P「事務所で」 律子「残業」 (26)

山なしオチなしです。
ゆるい雰囲気ですがどうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1381306159

P「暇だな」

律子「仕事はまだ残ってますけど」カチカチっ

P「…… 」

律子「飽きたんですか?」

P「う~ん…… なんか気分が乗らない」

律子「気分でやる物でも無いです」カチカチっ

P「今、何時だっけ?」

律子「もうすぐ22時になるところです」

P「小鳥さんは?」

律子「プロデューサーと入れ違いで少し早く上がりました。ホワイトボードに書いてあったでしょう」カチカチっ

P「小鳥さんのインカムってさ」

律子「口はいいですから手を動かしてください」

P「使ってるの見た事無いよな。電話も普通に受話器を取って耳に当ててるし」

律子「ンフっ んっんー んー?」

P「誤魔化せて無いし」

P「あれって春香のリボンみたいなもんなのかな?」

律子「そんなインカムが本体みたいに……」

P「いやいやいや、こだわりのオシャレって意味で言ったんだけど?」

律子「……」

律子「プロデューサーだって事務所でリボンを外してた春香に 新人さんかな?って声掛けたじゃないですか」

P「あれは知っててやったから」

律子「余計にタチが悪いです」カチカチっ

P「その後に千早にグーで殴られたよ」

律子「自業自得です」カチっ

P「千早で思い出したけど、未来の夢の為に英語を覚えたいとかでCDプレイヤー買ってたぞ」

律子「今流行りの聞き流して覚えるやつの為ですかね?上昇志向があって良いじゃないですか」

P「DVDを入れたら音声だけ聞けると思ったらしくて真を困らせてたけどな」

律子「あ~、機械は苦手ですからね~」カチカチっ

P「あと、真と雪歩が珍しく言い合いをしてたから話を聞いてみたんだけど。真が雪歩から一方的に今の日本の医療について力説されてた。IPS細胞がどうとか」

律子「さっきからずっと気になってるんですけど。いつもより控えめなテンションで淡々と話してますけどなんでですか?」

P「それは律子さんの仕事の邪魔をしたら悪いかなーって」

律子「似てないですし、悪いと思うなら話しかけないで欲しいんですけど」カチっ

P「一言も喋らずに黙々と仕事をこなすのも味気ないだろ?それに竜宮小町以外のみんなの近況報告も兼ねて」

律子「報告は助かりますけどプロデューサーの分の仕事を終わらせないと帰れないんですよ?」

P「分かったよ。仕事再開するから。他には……そうそう、やよいがモヤシとは別の物に注目してるらしい」タタン

律子「豆苗って聞きましたよ」カチっ

P「そこは話の流れからしてなんですか? って聞くとこだろ~」タン

律子「はいはい。じゃあ、なんですか?」

P「豆苗なんだって!」

律子「ウザっ!! ドヤ顔ウザっ! 今年一年間でトップ3に入るぐらいイラっと来たんですけど」

P「深夜のテンションって怖いよなぁ」

律子「他人事のように言わないでもらえます?」

P「モヤシも豆苗も元の豆が大豆かエンドウ豆かの違いぐらいだけどな」

P「これがほんとn「豆知識ですね」

P「これがほんとの豆知識!」

律子「言い直さなくてもいいです」

P「根の部分を水に漬けておくと新たに収穫出来るのが良いんだと」

律子「他にもワケギなんかも結構育つみたいですよ。…… あと、変な事言ったらぶん殴りますから」

P「例えば?」

律子「分からなかったらいいです。このネタは引っ張らなくても結構です」

P「じゃあ、話は変わるけどみんなはムダ毛の処理ってどうしてる?」

律子「話が変わってないし…… セクハラで殴って欲しいんですか?」

P「いや、真面目な話。きっかけはワキ毛だったけど」

律子「やっぱり殴りますね」

P「ホントごめん、でも冗談抜きで。夏場は言わずもがなだけど冬場は?」

律子「はぁ…… みんなそれぞれ処理してるでしょう。年頃の女の子ですし、ましてやアイドルなんですから」カチカチっ

P「でもなぁ。この前のグラビア撮影で…… 」タタン

律子「珍しく言いにくそうですね。この前のって言えば、響と貴音ですか」

P「青年誌だったからアングルが際どかったりするんだけど…… 」

律子「ハッキリ言ってください!」

P「響の毛が出てた。チョロっと」

律子「」

P「待った! 椅子は座る物で鈍器じゃない! それに俺は直に見てないから!」

律子「見てないのになんで判るんですか?」

P「カメラマンの人に言われたんだよ。あっ! カメラマンは女性だから。青年誌の場合はみんなの事を考慮して女性カメラマンにしてもらってる。カメラウーマンとは言わないんだよなー」

