タダシ 「父上、わんぱく紳士が目を覚ましたよ」
紳士 「うん・・わんぱく。わんぱくだねぇ、坊や」
父上 「やっと目を覚ましたのかい。どうだね？起き抜けに視力測定でも」
タダシ 「駄目だよ父上。紳士は昨日のことで目が疲れてるよ」
紳士 「いいんだよ、坊や。これは試練なのだよ。試練なのだよ、坊や」
父上 「右０・２ 左０・１ 近視だよ。ひどい近視だよ。紳士」
紳士 「えっ？嘘。そんなに悪くなってる？もう一度やらせて」
父上 「残念だが、わんぱく紳士には家を出て行ってもらう」
タダシ 「嘘だよ！わんぱく紳士は目が疲れてるだけだよ」
紳士 「いいんだよ、坊や。わんぱく紳士の負けだ」
タダシ 「ひどいよ父上。視力はそんなに大事なことなの！？」
父上 「もし、お母ちゃんの乳首が『干しブドウ』だったらどうする？」
タダシ 「えっ！それは困るよ」
父上 「それと同じことさ」
タダシ 「うわん。紳士、紳士。出て行かないでよ」
母上 「待って、お母ちゃんの乳首。紳士が生えてきたわ」

八幡(それから5分後…持ち物検査が始まった)

八幡(まあ大方クラスの誰かが盗んだのだろう……)

八幡(てか、こういうとき大概ぼっちのせいにされるんだよな)

八幡(とはいえ俺は盗んでいない、証拠もないのに犯人にされるわけがない)

八幡(そんなことはないって？それはぼっちとしてのレベルが低いだけだ)

八幡(真のぼっちは疑われすらしないのさ)

八幡(しかしまあ持ち物検査というのは心が踊るな)

八幡(校則を犯していないものには娯楽時間だ)

八幡(関係のない俺は高みの見物といったところだな)

平塚「……これはなんだね？」

生徒「タバコです」

平塚「……見逃すわけにはいかないな。没収させてもらうぞ」

平塚「ただ今回は財布探しが種目的だ。説教は後回しにさせてもらう」

八幡(……やはり見ていて面白い)

八幡(しかしタバコとは……ここって一応進学校なんだがな……)

八幡(向こうでは三浦達が必死にアピールしているな。まぁ無理もない)

八幡(由比ヶ浜の財布が盜まれたせいで自分まで説教アンド没収)

八幡(不要物を没収された奴らが由比ヶ浜を恨んでも無理はない)

八幡(だがしかし、そこは葉山のグループ。言葉巧みに責任を犯人へと受け流す)

八幡(悪いのは犯人だ！由比ヶ浜じゃない！……ってところか)

八幡(それにしても由比ヶ浜の奴、一体誰にぬすまれて……)ﾁﾗｯ

由比ヶ浜「」ｼｮﾎﾞﾝ

八幡「……！？」