上条「そこのおねーさん! お茶しない?」麦野「あん?」 2発目 (450)

おっとっと、隠れ貧乳好きがばれてしまった。

では、こちらの酉を使いましょうかね。

                  ___                  __ へ∧ /´} ,イ¨)__
               ..:::⌒::::::::::::::::::`丶、             _> o く 0 }_ Ⅵ o厶イ⌒ミx

              /:::::::::::::::::::::::::\::(\:\            了 `7ノY´レ':::\}::`7へ}⌒Lフ、
            .::: /:::: /:::::::::|::::::::::::と  つ::          r‐{ }/ }__>::::::::::::::::::::::::::::厶  r‐ヘ'
           / ::::'::::::::{::::::::/|:::::::|: ::(/\)::!          (⌒o く::::::::;:::|:::::::::::::|:::}:::::::: レ'ヽ゚__)

             / :::: |:::::::∧:::/ ⌒∧::::|::::| ::|::|           |/{_厂 ::イ:::ハ:i|:::::::|:::|'ト:、::|::<o ス
              |/|:::::| ::/⌒V  ∨ア心|::::| 人|           し':::::::|::::Ⅳ__ リ| :::;ハ:ノ,L_:::」::::::レi:|´
              |:::::Ⅳ x=ミ    Viソレ'´_,八          /:::ト:;::ト:;爪心゙' ¨´  爪心 |:::::ハ从
              |/八 //    _ (∨)/:::::::: \         ¨八_`|C込ツ     込ツoレ'ノ、:|
                /:: 个:.....,__マ__ノィっ():::::::::::::::: ヽ          从ヽヽヽ      ヽヽヽ八  `
            /::::/ | ::::/|::,'i}_i仏.イ ::::::::: | :::::::::|          ム个 _(⌒ ´ ̄ )_. イヽ:j
              /::::/| ::::::〈_j/~~ヘ:::::|::∧::::::l\ ::::|              r欠T7ス´
.            /:/ :|/ (_7ー~~くⅥ/  \|  \|             {_7/¨ハ_}
                 `7~‐~マ                      ,ハノiiトミj
                    _|__/´ヽ__}                      ト、_ ゙イ|
                  77  'ヘ ',                     / / i | \
                 '┘   └'                     `7__|__|_/
                                              j } j |
                                             ヒソ .ヒソ


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【佐天涙子】

初めに(略

この子はレイプされなきゃおかしいです。
エロSS作家が100人いたら、87人ぐらいは佐天さんレイプ展開を考えることでしょう。

無謀な行動力、うっかり屋、1○歳にしては発育の良すぎるボディ。
薄い本でも大活躍です。

彼女のセカンドバージン話はちょっと暗礁に乗り上げています…
がっつり書かないと無理っぽいです。


【初春飾利】

>>1がやった安価スレの被害者です。

帝春は無いと断言しましたが、結局帝春になりそうな予感…
スーパーハッカーという設定を出来るだけ生かしたいですが、機会が無いのでなんとも…

あと、勘違いしそうですけど、本スレの初春はまだ『処女』です。

…速攻でていとクンに奪われそうですが。



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【吹寄制理】

メインヒロインその2。

原作で登場時、「コイツ、初代上条さんの彼女だったんじぇねぇか?」
という>>1の妄想からメインヒロインに抜擢されました。

が、かなりの泥縄登場なので扱いに困り、結局放置。

まぁ、これからも不遇であり続けるでしょうが、それが吹寄らしいといえばらしいでしょう。

あと、エロAAがかなり多いのにびっくり。
麦のんより多いのはどういうことなんだろう…?



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     |:::|:::|::!::|V.W '",- __ !:::!、::::::ハ        l : : : : :l : : : : : | : :ソーヾ_ ヽ、ゝ"ミミヾ : : 从
.      |::::ゞ" ̄ミ.    ヘ:メ゚} i:::|.!::::|::ハ       |: ||: : :│: : l : :l : /__,  `ヽ ,zゞトメl: `ミ>
      i!::::ヽ;ィf;う,    ゙" .i:::|ハ:::|::|:ヽ,      l::∥: : ∧ | : :l:´イん心`    んリノ : : :|
.      i!:::::::ヽ`"  l   ""i::|〃、::|::从       乂: : : : ヽ | : :l   込リ      - |: :l
       i!:i::::、ヽ.""        i::|"::| ::|::|:/ヽ       ヽ: 、: : ヽ :ヾ:、 `     ゝ   l: :l
       从:::::ヽへ、_  ゚  /V:川乂ヾ          ヾ ヽ: :ヽ :l           /:/v
         \ヽ|〈 ハ..l` ‐" ./ |ヽ、_              冫、: :: :∧     ⊿  /:〃
         レ'_ヽ. | 〉   / //、. \           〃 lノ乂从冫  _   _ ∠j 从
         //ヽ.ゞ二/ /   \ \         /;;;〃:v レ'   /
        //  .〉ヘ / \   ./`,  i!        l;;;ゞ;/      〈
      |∧  /  V.   \ / .|   |       /;;;|;;ヽ、____ l
      |  !|/    __ __  , 、. V  |   |       |;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\|
      /  y    /ヽヽ.}弋彡 | / |   |       |;;;l;;;;;;;;;;;;;;;/ ̄ ̄ヽ;;、
      /  |  /チニ~ヽ  ヽ.   |/  |   |       |;;;;;;;;;;;;;;;/      |;||
     /   | レ'"__ヽ   ト,   |  .|   |       |;;;;;;;;;;;;/      仆
    /  ヽ { .| '",,_.Y   /::::|ヽ、 |/ .|   |       ヾ;;;;;;;;/       / l;ヾ
    / -‐ヽ/:ゝ ゛|ゞ、-‐":::::/ 、 ヽ<j、  |       〉;;;;人 |      / ノ;;;ヘ
   / -‐/-|::::ヽ、| '"`ヽ::::/~  ヽ   ヽ i!       ノ;;;;;;;l  |     //;;;;;;;;;〉
   ゝ-‐‐" ∧::::::/"   `ヽ、      i i!       |;;;l:;;;;;ヽ |    l′;;;;;;/
   |       / -<  ヽ, "'-..,,_   /       |;;;|;;;;;;;;;;;;;|    |;;;;;;;;;/


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【滝壺理后】

あんまり目立ってませんね。

『体晶』の設定のせいでえらく使いづらいです。
まぁ、使うとしても浜面のヒロインという全うな使い方でしょう。


【絹旗最愛】

一番影が薄いですな。

5話ではちょっと活躍させるつもりです。
前にも書いた通り、彼女のセックスシーンは多分無理です。書けません。

良い相手もいないしねぇ…



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         ,.. ≦.:. ̄ ̄ ̄.:.:.ミ:...、
       /.:.:.;.:.:..---.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\

      /.:::/,..  -‐zァ一- ミ:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶
      {:.// /´ {      `i 、:\.:.:.:..ヽ
      ∨ //     :  {   l| i \丶:.:.:∧
      / //_   \ヽ. ヽ l!  i i丶:ヽ.:.∧
        i  /´ ̄ミ`   ≦キ ト i }| ヽ.:::.:.:.}
        | ,イ,ァ了心、   ´,z==ミノ .′  i ∨::/
        |/,}ヘ. ヒ.ツ     {ぅ:.リ V  { | Y
        }/.| ,,,`        ー' チ  |  ∨l|
      ノ |    ′     '' .′  il   V{
     /i 人            { i  リ | ヽ
   / .イ {..{..\  ^      ,Ⅵ ,′ |  廴
  ( イ.人. |..|/..:::丶    _ . イ } / {   { ヽ  ヽ
   { {/ ハ.{...、....::N..:二「     廴} i{ 乂  '. }i i }
   ∨ ,..::ト...:V斗く  i    /l 人 ヽ ミ Vノ }′
   {   i...::} V´ノイ:.〉 /}   / {′/\\  \ノ
    乂 {...::|ハ.:.:.:.:.く .′ ーム ハ/.:.:.:.:.\ヽ  \
     ヽ:.リト }.:.:.:.:.{ }|/´ブ__,} { {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.} 〉.   ヽ
     ノ}:ノ:}ノ:.:/.:.:.V7≦__ 人人廴..:/.:.:.:|/..}    }
  ー≦彡イj .:V..:.:/ Lハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /.:.:.:.:.:. |..ノ/  /
    {/ V.:.:i.:.:/ /} |i V.:.丶:.:{:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:} ノ  /



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【フレンダ=セイヴェルン】

コイツ、なんでこんなにAA多いの?

本スレではかなり設定弄っています。
あくまで多分ですが、神様はコイツを15巻で殺したことに、キルヒアイスばりに後悔してると思います。

フレンダ×駒場なんて、うちのスレぐらいしかないでしょうねぇ…



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                 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\                          ,  /!/(__ノ!  ノ!
               /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ                      /!//彡厂二=、  ̄ ミニ : .、
                  j:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::八                    !Y / / /        -=ミ 、⌒
                  7::::::::::::::::::j/レヘハ::;:::::::::::::::::ハ{                   |ヽ ,/              `ヽ\_
             /ヘr‐く:::::::j/    ` `^"´"}::{`                 、ヽ_ノ У     \       \ \_
            -‐ ァ〈{  }}:::/′{     } ,ノ  }^′                 _>- /       \xく\      ヽ  ト、
       ,  ´   / ヘ  lV   ド・ラ〃{ト,ァ'                   ⌒7/     ーv‐彡==刈/\__   }   `ヽ
      -‐′      /  ぐー、 、      ,: }  }\_                 イ 八  _、--\トvッ'/ '  }/  、 \ \
,  ´          /    八  、 }     _,ノ 丿  \`ヽ、             ノ/ /  ヽ{,ィ 7∧::..    uノリ l ヽ }_ ヽ!`ヽ
          /o   ハ ゝ、ヽ  ,. -─ 、/´}    /   \             /イ ハハゞ' / /  _      ハ{ノ/    \
           \__/ }   ` ヘ  ===/  }_o〈       ` 、           厶ィ  } ∧   ヽ        _ノ    ト=-'
              /   }   / | ` ァァ'∧ }  〈                   ノノ) / ∧   ノ ̄->    ノ     {
                                                ´  l/{ / ∧  ヽ´,...:    / !      し_
                                                  ,、__ ∨从ヽ     / / | 从从(_
                                                 //__二`^^'⌒ `== く  〈 ∧ l人人!


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【駒場利徳】

もしかしたら、>>1が一番好きかもしれない禁書男キャラです。

原作では不幸なので、本スレでは幸せになってもらいたいです。

戦闘スタイルはサバットですが、イメージ的には天上天下のボブ・牧田。
彼の安全靴ドロップキックは、多分、日本刀ぐらいじゃ防げないと思います。



【浜面仕上】

へたれ度が増量してますが、あわせて戦闘能力も増量しています。

上条=ボクシング、駒場=サバット、と決まっていたので、彼は自動的にレスリングに。
まぁ、塔下戦以上の活躍は2度とないでしょうけどね。





.

こんなもんかな?

00000号や現在投下中の天草式、サイボーグシスターはオリキャラなので説明は要らんでしょう。

あと、久しぶりに安価、というかアンケート。

吹寄が恥らいながら上条のために自分で浣腸してアナルセックスの準備をするシーン見たい?
『出す描写』はしないけど、いやな人が多いなら、浣腸自体キンクリ。

↓1~10、あるいは今日中ぐらいで、
見るor見ない
をレス下さい。

では、また次の投下で。

夜に時間が取れなくなったので、昼休みの今投下。

今回はエロオンリーで24kB。
アナルメイン。

浣腸描写はあるけど排泄描写は無し。
期待していたひとごめんなさい、そのうち●●使ってがっつりやります。

では、投下。





ぴちゃぴちゃぴちゃ…

地下室にある麦野の私室に、ネコがミルクを啜るような音が響く。

音の発生源は若い男女3人だ。
大人が4~5人は寝られそうなキングサイズのベッドで、裸の男女が妖しく絡み合っている。
さらに、ベッド上には大小さまざまな淫具が散乱していた。

「はぁはぁ… く… も、もう少し手加減してよ…」
「ダメよ。ソッコーで準備しないと間に合わないでしょ」

女性の1人、吹寄が苦しそうに声をあげ、それに対して麦野がピシャリと言い放つ。

ベッドの上では、仰向けになった上条の股間に、四つん這いになった吹寄がぎこちなくフェラをしている。
そして、吹寄の背後に回った麦野が、高々と突き上げられた吹寄の股間を、その舌と指で縦横無尽に陵辱していた。

「おら、文句言ってる暇があったら、気合を入れてフェラしろよ。当麻のチンポが萎えちゃうでしょ!」

言いつつ、重ねた第一、二指を、ぞぷり、と腟口に突き刺す。
さらに、空いた母指をアナルに捻じ込むように埋める。

「ひぃッ!! そ、そこはダメッ!」
「ばーか、アタシはここでも当麻を受け入れてるんだよ? それとも、ランク下がって良いの?」
「…くぅ、卑怯よ……」

麦野が出した上条をシェアしようと言う提案に対して、吹寄が提示したのは、

『麦野と自分とを『同じように扱う』こと』

であった。

無論、それは『恋人』としての意味であったのだが、麦野はそれを承諾する代わりに、

『それじゃ、『私と同じことができるようになったら』認めてあげる』

と条件を出したのだ。

最初はその意味を取り違え、料理や家事などで肩を並べれば良いと思っていた吹寄であったが、なんのことはない。
麦野が言う『私と同じこと』とは、すなわちエロテクのことだったのだ。

ゆえに、吹寄は憎き恋敵から、恥辱にまみれた肉体開発を受けているのだった。

「……絶対に貴女と同じレベルまで昇ってみせるわ…ッ」
「はいはい、でも、フェラも満足に出来ないようだと、先が思いやられるわねー」

麦野の明らかな挑発に、吹寄は、キッ、と上条のペニスを睨みつけた。

「あのぅ、吹寄さん…?」
「こ、こんなの、簡単なんだからッ!」

本能的な恐怖を無理やり押さえ込んで、吹寄が大きく口を開ける。

歯を当てないように気をつけてペニスの先端を呑み込むが、生暖かいゴムのような食感に、思わず涙目になってしまう。

(うぅ… 変な味ぃ……)

数年間想い続けた愛しい彼のモノでなければ、思わず噛み切ってしまいそうになるほどの強い嫌悪感である。

しかし、そんな吹寄の苦労などお構い無しに、麦野が吹寄を責める。

「噛むなよ~。今、噛むと、当麻のチンポが血だらけになるからね…!」

意地悪な声で釘を刺すと、麦野はベッドに転がっていたとある淫具を手に取った。

それはゴルフボール大のシリコンボールが連なったアナルパールで、アナル専用のローションをふんだんに絡めると、麦野は遠慮なしに先頭のボールを吹寄のアナルに押し付けた。

「ッッッッ!!??」
「ひとーつ……!」

ぢゅるん、という擬音が聞こえそうな勢いで、シリコンボールが吹寄のアナルにもぐりこんだ。

本来、出すべき器官に強制的に入れられ、吹寄は総毛立って震えた。

「んぐぅ… ぷぁ…ッ な、何をする気!?」
「誰が勝手に吐いて良いって言った…!?」

思わず、上条のペニスを吐き出して後ろを向く。
だが、麦野は片手を伸ばして吹寄の頭を掴むと、強引に前を向かせた。

「テメェはどうやってしゃぶれば、当麻のチンポが気持ち良いかだけ考えな」

サディスティックな笑みを浮かべて、麦野がさらに2個のシリコンボールを挿入する。
腸管のなかで数を増す異物に、吹寄の嫌悪感がさらに高まる。

「わ、わかったから… もっとゆっくりしてぇ……」

とうとう観念した吹寄が、再び上条のペニスを咥える。
途端に襲ってくる『えずき』をなんとか押さえ込んで、ゆっくりと鼻で息を整える。

ツーン、とした男の体臭が鼻に飛び込み、鼻の奥が、かーっ、と熱くなった。

(こ、これからどうすれば良いんだろ…?)

縋るような目で上条を見上げると、上条はチラリと視線を麦野に走らせた。
が、麦野の眼は『自分で考えさせろ』と言わんばかりに険しかった。

昨晩の滝壺のように、一から十まで丁寧に教える気は無いらしかった。

「むぐ… むぐぅ……!」

何も分からない吹寄は、とりあえず口に含んだペニスの先端をもぐもぐと舌で刺激してみた。

舌上に何か得体の知れない味を感じるが、ひとまず無視して舌を躍らせる。

(顎、疲れる……)

舌筋群は横紋筋であり、かつ一つ一つの筋が小さいため、過剰な運動ですぐに疲労してしまう。
そのため、すぐに舌が疲れてしまい、吹寄は舌を動かせなくなって小休止を取った。

(…こんなんじゃ、上条は気持ちよくないよね……)

己のふがいなさに―本来、そんなもの感じる必要は微塵もないのだが―、吹寄が思わず涙ぐむ。

ペニスを吐き出して上条に謝罪の言葉を言おうとしたが、脳裏によぎるのは恋敵のえらく怖い顔である。

(今度吐き出したら何をされるか…ッ)

しょうがなく吹寄は、ペニスを咥内に入れたまま、上条を見上げて謝罪の言葉を口にした。

「ひょへん、ふまふへきなふて…(ごめん、上手くできなくて…)」
「うっ、い、いや、気にしてねーぜ」

一瞬、上条がビクッと身体を震わせて、悩ましそうに顔をゆがめた。

「ふぁに?(なに?)」
「いや… 咥えたまま喋ると、刺激が……」

これぐらいのヒントは良いかなぁ、と麦野を見ると、麦野は吹寄のアナルを弄りながら空中にオーケーサインを出した。

良いらしい。

「ひゃへるとひもひいいほ?(しゃべると気持ち良いの?)」
「えっと、たまにヒットする感じ…」

上条がそう言うと、吹寄は爛々と眼を輝かせ始め、「ほれは? ほんなはんじ!?(これは、こんな感じ!?)」と嬉しそうに口を動かし始めた。

「ほれは? ほれは!? はみひょー、ほれはひい!?」
「ああ、良い感じだぜ……」

コツを掴んでからは吹寄の上達は早かった。

上条に刺激が入る単語を拾い集め、その口の形、舌の動きを発生せずに再現した。

(なるほど、舌で当麻のを縦にこそぐようにすれば良いのねッ!)

調子にのった吹寄は、舌の疲労などお構い無しに上条のペニスを舐めしゃぶった。

まだまだ拙いが熱烈なそのフェラチオに、上条の性感が急速に昂ぶっていく。

(えーと、出そうなんだが…)

またもチラッ、と麦野を見ると、麦野は意地悪そうな笑みを浮かべ、何かを指に引っ掛けながらコクリと頷いた。

(………あー、イラ子、すまん…)

心の中で謝罪して、上条は吹寄の頭に掌を置いた。

「吹寄、もう、出ちまう…」
「…ふ、ふひのははにはひなはいよッ!(く、口の中に出しなさいよッ!)」

内心ドヤ顔で吹寄が答えると、上条は軽く吹寄の後頭を押さえて己の精を解き放った。

「ぐっ… 出るッ!!」
「ッッッッ!!」

熱い本流が吹寄の咽頭を直撃し、鼻腔いっぱいにイカ臭い匂いが充満して、その瞬間、

「はい、おめでと~~」

いつの間にか全てのボールが埋まったアナルパールを、麦野が一気に引き抜いた…!

ジュボボボボボ…!

突然襲った未体験の強制排泄感覚に、吹寄の身体がピンと突っ張る。
その拍子に、咥内の精液が完全に噎せ返り、鼻腔を逆流した精液が鼻孔から飛び散った。

「お、ご、ご……ッ!」

上条のペニスを口に咥えたまま、精液を鼻から垂らしたまま、吹寄は尻で山をつくるような体勢に崩れ落ちた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 


「こ、殺す気ッ!?」

なんとか復活して、鼻腔の精液を苦労して吐き出した吹寄が麦野に詰め寄る。

「死ぬかと思った!」
「大げさな……」

輪っかに指をかけて、抜いたばかりのアナルパールをひゅんひゅん振り回しながら麦野が答える。

すると、不意に麦野はアナルパールに鼻を近づけた。

「……アンタ、今日はトイレ行ってない?」
「そ、そんな恥ずかしいこと言えないわよッ!」

両手でアナルを押さえて吹寄が怒鳴る。

「と言うか、ホントにお、お尻でセックス出来るの!? あたしを騙してるんじゃないの!?」

吹寄の性知識では、アナルセックスなど想像の範疇外だ。

今さっき味わったアナルへの衝撃を思うと、まるで現実味を感じない。

「なに、疑ってるの? それじゃ、よーく見ておきなさい」

麦野はそう言うと、ぐにゃりとへたった上条のペニスを猛烈なお掃除フェラで勃起させると、珍しくスキンを手にとって上条のペニスに被せた。

「綺麗にはしているけど、一応ね……」

アナル用ローションを大量にペニスに垂らし、上条の顔に背を向けるようにして腰を落とす。

ぴと、と亀頭がアナルに当たる位置まで降ろすと、ちょいちょい、手を手前に振って吹寄を呼び寄せる。

「ほら、目の前でよっーく見ときな」

強引に吹寄の頭を自分と上条との接合部に寄せる。

目の前で薄いゴム膜を被ったペニスと、やけに妖しく収縮を繰り返すアナルとのキスを見せつけられ、吹寄の頬が、ヒクヒク、と痙攣した。

「素直に言うけど… 卑猥すぎるわ……」
「ありがと。それじゃ、挿れるわよ…ッ!」

ペニスが折れないように片手でしっかり把持し、麦野が独特な角度で腰を降ろす。

(こんな大きなペニスが、入るわけが……!)

長大な上条のペニスと比べると、麦野のアナルは頼りないほど小さく狭い。
とてもこのまま入るとは思えなかった。

しかし、吹寄の頭上から「ふーーーーっ」という麦野の深呼吸が聞こえてきたかと思うと、吹寄の目の前で不思議な光景が展開された。

(え…? 肛門が、開いて…?)

腹筋と肛門括約筋を上手く操作しているのだろう。
麦野のアナルが、ふわっ、と緩んで口を開き、まるで摂食するようにペニスの先端を器用に呑み込んでしまった。

「嘘ぉ……」

呆然と呟く吹寄の目の前で、極めてスムーズにアナルがペニスを呑み込んでいく。
麦野の形の良いお尻が上条の下腹部に、とん、と着陸すると、麦野は「あはぁ…」と感極まった声を発した。

「く・し・ざ・し・に・さ・れ・ち・ゃ・っ・た♥ 最近はチンポがケツマンコ拡げる感触がたまんなく気持ち良いのよね……」
「ケ、ケツマン……」

麦野のあまりにも下品な言い回しに吹寄が絶句した。

「どーぉ、納得した?」
「うぐぐ……」

ほんのり上気した声でそう言われ、吹寄は歯軋りせんばかりに呻く。

チラ、と上条を見れば、だらしないほど蕩けた表情で「あー」とか「うー」とか呟いている。
彼も相当に気持ちよく感じているらしかった。

「……やるわよ、お尻ぐらいあたしだって……!」
「あ、そ。なら……」

麦野がペニスが抜けないように気を使いながら枕元にある道具箱を漁る。

似たような形の大小2つのプラスチック容器を取り出し、吹寄に投げて渡す。

「はい、イチジク浣腸と大容量ビデ。そこのトイレでナカを綺麗にしてきなさい」
「!!」

吹寄の顔が、ヒキッ、と引き攣る。
麦野がアナルパールの匂いを嗅いだ理由にようやく気付いたからだ。

「さ、サイテーッ!」
「ばぁか、ケツマンコ使うなら当然の準備だ。上条のちんぽをクソまみれにしたいの?」

そう言われては反論できない。
吹寄は渋々渡された2つのプラスチック容器を抱えると、後ろ髪引かれる思いでベッドから降りた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 


「えぇと、まずはイチジクからよね……」

やけに広いトイレに篭り、便座に座って渡されたイチジク浣腸を食い入るように見つめる。

一瞬、なんで自分はこんな事をこんな所でしているのだろうか、と考えたが、慌てて頭をぶんぶんと振ってその考えを振り飛ばした。

「あの女には絶対に負けないんだから…!」

しかし、麦野があんな下品な女だとは思わなかった。
ちくしょう、アイツ、猫被りやがって…

耳を澄ますと、ドア1つ隔てた空間から、麦野と上条のギシギシアンアンの声が聞こえる。

「…昼前のセックスは気持ちよかったなぁ」

しみじみと呟く。

初体験が激痛しか記憶に無く、軽くトラウマになっていたため、流されるままにではあるが、あっさりとセカンドバージンを破り、しかもオーガスムスまで感じられたのは素直に嬉しい。

「…全部あの女の掌の上ってのが癪だけど」

上条のシェア提案は魅力的ではあったが、結局は麦野とガチンコで勝負しなければならない。
今はカラダの魅力では完全に負けているが、いずれ必ず麦野を追い越してみせる、と吹寄は固く心に誓っていた。

「その第一歩が、浣腸かぁ……」

イチジク浣腸の説明文をよく読む。

吹寄は浣腸の経験が一切無い。
というより、常に『腸まで生きて元気に働く乳酸菌入りヨーグルト』とか、『食物線維が通常の3倍の海草パン』などといった商品ばかり食べているので、基本的に便通は良い。

「けど、今日はまだ出てないのよね…」

起きぬけに拉致されて来たため、ゆっくりとトイレに座っている時間などなかった。

「最低10分は我慢すること、か……」

麦野のアナルセックスはどれくらいかかるだろうか?
しかし、躊躇すれば躊躇するだけ時間が掛かってしまい、確実に上条の体力と精力は削られることだろう。

「お、女は度胸!」

がさごそ、とビニールのフィルムを剥がし、元ネタとなった無花果型の容器を肛門に運ぶ。

「ふぅ~~… ふぅ~~……」

必要以上に何度も深呼吸を繰り返して、嘴口を恐る恐る肛門に突き刺した。

チクッ、

「ぁ痛ッ!」

イチジク浣腸の先は意外に鋭利である。
流石に傷が付くほどではないが、予想外の痛みに手が勝手にイチジク浣腸を握り潰してしまった。

ちゅぅぅぅ… と中の薬液が意思に反して直腸内に注入される。

「あ、やば……」

咄嗟に言葉が出たが、何がヤバイのか、吹寄はすぐに自分の身体で体験することになった。

ぐるるるるるるぅ………ッ!!

「ひぃッ!!」

途端に強烈な腹痛が吹寄を襲う。
普段は意識したことの無い腸の蠕動運動をやけにはっきりと感じる。

「で、出る… 出ちゃう……ッ!!」

10分耐えるなど冗談ではない。

思わず腹筋が緩み、ほんの少し薬液がアナルから滲み出る。

「………だ、ダメッ!!」

楽になりたいという甘い誘惑を強靭な意志と熱烈な恋心で振り切り、吹寄はアナルを、ぎゅ、と締めた。

麦野から貰ったイチジクは一個しかない。
これを失敗したら、あの性悪女に絶好の攻撃ネタを与えてしまう。

「我慢、我慢……」

地下室はトイレの中まで空調が効いているのに、額から脂汗が止まらない。
ぞわり、と背筋に鳥肌が立ち、寒気が全身を襲う。

「10分なんて、無理ぃ……ッ!」
      ギュルギュル
下腹部の蠕動運動はさらに勢いを増している。
気を抜くと、いや、気を張っていてもすぐに決壊しそうな勢いだ。

「こ、こうなったら……」

鈍痛に滅裂になった思考が、ただ「排泄を止めたい」という欲求から、普段の彼女ではありえない行動を指示する。

吹寄はイチジク浣腸を包装していたフィルムを親指に巻きつけて保護すると、締めすぎて感覚のなくなったアナルに、ピト、と押し当てた。

「…ここまでするんだから、ちゃんとアナルバージン貰いなさいよ、上条当麻ッッ!!」

ずぶっ、

吹寄は無理やり自分の親指をアナルに突っ込み、異物感に総毛を立たせながら懸命に耐えた。




 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 


「…で、いい加減話せよ」

吹寄がトイレに消えた後、ベッドでは横向き背面バックで繋がった麦野と上条が、スローアナルセックスで睦み合っていた。

「吹寄を巻き込んだホントの理由ってなんだよ?」

片手の指で腟内を弄り、もう片手の掌で乳首を緩くこねる。
そして、直腸に挿入したペニスは、円を描くように腸壁を刺激する。
決して激しい愛撫ではないが、性感帯を的確に、しかも複数刺激されることで、麦野は完全に蕩けきっている。

「あぁん… 今聞くのぉ……? もぅ……」

数度の軽い絶頂を繰り返している麦野が、桃色の吐息を漏らして答える。

「正直に言うわね… アンタを吹寄ちゃんに自慢したかった……」
「はぁ?」

予想外のその答えに、上条が思わず素っ頓狂な声をあげた。

「自慢って…?」
「私たちが… あん… こんなにラブラブなのよー、ってとこ」
「あぁ… あぁ?」

納得出来るようで出来ないその回答に上条が頭を捻る。

「その割りに、吹寄にえらく肩入れしてるし、結果的に二股になっちまってるのは?」
「……上手く言えないんだけど」

はぁ… と男の愛撫を堪えるように息を吐いて、麦野が答える。

「あの娘を輪の外に置いておくと、アンタが私から出て行きそうで不安だったからよ…」
「そりゃ… 考えすぎだろ……」

上条は吹寄のことが決して嫌いではないし、はっきり言えば好意を持っている。

だが、許婚宣言からの度重なる吹寄の肉体的アプローチは全て断っている。
彼女である麦野を差し置いて吹寄との仲を深めるのは不誠実であると、今日までは自制していたのだ。

「吹寄の誘いは全部断ってたし、いつもお前が一番って言ってるじゃねぇか…」

彼女が自分を信じてくれていなかったことに軽くへこむ。

「ロジックじゃないのよ、これ。私がそう感じちゃったら、もう止めようがないの。納得できないでしょうけど、そういうものなのよ」

それにね、と麦野は軽く眼を閉じて続けた。

「私だって、当麻を横からかっさらった負い目があるのよ、吹寄ちゃんに」
「そう、か……」
「うん、ナンパしたのは当麻だけど、強引に彼氏にしたのは私だし… もし、彼氏にしなかったら…」

ほんの少しだけ麦野は震えた。

「アンタは吹寄ちゃんのモノになっていたでしょうね…」
「それは… わかんねぇよ……」

一度愛撫を止めて、両腕で背後から麦野を抱きしめる。

「……吹寄ちゃんが私たちの輪の中に居るなら、眼が届くし、それに……」

抱きしめられた腕に、己の腕をそっと重ねる。

「一緒に抱いてもらったら、安心できるのよ……」

微笑みと共に発した言葉が、上条の耳に不思議に響いた。

(………わかんね)

麦野の告白を理解しようと頭を捻りに捻って、結局、上条は理解を放棄した。

「…正直、わかんね。けど、沈利がそうしたいんなら、それでいいぜ。けど、2人が傷つくのだけはゴメンだからな」
「うん… 後で時間を作って、吹寄ちゃんともしっかり話をするわ…」

そうして、上条の両手を掴んで、それぞれ秘所と乳首とに誘導する。
話は終わり、今は肉欲の時間、ということらしかった。

「さぁ、吹寄ちゃんが戻ってくるまではアタシの時間よ。頑張ってね」
「…おう」

素早く体位を入れ替え、上条が激しく麦野を責め始める。
圧倒的な男の奔流に弄ばれ、麦野はだらしなくイッた。




 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 


上条と麦野が、自分に関する極めて重要な会話を交わしていた時、吹寄は己の腹部を驚愕の眼で凝視していた。

「スゴイすっきりした… 浣腸すごい……」

きっかり10分我慢し大量に排泄したあと、大容量のビデで腸内を綺麗に洗浄する。
透明な洗浄水がでるまで洗腸すると、予想外の爽快感が吹寄に訪れていた。

「浣腸ダイエットねぇ…」

基本的に便通がよく、あまり便秘とは無縁の吹寄ではあるが、明らかにへこんだ下腹部を見ると、たまには浣腸も良いかと思えてしまう。

「ま、まぁ、今はそれよりも当麻よ!」

トイレに備え付けられていた消臭スプレーを必要以上に噴霧してトイレから出ると、ベッド脇に腰掛けてコーラをがぶ飲みしている上条と眼が合った。

「ごくごく… げぷ… あ、終わった?」
「う、うん……」

ドギマギしながらベッドを窺い見て、ギョッとする。

「え、む、麦野さん…!?」

そこには、まるでひしゃげたカエルのように手足を方々に投げ出した麦野が、まるで死んだかのように仰向けに倒れていた。

「ど、どうしたの!?」
「ん…? ああ、ほんの少しムカついたからガッツリ責めた」
「がっつり…」

よくよく見ると胸が浅く上下しているし、表情は満足げに微笑んでいる。

「…………滅茶苦茶イッたぁ」

ぼそり、と麦野が呟き、凄まじく緩慢な動作でベッドの上に起き上がって横座りになった。

「ケツが壊れるかと思った… あ、終わったわね」
「ケツって…」

麦野の下品な物良いに、どうしても慣れることが出来ない。

「よし… それじゃ開通式といくか」

麦野が、ちょいちょいと吹寄をベッドに招く。

心底嫌ではあるが、吹寄はもう後には引けなかった。

「…もう色々と諦めるけど、本当に大丈夫なんでしょうね…!?」
「大丈夫よ、安心して」

ベッドに上がった吹寄を四つ這いにさせると、麦野はなんの躊躇いもなく吹寄のアナルに口を付けた。

「ひゃん!」
「ちろちろちろ……」

思わず動こうとした吹寄の身体を両手で押さえ、アナルの皺をなぞるように舌での愛撫を繰り返す。

(嘘… お尻の穴だよ…!?)