律子「その辺りの気遣いは褒めておきます。あと、少し前から写真を撮る人はフォトグラファーとも言いますよ」

P「フォトグラファーか。俺からも言いにくいし休憩にして貴音に確認と処理を任せた」

律子「プロデューサーが対応してたら今頃は留置場ですもんね」

P「で、冗談で 貴音は大丈夫か? ってか下も銀色? って言ったら」

律子「セクハラとかいう以前の問題だわ。仕事じゃなかったら変質者ですよ!」

P「紳士だから大丈夫! で、貴音は 分りません。生えていませんので って……」

律子「……」

P「聞いた俺が1番びっくりした。そこはほら 痴れ者っ! とかでビンタとかが来るとは思ったし」

律子「ビンタが来るところまで想定してるんだ…… 」

P「場の雰囲気を和ませる為にあえてだな…… 」

律子「逆にスタッフさんとかは凍り付きますけど」カチカチっ

P「そこはそれ、プロデューサーとして確認しておかないと! なんて使命感がふつふつと湧いて来てな」

律子「なんて無駄な使命感! まさか確認したんですか?」

P「それが 本当かっ? って聞いたら さぁ、どうでしょう? って微笑みながら響と更衣室に行ってしまった」

律子「貴音の方が一枚上手だったかー」

P「そういえばエコ対策で事務所の蛍光灯を半分に減らしただろ」

律子「えぇ。薄暗くて視力が落ちそうで怖いんですよね」

P「その時に社長に蛍光灯を外すように言われたんだけど、事務所に足場になるような踏み台は無いんだよ。椅子もキャスター付きで危ないし机の上に乗る訳にもいかないしな」

律子「備品倉庫に短い脚立がありませんでした?」

P「外した蛍光灯を持って行ったけど気付かなかったなぁ」

律子「その時に気付いても意味は無かったですけど」

P「で、蛍光灯を外す手段を考えてたらソファで真美が暇そうにしてたから手伝ってもらった」

律子「真美の方が背が低いのに意味があるんですか?」

P「ん? 真美を肩車して蛍光灯を外して、外したのを小鳥さんにどんどん渡していったら早く終わったよ」

律子「よく肩車を嫌がりませんでしたね」

P「最初は肩車を嫌がってたんだけどなぁ。全部外し終わってもなかなか降りなかったし、意外に楽しかったのかもな。蛍光灯を外すだけなのに肩で息をしてたけど」

P「でも、上を向けないから小鳥さんに誘導を頼んだのに位置が合わなくて細かい修正が多くて大変だったよ」

律子「小鳥さん、絶対わざとですよ……」

P「ふぅ……頭を使うとなんか甘い物が欲しくなるなー」

律子「お砂糖多めのコーヒーでも淹れましょうか?」

P「確か、豆が切れてるからインスタントしか無いんじゃないか?」

律子「インスタントが嫌なんて贅沢な」

P「んー。律子が豆を挽いて淹れてくれたコーヒーが飲みたい気分なの」

律子「えっ!? あっ! じゃ、じゃあ明日は珈琲豆を買って持って来ますね」

P「じゃあ、俺も律子に飲んでみて欲しい豆を買って来るから飲み比べしてみようか」

律子「珈琲豆って見た目とか殆ど同じで私には違いがよく分からないですよ?」

P「好みの珈琲を見つけるのも楽しいもんだよ。見た目とか言ったら焙煎する前は白っぽいしコーヒーの実は赤い」

P 律子「これが本当の豆知識」

P「アハハハ」

律子「ウフフフ」

P「そうそう。この前、美希に食後のデザートにおはぎをあげたら凄い神妙な顔して食べてたな。甘い物が好きでオニギリが好きなら喜ぶと思ったんだけど?」タタン

律子「ご飯の後におはぎって……しかも美希のご飯は大体がオニギリですよ。イジメですか?」

P「おはぎ食うか? って聞いたら 食べるのー って答えたし。知り合いのお土産、大阪の有名店の3色おはぎ」

律子「ん!? ん? 3色?」

P「粒あん、きな粉、青のり」

律子「はぁ? 青のり!? それ多分、大阪ローカルですよ」

P「へぇ~。 あっ、その日の夜のライブで何回も磯くせぇ~ とか言われてたのは青のりのせいか」

律子「もう青のりのせいで良いんじゃないですか?」

P「うわぁ、適当な返事。ツッコミ疲れた?」

律子「疲れてるのはテレビの収録が重なって移動が多かったのもあります。半分以上はプロデューサーのせいですけど」カチカチっ

P「なんだかんだで仕事は終了っと」タンっ

律子「早っ! あれだけあったのに!?」

P「本気を出せばこんなもんだよ」

律子「普段からそうしていれば残業なんてしないで定時に帰れるんですよ?」

P「疲れる事は後回しにして休みの前日に! ってな」

律子「そんな良い事言った風に得意顔をされても…… 」

P「律子も遊んでるんだったら帰りに一軒付き合うか?」

律子「遊んでるように見えます?」

P「だって、ずっとマウスを触ってクリックしてるだけだし。正直、部屋が薄暗いから眼鏡に反射してモニタの緑色とトランプが見えてるんだけど……」

律子「は? えっ!? ちょっと!! いつから気付いてたんですか!」

P「だから、最初から。待ってくれてたのか?」

律子「こ、これはソリティアをやりながら頭の中で竜宮小町の出演番組の構想や演出を考えてただけです!」

P「あー、はいはい。そういう事にしておくよ」

律子「ちょ、ちょうど考えも纏まったんでお付き合いします!
竜宮小町の3人の近況報告もしたいですし」

P「律子の事も聞かせてくれよ」

律子「プロデューサー殿の事も、ね」

おわり

以上になります。

少しでも楽しんで頂いたのなら嬉しいです。

おつだぞ


律子ってこの手のPとよく似合うよね


こういう絡み良いね

Pとりっちゃんの掛け合い良いなまさに夫婦!


ここの雪歩はガチだったか……


他にもこんな感じの書いてたりする?

たくさんのレスありがとうございます。こういう感じの物は初めてです。
前作とかが独りよがり過ぎて荒れたので書き方を変えました。

素直じゃない律子可愛い、乙!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom