俺「ストライクウィッチーズですよ??」(840)

ストパン世界に俺を入れてイチャイチャしようずwwwwwwっていうスレ 
           _  -─- _
       /:::> ´        ヽ:::::::..、

       レ  ,     、      ヾ::::::!
      / /ィ     ゞ、 、    Vヽ

      / // ヽ丶 ヽ } \ヾ 、  !  i    妄想を垂れ流すのもよし
      ! !/   \!、 ト、 !  ヾi! i  !  !    初SSに挑戦してみるのもよし
      ! i/_    `  `   i!! !    !    そこの貴方も書いてみたらいかがですか?
      ! ! ィュx,、    ─_- _レ! !    !
      ! !、弋::ソ    ´ f:::ュ、i! 丶    !    フフフ……私達スオムス義勇独立飛行中隊のSSも募集していますよ
      !  ,   、    ゙ー' i!      !
      !   、         i! ,    ! !
      !    、   ̄     イi!    ! !
      i!  i ! i 丶 _   ´ ,!、i! !   /! !
      !、  ! !i  ∧! /  }!i   /∧ !
       ! 、 ! i イ!ハ o /<i!   // ヽ!
       yヾヘ ! /o ! /   !  /、/\
      / ! ヽV     /  .!/ /   }
      !ノヽ /  へ /   , /    !
.     / ̄/  /   > 、 >  i /    !
.    /   !     /     / イ     !
まとめwiki:ttp://www16.atwiki.jp/vip_witches/pages/1.html



前スレ
俺「ストライクウィッチーズ?ストライクウィッチーズ?」

避難所

wiki運営

避難所運営

雑談スレ

強さスレ

(´・ω・`)   n
⌒`γ´⌒`ヽ( E)
( .人 .人γ /      ご覧のスレは

=(こ/こ/  `^´   人と人との心の壁も破壊します
)に/こ(           壁殴り代行㈱と

           l:::::::l   .置  ss
 け  置  ss ,ゝ::ノ   .い

 ! !   .い    (::::::::`ヽ  て
      て   (::::::::::::::::l   け
         /::r=≠、、 )  ! !
⌒ヽ    (:::::::::ヾ)___)从 ̄`ヽ    貴方の可能性を信じたい

___ノ  (´ ̄`:::::::::::\´´   __∨,/´ 妖怪ss置いてけ(おとよひさ)
  な  >\!\:厂 ̄  /⌒ゞi!

  あ (    /L...:::_ _//ィ⌒/' !
  ! !  ヽ..__/|    `ー,、ヽニ《_/
     (´厂| |    / `T´/i
/⌒ヽ(⌒|  l ヽ < <   _.У .!
      rfi   \   \///  |
    /| !!    ` ー/ .//   !
                           ,. -‐==、、
             ,. ===、、       .  i       :::ト、
           _,/      `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l ウォトカ:::ト、\  新ss ウラーーーー!
           // COLA ::::/  :::::!===l      :::|ス. ',
             /./       .::::/トカ ::::l    |  __ ..... _::::|} ヽ l-、      万人の幸福を求める
.           ,ィク ,'..__    .::::/    ::::l ウォl '´    `)'`ヽ ヾ;\     同志達の提供でお送りします
       /::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l     `'::┬‐--<_   } ./;:::::\    
     /::::::::!   ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、   |l::ヽ /;';'★:::\    
.     /|:::★;';'\/} (ヽ、  _/|   (´    _,.ィ!::ヽ.  ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、 
   / ,ノ:::;';';';';';';';';'/  /ヽ、二ニ-イ   ヾT ¨´ ,/;';';::`、. \';';';';';';';';';';〈::...

今からアニメ見るから保守は任せた

>>1

ほっほ

25時から投下だっけ? もうちょっとしたら場つなぎに安価する 突発が来たら譲る

>>13
ごーごー

俺は今夜一晩中起きてるだろうから、全然延長してもいいよ

じゃあいこう

1 乳のでかい女(リミッターなし)
2 乳のでかい女(銀髪)
3 袖のでかい男(ふしぎなくすり)

+2

>>23 時間軸的には最終話前 でも能力は最終話後の暴走状態

501基地
朝 俺の部屋

エーリカ「」スヤスヤ

俺「」

俺「……」

俺「どうしてこうなったんですかねえ」

俺「なんで女になってるんでしょうかねえ」

俺「まあ原因は多分寝る前に空から飛んできた謎の瓶が頭に直撃してぶっかかったせいでしょうけどねえ」

俺「……ウェヒ」

俺「ウェヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」

原因は彼女(ネウィッチ)これからどうしよう+2

とりあえず全裸

>>28

俺「まあこういうときの基本と言うことで……」ゴソゴソ

俺「全裸になってみましょう」バサァ

俺「んー……基本的にあんま変わってないですね」

俺「まあ胸が大きいのと、少し髪が伸びたのが変更点ってとこでしょうか」サワサワ

俺「身長も変わってない……というよりむしろ伸びた?」

俺「あれですか、男より女の時のほうがスペック高いってことですか」

俺「まあ女性のほうがウィッチに向いてますしね。名前的にも」

俺「あとつるっつるですね。どこがとは言いませんが」

確認終了+2

エーリカを剥く

>>35 24時30分に予約入ったので15分ごろ終了の予定

俺「とりあえずエーリカ起こしましょうかね」

俺「変な疑いかけられないように服は着ておきますよ」モドシモドシ

俺「エーリカー起きてくださいなー」

エーリカ「」ムニャムニャ

俺「……エーリカー今起きたら面白いの見れますよー」

エーリカ「」グーグー

俺「…………」

俺「よし、剥きましょう」

スポポポーン

エーリカ「」スースー

俺「マジでおきませんね。まあ人のこと言えませんが」

これからどうしよう+2

イジり倒せ

愛撫
あと2430からの予約ってこの翌晩じゃないか?

>>41
一応23時で明日だから@30分後じゃないのかな どうなんだろう
>>40

エーリカ「……」

俺「今度から簡単に目覚める目覚まし時計でも取り寄せてきましょうか……」

俺「……まあ、必要に迫られてってことで」

俺「いじっていじって……いじり倒しましょうか」

俺「それに女同士ですからじゃれてるってことで問題ありませんしね」

どこか

?????「ックシュ」

俺「さて、とりあえずくすぐりは基本」コチョコチョ

エーリカ「……」

反応が無い どうやら眠っているようだ どうするどうなるだれかくる+2

安価下

姉、乱入(アレな小道具付き、お好みで)

>>46
俺「うぬぬ……自分も寝てる時はこんなふうなんでしょうか」

こんこん
ガチャッ

バルクホルン「おいいい加減に起きろ二人…と……も?」

俺「あ」

バルクホルン「あ」

俺「……おはようございますバルクホルン大尉」

バルクホルン「……うぇええええええええええええええ!?」

俺「そんなに驚かなくても……というかよく俺ってわかりましたね ぱっと見結構外見変わってるんですが」

バルクホルン「いやいやいやいや、驚くに決まってるだろう! それにお前の服は特徴的すぎる」

俺「……ところで何持ってるんです?それ」

バルクホルン「ん? ああよくわからないが部屋の前にあってな。お前のじゃないかと思って」

俺(ペニバンですよねそれどんだけ純粋なんですかアンタ)

多分ラスト安価ー+2 場合によっては続く かもしれない

お姉ちゃんにペニバンの使い方を実技指導(使用対象・エーリカ)

>>49

俺「えーとですね。それはその、ですね」

バルクホルン「なんだ? どうして顔赤くしてるんだ?」

俺「えーとえーと」

俺(ああもう微妙に精神も女になってるみたいですね。こっぱずかしくてどうもいけません)

俺「……そうですね。じゃあおしべとめしべのはなし……じゃなくて……」

俺「ああもうちょっとそれ貸してください! エーリカに使いますから!」

バルクホルン「あっ」

俺「これはこうやって……」ぶち

俺「……いったあああああああああああああああああああああああああい!」ゴロンゴロン

その後エーリカが起きるまでバルクホルンから背中をさすられた半泣きの俺であった

>>44
寝るって言ってたから明日じゃろ

>>53
よく見たら寝るって書いてたね でもまあもうちょっとしたら予約あるし丁度良かったかもしれない

失ったもの 女としての色々プライスレス

予約入ってたのでここで終わり 安価取ってくださった方々ありがとうございました
基本的に自分に対してやる行動は大体NGじゃありません よっぽどじゃない限り

安価選択時の内容が追加されました
4 袖の大きい女(ふしぎなくすり)

保守代わりになったなら幸いです

乙乙乙乙乙!

乙!

今スポーツニュース見てるから、終わったら投下始めます

投下したい人いたら言って
遠慮とかするなよ!? 絶対だかんな!?

ほっほっほ

そういえば、今日のストラップ争奪戦はどうだったの?

教えてエロい人

まぁ、2回に分けられてるからねぇ

俺は部隊章だけで充分ッス

かなり遠出をしないと映画館がない哀しみ

漏れ「扶桑海の閃光前売り得点、皆買えた?」
杉田「勿論ですとも」
ガードナー「前日の23時から並びましたよ」
コン平「捕獲されそうになったよ」
漏れ「そりゃあ良かった。バラ組は交換できたか?」
コルチ「えぇ。宮藤とペリーヌ交換して!と叫ぶのは恥ずかしかったわ」
土方「揃うまで買い続けました」
漏れ「成金勇者め…」
杉田「准尉殿は10セット程買われたと予想します」
土方「准尉ですからね…橋の下の一級建築士も使ったでしょう」
コン平「その為に仕事も見つけたらしいね!」
漏れ「…」
ガードナー「?」
コルチ「まさか寝過ごしたの…?」

この時間にゆきちゃんとはめずらしいな

漏れ「仕事は月曜から。金はもともとバラの一つも買えないが、パチパチしてたら無くなった」
コン平「僕と契y コルチ「今からでも遅くないわ、少し貸すからバラを幾つか…」
漏れ「いらねぇ!第二段は諦めたんだ!!次だ…次の第三段を入手するッ!」
杉田「~~~ッッ!」ザッ(敬礼)
皆「…!」ザッ
漏れ「…紳士淑女よ、新たな仲間に出会えたか……?」
ガードナー「クルト?とか言う青年に。天から舞い降りたとか言う電波でしたが」
杉田「マロリーと言う良い声をする紳士と出会いました」
コルチ「ピースってかわいい娘と友達になれたわ」
土方「老害などと申す腐れ共を消しました」
コン平「お嬢様の友達に会いました」
漏れ「おい一人おかしな事言ってないか」

土方さんこわいお……

杉田「何にせよ、次が楽しみですな」
コルチ「早くピースちゃんに会いたいわ」
土方「あーいーされたい」
ガードナー「あーいーしーてーあーいーたーい」
漏れ「あぁ!痛い!!シたいぃ!!!」
杉田「20mmでよろしいですかな?」
漏れ「正直すまんかった」

漏れ「次が楽しみだな」
ガードナー「えぇ、日にちを忘れないように毎日音読していますよ」
コルチ「フィギュアも気になるわね」
漏れ「しっかり稼がないとな…」
杉田「では准尉殿、〆を」
漏れ「さぁ、振り切るぜ!」
皆「…」



             をわり

我ら皆、SWの車輪の元に

ゆきちゃん乙!

ソフトバンク勝ったね、ハルカ
来年は、島根の星として白根ジャイアンを立派なスラッガーに成長させてあげてほしいね

即興短編です
この時間なので10分間隔くらいの投下でいきます

何度も言うけど、投下したい人いたら言ってくれ
お願いだからね こっちもいっぱいいっぱいだからね

話題安価下2

901アンチタンクトゥルーパーウィッチーズ

>>78
安価下2って言ったけどこっちでいく

パンシザ好きなので

>>78
カロン

 oppai...
     oppai...

ハルカ「さんっはいっ」

智子「我々はっ」

俺・ハルカ「「おっぱいだっ!」」

ハルカ「おもしろいですよねー」

智子「早く新刊出てほしいわね」

俺「セッティエームちゃんが好きです」

ハルカ「オーランド伍長もかっこいいです。そういえば、私達空戦ウィッチはよく取り上げられるのに、陸戦ウィッチの方々はあまりメディアで取り上げられませんね」

智子「そうね。まぁ、私達は戦の華だから」

俺「でも、彼女達がいなければ俺達だけではネウロイに占領された場所を絶対に取り返せないからな」

×かっこいい
○かわいい

ハルカ「というわけで、今回は智子中尉も交えて、陸戦ウィッチについて色々話をしましょう」

俺「あれ? パンシザの話題は? ドアノッカーを使う俺が見てみたいとか、スナブノーズ大尉超かっけーとか、セッティエームちゃんは妾かわいいとか、色々話したいのに……」

智子「さすがにスレチですよ」

俺「そうか……たしかにそうだな……」

ハルカ「ちなみに、作者はミリ知識は皆無なので、おかしな発言があったら生温かい目で指摘してやってください」

ルッキと中の人同じなんだよな

ハルカ「とりあえず、SWで名前と顔が出ている陸戦ウィッチは誰でしたっけ?」

俺「まぁ、まずはセシリア・グリンダ・マイルズ少佐だな」

智子「ハルファヤ峠で大活躍したというウィッチね」

俺「マイルズ少佐は一番乗りかわいい」

ハルカ「お姉さん気質ですよね。甘えてあの大きな胸に飛び付きたいです」

俺「アフ魔総集編の表紙は………うっ…ふぅ……」

智子「やっぱりそういう方向に話しがいくのね、アンタ達……」

マイルズより古子が先に出るだろjk

後ちんこ斬ってやる

ハルカ「まぁ、マイルズ少佐は『今日のウィッチ』でさんざん魅力を語られていたので次にいきましょうか」

俺「そうだな」

智子「他には……やっぱりシャーロット・リューダーとか?」

俺「ロリきたあああああああああああああああああああ」

ハルカ「この前の写真集でフルネームが分かったんでしたっけ?」

俺「欲しかったなぁ、写真集……ヤフオクで探そうかなぁ……」

ハルカ「やっぱり俺さん的にはちっぱいは最高ですか?」

俺「最高です」

智子「あの……もっと他に話すことありますよね……? そのウィッチの戦力はどうなのかとか……」

俺「ティガーってでっかいよな。あの大きいのにちっこいシャーロットちゃんが乗ってるとかたまらんほどかわいい」

智子「………」

ハルカ「そういえば、あの娘初登場シーンではズボンがT-バックになってるんですよね。素晴らしい読者サービスです!!」

ハルカ「さて、俺さんがトイレに行ってる間に次いきましょうか」

智子「ねぇ!? 俺さんは何しに行ったの!? ねぇ!?」

ハルカ「俺さんはお花を摘みに行きましたよー(棒読み)」

ガチャッ

俺「ふぅ……幼女達を守るためにも、俺達がネウロイを倒さないとな」

智子「なんなんですか……その悟りきった顔は……」

ハルカ「次は、パトリシアさん、マリリンさん、アビゲイルさんを初めとした、パットンガールズの皆さんです!」

俺「セクシーなリベリオンのスクールガールたまりません」

ハルカ「シャーリー大尉とか、キャサリン少尉とか、リベリオンの女性はセクシーです」

俺「でも、けして近寄りがたい存在じゃないよなー。パットンガールズも古子ちゃんに気さくに話しかけてたし」

ハルカ「さて、パットンガールズの魅力を語るのは『チャーチルの犬』に任せて次にいきましょうか」

智子「とっとと続きを書きましょうね」ジロッ

俺「すいません……」

ハルカ「次はマティルダさん!」

智子「スリングショットでアハトアハト級の威力ってすごいわよね」

俺「そんな屈強な彼女が、古子ちゃんに髪を結ってもらった時に垣間見せた女の子らしい一面………すばらしい」

ハルカ「すばらしいですね……」

俺「アフリカの星の世話が出来なくて拗ねてた所も可愛かったな」

ハルカ「さて、この人も『今日のウィッチ』で余す所なく語られているので、次にいきましょうか」

智子「残るは、扶桑陸軍の北野古子軍曹ね!」

俺「メガネっ娘とか俺得」

ハルカ「一見頼りないように見えるけど、スフ魔3巻で見せたように、溢れんばかりの包容力があるという」

俺「いいねー」

ハルカ「扶桑陸軍のズボンって褌並に布面積が少なくていいですよねぇ、智子中尉ぃぃ?」ネットリ

智子「ひ、人を舐めまわすように見るんじゃないっ!」

俺「オシャレに興味があるっという普通に女の子らしいという一面もグーだ」

ハルカ「さて……これで全員ですかね……?」

俺「アウロラ中尉は手元に資料が無いから無理だしなぁ」

智子「全員がアフリカね……」

俺「作品の性質上、どうしても航空ウィッチ中心になっちゃうからな。でも、ちょこっとでもいいから、アニメでも陸戦ウィッチを出してほしいなぁ」

ハルカ「はい。武骨なストライカーユニットに包まれたうら若き乙女達をぜひ高村監督キャラクターデザインで!」



おわり

ヤマなしオチなしですいません……
『今日のウィッチ』の人マジですげぇな……
とりあえず、スフ魔4巻を早く読みたいです あと、写真集もなんとか手に入れたい

それでは、長い時間スレを占領してスイマセンでした! 支援してくださった方、読んでくださった方、ありがとうございました!

疲れた……

おつおつー

シャーリーだけで勘弁してください……

ほっほ

               ,ィ
              /:::|

                 /:::::::!             ___
             /::::::::::!          ,,..:::::::::/
               /:::::::::::::|-──-   、,,..:::::::::::::::/
           /::::::::::::::::|          \:::::::::::/
            /j::_>''´ ̄         \:::/
         / : /    /     ヽ      ヽ     保守目安であります!
          / : /    /  /     }  }   ヽ ハ      私はそろそろ寝るので、後は紳士の方々にお任せするであります
.          ' : :! :!  i   !    /  /:| l  ハ. }
        l : :! :|  |   !|    イ  /_ ! |  }:! i     平日
       ,’ : | :!  l 斗{‐- / | /i 厂j`ハ} ’      17:00~0:00 5分以内
.       ノイ : i  V´「z≠=ミ/ j/ j/≠=ミ ∧ノ      0:00~2:00  15分以内
        | : :}  ‘; 〃ん::ハ     んハ 》 :人ヽ      2:00~4:00  25分以内
        | ://ヽ小 乂::ソ      V::ソ厶イ :{jノ      4:00~9:00  45分以内
        | '´‘,  ハゝ        '    八 !:八       9:00~17;00 20分以内
        ! : : ‘,  | ゝ..    r ァ  . イj/ /: :,:}
.       l : : : ∧ .ト ヽj ≧:..  _ <: : | j/: :/ :|        休日
          ! :,,-─ヘ V::`ヽ    ト:: :: :¨`< ̄ヽ:|  ___    17:00~0;00 5分以内
       | :/:: :: :: ::ヾ!:: :: :‘,     ヽ :: :: :: :>:: ::}/´:: :: :ヽ   0:00~2:00  10分以内
       !∧::\::{:: :} :: :: :: :} `  ´ \: ::〈 :/ ̄ ̄\:: ∧   2:00~4:00  20分以内

        | :∧ :: ヽ ::| :: :: ::イ!       ヽ// :: :: :: :: :: ::ヽ:: 〉  4:00~9:00  40分以内
        | :/⌒ヽ :}: レ'^´ :|ハ       V:: :: :: :: :: :rァ:: У  9:00~17:00  15分以内
       N :,,-─┴-、:: :: ::|o|       / :: :: :: :: :: ::!イ/       
       /:: :: :: :: :: ::‘;: :: :| :|        〈::_::_::_::_::_::_::|::/
.       / ::{ :: :: :: :: :: ::V ::| :|  ノ         厂 ̄ ̄:/
      /:: ::‘;: :: :: :: :: :: :V::|o| ´         イ :: :: :: :/
       { :: :: ‘;:o:: :: :: :: :: V! :|           | :: :: :: :{
      廴::_::∧_,.r┬-r┬:〉 :|           | :: :: :: :i

ほいほい

ほっほ

なんだお前だったのか

ああ、可愛い女の子の匂いだけを嗅いで一日過ごしたい

>>108くんなら……いいよ///(野太い声)

書き溜めが終わりましたので保守投下しても構いませんか?