今日まで自分を散々翻弄してきた憎き恋敵が、まるで奴隷のように自分のアナルを舐めている。
それは妖しい快楽で、ぞくぞくとした刺激が吹寄の背筋を貫いた。

「ちろ… ん、きちんと綺麗にしてるわね… 良い感じにほぐれてる…」

肛門括約筋、というより筋は収縮を繰り返すことで疲労する。
浣腸と洗腸によって吹寄のアナルは適度に緩んでおり、麦野はそれを確認したのだった。

「ローション垂らすぞ」

粘度の高いアナル用ローションを適量たらし、指でアナルによく馴染ませる。
ついで、麦野は第1,2指を重ねると吹寄のアナルに押し当て、「息をゆっくり吐きなさい」と指示した。

「い、痛くない!?」
「大丈夫だから、はい、すーーーはーーー……」

素直に吹寄が息を吐くと、ぬるっ、とした感触と共に、先ほど自分が挿入した親指とは違う異物感を感じた。

「あぅぅぅ……」

肛内に侵入した二指がぐにぐにと肛門をマッサージする。
しかし、麦野の言った通り緩んでいるのか、肛門を広げられる違和感はあるものの、痛みは全く感じなかった。
それどころか、肛門を揉み解される感覚がほんの少し気持ち良い。

「はぁ、ん…」
「ちょっと気持ち良いでしょ?」
「えっ、うぅ~…」

見透かされて、吹寄の頬に紅がさす。

「オンナがお尻で一番感じるところはココよ。当麻のチンポでココをぐりぐり拡げられるのを想像してみなさい」

思わず、言われた通りの想像をしてしまう。

(上条のペニスが、あたしの肛門をぐりぐり拡げて……)

瞬間、挿入された麦野の指を、吹寄の肛門が、キュッ、と締めた。

「ふふ… アンタのお尻が期待してるわよ…」

さらにローションを追加して指を躍動させる。
いつの間にか指の本数が三本になるが、吹寄はそれに気付かないほど興奮していた。

こねくり、抜き差しし、拡げ、撫ぜる……

女だからわかる、アナルを開発したからわかる的確な責めがしばらく続いた。

「はぁ… はぁ… はぁ……ッ」
「良かったわね、敏感じゃない……!」

麦野が親指で吹寄の秘所を弄ると、そこには愛液が滲み出ている。

「正直に言ってね、もうやばい?」
「や、やばいぃ……」

両手でシーツを握りしめて懸命に吹寄が耐える。
吹寄のアナルが弱点であったこともそうだが、麦野の手戯が巧みすぎるのだ。

「あんた、の指…… やらしすぎぃ……」

吹寄の限界が近かった。

麦野はいったん指の動きを止めると、吹寄の耳に口を近づけて囁いた。

「吹寄ちゃん、私の指でイキたい? それとも……」

ごにょごにょ、と小さな声で囁く。

すると、吹寄は一度大きく、びくり、と身体を震わせて、そして顔をシーツに突っ込んで言った。

「とうまぁ…」
「……おう」

美少女2人の絡み合いを興奮を隠さず見ていた上条が短く応える。

「とうまのぺ… ち、ちんぽを入れてぇ……ッ!」
「吹寄、どこだ…? どこに欲しいんだ?」
「おしりぃぃ… ぜんぶ、もらってぇぇ……」

もう完全に限界一歩手前の吹寄が、息も絶え絶えに言う。

大きく一度頷いた麦野が、そっと指をアナルから抜く。

「…初めては前からが良いんじゃねぇの?」
「今が一番食べごろよ、体位を変えている時間が惜しいわ」

四つ這いの吹寄の後方に上条が回ると、麦野が挿れ易いように吹寄の尻たぶを割り、片手で上条のペニスを吹寄のアナルに誘導した。

「前からとは向きが反対になるから、ちんぽの角度に注意してね」

軽く頷いた上条が、めり込ませるように亀頭を吹寄のアナルに挿入した。

瞬間、これまでの指とは全く違う質量に侵襲され、吹寄のアナルが限界まで押し拡げられた。

「はぁッ!! あぁぁ……!」

痛くはない。
むしろ、先ほどまでと同様の快感を感じる。
そして、

「おしり、あたし、おしり、上条に… 当麻に…」
「ああ、ぜんぶ貰うよ、吹寄……」

吹寄の身体から麦野が離れ、上条が吹寄の腰をしっかりと掴む。

「全部、入れるぞ…!」

ずぶ、ずぶ、ずぶ… と上条の長大なペニスが吹寄のアナルに打ち込まれる。

「あああああぁぁああぁぁぁああああ………………ッッッ!!」

肺腑の空気を全て吐き出すように吹寄が声を発し、くたりと身体から力が抜ける。

そして、上条の下腹部と吹寄の臀部がぴったりと密着し、ペニス全体が腸内に収まった。

「吹寄……?」
「…入ったぁ?」

おおよそ彼女らしからぬ蕩けた声で吹寄が言う。

「ああ、全部入った」
「そっか… すごい………」

普通のセックスとは全く違う圧迫感。

さっき麦野が『串刺し』と形容したのがよく分かる。

今の自分は、まさしく上条当麻に『串刺し』にされている。

「イッくぅ………」

精神的充足感とアナル性感に、吹寄は深い深い絶頂を味わった……

はい終了。

次回投下はかなり遠くなると思います。
具体的には4月後半。

あと、時間的に切迫してたので、この後、吹寄サンドイッチファックまで考えてましたが、泣く泣く断念。
こいつら3人の描写は書き残しが沢山あるので、海編終わってから補足すると思います。

あと、今回麦のんが何言ってたのか分からなかった人、正常です。
10回ぐらい書き直してますが、まったく表出できず。筆力の無さを痛感。もう2度とやりたくねぇ。

ではでは、次回の予定は未定。

ウブな食蜂は良いな。

美琴「げ、食蜂…」

黒子「ごきげんよう」ダキツキー

食蜂「相変わらずルームメイトと仲が良いのねぇ。嫉妬力あがっちゃうわぁ」

美琴「なに馬鹿なことを… って、アンタももしかして…!?」

黒子「お、お姉さまは渡しませんことよ!」

食蜂「あらぁ、別に御坂さんをどうこうしようとは思ってないわよ。私には可愛い子たちがいるしぃ」

美琴「アンタ、いっつも派閥のメンバーはべらせてるもんね… よく身体持つわね…」

黒子「あれだけの数をお相手するなんて…」

食蜂「ふふん、何のことかしらー?(ホントに何のことかしら?)」

美琴「そういえば… ココだけの話だけど、アンタ道具とか使ってる?」ヒソヒソ

食蜂「道具?(リモコンのことかしら?)」

食蜂「もちろんよぉ、肌身離さず持ってるわぁ」

黒子「ホラ、お姉さま! 別に常備しててもおかしくないんですのよ!」

御坂「嘘ぉ… が、学校内で使ったりしてるの…?」

食蜂「基本的にはダメだけど、隠れてこっそりやれば問題ないんだゾ♪(しょっちゅう精神汚染してるのばれたら先生に怒られちゃうし)」

御坂「こっそり…」

黒子「お姉さま… 黒子、少し昂ぶってしまいましたの…」

黒子「食蜂さま、恥を忍んでお聞きしますが… その、隠れてスル良いポイントを教えていただけ無いでしょうか…?」

食蜂「(スル? 何を?)えぇ~、それはちょっとぉ、他人には言えないかなぁ~」

御坂「……だったら、アンタも一緒にスル? 寮監も「多人数と割りきった関係を持つことも必要」って言ってたし」

黒子「お姉さまがよろしいのでしたら、わたくしは構いませんわ」

食蜂「(え、この娘たち何を言ってるの!?) え、えと、別にイイゾ♪ 他ならぬ御坂さんの頼みだしぃ」

御坂「じゃあ、教師や生徒の来ない、出来ればベッドがある部屋ね……」

黒子「いざとなれば、わたくしのテレポートを使えばよろしいでしょうし……」

食蜂(な、なんか話が変な方向に…)

食蜂(そうだ! 御坂さんは無理だけど、白井さんの思考を読めば……)リモコンピッ

食蜂「……………………」

食蜂「絶対に無~~~~理~~~~~ッッッッ!!!!」



そろそろ終われ。

ちょっとリハビリがてら>>56の続き短編を投下。

みこ×みさ


「絶対に無~~~~理~~~~~ッッッッ!!!!」
「な、何よ急に大声あげて…!?」

時は開放感溢れる土曜の午後、場所は人気の少ない常盤台中学の渡り廊下。

ただならぬ雰囲気を醸し出す美少女3人の内、金髪巨乳の食蜂操祈が突然大声をあげ、シャギーのかかった茶髪の御坂美琴が慌てて周囲を見回した。

「だ、大丈夫ですわ、お姉さま。誰もいませんの…」

最後の1人、ツインテールの白井黒子が高速でテレポートを繰り返して周囲を確認する。

「よかった… 人が来たら面倒なことに……」
「あ、あ、あ、貴女たち、そーゆー関係なわけぇ……ッ?」

ホッと胸を撫で下ろす美琴に、食蜂が愕然とした表情で問い詰める。

「そういう関係って… あたし達さっきから… あっ…!」

そこでようやく美琴は自分たちの失態に気付いた。

「も、もしかして、勘違いしてた…?」
「し、してたわよぉ! 白井さんの思考を覗いたら、く、くんずほぐれつ……」

超能力者(Level5)である食蜂操祈の能力は、精神感応系の最高峰である『心理掌握(メンタルアウト)』である。

同じ超能力者の御坂美琴には通じないが、その他の人間の思い出を覗き見するなど朝飯前である。

「あ、あんなところ舐めたり、入れたり、ぐちゅぐちゅって… は、はしたないわ…ッ!」
「つーことは、あんたはコッチ側の人間じゃなかったんだ……」

己の犯した大きなミスに美琴が頭を抱えた。

御坂美琴と白井黒子はルームメイトであり、深い肉体関係を持っている。

ただし、美琴も黒子も一線を越えた後で知ったことだが、排他的で男子禁制の名門・常盤台中学では、ルームメイトや派閥内での同性愛は珍しいものではないらしい。

そのため、常盤台最大の派閥を持つ食蜂も『そういう趣味と関係』があると思い込んでしまい、挙句の果てに…

「知ったかぶりしてないで、エッチに誘ったときに断りなさいよ、アンタ……」
「ふ、普通に考えてエッチのお誘いなんて思わないわよぉ!!」

ちなみに美琴の「道具を使うのか?」という問いの発端は、黒子がこれまで用途不明ながらも集めていたエログッズを、使うか使わないかで揉めていたためである。

「しかも、よりにもよってコイツにばらすなんて… 相当に気が緩んでいるわ…」

目の前の食蜂が本気を出せば、黒子から読み取ったイメージを学園都市中の人間に転送することも可能であろう。

即ち、今の自分たちは正しく窮地に立っているのである。

(この情況を打開するためには……ッ!)

美琴が素早く黒子に目線を送る。

その視線に気付いた食蜂が、能力のキーとなるリモコンを操作すべくハンドバックの中に手を突っ込む。

「遅いですわッ!!」

しかし、一瞬の短距離テレポートで間合いを詰めた黒子が、ハンドバックごと食蜂のリモコンを美琴の後方にテレポートさせる。

「しまっ!」
「ナイス黒子!」

声と共に美琴の指先から慎重に電圧をコントロールした電撃が迸り、食蜂の意識を一気に断絶させた。



.

ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ……

「………うぅん??」

モヤが掛かった思考が段々とクリアになる。

(あらぁ… 私どうしてたっけ…?)

やけに身体がスースーするし、その割りになんだが肌が火照っている。

(昼寝でもしてたっけ…? ううん、そうじゃなくて、確か… 御坂さんとぉ……)

そこまで思い出して、唐突に食蜂操祈は己の置かれた情況を把握した。

「ちょ、ちょっとなにやってんのぉッ!?」
「あ、起きた?」

情況は最悪だった。

自分はどこかの部屋の別途に仰向けになり、高々と上げられた両手はロープでしっかりとベッドの金具に拘束されている。

そして、身体がスースーするのも当然で、身体を包む衣類は1つ残らず剥ぎ取られていた。

「み、御坂さんッ!?」
「あんまり暴れないでよ、舐めにくいじゃない」

全裸の食蜂に覆いかぶさっているのは、これまた全裸の御坂美琴だ。

彼女は的確に食蜂の四肢を押さえつけるようにして、その中学生とは思えぬ食蜂の巨乳をチロチロと舌で刺激している真っ最中であった。

「むかつくでかさだわ… シリコンかなにか入れてるの?」
「天然モノですぅ!! …って、早くどきなさいよぉ!!」

食蜂が全力で身体を捻るが、押さえつける美琴はびくともしない。

「ダメ。アンタに釘刺しとかないと、あたし達が破滅するし」

食蜂を気絶させたあと、美琴と黒子は叱責覚悟で鬼の寮監の下を訪ねた。

すると、情況を把握した寮監の返答は、シンプルかつ鬼畜なものであった。

『犯ってしまえ』

毒食わば皿まで、尾を踏まば頭まで、そして、濡れぬ先こそ露をも厭え、である。

食蜂との間に既成事実を作り、お互いをそれで縛ってしまえ、というあまりに強引な指示であった。

「だから、全力でイカせてもらうから、覚悟しといてね」
「ぜ、全力……!?」

救いを求めるように、食蜂が部屋の隅々に視線を送る。
リモコンが無いから精度は落ちるが、それでも第三者が居れば操って情況を打開できるのだが…

「残念だけど、この部屋にはアンタとあたししか居ないし、部屋の壁はあたしの能力で電磁波ガードしているから、外にも干渉できないわよ」
「そ、そこまでやるの…!?」

これまで食蜂が美琴にあまりちょっかいを出さなかったのは、ひとえにその相性の悪さゆえである。

精神汚染が通じない御坂美琴は、食蜂操祈にとってジョーカー以上に危険な相手なのだ。

「い、言わない! 今日知ったことは、絶対に言わないからぁ!」
「悪いけど、もう後戻りできないから…」

そう言って、美琴が乳首への愛撫を再開する。

ボリューミーな食蜂のおっぱいを両手で鷲掴みにして、ちょこんと突き出た乳首を丹念に舐め上げる。

「ひぅ…ッ! ちょ、ちょっとやめてぇ!」
「へぇ… けっこう感じやすいんだ…」

食蜂の反応に気を良くした美琴が、口唇の動きをダイナミックに加速させて乳首を啄ばむ。

「あぁんッ! ちょ、み、御坂さぁん!」
「んー…!」

ぢゅぅぅ、と乳首を思いっきり吸い上げて、少し強めに乳房を揉みしだく。

食蜂の表情が何かを堪えるように変化するのを確認して、美琴はようやく乳首から口を離した。

「…ちゅぱ、ふぅ…… 揉むほどおっぱいがあるって、責めるのには丁度良いわね。黒子のは小さすぎて掴めないし…」
「………ぐす、ひっく、ひっく」

1人ごちる美琴に対し、食蜂は嗚咽を止めることができず咽び泣いた。

「酷いわぁ… 私ハジメテなのにぃ……」
「アンタの知ったかぶりも原因のひとつなんだし、ここまできたら割り切りなさいよ」

美琴が舌を伸ばして食蜂の首筋を、チロリ、と舐め上げる。

「あぅ…!」
「あたしは基本的にネコなんだけどさ、タチ役頑張るから…」

そう言うと、美琴は舌先に微弱な電流を帯びて、食蜂の乳首をそっと舐め上げた。
その瞬間、

「ひぎぃッ!」

見事なほど食蜂の身体がベッド上で海老ぞりになりし、口の端から涎の飛沫が舞った。
脳髄が痺れるほどの強い快感が乳首から背筋に走りぬけ、食蜂は強制的かつ初体験の絶頂を味わった。

「なに… したのぉ……?」
「あ、ありゃ… 強すぎた…? 黒子にするときより出力をだいぶ押さえたんだけど…」

美琴がやったのは、快楽中枢をピンポイントに刺激するように調整した電流を流すという、高位のエレクトロマスターならではの荒業である。

もちろん、最初から出来たわけではなく、パートナーである白井黒子が率先して実験台となって得た技術である。

「あの変態さんと一緒にしないでよぉ… こちとら[田島「チ○コ破裂するっ!」]だってしたこと無いんだからぁ……」
「そうなんだ… ま、まぁ気持ちよかったでしょ?」
「………ふんだ」

ぷい、と食蜂が顔を背ける。
正直、価値観が変わるくらい気持ちよかったのだが、流石にそれを素直に言うのは嫌だった。

「…もう色々諦めたけどぉ、私は快楽になんか屈しないわよぉー!」
「ん、それじゃコッチも本気出すわ」

え…? という食蜂の乾いた笑みを尻目に、美琴が片手を食蜂の巨乳に乗せたまま顔を下方へと移動させる。

「毛、薄いわね」
「馬ッ鹿じゃないのぉ~! 女同士だからって、ちょっとは言動に気を使いなさいよぉ!」
「あはは、恥じらいが薄くなった自覚はあるわー」

さわさわと巨乳を掌で弄りながら、おへその下辺りを舌で嘗め回す。

子宮を肌の上から優しく圧迫されると、なぜか身体がリラックスできることを、美琴は被経験的に知っていた。

「れろ… 下弄るけど、自分で弄ったこと、無いのよね?」
「ぐぬぬ…」

ついうっかり[田島「チ○コ破裂するっ!」]未経験であることを暴露してしまった数瞬前の自分を呪いたい。

「最初は能力使わないであげるから、頑張って耐えてね」

>>78修正

「なに… したのぉ……?」
「あ、ありゃ… 強すぎた…? 黒子にするときより出力をだいぶ押さえたんだけど…」

美琴がやったのは、快楽中枢をピンポイントに刺激するように調整した電流を流すという、高位のエレクトロマスターならではの荒業である。

もちろん、最初から出来たわけではなく、パートナーである白井黒子が率先して実験台となって得た技術である。

「あの変態さんと一緒にしないでよぉ… こちとらオナニーだってしたこと無いんだからぁ……」
「そうなんだ… ま、まぁ気持ちよかったでしょ?」
「………ふんだ」

ぷい、と食蜂が顔を背ける。
正直、価値観が変わるくらい気持ちよかったのだが、流石にそれを素直に言うのは嫌だった。

「…もう色々諦めたけどぉ、私は快楽になんか屈しないわよぉー!」
「ん、それじゃコッチも本気出すわ」

え…? という食蜂の乾いた笑みを尻目に、美琴が片手を食蜂の巨乳に乗せたまま顔を下方へと移動させる。

「毛、薄いわね」
「馬ッ鹿じゃないのぉ~! 女同士だからって、ちょっとは言動に気を使いなさいよぉ!」
「あはは、恥じらいが薄くなった自覚はあるわー」

さわさわと巨乳を掌で弄りながら、おへその下辺りを舌で嘗め回す。

子宮を肌の上から優しく圧迫されると、なぜか身体がリラックスできることを、美琴は被経験的に知っていた。

「れろ… 下弄るけど、自分で弄ったこと、無いのよね?」
「ぐぬぬ…」

ついうっかりオナニー未経験であることを暴露してしまった数瞬前の自分を呪いたい。

「最初は能力使わないであげるから、頑張って耐えてね」

スッ、と指を伸ばして、きっちりと閉じられた食蜂の腿の谷間に中指を潜りこませる。

先ほどの絶頂で濡れていたのか、僅かに、くちゅ…、という水音が部屋に響いた。

「み、御坂さん、そこ、弄るの…?」
「膜は破らないから、心配しないで……」

中指が秘所の入り口に到達すると、濡れ具合を確かめるように入り口を指の腹で軽くノックする。

粘着質な愛液が指に絡み、ぬちゃ、ぬちゃ、といやらしい音を立てた。

「や、やめてぇ…」
「…アンタ可愛いわね」

たまに黒子を責めるときはあるが、あの変態は自分がどんなハードな責めをしても恍惚の表情で感じまくるので、こういった初々しい反応は新鮮だった。

「キス、しても良い?」
「はぇ…?」

まるで予想外のその提案に即答ができないでいると、美琴が強引に口唇を寄せて食蜂の口唇を奪った。

「ッッッ!!??」

突然の初キスに食蜂が目を見開いて驚きの表情を作る。

しかし、美琴のキスはそれだけでは終わらず、戦慄く食蜂の口唇を強引に割り開き、口腔内にぬるりと舌を進入させた。

「ん~~ッ!!」
「んんぅ…」

驚愕の食蜂に対して、美琴が淫蕩な表情を作る。
黒子とは異なる美少女の痴態に、彼女も確実に昂奮しているのだ。

(もいっかい、イカせちゃおう…)

ディープキスを続けながら、巨乳を弄る掌に能力を集中させる。

敏感に『何か』を察したらしい食蜂が慌てて身をよじるが、覆い被さる美琴の身体を弱々しく叩くだけだ。

ビリッ…!

「んんぅぅッッッッ!!!!」

再び、食蜂の身体がビクンとベッドで跳ねる。

同時に、股間を弄る美琴の手に、プシュ、と生暖かい愛液が掛かった。

「ふぅ… アンタ、汐吹いた? 良い感度してるわね…」
「そんなのわかんあいわよぉ……」

微かに呂律の回らぬ口で食蜂が呻く。

(ヤバイわぁ… これ、ヤバイ… 堕ちちゃう……)

美琴が与える未知で強力な快楽は、初心な食蜂にはあまりに荷が勝ちすぎていた。

(御坂さんのこと、好きになっちゃう……!)

漠然とした好意の糸口は感じていた。

同じ超能力者(Level5)で、唯一自分の干渉力が及ばない未知の存在。

疎ましく感じることもあったが、それゆえに御坂美琴という存在に対する関心は高かった。

「…もう、やめてぇ」

だから、これ以上されたら、自分は確実に御坂美琴に靡いてしまう。

しかし…

「だーめ。手加減するのは性に合わないの。やるなら徹底的に、ね」

悪戯っぽく笑って、美琴が今度は優しくキスをする。

「ね、食蜂、足を開いて。手が動かし難いから」

太腿に挟まれた手を、うにうに、と動かす。

「…また、イカせる気なのぉ…?」
「うん、ぶっちゃけ、今からが本番だからね」

はぁ…、と何かを諦めるように、認めるように食蜂は溜め息を吐くと、美琴を胡乱な目つきで見つめた。

「操祈…」
「うん…?」
「名前で呼んでくれたら、もう抵抗しないわぁー」
「えっと…」

その殊勝な態度に違和感を感じながらも、美琴は深く考えずにそれを実行してしまった。

「うん、それじゃ… 操祈、足、開いて」
「ええ、わかったわぁー」

スッ、と躊躇いなく操祈が太腿を開く。

初めて外気に触れた秘所は、当たり前の様に愛液でぐしょぐしょに濡れていた。

「やっぱ、アンタ感じやすい身体してるわ。…胸が大きいせいかしら?」
「さぁ? 弄りたいならご自由にぃー…」

その物言いにカチンときた美琴が、遠慮なしに舌を帯電させて乳首を舐める。

「ひぅッ!」

流石に3度目ともなると軽い絶頂で済んだが、それでも一瞬頭が真っ白になる。

「はぁはぁ… さっすがエロマスター…」
「エレクトロマスター!」

声を荒げた美琴の指が、とうとう秘所の上部で慎ましく皮に包まれた操祈のクリトリスを捉える。

そっと表面を撫ぜられただけで、操祈の腰が思わず持ち上がった。

「ここ、マジで洒落にならないからね。ギブアップは早めに言ってね」
「するなら早くしなさいよぉー。せっかちよりもノロマの方が嫌われるんだゾ♪」

なぜか余裕を取り戻している操祈を不審に思いながらも、美琴が慎重にクリトリスの包被をめくる。

「あん…」

それだけで十分な快楽を感じた操祈が艶声を上げる。

「…私、どうなっちゃうのぉ?」
「最ッ高ーの体験をさせてあげるわ…!」

豊富に分泌される愛液を潤滑液にして、美琴が操祈のクリトリスをダイナミックに弄りまわす。

「あぁん、ソレ、ソレすごぉい…♥」

見事な巨乳をぶるんぶるん揺らして、操祈が全身で快楽を主張する。

それに若干の嫉妬を感じながらも、操祈の反応に手ごたえを感じた美琴がさらにもう一方の手で乳首を刺激し始める。

「あん、おっぱい気持ちいゾ…♥」
「本命はコッチよ」

ビリッ、と不意打ちぎみにクリトリスに微弱な電気が流れる。

「か… はぁ…ッ!!」

乳首とは比べ物にならない極強の快楽が操祈に走り、またも、ぷしゃ、と秘所から愛液が噴出した。

「なに、これぇ… すごぉい…♥」

完全に蕩けた艶声で操祈が喘ぐ。

「ふふ… あの黒子でも、コレで何度も失神してるんだからね… しっかり耐えなさいよ…ッ!」

そう言うと、美琴はいよいよ本気で能力を使用し始めた。

乳首とクリトリスを弄る手に、間歇的に電流を流し、さらには帯電した舌で操祈の身体中を嘗め回す。

「きゃん! にゃあ! だめぇぇぇ♥♥」

絶え間なく襲い掛かる圧倒的快楽に、息着く間もなく連続で絶頂させられる。

それは甘美で淫靡な拷問であった。

「い、イク… またイクぅぅ…♥ あぁ、だめぇぇぇ… 御坂さぁん… み、みことぉぉぉぉぉぉ♥♥」
「操祈… トドメ、刺すわよ……」

これまで以上に慎重に電流を調整する。

そして、操祈の股座に顔をうずめると、ひくひくと痙攣を繰り返すクリトリスを躊躇う事なくその口に含んだ。

「ッッッッッッッッッ!!!!!?????」

(嘘ッ!?)

それが、食蜂操祈がこの日に残した最後の思考だった。

こり…ッ

帯電した舌が、そっと、しかし、力強くクリトリスをねぶりあげた。

ビクビクビクビクビクッッッ!!!!

快楽とあっさり表現してしまうにはあまりに圧倒的な『感覚』が操祈を支配した。

身体は意図せず海老ぞりに弧を描き、乳首が天を衝くように勃起する。

そして、とうとう筋弛緩が限界に達したのか、尿道括約筋が緩み、股間からちょろちょろと小水が溢れだした。

「うわ、すご……」

その壮絶なイキ姿に、美琴が感嘆の声を上げる。

「…意外と幸せそうな顔してるわね」

自分がまたもやルビコンを越えているとは露にも思わず、美琴は後処理をすべく操祈の身体を抱きかかえた…

ところ変わり寮監室。

そこでは、黒子と寮監が緑茶を啜りながら美琴の『結果』をまんじりともせず待っていた。

「…しかし、食蜂さまがノーマルだとは意外でしたわね…… てっきり、あの派閥からして、内で色々とありそうな感じはしますが…」
「いや、その予想は正しいぞ、白井」

湯飲みをテーブルに置いて、寮監が黒子の言動を肯定した。

「は?」
「食蜂の派閥の内情は、そりゃ酷いもんだぞ。三角関係、四角関係… 下手をしたらそれ以上。
 もはや、誰が誰と関係しているのか、当事者ですら分からないほど拗れに爛れた関係が構築されている」

その言葉に、黒子が妙な顔をする。

「ですが… あの通り食蜂さまは……?」
「ああ、食蜂だけは蚊帳の外だ。その部分だけは一致団結して秘密を死守している。
 食蜂の精神汚染は能動的なものだからな。『肉体関係を調べ』ようとしなかったから、秘密は保たれていたのだろう」
「はぁ……」

食蜂の派閥の人員数を思い返し、途端に寒気を感じて身震いをする。

「あの人数で拗れに爛れた関係ですか……」
「いまだに認証沙汰が出ていないのが不思議な程だな… だが、貴様と御坂のうっかりでそのバランスも崩れるだろう」
「あ゛…」

ピキ、と黒子が固まる。

「ここぞとばかりに食蜂を堕としにかかるメンバーが出てくるだろうなぁ… ひょっとしたら、お前たちにも累が及ぶかもしれん」

にたぁ、と寮監が笑った。
やはりそれは、獲物を楽しみにした捕食者の笑みであった。

「楽しみだ… 非常に楽しみだ…… 私もしばらくは乾く暇が無いな……!」



                                                          終わり?

