剣崎「アナダガオエオマブダーガ」 切嗣「…」(198)

切嗣「アイリ、彼が何と言っているか解るかい?」

アイリスフィール「ごめんなさい、何かに遮られて言葉が聞き取れないわ」

切嗣「……」

剣崎「ヴォイ、マヴダーダノガ?!」

アイリ「どうやら生前の呪いが英霊化した今も続いてるようね」

剣崎「ココア、アカウイブチニクルウェキデジタエ」

アイリ「? 夜の海は綺麗だわ」
アイリ「殿方に連れ添われて見知らぬ街を歩くのが、こんなに楽しいだなんて――本当、言葉が通じれば良かったのだけど」

ランサー「よくぞ来た。今日一日、この街を練り歩いて過ごしたものの、……バーサーカーが平然と闊歩し、よもや初戦で出会うとはな」

アイリ「あなたはランサーね。一つ訂正してあげる、彼はバーサーカーではなくセイバーよ」

ランサー「何? まぁよい、戯言かどうか、戦ってみれば判ること」

剣崎「ヴェイ!!」

(殴りかかり転がる音)

(息切れ)

ランサー「どうした? バーサーカーかセイバーかも知らぬが英霊としての力量、そのようなものではあるまい」

カチャッ、ターンオフ
(キュイーンキュイーンキュイーン)
剣崎「ヘシン!」

ランサー「防具を纏ったか。それでいい。我が槍の前に」
剣崎「ウェイ!!」

ランサー「だが貴様、」
剣崎「ウェイ!!」

ランサー「くっ、それでいて」
剣崎「ウェイウェイ!!」

ランサー「セイバーならばなぜ剣を」
剣崎「ウェイ!!!」

(腹に蹴りがめり込む音)
ランサー「がはっ?!」

>>25
ターンアップじゃね?

ランサー「……ッ」

あまりにも一方的な暴力に、ランサーもその場に立ち会わせたアイリスフィールも驚愕の念を抱く。
雷鳴を轟かせ、荒れ狂う暴風を興し、大地を砕き割る――
幻想でしか成立し得ないはずの奇跡の具現化。
そうあるべき戦いは、ただ殴蹴の打ち込みのみで決着の時を向かえるのだ。

>>28
間違えたまま打っていたようだ

ケイネス『ランサーよ、何をやっている。 宝具の開帳を許可する、速やかに排除せよ!』

ランサー「……了解した。我が主よ」

剣崎「ウェイ?」

ランサー「ふぅ。―― せめて貴様に我が槍の一閃でも入れねば主も満足しまい」

剣崎「……」

(カチャッ)
アブゾーブクイーン
フュージョンジャック

剣崎「ハァァ」

一触即発の何かと魔槍。
そのとき、不思議なことが起こった。

突如轟音と共に空中に線路が敷かれていく。
空を裂き、紫電を放ちながら、こちら目掛けてレールを爆走しとくるソレに他ならない。

アイリ「これは、電車……?」

DCD「お前ら、どっちも武器を収めろ」

剣崎「ダレダオバエ!!」

DCD「俺は仮面ライダーディケイド。通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ」

ウェイバー「士ぁぁぁ! 何考えてんだよおお!!」


アイリ「あのサーヴァント、セイバーと言葉が通じてる…!」

ランサー「……」

あまりにも不意を付かれた登場にランサーも、マスターであるケイネスも唖然とするしかなかった。
その上名乗られたところで、全く聞いたことが無い英霊である。
いきなり真名を掲げ、争いを止めろというには余裕であるのか愚鈍であるのか推し量ることができずにいる。

ランサー(一先ずは助けられたということか……?)

DCD「他にもいるんだろ? 覗いてた奴。さっさと出て主役に顔を見せろ」

―― 黄金の光が空に顕れる。その眩さは夜を昼に変えるほどであった。
黄金の光が降り立った街灯の周り一面に黄金の羽が散らばる。

アーチャー「我を差し置き主役だと? このような不埒者が一晩に二匹も涌くとはな」

DCD「出てきたか……あん?」

剣崎「ウェイ?!」

アーチャー「我、ここに参上。……満を持して」

DCD「聞いてたのと何か違うぞ……」

アイリ(今度のはまともなサーヴァントみたいね……)

更に魔力の奔流が続き興る。今度こそ予期せぬその力の渦に、全員が注視する。
巻き上がる力の渦は形を成して人影として実体化した。
長身で肩幅の広い男の姿は赤い甲冑に覆われていたが、その容姿はセイバーとデザインセンスが共通するものがあった。

剣崎「ダディーャナザン? ! ダディーャナザンジャタイディスカー!!」

橘「……」

アイリ(?!)

DCD「これで出揃ったか? まぁまだ見学者なような奴はどうでもいい」

突如現れた赤い戦士の深く澱んだ緑の双眸が、アーチャーを睨みつける。

アーチャー「誰の許しを得て我を見ている。下がれ、庶民よ。それか疾くと去ね」

謎の男「ザ……ザヨゴォォォーー!!!」

バレット・ラピッド・ファイヤー
バーニングショット

謎の男「ォォァーー」

アーチャー「庶民がァッ」

杜撰な砲撃にアーチャーが地面に降りる。
その一瞬の出来事に一同が息を飲んだ。

アイリ(何なのあのバーサーカー……)

ランサー(また厄介な奴か)
DCD(……)
ウェイバー(帰りたい、もう英国に帰りたい)

剣崎「シュゴイ、ダヂアナザンアヤッバリズゴイ……!!」

アーチャー「図に乗るなよ、狗風情がッ!!」

アーチャーの周囲が輝き空間が歪む。
そこからぐるりと円を描き出現する宝具の群れ。

アイリ・ランサー(なっ・・?!)

