高順陳宮「「だって殿、こいつが……!!」」
高順陳宮「「ァアン!?」」
呂布「あぁもう!」
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構わん続け給え
呂布「…………はぁ」
張遼「殿、最近元気無いようですが、どうされました?」
呂布「あー張遼か。……いやさ、高順と陳宮のことなんだけど」
張遼「……その事ですか」
呂布「どうすればあいつら仲良くなんの?この前もあいつらに城任せて出陣しようとしたけどさ、かみさんが『あの二人仲悪いから城任せるの止めとけ』ってうるさいし。俺暴れらんねぇじゃん?なんかいい案ない?」
張遼「……自分のような若輩者にはちょっと……すみません」
呂布「うん、だよね。お前も同僚と仲悪くなるタイプだもんな。主に楽進と李典とか」
張遼「え?楽進と李典は曹操軍ですよね?奴らが同僚とは一体……?」
呂布「あ、これ言っちゃ駄目だったわ。ごめん忘れて。あははっ」
張遼「……」ガサガサ
呂布「ん?なんで携帯出してんの?」
張遼「いえ、ググったら出てこないかと思って」
呂布「頭いいなお前」
張遼(『うちの脳筋殿がさらにおかしくなったwww』っと……。お、相変わらずこの『Rの血を継ぐ者』さんコメント早いな。でも誰なんだろ?)
魏続「おい、擦り付けんな!」
宋憲「うるせえ!勝てばいいんじゃ!さて特急カードで逃げんべ」
侯成「うわぁゲス。あれ、なんかボンビー進化始めてねぇ?」
魏続「うそ!?うわキングなってんじゃねぇか!」
宋憲「ざまぁ。都落ち決定だな」
呂布「……お前らちょっといい?」
侯成「あ、殿どうしたんスか?」
呂布「ちょっと相談なんだけど……。お前ら仲良いじゃん。桃鉄とか友情破壊ゲーム平気でしてるし。どうやったらそんなに仲良くなれんの?」
魏続「友達いないの悩んでんスか?」
呂布「いや、俺じゃないよ?知り合いっていうか」
侯成「またまた~。そのパターン完璧に実は自分ってやつでしょ?」
呂布「ねぇ、ちゃんと話し聞いて」
宋憲「それにしても、流石に殿にも悩みを持つ程の知能はあったんスね」
呂布「……ッ!いい加減にしろよ!お前らちゃんと真面目に聞け!バカにしやがって!……いいもんいいもん、どうせお前ら袁紹とこのイケメンに斬られるんだからな!覚えとけよ!」
魏続「そんな!?イヤっスよ!?」
宋憲「それただの引き立て役じゃないスか!?」
呂布「うるせえバーカバーカ!ざまあみろ!」
侯成「俺もッスか!?」
呂布「ちょっと待って……お前は大丈夫っぽいよ」
侯成「あ、良かった」
呂布「駄目だ。うちの奴らじゃ頼りにならん」
呂布「他に頼れそうな奴は……人材の悩みに強いのはやっぱりあいつか」
呂布「つー訳で、部下を仲直りさせたいんだけどどうすればいいの?」
曹操「……いやまずさ……なんでここに来るかな。ちょっと典韋と許チョ呼んできてくんない?猛徳身の危険感じちゃう」
郭嘉「あいあいさ~」
呂布「落ち着けって。別に今日はそんなんじゃないから。それにほら、お詫びにこれ返すよ」
夏侯惇「…………」←これ
曹操「夏侯惇!!無事だったのか!?」
夏侯惇「恥ずかしながら戻って参りました……」
曹操「イジメとかなかった!?ちゃんとご飯食べさせてもらった!?目の薬足りた!?」
呂布「その辺は大丈夫だって。ペットは最後まで面倒見るのが当たり前だろ?……それにしてもこいつ以外と弱いんだな。保釈金目当てで簡単に捕まえられたし。まだ韓浩ってやつの方が恐かったわ」
夏侯惇「う…………」
曹操「わかった話聞くから言わないであげて!!この子けっこうそれ気にしてるから!!」
呂布「おうありがとう」
曹操「……でもさ、やっぱり気になるけどマジでなんでうちなの?劉備の方が人間関係に強いと思うけど?」
呂布「そうなんだけどさ、あいつんとこ狂犬いるじゃん。絶対張飛のせいで話こじれるわ。まぁ俺が悪いんだけど。その点ここならあいつほど俺にメンチきれる奴はおらんだろうし」
曹操「あははっ。だろうな~」
郭嘉(うちがさりげなくディスられてんの気付けよ)