ごーごー


ある晴れた日のことである。
久しぶりの休暇を手にした俺は味噌汁を啜りながら、今日一日与えられた自由をいかに過ごすか考えていた。
朝食を食べ終えたら夕方まで二度寝をするのもいい。
近くの街まで繰り出してリベリオンから輸入された“アイアンウィッチ”の単行本を捜し歩くのもいい。
そんな風にあれやこれやと考えて、口元を綻ばせていた時だ。

敏子「あんた。ちょっと講道館いってきなさい」

俺「……は?」

自身が所属する飛行隊の隊長である敏子の唐突な一言に俺は口元に運んでいた出汁巻き卵を落としてしまった。
講道館?
もしや、“HAHAHAHA!“とか笑いながら刀を振り回す軍神の牙城であるあの講道館のことを言っているのだろうか。

俺「あっはっは。嫌だなぁ敏ねぇ。冗談が過ぎるぞ」

敏子「あたしのこの目が冗談を言っているように見えるかしら?」

茶碗を持ちながら笑う俺の頭を片手で掴む敏子が顔を近づけた。
見目麗しい外見とは裏腹に彼女の握力は想像を絶するほどの力を秘めており、頭を掴まれた俺はミシミシという音を耳にした。
凄絶な光を弾く彼女の黒い瞳を前に俺の全身に寒気が走る。

いつもこの時間にありがたい

支援


俺「言ってない……です。はい」

敏子「だったら話は早いわね。ご飯食べたらすぐに行って来なさい」

俺「ってどうしてだよ!?」

その言葉を吐き捨てた瞬間、場の空気が急激に凍りついた。
周囲で食卓を囲む智子、武子、黒江、圭子もとばっちりを避けるために自分の分のトレーを手にして二席分距離を空ける。

――助けてあげられなくて、ごめんね――

澄んだ彼女らの瞳がそう言っているような気がした。

敏子「どうして? どうして、ですって? あんた、これを見て御覧なさい!」

俺「うげっ!」

バンと音を立ててテーブルに叩きつけられた一枚の紙切れを目にした俺が潰れた蛙のような声をあげた。
それは部隊内での模擬戦の成績表であった。それも刀剣を使用した近接戦闘のである。

敏子「これを見て何も思わないの!?」

俺「思い……ます」

記された自分の成績を見て、声を絞り出す。
そこに記されていたのは見事なまでのオールブラック。
つまるところ全ての模擬戦において黒星を飾っていたのである。


敏子「いくらあんたの固有魔法が強大なもので、射撃技術も優秀とはいえ。せめて一勝できる力を身に着けなさい」

俺「だけどっ!」

敏子「文句ある?」

俺「まったくございません」

眼光だけで人を殺せるんじゃないかと思えてしまうほどに鋭い眼差しを浴び、言い逃れることが不可能だと悟った俺は力無くうな垂れた。

敏子「よろしいっ。向こうにはもう連絡してあるから、食べ終わったら荷物まとめていってきなさい」

俺「はい……」

圭子「俺。本当に大丈夫なの?」

食堂から敏子の姿が消えたあとトレーを持って、すぐ隣に座った圭子が心配そうな眼差しで見つめてきた。

過去編

智ちゃん支援


俺「面倒だけど、敏姉をごまかすことなんか出来るわけない。大人しく講道館にいくよ」

智子「刀の振り方だったら私が教えてあげるわよ?」

武子「あなたが教えたら突撃ばかりするようになるでしょ?」

ふふんと胸を張る智子に武子が釘を刺す。
たしかに智子のように突撃ばかりしていては、被弾率は上昇するだろう。
それに、自分はどちらかといえば前衛よりも後衛の方が向いている気がするのだ。
もっとも、近い将来に欧州戦線へと送られる身としては苦手分野を克服しなければならない。

黒江「大丈夫か? この世の終わりのような顔をしているぞ?」

俺「だいじょうぶ……だと思う」

背中をさすってくる黒江に力なく返す。
好物であるはずの出汁巻き卵がやけに苦く感じた。


俺「えっと……ここか」

手にした地図と目の前の建物を交互に見比べる。
門の横に備え付けられた古びた板には丁寧な字で講道館道場と銘打たれているところを見ると、ここで合っているのだろう。
想像していたよりも遥かに立派な造りの道場に俺の緊張が高まっていく。

北郷「おや?」

俺「うぉ!?」

唾を飲み込み、声を出そうとした瞬間、背後から言葉をかけられ自分でも情けないと思ってしまう声を出してしまった。

北郷「ごめんね。驚かせちゃった?」

俺「い……いえ……あ……」

振り向き、声を洩らす。
風に弄ばれる優雅な黒髪は後頭部で一つに結い上げる女性の端正な容貌に思わず見惚れてしまった。
そんな、息を飲み込んでしまうほどの美人の前で情けない声を上げしまったことに遅れて気が付き、俺は自分の頬が熱くなっていくのを感じた。


北郷「どうしたの?」

俺「ぃぃっ!?」

女性が顔を覗き込んできた。
黒真珠を思わせる双眸に宿る柔らかな笑顔を直視できず、視線を逸らす。
すると、すぐ目の前にボディスーツに包まれた彼女のたわわに実る果実が視界に飛び込み反射的に後ろへと飛び退いた。

俺「(なんて格好してるんだよこの人!)」

海軍所属のウィッチとは何度か顔を合わせたことはあったが、彼女のように軍服の前を開けている者を俺は初めて見た。
紺色のボディスーツがぴったりと身体に張り付いている所為か、肉付きの良い彼女のボディラインが嫌でも目に入ってくるのだ。

意識するなといわれても意識してしまうのは思春期である少年故の悲しい宿命でもあった。
そういえば、黒江のあの戦闘服も布地の面積が少なく脇乳のことを指摘したら顔を真っ赤にして殴りかかってきたなと思い出す。

北郷「どうかした?」

いかん。
自分の視線が自然と彼女の悩ましい肢体に釘付けになっていることに気が付き、慌てて取り繕う。

黒江さんの格好はエロいよな

支援


俺「あぁっ! いえっ! すごく綺麗な人だなと思って!!」

北郷「えっ?」

女性の目が丸くなった。

俺「いえっ! 今のは冗談というか! あぁでも! 綺麗なのは本当でしてって。あぁもう! なに言ってるんだ俺は!」

北郷「はははっ。落ち着いて。大丈夫?」

俺「はい……なんというか。すみませんでした……」

自身の狼狽ぶりがツボにでも入ったのか。
女性は柔らかな笑みを濃くし、頭に手を乗せてきた。
そのまま撫でられ羞恥心と安堵感を同時に味わう俺はこんな綺麗な人の前で何を焦っているんだと自身を叱咤する。

北郷「君のことは江藤から聞いているよ。俺君だよね?」

俺「はっ! 陸軍飛行第一戦隊所属の俺大尉であります!!」

北郷「私は北郷章香。ここ講道館の師範代を務めている。今日一日よろしく頼むよ」

俺「はい!!」

背筋をピンと伸ばし、敬礼する俺の姿を見て北郷は思った。
可愛いな、と。

支援


寝る
11時~13時は皆油断しやすいから注意するんダナ


道場の更衣室へと案内され、持参してきた道着に着替えた俺は稽古場へと入り息を呑み込んだ。
目の前には北郷しかいないというのに、俺は心臓を掴まれたような圧迫感を感じた。

北郷「どうかな? 我が講道館道場は」

手入れが施された板張りの床を踏み鳴らしながら、歩いていると北郷が口を開く。

俺「はい……俺はあまり、こういうのは詳しくないんですけど。何というか……すごいなと」

月並みな台詞だが今の自分の心境を正直に言葉にしたつもりだった。

北郷「まずは君がどれほどの腕なのか確かめる必要があるから、好きなところに打っておいで」

二本の木刀を構える北郷が笑みを浮かべた。
道場に所属する少女たちと違い少年ウィッチに稽古をつけること自体が初めてであるため、自然と心が弾んでいくのを自分でも自覚していた。

俺「はいっ! よろしくお願いしますっ!!」

北郷「元気があっていいね。それじゃ、かかっておいで!」

俺「……往きます!!」


推奨BGM:ttp://www.youtube.com/watch?v=StYbzVNvetA&feature=related

木刀を左腰に当てた俺が地を蹴り、北郷へと肉薄した。
強靭な脚力が生み出す俊敏さを前に北郷は右の一刀を上段に振り上げ、降ろす。
二本の木刀が宙で絡み合い、両者の腕に衝撃が伝わった。

俺「っぐ!」

北郷「ッ!?」

俺は北郷が放つ一撃の強さに顔を歪め。
北郷は自身の一撃を受け止めた俺の頑強さに驚愕を露にした。
友人からはまともに刀を振ることも出来ないと聞いていたが、まったく話が違う。

予想を遥かに上回る脚力も、斬撃を受け止める胆力も桁外れといってもいい。
右の木刀で押し込む北郷が左の木刀を横殴りに振った。
すぐさま俺が右の一刀を弾き上げ、迫る左の一刀の進路を塞ぐ。

北郷「(話が違うよ。江藤ッ!)」

脚力や胆力どころではない。
見切るどころか事前に調べる機会すらなかったというのに、目の前の少年は軍神と称された自身の二刀流を初見で見事捌いてみせたのだ。
両者が大きく後方へと跳びさがり、間合いを空ける。


北郷「上手く扱えないって聞いたよ?」

俺「そう思われている……みたいですね」

木刀を右肩に担いだ俺が呼吸を整えながら、答えた。

北郷「つまり、今までの訓練では手を抜いたのか?」

江藤から前もって渡された模擬戦の成績表には接近戦における彼の成績表は殆どが黒星とある。
その代わりに射撃技術だけが部隊の中でも一、二を争う好成績を収めており、北郷も初めの内は彼のことを単純に近接戦闘が苦手な航空魔女だと認識していた。

ところが、こうして向かい合ってみれば友人からの情報がただの紙切れとなっているのだ。
疑うな、というほうこそ無理がある。

俺「手を抜いてきた覚えはないんですけどねッ!!」

北郷「だったら……無理やりにでも引き出させてもらうッ!!!」

再び双方が道場の床を蹴り、眼前の相手へと駆ける。
静まり返った道場の中で三本の木刀がぶつかり合う音が響き渡った。

怒涛の勢いで左右から迫る高速の連撃。
長い木刀を手足の延長のように軽々と扱う北郷の猛攻を潜り抜け、俺が渾身の一振りを放つ。


北郷「(これは、手を抜くわけにはいかないか……!!!)」

鍔迫り合いに持ち込んだ北郷が胸裏で零す。
江藤からは存分に鍛えてやってくれと頼まれているが、眼前の少年は友人の言葉を打ち消すほどの実力を秘めている。

決して勝てない相手ではない。
だが手を抜いた瞬間に場の流れを一気に掻っ攫う油断出来ない相手でもあった。

北郷「(ならば!!)」

教えを授ける相手ではなく一人の剣士として認めた上で相手をするまで。
後頭部でくくった優美な黒髪を揺らし、俺を弾き飛ばした北郷の口元が不意に綻んだ。
久しく忘れていた高揚感。沸き起こる歓喜に全身を駆け巡る血潮が震えていくのがわかる。

楽しい。
そう、楽しいのだ。
自身の二刀を初見で見抜いた少年との打ち合いを心の奥底から楽しんでいることに気が付いた北郷の口端が吊り上った。

北郷「……っ!!」

無尽蔵に溢れ出る喜悦を刀身に注ぎ込んだ北郷が先ほどのとは比にならない勢いで斬撃を叩き込む。


俺「チッ!」

激化した攻撃を前に、舌打ちをする。
このまま主導権を握られていては王手を打たれるのも時間の問題だ。

俺が左右からの挟撃に対して後方へと跳んで躱し、いったん彼女の間合から逃れるも逃がしはしないとばかりに北郷も距離を詰めて追撃を仕掛けた。
大上段から振り下ろされる二刀同時の攻撃を一刀で受け止めたかと思えば腰を捻り、ステップを踏んで圧し掛かる力を受け流す。

上下左右から繰り出される変幻自在の猛攻を凌ぎ続ける俺の額に浮かんだ生暖かい雫が頬へと伝った。
技量を含めた全ての要素において北郷が上回っているのは明らかだ。

尚且つこちらが彼女のように手数で攻めることが不可能な以上、目指すは一撃必殺。
隙を突き、一太刀に全魄力を傾注する。

そのためには、たった一瞬のみ現れるであろう機を逃すわけにはいかない。
二刀の連携攻撃を紙一重の領域でいなす俺が意を決し、柄を握る力を強めた。

俺「破ッ!」

俺の右肩から強烈な一撃が振り下ろされる。
縦一閃の軌跡をバックステップで回避してみせた北郷の目が次の刹那、大きく見開かれた。
まだ下方に向かう途中の木刀を無理やり引き戻し、踏み込みとともに俺が突きを放ったのだ。


北郷「ちぃっ!!」

己の不利を悟り、一撃必殺の攻撃を叩き込む算段なのだろう。
尋常ならざる剣速を前に北郷は剣尖を打ち払うべく右腕に力を込め、迎撃の態勢を取った。

北郷「なっ!?」

次の刹那。
捉えるはずの木刀の姿が消えた。
形の良い唇から掠れた言葉が迸る。

俺「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

裂帛の気合とともに、手首を捻り刃の部分を上に向けた俺が、無防備となっている北郷の左の一刀に木刀を逆袈裟の容量で振り上げた。
突きはあくまでフェイントにすぎない。

力も速さも劣っている俺が取れる唯一の道は一刀に力を集中させ、無防備となったもう一刀を叩くことで彼女の磐石たる包囲網を崩すことにあった。
乾いた音を立てて、北郷の手から離れた木刀が宙を舞う。

俺「もらったぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

手首を返し、逆袈裟の一撃を振り下ろした俺の顔が苦痛に歪んだ。
両手で握り締める一刀に強烈な衝撃が叩き込まれ、少年の身体が大きく吹き飛ばされ壁へと叩きつけられる。


俺「かはっ!」

床の上へと前のめりに倒れるのを、手にした木刀を杖代わりにすることで避けた俺が顔を上げると揺らぐ視界の遥か前方で大きく肩を上下させる北郷がこちらに視線を注いでいた。

北郷「はぁ……はぁ……」

端正な顔立ちに大粒の汗を浮かべた彼女の頭からは使い魔の耳が発現していた。
つまり、先ほどの一撃には魔法力が込められていたということになる。
だとすれば、あの急激な巻き返しにも納得がいく。

北郷「まさか……魔法力を使うことに、なるなんてね……」

俺「あってててて……」

背中に生じる痛みに堪える俺が構える前に既に北郷が一刀流の構えを取っていた。

北郷「私はまだいけるけど。君はここらで限界みたいだ……悪いけど一気に往かせてもらうよ?」

俺「……わかりました」

未だ北郷が使い間の耳と尻尾を発現させているところを見ると、どうやら魔法力込みの全力で自分を叩き伏せるつもりらしい。
ならば、こちらも全魔法力を以って迎え撃つまでである。
使い魔である鷹の翼を頭部に発現させた俺が木刀を右肩に担いだ。


北郷「いざ」

北郷が左足を引く。
一太刀で勝敗を決するために刀身には全魔法力を込めた。

俺「尋常に」

俺が両の踵を浮かせ、木刀ではなくそこに魔法力を集中させる。
一か八かの賭けであるが、勝機を掴むためにはこの手段しかない。

北郷&俺「勝負ッッ!!!」

双者が同時に動いた。

北郷「なっ!?」

にも関わらず、北郷は目を見開いた。
道場の壁付近に立ち、構えを取っていた俺が何故既に自分の間合いに入っているのか?

北郷「(まさか……縮地かっ!?)」

疾走による接近ではない。
明らかに何かに引っ張られるようにして肉薄してきた俺の驚異的な速度を前に北郷は、ほんの一瞬だけ刀身への魔力供給を怠ってしまった。


俺「破ッ!!」

気合が俺の喉を割る。
右に薙いだ木刀が彼女の一刀とかち合った。予想通り彼女の力は、やや緩んでいた。

軍神の二刀を初見で捌き切ったとはいえ、所詮俺は青二才である。
ましてや縮地といった芸当など使えるわけがない。
では何故、彼は一気に間合いを詰めてきたのか?

北郷「っぐ!!」

再び鍔迫り合いに持ち込まれた際、北郷は彼の背後へと目をやり、納得した。
彼が通ったであろう床に刻まれた焦げのような黒い二つの線。

北郷「固有魔法の衝撃波を……足の裏から出したのか。考えたね!!」

腕を前に押し出しながら素直に賞賛した。
俺が行ったのは衝撃波を両足の裏から放出することで可能となる滑走のようなものであり、縮地ではない。
彼の固有魔法を知らぬ者から見れば縮地であると誤認してもおかしくはない。

しかし、例え本物の縮地を会得していたとしても相手が軍神こと北郷章香である以上俺が彼女に勝てる確率は限りなくゼロに近かった。
魔法力の量では上がりに近づく北郷と比べればこちらのほうが多いものの、戦闘における力量や経験といった差では圧倒的に彼女の方が上なのだ。


俺「(だとしてもッ!!)」

どうせ勝敗が決しているのならば、最後の瞬間まで全力を出し切るまで。
全魔法力を注ぎ込み、俺が腕を振り上げると木刀が大きく弾き飛ばされた。
勝った! 勝ったのだ!!
胸中でほくそ笑んでいると、手の中にあるはずの木刀の感触が消えていることに気が付いた。

北郷「えっと……その」

気まずそうに笑う北郷の表情。彼女の手には未だに木刀が握られている。
弾き飛んだのは北郷の木刀ではなく自分の木刀だったのだ。
では、どこへ行ったのかと思い辺りを見回す。
右、無し。
左、無し。
まさかと思って上を見る。

俺「……ッ!!」

いた。
それまで握り締めていたはずの木刀が何故か回転し、こちらに落ちてきているではないか。
何故だ。途中までは完璧だったはず。
逆転劇なんてものは最初から期待してはいないが、力が続く限り攻める予定だったのだ。


いや、そんなことよりも避けなければ額に直撃するのではないだろうか。
だというのに身体は金縛りにあったかのように動かない。

昂ぶっていた熱が嘘のように冷めていく。
自分の立てた策がよりにもよって、こんな無様な形で崩れるとは。

回転しながら徐々に視界を覆う物体の動きがやけにスローに見える。
そして、

俺「ごぷっ!?」

落ちてくる木刀を呆然と見守っていると額に切っ先が直撃し、視界が暗転した。

北郷「汗で滑っちゃったんだろうね」

意識を失う直前、そんな言葉を聞いた気がした。




俺「んっ……ここ、は?」

瞼を開ける。
やけに身体が重い。まるで水を吸い込んだ服でも着込んでいるかのようだ。
それと額が冷たかった。

北郷「目が覚めた?」

徐々に視界がクリアになっていくに連れて、自分の顔を上から覗き込む北郷の端正な容貌を前に心臓が跳ね上がる。

俺「き!」

北郷「き?」

俺「北郷少佐!?」

北郷「そうだけど?」

俺「すみませんっ! 俺っ!」

北郷「こらこら、動かないの。頭を強く打ったんだ。安静にしていないと」

慌てて起き上がろうとするも、額の上に乗せられた濡れタオルごと押さえつけられ彼女の太ももに頭を乗せる体勢を強いられてしまう。


俺「すみません……」

北郷「いいよ。ところで、一つ聞いてもいいかな? 君はどうして戦闘で刀を使わないんだ?」

俺「それは……」

北郷「君ほどの腕なら正当な流派を学べば、それなりに自慢できるものになれると思うんだけど」

俺「俺は刀をネウロイに振るつもりはありません」

北郷「……どうして?」

俺「刀なんて人を斬るための道具じゃないですか。それにネウロイに近づけば近づくほど被弾率も上がります」

俺にとっての刀とは人を切り伏せるための武器であり、ネウロイ相手に振るうものではない。
なおかつ、接近すればするだけ被弾率も上がるため俺は刀を運用する気にはどうしてもなれなかった。自分の固有魔法である衝撃波と火器を併用した攻撃さえ極めれば、充分に苦手分野を補えるはずだ。

