早坂美玲「…………さむっ」 (21)


事務所前

早坂美玲「…………」ソワソワ

P「おお、おはよう美玲」

美玲「あ、プロデューサー……お、おはよう」

P「珍しいな、お前がこんな時間にいるなんて」

P「まだ事務所開いてないのに……というか早すぎないか?」

美玲「別に……早めに来たかっただけだしいいだろッ」

P「まあな、でも風邪はひかれたくないし……よし」カチャリ


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ガチャ

美玲「う……中も寒い……」ブルッ

P「やっぱ寒かったろ、そっちのストーブつけてきてくれないか?」

美玲「ん、分かったぞ」テクテク

P「その間に俺は……コーヒー淹れとくか。給湯室給湯室」


美玲「ねえ、プロデューサー!あれどこ押せばいいんだ?」トトト…

P「普通に電源押すだけだぞ。下の方に赤いボタンなかったか?」

美玲「赤いボタン……だな、分かった」

P「あーちょっと待ってくれ」

美玲「ん? なにか用?」

P「コーヒーと、あとココア作れるけどどっちがいい?」

美玲「えーっと……じゃあウチはココアがいいや」

P「オーケー、改めてストーブよろしく頼む」


美玲「赤いボタン……これかな」カチッ

美玲「……うん、点いたっぽいな」

P「お、サンキュー。ココア持ってきたぞ」

美玲「あ、ありがと」

P「こぼすなよー、シミになるからな」

美玲「むっ……ウチを子供あつかいするなよッ!しないってそんなこと……」ズズ…

美玲「……あち」


P「ダメだな、全然暖かくなってこない」スッ

美玲「あ、ズルいぞ! ストーブの前に行くの!」

P「ズルくないズルくない、それだったら来ればいいじゃないか」

美玲「だって、まだココア残ってるし……」

P「俺みたいに持ってくればいいだろ?」

美玲「こぼしちゃうかもしれないだろッ!」クワッ

P「変なところで律儀だな……」ズズ…


P「暖まったしそろそろ仕事始めるか」

美玲「へへん! 今度はウチがストーブの前とったからな!」

P「そんな近くいくと服溶けるぞー」

美玲「わっ、危ない危ない……」

美玲「離れると暖かくない……」

P「手出しとけばいいんじゃないか?」

美玲「あ、そっか」スッ


美玲「…………」

P「…………」ジー

美玲「……何見てるんだよ」

P「いや、なんか美玲が手出してずーっとストーブ見つめてるの面白いなぁ、と」

美玲「なっ! ウチをバカにしてるだろッ!」

P「してないしてない、続けてていいよ」

美玲「まったく……」スッ…

美玲「…………」

P「あ、ダメだ、やっぱなんか面白いわ」プフッ

美玲「なー!?」


美玲「そういえば、この時間だとちひろさんまだ来てないんだな」

P「ああ、でももう少ししたら来るんじゃないか?」

美玲「そっか……」

美玲「……あのさ、プロデューサー!」トトト…

P「ん?」

美玲「きょ、今日はクリスマス……だろ?」

P「ああ、そうだな」

美玲「だからその……なんていうか、その……」


美玲「ぷ、プロデューサーはウチとか……乃々とか輝子とか……」

美玲「ていうか……みんなのために頑張ってくれただろ?」

P「あーどうだったかな、大きな仕事はそんなに取ってきてやれなかった気も……」

美玲「ウチから見たら頑張ってたのッ!」

美玲「それでさ、プロデューサーの好きなモノとかよく分かんなかったし……」

美玲「だから、ウチが勝手に選んできちゃったヤツなんだけど……」


美玲「はいこれ……ウチのクリスマスプレゼント」コトッ


P「……まさか美玲からプレゼントをもらえる日が来るなんてなぁ」

美玲「な、なんだよッ! ウチだってプレゼントくらいするんだぞ!」

P「ああいやいや、悪い意味じゃなくてな」

P「最初に会った時より、美玲も変わったんだな……って思うとなんかな」

美玲「変わった? 別に変わってなんか……」

P「何よりさ、受け持っているアイドルからこうして労われることが嬉しいんだよ」

美玲「ね……ネギ?」

P「お疲れ、って思うこと」

美玲「あ、なるほど……」


美玲「でも、ねぎらう?ことは別に普通だし……」

P「普通でも嬉しいんだって。あー……とにかくなんだ……」


P「プレゼント、ありがとうな美玲」


美玲「ーーーっ!」

P「それでだな、俺の方からもプレゼントがあって……」ゴソゴソ

美玲「う……うううッ……!」

P「美玲?」

美玲「れ、レッスン行ってくるーッ!!」ダッ

P「え? あ、おい! まだこの時間レッスン場も開いてない……」


ガチャッ バタンッ


P「……遅かった」


P「んー……」

P「早速で悪い気もするけど、ちょっと中を見せてもらうか」パカ

P「箱の中身はなんじゃら……お、サンタのぬいぐるみか」

P「おおー、やっぱりぬいぐるみが好きなだけあってカワイイのを……ん?紙?」カサ…


『いつもいっぱいありがとう プロデューサー。』


P「…………」

P「…………」ジワッ

P「あ、ヤバい、もう年なんかね俺も」


ガチャ

ちひろ「おはようございます、プロデューサーさん!」

P「あ、おはようございます」カサッ

ちひろ「あら? どうしたんですか? そのサンタさん」

ちひろ「あ、分かりましたよ~? それ、誰かへのクリスマスプレゼントでしょう!」ビシッ

P「はは、惜しいですけど違いますよ。これはですね……」





ちなみにレッスン場に向かった美玲ちゃんは
ちゃんとプロデューサーさんが迎えにいったそうです。



おしまい

まだイブですがクリスマス当日のSSでした

もしこれを期に美玲ちゃんを好きになってくれる人や
SSを書いてくれる人が増えれば……
増えれば……!


お粗末様でした

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