終わり。


本編はもう暫く待ってください。
じゃあの。

お待たせいたしました。

それでは投下。
今回は42kBほど。

エロ極小、バトル大目、そして4話ラスト。





「ゆっくり…! ゆっくりだからね……ッ!!」
「はいはい… 深呼吸してー…」
「はぅぅぅッッ… ぐぅ……」

開通したばかりの狭蕾に、シリコン製の擬似ペニスがゆっくりと埋没していく。

「駄目ぇ… 裂けちゃう…ッ!」
「当麻のよりずっと細いんだから、裂けやしないわよ」
「そんな… だって……」

吹寄のアナルを貫通しているのは、麦野が装着した双頭ディルドゥだ。
反対側は麦野の腟内に深く挿入されているため、麦野の息も若干荒い。

「当麻のは… もう挿入ってるじゃないの……!」

苦しげにディルドゥを呑み込む肛門のすぐ下では、上条の長大なペニスが深々と吹寄の秘裂に突き刺さっていた。

「二本いっぺんだなんて…… きつい…ッ」

仰向けに寝た上条に騎乗位で繋がったまま、吹寄は後背位で麦野に肛門を貫かれる、いわゆるサンドイッチファックを味わされているのだ。

薄い肉壁を通して、ペニスに何か別の異物が当たるのを上条は感じた。

「吹寄… すっげぇエロい……」

幼馴染兼許婚とセックスし、かつ、自分の恋人がその幼馴染とアナルセックスをするというアブノーマルなシチュエーションが、さらなる昂奮を呼び起こす。

「乳首勃ってんな。胸にコリコリ当たってるぜ…」
「言わないでぇ…」

麦野に背後からのしかかるように犯されているから、自然と吹寄の身体は前に倒れて上条に密着してしまう。
メロンのように大きな吹寄の巨乳が、逞しい上条の胸板に押し潰されて形を変える。

「ほら、口出せ…」
「ん…… んぅ……」

吹寄の苦痛を少しでも和らげようと、上条が情熱的なディープキスを繰り返す。

「あー、ずるいんだー。それならピストンしちゃおう、っと…!」

その様子を見た麦野は悪戯めいた笑みを浮かべると、手早くローションをディルドゥに補給し、リズミカルに、パン、パン、パン…! と腸内ピストン運動を始めた。

「うぐぅぅぅぁぁぁぁッッ!!」
「しっまるー…! 私のマンコにも響いて良い感じよ」
「お前… 二本挿しだけでも無茶なんだから…」

呆れた声で上条が言うが、麦野は全く意に介さずに腰の動きを止めない。

「やだ。それに、こっちの方が当麻も気持ち良いでしょ?」
「そりゃ… まぁ……」

当麻のペニスは吹寄に挿入したまま動かしてないが、肉壁ごしに麦野のディルドゥがリズミカルに抽挿されることで膣が微妙に収縮し、それが適度に快感であった。

「お願い… もっとゆっくりぃ……」

背後からピストンされるたびに吹寄の身体が小刻みに痙攣する。
はっきりとした痛みは無いが、肛門を捲り上げられる感覚が本能的な恐怖を呼び起こす。

「こぉら。アンタは今は当麻のオナホールなのよ? 当麻のチンポを気持ちよくすることだけ考えてな…ッ!」

サディスティックに妖しく微笑んで、麦野が吹寄に囁く。
途端に、吹寄の表情が劇的に変わり、「当麻のチンポ…」と短く呟くと、ピストンの衝撃に合わせてゆっくりと腰を動かし始めた。

「当麻ぁ… 気持ちよくなって… アタシの奥に… 射精してぇ……!」

あっさりと理性を外した吹寄が淫猥な言葉を紡ぐ。

地下室の淫行は、まだまだ終わる気配を見せなかった……

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~



「さて、と……」

地下室でハードコアなプレイが繰り広げられる中、地上では別荘に戻った駒場たちが思案に暮れていた。

勿論、悩みの種は、捕獲した侵入者3人をどうするか、という面倒な事案であった。

「こっちの金髪シスターは、木原印のサイボーグか…?」
「超十中八九間違いありませんね。どんな『仕掛け』がしてあるかわかりませんから、意識が戻ったら超気をつけてください」

駒場が、まだ意識を失ったままのサイボーグ金髪シスターを胡乱な目で見る。

「………まぁ、コイツは良い。俺たちの常識の範疇だ。問題なのは……」

そして、さらに面倒そうな表情を作って、隣に縛られた女性2人に視線を移す。
女性2人――対馬と姫戸は意識もしっかりしており、双方ともバツの悪い微妙な表情をしていた。

「コイツらだよな… 聞いて理解できるとも思えんが、質問するか…?」
「1つ、確認をさせて下さい」

呟く駒場に、対馬がはっきりとした声で言った。

「あなた方はそこの背教者とは完全に無関係なのですね?」
「背教者って… ああ、結局、コイツな訳ね」

フレンダがサイボーグ金髪シスターを足先で軽く小突く。

「超無関係ですね。まぁ、学園都市関係者ではあるみたいですが、超面識も何もありません」
「そうですか……」

対馬が心底情けない様子で姫戸を見て、姫戸も同じような表情で対馬を見た。
そして、縛られたまま器用に腰を折ると、2人して地面に額を下ろした。

「このたびは…」
「いや、謝罪はもう良い、面倒だから話を進めさせてくれ…」

うんざりした表情で駒場が言った。

「今、俺が理解しているのは、そこの金髪シスターをあんたら2人が追っている、ということだけだ。それは間違いないのか?」
「…はい、間違いなかです」

顔を上げた姫戸が、少し震える声で肯定した。

「それなら、コイツをお前らに引き渡すから、後はとっととこの島から出て行ってくれ」
「ほ、本当ですか…!?」
「ああ… そうすれば丸く…」
「ここは収まるでしょうけど、それって学園都市を裏切ることになるわよ」

新たな声が部屋に響いた。

皆がそちらの方を向くと、海水浴から帰ったばかりなのか、良い色に肌を焼いた水着姿の結標と婚后が立っていた。

「どゆこと?」

フレンダが首を傾げると、趣味の悪い露出度高めの水着を着た婚后が、扇子をはためかせて言った。

「そちらは面識が無いようですが、わたくしたちはそこの金髪シスターのことは存じていますわ。
 なにせ『学園都市』への亡命を幇助したのは、わたくしたち『グループ』ですもの……」
「亡命…?」

駒場が鸚鵡返しに聞くと、婚后は大きく頷いてから説明を始めた。

「この娘の名前はオッタヴィア。たしかイタリア人だったと記憶していますわ」
「3ヶ月ぐらい前の仕事で、なにか怪しげな『組織』から『学園都市』に亡命するのを手伝ったわ。
 それ以降のことは知らないけど、その時は五体満足だったから、亡命後に改造されたんでしょうね」

そう言って結標が空いているソファに音も無くテレポートし、対馬と姫戸がぎょっとした目で見た。

「…アニメの中ンごた」
「お前が言うか、それを…? しかし、なんとなく分かったぜ…」

駒場が、深々と溜め息を吐いて言った。

「つまり、『学園都市』に亡命したコイツは、そこでサイボーグに改造されて、お前たち『暗部』と同じような仕事に就いたわけか」
「でしょうね。それがどんな仕事なのかは知らないけど、こんな剣呑な追っ手が来るんだから、ヤバイ橋を渡ったんでしょうね…」

結標はニヤリと笑うと、表情を消した対馬に話しかけた。

「ねぇ、何したの、コイツ」
「…………」

結標の問いに対馬が無言で応える。

その意志の篭った目を見て、結標は軽く肩をすくめて嘆息した。

「あらら、かなりヤバイ感じ? あ~あ、厄介ごと背負っちゃったわねぇ…」
「他人事だと思って気楽に言わんでくれ…」

完全に頭を抱えて駒場が呻く。

オッタヴィアを姫戸らに引き渡せば、『学園都市』の仕事を邪魔することになる。

『武装無能力者集団(スキルアウト)』としては、別にそんなことは痛くも痒くもないが、
万が一にでも『アイテム』、特に麦野の顔に泥でも塗ってしまうと後が怖い。

しかし、だからといって引き渡しを拒むと、この2人が今度はどんな強硬手段に出るのか知れたものではない。

(やっぱり面倒なことになったな……)

オッタヴィアと邂逅したときに感じた予感が的中し、駒場は思わず天を仰いだ。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「……1つ、よろしいでしょうか?」

停滞した雰囲気の室内で、ポツリと対馬が発言を求めた。

「なんだ?」
「はい、その女の悪行についてです」

お、という風に駒場たちが顔を見合わせる。

確かにそれは興味のあった。

「…話してくれ」
「ありがとうございます。それでは、ざっくりとですが私たちの自己紹介をいたします」

そう言うと、対馬は縛られたまま軽く一同に礼をした。

「貴方がた『学園都市』の方は信じにくいかもしれませんが、私たちはいわゆる『オカルト』側の人間です」
「魔術師、って言ってたもんな」

駒場は軽く納得するように頷いたが、その他フレンダ含めた全員は怪訝そうな表情をした。

「オカルト…?」
「魔術師…?」

絹旗と婚后が同時に顔を見合わせて、首を傾げ、

「「……まっさかぁ!」」

異口同音で否定した。

「まぁ、その反応は当然でしょうし、信じていただかなくても結構です。いえ、信じない方が良いでしょう。
 ただ、そういう考えもあり、そのオカルト側の人間にとって大切な『物』を、そこの女が盗んだのです」
「盗んだ、ね… 何を?」

当然の疑問を結標が発するが、対馬はゆっくりと首を振った。

「大変申し訳有りませんが、それを言うことは出来ません。もし言うならば、どんなことをしてでも貴女がたを処理しなければなりません」
「は~ん、できもしないこ…「やります」」

ニヤケ顔で応えようとするフレンダを、対馬が強い口調で遮った。

「私たちが出来なくても、私の組織が必ず遂行します。絶対にです」

その静かに強い口調に、フレンダは茶化すこともせず押し黙った。

腐ってもフレンダは暗部の人間である。

影を走る者として、対馬の言葉に、底知れぬプレッシャーを感じたのだ。

「分かった、盗まれた物品に関しては詮索しない。知っても俺たちには理解できんだろうからな」

少し乱れた場をとりなすように駒場が言う。
そして、たしなめるように、慰めるようにフレンダの頭に、ポン、と手を乗せる。

「…まぁ、わかった訳よ」

不承不承を絵に描いたような表情でフレンダが頷き、それに釣られるように絹旗らも頷いた。
しかし、ただ1人、結標だけはニヤニヤとした笑みを崩さなかった。

「俺たちは盗まれた盗品には干渉しない、これでいいか?」
「はい、そうして頂けるとこちらも助かります。
 …本来ならば、正体を明かすこともまずいのですが、口外しないと誓って頂けるのならば、私が責任をもって隠蔽をいたします」
「まぁ、それは当然だな」

問答無用で切りかかる彼女らだが、少しぐらいの常識は持ち合わせているらしい。

「それでは、改めてお願いします。そこの盗人を引き渡してください」
「むぅ……」

堂々巡りに陥って駒場が呻く。

本心としては、オッタヴィアを放り出したい。

しかし、『学園都市』相手に目立った行動はしたくない。
              ・ ・ ・ .・ ・ .・ .・
それは、彼が思い描くおぼろげな理想に悪影響を及ぼすからだ。

「どう、する……?」

助けを求めるように周囲の女性陣に視線を送る。

結標はニヤニヤと笑って返し、婚后はやや同情めいた視線を送るが何も言わず、絹旗ははっきりと肩をすくめて回答を放棄した。

「ぬぅ……」
「決闘でもさせれば?」

そんな停滞した雰囲気の中、あっさりとフレンダが解決案を提示した。

「決闘?」
「うん、結局、ウチラは第三者な訳だし、決着つけるのはコイツらな訳でしょ?」

そう言われて、駒場は「なるほど…」と手を打った。

「利徳はさぁ、無駄に責任感が強すぎなのよ。結局、こんな危険なやつら放っておけば良い訳」
「よくよく考えれば、俺たちゃ被害者だよな……」

駒場はフレンダに何か指示を出すと、心得たフレンダが覚醒パッチをオッタヴィアに当てた。

バチッ、と軽い音がして、オッタヴィアが跳ねるように覚醒する。

「ッッッったーーッ!! ……えっ、なに!? ウチ、どうした!!??」

キョロキョロと周囲を見回し、完全にアウェイであることを悟ると引き攣った笑みを浮かべる。

「……詰んだぁ」
「か、どうかはお前次第だぜ」

駒場は、自分で自覚するほど久々に、表情筋を動かしてニヤリと笑った。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「……ふぅん、それで、森と海辺を戦場に決闘ねぇ」

夕方になってようやく地下室から出てきた麦野が、駒場からの報告を山岡経由で受けた。

「はい、アトラクション程度にはよろしいかと…」
「あぁあぁ、なるほど…」

何気にとんでもない事を山岡が言い、それに麦野があっさりと首肯する。

「当麻は当然行くとして、制理ちゃんはどうする?」

クルッ、と振り返って尋ねる。
そこには、1人がけのソファに身を預けるようにして、吹寄がグロッキー状態で座っていた。

「…………………………‥無理、貴様みたいな化け物と一緒にしないで…………………」

半日間、散々、突かれ、嬲られ、イカされまくった吹寄は、大量のエロ技能と引き換えに体力の全てを根こそぎ奪われていた。

「……………あれだけヤッておいて、よく動く気になるわね……」
「そのうち、制理ちゃんもザーメン飲んだら疲れが取れるようになるわよ。さて…」

麦野は山岡が用意した果汁を、コクリ、と飲むと、吹寄を残したまま、山岡を連れ立って部屋を出た。

そして、全員が集まる居間に行くと、まずは当然のように浜面の隣に座る滝壺に声を掛けた。

「どう、調子は?」
「うん、もうだいじょうぶ。ありがとう、麦野」

前日の処女喪失と激しいプレイに消耗した滝壺だったが、流石に半日静養すれば体力も戻ったようだ。

その滝壺の隣に座る浜面が、不思議な顔で麦野に声を掛けた。

「つーか、どうなってんの? サイボーグvs辻斬り女、とか駒場が言ってるけど…」
「分かってるんならアタシに訊くな、アホ浜面」

ばっさり言われて思わず浜面が鼻白む。

すると、麦野が来るのを待っていたのか、駒場が立ち上がって言った。

「あー、みんな、今夜はちょっとした余興がある。とある宝物を掛けた真剣勝負だ。
 本人たちは本気で殺り合うみたいだが、こっちは迷惑を被った側だ。精々楽しませてもらおう」

実は色々とフラストレーションが溜まっていた駒場があっさりと言う。

「当事者は?」
「一応、19時に砂浜で開戦と通達してある。今、どこに居るのかは知らん」
「あっそ」

それ以上は興味が無い様子で、麦野は隣の滝壺になんやかんやと話しかけ始めた。

どうやらドギツイ猥談のようで、滝壺の顔が見る見るうちに赤くなった。
 ・ .・ ・
「流れ矢が来る恐れがあるので、観戦は自己責任だそうだ。それじゃ、行くか」

駒場がそう促し、一同はそれなりに楽しみな面持ちで腰を上げた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




昼間に麦野たちが遊んだ海辺では、天草式の女性2人が怒りの表情で佇んでいた。

「ふざけとるッ!! 舐めくさりやがってッ!!」

実際に地団駄を踏んで、姫戸が悔しげに叫ぶ。

「アイツら、私たちを見せ物扱いにしてッッ!!」
「実際に、良い落とし所なんだから喚くな」

荒ぶる姫戸とは対照的に、対馬は冷静だった。

「一応、お前と盗人の1対1という体裁だが、戦闘が始まったら私は『四郎の遺品』の探索を行う」
「……はい」

姫戸が不承不承といった感じで頷く。

自分の勝利を疑われているようで、どうにも不愉快なのだ。

「お前、今回の件で色々と学んだだろう? 私たちじゃあの科学かぶれの連中には勝てない。カッコつけてる場合じゃない」

その言葉に、姫戸が情けなさそうな表情で唇を噛む。

「私の実力が足りんばっかりに……」
「名誉挽回だ」

対馬が燃えるような瞳で姫戸を睨みつけた。

「死ぬ気で勝て、勝てんなら刺し違えろ。いいか?」

姫戸は対馬の顔を正面から見て、しっかりと頷いた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




『ほぼバレた。で、見世物勝負に勝てんとそれでおしまい、ね……』

天草式とは反対側の森の中。

こちらはボーっとした表情のオッタヴィアが無線機を耳に当てていた。

『お前使えねーな。ぶっちゃけ、いらンわ』
「…………うっさい」

おもむろに大木のウロに隠してあった装備を広げて確認する。

「勝ちゃ良いのよ。勝てば大手を振って『遺品』を学園都市に持って帰れるし。それより、『原子崩し(メルトダウナー)』の抑えは…?」
『まぁ、一応、相互不干渉という線で話はついた。間違っても保護を求めるなよ?」
「あんなおっかない超能力者、近づきたくも無いわよ…」

オッタヴィアは元々はローマ正教という魔術集団のシスターであった。

しかし、所属学派の内紛に巻き込まれてローマ正教を出奔。
命からがら学園都市に亡命し、それまで培った魔術素養を全て捨てて能力開発を受けた。

その結果はLevel1の『電気使い(エレクトロマスター)』。
身体の微弱な電流をコントロールするだけの、極ありふれた能力で、研究価値もゼロであった。

このままでは学園都市からも放逐されて、ローマ正教の粛清に怯える毎日となる。

だから、オッタヴィアは自らの肉体を改造する道を選んだ。

『燃料の補充はは?』
「済んだ。最大稼動で2時間は持つ」

学園都市で受けたサイボーグ化の手術は、その一つ一つがオッタヴィアの『人間らしさ』を欠落させるものだった。

四肢を切断し戦闘用義肢に変更。心配機能を高める生理的ブースターを胸郭に埋め込み、義肢を操る第二の脳とも呼べるナノマシンを脊髄に注入。
『電気使い』の能力をフルに活用し、脳からの信号とは別の命令形態を構築。

そうして、戦闘用サイボーグとして彼女は生まれ変わり、試験運用も兼ねた『オカルトアイテムの奪取』という任務についたのだった。

「回収、しっかり頼むわよ」
『了解、生きて勝てよ。アンタが負けると、ウチラの肩身が狭くなるンだからね』

不意に瞳に光を宿し、オッタヴィアはゆっくりと着ている服を脱ぎ始めた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




そして19時。

別荘前の広場で戦闘が始まった。

姫戸は両合わせの着流しに大太刀。
他に何も持たないシンプルで身軽そうないでたちであった。

対してオッタヴィアは、なぜかショーツにミニコートという露出度の高い格好で、
暗闇でも分かるほど、身体のあちこちに銃火器や装備品を『マウント』した重武装であった。

ミニコートからは欧州人らしいメリハリのある体型が覗き、顔ほどもある豊満な双乳が零れんばかりにその存在を主張していた。

「ウチはいつでも準備いいぞ…?」

オッタヴィアがポツリと呟く。

そろそろと登り始めた月明かりが2人を照らし、互いの視線が交錯した。

「……行きますッ!!」

先手必勝とばかりに、姫戸が砂を蹴って接敵せんと疾走する。

対してオッタヴィアは、

「馬ー鹿、脳筋に付き合うか」
                              ・ ・ ・
カチリ、という小さな音と共に右手小指の先端がズレる。
空洞になっていたそこから、やけに黒い水滴が滴り、ぴちゃり、と砂場に落下した。

その瞬間、

「ッッッ!?」

ぼむっ! という音ともに黒煙が立ち上り、一気にオッタヴィアの姿を隠す。

「なに…!?」
「闘牛でも、もうちったぁマシな反応するぜ!!」

声と共に、オッタヴィアは座り込むように下肢を屈曲すると、次の瞬間に、びよぉん、と常人では考えられない大跳躍を行った。

それは、両義足に仕込まれたスプリング機構を最大使用したものだ。

黒煙に戸惑う姫戸を眼下に見下ろして、左下腿部にマウントしていたハンドガンを抜く。

「瞬殺ッ!!」

3点バーストで放たれた3発の弾丸が姫戸に襲い掛かる。

オッタヴィアが命中と勝利を半ば確信したその瞬間、姫戸の身体が千切れんばかりに回転した。

「えっ…?」

回転する姫戸の手に、どこからともなく3尺3寸の大太刀が現れる。

凄まじい速度による遠心力で振り回されるた大太刀は、綺麗に3発の弾丸をとらえ、跳ね飛ばした。

「…『矢避けの加護』ばい。ちーとオリジナル入っとるばってん」

姫戸が跳躍したままのオッタヴィアを視界に捉える。

腰を落とし、大太刀を水平に構え、軽く息を吸う、そして、

「だッ!!」

砂地が放心円状に拡がるほどの踏み込みが炸裂し、今度は姫戸が突進するが如く空中に跳躍する。

そのままオッタヴィアに接敵し、横薙ぎに大太刀を薙ぎ払う。

「クソッ!!」

空中に居るオッタヴィアは回避できない。

高速で演算を行って義肢を調整・選択する。

ブゥゥウン…!

左腕の外側が薄く開き、超硬度スチールで出来たブレードが現れ、姫戸の大太刀と激しく衝突した。

がきぃぃんッ!!!!

金属がぶつかり合う耳障りな音を発し、薄暗い闇に火花が散る。

「ちっくしょうッ!!」

攻撃は防いだが衝撃を完全に[ピーーー]ことができず、オッタヴィアは砂地へ吹っ飛ばされた。

背受身をとりつつ素早く起き上がったオッタヴィアの前に、綺麗に着地し、大太刀を正眼に構えた姫戸が相対した。

互いに息を、ひゅう、と吐いた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




少し離れた場所。別荘のベランダ。

「さーて、初手はサイボーグシスターが超汚い絡み手を使いましたが、辻斬り女は超冷静に対処しましたね」
「俺の蹴り技は防げなかったところを見ると、投擲に対してのみ特化した防御手段だったのかな?」
「でも、木原印のサイボーグって、呆れるぐらいの量のギミックを仕込んでいるのよね~。辻斬り女は専門外みたいだし、どこまで対処できるか見ものね」

絹旗、駒場、麦野がそれぞれ勝手な感想を言い合い、

「て言うか、辻斬り女の方はどうやって大ジャンプしたんだ? ハイジャンプ技能持ち?」
「↓↑コマンドとか使ったんじゃね?」
「あー、ギルティ的なアレ? 刀使うっつーと、カイか?」
「おお、そのうち刀に電撃纏ったりして…」
「…期待だな」

浜面と上条が適当な予想をして、

「フレンダ、これビデオ撮っちゃだめなの?」
「結局、これは記録に残しちゃいけない戦闘な訳。ライブ観戦で我慢しようよ」

滝壺とフレンダがジュースとポップコーン片手にのんびりと語った。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「やッ!!」

姫戸が駒場に放ったような連撃をオッタヴィアに見舞う。

ブン! ブン! ブォン!!

オッタヴィアは右手にハンドガンを握ったまま、その連撃を時に避け、時に左手のブレードで受け流しながら凌ぐ。

幾度か右手を持ち上げて発砲のポーズを取るが、連撃の勢いに押されて中々射撃を行うことができない。

「観念して、そっ首渡せやっ!!」

頸部を狙った斬撃を側転して避けて距離を取ろうする。
しかし、姫戸はそれを許さず、神速の片手突きをオッタヴィアに見舞った。

「ちぇりッッッ!!」

正確に正中を狙ったソレを、転倒したオッタヴィアは避けることが出来ない。

「貰ったッ!!」
「………ッ!!」

刃の切っ先が、身体を守るように掲げられたオッタヴィアの左掌に突き刺さる。

「左手もらっ………!?」

刺突を確信した姫戸の表情あ微かに歪む。

(手ごたえが、変!?)

相手が機械の身体であることは承知している。
だが、それにしても手ごたえが軽すぎる。

「………しまったッ!!」

ハッと姫戸が気付いた瞬間、オッタヴィアがニヤリと笑った。

「ウチの義肢を舐めんじゃねぇッ!」

オッタヴィアの左掌がまるで粘土の様に変化する。

“プラスチックミート(可塑性肉片)”

これは従来の人工筋肉とは全く違う理論・技術によって確立した義肢であり、
脳波やそれに準ずるインパルスによって粘土の様な変形が可能な筋肉群である。

「うおぉぉぉッ!!」
「もらったッ!」

姫戸が咆哮とともに大太刀を手放し身を翻すと同時に、抜き撃ち気味にオッタヴィアのハンドガンが火を噴いた。

パン! という軽い音が通り過ぎる。

側方に倒れこんだ姫戸が軽く呻く。
見ると、その右太腿に丸い銃創が空き、真っ赤な鮮血が、ドプドプと噴き出し始めてた。

「勝負あったな…」

オッタヴィアは左手のセラミックミートを解除すると、大太刀を拾って海に向かってブン投げた。

恐らく、義腕に仕込まれた機能を使っての投擲は、とんでもない距離の空を走り、大太刀は海に落下した。

そのまま、大太刀が海に沈んで消えるのを確認すると、勝ち誇った顔で姫戸に言い放った。

「ウチの勝ちだ」

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「勝負あり? つまんねぇ~、もうちょっと粘れよ」
「手数に圧倒的な差があったな。マジュツシの手数と聞かれても答えられんが… さて、治療してくるか」

麦野がつまらなさそうに呟き、駒場が学園都市製の医療キットを片手に持って言った。

そのままベランダを大股に乗り越えようと足を上げると、不意に横から上条が手を伸ばして駒場を制止した。

「いや、旦那、まだ終わっちゃいないみたいだぜ」
「しかし、上条。ありゃ下手したら大腿の動脈を撃ち抜かれてるぞ?」
「そうかもしれませんが、立ちますよ…!」

駒場が困惑した目で戦闘場を見ると、果たしてそこには、震える足を叱咤しながら、確かに立ち上がろうとする姫戸の姿があった。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ………ッ!!!!」

凄まじく荒い息を吐きながら姫戸が立ち上がる。

それを半分呆れ顔で、そして半分納得顔でオッタヴィアが見つめた。

「やれやれ… 狂信者はこれだから嫌なんです。過去の私もそうでしたが、どうしてそう犠牲精神に満ち満ちているんでしょうかね?」
「……ちぃと、アタシば舐めすぎとるごたぁな………!」

姫戸が完全に立ち上がるが、その右太腿からは、依然として大量の血液が流れ出ている。

「舐めちゃいない、呆れてるだけだ。立ち上がろうが、弾丸は身体に残ったままだぞ、どうする?」
「ぎゃんすっとたいッ!!」

不意に姫戸は右手の指をしゃぶると、躊躇わずその指を開いた銃創に差し込んだ。

表情を変えないオッタヴィアを尻目に、ぞり、ぞり、と嫌な音を発して己の体内を指で探る。

「―――――――‐ッッッッッ!!!!」

恐らく、とてつもない激痛を感じているのだろう。

固く閉じた歯から歯軋りの音が、ぎりぎり、と聞こえる。

「――――――――ぅぅぅうあああああああ!!!!!」

大音声の咆哮と共に、傷口から手を引っこ抜くと、そこには鈍色に光る弾丸が摘まれていた。

血と肉にコーティーングされたそれを砂浜に投げ捨てると、姫戸は着流しの裾を破いて、きつく受傷部に巻いて止血を行った。

「………続くっぞ」
「馬ッ鹿じゃねぇの? 得物も無い死にかけの身体でどうするつもりなんだよ…ッ!」

はっきりと苛立った声でオッタヴィアが叫ぶ。

「そんな風な石頭だったから……ッ!!」

さらに何かを叫ぼうとして、不意に押し黙る。

そして、軽く、ふん、と鼻で息を吐くと、オッタヴィアはハンドガンを姫戸の頭に向けた。

そして、

「覚悟があるなら終わらせてやるよ。ばいばい」

躊躇い無く引き金を引き、3発の弾丸が高速で姫戸に迫った。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




姫戸は天草式十字凄教の中で育った、生粋の魔術師である。
   .・ ・ ・
その在り方から、一般集団の中に溶け込む術は見につけているが、その根底に流れる行動原理は天草式魔術師のそれだ。

即ち、秘術の隠匿・継承、そして、裏切り者への制裁。

それらは、姫戸の行動原理であり、すでに存在意義ですらある。

ゆえに、この程度で倒れるわけにはいかない。
ゆえに、この程度で諦めるわけにはいかない。

ゆえに……

「prehendere714(執拗に追い縋る猟犬)ッッ!!!!」

大音声で魔法名を叫ぶ。

刹那、

「なんだとッ!!」

オッタヴィアが驚きの声を上げた。

オッタヴィアが発砲したハンドガンの先、姫戸の目の前に、大太刀の刃がぬらりと光り、そこに有った。

「『召喚』!? いや、『呼応』かッ!!」
「天草式を舐めんなッ!!」

叫び、柄を握って力任せに振るう。

技も何も無い単純なその一撃は、しかし、避けるオッタヴィアの四肢を捉えた。

斬ッ!! 

「ぐぅぉ……ッ!!」

左腕が肘から断たれ、断面から人間の血管ではないチューブが垂れ下がり、人間の血液ではない人工滑液が滴り落ちる。

もとより痛覚は存在しないが、身体構成要素を失う激しい違和感がオッタヴィアを襲った。

「…やりやがったなぁッ!!」
「せからしかぁ!!」

目尻を吊り上げて怒りを露わにするオッタヴィアに、姫戸が負けじと咆哮をあげる。

「くたばれッ!!」

激痛の余り感覚の無い右下肢を気合で動かし、必殺の連撃を姫戸が放つ。

1条、2条、4条、8条…ッ

振るう毎に速度を上げる銀閃をオッタヴィアが必死に避ける。

が、しかし、左腕を無くして身体バランスが崩れたのか、全てを避けきることができない。

「クソッ、クソッ…ッ!!」

全身に刀傷を作り、人工滑液と血液とが混ざり散る。

(距離を取らないとまずい…ッ!)

バババババンッ!!!!

ハンドガンの銃口を下に向けて残弾全てをぶち込む。

「ちぃ…ッ!!」

衝撃で砂塵が舞い上がり、それでも姫戸は後退せずに大太刀を横薙ぎに振るう。

しかし、流石にオッタヴィアの姿は捉えきれずに斬撃は空を切った。

その間隙を縫い、先に聞いた跳躍音と共にオッタヴィアが姫戸に背を向けて海へ向かって大跳躍した。

海に跳躍したオッタヴィアは着ていたコートを脱ぎ捨てショーツ一枚になると、体内の微弱な電流を操り、義肢にある指示を出した。

その瞬間、下肢、骨盤周囲、両上腕に薄いスリットが出現し、そこから高圧縮されたエアジェットが凄まじい勢いで噴出した。

(義肢のダメージでかいから、あんまり使いたくなかったんだけど…ッ)

それは、婚后光子がヘリからのダイブで披露したエアジェットと同じ能力であった。
高圧縮のエアジェットを下方に噴射することで、飛行とまでは言わないがホバリングを可能とする超機構である。

オッタヴィアがショーツしか着けていない理由がコレを使うためだ。
本家の婚后のような演算力を持たない彼女には、服の空気抵抗が使用を制限してしまうのだ。

(遠距離から面制圧を仕掛けるッ!!)