北郷「たしかに、君の言うことも一理あるね。そう思っているからなのかな……君の太刀筋は他の子たちと違っていた。
はっきり言おう。君のそれは……人殺しの腕だ」

フェイントであるにも関わらず彼が放った突きは間違いなく自分の鳩尾に狙いを定めていた。
もし得物が真剣であり、万が一突き刺さっていたら致命傷になっていただろう。


それだけじゃない。
全体的に荒い太刀筋からは相手を打ち負かす感情も読み取れた。

俺「……」

北郷「話題を変えよう。君はあんな実力を持っているのに模擬戦では黒星なのかな?」

これは純粋な疑問だった。
自分の二刀を初見で裁き、あまつさえ一刀を弾き飛ばしたほどの実力者がなぜ部隊内での模擬戦で連敗しているのだろうか。

俺「地面に足をつけた戦いなら何とかなるんですが……ストライカーを装着した巴戦になると、どうも……」

北郷「あぁ……」

照れたような俺の言葉に得心がいった。
地に足をつけた剣術とストライカーを身に着けた巴戦では刀の運用法も大きく変わってくる。

前者が二次元であるのに対し後者は上下左右といった三次元戦闘である。
北郷自身も今まで見てきたウィッチの中で彼のように巴戦での近接戦闘を苦手とする者を何人か知っているため別段驚くことでもなかった。

北郷「だったら、また暇なときにでもおいでよ。今度は巴戦を教えてあげるから」

俺「……ありがとうございます。えっと、俺もう帰ります。タオル……ありがとうございました」

北郷「もう良いの? 何だったらゆっくりしていってもいいんだよ?」

俺「いえっ! もう大丈夫ですからっ!!」

これ以上膝枕をされ続けると自分でもどうにかなってしまいそうだ。


俺「えっ……?」

北郷「危ないっ!」

慌てて立ち上がった瞬間、俺は膝から力が抜けてくるのを感じた。
視界が大きく揺らぐ。
そのまま板張りの床に崩れ落ちる寸前、自分の顔を温かく柔らかいものが包み込んだ。

北郷「大丈夫? 無理はいけないよ」

頭上から北郷の声が聞こえてくる。
恐る恐る顔を上げてみると、視線の先には安心したような笑みを浮かべた北郷の顔があった。

そのことから俺は今自分が彼女に抱きとめられていることに。
そして、自分がいま彼女の豊かな双丘に顔を埋めていることに気が付いた。

俺「ひっ!?」

北郷「あぁもう! 駄目だって!」

喉を鳴らし慌てて離れようとするも、そんな俺をまた倒れては大変と言わんばかりに北郷が強く抱きしめた。
当然、胸も押し付けられるわけで。

俺「(ぅわ! ぅわわわわわ!?)」

俺の理性は既に限界突破の一歩手前にあった。
だが、次第に動揺は安らぎへと変わっていった。母性とでも言うべきなのか。
彼女の抱擁に心が安らいでいる自分に気が付き、俺は身体を強張らせる力を抜きつつあった。


北郷「……落ち着いた?」

俺「はい……本当に、すみませんでした」

北郷「いいよ。私のほうこそ、ちゃんとした稽古をしてあげられなくて、ごめんね?」

そっと彼女から離れる。
既に体力は回復しており足腰には力が入るようになっていた。
嫁入り前の女の胸に顔を埋めてしまい、怒っているのではないかと思い彼女の顔を伺うとやはりそこには優しげな笑みがあった。

俺「いいえ。俺の方こそ……自分がどれだけ未熟なのか。よく分かりましたから」

北郷「そうやって自分の力量を知ることは大切なことだよ。これからも頑張ろうね」

俺「はい……ありがとうございました」


敏子「どうだった? うちの子は」

軍服に着替え道場から去っていく俺の後姿を見送っていると、すぐ真横から聞き覚えのある声が飛んできた。
振り向けば悪戯めいた笑みを作る旧友の姿があった。

北郷「あんな隠し玉を隠しているなんて。酷いじゃないか」

敏子「そう言われても巴戦が苦手なら公表もできないじゃない」

北郷「気付いていたのか?」

敏子「弟分よ? あいつが持ってるエロ本の隠し場所とかも全部把握しているわよ」

彼女の口ぶりから俺本人はバレていないと思っているようだ。
旧友の過保護っぷりに苦笑いを浮かべる。

北郷「俺君も可愛そうに……ねぇ江藤」

敏子「なによ?」

北郷「あの子。私にくれないか?」

敏子「なぁに言ってるのよ。あいつはわたしの弟よ? 勝手に取らないで」

案の定敏子が鋭い目つきを返してきた。


北郷「駄目?」

敏子「駄ぁ目」

北郷「それは残念。可愛いかったのに」

敏子「あんたねぇ……」

北郷「江藤。あの子のこと……ちゃんと見てあげないと駄目だよ」

敏子「言われるまでもないわよ」

北郷「あの子の腕は本物だ。ちゃんとした師がいれば……いや、師がいなくても化けるよ」

勢いはあったものの、滅茶苦茶な太刀筋や型といった型がないところを見ると彼の剣術は十中八九我流だろう。
そんな我流で自分をあそこまで追い詰めたのだ。

敏子「剣豪かなにかにでも?」

北郷「剣豪? いいや違う……そんな高尚なものじゃない……あれは」

一旦言葉を区切り、口を開いた。

北郷「剣鬼だ」


以上で今回の投下は終了となります。

ここまで支援をしてくださった方々、読んでくださった方々。

本当にありがとうございました。

それでは失礼します。

誰もいないので保守投下しまーす!


俺「一発ネタのつもりが続ーいちゃったぁねぇ」

私「そうだな。もう一つの方も書かずにこっちを書いていていいのか?」

俺「さあ? 作者のモチベ次第だからいんじゃね? つーわけで、前回の三つの出来事!」


一つ! 平行世界の過去へと飛ばされた俺一家!

二つ! 飛ばされた先は何と数千メートルの空高く!

三つ! うわぁぁぁぁぁ! BBAだぁぁぁぁぁぁッ!!!


私「改めて見ると、色々酷いな……そして、何故オーズ風なんだ」

俺「作者がライダー好きだから、あと設定上オレがライト特撮オタだから。この話、押し展開、ご都合主義で進んで行くからな。作者の裁量で」

私「まあ、こんな作風である時点で分かっていたがな……」


第一話『やーい、お前の母ちゃんマーグーロー!』



――1945年 第501統合戦闘航空団ロマーニャ基地 


ミーナ率いるストライクウィッチーズに救出された一家は、基地内の一室へと通された。
立派な調度品が揃った部屋には、既に11人の少女とが集っている。

しかし、一家はその輪から外れ、何やら話し合っており、彼女達はその話し合いが終わるのを待っているようでいた。


私「聞いた話から察するに、私達はパラレルワールドの、それも過去に来てしまったらしい」

俺「えー、俺は時間の流れは一方通行で逆行できないという解釈を押したいと思います」

母「私は好きだぞ。パラレルワールドの設定」

私「少しは真面目に聞いてくれ。というより、事実として目の前で起こっていることを受け入れてくれ」

俺「ふざくんな。日朝のスーパーヒーロータイムを楽しめない現実なんて受け入れられる筈がない」

私「もうちょっとマシな理由はないのか!?」


母「しっかし、ネウロイっつー化物ねぇ。日本は扶桑、アメリカもリベリオンって呼ばれてんだよなぁ。ああ、キリストもいないんだっけ?」

俺「あと中東諸国と中国もねぇなぁ。ま、いいんじゃない? しょっちゅう聖戦とか言ってあっちこっちに戦争と弾圧とテロしてるウォーモンガー共がいなくなっただけだ」

私「おい、危ない言い方は止めろ」

俺「いいんですぅ。だって、俺は関係ないし」


俺「それよか、どうやってこんなとこに来たかだ」

私「一番可能性が高いのは、ネウロイだろうな。コイツ等、訳の分からん技術を多数有しているらしい」

母「空間転移か瞬間移動みたいなもんもあるみたいだな。あのお嬢ちゃん達が話してるの聞こえたぜ」

私「その内の一つが時空間にまで作用したのか……。だが、私達である理由がない。あるとしても……」


言葉を区切ると母と私は黙って俺に視線を向けた。
そこにどんな理由が込められていたかを知る者は、彼等家族にしか分からない。


俺「はいはい、俺のせい俺のせい。ポストが赤いのも、カルト国家の核実験も、核施設の相次ぐ不始末も」

母「誰もそこまで言ってない言ってない」


私「…………ともあれ、私達は過去に来た。身の振り方を考えねばならない」

俺「はー? どーせパラレルワールドだぜ? 仮に世界が滅びたって、滅びた世界と滅びなかった世界に分岐するだけだろ?」

私「かも、しれん……」

俺「んで、そうでなかったとして世界が滅びてもよくないか? どうせその時にゃ俺等も一緒に死んでるだろうし」

私「かもな。……だが、私達が原因で人死にを増やす訳には、いかないだろう……?」

俺「そうかー? どうでもいい誰かが死んだって、関係ないだろ。俺は痛くも痒くもない」

私「お前は、どうでもいいことはホントどうでもいいって性格を直せ!」

俺「むりー」


俺は相も変わらず気の抜けたまま、胸の前で腕を交差させ、×マークを作って見せた。


俺「大体よ、良かれと思ってやったことが必ずしも良い方向へ向かうとは限んねーだろ」

母「ま、そりゃそうだわな」

私「………………」

俺「俺等が来た時点で、どうあがいても歴史は改変されてんだ。人が大勢死ぬか、助かるかは別にしてな」

私「だとしても、良い方向へ転ぶように努力するべきだ。そうしないのなら、せめて極力歴史に干渉するべきじゃない」

俺「お人好しだねぇ」

私「いやか? だったら見捨てればいいだろう?」

俺「アホか。お前はどうでもよくねぇよ」



私「ともかく、この世界へ来た原因を探り、帰る方法を見つけよう。それが不可能なら……」

俺「そっちはおいおい決めようぜ。先のことは分からんねーしさ。だが、俺達について知っておいて貰った方がいいだろ」


私「だが、それでは……」

俺「仮にそれで歴史が変わったとしても、外部に漏らした奴が悪い。更には俺達を利用しようとする奴が悪い。つーか、心配し過ぎだ。歴史を変える大仰な力、俺等にはねーよ」

私「そうはいうがな……というより、お前がいうな」

俺「まあ、それは置いておくとして、俺等の世界に戻るには何かと後ろ盾はあった方がいいのは事実だ。違うか?」

母「確かにな。0から始めるのは面倒だからなぁ」

私「一番確実かは別として、情報源やコネにはなるか……」



母「ところで、お前達……」

私「母さん、何か……?」

母「こんなシリアスで大丈夫か?」

俺「大丈夫じゃない。問題だ。一番いいボケを頼む」

私「少しは真面目にやってくれていると思った私が馬鹿だった……!」ガクッ


俺「つーか、さっきから後頭部にすげー殺気を感じるんだが」


ミーナ「<●> <●>」ジーッ


私「お前の責任だ。自分で何とかしろ」

母「ヒューッ! 流石は俺、あんな美少女に熱視線を送られるなんて、世界で一番可愛くて馬鹿な息子だぜ!」

私「母さん、お静かに」

母「あ、いや、お前も男前だからな。だから機嫌直せよぉ!」

私「そういう意味で言ってるんじゃない!」

俺「しゃーねー。ちょっとおちょく、もといご機嫌取りするか。俺の」

私「言い換えた意味がない!? 少しは人の気持ちを慮ったらどうだ!」


俺「………………」プッ

ミーナ「………………」イラ

俺「………………」プギャー!

ミーナ(落ち着きなさい、ミーナ。ちょっとからかわれたくらいで! こんなもの、上層部の嫌味に比べれば……!)

俺「………………………………………BBA」ボソ

ミーナ「…………ッ!」ガタッ!

坂本「落ち着けミーナ。あの手合いに何を言っても無駄だ。」


私「お前も、からかうのは止めろ!」

俺「いやー、生真面目な奴をからかうのはこれだから止めらねぇや」

母「そういう割に、相変わらずの無表情な俺であった」

俺「それが俺……鎮西八郎・ルーデル・ヘイヘ・ロンメル・船坂弘の人生よ」

私「そのネタ、何時まで引っ張るつもりだ」

俺「無論、死ぬまで」

私「無駄にカッコいい返事!? ていうか長すぎる!!」


坂本「その様子を見ると落ち着いたと思ってもいいか?」

母「ああ。まあ、ちょっとした家族会議だよ。時間を設けてもらって悪いね、お嬢ちゃん?」

坂本「お嬢ちゃんは止めてください。私は坂本 美緒。階級は少佐です」

母「あー、はいはい、美緒ちゃんね。ま、肩肘張らずにやろうぜ」


坂本(この年で、名前にちゃん付けで呼ばれるのは、少々きついものがあるな……)


母「まあ、詳しいことは自慢のバカ息子二人に聞いてくれ。あたしは待ってるよ」

坂本「いえ、しかし……」

母「いいのいいの。親の助けが必要な年でもないしよ。あたしの仕事は尻拭いだけさ」


後のことは俺と私に任せるのようで、母はソファから動く様子はなかった。

そんな母の様子と態度はいつものことなのか、二人は何も言わずにミーナの座る対面のソファに腰を下ろす。


ミーナ「それで、貴方たちが何者なのか、どうしてあのような場所に居たのか。教えて頂けますね?」

俺「県境のトンネルを抜けると、そこは空の上でした、以上!」

私「お前は黙ってろ。……どこまで信じて貰えるかは分からないが、出来る限りは話しておこう」


私は大きな溜息を吐き、明朗な語り口で自身の境遇を語っていく。考察や心当たりを一切語らず、真実のみを伝えていった。


バルクホルン「何を馬鹿な! 未来だの平行世界だのと信じられる訳がないだろう!」

私「では、一つ聞きたい。あの空域、あの時間に輸送機は飛んでいたか? 恐らくはないだろう。人類の敵が出現する空域を悠々と飛んで車と人間を投下する馬鹿はいないと思うが?」

ミーナ「確かにそうね。貴方達は突然、あそこに現れた。そうとしか思えなかった」

バルクホルン「ミーナッ! こんな正体も目的も分からん連中の戯言を信じるのか!?」

ミーナ「バルクホルン大尉、落ち着きなさい。彼等の言い分を全て鵜呑みにする訳ではないけれど、あの空域に航空機が居なかったのは事実よ。私の固有魔法は知っているでしょう?」


ミーナの固有魔法は三次元空間把握。
その感覚が及ぶ空間であるのならば、目標の数や種類、位置を知ることができる感知系に分類される魔法である。
彼女ならば、一家の出現が如何に不自然であったかは理解できている。

坂本「……そうだな。では、仮に未来から来たと言うのなら、それを証明できるものはあるか?」

私「証明、ね。ウチの車の破片やら我々の荷物をサルベージしてくれるのがいいかもしれんが、この時代に海の底を浚うのは無理か」

俺「うわぁぁぁぁぁぁ! オレの機種変したばっかのスマホががががッ!!」ガーン!

私「お前な、いい加減にふざけるのは止めたらどうだ。それに携帯なんて……ああ、その手があったか」

俺「ふざけてねぇよ。おい、どうすんだクソが。最新型だぞ、ファック!」

私「そんな声を荒げるのは勝手だがな、せめて表情を変えろ。口調と表情が一致していないのは地味に怖いぞ」

俺「残念だが、これが鎮西八郎・ルーデル・ヘイヘ・ロン――」

私「もうテンドンはうんざりだ」

俺「いや、このネタには利用価値が……! まだだ、まだ終わらんよ!」

私「勝手にやってろ。まあ、これを見てくれ。一応、証明にはなるんじゃないか?」


学ランの内側から取り出したのは、折り畳み式の携帯電話。尤も、この世界の人間にはそれが何かは理解できないだろう。
耐水性らしく、携帯が問題なく動くことを確認すると、成れた手つきでカメラを起動させる。

ピロリン、と携帯から音が洩れると、怪訝な表情をする一同であったが、私の差し出した画面を見て驚愕した。


宮藤「これって、ミーナさん!?」

エーリカ「うわー……」

サーニャ「すごい……」

坂本「驚いたな。これは、写真……なのか?」

私「原理は全く異なるがね。少なくとも、この時代の技術力で作り出すのは不可能だ」

ペリーヌ「確かに通常のカメラでは不可能、ですわね。暗室や薬液が必要ですし……」

ミーナ「………………」


俺「ねぇねぇ、今どんな気持ち? 俺達が未来から来たって確定しちゃいそうだけど、今どんな気持ち?」

バルクホルン「…………こ……のぉ」プルプル

俺「何を馬鹿な! 未来だの平行世界だのと信じられる訳がないだろう!(キリリッ だってよ」ブフォッ!

バルクホルン「ウガァァァァァァ!!!」ドッカーン!

エーリカ「うわあ! トゥルーデが! トゥルーデが本気で怒ったーー!」ヒィッ!

俺「うわ、煽り耐性0かよコイツ。こわいわー、現代っ子じゃないけどキレやすい若者こわいわー」ヤレヤレ

バルクホルン「誰のせいだ貴様ぁぁぁぁッ!!」

俺「あん? 俺のせいだけど、なにか?」

私「………………………」プツン

俺「あ、ヤッベ。こっちもキレた」


私「いい加減にしろぉぉぉぉぉぉ」ドカァ゙ッ!

俺「兄弟からのまさかのエルボーッ!!」ドサァ……


私「ぐッ!? クソ……これだけの運動と怒りで……」ガク

バルクホルン「お、おい! どうした、大丈夫か!?」

私「問題がない訳ではないが、まあいつものことでね。しかし、悪かったな。ウチの馬鹿が……」

バルクホルン「あ、ああ。怪我でもしているのか……?」

私「いや、心臓に欠陥があってね。ちょっとした後遺症だよ」

バルクホルン「それなら宮藤の治癒魔法が……」

私「どういう原理の魔法かは知らんが、恐らく無理だろう。俺の心臓はあらゆる負荷に耐えられん。治療であっても負荷は負荷だからな」

バルクホルン「………………」

私「同情なんてするな。私の身体だ、上手く付き合っていくさ」


俺「何やら堅物同士の空気が良い件について」ムク

シャーリー「うぉッ、もう起きた! 大丈夫なのか……?」

坂本「いや、どう見ても完全にクリーンヒットだったんだが……」

俺「あー、これくらい俺等にゃ日常日常。垂直落下式ブレーンバスターに比べればどうってことないや。あ、いや、やっぱアレだ。奥歯折れた」ペッ

ミーナ「ま、まあ、無事ならそれでいいわ。それから折れた歯をそこらへんに吐くのは止めてちょうだい」ハア

俺「へーへー、すんませーん」


私「おい、お前が居ると話が進まん。母さんとでも話していろ」

俺「ちッ、俺はいらない子だってよ。私がいじめるー、マミー慰めてくれ、女だろ?」

エイラ「……どう考えても、実の母親に向かっていう台詞じゃないゾ」ドンビキ

俺「実の母親でもなんでもねーけどな、俺と私は単なる養子だし。因みに俺と私も血の繋がりはありません」

リーネ「えぇッ!? そんな大事なこと話ちゃっていいんですか!?」

俺「いんじゃね? 別に隠してもないし」ケロッ

母「だな。あたしの知り合いにも周知の事実だ」ケロッ

私「二人ともそんな重大な話を軽い調子で流さないでくれ。普通の人は引くから」イガイタクナッテキタ……

母「んだよー、確かに腹を痛めて、股をおっぴろげて生んだ子じゃないけど愛してるんだぜ!」

俺「俺もだよ、マミーと私のためなら世界を敵に回すわ。つーか、俺の家族の為に世界が生贄になれ」

私「愛が重い! あと女が股とか言わないでくれ母さん!」

俺「何言ってんだ、マミーくらいの年なら男の一人にでも股開いてんだろ」

ミーナ「そ、そういうことを人前で言わないで……////」

バルクホルン「貴様は、少しは恥というものがないのか! ////」

俺「ねぇよ、そんなもん。そもそもそんな恥ずかしいことでもなくね? 有史以来の当然の営みだろ。父ちゃんと母ちゃんがベッドの上でギシギシアンアンやっておめー等が生まれてきたんだよぉ」

エーリカ「流石に、あけすけすぎるんじゃないかなー。サーニャんも関係ないのに真っ赤になっちゃって……」

サーニャ「…………/////////」

エイラ「お、お前等、サーニャをイジメんナー!!////」

俺「そういうお前も、顔が赤いのであった。若いねー」

母「………………おい、俺。一つだけ訂正しろ」

俺「あれ? マミーなんで怒ってんの? 訂正するとこ何もなくね?」


母「私はマグロだ! よってギシギシアンアンじゃない! ギシギシだけだ!」ドヤァァァァッッ!