アーチャー「地に平伏せろ!!」

神速で打ち出された武具の群れはバーサーカーに殺到する。

轟音とともに炸裂したそれは、まだなおも降り続ける。

ウェイバー「は、ははっ、何だよアレ。おかしいよ、あんなの!」

驚愕と絶望的な破壊を見せつけた雨が止むと、そこにはただのクレーターが出来ていた。
バーサーカーが立っていた一点を除いて。

DCD「狂化してるわりに、随分と芸達者だな」
ウェイバー「はぁ?何が…」

謎の男(せき)

土埃、煙の中から音がした。

DCD「アイツ、飛んできたもん全部打ち落としてたんだよ」

アーチャー「痴れ者が、まだ我にその様な視線を――」

《――、―――》

アーチャー「時臣、貴様!! ……まぁ、良いだろう。ここは諫言に乗ってやる」

アーチャー「庶民ども。次に相見えるまでに」

DCD「あ、ちょっと待てよ。」

DCD「俺の用事はまだ済んじゃいないぜ?」

アーチャー「盛るなよ雑種が。今はこの身体、臣下に任せ帰路の身だ。貴様のざれ言聞く間など無いわ」

アーチャーが姿を消し、その気配が無くなる。

DCD「むだ足になっちまったな」
ウェイバー「な、ば、馬鹿あぁぁ!」

アーチャーは場からいなくなったが、バーサーカーの光る双眸は標的を無くし空を眺めると、セイバーに目をつけた。

剣崎「ダディーャナザン?」

謎の男「……」

剣崎「ダヂアナザン?! ナズェミティルンディス!?」

アイリ(なんなのあの二人のサーヴァント)

>>剣崎「ダヂアナザン?! ナズェミティルンディス!?」
コレやりたかっただけだろwww

>>113
はい

戦い続けるともしもしは充電が切れるんだよ

謎の男「……」

剣崎「ゴタエデグダザァイダディヤナザン!!」

謎の男「ゲンザギィ! オマエアボーゴドゲゲルカラモリルンバ」

剣崎「ドウビィウコトディスカ?!」

謎の男「ケイゴクアシタゾ」

言い放つと同時にギャレンラウザーがまたも火炎の弾丸を吐く。
正面から飛来するそれを、剣崎は避ける思考すらないままに吹き飛ばされた。

剣崎「ダディーャナザン、ナズィゴンダコドォ……」

ランサー「貴様らはいったい……。セイバーのマスターよ、これはいったい」

謎の男「サバ、ハヤクカケウンダ!!」

ギャレンラウザーを構えた男が怒声を上げる。

アイリ(なぜあんなにも激昂しているのかしら……)

ラピッド・ファイヤー

剣崎「ヤベテクダザイダディーャナザン!!」

謎の男「……」

謎の男は銃口をセイバーに向けたまま走り込む。

ランサー(撃たないのか?)
その鬼相を見るとすぐにでも離れるべきと悟る。

剣崎「ダディーャナザン!!」


―― 直後、一人のライダーが宙に浮いた。圧倒的な力で回転し、有らざる捻りを加えた落下したソレは無惨にも、地に打ち付けられた。

DCD「おい、主役を忘れて何盛り上がってんだ」


ディケイドの操る電ライナーがその巨躯を、時を超える速度で謎の男にぶつけた事とすぐに気付たのは、
遠く離れコンテナの上から眺める切嗣だけであった。

切嗣(使えるな……)


謎の男「ォォォ、ボ、ォ……」

跳ね上げられ地面に叩きつけられたダメージは軽んじていいものではない。
だが謎の男はそれでも立ち上がろうとする。その姿に一同は目を奪われる。

アイリ(あれがバーサーカー……)

謎の男(せき)

その姿が霧散していく。

DCD「まったく。あんな仮面ライダーがいたなんてな」
ウェイバー「、お、お前がそれを言いますか?! 電車で突っ込むって何だよ! 無茶苦茶すぎだろ!!」

剣崎「キザマヨグボダヂアナザンボ!!」

DCD「落ち着けブレイド。ああするしかなかった、仕方ないことだ、手加減はしてある」

剣崎「ナビィ?!」

DCD「この世界で俺達、仮面ライダーは招かれざる客人だ。さっさと帰らせるにはあれでもいいんだな」

剣崎「ダディイッデルンダ!!」

ダディにボドボドダって言わせたいだけだろwww

>>171
はい

剣崎「オデドタダガエ!!」

アイリ「待ってセイバー、今のライダーの発言は聞き置けないわ。説明して」

DCD「面倒臭えな。後は頼んだぞ、マスター君」
ウェイバー「お前マスターを何だと思ってんだよ! 僕に命令するな!!」

アイリ「茶番はいいから早く説明なさい」

ウェイバー「は、はひぃ」

アイリ「ランサーもいいですね?」

ランサー「了解した。何やらこの戦いどうもおかしいようだな」

剣崎「ドウイウオトベスカ?!」

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