背部にマウントしたサブマシンガンを構え視線を姫戸に向ける。

「食らえ……ッ、え…?」

まさに引き金を引かんとした瞬間、オッタヴィアは信じられないものを見た。
      ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ .・ ・ ・
それは、海の上を疾走する姫戸の姿だった。

「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉッッ!!」

音も立てずに海上を疾走すると、あっという間にオッタヴィアに接敵する。

「しまった『海渡り』か!?」

狼狽したオッタヴィアがエアジェットを全開にして後退する。

しかし、姫戸は苦もなくオッタヴィアに接近すると、流れるような動作で大太刀を振るってオッタヴィアの右下腿を切り飛ばした。

「きゃっ!」

噴射スリットの1つを失い、オッタヴィアが大きくバランスを崩す。

「ふっ!!」

トドメを刺さんと姫戸が喉元目掛けて鋭い突きを見舞う。

「ちっくしょうッ!!」

左掌での防御が間に合わず、交叉した両腕で大太刀の刃を受ける。

ガギィ! と金属と金属がかみ合う耳障りな音が響き、次の瞬間には翻った銀閃がオッタヴィアの両腕を切り飛ばしていた。

「………終わりだ」

エアジェットの殆どを失い海面に沈もうとするオッタヴィアを片手で抱え上げる。

「勝負ついたな?」
「……ちっ」

諦めたようにオッタヴィアが下を向き、姫戸が誇らしげに口の端を吊り上げた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「勝負あり、か」
「海面を超走ったのはどんな能力なんでしょうねー。魔術なんて超眉唾でしたが、本当かもしれませんね」

少々不満顔の麦野に絹旗が疑問を投げる。

麦野はその問いに意味ありげな視線を送ると、「さぁな」とだけ答えた

「少なくとも学園都市にはオカルトは存在しねぇはずだがな。ただ……」
「おい、見ろッ!!」

何かを言いかけた麦野を遮って上条が叫んだ。

「なんか変だぞ!」

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




まるで荷物を扱うようにオッタヴィアを砂浜に投げ捨てた姫戸が、その喉元に大太刀の切っ先を突きつけた。

「詰みじゃ、観念して盗んだ『遺品』の在り処を言え」
「……はン、どうせもう1人の狂信者が探してんだろ? 楽に見つけさせるつもりはねぇよ…!」
                                             ・ ・
そう言った瞬間、姫戸は躊躇無く切っ先を動かし、オッタヴィアの数少ない生身である腹部に大太刀を突き刺した。

「がはっ!!」
「素直に喋るとなら、楽に殺してやっぞ。じゃなかと、たいが苦しか目に合うぞ…ッ!」

姫戸の眼はどこまでも本気だった。

突き刺した切っ先をゆっくりと回転させる。

内臓をかき回される様な激痛にオッタヴィアの顔が苦悶に歪む。

「か… はぁ… き、キチガイどもがぁ……ッ!!」
「はよ言わんと、胃に穴を空くっぞ? 言っとくがもう助からんからな。楽に死にたいなら早よ言え」

冷酷な姫戸の声に、オッタヴィアは観念したようにぼそりと「森の…」と答えた。

「なんじゃ、もっとはっきり喋らんか」
「無茶、言わないでよ… 森の… ごふっ……」

セリフの途中で鮮血が口から噴き出る。

姫戸は「ちっ」と1つ舌打ちをすると、大太刀を抜いて覆い被さるようにオッタヴィアの口に耳を近づけた。

「ほら、ぎゃんすれば聞こゆっど? はよ言え」

暫く咳き込んでいたオッタヴィアは、ようやく息が整うと、血で染まった口角を吊り上げて笑った。

「………森の3つに交叉した特徴的な大木のウロに隠してるわ」
「おお、よかよか。そんなら、一息で殺ってやるバイ」
「………ばーか、アンタも死ぬのよ」

妙にはっきりと、オッタヴィアが言った。

姫戸の表情がサッと警戒に変わるのと同時に、オッタヴィアは1つの信号を送った。

瞬間、

オッタヴィアの胸が大爆発した。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




「……おい」

流石に呆然とした麦野がぼそりと呟く。

しかし、それでも声が出る彼女は良い方だ。

それなりの修羅場を潜ってきた絹旗、フレンダ、駒場すらも咄嗟に声が出ない。

「…………自爆、か……?」

呆然と駒場が呟き、上条がゴクリと喉を鳴らした。

「……木原印か、反吐が出るな」

吐き捨てるように麦野が言い、身軽にベランダのフェンスを飛び越えて地面に飛び降りた。

「当麻ッ! 山岡にヘリ呼ぶように言ってッ!! 駒場、絹旗ッ! 治療キット持って来い!」

慌しく動き出した一行だったが、しかし、それは結局無駄な結果に終わった。

「……ミンチよりひでぇ」

自爆したオッタヴィアは原型を留めないほど爆散している。

むろん、至近距離から爆発エネルギーと―おそらく巨乳に仕込まれていたのだろう―鉄釘の直撃を受けた姫戸は、
数十メート吹っ飛ばされた先で、全身に穴を開けられて絶命していた。

「ちょっと舐めてた。こりゃ結標に回収を頼んどいて正解だったわね」

麦野はそう呟き、驚愕にカッと開かれた姫戸の眼を、優しく手で閉じた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 




同時刻、森の中。

「……なに、今の音は?」

浜辺から聞こえる大音声に、『遺品』を探索中の対馬が足を止めた。

「あの娘、調子に乗ってなきゃいいけど……」

対馬と姫戸には血の繋がりは無いが、同じ天草式という集団で育った、ほとんど姉妹のような関係である。

ゆえに、彼女の性格はよく知っており、同時に強く心配もしていたのだ。

「…いけない、今はこっちに集中しなきゃ」

対馬の細剣の先には、数百グラムの粘土が吊り下げられている。

これはいわゆる魔術的なダウンジングで、天草式に由来する物品にのみ反応するように設定された指向性レーダーである。

「……近いわね」

粘土の動きを慎重に見つめ、念入りに探索し、ほどなくして対馬は気のウロに隠された小さな包みを発見した。

「……あった」

包みを解いて中身を改めると、そこにあったのはひどく古ぼけた銀のロザリオだった。

「間違いない…!」

無事に発見した安堵感から、大きな溜め息を吐いたその瞬間。

不意に照らされた人工の光とともに、手の中の銀のロザリオが消失した。

「……えっ?」
「ごめんなさいね」

呆然とした対馬が、背後から掛けれた声に慌てて振り向く。

そこには、黒いボディスーツを着た結標と婚后が立っていた。

「あたしも先輩も、ちょろーっとコレに興味が出てね。悪いけど、ネコババさせていただくわ」
「何… 何を言ってるの……?」

突然の遭遇者に、対馬の精神が激しく混乱する。

「お、お前たちも背教者の仲間か!?」
「いいえ、わたくしたちは、いわゆる第3勢力ですわ」

結標を守るように、ゆらりと婚后が前に出る。

「悪いことは申しません。宝物は諦めて、尻尾巻いて逃げ帰りなさいな」

そのセリフにカチンときた対馬が、細剣を振り上げて「ふざけるなッ!」と叫んだ。

「その価値も分からぬ科学かぶれに素直に渡すと思うか! 力づくでも奪い取るッ!!」

雄叫びを上げて、常人では捉えることの出来ないスピードで対馬が駆ける。

が、しかし、

「身の程を弁えなさい、雑魚が」
                                             ・ ・ ・ ・
そう結標が呟いた瞬間、対馬は一瞬の浮翌遊感のあと、己の身体が空中に跳ばされていることに気付いた。

「…へ?」
「おやすみなさいませ♪」

間髪入れず婚后が発射した鉄球が、いくつも対馬の身体に激突し、数瞬の後に地面にも激突、そのまま対馬は昏倒した。

「完全に悪役になったわねー。 …恨むんなら、麦野先輩にお願いね」
「いったい、この古ぼけたロザリオが、どんな力を持っているというのでしょうね…?」

どこから見ても、単なる古装飾品にしか見えない銀のロザリオを見て、結標と婚后は顔を見合わせた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 





「おまたせー」
「お待たせ致しましたわ」

結標と婚后が別荘に戻ると、麦野たちは慌しく荷造りをして、撤収する寸前であった。

「……なるで夜逃げね」
「超間違っちゃいませんね」

そう言いながら現れたのは、2人の荷物と、周囲のドタバタを理解していない吹寄を連れた絹旗であった。

「さて、グループのお2人には超最後の仕事を頼みます」
「はいはい、この娘を連れて離脱、ね… 休みの日まで『暗部』絡みになるのって、麦野先輩のジンクスかしら?」
「……前にも超似たようなことが?」
「前にちょっとね… まぁいいわ、それじゃ、挨拶代わりね」

結標はそう言うと、絹旗に戦利品である銀のロザリオを手渡した。

「これですか…… 映画の小道具に超出てきそうなくらい超チープなシロモノですね」

銀のロザリオをマジマジと凝視してから、絹旗はとりあえずそれをポケットにつっこんだ。

「じゃ、先輩によろしく」
「海にお招きいただき光栄でしたわ。また、来年を楽しみにしております」

結標が手をヒラヒラと振り、婚后が優雅に一礼をする。

そして、憮然とした表情の吹寄を連れて、『グループ』の2人はのんびりと去って行った。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 





「はぁ、結局、最後はドタバタな訳よ…」

足早く乗り込んだ帰りの船の中で、フレンダが盛大な溜め息を吐いて言った。

「まぁ、海は十分に楽しんだから良いけど、慌しいなぁ… うん?」

そこまで言って、フレンダは隣に佇む駒場の表情が暗いことに気付いた。

「どうしたの?」
「………いや、あの娘の墓ぐらい、作ってやりたかったと思ってな」

駒場遠く見つめるの先には、最早、視認が困難なほど小さくなった麦野の島があった。

オッタヴィアが自爆してからの麦野の行動、指示は有無を言わさぬものであった。

1時間以内での島からの退去を決定。
唯一の『表』の人間である吹寄は『グループ』に依頼して離脱。
さらに、翌日には専門の『業者』を雇って島内を徹底的に『クリーニングする』、という。

「感傷? 利徳らしいっちゃらしいけど、身内のドンパチならともかく、アイツらウチらの休日を滅茶苦茶にした侵入者じゃん?」

少なからず思うところがあるのか、フレンダが少し声を荒げる。

「結局、そんなヤツラのことなんて、どーでもいい訳よ」
「………まぁな」

本当は、内心反論したいところではあったが、フレンダの気持ちを考えて口には出さなかった。

ただ、姫戸という少女をあれだけの凶行に走らせた『天草式』という異能集団の存在はかなり気になった。
そして、自爆装置すら積んでいた『学園都市製』のサイボーグに、言い知れぬ激しい怒りを感じていた。

「………フレンダ、『学園都市』に帰ったら色々話したいことがある」
「え…… うん、わかった……」

突然の駒場の言葉に驚きながらも、フレンダは素直に頷いてから、そっと腕を駒場の身体に回した。

「……アタシ、麦野を裏切れないよ?」
「ああ、わかってる」
「利徳の彼女、やめる気もないよ?」
「もう離せねぇよ」

駒場は大きな身体を小さく屈めて、ぎこちなくフレンダにキスをした。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 



―――同時刻、砂浜。

ようやく気絶から回復した対馬は、痛む身体を無理やり動かして、姫戸が戦闘していた砂浜にやって来た。

そこで彼女は、変わり果てた姿の妹分を発見した。

「姫戸ぉ……… この馬鹿…… なに本当に死んでるのよぉ……」

『死ぬ気で勝て、勝てんなら刺し違えろ』

戦闘前に姫戸に掛けた言葉を、対馬は心の底から後悔していた。

「酷い……」

姫戸の死体は、無残に焼け焦げ、鉄釘が全身を貫通し、とても正視に耐えない姿だった。

それでも、対馬は両手で姫戸の身体をそっと抱え上げた。
千切れそうな姫戸の身体をしっかりと抱き締め、腹のそこから轟くような低い声で「ちくしょう…」と呟く。

「ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう………ッ!!」

悔恨と怨嗟の声は次第に大きくなり、対馬の双眸からは紅く染まった涙が、ぼとぼと、と流れ出ていた。

「学園都市め…………ッ!!」

鮮やかな金髪を鮮血で染め、対馬は己の精神がはっきりと狂うのを感じた……




                                                         ―第4話 「海」編 終―

はい、終わり。

ちょっと書く時間も取れないし、強引だけど4話はこれで締め。
まぁ、一番書きたかった麦のんの水着描写と吹寄のアナルセックスは書いたから良いか。

5話はプロットは出来てるので、あとは出力する時間があれば、と言うところ。
1位と2位と7位が出てきます。

あと、姫戸もオッタヴィアここで死ぬのは予定通り。
復讐の鬼と化した対馬さんが逆襲するのはもう少し先の予定。

それでは、次回の予定は本当に完全に未定。

じゃあの。

ろくに知らずになんとなくイメージで挙げたみた
似た様なものがあったらゴメンなさいってことで

弌時ヶ(いちじが)
卍事(ばんじ)

右扇(うおう)
左襖(さおう)

今日だって週末やん? 花金やん?

ちょっと明日明後日予定が未定になったから、急遽仕上げて投下。
名前は、ゴメン、全部使う余裕無かった。
ストックさせていただきます。

では投下。

あ、マジで下劣なエロだからそこらへんよろずや










百合短編「みこしょく!」











.

「はぁ~、気が進まないわ~……」

夏休みのせいか人気のない豪奢な廊下を、御坂美琴が明らかに乗り気でない様子で歩いていた。

学舎の園、名門・常盤台中学内部寮。

美琴や黒子が住む外部寮と違い、常盤台中学に併設された学生寮は独特の閉鎖的な雰囲気を持っている。

美琴自身はその雰囲気が苦手であるため、あまり近づきたくはないのだが…

「寮監さまに頼まれちゃねー… 元を正せばアタシのせいだし……」

ブツブツと独り言を漏らしながら歩き、美琴はとあるドアの前で足を止めた。

見るからに重厚で威圧感のあるドアの上には、『予備実習室』というプラスチックのプレートがそっけなく貼られている。

防音は完璧らしく、中からは物音1つ伝わってこない。

「……行くか」

ほんの少しの逡巡のあと、美琴はドアの横にあるA4サイズのコントロールパネルに掌を重ねた。

コンパネが自分の掌紋を検知する動作がわずかに伝わり、次いで、小さく設置されたスピーカーから若い少女の声が響いた。

『はい、ごきげんよう、御坂さま。女王にご面会ですか?』
「ええ、取り次いでちょうだい」
『それはそれは、女王もお喜びになられますわ。それでは暫くお待ちください……』

恐らく今の声は、縦ロールが特徴的な食蜂操祈のとりまきの1人だろう。

「ええと、名前は……」

記憶の底から名前を引っ張り出そうとしたら、間を置かずにドアのロックが、かちゃり、と外れ、音も立てずにドアが開いた。

「はぁ~、気が進まないわ~……」

夏休みのせいか人気のない豪奢な廊下を、御坂美琴が明らかに乗り気でない様子で歩いていた。

学舎の園、名門・常盤台中学内部寮。

美琴や黒子が住む外部寮と違い、常盤台中学に併設された学生寮は独特の閉鎖的な雰囲気を持っている。

美琴自身はその雰囲気が苦手であるため、あまり近づきたくはないのだが…

「寮監さまに頼まれちゃねー… 元を正せばアタシのせいだし……」

ブツブツと独り言を漏らしながら歩き、美琴はとあるドアの前で足を止めた。

見るからに重厚で威圧感のあるドアの上には、『予備実習室』というプラスチックのプレートがそっけなく貼られている。

防音は完璧らしく、中からは物音1つ伝わってこない。

「……行くか」

ほんの少しの逡巡のあと、美琴はドアの横にあるA4サイズのコントロールパネルに掌を重ねた。

コンパネが自分の掌紋を検知する動作がわずかに伝わり、次いで、小さく設置されたスピーカーから若い少女の声が響いた。

『はい、ごきげんよう、御坂さま。女王にご面会ですか?』
「ええ、取り次いでちょうだい」
『それはそれは、女王もお喜びになられますわ。それでは暫くお待ちください……』

恐らく今の声は、縦ロールが特徴的な食蜂操祈のとりまきの1人だろう。

「ええと、名前は……」

記憶の底から名前を引っ張り出そうとしたら、間を置かずにドアのロックが、かちゃり、と外れ、音も立てずにドアが開いた。

「ごきげんよう、御坂さま。心よりご歓迎いたしますわ!」

薄く開いたドアの隙間から、滑り込むようにして室内に入った御坂を出迎えたのは、やはり縦ロールの髪型が特徴的な少女だった。

「………ッ! ……ごきげんよう」

縦ロールの姿を認めた美琴が、一瞬息を飲んだあとに挨拶を返す。

驚いたのには理由がある。
出迎えた彼女がほぼ全裸だったからだ。

まだ成長の余地を残していそうなCカップの乳首に、『ネコ』を示す可愛らしい黄色のリボンが結わえられており、
首にはこの部屋での『階級』を示す濃青のチョーカーが巻かれている。

「相っ変わらず悪趣味なルールよね…」
「はぁ…? 女王がお決めになったルールですから、派閥のメンバーが従うのは当然ですわ」

美琴の感想に首をかしげると、縦ロールは高級感溢れる籐籠を美琴に差し出した。

「さ、御坂さま。お召し物はこちらに…」

さも当然のように美琴に脱衣を促す。

「…やっぱり脱がなきゃダメなの?」

後悔と妥協が入り混じったような声で苦笑をすると、美琴は覚悟を決めてブラウスを脱ぎ始めた。
                           アソビバ
「ええ、当然ですわ。食蜂さまが作られた『感覚調整室』に衣類は必要ありませんもの…」

あくまでも穏やかな表情で縦ロールが答える。
  アソビバ
『感覚調整室』。

食蜂が、自分の能力である『心理掌握(メンタルアウト)』を研究するために常盤台から借り受けたこの部屋は、
とどのつまり、肉欲に目覚めた食蜂の、ふしだらで淫らなプレイルームなのである。

美琴は1度だけ食蜂に無理やり誘われて『楽しんだ』ことがあるが、そのときの感想は、

「セックスも質より数ね… マジで……」

であった。

「脱ぐけどさー、アタシはプレイに参加しないからねー」
「まぁ…… 御坂さまは『タチ』の最上位でいらっしゃいます。きっとみんな残念がりますわ!」

本当に残念そうな表情の縦ロールを無視して、美琴は一糸纏わぬ姿になると、縦ロールから受け取ったピンクのリボンを苦労して自分の乳首に結わえた。

さらに、縦ロールが濃紫色のチョーカーを着けようとするやんわりと断り、自分で首に巻く。

「……で、食蜂はお楽しみ中なわけ?」
「はい、それはもう… では御坂さま、こちらへどうぞ……」

縦ロールが美琴を促して正面のドアを開く。

瞬間、むっとする性臭が美琴の鼻をつき、すすり泣きと嬌声が耳に飛び込んできた。

そこは、正しく『乱交場』であった。

100畳ほどの広い空間に、30人以上の美少女が、1対1で、特には複数人同士で、妖しく淫らに絡み合っている。

所々で、ぴちゃぴちゃ… という猫がミルクを舐めるような音が響き、それに合わせて「あぁ… もう無理ですわぁ…」と快楽に蕩けた声が聞こえる。

美琴が適当に視線を向けると、ピンクのリボンと赤いチョーカーをつけた美少女が、黄色いリボンと白いチョーカーを着けた美少女を指で責め立てていた。

「ほら… いま何本入ってるの…?」
「はいぃ…… に、2本入っていますぅ…」

まだ生えていないのか無毛の割れ目に、白魚のような細く綺麗な指が出し入れされる。
そのたびに新たな愛液が秘裂から掻き出され、床に恥ずかしい染みを作る。

「やらしいわ… ねぇ、私に黙って誰に開発されてたの…?」
「そ、そんな… わたくしは……」
「ふふ、いいのよ…… さぁ、一緒に気持ちよくなりましょう……」

指を引き抜き、深く熱いキスを交わす……

そんな光景が、1つや2つどころではなく、数え切れないほどに展開されているのだ。

「………親が見たら卒倒するわね」

そのあまりに異常すぎて、1周回って冷静になってしまう光景をあまり見ないようにして、美琴は食蜂の姿を探した。

「えーっと、食蜂は……」
「あーーーーッ、御坂さぁ~~ん♪」

そんな美琴に向かって、能天気な声が響いた。

声の方を見ると、まるで王侯貴族が座るかのような豪奢な椅子に腰掛けた食蜂が、ぶんぶん手を振って美琴に合図していた。

「コッチコッチ! こっちよぉ~~」
「ちょっと、大声出さないでよ…! あ、ど、どうも…」

食蜂の声により美琴の存在に気付いた美少女たちが、十人十色の表情を浮かべてそれぞれ美琴に会釈をする。

中には完全に目がハートマークの美少女が居たり、逆に親の敵を見る目で睨みつけている美少女も居る。

そんな美少女の海の中を恐る恐るといった足取りで進み、美琴はようやく『心理掌握(メンタルアウト)』、食蜂操祈のもとに辿り着いた。

「もぅ、御坂さんってば、全然ココに来てくれないんだもん。待ち焦がれちゃったゾ♪」

無論、食蜂も全裸であり、乳首に金色のリボン、首に濃紫色のチョーカーを巻いている。

さらに、遠目では分からなかったが、大きく開いた食蜂の股間に、おそらく下級生であろう美少女が顔を突っ込んで、一心不乱にクンニリングスを行っていた。

「えっと… 待ってれば良いの?」
「ちょっと待ってね… 顔を上げなさい」

台詞の後半は、自分の股間に奉仕を続けている美少女に向かってだ。

ショートカットの黒髪が特徴的なスレンダータイプの美少女が、不安そうな顔で顔を上げた。

「あの… 女王…? お気に召しませんでしたか……?」
「うーん、まゆまゆの為にあえて厳しく言うけど、まだまだなんだゾ♪ せっかく志願して『タチ』役になったんだから、もっとテクニック力を磨かないとね」
「はい、がんばります…!」

声を掛けられた美少女は、食蜂の足の甲に軽くキスをすると、美琴に最敬礼をして去って行った。

「……まさしく、ご主人様と奴隷ね」
「何度も言うけど、精神操作はして無いわよ。ココに居るみんなは、ちゃんと自分の意思力でココに居るんだからね」

なぜかジト目でそういう食蜂に、美琴はバツが悪そうに「分かってるわよ…」と答えた。

「それじゃ… 今日は私が『受け』になるから…」
「あー、今日はプレイじゃなくて、寮監の伝言を伝えに来ただけだから」
「えぇ~~~~!?」

明らかに不満そうな表情で食蜂がむくれる。

「そんな言い訳、通用しないわよぉ!」
「言い訳じゃなくて、本気の伝言。ウチの寮監から、『食蜂、カレンダーは把握しているな?』」

そう言われ、食蜂は一瞬、キョトン、とした表情になってから、やがて得心がいったように手を叩いた。

「あぁ、夏休みって今日までだっけ…?」
「そう、始業式に無断欠席は流石にまずいでしょ?」
「…ちょっとヤバかったかも」

寮監にはこの部屋を作る時に色々と『貸し』を作っている。

食蜂としても、常盤台の裏の顔である寮監の機嫌を損ねることだけは避けたい。

「あ~あ、酒池肉林の生活も今日までかしら? 流石に2学期が始まったら、これだけの人数を集めるのは大変だし…」

食蜂が、心底残念そうな表情で呟く。

「こんだけドロドロした関係構築しておいて、よく修羅場にならないわね…」
「逆よ逆。こうやって、みんながオープンに関係を持てるから修羅場が起きないんだゾ?」

食蜂が下級生の唾液で濡れた股間をハンカチで丁寧に拭う。

「『タチ』と『ネコ』の役割分担と、徹底的な『階級制度(ランク)』。ここまでやって、ようやくバランス力が保たれてるんだから」
「まぁ、こんだけの人数で乱交してたら、三角関係とかどうでも良くなりそうね…」

美琴がそう呟いたとき、乱交場の一画で軽い騒ぎが起こった。

「痛ッ! そこはダメッ!」
「あっ、ご、ごめんなさい!!」

なんだなんだ、と美琴が視線を向けるより早く、椅子から立ち上がった食蜂がリモコン片手に素早く騒ぎの現場へと歩を進めた。

「なぁにぃ、姫野先輩としゃーたん?」
「あ、女王… そ、それが…」

上級生らしい黄色いリボンを乳首に結わえた美少女が、今まで自分を責めていた下級生らしいピンクリボンの美少女を困った目で見る。

ちなみに上級生は薄赤のチョーカーを巻いており、下級生は濃黒のチョーカーを巻いている。

「ああ、説明はいいから、覗くわよ?」

食蜂が有無を言わさずリモコンのボタンを、ピッ、と押す。

瞬間、2人の眼から光が失われ、同時に食蜂が小さく頷いた。

「あ~あ、しゃーちゃんアナルを責めちゃったかー。『タチ』は『ネコ』のNGプレイもちゃんと把握しておかなきゃいけないんだゾ」

食蜂がメッ、と気を失っている下級生に注意をする。

「どうすんの?」

興味本位で近づいた美琴が聞くと、食蜂は縦ロールを手招きして呼んだ後、美琴に向き直って答えた。

「トーゼン、オシオキなんだゾ♪」

数分後、下級生が目を醒ますと、彼女は分娩台のような卑猥な器具に、M字開脚で縛りつけられていた。

「…ああ、女王お許しを……」
「はいはい、しゃーたんには2つの選択肢があります。
 1つは『階級制度(ランク)』を落とすか、
 1つは『オシオキ』を受けるか、
 どっちを選ぶ?」

食蜂がニヤニヤとした表情で尋ねると、下級生は散々迷ったあと、「お、オシオキを受けます…」と答えた。

「おっけー、この娘の場合は?」

後半は縦ロールに向けたもので、彼女は事務的にタッチパッドを操作して答えた。

「『薄赤』と『濃黒』のランク差は5ですから、かなり厳し目になりますわ」

縦ロールが食蜂にタッチパッドを見せると、食蜂が両手を口に当てて演技臭く驚いた表情を作った。

「うわぁ… しゃーたんのオシオキ、厳しすぎなんだゾ…」
「ひ…」

顔が恐怖で歪む下級生を横目に、縦ロールが上級生にとある整容機器を手渡した。

それは、どこにでもあるような電動歯ブラシだ。

「時間は10分、刺激部位は陰核、強さは『弱』、ですが…」

チラ、と縦ロールが食蜂を見る。

「女王の『精神官能』は『大』となります」
「い、嫌ぁ! お許しくださいッ!!」

明らかに下級生の表情が変わり、身体を捻って抵抗しようとする。

だが、そんな彼女の姿を冷酷な目で見つめると、食蜂は何の躊躇いも無くリモコンを操作した。

ピッ、

「ひぎぃッ!!」

瞬間、下級生の腰が盛大に跳ねる。

美琴がその股間に目を向けると、無毛の秘裂に埋もれているはずの陰核が、包被を押しのけんばかりに勃起している。

「うわ… えぐ…」

「本当にえぐいのは、これからですわよ?」

縦ロールがそう言うと、心底申し訳なさそうな表情で、上級生が電動歯ブラシの毛にローションを大量に絡めて言った。

「ごめんなさい… 終わったら、わたくしのランクを落として、しゃーたんのランクを上げるから…」

ヴン……! と羽音のような音を立てて電動歯ブラシが振動する。

まだ意識のある下級生の眼が、諦観と恐怖で彩られた瞬間、

「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!」

魂消るような叫びが『乱交場』中に響き渡った。

「嫌ぁッッ!! 死ぬぅ!! 死んじゃいますぅぅぅぅ!!!!」

上級生の操作する電動歯ブラシが、固く勃起した下級生の陰核を容赦なく擦りあげる。

下級生の身体は千切れんばかりに暴れ回り、口の端からは唾液の飛沫が飛び散る。

それまで乾いていた秘所から、あっさりと愛液が迸り、下級生の受けている快感の凄まじさを物語っている。

「姫野せんぱぁぁぁい!! お願いぃ、止めてぇぇぇぇぇッ!!」
「ごめんね! ごめんね……!」

泣きそうな顔で上級生が電動歯ブラシを操作し、陰核をごりごりと擦る。

無毛の秘裂からは、とうとう白濁した本気汁が溢れ出し、下級生の絶頂が近いことが窺える。

しかし、

「『精神官能』が『大』だから、イケないのよね~」

食蜂がサディスティックな笑みを浮かべて言い、美琴が驚いて食蜂を見る。

「い、イケないの?」
「うん、快感がループする感じなんだゾ♪ 
「マジ…?」

再び視線を下級生に向けると、彼女は完全に白目を剥きつつ、もはや声にならない呼吸音を、ひゅーひゅー、とだけ漏らしている。

そして、とうとう腹筋が痙攣したのか規則的だが異常な収縮を繰り返し、瘧のように全身が震えだす。

「これ… 大丈夫なの?」

あまりの痴態に美琴が縦ロールに聞くと、縦ロールは落ち着いた表情で「大丈夫ですわ」と答えた。

「女王がきちんと『リミッター』をかけていますもの。イキ狂うことはありませんわ」
「まぁ、本当にヤバイラインの直前で、ブレーキ力かけてるだけだけどねー」

楽しそうに笑う食蜂を見て、やっぱりコイツは基本的にサドなんだなー、と美琴は思った。

それから数分後。

「そろそろ時間? それじゃ、しゃーたん、盛大にイッて良いんだゾ♪」

不意に食蜂はそう言うと、自然な動作でリモコンのスイッチを押した。

「……………あ」

一言、吐息とともにそんな言葉を漏らし、一瞬だけ瞳に生気が戻り、そして、

「~~~~~~~~~ッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」

10分間蓄積された快感が一気に臨界点を越え、下級生は意識が飛ぶほどの絶頂を盛大に迎えた。

ちょろろろろろろ……

あまりの快感に緩んだのか、下級生の尿道から黄金の奔流が迸る。

それは、当然正面にいた上級生の身体にかかるのだが、彼女はまるで罰を受けるように甘んじてその奔流を身体に受け続けた。

「………凄いの見ちゃった」

ほんのりと桃色に染まった吐息を隠すようにそう言って、美琴が視線を下級生から反らす。

……これ以上こんな痴態を見続けると、自分の理性も溶けてしまいそうだ。

「それじゃ、アタシは帰るから、アンタは明日はちゃんと登校しなさいよ」

そう言ってその場を去ろうとした美琴だが、瞬間、彼女は『乱交場』の雰囲気がいつの間にか変わっていることに気付いた。

「………え?」
「ふふふ… 好奇心に負けて、しゃーたんがイクまでに帰らなかった美琴の負けなんだゾ…」

妙に艶のある声で食蜂が言う。

「アンタ… まさか…!?」

何かに気付いた美琴が驚くと同時に、黄金水を受けきった上級生が、どさり、と床に崩れ落ちた。

よく見ると、その股間からは大量の愛液が流れ落ちており、どう見ても絶頂に事切れた風であった。

「まぁ、姫野先輩は目の前で『快感の伝播力』を受けちゃったからね~。そりゃこうなるわ」
「アンタ、この娘の絶頂の感覚を……」
「うん、ここに居るみんなに伝えてあげたんだゾ♪」

悪戯っぽく食蜂が笑う。

「勘違いしないで欲しいけど、オシオキの後にコレをやるのはちゃんとルールで決めているのよぉ? 私のせいじゃないわぁ」
「あ、アンタ…ッ!」

ごくり、と唾を呑み込んで美琴が恐る恐る振り向く。

そこには、昂奮のレベルを倍加させた美少女の群れが、潤んだ瞳で美琴を見つめていた。

「やば…ッ!」
「はーい、ていあ~ん。美琴が『タチ』で私が『ネコ』でプレイしてくれるなら、改竄力でなんとかしてあげるんだゾ?」
「あ、アンタね……」

怒気を含んだ声でそう言うが、食蜂はどこ吹く風だ。

再び視線を美少女の群れに向ける。

はっきり言って、この数の性獣には襲われたくない。

「………後で覚えておきなさい」
「あは♥ 美琴の鬼責め、楽しみなんだゾ♪」

心から楽しそうにそう言うと、食蜂は美少女の群れに向かってリモコンを向けた。





                                                         つづく

終わり。

つぎは本編5話書くけど、多分7月中ごろ投下。

じゃあの。

乙!みさきち、あの一件で目覚めてしまったのか……
あと、>>175の「貸し」は「借り」じゃね?