全員「」


私「…………oh」

俺「マミーがドヤ顔で自分をマグロとカミングアウトするような女だった。死にたい」

私「おい、他の連中が硬直してるぞ。どうするんだ、これ。私も反応に困るんだが……」

俺「知るか………………」

私「…………………」


俺「やーい! お前の母ちゃんマーグーロー!」

私「お前の母親でもあるだろうが!?」

俺「………………ッッッ!?」ハッ!?

私「気付いてなかったの!?」

次回予告!


ミーナ「まさか、二人とも魔法力を持っているなんてね。それも私さんは固有魔法まで……」

坂本「だが、私の方は身体の問題で戦えないぞ。しかし、それを補って余り張るほど俺の能力は高い。本当に、何者なんだ……?」


魔法力を有していた俺は空へ!


俺「はあ、模擬戦? やだよ、めんどくせぇ」

坂本「そう言うな。ミーナが直々に相手をしてくれるそうだぞ?」


ミーナ(ふふふ、ここでBBA呼ばわりさわれた鬱憤を……!)ゴゴゴゴゴ


俺「や、別に嬉しくねーし。……だがまあ、そうだな。勝った方が負けた方の言う事を一つ聞くって条件をつけないか? その方がやる気も出るしよ」

坂本(なんだか、とても……)

ミーナ(……嫌な予感がするわね)



第二話! 『BBA! テメーの明日は裸エプロンだ!』


凄い切り方ですが、これにて第一話終了です。なんでって? ネタが浮かばなかったから!

平行世界についてですが、俺一家が転移してしまった理由は考えていますが、細かい設定は考えていませんので、あんまり気にしないでください。

そして、俺一家の世界ですが現実世界ではなく、ストライクウィッチーズのアニメが存在しない世界から来ています。
ちょっとというよりも、かなり現実からかけ離れた世界ですのであしからず。

さー、これからもノリだけで突き進んでいきます。では、失礼します!

乙!

次回BBA無理す……おや、誰か来たようだ

お腹減ったから、そろそろ飯食いに行こっか、ハルカ

今日は雨降りそうだから早めに戻ろうね

おはようルッキーニ 今日の昼ごはんは冷凍の皮つきフライドポテトだよ

  ,ハ,,,、                                      _,,,―'二ニ,,゙゙,レ
  ゙lカラリ`゙゙'''ーri、、                                 ,,r¬デダーンッ,r'"
   ヽッシューシュルシ^'ー,,_                          ,r,ウワーグッグク,r″
    ゙くタアチャフカカカアネ`''-,,,                      ,r''ギッギ ンニュダi´
    ゙!,ナッニーッウクククテトト`'i、                      ,/アウンアネッアリッア,″
     |シゲリヒヘウワアグッグッ`ヽ                   ,/マッヨッギュカサカサー|
     ,iャウワーグッヌーウアウエミア \               ,/ヌワージッグッフンノニャ|
     ヽア゙ッギンニーニュグッエオュググ'i、   \   /     ,/ウジャシカイキャーンリグ,i´
      ゚ヽ,ッエッエッリュアッキエウニャウニャ゙ヘi、_バ〃 ̄`ヾハ ,,i´パフパフアッチュサ,,r‐'゙`
        `゙''-、ッペッサイササヨイニュヒッ ゙ルミイレイ)ヽリ)i 'ネチュググノグヒッレ‐'゙゜
           ゙゙'-,ラウッジャダーンキッノノヾi*◉w◉ノl.lーヨイニュヒッコクイ

             ヽ__,,,,、トウッウ((ィキ( v v) .リッキカ,,,厂 ̄ 生物はみな進化の可能性を秘めているポテトおいしい
                  ┤フーイッイッ( v v)〕テトテト[
                 ,,r''ツールツル,l゙ v v lドゥドゥ゙l,

                  ,,,/゙ャキュルリャリ     lジュエッエト'ヽ、_、
              ,,rオッニミッウクククr″    ゙lコフュシュルシュエシュ'i、
             ,i´ギャークンニュニ,-'’       ‘-,イゲヘヒーヒヘヒフヒ〕
             ゙lイグナンニュニ,/          .`゙''-ミアリエウ,,r″
             `-。ウウカ,/′             `'=,カヒ,i´

               ゙,!チ/                 ゙'i、ウ乂
               ,lマi´                  ‘巛ジl、

              ,r凵                     ゚i|i,゙ュ゙!,
             ,/,l歹                      ゙'ニ_:゙l、
             ,l゚,,/°                       `'''″

せっかくだから投下させていただこうかしら……

では、僭越ながら失礼します。


前回のあらすじ

エーリカ「宮藤なら特訓でいないよ」

俺「紹介しよう。俺の使い魔で狐の陽子ちゃんです!」

シャーリー「俺のストライカー改造しよう!」

友「俺、紫ちゃんはお前自身の手で改造するんだ」


坂本「私はまだ戦える……」

狐「坂本、戦うのは勝手だが……それが原因で俺の身に危害が及んだら、やっつけるぞ☆」

── 食堂

俺「やっぱり宮藤達の飯が一番上手いぜー」モグモグ

宮藤「ありがとうございます! でも、私達がいない間はどうしてたんですか?」

俺「できる奴らで交代制でやってたんだが……エーリカが少し不憫でな」

宮藤「?」

俺「それがよ、エーリカのやつ、めちゃめちゃやる気出してたのに、大尉と隊長に全力で止められてやんの。どんだけ料理下手なんだろうな」プクク

エーリカ「気になるなら食べさせてあげるー」

俺「え……い、いや、いいよ」

エーリカ「遠慮しなくて良いのに。きっと美味しいよー」

美味しい?

俺「え? だって、え?」

不味いから止められてたんじゃ……。大尉に目をやると、彼女は小さく笑って食事を再開し始めた。

俺「大尉……?」

バルクホルン「どうした中尉、食事が冷めるぞ」

俺「あ、ああ……」


エーリカ「じゃあ今日の俺のお昼は私が作ってあげるよ」

俺「な、なにぃ!?」

待て、それはヤバイのではないか? エーリカの料理は不味いのではないのか!?

バルクホルン「ふ、しっかり味わうのだな」ニヤリ

俺「その意味深な笑みは何ですか!?」

バルクホルン「……」フッ

バルクホルン「ごちそうさまでした。宮藤、今日も美味しかったぞ」

宮藤「あ、はい。ありがとうございます」

バルクホルン「さて、訓練でもするか」

俺「おい待て、待ってください!」

バルクホルン「……」ジッ

俺「大尉……」ジッ

バルクホルン「……」フフッ

バルクホルン「ではな」

あれ、見捨てられた!?


俺「うぅ……気が重い」

お昼が怖い……。
肩を落としながらてくてくと歩く。行き先はハンガーだ。
紫ちゃん改造計画はゆっくりとだが進んでいる。それが終わった暁には、今度こそシャーリーに勝って、あのおっぱいを……!
おっぱいと言えば、友に借りた新しいエロ本を宮藤にも見せてやらねばな……。

坂本「おい俺、ちょっと来い」

俺「うわぁ! もっさん!?」

坂本「化物を見たみたいに言うな。安心しろ、訓練ではない」

俺「じゃあ何でしょう……?」

坂本「お前はたしか、夜間哨戒の経験があっただろう?」

俺「まあ一応……だが、本職じゃないから探知範囲も精度も低いぞ?」

坂本「わかっている。いいからついて来い」

── ミーナの執務室

俺「リトヴャク中尉が風邪?」

ミーナ「ええ。まさかそんな状態のサーニャさんを出撃させるわけにはいかないでしょう?」

坂本「そこでお前には今夜の哨戒をお願いしたい」

トントン、ガチャ

エイラ「失礼しま──ゲっ、何でコイツがいるンだヨ」

坂本「エイラと一緒にな」

俺「……俺は構わないが」

エイラ「必要ナイ。私一人で十分だ!」

坂本「まあそういうな。お前にはレーダーがないだろう?」

エイラ「ウ……お、俺だってそんなノあるって話は聞いてない」

俺「まあ俺は使い魔が少し特殊でな」

エイラ「何だよソレ」

ミーナ「ともかく! 俺さんとエイラさんには今晩の哨戒を行なってもらいます。良いですね?」

俺「了解」
エイラ「……了解」


そんなわけでユーティライネン中尉に睨まれている間に昼の時間がやってきてしまったわけだが……。

俺「なんだこのダークマターは……」

使い古された表現ではあるが、敢えてもう一度言おう。

俺「なんだこのダークマターはっ……!」

エーリカ「わっ、そんな壮大なものに例えてもらえるなんて嬉しいよ!」

俺「おっと、そんなpositiveな返しは予想外だぜ!」

俺「あー、うん。俺今日夜間哨戒だからもう寝ることにするよ」

バルクホルン「待て中尉、食材を無駄にするつもりか?」

俺「そう思うならどうして料理させたんです!?」

ミーナ「まあやらないと上達しないし……たまには、ね?」

俺「ね? じゃないですよ! そもそも、隊長なんて味覚がおかし」

ガッ

ミーナ「食べなさい」

俺「はい」


エーリカ「美味しい? ね、美味しい?」

俺「ぐぶっ、あア……はハッ、食うかイ?」

エーリカ「私は宮藤が作ってくれたご飯があるから大丈夫ー」

俺「ソ、そうカ……ごぶっ、ごチ、ごチチチそうサまデシた」

俺「じゃアオレ、夜間哨戒めで寝るカラ」フラフラ


バルクホルン「残すかと思ったが、よく食べきったものだ」

シャーリー「俺……無茶しやがって」

ペリーヌ「女性が用意したものをきちんと完食したことは評価できますわね」

坂本「……夜間哨戒に支障がでなければ良いが」

ミーナ「少し無茶させすぎちゃったかしら……」

エイラ「……」モグモグ


── 夜

俺「うぅ……まだ気持ち悪い。口の中が蹂躙された気分だぜ……」

狐「無理してあんなものを食うからじゃ、馬鹿者め」

俺「そんなこと言ったって、せっかく作ってくれたのに何か悪いだろ。隊長も怖いし……お、早いな」

エイラ「……来たのカ」

俺「ま、仕事だからな」

エイラ「腹痛いとか言って、私の足を引っ張るなヨ」

狐「小生意気な娘じゃの」

エイラ「うわッ、狐!? 尻尾も多イ!」

狐「ふん、足を引っ張らないよう気を付けるのはぬしじゃ」

エイラ「な、何ダヨお前……」

俺「こら、あんまりそういうこと言うんじゃないの」

狐「……ふん」

俺「悪いな、まあ一晩一緒に飛ぶんだ。同じ被弾数0同士、仲良くしようぜ? ユーティライネン中尉」

エイラ「……私の邪魔はするなヨ」


── 上空

俺「さてと……じゃあよろしく頼むぜ、陽子ちゃん」キィィィン

エイラ「何言っテんダ?」

精神を集中させ、普段よりも多く魔力を開放する。痺れるような間隔とともに、尻尾が1本増える。つまり、今の俺には尻尾が2本あるわけだ。

エイラ「何ダ!? お前、尻尾が増えたゾ!?」

俺「ああ、陽子ちゃんには尻尾が3本あっただろ」

エイラ「あったけど、今は2本で……さっきハ1本だったじゃないカ。じゃあもう1本はどうしたんダヨ」

俺「……普段は魔力をセーブしてるんだ。全開にすると、すぐに空になっちまうからな」

エイラ「オマエは魔力量が少ないノか?」

俺「いや……燃費が悪いんだ」

エイラ「一緒ダロ」

俺「結果は似てるかもしれんが、過程が違う」

エイラ「ふぅん……?」


俺「飛行に使う分を除けば、普段はほとんど固有魔法にしか魔力を通していない。尻尾が2本になると陽子ちゃんと繋がって、ある程度力を共有できる。瘴気の探知能力も陽子ちゃんの能力だ」

エイラ「良いことばかりじゃないカ」

俺「確かに強くなるし、魔力の絶対量は増えるんだが……陽子ちゃんの力が強すぎてな」

俺「固有魔法に加えて、探知能力、妖狐の強力な魔力の制御にも気を回さないといけなくなって、結果として魔力の消費量が増えるから結局はマイナスだ」

エイラ「ふぅん……その、"ヨウコチャン"の魔力はそんなに凄いのカ?」

俺「ああ。もし調整しなかったら、ストライカーが壊れるレベル」

エイラ「じゃあ尻尾3本にシタら」

俺「超短時間だけスーパーヒーローになれるぜ?」


俺「……ん? ネウロイ、か……?」

エイラ「ドウシタ?」

俺「いや……陽子ちゃん?」

狐(まだ遠いゆえ断定はできぬが、確かに丑寅の瘴気がいやに濃いな)

俺「ふむ……ユーティライネン、ネウロイだ」


エイラ「本当か?」

俺「北東の方に強い瘴気を感じる……気がする」

エイラ「気がするって何ダヨ!」

俺「いや、ぶっちゃけ探知能力"もどき"だから精確性に欠け」

エイラ「っ!?」

エイラ「俺! 危ない!」
狐(俺! 来るぞ!)

俺「なっ!?」

エイラ「っ!」

慌てて散開する。数瞬遅れて俺達がいたところをネウロイの光線が通りすぎていった。

俺「おいおいマジかよ。こっちはまだ視認もできてないんだぞ」

エイラ「俺、また来る!」

俺「ちっ、反応速度4、敏捷性3、速度3!」

俺「陽子ちゃん、ナビゲート頼む!」

ネウロイのビームに沿って飛びながら、そう叫ぶ。

狐(さっき言ったじゃろう! 丑寅の方角で遠くじゃ!)

俺「大雑把すぎるわ! ただでさえ夜暗と同化して見辛いってのに……ユーティライネン! とりあえず距離を詰めるぞ!」

エイラ「ム、お前が私に命令するナ!」

俺「じゃあどうするんだよ!」

エイラ「ウルサイナー」

俺「何ぃ?」

2人でなんやかんやと言い争いながらもビームを回避しつつ接近を試みる。

エイラ「……ふぅん。被弾数0ってノモ、あながち嘘じゃナイみたいダナ」

俺「お前こそ流石だな。ユーティライネン」

幾筋もの光が走っているが、そんなもの俺達にかかれば何てことはないただの道しるべだ。お互いをフォローしながら確実に距離を詰めていく。

エイラ「……オマエ思ったよりもやるナ」

俺「そいつはどうも。はは、かのダイヤのエースに褒められたとあっては、尚更被弾はできないなー」

エイラ「……フン」
エイラ「ユーティライネンじゃなくて、エイラで良い」


エイラ「……大きいナ」

接近したネウロイは予想以上に巨大だった。起伏のない黒色の塊が赤色の輝きを撒き散らしながらゆっくりと進んでいる。

俺「対空砲火が半端ない……」

エイラ「でもそんなの私達には関係ない、ダロ?」

俺「当然」

すいすいとビームをかわしながら彼女は発砲する。しかし、それも表面をなぞるばかりですぐに回復されてしまう。

俺「俺達の火力じゃ少し心許ないな……増援を頼むか」

エイラ「どれぐらいで来るッて?」

俺「……約30分」

エイラ「長いナ……少し牽制スル」


彼女は見事だった。華麗なまでの動きでビームを避けまくる。俺もそれに続き、ビームをかわしながら刀を引きぬいた。

俺「飯綱!」

空気のゆらぎがネウロイに傷をつけるが、すぐに再生されてしまう。

俺「ちっ、斬るだけじゃ有効打にすらならないか……」

愚痴を零しながらもビームを回避する。一箇所に留まっていてはあっという間に消し炭だ。
固有魔法を攻撃にまわせば、大型のネウロイを両断するぐらい訳ない。だが、飯綱は"斬る"だけだ。斬撃と言っても良い。有効面積が小さいその攻撃はコアに当てなければ効いているとは言い難い。
何せ、相手は切り傷など簡単に再生してしまうのだ。コアの位置がわからない以上、雨のような対空砲火の中を回避を捨てて攻撃にまわすのはリスクが高すぎる。
エイラも手持ちの銃で外殻を削ろうとしているが、その銃弾はコアに届くには程遠い。彼女はムキになったかのように銃弾を叩き込んでいる。

俺「おいエイラ! あまり突っ込むな!」

エイラ「ウルサイ。私は予知ができるンダ。あんな太いだけのビームナンテ当たらナイ」

俺「過信し過ぎだ。隠し玉があるかもしれない。もっと警戒しろ!」

エイラ「でも、ここから撃っても銃弾の威力が減衰して効いてナイ。もっと近付かないと削れないダロ」

俺「だから、みんなが来るまで」

エイラ「アーもう、大丈夫ダッテ! 怖いナラそこで見てロヨ」

俺「待てエイラ!」

支援だ!


彼女は無駄のない動きでビームをかわしながら、ぐっと距離を詰めた。今まで通りビームを避ける軌道を取りながら銃を構える。同時に不自然に動きが止まった。

エイラ「な、ビームが……? こんなの、避けられ──」

彼女がポツリポツリと呟いたその刹那の瞬間だった。彼女へと放たれたビームが何十もの極細のビームへと拡散した。

俺「エイラ!? 速度10!」

俺「シールドを張れ! 早く!」

エイラ「し、シールド。シールド……?」

駄目だ。良くないことを予知してしまい混乱してるのか、それとも単純にシールドを張れないのか……彼女は硬直したままシールドを張ろうとしない。ビームは彼女を取り囲むような軌道を描いていた。だが、まだ囲まれては居ない。

俺「くそっ!」

狐(よせ! 間に合わない! 危険だ!)

彼女はもう眼と鼻の先なんだ。あと少し、もっと速く!

俺「間に合わせる!」キィィィィィン

ビリビリと体を電流が駆け抜ける。尻尾がさらに1本増えたのがわかった。これで尻尾は3本。これで追いつけないなら……!

狐(俺、止め)

俺「速度30!」

俺「エイラ!」

ビームの軌道上から彼女を押し退ける。代わりに、俺の周りには赤い包囲網。
なるべく被弾範囲が小さくなるように体を捻りながらシールドを張る。

狐(シールドを! 早く!)

俺「防ぎy」

ビームがシールドを突き抜けてくるのがやけにゆっくりに見えた。
音もなく体が貫かれていくのがわかる。ビームが極細だったためか、体が消滅するなんてことはなかったが、代わりにお腹や手足に何個か穴が空いたような気がする。
頭や心臓に直撃しなかったのは不幸中の幸いかもしれない……。魔力制御に気を回せなくなったために紫ちゃんが煙を吹き始めた。足から抜け落ちていく。

俺「っ……」

当然俺も落下しているのだろう。浮遊感に包まれながら意識が飛びかける。

エイラ「俺!」

彼女に抱きすくめられているらしい。とても近くから声が聞こえた。

エイラ「お前、なんで……シールドも、全然……」

狐(妾の力で無理矢理止血はした。じゃが、このままでは、ぬし……)

俺「悪、い。しく、った……」

エイラ「喋るな!」

エイラ「クソっ、ミヤフジ! 俺が、俺が──」

次回予告

エイラ「ミヤフジ! 俺は……」

宮藤「命に別状はありません。ただ、意識が戻らなくて……」

────
坂本「どうやらあのネウロイは、遠距離なら巨大な光線、近距離なら拡散型の光線で包囲攻撃をしてくるようだ。だが、この包囲攻撃を抜けるのは極めて難しいと言わざるを得ない」

ミーナ「しかし、私達にはあのネウロイのような超長射程の武器はありません。リーネさんのような長射程のものでも、あの巨体ゆえに威力が足りないのが実情です」

────
エイラ「私は、避けられなかったんだ。動けなかった。怖かったっ……!」

バルクホルン「怖いなら、動けないなら飛ぶな。次は……死ぬことになる」

────
ペリーヌ「確かに光線の包囲を抜けるのは難しいかもしれませんわね。でも……あなた意外に誰がそんなことをできると言うんですの?」

────
エーリカ「……怖くない人なんていないんだよ。でも……だからこそ、みんな戦うの」

────
狐「貴様……よくも俺の、妾の前に姿を見せられたな」

坂本「陽子、よせ!」

────
サーニャ「大丈夫。エイラならできるから。ね?」

以上です。
長々と失礼しました。そして、支援等ありがとうございました。

サンダヘさんと展開が被ってしまっているけど、もう少し見守ってもらえると嬉しいのです。
起承転結で言えば、まだ起なんだ……

乙!

エイラ√?
続き待ってるぞ

ありがとう。一応ここからエイラ√に入っていく予定。

そもそも、書き始めた段階では、こんなにエーリカが絡んでくる予定ではなかったのだ。
これが天使の力なのか……

エーリカは個人的には、けっこう動かしやすい
あんまり501のメンバーは書いたことないけど

>>263
確かに、エーリカは動かしやすい。しかも可愛い。あれ……エーリカって最強じゃね?

だが、俺はエイラが好きなんだ! 天使の誘惑には負けん。エイラ可愛いよエイラ!

爆破とはなんと無慈悲な……

ほっほ

ティウンティウン

予約

24:30~

ほっほっほ

何もかもがめんどくさくなるんダナ

ほっほっほ

ほい

保守

ほっほ

ほっほっほ

かわいい

保存した。

ほっほ

ほっほっほっほ

漏れ「餃子!!」耳ペタン
坂本「んっ?そういえばお前、扶桑のどの辺りに住んでいたんだ?」
漏れ「石川!!」親指チョコン
坂本「石川のどこだ?」
漏れ「琵琶湖!!」細目
坂本「ははは、それは滋賀だろう」
漏れ「…」

その日、浅井奥雪は二階級特進した。

ほっほっほっほっほ

バイク大好きなハンニバルだって!?

俺たちが闇鍋やったら何をブチ込むか考えようか

>>330
僕は半田、迫激砲の殻、精子、リモコンを入れる!

マロニーを鍋に入れるのって関西だけってホントなのかね?

>>343
関東じゃどうやって食べてるんだよwwwwwww

>>345
酢醤油

ファアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

CSも終わったし、そろそろ飯作ろうか、ハルカ

予約24:30からのしかなかったよね?

ダナダナ

おう

じゃあ2130になったら投下しようかな

ご飯がご飯がジョーゼット・ルマール!(おかわり!)

ステンバーイ


(推奨BGM:http://www.youtube.com/watch?v=SIbLG_84eyg&feature=related)

芳佳「当たって!」

リーネ「えいっ!」

芳佳とリーネが連携攻撃を仕掛ける。
だが、その攻撃はあっさりと避けられた。

エイラ「ほいっと。へへん、楽勝楽勝」

いかにも余裕そうに攻撃を避けるエイラ。
しかし、その視覚外から更なる攻撃が加えられる。

俺「隙あり!」

エイラ「そんなもの無いんダナ」

完全に死角からの攻撃だったが、まるで見えていたかのように俺の攻撃は回避された。

坂本「ふむ、今の攻撃はなかなかよかったが……。エイラには通じんか」

バルクホルン「エイラの固有魔法にかかれば、どんな攻撃も当たらないからな」

ルッキーニ「あたしもあれ苦手~」

基地の滑走路上で双眼鏡を片手に模擬戦の様子を見守っているのは坂本達だ。
今日の訓練は新人達の強化を中心としているため、地上にいるメンバーは皆完全に観戦側に回っている。

シャーリー「それにしても……いくらエイラだって3人がかりじゃきついんじゃないか?」

坂本「そうでもないさ。見てみろ」

坂本が視線で示す先、そこでは俺達が再度攻撃を仕掛けようとしているところだった。
エイラの後ろを取り、逃げるエイラを追いかけながら3人同時に攻撃していく。
だが、

俺「当たらない……! 未来予知ってやつか!」

芳佳「もっと近づかなきゃ……!」

ここからでは埒が明かないと判断した芳佳が距離を詰めていく。
しかし、それでもエイラに攻撃が届くことはない。
それに業を煮やした芳佳は、さらに接近しようと速度を上げていった。

俺「待て! 迂闊だ!」

俺の忠告は一足遅かった。
芳佳の攻撃の途切れたタイミングを見計らい、エイラが急減速する。

芳佳「ふぇ……?」

気付いた時には、既にエイラは芳佳のすぐ後ろに位置していた。

エイラ「貰ったー!」

芳佳「きゃあっ!」

ペイント弾が降り注ぎ、芳佳のストライカーユニットが鮮やかな色に染まる。
芳佳を撃墜後、エイラは素早く向きを変え、一気に反撃へと転じてきた。

俺「くっ!」

リーネ「え? あっ……」

咄嗟に俺は回避行動をとったが、リーネは迎撃すべきか回避すべきかを迷って行動が遅れた。
その一瞬を見逃すはずもなく、エイラがすれ違い様にリーネにペイント弾を叩き込んでいく。
わずか数瞬の出来事ではあったが、二人が撃墜された瞬間は地上の坂本達からも確認されていた。

坂本「よし、撃墜された二人はこっちに降りてこい」

芳佳&リーネ『は~い……』

バルクホルン「流石はエイラだな。わずかな隙を狙って二人を連続で撃墜してしまうとは」

バルクホルン達は再び空を見上げた。
上空では俺がエイラに追いかけ回されているところだ。

坂本「俺のやつ、中々粘るな」

ルッキーニ「俺ー! がんばれー!」

シャーリー「おお、今のは危なかったな」

エイラが放った攻撃を俺がギリギリのところで回避すると、俺がすぐさま反撃に転じる。
だが、俺の反撃はエイラにあっさりと回避された。
そして、攻撃を回避したエイラが上へと上昇していくのを見た俺は、それに追随するように上昇していく。

芳佳「はわ~……」

リーネ「すごい……」

坂本「俺は咄嗟の判断力に優れているな。攻撃の気配を感じとるとすぐ回避機動をとる。だが……」

バルクホルン「……ああ。俺のやつ、そろそろ限界のようだ」

上空の俺は相変わらずエイラに攻められっぱなしだったが、追いかけ回されたことによる疲労からか、先程と違って回避機動にキレがない。
程無くして俺は全身にペイント弾を浴びせられ、撃墜と相成った。

エイラ「ま、ざっとこんなもんなんダナ」

俺「はぁ……はぁ……」

意気揚々とエイラが滑走路に降りて来る後ろから、撃墜された俺が疲れた様子で降りてくる。

バルクホルン「俺、おつか──」

ペリーヌ「俺さん、お疲れさまですわ」

バルクホルンが話しかけようとしたところ、先ほどまではいなかったはずのペリーヌが割り込んできた。
どこからともなくタオルを取り出し、俺のペイント弾で汚れた顔を拭き始める。

ペリーヌ「ああもう、顔にまでかかって……。ちょっと、エイラさん。ここまですることはないんじゃなくて?」

エイラ「うるさいなぁ。俺がちょこまか逃げ回るんだから仕方ないだろ~」

実際、エイラは芳佳やリーネにはうまくストライカーユニットに被弾させている。
と言っても、それはただ単に二人の隙が多かったから当てやすかったということなのだが。

ペリーヌ「固有魔法があるじゃありませんの!」

エイラ「私のはどっちかっていうと回避が得意なんダ!」

坂本「二人とも、そこまでだ。俺、宮藤、リーネの三人は後でブリーフィングルームに来い。模擬戦の反省会をやるぞ」

三人『了解しました』

ペリーヌとエイラの言い争いを収め、坂本が基地へと戻っていく。
坂本に続いて他のメンバーが歩き始めたが、バルクホルンは立ち止まったまま、中々動こうとしなかった。

バルクホルン(もやもやする……)

バルクホルンが視線を俺とその隣を歩くペリーヌへ向ける。
最近、あの二人の距離がどんどん近くなっていっている気がする。
それが妙に気になって仕方がない。
以前、一度だけその事をエーリカに相談したことがあった。
エーリカによると、

エーリカ『それは恋だね。間違いないよ。でも、まさかあのトゥルーデがねぇ~』

と、ニヤニヤしながら言われたものだ。
だが、

バルクホルン「そんなわけがない……」

自分だって恋が何なのかくらい知っている。
昔読んだ小説によれば、恋とはこの世で最も甘美なものであり、恋に落ちればそれだけで世界が薔薇色に見えるほどの幸福に包まれる、とかなんとか言っていた。
しかし今自分が抱いているのは、もやもやとしたわけの分からない苛立ちなのだ。
だから、この気持ちが恋であるはずがない。

バルクホルン(でも……)

だとしたら、この気持ちは何なのだろう。
バルクホルンが疲れたようにため息を吐いた瞬間、敵襲を告げるサイレンが響き渡った。

しえんぬ

芳佳「……ふぁ~、このお茶おいし~」

リーネ「本当? 良かった。この茶葉は実家から送られてきたものなの」

エイラ「お? このサンドウィッチ中々うまいな」

俺「ああ、それは鶏肉を焼く時に──」

サーニャ「すぅ……すぅ……」

俺達は談話室でまったりとアフタヌーン・ティーを楽しんでいた。
敵が来ているのに何故こんなにくつろいでいるかというと、今回俺達は基地待機を命じられているからだ。
メンバーは訓練を終えたばかりの4人の他に、夜勤明けで仮眠をとっていたサーニャ、指揮を任されたバルクホルンの2人が基地に残っている。

バルクホルン「………………」

俺「大尉? どうかしたんですか?」

バルクホルン「いや、なんでもない」

そうは言われたが、俺はバルクホルンの様子が少し変な感じがしてならなかった。
何となくそわそわしているし、たまに自分と目が合うと顔を逸らすし。

俺(待機中なのにリラックスしすぎで怒ってるとか? でも一緒にサンドウィッチ作ってくれたし……)

俺が頭を捻っていると、突然の悪寒が体を貫いた。
反射的にその悪寒が走った方向──窓の外を振り向く。

芳佳「俺さん?」

俺「……敵だ」

そう言った直後、俺は内心で『何故そう言いきれる?』と自問した。
考えてみたが答えは分からない。ただ、理由の無い確信だけが心の中に浮かんでいる。

俺「……サーニャ、固有魔法であっちの方を探ってみてくれ」

サーニャ「ふあ……あっちですか……?」

半分寝ていたサーニャを起こし、敵を感じた方向を指し示す。
悪いとは思ったが、これで自分の勘が正しいかどうかはっきりするはずだ。
サーニャはとろんとした目のまま魔導針を発現させ、俺の示した方向を探ってみた。

サーニャ「……何かいます。みんなが戦っている空域のはずれを迂回して……こっちに向かってきてます!」

敵を感知し、完全に眠気の覚めたサーニャが声を張り上げる。
その声を聞くや否や、俺は談話室を飛び出していた。

リーネ「俺さん!?」

バルクホルン「私達も行くぞ!」

バルクホルン達は走る俺を追ってハンガーへ向かい、発進準備を進めながら各所へ連絡し状況を確認する。
すると、状況は俺が感知した通りのものだった。

バルクホルン(何故敵を察知できた……? 俺の固有魔法なのか?)

隣で発進準備を進める俺を横目で伺う。
真剣そのものといった表情を見て、『疑問に思うのは後回しだ』と自分に言い聞かせた。

バルクホルン「……よし、発進準備完了。全機出撃!」

空に舞い上がり、フォーメーションを組む。
バルクホルンと芳佳、エイラとサーニャ、俺とリーネでロッテを作り、敵のいる空域へと向かう。
敵のいる空域へ向かっている最中、インカムから坂本の声が響いてきた。

坂本『と……か……こちら坂本。聞こえているか、バルクホルン』

バルクホルン「少佐か!?」

坂本『そちらの状況は聞いている。こちらの方はもう少しかかりそうだ。こちらが片付き次第そちらに向かうから、無理だけはするなよ』

バルクホルン「了解した。皆、聞こえていたな? 少佐達が到着するまでやつをここに足止めするぞ」

芳佳「……バルクホルンさん! 敵が見えてきました!」

芳佳が指差した先には、まっすぐに基地へ進んでくるネウロイの姿があった。

リーネ「なんだか変わった形ですね……」

リーネの言う通り、そのネウロイはまるで二つのピラミッドの底辺同士をくっつけたような正八面体の形状をしていた。
大きさも本物と同様にかなり大きく、その巨体が迫ってくる光景は中々の迫力がある。

バルクホルン「大型か……。まずは私とエイラの隊が仕掛ける。俺とリーネは後方から──」

俺「大尉! あれを!」

にんじんいらないよ支援

俺が指差した先では、敵ネウロイが奇妙な動きを見せていた。
敵の各頂点部分が分離し始めたのだ。
計六機の小型のピラミッドに似た形状をした子機は、本体を守るように周囲に展開した。

サーニャ「何なの……?」

エイラ「ッ! 来た!」

本体の周囲にいた子機が弾かれたようにこちらへ向かってきた。

バルクホルン「気を付けろ!」

だが、こちらの周囲を取り囲むように展開した子機は何もせず、代わりに本体から幾筋ものビームが放たれた。
しかし、敵との距離はまだまだ遠い。
全員が余裕を持って回避運動をとった。

俺「……ッ!? ダメだ! 避けろ!」

異変に気付いた俺が声を上げる。
俺が叫んだ直後、リーネとサーニャのストライカーユニットが同時に被弾していた。

今回はここまで。
思えば投下するのは二ヶ月くらいぶりになるんですかね?

それというのも戦闘シーンにあれもこれもと入れすぎて9割がた書いたあたりで1話が20kbちかくなってたせいです。
さすがに多すぎるかと思って分割しました。
大体はできてるので続きは近日中には投下できるかと。

今回の冒頭の模擬戦やらネウロイのイメージもそうでしたが、続きの内容でもいろいろパクってます。
久しぶりなのに多くの支援をいただけたことに感謝し、終了とさせていただきます。

乙乙乙乙

乙!

おつおつなのよ

あと1時間30分か・・・1時間保守安価しようもうちょとしたら 突発あるならゆずりまする
なんか頭痛が痛いけど

俺「ストライクウィッチーズ?」

上官「ああ。君には本日付で少佐に昇進の上、連合軍第501戦闘航空団『ストライクウィッチーズ』へ転属するよう命令が出ている。」

俺「大佐、501には我が国から既にイッル…エイラ・イルマタル・ユーティライネン少尉が派遣されているはずでは?」

上官「それとは別件だ。
    501にはナイトウィッチが一名しかいないため、各国に対して緊急にナイトウィッチの増派が要請された。
    それに応ずることができるのが、我らがスオムス空軍だけだった、ということだ。」

俺「ですが大佐、男である自分は彼の地における任務に支障をきたすのではないですか?
  今のような小規模の独立部隊ならともかく、11名の女子と日夜行動を共にするというのは…」

上官「構わん。俺大尉…否、少佐が過去に配属されていた飛行第24戦隊において何の問題も起こさなかった点を先方は確認済だ。
   念のため、ユーティライネン少尉に対し501の各隊員に君の事を到着前に説明しておくよう指令も出してある。」

俺「そうですか…。」
  (おかしい…大佐、そして空軍上層部は何かを隠している……
  何故だ?何故俺が派遣されるのだ?カールスラントやブリタニア、リベリオンにもナイトウィッチは多数いるはずだ。
  何故男である俺が………まさか、『男だから』というのか…?)

上官「…どうやら君は、私達が隠したかったものに気づいてしまったようだな。」

俺「恐らく。
  率直に聞かせていただきます。自分が501に派遣される理由、それは『男だから』ですね?」

上官「正解だ。」
                                                       サイド
俺「もう一つ質問させてください。そのような男尊女卑的傾向に基づく要請は、本当にウィッチ側から出されたものですか?」
  (ウィッチ側からそのような要請が出るとは思えない。恐らく何処かの国の空軍上層部からの圧力で…)

あばばばばばばすみません専ブラのプレビュー画面で文字配置の確認中に誤爆しました
すみませんすみません

突発来たのでやめておこう やっぱり少し待つのは必要ダナ支援

なかなか良さそうじゃないか

何故かボトムズを思い出した

すみません本当にすみませんまだ投下しないんです誤爆です…気にしないで下さいませ

とりあえずいっていいのかしらn

>>421
どうぞどうぞ

0時15分くらいまで 投下準備完了したらいつでもいいのよ 他の突発も待ってるのよ

1乳(黒髪)
2乳(銀髪)
3袖(普通)
4袖(薬)
もう男とか女とか書くのもおっくうになってきた
+2

3

やっぱり男に限るぜ(興奮)

>>427
時間軸は最終戦前 強さは最終戦後で

俺「相当久々に普通の自分が登場ですね」

俺「珍しく昨日も登場しましたけど女になってましたし」

俺「ある意味黒歴史ですねえ。まあ別次元だから関係ないんでしょうけど」

俺(そのうち彼女にやつあたりにいきましょう)

俺「ともかく行動開始です」

俺「安価は絶対なのですよ。まあ、限度ってものもありますけどね」

俺「現在地は自分の世界の501基地、自分の部屋で朝ですね」

どうしよう+2

シャッキーニと戯れる

>>432

俺「とりあえず……外に出ましょうかね」

俺「部屋に引きこもってたらカビ生えるって姉が言ってましたし」

俺「公園にー行きましょうー皆で行きましょう―」

ガチャ

ハンガー

俺「とかなんとか言ってるうちにハンガーにつきました」

俺「大体この時間なら……」

ウジュルーウヤーナーノーウジューワー
オイオイルッキーニアバレルナヨー

俺「あ、いたいた」

シャーリー「あれ俺じゃないか珍しいな」

ルッキーニ「ホントだ」

俺「……そんなことよりはやくマスカレイド返してくださいよイェーガー大尉」

シャーリー「あ、あはははははは」アセアセ

現在地ハンガー 周りに人二人と作業員以外の気配あり+2

安価下

嫉妬という感情(自覚ナシ)でモヤモヤするエーリカ

>>439

エーリカ「あれ? 俺何してるの?」

俺「おやエーリカ今日は早いですね」

俺(……ん? なんかよくわからないオーラが)

シャーリー「ハルトマンが自発的に起きるなんて……」

ルッキーニ「きょ、今日は雨……じゃなくて雹!?」

俺「いやいやそこまで言わなくても」

エーリカ「……そうだよ失礼だなー二人とも」

俺(……なんでしょうこの違和感)

俺「エーリカ今日何かありましたか?」

エーリカ「ん? 何にもないけど……どうしたの?」

俺「いえ、なら、いいんです」

さてどうしよう+2

ルッキーニに絵本読み聞かせ

赤いシュトルム・・支援

>>446

俺(ふうむ……ちょっとテストしてみますか)

俺「ルッキーニ少尉ちょっとこちらへ」チョイチョイ

ルッキーニ「うじゅ?」トテトテ

俺「この中から一冊好きな絵本を選んでください。自分はそれを読みますので」

シャーリー「よかったなルッキーニ」

ルッキーニ「いいの? じゃあね……これ!」

俺「これですね。えーと……超空転神トランセイザー……? こんな絵本ありましたっけ?」

ルッキーニ「なんか気になったの!」

俺「まあ、読みますよ。えーと、リリカルマジカルトランスマジカル……」

エーリカ「……」

トランスクラッシュ+2

トドメだ、シャーリーも加えて親子で読み聞かせ風にする(ワクワク

安価上

>>451

俺「超空転……そうだイェーガー大尉も手伝ってくれません?」チョイチョイ

シャーリー「ん?」

ルッキーニ「シャーリーも一緒にお話して」

俺「この絵本どうにも女性の方が多いんで自分の声だと辛いんですよ」

俺(変声機あるのは内緒ですけどね)

シャーリー「んー、そうだな。ちょっと気分転換にいいかもな」

ルッキーニ「じゃあシャーリーは俺の隣だね!」

シャーリー「そうなるなー……ってちっちゃいな絵本。体よせないと見えないぞ」

俺「なんか文字数も多いですしね」

エーリカ「……」

神砂嵐がダンジョンに吹き荒れてきた+2 多分ラスト

エーリカ「あててんのよ」

あと100歩歩いたらdeadendか
まだまだ余裕があるじゃん(AWP)

自然体です(キリッ

だっておwwwwwwwww

>>462
デストロイヤー先輩オッスオッス

>>458

エーリカ「……」スタスタスタ

俺「チ○ポくんです! 太くなったり長くなったりするチ○ポくんです!」

シャーリー「なんで伸ばす部分隠すんだ?」

俺「あ、どうやらこの文字配列だと隠すのが礼儀のようで」

エーリカ「ねえねえどんな絵本なのみせてよ」ハイゴカラノゾキコミ

俺「……エーリカ」

エーリカ「当ててるんだよ」

俺「当てるほどないn」

エーリカ「じゃあ大きくしてよ」

俺「……どうやって?」

エーリカ「そりゃあ……」

シャーリー「……ルッキーニ部屋戻るぞー」

ルッキーニ「ん? よくわかんないけどわかったー」

というわけでおわり
あやうく彼女の世界に逃げ込んで彼女をシュトゥルムの盾にするENDになるところだった

安価を取ってくださった方々ありがとうございました 保守代わりになれば幸い
彼女の方の続きははアンナさんが壁すぎて困る どう喋らせていいものか



予約してた者だが投下しておk?

宮藤「ねぇ、聞いて!今日は私の誕生日なの!」

俺「えっ。」

サーニャ「そうなんですか?」

エイラ「何で言わなかったんダヨ。」

まずい・・・まさかサーニャと芳佳の誕生日がかぶるとは思わなかった・・・。
ケーキに「ハッピーバースデーサーニャ」って書かなくて良かった・・・。
帰ったら「サーニャ&芳佳」って書こう。

サーニャ「あ・・・・・・。」

サーニャは何かを思い出したように俺と芳佳のそばへと飛んできた。

宮藤「どうしたの?」

サーニャ「耳を済ませてみてください・・・。」

サーニャに言われたとおりにしてみる。
するとインカムから何かの音が聞こえてきた。

俺「これって・・・ラジオ放送か?」

サーニャ「はい、夜になると空が静まるから電波が拾いやすくなるんです。」

俺「へぇ・・・。」

どうやらサーニャは一人で夜間哨戒をするときはこれで暇つぶしをしていたようだ。
インカムからはクラシックの音楽が流れている。
音楽番組なのだろうか?

エイラ「・・・二人だけの秘密じゃ無かったのかヨ・・・。」

サーニャ「ごめんねエイラ。」

エイラが面白くなさそうな顔をした。
きっと二人で夜間哨戒に出ていたころに共有した秘密なのだろう。

俺「というか・・・誕生日って言うならサーニャも・・・。」

サーニャ「・・・・・・!!」ヴン

サーニャの魔道針が一瞬反応した。
それだけではない。

エイラ「ナンダ・・・?」

俺「何か・・・聞こえる・・・。」

・・・・・・!・・・!・・・・・・!

何か低いうなり声のような音がインカムから聞こえてくる。
だが、そのリズムに俺は聞き覚えがあった。

俺「これは・・・。」

サーニャ「・・・どうして?」

しえぬ

しえん
この時間にラーメンの画像をうpるというテロに遭遇してしまった
くいたい……

【ミーナSide】

ミーナ「これが・・・ネウロイの声?」

坂本「サーニャを真似てるというのか・・・?サーニャは!?」

私はシフト表へと目を移した。

ミーナ「夜間飛行訓練のはずよ!俺さんたちと一緒に!」

坂本「すぐに呼び戻せ!」

ミーナ「無理よ!サーニャさんがどこに居るのかすら・・・。」

しかしレーダーなどの電波を用いる機器がそろっておかしな反応を示している。
妨害電波のようなものが出ているのは間違いない。

坂本「そうか・・・敵の狙いは・・・!」

【俺Side】

俺「どういうことだ・・・?」

インカムから響く音は、サーニャの歌を真似ているように聞こえる。

サーニャ「・・・どうして?」

エイラ「敵カ?サーニャ。」

宮藤「ネウロイなの!?」

俺「・・・・・・。」

そう、サーニャの魔道針が示した反応からネウロイなのは間違いない。
だが、なぜネウロイがサーニャの真似を・・・?
サーニャ「・・・三人とも、避難して。」

俺「なっ・・・!」

サーニャは俺たちにそう告げると急上昇した。
そして・・・。

サーニャ「・・・っ!!」

上昇したサーニャのすぐ近くを、ネウロイの赤いビームがかすめた。
あと少し位置が悪かったら直撃していただろう。

俺「サーニャっ!!」

エイラ「サーニャ!!」

俺はフォースウィングを一気に展開して加速した。
なんとか落ちてくるサーニャをキャッチする。
さっきのビームをかわしきれなかったのか、片方のストライカーがなくなっている。

俺「何やってるんだ馬鹿!!」

エイラ「一人でどうする気ダヨ!」

サーニャ「敵の狙いは私・・・間違いないわ。」

サーニャが俺の服の袖を掴む。

サーニャ「・・・逃げて、私と一緒に居たら・・・。」

エイラ「馬鹿!ナニ言ってるんダヨ!」

宮藤「そんなこと出来るわけ無いよ!」

サーニャ「だって・・・。」

俺「・・・・・・。」

>>482
見たけりゃ見せてやるよ(震え声)
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2231789.jpg

サーニャの瞳を見つめる。
そこからははっきりと「怯え」の感情が見て取れた。
自分が死ぬかもしれない、自分のせいで仲間が死ぬかもしれない。
きっとそう思っているのだろう。

俺「・・・・・・。」

俺はエイラのほうへ目配せをする。

エイラ「・・・・・・。」コクッ

俺の意図を察したのか、エイラは頷いた。

俺「宮藤、サーニャを頼む。」

エイラ「サーニャ、フリーガーハマー貸りるゾ。」

俺とエイラはサーニャを守るように前に並んだ。

宮藤「ど、どうするの!?」

俺「サーニャは俺たちにネウロイの居場所を教えてくれ。」

エイラ「私は敵の動きを先読みできるからナ。やられたりしないヨ。」

サーニャ「でも!」

遠くに赤い光点が見える。
おそらくは、対象のネウロイだ。

エイラ「大丈夫、私たちは絶対に負けナイ。」

宮藤「・・・・・・うん!」

俺「それに・・・アイツはあんな汚い声でサーニャの真似なんかしやがったんだ・・・。」

一発ぶん殴らないと、気がすまないね。
そう付け加えると、エイラが全力で頷いた。

サーニャ「・・・ネウロイはベガとアルタイルを結ぶ線をまっすぐこっちに向かってる・・・。距離は3200。」

エイラがフリーガーハマーを構え、サーニャの合図を待つ。
俺はその隣でシールドを準備している。

サーニャ「もう少し手前・・・3・・・2・・・1・・・。」

エイラ「当たレっ!」

エイラがフリーガーハマーのトリガーを引く。
弾が発射されると同時に赤い閃光が俺のシールドに当たることなく隣をかすめた。

俺「っ!大丈夫か!」

宮藤「だ、大丈夫です!」

エイラ「コッチもはずしたカ・・・?」

サーニャ「速度が落ちてる・・・ダメージは与えられてるはずよ・・・戻ってくるわ!」

雲の中を進む赤い影がこちらへ再接近してくる。

俺・エ「「戻ってくんな!」」

再びエイラがフリーガーハマーのトリガーを引く。

宮藤「避けた!?」

エイラ「クソっ!出て来い!」

さらに放たれたフリーガーハマーの弾丸が着弾する。
爆炎を上げながら黒い影が雲から飛び出した。

俺「出たっ!」

観念したのか、ネウロイはまっすぐにこっちへ向かってくる。

エイラ「クッ!」ガガガガガ

俺「このっ!」ガガガガガ

俺とエイラはネウロイへ向かって銃弾をばら撒く。

サーニャ「お兄様!エイラ!だめ、逃げて!」

エイラ「ソンナ暇アルカ!」

俺「あったとしても逃げないけどな!!」

俺とエイラは撃ち続けているがうまく装甲が削れていない。
その上、ネウロイの先端から赤い光が放たれた。

俺「っ!やらせるかぁああああああああああ!」

宮藤「俺さん!」

しかし間一髪で俺と芳佳の張ったシールドにビームがはじかれる。

エイラ「気が利くナ!」

宮藤「大丈夫・・・私たちきっと勝てるよ!」

俺「きっとじゃない・・・絶対にだ!!」

サーニャ「・・・・・・!」

宮藤「サーニャちゃん?」

サーニャ「っ!!」ガガガガガ

さっきまで芳佳の背中に身を預けていたサーニャが銃を構え、トリガーを引いた。
その銃弾は確実にネウロイの装甲を削っていく。
そして、赤く輝くコアが見えた。

俺「当たれぇっ!!」ガガガガ

サーニャ「お願いっ!」ガガガガ

パキィィィィィィン

渾身の思いで放った弾丸は、ネウロイのコアを打ち砕いた。
白い破片が弾丸のような速度で撒き散らされたが芳佳がシールドで防いでくれる。
その衝撃であたりの雲が吹き散らされ、海面に月明かりが降り注いだ。



~♪~♪♪~♪

エイラ「・・・まだ聞こえる。」

ネウロイは倒したはずだが、インカムから聞こえる音はなくならない。

宮藤「なんで・・・ネウロイは倒したはずじゃ・・・。」

俺「いや・・・これは違うよ。」

8年前、俺とサーニャに聞かせてくれたやさしい旋律。
さっきのネウロイの声とは天と地の差だ。

サーニャ「これは・・・お父様のピアノ・・・。」

宮藤「そっか・・・これラジオだ!」

サーニャは芳佳の背を離れて上昇する。
俺もその後を追いかけた。

俺「サーニャ・・・。」

サーニャの両親は生きている。
この世界のどこかで、間違いなく。

俺「あの両親からの誕生日プレゼントか・・・。」

あの二人がサーニャの誕生日を忘れるなんて考えられない。
娘が生きていると信じて、ラジオの電波に乗せてプレゼントを贈ったのだろう。

サーニャ「お兄様・・・。」

俺「・・・よかったな、サーニャ・・・。」

サーニャ「はい・・・。」

満月を背に、俺とサーニャは並んだ。
サーニャの目からは涙がこぼれている。

サーニャ「お父様、お母様、サーニャは・・・サーニャとお兄様は、ここに居ます・・・。」

宮藤「・・・お誕生日おめでとう・・・サーニャちゃん。」

サーニャ「あなたもでしょう?お誕生日おめでとう、宮藤さん。」

エイラ「おめでとな。」

俺「おめでとう芳佳。」

宮藤「ありがとう!」

俺「あ・・・そうだサーニャ。」

サーニャ「・・・?」

俺は改めてサーニャに向き直って懐を探った。

俺「よかった・・・つぶれてなかった・・・。」

さっきの戦闘で箱がつぶれていないか心配だったが無事なようだ。

俺「えーと・・・はい、これ。」

サーニャ「これって・・・プレゼント・・・?」

俺「それ以外に何があるんだよ。」

サーニャ「あ、ありがとうございます・・・あけても良いですか?」

俺「ご自由に。」

サーニャ「・・・わぁ。」

俺が選んだのは黒猫をかたどった飾りのついたネックレスだ。
アクセサリー店で見つけたときこれしかない!と衝動買いしたものだ。

俺「良かったらつけてやるよ。」

サーニャ「お、おねがいします・・・。」

俺「んじゃ失礼して・・・よっと。」

サーニャ「あ・・・。///」

やってから気づいたが首に手を回したため俺がサーニャに抱きつくような形になってしまった。
後ろに回り込めばよかったかな?
まぁ気にすることでもないか。

俺「・・・うん、似合ってるぞ!」

サーニャ「ありがとうございます・・・。///」

俺「んじゃ改めて・・・誕生日おめでとう、サーニャ。」ニコッ

サーニャ「・・・・・・はい。」

【サーニャSide】

耳からは大好きなお父様のピアノが聞こえる。
そして目の前には大好きなお兄様が笑顔で飛んでいる。
今までの人生の中でもっとも幸せな誕生日だ。

サーニャ(・・・だめ、胸のドキドキがとまらない・・・。)

お兄様の笑顔を見ていると、胸の鼓動が高まっていく。
自分でも分かるほど顔が赤くなっている。
夜の暗闇のせいで赤くなった顔がお兄様にばれていないのは助かった。
・・・いや、もしかしたら月明かりのせいでばれてしまっているかもしれない。

サーニャ(私は・・・お兄様が好き。)

心の中で唱えれば唱えるほど、想いが高まっていく。

サーニャ(好きで好きで・・・たまらない。)

目の前に居る男性が。
幼いころに共に過ごした兄のような存在が。

サーニャ「お兄様・・・。」

俺「ん?」

そういえば、以前本で読んだことがある。
扶桑のとある作家が「あなたを愛しています」という意味の外国語を別の言葉で表現したと。
お兄様はその話を知っているだろうか?
もし、知っていたら──。

俺「・・・どうしたんだ?サーニャ。」

伝えたい。
言葉として吐き出さないと、胸が張り裂けてしまいそう。
たとえそれでこの関係が壊れてしまったとしても・・・。

サーニャ「お兄様。」

俺「?」

息を一杯に吸い込んで、私は言った。



       月が、綺麗ですね。


宮藤「・・・ぁ・・・えっ・・・えええぇ!?///」

エイラ「?」

宮藤さんは意味を知っていたようだ。
エイラはわからないのか首をかしげている。

俺「・・・・・・。」

お兄様は何も言わない。
さっきの言葉の意味を理解しているのか、それすらも分からない。

俺「・・・そうだな。」

サーニャ「・・・!」

俺「うん、綺麗な月だ。でもどうしていきなり月なんだ?」

サーニャ「・・・・・・。」ハァ


お兄様は、ぜんぜん分かってなかった・・・。

今日はここまで
脳内の妄想がはびこって仕方がないので次回はイチャイチャオンリーの番外編でお送りします

寝保守

遅れたけど乙 そしてねる 抱き枕がほしいねルッキーニ

寝るス

一人は寂しいだろう
少し酒でも飲みながら話そうじゃないか(cv田村ゆかり)

タモリゾラに見えた

なんかネタとして使いやすそうな俺っている?

一方俺はオラーシャ語を学んだ
活用方法が渡露以外思い浮かばん

寝させないよ
夜はまだ長いんだ

ムリダナ

つなぎ「……」

携帯「……」 ポチポチ

つなぎ「……なにか面白い記事がありましたか?」

携帯「ジャカルタにAKB48の派生グループが出来るんだとさ。アキバ関係ねぇwwバロシュッシュwww」

つなぎ「えーけーべー……」

グレース「オラーシャの自動小銃のことだろうな」

つなぎ「成程。それの複製品がジャカルタで開発された、と。さすがグレースさんは物知りです」

グレース「常識だ(キリッ)」

ネウィッチ「……せっかく女だけで集まったのになんでそんな鉄臭い話になるんだ?」

グレース「……なにを言ってるんだ。元々ウィッチは女ばかりじゃないか」

ネウィッチ「あれ、そう言われればそんな気が……」


私立ウィッチーズ学園中等部()娯楽部
つなぎ ← 天然+癒し+うどん
グレース ← 他の人と何かがズレてる
携帯 ← 典型的2ch脳
ネウィッチ ← 最後の良心・唯一のつっこみ

ゆるおれ! はっじまーらなーい!!

クジダナ

溶けた氷の中に居たせいで玉割りを仕込まれたエーリカ・ハルトマン中尉

ほすほす

お断り

シリダナ

妹といえばサーニャに決まってるだろJK

保守投下でもしようか

俺「・・・またか。」

とある休日の朝・・・というには少し遅いが。
夜間哨戒明けで目覚めた俺は隣で眠る小さな侵入者を見つめた。

サーニャ「・・・んぅ・・・。」

俺「なんか最近もぐりこんでくる事が多くなったな・・・。」

サーニャ「・・・ぁ・・・お兄様・・・?」

俺「おはよう、よく眠れたか?」

サーニャ「・・・ぅん。」

サーニャはかわいらしい笑みを浮かべて頷いた。
まだ寝ぼけているようだが。

サーニャ「・・・寒い。」ブルッ

俺「下着姿で寝るから・・・つーかとりあえず全部脱いでベッドに入る癖直そうな?ほら、俺の上着貸してやるから・・・。」

サーニャ「・・・・・・。」ダキッ

俺「いや・・・サーニャさん?俺に抱きつくんじゃなくて服を・・・。」

サーニャ「お兄様・・・暖かい・・・♪」ギューッ

俺「・・・。」

あぁああああああああああああああああ!!かわいいなもう!!
これは久々にIP(妹ポイント)の補充タイミングであろうそうであろう。

俺「・・・甘えんぼだなサーニャは。」ナデナデ&ギュー

サーニャ「ふぁ・・・。///」

俺に頭をなでられて目を細める姿はまるで子猫のようだ。

サーニャ「ぁ・・・くすぐったい・・・。///」

俺「嫌だったか?」

サーニャ「・・・嫌じゃないです。」

俺「ん。」ナデナデ

サーニャ「・・・♪」

サーニャのやわらかい髪をなで続ける。
サーニャはまだ俺に抱きついたままだ。

俺「平和だなぁ・・・。」

一応今日は非番だがあまりのんびりはしていられない。
そのうち誰かが朝食に呼びに来るだろう。

サーニャ「あの・・・今日お兄様は非番・・・ですよね?」

俺「ん?そうだけど?」

サーニャ「じゃあ・・・その・・・。」

サーニャは顔を少し赤くしてもじもじしながら言った。

サーニャ「今日一日・・・こんな風に一緒に過ごしても良いですか・・・?///」

俺「・・・もちろん。」ニコッ

続かない

1、サーニャ
2、エーリカ
3、リーネ
4、???

安価下2

了解
なお番外編の展開は本編とは一切関係ありません

保守

支援

あ、今日は終わり

久しぶりに俺スレに来れたよペリーヌちゃん
予約がなければリハビリと保守がてらに安価してもよいかな?

兄貴な俺乙っす!!
んじゃ、ぐだぐだになるかもしれないけど始めます
投下したい人がいたら遠慮なく言ってね


俺「おっぱいに 包まれ鼻血の 花が咲く・・・・・・どうもイケメンです☆」

俺「なんか随分ぶりな気がするけど多分気のせいじゃないかな?てか本編さっさと書けや」

俺「まあ良いよ、とりあえず今回は安価だ安価。安価は絶対、これは血の掟なり」

俺「現在の場所は自室、今日は休暇なので皆は基地にいます。情報は以上!!」

俺「さぁまずは移動だ。どこに行こうかな・・・」


安価下2

俺「ペリーヌちゃんの部屋、ふむふむ流石は俺スレの紳士達だ。俺ちゃんの嫁の部屋を一番に引くとはね」

俺「となると、やっぱり身だしなみはきちんとしていかないとにゃ~・・・・・・親しき仲にも礼儀ありってね」

俺「まあこの天パー、じゃなくてナチュラルパーマのセットは放置してと」

俺「服装はどんな格好で行こうかねぇ・・・・・・」


1:普段の服装で良いか
2:衣服なんていらねぇ!!自然な俺ちゃんを見てぇ!!

安価下2


俺「おっと、親しき仲にも礼儀ありと言ったばかりなのに危うく全裸で行く所だったZE☆」

俺「普段はホモだのなんだの言ってくる人達ばかりだけど、常識はあるとは素晴らしいな紳士達はさ」

俺「よし、身だしなみはバッチリ!!さあペリーヌちゃんのお部屋へ行くぜ!!」


-----------------


俺「あい、着きました。ふむふむ部屋の中からペリーヌちゃんの匂いがするから部屋にいるね」

俺「ノックしてもしもぉ~し!!ノックしてもしもぉ~し!!」


扉が開いた
中には誰が居る?
安価下2


土方「はい、どちら様でしょうか」

俺「ヤッホーペリーヌちゃ、誰だこのイケメン!?貴様ペリーヌちゃんの部屋で何をしておる!!」

土方「あ、わ、私はクロステルマン中尉に書類を渡しに・・・・・・」

俺「やかましいわイケメンがぁ!!淑女の部屋に勝手に入るとは紳士にあるまじき行為!!貴様覚悟しりゃあ~!!」

土方「お、落ち着いて下さい俺軍曹!!」

コマンド
1:ここが貴様の墓場だ!!死ねぇ土方ぁ~!!
2:まさかの土方からの反撃!!一撃で撃沈する俺
3:とりあえず部屋を漁るしかないな!!


俺「アヒャヒャヒャヒャ、俺ちゃんの部屋(!?)に入るッたァ流石だなァ!!俺ちゃんの一撃で楽になれよ、三下ァ~!!」ブワァ!!

土方「くっ、罰は後で受けます!!申し訳ありません俺軍曹!!」ブンッ!!

俺「そげぶっ!!」バキィン!!

土方「(あ、思っていたのよりとても綺麗に入った)」

俺「がぁ!!な、このイケメンの俺ちゃんが・・・土方なんかに・・・」

土方「分かっていて襲って来たのですか!?」

俺「ズボンは・・・渡さん、からなぁ・・・」ガクッ

土方「(この始末、どうすれば良いのだろう)」


とりあえず運ばないとね
安価下2に運ぼう

セメント詰めで海へ


バシャーン!!

俺「ブヒィ!?あ、温かいぞ!!なんか温かいぞ!?ってお風呂じゃないですかやだー!!」

俺「てかあの野郎!!気絶した人間を風呂場に連れてきて投げ込むとかどんな思考回路してんの!?誠実そうなキャラはどこにいったんですか!?」

俺「あ~あ、服がびちゃびちゃだよ・・・まあ土方にびびって股間もびちゃびちゃになったけどさぁ」

俺「とりあえず脱ぎますわ。うん脱ぎます」シュピンッ!!

俺「そうだ、このまま風呂に入ろう。傷付いた体を休めるのに丁度いいや」ザブン

俺「あ~・・・気持ちいいなぁ~」


風呂の気持ち良さで油断している俺に近づく人影・・・・・・安価下2と3が入って来たぞ


ワイワイガヤガヤ

俺「あ、誰か入って来た!!やったー皆の裸を見れるぞー!!おっと息子よ、立ち上がるにはまだ早いぞ♪」ボキキーン

もっさん「はっはっは!!お前イケる口だなぁ~!!」フラフラ

マロニー「(脱獄して501基地に潜入したまでは良かったが、酔った坂本に捕まってしまうとは・・・・・・くそっ、絡みづらい酔い方だな)」

俺「いらっしゃい☆俺ちゃんの股間も歓迎して・・・・・・」クルッ

もっさん「んぁ~?そのもじゃもじゃ頭は・・・俺じゃないかあ~!!うわっはっはっは!!」フラフラ

マロニー「・・・・・・」

俺「・・・・・・おっさんの股間見ちゃったお!!しかも中々立派な物を持っていらっしゃる!?」ガクッ

落胆する俺、萎える息子・・・・・どうすればこのカオスな状況を抜けれるのか?
安価下2


俺「(いや待てよ、こんな所にマロニーちゃんが居る訳が無い!!となると今俺ちゃんが見ているのは・・・気絶から復活していない俺ちゃんの夢!!)」

もっさん「なんらぁ~?いきなり無口になってからにぃ~・・・・・・」

マロニー「(誰この男?)」

俺「(幻ならば楽しもうではないか!!主にもっさんの体をおかずにね!!)」

俺「もっさん飲もうぜ!!ほらおっさんもコップが空いてるぞ☆ノマノマイェイ!!」グビグビ

もっさん「おお~!!中々やるじゃないかもじゃもじゃ!!よぉし、わらひも飲むぞぉ~♪」グビグビ

マロニー「(いや、だからこいつ誰?)」


宴だ宴だワッショイワッショイ!!
盛り上がる風呂場にまたもや人影が?
安価下2


サーニャ「ふぁ~・・・そろそろお風呂に入って夜間哨戒の準備しなきゃ」ネムネム

ワイワイガヤガヤ

サーニャ「?お風呂が騒がしい・・・芳佳ちゃん達が入ってるのかな?」ペタペタ

俺「ぎゃははは!!マロニーちゃんの風呂桶で股間隠すやつ面白すぎワロタwwwてか股間隠れてねぇし、でかすぎだしwww」ゲラゲラ

もっさん「もうひっひゃいやれぇー!!」ゲラゲラ

マロニー「五番マロニー!!ウォーロックのモノマネいぐぞ~!!」カクカク

俺「ウォーロックって言うよりぎっくり腰のおっさんじゃねぇか!!」

ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

サーニャ「」ガクガクブルブル


救いはッ、救いは無いのかッ!?
安価下2!!サーニャを救うのは君だよ!!


サーニャ「坂本少佐と俺さん、それに見たことがあるおじさんが暴れてる・・・・・・」ガクガクブルブル

サーニャ「夢よこれは夢・・・そうよ夢よね。あはっ、あはははは!!」ガチャッ

俺「ん?ああサーニャちゃん!!どったのサーニャちゃんもお風呂?」

もっさん「んなっはっはっは!!サーニャもこっちにこぉ~い!!」

マロニー「七番マロニー!!人型ネウロイのモノマネいぐぞ~!!」カクカク

俺「だからそれはぎっくり腰のおっさん『死んで・・・』へぇ?」

サーニャ「邪悪な人達は死んでぇ~!!」パシュンパシュン!!

俺「おやっ?」


ドゴォーン!!ドゴォーン!!

その日、501部隊は壊滅した
爆発END

デレてないからヤンデレじゃないよ!


てな訳で綺麗に終われないのか俺の安価なのですよ
まあ暇つぶしになれたのならばそれで良しとしましょう

安価にしてはかなり遅いペースだったかもしれないけど許してね、それが俺の限界なのゲラゲラゲラゲラ

また仕事が増えたからいつ来れるかは分からないけど、他の作者様の執筆が捗るのを祈って退散しますわい

それじゃ支援&安価に参加してくれてありがとね
投下したい方はどうぞ~

乙乙!

予約もないみたいだし、保守&投下開始しまーす



俺「前回、全くと言っていいほど話が進まなかった件について」

私「知るか。お前と母さんがボケすぎなんだよ」

俺「まあ、地の分でちょろっと説明すればいいしな。じゃあ、前回の三つの出来事!」


一つ! ストライクウィッチーズの基地へと招かれた俺一家!

二つ! 偽りなく自身の境遇を明かす!

三つ! 母は何とマグロだった!


俺「一つ目と二つ目はともかく、三つ目は物語に一切関係ないな」

私「しかも、ドヤ顔で明かしてたし。お前も母さんも能力は高いのに真面目にやらないんだ……」

俺「真面目にやっても面白くないから」

私「行動の基準を面白いかどうかで決めるのは止めて……!」


第二話『BBA! テメーの明日は裸エプロンだ!』



――基地内 ハンガー



結局、俺一家はミーナの見解によりストライクウィッチーズに保護されることとなった。
未来からの来訪者、ましてやこの世界について右も左も分からない人間を放り出す訳にはいかないという判断からだ。
他にも様々な思いがあったものの、それが第一の理由がある辺り、軍人としては失格である。


ミーナ「まさか、二人とも魔法力を持っているなんてね。それも私さんは固有魔法まで……」

坂本「だが、私の方は身体の問題で戦えないぞ。しかし、それを補って余り張るほど俺の能力は高い。本当に、何者なんだ……?」

ミーナ「体力は成人男性の数倍、しかもまだまだ余力を残している。射撃能力は私達以上の命中精度。この世界の知識や歴史についても異常なほど呑み込みが早い」

坂本「言葉にしただけでもトンデモないが、実際に目の当りにすると存在自体が冗談にしか思えんよ」

ミーナ「元の世界では普通の学生だった、と言っていたけれど、普通の学生が銃の扱いなんて知っているものかしら?」

坂本「さてな、どんな世界であったかは聞いていないし、話そうともしない。得られた情報が少ないんだ、判断はできんよ」


その能力の高さを買われ俺はウィッチとして、私はその固有魔法を理由に整備員となっていた。
無論、正規の方法ではない。上層部にまたとやかくと横槍を入れられるだろうが、それを補って余りある恩恵が得られると考えたのだろう。


ミーナ「ところで、訓練はやっているの? 性格的に真面目にやりそうにないのだけど……」

坂本「それがな、意外にも真面目にやっているよ。まあ、現状は俺が一家の大黒柱になるからな、家族を養う為には労は厭わんようだ」

ミーナ「家族に対しては誠実、という点は信用してもいいのかしらね」

坂本「だが、それだけだ。それだけなんだよなぁ……」


そこまで言って、はあと大きなため息を吐く。


俺「……と、さり気に持ち上げられてからディスられた訳ですが、どう思う?」

私「おい、10メートルも離れた場所に居る人間の話を拾うのは止めろ」

俺「聞こえるもんはしかたねーよ、俺は悪くない。というか、お前も聞いてんじゃねーか」ハッ

私「それを黙って見過ごしてやるのも優しさだ。私達も善意で彼女達に協力しているわけじゃない」

俺「まー、俺は金銭目的100%でやってるんですけどね?」

私「お前は他人に対して思いやりを憶えるべきだ」

俺「残念。なけなしの思いやりはお前とマミーにのみ向けているので、品切れです」

私「兄弟として、友として、喜ぶべきか悲しむべきか、判断に困るところだな」ヤレヤレ

自分のを・・・

俺「しっかしまあ、便利なもんだな固有魔法ってのは」

私「私自身驚きだ。こんな力、以前は持ち合わせていなかったが……」

俺と話しながらストライカーユニットの整備を行っていた私の周囲には、レンチなどの工具やネジなどのパーツが重力から解放されたように浮かんでいた。
彼の固有魔法に敢えて名前をつけるのならば、『金属操作』といった所か。恐らく念動系に分類される魔法だろう。

俺「磁力による単純な操作じゃないよな、これ」

私「金属に分類されるならあらゆるものが操作可能のようだな。それに金属を使った物なら魔法力を通して構造の把握もできるな」

俺「はー、これじゃあ銃弾も当たらないんじゃないか?」

私「恐らくは可能だろう。それに金属を常温のまま液化させたり 形を変えたりできるみたいだな」

俺「なにそれ怖い。分子とかにまで作用してんのかね」

私「基本、念動力とは物体に対して作用するらしい。それを特定の物にのみ作用させることで能力の強化を図ったのかもしれないな」

俺「何だこれ、本当にチートじゃねーか。空に上がったらストライカー履いてるウィッチは誰も敵わなねーぞ。おい、お前のことはこれからマグニートーと呼ぶわ」

私「気が付いたら、私はブラザーフットのリーダーか!」

俺「ということは、俺の能力はプロフェッサーXか。うは、夢がひろがりんぐ!」

私「お前はそもそも固有魔法を持っているか分かっていないだろうが! 仮にお前がそんな能力を持ったら世界中の人間が精神崩壊を起こすわ!」

俺「だな、俺もお前と敵対すんのは嫌だし」

私「せめて私は世界中の人間が精神崩壊を起こす方に反応してほしかったがなぁ!」

>>746について いやそうゆう訳で言ったんじゃないんですが・・・気のせいだったみたいです。

シャーリー「おー、今日も飽きずにボケとツッコミしてるなー」

私「好きでやってるんじゃない!」

俺「悔しい! でも、反応しちゃう……! だろ?」ビクンビクン

私「身体をくねらせるな! 気色悪いんだよぉぉッ!!」

シャーリー「ははは、相変わらず仲良いな、ほんと」

俺「たりめーだろ。ただの兄弟じゃねーんだぞ。穴兄弟だぞ、穴兄弟」

私「ふざけるなぁぁぁぁ! 戸籍上の只の兄弟だ、この下ネタマイスターがぁぁぁ!!」


俺「んで? 何の用だ、おっぱい」

私「くそ! 人の話を全く聞いちゃいない!」

シャーリー「いや、いい加減、私の名前覚えろよ」

俺「うるせぇ。お前の存在価値はおっぱいだけだ(俺の中では)」

シャーリー「ひでぇ。確かにスタイルには自信あるけどさ。ていうか、それならリーネもそう呼びなよ」

俺「それは無理だわ。サーニャんとかリーネにお前等と同じ調子で接してたら、流石に泣かれる」

シャーリー「あ、俺でも泣かれるのは嫌なんだ」

私「おい、騙されるな。コイツの場合はただ面倒なだけだ。本人のことを考えてる訳じゃない」


シャーリー「まー、それは兎も角として、私に相談があるんだけどさ」

私「何かね? 出来る範囲でならば聞いておこう」

シャーリー「他の仲間に聞いてるかもしれないけど、私の夢は音速を超えることなんだ」

私「ああ、確かルッキーニ辺りが、そんなことを漏らしていたのを聞いた気がしたな」

シャーリー「前に一度だけ超えたことはあるんだけど、色んな偶然が重なっただけで公式の記録じゃないんだよ」

私「……ふむ」

シャーリー「だからここは一つ、未来の技術と私の腕を借りたいなーと思ってさ」

私「音速を超えることが出来るかは別として、確かに一番の近道であるかもしれないな」

シャーリー「だろ! だから……」

私「断る」


取りつく島もない拒絶の言葉に、シャーリーの笑顔が凍りついた。

救援のマウンドに・・・


シャーリー「な、なんでだよ!」

私「確かに、私の固有魔法で部品の強度を上げ、エネルギーの効率化や私の持つ知識と未来の発想を使えば、音速を超えることは不可能ではないだろう」

シャーリー「………………」

私「が、それはあくまで私の成果であって、君とこの時代の人間による成果ではない。もっと分かり易く言えば、君でなくても音速を超えることは出来るということだ」

俺「そらそうだ」

私「そんなこの時代に生きる人間としての誇りも矜持もない、ただのスピード狂に協力する気はないよ」

シャーリー「…………はぁ、そこまで言われちゃ、私も協力して貰うわけにもいかないな。分かった、素直に諦める」

私「懸命な判断、感謝する。私は幸いだ、誇りある人間に出会えたのだからね」ニコッ

シャーリー「……あ、ああ」ポッ

俺(忘れてた。コイツ、ハーレム系主人公みたいな奴だった。八方美人、ニコポ持ちですよニコポ持ち)


私「……何を黙って考えているんだ、お前は?」

俺「あー、いや、こっちの話ですよ?」

私「何故、疑問文なんだ」ハァ……


俺「あ、でもコイツの手伝ってくれる方法あるよ。オッパイ揉ませてくれれば手伝ってくれるって」

私「そんなこと一言も言ってない!」

俺「え? だって前、『あー、なんでブラジャーとかあるんだ。整備員じゃなくて女の胸を両手で支える仕事に就きたかった』って言ってたじゃんか」

私「言ってNEEEEEEEEッッッ!!!!」

シャーリー「お、何? 私も興味あるんだ。へー、真面目そうに見えて案外ムッツリだな」ニヤニヤ

私「イェーガー! お前は分かっていながらノッているな! 私の心臓と胃を少しは労わってくれ! あと、そんなものに興味はない!」

俺「マジで!? お前、ホモだったのか! 俺の尻穴のピンチですか!?」

私「そんな意味な訳があるかぁぁぁぁぁッ!!」

シャーリー「それはマズいな。ほらほら、触ってみる? ん?」バイン♪バイン♪

私「ツッコミきれねぇぇッ!! はぅあ!? 洒落じゃなく心臓が痛くなってきた……」ズキィッ!


俺「え、マジで触っていいの? じゃあ遠慮なく」ムニィ♪

私「」

シャーリー「」

シャーリー「な、ななな、なに本当に触ってんだよ、お前!////」バッ!

私「」

俺(私の思考が停止している。これは……!)キラン

シャーリー「何とか言えよぉ!////」

俺「あ? だって触っていいって言ったじゃん。言質はとったぞ、おい」ワキワキ

シャーリー「む、無表情で手を動かしながら、近づいてくんな!」ジリ

俺「ハ! 遅いんだよ、バカが! 最速の女の名が泣くぜぇぇ!!」ダッ!

シャーリー「う、うわわ、うわぁぁぁぁぁぁッ!」


俺は逃げようとするシャーリーの背後を取るや、欲望の赴くままに両手で豊かすぎる双丘を鷲掴みにする。

シャーリー「や……ダメ、んんッ!」マッカッカ

俺「うぉ、寄せて上げてをしねぇでこれかよ。感度も良好ですなー」モミモミ!

シャーリー「お、おい! くぅッ……ミー、ナッ、中佐、ん、く、見てる、ぞぉ!」ジタバタ

俺「――で?」スゥ

シャーリー「あッ……、股の内、側、撫でんなぁ……ッ。も、やめ……」ウルウル

俺「ま、ここらが引き際ですかねー、っと。泣かれんのは寝覚めが悪りーや」パッ


シャーリー「あ、………………うぅ////」ヘタ

俺「おやおや? シャーリー? 何やら残念そうな溜息が聞こえてきたような……?」

シャーリー「うぅぅ、うるさい! このバカ! 変態!/////」

俺「はっはー! 残念、美人からの罵倒は我々の業界ではご褒美です!」

シャーリー「あたしの想像以上の変態だった!」

俺「まあまあ、そんな変態に、悔しい! でも感じちゃう! 状態だったシャーリーちゃんも、結構な変態さんですよ?」

シャーリー「感じてない! 感じてないし!」アタフタ

俺「ほほう、ではもう一回……!」ヌッ

シャーリー「や、やめ――――――あ」

俺「ふ、そんな後ろに誰かいる的なヒッカケは通用しな……ん?」


坂本「何をしているんだ、俺?」チャキ

ミーナ「私達の仲間に手を出して、無事でいられると思ったのかしら」ゴゴゴゴゴゴゴッ


振り返れば、仁王の如く烈風丸を抜いた坂本と阿修羅の如き威圧を備え、暗黒微笑を浮かべるミーナが居た。
が、俺は全く意に反さず、やれやれとばかりに肩を竦め、首を降る。


俺「いやだって、揉んでいいって言ったし」ケロッ

坂本「冗談で言ったに決まっているだろうが!」

俺「え? 冗談だったの!? 裏切ったな! 僕の気持ちを裏切ったな! 父さんと同じに僕を裏切ったんだ!!」

ミーナ「俺さん? あなたは父親はいないでしょう? 母さんはご結婚されていないと聞いているわよ?」ゴゴゴゴゴ

俺「んー、違う違う。マミー結婚してるよ。ただ、パピーがある日突然、マカオでチ●コちょんぎってオカマバー開くって出てったから離婚したんだ」

坂本「」

ミーナ「」

シャーリー「」

俺「ははッ! ウチのパピー、アナーキだから! そんなこと恥ずかしくて人には言えねーよな!」


突然のカミングアウトに思考停止する三人。
そんな人生の伴侶、嫌である。誰だって嫌だ、三人だって嫌だ。

変態と聞いて支援

私「下らない嘘で誤魔化そうとするなぁぁぁぁッッッ!!!」ブォォッ!!

シャーりー「嘘かよ!?」

俺「嘘だよ!? それはそれとして…………復ッ! 活ッ! 私、復活ッ! 私、復活ッッ!! 私、復活ッッッ!!」

私「刃牙風の勢いで全てを誤魔化せると思ったら大間違いだぞ、貴様ァァァァァッッ!!」ヒュゴッ!

俺「おお! ドラム缶がフィンファンネルの如く! 成程、レベルを上げて物理で殴ればいいってこ――――どっふぁぁッ!!」ドグシャァァァッッッ!!!


超高速で射出さえたドラム缶(中身入り)は、寸分違わず俺のボディに突き刺さり、そのまま壁に上半身を埋め込ませた。


私「ぜぇ……! ぜぇ……!」

坂本「…………さ、流石に、やりすぎじゃないか? 同情する気には全くなれんが」

シャーリー「おおおお、俺ぇ!? 大丈夫か、これぇぇぇぇ!?!?」

ミーナ「い、いえ、魔法力も持ってるし、シールドがあるから大丈夫じゃないかしら……多分」ヒヤアセ

坂本「……………………非常に言い難いんだが、シールド、張ってなかったぞ」

シャーリー&ミーナ「ちょ……!?」

私「あのバカが! この程度で! 死ぬくらいだったら! 私はここまで苦労していない……!! くぁ、あ、心臓がぁぁぁ」ガク

坂本「元からこんな苛烈な真似をしてるのか、お前たち一家は!?」


俺「あー、いってぇ。流石に、これはやり過ぎっしょ」ガラガラ、ドゴン!

