ほむら「ほのぼのしたいのよ・・・」

杏子「あんた誰さ」

ほむら「私は暁美ほむら。佐倉杏子、今日は貴方に質問があるの」

杏子「あんた・・・どうしてあたしの名前を・・・？一体何者？」

ほむら「私、今とってもほのぼのしたいの」

杏子「人の話聞こうよ」

ほむら「どうすれば良いかしら？」

杏子「人の話聞こうよ、な？」

ほむら「・・・私だって一緒にお昼ご飯食べたり放課後に喫茶店寄ったり暗くなるまで巴マミの家でお茶とケーキをご馳走になりたいのよ。
でも駄目・・・決めたの。もう、誰にも頼らないって」

杏子「そうか。じゃぁあたしは関係ないな。んじゃ」

ほむら「待ちなさい」ｶﾞｼｯ

杏子「・・・んだよ。誰にも頼らないんじゃなかったの？」

ほむら「貴方は別よ。いいえ、貴方しかもう頼れる相手が居ないのよ」

杏子「んでだよ。お前は巴マミと知り合いなんだろ？あいつに助けもとめりゃ応えてくれるさ。
ただでさえお節介な奴なんだ。喜んで貧乏くじ引いてくれんだろ」

ほむら「あれは駄目よ。巴マミの上と地雷原だったら私は迷わず地雷原の上を選ぶわ。だってずっしりしてそうで
実は豆腐なんだもの。脆すぎるのよ。でも貴方は違うわ佐倉杏子。貴方はそうつっけんどんで針山みたいな人だけど
誰よりも芯の強い良い子だって私知ってる。私、知ってる」

杏子「う、うぜー・・・超うぜぇ・・・」

ほむら「私はとっても今ほのぼのしたいの。私とってもほのぼのしたいの。お願い、ほのぼのさせて」

杏子「お願いって・・・知るかよ。あたしは馴れ合いは勘弁なんだ・・・他当たってくれ、じゃぁな、暁美ほむら」

さやか「感じ悪い奴！」

まどか「ｳｪﾋﾋ・・・」

QB「やれｙ」ｷｭｯﾌﾟｲ


ほむら「・・・放課後になってしまったわ・・・」

ほむら「ほのぼのしたいのよ・・・」

杏子「またあんたか・・・良いから見滝原に帰りなよ。それで、あんたが仲良くしてー奴らとつるみな。
あたしに絡んでくるな」

ほむら「とか言いながらこんな境界線付近で躊躇していたあんこちゃんまじあんあん」

杏子「た、たまたまだよ！たまたまこっちに魔女の野郎がいやがったんだ！」

ほむら「ほのぼのしたいの・・・」ﾀﾞｷｯ

杏子「ちょっ！だから絡んでくるなって！」

ほむら「ほのぼの・・・ほのぼの・・・」

杏子「耳元で囁くな！」

ほむら「ほのぼ――これは、魔女の気配・・・！」

杏子「――だな。悪いけど、この獲物はあたしが頂くよ！」

ほむら「それは構わないわ。だけど待ちなさい」ｶﾞｼｯ

杏子「は？何の真似さ――」ｶｼｬｯ

杏子「ちょっと離してよね・・・ん？あれ・・・？なんか、雰囲気が・・・」

ほむら「時間を止めたのよ。これが私の力・・・でも、そんな事はどうでも良いわ。いくわよ、杏子」

杏子「お、おう・・・」

お前か
待ってたぞ

ほむら「此処ね――一気に行くわよ」

杏子「・・・ちっ。この感じ・・・巴マミの野郎が中に居やがるか・・・。はぁ、面倒くせぇ」

ほむら「・・・本当にあの人は面倒くさいわ。勝手に死んだり勝手に殺したりもう面倒くさい面倒くさい面倒くさい面倒くさい」

杏子「・・・あんた、どんだけあの人に恨みがあるのさ・・・」

ほむら「ああ面倒くさい！」ｹﾞｼｯ

杏子「おいおい・・・随分と荒れてるなぁ・・・そろそろ落ち着けよ。広間に着いたぜ――」

マミ「」
さやか「」
まどか「」

シャルロッテ「」ｱｰﾝ

杏子「・・・こりゃぁ、壮観だねぇ」

ほむら「とりあえず巴マミの位置をずらしましょう」

杏子「へいへ――って、なんであたしがそんなことしなきゃいけないのさ！」

ほむら「良いから・・・撃つわよ」ｼﾞｬｷｯ

杏子「・・・はぁ。わぁたよたくもぉ・・・調子狂うなぁ・・・」

>>9
誰よ

ｶｼｬﾂ

マミ「・・・ヴぇっ？ほっ、ふが！？」

さやか「あ・・・ってあれ？マミさん！？」

まどか「マ・・・マミ・・・さ、ん・・・？」

マミ「ぶっ、ふ――ぷはぁ！ちょっと、何があったの！？」

杏子「良いからあんたはそこでケーキに埋もれてなよ」

マミ「・・・え？」

杏子「――手本、見せてあげるからさ」

マミ「・・・貴方は」

杏子「まっずそうな恵方巻きだねぇ・・・来なよ、ミンチにしてやるからさ！」

さやか「あの人は・・・誰？」

まどか「・・・誰なんだろう・・・」

ほむら「目に焼き付けておきなさい。魔法少女になるって、そういうことよ」

さやか「転校生・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・？」

ほむら「・・・彼女には甘えも油断もない。だから強い・・・面白半分で踏み入れちゃいけない場所だっていうことを
嫌と言うほど思い知りなさい」

杏子「終わりだよ！」ﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾋﾞｭﾋﾞｭﾝ

さやか「・・・あ」

まどか「凄い・・・」

マミ「・・・」

ほむら「・・・(ほのぼのしたい・・・)」

いや俺が誰なんだよ

杏子「さてと、それじゃぁこれはあたしが貰ってくよ。良いな？」

ほむら「えぇ」

さやか「あ、待って」

まどか「・・・あ、あのぉ――ありがとうございました！」

さやか「ありがとう！貴方のおかげで、あたしたち・・・」

杏子「・・・。あんたらさ、大元から勘違いしてない？あたしは別にあんたらを助けたわけじゃないよ。
欲しいものを取りにきたってだけ。別にあんたらと、それからそこで尻餅付いてる馬鹿が死のうが知ったこっちゃ
ないんだよね。・・・たく、情けないよねぇ。かっこばっか付けちゃってさ、あんたって本当何にも解かってないよね、
。ねぇ、巴マミ」

マミ「・・・佐倉さん」

さやか「・・・ちょっと待ってよ。あんたがあの魔女を倒してくれたことは感謝する。だけど、そんな言い方酷くない？
なんでマミさんが責められないといけないのよ！」

ほむら「彼女が貴方達の命を危険に晒したのは変わりないからよ。彼女は許されない事をした」

さやか「転校生は黙ってて！」

ほむら「(ほむぅ・・・)」

杏子「・・・あーあ、なんか面倒くさいのがまた増えた・・・悪いけど、あたしはあんたと議論するつもりなんてないんだ。
行かせてもらうよ」

さやか「あ、待てよ！」

杏子「うっぜー」ﾀﾞｯ

さやか「くそ！魔法少女の力使って逃げるなんて卑怯だぞー！正々堂々勝負しろよ！」

まどか「さやかちゃん・・・」

マミ「・・・二人の言うとおりよ、美樹さん・・・わたしが悪かったのだから」

さやか「マミさんは何も悪くないですよ！畜生、ていうか転校生もいつの間にか消えてるし・・・！あー！もやもやする！
かかってこいよ！あかっぱつー！」

杏子「たくうぜーうぜー超うぜぇー・・・」

杏子「はぁ・・・まぁいっか。グリーフシードが手に入ったことだし」

杏子「とっととこんなところおさらばして帰るか。あたしの縄張りが他の魔法少女に取られるかもしれねーからなー」

ほむら「ほむぅ・・・」

杏子「ちょっ、げぇっ！？な、なんだよあんた！いつから人の体にまとわり付いてやがった！」

ほむら「ほのぼのしたいのよぉ・・・したいのぉ・・・ほむほむしたいのぉ・・・」ｷﾞｭｩｯ

杏子「ちょっ、跳び辛いから離れろ！たく・・・一番面倒くせえのがきやがった・・・」

ほむら「ほのぼのしたいのよぉ・・・ほむぅ・・・」

杏子「良いから離れろって！」

ほむら「ほのぼのしたい・・・」

杏子「ホテルまで附いてきやがって・・・本当あんたなんなのさ。自分から喧嘩売ってたじゃん。
本当はあんたもあいつらの事が気にいらないじゃないのか？」

ほむら「・・・」

杏子「なんだ、図星かよ。やっぱりねぇ。あんたはどっちかと言えば正義の味方ってより、こっち側の、
吹っ切れた奴側だと思ったよ。まっ、別に穿鑿したりはしねーけどな」

ほむら「・・・解からないのよ」

杏子「は？何がさ」

ほむら「・・・何を護りたくて、何を捨てれば良いのか」

ほむら「解からないのよ・・・」

杏子「・・・」

ほむら「・・・だからほのぼのしたい・・・」

杏子「・・・またそれか・・・ほのぼのつっても、あの面子とあんたじゃ無理だろ。
ていうかあたしとあんたでも無理だ。つまりあんたじゃ無理なんだよ。・・・もう、
うすらぼけっと生きることなんてできねーだろ、お互いさ」

ほむら「・・・」

杏子「・・・自分の事だけ考えて、自分の為に生きな。それが正解だ」

ほむら「・・・」

杏子「解かったろ？ほら、用は済んだんだから帰れよ。たく、うぜえなぁ超うぜぇ」

ほむら「・・・これ、私の電話番号と住所」

杏子「いらねーよそんなもん。ゴミ箱の中にでも入れとけ」

ほむら「ほのぼのしたくなったらいつでも使いなさい」

杏子「ヤギにあったら渡しとくよ」

ほむら「二週間後、見滝原にワルプルギスの夜が来る」

杏子「・・・は？」

ほむら「それじゃぁ」

杏子「お、おい！？」

杏子「って行っちまいやがった・・・本当、なんなんだよあいつ・・・」

杏子「・・・ワルプルギスの夜だと・・・？なんであいつがそんな事しってやがんだ・・・」

杏子「・・・あいつの力、って・・・訳か・・・？」

さやか「やっぱり感じ悪い奴！」

まどか「あ、あ・・・」

QB「ｙ」ｷｭｯﾌﾟｲ


ほむら「ほむぅ・・・」

杏子「よぉ」

ほむら「・・・」

ほむら「ほのぼのしたくなったの？」

杏子「ちげーよ・・・昨日の話の続きだ」

ほむら「私はほのぼのしたいわ」

杏子「そっちじゃねーよ！・・・ワルプルギスの夜についてだよ」

ほむら「・・・そう。協力してくれるのね」

杏子「・・・けっ。まぁ、そういう事にしといてやるよ」

ほむら「そう・・・ありがとう。それじゃぁ上がって。資料は部屋にあるわ」

杏子「んじゃ、お邪魔しまーす・・・っと、これ」

ほむら「？」ｸﾙｯ

杏子「食うかい？」

杏子「断っておくが、ワルプルギスの夜から得られるグリーフシードはあたしのもんだからな」

ほむら「構わないわ」

杏子「・・・そう。物分りが良くて助かるよ」

ほむら「・・・」

杏子「・・・へぇ、此処があんたの部屋か・・・なんていうかあんたっぽいね」

ほむら「今から資料を用意するわ・・・」

ｳｨｰﾝ

杏子「うおっ！？なんか降りてきた！」

ほむら「これで全部よ」

杏子「・・・これが、ワルプルギスの資料か・・・よくこんなに集めたな」

ほむら「・・・」

杏子「・・・一体あんた、何回やり直したんだ？」

ほむら「――！？」

杏子「・・・へぇ。ふざけたことばっかり言って飄々としていたあんたでもそんな風に取り乱すんだね」

ほむら「・・・カマを掛けたわね」

杏子「まさかこんなに簡単に引っ掛かるなんて・・・あんたってもしかして、元々いじめられっことか？」

ほむら「――！！！！！！！！！！！！！！！」

杏子「――え、あ、マジなの？あ・・・なんか・・・その、ごめん・・・」

ほむら「・・・良いわ。えぇ、そうよ、貴方の言うとおり。私は何度も時間を繰り返してきた」

ほむら「いじめられっ子よ！！！！」

杏子「いや・・・別にそれ強調しなくても良いからさ・・・その、元気だせよ・・・」

ほむら「・・・話を戻すわね」

杏子「お願いします・・・」

ほむら「ワルプルギスの夜については、知っているわよね」

杏子「あぁ・・・昔に聞いた事がある。超弩級に強い魔女なんだろ？」

ほむら「えぇ。私一人では勝てなかった」

杏子「・・・それで、何度も繰り返したのか」

ほむら「・・・」

杏子「・・・？違うのか？」

ほむら「・・・いいえ、そうよ。その通りよ」

杏子「・・・なんか引っ掛かるなぁ。まぁ良いか。それで？」

ほむら「貴方の力を借りたい」

杏子「んなこと解かってるよ。そうじゃなくてさ」

杏子「今までのパターン、全部教えろって話だよ」

杏子「お前は何度ワルプルギスの夜に挑んだ・・・そして」

杏子「一体、その時にはどいつとどいつとどいつが居たんだ？」

杏子の問いに胸をえぐられたほむほむ
一方さやかは上条恭介の八つ当たりの果て腕の治療の為QBと契約
まどかはマミさんのお見舞いに行くも門前払いを受け傷心をキルスティンに魅入られ・・・
次回、時空魔法少女ほむら☆マギカ第二話
「俺はバイト前にオナニーをする主義なんだ」

お楽しみに

まどか「・・・なんだろう・・・こっちに行ったら、なんだかとっても気持ち良くなれそうだなって」

まどか「あ・・・あれは」

まどか「仁美ちゃん」

仁美「あら・・・まどかさん」

まどか「・・・仁美ちゃんも、呼ばれたの？」

仁美「えぇ・・・まどかさんも？」

まどか「うん・・・」

仁美「そうですか・・・では、一緒に行きましょうか」

まどか「そうだね・・・行こう」

仁・ま「「神聖な儀式を始め(まし)よう」」

杏子「――こいつは」

ほむら「魔女の気配・・・」

杏子「――ちっ、話は後だ、行くぞ！」

ほむら「・・・えぇ」


さやか「・・・これが、魔女の気配・・・」

さやか「・・・凄い、やな感じだ・・・」

さやか「・・・それでもあたしは、魔法少女になったんだ・・・もしもあのときあたしが魔法少女になってればマミさんは・・・
こんな事にならなかった・・・マミさんは悪くない・・・あたしが悪いんだ・・・」

さやか「だからマミさんが元気になるまであいつでもない、あの赤毛でもない――」

さやか「あたしが、見滝原を護るんだ！」

杏子「此処か・・・よし、このまま行くぞ――」

ほむら「――待って！」

杏子「あ、なんだよ・・・ん？あれは確か・・・昨日あいつらと一緒にいたちっこいの・・・」

ほむら「――悪いけれど、杏子。魔女を倒してきてくれないかしら」

杏子「ん？まぁ、別に構わないけどさ」

ほむら「ありがとう・・・！」

杏子「・・・へぇ、なるほどねぇ」

杏子「このあたしを使うんだ、高く付くよ。暁美ほむら」

ほむら「・・・構わないわ。・・・あの子の為なら私はどうなっても良い。だからお願い・・・早く、魔女を倒しきて」

杏子「解かったよ。ほら、時間を解除しなって・・・」

杏子「・・・たく、面倒な野郎だな、本当に」