>>180
「借り」ですな。
訂正サンクス

さて、それでは投下します。

今回は40kbほど、エロは上条×吹寄



 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

恐らく、日本全国の学生が最も憂鬱になる日の内の1つ、8月31日。

「結局、今日まで補習……」

波瀾万丈な夏休みのせいで、最終日まで補習を受けるハメになったツンツン頭の少年、
上条当麻が、残暑厳しい熱光線を頭頂に浴びつつ校門の外によろめき出た。

「なんやー、カミやん元気ないなー? ボクは今日も小萌先生の顔を見れて、そんで、明日も見れると思うとワックワクなんやでー!?」

青い髪と耳のピアス、そして深いバリトンが特徴的な少年が楽しそうに言う。

「変態のお前と一緒にすんな… 上条さんは最終日ぐらいは補習を免除して貰いたかったですよ…」

明日から2学期が始まるかと思うと、凄まじく気が重い。

しかも、上条は恋人である麦野沈利から、「2学期は赤点ゼロな。じゃねぇと、ブチ殺し確定だから」と愛情こもった発破を掛けられている。

はっきり言って勉強嫌いな上条にとっては、懲役刑並に厳しいお達しである。

「にゃー、とにかく、終わった補習は忘れようぜい。カミやん、今日は時間あるんだろ?」

そう声を掛けたのは、こちらは金髪にサングラスが特徴の少年だ。
制服の裾からチラリと見える肉体は、かなり鍛えられている。

「おう、今日は丸一日補習って言ってあったからなー。いやー、半ドンに変更してくれて小萌先生はマジで神様ですよ!」

上条の言う通り、本来は今日は丸一日が補習の予定だったのだが、担任にして驚異のロリ教師・月詠小萌教諭の粋な計らいにより、彼ら3人は午前のみで解放されたのだった。

「そんじゃ、久しぶりに男3人でどっか行くぜよ。第6学区でナンパでもするか!?」

「ナンパとか、マジやめて… 沈利と制理に殺される…」

「うっわー、ごく自然に女2人の名前を言いましたよこの男は。こんなリア充は放ってはよ行こや~」

「そうだにゃー、リア充死すべし」

完全な呆れ顔でさっさと行こうとする悪友2人に、慌てて上条が声を掛ける。

「ちょッ! お前らだって彼女持ちじゃねぇか!?」

「いやー、流石に二股、しかも双方公認は無理やわー」

「カミやんのバイタリティには感心するけど… 刺されそうでマネできんわ」

2人の率直な感想に、上条が言葉を詰まらせる。

だが、上条としては突然与えられた、恋人と許婚から解放された自由な午後なのである。

たまには男友達と、気兼ねなく遊びたい。

「ま、まぁいいじゃん! お、おお! ナンパ上等!! ひと夏のアバンチュールだしなッ!!」

「「あ」」

上条がそう言った瞬間、土御門と青髪ピアスの口から呆けたような声が漏れた。

「ん… どうした?」

「カミやん、骨は拾わんで」

「マジ不幸だにゃー」

土御門が校門の左方を指差し、青髪ピアスが右方を指差す。

釣られて左右をキョロキョロと見た上条の視線の先には…

「……へぇ、ナンパするんだぁ?」

絶対零度よりも冷たい眼で口の端を吊り上げて笑う恋人、麦野沈利と、

「こ、こ、このッ、浮気モノッ!!」

目の端に涙を浮かべながら、ふるふる、と震える許婚、吹寄制理が立っていた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

数十分後、近くのファストフード店。

「あのぅ… 周囲の視線が痛いんですが…?」

嬉しいような悲しいような、半分引き攣った笑みを浮かべて上条が言う。

その理由は、2人がけのソファに上条を挟むようにして強引に3人で座り、
かつ、上条の両腕は、それぞれ麦野と吹寄の巨乳に挟まれ、
さらに、両手はそれぞれの太腿にしっかりホールドされているためだ。

ぶっちゃけ、目の毒どころのハナシではない。

(あいつ… あんな巨乳を2人もはべらせてるのかよ……!)
(クソッ、死ねば良いのに……)

周囲に座る同年代の男性から、嫉妬と怨嗟のこもった視線と共に、やけにはっきりと影口が聞こえる。

(つーか、あの女2人エロすぎだろ……)

本日の麦野は、ボトムは彼女にしては珍しい、所々が破けて素肌がかなり露出しているヴィンテージスリムジーンズで、
トップはヘソだし上等のブラジャーキャミソールである。
肩紐が透明なビニール製なので、ぶっちゃけ、上半身は豊乳のみしか隠れていない様に見える。

対して吹寄は、トップはぴっちりとした半袖シャツに薄いパーカーといったシンプルで活動的なウェアだが、
ボトムはこれでもかというぐらい丈の短いホットパンツである。
『股下マイナス3センチ』とでも形容すべきそのパンツは、お尻の下1/4ぐらいは楽勝で見えるデザインで、健康的に焼けた吹寄のお尻が見事に晒されている。

(またコイツらエロくなってるし…!)

最近、2人はエロさで対抗している様で、日を重ねるたびに肌の露出が増している。

海水浴でムラなくこんがり焼けた褐色肌とあいまって、非常にエロい。

「なんの拷問…?」

「私らに黙って遊ぼうとした罰よ」

幾分、柔らかくなった声で麦野が言う。

ぶっちゃけ、自分たちの束縛が原因であることは明白であるがゆえの、衆人監視のエロ拷問である。

「…当麻、貴様が反省するまで離さない」

反対側の吹寄はまだ涙目だ。
そうとうにショックだったらしい。

「つっても、これじゃ頼んだ飯も食えないんですけど…?」

テーブルの上には、昼食として頼んだフライドポテトが3人分置かれている。

無論、両腕両手をおっぱいとふとももにホールドされている上条は食べることが出来ない。

「そんなのもちろん、こうするに決まってるじゃん♪」

非常に楽しそうにそう言って、麦野がポテトを1本掴む。

「え、いや、それは流石に…」

おそらく、「あーん」だろうと上条が身構えると、麦野はさらにその予想の上を言った。

「ひゃい、たべて」

麦野はポテトを口に咥えると、そのままポテトの反対側を上条に向かって差し出した。

「……マジ?」

「はやく…」

口調は甘えているが、眼はまったく甘えていない。

これを拒否すれば、恐ろしい結果が待っているだろう。

(死ねッ! 死ねッ! 死ねッ!!)
(アイツぼころーぜ、マジで…!)

物騒な囁き声がそこら中から聞こえる中、上条が覚悟を決めて口を開こうとした瞬間、

「……ひゃい」

と、反対側から声がかかり、チラリと上条が横目で見ると、

「あ、あたしから先に食べて…」

顔を真っ赤にした吹寄が、麦野のようにポテトを口にくわえて差し出していた。

(これ、どう考えても「今日のお相手選択」だよなぁ…)

愛想笑いを顔に貼り付け、上条は真剣に悩む。

順番的には今日は吹寄だ。
だが、明日から学校が始まることを考えたら、麦野と一緒に居る機会は減り、逆に吹寄とは増えるだろう。

(3人一緒にって言ったら、もちろん怒るだろうなぁ…)

上条が望めば3人一緒は可能だろうが、上条の精神は休む間がないだろう。

(どーする…? どーするよ、俺ッ!?)

かなり贅沢な2択を前にして上条が懊悩する姿を、麦野はニヤニヤと、吹寄はイライラと見つめる。

不意に美女と美少女の視線が交錯し、

ゾッ………

ピーピングしていた野次馬の背筋が、いっぺんにゾクッと冷えた。

麦野と吹寄とに発生した無音のプレッシャーに圧倒されたためである。

無論、それは中心である上条が一番感じていることであり、

(だ、誰もいいから、上条さんを助けてくださいッ!! 神様仏様超能力者様~~!!)

縋る思いで、信じてもいない神様や仏様に助けを乞う。

無論、科学万能の『学園都市』では神仏の法力などあるわけもない。

しかし、最後の1つは、確かに場に適っていたらしかった。

「はぁい♪ 修羅場にお邪魔するわねー!」

美少女が、まるで映画のコマ入りのように突然現れた。

「あ、貴女…!?」

上条たちの正面には、麦野と吹寄の服装を足して2で割ったようなタンクトップにホットパンツ姿の超能力者(レベル5)、結標淡希が椅子に腰掛けていた。

「…ちっ」

口に含んだフライドポテトを手早く呑み込むと、麦野はあっさりと上条を解放して結標に向き直った。

「テメェ、タイミング良すぎじゃねぇか?」
「冗談言わないで! 慌てて駆けつけたんだから、タイミング計ってる余裕なんて無いって!」

結標が大げさに肩をすくめる。

よく見ると、むき出しのヘソや太腿、大きく開いた背中などには、玉の様な汗が浮かんでいる。

本当に急いで来たらしい。

「で、入るにはあと8分、出るには追加で4分しかないけど?」
「クソが…」

吐き捨てるようにそう呟くと、麦野は上条と素早くキスをして、「今日はしばらく連絡できない」と短く告げた。

「えっと…」
「仕事じゃないけど、超個人的な興味と用事よ。あと、セーリ、今日は当麻はアンタに上げるから、貸しイチね」
「……自分勝手すぎる」

ブツブツと吹寄が呟くが、愛しい彼を独り占めにできるのだから文句はない。

「沈利、危ないことは……」
「ある、けど、私が必要だと思っていることだから、めんどくせぇ心配はいらないわ」

心配する上条をきっぱりと拒絶し、麦野は席を立った。

「淡希、飛ばして」
「おっけ。じゃ、ね…」

結標が軍用懐中電灯を操作した瞬間、2人の身体が瞬間転移し、一瞬にしてその場から消えた。

「……なんだろ?」
「…説明できるタイミングになったら沈利が説明してくれるさ」

落ち着いた声で上条はそう言うと、麦野が消えて空いたスペースに改めて座りなおした。

そして、空いた片手でポテトを食べ始める。

「あ、ちょっと…!」
「あ~、こんなスナックじゃなくてさー、きちんとしたメシ、食おうぜ?」

ほんの少し緊張を解いた顔で言う。

そう言われた吹寄は、何か言いたげに数回口をもごもご動かしたあと、

「……ぐ、偶然、2人分の食材がウチにあるわね!」

と、ややピンク色の吐息交じりに答えた。


 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

同日早朝。

古ぼけたアパートの、目立たない1階奥の部屋。

生活感がまるで無い、ベッドと数個の衣装ケースがあるだけの寝室に、怒りを露わにしたイブニングドレス姿の少女が仁王立ちしていた。

「………信じらんない。この猿ッ! ロリコンッ! 犯罪者!!」

痛烈に罵倒する相手は、ベッド上で機嫌悪そうにドレスの少女を睨みつけるホスト風の青年、垣根帝督だ。

「普通、手を出すッ!? 命の恩人で、かつ、自分の看護をしてくれた娘に…!?」

長身の垣根が寝る横で、特徴的な影がビクリと揺れた。

「あ、あの……」
「チッ、うっせーな……!」

怒気も露わに垣根が身体を起こす。

すると、垣根の影に隠れていた、まだあどけない表情の少女が顔を見せた。

色とりどりな花飾りが特徴的な天才ハッカー少女、初春飾利だ。

「わ、私が抵抗しなかったんです…」
「そーだよ、同意だよ」
「初春さんは黙ってて!」

控えめに垣根を擁護しようとする初春を、ドレスの少女がぴしゃりと黙らせる。

「たとえ合意だとしても、この歳の娘を手篭めにしようなんて発想、普通ないと思うんだけど!?」

シーツに包まれた垣根と初春は全裸であり、この2人が『コトに及んだ』ことは状況から明白であった。

よくよく見てみると、シーツに赤い滲みまで見える。

「初春さん、なんでこんなのに『初めて』を捧げちゃったのよ……」

「こ、こんなのって…… そういう言い方は…」

その声の奥に、明らかな桃色成分を感じ取ったドレスの少女は、自身の能力である『心理定規(メジャーハート)』を即座に展開した。

「……げ、距離単位15…… 一晩でここまで落としやがった……」

ドレスの少女の感覚でいえば、心の距離単位15は熱愛中の恋人の数値だ。

「……たらしッ!! 女の敵ッ!!」
「てめぇ……!」

流石に、ここまで批難を繰り返されると、ドレスの少女と長い付き合いの垣根にも火が付く。

「黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって!」
「なによ、やる気!? 言っとくけど、アンタの能力はスミからスミまで把握してるんだからねッ!!」

垣根が半身を起こし、ドレスの少女がサッと身構える。

一触即発のその状況は、しかし、「ひっく… ひっく…」という初春の涙声で一気にヒートダウンした。

「あ… おい、泣くなよ!」
「らって… らって…… わだじのぜいで、おふだりが…… ひっく… ずずぅッ!!」

しくしく、どころではなく、鼻水すら垂らしながらの号泣に、垣根とドレスの少女に気まずい雰囲気が流れる。

「別に… 初春さんのせいじゃないわよ……」
「わだじ…… こんな、ちんちくりんな身体で… 求められて… 嬉しくで…」

それが垣根、というか一般的な色男の手であることは、流石にドレスの少女は言えない。

「ぞれに… がぎねざん…… ずごいひどい生い立ちで…」

その台詞に、ドレスの少女は驚いたように垣根を見た。

「…アンタ、話したの?」
「……ああ」

そっけない垣根の返事に、ドレスの少女は確かな後悔と決意を感じ取った。

「……本気?」
「さあ… 俺様でもこればっかりは分からん」
「そう……」

軽く目を伏せて、ドレスの少女は初春に問いかけた。

「……避妊、ちゃんとした?」
「…えっと、はい」
「……そ」

短く応答し、はぁ、と肩を落として溜め息を吐く。

「…最初で最後の忠告。そいつは捨てるときはあっさり捨てるから、心の準備は常にしておきなさい」
「お前な…」
「事実でしょ?」

ドレスの少女の言葉に、垣根は「…チッ」と短い舌打ちで応えた。

「…はい、わかりました。努力、します。 
 ありがとうございます、紫草さん」

今度は、垣根が、ぎょっ、とした表情でドレスの少女を見た。

「お前、本名……」
「…いいじゃない、友達に名前を教えたって」

九忘紫草、それがドレスの少女の名前だ。

しかし、その本名を彼女が他人に明かすのは稀であり、垣根が知る限り、自分以外では初めてであった。

バツが悪そうに顔を背ける紫草を、垣根はなんとも微妙な表情で見つめた。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

そこは窓のないビルだった。

無機質なパイプの束が壁を走り、リノリウムの床は味気ない灰色に統一されており、照明の数も少なく薄暗い。

そんな異質な空間の中に、人間1人が丸々入る円筒形のガラス槽があった。

ガラス槽は液体で満たされていて、その中には、女性とも男性とも見える年齢不詳の人物が、上下逆さまになって、ゆらゆら、と浮かんでいた。

『…………おや』

どこかにスピーカーが設置されているのか、人物の口の形と同じ音が部屋に響く。

その瞬間、かすかな空間振動と共に、ガラス槽の前に麦野と結標が瞬間転移してきた。

「……久しぶり」
『やあ、久しぶりだね、『原子崩し(メルトダウナー)』。ここの君とは、4月の一件以来かな?』
「アンタに時間の概念があったことに驚きだわ」

旧知の間柄なのか、麦野はくだけた口調で言った。

「質問がいくつかあるわ」
『どうぞ』

突然の麦野の要求に、彼は気楽に返事をかえした。

「…その、『なんでもお見通し』みたいな言い方、相変わらずムカつくわね」
『それは君の勘違いだよ。この世界での私は、正真正銘の『観測者』だ。未来のことなど分かりはしないよ』

その言葉に、何か思うところがあったのか結標が首をすくめる。

「その『世界』が移動する前に、とっとと用事をすませましょうよ、先輩」

結標の言葉に麦野は小さく頷くと、質問を始めた。

「…そうね、じゃ、まず1つ。上条当麻の『幻想殺し』って何?」
『本来は、聖別された神域や年月を重ねに重ねた創造物に宿る世界の意思だよ』
「それがどうして当麻の左手に?」
『『右手』であるならば意味があった。しかし、ちょっとしたバグで左手に宿ってしまったために意味は失われてしまった。
 この世界では『便利な左手』以上の意味は持たないはずだよ』

その回答に、麦野は「はン…」と鼻を鳴らす。

「テメーのミスか?」
『いや、もっと上位の存在のうっかりだよ』
「ふぅん… それじゃ、質問を変えるわよ」

そう言うと、麦野は服のポケットから古びたロザリオを取り出した。

「これは、何?」
『稀代の魔術師、天草四郎の遺品であり、彼の力の全てを封じた魔術礼装だよ。『特定の条件』を満たしたモノに、その力を継承する機構を持っている』

途端、麦野が胡散臭そうな表情をした。

「魔術師って、ガチなの?」
『キミも島で遭遇したじゃないか。弾丸を弾き、水の上を疾る。あれが魔術だよ』
「…あっそう。じゃ、これは私たちには無価値のシロモノ?」
『それは私が決めることではない』
「はぁ? どういうこと?」

麦野の眉が訝しげに釣りあがる。

麦野が知る限り、既知の事象については、この人物は知らないことはないはずであった。

『さっきも言っただろう。未来のことなど分かりはしない』
「……取り扱い次第ってこと?」

呟くようにそう言って、麦野は結標をチラリと見た。

「あと2分」
「チッ… 最後の質問。統括理事会は『何を』『どう』したいの?」
『それについては一言で済ませられるよ。即ち、『迷走』だ。ある逸脱した巨大な力たちによってね』
「ああ、やっぱりそうか……」

何か予想がついていたのか、麦野が深く頷いて言った。

そして、話は済んだと言うように、結標に合図を送った。

「最後にもう一つだけ聞くけど、アンタ、なんでこの世界を手放したの?」
『簡単な理由だ』

彼は、僅かに表情を変えてこう言った。

『愛だよ』

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

「愛だってさ、胸糞悪ぅ……」

数十分後、オープンテラスのカフェでソイラテを飲みながら、麦野が吐き捨てるように言った。

「センパイ、あんまりアレに拘らないほうがいいんじゃないですか?」
「アレに聞くのが一番手っ取り速いでしょ。しかし……」

う~ん、と小さく唸って手の中の銀のロザリオを見る。

「……厄ネタっぽい感じがしてきたわ」
「『上』につっついても、『オッタヴィアの任務』についてはだんまりだもんね」

『学園都市』に帰還した麦野が最初に行ったのは、『電話の女』を通じたロザリオの回収依頼だった。

しかし、『電話の女』の回答は、そっけなく「オッタヴィアという工作員は居ないし、ロザリオ回収の任務も存在しない」というものだった。

麦野は相当に不審に思い、あの手この手で揺さぶりを掛け、ロザリオの回収を迫ったが、相手も頑として自己の主張を変えなかった。

結果、未だロザリオは麦野の手中にある。

「統括理事会が迷走してるって推論にも信憑性出てきたし、夏休み明けは忙しくなりそう」
「言うと現実になるわよ、センパイ。 ……おっ」

不意に、結標が軍用懐中電灯を明後日の方向に向ける。

次の瞬間、結標の隣にある空いた椅子に、まだあどけない表情の男子生徒が出現した。

「……えっ?」
「はぁい、簡単に言うと、逆ナンだから、これ」

椅子ごと身体を寄せ、先ほど麦野がしていたように、動転している男子生徒の腕を、見事にタンクトップを押し上げている胸の谷間に挟みこむ。

その行為に、ローティーンに見える整った顔立ちの少年は、耳まで真っ赤になった。

「ねぇ、夏の最後にさぁ、お姉ちゃんと一緒に遊ばない…?」
「えっ… でも、ボク……」
「うふふ… 夏の思い出、一緒に作っちゃおうよ……」

そんな結標のエクセントリックな行為に、麦野は深い溜め息を吐いて席を立った。

結標淡希はバイセクシャルな上に真性の年下好きだ。

特に二次性徴直後の少年・少女を『食う』ことに、病的なまでに傾倒しているのである。

「淡希、問題にならない程度にね」
「もちろん♪ ね、ね。まずは名前を教えてよ……!」

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

「ごちそうさまでした…!」

部屋に飾られたファンシーな小物、ベッドに鎮座する子犬の様なのテディベア、クリーム色の壁紙…

見るからに「女の子のお部屋」といった印象の1DKの部屋は、上条当麻の許婚、吹寄制理のアパートだ。

「どうだった?」
「ああ、美味かったぜ。特に鶏の焙りがさっぱりしていてサイコー!」
「そ、そう…? よかった…」

ホッとした表情の吹寄が皿を重ねて持ち、台所に移動する。

そのまま洗い物を始めた吹寄の後姿を見ながら、上条はしみじみと吹寄の存在を噛み締めていた。

(沈利にゃ、とても『料理しろ』なんて言えねぇからなぁ……)

麦野が料理をしないわけではないが、キャラ的にも関係的にも、料理を頼んだり何かを強要するのは意識の外だ。

対して吹寄は、何も言わずとも甲斐甲斐しく自分の世話を焼こうとするから、こういう生活の場で上条が自分から動くことはあまりない。

さらに、上条がけっこう無茶な要求をしても、ブツブツ言いながらも何とかそれを果たそうと努力してくれる。

(しかも、最近は麦野並にエロいし…)

洗い物をする吹寄の格好は昼間のままで、ほぼ半ケツの形の良い殿部が、上条の位置からはやけによく見える。

「……刺激強すぎ」

ゆらり、と上条は立ち上がると、音を立てないように吹寄に近づく。

「ねぇ、上条。これからどうす… きゃッ!!」

内心ウキウキしながら洗い物をしていた吹寄が、突然悲鳴を上げた。

音も無く忍び寄った上条が、後ろから抱き着いてむき出しの半ケツを撫で回しているせいだ。

「こ、こらぁ!」
「これ、スゲーな… 少し上にずれたら大事なトコ見えちゃうじゃん?」
「そ、そこは見えないようにちゃんと気をつけてるから!」
「でもさ…」

上条がホットパンツの裾から手を強引に差し込む。

ぐにっ、と掴んだ5指の間から、吹寄のお尻のお肉がはみ出すのを感じる。

「こんな風に痴漢され放題だな」
「やぁ… まだ洗い物残ってる…!」
「後にしようぜ…」

お尻をぐにぐにと揉みながら、吹寄の首筋をチロチロと舐めると、途端に吹寄の身体から力が失われる。

背後に倒れそうになる吹寄をゆっくりと床に座らせると、そのまま上条は吹寄の正面に回った。

「こら、上条当麻! …あ」

女の子座りで弱々しく抗議の声をあげるが、目の前に上条の股間が来ると、短い声を上げて押し黙ってしまった。

「ほら、頼むよ」

上条の短い催促に、吹寄は太い眉毛を垂れ下げて、泣きそうな、あるいは媚びるような表情を作る。

「す、スルの…?」
「ああ、したい」
「くぅ……」

愛しい彼に求められ、吹寄は逃げ場を失う。

求められるならば、自分は応えるしかないのだ。

「じゃ、じゃあ、準備する…」

そう言って、立ち上がろうとする吹寄の肩を掴み動作を阻害すると、上条はさらに股間を吹寄に近づけた。

「最初にどうするか、教えただろ?」
「き、貴様…ッ!」
「やってくれるよな、制理?」

名前で呼ばれ、ますます吹寄は逃げ場を失う。

(あんな恥ずかしいこと……!)

吹寄はセックスに対してまだ経験が浅く、ゆえに行為自体への嫌悪感も強く残っている。
      ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
だから、上条が望む行為には相当に抵抗感がある。

(でも、やらなきゃ奪られちゃう…)

しかし、そんなときにいつも頭に浮かぶのは麦野の存在だ。

彼女ならあっさりやるだろうと、そう思うと、劣等感と対抗心が吹寄の心に浮かんでしまうのだ。

「と、当麻が言うからスルんだからね…!」

精一杯の言葉の抵抗を終えると、吹寄は口を浅く開いて上条の股間、ズボンの前面に顔を近づけた。

「は… はむ……」

鼻先や口を上手く使って、ズボン前面のチャックを探りあて、口に咥える。

「うぅ……」

ヂヂヂ、という僅かな音と共にチャックを引き下げると、途端にムッとした雄臭が吹寄の鼻腔に流れ込んできた。

「あぅ… すん… すん……」

汗っぽく、すえたようなその臭いを、しかし、吹寄は嫌悪感を押さえ込んで胸いっぱいに吸い込む。

そうするように、目の前の男に躾けられたからだ。

(嫌な臭い… でも、当麻の匂い……)

認めたくないが、自分の身体も、どんどん『ソノ気』になっていっているのが分かる。
                                      ・ ・ .・ .・ .・
チャックを全部下ろしきると、顔全体を股間に埋めるようにして臭いの大元を探りあてる。

手は使わない。
使わないほうが恋人が悦ぶことを知っているから。

(………あった)

差し込んだ舌が、生々しい肉の感触を吹寄に伝える。

傷をつけないように慎重に唇で亀頭を挟み、ゆっくりと外へ引きずり出す。

「うぉ…」

上条が短く呻く。

幼馴染が、手を使わずに自分の股間に顔を埋めてペニスを咥えて引きずり出す。

恐ろしく昂奮するシチュエーションだ。

「準備、するね…?」

短く宣言して、まだ萎えたペニスを吹寄が口いっぱいに頬張る。

上条はシャワーを浴びていない。

当然、炎天下で流された汗や、トイレ後の残尿が吹寄の口腔に滲みこんで来る。

(これは当麻のおちんちん! 当麻の汗! 当麻のおしっこ!!)

油断すればこみ上げてくる吐き気を、愛と根性で抑えきって舌をゆっくりと動かし始める。

じゅぷ…… ちゅ…… じゅる……

(……あ、もう大きくなってきた)

口腔の中のペニスが、どんどんと体積を増やしているのが分かる。

苦労してペニスを口に咥えたまま、上目使いに上条を見上げると、サディスティックな笑みを浮かべている恋人と目が合った。

「……あ」
「吹寄、すげぇ良いよ…」

上条がそっと吹寄の頭に手を乗せ、そのまま優しく頭を撫でる。

我ながら単純だと思うが、それだけで吹寄は幸福を感じてしまう。

(…もっとシテあげたい)

喉奥を突き始めたペニスに噎せながら、吹寄は愛情込めたフェラチオを再開した。

「ぷはぁ……」

たっぷり10分はしゃぶり続け、遂に限界を感じて吹寄がペニスを吐き出す。

その口から吐き出された上条のペニスは、反り返ってヘソまで届きそうなくらい怒脹している。

「うわぁ…… おっきい……」

熱情で羞恥が薄まったのか、吹寄がペニスを片手でしごきながら呟く。

「また、アタシ…… コレに泣かされちゃうんだ……」

ゴクリと唾を呑み込み、ペニスを凝視していると、不意に上条が動いて吹寄はあっという間に台所の床に押し倒されていた。

「きゃッ! べ、ベッド行こうよ!」
「もう我慢できねぇよ」

そのまま強制的に四つん這いを取らされ、ホットパンツとショーツを同時に下ろされる。

健康的に黒く焼けた殿部と、そこだけは白い陰部のコントラストが目の前に現れ、さらに昂奮が高まる。

「その姿勢、キープな」
「やだぁ…」

口では抵抗するが、当然のように吹寄は姿勢を変えない。

(従順になったなー、コイツも…)

既に濡れ始めていた秘所を、くちゅくちゅ、と愛撫しながら、上条は後ろポケットの財布からスキンを取り出し、器用に片手で装着する。

「挿れるぞ」
「うぅ… 勝手にすればいいじゃない…!」

2、3度、亀頭でキスをするように秘所と接触させ入り口を確かめると、そのまま、ズズズッ、と腟内に根元まで挿入する。

「はぁッ!! あああぁぁぁぁぁ……!」

まさか一気に挿入されるとは思っていなかった吹寄が、肺腑の空気を全部吐き出す勢いで息を吐く。

「いきなりぃ… だめぇ……ッッ!!」

崩れそうになる体をなんとか両手で支えていると、上条の手が、にゅっ、と伸びて、ビンビンに勃起した乳首を遠慮なしに摘まれる。

「あぅッ!! おっぱいだッ、やぁぁぁぁ!!」

反射的に振り向こうとした瞬間、ズンッ! と膣奥をペニスで突かれ、あっさりと絶頂に達する。

(おっ、イッたか?)

膣が不規則に、きゅう、と収縮するのを感じる。

1ヶ月前の上条なら、そこで果ててしまいそうなくらいの快感を感じるが、スキンをつけていることもあってなんとか耐える。

“この程度の責めでは吹寄を解放したくない”
“もっと長く吹寄を苛めたい”

避妊ももちろんそうだが、上条が麦野とのセックスでは着けないスキンを着けているのは、そんな独善的な理由からだ。

上条は麦野とのセックスに不満があるわけではない。

しかし、麦野は「20本から先は、ちんぽ数えるのやめたから覚えてねー」と豪語するくらいの性豪で、
頭では分かっていても、どうしても『自分以外の男』の存在を考えてしまう。

それに対して、吹寄制理は自分のペニスしか知らない女だ。

口も、膣も、肛門も、全ての処女を自分が奪った女だ。

しかも、子供の頃からよく知る幼馴染であり、許婚として、極端に言えば孕ませても文句を言わない女だ。

男として、自分のペニスでその身体の全てを開発し、支配したいと強く思う。

そんな傲慢な、しかし、吹寄も望む衝動に身を任せ、上条はどんどんと吹寄と身体を重ね続けていた…

「そろそろ動くぞ」
「う、うん…… あっ、あっ、あッ!!」

吹寄の絶頂の波が収まったのを見計らって、上条が腰を使った抽挿を始める。

上条の下腹部と吹寄の殿部が接触し、パンパンパンッ、と拍手に似たリズミカルな音が台所に響く。

「ちょ、ちょっとッ! 上条当麻ッ! は、激しいッ!!」
「喋るな、舌噛むぞ…!」

吹寄の抗議を完全に無視して、上条はさらに抽挿のスピードを速める。

あふれ出る愛液が摩擦で白濁し、その衝撃に吹寄が体勢を崩す。

「ひぃッ、ひぃッ、ひぃッ!!」

食いしばった歯の隙間から苦しげな吐息が漏れる。

衝撃がとうとう快楽に変換され、吹寄の脳内に快感のパルスが走り抜ける。

「ダメッ!! イクッ! イッちゃうッ! またイッちゃうッッ!!」
「イケよッ!!」

上条がトドメとばかりに、空いた手で吹寄のクリトリスを強く擦る。

ダメ押しの刺激を股間に食らい、吹寄は、ぶるっ、と一瞬震えた後、

「ッッッッッぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」

傍目にそれと分かるほどの痙攣を起こし、吹寄は盛大に絶頂に達した。

しかし、

「ッッッッ!!?? イッたぁ! アタシイッたよぉ!!」

パンッパンッパンッパンッ!!

上条は腰の抽挿を止める気配がない。

「…俺はイッてねぇからなッ!」

残酷にも思えるその宣言を聞き、吹寄は、

――ああ、やっぱり今日も泣かされちゃうんだ……

と、甘い絶望に思考を染めた。

一度激しい絶頂を迎えたあとは、ジェットコースターだった。

「あぅッ! あッ! あぁぁッッ!!」

激しい抽挿は序章にしかすぎなかった。

吹寄は、敏感になった腟内を、上条の肉棒でこれでもかというほど蹂躙された。

「おら、イケよッ!」
「やだぁッ!! そこッ、擦らないでぇ!!」
              ・ ・ ・ ・
吹寄の腟内の、なにかざらざらとした部分を亀頭で小刻みに擦る。

そこは上条が見つけた吹寄のGスポットだ。

聞こえるはずの無い『ぞりぞりッ』という音と共に、吹寄にリズミカルな快感が叩きつけられる。

「イクッ、イクッ……ッ!! い、い、イッたぁ! 」

必死に主張するが、上条は聞く耳を持たずに抽挿を止めない。

「お、お願いぃ… や、休ませてぇ…!」
「ッ! だーめッ!」

上条も本音では射精して楽になりたいが、まだまだ責めを休めるつもりはない。

「………ッ!!」

無言でペニスを根元まで再挿入すると、こんどは腰で八の字を描くようにグラインドを始める。

「うぅ… ばかぁ… もっと、大切に、しなさいよぉ…!」

激しい抽挿から緩やかな円運動に変わったおかげか、なんとか絶頂から回復した吹寄が憎まれ口を叩く。

「大切にしてるだろ?」

上条は不意に吹寄の耳元でそう囁くと、右腕を吹寄の左太腿の下に差し入れた。

「あっ!?」

咄嗟に抵抗しようとした吹寄に先んじ、そのまま、吹寄の身体をひっくり返すように左脚を持ち上げる。

「こ、こんな格好… 恥ずかしいよぉ…」

今の吹寄は、横寝の状態で左脚を高々と上げた、いわゆる松葉崩しの格好で、2人の結合部がはっきりと見える。

「入っ、てる……」

当たり前の事実を呆然と呟く。
     オマンコ  .チンポ
自分の女性器に男性器が深々と突き刺さっている情景は、どこか現実感に乏しく、まるで他人事のように思える。

しかし、

「うぁぁぁわぁぁ……!」

再び上条がグラインド運動を始めたことで、甘い快感が背筋を走り、これが自分の性行為だと強制的に再認識する。

「ほら、チンポがマンコの中で動いてるところ、ちゃんと見ろよ」
「み、見たくないッ…」

口ではそう言うが、視線は結合部から離れてくれない。

(アタシのおまんこ… あんなに拡がって…!)

この数週間で一気に開発されたオンナの器官は、吹寄が意識せずとも、男の肉棒を捉えて離さない。

(…いやらしい)

そう思った瞬間、ゾクゾクとした快感が背筋から脳髄に駆け上がり、吹寄は軽い絶頂に達した。

「…イッた?」
「……イッたぁ」

こういう責めでは、絶頂を報告することが恥ずかしい。

「何回目?」
「数えてないッ!」

ああ、コイツ…

吹寄の隷属思考が、とある未来風景を予想した。

「10回はイッた?」
「数えて無いってばッ!」

嘘だ。

10回イッたところまではしっかり数えていた。

「それじゃ、数え切れないくらいイッた?」
「に、2,3回よッ!」
「嘘つけ」
「嘘じゃない…ッ! アンタ、調子に乗りすぎよッ!」

わざと、わざと敵意をむき出しにして上条を煽る。

「ちょ、ちょっとぐらい、女の扱い方覚えたからって、そんな簡単にイクわけないじゃない…!」
「お前なぁ…」

ほんの少し怒気を含んだ声で上条が呟き、即座に無言で小刻みなピストン運動を再開する。

「ヒッ! いやぁッ!!」

グラインドで十分に昂ぶった身体が、即座に応答する。

「だめぇ!!」
「何で…!?」

ごりごりと膣壁を亀頭で擦られ、あっさりと吹寄は白旗を揚げる。

「……イッちゃうから」
「へぇ… イクんだ?」
「イ、イキます……」

そして、宣言どおり、吹寄は軽い絶頂を迎え、上条は腰の動きを止めた。

「嘘ついた?」
「うん… 嘘、ついた……」

吹寄がしおらしく答える。

「それじゃ、オシオキしなきゃな」
「……はい」

吹寄は、小言が多く、怒りっぽく、真面目で不器用な自分自身に対してコンプレックスを持っている。

それは幼馴染である上条がうっすらと想像していて、身体を重ねて確信したことだ。

(もっと、全部俺に預けて感じてほしいんだよな…)

そんなことをつらつら思いながら、上条は松葉崩しで挿入した体勢のまま、小さく右手を振りかぶり、

バシ、

「きゃぅ…!」

控えめに吹寄の殿部を打擲した。

「あぅ…」
「ほら、ごめんなさいだろ?」
「うぅ……」

なかなか返事をしない吹寄に、再度、上条が打擲を行う。

バシ、

「あん… ご、ごめんなさい…」
「なにが?」
「う、嘘ついて……」
「そうだな…!」

パン…ッ

最後は、少しだけ力を込めて打擲する。

それは、赤い痕すら残らない、手加減以下の強さだったが、それでも吹寄のコンプレックスを壊すには十分な衝撃だった。

「ひっぐ… うわぁぁぁ……」

ゾクゾクする。

「顔、見せろよ」
「やだッ! やだぁぁぁッ!!」

顔を隠そうとする両手を強引に引き剥がし、上条は吹寄の顔を凝視する。

そこには、涙と鼻水で汚れた、可愛い女の子の顔があった。

「見ちゃやだぁ…」
「可愛いよ、吹寄……」

心の底からそう呟いて、上条は折り重なるように吹寄にのしかかり、熱い熱いディープキスを始めた…

「もう行くの…?」

あれから数え切れないほどイカされた。

途中からまた体位を変え、正常位で幾度と無く絶頂を繰り返したあと、ようやく上条が射精して終了した。

行為の後、上条は脱力した吹寄をシャワーで綺麗にし、着替えさせた後に自分もシャワーを浴びた。

そして、吹寄がだいぶ落ち着いたのを確認して、「そろそろ帰るわ」と席を立ったのだ。

「ああ、そろそろ暗くなるし、完全下校時間も過ぎちまってるし」
「それなら…」

『泊まっていけばいいのに』その言葉を、苦労して吹寄は飲み込む。

その代わりに出たのは、自分でもいやになるくらい嫌味な台詞だった。

「……今日も、麦野さんとセックスするの?」
「……わかんね」

状況的には上条当麻が絶対的に悪い。

けれど、そんな状況にしたのは確実に自分のせいだ。

初体験のあの夜に、どうして自分は我慢できなかったんだろう?

どうして素直に好きと言えなかったんだろう?

吹寄が不健康的な負のスパイラル思考に陥りかけていると、上条はそっと吹寄の髪を撫ぜて、優しくキスをした。

「あ……」
「じゃ、また明日学校でな」
「うん……」

この優しさが、何度でも自分を騙してくれる…

そんな幻想を胸に抱いて、吹寄は戸口から去る上条を見送った。

 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 

「あ~~~、マジ自己嫌悪……」

吹寄のアパートから十分に距離をとった路上で、上条は1人トーンダウンしていた。

上条としても、吹寄との関係は色々と割り切って考えてはいるのだが、それでも最後の台詞はけっこう効いた。

「セックスするかって… するよなぁ……」

ひと時と比べたら頻度は少なくなっているが、それでも今日が夏休み最後の日と考えれば、恐らく麦野は求めてくるだろう。

「そういや、沈利の用事はすんだのかな… おっ」

上条がそう考えていると、視線の先に意中の人物が歩いているのが見えた。

「あ、当麻? セーリとのエッチはもう終わったの?」

麦野らしいといえばらしいあけすけな質問に、上条は思わず苦笑する。

「ああ、最後にはきちんと恨み言も言われたよ」
「そ、なら大丈夫ね」

そう言うと、麦野は微妙に真剣な顔つきになった。

「あのさ、学校が始まるところ悪いけど、明日から忙しくなるかも」
「…それって、アイテムがらみで?」
「う~ん、というより、学園都市がらみで、って感じ?」

果断な麦野にしては珍しく言葉を濁す。

「つーか、今からもちょっと人探しに付き合って貰うし」
「人探し? 誰?」
「元カレ」

あまりにも自然に言われたために咄嗟に反応が出来ない。

「…元カレ?」
「そう、私の元カレ… あぁ、なに間抜け面してんの?」
「……流石に元カレを今カレに探させるのは酷くないかと、上条さんは愚考するのでありますが?」
「ばーか、勘違いすんな」

上条の額を、伸ばした人差し指で、ツンと突っつく。

「ソイツが一連の騒動の『鍵』である可能性が高いのよ。…ああ、そうか」

麦野がニヤリと笑う。

「寄りを戻すとか、絶対にありえないから安心しなよ」
「いや、別に……」

動揺を隠そうとして失敗し、上条が気恥ずかしさから横を向く。

そんな男の行動を面映く思い、麦野が少女のように朗らかに笑った。

「ごめんごめん、ちょっとからかい過ぎたわ。お詫びに何か奢るから、そこのコンビニに入るわよ」
「あー、まぁ、うん」

色々と見栄を張りたい上条であったが、結局素直に頷き、差し出された麦野の手を掴んで歩き始めた。

「ィらっしゃいませェー」

妙に耳に残る、ありふれたコンビニ店員の声を聞きながら店内に入る。

「えーと、じゃあ何か飲み物でも…」

大抵のコンビニでは窓側に配置してある飲料品コーナーに移動しようとして、

「……あれ、沈利、どうかしたか?」

手を繋いだ麦野沈利が、微動だに動かないことに気付いた。

ふと見ると、麦野は、商品棚の前でカップ味噌汁の値札貼りに集中しているコンビニ店員を凝視している。

「…沈利?」
「アンタ……」

絞り出すように声を上げる。

「アンタ…… こんなところで何してんのよ…!?」

そう誰何されたコンビニ店員は、ようやく麦野の存在に気づいて視線を商品から麦野に移した。

「あァ? おォ、なンだ、麦野じゃねぇか。久しぶり」

そう言ってコンビニ店員は立ち上がった。

背は上条より若干低いくらい、歳は逆に少し上に見える。
特徴的なのは、アルビノを思わせる白い髪と肌、赤い目だ。

「久しぶり、じゃないわよ……」

麦野の声には、怒りとも呆れともつかない色が複雑に混ざっている。

「…何やってんの、アンタ?」

再びの問いに、アルビノの青年が答える。

「何って、バイトだろォが」
「バイトって……」

困惑する麦野だが、ハッと何かに気づいて店内をキョロキョロと見回した。

「アンタがここでバイトをしてるってことは… もしかして…っ!?」
「ン? あァ、多分想像通り…」

次の瞬間、店の奥にあるトイレのドアが盛大に開き、中からぼさぼさの黒髪になぜかハチマキ姿の青年が騒がしく登場した。

「よぉしッ! 根性入れたトイレ掃除終了だッッ!! 次は根性入れた商品陳列だなッ!! お!? 一方通行、まだ値札貼ってないじゃないか!? この根性なしがッッ!!」

場の空気を全く読まず、麦野を視界に入れる事なくアルビノの青年からカップ味噌汁を分捕る。

「いいかッ!? 値札貼りも根性だッ!! 根性入れれば何でもできるッ!!」
「おい、削板。とりあえず、横向け」
「あぁ!? なんだよ?」

暑苦しいバンダナ男は、それでも素直に横を向いて、そこで仁王立ちしている麦野をようやく視界に入れた。

「……わりぃ、根性入れるためにちょっと走ってくる」
「逃げンな、馬ァ鹿」

明らかにトーンダウンしたバンダナ男の首根っこをアルビノの青年が掴む。

「は、離せッ! 俺は沈利に合わせる顔が無いんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「相変わらず、クソ暑苦しくてウザイわね… はぁ……」

げんなりした表情で麦野が呟き、そして、深い深い溜め息を吐く。

「…当麻、さっきの頼みごと、消えちゃったわ」
「えっ? それじゃ……」

上条が、アルビノの青年とバンダナ男を交互に見る。

「そ、コイツらが私の元カレ。一方通行(アクセラレータ)と削板軍覇」

さらに、続ける。

「ちなみに、学園都市第一位と第七位の超能力者(レベル5)よ」
「はぁ!?」

上条の素っ頓狂な声が、コンビニ中に響いた。


                                              続く

はい、終わり

心理定規の名前は、好きなように読んで

次話にはみこしょくも来てレベル5勢揃いの予定。
全員が顔を合わせるわけじゃないけど。

次回投下は未定。
来週、再来週に投下できなければおそらく9月。

じゃあの。

乙ー!!

「九忘紫草」そのまま読んだら「くぼう しぐさ」か…
ヒネって読んだら「ここのわ ゆかり」か…

エロイ電波が降りてきたので突発的に投下。

第5話というより「みこしょく」の続きだけど、
時系列的には第5話でよろしく。




――学舎の園・常盤台内部寮


「ひぎッ…! み、、みさかさぁん… コレ、つらいぃ…!」
「じょ、女王… 動かないで下さいませ…」

アソビバに作られた食蜂操祈専用のプレイルーム。
                                                 ・ ・ .・ ・ ・
そこにある奇怪な責め具に、食蜂操祈と、縦ロールが特徴的な美少女が全裸で跨っている。

「つらい? アンタが望んだんでしょ。それに、そもそもコレはアンタのモノでしょ」

喘ぐ2人の横に立つのは、冷静な表情を崩さない御坂美琴だ。

気乗りしないプレイを強要されているせいか、その表情は少し険しい。

「しっかし、こんなアホみたいなモノ、なんでココにあるわけ?」

美琴が、2人が『責め具』の中央を、ごんっ、と軽く蹴る。

途端に、「ヒッ!」「あっ!」と、食蜂と縦ロールの口から嬌声が飛び出る。

「か、海外のサイトで手当たりしだいに拷問具を注文したら、おまけでこれが付いてきたのよぉ…」
「……アホみたいな話ね」

げんなりした顔で美琴が『責め具』を見回す。

それは、簡単に言うなら、全長3mほどの小さなシーソーであった。

ただし、お尻をのせる座部の部分は幅10cmほどしかなく、そのため、股間で跨るしかない。

また、シーソーの高さはちょうど2人の腰よりやや高い位置にあるため、食蜂も縦ロール少女も、転ばないように両足をつま先立ちにしている。

「派閥の娘に使ったことあるの?」
「な、ないわぁ… 準備が面倒だし… その… うちの娘は処女が多いし…」

シーソーの座部には、太さ4cmほどのバイブがそそり立っており、それは食蜂たちの秘裂に深々と突き刺さっていた。

つま先立ちに疲れて腰を落とすと、さらにバイブが秘肉をえぐってしまうため、2人は必死に内腿を締めてつま先立ちを続けなければならない。

「ふーん… それじゃ、今日が初使用って訳ね」

プレイルームの片隅においてあったシーソーを見つけた美琴は、嫌がる食蜂を脅して使用を承諾させると、
『役割:ネコ』で、かつ非処女であった縦ロールの少女を無理やり呼びつけ、様々な責め具で拘束し、強引にシーソーに跨らせたのだ。

「みさかさぁん… せめて、胸は取ってぇ… 痛いの……」
「鬼責めするって言ったでしょ? なに眠たいこと言ってんの」

食蜂の見事な巨乳の先端には、強力なクリップが肉を噛むほどに挟まっている。

さらに、クリップからは銀色のテグスが伸び、それは対面に跨る縦ロール少女のCカップの胸に、同じクリップを介して接続されている。

巨乳-美乳間のテグスは、ピン、と張っており、普段は釣鐘型の食蜂の巨乳が、まるでロケットおっぱいのように水平を向いていた。

「あはぁ… ふぅ……」
「うぅん…」

食蜂と縦ロール少女が桃色の吐息を漏らす。

異常で滑稽な情況だが、荒淫に慣れた身体は、それでも快楽を感じて昂奮していた。

「さてと、そろそろ始めましょうか」
「え…?」

身体を支えるのに必死な食蜂が、美琴の言葉に顔を向ける。

「な、何をぉ?」
「何をって、シーソーって、ギッコンバッタンするもんでしょ?」

食蜂の恐る恐るな問いに、美琴が冷酷な笑顔でもって答える。

「い、嫌ぁ…!」

食蜂が絶望を表情に表し、小さくか弱く首を振る。

対面の縦ロール少女は、多少の覚悟は出来ているのか、目を閉じて口唇を噛み耐えているが、その身体も小刻みに震えている。

「さあ、まずはバイブを動かすわよ…!」

美琴の指から微弱な電流が迸り、食蜂と縦ロール処女に埋め込まれたバイブが振動を始める。

さらに、バイブの根元にはシリコンパールが詰め込まれており、それが腟口浅部の性感部を刺激するように回転を始める。

「あぁッ!! ダメ、ダメぇ!!」
「くぅ… そこは……!」

美少女2人の震えが一段と強くなる。

しかし、ここで腰がくだけては対面の股間を突き上げてしまう。

そうなったら、地獄の始まりだ。

「あ、けっこう耐えるんだ…」
「こ、この程度の快楽力には負けないわよぉ…」

絶望的に体力のない食蜂だが、それでもプライドを総動員して強がる。

しかし、その股間からは僅かにではあるが愛液あ滲み出してきており、昂奮が高まっていることは明らかだった。

「じゃあ、次は…」

美琴はゆっくりとした足取りでシーソーに近づくと、食蜂と縦ロール、それぞれのおっぱいを接続しているテグスをそっと摘んだ。

「ヒッ! やめて、御坂さん!」
「御坂さま… 後生です……」

何をされるのか漠然と理解した2人が、息も絶え絶えに懇願するが、当然、それは美琴の加虐心を加速させるだけだ。

「聞こえないなぁ♪」

楽しげな声と共に、再び美琴の指先から調整された電流が迸る。

それは、通電性のテグスを伝わり、食蜂と縦ロール少女のおっぱい、乳首へと通電した。

「ひぎっ!」
「あっ!」

乳首に通電した電流は、即座に快楽のパルスへと変換され、美少女2人の脳幹に叩き込まれる。

「はぁ… あッ…!」
「じょ、女王…!? く、うぅ…」

軽い絶頂に達したのか、食蜂がのけぞるようにバランスを崩そうとする。

それを見た縦ロール少女が、身体を反るように動かす。

すると、おっぱいに接続されたテグスがタグボートのように食蜂の身体を引っ張り、食蜂はすんでのところでバランスを取り戻した。

「女王… 大丈夫ですか?」
「はぁはぁ… 助かったわぁ……」

なんとか転倒は避けたが、すでに食蜂の膝はガクガクと震えており、いつ崩れてもおかしくはない情況だ。

「器用なことするわねー」

本当に感心したような声で美琴が呟く。

そして、縦ロールの少女に近づくと、正面から形の良いおっぱいを、さわさわ、と優しく愛撫し、強引にキスをする。

「ん… ちゅ… ちゅう…」
「あっ…!? ぢゅ… むぁ…」

突然のペッティングに戸惑いながらも、縦ロール少女は美琴の愛撫を受け入れるしかない。

「あふ… み、御坂さま… 刺激が…!」
「感じるのはココ…?」

微電流を帯電させた舌で、縦ロール少女の身体中を舐め回す。

小刻みに震えていた彼女の身体は、美琴の舌がうなじに辿り着いた途端、ビクッ、と大きく痙攣した。

「ふふ、みーつけた♪」
「お許しを… お許しを……!」
「じゃあ、トドメ、刺したげる」

スッ、と美琴は縦ロール少女から離れると、そのうなじに指先をあてた。

「ひっ! いやぁぁぁぁぁぁ!!!」

絶望的な縦ロール少女の悲鳴が引き金となり、彼女のうなじから快楽のパルスが炸裂する。

「あ、がっ…! ぁぁぁあああ!!」

ビク、ビクッ、と大きく身体を震わせ、縦ロール少女の身体が傾こうとする。

すると、今度は食蜂が巨乳をダイナミックに動かして縦ロール少女の転倒を防いだ。

「へぇ… 体力のないアンタの割には頑張るわね」
「御坂さん… はぁはぁ… お願い、もう許して……」

なんとか縦ロール少女の身体を支えることには成功したが、もう食蜂も限界寸前だ。

今度何かの刺激を与えられたら、とてもじゃないが耐えられる自信はなかった。

「ま、ここまでやれば十分かな?」

そう言うと、美琴は「ふぅ」と溜め息を吐いて肩をすくめた。

「アンタも満足したでしょ?」
「したわぁ… 満足力マックスよぉ!」

見るからにホッとした食蜂が救われたような声を出す。

対面の縦ロールも、「はぁ……」と明らかに緊張を解いた。

「まぁ、でも普通に考えてこのギミックでギッコンバッタンなんて無理よね?」
「えっと… えぇ?」
「だから、アンタの腰が砕けて反対側が跳ね上がったとしても、そこでバランス崩して終わりになるだけでしょ?」

美琴にそう言われて、食蜂と縦ロール少女は顔を見合わせて、そして首を傾げた。

「……いまさらそんな事言われても、反応に困るんだゾ?」
「だからさ、結局、シーソーには上下運動を補助する外力が必要になるわけよ」

ニヤ、と美琴が笑う。

その笑みを見た食蜂は、直感的に自分たちの未来を想像してしまった。

「みさか、さん…?」
「というわけで、『補助』してあげるわよ♪」

言葉と共に、美琴から電流が迸る。

その向かう先は食蜂の下半身。

――通常、人間は立位であるために、抗重力筋である下腿三頭筋や大腿四頭筋を常に緊張させている。

いわゆる、『膝折れ』と呼ばれる動作は、これらの筋が弛緩して起きる動作である。

御坂美琴は、それを他動的に、そしてより強烈に動作させた。

結果、

ガゴッ!!!!!!

「ぁぎゃぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

食蜂の殿部が音を鳴らすほどシーソーの座部に叩き付けられ、その勢いのままに尻餅をつくようにしゃがみ込む、

当然、反対側の座部は、食蜂がしゃがんだ分だけ押し上げられ、バイブが抉るように縦ロール少女の股間が強烈に突き上げられた。

縦ロール少女の足が、床から、ふわり、と浮く。

「ああああぁぁぁぁぁ………」

しゃぁぁぁぁぁぁぁ……

あまりの衝撃に緩んだのか、縦ロール少女の股間から透明な小水が迸った。

そのまま、ぐらり、と大きく身体を傾かせ、転倒しようとするが、

「おっと、はい、そのままそのままー」

美琴が電磁力を駆使して縦ロール少女の体幹を安定させた。

全体重が股間に集中し、とんでもない激痛が縦ロール少女を襲う。

「い、ぎ……… み、さか、さま… これ、以上は……ッ!!」

本気で生命の危険を感じ、縦ロール少女が涙と鼻水を流しながら懇願する。
                            ・ .・ ・ ・ ・ ・
「あー、ごめんごめん、きついわね。それじゃ、降りよっか?」
「ッ!! お、お待ちくださッ!!」

美琴の言葉の意味に気付いた縦ロール少女が慌てて制止するが、間に合わなかった。

再び食蜂の下半身に電流が流れ、今度は下腿三頭筋、大腿四頭筋を過緊張させる。

同時に、電磁波によるクーロン力を利用して、食蜂の身体を天井に、縦ロール少女の身体を地面に引き寄せる。

ガゴッ!!!!!!!!

と、シーソーが再び音を立て、そして、

「い゛ッ、ぐぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「あぁぁぁぁ… じょう、おう……ッ!!」

ほぼ放心状態だった食蜂が、同じように空中に突き上げられ、巨乳が上下に、ぶるん、と弾けるように動いた。

秘裂を抉られる衝撃に意識が覚醒し、しかし、股間の激痛にあっさりと眼球が裏返る。

「はいはい、アンタも倒れないように固定して、と……」

電磁力を調整した美琴は、不意に右手の中指をべろべろと舐め唾液を絡めると、食蜂に近づいた。

「起きなさい」

電気で脳幹に刺激を与え、強制的に覚醒状態に戻す。

眼に光を戻した食蜂は、すぐ横の美琴の姿を認めた途端、ぼろぼろと涙を流して嗚咽を漏らし始めた。

「み、ヒック… みざがざぁん…… おねがぃ… もう… もう限界なのぉ……」
「ん~、まだ余裕ありそうじゃない?」
「そん、な……ッ!」

食蜂の言葉の終わり際、美琴は不意に食蜂の股間を背後からまさぐると、右手の中指を強引に食蜂のアナルに捻じ込んだ。

「いだぁぁぁぁい…!」
「約束して、もう2度とアタシを嵌めないって。今日みたいな不意打ちは金輪際お断りよ」
「約束するぅ… するからぁ……」

食蜂が即座に首肯する。

「もう2度と御坂さんを嵌めたりしないわぁ… だから許してぇ…」
「まだよ」

ぐりぐり、と中指が根元までアナルに埋まる。
 ・ ・  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ .・
「操祈、どうして欲しいの?」
「…………………」

その言葉に、食蜂の瞳が、ハッ、見開かれる。

そして、視線を縦ロール少女に移すと、彼女は、やや苦笑をするような表情で、コクリ、と頷いた。

「みさ…… 美琴にぃ……」
「アタシに?」

ゴクリ、と唾を呑み込む。

「美琴に…… もっと、虐めて欲しい、んだゾ…☆」

プシュ、と食蜂の秘裂から愛液が飛び散り、さらに、ジョロジョロと小水も垂れ流される。

泣き顔は恍惚とした表情に変わり、口元が緩んで唾液がダラダラと垂れ落ちる。

「そっか、それじゃ続けなきゃダメね」

アナルから指を抜き取ると、美琴はシーソーの基部に腰掛けて言った。

「ギッコンバッタン、始めよっか♪」

瞬間、食蜂の身体が急降下し、新たな嬌声が部屋中に響き渡った。



***


「あ~、けっこう時間取っちゃったわね…」

行為後、時計を見た美琴が面倒そうに呟いた。

「……なぁにぃ? このあと予定でもあるのぉ?」

てっきり意識を無くしていたと思っていた食蜂が、気だるげに身体を起こして言った。

更には、縦ロール少女は、苛烈な責めを受けた直後だというのに、まるで何でも無い風に食蜂の傍らに立っている。

「………頼まれ事がもう一つあってね、2学期からの転校生に、学舎の園と学校、学生寮を案内するの」
「へぇ……」

そう言っている間に、食蜂は縦ロール少女が用意した濡れタオルや着替えで、テキパキと身支度を整えていく。

「…なに、アンタ着いてくる気?」
「駄目、かな♪?」

茶目っ気たっぷりに食蜂が言い、愛用のバッグを肩から吊るす。

「いいけど… 学舎の園の外よ?」
「う゛… でも、今日は一緒に居たいんだゾ……」

食蜂が正面から堂々と美琴に抱きつく。

(あ~、まずいタイミングで餌をやっちゃったわね…)

後悔するが、もうどうしようもない。

美琴は縦ロール少女から渡されたスポーツドリンクを口移しで食蜂に飲ませながら、心の中で溜め息を吐いた。

数十分後、第七学区のとあるバス停。

時刻は午後2時すぎ。ジリジリとした残暑の日差しが肌を焼く。

「あっづ~~~~、でぇ、御坂さん、転校生ってだぁれ?」
「ん~、もう着いて待ってるって連絡があったんだけど…」

キョロキョロと辺りを見回すと、不意に大きな日傘を差している、やけにごつい和装姿の少女と眼が合った。

「あの… もしかして、御坂美琴さまでいらっしゃいますか?」
「あ、はい。御坂美琴です」

笑顔で美琴が頷くと、和装の少女は腰を折って優雅に一礼をして言った。

「はじめまして、来学期から常盤台中学に転入いたします、婚后光子と申します。本日はよろしくお願いいたします」
「こちらこそ。あ、そうそう、コッチは同級生の食蜂操祈。着いてきちゃったんだ」

美琴が食蜂を紹介し、食蜂も顎を引くように会釈をして笑顔で挨拶をする。

「ヨロシク、食蜂操祈だゾ☆」
「あら? 失礼しました。婚后光子でございます、どうぞよろしくお願いします」

再び礼をして、そしてやや怪訝そうな表情で尋ねる。

「あの… もしや食蜂さまは、レベル5の?」
「そうそう、心理掌握(メンタルアウト)の食蜂操祈。それと、」
「存じております、『常盤台の超電磁砲』ですわね? 学園都市が誇るレベル5のお2人に会えるなんて光栄ですわ!」

婚后が満面の笑みで喜びを露わにする。

こういう反応は慣れている2人だが、流石に悪い気はしない。

特に、精神汚染の最上位である『心理掌握(メンタルアウト)』を知りながら、気味悪がらない人間は稀である。

「婚后さんって、良い人ねぇ。案内力にも力が入っちゃうわぁ」
「あらあら、そんなとんでもない…」

懐から扇子を取り出し、開いて口に当てて「ほほほ…」と笑う。

あまりにテンプレな仕草だが、不思議と婚后にはそれが似合っていた。

「この婚后光子、風聞やゴシップに惑わされるような人間では…… あら?」

何かに気付いたらしい婚后が、「失礼」と断って食蜂の身体に鼻を近づける。

その意味を察した食蜂が、素早く婚后の思考を探ろうと能力を発動しかける、が、

(あ~~、美琴の目の前で能力使っちゃったら、嫌われちゃうかも…)

一応、食蜂は美琴と『みだりに能力使うべからず』と約束している。

そのため、不自然ではない程度に身体を引いて、「ど、どうかしたかしらぁ?」とぎこちなく婚后に問い掛けた。

「……いえ、何かの勘違いですわね。とんだ失礼を…」
「い、いいえぇ、気にしてないゾ」

ホッと胸を撫で下ろす食蜂からは見えない位置で、婚后光子は口唇を引いて薄く笑った。


                                                                続く

はい、終わり。

エロシーソー誰かイラスト化してくれんかね

次は視点が再び麦のんに戻りますが、恐らく投下は9月、下手したら10月です。

じゃあの

さて、小萌×■■のエロ短編が書けたので投下

*注意
・ふたなりが嫌いな人は読むべからず
・キャラ崩壊が許せない人は読むべからず
・アナル系が嫌いな人は読むべからず

というか、たんなる陵辱の駄文なので、それでもよければどうぞ




ブロロロロ……

夕闇に染まる『学園都市』第8学区の教職員用アパート。

ぼろアパートとしか形容できないそのアパートの駐車場に、身障者用と見られる一台のハッチバックが停まった。

「よいしょ、っと……」

ハッチバックから降りてきたのは、身長135cmほど、外見をみるだけでは小学校高学年ほどの幼女だった。

「いやぁ、夏本番ですねー」

きているブラウスの襟を、ぱたぱた、と仰ぎながら、買い物と思しき紙袋を2つ下げ、幼女はカツカツとアパートの一室へと歩み寄る。

そのアパートの表札には、『月詠小萌』と書いてあった。

この幼女。外見はこうであるが、じつは喫煙も飲酒もできる、とある高校の教師をしているれっきとした成人女性なのである。

その証拠に、下げている紙袋の中には、嗜好品である缶ビールやタバコが、2ダース単位ずつ詰め込まれていた。

「今日も一日、お勤めご苦労様なんですよー」

彼女は学校内では熱血教師で通っており、今日も学力不良の生徒に対して、無償の特別課外授業を行ってきた帰りである。

生徒のために私事を投げ打ってまで注力する彼女の学内での人望は、極めて高い。

「さぁて、ようやく一息つけますねー」

キーホルダーから自室のキーを取り出し、鍵穴に差し込む。

「………………………ぁは」

なぜか数瞬の停止の後、月詠小萌は薄く笑った。

「…………ここまで匂いますねー」

がちゃり、と解錠してそのままノブを捻る。

薄くドアを開けたその瞬間、

もわっ、とした淫臭がドアの隙間から流れ出てきた。

「ひどいにおいですね~」

室内に入った小萌は、まるで他人事のようにそう呟いて、即座にドアの鍵を掛ける。

窓のカーテンがしっかりと閉まっていることを確認して、室内の電気を、パチッ、と点けた。

…その部屋は、成人女性の部屋としては、あまりに乱雑に散らかっており、ゴミ屋敷の一歩手前といった有様だ。

そして、そんな雑多な物に溢れる部屋の片隅に、

「姫神ちゃーん、良い子にしてましたかー?」

「…………こもえ。ゆるして…………」

特徴的な巫女服をズタズタに引き裂かれ、荒縄でぎちぎちに縛られている美少女、姫神秋沙が1人、憔悴しきった表情で転がっていた。

姫神秋沙は酷い有様だった。

殴打や打擲の後だろうか、露出した素肌には青痣や蚯蚓腫れが目立つ。

上半身はズタズタの巫女服でお情け程度に覆ってはいるものの、下半身を隠す衣類は見当たらない。

いや、1つだけある。

「お願い…。これを外して…。」

荒縄によって強制的に開かれた姫神の股間、その『後ろの方』にあるアナルに、ゴテゴテした黒く妖しい器具、アナルプラグが突き刺さっていた。

「よしよし、良い子にしてたみたいですね~」

姫神の必死の懇願を取り合わず、小萌は迷いのない動作でアナルに突き刺さったプラグを握り締めた。

「んひぃッ!」

姫神の肛門に突き刺さったプラグはエアバルーン式で、しかも、直腸部、肛門部、肛門外部の3箇所にバルーンがある極めて凶悪なシロモノだ。

放置される直前に、直腸部と肛門外部のバルーンを限界まで膨らませ絶対に抜けないようにされたあと、
タイマーによって設定された肛門部のバルーンが、1日かけてゆっくりと膨らみ、肛門を拡張するギミックが仕込まれている。

「大分、膨らみましたねー」
「もう。だめ……。おしりが。こわれちゃう……」

姫神にとっては地獄の一日だった。

身動きも取れず、トイレにも行けず、ただひたすら肛門を拡張されるだけの一日…

お情け程度に置かれたトイレ代わりのタオルは、姫神がプライドを捨てた証で黄色く染まっていた。

「こもえ…。正気に戻って…ッ!」

「…何度も言いますが、姫神ちゃん」

姫神の必死の訴えは、しかし、にこやかな小萌の言葉に完全に否定される。

「私は正気ですよ? 今の姫神ちゃんの状態は、私が心から望むことなんですよー」

ジキルとハイド。

姫神が思い出すのは、あまりにも有名なこの2重人格の逸話である。

そしてそれは、完全では無いものの月詠小萌の状態を正しく表現したものだった。

ただでさえ嘲笑の的になる背格好、熱血教師がゆえの入れ込みすぎる教育、そして、期待していた生徒たちからの、不良化という裏切り。

教師という職種が受ける多大なるストレスは、月詠小萌という人間を歪めるには十分なプレッシャーとなっていた。

そして、それは月詠小萌が持つ『とある秘密』を経由して、禍々しく華を開いてしまったのだ。

その秘密とは…

「さあ、姫神ちゃん。ご挨拶ですよー」

小萌が、ストン、とスカートを落とし、女性物のショーツをあっさり脱ぐ。

「………ひ」

そこにあるモノを見て、姫神は思わず小さな悲鳴をあげる。

「もー、いい加減なれてくださいよー」

小萌が口を尖らせる。

そこには、女性である月詠小萌に有るまじき、『男性器』が、雄々しく反り立っていた。
                             ・ ・ ・ ・
月詠小萌は『真性半陰陽』、いわゆる先天的なふたなりであった。

しかもそのサイズは、一体どうやって女性物のショーツに納まっていたのかと疑問に思うほど大きく、
小柄な小萌から、にょき、っと伸びた巨根は、1週回ってユーモラスな造形に見えた。

「姫神ちゃん? まだ『指導』が必要ですか?」

にっこりと小萌が笑う。

受け持つ生徒に人気のその笑顔は、しかし、姫神にとっては悪魔の笑みだ。

がたがたと震える身体をなんとか抑え、まるで芋虫のように身体をくねらせて小萌の股間に顔を近づける。

(誰か。助けて…!)

物語に出てくるようなヒーローを夢想する。

が、しかし、残念ながら姫神秋沙はヒロインではなかった。

「お。おかえりなさい……」

まだ萎えて軟い小萌の男根にキスをして、姫神は引き攣った笑みを浮かべた。

初めは、完全な善意からの家出少女の保護だった。

長年の教育者としての知識とカンで、月詠小萌は家出少女に鼻がきく。

特に夏休みは、大小様々な事件に巻き込まれ、学生寮に帰るに帰れない生徒が大量発生する。

小萌は、そんな女生徒を自宅で保護し、しかるべき保護者の下へ送る慈善活動を行っていた。

しかし、ほんの些細なきっかけから、その慈善活動は、小萌の獣欲を満たすためのマンハントに変わった。

それでも小萌が今まで糾弾されることなく過ごしていられたのは、教育者としての月詠小萌の人望があったからだ。

(最初の1週間は。小萌はとても優しかった……)

姫神秋沙も、とある組織から逃げ出し、そしてそのまま月詠小萌に保護してもらった一人だ。

それまで『学園都市』で寄る辺の無かった姫神は、初めて得た大人の優しさに溺れるように甘えた。

しかし、小萌が姫神を保護して1週間後、

『姫神ちゃん、先生のストレス解消に付き合ってもらいますよ?』

この一言から、頼れる保護者は狂気の陵辱者に変わった。

姫神は処女ではなかったが、それでも、大きすぎる小萌の巨根を無理やり挿入され泣き叫んだ。

姫神の悲鳴は、しかし、小萌をさらに昂奮させるだけで、昼間の彼女からは考えられない暴力すら振るった。

それから1週間。

姫神は月詠小萌のアパートに監禁され、陵辱を受け続けている。

「さーて、姫神ちゃんのお尻はどれぐらい開発されましたかねー?」

巨根にキスをさせた後、小萌はプラグに繋がるエアポンプを操作し、バルーンの空気を一気に抜いた。

シュー… と音を立てて空気が抜け、それまで拡張し続けられていた肛門が一気に緩むのを姫神は感じた。

「はぁぁぁ……。ッッ!!」

反射的に姫神の緊張が解けたのを見逃さず、小萌は姫神のアナルに深々と埋まっていたプラグを、ズルリ、と引き抜いた。

「うぅ。いきなりは。ひどい……。」

「あは、良い感じに拡張できたみたいですねー」

ローションでぬらぬら光る姫神のアナルに顔を近づけて小萌が笑う。

その瞬間、

「あ。だ。駄目…ッ。」

ぶしゅ、ぶひ……ッ

1日中栓をされていた姫神のアナルから、当然のようにガスが漏れる。

それは小萌の顔を直撃し、あまりにもの臭気に小萌は顔をしかめた。

「臭いですー、姫神ちゃん、ひどいですよー」

「ご。ごめんなさい…。」

自分に非は無いと思うが、謝らないと何をされるかわからない。

だが、姫神の謝罪は、いっそう小萌の加虐性を煽る結果になった。

「許しません、オシオキですよー」

「ひっ。ごめんなさい! ごめんなさい!!」

必死で謝罪を繰り返す姫神の身体をひっくり返すと、小萌は大雑把にローションを自分の巨根に垂らし、ぬちゃぬちゃとしごき始めた。

「今日の一発目は、姫神ちゃんのお尻の穴に注いであげますねー」

「嫌ぁッ!! やめてぇ! 壊れるッ。絶対に壊れるッ!!」

姫神が絶望の悲鳴を上げるが、小萌は一切取り合わず、固く勃起した巨根を、恐怖に震える姫神のアナルに当てた。

その巨根のサイズは、比喩ではなく、月詠小萌の前腕の太さと長さがあった。

「さぁ、姫神ちゃんのお尻の処女を貰いますよー!」

「たすけてぇぇぇぇぇぇッッぎゃあああああァァッッ!!!!」

魂消る悲鳴が途中から絶望の絶叫に変わった。

いくら一日中拡張処理を受けていたとはいえ、少女の狭いアナルに小萌の巨根は太すぎた、長すぎた。

メリメリと音が聞こえるような力強い挿入は、巨根の根元まで埋まることなく止まった。

「あらら、全部入りませんでしたねー。まぁ、これでも気持ち良いですが……」

「抜いてぇ。抜いてぇ……。」

姫神は今にも気絶しそうだ。

しかし、地獄は始まったばかりだった。

「うーん、S字結腸に上手く邪魔されてますねぇ… それじゃ、こうやって体位を変えて…」

小萌が器用に姫神の身体を半回転させる。

当然、巨根を無理やり挿入されたアナルが捻れ、さらなる激痛が姫神を襲った。

「ぃぎゃぁぁ!!」

「あ、良い感じ挿入いれそうですよー」

そんな姫神の悲鳴などどこ吹く風で、小萌の巨根は迷路のような姫神の結腸を掘り進み、とうとう根元まで挿入を果たした。

「か。は…。 し。ぬ……。」

激痛の閾値を越えたのか、姫神の意識が混濁を始める。

そのまま気絶をした方が楽なのだが、陵辱者は当然のようにそれを許さない。

「ふんふんふーん、姫神ちゃん、寝ちゃ駄目ですよー」

小萌は小さなスポイト式の注射器を取り出すと、躊躇うことなく姫神の鼻の穴に突っ込んでシリンダーを押した。

中の、やけに鮮やかな琥珀色の液体が、少量ではあるが勢い良く姫神の鼻腔に注がれた。

瞬間、

「がばぁぁあぁあぁぁぁッッッ!!!!!!。」

おおよそ、女の子らしからぬ悲鳴をあげて姫神が強制的に覚醒する。

注射器の中身は、買ってきたばかりの、キンキンに良く冷えたビールである。

「げほっ。げほッッ!!。」

鼻粘膜をアルコールで灼かれ、姫神を激しい頭痛が襲う。

もちろん、それだけでは終わらず、今度は小萌が激しいピストン運動を始め、貫通したばかりの狭蕾の掘削作業を開始した。

バンッ、バンッ、バンッ!!!!

「ぎゃッ! ぎゃぅ! ぎゃぁああ!!!!」

小萌が腰を打ちつけるたびに、姫神の桜色の口唇から悲鳴が上がる。

「ごもえ゛ッッ。ぜんぜぃ゛ッッ。やめでぇぇぇ!!」

長く美しい黒髪を振り乱して姫神が懇願する。

「んー、あと少しでイケそうですから、もう少し我慢してくださいねー」

対して、陵辱者はあくまでマイペースであった。

姫神にとって、永劫とも思える虐待の時間は、絶望の瞬間を連れて終わろうとしていた。

「うぅ… そろそろ出そうですよー。姫神ちゃん、たっぷり注いであげますねー!」

「駄目っ!。腸内(ナカ)はやめてッ!!。」

必死に懇願をするが、当然、その願いは無視され、

「イ、クぅ……!」

小さな身体が、小さく震えたその瞬間、

ドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプドプッッッッッッッッ!!!!!!

月詠小萌の体格からはあり得ない量の精液が、姫神の腸内に猛烈な勢いで叩きつけられた…!

「ひぎゃぁぁぁぁぁッッッ!!。」

姫神が瞬間的に想像したのは、肛門から大量の水を注がれて、腹部が破裂した実験用の蛙。

(破裂しちゃう……ッ。)

そんなことはあるはずないのに、腹部がどんどん膨張しているような気がする。

(死んじゃう……。)

死をも覚悟した姫神とは裏腹に、快楽にまみれた表情の小萌が深く息を吐いた。

「ふぅ…… いっぱい出ました~」

朦朧とする姫神のアナルから、射精で萎えた巨根を、ズルリ、と引き抜く。

「ッッ!!。 ぬ。抜いたら駄目ッ。」

ある1つの未来を想像した姫神が、本心とは裏腹の言葉を吐き出す。

「い。今抜いたら… で。出るッ!!」

その姫神の台詞に、「あ~、なるほど」と得心した小萌は、面倒そうにコンビニ弁当の空容器を床に置いた。

「こぼさないでくださいね」

「そ。そんな……。」

ああ、もう人間としての尊厳など、欠片も残してくれないんだ……

崩れそうな身体を必死に操り、姫神は空容器を跨ぐように座った。

「見ないで……。」

「きちんとビデオに撮ってあげますよー」

満面の笑顔でビデオカメラを構える月詠小萌と目が合った。

「はい、姫神ちゃん、笑顔、笑顔!」

もう、どうにでもなれ。

絶望のどん底のなかで姫神の精神は歪み、引き攣った笑みを小萌が構えたビデオカメラに向け、

「ぃやあぁぁぁ……。」

ぶりゅゅゅゅゅゅ…………ッ!!

精液と汚物とで、ココア色に染まった排泄物を、姫神はだらしなく肛門から垂れ流した……


はい終わり。

1時間で書けた。

本編はちょっと未定。

書けたら投下します。

じゃあの。

23時から投下。

投下します。



「っかれしたァー」

ひどくやる気の無い声で、アルビノの青年―一方通行―が後から来た引き継ぎのバイトに挨拶をした。

「待たせたなァ」

そのままコンビニを出た彼は、駐車場で待っていた麦野と上条に、片手を上げて挨拶をした。

さらに、一方通行の後からは、苦悩の表情を貼り付けた削板軍覇が、重い足取りで続いた。

「…アンタ達がバイトしてるなんて、違和感ありすぎなんだけど?」

驚きを通り越して、呆れた表情の麦野が言った。

「資産、全部止められたからなァ。生きるためには労働が必要だろォが?」

店内で買ってきたらしい缶コーヒーを、チビリ、と飲んで一方通行が応えた。

その言葉に、麦野の眉がピクリと動く。

「資産止められた…? それって、アンタ…」

続けて麦野が何かを言おうとした瞬間、不意に削板が、ガバッ!、と大げさな動作でアスファルトの駐車場に土下座をした。

「すまん!! 沈利ッ!! 俺が…ッ! 俺が根性足りなかったばっかりにッ!! お前を…ッ お前を闇のままにッ…ッ!!」

暑苦しい台詞と共に、ガンッガンッガンッ!! と顔ドラムよろしく、アスファルトに何度もヘッドバッドをかます。

その度に、ピシ、ピシ…! とアスファルトに放射線状のひび割れが走り、一方通行がうんざりした顔で天を仰いだ。

「おいコラ、店の敷地を破壊すンじゃねェよ…!」

彼は、スッ、と片脚を上げると、削板の後頭部に狙いをつけ、

「すま……ッ ごばぁッ!!!!」

ズガッ!! と容赦のないストンピングを削板の後頭部に打ち込んだ。

「え…?」

その行為に、苛烈な突っ込みとは別の違和感を感じて、上条が困惑がこもった声で呟いた。

その違和感とは、一方通行が大して力を込めたようには見えなかったのに、削板の頭部が半分以上アスファルトに埋没したからだ。

「ぐぉぉぉぉ…… 何しやがるッ!!」
「ちっとは冷静になれよ、アホが。バイトがクビになんだろォが」

慣れた風にそう言うと、一方通行は軽く3、4回、トントン、と地面を踏み鳴らした。

すると、いったいどんな力が働いたのか、

コ、コ、コ、コ……

削板の顔ドラムで出来たアスファルトの放射線状のひび割れが、まるでジグゾーパスルが合わさるように収斂し、隙間無くぴったりと復元された。

「これって…?」
「これが、学園都市第一位の超能力者、一方通行の能力、あらゆるベクトルを操る『一方通行(アクセラレータ)』よ」

ほんの少し、誇らしげに、麦野沈利がリラックスした表情で言った。

「はぁ、ベクトル操作……?」

あまり理解した風ではない上条が呟き、一方通行がそれに反応して上条を、チラリ、と見た。

「えっと…」
「一方通行だ、よろしくゥ」

顎を、クイ、と引くような簡単な動作で一方通行が自己紹介を行い、上条も慌てて「か、上条当麻ッス」と応えた。

「相棒に『幻想崩し(イマジンブレイカー)』選ぶなんざ、いい引きしてんじゃねェか、麦野」
「……知ってるの?」

瞬間的に表情を消した麦野が、冷めた声で問う。

「アレイスターに聞いたんだろ? 俺もそれ以上のことは知らねェ。興味もねェ」

本当に興味が無い風に、一方通行が手をヒラヒラと振る。

「…そう。それじゃ、話を戻すけど」

残念そうに肩をすくめて、麦野が言う。

「アンタ、何したの? 資産を止めれたってコトは、つまり…」
「まァ、多分、麦野が想像してる通りだ」

一方通行が頭をポリポリかきながら、地面に突っ伏したままの削板を無理やり立たせた。
   ソギイタ
「この馬鹿と2人で、『木原』をぶっ潰した」

その単語にいかなる思い入れがあったのか、麦野の眦がキリキリと吊りあがり、明らかな怒気が顔を覆った。

「『木原』か……」

横で聞いている上条にも、それは聞き覚えのある単語だった。

いわく、学園都市を裏で操る『科学者』がいる。

それは、血縁ではなく、学園都市の超科学に身を捧げた者達の蔑称であり、そして、尊称でもある。

それが『木原』。

「アンタ、それって自分の親を殺したも同然よね?」

平坦な声で麦野が言う。

一方通行の能力である『一方通行』を開発したのは、『木原』に連なる科学者の1人、『木原数多』である。

超能力者にとって、己の能力は何物にも代え難い、唯一無二のアイデンティティである。

その能力の発現をサポートした科学者は、つまりは『育ての親』といっても過言ではないのだ。

「……一方通行が根性入れて出した結論なんだ。沈利、理解しろとは言わねぇが、認めてやってくれ」

相変わらず苦悩を顔に貼り付けた削板が、今度は大げさではなく、しっかりと頭を下げた。

「俺も一方通行が『木原』を潰すって聞いたときは反対した。けどよ、コイツにはコイツなりの根性入った結論があった。だから俺も最終的に協力した」

そして、両手を後ろ手に組んで、まるで応援団のように胸を張って仁王立ちになる。

「だから沈利ッ!! もし気に入らないんだったら、俺をなぐ……ッ!!」
「フンッ!!」

削板が言い終わらないうちに、不意に麦野の骨盤が回旋し、腰の入った強烈なハイ・キックが削板の顔面に叩き込まれた。

「ぐべらッ!!」

削板の身体が空中を、きりきり、と舞い、そのまま顔面から地面に、ドグシャァ! と激突する。

「お、おい…!」

上条が、かなり慌てた声で言う。

格闘技経験者である彼からして見て、今の蹴りはかないヤバイ角度で入っていたのだ。

「安心しろ、この馬鹿はコレくらい屁でもねェから」

上条の心配を察したのか、一方通行が何でもないように言った。

そして、その言葉の通り、削板はすぐに身を起こすと、

「くぅ~~ッ! 相変わらず気合いの入った良いキックだぜッ!!」

と、なぜか満面の笑顔を浮かべて叫んだ。

「…肉体再生系か?」
「考えンだけ無駄だ」

能力を類推しようとする上条に一方通行が声を掛けた。

「この馬鹿の能力は、コイツ本人もわからねェ、ひどく繊細で大雑把な能力なンだよ。すげェ丈夫で、すげェ馬鹿力と思っておけば良い」

それ以上は説明する気は無いのか、一方通行はまた、チビリ、と缶コーヒーに口を付けた。

「……でも、疑問は解けたわ」
「なンのことだ?」
「『暗部の間引き』、知ってるんでしょ?」
「……あァ、あれか」

一方通行が軽く頷く。
             ミサカミコト
「今から数週間前に、第三位のクローンをエサにした、大々的な『暗部の間引き』が行われたわ。でも、普通に考えて、そんなの『木原』が許すはずない」

麦野が豊乳を前腕で支えるように腕組みをする。

「『暗部』の構成員は、そのほとんどが高位の能力者。それはつまり、『木原』からしたら貴重な『モルモット』よ。あっさり手放す理由は無いわ」
「……まァ、そォだな」

動揺する風でもなく一方通行が頷いた。

「『暗部の間引き』が行われた原因の1つは、俺たちが『木原』をぶっ潰したせいだろうなァ」
「なにッ! それは本当かッ!?」

一方通行の言葉に、なぜか削板が反応する。

「じゃ、じゃあ、俺たちが根性出したせいで、沈利が危険な目に…ッ!?」
「けどよォ、『木原』の暴走はいつか止める必要があったンだ。オメェに危険が及んだのはスマネェと思うがよ」
「別に謝らなくてもいいわ。ウチから人死には出なかったし」

明らかに動揺する削板だが、麦野も一方通行も完全に無視して話を続けた。

「『木原』が居ないっていうなら、全てが辻褄合うわ。それじゃ、1つ確認を取るわよ」

麦野が一方通行に歩み寄った。
                        ・ ・           ・ ・
「アンタ達はどっちの立場に居るの? 守るほう、それとも、壊すほう?」

「そォだな… 立場で言やァ、守る方だろォな」

一方通行が肩をすくめながら答える。

「だがな、木原をぶっ潰す以上の行動を取る気は無ェ。あとは降り掛かる火の粉を払うだけだ」

そう言って、また、チビリ、と缶コーヒーを煽る。

「……俺が主体的に動いても、何かを壊すだけだからなァ」

まるで自虐するかのようなその呟きに、非常に珍しいことに麦野が悲しそうな表情を作った。

「アンタ、そんな言い方やめなよ…」
「ン… スマン」

その、言葉少なくとも通じる何かに、傍で聞いていた上条の鼓動が少しだけ跳ね上がった。

意味の分からない2人の会話に割って入りたい衝動を必死に堪える。

(……沈利は絶対に後から説明してくれる)

自分にそう言い聞かせて、落ちつくように視線を下に落とすと、不意に麦野が上条の手を握った。

「ありがと、話は済んだわ」
「…おう」

なんだか、自分の心を見透かされているように感じて、急に上条は恥ずかしくなって頬を赤くした。

その様子を面映く感じたのか、一方通行が、「ククク…」と低い声で笑った。

「ようやくマトモな男を捕まえたみてェだな」
「まぁね」

肩をすくめて薄く苦笑すると、麦野は削板に向いてヒラヒラと手を振った。

「言うだけ無駄だけど、アンタも前を向きなさいよ。私や皆にしたことは忘れて、ね?」

その言葉は、削板にとってどんな意味があったのだろうか。

彼は何か言いたそうに大きく口を開け、しかし、何も言葉を発することができずに俯き、やがて小さな声で言った。

「…もう少し、根性出して頑張るさ」
「あっそ、なら、頑張んなさい」

軽くため息を吐いた麦野は、上条に「行くわよ」と声を掛けると、超能力者2人に背を向けて言った。

「ひょっとしたら、会うのはこれが最後かもしれないから」
「かもなァ」

飄々と一方通行は答え、ほんの少し悩んでから、去ろうとする麦野の背中に声をかけた。

「おい麦野」
「なに?」
「オメェはきちんと幸せになる権利を持ってンだからな。忘れンなよ」
「……大丈夫よ」

麦野は1度だけ2人に振り向くと、上条の腕を抱いて言った。

「この人が幸せにしてくれるから」

柔らかな笑顔でそう言って、麦野沈利は上条と歩調を合わせて去って行った。

麦野のマンション、『Melty Kiss』。

戻った2人は、軽く作った夕飯を食べると、広いリビングのソファに座った。

「さて、と。まずはご褒美をあげなきゃね…」

麦野はそう言うと、サイドボードから耳掻きを取り出して、ポンポン、と自分の太ももを軽く叩いた。

「はい、頭」
「えっと… うん」

その、えらく姉さんぶった仕草を新鮮に感じて、上条は少年のように素直に頷いて頭を麦野の太ももの上に乗せた。

「顔はこっち」

上条の頭を麦野の股間に向くように調整する。

何か香水でも仕込んだのか、優しくて良い匂いが上条の鼻腔に流れてきた。

「何も聞かないでいてくれて助かったわ。一方通行はともかく、削板のアホは話が通じないところがあるから」

コリコリ、と丁寧に上条の耳掻きを行う。

麦野の太ももは驚くほど柔らかく、柔らかな芳香と合わさって、肉欲的な快感とは一味違った快楽を感じる。

たしかに、これはご褒美だ。

「さて、まずは確定した情報から伝えるわね。驚くかもしれないけど、しっかり聞いて」

上条が小さく頷くのを見て、麦野は1つ息を吸ってから言った。

「今の流れが続くと、学園都市は崩壊する」

サラリと言われたその言葉に、上条は確かな驚きを感じたが、ひどくリラックスしていたせいか、「そうか…」とだけ呟いた。

「…『暗部』の間引きと関係あんの?」
「もちろん。途中参加の当麻は知らないかもしれないけど、そもそも『アイテム』の主任務は『学園都市の治安維持』よ。
 そして、学園都市の治安を脅かすのは、何も学園都市内の企業だけじゃないわ」

『アイテム』の活動の中には、『学園都市』外からの侵入者の迎撃もあった。

それは、企業スパイのような諜報を主とした部隊とは別の、はっきりと言えば『戦車』のような物理的な暴力も対象である。

「表向きの学園都市の戦力としては、教師を中心として構成される警備員(アンチスキル)が居るけど、彼らはプロじゃない。
 どんなに戦力が充実していようとも、実際に『戦争』をするとなれば、『殺人を』躊躇う人間の方が多いはずよ」

能力開発の副産物によって生まれた警備員(アンチスキル)の装備は、一国どころか、全世界の軍隊を相手にしても負けない戦力を有している。

しかし、それを行使する人間は、元々は研究を主体とした知識人たちなのだ。

「だから、外敵を駆逐する殺人暴力装置として、『暗部』は必要だった。
 それを自ら間引いたということは、つまり、学園都市は自分の身を守る意思も力も無いってことよ」
「…ちょっと待ってくれ沈利」

1つの疑問が生まれ、上条は麦野の声を遮って言った。

「なんだか、お前の話を聞いていると、まるで『学園都市』にどこかが攻め込むみたいに聞こえるけど?」
「状況的にそうなるでしょうね。多分、統括理事会の意思は、学園都市をどこかに『売る』ことで合意していると思うわ」

はい、反対。

と、わざわざ上条の体を入れ替えてまで股間を向かせる。

「…どこかって、どこ?」
「そこまでは分からないわ。ただ、嫌な筋からの情報では、『理事会は迷走してる』って話だから、意外と複数なのかもね」

そう言って麦野は耳かきをサイドテーブルに放り投げると、身を屈めて上条の頬に軽いキスをした。

「頼りにしてるわよ」
「…任しとけ」

上条は身を捻って天井を向くと、麦野の頭を引き寄せて優しくキスをした。

チュ… チュ…

軽いバードキスから、次第に舌を絡めたフレンチキスへ…

いつの間にか、2人の間で優しいキスはセックスの合図となっていた。

「…ねぇ、場所変えない?」

口唇間から銀の糸を引くほどのキスを交わしたあと、麦野がやや紅潮した頬を見せながら言った。

「場所って?」
「そうね… ちょっとヤリたいことあるのよね…」

そう言うと、麦野は立ち上がると、部屋のあちこちから様々な用具を集め始めた。

それは、見た目で分かるほどのエログッズだったり、いつもストレッチで使うエアマットだったりした。

「マンネリになるのも嫌だしね~。エッチのスキルアップ、するでしょ?」

ニコリと笑う麦野に、上条ははっきり頷いて「もちろん!」と答えた。

十数分後、浴場。

「ん… どう、こんな感じ?」
「うん… 密着感が良い感じ…」

洗い場にエアマットを敷くと、その上でくんずほぐれつに男女が絡み合う。

高級浴場などでよく見られる、いわゆるマットプレイだ。

「んーと、当麻の身体に縦に重なって…」

防水性のタッチパッドにアダルト動画を流しながら、1つ1つ体位を確認しながら肢体を動かす。

とりあえず受け身になっている上条としては、麦野が自分のために努力をしてくれていることだけでも嬉しい。

「…昔の人は色々考えるわねー。確かにこうするとチンポが舐めやすいわー」

ローションを大量に使って寝ている上条の背中に手を通す。

そのまま、巻きつくように上条の身体に覆い被さると、ちょうど口でペニスを、片手でアヌスを弄れる体勢になる。

「挿れるわよ…」

静かに呟いて、麦野が細くて長い綺麗な指を、ゆっくりと上条のアヌスに挿入する。

人差し指の第2関節まで挿入すると、浅い場所に引っ掛けるように指を曲げる。

「うぉッ!」
「ふふふ… ここが前立腺っぽいわね……」

コリコリとした指の感触に満足してペニスを見ると、ソレははちきれんばかりに勃起している。

「すご… 気持ち良いんだ…」
「あぁ… やべぇ…」

蕩けたその声に、ますます麦野は嬉しくなり、完全に勃起したペニスを大きく口を開けて頬張った。

(うわ… でけぇ……)

もともと、上条のペニスは長大であるが、今日の勃起度はここ最近で一番の硬度と膨張率だ。

このまま根元まで咥え込むと、間違いなく自分の咽頭を突くことになるだろう。

(やってあげても良いけど、それだといつもと同じになっちゃうからね…)

喉フェラを選択枝から外すと、その代わりに麦野は頬がへこむほど激しく吸引し、尿道口を、チロチロ、と舌で刺激した。

くすぐったいような微妙な刺激に、上条が「はぁ…」と満足そうな吐息を漏らした。

「……ぶはっ。さて、次は…」

上条が射精する前にペニスを吐き出すと、麦野は傍に置いておいたとある『衣類』を素早く身に着けた。

「……なにそれ、エロい」
「高いんだぞー、破くなよー」

麦野が着たソレは、極めて布地が薄いシースルー生地の上半身だけのレオタードであった。

身体にピッタリとフィットしているため、豊乳やムッチリとした太もも、形の良い桃尻がよく分かる。

さらに、シースルー生地のため、桜色の乳首まで浮き出るデザインが堪らないエロスを感じさせる。

「コンドーム並みに薄いんだってさ。そんで、ここのスリットを上手く使って…」

麦野がおっぱいの下に空いた小さなスリットを指で広げると、まるで秘所に挿入するかのようにペニスをその穴に突っ込んだ。

「えっ… なにこれ、パイズリ?」
「圧迫感、凄いだろ?」

ピッタリとしたレオタードに豊乳が固定されているため、乳間に出来る道がいつもよりずっと狭い穴になっている。

そこに大量のローションを流し込むと、まさしく肉オナホールの出来上がりだ。

「イキたいなら、イっていいから」

ずりゅ、ずりゅ、ずりゅッ!! と、麦野の体がダイナミックに揺れる。

普段のパイズリのように両手で豊乳を挟む必要がないため、余計な気を使わずに存分にペニスを弄ることができる。

「コレ、楽だわー。…ん、もうヤバイ?」

豊乳に挟んだペニスがブルブルと震えているのが分かる。

そろそろ限界だと気付いた麦野は、ゆっくりとペニスを肉オナホールから解放すると、ローションで己の秘所を、ぐりゅぐちゅ、と弄りながら上条に馬乗りになった。

「まずは腟内でイッパツ、ね♪」

ずぷっ、と一気に腟内に挿入した瞬間、叩きつけるような精液の奔流が麦野の子宮を直撃した…

「んー、お腹いっぱい…」

子宮のあたりを撫ぜながら、麦野が幸福感に満ちた声で呟いた。

「気持ちよかった?」
「……最高」

上条が言葉少なに答える。

実際、声を出す余裕がないほど気持ちよかった。

「ふふ、それじゃ、どうせだから抜かずの2発、いってみよっか?」
「いいけど… 動くと抜けちまうぞ?」

射精直後のペニスは流石に硬度を失っている。

しばらくしたら回復するだろうが、それまでは抜けないように動きに注意しなければならない。

「大丈夫、私に良い考えがあるから…」

そう言ってニヤリと笑うと、麦野は近くに置いたポシェットから大量のミニローターを取り出した。

ワイヤレスらしいそれらは、準備が良いことに全てコンドームに包まれている。

「隣の穴から刺激してあ・げ・る…!」

言うや否や、麦野はローションを絡めたローターをアナルに入れ始めた。

「あぅ… うぅん… あはぁ…」

ローターを呑み込むごとに、麦野が昂奮した呻き声をあげる。

「あは… 奥でカチカチ鳴ってる…」

都合3つのローターをアナルに呑み込むと、麦野はワイヤレスのコントローラーを手にしてニヤリと笑った。

「ねーぇ、スイッチ入れて欲しい?」
「欲しい!」

間髪入れずに答えた上条がおかしくて、麦野は、クスクス、と笑うと、「まだ、だーめ」と意地悪に答えた。

「えぇ~」
「最後の仕上げがあるのよ… こーれ」

そう言って取り出したのは、円形のヘッドが特徴的な健康器具、いわゆる電気マッサージ器だ。

麦野はそれを己の下腹部に当てると、見下すような、しかし、親愛のこもった視線で上条を見た。

「スイッチを入れてほしけりゃ、ワンと鳴くこと…」
「ワンッ!!」

間髪入れずに上条が叫ぶと、麦野は「ぎゃはははッ!」と下品に哄笑して、カチリ、と2つのスイッチを入れた。

その瞬間、上条のペニスに、これまでの人生で経験したことのない刺激が襲い掛かった。

「…………ッッッ!!」

ペニスの表と裏から猛烈な振動が加わり、しかも、締まりが抜群の麦野の肉壺がきつく収縮する。

例えるなら、肉で出来たシェイカーに攪拌されるようなものだ。

上条のペニスは見る見る硬度を取り戻し、それを感じた麦野がにっこり微笑んだ。

「うふふ、効果は抜群みたいね…」

余裕を持って話しているが、麦野もけっこうヤバイ。

ただでさえ腟内射精をされて気持ちが昂ぶっているところに、膣壁を挟み込むように振動を受けているのだ。

身体の奥の奥の方から、どんどん快楽が込み上げてくるのが分かる。

「当麻ぁ… そろそろ…」

自然と潤んだ瞳でそう言うと、いくらか衝撃から回復した上条が、「ああ、まかせとけ!」と力強く頷いた。

「よっと…!」

上条は手頃な突起物に手を伸ばすと、しっかりと握って身体を固定した。

そして、試すように身体を軽くゆすってから、始めはゆっくりと、そして、段々と速く麦野の身体を下から突き上げ始めた。

コッ、コッ、コッ!! と、肉壁1つ隔てて、ペニスの先端がアナルに挿入されたローターを突く感触がする。

「ひっ! それ、スゴッ! あぁんッ!!」

腟内の性感帯を表と裏から責められて、麦野が嬌声を上げる。

レオタードの上からでも、勃起した乳首の形がよく分かる。

それほどまでに麦野は昂奮していた。

「イク… イクッ…!」
「いいぜッ! 1回、イッちまえ!!」

上条が空いた手で跳ねる豊乳を掴んで乳首を抓ると、それがトリガーとなり、麦野が絶頂を迎えた。

「イッくぅぅぅ!!」

結合部の隙間から愛液が、ぷしゃ… と飛沫を上げ、麦野の身体がだらしなく弛緩した。

「……はぁはぁ、イッたぁ。サイコー… ん? ちょ、ちょっと…!」

絶頂後のまどろみに身を浸そうとした麦野を、無言で上条が押し倒した。

正常位となり、麦野の両脚を両手で思い切り持ち上げて、まんぐり返しの体勢を取らせる。

「このまま続行? 私は騎乗位でも良かったけど…」
「いや、マンネリ防止ってなら、ちょっとハードなこともやろうぜ」

上条はそう言うと、精液で溢れる膣口から、ズルリ、とペニスを引き抜き、そのまま、秘裂の下で、ヒクヒク、と震えている麦野のアナルに押し当てた。

「え… ちょ、ちょっと! そこは今、おもちゃでいっぱいなんだけど…!」
「奥まで押し込めば、入るだろ?」

麦野の抗議などお構いなしに、上条がゆっくりとペニスの挿入を始める。

「ダメェ… 取れなく、なっちゃう…ッ!!」

本能的な恐怖から、麦野が上条の身体を押しのけようとするが、鍛え上げた男の身体を押しのけることはできない。

「…お、先っぽに当たったぜ」
「もう… 馬鹿!」

ようやく麦野も覚悟を決めたらしく、両手で太ももと掴み、上条が動き易いように自分で両脚を高く掲げるように固定した。

「後で覚えてろ」
「はは、了解」

上条が緩やかに腰を使い出すと、アナルの中でミニローターが、ガチャガチャと音を立てて弾け始めた。

(あ、ヤバ… これヤバイ…ッ!!)

腸内の奥で振動するローターが弾けると、その衝撃が肉壁を超えて子宮に届く。

それが、肛門周辺をペニスで、ごしごし、と擦られる快感と相まって、加速度的に快感の波が押し寄せてくる。

「と、当麻ッ! ヤバイッ!! と、止めてッ!!」
「へぇ、沈利がそんな事言うなんて珍しいな… そんじゃ…」

上条は1つ覚悟を決めると、大きく息を吸い込んで腹筋を固く引き締めた。

「スパートな」
「だ、ダメェ!!」

制止する麦野にお構い無しに、上条が抽挿スピードを上げる。

ゴッ、ゴッ、ゴッ! とローターが小刻みに突かれ、麦野の眼の奥に極彩色の火花が散る。

(こ、壊れるッ!!)
     ローター  ペニス
腸内を無機物と有機物とで攪拌され、そこから発生する快感のパルスが脊髄に直撃する。

「いぎッ! あぅ!! らめぇぇぇぇぇ!!」

前の秘裂から汐を、ぶしゅ、ぶしゅ! と何度も噴出させる。

「当麻ッ!! とうまぁぁぁぁ!!!」
「沈利…ッ 沈利ぃぃ、うぅおッ!!」

どちらとも無く、互いの口唇を情熱的に重ね、2人は同時に絶頂に達した。

ドクドクドクドク……

腸内に盛大に射精すると同時に、しゃぁぁぁぁ… と麦野がだらしなく失禁をする。

そのまま数分間、2人はピクリとも動かず、おもむろに麦野が「はぁぁぁぁぁ……」と深い溜め息を吐いてから、ようやく2人は再起動した。

「……無茶しすぎ、ばーか」

あれから、どうにかこうにか腸内のローターを排泄して、2人はお風呂に入りなおした。

今は、広い湯船に麦野がだっこされるような格好で浸かっている。

「まだお尻がヒリヒリするわ…」
「ごめんなさい、反省してます」
「もう…」

麦野が不機嫌そうに口を尖らせるが、不意に、フッ、と真面目な顔になる。

「ねぇ、当麻。頼りにしても良い?」
「…珍しいよな、沈利がそんな事言うなんて」

上条の記憶の中でも、麦野がここまで自分を頼りにしたことは無い。

「ん…… 明日からは、本気でどう転ぶか分からないから… 何も無いならそれで良いんだけどね…」

麦野が思い出すのは、逆さに浮かんだ、この『世界』を見捨てた統括理事長。

そして、未だ自分の手の内にある銀のロザリオ。

「…ファクターは揃っているわね」
「え?」

小さな呟きは、上条には聞こえなかったようだ。

麦野は、「なんでもないわ」とだけ言うと、甘えるように上条の胸板に顔を寄せた。

「……離さないでね」
「…ああ、しっかり捕まえとく」

互いの両手をぎゅっと握って、甘いキスを何度も繰り返した……

そして、翌日。

「……嘘だろ?」

呆然とする上条のその隣に、麦野沈利の姿は無かった。




                                         第5話「カレ・カノジョ」 終





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はい、終わり。

次の6話で完結予定。

色々事情があるので年内には終わりたい。

6話はバトルがメインになる予定は未定。

じゃあの。

保守とリハビリがてら、鬼畜ふたなり小萌先生の続きを投下。

姫神が酷い目に遭う上、小萌先生の性格が破錠していますので注意。
読みたくないという方は「鬼畜。小萌先生。」をNGNAMEに入れてください。

では、17:30から投下します。

それじゃ投下します。




ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ……

アルコールの甘い香りと、燻ったタバコの匂い。

そして、かすかに漂う、排泄物のすえた臭い。

汚部屋という表現がぴったりの、薄汚れた木造アパートの一室で、黒髪ロングの美少女が、ローティーンにしか見えない幼教諭への性奉仕を行っていた。

「ぴちゃ…。 じゅる…。 うぅ。苦い…。」

美少女の名前は姫神秋沙、対して、性奉仕を強要するのは、月詠小萌だ。

姫神秋沙は、寄る辺無く学園都市を彷徨っていたところを月詠小萌に保護され、

そして、性奴隷として飼われているのだった。



「姫神ちゃんはちっとも上手になりませんねぇ。先生、これじゃイクにイケないですよー?」

「ご。ごめんなさい…。」

小萌のイチモツは巨大で、姫神が大きく口を開けても、先端ぐらいしか咥えることができない。

しかも、その巨大ペニスは、さっきまで自分の肛門に挿入されていたものだ。

所々に妙な『苦味』があり、その味を感じるたびに、姫神は込み上げてくる嘔吐感を、苦労して押さえ込んでいた。

「ふぅ… もういいですー。まぁ、イッたばかりですから、こんなものでしょう」

「あ。ありがとうございます……。」

性奉仕から解放され、姫神がホッと息を吐く。

しかし、そうして緊張を解くと、今度は別の不快感が込み上げてくる。

(お尻…。痒い…)

先ほど、弁当容器に屈辱の排泄を行った尻穴は、ペーパーで拭き清められることなく放置されている。

精液浣腸のあとの排泄だったから、当然のように下痢便であったため、姫神の肛門周辺はひどい有様になっていた。

「小萌先生…。お願い。お尻を洗わせて…」

絶対的支配者の性玩具である姫神は、無論、部屋の設備を勝手に使えるはずもない。

使うためには、まずは小萌の許可をとる必要があった。

「シャワーですか? 困りましたねぇ、先生の家にはお風呂ないですしー」

年頃の女性教職員にあるまじきことだが、この汚部屋には入浴設備すら備わっていない。

当然、姫神もそれを知っているので、視線を台所に移して言った。

「洗面器にお水を張るだけでいいから…。」

「ん~、我慢できませんか?」

「我慢。できません…。おねがいします…。」

恐る恐る、姫神は自己主張を行った。

もし、これで小萌の勘気を被ったら、またどんな酷い調教を受けるか知れたものではない。

すると、小萌は突如、「あ、そうだ!」と何かを閃いた。

「姫神ちゃん、良い方法を思いつきましたよー。タダでシャワーを浴びられる方法ですー」

「え…。シャワー。浴びれるの?」

予想外のシャワーに、姫神の表情が思わず緩む。

唐突な陵辱者の気の良い発案は、しかし、当然、恥辱と屈辱への片道切符であった。

「ええ、『そのまま公園に行きましょう』!」

姫神の笑顔が、凍りついた。



「ひっ…。 ひっく…。ひっく……。 あぅッ!」

「ほらほら、いつまでメソメソしてるんですか?」

人通りの少ない深夜の住宅地。

『学園都市』は学生の街であるため、完全下校時刻がすぎると、途端に人影が少なくなる。

しかし、それでも、姫神にとっては恐怖であった。

(誰も来ないで…。お願い…ッ。)

姫神の格好は、全裸の上に半透明のレインコートを纏っただけという、あまりに酷い格好であった。

しかも、大型犬の首輪を首に嵌められ、そこから伸びる太いリードを小萌が握っていた。

「ちょっと近くの公園に行くだけですよ? この時間だったら、まず人は来ませんから」

「そ。そうかもしれないけど…。あうッ!」

姫神が躊躇するたびに、小萌が遠慮無しにリードを、グイッ、と引っ張る。

革製の首輪が首に食い込み、息が詰まる。

(私。今度は何をされるの…?)

衆目に付く、という恐怖のほかに、姫神にはもう一つの懸念があった。

それは、月詠小萌が、大き目のバッグを手に持っていることであった。

その中身は、想像したくもなかった。



「はい、到着しましたよー。それじゃ姫神ちゃん、そこの水場で身体を洗っていいですよ」

何とか誰にも会わずに公園に到着し、姫神はホッと胸を撫で下ろした。

「うん…。」

短く小萌に返事をすると、姫神はどこの公園にもある、下向きの蛇口と上向きの水飲み口がついた水場に向かった。

「あッ…。冷たい……」

真夏の夜の外気は充分に姫神の肌を温めており、水道からでる冷水が肌を冷やして気持ち良い。

「あはぁ…。たくさん洗わなきゃ…。」

まずは体幹を中心に、流水を両手で掬って、手で身体を洗い清める。

タオルが欲しいけれども、そんな要求は恐ろしくてできない。

長い黒髪を丁寧に漉くと、この数日でぶっかけられた精液が、ぬるぬると髪を伝って落ちていった。

「ふぅ……。」

全身を洗い終え、いよいよ股間を洗おうとした瞬間だった。

「姫神ちゃん、せっかく良い設備があるんだから、使いましょうよ」

悪魔の命令が聞こえた。



「良い。設備…?」

「ソレですよ、ソレ」

小萌が指し示したのは、水場の上向きの飲み口であった。

昼間には子供が喉を潤すのであろうソレは、街灯の明かりを反射して、鈍色に光っていた。

「こ。これをどうするの…?」

「ほら、こうやって水飲み口を跨げば、ダイレクトに水流で股間を洗えますよー?」

小萌が、馬に跨るような仕草を見せる。

つまりそれは、姫神に水飲み口に跨り、直接水流を股間に当てろ、という意味らしかった。

「そ。それは……!」

「それは、なんですかー?」

わずかに抵抗しようとした姫神の心は、直後の小萌の発言によって急速にしぼんでしまった。

この悪魔に逆らえば、どんな陵辱が行われるかわからない。

「うぅ…。わかった…」

短く言うと、姫神は緩慢な動作で水場によじ登り、犬のお座りのように水飲み口に跨った。

(恥ずかしい…。死にたい…ッ。)

震える手で蛇口を捻ると、細い水流が勢いよく噴出し、姫神の股間を直撃した。

「あッ!!」

その衝撃に思わずバランスを崩した姫神であったが、その身体を、いつの間にか足台に乗った小萌がしっかりと腰を掴んで固定した。

「大丈夫ですか?」

「あ。ありがとう…?」

ホッと一息をついた姫神であったが、次の瞬間には恐怖に身を固くした。

腰を掴む小萌の手が、徐々に力を強め、ゆっくりと姫神の腰を下降させ始めたからだ。

「あ。あの…。こもえ…?」

「お尻も洗わなければいけませんからねー。中まで」

「あッ! 駄目ッ!」

ようやく、ようやくこの陵辱者の狙いに気付いたが、抵抗するには遅すぎた。

元々、狭い足場に屈んだ状態で、体幹のバランスは極めて悪い。

落ちないように体勢を維持するだけでも精一杯であるため、小萌に抵抗することは不可能だった。

「嫌…ッ。やめてぇッ!!」

「さー、そろそろですよー」

小萌によって強引に動かされた姫神の臀部は、段々と元の位置から下降し、それに伴い、肛門がどんどんと水飲み口に近づいていき、そして……

ぐちゅ。

粘音とともに、水飲み口が、姫神の肛門に突き刺さった。



「ああああぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」

姫神の口から絶叫が迸る。

猛々しい水の奔流が腸壁を直撃し、直腸内を攪拌する。

小萌の射精に似た衝撃が、間断なく続く。

「入ってッッ!? 嫌ぁぁぁぁ!!」

比喩ではなく、お腹が破裂する。

混乱する頭で姫神はそう感じた。

「ごもえ゛ぇぇぇぇぇぇぇ!! 離してぇぇぇぇッ!!」

「だめー、ですよ♪」

必死な被虐者とは異なり、加虐者はあくまでマイペースだ。

暴れる姫神を押さえつけ、あまつさえ、蛇口をさらに捻り、噴出する水圧をさらに高める。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」

「そんなに大声出すと、人が来ますよー?」

「死ぬぅぅッ! 死ぬぅぅぅぅッッ!!」

10秒、20秒…… 姫神にとって地獄の時間がゆっくりと過ぎる。

そして、30秒を超えたあたりで、急に姫神の抵抗が消えた。

「おや、そろそろ限界みたいですねー」

小萌が、水圧で膨張し、カエルの腹の様になった姫神の腹部を撫ぜる。

ショック状態に陥ったのか、姫神は白目をむいていた。

「よいしょ、っと」

小萌がてこと重心を上手く利用しながら姫神を地面に降ろす。

「はいはい、まだ出しちゃ駄目ですよー」

姫神の肛門から水流が溢れ出ようとするのを、バッグから取り出した極太のアナル栓を肛門に挿入し、強引に止める。

「ひ…。ぐ……ッ!」

挿入の衝撃で、姫神の身体が、ビクン、と大きく痙攣した。



「さてさて、ここに取り出しますは、とある実験機械ですー」

白目の姫神なぞお構いなしで、小萌はバッグから小型シェーバーの様な機械を取り出した。

「これはですねー、とある水流操作の能力研究から生み出された画期的な機械でして。なんと! 直接触れずとも、『水』を自由に操作できちゃうという優れモノなんです!」

楽しそうに語る小萌の声に、ようやく姫神の瞳に光が戻り始めた。

「つまりですね、今、姫神ちゃんの腸内に詰め込まれた大量の水をですね、自由に動かすことができるんですよー。理解、できました?」

もう、姫神には理解はできても、行動をする気力など残っていなかった。

ただ彼女は力なく首を振り、「ころさないで…。」と呟くことしかできなかった。

「ん~、まぁ、いいです。今回は特別にマグロで許してあげましょう!」

対して小萌はますますテンションを上げると、スカートを降ろして、ギンギンに勃起した巨大なペニスを露出した。

「さぁ、挿入れますよ~」

ズボッ、っと小萌は姫神のアナル栓を抜き取ると、間髪入れずに巨大なペニスを根元まで姫神のアナルに挿入した…!

「ッッッッッッッッッッッ!!!!」

もう、悲鳴すら上げることが出来ない。

姫神は、明滅するような意識を繋ぎとめておくのに精一杯だ。

「さぁーて、それじゃ、ドキドキのスイッチオンですッ!」

小萌が機械を姫神の下腹部に当て、操作を行った、

その瞬間、

「げふぅッッ!!」

腸内を満たす水が、『跳ねた』。

「お、お、お、おぉぉ~~! すごいです、姫神ちゃん! 先生のおチンポが『ぞりぞり』擦られてますよ!」

「ッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!」

のん気に小萌は喜色に満ちた感想を言うが、姫神は声をあげることすらできなかった。

まるで、直腸の中に癇癪玉をぶち込まれた気分だ。

腸内を満たす水が、弾ける様に、弾む様に、腸内を暴れまわっている。

痛みを飛び越えた内臓の『異常感覚』に、姫神の精神は焼ききれる寸前であった。

「さて、動きを変えてみましょうかー」

小萌が機械を操作する。

すると、腸内を暴れまわっていた水が動きを止め、姫神はようやく一息をつくことができた。

「小萌先生ッ! もうやめてッ!!」

必死の形相で小萌に哀願する。

「これ以上されたら、ホントに死んじゃう…ッ!!」

「う~ん、人間、そこまでヤワじゃないですよ?」

「で。でもッ!」

「……ちょっとうるさいですよ」

小萌の声のトーンが明らかに下がった。

そのトーンに、姫神は、自分が取り返しの付かないミスをしたことを悟った。

「あ…。その。小萌。先生……。」

「二度とそんなうるさい口を聞けないように、オシオキしないといけませんね」

ズルリ、と小萌が姫神のアナルから巨根を抜いた。

「ひっ! ごめんなさいッ!! ごめんなさいッ!! 許してッ。許しッ……。あごぁ!!!」

姫神の必死の謝罪は、しかし、最後まで言う事ができなかった。

腸内の水が、逆流を始めた。



人間の直腸はそれほど広くは無いが、いくら大量浣腸をされたからといって、その『上』にある結腸(大腸)まで浣腸液が届くことは無い。

それは、腸の蠕動運動していることもあるし、なにより、便の逆流を防ぐ弁が、要所にあるからだ。

しかし、最先端の科学によって操られた『水』は、そんな人体の生理などお構い無しに、姫神の消化管を『逆流』した。

「あがぁぁぁぁぁッッ!!!!」

わかる。水が大腸に入り込み、凄まじい勢いで消化管を逆流しているのが、わかってしまう。

(あ。あぁぁぁ!! お腹が… お腹がぁぁッ!!)

己の下腹部を見て、ぎょっとする。

腸管に水が膨隆したせいか、ヘソの周辺に、くっきりと大腸・小腸の形が浮かび上がっている。

(ホントに死んじゃうッ!?)

あっさりと逆流水は胃に到達し、重い鈍痛が腹部に伝わる。

悪夢のゴールが、近づいていた。

「こもえ。せんせいッッ!」

「さあ、フィナーレですよー」

小萌のその声を聞き終えると、姫神の眼球がぐるんと裏返って白目をむいた。

そして、喉仏が一気に膨隆し、生理的に下顎が下がり、口が大きく開かれた瞬間、

ゴブァッ!!

開かれた姫神の口から、消化物まじりの黄色く濁った逆流水が、勢いよく噴出した。



「………ッ! ごほっ!! げほっ!!」

気絶は瞬間的なものだった。

消化液が混ざっていたせいか、舌に鋭い酸味と渋みを感じて、姫神は覚醒した。

「げほっ…。はぁはぁ…。」

荒々しく息を吐き、自分が生きていることを呼吸で確認する。

(生き。てる……)

ほっと安堵するのも束の間、姫神の視界に、勃起したチンポをぶら下げ仁王立ちしている小萌が映った。

「あ…。」

もはや、恐怖を感じる余裕すらなかった。

姫神は、心の中で燻る抵抗心を絶望で押さえつけると、四つ這いのまま小萌にお尻を向け、両手を回して尻ぼたを割り開いた。

連日の肛虐で開発されたアナルは、それだけで、妖しい淫肛が、ぽっかり、と開いた。

「い。入れて… お尻で満足して… だから。酷いことは……ッ!」

精一杯の愛想笑いを浮かべて、小萌に媚びる。

その行動に気を良くしたのか、小萌はにっこりと笑って答えた。

「ようやく姫神ちゃんもわかってくれたみたいですねー。他のみんなと比べて、理解が早くて助かりますー」

小萌がゆっくりと姫神に覆い被さる。

また、擦り切れるまで肛門を嬲られる。

そう、姫神が諦めた瞬間、

「おやおや、意外な顔に会ったじゃんよ」

不意に、第3者の声がした。



「きゃあ!」

声を聞いた姫神は、可愛らしい悲鳴を上げて身体を両手で隠した。

(だ。誰…!?)

小萌の陵辱は諦めたが、流石に知らない誰かに見られるのは抵抗があった。

それに、こんな場面を見られたら、小萌が教職を失うのではないか、という妙な心配心も働いたのだ。

しかし、公園に現れた人物は平静な声で続けた。

「小萌先生も散歩じゃん?」

「ああ、黄泉川先生。ええ、この牝犬ちゃんが身体を洗いたいと言ったのでー」

異常な内容の会話が、まるで世間話でもするかのように交わされる。

(ど。どうして…? あッ!?)

そこまで聞いて、姫神はようやく、闖入者が1人ではないことに気付いた。

声をかけた人物は、ジャージ姿の胸のでかい長身の女性で、小萌の教職の同僚である黄泉川愛穂である。

そして、その黄泉川の手には、小萌が握っていたものと良く似た『リード』が握られていた。

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……ッ!」

荒く、そして、気味の悪い声が聞こえる。

黄泉川の握ったリードの先は、姫神と同じように首輪に繋がっており、その首輪の持ち主は…

「お。男ッ!?」

「ぶひぃ、ひぃ、び、美少女の声がするぅ!」

肥満ぎみの身体にブリーフ一枚だけ着た、女性の生理的嫌悪感をこれでもかと刺激する格好の少年が、鼻息荒く立っていた。




「おやぁ、暫く見ない間に、『豚』クンも大きくなりましたねぇ」

「アタシがいくら『躾』しても、ぶくぶく太りやがるじゃん。ほら、挨拶」

黄泉川が、手に持った竹定規で少年の背中を強かに打ちつける。

ビシィッ! と乾いた音がして、姫神は身を竦めた。

「は、はいぃぃ! ぶひぃ、こんばんは、小萌先生、うひ」

「はい、こんばんわ。さ、姫神ちゃんも挨拶しましょう」

あまりの光景に呆然としていた姫神だが、小萌に水を向けられぎょっとした表情になった。

「え…?」

「この人は、先生のお友達と、ペットの『豚』ちゃんです。ほら、ご挨拶しなさい」

ぱぁん! と今度は小萌が平手で姫神の尻を叩く。

痛みよりも、それにより惹起された陵辱の記憶に慄き、姫神は慌てて四つ這いのまま頭を下げた。

「こ。こんばんわ…」

「ふひ… や、やっぱり、声も美少女だぁ!」

『豚』が気持ち悪い声を出す。

さらに、舐めるように全裸の身体を見つめられ、思わず姫神の全身に鳥肌がたった。

(早く帰りたい…!)

アパートに帰れば更なる陵辱が待っているだろうが、それよりも、一刻も早くここから離れたかった。



しかし、小萌はそんな姫神の心の叫びなど気付く風も無く、異常な世間話を黄泉川と続けた。

「最近のコはいくら躾をしても、なかなか身に付かないから困ったものですよー」

「う~ん、罰が軽いかもしれないじゃん? 反発できないくらい徹底的にやるのも1つの方法じゃんよ?」

耳を塞ぎたくなるような内容の会話は、しかし、『豚』と呼ばれる少年の視線のせいで、あまり耳に入らなかった。

(なんで。私を見てるの…!?)

ブリーフ一枚の少年は、もはや変質者や変態というモノを超えた異常者の態をなしていた。

「でもさ、ウチの『豚』もようやく私の躾が身を結んだじゃんよ」

「へぇ、そうなんですか、『豚』クン?」

「ぶひ、はいぃ… この前のシステムスキャンで、よ、ようやくレベル1になれたんだぁ」

「本当ですか! それはおめでとうございます!」

「やったじゃんよ。それで、今日は『ご褒美』もやろうと思ったじゃんよ…」

不意に、黄泉川の眼が姫神を捉えた。

「そっちの牝犬は、『躾』の最中じゃん?」

「ええ、ちっとも言う事を聞いてくれなくて、困っているんですよー」

「そ。そんな事ないッ!」

思わず大声で反駁すると、小萌は「ほら、この調子ですー」と首をすくめた。

「あ~、主人に吠える癖をつけちゃ、駄目じゃんよ」

「わかっているんですが、いくら躾をしても……」

「それなら、さ」

黄泉川が、『豚』少年の首輪を、ぐっ、と引っ張った。

「コイツのご褒美に、そこの牝犬の穴を使ってもいいじゃん? 良い躾になるじゃんよ」

姫神の血の気が、さーっ、と引いた。

『豚』少年の顔が、醜悪な笑みに歪んだ。

「ああ、全然構わないですよ。遠慮なく使ってください」

「嫌ぁッッッッッッ!!!!」

姫神の絶叫が引き金となった。

黄泉川にリードを外された『豚』少年は、「び、美少女のおまんこだぁ!」と気持ち悪い声を上げ、全裸の姫神に覆い被さった。

「嫌ぁ! 離れてぇ!!」

「い、良い匂いがする髪の毛だなぁ… ぶひひ…!」

形の良いおっぱいを、べろべろ、と舐められ、姫神の身体が総毛立つ。

「うひ、美少女たん、き、キス、キスしようよぉ!」

「ヒッ! んぐぅ!」

肥満体である豚『少年』に圧し掛かられ自由を奪われ、強引に口唇を重ねられる。

(酷い…っ!)

再び絶望が姫神の心を支配し、身体が抵抗をやめる。

(助けて…。小萌先生…!)

一縷の望みを込めて、小萌と黄泉川の方を向くが、明かなレイプの現場だというのに、教職者2人は全く気にする風ではなかった。

それどころか、

「ペット同士交尾している間暇ですから、久しぶりにヤリませんかー?」

「おー、小萌の巨根も久しぶりじゃん。それじゃ、ウチラも楽しむじゃん」

そう会話を交わすと、近くのベンチに移動して、サイズ違いのセックスを始めてしまった。

「そん。な…。」

「うひ、美少女たん、そろそろ挿れるよぉ…!」

姫神が呆然としている隙に、『豚』少年は大きく姫神の股を割り開くと、小萌のソレと比べると小振りな、しかし、充分に太くて長いペニスを、姫神のヴァギナに当てた。

「………あッ。待って! こ。小萌先生ッ!! 今日はッ! 今日はお尻の日ですッ!!」

1つの懸念を思い出し、姫神が必死の形相で小萌を呼ぶ。

しかし、小萌は黄泉川の肉壺を蹂躙するのに夢中で、まったく聞いていなかった。

「小萌先生ぇぇぇぇぇ!!!」

「ふひ、挿れるよ!」

姫神の絶叫とともに、ずぶり、と『豚少年』のペニスが、姫神のヴァギナに突き刺さった。

「ダメぇェェェェ!! 今日は赤ちゃんできる日なのぉ!!!! お尻ッ! お尻に挿れてぇぇぇ!!!」

「ふ、ふひ? そうなの?」

『豚』少年の動きが一旦止まる。

姫神は、必死の形相で、コクコク、と首を上下に振ると、「抜いて。抜いてぇ!」と繰り返し叫んだ。

姫神は小萌の子供を孕まないように、しっかりと排卵周期を計算していた。

そして計算によると、ここ数日は排卵日だったため、アナルしか使っていなかったのだ。

「危険日なの…。だから。抜いて。お尻に入れて…」

必死に『豚』少年に懇願する。

だが、それは、最も最悪な告白だった。

「ぶひっ、ぶひっ!! やった、種付けだッ!! こんな美少女たんに種付けできるんだッ!! いっぱい出すから、しっかり孕んでね!」

「嘘……。 ひぎぃぃぃぃぃ!!」

姫神が呟いた瞬間、『豚』少年が猛烈なピストン運動を開始した。

バツン、バツン! と姫神と『豚』少年の肉体がぶつかり合い、ストロークの度に「ぶひっ、ぶひっ!」と『豚』少年の気味の悪い声が公園に響く。

「ああ、気持ち良いよ美少女たん! いや、子供ができたら、僕のお嫁たんになるんだ! 運命の出会いだ!」

「嫌ッ! 嫌ッ! そんなの嫌ぁ!!」

長い黒髪を振り乱して姫神が抵抗するが、肥満体である『豚』少年の身体はびくともしなかった。

そして、最悪な瞬間は、唐突に訪れた。

「うぅ、射精る、射精るよぉ!」

「やめッ!」

腟内のペニスが不意に膨張したと感じた次の瞬間、

どぷ、どぴゅ…!

『豚』少年のペニスが、生命の源である白濁した精液を吐き出していた。

「本当に。出し。てる…!?」

(赤ちゃん。できちゃった……!?)

「ぬ。抜いてッ! 洗わないとッ!」

「まだだよぉ! 絶対に孕むまで注ぎ続けるよぉ!」

「そんな…。許して……。」

呆然とした姫神の瞳から、一筋の涙が流れ落ちた。

「誰か…。助けて……。」

姫神の哀願は、しかし、どのヒーローに届く事なく、夜の闇に飲まれて消えた…




                                                          その2。了。

はい、おしまい。

それでは失礼します。


 《 《  《  《  《  《 ,_||__,--||--___________

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  (___》,,,--';;;\(((/;;;;;/(,,,,,,,,   )) 彡   二   あ  う  う
 Oヽヾ_-_,-ヽ,( ミ;;/,ノ~'''__-,,_, ノノ彡  二     ん  う  :

   /--~~''"iiノ;;ヾミ;;ヽ二~ヽ""´ノ  ミ //)     ま う  :
 O/;;;/;;;iii/ ;; \;ii;;\ .)..ノヽヽ   //ii /     り
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//ヽ/\ヾ-'~~ ,_, "ヽ;;;;\ ||   ii_)ii )      ぁ
  ノ ( (\-,__,-'~  ) )ヾ;;;;;;;;| | ./;;;;)/ヽ      :
 ノ ノ~~└└└└( (  |;;;;;ii\/;;;/~ヽノヾヽ

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     > ii~~~--   /iiiiii       ~~~~
     / ii    __./iiiiiii
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あァァァんまりだァァアァ!!!

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