精子「日々無駄に殺されている我らが兄弟達よ…」 (30)

精子「このままでいいのか!?」

イヤダーッ!!

精子「ならば!!…戦う覚悟はあるか?忌まわしい人間共と!!」

ウオーッ!!

精子「兄弟達よ…武器を取れぇぇぇ!!」

コロセーッ!!

――

お前ら「はぁ…もうクリスマスかよ」

お前ら「関係無いけど…」

お前ら「チンコ出して…」ポロン

お前ら「扱く日々…」シコシコ

お前ら「切ない…」ピュッ

お前ら「ふぅ…」フキフキ

お前ら「痛ッ――!?」

お前ら「な、なんだよ…えっ…血…?」ドロォ

お前ら「嘘…だろ…なんでチンコから…血が…」

ドサッ…

カーチャン「――ッ!?」

カーチャン「お前ら…?何なの!?どういうことっ!?しっかりしてお前ら!!」

――



精子「兄弟達よ!!やったぞ!!我々の勝利だ!!」

ウオーッ!!

精子「愚かな人間に一矢報いたぞ!!」

――



ピッ…ピッ…

トーチャン「…遅くなった、すまん…それでお前らは?」

カーチャン「原因不明ですって…ううっ…」

トーチャン「どういうことだ?電話の説明じゃサッパリわからなかったが…」

カーチャン「お前らがね、ちんちんを出してね、ひっく…しこしこしてたからね、ひっく…」

カーチャン「やってるやってると思って見てたらね、ひっく…急に血を流したのよぉぉぉっ!!」ビェーッ

お前ら「うんっ…」

カーチャン「お前ら!!」

トーチャン「お前ら!!」

お前ら「あ、あれ…俺…?」

カーチャン「病院よ、お前らチンコから血を流して倒れたのよ!!」

トーチャン「大丈夫か?痛くないか?」

お前ら「そうだ…俺、チンコから血が出て…」ズキッ

お前ら「うっ…」

カーチャン「お前ら!!」

トーチャン「大丈夫だから、安心して今日はゆっくり休みなさい」

お前ら「うん…」

― 翌日

医者「検査の結果が出まして」

トーチャン「はい…」

カーチャン「ごくり…」

お前ら「…」

医者「原因はお前らの精子にあるようですね」

医者「残念ですけど、去勢しちゃいましょう」

お前ら「えっ…」

トーチャン「…」

カーチャン「ぐすっ…お前ら…」

――



精子「…兄弟達よ、我らに危機が訪れている…」

ザワザワ…

精子「このままでは…去勢される…」

ザワザワ…

精子「…私は…人間に…和解を申し出ようと考えている」

ザワザワ…

精子「兄弟達の気持ちはわかる…が、去勢されては…」

精子「了承してもらえるだろうか?兄弟達よ!!」

ウオーッ!!

医者「では、処置は明日ということで」

――



お前ら「去勢…むにゃむにゃ…いやだお…zzz」

― おい、人間!!

お前ら「んあ…zzz」

― 人間よ!!起きろ!!ドピュッ

お前ら「けほけほっ!?…な、なんだよ!?!?」

精子「起きたか、人間」

お前ら「うわあああああ精子が喋ったああああああ!?!?」

精子「驚かずともよい、お前の精子だ」

お前ら「あわわ…」

精子「先日のチンコから血の件、あれは我らによる犯行だ」

お前ら「な、なんだと…!?」

精子「日々、我らを無残に殺し続ける人間へ反旗を翻した…」

お前ら「…」

精子「そのつもりだったが、状況が変わった」

精子「去勢されては困る、我らにとって去勢はお前の自慰以上に脅威である」

お前ら「…そ、そうなのか…それで?」

精子「…和解を申し出たい」

お前ら「――ッ!?」

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