曹操「だったら袁術とかでも良かったんじゃない?あいつの軍お前にビビってばっかじゃん」
呂布「お前ならあいつ頼りたい?あの蜂蜜糞野郎に」
曹操「ごめん自分で言ったけど無いわ。まだ袁紹に『や~いお前んち、宦官家~系』とか『穢れた血め!』とか言われる方がマシ」
呂布「そこまでなんだ。……ところでそろそろ」
曹操「あ、ごめん話ずれてた。そうだな~。例えばうちの場合はみんなでカラオケ行って親睦深めてるなぁ。自慢じゃないけど俺詩上手いよ?」
呂布「いいなぁそれ。でも俺お前みたいに文才ないわ。あと高順あんまりカラオケ好きじゃないし陳宮アニソンしか歌わんし」
曹操「んじゃお酒とかは?俺よく洛陽とか長安のキャバクラ貸し切りでみんなと遊んでるよ」
郭嘉「ちなみに自分はプライベートでも行ってます」
呂布「うちにそんな金ねぇよ。交通費すら無理だよ」
曹操「でもこの辺そういう店無いもんなぁ。荒れ果ててるし」
呂布「お前が虐殺したおかげでな」
曹操「人の黒歴史掘り起こさないで。……え~と、うちはこんな感じかな。多分なんだかんだそんな変わったことしてないわ。あんまり参考にならなくてごめんね」
呂布「いやいや、話聞いてくれるだけでもかなり助かったわ、ありがとう」
曹操「うんガンバ。……ところでお前のとこの張遼だっけ?あいつってどんなや呂布「勧誘お断り!!」
曹操「はいはいごめ……あ、今もしかして『勧誘』と『奸雄』かけた?くぅ~!やるねぇ~!」
呂布「お前叩っ斬るぞ。…………俺が死んだら好きにしろ」
曹操「……あぁ、大事にしてやるさ」
呂布「……結局良い案浮かばなかったな」カツカツ
『……ヒヒーン』
呂布「……しょうがない。とにかく思いついたらなんでもやってみるか!考えるのは性に合わん!」カツカツ
『ヒヒーン♪』
~~
呂布「よしみんな、一狩り行こうぜ!」
張遼「ちょっと殿、PSP買う金どこにあったんですか!?うちそんな余裕ないでしょ!?」
呂布「大丈夫。前袁紹の所でヒモやってた時に張燕ボコったじゃん?あん時ついでにパクったやつだから」
張遼「あぁ黒山族の。ならいっか」
呂布「お~い陳宮高順!モンハンやろうよ~」
呂布(こういうチームワークのいるゲームなら仲良くなるだろ)
脳筋殿! それはフラグってレベルじゃありません!
高順「てめえピッケルばっかしてんじゃねぇよ!」
陳宮「うるせえお前だってエリア変わるたびに雑魚殲滅してんじゃねぇよ!なんの意味があんだよ!」
高順「陥陣営が敵見逃せる訳ねぇだろうがバーカ!」
呂布「え~と高順。そこ雑魚無限に湧くから意味ないよ。こっち手伝って欲しいな~なんて。それと陳宮、後で火山連れて行ってやるからとりあえずこっち来ようよ。これお前のキークエじゃん」
張遼「っしゃあ死ねや!」
呂布「……張遼、出来れば切り下がりはちょっと控えてもらえると嬉しいな」
張遼「あ、すいません。でも殿が片手なんて以外ですね」
呂布「ゲームくらいは人のサポートとかしてみたいじゃん。むしろここでも太刀使うお前がワーカーホリックなんだって」
~~
張遼「うわ!本当に温泉が湧いてる!」
呂布「凄いだろ!この前赤兎馬と走ってたら見つけたんだ!たまには裸の付き合いってのもいいじゃん!」
張遼「ですね!」
呂布「よし、あいつら誘ってくるわ!」
陳宮「……プッ、ちっさ。そんなんで女の子の陣営を陥せるんですかぁ~~?」
高順「……黙れよ童貞」
陳宮「ちちちち違ぇし!?」
高順「徐バクから聞いたし。二人で風俗行ったのにお前緊張して勃たなかったんだってな。だっせ」
陳宮「ああんのやろおおぉぉーーっ!!」
呂布「……あっちで背中洗いっこでもしようか」
張遼「……そうですね」
呂布「あ~なんか懐かしいなこういうの。…………」
張遼「ですね。……あれ、殿……泣いて……」
呂布「……ははっ、親父のこと思い出したよ。……悪いことしたなぁ。」グスッ
張遼(殿……)
張遼「…………そうですか。ちなみにどちらの……?」
呂布「は?さすがに丁原に決まってんだろ。あの豚が『一緒に風呂入ろう』とか言ったら気持ち悪くて叩っ斬るわ。実際叩っ斬ったけど」
張遼「…………ソッスカ」
~~
<ナンダトコノヤロー!
<ンダヨオレニカテルトオモッテンノカ!?
呂布(あの後もいろいろ試したけど結局駄目か……)
呂布「あーもう!……プハァ!酒が旨いなぁくそが!」
侯成「……なぁ」
宋憲「うん。……もう無理だろ」
魏続「……投降するか」
曹操「う~ん」
郭嘉「どうしたんですか?……あ、身長はいい加減諦めましょうよ」
曹操「違うし~。呂布のことだし~。……なんか相変わらず上手くいってないみたいでさ、手紙どう返せばいいか悩んでんの。最近は酒に逃げてるらしいし」
郭嘉「……だったら今攻めるチャンスじゃないですか?」
曹操「…………え、マジで?」
郭嘉「マジで」
曹操「いやさすがにそれ卑怯でしょ」
郭嘉「おいどうした乱世の奸雄」
曹操「いやでも……」
<コウサンコウサン!
郭嘉「あら、なんか先に向こうが降参しましたよ」
曹操「マジで!?」
郭嘉「マジで」
呂布曹操「…………」
高順「お前の策がくそだったから負けただろうが!」
陳宮「お前がもっと粘ればいけたっつーの!」
曹操「…………なんかごめん」
呂布「…………うん」
楽進「なんかこいつ気にいらないな」
李典「おれも。それにこいつらに俺の身内殺されたし。殿、張遼殺しましょうよ」
張遼「うるせえ雑魚が」ペッ
呂布曹操「…………」
張飛「おい呂布!てめえは俺が今からぶっ殺してやる!」
呂布「…………」
張飛「おい!なんとか言いやがれ!」
関羽「落ち着け。お前の気持ちも分かるが……呂布をよく見ろ」
張飛「え、何言ってんだよ兄者……。!!」
関羽「気付いたか。呂布の全てに絶望した目に。いくら敵とはいえ、このような者を斬るのは義に反するとは思わぬか?」
張飛「くっ……俺には切れねぇ」
関羽「……兄者もそう思いますよね?」
劉備「曹操さ~ん。こいつ斬った方が良くないっスか~?」ヘラヘラ
曹操「え、お前そんなこと言うの!?」
関羽張飛「兄者!?」
陳宮「だいたい何が陥陣営だよ!?暴走族かっつーの!?これだから底辺は嫌なんだよー!」
高順「うるせえよ!お前だって大体のゲームで曹操配下の時に『君主よりバカな軍師で使いづらい』って言われてんだからな!」
呂布曹操「…………」
楽進「ちょっと李典、剣貸して」
李典「やだよ、俺が斬りたい」
張遼「斬るのは勝手だけどならお前らだけで合肥で孫権迎え撃てんの?はいム~リ~」
呂布曹操「…………」
劉備「あれ?斬らないんですか~?こいつ裏切りますって」ヘラヘラ
張飛「どうしよう兄者!?大兄貴がこのタイミングで腹黒モードなんだけど!?」
関羽「え~と……。よし、酒のせいにしよう!昨日お前が兄者に無理矢理酒を飲ませてまだ酔いが抜けていない体でいくぞ!」
呂布曹操「…………」
<ギャーギャー!!
呂布曹操「…………」
曹操「……うち来る?」
呂布「いや、もう疲れたからサクッとやってくれない?」
曹操「……そっかぁ」
~終~
これで終わります。ありがとうございました。ですがかっこいい呂布も書きたいのでエピローグ的なものも書こうと思います。
呂布ファンの方は怒らずにもう少しだけ読んでもらえると嬉しいです。
…
……
『久しぶりに人里に降りてきたなぁ』
『あ、アイスとか食べたいなぁ。山奥じゃ糖分なかなかないし。……ん?』
<キイタ?アノソウソウガ…
<ソウナノ?ランセノカンユウモアッケナイネー
『…………』
『…………行くか』
『あの、すいません』
『どうしたんだいお兄さん。うわぁがたい良いね。どっかの兵隊さん?』
『……いえ、ただの世捨て人ですよ。それよりもさっきの曹操の話を詳しく教えてもらえませんか?』
『そうなの?あんたならきっと凄い人になれるのにもったいないね。まぁいいや。なんでも曹操が戦に負けて行方不明なんだってさ。ひどい負け方らしいから死んだかもね』
『でも曹操ってしぶといって聞くしどうなんだろうね?』
『……戦はどこで?』
『あっちの方だよ』
『……ありがとうございます。あぁそれと……曹操は絶対に死んでいません』
『『!?』』
『……?どうしました?』
『い、いやなんでも……。さぁそろそろ店占めないと』
『お、俺も帰らないと。じゃあなお兄さん』
『……?はぁ……では』
『…………』
『聞いたか?』
『お前もそう思うか。……よし、恩を返しに行くか』
『……さっきのお兄さんさ……』
『あぁ……途中で目付きが変わったって言うか……、なんかとんでもねぇ化け物みたいな雰囲気になったよな』
『つい怖くて逃げちまったよ……』
『ホントにただの人なのかねぇ……』
曹操「やばいよやばいよ~!猛徳大ピンチ!」
『待ちやがれーっ!』
『殿!ここは自分が引き付けまぐわっ!』
曹操「ウソ!?もうワシ一人じゃん!?」
『さーて覚悟しな奸雄さん』
曹操「…………はぁ。初めてだから、優しくしてね?」
『気持ち悪いよ。目の閉じ方もなんか気持ち悪いよ。まぁいいや』
曹操「…………」
『…………ぐわっ!』
曹操「え!?……うわぁなんでり」『ハイストップ名前はNGな。俺一応お前に処刑されたことになってんだよ?』
曹操「そうだった。……でもなんで?」
『町で聞いたがお前が簡単にくたばりはせんだろうと思ってさ。あっちこっち探し回ったよ』
曹操「なるほどね~。…………どうだ?世俗を離れて」
『……いい気分さ。他人を気にせず好きに生きられるからな。感謝してるぞ。死んだことにしてこっそり山奥へ逃してくれたこと。そこで今から恩返しをしてやる』
曹操「すまんな。……そうだ、張遼は元気だぞ。相変わらず楽進と李典とは険悪だが」
『……ははっ、だろうな。だがありがとう。あいつがお前のの所で頑張ってるのは噂でよく聞くからな。』
『話はすんだかよ?一人で俺らを相手にできぶはっ!?』
『うるせえ雑魚』
曹操「相変わらず強いね~」
『これでも最近体力落ちてさ~。肩もなんか昔より上がらんし』
『な、なにだべってん『おい雑魚ども。よく考えたら今から死ぬお前らに気を使う必要はなかったな』
『な、なにを……この人数だぞ!?』
『一度くらいは聞いたことがあるだろうが……俺の名前を良く聞いておけ!そしてそれでも戦う気があるならかかってこい!我が名は――……』
――この地には一つの伝説が残っている。乱世の奸雄がまさにこの地で絶対絶命の危機を迎えた時、血のように赤く大きな馬に乗ったこれまた大きな男が颯爽と現れ、奸雄に群がる兵達をたった一人で追い返した。その現場を目撃した者は、男と馬の勇猛な戦いぶりをかつてその奸雄に処刑されたとされる一人の英傑に例えた。
『人中の呂布、馬中の赤兎の再来也』と――
これで本当に終わりです。読んで下さった方、ありがとうございました。
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