P「で、その化粧品店とやらは?」

律子「すぐそこですよ……あ、ここです、この店。ここの化粧水じゃないと肌が荒れちゃって」

P「さいですか……」

律子「姫はそういうことありませんか? 肌の相性とか」

P「その姫っていうのやめてもらえないかなぁ……」

律子「いいじゃないですか、なんだか可愛くって」

P「どうしてもそれじゃないとダメかなぁ」

律子「姫」

P「ダメかぁ」


(カランカラァン)

<イラッシャイマセー


律子「化粧水化粧水、と」

P「へー。結構いい感じのお店じゃないの」キョロキョロ

律子「行きつけのお店なんですよ」

P「あっ、この香水いい匂い」

律子「え、どれです?」

P「ほら、これ」

律子「あっ、ほんとだ……この前来た時にはこんなのなかったのに」

P「よし、買ってっちゃおっと。そういや、私もファンデ買わないと……」

律子「あ、ファンデならこっちにありますよ」

P「あったあった。どれがいいかなぁ」

律子「そうですね、姫なら……って」

P「?」


律子「完全に溶け込んでますね、女社会に」

P「哀しいけど、これ、現実なのよね」


P「確かに自分を見失わないことは大切だけど、環境にもある程度適応しないとね」

律子「いつの間にか私服のバリエーションも増えてますしね」

P「美希や春香が着せたがるからさぁ。なるべく応えてあげたいじゃない?」

律子「で、本音は?」

P「いやぁ、似合う服ってなんだかんだで嬉しいよ」

律子「……プロデューサー"殿"はそれでいいんですか……」

P「バタバタしても仕方ない。のんびり頑張るよ、のんびり」

律子「……はぁ。やっぱり姫は大物ですね……」

P「そんなことないって。あっ、このアロマいい匂い」

律子「あっ、本当」


<アリガトウゴザイマシター


P「結局色々買ってしまった……」

律子「ありがとうございます、姫」ニコッ

P「どの口が! どの口がありがとうございますなどと仰るのか!」

律子「言わせたのはこの口ですよ」グニィ

P「むー! むー!」

律子「はいはい。あまり騒がないでください。周りの人が見てるじゃないですか」

P「こんにゃろう……」

律子「さて、と。まだ時間だいぶあるなぁ……」

P「んー、じゃあ丁度いいし、このままご飯でも食べてく? 奢るよ」

律子「えっ! ひ、姫、熱でもあるんですか?」ピトッ

P「人が、たまにはセンパイらしいところを見せてあげようと思えば……! もういいもん!」

律子「わーっ! 冗談です! 冗談ですから! 食べに行きましょう!」

P「ふん……」


【ちょっとおしゃれっぽいカフェ】


律子「へー、姫ってこういう趣味なんですね」キョロキョロ

P「あずささんに教えてもらって」

律子「……」ギンッ

P「な、なんで睨むんですか!?」

律子「……まぁいいでしょう。姫は何にするんです?」

P「え、えっと……どうしようかな……」

律子「私はサンドイッチとコーヒーのセットで」

P「それだけでいいの?」

律子「……小食なんですよ」

P「そっか。じゃあ私は……」ペラッ

店員「ご注文はお決まりですか」

律子「えっと、コーヒーセットでサンドイッチを」

P「えっとー」ペラッ


P「ホットドッグと有機野菜のサラダとポタージュスープとハンバーグとオニオンリングと」

律子「ちょちょちょちょっとぉ!?」

P「えっ、何かまずかった?」

律子「そんなに注文して食べれるんですか?!」

P「う、うん、余裕だけど」

律子「でも、体重とか……」

P「食べても食べても太らないんだなーこれが」

(ガタァッ!)

律子「この卑怯者!!」

(ベシィンッ!)

P「いたぁっ!!?」

律子「わ、私がっ! どんなに苦労してると……!」

P「えっ、なんでいきなり罵られて殴られたの!?」

店員「お客様、ご注文は以上でよろしいですか?」

P「え、えっと……」チラッ

律子「……」ジロッ

P「は、はい……以上で……」


P「リッチャンハ、コワイデスヨ……」

律子「はいはいすみませんでした私がわるうございました。ほら、料理来ましたよ」

P「横暴だ……」

店員「お待たせしました。ご注文は以上でよろしいでしょうか?」

P「大丈夫です」

律子「ありがとうございます」

店員「では、ごゆっくりおくつろぎください」


P「さて、いただきますっと」

律子「いただきます」


(ムシャムシャ)

P「でも律子、そんなので足りるの?」モグモグ

律子「私は省エネなんです。これくらいの量でも、しっかり頭が動くんですよ」モグッ

P「その割には一口一口を名残惜しそうに食べてるけど」

律子「気のせいです」モグ

P「そう? いやぁ、ホットドッグ美味しいなぁ」ムシャリ

律子「……」モグ

P「うん、ハンバーグもジューシィ」ジュワッ

律子「っ……」タラッ

P「律子、よだれよだれ」

律子「はっ!?」


P「……食べたいんでしょ?」

律子「ば、馬鹿なこと言わないでくださいよ! ど、どうして私が食べたがってるなんt」

P「ほらぁ、切ったハンバーグから、肉汁があふれ出て……」

律子「わぁ……」ジュルッ

P「……」

律子「はっ!? ち、違います! 違いますから!!」

P「……律子」

律子「え?」

(スッ)

P「はい、あーん」

律子「ふわっ!?」

P「ほら、口開けて」

律子「た、食べません! 食べませんから!!」

P「こっちを見なさい、秋月律子」

律子「悪魔の誘惑になんてぇ……!」

P「ほら、ハンバーグちゃんが、律子を待ってるよ」

P「『りっちゃん! 私を食べてっ』」ウラゴエ

律子「……」グルルルル


律子「ししし仕方ないですねぇ! ひ、姫がそこまで言うなら、た、食べてあげないこともないですよ!」

P「はいりっちゃん、あーん」

律子「……あ、あーん……」

(モグッ)

P「どう?」

律子「……」モグモグ

(ゴクン)

律子「こ、これは……!」


律子「国産牛挽きのみを使った、旨みたっぷりのオールビーフの味わい……」


律子「丹精込めて手でこねられ、繋ぎも最小限に抑えた、期待を裏切らない触感……」


律子「焼き加減はもちろん完璧。アツアツのホットプレートが、今なお香ばしい匂いと、心地良い油の音を響かせる……」


律子「……そうよ……」



律子「これこそまさに、ハンバーグ!!!」


P「はいもう一口。あーん」

律子「あーんっ!」パクッ

(モグモグ)

律子「んー♪ おいしー!」

P「じゃあポタージュスープもどうぞ」

律子「あーんっ!」パクッ

(ゴクンッ)

律子「……ほっとする、柔らかい味……胃に染み渡るわ……」ウットリ

P「ハンバーグ、半分いる?」

律子「いいんですか?! 食べます!!」



(モグモグ)

P「ふふっ、美味しいね」

律子「ええっ! やっぱりお食事は幸せですってあああああああああ!?!?!?」バチィン!

P「?! なんで私ビンタされたの!?」

律子「ばか! なんてことしてくれるんですか! 卑怯者!!」ウルッ


P「り、律子が食べたそうにしてたから……」

律子「人がどれだけ辛い思いしてダイエットしてると思ってるんですか!」

P「ふぅん……」

律子「あっ!」バッ

P「いやまぁ、ダイエットっていうのは分かってたけど。でも、律子そんなに太ってないじゃない」

律子「放っておいても体型維持できる姫には分からない悩みですよええ」

P「だってこの間の健康診断では4」

律子「だああああああああっ!!!」バチィン!

P「いたいっ! それでもその身長の平均をかなり割ってるでしょ!」

律子「うぅ……そ、そうですけどぉ……」


P「いたた……元の体重がそもそも痩せすぎだって。今でも軽すぎるくらいなのに」

律子「でも、やっぱり可愛くいたいじゃないですか……」

律子「……特に、気になる人の近くでは」ボソッ

P「え? 後半よく聞こえなかったけど……私は、今くらいの方がいいと思うけどな」

律子「!!」ガタァッ!

P「わわっ!」

律子「ホントに?! ホントですか!!?」

P「う、うん、ホントホント……」

律子「今の方が……可愛い、ですか?」カァッ

P「うん……今すぐアイドルに復帰してもいいんじゃないかってくらいよ」

律子「……えへへ」ニコーッ

P「……ハンバーグ、食べる?」

律子「食べます!!」


<アリガトウゴザイマシター


P「ふぅ、美味しかった」

律子「いやぁ、久しぶりにガッツリ食べちゃいました!」

P「結局ホットドッグ追加で頼んだもんね」

律子「ここ最近、ずっと我慢してたんですから。これくらい罰は当たりませんって」

P「それで調子に乗ると、今度はシャレにならない感じで太っちゃうから気を付けましょう」

律子「うぐ……分かってますよぅ」

P「んー。それにしても、まだ時間が大分あるね。今日はゆったりできていいなー」

律子「姫とこんな風に歩くの、随分久しぶりですね」

P「そうだねぇ。二人きりでブラつくなんて、アイドル時代以来かな?」

律子「プロデューサーに転向してからは、一緒に休みなんてまずありませんでしたからね」

P「今日も別に休みではないけど」


律子「亜美達には直接スタジオに来るように言ってありますし、それまでは休みみたいなものじゃないですか」

P「まぁね。でも、ここ最近律子休みないんじゃない? どうせ亜美真美セットの仕事だし、私に一任してくれて良かったのに」

律子「どうせ他の子は休みで、暇でしたから。それに、チャンスじゃないですか」

P「チャンス?」

律子「い、いえ! な、なんでもないです!」

P「んー……?」

(prrrrr)

P「っとと、電話だ。ごめん、ちょっと待ってて」テクテク

律子「あ、はーい」


律子「……そう、チャンスよ、チャンス」

律子「プロデューサーに、私の成長を見てもらうための」

律子「……ずっと、ずっとプロデューサーの背中を追いかけてきたんだから」

律子「……」チラッ


P「もしもし。ああ、私私。今女の子だからさ」


律子「ああ見えても、765プロをここまで押し上げた立役者」

律子「そして何より、私のアイドル時代の……」

律子「あの頃は、本当に輝いて見えたなぁ。年上の男性っていう憧れもあったのかもしれないけど」

律子「……今日は、しっかりと見せつけないと。私の成長を」グッ


P「……え゙っ!?」


律子「……?」


P「あ、あぁ、うん……そりゃ不味いね……」

P「分かった。まずは行ってきて。分かり次第すぐに連絡してね。間違っても、無理はしちゃダメだからね」

P「それじゃ」ピッ

律子「……姫?」

P「……」テクテク

P「……律子」ガシッ

律子「えっ!? ひ、姫?」

P「……しよう」

律子「はっ?! え、えっと心の準備が」

P「どうしよおおおおおおおおおおりっちゃあああああああああああん!!!!!!!!」ユッサユッサユッサユッサ!

律子「あうあわわわわうぇっあ!?」ガクンガクン


P「亜美と真美、ノロかもしれんて……」

律子「えっ」

なんかPCの調子が悪いので、丁度区切りだし休憩
再開時間は未定ですぅ

>>752
ほんとよかったばい
クレジットだけ止めちゃったから再発行だけど
ご心配をおかけしました

すまぬ、やっぱり今夜は難しそうだ
起きたらまた続き投下します、申し訳ない

ごめん爆睡してた
ビバ13時間睡眠

夕食後に続き投下します

ちょっち手間取っててごめんね
もうちょっとかかるけど、昨日よりはサクサク投下できるはず

では続きをゆっくり投下


律子「ど、どうするんですか? というかノロが疑われるような体調で出すわけにはいかないですよ」

P「う、うぅ……誰か、誰か今から捕まえられないか!」

律子「他はみんなオフなので、一人か二人くらいは……」

(prrrrr)

(prrrrr)


(prrrrr……)



P「どうしてこういう時に限って誰も出ないの!!」

律子「美希、さっき事務所に居たのに」

P「寝てるのか気付いてないだけなのか……」

律子「……」ピッピッ


(prrrrr)

(ガチャッ)


涼『もしもし、律子姉ちゃん、どうしたの?』

律子「涼、あんた今すぐステージの準備して私の所に来なさい」

涼『えっ、いきなりどうしたの?』

律子「うちの双子が病気で倒れちゃったのよ! この前、あんたが事故った時に代理やってあげたでしょ!!」

P「やったの私なんだけど」

涼『う、うぅ……て、手伝ってあげたいのは山々なんだけど……』

律子「何か問題でもあるの?」


(ヒュオオオオオオオオオオオオオ)

玲子「外出たくない……」

愛「涼さん、麺が伸びちゃう……」

絵理「……焦らしプレイ?」

涼「い、今……札幌……」

(ブツッ)

涼「えぇっ!? い、一方的にかけてきて一方的に切るなんて……」


(ピッ)

律子「……ど、どうしよう」

P「まぁとりあえず律子、落ち着いて」

律子「な、なんで一人も捕まらないのよ! ど、どうしよう?! えっと、えっと!!」

P「律子」

(ポンポン)

律子「あ……頭……」

P「ほら、テンパらないの。あまりにも想定外のことが起きると動揺する癖は相変わらずね」ポンポン

律子「……プロデューサー、私……」

P「こんな風に頭撫でるのも、もう随分久しぶりな気がするよ」ナデナデ

律子「……私っ……」

P「どうしたの?」

律子「あの頃から、全然成長してないですね……」

P「そんなことないよ」


P「正直、今は一瞬私もテンパってたし」

律子「でも、どうするんですか、プロデューサー。このままじゃ収録に穴開けちゃいますよ」

P「ふむ……」


P「!」ティンッ


律子「どうしました?」

P「……律子クン、妙案を思いついたぞよ」

律子「え?」

P「ちょっと待ってて」ピッピッ

(prrrrr)

P「あっ、お世話になっております。765プロの――」


律子「……プロデューサー、どんな手を使うつもりなの……」


(ピッ)

P「よし、話はついた。私達はスタジオに向かうとしましょう」

律子「えっ、誰か捕まったんですか!」

P「まぁ、捕まったと言えば捕まった、のかな?」

律子「なんだかはっきりしない物言いですね」

P「まぁ来てみれば分かる! ヘイ、タクシー!」

(キキッ)

P「さあ、スタジオへ行きましょう!」

律子「心配だなぁ……」


(ブロロロロロ)


律子「プロデューサー、本当に大丈夫なんですよね?」

P「大丈夫大丈夫」

律子「私、信じてますからね? これで大ミスしでかしたら765プロにも大打撃なんですからね!」

P「いつだって仕事には本気だよ、私は」

律子「そ、それは、そうですけど……」

P「はぁー……りっちゃんに信用されてなかったんだなぁー、ショックだなぁー」

律子「そこまで言ってないじゃないですか!」

P「じゃあ、私の作戦、ちゃんと協力してくれるよね?」ウルッ

律子「っ……あ、当たり前、じゃないですか……私にできる事なら、なんでも……」プイッ

律子(えっなんですかその表情はどうしてそんな目で私を見るんですかプロデューサー!)カァッ


P「……」ニヤッ


【スタジオ】


P「結構遅れちゃったな……もう16時近いよ」

律子「設営の方も押してるみたいですね。これじゃあ曲はリハできないですよ」

P「まぁこっちもやらかしちゃったから、文句は言えないけど」

律子「私達はいいですけれど……代理の方に申し訳が立たないですよ」

P「あー、それは立つから大丈夫大丈夫。というか文句は言わないと思うし」

律子「?」

P「収録まであと3時間かぁ……メイクさんの方にも変更を伝えて……」

(ヴヴヴッ)

律子「あ、メール……やっぱり二人とも、ノロだそうです」

P「ま、仕方ないかな」ピッピッ

(prrrrrr)


【某所】


(prrrrrr)

(ピッ)

真美「もしもし……」

P『もしもし、真美?』

真美「あ、姉ちゃん……」

P『今電話してても大丈夫?』

真美「うん、もう病院から帰ってるとこだから……本当にごめんね、迷惑かけちゃって……」

P『ま、ノロは仕方ないよ。流行ってるしね』

真美「うん……あ、ちょっと亜美に代わるね」

P『はいはい』


亜美「姉ちゃん、収録の方、大丈夫……?」

P『うん、代理も確保したしね。二人は安静にして、しっかり治す事。分かった?』

亜美「はい……」

P『今日はこのまま家に帰るんだよね?』

亜美「うん、そうだけど」

P『どうせなら、今日の番組観てごらん。面白いものが観れるから』

亜美「はぁい。そんじゃね、姉ちゃん」

P『ばいばーい』

(ピッ)

亜美「……姉ちゃんが聖人に思えてきた……」

真美「だよね……天使すぎるっしょ……」

亜美「そうそう、姉ちゃんが、今日の番組、面白いものが観れるから観ててって」

真美「? なんだろ……誰か面白い代理でも呼んだのかな?」


【スタジオ】


律子「で、楽屋まで来たのはいいんですけど」

P「うん」

律子「代役の人はまだ来てないんですか? 部屋に誰も居ませんけど」

P「いや、もう来てるけど」

律子「打ち合わせか何かですか? 荷物もありませんけど」

P「ううん、今目の前に」

律子「え?」

P「うん」

律子「……え?」




P「今日の出演者は、YOU&I」

律子「誰です、それ?」

P「翻訳すると『私達というプロデューサー』……戸田奈津子訳」

律子「ちょっ……えっ、えぇぇえええええええ?!?!?!」


P「いーなくなってしまぁえ~♪ 憂鬱といぃっしょぉにぃ~♪」

律子「こらああああああ!!!!」ベシィンッ!

P「いたぁっ!?」

律子「なっ、何をっ……何を考えてるんですかぁ!?」

P「だ、だって、他に捕まらないんだから実際こうするしかないでしょう?」

律子「か、勝手にそんな話を進めてぇ!」

P「だからちゃんと、協力してくれるか聞いたじゃない」

律子「き、聞かれましたけど……」

P「私にできる事ならなんでもやるって言ったじゃないですかぁ」

律子「う、うぐぐ……」

P「りっちゃんは嘘つきなのかなぁ」

律子「ややややりますよやればいいんでしょう?!」

P(ちょろい)


律子「で、でも番組側は許可したんですか? いくらなんでも、引退したアイドルとアイドルですらないプロデューサーのぶっつけ本番じゃ……」

P「許可出てるよ」

律子「う、嘘ぉ……」

P「ただ……」

律子「……?」

P「完璧なステージを求められるアイドルとしてではなく、『引退した元人気アイドル』『正体不明の少女』として、って感じみたい」

律子「え……」

P「まぁ言ってしまえば話題性が欲しいだけで、ぶっちゃけステージで大ミスしてもそれはそれでウケるってことなんでしょうね」

律子「……っ」ギリッ

P「……そう言われるとさ、律子」

律子「……言われると?」


P「一発、見返してやりたくならない?」ニヤァッ

律子「……!」


律子「乗ってやろうじゃないですか、その話!」


P「久しぶりだね、そのエビフライ。衣装のサイズはどう?」

律子「エビフライ言わない! 亜美達がゆったりした衣装で良かったですよ……ちょっと胸が苦しいですけど」バッバッ

P「こっちも。ま、これくらいは我慢しないとね。動けるだけマシマシ」バババッ

律子「リハ、やってる時間ないんですよね?」

P「勿論。それもあって、先方は出来を期待してないんでしょ」

律子「……燃えるじゃないですか、この逆境からの攻め戦!」

P「ふふふ、なんだかあの時を思い出すね」

律子「あの時?」

P「駆け出しの頃、律子が格上のオーディションに挑んだ時さ」


律子『敵は強いからこそ燃えるんですよ!』


P「……って」

律子「確かにそんなことがあった気も……よく覚えてましたね」

P「そりゃあ、私は律子のプロデューサーだもの。覚えてるよ」

律子「~っ……!」カァァァッ

P「り、律子?」

律子「こ、こっち見ないでください!」


P「バタバタしちゃったから、ここで通してる暇すらないか。本当にぶっつけ本番ってカンジ! あはっ☆」

律子「イライラするんでやめてください」

P「ごめんなさい。しっかり柔軟しておかないと……」グッグッ

律子「でもリハなしぶっつけって、現役時代だってそんな無茶しませんでしたよ。曲は何やるんですか?」グイッグイッ

P「THE IDOLM@STER」グググッ

律子「えっ」

P「THE IDOLM@STER」グィー

律子「……プロデューサー、本気ですか?」グッグッ

P「この土壇場で冗談なんか言わないって」グイッグイッ

律子「踊れるんですか?」ググッググッ

P「ちょっと前まで、ちょうど響に教えてもらってたんだよね。まぁ、律子も大丈夫でしょう」グィーン

律子「な、何を根拠に言ってるんですか。もう、現役退いてから長らくやってない曲なのに……」グニッグニッ

P「朝の感じなら、Bメロさえ気を付ければ大丈夫でしょ。っふー」ノビーッ

律子「え?」


<ステージカクニンオネガイシマース


P「ほら呼ばれてる! 行くよー」タッタッタッ

律子「あっ、プロデューサー!」タタタッ


律子(プロデューサー、いつも見ててくれたんですね)

P「うん、確認もできたし、準備オッケー。律子、いける?」

律子「さっきはいきなりで驚きましたけど、大丈夫です」

P「まぁダメって言っても」

律子「もう、やるしかないですけどね!」


<デハ、シュウロクハジメマース!


P「よしっ、じゃあ気合入れていこう!」

律子(私がアイドルをやめた後も、ちゃんと……)

P「しかし、律子とこうしてステージに立つなんて、思ってもなかったなぁ」

律子(……やっぱりまだまだ、私はあなたに並ぶことは出来ません)

P「今宵限りのプロデューサーデュオ! 記録保存モノにしないとね」

律子(でも、今はそれでも構いません。単純に、私が力不足というだけですから)

P「律子、用意はいい?」

律子(だから、今日は、今夜のステージだけは……)


律子「はいっ!」


律子(また、あなたの担当アイドルでいさせてください!)


【音無邸】


小鳥「ふぅ。確か今日は亜美ちゃん真美ちゃんのステージよね」

小鳥「19時過ぎかぁ……そろそろ出番かな?」

(ポチッ)

(ヴンッ)


『それでは登場していただきましょう!』

『本日のシークレットゲストは、765プロからぁーーーっ!!っ!』


小鳥「あ、ちょうどよかった! 生中継かぁ。ヘマしちゃダメよ、二人とも」

小鳥「どれ、お手並み拝見……」


『引退したあの元人気アイドルと、話題沸騰中の謎少女が織り成す、一夜限りのスペシャルデュオだァーーッ!!』


小鳥「」ブフゥッ

ちょっとお姫ちん誕生日にテンション上がりすぎてここ忘れてたすまん
お姫ちんおめでとう今日は一緒にラーメン食べようね


【双海邸】


亜美「え……代理って……」

真美「り、りっちゃんと姉ちゃん!?」


P『こんばんはーっ! 謎の美少女こと、P子です!』

律子『こらっ、調子に乗らないの! 初めましての方は初めまして、お久しぶりの方はお久しぶりです。秋月律子です!』


亜美「姉ちゃん、ノリノリだね……」

真美「りっちゃんもなんかスイッチ入ってんね」


『律子ちゃんは久しぶりのステージだけど、大丈夫かなー?』

律子『この私が、ダメだと思ってステージに立つと思います?』ニヤッ

『凄い自信だねぇ! P子ちゃんはステージは初めて?』

P『うふふ……そこも含めて、秘密です☆』

『ミステリアスっ! 今日はその秘密が、明らかになるのかなーっ!?』


亜美「……姉ちゃん、ちょっちキモいYO」

真美「言うな、亜美よ……」


【天ヶ瀬邸】


(prrrrrr)

(ピッ)

冬馬「んだよ北斗」

北斗『テレビ付けた方がいいと思うよ、今日のアイドルステージ』

冬馬「あ? なんでだよ、いきなり……」

北斗『いいからいいから』

冬馬「はぁ……」ピッ


P『それじゃあ聴いてください!』


冬馬「……」

北斗『ね、言ったでs』ピッ

冬馬「……」ジーッ


(ワァァァァアアア)


P「これがステージ……」ボソッ

律子「今更怖気づきました?」ボソッ

P「そんなわけないでしょ。楽しく、そして完璧に、ね」ボソッ

律子「ふふっ、分かってます」ボソッ




『では、歌っていただきましょう!』



律子「秋月律子と」

P「P子で」



律子・P「「THE IDOLM@STER」」


(カッ)


律子(眩しい――)


律子(私、本当に帰ってきたんだ)


律子(――ステージに!)




(ピロリロリロリロリロリロリロリロリロリロヴワァォーン)




律子・P「「もう伏し目がちな昨日なんていらない♪」」テクテクパッ


律子・P「「今日これから始まる私の伝説♪」」サッサックルッスッ


律子「きっと男が見れば……」フッフッ


P「他愛のない過ち♪」スッ…クルンッ


律子・P「「繰り返してでも」」スッ


【音無邸】


小鳥「うぬぼれとかしたたかさも必要♪」パン!パン!


律子『そう、恥じらいなんて時には邪魔なだけ♪』ピョンパッグルゥン



【双海邸】


P『清く正しく生きる……』スゥゥ


律子『それだけでは退屈♪』グッグックイックィッ


亜美・真美「「一歩を大きく!」」パン!パン!



【天ヶ瀬邸】


律子・P『『進もう毎日! 夢に向かって♪』』テクテクパッ


冬馬「漠然とじゃない、意図的に!」パン!パン!


律子『っ!』グッ


【ステージ】


律子(ちょっと危なかった……)

律子(でも、なんだろう。この充足感)

律子(声を出して、ステップ踏んで)

律子(……あぁ、私)

律子(やっぱり、アイドル活動、好きだったんだ)


律子・P「「泣きたい時には」」パッパッ


P「涙流して♪」ニコッ


律子(この人と一緒に作り上げるステージが、好きだったのね)


律子・P「「ストレス溜めない!」」スッ



P「……」チラッ

律子「……」コクン


(スゥッ)


律子「ほんの些細な言葉に傷付いた――」


(タンッ!)


P「だけど甘いもの食べて幸せよ――」


(タタットンッ!)


律子・P「「気まぐれに付き合うのも大変ね♪」」


(トントントン!)


律子・P「「悪いとは思うけどやめられない!」」


【音無邸】


小鳥「ふ、二人とも、いつの間にこんな……」

小鳥「すごい……ブランクをあまり感じさせない律子さんも、なんだかんだでついていけてるプロデューサーさんも……」

小鳥「……でもどうして二人が出てるのかしら」



【双海邸】


亜美「すご……そりゃ、現役の亜美達より!ってわけじゃないけど……」

真美「そこらのへっぽこアイドルよりは全然上手いよね……」

亜美「二人とも、一緒にレッスン頑張ってたもんね」

真美「なんだかんだで二人とも努力家だもんねー」



【天ヶ瀬邸】


冬馬「?! やべぇっ! 録画してねぇ……って、そんなのは後でいい」

冬馬「特に竜宮のプロデューサー……さっき一瞬危なかったけど、良い動きしてやがる……本当に引退してんのか?」

冬馬「……なんだよ、こんなの見せられたらウズウズしてくるじゃねえかよ……」


【ステージ】


律子(飛び回るレーザー)

律子(四方からぶつかってくる音圧)

律子(スポットライトの熱)

律子(観衆から注がれる視線、声)

律子(ステージ横では分からない、ダイレクトな感覚)

律子(やっぱり……気持ちいい!)


P(これが、ステージ)

P(確かに、すごい存在感……気を抜いたら空気に呑まれそう)

P(でも、私だってプロデューサー)

P(ステージには、いつもアイドルと一緒に立つつもりでやってきた!)

P(技量不足はいざ知らず……こんなものに負けるもんか!!)



(ピロリロリロリロリロリロリロリロリロリロヴワァォーン)


(ドォンッ!)


律子「新しい物大好き、詳しいの――」


(タンッ!)


P「機嫌取るには何よりプレゼント――」


(タタットンッ!)


律子「男では耐えられない痛みでも……♪」


(トントントン!)


律子・P「「女なら耐えられます、強いから!」」


(ピロリロリロテーッテッテッテ)


(ピロリロリロテーッテッテッテ)


(ピロリロリロテーッテッテッテ)


(ピロリロリロリロリン♪)



律子・P「「ありがとうございましたっ!」」ニコッ


律子(Bメロの所、また転びかけた……)

律子(完璧なTHE IDOLM@STER、見せてやるって、思ってたのに……!)

P「律子」ボソッ

律子「ごめんなさい……また、同じところで」

P「ううん。ほら、前を見てごらん」

律子「え?」スッ


(ワアァァァァァアァアアアア!!!)


律子「あ……」


<ヨカッタヨー!

   リッチャンオカエリー!>

<カワイイヨー!

    ケッコンシテクレー!>

<リッチャンハ、カワイイデスヨ!


P「ほら、みんなのアイドルは、しっかり前を見ないと」

律子「……はいっ」

(スッ)

律子「こらぁー! そこっ! サイリウムと一緒に婚姻届を振るなぁ!!」

P「訓練されてるなぁ律子ファン」


【楽屋】


P「ふぅーっ! 一時はどうなることかと思ったけど、どうにかなったね」

律子「はい、なんとか……で・す・が、プロデューサー!」

P「は、はいっ!」ビシッ

律子「次回からは、ちゃんと思いついた段階で言ってくださいね?! なんで直前まで黙ってたんですか!」

P「え、ええと、不確定要素だったから実際に確定するまではと思って……」

律子「嘘おっしゃい。私の反応を見て楽しんでたでしょ」

P「ご、ごめんなしゃい」

律子「かわい子ぶったってダメですからね!」グニーッ

P「ひはひひはひ!!」


律子「でも、今日は特別に許してあげます」パッ

P「へっ? どういう風の吹き回し?」

律子「……ま、色々あったんですよ」

P「はぁ……?」

律子「さっ! 挨拶回り終わったら帰りましょう、姫!」

P「う、うん。なんかやけに機嫌がいいね、律子?」

律子「そう見えますか? ふふっ」

P「あ、分かった! さっきのステージで痩せたんだ!」

律子「……」

(ゲシィッ!)

P「いたぁっ!?」

律子「やっぱり姫には厳しくいくことにしますね」

P「そんな殺生な……」


【スタジオを出て】


P「あばばばば完全に陽が落ちてさむゥい!!」ブルルッ

律子「冷え込みますね……うー、上着がもう一枚くらい欲しいかも……」

P「律子はこのまま帰る?」

律子「ええ、そのつもりですけど……」

(グイッ)

律子「へっ?」

P「よし、今日はお姉さんに付いてきなさい!」

律子「ど、どこに行くんですか?」

P「丁度近くに行きつけのバーがあるの。夕食メニューもあるから、奢ってあげる!」

律子「私、まだ未成年なんですけど」

P「大丈夫大丈夫、ノンアルコールも充実してるから」

律子「はぁ、分かりました。ステージの打ち上げも兼ねて、ね」

P「よーしっ! それじゃ、レッツゴー!」

そろそろ終盤だけどここいらで休憩
明日締め切りの課題に手を付けてなくてしにたい

真やったよ、幕間までやったよ
美希もやったよ

そんなわけでゆるりと投下再開


(ヒュウウウウウウウウウウ)

律子「もうしつこい寒さですね……ステージの熱がどこかに飛んでっちゃいましたよ」

P「でも、さっきのスタッフの顔見た? あの間抜け面!」

律子「ぽかーんとしてましたもんね。ふふっ、思い出しただけで笑いが」

P「あんなにできると思ってなかったんだろうね。終わってみれば、ミスらしいミスもなかったし」

律子「私もまだまだいけますね。いっそ、もう一人くらいプロデューサー雇って、二足の草鞋しちゃいましょうか」

P「それもいいねー。そういやエビフライ解いちゃったんだ。勿体ない」

律子「う、うるさいですね! 今となってはあっちの方が違和感があるんですよ」

P「私は嫌いじゃないよー、律子のエビフライ」グイィ

律子「こっ、こらぁっ! 髪を掴まない!」

P「ふふふ。あ、ついたついた」


【バー・Fossile Vivant】


マスター「いらっしゃい」

律子「へぇ、ここが姫の行きつけの店ですか」

P「学生時代からちょくちょくね」

マスター「……?」

律子「怪訝そうな目で見られてますよ」ボソボソ

P「あっ、こっちの時に来たことないかも」ボソボソ

律子「あぁ……」

P「ま、食べるものは追々頼むとして……飲み物いっちゃおう」

律子「えっと、私は……」

P「この辺りがノンアルね」

律子「じゃあ、このダミー・デイジーっていうのを……」

P「私はバレンシアを」

マスター「かしこまりました」


P「律子も、もうすぐ二十歳だしね。こういうお店も知っておきましょ?」

律子「ちょっと緊張しますね」

P「大丈夫よ、ここはそんなにうるさくないから」

律子「こういうところに来ると、ちょっと大人になった気がしますね」

P「そこらの大学生以上に社会の荒波に揉まれておいて何を今更」

律子「……やっぱり、そうですか?」

P「うちの事務所回せれば大体どの会社に行ってもやってけるよ」

律子「ですよね」


マスター「お待たせしました」コトッコトッ

P「ありがとうございます」

律子「いただきます」

(ユラユラ)

律子「……こういう飲み物は初めてですけど、面白いですね」

P「星の数ほど種類があるからね。飲めると楽しいよー?」

律子「ふふっ、二十歳になる日が待ち遠しいです」


P「それじゃ、今日のステージに!」

律子「うんざりさせられるアホ面を見せてくれたスタッフに!」

律子・P「「かんぱいっ」」チンッ

(クイッ)

律子「ジュースとも清涼飲料水とも違う、不思議な飲み心地ですね」

P「お酒になると、そこにアルコールが加わってより一層不思議だよ」クイッ

律子「私もあずささんみたいになるんでしょうか」

P「……さぁ、どうでしょう。弱いくせに呑むからねぇ、あの人。あ、お腹空いてる?」

律子「いえ、そんな」

(グゥーッ)

律子「……」

P「ま、あれだけ動いた後だから、気にしなくても……」

律子「そ、そういうつもりじゃないんですよぉ……!」


P「今日は私の奢りだから気にしないで。ステージ復帰と、バーデビュー祝いに」

律子「……いつか、倍にして奢り返してあげますから」

P「なんでだろう。なんでイイコトしたのに恨み節なんだろう……」

律子「じゃあ、ナポリタンで」

P「私も同じで」

マスター「かしこまりました」

P「で、ステージはどうだった?」

律子「やっぱり、私アイドルやるのも好きだなぁって。Bメロのところ、また危なかったですけど」

P「気を付けないとね」

律子「そういう姫は、三か所ほどそもそも振付を間違えてました」

P「え゙っ」

律子「幸い、流れが途切れることはありませんでしたから目立たなかったみたいですけど、ファンには多分バレてますよ」

P「や、やっちゃったぁ……」ガクゥッ

律子「……ふふ、ドンマイですよ、姫」ナデナデ

P「りっちゃぁん……」


律子「……ねぇ、姫」

P「ん?」

律子「私、本当は今日、プロデューサーとして成長した自分の姿を、間近で見て欲しかったんです」

P「そんなわざわざ見なくても、律子が成長してるのは良く分かってるよ」

律子「違うんです。そういうのとは、違うんですよ」

P「……んー」

律子「アイドルだった頃から……ずっと、今の自分から変わりたいと思ってました」

律子「自信を持てない自分、思ったようにできない自分、もどかしい自分」

律子「それは、プロデューサーに与えられてばかりだったからって、思ってました」

律子「だから、私も独り立ちして、同じようにやって行けば」

律子「……プロデューサーを追いかけていけば、きっと、何でもできる自分に変われるって」

P「律子は良くできてるよ。私なんかより、よっぽど」

律子「出来ていませんよ」


律子「結局小手先ばかり器用になって、根っこの部分では変わってなかったんです」

律子「今日だって、自分からは何一つできていません」

P「自分に厳しいんだね、律子は」

律子「当たり前のことですよ。自己を律せず、成長なんてないんです!」

P「……そっかぁ」


マスター「お待たせしました」コトッ

律子「ありがとうございます」

P「……じゃあ律子、一つ昔話をしてあげよっか」クルクルモグッ

律子「昔話?」モグッ

P「そう、昔話」


P「昔々、あるところに、一人の青年がいました」

P「青年は自分に合った職を見つけられず、日々を食いつなぎながら、転々としていました」

P「そんなある日、ある男の人に声をかけられ、その人のところへ居座ることになります」

P「しかし、やっぱり上手くいかない日々。居心地の良かった青年は、自分を押し殺し、変えて、なんとか頑張ろうとしました」

P「それでも、一向に上手くいく気配はありません。青年はここも居場所ではないと諦め、またどこかへ去ろうとしました」

P「男の人は、そんな青年の肩に手をかけ、こう言ったのです」

P「『慌てる必要はない。変わる必要もない。私達はもう君を受け入れた。なら、あとは君らしくしていればいいだけだ』」

P「青年は立ち去ることをやめました。代わりに、僅かな成長でも喜び、ゆっくりゆっくり、マイペースに頑張るようになりました」

P「ちょっと厳しめの女の子と会って、一緒に頑張ることになったのは、それから数年後のお話です」

P「……つづく」


律子「それって……」

P「ちょっと補足すると、その青年は最近、性の悩みを抱えているらしいよ」

律子「きっとだらしがない人なんでしょうね」

P「……どうかなぁ」

律子「ふふっ」

(クルクルモグモグ)

律子「私アイドルの頃、プロデューサーに憧れてたんです」

P「んんっ!?」ゴホッ

律子「へ、変な意味じゃなくて!」

P「げほっ……へ、変なこと言うからむせちゃったじゃないの!」

律子「この人は何でもできるんだなぁ、何を任せても大丈夫だなぁって」

律子「頼ってばかりで、助けられてばかりで、どんな無茶でも受け入れてくれて」

P「そんなに完璧超人だったかなぁ……」

律子「今だって十分すぎるくらい完璧超人ですよ。ちょっとドジですけど」クスッ


律子「最初は、事務所開く勉強も兼ねて、765プロに入ったんですけど」

律子「アイドルやって、プロデューサーを見ていたら、こういう人になりたいなって」

P「お手本にしたらまずいと思うんだけどなぁ、私は」

律子「その背中を追いかけて、追いついて、並びたかったんです」

P「……追いかけるのはあまりお勧めできないなー」

律子「え?」

P「目標は、他人に依存しちゃダメ。もしその人を見失ったら、目標を失くした時、どうなる?」

律子「え……プロデューサー……い、居なくなるんですか?!」ガタッ

P「ち、違うよ違う! たとえ話! 一応バーだから、少し静かに……」

律子「あっ、すみません……」

P「……例えば幻滅しちゃったりとかさ。可能性はいくらでもあるけど……不意に期待が裏切られた時に、これまでの自分までも否定することになるから」

律子「……プロデューサーは、そういうことがあったんですか?」

P「……さぁ、どうでしょうね」ゴクッ

P「マッカランの12年を水割りで」

マスター「かしこまりました」


P「一つだけ言えるのはね、誰かを目標にして、同じようになろうとすると、その人は本当につまらない人間になるよ」

律子「けど、並ぶためには、今の私から変わらないと……自分を捨ててでも……!」

P「そんなに変わらなくていいの」

律子「え?」

P「進み方や良さ、やり方なんて人それぞれなんだから。そのままでいいのよ。心まで変わる必要はない」

P「私達の仕事は、アイドルのプロデュース。アイドル達と、心と心でコミュニケーションする仕事」

律子「心と、心で……」

P「そりゃあ、営業で愛想を振りまくこともあるけど。でも取引だって、本音を見せ合わないと、本当の信頼関係は築けない。お父さんを見てれば分かるでしょ?」

律子「……」

P「特に、多感な時期のアイドル達なんだから。律子もだけどね」

P「最終的に一番伝わるのは、ここ。そこを偽ったら、全部台無しだよ」

(トントン)

律子「っ!」カァァッ

(バッ)

律子「ぷ、プロデューサー、セクハラですよ」

P「あ、ごめん……女同士だから、つい……」


マスター「どうぞ、マッカランです」

P「ありがとうございます」

律子「……プロデューサー」

P「ん?」チビッ

律子「私は、あなたの隣に並べますか?」

P「自分のペースでやってればすぐだよ。全く、私が何年もかけて身に付けたことを、一年そこらで覚えちゃって……」

律子「……いなくなったり、しないですよね」

P「まださっきのこと引き摺ってるの? 765プロ追い出されたら、飢え死にするしかないよ」

律子「ちょっと、アイドルだった頃を思い出しました」

律子「実は内心、いつもプロデューサーを頼りにしてて」

律子「……プロデューサー業に転向したばかりの頃は、心細くて泣きそうになってばかりで」

P「やけに素直じゃない、今夜は」チビッ

律子「……姫だからですよ」

P「そうかぁ、姫だからかぁ」


律子「あなたがいなけりゃ、楽な気持ちになれると思ったんですよ。寂しさに耐えればいいだけだって」

P「ここでYOU&Iかぁ」

律子「でも結局、あなたに並びたいんじゃ仕方ないですね」

P「今だって十分、隣に居させてもらってるよ」

律子「つきあいがいがありすぎて、身も心もくたくたですよ」

律子「……特に、ここ最近は」ジロッ

P「うっ」

律子「……」


(ガッ)


P「えっ?」

律子「……」グイッ

P「ちょっ」

律子「……」ゴクッ

P「そっ、それっアルコールっ!」

マスター「?」チラッ

P「っ」バッ

律子「……」ポー

P「み、水割りと言ってもウイスキーだよそれ……もう、貴音といい止める間もなく……! すみません、お冷二つ……」

律子「……ぷろでゅーさー」

P「ほら、水飲んで水」

律子「……」ゴクッ

P「ああもう、これはダメだなぁ……すみません、お会計を……」


(カランカラァン)


P「一気飲みなんてするから……あんまり減ってなかったのに……うぅ、冬の夜はやっぱり冷えるなぁ」

律子「うー……」

P「立てる?」

律子「……色んな子といちゃいちゃしてぇ……」

P「ダメだこりゃ……タクシー捕まえないと。ほら、おんぶしてあげるから」

律子「この馬鹿プロデューサー……」

P「伊織みたいなこと言わないの……よっこいせっと。軽いなぁ」

律子「……私が、どんな気持ちで見てるか……」

P「はいはい。話はまた今度聞いてあげるから」

律子「私はぁ! 真面目に話してるんですよぉ! うっ……」

P「急に大声出すと辛いよ、律子」

律子「うぅー……」


律子「……いつもいつもみんなとばかり……」

P「ごめんね」テクテク

律子「私、だって」

P「……」テクテク

律子「好き、なんですからぁ……」

P「……」テクテク

律子「プロデューサーのこと……誰よりも前から、ずっとずっと……アイドルだった頃から……」

P「……」テクテク

律子「……好き、なんですよ……プロデューサー……」

P「……」テクテク

律子「……すぅ……すぅ……」

P「……姫は何も聞いてないよ、律子」

(ナデナデ)

律子「ん……」

P「……ごめんね、一人ぼっちにして。寂しがり屋だもんね、律子は」

律子「すぅ…………」


(ブロロロロロ)


律子「……ん、あれ、ここは……」

P「あぁ、起きた? タクシーの中よ」

律子「うー、バーに居た辺りから記憶が……」

P「いきなり人のウイスキー奪ったりするから……まだ未成年でしょうが」ボソッ

律子「うっ」

P「まぁ、あれは事故ということで」

律子「は、はい。間違えて飲んでしまったということで」

P「……以後、気を付ける様に」

律子「……はい」


(キキッ)


P「あ、着いたみたいだ。もう歩けるよね?」

律子「ご迷惑をおかけしました……」

P「いいのいいの。私はこのまま乗って帰るから」

律子「今日は、ご馳走様でした。……あの」

P「?」

律子「……私、酔ってる時に何か言いました?」

P「私は何も聞いてないけど」

律子「そうですか? んー……夢だったのかな……」

P「へー、どんな夢?」

律子「ひ、秘密です秘密!!」

P「ふふ、そっか」


P「それじゃあ律子、また明日」

律子「はい、おやすみなさい」


(バタン)

(ブロロロロロ…)


律子「あーあ、行っちゃった。折角、久しぶりに二人きりだったのにな」

律子「……恥ずかしい夢だったなぁ」

律子「……」


律子「プロデューサー」


律子(今はこんな意地っ張りな私ですけど)


律子(やっぱり、変わろうと思います)


律子「……いつか、夢なんかじゃなくて」

律子「ちゃんと、正面からプロデューサーに伝えますからね」

律子「私の、気持ち」


――――――
――――
――


~翌日!~


律子「プロデューサー、アレあります?」

P「あー、残ってたかなぁ……あったあった。はいよ」

律子「ありがとうございます」


やよい「すごいなぁ……なんだか、以心伝心って感じだね!」

伊織「たまたまでしょ?」


小鳥「あ、すみません、アレ取っていただけます?」

P「? アレってなんです?」

律子「ええと、ドレですかね」

小鳥「えっと、そっちの角の……」

P「アレのことじゃないか?」

律子「ああ、アレですか」

小鳥「そう、ソレですソレ!」


伊織「……あの二人限定みたいね」

やよい「やっぱり二人は仲良しさんなのかな?」

伊織「ま、付き合いも長いみたいだしね」

やよい「でも、小鳥さんの方がプロデューサーと付き合い長いんじゃ……」

伊織「担当の絆ってやつかしらね」


小鳥「そういえば昨日の中継! あれ、どうしたんですか?」

P「あー、亜美真美がノロで倒れたから、急遽……」

真「びっくりしましたよ、いきなり二人がテレビに映ってて。お茶どうぞ」コトッ

P「ふむ、真のお茶力もだいぶ上がってきたな。これも賢者雪歩のお陰か」ズズッ

真「へへっ」

伊織「でも、いきなりにしてはそれなりに良かったじゃない」

P「おっ、観てくれたのか」

やよい「うっうー! お二人とも、かっこよかったです!」

真「ボクも教えた甲斐がありましたよ。Bメロ、危なかったね」

律子「うっ」

真「あと、プロデューサー間違えすぎ」

P「うっ」

小鳥「でも、よく二人でやる気になれましたね」

律子「まぁ、色々あったんですよ、色々」


(ガラッ)


美希「……その色々について、聞きたいの!」

P「美希?」


(ガッ)

P「うぐっ」

美希「ミキもハニーとステージに出たかったのに!」

P「ちゃんと電話したぞお前にも……」

美希「王子様が起こしに来るものでしょ!」

P「んな無茶な! それに昨日はお姫様だっただろ!!」

美希「デートした挙句二人でステージなんてズルいのーーっ!!」ギャーギャー

P「こっちだって大変だったんだよ!」ギャーギャー

(バタバタ)

P「あっ」ガッ

(バサァッ)

P「あ……」

美希「書類が……」


律子「…………」


(ゴツンッ!)

美希「いたぁっ!」

律子「事務所で暴れない!」

美希「うぅ……」

P「え、えっと、律子、さん……?」

律子「……」

(グワッ!)

P「ひっ!」


(コツンッ)


P「……ん?」

律子「もうっ。子どもと一緒になって騒がないでくださいよ」

P「あ、あぁ、うん、すまん」


美希「今日の律子、ハニーにだけなんだか甘いの」

律子「さんを付けなさい、さんを」

美希「……」

律子「?」

美希「……やっぱり律子、さん、ハニーのこと……」

律子「っ!!!」カァァァアッ

美希「あれ、真っ赤だよ?」

律子「……!! くぉらぁぁぁあああ美希ぃぃぃいいいいい!!!!」

美希「た、退散なのーーー!!!」ダダダッ

律子「待ちなさぁぁぁぁああい!!!!」ダダダッ


(ヒュウウウウウ)

やよい「……」

小鳥「嵐のように去って行きましたね……」

P「ふぅ……」

真「とりあえず書類はこれで全部かなぁ。並びは自分で戻してくださいよ」

P「サンキューまこりん」

伊織「……というか、律子、気付かれてないとでも思ってるのかしら」

P「ああ、世界は今日も平和だなァ」ペラッペラッ

伊織「そこんところどうなのよ、馬鹿プロデューサー」チラッ

P「……俺は何も知らんよ、俺は」

伊織「……あっそ」





(ダダダダダダダダ)

美希「律子もミキみたいにアタックすればいいって思うな!」ダダダッ

律子「それが出来たら苦労しないのよ!」ダダダッ

美希「あ、今自白したの」ダダダッ

律子「?!?!?! うるさあああああああい!!!!!!」






律子編おわわ
To Be Continued...

延ばし延ばしにしてきた上に長丁場で申し訳なかた
わたくしは今から課題に取り掛かります
お疲れ様でした

小鳥さんは全くビジョンが浮かばないんだよなぁ……
思い付けば書くかもしれないけど、とりあえず今は保留で……

次のリクエストはなかった気がする
というわけで次のアイドル(765プロ限定)>>+3

だからアイドルって言ってるでしょ!
小鳥さんは真面目に保留!
というわけで改めて>>+1、対象じゃないキャラやもう終えたキャラが来たら更に>>+1

了解、雪歩で練る
例によって間が空くと思いますがご容赦ください
ついでにあと二人くらい順番決めとこう、>>+1,>>+2

今回の律子編の情報から見るにどう考えても26歳以上。(バーデビューが大学時代。その後のフリーター時代とプロデューサー修行時代。律子のアイドル時代)
その妙齢の女性が10代のアイドル達と対等に渡り合うどころか、女性として羨望の眼差しを受ける若さと美貌と艶っぽさって……
響編で既にバラドルデビューしてたけど、とうとう歌って踊れる美少女(笑)になったし、P子……恐ろしい子ッ!?

特に連作する予定はないなー、亜美真美も連作目的ではないし
逆に言えば、連作はしようと思えば誰でもできるしね
とりま雪歩→伊織→やよい了解

小鳥さんも人気あるのは嬉しいんだけど、個人的にはりっちゃん含むアイドル13人とは別枠のイメージ
それこそ社長側というか
この本編の流れではなく、長めの幕間とか番外編みたいな感じでならその内やるかも
すまんね

>>881
そんな細かく考えてなかったけど、確かにPの年齢そんなもんかも
実は大人なイメージ
女の子モードはきっとよくあるアレだよ、変身すると全盛期の姿がー的な

医者が親でも関係なかったりする
それを扱える開業医とかなら別だけど、どこかにお勤めなら意外と何もできない
病院に行った方がいいかどうかを即座に判断できるってくらいかなぁ
あと内科の人だと簡単な健康診断はしてくれる

ノロはよっぽど重症じゃない限りは別に入院とかはないよん
普通に自宅隔離で、インフルと似たような扱いされる

貴音がアップを始めたようです。
http://i.imgur.com/plDdEA8.jpg

遅ればせながら>>604へのお返しと>>725へのお礼。そして便乗。と、やや私的な支援。
http://i.imgur.com/XDpSIc3.jpg
他所様考案のデザインなので気合を入れて臨んだよ。
貴音への逆転攻めや律子編での大人な一面を見ると、こっちのがしっくりくるww

>>1
楽しませてもらっとります。雪歩編も楽しみにしてやす。課題がんばってくだせー。

Pってテレビに出て、ネットで話題になるレベルなんだよね?

で、外に一人でいると必ずナンパされるんだよね?

ナンパの断り方が男免許での撃退は噂がたたないの?

>>905,>>909
アリガトアリガト、なんだか展覧会でも開けそうな勢いで所蔵が増えてきた

>>921
ヒント:外出中は変装

そんなことあらへん(震え声)

就活嘗めてたツケがあばばばば(^q^)
予定は未定ゴメス

バンナム説明会ついでにアイマスミュージアム行ってきてちーちゃん分補充
バレンタインに何か投下したかったけどESの山やら風邪伝染されるやらで思うようになりませんね
余裕があれば少し過ぎてでも何か投下したいところ

>>1
質問なんだけど、このSSシリーズ通してのクライマックスとフィナーレは考えてあるのかな?未定なら頑張ってもらいたいな。

お金を取ってる訳じゃないし無理やり急かすのはちょいと違うかもしれん
楽しみにしてる人は多いだろうけど書き手さんのペースでやるのが良いよ
某象速報的なまとめとかが急かしてるっぽいけどねww

次誰だっけ?

>>942
元々ノリと勢いの単発ネタだったからぬ
日常系のイメージだから、特段物語的なオチは考えてないととりあえず返答
そこも含め、先の分からない現在進行形のお話として楽しんでもらえれば

>>943
どっかで急かされてたっけ?

>>944
ゆきぽのはずや

ゴメンネ、合間見ながら今更バレンタイン書いてるけど終わらないYO!
あんまり生存報告してると幕間投下するレスがなくなっちゃうかんね
元気ですョ

そういえば要望というかなんというか

前スレ終わってすぐまとめてくれたまとめサイトあるみたいやけど、このスレの千早からはhtml化してもまだまとめないでくれ
SSが人目に触れる機会を作ってくれるのはありがたいんだが、リアルが落ち着き次第千早書き直す予定なんで
頼んますわ

すまぬ、全く見通しがたってないのだ

落としちゃうと再開しても気付かない人が出てきちゃう可能性があるしね
折角のんびりやっていい板なんだし、無理に落とす必要はないかなーって

とはいえ待たせ過ぎなので、幕間にも満たない日常的な小ネタをちょぼちょぼ投下しようかと




「みんなの日常一コマ劇場」


はーじまーるよー


【モーニングコール】


P「んー、今日もいい朝……」ビューティーボイス

P「ちっ、面倒な日だな」

(prrrrrr)ピッ

P「もしもし」

春香『あっ、プロデューサーさん、今日はそっちなんですね!』

P「確実にそのようだ」

春香『今日は寒いですから、レギンスとか穿くといいと思いますよ! またあとで事務所で!』ピッ

P「レギンスか……どこにしまったっけ」

(prrrrrr)ピッ

P「もしもし」

あずさ『あら、プロデューサーさん? 今日はそっちなのね~』

P「おはよーあずさ。面倒ったらありゃしない」

あずさ『もしお暇だったら、新しく見つけたカフェに行きましょう? ちょっと考えておいてくださいね』ピッ

P「予定どうだったかなぁ……」

(prrrrrr)

P「今度は伊織か。毎朝毎朝、みんなマメだなぁ」

P「……つーかなんで俺の不規則起床スケジュールを把握してんだこいつら」


【通勤ラッシュ】


(マモナク4バンセンニ、カイソク、トウキョウユキガ…)プァーン

(プシュー)

(ギチィッ!)

P「今日も人ごみをかき分ける作業が始まるお……」

(グイィ)

P「暑苦しい……ん?」

(スゥゥゥ)

P(視界の端に見える、この怪しい腕は……)

P「はぁ、俺も次からは女性専用車両行こうかなぁ……ホアァッ!!」カカッ!

(ビクゥッ!)ススッ

P「おっ、ラッキー。なんか知らないけど周囲が空いたぞ」



やよい「今日電車に乗ってたら、いきなり奇声を上げた人がいて……」

雪歩「最近、変な人増えてるよね。やよいも気を付けなきゃダメだよ?」

P(うん、俺も気を付けよう)


【レディースデー】


真「あっ、プロデューサー、そこの映画館レディースデーですよ!」

P「今日の撮影は夕方過ぎだし……ま、いっか」

真「やーりぃ!」


~受付にて~

真「2枚お願いしまーす!」

受付「はい、高校生の方でしょうか?」

真「? そうですけど」

受付「では、高校生一枚と女性一枚で、2500円になります」

真「えっ」

受付「えっ」

P「アハハハハ、ジョセイ2マイデスヨ?」


真「……プロデューサー、なんなんでしょう、この敗北感は……」

P「奇遇だな……俺も深い悲しみに包まれたところだ……」


【オトコノコの悩み】


冬馬「チッ、お前か……チラチラ目障りなんだよ」

P「いきなりご挨拶だなお前は……」ダンディーボイス


冬馬「あっ?! え、あっと、その、げ、元気か?」

P「あ、天ヶ瀬さん、こ、こんにちは……」ビューティーボイス


冬馬「畜生っ! お前らみたいな甘い連中に、どうして……!」

P「ククク、いつでもかかってくるがいい!」ダンディーボイス


冬馬「あ、あのよ! じ、実はこの前、遊園地のチケット貰ってさ……!」

P「ごごごごめんなさい予定が入ってて!!!」ビューティーボイス



冬馬「なんでうまくいかねぇんだよ……俺、嫌われてるのか……」

響「そ、そんなことはないと思うぞ! な、プロデューサー!」

北斗「そんなことないさ! ねぇ、プロデューサー!」

翔太「き、きっと照れ屋なだけだって! そうだよね、プロデューサー!」

冬馬「そ、そうだと思うか、プロデューサー!?」

P(そんなキラキラした目で俺を見るなよ……)


【目下一番の悩み】


美希「ほら見て! 絶対にコレ似合うと思うの!」

P「へぇ、こんなのもあるんだ……」ビューティーボイス

美希「こっちもこっちも!」

P「ふぅん……あっ、結構いいカンジ」

美希「ハニーなら……ほらっ、ぴったりなの!」

P「どう?」クルッ

美希「すっっっっっっごくカワイイの!!」

P「そ、そう? そ、それじゃあ買っちゃおうかな……」

美希「こっちも!」

P「これも……」

美希「こんなのも!」

P「こういう風なのも……」

キャッキャ……

    ウフフ……

  キャッキャ……

      ウフフ……




~翌月~

請求書『見せられないよ!』

P「しにたい……」ダンディーボイス


【直面する危機】


千早「どこもすごい熱気ですね、プロデューサー」

P「流石、旬のアイドルが勢揃いのフェスってとこかな」ビューティーボイス

千早「女性ファンも沢山いますね。少し新鮮です」

P「いつも男性ファンが多いからねぇ。ちょっと席外すよ」

千早「挨拶か何かですか? ここで待ってますね」

P「なるべく早く戻るよ」


(テクテク)

P「お手洗いに行くとか、言いづらいし……う、結構我慢してたからちょっと不味い」ヒョコヒョコ

P「マップによると、ここを曲がった先……」チラッ


(ズラァッ!)


P「…………」

看板『最後尾はこちら!』

P「……」ピッピッ

(prrrrrrガチャッ)

千早『どうしました、プロデューサー?』

P「ごめん、ちょっと慣れたからって女人生を嘗めてたかもしれない」ガクガク

千早『え?』


【儚い一夜】


P「貴音……」ダンディーボイス

貴音「あなた様……」ウットリ

P「お姉様……?」ビューティーボイス

貴音「貴女様?!」クルッ

P「どうしたんだ、貴音。俺はこっちにいるぞ」ダンディーボイス

P「お姉様、こっちを見て?」ビューティーボイス

貴音「あ、あぁ……何ということでしょう……これが、これが両手に華という……」

P「貴音」ダンディーボイス

P「お姉様」ビューティーボイス

貴音「……っ、駄目でございます、わたくしに、お二人を選ぶことなど!」



貴音「できにゃあぁぁぁあ……?」ガバッ

貴音「……夢……」

貴音「うぅ、いけずでございます、あなた様……」ガクッ

(prrrrrr)

貴音「っ!?」バッピッ

貴音「あなた様!」

伊織『えっ、ど、どうしたのよ?』

貴音「……この泥棒猫!!」カッ!

伊織『はぁっ!?』カチンッ!


【濃厚な二人の】


北斗『あぁっ、駄目だよ、冬馬……!』

冬馬『うるせぇっ! お前が、お前がファンの子たちに、色目を使うから……!』

北斗『そうか……寂しかったんだね、冬馬』

冬馬『馬鹿野郎ッ……!』



P「そして北斗はおもむろに自分の服をああああああああ?!」ズバァ-z_ンッ!

小鳥「あぁっ?! な、なんということを!」

P「こんなもの読めません! P子は純真な乙女なんです!」ビューティーシャウト

雪歩「そうです! この二人なら北斗攻冬馬受に決まっt」ババッ

P「だらっしゃあああああああ!!!!」バッサァ-z_ッ!

雪歩「わ、私の宝物がぁー!?」

P「なんてものを! 二人ともなんてものを事務所に持ってきてるの! 没収、没収です!」バッ!

小鳥「ああん!」

P「ほらっ、小鳥さんはやることあるでしょ! 雪歩は遅いから帰りなさい!」

小鳥「うぅ……女の子な今ならこっちに引き込めると思ったのに……」テクテク

雪歩「ふえぇ、ごめんなさぁい……」トボトボ

(ガチャッ)

(バタンッ)

P「全く! 二人してこんなものを!」バサッ

P「年少組に見られたりしたらどうするの……」チラッ

P「……」

P「……」カァッ


【目下一番の悩みの二番目】


P「それじゃあ、この後のことだけど……うっ」ズキンッ

亜美「?」

真美「どったの?」

P「う、ううん! な、なんでもないから!」ビューティーボイス

亜美「えー、そう言われると心配になるっしょ」

真美「なんかお腹押さえて苦しそうだよ?」

P「ホント! ホントなんでもないから!」アセアセ

真美「でも……」

亜美「りっちゃーん! 姉ちゃんがなんか体調悪そうだよ!」

律子「え? 姫、どうかしましたか?」

P「え、あ、いや、その……うぅっ」ガクッ

律子「えっえっ!? わ、私が続きやっておきますから! と、隣の部屋で休んでください!」

真美「姉ちゃん……無理はしないでほしいよ……」

亜美「立てる?」

P「だ、大丈夫。ありがとね、みんな」フラフラガチャッ

(バタン)

真美「姉ちゃん、ホントに大丈夫かな……」

亜美「ねぇ、りっちゃん! 姉ちゃん、死んだりしないよね!?」

律子(……まさか、姫……)


P「こ、こんなに苦しい世界だったとは……」

P「言えない……まだ来てない二人には……女の子の日だなんて……うぐっ」ピクピク


【策士策に溺れる】


律子「私が独自にまとめた姫周期の統計データによれば……」ペラッペラッ

律子「今日、プロデューサー殿が姫である確率は、七割以上……!」

律子「そして……姫である時は、押しに弱い傾向があることも確認済み……」

律子「ならば、この作戦は、高確率で成功するはず……」

律子「ファッションショー招待券……!」ピラッ

律子「ふふ、最近女の子ファッションに関心があるのもリサーチ済み! これならば……」


P『わっ、綺麗な衣装! うちの子たちにもこんな服を着せてみたいねー』ビューティーボイス

律子『でも、姫にもきっと似合いますよ?』

P『っ!?』アセアセ

律子『ふふっ、冗談ですよ、冗談!』

P『も、もうっ!』

律子『……着てみます? 私が着せてあげますから……』チラッ

P『り、律子が、そう言うなら……』


律子「なんて、なぁんて!」キュンキュンッ

律子「あっ、そろそろ出社時刻ね! この時間に来る確率は99%!」

(ガラッ)


P「ちぃーっす、おはよう」ダンディーボイス


律子「出直して来い」

P「?!」


【最近は知識が豊富】


P「もやしパーティーかぁ、なんだか久しぶりかも」ビューティーボイス

やよい「前に来たのは先月でしたっけ?」

伊織「ちょっと、私それ知らないわよ!」

P「ふふん、私とやよいだけのヒミツ回だったからねー?」ニコッ

やよい「ねーっ!」ニコッ

伊織「きーっ!」

(ガラッ)

やよい「ただいまー!」

伊織「お邪魔しまーす」

長介「あ、おかえり。それに伊織さんもいらっしゃ……?」

P「こんばんはー」

やよい「プロデューサーも連れてきたよ!」

長介「え……プロ……?」

伊織「あれ? 馬鹿プロデューサー、その状態で来るのは初めてなの?」

P(いっそ別人扱いしてくれた方が良かったのに……子供に説明するのは面倒だなぁ)

P「え、えーと、久しぶり! ちょっと理解できないかもしれないけど、私……」

長介「に、兄ちゃん、新しい人生を歩むことにしたのか?! お、俺はそんなんで差別したりしないけど……」

P「半端に物分かりのいいガキは嫌いだよ私」


【自分達、完璧だったからな……】


P「よ、いらっしゃい」ダンディーボイス

響「お邪魔しまーす!」

春香「うわぁ、プロデューサーさんのお部屋……」

P「散らかってるけど勘弁してくれな」

響(……思ってたより綺麗だ……)

春香(片付けて出来る子アピールしようと思ってたのに……)

響「あ、自分ご飯作るぞ!」

P「ん? ああ、大丈夫だよ。前に女の子の嗜みとか言って、料理教えてくれただろ。バッチリ準備してるよ」ジュージュー

響(うわぁぁぁぁあああ昔の自分の馬鹿ぁぁぁあああ!!!)

春香「な、ならデザートを私が!」

P「心配すんなって、この前教えてくれたお店で買ったからさ。お前、このチョコレートケーキがうまいって言ってたよな」ゴソゴソ

春香(ざ、材料まで買ってきたのにいいいいいい!!!)

P「……ん? どうしたんだ、二人とも?」

響「い、いや……あはは……」シュンッ

春香「な、なんでもないですよ……女子力高いですね……」ガクゥッ

P「? 変な二人だな」

春香・響((厚かましく遊びに来ただけだコレ……))


【むしろ逆の差】


P「んー、いい香り」ビューティーボイス

あずさ「うふふ、豆をその場で挽いてくれるのがいいわよね~」

P「早く来ないかなー」

あずさ「もう、慌てないの。すぐに来るわよ」

P「分かってるけど……」チラッ

店員「お待たせいたしました」カチャッ

P「来た来た! んー、おいし」ゴクッ

あずさ「ふふっ、本当ねぇ」ゴクッ

店員「お仲がよろしいんですね」ニコッ

あずさ「うふふ、そうかしら?」

P「そう見えると嬉しいですね」

店員「ご姉妹ですか?」

あずさ「」ピシィッ!

P「い、いえっ、あはは、大学の友人で……」

あずさ「……」ピクピク

P(ダメだ! そ、それ以上は言っては……!)

店員「あっ、失礼いたしました。てっきり、あなたが妹さんかと……」

あずさ「」プツンッ

P「あは、あはは……私、童顔で……」

あずさ「……」ゴゴゴゴゴゴ

P(ひいいいいいいい!!!!)


【もう一度、新たな一年】


(ベリッ)

P「ん、明日からもう新年度かぁ」ダンディーボイス

貴音「元旦とはまた違う、新たな一年の幕開けでございます」

P「番組改変とかもこの時期が多いしな。俺にとってはこっちの方が年の始まりらしいかもしれん」

貴音「新しい年度は、どんな日々が待っているのでしょうか」

P「ビジネススケジュールは結構決まってるぞ。春の新番組のレギュラーもそれなりにあるしな」

貴音「……無粋な殿方は嫌われます」

P「分かってる分かってる。決まってるのは所詮、仕事のスケジュールだ。その過程でどんなことがあるかも、誰と出会うかも、未知がいっぱいだ」

P「ましてや、私生活もあるしな。どんな一年になるのやら」

貴音「あなた様は、やはりいけずです……」

P「あはは。でも、俺はどっちで新年度を迎えることになるのかなぁ……朝起きるのが若干怖いな」

貴音「それは……ふふ、どちらでも良いではありませんか」

P「良かないよ。どっちになるかで幸先が良いか悪いか、左右される気もするし」

貴音「わたくしにとっては、あなた様に会えれば、どちらでも幸先の良い一年の始まりですから」ボソッ

P「え? 手羽先?」

貴音「鶏肉?!」パァッ!

P「……買いに行くか」

貴音「はいっ!」

そんなわけで、前回のりっちゃんから二か月以上、一コマ劇場でした
通勤ラッシュとレディースデーにビューティーボイス付け忘れた

目下就活真っ最中につき、色々と遅れてて申し訳ござらん
ES文章ばかりでSSは二か月ぶりだから書く感覚なかなか思い出せん
同じような形式でバレンタインデーネタ考えてたんだけどオチと展開に詰まったからお蔵入り疑惑濃厚

軽食レベルの腹の足しにもならんとは思いますが、本編の続きはもうしばらくお待ちください
真に申し訳ねぇ
まこまこりんじゃないよ
皆さま、良い新年度を

乙!④
http://imefix.info/20130331/51209/rare.png

一番忙しい時期は終わったし、次スレ立てても大丈夫かなー
長めの本編投下できるのはまだだいぶかかると思うけど、短い小ネタちょくちょくでも良ければ

>>995
毎度毎度ありがとごぜーます、おいちゃん嬉しいよ
美人さんやのー

おう立てろよ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom