『アニずきんちゃん』(49)





『ある所に、アニずきんちゃんと言う女の子が居ました』


単行本11巻くらいまでのネタバレあり


『ある日の事、アニずきんちゃんはお父さんにお使いを頼まれました』

アニ父「お前をこんな任務に差し出さなくちゃいけないなんて…」

アニ「大丈夫だよお父さん」

アニ父「良いかいアニ、どんなことがあっても…生きて帰ってくるんだよ」

アニ「うん」


『アニずきんちゃんは故郷を出ました』


アニ「やってみせる…何があっても、故郷に…」

アニ「お父さんのところに帰るために…」


『アニずきんちゃんが目的地まで進んでいるさなか』

「おーい」

「アニー」

『なんと狼さんが二匹も現れました』


ライナー「おお来たか、アニ…」

ベルトルト「やっぱり君は、ついて来なかった方が良かったんじゃないかい…」

アニ「何言ってんの、私が居なくて、任務が上手くいくとでも?」

『狼さん達はアニずきんちゃんのお友達でした』


アニ「それに、あんた達だけじゃ心配でしょうがないよ。とくにベルトルト、あんたは気弱だし意見がふらつくし」

アニ「だから私がびしっとあんたらを支えててやるよ。一番喧嘩が強いのも私だしね」

ベルトルト「アニ…」

ライナー「ははっ頼もしいな!」

『アニずきんちゃんと狼さんたちは、目的地まで進みます』


『アニずきんちゃん達は目的地に到着しました』

アニ「…行こうか」

ライナー「おう」

ベルトルト「…すぅっ」

ガブッ  カッ……


「きゃぁぁぁああーー!」

「助けてーーーー!」

「父さん!母さぁぁーん!!」

ーーーーー

アニ「……」

ライナー「……」

ベルトルト「……」


『アニずきんちゃんと狼さんたちは目的地の中で』

アニ「……」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

『沢山沢山殺しました』


『それが頼まれたお使いごとの一つだったからです』


『それからアニずきんちゃん達は、上手く自分達の立場をごまかして暮らしていました』


『いつか故郷へ帰ることを夢見ながら…』


『そんなある日、アニずきんちゃん達は狩人さんの仲間入りを果たしました』

ライナー「やったぞ!俺達三人とも、訓練兵団に入団が決まった!」

アニ「故郷へ帰る近道が見つかったね」

ベルトルト「上手くやっていけるかなあ…」


『狩人さんは悪い悪い狼さんを退治する事がお仕事です』

アニ「これまで怪しまれなくて良かったね…私達」

ベルトルト「ここに住民登録しておいて良かったよ」

ライナー「”巨人の襲来”で親を亡くしたりして、戸籍がめちゃくちゃな奴が大勢いるからな、役所も特に疑問持たなかったな」


『アニずきんちゃん達のお使いは勿論狼さんを倒すことではありませんでしたが…』

ライナー「ここの門をくぐったら…俺達とアニは他人同士だ」

ベルトルト「接触はなるべく控えようね」

アニ「あんた達も下手こくんじゃないよ」


『狩人さん達は悪い狼さんを退治する為、日々厳しい訓練を重ねていました』

キース「格闘訓練だ!各自開始しろ!」

エレン「アニ!今日も格闘訓練頼む!」

アニ「好きだねあんたも」


ミカサ「…ライナー…今日もよろしく」

ライナー「お、おう…苛立ってんな…ははは…」

ベルトルト「い、いってらっしゃいライナー…」

『狭い訓練所で狩人さん達と友情を育みながら、日々は過ぎていきました』


ーーーーー

アニ「…何してるの」

マルコ「やあアニ…何って、立体起動装置の点検さ」

アニ「…ふうん…こんな時間なのに…真面目だねあんた」

マルコ「ははっありがとう」


アルミン「あ、マルコ!僕も混ざって良いかい?」

マルコ「アルミン、勿論良いさ、隣空いてるよ」

アルミン「ありがとう。よいしょっと…」

アニ「……」


マルコ「アニもどうだい?一緒に」

アニ「え……?」

マルコ「構わないよね?アルミン」

アルミン「うん。ほら隣どうぞ、アニ」

アニ「…それじゃあ…失礼するよ…」


アルミン「ねえマルコ…ここってどう整備してる?」

マルコ「ここはね……これを使って…」

アルミン「なるほど…ここをこうしてっと……流石だなあマルコは!」

アニ「…へえ…丁寧だね…」




『精神を傷め、友情を確かめ合いながらもアニずきんちゃん達はその時を待っていました』

何でアニはわざわざ同期のをとったのかね?
それしかとる暇がなかったって可能性もあるけど、やっぱ気づいてほしかったのかな


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー



エレン「よう…五年ぶりだな……」

超大型巨人「……」

>>26
あくまでこっちの妄想だが、マルコの頭脳を邪魔に思ったからじゃねえかと思ってる
自分たちの邪魔になる前にケリをつけて、立体起動装置はその際に『拾った』ってことで


ーーーーー

エレン巨人「グオオォォォン!!」

マルコ「…エレンは上手くいってるかな?」

アニ「…マルコ」

マルコ「あれ?アニの持ち場ってここだったっけ?」

アニ「…ちょっとはぐれてね」


マルコ「そっか、じゃあしばらく僕と一緒に巨人を引き付けようか」

アニ「…その必要は無いよ、マルコ……」

アニ「永久にね」


『アニずきんちゃんは…仲の良かった狩人さんを…』


***「何だあの巨人は!?は、速い!」

***「馬が!!俺の馬がっ!!!!!」

***「ぐわあああぁぁぁ!」

***「か、母さ……ぐえぇぇ!!」


『アニずきんちゃんは…狩人さんたちを…』


アニ「……私は戦士になりそこねた……」

ミカサ「ズタズタに引き裂いてやる…女型の巨人」

***「捕えろ!!」

アニ「……!!」

……カッ!


『アニずきんちゃんは…』



『アニずきんちゃんは………』







ぴくっ


見張りの兵士A「うん?」

見張りの兵士B「おいどうした」

見張りの兵士A「今、この結晶が動いたような……」

アニ『……』


『アニずきんちゃんは狼さんのお腹の中で、眠りに就いています』

『そこは暖かくて、どこか懐かしくて、とても良い気持ちです』


見張りの兵士B「…気のせいだろ」

見張りの兵士A「う~ん…まあ良いか」


アニ『……』

見張りの兵士B「しかし今でも信じられねえな、この女があの巨人だったなんてな」

見張りの兵士A「全くだ、こんな小柄なのに、あんな凶暴な化け物になっちまうんだから」

見張りの兵士B「恐ろしいもんだよ」


見張りの兵士B「ず~っと俺達の味方の振りして紛れ込んでたってんだから、ぞっとするね…」

見張りの兵士A「早く出てこねえかなこいつ。そしたらさっさと処刑されるのによ」

見張りの兵士B「それはねえだろ~まずはあの変人の分隊長殿に回されるんだろうし」

見張りの兵士A「あ、そう言やあよ、その人のこんな噂が……」

アニ『……』


アニ『アニずきんちゃんは今までの思い出を振り返りながら眠りに就いています』



アニ『お腹の中は、暖かくて良い気持ちです』


アニ『…しかし、どんなに気持ちが良くっても、いずれは目覚めなければなりません』

アニ『その時目の前に居るのは、お友達のオオカミさんたちでしょうか、それとも狩人さん達でしょうか』

アニ『答えは分かるその日までおやすみなさい。さようなら……』





アニ『おしまい』


おしまい


おやすみ良い夢見ろよ

乙。ライナーがベルドルト殺したのとか、ハンジさんの作品の人かな?

>>46
うん
てかライベルの二人は結構よく死んでる

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