シャーリー「普通に立ち上がってきた!? 大丈夫なのか!?」

俺「や、大丈夫じゃねーよ、いてーよ、泣きそうだよ」

ミーナ「だったら、少しは表情を変えたらどうなのかしら……」ハァァ

俺「やだね。それが俺、鎮西八郎・ルーデル・ヘイヘ・ロンメル・船坂弘の生きる道よ」

坂本「お前は、まだそれを言ってるんだな……」

俺「舐めんな。お前ら、最終話まで各話に一回は挟むからな。覚悟しとけよ」ドヤァ


俺「それはそれとして、アレだ。シャーリー、お前は冗談でも自分を安売りすんのは止めた方がいいぜ」

シャーリー「あ、あれは……」

俺「まあ、人の話は最後まで聞けよ。自分を安売りするとロクなことがないぜー。何せ、その後の人生が全部台無しになるからな。ツマんない人生になっから。俺が言うんだから間違いねーよ」

私「………………」ギリッ

シャーリー「……お前が言っても全然説得力がないんだが」

俺「こいつは手厳しい。ま、俺はこのオマケみたいな人生をちっとは楽しめればそれでいいんですけどね? だから私も元気出せよー」

私「はぁ、私は元気だよ。お前と母さんが大人しくしてくれればもっと元気だがね」


坂本(……オマケみたいな人生か。随分と世捨て人のようなことを言う)

俺「んで? シャーリーの次はあんた等が何の用だ? 今日の訓練は終わったはずだけど?」

坂本「あ、ああ。お前は使い魔もなく飛行が可能なようだからな。ここらで一つ模擬戦でもと思ってな」

俺「はあ、模擬戦? やだよ、めんどくせぇ」

坂本「そう言うな。ミーナが直々に相手をしてくれるそうだぞ?」


ミーナ(ふふふ、ここでBBA呼ばわりさわれた鬱憤を……!)ゴゴゴゴゴ


俺「や、別に嬉しくねーし。……だがまあ、そうだな。勝った方が負けた方の言う事を一つ聞くって条件をつけないか? その方がやる気も出るしよ」

坂本(なんだか、とても……)

ミーナ(……嫌な予感がするわね)

俺「いいよな、私?」

私「私に聞くな。が、無茶をするなよ?」

俺「俺にそれを言うのか。無意味にもほどがあると思うがな」

私「だろうな。ミーナ隊長も、くれぐれも手を抜かないように。きつい灸を据えてやるくらいのつもりでお願いします」

ミーナ「ええ! これまでのうっぷ――もとい、新隊員に戦い方を教えてあげるわ!」


――上空



坂本「ルールは単純。武装は自由、シールドの展開は身に危険が迫った場合をのぞき禁止。ペイント弾を一発でも当てた方を勝ちとする。同高度ですれ違った時点で模擬戦開始だ」

ミーナ「了解よ」

俺「うーっす」


遥か遠方に位置する俺の姿に、ミーナはすっと目を細めた。
映る姿は自身と同じBf-109を履いており、両手に二丁のMG42を握っている。奇しくもバルクホルンと同じ装備だった。

通常、あれだけの重い装備を纏ったまま戦えば、大きく身体能力強化に回している魔法力が尽きて墜落の憂き目にあうだろう。
バルクホルンがそれを可能としているのは“怪力”と呼ばれる固有魔法によって、魔法力を体内で循環させることで消費を抑える必要がある。
だが、それを元々の高い身体能力と底すら見えない膨大な量の魔法力で俺はカバーしていた。


ミーナ(全く、改めて見ても元々の人としての素質が違うわね。魔法力の貯蔵量から言って長期戦は不利。技術面で上回っている以上、即座に後ろを取って一息で終わらせる……!)

坂本「油断するなよ、ミーナ。アレは掛け値なしの化物だからな」

ミーナ「貴方に、そこまで言わせるなんてね」

坂本「贔屓目のつもりはない。ここ数週間、共に訓練をしてきたがアレはもう人というよりも、人の形をした、ただ強い生き物とでも思っていた方がいい」

ミーナ「………………」

俺「あー、めんどくせ」ゴキゴキ

私「おい、真面目にやれよ」

俺「あー、私、通信機なんてもってたっけ?」

私「イェーガーに借りたんだ。全く、模擬戦なのにフリーガーハマーを持ち出そうとした時は本気で殺意が芽生えたぞ」

俺「いや、めんどうじゃん。あーゆう楽に勝てる装備は必要だよね、うん。スパローとかサイドワインダーとかみたいなの欲しい。火力が力だ!」

私「ムチャクチャ言うな。だが、実際のところ、技術面では大きく劣っているのは事実だぞ」

俺「ハ、どうせ辻褄合わせの展開になる。それが俺の人生が台無したる理由だろうが」

私「……ッ」

俺「別にかまわねぇよ。どうせ俺の選んだ道ですし? 後悔も未練もあるが、それでも十分すぎるお釣りは貰ったしな」
                ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
私「一つだけ言っておく。手を抜いてやれよ」

俺「へーへー、俺が本気だろうが、手を抜こうが、結果は変わらねぇと思うがな。ああ、いや、もしかしたら、この世界じゃ……」

私「その可能性も否定できない。否定できないだけだがね」

俺「そいつはいい。少しだけやる気が出てきた」


あまりにも不遜なやり取りである。
彼らとて、ここ数週間の生活でストライクウィッチーズの勇名は聞き及んでいる。
勿論、それはミーナの強さのみではないものの、それを束ねるエースが弱いという理由にはならない。


射撃や身体能力が勝っていようが、事は空戦。何よりもストライカーユニットの操作技術が要求される筈だ。
勝利の天秤は実力によってミーナの側に傾くは必然。もしそれを覆せる要素があるとするならば、後は時の運だけである。


坂本「では、準備は、……と、その前に。俺、上着を預かっておくか? そんな格好で戦うのか?」

俺「ん? なんかマントみたいでカッコよくない?」

坂本「いや、袖を首で結んだだけの状態だから、近所のガキ大将がふざけて遊んでいるようにしか見えない」

俺「マジか。……ま、そりゃそうだわな」

坂本「上着を失くす羽目になるぞ」

俺「だいじょぶだいじょぶ、ちょっと難しい結び方にしてるから」

ミーナ「厨二病とか言って、人を馬鹿にしたのは何処の誰だったかしら?」フフフ

俺「ははは。問題ねー、人を馬鹿にするのも楽しいし、一緒に馬鹿になるのも楽しいからな。厨二病ってのはそういうもんだ。もっとも数年後に悶絶しても責任とれねーけど」

坂本(本当に、この性格さえなければなぁ……)ハァ


坂本「まあ、本人がそれでいいと言うのなら、構わんがな」

俺「私は一向に構わんッッ!!」クワッ!

坂本「ああ、もういい。お前に真面目に付き合っているとこっちまで馬鹿になりそうだ。――では、始め!」


坂本の合図に従い、二人が飛翔する。
真っ直ぐに飛翔する彼我の距離は一瞬にして無に返り、軌道が交わることで模擬戦が開始された。

ミーナは即座に上昇を開始し、頂点に来た時点で背面姿勢をロールさせて水平飛行へと移行する。
縦方向のUターン、俗にイルメンマンターンと呼ばれる空戦機動。それも恐らくは、世界最高レベルにまで洗礼された無駄のない見事なターンであった。


ミーナ「……は?」


自身でもこれ以上はないと言える機動に反して、目に飛び込んできたのは余りに予想外の光景であった。

事もあろうに、俺はすれ違った瞬間からただ真っ直ぐ飛んでいるだけなのだ。
少なくともミーナの予想では、何らかの行動をしている筈であったが、後方を確認している素振りを見せてはいるが、軌道を変える様子はない。

何か策でもあるのか、と考えもしたが、それも雑念と振り払う。一対一のドッグファイトにおいて、後ろを取れる以上、取らない手はないだろう。
ミーナはMG42の射程内に標的を滑り込ませると、即座に引き金を引こうとした。

俺はまるで撃つ瞬間が分かっていたとばかりに、軌道を変える。
背後に喰らいつく敵を引き離そうとしているのか、それとも最後の悪足掻きとばかりに闇雲に回避行動に出ているのか。ミーナには後者にしか思えなかった。


俺「さーて、風向きよーし、相対位置確認よーし。では、いきます! …………クロスアウッ!!」バッ!

ミーナ「……え? きゃあッ!?!?!」


彼が両腕を広げるや否や、首に巻きつけられていた学ランの結び目が解け、空へと舞った。
その行動の意図も分からないまま、ミーナは呟きを漏らすと、視界が漆黒に包まれる。

それは卑怯なり…

>>791 戦いに卑怯かは無かよ、勝った方が正しか。

ミーナさんの心境BGM→ttp://www.youtube.com/watch?v=ZvCI-gNK_y4

ミーナ(……ありえない!)


確かに、人類が初期に行った空戦では搭乗員が弾切れの際や実験と称して、飛行機の搭乗物を敵機に投げる行為が試みられた。
しかし、蓋を開ければ結果は暗澹たるもの。命中率は絶望的なまでに低く、実戦で行う行為ではない。

上着が命中したことか、或いはそれを成功させた俺に対してか。ミーナのありえないという思考は、どちらに向けられていたのかは定かではない。


ミーナ「……くッ!」


それでも即座に混乱から立ち直った彼女の精神は驚嘆に値する。
が、上着を投げ捨て回復した視界には、当然のように俺の姿はない。


俺「BBA、一つだけ教えておいてやる。俺はな、戦うのが好きでも、勝つのが好きな訳でもねぇ」

ミーナ「またBBAって言った! また言ったぁぁッ!!」


取り戻した筈の精神の平静を俺の心無い言葉に再び乱されながらも後方を確認したのは、ウィッチとしての性であり、軍人として培われた経験故だろう。
言うまでもなく、そこには一瞬の隙に乗じて背後を取った俺の姿があった。


俺「俺が好きなのはなぁ、敵をひたすらボコボコにして、泣いて許しを請うても欠片も許さず、一方的にぶちのめすのが大好きなんだよぉぉぉぉぉッッッ!!!!」ヒャッハー!!

ミーナ「最低よ、貴方はぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」ヒーン

>>792に付け足し
そいに、ほんに卑怯じゃったら・・・続かん。

私「全くだ。あの戯け、弱者だの強者だの一切関係なく、敵は殲滅至上主義だからな」

シャーリー「…………うわぁ」


地上からインカムで伝わってくる私とシャーリーの溜息も聞こえているかどうか。
ミーナが初めて見た俺の笑顔は、悪魔も裸足で逃げ出すような凶悪な笑みであった。

もう、俺の言葉と笑みにほぼ涙目になりながらも、何とか喰らいつく俺を引き離そうとする。だが、精彩さを欠いた精神でまともな飛行など出来る筈もない。
彼女の負けも時間の問題かと思われたその時――


ミーナ(く、このままじゃ――って、嘘でしょう!?)ボスン!

俺「――――あん?」


突如、エンジンが悲鳴を上げ、黒い煙を吐き出した。

今日、何度目になるか分からない驚愕がミーナを襲う。ありえない、と再び思う。
エンジントラブルなどここ数年――いや、少なくともストライクウィッチーズの隊長に任命された頃から一度もない。
整備班が優秀であることは当然として、出撃の際にも時間が許す限り、自機のチェックを行っていた。無論、この模擬戦の前も。

だからこそ、ありえない。整備班と自分が見逃すような重大な不備がありえる筈がない……!


坂本「マズい……!」


急速に落下していく自身と、猛烈な勢いで失われていく魔法力に数秒先に待ち受ける死を想う。だが、それを断ち切る救いの主が手を掴んだ。

797は筆者さんじゃないの?

俺「何やってんだ。よっ、ほい、っと」

ミーナ「……………………」ポカーン

俺「やれやれだ。呆けやがって、礼の一つでも言ったらぁ?」

唖然とするミーナはようやく俺にお姫様抱っこの形で抱えられていることに気が付いた。

ミーナ「いや、は、離しなさいッ!///」

俺「いや、この状況分かって言ってんの?」

ミーナ「ど、どうせそんなことを言って、シャーリーさんにしたみたいに、いやらしいことをする気でしょう!!////」

俺「この状況でエロに走る奴は、流石の俺でも引くわ」

ミーナ「と言うより、銃は何処へ!? どうしてこんな状況に!?」

俺「銃は捨てた。ストライカーも脱げて落ちた。あとで回収班でも回した方がいいんじゃない?」

ミーナ「…………くッ」

俺「もっとも、不備が見つけるとは思えねーがな」ボソッ

ミーナ「え? 何を……?」

俺「別に。なんでもねーよ。しっかし、礼の一つも言われねーとは俺も驚きだわ」

呆れたような視線を向ける俺に、少なからず怒りを覚えるも、助けられたことは事実である。加えて言えば、普段の言動や自分に対して発せられた暴言の数々もなりを広めていた。
だからか、ミーナはこの意図不明、快楽至上主義、ノーブレーキ暴走野郎の馬鹿な男に、ほんの、ほんの少し、ほんッッッッッッの僅かに好意を抱きそうになっていた。

因みに、喋り方は周りに色んな所からの転入生が多く話し方が移り易いだけ。

俺「ところで読者の諸君。これでヒロインにフラグが立つと思ったか?」

ミーナ「え? え? 急に第四の壁を破って何をする気!?」

俺「だが、その程度のチョロインなど、俺が絶対にゆ゛る゛さ゛ん゛!!!」

私「おい。おい、この馬鹿。まさか、…………おいぃぃぃッ!!!」

俺「いいぜ、この程度でフラグが立ったと思うなら……まずはそのふざけた幻想(フラグ)をぶち殺す!! ってな訳でぽぽぽぽーん」ポイッ!

シャーリー&坂本「」

私「やりやがった! あのバカやりやがったぁぁぁぁ!!」

ミーナ「え? 嘘? きゃあああああああああああッ!?!?!?」

俺は立ちかけたフラグを折るために、よりによって空中へミーナを投げ出したのであった。


坂本「何をやってるんだ貴様はぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!」

俺「いやだって、離せって言うから……」シレッ

シャーリー「最悪だ! 最ッ悪だな、お前はぁぁぁぁ!!」

俺「最悪はな、最高なんだよ」フフン

私「そんな分かりにくいライダーネタやってないで早く助けに行け、この戯けぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!」

俺「へーへー、わーったよ。助けりゃいいんだろ、助けりゃ」

幻想(フラグ)をぽぽぽぽーんの掛け声と共に集中砲火・・・ほんにおっそろしか・・・

――再び、ハンガー



俺「……前が見えねぇ」ボコボコ

三人「「「お前が黙ってろッッ!!!」」」

ミーナ「死ぬかと、本当に死ぬかと思ったわ……」ゲンナリ


難なく落下しているミーナを再救助した俺は、ハンガーに戻るや否や、三人に袋叩きにされたのは言うまでもない。
そして、ジャガイモにように腫れ上がった顔のまま、地面に正座させられている。


坂本「全く! 貴様は思いつきや面白半分に行動するのは止めろ!」

俺「うん、それ無理」

シャーリー「不安だ。こんな奴に背中預けて戦うなんて不安過ぎる……」ゾワワ

俺「あー。まあ、そこんとこは弁えてるから安心しれ。流石に戦闘中はあんな真似しねーよ。助けられると確信してやっただけだから」

私「それでもやっていいことと悪いことがあるわ! ほら、ミーナ隊長に謝れ!」

俺「いやー、悪ふざけが過ぎたわ。メンゴメンゴ」

私「少しは反省しろぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!」ガシッ!

俺「今度は地面さんとの熱烈なキッスッッ!?」ドグシャァ!!

んや、主人公が2,3人ぐらいん時は1人こんぐらい破天荒な奴じゃなかと。


ミーナ「も、もういいわよ。最初に助けてくれたのは確かなんだから……」

坂本「まあ、ミーナがそういうなら構わんが…………なあ私、コイツの性格を矯正できなかったのか?」

私「ここ数年で、私は随分諦めがよくなった、とだけ言っておく」

シャーリー「諦めちゃったのかよ?!」

私「無理だ無理。何を言おうが右から左、何をやらせようが平気の平左で熟してくるからな、コイツ」

シャーリー「性質悪ッ!」

私「半端じゃなく性質が悪いぞ。なまじ性能が高いだけにな。我が道をゆくってのはコイツの為にある言葉と言っても過言じゃない」

ミーナ「ともかく、私は執務室に戻るわ。何だかとっても嫌な予感が…………え?」ガシッ!


ミーナが見た物は、地面とキスをかましながらも、己の腕を掴む俺であった。

何それ、凄く怖い

ミーナさんの心境BGM2→ttp://www.youtube.com/watch?v=Tuuv_N7qMnk

俺「おい、何処へ行こうって言うんだコラァ。後、鼻とか顔のパーツ付いてる? 感覚が全くねぇんだが」

ミーナ「え、ええ、血塗れだけど、付いてるわよ。あとで、宮藤さんに看てもらった方がいいんじゃないかしら」ダラダラ

俺「ああ。そのつもりだ。だが、一つ何か忘れてるんじゃないですかねぇ、たーいちょーさーんんッ?」

ミーナ「な、なんのことかしら、皆目見当もつかないわ? さ、さあ、私は仕事があるから手を放してくれないかしら?」

俺「おいおい、忘れたは通らねぇぜ。きっちりと払っていってもらおうか。負けた方が勝った方の言う事を聞くお・ね・が・い♪」

ミーナ「む、無表情なのに台詞に音符をつけないで、怖いわ!」アワワワワ


ミーナは俺の腕を振り払って逃げ出した! だが、回り込まれてしまった!


ミーナ「ひぃッ!!」

俺「……知らなかったのか? 主人公(だいまおう)からは逃げられない……!!!」


坂本「速い!? あのダメージでなんであんなに速く動けるんだ!?」

シャーリー「いや、少佐、ツッコむところはそこじゃない。私、何とかならないのか?」

私「無理だ。最悪、殴ってでも止める。その必要はないと思うがね。仮に殴るとしても我々に迷惑を掛けた方が理由だ」

シャーリー「……?」

筆者さんの漢字のルビの振り方が絶妙すぎる


ミーナ「…………でも、そうね。内容も聞かずに模擬戦を挑んだのは私の落ち度ね」

俺「ああ、こっちからふっかけておいてなんだが、何をするか決めておかない、聞いておかない方にも問題があるなぁ」

ミーナ「ええ。だから、受けるわ! ストライクィッチーズの隊長として、女として」キリリッ!


シャーリー「ミーナ隊長、上手く丸め込まれすぎだろ」

坂本「いや、あの口だけとは言え約束を守ろうとする態度、上に立つものとして好ましい!」グッ!

私「いや、アレじゃないか。さっきまで死にそうだったから、アドレナリンでハイになってるんじゃ……」


ミーナ(見ていてちょうだい、美緒! 私、やり遂げてみせるわ!)


俺「律義なもんだが、甘ぇよ。…………が、その甘さ、嫌いじゃあないぜ」

ミーナ「さあ、受けて立つわ!」

俺「よーし。……………………BBA! テメーの明日は裸エプロンだ!」

ミーナ「」

三人「「「ブーッ!!」」」


最早、俺の発言に答える余裕は彼女にはなく、それでもなお自らの甘さと最悪の現状を打破する為に、思考は高速で回転する。

な、なんじゃと!?(棒)

テメーはどこの過負荷だww


ミーナ「お、俺さん? 一つ、提案があります」オソルオソル

俺「断る」

ミーナ「きょ、今日の模擬戦、み、見事でした。特別報酬として、私のポケットマネーから……」フルフル

俺「嫌だ」

ミーナ「お、お金が全てという訳じゃないけれど、あれば家族の助けにもなるし!」ブルブル

俺「もう遅い」

ミーナ「か、勘弁してくれない……い、いえ、勘弁してください。わ、私が悪かったです」ナミダメ

俺「そう、俺は悪くない」ニヤァ


もう涙を流しそうなほど弱りきり、敬語で話しかけてくるミーナに、俺は悪魔のような笑みを浮かべるだけだった。


俺「さあ、早くしろ! 新婚ホヤホヤの新妻の如く! 自ずから服を脱ぎ! エプロンを身につけろ!」

ミーナ「………………うぅ、もう嫌」ホロリ

俺「但し! 軍帽とニーハイソックスの着用だけは認めよう! ニーハイの色は何色でも可だ! さあ、ハリーアップ! ハリー! ハリー! ハリーハリーハリーハリーハリィィィッ!!!!」


ミーナの心を完全に折り、自分の趣味全開の恰好をさせようとする俺。どう見ても完全に変質者です。ありがとうございます。

変質者? 知ってた


俺「……が、まあ、今回は勘弁しておこう」

ミーナ「…………え? ほ、本当に!?」

俺「本当。あの勝ち方は実戦では死亡、試合でも不戦勝として扱われるだろうが、俺の基準で勝ちじゃない」

私「お前なら、そこに落ち着くと思ったよ。勝負ごとに関しては手段はどうあれ、誠実で厳格なのが本質だ」

シャーリー「だったら、なんであんなこと要求したんだよ?」


俺「…………………気の強い女を泣かすのって、最高に楽しいよね!!」ニコ! グッ!


坂本「お前が見せた表情で最高の笑顔だが、最低の発言だな」

俺「ありがとう。最高の褒め言葉だ」

私「それはともかくとして、…………さんざん我々に迷惑をかけた罰だ。最後にコレを喰らえぇぇぇぇ!!」グ゙チャァッ!

俺「ひーざさんと、かーおさんが、ごっつんこぉぉッ!?!?」ドサァッ!

おかしい奴をなくしたな……


>>827 一文字違いに見えて、全く間違いじゃない件について

これにて第二話終了です。予約がないのをいいことに、長々とお借りして失礼しました。
今回は予告はなしで。次のネタまったく思い浮かばないので。また浮かんだら、気の向くままに投下します。

では、長い間、お付き合い頂きありがとうございました! おやすみなさーい!

乙乙

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom