誠「琴浦さん?」(464)

教室

先生「このクラスに転校してきた琴浦春香さんだ。みんな仲良くするんだぞ」

琴浦「琴浦春香です。よろしくお願いします」

琴浦「……」

誠(琴浦さんか)

誠(なんかやけに大人しい子だな)

誠(というか、自己紹介あれだけなのかよ)

誠(まあ別にいいんだけどさ)

琴浦「いいなら気にしないでください」

誠「え?」

琴浦「……」

誠(なんだ。変な奴)

昼休み

誠「さてと、やっと昼休みだ」

誠「世界、一緒に食べよ」

世界「えっ。でも、今日は桂さんと食べるんじゃなかったの?」

誠「言葉は都合悪いみたいだから二人で食べようかなって」

世界「そっか」

琴浦「せっかくお誘い来てるのにかわいそう、その桂さんって人」

誠「え?」

世界「そうなの? 誠」

誠「き、来てないって」

誠「君、転校生の琴浦さん、だよな」

誠「よく知りもしないのに変なこと言うなよな」

琴浦「ごめんなさい。さっき言ったことは忘れてください」

世界「もういいよ。誠、屋上行こ」

誠「ああ」

誠(言葉から誘いあったこと何でわかったんだ。あいつ)

屋上

世界「ねえ、誠。さっき転校生の子と話してたけど」

世界「もしかして知り合い?」

誠「そんな訳ないだろ」

誠「席近いから俺におかしなことばかり言ってくるんだ」

世界「ふーん」

世界「何か変わってる子だよね。転校初日からもう孤立してるみたいだし」

誠「あんなに愛想悪いんじゃ当然だろうなぁ」

世界「うん。誠もあんまり関わらない方がいいよ」

誠「そのつもりだよ」

世界「ならいいけど」

世界「誠は相手が女の子だとすぐ鼻の下伸ばすんだもん」

誠「何、嫉妬?」

世界「そんなんじゃない。誠のバカ」

誠「あはは、怒るなよ。俺が好きなのは言葉でもましてや琴浦でもないから」

誠「世界だけだよ」

世界「誠……んっ」

誠(でも、やっぱり琴浦の言ってたこと気になるんだよな)

昇降口

言葉「誠君、待ってました」

誠「言葉」

言葉「これから一緒に帰りませんか?」

誠「言葉とか」

誠(今日は世界用事があって帰れないみたいだし。まあ、いっか)

誠「うん、わかった。帰ろ」

言葉「うれしいです。お昼は誠君、忙しかったみたいでご一緒できなかったので」

誠「あはは。ごめん。クラス行事でさ」

琴浦「嘘ばっか」ボソッ

誠「え?」

琴浦「……」

誠(また琴浦かよ。しかも通りすがりに)

言葉「それでは帰りましょう。誠君」

誠「ごめん、ちょっと急用思い出したから先に帰るよ」

言葉「えっ」

誠「本当ごめん。それじゃ」

言葉「はい……」

そのまま、先に帰った琴浦を追う誠。

誠「ちょっと待てよ」

琴浦「何?」

誠「何、じゃないだろ」

誠「さっきのことだよ。聞こえよがしにあんな言いがかり呟いて」

琴浦「聞こえないように呟いたつもりだったんだけど」

琴浦「もし聞こえて不快な気持ちにさせたのなら謝ります。ごめんなさい」

誠「そういう問題じゃない! 何なんだよお前は、今朝から」

誠「噂によればクラス中に似たような出任せ言い回ってるそうじゃないか」

誠「こんなこと本人に言いたくないけど」

誠「転校初日なのに周りでもう悪評立ってるぞ」

誠「いい加減にしとけよ」

琴浦「……むっ」

琴浦「別に嘘じゃないもん」

誠「え?」

琴浦「それに評判悪くたって別にいいもん。友達なんていらない」

誠「ああ、そうかよ」

誠「なら勝手にしろよ」

誠「でも、今度から俺に根も葉もない嘘を言ってくるのだけはやめろよ」

誠「正直、迷惑してるんだぞ」

琴浦「むむぅ」

琴浦「全然、嘘なんかじゃないじゃない!」

琴浦「私、知ってるんだから!」

琴浦「あなた、本当は同じクラスの西園寺さんとさっき話してた桂さんって子とで」

琴浦「二股かけてるってこと!」

誠「なっ……!」

誠「ば、ばか。そんなことあるかよ!」

琴浦「はっ!」

琴浦「ご、ごめんなさい。つい……」

琴浦「……」

誠(今日転校してきたばかりなのに何でわかるんだよ)

誠(やっぱり、こいつ。何か特別な力とかでも持ってるんじゃ……)

誠「わ、わかったよ。白状する」

琴浦「え?」

誠「確かに俺は言葉と付き合っていながら世界とも……でも、教えてくれよ。どうしてわかったんだ?」

琴浦「……」

誠「だっておかしいじゃないか。琴浦は今日転校して来たばかりだっていうのに」

誠「こんなに俺たちのことに詳しいなんて」

琴浦「あなたは多分信じないかもしれないけど」

琴浦「私ね、他人の考えてることがわかるの」

誠「それって読心術とか?」

琴浦「そういうのとはまたちょっと別かもしれないけど。とにかくわかるの」

誠「マジかよ……」

誠「でも、それならお昼に俺が言葉の誘いを断ったことを知ってたのもうなずけるしな」

琴浦「別に信じなくてもいい」

琴浦「でも、余計なお世話かも知れないけど」

琴浦「このままじゃ桂さんと西園寺さん可哀そうだと思うよ」

琴浦「別にあなたがいいならそれでいいけど……」

誠「……」

琴浦「それじゃ、失礼します」
スタスタ

誠「あ、ちょっと。待てよ」

誠「行っちゃったか」

誠(琴浦、本当に人の考えてることがわかるのか……)

数日後
教室

誠(あれ以来、琴浦は口を挟んで来なくなったな)

誠(相変わらずクラスでは浮いてるけど)

世界「誠、何ぼーっとしてるの」

誠「あぁ、世界か」

世界「お昼まだでしょ。また屋上行こ」

誠「おう」

誠(まぁ、いっか)

屋上

琴浦「……」モグモグ

誠(あれ。あそこにいるの、琴浦じゃないか)

誠(ここ数日お昼は食堂で食べてたから気づかなかったけど)

誠(あいつお昼は屋上で一人で食べるようになっていたのか)

世界「どうしたの? 誠」

誠「なあ、世界。やっぱり今日は食堂で食べないか」

世界「突然どうしたのよ。私は別にいいけどさ」

誠「決まり。それじゃあ、先に行って食べててくれないか。俺はトイレ済ましてから行くから」

世界「はいはい」

誠「よっ、琴浦」

琴浦「……」モグモグ

誠「いつも一人で食べてるのか?」

琴浦「早く西園寺さんのところ行かなくていいの」

誠「今は別にいいの。後で行くって言ってあるし」

琴浦「あっそう」

琴浦「別に食べる場所移さなくてもよかったのに」

誠「お前と一緒の場所だと世界がいるのにまた余計なこと言いかねないからな」

琴浦「……べ、別にもう言わないもん」

誠「どうだか」

琴浦「行ったでしょ。もうあなたたちのことに関して口を挟んだりしないから」

琴浦「私のことは気にしないで。私もあなたのこと気にしないから」

誠「そういうなよ。そんな調子じゃ卒業するまでずっとそのままだぞ」

琴浦「だから、私は別にそれでいいの」

琴浦「構わないで」

誠「意地張るなって。せっかく面白い超能力持ってるのに」

琴浦「もうほっといてって! せっかく私が口を挟まないようにしたのに」

琴浦「今度はあなたが話しかけるようになったら意味ないじゃない」

誠「そりゃ、俺だって最初はいちいち癇に障るようなこと言ってくる」

誠「嫌な転校生だなって思ってたけどさ」

琴浦「ふんっ。悪かったわね」

誠「でも、お前の超能力何か本物みたいじゃん」

誠「逆に興味湧いてきたよ」

琴浦「勝手に面白がらないでよ。私はこの力のせいですごい迷惑してるんだから」

誠「ふーん。そういうものなのか」

琴浦「そういうものです」

誠「でもさ、だからといってずっと一人でいたら絶対おかしくなるって」

琴浦「……」

誠「周りもそんなに悪い奴ばかりじゃないぞ」

誠「琴浦も恋人の一人や二人作ればいいのに」

誠(琴浦も結構可愛いんだから作ろうと思えば作れると思うんだけどな)

琴浦「か、可愛いっ!?」

誠「え?」

琴浦「べ、べ、別に私なんて可愛くなんか……ないもん!!」

誠「ああ、また俺の心読んだのか。まったく油断も隙もないな」

誠「それにしてもこんなに顔赤くしちゃって」

誠「可愛いって言われたのがそんなに嬉しかったのかよ」

琴浦「違う違うっ! そんなんじゃない~!!」

誠「あはは。図星じゃないか」

誠「これじゃ琴浦の超能力がなくたってわかるよ」

琴浦「うぅー……もう、からかわないでよ!」

琴浦「どうせ私は伊藤君みたいに誰にでもいい顔ができるほど要領よくないよーだ」

誠「何だよ、それ! 人を軽い男みたいに言いやがって」

琴浦「ほら、伊藤君も図星な顔だよ。何か心当たりあるんじゃない?」

誠「うぅ」ムカ

誠「何だよ。人の心が読めるからってちょっといい気になって」

琴浦「……っ」

誠「そもそもなぁ、人の考えてること読むなんてフェアじゃないぞ!」

誠「正直、悪趣味だ。そんな態度だからいつまでたってもずっと一人なんだろ!」

琴浦「……」

誠(あ、少しムキになって言い過ぎたかな)

琴浦「……仕方ないじゃない、好きで人の心読んでるんじゃないんだから」

誠「あ、あの、琴浦、悪かっ」

琴浦「もういい、教室に戻るっ!」
タッタッタッタ
誠「おい、琴浦……!」

教室

誠(昼はちょっと琴浦に言い過ぎたな)

誠(怒ってるかな)

琴浦「……」

誠(琴浦、さっきは本当に悪かったよ。ごめん)

誠(俺、ついムキになって琴浦の事情よく知らないのにあんなこと言って)

琴浦「いいよ。別に怒ってなんてないから///」ボソッ

誠(琴浦……)

もうやめろ

誠には琴浦さんでも読めないえぐい心があるんだろうな

放課後

誠「くそ。琴浦の奴、ホームルーム終わったらさっさと帰りやがって」

誠「何とか追いつけるかな」

言葉「誠君」

誠「言葉?」

言葉「今日は一緒に帰れますか」

誠「あ、えーっと……」

言葉「私たち恋人同志なのに、ここ最近、誠君と一緒になれていない気がして」

誠「わかってる。でも、ごめんな。最近本当に都合が重なってるんだよ」

誠「近い内にちゃんとゆとりできると思うから、そのときはちゃんと。だから、ね」

言葉「……。わかりました」

つまり
心は琴浦さんに読ませる為に心に調子の良いこと置いておいて
下心及び性欲は琴浦さんでは読めない「本能」に隠してる訳か
誠スゴすぎワロタそんでもって死ね

女攻略することにおいての心理戦の強さはそこらへんの詐欺師より強いだろうな

帰り道

誠「やっと、追いついた」

琴浦「えっ。伊藤……くん?」

誠「ひどいじゃないか、さっさと帰っちまうなんてさ」

琴浦「え?」

誠「お昼のことしっかり謝ってなかっただろ」

琴浦「何言ってるの。そのことはあの後午後の授業の教室で」

誠「あれは心の中でのことだろ。ちゃんと自分の口で琴浦に謝りたいんだよ」

琴浦「伊藤君……」

ちゃんと最後にNice boatさせてくれるの待ってるぞ

誠「俺は確かに琴浦の超能力について深い事情は知らない」

誠「それなのにあんな発言をしたのは正直無神経だったと思う」

誠「反省している。ごめん、琴浦。このとおりだ!」

琴浦「はわわ、そんなに頭下げないでよ……!///」

琴浦「もう、本当に気にしてないから、私。だから、ね!」

誠「許してくれるのか」

琴浦「う、うんうん!」

誠「そっか。よかった」

琴浦「それに、伊藤君の言ったことは間違ってないし……」

誠「え?」

伊藤君から誠君になるまで近そうですなあ

琴浦「私、小さいころからこの力のせいで色々滅茶苦茶にしてきたの」

琴浦「気づいたら一人ぼっちになってて」

琴浦「私自身も半分諦めてもうこのままでいいやって思いながら生きていって」

琴浦「他人のこと考えないことばかり言って自分から一人になるようになっていって」

琴浦「それで、それでね……」

誠「もういいよ、琴浦」
ヒシッ
琴浦「えっ!! ちょ、ちょっと、伊藤君!?」

琴浦「ダ、ダメだよぉっ、こんなところでだ、だ抱きあったら、はず、はずかし///」

誠(琴浦は一人何かじゃないよ。俺がいるから)

琴浦「い、伊藤、くん……」

俺「おい!なにしてんだ!」

誠「ひいぃ!すいません」

俺「大丈夫!?琴浦さん?」
(大丈夫!?琴浦さん?)

琴浦「なんて素直な人…」キュン

ハッピーエンド

琴浦「だ、ダメだよ、伊藤君」

琴浦「い、いきなりこんな……。それにもし誰かに見られたら」

琴浦「西園寺さんと桂さんに誤解されちゃう」

誠「大丈夫。ここは人通り少ない通りだから」

琴浦「で、でもでも……」

誠(それに無理に抵抗しないあたり、琴浦の方もまんざらじゃないんじゃないのか)

琴浦「ちがっ! ぜ、絶対にそんなんじゃないもん!!///」

誠「あはは、俺は何も言ってないよ」

琴浦「むぅー、いじわる……!」

えーい!!誰でも良いから誠を殺さんかい!!!

誠「な、これで一人じゃなくなったろ」

琴浦「えっ」

誠「琴浦はずっと一人で過ごしてきたんだ」

誠「だからこらからは俺がそばにいる」

誠「ううん、そばにいさせてほしい」

琴浦「で、でも、西園寺さんたちが」

誠「もう何も言わないの。そっちは俺がなんとかするから」

琴浦「い、伊藤く……」

誠(春香は俺だけを見ていてほしい。もう離さない) ギュッ

琴浦「あぅぅ……///」

パンツが包丁に変わった

翌日
教室

誠(春香もう学校来てるかな)

琴浦「……///」

誠(あ、来てた。おはよ、春香)

琴浦「う、お、おはよ」ボソッ

誠(あはは、まだ赤くなってる。昨日のアレ、相当興奮したんだ)

琴浦「バ、バカ! そんなんじゃないってば!」

琴浦「あっ……」

誠(ほら、静かに。下手に大声で会話してたら嫉妬深い世界に勘ぐられちゃうだろ)

琴浦「うぅ」

(ガラッ

世界・言葉「この泥棒猫。」 
 
 
かなああああしいいいいみのおおおおおおおおむっこおおおおおおおおおおおおおおおおおおえとおおおおおおお

誠(それにしても本当に便利だな)

誠(これなら春香と誰にも気づかれずに授業中でも話しができる)

琴浦「……別に私と話したって面白くなんか」

誠(そんなことない。すごく楽しい)

琴浦「……」

誠(春香可愛いし)

琴浦「///」

誠(あはは、また照れてる)

琴浦「だ、だから、照れてなんか……!」

誠(しーっ!)

琴浦「あぅ」

世界「どうしたの? 誠」

誠「えっ」

世界「さっきから変な方向ちらちら見て」

誠「いや、何でもないよ」

誠(ふぅ、あぶね)

誠(春香可愛いよ)

世界・言葉「ふうん………ほお………」ギラッ

誠(殺気を感じる)

琴浦「」ガクブル

世界や言葉の心を見たら大変なことに

>>121
世界・言葉(死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね)

琴浦「……………」

琴浦「そっとしておこう」

誠(春香、よかったら今日お昼一緒に食べないか)

琴浦「えっ」

誠(この前は俺のせいでお昼食べそこなっちゃったろ)

誠(だからその口直しも兼ねてさ)

琴浦「……」

誠(俺の方は何とか都合をつけておくから)

誠(よかったら屋上で待っててくれないか)

誠(とは言っても、春香はいつも屋上で食べてたから待つもないか)

琴浦「で、でも……」

誠(いいからいいから。それじゃお昼にまた)

琴浦「……」

Nice boatの準備出来たぞ

少し休憩させてくんろ

ここまで真鍋が出てないのが気になるのお

スクイズ組が転校してきたんじゃなくて琴浦さんが誠の学校に転校したのね
すっかり間違えてた

伊藤誠のお父さん 止さんの勇(遊)歴

◎関係を持ってる女性(括弧内は止との関係)
  伊能 萌葱  (異母兄妹)
  伊能 浅葱  (異母兄妹)(後に奈川姓)
  鷹司 ありす
  間  初花
  沢越 巴
  戸田 ???
  二条 ???
※ 伊藤 ???  (誠の母)伊藤 誠 誕生
  伊能 神楽  (娘)
  鷹司 りでる (娘&孫)
  戸田 桃里  (娘&孫)
  二条 若葉  (娘&孫)
  伊能 始   (娘&孫)
  伊能 理奈  (娘&孫)
  伊能 理央  (娘&曾孫)
  伊能 理沙  (娘&玄孫)
  伊能 理香  (娘&来孫)

娘にも孫にも手をだし、小学生を孕ませ死なせた経歴もある恐ろしい生命体

>>139
それって原作の本編で説明されたの?

>>140
本編ってスクイズの?
それなら違うけど
サマラデとかやれば出てくるよ

>>142
へぇそっちか、サンクス
今度中古で探してみっかな

>>143
がんばれ
根気強くな

お昼
屋上

琴浦「……」

誠「遅くなってゴメン」

琴浦「あっ」

誠「よかった。ちゃんと屋上で待っててくれて」

琴浦「だ、だって私は元々この場所でいつもお昼を……」ブツブツ

誠「ははっ、わかってるって。でも恥かしがり屋の春香のことだから」

誠「場所変えちゃうんじゃないかって心配だったんだよ」

琴浦「そんな避けるようなことしたくなかったし」

琴浦「そ、それにせっかく誘ってくれたから……一応」

誠「ごめんね。一方的で迷惑だったかな」

琴浦「別に迷惑とかじゃないけど……でも」

誠「でも?」

琴浦「何度も言うけどやっぱりこういうのよくないと思う」

琴浦「このままだと本当に西園寺さんたちに誤解されちゃう」

誠「だーかーら、琴浦はそんなこと気にしなくていいの」

琴浦さん死亡ルートktkr

琴浦「で、でもでも、やっぱりお付き合いしてる人と一緒に」

琴浦「二人きりでお昼食べるなんて……」

誠「そんなこと言いながら春香、お弁当まだ一口も手付けてないよな」

誠「それってつまり俺が来るまで待っててくれてたってことじゃないの」

誠「俺と一緒にお昼食べるためにさ」

琴浦「え、あ!?」

琴浦「わわっ、違う違う! 私はそういうつもりじゃあ!///」

誠「あはは。本当わかりやすいな、春香は」

はよ誠には死んでもらわんと俺のストレスがマッハ

琴浦「もう知らないっ! いただきます」モグモグ

誠「お、それじゃ、俺も。いただきます」モグモグ

琴浦「……」モグモグ

誠「春香のお弁当、うまそうだな」

誠「もしかして春香の手作り?」

琴浦「う、うん」

誠「へぇ、料理うまいんだなぁ」

琴浦「……。よかったらあげようか」

誠「え、いいの。ありがとう、春香」

琴浦「じゃあ伊藤君のお弁当の方におかずよせておくね」

誠「さんきゅ」

誠(ここで春香があーんとかして食べさせてくれたらもっと嬉しいんだけどな)

琴浦「そんなことする訳ないじゃないっ!」

誠「え? ああまた心読まれちゃったか」

誠「ただのちょっとした願望だよ」

琴浦「もう……!」

誠が自分の心をコントロールしてやがる

誠「うん。お世辞抜きで普通においしい」モグモグ

琴浦「そ、そう。よかった」

誠「そうそう。そんな感じ」

琴浦「え?」

誠「今みたいに自然に人と話して笑ってれば」

誠「話し相手なんていっぱいできるって」

琴浦「伊藤君……」

誠「春香は俺と話すときいちいち世界たちのこと気にしてるけどさ」

誠「別に友達としてなら全然後ろめたいことないんじゃないの」

琴浦「友達……伊藤君と私が」

誠「そそ」

誠「それともまだイヤ? 俺と友達になるの」

琴浦「本当にいいの、私となんかと友達なんて……」

誠「当たり前だろ」

琴浦「……///」

言ってることはいい奴だよな

性格終わってるけど

誠は男友達にはどういう感じに振るまってるんだろうか

誠「もっと春香の方寄っていいかな」

琴浦「えっ」

誠「晴れて俺たち友達同士になったわけだし」

琴浦「……す、少しだけなら」

誠「わかった」

琴浦「///」

誠「琴浦、いい匂いがする」
ギュッ
琴浦「ふ、ふわぁーっ! 抱き着いていいとまでは言ってないよぉ!///」

┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /

  _ノ   _ノ   _ノ ヽ/|    ノ    ノ       。。
       /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:

友達になったら抱きつく………
ここでまさかの誠両刀説

琴浦さんが上条にブン殴られたらどうなるんだろう
能力消えるのかな?

琴浦「きき、昨日の今日でまたここ、こんな! ダ、ダメだってばぁ!///」

誠「何言ってるんだよ」

誠「抱き合うなんて男女の友達同士じゃ当たり前だぞ」

琴浦「そ、そうなの……?」

誠「ああ。知らないのなんて春香くらいだよ」

琴浦「……だって、私今まで友達とか全然いなかったんだもん」

誠「それじゃ仕方ないか。最近じゃ友達同士キスする奴だっているんだぜ?」

琴浦「キ、キスぅ!?」

真鍋でも世界でも言葉でもいいからはよ誠を殺せ

誠「本当だぞ」

琴浦「キスなんて、キス、キスぅ……///」

誠「春香さえよければ今ここでしてみる?」

誠「友達記念ってことでさ……」

琴浦「あ、あぁ……あぅ」

誠「ほら。将来、春香に恋人ができたときの練習と思えばさ」

琴浦「い、いと、いとうく、ダメだよ、ダメっ」

誠「大丈夫、緊張するのは初めだけだよ」

誠「慣れれば恥ずかしくなんかなくなるって。それじゃ、いい?」

琴浦「ダメ、ダメだってば……ぁぁ、んっ」

琴浦「ん、んんっ、んく」チュ

誠「んっ、春香ぁ、ん」

琴浦「んんぅ、ぷはっ」

琴浦「ダメえぇー!」

誠「うわあ!」

誠「おいおい、キス中に突き飛ばすことはないだろ」

琴浦「あ、ゴメン……なさい」

キーンコーンカーンコーン

琴浦「予鈴鳴ったから、わ、私教室に戻るね。そ、それじゃっ!」ダダッ

誠「おい、待てよー、琴浦ぁ。ちぇ。つれないないぁ」

琴浦さんOPテーマ「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」初週売上5454枚記念誠死ね
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教室

琴浦(はわわ、どうしよう)

琴浦(ほ、本当にキスしちゃったよ)

琴浦(伊藤君は友達同士なら当たり前って言ってたけど)

琴浦(でも、だからっていきなりキスだなんて……うぅ)

琴浦(あぁー、もうダメ。思い出しただけで恥かしくなってくるよぉ……!)

琴浦「はぁ」

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

琴浦「……」

世界(あーあ、ここのところ誠付き合い悪いな)

琴浦(あれ、この声西園寺さん?)

世界(今日だってお昼は用事あって一緒に食べれないって断られたし)

世界(昨日も食堂で待ってたのに結局来なかったし)

世界(どうしたのかな)

琴浦「あ……」

世界(それに誠、最近はキスだってろくにしてくれない)

世界(まさかまた桂さんとより戻したんじゃ……)

琴浦「……」

なんだ…

はよ

琴浦(あ、誠君の声も聞こえてくる)

誠(春香、聞こえてるかー)

琴浦「……」コクッ

誠(さっきはひどいじゃないか)

誠(人を突き飛ばしておいてすたこら戻っちゃうなんて)

琴浦「……」

誠(まあ、いいや。罰として春香は放課後俺に付き合うこと)

琴浦(えぇー、そんな……でも!)

誠(あはは。そんな照れて困った顔してもダメだ)

誠(先に昇降口まで行って待ってるから、先に帰るなよな)

琴浦(うぅ……。私どうすればいいの)

放課後
教室

琴浦(どうしよう)

琴浦(伊藤君に待ってるよう言われたけど……)

誠(それじゃ、春香。先に昇降口に行っててくれな)

誠(教室から一緒にいたら世界がうるさいからな)

琴浦「で、でも、伊藤く」

世界「ねぇ、誠」

誠「何、世界?」

世界「今日、久しぶりに誠の家寄って行ってもいい?」

誠「え、今日か? 急にどうしたんだよ」

世界「別に。特に理由はないんだけどさ」

世界「どうかな?」

誠「うーん」

誠(とはいってもなぁ。今日は春香と一緒に帰る約束してるし)

琴浦(伊藤君……)

誠「悪い、世界。今日はちょっと都合つかないんだ」

誠「また今度でいい?」

世界「……」

世界「もしかして、桂さんと帰りたいからなの?」

誠「は? 違うよ」

世界「やっぱりそうなんだ」

誠「違うって言ってるだろ。そもそも何でそこで言葉が出て来るんだよ」

世界「だって、誠、桂さんのこと完全に振ってないみたいだし」

世界「口じゃ私のことだけ好きだとか言っておきながら、本当は桂さんのことの方が好きなんでしょ!」

誠「おいおい、勝手に勘違いするなって!」

世界「何よ、本当のことなんでしょ!」

琴浦(ち、違うの西園寺さん。昨日から伊藤君が付き合い悪くなったのは私のせいで)

琴浦(桂さんのせいとかじゃ……)

琴浦「あ、あのぉ」

誠(話がややこしくなるから、春香は口挟まなくていいって!)

琴浦「あう。はい……」

誠「言葉と俺はなんでもないって言ってるだろ!しつこいぞ!」

世界「嘘よ!わたし分かるんだから!」

世界(誠のことたぶらかして!桂さんなんか殺してやる……殺してやるっ!)

琴浦(……っ!)

琴浦「うっ、うえぇえっ……!」

世界「ど、どうしたの!?」

誠「おい、大丈夫か!?」

琴浦「う、ううぅ……」

誠「琴浦ゴメンな。気分悪くさせちゃって。ここ片付けておくから」

琴浦「そんな、いいよ。わたし平気だから……」

世界「ごめんなさい。見苦しいところ見せちゃって」

琴浦「気にしないで下さい」

誠「世界、さっきの話はまた今度にしてくれ。いいよな?」

世界「……分かったわ」

誠「ふぅ、助かった。あいつ嫉妬深くて困るよ」

琴浦「伊藤くん。西園寺さんはすごく怒ってたよ」

誠「ほんとに?意味分かんないよな、あいつ。ちなみにどのくらい怒ってた?」

琴浦「ものすごく……。桂さんを殺すって息巻いてた」

誠「ほ、本当か?」

琴浦「うん……」

誠「あいつならやりかねないな……」

琴浦「伊藤くんもさ、やっぱり一人に絞ってお付き合いしたほうがいいよ。その方が誰も悲しまないし……」

誠「そうだな。それが一番だよな」

琴浦「うん、そうだよ……」

誠「だったら、俺は琴浦と付き合う!2人にはちゃんとを話してけじめをつける!」

琴浦「え、えええ~!?」

訂正

誠「あいつならやりかねないな……」

琴浦「伊藤くんもさ、やっぱり一人に絞ってお付き合いしたほうがいいよ。その方が誰も悲しまないし……」

誠「そうだな。それが一番だよな」

琴浦「うん、そうだよ……」

誠「だったら、俺は春香と付き合う!2人にはちゃんと話してけじめをつける!」

琴浦「うんうん……って、えええ~!?」

誠「俺じゃダメか?」

琴浦「ダ、ダメじゃないけど……でも、西園寺さんと桂さんが可哀想だよ……」

誠「任せろって!俺が上手く話をつけておくからさ」

琴浦「っ!!」

誠「どうしたんだよ春香?怖い顔して……」

琴浦「伊藤くんはわかってないよ!二人の気持ちは話し合いなんかじゃ納得しないよ!」

誠「なんでそんなの分かるんだよ!」

春香「分かるもん!」

誠「そうか……!人の心が分かるんだったよな、お前……」

琴浦「お願いだから、私より二人の中から選んであげて……」

誠「春香は俺のこと嫌いか……?」

琴浦「二股かけてるし、いきなりキスするし……最低な人だと思う」

誠「………」

琴浦「でも、わたしに心を読まれても積極的に話しかけてくれた人って……あなたが初めて」

誠「春香……」

琴浦「すごく嬉しかった。けど、それだけ。付き合ってもいいとは思ったけど、考えてみたら伊藤くんって浮気症だもんね」

琴浦「やっぱり付き合えないよ、ゴメンね……」

誠「分かったよ。春香の言う通りする」

琴浦「うん……その方がいいよ」

誠「じゃあ、俺西園寺に謝ってヨリを戻してくる!」

琴浦「いってらっしゃ~い」

誠(くっそ~、フラれた!一回くらいヤリたかったぜ!惜しい!惜しすぎる!)

琴浦「この……エロスが……////」

そのあと伊藤くんは、桂さんとちゃんと別れて西園寺さんと付き合ってるそうです。
桂さんとすれ違うたびに、伊藤くんへの凄まじい未練が伝わってきます。すごく……怖いです。
でもその気持は少しわかります。わたしも二人の仲睦まじい姿を見てると胸が苦しくて、すごく切なくなるから……


伊藤くんが西園寺さんにべったりになってから、わたしに話しかける人はいなくなってしまいました。
わたしと学校を唯一繋ぎ止めていた存在は、良くも悪くも彼一人だけでした。
そんな居心地の悪さも手伝ってわたしはすぐに転校をしました。

琴浦「琴浦春香です。よろしく」

たぶん彼みたいな人はこの先ずっと現れない……そう思っていました。でも……

真鍋「あれ、君だれ?」



Fin

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